内閣委員会 第15号
- 発言数
- 206 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1975/05/07
会議録
○藤尾委員長 これより会議を開きます。 恩給法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。大出俊君。
○大出委員 どうも人事院が定年制めいた報告ですか、何しろけさここへ来ていただいたものですから、中身が何かさっぱりわからぬ、新聞で見ただけですけれども、きわめて不親切な報告をいただきましたが、中身はいろいろこれまた問題があります。 どんどんやめさせますというと、最近は共済組合ですから、国鉄なんかまさに共済組合がパンク寸前です。これは一体どういうのかわかりませんが、そう簡単に見過ごすわけにいかない、恩給と絡みますしね。さらに、大臣の俸給の一〇%返上か何か知りませんけれども、にぎやかに新聞に出ておりまして、どういう意図かよくわかりませんが、これまた賃金そのものに絡みます。まして、この春闘のさなかで、あしたはストライキ、こういうわけでありますから、恩給との絡みもございますから、ここで少し触れさしていただいて、大蔵省に、政務次官お見えいただきましたから、恩給について先々の展望をひとつ明らかにしていただいて、何とかきょう結論を得たい、こう思っておるわけであります。 そこで、植木総務長官に承りたいのでありますが、この十五日の閣議でお決めになった、総理以下大臣が給料を一〇%ずつ削る、これをどうするのかわかりませんけれども、これは一体何ですか。
○植木国務大臣 閣議の席上総理から御発言がございまして、閣僚はそれぞれ一〇%返上しようということでございます。これは大蔵大臣の、四十九年度の財政問題につきまして危機的な状況であったのを、いろいろな面で措置をしたという発言に関連をいたしまして、総理の提言となったのでございまして、こういう財政が非常に苦しい時期であるから、また民間においても管理職が給与を返上しているというような状況でもあるのでというような背景であろうかと思うのでございますが、一つの姿勢を示すものとして、閣僚はそれの提言を受けとめまして、閣議一致をもって返上ということになったわけでございまして、これは国庫に返納するという形になるわけでございます。
○大出委員 国庫に返納なさるというのですが、これは、いつまでおやりになるのですか。
○植木国務大臣 いつまでという時限的なものはございませんで、当分そういう状態が続くというふうに承知いたしております。
○大出委員 当分の間という表現は、三十年も当分の間でやっている法律がいまたくさんありましてね、政府のやっているのは。そうすると、これはまあ三木内閣終わるくらいまで続く。もっとも三木さん、最近大分ふらふらしているからいつやめるかわかりませんがね。 そうすると、この性格は何ですか。国庫に返納といまおっしゃいましたから、俸給の返納なんですな。そういうことですか。
○植木国務大臣 国庫に対する寄付ということになろうかと思います。
○大出委員 そうすると、何の目的で寄付をなさったのか。そしてその寄付の性格とは何か。この点、二つお答えください。
○植木国務大臣 先ほど申し上げましたように、財政が非常に厳しいという状況を受けての御提言でございましたから、したがって、そういう状況の中で、わずかであっても国庫に寄付をするということをもって閣僚としての姿勢を示そう、こういうことであろうかと思います。
○大出委員 別に皆さんの一〇%を寄付したからということで財政硬直化が直るわけじゃないですね。だから、姿勢という言葉になるんでしょうね。 さっき俸給の返納と言いましたが、俸給の返納ができますか、できませんか。
○植木国務大臣 先ほど私、一般的に使われております返納という言葉を使いましたけれども、これは法律的に申しましたならば、返納ということではなしに、やはり寄付であろうと思います。
○大出委員 そこで承りたいのですが、国が寄付を受ける、これはどういうことになりますかな。歴史的な背景をひとつ御説明いただきたいのです。明治のいにしえから今日まで、どうなっていますか。
○植木国務大臣 そういう十分な知識を持っておらないのでありますが、国庫に対する納付金という形をとるわけでございます。
○大出委員 なぜとるのですか。納付金という形をなぜとるのか。
○植木国務大臣 一たん受けました給与の中から一〇%を国庫に対して寄付をするということでございますから、国庫に対する納付ということになるわけでございます。
○大出委員 これは私、一つ間違うと法律上大問題だというふうに考えているのです。しかもこれは、明らかに間違いであり、やめていただきたい。重大問題だというふうに思っております。裁判の判例もございます。太政官布告以来の長い日本のこの問題の歴史がありまして、そう簡単に思いつきで——さっきの話を聞いていると、大蔵大臣が財政窮迫のお話をした、とたんに総理が発言をした。これは政府当局大変戸惑って、事務的にずいぶん小田原評定をおやりになっている、俸給の返納ができるのかできないのか。こんなものできるはずがないですよ。返納なんていうことをしたら大変なものですよ。しかも総理以下がやったなんといったらえらいことになってしまう。これは違法ですよ。まして昨年の十二月に、三木さん自分の手で、三木総理の内閣で、あなたが提案者でこの委員会に提案したんでしょう、特別職の俸給表の改正は。あなた方が勝手に提案して、私ども提案してくれと言ったんじゃないんだから。総理は百二十五万に引き上げます、大臣は九十万にいたします、あなた方が提案してここで議論させて、審議をして通した。私どもは賛成をしている、あなた方が必要だと言うから。 それを国会が審議した、あなた方、ついこの間私どもに必要だからと言っておいて、それを一〇%要らないのなら、当分の間と言って何十年もやっていないのは山ほどあるのだから、それなら何で一体そんなものを提案するのですか。自分たちで提案しておいて、国会の方には何も言わずに勝手に一〇%、さっきのあなたの言葉なら返納だという。それなら国会の審議というのは一体どうなるのですか。要らなければ初めから出さなければいいのだ、そんなものは。愚にもつかない。まことにもってけしからぬです。 そこで、明治の時代に政府に対する寄付にかかわる太政官布告がございますが、御存じですか。
○植木国務大臣 存じておりません。
○大出委員 それじゃ明治憲法のもとにおける大審院の判例がございますが、いまの最高裁でございますが、それは……。
○植木国務大臣 その知識もございません。
○大出委員 新憲法下における判例も一つ出ておりますが、御存じでございますか。
○植木国務大臣 存じておりません。
○大出委員 あなたは給与担当大臣じゃないですか。給与担当大臣がどうも知らない知らないで一〇%——しかもこれを見てこらんなさい。これは毎日新聞の「記者席」ですが、「三木首相のツルの一声で決まった閣僚の給与一〇%カットは外野席から「春闘抑制をねらった子供ダマシ」との批判もあり、思ったほど評判は芳しくない。」こういう出だしです。「十八日の閣議でも植木総務長官が」あなたがですよ、「長谷川労相を指差し「心底賛成したのはあんただけじゃないか」とグチったとか。」植木さんが、これは御本人のいる前ですから陰口じゃないのですよ、あなたが長谷川労働大臣をつかまえて、腹の底から賛成したのは君だけだろうと、そう言ったというんです。 そうすると、賛成したのは労働大臣だけで、植木さん初め、植木さん自身であなただけだろうと言ったのだから、そうなればあなたも賛成じゃない、そうでしょう、みんな反対だ。突如としてツルの一声で、まあ総理が言うのだからおもしろくないけれども、しようがないなということでみんな黙っていた。まことにこれは不見識のきわみです。松澤行管庁長官のごときは、閣議後の記者会見で、記者の方々に聞いてみましたが、給料袋を見せたというのです。「九万円の賃金カットで閣僚の手当は二十一万五千円が十二万五千円になった。閣僚のイスもずいぶん安くなったもんだ」とぶつぶつ言ったというのです。そこで記者団から「金をいくら積んでもやりたい人がいるからいいじゃないですか」それは一千万を何とか総理に寄付して閣僚になっている人までいるんだから、話によると。「そう言って冷やかされウン、まあそれもそうだ」と松澤さんが言ったというのです。こういう茶番じみたこと。 過去の歴史も裁判経過も太政官布告以来のこれを廃止したときのいきさつも、その後の閣議決定も全くあなた方頭になくて、総理といわれる方初め大臣全部が並んでいてお決めになるとすれば——私に言わせれば、確かに賃金は少し減らす価値があると逆に思う。能力がなければ減らすよりしようがないのだ。ただしかし、そういう意味で減らしたんじゃないのだから、これは問題なんだ。 そこで承りたいのですが、旧憲法下の通説があるので、ちょっと読み上げますが、「官吏の俸給は単に官吏一個の利益のためばかりではなく、同時に公益のために定められて居るのであるから、私意を以てこれを左右することを許さないのである」これは美濃部達吉さんの所論です。それからまた「文武官吏ノ俸給請求権ハ官吏タル地位ヲ有スル者ニ対シテノミ附与セラレタル公法上ノ債権ニ属スルヲ以テ当該官吏ニ於テ任意ニ譲渡スルコトハ其ノ性質上之ヲ許ササルモノトス蓋シ文武官吏ノ自由意思ニ基キ之カ任意処分ヲ許容スルニ於テハ遂ニハ官吏タル地位ヲ保持スルニ必要ナル生活資料ヲモ之ヲ喪フニ至ルナキヲ保セサルハ勿論公益ヲ害スルノ結果ヲ招集スルノ虞アレハナリ」公益を害するというのです、秩序をこわすというのです。公法上の地位だというのです。いまだって官吏というのは身分を保障されている。特別職もそうだ。だから、その身分を保持する意味で俸給というのは決まっている。公法上の、そういう意味ではこれは私流に言えば契約だ。だから、それを一方的に返戻するとか、俸給を国に差し上げますとか、そういうふうなことは、官吏自身の地位そのものを保しがたいというわけです。地位を放棄することになる。だから、これはできない。 いま私が読み上げたのが、美濃部さんのお父さんの達吉さんの通説。この通説が一つあって、そして後で読み上げたのが、昭和九年六月三十日の大審院の判例です。もう一遍読み上げますが、「文武官吏ノ俸給請求権ハ官吏タル地位ヲ有スル者ニ対シテノミ附与セラレタル公法上ノ債権ニ属スルヲ以テ当該官吏ニ於テ任意ニ譲渡スルコトハ」譲渡というのは放棄するというんですよ。金を向こうにやるということですよ。「其ノ性質上之ヲ許ササルモノトス」性質上訴さない、こういうことです。「蓋シ文武官吏ノ自由意思ニ基キ之カ任意処分ヲ許容スルニ於テハ」もし自由意思でそれを認めるとすれば「遂ニハ官吏タル地位ヲ保持スルニ必要ナル生活資料ヲモ之ヲ喪フニ至ルナキヲ保セサルハ勿論公益ヲ害スルノ結果ヲ招集スルノ虞アレハナリ」これは大審院判決です。 それで、当時は太政官の布告というのがある。これによって国が寄付を受けるということについては非常に限定されているのです。明治五年の太政官布告十七号「国恩冥加ノ為メ米金献納ヲ止メ」つまり米と金です、「米金献納ヲ止メ学校病院等ノ費用寄附ハ地方官聞届」というのです。これは明治時代の言葉ですから、なかなか読みづらいのだけれども、つまり国恩というのは、何というんですか、恩恵あまねく及んでいるというんでしょうな。だから、国に対して米だの金だのを献納する、これはいけない、禁止する、そして学校だ何だという使用目的がはっきりしているもの、それは条件を付して地方官が聞き届ける、こういうわけです。その中身は「是迄御国恩冥加ノ為メ」つまり大変国にお世話になっているというわけですね。「冥加ノ為メ米金献納願出候者不少候処自今被差止候尤郷学ヲ開キ病院ヲ興シ或ハ水利堤防其他一切ノ諸工作及ヒ済貧恤窮等ノ」困っている人を救う、こういう意味です。「済貧恤窮等ノ費用ヲ差出度志願之者ハ奇特ノ儀ニ付於地方官聞届其施設ノ方法委細取調可申出事」つまり、こういう限られたもの以外は、金やなんかを国が寄付を受けるということは一切禁止するという布告なんですね。 あなた方は、今度の問題で、給与の担当の方々ですから、しかも総理大臣の俸給百二十五万円を提案なさった方ですから知らないでは済まない。いま私が申し上げたこの一件は、それ以後今日どういうふうに処理されてきているか。太政官布告十七号というのは今日まで生きております。十七号というのは形を変えて生きてきておりますが、それは一体どうなっておるというふうにお考えになっておりますか。
○秋富政府委員 この問題は、必ずしも人事局のことではないかもしれませんが、ただいまの美濃部博士のお説のようなものがあることは私、承知いたしております。同時に、他の学説もございまして、真に自由意思によりまして国庫に寄付するという場合でございますと、これは過去の判例もございますけれども、必ずしもそれに反するものではない、こういう解釈もあることでございまして、今回の場合には、総理、閣僚の特別職の方に限ってのことでございますが、いわゆる閣僚の御意思によりましての寄付でございますので、ただいまいろいろと学説があることは御指摘のとおりでございますし、判例もあるわけでございますけれども、そういったものを踏まえましても、なおこの点につきましては、法制局の見解もあらかじめ確かめたのでございますが、寄付ということは全く自由な行為でございまして、ただいまの辞退と申しますか、いわゆる権利の放棄につきましては、いろいろな学説があるということでございます。
○大出委員 いま、あなたの言った寄付を認めるという学説があるというのは——私がいまここに持っておりますのは、鵜飼信成さんの説なんですよ、寄付というのを限定的に認めるという。そこで、いま全く自由な行為だと言うが、国が受ける寄付というのは自由じゃない、鵜飼さんの説によっても。ここに私はちゃんと持っていて言っているんですが、ぴしっと限定しておる。だから、この新憲法下においても判例は出ておる。昭和三十二年七月十五日に仙台高裁の判決が出ております。そしてこの中身とほとんど同じことを鵜飼さんは言っておられる。この判決ではこうなっておる。「公務員の俸給を受ける権利を放棄することは、公務員と国または地方公共団体との間に存する特別権力関係を破壊し、公益を害するに至るおそれがあるから、一般に許されないものと解すべきである」これが前提なんです。「一般に許されないものと解すべきであるが、」しかしというわけです。「が、右のようなおそれが全く存しない場合には、有効にこれをなし得るものと解すべきである。」つまり、そのおそれがないという場合に限り許されるべきであって、原則としては国が寄付を受けるべきでないということです。 そこで問題は、これは、まだたくさんございますからあとから申し上げますが、政府は去年の暮れに、総理の給料を百二十五万、大臣の給料は九十万と、こういうふうにこの委員会に提案をした。そして給与を提案するに当たっては、世論をおもんぱかってとか云々とか島田さんおっしゃった。その大臣や総理が、一〇%カットをいつの間にか勝手に決めて、事務当局は大騒ぎして、しかも閣僚の中で賛成しているのは、総務長官のおっしゃるところによれば労働大臣一人かもしらぬ。確かにこれは反対を唱えている方々もおいでになる。私がある閣僚に聞いたら、黙っているんだと思ったと言う。黙っていなければ善意は通じませんと、こう言う、憮然として。私はかくて不賛成だと言う。 そういうやり方でおやりになるということは、非常に大きく権力関係の破壊なり公益を害するおそれがある。つまり秩序を壊している。官吏という、公務員という——特別職といえども公務員なんですから、公務員のゆえにおいて末端の職場に行ってごらんなさい。何か大臣が、総理が一〇%寄付したそうだ、給料を返納したそうだ、これではことしは人事院勧告も大したものは出ませんな、ここから始まっていろいろな意見が出てくる。大変大きな影響を与えている。 人事院の言い方だって、いままでは、公労協の裁定というのは大体それが下限で、そこから出発するはずだったけれども、最近の人事院の言いぶりというのは、公労協の裁定が今度の人事院勧告の上限ですなどと言う。総理府は今度は、確認書を取り交わすについて、どうも給料を上げては困る、こういう大変な影響があるのです。秩序を壊している。これは本当を言うと裁判くらいやらなくちゃいけないのです。こういうことを勝手にあなた方はおやりになって、しかもこれは閣議決定があるのです。 そこで、この太政官布告十七号というものを踏まえて、これがなくなるときに閣議決定になっているが、それは御存じですか。
○植木国務大臣 ただいまいろいろお読み上げいただきまして、私も初めて新しい知識を得たのでございまして、その点まことに遺憾に存じます。 仰せのとおり、公務員の給与がその職務と責任に応じて支払われていることは事実でございます。私ども閣僚といたしましては、現実に九十万円をいただいているのでございまして、そのうち自由意思をもちまして一〇%に当たります九万円を寄付をしているということになるのでございます。したがいまして、現実には総理は百二十五万円、閣僚は九十万円という給与の支給を受けているのでございます。 公益を害するというお説でございましたが、私どもといたしましては、御承知のとおり特別職の職員につきましては、言うまでもなく人事院勧告によるものではありませんで、政府が成案を得まして御提案を申し上げるわけでございます。したがいまして、先ほどお話がございました、これによって人事院勧告の公務員給与額というものが左右されるというようなことは全然予想していないのでございまして、人事院は人事院独自の御判断で御勧告があろうというふうに考えているのでございます。その辺のところをどうぞ御理解いただきたいと存じます。 なお先ほど、新聞に出ておりますことについてお話がございましたが、この点につきましては、論評をいたしますことは、ひとつお許しをいただきたいと存じます。
○大出委員 じゃ、いまの論評の点はいたしません。だが、そう簡単にはいかない。閣議決定がございまして、これは昭和二十三年一月の三十日、財政法ができまして、それによって太政官布告十七号がなくなった。財政法の規定の上で国家財政というものに対する各種の規制が、枠が決まりましたからなくなった。なくなったが、同時に、これは「官公庁における寄附金等の抑制について」という閣議の決定に基づく次官通達が出されている。昭和二十三年一月三十日の閣議決定で、カッコに入っておりますが、その中で「財政の窮迫化に伴い、」こう冒頭にうたっている。いまなら、さしずめ財政硬直化と、こう言うんでしょうがね。当時の言葉ですから、あなたも、さっき財政の窮迫と、こうおっしゃいましたが、総務長官がおっしゃったのと同じ言葉を使っている。「財政の窮迫化に伴い、最近議官庁」各官庁という意味です。「議官庁(学校を含む。)においてその経費の一部を諸種の寄附に求める傾向が著しいが、寄附者の自由意志によると言われる場合においても、」あなたも自由意思とおっしゃったが、「自由意志によると言われる場合においても、その性質上半強制となる場合が多く、」半強制ですよ。総理のツルの一声で皆さんがブーブー言いながら決めたんだから、従ったのだから。ちゃんとこれは次官通達で断っているんです、閣議決定で。この種のことはとかく半強制的になる。「その性質上半強制となる場合が多く、或いは国民に過重の負担を課することとなり、或いは行政措置の公正に疑惑を生ぜしめる恐れなしとしない。よって、極力かかる傾向を更正するため、次の方針によるものとする。1 官庁の諸経費は、予算でもつて賄い、寄付附金等の形によつて他に転嫁することは、極力これをつつしむこと」あなたのお話によると、財政が硬直しているからささやかながらと、こうおっしゃる。ところが、これは閣議決定違反なんだ。ちゃんと書いてあるじゃないですか。「官庁の諸経費は、予算でもつて賄い、寄附金等の形によつて他に転嫁することは、極力これをつつしむこととし、これがため行政諸政策は、国家財政との関連において実行可能のものに限定するよう努めること。」云々と、閣議で決めているじゃないですか。 財政窮迫だからといって、ふところから幾らか出してなんて、そういうことをしてはいけないということを閣議で決めている。閣議決定しているものを、閣議で勝手なことをやるというのはどういうわけですか。やめていただきたいですね。
○植木国務大臣 先ほど来申し上げておりますように、現実には総理及び閣僚はそれぞれ百二十五万円、九十万円の給与の支給を受けているのでございまして、ただいまお読み上げになりました次官通達の中にありますように、自由意思に基づかず、反強制的であってはならないということについては、私もそのとおりであると存じます。私どもといたしましては、総理の御提言に基づきまして、自由意思で寄付をしているというふうにひとつ御理解を賜りたいのでございまして、これが国家の財政にどれだけ寄与するかというようなことについては、もちろん大出委員がおっしゃるとおりでございますが、一つの姿勢としてあのような形になったのでございます。何とぞ私どもの気持ちをおくみ取りいただきたいと存じます。
