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75回国会衆議院1975/06/17

災害対策特別委員会 第6号

発言数
200
登壇者
26
会派数
4
開催日
1975/06/17

会議録

金丸徳重日本社会党

○金丸委員長 これより会議を開きます。  災害対策に関する件について調査を進めます。  この際、災害対策の基本問題に関する小委員長高鳥修君より、小委員会の経過について報告いたしたいとの申し出がありますので、これを許します。小委員長高鳥修君。

高鳥修自由民主党

○高鳥委員 本小委員会は、懸案となっております諸問題を調査し対策を樹立するため、去る二月二十日設置されたのでありますが、具体的に、第一に災害救助法の運用、第二に災害復興住宅融資の問題、第三に災害対策基本法の見直し、第四に台風常襲地帯における災害の防除に関する特別措置法の問題、第五に地震の予知及びその対策、第六に豪雪対策等以上六項目について検討することとし、まず、最初に、最近の災害の複雑かつ多様化の実態を考慮し、災害についての応急救助が適切に行われるよう災害救助法の運用について、取り組むことといたしました。  以下、小委員会における中間報告としてこの問題についての審議の経過を御報告申し上げます。  委員各位すでに御承知のとおり、災害救助法は、去る昭和二十二年公布施行されまして以来、今日まで三十年になんなんとするのでありますが、この間、非常災害時における唯一の応急対策の基本的法律として、効果ある役割りを果たしてまいりましたことは、いまさら申し上げるまでもないことでありまして、この法律によって救助の適用を受けた被災者は多数に上っておるところであります。  しかしながら、現実の救助の内容につきましては、その実態と制度に若干の問題点があり、また、諸物価の高騰等により、費用についても現在の基準によっては賄い得ないのが実態であり、加えて最近の地方財政は逼迫した状況にあります。にもかかわらず結論的に申せば、救助の実施機関である地方自治体が、その費用をもって制度の補完を行っているのが実情であります。  こうした現状にかんがみ、本小委員会におきましては、まず、行政当局から現在の災害救助法の運用等について説明を聴取したのを初めとして、地方自治体の第一線において、救助活動に直接携わっておられます各県の担当課長に参考人として御出席願い、意見等を聞くなどして、運用の実態把握に努めるとともに、数回にわたる小委員懇談会を開いて、熱心にかつ精力的に改善事項等について協議を重ねてまいったのであります。  その結果、立法措置を要する事項と行政措置のうち改善策を講ずる必要がある事項とにこれを分割することとし、この際、季節的にも雨季に入り集中豪雨あるいは山崩れ等による災害が心配される時期でありますので、行政措置のうち改善すべき事項を早急に取りまとめ、小委員会の総意として、政府に対し、指摘することとした次第であります。  以下、指摘事項について、御報告申し上げます。  一、災害救助法の適用範囲の拡大並びに認定基準の改訂について  現行の適用基準では、同一災害であっても、同一県内において救助法が適用される市町村と、被害状況によっては適用されない市町村とがある。現行適用基準について再検討し、災害の状況に応じ適切な運用を図り十分対処できるよう改善すること。  一、応急仮設住宅の規模、構造の改善並びに限度額の引上げについて  応急仮設住宅の供与については、現行基準額では供与が困難である。したがって、その引き上げを行うとともに、応急仮設とはいえ、ある程度の期間生活する住居であるから、その規模の拡大並びに付帯設備等の改善についても十分考慮すること。  一、炊き出し、その他による食品給与費の限度額の引上げについて  炊き出し、その他による食品の給与については、食品の内容及び炊き出しの態様が社会情勢に応じ変化してきており、地域の実情に応じた食品が給与できるよう改善すること。  一、飲料水供給費の限度額の引上げについて  飲料水の供給については、水量を制限することなく生活実態に応じた必要量を供給できるよう、現行の運用を改善すること。  一、被服、寝具、その他生活必需品、学用品等の給与総額の弾力的運用並びに学用品の給与範囲の拡大について  被服、寝具その他生活必需品については、給与を受ける側におのおの必要度の差があり、基準は世帯単位または個人単位ということではなく、総額で定め、細部は運用に任せるように改善すること。  また、学用品の給与については、高等学校への進学率が高い現状にかんがみ、高等学校生徒にも範囲を拡大するよう検討すること。  一、埋葬費の引上げについて  埋葬については、現行基準額では実態に合わないので、引き上げを行うこと。  一、死体処理費の限度額の引上げについて  死体の処理については、被災の際の死体は損傷等がひどく、これを処理するには平常の場合よりも材料その他の経費を要するので、この点を配慮し費用の限度額の引き上げを行うこと。  一、障害物除去費の限度額の引上げ並びに対象者の範囲拡大について  障害物の除去については、費用の限度額を引き上げるとともに、対象者について、所得制限を緩和するよう措置すること。  一、施行令第十条第一号から第四号までに規定する者に対する実費弁償に要する費用の限度額の引上げについて  法第二十四条による実費弁償については、現在の社会情勢を十分考慮し、その限度額を引き上げること。  なお、災害救助法適用後、地方自治体から提出される書類等による申請については、適切な指導を行うとともに事務手続の簡素化を図ること。  以上が指摘事項であります。  政府に対し、ただいま指摘いたしました諸点について速やかに改善を行うよう強く要望して、小委員長報告といたします。  委員長において、適切な措置を講ぜられるようお願いいたします。

