大蔵委員会 第30号
- 発言数
- 206 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1975/05/23
会議録
○上村委員長 これより会議を開きます。 この際、小委員会設置に関する件についてお諮りいたします。 すなわち、銀行等の週休二日制問題を調査するため、小委員十四名よりなる金融機関の週休二日制に関する小委員会を設置することとし、小委員及び小委員長は委員長において指名いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○上村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 なお、小委員及び小委員長は、追って公報をもって指名いたします。 なお、小委員及び小委員長の辞任の許可並びに補欠選任につきましては、あらかじめ委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○上村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————◇—————
○上村委員長 次に、昭和四十二年度以後における国家公務員共済組合等からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案及び昭和四十二年度以後における公共企業体職員等共済組合法に規定する共済組合が支給する年金の額の改定に関する法律及び公共企業体職員等共済組合法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。 これより両案について、政府より提案理由の説明を求めます。森大蔵政務次官。 昭和四十二年度以後における国家公務員共済組合等からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案 昭和四十二年度以後における公共企業体職員等共済組合法に規定する共済組合が支給する年金の額の改定に関する法律及び公共企業体職員等共済組合法の一部を改正する法律案 〔本号末尾に掲載〕 —————————————
○森(美)政府委員 ただいま議題となりました昭和四十二年度以後における国家公務員共済組合等からの年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその概要を御説明申し上げます。 この法律案は、国家公務員共済組合法等の規定により支給されている退職年金等につきまして、このたび、別途、本国会に提出されております恩給法等の一部を改正する法律案による恩給の額の改定措置にならって年金額を引き上げることとするほか、退職年金等の最低保障額の引き上げ、八十歳以上の老齢者の退職年金等の年金額の計算の特例等所要の措置を講じようとするものであります。 次に、この法律案の概要について御説明申し上げます。 まず、この法律案のうち、恩給における措置にならうものについて御説明いたします。 第一は、国家公務員共済組合等からの年金の額を改定することであります。すなわち、旧令による共済組合等からの年金受給者のための特別措置法及び旧国家公務員共済組合法に基づく年金並びに現行の国家公務員共済組合法に基づく退職年金等のうち、昭和四十九年三月三十一日以前に給付事由が生じたものにつきまして、年金額の算定の基礎となっている俸給を、昭和五十年八月より二九・三%増額し、さらに昭和五十一年一月より六・八%を限度として増額することにより、年金額を引き上げることといたしております。 第二に、長期在職者等の受給する退職年金、廃疾年金及び遺族年金の最低保障額を引き上げることといたしております。 第三に、八十歳以上の老齢者の退職年金額等につき、特例を設けることといたしております。すなわち、恩給公務員期間等を有する八十歳以上の老齢者に支給する年金の額につきまして、その年金の基礎となっている恩給公務員期間等が退職年金を受ける最短年金年限を超える場合には、その超える一年につきその年金の額の算定の基礎となる俸給年額の三百分の一に相当する額を割り増して支給することといたしております。 以上の三点のほか、恩給における措置にならうものといたしましては、公務による廃疾年金及び遺族年金の最低保障額の引き上げ並びにこれらにかかる扶養加給の年額を引き上げること等の措置を講ずることといたしております。 次に、その他の措置といたしまして、掛金及び給付の算定の基礎となる俸給の最高限度額につきまして、現行の二十四万五千円を公務員給与の改定状況を考慮し、三十一万円に引き上げることといたしておりますほか、廃疾年金につきまして、現行においては、廃疾の状態に該当しなくなったときに受給資格が消滅することとされておりますのを改め、廃疾の状態に該当しないこととなったときから廃疾年金の支給を停止し、再びその状態に該当することなく三年を経過したときに受給資格を消滅させることとすること等所要の措置を講ずることといたしております。 以上が、この法律案の提案の理由及びその概要であります。 何とぞ御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○上村委員長 小此木運輸政務次官。
○小此木政府委員 ただいま議題となりました昭和四十二年度以後における公共企業体職員等共済組合法に規定する共済組合が支給する年金の額の改定に関する法律及び公共企業体職員等共済組合法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。 この法律案は、公共企業体の共済組合が支給しております退職年金等につきまして、このたび別途本国会に提案されております恩給法等の一部を改正する法律案による恩給の額の改定措置に準じて年金額を引き上げるとともに、退職年金及び遺族年金の最低保障に関する制度の改善等の措置を講ずるため、所要の改正を行おうとするものであります。 次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。 第一に、公共企業体の共済組合が支給しております退職年金等のうち、昭和四十九年三月三十一日以前に給付事由が生じたものにつきまして、恩給等の改善措置に準じて、その年金額の算定の基礎となっている俸給を三八・一%を限度として増額することにより、年金額を引き上げることといたしております。 なお、このうち二九・三%の増額を昭和五十年八月分から実施し、六・八%を限度とする増額は昭和五十一年一月分から実施することといたしております。 第二に、旧国家公務員共済組合法等に基づく退職年金等の最低保障額を恩給等の改善措置に準じて引き上げるとともに、公共企業体職員等共済組合法に基づく退職年金および遺族年金につきまして、国家公務員共済組合制度と同様の最低保障額に関する制度を創設することといたしております。 第三に、恩給公務員期間等を有する八十歳以上の老齢者に支給しております年金の額につきまして、恩給等の改善措置に準じて、その年金の基礎となっている恩給公務員期間等の期間で退職年金を受ける最短年金年限を超える年数に応じて割り増しをして支給することといたしております。 このほか、国家公務員共済組合制度の改善措置に準じて、廃疾年金を受ける権利の消滅に関し、制度を改善すること等の措置を講ずることといたしております。 以上が、この法律案を提案する理由であります。 何とぞ慎重御審議の上、速やかに御賛成いただきますようお願い申し上げます。
○上村委員長 これにて両案の提案理由の説明は終わりました。 —————————————
○上村委員長 これより質疑に入ります。 質疑の通告がありますので、順次これを許します。村山喜一君。
○村山(喜)委員 今回の改正は、八月から二九・三%、それに来年の一月から格差是正といたしまして六・八%という形の中で、国家公務員の現在の給与にスライドいたしまして退職年金等を改正しようとするものでございますが、いずれもきわめて適切な措置であると考えるわけでございます。 ただ、内容的にはいろいろな問題を含んでおり、依然として未解決のものが残っているわけでございますが、まず第一に、国家公務員共済組合の場合の退職年金支給の算定方式でございますが、最低保障額というものが、従来は恩給法に基づく最低保障並びに厚生年金の最低保障というものがございまして、三十二万一千六百円でございましたか、それを今度は四十二万円という数字に最低保障額を引き上げようということになっているようでございます。これはどういう算定の基礎に基づいてその最低保障額をそういうふうに引き上げることにしたのか、その点について、算定の方式をまず承っておきたいと思うのであります。
○高橋(元)政府委員 国家公務員共済制度でございますが、これの最低保障と申しますのは、いわゆる通算退職年金方式による低額年金の保障というものを含めまして三種類あるわけでございます。 第一のものが、旧令または恩給公務員期間を有する者について適用のあります部分でございまして、これは現行が三十二万一千六百円となっておりますものを、今回御審議をお願いいたしております法案では、四十二万円に引き上げるということを考えておるわけでございます。これは恩給における措置にならって措置をしておるわけでございまして、したがって、四十二万円という金額よりも低い年金額につきましては、四十二万円まで引き上げられるということでございます。 それから第二番目が通算退職年金方式でございまして、これは昨年の改正で取り入れていただいたものでございますが、これについては厚生年金保険の方でスライド制の適用があれば、この金額が自動的に上がってまいるということになっております。 それから三つ目に、共済組合独自の方式といたしまして三十六万二百四十円という最低保障額があるわけでございますが、これにつきましては、厚生年金におけるスライド方式の適用がありまして、そのスライド方式が二二%ということを仮に前提として試算いたしますと、三十六万二百四十円という現行の最低保障は四十三万くらいになる。したがって、先ほど申し上げました恩給法に基づく、恩給法の流れをくんでおります最低保障とほぼ同額になってまいる、こういうことでございます。
○村山(喜)委員 その算定の方式、どういうふうにして四十二万円なりあるいは四十三万円というものを打ち出されたものかということをお聞きをしているわけです。
○岡田説明員 算定方式を申し上げます。 先ほど次長から申し上げましたうち恩給見合いの四十二万円につきましては、これはあるいは総理府の恩給局の方からお答えいただくのが適当かと思いますので後ほどにいたしまして、それとは違う現行三十二万一千円あるいはスライド後三十六万円という数字が四十二万円ないし四十三万円になるというこの算定は、昨年定額部分二十四万円を一六・一%スライドいたしました。また本年、これは物価の指数がまだ明確ではございません、仮にわれわれ二二%程度としておりますが、その二二%というものをさらにアップいたしますと、これが四十二万ないし四十二万一千円程度になるのじゃないか、こういうふうに考えます。
○村山(喜)委員 私がお尋ねをいたしておりますのは、最低保障額の設定の基準というやり方で厚生年金の水準を考慮した現行の最低保障額というのは退職年金が三十六万二百四十円、恩給水準を考慮した最低保障額というのは三十二万一千六百円ということでございまして、それが、定額分の物価上昇に見合う分を積算し、経済見通しによる物価上昇分を織り込みまして、四十二万と四十三万ということで今度は差が縮まっているわけでございます。こういうような考え方は当然最低保障額でございますから、旧令年金の場合といい、あるいは新しい共済組合法に基づくものといい、あるいは恩給法によるものといい、その差が縮まっていくということは私は好ましいことだと思うし、また、やがては最低保障額というものは統一して、これだけは長期在職者の方々には保障いたしますという形に漸次持っていかなければならないというふうに考えるわけでございます。 そういう立場から私は質問をいたしているわけでございまして、それらの考えの方向、今後共済年金制度というものについて一体どういうふうに考えていく方向を考えておいでになるのか、この際、関係の行政の責任者並びにお二人の政務次官からその他についての基本的な考え方をお伺いしておきたいと思うわけでございます。
○高橋(元)政府委員 先ほどもお答え申し上げたわけでございますが、公務員共済制度における最低保障というものにつきましては、従来は共済組合独自の最低保障というものでやっておったわけでございます。それといわゆる更新組合員、つまり共済法制定以前から公務員としての資格を持っておった人たちにつきましては、恩給法にならった最低保障というものがございました。 そこで、四十九年に、先ほど申し上げましたように、通算退職年金方式に準ずる算定方式というものを共済年金について導入いたしました。導入いたしました結果、実際問題としてはそちらの方が最低保障としての機能を果たすということになってきております。これにつきましては、厚生年金保険の例に準じまして、いわゆる物価スライドというもので逐次政令で金額が改定されてまいるという形で最低保障の充実をやっていきたいと思うわけでございます。 それから、三十二万一千六百円という先ほどの数字でございますが、これは厚生年金保険の定額部分に報酬比例部分の最低額をつけ加えて、さらに妻の扶養加給、それから子供の扶養加給の二分の一を加えた、こういう算定方式をもって金額をはじいております。したがいまして、これにつきましても一六・一%のスライド部分、それから本年八月に行われるでありましょうところのその次の物価スライド分というものが効いていくわけでありまして、共済課長からも補足的にお答え申し上げましたように、この方式というものはほぼ恩給法にならった退職年金の最低保障と金額的に見合うという考え方をとっておるわけであります。
○杉浦政府委員 公企体の共済年金についての最低保障制度につきましてお答えいたします。 公企体の最低保障制度につきましては、従来は旧法年金のみにこの制度がございましたが、昨年の改正によりまして、新法年金につきましても恩給法と同様の、あるいは国家公務員共済組合と同様の最低保障制度が創設をされました。 さらに今回御提案申し上げておりますのは、国家公務員共済組合法とのバランスを考えまして、現在国共で採用されております厚生年金的な新しいやり方につきまして、新たに最低保障制度を設けたいということでございまして、この内容を御裁定いただければ、国家公務員共済組合法と公企体の共済組合法との関係におきまして、最低保障制度の問題は全く一致するということに相なるわけでございます。
○森(美)政府委員 最低保障につきましては、国家公務員共済組合審議会等の結論を得まして、ほかの公的年金とのバランスを考えながら最低保障を上げていきたいと思います。
○小此木政府委員 国鉄部長の答弁と大体同様であります。
○村山(喜)委員 退職時における俸給には、その職務の内容等に応じまして俸給の格差があるわけです。それを基礎にいたしまして恩給なりあるいは年金なりというものが算定をされておるわけでございますが、公務員の給与にスライドし、あるいは物価の上昇にスライドする、そういうような方式の中から一つの定額方式をとり、あるいは最高限度額の頭打ち方式をとりましてやることによって、給与の格差と年金の格差がそこには画然とそのまま比例をされるというような姿ではなくて、若干の社会保障的なものを織り込みながら措置がなされておるものだと、今度の改正の中でも考えるわけでございます。 しかし、個々にわたりましていろいろ検討してまいりますると、下のほうには依然として薄いという姿が、まだ是正されないものがあります。というのは、やはりこの恩給なり年金のあり方というものについて、恩給というのは古い法体系でございますから、身分制度を中心にしてつくられたものでありますので、手直しが非常にしにくいという点があるわけでございますが、従来は、共済年金等の改正は恩給法の改正に準じて共済年金等を改正するというしきたりがいままでとられてきたわけでございます。 今回は、やはり依然として同じような形の中で問題を処理しようという従来の方式を踏襲した形がとられているようでございますが、この年金格差の問題は縮まってきているのか、あるいは拡大をされているのか、その内容についてどういうふうに自己診断をしていらっしゃるのか。これは大蔵省の方でしょうか、ちょっとお伺いをしておきたいと思うのでございます。
○岡田説明員 お答えいたします。 議員の御指摘のとおり、本年におきましても恩給の例にならいまして年金額の改定率を使ったわけでございます。そしてその理由は、御案内のとおり、われわれが現在新法と言っております新しい国家公務員共済組合制度そのものが、旧恩給あるいは旧長期共済組合、そういうものを統合したということに一つの理由があるわけでございます。 なお、格差是正の点でございますが、御案内のとおり、もともと恩給につきましては最低保障という考えはなかったわけでございます。また、最高限度額という形も俸給算定の基礎としてはなかったわけでございます。これはいずれも新法におきましてその考え方を取り入れておる。特に最低保障につきましては、先ほどもお話がございましたように、毎年上げていっていることと、あるいは最高限度につきまして依然として設定しておりますので、かたがた、昨年通算退職年金方式に準ずる算定方式というものをとりまして、いままでのやり方とその通年ルールに従うやり方のいずれか高い方をとる、こういう是正措置をしておりますので、私たちとしてはもとの恩給に比べればかなり格差は縮まってきておる、かように思っておりますが、なお今後ともこの点について十分検討してまいりたいと思っております。
○高橋(元)政府委員 年金の格差ということはなかなかとらえがたいと思うのでございますけれども、一つの指標は、最低保障制度に乗っかりまして年金額のかさ上げが行われておる受給者がどのくらいあるかということだと思います。 それで、昨年の九月現在で、国家公務員共済組合連合会から年金を受け取っておられます方々につきまして、いわゆる最低保障に乗っておる方を出して見ますと、受給者のうち一一%、これは旧法、旧令含めまして総平均で一一%ということでございます。これは固定額で書いてあります三十六万二百四十円とか、遺族につきましての二十九万三千四十円、こういう最低保障額にかかっておる方でございます。 それから、通算退職年金方式を昨年導入いたしまして、この方式によりまして、一項と二項と計算式が分かれておりますが、通算退職年金方式に乗った方が年金額が多くなられる方というものを出しますと、大体全体の六割弱という方々がそれに乗っておられるというふうに思います。そういう形で、いわゆる最低保障というものを通じまして年金の格差が薄められておるというふうに存じておりますが、最低保障制度そのもの、それから年金の水準そのものということにつきまして、今後八種類ありますところの公的年金制度全体の調整または均衡ということを考慮しながら、国家公務員共済組合審議会にもお諮りをして勉強してまいりたいと存じておる次第でございます。
○村山(喜)委員 やはり恩給の場合には仮定号俸を設定いたしまして、それにスライドの率を掛けて積算をする。この共済組合年金の場合でも、新制度発足以前は、やはり仮定号俸を設定いたしまして、それによって引き直しをやっているわけでございます。 そういうような中身から見まして、いろいろな算定の方式があるわけでございましょうが、何といっても、年金というのは老後の生活を保障するという考え方に立つならば、最低保障額を引き上げていく、そして年金で生活ができるような体系というものをつくり上げていくということが基本にならなければなりません。したがって、退職をいたしました当時の俸給の格差というものが、そのまま年金の格差にあらわれるような方式というのは、社会保障的な考え方に立つならば一番まずいと思うのでありまして、これらについては、共済組合審議会あたりでもいろいろこれから検討をされることになるでありましょうが、改善の検討の方向というものはいつごろまとまる見込みでございますか。 これだけではなくて、検討課題というのは、ほかにもいろいろ長期給付の問題についてはあろうかと思いますが、それらの見通しについてお伺いをいたしたいと思うのでございます。 なお、厚生省の方から年金課長も見えているようでございますが、それらの問題につきましては、再計算期が厚生年金の場合あるいは国民年金の場合でも、昭和五十三年度の分を五十一年度に引き寄せて検討をしようということになっているようでございますが、それらはどういうような審議会の進行状態であるのか、あわせて説明を願っておきたいと思うのでございます。
