農林水産委員会 第25号
- 発言数
- 72 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1975/06/04
会議録
○澁谷委員長 これより会議を開きます。 飼料の品質改善に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、審査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。芳賀貢君。
○芳賀委員 農林大臣にお尋ねいたします。 第一の点は、今回の政府提出の改正案の不備なる点と認められる部分についてお尋ねをしたいと思います。 その一つとして、第二条の二の基準及び規格の設定の場合においては、「有害畜産物が生産され、又は家畜等に被害が生ずることにより畜産物の生産が阻害されることを防止する見地から、農林省令で」ということで規格及び基準を設定することになっておりますが、この基準、規格設定の二つの趣旨から見て、二番目の「家畜等に被害が生ずることにより畜産物の生産が阻害されることを防止する」というのは本案の重要事項から見ても非常に大事な点だと思うわけであります。家畜、家禽にしても、これは生産農家が飼育する大事な動物でありますから、人間の健康保持も当然のことでありますが、生産農家が動物を飼育するという、そういう生き物に対する愛情という精神面から考えても、この法律には随所にこの点の欠落しておる個所が見受けられるわけであります。 これは特に畜産を担当しておる農林省畜産局の所管の法案ということになっておるわけでありますが、いかなる理由があって家畜に対する、いわゆる動物に対する愛護の観念をことさらに薄めようとしておるのか、その点をお尋ねいたします。
○澤邊政府委員 本法の改正案は安全性の確保という点に重点を置いた改正になっておりますが、その安全性は、人間に対する健康と家畜の被害を防ぐということと二つの面からの安全性に留意をしておるわけでございますが、法二条の六あるいは二条の七におきまして販売の禁止あるいは廃棄、回収命令を出す場合の要件といたしまして、有害畜産物の生産を防止するという人間に対する安全性の場合のみに限定をしておりますのは、販売の禁止とか廃棄、回収というような私権に対するきわめて強い制限を行います強権の発動が可能とされるためには、社会的に是認されるだけの守るべき法益がやはり必要であるというような観点と、飼料は食品とは違いまして、何と申しましても、人間の健康に対しては、直接的ではなくして間接的な面があるというような観点から、立案の過程におきまして、二条の六ないし二条の七におきましては要件から落としておるわけでございます。 家畜に対する被害が生じたような場合には、経済的な損失として当事者間の経済問題として解決するのが適当ではないかというような判断でやっておるわけでございますが、ただ、実際問題といたしましては、特に飼料、飼料添加物が原因となって家畜が死んだりあるいは疾病になったような場合には、その家畜から人の健康を損なうおそれがある、人間の健康にも影響があるという場合が多いので、実際の運用といたしましては、書いてございませんけれども発動はできるというように考えておりますが、必ずしも明確には規定はされていないということは御指摘のとおりだと思います。
○安倍国務大臣 ただいま畜産局長が申し述べましたように、法の運用上におきましては、家畜等に被害が生じただけの場合におきましても、二条の六あるいは二条の七の発動は可能であるというふうに私たちは考えておるわけでございます。 明文上この点を明らかにすることは、法の運用をさらに明確にするという意味では必要であるかとも思うわけでございますが、私たちは、この法律改正だけでも一応発動は可能であるというふうに解釈はいたしておるわけであります。
○芳賀委員 最初に私が言いましたとおり、まず第二条の二の基準及び規格の設定の目的の場合においては、人間の健康を安全に保持するという点と、「家畜等に被害が生ずることにより畜産物の生産が阻害されることを防止する」ということは明確になっておるわけですね。これを基礎にして第二条の六の「有害な物質を含む飼料等の販売の禁止」という規定が揚げられておるわけでございますが、この場合には、「家畜等に被害が生ずることにより畜産物の生産が阻害されることを防止する」という、その必要性というものをこれは全然うたっていないのですね。この点がまず問題になるわけだと思います。 それから、第二条の七の廃棄命令の場合においても、同様に、「当該飼料の使用又は当該飼料添加物を含む飼料の使用が原因となって」となっており、「家畜等に被害が生ずることにより畜産物の生産が阻害される場合」というものはこれも欠如しておるわけですが、こういうものは当然明定しておく必要があると思うわけですよ。結局、廃棄命令を出す場合とかあるいは販売を禁止する場合の大事な要件になるわけですからね。 つまり、有害、有毒な飼料を与えることによってその家畜が重大な生育上の被害を受けて順調な生存ができないで、それがまた畜産物の生産を阻害するという要因になるわけでありますからして、これは法律をつくる場合にそこまで十分な配慮をして、きちっとした法律を提出するべきであると思うわけなんですよ。当然これは不備な点と認めて差し支えないと思いますが、農林大臣としてはどうお考えですか。
○安倍国務大臣 私たちも、いま芳賀委員が御指摘のような点につきましては、考え方としては同じ立場をとっておるわけでありますが、この法律におきましてそれを明確にすべきであるということにつきましては、御指摘のように法文上この点を明確にするということは、確かに、さらにこの法の運営を容易にするということであろうかとも考えます。
○芳賀委員 その次に、第二条の二による基準及び規格の設定がなされるわけでありますが、これは農林省令で定めるということになるわけですが、しかし、近代的な科学の進歩とか、公害あるいは環境の保全の見地から、基準及び規格の内容についても常時改善の方向にこれを改正する必要性というものは当然生ずると思うわけであります。たとえば公害対策基本法の第九条第三項の環境基準の規定の場合においても改善事項というものが明定されておるわけでありますからして、基準とか規格については常に適切な科学的な判断と配慮が加えられて必要な改正がなされるような、そういう根拠規定をこの際法律に明定することによって今後成立する場合の法律の適正な運営ができるのじゃないかと私は思うわけであります。 公害対策基本法は農林省の所管ではありませんが、これは同じ内閣提案の法案でありますからして、その辺までの十分な配慮が必要ではなかったかと考えるわけですが、この点は農林大臣としてどうお考えですか。
○安倍国務大臣 いまの御指摘は、公害対策基本法においてもこの基準、規格等の問題については明確に規定をされておる、したがってこの改正法においても明確にすべきであるという御意見でございますが、確かに、学問、研究の成果、科学技術の水準に基づきましてこういう問題は検討されていかなければなりませんし、また、これは日進月歩をいたすわけでございますから、農林省としては、基準、規格の設定等につきましては、その運用上適宜再検討することは考えておるわけでございますが、法文上において明らかにするということは、その趣旨を一層明確にするということにもなっていくわけでございますので、もし、国会においてそういう点を明確にすべきだという御指摘によって修正されるということになれば、われわれとしては異存はないわけでございます。
○芳賀委員 次に、有害物質を含む飼料等の販売禁止の規定と、さらにまた廃棄命令の規定が第二条の六及び第二条の七に定められておりますが、この場合、たとえば第二条の六の一号においては「有害な物質を含む飼料または飼料添加物」ということになっておるわけですが、これも具体的な例を挙げますと、食品衛生法の第四条の第二号、第三号の規定をこの法案に当てはめた場合においては、「有害な物質を含む飼料又は飼料添加物」に、さらにその疑いのある飼料または添加物というところまで販売禁止事項の範囲を明確に拡大しておく必要があるんじゃないかと私は考えるわけです。疑いのあるものは販売させない、疑いのあるものは製造させない、おそれのあるものは禁止する、と、この点を厳重にしておかなければ安全性の確保について十分な規制をすることがどうしてもできないのではないかと私は思うわけであります。 もう一つは、同様の点でありますが、これは第二条の六の第二号であります。この中には「病原微生物により汚染された飼料又は飼料添加物」と限定してあるわけでありますけれども、この場合もやはり、病原微生物等によって汚染され、またはその汚染される疑いがある飼料または飼料添加物というふうに範囲を拡大して、適切な運用ができるようにして、そして安全性の確保を図るべきでないかというふうに私は考えるわけですが、この点については大臣としてはいかがですか。
