物価問題等に関する特別委員会 第10号
- 発言数
- 123 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1975/05/13
会議録
○横山委員長 これより会議を開きます。 物価問題等に関する件、特に特殊販売に関する問題について調査を進めます。 本日は、本問題調査のため、参考人として、悪徳商法被害者対策委員会会長堺次夫君、株式会社エー・ピー・オー・ジャパン代表取締役会長柴田権君、ホリデイマジック株式会社代表取締役社長田中榮三君、東京大学教授竹内昭夫君、ジェッカーチェーン株式会社代表取締役社長山口隆祥君、以上の方々に御出席をいただいております。 この際、一言ごあいさつを申し上げます。 参考人各位には、御多用中のところ御出席をいただき、まことにありがとうございました。 近年、通信販売、訪問販売等の無店舗販売、ネズミ講的な特殊な販売組織を持つマルチ商法等のいわゆる特殊販売が急速に拡大しております。 これらの特殊販売については、その販売方法または販売組織が通常の店頭販売と比較して特異であるため、産業構造審議会流通部会の特殊販売に関する答申でも指摘されておるとおり、消費者または販売組織への加盟者との間に種々トラブルを惹起し、深刻な問題となっております。 これらの特殊販売については、消費者保護及び流通近代化等の面から実態を明らかにし、総合的な検討を加え、今後の対策を樹立することが緊急の課題と思われます。 以上のような観点から、本日は、特殊販売に関する問題について、参考人各位の忌憚のない御意見をお伺いいたしたいと存ずる次第であります。 議事の進め方といたしましては、最初に柴田参考人、次に田中参考人、山口参考人、堺参考人、竹内参考人の順序で、おのおの一人十分程度、要約して御意見を賜り、その後、委員からの質疑にお答え願いたいと存じます。 なお、念のため申し上げますが、参考人は委員長の許可を得て御発言を願い、また、委員に対しては質疑ができないことになっておりますので、さよう御了承をお願いいたします。 それでは、最初に柴田参考人にお願いをいたします。
○柴田参考人 私は、エー・ピー・オー・ジャパン代表取締役会長の柴田権です。皆さんよろしく。 株式会社エー・ピー・オー・ジャパンは、神奈川県横浜市中区山下町二百五十二番地に昭和四十六年十月二十一日創立しました。主に自動車関連商品の販売をしております。 また、販売方法は、エー・ピー・オー・グループ・マン・ツー・マン・ビジネスとして、日本の民族性に合ったシステムを取り入れて、現在、全国で約三十万人の販売店を登録し、育成指導してまいりました。 この間、エー・ピー・オー・ジャパンでは、全国主要各地域に販売店協会を持ち、商品の流通を行い、また、昭和四十九年六月に、販売店のシステム運用の中にクーリングオフ制度を設定し、割賦販売法にならい、契約のための冷却期間を四日間とし、販売店に徹底を図っております。 また同時に、全国のエー・ピー・オー・ビジネスの加盟事業主とその家族に対してベネフィットプログラムを企画し、一度エー・ピー・オーに参加した人ならだれでも全国地域のボーナスクラブ加盟店で割引消費ができるように、消費者と加盟店に利益の還元をしております。 また、私どもエー・ピー・オーは、社会性と人間の主体性を目指すプロビジネスマンと独立事業主のための教育指導に重点を置き、各大学の研究所に依頼し、行動科学を根底とした人間の潜在能力の開発と人格形成を行っております。 なお、エー・ピー・オー・ジャパンが販売しております商品は主に三つありますが、加盟店に商品の選択の自由権を与えております。この三つの商品のうち、一つはマークIIベーパーインジェクター、すなわち蒸気注入装置器ですが、これは燃費を節約し、パワーアップをさせ、排気ガスを減少させる商品です。二番目はウインズオイル各種で、自動車の添加剤、三番目はクラシックワックスで、この二つの商品はいずれも消耗品です。 また販売方法につきましては、加盟店のフォローに力を注ぎ、ベネフィットを提供しておりますが、国の機関で研究されている特殊販売一連のルールには謙虚な姿勢で臨み、取り締まり法や特別法が施行されましたら、私ども企業も、全国販売店も、いままでのシステムにもっとユニークな面を加え、法律をクリアさせながら運用したいと思っております。 以上です。
○横山委員長 ありがとうございました。 次に、田中参考人にお願いをいたします。
○田中参考人 私は、ホリデイマジック株式会社代表取締役の田中榮三であります。 当社は、東京都千代田区平河町に、資本金七百五十万円にて化粧品及び化粧用具の輸入、販売を目的として設立、昭和四十七年八月十八日登記完了し、実際の営業は翌四十八年二月末日より平河町にて開始しました。 会社設立当初は、P・マルコビッチ、H・リプスカ等の外人役員により運営されており、株の構成もアメリカのネバタにあったホリデイマジック・ジャパンが九九%を保有しておりました。この間の売り上げ実績は、四十九年度、七十五億八千万円が化粧品の売り上げとして決算書に報告されております。 四十九年九月二十六日、被害者同盟と称する二十六名のディストリビューター、すなわち販売員が本社にデモを行い、当時の社長でありましたパンガール氏に面会し、契約時の払込金一人八十二万五千円の全額を強制的に返還することを約束させられました。しかしながら、これはあくまで秩序ある状況下で行われた交渉ではなく、その後、これを契機として、十一月まで何回もこの種のデモによる強制的な要求があり、会社としてはこの三カ月間は業務に多大の支障を受けたわけであります。 さらに、十月二十九日には、東京都衛生局の勧告で、当社商品のうち七品目が不良商品と指摘されました。この指摘の根処は、品質自体のみならず、表示の届け出に手違いのあったことにも原因がありました。 当社は、直ちに全商品の販売を停止させ、これらの商品の回収と在庫の処分をいたしました。この期間は四十九年十月三十日より十二月十日までで、計四十二日で、返還した金額は五億七千万、在庫処分をしたものは七億円余りです。 このような事態を招いた社会的責任をとるため、代表取締役社長であったA・W・パンガール氏は辞任し、私が代表取締役社長として四十九年十一月二十日就任いたしました。私が要請されて就任しましたのは、もし会社が経営不能になった場合は、従業員の生活に大きな影響をもたらすことも考え、したがって、組織の機構を改め、営業方針の改善と製品の向上を図るためであります。 私の信条としましては、いままで、法律的な問題は別としても、実際に社会的影響を与えたことを深く反省し、当社は今後誠実をもって行動し、多くの人より称賛が得られるような方向に向かうべく、全ディストリビューター、すなわち販売員にこの旨通達を出した次第であります。 さらに引き続きまして、社内組織の変更を行い、かつ外人役員の退陣を求め、日本人による役員の選出をいたし、外部より新たに役員を招きました。これとともに、外人の持ち株のうち七五%余りを前社長パンガール氏より日本人に円満に譲渡するように取り計らい、目下その手続をとっており、近く完了することになっております。したがって、今後の経営権につきましても、日本人役員会に移行したわけであります。 この間、やむを得ず当社との契約を解除せざるを得なかった人については、今年四月末の状況によると、総件数五千六百六十一件、金額にして二十九億一千五百万円が支払われました。このうち、正規の解約額より十九億二千五百万円が余分に支払われておりますが、この十九億二千五百万円の余分の支払いは、当社が社会的かつ道義的責任をとっておることを明らかにいたしておるものであります。被害者同盟の指導者の中には、この措置に対する誠意を認めて、会社の再建のために協力をするという文書を交わしております。 東京都衛生局より指摘のありましたものを含め、手持ち全商品につきましては、その後厳重な自家検査を行い、通常の販売に復帰した時点で、正規の解約金、すなわち十七万五千円に戻っております。 もとより、当社の営業目的は化粧品の販売でありますが、創立当時は組織の拡大に重点を置いたため、ややもすれば会社の指導方針とは異なったことが行われ、その結果世間から非難と誤解を受けたことを深く反省しております。 したがって、当社としましては、あくまで商品の販売を主体とした販売体系をとり、再び同じ誤りのないような営業方策と管理体制を整えるため、社内外の協力を得て企画陣をこの三月発足させましたが、このたび概要がまとまり、近いうちに発表できることになりました。 概要の基本となる点は、一、リクルート料の授受を行わない、二、勧誘方法の改善、三、販売実績による保証金返還の改善の問題であります。 過去における当社の販売体系は、日本においては歴史が浅く、とかくの誤解を受けることがありましたが、私としましては、今後前向きの形で十分な指導と管理、教育を徹底させていく所存でありますので、関係各位の御理解、御指導をいただきたいと存じます。 以上であります。ありがとうございました。
○横山委員長 ありがとうございました。 次に、山口参考人にお願いをいたします。
○山口参考人 私は、ジェッカーチェーン株式会社社長をやっております山口です。よろしくお願いします。 私は、十九歳のとき、昭和三十六年から、ジェッカーチェーン株式会社の前身になります電話の付属製品の販売業を始めまして、電話の付属製品を十年間、自分のところで社員を持ちまして販売してきました。それで物を売るということに対して非常に興味を持ちまして、その物を売るということも、店舗で売るのではなくて、訪問販売、展示販売、ホームパーティー方式、そういういろいろな販売方法を私なりに研究しまして理解しまして、一つのノーハウを確立しまして、これをもって新しい一つの販売組織をこの日本で定着してみたい、そういう考え方のもとに、私が二十九歳のとき、昭和四十六年の七月一日、私が商売を始めてちょうど十年目ですが、そのとき東京日本橋の茅場町で――その当時の会社名が株式会社日本電気通信協会という会社です。これはどうしてそういう名称かといいますと、電話の付属製品の販売を行っていた関係でそういう名称にしました。その日本電気通信協会の頭文字をとりまして、JECA、ジェッカですね、それを読みいいようにジェッカーとちょっと伸ばしたのです。それでジェッカーチェーンというのを四十六年の七月一日に発足させまして、加盟店の募集と育成をやってきました。 現在、ジェッカーチェーン株式会社は、資本金が五千五百万円です。これは払い込みです。それと、ジェッカーチェーンの各加盟店に対して商品を供給する、また製造するいろいろな関連会社がございます。この関連会社の合計資本金が五億七千九百万円です。両方の社員を集めますと、約四百名ぐらいの社員で構成しております。ジェッカーチェーンの加盟店はいま約千五百店ですが、結局一つの加盟店に八人なり十人なりのメンバーがおりますから、人数からすると大体七千名から八千名というのが私どもの一応把握している数字です。 現在、ジェッカーチェーンというのはどういう方法で商売をやっているかと申しますと、フランチャイズ組織です。現実には日本フランチャイズチェーン協会の正会員にはまだ登録されていませんけれども、研究会員としていろいろアドバイスを受けながらやっております。 このフランチャイズ組織というのは、皆さんも御存じかと思いますけれども、たとえば養老乃瀧、ダスキン、ヤクルト、ああいう企業に代表されている形式をそのままとっております。現実に私どもではリクルート料、要するに紹介料、そういうことも全然ございません。加盟店が加盟店をつくって利益を上げるという組織形態でも全くないわけです。あくまでも加盟店は私どもから商品を仕入れまして、それを、訪問販売なり、展示販売なり、職域販売なり、ホームパーティーなり、まあ私が開発しましたいろいろな販売方法によって直接消費者に販売して、現実に利益を上げています。ついこの間の五月四日、五日も、全国の加盟店が千二百名集まりまして、京王プラザホテルで加盟店大会を開きました。加盟店も非常に意欲に燃えて、生涯の仕事としてやるんだということで現実にやっています。 ジェッカーチェーンの加盟店との契約状態と、加盟させた以降の教育システムですが、私どもはフランチャイズですから、ある一定の地域を加盟店にお任せします。そこの一定の地域には、その加盟店以外は絶対どんなことがあっても加盟店はつくりません。これは契約書に明記します。これは地域と人口で区割りしています。ですから、そこの加盟店においては、自分の指定された地域内において、私どもの商品は独占販売ができるわけです。 現在、ジェッカーの商品は、健康関連の商品、これはたとえばクロレラとか高麗人蔘茶とかございます。そのほか、アメリカから輸入している無公害洗剤。普通、洗剤というものはコップ一杯ぐらい、七十グラムから八十グラム必要です。ところが、私どもの無公害洗剤は、要するに茶さじ三杯で洗たくができる。そのほかABSとか、いろいろな公害の材料は出しません。この洗剤なんかはもう消耗品です。加盟店は一定のお客さんを確保すれば、毎月ある程度の収益が確保できる。そのほかに電話付属製品から公害器具関係、私どもで開発し、自家工場でつくっている製品いろいろございます。 そのほかに、現在ジェッカーダイヤモンドという会社がございまして、これは宝石類から時計、貴金属、ライター、そういうものを展示販売している会社です。この展示販売している会社は、地域会社合わせまして全国に六カ所ございます。この販売会社で、一定の会場、たとえばホテルとか地域の市民会館とか、そういう会場を借りまして、全部用意します。大体二、三億の商品を展示しまして、そこの近くの加盟店の人がお客さんをそこの会場へ連れてくるということですね。こういう販売方法でいま相当成績を上げております。 この販売方法ですと、加盟店は商品の仕入れ資金は一つも要りません。