大蔵委員会財政制度に関する小委員会 第1号
- 発言数
- 75 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1975/06/25
会議録
○浜田小委員長 これより財政制度に関する小委員会を開会いたします。 この際、一言ごあいさつを申し上げます。 先般各位の御推挙によりまして、私が再び当財政制度に関する小委員会の小委員長に就任いたしました。 最近の経済事情の激変は、大幅な歳入欠陥が懸念される反面、公共事業等の繰り上げ実施等の不況対策をとらざるを得ない状況でもあります。 このような経済事情のもとに、本年度財政運営は従来にないむずかしい局面を迎えていることは、各位の御承知のとおりであります。かかる時に当たり、財政制度並びにその運営は一層適正であることが期待されると存じます。各位の御協力を得て当小委員会の使命を全うしたい所存でありますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。 財政制度に関する件について調査を進めます。 まず、昭和五十年度予算の実施状況等について政府より説明を求めます。辻主計局次長。
○辻政府委員 最近における財政事情等について御説明を申し上げます。 まず、四十九年度に約七千七百億円に上る税収不足が生じましたことに関連し、当面の財政事情について申し述べます。 この点につきましては、去る四月十五日、当大蔵委員会におきまして大蔵大臣から御説明いたしたところでありますが、当時八千億円程度と見込まれておりました四十九年度の税収不足額は、その後の計数整理によりますと、なお概数ではありますが、七千六百八十六億円になると見られます。これに対しまして、四月に国税収納金整理資金に関する法律施行令の改正を行いました結果、新たに約四千三百三十億円が四十九年度所属の税収となりましたので、四十九年度の税収不足額は結局約三千三百五十六億円にとどまるものと見込まれております。これにつきましては、税外収入の増収が約二千六百二十億円見込まれますとともに、歳出面で約千七百七十六億円の不用を生ずる見込みでありますので、これらによって四十九年度の税収不足額は補てんされ、約一千四十億円の剰余金を生ずるものと見込まれております。 なお、後年度におきまして、道路整備費財源に充当される揮発油税等の特定財源の増収分約六百二十二億円がありますので、これを控除いたしました財政法第六条の純剰余金は約四百十八億円となる見込みであります。 次に、以上申し述べましたところに関連いたしまして、五十年度財政が直面する問題について申し述べます。 五十年度税収予算額の算定に当たりましては、四十九年度補正予算編成の際に用いた諸データを基礎として利用しておりますので、四十九年度に税収不足を招いた結果が五十年度税収に影響を及ぼすことになることは避けられないものと思われます。この点につきまして、四十九年度税収不足額七千六百八十六億円を税収予算額の伸び率を用いまして五十年度ベースに引き伸ばしますと、約九千億円という計数が得られるのでありますが、五十年度の税収が最終的にどのくらいになるかにつきましては、このような単純な機械的計算によって算定することはできないのでありまして、今後の経済情勢の推移を十分注視してまいるほかはないと考えている次第でございます。 しかしながら、いずれにいたしましても、従来のように自然増収を期待することは困難でありまして、むしろ自然減収が生ずる事態も考えておかなければなりません。この場合、安易な公債の増発は厳に慎むべきことは言うまでもないところであります。具体的な問題につきましては、今後の事態の推移を見ながら慎重に検討してまいりたいと考えます。 このような歳入面の制約に対しましては、成立いたしました五十年度予算はできる限り忠実に実行するよう努めてまいりますが、各省庁の行政経費につきましては極力節減に努める必要があり、現在その内容等につきまして検討を進めているところであります。さらに、公務員の給与改善問題、米価問題等年度途中に予想される追加財政需要につきましては、厳に慎重な態度で臨む所存であります。 次に、去る六月十六日の経済対策閣僚会議におきまして、五十年度上半期の公共事業等の執行について、なお一層の円滑化を図ることにより上半期の契約率が七〇%程度となるよう努めることが決定されたことに関しまして、その考え方、経緯等について御説明申し上げます。 御承知のとおり、四十九年度における財政執行につきましては、第一・四半期、第二・四半期及び第三・四半期について三回にわたり公共事業等の契約抑制を行いますとともに、財政執行の繰り延べ措置を講じてきたところであります。しかしながら、その後の経済の動向にかんがみ、本年二月十四日の経済対策閣僚会議におきまして、総需要抑制の政策基調は堅持する必要があるが、同時に、これに伴う摩擦現象やひずみに対処していくために所要の措置を講ずることとし、その際、財政面の措置といたしましては、四十九年度第四・四半期の公共事業等の契約枠の消化促進を図ることとし、繰り延べ予定額を除く契約可能枠について円滑な消化に努めることといたしたわけであります。これを受けまして、関係各省を通じ契約可能枠の消化促進を要請いたしましたほか、実施計画の変更等の措置を弾力的に実施いたしたのでありますが、この結果、公共事業等の契約は円滑に進捗し、これによって四十九年度中の契約実績率は前年度を四ポイント上回る九二・四%となったのであります。 引き続きまして、三月二十四日の経済対策閣僚会議におきましては、大幅減産、失業の増加等摩擦現象やひずみに対処するための諸施策を講ずることといたしたわけでありますが、その際、五十年度上半期における公共事業等の執行に関しまして、特に年度当初から契約を円滑に進め得るよう実施計画承認事務等の早期処理を図ることといたしました。 すなわち、上半期の公共事業等の執行につきましては、過去二年間のような抑制は行わないこととし、各省庁が年度間の仕事量を見ながら公共事業等を円滑に執行できるよう上半期の契約を行うこととして、そのための事務処理の円滑化に努めることとした次第であります。その際、非公式に各省庁の見込みを聴取いたしましたところ、上半期の契約率は過去の、促進も抑制も行わない通常の年度、四十二年度から四十五年度でございますが、並みの六五ないし六六%程度となり、四十九年度上半期における契約実績率五二・八%を大幅に上回る見込みとなりました。 その後、前述の方針に沿って執行の円滑化に努めました結果、公共事業等の執行は順調な滑り出しを見せており、四月末における契約実績率は前年同月を六・五ポイント上回る一三・五%となっております。 しかしながら、その後の経済動向を見ますと、景気はおおむね底入れしたものと見られますが、経済活動の水準がなお低いことにかんがみ、物価安定の定着を図りつつ、景気を着実な回復軌道に乗せる必要があると考えられましたので、六月十六日の経済対策閣僚会議におきまして、当面講ずべき対策を決定いたした次第であります。その際、公共事業等の執行につきましては、最近までの順調な執行の効果が順次あらわれてまいりますことを期待しつつ、なお一層の執行の円滑化を図ることによりまして、上半期の契約率が七〇%程度となるよう努めることといたしたところであります。これによりまして、本年度上半期の公共事業等は相当促進されることになると考えております。 以上をもちまして、最近における財政事情等に関する御報告を終わらせていただきます。
○浜田小委員長 以上をもちまして政府の説明は終わりました。 —————————————
○浜田小委員長 この際、小委員長より申し上げます。 各党協議の結果、本日の委員会の形式はフリートーキング形式をもって行いたいと思いますので、御了承を賜りたいと存じます。 順次発言を許します。
○武藤(山)小委員 役所側も座ったまま気楽に答えるようにしてください。 いま主計局次長からお話がありましたが、いま国民が一番心配しているのは、四十九年度の税収不足もかなりあった、五十年は恐らくもっと出るだろう、新聞報道によると、一兆円あるいは一兆五千億円、米価と給与の財源を合計すると一兆五千億円をまだ上回るのではないかという歳入欠陥があるやに新聞などでは報道されている。政府はこれをどういう方法で埋め合わせしようと考えているのか。いま次長は、安易な国債発行は厳に慎まねばならぬというお話をされたのでありますが、国債に依存しないでこの危機を財政当局はどう乗り切ろうとしているのか、これが一番聞きたいところなんです。 過般、主税局を呼んでいろいろ税収見込みなどを聞いてみると、まだわからぬ、一兆円になるのか一兆五千億円足りなくなるのかわからぬのが本当なんだ。しかし、わからぬのが本当だと言いながら、新聞では一兆五千億円になるかもしらぬ、あるいは二兆円近くになるかもしらぬと言って、さらに国民の不安が拡大をされているわけですね。 そこで、本当のところはどんな状況になるだろうか、的確な数字ではないけれども、五十年度の歳入不足というものがどのくらいになるだろうかということを、その後幾らか詰めたでしょうから、まず最初にその辺のことを聞かせてもらいたい。
