地方行政委員会 第32号
- 発言数
- 70 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1975/07/04
会議録
○大西委員長 これより会議を開きます。 地方自治及び地方財政に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。片岡清一君。
○片岡委員 きょうは時間も余りありませんので、問題をしぼりまして一つだけの問題についてお伺いします。広域上水道の問題についてお伺いしたいのであります。 水道事業を取り巻く条件は、水源の確保それから水質の汚染、建設費の高騰等が重なり合って、その事業経営を非常に困難にしておることは御承知のとおりであります。したがって、水道事業の広域化は、好むと好まざるとにかかわらず一つの自然の趨勢でありますが、私の選挙区である富山県の砺波地方では一市五町一村が広域上水を計画して目下その建設を急いでおるわけでございます。従来この地方は庄川のいわゆる堆積扇状地域でありますために、地下水が大変良質かつ豊富でありました。そこで、いままでは、深いところでは深井戸、扇状中央部のところでは浅井戸で小規模の水道によって各市町村が上水を十分賄っておったのでございます。 その行政区域は大体十万五千人、給水人口八万人、給水の普及率七五・一%、そういうことでございまして、水道事業体はそれぞれ上水、簡易、専用水と合わせまして三十八件がありまして、それがそれぞれ地下水に依存をして、十分なその湧水量によって賄っておった状態でございます。ところが庄川において発電開発を主体とした河川の開発が大変進みまして、また土地改良というようなものが大変進展いたしましたために、伏流水が非常に減少してまいりました。それに加えまして、工業用水等が乱掘せられる関係から、地下水位が大変低下をいたして水道水源がだんだん枯渇してまいりました。非常に困った深刻な現象を呈するに至ったのでございます。 今後この給水普及率がだんだん向上し、また生活様式も改善せられるとともに、公共下水道の普及等によって、水の需要がますます激増していくという状態が考えられるのであります。これに対処するためにはいままでのような井戸あるいは伏流水による水道事業だけではとても間に合いませんので、ここで一市五町一村というものが砺波広域水道企業団というものを設置いたしまして、広域上水の事業を計画をいたしたのでございます。全体の事業量が五十二億の費用でございます。これを昭和四十八年から七年間の継続事業で計画をいたしております。行政区域内の人口は十一万二千人、計画給水人口が十万一千人という状況であり、給水必要量が一万二千立米パー・デー、こういう計画でございます。 この計画が、実現する際にまず非常に困りましたのは、取水の関係でございます。そこで、建設省の河川局の水政課長にお伺いいたしたいのでありますが、この取水に対して非常に苦労をいたしました。この庄川の水利権の現在の状況を、比率で見てみますと、最大の水利権を持っておるのは関西電力でございます。これが九三・七%という、ほとんどこの水を使っておる。農業用水に使っておるのは六%。そのほか工業用水には、これは大変まだ少のうございまして、〇・〇六%ということでございます。 この関西電力は、莫大なこの水を分けてもらうことについて、なかなか話に応じてくれない。応じたとしても相当大きな権利金といいますか、金を出さなければ割愛してもらえないという情勢が続いて、まあなかなか相談がまとまらないということになりまして、やむを得ずそれをあきらめまして、そして今度は灌漑用水の方から水を分けてもらうということで、二十五年間にわたって七億円のいろいろな灌漑用水設備をやることに対して援助をする、こういうことでようやく話し合いがついたような次第であります。 私はこれに対して大変一つの矛盾を感じますのは、いままでは日本の高度工業化あるいは産業の高度成長のために電力も必要であり、あるいはまた工業用水等が非常に大事であるから、この水利権についてもこういうものが主体になったことは、これもやむを得ない一つの発展段階だったと思います。しかし今日においては、いま申し上げたように、井戸では間に合わないという情勢になり、また工業用水その他のために伏流水がだめになったというようなことから、これはどうしても上水施設を完備しなければならぬ。表流水を取って、そうして正式な意味の上水をやって、上水道施設を使っていくということにならざるを得ないわけでございます。 私は、こういう水利権について、水利権の法律は、河川法の二十三条ないし四十条で、調整をするというようなことになっておるのですが、現在そういう場合に河川局はどういう考えを持って調整をしていこうとされるか、またこの河川法を、そういう意味で、もう少し生活用水が取りやすいように、何かこの水利権を考え直す、見直すということを考えておられるかどうか、それについての考えをお伺いしたいと思います。
○佐藤説明員 今後生活用水を中心といたしまして水需要が増大してまいるということにつきましては、先生御指摘のとおりであると思います。片方におきまして、河川の水はすでにほとんど水利権が設定されておりまして、いわゆる需要に対して供給が追いつかないという状態になっておるのでございます。 そこで、建設省といたしましては、一方におきましては新しい水源を開発する、ダム等を建設いたしまして新しい水源を開発するということをまず強力に進めるというふうに考えております。と同時に、先生御指摘のように、既得の水利権につきましてもこれを見直しまして、もし余剰水が出るならばそれを新しい生活用水等の需要に転用する、転換するということが必要であろうと考えておるわけでございます。もっとも既得の水利権はそれなりに必要性があって使われておるわけでございますから、簡単にこれを転換するということはなかなかむずかしい問題でございます。先生先ほどお話しがございました発電の水利権、これも日本経済の発展、あるいは日常のわれわれの生活にいろいろ役立っておるわけでございますし、それからちょっと申し上げたいと思いますのは、発電の水利権の場合は、水を消費するわけではございませんで、水のエネルギーを利用しておる水利権でございます。したがいまして、一たん使いましても、それはまた川へ戻して、その水は再び水道用水なり工業用水なりに使えるわけでございます。ただ、ダム等で貯留をしたり何かしておりまして、その場合の放流の仕方というようなことが問題になってくるということでございます。その場合に、後から水利権を設定しようといたしますと、減電になるおそれがある、減電補償をしなければならないというふうな問題が出てくるわけでございます。いずれにいたしましても、既得の水利権を新しい生活用水を中心とする水需要に転換するという問題もいろいろむずかしゅうございますが、それらの問題あるいは水利用の合理化等につきまして、今後鋭意検討を進めていきたいと考えておる次第でございます。
○片岡委員 いまの説明で大体わかるのですが、ただ、たとえば庄川のごとき、さっき申しましたように、水利権が関電によってほとんど押さえられてしまっておる。そういうときに、関電が恐らく水量の全部を完全にフルに使っておるということだろうとは思いますが、やはり生活用水についてはある程度譲歩してもらう。私は発電に何%ぐらい使っておるのか、このパーセンテージ、よくわからないのですが、そういうときに何か国が中へ入って調整をして、べらぼうな権利金を要求されるというようなことのないように何かやってもらう手はないものかということを考えるのですが、それについて。
○佐藤説明員 河川法によりまして水利権の申請がございますと、既得の水利権あるいは既得の河川に関して権利を有しておった者との調整が必要になるわけでございます。その場合に、既得の水利権者あるいはその他の権利者の同意をとっておる場合、あるいは損失を与えるおそれがない場合、そういう場合におきましては、そのまま申請のあった水利権の必要性とか、その水利権を設定しても十分水収支が賄えるかどうかということを検討いたしまして許可をするということになるわけでございます。ただ、既得の水利権者等の権利者に損失を与えるということが明らかであります場合には、河川法の規定ではこれに通知をいたしまして、その通知を受けた者が損失の額を調べまして申し出をするというような、いわゆる水利調整の手続に関する規定がございます。 一応河川法としてはそういうふうになっておるわけでございます。したがいまして、既得の水利権との調整を図るということが、河川管理者が水利権を設定いたします場合の重要な行政になっているわけでございます。そういう意味で、いまお話しございましたように、損失を与えることが明らかでありますれば、これはやはり補償せざるを得ないということでございます。ただ、その損失額が幾らであるかというような問題についての話し合い等に、河川管理者あるいは地方公共団体等がいろいろあっせんをするということを現在やっておるわけでございます。
○片岡委員 明らかに損害を与える場合は補償するということは当然のことだと思うのですが、最初に水利権を設定した者が、要る要らずにかかわらず、ほとんど大部分のものをおれの占有権に属するのだと言っていつまでもその権利を主張されて、譲歩するという態度がないという場合には、国がこの水利権の問題で調停に立つといいますか、時代の進展とともに法律を改正して、公共の用に供して必要な場合には——電力も公共の用ですけれども、生活の水というものは基本的なものですから、そういうものに対してはもっと見直して、この法律の改正ということを将来私は考えてほしいと思うのですが、そういう計画はあるかないか、それを簡単にお答え願いたい。
○佐藤説明員 御指摘のように、社会の変化に対応いたしました水利権の設定をするためにはどのような新しい制度が必要であるかということについて、現在研究をしておるところでございます。
