内閣委員会 第16号
- 発言数
- 89 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1975/05/08
会議録
○藤尾委員長 これより会議を開きます。 許可、認可等の整理に関する法律案を議題といたします。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。大出俊君。
○大出委員 あらかじめ断っておきますが、どうしてもこれは法務大臣にお出かけをいただかなければ、御答弁をいただいても、所管の大臣ということになりますと稻葉さんでございますので、事の性格上決着がつきません。局長さんに御答弁いただきましても、大臣たる行政長官においでをいただきませんと、政府の責任ある答弁になりませんから、この点はあらかじめお断りしておきたいのであります。 そこで、最初に二つ承っておきたいのでありますが、提案理由の説明の中で「昨年十一月六日に提出された行政監理委員会の許認可等に関する改善方策についての答申事項のうち、法律の改正を要するもので今年度分として成案を得たものなどを取りまとめ、この法律案を提出することといたしました。」こうなっていますね。これはしかと間違いがないかという点が一つ。 それからもう一つの問題は、この種の法律改正に実は政治的な問題が絡むということは余り好ましくない。外国人登録法という法律の性格上、つまり外国人と一般に言えば朝鮮公民の方々のみならず、各国の外国人が日本においでになるわけでありますから、そういう意味では、この外国人登録にかかわる、つまり本来技術的な、手続的な許可、認可にかかわる法律でございますから、そういった筋道での物の見方が必要なのでありまして、時あたかも文世光事件等が韓国でありまして、椎名特使がおいでになったときのいわゆる椎名メモ等がある。韓国側はしきりに日本にいろいろ注文をつけられたわけでありますが、日本側は国内法においてチェックする、取り締まりを強化するという言い方で椎名メモはつくられた、ここに持っておりますが。そうした以後、いろいろな動きがございました。必要があれば後から申し上げます。 だから、そういう政治的な、この問題を取り上げれば反対の政治勢力も国際的に出てくるわけでありますから、そういうものを許認可事務の整理という意味での整理法の中のある項目に含めるということにもしなってしまうとすれば、これはわれわれも重大な決意を持たなければならぬ、こういういきさつであります。まして出入国法という法案が長きにわたる政治懸案でございまして、これも表側ではいろいろありますけれども、私どもの党の立場からすれば、与党の皆さんとの間にもそれなりのパイプもあり、話の場所もあり、今日この国会には出されていないという、しかも国際政局の面で国連の大きな動きもございまして、南北朝鮮の問題もございます。そういう高度の政治判断も一つございます。 たまたま私が、中村法務大臣のときに、アジア卓球その他をめぐりまして出入国関係の各国の問題を当たりましたときにも、朝鮮民主主義人民共和国代表というものについての大変高度の政治判断が当時中村法務大臣にございました。当時は北ベトナムにも同じような判断をされたわけであります。そういう問題でありますだけに、その種のことの配慮が政治的にこの背景になっているとすれば、事重大であります。 したがって第一点は、許認可のこの整理法は、答申事項のうちの法律改正を要するものの今年度分、そういう意味で成案を得たもの、これはしかと間違いがないかという点、これは大臣がお読みになったことですから。 もう一つは、政治的ないまるる申し上げましたものが絡んではいないか、これはひとつしかと御答弁をいただいておきたいのであります。
○松澤国務大臣 第一問のことに対しましては、そのとおりに解釈して私たちはこの法律案をつくったつもりでおります。それに賛意を表してつくらしたというふうに考えております。 〔委員長退席、木野委員長代理着席〕 なおまた、第二問の問題につきましても、いまの御趣旨のような要請にこたえてつくった、かように考えております。
○大出委員 ちょっといま二番目が聞き取れなかったのですが、そういう政治的配慮はないという意味ですか。
○松澤国務大臣 政治的配慮はしていないつもりです。
○大出委員 松澤大臣と私は、この委員会を通じましてもずいぶん長いおつき合いがございまして、お人柄も承知し過ぎておりますので、また個人的に大変お世話になっておりまして、そこのところはよくわかっておりますから、大臣のいまの御答弁は信用させていただきまして、もしそうでないとすれば、これは大臣が悪いのじゃない、ほかに悪いのがおったということになる、こう私は理解をしたいわけであります。 そこで、中身の幾つかを順次挙げていきたいのでありますが、ときにこの許認可の整理法というのは、整理事項は全部で何項目ございますか。
○大田政府委員 十二法律の二十三事項でございます。
○大出委員 その十二法律のうち外国人登録法を除きました残り十一ですな、これはどうも私の見る限りは、たとえばパチンコ屋さんの営業許可の更新期間を三カ月から六カ月に延長するなどというようなこと、これは一行ぐらいですね。ほとんどが一カ条ぐらいずつですね。いまお話があった十一は、ほとんど一カ条ぐらいのようなもの、きわめて事務的な、かつ簡明直截に判断できるもの、こういうふうになっていると思うのですが、そうでございますか。
○大田政府委員 事項数としてはそのとおりでございます。
○大出委員 ところが、この外国人登録法にかかわるものは大変複雑でございまして、かつまたこの解釈のいたし方いかんによってはむずかしいものだという気がするのでありますが、かつまた大変に長い。外国人登録法そのものの改正要点は何点ございますでしょう。大変長いものになると私は思っておるんですけれども、いかがですか。
○大田政府委員 五事項でございます。
○大出委員 五十項だとなりますと、これは容易ならぬことになるわけでありましてね。大きな改正点を挙げていきましても、私の見たところ二十四カ所くらいありますね。そうでございますね、違いますか。
○大田政府委員 主要な改正点は五事項でございまして、その他関連いたしまして字句の修正その他がございまして、全体的には少し多くなっております。
○大出委員 だから、この許認可の整理法案の主体は十二あるとおっしゃるけれども、十一は三下り半みたいなものばかりでね。ちょっと離縁するというようなものですよ。みんな三下り半みたいなもの。ちょっと見ればみんなわかっちゃう。ところがどうも、この外国人登録法というのは、てにをはの修正とか許認可のここをちょっとこうするとかいうものじゃないですね。外国人登録法というのは、文字どおり登録法でございますから、登録の許可、認可という法律だ、本来この法律自体はね。だから、そういう法律はほかにもありますけれども、これは許認可なんだ、法律の大部分を改正するが許認可なんだと詭弁を弄せば言えるかもしれないが、しかし許認可事項が主体である法律なんですからね。そうすると、その大部分に触れるとなると、いま五十項とおっしゃいましたが、五十項というと、外国人登録法というのは大変長い法律じゃないんですから、法律の大半、主要な点に全部ぴたりと触れる、つまり、そういう改正案が出されていて、それが許認可の整理だ、こういうことになりますね。 これは行管の方にひとつ承りたいんですが、ただじゃおかぬつもりでおりますので。かつて運輸省の鉄監局長を、いまの総理府の人事局長の秋富君がやっているころに、あなた方整理法を出された。運輸省にかかわる法律、全部抜本的なもの。気がつかなければえらいことになるというもの。駅の貨物の取り扱いかなんか全部違う。実際は三十七項目もある。そこで、あなた方行管の方に質問したら、片っ端から答弁できない。私が十二、三項目質問したら何もわからない。いたし方がないので、時の運輸大臣橋本登美三郎さんにお出かけをいただいて質問したら、大臣みずからが、まさにもって御指摘のとおりこれは法改正でございますと言う。法改正を何で整理法に入れたんだということになって、行管の方々全く申しわけないと謝られた。したがって、こっちに法律が出ているんだから、しようがないから、場所を運輸委員会に移して、久保三郎さん初め皆さんに質問してもらって、最後は私のところでまとめて処理はしましたが、自今再びそのようなことはいたさないということを皆さんお約束になっている。それは議事録に残っている。 ところが、今度も説明にお見えになったが、私はその説明を聞いていない。話が違いやせぬか。あのときにしかと約束をしてあって、その種のものはその方の法律の改正で正々堂々と出します、整理法の中に突っ込んでごまかすことはいたしませんと、こうなっている。にもかかわらず、今回またこのようなことをやられたのでは、説明聞く、耳は持たぬので私は皆さんに帰っていただく。 今回もその意味では、まことに腹に据えかねる中身でありまして、しかも大臣はお人柄で、どなたがお書きになったか知りませんけれども、提案理由の説明をお読みになった、なったから運の尽きだとは申しませんがね。ここにはっきり「行政監理委員会の許認可等に関する改善方策についての答申事項のうち、法律の改正を要するもので今年度分」これを出した。明らかにこれは「行政監理委員会の許認可等に関する改善方策についての答申事項のうち、」となっているのだから、答申事項以外のものはないはず。 そこで、冒頭に承りたいのだが、答申事項以外のものがあるのだが、まずそれは一切抹殺しますか。大臣、いかがですか、あなたがお読みになったんだから。いいですか、もう一遍読みます。日本語というのは、だれが読んでも日本語なんだから。「改善方策についての答申事項のうち、」答申事項の中のものを出したと言うのだから、答申事項にないものはどけていただきたい。まずもっていかがでございますか。
○松澤国務大臣 ただいまの御意見はごもっともだと私は考えますので、一応事務当局をして答弁させます。
○大田政府委員 趣旨説明には「答申事項のうち、」ということで出ておりますけれども、行政管理庁といたしましては、今度の答申の対象となりました許認可が、実は一万八千のうち大体千二百でございます。そういうこともございまして、この答申に関連する事項につきましては、むしろふやした方がいいだろうという考え方もございまして、実は答申に関連した事項が九事項ほど答申以外に入っております。これは趣旨説明と若干違うと思いますけれども、そういう趣旨で答申以外のものが、関連したものが入っていることは事実でございます。
○大出委員 委員長に申し上げますが、私どもは、まじめに提案理由の説明を承りましたが、提案理由の説明のうちに、明確にこれは大臣がお述べになったんですよ。明確に「改善方策についての答申事項のうち、」こうなっている。そのつもりで私どもは説明を聞いた。ところが行政管理庁事務当局の方は勝手に、大臣というのは行政長官ですよ、行政長官が「許認可等に関する改善方策についての答申事項のうち、」と明確に提案されているのに、それ以外のものを何項目も入れているというばかな話があるか。質問できませんよ、そんなものは。一切やり直してください。事務当局の答弁は聞かぬ。大臣がはっきりごもっともだと言ったじゃないですか。そういうふざけたことで、一体国会を何だと考えているのか、あなた。大臣がちゃんとここで提案理由の説明をしているじゃないですか。答申事項を知らないで通せば知らないでそのままじゃないか。そういういいかげんなことで世の中過ぎやしませんよ。ここ国会じゃないですか。大臣の責任問題だ、だから大臣が悪いんじゃないと言っているんだ、私は。ほかに悪いやつがいると言うんだ。ふざけなさんな。そんなばかなことで審議できるか。やめた。
○松澤国務大臣 ただいまの御意見ごもっともだと思いますが、この許認可の整理に関する法律案の中で、一枚目の裏紙の方に「許可、認可等の整理に関する法律案 提案理由」こう出ております。それによりますと、二枚目ですが、「答申事項のうち、法律の改正を要するもので今年度分として成案を得たものなどを取りまとめ、この法律案を提出することといたしました。」ということで「など」というふうな意味に実は解釈しておったわけなんですが、御了承できるならばいただきたい、かように思っております。