○安倍国務大臣 有害畜産物の生産の防止のためというのは、人の健康を損なうおそれがあるものという概念が含まれておるわけでございますから、たとえば有害な物質が畜産物に残留するか否かについては、それによって人の健康を損なうおそれがあるものという言葉があれば足りることになっておるわけでございまして、本条の運用を適切に行う限り国民の安全の確保ということについては問題を生ずることはないというふうには考えておるわけでございますが、いま御指摘もございましたように、安全性の確保ということは非常に重要なことでございますし、これには慎重の上にも慎重を期し、法律上におきましても明確にするということは当然のことであろうと思いますので、そういう点につきまして、有害物質の存在または病原微生物による汚染の疑いのあるものも含まれるようにすべきであるということにつきましては政府としても異存はないわけでございまして、そういうふうな立場を明確にしろということで国会修正が行われるならば、われわれも喜んでこれをお受けし、法の運営において万遺憾のないようにいたしたいと考えておるわけであります。
○芳賀委員 以上私が大臣にお尋ねした点が政府改正案の中の不備な点と認められる点でございます。 もう一つ明確を欠いた点があるわけでありますが、それは改正案の第八条の表示基準、それからこれを受けた第十九条の二の官報による公示の規定であります。特に、第八条の一項の第一号においては、「栄養成分量、原料又は材料その他品質につき表示すべき事項」ということになっておるわけでありますが、この中で私どもとして表示すべき重要な事項と考えられるものとしては、この配合飼料を製造する場合の主要な原料等についての配合割合でありまして、これはこの表示基準として果たして官報に公示することを義務づけることになっておるかどうかという点に対していささか疑念を持つものでございます。私の判断からすれば、この第八条第一項第一号の中の「原料又は材料」の中にこの配合飼料の原料等については当然包括されておるというふうに判断しておるわけでありますが、この点が不明確だと思うわけであります。 それから、これを受けて、先ほど言いましたとおり、十九条の二において、「農林大臣は、次に掲げる場合には、その旨を官報に公示しなければならない。」となっており、この一項の第三号の規定は、「第八条第一項の表示の基準となるべき事項の設定、改正又は廃止したとき。」の公示規定ということになるわけですが、この際この点を明確にしてもらいたいわけです。 この政府改正案の中に配合飼料の原料の割合の表示は明らかに含まっておるという点と、そして政令によってその公示基準を決めた場合には、当然、この規定に基づいて、主要な配合原料等については、官報の公示によって製造業者は表示の義務を負うものであるという点、この点をぜひ明確にしておいてもらいたいと思います。
○安倍国務大臣 改正法案の第八条第一項第一号の「原料又は材料その他品質につき表示すべき事項」の規定によりまして、法令上は配合飼料中の各種原料の混入割合の表示を製造業者等に義務づけることは可能であるというふうに解しておるわけでございます。 ただ、配合率を表示させるべきかどうかということにつきましては同法の運用上の問題であるというふうに考えております。
○芳賀委員 いや、私の聞いているのはそういう抽象的なことではなくて、この政府改正案の解釈上、第八条の表示の基準として定めるべき事項の中には、この第八条第一号の「栄養成分量」とあわせて、「原料又は材料」の中に配合飼料の本体であるところの主要な原料が表示すべき事項として当然含まっておるではないかということを私は指摘しておるわけです。そうであればそうであるということをここで大臣から明らかにしていただきたいと思います。 これが明らかになれば、当然これを受けて、第十九条の二によって農林大臣が表示義務等については官報で公示をする。そして、公示されたものについては、製造業者は必ずそれに従って表示をしなければならぬということになるわけでありますからして、この点が政府改正案中でそうなっておるならおるということが明らかになれば、それではそれに基づいてどういうような適切な行政上の指導、運用をやるかというところにも及ぶわけでありますが、この根本になる法律上の解釈規定というものを、法案を策定して提出した責任者の農林大臣としてはどう考えておられるのですか。
○安倍国務大臣 農林省といたしましては、今後の農家の飼養管理上からいきまして、配合飼料の価値と質を判断するに必要なすべての栄養成分を表示させることを予定しておるわけでありますが、配合率につきましては本委員会の審議におきましてもしばしば申し上げたわけでありますけれども、飼料企業等の多年の成果の関係もあってこれを公開させるということはいろいろと問題を起こす可能性がある、また、飼料の品質改善を阻害する、あるいはまた類似の物質等についても、諸外国の実態から見て配合率を表示させている例がない、こういうようなことからすべての原材料の配合率の表示をすることは適当でないというふうに考えておるわけでありまして、この点についてはしばしば答弁をしておるわけでございます。 しかし、当委員会におきましても御論議が行われており、その審議の経過等にもかんがみまして、今後さらに調査等も行いまして、農業資材審議会の意見も聞いた上で、畜産農家の飼料給与について真に必要とされる事項につきましては、配合飼料の品質改善とも矛盾しない方向において主要原料について——いまお話しの点は主要原料であると思いますが、主要原料の配合等について表示させることにつきましては、本委員会の審議等から見ても表示させることに前向きに検討をしてまいるべきだというふうに私は考えております。そういう方向で検討したいと思うわけであります。
○芳賀委員 大臣、この点はわが党の同僚委員からも審議を通じてしばしば指摘された点なんです。これは必要性があるかないかという問題ではないのです。第八条にも、「飼料の消費者がその購入に際し栄養成分に関する品質を識別することが著しく困難である飼料で、使用上当該品質を識別することが特に必要であるため」となっており、識別することがむずかしい飼料で、ということに条文上はなっておりますが、配合飼料ですから、二種混合でも三種混合でも配合飼料として製造されたものは、生産農家が手にとってみても配合割合等を識別することはまことに困難であることは言うまでもないわけでしょう。だから、配合飼料の配合割合の識別はまず困難なものであるという認識に立たなければ、ただ法文上でむずかしいものは、むずかしいものはと書いても、これは意味がないと私は思うのです。 生産農家としては、大事な飼育する家畜に対して与える食糧ですからして、一体どういうものが主要原料として配合されておるかを認識するということは非常に大事なことなんですね。それをことさら避けようとする農林省の態度はわれわれとしてはまことに不可解なわけです。製造業者等の側から見ればこれを表示することが原価公開につながるとか、また、企業の秘密にも関するとかいうようなまことに誇大なばかばかしいことまで言って、できるだけこれを避けるような動きがあるということは大臣も御承知のとおりであります。 しかし、これは家畜に与える食糧ですから、それを与える消費者ということになれば畜産農家ということになるわけでありますからして、家畜を飼養する場合に何も複雑な配合飼料を与えなきゃならぬということじゃないと思うのですよ。日本の飼料の自給の困難性等から見ても、家畜に与える量をできるだけ節減して最大な肥育の効果をねらうということから言っても、配合飼料とか、百六十種にも及ぶ添加物等まで混入するようなやり方をしておるのは決して好ましい状態じゃないと思うのですよ。諸外国においても、主要な農業国とか畜産国では、生産された単体のままの飼料、つまり麦であるとかトウモロコシ、マイロ等にしても、生産農家自身が最も効果的にそれを配合して家畜に与えるというやり方をしておるわけですから、本来はそうでなければならぬと思うのですよ。 わが国の特殊的な畜産の事情とか飼料事情に基づいてこういう現象が生ずることもやむを得ない点もありますが、法律を明定して表示させるということになれば、生産農家が一番知ろうとする配合割合等は、これは第一義的に義務として表示させるという指導を行うのが当然だと私は思うのですよ。私の言っているのは、あらゆる少量の配合割合まで全部直ちに公示しなきゃならぬというわけじゃないのですが、主要な原料がどういう割合で配合飼料には混入されておるかということを明らかにさせる必要があると思うのですよ。だから、この法律の第八条ないし第十九条の二にそれは含まっておる、だからこれはできるんだということであれば、あとはやるかやらないかは農林省としての行政努力の問題にかかわるわけですね。だから、ぜひこの点を明らかにしてもらいたいと思うのです。できないんだということになれば、当委員会においてこの点をできるように修正して、そして政府において忠実にやってもらわなきゃならぬということに当然なると思うのです。
