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75回国会衆議院1975/02/27

逓信委員会 第6号

発言数
99
登壇者
11
会派数
3
開催日
1975/02/27

会議録

地崎宇三郎自由民主党

○地崎委員長 これより会議を開きます。  放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件の審査を進めます。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。田中昭二君。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 昨日に引き続きましてNHKの幹部の皆さんおいでいただきまして大変御苦労さまでございます。  まずNHK会長さんにお伺いいたしますが、協会の経営の基盤ということにつきましてお伺いいたしたい。  五十年度の予算を見てみますと、受信料の収入の伸びは大体四・一%というような状態で、頭打ちの傾向があるといわれておりますし、そういう状況もわかりますが、片や支出の方は大変な伸びで、また激しいインフレの影響を受けました中で大体一七%程度。もう抑えようがないような状態ではないか。このままでは経営が行き詰まるのは火を見るよりも明らかでありますし、そのために番組の内容にいろいろな問題が出てきたり、また批判があるというようなこともありますけれども、協会の文化の向上に果たしてきました役割りは大変大きいものがあると思います。それなりに評価せねばならないわけでございますが、技術水準や番組の内容から見て世界に誇るNHKの経営基盤が不安定になっては国民的な損失になるとも考えられます。この点、NHKの経営責任を負う会長として、経営基盤の安定にどのような考えを持っておられますか。また、この基盤安定のためにはある程度長期のビジョンを持たなければならないかと思います。経営の見通しを国民の前に明らかにしていくべきではないかと思いますが、いかがでございますか。

小野吉郎日本放送協会会長

○小野参考人 ただいま御指摘のとおり昭和五十年度の予算を見ますと、収入の伸びははなはだしい頭打ちでございまして、どう努力をいたしましても四・一%しか伸びがございません。それに対しまして支出の伸びは、近来の例から見ますとかなり大幅な伸びのように見えますけれども、これは現下の物価の上昇の関係、そういった関係等から見まして、一例を番組の制作費にとりましても昭和四十八年度がわずかに二・二%でございます。また四十九年度に見ましても、抑えに抑えてまいったせいもございますが、三・四%しか伸びておりません。こういったインフレのさなかにありまして、これでは番組制作の関係にも非常な窮屈を感じます。その中には出演者に対する謝礼等もあるわけでございますが、いろいろこの点についても民放さん等と比べてはなはだしく酷ではないか、こういう御指摘も多々受けております。そういうような状態をここしばらく経営の安定化のために続けてまいりましたが、そういった面に対する多少の改善もいたさなければなりませんし、またあわせて、こういった番組制作コストの上昇に伴いまして一六・八%あたりの増加は、これは必要やむを得ない、こう判断をいたして編成をいたしたわけでございます。総体で申しますと、収入の伸びに対しまして支出の伸びは近来から申しますとかなり高うございます。昭和四十九年度、あのインフレのさなかにおきましても、これはその当初にはそういったことは予見できなかったわけでございますけれども、支出の伸びとして、これは特別支出を除いた経常支出だけの伸びで申しますとわずか九%の増にとどまっております。その前年は七・五%といったようにかなり低く支出を抑え抑えて、その点は合理化の努力によって耐えていこうと、こういう状態を続けたわけでございますけれども、現在の状況で見ますと、そのインフレの余波と申しますか、そういった面で経費の増高を来さざるを得ません。そういうことでそういう結果になったわけでございますが、こういうことから将来を見通しますと、経営はなかなか楽でございません。また、安易に値上げを考えるべきでもございませんので、経営基盤の強化を図ります上からは、どうしてもコンパクトな効率の高い運営を目指してまいらなければなりません。と同時に、一方には放送が社会的に持つ使命というものも逐年上がってまいるわけでございますので、この使命をおろそかにいたすわけにもまいりませんので、われわれとしては最大の努力をし、むだのない、効率の高い経営を志向しつつも、必要やむを得ない場合においては、ある程度の料金面についての負担の面で御協力を願わなければならない。このように将来を見通しておるわけでございまして、昨日も、そういった五十年度の単年予算だけでなしに、先の見通しを立てた上でこれを位置づけなければなりません、そのとおりでございますけれども、何しろ経済変動の激しいさなかでございますので、いろいろな指標を的確に把握することが非常に困難でございます。そういった面から中期あるいは長期の見通しは、この予算の御承認を受けました後で、これは必ずつくってまいりたいと思いますし、その中で合理化し得るものは極力合理化し、またどうしてもいけない面についてはできるだけ最善の努力を加えていく、こういうようにお答え申し上げたわけでございますけれども、要は、やはりわれわれの姿勢としては、むだのない経営を志向しつつ、受信者の方々にできるだけ迷惑の少ない範囲における財政安定化を図っていかざるを得ない、かように考えておる次第でございます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 協会の重大な問題について、昨日から同じような御答弁をいただいておるかとも思いますけれども、いまのお話で私なりに理解しますと、この厳しい状態の中で、収入は大変伸びを見込めない、だけれども、支出の方はどうしようもない、そういう中で協会の重大な使命を考えるならば、というような御発言。ということは、いままでにない協会のピンチに来ておるのではないか。それと同時に、ちょっと会長も触れられましたが、こういうことであるならば視聴者にまた負担をというようなお話もございましたけれども、そういう厳しい情勢を私も理解しないではないんですが、こういう協会の立場の経営基盤の不安定という重大な問題でございますから、郵政大臣から、いまの会長の御発言に対して、今後の郵政省の監督的立場から、また国民に対する重大な使命を果たさせる協会の立場をどのように御理解なさっておりますか、簡単でようございますからお願いします。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 お答えいたします。  NHKの昭和五十年度の収支予算、事業計画等によりますと、事業収支において二百億円を超す赤字を生じておりますが、これは受信契約、特にカラー契約の伸び悩みによりまして受信料収入が頭打ちとなっていることに対して、支出の面におきましては最近の物価上昇並びに人件費の増大によりまして支出が増加いたしておりますために、やむを得ないものであり、また事業の実施に当たって苦しい経営状態の中で放送の難視聴解消に努めるなど、公共放送としての使命を果たしているものと認められますので、昭和五十年度収支予算等は全体としておおむね適当であると判断し、この旨、意見を付したものであります。  なお、五十年度の事業の運営に当たって留意すべき事項といたしましては、赤字減少に極力努力すべきである旨、及びテレビジョン放送の難視聴解消について格段の努力をすべきである旨を付記するとともに、協会を取り巻く経営環境がきわめて厳しいことにかんがみ、NHKは将来の経営の健全化を図るため合理化を促進する等、今後さらに検討を行うよう要望した次第であります。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 いまの大臣の御答弁は私はきのうからもう三回、四回ぐらい聞いておりまして、同じ内容のものみたいで、はなはだまだ不満でございます。というのは、協会の経営基盤を脅かすような現状と将来があるわけでしょう。ですから、現状についてはいま大臣がおっしゃったように、いままでにない史上最大の赤字を抱えておる、その収支についてはやむを得ないが、そういう段階でこれこれをしなさい、それでおおむね適当でありますという言葉は昨日からもう大体四回、私はお聞きしておるのです。ですから、この点では大体不満でございますが、こればかりにかかっておりますと時間がございませんから、時間のある程度の制約がございますから、また時間があれば後ほどいたすことにいたしまして、次に移ります。  私、この受信料の問題につきましては、ただただこの受信料の収入が頭打ちになっておるということだけでは理解できない、納得できない面もあります。というのは、一昨年あたりから、非世帯の受信料の徴収については、検査院の指摘もあって、その後努力はされたとは思いますが、まだまだこの非世帯の受信料の収入については明らかになってない面が多々あろうかと思います。そこで経営安定のための財源を確保せねばならないという重大な局面でございますから、一般世帯に対しますNHKの増収努力はある程度認められますが、非世帯については、昨年並びに一昨年において大変ここでいろいろ議論を重ねました。努力の足りない点も指摘いたしました。この点どのような徴収努力を払ってきておられますか。また、現在の事業所数並びにその事業所に、船舶も含めて、非世帯の受信料として徴収しておる数と、私が一昨年でございましたか四十八年に指摘しました段階から、どういうふうにその指摘を生かして徴収努力をなされたものか、お聞かせを願いたいと思います。

小野吉郎日本放送協会会長

○小野参考人 ただいま御指摘の数字的経過につきましては、担当理事から御答弁を申し上げますが、まず私から冒頭に。  特に、ここ数年間、非常な御叱正、御激励を賜りましたその関係で、結果的に申しますと、当時非世帯の関係の把握はきわめて不十分でございましたそれが、その後における御叱正、それにこたえるための努力をいたしました結果、後刻担当理事から説明を申し上げますけれども、今日では、おおよそ私どもがテレビを設置しておる事業所等と見られるそれにつきましては、約八〇%までは把握可能になったというような状況でございます。先ほどの御質問に対する御答弁の中に、私が、この難局を切り抜けるための一つの方法として  難局を切り抜ける方法だけではございません、NHKが常に心がけなければならないことでございますけれども、受信料が頭打ちだ、これだけで楽観は許しません。やはり負担の公平を期します上から申しましても、まず収入の面で最大の努力をして最大の効果を上げるような配意をいたさなければならないことは当然でございまして、そのようなことは今後大いに努力をしてまいるつもりでございます。

