社会労働委員会 第18号
- 発言数
- 191 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1975/05/29
会議録
○大野委員長 これより会議を開きます。 この際、医療法の一部を改正する法律案起草の件、優生保護法の一部を改正する法律案起草の件及び薬事法の一部を改正する法律案起草の件の各件について、順次、議事を進めます。 まず最初に、医療法の一部を改正する法律案起草の件について議事を進めます。 本件につきましては、委員長において作成いたしました草案を委員各位のお手元に配付してございますので、その起草案の趣旨及び内容につきまして、委員長から簡単に御説明申し上げます。 本案は、近年における医学医術の著しい進歩に伴い、脳卒中、髄膜炎等の神経系疾患を内科的に取り扱う診療技術及び熱傷後の皮膚移植、がん治療後の再建手術等の外科的診療技術が専門分化していることにかんがみ、診療科名として、新たに、神経内科及び形成外科を加えようとするものであります。 以上が本起草案の趣旨及び内容であります。 ――――――――――――― 医療法の一部を改正する法律案 ―――――――――――――
○大野委員長 本件について御発言はありませんか。――別に御発言もありませんので、お諮りいたします。、 医療法の一部を改正する法律案起草の件につきましては、お手元に配付してあります草案を本委員会の成案とし、これを委員会提出の法律案と決するに賛成の諸君の起立を求めます。
○大野委員長 起立総員。よって、さよう決しました。 次に、優生保護法の一部を改正する法律案起草の件について議事を進めます。 本件につきましては、委員長において作成いたしました草案を委員各位のお手元に配付してございますので、その起草案の趣旨及び内容につきまして、委員長から簡単に御説明申し上げます。 本案は、都道府県知事の指定を受けて受胎調節の実地指導を行う者が、受胎調節のため必要な医薬品を販売することができる期間が本年七月三十一日をもって切れることになっておりますので、この期間をさらに五年間延長しようとするものであります。 以上が本起草案の趣旨及び内容であります。 ――――――――――――― 優生保護法の一部を改正する法律案 ―――――――――――――
○大野委員長 本件について御発言はありませんか。――別に御発言もありませんので、お諮りいたします。 優生保護法の一部を改正する法律案起草の件につきましては、お手元に配付してあります草案を本委員会の成案とし、これを委員会提出の法律案と決するに賛成の諸君の起立を求めます。
○大野委員長 起立総員。よって、さよう決しました。 次に、薬事法の一部を改正する法律案起草の件について議事を進めます。 本件につきましては、委員長において作成いたしました草案を委員各位のお手元に配付してございますので、その起草案の趣旨及び内容につきまして、委員長から簡単に御説明申し上げます。薬事法中薬局の開設等についての地域的制限に関する規定は、去る四月三十日最高裁判所において違憲であるとの判決がありましたことは、御承知のとおりであります。 この規定は、昭和三十八年第四十三回国会において制定されたものでありますが、本規定が憲法第二十二条第一項に違反するとの最高裁判所の判決にかんがみ、本案は、薬局の開設等についての地域的制限に関して規定しております薬事法第六条第二項ないし第四項等の規定を削除するほか、関係規定について所要の整理を行おうとするものであります。 以上が本起草案の趣旨及び内容であります。 ――――――――――――― 薬事法の一部を改正する法律案 ―――――――――――――
○大野委員長 本件について発言の申し出がありますので、これを許します。村山富市君。
○村山(富)委員 私は、自由民主党、日本社会党、公明党及び民社党の立場を代表しまして質問をいたしたいと思います。 第一に、薬局等の適正配置規制の撤廃に伴って薬局等が乱立し、ために薬局等の経営の安定が損なわれ、また、品質の悪い医薬品が出回るなどの事態が予想されますが、そうした事態に今後どういうふうに対処されるおつもりか、厚生省の対策を承りたいと存じます。
○田中国務大臣 薬局の開設に当たっては、法定の設備及び人員並びに相当の資金が必要であり、また、経営環境の適否などの法律上、経営上の諸条件が整う必要がありますので、適配規制廃止後直ちに薬局等が乱立するおそれは少ないと考えますが、薬局等の許可の際の行政指導、法定要件の遵守に対する監視指導等により許可の厳正化を図るとともに、既存薬局の経営基盤の安定強化のための現行融資制度の活用、医薬品の品質管理体制の改善、不良医薬品や薬局等に対する薬事監視の強化等により効果的に対処し、国民に対する良質の医薬品の供給を確保いたしたいと考えております。
○村山(富)委員 さらに、大規模なスーパー、チェーンなどが医薬品小売業界へ進出し、過当競争が激化されるということが心配されますが、医薬品の乱廉売や不公正な方法による販売が引き起こされるおそれがあると考えられますが、こうした問題に対しまして今後どのように対処されるおつもりか、お考えを承ります。
○田中国務大臣 適正配置規制の廃止に伴い、スーパー等が医薬品小売業界に新規参入し、ために競争の激化、医薬品の乱廉売、不公正な販売などが生ずるといった事態に対しては、大規模小売店舗における小売業の事業活動の調整に関する法律、独占禁止法、不当景品類及び不当表示防止法等による各般の措置を活用することにより総合的に対処することにいたしたいと思いますが、これらの諸制度の活用については、関係業界の十分な認識、理解とコンセンサス及び関係行政機関等との連携が必要であるので、厚生省としては、関係業界及び関係行政機関と十分連携をとりつつ適宜の措置を講ずることといたしたいと思います。
○村山(富)委員 医薬品の乱廉売等が行われた場合に、不良医薬品の生ずることが心配されますが、医薬品の品質対策について、どういうふうに対処されるおつもりか承りたいと思います。
○田中国務大臣 スーパー等の新規参入の販売業者については、その販売品の品質や販売方法等について十分に監視、指導を強化することといたしますが、その場合特に、対面販売の励行、薬局等の管理者の業務の明確化とその遵守、乱用を助長し、医薬品の品位を損なうおそれのある広告の自粛等について重点的に監視、指導を行ってまいりたいと思います。 また、一般に、既存の薬局等についても、関係団体の協力を得つつ、これらの指導を十分に行い、医薬品の販売姿勢の適正を期してまいりたいと思います。
○村山(富)委員 最後にもう一点お尋ねしますが、医薬分業の推進について、どのようにお考えになっておられるか、また医薬分業との関係において薬局の配置及び整備、無薬局地域の解消について今後どのように対処されるつもりか、お考えを承ります。
○田中国務大臣 最近、処方せんの発行が急速に増加し、医薬分業の実施の機運が高まっておりますが、厚生省としては、処方せんの発行及び受け入れに関する医療関係者相互間の話し合いを進めるとともに、薬局の整備、薬剤師の技術研修等により薬局における調剤体制の充実向上等を図るという方向で各般の施策を進め、逐次医薬分業の普及を図る所存でございます。 この場合、薬局の配置及び整備については、薬局の新設及び増改築に関する行政指導医療金融公庫の融資等を通じ、地域における医薬分業の進展に即応しつつ薬局の調剤機能を高める見地から、特に調剤専門薬局の整備、既存薬局における調剤用医薬品や調剤用施設設備の充実整備などに重点を置いてまいりたいと思います。 また、無薬局地域における薬局の配置については、これらの地域における医療機関の分布等を考慮しつつ、医薬分業ができるような基盤をつくる方向で今後努力いたしたいと思います。
○村山(富)委員 これで質問を終わります。
○大野委員長 次に石母田達君。
○石母田委員 私は、日本共産党・革新共同を代表いたしまして、ただいまの政府の答弁だけでははなはだ不十分でございますので、特別に発言したいと思います。 もともとこの薬事法にこうした事項を盛り込むことについては、法になじまないものとして共産党は反対してまいりました。むしろこうした問題は、他の法的な措置も含めて十分に準備されなければならない事項でありますけれども、残念ながらこうした準備がなされていない現状におきましてこうした法改正が行われるわけです。したがいまして、次の三点について私どもは要望したいと思いますけれども、それについての政府の見解をお伺いしたいと思います。 第一に、政府は国民に安全で良質の医薬品を提供するための施策を強化すること。 第二に、従来より大衆向け医薬品は主として小規模薬局でなされてきた実態にかんがみ、小規模薬局が良質な医薬品供給の役割りを十分に果たせるための必要な助成を行うこと。 第三に、小規模薬局の営業を保障するため、医薬品小売業の分野への大資本の無制限な進出に対し適切な規制を行うこと。以上三つの点について政府の見解をお伺いしたいと思います。
○田中国務大臣 石母田先生お尋ねの三つの問題でございますが、第一点と第二点については、ただいま答弁をいたしたところでございますが、これをひとつ確実に実行いたしたいというふうに重ねて御答弁を申し上げたいと思います。 第三の点につきましては、小売業等の一般の業者の圧迫にならないよう、関係省庁と協力をいたしまして行政面でできるだけ配慮、努力をいたしたいと考えているということを表明いたします。
○石母田委員 終わります。 ―――――――――――――
○大野委員長 お諮りいたします。 薬事法の一部を改正する法律案起草の件につきましては、お手元に配付してあります草案を本委員会の成案とし、これを委員会提出の法律案と決するに賛成の諸君の起立を求めます。
○大野委員長 起立総員。よって、さよう決しました。 ―――――――――――――
○大野委員長 なお、各法律案提出の手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
○大野委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。 ―――――――――――――
○大野委員長 厚生関係の基本施策に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。田口一男君。
○田口委員 私は、厚生年金の俗に言う還元融資の問題にしぼってお尋ねをしたいと思います。 たしか四十八年の法改正によって、還元融資を受けられる範囲が、いわゆる転貸融資以外に個人にも直接貸し付けが行われる、こういうことになったことは承知をしておるのですが、確かに一歩前進だと思います。そこで、やや細かい質問なんですけれども、年金福祉事業団法の第十七条「業務の範囲」の第三号のハに、事業主の転貸が「著しく困難なもの」という規定がありますね。これは一体どういう内容を示しておるのか、具体的な例があればまずお示しをいただきたいと思います。
○曾根田政府委員 一応具体的な例といたしましては、中小企業で事業主がなかなかこの申請をしないようなケース、それから国民年金の場合は、もともと事業主というものがございませんので、原則としてこれに該当する、そういうような場合でございます。
○田口委員 私が初めにこの「著しく困難なもの」という意味をなぜ尋ねたかといいますと、こういう具体的な実例が最近私の手元にも来たのですが、たとえば住宅公団であるとか、厚生省所管のいま言った事業団であるとか、そういう政府関係の特殊法人というのが数多くあるのですね。この特殊法人に勤務をする職員、数は正確につかんでおりませんけれども相当おるわけであります。この政府関係特殊法人に勤務をする職員の社会保険の関係は、聞くところによりますと大変入り組んでおるようですが、大ざっぱに言って、健康保険の場合には政府管掌さらに健康保険組合、それから年金関係では一部共済組合の準用を受けるものもあるそうですけれども、大部分はこの厚生年金の被保険者になっておる、こういうふうに聞いておるのですが、まずそのことを確かめたいと思います。
○曾根田政府委員 ただいまの件は御指摘のように、社会保険の適用につきましては、健康保険及び厚生年金保険に加入しておるわけでございます。
○田口委員 そこでお尋ねをしたいのですが、いま私が申し上げたように、この特殊法人関係の労働者、職員は厚生年金の被保険者である。となりますと、一番初めに申し上げた事業団法の十七条の業務の範囲からいって、住宅資金の貸し付けを受ける場合には、事業主である何々公団、何々事業団、この事業主を通じて融資が受けられる、転貸融資が受けられて当然じゃないか、こう思っておったのですが、よく聞いてみますと、この特殊法人に勤務をする職員に限って、被保険者に限って、事業主の転貸融資というものが全く受けられない、こういう苦情といいますか陳情を受けたわけであります。一体、この年金保険法にもうたっておるように、事業団法にもうたっておるように、厚生年金被保険者の福祉を増進するためにこの還元融資ということが設けられておるのであれば、なぜこの厚生年金保険者である政府関係特殊法人の被保険者だけそういった事業主を通じての転貸融資が受けられないのか、ここのところがちょっとどうもおかしいと思うのですね。なぜこうなっておるのか、その辺のいきさつ、または現状をひとつお示しいただきたいと思います。
○曾根田政府委員 確かにその点は一つの問題ではあろうと思いますけれども、私どもは先ほど申しましたように、事業団から住宅金融公庫への業務委託の方法によりまして直接貸しの制度もございますので、第一義的にはその制度を利用していただく、その事業主としての公庫、公団等が融資を受けられないという問題につきましては、年金福祉事業団だけの問題ではなくて、全体の政府関係機関を通じまして、これは別個の条文によりまして財投以外の借り入れを認められておりませんので、そのような問題が起きておるわけでございますけれども、これは全体の問題でもございますので、これをどうしても個人直接貸しだけでは不十分であるということであれば、関係当局とも協議して検討を進めたいというふうに考えております。
○田口委員 きょう大蔵省に特にあえて聞きたいのは、こういった特殊法人にそれぞれ主務官庁、主務大臣がおりますから、全部大蔵省が握っておるとは言いませんけれども、大蔵省所管の大蔵大臣が主務大臣となっておる特殊法人も数多くあると思うのです。その場合に、私もちょっと聞いて調べてみますと、いま年金局長のお答えがあったように、特殊法人の借り入れ制限に三つくらいの種類があるようですね。政府関係以外からは絶対に金が借りられない、これが一つ、国民金融公庫であるとか。それから一年以内という短期間の借金であればこれは認めてもよい。それから三つ目は、主務大臣の許可があればある程度長期の借入金を行うこともできる、こういうふうに三つに分類できると思うのですが、特に大蔵大臣が主務大臣としての特殊法人関係について、一体どういうふうな種類になっておるのか、いま三つ挙げた分類に従えば。それに対して年金局長のお答えがあったように転貸融資ができない、こういう問題について大蔵省としてはどういうお考えを持っておるのか、それをひとつお聞かせいただきたい。
○岡崎説明員 私、銀行局の特別金融課長でございまして、私が所管しておりますのは、いわゆる政府機関のうちの政府関係の金融機関でございまして、公庫それから輸開銀というのが私の所管でございますけれども、いま先生御指摘のように、公庫の中でも若干借り入れについての規定の仕方が異なっておるものがございますけれども、いずれにいたしましても、基本的には政府からの借り入れと、それから特別の場合に許可があって民間からも借り入れるということになっておりますけれども、いずれもそれぞれの機関の業務を行うその機関の性格に即しまして、民間金融機関の補完でありますとか、あるいは地方公共団体の金繰りを見るための機関、これは公営公庫でございますけれども、これはちょっと短期の借り入れについて特殊な規定をしておりますけれども、いずれもそれぞれ機関の目的に即しまして借り入れ制限の規定がございます。 いま先生御指摘の事業団からの借り入れにつきましては、各公庫の目的という、業務そのものとは直接関係がないということから排除されてしまうわけでございますけれども、御指摘のように職員の福祉ということを考えますれば、厚生年金を積み立てておる職員がそれを利用できないということであれば大変ぐあいが悪いわけでございます。この点につきまして厚生省の方もそういう性格の機関の職員につきましては、住宅公庫を通ずる貸し付けという道を開いてくれておりますので、それで公庫の職員はなるべく利用をしていただきたいというのが私の当面の気持ちでございます。