○大出委員 「など」というのは、整理をしていけば、てにをはが変わったり足が出たりする、それが「など」ですよ。全然別なものを「など」に入れようなんかないじゃないですか。全然別なものじゃないですか。答申に全くないじゃないですか。関係ないじゃないですか。関係ないことをおたくの官房長だって認めている。これは答申に全く関係ございませんがと言っている。あなたは関係があるものだと言ったじゃないですか。関係なんかありゃせぬですよ。そんなものをほうり込んでおいて、あなた「など」と言うけれども、あなた中身を知らぬからそんなことを言う。それはあなたは最近健康を害しておられるから、余り無理に御勉強いただかなくてもいいけれども、あなたはもっと高所のところで勝負なさる方だから、余り細かいことはお読みにならぬ方がいいのだが、事務当局の言い方が、それじゃ行政長官たる者が提案しているのに、行政長官みずからをだますことになるじゃないですか、あなた方は。こんなばかげたもの審議できないです、大体。 委員長、これどうしてくれるのですか。ぬけぬけとあなた八項目か九項目別なものがあると言っている。冗談じゃないですよ。大臣、まずもって関係ないものは全部のける、いかがですか。それでなければ審議はできぬ。だってこれは「うち」と書いてある。 私は、別に松澤さんを困らせるつもりは毛頭ない、さっきから申し上げているように、きのうきょうのあれじゃないので。だが松澤さん、考えていただきたいんですよ。整理法というのはうかつに見過ごすんですよ。私もしまったと思うのが三つ四ついままでにあった、内閣委員を十二年やっていますがね。さっき私が例に挙げたのはたまたま気がついた。気がついて調べてみたらとんでもない話だ。これは橋本登美三郎運輸大臣がはっきりお認めになった。全く大臣としてもうかつだったと言う。本来、運輸委員会に法改正を出すべきでした、こうおっしゃっている。そういうものを整理法に入れて出すというその根性がまず気に食わぬ。委員会をごまかすんですよ、そんなことを言うのは。だれだって許認可の整理法でございますと言われれば整理だと思うよ、これは。法律の抜本改正がこの中に入っているなんて夢にも思わぬですよ。そうでしょう。 しかも麗々とここに「行政監理委員会の許認可等に関する改善方策についての答申事項のうち、」こうなっていると、法改正の今年度分を出したのだと言われると、まあ監理委員会がやれと言ったんだからいいだろう、こうなっちゃうんですね。ところが全く関係がない。一言も触れてない。 しかも、さっきは行政管理庁がいろいろいままで言っているやつはたくさんあるからとおっしゃるが、一遍も言ったことがない。言ったことがないものを整理するというのは、そういうふざけたことはない。冒頭にそううたっている、あなたは。そうでしょう。だから私は、大臣、あなたはごもっともとおっしゃったんだから、整理でないものはのけてほしいですよ。つまり法改正で出すのならば堂々とお出しいただきたい。外国人登録法にかかわるものは全部抜いて、法務委員会なら法務委員会にお出しいただけばいい。いかがですか。それが主なんだから、あと十一項目は三下り半なんだ、一条しかないんだからみんな。それをこそ整理と言うんだ。
○大田政府委員 いま大臣から御説明ございましたように「答申事項のうち、法律の改正を要するもので今年度分として成案を得たものなど」ということで実は読んでおったわけでございますけれども、この法律案の中で外国人登録関係で監理委員会の提案以外のものは最後の一項目でございます。そのほかは、どちらかといえば非常に簡素、能率化を中心とした整理法を中心としております。
○大出委員 だから、あなたの言っているのは、私の言うとおりじゃないですか。関係ないものが一項目あるということをあなたもお認めになっている。そうでしょう。関係ないものをほうり込んでおいて、ぬけぬけとこういう提案理由の説明をする。あなた認めたじゃないですか。 それじゃ大臣、あなたの提案理由の説明が違う。初めから全部出し直してやり直してください。違ったことを提案理由説明されて聞いているわけにいかぬ。一切やり直しだ。 これは委員長に御判断いただきたいのですが、委員長が提案理由の説明を命じたわけだから。もっとも委員長は藤尾さんだけれども、責任継承の原則はある、木野さんは代理なんだから。そうでしょう。あなたも聞いておられたでしょう。委員長が行政管理庁長官松澤雄藏君と指名をして、それによって私どもは委員長の命に従って聞いた。聞いたら提案趣旨の説明に偽りあり、違ったものが入っているとお認めになった。そうでしょう。大臣もころりとだまされた。目下お体が昔のように激しい状態でない、おとなしい状態だから、そこまで目を通さなかったことについて責任は問いません。問いませんが、明らかに形はこの委員会はうその説明を聞いた。天下の国会が、国民の代表の方々がお集まりになっておって、うその説明を時の政府の責任者から聞いてそのまま済ますわけにまいらぬ。筋が通らぬ。これは後世まで残るんですから。松澤行政管理庁長官の提案理由説明に、ころりと時の内閣委員諸公はだまされたということになる。
○松澤国務大臣 ただいまの大出君の質問に対してお答えを申し上げますが、実際問題といたしまして、ただいままでの種々の御質疑等は、率直に申し上げまして答申事項の中にどうしても含まれて考えざるを得ない、こういうふうに考えましたものですから、万やむを得ざる立場においてそういうふうに記入をして出した、かように思っております。
○大出委員 発言する気はないんだけれども、せっかく大臣がおっしゃるから、どうも大臣ときのうやきょうの仲じゃないものだから、ついしょうがないから発言しますがね。大出君、おまえきのうやきょうの仲じゃないのになんて言われますからな。いま大臣が、中身をどこまでお読みになっているのか知らないんだけれども、どうしても関係があるからやむを得ず出した、こう言う。いま事務当局が認めた項目がある、この認めた項目、関係ないのが幾つかあるんですが、ものを言い始めますと中身に入ってしまうので、いささか気になるんですが、その前にちょっと聞いておきますが、大臣、これは中身をお読みになりましたか。
○松澤国務大臣 一応、概略ではございましたけれども、読んだと御回答申し上げた方が適当だろうと思っております。
○大出委員 一つだけそれじゃ挙げますが、登録の有無に対するいわば入管当局の直接介入、登録証明書の作成を、書き直して入管の人がやる、対象になるのは昭和二十七年の講和発効以後に生まれた方々、外務省の、省令ですけれども、特例措置で決められている三年という在留資格の方々、これは、いままではもっぱら市町村の権限になっていたんですが、法案では「入国審査官は、第四条第一項の登録を受けた外国人の在留資格又は在留期間に変更があったときは、当該外国人の所持する登録証明書に新たな在留資格又は在留期間を記入するものとする。」十条四項、これは、このたびの行政監理委員会の答申には全く含まれていない、触れてもいない、つまり関係があるかというと全くない、その全くないものを何でわざわざこれに入れるのですか。これは答申のどこに関係があるんですか。
○影井政府委員 新しい第十条第四項に関しましての御質問でございますが、本件は現行法のもとにおきましての、要登録事項すべてについての十四日以内に登録しなければならないというのを簡略化いたしまして、その簡略化いたしました結果を片づけると申しますか、そういう関連におきましての必要な条項と私ども考えております。
○大出委員 そういうのを詭弁というんだ。これは詭弁の最たるものだ。片づける、そんなにあなた簡単に片づけられるものじゃない。そんなことを言えば何だって解決する。それなら監理委員会が答申した意味がない。話のほかだ。あなた方はそこらじゅうごまかしだらけで、これは答申の内だとあなたは言ったんですけれども、松澤さんの隣の方は何とおっしゃいましたかね、監察局長さんでしたね、その局長さんがさっきおっしゃいましたけれども、一つと局長さんの言ったのは、どれを指すんですか。
○大田政府委員 私の申し上げましたのは、返納登録証明書送付の問題でございまして、従来市町村長が返納された証明書は法務大臣に送付しておりましたけれども、これを送付する必要はない、現地で消却というふうなことをすればいいということで、その条項が改正になったということでございます。これが答申にはございません。
○大出委員 それは第十二条ですよね。改正案の第十二条の二の二項、一項と絡みますけれども、ここで「前項の規定によりその効力が失われた登録証明書を所持する同項の外国人が再び本邦に在留することとなったときは、当該外国人は、速やかに上陸した出入国港の入国審査官又はその居住地の市町村の長に対し、当該登録証明書を返納しなければならない。」この項を指しているわけですな、あなたの言っておるのは。これは法務省どういう理由をつけているんですか。隣でお答えになった方は法務省の方じゃないんですか。法務省でしょう。――そんなに探しているところを見ると、これまた大したことじゃないな、局長。あなた、一言言われればわかるじゃないですか、担当局長でしょう。全く話にもならぬじゃないか、一生懸命探しているのでは。 そういうことじゃ大臣、見てごらんなさいよ、いまになって一生懸命探し回っているのでは、これは大臣がせっかく言うから答えたんだけれども、話にも何もならぬじゃないですか。そんないいからかげんな――これは外国人登録法のやつは全部抜きましょうや。三くだり半だけにしましょう。これは話にも何にもならぬじゃないですか。行管の提出された責任者である局長さんが、答申にないものが入っていると、いままた明確にお答えになっている。答申を整理して法文化して出したんだと、こうなっている。ところがそうでないものが入っているというのに、その提案理由の説明を黙って聞いて審議できないじゃないですか。理事会で相談してくださいよ。
○影井政府委員 ただいま大出委員御指摘の、御提出申し上げております法案の第十二条の二第二項、これは現行法のもとにおきましては、再入国許可を得まして日本を出国する者は、出国に際しまして出国港の入国審査官に外国人登録証を提出しておりますので、したがいまして、それ以後につきましては、当該外国人は何ら手続をとる必要はないわけでございますけれども、今回御提案申し上げておりますこの改正案によりまして、再入国許可を得まして日本を出国する者は、外国人登録証明書をそのまま持ち出せるということになっておりますので、その持ち出しました、携帯いたしました登録証明書が、効力が失われた場合にどうしなければならないかということは、当然規定しなければならない事項であると考えましてこの規定を入れた、こういう次第でございます。
○大出委員 これは、いまのようなことじゃ審議したってしようがないんじゃないですか。提案したのはどちらでございますか。 これはどうですかね、所管の方の事務当局答えたって、こちらの事務当局と違うんだから、法務大臣の稻葉さんを呼んでください。話にならぬ、所管の大臣がいないんですから法務省は。法務大臣を呼んでいただいて、改めてやろうじゃないですか。
○木野委員長代理 大出委員のただいまの意見につきましては、後刻理事会に諮りまして善処いたします。
○大出委員 それで……。
○木野委員長代理 ただいまの点は、いま申しましたとおり、法務大臣を呼びまして審議をするという点につきましての大出委員の意見につきましては、後刻理事会に諮りまして善処いたします。
○大出委員 それで質問を続けてくれと、こういうわけですか。
○木野委員長代理 なお、政府関係の答弁につきましては、あいまいの点があるように思いますので、そういったことのないように明確に御答弁願いたい、この点、委員長として要求いたします。
○大出委員 こういうことにしましょう。一応はさっきの問題は保留させていただきまして、つまり、大臣が提案理由の説明をされたそれに沿わないものがこの整理法と称するものの中に入っている、したがって、提案理由の説明と違う、そういうことでは審議ができない、こう申し上げましたが、ここのところはひとつ保留をさせていただきまして、それからあわせて法務大臣にお出かけをいただいて質問をするという点も、これまたひとつ理事会で御相談をいただくことにしていただきまして、したがって、大臣に承らなければならない問題はその後に譲る。 もっとも、これはけさ理事会で私が提案いたしましたように、本来この整理法に入れて処理をする筋合いのものでございませんから、それはそのような別途の処理を考えて、この委員会では整理法と称するものだけにするということになるとすれば、これはそれなりの処理で終われるわけでありますから、けさの理事会の私の提案を、委員長の藤尾さんが受けてお答えになっておられますから、そこらをあわせてひとつ相談をしていただくということにしていただきたいのですが、よろしゅうございますか。
○木野委員長代理 ただいまの大出委員の、法務大臣を呼ぶこと並びに本日の政府当局の説明のうち、行政管理庁長官から説明のありました点と行政監理委員会の方との問題の点については留保して質問を続行する、そういう点につきましては、後刻理事会に諮りまして善処いたしたいと思います。 なお、その次の問題につきましても、これまた内容に関しますので、どういった諮り方をするか、私としましても、ここで申し上げかねますが、その点につきましても、大出委員から意見のあった点は、理事会に諮って善処いたしたい、このように思います。 質問続行を願います。大出君。
○大出委員 それでは、二十四項目五十カ所にばかりわたる改正でございまして、私は、主として外国人登録法、これは本来なら外国人登録法改正案、これが出されるべきものでございますから、ひとつその問題に焦点をしぼりまして問題提起をさせていただきたいと思います。 冒頭に承りたいのですが、一九四七年から一九七三年までの間の二十七年間、つまり講和発効以後というわけでございますが、この外国人登録法違反ということで被疑者として検挙されている方、もちろんそれなりの処罰をされておりますが、この方々は大体どのくらいおられますか。
○影井政府委員 ただいま手元に詳細な数字を持っておりませんので、恐らく調査できるだろうと思いますけれども、調査いたしまして、調査できるものでございましたらなるべく速やかに御回答申し上げます。