○片岡委員 それでは今度は国土庁にちょっとお聞きしたいのですが、現在、利根川、木曽川、淀川、吉野川、筑後川等の五大水系については新しい水源の開発をすることを考えておられ、今後の生活様式の近代化やその他水の必要量が非常にふえてくる、そういうことに対する対策を講じておられる。これは主として大都市圏を中心にして考えられておると思います。ところが地方の中小諸都市においても、水洗の便所であるとか、そういういわゆる生活用水が大変必要になってくるということを考えますと、私は将来、とりあえずはこういう五大水系について考えられることはいいことですが、単にそういう大きなもののみならず、地方の中小諸都市についても、国土計画としてお考えをいただくということは考えておられると思います。国土計画の中にそういう問題についてどう考えておられるか、ちょっと御説明を願います。
○堀説明員 先生御指摘のように、利根川等の大水系につきましては、水資源状況が緊急に逼迫しておりますので、現在、利根川のフルプランの検討あるいは全部変更等の手続を進めております。 それから、先生御指摘の中小都市問題を含めまして全国的な水需給につきましては、水問題につきましては、長期的観点から施策を実施するというような問題でございますので、国土庁といたしましては、水資源の賦存量それから全国地域別の水需給の動態それからさらに水の合理化の可能性等について現在調査に着手しております。この成果を待ちまして、全国長期水需給計画を策定いたしまして、水資源の開発さらに合理化を関係各省と協議して進めてまいりたいと考えております。
○片岡委員 最近のある業界新聞を見ますと、工業用水利用面での新しい環境と調和さすために工業用水をめぐって環境が非常に変化をしておる。時代が、いわゆる高度成長時代から静かな調和のとれた成長をやるという時代になってきたのですから、ここでこの工業用水等についても十分環境の変化に合致するように総合的に考え直す。そういうようなことから、産業構造審議会で工業用水基本政策部会というのをつくって、そういうことに対処しておられるということが出ておったのですが、これは私は通産省の工業用水課にそのことについてちょっと基本的な方針が伺えたら伺いたいと思います。
○岩崎説明員 御指摘のとおりでございまして、私ども、おととい、産業構造審議会工業用水基本政策部会に通産大臣から、今後の工業用水の政策の基本的あり方いかんという諮問をいただきまして、審議を開始いたしました。やはり基本的には、工業用水政策、二十年来やってまいりましたけれども、いま、一つの曲がり角に来ているのではないか、こういう認識に立ちまして、御承知のとおり開発コストというものが非常に上昇してまいっておりますし、その社会的な困難性もふえております。片や御承知のような地下水の障害問題というのも出ております。私どもとしては、工業用水の必要最小限の確保というのがなければ、今後の日本経済の安定成長の一つの大きなボトルネックになるだろう、こういう基本問題意識を持っております。そのためには、もちろんそういう新規の供給の確保というのも重要でございますが、片や合理化による節減といいますか、これが非常に重要であるということで、産業の排水あるいは下水の処理水あるいは海水の淡水化、そういうものを含めまして、再生処理技術というのが、これまたコスト見合いになりますけれども、どういうふうに今後技術開発がされ、コスト見合いにおいて普及の可能性があるかというようなこと、それから工業用水道の料金体系といいますか、あるいは工業用水道は現在各自治体の公営企業体でやっていただいておりますが、そういう建設をもっと促進していってもらうにはどうしたらいいか。そういうのを含めまして、工業用水に関する開発、供給、利用、各側面を含めまして一回基本的に洗い直していただこうというのが私どものねらいでございます。ほぼ一年か一年半ぐらいかかって基本的な見直しをしていただくということで諮問いたした次第でございます。
○片岡委員 大体わかりましたが、お願いをしておきたいのは、通産省としては、大いに産業の成長、工業の開発、発展を期すための工業用水の開発ということも大事でございますが、ところが、いまや時代が変わってきて、生活用水というものは大変重要性を帯びてきた、こういう時代であることをひとつ十分認識されて、最近はやっておる覇権主義にならぬように、工業用水覇権主義にならぬように、ひとつ十分考えてやっていただきたいと思います。 それから次に、私は自治省の財政局長にお願いをいたしたいのですが、この広域水道事業の建設には、これは言うまでもなく大変な、地方の小さな自治体にとっては莫大な費用を必要とするわけでございます。そして、これには起債がほとんど大部分でありまして、地方債によるものが七八・七%ということで、補助金が四・六九%、一般財源が一六・六%ということでありまして、ほとんどが地方債が財源になっておるわけでございます。いま申しましたように、これに対する国費の補助が非常に少ない。わずかに二五%、四分の一ということでありますが、これも何か超過率等があるために、実質的には一五%か一八%くらいにしかならないということであります。県の補助も十分の一にすぎないということであります。しかも、その補助費の中に、設計費、調査費、事務費というようなものが補助の対象外にされておるということでありますので、その金額は本当に、五十二億円に対して七年間でたった七億円というまことに微々たるものになるわけであります。そのために水道料金がべらぼうに上がるという結果になっております。後から利子の問題についてもお願いをいたしたいのでありますが、そういう関係から、ほとんどこの利子を払うのに追われて、そして水道料金の計算をいたしますと、現在まで一立方メートル当たり二十七円から、ところによっては七十円であったものが、今度は九十一円七十三銭という、倍率から見ますと、低い方から言うと三・三九倍ないし余り変わらないのでも三割以上、三一%上がるということであります。これはいずれも自治省の統計によって、大体人口十万から十五万ぐらいのところの平均の統計を見ますと、最高が一立方メートル五十四円、最低が十四円というようなことになっておるようであります。こういうことから言いますと、今度の九十一円七十三銭というのはべらぼうに高い水道料になってしまうわけでございます。 これをほかの類似の事業の補助率と合わせて見ますと、たとえば工業用水道事業につきましては、基盤整備費に対しては三五%、それから地盤沈下対策事業については四五%といったように、そしてしかもこれらには、さっき申しました設計費、調査費、事務費等も補助の対象になっておるということで、大変工業用水については手厚い国の補助がある。ところが、この生活用水に対しては、いま申しましたように非常に厳しい状態である。ことに、ことしの予算で下水道事業というのは大変重要視せられました。これによりますと、流域下水道事業は、六〇%から六七・五%、県費一五%という非常に手厚い下水道事業の補助になっております。公共下水道事業にいたしましても、六〇%ないし三分の二の補助ということで、大変手厚いことになっておるのであります。 下水道のことも大事でありますし、また工業用水も大事ですが、先ほどから申し上げておりますように時代が変わってきたのでありますから、この上水道の補助というものについて、しかもこれからだんだん広域上水道という行き方をせざるを得ない、こういう状態においてこの点を、もう少し真剣にこの補助率のアップについて考えていただきたい、こう思いますが、これについてどういう御方針であるか。私は、ぜひこれを大幅にアップしてもらうように考えていただきたいと思います。
○松浦政府委員 全く先生御指摘のとおりでございまして、当省といたしましては、下水道の補助率並みに国庫補助率を引き上げるべきだということを数年来厚生省に申し入れ、大蔵省にも申し入れているところでございます。本年度も、もうしばらくいたしますと、大体各省への申し入れるべき事項がまとまりますが、その中には当然この広域水道あるいは水源対策、この問題についての補助率を引き上げるように、項目の中の重要項目として取り上げることにいたしております。 ただ、残念ながら、御承知のように自治省が予算要求するわけでございませんで、私どもが幾ら強く申し入れても、厚生省の方がその気にならないとどうにもならないという問題でございますので、機会がございますならば、先生の方から厚生省の方にもそういうお話しをしていただけたらわれわれとしても非常に幸せだ、こう思っております。
○片岡委員 どうも財政局良うまく逃げられるのでございますが、これは自治省のみならず、厚生省でも大いにがんばっていただかなければならぬのですが、最近何か自治大臣のところで、公営企業経営研究会というのを設置して、これで水道料金の適正化等について真剣な研究をされるということになっておるということが報道されておりますが、この機関は公式の機関でありますか、何か自治大臣の私的な研究機関なんですか、どうなんですか。
○山本(成)政府委員 いま御指摘のありました研究会でございますが、これは四十八年度からそういう名目で予算化をいたしておりまして、すでに公立病院につきましての答申や報告をいただいたというような経緯がございます。自治大臣の研究委員会というふうに御理解いただければ結構かと思います。
○片岡委員 いまの補助率の問題について、これは問題の一番もとはやはり厚生省だと思うのですが、この厚生省に、日水協等の水道界の総意として、ここ数年来、この補助率を二分の一にアップをしてくれということを強力に働きかけておるようですが、それについて厚生省はどういう考えであり、どういう対処をしようとしておられますか、それをお伺いしたいと思います。