○田口委員 おっしゃるように特殊法人に勤務をしておる個々の職員ですね、個々の被保険者にとってみれば、事業主の転貸融資は受けられないけれども住宅公庫とのあわせ貸しができる道を開いておるじゃないか、それはそれで一つの進歩だ、前進だと私は認めます。ところが、二つの面からお考えをいただきたいのですが、事業主の転貸融資の場合には、たしか去年は五月一日だったと思うのですが、毎年五月一日なり六月一日から一年間いつでも申し込めば借りられる。ところが、個人貸しの場合には昨年の例ですと、たしか年に二回ですか、春、秋年に二回、しかも限られた期間にしかそういう申し込みができない、大変不便じゃないかという意見が一つあるわけですね。この不便を、せっかく道を開いてくれたけれども、なおかつ何とかならぬかということがあるのですから、その不便を解消するためには、このあわせ貸しをもっと期間を延長するということが考えられないのか、それが一つ。 それから、今度は個人の立場ではなくて、それぞれの公団、事業団、そういう特殊法人自体が、事業主としてそこに働いておる職員の福利厚生に努めなければならぬ、たとえば保養所を建てるとか、職員住宅を建てるとか、いろいろな福利厚生施設を建てるということの要望が多くあると思うのですね。それを建てる場合に、公団、事業団独自の財源があってそこで保養所なり住宅なりを建てるならば、これは問題はないと思うのですが、なかなか窮屈でしょうから、この年金の還元融資を受けて保養所を建てる。これは一般民間の事業所では往々にしてあるわけです。ところがこの特殊法人に限って、いまお話があったように借り入れ制限といいますか、借金の制限がありますから、どうしても金を借りて職員の福利厚生の充実に努めるわけにはまいらぬ、こういう問題が個人の立場でなくて、組織全体としてもあるわけですね。 これらを解消するためには、やはりなぜ特殊法人の被保険者だけがその恩典に、当然の権利が行使できないのか、こういう矛盾があるわけです。したがってこういう問題について当面、あわせ貸しというお答えがありましたけれども、そういうあわせ貸しの措置で満足するのではなくて、いま言った問題があるわけですから、これを解消するためには、やはり特殊法人に勤務をする職員は年金被保険者であるから当然現在の制度では転貸融資もできるし、あわせ貸しもできる、こういう道を開くべきではないか、こう思うのですがいかがでしょう。
○岡崎説明員 先生のただいまの御指摘の点につきまして私のお答えできる範囲でお答えいたしますと、前段の事業主の転貸の場合と個人で借りる場合、通年と年二回というふうに差があるということにつきましては、これは制度の運用といたしまして円滑に行われるということにつきましては事業団を預っていただいております厚生省にお考えいただきたいと思いまして、そういう実情等につきまして十分御承知いただいていろいろお考えいただきたいというのが私の気持ちでございます。 二番目の制度、職員の住宅、保養所等につきまして事業主としての機関が利用できないということは、現在の制度ではそのようでございますけれども、それの面につきまして政府機関自体がそういうものについての意を全然払っていないかといえばそうではございませんで、それぞれの機関の予算といたしまして財政当局と話をし、それぞれ福祉厚生ということについて、保養所あるいは職員住宅というものについて大体横並びでいろいろ考えてもらっておるというのが実態でございますけれども、しかし上乗せとしてさらに御指摘の制度もあったらいかがかというお話であれば、これは政府機関横並び通じましての制度の問題になりますので、これは大蔵省のみならず関係各省十分連絡を密にして協議して、いずれがどういうふうに取り運んでいくのが一番ベターかということはお互いに意見を交換していくということがまず第一のステップだろうと思っております。
○田口委員 今度大臣に基本的な問題としてお答えをいただきたいのですけれども、いまいろいろとやりとりしておりますように、若干の配慮といいますか、特殊法人に勤務をする職員であるだけにそういう制約を考慮しながらあわせ貸しなんかも道を開いた、こういうことはうかがえるのですが、やはり原則的に考えた場合に、特殊法人の労働者であったにしても年金の被保険者に変わりはないわけですね。その被保険者が勤務をする職場がそういった借り入れ制限なんかの厳しい条項のある職場であるからこそ、一般の被保険者と同じような扱いを受けられないというのは、原則的に考えておかしいわけでしょう。ですから、この借り入れ制限条項ということがガンになるならば、これはひとつ大蔵省の方で先鞭をつけてもらわなければならぬけれども、原則的な立場でこれはおかしいと思わないか、やはり平等に扱うべきではないのか、この点について大臣の御見解を承りたいと思います。
○田中国務大臣 確かに被保険者の立場から見れば、自分が所属している団体の性質によってこの種の住宅資金の貸し付けについて径庭があるということは私は不条理だというふうに思わざるを得ない。ただ、この種の特殊法人等が持っている独特な経理上の制約がこういう事態を生んでいるものと思いますが、そうしたことを、公益上の問題と各被保険者一人一人の立場をどう調和させるかというところが問題点だと私は思います。 しかし、この点についてはいろいろごもっともな点もございますので、政府部内においてできる限り検討をしてみたいというふうに思っております。ただいま、とっさの御質問でございますので確定的なことは申せませんが、いろいろと検討してみなければならぬ問題だというふうに考えております。
○田口委員 この年金の還元融資だけをとらえて見れば、検討してもらってなるべく早い時期に差別のないような扱いにしてもらいたいということは特殊法人に勤務をする職員の皆さんは話ができると私は思うのです。 ところが、本委員会で二度ほど問題になったと思うのですが、特殊法人に勤務する労働者のいわゆる労使関係から見ると、民間の労働者の扱いをされておりながら、参考までに言うのですが、賃金決定なんかについては主務大臣、特に大蔵省が厳しくチェックをするために、特殊法人の当事者が当事者能力がないとまで極言をされておるのですね。そういうことは国家公務員並みでびしつと抑えられる。ところが社会保険関係は、民間ですから厚生年金の被保険者だ。それについて住宅の転貸融資を受けようと思えば、特殊法人という特殊な性格からいってこれも制限がある。これはそこに働く労働者の立場としてみれば、賃金の問題は国、政府が干渉する。一方、自分たちの権利である年金の還元融資についても制限が加えられる。これでは踏んだりけったりじゃないかという気持ちを持つのは当然だと思う。私が大蔵省に先鞭をつけてもらいたいと言ったのは、この労使関係はきょうは議題じゃありませんから言いませんけれども、そういったことが根っこになってこの還元融資についてもいろいろ意見が出ておるわけですから、大蔵大臣が主務大臣としての公団なり事業団に対して、まず隗より始めようということで、一般被保険者と同じような扱いを大蔵省が先鞭をつければ、厚生省にしても労働省にしても他の建設、運輸にしても、それに右へならえしていくようになっていく。労使関係の円滑な運営ということを考えても、この年金還元融資の方法について、そうむずかしい問題はないと思いますから、この際まず大蔵省から先鞭をつける気持ちはないのかどうか。いま厚生大臣からひとつ検討してみたいというせっかくのお答えでありますけれども、まず大蔵省として積極的にやってみたいという気持ちはないのかどうか、重ねてお聞きをしたいと思います。
○岡崎説明員 厚生省が住宅公庫を通ずる直接貸し付けの道を開いてくださったのは、政府機関の職員とほかのところとを不平等に扱われては困るということを踏まえて配慮してそういう制度をつくってくれていると思いますけれども、その制度の運用において直接の事業主からの転貸ということとの間でアンバランスができておるということであれば、まず最初はその制度の運用としてもう少し考えられる余地はないかということ、それは勉強しなければいけないことだと私は思っております。 それから制度の問題といたしまして、大蔵省が先鞭をつけて、こういうお話でございますけれども、大蔵省が関係しているところだけ先にやってほかのところはというのもいささかと思われますので、やはりこれは政府全体の問題といたしまして寄り寄り関係各省と協議して、バランスをとって進めていくべき性質のものだと思います。しかし、先生の御意見は十分踏まえまして御相談を進めてまいりたいと思っておりますので、御了承いただきたいと思います。
○田口委員 ちょっと小さい問題か知りませんが、還元融資に絡んで、還元融資を受けた場合の周知方法ということで指導していますね。ある建物があると、この建物は厚生年金還元融資を受けて建ったものだ、こういうふうな周知方法があるのですが、いま言った事業主の転貸融資なんかの場合にもそれが適用されておるのですか。
○曾根田政府委員 転貸の場合も同じようにやっております。個人住宅は別でございまして、いわゆる事業主の従業員用の住宅建設の場合です。
○田口委員 これで最後にしますが、そういった年金の財政についても大変関心が高まり、その資金がこのように有効に被保険者の福祉厚生の増進のために使われておるのですよという周知なんかも一生懸命やっていることにかんがみても、もっともっと被保険者が限りある還元融資に期待を持っておるわけですから、さっきから何回も言っておりますように、特殊法人という職場に勤務をするがゆえをもって他の被保険者とはなはだしく差異のあるようなことは早急に解消をしてもらって、そして特殊法人に限って言うならば、円滑な労使関係というものを助長する一つの手段として、いま言った還元融資の問題についてもぜひとも早急に、いま私が申し上げたような方法で解決を図ってもらいたい、このことを要望いたしまして私の質問を終わります。
○大野委員長 次に、島本虎三君。
○島本委員 厚生省当局並びに大蔵、労働関係各省に伺いますが、先般、五月十四日でありますが、私どもは高崎市にあります国立コロニーを調査したわけであります。福祉施設の実態調査として、私どもとしては貴重な調査資料を得たわけであります。障害児並びに障害者の障害施設として、国が誇りとする施設なわけです。こののぞみの園は、昭和四十六年に約二十六億円の巨費をもってつくって、標高二百メートルの丘陵地帯につくられてあります。これは心身障害者の共同生活施設であり、二百二十万平米の敷地で広大なものであります。現在約五百四十三名、全国から集められてそれぞれ生活しているのでありますが、初め設立した当時の趣旨と現在の運営の状態から見ると、距離の点や機能の点や職員の配置の点や対組合、対人関係、こういうようなものから、われわれとしてはこれが果たして模範的なもの足り得るだろうかという疑問を持ってきたわけであります。 当時行きましたのは、私の同僚であります村山富市議員、田口一男議員、森井忠良議員、それに参議院からは片山甚市参議院議員、地元から山口鶴男衆議院議員と茜ケ久保重光参議院議員、この七名であります。全部がこの問題に対しては同じような感懐を得て帰ってきたわけであります。私はこういうようなことからして、いまの国立コロニーの運営改善のためには、やはり厚生省としてもはっきりした見通しを持っておられるのではないかと思います。 園生の人間としての生活の充実、職員が働きやすい施設とするための福祉行政、こういうようなことについてどういう指導をしておられるのか、そして今後これをどういうふうにしようとするのか、将来展望を含めて、まず大臣の高大なる御所感を承りたいのであります。
○田中国務大臣 先生たちが御視察になった国立コロニーのぞみの園でありますが、これは国が先鞭をつけてやった施設でございます。この間に、何分にも最初に進めたものでございますので、したがいましていろいろと改善をすべきものもあるだろうとかように思っておりますが、個々の問題については政府委員から答弁をしていただくことにいたしたいと思っておりますが、何分にも、私どもとしては、基本的にあの施設が社会的に求められているところを、円満にこれが運営されることをこいねがっておるわけでございまして、かような見地から、お互いにひとつ改善すべきところは改善しなければなるまいというふうに思っておるわけであります。
○島本委員 それだけではちょっと困るのであります。将来の大きい展望が一つもないではありませんか。
○田中国務大臣 具体的にはこっちから聞いてください。
○上村政府委員 まだ、コロニーの建設が話題になりましたのは十年前であります。そのときからいろいろと検討したわけでございますが、その当時コロニーとは何かということについて繰り返し討議されたほど、なかなか人々によって意見が違うものであったわけであります。したがって、私ども国立のぞみの園を開園いたしましたが、開園後の経験を積みながらよりよいものにしていかなければならないというふうに考えております。同時に、いま大臣からお話がございましたように、国立コロニーの建設を契機にいたしまして、幾つかの道府県でいわゆるコロニーの建設が進められたのでございますが、国立コロニーというのはそういった各地方のコロニーの模範になるように、障害者の処遇の面でも、施設整備の面でもますます充実しなくちゃならないというふうに考えておるわけでございます。 それから設備の問題でございますが、いまもお話しございましたように、四十六年四月に開園するまで約二十数億の金を投下し、その後四十六年以降におきましても、機能訓練棟とか職員の厚生施設等々整備したわけでございます。五十年度も評価棟の新築を行うという計画でございます。さらに、入所者にはいろいろな病気があるということから、その医療体制をどうするかということも検討課題であるというふうに考えておるわけでございます。 要は、コロニーというのは、入っている人、それからそこで働いている人が、一体になりました生活共同体であるというふうに考えておりまして、地域社会とも密接なつながりを持ちながら育てていきたいというのが一般的な考え方でございます。
○島本委員大臣 並びに当局からいまいろいろ御答弁がございましたが、実際は唖然とするのであります。なるほどりっぱにつくられてある、なるほど広大である、しかしそれは器だけであります。中に入ってみて、確かに自然環境はいいのでありますが、生活改善の問題についても生活の状態にしても、果たして園生の生活を真に考慮してつくられたのであるかどうか。口ではいいことを言っておりますけれども、その点では具体的に質問してみなければわからないのであります。 まずあのファミリーでありますが、ファミリーの二階建ての施設、これが果たして園生を中心にした温かい血の通りたようなやり方だろうか。敷地は広いのですよ、なぜ二階にしなければならないのでしょうかという疑問。それから、当然災害なんかがあるはずであります。またこれを予期しなければなりません。そのための避難通路はどうなんですか。ようやく車いすでやっと歩いて、それが急カーブであります。その急カーブに行ったら必ずぶつかるような、こういうような仕組みになっているのです。あれは何でありますか、ちょっとびっくりしたのであります。これは急いで通っていくと必ずけがをしますよ、そういう避難通路であります。設計からして何かこれはおかしい。それだけじゃない。職員に対する配置なんかも十分やっているのかどうか。本当にそうならば、もっと考えなければならぬ点が多いのです。近代的な施設である。なるほど行ってみるとそうなんです。身体の不自由な人がトイレを使うことがあるでしょう。出てきたら、また水を使うこともあるでしょう。その水が普通の人がやるのと同じようなやり方で、これは配慮なんかしてあると言えません。少し長くして、柄を持ってやればできるようにやって、それでも不自由な子供もいるでしょう。なぜ国会であるように、赤外線を利用して手を差し入れたらすぐ水が出る、こういうような施設ぐらいしてやれないのですか。そのほかの施設はりっぱなのに、明治年間のこういうような設備がまだ残っている。これは果たしてどうなんだろうか。恐らくは皆さん視察なさっておらないのじゃないですか。やはり一回見に行ってそういう声を聞くべきじゃないかと思うのです。この生活条件、こういうような園生のために果たしてこれをきちっとしてやったのかどうか。狭い部屋ですよ。それから、ベッドが七つも八つもべちゃっと入れられてあるだけですよ。そして衣類の置く場所もないのですね。園生が自分でもって衣類の置く場所をつくる。ちょっと離して置いたらネズミに食われた、こういうような言葉さえ聞かれたわけであります。そういうふうにして見た場合には、恐らく園生のことを十分考えているのではないと思えます。りっぱな芝生がある。園生は芝生の中へ入っちゃだめだと言われておるのです。おかしいじゃないですか、これも。 この運営の点について、もう少し厚生省が具体的に中へ入って指導すべきじゃないかと思うのです。私一人が聞いたのならば、疑ってもよろしい。いま言った人がみんな同じように聞いてきているのです。証人を後ろにしての私の発言なんです。これに対してはっきり御答弁願いたい。この点では、園児を中心にして考えてつくられたものかどうか。生活条件はいいのですかどうか。