金丸徳重日本社会党

○金丸委員長 ただいまの小委員長の報告を委員会において了承するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

金丸徳重日本社会党

○金丸委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。

金丸徳重日本社会党

○金丸委員長 厚生大臣及び政府委員各位に申し上げます。  ただいまお聞きのとおり、小委員長の報告を委員会において了承いたしましたので、その趣旨に沿って善処されるよう要望いたします。  この際、田中厚生大臣より発言を求められておりますので、これを許します。田中厚生大臣。

田中正巳自由民主党厚生大臣

○田中国務大臣 ただいまの小委員長の報告を受け、その意を体しまして改善に努力してまいりたいと思います。      ————◇—————

金丸徳重日本社会党

○金丸委員長 この際、五月下旬から六月上旬の降ひょうによる農作物等の被害状況について、政府当局から説明を聴取いたします。農林大臣官房審議官今村宣夫君。

今村宣夫農林大臣官房審議官

○今村(宣)政府委員 去る五月の二十日から六月の十日にかけて、中国、四国、関東、東北地方を中心に、降ひょうによる農作物等の被害が発生いたしました。関係府県は二十八府県に及んで、相当広範囲な被害でございます。  六月十二日現在の県の報告によりますれば、総被害額は約二百五十三億円に達しております。被害を受けました農作物は、ナシ、リンゴ、ブドウ等の果樹、これが約百二億円、全体の四〇%であります。それから、スイカ、キュウリ、ナス等の野菜約六十一億円、これが全体の二四%、たばこ、かんぴょう等の工芸作物が約四十八億円、全体の二〇%となっており、特に被害の著しかった県は、鳥取、群馬、福島、山形、新潟、長野、千葉等でございます。  私たちといたしましては、この被害の実態を正確に、かつ的確に、かつ急速に把握をいたしますために、目下、地方農政局の統計情報事務所、同出張所の組織を挙げまして被害の調査を実施中であります。なお、被害の著しい県につきましては、農林省担当官を現地に派遣して被害の状況を調査いたしております。  今回の被害の状況にかんがみまして、一つは、その対策といたしまして天災融資法の発動、それから自作農維持資金の貸し付け、農業災害補償法による共済金の仮払い、農林漁業金融公庫等の償還条件の緩和等の諸措置につきまして検討を行っております。  また、ナシ、リンゴ等につきましては、来年の収穫にまで影響が考えられますので、地方農政局、県を通じまして所要の技術指導を実施をいたしておるところでございます。     —————————————

金丸徳重日本社会党

○金丸委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。水野清君。

水野清自由民主党

○水野委員 ただいま農林省の政府委員から、五月二十日から六月十日までの全国的なひょう害の御報告がありましたが、私の出身の千葉県下におきましても、香取郡、印旛郡、山武郡、この三郡下で、六月三日にひょう害がございまして、農作物に相当な被害を与えました。県当局の調査によりますと、約九億円の被害額に上る、こう言われております。  そこで、気象庁の方、おいでですか。——気象庁の方に最初に伺いたいのですが、いま農林省の政府委員から大体、一連の気象状況という感じの御説明がありましたけれども、この五月下旬から六月上旬にかけて全国的なひょう害がいろんな形でありましたが、それぞれ日が違っております。この気象状況について、一連の事件というふうに判断をしてよろしいのかということを最初に伺いたい。

藤範晃雄気象庁予報部予報課長

○藤範説明員 お答え申し上げます。  五月二十日ごろから六月中旬の初めにかけまして、日本付近は深い気圧の谷になっておりまして、そしてその間、この気圧の谷の底に向かってシベリア方面から三回にわたって上空の寒気塊——寒気塊と申しますのは、直径千キロ以上ある冷たい空気のかたまりでございますが、それが三回にわたって日本海に南下しております。この冷たい四気が上空に参りますと、これが非常に密度が大きくて重いものですから、それから地面付近では田在夏に向かっておりまして、気温が高くて地面付近の空気が軽い、そういうことで上空が重くて下が軽いという非常に不自然な、不安定な状態になります。そのため、これを解消するために非常に激しい上昇気流が起こりまして、この上昇気流が雷雨とひょうを起こす原因となります。  今回は、三度にわたってそういうふうな大気の不安定の状態があらわれまして、そしてそれがもとで各地に雷雨とひょう害が起こったわけでございます。その寒気が日本付近に近づいたという基本的な背景は、日本付近に大きな深い気圧の谷があったということでございまして、その背景が共通であるということにおきまして、私どもは、各地に日にちもばらばらに違って起こったひょう害についても、一連の共通した原因のもとに起こった、そういうふうに考えております。

水野清自由民主党

○水野委員 そこで農林省の政府委員の方に伺いたいのですが、天災融資法の発動が見込まれる、こう言っておられますから、十分そのことを考慮しておいでだと思いますけれども、天災融資法の発動の条件というのは、被害総額が三十億円を超える、それから被害地域が二県以上にまたがるというようなことを条件としているそうですか、その天災融資法力発動のほかに、激甚災害の指定ということがあるわけです。この激甚災害の指定についてはどういうふうに考えておられますか。