○国川説明員 先ほどから先生の御指摘の問題でございますが、水道事業は、いわゆる公営企業法のたてまえのもとで運営されてきたというわけでございますけれども、最近の問題として一番大きな問題になっておりますのは、何といいましても水源の問題であろうかと思います。その第二点が広域的に、いわゆる広域水道として行った方がより合理的であり、かつ、水のコストそのものもできるだけ低いレベルでやっていけるのではないかということで、この二つの方向は、厚生省といたしましても、水道事業の促進のための最も基本となる点だ、そういうことで、先生よく御承知のように、四十二年度から、この二つの部門につきまして助成をするようになったわけでございます。しかし内容的に、先ほど来御指摘のような課題があるわけでございます。私どもといたしましても、今後の推移あるいは水源の確保がますます困難になってくる、同時に、コストも非常に上昇してくるという観点から見ますと、これらの助成等につきまして、今後一層充実を期していきたいと思っております。 ただ、その部分だけではなくて、また同時に、水道全体のあり方、広域化と申しましても、広域化の計画と申しますか、そういった計画の面から、あるいは経営の実態と申しますか、そういった面からも、あわせて総合的な対策を進めていきたいというように思っております。
○片岡委員 きわめて歯切れの悪い答弁で、満足できませんが、ひとつ何とか、工業用水の先ほど言いました例にかんがみましても、これは生活用水というものがいかに喫緊の問題であり、大事な問題であるかという、時代認識の変遷というものもひとつ考えて、これをもっと本気に、二分の一補助に対して真剣な態度で臨んでいただきたいのですが、その決意ありや否や、もう一遍はっきりとお答え願いたいと思います。
○国川説明員 当面の問題といたしまして、明年度予算を、ただいま省といたしましても検討いたしておるわけでございますが、関係の事業体からの強い御要望も十分承っておりますので、根本的な対策として考えなければいけないというつもりでおります。そういうことで、具体的な方針と申しますか、具体的な数字等につきましてはまだ詰まっていない段階でございますが、ぜひそういう方向をとってまいりたいと思っております。
○片岡委員 先ほど松浦財政局長も、地方財政の非常に難局にある立場からも、ぜひ力を入れたいという決意をしておられます。どうかひとつ、自治省と手をとって、この生活用水の大事なことを大蔵省に大いに認識させて、二分の一の予算の獲得を来年度からぜひお願いしたいということを、私は強く要望しておく次第であります。 もう時間がありませんから、最後に起債利率、利子の問題ですが、これはよく御存じのように、県営補助事業の場合には農林漁業金融公庫資金等は年利六分五厘、それから団体営補助事業の場合は五分五厘、団体営の非補助事業の場合には三・五%という大変低い利率であります。それから消防自動車の購入等については五・五%ということでありますが、この上水道事業に関しましては政保債の年利が八分、これも公庫債等の公営企業金融公庫の利率も八分二厘、縁故債に至っては九分一厘という高い利率であります。このために、先ほど申しましたように水道料が大変上がっております。水道料の計算を見ますと、その水道料のうちの一番大きなものが、四八・七%がこの支払い利子のための比率であります。 こういうことを考えますと、先ほど申しました非常に高い水道料になる原因は、一に利子支払いの利息である、こういうふうに考えられる、そういう現実であります。そういう現実から、この利子についてもぜひひとつ特別な配慮をしてもらえるように、私は自治省としてお骨折りを願いたいと思いますが、これについてひとつ局長、いかがですか。
○山本(成)政府委員 水道が、水源地が遠隔化いたしてまいりますと、また公害対策のような設備、施設が必要になりますと、どうしても資本費が非常にかかってくるということでございまして、これに伴う利子負担も勢い高くなるということでございます。そこで、これの対策として、一体、どういうふうにするかということになりますと、先刻来御指摘になっておりましたような、国庫補助金を時代の変遷とともにやはり強化をしていくということが大前提であろうかと思います。 ただ、それとともに、御指摘のような地方債の利率の引き下げを図っていくということも大変大事なことでございますので、私どもとしては、特に公営企業の中でも、病院とか上水道とかというものについては、政府資金の比率をなるべく高める。それから水道の場合は、政府資金と、いまお述べになりました中にありましたような公庫資金の比率も高めていく。しかも、公庫資金の比率も高めながら利率も下げていくというふうなことをあわせて、コンビにいたしまして、毎年度地方債計画も組んでおるわけですが、七二・八%のものが公庫と政府資金で占める水道事業に対するシェアでございます。そこで、これは全国平均で申しますとそういう数字になるのでございますが、特に弱小市町村と申しますか、財政的に困るところ、あるいは資本費が給水対象人口に比して非常にかかるというところは、やはり気の毒でございますから、そういうところには、政府資金と公庫資金の比率を高めて配分するというふうなことをやっておりまして、先刻からお話しのありました砺波を中心といたします企業団につきましても、政府と公庫の資金を格段にふやすという方向で対処をしてきておるわけでございますが、なおこれでは十分だとは必ずしも申し切れませんので、今後政府資金の比率が下がっていくこともありましょうが、それにかかわらず、政府資金のシェアをふやしますとか公庫資金のシェアをふやすとかいうことで対処してまいりたいと思っております。
○片岡委員 その政府資金のお世話を願うということはありがたいのですが、それ自体が八%ですから、これをもう少し何とか低くしてもらうというわけにはいかぬのですか、ちょっとその点……。
○山本(成)政府委員 政府資金の利率の水準というものをどういうふうに見るかということでございますけれども、私どもとしては、やはり国の経済を回す一つの利率の中心になるものは政府資金でございますので、それを中心に物を見ていくのが妥当ではないかというふうに考えます。先ほど申し上げましたように、政府資金のシェアをふやすことによって、また公庫資金のシェアをふやすことによって、基本的にはさらに国庫補助金の増強を図ることによって、全体として事業費が料金にはね返る程度を少なくするという方向が現実的であり、また、当面の目標ではないかというふうに考えております。
○片岡委員 どうも満足はできないのですが、これは何かいろいろな規定があるのでしょうが、こういう農業団体等に対しては、先ほど申しましたように非常に低利である。それから、必要なものについてはなるべく低利にするということでございましょう。いま一般の公定歩合も引き下げなければならぬ。この公定歩合の負担が重いために財界が非常に弱っておる、だから景気浮揚策でそれはやらなきゃならぬとさえ言われておるのです。いわんやいま自治体が大変な財政ピンチに立たされておるときに、何かこういうものに対して特別な法的な措置を講じていただくことができないものですか、どうですか。財政局長、何かこれについてひとつお考えをお願いしたいと思います。
○松浦政府委員 政府資金を使います場合に、もしそれを出すために利率を下げるということになれば、差額分だけは国が補給をしなければならぬわけです。仮に利子を下げるために五十億国費をよけい出すのであれば、私どもは、利子補給という政策をとるよりは、さっき先生が御指摘になられた水源対策費、それから広域水道、この問題の補助率を上げてよけい国費を出していただく方が先ではないかというふうに考えるわけであります。 いずれにしても、国費を出すということは、国民の税金につながるわけでございますから、その辺のところを御理解をいただければ、出る道は同じございます。そうすると、やはりもとの補助金の方に出すのが先だろう、私どもは補助金の引き上げということを強力にお願いをしてまいりたい、これが基本的な考え方でございます。
○片岡委員 これで終わります。
○大西委員長 小川省吾君。
○小川(省)委員 昨日、理事会の大変長時間をかけた御努力によって、地方財政に関する決議が上がりました。私は、この決議を自治省がどう受けとめておるかということに関連をいたしてまいるだろうと思うのですが、お尋ねをしてまいりたいと思っております。 いま自治体の中で、自治省不信の声が非常に強いわけであります。この根源をなしているいわば悪名高い次官通達に関連をして、ちょっとお尋ねをしてまいりたいと思います。どうもこの通達を見ている限りにおいては、これは私どもの言う合理化推進の通達であり、自治体と住民の離間を図るような通達以外の何物でもないと考えるわけであります。一月以来、一連の人件費攻撃のいわば総仕上げの通達というような形で私は見ているわけであります。そこで、通達の内容について若干お尋ねをいたしたいと思うわけであります。 まず「全般的事項」の中で、昭和五十年度の経済見通しとして、「年度を通じ引き続きゆるやかな回復基調をたどる」というふうに春と同様な態度を取り続けておりますが、酒、たばこ、郵便料金等の値上げやあるいはまた昨日鉄鋼の値上げ等が発表せられておりますし、消費者米価の値上げ等は、秋には再び物価の異常な高騰を引き起こして、経済活動は下半期停滞をし、少なくとも国の歳入は、昨日の大蔵省の発表を見ても、一兆円から一兆五千億円の五十年度歳入欠陥を生ずるというふうなことを発表し、赤字国債で補うというふうなことを発表しておるわけであります。私ども、そういう状態の中で、国も当然でありますけれども、地方を通じて、現在見ているような緩やかな経済の回復基調をたどるとはどうも思われないわけであります。 そういう点で、昭和四十九年度の交付税の不足分や、あるいは五十年度の地方財政計画に計上した分については、大きく下回ってくることは明らかであります。これを完全に確保していかない限り、交付団体であると不交付団体であるとを問わず、大変な事態に自治体は陥るわけであります。そういう点については、起債なりあるいはまた交付税の特例措置というふうな形でやっていかない限り、方策はないというふうに考えられますけれども、この確保についてどうするのか。不足分については、特例措置なりあるいは起債等で認めて完全に確保していく、こういう方向にあられるのかどうか、お尋ねをいたしたいと思うわけであります。