それで、ロスもございません。万引きされても、加盟店の責任ではございません。運転資金も要らない。ロスも出ない。商品が紛失しても責任をとらなくてもいい。そういう関係で、加盟店はただ自分がお客さんと常に親しくなっていて、今度何月何日にこういうところで展示販売をやりますから来てくださいということで、お客さんを連れてきて、そのお客さんが商品を買いますと、加盟店に何%かの利益がいく。 なぜこういう方法をとっているかといいますと、この方法ですと広告代が全くかかりません。広告宣伝費というのがどのくらいかかるか、皆さんの方が詳しいと思うのですが、そういう広告宣伝費がかからない、また、諸経費がかからなくて、物が売れる。ですから、その分消費者に物を安く売れる。これは確かに安く売っております。 現実に、今度も五反田のTOC、東京卸売センターで、大々的な私どもの呉服と宝石の展示会がございます。これは東京の加盟店総揚げで行います。今月の十六、十七、十八の三日間です。こういうときは大体五億円ぐらいの商品を並べるのですが、加盟店は自分の商品としてお客さんに紹介できるわけです。ですから、ふだん加盟店がお客さんとコミュニケーションをよく保って、お客さんからの信頼をかち得ておきますと、お客さんも喜んでそういう会場に参加する。 今度五反田であるものは大規模ですけれども、それより小さいもの、もっとそれを縮小した、たとえばホームパーティーと言いまして、一軒のお客さんの家へその近所のお客さんを五人なり十人なり呼んできまして、そこへ商品を並べて販売する方法、または職域販売といいまして、全国の各職場、官庁、ほとんど全部入っておりますが、たとえば学校とか役所、そういったところのお昼休みまたは仕事の休みの時間展示して販売する方法、そういうように、ジェッカーは店舗がないだけで、商売のやり方はデパートと何ら変わりない、そういう商売の方法をやっております。 どうして店舗を持たないかといいますと、これから店舗を持ったところで莫大な経費がかかりますし、設備投資も実際にかかります。それだけの資本がなくて商売をやりたいという人も相当いるわけです。そういう人たちに、資本も余り要らない、それで自分の目指している商売ができる、そういう方法を確立しなくちゃいけないということで、現実にこういう販売方法をやっております。私どもでは、特別目新しい販売方法じゃ決してございません。従来からある、酒屋さんが近所へこんにちはと言ってドアをたたいて入っていく御用聞き商売ですね、または従来からよく職域販売とか展示販売をやっています、そういう販売方法です。 ただ、私どもこの間うち、マルチじゃないかと大分騒がれました。これはなぜこういうことを騒がれたのかと思って、私もいろいろ考えてみたのですけれども、二つ騒がれた問題点があります。それは何かと言いますと、一つは、急成長したということです。私が昭和四十六年に始めたときから現在で言いますと、売り上げから組織の構成人員、扱う商品、ものすごい数にふくれ上がっております。そういうふうに急成長したからマルチじゃないか。あともう一つは、店舗がないということです。店舗がないからマルチじゃないか、こういうことです。 それともう一つ、私どもの加盟店の中で、まあわれわれの指導を誤解しまして、何か強制だ、ジェッカーは非常に物を強制する――強制するのじゃないのです。私どもとしては、われわれの加盟店が一日も早く一人前の商売人になってもらいたい、そのためにありとあらゆる研修を行っております。 たとえば、ジェッカーに加盟しますと、まず群馬県の伊勢崎市に研修所というのがございます。この研修所は、いま百人収容しております。これは朝六時半から夜十一時まで、もう徹底的な、商売人としての精神教育からテクニック的な教育、また商品知識の教育まで、一人の加盟店に対して一回、二回、三回と三カ月にわたってやります。 なぜ三カ月にわたってやるかと言いますと、普通の会社の研修というのは、大概、三日なら三日、一回集めてそれで終わりです。これじゃ何にもならないわけです。私の場合は、一回集めまして、二泊三日でこれを研修させております。これが第一回です。この二泊三日が終わって、今度家へ帰って一カ月間、研修所で教わったことを自分でそのままやれということです。その一カ月がたって、また二回目の研修で来ます。現在、研修生が二十四期生。ですから、一期生各百人ずつ入ったとしても、二千四百人という人たちが、現実にジェッカーチェーン研修所の研修を受けております。この研修は、一回やって一カ月研修を実践し、また研修所へ入って、それからまた家へ帰って一カ月実践をやる、それでまた研修所へ入って、また自宅へ帰ってやるということです。 そのほかに、私どもでは、今度、全国各地域で毎週、加盟店会と販売実践大会というのをやっております。加盟店会というのは、全国大体八十ぐらいのブロックに分かれまして、各ブロック毎週土曜日の午後六時からやっております。販売実践大会というのは、毎週水曜日、朝八時から夜八時までやっております。この販売実践大会というのは、現実に私どもで経営指導部員というのが全国で約百名からおります。この百名の人たちが、商品の売り方からお客さんの護得の仕方、これを全部きめ細かく教えます。 要するに、ジェッカーでは、加盟店をつくって利益を上げるというシステムじゃ全然ないのだということです。ただ、一部のマスコミによりまして、一部の人、ジェッカーの本当の一握りの脱落者があれはマルチだと言ったら、もうそれだけ信じてマルチマルチと書いちゃって、何か新聞でマルチにされちゃったような、私としてはそういう気持ちなんです。 そういうマルチの生まれるような要素が少しでもあったのではやはり世間の人に申しわけないということで、いろいろな形で、現実にいい会社にしよう、いい販売組織にしようということで努力しております。ですから、いろいろな角度から研究していただいて、皆さんの御指導を私どももどんどん受けまして、やはり社会性のあるいい会社にしよう、こういう気持ちで私もがんばっております。よろしくお願いします。
○横山委員長 ありがとうございました。 次に、堺参考人にお願いをいたします。
○堺参考人 私は、悪徳商法被害者対策委員会会長の堺と申します。 私が国会の場でこのようにこれから述べようとしておりますマルチ商法の社会悪性を述べることは、これが二回目でございます。昨年の秋、参議院の決算委員会で、私は当時ホリデイマジックの被害者対策委員会の会長をしておりましたので、そのホリデイマジックの社会悪性を訴えて、何とかこのマルチ商法そのものを日本から追放していきたいというように訴えております。 あれから半年たっておりますけれども、いまだもってこのマルチ商法に対する規制措置は何も行われてはおりません。被害はどんどんふえております。もちろんそれ以前に、たとえば昨年の秋以前に被害者になった方はずいぶんおります。その方が名のりを上げていることもありますけれども、昨年以後、また加速度的に被害がふえているわけです。 なぜこのように被害がふえるかと言いますと、やはりこれはネズミ講であるからです。ネズミ講というよりも、むしろいまは人身売買に近い状態なんです。マルチ商法というのは、御存じのように商品を売るだけでなく、その商品を売る人間を連れてくればお金になる、これがマルチ商法ですが、このマルチ商法の社会悪性はここにあります。というのは、商品の利益よりも、人を連れてくる利益の方が余りに大きいのです。並びに、その商品というものは見せかけにすぎません。ほとんどの商品が価値ないものです。 たとえばホリデイマジックでは、明らかにされましたけれども、欠陥化粧品でした。エー・ピー・オー・ジャパンのマークIIという商品は、これは通産省が一昨年の秋、効果はないという発表をしているにもかかわらず、いまだもって、パワーアップ、ガソリンが節約になる、それから排気ガスが減少になって公害防止に役立つなどと言っております。明らかに誇大広告的なんです。また、ジェッカーチェーンの社長が先ほど述べられましたけれども、ジェッカーチェーンの商品についても、そのあたりにあってもなくてもいいもの、必需品ではないもの、そういうものが多いわけです。比べようがないものが多いのです。並びに、ジェッカーチェーンの商品の中にも欠陥商品がございます。 この商品が悪いために、多額のお金を投資した方々が皆さん泣いております。その数は全国で約百万人に上るかと思われます。潜在被害者といいまして、現在まだ被害に気づいていない、あるいは泣き寝入りをしている、これがずいぶん多いのです。泣き寝入りをしている人が多いために、まだまだいまあらわれている被害者は氷山の一角です。実際の被害者はもっとひどい例がいっぱいあります。 たとえば、いままで問題になりましたのは、エー・ピー・オー・ジャパンに関しましては未成年の被害者がいる、高校生まで入っている、こういうことがありました。もちろんそれはいっぱいあります。またほかにも、エー・ピー・オー・ジャパンに関して言うならば、一家離散になった例があります。人間不信、ノイローゼ、昨年の秋にはマルチ商法による自殺者まで出ております。離婚とか、家庭の崩壊、本業の放棄、放棄せざるを得なくなるわけです。そのような例が各地にあります。いま私の会のところに手紙があちらこちらから寄せられておりますけれども、もうミカン箱がいっぱいになっております。電話はしょっちゅう入ります。 その方々が訴えてくるのには、やはりだまされたという声がすごく多いわけです。なぜだまされたか。やはり説明内容に問題があるわけです。たとえば、先ほど言いました、通産省が効果がないという発表をしているにもかかわらず、いまだもってその商品は効果があるというような発表をしておる会社がある。これは一体どういうことなんでしょう。被害者が余りに多いために、その声を全部私が申し上げるわけにはいきませんけれども、ここに三点ほど特殊な例を持ってきております。特殊な例と言いますよりも、これはこのような例がいっぱいあるわけです。その中のほんの一例にすぎません。もっとひどい例があるわけですが、ちょっと御紹介いたします。 これはエー・ピー・オー・ジャパンに入っている二十八歳の大阪の方ですが、出資金は四百万に上っております。この方は繁栄会議と呼ばれる説明会に連れていかれまして、その誘った人間が自分の長年の友人なものですから、その友人をまず信じていたということがあります。おまけに、この商品の説明を聞いて、大変その商品がいい、公害防止に役立つということであるならば、これは今後の社会にとってなくてはならぬ。そしてまた、一日三時間、週三日、三カ月間も働けばすぐ百万円かもうかる――このような話をいま私がしたのでは、だまされる人間が悪いのではないか、もうけようと思って入ったのではないかと言われるかもしれませんけれども、その説明会が集団催眠術的なんです。口コミあるいはチラシで一カ所に集め、密室状態にしておいて、薄暗い部屋から一気に電気を明るくしたり、演出効果をこらして、もうけたという人たちが、小切手を持ったり札束を持ったりして、壇上でこのようにやりながら、こんなにもうかりますよ、もうからなかったら私が責任をとります、保証してあげますというようなことをして誘っているのです。 この方には、その友達が借用証を書いております。もしうまくいかなかったら私がお金を払ってあげる、ここにその証明となる借用証を書いてあげましょうということで、借用証を書いた。だから、この方はこれを信じた。自分の友だちです。長年つき合っております。話も信じるでしょう。会社側はそんないいことを言うわけです。そしてそんなにもうかると言います。会社側が、保証します、こうはっきり言明するわけです。そこで、この人はお金をつくるのに、手元にお金がなかったので、家とかたんぼ、畑、土地を担保に入れてつくったお金を投資したのです。ところが、商品は売れません。効果がないから売れないんです。 商品の効果という点について、たとえば会社側は、会社側のデータがあると言って発表するかもしれませんが、たとえ一%の効果、百歩譲って一%の効果があったとしても、この一%の効果というものは効果と言えるかどうか。その効果というものを判断するのは、これは消費者です。物を買った人です。その物を買った人が、パワーアップになりはしないじゃないか、かえってガソリンを食う、こんなもの返すと言って返してきたら、その家とかたんぼを売った人は一体どうなるのでしょう。この人はいまは担保を取られて、田舎の両親、それからこの本人の家族、もうあすの生活にも追われているほどなんです。この人は、日本国憲法を恨みますとまで言っております。このような悪徳商法がなぜまかり通るのかということをこの人は言いたいわけなんです。 明らかにたとえば現行法に触れないとしても――これも譲っての話です、触れないとしても、こんなに社会悪を引き起こしている、これを何とかならないものかということを、私は昨年秋、決算委員会で発言しました。その後、産業構造審議会の答申案が出た。それから、ホリデイマジックに対しては公正取引委員会が立入調査をした。でも、まだその審決は出ておりません。そしてまた、審決が出たとしても、それからやっと被害者は損害賠償請求ができるわけであります。またそれから裁判所です。時間がかかります。裁判所に行こうと思ったら、やはり弁護士を頼まなければいけません。お金もかかります。借金をして、そんなにあすの生活に困っているような人が弁護士費用まで出せるものでしょうか。もっと手っ取り早くこの被害回復ができる手がどうして打てないのでしょう。それを私はここで訴えたいと思います。 警察に持っていってもらちがあかない。監督官庁に持っていってもらちがあかない。被害者は一体この声をどこに持っていけばいいのでしょう。だまされた人間が悪いで済んでしまうのでしょうか。 その説明会場というのも、名前の通っている会場を使っている。