今村宣夫農林大臣官房審議官

○今村(宣)政府委員 天災融資法の発動につきましては、私たちは今回の災害の実態にかんがみて、できる限り速やかにその発動の手続を取り進めたいと思っておりますが、激甚災害法の適用につきましては、天災融資法につきましてもさようでございますが、現在被害の状況を農林省の統計情報事務所を通じまして鋭意取りまとめ中でございます。その結果は、大体月末までには取りまとめを終わる予定でございますが、激甚災の適用につきましても、その結果、それから全国の農業所得推定額の一定範囲を超えるような農業の被害見込み額があることが必要でございます。その数字及び全国の農業所得推定額を算出いたしまして、その数字が出た段階で十分検討いたしたいというふうに考えております。

水野清自由民主党

○水野委員 その辺の事情はよくわかるのですが、これは農林省のどの災害でも起こってくる問題ですが、先ほど農林省が公表された、今回の公表の全国的な災害の総額がおよそ二百五十三億円になっていますね。ただいまの激甚災の指定の問題ですが、全国の農業所得の推定額は、昭和五十年度はまだ出ていないわけですから、昭和四十九年度に当てはめて考えると、農業所得が大体三兆八千八百億円である。その〇・五%というと百九官に来ていただいて私が聞いた数字なんですが、すでに二百五十三億ですから百九十四億円を上回っています。上回っているのですが、それでもやはり激甚指定が受けられるかどうかわからぬ、こういうことなんですか。

今村宣夫農林大臣官房審議官

○今村(宣)政府委員 御案内のとおり、激甚の指定につきましてはA基準とB基準がございまして、先生のいまおっしゃられましたのはA基準でございますが、もう一つB基準では、全国農業所得推定額の〇・一五%を超える農業被害見込み額ということでございまして、その見込み額、かつ都道府県の農業施業者の三%を超える特別被害農林漁業者がおるということがB基準でございます。  そこで、先ほど私が申し上げましたのは、四十九年度の全国農業所得推定額は確かに三兆八千八百億円でございますけれども、これを五十年に直しますと、どの程度になるかというのは、これはなかなかむずかしい問題がございます。ございますが、これはいろいろ推定で私たちも算定をいたしておりますが、これよりも相当といいますか、ある程度高くなるということは見込まれるわけでございます。  それからもう一つは、先ほどの被害額でございますが、これは十二日現在の県の被害報告数字でございまして、各統計事務所で現在把握しております被害額はどの程度になるか、ちょっとまだ見当はつきませんけれども、従来の経験に徴しますと、県の被害額よりもある程度下回るというかっこうになっておりますので、そこら辺の数字を一遍にらんでよく検討をしてみませんと、ここで激甚災害法がこうでございますということを正確に申し上げる段階には至らないという点を御了承いただきたいと思います。

水野清自由民主党

○水野委員 ただいまのお話で問題があるのですが、一つは、各県から報告してきた数字については農林省自身が確認したことではないので、もう少し待ってくれ、こういう点と、それから全国農が、五十年度はまだよくわからぬ、そういうお話なんですね。その後者の五十年度はわからぬということになるのなら、これは私は推定をするしかないと思うのですね。来年の三月三十一日、要するに年度末で締め切って数字を出してからでなくては、すべてお答えができません、これでは災害対策にならない。これはあなたも御承知のとおりです。どうしても推定をしなければならぬわけですね。そうすると、いまだにこの推定額が出てこないというのは、おかしいと私は思うのです。まず、その点をお答えいただきたい。  それから第二の問題は、前後しますが、これは実はどこでもそうなんで、これまでの全国的な災害は、いつでもそうなんですが、県が出してきた数字と農林省の数字がいつもかみ合わない。農林省の方が県の出してきた数字より、どうしても少ない。実は私の県だけでないと思うのですが、県にはまた同じような問題があるのです。町村が県に報告してきた数字を、県が少し多いじゃないか、実情を見ると、それほどでもない。現実には町村長の段階で、どうせ頭を切られるからよけい出した方がいいという考え方もあるかもしれませんけれども、実はそういう現象が被害額というものを正確につかみ得ない。要するに、出先の出してきたものを適当に頭を切って、縮めて、押し込んで、災害額を確定していく、それに対して対策を考える、こういうふうなシステムが私の知っている限りでは、過在の幾つかの災害で常に起こってきているわけです。  これは千葉県のことだけじゃないのですが、ついでにこういう際ですから、いまのお話で気がついたので、ちょっと申し上げておきますが、やはりこれは改めていただかないと困る。農林省自身の数字というのは、統計情報部でお出しになる数字でしょう。統計情報部の数字というのは、一カ月ぐらいたたないと出てこない。この点も反省する必要があるのですよ。統計情報部の方、きょういらっしゃらないと思うが、統計情報部の数字がいまだに一月たたなければ、末端の被害額というものは中心に上がってこない、こんな統計のおくれた行政をやっておったのではいかぬわけです。それにしても、常にその辺に食い違いがある。片方は水増しをするんじゃないかと思い、片方は頭を切られ、足を切られて縮められるのじゃないかと思って、お互いに疑心暗鬼でこの災害の問題を取り扱っていく、私はここにひとつ反省をしてもらう必要があると思うのです。  いまの数字の問題と、それから五十年度の農業所得推計の問題、その二つについてちょっとお答えをいただきたい。

