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75回国会衆議院1975/02/13

逓信委員会 第2号

発言数
127
登壇者
13
会派数
2
開催日
1975/02/13

会議録

地崎宇三郎自由民主党

○地崎委員長 これより会議を開きます。  逓信行政に関する件について調査を行います。質疑の申し出がありますので、順次これを許します。松浦利尚君。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 それではきょうは阿部理事が逓信関係を一般質問をされますので、私は主として電電公社関係についてまず質問をさせていただきます。  実は昭和五十年度の政府関係機関予算をチェックしてみたわけでありますが、その中で特に問題になりますのは、実はそれぞれの政府関係機関予算の立て方が違っておるということがあるわけです。一つの例を比較して申し上げるのですが、国鉄と電電公社の損益勘定あるいは資本勘定を調べてみますと、こういう配置になっておるわけです。実は国鉄の場合に、資本勘定に対して一般会計からの受け入れ七百億、それから資金運用部あるいは簡保会計から八千八百十六億、政府保証債が六百億、こういうふうになっております。ところが、損益勘定に対してこれまた一般会計受け入れが一千九百七十九億一千九百二十九万六千円、資本勘定よりの受け入れが四千五百二十六億三千八百十二万五千円、こういうふうになっておるわけです。ところが一方、電電会計の方を見ますと、損益勘定から資本勘定へ五千三百一億五千万円を繰り入れておる。電電公社自体は資本勘定から損益勘定へ移すというやり方をとっておるにかかわらず、国鉄の場合はこれが逆になっておる。しかも運用部資金、簡保会計からはわずかに三百八十億、それから加入者債が四千二十六億、こういう形に実は資本勘定を繰り入れておる、ということになっておるわけですが、残り六千億近くは全部借金という形になっておるんですね。ですから、これをこう見てまいりますと、国鉄の場合には確かに国鉄会計がどうにもならぬ状態に来ておるからという前提はあるでしょうけれども、どうも同じ公社でありながら電電と国鉄との間には大変な差がある。少なくともこの資本勘定あるいは損益勘定の立て方というのは、同一にすべきじゃないかというふうに思うんですね。ですから、この点について大臣の方は、直接電電公社を監督される立場にある郵政省としては、こういうあり方について検討を加える。五十年度予算についてはこれはやむを得ませんから、五十一年度予算についてもう一遍関係予算の、特に公社関係予算の立て方というものについて見直しをするというお考え方があるのかどうか、その点をまずお聞きをしておきたいと思うんです。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 同じ公社であって国鉄と電電公社では予算の立て方が違っているという御質問でありますが、電電公社の経営状況は、収入の伸び悩みに加えて物価、人件費の高騰等によりまして支出が増大し、昭和五十年度予算案は約二千五百億円の赤字となっております。このような経常収支の赤字は、独立採算制のたてまえをとっておる電電公社の場合、これを利用者負担によって賄うことが本筋でありまして、一般会計から繰り入れ、すなわち税金によって賄うということは適当でないと考えております。また、一般会計からの繰り入れにより独立採算制のたてまえを崩すことになりますと、事業の自主性を損なって職員の企業意欲を失わせることにもなります。ひいては財務、労務両面における当事者能力が失われるおそれがあるとも考えております。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 結局、見直す気持ちはない、こういうことですか。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 そのとおりでございます。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 それでは、いまのお話をずっと聞いておりますと、予算の立て方は同一方向にする気持ちはないということなんです。そうすると、その赤字は受益者負担で賄うことがしかるべきだ、こういう御答弁であるとすれば、今度は電信電話料金の値上げは見送ったけれども、五十一年度予算においては、この赤字を解消するためには当然電信電話料金の値上げは来年度はやりますぞ、そういう前提のこれは政府関係予算だ。赤字というのは、初めからもう赤字を出すように認めて、これはしかるべく一年間はやるけれども、来年度はもうしかしどうしても赤字だから値上げをする、受益者負担でやってくれ、そういうお気持ちだというふうに理解してよろしいですか。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 ただいまお答え申し上げたとおりでありまして、国鉄の場合と同一に私どもは考えておりません。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 正確にちょっと大臣お答えいただきたいのですが、この予算案で行くと初めから赤字を私たちは認めなければいかぬ。電電公社予算というのは赤字だということを認めなければいかぬ。そうすれば、予算の立て方を変えないということであれば、この赤字をどこかで消さなければいかぬですね、消すということになれば、消す場所は受益者負担だということは先ほど大臣が御答弁なさったとおりです。ということになりますと、五十年度は電信電話料金の値上げは見送ったけれども、五十一年度は値上げしますぞということですか、と言うのですよ。だから明確に、はっきり、そうならそうだ、違うなら違う、そのいずれかをお答えいただければいいと思うのですよ。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 一応赤字についての財政措置はいたしますが、しかし受益者負担の原則というものを崩さない限りは、やはりいまお説のように、そのいつかの時期には料金の改定等も行うようなことになると思います。(「答弁うまいぞ」と呼ぶ者あり)

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 いま答弁がうまいという不規則発言がありましたが、この問題は答弁のうまさじゃないのですよ。そういうことじゃないのです。いつの日か、こう言われたけれども、要するに五十一年度に出す政府関係機関予算について国鉄のようなことをしないということになれば、今度出した提出予算と同じような枠でやるのだということになりますと、結局赤字というものを是認する予算を私たちは認めるということになるのですよ、前提としてこれからも。ですから、いつかは上げなければならぬということだけれども、五十一年度では当然上げなければならぬということになるでしょう。いつかじゃなくて、五十一年度は上げざるを得ないということじゃないですか。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 政府の総需要抑制というようなたてまえから、いつどうするということについては、私の乏しい知識では判断できませんけれども、少なくとも五十年度は何とか財政措置でやっていける、しかし五十一年度からはとうてい普通の措置ではいけなくなる。どうしてもそれは料金等を検討していくということは十分考えられると思います。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 それで結局、私たちは値上げを見送ったという形でいま逓信委員会で五十年度政府関係機関を含めて議論することになっておるけれども、背景にはやはり値上げしなければどうにもならぬというかっこうの予算を審議せざるを得ないということだと思うのです、結果的に。  そこで私は、さらにこれは総裁にもお尋ねをしておきたいのですが、極端に言うと、赤字がどうしても出るから受益者負担にするという前に、それでは現在進行しておる計画その他について当然見直す必要があるんじゃないか。そうすると、電電公社はいま第五次五カ年計画に入って第五次五カ年計画をやっておるのですが、この第五次五カ年計画というのは高度経済成長下における計画だったと私は思うのです。この第五次五カ年計画は経済成長率を毎年何%で見て立てたものですか。これは電電公社の方で結構ですからお答えいただきたいと思います。第五次五カ年計画は年率何%で見ておるのか。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○米澤説明員 お答えいたします。  電電公社といたしましては電話の積滞を解消するということが、これは委員会におきましても絶えずそういう要望がございまして、電電公社のサービスは私は世界の最高とは申しませんけれども、最高レベルにあると思います。しかし、電話の申し込み積滞というものは昭和四十五年が最高でありまして、毎年減ってはまいりましたけれども、まだ本年度の三月三十一日で約百十万ぐらい残っている。この積滞を早くなくなすということが第五次五カ年計画の最大の目標でございます。  ところで先般、料金の改定につきまして昨年の十一月に政府に要望いたしました。しかし、これは昭和五十年度において電報並びに電話料金は据え置くということになっておるのでありますが、公社の五カ年計画につきましては、何といいましてもこの電話の積滞解消が最大でありまして、すでに五カ年計画の中で三千八百億円は切り捨てておりますし、またことしの予算でも約二千億以上の切り捨てが行われておりますので、事実的には五カ年計画の中で三カ年間に、といいますと五十、五十一、五十二年の三カ年間に積滞解消のために九百万の電話をつけるということだけが残りまして、あとは大きく変動を受けたというのが状態でございます。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 大きく変動を受けた、こういうふうに総裁言われましたけれども、少なくとも四十八年度からの御承知の総需要抑制政策で、政府の施策によって繰り延べ計画その他が行われたことは事実なんです。しかし、その繰り延べられた計画があったにしても、現実に年率一〇%程度の経済成長を見込んだ第五次五カ年計画であったことは事実なんです。それじゃいま総裁が言われたように、第五次五カ年計画を具体的に見直した、極端に言えば第五次五カ年計画の中途でもいいですから第六次計画を立ててもいいはずなんですね。ところが、そういうことを全然変更せずに第五次五カ年計画をそのまま進行させておられるわけでしょう。いま総裁が言われたとおりとするなら、第五次五カ年計画というものは中途年度で第六次五カ年計画に変更されてもいいと私は思うのです。  それで大臣にお尋ねをするのですが、いま政府は新全総計画あるいは経済社会発展計画、すべて見直しておりますね。しかも中期、長期の経済見通し等についても現在経済企画庁で作業中ですね。ですから、経済成長を、福田副総理の話を聞けば軟着陸だそうですが、これからの高度経済成長を安定成長に切りかえていく、四%から四・五%程度に抑えていこうというような談話がちょくちょく出るわけですが、そういうふうな条件の中で、電電公社だけは第五次五カ年計画を何となく総裁が言われたように切り捨てたとかなんとかいう表現でおられるけれども、少なくともそういう経済状況というものを背景にするなら、やはり政府の長期見通しを計画変更すると同じように、第五次五カ年計画もこの際第六次五カ年計画等に私は変更すべきじゃないかというふうに思うのですね。そういう問題について大臣どのようにお考えになりますか。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○米澤説明員 大臣の御答弁がある前に私が先にお答え申し上げます。  電電公社といたしましては、先ほど申し上げましたように、今後の五十、五十一、五十二の三カ年間に九百万の加入電話をつけるということが最大の目標であります。政府の計画、これは昭和五十一年度から見直すということでありますが、恐らくそのフレームワークは八月ごろになったらある程度できてくるのではないか。電電公社といたしましては来年度の予算を八月末に郵政大臣のところに出すわけでございます。したがいまして、七月の時点におきまして政府のフレームワークも出てまいりますので、昭和五十一年以降どうなるかということがなお具体的になってまいります。その際におきまして、九百万の加入電話以外のものについてどうするかということは明らかにできるのではないかと思います。  それから赤字の問題でございますが、赤字の大部分は結局物価、いわゆる昭和四十八年以降の石油価格の大幅な上昇による人件費のアップでございまして、結局投資を幾らか変えましても収支の赤字というものには関係ないということ。これは後ほど数字で御説明できると思いますが、大体赤字というものは人件費のアップいわゆる経常収支の関係で起こっておりまして、投資の問題と余り関係ないということを補足させていただきます。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 私もいま米澤総裁のお答えした考え方、全く同じであります。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 それでは、五十一年度予算の段階で計画の見直しをやる、積滞解消のものは変えないけれども、その他のものについては変えたいということ、というふうに理解をしていいと思うのです。  そこで、総裁がいま、いろいろ人件費その他のことで赤字がふえたんだ、こういう言い方をしておられますけれども、総経費に占める金融費用というものを実は各年度別に調べてみたのです。金融費用というのは、政府借り入れの利子とかあるいは債券発行差損償却費とかあるいは債券取扱費とかという、そういう金融費用を調べてみますと、三十五年が金融費用は六・一だったのですね。それが四十一年一〇・九になったのですね。四十六年に一二・二、四十八年一二・八、四十九年度予算で一三・三、昭和五十年度予算で一五・二になってきておるのですね。総経費に占める金融費用というのが非常にふえてきておるのです。そのこと自体が私は公社の経営というものをいびつにしてきておると思うのですよね。逆に言うと、借金政策をやっておるということですよ。第二の国鉄になりかねないということですよね。これをこのままにしておったらたいへんだと私は思う。だから、先ほど言ったように電信電話料金の値上げという問題があるでしょう。しかし、そういうことをする前にこういうふうにならないような見直しをしなければいかぬのですね。その見直しをするためには、どこに原因があるかと言えば、やはり借入資金というものが問題があるとすれば、その借入資金の使い方その他についてチェックをする。私はそういう意味で赤字を、人件費だから赤字だという簡単な割り切り方では律せないと思うのです。そういうふうに非常に金利負担、金融費用というものがふえてきておるという条件下をどうするのか、ということを私はやはり政府として考えてもらいたいと思う。国鉄は国鉄なりに政府は一生懸命に考えておるのですね。電電公社は健全だと言われるけれども、実質的にはいまの計画どおりいけば赤字なんですから、そういう点の見直しについては大臣お考えになっておりませんか。分析されませんか。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 公社のほうからひとつ。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○米澤説明員 お答えいたします。  詳しくは経理局長から説明させますが、ただいま御指摘がありましたように、確かに金融費用そのものも経営を圧迫している要因ではございます。しかし、電電公社の場合には、料金収入の分析をしてみますと、大体七割から八割ぐらいが企業が負担しているのでございまして、その点は国鉄と非常に違っていると思います。国鉄は貨物輸送それからもう一つはいわゆる旅客と両方あるわけですが、電電公社の場合には収入の大体七割から八割は企業が負担している。で、赤字になったからといって、企業が大部分負担しているその料金を税金で補うというよりも、やはりそこは受益者負担でいくのが本当じゃないかというふうに考える次第であります。それからまた一方、電話料金につきましても、たとえば七円という度数料は、制度の変更はございましたが、昭和二十八年から二十一年間、これを動かしていない。国鉄のように三年に一遍ぐらい料金を変えているというのと非常に状況が違いますので、したがって、これは私の想像でございますけれども、税金でこれを埋めるということは財政当局もあるいは政府もなかなか承知されないのではないかというふうに感じます。  なお、金融負担につきましては経理局長から説明させます。