たとえば、東京では久保講堂とか、貿易センタービルとか、日本武道館とか、大阪では万博跡の会場ホールとか、国民会館とか、市民会館とか、県民会館、商工会議所のホール、こういうところを使っている。明らかにこれは、詐欺ではないとしても、詐欺的なんです。私どもの主張としましては、これは詐欺的じゃなく詐欺だと思っております。 もっとひどい例がいっぱいあります。この方は女性です。二十九歳の奥さんですが、出資金百五十八万円です。経費がずいぶんかかっております。この方もエー・ピー・オー・ジャパンの加入者ですが、いまこの人は、離婚をして身を売ってでも、夫、兄弟に迷惑のかからないようにして、少しでもお金の返済をしなければいけない、そのようなどろ沼の中にいるわけです。 下のクラスからだんだんと上げていく。最初、下のクラスから誘っていく。ところが、そこではもうかりませんよと言う。その上に行きなさい、上だったらもうかりますと言う。そこでまた、その上に無理をして行く。そこでまた、それじゃもうかりません、もっと上へ行きなさいと言う。きりがないのです。商品は売れないのです。ですから、自分が元を取ろうと思ったら、人を連れてくる以外にないのです。自分がそんなに被害に遭っていて、どうして人を同じような被害に遭わせることができましょうか。マルチ商法の社会悪性というのは、この被害者が加害者になることであるわけです。 説明会場に行きますと、すぐあすにでもお金がもうかるような気がします。いまここでサインをしなければ、もう二度とこのチャンスはめぐり回ってこないんじゃないかというふうな雰囲気になってしまいます。実に巧妙に心理学を応用した説明会なんです。まずここに行った人は、六割から七割方がひっかかってしまいます。その説明会そのものを押さえないとどうしようもありません。人間です。欲はあります。欲がありますから、やはりいまよりも生活をよくしたいと思います。家が欲しいでしょう、車が欲しいでしょうと、神経をなでられて、欲望を誘われて、その場でサインをしてしまうような雰囲気につられてしまう。手付を置いてしまう。そうすると、大体三カ月間はこの熱から覚めない。催眠術にかかってしまうわけです。その三カ月間の間に被害者が加害者になってしまう。下からは突き上げられる。自分はやっと目が覚めた。そうすると、下にも払わなければいけない。でも、払おうにも、自分も借金をしている。 このように、大衆の汗の結晶、本当のささやかな浄財を奪っているわけです。家庭を崩壊しているんです。どうしてこんな会社が日本でまかり通るのでしょう。もう諸外国では、マルチ商法は実質禁止になっております。日本ではなぜそんな商法が許されるのでしょう。商法というよりも、これはもう本当に人身売買なんです。被害者が横の連絡をとれないような仕組みになっております。会社からの伝達事項は下までおりていく。しかし、被害者同士は連絡はとれない。だから、自分一人のことかと思ってあきらめてしまう。そのように泣き寝入りしている人がずいぶんあります。いま泣き寝入りしている人が立ち上がったら、エー・ピー・オー・ジャパンのビルの前は恐らく二十万人の人間でいっぱいになるでしょう。 独禁法で取り締まってもらうのも結構でございますけれども、独禁法には限界性があります。被害者回復が行われません。あくまでも被害者が団体となって自力で救済していく以外にないのでしょうか。ホリデイマジックではうまくいった。ところが、エー・ピー・オー・では一切拒否している。会社側は、商品が価値があると言う。そんなに価値があるのだったら引き取ってもいいじゃないかとわれわれが言うと、そういうことはできないと言う。効果はあると言う。しかし、その効果を判断するのは消費者です。このような会社の企業姿勢、社会的責任、こういうものをこの場で徹底的に究明してもらいたいと思います。並びに現在の被害者、この被害者の被害回復が手っ取り早く行われるように、皆さん方のお力をおかりしたいと思います。 終わります。
○横山委員長 ありがとうございました。 次に、竹内参考人にお願いをいたします。
○竹内参考人 きょうは特殊販売一般ということでございますけれども、どうも伺っておりますと、問題がマルチ販売にしぼられておるようでございますので、まずそれについて私の考えておるところを申し上げたいと思います。 最近、外資系企業が化粧品等の販売方法といたしましてこのマルチ販売というものを行い始めてまいりましてから、わが国でもこれがいわば爆発的にふえてまいりました。 その方法は、企業によって若干の差異はございますけれども、要するに、セールスマンを、雇用の形式ではなくて、独立の業者として扱うわけでございますが、それを幾つかのレベルに分けます。したがって、マルチレベルマーケティングという言葉が出てくるわけでございます。そして、上のレベルの者ほど、商品の卸売価格を安くするとか、あるいはリベートを多くするというふうにいたします。したがって、上のレベルの者ほどセールスマンの数は少なくなりますから、セールスマンは全体として一つのピラミッド型を構成いたします。そこで、これをピラミッドセーリングなどと申すわけでございます。 上級のセールスマンは、自己の部下に商品を卸すなどの形で商品販売に伴う中間マージンを取得するわけでございますが、それだけではございませんで、部下の昇進または募集、これを両方合わせてリクルートと申しますが、このリクルート自体によって多額の利益を上げ得ることになっております。 このリクルートによって利益を上げ得るその財源は何かと申しますと、それは新規参加者または昇進者が会社に投資をいたしますとか、あるいは会社からまとめて商品を購入するというふうな形で、会社側に利益が出てまいります。その利益の一部が、このようなリクルートに成功した者に分け与えられるということになります。したがって、法律形式的には、会社からそのリクルートに成功した者に払うという形をとりましても、あるいは新規参加者が直接に自分を紹介した者に払うということにいたしましても、経済的には同じことでありまして、会社と募集に成功した者両方が新規参加者を募ったことによって上げられた利益を分け合っているというのがこの実態でございます。 したがって、その会社は、セールスマンが増加すれば増加するほど、それに対する商品の卸売、それによる会社への出資等によって利益を上げることができますし、セールスマンもまた、自分の部下をふやせばふやすほど、その紹介料、さらに部下の販売した量に応じたリベート等の形で利益を上げることができる。言葉をかえて申しますと、この販売方法は、販売利益と組織拡大による利益の二つをねらっているものでありまして、企業が高度成長を目指せば目指すほど、組織拡大による利益に重点が置かれることになります。 もう一度言葉をかえますと、この会社は商品も売りますが、それだけではなしに、商品を売る権利を売るということになります。セールスマンも、商品販売よりは、人間狩り、ヘッドハンティングなどと英語では申しておりますが、このヘッドハンティングによる利益の追求を目指すことになります。新規参加者がネズミ算式にふえてまいりますれば問題はないわけでございますが、これがふえませんと、ヘッドハンティング、人間狩りによる利益は上がりません。わが国でネズミ講式販売などと呼ばれているのはこのためでございます。 しかしながら、私が仮にたった一人だけセールスマンを使ってこの商売を始めまして、そしてその一人のセールスマンが一カ月に一人ずつ新しいセールスマンの募集に成功するという非常に控え目な、これは実際に現在わが国で行われているマルチ販売などの説明、パンフレット等を私が見た限りでは、そのような控え目な前提で説明がなされているものはないようでございますが、そのようにきわめて控え目な前提で計算してまいりましても、大体三十二、三カ月たちますと、地球上の全人口がこれに加入しなければならないという勘定になります。これは曽呂利新左衛門が豊臣秀吉をやっつけたという有名なネズミ算、きわめて初歩的なネズミ算でございまして、何ら異とするに足りないことでございますけれども、これが現に行われておるわけでございます。 このことはとうてい実現されるはずがないわけです。地球上の老若男女ことごとくが三年足らずの間にこれに加入するなんということはあり得るはずがない。ということは、言葉をかえて申しますと、一カ月に一人のセールスマンの募集に成功するということすら余りにも非現実的だということなんです。それはうそで、実際には行われない。だから全部が加入するなどということは起こり得ていないわけでございます。 にもかかわらず、この種の組織に一般の大衆が入ってしまうのは、これは大抵が所得が比較的低くて、かつ事業についての経験に乏しい種類の人間であるということがアメリカでも言われておりますが、わが国でも大体そのように見てよろしいかと思います。言葉をかえて申しますと、事業について無知であって、かつ欲が深いということでございます。このことは、私は何もそれに加入してしまった被害者を誹謗する意味で申しておるわけではないわけでございまして、私自身が胸に手を当てて考えてみましても、消費者の一人として相当に無知であり、かつ人並みに欲が深い面は持っております。 消費者保護法などというものは、消費者というものはどだい無知であって、かつ欲が深い、そういう意味で人間的弱味を持っているものなんだということを前提にしなければ成り立つものではないわけでございまして、人間が真に賢明であり、欲のないような人間ばかりであれば、消費者保護法なんて要りはしないわけでありますが、人間的な弱味を持っているということをお互いに認め合うからこそ、そういう人の弱味につけ込むことを許さないという消費者保護法が必要になってくるわけでございまして、ばかは死ななきゃ直らないというのは、これは商売の世界においては通用する論理かもしれませんけれども、消費者保護法の分野におきましては、人の愚かさにつけ込むなという原則が支配しなければならないということになるわけでございます。 ネズミ講と申しますのは、その参加者が送金を繰り返しておるだけで利益が上がるというわけでございますから、これはうそであることは明々白々であるにもかかわらず、あれだけの被害者が出た。ところがこちらの方は、それだけではなしに商品販売という通常の商取引の要素が加わっております。それだけに非常にひっかかりやすい要素を持っているわけでございます。 諸外国ではいろいろな形でこれを禁止しております。アメリカでは、御承知のように連邦取引委員会、わが国でいうところの公正取引委員会がホリデイマジック社に対してイニシアルデシジョンを出しまして、そこでは、いままでに受け取った金に利息をつけて全部返せということを申しております。さらにそれは、去年の十一月でございましたか、連邦取引委員会の最終審決というものになって確認されております。ここに持ってまいりましたのが、これが中間審決でございまして、これだけのボリュームの中に、同社の販売方法が独禁法上いかなる問題点があるかということをるる分析いたしております。そうして、それに対してきわめて徹底した命令を出しておるわけでございます。これだけでなしに、アメリカでは、日本の大蔵省の証券局に当たりますところの証券取引委員会もこれに対して規制をしようとしておるわけでございまして、と申しますのは、金を払い込めばもうかるというのは一種の投資契約でございます。株を買うのとどこが違うか。そうだとすれば、そういう投資契約について規制しようとする証券取引法もこれに適用があるのはあたりまえだという考え方でございます。わが国の証券取引法とは若干違っておりますので、ここは同一には論じられませんけれども、そういう形で行っている。それから各州法がやっております。 それからイギリスでは、一九七三年七月の公正取引法というので規制しております。オーストラリアでは、去年の八月二十四日に成立しました取引慣行法というのでこれを規制いたしました。シンガポールでは、ピラミッド式販売を禁止するための特別立法をつくりました。こういう形で、各国それぞれが法律をつくった。 わが国では、同じような問題があると言われながら、公正取引委員会はいまだに結論を出さない。私は、はなはだ遺憾なことではないか、それはそれなりに御事情があるとは思いますけれども、部外から見るとはなはだ遅過ぎるという感じがいたします。法律を早くつくらなければならないということを痛感するわけでございまして、ネズミ講の場合にも結局立ち上がったのは国税庁だ。わが国では頼りになるのは国税庁しかないのじゃないかということをあのときに私は感じたわけでございますけれども、ネズミ講に対する規制も行われない。そうだとすれば、マルチ販売に対しても一向に手が打たれないままに、いわば被害者の拡大が毎日毎日繰り返されているのははなはだ残念なことではないかと、私はこのように感ずるものでございます。
○横山委員長 ありがとうございました。 ちょっと速記をとめてください。 〔速記中止〕
○横山委員長 速記を始めてください。 それでは、どなたでも結構でございますから御質問を……。
○石田(幸)委員 基礎的な知識をもう少し得るために、三社の方にお伺いをするわけでございますが、四十八年度、四十九年度にわたりまして、いわゆる加盟金形式の収入、それから商品販売におきますところの販売収入、この二つに分けてお知らせをいただきたいと思うのです。 それからあわせて、営業外投資をしていらっしゃるかどうか。もししていらっしゃるとすれば、その額についても、四十八年度、四十九年度にわたってお知らせをいただけないかと思いますが、そういう数字をもしお持ちであるならばぜひお願いをしたい、こう思います。柴田さんからお願いをいたします。
○横山委員長 柴田参考人、おわかりになりますか。
○柴田参考人 いま覚えてないから、ちょっと資料を……。
○横山委員長 それでは柴田さんお調べを願って、田中さん、わかりますか。――山口さん、わかりますか。
○山口参考人 営業外投資と言いますと、具体的にどんな……。