○旦政府委員 ただいま先生から御指摘のございました、その後さらに詰めたはずであるというお話でございますけれども、実は私どもといたしましては、その後の検討をしておりますのは、個々の税目について今後税制調査会等において審議をしていただきますその準備を進めておるところでございまして、五十年度におきまして税収の面でどれだけ減収になるのであろうかという点につきましては、先般御審議いただきました当時と状況はほとんど変わっておりません。 と申しますのは、あの際にも局長なり大臣が申し上げたと存じますけれども、その後におきますところの五十年度の経済見通しというものが政府としては変わっておらないという状態でございます。したがいまして、私どもの五十年度の歳入見通し、税収見通しは、根本におきましては政府の経済見通しにのっとって行われておりますので、それをここでこの際改めて見直すという手がかりを持っておらないというのが真実のところでございます。 また仮に、それでは仮定の数字で法人の所得がこれだけである、あるいは鉱工業生産がこれだけである、減ったではないかという仮定の数字を設けて試算してみれば出るではないかという御意見ももちろんあろうかと思いますけれども、それはまた、私どもといたしましてそれをつくりますのは非常に大胆な想定を置かなければならない。それを置きまして政府が出した場合には、またいまおっしゃいましたようないたずらな不安を巻き起こすという可能性もございますし、絶対にそうなるという自信は私ども主税局としては持ち合わせておりませんものですから、したがいまして、そういう意味で五十年度の歳入がどのぐらいになるか、あるいはどれぐらい不足するかということにつきましては、その後検討は進捗しておらないのが実態でございます。 歳入の面につきまして、歳入の増加要因等につきましては主計局の方から御説明があろうかと思います。
○武藤(山)小委員 しかし、現在事実としてわかっている数字だけでも、四十九年度の分が先食いした五十年度の四月の分が四千億円ありますね。この分は、当然五十年度の歳入で当初見込んだものよりも四千億円は足りなくなる。 それにプラス、労働者の賃上げ率が、大蔵当局は一七%賃金総支払い額がふえるという予想で税収を見込んでいるわけですね。これが一四・二あるいは一五そこそことなると、これの源泉所得税の減収だけでも千四、五百億あるいは千二、三百億円というのが常識的に出てきますね。そうすると、その確定的に言える数字だけでも——その辺が、いやそんなことはない、賞与でばかっとくれればあるいは一七%になるかもしらぬと反論が出るかもしらぬけれども、しかしいまの経済の推移を見る限り、大体やや確定的なものだけでも五千五、六百億、これはもうすでに明らかである。 それ以外に、政府の四・三%という実質経済成長率というものを実現できるかと言ったら、これもいまの状態でいったらとうていそういう数字に到達しないだろうという経済の推移です。ですから、やはり大ざっぱに言って、一兆円は下るまいという数字は出るのじゃないですか。そのくらいなことは言えるのじゃないでしょうか。
○旦政府委員 いま冒頭におっしゃいました、ことしの四月に入ってきます歳入を政令改正によりまして一部前倒ししたわけでございます、これが四千億ではないか、その分欠陥が当然五十年度に生ずるではないかというお話でございますが、これは来年度の四月に入ってきますものにつきましても前倒ししまして、これを五十年度に取り入れますので、これはおあいこということになりますので、その要素はなかろうかと思います。 それから、あとお話のございましたたとえば春闘のベースアップがかなり低かったということで、その点では給与所得が一%下がりますれば、国会でもしばしば御答弁申し上げていますように、五百ないし六百億円の税収の減ということになりますし、また法人税につきまして法人の所得が一%落ちますれば、約六百億円程度の減収になるということになるのはおっしゃるとおりでございます。したがいまして、そういうマイナスの要因は確かにございます。 ございますが、たとえばいま決まりましたのは春闘のコンスタントなベースが決まったわけでございまして、あるいは今後景気が上昇してまいりますれば、その時間外であるとかあるいは年末のボーナスということがどの程度になりますか、その辺は必ずしも予断を許さないところでありますし、また非常に不安定な税収の要素といたしまして、四十九年度におきましても私どもが非常に頭を悩ましましたのは、土地の譲渡所得でございます。これは補正のときに前年の半分ぐらいということで見たわけでございますが、現実に申告書が出てまいりました結果は前年の二八%、これは譲渡所得で二八%であったわけでございます。それがことしはどうなるであろうか。 確かに去年は非常に景気も冷えておりましたし、金融も詰まっておりましたから動かなかったということがあります。なお現在でもそういう状態がありますが、若干土地の譲渡が動き始めているということも伝えられております。加えて、いろいろ御批判のありました土地の現行税制の最終年でございまして、分離の二〇%の最終年でございます。来年からは御案内のように、少額のものは二〇%、その他は重課されるということになりますので、ことしが最終であるということで、駆け込みの土地の譲渡がどのぐらい出るか、これはまた金融情勢がどうなるかということにも非常に密接に絡んでおると思います。その辺が変わりますると、かなりの土地譲渡に伴います所得税の増収もあるいは期待できるのではないか。 そういうような非常に不安定な要素がございますものですから、私どもといたしましては、先ほど申し上げましたように、現在どれだけということは非常に申し上げにくい状態になおあるということでございます。
○武藤(山)小委員 切りがありませんから私はやめますが、そうすると、現在の予算を執行する上においては税収の欠陥は生じないと思う、しかし、米価と給与の財源までは見通しが立たない、そう理解をしていいのか、それとも米価や給与まで積算するだけの歳入は確保できる、そう見ていいのか。歳入欠陥というのは新聞で宣伝し過ぎたので、事実はそんな歳入欠陥は起こらぬと、とう認識していいですか。
○旦政府委員 私どもは、その点につきましては、現在のところまだ何とも申し上げられない。その米価であるとかその他の要素、補正要因の増ということがなければ、その他は現状どおりで賄い得るということを申し上げる段階には現在ございません。全くその辺は今後の経済動向のいかんにかかっておるということでございます。
○松浦(利)小委員 ちょっとわが党ばかり質問していてもいけませんけれども、いまの問題に関連してもう一つだけ聞きたいのですが、裏側から考えまして、いまのところそういう見通しが立たぬ、こう言うのだが、仮に五十年度の歳入欠陥が一兆なり一兆五千億という具体的な数字があらわれてきたときに、どういうふうに対処するのですか。あなた方は、そういうことは恐らく考えておるだろうと思うのです。 幾らという試算はしておらなくても、最終決定で幾らというのは出ないけれども、仮にいま言われておるように、米価とか公務員給与とかというものを入れ、しかも経済情勢から来る見通しの歳入欠陥というものを含めて、約二兆出た。そういうときに、あなた方はどういう方策をとろうと考えておるわけですか。それを具体的に教えてくれませんか。
○辻政府委員 ただいま主税局から御報告いたしましたように、本年度の税収の見込みがどのぐらいになるかというのは、いまの段階では不確定な要素が多くて、なかなか確定的なことを申し上げられない段階であるわけでございます。 ただ、先ほど私から申し上げましたように、自然減収が生ずる事態も、これはあり得るわけでございます。そういう場合に、それじゃどうするかということでございますけれども、公債を発行して賄うという考え方もこれはあり得ると思うのでございます。しかし、たびたび繰り返して申し上げるようでございますが、私どもといたしましては、安易な公債の増発は、これは厳に慎んでいかなければならぬ。 それじゃどういうふうにするのかという問題でございますけれども、今後の事態の推移を見ながら、具体的な問題につきましてどうするかということは、その際、また慎重に検討してまいりたい、こういう考え方でございます。
