地方行政委員会 第3号
- 発言数
- 166 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1975/02/25
会議録
○大西委員長 これより会議を開きます。 地方自治、地方財政、警察及び消防に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。片岡清一君。
○片岡委員 私は、先般の自治大臣、国家公安委員長としての福田国務大臣の所信表明に対しまして、自由民主党を代表いたしまして若干の質問をいたしたいと存ずる次第でございます。 まず第一にお伺いいたしたいのは、自治大臣が先般の所信表明の中で、「昭和三十年代から四十年代にかけての経済の高度成長とそれがもたらした国民生活の繁栄とひずみに対する正確な認識と評価の上に立って」経済の安定成長と福祉社会の実現に向かって大きく踏み出すのが当面の最大の課題である。このような状況のもとで、地方公共団体が自主的に責任を持って「地方自治の基盤の一層の充実を期することはもちろん、行財政両面にわたる見直しを行い」、これは地方自治体がそれぞれ見直しを行うわけでございますが、私はこういう所信表明をされた自治大臣が、新しい事態に対処してどういう方向で見直しをされようとするか、またどういう方法で見直しをされようとするか、そういう点についてお伺いをいたしたいのでございます。 特に、三木総理大臣が今次国会の劈頭において施政方針の演説をされたのでございますが、その中で「高度成長から安定成長へ、量から質へと経済体質を変革するためには、高度成長時代の制度、慣行の見直しが必要である」ということを述べられておりまして、「制度、慣行は、一たん打ち立てられますと、なかなかそれを変革することは困難ではありますが、困難だといってほうっておくわけにはいきません。財政硬直化の問題を含め、行財政のあり方全般にわたり見直しをする考えであります。」と所信を述べていらっしゃるのでございますが、これらの問題もあわせまして、自治大臣として、いかなる方向に見直し、またいかなる方策によって見直しをされようとしておるか、この問題について大臣の所信をお伺いいたしたいと存じます。
○福田(一)国務大臣 お答えをいたします。 ただいま御指摘がございましたが、五十年度以降の地方行財政の問題につきましては、従来高度成長によって経済の伸びが相当あったのでありますけれども、これからは諸種の事情によって低成長の時代を迎えることに相なることは、これは皆認めていただいておるところでありますが、その段階において地方行財政をどのように運営していくことがよいかということでございます。 ここに、われわれが特に注意をしなければならない問題は、一つは人件費の問題があると思うのでございます。地方の公務員の人件費が国の人件費に比して一〇%以上高いという数字が出ております。中には四〇%も高いというような市町村もあるやに聞いておるのでありますが、こういう点を考えてみますと、一応この給与の問題をひとつ大きく取り上げて考えていかなければならないと思うのであります。 いま一つの問題は、他面において、地方が担当しております行政のうちで、いわゆる公共事業その他における超過負担の問題がこれまた一つあると思うのでございます。この超過負担の問題がこれまた一つあると思うのでございます。この超過負担の問題は、四十九年度におきまして、施設費では、ある程度といいますか、大部分これを解消することにいたしたのでありますけれども、私は、今後においても、この点は十分勘案して処理をしていかなければならない問題であると思っております。 同時にまた、運営費でありますが、福祉施設をやった場合における人件費が非常に高騰するとか、あるいはこれが地方に相当な財政的な負担をかけておるというようなこともないとは言えません。すなわち、運営費の問題でございますが、これも今後、一、二年、五十年と五十一年で見直すといたしておりますけれども、ここにも十分注意を払っていかなければならないと思うのでございます。 私は就任当初から申し上げておったのでありますが、人件費の問題と超過負担の問題というものをあわせて考えていく必要がある。しかし、いま今日の状況で見ますと、人件費の問題の方が地方財政に対する大きな圧迫になっておると私は考えておるわけでございます。こういうようなことを踏まえまして、この地方行財政、すなわち国に対しましては、国が地方自治体に要望しております面で特にこれは国でやった方がいいんだというものもあるかもしれません。それからまた、地方に全部任してしまった方がいいんじゃないかという問題、いわゆる行政の整理の問題ということも一つの大きな課題であると思っておるのでございまして、以上のような諸点を踏まえながら、今後の行財政の見直しをしていかねばならない。 それにつきまして、これは総理からも要望があったところでありますけれども、地方制度調査会に、行財政の硬直化——高度成長ではございませんのに、いろいろの難点が出てきておりますので、財政が硬直化しておるというようなこともありますので、以上申し上げた問題を踏まえて、行財政の硬直化を今後どう打開したらいいかということを諮問をいたしておるというのが現在の状況でございまして、これについては、大体七月ごろ、すなわち各省が予算編成に着手するまでに結論を出していただきたいということを、お願いいたしておるということでございまして、以上のような、経済全般に対する見通しと、それから地方自治体の財政の硬直化を踏まえ、同時にまた、国の委任事務における行財政の整理というような問題もあわせて、今後正常な、現在の事態に即応できるような線に持っていくという考え方で行政をやってまいりたい、かように考えておるわけでございます。
○片岡委員 ただいま大臣が、いままでのような高度成長下において税の自然増なども期待されるという時代と違って、大変厳しい状態になってきておる。特にいま、人件費や超過負担その他の問題で、大変シビアな状態になってきておることを踏まえて、そしていま、地方制度調査会で七月ごろまでに結論を得てもらうように調査を進めてもらうことを督励しておる、こういうお話でございます。 私は、やはり日本の経済体制の体質が基本的に変わってきた、こういう時代でありますから、やはり総理がおっしゃっておられるように、いままでのような慣習など、いままでのありきたりのものにこだわらずに、新しい方向へこの地方自治行財政が運営されていくように、思い切った改革をぜひおやりいただきたい。 そのためには、委任事務の整理でありますとか、私はやはり税制一般についても国の委任事務と地方の固有事務との関係等をにらみ合わせて、これに対する財源措置をしっかりとつけていただくということが大変大事であると存じますので、その方面において一段の御配慮をお願い申し上げたいと存ずる次第でございます。 それでは次にお伺いいたしたいのでございますが、いま申し上げましたように、日本の経済の体質が大きく変わってきたという状態でございますけれども、地方自治行政において、やはり最も大きな課題の一つは、地域的なアンバランスを是正するということであると存じます。これは、万人は法の前で平等であるという民主主義の原則に従って、最近は地域格差の是正ということが大変大きく叫ばれておるのでございます。どこに住んでいても、税負担やその他同じにやっておる。そういうところにおいては同じように、どんな過疎地においても快適な生活環境の整備をお願いしたい、こういうことは地方住民の切なる願いであります。 ところが現実的には、やはり何としても過密の地域と過疎地域との格差が厳然として存在しておるのでございます。この地域格差をなくしてほしいということは、特に過疎地域に住む者として切なる要望がございます。福田大臣は、われわれと同じように北陸のいわば過疎地帯にお住みになっておる関係からも、そういうことについては大変御理解のある方であると存ずるのでございますが、この素朴な要望に対応して地域格差をなくしていこうとすれば、私は当然、前総理の田中総理が言われた列島改造論というものが何としても問題になると存じます。しかしながら、この列島改造論は高度成長の論理であって、これははなはだけしからぬ。今度の物価高、インフレの高進といったようなものについては、これが諸悪の根源になっておるというふうに言われております。いまや静かで控え目な低速経済成長の時代に入ってきたのでありますので、私はこの現実を見ますときに、ことに資源ナショナリズムの時代に入った今日、もう一遍思う存分世界の資源を使って高度の成長を遂げて、夢よもう一度というようなことは、これはとても考えられぬと十分理解をしておるものでございます。 しからば、われわれのように過疎地帯に住んでおる者は、いつまでもこの地域格差の残ったまま甘んじていかなければならぬのかということについて一つの感じを抱かせられるのでございますが、私は、ここにおいて、この低速経済時代における地域格差の是正はどういうふうにやろうとしておられるのか、これが自治行政の大変大きな課題であると存ずるのでございますが、これに対しまして、大臣の明快なるお答えをお願い申し上げたいと存ずる次第でございます。
○福田(一)国務大臣 大変結構な御指摘をいただいたわけでありますが、実は、私もかつて田中内閣当時に自治大臣をしばらくやらしていただいたことがありますので、いろいろまた御批判を受ける面もあるかと思うのですけれども、しかし私は、そのときに田中総理が言われた日本列島改造論、これは個人的な意見であったにもせよ、日本列島改造論というものは一つの予測があったわけですね。それは、幾らでも原材料が安く買えるという予測が一つあったというところに問題点があった。それからまた、日本が非常に土地が狭小でありましたから、そこへどんどん施設をしようとすると、土地の値段が暴騰することが起こり得るという面をいささかネグレクトされておったのじゃないかと私は考えるのでありまして、その意味では、われわれもまた反省をしなければならない面があると思っております。 しかし、過密過疎の問題は、そういうこととは別に、日本にとっては非常に重要な問題だと思うのです。今日、都市行政をやっておりますと、すぐ学校が足りないとか、保育所が足りないとか、あるいはまた下水道が十分でないとか、水道が十分でないというようなことで、いわゆる福祉政策というものの充実と住民の要望にこたえる施策が充実していきますと、ますます人口は都会に集まってくるわけであります。そうして、一方において、じゃ過疎地ではどうであるかというと、そこに住んでおってもいい仕事がない、収入が得られないということになりますから、どうしてもまた都市の方へ出ていくという傾向が強くなってまいりまして、過密過疎の傾向がますます強くなってくるという、過密の度合いが都市を中心にして強くなってくる。 ここいらはもう一遍、私は本当言うと、考え直さなければいかぬ。都市でも今度自治省が事業所税というのをつくったのは、都市においてやはり相当な恩恵を受けておるのだから、それに対しては当然税を負担すべきじゃないかということなんですが、そのようにこれからどう考えていいか、私ちょっと具体策は持っておりませんけれども、いまのようなやり方をしておりますと、ますます都市に人口が集まってしまうので、これをどういうふうにしてチェックするかということになれば、それは、やはり過疎地域から住民が都会に流れないような施策をしなければいけないということになると思うのであります。 そこで、住民がその地域においてちゃんとした仕事が得られるか、いわゆる収入が得られるかということが一つの大きな問題になる。今日、テレビなどが普及してまいりましたから、昔とは違って日本全体、世界の事情まで、テレビを持っておれば大体地域の交流というものができてくるようになりましたから、もし、この過疎地域といいますか、農村の非常に人口の少ないような山岳地帯であっても、いい仕事というか、収入が得られれば、私は何も空気の悪い都会にまで出てこようなどということにはならないと思う。そういう意味で、過疎対策をもっと重視していくということが非常に大事な国の政策でなければならないと私は思っておるわけであります。 従来、御案内のように、過疎地域に対しましては、特別交付税の問題でめんどうを見るとかあるいは仕事をするときに起債の面でめんどうを見るとか、いろいろなことはやっております。しかし、それだけではとても過密過疎の問題は解消しないと思うのです。むしろそれよりは、そういう地域に何とかして収入が確保できるような方法を考える。その一つの方法としては交通関係をよくするということもありましょう。近所の都会まで出て行って仕事ができるような意味で運輸関係、こういう系統の問題をよく考えるとかいろいろのことはあると思いますけれども、要は、どうして過疎地帯における人たちの収入を確保するかという、国の施策、新しい施策を考え直さない限りは、私は過密過疎の問題は解消しないし、日本の狭い国土を有効に利用する道はないと思うのでありまして、そういう面で今後十分研究をしてまいりたいと考えておるわけでございます。
○片岡委員 これは、われわれ先ほど申しました過疎地帯に住んでおる者としては、何か前の列島改造で大いにやってもらった方がいいという感じを一つの望みとして大変持っておった者から言いますと、列島改造の問題は大変捨てがたいものがあるのでございますが、ただいま大臣がおっしゃったように、やはりこの前提となる論理に若干の飛躍があり無理があったということは、ごもっともな次第でございます。 そこで、ただいま大臣がおっしゃいました過密過疎の問題を解決するため、特に過密地帯において今回事業所税が設けられました。それは過密地帯に行くとそういう税があるということが、そういう事務所なり経済の情報の中心になるものを地方へばらまくという一つの作用をするのかも存じませんが、一面においてその事業所税で取った金でますます住みよい過密都市といいますか、都市を整備していくというようなことが行われると、ますます快適な都市生活ということになるから、あの事業所税によってかえって逆な方向になるのではないかというような論評をしておる新聞もございました。物の考え方でございますから、両方の面を考えながら対策を講じていただかなければならぬと思いますが、とにかくいま、その点について十分な御理解のある大臣が今後この問題について、過疎地帯においても十分生活の資を得られるような方策を講ずるために、いろいろ検討をしていくという前向きのお言葉をいただいて、大変ありがたく存ずる次第でございます。どうぞひとつこの点で一段と御努力を賜りたい。私は強く要望をいたします次第でございます。 次に私はお伺いをいたしたいのは、新しい時代の姿として住民参加というものが大変やかましく唱えられるようになりました。社会、経済情勢の推移に伴いまして、地域住民の価値観の多様化に従って、最近各方面に各種の住民運動が高まってまいりました。工場、事業場等の公害反対の問題でございますとか、あるいは廃棄物処理施設や下水処理施設の設置に反対するとか、あるいは日照権問題でありますとか、あるいは各種の公共施設に対する要求、または学校教育の充実の要求、また福祉施策に対するいろいろの要求等、これらの住民運動が大変盛んになってまいりました。これらの住民運動の中には単なる地域エゴあるいはまた個人的なエゴから出ておるまことに不明朗きわまるものもあるのでございますけれども、中にはやはり住民の声を行政の上に反映しようとするところの純粋な要請としての姿の住民運動もあるのであります。それらすべての住民運動を通じて見られますところの不平不満として挙げられておるものを検討してみますと、多くの場合、地方団体の窓口事務または事業を取り運ぶ際における当局の姿勢の上にも、大いに反省しなければならぬものがあるようにも思われるのでございます。不親切であるとか、十分な意見も聞かずに勝手に決めてしまったとか、いろいろの不平、不満がございますが、これからのこれらのいろんな地方行政の事業を進めていく上においては、住民の理解と協力を得るという積極的な姿勢を貫いていきませんと、うまく仕事が進まない、こういう時代になってきたと私は存ずるのでございます。したがいまして、私はこれからの地方行政は、直接の利害関係のある住民の積極的な参加によって事を運んでいくという姿、何かやはり住民参加の姿勢をもっと地方行政の上で生かしていかなければならぬというふうに思うのでございます。 自治大臣は所信表明の中で、住民の積極的な参加のもとに新しいコミュニティーを形成する施策の推進を図りたい、こういうことを言っておられるのでございます。私は、そういう意味から大変的を射た新しいお考えであると深く敬意を表するものでございますが、しからば、具体的にどういうふうにこの施策を進められるか。私は、場合によったら地方自治法の中に住民参加、自治運営の新しい形態を何かの形で法制化するということが必要ではないかと思われるのでございますが、そういう点について自治大臣はどういうふうにお考えになっておられるか、御所見を承りたいと思います。
○福田(一)国務大臣 お答えを申し上げます。 いま御質問がございましたが、住民参加の問題というのは、地方の自治という精神から言って当然のことでございまして、住民の希望をよりよく取り上げていくということは、市町村長、市町村の吏員等々が当然考えていかなければならない問題であると私は思うのであります。 そういう意味で、現在のような自治のやり方だけでは、いわゆる選挙によって議員を選び、あるいはまたそれによって住民の希望を実現していくというやり方、このやり方に何らかもう一歩進めて、一つの工夫をこらしてみてはどうかという御意見であると思うのであります。そういう点については、今後何か住民の意見をそういう形で取り入れる工夫があるのかどうか、またそれを条例みたいな形でやっていく必要があるかどうかということに相なると思うのでありますが、あわせて今後研究をしてまいりたい。 いずれにしても、住民参加、住民の市なり町なり村なりへの積極的な参加ということをもっと進めていくということが、自治の本来の精神にかなうものである、かように私は考えておるわけでございます。