○高橋(元)政府委員 国家公務員共済組合審議会でございますが、これは本年の二月に、いま御提案申し上げておりますところの共済年金額改定法につきまして諮問をして、御審議をいただいたわけでございます。その際の御答申として、今回の改正はこれでやむを得ぬということだったわけでございますが、将来にわたって、たとえば俸給格差と年金格差のあり方、遺族年金の考え方、財政負担のあり方、最低保障設定の基準、財政方式、それから老齢福祉年金と共済年金の併給条件等等、幾つかの点を挙げられまして、抜本的再検討を本年中に完了するようにという要望をいただきました。との御要望に基づきまして、ことしの二月以降、精力的に審議を進めていただいております。 私どもは、もちろん社会保障制度の中で共済組合制度というのは非常に重要な年金制度だと思っておりますけれども、最も基幹的な制度でありますところの厚生年金保険、それからまた国民年金、こういうものの改定と相並んでと申しますか、つり合いをとって行わなければならないという面もかなり出てきておりますので、五十一年度に繰り上げて財政再計算をやられるというふうに私は伺っておるわけですが、厚生省関係の二つの年金の御審議の進め方とあわせて、できるだけ早く結論を出していくようにいたしたいと考えております。
○坂本説明員 厚生省の方が所管しております厚生年金と国民年金の関係でございますが、いま御質問の中にございましたように、昭和四十八年度の再計算の次の再計算時期といたしましては、一応五年後の五十三年という予定がございましたけれども、最近の経済情勢などにかんがみまして、これを五十一年度に繰り上げて実施をいたしたいという方向で検討を進めておる段階でございます。 審議会の方は、厚生年金につきましては社会保険審議会がございまして、この厚生年金保険部会におきまして、現在、制度全般にわたる御審議をいただいておるわけでございます。この部会の御審議は、この部会としての自発的な御検討という形になっておりまして、この御審議の結果、厚生年金の改善に関する御意見をおまとめいただいて、それを厚生省の方にお示しをいただく、こういう趣旨で現在御検討をお願いいたしております。 また、国民年金につきましても、国民年金審議会におきまして同様の御検討を制度全般にわたっていただいておるわけでありまして、これら両審議会の御意見がまとまった段階で、政府としての改善案というものを具体的に策定をしていく、こういう段取りになるわけでございます。
○村山(喜)委員 その段取りはわかるのですよ。いつをめどにして——五十一年度に再計算期を引き寄せて処理をしよう、そういうプログラムをつくっているのであるならば、それらの部会なりあるいは審議会のスケジュールというものの一応の目鼻がつかなければならないと思うのです。いつごろまでの予定ですか。
○坂本説明員 これは審議会の方での自発的な御検討でございますから、私どもの方では、できれば夏ごろまでに御意見をおまとめいただければというような御希望を申し上げておる状態でございまして、具体的に結果としていつごろになるかということは、現在の段階でまだ確実には申し上げかねるわけでございます。一応の私どもの期待と申しますか、そういうものは、夏ごろまでに御意見をお示しいただければと思っておるわけでございます。
○村山(喜)委員 いま承りますと、これらの公的年金制度等については、総理府の方に審議室がありまして、公的年金制度調整連絡会議というのが政府にあるようでございます。 日本の年金制度というものには、国家公務員共済年金なりあるいは公共企業体の年金なりあるいはその他厚生年金、これから発生をいたしました農林年金とか私学年金とか、いろいろ雑多なのがあります。それに、農業者年金とかあるいは国民年金であるとか、制度的には別な意味の老齢福祉年金、いろいろな制度がふくそうしておるのが日本の年金制度だと思うのです。その上にはまた恩給制度というものがある。 そこで、いろいろなそれぞれの職域ごとに、あるいは職能ごとにといいますか、分離をいたしまして、それぞれの特色を出しながらやるということは、これは一面においてはすぐれた点がありましょう。しかしながら、それを自分たちの小さな団体の中で運営をしていくためには、勢い資金的な問題が出てまいりますから、これは国庫負担金を幾らにせよとか、あるいはもっと政府の資金をよこせとか、いろいろな要求が次から次に生まれてくる。財源的に、いまの掛金によって賄うのかあるいは国の負担によって賄うのかというような截然たる区分もまだ明確にない。 こういう中にありまして、五年ごとに財源計算をして掛金率を引き上げながら処理をするという方式になっているようでございますが、だんだんに引き上げられまして、大分掛金も多くなってきた。たくさんの退職年金をもらうためには、現役の時代にたくさん掛けなさいということも理屈としては言えるわけでございますが、それらはやはりどこか実質的に窓口を一本化しまして処理を図らなければ、どうもこれから先の将来にわたる展望を欠いているのではなかろうかという気がしてなりません。 そこで、私は、急激に一本化することは困難な条件もあるとは思いますが、将来やはりそれらの原資の問題をにらみ合わせ、あるいは現役の公務員なりあるいはそういうような厚生年金の組合員等が納める掛金率の問題等を総合的に検討して、こういう方向で社会保障的なものは考えていくのだというような方向を出す段階にもう来ているのではないだろうか、こういうふうに考えるのです。 そして、その窓口としては、総理府のそういうような公的な年金制度調整連絡会議というものが果たして適当なのか、大蔵省のいまの共済課を中心にするようなところで公的年金というものを一元的に取り扱う方がいいのか、いろいろな行政機構上の問題ともあわせながら考えなければならない問題だと思うのでございまして、これらについては、やはり非常にマクロ的な問題でございますから、両政務次官が答弁をされるのが適当であると考えますので、それぞれお二人の御所見をお伺いしてみたいと思うのでございます。
○森(美)政府委員 現在の年金制度が大変複雑になっているというのは、もうおっしゃるとおりのことでございます。これを決して否定するものでございません。そして、いずれの日にかやはり調整をしていかなければならないということでございます。国家公務員の共済年金制度で言いますと、共済年金制度は恩給制度や旧共済組合制度を引き継いだという沿革がありますので、既得権やあるいは期待権保護の思想が残っているというわけでございます。 そういうことでございますので、私どもといたしまして、総理府の公的年金制度調整連絡会議がいいのかあるいは大蔵省がいいのかということについては、いま直ちに結論を持っているわけではございません。しかし、この制度を根本的に調整していかなければならないということだけは事実でございます。
○小此木政府委員 御指摘の点ごもっともでございますが、公共企業体の場合には、特に現業的な職務内容から、専門的な技術の温存という観点に立ちまして、職員の長期勤続を奨励するための企業年金としての面も含まれておるわけでございます。 各種年金制度の一本化の問題につきましては、これは将来の問題といたしまして関係各省と十分調整を図りながら検討するとともに、当面はすでに申し上げた本制度の持つ性格を考慮し、公的年金制度の一環として、特に他の共済制度と給付及び負担等の面につきまして調整を図りながら、本制度の充実を図っていきたいと考えておる次第でございます。
○村山(喜)委員 国家公務員共済組合の現在の新規裁定の年金額と既裁定の年金額の最近のものについてお知らせをいただきたい。 それから、三公社の新規裁定額と既裁定額はどういうふうになっているか、その数字を教えてもらいたい。
○高橋(元)政府委員 いままとまっております最新の数字は四十八年度末でございます。これで申し上げますと、平均年金額、退職年金でございますが、これは既裁定の分、四十八年度の新規裁定の分、全部を含めまして年額六十万二千円に相なっております。四十八年度の新規裁定の退職年金の平均年金額、これは七十万七千五百二十五円、これは国家公務員共済組合でございます。 それから、これは試算でございますので完全に自信があるわけではございませんが、五十年度における退職年金の平均額を試みに出してみますと、既裁定年金の場合、年額百十万円、新規裁定年金の場合には百二十五万円ということに相なろうかというふうに考えております。ただし、これは連合会の一般組合員でございます。衛視等を除くということでございます。
○杉浦政府委員 公企体三公社の数字でございますが、四十八年度の数字が確定数字でございますのでこの数字を申し上げますと、専売公社は既裁定年金額が七十一万四千円、これが新規裁定では七十四万二千円。それから国鉄につきましては、既裁定が六十八万九千円、新規裁定が七十八万一千円。それから電電公社につきましては、既裁定が八十二万四千円、新規裁定が九十一万九千円。こういう数字になっております。
○村山(喜)委員 いまそれを承りながら先ほどの小此木政務次官の話を振り返ってみたいのですが、いま国鉄の場合には、いわゆる長期給付の場合には全体で千分の百十七、掛金率、組合員の負担が千分の四十九・五というふうに承っております。で、国家公務員の共済年金の掛金率などよりも高いわけです。全体的にも率としては高くなっておるわけであります。 そこで、これはいろいろ職員構成なり、あるいは財源のやりくりの問題なり、あるいは国の負担率の問題等とも関係があるでありましょうが、現在の時点において問題をとらえるならば、若干の黒字になることは間違いない。しかし、将来を展望してみた場合には、この財源率の方式を現在のままとり続けていくとするならば、これは赤字になってしまうんじゃないかということがよく言われている。そういうような上から考えると、三公社の場合等はそれぞれ独自性の中でメリットを与えながら考えるというやり方が、従来はそれでよかったわけですが、将来を展望した場合にはなかなかそういうふうにいかない。 いま五十年の見通しについて、国家公務員の一般組合員の場合には新規裁定は百二十五万円になるであろうというような想定もなされております。国鉄の場合は四十八年度で七十八万、国家公務員の場合は七十万円。若干の差はついておりますが、将来これがどういうふうになるのかということについては、私は必ずしもこの格差がこのまま続いていくものだとも思わない。そうしてやりくりをしていくためには、財源率の中において高い給付率をとっていかなければならないという均衡の理論から考えましても、非常にむずかしい問題を抱えているんだと思うのです。 そういうような意味において私は数字を出していただいたわけでございますが、果たしてそういうような労働政策的なものを今後年金の中において考えていくのが正しいのかどうかですね。その点については、もし先ほどの説明で不十分であるならば説明をいただきたいと思いますし、長期展望に立った上で問題をながめる見方としては、それが運輸省なりあるいは公共企業体側の代表的な意見であるとするならば、ちょっと御訂正をいただかなければならない点があるのではないかと思いますので、その点について説明を願いたいと思います。
○杉浦政府委員 特に問題のございます国鉄につきましてお話をいたしますが、先生ただいま御指摘のように、他の公社あるいは公務員に比べまして財源率が非常に高いわけでございます。この理由といたしましてはいろいろな点がございますが、やはり年齢構成及び男子の構成というようなところが他のものに比べて一段と高いというところに大きな原因があろうかと思います。したがいまして、この財源につきましても非常に多くの財源を必要とし、国鉄自身の負担金につきましてもかなり大きな金額を毎年負担しております。 将来の見通しにつきましては、現在五年目ごとに行っております収支策定審議会におきまして詳細な検討を行っておりますので、現時点におきまして具体的な見通しを申し上げるわけにはまいりませんが、前回の五年前の計算におきますと、大体昭和五十三年度までは収入が支出をやや上回るというような計算をいたしております。その後の収支状況を見ますると、四十八年度では約四百億、四十九年度で三百九十億、五十年度で三百四十億というように、剰余金の金額からいいますと次第に落ちてきておることは事実でございまして、この辺、収支再計算の過程におきましてやはり大きな問題の要素となるというふうに私どもは考えておりますが、なお将来の見通しにつきましては十分に検討をしてまいりたいと思います。
○村山(喜)委員 国家公務員の組合員の掛金率は千分の四十六・五でございまして、国鉄の場合には千分の四十九・五、千分の三現実においてもよけいに負担をしているわけですよね。そうして実際の年金の支払い額というものがそれに比例をしておるならばこれはまたよろしいとも思いますが、そうでもないということになってきますと、将来の財源計算等も含めてこの負担額、率がどういうふうにあるべきか、使用者としての国鉄あるいは政府としての負担率というものをどういうふうに考えるべきかということについては、今後さらにお考えを願いたいと思います。 そこで、時間がありませんのであと一、二点お尋ねをしてまいりますが、第一は、恩給の場合には、国民公庫あたりから貸し付けの場合には大体三年分の年金額に見合う範囲で七十万円を限度として恩給担保物件の貸し付けが行われておるわけでございますが、共済組合の場合にはどういうふうになっておりますか。
○高橋(英)政府委員 恩給の場合も共済年金の場合も同じ扱いでございます。
○村山(喜)委員 これはいつ決められたわけでございますか。
○高橋(英)政府委員 現在の七十万になりましたのは四十九年度からでございます。
○村山(喜)委員 大体貨幣価値がどんどん下落をしてまいりますから、三年分ということで計算をするならば、いまの四十八年度の新規裁定の額、そして先ほど高橋主計局次長からお話がありました五十年度新規裁定は百二十五万円ぐらいになるであろうという見通しも説明がございました、三年分だったら既裁定の分でも三百万円を超えるわけですね。そうなりますと、いまちょっとした家の修繕をするにいたしましても百万は軽く突破する。子供が大学に入るのに入学金やその他寄付金等も出さなければならないという場合もありましょう。七十万円というのは実情にそぐわないのではないかと私は思うのですが、それについては改善の御意思はございませんか。
○高橋(英)政府委員 現在七十万になっておりますこの限度でございますが、これは大体いままで三年ないし五年の間隔で上げてきております。実際この限度が低過ぎるかどうかという問題はございますが、いま御指摘のように、おおむね消費資金に使われております。冠婚葬祭、入学、入院といったような形でございますが、現在の一件当たりの平均は大体四十万前後でございます。したがいまして、七十万が低過ぎるということではないのではないかとは思います。 しかし、こういう時世でございまして、いろいろ物価水準の問題あるいは借り入れ需要者の金額のかさばりといったようなことを考えまして、これは本年度中に改定というわけにはまいりませんが、五十一年度以降の問題としては、この限度の引き上げについて検討する用意はございます。
○村山(喜)委員 最高限度額が押さえられておるわけですから、平均の貸出額もそれに比例をしてなかなか上がらないわけですよ。ですから、実情を十分にくみ取っていただいて処理を願いたいと思うのです。 それから、あと一点だけお尋ねをしておきますが、福祉年金との併給の問題でございます。これは私たちが地方を回りますと、特に普通恩給等をもらっておった主人が亡くなられた、そういうような方がいつも言われるわけでございまして、今度は十六万円を二十四万円に引き上げるということになっておりますが、一体この問題は、それらの主人が亡くなられて未亡人になられた方に対する扶助料が五割というもので正しいかどうかということにも問題がありましょうし、将来これをもっと引き上げなければならないという考え方があるとするならば、この際その意思があるということを明らかにしていただく。 と同時に、この福祉年金との併給の問題については、公務扶助料等をもらっている人の場合は別格でございますが、もっとやはりそこら辺を考えていきませんと、福祉年金が今度また改定になったわけでございますから、そういうものとにらみ合わせて二十四万円という数字を出したんだというふうにおっしゃればそのとおりでありましょうが、普通恩給等の扶助料をもらっている人の場合は、きわめて低額の恩給等をもらっている人が多いわけでございます。そういうような人からいつもこの点は何とかならないかと言われるわけですが、私たちは、それはやはり併給はできるだけ避けるようにするのがたてまえだ、そしてもっと扶助料等を引き上げるのが本当ですよという説明をしているのでございますが、これについてはどういうふうにお考えになっているのか、この点について承っておきたいのです。
○坂本説明員 福祉年金と恩給その他公的年金との併給関係について申し上げます。 現在の福祉年金は、これができました当時から今日までの考え方といたしまして、他の公的年金と併給をさせるという趣旨のものではなくて、ほかに公的年金を受けておられない方のために設けられた年金である、こういう基本的な仕組みになっておるわけでございます。 ただ、実際に公的年金の中に非常に低額のものがあるという現実を考えまして、そいうった年金額が現に非常に低い方については福祉年金を特例的に併給する、こういうたてまえをとっております。この併給の限度額につきましては、ただいまいろいろと御指摘ございましたように検討いたしまして、逐次引き上げてまいってきておりまして、今年度の場合も恩給の方の短期在職者の最低保障額を上回るような額にまで改善をいたした考え方でございますけれども、なお、この併給額が妥当なものであるかということにつきましては、いろいろと私どももさらに検討を重ねてみたいというふうに考えております。
○村山(喜)委員 最後に、これは森政務次官にお尋ねをいたしますが、昨年の十二月の二十七日に財政制度審議会の報告がございまして、例の短期給付の問題でございます。「退職者医療制度の本格的導入になお時間を要する場合には、当面任意継続被保険者制度の拡充によって対処することも一つの方法であろう。」という指摘がなされております。 現在は一年程度のなにで最終俸給額に比例をして掛金を納めながら使用者負担分はないという形の中において、わりあい高い掛金を納めて継続をしているわけでございますが、これも財政制度審議会の答申を受けて大蔵省としては検討なさっていらっしゃると思うのですが、前向きの形で処理がなされつつあるのかどうかということについてお尋ねをしておきたいと思うのです。
○高橋(元)政府委員 仰せのとおり、昨年十二月に財政制度審議会におきまして退職者医療の問題の早急な導入を図るべきだ、それができるまでは、とりあえずいわゆる任意継続被保険者制度の拡充によって対処することも一つの方法であろうということの御報告があったわけでございます。 四十九年の改正で、任意継続被保険者制度というものを共済組合に導入いたしたわけででございますが、これのもとになります制度は健康保険にございまして、健康保険では職場から職場に移られる場合に若干摩擦的な失業期間と申しますか、被用者でない期間というものがあるわけでございます。その場合に健康保険で一年間のつなぎをいたすという制度として設けられておるものでございます。 したがいまして、公務員の場合に、退職後一年間共済組合から任意継続で医療給付を受ける、または福祉給付を受ける、こういう制度を完全に現在の任意継続被保険者制度に乗っけることはむずかしいのではないか。この点は、本年になりまして制度改正の御議論を共済制度審議会でお願いをいたしましたときも、さような考え方がございました。 そこで、とにかく所得能力があって比較的健康な期間は共済組合の組合員である、退職して所得が下がって病気にかかりやすくなった段階で国保にいく、これは一つの矛盾でございます。 そこで、退職医療制度というものを新しく考えまして、退職前後の保険給付の激変を緩和するようにしてまいらなければならないというふうに思います。昨年の共済法審議の際にも、附帯決議でその推進ということの御指摘をいただいておるわけでございますが、たまたまその社会保障政策全体が財源事情から厳しい状況に直面しております。福祉政策の効率化、合理化の要請も高まってきております。こういう点からも、申し上げました現在の任意継続被保険者制度を乗り越えた一つの退職者医療給付制度というものを考慮していかなければならぬと思いまして、厚生省を初めとする関係のお役所とも随時意見を交換して検討しておりますし、国家公務員共済組合審議会でも検討願っております。遠からずそれを実現さしていきたいと思いますし、そういう制度が一般の医療保険制度に導入されましたならば、公務員共済もそれにならうということは当然であるというふうに考えております。