○松浦(利)小委員 それは抽象的なことしか言えないのかもしれませんけれども、具体的に数字が小さければいいわけですよ。しかし、いま言われているように、二兆近くの欠陥が出たということになりますと、極端に言うと、表面をつくろうだけでは問題は解決しないのですね。だから、具体的にそういうときにはどうするんだという方針をぴしっと私は立てておられるだろうと思うのですよ。それがないまま予算執行するというようなことはあり得ないと思うのですよ。 現在、いろいろな想定をしておられるわけだ。だから、これは推定なんだけれども、仮にそういいう事態になったときには、それじゃ公債に依存しないということになれば、具体的にどういう方法でやるのかというようなことはあるんだろうと思うのですね。それをひとつ小委員会へ教えていただきたいと思うのですよ。われわれは質問されたときに非常に困るのですよ。あなた方だけ質問されているようだけれども、実際にはわれわれも質問されるのです、一体どうなるんですか、金がないそうですがと。だから、そういう点の不安感を一体どう解決するのかということは、ぴしっとやはり方針を出しておく必要があると思うのですね。それをひとつ明確にしていただきたいと思うのです。
○森(美)政府委員 皆さんの取り計らいできょうは懇談会形式だというのであえて言いますが、私は当然、増収もあるかわりに税収不足というものもあると思うのですね。ただ、数字は幾らかと言われたら、いまの立場ではむずかしいでしょうけれども、私は、歳入欠陥が生ずることも当然予想されることで、そういうときに責任問題ということが出てまいりますが、これはやはりこの三十年間温室の中にいたんですから、これは民間の企業だったらこんなことになったら大変なことで、えらい狂いができるということになる。ですから、これから先やはり大蔵省も相当ふんどしを締めてやっていかないといけないんじゃないかということを、私、今度大蔵の中にいてつくづく感ずるわけです。 ですから、やはり減るかふえるかというようなことは今後のふんどしの締めようで、大蔵省としても不確定要素は余り取り入れないでやるという方針にみんな相当な決心をしておりますから、来年度はなるべくそういう事態のないような努力を一生懸命みんなしているというのが現実で、いまここで数字を幾らと言われても、なかなかむずかしいんじゃないかというふうに思います。
○松浦(利)小委員 政務次官、政治的な発言はわかるのですよ。私は事務的に聞いておるんで、いま幾らという数字を把握しておらないということはわかったのです。しかし問題は、言っているように、仮に二兆なら二兆という数字の欠陥が出たときに一体どうするのか。安易に国債発行なんということは考えませんよということが言われるなら、そのほかに具体的な方法を考えておられるはずですね。さあ、二兆円欠陥が出たぞというところでばたばたしたってしょうがないのですから、そういう場合にはこうするという方針というのは大蔵省は持っておられるはずですね。だから、それを明確にいま示しておかないと、非常に国民の側が不安だと言うのですよ。 政府に私たちが質問すると同じように、さっきから言うようですが、われわれに向かって質問が来るのですよ、どうなるのですかと言って。だから、そういう点についてやはりある程度——そういうことがない方がいいんだけれども、仮定として起こった場合にはこうしますという、それに対するぴしっとした方針がなければいけないのじゃないか。もう賢明な頭脳が四人来ておられるそうですから、この頭脳の皆さん方から、どういう方針かぴしっと言っていただきたいと思うのです。
○浜田小委員長 ちょっと速記をとめてください。
○浜田小委員長 速記を始めてください。 松浦先生の質問にお答えください。
○旦政府委員 歳入の欠陥につきましてA案、B案、C案というような個別の予測を内々にしておるのではないかという御感触をあるいはお持ちかと思いますけれども、先ほど来申し上げましたように、私どもとしましては、そういう仮定を置きました推定はまだ実際のところやっておりません。 ただ、私どもがいまやっておりますのは、五十年度間におきましてあるいは五十一年度におきましていかなる税制の改正をすべきか、その検討項目を洗い出しておるという段階でございます。 当面考えておりますのは、たとえば貸倒引当金等の諸種の引当金、これは政令で手当てができるものがかなりございますので、それらにつきましての最近の実態の調査をいたしておるところでございます。 それから、その他の準備金、価格変動準備金でありますとか公害防止準備金でありますとか、各種の準備金につきましても同様の調査を始めようということで、検討を始めたいと思っております。 それから、国会でも申し上げましたように、その他国会で取り上げられましたほとんどすべての項目につきまして洗いざらい検討をしてみる必要があるのではないか。たとえば交際費でありますとか、広告費課税でありますとか、あるいはギャンブル課税でありますとかというような問題につきましても検討を進める準備をいたしたい、かように考えておるところでございます。 私どもなお法案を抱えておりますので、なるべくこの作業を急ぎたいとは思っておりますけれども、まだその緒についたばかりでございまして、この二十七日に五十年度の第一回の税制調査会を開かせていただいて、その際、伝えられます四十九年度の歳入欠陥につきまして、税制調査会の方にはまだ御報告もしておらない段階でございますのでその御報告をする、あわせて国会におきますところの現在までの審議状況、各税法につきましてのいろいろな御意見を御披露し、そして今後の対策についてお願いするということをまず第一回に始めたい、かように考えております。 したがいまして、二十七日は時間の関係もございまして、実体的な今後の問題につきまして余り深く入っていくことはできないかと思いますが、なお七月以降もこの作業を続けて、例年よりは早く審議を始めたい、かように考えております。 ただ、いま申し上げましたいろいろな事項につきまして、大きなものにつきましては、特に新税等につきましては全く法律事項でございまして、その法律をこの年度内にお願いするのか、来年度にお願いするのかという問題がございます。また政令でできますものにつきましては、できるものから手をつけてまいりたいと思っておりますけれども、仮に五十年度に手をつけました際に、五十年度の税収でどれだけ増収が図り得るのかということはその中身にもよることでありましょうし、また年度途中でございますと、かなり多額の税収増を期待することはあるいはむずかしいかもしれないというような状態でございます。 これが率直なところでございますので、御了承いただきたいと思います。
○坂口小委員 私も実はこの問題をお聞きしたいと思ったのですが、先ほどから御答弁を承っておりまして、やはりこの問題がもう少しはっきりしないと話が前に進まないという気がするわけです。おっしゃるようにいろいろな条件があると思いますし、経済は生き物ですから、これはどう変わるかわからない。あるいはまた、いまおっしゃるように法案等との絡みもあるかと思うのですが、これはいろいろの条件づきの話——こちらも全然条件を抜いた図星をずばっと教えてほしいということを言ったってこれは無理なことですから、こういうふうな条件、仮説の上に立ってどうかということをお聞きをしているわけなんです。 ですから、先ほどの税不足の問題にしましても、四十九年度の補正予算の時点における条件をそのまま延長してというようなお話でたとえば九千億という数字が出たりというようなことがございましたけれども、そういう一つの条件の上においてどうかということは出さないと、いまもしも本当に数字が何ら出てないということになれば、ことしのあるいは来年度の予算が立つのかどうかという大きな疑問を持たざるを得ない、むしろこれは怠慢じゃないかという気さえするわけです。その辺のところは、幾つかの仮定の上、条件の上に立ってどうかということを、やはりある程度お答えをいただかないと、いまのような形では、きょうの小委員会はいつまでたちましてもこのままで終わりになってしまうという気がするわけです。もう少しいろいろ条件をおつけいただいた上で、こういうふうな条件の上でこういうふうに考えるというようなところをひとつお聞かせいただきたいと思います。