○上村政府委員 もちろん国立コロニーをつくるのは、心身にハンディキャップのある、しかも重い人たちがそこに長期間生活をして、そしてりっぱな人生を過ごしてもらうというのがねらいでございますから、あくまでも園生のための施設として考えたものでございます。 それで、いま二階建てのお話がございましたが、一階の寮と二階の寮がある。私もよく承知しておるわけでございます。なぜ二階にしたのかと言われる点、若干ごもっともな点もあると私は思うのでございますが、私は、この国立コロニーを建設する当時担当しておりましたことから申し上げますと、相当広大な土地ではございますけれども、やはり建物を建て得る土地というのはおのずから限定があるというふうなことで、一部二階建てということにしたわけでございます。 いま御指摘の避難のスロープのお話でございます。これは御指摘のとおりでございますので、どうも設計の誤りだと言われれば、あるいはそうではないかというふうな気もいたしますが、五十年度の予算をもちまして直すつもりでございます。 それから居室の大きさでございますが、現在の国立コロニーの居室の大きさは、一人当たりにいたしますと、平均六・五平米ぐらいでございまして、全国的な基準から見ますと相当ゆとりのある方でございますし、そのほかにもデールーム、静養室等を整備しておるわけでございます。 ただ、いまお話しになりました、園生のプライバシーを守る問題、これは、私聞いた話を受け売りするようなかっこうで申し上げるわけでございますが、かつて園生の一人一人にカーテンで仕切りをつけるというふうな点を考慮したこともあったわけでございますけれども、何分そこに入っております人たちは、いろいろ重い精神薄弱の状況にございますので、これを撤去したという経緯があった。したがって、現在は各寮舎とも指導員が常時直接観察できるような体制をとらざるを得ない。ただ、これからだんだんそこでの生活が長くなりますと、保護という面とあわせて、プライバシーをどういうふうに尊重していくかということは考えなければならない問題であろうというふうに思うわけでございます。 以上、若干例を挙げて申し上げましたけれども、私ども、園生の処遇改善につきましては努力を惜しむつもりは毛頭ございません。
○島本委員 避難通路の改善するというやつ、それはわかりました。 簡単なことですが、だれのために芝生をつくってあるのですか。せっかくりっぱな芝生ができて、そこに園生入ってはだめだという指導、これはおかしいと言うのです。ですから、もう少し中に入って皆さんの方で十分この運営について、改善方について話し合いなさいと言うのです。何も答えないじゃありませんか。 それと同時に、プライバシーの問題も変わっていますからね。スペースはあれでいいとおっしゃいますけれども、見てきてあれでいいのですか。机上であれでいいのですか。狭いのです。静養室もあるのですが、器具入れになっております。静養室の用をなしてないのです。あれ狭いからですよ。スペースは十分とってある。これはどうも頭の中だけのあなたの考えじゃありませんか。あなた実際あれ行ってごらんになりましたか。
○上村政府委員 私は建設する当初から再々行っております。ただ児童家庭局長になりましてからまだ一度しか行っておりません。
○島本委員 大臣もお聞きのとおりですが、少なくとも国立コロニーといったらモデルケースでしょう。モデル施設でしょう。よく見ておかないとだめです。もう一回今度スペースとプライバシーの問題あわせてこの点考慮してみてください。考慮してこれでいいというならまだしも、あれじゃ本当に物置同然じゃないか。園生が自分で衣類入れをつくるのですよ。つくる場所によってネズミに食われたという人もあるのですよ。それが国立コロニー、モデル施設だと言われたら困るのですよ。これは難詰しているのじゃありません。相談に乗って早く改善してやってくれと言うのです。大蔵省も聞いていますから、遠慮する必要はないのです。これはもう重点施策ですから、大蔵省も進んで協力するはずです。これはもう一回検討すべきだと思いますが、しませんか、しますか。芝生の場合なんか、どうなんですか。
○上村政府委員 いまお話しになりましたように、国立コロニーに入っております園生の処遇の具体的な個々の問題をどう処理するか、私どもコロニー当局ともよく相談しながら園生のためになるように前向きに進めてまいりたいと思っております。
○島本委員 時間の関係もありますから、きょうは厳重に守るように理事から言われておりますので、余りこの問題に深入りしません。よくこれは話し合ってやるということですから、この点で話し合ったかどうか、後からあなたの所感もまた別に伺いますから、急いでやってください。 次に、治療訓練の問題についてちょっと聞きたいのであります。 あそこには確かに治療訓練棟があります。しかしこれは機能してないのです。治療訓練棟の中だけでは機能がどうにもならないのではないか、こういうように思いました。生活居住区と離れて通うところにこれは特徴があるのだ、こう言われております。ところがこの往復に時間がかかり過ぎて、訓練内容が形式化、官僚化されてしまって、行ってすぐまた時間が終わったから次だ、こういうようなことが平気でやられる。したがって、専門家も現在おらないような状態の中では、生活訓練棟を離していいのか悪いのか、これは基本的な考えとしてやはり伺っておかなければならない。 それと同時に、生活居住区と治療訓練棟とそれから評価部、これらとの意見がどうも統一されておらないようです。組合もいい意見を出していますが、何かこの意見を取り上げるのは困ったような考え方がまだ理事者の考え方の中にあるようですが、いい意見はどんどん取り入れたらいいじゃありませんか。したがって、いま治療訓練棟がボイコットされているような状態でありますけれども、これは生活居住区への配慮がないためではないか、この点はどういうものですか。
○上村政府委員 治療訓練の問題というのは、いま御指摘になりましたようにコロニーの核心の問題でございます。 従来の精神薄弱者の施設というのは、ややもすると、そこで保護をする、日常生活のめんどうを見るということに終始してまいったわけでございますが、これからの精神薄弱者の更生施設というのは、どうしても治療訓練というのが必要である、障害を軽減するとか除去するとかというようなことで前園長の菅先生がこの治療訓練ということに強く関心を持たれまして、感覚機能訓練なり音楽療法等をやろう、そのためには従来のように住居の中でやるということはよろしくない。あくまでも今後は治療教育的な建物を建てて、施設の機能が単なる保護だけではいけないということを強調されたわけでございます。そういうことでつくりましたのが治療訓練棟でございまして、そこに国立コロニーの大きな特色があるというふうに私は考えるわけでございます。 それから、同時に治療訓練棟で治療訓練に従事する職員は、相当の経験を積んだ専門家でございます。問題は、御指摘になりましたように居住区から治療訓練棟まで通うのに相当時間がかかる。私もちょうど通っているところに会った経験がございますけれども、同時に居住部門から移るということにも意味があるということを強く主張される先生もあるわけでございます。この治療訓練の問題というのはいろいろな意見がございまして、十分きわめ尽くされない点はあることはあると思うのですけれども、私どもは、この治療訓練の機能というものをいま置かれておるような状況ではよろしくないので改善をしたい、同時に、いま御指摘になりましたように、コロニーというのは居住部門、治療訓練部門とそれから作業療法部門とそれから評価部門というのが一体になって、入っております五百五十人の寮生の訓練に連携を図っていくことは当然必要ではないかと思います。したがって、いまばらばらだと言われた点私も承知しておりまして、はなはだ残念なことである。いまコロニーの中でいろいろ検討しておると聞いておりますので、その検討の結果よりよい園生の治療教育体制が確立されることを望んでおるわけでございます。
○島本委員 中に授産的な作業についても重点的にやるべきじゃないかという意見もありましたが、この点はどういうふうにお考えです。
○上村政府委員 現在やっておりますのは作業療法的なもので、必ずしも授産に結びついていないというのはごらんになったとおりでございます。したがいまして、中で暮らしておる園生の生きがいというふうなことを考えてまいりますと、こういった授産的なものが必要であるということはわかりますが、まだ中に入っております園生の心身の状況も考えなければいけませんし、それからどういう作業科目がいいか検討することが必要であろう。方向は御指摘のとおりだと思いますが、園生の状況、それからどういう作業科目を選ぶかということを中心に考えていきたいというふうに思っております。
○島本委員 じゃ具体的に言うと、いまのような治療訓練部を離した方がよろしいという考えもありますが、無理しながら行って時間が一時間半もかかるのです。そうしたならば、睡眠を中途でやめて、そして約二時間くらいかけてそこまで通わなければならないという結果になりませんか。すべて無理がかかるのです。無理することに意義があるなら別ですが、決して効果は上がっておらない。そして、中には生活居住区と一緒のところにやった方が能率が上がりますという声が逆な声としてあるのです。またそっちの方を望んでおるのです。これは新しい考え方ですから、いいと言えばいい部分もあるでしょう。しかし、いいと考えたから絶対にいいのじゃありませんし、中にいる人たちの意見ももっと聞いて、そして運営の点なんかはきちんとすべきじゃありませんか。居住区の中にこれをつけてやった方が時間がかからぬからよろしい、こういうような考えもあるのですよ。あまり離れ過ぎているのですよ。一時間半かかるのです。こういうようなことをしてやったって効果は上がりませんよ。それに今度職員が不足でしょう。どうして効果を上げられるのです。われわれその点でなかなか困難な点があろうかと思うのですが、これもう一回、何回も考えることはいいことですから検討してみてください。居住区の近くに置いたらどうだ、居住区の中にまたそういうような施設を置いたらどうだ、こういうように言われておりますが、この点はいかがなものですか。
○上村政府委員 精神薄弱者、ことに重い者の処遇をどうするかという点については非常にむずかしい問題でございます。専門的な問題でございます。私ども、やはり精神薄弱者の更生について日本でも最も造詣深いと言われました菅先生の考えられた方式というのは一応権威のあるという言葉を使えば語弊があると思いますけれども、やってみるべき方法ではないか。ただ、お話しになったように、生活部門と治療訓練部門との連携にそごがあるようなことがあっては園生のためにならないことは当然でございますので、そういった治療訓練あるいは日常生活訓練あるいは作業訓練というものをどう絡み合わせてまいるかということは、いまコロニーの方でもさらに検討しておるというふうな状況でございますので、私どももそういった相談を受けながらよりよい道を見つけてまいりたいというふうに思うわけでございます。
○島本委員 じゃ念のために、私どもがいろいろ話をし、こういうのじゃどうですか、またそういうような意見もあり、われわれもそれを当然だと認められたことがあるのです。あるいはこの治療訓練棟、訓練部に専門制を導入したらどうかというのです。いる人みんな優秀な人たちばかりだと言うけれども、専門制が導入されていますか。たとえば作業療法士であるとか環境療法士であるとか臨床心理士であるとか、こういうような人が導入されていますか。それから少なくとも部長というような人であるならば、これは専門知識を持つ人、こういうような人が望ましいんじゃないかと思うのです。当然でしょう。果たしてそういうような人が行っていますか。
○上村政府委員 何を専門制と言うかというのは非常にむずかしい問題だろうと思うのです。精神薄弱者の更生指導というのは、大学である学問を勉強してそして本をたくさん読んだからといってできるべき性格のものではないと思うのです。相当の経験を精神薄弱者と接触することによって積み重ねて、その中で妥当と考えられるような方法を皆さん方が見つけてこられるというふうに考えておるわけでございます。 余談になりますけれども、毎年精神薄弱関係の施設の方々が自分たちが精神薄弱者に対して訓練をしてきた成果をまとめられた論文を発表しておりますけれども、そういうのはみな日常の経験の中から出てまいったものでございまして、特別の学問を専攻してないからといってその人が専門家ではないというわけにはまいらないと思います。私どもこの現在の治療訓練部門というものはそういったことについて専門制があるというふうに考えるわけでございます。
○島本委員 じゃ、少なくとも教護院出身でいままで精薄者を全然扱ったことのない人、そういうのが責任ある立場に立って、それがもう専門職である、こういうようなことが言えましょうか。これは何の専門職でしょう。
○上村政府委員 何と申しますか、特定の人を指してのお話でございますから、明確にお答え申し上げるのもいかがかと思うのでございますけれども、要するに、教護院と申しましても、非常に情緒的な障害のある子供が多いわけでございます。そういうところでそういった情緒的な障害のある子供を扱いながら長年の経験を積んできた人――国立コロニーが発足しましたときには全国のいろいろなところから人を集めざるを得なかった、その事情は御理解いただけると思うのでございますけれども、そういったところで選ばれた人でございますし、同時に、私聞いておりますところによりますと、菅先生の本を読んで、そして菅先生のやり方に共鳴して、そして治療訓練をやろうというふうな意気込みを持って施設に入った。つまり精神薄弱者のために熱意があり、しかもそういった情緒的な障害の人たちを扱うことについて経験のある人が治療訓練部を預かっておるわけでございますから、私は心配はないと思っております。