○村山(喜)委員 私は委員長に要望申し上げておきますが、そういうような大蔵当局の見解も承りました。国会の中におきまして昨年附帯決議もなされまして、努力もされているものだとは思うのでございますが、この問題についてはさらに他の同僚委員の方からも深める質疑があるでありましょうし、またそれを受けまして理事会等において適切な措置をとっていただくことの要請を委員長にお願いをしまして、私の質問を終わりたいと思います。
○上村委員長 武藤山治君。
○武藤(山)委員 きょうは国家公務員共済組合等からの年金額の改定に関する法律案及び公共企業体職員等の共済組合法に関連した三、四点の問題につい三それぞれの担当諸官庁からの見解を聞きたいと思います。 最初に、私は素人でありますから、なぜそうなっているのかという具体的内容についてはつまびらかでないのでありますが、先ほども答弁の中で、昭和四十九年、昨年九月末の新規裁定の公的年金額の数字が明らかにされました。ちょっとメモしたのでありますが、それを上位ランクからちょっと金額を申し上げてみますと、電電公社の一カ月当たりの年金額が八万八千三百円、公立学校が八万八百円、国鉄が七万五千円、専売が七万一千三百円、地方公務員が七万円、国家公務員共済組合が六万八千円、厚生年金は四万四千四百四十円、こういう公的年金の新規裁定の平均額が示されたわけであります。 これを素人なりちょっと見た感じでは、電電公社と厚年を比較すると半分ですね。八万八千三百円が四万四千四百四十円ですから、概算半分くらいにしか達していない。同じ共済組合と名がついていても、国家公務員は六万八千円で電電公社は八万八千三百円。一カ月にして二万円の開きがありますね。二十年間組合員として給料の中から積み立て、年をとって、すべてが老後を安心して生活できるための年金であるべきだとするならば、こういう格差が果たして是認されていいんだろうかどうかという感じを私は持つわけです。私のは素人論ですからね。なぜこういう格差が出ているかということを後で一つ一つ機関別にお尋ねをしたいのでありますが、このような差があるということはいいと是認するか、これは改善しなければいかぬなとお感じになっているか、まず共済を代表する運輸省小此木政務次官、ひとつ感じをまず最初にお聞かせ願いたいと思います。
○小此木政府委員 私も必ずしも玄人ではございませんので断定的に申し上げることはできませんが、感じとしては、このアンバランスは何らかの方法でもって慎重に検討しながら是正する方向に進まなければならないものと考えます。
○武藤(山)委員 このアンバランスを整合性のある統一的な、しかもどの役所に勤めた者もなるほど公平だなと感ずるような年金額に改善をしていくためには、いまの、運輸省が公企体を担当し、大蔵省が国家公務員を担当し、何かばらばらで統一性がない、そういう機関のあり方で果たして望ましい方向に速やかな改善策というものが出てくるのだろうか。どうもいまのようなばらばらの形では私はなかなかむずかしいという感じを持ちますが、共済制度の運営について、いまのような機関のあり方で十分と思うかどうか、これは主計局次長ですか、それとも運輸省ですか、政務次官、どちらからかひとつ感想を述べてください。
○小此木政府委員 先ほども村山先生からこの点に関する質問があったと記憶しておりますけれども、この問題は国庫負担の問題にも関係があるのじゃないかと思う次第でございます。 言うまでもなく、社会保険に対する国庫負担につきましてはいろいろ論議のあるところでございますが、一般的に社会保険相互の均衡を考慮しながら、国庫負担の緊急度あるいは財政能力等に応じまして、低所得者等を中心として重点的かつ効率的な配分を行うべきものと考えておりまして、現在はおっしゃるとおり厚生年金、船員保険あるいは私学教職員共済及び農林漁業団体職員共済におきまして国庫負担が行われておるわけでございますが、公共企業体の場合は事業主としての公社が、これが同時に公経済の主体としての国に準ずる性格を持っておりますので、国庫負担に相当する分も公社の負担とされておるわけでございまして、かようなところにも一つのアンバランスの原因が含まれているのではないかと私は考えておる次第でございます。
○高橋(元)政府委員 武藤先生からお示しのありましたように、現在、各共済制度から年金の受給者が受け取っておられますところの年金額の平均額というものにはかなりのばらつきがございます。ばらつきのありますゆえんは、公企体共済とそれ以外の国家公務員、地方公務員、私学、農林といった共済制度との間では、最終俸給であるか退職前一年の平均俸給であるかという差、また掛金それから年金額裁定の基礎俸給に頭打ちがあるかないかという差、支給率の最高限度に頭打ちがあるかないかという差がございますけれども、それによりますよりは、むしろこういった共済組合制度に加入しておられます組合員の平均年齢、在職期間、それからそれぞれの受け取っておられます現在の俸給、これも組合期間なり年齢にある程度比例していくものだと思いますが、そういうものの差が一番大きく響いておるのであろうと思います。 国家公務員共済組合、これが年額で七十万八千円と私は先ほど村山先生の御質問にお答えしておりましたが、七十万八千円というものが逐次改善されまして、百二十五万円という水準に来ております。公企体の方もそれぞれ改善されてきておると思いますが、この金額がばらつきますゆえんは、共済組合の年金額の算定率というものは基本的に同じ思想で統一されておりますので、したがいまして、年金計算の基礎になりますところの俸給の差、それから組合員期間の差というものが一番大きく影響してくる、その辺のところを調整して年金額を等しくするということになりますと、年金の支給率を組合ごとに変えていってしまうのか、また掛金率も変えていってしまうのか、はなはだむずかしい問題と申しますか、実現のきわめて困雑な問題に逢着をいたします。 そこで、共済組合間のバランスということになりますと、どうしても低額年金をかさ上げするという最低保障の方向に向かっていかざるを得ないと思います。この点も先ほど他の委員の御質問にお答えして申し上げておったわけでありますが、最低保障の制度というものが逐次充実されてまいりまして、国公、公企体共済両方通じまして最低保障というものがワークしておる。大体昨年の改正で取り入れられましたところの通算退職年金方式というものによりますと、六割弱の方々がこの最低保障に乗っておられるということでございます。 それから、一方でこれは国家公務員と地方公務員についてあるわけでありますが、年金算定の基礎俸給、これは頭打ちをくれております。今回御審議をお願いしております案では、月額三十一万円のところで頭打ちにしたい、現行の制度では二十四万五千円でございますが、そういった頭打ちをかけることによって上の方におります方々の年金額をある程度調整するということにしていく制度があるわけであります。そういった頭打ち及び最低保障ということで共済組合の年金額の統一を図るべきであると思います。 また、そのほかに、共済制度を主管しておりますそれぞれの役所の間でも相互に意見の交換なり、それから制度を改善していきます場合に実務的な打ち合わせというものをしておりますので、お示しのありましたような諸点についてのアンバランスというものは私どもとしても逐次解消していきたいと思っておりますし、その方向としては、ただいまお答え申し上げたような方向に沿ってやっていきたいというふうに考える次第でございます。
○武藤(山)委員 次長のただいまの説明、一般論としては理解できます。しかし、具体的に国家公務員が年間七十万八千円、いまの電電が九十一万九千円ですね。これは皆さんの方から出した資料です。二十万も違うんですね。そんなにどうして新規裁定で二十万も違うのか。二万か三万の違いならばわからぬじゃない。しかし、いろいろ組合員期間が電電はかなり長く、皆三十年あるいは四十年勤めていた、あるいは俸給がかなり他の機関よりいいんだ、そういうことで計算しても二、三万の差じゃなかろうかというのが私の感じなんですよ。二十万円差があるということは、どう考えても理解できない。 そこで各論ですが、電電公社が二十万国家公務員と比較して高い。制度上どういう違いがあるのか。計算上どういう違いがあるのか、それを明らかにしてください。
○杉浦政府委員 御指摘の電電公社の新規裁定額が著しく高いという点につきまして、調査をいたしますると、公務員との関係におきましては、制度上の違いも若干ございますが、三公社の中において電電が非常に高い。同一制度のもとにおいて高いということの差異は、たとえば国鉄と電電を比べてみますと、一番大きな原因となるものは退職時の年齢の差であろうかと思います。 現在は若干違いますが、四十八年当時の国鉄のいわゆる退職勧奨年齢といいますのは五十五歳でございました。電電の方は勧奨年齢が五十八歳、ここに三年の開きがございます。その間の昇給等を考えますると、年金の算定基礎である退職時の俸給の格差がそこに出てくるというところに大きな違いがあろうかというふうに考えておるわけでございます。
○武藤(山)委員 その三年の開きで二十万も年金額で差がつきますか。退職が三年早いか三年おくれるかによって月二万、年二十万も年金に差が出るものですか。私はよく知りませんよ、制度の中身はわからぬけれども、本職が答えておって、その三年の違いでしょう、こう言うんですが、どうも納得いかぬですな。 あなたはいま国鉄と比較して、国鉄が七万五千、電電が八万八千三百、一カ月にして一万三千円の違いですね、それを年の差だと言われた、これはその年の差だけですか。 それとも高橋さんから先ほどちょっとお話があった、いままでの頭打ち二十四万五千円というのを今度は三十一万にするそうでありますが、この二十四万五千円というのが、電電の場合にはそういう規定が働いていなかったのですか、働いていたのですか、そこはどうなんですか。
○高橋(元)政府委員 これは運輸省からお答えになることでございますが、先ほどの私の御説明に関連しておりますので、先に申し上げさせていただきます。 私が頭打ち制度があると申し上げましたのは、国家公務員と地方公務員の共済でございます。したがいまして、公企体の場合には三つの公企体とも頭打ちがございませんで、退職時の俸給ということを基礎にしております。 それから、ごく一般論で申しますと、三十五年勤続という場合の年金の支給率は、基礎になります俸給の六二・五%ということに相なろうかと思いますが、三年の在職年数の差は、一年一・五%でございますから、三年足して四・五%、したがいまして三十五年か三十八年かということで仮に計算をいたしますと、六二・五%に対する四・五%、約七%ぐらいの影響かというふうに思います。
○武藤(山)委員 七%で七、七、四十九、四万九千円ですね。一年間四万九千円。二十万の差はまだ縮まらない。まだ十五万差がある。その差は、二十四万五千円という頭打ちが公共企業体にはない、国家公務員にはある。だから、国家公務員との比較においては、頭打ちの有無についてかなり差がありますよね。 そうすると、今度は、長期勤務をしたから基本給が違う、退職時の給与が違うということもちらっとちらつかせているのですが、その平均俸給、賃金をちょっと見ると、これは四十八年度のやつですが、国家公務員は平均俸給九万二千九百十五円、電電は八万六千六百四十円、電電の方が給与が低いんですね。国鉄が十万一千二百六十一円。そうすると、この表を見ると、どうも退職時の給料に原因があるような気もしないんだな。 大体気がついたかね、何が原因だということを。いま手を挙げたようだけれども、わかりましたか。
○杉浦政府委員 いろいろと原因につきましてなお検討したいと思いますが、先ほど退職時の俸給の差というふうに申し上げましたほかに、電電の特色といたしましては女子職員が非常に多い、したがって全体の俸給のレベルは、女子職員をまぜますとわりあいに低い金額でございます。女子職員はわりあいに早くやめてしまいます。したがいまして、年金の対象になり得る男子職員の方々、これは先ほどの五十八歳の退職時におきましてかなり給料の上がった方が残られる、こういうようなところにも大きな差があるのではないかというふうに思っておるわけであります。
○武藤(山)委員 納得できない。しかし時間がない。この次までに資料で、なぜこういう差が出ているかということを、具体的な根拠に基づいた科学的な資料によって私を説得してください。いいですね。そういう資料要求をしておきます。委員長、資料要求。 時間がありませんから次に進みますが、厚生省の方、いらっしゃいますね。 厚生年金の四万四千四百四十円というのは、他の公的年金と比較して余りにも低過ぎる。私の感じでは余りにも低過ぎる。民間に勤めようが政府関係の機関に勤めようが、日本人として社会的な貢献度においては対等であるべきである、人間として老後生きがいを感じながら送れる、憲法で保障する文化的生活を営む権利も同等であるはずである等々の観念から言うならば、厚生年金の四十八年十一月新規裁定平均が五十七万七千円、私の資料によると昨年の四十九年九月の新規裁定の平均が四万四千四百四十円、年間五十三万三千二百三十円。也の共済と比較して余りにもひどい、低過ぎる。 これは厚生省として全体を見渡して、やはり退職後の者が対等な取り扱いを受けるようにすべきであると私は思いますが、すぐしろというのじゃないんですよ、ゾルレンとしてそう思うけれども、あなたの見解はいかがですか。
○坂本説明員 いま御指摘のあった点については、私も同感でございます。ただ、厚生年金の年金額が低いのは確かでございますけれども、これにつきましてはいろいろとその原因もあろうかと存じます。 一つは、厚生年金の場合、昭和十七年から始まりまして今日まで大体三十年ちょっと経過した段階でございますので、加入者の加入期間が比較的まだ短い段階でございます。また同時に、原則として二十年以上加入で老齢年金を支給することにいたしておりますけれども、たとえば男子の場合ですと四十歳以降で十五年、女子ですと三十五歳以降で十五年というように特例的に短い期間で出ている年金もございまして、そういった制度がまだ完全に成熟していないということも一つの原因であろうと思います。 したがいまして、これが将来に向かいましてはだんだん加入期間も延びてまいりまして、現在の仕組みのもとにおきましても実質的に水準は上がってくると考えておりますけれども、こういった問題につきまして基本的にその制度の仕組み、今後のあり方、これについてはさらに検討を続けてまいりたいと思います。
○武藤(山)委員 お言葉を返すようで恐縮ですが、この五十七万七千円の内訳ですね。たとえば十五年年金を受けている数が圧倒的に多いのか、二十年組合員期間があった者の数が圧倒的に多いのか、その数はどうなっておって、もし二十年組合員期間を有する者だけの平均をとったら一体幾らになるのか、それはどうなりますか。
○坂本説明員 人数の比率が、四十九年九月でございますけれども、これで見ますと二十年未満の者が三十八万一千五百人おります。それから二十年以上が四十四万九千人ばかりおりまして、二十年以上の方が多いわけでございますけれども、数といたしましてはそう大きく離れておりませんので、二十年未満も比率にいたしますとかなりおるわけでございます。 それぞれの年金額を比較いたしてみますと、二十年未満の場合が四十三万九千九百円、それから二十年以上が六十一万二千三百円程度、こうなっておりまして、確かに二十年以上だけをとってみましても、まだ共済組合との比較では低いことは確かでございますけれども、先ほどの全体の平均の五十三万三千円、これに比べますと二十年以上の方がほぼ二割ぐらいは高くなっておる、こういう結果がございます。
○武藤(山)委員 二十年期間以上六十一万二千三百円ですから、先ほどのよりはちょっとふえました。年間十六万ぐらい。それにしても共済と比較するとまだ差がある。そういうものをできるだけ改善しなければならないというところまではわかったと、あなたもそのとおりと思うと。なぜそれが改善できないのか、ネックは何なのか、財源なのかそれとも制度なのか、それともそこまでまだ気がつかないのか、どこにネックがあるのですか、直せない理由は。
○坂本説明員 共済との比較でございますけれども、制度の仕組みそのものが、対象者の問題でございますとかあるいは制度の目的から申しまして共済組合と異なっている面もございますので、最終的に同じような金額にまでいくかどうかという点は、これはまた私どもとしても必ずしもそう申し上げられないような状況でもございます。 〔委員長退席、伊藤委員長代理着席〕 現在、私どもの考え方といたしましては、老齢年金の標準的な年金というものを加入者の平均報酬のほぼ六〇%程度をめどにして考えるという仕組みをとっております。そういう仕組みのもとにおきましては、加入者の加入期間が全体に延びてまいりましたときには相当水準も上がってくるだろうというふうに考えておりまして、基本的な仕組みそのものについてはかなり私どもも改善をいたしたつもりでございます。 したがいまして、今後全体の加入期間の延びというものを見ながらその水準の伸びというものも期待できるのではないかというふうに考えておるわけでございますが、いずれにいたしましても、厚生年金は民間の事業所に勤めておられる方全体を対象としておりますので、その給与体系あるいは勤労体系、非常にさまざまでございまして、これらの平均像ということになってまいりますと、共済組合のように一定の条件のもとにおける職場といろいろと違う様相は、どうしても出てくるのではないかということは言えるというふうに思っております。
○武藤(山)委員 厚生年金の問題は社労がホームグラウンドでありますから、ここで余り課長に質問するのはどうかと思いますが、やがて折を見て社労に行っていろいろ質問をしたいと思っておりますが、きょうはその下準備の意味でちょっと聞いておきたい、こう思っておるわけなんです。 厚生年金保険の累積、ずっとどのくらい積立金がふえてきているかという数字をざっと見ただけでも、年々大変積立金がふえているわけですね。たとえば四十六年から四十七年にかけては一兆二千億円ふえて六兆六千七百三十六億円になっている。四十八年はまた一兆五千億円積立金が増額されて八兆一千九百四十三億円、さらに四十九年になると一兆六千億円またふえて九兆七千六百九十三億円、五十年度の見込みは二兆円ふえて十一兆八千百六十九億円の積立金ができる。 こんなに積立金の方が一兆以上ずつもどんどんふえていくといういまのあり方はもう少々検討して——そんなに伸びていかなくとも運営に支障ないのじゃないかという感じが私はするのであります。こんなにも積立金を増額していかないと、運営が不安でどうにもならぬのだという感じなんでしょうか。これはもうちょっと調整をして給付の方に回しても心配ない——そういう質問をすると、ぼくら素人は、いや、保険の計数というのはもう大数法則で、でかい数字をぐるぐるとやって決めるのでなかなか不安でございますと言っていつもごまかされてしまうのですよ。煙に巻かれてしまう。しかし、こういう数字をずっと見ていくと、十一兆八千百六十九億円の積立金を持ちながら一カ月間四万四千円の年金では余りにも、もらっている人はこの数字を見て、もっといただけるのじゃないか、改善できるのじゃないか、こういう期待と希望を持つことは私は当然だと思うのですが、そういう希望を持つことは間違いでしょうか。