○辻政府委員 歳出の方の問題から申し上げますと、これは先ほど御報告したところでございますが、大蔵大臣からも再三御答弁申し上げておりますように、せっかく成立をさしていただきました五十年度予算は、できる限り忠実に実行いたしたい。その基本的な性格を変えるつもりは持っていないわけでございます。 しかし、各省庁の行政経費、事務的経費がございますので、これは従来からもいわゆる節約ということをやっております。そこで、どの程度の率にするかとか、対象をどうするかとかいうことは、現在事務的に詰めておりますけれども、そういう経費につきましては極力節減に努めてまいりたい。 それから、いろいろな追加財政需要が予想されるわけでございますが、そういう問題については厳に慎重に対処いたしたいということでございます。 そこで、歳出面につきましての基本的な考え方はそのとおりでございますが、歳入面とどういうふうに突合するのかという問題があろうかと思うのでございます。ただいま主税局の方から税収の問題につきまして御報告を申し上げたところでございますけれども、私ども安易な国債の増発はこれは厳に慎しまなければいけないと考えておりますけれども、それでは一切国債の増発ということを考えていないかということでございますが、現在、御承知のように五十年度予算におきます公債の発行対象経費は三兆をちょっと超えております、三兆五百二十四億円でございます。発行予定額が二兆でございますから、形式的に申しますと一兆余りの余裕があるわけでございます。 この問題につきましては、自動車重量税の収入をどういうふうに取り扱うかというような問題も絡んでおりますけれども、いずれにしても、建設公債の枠はなお余裕があるわけでございます。さらにそれを超える公債ということになりますと、御承知のように、現在の財政法ではそういう公債の発行が不可能でございますから、現在のたてまえではできない、こういうことになっておるわけでございます。
○小林(政)小委員 歳入面で非常にいろいろと各委員からも、これでは見通しが立たないではないかという御意見もございましたけれども、これに対していま確たる試算その他がここで御報告できないということですけれども、これは税制調査会等、その他いろいろ諮られてということですが、それでは具体的にどの程度の見通しになるのかということがいつごろはっきりするのか、この点をまず第一にお伺いしておきたいと思います。
○旦政府委員 五十年度の税収がいつごろ見込みがつくのかという御質問であろうかと思いますが、それは例年のとおり、秋の補正予算をお願いいたしますころに把握ができるのではないかというふうに考えております。
○小林(政)小委員 そうしますと、税収の見通しが秋の補正のころということですと、歳入欠陥が見通しとして大体九千億なのか、あるいは一兆円を超えるのか、こういう見通しというものは、具体的にはやはり秋にならなければ皆さんの方では一応公式には発表しないということですか。
○旦政府委員 それは九月の決算などを見ました後でございますので、秋も深まったころでないとそういう見通しはできないのではないか、かように考えております。
○小林(政)小委員 それは私は、当初予算を組むときには、恐らく見通しをきちっとお立てになり、経済成長率がこうであるからというようなことも踏まえて、あるいはいままでの実績がこうであったということも踏まえた上で組むのだと思うのです。そうなってきますと、ある程度の指数を用いて、まあこれはあくまで見通しですから厳密にそのとおりということに当たらないにしても、見通しを持って予算編成というものは行われるわけですね。 ところが、実際には、今回の場合は予算編成直後、歳入の面でともかく税収の伸びも見込めない、あるいは相当税収減も出てくるのではないか、こういったような状況の中で、ここで相当の歳入欠陥が出てくるのではないかということがいま問題になっているわけですけれども、しかし、当初予算で見通しをお立てになるのだったら、もっときちっとした指数に基づいて、収入の見込みあるいはその他を勘案してもっと早い時期にこういう経済情勢の中での見通しというものは当然立てられるのじゃないか。その問題を明らかにしなければ、私は政府は怠慢だと思うのですよ。
○旦政府委員 現在政府が努力いたしておりますのは、当初五十年度の予算編成のベースになりました五十年度の経済見通しをいかにして達成するかということに努力しているのではないかと存じます。したがいまして、恐らく経済企画庁におきましても、この当初の経済見通しをただいま御改定になるというおつもりはないのではないかというふうに考えておるわけでございます。したがいまして、それを前提といたしますと、私どもも先ほど申し上げましたように、税収の見直しを現在やり得る立場にないということなのでございます。 それから、先ほどおっしゃいましたように、なるほど五十年度の税収見込みにつきましては、過去におきます、四十九年度等の従来の税収の実績をベースにいたしました諸指標を参考にしつつ見通しを立てたわけでございますけれども、過去におきましては経済がかなり高い成長を続けてまいったというパターンであったわけでございまして、それが今後どうなるのか、これを境に非常に大きく変わるのかどうかという点も一つの大きな変動要因ではないか、かように考えておるわけでございます。 まして、私どもは昨年の秋深まったころに四十九年度の税収の見積もりをいたしまして、それを補正予算の形で国会に御審議を願ったばかりであります。しかもそれは最新の、たとえば九月期決算の数字等を踏まえた上での見積もりをしたわけでございますけれども、それがいま御披露いたしましたような大きな、空前の見積もり違いをいたしたということからいたしまして、私どもといたしましては、今後の税収見積もりにつきましては非常に慎重にやらざるを得ないという立場を御理解いただきたいと思います。
○松浦(利)小委員 大体おぼろげながらその輪郭が出てきておると思うのですが、要するに四十九年度をベースにして五十年度に九千億欠陥が生ずるだろうというのは、これは大蔵大臣がもう委員会ではっきりさしたことですね。そういう場合には、現実に五十年度予算としての建設国債の枠が三兆五百二十四億、当初二兆だから、残額一兆五百二十四億でその分はカバーできる。だから逆に言うと、そういうことでやろうと思えば自然減収分についてはどうにかやっていける。 ところが、今度予定されておる歳出増分ですね、たとえば公務員給与とかお米とか、こういった歳出増の分についてどうするのかということを税収入その他で検討を加えていこうと考えておるのだというふうに受け取っていいですか。あなた方が具体的に言わぬから、ばらばら言っておられるやつを集約してみると、そう理解できる。だから当面はっきりしておる九千億については、あとの枠の一兆五百二十四億の建設国債発行でやれるぞ、それよりも大きくなった分については、御承知のように財政法によって赤字国債の発行が認められないとすれば、その分については税収その他で見直してカバーができていくのだ、だから対処できる、そういうことで考えておるというふうに理解していいですね。四人の頭脳が言われたのだから。
○旦政府委員 ただいまの歳出の面につきましては主計局の方からお願いすることになろうかと思いますが、いまおっしゃいました五十年度の九千億の点でございます。 これは四十九年度に約七千七百億の歳入不足を生じたので、それをベースにいたしますと五十年度にも九千億の歳入不足が生じますということを申し上げたのではなくて、ベースが七千七百億ダウンしたわけでございますから、それに五十年度の予算の当初見積もりました各税の対前年の伸び率を機械的にそのまま当てはめたといたしますれば約九千億のダウンになる。しかし、これはあくまで単なる計算でございますということで、これが議論の根拠になる、あるいはその九千億は公債の一兆でちょうどパーになるというようなことを申し上げたのではないということでございます。
○松浦(利)小委員 そうじゃないけれども、それは仮定の問題として、四十九年度をベースにして仮に九千億歳入の欠陥が出た場合には国債の残りの分でいく。しかし、それからはみ出すこれからの歳出増加分については税収その他で見直していくのだということになると、おぼろげながら、ああ、なるほど大蔵当局はこういうふうに考えているのだということがわかりますが、どうですかと聞いているのです。あくまでも仮定の問題ですよ。そういうふうに理解しますぞ。しかも四人の頭脳が言っておられるのだから。