○安倍国務大臣 いまの芳賀さんのお話しはよくわかりました。法律においてすべての配合の割合について義務づけるということは、法律上ではこれはできるわけでございますが、ただ、運用上から申しましていろいろと問題がありますので非常に困難であるということを今日まで申しておるわけでありますが、本委員会の審議の過程から見まして、また、いまの御質問から判断をいたしまして、主要な原料、材料につきましては運用上これを明らかにするということは必要ではないかと私は思うわけでございます。 したがって、審議会等の意見も聞きまして、この主要原料につきましては明示をさせるというふうな方向で今後検討をしていきたい、こういうふうに私は思うわけであります。
○芳賀委員 くどいようですが、私の解釈では、政府の改正案の中においてこれは実行可能である、すべて含まっておるというふうに理解して私は質問をしておるわけでありますから、ただいまの大臣の御答弁も同様で、政府の法律案の中にその点は入っておるのだ、要は政府がこの法律に基づいて実行する方法、手段を慎重、適切にやるという余地がこの法律が実施された場合には行政努力として残されておるのだというふうなことで、見解が一致したと見ていいですか。
○安倍国務大臣 私は、いまの芳賀さんの御指摘のとおり、主要な原料につきましては、私はこれはいまここで初めて申し上げるわけでございますけれども、これを行政努力によって明らかにさせるという方向で、審議会等の意見も聞きながら今後検討し、実現をしていくという考えでございます。
○芳賀委員 次にお尋ねしたいのは、政府改正案の第二十二条に、厚生大臣は農林大臣に対して法律上重要な決定さるべき事項については意見を述べ、または要請することができるという、こういう明確な規定があるわけでございます。時間の関係で、厚生大臣が意見を述べまたは要請するという法律上の事項については省略いたしますが、この点についても、当委員会の同僚各委員の質疑等を聞いておりますと、意見を述べるということではなくて、協議するということにすべきではないかというような意見が中には一部あったことも大臣は御承知のとおりであります。 そこで、この法案を提出された農林大臣として、意見を述べることができるというこの規定について、厚生大臣が農林大臣に対して意見を述べる機会ということについては、農林大臣の方では何ら能動的に呼びかけはしない、ただ厚生大臣の方で積極的な意見があれば述べてもらえばいい、要請があれば要請してもらえばいいというふうに考えておるのか。法文上は意見を述べることができるということになっておるが、必要事項については、場合によっては積極的に農林大臣の方から厚生大臣に意見を求めることの必要な場合も当然あるのじゃないかと私は思うわけですよ。 農林、厚生においては、特に食品関係等の行政というものは多岐にわたっておるし、また、関連性が非常に多いわけですね。だから、これは完全に農林省所管である、この分野は完全に厚生省所管であるというようなわけにはいかないわけですね。主たる所管がどちらであるかということはおのずから明確になるわけですが、厚生省の関係の食品衛生法の見地と農林省の本案の運営の見地から見て、これは非常に含みのある表現であるというふうにもとれるわけですが、特に私がお尋ねするのは、この国会の中においてもこれは協議事項にすべきではないかというような心配もあるわけでありますからして、そういう点もこの際考慮の中に入れて、農林大臣として、この二十二条というものを明確にして、そういう心配をされた向きに対して安心を与えるということも必要じゃないかと思うのですが、いかがですか。
○安倍国務大臣 この法律改正の基本的な考え方は、人の健康を守っていくということ、そしてそのための飼料あるいは飼料添加物に対するところの規制を強化していくということでございまして、そういう点では厚生省所管の食品衛生法とは直接的に非常につながりが出てくるわけでございますし、われわれとしては、この法律を実施する上におきまして厚生省とは密接に連絡をとるといいますか、むしろ能動的に相談をしながら運営を図っていきたい、こういうふうに考えておるわけでございます。 協議というよりはむしろ厚生大臣が意見を申し述べるというふうなことの方が適切じゃないか、そして、これは、その事前において十分能動的に連絡、話し合いを進めながら適正な運営を図っていきたい、こういうふうに思っております。
○芳賀委員 実は、この機会に私は厚生大臣の出席を求めておったわけでありますが、都合で出席できないという連絡がありましたので、かわって環境衛生局長からこの点について伺います。 一つは、この法案の運営上の大事な問題と、それから食品衛生法の中の畜産物等の食品についての安全性の見地からの基準、規格の設定というものが必ずしも万全な体制まではいっていないというふうに私たちは憂慮しているわけでございますが、その状態と、未整備のものについてはどのような方向に向かって今後迅速な整備をされるかという点についてもあわせて説明をしておいてもらいたいと思います。
○石丸政府委員 ただいまの先生の御指摘のように、食品に関しましては、その衛生面を担当いたしておりますわれわれと生産面を担当しておる農林省との間は非常に密接な関係にあるわけでございまして、国民の健康を守るという立場から、その生産官庁でございます農林省に対しては、われわれの方も連絡を非常に密にして従来からその生産をお願いいたしているという関係にあるわけでございます。 われわれといたしましては今後ともいろいろな意見を農林省の方に申し述べたいと思っておるわけでございますが、今回の改正によりまして、少なくとも動物飼料に関します限りはこれが法的根拠を与えられたというふうに解しておるわけでございます。特に、第二条の六の規定による禁止あるいは第二条の七の規定による命令につきましては、場合によっては緊急の事態が多かろうかと思うわけでございまして、そういった場合には、協議というよりは、むしろ一方的に厚生大臣がこれに対しまして要請をするということで、われわれとしては今後とも農林省の方に対しましていろいろ御意見を申し述べてまいりたいと思っております。 それから、第二の御質問の点でございますが、畜産物に関しましては、すでに御承知のとおりでございますが、従来から、今回のこの飼料の中でも、ごく一部のものでございますが、抗生物質につきましてはすでに規格を決めておるわけでございます。 なお、環境汚染に伴います畜産物の汚染といたしましてはPCBの規定等もあるわけでございますが、先生御指摘のようにまだ完全なものとは言えないわけでございまして、特に、今回、この飼料からの動物体内への移行の問題等につきましては、さらにその実態に応じながら至急基準、規格等の整備に努力いたしてまいりたいと思っております。