○島本委員 いま局長は心配はないというふうに言われた。それがトラブルのもとになっている。心配ないのに、運用もりっぱにやるのにトラブルが起こるわけないじゃありませんか。そこでトラブルが起きているのです。だからもう一回よく考えてみないといけませんよ。どうもあなたの方は断定が多過ぎる。実際を知っていない。今度一緒に行きましょうか。だめですよ、断定ばかりして。それがトラブルになっているのですよ、その問題で。ですからこの問題でもう少し考慮してみるくらいの、そういうような考え方なしに、初めからこれは適当だと言っているが、適当にりっぱに運営していてなぜトラブルが起きるのですか。私はまず一つ、その考え方に原因があると思う。そういうのであればもう少し考えてみましょうか、その辺までいかないですか。まだいろいろ試行中でしょう。これが絶対いいのだということになっていないでしょう。こうした方がいいだろうというのでやっているのだ。運営の点とあわせて、距離の問題なんかでももっと考えた方がいい。そこまで言っているのですから、せっかくこの問題に対してそういう声さえ出ているのですから、その問題をもう一回考えてみましょう、この辺までいかないのですか。もっとはっきり言うと、生活の基盤を築くために入園生も多過ぎるのですよ。ですから、その点なんかを考えてみた場合には、運営の点でもっともっと考えないといけない、こう私は思うのです。絶対ですか。いいのですか。今後考える余地は全然ないですか。
○上村政府委員 先ほどもお答え申し上げましたように、コロニーにおける治療訓練、コロニーにおける作業療法、それからコロニーにおける生活指導といったもののあり方については、いまの状況がベストだとは考えておりません。絶えず試行錯誤しながらよりよい道を発見していかなければならないという点につきましてはお話のとおりだというふうに考えておりますし、私どももそういうふうに努力をするつもりでございます。
○島本委員 次に、医療保障の面から見た対策を伺いたい。 病院の建設、これに対してどう考えておりますか。診療所体系で応じ切れない状態になっていましょう。精神科のお医者さんは二名でございましょう。園生を初めとして、これはやはり病気になりやすいような状態の人でしょう。内科関係の病気が出てもやれないでしょう。そして国立高崎病院ですか、そういうよらなところでいつもベッドをあけて待っているというわけにはいかないでしょう。連携をとるといっても、やはりその辺が大事なところじゃないかと思うのです。この病院建設の必要性についてわれわれは痛感してきたのです。いかがですか。
○上村政府委員 国立コロニーの園生というのは慢性的な疾患を持った者もおりますし、それから急性的なけがとかかぜなど、いろいろ病人がいるわけでございます。御案内のように、コロニーの中の診療所、それから高崎市内の各種の病院、それを利用しておるのが現状でございます。今後のことを考えますと、在園期間がだんだん長くなってくる。そうして園生がだんだん年もとってくる。医療の問題はより重要な課題だと思います。したがって、コロニーにおける医療体制をどうするか、その対応策というのはコロニー当局と相談しながら積極的に検討してまいる腹づもりでございます。
○島本委員 その点では理事者の方も同様な考えを持っておりますから、これはぜひ相談し合って最良の道を選んでもらいたい。これは病院建設が必要ではないか、こういうようなことであります。 それと、もう長い間考究されたということも聞いているのですが、本当に長い間だと思ったのは歯科、これがないのですね。いや、あるのですけれども、本当に用をなしていないのですね。これも先生が通勤なんですよ。そして、こなし切れない状態なんですよ。そして、歯型だけをつくって四年間たってもまだ歯が入っていないというのです。四十六年に入れ歯の型をとって、まだ入っていない。これはどうなんですか。これじゃ余り長過ぎませんか。この歯科の保障はぜひ考えるべきだと思うのですが、この点いかがです。四年間も待たしておいていいのですか。
○上村政府委員 心身障害児の問題を考えます場合に、歯科というものは私どもに課せられた非常な難問でございます。それで、国立コロニーの場合にもそういった障害者が扱えるような腰かけも備え、それから外来でございますけれども、来てもらうような体制をとっているのが、目下のところ精いっぱいという状況でございます。歯科の問題については、もう少し時間をかしていただかないと、ちょっと答えを直ちには出しかねるというのが正直なところでございます。
○島本委員 週一回しか来ないのですよ。歯が痛くなっても六日間もがまんしなければならない、これは残酷じゃありませんか。これは、これから考えるのでは遅過ぎますよ。これはすぐ手を打つべきですよ。大臣、四年間も歯型をとったままで歯が入っていないというこの実態、これはちょっとひど過ぎる。週一回しかお医者さんが来ないということ、これは動物扱いじゃありませんか。余り実態を知っておらないじゃないかと思うのです。これは急いでやるべきだと思います。大臣の決意を伺います。
○田中国務大臣 印象をやってから義歯が入るまで四年かかる、これは常識的な状態ではございません。しかし、歯科一般についてどういう状況であるか、私、実態を残念ながら把握をいたしておりません。したがって、御指摘ありましたので、よく事務当局と打ち合わせて善処をいたしたい、かように思います。
○島本委員 いま早急にという言葉が聞こえなかったのですが、言いましたか。
○田中国務大臣 どういう結果になるか、私はここで明言することは避けたいと思いますが、検討だけは速やかにこれをやりたい、決して時間を放置しておくようなことはいたしません。
○島本委員 これは恐らくは私の方から行った人全部それを痛感してきていますから、急いでこの対策はしてもらいたいと思います。強く要請しておきます。 それから、あそこにいる人二百二十人ほどの人が服薬しております。薬を飲んだりして、投薬してもらっております。しかし、中にはてんかんという持病を持っておる人も当然おるわけであります。これは保母と指導員しかおりませんが、やはり生活居住区には看護婦か保健婦の配置が当然必要じゃないかと思います。これは十分配慮してやったというのですが、われわれはそれを痛感してきたのですが、この点局長いかがですか。
○上村政府委員 いま御指摘のように、入所者がてんかん等の場合に抗てんかん薬等、定期的に投薬させておるわけでございますが、全部各寮に看護婦を配置するのがよりいいことはそのとおりかもわかりませんけれども、診療所棟を中心にと申しますか、看護婦棟を配置しておりますので、全部の寮に看護婦を配置するところまでは、いま直ちに引っ越すことはむずかしい……。
○島本委員 保健婦でもどうですか。保母さんしかいないのですよ。
○上村政府委員 ですから、保健婦さん、看護婦さんであれば薬を飲ませるのにベターであることは間違いないと思いますけれども、診療所で投与された薬を飲ませるわけでございますから、ファミリーの生活指導員にお願いしてもそれほどいけないということではないんじゃないかというように思うわけでございます。
○島本委員 二百二十人もの人が薬をもらって、それで手当てをしてもらっている。中にはてんかんを起こす者も多い。そしてそういうような人が、看護婦の経験者や保健婦の経験者の配置もないままに保母だけでやっている。これでは国立コロニーとしてモデル施設であるというには少しお寒いんじゃないか。この点は十分考えるべきだと思います。考えますか、考えませんか。
○上村政府委員 さっき申し上げましたように、コロニーに入っております園生の医療をどうするかという問題との関係も深い問題でございます。全然考えないと申し上げるつもりはございません。
○島本委員 これはいま保母と指導員だけですけれども、その人たちの手に余るのです。こういう実態だから看護婦か保健婦の配置を願いたい、こういうふうな本当に強い声なんですよ。私は、だからこれをやるべく考慮するというのならいいけれども、漠然としていて、こういうような状態が一番いいという考えがあるのじゃありませんか。建物もいいけれども、あの内容に至っては寒いのですよ。だからいま具体的に指摘しているのです。これは考究すべき第一点じゃないかと思うのです。十分これを考えて対処すべきだと思うのです。いいですね、しませんか、しますか。
○上村政府委員 コロニーについてはいろいろ問題点があるわけでございます。どれを先にし、どれを後にするかはいろいろ順位の問題もあるかと思うわけでございます。こういった問題も重要であるということは認識しておりますので、検討さしていただきたいと思います。
○島本委員 それから次に手不足の解消についてちょっと伺いたいのでありますけれども、いま一つのファミリー、これに二十五人を収容して九人の職員でいろいろやっているようであります。世話しておるようでありますけれども、これはもう下番の人もあり、週に三回ふろに入れなければならない場合なんか、二人かひどいときは一人で二十五人の人の世話をしていることさえあるわけであります。これはもう少し考えるべきじゃないかと思うのです。国立のモデル施設に腰痛患者が、もうすでに認定された人は九名でしょう。二十一名の人が申請しているでしょう。こういうような状態をそのままにしておいたら、もっともっと出るのじゃないかと思うのです。これはやはり二十五対九ではだめですから十対十、十名に対して職員が十名、こういうことにしてやらぬと腰痛病がだんだんふえてきますよ。この点二十五対九では少しひど過ぎる。もっとこれは考慮すべきだ。十対十くらいにすべきだと思うのです。こういうような点について労働省知っていますか。
○岸説明員 ただいま御指摘の施設につきまして私どもの方では監督いたしまして、この監督の結果を見ますと、やはり労働時間の問題あるいは宿日直の問題それから健康管理の問題、こういう点に問題があるということで、その点についてはすでに監督署より是正の勧告をいたしております。
○島本委員 もうすでに監督署から注意しているのですか。
○岸説明員 そうでございます。
○島本委員 その注意を受けて、国立のコロニーから腰痛患者が出てもそれに対して少なくとも民間並みに対処していないということは恥ですよ。出ている人はもう九名でしょう、八名ですか。そういうような状態なんか注意さえ受けているのでしょう。これも十対十くらいにしてやって、これは完全に生活に定着させるべきだと思うのです。この点は少し監督署の注意を受けて改善すべきだと思います。
○上村政府委員 現在二十五人の園地に対しまして、処遇職員というのは八人配置されておるわけでございます。私どもの基準では、現在の精神薄弱者の施設というのは普通で五対一、重度のところで四対一というふうな基準であるわけでございます。国立コロニーの場合には相当年長の、重い精神薄弱者でございますから、こういうふうな二十五人に対して八人ということになっておるわけでございますので、他の施設と比較しますと必ずしも少ないとは思えないと思います。ただ先ほど来申し上げておりますように、重い精神薄弱者の多い施設でございますから、昭和五十年度におきましても処遇職員の増員を図っておるわけでございます。 それから腰痛の問題、労災で認定されておる者の数等、いまお話になったわけでございますけれども、コロニーとしましてもこういった腰痛を訴える職員がないようにしなければならないことは当然でございまして、各園生のベッドの移動に便利なように脚部に車をつけるとか、あるいは園生の介護浴場を四十九年度つくりまして、昨日店開きをしたばかりでございますが、入浴時の介護の軽減を図るというふうな面で職員の腰痛に対する防ぎを進めてまいる腹づもりでございます。
○島本委員 どうもあなたの答弁は中空に舞っているような答弁で、ぴたっと地についていない。逃げよう逃げようとする。だめですよ、そういう態度では。これは国立ですよ。それでは全くだめだ。 それと同時に、私どもの方としてはこの点はきちっとしておいてもらわなければならないのは、腰痛者を出さないということです。そのためには、はっきりと予防代替を置かなければならないということです。それと同時に、労働条件の点についてももっと考えてやらなければならないということ。労使関係なんかでもうまくいっていないでしょう。ぎすぎすしています。その点なんかも十分考えてやる必要があると思います。この点は私から強く要請しておきます。まず予防代替の点、労働条件の点、労使関係の問題、これに対してきちっとやってもらいたい。その点、いま地労委の問題なんかになったりしているでしょう。また団体交渉なんかだって、大分うまくいっているようでもありますけれども、余り案件が多過ぎる。案件が多いということは、それだけ不十分な点があるということです。この点は体にかえがたいのですから、したがって予防代替だけはきちっとやらせるべきだ。これは労働省の方でもきちっと監督してやらないといけません。それから労働条件等についても、この問題をもっともっと考究してやらないといけないと思う。余りひどいじゃありませんか。その点についてはきちっとしてもらわないといけません。 それからもう一つは、職員の腰痛症の問題もさることながら、賃金だとか労働条件の改善の問題、この問題に対してはうまくいっていますか。
○上村政府委員 賃金問題でうまくいっているかと言われますと非常にお答えしにくいわけでございますが、国立コロニーの職員の給与につきましては、法律に根拠を置きまして給与規定を定めておるわけでございます。これは特殊法人でございますが、国家公務員と比べて申し上げた方がいいかと思いますけれども、国家公務員と比べまして大体一四%ぐらい高いところに給与のランクがあるわけでございます。現在、労使の間で幾つかの問題について交渉中でございますし、それから地方労働委員会がいま調停に入っているというふうな時期でもございます。したがいまして、賃金の問題について全然トラブルがないということは私は言えません。
○島本委員 これは心身障害者福祉協会との間のいろいろな交渉が問題になっているようでありますけれども、そのネックになっているのは協会法第三十二条の「大蔵大臣との協議」こういうような点があるわけであります。このために当事者能力が全然ない。これは一般の政労協の皆さんと同じなわけでありますが、ここにもやはり問題点があるわけです。したがって大蔵大臣との協議、この辺がいつもネックになって交渉がはかどらない。これはやはり協議というよりも、普通の民間の労働法を適用しているのですから、先にどんどん自主的に交渉さして、それについて後から報告くらいでいいのじゃないかと思っているのですよ。そうしないとこれはうまくいきません。大蔵省ではこれに対して強い関心を示しているかのように承っているのですが、いつも賃上げの阻止、ブレーキをかけるようなことを大蔵省はやっていなさるのですか。
○吉居説明員 このコロニーの職員の給与の支給基準につきましては、先ほど御指摘のありましたように、法律によりまして協会が主務大臣、この場合は厚生大臣でございますけれども、その承認を受けて定めるということになっております。その際には、主務大臣は大蔵大臣に協議をする、こういう定めになっております。ここで、大蔵大臣におきましては協議に応ずるという立場に立つわけでございます。 ところで、コロニーの職員の給与につきましては、そのコロニーの法人としての性格が公共性、公益性、特殊性というものがありますし、さらにまたその財源につきましては、政府の出資金や補助金というようなものも仰いでいるところでございますので、そういう性格にかんがみまして、他の特殊法人と同様に公務員に準じて定めるということでもってまいっておるわけでございます。したがいまして、職員の給与の改定につきましてもこのような原則に立ちまして、公務員の給与改定が行われた場合には他の法人と同様に公務員の給与改定に準じて改定を行う、こういうことにしてきているわけでございます。 そこで、ただいま大蔵省の方でいろいろ労働三権を持っているコロニーに対して干渉しているのではないかというようなお話でございますけれども、そのような事実は全くございません。
○島本委員 まだまだ大分残しましたが、きょうは何か時間が厳重なんだそうでありますので、次回にやることにいたします。これでほっとされただろうと思うのですが、この次に残りを全部やらしてもらうことを要望して、では私は定めによってこれで終わります。
○竹内(黎)委員長 代理寺前巖君。
○寺前委員 まず、農林省の人から最初にお聞きをしたいと思うのですが、この二カ月間、市場では、柑橘類の中でも特にレモンの品不足という問題が大きな位置を占めてきております。また、あっても値段がべらぼうに高くなってきているという事態が生まれています。ときには一個五百円という値がついたところまでありますが、最近は若干安くなったとしても、なおかつ二百数十円という話もいま私がここへ来るときに出ているくらい、かなりの値段のものが出ている。一体これはどうしたことなんだろうか。私は、農林省の皆さんはこういう品物を確保する場合に、安全性と鮮度と値段の問題と、そして日本農業を守る立場を総合的に勘案して御指導なさっていると思うんですが、このレモンの現状はどうなっているか、このような事態を起こした原因はどこにあるのか、それからいつになったらどういう事態が生まれると踏んでおられるのか、お答えをいただきたいと思います。