○坂本説明員 間違いかとお尋ねになりますと非常にお答えしにくいのでございますが、決して間違いとも申せないわけでございますけれども……。 ただ、現在これだけの積立金ができておりますことについて私どもがどう考えるかという問題でございますが、確かに現在では毎年相当の累積が重なっていくわけでございます。ただこれは、現在は加入者に比べますと年金を受けている人が非常に少ない段階でございまして、ほぼ加入者の四%弱ぐらいの割合になるわけでございます。これが将来に向いまして急激に年金を受ける人がふえてまいりまして、ただいまから三十年ぐらいいたしますと、大体二七、八%ぐらいまではいくのではないかというように見込まれております。 そういたしますと、やはり受給者がふえてまいりました段階では相当の負担が必要になってまいるわけでございまして、その将来を見通した上で、現在まだ年金を受ける人の少ない段階においてそういった余裕を持っておくということが、将来の加入者の負担を余り大きくしないようにということにつながるわけでございまして、これについてはどの程度将来の加入者の負担を重くするか、軽くするか、いろいろ程度としての考え方はございますけれども、私どもの方では、現在程度の積立金を持っておりましても、やがて将来受給者が相当にふえてまいります段階では、決して今日のような、給付費に対して非常に大きな割合を持った積立金が残るわけではないと考えておるわけでございます。 そういうことで、将来に向かっての負担を余り急激に増加させないために、現在の段階ではまだ積立金は残しておる、こういう状況でございまして、余りいま積立金の方を抑えますと、将来非常に大きな負担をしなければならなくなってくる、この辺をいろいろと考慮して、今後財政運営を図っていかなければいけない、こう考えておるわけでございます。
○武藤(山)委員 いろいろと考慮するのはわかりましたから、私がまた納得いくように、十年後はこうなる、十五年後はこうなる、二十年後ぐらいまではこうなるんだ、したがって、積立金が年々これだけ一兆円以上、二兆円近くふえているということは必要なんだ、そういう積極的な理由をまた科学的に数字に基づいて、皆さんの方の大数法則で出しているその基礎を資料として私に提供願いたいのですが、いかがですか、よろしいですか。
○坂本説明員 はい、資料をつくりましてお持ち申し上げます。
○武藤(山)委員 それから厚生省、実は私のところへこういう手紙が年寄りから参りました。概略を申しますと、この人は昨今の不況で首を切られた方であります。六十二歳。四十五年五月までは他の企業に勤めていて、厚生年金の掛金を二十九年間払っております。ところが、つい最近不況のあおりで、五十五歳以上の年寄りは全部首を切られてしまった。しかし、六十二歳で、年金は六十歳からですからもらえるのでありますが、就職をすると年金がまたストップになってしまう。そこで、国家公務員や公企体の人は、他に就職しても年金は停止されない、こういう不公平が、一体、三木内閣の公正を旨とするという総理の発言とどう一致するのでしょうかという質問が、私のところへ陳情書として来ているわけであります。 なるほど、いま法律をずっと調べてみたのでありますが、国家公務員と公企体の人は、同じ国家公務員にならない限り、公企体にまた再就職しない限り、五十五歳以上は年金をまるまるもらって、他の職場で働いた収入も得られる。民間の人は、他に就職すると年金がぶっ切られてしまう。これは過酷ですね、かわいそうですね。できる、できないはいずれとしても、かわいそうな感じがする。 私はこれを読んでみて、なるほど何兆円の国会予算だけを大蔵委員会で議論しているのは国民に対して済まぬなと痛感をいたしたのでありますが、こういう他の共済と厚生年金との比較において、当然改めなければならぬなと思うものは改めてしかるべきではないか、こういう感じがするのでありますが、厚生省としてはいまどんな作業を進めておりますか。話によると、今国会に社労に改善案を出しているという話も聞いているのでありますが、その具体的内容はどうなんですか。
○坂本説明員 いまの問題は、厚生年金と共済の適用範囲の違いと申しますか、これから出てくる問題でございまして、厚生年金の場合は一般の民間事業所を対象としておりますので、そこに勤めている限りは被保険者ということになるわけでございまして、被保険者である限りにおいて老齢年金の給付がいろいろと制限される。これは本来、退職後の生活をある程度保障しようという目的で老齢年金がつくられておりますので、在職中の方については本来的には支給の対象にならない。しかし、いろいろと高齢の方の実情を考えて、特例的に年金を支給する道も開いておるというのが実情でございます。 共済組合の場合には、一般にその共済を退職されてから民間の事業所に入られたときは制度としての適用範囲が違ってまいりますので、これは共済からの年金についてはすでに退職したものとして支給されるということになるわけであります。 厚生年金の場合には、そういうようなことで、現実にいろいろとこういった問題は何とかならないかというお話がございまして、私どももいろいろと考えてはおるわけでございます。しかしながら、やはり退職を前提とした退職後の所得保障という基本的な仕組みというものにつきましては、これを直ちに変えるということは非常にむずかしゅうございますので、全く制限なしに支給するというのも非常にむずかしいわけでございますけれども、実際に働いておられても賃金が低い方については年金を支給できるような仕組みをとっておりまして、現在の段階では、賃金の額にいたしまして五万円未満の方に年金を支給することにしております。これは六十歳から六十四歳の場合でございまして、六十五を超えた方は月給の額に関係なく八割を支給することにいたしております。 現在国会で御審議いただいております改正法案の中身といたしましては、この五万円の限度額を七万四千円まで引き上げる、こういう改正案でございます。また五万円なり七万四千円以下の人につきましては、その中でも賃金の多少に応じまして年金の支給割合を幾つかの段階を設けておりますが、その段階につきましても改善をいたしまして、実際に賃金と年金とを合わせて現在ではほぼ五万円程度になっておりますのを今度は七万円程度になるように、こういう改正をあわせて行うようにいたしております。
○武藤(山)委員 最後の方がよくわからなかったのは、たとえば六十二歳のおっさんがAという会社にいたのだけれども、不況で会社から首を切られた。年寄りは全部解雇された。そこで、六十二歳で年金の申請をする。しかし、この人は年金をもらうのは本意でない、まだ働ける、丈夫だ、三十五歳の青年よりおれの方が活力があると書いている。だから働きたいのだ、だが働けば年金がもらえなくなる、そういう苦悩なんですね。人間にはそういう個人差があって、六十過ぎても意外と元気で活力がある人もいるわけですね。そういうバイタリティーを生かして社会のために貢献しようという人が国家公務員や地方公務員と比較して酷な取り扱いを受けておるというのは好ましくない。 だから、いまあなたの説明で、同一企業にずっと勤めていた場合なら賃金はかなり高いから、そのまま支給されないでずっと組合員で三十年でも四十年でもいていいと思うのですね。本人も不満は起こらぬと思うのですね。ところが、中小企業なんというのはいつ不況で首を切られるかわからない。この人の場合なんか首を切られた例ですね。そうなると、今度新しいところにまた勤めを探す、賃金は低くなる、年金はもらえない、これでは余りにも酷ではないか。 そこで、あなたのいまの説明では、今後は七万四千円までの賃金ならば年金はまるまるもらえるのか。さらに年金五万円なら五万円をまるまるもらえるのかどうか、それはどうなんですか。
○坂本説明員 七万四千円より低い場合には年金を受けられると申し上げましたけれども、その場合の年金の支給の割合につきましては、多少説明が不十分であったかと思います。この場合には全額ではなくて、それぞれまた、七万四千円以下でありましても賃金の額に応じて三段階に年金の支給率を決めるように改正案を提出しておるのでございます。 三段階と申しますのは、一番多いところは八割、それからその次は五割、二割、これは月給の低い人には高い支給率を、高い方の人には低い支給率を、そして年金と賃金とを合わせましてほぼ七万円程度になるように、こういう考え方でその割合を決めております。
○武藤(山)委員 年金と合わせて七万四千円程度に制限してしまうわけですか。これはひどいな。そういう改正ですか。
○坂本説明員 これは従来は年金と賃金とを合わせて五万円程度という内容になっておりましたのを、それを七万四千円までに引き上げるという形での改正でございます。
○武藤(山)委員 それでは年寄りは働くなという意味になるね。年金をもらっているよりは働いておるだけ余分に収入があるから一生懸命励もうという年寄りに、これはブレーキをかけることだな。やはりそれは、年をとっても他に働けば、年金をもらってさらに働いた収入を合わせて十万円ぐらいまでは現在の時点だったら働く意欲のある者には改善をしてやらぬと、七万四千円が頭打とということではちょっとまだ過酷だね。だって、国家公務員や地方公務員はまるまるかせいだのはみんな入るのですもの。大蔵政務次官、どう思いますか。こういう制度で大体満足ですか。
○森(美)政府委員 よく研究してみようと思います。
○武藤(山)委員 大変慎重で。だけれども、いまの話しているのを聞いてみると、年寄りが七万四千円で頭打ちになっちゃって、年金と働いたのを合わせて七万四千円程度という形に年金の方を区切られるのでは、年寄りは励みがなくなりますね。働く気がなくなってしまうね。それだったら怠けていて、年金をもらっている方がいいやという気になりますね。 だけれども、働きたいという、そういう活力のある年寄りは大いに働かしていいじゃないですか、国家政策として。そういう者を働かせないようにすると、自由党の諸君がときどき演説するように、社会保障というのは怠け者を奨励する法律だなんという議論が出てくるのですね。やはり働きたいというバイタリティーのある年寄りには喜んで働いてもらう、そういう制度的にやはり改善をしていく、それは政治の責任じゃないでしょうか。政務次官、いかがですか。
○森(美)政府委員 研究の余地は多分にあると思います。
○武藤(山)委員 十分研究してください。 それから、今回の改正で例の六・八%の年金水準と公務員給与水準の格差補てん分、これは高橋さん、どうして五十一年一月ということにしたのですか。これは予算措置はすでにしてあるのですね。ただ実施だけ一月ということにしたのですか。その理由はどういう理由ですか。
○高橋(元)政府委員 これは一言で申しますと、恩給における措置にならったということでございます。 六・八%を限度とする格差是正と申しますのは、恩給公務員期間を持っておる人たちにつきましては、恩給法の方で恩給公務員として終わってしまって新法に入ってこなかった方々とバランスがございまして、四十四年以前の退職に係る方について最高六・八までの調整を、恩給審議会方式と現在の公務員給与にいわば非常にラフというか緩い意味でスライドして決まっていくやり方との差として昨年から二年がかりで埋めてきているわけでございますが、ことしの二年目分の六・八というものを一月にいたしましたのは、やはり恩給公務員と更新組合員とのバランスをとるというのが主たる理由でございます。
○武藤(山)委員 あと十五分ぐらいでございますから、共済問題を質問する人がまだわが党でもおると思いますから、不足の点は後日質問をしてもらうことにして、次の項目に移りたいと思います。 これは運輸省の方ですか、政務次官にお尋ねしますが、五現業の共済組合の長期給付の資金について、長期給付の場合は一五%ですか、国庫が負担をするという法律になっているのですか。事務当局、どうですか。
○高橋(元)政府委員 国家公務員共済組合の場合には五七・五%が国の負担ということは法律に書いてございますが、三公社のいわゆる公企体共済につきましては、五七・五%に当たる部分をそれぞれの公企体が負担するという定めになっております。
○武藤(山)委員 それは共済組合法第何条に書いてありますか。
○高橋(元)政府委員 公共企業体等共済組合の六十六条でございますが、「公共企業体は、次に掲げる金額を負担し、その金額を毎月末日までに組合に払い込まなければならない」となっておりまして、その一項二号に「長期給付に要する費用の百分の五十七・五(専従職員及び組合に使用される組合員に係る長期給付に要する費用については、百分の十五)に相当する金額」、つまり百分の五十七・五は、長期給付に係るものにつきましては公共企業体の負担金ということに法律で定められております。 なお、国家公務員の場合は九十九条に規定がございまして、「長期給付に要する費用掛金百分の四十二・五、国の負担金百分の五十七・五」ということが国家公務員共済組合法の九十九条二項で定まっておるわけでございます。
○武藤(山)委員 国家公務員は国庫が負担をし、公企体は公企体自身が負担をせよ、共済の精神からいって、全額公企体に負担をせよという規定ですね。厚生年金にもあるいは他の共済年金にも国の補助というのがずっとありますね、農林年金でもありますね、他のものにそういうものがあって、どうして五現業には国の国庫負担というものを一銭も出さなくてもいいことになっているのですか。
○高橋(元)政府委員 これはあるいは運輸省から御答弁を申し上げることかもしれませんが、共済組合制度全般を通ずる問題でございますので、便宜私からお答えをいたします。 長期給付の費用は労使の折半ということが、これは各公的年金制度を通ずる通則でございます。その折半をいたしますほかに、いわゆる公経済主体というものが、社会保険を推進する立場から公的年金にありましては二〇%、共済制度にありましては一五%を全体で負担をいたします。残りを折半するということになっております。 この一五%という、いわゆる国庫負担を出します趣旨は、国、地方公務員につきましては国、地方公共団体、公共企業体職員につきましては公共企業体、それぞれが公経済の主体として、繰り返しになりますが、社会保険を推進する立場から負担をするという趣旨でございます。 公企体は、昭和二十年代に相次いで設立されたわけでございますが、従前国が行っておりました電信電話なり鉄道なり、それからたばこの専売という事業を能率的に経営することによって公共の福祉を増進するということを趣旨としてつくられたものでございます。したがって、その事業は国の活動の一翼と申しますか、一環でございます。それからまた、その事業の性質も独占的事業と申しますか、公権力を背景とした独占的な事業でございまして、その事業に関する限り、公経済主体の地位にある。そのことは、地方公共団体が公経済主体の地位にあるのと同様の趣旨であろうと思います。そのゆえに、先ほど申しましたように公共企業体共済組合の場合は、一五%の負担金は公共企業体において組合に払い込んでいただくということになっておるわけでございます。
○武藤(山)委員 いま公共料金の値上げが大変大きな問題になっているときに、五現業は全部一五%をそれぞれの企業の利益あるいは節約、そういうようなもので埋め合わせていけという原則で貫きますと、これから一体郵政事業とか国鉄とか、こういうところが果たして維持していけるのかどうか、大変大きな負担になってくると思うんですね。 現在、五現業の四十九年度と五十年度の恩給、年金のスライドの分についての追加費用、これは各機関別にどのぐらいずつになりますか。
○杉浦政府委員 四十九年度の数字を申し上げたいと思いますが、まず、金額の大きい国鉄につきましては、いわゆる一般の、先ほどの五七・五%に相当する金額が四百六十一億でございます。これにいわゆる追加費用というものが合算されまして、合計いたしまして、国鉄が共済組合に払うお金は千百四十九億になります。それから専売公社につきましては、一般の負担金が三十七億、追加費用五十三億、合計九十億。それから電電公社につきましては、一般の負担金が二百四十三億、追加費用二百五十億、合わせまして四百九十三億。こういう数字でございます。
○武藤(山)委員 郵政はどうなっていますか、ちょっとわかりますか。わからなければいいです。 郵政は、四十九年が二百二十三億、それから五十年度は三百二十億になりますね、追加費用だけで。ですから、これがかなり経営に大きな負担になる。やはりこれがいわゆる料金値上げや何かのかなりのウエートになる。民間の年金制度にも国庫が確実に負担をしているのですから、いわんや公企体の、とにかく国営と同じ機関なんですからね、国鉄も専売も郵政も。こういうものは当然、独立採算でおまえらがかせいだ中で負担しろというような規定はこの際見直して、やはり一五%は国家が負担をするという他の制度にならって改善をすべきだ、こう思うのですけれども、これは主計局次長では無理ですか、政務次官ですか、副大臣の政治的発言ですかな、どちらかがひとつ答えてください。
○高橋(元)政府委員 一五%の国庫負担を公企体がやる、また地方公共団体がやる。国の使用人につきましては、国の一般会計またはそれぞれの特別会計が負担をするということの趣旨は、先ほど申し上げましたそれぞれの主体が公経済主体であるからということでございます。これが各公企体なり独立採算制をとっております現業の特別会計の経理を圧迫するというお話でございますが、これは広い意味の人件費の一環として考えられておるわけでございます。 たとえば地方の場合には、話をそらすわけではございませんが、これは交付税上措置をされておるわけでございます。五七・五%に当たります部分、つまり使用者部分と公経済主体部分と合わせまして交付税で措置をされておる。 それから公社の場合には、これは独立採算制ということの範囲と、それから仕事が公経済主体として国の仕事を引き継いでいる、それから独占ということをバックにして運営をしておられるという公企体の仕事の性質上、これは公企体に負担をしていただくということであろうと思います。たとえば財政的に非常にピンチに陥っておると言われております国鉄の場合には、全体として一般会計または財投でどれだけ国鉄に財政援助をするかという形で取り上げられておるわけでございます。 したがいまして、公企体の共済組合の長期の負担金のうち公経済主体の分だけを取り出して、それは一般会計が持つべきであるということは、直ちに私どもは納得できないという感じがいたしております。
○武藤(山)委員 高橋さんに、ここで、そうだそうすべきだなんという答えが出るとは期待していないのでありますが、主計局は五十年度の歳入欠陥をどうするかということで頭がいっぱいで、そんな埋め合わせまで、うっかりそれは大蔵省がみんな背負うことなどできた相談でないと、腹の中ではそう思っているのだろうと思います。つまらぬ質問をしやがったなと思っていると思うのでありますが、いずれにしても、いまの三公社五現業、そういうところにすべて独立採算で、準公務員であるそういう人たちの老後の保障まで全部負担させるというあり方は、他との権衡上からも私は好ましくないと思う。 この際、三木内閣としては根本的に洗い直す必要がある。何でも洗い直すと言っているのですから、よくひとつクリーンに洗たくをし直して、これらの問題についてもことしはじっくりひとつ検討してみよう、私はそういう期待をするのでありますが、森政務次官にひとつ決意のほどを伺いたいと思います。
○森(美)政府委員 公企体は、できました趣旨が、いわゆる国が行っていた事業を能率的に経営するという目的と、公共の福祉に貢献するのだという意味でスタートしたと私は考えておりますが、そういう意味におきまして、先ほど高橋次長が何度も言っておりましたように、公経済の主体としております関係上、当然責任を負ってしかるべきだと私は考えております。決してそれが不公平の是正が必要だということにはならないと私は考えております。