○芳賀委員 この際申しておきますが、昨日の当委員会において、厚生省の局長が出席しておりませんので乳肉衛生課長の岡部説明員から、いま私が農林大臣にお尋ねした第二十二条の厚生大臣は農林大臣に対し意見を述べることができるという規定について答弁があったわけですが、一部で言われておるような協議を求めるということの場合には、農林大臣が厚生大臣に協議を求めなければ意見を述べることができないことになるが、この二十二条の場合は求められなくても随時積極的に意見を述べることができるのでこの方が積極的であり弾力性があるというまことに明快な発言をされて、いまどきの厚生省の役人諸君の中では珍しい発言だと私は思ったわけです。 この点は農林大臣としても法律の提案者ですから、今後の運用の問題として、十分自信を持って、意見を述べることができるということの方が積極性がある、ぜひどんどん意見を述べてもらいたいということでこれは取り組むべきであると思いますが、どうですか。
○安倍国務大臣 当然のことであろうと思いますし、積極的に厚生大臣として意見を述べていただきたいと思うわけであります。また、事前において農林省は厚生省とも積極的に十分に連絡を密にしてまいりたいと考えておるわけであります。
○芳賀委員 あと二、三点大事な点だけについてお尋ねいたします。 農林省設置法第三十四条に基づくわけでありますが、農林省の付属機関として農業資材審議会がすでに設置されておるわけですね。本法案の運用については、重要事項のほとんどはまず農業資材審議会の意見を聞いて決定するということになっておるわけであります。そうなれば、農業資材審議会の構成とその権威というものは非常に重要なことになるわけであります。特に、この審議会委員の構成等の点についてはすでに農林大臣としてのお考えがあると思いますが、この点は完全な体制が整えられるように明らかにしてもらいたいと思います。 その次は、いわゆる石油たん白の問題でありますが、この点については当委員会においてもしばしばわが党の同僚委員の質問に答えて、その安全性が確認され国民的合意が得られるまでは絶対に製造、販売を認めないということが大臣から明らかにされております。この点も締めくくりの意味においてもう一度明確にして国民の不安を除去するようにしてもらいたいと思います。 これに関係がありますが、微生物たん白等の新しい飼料の開発に当たっては、これは必要性がないということをわれわれは強調するわけでありませんが、飼料を使用する畜産農家の立場あるいは生産された食肉を消費する消費者である国民の立場から見て、いささか、でも不安感を与えたり批判を招くような新飼料の開発の方向であってはならぬと私は思うわけです。ですから、この点についても原則としての安全性を配慮した必要な研究等をどのように進めるか、この際明らかにしてもらいたいと思います。
○安倍国務大臣 第一の農業資材審議会でございますが、御指摘がございましたように、これは権威のある中立的な委員会にしなければならぬわけでございますし、その人選につきましてはわれわれは慎重な上にも慎重を期して取り組んでいきたいと思うわけでございます。 現在の農業資材審議会の中に本法関係の付議事項を審議するための委員二十名から成る飼料品質部会を設置いたしまして、さらにそのもとに所要の専門委員会を設けることにいたしておるわけでございます。つまり、二十名のほかに必要に応じまして専門的知識を有する学識経験者のうちからさらに二十名程度の専門委員を任命することを考えております。 また同時に、その審議のデータ等につきましては、これを公開していくというふうにも考えておるわけでございます。 それから、石油たん白の問題でございますが、こればしばしば私も申し上げましたとおり、石油たん白の飼料化につきましては、国民の一部に飼料化を認めてはならないとの要望が強くあるわけであります。また、安全性について確認がされていないということでもございますから、現在それを飼料化するということは不適当であると私は考えております。したがって、安全性が確認され、国民的合意が得られない限り飼料化は認めていかないという方針を貫いてまいる所存でございます。 それから、微生物たん白についての研究を農林省がこれから進めていく問題でございますが、農林水産廃棄物の微生物たん白につきましては五十年度においても予算を計上いたしておりまして、これが研究に今後取り組んでいきますわけでありますが、この研究につきましてもいろいろと御批判があるわけでございます。私たちは、この研究の主力を、微生物たん白の安全性の確保といいますか、安全性の手法を研究するということに何としても最大の力点を置いて今後研究を進めたいということであります。 これもやはり国民的にも非常に関心も深く、またいろいろと御批判もあるわけでございますから、農林省がこれに取り組む態度としては十分に慎重を期さなければなりませんし、さらに、時間的な問題等についても十分な時間をかけて安全性の手法を開発するということを中心にやっていきたいと考えるわけであります。
○芳賀委員 最後になりますが、これからのわが国の飼料資源の開発、確保等の問題についてもこれは基本的な政策事項として重要だと思うわけでありますので、できるだけ国内における飼料資源の確保を進めて、少なくとも畜産農家が自分が生産した自給飼料を中心にして家畜の育成をすることができるという体制に前進させる必要があると思うわけです。そういう意味において、配合飼料だけに依存するのではなくて、輸入飼料であっても、単体飼料を消費者である畜産農家に積極的に流すことのできるような体制を整備して、畜産農家の判断と工夫、努力に基づいて安全性が確保され、しかも畜産の生産性が高まるような飼料対策がぜひ必要ではないかと思うわけでございます。 これは法律には直接関係はありませんが、基本的な事項としてこの際農林大臣の所見をお尋ねして私の質問を終わります。
○安倍国務大臣 ただいまもお話しがございましたように、飼料を自給していくといいますか、国内においてこれからの畜産の需要に対応する生産力を強化していくためには国内の飼料基盤を整備強化していくことは政府としての大きな責任であると考えておりますし、また、農政上の今後の重要な課題でもございまして、われわれとしても、飼料基盤の整備、粗飼料の増産、さらに安定輸入、備蓄といったような問題につきましても積極的に取り組んでおるわけでございますが、この問題につきましては、長期目標とも関連をいたしまして、農政の大きな課題として今後ともなお一層積極的に取り組んでいく決意でございます。 それから、農民が使う自家配合用として要望のあるところの飼料用トウモロコシ等のいわゆる単体飼料等につきましては、現在の関税制度で一〇%の関税が課されておるわけでございますが、これにつきましては国産のでん粉保護との調整もあるわけでございますが、この調整も図りながら、他用途への転用防止の保証によりまして関税の減免措置を講じていかなければならないということで、この点につきましても検討をいたしてまいりたいと思います。
○澁谷委員長 津川武一君。
○津川委員 畜産物のえさに加える添加物の中の抗生物質のことで、確認の意味も兼ねて次の二つのことをお尋ねいたします。 一つは、人畜共通の伝染病に対して使われる抗生物質で、人間のためにだけ残しておかなければならない抗生物質が幾つかあると思うのであります。これは畜産物に使わないように、除外するようにという態度で答弁もありましたが、確認の意味において、どのような手続でそれを決めるのかお尋ねします。これを決める審議会には人間の健康についての抗生物質の専門家が入らなければならないと思いますが、この点が一つ。 二つ目には、新しく認可する場合、企業が自分で実験する、試験する、研究する、そしてそのデータをつけて認可の申請をしてきますが、企業だけのものではいけないことはたくさんの事例でわかっておりますので、これは必ず権威ある機関で追試する必要があると思うわけであります。その追試の機関としては大学を六つなどということを考えておるという答弁もありましたが、大学それ自身が教育機関であり、独自の研究機関であって、農林省、厚生省の御都合でそう簡単に動かせる試験研究機関ではないので、こういう点で第三者的な権威ある追試機関をつくらなければならぬと思うのでございます。追試すべきだと思うし、その追試をするときにそういう機関をこれからつくっていかなければならないと思います。 この二点に対してお答えをいただきます。
○安倍国務大臣 人畜共通の抗生物質につきまして、これを認可する等につきましては、農業資材審議会の意見を聞いた上で認可等をいたしていかなければならぬわけでございますが、その際に、委員の中にこれに関するところの専門家に参加していただくということは当然のことであろうと思うし、農林省としてもそういう方向で人選を進めたいと思うわけでございます。 それから、追試の問題でございますが、飼料添加物の安全性の確認につきましては、御指摘のように、企業側のデータのみでなくて、必要に応じて権威ある試験研究機関によって追試を行って安全性の確認に万全を期するということは、これまた当然考慮していかなければならないというふうに考えております。