○辻政府委員 公務員給与の問題あるいは米価問題につきましての基本的な私どもの考え方は先ほどから申し上げているとおりでございまして、そういう年度途中に予想されます追加財政需要につきましては厳に慎重な態度で臨みたいというふうに考えているわけでございます。給与につきましても人事院勧告はまだ出ていないわけでございますから、どのくらいになるか見通しはつかないわけでございます。 なお、御承知のように、給与改定財源としてすでに千八百九十五億円という改定原資は組み込んであるわけでございます。 米の問題にいたしましても、そういう追加が生ずるかどうかこれからの問題であるわけでございますので、その分についての対策というように私ども分けては考えていないわけでございます。歳入なり歳出なりと一体のものでございますので、全体を総合して考えているわけでございます。
○武藤(山)小委員 辻さん、これはあくまで仮定だけれども、数字をちょっと教えてもらいたいのだが、人事院勧告が仮に一三%アップ、こう出た場合の追加需要財源は幾らになりますか。それから生産者米価が、ことしの春闘で相場が大体決まっておるから、同じく一三%上がった場合、財政需要はどのくらいふえますか。この二つの数字をまず先にちょっと出していただきたい。 それから旦さんには、ナフサには関税がかかっておらぬ、これに重油と同程度課税した場合どのくらい税収が見込めるのか。 それから一時、物品税を二〇%引き上げたならばという仮定で日経などにかなり大きく出たが、物品税を二〇%上げた場合の想定、これも仮定の話だが、どの程度の増収を見込んでいるのか。やれというのじゃないのだよ。賛成というのじゃないのだよ。あくまで事実の数字を明らかにして、仮定の議論をする上に必要だから……。
○辻政府委員 給与の方は五%分として千八百九十五億円を組んでいるわけでございますので、ただいまおっしゃいましたように一三%と仮定いたしますと約四千九百四十億円、それからすでに計上してございます千八百九十五億円を引くわけでございますので、約三千億円ということになろうかと思います。 米の問題につきましては、消費者米価をそのままといたしまして生産者米価だけを引き上げるといたしますと、一%で二百億円でございます。したがって、一三%といたしますれば二千六百億円、数字はそういうことに相なります。
○旦政府委員 いまお尋ねの第一のナフサの関税のことでございますが、これにつきましては関税局の所管のことですから、ちょっと私ども数字を持ち合わせていません。
○浜田小委員長 では、それは後ほどお知らせをいた、だきます。
○旦政府委員 それから、物品税を一律二割上げたらどのくらいの増収になるかということでありますが、これは五十年度の見込みが物品税全体といたしまして約六千九百五十億でございますから、七千億と見ますと千四百億ということになろうかと思います。
○武藤(山)小委員 もう一つだけ。余り自分だけしゃべってもまずいから遠慮しますが、大蔵省がどうしても現金が足りなくて支出ができない。その場合、大蔵省証券を発行して一時借り受け、すぐ返してしまう。この間二カ月ぐらいで返してしまいましたね。そういう措置というのは年度にまたがってできるのかどうか。たとえば五十年度の二、三月あたりが足りなくなった、現金がどうしても足りぬ。その場合には証券を発行して四、五、六月ごろまで、何カ月間まで返済期間というものは延ばせるものなのか、年度にまたがっても構わぬものなのか、年度にまたがったときには国会の議決を必要とするのか、そういう年度にまたがったときには、いまの予算の単年度主義という財政法の本旨とどういう関係になるのか、そこらをちょっと辻さんから説明願いたい。
○辻政府委員 ただいまお話しの大蔵省証券なり一時借入金は、御承知のように年度内の資金繰りの問題でございますので、年度越しになるということは、現在の制度、法律のたてまえではできないわけでございます。
○武藤(山)小委員 そうすると、五十年度に仮に歳入欠陥が生じた、十二月ごろになってそれがよくわかった、一、二、三月の間に措置しなければならぬ。そうすると借入金で措置はできませんな、その場合は。どうしても一、二、三月の間に歳計現金が足らぬという場合の措置というものは、何かほかの方法はあるのですか。
○辻政府委員 現在のたてまえでございますと、大蔵省券なり一時借入金で措置をするということはできません。
○武藤(山)小委員 そうすると、節約か増税しか手はないわけですね、どうしても歳入不足が生じた場合は。
○辻政府委員 年度越しの借入金ということでございますれば、やはり公債ということになるわけでございます。先ほども申し上げました建設公債の枠は若干余裕はございますが、それを仮に超えるということになりますれば、当然制度の改正、法律改正ということになるわけでございます。
○武藤(山)小委員 それともう一つ。今度の財政欠陥問題をめぐって一番問題になるのは、やはり年度内どうなるかということが一番関心事ですよ。ナフサの関税とか物品税とか付加価値税の考え方とか、そういうものはみんな次の年度の法律改正要綱ですね。これらは法律改正を必要としますね。そうすると、先ほど旦さんがおっしゃったように、年度内に政令で増税できるもの、これはいま言った引当金——準備金は法律ですね。そうすると引当金等、これはやるというのじゃなくて、たとえば政令でやり得るものはどんなものがあるか、ずっと列挙していただきたい。
○旦政府委員 いまのお尋ねの政令で率を決めておりますものは、おっしゃいました貸倒引当金、これは金融保険業だけでございませんで、卸あるいは生産等につきまして一般の貸倒引当金、それから返品調整引当金、それから賞与引当金、退職給与引当金、特別修繕引当金、それから製品保証等引当金等のようなものがございます。
○武藤(山)小委員 それ以外はありませんか、政令でやれるものは。償却資産とかなんとか、そういうもので何かありますか。
○旦政府委員 一応大きなものはそういうものでございますが、償却の限度額等は政令で定められております。
○小林(政)小委員 歳入問題についてはまだ非常にはっきりしないというような状況のもとで、歳出の問題については先ほどもお話がございましたとおり、大蔵大臣もこれは予算の執行を忠実にやっていきたい、このように過日の参議院の大蔵委員会でも述べておられますし、また三木内閣の当初言われた弱者救済あるいは国民生活を優先させた財政執行でなければならないということは言うまでもないと私は思うのです。こういう中で、歳入欠陥云々という厳しい情勢はありますけれども、第一次、第二次、第三次の景気対策、これを現在実施に移されているわけですけれども、その中で特に財政面での需要喚起ということが一つの柱になって、公共事業の契約率の上半期への引き上げということで七〇%程度行っていきたい。こういうことがいま報告をされたわけですね。 この七〇%の公共事業の上半期への繰り上げということになりますと、この間いただきました資料を見ますと、今年度の公共事業の予算現額が七兆七千九百三十二億円、これの約七〇%ということになりますと、五兆四千六百億円という非常に膨大な数字になるわけです。しかもこの執行は、国の直轄事業もございますけれども、大部分は地方自治体を通じて実施を図るというような内容になっております。したがって、住宅建設にいたしましても、あるいはまた道路建設等にいたしましても、それぞれ地方自治体の負担金が三分の一ないし二分の一というようなことで、これはそれぞれの地方自治体が負担をするわけです。 したがって、上半期にこの七〇%の契約を一切繰り上げていくということになりますと、これは非常に負担増になり、いまそれでなくても苦しい地方自治体財政を一層圧迫するという結果が出てまいるわけでございますけれども、こういう公共事業負担金の地方財政が負うべき事態について具体的にどう対処をされようとしているのか。ともかく実態というものを考えてみますと、相当これは無理な、しかも深刻な事態が出てくるのではないかと思いますけれども、この対策について具体的にどのように検討がされているのか、まずこれをお伺いいたしたいと思います。