○片岡委員 この問題について大臣も前向きのお答えを賜りまして、大変ありがたく存ずる次第であります。 やはり住民参加が秩序正しく行われることが私は大事であると存ずるので、何か一つの政治運動として、またあるいはいろいろの余り感心しないような行き過ぎがあったりするようなことがありますと、せっかくの住民の正しい声が正常に反映しないという場合が私は出てくると存ずるのでございまして、そういう意味において、やはり何らかの秩序正しい住民参加の形態というものを新しい自治の姿としてお考えをいただく、これは昔からレフェレンダムの制度などがございますが、これは規制その他やり方については、非常にむずかしい問題があると存じますが、それらの問題について一段と御検討を願うということは大変ありがたいことでございます。どうぞよろしくお願いいたしたいと存じます。 次に、地方財政の硬直化の問題についてお伺いいたしたいと存じます。先ほど大臣が今後制度その他について見直しをしていきたい、その一つの大きな問題点としてお挙げになりました地方財政の硬直化、この問題についてお伺いいたしたいと存じます。 最近の地方財政は危機に直面していると言われております。そしてこのごろは新聞紙上で大変大きく毎日毎日のように報道をせられておるのでございます。それらのいろいろな例を見ましても、特に日本一裕福な財政運営をしておりました東京都がこのほど明年度の予算を発表したのを見ますと、その内容は新規事業を一切見送ったばかりでなく、本年度の都職員の給与のベースアップ分のうち約一千億円を未払いのまま持ち越すなどという荒療治をする、その他多くの面で財政の破綻が非常に目立っておるように思われるのでございます。そして東京都としては二十年ぶりで一般会計で前年度当初予算を下回る三・五%減の予算案をつくったということは、まことに注目すべき現象であると存ずるのでございます。 財政の最も豊かであった東京都がこの状態でありますから、他の多くの貧弱財政の自治体においてもその財政の実態はまことに厳しいものがあると思われるのであります。特にその硬直化が目立っておるということが大変憂慮せられる点でございます。これは経済が非常に上向きで、税の自然増収等があったときは何とか賄えた、つじつまを合わせることができたでございましょうが、今日ではそうは行きません。したがいまして、私は全国的にその実態がどうなっておるか、これをお聞かせいただきたいと思いますので、松浦財政局長さんからでもお答えを願いたいと思います。
○松浦政府委員 お答えを申し上げます。年度も終わりには近づいておりますが、まだ最終的な段階まで至っておりませんので、私どもとして四十九年度の地方財政がどういうふうに動いておるか、数字をもって的確にお示しをできないことを遺憾に思います。 ただ一般的な傾向としては、四十八年度は非常に財政的に苦しい、苦しいと言われながらも、ふたをあけてみたら黒字がふえておったという状況に落ち着いたようでございますが、四十九年度はそういう状況はまず望めないだろうと思っております。相当の地方公共団体において赤字が出てくるものと推定をいたしておりますし、特にいままで持っておりました繰越金あるいは積立金というようなものを使いつぶして黒字になるというのが精いっぱいということでございますから、単年度では各地方公共団体とも相当大きな赤字要因を内蔵して四十九年を越すのではなかろうかという一般的な見通しを持っております。 この程度でお許しをいただきたいと思います。
○片岡委員 大体御心配のとおりになるのではないかと私も思われるのでございますが、そこで、この地方財政が非常に硬直化したのはどういう原因によるのかということでございますが、これについては新聞等でいろいろ議論が行われ、いろいろな雑誌等にも議論が出ております。大体二つの相対立する見方があると思います。自治労などの見解は、行政事務のほとんどを自治体に押しつけておる、財源は国が七割、自治体が三割しかない、中央集権的なそういう財政の仕組みが今日の財政硬直を来した大きな原因だ、それから産業優先の財政運営をしておる、それからインフレと総需要抑制政策における不況の責任の大半は国にあるのだということで、大変厳しい意見が出ております。この中に三割自治ということを言われておるのですが、これはもちろん一般的には三割自治ということが言えるのですが、いままで財源が大変豊富であった大きな自治体においては——この間文芸春秋に出ておりました、何か取材の記者多数の人が徹底的にルポを試みて集めた資料だと言われているのですから、非常に正確だと言われておるのでありますが、これによりますと、都道府県全体の平均が三一・五%という自主財源の状態であるのに、その一番大きな東京都、京都、大阪、これを調べてみますと、東京都は六四・八%、京都府は六一・五%、大阪府は五〇・六%ということでございますから、これらの大自治体においては私は三割自治とは言えない、相当豊富な、六割、少なくとも半分以上であるということが指摘できると思うので、自治労の意見も傾聴すべきでしょうが、私は必ずしもそうでない。やはり一般、特に自治省その他国側が言われておる人件費の無反省な増大、それから職員の数が非常に多過ぎるとか、あるいは定数の合理化の努力を怠っておるとか、あるいは将来のことも考えないで各種施設を乱設をして、さっき言いましたように職員の増員を図っておる、それから超過負担においても住民の要求に迎合して国の定めた基準をはるかに越えたデラックスな施設をしておる、あるいはまた人気取りのための福祉の先取り行政というようなものが行なわれておる、そういうことがこの財政の硬直化を来した原因である、こういうふうに指摘せられておるのでございますが、やはりこの両方ともに十分な理由があるとともに、ただしかし、それぞれ偏った見方もあるのではないかというふうに私には思われるのでございます。そういう意味でこの硬直化した原因を、相対立する意見がございますが、自治大臣は当然自治省側の御意見ではございましょうが、改めてここでこれに対するお考えを拝聴したいと思う次第でございます。
○福田(一)国務大臣 ただいま御指摘がありましたことは、およそ問題になっておる点を全部指摘していただいたと思うのであります。 そこで、その場合において硬直化の原因がどちらにウエートがあるのかというお話かと思うのでありますが、やはり現段階においては人件費の増、俸給が国家公務員等と非常に差があるというか、多いということ、地方公務員の方が一〇%もアップしておるということ。それから定数の問題もあります、定員といいますか、地方公務員の数が一年間に十万人以上もどんどんふえておるというようなこと。これはもちろん理由があるのですよ。教員でありますとか警察官とか消防とか、その他福祉施設をやった場合等々ありますが、そういうことも一つの問題点である。それから定年制がございませんので、相当高齢な人が就職をされておるということも大きな原因の一つだと思うのでありますが、いずれにしても俸給費が非常にウエートが高いということが一つの大きな原因だと私は思っております。 一方において自治労当たりからもよく言われるのでありますが、超過負担の問題がある。この超過負担もなかなかむずかしいので、一体どの程度に、施設費の場合に基準を決めるかということがむずかしい問題になる。大体常識的にこのくらいというところまでいまは来たと思いますが、過去においては必ずしも十分でなかった面もあると私は思っておるのでありますが、しかし四十九年度におきましては施設費では相当超過負担の解消を図り得た。そして五十年、五十一年では運営費の面もできるだけ超過負担がないように努力をいたしておるのでありまして、その比率を考えてみると、この際やはり重点として考えることは、超過負担と人件費の二つであるけれども、人件費の問題に一応メスを入れるべきときに来ておるのではないかというのが私の考えでございます。それだから超過負担の問題はほうっておいていいなどという考えは毛頭ございません。国が、地方が当然負担しないでもいいようなものまで押しつけておる面があったり、あるいはいわゆる補助費の分でもう少し補助してもらいたいと思うのにしてくれないからというので、それが地方財政を圧迫しているという面もあるでしょう。私はそういうこともよくわかりますが、しかしこの段階においては一応人件費の問題に私は目を当ててみたいと思う。それは過去は非常に高度成長の時代でございましたが、これからは低成長でございますから、もちろん福祉関係の仕事とか、環境衛生の問題とかには力を入れなければなりませんが、かといって地方が自分の財政力というものを無視してそういうような面を重視いたしますと、ますます財政の硬直化を来すということになりますので、過去におけるやり方、たとえば定員の問題とかいろいろな問題がございますけれども、そういうようなことで直すべきことは直す、それから順次この俸給等も国家公務員のベースに近づける努力をするということはやはりやっていただきたいものだと私は考えております。
○片岡委員 やはり何といっても人件費が大変問題だと私も存ずるのでございます。そこで、この人件費がなぜこんなに大きくなったのかということについて大臣のお考えをひとつお聞きしたいのでございますが、最近特に地方財政の硬直化と給与問題というのがしきりに大きく取り上げられておるのでございますが、どうしてこういうふうになったのかということが問題だと思うのでございます。私は私なりに判断をいたしまして、また推測をいたしまして、次のようなことについてひとつ大臣の御所見を承りたいのでございます。 一つは、まず、国もそうでありますけれども、特に地方財政にあって、財政窮乏の原因の一つに人件費の増大があると考えられておることは、先ほどから承りましたので、大体そういうふうにお考えになっていると思いますが、その人件費について問題となりますのは、数の増加と給与水準であると思うのでございます。この点でひとつその実態をお聞かせをいただきたい。これは公務員部長か、また財政局長か……。 それからもう一つ、ついでにお願いいたしたいのは、しからば何が原因で地方の公務員が、国の公務員より高くなっておるのであるかということを、ラスパイレス方式との関連でひとつ御説明を承りたい。 それからまた、聞くところによると、革新首長の地方団体において特にその傾向が顕著であるということが言われておるのでありますが、その実態がどうなっておるか、それもあわせてお示しをいただきたい。自治体の数が幾つあって、大体国の公務員より高いのが幾つあって、革新自治体には幾つあって、それがどういうふうな関係になっているかということを明瞭に、統計的にお示しをいただければありがたいと思います。
○植弘政府委員 定員の関係でございますが、四十九年四月一日現在の調査によりますと、前年の四月一日現在に比べまして約十一万人の増加で、二百八十六万人がいま地方公務員の定数でございます。これは警察官だとか学校の先生、すべて含めたものでございます。 それから給与の水準でございますが、通常こういった統計によって比較する場合の最も精度が高いと言われておりますのはラスパイレス方式でありますが、このラスパイレス方式によって、国家公務員の水準を一〇〇といたしました場合には、四十九年四月一日現在では全地方団体の平均が一一〇・六ということで、約一割高いという実態になっております。 それから、なぜこのように国家公務員よりも地方公務員の給与水準が高くなっているかという御質問でございますが、非常に少数ではありますが、国家公務員の給料表と違う独自の給料表をつくっている場合がありますが、一般的に言いますと、むしろ初任給を非常に高くしているとか、あるいは一斉昇短と言いまして、通常、良好な成績の者は一年につき一号だけ昇給させていただいておるわけでありますが、その十二カ月を、六カ月だとか九カ月というふうに全員について短縮するといったような方法、あるいはまた、現在の国家公務員給料表、これに大体準じております地方公務員の給料表におきましては、一応職務給的な原則がとられておりまして、たとえば普通の職員、係長、課長補佐、課長というのが、それぞれ等級づけされるようになっております。普通の職員でも、たとえば課長補佐のところないしは課長までずっと渡っていくといったような、正常でない運用をしておる場合がある。こういったようなことによりまして、水準が上がっているものと考えております。 それから保守、革新と言われておりますが、私どもはそういったことは特に気にいたしておりません。まあ参考に申し上げますと、四十八年の四月一日現在が指定統計の年でございますので、このときの分布だけ申し上げさせていただきますと、都道府県四十七のうち一一五から一二〇というような段階に三団体ございまして、東京、神奈川、愛知でございます。それから一一〇から一一五に十一団体ございます。それから一〇五から一一〇については二十五、一〇〇から一〇五につきましては七、それから沖繩県だけが一〇〇未満といったような数値になっております。あと詳細のものは資料で申し上げたいと思います。
○片岡委員 いま大体私の想像をしておったような原因で、だんだん国家公務員よりも地方公務員の給与水準が上がってきたということのようでございます。 そこで私はお伺いしたいのですが、そもそも地方公務員の給与は、地方公務員法第二十四条の三項によりまして、国家公務員の給与に準じて、それぞれの地域の生計費また民間事業の従事者の給与その他の事情を考慮して定められるものとなっておるのであります。ところがその実態は、自治労などの激しい労働攻勢で、その地域の民間の給与などとは著しい較差のあるような高い給与が、ある程度力づくと言っていいような方法で取られておる、かち取られるという例が少なくないのであります。その極端な実例として、福岡県の山間地帯にある星野村あるいは瀬高町などというところに私も去年調査に行ってみまして驚いたのでございます。ここで余りその実態等についてやかましく言わなくても、大体新聞その他でも報道せられておるので御理解をいただけると存じます。 そこで、問題は、「その他の事情を考慮して」という文句がここに入っております。こういう山間地帯においては、むしろ一般の民間の給与というものは非常に低いものでございます。だから生活の実態からいうても、必ずしも大きな都会の者と同じようにならなくてもいいということが考えられると思うのでありますが、「その他の事情を考慮して」ということで非常に広い意味に理解せられて、そしてほかの自治体の給与も参考にするということにはなっておるのでありますが、私は一番ややこしいのはこの文句であろうと存じます。そこで、この「その他の事情を考慮して」という、「その他の事情」というのはどういうものを言っておるのか、ひとつこの見解をお聞かせ願いたいと同時に、これがいろいろ広義、狭義に理解せられておりますから、いままで人件費がこんなに国家公務員を上回るという、いわばでたらめな昇給が行われておる。そういう点から言うて、今後これをしっかり指導していくべきだ。そのためには、この「その他の事情を考慮して」ということに対して一つの行政基準を決められて、これをみんなに知らせる、地方自治体に知らせるということが私は自治省の一つの任務であると思いますが、いかがでございますか。これに対してのお考えを大臣でなくても、公務員部長からどうぞ。
○植弘政府委員 お答えいたします。 御指摘のように、地方公務員法二十四条第三項には、生計費、国家公務員、他の地方公共団体の職員、それから民間事業の従事者との均衡を考えなければならないとありまして、「その他」とありますが、通常の場合、生計費、国家公務員、他の地方公共団体、民間という均衡原則で足りるわけでありますが、たとえば何らかの事情で財政事情が非常に悪いとかいったようなことも考えるべき場合もあるかと思われますが、そこで「その他」と言っているわけであります。基本的には、私どもは、地方公務員の給与決定の原則は職務給の原則あるいは均衡原則、この二つによるべきだと思っております。均衡原則によります場合におきましては、国家公務員の生計費等も調査し、それからまた全国七万カ所程度の民間事業所を調べましての官民較差の比較をやっておりますので、国家公務員の水準を基準にすれば、当然当該地方団体の給与水準というのも適正なものが出る。したがって「その他」という事情について特に基準を設けるということは考えておりません。
○片岡委員 ただいまの御答弁に私ははなはだ不満であります。「その他の事情」というのがいろいろこじつけられてというとおかしいのですが、いまのお話では、たとえば財政が大変逼迫しておるときなどというと、そのときにはやはりそれを「考慮して」ということでしょう。むしろ給与を下げる方に重きを置いた考え方を言われておるのですが、ところが、やはり攻める方になりますと、それを有利な材料にいろいろ使われる場合があると思います。そういう点で、やはりこれに一定の基準を、そういうむちゃくちゃな意味のものではないんだということの枠をやはりはめていただく一、二の例を、せめてお示しになるということの方が大変大事なことではないかと私は思うのです。しかしもう時間が大分迫りましたので、私はこういうことで公務員部長と議論をしておっても始まりませんので、ひとつこれを、いまのようにぽんと投げる行き方ではなしに、真剣にもう少し何か考えてもらうということをお願いしたいと思いますが、いかがでしょう。
○植弘政府委員 先ほどもお答え申し上げましたように、基本的に、現在の人事院勧告体制によりますところの国家公務員についての給与決定方式が、民間との較差ないしは国民全体の生活費といったようなものも十分考慮されておりますので、私どもといたしましては、やはり基本として国家公務員の給与に準ずるという立場が最も適正であって、「その他の事情」というのは、まあ三千の地方団体でございますから、場合によっては何らか考える場合があると思いますけれども、私どもといたしましては「その他の事情」を考慮していろいろと地方団体の特殊性を出すということの必要性は余り認めたくないと思います。しかし、御説でございますので、現実に各地方団体において「その他の事情」というものが拡大されたりして乱用されているという実態があるといたしますれば、それは十分調査いたしまして検討させていただきたいと思います。