○大出委員 あなた自由意思だと言ったって、自由意思もいけないと書いてあるのです。寄付者の自由意思によると言われる場合においてもだめだというのです。そしてもう一つ、とかくこの種のものは半強制的になるからなおいけないということなんです。だから「官庁の諸経費は、予算でもつて賄い、寄附金等の形によつて他に転嫁することは、極力これをつつしむこと」慎まなければいかぬと閣議が決めて、慎まなければいかぬ本体が慎まなかったのでは、末端に行ったら一体これはどうなるんですか、市町村まで行けば。田舎の市町村に行きましたら、町長さんも助役さんも、総理もやったんだからと、こう言う。これはさっきの判例もそうなんですが、慎まなければいかぬのがまず大前提なんですよ。 弊害がないと思われる場合と言ったって、現に弊害があるじゃないですか。これは総務長官、弊害がないと言ったって、現に地方の市町村だって今日相談がいろいろある。私の足元だってある、総理がやったんだから少しこっちの方も考えなければいかぬじゃないかと。てっぺんがそれをやり出せば切りがないんだ。だから大原則としては慎まなければいかぬというわけだ。 これが全く影響がないと思われることについてというような限定条件は裁判上もありますよ、それはそうだ、世の中というものは。だけれども、そういうことを新聞が取り上げているように軽々しくやるということは、国会で審議したわれわれの立場になってごらんなさい。一生懸命審議してこの間通したばかりのものを一〇%返納します、こんなくだらぬことをする法律なら何で出したんだ。国会の審議権をどう考えるんだ。迷惑千万な話だ。そんなものを何で一体、内閣委員会は決めたんだということになる。それじゃなぜ一体あなた方は出したんだ。そういう軽々しいことをおやりになっては困りますよ。これは一遍、あなた方で相談してくださいよ。簡単にそうでございますかと言えないですよ、そんなことは。
○植木国務大臣 私どもが国庫に寄付をいたすことになりました経緯につきましては、先ほど来申し上げているとおりでございます。ただいま、いろいろな面からこの問題につきまして御批判がございましたその御趣旨につきましては、私もひとつ太政官布告以来の歴史的な諸経過につきまして研究をさせていただきまして、この点について相談をさせていただきます。
○大出委員 これは釈然としません。したがって自今、こんなことをされたんでは、うかつに特別職の大臣だの総理だの——それは確かに三木さんだって長者番付に乗っかる人だ。資産三億円といつか公表されたが、帳簿価格ですからね。箱根かどこかの別荘をお売りになったら六千七百万だというんだ。帳簿価格を調べてみたら三十七倍だ。そういう方だから一〇%、百二十五万の一〇%だから十二万五千円でしょう、十二万五千円ぐらい別にどうということはないからということになる。 私は、新聞社に頼まれて、新聞に物を書いておきましたが、総理の給料の一〇%というのは、ちょうど公務員の平均の俸給ですよ。基準内ということになるとすると、十三万六千円ぐらいになりますけれども、俸給ということになれば、本俸ということになれば、ちょうど一〇%が平均四十歳近い三十九・六歳ぐらいの公務員の平均の俸給ですよ。 だから、そう簡単にあなた方の方で閣議で決めて——黙っているんならまだしも、黙っていなければ善意が通じませんよと言われた閣僚がおいでになるけれども、これはまことにもって私は不穏当だと思っている。しかも給与担当の大臣自身が、いまそちらからいろいろ持っていって資料を出しておられましたが、ここらのことをお読みになって、わきまえておやりになったのなら、まだ話はそれなりにわからぬわけではない。旧来、太政官布告以来、国に対する寄付というものは、各種問題があるから、裁判上の判例まで出ているし、大審院の判例もあれば三十二年の判例もあるわけでしょう。そこらを総理がぽんと言ったからといって、思いつきのように一〇%寄付する。それも何か善行のごとく、善意のごとくやる。そんなものを出して財政硬直化が直るのならいざ知らず、そういうやり方というのは逆に混乱を招く。だから、公務員の組織のどこをながめたって、けしからぬことをすると反発を助長するだけですよ。そういうおかしなことをなさるということは、私は了解いたしかねるので、いまお話しのように一遍御研究いただきたい。将来のこともある。こういうことがちょいちょい出てくるのでは、それなりにまたひとつ御検討いただかなければならぬ、根本問題に触れるから。この点だけはぜひひとつ、後ほど御回答いただきたいわけであります。 次に、これもちょっと承っておきたいのですが、ごく簡単に申し上げます。 最近、私のところにISPA——いろいろな文書が国際的な機関からたくさん送られてまいります。大使館から来たのもございますが、沖繩闘牛をめぐりまして、ずいぶん国際的な反響が強くなり過ぎまして、幾つもございますけれども、もしおやりになれば、国際的な人的資源を動員するという表現までこの中にある。大変強い抗議でありまして、世界動物愛護連盟WFPA、それから国際動物愛護協会ISPA、これは三木総理あてにも出ているんですね。中止を求める、もしどうしてもやるというなら、西欧文化の中で大変不快な時代おくれのものである、だからそういうものを取り上げ、導入するというなら、それに対しては国際的な人的資源を動員しても反対をする、こういうわけです。これはメキシコ政府にあてても出されている。これがそうですけれどもね。 で、実はこの中身を見ますと、型だけをやるという、型を示す模擬闘牛ですね。しかし、これでもやはり牛は二度と使えず、そのまま屠殺場へ直行することになるということが明らかなので、愛護団体としては賛成できないという、そういうものまでございます。 その後、私のところに皆さんの方から何ら御連絡をいただいておりませんので、手おくれになると困るので、重ねて質問をしてまいりましたこの件について、一体どういうことになっておりますのか、ちょっと知らしていただきたい。
○植木国務大臣 ただいまお話がございましたメキシコフェスティバルに関連をするメキシコ闘牛の問題でございますが、お説のようにISPA外一団体、国際動物愛護団体から三木総理あてに手紙が参りました。これに対しまして、私は、直ちに総理にかわりまして私の名前で両愛護団体に手紙を出しまして、また、それに対する返書が参ったところでございます。それによりますと、日本政府のとっておりますただいまの態度を、国際動物愛護連盟外一団体が高く評価をしてくださっているのでございまして、私どもといたしましては、日本国内の世論はもとよりのこと、国際的な世論にもこたえるべくただいま最善の努力をいたしているところでございます。 総理府の管理室長より沖繩県に対しまして、公式に文書を出しまして、わが国の動物審議会におきましても、たとえショー形式であっても、これは立法の精神に合わないという結論を出していただいておりますので、それもあわせ沖繩県を通じて業者に対しまして中止方を強く要請をしていただいているところであります。 また同時に、総理府にも主催団体からいろいろなことを申してきておりますけれども、政府といたしましては、毅然たる態度をもちまして、メキシコ闘牛はたとえショー形式でありましても、許可することはできないということで指導をいたしているのでございまして、これは私どもといたしましては、もう絶対に中止をすべきものと考えている。また同時に、外務省を通じまして、数日前メキシコ大使館に対しまして、メキシコ側においてさらに御努力をいただくように要請をしたところでございます。
○大出委員 これは政府の方もいろいろ影響するところがございますから、深く突っ込む意思はありません。ただ国際的な一番古い関係団体だとかこの種の団体から、日本の動物関係の二十幾つの団体が入っておられます動物福祉協会がございますが、たまたまこの動物福祉協会、日本で一番大きな動物関係の団体でございますが、会長さんはほかならぬ自民党の幹事長中曽根康弘さんですからね。この中曽根康弘さんに対しても、動物福祉協会会長というお立場ですから、国際的な団体からも同様な文書が送られてきているわけでありまして、これは是非ひとつせっかく御努力をいただきたい。この点、お願いをいたしておきたいのであります。 もう一点、簡単に承っておきたいことがございます。 人事院の総裁に承りたいのですが、けさほどここでもらったものですから、この報告書の中身、真に意図するところがどこにあるのかという点をつまびらかにいたしておりません。だが、この時点で定年制というものは恩給とすぐかかわる。国鉄なんかはおやめになる年齢が機関士その他若いわけでありますから、警察なんかと一緒で、したがって、やめる人はどんどんふえていく。したがって、共済ですから掛ける人は減っていく一方、もらう人はふえる一方。だから、国鉄の共済というのはまさにパンク寸前。にっちもさっちもいかない。いま老齢化して深刻な問題だからといって、肩たたきでどんどん人を減らそうという、人事院の追跡調査によるこの報告は。しかしこれは私、きわめて非人道的な感がする。肩たたき、勧奨退職を奨励して、それでもやめないという方々については、在職年がふえるごとに退職手当を減らそうというのだ、これは。 これを雇ったのは、皆さんが、人事院が採用したのです。そうでしょう。戦後あわててわっと採用した。二つ大きな山がありますよ、あなた、御存じのとおりに。あなた方が採用した。しかも、その方々はみんな業務の中心でしょう。肩たたきといったって、これはやめなければ、今度は在職年数がふえるごとに減額していく。そうかと思うと、昇給の時期をおくらせるという。言うならば、とにかくあなた方のいやがらせだ。一年ごとに、一定年齢に来た人は——平均四十歳だ、三十九・六歳ですから。この方々が一年勤めるごとに退職金を減らしたり昇給をおくらしたり、そういうこそくなことを暗にほのめかすような出し方というのは、これはずいぶんひどいものだという気が私はする。定年制をおつくりになるならおつくりになるで、これははっきりしていいけれども、これをお出しになった理由は一体どういう意図なんですか。
○藤井(貞)政府委員 過般来、新聞に記事として載りました事柄について、一般にも大変誤解を生じておる向きがありますことは残念に考えておるところでございます。実は、先般来も本委員会で御議論がいろいろございましたように、われわれといたしましても、退職公務員の処遇等につきましては、従来も重大な関心を持って調査、検討を続けてまいっておるわけでございますけれども、現在、共済組合というものでもってこれが運営、管理を図っておるということに相なっておる次第でございます。 ただ、退職公務員の実態が実際どうなっておるのかということにつきましては、われわれといたしましても、最新の実態を把握をいたしておく必要がございますので、昨年来五カ年計画で調査を始めまして、いま二年度の集計をやっておるという段階にございます。これらの集計の実態が明らかになりました段階におきまして、どういう措置を講じていくのがいいのかというような点もあわせて検討してまいりたいというふうに考えておる次第でございます。 そういう問題がございまして、新聞の方からいろいろ質問がございました過程において、問題点として説明をしたということでございます。私たちといたしましては、定年制の問題等についても、これは退職管理の一つの重要な問題点として検討は進めておるのでございますけれども、しかし、これにつきましては、退職後の処遇その他周辺問題をはっきりと整備をしてかからなければ軽軽にやれることではございません。また、せっかく公務員として働いてもらっておる、また、いろいろな職場で訓練も重ねて優秀な人材を育てておるものについて、そう軽々に職場からやめていただくということも、これは国家の人物経済上も問題でございます。そういうこともございますし、また国家公務員について、従来から長い間、特別の人を除きましては定年制がなかったというのは、やはりそれなりの事情があったことと考えるのであります。 そういうような点から、われわれといたしましては、これは慎重に対処してまいるということで、いま定年制をどうするかとかいうようなことを考えておるわけではございません。 ただ、現在の実態は、これは大出委員よく御承知でありますように、各省庁ごとにその実情に応じて、いわゆる勧奨退職というものを実施しておりますことは事実でございます。ただ、その退職勧奨の年齢が、各省庁の実態にも合わせるためもございますが、非常にまちまちであるというような点が、一つの問題点でもあろうかというようなことも検討をいたしておることは事実でございますが、それだから勧奨退職を人事院が奨励するとかいうようなことをこれは考えておるわけではございませんので、その点ひとつ誤解のないように、この席におきまして釈明をさせていただきたいと思います。
○大出委員 これは五月一日かなんかでしょう、おたくがお出しになったのは。これを見てごらんなさい、あなたはそんなことを言うけれども、せっかく世の中、私どもが苦労して、法律上、公務員の皆さんのストライキ権がないのだから、だから物事をまとめようと思って一生懸命努力しておる最中に——連休の真ん中だってほとんど出てきて、私は、秋富さんだって御存じのように、皆さんと話をしているんですよ、まとめようと思うから。そのやさきに、これを見てごらんなさい、「定年制国家公務員にも推進」と大見出しじゃないですか。どの新聞でもみなそうじゃないですか。誤解があったから釈明をするのと言ったって、あなた、これは「定年制国家公務員にも推進」この表の見出しは何だ。「当面、肩たたき強化」勧奨退職を奨励する立場にないとあなたはおっしゃるけれども、「当面、肩たたき強化 人事院検討 なし崩し導入めざす」これじゃまるっきりじゃないですか。 閣議じゃ一〇%ずつ給料を返上して、賃金上げるなというわけだし、今度あなたの方は、自分の方で戦後困ってたくさん雇っておいて、そして今度は「老齢化、深刻な問題」だというので、周辺の手当ても何もしないでおいて「定年制国家公務員にも推進当面、肩たたき強化」勧奨退職の奨励、「人事院検討 なし崩し導入めざす」こう言う。こうあなた方が発表したんじゃ、世の中はおさまりがつかぬじゃないですか。踏んだりけったりじゃないですか。 さっき申し上げたように、本俸でいけば十二万五千円という、総理の給料の一〇%というのは、まさに平均本俸ですよ。そんな者はよけいもらっているわけじゃない。年齢四十歳じゃないですか。そんなふざけたこと、踏んだりけったりじゃないですか、公務員諸君の働く意欲をなくすじゃないですか、こんなことをして。これが一体、スト権にかわる代償機関の人事院のやることですか。冗談じゃないですよ。一体何を考えているんだ。どっちが本当なんだ。
○藤井(貞)政府委員 先刻申し上げましたように、定年制等につきましても、退職管理の一方法として検討をいたしておることは事実でございます。これにつきましては、任用局で任用制度調査研究会というものを設けておりまして、ここで任用試験あるいは退職管理等のことを、問題点をいろいろ委員からも提示してもらって検討いたしておることは事実でございます。 ただ、これについては、ただいまも申し上げましたように、非常に重要な問題でもあり、そう簡単に結論の出る問題でもございません。 〔委員長退席、木野委員長代理着席〕 従来の経緯も私よく承知をいたしておるところでございますので、その点はまだ無論、結論が出ているわけでもなし、また、近い将来にこれを実施に踏み切るというようなことを考えているわけでもございません。
○大出委員 大体与える影響も考えずに、人事院が不用意にこういう出し方をするというのは迷惑ですよ。前に地方公務員に対する定年制法案を出したことは御存じでしょう。私は、地方行政委員会に頼まれて、トップバッターを引き受けて、二日間この委員会をストップさして、野田武夫さんがその当時の自治大臣で、岡山県知事か広島県知事か何かになった例の長野さんが行政局長で答弁できやしない。私は、二日間質問席に座っていて、とうとうこれはつぶれてしまったという経過があるじゃないですか。平均年齢というのは、地方公務員は三十三歳でしょう、国家公務員は三十九・六歳ですか、去年の報告によれば、そうでしょう。これはなぜ開きがあるかということだって明らかなんだ。かつて六大都市には条例があったが、地方公務員法は、法律によらなければ首を切れぬことになっているから、取り崩したわけでしょう。そんなに簡単に地方公務員だってできやしないじゃないですか。国家公務員なんていうのは初めからないんだから、そんなものは簡単にできるはずはないじゃないですか。 しかも出すならば、私はけさ、国家公務員法忘れていたものだから聞いたら、余りはっきりした答えが出てこなかったが、最後に探していただきましたら、明確にこれは「職員は、法律又は人事院規則に定める事由による場合でなければ、その意に反して、降任され、休職され、又は免職されることはない。」と七十五条がきちっとあるじゃないですか。簡単には首を切れやしないじゃないですか。それならば、定年制をやろうというなら、法律をつくらなければいかぬでしょう。国家公務員法七十五条を否定する法律をおつくりにならなければ、この身分保障は解けないでしょう。そうでしょう。 ならば、なぜ簡単に一片の報告で「定年制国家公務員にも推進」などと書かれるような発表の仕方をあなたはなさるのですか。非常識じゃないですか。どうなんですか、法律をつくらなければ切れぬでしょう。定年制なんてできないでしょう。いかがですか。七十五条が厳然としてあるじゃないですか。
○藤井(貞)政府委員 無論、身分保障がございます。はっきりとその事由も明定されておるわけでございますので、仮に定年制をやるとする場合におきましては、当然、法律改正が必要であります。
○大出委員 そうでしょう。その準備を任用局長はしているのですか。
○小野政府委員 現在、総裁が御答弁申し上げましたようなことで、定年制の問題は、公務員制度上の研究課題として、従来も勉強してまいりましたが、現在もそういう勉強をしているという段階でございます。
○大出委員 それでは、勉強していればできるということですから、つまり定年制法をつくるということも勉強しているわけですな。
○小野政府委員 現在の国家公務員の年齢別構成等を勘案いたしますと、現在直ちに、総裁が申されましたように、定年制を施行すべきであるというような結論は出ないと思いますけれども、その年齢構成がそのままもし推移するとすれば、十数年後にはいろいろな行政運営上の問題が起こるということが推測できますので、そういうような問題を踏まえて種々研究をいたしておるということであります。
○大出委員 つぶさに承りたいのですが、小野さんはそういうお答えなんだが、総裁、これを見ると、五十歳という平均年齢になりかねぬというんですね。そうすると、いまから十数年先を考えて検討しておるというんですが、これから国家公務員の年齢動態というのは一体どういうふうに推移すると研究の結果お考えですか、あるいは研究の過程でお考えですか。
○小野政府委員 現在、御指摘のように平均年齢は三十八・六歳でございます。これはちょうど十年前には三十五・六歳でございまして、年間ほぼ〇・三歳ずつ平均年齢が上がっておる。一方、年齢別職員構成は、いわゆるピラミッド型ではございませんで、中ぶくれの形をとっております。現在、その大きな山は、四十四、五歳のところに非常に大きなピークがございます。これを十年前に比べますと、やはりちょうど十引きました三十四、五歳のところに大きな山がございまして、その山が崩れることなくほぼ平行に近い形で十年後に四十四、五歳という形であらわれている。これを従来の退職率等を入れまして推計いたしましても、この山が大きく崩れるということはなかなかあり得ないのではないかというように考えておりまして、仮に十数年後にその大きな山がなくなるということになりますと、行政運営上の問題、欠員補充の問題その他大きな問題が起こってくるのではないかということをひそかに憂えているものでございます。
○大出委員 二つの山があって、四十四、五歳と三十何歳かにある。そこのところを憂える限りは何とかしなければならぬ。そうだとすれば、この新聞に書かれているとおり定年制の推進をやろう、研究はすでに尽くしている、しかも憂えがあると言う、当面はまあやむを得ないから肩たたきを強化する、だが、やがて定年制法案をお考えになる、こういうことになる、いまの話を聞いていると。それなら、新聞がこう書くのはあたりまえなんです。 そうすると、そこで大きな問題が残るのは一体何だ、そんなに簡単にできやしないのだが。いまここで審議している恩給法というのは一代限りだ、いまもらっている方が世の中からいなくなる、扶助料をもらう方がいなくなれば、この法律は自然に消滅する、対象者がなくなるから。文官にしろ軍人にしろ、これは一緒です。同じです。だがしかし問題は、それならこれからやめていく人はどこへ入るかというと、全部共済でしょう。それなら、法律をお読みになればわかるように四二・五、四二・五という折半負担でしょう。ところが国は、本来これは五七・五でしょう。そうでしょう。その五七・五が、なぜそうなっているかと言えば、五七・五のうちの一五%というのは、これは法律上は国の負担と書いてある、一五%は使用者としての政府じゃなくて、公の政府の負担だ、だから一〇〇から一五%を引いた残りを四二・五、四二・五に分けている。そうでしょう。去年だって、共済は千分の四十二・五のものを千分の四十五に掛金を上げているじゃないですか。 これは大蔵省の所管だから森さんに聞くけれども、ということになると、一体、共済会計は——共済財政という言葉を使っているけれども、成り立つのか成り立たぬのかということを、周辺の整理をしなければ、これはにわかに定年制だ云々だなんて口をきけた義理じゃない。つまり、いま一五%の国の負担もしないのだ。三公五現なんか見てごらんなさい。みんな特別会計に押しつけだ。一般の会社には、厚生年金だって二〇%国は補助しているくせに、国鉄初め三公社にはびた一文出さない。全部そっちでやれと、こう言う。それがみんな料金値上げにつながっているんだ。 そういういいからかげんなことをそこらじゅうしておいて、人事院が勝手にこういうことを言い始めたということは、混乱するだけですよ。大蔵省はそこのところはどうお考えですか。やめる人がどんどんふえていった場合に、もらう人はふえるのだから、将来の共済会計自体についてどうお考えですか。一体成り立ちますか。
○森(美)政府委員 おっしゃることにつきましては、将来にわたっての問題でございまして、私ども研究していかなければならない問題と考えております。