今村宣夫農林大臣官房審議官

○今村(宣)政府委員 御質問の第一点の五十年度の生産の農業所得の推計でございますが、これは私たちいろいろなケースに分けて、いま検討いたしております。たとえば農業のマクロモデルを使いまして推計をいたしますと、大体四兆五千億ぐらいに相なります。それから米麦価を仮に据え置きだと——これはそういうことはこざいませんけれども、これは一つの計算でございますから、一応据え置きということにしますと、四兆円ぐらいに相なります。それから、米麦価の上昇率をある一定の、たとえばある一定のパリティならパリティというようなことをとらえて計算しますと、その中間ぐらいに相なるというようなことで、これにつきましては私たちの方としましてもいろいろ計算をいたしてございます。したがいまして、決して怠けておるわけではございませんので、その点はひとつ御了承いただきたいと思います。  それからもう一つ、統計情報部と県の被害額の食い違いの問題でございますが、私たちの統計情報事務所の災害被害の把握につきましては、災害の発生直後の情報、それから発生後二、三日の概報、それから農作物の被害様相が大体わかってきました発生後十日前後の週報というふうに分けまして実施をいたしておるわけでございます。特に週報の段階では農作物の損傷の状況を実測いたしまして、これによりまして被害量を算定するようにいたしておるわけでございまして、県の被害数字とはだんだん食い違いが少なくなっておる実情でございまして、市町村の現実の被害を見られた状況と、農林省の機関が見た状況と食い違うというのは、おかしいと言えばそうなのですけれども、私たちとしましては、やはり統計情報事務所の被害額によって物を判断するということにならざるを得ないと思っておりますので、決して私たちは調査をおくらせたり何かするようなことはございませんで、できるだけ速やかに、できるだけ現地に即して被害調査をやっていくという心構えで、また市町村等につきましての状況も十分聴取しながら被害額の把握をやってまいるという心構えでやっておりますので、その点もひとつ御了承を賜りたいと思います。

水野清自由民主党

○水野委員 ただいまのお話で、前の方の推計は米価、麦価の問題があると思いますが、これも米価、麦価の決まるまで待っているわけにもいきませんから、結局は同じことなんですね。ですから、やはりこういう問題は早く数字を出していただく必要がある、こう思います。  それから、被害額の問題は、別に統計情報部が怠けているとかなんとかということでなくて、現実にはいま私が申し上げたのと逆なこともあります。たとえば、これは農林省の所管でないけれども、よく台風が来ると災害太りをする県や町村がありますね、よく御存じのとおりです。これも私はおかしいと思うのです。本当はあるはずがないのですが、災害太りがある。たとえば壊れかけていた橋を災害の際、壊してしまって、それで災害復旧で全額国の費用で新しくする。新しくするのはいいのですが、どうも非常に必要以上に金が来ているんじゃないかという感じがするような事件も私はこれまで耳にしております。ですから、やはりそういうことに積極的に取り組んでいただく必要がある。これは農林省だけじゃありません。これはむしろ災害全体の問題です。防災会議全体として、よけい取ったところは、もうかったからいいじゃないかという考え方もいけませんし、逆にそれが原因になって、地方から上がってくる数字に対して中央官庁が不信感を持っていて、どこかおかしいのじゃないかということで、頭を切ったり足を切ったりしていくというようなことがあっても私はよくないと思うのです。これは農林省、政府委員はちょうどあなた一人しかおられないから、あなたに文句を言うような形になってしまったけれども、私はこれは政府全体にそういう問題をきちんとやるように要望をしておきます。  それから農林省では、今度の災害については天災融資法の発動、それから自作農維持資金の枠の拡大ですか、そういったこと以外には何か対策を考えておられますか。

今村宣夫農林大臣官房審議官

○今村(宣)政府委員 天災融資法の発動と自作農資金の貸し付けでございますが、自作農資金の貸し付けにつきましては、現在災害枠が七十三億円ございます。そのほかに一般枠が六十億円ございまして、この相当部分はそれぞれ各県に配分をいたしております。そのほかに災害枠が七十三億ということでございますので、天災融資法が発動になりますれば、この災害枠の七十三億のうちから、各県の希望によりまして、この枠の所要枠を配分をいたしたいというふうに考えております。  なお、共済金の早期仮払いをしてもらいたいという話がございますので、共済金の仮払いにつきましては、できるだけ早期に実施するように、県及び共済団体等を指導をいたしておるところであります。  なおまた、再保険につながるものについては、再保険金の概算払いの措置を講じてまいりたいと思っております。  そのような指導をいたしておりますが、農業共済金及び保険金の早期仮渡しについて所要の通達を、大体本日付をもって各府県に通達をする予定でございます。通達以前におきましても、所要の指導をいたしておるところでございます。  なおまた、既借入金の償還条件の緩和措置を講じてもらいたいという要望がございます。これにつきましては天災融資法の発動を行うという大体の、大体といいますか、そういう方針でございますので、関係金融機関に対しまして、農林経済局長通達によりまして、被害農林漁業者の経営の実情に即した条件緩和措置をとるように指導をいたしてまいりたい、これも大体本日ないしは明日付をもちまして経済局長通達を発する予定にいたしております。

水野清自由民主党

○水野委員 天災融資法の発動によって自創資金の災害枠が七十三億設定してあるというお話ですが、いまのところ各県からの天災資金の需要というのは、どのくらい来ておりますか。