○片岡委員 これはこの程度にしておきます。ひとつ十分調査をして、前向きに考えていただきたいと思います。 そこで、先ほどお話を承りますと、給与引き上げの方法にいろいろな方法がある、いわゆる三短、六短というような方法があったり、渡りというものがあったり、役職をやたらにふやして給与を大幅にアップする結果を招いているということやら、それから期末手当にプラスアルファを圧力によってかち取るという場合がなかなか多いようでございます。こういういろいろの方法によって、今日国家公務員よりも先ほどのお話によると一〇・三%という高さにまで上っておるということで、これが地方財政の大きな問題になっておるということから考えますと、そこでこのやり方について、ちょっと公務員法との関係で私はお伺いをしたいのでありますが、たとえば渡りという制度は——これは地方公務員法二十四条の一項では「職員の給与は、その職務と責任に応ずるものでなければならない。」こういうふうに書いてあります。これは明らかに職階制のことでありますが、この渡りというのは責任が上がらないのに下の等級から上の等級に渡らせるということでありますが、これは明らかにこの二十四条一項の違反であると思うのでありますが、そうではないかどうか、その点をお願いしたいということと。もう一つまたプラスアルファというのは、これは明らかに二十五条の違反ではないか。二十五条では、これは言うまでもなく、ちゃんと法規に基づかずに、いかなる金銭または有価物も職員に支給してはならぬという原則が書いてございます。これから見まして、何かわけのわからぬプラスアルファというものが手づかみで渡されておる、これは明らかに二十五条違反ではないかと私は思いますが、これについても御所見を承りたい。 さらにもう一つ、私はこの間からいろいろのものを見ておりますと、例の東京都において、非常勤講師組合というのが東京都の教育庁と確認書というものを、これは数回の交渉の結果行われたもののようでありますが、これによると、同じ学校では同じ条件で勤務することを保障する、それができないときは他の学校をあっせんする、たとえば週十時間の授業を一度でも持てば、あとで二時間になっても十時間分の給与を受ける、こういうことの何か確認書が交わされておるようでございますが、私はこれも、フルに働かなければならぬ、ことに地方公務員法三十条では、全体の奉仕者として公共の利益のために職務に専念しなければならぬという義務があるわけでございます。その点から言うて、私は何かはなはだ不可解な確認書であると思いますが、これについて自治省並びに文部省の御意見を承りたい。 そこでさらにそのお答えをいただきますときに、公務員部長に特にお願いしたい。場合によっては自治大臣の御所見を私は承りたいのでございますが、この地方公務員法三十条というのは倫理規定でございます。倫理規定といいますか、心構えの基本を書いた条文であると私は思いますが、言うまでもなく、全体の奉仕者として公共の利益のために職務に専念するという義務を負わされておるのでございます。ところが最近、新聞によりますと、関東のある府県のごときは、執務時間中にゴルフに行っておる、そうしてしかも役所の自動車を使って行っておるというようなことがしばしば出るのであります。これは非常にたるんでおる。これは下の方のみならず上の方がたるんでおる。昔は無定量の義務に服しなければならぬというようなことが旧官吏法には書いてございましたが、そんなものは時代とともに通用しないと思います。しかし、全体の奉仕者として公共の利益のために職務に専念するということは、明らかにこの法律の中に書いてあるのであります。そういう点から言うて、たとえば時間が来るとさっさと帰る、そうして住民が来ていろいろ、何とかきょうじゅうにお願いしますと言っても知らぬ顔をして帰っていくというような事例があちらこちらにあることが指摘せられておるのでございます。また大変組合運動に御熱心で、余り職務には御熱心でない人がおるということもときどき聞きます。私は、そういう点、上も下もこれはたるんでおる、これは本当に全体の奉仕者としての職務専念義務というものをもう少し、給与問題を要求するなら、それを万全にして要求しなければならぬ、こういう点でもう少し大きく御指導を願いたいと思いますが、私は、この最後の問題については大臣の御所見を承りたいと思います。
○植弘政府委員 まず第一点の渡りの問題でありますが、いま先生御指摘のように、地公法二十四条第一項が職務給の原則を示してございます。したがって、ほとんどの地方団体では、給与条例をつくります場合には、この職務給の原則に従いまして条例がつくられておりまして、それに基づきまして等級別あるいは等級ごとに対応する職務というものを規則に譲ったりして定めてあるわけでございます。したがって、そういうふうに等級別の職務内容というものが明確に給与条例なりないしはそれに基づく規則等に定められております場合には、それを超えて渡りますことは、そういう条例、規則に著しく抵触することになると思います。したがって、そういった渡りというものは違法と直接言えるかどうかわかりませんが、著しく適切を欠く運営であることは間違いございませんので、今後ともそういうことが行われないように適切な指導をしたいと思います。 それから二番目のプラスアルファでありますが、プラスアルファにつきましても、御指摘のように、これは自治法及び地方公務員法に基づきまして期末手当、勤勉手当は条例で定めることになっております。したがって、条例で定めてない額を支給するとなりますと、これは給与条例違反になります。しかしながら、法律上著しく適切を欠くわけでございますけれども、期末手当、勤勉手当につきまして知事なり市町村長の定めるところによるといったような規定をしている場合には、これは形式的にはそこで知事、市町村長が決めて、議会の同意を得ればということになりますが、これはやはり自治法から言って違反になります。 それから三番目に、東京都の非常勤講師の問題がございましたが、その実態につきましては文部省から御説明していただくといたしまして、三十条の適用関係でございますが、御承知のように非常勤の講師は地方公務員法第三条の第三項第三号に規定いたしております特別職でございますので、直接的には地方公務員法の適用はございません。ただ、しかしながら御指摘のように、教育を行うという公務に従事しているわけでございますから、御承知のように全体の奉仕者としての憲法十五条ないし、そういった考え方は該当されるものと思います。したがって、非常勤の職員といえども、全体の奉仕者であるという立場から、特別職の公務員としての立場から、十分服務には注意すべきものであるというふうに考えております。 それからまた、最近の事例に徴しまして、公務員の綱紀の問題を御指摘いただきました。私どもも常々公務員行政の中心は公務能率の増進と公務秩序の維持にあるということを考えまして、機会あるごとに会議あるいは通達等によりまして指導いたしておるところでありますが、なお毎年こういった好ましくない、非常に適当でない事例が起こりますことについては、まことに遺憾に思います。今後とも十分機会をとらえまして指導していきたいと思っております。
○浦山説明員 ただいま先生から御指摘の東京都の非常勤講師と都の教育長との間の確認書の問題でございますけれども、これは昭和四十八年の十月に一つ確認書がございまして、そこで「勤務校で、その教材、科目に必要時数がある場合継続雇用を原則とする。 持時数が減少又はなくなる場合、期待権を尊重して職の斡旋をする。 万が一職の斡旋がととのわない場合、その学校に同一条件で継続して勤務できるようにする。」こういう内容がございまして、恐らくそういったものに基づいて、先生御指摘のような内容のことを行ったのではないかというように考えられるわけでございます。 先ほど自治省の公務員部長から申しましたように、非常勤講師は特別職でございますので、地方公務員法は適用されませんけれども、一般的に当然ノーワーク・ノーペイの原則から、勤務時間数に応じて報酬が支給されるということになっておりまして、私どもといたしましてもこの原則に基づいて指導しておるということでございます。実際の勤務時間数に対応しないで報酬が支給されるというような事実があれば、これは当然その原則に反するということで、適当でないというように考えております。
○福田(一)国務大臣 公務員の綱紀の弛緩の問題で特に御指摘があったわけでございます。これは、私たちは公務員が一般住民に対する奉仕者であるという精神に徹して、義務を履行していかなければならない。それが勤務時間中に何かゴルフ等をやっておるというような事例が先般出たのでありますが、これはまことに遺憾千万でございまして、これは今後も厳重にたしなめていかなければならない問題である、かように考えております。 なお、一般の公務員におきましても、当該市町村の住民の希望を十分かなえるように努力をすべきもでありまして、たとえば昼休みになったからといって、何か物を聞きにきてても、もう休みですからこの次に、というようなことを言う例もあるというふうに私聞いております。あるいは一部においては、日曜日に結婚式場を使いたいと思っても、日曜はおれは勤務外だからといって出てこない。その結果結婚式ができなくなるというような事例もあるやに聞いておるのでありまして、こういうことは、私は本当に慎しんでもらいたい、慎しませなければならないと考えておるわけでありまして、今後も綱紀の粛正ということについては厳重な指導をいたしてまいりたいと考えておるところであります。
○片岡委員 時間が余りありませんので、次に移りたいと思います。 地方公務員の定年制の問題でございます。これはくどくど申し上げなくてもよくおわかりになっておるところでございますが、最近はどうも、平均年齢が伸びたのでございますから、その点は考慮しなければならぬのでしょうが、自治体によっては七十前後の職員が高い給料のままに在職しておるというようなことが言われております。それで一生飼い殺しみたいなかっこうになっておるようでございます。私はこういうことも地方財政の硬直化を招いておる一つの大きな原因であると思うのでありますが、最近この問題が大変むずかしい、重要な問題に取り上げられてきておりますときに、この地方公務員の定年制をもう一遍法制化してお出しになるお考えがあるかないか、それをひとつ自治大臣にお伺いいたしたいと思います。
○福田(一)国務大臣 御指摘のように、相当高齢な人が公務員としてなお勤務をしておるということが人件費増の大きな原因になっておることは私もよく承知をいたしております。しかし、定年をどの程度にしてよいのか、どういうような措置でやるがいいのかという問題は、やはり従来いろいろの経緯がございまして、かつて定年法を出したこともあるのでありますが、そのときの理由は決して消えておりませんけれども、これを実際に当てはめていく場合にはどう処置していくかということは、今後勉強させていただきたいと考えております。
○片岡委員 どうも余り積極的な御意見ではございませんが、これはなかなかむずかしい問題でございます。三木内閣としては余り与野党の対立の激しいものは出したくないということかも存じませんが、やはり何といっても地方の人件費の問題で一番大きな原因の一つだと思いますので、これはぜひもう一遍前向きにお考えをいただいて、きょうの新聞あたりでは何か党内でも大分いろいろ意見が出ておるので、これも考え直さなければならぬというようなことも書かれておるのでございますが、自治省としてもう一遍よく前向きでお考えをいただきたい、私はこう思うのでございます。
○福田(一)国務大臣 私は何も否定的な意味で申し上げたわけではありません。しかし、問題が問題でありますから慎重に検討をするということであって、概念的に言えばこの際実現をすべき問題の一つである、こう思います。しかし、すでに地方制度調査会にも、どういうふうに財政の硬直化等を処理したらいいかということを諮問しておるうちには、いま御指摘になった定年の問題等も含めて御検討願っておるものと私は考えておるわけでありまして、そのときに、私が諮問をしておきながらとやかく言うのもいかがかと思って、先ほどのような発言をいたしたわけでありますけれども、私は何もそれで消極的という意味ではございません。何かこの際当然考えなければならない問題の一つであるということについては、あなたの御説に同意をいたしておるわけでございます。
○片岡委員 わかりました。どうぞお願いいたします。 そこで次に、超過負担の問題につきましては、これは先ほど大臣も、いままでも大変努力をして、四十八、四十九年、五十、五十一年度ではますますこの超過負担の問題について考えていきたいということを積極的にお述べになっておるのでございます。ただ一番問題は、最近単価の問題その他でも大変いろいろ御考慮を願っておるのでございますが、何といいましても雪の降るわれわれの地方においては、たとえばいろいろな建築の規模、これについていつも問題があるわけでございます。これについても積寒地帯として特にお考えをいただいておるということでございますが、やはり屋根一つつくるにしても柱を選ぶにしても、きゃしゃなものでは間に合いません。したがってどうしても単価を考えていただくとともに、せっかくつくるのにもうちょっとという、いろいろデラックスになることはいけませんけれども、基準等について、特に降雪地帯等においてはもう少し広いものをつくっておきたいとか、いろいろな場合がございます。そういう特殊な事情のあることについても、ひとつ住民の側の立場をお考えいただいて、そうして十分配慮のある査定といいますか、そういう超過負担にならないような措置をさらに一層お考えいただきたい、こう思っておる次第ですが、財政局長またどういうようにお考えになっておるか、ひとつお願いします。
○松浦政府委員 お答え申し上げます。 ただいま御指摘をいただきましたように、対象あるいは数量についていろいろ御意見があることは承知をいたしております。これは私どもとしてはあるいはおしかりを受けるかもしれませんが、国の補助政策の問題であるというふうに理解をいたしておりますので、いわゆる超過負担は単価の問題ととらえまして、単価差の解消にまず全力を挙げたい。と同時に、やはり将来に向かって社会の常識に合うように、対象あるいは基準等の改正について今後とも努めてまいりたい。たとえば五十年度の予算では屋体の補助面積は二〇%引き上げになっております。そういう形で逐次実態に合うように努力してまいりたい。 それから、なお地域的な差の問題のお話がございましたが、地域差については各省について統一単価の範囲でできるだけ地域差をつけるようにということについて、当省から十分申し入れをいたしてあるところでございます。
○片岡委員 ありがとうございました。では時間も余りありませんので、次の問題に移りたいと思います。 二月二十二日の朝日新聞に「続演模様の“宿命の対決”」という囲み記事が出ておりまして、昨年五月の当委員会で、五十一年の三月までにはいわゆる地方事務官を地方公務員にするという附帯決議になっておるのでございます。ところがこれについて、自治省と厚生、労働、運輸の三省との間で大げんかをしているという記事が出ておるのでございます。ところがそれより前に二月十五日付の日本経済新聞の朝刊によりますと、自治省として地方事務官制度廃止のための地方自治法改正案の提出を断念したと報じられておるのであります。これは、余りけんかでどうにも勝負がつかぬから断念したということになりますか。これは大変地方の知事さんは毎年望んでおるところでございますし、議論をし尽くされた問題でございますが、本当に断念をされたのかどうか、その真意はどこにあるか、お伺いしたいと思います。
○福田(一)国務大臣 地方事務官問題につきましては、御案内のように当委員会におきましても昨年附帯決議が付せられて、五十一年三月までに解消せよということでございますので、自治省といたしましてはただいま関係の労働、厚生、運輸の各省に対しまして、何とかこの問題を解決するよう協力を求めておる次第でございますが、いまなお合意を得ておらないことはまことに遺憾に存じております。自治省としてはまだ断念をするとかなんとかというわけではございません。今後もひとつ交渉を続けてまいりたい、かように考えておるわけでございます。
○片岡委員 これは当地方行政委員会の意思として附帯決議になっておる問題でございますので、ぜひこの委員会の意思を重んじられて、所定の期限までにこれが実現するように、さらに一段の御尽力を賜りたいと存ずる次第でございます。 次に、最近地方財政の危機に直面いたしまして、十分な財源措置がなければ機関委任事務を返上するという動きがあるということを聞いておるのであります。これは大変不穏当なことでありますが、これに対して政府はどういう対処措置を持っておられるのか、ひとつ御見解を承りたいと思います。
○林政府委員 この問題、大変重要な問題でございますが、まずその前提として、機関委任事務ということについて世上いささか誤解があるような感じがいたしております。つまり、機関委任事務を返上するという場合、国が自分の利害関係にだけ関係がある事務を地方団体に押しつけている、しかも十分財源措置をしてない、これが地方財政窮乏の一因だというような空気から、たとえば国の直接の統計調査事務とか外国人登録とか、言ってみれば国だけが利害関係を持っておるものが機関委任事務だというふうにとられている面がどうもある。ところが実際はこれは大変な誤解でございまして、そういう一、二の、国だけしか利害関係のない例はございますけれども、これらは全額委託費ということで、国は迷惑をなるべくかけないようにしておるわけでございます。大部分の機関委任事務というのは、その地方団体の住民の福祉に直接関係する。直接生活に密着してやらなければならないから、地方団体の長を国の機関と見立てて地方自治の場で仕事をさしておるわけでございます。この機関委任事務を返上するということは、直接住民の福祉向上に役立つ仕事をやめてしまうということになりますので、とうてい地方団体としては考えられないことでございます。したがって、一般に機関委任事務と言われているものは、その大部分は住民の福祉に関係がありますために、また財政的にも原則的に地方団体が自分の財源でそれを賄うということになっておりまして、国もその関与の度合いによりまして補助金を出したりあるいは一部負担金を出したりする。それらは地方団体の住民と国との関連において地方財政法でその負担区分をきめておるわけでございます。ほんの一部の、先ほど例に挙げましたような国の統計とか、外国人登録とかいうような仕事を返上するという感じはわかりますけれども、それは国と地方との財政措置が不十分であるということを抗議するという考え方からすればはなはだ見当の外れた主張であるというふうに考えておるわけでございます。そこで実際問題としては、機関委任事務を返上するということは、これは法律的にも地方団体の長の処理が義務づけられておりますので、法律違反ということになり、考えられないことでもございますし、同時にこれを返上することによって、地方住民の福祉を向上するという地方団体の責務も果たせないことになりますので、言ってみればこういう考え方は機関委任事務というものの解釈の誤解に基づく非常に間違った考え方である、こういうふうに受け取っております。