○大出委員 これは、はっきり確認しておきたいのですが、森さん、御専門でないのに無理な質問して恐縮でしたが、総裁、そうすると、さっきこういうふうに受け取られた、書かれたことについて釈明しておくとおっしゃいましたね。ここに出された意図ではなかったのですか。小野さんもそうですか。出されている意図ではないのですか。なければどういう意図をお持ちなんですか。この中身には昇給の時期をおくらせたり、それから退職金を減らしたりまである。まだ、ここにいただいたこれを、読んでいる暇がないから読んでいないのだが、新聞しかないのだからわからぬけれども、これは穏やかならぬ、どんどんそうしていこうというわけだから。一体どういう意味なんですか、はっきりしていただきたい。ここに書いてあることでなければないと、こうだとはっきり言ってください。
○小野政府委員 ことしの民間給与実態調査の付帯調査に定年制の問題の調査を入れたというようなことがございまして、新聞記者の皆さん方、その問題に大変関心をお持ちになられまして、実はいろいろと突っ込んだ御質問があったということで、私どもで各省のOBの方あるいは現役の方を含めまして、任用試験問題について見識と経験をお持ちの方十数名にお集まりいただきまして研究会のような勉強会を開いております。その中でいろいろな話題がございまして、そういうような話題に上ったものをつい口が走ったというようなことでございまして、お許しをいただきたいと思います。
○大出委員 総裁、あなたがさっき言ったのはおかしいんじゃないですか。話題に上ったものがついと、こうなんだけれども、総裁の真意はどうも、さっきは釈明しておくとおっしゃるのだが、総裁からもひとつ答えてくださいよ、これはやはり職場に大変大きな動揺を起こしているんですから。
○藤井(貞)政府委員 いろいろ検討をいたしておりまする間に出てきておる問題点を、新聞の方からの御質問に対して御披露をしたというようなことでございますが、これは先刻も申し上げましたように、定年制なり何なりというものは、そう軽軽にやれるものでもなし、また、やるべきものでもございませんことは御指摘のとおりでありまして、私自身の考え方といたしましては、これはやはりそう早急に結論の出せる問題じゃない、慎重に検討していかなければならぬということであると思っております。したがって、これが新聞にそのような取り扱いをされるというような発言の仕方をしたということに対しては反省をいたしております。そういうことで御了承を賜りたいと思います。
○大出委員 時間の関係もございますから、一つずつ確認を求めてまいりますが、実は私は、公務員の権利関係の問題も総理府総務長官のお手元で御検討いただいているわけでありますから、でき得ればひとつ今回の各種団体のいろいろな政府に対する要求をめぐる問題、早期に解決を図りたいのでありますが、一遍に何もかもできませんから、これはやはり一つずつ詰めて片づけていく以外に手がないわけでありますから、しかも、それにはたくさんの職場の方の関心があるわけでありますので、そういう意味で承ってまいりたいのでありますが、懸案でございます附帯決議に基づく、人事院の勧告が出された場合に、これをどうしたら十一月だ、十二月だと——前回私、十年分ここで御披露申し上げましたが、翌年の二月までいっているものまである。一番早いのでも九月が一遍だけ、あとはほとんど十一月、十二月、実はこういう支払いの時期になっております。これは何とかしなければならない長年の懸案であります。 そこで昨年末、給与法審議の結論として、皆さんの方で御検討いただき、その結論をお出しを賜るということで附帯決議も付してあるわけでありまして、以来、何回か真意のほどを承ってまいりましたが、政府と労働団体との間の——昨日でございますか、一昨日でございますか、交渉等もありまして、この席上で総務長官から、いずれ、この早期支払いについての総理府で御検討をいただいた結論というものを明らかにしたい、こういうお話がございました。したがって、この点につきまして総理府の御検討の結果を、こういう時期だからこそ有効なのでありまして、どういうところをお考えになったのか。私も各社からも聞かれておりますけれども、非公式に承っている限り、余り公に物も言えませんので、概略のことは言う個所もありましたけれども、突っ込んだことは申しておりませんけれども、そこらのところを総務長官からお答えいただきたいと思います。
○植木国務大臣 公務員の給与の支給手続の改善に関します昨年十二月二十三日の当委員会の附帯決議につきまして、政府は、いろいろな問題がございますけれども、慎重に検討したい旨当時申し上げたところでございます。その後、総理府といたしましては、総理府部内及び関係機関ともいろいろ協議を続けてまいりましたし、また同時に、各界有識者の御意見も伺いながら、あらゆる角度から検討を重ねてまいったのでございます。 現在までの結論では、実は現行制度の改正による支給手続の改正というものは、法制上及び財政上きわめてむずかしい問題を含んでおりまして、その実行は非常に困難であると認めざるを得ないのでございます。具体的に私どもがこの早期支払いについて検討してまいりました案は四つございます。 まず第一番目には、勧告を昨年五月の概算ベアのように予備勧告と本勧告とに分けて年二回行い、それを受けて年二回法律を改正するという案が一つでございます。 それから二番目には、人事院の本勧告の処理につきまして、俸給表の改定を政令に委任するという案でございます。 それから三番目には、従来の勧告のやり方を改めまして、勧告は毎年予算編成前に行うことにいたしまして、政府はそれを受けて給与改定原資を翌年度予算に計上いたしますとともに、翌年度実施の給与法改正法案とともに通常国会に提案をするという案でございます。 四番目には、従来の勧告処理方式は変えないで、勧告後できるだけ早期に国会を召集して給与法を改正する案。 これら四案につきまして、検討を重ねたのでございますが、お時間をちょうだいいたしまして、問題点を申し上げさせていただきたいのでございます。 まず、予備勧告及び本勧告案につきましては、昨年行われたところでございますけれども、この方式には各職種間、各等級間で一律のベースアップを行うのが適当かどうか、さらに勧告の対象にならない特別職の扱いをどうするのかという問題がありますほか、基本的にはこのような勧告を行う必要があるかどうかという人事院の御判断の問題があると思うのでございます。また今後、仮に人事院がこのような勧告をされる場合には、政府としては勧告の内容を伺った上で予算の範囲内で対処を検討するということになろうかと考えるのでございまして、こういうような問題がございます。 次に、本勧告の処理について俸給表の改定を政令に委任するという件でございますけれども、予算の範囲内の給与改定でありますれば、政令への授権を検討する余地がないとは言えないと存じます。しかし、これにつきましては、給与法定主義のたてまえ、国会の審議権との関係、勧告の対象にならない特別職職員の扱い、さらにまた国民感情への対処、これはお手盛り論が出てくるおそれがあるということでございますけれども、こういうことをめぐりまして困難も多いという点がございます。なお、勧告による改定が予算の範囲内を超えます場合には、たとえ授権政令を制定いたしましても執行できないのみならず、かかる授権は財政処理の国会議決主義のたてまえから行うべきではない、こういう意見も出てくるのでございます。 さらに、予算編成前の勧告案でございますけれども、これは支給のおくれを防ぎまして、財政との調整を講じ得るという利点がございます。しかし、従来の人事院の勧告方式及びこれを受けての給与決定方式に対しまして大きな変革をもたらすということになるわけでございます。年末から翌年四月までの予測をいたしますことも、はなはだ困難な点もございます。また、翌年の民間の賃金引き上げに対しまして影響をもたらす点があるわけでございまして、この点についても、どうであろうかというような問題がそれぞれあるのでございまして、慎重にならざるを得ないということでございます。いずれにいたしましても、この案は本年度の給与改定の処理には間に合わないということは御承知のとおりでございます。 それでは、どうすればよろしいかということになるのでございますけれども、勧告後速やかに国会を召集して給与改正法を成立させるという方策でございます。政府といたしましては、本年につきましても、人事院の勧告がございますならば、また早期に勧告が行われることを期待いたしておるのでございますが、これを早期に実施するという基本的な姿勢であることはもう申すまでもございません。ただ、国会の召集につきましては、政府全体の判断及び与野党各党の交渉にかかる問題でございまして、本年の勧告の内容も方法も、いまは全く明らかでない段階でございますので、具体的にお答えできないのでございますけれども、私どもといたしましては、当面は現行制度のもとでできるだけ給与改定の早期化を図っていくというのが適当であろう、このように考えているのでございます。
○大出委員 一つだけ承っておきます。いままでいろいろ議論をいたしましたが、四つある案をお出しになりました。これはいい悪いは別といたしまして、ここまで御検討いただいて御努力をいただきましたことには感謝申し上げる次第でございます。 そこで、政令委任ということになりますか、予算の範囲ならばというお話がいまございましたが。通常予算上五%の計上をいたしております。五%計上しておるわけでありますから、これはまさに予算が通っておるわけでありますので予算の範囲、こういうことになる。そこでその場合に、特別職であるとか自衛隊の方であるとか、あるいは判検事という方々がございますが、これは常々人事院勧告が出れば、旧来のしきたり、慣行もございまして、おおむねそれに基づいてこういう結果になるということは見通せるわけであります。だから、人事院勧告の枠外といえども、常々そのことを含めて行われているという事情もございます。したがって、いまの御発言では、ないとは言えない、こういうわけでありますので、そこが実はひっかかるわけでありますが、やればできる、こう解釈したいのですが、いかがですか。
○植木国務大臣 確かにただいま、政令への授権を予算の範囲内の改定であれば検討する余地がないとは言えないと申し上げましたが、この点につきましては、関係省庁との間でまだ結論を得ておらないのでございまして、いま協議をしつつあるところでございます。したがいまして、この点につきましては、関係省庁と協議をさせていただきたいと存じます。そういう面で検討を続けさしていただきたいと思うところでございます。
○大出委員 総理府としては、予算の範囲というならば政令を出す、政令委任という形で実施をする、これはやってできないことではない、だから、明らかにされたのでしょうけれども、ただ、さあいざやるとなると各省庁との相談が必要である、その意味の検討がどうしても必要である、こう理解してよろしゅうございますね。
○植木国務大臣 さようでございます。
○大出委員 この予備勧告、本勧告と言われるものは、昨年大分政治的にはいろいろごたごたいたしましたが、事実やったいきさつがある。だが、これとても実は国会の開会を必要とするわけでございまして、給与法の改正を二回やったわけでありますから、いずれも国会が開会されることが必要になる。そうなれば少なくとも本年は間に合わない。国会が開かれるというなら本勧告でやってもこれは通せることになる、政治情勢がどうなるかわかりませんが。 そこで承りたいのですが、政治日程からいって、三木さんの訪米があり、それが八月と言われている。この間あるところへ電話を入れて聞いてみましたら、これはほぼ固まっているようですね。となると、八月においでになるわけであります。さて十月は天皇が外遊をなさる。これも決まっている。そうなると、九月という時点をつかまえて国会が開かれるというなら、これは物理的に不可能ではない。しかし八月は総理の日程があってだめだ、十月は天皇外遊でだめだ、そして九月、この時期を外してしまって十月のぎりぎり末だとか十一月だとかいうなら、それなら昨年のように十二月だって一緒じゃないかと、こうなってしまう。したがって、九月という時期を外せば本年の勧告も、実は国会が開会されて、そこで法案が成立をする可能性を失う。ことしはそういう実は限定されるプログラムがあるわけです。それだけに実は私、長官に何とかしなければ困るではないかと強く申し上げてきたわけであります。 だから、これから先どうなるかわからぬ、与党ないしは他の党の方々との折衝も必要であるとおっしゃるんですけれども、先が見えているわけです、ことしの場合は。八月は総理みずからの外遊日程がある。そして十月は天皇の訪米がある、はっきりしている。そうすると、九月という時しか穴はない。ここでできなければまた暮れに行ってしまう。ということでは困るからということが前提なんですから、四つお出しになったのだが、一体真意はどこなのか、そこらはいかがですか、ちょっと詰め過ぎるような気はしますけれども。
○植木国務大臣 人事院の勧告がいつ行われるかというのが一つ問題でございます。その人事院の勧告を尊重いたしまして、早期に支給をするということは、私、先ほど申し上げましたように、基本的な努力の姿勢でございます。したがいまして、私どもとしましては、先ほど来申し上げておりますように、従来と同じような形で行わざるを得ないのではないか。それならば、国会という場で審議をしていただくということになるわけでございます。 まあ、政治日程についてのお話がございましたが、人事院の勧告が行われ、財政的な見通しをつけまして早期に実施をするということになりますと、仰せのような時期になろうかとも思うのでございますが、ただ十月に天皇御訪米がありましても、これは限られた期日の間でございますし、いまのところ、私といたしましては、いつごろということは予測しかねるわけでございます。 国会の召集につきましては、先ほど来申し上げておりますように、政府及び与野党の協議によるものでございますので、私どもの一つの願いといたしましては、先ほど来申し上げておりますように、早期実施をするためには、できるだけ早い機会に国会の場において早期支給のための場をおつくりをいただきたいという考え方でございます。
○大出委員 総裁に承りたいのですが、ことしの勧告をめぐる作業日程というのはどういうことに進んでおりますか。
○藤井(貞)政府委員 作業日程はおおむね例年どおりでございますが、ただし御承知のように、今次の春闘と申しますか、その実態は非常におくれております。そこで、それを承知の上であえてそれを無視してやるということもいかがかということもございますので、去年よりは調査の期間を一週間ばかりずり下げております。延ばしております。そういうことがございますので、去年もああしてがんばって七月の末に出したのですから、勧告自体はできる限り一生懸命にやりたいと思いますけれども、これは集計その他の物理的な作業の問題もございますので、調査の期間が延ばされただけあるいは延びるかもしれない、この点は調査を実際やってみないといまのところでは申し上げかねますが、できるだけ早くということで努力はいたしたいが、あるいは去年よりは若干延びるかもしれないという感じでございます。
○大出委員 そうすると、勧告の時期はやはり八月の中ごろということになりますか。
○藤井(貞)政府委員 いまのところは仮定ですが、そこまでは延ばさないというつもりでおります。
○大出委員 そうすると、八月十日ごろまでには何とかなると、こう見ていいですか。
○藤井(貞)政府委員 努力目標はそういうところに置いております。
○大出委員 長官、人事院の皆さんの方は、八月十日ごろまでにはという努力目標を置いておられる。したがいまして、法案にする作業の手続その他ございましても、八月一ぱいには特別職含めて準備ができるわけでありまして、後は予算事情というのが一つ残る。しかしこれも、九月という段階ならば見通しが例年なら立つ。それからまた、既定経費というものを中心にして考えた場合でも、実は昨年私がこの席で、いささか強引でございましたが、大蔵大臣大平さんにお出かけをいただいて、既定経費で一体いまの勧告をどこまでやっていけるかと言ったら、大平大蔵大臣の答弁は、既定経費で通常どこまで泳げるかというわけですがという前置きをされて、十二月の給料までは既定経費で払えます。ただし十二月の手当、大体十二月の五日ごろでございますがね、手当となるとこれは金がありません、足りないというわけです。だから、十二月の年末手当を払うまでには補正をしなければ払えませんというわけですね、まあ人事院勧告の額にももちろんよりますが。したがいまして、あれだけの額であっても、十一月一ぱいまではこれは既定経費で転がしていける、こういうわけであります。 だから、そこらのところなどを勘案すると、人事院が八月の十日を努力目標に作業を進められて勧告をする。さてそこで、総理府がいま四つお出しになりましたが、そこから先、この四つの中で、九月に開かれないとすればまた十一月、十二月になりかねないわけでありますから、その間で果たして可能な方法はということになると、これは限られてくると思うんですね。限られたところで一体どう努力をなさるかということになるわけでありますが、そこらのところまで考えて実は四案をお出しになったわけですか。いかがでございましょう。
○植木国務大臣 本年の勧告の内容及び方向がまだ明らかでないという段階でございますから、私からいまここで断定的に申し上げることはお許しをいただきたいと存ずるのでございますが、従来申し上げ、また、いままでいろいろ知恵をしぼりまして努力をしてきております経過から申し上げまして、私どもといたしましては、勧告が出たならば早急に私どもの作業をいたしまして、早期に国会の場で御審議をいただきたい、その一念でございまして、そのための努力をさせていただきたい。それが私どもの決意でございます。
○大出委員 まあ、四案をお出しになりましたから、それなりに私どもも検討しなければなりませんので、それはそのようにいたしましょう。 ところで、この際人事院にちょっと承っておきたいのですが、春闘半ばでございまして、総体的に大変おくれております。メーデーという時期で、去年と違ってまる残りと言っていい実は春闘情勢でございます。それだけにはかりがたい事情ではございますけれども、やはり私は公務員団体との間における何らかの話は詰めていただきたい。 さっき、ちょっと口に出しましたが、どうも公労協上限説などというのは余り私は感心した事情にないというふうに思っているわけでございまして、職種別のあるいは職種内の段差が非常に多いからというような理由も一つ出てまいりましょう。だがしかし、公平の原則はあくまでもあるわけですから、そこらのところ、スト権がない、特に団交権がないわけでございますから、そういう対照を皆さんお考えの上なんですから、そこらひとつ詰めていく努力を、このいろいろある当面の問題の解決のためにしていただきたい。 ほかの問題、いま四つ出していただいたりいろいろいたしておりますから、幾つか物事がまとまる材料になると思うのでございますが、人事院の側として、余り突っ込んで聞きにくいので少し漠とした聞き方になりますけれども、何らかの話し合いをそこはおつけ願いたい、その努力をしていただきたい、こう思うのですが、いかがですか。
○藤井(貞)政府委員 人事院の給与勧告は、御承知のように精密な官民給与の比較に基づいて行われておるところでございます。したがって、その結果を見て勧告の幅なり方法なりというものを出すというのが通例のやり方でございます。したがって、公式のことを申し上げれば、われわれといたしましては、公労協のものが上限であるとか下限であるとかというようなあらかじめの予測は持っておりません。
○大出委員 その予測はいいんですが、私が漠と質問しているのは、細かく入りたくないから申し上げているので、できるだけそこのところは、旧来の方式もあるわけですから、そこらへのっとった詰めを怠らずにひとつ御努力をいただいて、当面の決着はつけておいていただきたい、こういう趣旨であります。一言お答えいただきたいと思います。
○藤井(貞)政府委員 従来の慣例もございますので、その線に沿って努力いたします。
○大出委員 次に、週休二日制問題でちょっと簡単に御答弁いただきたいのですが、総裁に何回か私、質問をいたしまして、十二月までに基準をつくって試行ができるかと申し上げたら、それは無理だとおっしゃる。じゃあ三月までにできるかと言ったら、結果的に試行をするというふうに受け取ってもよろしゅうございますというお答えが実はございました。 そこで明らかでございませんでしたのが、基準をつくるという、もう少し勉強が要るというわけです。それではその勉強をされて、さていつごろ基準ができそうであって——試行というのは、実はできれば十二月までにと私ども思っておるわけでありますが、五十年度、こうなっておりましたから、三月まで五十年度だ、こうおっしゃられれば三月までですけれども、そういう意味で五十年と五十年度、こういうものの真ん中でいけば来年に入ったらすぐ、こういうことになる。その辺の努力は、これだけ労働省の調査も最近は出ておりますし、また、永井文部大臣なんかも、昨日の参議院の内閣委員会で、学校の週休二日について物をおっしゃっているわけでありまして、また、銀行法十八条改正問題をめぐって来年の六月という目途を、山田耻目君の質問に対して大平大蔵大臣はお答えになっている。また、銀行協会と関連同士の間ではそういう意味の取り決めもある。それが六月ですから、そういう意味で言えば、私は少しピッチを上げていただかぬと困ると思うんですが、そこのところはいかがでございましょう。
○藤井(貞)政府委員 先般の委員会におきましても申し上げておりますように、われわれといたしましては、週休二日制の試行ということについて、いま鋭意検討し、努力を重ねておるところでございます。今回の民間の給与の実態調査におきましても、また、昨年に引き続いてこれを調べる予定にいたしております。労働省の結論も出ておりますが、われわれの方はわれわれの方でまた独自の調査をやりたいというふうに考えておりまして、この結論等も見詰めながらやっていきたいと思っておりますが、この間も申し上げましたような線、すなわち五十年度内ということで、十二月までは無理であろうが、その後においてできるだけ早期にやりたいという目標を人事院としては持っております。 したがいまして、それに間に合うようにということに相なりますので、おのずからその作業日程が決まってくるのではないか。私も、いま鋭意勉強いたしておりまして、できるだけその日程に間に合うような基準案の作成をやり、これを各省に提示をして、それに基づいて計画案を出してもらうということで、そこで問題点を煮詰めて実施に踏み切るというふうに考えております。