○松浦政府委員 当委員会でも御質問に大臣がお答え申し上げていると記憶をいたしておりますが、地方財政計画というのは、もう先生御承知のように、これだけの歳出が必要だということを認め、それに対する財源の裏打ちというものを政府の責任において先生方にお示ししたものだと私どもは考えております。したがって、歳入に穴があいた場合には、歳出が執行できなくなるということは理の当然でございます。したがって、今後の国の財政との関連において、地方財政計画の歳出が完全に必要であるという場合において、なおかつ、地方税、交付税に穴があけば、それに対する穴埋め措置は政府として当然にとるべきものだというふうに私は理解をいたしております。もちろん大蔵省等、国の財政の事情でいろいろ自治省に対してやりとりのむずかしい問題はあろうかと思いますが、少なくとも私どもは全責任を持ってこれに対処するという決意を持たなければいけないと思っております。 ただ、具体的にただいまの御質問のようにどうするのかというお尋ねになりますと、これは非常にむずかしい問題がいろいろあると思います。原則として申し上げておきたいと思いますが、その他のものはひとつ、いろいろ作戦もございますので、余り細かいことはここでお答え申し上げたくないのでございますが、交付税の穴があいた部分については、交付税、これはもう要するに四兆四千億の交付税だけは地方団体に勝手に配ってしまって、そしてもう大蔵省が何と言おうと言うことを聞かない、こういう態度をやはりとるべきじゃなかろうかと私どもとしては思っております。地方税の穴のあいた部分については、これはどれだけ穴があくかという問題が、年度の途中で非常に判定がむずかしい問題が一つございます。ただ、判定し得ると私どもは考えております住民税系統、あるいは法人税系統、これらの問題については全能力を挙げてどれだけ落ち込んでいるかということをつかまえた上で、これをただいま先生が御指摘になられた地方債等をもって穴埋めをする、こういう一般的な方針でおります。具体的には、できるならなるべく地方債を少なくして、それも交付税で埋められれば結構なんでございますが、金額がどのくらいになるかによっていろいろ考え方が変わってまいりますので、またその際、いろいろ御意見ございますれば、承らせていただきたいというふうに考えております。
○小川(省)委員 決意のほどはわかりました。まあ作戦があるからとか、あるいは具体的なものがつかめないからということで、具体的なことについては若干言及を避けたわけでありますが、そういう決意で、完全に地方自治体が困らぬような方策をぜひ講じてほしいというふうに思っています。特に下半期については、これはもう財政危機は深刻な状態に陥るということは当然でありますから、ぜひひとつそういういま表明なさったような基本的な考え方に立って対処を講じてほしいと思います。 特にそういう中で、ことしも恐らく一四%程度の給与改定が行われるわけでありますが、私どもはそういう義務的経費の歳出についても、当然そういうような考え方に立って対処をしてまいられるだろうというふうに思っておりますけれども、それはそういう理解でよろしいのか。 それと、特に私どもが赤字の一つの原因の中にあるのは、地方財政計画上に計上してある人員と実人員との乖離があるわけであります。特に本年は十三万八千人を計画に計上してもらったわけでありますが、実際にはまだ二十万近い乖離がある、こういう状態が赤字の主要な原因の一つになっているというふうに私どもは見ているわけであります。こういう地財計画上の人員と実人員との乖離について今後どう進めていかれるのか、来年度の地方財政計画の中でさらに実人員との乖離分を埋めていくのか、こういう点について早急にやっていきませんと、これは自治体にとっても大変な状態でありますが、その点についてお伺いをしたいと思います。
○松浦政府委員 給与改定については、例年どおり国家公務員の給与改定が決まりますれば、それに準じた措置を財政計画上とるということになることは当然だと思います。ただここで一、二申し上げておきたいことは、財政計画上、たとえば人材確保法案の財源を入れておりますが、これが勧告率が低かったために金がまだ財政計画上余っております。そういうものは当然それと絡めて使っていくということがあり得るということだけ申し上げておきたいと思います。 それから二番目の人員の問題でございますが、二十万という数字は私、どうも理解できないので、恐らくこれには公営企業だとかいろいろなものをお入れになっているんじゃないかと思うのでございますが、私ども、現実の数字と計面上の乖離でもそんな大きな数にはなりません。しかも、私どもが乖離が若干あるということを認めておりますものは、これはなかなか理論的に組み入れにくいものでございます。たとえば法律で限度が決まっておるものを超えておるもの、そういうものでございますので、入れにくいという問題がございます。ただ人数が食い違っておるということは、先生がおっしゃられたように非常に大きな問題でございますから、本年度はこれまで以上に精細に、どういう職種の人数がどういうふうにあるかということを公務員部の方で調査をしていただけるようでございます。それらのものを基礎に置きながら、できるだけ実人員と計画上の定員との乖離というものを理屈のつく範囲でなくしていくということには努力をしてまいりたい、こう思っております。
○小川(省)委員 確かに、私どもが言う乖離の状態と自治省が言う状態は、数の上では違ってくるだろうというふうに私も思っています。しかし、いま局長が認められたように、現実に乖離はあるわけであります。これが何万人かは実際に詰めてみていかないと見方が違うわけでありますが、しかし現実にいま局長答弁なさったようにあるわけでありますから、こういう点がやはり自治体の赤字の主要な原因にもなっているわけでありますから、ぜひひとつ、いま言われたように詰めていただいて、そして組み得るものは最大限に組み込んでいくという方途を講じていってほしいと思うわけであります。 それから、この通達の中の「財政の健全化と事業の重点的実施」の項なんでありますが、「財政構造が硬直化している地方団体は、財政健全化のための計画を策定し、当該計画に基づき財政構造の健全化を図られたい。この場合には、地方債の弾力的運用等の財政措置を講ずることを検討している。」とあります。これは、硬直化をしているすべての団体に適用するという趣旨で理解をしてよろしいのかどうか、まずお伺いします。
○松浦政府委員 地方公共団体の運営を通じて、やはりどこの団体でも硬直化の要因というものはあると思うのでございます。まあ、人件費の場合もありましょうし、物件費の場合もありましょうし、いろいろあると思いますが、硬直化の要因をお持ちのところがお立てになるものであれば、赤字であろうと黒字であろうと全部この対象になるというふうに私どもは考えて、指導してまいりたいと思います。
○小川(省)委員 また、計画策定指導の段階で、私はどうも起債をえさにして自治権に対する不当な介入やあるいはまた中央統制というものが懸念をされるわけであります。そういうふうな、いわゆる指導はあり得るけれども、統制であるとか介入であるとかいうふうなことについては特に自治省は慎重に配慮しなければならぬ問題でありますけれども、介入なりあるいは統制なりと受けとめられるような指導は当然しないと思うのですが、そういう理解でよろしいのかどうか。
○松浦政府委員 地方団体御自身が、自分の財政についてどこに欠陥があるかということは、私どもよりよく御承知のはずでございます。したがって、それらの財政硬直化の原因ともいうべき部分をこういうふうにしたいのだというお話しをお持ち込みになられた場合に、それ以外のものもどうこうしろなどということは私どもは申し上げるつもりございません。あくまでこの健全化計画は、自分で自分の体質を強化をしておきたいというふうにお考えになって自発的に地方公共団体が計画をおつくりになった場合に、こちらで若干の援助をいたしましょう、こういうことでございます。 ただ、あくまで御承知おきをいただきたい問題が一つございますが、やはり健全化ということになりますと、たとえば財政規模が一千億ぐらいあるところで二億の健全化計画をお持ちいただいても、私どもの方はそれはちょっとおつき合いできない、こういう形は当然起こると思います。その辺のところの判断だけが残る問題でございまして、私どもとしてはそれ以上に介入するということは考えておりません。ただその過程において、こういう点につてはどういうふうに考えるかとか、あるいは、こういう点どうしたらどうなるかというようなことに対する技術的な助言、これは私どもとしては、自治省の法律上の責務でもございますので、それはさせていただきますが、強制するという考えは全然ございませんので、御了解いただきたいと思います。
○小川(省)委員 その辺の指導については、私は特に慎重な配慮を強く要請をいたしておきたいわけであります。 そこで伺いたいのですが、いわゆる起債の許可の条件といいますか、あるいはまた再建団体の指定の基準といいますか、私どもが承っておりましたのは標準財政規模に対する赤字額が都道府県にあっては五%、市町村にあっては二〇%ということでずっと一貫をしてやってこられたことですし、今後もそういうふうなことでよろしいわけですか。
○松浦政府委員 これは一つの目安でございまして、理論的にこれが正しいのだという方程式のような形で先生に説明することは私どもも困難でございます。ただ、過去からその程度でやってきているので、都道府県の方は人件費が市町村の割合に比べて非常に多いわけで、やはり率は少なくても赤字が五%程度なら一応起債制限するということがよかろう、市町村自身は給与費の割合も少ないしいろいろ問題もございますのでということで二〇%ということにされてきたと思うのでございます。どこが本当にいいのかということの決め手はございませんものですから、現在のところはいまのままでの法制でやむを得ないのじゃないかというふうに考えております。