○片岡委員 もう時間になりましたが、一問だけひとつお願いいたしたいと存じます。 それは私の選挙区に関する問題でございますが、この三菱石油水島製油所の重油の流出事故をきっかけにいたしまして、全国の石油タンクの緊急点検を消防庁が実施をされて、その結果がこの二十一日、発表せられておるのでございます。その結果によりますと、点検の対象総数が二千六百九十七のうち、七百三十五カ所に異常が発見せられたということでございます。このうち百十基のタンクについては、油抜きの上に直ちに補修を命じ、他の不良個所についてもそれぞれ改善補修を実施するよう指示したということがここに出ておるのでございます。この問題を見ますと、いま私が申し上げようとすることがよけい心配になるのでございますが、私の地元の富山県高岡市の伏木にこの石油貯蔵タンクのある基地がございます。これが貯蔵タンクの数が九十八でございます。ここで検査をされたのが三十二になっておるのですが、この数が一致しない点で、ちょっとこれはどういうわけか、御返事をあわせてお願いしたいと思いますが、この点検表では三十二が対象になって、幸い要注意が一つもなかったというふうに報告されておりますので、その点は一安心なんですが、しかし、水島の事故以来、石油タンクの基地を持っておる市町村、特に高岡市においては大変心配をいたしまして、関係の七企業が貯蔵しておるのでございますが、その関係の会社七企業と十分な連絡をとって、非常災害における何か思わない災害が起きたときに、万一に備えて万全の防災対策を講じようということでいろいろ企画をいたしたのでございます。 ところがいままで余り十分というか、ほとんどそういう整備がなされておらなかったのでございましょうか、何と必要の資機材費が一億三千二百八十万になる、こう言われておるのでございます。ここに何をやるのだということが書いてありますので、もし必要があればまた後でお見せしたいと思いますが、とにかく一億三千二百八十万という膨大な額に上るのでございます。これは一遍にやるということではございますまいが、年度計画でどうしてもやっていかないと万一のときに備えるということにはならないわけでございます。ところがこの原油の基地から、国及び県が莫大な揮発油税並びに軽油引取税を取っておるのでございます。ガソリン税は八十二億九千六百十四万円になり、また県の軽油引取税は三十二億千七十万円という膨大な数字に上っておるのでございます。この市にとっては膨大な数字でございます。ところが高岡市の市税としてここから取り得るものは、固定資産税七社分で千五百八十九万円、法人市民税でわずか九百六十四万円にすぎないという状態でございます。したがってこの一億三千余万円の防災体制を完備しようとすれば大部分が地方財政、高岡市の持ち出しということになります。この高岡市は人口十六、七万でございますが、この一自治体の財政ではとうてい賄えるものではございません。だからこれは何とかしていただかなければならぬ。国及び県が大きな税金を取っていますが、これは目的税で道路財源になるようでございますから、なかなか分けていただくわけにいかぬのだろうと思います。そういたしますと何かほかに、今後こういう防災体制のための費用というものが相当莫大なものになると存じます。そういう実情をひとつ十分御勘案いただいて、自治大臣として何かこれに対して相当な対策を講じていただかないと、もう早急に必要とするにかかわらずなかなかこれができないという現状でございます。いつ何どきどういう事態が起きるかわからないということを考えますときに非常に心配でならないのでございますが、これに対しまして自治大臣はどういう御所見をお持ちになっておるか、また消防庁長官からもひとつお伺いいたしたいと思います。
○佐々木政府委員 お答え申し上げます。 先般の危険物の貯蔵タンクにつきまして総点検を行いましたその結果でございますが、その緊急点検は一万キロリットル以上のタンク、または高張力鋼のタンクということで実施をいたしましたので、この対象はほとんど一万キロリットル以上の貯蔵タンクということでございますので、富山県としましては全体として三十一基でございます。その点検結果は、不良な物がなかったという報告でございました。そういう意味で、先ほど仰せられました九十八基との違いは大きさの違いでございます。 それからさらに高岡市における、特に伏木の石油貯蔵基地における防災資機材の関係は、私ども調べてみますと、他の地域に比べますとやや防災資機材の面において備蓄が不足をしているというような感がいたすわけであります。現在この防災資機材は、企業が自衛消防力として消防ポンプ車その他防災資機材の備蓄をしている面と、それから県が特に石油コンビナート地帯について共同備蓄の意味におきまして用意している物と、それから単独の市町村がそれぞれの地域の実態に応じて備蓄をしている物とございます。企業備蓄の面はある程度の数量が確保されておりますけれども、まだ県と市町村の分は、ポンプ車等はまずまずのところでございますけれども、あわ消火剤でありますとかあるいはあわ放射砲、それからあわ剤の運搬車といったような資機材の備蓄面はいまだ十分ではないということは先生ただいま御指摘のとおりでございます。そういう面から見ますと、こうした防災資機材面におきまして今後相当経費が要るということも事実でございますので、私どもも現在コンビナート地帯における防災資機材、企業の規模との関連においてどれだけの分量の防災資機材を備蓄すべきか、もう一度いまその基準についての見直しを行っておりますが、いずれにしましても、県なり市町村なりあるいはまた企業、この三者によってどうしても防災資機材の備蓄量はふやしていかなければならないというふうに考えております。公共団体分につきましては、これはやはり財政当局の方とも十分相談の上何らかのこれに対応する財政措置を考えていかなければならないであろう。これはまた消防力の基準の上におきましても、特にコンビナート地帯においては、他の一般の市町村に比べまして、ややコンビナート地帯なるがゆえに経費の要る部分というものについては、何らかの財政措置が必要であろうというふうに私どもも考えております。
○片岡委員 もう時間でございますが、いまの長官のお話のようにぜひひとつ、これは何といっても相当な予算でございます、経費でございます。だから、これはなまやさしい経費ではございませんので、ひとつ大臣も積極的にこの対策を何とかお考えいただかないと困ると思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 では、これで私の質問を終わります。ありがとうございました。
○大西委員長 本会議散会後再開することとし、この際、休憩いたします。 午後零時十二分休憩 ————◇————— 午後三時十八分開議
○大西委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 地方自治、地方財政、警察及び消防に関する件について質疑を続行いたします。細谷治嘉君。
○細谷委員 二月十三日に行われました自治大臣の所信表明を中心にいたしまして、若干の質問をいたしたいと思います。 午前中も御質問がございましたが、戦後の地方自治法附則八条と地方自治法施行規程に基づく地方事務官制度は、当分の間ということで戦後三十年ぐらい続いておるわけでありまして、何としてでもきちんと制度化しなければならぬということで、昨年の地方行政委員会で附帯決議を付しました。その際に、いまの自治大臣は当時自民党の国会対策委員長でありまして、国会の法案を取り扱うにおきましては与党の全責任を持たれた方です。そういう附帯決議も、いろいろな経過がございますけれども、国対委員長よしということで、あの附帯決議が地方行政委員会で可決されたわけです。それから一年経過いたしまして、けさほどの質問によりますと、どうもはっきりいたしません。自治省が今国会に提案する法案の中には、この地方事務官制度を柱とした地方自治法の一部を改正する法律案というのが予定されておるわけですが、いま予算委員会が分科会でありまして、これから間もなく法案を中心とした審議に入る、こういう段階でございます。それだけに、国対委員長から引き続いて自治大臣の責任を持っております福田大臣から、この際これは明確にしていただかなければならぬ、こう思います。午前中の答弁については、一体どうなるのか、十年ぐらい前の答弁から一つも進んでおらぬ、こういう印象を受けました。百年河清を待つに等しいのじゃないかという印象を受けました。大臣、ひとつ明確な御答弁をいただきたいと思います。
○福田(一)国務大臣 御指摘の地方事務官問題につきましては、昨年の国会におきまして、地方行政委員会の附帯決議ということであったのであります。実情を申し上げますと、あのときにもこの附帯決議をつくるについては、自民党内で大変な、私の部屋で大議論が始まりまして、ほとほと私も弱ったのでありますけれども、しかし地方事務官問題を解決するということは長年の問題でもあるし、何とかひとつそういうふうに努力をしてはどうであろうかと、こう考えまして、これが完全な約束ということで——附帯決議でありますから、決議でありますが、一つの法案として出すというようなはっきりした、附帯決議というのは望ましい、望ましい以上の問題もあると思いますけれども、というような意味で、拘束力の問題で絶対というほどでないことは、細谷さんも御存じのとおりだと思うのであります。附帯決議がついたから次の国会で必ずそのとおりやっているというわけではございません。そういうようなことも考えて、まあまあそう言わずに長い問題であるから、ひとつ前向きに検討するようにしようじゃないかということで、労働関係とかあるいは厚生その他運輸の関係の人とも相談をして、どうやら納得してもらって、党内において地方行政委員会の附帯決議を認めてもらってここへ出さしていただいたというのが、真相でございます。 しかし、私は本来これは何とか解決した方がいいと思っているので、今度自治大臣に任命せられましてからも、労働、厚生、運輸の関係で大臣にもいろいろお話をし、そして何とかひとつこの際解決しようじゃないかということを強く要請をいたしておるのでありますが、どうもどの大臣も余りいい——なかなかうちの方のまとまりがつかないということで、私の言うことに同意を与えてもらっておりません。しかしそれは考えてみると、いまあなたもおっしゃったように、もう三十年近い間もみにもんでおって解決しないというのは、よくよくどこかにまた解決しない原因があるとも見れるのでありまして、私としてはそれも何とか解決したいとは思っておるけれども、各省大臣のまだ同意を得るに至っていない。各省大臣に聞いてみると、党の方で何としても各部会が承知してくれないので、自分としては動きようがないのだ、こういう一応の返事、大臣によってニュアンスは違います。ニュアンスは違いますけれども、そういうようなことでございますので、まことにどうもおしかりを受けるのもごもっともだと私は思うのでありますが、力及ばずといいますか、いまのところまだ解決しておらない。しかし何とかこれは解決しなければいかぬので、総括質問が終わるまでには少なくとも解決しなければいかぬという御要望もあり、けさほども官房長官ともちょっと話してみたのですが、官房長官もいささか手をやいているような傾向もありまして、いまのところまだ見通しがついておりません。 しかし、これはあなたですから私は申し上げたいのですが、今度の場合どうしても法案が出せないというようなことになれば、御案内のように、ただいま地方制度調査会で行財政の硬直化という問題について七月までに答申を得るということになっておりますから、ここでひとつはっきりした線でも出していただいて、それを契機にしてこの問題を解決してはどうだろうか。少し逃げ口上を申し上げて恐縮なんですけれども、いまのところ私としては確たる自信がないので、そうお答えを申し上げるよりほかに方法はない、こういうことでございます。
○細谷委員 残念ながら大臣は確たる自信がない。けさほどはできるかできないか努力をしているようですけれども、いまは確たる自信がない。そのことについて、一体なぜ確たる自信がないのかということです。 数日前の新聞で、ある省の官房長が、自治省の行政局長の面も見たくない、こういうふうに言っているのですよ。それはなぜですか、原因を教えてくださいよ。
○林政府委員 それは私もはかりかねております、私の顔が本当に見たくない顔なのかもしれませんが。御承知のとおり、これが大変むずかしいことは大臣がいま御答弁申し上げたとおりでございますが、要するに、各省の間に折衝では詰め寄れないだけの見解の相違と申しますか、そういうのがずっと内在しておりまして、にもかかわらずこれは長い問題であるということで、私の方はもう十数年来この解決に努力を傾けており、その努力をいろいろな形であらわしていくことが、見解の相違を持たれております各省からごらんになると、大変けしからぬ振る舞いをしているというふうにおとりになっておられるのかもしれないと存じます。新聞の記事でございますから、果たしてほかの省の官房長がそういうふうにおっしゃったかどうか、私はつまびらかにいたしませんが、実はそのくらい事務的な話し合いが難航しておるということを、おもしろおかしくああいう形で表現したのではないかと考えておる次第でございます。
○細谷委員 面も見たくないということは、私は個人的な怨恨とかなんとかじゃないと思うのですよ。それにしても、自治法が二十二年に施行されてから、当分の間というのが依然として続いている。自治大臣は、この七月ごろの地方制度調査会なりその他の機関でこの問題をもう一度検討すると言っておりますが、これは三十九年の臨時行政調査会でもやりましたし、毎年のように、何かありますと燃えては消え、燃えては消え、そして三十年近く経過してきているわけです。あげくの果ては、大臣や行政局長の面も見たくない。これは私は、いまやこの問題解決に対する責任あるいは説得する能力、あるいはこの委員会が決定をいたしました五十一年三月末までを目途として、基本としては地方公務員としてこれをはっきりしなさい、こういう原則に立っての、どうも自治省自体が説得力を持った説得ができない。これは自治省の能力と責任じゃないかと私は思うのです。どうですか、それ以外の何物でもないでしょう。だんだん離れていっちゃうのです。去年はそんなこと言ってませんよ。それはある有力な人が、そんな附帯決議けしからぬということでこの委員会にどなり込んだ、こういう経過はございますけれども、大臣や局長の面も見たくないなんというそんな状況ではなかったようですよ。裏から見ると、そこまで努力しているんだ、それで面も見たくもない、こういうことになったのかもしれませんけれども、大臣、きれいごとじゃなくて、一体どうするのか。解決しなければならぬでしょう。やはり決意のほどを明らかにしてもらわぬと、七月にそういう答申を議論して出してもらいますとか、そんなことではだめです。これは大臣の決意次第ですよ。かつて自治省の行政局長は、林さんの前の局長も含めて、そこまで理屈が通らないならば、自治省が持っている権限を活用してでも何とか軌道に乗せたいという決意を言われたことがたびたびあります。その決意をやったことはありませんけれども、そういう決意を踏まえて一体どうするのですか。もう一度お答えいただきたいと思います。
○福田(一)国務大臣 前向きに問題を解決したいと思っておりますけれども、これに反対する他の運輸、厚生、労働というようなところもまた、地方公務員として渡すべきではないんだという一つの強い主張をいたしておることも事実でございまして、長い間自治省としては、そういう解決の方法で臨んできたこともよく私も承知いたしておりますけれども、そういうことを踏まえながら各省がセクショナリズムというか、やはりおれの方に置いておくべきであるというような相当強い意見を持っておりまして、意見の調整ができておらないというのがいま現実の姿でございます。ではこれをほっといていいかということになれば、私ももちろんほっといてよいというわけでもないし、自治大臣としても責任は感じますけれども、しかし、これは力ずくでというわけにもいきません。どこかで話をつけなければいけないですから、まあ午前中も御答弁申し上げたように、今後もひとつ前向きで検討を続けていきたい、こういう気持ちでおりますが、何とかこれは解決をしなければならないということについては、私も非常に大きな責任を感じておる次第でございます。
○細谷委員 のれんに腕押しということで、貴重な時間でありますからこれ以上申し上げませんけれども、まことに残念です。かってこの問題が四、五年前にやはり噴出した際に、労働省は労働省なりの案を出しましたよ。厚生省も、最後の場合にはこういくのだ、こういう案を持っておる、こういうことも聞きました。ところがいまは、もう入り口のところで面も見たくないとか、こういう形になっておることはまことに遺憾です。しかもこれから福祉社会の建設ということになってまいりますと、非常に重要な柱であるこの問題が、何年たっても解決できない、こういうことではまことに遺憾であります。ですから、これ以上答弁は求めませんけれども、ひとつ自治大臣としても責任を持ってがんばっていただきたい。行政局長も、面を見たくないなんということにならぬように、次元の高いところから十分に話し合って、問題解決の糸口を渡していただきたい、これだけはひとつ要望しておきます。 そこで自治大臣にお尋ねしたいわけでありますけれども、自治大臣、いま設けられております第十六次地方制度調査会に、従来の例と違いまして、七月ぐらいを目途にして地方財政硬直化の打開のことについて検討して答申をしてもらいたいという諮問をいたしましたね。その大臣の意図はどういうところにございますか、お尋ねいたします。
○福田(一)国務大臣 この問題は、実は閣議におきまして三木総理から、この五十年度の予算編成が済んだ直後において、どうも政党の物の考え方とかあるいは政府の物の考え方を予算面にあらわしていこうと思っても、なかなかこれがむずかしい状況になっておる。これは一つは既定経費というもの、いわゆる削減のできないように縛られておる経費が多いことに大きな原因があると思うが、何としてもそういうことでは政党内閣としての使命の達成ができないから、ひとつ財政の硬直化ということを大きく取り上げて、来々年度、五十一年度予算においてはこの内閣の政策というものを強力に予算面にあらわす工夫をしなければならないと思う。それについては、大蔵大臣と自治大臣いずれも関係がありますが、ひとつそれぞれの委員会に、財政硬直化の問題について打開の道を講ずることを、諮問を特にしてもらいたい。すでに諮問がしてあっても、特にしてもらいたい。というのは、諮問しておいてもいつ答申があるのかわからないのでは困るので、御案内のように各省は七月ごろから予算編成時期に入りますから、八月には一応の考え方を決めて大蔵省と折衝しておることは細谷さん御存じのとおりでありますから、そこで七月までにはそういう行財政の硬直化の問題を答申をしてもらうように求めてもらいたい、こういう発言がございまして、その発言を受けて、実は地方制度調査会に七月までに地方財政の硬直化の問題を打開する道について御意見を承りたい、こういう諮問をいたしておるというのが実相でございます。