○武藤(山)委員 それは全然認識が違う。違うからおれに右へならえしろなんということを押しつけるわけにいきませんけれども、だって副大臣、ほかの民間の組合にも国庫が補助を皆出しているんですよ、国家公務員にも。各そういう制度に国の費用というものを見ているのだから、当然準国家公務員的な三公社五現業の老後の保障は——短期給付はぼくはそれぞれのいる連中が全部かかるのだからいいとしても、長期はやめた後の老後の保障ですからね。 本来なら、社会保障ならば国家が全部老後の保障というのはやるべきなんですから。いま保険制度になっているから、そこまで社会保障という概念で律せられない、まさに保険制度なんですね。しかし、やはり先進国家になると、全部それは完全な社会保障という考え方になれば、国が当然かなりの部分を皆負担しているのですから。 しかし、これは積み立て方式か賦課方式かという問題にまで論理を展開していかなければ決着のつかない論争でありますから私はやめますけれども、これは将来やはり十分検討に値する大きなテーマだと私は思うのであります。もっと下から、審議会の中から突き上げて、大臣どうだとこないと、副大臣、なかなかそうかなあと——あなたの頭の回転が鈍いと言っているんじゃないんですよ。そういう下から突き上げて論争しないと納得ができないという感じなんだろうと思いますから、これは後でまた論争の時間を、国会が延長されればまだまだ共済の質問時間はあると思いますから、私も少々勉強してきますので、いま二、三回ここは論争してみたいと思います。 最後に、これはいまの辻主計局次長が大変骨を折って、高橋さんなども理解があって、長期共済組合員資格のあった者が退職をしたら、一年間、短期給付、医療給付が受けられるようにしてやろう、そこまで踏み切ってくれたことは組合員にとっては大変思いやりある措置であり、事実を十分認識した措置だったと思うのであります。 ところが、退職後短期給付を受けるためには、退職時の給与に対して掛金がかかるわけですね。退職時の給与の千分の七十を掛金として本人が負担しなければならない。すなわち、国の負担分の半分ですか、そこまで本人が負担をしなければならない。こういうことではせっかくいい制度ができても、退職後継続して短期給付を受けようという考え方にならない。余りにも掛金率が高過ぎる。これは当然改善して、退職してから一年間——私は一年間は不満なんです。三年間ぐらい見てやれ。 公務員を二十五年、三十年勤めてやめて、発病するのが一番多いのは大体二年以内ぐらいなんですね。二年から三年ぐらいの間でみんな張り合い抜けして発病して、ぽっくりいく人などもかなりおるわけなんです。だから一年というのはちょっと短過ぎる。三年ぐらいそういう組合員資格を与えてやるべきである。長い間貢献してきたのですから、組合費も払ってきたのですから、そういう年限を長くすることと同時に、その掛金の算定基礎は、支給される年金額に掛金率を掛けるようにすべきではないか。現実にもらっていない退職時の俸給に掛金率を掛けていくというやり方は余りにも酷ではないか。だから加入者がいなくなってしまう、希望者がいなくなってしまう、こういうことになると思うのですね。これは少々改善の余地があると思いますが、高橋さん、前向きの答えができますか。
○高橋(元)政府委員 非常に示唆に豊んだ御提案でございます。 それで、との任意継続組合員でございますけれども、現在の制度は健康保険における任意継続被保険者の制度をとって、国家公務員なりそのほかの共済組合に入れたわけでございます。この制度について、一年を三年に延ばすべきだという御主張もございましたけれども、これは先ほども申し上げましたように、一つの企業を退職して次の企業に移るそのつなぎの期間の措置という制約を持っておりまして、これを国家公務員共済組合そのほかの共済制度についてだけ独自の退職医療制度というものにするわけにはまいらないのではないか。 そこで、退職医療制度というものにつきまして新しい制度を、各省ともよく相談をいたしまして現在鋭意勉強をいたしております。そういう制度ができましたら、共済もそれにならっていきたいと思うわけでございます。 それで、それまでの間掛金が、まあ国庫負担がなくなりますので、従前の短期の掛金の倍になるという問題が不合理ではないかということでございます。昨日もいろいろ勉強をしておったわけでございますが、退職者は一年間に約七万弱というふうに考えておりますけれども、その中で年金の受給資格のある方は二万人または一万七、八千人というオーダーでございまして、御承知のようにこの任意継続は、一年以上組合員であった方がやめられた場合に申し出で適用になるわけでございます。したがって、年金の受給資格のある方についてはそういう御提案のような形でいけるわけでございますけれども、年金をもらわないで退職一時金で組合から離れられた方については、何を基準にするかという非常にむずかしい問題が出てまいるわけでございます。 私どもは、任意継続の制度そのものは、いま武藤先生からお話のあったような長期勤務してやめられた組合員について、そのままお化粧を直して持っていくにはふさわしくない制度ではないかというふうに思っておりますので、これは健康保険並びの制度として考えるといたしまして、新しい退職医療制度というものを先ほど申し上げたように政府各省で相談をしてつくって、できるだけ早くその見通しをつけたいというふうに考えておるわけでございます。
○武藤(山)委員 高橋さんが理財局長や主税局長にならないうちに、ひとつ主計局次長のうちにいまの答えが実現するように強く期待をして、最後の答えが少々満足に近かったから、もう一問あったけれども、これで質問を終わりたいと思います。
○伊藤委員長代理 午後二時より再開することとし、この際、暫時休憩いたします。 午後零時三十五分休憩 ————◇————— 午後二時十一分開議
○上村委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。荒木宏君。
○荒木委員 昨年の国会で、公企体共済の業務災で、たてまえもそれから内容も格差があるということを申し上げまして、そのときの答弁では改善のために努力をする、こういう答弁をいただいたんですが、この一年間で、昨年の四月の国会質疑を受けましてこの問題がどのように改善をされたか、三公社それぞれについて改善の要点をひとつ承りたいと思います。
○杉浦政府委員 昨年の国会におきまして、先生御指摘のような三公社と国共との間の現業サイドの差がある、こういうことでございます。その後三公社におきまして、これは労働協約でございますが、協約の改定を行っております。 私の手元に現在ございます数字を若干申し上げますと、まず国鉄につきましては、昨年の計算によりますると、国家公務員の場合に対しまして約四八%にすぎないという数字でございましたが、本年の一月に改定をいたしましたものを計算いたしますると、昨年千三百四十日分の一時金を千六百七十日分に改定をいたしまして、公務員との比率は五六%に改善をされております。 なお、専売公社の関係につきましては、一時金の日数千三百四十日分は変わっておりませんが、これを従来六年分一時金ということであったものを、五年分一時金ということにいたしたわけでございまして、その関係上年間の平均の日数はふえまして、国家公務員に対する比率は四八%から五四%に改善をされております。 なお、電電公社につきましては、ちょっと私数字をつかんでおりませんので、電電公社の方から……。
○小沢説明員 お答えいたします。 電電公社におきましては、本年度労働組合との労働協約におきまして、次の二点を改善いたしました。 第一点は、従来災害補償金額を算出いたしますところの基礎値となる平均賃金につきまして、二〇%を超えた場合にこれを改正するということでございましたが、今年度から毎年の賃金上昇率によって改定して計算し直すということを取り決めました。 それから次に、実施期日につきまして、従来はこれを毎年六月一日から実施いたしておりましたが、四月一日から実施するということに改善いたしました。
○後藤説明員 昨年のちょうど四月二十四日だったと思いますが、荒木先生から問題の提起がなされまして、私どもその後組合と鋭意協議を進めたわけでございます。大きなポイントはいま国鉄さんの方からお答えしたわけでございますが、若干補足して御説明をいたしたいと思います。 私どもの方は、障害事由が発生をいたしました時点で、たとえば一級ですと千三百四十日というものを一時金で払いまして、それから六年経過後に今度は年金に切りかわるという制度をとっておりますが、これをいま申し上げましたように五年に直しております。その結果、六年で千三百四十日を割った場合は二百二十三日ですか、五年で割りますと二百六十八日というような改定が行われましたということが第一点でございます。 それから労災にならいまして、いわゆる特別支給金を百二十八万従来もつけております。 それからあと三、四、五、六級につきましては、いままでよりもそれぞれ一月、たとえば三級の場合ですと年金八カ月でございますが、これを一カ月上げまして九カ月、それから四も五も六級の場合もいずれも一カ月改善をいたしております。 それから七級でございますが、これは親指、人さし指を含みまして三指切断されたような場合が七級に相当するわけでございますが、これを年金化をいたしております。 そのようなところが主な改正点でございます。
○荒木委員 電電公社の場合は、これは国家公務員に比べて改定後の率はどのぐらいになりますか。
○小沢説明員 改善前と改善後の上昇率をちょっと計算してございませんが……。
○荒木委員 それじゃあとで数字だけ連絡してください。 いま伺いますと、昨年の審議のときに指摘しましたのはそれぞれ四八%、半分以下だということで、それが国鉄の場合は五六%、専売の場合が五四%、改善のために努力された跡は認められると思います。ただしかし、それにもかかわらず依然として六割以下という格差が開いておるわけですね。これは公務災害の場合に共済の適用がない、その点が国家公務員に比べて非常に大きな格差の原因の一つであろうかと思います。 そこでお尋ねをしたいんですが、これは全体を所管されておるところがありませんから、便宜上大蔵省に伺いましょうか。 国家公務員共済、それから地方公務員共済、私学共済、農林共済、これはいずれも公務災害あるいは業務災害の補償は共済の上では認められているかどうか、この点はいかがでしょうか。
○高橋(元)政府委員 公企体共済を除きました各共済制度については、公務災害の規定がございます。
○荒木委員 それぞれ共済の中で、公務災害もしくは業務災害の支給規定がある、公企体共済だけがない、こういうお話ですが、重ねて大蔵省に伺いますが、国公共済あるいは地公共済、私学、農林いずれもそうですか、一般の障害あるいは廃疾に比べて、公務もしくは業務の災害補償が特に共済の中で設けられておるのはどういう趣旨でしょうか。
○高橋(元)政府委員 御案内のとおり、現在の国家公務員共済、地方公務員共済、これらの制度は恩給制度それから旧令年金制度、こういうものを引き継いで発展してきたわけでございます。そこで公務災害、公務上の傷病、廃疾というものと公務外の傷病、廃疾、災害といったものを分けて、より高い支給率の給付を行うという制度が恩給法以来沿革的に国家公務員共済に引き継がれて現在に及んでおるわけでございます。
○荒木委員 国公、地公はわかりました。私学、農林の共済でそういったことが認められておるのはどういう趣旨でしょうか。これは少し所管が違うかもわかりませんが、同じ共済の考え方の問題としてひとつ伺いたいと思います。
○高橋(元)政府委員 私学、農林につきましては、国公共済と同じ業務上の年金制度が設けられておるわけでございます。これは国共にならってつくったということだと思いますが、そのものは厚年からまいっておりまして、厚年では職務上、職務外の区分を問わず障害年金等々を支給するという制度がありまして、それが私学、農林の共済組合をつくりましたときにそちらから入ってまいった。ただその場合、支給率の公務上、公務外の差というものは、国公に合わせて制度ができたというふうに承知いたしております。
○荒木委員 経過は伺ったのですけれども、なぜ私学、農林が国公、地公の共済と同じように公務、業務上の扱いを特に重くしているか。これは年金制度調整連絡会議ですかでそれぞれのアンバランスを統一していくというふうなことで当然お話し合いになると思うのですね。かねてからそういう御答弁もありますし、繰り返し確認もしていらっしゃることですから。ですから、そのうちの国公、地公を担当しておられる大蔵省として、先ほどの答弁で恩給法の流れというのはわかりましたけれども、私学、農林の方でそれと同じ扱いをしている、経過はよろしいですが、理由は何でしょうか。
○高橋(元)政府委員 私立学校共済の場合には学校職員であるというふうに、国立学校職員とのバランスということが実態的に理由となりまして、公務上災害制度というものが入ってまいったというふうに承知しております。 いま先生からお話がございましたとおり、各公的年金の固有の性質、それから共通の性質、共通の部分、固有の部分というものを解明してまいりまして、できるだけ八種類にわたる公的年金制度の何といいますか、統合といったら非常に言葉が過ぎますけれども、調整を図っていきたいということで、四十二年以来公的年金制度調整連絡会議でいろいろ審議を進めてきておるわけでございますが、現在までのところまだ障害年金制度等が日程に上がってはおりませんが、今後それらの点につきましても検討されることになるというふうに思います。 これは直接の所管でございませんので、一般的な感想で恐縮でございます。
○荒木委員 所管外についての感想を伺ったわけですが、しかし、いまのお話の中でも、一つは似たような制度あるいは職種実態についてのバランスということを問題にしていらっしゃる。これは実態の上に立った一つの考え方ですね。それから今後の方向としては、それを調整していきたいという今後の施策についての考え方、これも統一的な方向でおっしゃっている。 そうだとしますと、そういう実態認識に立ち、そういう今後の方針ということになりますと、公企体の関係に伺いたいのですが、ほかの共済に公務災害の補償支給規定があり、公企共済についてのみない。もちろん労働協約のカバーがありますし、それから法律の仕組み自体がそうなっておるのですけれども、そういったいまの仕組みが実態対比の上のバランスから見て合理性があるかどうか。いま言われた今後の方向としてできるだけ調整をしていこうというふうな考え方から見て、いまのように公企体共済に業務災害補償がないというのを続けることがいいのかどうか。この点は窓口でございますから運輸省から伺うことにしましょう。
○杉浦政府委員 公企体共済につきましてのみ特別扱いという、結果的にはそういうふうになっておるわけでございます。沿革的なものといたしましては、使用主である公企体自身がこの業務上災害につきましては全責任を負う。したがいまして、掛金というものを取らずに、それによる災害補償は全部公企体当局それ自身が負うということから出発をしてきたものと思われます。そのことの可否につきましていま私、当否を申し述べる自信はございませんが、他の共済組合の制度との関連につきましてこれをどうするかという問題は確かにあろうかと思います。 ただ、ほかの共済組合のように、公企体につきましても共済組合法サイドでこれを補完すべきかどうかにつきましては、いま直ちにそうすべきであるというふうにお答え申し上げるわけにいきませんので、今後慎重に検討したいと思います。 なお、実質的な補償の金額のバランスといいますか、不公平という点につきましては、今後とも各公企体におきまして、そのバランスを失しないような措置が行われることを期待する次第でございます。
○荒木委員 答弁がだいぶおくれていますね。去年の四月にこの問題を出しまして、それで内容の改善、これが一つです。同時に、そういったほかの共済にあって公企体共済にないという問題について検討します、こう言っているのですよ。一年たっていまだにその回答をする用意がない。これは少しおくれ過ぎているのじゃないでしょうか。 しかも、沿革、経過はわかりましたが、私がいま伺っているのは経過ではなくて、そういう沿革の上に立った現状が合理的だと思っていらっしゃるかどうか。これは一年間検討されたら答えが出るでしょう。いまありました実態のバランス論、たとえば労働関係ではどうでしょうか。五現業と三公社は、労働関係では法律のもとでは同じ扱いを受けるでしょう。全部が同じとは言いませんけれども、たてまえとしては同じ扱いになっている。 ですから、バランス論の上から見て、先ほどの私学共済ということで公立学校教職員とのバランスが考えられるなら、国家公務員である五現業と同じ法律規制を受けておる三公社についても、当然同じに扱うというのが常識的な考えじゃないでしょうか。しかも方向としてはそれを調整していき、是正をしていくという方向が打ち出されておるわけですから、そういう点から言いますと、いまのはお聞きした答弁にならぬと思うのです。これは政務次官、いかがですか。
○小此木政府委員 なお一層検討いたしまして、速やかに結論を出したいと存じております。
○荒木委員 重ねてお尋ねをしてあるいは恐縮かもしれませんが、いまと同じお答えを一年前にいただいておるのです。私はそれほどむずかしい問題ではないと思うのですね。 バランス論でもう一つ言いますと、これは事務当局に聞きますが、国家公務員と三公社は罰則の適用についてはどういうふうになっていますか、これはいかがですか。
○高橋(元)政府委員 申しわけございません。ちょっと御質問の意味をとりかねておったわけでございますが、罰則と申しますのは、公企体の職員が法に触れる場合、刑法上の問題ということでございましたならば、運輸省から御答弁申し上げたいと思います。
○杉浦政府委員 国鉄の場合と電電公社の場合におきましては、懲戒免職の場合にそれぞれ年金の給付制限がございます。
○荒木委員 質問がちょっと舌足らずだったかもしれませんけれども、しかし、どうも実態を余りよく御研究になっていないようですね。刑事罰の適用についてはいま主計局次長がおっしゃった問題ですが、公務に従事する職員とみなす、こういうことになっているでしょう。ですから、労働関係の扱いでも、三公社と五現業は法律上同じである。それから社会秩序といいますか、職務規律の面でも刑事制裁的なものについては皆さん同じに扱っているでしょう。だって、ストライキに絡まるいろいろな事案については、公務員と同じような扱いでやっているじゃありませんか。法律のたてまえもそうなっている。 では、社会保障としての共済給付で公務災害を別に扱うというのは何か合理的な理由がありますか。沿革、経過はわかりましたよ。いまあなたはそれを続けることで合理的だと思っていらっしゃるかどうか、答弁を願います。
○杉浦政府委員 御指摘の点につきましては十分私も認識いたしておりますので、今後検討してまいりたいと思います。
○荒木委員 検討は一年していただいているのですよ。どういう方向で検討するかというのですよ。 その検討される方向について答弁をいただくためにお尋ねをしますが、昨年の二月に社会保障制度審議会から答申がありましたね。こういったアンバランスについて大蔵大臣にも答申がありますが、これは主計局次長どうですか、その点について制度審の答申はどういうふうに言っていますか。
○高橋(元)政府委員 昨年二月はちょうど国家公務員の共済組合の財政再計算の時期を控えておりまして、それで厚生年金の方が五万円年金ということに改められましたこともありまして、給付内容の改善を図るという形で、四十八年の暮れに国共審から御要望があったわけでございます。その御要望の線に沿って、いわゆる最終俸給化、三年を一年平均の俸給にするとか、通算退職年金方式を取り入れるとか、任意継続制度を創設するとか、そういうことをやりまして、それを昨年審議会におかけをして、社保審でも同様にお認めを願ったわけでございます。国共の方はそういうことでございます。
○荒木委員 どうもお聞きしておることから、少しぐあいが悪いということになるのでしょうか、別のことをお答えになるので困るのですが、昨年の二月二十八日にこの公企体職員の共済関係の法律について、国家公務員共済の地公共済との間には年金に関する完全な移行措置が講ぜられているにもかかわらず、これら共済と公企共済との間に同様な取り扱いを欠いていることは理解に苦しむ。さらに各年金の間における給付水準のバランス、公企共済自体の持っている問題の根本的な解決を行うように要望すると書いてある。 ちょうど昨年この問題を国会で質問をしまして、社会保障制度審議会の意見があり、これは大蔵大臣だけじゃなくて運輸大臣にも出ているでしょう。ですから、論議があって、そして検討するという答弁があり、制度審もそういうふうに言っており、そして調整していくということがかねてからの方針だ、こう言われておって、いままた検討するじゃ、これは国会論議を何回やったって同じことですよ。しかも、内容については、いまだに五割を少し上回った程度の格差になっている。遺族年金もこれで違うでしょう。 だから、これは事務当局に伺っても同じことですから、政務次官に重ねて伺いますが、これを解消していく、つまり公企共済の方にも公務災害補償規定をほかの共済と同じようにつけていくという方向で検討を進められるかどうか、この点をひとつ伺っておきたいと思います。