川原正人日本放送協会理事

○川原参考人 先ほど御指摘の、主に数字的な面について御説明申し上げます。  経過的に申し上げますと、委員からの御指摘を一番受けました四十七年度のときの非世帯の問題でございますが、当時私ども、四十一万という契約を四十七年度末に持ったわけでございますけれども、これに対してきびしい御指摘があり、翌年度、四十八年度一応予算の段階では三万の増加で四十四万という目標を立てたのでございますが、非常に厳しい御指摘がございまして、確かに御指摘のとおりでございますので、私どもも徹底的に動員できる手だてとか職員も含めまして動員いたしまして、この四十八年度四十四万の予算上の計画に対しまして、最終的に五十万の契約に持ってまいりました。これは前年度に比べて九万の増加でございました。当初予算では三万の増加しか正直見込まなかったのですが、九万まで参りました。大変ありがたかったわけでございます。さらに今年度、これは現在まだ一ヵ月ございます。いま最後の努力をしております。これも昨年度のこの席でいろいろ御指摘いただきました。予算では四十八年度末の五十万に対して五万の増加、五十五万という目標を立てまして始めたわけですが、これも少し少ないではないかという御指摘がございまして、なおこれも昨年来、管理職も実は延べ数百名を投入いたしまして、主な法人等に当たりまして、実は沖繩にも数名の管理職を約二週間派遣いたしまして、そして主に旅館等の対策を講じまして、その結果、いまの見込みでは、五十五万の予算上の計画に対しまして五十七万まではいくであろうと、五万の増加に対して七万は間違いなくとれるというふうになってきております。さらに、いま御審議いただいています五十年度予算では、いま私どもが推定いたしますテレビの設置台数と申しますか、事業所で申しますと、これは全国で統計では五百数十万の事業所があるわけでございますけれども、これはいろいろ数年来申し上げておりますとおり、とても全部が対象にならないと思いますので、対象の事業所数としては、私ども三十七万ぐらい、受信機設置台数としては七十九万ぐらいを一応推定数字として持っておりますけれども、それに対しまして、何とかして六十三万台までの契約には持っていきたいというふうに考えております。そうすれば先ほど会長が申し上げました八〇%ぐらいの捕捉率になり得るのではないかと、かように考えておるわけでございます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 会長、大体内容はいまお聞きになったように、私が指摘しましたときに基礎になりましたいわゆる非世帯の対象といいますか、あるだろうと思われる数が大体五十八万でございます。あのとき。それが同じだとして、いまおっしゃったように、四十八年度では三万しかふやさなかったのが実際は九万もふえたというのですね。四十九年度は、同じく五万しか見てなかったけれども、現状でも大体七万。結局、四十八年度では協会の見込みよりも六万、前年度から比べれば九万、四十九年度は、協会の見込み増の目標は五万でしたけれども七万、五十年度はまたそれに対して大体六万の増だと、一割以上ですね、年度によっては二割。これも、あくまでもいまの設置されているだろうという対象を限定してやれば、いま言うたような八〇%、九〇%になりますけれども、この対象自体が約六十万が八十万になろうとしておりますね。対象が百万になれば、これはまたパーセントはぐっと減る。だから先ほどから私は、頭打ちというのはおかしいじゃないか、こういうことを申し上げたわけです。これに対する郵政省の考え方を聞きたい。だから、さっき何を監督するかということを私は言うたでしょう。監督というよりも、援助しなければいけないですよ、協会を。後で聞きますから、整理しておってください。  もう少し数字的なことでお尋ねしますが、受信契約の数について伺いたいと思います。四十三年から、カラーじゃなくて普通契約の年度内の減、それからカラー契約の年度内の増、これは千単位で結構でございます。そして、その普通の減に対するカラーの増の割合、各年度決算ベースで、数字だけお答え願いたいと思います。

川原正人日本放送協会理事

○川原参考人 最初に数字を、絶対数から申し上げます。これは各年度別に申し上げます。  まず、四十三年度、普通契約の減少が七十六万でございます。それに対しましてカラーの増加が百六十九万。それから四十四年度……。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 これの、対比は後で言われますか。

川原正人日本放送協会理事

○川原参考人 パーセントでございますか——その差額のパーセントはちょっと計算してなかったので、後で出します。じゃ、資料は後で出します。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 それじゃ、いま対比が出てないようですから、対比を出してもらってから後でもう一遍御質問いたします。  これは申し上げておきますが、私たち素人でございますからよくわかりませんが、大体テレビの保有状況というものを常識的に考えますと、普通の白黒を持っておった人が減ということは、全然見なくなるか、それともカラーテレビにかえるか、こういうものしかいまの数字には出てこないんだろうと思うのです。そうしますと、常識的には、白黒を持った人がカラーに持ちかえているだろうと、私はこういう感じがあるわけです、全部とは申しませんけれども。そういうことをお聞きしたかったわけでございますが、数字をもってまたお尋ねをすることにしまして、こういう面でも捕捉率の問題では大変問題があるわけでございまして、次の質問ができませんから次に移ります。  次は、大臣は先ほど私の質問しなかったことでも意見書についてお述べになりましたけれども、仕方がありません。また繰り返して変わった面からお尋ねしてみたいと思います。  郵政大臣の意見書を見てみますと、私、四十二年からずっと見てみました。その前見てみればなおはっきりするのですが、大体結論的なお言葉、いつもここで問題になるのは、五十年度の予算に対しても「おおむね適当」。これはお役所ですから、こういうおおむね適当と言えば、どっちにもつかない言葉を使っていいようなものでございますけれども、これも常識というのがありますよ。大臣、もう書類を見ないでいいですから、感じで言ってください。そういう当局のつくった作文を読んでは答弁になりませんから。それはそれでいいんです、先ほど聞きましたから。いいですか、仮におおむね適当という表現をするとするならば、その年は大体四十二年から見ましても収支ゼロ、収入と支出が相償っているというようなときにつけてあるようですね。ただ四十七年だけが約八億二千万の赤字を出した。このときはさすがに、大臣はどなただったか知りませんが、結論が、やむを得ないがという表現になっておるのです。四十七年は赤字のため、やむを得ないがとなっておる。そうしますと、感じとして、昭和五十年も同じく史上最大の二百十五億の赤字予算を協会は組んでおるわけでしょう。であれば、役人さんのそのままの表現をするとしてみても、やむを得ないが、かまたは大変やむを得ないが、というふうになるべきが妥当ではないかと思いますが、大臣いかがですか。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 「おおむね適当」といたしましたのは、五十年度予算において赤字を計上しておりますことは、諸般の事情から見てやむを得ないものと認められ、また事業の運営に当たっては、苦しい経営状態の中で難視聴解消に努めるなど、公共放送としての使命を果たしでいると認められるからであります。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 それは私もそれなりに理解しているつもりですよ。だからいま例を申し上げたじゃないですか。それじゃお役所は——お役所というか、大臣のいまの御意見ですから、大臣はお役所の御意見を聞きながらそういう結論を出されたわけでしょうが、そうしますと首尾一貫しないんじゃないですか。赤字のときも相償うときも、おおむね適当とかやむを得ないとか——それじゃそれは適当にやっていいんですか。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 お答えいたします。  ただいまの大臣の意見につきましては、私たち事務当局の方でいろいろ検討いたしまして、そして大臣にいろいろ御意見をお述べしたわけでございます。その結果、大臣も御了解いただいて、おおむね適当という表現になったわけでございます。事務当局の考えといたしまして、先ほど大臣からもお話がございましたように、五十年度ににおきましては、カラーの伸び悩み、これは当然先ほどNHKの方からも説明がございましたように、伸び悩みが来ているということと、また物価高騰によりまして支出面が非常に大きくなってきている、こういうようなこともいろいろ検討いたしまして、NHKの予算を検討いたしまして、そうして大臣もおっしゃいましたように、なかなかむずかしいというような面もございましたが、ただ、私たち計画内容を分析いたしてみますと、やはりNHKはNHKの使命といたしまして、公共放送を徹底させるというような、こと、さらに難視聴解消を行う、こういうふうな協会の使命に徹して、その必要最小限ということで今度の計画をつくってきておりましたので、私たち適当というような言葉をもちまして大臣に御説明を申し上げたわけでございます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 それは説明になりません。おおむね適当が、本当におおむね適当ということで協会の予算をあなたたちが認めるならば、首尾一貫してください。赤字のときはやむを得ないと言ってみたり、同じく赤字のときは適当と言ってみたり、収支相償っているときも適当と言ってみたり、首尾一貫しないじゃないですか。もう同じ答弁は要りません。先ほどから、NHKの大変な財政的な問題になっておるから、受信料の収納についても、協会自体が自分の目標より以上の受信料の収納に努力したじゃないですか。じゃ、ことしの受信料の収入が、あなたが、お役所が認められるようにおおむね適当で、そのとおりの予算以上の努力を協会がした場合にはどうなります。収支面では違ってきますよ。そういうことも配慮するならば、そんな答弁だけでは私は納得できません。だけれども、ここで議論しておっても始まりませんし、次に大事な問題がございますから移っていきます。  次は、放送番組関係についてでございますが、五十年度予算では放送関係にどのくらいの予算を組んでおられますか。総額に対する国内放送費の占める割合だけおっしゃっていただきたい。

山本博日本放送協会理事

○山本参考人 事業支出全体に対しまして、放送番組関係の費用は、パーセントにしまして五三・五%、金額にいたしまして八百十六億ほどでございます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 この国内放送費でございますが、国内放送費の四十九年度の予算に対しては前年対比が約三%、五十年度は二八・八%というように伸んでおるようでございますが、これはたまたま全体の支出の伸びと同じようなパーセンテージでございますが、その辺の兼ね合いと、それからどうして国内放送をそういうふうに伸ばされたのか、御説明願いたいと思います。

山本博日本放送協会理事

○山本参考人 ただいま御指摘がございましたように、四十九年度は前年度対比国内放送費の伸びが三・三%でございました。ただ四十九年度の三・三%という数字は、実質的には四十八年度に行いました一回限りのいろいろな国内放送費の中に含まれる行事がございますので、それがなくなりましたために、比較においては三・三でございますが、実質は約七%に近い増でございました。五十年度は、ただいまお話がございましたように番組関係だけで一六・九、技術関係を入れまして一八・二でございます。これは物価の値上がりの影響が実は番組関係に一番大きくかかってまいりまして、したがいまして、五十年度のパーセントが相当高く上がっておるように見えますけれども、先ほど申し上げました放送費全体の事業支出に占める割合は、先ほど申し上げました前年度の約七%増の数字を計算いたしますと、ほぼ両方とも五〇%、全体に占める比率は約五〇%、そう変わってはおりません。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 私は伸んだ中の内容、番組の中のどういうもので伸んでおりますかということをお尋ねしたわけでございます。いまでは数字的なことだけになりましたが、私は、もう一遍確認しておきますが、いまおっしゃったものからいけば、四十九年度の国内放送費は、大体予算よりも少し多くなって、四十八年度決算対比でいけば七%ぐらい伸びになっているということですね。そうしますと、予算の面で三%が一六%も伸んだと言って胸張っておるようですけれども、この数字がずっと減りますね。仮に七%決算面で伸ぶとしますと、二八%じゃなくて九%ぐらいしか伸ばない。そうしますと、いまの物価の上昇とか——それは五十年度が伸べばまた別ですよ。五十年度の予算よりもずっと質の向上を図ってもらってよけい伸べばまた別ですけれども、いま予算を審議しているわけでございますから、そうしますと、余り大した目ぼしい国内放送費に対する期待は持てないということでございますね。いかがでしょうか。

