地方行政委員会 第23号
- 発言数
- 8 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1975/06/12
会議録
○大西委員長 これより会議を開きます。 内閣提出に係る石油コンビナート等災害防止法案を議題といたします。 まず、提案理由の説明を聴取いたします。福田自治大臣。 ————————————— 石油コンビナート等災害防止法案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○福田(一)国務大臣 ただいま議題となりました石油コンビナート等災害防止法案の提案理由とその要旨について御説明申し上げます。 〔委員長退席、高鳥委員長代理着席〕 石油コンビナート等における災害がその周辺の地域に重大な影響を及ぼすおそれがあることにかんがみ、石油コンビナート等の区域内において石油または高圧ガスを貯蔵し、取り扱い、または処理する事業所に対して防災上の見地からの規制を強化するとともに、その区域における一体的な防災体制を確立する等石油コンビナート等における災害の発生及び拡大を防止するための総合的な施策の推進を図る必要があります。 これが、この法律案を提出いたしました理由であります。 次に、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。 第一は、石油コンビナート等特別防災区域を指定し、その区域内における一定の事業所の新設または変更について災害の拡大の防止の見地から規制の強化を図ろうとするものであります。 すなわち、大量の石油もしくは高圧ガスを貯蔵し、取り扱い、もしくは処理する区域または貯蔵し、取り扱い、もしくは処理することとなると認められる区域を石油コンビナート等特別防災区域として政令で指定するとともに、この区域内において多量の石油と高圧ガスをともに貯蔵し、または取り扱い、及び処理する事業所の新設または変更をしようとする事業者は、主務大臣にその計画を届け出なければならないものとし、主務大臣は、事業所内の各施設地区の面積及び配置が災害の拡大の防止の見地から適切でないと認められるときは、必要な指示を行うことができることとしております。 第二は、事業所における防災施設及び防災組織等の強化であります。 このため、各種の防災施設及び自衛防災組織の設置、防災管理者の選任、防災規程の作成等を事業者に義務づけることにより、事業所の防災体制の強化を図り、また人員、資機材を備えた共同防災組織、及び石油コンビナート等特別防災区域協議会を設置することにより、事業者による地域の共同防災体制の整備を促進することといたしております。 第三は、石油コンビナート等特別防災区域における防災体制の一元化であります。 このため、都道府県に都道府県知事を本部長とし、関係市町村長、関係機関の長、事業者等を本部員とする防災本部を常置し、総合的かつ一体的な防災対策の実施を確保していくこととしております。 第四は、石油コンビナートにおける災害が、その周辺の地域に及ぶことを防止するための緩衝地帯の設置の推進であります。 すなわち、地方公共団体が緩衝地帯としての緑地等を設置する場合に、その費用について一部を事業者に負担させることができることとするとともに、国においても特別の財政措置を講ずることとしております。 その他罰則規定を設けるとともに、消防法、地方交付税法、消防施設強化促進法の一部改正等を行うものであります。 以上が石油コンビナート等災害防止法案の提案理由及びその要旨であります。 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○高鳥委員長代理 以上で提案理由の説明は終わりました。 次に、消防庁当局から補足説明を聴取いたします。佐々木消防庁長官。
○佐々木政府委員 石油コンビナート等災害防止法案の内容につきまして、お配りしております法案の条文の順序によりまして補足して御説明申し上げます。 まず、第一章 総則であります。 第一条はこの法律の目的を規定しておりますが、この法律は、石油コンビナート等特別防災区域に係る災害の防止に関する基本的事項を定めることにより、消防法、高圧ガス取締法、災害対策基本法その他災害の防止に関する法律と相まって、石油コンビナート等特別防災区域に係る災害の発生及び拡大の防止のための総合的な施策の推進を図ろうとするものであります。 ここで、この法律の対象とする石油コンビナート等特別防災区域でありますが、第二条第二号において定義しておりますように、当該区域に所在する事業所における石油の貯蔵・取扱量もしくは高圧ガスの処理量が基準量を超える区域もしくは超えることとなると認められる区域、または石油もしくは高圧ガスだけでは基準量を超えないが、これらを合わせると基準量を超える区域、もしくは超えることとなると認められる区域であって災害の防止のための措置を講ずることが緊要であるものを政令で指定するものであります。 