○石田(幸)委員 いわゆる自分の会社の業務以外の投資、たとえば土地を買うとか、あるいは株を買うとか、いろいろなことがあると思うのですけれども、直接的な営業以外の投資をしていらっしゃるかどうか。
○山口参考人 それはやっていません。
○石田(幸)委員 あと、加盟金収入と販売収入。
○山口参考人 四十九年度の加盟料と売り上げですが、売り上げの大体一五%から二〇%が加盟料になっております。
○石田(幸)委員 金額にしておわかりじゃございませんか。
○山口参考人 金額にして、大体の数字ですが、ジェッカー・グループの売り上げで大体四十五億ぐらいの売り上げです。それで、加盟料の収入が大体六億から八億になると思います。
○石田(幸)委員 先ほどお話がございましたのは、そういうマルチ商法が一般に浸透し始めた状況の中では、かなりの――ずっと広がっていきましたから、一気に加盟金収入がふえた旨を先ほど山口さんおっしゃったように思うのでございますけれども、四十八年度についてはどんな状況でございましょうか。
○山口参考人 四十八年度が大体三億五千万ぐらいだと思います。
○石田(幸)委員 販売収入はいかがでしょうか。
○山口参考人 売り上げが十八億ぐらいでございます。
○横山委員長 柴田参考人、わかりましたか。どうぞ。
○柴田参考人 四十九年四月から五十年三月までの売り上げ、約六十億です。商品販売の利益が約三割五分、二十一億ぐらいです。ほかは、加盟金収益がゼロ、営業外収益がゼロです。
○横山委員長 田中参考人、わかりましたか。どうぞ。
○田中参考人 大体ことしの二月までで百一億なんですが、割り率は、六〇%が化粧品で、四〇%がリクルート料であります。
○石田(幸)委員 いまの柴田さんの御説明、よくわからなかったのですが、いわゆる販売収入が六十億ということでしょうか。加盟金収入はどの程度になっておりましょうか。もう一度、年度別にお願いしたいのですが。
○柴田参考人 リクルート料は会社に全然入っておりませんから、収入にはなりません。
○石田(幸)委員 はい、わかりました。
○小林(政)委員 私は、ホリデイマジック社の参考人の方にお伺いをいたしたいと思いますけれども、ホリデイマジックの場合には、商品の流通経路がいままでゼネラル、あるいはまたマスター、オーガナイザー、ホリデイガールというような四段階に分かれていて、そして各段階の商品の割引率は、ここにちょうだいした資料を見ますと、ゼネラルの場合は、六五%、マスターは五五%、オーガナイザーの場合には売上高によって三五%から四八%、そしてまたホリデイガールの場合には三〇%から三五%、こういうことになっております。また、リクルートの面を見てみますと、いわゆるマスターになるには九十万円ですか、投資が必要である、あるいはまた、マスターからゼネラルにいわゆる昇格をするには七十五万円の投資が必要だ、こういうことを私どもこの資料などの中からも見ておりますけれども、このとおりかどうかという点についてまずお伺いしたい。 それから、そうであるならば、この投資の配分、たとえばマスターになるには九十万円の投資が必要である、あるいはまた、ゼネラルに昇格するには七十五万円の投資が必要である、この配分は、たとえば会社、あるいはまた先ほど参考人の方からお話のございました紹介者、こういったような配分が具体的にどのようになっていたのか、会社の取り分そのものはいま具体的に幾らになっているのか、こういう点についてまずお伺いをいたしたいと思います。
○田中参考人 そのとおりなんですが、まずマスターからゼネラルになる七十五万ですか、これは会社には入りません。これは組織を持って、ゼネラルの下にマスターがありまして、マスターがゼネラルに上がるときに組織を持っていくので、前のゼネラルに七十五万を払うわけであります。ただし、その組織は前に行われたような組織で、私が社長に就任しまして、いまやめつつあって、今月あたりに全部それが変わると思います。
○小林(政)委員 マスターになるためには九十万円の投資が必要であるわけですね。これはどうなんですか。
○田中参考人 マスターになる九十万円の内訳は、ちょっとお待ちいただけますか。――九十万円の内訳は、七万五千円がセールスエードですね。かばんとか、中身です。それから十五万円が教育費ですね。それから十七万五千円は保証金です。おやめになったときに返る金です。それから三十五万円は、百五十万の達成をしたときに返るお金であります。それからあと十五万円は、マスターが五五%でゼネラルが六五%なので、マスターがゼネラルになったときに前渡し金として一〇%を渡す十五万円で、それで合計九十万円になりますと思います。
○小林(政)委員 そうしますと、この十七万五千円の保証金というのが会社に入るわけですか。
○田中参考人 預かり金として入ります。
○小林(政)委員 しかし、私は、やはりこの内容を見てみますと、いわゆる九十万円の投資、これがいろいろな名目はつけています、しかし、実質的には会社に入る部分というのはじゃどことどこが入るのか、こういう点、明確にしてもらいたい。 それからもう一点は、先ほど参考人の方からも、これに参加する場合には、参加者に、特異な成功例などをたくさん挙げたり、何か手ぶりでお示しになりましたけれども、札束を振り回したりというような、こういう状況でもって、これは確実にもうかるんだというような、そういう心理状態に講習会その他を通じてさせていく。そして具体的には、絶対にもうかるというふうに思い込ませて、新規参加者に対してはいわゆる商品の購入をも義務づけているわけですね。新しい参加者には、具体的に商品の購入というのはどのくらいの量を義務づけているのか、この二点をお答え願いたいと思います。
○田中参考人 過去においてそういうことはありました。ただし、私が社長に就任いたしまして、こういうことはやめております。実際に私はそういう場に出たことはありません。
○小林(政)委員 前の答えはどうでしょうか。
○田中参考人 デモが起こりまして、それから私が一夜において社長にならざるを得ないようなかっこうになったので、その前にそういうことがあったということはその後に聞きましたが、いま現在はそれをやめております。
○小林(政)委員 第一点は、会社に具体的に入る金額、この九十万円のどれとどれが具体的に会社に入ってくるのかということと、新規参加者に対して商品の購入というものが義務づけされているというふうに聞いておりますけれども、これは具体的にどうなっているのかということです。
○田中参考人 一応九十万は全額会社に入ります。それに対し、七万五千円の商品を渡します。そして、あとはさっき言ったような預かり金、教育費、そして百五十万という品物を三年間で売りさばいた時点におきまして三十五万が返るわけになっております。
○松浦(利)委員 堺さん、あなたからいただいた資料の中でちょっと質問をしたいのですが、一つは、エー・ピー・オー・ジャパンは「幹部は詐欺的商法出身者と警察官幹部上がりが多い」こう書いてあるのですが、これはあなたの方で調べられたのですか。
○堺参考人 はい、調べております。
○松浦(利)委員 そうすると、その「詐欺的商法出身者」というのはどういう人ですか。
○堺参考人 この会社の組織が実は五月の一日付で変わっております。ところが、その前に社長をやっていた人間、橋場弘という社長がおりました。これは柴田権会長の下に直属するわけですが、この橋場弘社長は元ブリタニカ出身です。それから、副社長クラスで、いま現在副社長は外れておりますけれども、エー・ピー・オー・ジャパンは、普通の大企業で言うたとえば事業部、あるいは部が独立しまして会社になっておりますので、大変少人数なんです。その関連会社、いっぱいありますけれども、その関連会社の役員はほとんどの人間が兼ねているわけです。ですから、一つのグループと考えて差し支えないと思うのですが、その関連会社の社長の中には、エー・ピー・オー・ジャパンの副社長クラスで、株式会社エー・ピー・オー商事というのがあります、この社長宮田功夫、これは元ブリタニカです。 それから、株式会社ベルツというのがあります。毛皮を売っている会社ですけれども、これの社長青木貞雄、これも副社長クラスに相当するわけですけれども、これは元静岡県警清水署捜査刑事上がりです。それから、出版の方を担当しております株式会社弘龍、この社長は島津幸一という人ですが、この方は元SF商法、あの五反田のTOCで主婦などを景品で集めまして、興奮状態のうちに、最初安い物を売っていきまして、最後に高価なものを一気に買わせてしまうという商法がありました。これが社会問題になったこともあります。そのSF商法の創始者です。それから、この会社の顧問をやっております又村という人かおりますが、これはエー・ピー・オー・ジャパン社の管轄地域署である元神奈川県警の加賀町署長です。それからまだまだおりまして、エー・ピー・オー・ジャパンの管理本部長、この人は藪井政雄という人ですが、元神奈川県警の三崎署長上がりで、捜査二課上がりというふうに聞いております。知能犯専門の出身だそうです。 このほかにも、元神奈川県警だとか、要するに警官上がり、それも幹部上がりの人がずいぶん入っている。並びに、このように詐欺的会社、いままでずいぶん問題を起こした会社の出身者と同居しているということになります。
○松浦(利)委員 それで、堺さん、あなたは被害者対策委員会の会長ですが、それぞれの三つの会社で、あなたのところに救済申し立てに来ておる人の数をちょっと教えてくださいませんか、何人ぐらい来ておるか。
○堺参考人 エー・ピー・オー・ジャパンは、四月十八日現在で二百七名です。この後一カ月間、どんどんふえているのですけれども、まだ手続の済んでいない方もありますし、電話だけの方もありますし、手紙だけの方もありますので、大体一カ月ごとにまとめるようにしておりますが、まだ四月以降の五月分までまとめておりません。 それから、ジェッカーチェーンですが、ジェッカーチェーンは当方のほかにも被害者団体がございまして、そちらの方にもたくさん集まっていると聞いておりますけれども、こちらの方に来ておりますのは、主に宮崎県、鹿児島県、広島県、新潟県という比較的民生度の低い県の被害者が三十名ばかり来ております。 それから、ホリデイマジックでは去年の九月二十六日に第一回の団体交渉を成功させまして、第二回まで私が直接指揮いたしました。その数、合わせて二百三十名ぐらいです。その後は、会社が一応払うという姿勢を見せましたので、私ども一応ブルドーザーの役割りと思っておりますので、払うという実績ができれば、どんどん各自個人でもって行ってもらっております。 というのが、私あるいは私の団体が、暴力団であるとか、あるいは金もうけでやっているんだとか言われているわけなんです。地方の方ではまだ信じておられる方がずいぶんあります。私どもはあくまでも社会運動をやっているわけでして、金もうけのためじゃないということで、道がついたら、あとはもう個別に行ってもらおうというような姿勢をとっております。ただし、一度も払ってくれないと、次から次へ集まってくる人数をまとめ上げて、どんどんぶつけていく以外にないと思っております。
○松浦(利)委員 それじゃ、エー・ピー・オー・ジャパンと、それからジェッカーチェーンの社長さんにお尋ねしますが、いま被害者の代表からも話があったように、現実問題として、あなたのそういった組織を通じて国民が非常に迷惑を受けておる。現実に被害が出ておる。ホリデイマジックの方は、返還ですか、そういった手続をとるということで一応やっておられるようだけれども、エー・ピー・オー・ジャパンとジェッカーチェーン、おたくの方では、もう一切そういったことについては関係ない、今後も被害者救済などということは会社としては考えないという方針なのかどうか。
○山口参考人 実は資料で提出してあるのですけれども、私どもで被害者と称する人と交渉しまして、ではどういうことなのかとよく聞いたら、ジェッカーの商売をやっていて生活ができない、物も売れない。それでは大変だ、確かにわれわれはもうかると言って入れたのですから、それじゃ生活資金は貸そう、物が売れないんだったら売れるだけの協力をしよう、現実にそれを全部やっております。 それと、いま堺さんが別の団体があると言ったんですけれども、その別の団体はジェッカーチェーン被害者同盟と言うのですけれども、風間さんという人が会長です。このジェッカーチェーン被害者同盟は六十二名です。この風間さんが中心になって、被害者同盟でなくてジェッカーチェーン互助会というのがいま設立されました。その互助会については、ジェッカーで全面的にジェッカーグループ各企業が協力して、ジェッカーの仕事をやってみたけれどももうからなかったとか、だめだったとか、こういう人たちをこの互助会で救済しようということで現実にやっております。 救済の仕方ですが、互助会からの運転資金の貸し付け、または商業権の譲渡ですね、せっかくジェッカーの加盟店になったんですから、その譲渡を互助会が中心になって行う。現在それを進めまして、二十七名の人間に対しては、とりあえず商業権の譲渡ができるまで生活資金の貸し付けをいま行っております。 そういうことで、今度互助会がどんどんどんどんいろいろな面で協力しようということで現実にやっていますから、余り堺さんのところのお世話になる必要もないと思うんです。
○松浦(利)委員 そういう必要ないことを言っちゃいかぬな。そんな生意気なことを言うもんじゃない。
○横山委員長 柴田参考人、どうですか。