○北野説明員 お答えいたします。 レモンにつきましてはすでに数年前に自由化いたしまして、それまでは国内におきまして若干の生産がございましたけれども、外国からいいものが入ってくるということで、国内における生産はきわめて少なくなっておりました。たまたま、本年の四月にアメリカから入りましたグレープフルーツに、わが国の食品衛生法においては認められていない保存料が使われているということがわかりまして、それに基づきましていろいろと他の柑橘等も厚生省を初め民間の検査機関等で調べましたところが、禁止されている保存料がかなり使われているということが発覚いたしまして、なおかつその中で、レモンについてそういうものが使われているという比率はかなり高かったわけでございます。農林省といたしましては、そのように禁止されている保存料が使われているということが最初に新聞紙上に発表されましたので、そのようなものが使われているということは食品衛生法上の違反的な問題もありますけれども、さらにそういうことがだんだん広がりますと流通に支障を来す。すなわち、日本までせっかく持ってきても輸入ができないで差し戻すとかあるいは廃棄するとか、そういうような事情が起きますと、現在におきましてはわが国の国民生活の中にかなり定着しておりますレモンがかなり不足を来すであろう。そういうことになりますと困りますので、新聞に出ましてから一日置きました翌日に、私たちとしましては、国内の二百社余りの柑橘輸入業者に対しまして、せっかく持ってきても廃棄したり返送するようでは流通上も困るし商社としても困るであろうから、わが国の食品衛生法の内容を十分に相手の輸出業者に知らせるとともに、禁止されている薬が使われているものを輸入することがないようにくれぐれも注意してくれということで早急に警告を発したわけでございます。 しかし、その後入荷するものについての検査状況は先ほど申し上げましたようなことで、グレープフルーツよりはむしろレモン等の不合格率が高かった。そういうことで、結果的にはまだ明確な数字は判明いたしませんけれども、おそらく例年の二割程度の通関量になってしまったわけでございます。そのためにいわゆる経済原則といいますか、需要と供給の関係で価格がかなり上がりまして、新聞紙上等では一個三百円とか四百円という話も出ておりましたような状況になったわけです。、 そのように価格も上がりましたし、それから需要に間に合わないということで、一部の業者等は緊急に大量に補てんする必要があるということから、飛行機等を利用しまして向こうから持ってきたわけです。そのとき持ってくるものにつきましては、わが国で認められているジフェニルだけで処理したもの、あるいはそれでもなお心配があるということで、全く薬剤を使わない、木から取ったままの状態のものを運んできた、そういうことで、飛行機等によって緊急に持ってきたものにつきましては合格率一〇〇%でございます。最近では、飛行機のみならず、事件が発生いたしましてから向こうで慎重に薬剤等の使用について十分検討した結果、わが国で輸入可能な状態のものだけが船等においても運ばれてきておりますので、一時非常に高くなりましたレモンも、最近では供給量もかなり多くなっておりますし、値段もだんだんに安くなっておりまして、最近ではスーパーでは一個百円程度というふうに言われておりますし、出回り量につきましても例年のほぼ三分の二ないし五分の四程度までには回復しておりますので、今後は、アメリカの方でもわが国の食品衛生法の内容が十分徹底していると思いますので、合格率一〇〇%のものが次第に到着すると思われますから、次第に価格並びに流通量は安定に向かう、そのように考えております。
○寺前委員 いまのお話を聞いていたら、自由化することによって、日本農業では従来若干つくっていたものが少なくなってしまった、そして今度はその外国の品物にいろいろな問題が生まれてくると、日本の流通上問題が起こってきた、こういうお話です。とすると、私は、日本農業の育成ということをもっと考えておかなかったら大変なことになるということが一つの教訓として考えられる。第二番目に、このレモンの大部分というのはアメリカから輸入されているのでしょう。しかもあのレッテルを張ってあるのを見ると、ほとんどがまたサンキストという判こが押されています。そうすると、この品物の大部分というのは特定の国の特定のものが圧倒的に占めているということを考えたら、先ほどのお話では、アメリカでは徹底していると思うから今後は改善されていくということでおっしゃっていたけれども、それでは、いままでアメリカでは何で徹底していなかったのか。アメリカは知らなかったということになるのかどうか。私はここが疑問に思います。アメリカの側が知らなかったのかという問題、もう一つは、日本の国内の輸入業者に対して警告を発した、これは流通上大変なことになるからよく周知徹底せよ。日本の輸入業者の方では、いままで知らなかったのか。私は、二カ月間このような重大な事態がアメリカから輸入している中で生まれてきているということを考えたときに、それでは従来はどうだったのかということについて疑問に思わざるを得ないわけです。そこで、ちょっと農林省の人にこの際もう一度聞いておきますが、アメリカでは、知らなかったんですか。どうだったんでしょう。
○北野説明員 すでにジフェニルの使用ということにつきまして、過去におきましてわが国の法律にそれが盛り込まれるという経過もございまして、そのときもアメリカ側の意向等も十分ございましたので、アメリカのだれということは困難でございますが、アメリカと日本の輸入業者等はジフェニル以外は使えないということは十分承知していたと思います。
○寺前委員 それでは私は、今度は厚生省に聞きます。直接の担当している省は厚生省でしょう、食品衛生法で。いまアメリカでは知っておったと思う――思うのに何でこんな大量の日本で使ってはならないものが入ってくるという事態が生まれたんでしょうか。私はこれについて疑問で仕方がないので聞きたいと思います。
○石丸政府委員 この食品に使用されております添加物は、国によってそれぞれその種類、使用量等が異なっているものが大部分でございまして、したがいまして、こういった食品の輸出入をスムーズに行うためには、われわれといたしましても常々諸外国との間で情報の交換を行っておるわけでございます。それと同時に、また国内輸入業者に対しましても、そういった輸入食品についてはわが国の法律が適用されるものであるというようなことで、そういったわが国で使用を許しております添加物の種類あるいはその量等についての教育を常々行っておるところでございます。 柑橘類のカビどめの問題につきましては実は昨年にも同じような事件が起きておるわけでございまして、昨年事件が発生いたしました際、在日米国大使館に対しまして事件の概要を説明すると同時に、わが国の柑橘類に許可をいたしておりますカビどめの添加物の種類あるいはその使用量等についても十分通知をいたしまして、なおアメリカの輸出業者に対しましてこの趣旨を徹底するよう口頭で申し入れておるところでございまして、われわれといたしましても、米国側の政府あるいは関係業者等がわが国のこういった実情を十分承知していたものと考えておるところでございます。
○寺前委員 ぼくは解せないね、何ぼ聞いても。ずっと前にジフェニルを使うということをアメリカの側の要望で受け入れた、こういうお話でした、農林省の方のお話では。それでジフェニルは防ばい剤として受け入れたんだ。ところがジフェニル以外のものをアメリカが使い始めている。日本では使ってはならないということは十分知っているはずだ。しかも昨年その事件が起こって口頭で申し入れた。それから一年もたたないのにまた問題が起こっている。しかも、日本に入ってくるレモンの品物というのは大部分がサンキストでしょう。大部分がサンキストでありながらなぜ周知徹底しないのか。あなたたちは口頭で申し入れた。言うだけ言うておきましたけれども、聞きませんということで済ましておくのですか。アメリカが周知徹底しているというんだったら、その保証はこうしてありますと、それがなければうそと違いますか。また今度も同じことをやってしまうことになるじゃありませんか。一年もたたない間にこういう問題が起こってくるというのは、あなたアメリカに対して腹が立ちませんか。それとも、しまった、あのときにこうすべきであったということが反省としてあるのかどうか、ちょっと聞かしてもらいたいと思う。
○石丸政府委員 この周知徹底につきましては、先ほど御説明申し上げましたように、われわれといたしましても口頭で相手国政府に申し入れを行っておるところでございますが、なお、こういった食品につきましては、従来からもそうでございますが、周知徹底すると同時に、それを確認する意味におきまして輸入港におきまして輸入食品の衛生検査をわれわれは実施いたしておるところでございます。このレモンあるいは柑橘類の検査につきましては、従来必ずしもこれが十分行われていたとは考えておりませんけれども、今回こういった検査の結果不合格品を見出したわけでございますが、なおわれわれの輸入検査というものもやはりそこには能力の限界があるわけでございまして、今後の問題といたしましては、こういった輸入手続その他の面におきましていろいろ改善すべき点があるというふうに考えております。
○寺前委員 あなた、ちっとも質問に答えていないじゃないか。アメリカの側に口頭で申し入れた、徹底しているはずです、こう言ったんだ。にもかかわらず事件が起こっているとするならば、アメリカの徹底しているという根拠は何に基づいて明らかにしたのかということを私は聞いているんだ。日本の国内問題はその次にもう一度聞きますよ。アメリカの国内問題として、何が根拠で徹底しているとおっしゃるのか、その証拠を出してもらいたい。私は、一年もたたない前に起こった事件がまた起こっているから聞いているんですよ。あのときも同じことを言っていた。アメリカの方には周知徹底してもらうようにしました。――また同じことが起こっているとするならば、一体あのときにどんな証拠を、アメリカの方はこれで安全ですというものをここへ示しなさいと私は言っているんだよ。なければ、それを今度はこういうふうにやりますというのだったら反省の上に立つというんだよ。それは一体何か。どうです。
○石丸政府委員 先ほど私申し上げたところは口頭で申し入れたところでございまして、アメリカ側がそのとおりやっておったということについては必ずしも十分確認はしていないところでございます。しかし、昨年事件が起きまして、各港でこの柑橘類の検査をその後も随時行っておったわけでございますけれども、今回の事件が発生するまでの間は必ずしもそういった違反の柑橘類を見出していないわけでございまして、そういった意味で、昨年の事件以降アメリカ側も注意していたというふうに考えておったわけでございまして、ただアメリカ内部におきまして、向こうの政府と輸出業者との間にどういう意見の交換があったかということにつきましては、われわれ確認をいたしておりません。
○寺前委員 だから私は言っているんだよ、どう処置するつもりだと。 私、ちょっとあなたのいまの発言の中で重大だと思ったことを指摘しますよ。今回までの間には見出していないとおっしゃった。あなた、今回の場合の見出した根拠は何ですか。新聞に載ったから見出したわけじゃありませんか。そこから問題になったのでしょう。その間にそれじゃ調査しておったのですか、見出していないと言われるのは。調査したんですか、その間に。それを聞きますよ。やったのだったら、いつやったか言ってください。
○石丸政府委員 昨年におきまして百五十件の検査を、抜き取り検査でございますが、百五十件の検査を行っておりまして、そのうち十四件が不合格になっておるとの報告を受けております。
○寺前委員 いいかげんなことを言ったらだめだよ。それは昨年の事件のときの話。正確に読んであげましょうか。あなたのところの報告書に書いてあるよ。「その検査の結果は、八月中旬から九月下旬において、百五十四件のうち十四件が不格合であった。九月中旬の違反事例を最後に不合格がなく、十月以降はスポットチェックを行ったが違反例は見出せなかった。」このときの検査というのは行政検査じゃないんでしょう。自主検査ですよ。これは私は調査した上で言っているんだ。何もあなたの方でやったんじゃなくして、業者が自主的に検査をやって、そうしてこの結果が出てきたというんだよ。それから以後も行政検査というのは一度もやっていない。だから、違反は見出せなかったなんというのはおこがましい。私は事実の訂正をはっきり言っておきますよ。見出せなかったのじゃなくして、何もやらなかった、だけじゃありませんか。去年の事件のときにも行政検査をやってないんですよ。あなた、とんでもないこと言ったらいけません。私の言っているのが間違っておったら直してください。しかも、このときに――サンキストの総代理店が日本に西本という会社であるでしょう。西本の品物については日本向け特選とこう書いてあって、これは無条件に、自主検査も何もなしに全部通してしまっているんだ。それは今度の四月の事件が発生するまで無条件です。これも私は調査済みです。ここの品物が一番多いわけでしょう。日本に入ってくる圧倒的部分です。この間に見出せなかったということで済む話じゃないんだ。もともと無条件パスをやっておったのじゃないですか。いいですか。それ以外の小さい輸入業者が取り扱っている分野の自主検査をこのときにやったら、十四件出てきたというんだ。それで出てきたところの会社の人が、せっかく小さい業者が輸入してきてたまらぬから、ここまで持ってきている品物を市場に出したいと思うので、インチキをやって、それじゃ西本さんの品物で市場に出ているのを買うてきて、これを自主検査に持っていったら通るだろうと思って持っていったという話もあるんだ。そうしたらそれもクロやった。もうむちゃくちゃやな、日本の検査は。これはもう港に行ってごらんなさい、常識でみんなが言っていますよ、笑い話として。これが日本の受け入れ側におけるところの措置であったわけです。アメリカの方はもともと何もないのですよ。 私は、農林省じゃないけれども、農林省所管のもので植物防疫法というのがありますよ。これは、同じく去年グレープフルーツの事件が起こって、植物防疫法でチェックをしたやつがあります。このときには植物防疫法では、アメリカ政府の輸出証明書を添付しないことには日本に送らないということになっている。アメリカの側では、責任が持てない場合には輸出証明書の発行を押さえて、日本に対する輸出をあのときはやめたんですよ。農林省所管の方はこうやって措置をしたんだよ。ところがこのレモンの防ばい剤については、現実に何の保証もなしに日本に入っているんですよ。いまだに今回も反省を示さないというのだったら、少なくとも農林省がやっているように、アメリカの側で証明をつけてもらうということぐらいは、現に植物防疫法でやっているのだったら、この分野についてもやったらどうなんです。そういう話をつけてきますと言うのだったら、二回目の事故だからさもあらんと私は思うのだけれども、ぐだぐだ言うだけで何にもアメリカの方の保証はあらへんやないか。やりますか、植物防疫法のように。どうです。
○石丸政府委員 今後アメリカから輸入いたします柑橘類の衛生上の品質保証につきましては、いろいろ改良すべき点が多いと思うところでございます。特に先生御指摘の相手国政府機関によります衛生証明書の添付、こういった制度につきましては、柑橘類以外の食品についてすでにそういった事例がございます。今回のこの柑橘類の問題につきましても、相手国政府の衛生証明書の添付、こういったことを条件として制度化するという点につきましては、今後検討してまいりたいと思います。