○小此木政府委員 よく研究いたしまして、検討の上、前向きの姿勢の結論を出したいと存じておる次第でございます。
○荒木委員 前向きと言っていただきましたから、ひとつ熱心な御検討をお願いをいたしたいと思います。 時間の関係がありますから、次に年金の額の改定問題について伺いたいと思うのです。 他の委員会でもいろいろ論議をされましたけれども、今度はやはり依然として一律改定三八・一%、こういうことになっておりますけれども、これでは年金額の受給の多い人と少ない人、つまり年金収入について言えば高所得者と低所得者の格差は、率が同じですからますます開いていく、このことはもうかねてから指摘されているとおりですけれども、こういったことを踏まえて、なぜ一律改定になるのか、改定の趣旨はどういうところにあるのでしょうか。これは元が恩給ですから、総理府の方からひとつ御答弁をいただきたいと思います。
○手塚説明員 先生ただいま御指摘になりましたとおり、一律でアップする問題、これは実は大昔をたどりますと、この増額方式につきましては、ある時期、審議会方式と称しまして公務員給与と物価の中間をとるような数字で増額を図ってきたわけですが、その際も実は一律——一律と言ってもいわば定率ですね、定率でずっときたわけでございます。ただ、恩給等がだんだん改善されるに従って、先生の御指摘のような問題が現実に起きているわけでございます。いわば一つの額を上げるのにその額で見るか、率で見るか、これはどちらも誤りではございませんが、やはりそれなりの評価、いろいろな問題がそこから発生してくるわけでございます。 私の方も、昨年、院の御意思としての附帯決議もございまして、その辺ずいぶん検討もいたしました。しかし、残念ながら最終的に政府案を決定するに至るまでの間、いろいろ試行錯誤的に検討はしてみたんですが、恒久的に安定的に使える方式というものをまだ見出せなかった、そのために今回は従来の方式で一律アップということになった、そういうような経緯でございます。
○荒木委員 三公社の方、最後にまとめてと思っておったのですが、先にお帰りになるようですから、いまの政務次官の前向きにという答弁を、ひとつ国鉄の共済事務局長から確認をしておきたいのですが……。事務当局もよろしゅうございますね、前向きに検討と政務次官がおっしゃったのですが、そういう方向でなさるかどうか。
○清水説明員 先ほど来運輸省からも御答弁がありましたように、沿革的には事業主の一方的負担ということでございますが、私どもできるだけ現制度の中で改善に向かって努力してまいりたいと思います。
○荒木委員 少し政務次官の言われた答弁の趣旨と違いますけれども、この問題でまたやっていたら長くなるから、あとでまた別途にそれぞれ申し上げることにしましょう。結構です。 それで、いまの質問に移りますが、総理府の審議室長さん、政府全体の方針を聞いたんじゃないんですよ、総理府の考え方を聞いたんです。たとえば今度の概算要求のときにも、総理府の方針は出ているんでしょう。これは他の委員会でさんざん論議になったことで、総務長官も答弁されているじゃないですか。あなたに政府全体の方針を聞こうとは思っていないのです。あなたも恐らく内閣委員会に出ておられたと思うから、総理府として総務長官がどういう方針でやっておられるか、これを聞いたと思うのです。
○手塚説明員 私、政府案決定というのは、恩給法についての政府案決定を指したのでございます。その間、種々検討いたしましたというのは、具体的なものを省略いたしましたが、私どもの方の一つの案として実は要求いたしましたのは、従来の一律アップを改めて少なくとも三段階程度、少し荒っぽい感じはありますが、三段階に分けて、真ん中辺は一般の二九・三なら二九・三をとる、それに対して下の方は約一%ぐらいそれに増額した形でいく。さらに上の方はそれに対してやや下回った改善率を使う、そういう案を実は出しまして、関係方面とも検討いたしたわけでございます。 ただその間、私どもはこの案でも従来より一歩前進というふうに考えておりましたけれども、ただ恩給の方は実は仮定俸給を使うというような面もございまして、一般的に共済などで同じようなことを考えますと、実は逆転現象も起こす。恩給でも同じことを数年続けますと、実はそこで逆転現象を生ずるという方式でございます。そういった欠陥がどうもうまく是正できなかった。もう少し考えを深めていい案ができるんではないかということで今回は一律アップに引き下がった、そういうことでございます。
○荒木委員 考え方はわかりました。そこで大蔵省に伺っておきたいのですが、考え方として、年金額の改定を何のためにやるか、なぜやるか。これは言うまでもなくインフレ、高物価によって生活が破壊される、生活水準が低下する。改定の趣旨というのは、これをカバーするというところにあると思うのです。つまり当初の年金の額、相対的な価値といいますか実質的な価値といいますか、これを維持するために改定がやられる、こう思うのですが、考え方はいかがですか。
○高橋(元)政府委員 どういう方式で改定をやるかということは別にいたしまして、既裁定年金額の改定をいたしてまいるということは、いま荒木委員のおっしゃいますように、年金の実質価値を維持していくという考え方によるものでございます。
○荒木委員 そういたしますと、インフレ、物価高の続く中で高所得者と低所得者とどちらが生活打撃といいますか生活水準のダウンに厳しい影響を受けるか、同じであるかそれとも違うか、この点はどうごらんになっていますか。
○高橋(元)政府委員 私どもただいま国家公務員共済組合の年金受給者につきまして年金受給者の実態を調査いたしておるところでございますから、詳細はその結果を見てから申し上げた方が正確だと思いますが、これも一般論としましては、インフレによる家計への圧迫というものは低所得世帯ほど大きいというふうに通常考えられておると思います。
○荒木委員 そうしますと、率を一律にする、これも一つの考えかもしれません。しかし、いま次長が言われたように、低所得者、裁定年金額の低い層の人たち、その方がインフレ打撃が大きいとすれば、その生活破壊を回復するためにはその方に手厚く改定をするのが事の道理ではないか、こう思いますが、どうですか。
○高橋(元)政府委員 先ほど総理府の方からも御答弁がございましたが、共済年金の年金額の算定基礎になります俸給は、退職前一年の平均という形でかなりお互いに接近し合った金額ということになっております。そこで、恩給局からもお話がございましたが、段階を分けましてアップ率をしてまいりますと、共済年金の場合にはいわゆる逆転現象というものが生じてくるということもあると思います。それから国共だけでも二十数万という年金受給者がおられるわけで、なるべく早く改定を行って新しい年金額の裁定を終えて支給するということが必要だろうと思います。 それらは技術的な議論でございますけれども、午前中来申し上げておったことでございますが、最低保障というものによりまして低額の年金を底上げしてまいるという形で、かなり上薄下厚という趣旨に沿った改定が行われておるというふうに思います。 それからもう一つは、国共制度で俸給に最高限度がありまして、一等級十五号俸相当のところで掛金も給付もおしまいになる。それ以上は年金に算入されないという制度もございます。そこで下は、下はと申しましたが、金額の少ない方、低額の方には最低保障制度をやる、上の方は頭打ち制度というものによりまして、できるだけ一律の改定率による年金の上厚下薄の傾向というものを抑制しておるというのが現状でございます。
○荒木委員 いま方法論や技術論を伺っているんじゃないのです。やり方の上ではいろいろおっしゃった、ボーダーラインでは逆転現象の起きる可能性だとか、あるいは仕事の上でかなり手間がかかる問題とかいろいろありましょう。物の考え方としては、どうですか、低額の年金所得者の方に生活破壊が大きく出ておるのなら、それをカバーする。物の考え方としてはそれが基本になるのじゃないですか。
○高橋(元)政府委員 退職をされまして年金額が裁定された、何年かたって一律アップ方式で年金の改定が行われますと、その改定が行われた年まで勤続して退職された方との間に、年金が高給者の場合には高く、低給者の場合には低く出てまいる傾向があるかないかということになると思うわけです。そういうことだとすれば、その時点を何か限りまして修正をするという考え方も成り立つわけでございますが、これは全体の年金を通ずる一つの基本の考え方、つまり報酬を基準として年金額を決めていくという考え方、それとの調整をどうするかということでございますので、全体を包括した検討が必要ではないかというふうに考えるわけでございます。
○荒木委員 それはまたちょっとほかの要素が入りましたね。私が聞いているのは、年金をどういうふうに裁定するかということを聞いているのじゃなくて、一たん裁定で決まった年金が経済事情の変動によって手直しが必要だ、手直しに当たっての基本的な考え方はどうか、ここを聞いているわけです。そんなにあれこれほかのことをおっしゃらなくても、この考え方自体は総理府も先ほど言われたのですから、総務長官も言っておられるのですから、大蔵省としても考え方そのものは素直に認めてもいいんじゃないですか。 やり方はいろいろありますよ。その間に解決しなければならない問題もあります。しかし、物の考え方というのは、それが一番常識的な自然な考え方じゃないですか。
○高橋(元)政府委員 確かに上薄下厚という形で年金額の改定を行います方が、一律アップよりは下の方に厚い年金の改定が行われるのはそのとおりだと思います。その限りで、恩給局からも御答弁があったように、一律改定引き上げ率によることが果たしていつの場合でもいいかどうかという問題は、私どももさように思っておりますが、ただ、年金額の一律の引き上げ率による不公平というのが起こるか起こらないかということの一つの判断は、先ほど二回目に私がお答えいたしましたように、そのときまで在職して退職された場合と、すでに前に退職されて何回か一律アップで改定を重ねていった場合と、その場合の年金額に差等がつくことがいいか悪いかということで判断すべきではないかということで申し上げたわけでございます。
○荒木委員 答弁の前段で物の基本的な考え方は肯定されたと思うのです。それに関連して生じてくる問題はありましょう。しかし、そもそも賃金そのものの改定についてのそういった考え方、下に厚く上に薄くという考え方がもうずっととられてきていることは御存じのとおりですね。法律自体が賃金を決定する場合に、生活費、生活水準ということを一つ基本に置いておりますし、共済年金の改定の法律上の重要な要素としても、生活水準あるいは生活の安定、こう言っておる以上は、この問題を処理するに当たっての基本的な考え方というものは、やはり下を厚く上を薄くということだというふうに私は思うのです。 そこで、この問題がたまたま内閣委員会でもずっと論議になり、森政務次官もそのときに熱心に出ておられたように聞いております。そのときになされた答弁で、そういった一律改定ということだけにこだわらず、いまのたてまえを踏まえてそれを前向きに検討していく、これは総務長官が言われた答弁の趣旨ですね。それを大蔵省としてもやっていくというふうに御答弁になっておりますが、ここでもひとつそのことを確認していただきたいと思います。
○森(美)政府委員 この年金額の改定につきまして、一律アップ方式が最高のものではないということは御指摘のとおりでございます。しかしながら、それにつきまして今回一律アップ方式をとりましたのは、先ほど次長も言っておりましたいろいろな事情からでございますが、将来にわたりましてこの問題は慎重に検討いたしまして、方式を改めるということは決して悪いことではない。ただその場合に、一番正しいよりよい方法を選ばねばならない、それを私ども一生懸命研究しておる段階でございます。
○荒木委員 政務次官の答弁をいただきましたから、主計局次長にひとつ確認をさしていただきますが、これは恩給関係では附帯決議もつけられておることは御承知のとおりと思いますが、その附帯決議の趣旨も大蔵省としても十分踏まえて、いまの政務次官の答弁の線で前向きに検討を続けられるということを期待したいのですが、総理府の方から話があってもそれがすっきり事が通ってなければどうにもなりませんので、それをひとつ確認してください。いま政務次官が言われたのを実務段階で進めていくということです。
○高橋(元)政府委員 いま政務次官からお答え申し上げました趣旨で、私どももこれから年金の検討を進めていきたいと思っておるわけでございます。 つけ加えさしていただきますならば、ことしの法律改正の案を諮りました際に、国家公務員共済組合審議会でも、そういう問題も含めて非常に広範な範囲、角度から、全体の公的年金のバランスの中で制度を検討していくということが要望として出されておるわけでございます。
○荒木委員 次は、実施時期の繰り上げでありますが、これもいろいろ論議がされておりますから、そのことを念頭に置いて答弁をしていただきたいと思うのです。 給与の実施時期が御案内のように人勧の実施ということで四月ということになってきましたが、昭和四十二年のときと対比をしてみますと、当時は共済年金の改定が給与の改定に比べて一年二カ月おくれだったわけですが、今回は一年四カ月ということになっている。片一方が進むものですから、ついていかなければ差が広がるわけですけれども、こういうふうに給与の改定と比べて実施時期の開きが広がってきている。これはやはり是正をする方向、実施時期繰り上げという方向で事を進めなければならぬと思うのですが、この点は大蔵省はいかがですか。
○高橋(元)政府委員 四十八年度に年金額の改定の案をお諮りしましたときに、それ以前から比べますと実施時期を一年繰り上げまして、そのとき二カ年分の改定をやったわけでございます。したがって、前年の四月から給与の改定が行われる、共済年金の方は翌年の十月からというふうに、その前に比べれば一年大幅に短縮を見て、その後、昨年度は九月、本年度は八月ということで実施時期を繰り上げて今日に及んでいるわけでございます。
○荒木委員 それはちょっと言い方としてはどうでしょうか。まとめてやったからということをおっしゃるけれども、しかしこの歴史的な経過を見てみると、たとえば較差是正の問題にしても昨年よりも四カ月おくれている。しかも今度の八月、一月というふうにしたのは、今度の改定だけを見れば、昨年と同じように一遍に九月にやったというのよりもまだ給付内容の改善としてはよくない。ですからやはり、前年対比で見、共済ベースであるいは賃金との対比で見ても広がるというふうなことは、是正しなければいかぬのじゃないでしょうか。 物価との関係を見ても、四十八年十月と本年二月を見てみますと、総理府の統計では物価は二八・五%、ところが年金の方は二三・八%、こういうことですから、この点は全体として実施時期を繰り上げるということを大蔵省としても確認をしてほしいと思うのです。 これは森政務次官、内閣委員会に出られて答弁されておりますけれども、そのことをもう一度ここで確認をしてください。
○森(美)政府委員 実施時期を繰り上げるという問題でございますが、これはほかの公的年金制度との均衡の問題もございますし、また財源の面においてもいろいろ困難な問題があるのは御承知のとおりと思います。しかしながら、御意見を十分に尊重いたしまして、今後この問題を検討してまいりたい、こう考えております。
○荒木委員 意見を尊重してということは繰り上げる方向でということだと思うのです、そのことを強調しているわけですから。ほかの年金との絡みということをおっしゃいましたので確認しておきますが、厚生省にお伺いしますが、ことしの四月十六日にやはり厚年の繰り上げの問題が論議になっておりますけれども、このときに保険部長が厚生省の方針を答弁しておりますけれども、その方向はどうでしたですか。
○坂本説明員 私は、実はいま突然のお尋ねでございまして正確に記憶いたしておりませんけれども、厚生年金につきましては八月から物価スライドを実施するわけでございます。この八月から物価スライドを実施することにつきまして、もっと時期が繰り上げられないかという問題がいろいろなところで指摘されたわけでございますけれども、この問題につきましては、厚生年金の場合、消費者物価の上昇率によってスライドすることになっておりまして、ちょうど昭和四十九年度の消費者物価上昇率が判明するのが本年五月上旬ごろである、その数値が判明いたしましてからスライドの作業をいたします関係上、現在の業務処理体制のもとでは八月からの物価スライドがぎりぎり最大限の実施時期であるということをお答え申しておるのではないかというふうにただいま思い当たるわけでございますが、正確にはいま完全な記憶はいたしておりません。
○荒木委員 年金課長は河野義男さんとおっしゃるんじゃないですか。これは保険部長ですか。
○坂本説明員 年金保険部長です。
○荒木委員 四月十六日に年金保険部長が出られて、タイムラグの短縮については、実施時期の繰り上げという要請にこたえるように努力をしてまいります、事務体制の問題がいろいろありますが、これは要員を養成し、人もふやし、機械もふやすように努力し、時期は繰り上げていきますということを実務担当者が答弁して、大臣が確認しております。ですから、こういうことは直接の所管でないかもしれませんが、厚年、国年についてスライド問題を言っているわけですから、厚生省としてもひとつ部内でそのことが徹底するように、国会論議があったわけですから、その点は今後十分御留意いただきたいと思うのです。 それから、同時に総理府に伺いますが、この繰り上げについては総務長官はどう言っていますか。
○手塚説明員 私どもは恩給受給者の立場をいろいろ考慮いたしまして、増額方式につきましても、かつての審議会方式から公務員給与の改善率そのものを使う方式になってきているわけでございます。そういう意味で、公務員給与の改善率そのものを使うのであれば、可能ならばやはり実施時期もそれを目標として逐次改善を図っていくべきである、そういう観点に立ちまして総務長官も内閣委員会で御答弁なさっているはずでございます。
○荒木委員 重ねて森政務次官とそれから高橋次長に申し上げておきますが、それぞれ他の年金とのバランス、絡みというお話があるのですけれども、それを短縮するということで厚生省の方も総理府の方もできるだけやろう、こう言っているわけです。 ただ、本委員会の審議を見ておりますと、大蔵省から見えた主計官だけがどうも答弁がもう一つ煮え切らない。ですから、私は、こういう年金の問題について、これが社会保障制度の一環であるということ、憲法二十五条に根差した国民の基本的権利を守っていく重要な施策であるということ、そういうふうなたてまえと時代の要請とそれから関係省庁のこういう態度というものを見れば、大蔵省の方も、いま政務次官から若干前向きの答弁がありましたけれども、それをさらに進める方向で一層御勉強、御検討をお願いしたいということを強く申し上げておきたいと思います。 それから、時間が余りありませんから遺族年金の問題について伺いますが、通算問題と五割給付の引き上げについて従来から論議がなされてきたことは御承知のとおりです。これは厚生省にちょっと伺っておきますけれども、来年度の再計算のときにこの遺族年金の問題について厚生省はどういうふうになさるおつもりか、基本的な考え方だけ少し答弁してください。
○坂本説明員 現在、年金制度の改善につきましては、関係の審議会で御検討いただいておる段階でございます。私どもの年金制度につきまして過去何回かにわたりまして再計算を伴う基本的な改正をやってまいりましたが、その改正をやるに当たりましては、あらかじめ関係の審議会で自主的な御検討をいただいた上で、審議会としての御意見をまずこちらにいただくわけでございます。その御意見に基づきましていろいろと具体的な案を考えて、実施について諮問をいたし、そして法律案を作成する、こういうプロセスを経てやってきておりまして、今回のと申しますか来年度の改善につきましても、現在社会保険審議会の厚生年金保険部会で御検討いただいておる段階でございます。 この審議会の御検討の段階では、どのような方向で改善するかについての御意見はまだまとまっておらない段階でございまして、私どもの方もその審議会の方のお考えというものをまず伺った上で検討を進めたいと思っておりますので、この時点におきましては、まだ具体的にどういう形でというところを申し上げられる段階にまでは至っておらないわけでございます。