これは、大量の石油等が扱われる区域については、他の一般の地区と異なって、防災上特別の措置を講ずる必要があると考えられるからであります。 また、この法律における災害でありますが、第二条第三号において定義しておりますように、火事、爆発、石油等の漏洩もしくは流出その他の事故または地震、津波その他の異常な自然現象により生ずる被害を言うものであります。 災害対策基本法が、事故については大規模なものに限定して言っておりますが、この法律では必ずしもこのような限定をしておりません。 また、この法律の対象とする事業所でありますが、第二条第四号及び第五号において定義しておりますように、石油コンビナート等特別防災区域に所在する事業所であって、当該事業所における石油の貯蔵・取扱量もしくは高圧ガスの処理量が基準量を超えるものまたは石油もしくは高圧ガスだけでは基準量を超えないが、これらを合わせると基準量を超えるものを第一種事業所とし、第一種事業所以外の事業所で一定数量以上の石油・高圧ガスその他の物質を取り扱う事業所であって都道府県知事が指定するものを第二種事業所とし、これら災害の発生または拡大の要因となる危険な物質を取り扱う事業所について災害の防止のための特別の措置を講じさせようとするものであります。 第三条は、特定事業者の責務規定であります。石油コンビナート等特別防災区域の災害の多くは、事業者に第一次的責任があることから、特定事業者の災害の発生及び拡大の防止のための責務を明らかにしたものであります。なお、当該区域の特殊性から、特定事業者は他の事業者と協力し、相互に一体となって必要な措置を講ずべきものとしております。 第四条は、国及び地方公共団体の行うべき施策について規定しております。 次は、第二章新設等の届け出、指示等についてであります。 第二章、第五条から第十四条まででありますが、第二章は、事業所の新設または変更について、消防法、高圧ガス取締法と相まっての災害の拡大の防止の見地からの規制について規定しております。 第五条、第七条及び第八条は、新設または変更の届け出及び新設または変更の計画に係る指示の規定であります。石油及び高圧ガスをともに扱う第一種事業所の新設または変更をしようとする者は、その計画を主務大臣に届け出なければならないものとし、製造施設地区、貯蔵施設地区、用役施設地区、事務管理施設地区その他の施設地区の面積及び配置並びに連絡導管及び連絡道路の配置が災害の発生の場合の拡大防止に支障を生ずるおそれがあると認められるときは、主務大臣は計画の変更または廃止を指示することができるものとして、現在消防法及び高圧ガス取締法の二法によりそれぞれ行われている規制のほかに、事業所全体について一元的な防災上の規制を、事業所内の各施設地区の配置等の面で行おうとするものであります。 第六条は、経過措置の規定であります。特別防災区域の指定があった際、石油と高圧ガスをともに扱う既存の第一種事業者は、指定の日から二月以内に事業所内の各施設地区の配置及び面積その他必要な事項を主務大臣に届け出なければならないこととしております。 第九条は、消防法等の許可との関係を規定しております。消防法または高圧ガス取締法の規定による許可権者は、新設または変更の届け出に係る施設の許可の申請について指示がされるまで、または三月の期間が経過するまでは許可をしてはならないこととするとともに、届け出た新設または変更の計画について変更の指示があった場合は、その指示に従って変更された計画に適合していないと認めるとき及び計画の廃止の指示があったときは許可をしてはならないこととし、消防法及び高圧ガス取締法の二法によりそれぞれ行われている規制との連携を図り、これら法律と相まって規制を強化しようとするものであります。 第十条は、実施の制限の規定であります。新設等の計画を届け出た者は、指示がされるまで、または三月の期間が経過するまでは、事業所の新設等をしてはならないこととしております。 第十一条は、新設等の確認の規定であります。新設等を完了した者は、当該新設等が届け出た計画、または指示があった場合は指示に従って変更された計画に適合しているかどうかについて、主務大臣の確認を受けなければならないこととしております。 第十二条は使用停止命令の規定であります。主務大臣は、新設等の計画または指示に適合していない事業所を設置している者等に対し、当該事業所についてその施設の使用の停止を命ずることができることとしております。 第十三条及び第十四条は事業者の氏名等の変更及び地位の承継があった場合の規定であります。 