○細谷委員 大臣は、自治大臣であると同時に国務大臣でございますから、三木総理が、国家財政の硬直化、したがって総理として予算編成の最終仕上げ段階においてくちばしを入れる余地がない、まことに残念だ、こういうことから国家財政硬直化の問題について発言をされて、それが大蔵大臣の諮問機関である財政制度審議会で検討中と承っております。 一方、自治大臣は、地方財政も硬直化しておる、この打開の道について、内閣総理大臣の諮問機関である地方制度調査会に諮問をして、予算編成期とにらみ合わせて七月ぐらいまでに答申をいただきたい、こういうことをなさっておられます。 そこで、国務大臣、自治大臣として、国家財政の硬直化という問題認識と地方財政の硬直化という問題認識では違いがございますか、ございませんか、お尋ねいたします。
○福田(一)国務大臣 私は、まあ半々というと失礼な言葉かもしれませんが、国家財政が非常に硬直化いたしていきますと、たとえば特交の問題にいたしましても交付金の問題にいたしましても非常に大きな影響がありますから、関係がないとは申せません。非常な関係があります。ありますが、しかし国の財政と地方財政とでは、また一面非常に違いがある。自治という問題を地方行財政がやらなければならないという目的があるわけでありますから、その精神から見れば、国が地方の自治という問題に認識を持つことは当然であるが、その自治の行政面の問題その他についてどの程度国と地方をよく結びつけていくか、また、結びつけた場合に、財政負担面をどう処理するかというような問題はございますから、国と地方の行財政の硬直化ということは同じものとは考えるわけにはいかないと思っております。
○細谷委員 いまの大臣のお答えを聞きますと、国と地方との財政硬直化には共通した面があるけれども、地方には自治という問題がある。そこで、同じように扱うということはできない。言葉にはございませんけれども、だから二つの調査会なり審議会に御検討をお願いした、こういうことがつけ加わるのだろうと思います。いま大臣も御承知のように、大臣自体もそういう言葉を言われておるわけですが、国の場合には、硬直化という問題については、たとえば社会保障関係費というものがふえていく、そして社会保障関係というのは後退を許さないというのが鉄則でありますから、そういう点で自然増というものが多い。したがって、予算規模の増大というものの大部分がその自然増で食われてしまう。そういう点で国の財政硬直化というのが、どうもやはりそういう自然増、時としてはその自然増の中に地方交付税率の問題もあるようであります、その辺に置かれておるようでありますけれども、地方財政の硬直化というのは挙げて——挙げてと言うと、おまえ少し強過ぎるぞということをおっしゃるかもしれない。しかし、これはまあゆっくりと議論しますけれども、やはり挙げて給与関係費、いわゆる人件費にある、こういうことが自治省の信念として宣伝されておりまして、これに対していろいろな具体的な措置がとられつつございますが、地方財政硬直化の原因は、決定的な部分は給与関係費だという認識でございますか。まずそれをお尋ねしよう。
○福田(一)国務大臣 私は、財政の問題はそのとき、そのときによって問題点が変わってくる、経済の動向あるいは民心が何を求めていくかというようなことによっても変わっていくと思いますけれども、ただいまの財政の硬直化ということを地方の問題として取り上げてみますと、やはり相当部分は人件費の問題を取り上げてしかるべきではないか、こういう考えを持っております。
○細谷委員 相当部分というのは何%ぐらいということですか。相当部分ということでは抽象的でしてよくわからないですよ。まあ大ざっぱに言ってこのくらいが人件費が原因だ、こういうことを大臣ひとつおっしゃっていただけませんか。
○福田(一)国務大臣 まあ数字で細かく計算して出すわけではございませんから、相当部分とか、第一番に考えなければならないのは、という表現にするかは別としても、その程度の表現しか表現のしようがないんじゃないかと私は思っておるので、何%であるということをここではっきり言えとおっしゃっても、私は困難であると思います。しかし、それをもう一度裏返しをしてみれば、たとえば超過負担であるとか、いろいろな問題もこれには別にあります。硬直化になる原因はありますよ。それと比べた場合にどっちの方がウエートが高いかということになれば、現段階においては人件費の方が高い、こういうふうな認識でございます。
○細谷委員 その辺から少し議論に入っていきたいと思うのでありますけれども、自民党も地方財政の給与の実態調査をやっていらっしゃると思うのですが、二月の二十四日の新聞に「ワースト・フォー」という言葉が出てきているのですよ。ワーストフォーというのはどこですか。
○植弘政府委員 私どもワーストフォーということで資料を出したことがございませんので、わかりません。
○細谷委員 新聞はお読みになりましたか。新聞ではどことどこと書いてありますか。
○植弘政府委員 多分東京、横浜、川崎、大阪の一都一府二市じゃなかったかと思います。
○細谷委員 大臣、ワーストフォーという言葉を御存じですか。
○福田(一)国務大臣 新聞では拝見しました。
○細谷委員 この問題について少し掘り下げた議論をいたしますが、先ほど公務員部長は、ラスパイレスに基づいて、都道府県の場合にラスパイレス指数が一一五から一二〇までが三つと、こう挙げました。この三つはどことどこですか。
○植弘政府委員 四十八年四月一日現在の指定統計によりますラスパイレス指数では、先ほどもお答えいたしましたように東京、神奈川、愛知の一都二県でございます。
○細谷委員 指定都市では一二〇ないし一二五というのが三つございますね。一一五から一二〇というのが二つありますね。これはどことどこですか。
○植弘政府委員 同じく四十八年の分でございますが、一二〇以上三市が横浜、川崎、大阪市、一一五から一二〇が名古屋、神戸の二市でございます。
○細谷委員 市の場合に、一四〇以上というのが四つありますね。一三五から一四〇というのは九ありますよ。町村の場合、一三〇から一三五というのが五つありますね。一二五から一三〇もありますが、とにかく自治省が言う市の一四〇以上の四つ、これは自治省から言えばワーストフォーだ。それと、町村の場合、一三〇以上、一三五未満のワーストファイブ、これをちょっとおっしゃってください。
○植弘政府委員 一四〇以上は、東京都の国分寺市、大阪府の高槻市、門真市、高石市。それから町村では、東京都の羽村町、檜原村、京都府の久御山町、井手町、精華町の五町村でございます。
○細谷委員 大臣、いま、この実態調査で、ワーストフォーとかワーストファイブとかワーストスリーとか、こうあるわけです。この内容がちょっとわからないのですが、これに仕分けしてあります都道府県の、おたくの方でラスパイレスで調べられた名前を、三千幾つあってちょっと大変でしょうけれども、自治体ごとの一覧表を出していただけませんか。私どもも、大臣がおっしゃるように、この人件費というのは地方財政上重要な問題でありますから、自治省だけで隠さないで、明らかにするものはしていただく。しかも、統計上最高の技術と言われるラスパイレスでやったものですから、どこの自治体がどういうラスパイレス指数になっているか、これは国会に知らせるのはあたりまえだと思うのですよ。その資料を出していただけるかどうか、大臣、お答えをいただきたいと思います。
○植弘政府委員 大臣の前に、事務的にひとつ御説明をさせていただきたいと思います。 ラスパイレス指数は、現在の統計では、もう先生よく御承知のように、こういった同じようなものを比較する場合には、精度の最も高い方法だとされております。 そこで、そのラスパイレスがどういう状況になっているかというのは、当該団体の、たとえば給与費でございますと、給与管理、給与行政上のあり方がよく映し出されているわけであります。しかしながら、これはやはり統計でありますから、一〇〇%というわけにまいりません。精度は非常に高いということは言えます。特に、都道府県等につきましては、精度は高いということはもう言わずもがなで、先生御承知のとおりであります。 しかし、基本的に私どもは、ラスパイレスというのが各団体ごとに幾らということよりも、むしろ、大体どういう状況にあるのか。それを参考にして、それぞれの団体が給与行政、給与管理をやっていただくことが意味があると思っております。したがって、先ほど先生の御質問にお答えいたしましたのも、大体五段階ぐらい、一一五から一二〇とか、一一〇から一一五というところに、大体そんなところにあるかということで、大体のところを示したということであります。したがって、個々の団体につきましては、それぞれの団体には、私どもから、たとえば東京都は幾ら、大阪府は幾らというふうに通知はしてございます。それから市町村につきましても、地方課を通じまして、それぞれ自分の団体は幾らということを示してございます。 それからまた、自分の方で計算するといたしますとすれば、もう当然に、計算方法も前から示してございますから、私どもの示した数字が間違っているかどうかというのは、それぞれの団体でも計算すればすぐ出てくることでございますので、私どもは、いま言ったように、ラスパイレス指数の使い方自体をそのように理解いたしておりますので、具体の、三千地方団体個々のものを公表するということは差し控えさせていただきたいというふうに考えておりますので、これはひとつそのように御理解いただきたいとお願いいたします。
○細谷委員 個々の自治体で計算できるでしょう。国家公務員についてのラスパイレスの一方の分母の方が決まるわけですから、その分子の方を自治体だけはじけばできるわけです。自治省から通知をしてもらわなくてもわかるわけです。個々の自治体に通知して知らせている。個々の自治体も、また計算すればできる。電子計算機を待たぬでもできるのですよ。なぜ国会に、各自治体のラスパイレス指数はこうなっていますということが言えないのですか。実態調査をやってこれだけの本をあなたの方で出しているのだ。これには個々の自治体がわからぬようになっているんですよ。わかりませんよ、平均給与は出してありますけれども。その資料をなぜ国会に出せないのですか。国会では、どこの自治体がどういう指数になっている——国家公務員のラスパイレスについてはまた議論しますけれども、一四〇−一四五、これはやはりちょっと問題があるのではないかということになりますれば、私どももまた協力できると思うのです。無限に財政があるわけじゃないんですから。その表を国会にも出せない。おかしいでしょう。新聞には出てきているでしょう、ワースト四のラスパイレスは一一九だとか一二〇だとか。せんだっての新聞では、いや、ある市の方はそのラスパイレスをごまかしたのではないか、間違えてよけい出しておった市があった、意識的に下の方ヘラスパイレス指数を出したところがあったということで、新聞にも書かれておるでしょう。ですから国会に各自治体の、特にラスパイレスが一〇・一だというのならば、一〇%を超えておる自治体、都道府県あるいは市町村、それから一〇〇を割っている市町村、それぐらいの表は審議の重要な資料だけに、国会に出してしかるべきですよ。それを伏せておく必要は何もないでしょう。大臣、出してください。いかがですか。
○植弘政府委員 先ほども申し上げましたように、本来、それぞれの団体が自分のところの給与水準が国家公務員に比較してどういう状態になっているかということを十分知って、給与管理に資するということが大事だと思っておりますので、私どもも非常に高くなっている実態にかんがみまして、大体どのあたりに位置しているかということにつきましては、都道府県、指定都市についてはランクづけをして出したわけでありますけれども、具体の市町村までなりますと、これは当該県の問題でございますので、それぞれの県ごとに、地方課を中心にして給与管理を適切にやっていただくということに利用していただきたい、このように考えておるわけであります。同じお答えで恐縮でございますけれども、そういうふうに御理解をお願いしたいと思います。
○細谷委員 給与管理を適切にやってもらいたい、そのために全部県に任してある。しかし、あなた方の言い分どおり給与管理が適切でない面が出てきているでしょう。それならば、国会にも、この自治体はラスパイレス指数がこうだという資料を出せないのはおかしいですよ。こんな資料を出せないのはおかしいですよ。
○植弘政府委員 先ほどもお答えしましたが、やはり全般的な傾向ということを国会でも御理解いただきたいということで、発表後、すでに、昨年の十二月でございましたか、当委員会にも資料として御提出申し上げたわけでありまして、その意味では国会に、全体として地方団体の給与状況がどういうふうになっているかということは、当然知っていただくということで、新聞発表後、すぐ国会に対しても資料として提出させていただきたいわけでございます。 それから、先ほどもちょっとお話ございましたが、それぞれの新聞によって個別的なものを書いているものを私ども拝見いたしておりますが、これはそれぞれの新聞が具体の団体について調査されたようでありまして、それはそれぞれの団体が外に出すということになりますと、これも私どもといたしましては、自分たちの自主的な判断でございますから、そのままで結構であろうと思いますし、そこまでとめる気はありません。
○細谷委員 各自治体が出すことは結構だ、三千ばかりある、しかもいま私は若干上の方の、ラスパイレスが一四〇とか一五〇とか県の中の上の方だけを聞いたわけですね。ですから、個々の団体が出すことについては何も異議ないというならば、あなたの方でわかっているわけですから、審議の重要な資料でありますから、こだわる必要ないでしょう。われわれに知らしたくないのですか。もう知らせていいでしょう。それは資料を見て、いろいろ判断は違うかもしれません。けれども、たてまえとしては国家公務員に右へならえしていくという大原則があるならば、私も四〇とか四五になれば、他の方を圧迫するということが明らかでありますから、そういう問題については御協力申し上げよう、しかし国家公務員一〇〇に対して八八なんて低いところもあるわけですから、そういうところがいかにして国家公務員の水準を確保できるようにするかということは、みんなでこの委員で検討すればいいでしょう。出ないというのはおかしいですよ。大臣、そうお思いでしょう、事務当局がこだわっているのはおかしいです、これは。これだけの資料があるわけなんですから、そして自治体が出すことを拒否しないというなら、まとめてわれわれの参考に出してくださいよ。
○植弘政府委員 お答え申し上げます。 それぞれの団体が出すことはこだわらないと申しましたのは、それぞれの団体が自主的にどのように判断して給与行政をうまくやるかということに使うことについては、私どもがとやかく個別的にいろいろと申し上げることをいたしませんという意味でございまして、全体としてはやはり傾向だけを出さしていだたくというふうにさしていただいておるわけであります。 そういう意味では、先生のせっかくの要求でございますが、たとえば都道府県につきましては大体一〇〇から一〇五だとか、一〇五から一一〇というくらいのところでどこら辺に位置しているかということは御理解いただけると、これは私どもの勝手なお願いでございますけれども、そこらの表で御理解をしていただきたいものと、重ねてお願いしたいと存じます。
○細谷委員 委員長、事務当局は審議を邪魔しているのですよ。これは、委員長、頼みますが、出していいでしょう、ラスパイレス指数。ラスパイレスなんということになると、私も含めてみんな何だか舌の回らないような言葉なんですよ。一番いいのはどこの自治体が指数が幾つだということを知ることが——ラスパイレスだ、パーシェだ、あるいはフィッシャーだとかなんとかと言っちゃあ魚つかまえるような話でしょう、これは。ですから、委員長、ひとつ出すように後で理事会等で御検討いただきたいと思います。私はこの問題留保します。
○大西委員長 細谷さんに申し上げますが、いまの資料がなければこの質問が続行できないというわけじゃございませんでしょう。きょうはずっとやっていただけるでしょうね。 いろいろ承っていますと、出さないことについてもいろいろ理由があるようにも思いますから、もし後刻御必要ならば、細谷先生の方で担当の事務当局とお話し合いをくだすって、それで済むならばそうしていただきたいし、正式にその資料を委員会に御精求なさるということでしたら、あとで理事会で諮りたいと思いますので。
○山本(弥)委員 いまの問題は、質問者の審議上非常に重要な問題という認識のもとに立って質問をしておりますので、理事会でその出せないという理由につきまして自治省からもお話を聞き、十分検討したいと思いますので、委員長においてそういうふうにお取り計らいを願いたいと思います。
○大西委員長 それでは後刻理事会に諮りまして決めたいと存じますから、御続行願いたいと思います。
○細谷委員 それでは、最初にどうもラスパイレスの一般論だけしか言いませんから、各論に入れないのですけれども、その前にちょっとお聞きしておきたいと思う。 この本にございますし、またはいただいた汚いガリ版のあなたの方の資料、それにもございますけれども、ちょっと確認申し上げますが、都道府県は四十三年から四十八年の五年のうちに一一〇・一で二・〇ラスパイレス指数が上がった。指定都市は四十八年四月一日は一一六・二で、七・八ラスパイレス指数が下がった。市の場合には一一一・四で三・五%上がった。町村の場合は九六・六で五年前より七・二上がった。全団体平均一〇八・七で、三・〇上がった。これはそのとおりですね。
○植弘政府委員 そのとおりでございます。
○細谷委員 指定市が七・八下がっていますね。さっきおっしゃったワースト四のうち、その三つが指定市ですね、そうでしょう。さっきあなたが言ったその三つは指定市でしょう。七・八指定市は下がっているのですが、その三つはどうなっているのですか。
○植弘政府委員 申しわけありませんが、先ほどの関係もございまして、個別的な横浜なり川崎が四十三年に幾らであって、四十八年幾らという数字は公表いたしておりませんので、大体どの程度というあれでしか資料を出してございませんから、お答えしにくいのでございますが。