今村宣夫農林大臣官房審議官

○今村(宣)政府委員 現在各県から希望をとっておりますが、まだ各県から必ずしも要望額は出てまいっておりません。一、二県出てきておりますが、これも必ずしも県として、上の方と十分相談をしたところではありませんで、恐らくは災害担当官ないしは課長段階で、このくらいであるまいかというふうな数字ではないかと思うのであります。したがいまして、私たちといたしましては、県として自創資金を幾ら要るんだということを、早く県としての方針を決めて、私たちの方へ提出してもらうように督促をいたしておる段階でございます。

水野清自由民主党

○水野委員 大体これで十分だと思っておられるわけですね、七十三億円で。

今村宣夫農林大臣官房審議官

○今村(宣)政府委員 各県の実情、希望をとって取りまとめてみないとわかりませんが、天災資金も、私たちは従来決して窮屈な枠を設定しているつもりはございませんので、天災資金とあわせまして自創資金をうまく活用するという観点からいきますれば、各県の枠は七十三億円の中で十分おさまるというように思っております。

水野清自由民主党

○水野委員 実は末端の事情を聞いてみますと、自作農維持資金は貸し付け期間が二十年ですね。それから天災資金はたしか三年から六年ですか、非常に償還の期限が早いわけですね。天災資金というものが、いままでわりあいに地方で需要がある。仮需要といいますか、県が見積もりをこのくらい必要だということで農林省に申請してくる、農林省がそれを県に渡す。ところが、末端に行ってわりあいにその借り入れが少ないということの原因の一つは、この償還期限が三年から六年というふうに短いということがあるわけです。私はさっきも激甚災の指定があるかということを伺ったのは、それが激甚災の場合は一年か二年か少し延びるわけですけれども、この辺のことがもう少し実際の需要を——需要といいますか、天災資金の返還の問題として、これはきょうここでどうしろと言ったって——これは政令ですか。金利とか償還期限、政令ですね。

今村宣夫農林大臣官房審議官

○今村(宣)政府委員 法律です。

水野清自由民主党

○水野委員 法律ですか。法律ですから簡単には直りませんけれども、私は、これは農林省あるいは大蔵省自身が考え直してもらう必要があると思うのです。自作農維持資金が二十年償還ですからどうしても需要はそっちへ行ってしまいますね。ですから、逆に言うと、天災資金の枠を七十三億つくってありますと、こういうお話ですが、それより一般枠の——一般枠というのは自創資金ですから、一般枠の方へ枠をふやしてもらってもいいのじゃないか。枠の範囲というのは、私はこれは法律で規制されてないと思うのですが、いかがですか。

今村宣夫農林大臣官房審議官

○今村(宣)政府委員 御存じのとおり、天災融資法によります資金の融通は、農家の現金経営費を賄うというたてまえに立っておりますので、したがいまして、どうしても償還期限というのは、そういうたてまえからいきますと五年くらい、こういうふうなかっこうで、あるいは災害の非常にひどいときは六年、激甚のときはもう一年延びるというような組み立て方になっておるわけでございます。しかし、私たちとしましては、できるだけ県の要望あるいは農家の御要望に即するように扱っておりますので、天災資金の融通の実績を見てみますと、大体三分資金が八割以上であるというかっこうに相なっておるわけであります。したがいまして、三分資金の五年程度の資金というのがひとつ実態としては、そういう運用にされております。  自創資金は、実はこれは法律を見てみますと、災害等の場合によって、あるいは病気等の場合によって農地を手放さざるを得ないような経営状態に立ち至るというかっこうに法律は書いてございますが、実際の運用は相当弾力的に行われておるというふうな実情にございまして、そういう法律のたてまえであるものですから、五分で二十年という大変長期なものになっている、こういうふうな法律の組み立て方に相なっておるわけであります。  それを踏まえまして、私たちとしましては、もちろん災害でございますから、天災資金につきましても、できるだけ長期であることは望ましいと思っておりますが、そういう法律のたてまえから申しまして、大体償還期限及び金利等につきましては、まあいいところではあるまいかと思っておりますけれども、しかし、災害を受けました農家から言いますれば、できるだけ長期の金であることが望ましいと思われますので、そういう点もくみまして、天災資金の改善につきましては、今後も十分検討をしてまいりたいというふうに考えております。

水野清自由民主党

○水野委員 それから、いまの天災資金じゃなくて、一般枠の——一般枠というのは自創資金でしょう。そうでしょう。その枠をそっちを拡大して、それで借金をこっちに回したらどうかという……。

今村宣夫農林大臣官房審議官

○今村(宣)政府委員 一般枠の六十億をできるだけふやすということは、非常に要望の強い点でございますので、私たちは毎年その一般枠をふやすという努力をいたしましてまいっておりまして、六十億円まで現在来ておるわけでありますが、これにつきましても、もとよりその枠の拡大につきましては、今後努力をしてまいりたいというふうに考えております。