○小川(省)委員 わかりました。私どもが懸念をしておりますのは、そういう赤字にかこつけて、自治省に依頼をしながら首長が合理化計画を強行する、首切りや何かを強行するというふうな手だてに使われては困るわけなので、私も実はくどくお伺いをし慎重な対処をお願いいたしておるわけなんです。 いま一例を挙げると、大分県に竹田市というのがあります。赤字額が標準財政規模の約八%程度というふうに承っているわけであります。首長の方では再建を受けたいというふうな話があり、職員団体やあるいは民主的な地域の団体では少なくとも自主再建の中で市の財政を建て直していくべきではないかというふうな意見で対立をしておるようでございます。そういう市町村にあって七、八%程度の赤字団体であるならば、私は当然自主再建に行く方が望ましいというふうに思っていますが、そういう点についていま言われたようなめどを極端に、特定の団体によっては指定をしたりして指導をしていくことはないわけなんでしょう。
○松浦政府委員 自治省といたしましては、法令的に五%、二〇%というものが起債制限の限界だ、こうなっております。その中の団体が自主再建計画で御自分の力で建て直しをお図りになるか、あるいは硬直化要因があるからということで、今度の次官通達の健全化計画にお乗りになっておやりになるか、それから、何もやらないで、そのままずるずると二〇%の限界まで行ってしまうという方向になるのか、その辺の問題については、私どもはこれじゃなければいけないというきめつけをするつもりはございません。ただ、ずるずるに二〇%の起債制限を受けるという形になりますれば、勢い結果的にこれは法準用に行くことは明確でございますから、その道は避けてくれ、それはだめだよということは申し上げようと思います。それであれば、後は健全化計画をお立てになるのか、全く自主再建でおやりになるのか、これは御自由であろうと私は思います。
○小川(省)委員 いま局長が言われるように、確かにずるずるべったりに二〇%に行くような状態であるとするならば、そこに指導の必要性がありますし、そういうことで特に慎重に自主再建できるような方途を助言なり指導なりするのが自治省の財政局の本来の役目だと私は思います。そういう点については特に慎重にやってほしいということを要請しておきたいと思います。 それからまた、公営競技の収益金が多額にある自治体のくだりでありますけれども、特に特交に期待するなというふうな形の通達のようであります。私はそれだけではどうも公営競技を持っておられる団体に対する通達としてはおかしいと思いますし、指導としてもおかしいと思っているわけであります。収益金が基準財政収入額に入っていないために、該当外の団体では非常に不満があるわけであります。非常に不公正だというふうな声が上がっておるわけでありますから、そういう中で自治省が締めつけてきますと、どうも弱い者だけをいじめるのではないかという指摘が各自治体では強いわけであります。特に私は本会議でも指摘をしたわけでありますけれども、やはり公営競技収益金というのは均てん化をしていくなり、あるいはある一定額を当然——これは見込むこともむずかしいわけでありますけれども、一定額を基準財政収入額で見るというふうな方途をやっていかない限り、どうしても自治体間におけるところの不公正に対する怨嗟の声が強く上がってくるわけであります。そういう点についてどう今後取り組んでいくのかお伺いしたいと思います。
○松浦政府委員 自治省といたしましては、さしあたりまず公営企業金融公庫に対する納付率の引き上げということに努力をしながら、一方において基準収入に入れること、あるいは開催県自体の均てん化、こういった問題について息長く検討をいたしたいと思っております。基本的に、ただいま通達の中に書いてあることを御指摘いただきましたが、公営競技実施団体につきましては、一定割合を超えたものについては、プラスアルファと同じくマイナス要因にいたしております。計算方式できちっと出てまいりますので、それだけは特交の要因から相殺をいたします、こういうことでございます。したがってそれだけ交付特交が減りますよということを明確に言っておるわけでございます。 さらに運営の問題としては、ギャンブル収入の多額にある団体については、単独事業あるいはレクリエーション、スポーツ施設事業、こういったものに対する起債は私どもとしては認めない。限られた枠でございますので、非実施団体の方にできるだけ厚く起債を振る、こういう運用をいたしてまいりたいと思います。さらに、来年度以降場合によっては、先生方の御賛同がいただけるのであれば、公共事業、義務教育の起債、こういったものも、ギャンブル団体で基準収入を非常に多額に超えているような団体には制限をして、災害債等を除いては原則として地方債を認めない。地方債計画は一定の限度で、これは奪い合いになるわけでございますから、そういう団体を外せばほかの団体に有利に回る。こういう方策をとることもあわせて検討いたしております。
○小川(省)委員 特にギャンブル団体に対するものについては、非常に不公正がある、公平を欠いておるという声があるわけでありますから、そういうものをなくすような方途を早急にぜひ確立してほしいと思います。 それから、使用料、手数料の項なんですけれども、受益者負担の適正化を説いていますが、自治省財政局が使っている適正化という用語は値上げという言葉と同義語なんですか。
○松浦政府委員 これまでともすると、高度成長のもとにおける自然増収がございますために、そういう手数料等について受益者負担の原則に基づいた厳密な見直しが行われてない一面が、必ずしもなかったとは言い切れないと思うのでございます。その点をつかまえて適正化をしろと言っているのであって、やはり使用料、手数料も適正な単価というものがあるべきだと思います。そこまで検討して、上げていないところがあればお上げになったらどうですか、こういう趣旨でございます。適正化イコール値上げではございません。もう適正にやっているところがございますから、そういうところは適正化の必要というのはないのだろうというふうに私どもは考えております。
○小川(省)委員 どうも私は財政局が言っている適正化というのは値上げということとまさに同義語だというふうに思っているわけです。そういうふうに受け取られる要素が非常に強い。私はその辺のところに自治省財政局に対する不信の念もあるのだろうというふうに思っています。 ここに自治省の次官通達をめぐって、地方公営企業の料金等について松浦局長と経済企画庁の喜多村物価局長との実は覚書といいますか、確認書があります。私はこの確認書は恐らく、物価局が次官通達を見てこれは値上げになっていくということで財政局長との話し合いの結果、こういう確認事項が結ばれたのだと思いますが、これを見る限りにおいては、私は、これはいわゆるいまはやりの玉虫色の確認事項だというふうに思っています。自治省の方では値上げをしたい、やったっていいんだ、企画庁の方では、これは決して値上げをするのじゃなくて、物価を安定させるのだという中で合意に達したものだというふうに実は理解をしておるわけであります。 企画庁の有松参事官、来ていますか。——ちょっと有松参事官に伺いますが、局長においでをいただきたかったわけなんですが、この確認を結ぶことになったのは、企画庁の方から詮議があって出されたものと私は理解をしています。当然自治省の次官通達が出て、料金なり使用料なり手数料なりを各自治体で上げてくると物価が値上がりしてくるおそれがある、こういう状態の中で自治省の財政局長との間にこういうふうな話し合いを進めてきたのが、この確認の文書ができたところの発端だというふうに理解をするけれども、それでよろしいですか。
○有松政府委員 私どもといたしましても、地方公共団体の使用料、手数料あるいは地方公営企業の料金、これらについては、コストについては何らかの方法で償われなければならないということについては異存はないわけでございます。しかしそのコストが上がっていくというような場合に、やはりその引き上げについては私ども全然これを否定しておるという立場ではございませんけれども、物価の情勢が非常に微妙な段階でもございますし、それから引き上げ等が行われる場合に、その経営内容、たとえば公営企業等の経営内容について合理化の余地がないかどうか、そういった面を厳重に努力をした上で、引き上げ等についてはなさるべきである。それから、仮に引き上げがされる場合においても、国の公共料金と同様に、やはり物価に対する影響が出てまいりますので、その時期とかあるいは幅、これらについて配慮を加えてほしい、これがその趣旨であるわけでございます。
○小川(省)委員 いずれにしても、この自治省の次官通達を見て、各自治体で値上げをされてくるようなおそれがあって、物価に影響するだろうということが発端で話し合いが始められたという理解をしているのですが、そうなんでしょう。
○有松政府委員 自治省の通達ということもございますが、最近、地方公共団体等でコストアップ要因から公営企業の料金等について値上げの動きがかなり出てまいっております。それは私どもの方にも情報としていろいろ入っておるわけでございます。そういった時期に、私どもは自治省の通達の趣旨はよくわかるわけでございますけれども、コストアップ要因から値上げがどんどん行われるというようなことについて、やはりここは慎重な配慮を加えてほしいということが、私ども、自治省と話し合いを進めた趣旨でございます。
○小川(省)委員 あなたの表現は非常に慎重性があるけれども、適切な表現ではないよ。いずれにしても値上げの動きがある、値上げの動きが地方庁の中にあるようだ、だとするなら、この次官通達がさらにそれを誘発をするような状態にあるからこそ、国民の生活を守るという立場に立つ物価局長は、そういう点があるからこそ自治省財政局と話し合いを進めたのは当然だと思うんですよ。私はそれはまともだと思うのです。まともな考え方であって、一般的に常識があり、良識のある考え方は、この通達というのは、引き上げなさい、合理化をするけれども引き上げなさい、適正化と言っているけれども、引き上げなさいというおそれがあるから——あなた方の方はそうやったわけでしょう、松浦局長。そういうふうに受け取られるように、私はやはり何といっても慎重な配慮と言うけれども、そういう、ある程度合理化をしてみる、合理化をするけれども何ともならぬということで、料金なりあるいは使用料、手数料を値上げをするような、値上げを指導、慫慂しているような通達の内容に受け取られる、一般的な良識のある、常識のある人がとれば、それが当然だというふうな受けとめ方をされるところに実は問題があるわけなんで、それじゃ物価局長とのこの確認について、では当面の当事者である松浦財政局長からその辺のところについて若干お伺いします。