○寺前委員 それから、今度は国内の問題です。いまのはアメリカだから。国内の輸入業者がどうするかという問題。ここで非常に重要な問題は、昨年あなたたちは国内の業者に対する指導をやった。「事件後の行政指導について」、これは去年のことです。「①輸入契約の際、輸出業者との間に添加物の適正使用の旨の契約書を交わすこと。②法定外添加物を使用したかんきつ類を購入し、輸入しないこと。③表示の適正をはかること。」これを指導された。 さて、指導されたのだったら、当然のこと、厚生省は輸入の港においてこのことがなされているかどうかということについて点検がされなかったならば、その指導というのは空念仏になってしまうじゃないか。その指導は徹底していたのかどうだったのか、お聞きをしたいと思います。
○石丸政府委員 昨年の事件後に国内の輸入業者に対しましていろいろな指導を行ったわけでございますが、その指導の結果の点検につきましては、必ずしも十分行っているとは思っておりません。相手国の輸出業者との間の契約書の問題につきましては、特にわれわれといたしましても国内輸入業者の指導を行っておったところでございまして、この点につきまして港におります監視員が調査を行ったところ、一部におきましては点検を行った旨の報告を受けておりますが、先生御指摘のように、これをすべての輸入柑橘類について十分行っているというふうには考えておりません。
○寺前委員 要するに、契約書がついていなかったならば許可をしないのだという態度はとらなかったわけでしょう。また、とる根拠もないんでしょう。根拠はあるのですか。
○石丸政府委員 法的にはございません。
○寺前委員 それじゃ、このことを徹底するためにはどういうふうにしたらあなたたちはいいと思っているのですか。国内問題でどうするということを明確にしなかったら、過ちは繰り返す。これをどうします。
○石丸政府委員 先ほど先生から御指摘がございましたように、相手国政府の証明書を添付してこれをチェックするという一つの方法がございます。さらにもう一つの方法といたしましては、輸入の際の届け出事項を変更いたしまして、改正いたしまして、今後相手国の輸出業者との間の契約書を確認できるような輸入申請書に切りかえる、これがもう一つの方法だと考えております。
○寺前委員 食品衛生法に基づくところの規則の届け出のあり方について改善をする、こういうことだ。いいですね。 それでは、その次に聞きましょう。 去年の場合に自主検査、四月四日に新聞紙上で話題になった。そしてそれから一斉にとめた。とめたけれども、とめた時限において検査をさしたのは自主検査でしょう。行政検査をやったわけじゃない。全面的な行政検査一本にしたのは五月一日以後ですね。そうすると、この間に大量の品物は自主検査で通関をして出ていく。ただし、チェックしたやつが途中からありますから全面的だとは言いませんが、大量の品物が出たことは事実です。ところが、この自主検査と行政検査との間には食い違いが生まれたわけでしょう。この食い違いは一体原因はどこにあるのか、これを明らかにしてほしいと思うのです。
○石丸政府委員 行政検査と自主検査の検査結果の食い違いの問題でございますが、これにつきましてはいろんな原因が考えられるわけでございまして、大きく分けますと三つの原因があるのではなかろうかと私思うわけでございます。今回の事件がそのいずれに相当するかはまだ明確ではございませんけれども、考え得る原因といたしましては三つの原因が考えられるわけでございます。 一つは、柑橘類に使用いたしております防ばい剤の使用に非常にむらがあったということが一つの原因として考えられます。それから二番目といたしましては、やはり検査能力といいましょうか検査制度と申し上げましょうか、自主検査を行っている検査機関と、行政検査を行っております国の検査機関との間の技術の差ということがもう一つ考えられる。第三番目といたしまして、自主検査と行政検査との間の一番大きな違いはサンプリングの方法だと考えております。すなわち、サンプリングの方法につきましても、自主検査の場合には業者の方に任せておるわけでございまして、行政検査の場合は、国の監視員がランダムサンプリングの方法で、母集団を代表するような十分な個数のサンプルを採集いたしましてこれを国の検査機関に回す。こういう三つの点が考えられるわけでございますが、今回のこういった食い違いの原因といたしまして考えてみました場合に、この食い違いの例数が非常に多いわけでございまして、そういった点から考えますと、いま申し上げました一と二という原因につきましては、今回の事件では余り関係がなかったのではないか、すなわち、今回の食い違い分といたしましては三の原因が一番大きな問題ではなかろうかと考えておりますが、なお、その食い違いの現状等につきまして現在調査を行っておるところでございます。
○寺前委員 そうすると、わかりやすく言えば、検査所に持っていくサンプルが、これがごまかしのやつを持っていってやっておった、行政検査の方でクロスチェックをやってみたら、本物が行ったからそこで全然違うものになるということになっていくと、持っていくやつが悪いんだという話だと思いますよ、わかりやすく言ったら。しかし、それはまだ検討中だ。――それじゃ、今後これをどうします。自主検査に頼るというのをやめるのか、それともサンプリングを行政機構の方で握ってやるのか、ここのところをどうするのか。そうでなかったら、この保証も出てきません。これはどうです。 〔竹内(黎)委員長代理退席、大野委員長着席〕
○石丸政府委員 どういう原因であったかということにつきましては、今後さらに調査いたしたいとは思っておりますけれども、ただいま先生御指摘のように、一番考え得る原因がこのサンプリングの問題でございます。したがいまして、今後自主検査を全体的にやめるかどうかという問題は非常に大きな問題でございまして、現在のわれわれの検査体制というものが、激増しております輸入量に対応するだけの能力が必ずしもなかなか得られないのが、これが一つの現状だと思っておりますので、今後とも自主検査の制度そのものはある程度活用せざるを得ないというふうに考えておりますけれども、その自主検査の方法の改善等につきまして、ただいま先生のおっしゃったことも一つの方法だと思うわけでございますけれども、今後その自主検査を生かしながら、なおかつこういった問題が起きないような方法の改善に努力してまいりたいと思っております。
○寺前委員 早急にこの問題についての改善をしなければ、これは引き続いて同じことが起こる。 ところで、ここで一つ問題になってくるのは、あなたが最後に言われた監視の能力の問題というのがあわせて問題になるだろう。いま現実的にはすべてがこのレモンの監視に、現場の監視員はもちろんのこと、この検査をやっている衛生試験所の方も全くこれに追い回されているというのが実態です。一体これをいつまで続けるのかということが内部から出てくるのもまた当然です。とするならば、この監視体制をどう改善するつもりなのか、私はこれについて聞きたいと思います。
○石丸政府委員 港の監視員の増員その他につきましては毎年努力いたしておるところでございますが、また、一方におきましても輸入量が非常にふえておるというのも実態でございまして、なかなか思うような体制がとれないところでございます。ただ、従来港におります監視員はいわゆるサンプリング要員的な働きをやっておったわけでございまして、検査そのものは、港から国立衛生試験所にサンプルを送りましてそこで検査をやっていた、こういう体制であったわけでございますが、衛生試験所の能力というものも、先生御指摘のように、これが非常に激増しております輸入食品の量に対応できないような状況でございまして、そういった点、なお、サンプルを港から国立衛生試験所に送るという日数の経過、非常に長時間を要するというようなことで、輸入業者にも多大の迷惑をかけておるところでございまして、今後各港におきまして検査が実行できるよう、さらに各港の人員の配置あるいは名港におきます検査器具の整備、そういったことに努力してまいりたいと思っております。
○寺前委員 衛生試験所がこのままでいかないということは当然なので、衛生試験所そのものを強化する必要もあります。しかし、同時に、港へ持っていったからといって解決するものじゃない。私は監視員が現在全国的に四十名くらいだと聞いております。このものの数そのものも考えなければならないけれども、何でこの監視員がきちっとした監視所として明確な組織的な位置づけがされていないのか。組織的にも改善をする必要がある、人員的にも改善をする必要がある。しかも、検査機能を現場に持っていくという問題提起があったけれども、そんなことでは大変な問題がまた起こってくる。だから、少なくとも主な監視所には検査をする機能を新しく別個に持たなかったならば、監視員で兼務のような姿ではまた同じような問題を繰り返す。ですから、私は、全面的にこの第一線の監視所をつくり上げるという問題と、人員と検査機能を持つところのものを重点的に配置するという抜本的な見方を緊急に予算的にも検討される必要があるという問題をもう一度確かめておきたいと思うのです。これが一つ。 時間がありませんので、第二番目に、今回のこの問題をめぐって、ジフェニル以外は使わさないということになったけれども、複合汚染が問題になっているとき、今後もジフェニルで引き続いてやっていくんだ、それともいまアメリカが持ち込んできているようなOPPを許すという立場をとるのか、これが第二番目の問題点。OPPを許すということになるならば、その場合には複合汚染に対する見通しを持っているのかどうか、これをあわせてお聞かせをいただきたい。 第三番目に、このジフェニルだけを使わしていままでどおりということになってくると、今度は濃度が問題になってくる。日本では七〇PPMという限界を設けております。いまの検査は七OPPM以下かどうかということを直接衛試でやっているわけじゃありません。だから今後の残されてくる問題というのは、これをきちんと検査するようにさせなければならないという問題について、ちゃんとやらすのかやらさないのか、これが第三番目の問題です。 そして最後に、私は大臣に、去年の不始末が、結局あの段階できちんとしなかったことが今日尾を引いているんだから、今日の場合には、先ほどから私が指摘した点について徹底して、再び起こらないように責任を持つ体制を検討されるかどうかをお聞きをして終わりたいと思います。以上です。
○石丸政府委員 港におきます監視体制の抜本的な体制あるいはそこに一つの検査機能を持たした別の機構の確立、こういった点につきましては、われわれといたしましてもその必要性を十分認めておるところでございまして、なお今後、そういった輸入港におきます検査体制の整備につきましては努力いたしてまいりたいと思っております。 それから第二番目の点でございますが、これは非常にお答えしにくい御質問でございますが、一方におきまして、われわれといたしましては食品に許可いたしております添加物の量をできるだけ少なくしていくという方向でいろいろ検討をいたしておるわけでございます。さらにこのOPP、オルトフェニルフェノールの問題でございますが、この問題は現在WHO、FAOの合同委員会におきまして検討している問題でございまして、すでに検討中ではございますけれども、アメリカ、ヨーロッパ諸国、そういったところではこの使用を認めているという実情でございますが、わが国におきましては、このジフェニルでわが国の柑橘の問題は片がつくという態度で、このOPPの問題につきましては従来検討をいたしていなかったわけでございますけれども、今後FAO、WHOの専門家委員会等の審議の経過を見ながら、わが国におきましても検討を進めてまいりたいと思っております。 なお、これを採用するか否かにつきましては、厚生大臣の諮問機関でございます食品衛生調査会に諮る必要があるわけでございまして、現在のところにおきましては、その基礎資料の収集ということによって努力いたしておるところでございます。 最後に、ジフェニルの濃度をどうやってチェックするかという問題でございますが、国の定めております一つの使用基準があるわけでございまして、それに基づいての検査の方法、こういったことにつきましてはそれが実行できるよう今後さらに努力をいたしてまいりたいと思っております。
○田中国務大臣 柑橘類の保存料についてのいろいろな問題について私も非常に心配をいたします。素人でございますが、今日までいろいろとトレースをしてまいりました。問題は非常に複雑なようでございます。しかし、何としても現在の食品衛生法に定められたものを守っていくということが第一の前提でございますので、今後その方向について努力をいたしていきたいと思いますが、理想的に申しますれば、これはすべて行政検査によるものが正しいというふうに思いますが、現実問題としては、そのことをいかにやってもただいま直ちにそれがすべてにおいてできるということは考えられないという状態であろうと私は思いますので、したがって諸般の方法を駆使いたしまして、検査ができるだけ的確に能率的に行われるように配慮しなければならない、努力しなければならないと思っているわけであります。したがいまして、自主検査につきましても、いま局長が申したいろいろな改善を加えるといったようなことをし、背後に行政検査の目が光っているというような形でもって検査の向上を図っていきたいし、また行政検査ができるだけ充実できるように人員、機構等についても今後努力をいたさなこれはならないというふうに思っております。 また、この柑橘類の保存料につきましては基本的な問題があるというふうに私は思っておりますので、これについてはただいま複合汚染等の問題もございましたが、そういったようなことを含めて、根本的に考える必要がないというふうなことは申し得ないというふうに私は考えておりますので、そうしたことについてもいろいろと検討を進めたいというふうに思っております。
○寺前委員 ちょっと一言だけ、私は最後にもう一回確認しておきたいのは、複合汚染が明確でない限り、ジフェニル以外のものを使うということはしないでしょうな。
○石丸政府委員 ただいまの段階におきましてはまだ基礎資料を集めておる段階でございまして、はっきりする前にこれを認めるようなことはございません。
○大野委員長 田中美智子君。
○田中(美)委員 新幹線の駅のホームに障害者が上がっていくエレベーターのことについての質問をしたいと思います。 いま新幹線の「ひかり」のとまる駅で、東京、京都、新大阪、岡山、広島、小倉、博多というところにエレベーターがあるというふうに聞きましたが、名古屋駅にはないわけです。これはそのとおりでしょうか。
○杉浦政府委員 お答えいたします。そのとおりでございます。
○田中(美)委員 「こだま」は新下関一つだけですけれども、そのとおりでしょうか。
○岩崎説明員 新下関にも「ひかり」は一応とまることになっておりますが、新下関が通常の速い「ひかり」がとまる駅でないことは先生のおっしゃるとおりです。
○田中(美)委員 そうすると、「こだま」は全然とまるところがないということですね。それでいま新幹線の「ひかり」のとまる駅で名古屋駅だけにエレベーターがないということです。これにエレベーターを大至急つけていただきたいというふうに思うわけですけれども、この計画はどのようになっておりますでしょうか。
○杉浦政府委員 先生御指摘のように、現在名古屋にはエレベーターがございません。新幹線の博多延長に伴いまして、いまほかの駅はすべて設置をいたしたわけでございますが、名古屋もそのつもりでございましたが、諸設備上の問題がございまして着工がおくれております。しかし、本年度におきましてはこれを着工いたすべく現在準備をいたしております。
○田中(美)委員 準備準備といつまでたっても準備では困りますので、そのめどというのは、いつ完成し、いつ障害者が使えるかということをお聞きしたいと思います。
○岩崎説明員 ただいまどういう位置に設置をするかということを検討中でございまして、できれば、早ければ今年度中にもと思っておりますが、多分来年度に少し入るのじゃないか、こういうように考えております。