○大出委員 いま法務省お答えになりましたが、全くお話にならぬのだが、あなた方は検察統計年報なんというのを出しているでしょう。検察統計年報に書いてあるじゃないですか。ここでこの質疑をするというのに、担当の局長が出てこられて、それで問題の焦点の外国人登録法違反ということで持っていかれた諸君の数を聞いているのに、あなた方が検察統計年報に書いて出しているのに、資料がないから答弁せぬとは一体何だ、ふざけちゃいけないですよ。何で給料もらって食っているんだ、冗談じゃない。何言っているんだ。そんなべらぼうな話があるか、人をばかにしちゃいけないよ。そんなことでまともな審議が一体できるか。諸君が統計をとって出しているじゃないか。全く話にも何にもならぬね。一九四七年が八百八十二人。あなた方の年報によれば新受人員と書いてある。在日朝鮮人の登録法被疑者新受人員、検察統計年報にちゃんとあるじゃないですか。一番最初が一九四七年、この統計数字に出ている一番最後は一九七三年、七三年は何と一万八千五百七十七名あるじゃないですか。合計今日までに四十一万八千五百四十四名あるじゃないですか。これはみんな一年以下の懲役と三万円以下の罰金なんですよ。中に禁錮もある。しかも、これは回が重なれば管理令の二十四条で追放措置がとられているじゃないですか、日本から追い出されちゃうじゃないですか。その数もわからぬで――この法律はだから大変な法律なんだ。そんないいかげんなことで提案されてたまったものじゃないよ。人間の問題じゃないですか、どこの国籍であれ。そんなべらぼうな話が一体あるか。委員長、これじゃ審議にならぬじゃないですか。 それじゃ、この法律の罰則適用を受けた結果として、管理令に基づいて国外に追放された諸君の数はわかりますか。何人いますか。
○竹村説明員 基本的には、この登録法の違反自体によって退去強制処分になったというのはほとんどございません。ただ他の、たとえば不法入国という問題が、ひいては外国人登録法の不申請というものとの関連になって退去強制になる、あるいは基本的に刑罰法令に該当いたしまして、それとの併合罪の関係で外国人登録法違反があって、それで適用上退去強制手続になったというものはございます。
○大出委員 併合罪であれば外国人登録法違反じゃないですか。そうでしょう。そんなことは社会通念じゃないですか、併合罪ならば。やはりそれは外国人登録法に触れているわけじゃないですか。そうでしょう。だから、その数は幾らあると聞いているのです。
○竹村説明員 そこまで統計をとっておりませんが、実は現実の扱いといたしまして、これは実は、この前の法改正のときもずいぶん問題になりましたが、たとえば一般の刑罰法令でございますと、懲役一年を超える実刑判決を受けると退去強制事由に該当する、ところが、その方の刑罰規定、たとえば窃盗罪の実刑判決が八カ月であった、それと併合罪の関係で外国人登録法で起訴されて、たまたまこの人が累犯の関係がありまして執行猶予をつけることができないという場合に、分離して裁判すれば刑罰法令は懲役八カ月、外国人登録法違反は罰金で済んだのではないだろうかというような場合、これは条文の規定上はそうなるけれども、併合罪で併合裁判をしますと懲役十カ月くらいになる、こういったのは形式的に言いますと、退去強制事由に該当するわけでありますが、私ども実務上の運用といたしましては、そういった実態を考慮しまして、そういう場合につきましては、現実に退去強制手続を適用しておりません。そういう運用をしております。以上のような次第でございます。
○大出委員 外国人の登録法、これは出入国管理令との関係でいま併合罪という言葉を使われましたが、つまり、いま説明した事例によっても明らかなように、本来ならば追放されないでいいものが、外国人登録法との関連が出てくるから結果的に追放されてしまう、だから、これは個々人の生活にとってみれば大変なわけなんです。それなりのみんな理由があるわけですから。 皆さんが御存じのように、朝鮮海峡には連れて来られた朝鮮公民の諸君のまさに鬼哭啾々たる悲鳴が聞こえるという本を書いた人がありまして、賀屋さんが法務大臣のときに、私は長い質問をしたことがありますけれども、気の毒な方がずいぶんある。賀屋法務大臣も、まことにごもっともだという答弁を当時なさっておるのです。議事録に残っておりますが、私は四時間近い質問をしたことがあります。そのときも取り上げた問題なんですが、つまり出入国管理令第二十四条というのは、何項かありますけれども、中心は「外国人登録に関する法令の規定に違反して禁こ以上の刑に処せられた者。但し、執行猶予の言渡を受けた者を除く」に対しては「本邦から」、つまり日本から「退去を強制することができる」という規定なんですね。そうでしょう。 だから、これは大臣に申し上げておきたいんだが、外国人登録法をいじるということは――違反件数が形式的な違反です。十四日以内にというのが十五日たってしまった、一日おくれても罰則の適用を受けるわけですから、一年以下の懲役、三万円以下の罰金になってしまうわけですから、そうすると、それは累犯加重だ、併合罪だということで二十四条にぶつかっていくわけですから、だから、これをいじるということは、実際は大変なことなんですよ。生活のローテーションを壊してしまったりする。これは私、その立場にないけれども、その立場にある人だったら、御家族みんなが、お父さんは何年何月切りかえですよ、子供さんは何年何月切りかえですよ、お母さんは何年何月切りかえですよと、全部壁に張ってある。その人たちのお宅に行ってごらんなさい。常時頭から離れないんですよ。その切りかえのときに、十四日と期限が決まっているやつが、一日おくれれば連れて行かれてしまう、そういう性格を持っているわけです。日常それに拘束されて生きている。そうでしょう。しかも大変たくさんの、二十項目もの登録要件がある。職業を転々とする、一番問題は住所ですけれども、変わった、届け出なかった、何かのときに手帳を見られてそれが見つかった、途端に交番ですよ。こういう法律なんですからね。 だから、そこらのことが、しかも答申で言っていないようなことまで手足を出して改正するなどということが、しかも許認可の整理という法律の中に出てくるなんというふざけた話はない。これは日韓条約締結以後の状況からすれば、さらに別な問題との関連だって実はある。 そこで、ここでもう一遍、皆さん方にこの数字をいただきたいんですけれども、日韓協定ができた、まあ韓日、日韓、どっちでもいいですけれども、その意味の俗名地位協定、つまり日本におられる朝鮮公民の方々の地位に関する取り決めがあるわけです。永住権というのがそこで設定されているわけですね。ところがさて、それらの一般永住権ですけれども、協定永住権という形で韓国籍に移してこの永住権を獲得するという形の人もいる。そこらもみんないま登録法その他と絡んでいる。だから、どうしてもそこのところを明らかにしておく必要が、実は私のこれからの質疑に絡んで出てまいります。 そこで、ひとつ明らかにしていただきたいのですが、四十七都道府県しかないのですから各県別に、韓国籍の方は一体何人おいでになりますか、それを。
○竹村説明員 各県別に韓国籍だけという点でございますが、私ども、統計上は朝鮮半島出身の方につきまして韓国籍の方と朝鮮籍の方とを区別した統計はとっておりませんで、一緒にしてございます。そういった一緒にした意味での各県別の数字は、現在手元に持っております。
○大出委員 なぜこれが必要かというと、たとえば横浜市のように、この種登録業務というのは返上しようという相当強い意思を持ち始めている自治体もある。この機関委任事務というのは、全国で約二千億ぐらいの経費がかかっている。その中の登録法に基づくものが、大阪では四十八年度決算で見ると約三億円かかっている。 〔木野委員長代理退席、委員長着席〕 だから全国知事会なんかも、その意味では何とかしてくれという意見を行政監理委員会に言っているということを、私が調べた限りでは聞いている。ただ、その行政監理委員会に物を言っている全国知事会の要請の中には、本人の名前と国籍と住所、三点しか挙げてない。それ以外の職業だとかあるいは勤務先、その所在地なんということまで入ってくると、いま私が言ったようなことで大変なことになるというようなことで、つまり氏名、国籍、住所、まあ住所のない人はいないんだから、だから外国人登録法では、住所というのをわざわざ一条設けているから、この三点しか言ってない。この色分けによってどういうことになっているか。つまり現地では切りかえて国籍を変えてあっても、原簿、皆さんの方にはそれが直っていない、そういう関係になっているわけですよ。 だから、そこを明らかにせぬと、問題は、審議をしていけば自治体との関係も出てくるわけですから、したがって明確にこれをつかみ切れない。そこを明らかにしておくのがあなた方の責任だ。あなた方のは直ってなくてもいいなんというものじゃない。あなたの方で持ってなければおかしいんだから。そんなものまでないんじゃ、まともな議論はできない。つまり韓国籍人員というのは、じゃ、国籍欄に朝鮮と書いてあるのは朝鮮籍の方かもしらぬ、その残りははっきりするわけですね。逆だってこれはわかる。そこが明らかになっていないなんというばかなことじゃ、自治体がどうのこうのと小生意気なことを言えた義理じゃない、行政管理庁は自治体経費の問題に触れているんだけれども。 明らかになるでしょう、何人おるとなれば。韓国人の形態は三つしかないんだから。あとは特別在留許可しかないんだから。そうでしょう、講和発効の二十七年、この時点で住んでいた方、それ以後生まれた方、日韓協定で永住権をお持ちになった方、その人を除けば三つしかない。そうでしょう。発効以後生まれた人は、外務省の省令で特定許可を受けている方ですよ。そうでしょう。そうだとすると、そこのところをはっきりしておかなければ、どのくらい事務的に経費がかかるというのははじけない。私だって横浜市から出ているんだから、そこがはっきりすればすぐわかる。 だから、あなた方でおつくり願いたい。韓国籍人員というのは県別にどのくらいいるのか。協定永住権の許可件数、各県別にどのくらいありますか。これはおやりになったんだから、わかるでしょう。それから一般永住権をお持ちの方、それを各県別に……。
○竹村説明員 先生御指摘の点、われわれごもっともな点もあるかと存じますが、実は私どもの立場から申しますと、全国的な意味では協定永住の許可というのは本局で扱っておりましたし、全国でいま三十六万七千二百五十八名、これは昨年末、四十九年十二月三十一日現在で全国をトータルしますと、これだけおるということになりますが、各県別の問題になりますと、入国管理局としての入管行政上の観点から言いますと、協定永住者も、それから法律第百二十六号でおる者も、これは在留資格の制限がないし、在留期間の制限がないものですから、両方について運営上区別する前提がないわけでございます。 それから問題は、この法律第百二十六号の二の六のお子さん方ですね。これが十六の二ということで、三年間の期間更新をやっております。この点につきましては、私ども入管行政の立場から言いますと、三年ごとの切りかえにつきましては、手数料を免除するとともに、すでにその十六の二という基本的な資格を持っておられるということで、ほとんど資料というものを求めずに期間更新を繰り返しておるというような意味がございましたものですから、そういう意味で、われわれは韓国籍と朝鮮籍の方を区別して統計上把握するということは、数年来やっていないというのが現状でございます。
○大出委員 それは至極怠慢じゃないですか。そんなものすぐわかるじゃないですか。登録原票に国籍欄があるんでしょうが。違いますか、あるでしょう。
○竹村説明員 もちろんわれわれ各県別に登録原票を全部詳細に調査いたしますれば、それは集計は可能でございます。
○大出委員 調査いたしますればもヘチマもないんで、登録原票は各市町村にあるでしょう。上置いておくことになっているじゃないですか。そこに国籍欄があるでしょうが。国籍と、ちゃんとあなた方二十項目法律で決めているじゃないですか。あなた方の所管じゃないですか。法務省、そうでしょう。あなた方の所管の外国人登録法を持っておって、この法律で各都道府県、各市町村に原票を置くようにしてあって、原票に国籍欄が書いてある。都道府県というのは四十七しかないでしょう、その傘下を調べればいいでしょうが。市と言ったって三千六百七十二ぐらいしかありやしないんだから。そうでしょう。そんなものはあなたの方で調べればすぐじゃないですか。その原票に書いてある国籍欄を見れば一番わかるんだから。だから、朝鮮籍に直したい、韓国籍のものをという人もある。革新市長の段階なんかならみんな直してくれる。あなた方の方はめんどうくさいものだから、不都合なものだから、腕組んで見ているのかもしらぬけれども、それは怠慢だ、あなた方の。わかりやせぬじゃないですか、それじゃ。だから、この数字、各都道府県別に韓国籍の人員は幾ら、協定永住権の許可件数は一体幾ら、かくて一般永住権をお持ちの方幾ら、これをひとつお調べください。 その間に、ちょっと委員長に申し上げておきたいことがあります。実はこの審議の冒頭に申し上げたんですが、許認可に関する法律の提案理由の説明がここにある。その提案理由の説明は「行政監理委員会の許認可等に関する改善方策についての答申事項のうち、」とこう書いてある。行政監理委員会が出した許認可等に関する改善方策、こういう答申がある。「答申事項のうち、法律の改正を要するもので今年度分として成案を得たもの」それを出した。これはしかと相違ないかと念を押したら、松澤さんは相違ないとおっしゃる。相違なければどこかに悪い人がいるんじゃないかということで「答申事項のうち、」と書いてあるのだから、答申事項の中身を出したことになる。それ以外のものは、提案理由の説明からいえば出てないはずだ、多少の手足はいいけれども。だがしかし、この中に答申事項から全くおっ外れて関係ないものが何項目か出ているじゃないか。この点を私はさっき質問いたしましたら、行政管理庁の局長さんの方は、関係ないものが出ていますと言う。関係ないものが出ていることになると、この提案理由の説明はうそを聞いたことになる。うそを聞いて審議はできぬということになりまして、しばらくここで中断をいたしましたが、ほかならぬ松澤さんのことですから、私は、人情に弱い方なものですから、ついに質問することになりましたがね。 そこで、一つ質問すればお答えが出てこぬというわけでございますから、これでは話にならぬ。本来ならば、これは外国人登録法改正案で出すべきものである。したがって、先ほど委員長代理として木野晴夫さん、そこにおいでになりまして、法務大臣を呼ぶことについては、その趣旨に従って理事会で相談したいと言う。それから提案理由の説明にないものを出されて――説明は、藤尾委員長の御指名で大臣は理由の説明をされたんですから、私ども聞いたんだから、それに入っていないものを認めるわけにはまいらぬ。ここのところも理事会で御相談をいただく。それから本来、外国人登録法の改正案として扱うべきものであるという論点、これもあわせて御相談をいただくということで実は質疑を続けることにいたしましたから、そこのところはお含みをいただきたいと思います。