○津川委員 終わります。
○澁谷委員長 瀬野栄次郎君。
○瀬野委員 飼料の品質改善に関する法律の一部を改正する法律案について、農林大臣に質問いたします。 本改正法案について、去る五月二十九日に私は農林大臣に二時間にわたって質問を申し上げましたし、また、昨三日も参考人に対して質問いたしてまいったのでありますが、これを踏まえて三点について大臣にお伺いをいたしておきたいと思います。 まず、最初にお伺いしたいのは、飼料の安全性の確立の土台となるべき飼料等の、特に飼料添加物の毒性の問題でありますけれども、先般からたびたび質問申し上げておりますように、発がん性、催奇形性、変異原性、遺伝的諸影響などについての基礎データがほとんど研究されていないためにデータもきわめて少ないのが現状であります。このことは、飼料等の製造、使用等の基準及び成分規格などが科学的根拠のないあいまいなものになるおそれがあるわけでありまして、懸念をいたしておるところであります。 したがって、現時点においては経済効率を優先した暫定的な基準、規格しか期待ができないというのが現在の実情でありますけれども、農林大臣はたびたび安全性ということを言っておられるし、確かに安全性が大事であることは当然でありますけれども、これに対しては大臣はどう対処していかれるのか、さらに突っ込んだ御意見をお聞きしておきたい。これが第一点であります。
○安倍国務大臣 これからの飼料あるいは飼料添加物につきましては、その安全性を確保していくということが最も大事なことでございまして、これがこの法律改正の基礎的な問題でございます。私たちはいま御指摘のあるような点は十分踏まえながら、安全性については十分チェックをし、そして確保するための法律の厳正な適用を行っていかなければならない。二条におきましても、御案内のように、飼料あるいは飼料添加物につきまして、その毒性があると認められた場合はこれを禁止するということになっておるわけでございますから、法律の改正が行われた場合に、これを厳正に適用すれば御指摘のような問題点については十分確保できるのではないかというふうに考えておるわけであります。
○瀬野委員 現在の飼料添加物公定書には、御承知のように百六種類の飼料添加物があるわけであります。飼料添加物の指定等に当たっては、安全性の見地等から使用効果等に関する再検討を行うのが当然だと私は考えておりますし、先般もそのことについていろいろ質問してまいりましたが、大臣から明快な答えがなかったのでさらにお伺いするのですけれども、この飼料添加物の指定等に当たっては早急に見直しをして、そして人畜共通の抗生物質等の添加物については今後分離の方向で検討すべきであると私は申し上げたいのであります。 御承知のように、飼料を高くするために添加物を入れているというようなことが巷間畜産農家からも言われておりますが、農家は実際にはその添加物の内容その他についてはわからない。だから、飼料は穀類と増量剤と添加物の三つに大別されますが、その中でも穀類と増量剤について明快に成分の表示をしてくれというのが素朴な農家の意見であることは再三申し上げたとおりであります。 さらに、抗生物質については従来は獣医師の指示が必要であったわけでありますが、本法が改正されますと獣医師の指示を受けなくても使えるようになる。すなわち、政府が指定することによって要指示薬品ではなくなってまいります。そういう乙とが今後いろいろの面で心配されてくるわけですけれども、使用量が規制されるということにはなるものの、農家が目分量で一握りの添加剤をぽっと入れるということで、量を間違って入れる場合も考えられるし、そういうことが人体に将来影響を及ぼすことも考えられるということで、広範な農家に対してどう指導し、体制を固めていくかということもいろいろあるわけであります。その辺を踏まえて政府は再検討を行うと言っておるけれども、メーカーが持ってきたデータだけでチェックをするということであっては絶対に相ならない。国の第三者機関によって厳格にこれを再検査しなければならない。そして、百六種類もある飼料添加物について洗い直しをして総点検をするということをしなければ国民は不安であります。 その点について大臣のさらに検討されたお考えをお聞きしておきたいのであります。
○安倍国務大臣 この法律が通りました暁におきましては、一年間の期間が実施までにございますので、その間審議会におきまして、飼料あるいは飼料添加物につきましては、いろいろと問題が御指摘のようにあるわけでございますから、これを見直しをするといいますか、総点検をいたしたいというふうに考えておるわけであります。そして御趣旨の点には沿っていかなければならないと思っております。 同時に、また、人畜共通の抗生物質につきましては、先ほどもお答えをいたしましたが、なるべくこれは使わないという方向で今後とも努力をしていきたいと思うわけでございます。また、これを使う場合におきましては審議会等にも十分諮った上で使用を許可する、さらに審議会にはこういう関係の専門家にも入ってもらう、こういう考えでございます。 また、追試の問題につきましても、飼料製造業者側のデータだけでは信用できないというお話しでございますが、飼料製造業者側がデータを出す場合におきましても第三者機関に委託して出させるということにするわけでございますが、同時に、必要に応じましてはさらに国の権威ある機関によってこれを追試することも必要ではないかという点も今後とも十分考慮していきたいと考えております。
○瀬野委員 飼料等の規格、基準の設定の問題でございますけれども、安全性の確保よりもむしろ飼料等に対する農林省の支配権を確立するという意図が強いということが今回の法改正に当たっては国民の中から言われております。消費者無視、業者保護に利用されやすいということは、さきの農林物資規格法のときの、いわゆるJASを設定したときのその後の経過を見てもいろいろと批判を受けているところでございます。 そういうことで、将来にわたっていろいろと不安が起きてくるという声があるわけでございますが、これに対して農林大臣はどう対処していかれるのか、その決意のほどを承っておきたい。
○安倍国務大臣 本法が成立して実施されるというときに至れば、われわれはこの法律の趣旨に基づいて、人の健康を確保して、国民の健康を守るということを中心にした適正な運営を図っていかなければならぬ。それには、ただ農林省だけではなくて、厚生省とも密接な連絡を行い、厚生大臣からも積極的な意見を述べていただいて法律の運用に万遺憾なきを期していきたいと思いますし、また、基準、規格等につきましては、公正な権威のある審議会によって十分審議していただいた上でこれを決定していく。そして国民の信頼を得る中でこの法律が運用されることに全力を尽してまいりたいと思います。
○瀬野委員 時間がございませんので、最後に一点指摘して、大臣の決意を聞いて終わりにしますが、第二十二条の厚生大臣から意見を聞くという条文でございますけれども、これまたしばしば論議してきたところでございますが、先ほどからの答弁によりますと、大臣は積極的に厚生省からも意見を聞いていくし、また、能動的にやっていくのだとおっしゃっていますけれども、従来からのいろいろな経緯を見ますと、役所というものはセクト主義によってそれがなかなかうまくいかないという例がしばしば見られるわけでございまして、そういうことになりますと大変不安が残るわけです。大臣はこういう席では積極的にやるということをしばしばおっしゃるが、果たしてこれが実現可能であるかどうか。また、厚生省の方としても、積極的にはできない、これに対しては不満だけれどもやむを得ないというようなことをまさか言うわけはないと私は思うが、今後飼料が健全に発達して、しかも人畜に被害がないようにして、そして子孫のために安全性を第一にした畜産の振興がなされるということは国民の立場から言えば当然でありますが、そういった面から格段の配意と努力をさらにしていただきたいと思うのです。 その点についての決意を最後に承って、時間も参りましたので私の最終の質問を終わりたいと思います。