○松浦政府委員 使用料、手数料は適正化を図れと書いてあります。それが値上げと同義語かどうかという御質問もあったわけでございますが、公営企業の料金の問題については適正化という言葉を使いながら、最後の方に、適時適切に料金改常を実施するようというふうにはっきり書いてあるわけでございます。ですから、適正化という言葉で言っているのではないので、徹底的な合理化、健全化を企業内で努力をして、それでもなお負担区分の問題を別に置いて、一般会計から繰り入れるべきものは繰り入れて、なおかつ収支が償わないという場合は値上げをすべきなんだということを、より使用料、手数料とは違って積極的に出しているわけでございます。その場合に、経済企画庁の方といろいろお話し合いをいたしましたが、徹底的な経費の縮減ということに努めた上で、なおかつ収支が償わないという場合には当然値上げはするのだ。しかし物価政策の問題もあるから、時期、上げ幅等についてある程度の配慮、指導をお互いにしていこうじゃないか、こういう趣旨というふうに私は理解をいたしております。
○小川(省)委員 確かに、この確認文書は玉虫色ですから、いま経済企画庁なり松浦局長が言ったような形なんだろうと思うけれども、やはり常識的に判断をしていく自治体が三千三百の自治体の中には多いわけですから、そういうことでなかなか真意が通らないという面もあるわけです。ですから、そういう点では特に財政局というのは慎重な配慮をしてもらいたいというふうに思っています。 それから、第三の「歳出に関する事項」の中で、いろいろ給与の点等についてうたっているわけです。自治省はずっとこの春以来一連の人件費攻撃をやってきたわけだけれども、大体自治省サイドから見れば、人件費攻撃は終わりといいますか、実効を上げたというふうに私どもは理解をしているわけです。いたずらにまたこの段階で、さらにこの通達が職員の士気を沈滞、萎縮をさせるような形になったら、これは地方自治にとってはおしまいであります。地方自治の伸長どころか、大変でありますし、そういう点については、特に定員の抑制等もうたっているわけでありますが、週休二日制の実施等いろいろ矛盾をしてくる面もあるわけであります。特に給与についていろいろ言っておりますけれども、この段階で特に地方事務官に言及をしているくだりがあるわけであります。私は委員会の中でも、地方事務官問題については何度となく実は取り上げてまいりました。事実、そういう形の中で、地方事務官が地方公務員に身分移管をされることが正しいということで実は附帯決議も付されておりますし、五十一年三月三十一日で実施をするということもあったわけであります。そういう状態ですから、地方事務官に対するある意味での給与の差額の支給が各自治体で、各都道府県でなされていることも事実でありますし、当然な話であります。そういう中で差額支給を抑えろなんということもないものだというふうに思っておるわけであります。 それで、国会はきょうで終わりでありますし、私は少なくともこの地方行政委員会で質問をしてきた限りにおいては、地方自治法附則八条については、これは最大限に努力をして今国会にも提案をする努力をするということを大臣は言い続けてきたわけであります。去る二十四日に参議院では、総理大臣も地方行政委員会に出席をして、今国会に出せなかったことは申しわけないということで陳謝をしたというふうに伺っておるわけであります。ところが、今回のきのう決定をした理事会の決議の中にも、地方事務官のくだりは入っておりません。少なくとも私がこの前、交付税の段階で質問をした折に、地方自治法の改正については努力をしますという答弁を大臣がしたままであります。少なくとも衆議院段階では、努力をするという言いっ放しのままできていることは私はいけないというふうに当然思いますし、五十一年三月三十一日限りでこれはなくしていくということなんですから、そういう点について、特にこの通達の中にはこんなことはうたっておりますけれども、少なくとも自治省サイドとして、この地方事務官をどうするということが何ら言われていない。こういう点であっては、これは国会における従来の経緯から見てもまずいので、この辺のところで、地方事務官についてどうするのか、きょうで国会は終わりでありますから、ぜひひとつ林行政局長の方から地方事務官問題についてのはっきりした御答弁を伺いたい。
○林政府委員 地方事務官問題についてお答えいたします。 国会は今日が最終日でございますが、あれほど早期解決をお約束し、地方事務官制度を廃止するための法案提出の努力をお約束してまいりまして、大臣も繰り返して言っておりましたけれども、諸般の事情から今国会に提出できなかったことをまことに残念に思っておりますし、私たちの努力なお不足と反省をし、深くおわびをする次第でございます。 しかし、この問題は引き続いてこれから先の政治的宿題としてわれわれに課せられたものだと考えておりますし、参議院におきましても、三木総理大臣が、和田委員でしたかの御質問に対して、次の国会に解決するよう万全の努力をするということをはっきりお約束されておりますので、こういう政治情勢のもとに引き続きこの努力は続けてまいりたいと思っております。 これだけ国会で御決議をいただき、御指摘をいただき、それがことし初めてでなくてもうすでに二十年にわたってこの問題は論じ尽くされてきておるので、それなりにむずかしい面もございますけれども、私たちの感じでは、いまこれを何とかしなければならないという空気は、確かに、関係各省、政府部内あるいは与党部内にもしみわたってきているんだという気はいたすわけでございます。いままでは、何だかんだと言いながら解決に至らなかったのでございますけれども、これだけ強い御指摘なり御鞭撻をお受けしまして、次の国会に向けての三木総理大臣のお約束と申しますか決意を実現すべきような空気は醸成されていると私たちは思っております。 ただ、御承知のとおりこの問題は政府部内の問題でございますし、あるいは与党の中のそれぞれの関係部会間の問題でございまして、むしろ与野党問の問題ではないわけでございますけれども、政府部内及び関係部会間において、地方事務官制度というのは欠陥がある、これを廃止しなければいけない、改めなければいけないというところでは一致しながら、改める方向について百八十度の違いがある、それがどうしても歩み寄れないというのが今日までの情勢だったわけでございます。これを何とか調整しない限り解決する形の法案として出せないということはもう明らかなことでございますので、御決議も「昭和五十一年三月三十一日を目途として」と書いてございますから、この日にいけるかあるいはこの日にできるだけ近い日時において解決できるよう、国会も閉会になりますが、一〇〇%の努力を払ってまいりたい。 なお、それにつきまして従来、自治省といたしましてはその廃止の方向を、この委員会でいただいておりますように地方公務員とする、運輸関係、一部ではそうでないものもございますが、厚生、労働関係については地方公務員とするという方向が是なりと考え、その主張をずっと続けてまいりました。それに対しまして、関係各省の方では、その反対がよかろう、国家公務員とすべきであるという主張が今日なお強く出されております。この百八十度違う主張を調整するのは確かに容易なことではございませんが、政府部内、与党の中の関係部会あるいはそれらを調整する政審といったところでさらに議論を煮詰めていただきまして、次の国会を目指して努力してまいりたい、そういうふうに決意しておりますので、今後とも引き続き御指導、御鞭撻をいただきたいと存じております。
○小川(省)委員 政府部内あるいは与党部内でいろいろあることは私どもも承知いたしておるわけでありますけれども、三木総理の陳謝は実際に自治大臣の陳謝であり、林局長の努力は三木総理の努力なんですよ。そういう意味では、やはり行政局長が当面の当事者として、その衝にある者として、特にそういう努力をお願いするわけでありますけれども、地方行政委員会の中では、少なくとも与野党完全に一致してこういう形になっておるわけでありますから、いま申されたような次期国会に提案するという方向で、ぜひひとつ積極的に推進していただきたい。そして一日も早い解決を期してもらいたいということを、これは委員会全体としての意見でもあろうと思いますので、強く要請をいたしておきます。 次に「社会福祉施策と公共投資」に関するくだりですが、これは要するに福祉先取り政策を規制するという意味に私は受け取ったわけであります。しかし、日本の社会福祉というのは、地方の先取り行政によっていままで前進してまいりましたし、制度化をされ、先進国に追いつきつつあるというのが実態であります。ここで言っているように、先取り福祉行政はもう御法度だというふうな形に地方を指導していくならば、私は日本の社会福祉の前進はないというふうにすら思うわけであります。福祉型経済に移行しようとしている今日、日本の福祉行政の充実あるいは日本社会の福祉型への移行について自治省財政局がひとりさおを差しておるような感じを受けるわけでありますが、特に今後の福祉型社会に移行する情勢において、この福祉問題についてうたっているくだりについて、財政局長の答弁をお願いします。