山本博日本放送協会理事

○山本参考人 ただいまお話がございました九%云々というのは、恐らく実際にやってみました最終の決算の数字がどうなるかという問題と思います。それで金額にいたしますと、先ほど申し上げましたように全事業支出のうちの約半分でございますが、番組制作だけ、技術関係を除きますと、構成比にしますと三二%ばかりになります。純ネットで人件費を除きますと、番組関係に五十年度の予算で上積みをいたしました金額は三百四十四億でございまして、これは約一七%。ですから予算全体にいたしますと約一七%の増、人件費を除きましても約一七%の増でございます。この三百四十四億というのはNHKの番組制作というところにほとんどその重要な使命がかかっておりますので、予算を配分いたします過程におきまして、私たちといたしましてはほかの部分に比べまして、営業関係はこれも一つの柱でございますが、予算関係におきましては番組関係にも相当な比重を見て、国民に見ていただく番組の質というものはそれなりの充実をさせたいということで見たわけでございます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 いまの数字は間違いがあっては困りますから、いま三百四十数億とおっしゃったのは、それは国内放送費の予算か決算か知りませんが、いつのものですか。

山本博日本放送協会理事

○山本参考人 私が申し上げましたのは、これは科目別で比較をいたしました表の数字を申し上げたわけでございますが、国内放送費の中の番組関係で、技術関係を除いた数字でございます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 支出の中の国内放送費というのは五十年度は幾らですか。

山本博日本放送協会理事

○山本参考人 科目別でいま申し上げましたけれども、事業運営費の中で国内放送費は五百七十三億八千万、一八・二%増でございます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 私が持っております数字では三百七十三億というふうになっておりますが、これはちょっと違うようですから後でまたあれすることにしまして、どうも五百何十億じゃ大き過ぎるようですね。  そうしますと、一応この数字の問題は後で詰めるとしまして、これらの予算で新しい番組というのはどういうものをお考えになっておられるのですか。また娯楽、スポーツ、報道、そういう分類にしますと、どういう割合になりますか、お答え願いたいと思います。

坂本朝一日本放送協会専務理事

○坂本参考人 来年度の編集の基本計画の中で、特に来年度は聴視者との結びつきを強めたいということが一点。それから物価問題であるとか、環境問題であるとか、あるいは来年度は統一地方選挙などもございますので、そういう政治情勢の問題を重点的に取り扱いたい。もろもろの計画を立てまして、まず総合テレビジョンでは、いま申し上げました意味合いの報道番組の一つの充実という形で、土曜の夜にニュースセンターリポートというような番組を新設したい。それから聴視者との結びつきを強めるという意味合いの聴視者参加番組の形を、いままでのように聴視者の方に御意見を聞いたりあるいは御出演願ったりというような形をもう少し強めて、番組の制作の中にも御参加いただく。先輩でありますBBCがオープンドアというような形で試みました番組を一つの手本としてやりたい。その他、子供向け番組、幼児向け番組等におきましても刷新をしたいというふうに考えております。それから音声放送では、たまたま放送センターの方に毎日七千人からの見学者がお見えになりますので、そういう方々にも御理解いただくという意味合いで、例の見学者コースに簡単なスタジオ施設を設けまして、そこでいろいろリクエストをいただいて音楽をかけるとかあるいは歌うとか、そんなような結びつきの番組も考えたい、そう思っておる次第でございます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 大型ドラマの「元禄太平記」がいま行われておりますが、この番組の単価は、この説明資料によりますと、制作直接経費五百十八万、こういうふうになっております。この「元禄太平記」、いろんな評判があると思いますが、世俗的でおもしろいというような面もあるようでございますが、一方ではこの不況のときに、この節約ムードのときに、この資源を大事にしなければならないときに、ちょっと豪華過ぎるじゃないか、協会は金がたくさんあるんじゃなかろうかということは言いませんけれども、それに関連したような批判があるようでございますが、このような批判に対してどのように受けとめておられますか。

坂本朝一日本放送協会専務理事

○坂本参考人 確かに先生御指摘のような批判が一部にございますのは私どもも承知しておるわけでございますけれども、たまたま前作の「勝海舟」というのが幕末物でございまして、比較的画面づくり等がじみでございましたのに、今度の「元禄太平記」が元禄という時代を反映するために江戸城の大奥などがテーマになりまして、きらびやかな奥女中などが登場いたしますので、そういう点でややはで過ぎると申しますか、豪華では、ないかというような御批判があろうかと思いますけれども、番組そのものは大変喜ばれておるというふうに私どもは確信を持っておる次第で、実際にあれらの衣装等が別にNHKが新調して購入するというような性質のものではございませんで、美術センターを通じて借りておりますので、それらの点につきましては御批判を受けるような形での高額な借用料を払うというようなことをいたしませんで努力しておる次第でございます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 やはり当局からの説明もそのとおりだと思いますが、そうしますとやはり視聴者は、国民は、どういう費用でどういうふうにつくられておるかということがわからないから、そういう批判になるということも考えられるのじゃないでしょうか。  そこで私も、いまお話がありました去年の「勝海舟」の費用はそれじゃどのくらいかかったかと思って見てみましたところが、大体四百六十万ぐらいというふうに書いてありますね。この物価高騰の折ですから、一割程度いろいろな材料費でも高くなるからそのくらい高くなっているのじゃなかろうかというようなことと、細かいことはわかりませんけれども、その反面、「大相撲」の制作単価が出ておりますね。これは二〇%近い、まあ二〇%にはなりませんけれども、どっちかというと一七、八%ぐらいの伸びになっておる。それから「七〇年代われらの世界」という、大変私も興味を持って見ておりますが、これは四十九年度と余り変わらないような費用になっております。たまたま一緒の制作単価になっております。そうしますと、これは大変な経費の要るときに去年と同じ制作費でつくられるとすれば、あれ、内容が悪くなるのかなというような逆な感じが出てきますね。ですからこういうことをやはり視聴者にも、はっきりしないためにそういう批判があるとするならば、「七〇年代われらの世界」がこの物価高騰の折にもかかわらず同じ制作単価でつくられなければならないということについては、何らかの方法で、そういう批判にこたえるためにも、公表と言いますとあれですが、そういう機会がありましたならばPRすべきではなかろうか、こういう感じがしてなりません。  いろいろ申し上げましたが、こういうことが一つの番組編成の中で、どうも協会の方にはそういうふうに——これがいわゆる普通の企業、商品であれば、仕入れ原価がありまして、その仕入れ原価にマージンをつけて売る、こういう利益採算のルールがあるわけですけれども、放送の場合には思い切って詰めて、そしてそれ以上のものが放送できる、そういう面があるならば、経営の近代化とかいろいろ何とか説明書にも出ておりますけれども、人件費の問題、いろいろな問題で三十九年以来経営の合理化をしてきた、こういう面があって、こういういわゆる番組の内容について安上がりなそれで内容もよくなるものがあるならば、私はもう少し検討することが必要ではなかろうか。これは悪い言い方かもしれませんが、協会は優雅な商法をなさっておる。税金も納めぬでいい。人員もたくさんいらっしゃる。経営委員会等もございますが、きのうも経営委員会の問題が指摘されておりますけれども、まあぬくぬくと経営ができるんじゃなかろうか。これはちょっと厳しい言い方かもしれませんけれども、そういうことも考えられるわけですね。そうしますと、こういう経営基盤の不安定という時期を迎えて、もう少し検討いただくのが本当ではなかろうかと思いますが、いかがでしょうか。

小野吉郎日本放送協会会長

○小野参考人 お説ごもっともでございまして、私どもが最も意を用いなければならない点だと思います。できるだけこういった面につきましては、予算審議のせっかくのいい機会でございますので、厳しくおっしゃっていただくことが非常にありがたいことでございます。私どもはそれを謙虚に受けとめております。また世間からもいろいろと非常に厳しい御批判もございます。その中にはいわゆる真をついたものもありますし、そうでないものもあります。そういう面については、先ほどの番組の制作コスト等につきましても、世間では一体どうなっているんだろうか、こういうわからないところからいろいろな疑惑も出てくるわけでございますので、いろいろな機会をとらえましてできるだけ真相を知っていただくような方法を講じてまいりたいと思いますけれども、要は、ただいま仰せのごとく、非常にいい番組でわりに安い経費でいけるものがあれば、そういうものをNHKは指向すべきではないか、特に経営の非常に難局に立った際にはそういうことを心がけるべきではないかと申されますお説、まことにごもっともでございます。私どもそういうことを念願としてまいりたいと思います。ただいまの「元禄太平記」にいたしましても、非常に好評を受けておる面もあるかと思えば、いまこの時代にああいった豪華なものをやらぬでもいいではないか。これも制作のコストの内容等が十分周知されておらない面にもよるでありましょうし、またそうでない面もあろうかと思いますけれども、NHKも非常に難局に際会をいたしておりますけれども、日本の国全体が非常に困難な状態に入っておりまして、非常に暗い状態ではないかと思いますので、いろいろな番組の中に多少は明るいものもあってもいいのではないかというのが私の考えでございます。それかといって必ずしもそういった面でコストの非常に割高なものを選定しておるわけではございませんけれども、非常に好まれしかも健全な娯楽に役立つものがあれば、これは他の経費を切り詰めても、ある面についてはそういうものも一本や二本あってもいいのではないか、かように考えておる次第でございますが、もちろんいまの御意見は私どもは非常に謙虚に受け止めております。そういう方向で努力をしてまいりたいと思います。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 繰り返すようでございますが、私、昨年も東北地方を視察に参りましたときに、四十八年以来の狂乱物価いわゆる物価高騰で、昨年からまた総需要抑制ということで大変厳しくなっておりましたから、そういう意味で放送番組の作成等についてお困りになっているような実情があればと思って注意して見てもきたわけですが、そのときにも一、二NHKの方にお尋ねしますと、私、専門家でありませんからわかりませんが、放送番組をつくる場合には、いままでいろいろむだとは言えないけれども、有効に使えば経費は要りませんよ、要りませんというのは全体の枠がある程度は要りますが、そのくらいでできますよ、というような意見も聞いたわけですね。そこで、いま会長さんのおっしゃった、こういう不況のときだから楽しいものもというお気持ちもあるようでございますし、そういう面も兼ね合わせて、より廉価なものでよりりっぱなものができるならば、そういう面での御検討をひとつしていただくなり、またそういうものがわかるものがあればまたあとで御説明を受けたい、こういうふうに思います。  次に、NHKは放送法の四十四条の二項によって世論調査を義務づけられておりますが、公衆の要望を知るためにどのような調査を行ってこられましたか。また、これらの要望や意見、世論の動向はどのように協会の中で生かされておりますか。簡単にお答え願いたいと思います。