○安倍国務大臣 この法律の趣旨を貫いていくためには、厚生省との間に密接な連絡、連携を保っていくということが絶対に必要であるというふうに考えております。 これまでも農林省と厚生省はともに連絡をしてまいってきておりますが、この法律を通じましてさらに連絡を密にいたしまして、先ほども答弁いたしましたように、厚生大臣からも積極的なる意見を述べていただきたい、と、こういうふうに考えております。
○瀬野委員 時間も参りましたので、以上で終わります。
○澁谷委員長 これにて、本案に対する質疑は終了いたしました。 —————————————
○澁谷委員長 この際、本案に対し、自由民主党、日本社会党及び民社党の三党共同提案により芳賀貢君外二名から、また、日本共産党・革新共同中川利三郎君外二名から、また、公明党高橋繁君外一名から、それぞれ修正案が提出されております。 提出者より順次趣旨の説明を求めます。芳賀貢君。 —————————————
○芳賀委員 私は、自由民主党、日本社会党、民社党の三党を代表して、飼料の品質改善に関する法律の一部を改正する法律案に対する修正の趣旨を御説明申し上げます。 第一点は、第二条の二に新しく第三項を設ける修正であります。 すなわち、政府改正案第二条の二第一項においては、農林大臣は、飼料及び飼料添加物につき、有害畜産物の生産防止または家畜等に被害が生ずることにより畜産物の生産が阻害されることを防止する見地から、その製造方法等の基準または成分についての規格を定めることにしておりますが、これら安全性の確保を図るための基準、規格は、その時点における最新の科学的データを基礎に設定し、かつ、これが国民的信頼にこたえるものでなければならないことは当然であります。 このため、本修正は、この条文に新たに第三項として、「基準又は規格については、常に適切な科学的判断が加えられ、必要な改正がなされなければならない」旨の規定を設けようとするものであります。 第二点は、第二条の六各号列記以外の部分の修正であります。 すなわち、政府改正案においては、農林大臣が有害が物質を含む飼料等の販売の禁止を命ずることができる要件を、有害畜産物が生産されることを防止する見地に限定しておりますが、このような狭い範囲における要件をもってしては、畜産農家の経営の安定、ひいては畜産物の安定的供給の観点から見て必ずしも十分な規制措置とは言えないのであります。 このため、本修正は、飼料等の販売の禁止を命ずることができる要件に、「家畜等に被害が生ずることにより畜産物の生産が阻害されることを防止する」見地を加えようとするものであります。 第三点は、第二条の六第一号及び第二号の修正であります。 すなわち、政府改正案においては、農林大臣は、有害な物質を含む飼料等並びに病原微生物により汚染された飼料等に対し販売の禁止を命ずることができることとしておりますが、この点については、過去の飼料等に係る事故発生の経緯等から見て、事故原因が明確になった後に販売禁止等の措置が講ぜられるのでは、その被害防止に十分な効果が上がらないことは明白な事実であります。 このため、本修正は、「有害な物質を含む疑いのある飼料等並びに病原微生物により汚染された疑いのある飼料等」についても、その販売の禁止を命ずることができるようにしようとするものであります。 第四点は、第二条の七の修正であります。 すなわち、政府改正案においては、農林大臣が基準、規格等に違反した飼料等の廃棄または回収等を命ずることができる要件を、有害畜産物が生産されることを防止する見地に限定しておりますが、このことは、さきに述べた第二点の修正理由と同様の観点から必ずしも十分な規制措置とは言えないのであります。 このため、本修正は、飼料等の廃棄または回収等を命ずることができる要件に、「家畜等に被害が生ずることにより畜産物の生産が阻害されることを防止する」見地を加えようとするものであります。 以上が修正の趣旨であります。 何とぞ全委員の御賛同を賜りますようお願い申し上げます。(拍手)
○澁谷委員長 中川利三郎君。
○中川(利)委員 私は、日本共産党・革新共同を代表して、飼料の品質改善に関する法律の一部を改正する法律案に対する修正案の提案理由を説明いたします。 畜産飼料の品質が優良であるかどうかは、畜産物食品の安全を確保するためにも、また合理的な畜産経営を行うためにもきわめて重要な意義を持っています。ことに、抗生物質などの多量の添加物が飼料に混入されていたり、また、原材料の配合割合が表示されていない現状のもとでは、添加物の規制強化と配合割合表示を求める要求が消費者と畜産農民の強い運動として高まっているのは当然であります。 政府案はこの要求と運動によって余儀なくされたものであり、一定の改善を含んでいますが、同時に、飼料メーカー、薬品メーカーの圧力に押され、重要な点であいまいさと不十分さを残すものとなっています。 第一に、飼料原材料の配合割合表示の問題であります。 最近の飼料の値下げにもかかわらず飼料による経営危機が続く中で配合飼料の品質が低下し、産卵、成育、肥育、搾乳量が現実に悪くなったことが多くの農民によって指摘されています。また、自家配合飼料によって飼育した家畜が各種の品評会等で最優秀賞を獲得していることの影響は、自家配合の権威を高め、メーカーお仕着せの配合飼料への疑惑を増大しています。このような疑惑を晴らすこと、さらにまた、効率が高く、良質の家畜を生産できる飼料の農民による研究と工夫の前進は、飼料原材料の配合割合の公開を必要不可欠の事態にしています。 ところが、政府は、配合割合の表示は、せんじ詰めればそれが企業秘密であり、原価の公開につながるというメーカー側の反対を理由にして、ついに改正案に明確な形で盛り込まなかったことは見過ごすことのできないものであります。 第二に、添加物の規制基準の問題であります。 現在、飼料には、成長促進という名目で抗生物質、サルファ剤など抗菌剤が年間三千七百四十トンも混入されており、常時、豚、鶏、牛に与えられています。このため、多くの学者によって耐性菌が増加する危険性が指摘され、その対策の確立の急務が強調されています。各種の病原菌に対する特効薬として従来使用されていた抗菌剤が効かなくなるという耐性菌の増加は、新抗菌剤の発見がきわめて困難になってきている現在、保健、医療上の重要問題であります。 ところが、政府案の規制基準にはこの耐性菌増加防止が明示されていません。 第三に、販売を禁止される飼料または飼料添加物の問題であります。 政府案では「有害な物質を含む」ものに限定されていますが、「その疑いのあるもの」を加え、安全性の強化を図る必要があります。現に食品衛生法では疑いのあるものにまで規制を広げています。 日本共産党・革新共同は、政府案のこのような弱点を克服し、真に畜産農民の経営と国民の健康を守るために本修正案を提案するものであります。 次に、修正案の概要を申し上げます。 一、飼料原材料の配合割合を表示することを製造業者等に対し義務づけること。 二、飼料及び飼料添加物の安全性の確保を図るための基準及び規格を設定し、改正し、または廃止しようとするときに考慮すべき見地として、新たに「抗生物質やサルファ剤などの抗菌剤に対する耐性菌の増加を防止する見地」を加え、この点については厚生省大臣との協議事項とすること。 三、有害な物質を含む飼料等の販売禁止の項目に、「有害な物質」だけでなく、さらに「その疑いのあるもの」を加えること。 以上が修正案の提案理由及び概要であります。 何とぞ慎重な御審議の上、御可決をいただきたく、以上提案する次第であります。(拍手)
○澁谷委員長 高橋繁君。