○田中(美)委員 私、大体名古屋駅をずっと見てまいりましたけれども、十四番ホームのところに上がっていくという場所が適当ではないかということを現場の方も言っていらっしゃるわけです。ですから、大体場所の検討はできておるわけですので、すぐに着工すれば何カ月ぐらいでできるでしょうか。
○岩崎説明員 私の方では、半年余りというようなことをちょっと聞いております。
○田中(美)委員 それでは、できるだけ早く着工しまして、ことしじゅうにつくっていただきたいというふうに思います。 そこで、一つ聞きたいことは、このエレベーターですけれども、いま東京、京都、大阪などにあるということですが、このエレベーターは業務用のエレベーターだというふうに聞いているわけです。そして、それを障害者に兼用さしていただいているということですが、そのとおりでしょうか。
○岩崎説明員 これは御判断の仕方の問題だと思いますけれども、現在われわれが考えておりますのは、身障者の皆さん方に優先的に使っていただく。ただ、併用して業務用にも使っておることは事実でございます。
○田中(美)委員 判断の仕方というお言葉――言葉じりをとるようですけれども、判断の仕方で荷物にもなったり、人間にもなったりということ自体が問題だというふうに思います。私が実際に聞いた駅では、みんなこれは業務用であるということを言っております。それに障害者がいらしたときには兼用させているというふうに言っておりますが、そこのところをはっきりしていただきたいと思います。
○岩崎説明員 沿革的に申し上げますと、どちらが動機になってこれはできたかという点については、確かに先生のおっしゃるようなことがあると思いますけれども、現在どういう使い方をしているかということが問題でありまして、確かに業務用に使っておることも事実でございますけれども、身障者の方が利用されるときには、身障者の方に優先して御利用していただく、こういう精神でやっておりますので、御了承いただきたいと思います。
○田中(美)委員 それでは、いまありますエレベーターにそれを明確に書いていただきたいと思うのです。そうしないと障害者は、一般の人はほとんど業務用と思っておりますので、非常に遠慮をしながら乗らなければならない。荷物の乗るところに人間がちょっと乗せていただくという形になっております。そういう受けとめ方がなされておりますので、そちらを優先したいという気持ちがあるなら、これはいいことですので、これがはっきりとわかるようにエレベーターにも明示していただきたいし、駅の窓口でも、障害者の方はエレベーターがありますということを明示していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○岩崎説明員 いま「ひかり」の特定席を御利用いただく場合には、原則的には駅長室にお申し出をいただきまして、駅の方で御案内を申し上げる、こういうことになっておりますので、一般的にこれを御使用いただくように何らかの表示を求める必要があるのかどうか、ちょっと問題ではないかという気がするわけです。
○田中(美)委員 どうして問題があるのでしょうか。障害者は駅長に連れていってもらっても、業務用のエレベーターに荷物並みに扱われているという感じというものはぬぐい去られないわけですね。仕方がないから乗せていただいているということで遠慮するわけですけれども、おれたちは荷物かという感じなんですね。そういうところがありますので、エレベーターがいま二つないならば、やはりこれは荷物にも権限があるかもしれないけれども、障害者にも権限があるんだ、お情けで荷物のかわりに人間を乗せてもらっているのではないんだということをはっきりさせていただきたいということを言っているわけです。
○岩崎説明員 先生のおっしゃるような表示になりますかどうかわかりませんが、御趣旨を生かしまして何らかの方法を考えてみたいと思います。
○田中(美)委員 その方法をお考えになりましたら、いつごろに報告していただけますか。
○岩崎説明員 決まり次第報告いたします。
○田中(美)委員 いつごろ決まるでしょうか。
○岩崎説明員 早急に決めさせていただきます。
○田中(美)委員 それでは、名古屋に今度つくりますエレベーターは、障害者専用としてつくっていただきたいというふうに思いますが、その点はいかがでございましょうか。
○岩崎説明員 つくります以上は、もちろん優先的に身障者の方に使っていただくわけですが、ある程度業務用にも兼用せざるを得ない、そういうふうに考えます。
○田中(美)委員 しかし、いままでの経過から見まして、私の調べたところでは、国鉄の管理下でなくて、運輸会社が国鉄の駅の中についていて、駅長さんがその運輸会社にお願いしに行くというように、完全に兼用ではなくて、荷物用もあるわけです。ですから、国鉄の場合は、いまおっしゃったように徐々に、もともとは荷物だったけれども人間も兼用させよう、それから今度お考えになつて、人間と荷物を同格に扱おう、いままでは人間の方が荷物より下だったわけですね。同格に扱おうというふうにだんだん改善されておる。これはいまの段階ではやむを得ないと思います。しかし、新しくつくるエレベーターは、私は国鉄の方に、ここの場でありませんが、聞きましたけれども、名古屋駅にはお弁当の品物を運ぶ仕事がないからエレベーターがないのだと言っているわけですので、業務用に絶対使ってはいけないなどとは私は申しません、あいているときには使ってもいいと思います。これは私の判断です。しかし、あくまでもこれは障害者専用であるというふうにしていただきたいわけです。そうして、あいているときにはほかの人が使うということがあってもいいけれども、あくまでも中身は兼用でなくて障害者専用としっかり銘打って、これの第一号に名古屋駅をしていただきたい。日本が福祉国家をつくっていく第一歩というのはこういうところにあるというふうに私は思います。そこをはっきりとしていただきたいと思います。いかがでしょう。
○岩崎説明員 人間優先ということで、身障者の方に優先的に使っていただくというようにしたいと思います。 先ほどの表示の件につきましては、先ほどと同じようにどういう表示になりますか、検討さしていただきたいと思います。ただ、たとえば業務用の駅弁の積み込みというのがございますし、それから弘済会の売店に対する商品の納入、こういうものがございますので、荷物にも一部使わしていただきたい、こう思います。
○田中(美)委員 私がいま言っていますのは、いままでは荷物優先できて、障害者は汽車に乗れないという状態が長く歴史的にあったわけです。だけれども、いまはそうではなくなっているのです。これからつくるエレベーターというのは、お弁当を運びたいというそういう仕事があるというなら、そのためのエレベーターをつくったらいいわけです。それができるまで仕方がないから障害者のところをちょっと使わしてもらおうというならいいです。ですから、出発のところを、いままでの業務用のエレベーターと同じような形には絶対していただきたくない。あくまでも優先ということは、みんなで使うけれども障害者を優先するということですので――優先ではないのです、障害者専用なんです。そういうエレベーターをつくっていただきたい、そういうふうにしていただきたいと言っているわけです。これはできませんか。――大臣、ちょっと眠っていらっしゃるのじゃないですか。
○田中国務大臣 よく聞いております。
○田中(美)委員 それでは、いま申しましたように、いま福祉国家を建設しようと言っておるときに、障害者がいかにいま心を傷つけられているか。けさの毎日新聞をごらんになったかどうかわかりませんけれども、偶然ですけれども、私はこれを見ました。広島県の滝口富美子さんという方です。この方が新幹線の「ひかり」に乗って――いま七号車に障害者用のあれができております。これに乗ったら駅の方たちのいかに冷たい態度であるか、国鉄がいかに障害者の気持ちを配慮していないか。たとえば、個室に入っていても何遍もドアのノックをされる、そのたびに、障害者が中にいますよというふうな、まるで――トイレにさえ使用中か何かついておりますよ。障害者にはそんなものもついてない部屋なんですね。ということは、せっかく障害者の座席ができても、それが障害者の気持ちを傷つけるような使われ方をしているわけです。いま新しく日本が福祉国家を建設していこうということをあなた方は言っているわけなのですし、いままで名古屋には荷物用のエレベーターはなかったのですから、またそれで済んでいるわけですので、障害者用にエレベーターをつくって、これを障害者専用にする。しかし、まだ障害者がそれを十分に知らないから、たびたびあいているということがあったときに、荷物の方が障害者にちょっと使わしてくださいということなら構いませんけれども、これは兼用ではありません。あくまでも障害者専用というエレベーターにしていただきたい。ヨーロッパではそういうことがあっちこっちでなされているわけです。名古屋駅一つぐらいまず最初にそういうふうにやってみる、これを心からお願いしたいのですけれども、いかがでしょうか。
○岩崎説明員 先生の御趣旨のように努力したいと思います。
○田中(美)委員 大臣、よろしいでしょうか。
○田中国務大臣 日本国有鉄道の施設でございますので、私から断定的なことを申す筋ではございませんが、身障者の福祉を考える厚生大臣としましては、要は、私は、身障者が国鉄、ことに新幹線を十分に支障なく利用できるということが主眼だ、かように思います。そのような精神でこれが設置され、運用されることをこいねがってやみません。
○田中(美)委員 国鉄の方ではそのようにしますと言っているわけですから、名古屋駅を障害者専用というふうにしていただきますようにお願いいたします。早急にやっていただきたいと思います。 それから、障害者用の座席ですけれども、これも私は全部見てまいりました。特に個室の場合ですね。この個室に、障害者の車いすのマークがありますね、これが張ってありました。しかし、その上にそれよりも鮮やかに、業務用というふうに書いてあるわけです。これは早急に消して、障害者専用というふうに書き直していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○岩崎説明員 ただいまの個室の使い方でございますが、身障者の方がお乗りになるときには、あらかじめ車掌並びに食堂従事員に、きょうはどこどこからどこどこまで乗られる、したがってそのように配慮するようにと連絡するわけでございます。したがいまして、そういうことのない場合には食堂従事員が一時的な休憩室にこれを利用するということがございますので、そういう業務用というような表示の必要性もあるわけですが、これはちょっと検討させていただきたいと思います。御趣旨に沿うようにはしたいと思いますが、いまここではちょっとお答えいたしかねます。
○田中(美)委員 新幹線は障害者用の座席をつくりましたということを発表しているわけですよ。しかし、行ってみますと業務用になっているのですね。これがいかに障害者の心を傷つけるかということです。そして、申し開きのためにちょっとマークが上から張ってある、これでは人間と荷物とどっちが大切かということですよ。これはお金も何にも要らないわけで、障害者用と書いたらいいわけですね。 私が見に行きましたときには、乗務員の荷物、ハンドバック、だとか背広だとかそんなものが置いてありました。これは使っていないのでちょっと置かせていただいているんですというふうに車掌さんは私に言われました。これは私は悪いとは思いません。しかし、業務用となぜ書く必要があるのですか。 ということは、やはりそこへ行って障害者は、自分は――さっきのエレベーターと同じです、新しくつくったものをどうしてそういうふうにするのかということです。ですから、これは検討しなければわからないというのでしたら、やはり発表するときに、障害者と乗務員の荷物を置くところを一緒にしたものがつくってあります、こういうふうに宣伝するのが本当じゃないですか。障害者は、何しろ新幹線に座席ができたんだというので、いま旅行したいという気持ちで、行こうとしたら名古屋駅にエレベーターがないということになっているわけです。 それで、この業務用というのは、大至急に検討して消していただきまして、障害者用の座席というふうに、皆さんが世間に発表しているとおりに事実をしていただきたいと思います。いかがですか。
○岩崎説明員 身障者の方が御利用にならない場合にはこれは完全にあいておるわけですから、一部食堂従事員が身の回り品を置くというような使い方をしていることは事実でございます。ただ、身障者の方が御利用になる場合には、これは完全に専用というたてまえでございますので、先生のおっしゃる趣旨のとおりに運用しておるわけです。 この表示の問題かと思いますので、先ほど申し上げましたように少し検討させていただきたいと思います。
○田中(美)委員 国鉄はこういうきょうの毎日新聞をちゃんと読んでみてください。いかに冷たいかということを書いているんですからね。その業務用の字があるとないということで従業員の使い方ができないかできるかという大きな問題じゃないでしょう。字は障害者用と書いても、そこを従業員があいているときに使うことは、私たちは座席券を持っていなくても、あいていればその座席に座ることができるわけでしょう。それと同じことじゃないですか。そういう点で、これはきっちりと障害者用と書き直していただきたい。これは障害者は非常に怒っています。おれたちを荷物扱いかというふうに言っていますので、至急検討して書き直していただきたいというふうに思います。 それからもう一つ、名古屋駅の場合エレベーターがないということ、それから、あるところではあらかじめ言わなければだめだということは、これやはり窓口で――窓口に行ってもだめなので、駅長さんのところに行かなければならないという問題がありますね。これはたくさんありますけれども、きょうはちょっとこれに触れられませんので、私のきょう触れたいと思いますことは、名古屋駅の場合なんかはエレベーターがないので、駅員さんが手伝ってくださることがあるわけですけれども、車いすを持ち上げるのに、最低四人要ります。三人では危ないくらいなんです。持ち上げていく。そのときに名古屋駅の助役さんが一人ついて赤帽さんが担いでくれたわけです。それに対して助役さんが赤帽さんに、荷物並みに一人百円ずつ取れという指示をしているわけなんですね。そうしますと、三人の赤帽さんに担いでもらいますと三百円。これが京都駅では一人五百円も取られている。駅によって違うのです。そうしますと、もし四人に担いでもらいますと、汽車賃以外にホームに上がるまでに二千円も払っている障害者があるわけです。これは三百円、四百円から二千円というまでの幅があります。そういうことで障害者はびくびくです。赤帽さんというのはもともと荷物を運ぶ人なんですね。人間を運び人ではないわけです。この点をお考えになって、お金を取るというふうなことを駅が指示するなどということはとんでもないことで、やはりエレベーターがない間は、きっちりと駅の責任でもって駅のホームまで障害者を上げてあげるということは、これは無料にせよなんという問題ではなくて、もともと取るべきものではないんじゃないですか。そういうことを御存じですか。
○岩崎説明員 私はその事実を知りませんでした。そういうことがあるんでしたら、早速実情を調べまして、身障者の方の保護という立場から問題を処理したいと思います。