○細谷委員 新聞に出ているのを国会で言えないのですか。おかしいぞ。新聞に出ているでしょう。新聞に横浜や川崎はラスパイレス指数は幾つだとちゃんと出ていますよ。国会には言えないのですか。新聞記者には言えるのですか。まいりますね、これは。
○植弘政府委員 先ほどの関係で申し上げたのですが、新聞に出ている数字は、それぞれの団体で調べたものだと存じますので、それである限りまともな数字であろうと思います。
○細谷委員 新聞社に聞いてこい、おまえ調べに行ってこい、そんなことは知らせぬぞと、言語道断の姿勢だな、これは。大臣、ワースト四と新聞に大々的に書いている数字を発表せぬで。しかしれっきとした自治省の公表を指定市——指定市というのは一一六・二で一二四から七・八下がっているのですよ。努力の跡を認められるでしょう。挙げたのは全部革新のところばかりワースト、ワーストと言っているんだね。保守とか革新とか、人件費の問題はそんなものではありません。このあなたの方の具体的な資料、それについて言おうとすると、それは新聞社に聞いてください、私の方は言えません。これはもうおかしいですよ。本当に審議できませんね。 それじゃ聞きます。四十三年の四月以前に、五年前の三十八年にやっています。そのラスパイレスは幾つですか。言ってみてください。
○植弘政府委員 申し訳ありませんが、ちょっといま資料を調べさしてください。
○大西委員長 速記をとめて。
○大西委員長 それじゃ速記をお願いします。
○植弘政府委員 ありませんから至急取り寄せますので……。
○細谷委員 至急取り寄せると言いますから、それじゃ今度はひとつラスパイレスの基本点についてお尋ねします。 四十八年の指定統計の際の国家公務員のラスパイレスの基礎になりました総人員は幾らですか。
○植弘政府委員 四十八年四月時点で八十九万三千人でございます。
○細谷委員 私が聞いているのは、ラスパイレスの基礎になります国家公務員の行政職(一)の全職員の数を聞いているのです。
○植弘政府委員 二十四万二千九百四十三人でございます。
○細谷委員 二十四万二千九百四十三人という行(一)の職員は、国家公務員の全員ですか。国家公務員全体の何%に当たりますか。
○植弘政府委員 約五〇%でございます。
○細谷委員 これを分母、基礎にするわけですけれども、地方公務員は何名とりましたか。
○植弘政府委員 先ほどお答えいたしましたように、八十九万三千人でございます。
○細谷委員 八十九万三千人というのは、地方公務員の何%に当たりますか。
○植弘政府委員 約三二%でございます。
○細谷委員 国家公務員については全体の五〇%、地方公務員については全体の三二%しか捕捉していない。三分の一だな。片や二分の一だ。それ比べられますか。国家公務員と地方公務員と同質のものとして比べられますか。
○植弘政府委員 おっしゃるように、全職員について比較するのがなるほど正当かもしれませんが、やはり国家公務員と地方公務員とを比較いたします場合には、当然、比較に足りるといいますか、同一職務、同じような職務に従事している職員を比べるのが妥当だと思います。地方公務員の中にも、御承知のように、警察官だとか、教育職員だとか、こういった職員が多うございますので、そういった職種を国家公務員と比較いたしましても、それほど適切な数字が出てまいらないと思います。そういう意味からいきますと、数は少なくございますけれども、やはり最も対応しております一般職を使うのが適当である、こういうように考えます。
○細谷委員 各府県、市町村、自治体ごとに出す場合には、国家公務員の先ほどおっしゃった二十四万、たとえば大学卒、大学卒というのが二万四千七百十三人おる、そのうち十年から十五年勤めた人が四千二百三十四名おると、これはかなり数が多いですが、市町村の場合に大学を卒業して十年か十五年勤める人がたった一人の場合どうしますか。比べ物になりますか、ラスパイレスで。一人の人が大学出て十五年して、たとえば課長くらいになった、あるいは優秀であったから特別に昇給した、その人を挙げるでしょう。そうして、そのたった一人のために四千二百三十四倍するでしょう。比較にならないのだから、おかしくなるでしょう。竹と木を比べているようなものじゃないですか。どうですか。
○植弘政府委員 特定の分野につきましてはそういった誤差が出てくることはあり得ると思います。したがって、これは冒頭申し上げましたように、統計的な若干の誤差はある。統計的に言って最も確度の高いのがラスパイレス方式であるということをお答えいたしましたが、その意味では私どもは、ラスパイレス方式が万能だとは申しておりません。やはりいま先生御指摘のように、団体によっては事情によってそういった誤差が出てくる要素があるということは十分認めております。
○細谷委員 行(一)についてやっておりますが、これによりますと、ほかの職種もやっておりますね。 そこでお尋ねしたいのですけれども、この行政職(一)表の職員は、個々の地方団体についてのラスパイレス指数を出す場合、大学を卒業して十五年した人が二人しかおらなかった、その人が課長で優秀であったから、まあ従来の慣例で国家公務員より四号俸くらい地方が高いといった場合に、それが全部出てきてラスパイレス指数が動きますね、そうでしょう。そうしますと、今度は国の方に余り職種のない、たとえば清掃職員、これは市町村の非常に重要な、たくさんおりますわ。財政計画でも毎年見ていただいておる。たくさん何千人とおる。国家公務員の方にはそういう同じ職種の人は二人くらいしかおらぬ。そういう場合はどうしますか。
○植弘政府委員 御指摘のように、一般職の給料、行政職(一)を使っている職種、それから行政職(二)を使っている職種、それから教育職といろいろな職種ごとにラスパイレスの比較はできるわけでございます。しかし、いま御指摘の清掃職員のように、市町村特有の職種でありまして、まあ地位も非常に特殊性を持っているということになってまいりますと、御指摘のように国家公務員と単純に比較することはいかがであろうか。しかし、私どもはこれを比較しようとすれば行政職(二)表を使いまして比較することは可能であります。そして、もちろん清掃職員等につきましては、本俸じゃなしにそういった仕事の特異性、困難性等からいって特殊勤務手当とかいろいろな給与制度があろうかと思いますが、しかし、少なくとも国家公務員と比較しても質の違いがございますから、公表していない、こういうことでございます。
○細谷委員 公表してない。一つや二つは教えてくれるでしょう。 それでは単純労務者、行(二)なら行(二)ということで国家公務員と比較して、清掃課の労務者のラスパイレス指数はどのくらいのオーダーにありますか。オーダーだけ言ってください、個々の市町村は聞いていませんよ。
○植弘政府委員 単純に行政職(二)表の適用職種を比較いたしてみますと、行(一)の職員よりも高い開きが出ておるように見えます。
○細谷委員 高いということになると、一一〇くらいのをあなたの方はもうにっくきやつと、こう言っているわけだから、それよりも高いということでしょう。私がこの間課長に来ていただいて教えていただいたら、ラスパイレス指数は一四〇から一五〇ぐらいですね。間違いありませんか。
○植弘政府委員 ちょっといまあれですが、私の記憶では三〇台だったと思います。給与課長から御説明があったといたしますとちょっと自信がありませんが、給与課長がすぐ参りますので、そのときにその点は確めたいと思います。お許しいただきたいと思います。
○細谷委員 その表をコピーしてくれぬかと言ったらくれなかった。単純労務者についてのあなたの方の労作であるラスパイレス、一四〇から一五 ○ぐらいあるですよ。多くの場合一四〇から一四五ぐらい。ですからあなたの言う数字は違うわ。そういうのもなくはないですよ。なくはないけれども、そういうのがある。これはどうしますか。一四〇も一五〇も、これはさっき言ったようにワーストどころじゃないですよ、一般行政職のさっき言った大阪の衛星都市等で一四〇とか一四五というのが出ておりますけれども、それはざらにあるのですよ。頭の方からとったのが幾つかが一四〇だというのじゃないのですよ。これはどうしますか。これもにっくきやつですか。
○植弘政府委員 行政職(二)表は、もう細谷先生よく御承知のように、非常に職種が多うございます。清掃もございますれば、交換手だとか自動車運転手だとかいろいろな職種がございますから、それぞれの職種ごとに職種の実態に着目いたしまして、それぞれの団体ごとに検討してみないとなりませんので、私ども一概に行政職(一)みたいに単純に高いとかいったようなことはできない。そういうような断り書きといいますかコメントをつけないことには、その数字そのものが使いにくいということもございまして、公表してございません。したがって、いま申し上げましたように、にっくきやつという言葉は、私どもそういうふうに思っておりませんが、やはりそれぞれの団体ごとにそれぞれの職種に従って個別的な適正化といいますか、あるべき姿にすべきであろうというふうに考えます。
○細谷委員 行政局長、一つの自治体で長というのは一人だわな。それと、一般職の方はラスパイレス指数が一一〇だったとします。単純労務者の方がラスパイレス指数が一四五だと、それと一緒に交渉した場合には影響がありますか、ありませんか。一言だけ。
○林政府委員 先生、その影響がありますかというのは、どういう意味でございましょう。
○細谷委員 交渉の結果に。
○林政府委員 あるいは御質問の意味を取り違えているかも存じませんけれども、行政職が一一〇だというのは、国家公務員に比べて一〇%高い。これは大体同じような性質の仕事をしておるから、その比較ができる。ところが一方、行政職(二)は一四五という場合、この(二)の方にはいわゆるくみ取りとか清掃とかいう国家公務員にない職種がありますので、単純に一〇〇対一四五とは言えないんじゃないかという配慮がそこに入るわけでございます。そこで大体国家公務員行政職(一)、一般のデスクワーク、事務職との比較でそのレベルを考えますと、今度はその団体の中の(一)と(二)というのは、またそれぞれのいきさつその他で大体均衡がございますから、この国家公務員と比較した行政職(一)の一一〇でもって次のベースアップをどうするかとかなんとかという交渉がされますと、それと今度は行政職(二)の単純労務者との間は内部調整である程度の影響が出てまいるというか、同じように扱われる、こう考えますので、指導としては大体行政職(一)を使ってやっておりまして、(二)の方の一四五というのは、どうもその数字がそのまま信用できるかどうか。つまり国家公務員にはくみ取りとかそういうものがございませんために、同じ行政職の(二)を使いながら、同じ職種がある運転手とかそういうものだけで言えば比較できますけれども、まとめては比較できないので、いま公務員部長が申し上げたようなことで、行政職(一)を使って比較する、それをもとにして指導する、あと団体の内部はその間で調整してもらう、そういう考え方をとっております。
○細谷委員 やっぱりあなた官僚だよ。団体交渉の苦労を知らないから、おれの質問した意味がわからない。これはひとつおいておきます。 そこで公務員部長、おかしいでしょう。ラスパイレスで、行(一)の場合には国家公務員の五〇%を捕捉しているわな。民主主義というのは五一%だ。たった三二%つかまえて、これが全容でございますと言うのは、これは氷山の一角を議論しているようなものじゃないですか、ラスパイレスというのは。私は統計上の現在における最も真実に近いものがラスパイレスで求められるということを否定はしません。否定はしませんけれども、国家公務員の場合に二千人おるのに、ある町村では二人しかおらないものを、二千人と二人を比べてラスパイレス指数がどうだと、千人と二千人くらい比べるならいいけれども、片や二千人片や一人か二人というのを比べてはラスパイレスはおかしいじゃないか。そこの逆に、今度国家公務員を基準にせぬで自治体の方を基準にして同一業種についてやっていく、そういうパーシェという指数のとり方がある。これはどういう違いが現実には出てきますか、私が言ったような極端な場合。似通った場合は違うんですよ。たとえば一般行政職の場合に二十四万取っているのならば、東京都くらい大きいものであればこれはもう余り違わないでしょう。違わないけれども、百人くらいしかおらない町村のラスパイレス指数というのは全く頼りにならぬと思う。逆さにしてパーシェの指数を求めた場合に、そういう場合にどういう誤差が出てくるのか教えてください。
○植弘政府委員 おっしゃるように、国家公務員を一〇〇とした場合のラスパイレス方式と、それから地方公務員の方から参りましたパーシェの方式、先ほども申し上げましたように一方が四千人おって一方が二人しかいないといったような特殊な場合には差が大きくなるということは先ほど率直に申し上げたところであります。 一般的に言いますと、ラスパイレスとパーシェとの関係では、四十八年四月一日指定統計を見ました限りでは、誤差は大体二の範囲内でございます。したがって、ラスパイレスでいいのではないだろうか。 それからもう一つは、三二%しかない一般行政職の(一)を使うから氷山の一角ではないかというあれでございますが、先生先ほども御指摘ございましたように、地方団体において給与が決まるということになりますと、やはり一般行政職というものが中心になりまして、それとの関連において行(二)が決まり、たとえば地方公営企業は本来また違いますけれども、やはりそれにも影響していくというようなかっこうでございますから、やはりもとになるのは一般行政職であろうと思います。したがってその意味では、一般行政職のラスパイレスが高いところではその他の職種についてもやはり高くなっていく、これはもう先生よく御承知のところでございまして、非常に相関関係といいますか、ございますから、その意味では一般行政職のラスパイレスを見ることによって、その団体における給与水準というものは、総合的に推定できるというふうに考えております。
○細谷委員 私も素人でよくわからぬので、少し時間をかけて聞いておるわけです。これがすべての判断の基礎になっておりますからね。 あなたの方のこれの「ラスパイレス指数の限界」というのがあります。その限界の結びに、ラスパイレスとパーシェの「両者の値の開きの程度についてのチェックをしている。」チェックをして、指数として二くらいの違いだとこういうお話ですね。そこであなたの方は団体を明記するといやがるけれども、いま私が言ったように非常に大きいところ、小さいところについて計算をなさっておる、チェックしておるわけですから、その代表的な、竹と木を比べているような心配があるものですから少し詳しく聞いているのだから、その詳しいようなものについてA、B、Cという、国の方はなにでいいですから、自治体の名前を知らせたくないのならばA、B、Cくらいの符号で、チェックした、比較した結果、二くらい違っているところもあるし、一ぐらい違っているところもあるし、余り違わぬところもあるでしょうから、ひとつそういう資料を、委員長、いただけないでしょうか、いかがでしょうか。
○大西委員長 そういうことを込めて、後で理事会で……。
○植弘政府委員 私どもといたしましても、大分こだわったようでありますけれども、そういった事例によってもう少し実態をよく御理解いただくという点でございますれば、できるだけ事例は出したいと存じます。 それから先ほど失礼いたしましたが、三十八年四月一日現在のラスパイレスが出ましたので、遅くなりましたが御報告さしていただきます。都道府県は平均一〇七・九であります。指定都市は一三四・二、これはすでに御案内のように札幌、川崎、それから福岡は入ってございません。あと市町村はこのときのはございません。ございませんというより数字を持っておりませんので、いまのは都道府県と指定都市だけでございます。
○細谷委員 前段の方は、少しこれだけは前向きのようですから、ひとつチェックした実態を教えていただきたい。これはひとつ前のものと、委員長答えたように含めて。 数字は隠す、歴史的な資料は持ってこない、けしからぬよ。教えてあげようか。三十八年のものが、おっしゃったように都道府県は一〇七・九、五大市一三四・二、市が一〇八・三、町村八七・二、間違いありませんか。
○植弘政府委員 都道府県と指定都市は間違いございません。市と町村は確認さしていただきます。
○細谷委員 市町村はどうなの。数字は確認できないのか。
○植弘政府委員 いまここにはございませんが、都道府県と指定都市の数字が私どもの資料と一緒でございますから、先生のお調べの市、町村、多分一〇〇%大丈夫だと思っております。
○細谷委員 あたりまえだよ。あなたの方が出している地方財政要覧から引っ張り出してきているんだよ。 大臣、いま申し上げましたように、指定都市は三十八年段階では一三四・二、それから四十三年が一二四・〇、四十八年が一一六・二、指定都市の方はだんだん国家公務員の方に近寄ってきていますね。いまの数字でおわかりでしょう。