坂本朝一日本放送協会専務理事

○坂本参考人 放送法四十四条二項に定められました調査といたしましては、夏冬、年間二回定期的に番組の聴視率調査を実施いたしております。そのほか、九条でも協会が放送の発展その他のために調査することが義務づけられておりますので、国民生活時間調査であるとか国民世論調査であるとか、そういう形での調査を実施いたしまして、その結果につきましては、私が責任者でございます毎日開催されております番組の会議に逐次報告されますし、最終的には理事会に報告いたしまして、そのときどきの編成の指針にしております。なお、その調査以外に、協会といたしましては聴視者懇談会であるとか、いろいろな形での投書であるとか、そういうものを分析いたしまして編成、制作の参考にさせていただいておる次第でございます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 外国の放送機関では世論の動向にもっと注意をされて敏感に反応して、何か苦情処理委員会というものがつくられておるということを聞いておりますが、協会ではどうなっておりましょうか。

野村忠夫日本放送協会専務理事

○野村参考人 御承知のようにイギリスでBBCという放送局がございますが、そこでは三年前から苦情処理委員会ということで番組に対する苦情を受け付けて裁定を行っています。ただ国情の違いがございまして、NHKにおきましては受信料を直接国民から徴収しているたてまえで、むしろ日本の方が進んでおりまして、私ども、各地で聴視者の懇談会を毎年大体千回近くやっております。つまり、きょう今日の段階でも、NHKの全国のどこかの放送局では二カ所ぐらいが局長と聴視者との懇談会をやっているというように、聴視者の方々の意見を聞いておりますので、現状では苦情処理委員会というようなものは日本においてはまだ必要はない、かように考えております。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 それは一方的な言い分ですよ、そういうことでよければいいのですけれども。ですから先ほどから私、番組の内容のことまでお聞きしていろいろ申し上げたわけです。NHKがあくまでも、どこかでそういう局長との懇談会をやっているからいいんだというようなことが残れば——昔からNHKは何かお役所じゃないかという感じを持っている人が多いのですよ。世論調査の動向なんかでも私はもう少し、それは内輪で取り上げられればいいと思いますけれども、本当に視聴者のことを考えれば、受信料をもらっている立場だからこそそういうものも必要じゃないか、こう私は思います。しかし、ここであさはかな私の知識で議論しておりましても始まりませんから、これはまた後ほどゆっくり聞くことにします。私はこの点、視察に参りましたときにも注意をしていろいろ実情を聞いてきました。一つを申し上げますと、モニター制度というものをつくってあります。このモニター制度の意見というのは、聞くところによりますと、部外秘ではありませんか。モニター制度をつくってあるならば、その中にはりっぱな意見なり要望等があるかもしれません。そういうのは堂々と公表して協会が取り入れていくという方向を決めなければ、いままでのような旧態依然たる、協会はいわゆるお役所ではないかというような感じの払拭にはならないと思うのです。それでは会長から一言。

小野吉郎日本放送協会会長

○小野参考人 野村専務の答弁を補足をいたしますけれども、先生の申されますとおり、あらゆる苦情はNHKはまともにこれを受けまして、それによって反省もし、あるいは御要望にもこたえるということを努めております。これはNHKとしてまず第一に考えなければならぬことと思いますので、本部はもちろん、各放送局には相談所を設けております。イギリスのような苦情処理委員会といったような名称は設けておりませんけれども、そういった実態をも含め、あわせてあらゆる問題について、あるいはテレビがよく見えないからどうしたらよく見えるか、こういう難視解消に対する御相談なり、そういうものもありますけれども、番組に対するいろいろな要望、苦情等は十分に、その名前は相談所でございますけれども、お申し出をいただくように私どもは呼びかけております。そういうものをつくっておりますし、またそのほかに、野村専務の申しました受信者懇談会とか、こういうものも設けておりますが、機構といたしましては、常時窓口を開きまして、夜間でも昼間でも相談所のだれかを置きまして、そういった苦情の申し出は十分にお伺いをし、これに対して反省をすべきものは反省をし、これを取り上げて経営を是正すべきものは是正するように努力をいたしておるわけでございますし、その他また、新聞等にいろいろ苦情なり投書なりがございます。それも新聞紙面に出るわけでございますので、これもやはり反省の一助といたしまして、十分に参考にいたしておるような次第でございます。ただいまのモニターのそれの面を非公開で非常に秘密にしておるというようなお話もございましたけれども、これは何も秘にする必要はないのでございまして、そういった面はできるだけ公開に努めるべきだ、私もそのように考えます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 協会と国民との結びつきという観点から今度はお尋ねしますが、現在のNHKは世界的な規模を誇るNHKでございますが、国民が利用するその状態はどうなっておりますか。また、その利用者はどのくらいあるのか。また、NHKの見学者も年々ふえて、東京見物の名所の一つになっておるとも聞きますが、どのくらいの人がいままで見学しておるのか、また一日平均どのくらいの人が訪れておりますか、お答え願います。

坂本朝一日本放送協会専務理事

○坂本参考人 先ほど番組の中でちょっと触れました、いわゆる見学者コースでございますけれども、放送センターは、いついらっしゃってもごらんいただけるような形になっておるわけでございますが、昭和四十年の十月四日から始めまして、四十九年、昨年の十一月末までの総見学者の総数が二千六十一万二百二十三人ということでございます。最近の見学者コースの日割り的な頭数で申しますと、大体一日七、八千人の方がNHKの見学者コースを訪れてくださる、こういう状況になっております。  それからNHKホールにつきましては、御承知のように四十八年の六月二十日からNHKホールを使い始めたわけでございますが、ことしの一月三十一日までの入場者数は百十七万四千六百人ということで、一回の入場者数に割りますと、二千六百五十人という平均になっておる次第でございます。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 このようにNHKに関心を持って集まってくる人々を、何とか番組の画とか意向調査の対象にでもしていく方法がないのかどうか。これはどうでしょうか。

坂本朝一日本放送協会専務理事

○坂本参考人 その点はまことに私どもまだ勉強の足らない点でございますけれども、一、二たとえば「歌のゴールデンステージ」の公開放送に御参集いただきました聴視者の方々から、たとえば夏の「思い出のメロディー大会」にどういう歌が聞きたいかというような意向調査を一カ月にわたって実施したこともございますし、適宜そういうような形での調査をいたしておりますけれども、御指摘のようにもう少し組織的に、システマチックに考える必要があろうかと思いますので、今後の問題として検討させていただきたいと思います。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 最後に、これは簡単なことでございますが、私、ここに「日本放送協会昭和五十年度予算、時業計画及び資金計画」というものを見せてもらいましたが受信者の契約の関係で、年度内廃止契約者と、年内解約契約者数というのは、同じものですか、違うものでございますか。

川原正人日本放送協会理事

○川原参考人 私どもでは、廃止と解約は同じに考えております。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 協会は、法律によって決められた予算書なり計画書を出すわけでしょう。  郵政省にお尋ねしますが、廃止契約者と解約契約者は同じだとおっしゃっていますが、それでいいですか。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 いずれにいたしましても、その数が減るものでございますので、実質的には同じものだというふうに解釈しております。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 そんな答弁はありませんよ。それでは、実質が同じならば法律によらぬでもそこでやっていいのですか。放送法施行規則の第九条には、どうなっていますか。「事業計画の記載事項」という中に年度内の解約者数もちゃんと書かれるようになっています。同じだという解釈をいつからとられましたか。それではこの施行規則は要らないですね。変えなければいけませんね。廃止と解約と、それじゃ郵政省はどう解釈しておるのか、お答え願います。  これは大臣、先ほどの意見書でも同じですよ。ただ事務当局にまかしておるから、こういうミスをやっているのです。この規則第九条にははっきり事業計画の記載事項として「計画概説」、これはこの中に載っております。「建設計画」、「事業運営計画」、これも載っております。四番目に「受信契約者数」、そして(1)として、「有料契約者見込数」、「年度初めの契約者数」、「年度内の新規契約者数」、次は「年度内の解約者数」云々となっている。これは、そのとおりなってないじゃないですか。実質が同じでも間違ったものを国会  へ出して審議させるのが郵政省ですか。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 どうも失礼いたしました。  先生御指摘のように、施行規則には「解約者数」ということになっておりまして、NHKの方から出てきましたのは「廃止契約者」となっておりますが、こちらの方が間違っておるというふうに考えております。

田中昭二公明党

○田中(昭)委員 間違っておるものをあなたたちは協会から出させて、そして赤字のときも収支相償ったときも、おおむね適当とかやむを得ないとかという言葉を並べて、それでごまかそうとするのですか。国会軽視もはなはだしいじゃないですか。これについては私は納得できません。これについてはしかるべき当局の御意見を聞かなければ立法府として了解できませんから、この問題については委員長に預けまして保留いたします。そしてきょうの質問を終わります。どうですか……。