水野清自由民主党

○水野委員 いまのお話は、私もわかって承っているわけなんでして、いまの金利は、私はこれでもいいと思うのですが、償還期限が三年から六年もう少しこれは長くしていただきたいと思うのです。せっかくいい制度がつくってあるわけですけれども、その利用がしにくいということがありますから、これは考え直していただきたいと思います。  それからもう一つ、これも末端に行って、被害農家の人やなんかに聞いてみてわかったのですが、天災融資法でお金の貸し出しをします、いわゆる一般で四十万円で、果樹が百万円ですかやりますと、こう言っていますが、現実に私なら私が農家としますと、農協へ行って——最近、千葉県の農家では五十万や百万ぐらいの預金がある人がこれは普通です。そうしますと、私が借り出しをしようとすると、あなたは百万円預金があるので、何もこの天災資金を借りたり自創資金を借りたりする必要はないじゃないですかということで、なかなか貸し出しが、順位が悪かったり、あるいは非常に需要が高い場合は大体貸し出してもらえない、そういう苦情を聞くわけです。  そんなことなら早目に農協から貯金をおろして、隣の郵便局へ行って預けてしまって、農協の預金をゼロにしておいて借りればいいじゃないかという話をしたのですが、ともかくそういう貸し出しの制限は、この際、私はしてもらいたくない。これは、やはり災害は災害ですから、五十万か百万か預金はあるでしょうけれども、それとは別の問題なんですね。せっかくの枠を設定してもおられるわけですから、それはひとつ十分消化できるように、借り入れのしやすいように私は指導していただきたいと思うのです。この点いかがですか。

今村宣夫農林大臣官房審議官

○今村(宣)政府委員 一部の農協によっては、あるいはそういうことも現実問題としてあるかと思いますが、私たちといたしましては、災害でございますので、御趣旨のような点で指導してまいりたいと思いますが、まあそれも、たとえば相当多額の預金を持っておられるというような場合であっては、そこら辺は常識的なところで単協も処呈してもらうというところでなないかと思いますと思っております。

水野清自由民主党

○水野委員 私が言っておるのも、中にはあるのですよ、千葉県あたりでは、不動産で非常に太って何千万も持っておるような農家もありますから、そんなことを言っておるのではないので、百万からせいぜい二百万程度の預金を持っているような農家に貸し出し制限をするのはおかしい、そういうことを言っているわけです。その辺もせっかくですから、取り扱いについては余り被害農家が不平が出ないような指導をするように、ひとつそちらも各県あるいは農協の系統機関に指導していただきたいと思うのです。  時間がないので、ちょっと先を急ぎますが、専売公社の方、来ていますか。——実は、私の県の災害では葉たばこが非常にひどかったのです。そこで、この被害農家に対しては、まず、どんなことを考えておられますか。実は、時間が余りないので、前置きはいいですから、ひとつ簡単にやってください。

小松伸雄日本専売公社生産本部副本部長

○小松説明員 千葉県におきますたばこのひょう害につきましては、公社といたしましては、災害の程度にもよりますが、できるだけ早く災害対策を講ずるという点並びに災害の状況を把握するということ、これに努めておるところでございます。  それで、災害対策といたしましては、いろいろございますが、全損の場合は、これはやむを得ませんが、それ以外のものにつきましては、被害を最小限にとどめるように、その後の圃地の管理等々につきまして、災害農家の方々に助言、指導等いたしておるところでございます。

水野清自由民主党

○水野委員 時間がないので具体的なことを言いますが、その全損の方には、これは葉たばこは委託栽培ですね、それで災害補償制度ができておりますね、補償金の支払いを早急にされると聞いていますが、大体反当どのぐらい、いつごろ支給できますか。

小松伸雄日本専売公社生産本部副本部長

○小松説明員 全損の場合につきましては、急いで圃地ごとの調査をいたしておりまして、それで、農家の過去三カ年の葉たばこの収納代金の平均につきまして、その二分の一の補償金を支払うということで、その事務を急いでおるところでございます。

水野清自由民主党

○水野委員 これもちょっとさっきの災害額の中央と地方の食い違いみたいのがありまして、過去三年の平均、こういうことになるわけですね。そうすると、過去三年間には、葉たばこの値上げが毎年ありますね。ですから、本当はおかしいんですよ。ことしの被害ですから、ことしの葉たばこの価格の半分でなければいかぬわけですね。それを過去三年ですから、だんだん薄まっていくんですね。そうでしょう。

小松伸雄日本専売公社生産本部副本部長

○小松説明員 先ほど申しました過去三年の平均と申しますのは、お話しのとおり、毎年葉たばこの収納価格の値上げが行われておりますので、その三カ年の平均を出す場合におきましては、本年の収納価格、これはまだ決定いたしておりませんが、これにすべて換算いたしまして、本年の価格で見直す、こういうことになるわけでございます。