○藤尾委員長 了承いたしました。
○大出委員 そこで、いまのあなた方が御答弁をくださらなかった、資料がないからわからぬとおっしゃられた一九四七年から一九七三年までの在日朝鮮人の登録法被疑者、つまり外国人登録法の罰則適用を受けた方、検挙者、この方々が四十一万八千五百四十四人おいでになる。これはあなたの方で資料がないとおっしゃったが、在日朝鮮人の登録法被疑者新受人員、検察統計年報、あなた方の年報にあるのだから間違いない。その数字を申し上げたのだから、違っていればあなた方が願い。これだけあるということを御認識いただきたい。この外国人登録法の扱いを一つ間違うと、今日までに四十一万八千人の方々が何らかの被疑者としてこの法に問われて、この法律の十八条でございましたか、罰則がございまして、一年以下の懲役、三万円以下の罰金、禁錮ということになっているわけでありますから、大変な数の方々が罰則の適用を受けている。 あわせてこの法律の、つまり罰則の適用というのは出入国管理令、これは総司令部があった時代からの、朝鮮戦争の時代からの歴史的な変革がございます。それには触れませんけれども、とりあえずこの出入国管理令第二十四条、ここで「外国人登録に関する法令の規定に違反して」つまり外国人登録法に違反した場合「禁こ以上の刑に処せられた者。但し、執行猶予の言渡を受けた者を除く。」に対しては「本邦からの退去を強制することができる。」と規定しています。つまり外国人登録法に違反した――もう一編読みますが、史国管理令第二十四条というのは「外国人登録に関する法令」つまり外国人登録法「の規定に違反して禁こ以上の刑に処せられた者。但し、執行猶予の言渡を受けた者を除く。」に対しては「本邦からの退去を強制することができる。」こういう規定がございますから、この法律に違反して禁錮以上の刑に処せられて「執行猶予の言渡を受けた者を除く。」以外の人たちは退去を命ぜられる、強制される、こういうことですから、これは国籍のいかんを問わず、人の生活がかかっているわけでありますから、人間的な観点から言って大変厳しい法律であります。だから、この外国人登録法という法律をいじるについては、やはりそれなりの配慮がなければならぬと思うんですね。それを、ただ単に許認可の整理などといって抜本的な問題を含むものを出すべき筋合いのものではない。 そこで私、先ほど一体どのくらいの数が通報されたかと聞いたところが、併合罪ということでと言う。併合罪を含めればこれは大変な数になる。そこら一遍、後で結構ですから数字をお出しいただきたいのであります。 そこで、一応の質疑をすることに先ほどいたしましたから、何点か続けて質問をいたしますが、まず市町村の所管にかかわる外国人登録事務、この問題について、先ほどちょっと私、答申と違うという例を挙げましたけれども、十条四項、これは現行法律によりますと、変更登録に伴う書きかえなど登録業務の処理というのは本来市町村長の権限、こういうわけであります。ところが改正案というのは、中身は外国人登録法の改正ですから許認可じゃないんですが、この十条四項というところで「入国審査官は」つまり出入国管理令の分野であります。外国人登録法のこっちの市町村の分野から管理令、向こうに移っているわけです。これは抜本的な問題です。「入国審査官は、第四条第一項の登録を受けた外国人の在留資格又は在留期間に変更があったときは、当該外国人の所持する登録証明書に新たな在留資格又は在留期間を記入するものとする。」こう変えようというわけです。 つまり現在、市町村がやっているものを、入管に行きまして、そこで登録証明書をお出しなさいということで審査官が書く。だから、そこで調べようと思えば、質問はいつの場合でもそれこそ根掘り葉掘りしているわけですから幾らでもそこでやれる。現行法ならば、市町村に書きかえ事務を任せてあるわけですから市町村で処理ができる。警備機関です、入管というのは。歴史的にも内務省がやっておったんですから。それを外国人登録法の中からおっ外して、こっちへ持っていってしまうわけでしょう。だから、全く抜本的な改正で、許認可の整理だ何だという問題は全くない。これは一体どこがどう許認可なんですか。しかも許認可の整理に関する答申事項には、この規定は含まれていない。いかがでございますか、行政管理庁。――行政管理庁が提案したんだから、すぐ答えなさいよ。
○大田政府委員 従来、市町村がやっておられるのは従来どおりやります、それから確認事項は従来の法律と同様でございますということで、許認可事項としては、それほど関連ございませんけれども、この整理法の中に入れたというわけでございます。
○大出委員 大臣、許認可事項に関係ないものを何で許認可事務整理に入れるのですか。あなたしか大臣いないんですから答えてください。担当の局長自身が、許認可事項に余り関係ないものなんだけれども入れたというふざけた話がありますか。関係ないものを入れておるから、さっきから申し上げておるんじゃないですか。大臣の提案理由は「行政監理委員会の答申事項のうち、」となっておる。関係ないものを入れたということになれば話にならぬ。大臣ひとつ答えてください。局長、一々ああでもない、こうでもないと言い直したってしようがないんだ。あなた何遍もぐずぐず言っておるんだから。大臣、これは一体どういうことなんですか。審議のしようがないじゃないですか。あなた、しょてっぺんからいままで満足な答弁が一つも出てこない。実際、無理なことをするからこういうことになるのだ。話にも何もならぬじゃないですか。ばかじゃあるまいし、天下に大騒ぎを何で起こすのだ、関連ないものを入れて。あなた、いま関連ないと答えたじゃないか。だから、ごたごた問題になるんだ。削りなさい、こんなものは。
○松澤国務大臣 ただいまのお話は、一応ごもっともだとは思いますが、実は私たちの方は、簡素化ということを重点的に考えまして、そして記入をいたしたというふうに御理解を願いたいと思います。
○大出委員 いまの局長の答弁を大臣聞いていたんですか。市町村の方はそのままとして、切りかえ交付の方は入管でやる。ちっとも簡素化じゃないじゃないですか。何も簡素になりやせぬじゃないですか。入管というのは全国に一体幾つあるんですか。十四カ所しかないじゃないですか。群馬県だとか長野県だとかいう海のないところは、入管がないのだから東京まで出てこなければならぬじゃないですか。何も簡素化じゃないじゃないですか。しかも許認可に関係ないとあなたは言っておる。そういういいかげんなことで物事は済みやしない。これは許認可に全く関係ない。関係ないこと明らかだということで次に行きます。 次に、現行法の十一条「外国人は、登録を受けた日から三年を経過する日前三十日以内に、その居住地の市町村の長に対し、登録原票の記載が事実に合っているかどうかの確認を申請しなければならない。」「市町村の長は、第一項の確認をしたときは、登録原票に基き新たに登録証明書を交付しなければならない。」これは「確認を申請しなければならない。」こういう表現ですね。これは現行法の十五条の二との関連もある。十五条の二には「申請の内容について事実に反することを疑うに足りる相当な理由があるときは、外国人登録の正確な実施を図るため、その職員に事実の調査をさせることができる。」こうなっておるわけですね。だから、これはセットなんですね。現行法でも、十五条の二を発動すれば、つまり登録原票の記載が事実に合っているかどうかの確認を申請するということと絡んで、疑うに足りる相当な理由があるときは、外国人登録の正確な実施を図るために調査ができるように現行法でもなっておる。それを今度は改正しようと言う。これも許認可の整理なんというものじゃない。 そこで、皆さんの方は十一条を分けた。表題から読みますが、「登録証明書の切替交付」という表題で、現行法第十一条「外国人は、第四条第一項の登録を受けた日から三年を経過する日前三十日以内に、その居住地の市町村の長に対し、次の各号に掲げる書類及び写真を提出して、登録原票の記載が事実に合っているかどうかの確認を申請しなければならない。確認を受けた日から三年を経過する日前三十日以内においても、同様とする。」こういうことですね。それで「登録事項確認申請書一通」「旅券」「写真」こういうふうになっているわけですね。この三項というのをあなた方はおつくりになって「市町村の長は、第一項の申請があったときは、登録原票の記載が事実に合っているかどうかの確認をしなければならない。」独立した項をおつくりになったんですね。四番目に「市町村の長は、前項の確認をしたときは、登録原票に基づき新たに登録証明書を交付しなければならない。」こういうふうに並べたわけですね。これは、なぜこういう必要があるんですか。
○竹村説明員 この点は、実際の扱いといたしましては、従来と全く変わりがないのでございますが、この行為の主体を見まして、法文作成上の技術的な問題で法制局と詰めましたときに、このような体裁にした方がよいということになったわけでございます。すなわち、外国人の立場は自分の方で申請する立場だ、ところが、それを確認するのは市町村が確認をする、そうすると、主体が違うんだから、それぞれの主体ごとに条文を整備しろというようなことで、これはそういった意味では、法文作成上の技術的な問題でございます。
○大出委員 こういうことになるから話のほかだ言うんだ。これならば、趣旨は変わらぬとあなたは強弁されるけれども、許認可の意味など何にもないじゃないですか。この法律は、許認可事務整理に関する法律なんだ。法制局で詰めたら、外国人登録法の法文上、申請は外国人の方がするんだ、だから確認義務というものを、明確に市町村側に与えようと言う。だから「市町村の長は、」という新しい項を起こしている。「市町村の長は、第一項の申請があつたときは、登録原票の記載が事実に合つているかどうかの確認をしなければならない。」と、市町村の長に義務づけてある。許認可には何の関係もないじゃないですか。 いまあなたは答弁をされて、現在の十一条と何ら趣旨は変わらないと言っている。いいですか。それならば、これは外国人登録法そのものの改正じゃないですか。許認可とどこがかかわるんですか、同じものを改めたのなら。こんな審議はできませんよ、こういうものはもう。この法律は許認可事務の整理に関する法律と書いてあるじゃないですか。しかし、これは外国人登録法の改正じゃないですか。大臣呼んでくださいよ。これは大臣に聞く、あなたに聞いたってしようがない。法務省は何で外国人登録法の改正案を出さぬで、許認可事務の整理の中で、明確な、いまあなたの答弁にあるように現法律の改正案を出しているんですか。こんなもの、許認可事務の整理の枠の中で討議のしようがないじゃないですか。法律改正じゃないですか。許認可じゃないじゃないですか。 大臣、出されたのはあなただ。あなたは、許認可事務の整理に関して、行政監理委員会の答申の事項のうち、整理法として法文化されたものを出したと述べておられる。しかし、いまのやりとりを聞いておられればわかるように、許認可に全く関係ないことをおっしゃっている。法文上、つまり市町村長に対する義務づけ、確認の義務づけをした、そういうことです。これならば明確に法律改正じゃありませんか。これは法務省の範疇じゃない、許認可事務の整理かどうかという問題は。大臣、いかがでしょう。許認可事務の整理じゃないでしょう。いかがですか。――あなたに聞く必要はない、聞かぬものを答える必要はない、提案者が答えなさいよ。
○藤尾委員長 行政管理庁は、入国管理局との間で十二分にお打ち合わせの上、しかと御答弁をいただきたい。
○松澤国務大臣 ただいまの御質問に対しましては、一応私自体も理解したような気持ちがしますが、私のちょっと留守の間にいまのような御質問があったようでありますから、事務当局からはっきりした答弁をさしていただきたいと思います。
○大出委員 提案をされているのは許可、認可等の整理に関する法律案、そうでしょう。だから私は、冒頭から申し上げているように、あなたの提案理由の説明にもございますように「十一月六日に提出された行政監理委員会の許認可等に関する改善方策についての答申事項のうち、法律の改正を要するもので今年度分として成案を得た」こういうふうに書いてある、そうでしょう。そうすると、この答申に全く関係がない。これは許認可じゃない。現行法律、外国人登録法の改正なんだ、これは。そうでしょうが。ならば、許認可事務の整理に関する法律でないものを何でここで審議しろと言うのか。あなたが提案したんだから、行政管理庁が提案して、法務省が提案したんじゃないんだから、これは。あなたが整理法としてお出しになったんだから。 いいですか。さっきから法務省の答弁を聞けば、一々外国人登録法改正の答弁になってしまう。だから、もうあなた方は許認可の整理の法律でないならないではっきりして、整理法から外さなければこれは筋が通らぬ。そうでしょう。だからその意味で、念のために法務大臣を呼んで、しからば許認可事務の整理ではないではないか、ないものを一々ここで長い審議をさせられてはかなわぬからと、そう言っているのだ。あなたは自分で提案理由の説明を述べているんだから、わかるじゃないですか、そうのように思うけれどもというなら思うでいいじゃないですか。はっきり答えなさいよ、あなたは行政管理庁の長官じゃないですか。そうでしょう。法務省の分野じゃないじゃないですか。