○大出委員 来年早期にという意味に受け取れるわけでありますが、そういうことで鋭意努力をしていこう、いまこういうお話でございます。 そこで、試行ということになるとすれば、その先に実施という段階が必ずくるわけですね。試行だけで終わるのなら意味はない。ならば一体、勧告とか報告とか意見とか、総裁は、かつて何かここでもう一遍、人事院が前に出る必要を痛感すると言われた時期もございましたが、そこらのことをおやりになるお気持ちはございますか。
○藤井(貞)政府委員 実は、試行をやるにつきましても、一歩制度的に踏み出さなければならぬ面がございます。これは御承知のとおりでございますが、たとえば休む人の形式をどうするかという点、いまの年次有給休暇をそこに当てるということは、これは将来を見越しても適当でございませんので、何らかの措置は講じなければならない。その方法といたしましては、たとえば特別休暇であるとか、あるいは職務専念義務の免除であるとかそういうようなことも、これは制度的に一歩踏み出してやらなければいけません。 したがって、それらの点につきましては、あるいはやはり勧告が要るのではないか、試行についても勧告が要るのではないだろうかというふうに思っております。しかもその勧告自体を、給与の勧告に盛り込むのか、あるいはそれとは必然的な関係がございませんから、用意ができれば別個にその分だけを取り上げてやるか、それらの点は目下検討中でございます。
○大出委員 つまり、国民に与える影響を、総理がかわりましたが、田中さんの時代もそういう中小企業を含めてお話があり、三木さんになられましてからもいろいろ似たようなお話があり、総理府が四つの部会をつくって詰めてこられたいきさつもあるというわけでありますから、ここで画期的なことを、国際的な趨勢なりわが国の昨今の非常に速いテンポで進む民間の趨勢なりというものを踏まえて国がおやりになる、こういうわけでありますから、やはり意見だとか報告だとかいうのじゃなくて、きちっとしたこのための勧告が必要だろう。その方が大蔵当局だって、銀行法の十八条を抱えて、これは休めない規定なんですから——六月という目途を大平さんも話しているわけでありますから逃げる気はない。森美秀先生、この間、私の質問に前向きでということを重ねておっしゃっているわけでありますから、ひとつそこらのところは思い切って勧告する。特に職務専念義務の免除をやろう、あるいは特別休暇措置をお考えになるというならば、なおのこと、私はきちっとそうしなければできないだろうという気がするわけであります。 ですから、ここのところ、報告だとかあるいは意見書だとかでなくて、あるいは給与勧告に付帯してというのじゃなくて、これは長年の懸案ですから、人事院の側で、この問題をきちっと浮き彫りにして、こうだという勧告を願いたい、そういうふうに考えているのですが、念のために、くどいようでございますが、これはやはり何とか勧告すべきである、ここのところにしぼってお答えいただきたい。
○藤井(貞)政府委員 いま私から申し上げましたように、それらの問題がございますので、目下検討をいたしておりますが、制度的にはやはり何らかの措置が要るということを踏まえて考えていきたいと思っております。
○大出委員 お認めのようでありますから……。 そこで、総理府に承りたいのですが、人事院の側は、余り細かく中に入りますと、なかなかお答えいただきにくくなりますから、二日制問題は、人事院の側にはこの辺で失礼さしていただきますけれども、総理府は、一体いまの人事院の動きというものをおとらえになりまして——もう一つ、つけ加えておきますが、公務員の週休二日制の中で、特に参議院において片岡参議院内閣委員が永井文部大臣に質問いたしております。昨日だと思いますが、永井さんのお答えは、公務員の週休二日制がいわばタイムテーブルに乗っかっている、そういう時期に来た、これはもちろんいま試行という段階だ、そこで文部省としては、用意ができてないから困るなどということを申し上げる気はない、教員だけが残るようなことは、まずもって大変困りますということを言われた。教員だけ残されては困るという言い方をはっきりされているわけですね。教員も一緒にやってもらいたい、そこで、大きな意味で言うならば、土曜日は楽しい学校だ、楽しい土曜日だというふうに学童が思うようなことにしたい、そのためには何人かの先生に土曜日に学校に出てもらって、言うならば子供を相手に遊んでもらいたいというようなことを、いわばノーかばんデーというのですか、学校の勉強かばんを持たない日というようなことを答えておられるわけですね。 これは欧州の例がありまして、最初はPTAがやかましく言って、子供の勉強が大事だからと言って週休二日に反対。ところが、子供が土曜日勉強に通うために、親の方は二日連休でも、その一日は子供のために休みにならないというようなことから変わってきまして、このノーかばんデーが出てきているわけでありますが、文部大臣は先取りをしてここまでおっしゃっているわけであります。 そういう状況で私がひっかかるのは、総務長官の総理府の側で、ここまで来てなおかつ世論の動向云々というような言葉が出てくる、気になるわけですね。総務長官、人事院のこの動きに対して、総理府としては一体どうお考えかという点をきちっとお答えおきいただきたい。
○植木国務大臣 政府といたしましても、昭和四十七年以来、関係閣僚会議を持ちましたり、あるいは各省庁の連絡会議においてこの問題を検討してきたことは御承知のとおりでございます。人事院からいまお話がございましたが、人事院の勧告がございました場合、これを尊重いたしますのは、政府といたしましては従来からの一貫した態度でございます。今後もこの姿勢は変わりません。国民の納得を得る、国民感情を配慮しなければならないという点は、やはり全然無視することはできません。そういう面はございますが、私どもといたしましては、人事院から勧告が出されましたならば、これを尊重してまいりたいというのが基本的考え方でございます。
○大出委員 そこで、これはまた念のためでございますが、念を押しておきたいのであります。 この四つの分科会をおつくりになって、第一分科会で何回か議論を重ねた結論が出ているが、この結論というのは、やるならば各省一斉にやってもらいたいという結論ですね。全官庁一斉にやってくれ、そして門を完全に閉める、警察であるとか税関であるとか看護婦さんであるとかあるいは航空管制であるとか、秋富人事局長が最近づけ加えられるお言葉には、車検から病院まで入っているわけですけれども、そういうむずかしいところ、いろいろ難易の度合いがある、だが、やさしいところはやります、むずかしいところは残しておきますというのは困るというわけですね、非現部門の第一分科会の秋富さんのところの総理府の結論は。 だから私は、やはりそういう姿勢で——もちろん、これは試行を指しているわけじゃありません、実施を指しているわけであります。ここのところは、人事院とも絡みますけれども、決断が要る時期というのは、勧告という形でやがて来るわけであります。だから、人事院が勧告をして、制度的なものまで踏まえて試行をやるということになるのは、もう後戻りはできない、つまり実施するということに進んでいくわけでありますから。 そういう意味で、この人事院勧告というものを将来に向かって——難易の度合いはいろいろある。あるけれども、公平の原則があるんですからたとえば日曜と祭日とぶつかった場合の振りかえにしても、最初出されてきた案というのは交代制勤務を抜いてあったわけです。それが私は、どうも少し粘り過ぎたような感じはいたしますが、交代制勤務を全部入れて振りかえを決めたわけです。祝日法はそういうふうに直っているわけですから、やってできないことではない。そういう意味で、この部会で検討してきたものを踏まえていただきたい。そういう腹を決めて、ひとつ人事院ともタイアップの上でお進めを願いたい、こう考えるのですが、いかがでございますか。
○植木国務大臣 お説のとおり、いろいろ問題があるのでございます。交代要員の問題あるいは資格要員の問題それぞれございます。文部大臣はノーかばんデーというふうにおっしゃったようでありますが、ノー聴診器デーというのは、ちょっとできないわけでございます。しかし、いろいろな面が出てくると思うのでございますが、いま試行につきまして、人事院におきまして、各省とそれぞれ協議をしておられるわけでございまして、各省もそれぞれの立場で、いまのような困難な問題も何とか解決をしながら、週休二日制へ向かっていこうという姿勢をそれぞれ持っているわけでございます。 繰り返して申し上げますが、人事院の勧告が出されましたときには、私どもとしては、これを尊重してまいりたいという考え方なんでございます。
○大出委員 念のために、人事院にもう一つ聞いておきたいのですが、制度改正問題を含めた勧告というのは、試行というのを来年度早々にお考えになるとすれば、いずれにしても年内に勧告をしなければ、そういう手続その他整わないわけでありますが、そう理解してよろしゅうございますか。
○藤井(貞)政府委員 そのとおりでございます。
○大出委員 総務長官、人事院は週休二日制にかかわる御勉強の結果を年内に勧告なさるというわけであります。もちろん何事にしても、物を割り切ってやるについては、各般の困難が伴うわけであります。だが、それはそれなりに合理的解決を図りながら、公平の原則を欠かずに物事を処理していく。だから、郵便局が例に挙がれば銀行との関係が出てくるというわけですね。小切手法だ、為替法だかが出てくるというわけでありますが、それでも大蔵省は逃げないと、こう大平さんおっしゃっていて、来年六月目途、これは人事院を片目でにらんでのお考えなんです。銀行協会あたりからも、逆に大蔵省のさる人に私が聞いたら、関連同士間の取り決めはしたんだが、国がどうするんだというのがきているわけです。 だから、そこらのところ、きょう森次官にお見えいただいて、人事院と総理府とおいでになるんですけれども、もう一つ、本家の銀行その他大きく抱えておられる大蔵省というお立場があるので——実は大平さんの質疑の中身は、まだ速記ができておりませんから議事録がございません。ここに議事録にならぬ前を訳したものがあるので一応わかっておりますが、私からということでなしに、六月目途ということをお答えになっている大臣のもとで、大蔵省の週休二日に関する銀行法十八条等を踏まえてのお考えをあわせて承っておきたいのでございます。
○森(美)政府委員 銀行の週休二日制につきましては、私どもは、大きな川の流れである、これに逆らうことはいけないのだという思想のもとに努力をしております。ただ、いろいろむずかしい問題があることは事実でございますが、大きな川の流れであるということは認識をしております。
○大出委員 森さん、大きな川の流れである、これに逆らうことはいけないことだ、実はこういうお話でございます。文部省も、これまた一つの難問題でございまして、永井さんの御答弁を私が代弁をさせていただきましたが、大体各般の状況もほぼ固まってまいりましたので、ひとつ格段の総務長官の御努力のほどをお願いいたしておきたい次第であります。 そこで次に、もう一つ承っておきたいのですが、賃金にかかわる団交権を持たない公務員の方方の賃金を所管される総理府でございますから、例年、非常に先々を心配する公務員の諸君の代表ということで、それなりの旧来の慣行を一つつくってきている、こういうわけでありますが、ここらのところ、やはりそれを尊重していただきまして、関係団体との間をひとつ詰めていただいて、これまた何らかの当面の結論をこの際出しておいていただきたい、こういう気がするのでありますが、賃金の問題に関していかがでございますか。
○植木国務大臣 いまの御質問の一般公務員の賃上げ問題でございますが、これは現在、人事院が調査を行っておられるところでございますし、その結果に基づく勧告の内容については、私どもは予測できない状況でございます。また、三公社五現業の本年度の給与改定もまだ決着をいたしておらないのでございまして、したがって、これに言及することは困難な状況でございますが、一般公務員の方々の、例年のように公労協の引き上げ率と同程度のものにしてほしいというような御要求は、私もすでに聞いているところでございまして、そういう御要求については私は理解をしているところでございます。
○大出委員 そこで、理解されておられるとおっしゃるわけですから、私は、まあ恐らくそれなりの相互に結論が出て、混乱を避けて物事がまとまるであろうという期待を持ちましていまの点を承っておきます。 総務長官に個条書きで申し上げてまいりましたが、もう一点だけ承りたいのは、先般前向きでと、こうおっしゃいましたが、ILOで長く論ぜられたりいろいろいたしました実損回復の問題でありますが、これも深く立ち入ることは避けます。避けますが、これも三公五現の側に先例がございますので、そこらのところもひとつ、この間前向きにとおっしゃった意味で、この問題の当面の物事の収拾という問題と絡めまして、より一層前向きの御努力をいただきたいのでありますが、耳にすることいろいろございますが、突っ込むことを避けまして、抽象的な聞き方にいたしますけれども、意のあるところをひとつお話をいただきたいと思います。
○植木国務大臣 大出委員十分御承知のとおり、現行給与制度及び懲戒制度のもとではなかなか困難な問題でございます。しかしながら、引き続き協議を続けて話し合いに応じてまいりたいということでございまして、現在も協議を続けているところでございます。
○大出委員 そこで、附帯決議の問題と絡みますが、先般私、恩給局から、時間を倹約して申し上げますけれれども、「昭和四十六年度以降の公務員給与の号俸別改善率による恩給の仮定俸給試算 総理府恩給局」ということで案をいただきました。通し号俸で十八号、軍人恩給でこれは兵でありますけれども、この一番下の方の十八号とそれから三十号、四十号、五十号、六十号、六十七号、八十二号、これを等級別に引き直すとこういうことになる、切りかえなどによる等級号俸はこうなるということを前提にしておまとめいただきました。 時間もございませんから中身を詳しく申し上げることを避けますけれども、御専門の方々がおいでになるのでよけい申し上げませんが、ただ、ここではっきり申し上げられることは、通し号俸の十八号で四十六年から四十九年、つまり四十六、四十七、四十八、四十九の四年間、人事院が勧告に基づく俸給表作成に当たって、上薄下厚という形の配分をしておりますが、この四年間の人事院勧告に基づく財源の配分の仕方、もしこの比率で傾斜配分をしたとすると、御存じのとおり恩給は一律配分でありますから、傾斜配分ではございませんから、人事院勧告の俸給表作成の上下格差、これに基づいて四年間計算をし直してみていただくと、これだけで兵の通し号俸の十八号のところはプラス一〇・四%になる、一割ふえちゃう。三十号のところで、これは真ん中をとりまして七・九でございますかね。それから四十号のところで、真ん中をとりまして四・一でございましょうかね。五十号のところで、これは真ん中をとりにくいわけでありますけれども、大体この辺になりますと、逆にマイナスの一・五、それから六十号のところでマイナスの三・七、六十七号のところでマイナスの六・二から六・九ぐらいのところ、八十二号の最高号俸でマイナスの九・八、一番下のところで一〇・四プラスになり、一番てっぺんで九・八マイナスになる、こういう変化をする。これは四年間でこうなんですから、したがって、過去にさかのぼってずっと試算をしていくとすると、下の方は大変救われることになる。これはもう紛れもない事実であります。 だということになると、これは旗野さんからも御質問があっという話を聞きましたが、現行予算の中でこれはこの際ひとつ大修正をして、恩給局が当時予算編成に当たって大蔵省に要求したように、この恩給法を直していただきたい。そういうことにいたしますと、まずもって恩給局で要求をされた基準引き上げ率三八・一%、四十号俸以下が三九・二%で、六十三号俸以上が三六・四%という要求でいきますと、私は、少し予算の枠内を超えるという感じがするのでありますが、まず恩給局の方から御労作いただきました四年間だけ見ましても、仮定俸給表において下の方が一割から違うというのは、大きな問題だと私は思っておるわけでありまして、その各党からのこの場における意見が、かつまた附帯決議が反映をして、恩給局の大蔵省に対する予算要求になった、こう思うわけであります 私は、これは正しいと思っておるのですが、人事院勧告のような格差をそのまま持ち込むとすると、軍人恩給との兼ね合いもございまして、文官恩給の方のいまこれからやめていく方は、非常に上下差が詰まってきておりますから、特に三公五現というのは、十年前の上下差六・七倍ぐらいのが最近は二・六倍ぐらいに詰まっておる、私は、全逓の出身でございますから、自分のところを見ましても、最近の上下差は二・七倍、大変詰まっている、だから、やめていく人は比較的給与が高い、こういうこともありますので、私は、極端なことを言っているわけではないんですけれども、少なくともこの傾斜配分はしなければならぬ、まずそこから手をつけてもらいたい、こう言っているわけであります。 だから、恩給局がやったこの方式というのは、現状を激しく変革するということに対する予防措置も必要でございますから、とりあえず恩給局の出しておるこの中身には私は賛成なんです。そういう意味で、これでいきますと、一体成立しました予算と比べてどのくらい所要財源がふえることになるのか、計算上の数字を実は承りたいのです。
○菅野政府委員 私たち予算要求のときにはじいた数字がございますので、それをもとにして申し上げますと、約二十億程度でございます。
○大出委員 森さん、これは大蔵省の側も二十億ぐらいに見ていいですか。
○森(美)政府委員 平年度では五十億ぐらいです。
○大出委員 平年度五十億、すると八月と一月と、こう分かれているわけですね、この恩給局のものは。これは結果的にそうなったんでしょうけれども。そうすると、恩給局でいま二十億というのは、この水準差分を含めて八月という意味で計算された数字ですか。
○菅野政府委員 そういうことでございます。
○大出委員 私、実はこの委員会でというふうに考えて進めてまいりましたが、ここまで来て大きな騒動になりそうでありまして、大蔵省側もいまここでというのは大変にお困りになるという話も承りました。したがいまして、もしそれがこの席で不可能であるとすれば、せっかくこの委員会が各党を含めてここまで努力をしてきたわけでありますから、これは附帯決議の趣旨もございまして、私も実はここに手元に案文をいただいておりますけれども、これは附帯決議案ですが、恩給法第二条ノ二について、その制定の趣旨にかんがみ、最近における現職公務員の給与改善の傾向を考慮して再検討することと、こうあるんですが、実はこれは不満なんです。そうではなくて、今度は、最近における現職公務員の給与改善における上薄下厚の傾向を考慮してとかなんとか、これをはっきり入れていただいて、そのことを実は大蔵省にのんでいただいて、もちろんこれは手続上その所管は総理府ですから、総理府でその点をのんでいただいて、これはやはり来年またことしと同じ経過になるのじゃ放任できませんから、一年待ちますから、ひとつ来年はぴしっと、せっかく恩給局がここまで努力をされておるわけでありますから、まだ恩給局自体の御勉強をいただかなければならぬ面も私はあると思いますので、そこらをひとつ両方含めまして、この次の来年の改正のときには、この問題は一つの決着をつけていただきたい、こういう気がするんですが、大蔵省、いかがでございましょう。
○森(美)政府委員 御指摘のように、このいわゆる一律アップ方式というものが万全のものではないということは心得ております。しかし昨年の附帯決議にありましたように、恩給局からの話につきましては、いろいろな点で支障がございまして、私どもは反対をしたわけでございますが、この改定方式がやはり一番いい方式をとらなければならないというのは、大出委員の御指摘のとおりでございますので、私ども鋭意検討をさせていただきたいと考えております。
○大出委員 これは私どもだけじゃないんですよ。与党の理事さんだって、加藤さんだってそうですし、質問なさった旗野さんだってそうですが、私と全く同意見なんです。ほかの党の方々もそうなんです。そうすると、与党の皆さんを含めて同じだというのに、それでも鋭意検討ぐらいのことで後ろに下がられたんじゃ私は困るわけですよ、ここでやろうじゃないかという話まで実は出ているわけですから。 だが、ここでどうしてもやろうという、こういうお話もあるけれども、しかし、いままでいろいろ聞いてきた経緯から見て、強引にやっつけるということも、いささか皆さんに強過ぎやせぬかと、いう気もするので、一歩引いて、次にはひとつはっきりしていただきますぞ、こうしておいていただきたいということなんですがね。だから、どうも鋭意検討してみたいなんというような消えていくような話をされたって困るのですが、森さん、これはもうちょっと何とか言いようがないですか。色よいとまで言わぬけれども、まあまあそこまでの御答弁ならばぐらいのところまで言っていただかぬと、ほかならぬ天下の政治家森政務次官がお見えになって、それでは困るじゃないですか。
○森(美)政府委員 私どもといたしますと、やはり谷間をつくっちゃならないということが一番の趣旨でございますので、理論的にいきますと一律方式がいいわけでございますが、大出委員のおっしゃるように、上に薄く下に厚くということも大いに考えなければならない、そういう意味で鋭意検討と言っておるわけでございます。