水野清自由民主党

○水野委員 それではその点はいいですが、全損でない場合はどうするのですか。さっきその回復に努めると、こう言っておられましたが、これがなかなかむずかしいのですね。私も現地へ行って見ると、要するに、ちょっとたばことして価格のなくなったもの、あるいは非常に価値が安く見積もられるような状態になったものが、ほとんどな場合です。むしろ被害農家から言うと、この際全損になった方が得だと、こうみんな言っています。それについて、時間がないから御注意申し上げておきますが、ともかく親切にやってもらいたい、なるべく支払い金額を少なくするような手を打たないでもらいたい。  それから、全損はお金が近いうち出るという話を専売公社からも聞いていますが、全損でないものは、何か収納をして終わってから、ぱちぱちそろばんをはじいて出しますというお話ですが、これは私は非常に不親切だと思うのです。やはり災害額を見積もって、これは農業共済でも仮払いとていただきたい。仮払いというのは、支払い額の全額でなくていいわけで、七掛けとか八掛けでいいわけですから、先にお金を渡してやる、私はそういう制度にすべきだと思うのです。  それで、もう一つ私が依頼を受けているのは、これは千葉県は千葉県当局が承知してくれましたが、たばこの耕作というのは農業ですけれども、行政的には農林省じゃないのですね、専売公社なんですね。それで、どうしても農林省の方も行き届かないというか、落ちるわけです。そこで農林省が落ちると県の農林部も落ちるのです。私が文句を言いに行くから、県もでは融資対象にしよう、こういうことになったのですが、今回の融資の問題でも、これは全国的にどうなっておるか知らぬけれども、やはり融資の対象にしてもらうようにしてもらいたいと思うのです。  法的にはできないのじゃない、ちゃんとできるようになっているわけです。問題は、これはお役所間の問題です。専売公社がしかるべく、お隣に座っておられるのですから、農林省へ行って頭を上げて、今回もひとつ農林省の仲間入りさせてくれということを、あなたからしっかりお願いしてもらわないと、たばこを耕作している人たちは困ってしまうわけですから、そこはきちんとやっておいてもらいたい。そうしないと、せっかくほかの被害農家には天災資金だとか、自作農維持資金であるとか、その他私の千葉県の場合には、県単でも一いろいろな融資をやることになっておりますけれども、そういう恩恵があるのに、たばこ耕作組合の、いわゆるたばこ耕作者だけは何にも恩恵がないということになってしまうのです。その辺をひとつきちんとやるかどうか、御答弁をください。

小松伸雄日本専売公社生産本部副本部長

○小松説明員 お話しのとおり、専売公社といたしましても、農林省並びに県等に十分お話しいたしまして、先生のおっしゃるように努力いたしたい、かように考えております。

水野清自由民主党

○水野委員 もう一問ひとつお許しをいただきたいたいのですが、この被害地域は千葉県の香取郡の小見川町、多古町、大栄町、栗源町、それから佐原市、それから印旛郡は富里村、それから成田市の一部、それから山武郡は芝山町、山武町、これだけなんですが、これだけの地域の被害農家も、そちらはおわかりだと思いますが、被害の程度もそれぞれあると思いますけれども、こういう際には税金の減免ということは考えられますか。

横井正美国税庁直税部長

○横井政府委員 今回の降ひょうによりますところの葉たばこその他農作物等の被害の状況でございますが、先ほど来お話が出ておりますように、県の御報告は、関係の税務署におきましていただいております。しかしながら、なお詳細を各税務署におきまして調査を急いでおるという状況でございます。  さしあたっての問題といたしまして、七月の予定納税の時期が参りますので、その場合におきまして、降ひょう等による葉たばこ等の被害がございます農家につきましては、減額修正というのを七月十五日までにお出し願うようになっております。これにつきまして関係市町村、農協等と連絡をとりまして、指導に遺憾なきを期したいということで進めておるわけでございます。  それから第二、来年の三月十五日の確定申告に関係いたします問題でございますが、五十年分の農業所得の把握につきまして、大部分の農家の方が、いわゆる農業標準というものによっておりますので、降ひょう等によりますところの収入の減少、あるいは経費の増大というものが織り込まれるような農業標準をつくるということで努力をいたしたい、かように考えております。

水野清自由民主党

○水野委員 これで終わりますが、実は天災資金の融資をいただくよりも税金を安くしてもらった方がありがたい、末端ではそういうことを言っておるのです。ですから、これはひとつやってもらいたいと思うのです。  特に、国税庁がいろいろ査定をなさるのですが、これはスイカの例ですけれども、富里村というところへ行ってスイカを見たら、スイカとしては食べられるのです。ところが、ひょうが当たってきずがついてしまっていて、要するに商品価値がない、市場に出荷できない。そこで結局安く売るか、あるいは自分のうちで食べてしまうしかないというふうにみんな言っております。こういう問題もある。ひょうの害としては大したことないのですが、作物によっては商品価値が非常に落ちて所得が減るという例もあるわけです。その辺は、私も地元の税務署長さんにはよくお話を申し上げるつもりですが、ひとつ懇切丁寧に被害農家の立場で税の査定をしていただきたいことをお願いしまして、私の質問を終わります。どうもありがとうございました。

金丸徳重日本社会党

○金丸委員長 次に、八百板正君。

八百板正日本社会党

○八百板委員 先ほど気象庁の方からちょっと伺ったのですが、ことしは案外霜害は少なかったようですけれども、霜害、ひょう害、大体大陸方面から千キロ直径くらいのものが日本海に南下して、二、三回にわたってというお話がございました。これは大体予知できる状況の中で、こういう変化が起こっておるのでございましょうか。

藤範晃雄気象庁予報部予報課長

○藤範説明員 寒気の南下につきましては、予知できる状況の中で起こっております。ただ、雷雨とか降ひょうの地域につきましては、これは非常に局地的に狭い範囲で起こる現象で、ばらばらに起こる現象でございますので、その場所につきましては、かなり早く前から予知ということはむずかしい現象でございます。

八百板正日本社会党

○八百板委員 何メートルくらいの高さのところで、ひょうになるのでしょうか。

藤範晃雄気象庁予報部予報課長

○藤範説明員 私どもは寒気を大体五千五百メートル前後のところでつかまえております。

八百板正日本社会党

○八百板委員 そうすると、実際上は不可抗力ということですか。

藤範晃雄気象庁予報部予報課長

○藤範説明員 ひょう害につきましては、かなり前から対策を講じませんと、むずかしいかと思いますので、現在の状況から言いますと、短時間の予報しかできませんので、むずかしいかと存じます。