○松澤国務大臣 ただいまの件につきましては、率直に申し上げまして、私自体が詳しく知っていなければならぬという問題であるに違いなかろうとは思います。しかしながら、御質問が御質問でございますだけに、私の方でも、私を補充する意味において現在ここに局長が出席しておりますので、局長から答弁させます。
○大田政府委員 行政管理庁としましては、基本的には制度の基本の問題だとか重要な問題というものは入れないという考え方でおります。それから許認可事項という中には、もちろんその許認可に関連しましたことはこの中に入っておるとは思います。したがいまして、そのものが許認可でないということであっても、それと関連いたしました事項につきましては、関連事項としまして改正が入っているというふうに御理解いただきたいと思います。
○大出委員 あなた、答弁にまるっきりなってないじゃないですか。こんなばかな答弁、あなたは担当の局長でしょう。これはあなた、市町村長の義務の新しい法の条文をつくった。三項という前にない、新しい条文をつくって、市町村の長は登録原票の記載についての確認をしなければならぬ、こういう法文をつくっているでしょう。いまやりとりしたとおりでしょう。しかも許認可に関係ないことは、法務省自身が答えているじゃないですか。あなたは、一体それではどこが絡むと言うんですか。法律の基本じゃないですか。証明書を確認をする、しないというのは、外国人登録法の法律の趣旨じゃないですか。そのものじゃないですか。そのものを改正するというのに、何が根本問題を含まないと言うんですか。 管理局長、質問に答えなさいよ。いいかげんなことを言っちゃいけませんよ。何ですか、いまの答えは。これ自体が登録法の趣旨じゃないですか。ここから始まるんじゃないですか。新規登録すれば確認するんでしょうが。だから、それが外国人登録法じゃないですか、その中心じゃないですか。何が根本に触れないのですが。許認可に関係ないというのは、そっちがちゃんと言っているんです。さっきここで答えたじゃないか。そういういいかげんなことはだめですよ。
○竹村説明員 答申事項との関連性の問題でございますが、答申事項の中に、合理化の問題の中に――従来持っておった登録証明書を紛失して再交付を申請する場合と、それから棄損してそのかわりに新しい証明書をもらう引きかえ交付との場合がございました。従来は、このときに新しいのをもらっても、本来の三年ごとに切りかえておる切りかえという制度は存置されておったのでありますけれども、その点が不合理である、棄損したにしても紛失したにしても、新しい登録証明書をもらったならば、そのときから三年たって切りかえたらいいじゃないか、そういう答申が出たわけでございます。そこでその答申を受けまして、新しい改正案で再交付申請と、引きかえ交付のときに確認という言葉を入れることにしたわけです。ところが、この確認をどういうふうに条文化するかというときに、先ほど申し上げましたような法文作成上の技術的な問題で、申請の主体と確認の主体とは違うのだから、それを別々の条文にした方がいいという協議になりまして、そしてこの新しく改正するところを、そういうふうに申請と確認を分けたものですから、それと同じことをやる本来の十一条の切りかえの条文もそれに合わせて整理した、こういうわけでございます。したがって、そういう意味では、答申事項と関連のある条文の整理であるというふうに理解していただきたいと思います。
○大出委員 同じことならば何も変える必要はないじゃないですか。あなたさっき同じことだと答えている。旧法十一条と何ら変わらぬとおっしゃった。変わらぬものを何でこんな表現に変えるのですか。同じことだと理解してくれというなら同じようにしておきなさいよ。前のとおりにしなさいよ。切りかえ後三年というところだけ変えればいいのだ。それだけじゃないですか。何でこんなことをするんですか。市町村長に義務づける。こっちの下のやつは、記載事項が事実に合っているかどうかの確認を申請しなければならない、こうなっている。確認を受けた日から三年、こうなっているだけ。同じことなら何でこんなことをするんですか。これなら法改正じゃないですか。 行政監理委員会が答申したことをやろうというならば、ここにちゃんと書いてある、これだけのことです。「四十六 切替交付 外国人登録法第十一条 (緩和)登録証明書の新規交付又は切替交付以後に引替交付申請若しくは再交付申請をして新たな登録証明書の交付を受けている場合には、その申請時から三年後に切替交付申請をすればよいものとする。」これだけじゃないですか。何でこんなとんでもないことをするんですか。これじゃ法律改正じゃないですか。間違いなく法律が変わるじゃないですか、三項をつくって。ちゃんとここに答申が出ている。この答申のうち、こういうことならば、この答申のところだけに手をつければいいじゃないですか。だから、外国人登録法改正法をそれならばなぜ出さぬかということになる。そう簡単なことじゃない、外国人登録法そのものは。さっきから申し上げているように。だから、たくさんの疑心暗鬼を呼び起こすことになるじゃないですか。 許認可等の整理に関する法律、これは整理じゃないですか。あなたが言わぬでもそのぐらいのことはわかっている。切りかえ申請をやった場合、あるいは紛失、盗難、滅失、これは再交付でしょう。汚れた、切れたというのは引きかえでしょう。条文が違います。つまり再交付なら再交付のときに確認行為を行ってそれから三年、こう言っているわけでしょう。ですから、本来三年の期間がある。一年たって遭難に遭った、再交付を受ける、そこで確認、そこから三年、これが趣旨でしょう、あなたの方の出している。それだけならまだ話はわかると言うんだ。何で一体、下にある現行法と同じものだと言いながら、わざわざ三項を起こして市町村長の確認の義務づけをし、四項を並べるかと言うんです。これじゃ現行法律の改正になるじゃないか。ほかにも大きな問題もう一つあるけれども、だからそれは、許認可の整理じゃないではないか、これがこの外国人登録法の本質なんだから。 昭和二十七年の法発効のときに住んでいた方、この方々は三年切りかえで今日まで来ているわけですよ。そうでしょう、御存じのとおりに。その子供さんの場合は、外務省の省令で特定在留許可になっているわけですよ。それで三年でしょう。以来延々と今日まで来ているわけでしょう、変遷はありましたが。そうすると、三年のローテーションでずっと一貫して今日まで来ている、二十七年以来。五十年間ですから二十三年それで来ている。それでも忘れて、十四日以内にというのが一日おくれれば十八条の罰則適用なんですから、一年以下の懲役でしょう、禁錮でしょう、三万円以下の罰金でしょう。それがさっきから言うように、山のように四十何万人いる、それで罪に問われて罰金を取られたり禁錮になったり懲役に行ったりしている方々だ。だから、大変な生活上の問題なんですよ、毎日生活しているんですから。家族が何人もいるのだから。切りかえがみんな違うんだから。だから、壁にきちっと張って、お父さんは何年何月が切りかえだ、お母さんは何年何月が切りかえだ、坊主の上の方は何年何月が切りかえだ、代理切りかえはだれがいつやるのだとみんな書いて張ってあるわけでしょう。それを忘れてはいかぬ、忘れてはいかぬと言って、忘れたことを認めないで罪にするんだから、この法律の運用は。 運転免許証だって切りかえを忘れることがあるんだから。そうでしょう。子供の生年月日を覚えている人だって少ないくらいなんだから。だからその日が来た、忙しいからついうっかりした、十四日を過ぎちゃった、十五日になった、途端に全部十八条の罰則じゃないですか。だから、みんなそのことが頭から離れない生活をしているわけですよ。二十七年以来三年のローテーションで二十三年間やっているそのパターンを――紛失や盗難や滅失はいつ起こるかわからない。三年で再交付申請をして再交付を受けて確認を得た、三年間安心と思ったら、途端にその翌日失うかもしれない。紛失をしたらすぐそこでもう一遍確認行為じゃないですか。指紋だ何だみんなとられるわけですよ。十指の指紋までとられるわけでしょう。これは犯罪者扱いですよ。戸籍法だってそんなものはないでしょう、国内法に。大変いやな思いをしているわけですよ。国籍いかんを問いません。国籍欄が韓国籍であろうと朝鮮籍であろうと苦労するのは一緒だ。そういう状態にあって、再交付を受けた、すぐ何日か後にとられた、紛失した、滅失した、再交付をまた受ける、確認、するとさて、次の切りかえはという計算をまずしなければならぬ。そうすると、二十三年間続いたパターンは変わってしまうわけですよ。そのことによって、うっかり二十三年間続いているのだからいつのはずだと思っていた、そういう先入主があったら、この改正法によってそれが変わっていた、気がついたら一、二カ月過ぎていた、大変なことになってしまうじゃないですか。いきなり検束を食ってしまう、そうでしょう。 しかも、これは出入国管理令二十四条の追放要件ですよ、ひとつ間違えば、執行猶予にならなければ、禁錮以上の刑ならばそうでしょう。その追放された人も二万七千人からいるんですよ。気の毒な話で、職を失い住むところを失い、それならどこへ行けばいいと言うんです。そうでしょう。そういう問題に手をつけるのなら、少なくとも許認可の中などで審議すべきものじゃない。それはおわかりでしょう、法務省だから。生活にかかわるんだから。私は真剣に物を言っているのだ。政治的に言っているのではない。 だから、それならば外国人登録法改正案を正式に出せばいいんだ。それが許認可事務で気がつかなければこのまま通ってしまうじゃないですか。本来は正式に法務委員会で専門家がやるべきものです。私どもは、法律の専門じゃありません。いまあなたは法律の話をしている。私も十二年間やっているから多少わかるから、やりとりにもなるんだが、普通ならやりとりにはならぬでしょう。この委員会は法律専門じゃない。だから、こういう専門的な分野のものは、やはり法務省は正々堂々と外国人登録法の改正案として出すべきです。いまあなたは、同じだとおっしゃるが、必ずしも法的には同じにとれないのです。下の方の「登録原票の記載が事実にあつているかどうかの確認を申請しなければならない。」という表現と、あなた方が新しく起こしている、つまり申請は外国人がするんだ、確認というのは市町村長の義務なんだというふうに独立をさせて、市町村の長は、第一項の申請があったときは、登録原票の記載が事実に合っているかどうかの確認をしなければならないとすると、大変に法律上は違う。あなた方は法律関係の方々だからおわかりのはずだ、そんなことは。 これだけ明らかに違うものを、外国人登録法の改正なのに、これを許認可事務の整理に入れて申してきてここで審議しろというところに問題があると言うんだ、私は。一つ間違ったら一体この委員会はどう責任を負うんですか。人間の生活の問題です。何も朝鮮籍のことだけじゃないんですよ。韓国籍の方だって追放された人もたくさんいる。だから、おしなべての問題です。これは技術的な登録法なんだから。それだけに生活に直接かかわるんだから。生活のパターンが変わるんだから。そうでしょう。ましてこれは、講和発効のときにおった方々の大多数が対象なんだから、古来から日本においでになった方だ。 そこが冒頭から申し上げているように、松澤さんがお答えになる行政管理委員会の事務的な整理――あなた方はいろいろおっしゃるが、切りかえ交付というのは横に三行しか書いてないんだ。三くだり半もないんだ。二くだり半だ、これは。二くだり半しかないものを、こんなふうな改正にするというのは許認可の整理じゃないんです。そうでしょう。 私は、何も横にひん曲がって問題にしているんじゃない。真っ正面から受けて勉強してみたんだが、いま私が申し上げる結果になると言うんだ。だから、そういう生活のパターンを根本から変えてしまう。うっかり忘れて、三年、三年の頭があるから、間違ったら入管令の二十四条まで出てきてしまう、一年以下の懲役なんて言ったら。だから、そういうことにしてはならない。これは中には交通事故を起こして、そのときに登録証明書を持っていなかったという併合罪でほうり出された人までいる。本当のただ単なる日本人がやるような交通事故だけならば何でもない。そこにたまたま証明書を持ってなかったというだけで累犯加重ですよ、外国人登録法の不携帯という違反罪に問われるから。過酷なものですよ。 だから、そういうものを手直しをするならそれなりのやはり場所がある。それなりの方法がある。許認可の中などに入れて出すべきものではない。これはたくさんある、二十四カ所も改正があるんだから、外国人登録法だけで五十項目に及ぶんだから。許認可の中に二十四カ所の改正で五十項からの改正項目を入れる、いいですか、ほかには全部でこれ十二しかないんですよ、この整理法の中の項目は十二。十二のうちの十一の項目は、パチンコ屋さんの営業期間の許可を三カ月を六カ月にするというような、みんな一条ずつ。これだけが二十四カ所五十項目にわたる改正、それを明らかに外国人登録法改正なのにここに入れてくる。これでは幾ら何でも私どもは責任負えぬじゃないかと言っているんです。これはおわかりになるでしょう。何も違ったこと言ってないでしょう。あなたがおっしゃっていることと同じ理解をしているんですから、私は。そうでしょう。大臣、あなた答えてくださいよ。幾ら何でもひど過ぎやせぬですか。