○大出委員 上に薄く下に厚くという意味で鋭意検討と、こういうことだとおっしゃいますから、わかったような気がいたします。したがいまして、これはぜひ……。
○森(美)政府委員 上に薄く下に厚くということも含めまして鋭意検討という意味でございます。
○大出委員 何か言うたびに下がっていくような気がするので、ことも含めましてというのは、それはどういうことなんですか。そうすると、恩給局はこう言っているけれども、もう少しこれを薄めようというお考えがあるというわけですか。
○森(美)政府委員 決してそういう意味ではございませんが、やはりすべてに平均するということが私どもの立場で一番大きく主張したいところでございます。そういう点で方式について鋭意検討をしたい、こういうつもりでございます。
○大出委員 私、ここにいま持っているのは、皆さんのところにも行っているんじゃないかと思うのですが、現在の一律配分というものが谷間をつくり過ぎちゃったわけですよね、四年間やり直してみただけでこんなに、一〇%も下の方は上がってきちゃうわけですから、だから不合理だと言っているわけであります。だから、それを考えて一律配分はやめてもらいたい、こう言っているわけです。谷間をつくる、つくらぬというのは、これは技術的に恩給局と——だから恩給局も少し勉強してくれ、こう言っているわけです。つまり恩給局が言っているのは、無理な傾斜配分じゃないのです。四十五号以下三九・二なんですから、六十三号以上が三六・四、真ん中で三八・一にしているんですから、これは別に無理な傾斜配分じゃないのです。だから、たとえば一番てっぺんを一〇%削ってみても、下の方には〇・〇三かそのぐらいしか、仮定俸給表のもとにおける職員の分布状況が違うからいかないわけです。だからそういう意味で、次の機会に恩給局の側でも勉強していただいて、傾斜配分の方向に踏み切ってくれ、こう言っているわけですから、そこのところを外さずにお答えをいただきたい。
○森(美)政府委員 お答えいたします。 いろいろな方式のメリット、デメリットを十分に考えまして検討いたしたいと思っております。
○大出委員 いろいろな方式というと、何と何の方式ですか。
○森(美)政府委員 先般、恩給局から出しましたたとえば三段階方式とかそういうものを含めてでございます。
○大出委員 森さんにこれ以上申し上げることは無理かもしれません。したがいまして、この恩給局の方式、こういう案もある、あるいは谷間をもう少し考えた傾斜配分もあるという意味だろう、こう受け取りますが、これでよろしゅうございますね。
○森(美)政府委員 結構でございます。
○大出委員 あと二、三点だけつけ加えて申し上げて終わりたいと思うんですが、これは昨年どおり九月実施とした場合と八月、一月というふうに分けて、ことしのように二分の一を、これはベースが上がりましたから数字が変わったわけでありますけれども、三八・一%九月実施ということにするというと、七カ月分ですから二六六・七%になる。八月からということになりますと、二九・三%に五カ月を掛けるから一四六・五%、来年の一月から、これは三八・一掛ける三で一一四・三%、したがって二六〇・八%。だから、かれこれ六%ばかり、実は片方を一月に水準差をずらさないで両方とも九月からということにした場合と比べると、むしろそっちが得なんですね、本体を八月に上げたんだけれども、水準差の方二分の一は来年一月に延ばしたというわけですから。これは大変不合理なわけですね。だが、ここのところをとやかく言っても、ここまで来ましたからしようがない。 そこで、これは恩給局に聞きたいんですけれども、何で一体こういうことになったんですか。これは九月に両方実施するとすれば、片方の本体は八月にして片方を一月にずらすよりは、もらう方はふえるんですね。これは妙なことになっているんですが、どういうわけなんですか。
○菅野政府委員 両方九月という前提に立ちますれば、先生の言われるようなことだと思います。予算折衝のいろいろの過程におきましては、二九・三は十月、六・八は次年度以降の問題というようなことから始まりまして、いろいろ折衝の結果こうなったわけでございますけれども、私たちといたしましては、特に実施時期の問題に関しましては、昨年、先生方の御努力で、長年の十月の勧告が九月に上がったわけでございますので、そこで絶対に足踏みをしたくないというのが最高の願いでございまして、その点を考慮いたしまして折衝の結果が、いま申されたようなことになったわけでございます。
○大出委員 これは少し大蔵省ずるいんですよ、森さん。実施時期を本体は八月にして、そのかわり六・八は一月ですというのは、予算の計算をすれば、その方が両方九月に実施するよりは得なんですね。だから、これは痛しかゆしで、実施時期を早めたいという気が恩給局にあるから、予算計算上はマイナスになるんだけれども泣いたというわけですね。 だから私も、これは泣けと言われれば、そういう意味では泣きますが、そのかわり恩給局長、この足取りを崩したくないとおっしゃるんだから、去年議員立法で、恩給から国家公務員共済から地方共済から農林漁業年金から私学共済から援護まで含めて、せっかく十月を九月にしたんですからね。そうでしょう。そういうせっかくの苦労もあるわけですから、そうなれば泣きますが、そのかわり来年八月じゃこれは困るんですよ。その足並みを壊したくないとおっしゃっているんですから、壊したくないのなら、十月が九月になって、今度は八月になったのだから、来年七月あるいは六月にならなければいかぬわけですから、来年になって、それが崩れるようならば、これは恩給受給者のために、ここで損して黙っているわけにいかない。そこのところは大丈夫ですか。自信がありますか。
○菅野政府委員 来年の問題でございますので、いますぐ適当なお答えはできないと思いますけれども、私たちとしては、そういう立場を踏まえて十分努力をいたしたいと思います。
○大出委員 十月というのは、一年半のずれだったんですね。ようやくこれが八月になったから、一年三、四カ月のずれになってきたというわけですね。これはやはり受給者の側からすれば、非常に大きな問題でございますから、各党の方がおっしゃったことだと思いますけれども、一言つけ加えざるを得ないわけでありまして、この足並みをひとつ壊さないように、現職公務員との間のずれをどう埋めるかという点、これは格段の御努力をいただきたい、こういうわけであります。 後ほど恐らく附帯決議等が相談されると思うのでありますけれども、ぜひひとつ、こういう世相でございますから、恩給受給者の方々の現状等を踏まえていただきまして、前向きで対処いただきますようにお願いをいたしたいわけであります。 時間の関係もございますので、以上で終わらしていただきます。
○木野委員長代理 午後三時より委員会を再開することとし、この際、暫時休憩いたします。 午後零時四十五分休憩 ————◇————— 午後三時五分開議
○藤尾委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 恩給法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を続行いたします。鬼木勝利君。
○鬼木委員 恩給法の改定につきましては、もう同僚議員がたくさん御質問なさっておりますので、私、重複するようなところがあるやもしれませんけれども、二、三お尋ねをしたいと思います。 今回の恩給年額の増額ということは、公務員給与の改善率によって八月から、それから来年の一月と、こういうふうになっておりますが、昨年は九月であった、本年は八月、それは大変結構です。前進と思いますが、昨年の九月の増額と今回は模様が変わっておる。二回に分けてやる。八月から二九・三%、来年の一月からまた六・八%、こういうことになっておりますが、二年計画で補てんすると決定したものを八月と一月に分けてずらしておる。これは一体どういうわけでこういうことをされたのか、その点をまずお尋ねしたいと思います。
○菅野政府委員 先生御指摘のように、二九・三%分につきましては八月から、残りの六・八につきましては五十一年一月からということに相なったわけでございますけれども、この六・八というのは、昨年からお願いをいたしまして、いわゆる恩給審議会方式と公務員給与そのものにスライドするようになった時点での格差是正、水準差是正というものでございますけれども、もちろんこの両方を一緒にして改正をするということは理想でございますけれども、本年の改正におきましては、公務員給与そのものの上がりが二九・三という大変高率でございまして、それにさらに六・八を積みますと三八・一ということに相なるわけでございますけれども、そういう大変大幅になったということと、それから給与改善の実施時期につきまして、附帯決議の趣旨もございまして、ぜひ昨年の九月よりも前進をいたしたいということで、その分は八月になり、そうして財源その他の関係もございまして、やむを得ず六・八の分につきましては五十一年一月というふうに繰り下げざるを得なかったわけでございます。
○鬼木委員 財源の関係もあるというようなことをおっしゃっておったが、財源の関係なんというようなことは、そういうことは理由にならない。これは当然の国民の権利ですからね。それを昨年は一緒にやって、ことし今回はそれを二回に分けてずらす。あなたはいま、去年九月からのをことし八月にする、一月前進した、それを巧みに、片一方は一月にやる、八月に一カ月繰り上げるために、片方わざわざ外して、来年の一月からと、こういうことをやられたのではないですか。それに対して、八月から分けないで一緒に上げる、今度は来年の一月から上げる、その差額は大体どのくらいになりますか。
○菅野政府委員 全部六・八も八月にやったらという御趣旨でございましょうか。(鬼木委員「それをいま言っているんじゃないか」と呼ぶ)その八月に全部六・八を上げます場合には、一カ月では大体四十二億かかりますので、約二百十億前後ということでございます。
○鬼木委員 いいですか、三八・一%を仮に去年どおりの九月にして、四カ月分で十二月までで、これはあなたの方からちゃんと聞いたんですが、十二万七千円になる。こちらは八月からやって五カ月分で十二万二千八十四円。結局、わずか四千九百十六円の差ですよ。そのために、これをずらしたということになれば——それは受給者全体の額から言えば、いまあなたのおっしゃったように二百何億になるかもしれぬけれども、わずかそれだけのために、表面は非常にうまいこと言って、一カ月繰り上げたんだ。それで実際は外して、来年の一月からやる。それでは受ける方の人は、将来はいいかもしれぬけれども、現在は損をしておりますよ。それだけ損をするわけです。実際にそういう計算はよくあなた方はやられたのですか。 現在は四千数百円損するけれども、一カ月繰り上げるから、将来はよくなる、それはそうでしょう。しかし、そういうわずかなことによって、将来のことを言わなくても、現時点において損をさせるようなことをやっては、何ら恩給の優遇策にならない。これはどういうふうにお考えになっておりますか。 それで、いまあなたは前進だとおっしゃったが、大体四月にさかのぼってやるべきものを、八月にやった、去年は九月にやった、一カ月前進した、そんなふざけたことを言うたんじゃ話にならぬですよ。附帯決議には四月一日からになっているんですよ。それを一カ月繰り上げたからといって、それを前進だなんて。あなた方は、附帯決議というものをどのように考えていらっしゃるのですか。これは長官もその点をはっきりしてくださいよ。
○植木国務大臣 附帯決議を尊重すべきであるということは、政府といたしましては当然の姿勢でなければならないのでございます。したがいまして、この附帯決議を受けまして、恩給是正が早期に支給になりますように努力をしてまいったのでございます。 政府案ができますまでの経緯がいろいろございまして、あるいはそのようなことを申し上げましても、努力が足りなかったとおしかりを受けるかもしれませんが、二九・三%分につきましては当初は十月から施行し、六・八%分については五十年度分は見送ってほしいというような財政当局の意見があったのでございます。それに対しまして、附帯決議を尊重し前進をさせますために、二九・三%につきましては昨年よりも一カ月繰り上げ、他の公的年金等に比較しますならば、御承知のとおりこの恩給だけは一カ月繰り上げるということになったのでございます。 そこで、六・八%の分でございますが、これも最後の折衝まで残った課題でございまして、六・八%分を何としても確保しなければならないということで、強く折衝をいたしました結果、一月から実施ということになったのでございまして、この間附帯決議を常に念頭に置きながら努力をいたしました結果が、現在御審議いただいているような政府案になったということをどうか御理解をいただきたいと存ずるのでございます。
○鬼木委員 私の質問に対して、局長の答弁がまだ残っているんだが。なぜこれを分けたかということを、もう少し納得するように説明をしてください。片方は八月からやり、片方は一月からやる。なぜそれを一緒にやらないか。これは恩給受給者の優遇策ですからね。悪くするんじゃないのだから。そういうところを局長もう少し明快に答弁してください。
○菅野政府委員 ただいまの御質問でございますけれども、大臣から御答弁申し上げましたのに尽きているというふうに私は思います。理想的には先生のおっしゃるとおりに分けないでやるのが理想だと思いますけれども、いま大臣からもるる申しましたように、そういう情勢及びそういうふうな過程を通じまして、結果的にそういうふうになってしまったということでございます。
○鬼木委員 どうもはっきりしない答弁ですがね。 ところで「恩給法第二条ノ二について、その制定の趣旨にかんがみ、国家公務員の給与にスライドするようその制度化を図るとともに、一律アップ方式について、最近における現職公務員の給与改善の傾向を考慮して再検討を加えること。」ということが附帯決議の第一項に載っておる。ところが、いま大臣の御答弁によって、非常に大臣がお骨折りいただいたことは大いに多といたします。その点は私は追及はいたしませんが、しかし、このスライドの制度化ということに対して、われわれが満場一致によって附帯決議をつけたのは、スライドを制度化せよ、それに対して主管大臣も、大いに尊重いたします、ところが、いつの間にか言葉が変わってしまっておる。いつだれがそんなことに変えたのか。 先ほどからの説明にもあるように、前進をいたします、いま局長も前進をしたと言うが、「公務員の給与にスライドするようその制度化を図る」と書いてあるのに、前進するようなんてそんなことは一句もない。だれがそんな勝手なことをやったのですか。あるいは説明のしようによっては、そういうことも考えられぬこともないかもしれぬけれども、私どもは、これを制度化せよ、公務員の給与即恩給制度になるようにスライドするようにということを要望しておる。与野党一致して出している。それを一月繰り上げたからといって前進だなんて、その前進もたった一月で何が前進だ。前進じゃない、牛歩だ。しかもこういうことは、昨年附帯決議をつけたということだけじゃなくして、もうこれは数年私がここで話してきているのです。要望していることなんです。これは恩給受給者の総意なんです。言いかえれば、これは国民の総意です。 そういう点について、局長はどのようにお考えですか。来年は一体どうなるのか。ことしもまた附帯決議をつけるようになっております、お話し合いはいたしております、来年はまた一月繰り上げる、再来年はまた一月繰り上げる、そんなことをしていた日には、これは恩給受給者には恩恵ではありませんよ。これはまことに行き過ぎた言いようかもしれませんけれども、御無礼千万に当たるかもしれぬけれども、恩給受給者の方はだんだんお年をとっていかれるし、老齢化される、お待ちになるわけにはいきませんよ。 〔委員長退席、加藤(陽)委員長代理着席〕 制度化せよというのと、しかも「速やかに善処するよう要望する。」というわれわれの附帯決議、遅々として牛歩の歩みで、牛歩によって前進を要望するというような附帯決議じゃない。そういう点をあなた方はいかようにお考えになっているのか、直接の責任者である恩給局長の答弁を聞きたい。
○菅野政府委員 附帯決議を尊重します点につきましては、私も人後に落ちないつもりでございますが、現在、先生の言われました「公務員の給与にスライドするようその制度化を図る」というのは、いろいろな意味を含んでおると思います。先生のおっしゃるような意味ももちろんあると思いますけれども、この趣旨の一番大きなものは、「給与に」というところにあるような気がいたしますけれども、これは物価やその他のものではなくて、あるいは恩給審議会方式みたいなものではなくて、公務員の給与そのものにスライドと申しますか、それに準拠してやりなさいという趣旨だと思います。 実施時期の点につきましては、附帯決議のその他のところでまた触れられておりますので、そういうふうに私は思いますけれども、もちろんその附帯決議の別のところにおいても、「年度当初から」というふうに言っておりますので、先生の御趣旨は同じことだと思います。 そこで、公務員給与そのものにという点につきましては、四十八年以来、従来の恩給審議会方式から離れまして、公務員給与そのものを使わしていただいているわけでございまして、それは四十八年、それから四十九年、そして今度の法案と三カ年にわたりましてそういう実績が積み重ねられてきたわけでございますので、物価に戻るとかあるいは審議会方式に戻るとかそういう点はなく、給与そのもの、特に今年のように二九・三というように非常に大幅なものにおきましても、それを用いることができたというふうに思うわけでございます。 実施時期の点につきましては、牛歩ではないかというおしかりを受けましたわけでございますけれども、私たちも、附帯決議の趣旨を十分に肝に銘じまして、できるだけの努力をしているところでございまして、年度当初からというのが目標でございますが、先ほど申しましたような事情で、今年は一カ月の前進ということになったわけでございます。
○鬼木委員 スライドということに対してはいろいろな意味がある、よく承知しております。たとえば四十八年度のごときは物価の方が高い、そうすると、そういう場合には給与の方が低い、それじゃ物価の方が高いというような場合には、下げなければならぬかというような逆のケースも出てくることもあり得るとは思いますが、しかしこれは、やはりいままでずっと少しずつでもスライドしてきた実態がある、事実があるのだから、それを制度化するということに対して、それはいまおっしゃるように、またいろいろな場合も出てくるかもしれぬけれども、当然そうすべきが、私は恩給の体系としては正しいと思う。 そういう点は、だからわれわれがこうして附帯決議をつけておるのに、あなた方がいろいろこれに対してどうだこうだと文句をつけられるが、だったら、われわれが附帯決議をつけるときになぜあなた方が承知をするか。大臣以下全部これに対して尊重して大いに努力いたしてやりますと言っておりながら、後になって、そういう点にいろいろな問題がありますとか何があります、かにがありますと、そういう困難性があるならば、なぜ附帯決議をつけたときに、大臣以下全部、尊重してこれをその面に向かって前向きに検討して必ず御意思に沿うように努力いたします、なぜそんなことを言うんだ。なぜもう少し検討しないか。 だから、私がいつか言ったように、総務長官もおられたと思うが、とにかくこの法案が通ればいい、附帯決議をつけてとにかく通してしまえというような安易な気持ちで附帯決議というものを取り扱っているのじゃないかということを私は申し上げた。大臣、これはどうですか。これは根本的な問題ですよ。もしそういうところに非常に困難性があるならば、なぜもう少し検討してわれわれと話し合いをしてもらえないのですか。そういう点について、後になって、附帯決議はどうだ、尊重すると言ったじゃないか、これはどうだ、こう言われて、後になって、なかなかそうはいきません、どうだ、ああだ、こうだ、努力はいたします、尊重はいたしますけれども、こうでございますと、そういう説明では何回やっても同じです。またことしもやりますよ。何回やったって同じことじゃないですか。 前進だということを言われますけれども、じゃはっきり申しますよ。来年は何カ月間繰り上げるように前進しますか。再来年はじゃあと全部残りをやります、四月一日からやるのは、あと一年なら一年、あと二年なら二年でやりますというような話ができますか。ただ単に努力しますとか検討しますだけで附帯決議を片づけられたんじゃ困る。その点、恩給局長、はっきりしてください。
○菅野政府委員 実施時期の問題でございますと、「年度当初からの実施を目途として検討せよ」という附帯決議がついているわけでございまして、今年も財政事情等を申し上げると、またいろいろおしかりを受けますけれども、財政の問題につきましても、本年度は全体のアップ率から申しましても、国家予算のアップ率を相当上回るような形で恩給予算を原案として組んでいただいているわけでございます。だから、そういうふうな中におきましても、昨年の九月を後退したり、あるいは足踏みをしたりするということではなくて、さらに実施時期を一月繰り上げまして八月とさせていただいて、御討議をいただいているわけでございます。 そういう意味におきまして、いま附帯決議につきまして種々お尋ねがございましたけれども、私たちとしては、最善の努力をして附帯決議の趣旨に沿うように今後も努力したいというふうに思っております。