○高橋(繁)委員 私は、公明党を代表して、飼料の品質改善に関する法律の一部を改正する法律案に対する修正についての提案理由及び概要を御説明申し上げます。 現在、家畜等の流産、早産、死産及び奇形化、また、がんなどを含む疾病が全国各地に発生し、大きな社会問題に発展していることは周知のとおりであります。その原因について、薬づけ畜産と言われる飼料や飼料添加物への化学物質の混入やそれらの乱用、さらに飼料及び飼料添加物自体の有害物質等による汚染との関連性が多くの専門家、科学者によって指摘されているところであります。また、われわれ国民の食品となる家畜等はがん等の疾病に冒され、それらの家畜の食肉が国民の食卓に供せられている現実はまことに憂慮される事態であります。今回の飼料品質法の改正は、このような事態を根本的に改める観点から行わなければなりません。 さて、政府案は、飼料等の安全性確保と称して規格、基準の設定、特定飼料の指定及び検定等所要の整備をうたっており、現状に比べれば一歩前進と言えますが、しかしながら、飼料及び飼料添加物の毒性を厳密に解明し、有害な飼料及び飼料添加物を厳しく規制する観点から言えば重大な欠陥を含んでおります。また、農林省自体のチェック能力の不足という問題、さらに人の健康に重大な影響を持つ厚生省との協力体制が不明確でありますなど、重要な問題が未解決のまま残っておるのであります。 したがって、政府案はできるだけ近い時期に抜本的に改める必要がありますが、政府案の欠陥を改めるための措置としてここに本修正案を提出した次第であります。 以下、修正案の概要を御説明いたします。 まず、第一に、飼料及び飼料添加物の製造等に関する基準または成分規格については、常に適切な科学的判断が加えられ、必要な改正がなされなければならないものとすること。 第二点として、飼料及び飼料添加物の表示の基準となるべき事項に原料または材料の配合割合を加えるものとすること。 第三点として、農林大臣は、飼料添加物の指定、飼料及び飼料添加物の製造等に関する基準または成分規格の設定、改廃、有害な物質を含む飼料等の販売の禁止並びに飼料及び飼料添加物の廃棄等の命令を行おうとするときは、事前に厚生大臣と協議しなければならないものとすること。 第四点として、飼料及び飼料添加物の製造、成分等に関する基準や規格の設定、改廃、人の健康に支障を与えるおそれのある特定飼料等の指定または有害な物質を含む飼料等の販売の禁止などについては、人の健康のみならず家畜等自体への安全性を重視して行われるよう、政府案の規定について必要な個所を削除しております。 以上が公明党の修正案の提案理由及びその概要であります。 何とぞ慎重御審議の上、各委員の御賛同をいただき、速やかに御可決くださるようお願いをいたします。 以上です。(拍手)
○澁谷委員長 以上で各修正案の趣旨の説明は終わりました。 —————————————
○澁谷委員長 各修正案に対して、別段御発言もないようでありますので、原案並びに各修正案を一括して討論に入ります。 討論の申し出がありますので、順次これを許します。稲富稜人君。
○稲富委員 私は、自由民主党、日本社会党及び民社党の三党を代表して、飼料の品質改善に関する法律の一部を改正する法律案及び三党共同提案にかかる修正案に対し、賛成の討論を行うものであります。 近年、飼料等をめぐる諸情勢は、畜産経営の多頭化、集団化等飼養形態の変化に対応し、その種類、品質、給与等の実態が大きく変化しております。こうした中にあって、最近においては、飼料及び飼料添加物の使用に対しては、人の健康を損なうおそれがある畜産物が生産されることを防止したり、家畜等に被害が生ずることにより畜産物等の生産が阻害されることを防止するための安全性の確保が緊急の課題となっていると同時に、飼料の栄養成分に関する品質の改善措置についても、これを一層強化することが要請されているのであります。 本改正案はかかる事情を背景にして提案されたものであり、まず、安全性の確保については、飼料添加物の法律規制を初め、飼料及び飼料添加物についての基準、規格を設定し、その製造、販売等の規制を行うほか、有害な物質を含む飼料等や使用の経験の少ない新飼料等の販売禁止措置を講じ得ることとするとともに、飼料等の品質確保の面については、栄養成分に関する品質上の改善を一層促進するため、従来の飼料登録の制度にかえて公定規格適合表示の制度を設けたほか、農家の飼養管理の便に資するべく品質表示の適正化のための基準事項等を定めることとしているのであります。 このように、今回の法改正の内容は、飼料行政をめぐり従来から問題点として指摘されてきた事項のほとんどを盛り込んだ画期的なものであり、その運用に誤りなきを得れば今後の飼料行政に大きな成果を上げるものと期待されているのであります。 さらに、本改正案に対しては、基準、規格の見直し規定の設定を初め、家畜等に被害が生ずることにより畜産物の生産が阻害されることを防止する見地からも、飼料等の廃棄、回収命令等を行うことができること等を内容とした四点にわたる修正を行うこととしておるのでありまして、さらにこの改正の趣旨を充実しようとするものであります。 要するに、現在飼料行政に当たっての緊急の課題は、畜産農家等が安心して栄養価の高い飼料を使うことができ、かつ、その生産物を消費者が安心して消費することができる体制を早急に確立することであります。 私は、本改正案はこれらの要請に十分こたえるものであると信じます。要は、いかにりっぱな法律制度をつくっても、それが所期の成果を上げるか否かは、挙げてそれを運用する政府の姿勢にかかっていると思います。 政府に対し、本委員会の質疑内容、附帯決議の趣旨等を十分にくみ取った適正な運用を重ねて要請し、賛成の討論を終わります。(拍手)
○澁谷委員長 瀬野栄次郎君。
○瀬野委員 私は、公明党を代表いたしまして、政府案並びに自由民主党、日本社会党、民社党の三党共同修正案及び日本共産党・革新共同の修正案いずれにも反対するものであります。 以下、その理由を申し上げます。 第一に、政府案は、飼料等の安全性確保と称して、規格、基準の設定、特定飼料の指定及び検定並びに検定のための機関の整備などをうたっておりますが、飼料等の人の健康及び家畜に対する諸影響の解明とそれに基づくチェックは現在の農林省のキャパシティーを超えるものであります。仮に安全基準や規格等がつくられても、実際のチェックについて厚生省と共管するなどの措置を講じなければ仏つくって魂入れずに終わるおそれが強いと言わざるを得ません。 第二に、現段階においては、飼料等の安全性の確立については、その土台となるべき飼料等、特に飼料添加物の毒性、発がん性、催奇形性、変異原性、遺伝的諸影響などに関する基礎データがほとんど研究されていないため、きわめて少ないのであります。このことは、飼料等の製造、使用等の基準及び成分規格などが科学的根拠のないあいまいなものになるおそれがあるのであります。したがって、現時点においては、経済効率を優先した暫定的な基準、規格しか期待できないのが実情であります。 第三に、飼料添加物等の人体に対する諸影響の究明については厚生省が大きな役割りを担うべきでありますが、政府案においては、安全官庁である厚生省は、規格、基準の設定等、安全性確保の重要事項の決定に関し意見を表明するだけの役割りに限定されており、オブザーバー的存在でしかないのであります。食品にする家畜等は準食品とみなし、その安全性に関する施策の決定に際しては厚生省が主導権を握るべきであり、また、検定についても、特に必要なものについては厚生省の機関をもって当たらせるよう明示すべきでありますが、そのような配慮が政府案にないのであります。 第四に、飼料等の規格、基準の設定は、安全性確保よりもむしろ飼料等に対する農林省の支配権を確立する意図が強く、消費者無視、業者保護に利用されやすいことはさきの農林物資規格法の例にも見られるとおりであります。 最後に、農林大臣の諮問を受けて飼料等の安全施策の決定に重要な方向を与える農業資材審議会、飼料品質部会についても、審議の公開、データの公表や、消費者の代表またはその推薦する専門家の参加が約束または明記されていないなどの点において、公正中立、専門的な審議及び民主的な審議決定が期待されないのであります。 以上の見解から、わが党は政府案並びに自由民主党、日本社会党、民社党の三党共同修正案及び日本共産党・革新共同の修正案については反対することをここに表明いたしまして、私の反対討論を終わります。(拍手)
○澁谷委員長 これにて討論は終局いたしました。 —————————————
○澁谷委員長 これより採決に入ります。 まず、中川利三郎君外二名提出の修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○澁谷委員長 起立少数。よって、中川利三郎君外二名提出の修正案は否決されました。 次に、高橋繁君外一名提出の修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○澁谷委員長 起立少数。よって、高橋繁君外一名提出の修正案は否決されました。 次に、芳賀貢君外二名提出の修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○澁谷委員長 起立多数。よって、芳賀貢君外二名の提出の修正案は可決されました。 次に、ただいま可決されました修正部分を除いた原案について採決いたします。 これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○澁谷委員長 起立多数。よって、本案は修正議決すべきものと決しました。 —————————————