○田中(美)委員 絶対にそういうことがないようにしていただきたいと思います。 それからもう一つは、障害者が集団で旅行するということが最近出てきております。いま愛知県で、重度障害者の生活をよくする会が募集しまして、いま三十名集まっておりますが、この十月に京都見物をしたいと言っているわけです。そのときに駅で乗るときに大変な問題になるわけです。窓口に行きますと切符を売ってくれなかったり、そんなことはだめだというふうな言い方をしているわけですね。私が名古屋駅に行きまして、管理課の方や駅長さんともお話ししましたら、できる範囲で全面的に協力をする、何とかして集団旅行ができ、京都旅行を成功させたいというふうに駅長さんも管理課の方もおっしゃってくださったわけです。私は名古屋駅に対しては非常に感謝をしております。これはまだ窓口が――私が行ってやっとそうなるということではなくて、障害者が駅にそういうお願いをした場合には、どういうふうにして乗るか、二分しか停車しないのですから、いろいろ考えれば、一汽車ぐらいおくらせるか、それとも各入り口から全部ぱっと一遍に入るようにするか、そういうできる限りの親切なやり方をしながら、その中での予盾を一歩一歩解決していくという努力をするのが、本当の福祉国家の一歩一歩の前進ではないかと思います。その点も、これから障害者の集団旅行というのはたくさん出てまいりますので、ぜひお願いしたいと思います。 そして「こだま」の駅にもエレベーターをずっとつくっていく、名古屋駅を最初にしまして、ずっと全国の新幹線の駅にすべて障害者用のエレベーターをつくっていくようにしていただきたい。そういう展望を持っていただきたいと思います。それをお願いしまして私の質問を終わります。
○大野委員長 石母田達君。
○石母田委員 時間がございませんので、私はきょう寝たきり老人の移動入浴車の問題についてだけ質問したいと思います。 私、昨日寝たきり老人の方々の状況を視察してまいりました。また移動入浴車が使われている鎌倉市にも行って、実際にその使用している状況を見てまいりました。その中で、この寝たきり老人の入浴したいというものがどんなに切実な声であるかということを身をもって経験してまいりました。特に私が参りました横浜の大熊藤七さんという七十四歳の方ですが、この方はいま脳卒中の後遺症、左半身不随ということで寝たきりになっているわけであります。この人が入浴が一回もできない。しかも現地へ、いまの引っ越してきたところというのは、自分がふろ好きなもので小野湯というおふろ屋さんのそばにうちを買ったほどふろの好きな方なんです。ところが、こうやって何年間もふろ屋を目の前にしてふろに入ることができないという状況になっているわけであります。もちろん体をふくとかいろいろなことをやってもらっているのですけれども、こういう人たちの中には、一遍ふろに入って死にたい、こういうことまで言っている人もいるそうであります。こうした人々がまだたくさんいらっしゃる。このほかにも私はきのう数軒回りまして、いずれもこの入浴という問題について、寝たきり老人が何とかしてほしい、特に家族の方々がそうした寝たきり老人に対して何とかしてやりたい、こういう気持ちが強いわけであります。 この問題の中で、私鎌倉市の市役所の人に聞きましたが、大体三つの方法がある。一つは、特別養護老人ホームなどの施設を備えたところに老人を連れていって入れてもらう、これが川崎などでやっている方式だ。もう一つは、宇都宮などで大型バスの中にバス設備を備えて、そこへ老人を連れていく、これは移動式でございます。三つ目は、いま鎌倉とか藤沢、芽ケ崎、小田原など神奈川県でやっておりますけれども、全国で百市町村だと言われておりますけれども、移動車で、そしてまくら元に浴槽を持ってヘルパーがお手伝いをして入れる方式なんです。きのう鎌倉で見ましたのは代田専吉さんという七十歳の方のところで、ことし三月十九日に入浴中に倒れ、そのまま寝たきりなんです。そしてその移動入浴車によりまして、五月十四日に約二カ月ぶりでふろに入った。そして私が行ったときは昨日第二回目でした。ヘルパーの三人の方に手取り足取り入れてもらって、頭も洗ってもらう、体全体も洗ってもらう、本当に待ち遠しかったということを何遍も言っておられるわけですね。ああいう状況を見ますと、私は、やはりいろいろ冬とかあるいは老人というようなことも考えまして、第三の方式であるこの移動入浴車で、まくら元で入れてあげるということが一番いいんじゃないかというふうに感じてまいりました。 ところで、その経費だとかいろいろ聞きますと、県では、その二百八十万円の車を買うとき半分補助しているそうですけれども、国からの補助が全然ない、こういうことなんですね。私はこうした寝たきりの老人の方々に対して何とかしてあげたいということで、自治体でそういう移動入浴車などを設備した場合に何らかの国の補助というものが必要なんじゃないか、こういうふうに考えているわけですけれども、この点についての政府の考え方をぜひお聞かせ願いたいと思います。
○翁政府委員 ただいまの寝たきり老人に対する入浴の問題については、問題点はただいま御指摘になったとおりでございます。 実は国といたしましては、寝たきり老人の入浴に対する切なる御要望にこたえる意味におきまして、四十七年から補助事業としていわゆる浴槽の給付事業を始めております。ただ、ただいま特に要望の強いとおっしゃいました移動浴槽車による入浴サービス、これはつい最近この自動車の開発とそれから浴槽並びにそういった一式の開発が急速に進んでまいりました。そういったこともございまして、今後こういったサービス事業が相当普及するのではないだろうか、こういうように考えられるわけでございます。 政府といたしましては五十年度の予算におきまして、一方では老人の明るい町、モデル都市的なものを全国九カ所選びまして、この要目の中にいまの御指摘の点も市によって可能にならしめる。それから、別途老人福祉開発センターを通じまして、人口十万以上の都市における移動入浴車の購入費の補助をいたす。大体四カ年計画で、ただいまのところ全国で百七十七台という予定をいたしておりますけれども、こういったことで、そういった入浴に対する切なる要望にこたえていこうという姿勢はとっている次第でございます。
○石母田委員 そのいまのお答えは、恐らく三月十八日の参議院で小笠原貞子議員が質問したことに対する答えの中の財団法人のことだと思いますが、これは国の補助は一銭もないわけでしょう。
○翁政府委員 国は一億の補助金を研修その他で出しております。そしてこの自動車については、自転車振興会の方からの経費で賄っております。
○石母田委員 そうだと思います。だから自動車については出してないわけだね。私が言っているのは、いまあなたが言われた浴槽の給付なんだけれども、これは四十七年度からやって、たとえば実際に使われている状況を私調べてみたのです。そうすると、あなたたちの報告でも、昭和四十七年度は四百四十五の交付申請に対して実績は二百七十二、昭和四十八年度は交付申請八百四十六に対して五百七十二、四十九年度はまだ出ておりませんけれども、たとえば神奈川県で言いますと、十四申請しているけれども実際に使われているのは三、これは箱根町だけです。宮城県が、いま電話で聞いたら二十人のうち十三、それから長野県は五十七申請して二十四というような状況です。こういうことを見ますと、なぜ実際に使われてないかと聞きますと、浴槽だけもらってもポリバケツの大きいものをもらったのと同じですから、お湯を沸かして、人がいればいいけれども、これでは本当に温かみのある寝たきり老人のためを考えたやり方じゃない。もちろん、いま自動車が開発されてそういうものが実際に各自治体でも普及している状況でございますので、同じ出すならもっと老人に喜ばれるようなもの、あるいはこの交付申請の問題でも、予算はこの交付申請の中でもらって、そして使わなかった場合は返すのかと言ったら、神奈川県の話では他に同じようなものに使えるということですけれども、やはり浴槽の給付ということで出すのだったら、それに効果的な、やはり浴槽という問題についても、そういう浴槽のポリの大きいのだけ渡すというのじゃなくて、いま言ったような移動入浴車の問題であるとか、もっと効果的な使い方の方法を検討していただきたい、こういうふうに思うのです。
○翁政府委員 御指摘の点、まことにごもっともと思っております。特に浴槽の給付につきましては、ある程度の家族の人がおられて、ある程度の空間があって、そして人手があって入れるという状況でないとなかなか永続性がむずかしいということがございます。したがいまして移動入浴車というようなことに移行しつつあると思います。 補助のあり方につきましても、われわれといたしましては、今後個別の補助ではなくて、ある程度そういう総合的な補助の中身として何らかそういう変わっていく要請にこたえられるような方法をとるべきではないかということで、ただいまそういった方向で検討中でございますので、あわせて申し上げたいと思います。
○石母田委員 そういう点で、もう一つ身体障害者の福祉モデル都市ですね。この認定事業の中に移動入浴車が入っているわけです。寝たきり老人の中にも障害者の手帳をもらっている方があるわけですから、この福祉モデル都市に指定したところでは、もし自治体が望むならば、国から一千万、あるいは県や市を合わせての事業の中にこの移動入浴車をつくるということは、これはできるわけですね。
○翁政府委員 そのとおりでございます。
○石母田委員 具体的に、この間新聞で見ますと、幾つかの都市が、三十都市ですか、内定とかなんとか書いてあったのですけれども、たとえば私の住んでいる横浜は、これは正式にモデル都市に決定したわけでございますか。
○翁政府委員 老人の明るい町についてはまだ大臣のところで御協議を済ましておりません。身体障害者のモデル都市につきましては一応二十七都市決定いたしました。
○石母田委員 そうすると、たとえばこの横浜で、こういう移動入浴車を含む事業をやる――幾つかの事業がありますから、限られた予算の中でこういうものをやるということは、何か届け出が必要なのですか。
○翁政府委員 まあ前提があると思いますが、私ども、老人の明るい町につきましては、ある程度まとまった市を考えております。ただいま御指摘の政令市の大きなものについては当初の出発としてどうだろうかというように考えておりますけれども、これは別といたしまして、仮に老人の明るい町ということで指定があった場合に、その行われる事業の中身については、一々こちらでこうしろああしろということは申し上げないで、市の主体的な判断によって幾つかのメニューから選んでもらう、こういうように考えておるわけでございます。
○石母田委員 ちょっと答弁が先走っているようですが、私が聞いているのは福祉モデル都市なんです。あなたの言うのは、五十年度のいわゆる老人の明るい町づくりの推進何とかというのでしょう。別なんですよ。ですから私の聞いているのは、もし横浜がモデル都市になったとすれば、その移動入浴車というものを、事業内容としてやりますということを申請するようになっているのですかどうかということだけ、時間がないので簡単に。
○翁政府委員 一応申請の中身の中に計画として入ってまいります。
○石母田委員 そうですが。横浜のは入っているのですか。指定したわけでしょう。これから出るのですか、それとも……。
○翁政府委員 身体障害者モデル都市の現在までのところでは横浜市は入っております。――失礼いたしました。今年度指定になっております。
○石母田委員 指定じゃなくて、指定になったときに認定の計画があるでしょう、認定事業。その中に一般的には移動入浴車が入っているわけでしょう。その中から五千万とか一億とか出してこの事業をやろうという計画書を添付するというふうに私は聞いているのですよ。その中に移動入浴車というものは、たとえば横浜の場合入っていますか、こういうことなんです。
○翁政府委員 先ほど申し上げましたように、そういうことをやりますという個々の問題については不要でございます。
○石母田委員 それから、今度の老人のための明るい町づくりのこの問題については、それも移動入浴車というのは、モデル都市のようには決めてはいないけれども、もちろん入れても構わないし、それは自治体に任せる、こういうことですか。
○翁政府委員 そのとおりでございます。
○石母田委員 そうしますと、もう一度冒頭に返って、このような障害者としての老人とか、あるいはまた病気でないけれども寝たきり老人、まあ代田さんなんかそのケースなんですけれども、そういう人たちに対する移動入浴車の普及、研究、そして何らかの国の補助というものが非常に必要なんじゃないか。これは実際に言って、自治体がそれを採用するというのはかなりの困難性がある。確かに人件費とかあるいはずっと維持費が要ります。ですから急に全国一斉にということはないと思いますけれども、そうしたことをやったところに、まあ三木内閣はよくそういうのは先取りだとか、来年は財政が欠損だからそういうものはどんどん国並みにやめちゃえというふうな指導をするのか、あるいはそういう自治体で進められているものをどんどん促進させて、三月十八日に大臣や翁局長が答えられたような方向で、温かい気持ちで、そしてそういうものを自治体を中心に進めていく、それに対しても国として何らかの補助を検討していく、こういう態度で進まれるのかどうか。これは大臣の方に聞きたいと思います。
○翁政府委員 その前に私からお答えいたします。 さきの参議院の予算委員会でお答え申し上げましたように、こういう地域に密着したサービスの仕事、これは主として自治体が中心になっておやりになることであることは御承知のとおりだと思います。これを政府の側からどのように助成していくかということにつきましては、私どもといたしましては、個々の問題について補助を出すというよりも、むしろ総合的な、いわゆる先ほど申し上げたモデル都市的な、あるいはメニュー方式というようなもので、自治体の主体性において何らかの形でこれができ得るような方法をしていく。特に移動入浴車については非常に要望の強いものでございますので、これを国としてチェックをするというような考え方は毛頭持っておらないのでございます。
○石母田委員 ついでに私は、きのうの調査の中で得た調査をお話ししたいと思います。それは、寝たきり老人の介護をする方ですね。この介護者のアンケートを見ますと、五十歳から六十九歳、五十代、六十代で六〇%を占めているわけなんです。この中で、妻とか嫁とかという家族の方が当然介護者になっているのですが、そのアンケートをとった中で、疾病を持っている方、高血圧症とか心不全とか、あるいは腰痛であるとか三叉神経痛であるとか、つまり介護をする人がそういうふうに高年齢ですから、寝たきり老人の介護をするために絶えず非常に大きな負担になっている、自分自身もこういう疾病を持つという方が何と四〇%近くになっているわけです。 こういう状態になっておりますので、この寝たきり老人の入浴という問題については、これは人権問題として、特に大臣は参議院でのお答えの中でも、普通の人は一週間に二度ぐらいはやはり入るのが通常だろう――寝たきり老人は何カ月、何年という間入浴されないという、まさに私は人権的な、社会的な問題だと思うのです。こういう問題について、移動入浴車も含めて、寝たきり老人の入浴の問題について積極的に検討されることを、改めてこれは大臣の御答弁をお願いしたいと思います。
○田中国務大臣 いま移動浴槽車のお話がるるございました。私はこの種のいわゆる寝たきり老人対策、あるいはちょっと話は違いますが身体障害者対策――個々の細かい補助金を交付することは非常に非能率的であり、地域のニードに的確にこたえられないというふうに思いますものですから、これはひとつ、いま言うとおり、総合的なメニュー方式で地域のニードを汲み上げて自主的な運営をしていただくようにしながら、この施策を伸ばしていきたいというふうに考えております。運用の問題について実はいろいろと困難があることをよく知っております。衆議院の予算委員会の集中審議の節にこの問題が出ておりました。地方公共団体の理事者からも出ておりましたが、そうしたことは運用面でこれが支障のないようにいろいろと指導をいたしたいというふうに思っておりますが、いずれにしても、そうしたニードの高いものについてこれを何らかの形で助成するように今後とも努力をいたしたい、かように思っております。
○石母田委員 最後に、そういう点で、メニュー化というような形で、たとえばモデル都市の問題を見ましても一千万しか国が出さないけれども、認定事業の方はたくさんあるわけですよ。それで五千万以上やれとかなんとかいうふうに出てくるわけですけれども、それが予算の安上がりのための施策にならないように、全体の豊富なそういう事業の推進を保障するように要望いたしまして、私の質問を終わります。
○大野委員長 次回は公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後二時十分散会