好本巧日本電信電話公社理事

○好本説明員 ただいま御指摘のように、総経費に占める金融費用あるいは資本費用それから人件費等、それぞれ若干の変動を経年的にいたしておりますが、金融費用について申しますと、ここ数年間はおおむね一二ないし一三%でありましたが、五十年度予算におきましては、総経費に占める金融費用の比率は一三・六%でございます。若干伸びております。それから人件費の方は、ここ五、六年来総経費に占める比率は大体二九・何%、三〇%を抑えるというところで推移しておりましたけれども、五十年度予算では三三%を上回るというふうな数字になっております。確かに、金融費用からの圧迫ということも人件費からの圧迫と同じように大きな問題であろうかと思いますが、五十年度におきますところの外部資金の導入といいますのは若干変則的でありまして、損益計算において二千四百八十九億円の赤字が出るというふうなこと、あるいは四十九年度におきまして補正予算で千五百三十億円の政府資金からの借入金をお認めいただいたというふうなこともございまして、いわゆる損益の赤字に対して一時的に緊急的なしのぐ措置としての借入金というものが四十九、五十年度とふえてまいっておる。これは確かに四十八年度までなかった事態でございまして、そういうものについては、先ほど来総裁がお答え申し上げておりますように、やはり独立採算という基本方針あるいは健全な事業財政を維持するための受益者負担原則にいままでも従ってまいったところでありますので、今後とも財政基盤の確立ということから内部資金の充実を図る、ということによって利子、金融費用からの圧迫というものを軽減してまいるべきだろうと思います。  また一方、建設投資の財源といたしまして大体五〇%は内部資金、五〇%は外部資金ということで、いままでは参ってきております。しかし、五十年度予算は非常に変則的に外部資金がふえておりますが、長期的に見まして大体五〇%程度の外部資金を導入し、五〇%程度の内部資金で建設投資あるいは債務償還に振り向けていくということをやっておりますので、この五〇%の外部資金の中で、加入者電電債券あるいは政府保証債あるいは政府引受債券というふうな財政投融資によるところのもの、あるいは自力の特別債・借入金というものがございますが、御指摘のようにできる限り低利の資金調達をあらゆる工夫をこらしまして図りまして、利子、金融費用からの経営の圧迫ということを軽減してまいりたいと思っております。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 大臣、いまああいう説明があったわけですが、これは電電公社からいただいた資料ですけれども、支出の中で利子が二千八百四十二億、減価償却費が七千四百億、債券発行差損償却費が三百九十億、これが全体の支出の五〇・一%を占めておるのです。この資料から見ると五〇・一%という大きな額を占めておるのですね。だから逆に言うと、赤字が出るようになっておるわけですよ、初めから。こういう点はやはり一遍見直してみる必要はないですか。受益者負担だから何でもかんでも受益者に負担させればいいんだ、しかし内容についてはチェックする必要もないということでは問題は済まされないのじゃないか。ですから、五〇・一%というものに対してやはりメスを入れてみる必要があるのじゃないかという気がするんですがね。御答弁によってはまた質問いたします。

好本巧日本電信電話公社理事

○好本説明員 大臣がお答えになります前にちょっと。ただいま計数の御指摘がございましたが、五十年度予算は確かに利子、減価償却費、債券発行差損償却費それぞれの金額は御指摘のとおりでありますが、総経費の中で占める比率は、利子、減価償却費債券発行差損償却費を加えまして一兆六百三十二億円でありますので、総経費二兆三千六百九十六億円に対しましては四四・九%に当たっております。それから、そういうものを除きましたいわゆる人件費でありますとか物件費でありますとか業務委託費という、いわゆる俗に営業費と言われておりますものが一兆二千七百十四億円でありまして、全体の五三・六%を占めております。この比率は、利子、減価償却費等のいわゆる資本費用と申すものが大体四二、三%あるいは四三、四%ということで、これは最近とそう違った数字ではございません。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○米澤説明員 大臣がお答えになる前に、いま減価償却の話が出ましたので、私ちょっと御説明いたします。  減価償却につきましては、いろいろ方法がございまして、定額法、定率法、また定額法の中にもいろいろな方法がございます。それで、では電電公社の減価償却が一体高いか低いかということでございますが、税法上、と言いますと大部分国際電電あるいは放送会社が対象になると思うのですが、それで決めておりますいわゆる耐用命数に対しまして、電電公社の方が長い。ですから電電公社のほうが耐用命数は長いのでありまして、国際電電あるいは放送会社等の方がむしろ実用寿命は短いという状態であります。  その次に、定額法、定率法、いろいろ方法があります。また定額法の中にもいろいろ種類がございますが、全体の中で占める、すなわち耐用命数を全体積分いたしました償却の金額というものは変わりございません。ですから、要するに早く償却するかあるいは後でするかというその償却の違いだけでありまして、償却の、何というか、積分いたしました金額の絶対値は変わりないということでございます。  それから電電公社の場合には、これはいわゆる民営でございませんで公社でありますから、また株主というものはおりませんから、配当をするとかあるいは、若干地方税を納めておりますけれども、国に国税として税金を納めるということはございません。したがって、償却を変えたからといって公社の資金には全く関係ない。したがって、政府が税金で公社を補てんするということなら確かに財政状態は改善されますけれども、私が先ほど申し上げましたように、公社の収入というものは大体事業用の収入いわゆる業務用収入というものが七〇から八〇を占めておる、その実態に対して税金で補てんすると言ったら、むしろ国民の皆さんがおかしいのじゃないかとおっしゃるのではないかと思うのでありまして、税金で補てんする、すなわち一般会計で補てんするということはなかなかむずかしいのじゃないかと考えます。したがいまして、この減価償却の問題は昭和三十五年以来郵政大臣の認可を得まして進めている方法でありますし、また技術革新を公社がこれまでやりまして、世界で先進工業国に比較いたしまして一番安い電話料金で処理してきた。これには全電通の労働組合も、合理化に対しまして、配置転換に対して非常に協力してもらいまして、立場は違いますが非常に協力の実が上がっているわけであります。それでこれまでもってきたわけでございます。しかし、石油ショックというような大きな世界的な変動がありましたので、公社財政も、従来公社はかなり自力でやってきた、もちろん国会や政府の御援助がありましたけれども、国鉄のように一般会計で補てんすることなしにやってきましたが、どうも限界に来たというのが現状でございまして、これからも技術革新というものは私たちも進めることでありますけれども、しかし、次に出てくる技術革新までには若干時間がかかる。そのために私も実は基礎研究なんかを大いにやらせることにしておりますけれども、それが出てくるにはやはり五年ぐらいかかる。電電公社といたしましては、やはり経営を預かっている以上、長期の問題を考えなければならない。すなわち、ことしだけというわけではないのでありまして、少なくとも三年とか五年を考えて処理しなければならない。したがって、そういう意味におきまして先般料金改定を政府に要請した、こういうことでございます。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 私が質問しておることからちょっと総裁、はみ出して全部言われたわけですけれども、私はそこまで聞いておらないのですよ。だから総裁の腹はわかりましたですよ、質問しなくても。大体料金値上げをしてもらいたいということを言外に言われたのだと思うのですよ、いろいろくどくど言われたけれども。それで問題は、減価償却そのものについて言われた、そのとおりだと思うのですよ。しかし問題は、やはりこの減価償却も定率か定額かということについて毎年度の会計が違ってくるのですよ、支出が違ってきますから。だから、定率法によって前に寄せて一挙に償却をするという姿をとっておるから支出が非常に過剰になって、極端に言うと、私たちから言わせれば、過剰支出ということになるのですよ。企業は生き物ですから、長期的に見ればそれでいいでしょうけれども、いま私たちが見ておるのは、料金値上げをしなければならぬような赤字そのものの予算が出てきておるから、その原因がどこにあるかということを年度を切って見ると、ここに焦点が来るわけですね。長期でなくて、ここで短期で見るから。ところが、いま総裁が言われたように、いや独立採算であくまでもやる、料金改定でやるのだ、こういうことですが、それでは一体、電電公社の収入の七、八割は企業の収入だ、こう言われましたね。それに、一般会計から繰り入れるのは企業を助けるようなことで、国民のコンセンサスも得られないじゃありませんかという総裁の発言ですが、それは間違いないですね。それは事実ですね。収入の七、八割は全部企業だ、私は思い切った発言だと思うのですが、それは間違いないですね。くどいようですが。

田所文雄郵政大臣官房電気通信監理官

○田所政府委員 受益者負担の原則から、一般会計からの受け入れ、すなわち税金による負担というものは適当でないということを大臣からも申し上げたところでございまして、企業のみならず一般の電信電話の利用者というものと一般の納税者との範囲が異なっておりますので、電信電話の方は受益者の負担によってその経営をまかなうという意味でございます。  それから、減価償却の話でございますが、電気通信設備はきわめて技術革新性の強いものでございまして、将来の陳腐化、不適合化の度合いがはなはだしいというようなことを考慮いたしまして、定率法を現在採用しているわけであります。減価償却費が非常に高いという御指摘がございますが、四十八年度における電電公社の減価償却率一三・三%でありますが、これは、同じ設備産業でありますガス事業の一五・三%、製造業の一五・二%に比べまして、高い比率ではありません。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 あなたの言っている数字は全然合わぬじゃないですか。そんなのは五十年度の予算に計上されているのですか。私がさっきから指摘しているのは五十年度の予算ですよ。いまこの委員会で審議している予算を私は質問しているのですよ。計上されているじゃないですか、七千四百億という減価償却費が。総体の支出の中の三四・九%を占めているじゃないですか。そんなうそを言ってはいかぬね、あなた監理官で。

田所文雄郵政大臣官房電気通信監理官

○田所政府委員 先ほど一三・三%という数字を申し上げましたが、これは、御指摘のように四十八年度における減価償却率でございました。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 どうも逓信委員会は質問しておらぬことを答えるね。こんな委員会初めてですよ、私来てから。私、いまから予算委員会の方に差しかえでまた行かぬといかぬから、もっともっと質問する予定だったのだけれどもできなくなったのですが、こんな不まじめな審議のやり方がありますか。こっちは五十年度を聞いているのに、いま監理官は四十八年の答えをしているでしょう。こんなことで審議できますか。  そこで、先ほど電電公社が言われたように、大体電電公社の収入の比率が七対三、七割が企業、三割が国民だ、その資料を出していただきたい。そんなのは本当はわかるはずはないのです、これは企業側だ、これは個人だ。にもかかわらず、七対三ということを明確に監理官も言ったわけだから、その資料を下さいよ。その資料をくれなければ、この予算は審議できないですよ。本当に七対三なのか。その点をひとつこの逓信委員会に資料で出してください。

遠藤正介日本電信電話公社総務理事

○遠藤説明員 お答えいたします。  ただいま電電公社総事業におけるいわゆる企業——企業という概念にもよりますが、私ども一般に電話につきましては事業用電話というもので表示をいたしておりますが、それのみならず電電公社全体の事業につきまして、一般的に私どもが把握できる範囲内でのいわゆる企業と個人、こういう分け方をした資料は早急につくりまして提出をいたします。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 いまのお答えでそれが出て、私が発言する機会があるかどうか別にして、検討させていただきたいと思うのです。  そこで、これはいま電電公社から郵政大臣あてに認可料金の申請が出されているはずです、専用料金について。これをまだ認可をしておられないから、認可をされる前に電電公社の方にお尋ねをしておきたいのですが、これは考えようですけれども、どうもこの電話専用料の改定内容がわからないのですね。千五百キロを超えるものは従来の料金というのは百四十万五千円だったわけですね。電話専用の総延長が千五百キロメートルを超えるものは百四十万五千円だった。ところが、認可料金で出しておるのはそれが六十万円になるのですね。この資料によりますと六十万円。千五百キロまでのものが百十六万五千円だったものが六十万円になる。こんな千五百キロも専用するというのは大企業ですよ、総延長が専用回線でこんなにあるというのは。逆に、先ほど言われた、企業が七、八割なら、その収入を下げる必要はないわけでしょう。わざわざ認可料金で企業負担の軽減を図るという計数が出てくるのは、これはどういう意味ですか。私たちこれはわからないですね。いろいろな理屈を考えてみたのですね、こういう考え方でこうしたのだろう、善意に見ても見てもわからない。大臣わかりますか。いままで百四十万も取っておったものを六十万にするというのですよ。これは値下げでしょう。しかも、そういうのを持っているのは大企業ですね。こういう料金体系はどういうことになるのか、ひとつお答えをいただきたいと思うのです。電電公社並びに大臣の方からお答えいただければ結構です。