地崎宇三郎自由民主党

○地崎委員長 わかりました。  次に、小沢貞孝君。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 郵政大臣の意見に、「将来における経営の健全化について今後更に検討を行うべきである。」、こういう主文の後、「テレビジョン放送の難視聴解消については、国民の強い要望と放送の全国普及を図るべき協会の使命とにかんがみ、更に効率的にこれを実施するよう格段の努力を傾けるべきである。」。毎年同じような意見がついているわけですが、こういう意見に対して、ことしのNHKは、予算が大変苦しい中であるが、総額どのくらいの予算を難視聴解消につけてあるか。対前年との比較等について最初御答弁をいただきたいと思います。

小野吉郎日本放送協会会長

○小野参考人 五十年度予算で難視聴解消に充てております経費はおおよそ五十億でございます。置局関係で二十三億、共聴関係で二十六億でございます。この金額は四十九年度予算と大体同額でございます。ただ、物価上昇等の関係もございますので、一施設当たりの単価は相違がございます。そういったことで、同じ金額で四十九年度には約五十年度の一割増ぐらいの施設ができたわけでございますが、四十九年度よりも五十年度につきましては約一〇%ぐらい下回った、置局の数にいたしまして百八十局、さらに共聴の関係は、四十九年度は九百施設でございましたが八百施設、こういうように落ちております。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 昨年の質問のときだと思いますが、建設費二戸当たりが、昭和四十九年度は置局の場合に三万二千七百三十円、それで四十八年度よりは一万一千二百六十円ふえておる。それから共聴の場合には四十九年度三万八千八百一円で、これは四十八年度と比べて約五千円ふえておる、こういう御報告がありました。ことしばこれにどのくらい、二戸当たりの建設で言うと、置局の場合、共聴の場合、単価が、投資額がふえておりますか。

藤島克己日本放送協会専務理事

○藤島参考人 昨年はお説のとおり、一世帯当たり置局の場合は三万二千七百三十円、それが五十年度のいまの御審議を願っておる予算の作成の段階におきましては、いろいろな諸物価の高騰、工事費の高騰、それからもう一つ大きいのは、やはり一局当たりのカバレージ内の世帯数が非常に減ってまいりましたものですから、世帯割りに振りかけますと非常に割り高になります。そういう意味で五万三千二百九十五円、これが置局でございます。  共聴の方で申し上げますと、これは一世帯当たり、昨年つまり四十九年度は三万八千八百一円でございますけれども、本年の予算の作成に当たりまして算定いたしました価格は、一世帯当たり四万五千五百九十四円という数字になっております。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 いま御答弁があったように、去年の三万二千七百何がしと比べれば置局の場合は五万三千二百円、二戸当たり約二万一千円の建設費の増であります。共聴の場合には三万八千が四万五千ですから、二戸当たり約七千円の増、こういうようになってまいります。たしか私が記憶しておるところによれば、まだ百万世帯ぐらい、NHKとしての難視聴地帯を持っておる、こういうように聞いているわけであります。だから、これからこれを解消していくということば、いよいよもって置局の場合に一局当たりのカバーする戸数が少なくなる。共聴施設もだんだん規模が小さくなる。こういうことで、これは大変な難事業ではなかろうか、こう思いますが、将来何かこれについては計画展望がありますか。

藤島克己日本放送協会専務理事

○藤島参考人 お説のように大変高額になってきておりますけれども、万難を排して御要望にこたえる努力はいたしておりますが、将来のことというお尋ねでございますので、これは私ども私見になるかと思いますけれども、ただいま四十九年度末に予定しております大体の残存難視の数は九十万世帯程度だと思っています。そのうちの約三分の一に当たります三十万世帯は、できるだけいまのベースを推し進めても何とかやっていけるだろうという気がいたしております。ところが、残りの六十万世帯になりますと、これは大変な散在、過疎地帯に入ってまいりますものですから、一世帯当たりにいたしますと十万とか三十万とかかかるところも出てまいりまして、いまのままでいけば私どもの能力の限界を超えるのではないかと考えております。ただ、その場合に、かねて申し上げておりますように、そこに参りますといよいよ新しい技術、たとえば放送衛星のようなものを利用して、そう高くかからないように解決する方法を何とかできないものかといまいろいろやっている次第でございまして、ですから前の三十万はそういう新しい施策ができるように、できれば五十三年度中には最初に申し上げました三十万世帯の分を解消いたしまして、残りの六十万について積極的な新しい施策がとれる体制に持っていきたい、というのがいまの私どもの考えでございます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 大変な努力をして今後もやっていきたい、こういうわけですが、最後の六十万だけはなかなか、新しい技術でなければならない、こういうお話です。そのことについて中継無線というか、無線共聴というのですか、そういうものをたしか四十八年は七個、四十九年は二十個やろう、こういう計画をして、これがすばらしそうだということで、当時は私たちは盛んにこれに期待したわけであります。この行方はどうなっておるか。そのことが一点であります。  今度は郵政省にお尋ねをいたします。難視聴の解消のためにNHKはことしの予算でいえば二戸当たり四、五万円もかけてこの赤字の中を進めていこう、こういうように努力をしておるが、民放の方は一体どういうような状況で進んでおるか。たしか私の記憶で間違いなければ、民放は二、三百万戸という難視聴をまだ抱えたまま、全然解消をしようとする努力に欠けておる、こういうことだと思いますが、民放は一体どういう努力をしておるか。これは郵政省の方からそれぞれ御答弁をいただきたいと思います。