○福田(一)国務大臣 私は実は専門家じゃないので、あなたの御質問と政府委員の答弁とを聞いておって、詳しく理解したとは言えないと思いますけれども、いま細谷さんが言われるのは、指定都市の場合においてはだんだんパーセンテージが近寄ってきているじゃないか、ラスパイレス方式によってやると国家公務員と近寄ってきているじゃないか、こういう御指摘だと思う。私はそうだろうと思います。しかし、そのこととわれわれがいま問題にしておることとはちょっと違うと思うのです。われわれが言うておりますのは、これは近寄ったからと言ったってそれはもっと近寄ってもらいたいというのがわれわれの希望なんであって、近寄ったからもうそれでいいのだという理屈には私はならないのじゃないか。そこでラスパイレス方式をどうこうするという問題、私はもちろん専門的に研究をいたさなければいけません。またワーストフォーというような表現があったりすることは、私はちょっと問題はあると思いますが、細谷さん、恐らくそんな言葉をつくった者は、まあ大都市というのだから、目につくからワーストフォー、ちょっと見るとそこら辺が大きいからワーストフォーにしたのじゃないかと私は思うので、これは聞いてみないとわかりませんが、しかし、いずれにしても自治省として問題にしているところは、地方公務員と国家公務員との給与というものはなるべく差がないというか、余り高いことにならないようにしてはどうだろうか。こんなことを申し上げるとおしかりを受けるかもしれぬけれども、この間の、武蔵野の議会の事務局長が四千万円の退職金をもらった。あれは国家公務員に直したら幾らもらえるんだと言って聞いてみたところが、これもはっきりそのとおりということは言えるかどうかわかりませんが、調べさしてみればすぐわかると思うのですが、千五百万円だ。そういうところに常識を超えた問題があるものですから、私たちは俸給の問題を大きく取り上げておるのでございまして、何も市がどんどんやっているんだからそういうことは問題にしないでいいという理屈にはならない。あなたもそんなことを言っておられるのじゃない、取り上げていいとおっしゃっておるのですから、私もそういう意味ではないと思いますが、ひとつそういう意味で私たちは考えておるんだということだけは御理解を賜りたい。ラスパイレス方式というもののとり方その他については、われわれはまことに素人でございましてよくわかりませんけれども、具体的な例でそういうような差が出てくるというといかにも常識外れじゃないか、こういうことが今日新聞紙面をにぎわしておるんじゃないかと私は思っております。 ただし、私は新聞に何もそんな宣伝をしたことはありません。私が自治大臣に就任したときに新聞社から聞かれて言ったときには、人件費の問題と超過負担の問題と両方考えなければならないということをはっきり言っておるのでありまして、決して人件費だけを取り上げてすべてが問題解決するんだというようなことは言っておらないし、現段階においてもその気持ちは変わっておりません。しかしウエートは人件費だ、こういうつもりでおるのですから、細谷先生も地方自治体の長もなさっていらっしゃったりっぱな先生なんですから、ひとつわれわれの気持ちを理解していただいて御協力が願えれば大変ありがたいと思っておる次第であります。
○細谷委員 ラスパイレス指数で見る限りは、私は大臣と同じ前提に立っているのですよ。ラスパイレスを万能のものと考えちゃだめだよ、あくまでも統計の手段である、現状においてはその統計が現実に一番アプローチしたものにすぎない、こういう議論から言っているんであって、どうもいまの地方財政の硬直化は人件費だ、その人件費は、ごらんなさい、ラスパイレスがこうじゃないですか、ラスパイレスを万能の武器として使っているから私は言っているのです。 それじゃ公務員部長、現実問題、あなた方の調べで先ほどおっしゃったように、国のラスパイレスの調査に当たって調べたのは二十四万三千八百五十二人、地方公務員がこのラスパイレスにひっかかってきたのは八十九万三千二人、その平均給料は、国家公務員は八万一千九百一円、地方公務員の平均給料は七万九千百四十三円、この金額は地方公務員の方が安いですな。ただし年齢と平均経験年数というのは違っております。これはラスパイレスにひっかかって八・七だけ上がってきているのですね。この数字は間違いありませんね。現実に一人当たりの平均は地方公務員が低いんだ。地方公務員は平均年齢三十四・六歳、国家公務員は三十八・三歳、平均経験年数は地方公務員が十四・〇年、国の方が十八・三年、これがラスパイレスにひっかかってくるから、一人当たりの平均金額は国家公務員の方が二千八百円くらい高いけれども、八・七%上がっているんだ。この実態はお認めいただけますね。
○植弘政府委員 いま細谷先生のおっしゃった数字はそのとおりでございますが、もうすでに先生も御理解の上で御質問なさっておられるように、ラスパイレスは単に給与だけでなしに平均年齢が大体化体されました経験年数、これをとっておりますから、三歳から四歳、いまの先生の御説明でも、平均年齢が違いますと、普通の場合ですと一年に一回昇給がございますから、四十八年四月一日当時でも平均昇給間差額が三千五百円くらいになります。そうなりますと、いまの数字から言っても平均給与額が地方の方が高くなるということは事実でございます。それがそのままラスパイレスに反映していると考えております。
○細谷委員 私はわからないから聞いているのですよ。あなたが全部教えてくれないから時間がかかる。 その程度にいたしましてあと一つ、次に進みたいと思います。 自治大臣にお尋ねしたいのですけれども、「今後における地方自治の課題は」云々と書いて、「財源の増収を大きく期待しがたい情勢の下にあって」云々、「国土の均衡ある発展の中で魅力ある豊かな地域社会の実現をいかにして図るかにあります。」と、非常に重要な展望を述べているわけです。 そこでお尋ねいたしたいことは、大臣としてこういう展望で地方自治の基盤の一層の充実を期していく、そういう観点から行財政両面にわたる見直しを行っていきたいと、きわめて前向きの、地方自治の本旨にのっとった展望を切り開こうとしておるわけです。残念なことにはそういう大きな展望を開きながら、五十年度の予算ではという形で、その次にもう急にしぼんじゃっているわけですよ、大臣の展望が。大臣、大きな地方自治の基盤の一層の充実を期する展望としては、きょうは財政面にしぼってどうあるべきか、大臣の御構想をお聞かせいただきたい。
○福田(一)国務大臣 前段で私が申し上げておりますのは、低成長時代に入っておるということを認識して、そうして国の収入にしても地方の収入にしても、収入その他財源がそれほど急速に伸びないということを踏まえながら、いろいろの仕事をやっていく場合におきましてもよほど注意深くやらなければならないわけでありますが、心構えとして言えば、しかしやはり住民の福祉とかあるいはまた環境の整備というようなところへ重点を置きながら、行財政をやっていくべきではないかということを主題にして私は申し上げたと思っておるわけであります。
○細谷委員 大臣のこれを大変期待しながら読み、また聞いておったら、急に五十年度はという形で、大きな構想の氷山の一角もどうも聞かしていただけなくて大変残念に思っておるわけです。大臣、「地方財務協会二十五年誌」という、この本をお読みになったことございますか。
○福田(一)国務大臣 残念ながらまだ読んでおりません。
○細谷委員 財政局長、これをお読みになりましたね。これは地方財務協会の二十五周年記念にお書きになったようでございまして、「十年後の地方行財政はどうなっているか」というテーマの共同論文ですよ。自治省の有力な人が名前を連ねているのです。しかし個人の意見ですよと逃げています。しかし非常に重要な論文ですからね。名前は申し上げませんが、いつかひとつお読みいただいて、部下が営々として苦労をしている点をひとつ評価してあげていただきたい、こう思うのです。 しかし私はこれに全部同感というわけじゃありません。しかし基本的な方向については、私は敬意を表しております。 そこでこれを読みますと、こう書いてあるのですよ、「人件費の構成比は、現状より上昇傾向をたどるものと見込まれる。」十年後。「投資的経費は、各種の長期計画に基づく投資の進捗、産業基盤投資の相対的減少等が影響して現状より若干低下することとなろう。」と書いてございます。 大臣、いま私が読んだことについていかがでしょうか、所見は。
○福田(一)国務大臣 私はその意見に賛成でございます。 現段階においては成長度合いは低い。しかし低いにしても、五%なら五%ずつずうっと十年なら十年伸びていけば、恐らく五〇%じゃなくて六〇%前後は伸びることになるだろうと私は思うのです。とりもなおさず経済成長が六〇%も伸びるというときには、相当程度の財源がそこに出てくると私は思うわけです。その財源が出てきた場合に、何としてもやはりこの人件費は、というか一般の国民の生活をできるだけ豊かにすべきであるというのがわれわれの考え方でございますから、そういう意味から言っても俸給は順次上がってくることになる。それから今度は施設費の方がいまのところ少し減るようになるというのは、日本の国内における文化生活とかなんとかというような面で、まだまだやらなければならない面はたくさんありますけれども、ある程度充実してきました、実際には。これからする分は、過去の終戦後戦禍から立ち上がったような時代とは違って、相当程度の基礎の上に積み増しをしていくのでありますから、その分は若干比率の上で下がっても、決して生活自体が、というかサービスが悪くなったとは私は考えません。 そういう点から考えてみますと、私読んでおりませんけれども、いまそういうような意見をそこに書いておるとすれば、なかなか卓見であると思っております。
○細谷委員 もう一つ、卓見ということですから。 税財源の配分問題についてこういうふうに書いてあるのです。「国から地方への所得税の税源移譲、事務所事業所税の創設」これは今度やるわけです。「事業税の付加価値税への移行等の税制改正が実施されると思われるので、十年後は、地方税の割合は」現在の三三%ぐらいから四〇%——現在の三三%って書いてありませんよ。「十年後は、地方税の割合は四〇%を超えているものと考えられる。」私どもはこれを五〇くらいにすべきだという意見ですけれども、これはいかがですか、大臣、卓見ですか。
○福田(一)国務大臣 私はその意見に賛成をいたします。
○細谷委員 私も基本的な方向については、その点に関する限りは大臣と全く同意でありまして、大臣は卓見とほめられたのですけれども、私も方向としては全く賛成です。したがってこの線で今後努力をしなければ、大臣、書いてあります地方自治の基盤の一層の充実強化というのは期せられない、こう思います。 そういう観点から一、二質問をいたしたいのでありますけれども、今度の地方財政計画を拝見いたしますと、新聞で地方財政の硬直は人件費だ。まことに都合のいいようにこの地方財政計画はできているわけですね。素人にそれはどんどん入っていっております。言ってみますと、従来の地方財政計画と比べますと、給与関係経費が、昨年は二九・五%であったけれども今度は三四・七だ。ところが、二九・五といのは括弧書きの方でありまして、補助職員を今度こっちへ移しましたから、構成比が〇・六%ばかり上がっております。そのために昨年は二八・九に下がって、今度は給与関係費が三四・七と上がった。ずいぶん上がったものだ。これじゃ公共事業か人件費かという二者択一論というのが住民にいきますと、それは道路をよくしてもらった方がいい、公民館をよけい建ててもらった方がいい、学校をよけい建ててもらった方がいい、こういう議論になりますね。そういう点では、私はこの構成比が三四・七になった、昨年と比べまして人件費が五〇%近く伸びた、こういうことは財政計画から見ますとやり玉に上げるにはかっこうの材料だ、こう思います。そういう意図でおつくりになったのじゃないでしょうか、いかがですか。
○松浦政府委員 ただいま御指摘をいただきました、補助職員を一般行政費の中から給与費の方に移したということは事実でございます。実態をできるだけはっきりさせるという意図でやったわけでございます。 その金額は先生も御承知のとおりでございまして、それより大きいのは規模是正三千四百十億という大きなものが入り込んできておりますのと、三二%の平年度化でございまして、率といたしましてそう大きな影響が出るものではございませんし、私どもとしましてはそういう意図をもって財政計画をつくるというような魂胆は全然ございませんでした。
○細谷委員 そうだろうと思います。 それじゃ財政局長お尋ねいたしますが、その辺の意図はなかったとぴしゃり言っているのですけれども、私もそんな細かいことは、自治省ともあろうものがやっていないと思うのです。しかし人件費にねらいを当てたということはてきめんに挙げられる証拠があります。 文部省おいでになりますね。「義務教育費国庫負担法第二条但書の規定に基き教職員給与費等の国庫負担額の最高限度を定める政令施行規則の一部を改正する省令」案というものを出しましたね。これはどういうねらいですか。
○別府説明員 お答え申し上げます。 義務教育諸学校の教員給与につきましては、その二分の一を国が負担をするということが義務教育費国庫負担法の規定によって定められているわけでございますが、この負担法にはただし書きがありまして、ただし、特別の事情がある場合には各都道府県ごとに国庫負担の最高限度を定めることができるという定めになってございます。その規定に基づいて、いま先生御指摘のまず政令の方、普通限度政令と申しておりますが、政令が定められておりますけれども、この政令の規定に基づいて最高限度が設けられている例が現在二つございます。一つは、地方交付税の不交付団体である都府県につきまして、いわゆる定員定額制が採用されている。それ以外の道府県につきましては、教職員の定数につきましていわゆる義務教育標準法の規定に基づいて計算をいたしました教職員定数を限度とする。そしてその限度内における教員の給与については実支出額の二分の一が交付されているわけでございます。 そこで、今回この政令を改正いたしまして、地方交付税の不交付団体以外の道府県につきまして、その給与額が国立学校の教員給与の水準を五%以上上回っている場合には、その上回っている部分については国庫負担の対象にしないというふうに最高限度を定める政令を改正したわけでございます。 そこで、この政令を運用するに当たっての国立学校教員の給与水準を一体どのようにして計算をするか、どういう職員を比較の対象の職員としてとるかといったような細かい点につきまして省令で定めてございますので、いま先生御指摘のございました省令を改正いたしたという次第でございます。
○細谷委員 お尋ねいたしますが、この政令の第三条の一項二号イは、いまの御答弁にありましたように、「当該年度の四月分の俸給の合計額に百分の百五を乗じて得た額」、それは国立学校、大学等の付属の学校でしょう。付属の学校等の先生方、これは義務制と比べますと、ずいぶん——義務制は四十万とか五十万おるでしょうけれども、国立学校のは恐らく二千人か三千人ぐらいじゃないですか。何人おりますか。
○別府説明員 まず、ただいまの先生の御質問にお答えする前に、若干今回の制度について御説明をさせていただきたいと思います。 先ほど来地方公務員の給与について、ラスパイレス方式についての御質問をいろいろなさっておられましたですけれども、今回文部省の方がとっておりますこの国立学校の教員の給与水準と言っておりますのは、実際の給与水準と申しますよりはまさに制度でございまして、現在各都道府県ごとの職員構成、つまり学歴別構成、経験年数別構成は全部違っております。その各都道府県ごとの学歴別、経験年数別の職員構成を基礎にいたしまして、それらの職員が国家公務員である教員であったとしたならば現在どういう給与になっているかという計算を、現在の一般職給与法の中の教員給料表に基づいて行うわけでございます。つまり、国立学校の給与水準というのはまさに給料表そのものを指しておるわけでございまして、たとえば大学卒でございますと、現在の俸給表の二等級四号俸を初任給として、毎年一号ずつ昇給をしていく。なお、現在国家公務員には特別昇給の枠が一五%ございますので、これをならして考えますと六・六年に一回の特別昇給を行うということで、順次それを積み上げてまいります。それにさらに百分の百五を掛けたものを基準として、それを上回っている県ということになりますと、実際にはきわめて少数の県にしかならないということでございまして、実際の国家公務員が何人いて、地方公務員である教員が何人いて、その平均をどう比較するというようなやり方ではございません。
○細谷委員 自治省にお尋ねいたしますが、制度としてラスパイレスとは違うと言う。ラスパイレスとどこが違うのですか。違うとすればその結果はどのくらいのデビエーションが起こるのか、偏差が起こるのか、それをひとつ専門的に給与課長に伺いたい。
○金子説明員 文部省の方式によりますと、一種のモデル賃金と申しますか、新規採用されて最も有利な条件で昇給をしていった場合の給与額ということになろうかと思います。そういうものと実際の値とを計算いたしますと、三ないし四%の違いが出てくるのではなかろうかというふうに考えております。
○細谷委員 三%ないし四%の差はどっちに起こるのですか。
○金子説明員 実態よりもモデル賃金として計算されたものが高くなってまいります。
○細谷委員 そうしますと、文部省は一〇五ということだ。ラスパイレスにすると三から四くらい違うというから、文部省の場合ラスパイレスに換算すると一〇八か一〇九まではいいというわけだ。そうでしょう。そうなりましょう。
○金子説明員 義務教育費国庫負担法のただいま説明がありました限度政令によりまして国が負担の対象とする額でございますが、私どもの計算によりますラスパイレス指数で一〇八ないし一〇九のところまでいいということではなくて、計算上いろいろ丸めて計算をするところもある、そういった計算上のアローアンスだというふうに承知をしております。
○細谷委員 計算上のアローアンスもへったくれもないでしょう。文部省が省令で制度として一〇五まで、それから上の方は国庫負担の頭打ちをさせますよ、こういうことでありますから、まあそこまでは国と地方の義務制の学校の先生の差はしようがない、こういうことですね。それをラスパイレスに換算すると一〇八か一〇九。四十八年のラスパイレスの調査は一〇八・七。これはどうなんですか。その範疇に入っちゃうのじゃないですか。上の方のいろんな問題でなく、議論として私は平均の一般論として言っているわけですよ。あなたの答弁だとそうでしょう。地方公務員の方は一〇八・七なんですよ。何も火がつくように怒る必要はないでしょう。大臣、どうですか。財政局長、財政論は、後で。大臣、大臣。
○松浦政府委員 いまおっしゃられるような言い方が必ずどこかに出てくると思って私どもは十分この問題については検討いたしました。これはあくまで財政制度の問題でございまして、私どもは、給与制度として三%高い一〇八までよろしい、そういう考えは毛頭ございません。あくまで国家公務員に準じていただきたい、ただし、財政制度としては八%までは義務教育の国庫負担金の二分の一は支給をいたします、これだけのことでございます。
○細谷委員 八%までは……。
○松浦政府委員 実質ラスパイレスで先生が八%とおっしゃったから、その程度に見合ういま文部省の方で言っているのは五%まで、こういうことでございます。
○細谷委員 だから、制度としてですから、制度として、常識的にラスパイレスでやると一〇八か一〇九までは——頭打ちで国庫負担をやろうとしないということですから、一〇八か一〇九までは何も湯気が出るように、ただその問題はチェックしなければいけませんけれども、湯気が出るようにどやしつける必要もないじゃないか、常識の範囲内じゃないか、こういう裏から私は議論を言っているわけです。