遠藤正介日本電信電話公社総務理事

○遠藤説明員 お答えいたします。  ただいま郵政大臣のお手元に申請をいたしております専用料金の改定は、従来この委員会におきまして諸先生方から御指摘を受けました諸点、特に企業といいますか専用線が、ある部分において安過ぎるという点を是正をする点を一つの項目として、なおそのほか種々の点について考慮をいたしまして提出をしたものであります。その主なものは、今回の改定料金と申しますのは、二、三年前に行われました広域時分制によりまして、近距離と遠距離の格差というものが一般公衆線に比べまして専用線では非常に違った形になってまいりましたので、その整合をいたすという点、あるいは設備料というものが従来電話に対して——理屈は私どもにもございましたのですが、当委員会におきまして記録にございますように安いのではないか、こういう御意見なり、あるいは報道関係その他の割引の問題が少し多過ぎはしないか、こういう御指摘がございました。そういう点、あるいは現在、いま松浦先生が御指摘になりましたのは音声回線でありますが、種々の規格の専用線がございます。その段階が非常に細かく距離別に、たしか二十八段階もあるわけでありますが、広域時分制実施後、一般公衆線につきましてはそれを十五段階に区切っております。それで御存じのように、公衆線につきましては近距離と遠距離の差は外国に比べて非常に高いとはいいながら七十二対一くらいでありますが、専用線につきましては実に七百対一くらいの差になっているわけであります。それを一方におきまして二十八段階を段階を少なくいたしまして、事務的にも便利にあるいは利用いただく側にも便利にする、こういう点で、総体として広域時分制の中でとりましたプラス・マイナス・ゼロという観念でやっております。私どもとしてはしばしば申し上げておりますように、これが終わりました後、公衆線の料金値上げがございました段階で、もう一遍専用料金につきましても値上げという観念で改定を実施をいたしたいと思っておるわけですが、一応広域時分制の段階ではプラス・マイナス・ゼロということになります。したがいまして、いま松浦先生御指摘の点は、非常にぐあいの悪いところだけを引き抜いて御指摘になりましたが、非常に高くなっている点があるわけです。特に、本委員会で言われました市内専用の非常に不当に安いという点は非常に高くなっております。ところが、これは昔の専用線と違いまして、うっかり非常に上げますと諸先生方の御意思に反して、なるほど料金表は上がったけれども、契約をやめてしまう。いまの公衆線というのは非常に便利になっておりますから、市内専用あたりでやめてしまう、したがって収入は結果的に減少する、こういうこともあり得るわけです。そこで、その弾性値等も見まして、私どもがつくりました案が、るる申しませんが、現在申請いたしておる案でございまして、そういう点を郵政省にもよく御説明をしております。したがって、私どもとしては、総体として収入がプラス・マイナス・ゼロになる、少なくともマイナスにならないという観念でやっておりますので、絵にかいたもちにならないようにするということも必要なのではないかと思っております。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 専用の料金改定につきましては、先般電電公社から認可申請を受けております。ただいま遠藤総務理事から御説明のありました大体概要でありますが、その内容につきましては、従来割り高となっている遠距離の使用料を引き下げるとかいうようなこととともに、設備料を加入電話の設備料と均衡のとれたものに改定するなど、料金体系の調整を図ろうとするものであります。このように、その申請内容は相当広範にわたるものでありますので、目下鋭意検討を進めておる段階であります。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 検討を進めておるのは結構なんですが、先ほど遠藤さんから、都合のいいところだけを取り上げておるではないかという御指摘ですけれども、全部言うと時間がかかるから一番高いところを言ったのです。大体値段が安くなるのは、十キロ以上は全部値段が安くなるのですね。十キロ以上は全部、今度の九段階になると電話専用の場合には安くなるのです。従来十キロを専用しているところは安くなるのです。そして、七キロまでのところが今度は負担が多くなるわけです。一キロのところなんか五倍になるのですね、一キロを専用しているところは。だから、回線の専有率が多ければ多いほど安くなるのですよ。その安くした分を短い距離を専有している人にかぶせてプラス・マイナス・ゼロだ、こういうふうに言っておられるのですね、さっき言われたのは。これはどう考えてみてもやはりおかしいです。何も百四十万も取っているのを安くしてやる必要はないじゃないですか。百四十万いままで黙って払っておるのだから。不合理なところがあれば、その不合理なところだけを是正すればいいのですよ、安過ぎると思うところだけを。高過ぎると思わぬでいいのですよ。発想がおかしいですよ、高過ぎるという発想が。これから改定をしようとするときには、高過ぎるかなということがあるかもしれぬけれども、もう現に既存の料金について高過ぎるとお考えになること自体が、企業に対して余りにも善意であり過ぎると思いますね。大臣、認可をするときには、ぜひもう一遍電電公社と十分詰めていただいて、少なくとも国民に対して、企業側に甘いというような感じを与えないように。認可をしておられないのですから。電電公社だってこんなことに余りこだわらぬと思うのですよ、安くするというのだから。それを元の値段に戻せということなら電電公社はうれしいわけでしょう。発想がおかしいですよ。大臣ひとつ、どうなんです、この認可をする場合に。

遠藤正介日本電信電話公社総務理事

○遠藤説明員 ちょっと一言、しつこいようですが、松浦先生よく御存じなので、そう言いっ放しにされますと大変困りますので私ども申し上げますが、近いところを使っておるのは何か個人のような御印象のあるような御発言がございましたが、この委員会でもございましたように、近いところを使っていただくのも専用線ではいわゆる企業でございます。それて、近いところ——私が都合のいいところだけを申されたと失礼なことを申し上げましたが、近いところで極端な例で申しますと、B1回線では七百円を四千円ぐらいにしておるわけです。つまり五、六倍上げておるわけです。回線全体といたしましてはこの十キロ以下が八割でございまして、先のところは、御存じのように会社と申しましても非常に特殊な会社ですね、それらの会社については割引率を上げておるわけです。したがって、このまま上げておきますと値上げ幅が非常に大きくなるわけです。そういったような点をもろもろ勘案しまして——その証拠に、現にここらのところも非常に反対運動をしておられる方がございます。私ども決して大企業のために色目を使ったりしておるのではなくて、この委員会の御議論も踏まえて、いまの公社の経営の中で一番もうかる、と言うと語弊がございますが、損をしない幅であれをいたしておるという点はぜひ御理解をいただきたいと思います。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 誤解をしておられるのですがね。私が言うのは、専用しておるのは全部企業なんですよ。そのことは何も個人ということは一つも言っておらないのです。あなたがそういうふうにとられただけなんです。問題は、さっき言ったように、長距離のものを値下げして短距離のものを値上げしてプラス・マイナス・ゼロにしておるじゃないかということを申し上げておるのです。だから、私がさっきから大臣に言っておるのは、いままで百四十万も取っておったのだから、それを何も六十万に下げる必要はないじゃないか、短距離のところだけを値上げすればいいじゃないかというのですよ、具体的に言えば。赤字だから何もプラス・マイナス・ゼロにせぬでいいのです。わざわざプラス・マイナス・ゼロにしてやるようなそんなことをしなくても、高く取っておるところはいままでどおり取ればいい。本委員会で指摘しておるように、短距離のもののほうが余りにも安ければ、その部分だけ上げればいいのですよ。何も矛盾を感じないじゃないですか。そのことを私は指摘しておるわけなんです。だから、大臣にひとつその点は認可をされる場合に、電電公社は上げることについては余りこだわっておらぬはずだから、もう少しじっくり認可されるときには御検討くださいよということを申し上げておるのですが、大臣、どうですか。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 現行料金までも改定してでも収支のバランスをとらなければならない、奉仕しなければならないという電信電話事業について、先生のそういう御指摘のようなうまい話があるのに、それを見逃しておるということについては、私ども少し勉強してみたいと思います。その上でひとつ……。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 そういう意味で、私はこの際電信電話料金というのは、認可料金についてはやっぱり抜本的に、いま大臣御指摘のように検討を加えていただきたいということですから、そのことを申し上げておきたいと思うのです。  そこで、次の問題ですが、実は最近技術革新が進みまして電電公社の事業というのが非常に多岐にわたってきておるのです。特に、回線開放後はデータ通信、情報通信という、こういった方向にどんどん進んでいくのですね。ということになってまいりますと、先ほど総裁は、積滞を解消するということが最大の目標だ、こういうことを強調しておられたのですが、ということになれば、少なくとも公社である以上は明確な一つの基準というものがなければならぬと思うのです。特に、新しいデータその他が入ってくればくるほど、電電公社の基準というものを明確にしておかなければいかぬ。その基準というのは、やはり言葉で恐縮ですけれども、何といったってナショナルミニマムだと思うのですね。最低限、電電公社というのはどんなことがあってもこれだけは守るのだという、そういうナショナルミニマム的な発想というものが電電公社でも郵政省でも考えられなければいかぬと思う。そういう問題について、具体的に御検討になっておられるのか、あるいは検討される意思があるのか。その点を大臣あるいは公社の方から、それぞれお聞かせいただきたい。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○米澤説明員 お答えいたします。  ナショナルミニマムという御質問がございましたが、まず電信電話公社の場合にはいわゆる国民のためにというのが最大の目標でございます。したがって、電話を使っておられる方あるいは電報をお打ちになる方、そういう方のサービスを維持し、またそれを改善するというのが最大の目標でございます。拡張よりもとにかくいま電話を持っておられる方の保守、それから運用あるいは営業、そういう面のサービスを維持する、改良する、これが最大の目標でございます。  それから同時に、建設面におきましては、先ほども申し上げましたが、これは世界の電話の趨勢から見まして、やはり電話の積滞をなくしていくということが必要でありまして、電電公社発足以来積滞の解消に力を注いでまいりましたが、どうやら昭和四十五年に二百七、八十万ありました積滞も百万近くまで落ちてまいりました。今後この積滞を解消する。電話を申し込んだならば、大体三カ月以内、平均一カ月ぐらいでつけるというところに持っていきたい。この三つが一番大事なことだと思います。  それからもう一つは、やはり電電公社といたしましては、いわゆるコンピューター産業等の例から見まして、日本の基本的な通信技術というものを確立していく必要がある。これが外国に席巻されますと、ヨーロッパのようなことになってしまっては大変なことになりますので、やはり日本の基幹的になる通信技術というものを公社が育て上げていくということが必要ではないか、このように考えております。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 米澤総裁のお答えしたとおりでありまして、少なくとも積滞解消ということは電電公社の一番主要な目的になっておると思いますし、私どももまたこれに十分それを解消できるように協力したいと思っております。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 ぜひその基準を議論していただいて、早急に本委員会に提出していただく必要があると思うのです。ぜひ大臣にお願いをしておきたいと思います。  最後に、実はこの委員会でも再三私は質問をしてきたのですが、これだけ情報産業が発達をしてまいりますと、プライバシーの問題等を含めて、情報基本法といいますか、そういったものが必要だということを再三指摘をしてきたのですが、いま行政管理庁の方も一生懸命のようであります。現に郵政、電電でも議論をしておられると思うのですが、郵政省の方ではその情報基本法的なもの、これは仮称でありますが、そういったものはいつでき上がるか。いつ閣法としてまとまる予定になっておるのか。その点を最後にお聞かせいただきたいと思います。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 われわれとしてもきわめて大事なことだと思って、目下慎重に検討をいたしておるところであります。

松浦利尚日本社会党

○松浦(利)委員 私は実はもっと質問をしたかったのですが、先ほど申しましたように、急に予算の差しかえというようなことになりましたので、減価償却費の定率、定額の問題等、まだまだ議論をしたいのですけれども、そういったものについては阿部委員の方でさらに質問をしていただけるそうでありますから、一応私の質問はこれで終わります。しかし、大臣その他の答弁を通じて、来年度値上げということを前提にして私たちがここで議論をしなければならぬ、しかもその考え方は一つも変わらない、幾ら議論をしても変わらないということは、非常に残念なことだと思うのです。そういった問題については、後日また改めていろいろな資料が入りましたときに議論をさせていただくということで、きょうの質問はこれで終わらせていただきたいと思います。

地崎宇三郎自由民主党

○地崎委員長 阿部未喜男君。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 きのう大臣から所掌事務の当面する諸問題について所信の表明をいただきました。私どもも非常に慎重に承ったところでございますが、大臣はこの所信表明の第一に、郵便事業の赤字財政をお取り上げになりまして、今国会に郵便料金改定のための郵便法の一部を改正する法律を提案する、こういうふうにお述べになりました。  そこでお伺いしたいのですけれども、大臣は公共料金というものを一体どのように理解されておるのか。また、公共料金が一般の物価に与える影響というようなものについてはどうお考えになっておるのか。公共料金の性格、さらには一般への影響、こういうものについてひとつお考えを承りたいと思います。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 公共料金が国民生活に及ぼす影響については、私は議論をするまでもないと思います。公共料金はあくまでもこれを抑えていくということが最も好ましいことでありますが、しかし、ただいまの公共料金については、結局郵便料金の問題を御指摘になっておられると思います。私どもも、たとえ一般家庭に及ぼす影響がまことに微々たるものでありましても、これが抑制をしてまいりたいということは本当に私どもの精いっぱいでありましたけれども、しかし、たびたびの審議会等の御答申をいただきまして、それにのっとって必要最小限度の料金の改定をお願いしているような次第であります。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 大臣のおっしゃるように、一般の家庭に及ぼす負担というのは、郵便料金の場合はそう大きいものとは私も思いません。私がお伺いしたいのは、公共料金が値上げをされるという政策ですね、その政策について、国民の受ける影響、経済に及ぼす影響、そういうものについてやはり慎重な配慮が必要ではないかというふうに考えたのですが、郵便料金が上がって、一般家庭それ自体はそれで大きい負担がなかったとしても、たとえば第三種郵便物等の膨大な値上がりは、直ちに一般の利用者といいますか大衆にはね返ってくる。そういうことを考えてみますと、私はやっぱり公共料金の値上げというものは非常に大きい影響を与えると思うのですが、どうでしょう。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 もとより値上げをしないにこしたことはございませんし、できる限り一般物価に影響をしない程度に抑え込んでいくということが大事であろう、そういうようなことでずいぶん検討した結果が御審議をいただく郵便料金、というようなことになっております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 そこで、いま大臣は必要最小限度の値上げだというふうに仰せられましたけれども、この値上げを見ますと、かなり膨大な郵便料金の値上げになっております。しかし、いま提案されようとしている郵便料金の値上げが仮に国会で承認をされたとしても、郵政事業の特別会計は昭和五十年度で千九百八十二億の借り入れをしなければ賄えないという状態です。先ほど来、電電公社の問題でも特別会計の問題が出てまいりましたが、千九百八十二億という赤字を昭和五十年度に抱えるということで、なおかつこれは必要最小限度のものであったのか。私は、これはどうもヘビの生殺しみたいなもので、赤字の解消もできなくて国民の負担に転嫁しながら、片方では郵政事業もまた大きい赤字を抱えて悩まなければならないというふうな、まことにいずれにも属さないといいますか、いずれの側にも立たない、全く事業の独立採算制の側にも立たない、逆にまた利用者の側にも立たない妙な予算になっておるという気がするのですが、これはどういうわけですか。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 これはもう議論すれば私の負けになることははっきりしております。しかし、これは議論でなくて、いわゆる政府全体の物価政策、低物価と申しますか、物価抑制のその犠牲になっておると申しますか、そういうようなことで、当然五十円、三十円というような郵政審議会の答申をいただきながら、これをいま御指摘のような、まだ五十年度においても黒字にならないような値上げを要請しているところにわれわれの苦しみがあるわけです。さればといって、これをそのままほうっておきますと、三年間で約八千億の赤字になる。そうすれば、郵便物を取り扱う従業員の意欲もほとんど失われる。いろいろなことを考えて、まあこの程度で一応何とか、あとは企業努力をしてその赤字の幅を小さくして、国民の皆様に御迷惑の及ぼさないようにという必要最小限度の方法を講じておるわけでございますので、その点御了承をお願いする次第であります。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 私が納得できないのは、十月一日以降の値上げが認められたとしてもなお赤字ではないか。ならば、いま物価抑制に最重点を置くという政府が、そういうなまはんかな値上げを六カ月早めて、あるいは何ぼ早めたことになるかわかりませんが、仮に六カ月早めてやってみたところで郵政事業の会計に大したプラスをもたらすものでないならば、この際は思い切って物価抑制を中心にして料金の値上げは見送る。値上げしてみたところで赤字、しなくても赤字ならば、この際は物価抑制を中心にしてもうしばらく郵便料金全体の値上げを見送る、その方が私は筋の通った政策ではないか、こういう気がするわけですが、どうでしょう。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 私もその方が楽だと考えました。しかし、この内閣の経済閣僚会議といういかめしい名前のついたところで、そこへ私も呼び出されていろいろ検討した結果、この程度まではやるべきだというようなことで、あらゆる方面からこれを勘案した結果が、これが最上な方法として出ておるわけでありますので、ひとつその辺は御了解いただきたいと思います。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 ちょっと事務当局にお伺いしますが、これは五十年度は仮に法案が通ったとしても十月からになるわけですね。それでまるまる値上げが適用される五十一年度は一体この改定が行われた場合にはどういうあれになりますか。赤字になりますか、おおむね黒字になりますか。