○鬼木委員 これは関連性があるから、スライド制の問題、それから実施時期の問題と自然的に話が延長しましたが、結局問題は、今回もまた附帯決議をたくさんつけますよ。だから、そういう点について、スライド制の問題でも、実施時期の問題でも、結局附帯決議の問題なんだから、それをあなたたちが簡単に安受け合いされて、われわれ野党一致して附帯決議を出した、これは聞いておかぬといかぬぞというようなことでことしもやられたのでは、これは大変なことになりますよ。 きょう、これはどうせ採決するでしょう。それには附帯決議をつけます。その内容をまだ申し上げておりませんけれども、そういうふうなのを簡単につけて、また来年こういうことで同じようなことをやったのでは——ですから、私が申し上げておるのは、大臣以下皆さん方にできないことや無理なことを附帯決議をつけるんじゃないんだから、それは無理だ、それはできない、それは来年まではとてもむずかしいとか、そういうことをもっと話し合いをして、本日採決するなら採決しようじゃないですか。そうしなければ、簡単なことで採決だなんと言われたって困りますよ、これは。 大臣いかがですか。そういう点は、これは本当に根本的な問題ですから、よく考えてもらわないと、これはわれわれ、だてや体裁で附帯決議なんというものをつけているんじゃありませんからね。いつの間にか、われわれがつけている附帯決議というものを、その字句をすりかえて、われわれが速やかにこれを処置してもらいたいというのを、それをあなた方は前進ととらえられる、前進じゃないのです、速やかに処理をしてもらいたい。大臣並びに恩給局長の御答弁を願います。 〔加藤(陽)委員長代理退席、委員長着席〕
○植木国務大臣 委員会の附帯決議は、院の意思として行われるものでございまして、それを政府が受けまして、院の御意思を実現すべく努力するのが附帯決議の趣旨であろうと思うのでございます。したがいまして、政府といたしましては、これを最大限尊重し、また実現するための努力をするわけでございまして、その努力の経過の中におきまして、財政事情でありますとか、あるいはまた、この恩給そのものとは性格を異にいたしましても、同種の公的年金制度等もあるわけでございまして、そういうものとの均衡を図るという点もございます。したがいまして、政府としては、もう最大限の努力をするわけでございますけれども、決議をせられました附帯決議というものが、翌年度そのまま完全に実施できるということは必ずしも言えないのでございまして、これは私自身も、国会議員といたしまして、いろいろな委員会で附帯決議を付して、政府にそれを要求したという体験にかんがみましても、いろいろな事情があるわけでございます。とは申しましても、政府の立場では、当然十分な尊重のための努力をすべきでありまして、いま御指摘になりました、公務員の給与にスライドするよう制度化を図ること、あるいは現職公務員の給与改善の傾向を考慮して一律アップ方式を検討することということにつきましては、今回実現することができませんでした。 ただ、改定時期につきましては、まあ牛歩的なものだというお話でございましたが、確かにその点はございます。牛歩的なものではございますが、一カ月繰り上げということを実現いたしましたし、最低保障額につきましても、従来のような算定方式でいきますならば三十二万円が三十六万円になりますものを、四十二万円まで引き上げたのでございます。 さらに、兵に対する一時恩給でございますが、この点につきましても、いろいろ最後まで財政当局との間に折衝が重ねられまして実現をすることができたのでございまして、いろいろおつけいただきます附帯決議を、私どもは、改正案をつくりますためのわれわれに対する一つの大きな御激励とも受けとめ、そして常に念頭に置きまして、その実現のための努力をしているところでございまして、完全に行われていないではないかというおしかりは、まことにごもっともでございますけれども、政府内の事情等もありますことを御勘案くださいまして、御理解を賜りたいと存ずるのでございます。
○鬼木委員 いや、先ほどから私申し上げておるように、大臣のお骨折り、御尽力に対しては、それは私、大いに多といたします。それは先ほど挙げたとおりです。だがしかし、たとえば八月実施にしたというのを、六月にするとか七月にするとかならまあ幾らかなにだけれども、九月から一月分だけ繰り上げたから前進だというのは、いま大臣のおっしゃるとおり牛歩だと私は申し上げたのです。ですから、大変お骨折りはありがたいが、実施時期にしましても、もう少し私は努力をしてもらいたいと思う。 それから、まだこの問題ですが、実施時期もむろんそうですが、スライド化のできない理由はどういうところにあるのですか。技術的にどういうわけでできないのか、それをひとつ局長から。
○菅野政府委員 できないといいますか、いろいろな面がございますが、物価ではない、あるいは恩給審議会方式ではない、公務員の給与そのものに準拠をするようにという趣旨は、先ほど申しましたように、四十八年においても四十九年においても、そして五十年度の現在御審議を賜っている法案におきましても、公務員給与そのものによるということについては、すでに三年間の実績を積んでおるわけでございますので、そういう意味におきましては、制度化と申しますか法制化と申しますか、そういうものが必ずしもいまの段階で絶対に必要なのかどうかという問題がございます。また、その場合に、給与にスライドというのが、先般来いろいろ御指摘をいただいておりますようなアップ方式そのものもさらに含んでいるといたしますれば、その問題については、いろいろ御議論も賜っているところでございますし、私たちとしても、さらに研究課題を持っているということでございますので、そういう点で、いま直ちに制度化という問題に踏み切れない、周辺の問題と申しますか、そういうものが含まれているように思います。
○鬼木委員 そういういろいろな事情はあると思いますけれども、実質上は牛歩であっても、とにかく例年それに近いようにスライドしてきているのだから、事実はそうやっているのだから、ただ、それが牛歩であるということだけのことですから、これはやはり速やかに制度化を実現すべきだ、こういう見解を私は持っておる。そういう見解を皆さん持っていらっしゃるからこそ附帯決議をつけた。 それから、次に申し上げたいことは、これはやはり附帯決議の一番大事なことで、一律アップということに対して人事院はどのように考えられておるのか。これは私が申し上げなくても、公務員給与でもそうでしょう。公務員給与だって何等級、何等級、何等級、等級によってやはりアップしていく。恩給だけは一律アップ、まさに上厚下薄。これは傾斜配分によって、段階をつけて恩給はアップすべきだ。決してこれは弱者救済にはならない。強きを助けて弱きをくじくという恩給の方式なんです。だから、これはもう長年そうやっておりますとあなた方はおっしゃるだろうと思う。長年やっているよくないことをよくしていかなければ優遇にならない。だから昨年も附帯決議をつけている。いかなる理由によって一律アップをまたやったのですか。これはまさに上厚下薄です。これじゃ恩給受給者はかわいそうだ、気の毒だ。その点、局長の御答弁を願いたい。
○菅野政府委員 一律方式でございますけれども、これは恩給審議会方式の時代にも一律でやってまいりました。一律アップというのは、結局、恩給の本質でございますけれども、しかも恩給の調整の本質でございますけれども、過去の退職者のその当時の恩給年額というものを、いろいろな社会経済事情に応じまして、実質価値を減らさないように維持をしていくというのが調整の趣旨だと思いますが、その場合に、恩給受給者相互間の関係あるいは社会経済の中に占めます恩給受給者の恩給年額というものの実質を維持をしていくというのに、どういう方向でどういう方法をもってやれば一番足りるのかということだと思います。その場合に、いろいろな問題があると思いますけれども、物価でやったり、あるいは公務員給与でやったりということでございますが、そういうことで従来一律アップの方式が長く続いているわけでございます。そうしてそれは受給者相互間の関係なり、あるいは社会経済の中に占める恩給受給額というものについては、そういう相対的な位置を一律のまま維持していくわけでございますので、それはそれなりに一つの意義があるというふうに存ずるわけでございます。 ただ、恩給審議会方式から転換して公務員給与そのものによるという時代が四十八年からまいったわけでございまして、その公務員給与は、先生御指摘のように上薄下厚の給与の体系がここ続いておりますので、そういうものをさらに入れるべきではないかという御議論が多々ございまして、私たちも、一律方式にもそういう意義があるけれども、やはり政策的な広い見地から見た場合に、上薄下厚のものを入れる必要があるのではないかという点につきまして、種々検討を続けております。 昨年、附帯決議もいただいたわけでございますので、そういう意味からも種々検討を続けておりますけれども、これには先ほど申しましたような基本的な考え方、あるいは公務員給与と申しましても、公務員給与そのもののどこを持ってくるかという技術的な問題がございまして、そういう技術的な問題も含めまして、なかなかむずかしい問題がございますので、ただいまの御趣旨も含めて、恩給受給者並びにほかの年金との振り合いにおきましても、十分納得の得られるような新しい方式を、何らかの形で見出すべく検討を続けておるところでございます。
○鬼木委員 検討している、検討しているだけじゃ、これは困るんですよ。あなたは、いまえらいくどくど言われたが、実はあなた方も一律アップじゃなくして三段階か何かを研究されたんじゃないですか。何かそういうことを私は漏れ承っておる。ところが、大蔵省からそれが認められなかった、けられたとかいう話を、これも真偽のほどはわからぬがそういうことを聞いたんだが、そういう事実があるのじゃないですか。本当のことを言いなさいよ。隠す必要はないじゃないですか。
○菅野政府委員 別に隠しているわけじゃございませんが、そういうことでございまして、なかなか考え方それから技術的にむずかしいものですから、そういう理想の何かが見出せればいいわけですが、それまでに時間がかかるということでは困るので、少なくとも上薄下厚の精神を入れたものを何らかの形で、あるいは暫定的な形になるかもしれませんけれども、そういうものを考えてみたいということで、昨年の概算要求におきましては、先生がいま言われましたように、三つの段階に分けまして、真ん中は従来と同じやり方、下の方はそれよりも少し率を上げ、上の方は少し率を下げるという三段階の方式を考えまして、いろいろ予算折衝の過程においても議論をしたということは先生御指摘のとおりございます。
○鬼木委員 結局、大蔵省から押しやられた、こういうことだな。 大蔵省主計官の梅澤さんにお尋ねしたいが、大体、現内閣の柱は福祉政策ということで、年金制度も全部洗い直す、高度経済の流れを変えて国民本位の低経済、福祉経済へという、こういうことに柱が向けられておるということは、梅澤さん、あなたは知っているか、それをちょっと答弁してください。
○梅澤説明員 ただいまの御指摘の点、一国家公務員として十分承知いたしております。
○鬼木委員 それだったら、弱者救済のためのそういうことを予算折衝でやられたのに、ぼくはその点ははっきりわからないけれども、予算概算要求に対して二五%以上上がってはいけないという枠があるというような話も聞いておる。だけれども、それは一般の総需要抑制というようなことには当てはまるかもしれぬけれども、弱者救済ということに対しては、大蔵省も十分考えているはずだと思う。その点、梅澤主計官どうだ。
○梅澤説明員 五十年度の予算編成にあたりまして、ただいま御指摘になりましたように、閣議決定をもちまして概算要求のシーリングを二五%で抑えるという処置がとられたわけでございますけれども、福祉的な施策についてはこの例外であるという具体的な処置がとられまして、五十年度予算の例で申し上げますと、厚生省関係の社会福祉関係の予算、それから恩給関係の予算は二五%の枠をはずれることの例外的な例として取り扱っております、要求段階から。
○鬼木委員 まさにそうだと思う。だったら、概算要求でそういう点を徹底的に私は要求すべきだと思う。国民の要望を満たすべきだと思う。 これは委員長に了解を得たいんですが、これはもう了解済みの、解決済みかとも思うけれども、同僚議員——これは私、議事録を持ってきている。議事録を読んだから、私お尋ねするんだが、同僚議員の大出議員が大蔵省の方に、予算の内容についてか何か知らぬけれども、連絡をとったところが、これを全部読むと時間がかかるから読まないけれども、一主計局でございます、こう言って断った、しかも電話の先で、そういう事実があった。あなたたちも、この議事録読んでいると思う。総務長官も御承知であろうと思うが、これはわれわれの一同僚議員の問題じゃない。最高機関である国会の委員会において、しかも委員が質問することに対して、そういうことはしてもらっては困るとか——この議事録の内容で私は申し上げるのだが、そういう不都合千万な、だれがそんなことを言ったのか。主計局だなんて、思い上がりもはなはだしい。最高機関の国会を何と心得ておるか。これは委員長のところにもお話がいって解決はしておるかもしれぬけれども、とんでもない。ぼくは、この点をはっきり聞きたいと思うんですよ。 これは一同僚議員である大出議員の問題だけじゃなくして、いやしくも最高機関のわれわれ国会議員を侮辱した言い方なんだ。電話一本で、そういうことは質問してもらっては困るとか、何をやってもらっては困るとか、内容は申し上げられぬとか、とんでもないよ。これは考え違いだ、思い上がりだ。きょう、ぼくは主計局長を呼んだけれども、忙しくてほかの委員会でどうだこうだ言うから、それで梅澤さんに来てもらった。それでは梅澤主計官、あなた答弁してください。
○梅澤説明員 ただいま先生が御指摘になりました点でございますが、大出議員から、先般の当内閣委員会の御質問の前日に御質問の通告がございまして、それを受けました大蔵省主計局の政府委員担当の部局がございますが、御質問の内容をなおさらに詳しくお伺いするような過程で、担当職員まだ非常に未経験でございまして、手違いがございまして、ただいま御指摘になりましたような点につきまして、大出議員から御注意があり、おしかりを賜ったことは事実でございます。早速、当日の内閣委員会に私どもの森政務次官が出席いたしまして、その点非常な手違いということは弁解の余地がないわけでございますけれども、大蔵省当局といたしまして、ただいま先生が御指摘になりましたように、国会議員の審議権を妨害し、あるいは軽視するというような意図は毛頭ございませんので、その点につきまして、重々森政務次官からも御釈明を申し上げまして、また大出議員個人にも、その間の事情を十分お話し申し上げまして、おわびかたがた御了解を得たところでございます。 私どもといたしましては、いま御指摘になりましたような点、たとえ事務の行き違いといえども、これはやはり行政機関としての責任と申しますか、まことに申しわけない事態でございますので、今後ともそういう事態がないように、くれぐれも戒心、精進するつもりでございます。
○鬼木委員 いま、あなたのおっしゃることに対しては私も了解します。そうあるべきだと思う。だから、何かの行き違いであったろうと思いますけれども、今後そういうことのないように注意するとおっしゃっているから、それで私は了承しますが、やはり先ほどの問題だってそうですよね。恩給局長は隠しているところを見ると、やはりどうも私はそういうような点がすっきりしない。大蔵省から主計官も来ているから、これは言っちゃいくまいという——実はこうして三段階によって、われわれ附帯決議によって努力して、こうこうこうやったけれども、予算折衝において残念ながら大蔵省の方から認められなかったからこういうことになりましたならなりましたと、こう言ったって差し支えない、あなたたちが努力したことがはっきりするから。だけれども、そういう考え方自体がおかしいんですよね、大蔵省は先ほど言っているのだもの。特例はあります、そういうような年金の問題だとか、あるいは弱者救済というような点においては、一般の予算の総需要抑制というような点から二五%以上上がってはいけないということはありますけれども、特例の例外はあります、こう言っている。 なぜそれを徹底的に要求しない。これは大臣も努力したとおっしゃるけれども、私はそういう点は不満だ。何も恩給局というようなものが、総理府というものが、大蔵省の配下にあるのじゃない。 局長、恩給局は大蔵省の配下にあるのではないんだよ。大蔵省だって、恩給局だって、みんな国民の恩給局であり国民の大蔵省だ。大蔵省が思い上がってそんな勝手なことをするわけはない。特例もありますと言っているんだ。そうしないと、何でもかんでも——まあこれは、梅澤さんがいま説明されたから、別にそれを蒸し返して言うわけではないけれども、往々するというと、そういう思い上がったことになる、議員が言ったって、議員のことを電話の先でぱんとけるような。辞を低くして来るべきではないか。説明すべきだ。電話の先で、主計局だからというそんな。傲慢無礼です。 だから、そういう点は強く恩給局もやってもらいたいのです。一律方式というようなこと、一律アップというようなことは、これは当然改むべきだ。それは、いろいろな困難性はあっても——容易な、簡単なことをやるのはだれでもやれるのです。その難を乗り越えて、その困難なことを克服していくからこそ国民のためになるのだ。できないことは、それはもうやむを得ぬ、メイファーズ、そんなことは許されない。しかも禄をはんでいる。しかも全国恩給受給者の総責任者である局長あるいは総理府総務長官が、そんな簡単なことでやすきにつくというようなことは許されぬ。困難なことをやり通していくところに大臣たる者の資格があり、局長の資格がある。常に国民のサイドに立たなければいけない。その点どうですか、大臣もひとつ。
○植木国務大臣 政府案の決定に至ります間、三段階方式の案を総理府で考えまして、これをもちまして折衝に当たりましたことは、恩給局長から御報告を申し上げたとおりでございます。 言うまでもなく、これは当委員会の附帯決議を尊重いたしたいという一念でその方式を編み出したのでございます。私は、財政当局をカバーをするということではございませんで、実はこの三段階方式の案につきましては、総理府としては、まず、こういうところからということでやったわけでございますけれども、折衝の過程におきまして、共済年金における逆転現象でありますとか、恩給内部の均衡等、長期にわたる安定的な増額方式としては問題点を含んでいるという認識に立ったのでございます。したがいまして、今後、安定的に公務員給与の改善の傾向を考慮いたしました適切な増額方式を考えていくべきであるという認識のもとに、ただいまこの上薄下厚の方式を鋭意検討をしているのでございます。 したがいまして、五十年度の政府案に盛り込むことができませんでした総理府の恩給局案というものは、必ずしも最善のものでなかったということを、この際御報告を申し上げまして、今後、鋭意検討を続けて、安定的な増額方式を考えてまいりたいと存じますので、ひとつ御理解をいただきたいのでございます。
○鬼木委員 大臣の御答弁、まことにじゅんじゅんと御説明いただきまして了解いたします。 人事院にちょっとお尋ねしたいが、これは御承知であると思うが、百八条に、人事院は、この優遇策について調査研究をしなければならぬとあるようですが、年金制度に対して、手っ取り早く申して、この恩給の優遇、増額に対してどの程度調査研究をされたか、その点をまずちょっとお尋ねしたい。
○角野説明員 人事院からお答え申し上げます。 現行の国家公務員法の百八条、これは昭和三十四年に現行の国家公務員の新退職年金制度に国家公務員共済組合法が改正されましたときに改まりまして、現行の規定になってございますが、その国家公務員法の百八条の規定によりますと、年金制度に関しまして人事院は調査研究を行いまして、それで必要な意見を国会と内閣に申し出ることができることになってございます。 そこで、人事院といたしましては、この年金制度の改善につきましては、慎重に検討いたしております。と申しますのは、この退職年金制度の性格上、長期的視野に立った検討が必要でございますし、また他の公的年金制度との関係でございますとか、民間の企業年金の実態でありますとか、あるいは今後の動向等も関係がございますので、そういう意味から、そういう面では広い視野からの検討がまた必要でございます。 それから、さらに申し上げますと、公務員の現在の職員構成の状態あるいは将来の変化というようなものも年金制度には検討の柱になってございます。そういうことで、そういう長期的な視野に立って調査研究を進めておるというのが現状でございます。 それからなお、現在、国家公務員を退職いたしまして生活をしております国家公務員の退職者の生活の実情の調査というものも前向きで検討を進めておりまして、昭和四十八年、一昨年でございますが、これを初年度としまして、五年計画で長期的視野に立った、そういう退職公務員の退職後の生活の実態の推移というものもあわせて検討したいということで、せっかくいま五カ年継続の調査の二年目を集計しているという段階でございます。 そういうことを含めまして、百八条の趣旨に沿う調査研究並びに意見の申し出について勉強しておる最中でございます。
○鬼木委員 調査研究をしていらっしゃることはわかるが、それでは担当大臣の方あるいは恩給局長に対して申し出をされたか、勧告されたか。まだ、いま調査研究中であって、それは具体的には何もまだ意思表示はしてないということですか。
○角野説明員 現行の、改正されました以後の百八条による意見の申し出というのはまだいたしておりません。 ただ、年金制度の運用上緊急に必要なことがありました場合には、この百八条の趣旨に沿いまして、私ども給与局長から大蔵省の主計局長あてに、百八条の趣旨に基づく、それを背景としたそういう申し入れを行ったことはございますが、この百八条の条文そのものによる意見の申し出を行ったということはいまだございませんで、そういうことの検討をいまやっておるということでございまして、こういう本条の意見の申し出は、いわば年金制度の根幹にかかわるような問題について行うべきものということで、慎重にいま検討している最中でございます。