○澁谷委員長 この際、本案に対し、芳賀貢君外三名から、自由民主党、日本社会党、日本共産党・革新共同及び民社党の四党共同提案にかかる附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者から趣旨の説明を求めます。芳賀貢君。
○芳賀委員 私は、ただいま修正議決されました飼料の品質改善に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議の趣旨を、自由民主党、日本社会党、日本共産党・革新共同及び民社党の四党を代表して御説明申し上げます。 まず、案文を朗読いたします。 飼料の品質改善に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行にあたり、関係者に法律改正の趣旨を十分徹底させるとともに、左記事項の実現に努め、飼料等の安全性確保と品質の改善に万遺憾なきを期すべきである。 記 一、飼料添加物の指定等にあたつては、現行の飼料添加物公定書収載品目を安全性の見地等から早急に見直して措置するとともに、人畜共通の抗生物質等の添加物については今後分離の方向で検討すること。 二、微生物蛋白等新飼料の開発にあたつては、十分な科学的判断に基づく安全性の評価基準を早急に確立する等安全性の確保に万全を期すること。 三、いわゆる石油蛋白については、その安全性が確認され国民的合意が得られるまでは製造販売を認めないこと。 四、栄養成分等にかかる表示の基準については、農家の飼養管理の便に資することを旨として、主原料の配合割合についても表示の方向で検討すること。 五、農業資材審議会については、その機能の重要性にかんがみ、公正中立な学識経験者をもつて構成し、科学的な基礎に立脚して慎重な審議を行う機関とするとともに、安全性に関するデーターについては必要に応じて公開する体制を整えること。 六、改正法に基づく諸規制の実効を確保するため、安全性の確保に関する試験研究機関の充実を図るとともに、その検査体制についても人員の確保、分析機械の整備、予算の確保等抜本的な強化策を講ずること。 七、今回の法改正に伴う飼料添加物の規制等に関連し、畜産農家に対する自衛防疫の促進等環境衛生対策を強化拡充すること。 八、畜産物等の食品についての安全性の見地からの基準規格については、未整備のものが多い現状にかんがみ、すみやかにその整備に努めること。 九、配合飼料等にかかる銘柄数については、整理縮少の方向で指導するとともに、飼料の自家配合の普及奨励に資するよう原料の関税免除等所要の措置を講ずること。 十、養殖水産動物にかかる飼料については、安全性及び栄養成分についての基準、規格等を早急に整備し、特に添加物に対する適正な規制を行うこと。 十一、最近の飼料原料の需給及び価格動向等にかんがみ、その安定的確保を図るため、国内自給体制の整備拡充、原料輸入の確保、備蓄体制の確立等に万全の措置を講ずるとともに、価格の安定を図るための諸施策を更に強化すること。 右決議する。 以上の附帯決議の趣旨につきましては、質疑の過程等を通じてすでに各位の御承知のところと思いますので、説明は省略させていただきます。 何とぞ全員の御賛同を賜りますようお願い申し上げます。(拍手)
○澁谷委員長 以上で趣旨説明は終わりました。 本動議に対して、別に発言もありませんので、直ちに採決いたします。 芳賀貢君外三名提出の動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○澁谷委員長 起立総員。よって、本案に附帯決議を付することに決しました。 この際、ただいまの附帯決議について政府の所信を求めます。安倍農林大臣。
○安倍国務大臣 ただいまの御決議につき、その御趣旨を尊重いたしまして善処いたしたいと考えております。 —————————————
○澁谷委員長 ただいま議決いたしました本案の委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○澁谷委員長 御異議なしと認めます。よってさよう決しました。
○澁谷委員長 農林水産業の振興に関する件について調査を進めます。 この際、外国人漁業の規制に関する法律の一部を改正する法律案起草の件について議事を進めます。 本件につきましては、先日来理事会におきまして御協議を願っていたのでありますが、先刻の理事会におきまして協議が調い、お手元に配付いたしておりますとおりの起草案を作成した次第であります。
○澁谷委員長 その内容につきまして、便宜委員長から御説明申し上げます。 わが国の漁業は、国際的には第三次国連海洋法会議における距岸二百海里に及ぶ経済水域設定の動き等の重大な問題に直面するとともに、国内においては、一昨年の石油危機に端を発する燃油、漁網綱等生産資材価格の異常な高騰、総需要抑制に伴う水産物の消費の低滞と価格の低迷等の問題を抱え、内外ともまことに容易ならざる事態に立ち至っております。このような中にあって、水産物の輸入は年々増加を続け、マグロ類等の一部魚種については需給事情が悪化し、当該国内漁業者の経営を一層窮地に陥らせているところであります。 しかも、わが国総合商社等が業務提携して行う外国漁業によるこれら水産物の無秩序な輸入は、わが国指定漁業の許可制度の根幹をも揺るがす問題となっているところであります。 かかる事態に対処し、今後における特定水産物の輸入と国内漁業者の経営の安定との調和を図るため、この際、輸入の方途等について一定の秩序を確立することが緊要であると考えるのであります。 このような見地に立って、農林水産委員会におきましては、去る昭和四十九年四月三日、「当面、まぐろ等の輸入について調整措置を講ずる等輸入水産物の取扱いについて適切な対策を樹立すること。」等を決議し、政府を督励してまいったところでありますが、その後における事態の推移等にかんがみ、これが実効を期するため、ここに、当面必要最小限の措置として、本案を起草した次第であります。 以下、その主な内容について申し上げます。 第一点は、特定漁獲物等の陸揚げ等を目的とする外国漁船の寄港の禁止措置を新たに設けたことであります。 すなわち、諸外国の例にならい、外国漁船の船長は、第四条に定める寄港の許可の規定にかかわらず、政令で定める特定漁獲物等を本邦に陸揚げし、または他の船舶に転載することを目的として、当該外国漁船を本邦の港に寄港させてはならないことといたしております。 第二点は、特定漁獲物等の漁港及び漁港区への陸揚げの禁止措置の新設であります。外国漁船以外の船舶の船長は、特定漁獲物等を漁港または漁港区に陸揚げしてはならないことといたしております。 なお、「特定漁獲物等」は政令で定めることとして、おりますが、さしあたりマグロ類を予定しております。 以上でありますが、なお、詳細な内容につきましては、お手元の案文により御承知願いたいと存じます。 —————————————
○澁谷委員長 本起草案について別に御発言もないようでありますので、直ちに採決に入ります。 お諮りいたします。 お手元に配付いたしております外国人漁業の規制に関する法律の一部を改正する法律案の草案を本委員会の成案と決定し、これを委員会提出の法律案といたしたいと存べますが、これに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○澁谷委員長 起立総員。よって、本案は委員会提出の法律案とすることに決定いたしました。 なお、ただいま決定いたしました本案の提出手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○澁谷委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 次回は、明五日木曜日、午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午前十一時五十六分散会 ————◇—————