○田中政府委員 公共事業費の繰り上げ施行と申しますか、上期に七〇%施行するという方針を決めたわけでございますけれども、いま地方財政ととの関連につきましては、私どもも当初第二次不況対策のときには六五、六%であろう、これは一応各省から非公式に聞き取りをいたしました結果が、ごく事務を促進し能率をアップして六五、六いくのがやっとであろうということでございました。 ところが、例年公共事業を行います際に、役所の方でいろいろ実施計画の認可等がおくれますので、それをことしは早めまして三月一ぱいにやる。そういうようなことの結果改めてヒヤリングをいたしてみますと、六五、六がむしろ七〇%くらいにいくのではないかということでございました。 ただ、その際に一番心配しましたのは、小林委員のおっしゃいますような裏負担を伴う地方財政がこれについてこれるかどうかということが最大の焦点で、これがついてこられなければ公共事業の上期七〇%の目標はとうてい達成ができない、そこが一番がんであるというように認識をいたしまして、建設省にもお願いをして、全国の地方公共団体の四月予算、当初予算で国がその年に予定しております公共事業に見合う地方の負担分、いわゆる直轄事業につきましては地方の負担分、あるいは補助事業につきましては補助裏分というものをどのくらい予算計上しておるのかをチェックいたしましたところ、平均的に八〇%くらいが地方公共団体の当初予算で計上されております。 しかし、非常に悪いところがございまして、たとえば東京都でございますとか神奈川でございますとか、事業別に見ますと年間の一〇%、二〇%程度しか地方負担分を計上していないという地方団体もございましたけれども、おしなべて八〇%くらい計上されております。 そういうこととあわせて、地方財政計画におきましては、国の公共事業いわゆる七兆七千億の予算現額に見合いますところの地方負担分というものは完全に年度間計画として見込んでございますので、この七兆七千億全体を消化するについての地方財政措置はもう付与されておる。 ただ、七〇%を上期に繰り上げるということに伴います問題は資金繰りの問題でございまして、いま上期に七〇%やるということについて特に地方財政計画の負担があるわけではありませんで、資金繰りの問題は従来ともいろいろやっておりますように、地方が一時借り入れをするというような方法で可能かと思います。ただ、七〇%繰り上げた後公共事業の追加ということがもしあったとした場合、その際は改めて地方財源措置を考えなくてはならないだろう、こういうふうに考えております。
○小林(政)小委員 いまの問題で自治省にもお伺いをいたしたいと思いますけれども、このように一挙に七〇%を上期に契約というようなことになりますと、地方財政の中でそれぞれの自治体が住民から要求されている事業等についてもっと計画し実施したいと思っても、結局は七〇%の繰り上げということでそちらに優先的に自主財源、補助裏その他を充てていかなければ執行できないというような状況が出てきて、いますぐにでも解決をしなければならないような生活に密着をしております諸事業等に大きな影響が出てくるのではないか。この点についてどのような見解をお持ちになっていらっしゃるのか、これを自治省にお伺いしたいと思います。 私は、ただ一挙に七〇%上半期に繰り上げればそれで景気刺激になるなどということは、これは本当に机の上で計算され計画されたものであって、実際にそれを受けて実施に移していく場合に、契約などを進めようとしても設計が間に合わない、あるいはまた用地が思うように手に入らないといったような無数の障害というものが出てくるわけですし、こういったような問題で、七〇%上半期に繰り上げればそれでもって景気が刺激されて若干よくなるだろうというようなことにはなかなかならない。地方自治体の場合には、それは何回もいままで経験してきたところですね。 私はこういう点を考えますと、むしろ財源対策債というようなものをもっと真剣に考慮すべきじゃないか、いわゆる地方債の許可枠を財源対策債としてもっと広げるべきではないか、このように考えますけれども、この点も含めて自治省にお伺いをいたしたいと思います。
○小林説明員 ただいま大蔵省の方からも説明があったわけでありますが、上半期に契約を集中するということは、一般的には資金繰りの問題として問題が出てくるわけでございます。年間分の予算等の中で上半期に執行を繰り上げるということでございますので、予算の問題というよりは主として資金繰りの問題になろうかと考えております。したがって、今回七〇%に契約率を上げるということに伴いまして、どういう影響が出てくるか、こういうことはまだ具体的にこちらでも考えておりませんけれども、例年の交付税の措置、それから地方債についても本年度はできるだけ早く許可したい、それからまた、補助金等も早期に流されてくる、こういうことで資金繰りについては何とかできると思いますけれども、また問題が出ればその時点で検討すべきだと考えております。 また、次に地方財政上の財源対策的な起債を認めるべきではないかという御質問があったわけでございますが、先生御承知のように、現在の国の予算なり地方の予算を考えてみた場合に、地方財政計画上は完全につじつまが合っているわけでございます。今後国の方で補正予算等が組まれる場合には別でございますけれども、現在の段階では、そういう財源対策的な起債をつける必要は一切ないと考えております。
○小林(政)小委員 実態というものをどのようにごらんになっていらっしゃるのか、私はいまの御答弁を聞いておりまして、非常に疑問に思いました。事実、人口急増地域等におきまして、もう実際にあすにでも解決をしなければならない小中学校その他の義務教育施設費、こういったものの地方債などについても、実際には今年度地方債政府引き受けの枠が千九百六十四億円、一応前年度に比べて二六・七%政府資金の引き受け枠を広げてはいますけれども、実態としては、人口急増の義務教育施設費一つを例に挙げても、いま地方自治体は頭痛はち巻きですね。この引き受けの実施状況あるいは配分基準というようなものは、現在どのような基準で、どのような配分をされているのか。ある程度実情にこれが見合っているとお考えになっていらっしゃるのかどうなのか、この点についてまず自治省からお伺いしたいと思います。
○小林説明員 ただいまの義務教育費の起債の関係でございますけれども、この点につきましては、国庫補助金との連動におきまして地方負担がどれだけあるかということを全部調べまして、それの裏負担について一定の起債をつけておるわけでございまして、この点については地方の実情に合っていると考えております。
○小林(政)小委員 地方の実情に合っているというふうにおっしゃいますけれども、たとえばこれは私の区の例を一つ挙げましても、物すごい人口急増地区です。そして、実際に三十学級を超える学校が区内四十七校中十三校もあるのですよ。もう事実、校庭もマンモスでもって満足に使えない、特別教室も実際に使えない、校舎を何とかここでもって建てなければならない。しかし、用地はなかなか確保できない。こういったような問題を実際に抱えて、四国架橋のように何年か先に延ばせばいいというようなことの許されない、実際にはもうきょうにでも解決しなければならないというような深刻な事態に立ち至っている。こういうところに対する起債の政府引き受けをもっと広げていくべきだ。こういう実態をどういう基準で、どういう配分でやっているのか。 実際、私どもの区なんかでは、もうそれこそ超党派で議員がこの問題で頭を痛めて、何とかしなければならないという事態に立ち至っているわけです。こういう現状というものを、国の財政も苦しいと言うけれども、本当に地方の財源の中では待てないようなこういう施設費、こういった問題を抱えて実際に四苦八苦しているという現状を一体どういうふうに政府はごらんになって、自治省は本当にこれの解決を図っていこうとされているのか。 高校増設の問題についてだって同じことが言えるのです、東京の場合には進学率がもう九七%ですから。ところが、実際にはこの問題についても、これは国の事業ではない、義務教育ではないから地方自治体の事業であるということで、実際にはもう九六、七%というように進学率が高まってきている中で、これに対しては一般単独事業としての政府引き受け債も若干認めてはいますけれども、これも本当にスズメの涙ほど。実際その基準は何を基準にして決めているのか。配分は何を基準に決定しているのか。あるいは校舎建設等の直接補助などについて、文部省が要求したものまで大蔵省がばさりと切っているというようなことも含めて、実際もう二、三年先に延ばすことのできないこれらの事業について、起債枠を本当に広げていく財源対策債の発行に積極的に取り組んでいくということが必要ではないか。 いま国の財源情勢がこうであると言っても、地方自治体の財源は待ったなしでもう緊急に必要に迫られている。こういう問題を一体どのように財政の中で解決されようとしているのか。これは大蔵省と自治省と両方から、根本的な打開策といいますか、今後の解決策の基本的な点をお伺いしておきたいと思います。