○柴田参考人 いま堺さんの内容は、被害者は二百七名いると言っているけれども、ただし、その被害者の定義づけとしては私は疑問を持っております。事実を言えば、三月十七日、いわゆる被害者同盟が悪徳商法だとかなんとか、うちの会社の外でデモをやる。デモを一時間の許可をもらってやって、その後なだれ込んで、会社の中に入ってドアを壊して、うちの社員は夜中の十二時まで監禁状態になっていました。後で調べたけれども、そこへ五、六十人入っているが、うちの販売店は十人足らずで、あとは日雇い人夫だかが入っております。私は、いまの状態では、その被害者が被害者かどうか、はっきりわかりません。 もう一つは、うちは五年間の実績があって、現在販売店が三十万人おりますが、堺さんは二百七名いると言ったが、その二百七名が果たして被害者かどうか確認した上で、うちの三十万人の数字と比べれば、そのパーセンテージが物を言うのじゃないかと思います。 現在、日本の社会で失敗者が出ない企業はあり得ない、私はそう思います。ただし、エー・ピー・オー・ジャパンの姿勢は、いかに失敗者に成功者を協力させるか、このことは努力しております。
○松浦(利)委員 もう一つ、通産省と公取にお尋ねしておきます。 産業構造審議会で、マルチ商法は実質的に禁止すべきだという答申が出ていますね。アメリカではすでにもう禁止措置がとられているのだけれども、その産構審の結論に従って、通産省は、今後このマルチ商法に対してどういう指導をするか、その点をこの際はっきりさしておいていただきたいということが一つ。 それから、公正取引委員会の方は、現在ホリデイマジック社についての最終的な調査を検討中だというふうに聞いておるのですが、これに対する結論は一体いつ出るのか、そして公取に対してはどういう申し立てが来ておるのか、その点をひとつお聞かせいただきたいと思います。
○原田説明員 昨年の十二月に、産構審から特殊販売全体につきまして答申をちょうだいしたわけでございます。その中にマルチ商法が入っておるわけでございますが、その答申の中身と申しますのは、恐らく御案内かと思いますが、ざっと申し上げますと、一つは、正常な商慣行との区分が非常にむずかしい点があるわけでございますが、これは先ほども参考人の方からちょっと出ておりましたが、フランチャイズシステムというのがございますが、そのフランチャイズシステムと、いわゆるこのマルチ商法との区分がなかなかむずかしい点がある。したがいまして、この規制に当たりましては、正常な商慣行に悪い影響がないように対処すべきだという点が一点でございます。 それからもう一つは、これは一番大きな点でございますが、先ほど竹内先生からも御発言がありましたように、このマルチ商法の一番悪い点、まあ極端な表現を使いますと、諸悪の根源は、リクルート料にある。いわばネズミ講というものがあって、そのネズミ講の組織に商品販売を乗せる。したがいまして、加盟者は一般の個人が多いわけでございますけれども、その商品の販売利益よりも、むしろリクルート料の収入に引かれて、先ほどお話がありましたヘッドハンティングというか、人狩りをやる。一定の限界がありますから、初めに入った人はある程度利益を上げるかもしれない、しかし、後になればなるほど非常にむずかしくなる。一定の投資が要るわけでございますが、その投資した資金の回収すら不可能になる、ここが非常に問題ではないか。 いろいろ正常な商慣行との区分の問題、いま申し上げましたリクルート料の問題、そういった点を総合的に勘案いたしまして、これは実質的に禁止すべきではないかという答申をちょうだいしています。 その中身は、大きく分けて二つに分かれます。一つは、こういう悪い商法をする場合につきましては、あらかじめ人を勧誘する等の場合には一定の事項を開示しなさい、一定の事項を勧誘される人に対していろいろ説明をしなさい、これはこういうような組織ですよというような説明をしなさいといったようなこと、あるいは契約を結ぶ場合には文書をもってしなさい、こういったようなことが一つの部分でございます。 それから、もう一つの部分は、民法上のいろいろな損害賠償あるいは契約解除、そういった点に関するいろいろな特例を設けるべきである、こういう点でございます。現在、この二つの大きな部分につきまして、立法作業を進めているところでございます。 ただ、そこで一番大きな問題になりますのは、実はこの答申をちょうだいした時点におきましては、独禁法でマルチ商法が不公正取引に該当するやいなやという点についてやや不明な点がありました。私どもは、むしろ消極的な感じを公取の事務当局から得ておりました。したがいまして、ともかく早くこういった審議会におきまして、公の、マルチ商法というのははっきり申し上げますと悪である、そういう点の結論を出すべきであるという答申をちょうだいしたわけでございますが、その後、公取におきましてホリデイマジックの立入調査を行いまして、不公正取引に該当するおそれありといったような感じが出つつございます。 この独禁法上マルチ商法がどういう位置づけになるのか、これがはっきりいたしませんと、新規立法をするとしても、いわば立法上のその前提がはっきりしないわけでございますから、私どもは条文の作成その他につきましては内部で検討は進めておりますけれども、現在は、独禁法上どういう取り扱いになるかという点につきまして公正取引委員会の結論が早く出るということ、それを待ち望んでいる状態であるわけでございます。
○出口説明員 お答えいたします。 公正取引委員会といたしましては、マルチ商法のうち典型的と認められますホリデイマジック社につきまして去る二月七日に立入調査をいたしまして、その後、鋭意審査を続けまして、現在詰めの段階に来ております。したがいまして、そう遠からず結論は出ようかと思います。 なお、そのほか数社から陳情等来ておりますけれども、正確に申告等どの程度出ておるかははっきりいたしません。
○野間委員 ホリデイと、それからエー・ピー・オーの方に聞きたいのです。ジェッカーの場合も私ずいぶん問題を持っておりますけれども、まず聞きたいのです。先ほど竹内参考人の方からお話がありましたように、ネズミ算でいくと、三十二カ月たつと全地球の人口が全部それに加盟しなければならない。これはやはり有限の中に無限をほうり込んでいくという一つの商法だと思うのですが、ホリデイにしても、あるいはエー・ピー・オーにしても、まさにマルチ商法そのものだと思うのです。 これは販売組織についての資料、あなた方が出したものだと思いますけれども、ピラミッドになっておりますね。そこで、ただ、いま竹内参考人の話にありました三十二カ月あれば全人口を覆うべき筋合いのものが、ホリデイの場合にはいまホリデイガールも入れて十万一千四百八十四人、エー・ピー・オーの場合には末端のディーラーを入れて十七万九千三百二十一人と出ておるわけですね。そうすると、全地球人口から比べてまさに微々たるものなんですね。 ところが、事業説明会等聞きますと、これはいまにでもずっと非常に拡大できるようなことを言っておるわけですね、催眠かけて。私、よく知っておりますけれども、あなた、一週間に一人ふやしなさい、夏と冬と十分バカンスとって遊びなさい、大体五十週として、一週間に一人入れたら五十人、それで済むんですよ、と言っておるんです。しかし、現にいまのこの組織構成からすれば、明らかにこれが誤りであるということがはっきりしておると思うんですね。ところが、それにもかかわらず性こりもなく事業説明会の中ではそれを言って、そしていまのヘッドハンティングでやはりどんどんどんどん加盟にしておるというところに、非常に大きな問題があると思うのですね。 これらについて、実際あなた方が事業説明会で説明されたことと、現実のこの組織構成、これとの間のずれですね。いまの通産省の話にもありましたけれども、結局リクルート料につられて来るのが多いわけですね。そういう点について、あなた方、いまの竹内参考人の話、あるいは通産省のいまの見解、これを踏まえて、一体いままでの事業説明会そのものはよかったと思うのかどうか。こういうヘッドハンティングに中心を置いた商法、これは私はやはり許されるべきでない、こういうふうに思うんですけれども、それぞれの御見解を承りたいと思います。
○柴田参考人 いま先生おっしゃったとおりです。ただし、エー・ピー・オー・ジャパンの繁栄会議という会議があるのです。新規の見込み客を勧誘する会議で、そういう発言はしておりません。 そして、エー・ピー・オー・ジャパンのマルチ商法は、四十六年に私アメリカから持ってきて、一年間やって、なかなか売れません。そして、よく研究して、やはりアメリカの商法と日本の国民性との国情が合わないから、徐々に改良しております。 そして、マルチ商法はアメリカのほとんどの州は禁止されておりますが、前のマルチ商法の会社、いまなおやっておりますが、アムウエイという会社は、アメリカンウエイの略で、やはりマルチ商法のいいところをとって悪いところを改良して、商品をふやして、現にものすごく大きな会社になっております。 そして、エー・ピー・オー・ジャパンも同じ考え方で、ことし三月一日から、商品一つから三つの商品にふやしております。現にヘッドハンティングと言われても、私はちょっと納得できません。うちは実際、商品はたくさん売っております。その資料としては、この雑誌は「ウインズワーク」といいますが、これはウインズオイルカンパ二ーという自動車添加剤の世界一のメーカーです。そのウインズオイルの商品は、十五年前、三菱商事を通して輸入されております。去年その総エージェントの権利をエー・ピー・オー・ジャパンがもらいまして、去年一年、うちはウインズの商品は五百万ドル輸入しております。これは全部さばいております。いまエー・ピー・オー・ジャパンは、ウインズカンパニーの世界一の総エージェントになっております。これがエー・ピー・オー・ジャパンはヘッドハンティングしかやっていない、商品を売っていないというんでは、私は否認いたします。 以上です。
○横山委員長 田中参考人、御意見ありますか。
○田中参考人 先ほど申しました先生の言うとおりだと思います。ただし、横道にちょっと入りますが、私は、化粧品のこと、またマルチのことは余り知らないのです、本当を申しますと。たまたまあのデモが起こりましたときに、私が顧問としておりましたので、外人重役が皆さん散ったもので、あらゆる従業員の、安月給で働いている人のために、ひとつ助けようという意味で、きょう現在に至ったわけなんです。 それから、先ほど堺さんが二百人から三百人の解約者がありましたと言いますけれども、先ほども申しましたとおり、現在五千六百六十一件、解約者に支払っております。 それからなお、私どもでは、私が社長に就任いたしまして、社会的、道義的、あらゆる点におきまして、日本の法律とかそういうものにふさわしくないものは全部カットである、新規まき直しであるということで、もしできればマルチもそういうものも一切やめて、本当の化粧品の販売会社にしたいと努力をしております。
○野間委員 エー・ピー・オーの方、私が言っているのは、ネズミ講に商品をオンしているということ、これはマルチ商法の特徴だという話が先ほどあったし、その前提で私は申し上げているわけですけれどもね。ですから、商品を全く売っていないというようなことは言った覚えがないので、その点ひとつ誤解のないようにということです。けれども、いずれにしても、こういういまの商法、これは実際、説明会の内容と実際の商売とは違うわけですね。ところが、性こりもなくこういうことをやっておる、これではやはり困るわけですね。 ですから、先ほどからアクセントが商品販売というところに非常に来つつあるように思いますけれども、こういう商法ですね、しかも現に被害がずいぶん出ておるということを踏まえて、リクルート料とかこういうものについては一切やめるということでなければ、こういう商法によって被害者が続発するということは避けられないと思うのですが、これらについて、ひとつ見解を聞きたいと思います。
○柴田参考人 いまの質問、済みませんがもう一度……。
○横山委員長 委員長から仲介しますが、要するにいまの質問は、説明会における内容と実態が違うから、この商売をやめるつもりはないかという質問です。
○柴田参考人 説明会と実態が違うというのは、どういう点が違うのですか。
○野間委員 人をふやして、そのリクルートで、いかにもいつでも金がずっと入り、大もうけできるような、そういう説明をずっとされておる。ところが、現実の組織構成あるいは組織販売、この実態からすれば、それが全く当たっていない。これはまさにマルチの本質なんですけれどもね。ですから、商品販売なら商品販売ということならともかく、その商品が有益かどうかは別の問題として、これは普通の商品販売になると思いますけれども、そういうことでリクルートと絡めて、これはいわゆるマルチ商法そのものですけれども、こういうものについてこれだけ問題が出た現時点において、こういうリクルート料を払ってネズミ講式に下部の組織をふやしていくという商法はやめる必要があると思いますけれどもいかがですかと、こういうことです。
○柴田参考人 お答えします。 いまエー・ピー・オー・ジャパンが行っておる商法は、要するに無店舗商法です。当然、販売網はつくらなければいけません。その販売網は、会社側でつくるのじゃなくて、販売組織をつくる権利を与えているわけです。 そこで、要するに自分の販売組織をつくるのに、エー・ピー・オー商法と在来の商法の一番違う点はどこにあるかというと、在来の商法の販売店はほとんどプロです。なぜかというと、資本をかけ、何千万、何億とのれん分け料を払って初めてできる。当然、素人はやりたくてもできません。エー・ピー・オー商法はほとんど若い人、素人です。なぜこうなったかというと、六万五千円のお金さえ払えば独立事業ができます。当然若い人はみんなやりたくなる。みんな独立したくなる。ただし、一つ危険性はあります。その危険性は、要するにほとんどの人が素人です。素人がやって、壁にぶつかったらやめてしまう。失敗者が出る。そこで、エー・ピー・オー・ジャパンは、百も承知でそのシステムをやって、若い人をわずかの資金で独立させていかにプロ化するかということの協力は、全力でやっております。そこで、その被害者と成功者のパーセンテージを割り出さなくてエー・ピー・オー商法は悪いじゃ、私は納得できません。 もう一つ、リクルート料というのは、エー・ピー・オー・ジャパンにはリクルート料の名目はありません。その名目はスポンサー料でして、スポンサー料の意味は、要するに指導料です。自分がリクルートしての参加をいかに成功させるか。だから、ディーラーの六万五千円の中で、八千円の指導料が含まれます。その八千円は、要するにスポンサーはその新規販売店に対して三セットの品物を売ることを指導する。当然、指導するのは日にちがかかる。精力がかかる。その報酬として八千円。何段階かしてだんだん大きくなるのは同じ理屈です。一人の総卸元を成功させるには、要するに組織づくりまで全部教えなくちゃならない。一人新規のそういう仕事を成功させるまで、少なくとも一月ぐらいついて徹底的に教えなくちゃならぬ。当然五十万の収入は、私は高くないと思います。 以上です。