藤島克己日本放送協会専務理事

○藤島参考人 最初のお尋ねの件にお答えいたします。  無線共聴という名前でいろいろ世上お話をしてございますけれども、無線共聴というのは俗称でございまして、正確に言えばこれは普通の極微電力の無線実験局ということになっております。ただ先ほど申し上げましたように、なるべく単価を切り下げてそういうものを実施する。しかも非常に電力が小さくなってまいっておりますので、多少はやり方、工事の仕方というものを従来よりも変えた方法でやろうではないかということでございますので、それをすぐ実施に移すというわけにもまいりませんで、現在全国で三、四十カ所、内訳を申しますと北海道管内で三局、東北で三局、東京で四局、中部で三局、大阪、近畿管内で四局、中国が三局、九州が四局、四国地方が四局、合わせまして二十八カ所、それからそのほかに多少あちこち移動して実験をする局が二つございまして、合わせて三十局ばかりいま実験局という名前で運営されております。ことしもそういうようなことをもう少しやりまして、十分実用にたえるかどうかの、主として安定度でございまして、それは機械の物理的な安定度もございますが、周波数のふらつきあるいは画質の変動、そういうものの安定度を、かなり長期間にわたりまして、気候的にも非常に違う北海道から九州までのばらつきをいま見ております。そういう点がこれなら大丈夫だということになりますと、今後この点をもう少し推し進めてまいりたいと思っております。ただ現状の見通しでは、かなり実用に近いところまで来ているのではないかというように私は判断しております。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 お答えいたします。  辺地のテレビ難視聴の世帯数でございますが、これは昨年の三月末で民放関係の難視聴世帯数として約二百四十万世帯というふうにわれわれ推定いたしております。ことしの三月末には、これが約二百三十万世帯、約十万世帯減るであろうというふうに推定しております。  民間放送の設置地区の数でございますが、民放といたしましては昨年の三月末では七百四十一地区に放送局を設置しておりましたが、これがことしの三月末には、これは推定でございますが八百三十地区というふうに約九十局でございますか、それだけふえるというふうに推定いたしております。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 郵政大臣、民放の方はいま答弁のあったように、まだ二百四十万ないし二百十万戸の難視聴がある。ただ、これも正確に調べたものかどうかわからないと私は思うのです。NHKもかつては六十万だ、七十万だと言っていたんだが、途中で百何万戸になりました、もう一回調べてみたらカラー化によってまた難視聴みたいな所がふえてまいりましたという訂正をして、いま発表のようなことになってきたと思います。そういう同じ感覚で見るならば、民放の難視聴は約三、四百万戸ぐらいあるのではなかろうか。こういうふうに考えると、NHKは九十万から三十万ばかり減って六十万に近くなる。民放の方はまだ二、三百万戸の難視聴がある。こういうのが実態だと思います。  そこで私は、毎年のように言っているわけですが、NHKが局を建てるときに民放もそこに一緒に共同で建設をすれば、民放が二つ三つ寄ればさらによし、そうなれば両者が得ではないか、こういうことを何回か言ってまいりましたけれども、民放の方は大体NHKの置局と一緒にやりましょうというのがNHKの置局の一割ぐらい、毎年そのぐらいしかやっておらぬわけであります。郵政大臣、これはどういうような指導をしておりますか。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 御指摘の共同施設ですか、共同建設につきましては、投資の重複を避けて経費の効率的使用を図るためにも、郵政省といたしましてはこれを好ましいものと考えて、従来からその方向で放送事業者を指導しているところであります。最近におきましては、民放とNHKの間におきまして協議の結果、共同建設による場合がかなり多くなっておりますが、今後もさらに指導して積極的に共同建設を推進してまいりたいと思っております。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 どの大臣もどの大臣も同じように言って、新しい大臣もそういう御答弁でありますが、現実にはなかなか進んでいかないわけです。ところが大臣、民放は笑いがとまらないほどもうけているのですよ。去年も私申し上げた。静岡放送は一割五分配当、記念配当五分で二割配当であります。新しいので見ると、東京放送一割三分配当、日本テレビ放送一割五分配当、中部日本放送一割七分配当、それだけもうけているわけです。会社が健全かどうかという標準の財務比率や何かを、一般民間会社と民放会社と比較してみましたら大変な違いです。たとえば、その指標の自己資本比率、放送関係は四八、建設とか化学は一七とか二〇、商業は一五。全然違う。流動比率、民放一八四、建設業その他は一〇〇から一一〇、一二〇、総資本純利益、これまたずば抜けて民放関係は九・五、一般は二・八。そういうようにやっていくと、売上高総利益、民放関係三一、一般のものは一一とか一四。これはどういう資料かというと、東京放送・中部日本放送・日本テレビ、朝日放送、それに国際電電、この三つを比べて、ほかの建設、化学、商業その他と比較したわけであります。それで、この売上高対金融費用、こういうものは低いほどいいわけですが、民放関係は〇・九、建設は二・三、化学工業四・二、商業一・八、一番悪いところの半分以下、こういう実態で——これは私は民放会社が勝手にもうけるのはちっとも悪いことじゃないと思う。悪いことではないが、放送法第一条の「目的」の一番初めに「放送が国民に最大限に普及されて、その効用をもたらすことを保障すること。」、これは冒頭に書いてあるわけです。だけれども、民放の難視聴解消策は春日遅々として進まない、こういうのが実態ではないか、こう思います。もっと強力な指導を大臣はすべきだと思う。どうでしょう。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 電波は国民のものでありまして、その地域住民のために少なくとも難視聴を解消して十分これが見れるように逐次推進していくということはきわめて大事なことでありますので、今後ひとつ十分監督をしてまいりたいと思っております。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 大臣は自信がないから声が小さい答弁で、さっぱりだめです。私は二、三年前から具体的な提案をして、恐らく難視聴対策調査会でも御論議をいただいておるのではないかと思いますが、電波は国民の財産、国民の宝だと思う。それを免許するときにただで貸してやっているわけですね、ただで使ってよろしいと。国民の共有の財産を民放というものは無料で使って、そしてもうけまくっているわけであります。そうして難視聴解消をちっともやらないわけであります。  そこで私は具体的に前々から提案しているわけです。たとえば発電所の水は水利使用料というものを取っております。それと同じように電波使用料というものを民放さんから取って、それを集めた金で、その上へ国の補助金を足して、そして共同建設をやれば、国からこういうように補助を出すぞ、こういうようにやっていけば進むのではないか。これはこの前の原田郵政大臣、その前の小林郵政大臣から言って、まことに結構な御提案であります、検討いたします、そういうことをずっと続けてきているわけです。私たち終戦後、開拓部落やなんかに電気のないときに、県や国の補助金なんかで無点灯部落解消、こういうことをやったわけですが、この電気以上にいまや電波は国民の必需品だ、こう思いますから、国家財政その他をつぎ込んでもちっとも差し支えないが、それにしては、余りにも民放さんがもうけていますから電波使用料というものを取って目的税としてこれに使います、こういうことでやればいいのではないか。そして、都会の民放はもうけているし、田舎の民放はエリアが少ないから広告代も少ないから余りもうけてないという意味においても、ちょうど平衡交付金と同じような性格も持てるのではないか、こういう提案を具体的に私はずっとし続けているわけです。  そこで、きょうはこれは事務当局にお尋ねしますが、テレビ放送の難視聴対策調査会、こういうところで私は電波使用料だか電波税みたいなことも検討されているやに聞いているわけですが、その内容等、まず先に御発表いただきたい、こう思います。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 お答え申し上げます。  このテレビジョン放送の難視聴対策でございますが、これにつきましては、難視聴というのは都一市及び辺地にございまして、この都市及び辺地のテレビジョン放送の難視聴解消のために効果的な方策を検討したいということで、昭和四十八年の六月に郵政省の中にテレビジョン放送難視聴対策調査会、こういうのを設置したわけでございます。この調査会におきましてはまず都市における高層建築物、都市におきましては高層建築物が障害に非常に大きな影響を与えるわけでございますので、この都市の高層建築物によるテレビジョン放送の受信障害、これをまず取り上げたわけでございます。そして、その解消方策などについて検討してまいりました。昨年、四十九年の十一月から、この調査会の中に小委員会をつくりまして、そしてこの受信障害関係者の責務、それから受信障害解消の費用負担のあり方、こういうふうなさらに掘り下げた内容につきまして検討を続けてきております。これと並行いたしまして、現在都市難視聴のほかに辺地難視聴の問題も取り上げてきているわけでございます。これが大体、今年度末ということを目途に、この検討を進めておりますので、この結果は年度末にまとめられるというふうに考えておりますが、ただ問題が非常に広範多岐でございますので、その結論が出るのが若干予定よりおくれるのではなかろうかというふうに考えております。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 いや、私の質問したポイントは、電波使用料等について爼上に上せて検討されておると聞いておるが、そこはどういうように検討されておるか、そのポイントだけでいいわけです。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 この電波使用料等についての考え方でございますが、ただいま申し上げましたこの調査会におきまして、民放の難視聴解消というものに対するいろいろな問題を検討しているわけでございます。その中でも御指摘のような電波使用料の問題、こういう問題についても検討はされているわけでございます。しかし、これらの方策につきまして、この民放の難視聴解消を促進する上で効果があるというふうには考えられるわけでございますが、ただ、この電波使用料につきましては、多くの無線局の中で放送局だけを対象にするということは果たして妥当かどうかという問題などもございまして、この点についてもやはり検討の対象になっているわけでございます。それから、そのほか国の補助金というものの方法がないだろうか、こういうようなことについてもこの調査会で検討されているわけでございますが、先ほど申し上げましたように、現在検討中の段階でございまして、いずれそれにつきましては何らかの検討結果というものが出てくると存じております。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 大臣、ざっと調査会の中ではそういうことであります。だから検討をされていることだけはいいのだけれども、いまの答弁の向きでは、なかなか腰の重そうなような答弁があの答弁の中からうかがわれるわけです。私が言っているのも、やはり放送関係だけの電波使用料、こういうことでいいと思います。それを明確に目的税として、そして、田舎の方に行くと、民放は率直に言って余りもうかっていない、だからNHKと共同建設をやるときには電波使用料プラス国費そして共同建設のときの補助金、こういうようなぐあいにやらなければなかなかこれは推進していかないと思います。われわれせっかくNHKに頼んで難視聴解消で、まあ共聴かあるいはサテ局を建ててもらった、それがはっきり見えるものだからさあ今度は民放は見えないがどうしてくれると、難視聴問題においてはこういう話だけであります。大臣、この電波税なり電波使用料なり何なりをつくって、そして強力に進めてもらう、こういうようにお願いしたいわけです。大臣の御決意を……。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 小沢先生の御意見、私、常識的には全くそのとおりだと思っております。ただ、これは非常に多岐にわたる問題でありますので、とにかく電波は国民のものである、その地域住民のものであるというような原則から、それらの人たちの難視聴を解消するという大きな目的のためにどうあるべきか、どこからこれを負担するかということについてはその調査会ができておりますので、そこで十分検討した上で結論を得たいと思っております。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 せっかく御努力を願って、先へ進めたいと思いますが、これは大臣、本当に、一割七分も二割配当もしている。たとえば、独禁法の適用除外で国の指導を受けている損害保険会社、これはどこも自粛して一割とか一割一分しか配当してません。国際電電という会社もそうであります。これは一割しか配当をしておりません。それを、難視聴は全然解消しないで一割七分、二割配当、こういうことを平気でやっている会社なんですから、そこへ電波使用料ぐらいなものは多少取ったって、痛くもかゆくもない。そういう財源によってやっていく。これはきわめて明確な限定された目標のためにやろう、こういう目的税的なものですから、だれも反対者がないのではないか、こう思いますから、強力に推進していただくようにお願いをしたいと思います。  NHKにお尋ねします。四十八年度の決算の見通し、たしか昨年の予算の審議のときには四十五億五千万ぐらいな赤字であろう、こういうようになっておりましたが、決算の見通しは、まだ途中でしょうが、いかがでしょう。

山本博日本放送協会理事

○山本参考人 四十九年度の予算、現在執行中でございますので最終的な数字をまだまとめる段階にはまいっておりませんが、いずれにいたしましても承認していただいた予算の執行の過程におきまして、物価の高騰という、しかも従来にない非常に高い比率の変動がございましたので、これを吸収していきますのには相当な努力をいたさなければなりません。見通しといたしましては、現在まだ多少の余裕がございますので、収入の面の増強ということに一段の努力をいたし、支出の面でもいろいろな面におきまして節減をいたしまして、何とか現在御承認をいただいた事業計画あるいは資金計画、こういうものが変動を来さないようにせっかく努力いたしておりますが、最終的な模様あるいは結果、これにつきましては決算の段階で御報告を申し上げたいと思いますが、なかなか尋常一様のことでは順調にはまいらないというような状況でございます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 大体どのくらいな見通しの誤差があるかという、大体のところでいい、近く出されるわけでしょう。それが一つと、四十九年度はまだ途中だが、これはどのくらいな赤字になりそうか。赤字がさらにふえそうかどうか、そういう見通し……。

山本博日本放送協会理事

○山本参考人 多少私誤解をいたしておりましたが、四十八年度の決算はもう終わっております。これは、承認をしていただいた予算の内容とほとんど大きな誤差はございません。  それから、ただいま申し上げましたように、四十九年度は、最終的な数字はいずれ決算の段階で御報告いたしますが、収支のバランスというものが完全にとれるかどうか。今後しばらくの間、最終的な努力をいたしたいと思いますが、では絶対にバランスがとれるかということになりますと、ただいま申し上げましたように、尋常一様の努力ではなかなかそういうバランスがとれるということにはならないかもしれませんけれども、なおしばらく余裕のあります時間に最善を尽くしたいと思います。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 あれだけの物価高があったのだから、いろいろの誤差もあっただろう、異常な経済、狂乱物価の時代ですから。たとえば、どういう項目が赤字になり、どういう項目が黒字になったとか、大体の傾向がわからなければいまの報告はできないと思います。どういうことでしょう。