○影井政府委員 ただいま御指摘の、従来切りかえ交付は三年ごとにやっていたんだから、三年をそのままにしたらどうかという御趣旨かと思いますが、私どもといたしましては、三年の途中の期間におきまして、たとえば二年十カ月たったときにたまたま登録証を紛失した、あるいはしたがってその再交付を受けたい、あるいは二年十カ月たったときに、たとえば川に落ちたとかその他で、持っております登録証を著しく棄損した、したがって、その引きかえ交付を受けたいというような場合に、そこで再交付なり引きかえ交付に応じましたならば、その二カ月後、たった二カ月後にまた改めて切りかえ交付のために出頭されるというのは大変であろう、したがって、そういった途中におきます再交付ないし引きかえ交付のときに、そこできちっとしたまた登録証を差し上げまして、そこを起算点といたしまして、その後三年たったときに切りかえ交付においでになればよろしいというふうにした方が、恐らく登録をお受けになっている皆さんに御便利であろう、こういう趣旨でこの規定を御提案申し上げているわけでございます。
○大出委員 二つあるんですよ、さっきから申し上げているように大きな問題が。技術的にいまの論点が一つです。あなた、いま二年十カ月を挙げたが、新しく登録証明書を三年で切りかえた、切りかえてあなた二年十カ月と言うが、一カ月後に川に落ちることだってあるんですよ。そうでしょうが。二年十カ月たって川に落ちてなくなったら、あと二カ月でまた確認は大変だから、二カ月前だがここで確認してやるとあなたはいま例を挙げた。そういう意味でしょう。いいですか、もう一遍言いますよ。三年たった、ここで切りかえになった、三年間ある。二年十カ月は無事に済んできた、あと二カ月たてば三年だから、あと二カ月で、ここで三年目だから切りかえですよ。ここで、つまり確認を求めるわけですね。そうでしょう。確認行為が出てきますね、あと二カ月で。それをその前、二カ月前に川に落っこってあるいは滅失したか紛失したかわかりませんがなくなった、その二カ月前、あと二カ月で確認行為が行われるのだから、いまここでは再交付でしょう。これは再交付です、切りかえと再交付と条文二つですから。汚れたとか切ったとかいうのは引きかえですよ。盗難、滅失、紛失、三項しかありませんが、これは再交付ですよ。 いまあなた、再交付の方をおっしゃるから言うんだが、ここで再交付して、二カ月たってここでまた確認行為というのは大変だから、この二カ月前に確認行為してあげましょうとあなたはおっしゃる。そうでしょう。ここで確認行為をしたら、今度はそこから三年ですという法律ですよ、あなたの方で出しているのは。そうでしょう。だが、あなたは二カ月しかないこの二年十カ月をおっしゃるけれども、ここで確認行為が行われ、それから一カ月たって川に落ちることもあれば、二カ月たって落ちることもある。そうなると、それから二年十カ月も先まで、確認行為は三年なんだからあるのに、ここでいきなり確認行為が出てくるじゃないですか。そうでしょう。あなた、都合のいいことばかり言うけれども、二年十カ月の話をするけれども、ここで確認行為が行われた、三年たって。それから二カ月たって川に落ちることもあれば、一日たって川に落ちることだってある、そんなことは。そうすれば、またそこで確認行為じゃないか、この法律でいけば。 そこでもう一つは、三年、三年のパターンで二十三年間生きてきているわけだ。いままではこの三年の間に、引きかえにしても再交付にしても三年の期間は動かないのだから、汚れました、切れました――切れていなければだめですよと言うんだが、切れていれば引きかえる。滅失、盗難、紛失ならば再交付する。そのままなんだ、事務的に今日は。つまり三年間というのは、切れてなくなった場合だって、汚れた場合だって、滅失した場合だって、盗難に遭った場合だって、市町村における再交付と引きかえ行為しかないんです。何にもない。確認行為はない、いままでは、現行法律は。要するに三年間というのは単なる引きかえ行為と再交付行為しかない。三年、三年、きちっと三年ごとに確認行為が行われて継続していくわけですよ。そうでしょう。このパターンが二十三年続いている。 それを二年十カ月で川に落っこった、そこで確認行為が行われ、そこから三年だとなると、旧来の三年、三年のパターンは違ってしまう。二カ月早く確認行為が来る。うっかりその御本人が三年、三年で二十三年やってきたんだから忘れていた。まだ先のはずだと思ったら二カ月早くなっていた、二カ月早く確認行為が来たから。そうなろと、二カ月おくれたらこれはえらいことですよ。すぐ十八条の罰則じゃないですか。そういうことになると言うんです、生活のパターンというのは。あなたは朝鮮籍の方でも韓国籍の方でもないんだから、あなた痛いだろうというのと痛いという本人の感覚とは違うんだ。生活のパターンがまるきり変わってしまう。壁に書いて、戦後二十三年間、二十七年から二十三年間張ってあったそのパターンが変わるのだ。つまり二カ月前に確認行為があった、そこから三年になるのだから、そこから三年目というのは、旧来の三年からいけば二カ月早い。旧来の観念でいったら、二カ月早いんだから、うっかり間違って二カ月おくれて切りかえに行ったら、確認の申請をしたら、おまえ二カ月おくれたじゃないか、法律違反じゃないか、ちょっと来いになっちゃう。そうでしょう、審査官というのは警務官なんだから。いまの問題は、そういうことになると言うんです。だからあなた方は、やはりここにおられる朝鮮籍やなんかの方々の生活パターンから離れて物を考えるからだめだと言うんです。 それともう一つは、何で現行法と同じなら現行法と同じにして、いまの論点だけ変えて出さないのかと言うんです。何で新しいこの項目を起こすのか。これなら法改正じゃないか。趣旨が全然違う。許認可なんかじゃない。むしろその方が大きな問題です。こんなことは容認できません、あなたの言っていることは、わからぬと言っているんじゃないんですが。
○影井政府委員 ただいまの先生の御説でございますが、たとえば最初の三年間だけをとって考えてみました場合に、現行法のもとにおきましては、登録証明書をなくした、あるいは汚した、いずれの場合にいたしましても、そういった事態がありました場合に、この三年の間に最初の登録、それからなくした、あるいは汚したというときにとります再交付あるいは引きかえ交付と、それから三年目のまた切りかえ交付と、この三つの申請が要るわけでございます。しかしながら、ただいま御提案申し上げてありますこの案によりますと、その最初の三年間をとって考えてみますと、いまのような場合にも二回だけで済むわけでございまして、ちょうど三年目のまた切りかえ交付という申請は必要なくなる、そういう意味におきまして、外国人登録証明書をお持ちの皆さんにとっては、私どもは、それの方が便利だろうというふうに考えておるわけでございます。
○大出委員 あなた方、実際に町の方々に会って聞いてごらんなさいよ。三年間の確認行為というのは繁雑なものなんですよ。これがたとえば住所以外の、登録要件というのは二十項目ありますけれども、どれだって変更手続でしょう、そのときに小指だけでいいというのもあれば十指を押されるのもあるわけですよ。指紋をとられるでしょう、そのたびに。それで根掘り葉掘り聞かれるでしょう。聞いてごらんなさい、韓国籍でもどっちの方でもいいですけれども、みんなそれをやっているんだから。これは非常にいやなんだ。そういう状態になっている、だから確認行為というものは、もうみんな途中であっちゃ困るという気持ちです。それを、やあ破れたから取りかえてくれと行けば、そこでまた全部出させて根掘り葉掘りで、切りかえではそこで確認で、指紋をとられるという調子でやられる。 だから、この法律のとおりにいけば、今度なくした、またそこで確認だ、今度切れた、またそこで確認だ。ふろへ行くのでも持っていかなくてはいけないんだから、十四歳以上の子供は全部。十四歳から不携帯罪なんだ。十四歳と言ったら中学生じゃないですか。中にはひどいのがある。後から例を挙げますけれども、警察官が十三、四の子供をつかまえて、おまえは登録証明書を持っているか、持っていない、交番へ来い。たまたまその子供は十三歳だ。いまの子供は大きいから十三か十四かわかりやしない。さんざん、これはうそを言っているのだろうと言われる。うそも何も言っちゃいない、十三歳は携帯義務がないんだから。これが町で日常茶飯事のように起こっている。私のところなんか横浜だから、韓国籍の方も朝鮮籍の方もいっぱいいるから年百年じゅう起こっている。 そういう状態の中で、現行法律で三年のローテーションで泣く泣くじっとしてやっているわけでしょう。それを今度は、切れても、破損しても、盗難に遭っても、紛失しても、さっきのように川におっこってなくなっても、この法律でいけば全部確認行為じゃないですか。冗談じゃないですよ。そういうことをあなた方がぬけぬけと言ったって通用しない。実際聞いてごらんなさい。だめですよ、これは。しかも、これは許認可じゃない、ちゃんと法律改正をするようにした。あなたは一体、法律改正をどう考えるんですか。許認可事務の整理なら、この答申にあるところだけじゃないですか。二項目半しか、横に二行半しかありゃせぬじゃないですか。こんなもの話にも何にもならぬじゃないですか。
○影井政府委員 なくした、あるいは汚した場合の引きかえ、再交付、そのときに確認があるのは大変だという御説でございますけれども、しかし、そこに確認がございますので、その次は三年後でよろしいという点をひとつ御輿解いただきたいと考えます。 なおもう一つ、本件は……
○大出委員 もういい、そんなこと。あなたの言わんとするところはわかっている。現行法律で三年と決まっていて、その間のなくした、紛失した、盗難に遭った、たまたま運の悪い人は何回も重なることがある。この間盗まれた、こんどはなくしたということがある。年じゅう持っていなければいかぬのだから。運の悪い人は交通事故だって重なってやる人があるんだから。そうすれば、これはそのたびに確認だ、どうした、こうしたと聞かれて。現行法ならば三年ときちっと確認行為が決まっていて、指紋をとられたり何かするのは決まっていて、その間の紛失だの切れたりというのは、向こうに用紙が用意してあって、市町村は親切なんだから黙って再交付ですよ、黙って引きかえですよ。切れてなければ、これは切れてないからもう少し使ってくださいと言うだけですよ。三年間はその行為だけですよ。繁雑なことは何もないですよ。 それを、あなた方の今度の改正でいけば、運の悪い人は、半分にちぎれた、盗まれた、川におっこった、そのたびに確認行為じゃないですか。常時それをやらされている。三年間でなければ確認ができないから、できないのをその都度確認をするというシステムにあなた方はしようとする。その管理強化を図ろうとする。政治的背景はないとあなた方はさっきおっしゃったが、そういうふざけたことは認められぬですよ。これは明らかに許認可じゃない。あなた方の答弁を聞いていればますます不届きだ。
○影井政府委員 引きかえ交付ないし再交付を起算点として三年後に確認の申請を行わせてはどうかというのは、実はこの行政監理委員会の答申の中にもある事項でございまして、また私どもも、それが外国人登録証明書をお持ちになる外国人のために便利であろうというふうに考える次第でございます。 なお、ただいま先生御指摘のように、三年の期間に何回もなくす、あるいは汚すというケースもあるかとも思いますけれども、まあそういった人の数がどのくらいあるか、他方三年の間にいまのようなことが一回起こる人、これがどのくらいあろうか、そういう実情を考えてみますと、先生御指摘のように途中で何度もなくす人にとっては、その都度の確認ということは、まことに煩わしいかもしれませんけれども、他方まあそんなにしょっちゅうはなくさない、三年の間に一回なくしたというふうな人にとりましては、この規定の方が便利であろうかと、こういうふうに考えておるわけでございます。
○大出委員 ばかみたいなことを言うんじゃないですよ。あなたは何も実態をわかってないじゃないですか。 それじゃ四十七都道府県別に、切りかえ何件、再交付何件、その数字をここで出してください。そのうちで同じ人は何人いるのか、全部出してください。何にも知らないじゃないか。――全くもう話にならぬ。四十七都道府県、市役所別に、いいですか、これは条文別なんだから、切りかえが何件、それから紛失、滅失、盗難が何件、あなたは同じ人と言うんだから、同じ人が一体何人か、全部出してください。
○影井政府委員 それでは調査をさせていただきまして御提出申し上げます。 なお現在、私どもわかっておりますのは、大体年間に再交付ないし引きかえ交付の申請件数は一万件でございます。