次は、第三章 特定事業者に係る災害予防についてであります。 第三章、第十五条から第二十二条まででありますが、第三章は、事業所における防災体制の強化及び地域における共同防災体制の整備について規定しております。 第十五条は、特定防災施設等の設置であります。特定事業者は、主務省令で定める基準に従って流出油等防止堤、消火または延焼の防止のための施設その他の特定防災施設等を設置しなければならないこととし、石油コンビナート等特別防災区域の特定事業者が特別に備えるべき防災施設等について、その設置、維持、点検等を義務づけております。 第十六条は、特定事業者に自衛防災組織の設置を義務づける規定であります。特定事業者は、政令で定めるところにより、要員及び化学消防自動車、消火用薬剤、油回収船その他の資機材等を備えた自衛防災組織を設置しなければならないこととし、事業所の防災体制の強化を図っております。 第十七条は、特定事業者に防災管理者の選任を義務づけ、自衛防災組織を統括させることを定めたものであります。 第十八条は、特定事業者に、自衛防災組織の業務の実施についての防災規程の作成を義務づける規定であります。 第十九条は、共同防災組織の設置についての規定であります。一の特別防災区域に所在する特定事業者の全部または一部は、共同して自衛防災組織の業務の一部を行うための要員及び資機材等を備えた共同防災組織を設置することができることとしております。 なお、第四項の規定により、共同防災組織を設置している特定事業者については、自衛防災組織に置くべき要員及び資機材等の数を減ずることができることとしております。 第二十条及び第二十一条の規定は、第十五条から第十八条までの規定による義務づけについて一定期間の経過措置を設けるとともに、これらの規定による義務づけに違反した者に対し、必要な措置を行うこと及び施設の使用の停止を命ずることができることとするものであります。 第二十二条は、特定事業者が共同して、災害の発生または拡大の防止に関する自主基準の作成等を業務とする特別防災区域協議会を置くように努めなければならないものとし、特別防災区域内の事業者が共同して自主的な防災のための努力を行うべきこととしております。 次は、第四章 災害に関する応急措置についてであります。 第二十三条は、事業所の責任者の異常現象についての消防機関への通報義務を明らかにするとともに、消防機関は、直ちに、これを警察署、海上警備救難機関等の関係機関に通報すべきことを定めた規定であります。 この規定に違反して通報をしなかった事業所の責任者については処罰規定、別に第五十一条第三号の処罰規定を設けております。 第二十四条及び第二十五条は異常な現象が発生したときの自衛防災組織及び共同防災組織の災害防除活動の実施及び市町村長、管区海上保安本部の事務所の長等のこれら組織に対する指示について定めた規定であります。これによって市町村の消防機関、もしくは海上保安機関と事業者の防災組織が一体となった災害防除活動ができるようにしたものであります。 第二十六条は、石油コンビナート等防災本部に対する災害応急措置の概要の報告の規定であります。 次は、第五章 防災に関する組織及び計画についてであります。 第二十七条及び第二十八条の規定は、石油コンビナート等防災本部に関する規定であります。都道府県に都道府県知事を本部長とし、関係特定地方行政機関の長、関係市町村の長及び消防機関の長、事業者の代表者等を本部員とする石油コンビナート等防災本部を常置し、この防災本部によって、都道府県、市町村、関係地方行政機関及び事業者が一体となって総合的に石油コンビナート等に係る災害の防止のための措置の実施が確保されるようにしたものであります。 第二十九条の規定は、個々の災害の態様に即して石油コンビナート等特別防災区域に係る災害応急対策等を実施することができるように、災害発生時に、石油コンビナート等防災本部長が、防災本部の現地出先機関として現地防災本部を置くことができることを定めたものであります。 第三十条の規定は、特別防災区域が二以上の都道府県にわたって所在する場合、これらの都道府県は共同して防災対策を講ずる必要があるので、防災本部の協議会を設置しなければならないことを規定したものであります。 第三十一条の規定は、石油コンビナート等特別防災区域の防災に関する総合的な計画である石油コンビナート等防災計画の作成に関する規定であります。 第三十二条の規定は、災害対策基本法との関係を定めたものであります。第一項の規定は、都道府県または市町村の区域に係る防災のうち特別防災区域に係る防災に関しては、この法律により、特に防災本部を設置し、また石油コンビナート等特別防災区域防災計画を定めることとしておりますので、災害対策基本法による地方防災会議が所掌する地域または区域及び地域防災計画の対象となる地域または区域には特別防災区域を含まないこととし重複を避け一元的な防災対策を講じようとしたものであります。