○松浦政府委員 私も裏からお答えいたします。 一〇五というのは制度の問題でございます。それ以上を超えたら二分の一の義務教育の国庫負担の支出はいたしませんというだけでございます。給与制度といたしまして私どもあくまで国家公務員に準じていただきたい。財政計画の措置も国家公務員に準じてしかやっておりません。湯気を立ててとおっしゃいますが、私どもの方には給与が国家公務員を超えた部分に対して地方公共団体に財源を措置する何物も持ち合わせてないわけでございます。これは先生よく御承知のはずでございます。したがって、給与の高い団体が財政的にいろいろと圧迫をお受けになって、金が足りないと言っておいでになっても、私の方は措置はいたしませんよ、できませんよ、こういうことを申し上げているわけでございます。私どもといたしましては、いまの問題は全く財政制度の問題であって、給与制度の問題ではないという理解をせざるを得ないし、私どもとしては今後も、先生は湯気を立ててとおっしゃいますが、あるいはあれになるかもしれませんが、私どもやはり湯気を立ててやらざるを得ないと思っております。
○細谷委員 私も湯気を立てて、国家公務員より上回った分であっても何もかも国が見ろと、そんなことは言ってないですよ。冒頭言ったように、国家公務員に右へならえという原則であるから、国が財政措置をするのはそういうことでしょう。ある人は特殊事情を考えて実員実額で行けという議論もありますけれども、そういう国の財政制度というのはいかぬのである、それからどうするかという、これは地方自治体の問題である、これは当然なことですよ。そういう前提に立って私は議論しているわけだけれども、話の筋が、省令までつくって一〇五ということであり、それはラスパイレスに換算するならば一〇八から一〇九くらいになるわけですから、その辺は大体制度上もまあ幅としては認められている範疇だなということを言っているだけであって、だからもうどうのこうのということは後で議論しますけれども、そんなこと言っていませんよ、いいですか。だから湯気を立てなくていいですよ。 そこで財政局長、立ったついでにお尋ねいたしますが、いままでの政令によって抑制された金額は、四十八年度と四十九年度は幾らになっていますか。私の手元にありますのは、四十八年度で九十一億カットされているのです。四十八年度と四十九年度は幾らカットされておるのか。これは文部省わかりませんか。
○別府説明員 お答え申し上げます。 四十八年度の数字については先生御指摘のとおりでございます。四十九年度については、まだ年度の途中でございまして決算が出ておりませんので数字は決まっておりません。
○細谷委員 おおむね見通しはどのくらいになりますか。
○別府説明員 三月末の退職者の状況等が相当影響いたしますので、いまの時点でちょっと見当をつけにくうございます。
○細谷委員 私の手元にある資料で、四十八年度は東京都が六十三億、大阪が十八億、不交付団体である神奈川県はゼロ、それから愛知県が九億円、合計九十一億円です。それだけカットされている。今度の省令が動き出しますと、今度は不交付団体の四つの都道府県ばかりではなくて起こってくるのですが、どこの辺まで広がりますか、何県ぐらいに及びますか、それはどことどこの県がひっかかりそうか。これは補助金が大変なんですよ、負担金が減るのですから、半額じゃなくなるのですから。教えてください。
○別府説明員 まず、この制度の細かい点の御説明を省略してのお答えでございますので、あるいはまた再度お答えしなければならないかもわかりませんが、五十年度から先ほど御指摘の政令、省令が適用されますので、実際には五十年四月一日現在の給与によって国家公務員の水準と現在の各都道府県ごとの教員の給与とを比較いたしまして、その政令、省令に該当するかどうかということが決まってくるわけでございまして、現在においては正確なことはわからないわけでございますが、昨年四十九年四月現在の給与を基礎にいたしまして推計をいたしますと、この方式を当てはめた場合には全国で五、六県程度が該当するであろうと考えられております。 なお、その該当する額につきましても、あくまでも推計でございますけれども、給料におきまして約十六億円余りということが推定をされております。 なお、該当する県におきましてもせいぜい〇・一%程度しか超過していないという県もございますので、それらの県におきましては、昨年四月以降の給与制度の運用その他におきまして該当県でなくなる場合もございますし、先ほど申し上げました数字も動く可能性は大いにあるというふうにお考えいただきたいと思います。
○細谷委員 十六億円程度と、むろんわかりませんけれども。私はこの問題についてお聞きをしますが、これは義務教育費国庫負担法の負担金ですよ、それを半額負担するという原則、本来なら国が払うという形のものを半額、いまこういう形になっているわけだけれども、文部省は年度末で精算するのでその段階でないとわからぬと言うが、五十年から実施したら五十一年三月末にならぬとわからぬというわけですね。その間は負担金はどういうふうに出すのですか。どうするのですか。
○別府説明員 ただいまお答えいたしましたように、この政令、省令にも規定をしてあることでございますが、その年度の四月一日現在の給与を基準といたしましてその高い、低いを計算いたしますので、新年度発足と同時に、早速都道府県の方から資料をいただきまして計算をし、該当する県その他については明確な資料を固めたいと考えております。 なお、現在文部省の方では、教員給与についてすでに去年から改善に手をつけておりまして、今年の一月から第二回目の給与改善、来年度さらに第三回目の改善ということで、順次大幅な教員給与の改善を行っておりますので、その間に各都道府県におかれましても、教員給与のあるべき姿というものを考えたいろいろな御調整をお考えになっておる模様でございます。
○細谷委員 いまのお話を聞く限りはいいけれども、大体文部省というのは地方の負担なんというのは全く御存じないやり方をやっているのが癖なんです。超過負担の金額で最大のやつは文部省ですよ。それから国立学校をつくるということも、土地を寄付しなければつくってやらぬとおどかすのも文部省ですよ。そうして今度は、土地を買い取るときには原価で買ったときのやつで買い取る、最近ですと少し地価が下がるから、今度は地方公共団体が買ったやつを下げてそうして安い利子をやって、地方に被害ばかりかけているのが、文教の名においてやっているのが文部省だと私は思っているのですよ。ですから、せっかくいい機会にあなたがおいでになったので、そういう批判が文部省には非常に強いし、地方財政混乱の元凶の一つは、たとえばこれからつくるという医科大学がいい例ですよ。その元凶は文部省だという評判が三千三百の自治体の中ではほうはいとしてあるということだけはひとつ御存じおきをいただきたい。 まあこの程度にいたしまして、そこで大臣、私は今度の財政計画を見まして、この給与関係費が三四・七になったということは、四十八年、四十九年と比べますと、私は確かに大きなウエートになったと思う。考えてみますと高度経済成長政策、それに次ぐ列島改造計画、こういうものが進められる過程に、地方財政計画の構造というものをずっとチェックしてみますと、たとえば高度成長政策が始まる三十五年前の給与関係費というのは大体四〇%でありました。当時の投資的経費というのは大体二五%から二八%ぐらいというのが、その地方財政計画の歳出の構成比でありました。それが、昭和三十九年に投資的経費と給与関係費が逆転をしたことは事実であります。そして、四十九年度にこれがまた少し予算の編成の形でなりまして、今度の五十年度で、片や三四・七、投資的経済が三二・八という形で、これはいわゆる逆転したわけです。 この地方財政計画の歳出構造というものを見てみますと、大体四十三、四年ぐらいの地方財政計画の構造になっているわけです。したがって、三四・七という構造だけで、去年は二九・五であったのが三五になったということで目くじらを立てて、これは人件費がいかぬのだ、これがすべてなんだ、こういうきめつけ方で地方財政に対応していくことは、これはもう自治省としては自殺行為だと私は思うのです。 問題はどういうことかといいますと、先ほどあなたが卓見であると言ったが、今後福祉政策を進めていくという場合には、やはりある意味では、高度経済成長政策、列島改造というものをやめた過程、転換の時期にこういう構造になったわけでありますから、それをとらえて、この期に福祉政策重点の政治をやっていく、その中における地方自治体の担うべき役割り、そういうものをぴしゃっと位置づけて税財源の配分というものを考えてやらなければいかぬ、そういう意味において先ほど申し上げた。これはきわめて卓見であると大臣は言いましたけれども、卓見と言わぬで、これは常識だ、こう私は思うのです。そういうふうな認識をお持ちになれますかどうか、大臣、お答えいただきたい。それは財政局長でもいいです。
○松浦政府委員 お答えを申し上げます。 全く御指摘のとおりだと思います。財政計画の中に占める人件費の割合で一喜一憂をするということは、財政に携わる者としては、私は避けるべきことだと思います。御指摘のように、事業費をたくさん盛り込めるという形になりました場合には、人件費の額が同じでございましても、財政計画の中に占める割合は下がるわけでございます。その一事をもって、私どもは給与の問題を論ずるつもりはございません。 ただ、問題は別にございます。ただいま御指摘をいただきました三四・七%の給与費が現実の決算と合う形でございますれば、私どもは地方財政について心配をいたしません。 これは推計でございますから、余りぴちっと当たるかどうか私も自信はございませんけれども、現在、五十年度で財政計画に盛られた給与費と五十年度の決算との間に一体どのくらいの乖離が出るだろうかということについて、われわれはわれわれなりに腹づもりで推計をいたしております。細谷先生よく御承知のように、四十七年度の決算におきまして、七千三百億円乖離がございます。恐らくこれが四十八年度には一兆に近いものになろうかと思います。ただいま集計中でございますが、恐らくそんな見当になるんじゃないかという見通しを立てております。それで、四十九年度、五十年度という年度になるに従いまして、この格差は開いてまいると私は思います。 御指摘をいただいたように、人員の乖離がございますので、三千四百十億円を今度地方財政計画の中に入れました。その意味では、人員の差から来る乖離というものは、三千四百十億円だけ減ると思います。それを差し引きましても、恐らく五十年度の決算は一兆前後の給与費の開きが出てまいる。この給与費の開きというものが問題なんだ。財政計画の外で一兆の給与費を使うということは、投資的経費なり住民サービスの面へ一兆食い込むか、そうでなければ一兆の赤字が出るか、いずれかの方法しかないわけでございます。そのことを心配して、給与という問題はもっと一生懸命合理化をしてくれなければ困ると言って、おしかりを受けますが、湯気を立てているようなわけでございます。
○細谷委員 余り時間がありませんから、私は本当は、財政計画と人件費に限らずいろいろなものについての乖離、その乖離というのが、自治大臣の権限を侵して——権限を侵したと私は思っているのですよ。しかし向こうが勉強するのは何もとやかく言う筋合いじゃないけれども、いろいろなことを言っているのですよ。地方財政計画と決算との大きな乖離が問題なんだ、それが人件費なんだ、こう直結しております。これは銀行の方はこういう総需要抑制下にあって経営は詰まってまいりました。地方財政計画と決算との間の乖離、特に地方債の乖離が大きいものですから、都市銀行と比べてはるかに力のないいわゆる地方銀行が対応できないんだ。現に、昨年の年末、地方債の問題で、公共用地の土地の問題、学校の敷地の問題、買えなくて大変だったでしょう。そういうような問題で、地方財政計画というものを実態に合うようにしていただきたいということを、私どもは毎年のように言ってまいりました。そうして、いままでは国の予算規模を上回るといかぬということで大蔵省に抑えられて、国の一般会計予算の規模を上回らなかったのですが、四十六年以降上回ってきました。上回ってきましたけれども、まだおざなりであって、本当の決算への乖離がないように、これをゼロにするといったようなことにアプローチするための努力というのが、まだ足らぬのじゃないか。 現に、私はこの前の委員会でも申し上げました。莫大な枠外債というのが出てくる。計画の倍以上の枠外債が出てくる。このために決算と計画との大きな乖離が起こっておるわけですから、こういうものも的確に把握しなさい、そうしますと地方銀行にも迷惑をかけぬでいいじゃないかということを主張いたしました。 もう一つは、やはり規模を是正しなさい。今度、去年の約束どおり、自治省は大蔵省の抵抗を排除しつつ十三万八千の規模是正をやりました。それで計画の中にも三千四百十億円というのを入れました。その分だけはもう間違いなく決算との乖離というのは減ってくる。けれども世上一兆円以上の乖離が起こるだろう。その人員が正確に入ったかというと、私はそう思いませんよ。しかし十三万八千というかつてない、四十年に行った十二万よりも上回った大きな規模是正をやったということは、自治大臣、私は努力に敬意を表します。けれども、これで完全に規模是正が済んだかというと、そうは言えません。 きょうは議論できませんから言いませんけれども、やはり計画上の乖離の原因はまだ自治省にもあるぞということを私は申し上げておきたい。しかも超過負担という形で乖離は起こってくる。補助の方がふえて単独事業が減っていく。それは全部こっちへぶち込んでしまうということもあるようでありますけれども、やはり給与関係費なりあるいは投資的経費なり地方債等で大きな乖離があるわけですから、私はもうきょうは余りこの問題について議論しませんけれども、その乖離がプラスアルファの部分の乖離なら、これは自治体がやっていくことでありますから当然なことです。それ以外のところで的確に地方財政計画をつくりませんと、交付税の配分も根底を失いますよ。こういうことになるわけですから、私は、今度の五十年度の財政計画については御苦労はわかりますけれども、策定方針等を見ますと、余り実がないんですよ。 そういう点でこの財政計画についてはりっぱなものだという批評ができない。 大臣、そういう点で確かに構造上の問題と同時に、規模がやはり決算にいよいよ近づいていく、こういう努力をしていただかなければならぬと思いますが、いかがですか。
○松浦政府委員 計画と決算の乖離ができるだけ少なくなるようにするという御指摘については、私もそのように存じております。本年度もずいぶんいろいろと問題がございましたが、先ほど御指摘をいただきましたように、十三万八千人の人員の規模是正、それから地方債ではいままで枠外にございました縁故資金五百億、これだけを入れることができたわけでございますが、先生御承知のように、こういった時勢のもとでございますので、国の予算の伸びを大幅に上回ってきわめて規模の大きい地方財政計画になるということがいろいろ世間に心理的な影響を与えることがこわい、こういう判断が内閣全体にございましてこういうことになったわけでございます。われわれといたしましては、経済状況が速やかに回復して、地方財政計画がどんなにふくらんでもちっともそういう刺激にはならないという時期が早く来て、そして先生がおっしゃられるように、枠外債等についてこれを枠内に取り入れる時期が早く来てほしいものだと思っております。先生の御指摘のとおりだと思います。 ただここで一言だけ、また反論をしておしかりを受けるかもしれませんが、枠外債等につきましては土地に認める起債でございますので、歳入歳出に見合って上がっておらないわけです。一番危険なのは、最後に先生もおっしゃられましたように、歳入がなくて決算にだけ出てくる、これが一番財政運営に危険な問題でございます。それが人件費ということでございます。
○細谷委員 もう時間が来ましたので、まだいろいろ予定したものもあるのですけれども、これは税なり交付税なり、その他の段階でまた御質問いたします。 最後に一点だけ。先ほど文部省について注文をつけましたけれども、建設省とかなんとかというのも土地を買わせるわけです。県や市町村は、もう言われるものですからやる。それをやらぬと補助金をやらぬとかなんとかとおどされる。その補助金が実はいまや地方自治にとっては毒になっているのですけれども、とにかくやらせる。そうするとそれを優先的に、自分の方をほったらかしてやります。その人件費も莫大なものです。そういうことになって営々として努力をした土地について、驚きましたね、利子をつけて買ってやるのだ、こう言っております。公有地を先買いして取っておくわけです。利子をつけて、その利子はとにかくコールの利子より安いのですよ。コールの利子より安い利子をつけてやっております。最近はまた、新聞紙上によりますと、地価が下がっているからもう下がった値段で買うんだ、一割下がったのだから下げて買うんだ、冗談じゃない、たまったものじゃないですよ。そういう仕事を押しつけるなら、協力することはやぶさかではありませんけれども、そんなむちゃな、上からの権限で押しつけて、やらなければ江戸のかたきを長崎なんというそういう姿勢がある限り、やはり地方団体は断固としてこういうものを返上するという行動を起こすと思いますよ。そういうことが絶対にないように、とにかく地方団体については、何も余分のことを認める必要はありませんけれども、地方自治を推進していくに当たって、いじめればいじめるほどいいんだ、何でもかんでも向こうへぶっかける、おれの方は総定員法で、人員をふやすことができないから、それを地方に機関委任で押しつけるんだ、こういう姿勢があっては困りますから、断固ないようにひとつここで約束していただきたい。
○福田(一)国務大臣 ただいまの土地購入の問題その他、建設あるいは、文部等々のこの種の問題に対しましては、自治省としては非常に地方自治体の財政を圧迫するものであるというたてまえで、大蔵省にいま厳重に申し入れをしている段階でございます。したがいまして、御趣旨に沿うようにできるものと考えております。 なお、そのほかの人件費等々の問題についても、言うなればいわゆる超過負担のないように、今後も自治大臣としては当然このことは重大な責務として処理をいたしてまいりたい、かように考えておる次第でございますから、御了承を願いたいと思います。
○細谷委員 きょうはこれで終わっておきます。
○大西委員長 次回は、明二十六日水曜日、午前十時十五分から理事会、午前十時三十分から委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後五時三十六分散会