○大出委員 これは、それをちゃんと出してもらわぬと、さっき私は資料要求したが、あなたの方でわからぬと言う、だから、それも一緒に出してください、冒頭に要求をいたしておりますから。四十七しか都道府県はないんだから。その傘下の市町村は決まっているんだから。県別に、国籍別に、これは国籍欄における記入の別で。それから協定永住権の許可数。同様に一般永住権の数。いまのその何件かということ。これは大阪なんかの四十八年決算を見ると、三億かかっているというんですからね。横浜なんかでも、私は横浜だから横浜を知っていますけれども、それを全部出してください。そうでないと、いまのあなたみたいにくだらぬことを言ったって話にならぬ。 これは紛失も滅失も汚損も折損もしなければ、三年のパターン変わらぬ、そうでしょう。一体何のために途中に確認行為をはさむのか。だれが考えたって意図的に見えるじゃないですか。それならば堂々と外国人登録法を改正して出しなさいと言っているんですよ。 これは委員長、先ほどから資料の請求をいたしましたが、数字が出てこなかったり、そんなことの連続ですから、答弁が両方食い違っていたり、だからこれはひとつ、次の機会にもう少し皆さんの方で、両方で打ち合わせてください、行政管理庁と法務省と。違ったことを一々言わないで、それじゃ質問しようにも質問しようがないんだから。その上で答えてください、項目がたくさんあるんだから。これは改正案そのものずばりを端から聞いているんですから、大変なことだから、二十四カ所改正があるんだから、五十項目あるんだから、いいですか。まだ二つしか聞いていないけれども、その二つの一つの方は関係がないと言うんだから。ないことにしたんだから。だからひとつ、それは次の機会にそうしてください。 たまたま私どもの国対等でも、きょうは法務省なら法務省にかかわることの質問をする場所では、国対の指示で短時間でいいからはさんで聞いておけということになっておりますので、実は本来ならば上原康助さんがやるべき筋合いなんですけれども、私が法務省相手の質問をいたしておりますので、法務省にかかわる問題ですから、ちょっと聞かせていただいて、一時までということでございますので、時間がありませんから、この次に、もう少し私も能率的に質問しますから、先ほど来聞いておられる皆さんおわかりのように、一々食い違う、一々答弁にならぬ、条文をあけているのじゃ困るんですから、ぜひひとつ、ここのところは次の機会にはきちっとお答えいただけるように御指示を願いたいのです。 そこで、御存じのように沖繩の伊江島の発砲事件がございました。二人のアメリカの兵隊さんが不起訴になったわけであります。日本政府の側は、地位協定に基づきまして公務外である、裁判権はだからこちらにあるという主張を続けてきていたわけであります。現にその証拠も警察当局は持っておられるわけです。その証拠があると言って米軍折衝をやったが、米軍がどうしても認めない。証拠はあるんだが、合同委員会で決着がつかないということで日本側が折れた、こういう中身であります。 これは、この間も藤尾委員長以下木野先生初め皆さんに大変御足労いただいて、沖繩の実弾射撃の調査に行かせていただいたわけでありますが、たまたまその直後に――御存じのとおり着弾地点にとうとう私ども行けずにしまいましたが、金武の小中学校が着弾地点にある。千百、千六百というところにある。真ん中に喜瀬武原がある。その手前、つまり中川の発射地点のところだけお邪魔することができた、こういう経緯でありますが、あの直後に、実は金武の中学生二人の例の上原さんがこの間質問しておりました米兵による暴行事件がありまして、私に連絡がすぐあって、現地の婦人の集会が次々開かれて、大変大きな政治問題に発展している。何とか実は政府側の努力、委員長以下の努力もいただいてという気持ちがあってお伺いしたんですけれども、手のつけようのない状態なんでありますが、その後にさらにこの問題でとうとう各新聞が取り上げるようになってしまいました。 そこで、この件についての見解を承っておきたいのでありますが、ちょっと簡単に概要だけ申し上げますが、「昨年七月、沖繩県・伊江島で草刈り中の地元青年を信号用ピストルで撃ち、けがをさせた米兵二人について、那覇地検は七日「不起訴処分にした」と発表した。この事件は、公務中だったとする米軍側と、公務外を主張する日本側との間で見解が対立、日米合同委員会で審議されてきた。しかし、結論が出ないまま外交交渉にゆだねられ、六日、政府は第一次裁判権の放棄を決定した。」こういう中身であります。事実は「不起訴処分になったのは、米空軍第313空軍師団(嘉手納基地)第824戦闘支援隊第一分遣隊所属のキャロル・E・ロック三等軍曹(二一)とハロルド・W・ジョンソン三等軍曹(二七)。これまでの調査によると、昨年七月十日午後五時半ごろ、伊江島補助飛行場内の射爆場で、地元の山城安次さん(二二)が牧草を刈るため、演習終了の赤旗が降りているのを確認して」もう演習が終わっていた。「降りているのを確認してから射爆場へ入った。そこへ、ロック、ジョンソン両三等軍曹が車で突っ込んで来て、山城さんを追い回した末、ロック三等軍曹が信号用ピストルでねらい撃ちして、左手首にけがをさせた。第313空軍師団司令官のマックレイン准将は七月二十二日付の文書で「日本の裁判権にゆだねることになった」」日本に、公務中でない、演習が終わっていたから、地位協定に基づく公務中でない場合は日本に裁判権がありますから、文書でマックレイン准将が、これは司令官でございますが、日本の裁判権にゆだねることになったということを屋良沖繩県知事に回答している。文書回答がある。ところが、その文書の中身を翻しまして「七月二十九日になって米軍側は検討の結果、公務中の事件と考えられるとして第一次裁判権は米側にある、と態度を変えた。」文書で屋良さんに日本側に裁判権があると回答しておいて変えたわけだ。「これに対し、那覇地検は「公務中であったとする米軍の主張に反対の証拠がある」と米側に通知したが、」これは法務省の関係でありますが、那覇地検、法務省の傘下でありますが、ここが「公務中であったとする米軍の主張に反対の証拠がある」赤旗がおりていて草刈りに行った。それを信号用ピストルで追いかけ回して撃ったわけですから、証拠歴然たるものがある。そういうことで、反対の明確な証拠があることを米側に通知したが、結局、日米合同委員会で冒頭に申し上げましたように日本側が折れた。 これは証拠がありながら非常に不明朗な事件でありまして、先般来この委員会が視察に行きましたような問題もあって、当委員会の責任において、私どもも、決して地元の側だけに立つつもりはなくて質疑をしてきたつもりでありますけれども、大変残念なことでございますので、これに対する見解だけは外務省、法務省からきちっと私は いただいておきたいのであります。担当局長さんからひとつお答えいただきたいのであります。
○山崎(敏)政府委員 この事件の概要につきましては、いま大出先生がおっしゃったわけでございますが、ちょっとわが方としてこれをどういうふうに処理いたしましたか、改めて申し上げさせていただきたいと思います。 昨年の七月十日、伊江島で発生いたしました米兵の発砲事件に関しましては、その二十九日にアメリカ側が公務証明書を発給いたしまして、わが方としては同日、これには反証があるということをアメリカ側に通報して以来、第一次裁判管轄権の帰属をめぐって日米間で協議が長い間重ねられてまいったわけであります。その点は御指摘のとおりでございます。この点は、合同委員会にかけられましてから合同委員会は、これは法律的問題を含んでおりますので、刑事裁判管轄権分科委員会に付託いたしまして、この委員会において慎重な検討が行われたわけでありますが、その際に争いになりましたのは、日本側は、この事件は地位協定の十七条三項の(a)の(ⅱ)にいう公務執行中に発生したものではない、したがって、第一次裁判管轄権は、地位協定の同条の規定に基づいて日本側が有するということを主張いたしました。米側は、事件は公務執行中に発生したものである、第一次裁判管轄権は米側にあるということを主張して、双方の見解が対立いたしまして、何回も会合を重ねましたが、最終的に解決できないということで、この委員会は、この四月十七日に合同委員会に対して、第一次裁判管轄権の帰属について、双方の対立した見解を併記した報告書を提出してまいったわけでございます。 合同委員会は、刑事裁判管轄権分科委員会のこの報告を検討いたしました結果、本件裁判管轄権の帰属に関する日米双方の法的立場の相違を合同委員会の場で解決することは不可能であるということの結論に達した次第でございまして、この四月二十四日に、この点に関して日米双方の法的立場を害することなく、地位協定第二十五条第三項に基づいて問題解決を日米両政府間の交渉にゆだねるという旨の決定を行いました。 政府は、この合同委員会から問題が移されました次第にかんがみまして、アメリカ政府と協議を重ねました結果、五月六日、一昨日、わが方としましては、最終的に以下に申し述べるような諸点を考慮して、この事件の裁判管轄権の帰属に関する日本側の法的立場を維持しながら、わが方の立場は捨てないということを明らかにした上で、この事件の早期解決を図るという実際的な見地から、この事件につきまして、日本側は裁判権を行使しない、放棄したのではございません、行使しない旨をアメリカ側に通報した次第でございます。 こういう結論に到達しました理由といたしましては、第一に、この事件をいつまでも未解決のままに置いておきますと、加害者を処罰することができません。また、被害者の救済にも差し支えるわけであります。そういう観点から問題があって、このままうやむやにしておくことはよくないということが第一の考慮でございます。 第二の考慮といたしまして、この事件において加害者の行為はさほど悪質なものとは認められないという点でございます。この点の詳細については、後ほどあるいは法務省の方から御説明があるかと思いますが、刑事裁判管轄権分科委員会からの報告に徴しましても、この事件の加害者の行為はさほど悪質ではないというふうにわれわれは認定したわけであります。 第三は、アメリカ政府は、この問題に関しましては、種々の点を挙げましてその立場を釈明してまいりましたので、わが方としても、この事件についてアメリカ側が適正な措置をとるものと考えていたわけであります。アメリカ側が釈明してまいりました第一点は、この事件が発生したことについては、深く遺憾としているということであります。そして将来、同様な事件の再発の防止のために万全の措置をとるということを言ってきておりまして、具体的にはこういう措置をとったということも言ってきておるわけであります。 第二に、この事件の発生直後に、アメリカ側が、非公式とは言いながら、先ほど御指摘もありましたような経過で公務証明書を発給しないという旨を日本側に表明した。それにもかかわらず、その後公務証明書を発給するようになった。そして日本側の誤解を招いた点は非常に遺憾であるということも言っております。 第三に、アメリカ側は、この加害者である軍人に対して、速やかに刑事あるいは懲戒の手続、すなわち処罰の手続をとり、その結果は日本側に通報しますということを言っております。もうすでにとられつつあるかと思いますが、結果はまだ正式には通報を受けておりません。 第四に、被害者に対しては補償をいたしますということを言っております。そういうふうにアメリカ側としても誠意を示してまいったわけであります。 こういう次第でございまして、最後に、この事件の解決をさらに遷延させることは、日米友好関係を維持する見地からも好ましくないというふうに判断された次第であります。この点につきましては、われわれも外務大臣あるいは法務大臣その他の関係の方にも十分御指示を仰ぎまして、そういう政治的あるいは外交的判断の上に立ってこういう決着に到達した次第でございます。
○大出委員 法務省の側から、那覇地検が公務中でないと明確な証拠があるということを明らかにしておりますけれども、そこのところを御説明いただきたい。
○安原政府委員 本件がこのように解決に時期を要しました根本は、いま大出委員御指摘のように、公務中かどうかについて日米両国の間に見解の相違を生じて、それが一致を見るに至らなかったというところにあるわけでございますが、アメリカ側の主張によりますと、これは公務中である、要するに、これらの米兵は、空軍の射撃場の、開始前に準備をする、あるいは射撃が始まりますと採点を補助する、終わりますと演習場を片づけるというようなことの仕事のほかに、米軍の主張では、不法な立ち入り者を排除する、あるいは薬きょうというものを拾うことは認めておらないわけだから、そういうものを拾っておる者があれば、これはいわゆる窃盗に当たるわけでございますが、そういうものの回収を図り、犯人を日本側の警察に渡すということを含めて公務中なんだということを言っておりまして、そして本件の場合におきましては、そういう者を、本件の被害者が演習終了後いまだ立入禁止の道路標識が解除される以前に射撃場に立ち入った上、袋を持って薬きょうを拾い集めていたことを現認し、これを追跡したところ、被疑者、この米軍人の被疑者らの制止の呼びとめにもかかわらず逃走しようとしたので、これを停止させ、逮捕してその所持する薬きょうを回収すべく本件信号銃を発射に及んだ、という主張をしておるわけです。そしてその信号銃の発射それ自体は、確かに米空軍の信号銃の使用に関する規律違反の行為ではあるけれども、それは、いま申し上げたような、米軍の言うような公務遂行のためになされたものであって、ただ、それが必要以上の実力の行使を伴ったものにすぎないのである、したがってそれは、この地位協定に言う公務遂行中の作為から生じた犯罪であるというのが向こう側の主張でございます。 これに対しましてわが方、特に那覇地検の主張は、いまのこの薬きょうの回収とか逮捕とかいうような、不法立ち入り者の排除というようなところまでが職務であるかどうかは疑問があるけれども、その点は、職務はどういうものであるかということは向こうの主張を覆すわけにはいかぬ、だから、それは一応反証がないから認めるといたしましても、本件の発砲の前後の事情から見て、この信号銃の発射が公務遂行のためのものであって、それがいささか不相応に強力であったという米側の主張は根拠を欠いておる、本件は、むしろ被疑者である軍人らが、その公務遂行とは関係なしに、いたずら心を満足させるために、逃げる被害者の背後から信号銃を発射したものと認めるのがより合理的な証拠があるということ、つまり、この前後の事情で、当時調べたところによりますと、ひとつおどかしてやろうかということで、グッドアイデアだということで信号銃を取り出したということと、信号銃を水平に構えて撃った、威嚇なら天に向けて撃つのが普通じゃないかとかいうようなこととか、いろいろな諸種の事情から、一見公務遂行のような形が見えるけれども、内心の意図に立ち入ると、どうもいたずら心ではないかというようなことが、いわば検察庁側の反証ということに相なるわけでございます。