○横山委員長 ちょっと質問者とあなたの答弁との間に感覚のずれがあります。あなたは成功か失敗かという論理で説いておられるのですが、質問者は、その商法のやり方に問題があるからやめないかと、こういう論理なんです。
○山中(吾)委員 竹内参考人に聞きたいのですが、お聞きしていると、こういう機構は、自由経済を前提として、私生児的な存在になるので、物を売るのが目的でなくて、物を売る権利を売る組織、その権利の価格を高めるために、その手段として商品を売る。商品を売るのが第二次の目的で、商品を売る権利を商品としておる組織だ、そういうふうに私、一応受け取ったわけですが、したがって、現在の民法、商法が予想しない組織ですから、現行法でこれを抑制することができなければ、自由経済を前提として、現在の法体系、法思想、憲法の思想のもとにおいて、私は、こういう制度は最初から禁止をしてしかるべき制度であると思うのです。 そこで、いろいろの角度からまた論議ができると思いますけれども、貧しくて、そして正直に働いても金もうけできない者が飛びつくという、弱い者の心理学を応用した知能犯的なものですから、私は、現在の法律で規制できなければ、特別法をつくって、こういうものは、自由経済を守る立場から言っても、それから現在の商法が予想しない制度ですから、特別法において禁止すべきものだと思うのですが、竹内先生はどういうふうにお考えですか。もしするならば、どういう立法技術が必要か、ちょっとお聞きしたいのです。
○竹内参考人 これは禁止すべきだということは、実は去年の七月に国民生活審議会の消費者保護部会というのが「消費者被害の現状と対策」という中間覚書を出しております。これにも私は参加いたしました。先ほどの産業構造審議会の中間答申のあれにも参加いたしました。その中に私の意見は相当反映されておるわけでございますが、その国民生活審議会の消費者保護部会の方では、特殊販売につきましてこういうことを申しております。 「消費者利益を必然的に害することになる販売方法、すなわち、マルチレベル販売、SF商法などは社会的に無価値であり直ちに禁止すべきであり、通信販売、訪問販売などについては、その適正化のための規制を進めるべきである。」訪問販売、通信販売というのはメリットもあるけれども弊害もある、したがって、これは弊害予防のための適正化立法をせよ、それから、マルチ販売、SF商法というのは、これはほっぽっておけば必然的に消費者利益を害するから禁止せよ、二つに特殊販売をグループ分けしているわけでございます。 そこで、この基本的な考え方は産業構造審議会の中間答申においても踏襲されておると私は思うわけですが、産業構造審議会の中間答申の方では、刑事立法によって禁止せよということは実は言っておらないわけです。われわれは刑罰を科するという方法とどちらがいいだろうかということも検討いたしました。しかしながら、その刑罰を科するという方法は、一見こわもてのように見えていて、実は余り十分な効果を発揮しないのではないかというふうに考えたわけでございました。 と申しますのは、こういう方法をやっているのは会社でございます。会社に対する刑罰というのは、罰金しかないわけです。極端な場合には解散命令ということもございますけれども、結局罰金を取るしかない。罰金の額というのは、わが国では概して大変安うございますから、独禁法にしたところで五百万円というようなことに上げるか上げないかという問題。そういうことになりますと、そんなものは罰金払って商売続けましょうか、その方がもうかるということになるのは当然ではないかというふうに考えられる。 それでは、両罰規定を設けて、役員に体刑を科してはどうかということも考えられます。このような規定を置いている国もございます。しかしながら、外資系企業等にありまして、本当の実権者は外国におりまして、日本の法人については、日本人の間から、いわばダミーと申しますか、わら人形のような役員を置いておいて外から操るということになりますと、これまた十分な実効性を上げ得るだろうかという感じがいたします。それからさらに、刑罰を科しただけでは被害者の救済に十分ではないのではないかというふうに考えられるわけです。 そこで、われわれは、禁止という目的を達する手段として、刑事的にストレートに定義しておいて、これをやったら刑務所に行けという単純率直なやり方ではなしに、いろんな民事的手段を組み合わせることによって、一方ではこれにひっかかる人がないようにしよう、他方では、万一入った場合でもその損害が大きくならないようにしようというふうに考えました。 ひっかからないようにしようという方法は、先ほど商政課長が説明されましたように、まず第一に、十分に正確な情報を与える。それから、先ほど来お話がありましたように催眠状態の中で説明が行われますから、したがって、帰って一遍よく頭を冷やして、そこで考える。十分考え直しても、まだやはりやってみようという人は、これはもう商売の自由ですから、そこまでのことは仕方ない。したがって、ある一定期間の、われわれはクーリングオフと申しておりますが、割賦販売法の中で取り入れた制度でありますけれども、一定期間内は一切の不利益を受けないで契約を解除する権利を認める、申し込みを撤回する権利を認める、一遍しらふになって頭を冷やしてよくお考えなさいという期間を保障しよう、これが入るときのステップでございます。 それから、入ってしまった人にはどうするか。これは一定の価格以上で買い戻しの権利を認めよう。もちろん一〇〇%で買い戻せば、それは全部返ってくるわけでございますけれども、しかしながら、入った人も自分でもうけようといって入ったとすれば、若干のものはこれは仕方がないのかというふうなことも考えられるわけでございまして、したがって、たとえばイギリスでは九〇%以上というふうに言っておりますし、アメリカのマサチューセッツ州なども九〇%以上の買い戻しということを申しております。これを九〇%にするか、九五%にするか、九九%にするか、これは目の子算でございまして、どれでなければならぬという論理的な必然性があるわけではない。しかしながら、一定価格以上は必ず返ってくるということにしよう、これによって被害者の被害の額をできるだけ少なくしよう。 さらに言えば、先ほど来研修費とか教育費というふうなことがしばしば出ております。これは名目は何とでもつくわけでございまして、研修であれ訓練であれ何であれ、そういった名目で金を取ることは一切禁止するということも考えられる一つの方法であります。 いずれにいたしましても、そういう幾つかのいわば救済手段を組み合わせることによって、こういうリクルートに伴う金銭が授受されるというふうなことはなくしようということが適当ではないかと考えます。これは売っている商品がいいか悪いかということとは全然無関係なものでございまして、どのようにすぐれた商品であれ、このような売り方はとるべきではないというふうに考えておるわけでございます。
○片岡委員 ただいまの竹内先生の御意見によりまして、いかに美辞麗句をもってしても、これはやはりとにかく悪徳商法であるということがはっきりしていると私は思うのです。ことに取り扱っている商品の中に非常に欠陥品が多いということ、それから、被害を受けて訴えておる人もあるという現実、それからさらに、田中参考人のごときは、前のやり方は確かに間違っておったようだ、自分はそれに対して十分な反省をして、できるだけ合理的なといいますか、商慣習からいっても非難を受けないようなやり方でいきたいというようなことを言っておられるから、私は、やはり前のやり方は適当でなかったというふうに認識しておられると思うのです。 それから、山口参考人は、非常に若いときから張り切って、そしてこれはいい方法だと思ってやっておるというような自信たっぷりのお話なんですが、ただいま堺参考人が言われたような被害が現に出ておる、あるいはまた、いま竹内先生が言われたような立場から考えて、このお三人の方が、柴田参考人、田中参考人、山口参考人、それぞれ、現在こういうやり方についていまなお道徳的な立場から責任を感じておられますか、それとも、これはやり方によってはいいのだから、まだやっていくのだというふうに考えておられますか、そういう道徳的な立場からどういう責任を感じておられるか、それをそれぞれお三人の方からお聞きしたいのです。
○横山委員長 先ほど柴田参考人も勘違いなさったのですが、いまの質問の要旨は、道徳的立場に批判があるが、それをどう考えるか、改善の余地があるか、そういう質問でございますから……。
○山口参考人 私どもではフランチャイズだと思っていますけれども、マルチだとは全然思っていないのです。また、マルチの要素も実際に全くないのです。ですから、私は道徳的にもこれは絶対だと思っています。いいものだと思っております。 それと同時に、確かにジェッカーに入ってもうからなかった、商売がうまくいかなかったという人に対しては、先ほども話しましたけれども、救済機関として互助会というのをつくっております。それでやっていくつもりですから、これは決して加盟した人に迷惑をかけたり、お客さんに迷惑をかける組織じゃないと思っております。これは徹底的にやる気でいます。よろしくお願いします。
○田中参考人 私は、社会をこれだけ騒がしたこの商法につきまして、道徳的の責任は重々考えております。よって、私どもの方で、現にリクルートですか、そういうものは一切やめまして、新たに本当の化粧品販売、いい化粧品を皆さんにお使いいただけるようにいま変えつつあります。今月末までにその発表ができると思います。
○柴田参考人 被害者が本当に出れば、当然道徳的責任では問題があります。当然善処するつもりです。ただし、いま先生がおっしゃった三社を結局全部同じとみなした、それは違います。エー・ピー・オー・ビジネスは、マルチと若干違う点があります。ただし、無店舗販売と組織づくりのことはマルチと似ています。だから、政府の立法化がなったら、当然政府の指導に従って、よりいいシステムをつくってやっていくつもりです。だから、いまの質問に対して、道徳上の責任は、被害者が出れば、確認した上で当然責任をとるつもりです。
○片岡委員 それでは、山口参考人にお伺いしたいのですが、あなたはこれは大変いい商売のやり方だということで責任は感じておらぬというふうにおっしゃるのですが、それでは、あなたの方が人を集めて講習をされる、そしてどういうことを教えておられるのか。最初に二泊三日、それからさらにだんだん長くなっていくようでございますが、そういうものについての教科科目、それはどういうふうなものに主眼を置いてやっておられるのか。その中にたとえば心理学というようなものがあるのかないのか、そういうことをちょっと教えていただきたい。 それから、出資した人がいやになった、これはやってみたがどうも自分の能力ではうまくいかぬということで、やめさしてくれと言ったときに、ちゃんとそれに対して投資したものを返しておられますかどうか。 それからさらに、非常によい品物だと言って売ったところが、欠陥品だといって文句を言われた、そういう場合にはどうするか、その手続ですね。物を取りかえておられるのかどうか、そういう点についてはっきりとおっしゃっていただきた いと思います。
○山口参考人 研修内容ですが、これはごく普通の研修です。特別心理とか催眠でやるわけじゃございません。どういうことをやるかといいますと、私どもでは店舗はございません。自分が店舗です。私が。私もよく店へ物を買いに行くときにまず何を感じるかというと、その店の雰囲気ですね。要するに、食料品は実際に清潔そうな店で買います。安げな、自分にプラスになりそうな店で物を買います。私自身が物を売りに行くときは、私自身が店舗なんです。ですから、そういう顔つきもできなければいけないし、そういう言葉遣いも、そういう目つきも態度もできなければいけない。そういう人間としてごく当然の、物を売る人間――物を売るということは信頼をかち得るということですね。だから、人から信頼されそうなそういう人間づくりをまず目指しているわけです、加盟店一人一人。現実にそういう研修内容です。 それで、資金を返すかということですが、これは先ほど互助会という話をしています。それで、互助会の事業内容についてちょっと読みます。「会は第二条の目的を達成するために、左の事業を行う。」第二条の目的というのは「会は加盟店の諸種の相談を受理し、適切な指導と救済援護の措置により事業の繁栄に寄与することを目的とする。」ということです。事業は、一番として「加盟店の事業経営について」、イ「経営、苦情、悩みごと生活相談」、ロ「運転資金の貸し出し」、ハ「福祉、生活救済」、ニ「商業権の譲渡、斡施」、こういうことを現実に互助会で、つい最近ですが発足してやっております。ですから、ジェッカーへ入って一生懸命やったのですけれども、もうからなかった、うまくいかなかった、こういう人に対しては、互助会が積極的に救済の手を差し伸べよう、こういうことでやっています。 それと、欠陥商品、欠陥商品ということですが、実は正直に言いまして、私どもで欠陥商品というのはございません。たとえば故障した商品というのは当然あります。商品ですから、機械ものですから。故障したら、私どもの場合は全部保証書がついております。現実に五千円以上のものについております。その保証書も往復はがきになっていまして、片一方は御愛用者カードということで、私どもの会社へ到着して六カ月以内はすべて無料交換になっております。現実にそれをやっております。だから、欠陥商品をわれわれが意識的に売りまくってもうけているわけじゃございませんから、その点ひとつ御了解願いたいのです。