石井多加三郵政省郵務局長

○石井政府委員 お答えいたします。  五十一年度の収支の見通しでございますけれども、問題は一番大きなベースアップの問題がどうなるかによって非常に大きな差があるわけでございますけれども、これは大体の見通しとしては、いまのままで行きますと大体五百億ぐらいの赤字である。五十一年度も五百億ぐらいの赤字になるという予測でございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 それはこの借入金の償却ができなくてなお五百億の赤字が残る——ベースアップをどのくらい見込んでおるか知りませんが、ということですか。借入金は払って特別会計が五百億の赤字が残ると言うのですか。

廣瀬弘郵政省経理局長

○廣瀬政府委員 ただいま郵務局長が申し上げましたのは、実は四十九年度におきまして御承知のように千三百八十一億の赤が出ておりまして、五十年度の見方によって、これもただいま予算の五%という積み上げで六百億の赤が予想されるわけでございますが、五十一年度におきましては実は収入の面を七千五百億程度見込みという形でやっておりまして、支出で八千億程度ということでありますと、これはベースアップの見方によっていろいろ異なりますけれども、大体五十年度を一七%ぐらいベースアップがある場合を仮定し、そして五十一年度におきましてはさらに一二・三%ばかりの——これは経済社会基本計画の数字でございますが、それで延ばしてまいりますと五百億の赤が出てまいります。したがいまして、前の赤字はそのままの形で持ってまいりますと、三年間で約二千八百億程度の赤が累積赤字として考えられるということになります。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 単年度でも赤字が出る。したがって、五十一年度を展望してみると累積赤字は膨大な数字になってくる、こういうことにもなるようでございます。  もう一つ、ちょっとお伺いしたいのですが、この膨大な郵便料金値上げをやった場合に、郵便の利用がどのくらい減少するだろうか。あるいは伸びるだろうか。いまの計画はどういう勘定をされておりますか。

石井多加三郵政省郵務局長

○石井政府委員 お答えいたします。  五十年度の見込みといたしましては、対前年比で一・九%の減、それから五十一年度はまたその五十年度に対しまして〇・六%の増というふうな予測をいたしております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 大臣、あなたは長く大臣をおやりになっているとこれは大変なことになると思うのです。この一種、二種はもとより、政令料金が膨大な値上げを計画しておるようですが、これが値上げになりましたら二%や三%の郵便の減でおさまればそれは大変結構なことで、私は七〇%台になると見ておるのですよ、郵便の利用がぐっと落ち込んで。二〇%落ち込むだろう。そうすると、郵政事業も私は赤字は膨大なものになると思いますが、これは先のことですからわかりません。来年のことを言うと鬼が笑いますからね。ただ、そういう計画を事務当局がお立てになって、大臣がそれをうのみにして、そのころまであなたがおいでになったら大変な目に遭うと私は思うのですが、大体八〇%台あるいは七〇%ぐらいまでに落ち込むだろう。それはたとえばダイレクトメール一つ例にとりましても、郵便で出すよりも手配りする方が安くつけば、当然企業はこれは手配りに回すのですよ。そういう計算はおそらく事務当局もなさっておりましょうが、そのコスト等を勘案してみて、私は七〇%か八〇%に落ち込むだろうと思います。当局、自信があるならそれは結構ですが、ここで申し上げたいのは、やはり値上げをしても来年も赤字、再来年もずっと累積赤字が続いていくと、さっきの電電公社じゃありませんが、これはもう来年なり再来年にまた料金値上げを見越した今度の料金値上げだということになってくるわけです。やはり先ほど議論した公共料金となる以上、これだけの値上げをすれば向こう何年間は特段の経済の大きい変動がない限り郵便料金の値上げはせぬで行けますというふうな、国民の納得のできる展望を持って法案を出すならばお出しになるべきで、とりあえず出しましたが来年もまた赤字でございますからまた出しましょう、再来年もまた出しましょうというふうな、いやしくも政府管掌の事業が無定見な計画でお出しになることについて私は非常に不満に思うのですが、大臣どうお考えですか。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 この次の値上げまでこうしておるかどうかわかりませんが、たとえおろうがおるまいが、そうしたことは問題でないので、これは考え方で、これが無定見であるのかそうでないのかということは、ただ単に郵政省だけのことを考えていただくのでなくて、常に国全体のことから判断していただかないと本当の答えが出てこないと思います。私どもも、いま阿部先生御指摘のように、値上げしても赤字が全然消えてしまわないというものを何も骨折って皆さんに御迷惑かけることはないじゃないかと言われれば全くそのとおりですと申し上げたいのですが、しかし、ここでこれぐらいの値上げでしんぼうして、そして国全体の——いま物価がことしの三月の末には一五%、来年は一けたになる、その一けたになったときに、これは郵便料金が少々上がったからといって国民生活には何でもないというようなときが来たら、そのときはまた同じあれですから御相談もしていいんじゃないか。大きく全体から判断していただいて、こういうようなことで、ぜひひとつわれわれ郵政事業に携わる者の企業意欲と申しますか働く意欲を失わせない程度の値上げを御承認いただきたい、ということをお願いしておるところであります。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 郵便料金問題は、もし法案がかかるとすればその際にまた詳細に議論さしてもらいたいと思います。ただ、ここで大臣にひとつお約束しておいてもらいたいのは、この法定料金以外の政令料金についても非常に大きい上げ幅になっているわけです。本来これは国会の議決は要らないわけですけれども、関連の深い、しかも国民生活に非常に大きい影響があるわけですから、もし郵便料金問題について議論をすることになれば、政令料金についてもひとつ十分話し合いをしていただいて、また当局も、もし正しい意見であるとするならば、われわれの意見についても入れていただく、そういう気持ちで議論をさしてもらいたいと思っておりますが、この点いかがでしょうか。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 私まだ就任早々でもありまして全然検討いたしておりませんから、十分御相談申し上げまして最善な方法を講じてまいりたい、こう思っております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 次に、料金問題と並んで今日国民にがまんができないと言われておるのが郵便の遅配、欠配、それから貯金、保険の違法な募集の問題。もう大臣も新聞等で十分御案内と思います。いずれもそれぞれ法案があるようでございますから、詳細な問題はその時期にしますが、基本的な大臣のお考えとして遅配、欠配の解消あるいは貯金、保険の違法な募集等についてどういう施策をお持ちか、承っておきたいと思います。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 貯金あるいは保険等についての不都合な勧誘等いろいろ耳にいたします。当局といたしましては、この点に関しては十分これらの事業の国民の信頼性を失わないようにということをたてまえとして十分訓練しておるつもりでありますが、それであってもなお大ぜいの中には不都合な者がありとすれば、今後その十分な教育、訓育をしてまいりたいと思っております。  それから郵便の遅配、欠配等につきまして、これもいろいろとおもしろくないことが耳に入ります。これなどもわれわれもその従業員の訓練等についてやはり反省するところがあるのじゃないか、またその採用の方法とかいろいろな面で十分これからも注意をしていきたい、かように思っております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 ちょっと関連して一、二点だけ聞いておきたいのですが、特にいま大臣、職員の訓練に重点を置いてということでございますけれども、貯金の募集にせよ保険の募集にせよ、管理監督の地位にある者が率先して違法なことを行わせるような督励をしておる傾向があちこちで見受けられます。そして事が起これば、それが当務者の責任であるように責任をすりかえられる、これではなかなか職員が意欲を持って仕事ができない。特に、管理、監督の地位にある者が違法なことを奨励するようなやり方というものについては、ひとつ厳重に注意をしてもらわねばならぬと思うが、いかがでありますか。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 これは御指摘のとおりでありまして、私はアルバイト学生あたりの踏み外し程度のものと考えておりましたが、もしも責任ある地位の者がそういう国民の御納得のいかないようなことを行うとすれば、それは厳重に警告を発し、適当な措置をとるつもりであります。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 これは期日が迫っておりますからちょっと私保険局長に申し上げておきたいのですが、誇大な宣伝によって募集をやって郵政省が責任を負わねばならぬような事態が起こっておるわけですね。たとえば沖繩の博覧会にみんな行きましょうというふうなことで募集をする、そして何万円の保険に入ってくださればこれこれの日程で沖繩の博覧会に御案内しますということで募集をしておる。ところが、物価が上がってきて、五万円なら五万円の保険に加入はしたけれどもいまや沖繩の博覧会に行くには大変な赤字が出るというような状態で、これは信用問題もありますので、この点だけはどう措置をされるか、ちょっと聞いておきたいのです。

北雄一郎郵政省簡易保険局長

○北政府委員 お示しのように、昭和四十七年の九月から翌四十八年の三月にかけまして、沖繩海洋博への旅行団体の結成ということを、大体九州を中心でございましたけれども、九州を中心に行われた事実がございます。これは当然九州は沖繩に近い関係もございましたし、沖繩海洋博見学のニードも非常に高かったので、当時としては時宜を得たことだというふうに私ども考えておったわけでございます。結果的にも、簡易保険の海洋博見学の団体をつくるというやり方がお客様から好評を得まして、現在約二万六千名が会員になっておる、こういうふうに承知しております。この仕組みは御承知と思いますけれども、簡保の団体扱いによりますところの手数料五%というものがございまして、これを旅行費用に充てるということで団体が旅行を実施する、こういうものであったわけでございますが、その後ただいまお示しのような物価騰貴というような事情によりまして、当初の旅行プランではそのまま実行できない、こういうことになっておる団体もあるというふうに思っております。その詳細につきましては、実は先般当該郵政局に詳細調査するように指示したところでございまして、大体今月いっぱいでその結果が上がってくるわけでございますが、ただ、むろんその団体を結成する場合に、先ほども申し上げましたように、私どもとしても時宜に適したものだというふうに考えましたわけですから、ただいまそういう状況になっておることにつきまして、これまたお示しのように郵便局の信用というものにもかかわる問題であると思いまして、郵便局側といたしましては、現在そういう旅行団体あるいは旅行業者というものに対しまして実情を詳細に聞きまして、具体的なアドバイスはする、こういう態度をとらしておるわけでございます。アドバイスの方法といたしましては、たとえば経費を節減させるという方法、具体的には特別に船をチャーターして行くというような企画が多かったようでございますが、これを定期船を利用させる、あるいは飛行機の利用を定期船利用に切りかえさせる、というようなことで経費の節減をしてはどうかというようなこと、あるいは不足額をさらに自弁させるというような方法、そういったことでアドバイスはしておりますが、個々の団体の詳細につきましては、先ほど申し上げましたように、調査中でございます。いずれにいたしましても、お示しのように郵便局の信用というものにかかわる問題でありますので、そういう角度から注視しておる次第であります。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 保険局長は時宜を得た措置だとおっしゃいましたが、大体これはもうきょうは余り議論をする気はしないのです。この次改めて議論をしますが、団体組成というものの本来の使命から考えて、いまあなたがおっしゃるように郵便局が中心になって任意団体をつくらせる、そこに郵便局が介入して観光博覧会に連れて行くとかいうようなこと、そういう目的の団体組成なんていうのは本来ないのですよ。これは任意な団体があって、任意な団体ができて、これが共同して掛金を払い込むというのが団体組成の原則であって、初めから観光博覧会に連れて行くから団体組成しましょうなんて郵便局が出て行って勧誘するなんというのは——勧誘のために団体組成をするのじゃないのです、あれは。加入者が払い込みが便利なように団体組成をしてもいいという規定がある。これを募集のために悪用してこういうことをやるから——まだあなた明確なあれはないようですが、大体三万円で行けるという計画で募集して保険に入れて、五万円かかるのですよ。倍じゃありませんが、倍近くかかるのですよ。あとの二万を負担せいということになるのでしょう。これは本来の目的と違ったことをあなた方がやらしておるから——いま私は聞いて、大体あなたがやらしておるのだ。時宜を得た措置であるなんと言うに至っては——全く間違いでありましたと言うのなら話はわかりますよ。団体組成そのものの目的が初めから違うじゃないですか、これは。そうでしょう。団体組成というものをどう考えていますか、あなたは。