○鬼木委員 慎重にやるやると言って、それではいつ申し出られるつもりですか。目途があるのですか。大蔵省にはそういうことを申し出たとおっしゃっているが、これはやはり私は、内閣に当然あなたの方から意見、勧告を出されるべきだと思うのです。どうもそういう点は人事院はおかしいのじゃないですか。どうもそういう点は徹底せぬな。
○角野説明員 緊急に年金制度の運用上必要であるというものにつきましては、たとえば昨年の一月でございますが、給与局長から大蔵省の主計局長あてに意見を申し上げておるというようなことはいたしておりますが、制度そのものの基本的な改正、改善につきましては検討いたしておるということでございます。
○鬼木委員 急ぐべきこと、速やかにやるべきことはやります、じゃ人事院は、この恩給法の改正、改定ということは速やかに、緊急にやるべき事項でないと解釈しているのですか。
○角野説明員 現行の公務員法百八条の規定は、共済組合法の長期給付の制度を意味しておるものと考えられておりまして、この百八条に基づきまして直接、恩給制度の運用にかかわる事項について意見を申し述べるということではない、そういうふうに考えておるのでございます。しかしながら、現行の共済年金制度も、沿革的には恩給を引き継いだものでございますので、その意味で必要な研究は今後とも続けてまいりたい、こういう関係でございます。
○鬼木委員 とんでもない考え違いですよ、あなたは。共済組合の方は人事院が調査研究して意見を申し出るのだが、恩給受給者に対してはそうじゃない、とんでもない。共済組合法だって恩給法だって一緒ですよ。恩給受給者の恩給法が改正になって共済組合法に変わっただけのことであって、何ら変わりはありませんよ。そういうあなたの考え方は間違いですよ。あなたは逃げ道をつくって、恩給法の改正が共済組合法になったんだから関係はございますというような最後のつけ足りだけれども、これは当然一緒ですよ。これは、あなた方当然、百八条の規定によって法的に示してあるとおりに調査研究して意見を申し述べるべきはずです。そのための人事院だ。どうですか。どのようにお考えですか。
○角野説明員 現行法の百八条の規定は、百七条、前条の退職年金制度についてと、こういうふうに受けておりまして、百七条の規定は退職年金制度そのものを規定しております。そういう関係上、この百八条の規定は、先ほど私が申しましたような趣旨そのもので、恩給制度についての意見を申し出る、そういうふうには読んでおられない、こういうふうに申し上げたわけであります。
○鬼木委員 恩給即退職年金制度ということじゃない、それはそうだと思う。だけれども、同じものなんだからね。恩給制度はやめて今度共済年金制度に変わったのであって、退職年金ということに関しては何ら変わりはない。だから、そういう考え方は間違いですよ。第百七条、第百八条は当然関連性がある。そのようにひとつ御研究なさいよ、研究調査をすることになっているんだから。 それから、これもちょっと委員長に御了解を得たいのだが、あなたは私のところに御説明においでになって、そうして委員長のところにまいります、それっきりで話はどうなったか、後は話が切れてしまっておる。附帯決議の問題で、こんなのは附帯決議であって、これは直ちにどうだこうだと取り上げる問題じゃない、そういうことを人事院の方で言った。それで私のところにやってきた。それは不都合だ、そんなことはない、附帯決議なんてものは絶対のものだ。あなたすぐ私のところにやってきたでしょう。あなたでしょう。そんな知らぬ顔をして、初めて聞いたような顔をするんじゃないよ。そうしてこれは、委員長のところに高等学校の先生と一緒に行ってお話をしてちゃんと解決しますと。ところが解決したやらせぬやら、私のところに何も返事もなければ言っても来ぬじゃないか。それっきりじゃないか。 大体、人事院のだれがそんな附帯決議なんてものは重視する必要がないと言ったのか。人事院のだれが言ったかということを、責任を持ってここではっきり言いなさいよ。言った人間をここへ連れていらっしゃい。委員長のところに行って、委員長の御了解もはっきり得て、解決しますと言っておりながら——わざわざ私のところにやって来たでしょう。なぜかと言うと、私が関係あるものだから。その高等学校の先生方と私会って、あなた方の御要望は必ず委員会で私発言します、そうして附帯決議をちゃんとつけますと。そうして全会一致でつけた。それを人事院で、だれが言ったか知らぬけれども、不都合千万、言語道断、身のほど知らぬ者がおる。それは言葉の行き違いだとか、あるいは舌足らずということはあったかもしれぬ。しかし、いやしくもそういう問題を惹起する、問題を起こす、火のないところに煙が立つわけがない、次長、あなたが責任者ですよ。私のところに交渉に来たんだから。
○角野説明員 先生のお話は、教員給与の二次勧告の際の給与法改正の附帯決議の問題でございます。それで、この給与法改正に伴う際の改正として、その中の一部を人事院規則でその改善を反映するかどうかということについて、言葉足らずの点がありましたことをおわびします。 それについて、先生いまおっしゃいましたことにつきましては、その附帯決議の私どもの理解についての説明を、先生のお部屋に私がお伺いして御説明に当たったときのことであると思います。その後、いま先生お話しのように、委員長にもそれ以後の経緯とか、それから発言の方とかあるいはそれを聞いた方とか、両方の話を詰めまして、それで御了解を得、かつおわびに上がった次第です。それで、これはその後で私が先生のところにお伺いして経緯をお話しし、かつおわびに上がればよろしかったと思います。その後、関係の先生方のところを私、お訪ねいたしまして、おられないでそのままになっておりまして、言いわけにはなりませんが、早速この後でお伺いして、その後の経緯についておわびいたしたいというふうには考えております。
○鬼木委員 だから、あなた私のところへ来られて、それは何かの行き違いでこうだ、私らの真意ではない、だから両者を呼びます、先生たちも呼びます、そして私らも一緒になって委員長のところへ行きます、それで話をつけます、そして委員長には了解していただくようにいたします、ああそうか、それじゃその結果によっておれも話のしようがある、これを明らかにするせぬということは、委員長にしていただけばそれでもう結構だから、その結果ははっきりまた教えてくれ、こう言っておきながら、全然あなたは私に何も話がない。その後どうなったのか、そのままうやむやに消えたのか、これは大問題です。 いやしくも附帯決議をいいかげんな、それはあなたの方のお言葉によると、そうじゃなかったとおっしゃるけれども、少なくとも高等学校の先生たちはまた私のところへ訴えてきた、とんでもないことを言われましたと言って。だから、火のないところに煙は立たぬ。やはり舌足らずで、大なり小なり附帯決議大したものじゃないという印象を与えたということは最もよろしくない。だから私は、あの場合にあなたにも強く言ったんだ。不遜だ、だれが言ったか言った者をはっきりせい、こう言ったんですよ。これは私個人でどうだこうだ言うんじゃないんですよ。われわれを何と心得ておるかというんですよ。 委員会で、いやしくも満場一致によって、全会一致によってつけた附帯決議を、だれが言ったかというんだ、こう申し上げたんですよ。それは待ってくれ。何回言っても同じだ。その後何もない。あなた人事院の次長でしょう。責任ある立場でしょう。子供の使いじゃないんですよ。そんないいかげんな、でたらめをやったのじゃ困るんですよ。もう少しはっきりしてくださいよ。いかがですか。 いや何も、私はおこがましく先生方を代表してあなたに言っているんじゃない。私が直接関係があるから、高等学校の先生たちが私のところへ来られて陳情に見えたんだ、この点を委員会ではっきりしてくださいと。よしわかった、じゃ私はこれを委員会で申し上げよう。それで委員会で発言した。そして附帯決議を、先生方の同意を得てつけていただいた。もう少しまじめな、まじめなと言っては御不礼だけれども、通り一遍のあれじゃなくて、はっきりした御答弁を願いたい。
○角野説明員 その後の経緯及び結末につきまして、早速お伺いいたしましてお話し申し上げ、かつおわびいたしたい、そういうふうに存じます。
○藤尾委員長 この際、一言申し上げておきます。 ただいま鬼木委員の御指摘の問題につきましては、内閣委員長も関係がございますので御注意を申し上げておきますが、内閣委員長におきまして、当委員会の附帯決議を厳重に守るよう人事院に指示をいたしました。人事院総裁以下これを守るということを約束せられました。その事態の収拾についての結末を、関係者であられます鬼木委員にお届けをしなかった、重々これは人事院の手落ちであります。以後十二分に御注意を願います。
○鬼木委員 どうも委員長ありがとうございました。 それでは、時間もだんだんなくなりましたから、最後にちょっと恩給局長にお尋ねしたいが、あなたの方の恩給局の恩給問題審議室長の方から二月二十四日に回答が出ている。「恩給に関する御意見について 十二月十六日付のあなたのお手紙については、恩給局長にもその内容を報告いたしました。あなたの御意見は、今後の恩給行政の参考資料とさせていただきたいと存じますので、よろしく御了承願います。」こういう返事が来ております。これは佐賀県の唐津市の神田西浦、小出健策という八十三歳の方です。これは今度の附帯決議にも、老齢者に対する優遇措置を今後も推進することということで、これはちょっと申し上げていいかどうか、はなはだ相済みませんが——いまのは取り消します。まだ附帯決議かどうかわかりません。まだわかりませんが、老齢者の優遇ということに対しては、今後大いに推進してもらいたいというわれわれの意見でございます。まだ附帯決議ではございませんから、その点は取り消します。 そういうことで、老齢者に対する優遇という問題で、ここに詳しく手紙が来ている。この同じ手紙をあなたのところに出している。おたくの返事によると、恩給局長にもこれはその旨報告をいたしております。「あなたの御意見は、今後の恩給行政の参考資料とさせていただきたい」ということになっておりますが、恩給局長はこれをごらんになりましたか。
○菅野政府委員 見ております。
○鬼木委員 それじゃこれによって、どういうふうにこれを参考にされて、この小出健策氏の要望に対してどのように処置をされておるか。二十三年六月以前の退職者と、今度は二十三年七月以降の退職者の待遇がほとんど半額以下になっている。そういう是正は全然できていない。これは大体要点ですが、その二十三年の六月三十日以前の退職者と、今度は七月以降の退職者との待遇の格差が全然半分だ。そういう点についてどのようにこれを処置されたか。あなた方が御返事を出していらっしゃるんだから、あなたの御意見を参考資料として十分考慮いたします、御了承願いたい、こういうことが出ているんだから、本人は喜んで待っているわけだ。二十三年の六月三十日以前にやめた人と、二十三年の七月からやめた人との格差が半分だ、どうですか。
○菅野政府委員 唐津市の小出さんのは私、見ましたけれども、いま先生読み上げられた部分のほかに何があったのか詳細覚えておりませんけれども、二十三年のいわゆる新給与切りかえ前後の問題につきましては、これも先生十分御存じのように、すでに過去五回にわたりまして切りかえのアンバランスがないように是正をいたしております。したがいまして、全般的に見れば、その間の格差というのはなくなったというふうに思っております。 ただ具体的な問題については、一人一人見ませんとよくわかりませんけれども、そこで、そういうふうな年次別の格差でございますとか、そういう問題につきましては、たとえば四十八年、先生御存じのように文官の長期の方に四号アップの措置をいたしておりますし、それから昨年も七十歳以上の方に三百分の一、本年もまた八十歳以上の方に三百分の一の増額をいたしております。そういう点でいわゆる年次別格差の問題なり、あるいは老齢者に対する優遇なり、そういう問題については、かねがね関心を持っておるところでございますし、今回の御提案申し上げておるものでも、そういう問題について御討議をいただいておるところでございます。今後ともそういう趣旨にのっとりまして、十分検討をさせていただきたいと思っております。
○鬼木委員 だから、この老齢者優遇ということには、ことに八十歳以上にもうなっていらっしゃるのですから、こういう方々には特例の措置を講じていただきたいということを特に申し上げたい。 このお手紙をずっと私、拝見しましたが、この同文をやはりあなたのところに出してある。おたくの方としても、これを参考にして十分資料として検討いたします、御了承願いたい、こう言っていらっしゃるのだから、それに対しては、ただいいかげんに向こうが喜ぶような返事を出しておけじゃ困るんだから、局長おわかりでしょう、その点はひとつよろしくお願い申し上げたいと思います。 まだいろいろありますけれども、もう私の持ち時間が来ましたのでこれで御無礼したいと思います。いろいろ御無礼なことも申し上げましたが、どうぞ御了承願いまして、よろしくお願いを申し上げたいと思います。大変どうもありがとうございました。
○藤尾委員長 受田新吉君。
○受田委員 鬼木委員の質問に関連して、ちょっぴり質問をさしていただきます。 私がきのうお尋ねした問題、またいま鬼木議員が質問した問題、なるべく重複を避け、関連した面に触れていきますが、初めに非常に事態が急迫しておるストの問題等に関連して、公務員共闘の動き等にも関連する問題ですが、人事院勧告があった場合に、きょう大出委員に御答弁があったようですが、できれば、こそく手段でなく、この勧告の解決は、政府が法案として、勧告があってできれば一カ月以内に臨時国会が召集され、短期間の審査でこれが法律として成立するという本道を歩むのが私はいいと思うのです。長官、そうお考えですね。
○植木国務大臣 人事院勧告がございましたならば、完全に尊重をいたしまして、早期にこれを御審議いただくというのが、現在の給与制度のたてまえからいたしまして基本的な考え方であると承知いたしております。
○受田委員 したがって、この問題の解決に一番正常であって、かつ効果的な方法は、内払いとかいろいろな方法を取りやめて、国会の審査ですかっと片づけるのが一番いいとはお思いにならないかということです。
○植木国務大臣 いろいろな案を考えたわけでございますが、けさほど御説明を申し上げましたように、現在の制度のもとにおきまして、いまお話しございましたように、人事院勧告は政府と国会になされるものでございますから、国会の御審議によって決定せられるべきものであるというふうに私ども考えております。
○受田委員 したがって、その国会を勧告があるとできるだけ速やかに開くという慣行をつくる必要があるのです。そのためには、議員の何分の一の要求とかいうような形で解決したとしても、政府自身がこれを受けて立たなければいけないわけです。受けて立っていただいて、きわめて早期に臨時国会を開く、できれば一カ月以内というような慣行をつくると本当にいいと思うのですが、長官、そういうふうに政府の部内であっせんの努力をされる御意思がありますか。
○植木国務大臣 国会の召集につきましては、政府内部の問題でありますとともに、与野党間の問題でもございます。政府部内におきましては、私といたしましては、けさほども申し上げましたように、早期に国会の御審議が行われるようにというための努力をする決意でございます。
○受田委員 同時にもう一つ、週休二日制が人事院勧告ですでに二回ほど提示されておるわけですが、この問題も政府自身が前向きで積極的に取り組むという御意思はおありですね。
○植木国務大臣 御承知のとおり、四十七年度からすでに政府部内におきましても閣僚協議会あるいは連絡会議等をつくりまして、これを協議をしてまいっておるのでございます。また人事院におきましては、試行計画について各省間と話し合いが行われ、試行が行われるという段階まで来ているわけでございまして、人事院から勧告がございましたならば、私どもとしては、それを尊重してまいるという基本的な態度で臨んでおるのでございます。
○受田委員 恩給法に関係する質問に関連して残余の質問をいたしますが、私、きのう、きょうの論議を承っておりまして、ぜひ政府が踏み切っていただきたい基本的な問題があるのです。それは恩給受給者は、共済組合制度の適用者とは違って、大体古い時代に苦労をされて、そしていま鬼木議員も指摘されたように、退職金とか、もしくは諸手当というものがない時代に、私企業等にも関与できない非常に清潔な生活をしてこの恩給法の適用を受けている方々であります。それが共済組合制度の保険数字とは違った、退職時の俸給を基礎にして年金額が決まっておる関係上、いま特にわれわれが憂慮申し上げているのは、一例として、恩給受給者は十七年で百五十分の五十、共済組合の適用者は二十年で百分の四十と基礎の数字も違っておったりして、恩給納金等の支払いをしながら、その支払い額が少なかったというような理由で、その基礎的な金額が低いところに置かれているのでありますから、恩給法の適用から共済組合法の適用へ移行した人々を含めて、恩給法の部分についての配慮を、特に共済組合の適用を受ける者との比較において低位に置かれている問題を考えてあげる必要があると思う。 恩給法の適用を受けることと共済組合法の適用を受けることにおいて、非常な陥没が恩給法の適用を受ける方にあるのです。共済組合法の適用を受ける最近の退職者には、退職年金もたくさんあるし、諸手当もたくさん受けておるという、その恩給法の適用と共済組合法の適用との間における根源の相違に基づく低位の処遇に甘んじている恩給受給者というものを考えてあげなければならぬ。やがてこの方々は四、五十年したら大半が亡くなるという立場であるだけに、過去の人となる人々でありますだけに、特に配慮をしていかなければならぬ。 それで、本人が亡くなると今度奥さんに扶助料が出るのですが、その奥さんの扶助料も最低十万ばかりのところの人があるわけですね。老齢福祉年金をもらう方がいい。足らぬ分は差額支給するという制度はありますけれども、最低保障はすでに論議されておりますが、すでに他の委員からも指摘されたように、扶助料をもらう方々をもっと優遇する、これを現役に近いものへ近づける努力をする。 それから、傷痍軍人の場合でもきのう指摘をしまして、公務扶助料と同率に増加非公死の方々を適用されてはどうかとお尋ねしたら、理論的になかなかむずかしいということでございましたが、そうすると十割の公務扶助料の支給がむずかしければ、いまの七五%を九〇%にするという手もある。 それから、普通恩給を受けて、そして傷病年金の受給者であった方々が亡くなった場合は普通扶助料しかないが、それを五〇%を六〇%ないし七〇%にする。また普通恩給を受けない傷病年金の受給者に対しては、新しく普通扶助料に匹敵する程度の年金を支給するとか、こういう遺族に対する処遇というものを、できるだけ水準を高めて、生活保護法の適用を受ける人とか、あるいは老齢福祉年金の支給を受ける人とかと比べて、長期にわたる御苦労をされた公務執行者の家族を含めた優遇措置が要ると思うのです。私、その点において遺族に対する最低保障は、思い切った処遇をしていただきたいものだと思います。 いま私が指摘した点につきまして、恩給局長、全額公務扶助料にいかなくても、九割公務扶助料という制度もありますから、増加非公死の比率を公務扶助料の九割に引き上げる、あるいは八割五分に引き上げるとか、あるいは普通扶助料を一割、傷病年金受給者にはあるいは二割引き上げるとか、そして普通恩給を支給されない傷病年金の受給者には、その亡くなった場合に奥さんに普通恩給に近い新設した制度を設けるとか、そういう配慮をすれば理論的にも成り立つんじゃないでしょうか。
○菅野政府委員 いま種々御指摘がありまして、大部分はきのうお答えしたわけでございますけれども、一つは、非常に古くおやめになった方々の問題でございますが、これは特に恩給と共済の問題に関しては、制度の違いであるとか掛金の問題であるとかいろいろ問題がございます。そういうことでむずかしい問題がございますけれども、非常に古くおやめになったために、いろいろな意味で格差が出ておられる方々につきましては、これまでもいろいろなことをやりましたけれども、先ほども御説明いたしましたように、四号アップの問題あるいは特に共済との関係においては三百分の一を、昨年から七十歳以上の方々や妻子の方方、傷病者の方々にやっておりますし、それから八十歳以上の方々については、今年また措置をとったわけでございまして、老齢福祉を含めた古い方々のためにもそういう意味の努力を、これまでもやっておりますが、これからも続けたいと思います。 それから、遺族の方々でございますけれども、やはり遺族については、先生十分御承知のとおりに、たとえば若年の方であっても、遺族の方々については俸給表適用の上で優遇措置をとる、その他のことをやっております。 最後の増加非公死の問題あるいは普通恩給を持たない傷病年金の方々の遺族の問題等々につきましては、昨日もお答えしたとおりでございますけれども、いま、さらにまたいろいろな御指摘がございました。そういう点も、これらの方々が置かれる立場を十分考慮いたしまして、あらゆる角度から検討してみたいと思っております。
○受田委員 そして今度、現在の社会は男女同権です、戦前は男子優位であった、そういうところで一つの欠陥が起こっているのですが、恩給受給者が妻である場合、御主人は長く連れ添った奥さんの公務執行に協力してずいぶん苦労された。しかし奥さんの方が早く亡くなって、遺族が配偶者の御主人であった場合に、不具廃疾の夫にした扶助料が出ないのです。まともな、まともと言っては失礼ですが、普通の御主人には何もないわけなんですね。ところが、奥さんが学校へ勤務され、あるいは国立病院などに勤務されて、そのために御主人が御飯を炊くとかいろいろな手伝いをする場合もある。とにかくその御主人の方に男女同権の今日何もないというのは、これはおかしいので、依然として恩給法は男子優位の原則に立っておる、こういうことですが、これは御主人にも何か御苦労分を——妻が公務員であって御主人が何でもないといえども、公務を遂行される間に奥さんに大変協力されたんですよ。それが奥さんに先に死なれたら、これは男やもめで大変苦労が多いのですから、その御主人に扶助料を差し上げる。その額がたとえ半額であっても御主人に差し上げるというのは、男女同権の今日、麗しい美徳を養うことになると思うのですが、これはいかがでしょうか。