○松浦政府委員 先取り行政という言葉がいいかどうかわかりませんが、そういう言葉が一般にはやっておりますからその言葉を使わせていただきますが、私どもは先取り行政についての批判あるいは価値判断、そういう態度は全然とっておりません。地方団体が自分の財源で何をおやりになるかということは、住民の意向をそんたくしながら議会及び長が決定すればよろしいことでございまして、全く地方団体の自由であると考えております。もちろん法律に違反するようなことは困りますけれども、そうでない限りは全く自由であると私どもは考えております。したがって、これに対して私どもは、これがいいとか悪いとかいうことを申し上げたことはございません。ただ、いろいろとおやりになるについては、一度手を染めるとなかなか後戻りができない経費だ、将来の財源の見通しというものを十分立ててやらないと財政的に非常に問題が起こりますよ、こういうことだけ御注意申し上げているつもりでございます。したがって、私どもといたしましては、もし、こういうことをいろいろおやりになって、金が足りなくなったら住民の了解を得て増税だ、あるいは住民の了解を得て道路の予算を少し縮める、こういう形で地方団体がおやりになるのなら、これはもうまことに結構なことだと、むしろ逆に考えておるわけであります。問題は、いろいろおやりになって、金が足りなくなったら、国のせいだとおっしゃることはちょっとおかしくございませんか、また国に金をくれと言うこともちょっとおかしいんじゃありませんか、そういう趣旨でございまして、これに対して水を差すなどという気持ちは毛頭ございません。
○小川(省)委員 そういう答弁だろうと思っておりました。これから福祉型社会に入っていく日本としては、いろいろな意味での小さい福祉というものが地方自治体の中にあるわけでありますから、そういう点について全体的な財政指導の中で、その財政指導が足を引っ張るようなことのないように、いまのような点をぜひひとつ肝に銘じておいてもらいたいと思います。 それから国保財政の健全化についてお尋ねをしたいと思うのでありますが、日本の保険体系の中で、国民健康保険というのはいわば吹きだまりの保険といいますか、谷間に位置をする保険制度であろうということは衆目の一致するところであろうと思うのであります。特に健康保険あるいは共済保険の定年退職者が被保険者になっていくわけでありますから、罹病率あるいは受診率が最高の保険であります。そういう点で保険財政が窮迫化してくる、赤字化してくるということは当然のことだろうと思うのであります。そういう点では、いかに一般財源をつぎ込んでみてもあるいは充当していってみても、国保財政は大変であるということは明らかであります。こういう点については、国の施策によって制度そのものを改めていかない限りこれは無理な話だというふうに実は思っているわけであります。そのしわ寄せが保険税なり保険料によって特に低所得階層である被保険者のところに寄せられてくることは時代逆行もはなはだしいというふうに実は思っておりますし、保険制度の上でもゆゆしい問題だというふうにも思っているわけであります。もし自治省に、自治体を守るんだというふうな一面があるとするならば——いまの自治省にあるかどうかわかりませんけれども、そういう点があるとするならば、自治省全体がストライキぐらいを打つつもりで、この国保というものは改めろという形でのろしを上げていかなければ、国保是正問題というのは解決がされないのではないかとさえ実は思っているわけであります。何としても国保についても合理化をして適正化、いわゆる引き上げをしろ、保険料、保険税を引き上げなさいという指導をやはりずっとやっていくのですか。
○松浦政府委員 私どもは、保険料というのには算定方式があるわけでございますから、それ以上に取れと言っているわけではございません。保険料を極端に安くしていて赤字が出るようなところは、保険料を上げるという形でないと一般会計の繰り入れがたくさんになって大変だろう、こういうことを踏まえての通達のつもりでございます。 ただ、国保の問題については全く先生御指摘のように、非常に低所得層の方のお集まりの保険グループでございますから、基本的には、日本の保険グループをどういうふうにするかという基本問題があり、その上にはさらに老人医療をここへ持ち込んでいるという問題に対して、これを切り離せという問題があります。さらには、職場からやめた者について一定期間その団体の中で保険を賄ったらどうかというような問題もございます。これらの制度の基本に関する問題を当然検討すべき時期に来ていると自治省としては考えております。 しかし、この問題は御承知のように厚生省の問題でございますので、私の方からそういう趣旨の申し入れば当然いたすことにいたしておりまするが、やはり財政調整交付金の額を大幅に引き上げるということがさしあたってとれる手段だと思います。この点については、近く各省に申し入れをいたします中の重要な項目として、厚生省、大蔵省へ自治体の気持ちを代表するという気持ちで持ち込みたい、こう思っております。
○小川(省)委員 三千三百の自治体を代表して、さらに一段の御努力をぜひ要請をしておきます。 次に、地方公営企業について一言言及をしたいわけなんですが、地方公営企業の経営の現状というのは、病院にしても水道にしても交通にしても、いずれを見ても深刻であります。本来の目的である公共の福祉という見地から、当然独立採算制を廃止をして、そして従来より以上の国庫補助制度を拡充強化をしていかない限り、いまこそそういうことを強めていかない限り本当に大変だろうというふうに私は思っています。従来も努力をしてきたわけでありますが、特に地方公営企業について、今後さらに特段の前向きの努力をやっていかれるのかどうかお伺いをしたいと思います。
○松浦政府委員 独立採算制の廃止というお話しがございましたが、お言葉を返すようでございますけれども、私どもとしては受益者負担の原則ということから、独立採算制を廃止するという御意見には賛成できないのが現状でございます。しかし、公営企業の実態が御指摘のように年々悪化をしているということは素直に認めざるを得ない実情でございます。これに対しまして適宜適切にとるべき手を打つという努力はこれからも重ねていかなければならないと思っております。特に水道の、先ほど片岡先生から御指摘がございました広域水道あるいは水源対策の国庫補助の問題、こういった問題については、強力に推し進めていかなければならない問題の一つかと考えております。
○小川(省)委員 いまの答弁の中の、受益者負担だから独算制の廃止は合わないというのは私は誤りだと思う。公営企業ですから受益者負担というのは当然あるわけですよね。しかし、独算制を受益者負担のみによって賄おうというのであれ汗何も自治団体がやる必要はないので、これは民間にやらせればいいので、受益者負担があるから独算制は廃止ができないということは理論的に矛盾をする問題でありますが、いずれにしても深刻な情勢にありますから、この点についてはひとつ特段に意を用いていただいて、地方公営企業が立ち行かないような状態をひとつぜひ除去をしてもらいたいということを要請いたしておきたいと思います。 それから交付税の関係なんですが、私どもは第二交付税を新設しろという緊急措置を提案してきたわけであります。いずれにしても、何といっても自主財源の充実強化が必要なんですが、確かに交付税の単位費用を補正係数で引き上げても、補正をされた結果は実際にはそう大してふえないという状態もあるわけであります。私は、人口急増市町村やあるいはまた奄美大島等の過疎の問題等についても委員会の中でしばしば取り上げてきましたけれども、いずれにしても人口急増市町村やあるいはまた過疎の市町村に対しましては、特に財政の強化、財政構造の充実というものが何としても必要であります。だから、こういう段階で再算定の時期を迎えておるわけでもありますから、適正な措置を特にお願いをいたしたいと思うのですが、そういう点について、今年度の再算定の中では特に措置が講ぜられようとしているのかどうか、お伺いをしておきたいと思います。
○松浦政府委員 過疎の問題につきましては、御承知のように、過疎債の配分がふえますれば将来償還額で交付税がふえるという連動になっておりますので、交付税の中で特に過疎についての考え方を変えるというようなものはございません。 人口急増につきましては、高等学校、小中学校等のいわゆる人口急増に伴う必要経費の部分の見方を増強するという形を考えたいと思っておりますし、また、一般的に補正係数として扱っております人口急増補正につきましても、強化をする方向で現在検討をいたしております。
○小川(省)委員 従来いろいろ指摘をしてきた事項等について、ひとつ再算定の中でぜひ配慮をして、こういう状態、時期だけに、ぜひ御努力をお願いをいたしておきたいと思います。 以上、いろいろ申し上げてまいりましたが、私はこの次官通達というのは、徳川幕府やあるいは藩閥政府が苛斂誅求な政治に移行をする以前の状態を現代風にアレンジをして文章化をした通達以外の何物でもないというふうに実は思っているわけであります。特に、自治体はこの通達を受けて非常に驚きあわてていますし、自治省に対する不信の念がそのきわみに達していると言っても過言ではない状態であります。そういう点で、この次官通達というのは潔く撤回をしなさいというふうに私は声を大にして要求をしたいわけでありますが、一たん出した通達等は死んでも撤回をしないというのが官僚の体質であることも私はよく承知をいたしておるわけであります。そういう点で、いま松浦財政局長が答弁をされたような話を聞いてみると、この自治省の次官通達の文章を常識的に、良識的に読んで理解をした人の気持ちとはかなりの隔たりが実はあるわけであります。そういう点では、私は撤回をしろとは言わぬけれども、少なくともいま松浦局長が答弁をされたような形を次善の方策として、次官通達として、あるいは財政局長通達として出し直しをして、いま答弁をしたような真意というものを自治体に理解をしてもらわなければ、地方自治体の信頼を自治省の財政局はつなぎとめていくことはできないと私は思いますし、日本の地方自治といいますか、そういうものがこれで終えんを告げるのではないかとすら実は私は思っているわけであります。そういう点で私は、もし自治省が地方自治を守るんだ、自治体を守る一面が自治省としてもあるのだということであるならば、ぜひひとつそういう態度をとられて通達を出し直して、三千三百の自治体の信頼を回復をされるように強く要請をして私の質問を終わります。