北雄一郎郵政省簡易保険局長

○北政府委員 私の申し上げたのが多少語弊があったかと思います。そういうニードがやはり盛り上がった、沖繩海洋博に行きたいというニードがあった、そういうことでいわば団体の方が先でございます。そういった場合にわが方でいろいろお世話を申し上げた。そのことを、ニードを迎えて、しかも保険というものも伸びるという意味で時宜に即した、こう申し上げたのでございまして、そういう趣旨でございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 ニードが盛り上がったのなら大変結構なんですが、ニードを盛り上げておるのです、郵便局が。ここにちゃんと私たくさんの資料を持ってますがね。そういうニードが盛り上がったのなら結構です。だから任意団体ができたと、それなら結構ですが、郵便局が行きましょうと言って大変な宣伝をしてニードをつくって、つくった結果が本来の趣旨でないものをつくったから、金が足らなくなって大変信用を失墜するような問題を招いておるようです。私が大臣に申し上げたのは、保険局長でさえそういうところがあるのです。法の趣旨とは違って、とにかくうんと募集をすればよろしい、そこで本来加入者が団体をつくって一緒に掛金を納めましょう、こういうことをするならばしてもいいぞという法律を悪用して、募集のために、沖繩に行きましょうというようなことを宣伝させて、そして募集をする。募集の手段に使っておる。これも明らかに行き過ぎで、前からずっと議論してきたところで、いまちょっと保険局長が、つい初めは本当のことを言いましたが、あれが本当なんです。このニードをつくり出して募集するというのが本心です。これは法律の趣旨とは全然違うことをやらしておるのです。これはひとつこの次、保険法の改正か何かが出そうですから、そのとき十分議論をいたしますが、少なくともそういうことを話して加入をしていただいた加入者に迷惑をかけるようなことがないように、ひとついまから保険局長は十分検討しておいてもらいたいと思います。  次の問題に移りますが、大臣はこの所信表明の中で、郵政事業は人手に依存する度合いが高いので、業務の円滑な運営を図るには労使間の円満な協調関係の樹立は不可欠のことである、というふうにお話しになりました。私も全く大臣と同感でございます。ただ、いままで歴代の大臣そうおっしゃっていただきましたが、具体策に欠けるうらみがあった。もし大臣、この点について、この協調関係を具体的にどういうふうに樹立していこうかというようなことをお考えならば、ひとつお聞かせを願いたいと思います。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 これは第一、労使というような言葉までも私としては気に入らないぐらいな言葉だと思っております。労も使もないので、お互いに私を初め郵便の配達をしておる人もみんな同じ国民に奉仕している従業員であります。でありますから、そこへ、まあ立場立場によって管理職もあればそうでない人たちもおるかもしれませんけれども、そういうのでなくて、私は本当にもう一視平等に考えて、どこまでも和をもってとうとしとする、この精神で全従業員が一丸となって国民に奉仕する、ということが一番望ましいのじゃなくてそうあるべきだ、こう解釈いたしております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 私も全く同感で、基本的にはやはりこの事業は和をもってとうとしとする、それはもう大切なことだと思いますが、ただそれだけでは具体策に欠けるわけで、また現に使う方と使われる方があるし、特に大臣、郵政にお詳しいわけですけれども、前の大臣おやめになった後ごろから非常に郵政の労使関係というのが悪化してきたことも大臣御案内のとおりです。今日郵便事業にいろいろな問題が起こっておるのは、そのいわゆる労使間の長年にわたる不信感が今日の状態をもたらしておる。そこで大臣がこの労使間の円滑な協調関係を樹立するのが不可欠だ、そうおっしゃるならば、今日のこの郵政の労使関係の中で何か具体的な策をお持ちだろうか。基本的なお考えはわかりました。それで、もし具体的な策があるならば、今度はひとつ事務当局の人事局長からでも結構ですからお答え願いたい。

神山文男郵政省人事局長

○神山政府委員 大臣のおっしゃるように、郵便も貯金も人手に非常に依存する仕事でありまして、それとまた時代、環境の変化に伴いましていろいろ近代化、合理化等の必要もありまして、まあそういった時代の要請から見ましても、労使間の正しいあり方あるいは協調関係、そういうものが要請されるわけでありますが、私たちといたしましては、ふだんから労使の正常関係ということを最重要課題といたしまして取り組んでまいっております。  それで、先生も御承知のように、昭和四十五年十二月十四日に労使間の確認というものを行いまして、今後労使間の正常化にはどういうふうに持っていったらいいかということで合意を見まして、一応確認というものを相互で取り交わして、その定着に努めてまいったところであります。また、さらにその後、四十八年末に郵政省の方から組合に対しまして労使関係の正常化についてまた問題を提起いたしまして、組合からも同意が得られまして、かつての十二月十四日確認というか、一二・一四確認と申しておりますが、それの趣旨の再確認をいたしまして、労使双方がさらに一層直剣に努力しようということでまいったわけであります。具体的内容でございますけれども、いろいろのケース、ケースがございます。労使間のいろいろの問題がありますが、そういう労使関係の正常化のためのあるいは改善のための通達というものも出しまして、管理者に徹底するように取り計らう、あるいはいろいろの管理者を集めての会議の際においても、労使正常化の趣旨を徹底するように図ってまいりました。また、いろいろ管理者を訓練する機会がございますが、こういう訓練に際しても、労使関係の安定と正常化という視点から管理者が問題をつかまえて解決に当たるように、そういう方向の訓練を盛り込んでいこうということで実施してまいっております。それから、組合との間のコミュニケーションというか意思疎通というものが非常に断絶をしているところが多いわけでありまして、これは機関が両者とも非常に大きいわけでありまして、いろいろの段階もあるわけですが、そういう段階、段階のコミュニケーションというもの、これをどうしてよくしようかということで組合とも話し合いまして、折衝ルールというようなものも設けまして意思疎通を図っていこうということでまいっておりまして、こういった問題を個々に具体的にお互いに努力をし、また本部、本省間で合意をすれば下にその趣旨を徹底していくような努力をお互いにしていきましょう。まあ一二・一四確認の中身は、お互いに努力しよう。しかし、使用者側の方がより一層一歩を出てやっていきましょう。しかし、組合の協力もなくしては、これは正常化というのは相対的関係でありますので、省も前進するから組合もその努力を無にしないように、ひとつよく協力してほしいという精神でございます。  そういったお互いの努力の結果、いろいろまた御指摘を受けるような問題も一部の地域にはあろうかと思いますが、全体的には全国的には労使関係改善の実は上がってきていると私ども認識しております。もちろんこれで足れりというような気持ちはさらさらございません。今後とも、私の方としましては労使関係の正常化を労務管理の基本といたしまして、その具体化と定着化に向けて努力いたしてまいりたい、こう考えております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 非常にいい方針ですし、大賛成ですが、いままでずっと聞いてきたところとあまり変わらないのです。ただ、前に北局長が人事局長のときもずいぶん苦労されまして、確かに最近労使関係がかなりよくなって来つつあるということについて必ずしも否定するものではありません。しかし、いま人事局長からもお話がありましたように、まだ必ずしも十分ではない。ここで大臣にひとつ百尺竿頭さらに一歩を進めてもらわなければならぬのです。  郵政の職場の紛争、これはお聞きとめ願えば結構ですが、郵政の職場の紛争でいま一番大きいのは行政処分にあるわけです。この行政処分というのは、処分さるる方の言い分を全然聞いてやらないのです。処分をする方が一方的に、おまえはこういうことをしたから戒告にするとか懲戒にするとかになるわけです。ごく最近私が聞いた例ですけれども、局長の耳元で大きな声を出したとかあるいは進路を妨害したとかいうふうなことで処分をされた職員がおるわけです。本人に聞いてみたら、本人は自分にはそういう覚えはないと、こう言うわけです。本人は処分されてびっくりして、局長のところに、どうして私はこういう処分を受くるのかということを聞きに行ったら、おまえに話す必要はない、おまえはおれのところに出て来ると賃金カットをするぞ、と処分をした人がそう言うわけですね。された方は身に覚えがない。した方は、おまえに処分の理由を説明する必要はない、こういう言い方で。そうすると、当然これは不信感が生まれてまいります。しかも、その行政処分は一方的にやられるわけでございますから、私が仮に局長で、あいつ気に入らぬなと思うたら、何かの言葉じりをとらえて処分しようと思えば、これはいつでもできるわけです。たとえば局長の耳元で大きい声を出したとしても、それが本当に処分せんならぬものであったのか、悪意に満ちたものであったのか、たまたま声を出したのが耳元になったのか、これはやはり処分をするに当たっては十分判断をしなければならない問題だと思うのです。  そこで、私はかねてから北局長のときに何遍も提起してきたのですが、極悪非道な親を殺したような殺人犯でも、その動機、その心情は疎明をする機会が与えられる。ならば、この郵政省の行政処分についても、その本人にそういう非違行為があったかどうかについて、本人の言い分も聞いてやってもらいたい。また、それが事実であったかどうかを認定するに当たっては、特に労使関係では明らかに使用者の側と労働者の側が対立しておるわけですから、片方の言い分だけで処分をすれば片手落ちになることば、これは間違いがないのです。だから、必ず相手の側の言い分を聞くというふうな措置がとれないものかということについて何度も提起をしてきたわけです。明らかな、たとえばストライキをやった——ストライキの問題はいろいろ議論の分かるるところです、憲法上の問題があり、法律上の問題がありますから。そういう明らかなものについて仮に行政処分があったとしても、そのことまで私は一々本人の疎明を聞けと言うのじゃないのです。せんだってもこういうことがありました。私は大臣と同じ郷里ですが、郷里の方で、局長がドアを出ようとしておった、それを知らなくて職員がぽんとドアをあけたわけです。たまたまいわゆる闘争期間中であった。これは局長に暴行を加えた、処分すべきである。そのとき管理者の責任者に非常にりっぱな人がおりまして、熊本郵政局ですが、よく事情を調べたら、それは何も故意に局長にドアをぶち当てたものじゃないじゃないか、局長が出ようとしておるのを知らぬでドアをぽんとやったのが局長に当たったんじゃないか、そんなことで処分をしたら、これは大変な物笑いになるということで、これはそのまま終わりました。こういうりっぱな管理者がおれば、しかも、これは自分がやられたんじゃないから感情的にも何もないわけですから、正当な判断が加えられます。ところが、局長にしてみると、わざとやったんじゃないかという気になるわけです。そこで処分をしようということになる。そのときに冷静な判断を下す人がおってくれれば結構ですが、いまの行政処分は、これは局長がやれるのですよ。役職いろいろありますし、処分の量定にもよりますけれども、大体一般の職員を戒告とか減給処分なんかするのは局長で、ずっと勝手にやれる。だから気に入らぬ職員はいつでも局長が処分できる。調べてみますと、まさに処分などというものとは縁遠いことをやっておる。しかも、これは最近郵政の職場だけです。ほかのところでは、国鉄にしろ電電公社にしろそういうばかげた行政処分というものは行われていない。これはひとつ大臣気にとめて、何度も提起してきておりますから、何かこれはもう本当に処分せざるを得ないという判断を下す、あるいはこれはちょっと本人も反省すれば別に重い処分をせぬでもいいじゃないかとか、あるいはこれは行き違いがあるとか、そのことについて考えてもらう、判断をする機関といいますか、そういうふうなものをひとつ検討しておいてもらいたいと思いますが、検討していただけるかどうかだけ……。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 どうも何か問答無用、切り捨て御免というように聞こえるのですが、私はそういうことはよもやあるまいと思っております。  なお、十分私も事情を伺った上で、まじめな判断をしてお答えしたいと思っております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 これはしばらく大臣にお預けをしておきますから、次の時期ごろまでによく事務当局からも聞いていただいて、もし具体案ができれば、こういう方法でひとつこの種の紛争の解決については公正を期したい、というふうなものを私は期待をしておきます。  その次にお伺いしたいのですが、実験用通信衛星それから放送衛星の関係ですけれども、郵政省は大層力を入れて、五十一年度ですか、打ち上げということで計画を進めてこられたようですが、先般の新聞によりますと、これは何か五十二年度以降にという言葉が使われておりましたが、五十二年度以降に変更されたようでございますけれども、どういう理由でこの通信衛星なり放送衛星の打ち上げを延ばさざるを得なかったのか、お伺いしたいと思います。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 お答えいたします。  現在計画されておりますわが国の宇宙開発計画の中で、実験用中容量静止通信衛星それから実験用の中型放送衛星、この二つの打ち上げにつきましては、アメリカの航空宇宙局、NASAと申しておりますが、NASAに依頼して行うという計画になっているわけでございます。これを、従来の計画でいきますと、五十一年度に打ち上げるということでわれわれも作業を進めていたわけでございます。この打ち上げを依頼するための契約の交渉でございますが、これは従来NASAとそれから科学技術庁それから宇宙開発事業団、この間で契約の交渉が行われていたわけでございますが、その過程におきまして、先般、打ち上げ経費の前払いの時期をめぐりましてアメリカ側と日本側との意見が食い違ってきたわけでございます。したがいまして、この両方の衛星を五十一年度に打ち上げるという契約の締結が不可能となったという事態になりました。宇宙開発委員会におきましては、このような事情が発生いたしましたので、郵政省からの意向を徴しまして、そして昨年の十二月の二十四日に宇宙開発経費の見積もり決定において、両衛星の打ち上げの年度を昭和五十二年度に変更したということでございます。したがいまして、いま御指摘ございました五十二年度以降という問題は五十二年度ということでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 これもかねて問題のあったところで、一体この通信衛星なり放送衛星をなぜ打ち上げなければならないのか。日本が衛星技術を開発するというのならば、何も五十一年度と区切ってアメリカに打ち上げを依頼してまでやらなくても、日本の科学技術庁なり宇宙開発事業団等で研究を進めてやってもいいものではないか、というふうな議論がかねてあったわけです。ところが、郵政省は強引にどうしてもこれを五十一年にやりたいということで進めてこられて、その計画がいま蹉跌した、これは間違いのない事実ですが、大体何でこんなにアメリカに頼んでまで試験衛星を打ち上げなければならないのですか。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 お答えいたします。  わが国の宇宙開発は昭和三十年ごろから東京大学を初めとして進めていたわけでございます。わが国の宇宙開発の技術の面につきましても相当進んでまいりまして、各国の情勢などを見ますと、やはり各国もこの宇宙開発いわゆる衛星打ち上げについての計画が逐次熟してきていたわけでございます。わが国といたしましてもできるだけ早い機会に、この電波権益の確保という面と宇宙開発技術の確立というような点から、打ち上げるべきであるというような意見が出てまいりまして、そのなるべく早い時期ということから考えまして、当初は五十年代のなるべく早い時期ということを言っておりましたが、いろいろ検討した結果、五十一年度で打ち上げ得るというような見通しがつきましたので、一応宇宙開発委員会の計画の中に入れていただいたわけでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 当時、宇宙開発委員会、事業団、こういうところではやはり自力で可能な限りやってみたいという意見があったようです。それを郵政省がことさら急いでやらなければならなかったという理由が私にはわからないのです。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 ただいま申し上げましたように、わが国としては電波権益の確保という面から見まして、なるべく早い時期ということで五十一年度という時期を考えたわけでございますが、その時点におきます通信衛星あるいは放送衛星の規模を考えますと、やはり目方といたしまして三百キログラム程度の衛星でなければなかなかわれわれの実験としては十分いかないということを考えまして、この三百キログラム程度の衛星を打ち上げるロケットというものの開発を見ましたところ、わが国においてはやはり昭和五十五年以降にならなければその程度のものはできないであろう、しかし、衛星を開発する技術というのはやはり五十一年ごろには可能であるという判断をいたしましたので、当面、衛星の打ち上げはアメリカに打ち上げを依頼するということを決定したわけでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 主たる理由は権益擁護ということになるようでございますが、そういうことも絡んできて、アメリカの方では金の問題もあってなかなか打ち上げてくれない。郵政省はアメリカに打ち上げてもらうということで、宇宙開発委員会なり事業団の方の打ち上げに対する研究は進まない。結果的に五十五年になったけれども上がらなかったということになるぐらいならば、むしろ自力で上げるような方向で最初から取り組むべきでなかったのか。これはそれなら五十二年なら上がる見通しがあるんですか。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 現在衛星の開発は順調に進んでおりますので、衛星は五十一年度でも間に合ったわけでございます。しかしながら、ロケットの方が間に合わなかったために五十二年度ということになったわけでございますが、そのような関係からでも五十二年度の打ち上げは必ずできるというふうに確信いたしております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 予算の問題もぼくは絡んでくると思うのですが、従来の予算ではなかなかアメリカが上げてくれそうにないから、かなり予算をふやさなければならぬのじゃないかという気がしますが、それは別にして、五十二年度間違いなくアメリカが上げてくれますか。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 この計画が五十一年度から五十二年度に変更になりました理由は、先ほど申し上げました契約の問題が片づきますと、アメリカ側では五十二年度の打ち上げが可能でございます。この契約の問題と申しますのは、アメリカ側といたしまして、打ち上げ時期の二十四カ月前から打ち上げ費用の支払いを開始してほしいというのが向こうの条件でございます。したがいまして、五十年度からその支払いを開始いたしますと、五十二年度には打ち上げが可能でございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 ただ、NASAが静止軌道に乗せるのは日本でやってくれと言っておるのでしょう。五十二年に日本は静止軌道に乗せる自信があるの。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 衛星の静止軌道への投入の問題につきましては、現在宇宙開発事業団の方で鋭意準備中でございます。事業団の方の計画などを聞いてみますと、この点については十分自信を持っておるというふうに聞いております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 鋭意開発中で自信があるとは言いながら、やはり五十二年に静止軌道に乗せるのには、日本の技術でなかなかそう簡単に行くかどうか、問題があるような気がします。そうすると、静止軌道に乗せる技術が開発できないのに打ち上げたって意味がないわけですから。これはなかなかむずかしい問題が残っておるようですが、とにかく役所の仕事というのは、ともすれば自分のところでやりたがって、予算を取りたがって、なわ張り争いをしたがってするおそれがありますので、本当に日本全体の宇宙開発というようなものについて抜本的にひとつ考えてもらいたいと思います。ここで具体的なことを一つ聞きますが、実験用の中容量の静止通信衛星を上げた場合、インテルサットとの関係はどういうことになりますか。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 御承知のように、インテルサットは国際電気通信業務を商業的に提供するということが目的でございます。すでにこれは実用段階に入っております。そして、国際電気通信衛星機構というものをつくりまして、ここで実用いたしておるわけでございます。ただいま申し上げましたわが国で昭和五十二年度に打ち上げます実験衛星でございますが、これは衛星通信あるいは衛星放送というものの技術試験を行うということが目的になっております。したがいまして、これは実験衛星ということになっておりまして、この実験衛星につきましてはインテルサットのシステムとは直接関係ございません。なお、先般、昨年の一月でございますが、インテルサットの会議、これは理事会でございますが、そこにおきましても加盟国が実験用の衛星を打ち上げる場合は協定の適用外であるというふうにいたしまして、インテルサットと協議の必要なしということになっております。したがいまして、実験用の衛星の打ち上げについてはインテルサットとは関係ない、こういうように考えております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 これは通信衛星にしろ放送衛星にしろ、実験用を打ち上げるということはさっきおっしゃった権益擁護の関係でしょう。将来はわが国でもって実験でない実際のものをやるわけでしょう。そのときは当然インテルサットとの競合といいますか、問題はエリア7の問題等で起こってくると思うのですが、そうなりませんか。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 ただいま申しましたように、インテルサットは電気通信業務ということでございますので、公衆電気通信業務ということになりますと、インテルサットとの関係が出てくるわけでございます。ただ、公衆通信業務の中でも国内のものと国際のものがございます。国際のものは完全にインテルサットとの競合性というものが出てまいりまして、その問題は総会において検討される、国内の問題も、これは理事会におきましていろいろ検討されまして、国内のものは別に競合的にならなければ許可されるということでございまして、これは現にカナダあるいはアメリカ、こういうところで国内の通信衛星というものは実用されております。したがいまして、問題となりますのは国際的なものでございますが、この場合は、先生御指摘のように、いろいろわれわれとしても検討を進めなければいけない、こういうように考えております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 そこで私がわからないのは、その趣旨からいくと、権益擁護というものが特に必要ではない、国際的なものならば権益擁護というものが必要になってくるけれども、国内のものなら何もいつ上げようと権益擁護というのはそれほど必要でないような気がするのですが……。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○石川(晃)政府委員 現在われわれが計画しておりますこの通信衛星あるいは放送衛星というものにつきましては、やはり国際的に周波数なりあるいはその静止位置というものが決定されるわけでございます。したがいまして、ことに周波数の問題につきましては、やはりわれわれといたしましてどの周波数を使うかということ、あるいはほかの衛星と混信があるかないか、こういうような問題につきましては、やはりわれわれの方で先に手をつけておかないと、ほかの方から権益が侵されるということも可能性があるわけでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 鋭意努力をしてみてください、どうも私は心配になりますからお伺いしましたが。  そこで次の質問に移らしてもらいますが、電電公社の総裁、大変あなたにはお気の毒でございますけれども、先ほど同僚の松浦委員からもいろいろ質問がありましたが、私はこの電電公社の昭和五十年度の予算を見まして、電電公社の予算というものはどうもずいぶん適当なものだという気がするわけでございます。  まず第一点にお伺いしたいのは、この委員会でさきに電話料金改定の構想をお聞かせを願いました、そのときに、定額通話料という制度を設けたいということでございましたので、これは電話料金の改定の中の最悪のものだ、こういうものはやるべきでないというふうに私は申し上げたんですが、あそこにお見えの遠藤総務理事が、これは絶対に断固としてやりますと、事務当局としてはやめる意思はございませんと、こういうふうにお答えをいただきました。やせても枯れても国会でございますから、この国会で断固事務当局としてはやり抜きますという御意思の御発表がありましたが、その後新聞報道によりますと、これは郵政省の方に御相談に行ったところが、郵政省の方で定額通話料は見合わせよと一喝によってこれはやらないことになった、こう新聞が報道しております。新聞報道によって若干の違いはありますが、ほぼ大筋としてそうなっておる。これは、政治的な判断で内閣総理大臣なり郵政大臣が話をしたというならまだ幾らかわかりますが、事務当局としては断固やり抜きますとおっしゃった定額通話料、たしか五百億か何か何ぼかぐらいの収入を見込んであったという気がしますけれども、これが、郵政省に持っていったとたんにツルの一声で消ゆるものならば、この委員会で私があれだけくどくこういうものを設けるべきではないという意見を申し上げたときに、なぜ検討するということが言えなかったのか、これをまず総裁にお伺いしたい。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○米澤説明員 お答えいたします。  確かに昨年のこの委員会で阿部委員からそういう御質問がありまして、私は、電電公社が提出する案、これは電電公社としてはいわゆる経営としては長期の面から考える、しかし、政府はまた当面の別な立場でいろいろお考えになることがあるでしょう、こういうふうに答弁いたしておきました。私それは当時鹿島大臣の時代だと思うのです、新聞に出た記事は。鹿島大臣に伺いましたら、大臣としてはそういうことは言ってないというふうに私は伺っております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 新聞記事は、鹿島大臣というのと電気通信監理官という二つあったのですが、監理官来ていますね、これは一体どういうことになりますか。