山本博日本放送協会理事

○山本参考人 ちょっといま触れましたけれども、基本的には、四十九年度の予算におきましては、物価の変動というものは約一割程度の変動があるのではないかということを年度の当初には考えておりました。しかし、結果におきまして消費者物価は一年間に四十九年度二二%という大きな高騰がございましたので、予算執行上一番の大きな難題というのは、こういう物価上昇をいかに吸収していくか。したがいまして、結果といたしまして三十億ないし四十億は物価の高騰というものがかぶってくる、そういう金額として見込まれたわけでございますが、その金額の吸収をいかように図っていくかというのが、予算執行上の努力を現在しておる段階でございます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 当初の予算が四十五億の赤字を最初から予定されておって、いま御発言あった、これから努力をするが、三、四十億、合計七十五億ないし八十五億。九十億近い赤字であろうとわれわれにも大体見当がつくわけであります。これは補正予算なり何なり組まないでいいものかどうか。われわれも放送法のたてまえから、よくわからないわけなんだが、法律的には一体どういうことになるのでしょう。こればNHKさんでもいいし一あと郵政省から……。

山本博日本放送協会理事

○山本参考人 ただいま申し上げましたように、最終的にこの数字が確定いたしておるわけではございませんで、なお現在収入の増加それから支出の減少、こういうことにせっかく努力をいたしております最中でございます。したがいまして、最終的にどのくらいの数字になるかということは、もうしばらく時間をかしていただかなければなりませんし、ただいま申し上げましたように、事業計画並びに資金計画に変動を来さないように努力をいたしておりますので、最終的に変動というものは私たちは見込んでおりませんのでございますが、結果におきまして何がしかの変動があれば、決算の段階で御報告を申し上げたいと思います。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 お答えいたします。  NHKにおきまして、現在国会の承認を得た事業計画によりまして事業を運営しているわけでございます。したがいまして、業務の執行に当たりまして、経費の節減に努めるというふうにただいま担当者からも申しておりますし、また努力しているというふうに考えております。ただ、御案内のように、諸物価の値上がりが非常に激しいわけでございます。予想以上でございます。したがって、先ほどから申しました相当大幅の、大きな予定以上の赤字が生じるということは避けられない模様でございますが、NHKの方でこの赤字を極力減らそうというふうに努力しているところでございますので、いましばらくこの様子を見ていきたいというふうに考えております。ただ、これらの努力の結果といたしまして、予定以上の赤字が発生しましても、現在のこういう経済状況から見まして、やむを得ないのではないかというふうには考えております。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 ポイントは、放送法上追加予算なり何なりしないでいいかという、私が法律の勉強を知らないから、その法律を教えてくれないかと、こう言っているんです。簡単にそこを言ってください。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 実態が、先ほど申しましたようにまだつかんでいないわけでございますが、結果といたしまして赤字が当初国会で御承認得ました予定以上にふえたといたしましても、これは放送法に規定する予算の変更ということではないというふうに考えております。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 われわれ当初の予算のときにはずいぶん総則を聞いたりいろいろ聞いてやっているが、これだけの赤字があるということになると、年度途中に変更なり何なりを出してしかるべきだと思うのですが、決算になって、最終的にはこれだけ、八十億赤字になりましたと言って、われわれは承認をするだけですか。その前に手続はないわけですか。  時間の関係で、わからなければ、これはひとつ懸案事項として、まだNHKの予算の質問もまたあろうかと思いますので、また検討をいただいて、郵政省としてもあるいはNHKとしても対策を考えて、後ほどまたひとつ質問をさしていただきたいと思います。急な質問で郵政省も困っているんじゃないかと、こう思いますから、進みたいと思います。  ことしの人件費のことについては、いろいろお尋ねがありましたが、前に大体説明を聞いたところによると一四・九%を見込んである、こういうことですが、これは、最近のNHKの予算の状況を見ると、去年と比べて、受信料収入は約五十億ぐらいの増、ところが人件費の増は一四・九%を見込んで百十何億の増、受信料増の二・何倍というような人件費の増が多いわけであります。そして全体に占める割合も、昔は二割とちょっとぐらいであったが最近は三八%、四割近く占めていく、こういうような構造にだんだんなってきているわけです。私は、これは大変憂うべき構造だと思いますが、これの解消策というものは、なかなかむずかしい話で、受信料でも上げて収入さえ多くなれば、これは比率は下がっていく、あたりまえのことですが、こういう傾向に対して一体どういうような対処をしなければならないか。来年はもう明確に料金値上げ、これは小野会長腹の中に考えておられるんだが、もうそうなんですか。それが一つと、ことし一四・九%でおさまるかどうかは、何か福田副総理が盛んにやっていて、三月までに一五%以下におさめるとか言っているんですが、そういう見通しとも深く関連があると思います。しかし、おさまらなくなったときの予算の流用の項目その他はどういうようにするか。二つ、どうでしょう。

小野吉郎日本放送協会会長

○小野参考人 人件費率が年次高くなっておりますことは、収入の伸びが四十九年度には六十五億ございましたが五十年度では五十億しか見込めません。そのように、こういった物価上昇のさ中にありながら収入はかえって前年よりも減ってくる。人件費の関係につきましては、社会水準まではいきませんけれども、いろいろ私どもが配意し得る限りのものを算定いたしましても一四・九%と、こういうことを提示せざるを得ないような状況でございます。そういうことで、人件費率が上がってまいりますことはやむを得ないことでございますが、これまた容易に、これを現状のままで解消することは至難のわざだと思います。したがいまして、五十一年度は一体どうするのかと、こういうお尋ねであろうと思いますけれども、まず第一に鋭意業務の合理化その他、非常に集約的な見地に立っての、切り捨て得るもの、繰り延べ得るもの、そういうものを真剣に検討しなければなりませんけれども、おおよそ現在までもそんなむだのある経営ではございませんので、そういうことで五十一年度に予想される支出増に対して対応できるものではないと思います。そういうことから、勢い結論としては料金面に手をつけなければならぬのではないか。かように予測をしておるような状況でございまして、その幅はできるだけ低くするように努力をしなければならない、こういうように考えておる次第でございます。  ただ、現在までは一四・九%でございますが、まだ一般の水準といったものは出ておりません。これが出る場合には、この予算でもお願いをいたしておりますように、予算総則にそれに対応し得るような措置が出ておりますけれども、仮にこれよりも高くて、これを修正しなければならないようなことになれば、予算そのものも決して甘く組んでおるわけでございませんので、非常に窮屈でございますけれども、予算の許す範囲内において総則を活用していかなければならない、こう考えますけれども、その水準が非常に高くなれば、これはそういった総則の措置では間に合わない。抜本的には補正予算ということにもいかざるを得ないのではないか、かように考えますけれども、私どもの念願としては、そういうことでないように水準がおさまることを念願しておる。これは必ずしも政府が志向しておられます三月末において一五%以内におさめる、こういうことを目標に設定したわけではございませんけれども、たまたま数字が一四・九%で、いかにもそれを目標に操作したように見受けられることも、これはいたし方がないと思いますが、経営の現状、財政の現状なり、また在来のいわゆる立ちおくれといったような面を勘案いたしますと、この辺のところが余り非難を受けない線ではないか。こういうような面で決定をしたような次第でございます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 これは前田会長のころから、それから新会長になってからも、五十年までは上げません、そのとおりに今回もなっておりますが、もう上げませんということは五十一年からは上げますぞということを裏に言っていることと全く変わりないし、この予算の状況を見てもそうせざるを得ないような実態になっているんじゃないか、私はこう思います。だから、これはもう来年は上げなければいけない財務の内容、予算の内容ではないか、こう思いますが、その前に、前田会長がこういう発言をしたことを思い起こしているわけです。  一軒の家に二台テレビがあるときには、一台だけということではなくて二台目も取ってはどうだろうか。これは失言であったかどうかわかりませんが、その後、本委員会で私が質問をしたら、いや、そういうことは申しません、こう言っていますが、これはいまの予算総則だか放送法のたてまえからも何か規則か何か直しさえすればできそうなことなんですが、二台目があるから四百六十五円掛ける二ではなくて、四百六十五円掛ける一・五とか、三台目なら二・五とか、そういうような方法でやろうとする意図はあるんですか。

小野吉郎日本放送協会会長

○小野参考人 台数制の問題につきましては、受信料の負担の公平を期する意味からいって非常に適切ではないか、こういう御質問もございました。これに対して前会長も、検討をいたしましょう、こういうことは確かに申したわけでございます。いろいろ私どももそういう検討はいたしております。いたしておりますが、私が考えますのには、一見きわめて公正な、公平な負担のあり方のように見えますけれども、二つの点で非常に疑問を感じております。  まず第一点は、いわゆるこれで本当に公平を期し得るかどうかという問題でございます。実質的な問題でございます。一つは、手続上の問題として完全にそういうものが把握できるかどうかという問題でございます。実質的な面で申しますと、複数に持っておられる向きの言い分は、恐らく二台、三台、四台持つのはあらゆるチャンネルを見たいから設置しておるんだ、同じチャンネルしか見ないなら一台で構わない、それを複数のチャンネルを見たいので複数に設置しておるんだ。ということは、放送法三十二条にNHKの放送を受信できる設備をしたときにはとありますが、これは架空の擬制ではなくて、恐らくNHKの放送を受信せられるであろうという実態の推定とマッチしてこそ共感を呼ぶものだと思います。そういう点から見ますと、二台、三台持っておられる向きは、一台はNHKを見ておるけれども、あとは見ていないのに何で料金を取るのか、こういう反撃は必ずあろうかと思いますので、必ずしもこれが絶対に公平を期し得るものではないのではないか、こういう疑念を私個人は持っております。  それと、一面、そういう制度を取り入れました場合にNHKが完全に実態を把握できるかどうかということになりますと、今日届け出の義務もございません。ただNHKがいろいろ足で動き回りまして、そうして受信者の方のお申し出を信ずる以外にないような状況の場合、果たして完全にその台数を把握できるかどうか、これはきわめて——むしろ不可能ではないかと思いますので、そういう面から申しますと、公正に見えるやの制度がかえって不公正になって、受信料制度に対する信頼を非常に損なうことになりはすまいか、こういう危惧を持っておる次第でございます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 いずれにいたしましても、来年度はいまの状況から見れば値上げせざるを得ない。百円上げた場合には幾らの収入になるわけですか。

小野吉郎日本放送協会会長

○小野参考人 百円上げますと、ざっと三百億円でございます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 ことし二百何億の赤字、来年はこのままでいけばさらに三百億以上の赤字、再来年になると五百億ぐらいになる。こういうことになると、百円が三百億ならば二百円、三百円あるいは四百円上げざるを得ない、こういうようになるんではないか、こう思いますが、そうでしょうか。