○片岡委員 もう一つだけ。下の段階の人がセールスマンをふやすことによってだんだん上の段階へ上がれるわけですが、そのときに一番下の人がもうけた利潤のうち、どういうふうな配分になるのですか。
○山口参考人 実は私どもそういうシステムじゃないのです。ですから、下の人が加盟店をふやすことによって利益が上がるとか、また下のクラスからだんだん上に上がれるということは一切ございません。全部禁止しております。ですから、下のクラスにあって将来上に上がるということもできません。また、加盟店を加盟店が募集しまして利益を得るということもございません。普通の販売組織を無店舗にしたという、ただこれだけです。
○片岡委員 柴田さんにその点……。
○柴田参考人 その点について、うちのディーラー、要するに小売屋は、小売値の二割はもうかるようになっております。その上の段階一割、その上一割、その上は七%。在来の流通機構のいわゆる大問屋、小間屋とちっとも変わっておりません。そういうシステムです。そのスポンサー料は、のれん分け料と称したら別におかしくも何にもありません。
○石田(幸)委員 田中さんにお伺いしますが、いままでの営業方針がいろいろ問題があった、こういう御反省があって、新しく営業方針を出されるようでございますけれども、先ほど来、マルチ商法の諸悪の根源は、いわゆるリクルート料ですか、この問題だと言われておるわけですね。先ほど来いろいろお話を伺っても結論が出てないのですけれども、田中さんは、このリクルート料についてはまずいというふうにお考えで、できればこれはやめたいというふうにお考えになっているかどうか、その点から伺いましょう。
○田中参考人 やめるつもりでおります。私は、先ほど最初に十分間いただきまして申し上げたとおり、これは社会的にいかぬということで、リクルートとかそういうものは一切やめるという方針でいま進んでおります。もう間もなくその結論が出ると思います。七月末と聞いております。
○石田(幸)委員 柴田さんにお伺いしますが、ホリデイマジック社ではリクルート料をやめる、こうおっしゃっているわけですね。先ほど竹内先生のお話を伺っても、スポンサー料というような名目があっても、その本質は変わりはないというような御批判がございました。そういう意味におきまして、そういうようなことについてはあなたとしては全然御反省がないのか、いかがですか。
○柴田参考人 反省じゃなくて、それは意見の相違です。私は前に言ったとおり、在来の流通機構は、問屋はほとんど玄人です。エー・ピー・オー・システムは、ほとんど販売店は素人です。素人を玄人化さすには当然指導しなければならない。だから、うちのリクルートでは、むしろ指導料になっております。だから、当然必要です。
○石田(幸)委員 しかしながら、その素人に対する商法でございますけれども、おたくで扱っていらっしゃる自動車のパワーアップの機械ですか、こういう問題にしましても、いわゆる素人なるがゆえに、ある大学あたりでは大学生の間にこれを販売する動きがかなり出てまいりまして、しかしながら次から次へと会員を獲得することができないので行き詰まって、友人間の友情についてもひびが入ったり、いろいろ損害賠償を訴えられたりということで大変問題になっているわけですね。それは、いわゆる素人に対する商法という、いわばスポンサー料つきのそういうやり方をやっているから、そういう商売に疎い学生まで手を出すという、そこに本質があるわけですね。それについては、やはり社会的な責任をエー・ピー・オー・ジャパン株式会社としましても当然感じなければいけないんじゃないか。 そういうことを一つの目標にしてやっていらっしゃるだけに、そういう素人が不満を抱かない、あるいは被害を受けないというところに配慮をしなければならぬ。それを配慮するということになりますと、先ほど来言っているスポンサー料というものがいわゆるリクルート料と同じような性質であるという結論になるわけですから、そこに全然御反省がないということは私はおかしいと思うのですが、いかがですか。
○柴田参考人 私は前に言ったとおり、うちは五年間で販売店が三十万になっておりますが、どんな企業でも、失敗しない企業は私、見たことありません。ただし、数字が少ないから無視するわけではございませんが。いま現に、うちは毎月、新規の総卸元学校を三日間、大抵毎月百五、六十名集まって、今月は四十七回目です。そして、その上に各地に任意団体の協会がございます。その協会の幹部のスタッフはセミナーもやっております。その協会の下に支局があります。要するに組織をだんだん下に行って指導しておりますが、そこは、反省するにしても、日本の法律に従ってやっていくつもりです。だから、もしいまの日本の商法と公取法がよくなかったら、新しい法律をつくって政府が指導すべきじゃないか、私はそう思います。
○石田(幸)委員 そうおっしゃいますけれども、たとえば先ほど、パワーアップの機械にしましてもいまも宣伝をしていらっしゃるということなんですけれども、これは明確に、いずれの場合においても、経済性、排ガス減少、パワーアップの問題について効果はないというふうに通産省が発表いたしておるわけですね。これはいろいろ技術的な反論があるかもしれませんけれども、一面、技術に対して明確な、あなたの側からいけばかなり権威のあるそういう反対意見が表明されておるわけでしょう。そういう問題についてもいまなお宣伝をしていらっしゃる、そういうような問題が起きますと、全く反省がないように思うのですけれども、そういった点の道義的な問題はどうなりますかな。
○柴田参考人 技術の面について、私自身は技術家じゃないから、だから、いま皆さんに配っているような、エー・ピー・オーの企業側の技術説明資料が中に入っておりますが、それを大体七月ごろ、うちは型式認定申請をするつもりです。そのいろいろな裏づけの資料は、むしろ先生方がもし詳しいのだったら読んでもらいたい、詳しくなかったら、後ほど専門家に説明させた方がよろしいじゃないかと思います。ここに全部あります。
○石田(幸)委員 いまの点、最後に国税庁に伺いますが、いわゆる加盟料の問題について、販売が継続しない場合に上部組織に没収されてしまうことがマルチ商法の一つの特徴のようでございますけれども、この税金の扱い方はどういうふうになっておるのですか。
○宮本説明員 お答えいたします。 問題は、個々のケースによりまして契約内容が非常に変わっておりますので、いわゆるマルチ商法と言われている取引あるいは契約形態の中身が非常に千差万別でございますので、一概にどうというふうにはっきり申すことはできませんが、仮に加盟料という形でそれが本社の収入になるような契約になっておりますれば、これは当該本社の収入といたしまして適正に課税をさせていただきます。
○石田(幸)委員 加盟料ゼロという場合がありますね。先ほど聞きますと、エー・ピー・オー・ジャパンにおいては加盟料は本社に一銭も入っていないということです。そうすると、上部団体にそれが没収されるような仕組みになっているようですね。ぼくら考えるのには、そういう場合は、一つの契約時の問題かもしれませんけれども、譲与税的な性格が出てくるのではないかという感じがするのですが、どうでしょうか。
○宮本説明員 これも、加盟料といいますかリクルート料といいますか、それが一番下の段階から二段、三段と行くようなケースもございまして、仮に一段、二段とだんだん上の階層の人の収入になりまして、最後の法人の収入にならぬ場合、それからまた、その一部が最終的には当該法人の収入になる場合もございますが、最後の当該法人に限って申しますれば、その契約形態にもよりますけれども、収入になっておれば課税をします。それから、途中の段階で終わる場合もございます。この終わり方も、仮に売上料の中に入っているというふうな場合もございますし、単純に加盟料という形で、一段上の方のところでとまる場合もございます。これまた契約によって変わってくると思いますが、権利金的なものでありますれば、譲与ということにはならないと思います。
○和田(耕)委員 マルチ商法というものの定義がはっきりしないという問題が出てきているわけですけれども、エー・ピー・オー・ジャパンとホリディマジックさんの方は、マルチ商法をやっている、しかしいろいろ問題にされる点については今後改善をしていきたいというお話だと思うのですね。ところが、ジェッカーチェーンの山口さんは、自分のところはマルチ商法じゃないのだ、フランチャイズの方法でやっているのだということなんですけれども、ひとつ参考にお伺いしたいのですが、竹内さん、このジェッカーさんの方、これをマルチ商法とみなしていいかどうか、そういう点について。
○竹内参考人 私、ジェッカーがどのような組織をとっているか詳しく知りませんので、それについては、具体的なケースについてはちょっとお答えいたしかねます。
○和田(耕)委員 通産省はどういうように見ておりますか。
○原田説明員 なかなかむずかしい問題でございます。私ども現在いろいろな産構審の答申を受けまして、いろいろ事務的な検討を進めている最大のポイントはそこにございます。 私ども、ごく抽象的に考えますと、ある販売組織、販売のやり方があって、その組織に入りましてその組織に入ることを勧誘した人、あるいはその組織の中でランクが上がる、そのランクを上げた人、そういう勧誘に入った人あるいはランクの上がった人が一定の金を払う、それから入るように勧誘した人あるいは地位を引き上げた人、その人に一定の経済的な利益が入ってくる、それが一般的に言ってリクルート料ではないかと考えます。ところが、フランチャイズシステムの場合には、いろいろあるのですけれども、主として店舗で営業している場合が多いのですが、いろいろ聞いてみますと、やはり一つの販売のノーハウというものがあるようでございます。そのノーハウというものを一定の価格で売り渡す。したがって、私がフランチャイズシステムに入る場合には、このノーハウをもらうかわりに一定のお金を払う。その払ったお金が、本部にそのまま帰属する場合と、それから本部からさらにサブライセンスと言いまして、たとえば九州地区、北海道地区、関東地区という、そういうところでそれぞれサブの本部があります。で、九州地区の責任者は、全部いろいろな権限を持っていただく。その九州地区の本部は、さらに全国本部から一定のお金をもって買うわけですが、そのかわりに九州地区の新規加盟者は九州地区の本部に払う、これはノーハウ料だ、そういうような形式をとる場合がたくさんあるのです。しかも、おおむね順調に営業が行われているケースが多いのです。そういうシステムとジェッカーのシステムとをどう考えるか、これはなかなか厄介な問題を含んでいると思います。
○和田(耕)委員 いまの問題ですけれども、堺さんはどのようにお考えですか。
○堺参考人 ジェッカーチェーンが紹介料を取っていないということを先ほど山口社長おっしゃいましたけれども、四十八年の十二月から四十九年の十二月までは取っております。紹介料という名目で五千円から十六万円まで取っております。では、その間に入った人は一体どうなるかということですね。 それから、フランチャイズと言いましても、フランチャイズとマルチの区別と言いますが、もともとマルチ商法というのはフランチャイズから分かれたものです。ですから、フランチャイズが流通の近代化になってこれはよい、マルチは悪いというわけじゃないわけです。フランチャイズの中にも相当悪質なものがあるわけです。ですから、マルチそのもの、マルチは悪い、フランチャイズはいいというような定義づけはちょっとどうかと思うわけです。 ジェッカーチェーンの場合は、これはフランチャイズシステムに近いのですけれども、まあ私たちはマルチの変形だと見ております。ということは、指導料を与えるという名目でやはり下に子、孫をつけ、その子、孫に指導料を与えてあげるから、たとえば三カ月もしていればあなたの出した出資金は元が返ってきますよというふうな教え方をしております。
○和田(耕)委員 じゃ、あと一言だけ。いろいろお話を承っておりますと、つまりネズミ算式の販売法にしても、やり方によっては余り問題にならない面があるけれども、これをやって競争していると、いまのリクルート式のものにエスカレートしていくというような性質を持っていると思うんですね。いま堺さんも、フランチャイズがよくてマルチが悪いという境はないんだというお話があったのですけれども、そういう問題がいま提起されている問題なんです。だから、そういう点について、まあ山口さんも非常に確信を持ってやっておられるけれども、つまり境はないわけですね。エスカレートしていくと、いまのリクルートの悪質なものを含んだものになっていくというわけですけれども、いま堺さんが提示された紹介料というふうなものを取っておられる、こういう問題について、今後はどういうようにお考えになるのか。