○松浦政府委員 私どもはこの通達は、自治省が地方公共団体に対してこういう点があればお考えいただいたらどうだろうかという技術的な助言の単なる集積にすぎないと考えております。したがって先ほど来の強制という部分にわたるものは、私どもあると考えておりません。したがって、たとえばいろいろ先生の御指摘になられたような、文章を読んでびくっとするような運営をしておられる団体はあるいはそういう感じをお持ちになるかもしれませんが、正常な運営をしておる団体は、何だまたあたりまえのことを言ってきたな、こういう感じをお持ちになっているものと思いますので、これに対するそしゃくをした通達をもう 一回出してかえって混乱を招くというようなことは、私どもとしては遠慮させていただきたいと思います。
○小川(省)委員 松浦さん、いま言ったようなことを言ったならばあるいはわかるのだよ。ところがあの文章で理解するのは三千三百のうちの二%か三%、松浦さんの性格に似ているような首長はわかるかもしれないけれども、大多数の人は理解をしないし、誤解をするし、不信の念を抱くだけなんですよ。そういう点で私は、通達を出す考えがないなら出す考えがなくてもいい、そういうことで不信を続けていって地方自治が守れるかどうか。そういうことならばよろしいけれども、あらゆる機会をとらえてそういう真意を伝えて自治体の信頼を回復をしなければ日本の自治が大変だと いうことで申し上げているのですから、ひとつその点だけはぜひ受けとめておいていただきたいと思います。
○松浦政府委員 参議院の場でもいまと同じことを申し上げております。私どもも先生の御指摘を十分承って、この通達の一つ一つに基づいて強制したりそういうことのないように十分注意をしてまいりたいと思います。
○小川(省)委員 ぜひひとつ誤解されないようによろしく。 ————◇—————
○大西委員長 警察に関する件について調査を進めます。 この際、爆破事件のその後の捜査状況及び暴走族の実態と対策について、警察庁当局から説明を求めます。 まず三井警備局長。
○三井政府委員 企業の連続爆破事件のその後の捜査状況について申し上げます。 その第一は、共犯の指名手配でありますが、その後の捜査によりまして新たに共犯二名、これは明治学院大学生の桐島聡、二十一歳、同じく宇賀神寿一、二十二歳、この二名を割り出しまして五月二十三日指名手配をし、逮捕すべく捜査中でございます。 第二は、事件の捜査と処理状況であります。 まず捜査の状況について申し上げますと、昨年八月の三菱重工爆破事件以来十一件に及ぶ一連の企業爆破事件は、すべて今回逮捕したいわゆる東アジア反日武装戦線と名のる犯人グループの犯行であることが明らかになりました。すなわち、この東アジア反日武装戦線は「狼」「大地の牙」「さそり」の三つのグループから構成されておりまして、このうち「狼」グループが三菱重工、帝人研究所の爆破事件を敢行し、「大地の牙」グループが三井物産、大成建設、韓国産業経済研究所、オリエンタルメタルKKの爆破事件を行いました。また「さそり」グループは鹿島建設、間組江戸川作業所、京成江戸川鉄橋工事現場の爆破事件を敢行したのであります。さらにこの三グループが共同して間組の本社及び同大宮工場の同時爆破事件を敢行したものであります。このほか、「狼」グループの大道寺将司、片岡利明らは、これに先立つ昭和四十六年十二月十二日に熱海市の七士の碑爆破事件、また昭和四十七年四月六日に横浜市の総持寺爆破事件、同年十月二十三日には札幌市の北大アイヌ資料室爆破事件と旭川市の風雪の群像爆破事件の四件を敢行したことが判明いたしました。 事件の処理状況でございますが、被疑者のうち荒井まり子を除く六人は、六月十日に彼らの逮捕被疑事実であります韓国産業経済研究所爆破事件で起訴されました。次いで六月二十八日には三菱重工、三井物産、帝人研究所、大成建設、鹿島建設の各爆破事件で、このうち五人が殺人罪と同未遂罪及び爆発物取締罰則第一条違反で起訴され、二人が爆発物取締罰則第一条違反で起訴されました。次いで六月二十七日に荒井まり子を除く六人を間組本社、大宮工場、オリエンタルメタルKK、間組江戸川作業所、京成江戸川鉄橋工事現場の各爆破事件で逮捕し、目下取り調べ捜査中でございます。 第三に、この東アジア反日武装戦線を結成するに至った経緯等でございますが、今回の犯人グループの最初の結びつきは、昭和四十四年法政大学に入学した大道寺将司が当時の学園紛争に刺激されて、片岡利明、荒井まり子らを誘って昭和四十五年一月に結成をいたしましたクラス闘争委員会に始まるわけであります。結局、この三人と、その後このグループに加わった大道寺あや子の四人が、後の東アジア反日武装戦線の中心的存在となったのであります。 大道寺将司らは、学生運動に限界を感じて、いわゆる流動的労働者などが主体となる窮民革命論に強い影響を受けたようであります。大道寺らは、こういう立場から、先ほど申しました七士の碑等四件の爆破の犯行を重ねた上で、昭和四十八年秋ごろに東アジア反日武装戦線を結成し、爆弾教科書の出版を決定して、四十九年三月に「腹腹時計」を出版し、昨年八月に爆弾闘争に踏み切ったわけであります。なお彼らは、自分たちの体験をもとに爆弾闘争の理論、爆弾技術を編み出しまして、また自分たちでかせいだ資金で爆弾闘争を実行したと言っております。現在までの捜査の結果では、そういう意味におきまして背後の黒幕、資金源等は彼らのグループ以外にはないというのが判明しておる事実でございます。 以上でございます。
○大西委員長 次に勝田交通局長。
○勝田政府委員 暴走族の実態と対策について申し上げます。 まず暴走族の実態でございますが、現在、警察において把握している暴走族は約八百グループ、二万五千人余でございます。暴走族についてのサンプル調査の結果によりますと、年齢は十五歳から二十五歳未満の者が大部分を占めており、二十五歳以上はごくわずかであります。二十歳未満の未成年者が全体の約七〇%から八〇%を占めております。また、職業別に見ますと、高校生が約三分の一から二分の一を占めております。 本年五月末現在の暴走族による暴走事案について申し上げますが、その回数は二百七十四回で、暴走事案参加延べ人員は三万二千四百五十一名、参加延べ車両台数は九千六百七十二台となっておりまして、前年同期に比べいずれも増加しております。特に四月下旬から六月上旬にかけて、群衆を巻き込んでの集団不法事件、グループ間の対立抗争事件、一般市民に対する暴力事件等の悪質事犯が発生し、ただいま取り締まりを強めておる次第であります。 暴走族の形態を見ますと、一定の場所で暴走を繰り返すサーキット型と集団で長距離を走行しながら暴走するツーリング型に分けることができます。サーキット型は愛知県以西の地方に、ツーリング型は静岡県以東の地方に多く見られております。こうした暴走族の形態から、群衆を巻き込んでの集団不法事件は中部以西に発生し、グループ間の対立抗争事件は関東、東北地方に多く発生しております。特に最近、関東、東北地方においては暴走族グループの連合体を結成するなど組織の拡大が図られておりますが、これに伴ってグループ問の対立が顕著になっております。 こうした暴走族の実態にかんがみまして、次のような対策を講じております。 その第一は、暴走族による集団暴走行為や暴力事件に対しこれを未然に防止することであります。そのためには、まず暴走族グループの動向を事前によく把握し、これに対応した取り締まり体制をとりまして、必要な警告、説得を行うとともに、暴走行為が行われるおそれのある地域、路線等については必要な交通規制や検問を行い、その動きを封ずる措置を講ずることにしております。 第二は、暴走行為に対する取り締まりを強化することであります。特に群衆を巻き込んでの集団不法事件、グループ間の対立抗争事件、一般市民に対する暴力事件等を惹起するおそれのある悪質グループについては、これを重点取り締まり対象として集中取り締まりを反復実施することにしておりますが、こうした悪質事犯が一たび発生したときは、早期鎮圧、徹底検挙の方針をもって対処することにしています。 第三は、少年補導を強化することであります。暴走族の中には少年が約七〇%おりますことから、少年補導を強化することにしておりますが、中でも特に非行集団化したグループ、暴力団が関与しているグループ、常習的に暴走行為を行うグループなどにつきましては、補導、取り締まり等によりグループを解体することにしております。 第四は、運転免許に対する行政処分を強化することであります。集団で暴走する者に対しては、公安委員会が行う運転免許の停止処分の期間を通常の処分期間より三十日長くすることといたしました。こうした措置によりその停止の期間の基準は少なくとも六十日以上になるものと考えられます。また、暴走行為時の同乗者、教唆、幇助者等の暴走行為関与者につきましても、道路交通法第百三条第二項第三号の規定によりまして、自動車を運転することが道路における交通の危険を生じさせるおそれがある者として、運転免許の停止処分を行うこととしております。 第五は、予防対策を積極的に推進することであります。暴走族に加入している者に対しましては、それぞれの家庭、職場、学校等と緊密な連携を保ちながら、暴走行為を行わないよう総合的な指導や補導を行うことにしておりますが、さらにまた安全運転訓練を必要とされますので、機会を見て積極的に教育、訓練を行うこととしております。 警察における対策は以上のとおりでありますが、こうした対策を講じたことにより、現在、暴走族はおおむね鎮静を保つようになってきておりますので、今後さらに総合対策を推進し、暴走族の絶滅を図ってまいる所存でございます。
○大西委員長 以上で説明は終わりました。
○大西委員長 この際、一言ごあいさつ申し上げます。 昨年十二月に召集されました今国会も、本日をもって終了することになりました。 この長期間にわたり、本委員会の運営につきまして、理事各位はもとよりのこと、委員各位の絶大なる御支援と御協力を賜り、大過なく委員会審議を進めることができましたことを深く感謝いたします。 簡単ながらごあいさつといたします。(拍手) 本日は、これにて散会いたします。 午後零時六分散会