田所文雄郵政大臣官房電気通信監理官

○田所政府委員 公社から出てまいりました改定案につきましては、全体的に検討を加えたわけでございますが、御承知のように昨年末、まず改定というものをやるかやらないかといわば総論的な問題が非常に論議の焦点になりまして、結局これは見送りという総論の結論が出ましたために各論のいろいろな項目はございました、御承知のように電報料金を上げるとか度数料を上げるとか長距離通話料を下げるとか、それからいまお話の定額通話料の新設等が主な項目でございましたが、これらの各論につきましては結論を出さないまま総論の幕がおりたということでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 総論の幕がおりた後で定額通話料がいろいろ議論されたというふうには私は理解していないのです。総論の議論中に定額通話料についてはだめだという結論が出た、というふうに新聞は報道しておるのです。だれも物を言わないのにああいう新聞記事が出るわけはない。まして、私の推測で、電電公社の方から出るわけないと思う。恐らくあなたの方から出ておるはずなんです。しかも、大臣が言ってないとすれば、あなたか、あなたにかわるだれかが言っていると思うのです。その間のいきさつをもうちょっと詳細に……。

田所文雄郵政大臣官房電気通信監理官

○田所政府委員 郵政省といたしまして、ただいま申し上げました各論につきましての結論は出していないわけでございます。新聞にあの当時、十二月初めでございますが報道がなされましたが、これは私がある機会に質問に答えている過程におきまして、私どもの見解、私どもと申しましても監理官の見解でございますが、それを申し上げましたことが、新聞によりますといかにも省で決めたかのごとく報道されたわけでございまして、真実は省としては何らの決定は行われていないということでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 まあ監理官が記者発表の段階で、新聞社がそういうふうに受け取ったということであれば、それはそれなりに私は理解はできぬわけではありません。しかし、非常に不用意であったという気もいたしますし、それから総論が結論が出ないうちに各論の一つが削られるかということになってくると、どうも特に私は前から主張があっただけに非常に不愉快な気がしたのですが。そこで、今日段階において総論でもってなくなっておるわけですが、先ほど来の質問でも、今度はまた総論、各論が出てきそうでございますが、もし総論が出てくるときには、これは今後電電公社はどうお取り扱いになるお考えでございますか。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○米澤説明員 お答えいたします。  電電公社といたしましては、昭和五十一年度の予算概算要求を九月の初め、八月末に郵政大臣のところへ出しますので、七月の時点におきましてこの問題をやはり公社の経営委員会で決める必要があるというふうに思います。その場合には、この前出した案、七円、十円というのはあるいはそのままで行くかもしれませんが、定額通話料のようなものはあるいは基本料との問題でなお検討したい。現在のところどうするか、七月の時点で決めたい。このように考えております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 ですから総裁、私が言いにくいことを言ったのですが、大体いいぐらいなものだ、この次に出すときはまた変わって出てくるかもわからない、こういうことを申し上げたのですが、いま議論しても仕方がないでしょう。それは九月の予算編成の段階でまた出てくる問題だと思いますが。  私は、二点目に、公社の予算案というのはかなりいいぐらいなものだ。と言うのは、さっき松浦委員から出ました減価償却のあり方。これは七千四百億、昭和五十年度において事業収支の中での支出になるわけでございますね。これは膨大な額ですが、このおたくからいただいた一番下のページの資金計画を見ますと、減価償却七千四百億を受け入れながら、この収支差額の二千四百八十九億はこれで消すわけですね。七千四百億で消すと言うと語弊がありますが、大体これで消す、差し引き計算をするという勘定になっておるようでございます。したがって、この減価償却費、これが仮に総費用の中で占める割合を見ますと、これはことしは三四・九%ですか、三五%近い金額に額ではなっておりますね、減価償却そのものが。率でいきますと、これはさっき議論がありました一三%を超えておる。こういうような額になっておるようですが、そこで、この減価償却費が七千四百億であろうと三千五百億であろうと、収支の決算における限りは影響はないということになりますね。どうですか。