○小林説明員 ただいまの義務教育費、最近の学級増で非常に苦しいことは私も承知をいたしております。ただ私は、基本的な考え方といたしまして、義務教育の施設につきましては当然国庫負担を伴うのが前提となっております。これを安易に地方債で行っていくということは、地方公共団体の財政運営というものを今後非常に苦しくしていくということで、国庫負担金の適正な配分といいますか、増額と申しますか、適正な額を確保するということが基本であろうかと考えます。地方債においてもそういう基本性に立ちながら若干の弾力的な取り扱いをいたしておりますけれども、こういうふうに地方の方で起債でどんどんやっていっちゃうということになりますと、先ほど申し上げたような問題が出てまいりますので、この点は地方公共団体の方においても、国庫負担金を確保するような努力をしていただく必要があろうかと考えております。 それから、高等学校の建設についてことし三百億円の起債を措置いたしておるわけでありますが、これの配分基準につきましては、例の高校に補助金のついているものがございまして、それの施設基準に伴って必要な金額の七〇%、これは一般単独の起債の充当率が七〇%ということになっておりますので、その額で個々に配分をいたす、こういうことで各県から急増の高校の申請をとりまして、それに基づいて配分するという形で措置をいたしておるわけでございます。
○辻政府委員 特に文教施設の整備について御指摘があったわけでございますけれども、全体としての公共事業経費については五十年度予算は抑制をいたしたわけでございますが、文教施設の整備につきましては特に重点的に考えまして、予算額も対前年度三七%増というような大幅増額を計上しているわけでございます。また、単価につきましても、昨年度実施いたしました超過負担解消の措置によりまして、大幅に単価もふやしているわけでございます。 なお、人口急増市町村に対しましては補助率を三分の二、一般は二分の一でございますが、三分の二というように引き上げておりますし、五十年度予算でも用地取得の交付率等の引き上げを措置いたしておるわけでございます。 なお、高等学校の建物につきましては、従来から地方債措置で対処してきた経緯もございまして、ただいま自治省から御説明申し上げましたように、地方債を大幅に拡充するということで措置をいたしたわけでございます。
○松浦(利)小委員 もう時間が来ましたので、小委員長、私は政府当局にお願いがあるので、ひとつ資料をいただきたいと思うのですが、よろしいでしょうか。
○浜田小委員長 どうぞ。
○松浦(利)小委員 それは、財政小委員会としてやはりそういう方向を議論しておかなければいかぬし、そういった意味での資料なんです。 それで、当初五十年度予算を組んだときの名目成長は一五・九%だったですね。それがバックグラウンドになって五十年度予算が編成されておるわけですが、これが民間機関等の予測によりますと、昭和五十年度は一二%から一三%というところにほとんど民間の予想が入るのです。ですから、名目成長率が一〇%だった場合に税収にどれだけの変化が起こるのか、その点の数字を出していただきたいということが一つです。 それからもう一つは、これはあくまでも仮定ですが、歳入欠陥が一兆以下だった場合どういう対処の仕方をするのか。それから、一兆を超えて二兆近くになった場合どういう方法をとられるのか。 それから、先ほど武藤先生の質問にお答えになりました年度内に政令で措置できる税制の変更ですね、先ほどちょっと引当金とかなんとか言われましたが、そういうのを羅列して、これは税制の方の項目だそうですが、私の手元に非公式にいただいたのですが、たとえば貸倒引当金であるとかどういうものがあるというように、政令によって年度内にやれるというものをずらっと出していただけますか。
○浜田小委員長 それでは、委員長から申し上げます。 政府委員の方々もお忙しいところ大変恐縮でございますが、ただいま松浦先生から出されました問題、各位の御了承を得まして資料要求としてお願いをいたしておきます。 これは、先ほど武藤先生から言われました政令で処理でき得る項目の羅列、これを出していただきたい。 それから、二番目にはナフサの関税、これは賛成とか反対とかではなくて、その措置をした場合にはどの程度の額になるか、この資料を出していただきたい。 それから、いま松浦先生から言われました名目成長の指標に変化があった場合にどういう現象が起こるのか、この資料をお願いいたします。 それからもう一つは、歳入欠陥が一兆の場合の処理。これは建設国債で処理されるのか、それとも他の新税方法で臨まれるのか、そういう考え方についてお出しをいただきたい。それから一兆を超えて二兆円の場合ということで資料要求をいたしておきますので、ひとつお願いいたします。
○旦政府委員 ただいま御要求のございました資料のうち、政令で定められておるものにつきましては資料を御提出いたします。 それから、名目成長率が一二なり一三なりに下がったような場合どうなるかということでございますが、これにつきましては、そのほか鉱工業生産指数でございますとか雇用賃金等の要素がわかりませんので、かなりむずかしいのではないか、かように考えております。 それから、先ほど武藤先生から御質問のございましたナフサの関税のことでございますが、ただいま聞き合わせました結果を御報告いたしておきますが、現在の制度といたしまして、原油で輸入しましたときには原油は一キロリットル六百四十円かかっておるわけでございますが、これを石油化学用に使用いたしました場合、恐らく原油からナフサを取り出してそれを使うということになろうかと思いますが、そのときには、原油関税の六百四十円のうちの十二分の十を還付するということになっております。 それからまた、ナフサとして製品輸入いたしましたときには一キロリットル二千百四十円の関税でございますが、これを百二十五円に減免しておるということでございますが、現在、聞きましたところ、このナフサとして製品輸入する量はかなり少なく、ほとんどない。むしろ安定した原油で輸入するということが大宗を占めておるようでございますが、この両者を合わせまして軽減が約百億円……
○武藤(山)小委員 本則でとったら幾らになるのですか。
○旦政府委員 ですから、とりました場合には百億円増収になるということでございます。
○浜田小委員長 それでは、資料要求の問題については、主計局と旦審議官の方で出し得るものだけをお出しをいただくということで結構です。もちろん一兆円の場合とか二兆円の場合というのは、先ほどから議論されているところでありますので、無理な点もあると思いますので……。
○辻政府委員 ただいまおっしゃいました歳入欠陥一兆の場合の対策、一兆から二兆の場合の対策ということになりますと、歳入欠陥自体がいまの段階ではわからないことでございます。
○浜田小委員長 いや、それは結構です。 あと、小林さんが二点質問があるそうですから、お許しいたします。簡潔に願います。
○小林(政)小委員 先ほどの地方財政との関係でございますけれども、地方債計画に占める政府資金の比率は四十八年五五・九、四十九年六〇・三、五十年六〇・四%と、年々少しずつ高まってはおりますけれども、私はいまの現状から考えて、縁故債その他で地方財政が非常に苦労していることを考えますと、財投資金等をこれに充てるようにして、地方債計画に占める政府資金の比率を高めていくことが非常に大切ではないだろうかと思いますが、この点についてのお考えをひとつお聞かせ願いたい。 それからもう一点は、国税の歳入欠陥が問題になっておりますけれども、地方財政は御承知のとおり国税三税の三二%ということになっておりますので、国税が減りますと、それに伴って国税三税の総体が小さくなりますので、結局そこに地方財政の欠陥が生じてくるわけですけれども、これらに対する具体的な対策をどのようにお立てになっているのか。この二点についてお伺いをいたしたいと思います。
○垣水説明員 ただいまの地方債の政府資金充当率の件でございますが、先生のおっしゃいましたように、年々できるだけ向上していくということにいたしておりますが、御承知のように財投資金自体も大変な需要でございまして、仮に今年度の補正あるいは来年ということを考えましても、ただいままで御議論がございましたように、一体国債をどうするか、あるいは一般的に地方債をどうするかというような問題さらに景気対策を含めまして財投追加というような問題も考えますと、やはり全体としてバランスをとっていくという以外にないと存じますので、できるだけ向上には努力したいと思いますが、簡単に大幅に上げるということは全体の資金需要から見てむずかしい点もあろうかと思いますので、御了承願いたいと思います。