小野吉郎日本放送協会会長

○小野参考人 昨日もちょっとお答えを申し上げましたが、仮定の数字といたしまして、いわゆる物価の上昇が将来一〇%ずつずっと上がるといたしますと、五十三年度までをもたしますためには、合理化措置その他極力やりまして、ざっと現在の料額の四〇%ぐらいは値上げをしなければならぬのではないか、こういうことを申しました。これはまず仮定の一つの計算でございますけれども、果たして物価の上昇が一〇%ずつでおさまるかどうか。あるいはこれに人件費もございます。物価、人件費その他の諸経費が年間一〇%増ずつでおさまるかどうかといった問題もございますし、これを超えれば四〇%ではとても賄い切れません。仮に一〇%よりも下がれば、四〇%でもいけようかと思いますけれども、これは仮定の数字でございまして、昨日もお答え申し上げましたように、この辺の面につきましては、この予算の御承認をいただきました後、将来の物価なり人件費の上昇なり社会環境なり、いろいろな関係の指標にあらわし得るものを策定をいたしまして、そういう予定のもとに中期あるいは長期の見通しを立てた上でないと、一体何%でおさまるのかということは申し上げかねるわけでございます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 いずれにしてもなかなか経営がむずかしい事態になっていきましたが、その値上げという問題になってくると、もうきのう以来たくさん質問があったと思いますから私は繰り返しませんが、また不払い運動みたいなものからNHKを誹謗するものから大変たくさん出てくるのではないか。  これは二月二十七日号の「週刊サンケイ」に載っている記事なんですが、「壮大なムダ遣い電算機導入」こういう見出しで書いてあるわけです。「地方には放送会館をどんどん建て、その総仕上げとして渋谷に巨大な放送センターを建てた。そして、その中には二百億円もかけてコンピューターを導入した。コンピューターを給料計算や営業関係に使うのはいい。ところが、NHKは世界で初めて番組制作の中にもコンピューターを持ち込んだ。」とか「番組制作にコンピューターを導入したのは、実に壮大なるムダ遣いだったとしかいいようがない。」こういういろいろの批判が出てきて、それがまた本多勝一だか鈴木何だかという不払い運動みたいなものがいよいよ出てくるのではないか。こういうように考えますから、やはりNHKとしては大臣のあれにあるように経営の健全化について今後検討を加えるという中の重要な項目として、これは批判にたえるようなことをきちっとNHKとしてはやっていかなければならない、こう思います。どうでしょう。

小野吉郎日本放送協会会長

○小野参考人 いろいろ批判を受けております。その批判に対しましては私どもも謙虚に臨んでおるわけでございますけれども、ただいま例の批判の一端に、今日の難局に遭遇するに至った原因があるいはあの壮大なセンターの建設であるとか、電算機導入であるとか、そういうものが原因ではないか。これは悪意ではないと思いますけれども、そのように書けば非常におもしろいわけでございます。それでは私どもが真実はそのとおりかと申しますと、これは決してそうではないのでございまして、まことに迷惑に感じておりますし、またそういうことで世間が惑わされるようなことであっては非常に困ると思います。NHKは国民のNHKとしてその信頼をつないでいかなければなりませんので、それが真実であれば私どもは謙虚にこれを受け入れなければなりませんけれども、たとえば放送センターの建設を申しますと、いかにもそれはあれだけの大きな建物でございますから壮大に見えます。ではそれが本当に赤字の原因かどうかということになりますと、もとの田村町の建物、あれはラジオ放送時代にできたものでございまして、テレビ時代にとても耐え得るものではございません。したがって、土地の余裕のある限り増築はいたしておりますけれども、今日のこの現状にはとてもふさわしくないものでございます。そのために他に七カ所ばかりの借りスタジオを持っておりまして、この借りスタジオの借料は年額にいたしましておおよそ五億でございます。十年たてば五十億になります、二十年たてば百億になるわけです。しかも、その借料は一定のものではなく、物価上昇その他の客観情勢の変化に応じて上がってまいりますから、今日の状況ではとても五億というようなものでは借りられないものでございます。そういうような状況と同時に、あそこで今日やっております総合、教育の全時間放送、中波二波とFM放送が完全にできるかと申しますと、とてもあの所ではできません。それでは増築が可能かと申しますと、土地には余裕がありませんので、七つ在来持っておりました借り物以外にやはり借り増しをしなければならないと思います。おおよそそういうことを考えますと、借料月額にして二十五億ぐらいのものを借り増さなければならない。十年たてば二百五十億でございます。センターの建設に所要の金は三百十七億でございます。田村町の土地、建物はいろいろな批判も受けましたけれども三百五十四億で売れております。優にその範囲内で建設はとどまっておるわけであります。しかも、その余裕をもって昭和三十七年にすでに八億二千万の赤字を持っておりましたが、今日の二百十六億の赤字まで大して赤字を出さずにどうやらあのあらしの中で耐えてこられたのは、この売却益金のセンター建設分を全部回収しての余裕分でつないでまいったわけでございます。そういうようなことを考えますと、あのセンターが赤字の原因になっておるというようなことはほんの素人考えでもできないはずでございます。  それとコンピューターの関係につきましては、ここで二百何ぼの金をかけたと申されますけれども、これはあれを設置する建設関係のそれにはレンタルでやっていますので、全然NHKは金を出しておりません。年額で現在十二億くらいの借料は払っております。これを十年間ためればそれは百二十億になるわけでございましょう。しかしその反面には、昭和四十六年度末におきまして定員の数が一万五千人でございました。今日の定員は一万六千五百でございますから、千五百人ふえております。指数にいたしますと、昭和四十六年度末を一〇〇にいたしまして今日のそれは一一〇でございます。業務量はどうかと申しますと、昭和四十六年度末あたりには、総合テレビと教育テレビのほんのはしりでございました。東京、大阪等の教育放送があっただけ、放送時間も非常に少のうございました。今日はその後において全国ネットを張って、優に五千局を超える教育局を持っておりまして、ここで初めて総合と並んで教育も一日十八時間放送をし得る体制が、ネットができたわけでございます。また四十六年度末あたりにはFM放送なるものはまだなかったわけでありまして、その後全国網ができて今日ほとんど中波に取ってかわれるぐらいのネットになりました。それこれを考えますと、事業量の指数で申しますと、おおよそ四十六年度末を一〇〇にいたしますと二〇〇に近いわけでございます。業務量は二〇〇であり人間の数は指数にして一一〇、これはやはり相当な、どこかでそれだけのセーブするものがなければならないわけでございまして、この大きな役を担っておるのがコンピューターの導入でございます。これによって業務量に追いつく人員をそこまで増加しなくてもやれておるということでございまして、年額十二億の借料あたりから比べれば、この関係の経費は莫大なやはり受信者のためになっておると考えます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 わかりました。ここの中にある二百億もかけたということは間違いということですね。レンタル十二億。だからそういう間違った記事に対しては取り消しを求めるか抗議をするか、そういうことを一つ一ついままでもやってきましたか。これはやろうとしていますか。これは二月二十七日号ですから先週か……。

小野吉郎日本放送協会会長

○小野参考人 事改まって抗議ということも余り私どもは希望いたしませんし、真相がどうであるということは、これは説明はいたしております。これを取り上げられる、取り上げられないは先方さんの自由でございますけれども、何しろ同じマスコミの中の仲間でございますから、必ずしも肩ひじを立ててするような意図はございません。ただ私どもは私どもとして、これに対してはやはり真相を誤らないように、受信者の皆様にはあらゆるチャンスをつかまえて知ってもらえるような努力をすべきだ、かように考えております。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 時間がそろそろ参りましたので、一つ二つだけ最後に伺います。  文化基金をつくられて一年か一年半になると思います。この報告書にもありますように、「特定の教育施設、社会福祉施設に対する受信設備の援助」、こういうことで「へき地小中学校七百八十三校に対し、カラーテレビ受像機またはFM受信機付ステレオカセット再生機を寄贈。養護学校三十九校に対し、カラーテレビ受像機を寄贈。社会福祉施設七百四十施設に対し、カラーテレビ受像機を寄贈」こうなっておる。これは実績だと思います。これは希望がどのくらいあってこういう実績になったのでしょうか。希望は非常に多いのですか。希望をみんな満たしておったか、その辺を……。

野村忠夫日本放送協会専務理事

○野村参考人 関係方面と連絡をとりまして、希望はほとんど満たしてございます。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 最後に、時間になりましたが、これはわれわれも余り見ている間がないのですが、「鳩子の海」というのが大変視聴率が高いようであります。大変人気のようですが、視聴率はどのくらいか。これはいつまで続けるのか。実は私の郷里松本で次の「水色の時」というののロケをやって大変問い合わせが来て、大変地方の人気を博しているようですが、その中身と大体のストーリー、これだけはちょっとここで御発表いただきたいと思うのです。

坂本朝一日本放送協会専務理事

○坂本参考人 NHKの世論調査所の調査によりますと、「鳩子の海」は大体二二%ぐらいでございますけれども、ビデオリサーチの調査によりますと、これは調査の方法が違いますのでパーセンテージが違うのでございますけれども、最近の聴視率は五〇%ということでございます。  なお、先生御指摘の「水色の時」は、「鳩子の海」が本年度で終わりまして、新年度のスケジュールが始まります四月七日から始まります。これは北アルプスの山々と高原に囲まれました松本盆地を舞台に、若い娘と母親を軸にした親子の青春の物語ということで、松本地方を中心に現在ロケを進めておるという状態でございます。

小野吉郎日本放送協会会長

○小野参考人 まことに恐縮でございますが、先ほどの御答弁の中で人員の増加の比率、事業量の増加の比率の基準年度で四十六年ということを何回か申したように注意を受けましたが、三十六年がベースでございます。三十六年度末をベースにいたしましてそのようになっておりますので、訂正いたします。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 終わります。

地崎宇三郎自由民主党

○地崎委員長 次回は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。     午後零時四十二分散会

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