好本巧日本電信電話公社理事

○好本説明員 ただいま御指摘のように、減価償却費といたしまして、五十年度予算の中で七千四百億円を予算に計上しております。資金計画の方は、資金の収支の計画でございますので、七千四百億円の減価償却費がそのまま資本勘定の方に入るというつもりでおりましたけれども、先ほど来、阿部委員のおっしゃっているように、損益勘定における収支の差額が二千四百八十九億円の三角、赤字となっておりますので、それだけ資金の不足がございますので、七千四百億円から二千四百八十九億円を引いたものしか、減価償却費といたしましては資金計画の収入としては、それだけしかできないわけでございます。しかし、総枠一兆七千億円を超える資金総量が必要でございますので、そのあきました穴と言いますか二千四百八十九億円分につきましては、外部資金すなわち特別債あるいは借入金の方でこれを充当して資金を調達するというふうに相なっております。したがいまして、現在の予算案は、収入、支出とももちろん見積もりでございますが、特に支出につきましては、人件費の方で、すでに御案内のように、五十年度中の職員の待遇改善のためには五%のべースアップ分しか見込んでおりませんので、この五十年度のベースアップの決まりぐあい等も大きく響くと思いますけれども、その問題はまず一応横におきましても、収支予定どおりの予算の執行がなされました場合には、二千四百八十九億円の損益計算における赤字が決算上生まれるというふうに理解しております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 それでは総裁、資金計画を考えずに、新しい年度何をやるかはまず考えなくて、新しい年度の事業収支だけについて考えてみましょう。そうしますと、たとえば同じようなアメリカのベル系の会社で見ますと、大体総費用の中に占める減価償却費は、ベル系が一七%から一八%くらいのところでございましょう。電電公社の場合はこれは三三%で、約倍ですね。それから減価償却費を率で見ましても、ベル系が六%をちょっと超えた程度でしょう。そして電電公社のほうは二二%で、これは倍です。そうすると、減価償却が、いわゆる定額法定率法で先ほど来いろいろ議論がありましたが、定額法で行くならばこの半分くらいに大体なるだろうということが想定ができます。そうすると、この七千四百億はその半分で三千七百億減価償却をしたとしても、収支決算ではおかしくないわけです。あと資金が足るか足らぬかは別ですよ。大きい長期の展望で見るならば、減価償却というものは結局最後は同じになるのだという総裁の理論、私もそのとおりだと思います。これは実は松浦委員と私も議論したのです。先にうんと償却するか、ずっと同じようにやっていくか。いわゆるお金を借りたときに元利均等償還方式をとるか、それとも初めにたくさん払ってだんだん逓減方式をとるかという違いであろう、その限りにおいては。それならば、減価償却というものがことさらに定額法でなければならないとか定率法でなければならないという根拠がないとするならば、松浦委員はさっき単年度という言葉を使いましたが、こういう事業収支に赤字の出るときは、これはやはり減価償却のあり方を考え直して、定額法に直すことによって少なくとも昭和五十年度で事業収支の赤字は出てこない。その結果が資金が足るか足らぬかは別にして、やり方によっては事業収支の赤が出ないと私は言えると思うのですが、どうですか。

好本巧日本電信電話公社理事

○好本説明員 お答えいたします。  ただいま御指摘のように、経費の中で七千四百億円の減価償却費を見込んでおりますので、それがもし減価償却の方法を変えまして、二千四百八十九億円以上減価償却費が五十年度で減少したとするならば、赤字は消えるということになろうかと思います。問題は、七千四百億円の五十年度における減価償却を積算いたしました償却方法が妥当なものであるかどうかということが根本だろうと思いますが、ただいま例にお引きになりましたAT&Tは確かに——正確な数字を持っておりませんが、正味固定資産に対して恐らく電電公社のように一三%にもなってないと思います。(阿部(未)委員「六%台ですよ」と呼ぶ)はい、六ないし七%かもしれません。四十八年度の日本銀行の統計によりますと、日本の全産業におきまして総合で正味固定資産に対する四十八年度の減価償却費の比率は一二・四%という数字が出ておりますが、日本の全産業の中で電電公社は一三%ちょっとでございますので、そうおかしな数字でもないと思います。  また、定率、定額の問題がございまして、確かに一つの耐用年数のスパンの中で見ますと、累積の減価償却費の累計は同じになりますが、先生御指摘のように定率法でいたしますと、どうしても前重になる。定額法でありますとそれがフラットであるということでございますが、電電公社のような企業はどちらをとるのが妥当であるか、合理的であり、どちらがなじむのかということだろうと思いますが、日本の全産業もほとんど定率法が広く採用されておりますし、税法上も適正と認められております。しかし、電電公社の場合におきましては、やはり技術革新でありますとかサービス改善でありますとかあるいは国土計画、道路計画等によって、他律的な原因で、いわゆる物理的に、事業以外のもので耐用年数が左右される率は相当大きい産業ではないかと思いますが、そういうものにつきましては、事業の永続性ということから考えますと、やはり若干前重であるということの方が企業経営の健全化というものに非常になじむんじゃないか。ただ、それを無理に当該年度だけを小さくできないのかということでありますが、これは事業の永続性と健全性というものをどう見るかということかと思いますが、そういうふうに前重であるということ以外に、これは先生すでによく御案内のように、総合償却法で定率法をとっておりますと、普通に決められました耐用命数というものが実際の問題といたしましてはなかなか思うようにいかない。寿命が長くなったり短くなったりが若干起こります。将来の予見というものは必ずしも一〇〇%当たりませんですから。そのときに自動調節機能を持っておるのはやはり定率法の総合償却であるということは定説でございますので、そういう意味から、やはり国民から委託を受けた資産、財産を永続的に維持するという面からいきますと、私どもはどちらがベターかというと、やはり定率法の方がベターじゃないか。それからまた、問題は耐用命数の決め方でございまして、これが正しくありませんと過大償却あるいは過小償却が起こりますが、これについても十分見直しまして、現在公社で決めまして郵政大臣の御認可を得ております耐用命数というものは、現在の時点では正しいものであるというふうに私どもは理解しております。  また、AT&Tの場合は米国でありますし、また株式会社でありますので必ずしも比較はむずかしゅうございますが、確かに減価償却費は固定資産に対する比率としては小そうございます。ただ、AT&Tがこれに満足しておるかどうかということにつきましては、現在その修正をFCCへ申請しておるということ、あるいはその他税法上いろいろな減価償却の加速法、あるいは新規投資に対する一定のパーセンテージを掛けたものを全部利益として税法上認められておりますので、そういう内部資金、留保されました利益は全部建設投資に回っておりますので、そういうものも合計していろいろ勘案いたしますと、必ずしも七%ではなくてもう少し高いのではないかと思います。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 民間の企業の場合、それは電電公社でもそうですが、定額法よりも定率法をとった方が企業にとって都合がいい、企業の内容が充実する、これはだれが考えてもわかるのです。定額法で早く減価償却をして、それを設備投資に回していくわけですからね。したがって、逆に言えば内容がよくなるわけです。定率法の方が定額法よりもはるかに内容がよくなる。これはだれが考えてもわかるのですが、ただ、電電公社の場合は利益を生むためにやっておるわけじゃないんでしょう。利益を生むためにやっておるんじゃないならば、定額法でも定率法でもそう大きい変わりは出てこない。確かに定率法の方がやりやすいことは間違いないですよ。間違いないけれども、定額法であったからといってそれほど大きい不都合は生じてこない。むしろ耐用年数等についても、たとえば電話機の更改なんかの耐用年数を見ますと、もう早く耐用年数の過ぎた電話機を何ぼでも使わしておるじゃないですか。ですから、必ずしも好本理事が言うように、私は耐用年数がぴたっと誤りのないものだとは思わないのです。ずいぶん耐用年数を過ぎたものを機械だって使っておるし、定額法だって定率法だってそう大きい——電電公社の場合には隠し利益なんかという必要はないし、定率法でなければならぬという根拠は必ずしも強くない。しかし、それは普通の状態ならば、定率法であっても私はことさら言いません。定率法の方がもちろん定額よりいいと思いますから。けれども、こういう膨大な赤字を計上しなければならないというふうな状態になったときに、もしこれを定額法でやるならば料金値上げをせぬで済むような収支予算になるだろうというふうに考えられるときに、なおかつ定率法を使おう、この辺に私は公社の考え方が、先ほどお話があったように、来年値上げするんだという前提を持っておるからここらに手をつけようとしない。来年も値上げをしないと言うなら、もし来年値上げができないという大前提があったら、恐らく総裁も好本理事も、この辺でひとつ手をつけてみなければしようがないだろうとお考えになるだろうと思う。ですから、ここであくまでも定率法を固執されるのは、来年値上げをするという前提を持っておるからこれを固執される。これらを全部定額法とか、やられるようなことを全部やってみてもなおかつ公社に赤字が出るのかどうかということです。私の簡単な収支計算でいくならば、減価償却を半分に落とせば、少なくとも事業収支における赤字はない。これは言えるんです。その次に、それでは建設段階で停滞を来すだろうということはこの次議論しますから、事業収支における限りはそれでどうなるか。これは好本理事どうですか。

好本巧日本電信電話公社理事

○好本説明員 お答えいたします。  減価償却方法を別の方法を用いることによりまして、七千四百億円の五十年度の償却費が何億円減るかということは、いろいろな方法がございまして非常にむずかしゅうございます。ただ、最近の他の会社のやりました手法そのままずばり仮に入れたといたしますと、七千四百億円の減価償却費が約二千億円ぐらい減るだろうと思います。したがいまして、収支差額は二千四百八十九億円の赤字でありまして、しかも、職員のベースアップが五%ではとどまらないと思いますので、その上にまた相当な上積みがあるということになりますと、五十年度自体で黒字になるということは、相当な減価償却の方法を考えませんとならないと思いますし、私どもはまた別の観点から、事業の永続性ということから見てそれがどうであるか、あるいはそういう暫定的な財政基盤を堅持していくというたてまえに立ちまして、言葉は非常に悪うございますが、暫定的なその場しのぎということをやるために私どもは短期の融資をいただいて、それでそれをしのいでいこうということでございますので、そういうことをやる方がいいのか、あるいは一年だけ特別な減価償却方法を考えた方がいいのかということの判断だと思います。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 少し角度を変えてお伺いしますが、その次に大きいのが利子ですね。二千八百四十二億が五十年度に計上されておりますが、ことしまたこの計画でいくと大分借り入れをするようになっておるようでございます。特別債と借入金が五千八百五十九億でございますか、そのうち利子の全然つかない金が何ぼ借りられるのですか。

好本巧日本電信電話公社理事

○好本説明員 資金調達の中で相当な借入金あるいは起債をいたしますが、その中で四十九年度の補正予算で決めていただきました一千五百三十億円の政府資金からの借入金、それと五十年度の損益勘定の赤字二千四百八十九億円、合計いたしまして四千十九億円というものを短期の融資をお願いするわけでありまして、その他の特別債あるいは加入者債券等は、そのほかのものは四十八年度まで例年ありましたような建設投資財源としての加入者電電債あるいは特別債あるいは財政投融資等でございますので、いま御指摘の四千十九億円の方のいわゆる赤字に伴う政府からのごめんどうを見ていただく金、この方はできるだけ政府の方にお願いいたしまして、もう無利子に近いようなものをお願いしたいというふうに考えております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 大臣、無利子に近いような金が四千億くらいできますか。

好本巧日本電信電話公社理事

○好本説明員 ちょっと言葉が足りませんで、はなはだ恐縮でございますが訂正いたします。四千十九億円につきましては、その他のわれわれの借入金あるいは起債と性格が違いますので、これは政府の方にお願いして短期の融資をお願いするわけでございまして、この分につきましてはできる限り政府の資金を融通していただく、できるだけ利子を安くしていただくということで交渉しております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 いずれにしても、金を借りれば利子がつくというのは、これは私は常識だと思うのです、幾らか安いか高いかは別にして。そうすると、この利子の支払いというのは非常に大きい額に上っておる。たとえば、これは電話債券等がありますから少し暴論になりますけれども、もし電電公社が借り入れをせずにやっておったとするならば、この二千八百四十二億という金は本来払わなくて済む金なんです。いま設備投資をどんどんふやしていく。金が足らないからと言っては借り入れをしてきてふやしていけば、その利子負担も膨大な額になるわけですね。そう考えてまいりますと、さっきの減価償却の関係についても、ただ単に減価償却七千四百億をしたというのではなくて、結果的にはこの減価償却を大きくしたための不足分が借り入れに回ってきておるわけなんです。資金の借り入れになってくる。借り入れになれば、そこでまた利子を払わなければならぬということになってくるはずなんです。ですから、この減価償却は、必ずしもここで七千四百億、膨大な減価償却をしたから公社の内容がよくなるということにはつながらない。減価償却が大きければ大きいほど建設資金が足らなくなって、今度借入金で賄わなければならぬ。借入金は利子を払う。そういうものが含まって実に二千八百億という、ことしの赤字以上のものが利息として公社から支払われておるという実態があるように見受けられます。そういうようなものを見てきますと、減価償却費がことし仮に、さっきおっしゃったように昭和五十年度において定額法を用いて二千億の減になるとするならば、これは来年かなりの期間——結論が一緒になっても、かなりの期間二千億とか千五百億とか一千億とかずっと減価償却費は減っていくと私思うから、単に五十年度だけで議論する筋のものではない。そうすると、借り入れも少なくて済むという理屈になってくる、こう思うんです。ですから、事業収支については、減価償却を定額法にすることによって赤字が消えないまでもかなり少なくなってくるということは言えると思うのです。それを固執されるのは、やはり料金値上げということを来年どうしてもやりたいので、したがって建設投資も従来どおり——従来どおりと言うとしかられます、大分落としましたとおっしゃっていましたから、なるたけやっていきたい。そういう計画でお進めになっておる。ここに来年度はどうしても電話料金、電報料金等の値上げをしますという公社の意図が見えておるけれども、これは事業収支に関する限りは数字の操作によって赤字は消える。これが私は言えると思うのですが、ぽっと一言で言って、数字の操作で大体赤字が非常に少なくなるという私の考え方は間違いですか。