○辻政府委員 交付税の問題でございますが、四十九年度の税収不足によります交付税の超過交付分につきましては、五十年度補正予算以後の予算で精算減額いたすことが制度的に決まっておるところでございます。また、仮に五十年度に自然減収が発生をいたしまして歳入の減額を行うということになりますれば、これに応じまして交付税も当然減額される制度になっておるところでございます。 交付税が減額された場合に地方財政に支障を来たすのではないかという御議論でございますけれども、交付税は地方の財政収入の約二割を占めるにすぎないのでございまして、地方財政の財源対策につきましては、地方の収入の主力でございます地方税あるいはまた地方債その他の収入を合わせまして、地方の歳入全体がどうなるかということを考える必要があるわけでございます。 さらに歳出の面におきましても、今後発生いたします追加財政需要を含めまして歳出規模の圧縮をどういうふうに図っていくかというようなことがございます。歳入歳出の全般にわたって総合的に検討する必要があると考えているわけでございます。したがいまして、今後の状況を慎重に見守りながら対処してまいりたいと考えております。
○奥田小委員 いまちょうど資金課長がおいでになるようですから、地元の陳情のような話になりますけれども、私の選挙区の石川県では去年からことしにかけて県の財源が非常に不足した状態になってきておるわけですが、小林委員が先ほどからも質問されておりましたけれども、現実に最近の県の発注体制を見ておりますと、政府側の七〇%発注、六五%発注という目標に向かっては非常に前向きに取り組んでいただいているわけですけれども、前払い金が全然ない、あるいは債務負担の繰り越しの工事が非常に多いわけで、地元の業者は市中金融に頼らざるを得ない、まるまる一年間立てかえ払いをする、かつての前渡金も全然ないといったような状態の中で、非常に厳しい状態でがんばっておるわけです。 ですから、私ちょっとお聞きしたいのですけれども、こういった国庫の補助の概算払いなんという形は柔軟に運用していただいているでしょうかどうか、この点をまずお聞きしたいわけです。 と同時に、いまの地方債、国債、そういった財投関係のいろいろなバランスを考えての運用もよくわかりますけれども、ケース・バイ・ケースでやっていただきたい。いままで非常にいい県財政であったことがむしろ災いしているのかもしれませんが、主計の中にも古橋君やら佐藤主計官みんなおられるわけですから、私の方の状態についてはよく御理解でございますけれども、こういった国庫補助の概算払いなんということは可能なことなんでしょうか。
○垣水説明員 先ほど地方債課長から申しましたように、できるだけ起債を早めるとか、あるいは補助金を早く交付するということのほかに、実は運用部と簡保からは短期と申しますか、年度内のつなぎとして毎四半期計画を立てて、各財務局あるいは簡保の場合には郵政局を通して融資しているわけでございますが、今度も第二・四半期の分についてただいま議論しているところでございますが、そういう実情を踏まえてできるだけ弾力的にやっていきたいと考えております。
○奥田小委員 ぜひお願いします。
○浜田小委員長 それでは、実は小委員長から皆様方にお礼を申し上げると同時に、今後小委員会を開きます場合のお願いをいたしておきます。 実はいま各先生方からの熱心な御質問、御意見に対して政府からは誠意ある御答弁をいただいたことは、非常に感謝にたえないのでありますが、私は財政制度小委員長として感じますのに、現在政府のやっております公共料金の抑制を堅持しながら健全財政を維持し得るという考え方、この考え方は非常に危険な考え方だと実は思っているわけであります。 この点について最後に一点だけお伺いしておきたいのでございますが、たとえば公害関係では原因者負担の原則を貫いておる。あるいは鉄道、郵政、それらのものを考えてみますと、これはもう利用者が負担をするのが当然のことだと思うのでありますが、その辺の問題がきょうの小委員会の中で、正しく健全財政を維持するという立場で議論のなかったことを非常に残念に思っております。 そこで、御確認をさせていただきたいのでございますが、本当に公共料金の抑制を徹底的に続けながら健全財政が確立されるものかどうか、その辺大蔵省はどのように考えているのか、ひとつお伺いをさせていただきたいのであります。 これは国民受けは非常にすると思うのでございますが、たとえば本年の場合は、来年一〇%以下に物価を抑制しなければならないという形で財政運営が行われておりますから、当然今回の場合は非常にむずかしい問題である。しかし、本年度公共料金の値上げ等の抑制をこれ以上無理にしていきますと、いつの日にかツケが回ってくるのではないでしょうか。ツケが回ってきたときに、国家財政の健全性というものを保つためにどのような補てん措置を考えておられるのか。私はその辺の問題が今日までの大蔵委員会あるいは予算委員会の中で、どうも正当な議論がされていないような気がしてならないわけでありますが、この機会にこれらの処理の問題について一点お伺いをしておきたいと思うのでございます。その点、旦審議官になりますか、あるいは田中さんですか……。
○田中政府委員 諸公共料金を担当いたしております次長として私の見解を述べさせていただきたいと存じますが、委員長御指摘のとおりに、従来、物価という名のもとにあるいは緊急避難的に公共料金抑制政策がとられてきたことは事実でございますが、財政当局といたしましては、本年度予算を機にいたしまして、財政硬直化の問題というものは非常に大きくクローズアップされておるわけでございます。 それで、たとえば米あるいは国鉄、郵便、これをみんな一般会計で負担すればいいではないか、財政負担でいいではないかという御議論がございますけれども、これは財政負担ということはあくまで税金で負担していることでございまして、物の対価というものを、そのものを利用しない一般の税金で負担している。やはりそこは利用者がしかるべき対応した価格を負担していただくということが本筋であろうと存じまして、私どもは、従来もそうでございましたが、今後ともあらゆる機会に、物価との関連はございますけれども、公共料金の問題については、利用者負担の原則という形で応分の公共料金値上げというものの必要性について国民のコンセンサスが得られるように努力してまいりたい、かように存じております。
○浜田小委員長 それからもう一点だけお願いしたいのですが、景気動向が明確に把握できない、きょうはその辺の問題、刺激策といいますか、景気上昇刺激策の本質論に触れて議論ができなかったのは非常に残念なんですが、たとえば法人税一%の場合五百億か六百億ということで、法人が不景気になればこれは当然税の収入欠陥というのは出てくるわけですね。これは給与所得一%の場合と大体同額という程度でしょうけれども、そういう場合に、その現在の刺激効果がたとえば上半期になって税収という形で入ってくるかどうか、非常に私は疑問だと思うのです。 たとえば現在まで赤字を出していたものが、景気刺激策によって好景気になった、しかしそれもとんとんという形で税にまで結びつかない、税の刺激にはならないような気がするのですが、その辺の見通しも的確にお立てをいただいて御指導いただかなければならない問題だと思うのです。ですから、経済政策として景気刺激策が有効であっても、たとえば税制度の確立という面から見ると非常にまだ不安な様相が、下半期にわたってそれが完全に徹底して税に結びついてくるとは思えないのでありますが、その辺の見通しはいかがでしょうか。
○旦政府委員 いまおっしゃいました点につきましては、法人につきましては決算が半年なり一年ということになっておりますので、これは明らかに景気振興策をいまとりましても、その効果があらわれてきますのは、その決算ができましてそれに基づいて申告が出るという段階までずれ込むわけでございます。したがいまして、昨年の例で見ましても、上期、二月から七月はかなりよかったわけでございますが、後半ずれ込んできた。そして昨年度の下期の不景気、これが五十年度にまた決算としてあらわれてくるわけでございます。そういう意味では景気対策をとりましたのが直ちに法人税の増収になってあらわれるという間には、約半年くらいのずれがあるのではないか、私どもはかように考えております。
○浜田小委員長 ありがとうございました。まだ申し上げたいことはありますが、時間が参りましたので終わらしていただきます。 本日、委員各位から出ました貴重な御意見を踏まえて、大蔵省当局並びに自治省当局におかれましても、どうか財政運営に誤りなきよう的確な処断をされるように、この際、小委員長からお願いをいたしておきます。きょうは、お忙しいところをありがとうございました。 これをもって散会いたします。 午後零時九分散会