○大出委員 もう時間がございませんからよけい言いませんが、先ほどもすでに申し上げましたが、たび重なる米軍との間のトラブル、やっぱり貫く主張はきちっと貫かないと、「怒る沖繩県民」という記事が下にございまして「どこの政府かわからない」とか「対米追随だ」とか、よく使われる言葉ですけれども、私自身は余り好まぬ言葉なんですけれども、第一次裁判権を放棄したということは非常に大きなことだということで、米軍に対する不信、怒り、政府に対する不満が燃え上がっている。これは朝日新聞ですけれども、知事も非常にかんかんになって怒っているわけです。文書で裁判権は日本側だからやってくれと言っておいて、だれのせがれだったか、だれの親戚だったか知らぬけれども、そういうところがあってひっくり返したというようなことになると、やはりこれは穏やかじゃないんですね。まことに残念なことだ、まことに遺憾だと私は思っておるのですが、きょうは大臣お二人おりませんから、そこらの点を、大変遺憾であるということを申し上げて、上原君の方から一つだけ関連質問をひとつお認めいただきたい。
○上原委員 ちょっと関連でお尋ねさしていただきたいのですが、関連ですので多くを申し上げませんが、最初に、今回政府が第一次裁判権を放棄したのじゃない、日本側の立場は維持しながら、裁判権を行使しないという見解なんですが、私は、このとった措置に対して強く抗議をすると同時に、断じて承服できないということを表明しておきたいと思います。ましていわんや、先月の十九日に女子中学生二人が白昼暴行事件を受けているさなかに、事もあろうに、約一年近くもかかって、検察側あるいは法務省側も、当初から十分な反証があると言いながら今日の事態になったということは、いかに外務省当局の姿勢というものが、この種の事件に対して弱腰であるかということを国民の前にさらけ出したものだと言わざるを得ないのです。 そこで、いろいろ理由を挙げておられるのですが、聞き捨てならないことは、この事件はさほど悪質なものでないと認めた。一体、人間に向かって発砲をしてけがを負わしておきながら、その行為が、法のいかんを問わず、どういう環境で行われようが、さほど悪質でないという政府の答弁に対しては、どうしても合点がいかないわけです。 そこで、さほど悪質でないと認めたというその内容をぜひ明確にしておいていただきたいと思うのです。これがアメリカ局長の答弁なのかという、本当にどうにも理解ができません。なぜ、この事件がさほど悪質でないと認めたのか、ここはきわめて重要な点だと思いますので、ぜひ十分説明してください。一体、国民や県民が聞いたらどう思いますか。被害者の立場に立ってみてください。
○安原政府委員 この点は、外務省の御判断と申しますより、検察当局のこの事件に対する見方というものを背景にして、外務省あるいは政府としては今回の決定をする非常に重要なポイントになったことでありますが、その意見につきましては、法務省あるいは検察庁の立場としての見方というものが重要な有力な原因をなしておりますので、法務省からお答えを申し上げたいと思うのであります。 まず、さまで悪質、重大なものでないという言葉自体を聞き取ると、まことにけしからぬ言い方だと申されるわけでありますが、いろいろな犯罪の中で、あるいは犯罪の態様あるいは質の中で、全体の犯罪の中でこれを位置づけしますと、さまで悪質、重大なものではないという判断をしたということでございます。 その理由の第一は、犯行の態様でございますが、被疑者である直接に鉄砲を撃ちましたロックという者が、信号銃発射の際、被害者の身体を直接ねらったものであるかという点につきましては、いろいろ捜査をいたしました結果、その身辺をおどかすためにねらって撃ったわけでありますが、被害者の体を直接ねらったものという判断、認定は、捜査上はできなかった。被害者の横をねらった弾が、たまたま命中したのだというように認定するのが妥当であるというのが一つでございます。 第二に、本件で使用されました信号銃は、本来地上と航空機との間の非常用連絡のための信号弾を発射するためにつくられたものでありまして、殺傷を目的とするピストルなどとは銃及び弾丸の構造を異にしておりまして、鑑定の結果によりましても、その命中率あるいは危険性の程度において、ピストル等とは格段の相違があるということが第二点でございます。 第三点は、被害者側の事情でございますが、本件の現場である射爆場は、本来住民の立ち入りが禁止されている場所であり、しかも本件が発生をいたしましたのは、演習終了後間もない時刻であって、演習場に通ずる道路などには、いまだ演習中立入禁止の標識等が設置されていたのであるが、それにもかかわらず、被害者がここに立ち入った上、軍の財産であります薬きょうを袋を持参して拾っており、これは先ほど大出委員にも御説明申しましたが、明らかに窃盗罪に当たる行為であります。 さらに、被疑者らに、ロック、ジョンソンらに、英語ではありまするが、口頭で停止を命ぜられているのに、逃走を続けようとするなど、被害者側にも、本件犯行を誘発したと見られる落ち度がなかったとは言いがたいというような三点を総合して勘案いたしますと、起訴いたすといたしましても、懲役とかあるいは禁錮というような自由刑をもって臨むほどに、起訴は免れないにしても、体刑をもって求刑をするというほどに悪質、重大な事犯ではないというのが検察当局の判断でございます。
○上原委員 もうここでいろいろ議論をする時間がありませんが、私は、いまの御答弁を聞いて全く心外でならないわけですね。もし仮に、そういう捜査なり調査なりが行われたとしても、対外的な面からして、政府の公式な発言の中から――一人の人間がピストルでなくても、信号銃であったにしても、現に被害を受けた、負傷した、かなりの重傷なんですね。このことを、いろいろ事情はいま述べられたことがあったにしても、さほど重大な悪質な事件でないということを公にするということは、一体どういう影響を与えるのですか。そういう感覚が、あなた方の姿勢が問題だと私はたびたび言うんですよ。 外務省も、これはそういうふうに受けとめているわけですか、そんな悪質な事件でないと。そういう言い方をするから、アメリカは白昼石で女子中学生をぶん殴ってみたりひき殺してみたり、日本政府が擁護をするからということでますます――アメリカの軍紀粛正なんて口で言ってみたって、これじゃどうにもならぬじゃないですか。これは決していまの答弁では納得できません。いずれかの機会に、これは地位協定の問題、いまの基地のあり方、根本に触れる問題ですので、もう局長に聞いてもどうかと思うほどいろいろな問題に対して疑問を持っておりますので、外務大臣の、責任ある方からもお答えをいただきたいのですが、本当にあなた方はさほど悪質でない事件だとこれを思っておるのか、もう一遍、これはアメリカ局長の立場もぜひ明らかにしておいていただきたいと思うのです。
○安原政府委員 重ねて申しますが、先ほどそういう御指摘もあろうかと思いまして、さまで悪質、重大でないというのは、いろいろな傷害の事件の中のいろいろな態様の中で比べるとということを申し上げたのは、そういういま上原先生御指摘のようなことがないようにという配慮であったわけでありますが、御理解いただけないのは遺憾でございます。先ほど最後にも申しましたように、起訴は免れないとしても、懲役もしくは禁錮を求刑すべきほどの事犯ではないということを抽象化いたしまして、さまで悪質、重大ではないと申し上げたので、さらに具体的に申し上げますならば、本件は、先ほど申し上げましたようなことが認定される以上は、懲役もしくは禁錮刑を求刑すべきほどの事犯ではないということを申し上げた。したがって、さまで悪質、重大でないという言葉がかえって誤解を招くといたしますならば、私は、その言葉をかえて懲役もしくは禁錮を求刑するような事案ではなかったと認定したというふうに申し上げたと御理解をいただきたい、かように思います。
○大出委員 これで終わりですけれども、いままででもたくさんあるんですが、たとえばけんかしたって、相手が大けがをすれば、やはり傷害であることに変わりはないので、どういう理由があるにせよ、戦争しているのじゃないんですから、ともかく銃という形のものを向けて三週間という傷を負わせるということは、これはいかなる理由があっても成り立たぬと私は思うのです。日米間の友好関係とおっしゃるけれども、沖繩には四半世紀苦労された方々がいる、それを追いかけ回して、何か武器でも持っている人なら別ですけれども、そうでない人に、当たれば傷つく、信号銃といいながらも、それを発射して傷を負わせたという現実は抗弁の余地はない。そこらが那覇地検の言っている論点なんですね。 だから、いま安原さんおっしゃっているように、これは起訴にはなるだろう、だが、その中身はこうだということ、私どもがいつも感じるのは、とかく米側を向いた、悪質でないとかなんとかいう言い方を、実際現地の人の感情からすればとんでもないことだと思っているのに、向こうを向いて物を言う、それがいつも紛争をエスカレートさせることになる。だから、悪いものは悪いのだから、こっちの非のあることは非のあることを認めてもいい、過失相殺というものが世の中にあるんですから。しかし新聞も書いておりますとおりに、現にそれだけの傷を負っている、この現実は無視できないわけだから、まる腰の人間に三週間からの傷を負わせるということは、いかなる理由があってもこれは許しがたい、そういう基本線はやはり貫くべき筋合いなんですね。そこらがやはり現地感情を逆なですることになる。そのために、ある意味での民族感情というものが非常に高くなる。基地、実弾射撃なんかをめぐっても抜き差しならぬところに入っていってしまう。ここのところが私は一番大きな問題だと思っているのです。 そういう意味で、これは許しがたいと思いますが、本当に傷を受けたという該当者の身になってお考えいただきたいという気がするんですが、最後に一言お答えをいただきたいと思います。
○山崎(敏)政府委員 外務当局の姿勢に関しても御質問がございましたので、お答え申し上げます。 われわれといたしましては、先ほど申し上げましたように、合同委員会におきましてもわが方の立場はあくまで主張したわけでございます。私は、合同委員会の代表を務めておりまして、日本側としては公務執行外であるという主張、これはどう考えましても、いかに警告するとはいえ、信号銃を上へ向けて撃たずに横に向けて――横をねらったと向こうは主張しますけれども、それはやはり許しがたい行為であるということで、われわれは主張を続けたわけでございますが、どうにも両方の主張が対立したまま終わりまして、結局それぞれの最高責任者の御判断を仰いだわけでございます。その過程におきまして、私たちといたしましても、法務省にも御意見を伺いました。そして法務省の最終的な御意見として、この事件の実態に関しては、先ほど安原刑事局長からも御答弁がございましたように、さほど悪質、重大な事犯ではない。その意味は、先ほど申されたとおり、懲役、禁錮に当たるほどの事案ではないという意味で御回答をいただきまして、その判断も一つの要素として、われわれとしては大臣の御判断を仰いでこういう決定をしたわけでございます。 この決定に至りましても、われわれとしては、あくまでこれは公務執行外の問題であるという立場は変えておりません。そういう意味で、先ほどから申し上げておりますように、裁判権を行使しないこと決定したのでありますが、裁判権を全面的に放棄したわけではない。ただ、いつまでもこのままにしておきますと、たとえばその兵隊が帰ってしまった、何の懲罰もなしにうやむやにされちゃうということになっては、かえってわれわれとしても心外でございますので、長い間もみ続け、ある意味でわれわれも悩み続けたわけでありますが、こういう決着をつけることになった次第でございます。
○大出委員 経過はわかりましたので、時間もございませんから、これで打ち切らせていただきます。 審議が少し進みませんで恐縮ですけれども、先ほど冒頭申し上げましたように、なかなかどうも答弁が両省一致しなかったりいろいろございまして、結果的にこういうことになりましたので、その点はひとつ御理解をいただきたい、こう思うのでありますが、後ほどまた理事会等で相談をさせていただきたいと思います。
○藤尾委員長 委員長から申し上げますが、許認可等の整理に関する法律案の中で、大出委員が質問中の外国人登録法に関する問題等いろいろな問題を含んでおると思うのです。この問題につきましては、次回の委員会におきまして取り上げるわけでございますが、政府側におかれましても、十二分に御検討の上、委員会におきまして審議が促進されますように、ひとつ十二分の御準備と御協力をちょうだいいたしたいと思います。 なお、この問題につきましては、次回の会議開会前の理事会におきまして、各党それぞれ大局的な立場からこの問題の取り扱いについて御意見をひとつ出し合っていただきまして、委員会の運営に御協力をいただきたい、このことをお願い申し上げておきます。 本会議散会後委員会を再開することとし、この際、暫時休憩いたします。 午後一時七分休憩 ――――◇――――― 〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