また、第二項の規定は、特別防災区域の防災に関しては、災害対策基本法による地方防災会議及び地域防災計画についての特例規定を設けたことに伴い、防災に関する基本法である災害対策基本法の各規定の適用関係について必要な読みかえ規定を設けたものであります。 次は、第六章 緑地等の設置についてであります。 第六章は、石油コンビナート等における災害がその周辺の地域に及ぶことを防止するため石油コンビナート等の地域に、緩衝地帯としての緑地を、国、地方公共団体、事業者の三者が費用を三分の一ずつ負担し合って設置することができるものとしたものであります。 第三十三条は、地方公共団体の長は、公害防止対策事業として緑地等の設置事業を行うことができる地域以外の地域において、防災のための緩衝地帯として緑地等を設置しようとするときは、その設置計画を定め、主務大臣の承認を受けることを規定したものであります。 第三十四条及び第三十五条は、地方公共団体が行う緑地等の設置の費用についてはその三分の一を第一種事業者に負担させることができるものとするとともに事業者負担に関して所要の事項を規定したものであります。 第三十六条は、緑地等の設置に要する経費のうち事業者が負担すべきものを除いた額について国はその二分の一を補助することができるとともに当該事業に係る地方債の元利償還について地方交付税により措置することとしたものであります。 次は、第七章 雑則であります。 第三十八条の規定は、石油コンビナート等特別防災区域を指定するときは、地域の防災に最も詳しい地元都道府県知事及び市町村長の意見を聞かなければならないとする規定であります。 第三十九条及び第四十条は、主務大臣等がこの法律の施行に関し、特定事業者から報告を徴収し、または立入検査を行うことができることとする規定であります。 第四十一条の規定は、都道府県知事は高圧ガス取締法の規定、及び市町村長はこの法律または消防法の規定に基づく権限の行使等について相互に通報し、災害の発生または拡大の防止のため必要な措置を要請することができることとし、高圧ガス取締法による規制と消防法による規制との相互の密接な連携の確保を図ることによって、石油コンビナート等特別防災区域の総合的な防災対策を講ずる基礎としようとするための規定であります。 第四十二条の規定は、特定事業者は、この法律により、特別の規制を受けることとなるものであることから、国は、特定事業者に対して防災施設または設備の設置等に要する費用について必要な資金のあっせん等に努めることを定めたものであります。 次に第八章第四十九条から第五十二条までは、罰則であります。 次に、附則であります。 附則第三項は消防法の一部改正を規定しております。 消防法第十二条の七の規定を加えたのは、多量の危険物を貯蔵し、または取り扱う事業所に危険物保安統括者を設置しなければならないとするものであります。 第十四条の三の二の規定を加えたのは、一定の種類の製造所、貯蔵所または取扱所について定期点検を行わせようとするものであります。 第十六条の三の改正は、危険物の流出等の事態が発生したときに関係者が応急措置を講じなかった場合の実施命令について定めたものであります。 第三十九条の二及び第三十九条の三の規定を加えたのは、危険物を漏出させ、流出させ、放出させまたは飛散させて火災危険を生ぜさせた者についての処罰を行おうとするものであります。 附則第六項は消防施設強化促進法の一部改正を規定しております。石油コンビナート等特別防災区域の所在する政令で定める市町村について、当分の間、消防施設の配置に係る国の補助金の補助率を引き上げるものであります。 以上でございます。 —————————————
○高鳥委員長代理 以上で補足説明は終わりました。
○高鳥委員長代理 この際、お諮りいたします。 本案審査のため、参考人の出席を求め意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○高鳥委員長代理 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 なお、参考人の人選及び出席日時等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○高鳥委員長代理 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 次回は、明十三日金曜日、午前十時から理事会、午前十時三十分から委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時三十分散会 ————◇—————