○山口参考人 紹介料というのは、私どもでは確かに四十八年度から四十九年度まで約一年間、堺さんのおっしゃるとおりそういう規定はございました。でも、一般の加盟店がその紹介料をかせぐ目的のために入ったという事実はまず決してございません。なぜならば、私どもはその紹介料が取れる加盟店をチェーンストアマネジャーという形で、このチェーンストアマネジャーでないと加盟店をふやせないということで資格制度を設けてやっておりました。そのチェーンストアマネジャーの人たちを、ことしの一月二十一日から全部社員にしました。そして、固定給でいまジェッカーの方で働いてもらっております。ですから、一般の加盟店を対象にしたのではないということが一つです。 それと、じゃ紹介料がなくて指導料があるじゃないかという発言ですけれども、この指導料ということについては、現在のフランチャイズ組織でも全部活用しておる問題です。これはジェッカーだけが指導料を差し上げているのではなくて、現在のフランチャイズ組織でもほとんどのところがちゃんと、加盟店に指導を委託した場合は指導料を委託育成費として差し上げております。これが悪いということは決してないと私は思います。こういう指導料があるからこそ、要するに加盟店が脱落しないで末長く商売をやっておると思います。 それと、もう一つですが、フランチャイズがいいとかマルチが悪いとかという問題点は何かといいますと、そこに入った人たちが、生業として、自分の真っ当な商売として将来やれるのかやれないのかということだと思います。私どもジェッカーでは、みんな本業としてこのジェッカーの仕事を専門に取り組んでおります。みんな真剣にやっております。かなりの収益も上げています。これは事実でございます。
○野間委員 ジェッカーの山口さんにいまのに関連してお聞きしますけれども、いろんな資料を私も持ってきておりますが、加盟する経過を申しますと、説明会を開いて、それから相談会を開いて、申し込みを受け付けして契約する、こういう経過になっておりますね。 最初の呼び込みと申しますか、勧誘の資料を見ますと、「主婦、会社員、学生の方で一日三時間―四時間の余裕のある方でしたら、どなたにも出来る簡単な仕事で、なおかつ高収入が得られます。」「利益は一日平均収益五千円以上、専業の場合は月収で三十万円以上は確実。」これはジェッカー城南のチラシなんですけれども、こういうのがありますね。それから宮崎の方でお出しになっておるチラシの中では、「今回の参加者だけがこのチャンスを得られるのです。今後二度とこのチャンスは訪れません。」こういう趣旨のビラを出されまして、そうして説明会をずっと開いておるわけですね。 それの開き方とか、あるいは契約、加盟をさせるいろんな資料、これを見てみますと、たとえば「申込み受付から契約まで」、この中で「相手によけいな事を考えさせないで強引に話を進める」というのが資料の中にあるわけですね。つまりこういう説明会をやりまして、それで連れてきて催眠商法でやった上で強引に勧めるという、一連の経過があるように思うのですね。これはまた後でこれが終わりましてからお見せしたいと思いますけれども、こういうことがやはり一番大きな問題ではなかろうか、先ほどから催眠商法の問題が出ておりますけれども。 それから、先ほど堺さんが言われたように、例のたとえば地域センターのCクラスになりますと、プロパー五名まで、これは合計百万円、二十万の五人ですね。それからモニターの場合には五十名、一人一万円で五十万。そうすると、Cクラスのセンターをつくることによりまして、プロパーの指導料が百万とモニターの指導料として五十万、合計百五十万入る。このCクラスのセンターをつくる場合には初め百八十万出すわけですけれども、そうすると百五十万はすぐにでも入ってくる、あと三十万だけだ、これなら何とか商品を売って元は取れるんじゃないか、こういう説明会からいまのやり方、一連のあれからすると、これはやはりまさに催眠商法によって加盟させて、そうしてあと商品が競合商品で売れない、あるいは欠陥商品も中にはあるというようなことがあるように私は被害者の方から聞いておるのですけれども、その点いかがですか。
○山口参考人 まずそういうことは決してございません。私どもの説明会では、もう本当に事実ありのまま、商売はむずかしい、これは相当の覚悟が必要だと、そういう話でやっております。それで強引に、無理にするなんということは、これはましてございません。 なぜならば、私どもでは加盟を申し込んでから七日以上二カ月間、クーリングオフ制度というのを設けております。このクーリングオフの間に、私どもの工場の見学でも、現実に加盟店会でも、私は全国をいま十一カ所、理事長指導会で毎月回っておりますが、その指導会でも、全部これは無料で見学できます。加盟店がほしい資料は全部差し上げてあります。 まあこれは一部の加盟店においては、自分がやってもうからなかったから、うまくいかなかったから、その責任転嫁のためにそういうことを言っている人もいると思います。ところが、現実にいま一生懸命やっている人の話も聞いていただきたい、こういうことです。
○野間委員 私がいま申し上げたのは、そちらの方からお出しになっておる資料ですね、これに基づいてお伺いしておるわけですから。たとえばいまの、利益が一日五千円以上とか、あるいは専業の場合には月収三十万以上確実だとか、こういうのがありますけれども、これはジェッカーチェーン本部のチラシのようですね。それからいまの、相手によけいなことを考えさせないで強引に話を進めるという文章もありますけれども、これは御否定になりますか。
○山口参考人 利益ですけれども、専業でやったら三十万くらいは当然上がります、実際に。われわれの言うとおり本当にやっていただけば、もっと上げている人たちがたくさんおります。 それで、強引に話を進めるとか、そういうことは、まず私どもの文章として出しておるわけはないと思います、私の責任において。 一応そういうことです。
○松浦(利)委員 被害者の方と政府にちょっと質問しておきたいと思うのですが、いまお聞きしておりますと、ジェッカーさんにしたって、それからエー・ピー・オーにしたって、ぼくたちは一つも悪いことはしておらぬのだ、何か被害を受けた方が悪いのだという言い方をさっきちょっと山口さんがしたから、怒ったけれども、実際に、具体的にどういう内容の被害なのか。あなたのところに申告が来ているでしょう。たとえばジェッカーチェーンの場合にはどういう被害なのか。その申告してきた人はどういう内容なのか、一つの例でいいですから、その例をひとつ教えてくれませんか。
○堺参考人 エー・ピー・オー・ジャパンは、比較的若年齢層にその被害が多いのです。それから、ジェッカーチェーンは中高年齢者層に被害が多いのです。 ジェッカーチェーンの場合を先に挙げますと、広島の方で退職金をつぎ込んだという方がございます。商品はイオン源水器と言って、それをメーン商品として教えられた。それを水道につけてその水を飲むと、血液が弱アルカリ性になって健康増進に役立つというようなキャッチフレーズなんです。ところが、実際にそれは裏づけはありませんし、その水を飲んだから健康になったのか、あるいは気分的にそうなったのか、こういうことはわからないわけです。要するに、その辺に比べようがないものを売っているわけです。その方は一生懸命働きました。ところが、全然売れない。おまけに、プラスチックに金属メッキをした商品なものですから、そのつなぎ目のところがぽつんと折れた。それから、くぎを打つところがさびてしまった。非常に見た目が悪い。それから、水がきれいになるどころか、さびが出てきたと言って突っ返されて、これじゃいかぬということで、その人はもうお手上げ状態になっております。 そのほかの商品についても、三カ月でぺしゃんこになった空気いすとか、それからたばこのやに取り装置というのがあるのですけれども、そういうものも余り効果がありませんし、結局見た目が大変いいものですからすぐ引かれますけれども、実際には売れないわけです。そういうことで被害に遭っております。
○松浦(利)委員 被害が出たものについて、どういうふうにその人たちはしたのか、会社と交渉したのかどうか、その点をひとつ教えてください。
○堺参考人 中国地方になりますので、中国本部というのがございます。そこに行ったり、それから電話で連絡をしたり、それから、会社に対して内容証明の手紙を送ったけれども、返事が来ていないということがあります。
○松浦(利)委員 それから、今度は政府の方にお聞きしますが、先ほど柴田参考人が、悪ければ早くつくればいいじゃないか、政府はずばり言うとなめられておるわけです。君たちがつくらぬから、おれたちの商売が正しいのだという言い方のように柴田さんの言われることは聞き取れるわけですね。そういう批判を受けて、いまやっておる公取なり通産省は、どういうふうな感じを受けましたか。
○原田説明員 私どもは、一応昨年の十二月に産構審の答申をちょうだいしまして、その産構審の答申をちょうだいすると同時に立法作業に入っているわけでございますが、一番最大の問題は、通常のフランチャイズシステムとそれからこういったマルチ商法との区分というものをどうするのかという点が最大のポイントでございます。幸い現在、独占禁止法の不公正取引に該当するということで公取は審判を開始しているようでございますから、まず私は、現行法においては公取の独占禁止法上の取り扱いがどうなるか、これを一刻も早く結論を出していただく、これが捷径ではないかと実は考えております。
○松浦(利)委員 いや、それはさっき聞いたからね。 さっき柴田参考人のああいう意見を聞いてどう思ったかというんですよ。感じがあるでしょう。
○原田説明員 ともかく産構審の答申に沿いまして立法の検討作業を続けていきたいと思います。
○出口説明員 先ほどお答えいたしましたように、現在マルチ商法の典型的と認められるホリデイマジック社につきましては、一応独禁法十九条不公正な取引方法に違反するのじゃないか、具体的には、一般指定の六号の不当な顧客誘引行為に当たるのじゃないかというようなことで調査中でございますけれども、この結論が、先ほどお答えしましたように、近く出ました段階で、そのほかの類似のマルチ商法につきましてどう対処するのか、それぞれのマルチ商法につきましては内容が相当違っておりますようでございますので、一概にすべてが違反とも言えないかと思います。 したがいまして、ホリデイマジック社の結論が仮にクロと出ますれば、ほかのものにつきましては、具体的に予備調査をした上で、問題があろうと思われるものにつきましては、逐次検討していくことになると思います。
○松浦(利)委員 経済企画庁の方にちょっと最後にお尋ねしておきますが、政府の方で、法律なりあるいは公取の結論が出る間に、現実に、いま堺参考人を通じて被害者がふえてきておることも事実です。会社の方自体は、おれの方は正しいことをしているのだから、極端に言うと、被害を受けたやつの方がおかしいのだという発想ですね。参考人の意見を聞いておりますと、田中さんは別だけれども、あとの二人はそういう発想です。ということになりますと、国民自体、消費者自身が防衛しなければならぬということになれば、経済企画庁として、消費者に対してこういったものについての一つの警鐘を――それてもなおかつ入っていくなら、これは消費者の責任ということになるだろうけれども、やはり消費行政というものの中心にある経済企画庁として、こういうものについて今後どういうふうに国民に対してPRなり指導していくのか、その点をひとつ最後に聞かしていただきたいと思います。
○及川説明員 経済企画庁としましては、消費者保護の行政を総合調整する立場にあるのですけれども、国民生活審議会からの中間覚書でも、マルチ商法等は最終的に消費者に不利益になる商法であるという意見をいただいておりますし、昨年十月の消費者保護会議におきましても、特殊販売、特にマルチ商法等については規制する立法を早急につくるということを決めておりまして、通産省等関係方面で御検討いただいておるところであります。 事業者をそういう形で規制する一方で、先生御指摘のとおり、消費者に対してこのような商法にかからないように啓発活動を進めていくことが、当面すぐにできる行政の措置として大事かと思っております。御存じのとおり、国民生活センター等では、昨年の夏以来、特殊販売を主要なテーマとした展示会を開いたり、消費者啓発をやったりしておりますし、全国百三十六カ所にあります消費生活センター、ここでは年間一万回ほどの消費者教育を行っておりますけれども、そこでも特殊販売の問題点等をPRいたしております。 片方でそのような形で消費者啓発を進めながら、所管の省庁と連絡をとりながら、消費者被害が生じないように、このような商法のあり方等について、立法措置も含めて検討していきたいと思っているわけでございます。
○横山委員長 これにて参考人に対する質疑は終了いたしました。 参考人各位には、お忙しいところ長時間にわたり御出席をいただき、貴重な御意見をお述べくださいまして、まことにありがとうございました。ここに、委員会を代表して、厚くお礼を申し上げます。 ――――◇―――――
○横山委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。 物価問題等に関する件、特に廃棄物の回収、再生利用に関する問題について、参考人の出席を求め、意見を聴取いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○横山委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 なお、参考人の人選、日時等につきましては、委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○横山委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 次回は、明後十五日木曜日、午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後一時一分散会