○菅野政府委員 この問題につきましては、当委員会においてもたびたび御議論があるところでございまして、さきに大臣からもお答えを申し上げておりますけれども、先生御存じの恩給審議会のときにもこれが問題になりまして、まあ問題点としては、亡くなった遺族の生活の場合に、わが国の家庭における一般的な状況はやはり少し違うのではないかというようなことがあったわけでございます。そしてそれを受けて四十六年の改正で一歩前進した道がとられておりますけれども、なお、いま先生御指摘のような差があることは事実でございまして、この問題は、あるいは恩給法の古さの一つじゃないかという気もいたしますので、御指摘の点については十分検討したいと思います。
○受田委員 今度は別の問題ですけれども、傷痍軍人御本人が、弾丸が当たって生殖器をなくした、それで傷痍軍人でありながら奥さんが来ない。これはかつて私がちょっと指摘したことがあるのですが、奥さんが来ない傷痍軍人、これは本当に不幸です。弾丸はどこへ当たるかわからぬわけです。そうした本当に不幸な立場に立った傷痍軍人の方に奥様が来られない。そういうときにはそのお母さんとか姉さんとかいう方に、家の方にめんどうを見ていただくわけですから、戦傷病者の妻に対する特別給付金支給法の対象に特別の枠をつくってあげる。そういうお母さんとかお姉さんとか妹さんとか、奥さんにかわる仕事をしてあげる人を、これは妻と書いてあるが、戦傷病者の妻に対する特別給付金支給法の中に特例として入れてあげる。これは世間では決していけないと言いません。みんな賛成しますよ。準母、準妻、妻に準ずる者として、これは恩給証書の支給原因にぴしっと傷病の根源がわかるのですから、そのために結婚できない方々をこの際ひとつ救ってあげる必要はないか。
○菅野政府委員 生殖器の機能が廃疾された方々の問題でございますけれども、先生が御指摘のとおり、そのために結婚できない方も多々おられるわけでございまして、そういう点では確かに問題があると思います。 そこで実は、今度の御審議をいただいております法案でございますけれども、従来のように公務員の扶養手当が上がったことに伴いまして増額をいたしておりますけれども、いまのような方、すなわち奥様がおられないでお母様がおられるというような方、扶養親族の方がおられるような方につきましては、一般的の上がりは年額一万二千円が一万八千円でございますけれども、そういう方方については一万二千円を特に四万二千円というふうにいたしまして、普通ですと五割のアップでございますが、これは三・五倍ぐらいのアップに思い切っていたしております。そういう点で、これは生殖器機能廃の方々だけではございませんけれども、同じような立場にあって、奥さんがおられないような方でその扶養家族がおられるような方につきましては、そういう措置をいたしております。
○受田委員 非常に少額の措置でございますが、厚生省の方は戦傷病者特援法を担当しておられるので、いま私が指摘しました戦傷病者の妻に対する給付金支給法を適用をされる厚生省として御答弁を願います。
○八木政府委員 戦傷病者の妻に対する特別給付金につきましては、戦没者の妻あるいは戦没者の父母に対します特別交付金ができましたのに引き続きまして、戦傷病者の妻というような立場で、戦傷病者と一緒に非常に御苦労されている戦傷病者の妻としての特殊な地位ということに着目いたしまして現在の給付金が支給されているわけでございますので、介護者という立場ではないわけでございます。したがいまして、遺族に対します給付金その他との均衡等から考えましても、妻以外に範囲を拡大するというのは非常にむずかしい問題ではないかというふうに思われるわけでございますが、明年、戦傷病者の妻の給付金が、昭和四十一年にできましてからちょうど十年を経過するわけでございます。来年は今後どうするかという問題を再検討する時期でございますので、その際に問題にして検討いたしたいと思いますけれども、妻という地位に非常に着目しているということを御了解賜りたいと思います。
○受田委員 それは妻は妻です。妻だけれども、妻と同じ役、介護者という意味よりも奥さんの役割りですよ。それはお姉さんが手伝いをされてもお母さんがやられても、奥さんの役をしておるのです。だから、何か特例を設けられることにだれも異議はないと思うのです。法律上の妻というものに例外をつくることに法律的に困難な事情があれば、何かの方法で政策的な見地でやっていただけばいいわけです。 同時に、せっかく局長おられるので、戦傷病者の妻に対する特別給付金支給法は、すでに戦没者に対しては支那事変以前にさかのぼる処遇がされておる、戦傷病者の妻に対しても、昭和十二年七月七日以後ということではなくして、それ以前にさかのぼって、むしろそれ以前の傷痍軍人の奥さんがずいぶん長い間苦労されたことを思うと、大東亜戦争よりももっともっと以前の傷痍軍人の奥さんの方が苦労が多いという意見もあるくらいでございますので、来年継続措置をされる際に、日支事変以前を包含されるような配慮をしてほしいと思うのです。
○八木政府委員 先生からただいま御指摘ございましたように、昨年の法律改正によりまして、第二回目の戦没者の妻あるいは父母に対します交付金が新たに開始されました際に、昨年の改正で満州事変にまで範囲を拡大したというような経緯もあるわけでございます。来年は先ほどもお答えを申し上げましたように、戦傷病者の妻の十年償還が終わるわけでございますので、来年の制度改正の際に、遺族につきましての措置がとられておるわけでございますから、先生御指摘の問題を含めまして検討させていただきたいと存じます。
○受田委員 非常に明快な御答弁でございます。御配慮を願いたい。 いま一つ、これは男女同権に関するまた一つの提案でございますが、これも私かつて提案して、まだ答えが出ていない質問の残りです。 女子の公務員は、戦前は男子の公務員に比較するとその給与が低かった。学校の先生でも師範学校出が五十円、女子師範学校出が四十円。二割程度低かったのです。男子の高等師範学校出及び女子の高等師範学校出においても、二割以上女子の方が低かったのです。そしてその昇給も低いのです。ずいぶん女性をなめたものだと思うのですが、女子の公務員というものは戦前非常に冷遇された。冷遇されたままで仮定俸給に格づけされたのです。しかしいまは、もう男女同一年齢同一賃金の原則になっておりますから、そこで戦前の公務員と比較すると、いまの人は非常に女子が優遇されておる。そこで、これの是正措置というものはどうですか。仮定俸給の格づけを、平均値でいいですから、当時の平均値を求めて女子を優遇する、この措置は技術上困難でございますかしら。
○菅野政府委員 ただいまの、たとえば戦前の女子公務員の給与の問題等でございますけれども、これは、そのときそのときにおけるいろいろな事情があったと思いますが、その当時の給与権者によって適正な格づけをされた給与でございまして、それが低い人もありますし、必ずしも男よりも低くない方もあるようでございます。平均的には先生の御指摘のようなことがあるのじゃないかと思いますけれども、それはその当時の給与の問題がそういう問題であるということが現在の恩給に響いていることは事実であります。しかし、それを恩給でいますぐ改正をすることは果たしてどうなのかということで、私たちは、問題点ということでこれからも勉強はさせていただきたいと思いますけれども、技術的な問題及び理屈の上の問題でもむずかしい問題をはらんでいるのじゃないか。 そこで、特に戦前の場合にはわりあいに低い方が多うございますので、最低保障額を最近非常に力を入れて改善をしておりますので、最低保障額のさらに改善ということで、その中で解決を求めていったらどうかというふうに私自身は一つの案としては持っております。
○受田委員 それは一つの案ですね。それを具体的に実行に移す御研究をいただきたいと思います。 最後に、私きのう最後に要望だけ申し上げて、そのままになった南方大陸諸地域における戦没者の遺骨収集、これに対して全面的な、短期間における成果を上げて英霊に安んじていただくようにと提案したわけですが、これについてお答えをいただかなかったわけです。これは厚生省で御答弁をいただけると思うのですが、私、遺骨収集については学生の収集団のスタート時代に、私みずからが関与してまいった問題でありますだけに、これには非常に関心を寄せているわけでございますが、風雨にさらされた御英霊の御遺骨に対して、速やかに祖国へ帰っていただくためには国費をどれだけ使ってもいい。去年も大出さんが、ちょうど小野田少尉が帰られるときにこの問題を提案しておられました。私も、これはもう毎年のごとく提案しておる問題でございますが、ことしは四億以上の予算も組んで相当力を入れておられることはわかります。けれども、なお力を強烈に入れていただきたい問題だと思うのです。 あわせてシナ大陸では、まだ遺骨収集の道が講ぜられていないのです。日中友好段階に来ているこの時点で、中国の遺骨収集に外交上の努力で道が開けないことはないと私は思うのです。この際、いま指摘した点について当局の御説明を願いたいと思います。
○八木政府委員 戦没者の遺骨収集の問題は、援護局といたしましても、最も重要な問題と考えておる次第でございまして、先生かねてから御理解賜っておる次第でございますが、終戦直後以来放置されておったわけでございますが、講和条約発効後第一回の遺骨収集を海外地域に、旧戦地に対します遺骨収集を実施いたしまして、その後、昭和二十七年から三十二年までを第一次、さらに四十年から四十五年くらいまでを第二次ということで実施したわけでございますけれども、決して十分な状態ではなかったわけでございます。 そこで、昭和四十七年に三年計画を立てまして、大規模な計画的な遺骨収集を実施することにいたしたわけでございます。従来は政府のみでやっておったわけでございますが、四十七年よりは民間団体、遺族の方、戦友の方、それから先生から御指摘ございました学生の方も御参加していただきまして大規模に実施しております。昨年が二億五千万円でございましたが、本昭和五十年につきましては、その最終年次でございますし、約倍近い四億七千万という予算を計上いたしまして、従来に比較しましてかなり大がかりな遺骨収集を実施する計画を進めておる次第でございます。 私ども、相手国のいろいろな事情もございますけれども、相手国が許します地域につきましては、可能な限りの収集を実施するということで、今回の遺骨収集によりましてかなりの成果が期待できるのではないかというふうに思います。しかし、時間の関係あるいは気候、風土の関係あるいは相手国の事情等でまだ残された地域もあろうと思いますので、今後ともさらに、この問題はゆるがせにできない問題でございますので、力を注いでまいりたいというふうに考えておる次第でございます。 本年の遺骨収集によりまして、いままでできませんでしたビルマ、インパール等も実施できましたので、残された地域としましては、先生から御指摘ございました中国本土の問題があるわけでございます。特に元の満州、現在の東北地区あるいは雲南等が残された問題であるわけでございますが、この問題につきましては、外務省を通じましても中国政府の方にいろいろ話は持ち出しておるわけでございますけれども、非常に不幸な戦争によりまして、中国大陸でも中国の方も多く亡くなられておるわけでございますので、やはり向こうの方の国民感情というようなものも考えていかなければならないわけでございますし、そういうような面を踏まえまして、今後ともこの問題の解決の前進を図ってまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
○受田委員 英霊の御遺骨収集とあわせて、収集された地域に慰霊碑の建設を私、毎回提案してきておるわけです。ようやくにして最近フィリピンその他三カ所に慰霊碑ができたことを承りました。非常にうれしいことですが、残された地域に、風雨にさらされた英霊のみたまに対しても、何らかの方法で現地の了承を得て慰霊碑を全面的に建設すること、同時に、遺族の代表団を、それぞれの地域に政府墓参団として派遣する措置をとる、これは国費で代表者をそれぞれの島、それぞれの地域へお送りして霊を慰めてあげること、これは大事なことだと思うのです。 いつかもここで言いましたが、私、昭和四十一年にいまの長谷川労働大臣と一緒に、モンゴルの政府墓参団で御遺族を連れて、あの荒野に眠られる英霊の墓をそれぞれお参りさしていただいた記憶がいまでも濃厚に残っております。そういう地域で霊を慰めることができたところはよいが、遺族がだれも来てくれない地域で永遠に眠っておられる方のことを思うと、胸が迫る。これに対して国費による政府墓参団というものを用意することができるか、慰霊碑の今後の建設計画、これについて、これは国務大臣の御答弁が必要とすれば、そうした英霊を総括的に御所管される意味から、国務大臣として植木先生の崇高な御意思を承りたいと思います。
○植木国務大臣 私は、昭和三十九年にアッツ島に慰霊団とともに遺骨収集に行ってまいりました。翌年は、四十年でございますが、グアム、サイパン、パラオ、テニアンに参りました。その後、特に南方諸地域につきましては、遺骨が散乱をいたしておりましたし、また同時に、その慰霊が行われていない事実がございましたので、厚生省にも十分連絡をいたしまして、財団法人南太平洋戦没者慰霊協会をつくりまして、私、理事長をいたしているのでございます。したがいまして、遺骨収集並びに慰霊碑の建立につきましては、私自身といたしましても、重大な関心を持って今日まで努力をしてまいりました。グアム島にも慰霊公園を建設した次第でございます。 ただいま承っております遺骨収集、墓参団の派遣、慰霊碑の建立につきましては、私は、全面的に賛同いたすものでございまして、今日までも努力をいたしてまいりましたが、政府といたしましても、今後これを大いに推進いたしますように関係各省庁と十分連絡をとってがんばってまいりたいと存じます。
○受田委員 非常に明快な御答弁ですね。その御熱意を実際に移していただくように閣僚のスクリューになっていただきたいと私、御要望、お願いをいたします。 最後に、大臣、きょうエリザベス二世陛下をお迎えに行かれたわけですが、私さっき下でテレビで拝見しておりました。あなたの顔を見た。私、これに関連というわけではないが、日本国憲法ができて来年の十一月三日でちょうど満三十周年記念です。先般は、現在の陛下の御在世五十年を記念して何かの行事をいたしたいという大臣の御答弁がありました、そういうふうに進めていきたいといま思っておると。憲法ができまして一年、二年、三年、四年、五年まで記念行事がございました。私そのスタート当時からよく知っております。今度、迎賓館になったあそこでも記念式典がありました。憲法の公布記念式典に私も出ました。 そういう意味で、憲法の公布された来年、あるいは施行された再来年の五月三日、いずれでも結構ですが、三十年という区切りは非常に大事な区切りですが、国民に憲法を大切にする国家として——たとえ反対勢力があってもいいですよ、それは大勢としての線でいけばいいのですから。閣僚の中にも憲法を改めたい方もおられるわけですが、すでに政府としては平和憲法擁護という立場を明確にわれわれに示していただいておるわけですから、そういう内閣の方針から言っても、憲法を祝福する三十年記念式典というものを、この際、一年、二年、三年、四年、五年がやられた以上は、ひとつこのあたりで、憲法を祝福をする記念式典というものを政府が御計画されても、これはしかるべきであって、憲法の記念日も国民の祝日にあるわけですから、公布された日でもいいし、施行された日でもいいし、その点を国務大臣として——憲法を担当する国務大臣はだれになっておるのですか、それとあわせて御答弁いただきたい。
○植木国務大臣 憲法を担当といいますのは、内閣全体が憲法を尊重しなければならない立場にあるわけでございますが、直接主管大臣となりますれば、法務大臣であろうかと思うのでございます。この点につきましては、私、ちょっといまのところ明確なお答えをすることはできません。 なお、憲法制定を記念して式典をやるべしとの御意見は貴重な御意見でございますので、ひとつ誠意を持って関係省庁と協議をし、検討さしていただきたいと思います。
○受田委員 おしまいですが、憲法記念式をやるとすれば、担当大臣はだれになるわけですか。総務長官じゃないのですか。
○植木国務大臣 ただいま即答しかねますが、内閣になろうかと存じます。
○受田委員 それで結構です。
○藤尾委員長 これにて本案に対する質疑は終了いたしました。 —————————————
○藤尾委員長 これより討論に入ります。 討論の申し出がありますので、これを許します。中路雅弘君。
○中路委員 一言、討論に参加さしていただきたいと思います。 恩給法の改正については、従来、私たちの党は、この改正案の内容が、職業軍人の優遇など、旧将校と兵との差の拡大等がありまして、特に兵等の赤紙召集者への改善措置を要求してまいりました。これに対する批判的な態度を棄権ということで表明してまいりましたが、今回、この恩給法改正案について賛成をしたいと思います。 公務員及びその遺族に対して、年金または一時金によって、その老後の生活を保障するものでありますが、今回も公務員の給与の改善に伴う引き上げが行われ、普通恩給等の最低保障の改善や扶養加給の増額などが行われております。一律アップのために上厚下薄が依然として残されている、拡大するという多くの不十分さを持っていますけれども、恩給受給者にとって、老後の生活の支えとしての恩給の引き上げは非常に切実な要求でもあり、また、大将、中将等の高級将校はわずかになっておりますし、圧倒的な多数の兵、下士官に対象を広げて金額の引き上げになっていく問題、さらに多数の文官の恩給改善の実利を考えまして、今回この恩給法の改正について、私たちは、賛成の態度をとりたいと思いますので、あえて意見を述べて討論を終わりたいと思います。
○藤尾委員長 これにて討論は終局いたしました。 —————————————
○藤尾委員長 これより採決に入ります。 恩給法等の一部を改正する法律案について採決いたします。 本案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○藤尾委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 —————————————
○藤尾委員長 ただいま議決いたしました恩給法等の一部を改正する法律案に対し、加藤陽三君外四名より、自由民主党、日本社会党、日本共産党・革新共同、公明党及び民社党の各派共同をもって附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 提出者より趣旨の説明を求めます。加藤陽三君。
○加藤(陽)委員 ただいま議題となりました自由民主党、日本社会党、日本共産党・革新共同、公明党及び民社党の各派共同提案に係る恩給法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議案につきまして、提案者を代表してその趣旨を御説明申し上げます。 まず、案文を朗読いたします。 恩給法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、次の事項について速やかに検討の上善処すべきである。 一 恩給法第二条ノ二については国家公務員の給与にスライドするようその制度化を図り、一律アップ方式については公務員の給与改善の上薄下厚の傾向を考慮するとともに、退職年次による恩給格差の是正措置を講ずること。 一 恩給の改定時期については、年度当初からの実施を目途とすること。 一 旧軍人と一般文官との間の仮定俸給年額の格付是正を行うとともに、加算年の金額計算への算入及び加算減算率について改善を図ること。 一 恩給の最低保障額については最近の社会経済事情を考慮して、その引上げを行うとともに、短期在職者の最低保障額についても改善を図ること。 一 扶助料の給付水準の改善について考慮すること。 一 恩給担保貸付額の引上げを図ること。 右決議する。 本案の趣旨につきましては、先般来の当委員会における質疑を通じてすでに明らかになっておることと存じます。 よろしく御賛成くださいますようお願い申し上げます。
○藤尾委員長 本動議について採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○藤尾委員長 起立総員。よって、本案に対して附帯決議を付することに決しました。 この際、植木総務長官より発言を求められておりますので、これを許します。植木総務長官。
○植木国務大臣 ただいま御決議になりました附帯決議につきましては、御趣旨を尊重してその実現について最善の努力をしてまいります。 —————————————
○藤尾委員長 なお、ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○藤尾委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○藤尾委員長 次回は、明八日木曜日、午前十時理事会、十時三十分より委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後五時十九分散会