好本巧日本電信電話公社理事

○好本説明員 数字の操作とおっしゃる意味が必ずしも明確に私には理解できませんが、減価償却のやり方を変えますとそれだけ経費が減りますから、その分だけ赤字が減るということばそのとおりだと思います。ただ、建設投資に回すものを言いますと、やはり減価償却が減りますとその分だけ借入金がふえますので、利子がまたふえると思います。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 建設関係はまた後でちょっとやりますから。まだ事業収支でもう一つ聞きたいのですが、先ほど来、人件費人件費とこれが金科玉条のようにやかましく言われておるのですけれども、これは少し総体的な予算が締まってくれば人件費の占むる割合は上がるのは常識ですわね。ただ、公社の昭和二十八年ごろからの人件費等をちょっと調べてみますと、大体昭和二十八年を基本にして考えた場合に、今日公社の事業収入はおおむね十七倍から十八倍近くになっておるはずです。事業収入ですよ、これは。それから建設投資は二十三倍から二十四倍にふくれ上がっておるはずでございます。これだけの大きい事業収入の伸びがあり、建設投資が非常に大きく広がっていっておる。そこで公社に働く職員は一体どのくらいふえておるだろうかと調べてみますと、一・八倍くらいですね。そのくらいしかふえていないんです。そうなると、一体人件費は幾らならば妥当なのかという理屈が出てまいります。従来、政府から三〇%台で抑えろとかいろいろ言われてきておりました。しかし、今日地方自治体でもいろいろ問題になっておりますけれども、地方財政計画を見ても、大体二九%台の人件費が今年度三五、六%ですか。これも総ワクが伸びていないから、人件費の占むる割合が大きくなるのは当然でしょうが、まず頭数から見てみてそんなに私は人件費が膨大な圧迫にはならないと考えますし、もし人件費が上がって困る困るとおっしゃるなら、人件費は一体何%ならいいというふうに公社はお考えになっていますか。

好本巧日本電信電話公社理事

○好本説明員 人件費は御指摘のように、最近四、五年間は全体の経費に占める比率が三〇%弱でございましたが、今般三三%になった。また四十九年度当初予算と比べますと、五十年度予算の経費は四千五百億円ばかり費用がふえておりますが、その中の四五%は人件費の増であるということを御説明しただけでございまして、確かに待遇改善によるところの人件費の高騰といいますのは、これは仲裁裁定で決まりました妥当な待遇改善でございます。そうでございますが、資本費用あるいは人件費物件費、そういうものの構成比の中での議論がございましたので、そういうことを申し上げたわけであります。ただ、人件費率が三三・一%を超えましたので、果たして全体の経費の中で人件費が何%であるべきかということは、いま直ちにここでお答えできませんが、電電公社発足以来、いま御指摘のように非常な技術革新と省力化、合理化をやってまいりまして、またこれが職員の各員の御協力によってここまで来たわけでありますが、でき得る限り職員の待遇は上げる、しかし、あらゆる固定資産形成においては最大の能率を上げるような設計をする、あるいは購入資材費も安くする、それからまた職員の能率というものもできるだけ上げていく、生産性を上げていく、こういうことが国民におこたえする道ではないかと思っております。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 ちなみに、先ほど総裁は、日本の電信電話サービスは世界のどこの国にも負けないほどのりっぱなものになった——そのサービスを提供しているのは人間が中心だと思うのですが、何回か例に出しましたAT&T、ベル系の会社で人件費は一体総予算の中のどのくらいを占めておりましょうか。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○米澤説明員 数字は後ほどお答えさせますけれども、AT&Tと比較する場合に非常な違いは、ATTは民営でございますし、それから電電公社はこういう公共企業体でございます。したがって、たとえばAT&Tの四十八年度——年度が日本と必ずしも合っておりませんが、四十八年度になりますと、たとえば収入が七兆円に対しましてたしか配当が一兆幾ら、それから税金が一兆幾ら、ですからもう三兆円近いものは、正確な数字はいまちょっと覚えておりませんが、表へいわゆる企業外へ出している。電電公社はそれを出していないわけでございまして、したがって、先ほどの減価償却の問題、すなわち経費の中における人件費のパーセンテージの問題になってまいりますと、たとえば減価償却にしても仮に定率法にしたい、あるいはまたいまのAT&Tが現在の定額法を直したいと言って、すなわち率を定率法に近づけたいということでFCCに申請をしておりますけれども、そういうことをやれない事態というものは、やはりそういう企業外に金を出している、そういう事情がございます。したがって、そのパーセンテージをいきなり比較するのが妥当かどうか、ちょっと問題があるということだけ先にちょっと申し上げておきます。

好本巧日本電信電話公社理事

○好本説明員 ベル系の最近の総経費に占める人件費率が何%であるかということば、必ずしも正確な数字を持っておりませんが、大体三七、八%であるという資料を拝見しております。ただ、これは先ほど御指摘になりましたように資本費用が低い。大体、職員の能率、生産性というものはベル系と日本電電ではほとんど同じだと思いますので、資本費用あるいは営業費、そういったものとの構成比の関係で四〇%近くなっていると思います。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 確かに、資本費用が低いという関係はありましょう。しかし数字としては同じように三七、八%だと私も思っております。したがって、それは日本の電電公社の職員の給与が高いというふうには考えないし、むしろまだ安いのじゃないかと思っておりますから、何か人件費が上がったということをもって電信電話料金の値上げをしなければならぬという理屈は成り立たないし、特に予算のさっきの資本経費との関連と同じように、公社全体の予算がふくらまなければ人件費の占める割合が大きくなるのでしょうから、だれしもそれはわかることなんですから、そのことだけで私は議論すべきじゃないと思いますので、人件費人件費余り言わないことにしてください。  その次にお伺いしたいのは、そこでもし減価償却定額法をとるならば、今度は建設資金、資金計画に非常に大きい支障を来す。これはこの計画によれば、そのとおりになると思います。ところで、先ほど来総裁は電話の積滞の解消が今日公社の最大の責任だというふうにお答えになっておりますが、それにしても、一般加入電話については、当初計画の三百二十万を削られまして三百万に落ちておるようでございます。それでもなおまだ積滞がたくさんあって、みんな困って早く電話をつけてもらいたい。言いにくいことを言えば、積滞解消と言いながら大都市のわりあいに利用度の高いところの方を早くつけて収入を上げて、そのためにまたわれわれ九州あたりの方がだんだん積滞が長くなってきまして、四年も五年も申し込んでもつかぬ電話があるのですよ。東京の方ではすぐつくのですが。これは積滞全体から考えれば積滞解消になっておるでしょう。しかし、私ども九州の田舎の方に行ってみますと、解消どころじゃない。年々積滞が長くなっておる。こういう現象さえある中に、三百二十万を三百万に削らなければならないほど資金計画は苦しい、こうおっしゃっておるのです。ならば、ビル電話、ビジネスホン、ホームテレホン、プッシュホン、こんなものはなければなくても電話は通ずるのです。プッシュホンでございませんから電話が通じませんでしたとか、ホームテレホンがないので生きる病人が死にましたという理屈はない。普通の一般加入電話でけっこうですから、こういうものを全部削ってしまう。データもいまそうあわててやらなくても、ここ二、三年日本でデータ通信の開発が進まなかったから、そこで日本の電信電話事業に大変大きな支障を来すかどうかということは、国民生活を優先にして考えれば、これは比較にならないほどウエートは小さいと私は思うのです。極端な言い方ですが、一般加入電話、それから基礎工程等はこれは必要になりましょうが、あるいは農山漁村の電話等は残すとして、あとの不要不急と言うと遠藤総務からしかられますが、なければなくても済まされるものは全部落としてしまう、五十年は。そうすると、資金計画を洗い直すと、公社、行けますよ。大方行けると思うのです。もし行けぬというなら、一般加入電話とそれから数字の十一、そういうようなところを含めて、あとのけたときに、どのぐらいの資金が要るのか、計算しておりましたら教えてください。

遠藤正介日本電信電話公社総務理事

○遠藤説明員 お答えいたします。  現在の予算ベースでまいりまして、四十九年度末の全国の積滞が大体百二十万。ここで年間二百八十万ぐらい新規需要を見込みまして、五十年度末の積滞百万という計画を立てております。したがいまして、現在三百万つけるという電話は、この点については当初の五カ年計画と少しも変わっておらないベースであります。というのは、積滞と申しましても、そのうちの大半は、いま御説明いたしましたように、当該年度に出た需要が当該年度に処理できないということでありまして、その百万のうちの大半に近いものは翌年度の四月か五月にはつくという状態にまでもうすでに来ておるわけです。したがって、私どもとしては、特殊な自動改式の地域ですとかそういう場合を除きましたならば、大体そういうベースに向かって入っておりまして、いま先生御指摘のように大都会だけ優先するということじゃなくて、今度は地域別ものけて申し込み順に、あるいは事務用、住宅用の区別もなしにやっていきたい、こう思っておるわけです。  そこで、そういうことの反面、いまのプッシュホン、ホームテレホン、しばしば御議論いただきますが、確かにこの点につきましては今度の予算でも、あるいは労働組合の諸君の御意見も伺いまして、若干計画を修正いたしました。しかし、これをやります理由は、何も、ない資金を投じてこれをやるというほど大きなものではございません。この数字は後で御説明いたすと思いますが、私どもはこれで何かメーカーとしての利益を上げているわけではなくて、これによって通話料を伸ばす、現実に通話料を伸ばすことによって、先生方御指摘のように苦しい中で私ども増収を図って、幾らかでも先ほど来の料金値上げの幅を少なくすることができる努力もしているわけです。したがいまして、私どもは現在の計画そのものは、そういう過程もございますし、またそれによって一般の積滞電話の資金量に及ぼす影響もそう大したものでもない、妥当な線だと考えております。この点は御理解をいただきたいと思うのであります。

好本巧日本電信電話公社理事

○好本説明員 お答えいたします。  先ほど遠藤総務理事が答えましたように、一般加入電話三百万、それから御指摘のプッシュホン、ホームテレホン、ビジネスホン、それぞれ対前年度比で相当縮小しております。たとえば、プッシュホンは前年度五十五万であったものを十万個減らしまして四十五万個、ビジネスホンは前年度五十五万個でありましたのを五十万個、ホームテレホンは十五万セットを十万セットにしたということでございます。こういうようにしましたのも、一般加入電話前年度三百二十万だったものを三百万、二十万減しましたが、これは六%程度減したわけでありますが、ホームテレホン、プッシュホン、ビジネスホン等は黒電話と比べますと相当大きく縮小削減しております、これはいま申されたような御趣旨も十分勘案しておるわけでございます。もともと対前年度投資規模は五%しか伸びない。これは政府の総需要抑制、公共事業の圧縮という御方針に沿ったものでありますが、物価上昇率が二〇数%というときに五%の名目でしか伸びないということは、相当圧縮をしなければいけないということもございますが、その中では特に黒電話の方は積滞解消ということを五十二年度末に実施するという目標にこたえて、何とか実現できるように三百万というふうにいたしまして、それに伴いましてビジネスホン、ホームテレホン、プッシュホンというようなものはできる限りこれを圧縮するということでありますが、ただいま御指摘のこの三つのもの、五十万個あるいは十万セット、四十五万個をゼロにする、ゼロにした場合はどのくらい工事費が浮くのかということは、予算の積算上から申しますと約五、六百億円であります。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 そうしますと、いま数字がわかりましたが、ビル電話、ビジネスホン、ホームテレホン、プッシュホン、それからずっと行ってデータ通信、これはいまどうでもこうでも五十年にこれだけのことをやらねば人の命にかかわるようなことではないと思いますから、これを落とすとやはり一千億以上の金が建設勘定で浮いてくるという理屈になるはずですね。そうすると、少なくとも、さっきの減価償却は一千億少なかったとしても建設勘定に支障を来さない。あるいはこのまま収支計算が行ったとしても、借入金が一千億少なくて済むということになる。  そこで総裁に申し上げたいのは、いま私はここで直ちにどうこうと言うのではありませんが、料金値上げを前提として、先ほど松浦委員もおっしゃったが、従来の計画を余り変更せずにこれはもう料金値上げでやるのだという考え方を変えて、いろいろな関係、たとえば減価償却のあり方についても、あるいは新しい建設投資についても、あらゆる問題についてもう一遍、九月の公社の予算を編成するまでに検討を加えていただいて、五十一年度直ちに料金値上げだというふうな発想をひとつ改めてもらいたい。一切料金値上げがなくて済むかどうか。それは数字を検討しなければわからないでしょうが、そのことによって少なくとも一般加入電話の料金値上げはせぬで済むような検討をひとつ要望します。どうでしょう。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○米澤説明員 お答えいたします。  投資計画につきましては、政府の計画はだんだん進んでくると思いますので、七月あるいは八月の時点にはフレームワークぐらいは出てくるというふうに考えます。したがって、先ほども松浦委員のときに申し上げましたが、いわゆる積滞解消は変えないで行きますが、その他の問題につきましては、その政府の計画等も考えまして、その時点で検討したいと思います。  それからもう一つは、ただしかし、収支の問題は、減価償却問題は定額法によるということ、これはちょっと困難だと思います。これは昭和三十五年以来、料金値上げが起こる前から深くやっておりますので、相当根拠がございますので従来どおりの線で行く。ただし、投資計画につきましては先ほど申しましたように検討いたしたいと思います。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 最後に、大臣にお願いしておきますが、やはり郵政事業にしろ公社にしろ、大臣もお話のありましたように、これは独立採算制という大原則を打ち立てておるわけでございます。そこに政府の要請で、物価抑制のためにこの料金を抑えて、それぞれが赤字を出して借り入れをしなければならない、こういう状態でございます。借り入れというものがやがてその料金の値上げにつながってくるおそれもありますが、したがって、単年度、少なくとも五十年度なら五十年度における借入金については、郵政事業特別会計にしろ電電公社にしろ、政府がその責任で、私は無利子と言いたいのですが、利子のつかない金をその期間だけはめんどうを見てやって初めて政府の総需要抑制の政策が貫けたのであって、それを全部独立採算制に押しつくるならば当然値上げにはね返ってくるわけですから、ことし値上げをしなかったから来年大幅な値上げになるのでは、これは政府が一向その政策をもって処置をしたということにならぬと思うのです。したがって、ぜひひとつ大臣のお骨折りで、公社なり郵政省の借入金の利息については無利子に近いものを政府の方から措置をしていただくように要望いたしまして終わりたいと思います。大臣、ひとつお願いします。

村上勇自由民主党郵政大臣

○村上国務大臣 全くお説のとおりでありまして、この点につきましては十分努力いたすつもりでございます。

阿部未喜男日本社会党

○阿部(未)委員 終わります。

地崎宇三郎自由民主党

○地崎委員長 次回は来る十九日水曜日、午前十時理事会、十時三十分委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。     午後零時五十三分散会

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