○荒木委員 これは事前にどういう論議があって方針をどういうふうに答弁しているかということを御連絡しておいたのですね。手続はわざわざお教えいただかなくても、私も少しは知っておるのですよ。審議会におかけになって、そして結論を待つ。問題は、このときにどなたか——曾根田さんというのは、これは年金局長でしょう。というのは、つまりあなたとの関係で申し上げれば直接のお仕事の関係のある方ですね。 その方が論議の中で、遺族年金についても通算措置をやるべきではないか、これは来年度の一つの重要な課題として現在関係各省庁と協議を進めている、そして、年金権に結びつかない人を救うというのが第一義だからそういう方向で各省庁との協議を進めてまいりたい、つまり通算がやられていないということは救済に欠けるから、それを救済するという方向で関係省庁に相談をしよう、こう言っているわけです。 ですから、これは少し余事にわたるかもしれませんが、国会の論議があって、直接の御関係なものですから、その点は十分論議がなされたような形を実際に進めていただきたい。ここでおっしゃっているのは、方向は救済の方向だ、関係省庁と協議をする、いま進めている、こうおっしゃっているのですが、大蔵省に伺いますが、厚生省からこの遺族年金の通算措置を救済するという方向で協議がありましたか。
○高橋(元)政府委員 申しわけございませんが、私、社会保障を担当しておりませんものですから、そういう事務的な連絡がどうあったかということを承知しておりません。私ども共済制度の所管の部局といたしましては、遺族年金についての二つの問題、一つは通算、一つは水準だと思いますが、通算の問題につきまして、公的年金制度連絡調整会議、そこで共同で検討を進めている段階であるということを申し上げたいと思います。
○荒木委員 この問題については政務次官に伺いますが、一月二十七日の報道によりますと、三木総理が、来年抜本的に年金問題を見直すべきである、こういうふうに指示をされたと言われますが、これは三木内閣としての方針ということでしょうか。あるいは政務次官にお伺いするのはちょっとお立場がどうかとは思いますけれども、しかしいろいろと方針については御存じの向きも、ありましょうから、内閣として抜本的に見直す、こういうことをおっしゃっている、厚生大臣は総理から確かに聞きました、そういうお話でしたと、こうおっしゃっているのですが、これは内閣の方針であるというふうに伺ってよろしいですか。
○森(美)政府委員 三木内閣総理大臣が発言したことは私も聞いております。それにつきまして私どもは、その点についての、三木総理の発言についての次の行動はいまだ起こしておりませんということを承知しております。
○荒木委員 先ほどから伺っておりますと、ずいぶん強い要求が重ねられ、国会審議も各委員会でそれぞれあるわけでございますけれども、なかなかその間の実際の仕事がぎくしゃくして進まない。方向は、ひとつ基本的に洗い直そう、年金権を救済するという方向でということが閣僚の答弁としても出ておるわけですから、ひとつ大蔵当局としても、その三木総理の言われたという方針それから厚生省のいま言っておられる方向、これがどうもいまのままだと看板だけでちっとも中身は進まない、こういう実態になっておるわけですから、この審議の機会に、これは取り返す意味も含めて、通算問題とそれから五割のこの引き上げを国公共済、公企共済についても真剣に検討をしていただきたい、するべきである、こう思うのですけれども、その点について政務次官からひとつ改めて答弁をいただきたいと思います。
○高橋(元)政府委員 政務次官の御答弁の前にちょっと申し上げさしていただきますが、公的年金が八種類にわたって非常に複雑多岐である、制度間の調整が必要だということで、公的年金制度調整連絡会議で遺族年金の通算の問題を特に取り上げている、これは先ほど申し上げました。 それで、私ども共済制度を担当いたしておりますが、全体の公的年金の加入者が約五千五百万人おるかと思いますが、その中で共済は約五百万人、五つの共済を合わせて五百万ぐらいの組合員だと思います。 そこで、特に大もとになります厚生年金制度というものとの調整が非常に問題になってまいるわけでございますが、考え方は別といたしまして、技術論で恐縮でございますが、財源なり受給資格期間なり遺族の範囲なり、特に国民年金制度というものを考えます場合には、遺族問題の通算について考え方を実現していくために解決しなければならない調整上の問題点というものが非常にたくさんあると思います。 それから年金の支給率でございますが、この支給率につきましても、国年の妻の地位というものが一つございまして、国年には遺族年金に当たるようなものは原則としてないわけでございますから、そういったものをどういうふうに持っていくか、それから財源率をどうするかということを含めて検討をして、それらの技術的な検討ができるだけ早くつきました段階でその制度化ということに取り組むべきであるというふうに考えておるわけでございます。
○森(美)政府委員 いまの主計局次長の発言のとおりでございますが、一言づけ加えさせていただきます。 そういう趣旨に基づきまして私ども公的年金制度調整連絡会議の結論が出るのを待ちまして対処をしていきたい、こう考えております。
○荒木委員 時間が来ましたから、これで終わります。
○上村委員長 坂口力君。
○坂口委員 私ども公明党は、この年金問題につきましては、かねてから年金の一本化を主張しているわけでありますが、その立場からきょうの質問もすべてやらせていただきたいと思うわけであります。 幾つかの点をお聞きしたいわけでありますが、そういう一本化の立場からいたしますと、各分かれております制度間の格差が余り大き過ぎるということは非常に大きな問題があるわけでありまして、それぞれの制度がそれぞれの歴史的な背景を持っているわけでありますから、一度にこれが一本化ということはなかなかむずかしいことは私たちもよく承知をいたしておりますし、私どもがすぐそれを言いましても、皆さん方もそういうふうに歴史的なものがあるということを恐らくお答えになるだろうと思うわけであります。しかし、それにいたしましても、各制度の中におきましてもまた、先ほどからも議論がありますように、いろいろと差があるわけであります。したがいまして、そういうできるところからこれを埋めていかなければならない。そして若いときにどういう職種についていたとしても、老後を迎えた場合には同じようにそれが報われるという形を一刻も早くつくらなければならないと思うわけであります。 まず最初にお聞きをしたいと思いますのは、各共済組合の財源率の問題であります。たとえば国家公務員の共済組合、この中にもいろいろありますが、一般組合員の場合でありますと、組合員の掛金率が千分の四十六・五である、使用者の負担率は六十四ということでありますし、衛視等の場合にはこれが四十九・五と六十八というふうに変わりますし、郵政省の場合でありますと、組合員の掛金率が四十五であり、それから使用者の負担率の方が六十一・五になっている。あるいはまた国鉄の場合でありますと、前者の方が四十九・五であり、そして後者の方が六十七・五になる。それぞれかくもよく違ったものだと思うぐらい皆ばらばらに実はなっているわけでございます。 八つの大まかに分かれます制度を一本化します前に、この共済組合なら共済組合の内部をどうしても一つの方向にまとめていかなければならないとわれわれは考えるわけでありますが、かくもなぜこんなに違っているのか、またこれを一本化——一本化と申しますか、同じレベルに持っていこうという努力が現在なされようとしているかどうか、またそういうお気持ちがあるかどうか、この辺ひとつお聞きをしたいと思います。
○高橋(元)政府委員 お示しのように、各共済制度につきまして掛金率、負担金率それぞれ異にしておるものが多うございます。それは結局これらの制度からの、年金を初めとする長期給付の支給が異なっておる。現在、組合員の掛金との関係で異なっておるというところから生じておるわけでございまして、その異なっておるのはなぜかと言えば、これは午前中の御議論でも出たわけでございますが、一番大きなものは、たとえば組合員の年齢構成、それから組合員期間の長さ、主としてそれによって定まってまいりますところの年金水準だと思います。 ですから、完全に八つの制度を統合して、同じ掛金率、負担金率にするということになりますと、それはこれらの制度のいわゆる数理的保険料率と申しますか、将来収支を均衡させるような保険料率というものをひとしくしなければならない。そのためには幾つかの諸元があるわけでございますが、そういうものが全部ひとしくなければ成り立たない。成り立たないとすれば、いまの制度を残したままでやれば、財政プールということが必要になってまいるわけでございまして、冒頭に先生からもお話がありましたように、それぞれ沿革なり目的なりを異にしておりますところの共済制度というものを、一気にそこまで短期間のうちに持っていけるかどうかということになりますと、私どもは非常に疑問であろうと思っております。 そこで、掛金率、負担金率をそれぞれ異にしております組合につきまして、その異なっておる理由が、申し上げておりますように、組合員期間の長さなり、組合員の昇給カーブなり、最終俸給の高さなりということで出ておるわけでございますから、それらの点は一応別といたしまして、給付の面で均衡をとるという形で調整を考えておるわけでございます。
○坂口委員 その給付の問題を次に私もお聞きしょうと思ったところですが、いま先にお答えが出たわけですが、この給付の面での一律化ということが、これも昼までに議論がございましたとおり、共済組合の中でもかなりばらつきが大きいわけです。お昼までの議論を聞いておりまして、これも最後までいきませんでしたけれども、このばらつきをなくしていくという方向への努力あるいはそのスケジュール、こういったものがいまございますか。
○高橋(元)政府委員 最終俸給と申しますか、退職前一年の平均報酬と申しますか、それによると、その勤務期間の長さ、つまり組合員期間の長さによって、たとえば退職年金でありますと、年金の水準が定まってまいるという現在の共済組合制度のもとでは、各組合の平均の年金額をひとしくするということは、これは不可能でございます。したがって、そこの間のバランスを図りますために、たとえば最低保障制度とか、それから基礎俸給及び年金の支給額の頭打ちとかいうもので調整をしておるということだと私どもは考えております。
○坂口委員 これはなかなかここで結論の出る問題ではないと思いますので、また改めてお聞きをすることにいたしますが、この共済組合の、いろいろ中にございますけれども、その中で、共済組合員の受給権者一人当たりの年金額の表をずっと見ますときに、やはり目立ちますのは、私立の学校の教職員共済組合と農林漁業団体の職員共済組合の場合の金額が、ほかに比べまして非常に少ないということが非常に目立つわけであります。 これは一人当たりの保険料の方も確かにこれは低うございますので、その辺のところは、こちらも低いからこちらも低いんじゃないかということになるやもしれませんが、しかし、たとえば健康保険でも、政府管掌の健康保険やあるいは日雇労働者健康保険が体質的に弱いのと同じように、共済組合におきましても、いわゆる体質的に弱い共済組合というのはこれは当然あるわけでありまして、この体質的に弱い——恐らく弱いだろうと思うのですが、この場合には、やはりそれなりの対応策を講じて、一人当たりの年金額ができる限り一つに均衡がとれていくような方向に持っていかなければならないと思うわけであります。これについて何かお考えになっておりませんか。
○高橋(元)政府委員 年金の財政が弱いか強いかということと、年金の給付水準が高いか低いかということは必ずしも同じでないと思うのでございます。 先ほど来、繰り返しになって恐縮でございますが、年金の額を決めておりますのは、その俸給の高さと勤務年数というのが一番大きなファクターでございます。平均の年金額ということになりますと、それにさらに組合員の構成が入ると思います。それは、その働いておりますそれぞれの企業なり学校なり農林団体というものの職員構成なり、そこの俸給表の反射でございます。したがって、そういった形で各共済制度の間に平均年金額のでこぼこがあります。これはもうそちらの方の話であります。 ところが、農林団体共済などは特にそうかと思うのでありますが、掛金率が非常に高い、たしか千分の九十六でありますか、何か非常に高くなっておると思いますが、そういうところにつきまして、その財政が弱いから何らか国庫負担の点で差をつけるということが出てまいっておるわけでございまして、したがって、財政が弱いから低い年金しか払えないという形ではないと私どもは考えております。
○坂口委員 公的年金に要する財源の負担割合を見ましても、私立の学校教職員の共済組合や農林漁業団体の場合には、国がまず一八%を持っているということで、ほかの国家公務員共済組合あるいは地方公務員共済組合の一五%に比べますと、若干高いことは高いわけですね。したがって、使用者と被保険者の分担します割合も、ほかのものと比べますと若干は低くはなっているわけであります。しかしながら、実際問題の受けます金額という、実際個々人がもらう額ということになってきますと、非常に差が大きいわけであります。これはいまおっしゃったように、いろいろの条件があるでありましょう、そのためにこういうふうな結果が起こっているんだと思います。 しかし、それはよくわかるので、そういう条件はありますけれども、なおかつ、できるだけその差を縮めていってあげなければならないというのがこれは問題なんですから、そういう意味で、この国の財政負担割合、若干は優遇措置がとられているとは思いますが、この辺で、非常に弱いところですね、弱いところと先ほど申しましたら、必ずしも弱いことと一致しないとおっしゃいましたけれども、非常に率として悪いところですね、この弱いところだけに対しては、もう少し財政的な負担割合というものをやはり穴埋めしていくべきじゃないかというふうに思うのですが、いかがでございますか、これは政務次官、どうですか。
○高橋(元)政府委員 くどくなりますが、たとえば地方公務員共済というものがございますけれども、これは平均の年金の支給額は比額的高いグループに入ると思いますが、しかしながら、その掛金率という点では低いわけでございます。先ほど例に出しました農林団体職員共済、それとほぼ同じ事情にあります私立学校職員共済、こういうところは、共済の規模が比較的小さいのと給与水準が低い。したがって、掛金が非常に少ない。所要財源を調達しようとすれば掛金率が非常に高くなるという事情にあることを考えまして、ここだけは国庫負担を一八%ということにし、そのほか財源調整で若干の予算繰り入れをやっておるということでございます。 その他の共済につきましては、公的経済主体としての国が一五%を負担をするという一律の制度に相なっております。
○坂口委員 それはよくわかるのです。おっしゃるとおりだと思うのですね。それでもなおかついまおっしゃるように、給与等も低いものですから、掛金も少なくなっている。全体の額が小さい。したがって大きな差が出てきていると思うのですが、それをなおかつ、もう少し埋めるための方策を講じる用意はありませんかと、こういうことをお聞きしているわけであります。政務次官からひとつ。
○森(美)政府委員 多少技術的な問題にわたりますので次長から答えさして、その後私からお答え申し上げます。
○高橋(元)政府委員 私学、農林、この辺は制度が比較的新しくできておりますので、たとえば私学の共済組合は二十六年でございますか、農林の共済組合は二十三年くらいが平均の組合員期間であるように聞いております。そこで、年数比例で一年について一・五%ずつ年金がふえてまいりますし、そういう関係で共済の年金の水準が低いという面もまたあるわけでございます。 だんだん制度が成熟してまいりました段階では、いまのままの制度を続けていっても平均の年金水準というものは上がってまいると思いますが、そういった各制度について現在あります公的年金水準のアンバランスというものを救いますものが、たとえば年金制度に昨年の改正で取り入れていただきました通算年金、退職年金方式の導入とか最低保障制度というものでございまして、これによって定額年金のでこぼこをそろえる。たとえば退職年の給与または組合員期間の方が短い場合には、そういうもので底上げをしていくという形でバランスを図っておるというのが現状でございます。
○森(美)政府委員 社会保険に対する国庫負担のあり方につきましては、いろいろ議論のあるところでございますが、保険料のみでは適当な給付水準を確保することができない場合、あるいは被保険者の範囲が低所得者層に及ぶ場合、その事故の性質上被保険者及び事業主だけに費用を負担させることが必ずしも適当でない場合等におきまして、国庫負担の必要性の緊急度に応じ、なおかつ社会保険制度全体の均衡を考慮して検討すべきものと考えております。
○坂口委員 非常に名答弁でなかなか理解しがたい面がございますが、これはどうも平行線でなかなかここでお答えが出ないようでありますし、関連した問題でありますのでまた後ほどもお伺いするとしまして、問題を続けさせていただきます。 政務次官の方からもいま財源的な問題も出ましたけれども、たとえば国民年金にいたしましても、財政的に非常に破綻を来たすことがありはしないかということがよく危惧されるわけであります。この公企体あるいは国家公務員の場合にも恩給にならって改善はされているわけでありますが、公務員共済もこのままの姿で改正を続けていけば、財政上大きな問題もまた出てくることが指摘されているわけであります。この共済制度の給付改善を行うのに、財政政策として国庫負担に依存するのか、あるいはまた被保険者の保険料を引き上げるか、国民の税負担にいわゆる転嫁するのかという、そのいずれかであるわけです。 そういう意味で、いわゆる被保険者の保険料をどんどん引き上げていけばそれはまあいいわけでありますが、実際問題といたしまして、もう掛金というのは毎月の賃金の一〇%近くにも達しているわけでありますから、これはもう限度に達している、こう考えなければならぬと思うわけです。なおかつ、等しくこの年金等を受けていくということになりますと、やはり国庫負担の枠を特に少ないところから出していかなければならない、こう思うわけであります。しかし、いまお話がありましたように、これは一人で解決のできる問題ではありませんし、いろいろ検討を加えなければならぬことはよくわかるわけでありますが、その辺のところの細かな検討というのは今後続けていただかなければならないと思うわけであります。 その次に給付に関する問題でありますが、年金額の最低保障のあり方、これはけさ少し出ましたけれども、現状では共済等は年金受給者の大きな最低保障の対象になっているわけです。一方、国民年金や厚生年金はこうした制度はないわけであります。きょうはこの共済の枠から若干外れますけれども、厚生省の方にもお越しをいただいておりますので、この年金制度間の給付のバランスがとれていないという年金制度上の問題として、この最低保障の設定についてどういうふうにお考えになっているか、この点をひとつお聞きをしたいと思います。
○坂本説明員 現在、厚生年金、国民年金につきましては、遺族年金、障害年金といったようなものにはいわゆる最低保障を設けております。老齢年金については、形式的な最低保障といった形はとっておりません。ただ老齢年金の場合でございますと、この年金額の計算をいたしますときに、完全な賃金比例ではなくて、ほぼ半分程度は定額部分というものがございまして、賃金の額と無関係の定額で計算する部分がございます。これによりまして、実際上賃金が相当低い方につきましてもある程度の年金額における引き上げが行われているわけでございます。現実に高い人との格差をある程度埋めるような方式をとっておるわけでございます。 同時にまた、通常二十年以上加入した場合に老齢年金が支給されるわけでございます。ただ特例的に十五年で老齢年金が出るケースもございますけれども、その場合でも定額部分は二十年とみなして計算をするというような方式をとることによって、形式的に最低保障額として幾らという額を決めてはおりませんけれども、事実上、老齢年金については一定の額が保障される、こういう仕組みになっておるわけでございまして、その額につきましては、遺族年金や障害年金の額を若干上回る程度のものであるけれども、実質的にはほぼ最低保障をとったと同じような効果を持つものというように考えております。 なお、国民年金につきましては、老齢年金そのものにやはり最低保障という形はございませんが、加入期間の短い十年年金などにつきましては、通常の年金額の計算方式に加えて、さらに加算部分というものを設けて、できるだけ年金額を優遇するという形をとっておりまして、完全な最低保障ではございませんけれども、ある程度の額に達するような仕組みもとっておるわけでございます。 そういう状況でございますが、こういった年金水準全般の問題としてどういう仕組みが望ましいか、これはいろいろ考え方もあると思いますので、今後の研究の対象になるというふうに考えております。
○坂口委員 これは一つの考え方でありますが、すべての国民の年金権を保障する立場から、いわゆる公的年金間に共通した最低年金制というものを設けてはという考え方があると思うのです。そして年金受給年齢に達した者に対してはそれを支給する、この考え方は何か検討されておりますか。これは後で大蔵省の方にもひとつお聞きをしたいと思います。
○坂本説明員 各年金制度の問題ということになりますと、いろいろとその目的、性格、実態が異なってまいりますので、非常にむずかしい問題でございます。したがいまして、私どもの方では、何らかの形でそういった共通の基盤ができることにつきましては非常に望ましいことと考えておりまして、そういった方向がどういった形をとれば可能であるかどうかというような基礎的な面についてのいろいろな考え方を踏まえ、内部ではいろいろと思いめぐらしておりますけれども、そういった制度が果たしてどういう形をとればできるかについてのまだ明確な考えを言うまでには至っておりません。
○高橋(元)政府委員 共済年金の話でございますけれども、共済年金でいま坂口先生お示しのような方向をどう考えていくかということにつきましては、実は共済制度の中で非常にいろいろな議論を重ねてきたわけでございます。 これはちょっと話がくどくなって恐縮でございますが、共済年金はそもそも恩給とそれから旧法による雇用人の共済年金というものを統合して発足をいたしました。既裁定の年金の中で、大体八割くらいのものは恩給部分でございます。したがって、まだ恩給のしっぽがかなり濃くついておるということでございますが、そういう形のままで進んでいっていいのか、恩給が直ればすぐそれに合わせて改定率を掛けまして年金額の改定をやっていくということでいいんだろうか。こういうことで、たとえば厚生年金的な部分と、それから企業年金的な部分と、それを公務員という職種の特別性を考えまして、厚生年金的な部分の上に企業年金的な部分を積み上げるというような形でいく、そういう形で共済制度というものを根本的に見直したらどうだろうという議論がかなり有力にございます。私どもの方であれしておりますところの国家公務員共済組合審議会の中でもそういう考え方があり得るかどうか、またそれをやるとすれば、ブレークダウンをするとどういう制度になるのかという検討を重ねておるわけでございます。 そこで、先ほど年金局の方からも御答弁がございました年金額の最低保障というもの、最低年金的なもの、これは厚生省としてお考えになられるかどうかひとつ別でございますけれども、そういった相互に共通する部分と、公務員の職種に応じた特別の年金部分、これは企業で申しますと厚生年金基金とか適格年金というものに当たる部分だと思いますけれども、そういうものの組み合わせを懸命に図ることによりまして、共済年金として公的年金制度の一環として問題がない、しかも公務員の老後の生活設計にも有力なよりがかりになる、こういう制度をつくる。これはやや長期にわたる問題でございますけれども、根本的な問題でございますので、いませっかく勉強中でございます。
○坂口委員 運輸省の方にも一言だけ、このことについて思いめぐらしておいでになるかどうか、ひとつお聞きをしておきたいと思います。
○杉浦政府委員 基本的な考え方につきましては、ただいま大蔵省から申し上げましたところに尽きるわけでございますが、公企体の関係につきましては、最低保障の制度につきまして若干バランスが過去においてとれておりません。昨年と今回の改正によりまして、最低保障制度の完全な企業体及び国共との一致を図りたいというふうに考えておるわけでございます。
○坂口委員 こういうふうな問題は、厚生省、大蔵省あるいは運輸省というふうに各省庁にまたがっておりますが、いずれにいたしましても、国民の側から見れば年金関係ということで一つのことでありますけれども、しかしこういうふうな一つの問題を検討していきます場合に、省庁によって考え方が非常に違う場合が多いわけですね。厚生省の方がこういうことを言われると大蔵省の方は全然違うことを言われる、大蔵省がやられると厚生省は知らぬとかいうような形で、どうも合わぬことが多いわけです。 たとえば、医療保険の定年後の問題にいたしましても、大蔵大臣が健保の定年退職後の問題を言われると、厚生省はそれは考えていない、こうおっしゃる。あるいはまた老齢保険のようなことを厚生大臣がおっしゃると、今度はまた大蔵省の方がそれは考えていないというようなことで、どうもちぐはぐになりがちでありますけれども、こういう年金等の問題も、皆さんの方の省庁が違っているだけでありまして、国民の側から見れば一つのことであります。まあ各省庁でそれぞれ検討していただくのはいいわけでありますが、それが最後まで独自でやられて、なかなか一本化されない。むしろ一方でやられると逆の方向で、意地を張られるということもないでしょうけれども、逆の方向の声がでかいということで、これがなかなかかまとまっていかないような現実がよくあるわけでありますので、ひとつ同じ土俵の中で御検討をしていただきたいということをお願いしたいわけです。 それから算定基礎の問題も、これも先ほど出ていたかと思いますが、公企体の給付の算定基礎は退職時であり、また公務員共済の場合には退職前一年間の平均でありますし、また一方、現厚生年金の加入期間の場合にはこの加入期間の平均ということになるわけです。このように、これも制度によりまして非常にばらつきがありまして、これはむしろ厚生年金の方が当然のことながら非常に低くならざるを得ないわけであります。この点、これは厚生省側にお聞きをしておきたいと存じますが、この格差を直す方向の検討は何らかなされておるのですか。
○坂本説明員 算定の基礎にいろいろ制度間で違いがあるわけでございますけれども、これはその制度の加入者のいろいろな実態というものがある程度相違しておるということから、必ずしもこれを機械的にできない面がどうしてもあるという問題もございます。 厚生年金の場合には民間のほとんどすべての事業所を対象としておるわけでございますので、給与体系などは非常に区々でございまして、またそれが果たして勤務期間が長くなることによって給与が一方的に上昇していくかどうか、これも決まっておらないわけでございます。したがいまして、共済のように最終の給与をとるというような仕組みをとることが非常にむずかしいわけでございます。と申しますのは、必ずしも退職時の給与が最も高いとは限らないという問題がございます。むしろ退職時の給与が低いというようなケースもいろいろあるわけでございます。そういったことも考えまして、厚生年金の加入者の間での公平を保つためには全期間平均をとっていくということが妥当ではないかという考え方のもとに、現在の制度ではそうなっておるわけでございます。 また、そういたしますと過去の低い給与というものがこれに算入されてきて、特に今日のように物価、賃金の変動が激しいときには昔の給与を基準にするということは不適当ではないかということがございまして、それにつきましては過去の報酬を最近の水準に評価し直すというような方法も取り入れまして、実質的に水準の適正化を図るように考えておるわけでございます。 そういったようなことで、いろいろと工夫をいたしておりますけれども、やはり実態が他の制度と異なるという面もございまして、果たしてどの程度まで同じような方式がとれるかどうか、これはちょっと何とも申し上げかねるわけでございますが、全体を通じまして水準というものに不合理な差ができないような方向でこの算定基礎に対しては考えてまいりたいというふうに考えております。
○坂口委員 もう少しお聞きしたいこともございますが、きょうは共済の方の議論でございますので、また社会労働委員会等でお聞かせをいただきたいと思います。 共済組合の退職年金、それから退職一時金等は、毎月支払われております賃金や、退職時に支払われます退職手当と同じ基準で税金の徴収が行われているわけでありますが、老後の生活を保障してその支えとなる社会保障制度としての年金でありますから、毎月支払われます賃金と同じような形で課税の対象になるということは、これはどう考えても不合理だと思うわけです。これは以前から指摘されておりますが、このことについて何らか検討がなされていないかどうか、お聞きをしたいと思います。
○高橋(元)政府委員 老後の生活のよりがかりということでございます。そこで、年金制度についてこれを非課税にしたらどうだという御指摘はかねてからございました。四十八年度の税制改正で、年齢六十五歳以上の方が受けられる公的年金につきましては六十万円、現在は七十八万円になっておりますが、老齢者年金特別控除という制度が設けられております。この制度と老齢者控除といろいろ取り合わせますと、四十八年には百四十五万円、現在では二百万円まで年金は非課税になるというふうに計算されております。二百二万円と申しますと、月に直して約十七万円とかその程度の高さになりますので、年金だけが所得源である場合にはかなりのところまで課税されないという実が上がっておると思います。 ただ、年金以外の所得がある方、たとえば事業をやっておられるとか、ほかに財産があるとか、ほかからも年金を受けておられる、こういった方々につきましては、年金所得を一概に全部非課税といたしますと、非常に高額の場合でもなおかつその部分に税金がかからないという問題になってまいりまして、かえって不公平を惹起するのじゃないかということでございます。したがいまして、通常根幹となります年金につきましては、二百二万円まで課税されないという現行の制度で十分じゃないかと思っております。 なお、この点につきましては、年金受給者の生計の運び方というものも現在実態調査等もいたしております。それから、たびたび申し上げております国家公務員共済組合審議会でもこの問題を取り上げる予定になっておりますので、なお検討してみたいというふうに考えます。
○坂口委員 二百二万円といいますと、全体の中で二百二万円までの人が大体何%ぐらいになりますか。わかりませんか、わからなかったら結構ですが。
○高橋(元)政府委員 ちょっと、調べましてわかりました段階で……。非常に少ないということは言えると思います。
○坂口委員 非常に少ないということでありますし、これだけのいまおっしゃったような制度があるにはありますけれども、しかし、退職年金、退職一時金という場合にはほかの給与や賃金やあるいはまたほかの退職手当とは違うわけでありますので、何とかこの課税対象というものはもっと外す方向に持っていかなければならぬと思うわけです。ひとつさらに御検討をお願いしたい。 それから、これも古くから言われている問題でありますが、スライド制の問題でございます。これは厚生年金それから国民年金の議論の場合にも常にスライド制の問題が言われておりまして、これは共済組合の場合にも同じことが言えると思うわけであります。 〔委員長退席、山本(幸雄)委員長代理着席〕 スライド制というものが実現しまして、ただパーセントが変わるというようなことでありますれば、毎年毎年審議というものも必要でなくなるわけであります。われわれかなりこのことを叫び続けてきたわけでありますが、一部厚生年金あるいは国民年金等ではこのことについて議論が詰められているやにも聞いておりますけれども、その辺のところにつきまして、厚生、大蔵双方からお聞きしたいと思います。
○高橋(元)政府委員 共済年金の方から先に申し上げるわけでありますが、共済組合法の一条の二という条文がございまして、「この法律による年金たる給付の額については、国民の生活水準、国家公務員の給与、物価その他の諸事情に著しい変動が生じた場合には、変動後の諸事情を総合勘案して、すみやかに改定の措置を講ずるものとする。」という規定がございます。これが最近のような情勢でございますと毎年御審議をお願いして年金の改定を行っておるその場合の根拠規定でございます。 一方、年金のスライドと申します場合に、年金制度を大まかに四つぐらいに分けられると思いますが、公務員グルーブは公務員の給与改善率をもって毎年法律を用いて改定をしていただくという仕組みでございますし、それから民間グループであります厚年、国年、こういったものは物価スライドということで、これは政令措置で毎年八月事務手続が済んだ段階で実施していくということでございます。 それから私学、農林というあたりも大体いま公務員と相並んだような改定をいたしておりますが、基礎になりますものは公務員のベースアップ率を使っておる。公務員グループにしても私学、農林にしてもそうであります。これは恩給が共済制度の中で実質的に現在でもかなり大きな地位を占めておるということからやっておることでございますけれども、そういった公務員給与スライドというものを制度化していいのだろうかということについては、まだ議論が煮詰まっておりません。これは、かなり民間の方々でもそういうものを制度化すべきではないのではないかというお考えの方もございます。現在は法一条の二の規定の趣旨を尊重して、毎年年金額を公務員の給与改善率に合わせて法律をもって改正さしていただいておるということでございます。
○坂本説明員 厚生年金と国民年金につきましては物価スライドが四十八年の改正で設けられまして、昨年からすでに動いておる段階でございます。ただ、物価の変動に応じまして毎年自動的に年金額が改定される仕組みになっておりますけれども、それ以外のたとえば賃金とか一般の生活水準の変動、こういったものとの関係では物価スライドだけでは問題が残りますので、やはり厚生年金や国民年金におきましても、ただいま共済の方からお答えがありましたのと同じ趣旨の規定がございまして、そういった経済的ないろいろな諸条件に変動があった場合には改めて年金額を政策的に見直す、こういうことで従来は大体四年か五年おきの再計算に伴ってこれをやっておりまして、最近の情勢に応じてこれを繰り上げて実施しようということも考えておるわけであります。 物価スライドのほかに賃金スライドを採用せよという御意見もございますけれども、民間の全事業所を対象といたします制度につきまして、自動的なスライドとして賃金を取り入れるということはいろいろむずかしい問題がございますし、また国民年金につきましては賃金という概念と結びつけるのに非常にむずかしい面がございまして、これはいろいろとまだ今後の検討の必要もあると考えておる段階でございます。
○坂口委員 厚生、国民年金の場合には、物価スライドは年間五%でございましたか。
○坂本説明員 物価が五%以上変動したときに、その変動した比率でやることになっております。
○坂口委員 われわれも五%ということが是か非かということにつきましては検討を加えてまいりましたし、五%というと少し幅があり過ぎるじゃないか、賃金スライドをということを言ってきたわけでありますが、一応五%という一つの条件でスライドらしきものは導入されたわけですけれども、共済等については、いまお聞きしましたとおりいろいろほかの問題もございますが、やはり不十分でありまして、厚生それから国民年金等にとられたスライド制と何らかのタイアップした方針というものがとられてもいいのではないかと思うわけでございます。できればこれを賃金スライドに一日も早くわれわれとしてはしなければならない、こう考えるわけであります。 それから、時間がありませんのでもう二点ばかりお聞きをしたいと思いますが、たとえば厚生年金と国民年金の場合には、厚生年金に入っていた人がその職場をやめました場合に国民年金の方にはスムーズに行けるわけでありますし、全部行くようになっておりますが、厚生年金に入っていた人が今度共済の方に入りましたときに、この場合には通算はされないですね。
○高橋(元)政府委員 厚生年金と共済年金の間では通算制度はございません。
○坂口委員 これは厚生、国民両年金の場合にはできますね。
○坂本説明員 給付の種類によるわけでございまして、老齢年金でございますれば各公的年金は全部通算しておりますけれども、遺族年金、障害年金は通算の制度はない、こういうことでございます。
○坂口委員 普通の年金の場合には、老齢年金の場合にはいいわけですね。
○坂本説明員 はい。遺族、障害につきましては、これは厚生年金と国民年金の間でも現在通算という制度がないという状況でございます。
○坂口委員 厚生年金と共済の場合、これはもうかなり違うわけでありますけれども、これは通算制度が導入されてしかるべきだというふうに思うのですが、この点、お考えになる計画はございませんか。
○高橋(元)政府委員 共済制度に入っておられます段階で、最短年金年限に達しないで次の年金制度に入る。そこでまた最短年金年限に達しないで六十歳を迎えられるという場合には、いわゆる通算退職年金という制度に移りまして、通算退職年金制度として各制度から年金が支給されることにはなります。そういう意味では、最短年金年限未満の在職期間も通算退職年金として通算されておるというふうに申し上げてもよろしいと思いますが、遺族年金はその制度からは外れておる。それは先ほど厚生省から御答弁があったとおりでございます。
○坂口委員 ひとつそれは御検討いただくとして、もう一つ積立金の問題でありますけれども、長期給付の財源算定に当たって採用されております積立金の予定利率というのは年五・五%ということに共済組合施行令において定められていると思うわけです。実際問題としては、運用実績は大体六・三%とか六・四%ぐらいになっているやに聞くわけであります。なぜこういう率が上がっているのか。 そしてそこから、利率が上がることによってかなり収入がふえるということになれば、それが何らかの形で加入者にプラスになる方向に向けられてもしかるべきではないか。もしその辺でいけるのならばその利率にすればいいではないか、こういう気がするわけでありますが、最後にこれを一つお伺いして終わりにしたいと思います。
○高橋(元)政府委員 共済制度の場合に、年金設計が運用利回り五・五%というものの上に成り立っていることは御質問のとおりであります。しかしながら、実際の運用利回りというものは大体六分五厘を若干上回ったぐらいのところに現在なっております。それはなぜかと申しますれば、長期の年金設計でございます。大体二十年を経過して初めて年金をもらうというような長期の年金設計でございますから、長期にわたる金利水準を想定いたします際に、現実の運用利回りそのものをとって先々ずっと延ばしていくわけにはいかない。 そこで、五分五厘というものを基礎にしております。五分五厘を上回った運用収入というものは当然出てまいるわけでございますが、それは、たとえば将来の掛金率を算定いたします場合に、その積立金から生ずる利益というものをその部分から差し引いて計算をする。大体共済制度は五年ごとに財政再計算をするわけでございますが、そのときに積み立て不足または運用利回りの上昇というものを全部見渡しまして、そこで新しい掛金率をはじいていくわけでございます。したがいまして、先生がおっしゃるように、その点につきましては加入者に還元されておるということだと思います。 ただ、現実に運用利回りが一・二ぐらい上にいっているからといって、それを基礎にして年金設計をするということは、現在の金利水準がこれから数十年続くかどうかという見通しの問題でございますから、これは直ちに短期的にはそうはできないというふうに私どもは考えております。
○坂口委員 では、これで終わります。
○山本(幸雄)委員長代理 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後四時六分散会 ————◇—————