八百板正日本社会党

○八百板委員 霜害もそうだが、北海道ではちょっとした気象の変化を起こす装置を農林省関係でやっておりますね。これはとても大きな変化を起こさせるというわけにはいかぬでしょうが……。これは不可抗力でしょうけれども、やはり何らかの予防的な方面も研究すべきではないかと思うのです。災害は起こってから対策を立てるというだけでなく、起こる前の状況から取り組んでいくというのが基本だろうと思いますので、そういう方面の御研究を一段とお願いします。  気象庁には、お尋ねこれだけですから、私だけならば帰って結構です。どうもありがとうございました。  農林省の御報告を伺いまして、全国状況について承知いたしたわけでありますが、私、福島県のひょう害の一部を現地調査いたしまして、非常に大粒のひょうが降りまして、時間によると、長いところは三十分くらいにわたって本当にたたきつけるように降りまして、ある農家の新しいダラーファイバーですか、波形の屋根がこのために穴があいたという実情を私見てまいりました。天災融資法の発動を予定されているように伺いましたが、さらに若干の調査が要ると思うのですけれども、大体何日ぐらいで発動という運びになりますか、その辺の見当をひとつ伺いたいと思います。

今村宣夫農林大臣官房審議官

○今村(宣)政府委員 現在統計の被害の把握を非常に急いでおります。大体統計の被害を把握をいたしますのは月末と思いますけれども、それをできるだけ早くいたしますが、私たちは統計の被害の把握をまって対策といいますか手続を取り進めるのではありませんで、大体の状況のもとに、いろいろ大蔵省その他とも折衝をいたしながら、統計の被害の判明次第、速やかに天災融資法の発動を進めたいと思っております。  大体の時期は、七月に始まります第一番目の週には閣議の決定に持ち込みたいというふうな心構えで、鋭意作業を進めておるところでございます

八百板正日本社会党

○八百板委員 そうしますと、七月上旬には閣議決定まで運びたい、こういうふうな御意向と伺いました。  調査についてなんですが、私の福島県の場合、積算の結果が県と市と非常に違いが出まして、こういう事実が起こっているのです。  一例を申しますと、福島市は、福島市内の果樹被害額を金額にして二十六億四千八百万円と発表しましたが、県の調査は十七億九千八百万円というふうに発表しまして、被害面積はほぼ一致しているのですが、被害額がこんなに違う。二十六億と十七億、これは果樹だけですが、統計の数字というふうに見た場合には、ちょっと違い過ぎるのじゃないかと思うのですが、農林省の数字も、実情の中からつかんでこられたとしても、やはり県の報告とか、先ほど来のお話のような機関の統計情報事務所の報告というようなもの、あるいはまた直接の方法で調べるという方法もいろいろ加えておられるのだと思うのですが、何か大変幅があるように考えられまして、福島の場合、ちょっと聞きましたところ、余り統計情報事務所の報告と数字が違うと信用がなくなるから、それになるたけ合わせるように、こういう言葉は使いませんですけれども、そんなふうに感じられるような話のやりとりをいたしたわけなんですが、やはり実際の被害者は農家なんですから、実際の方に右にならえする、上の方に右にならえするのでなくて。どっちに右にならえするかで非常に差が出てくるので、何か中央機関に近い方の数字が信用があるというふうな考え方では、ちょっと問題があると思うのですが、その辺のところ、どんなふうにお考えになっておりますか。

今村宣夫農林大臣官房審議官

○今村(宣)政府委員 私たちの統計情報事務所の災害被害額の把握の方法につきましては、先ほど御説明申し上げましたように、三段階に分けまして、最終の段階におきましては、現地について損傷状況を実測をして被害量を算定するというかっこうをとっておりまして、各統計情報事務所の職員には、被害の推定の尺度という一つの尺度に基づきまして被害額を把握するようにいたしておるわけでございます。     〔委員長退席、児玉委員長代理着席〕  災害でございますので、やはり地元へ行きますほど被害額を高く見積もるといいますか認定するといいますか、そういう実情にあるのではないかというふうに考えておりますが、私たちとしては、決して被害額を低く見積もって、国から出す金を少なくしたいというふうなことは毫も考えておりません。  しかしながら、災害につきましては、たとえば公共土木でありますと、災害査定をまって処理をするというふうな取り扱いにいたしておるところでございますが、私たちは決して査定というつもりはございませんで、被害の状況を的確に把握する、そういう観点から、統計情報事務所の調査結果に基づいて物事を処理するということにいたしておるわけでありまして、農林省としては、それによって処理をせざるを得ないというふうなことでございます。決して被害額を低く見積もることによって、出す金を少なくするというようなつもりでやっておるのではございませんので、その点は十分御了承をいただきたいと存じます。

八百板正日本社会党

○八百板委員 いずれにしても、何らかの数字によらなくてはいけないわけですから、農林省がそれぞれ直接の自分の系統のものを信用するというみは当然だと思うのですが、えてして何か上の方から出るというと、それに右にならえするというような傾向が起こりがちですから、そういう意味でなるたけ被害者の実態に右にならえするという構えが大切じゃないか、こういうふうな気持ちを持ってお尋ねをいたしておるわけであります。調査がおくれるといろいろな対策もおくれまするが、何分にも災害対策ですから、やはり多少拙速発動というようなことが必要だろうと思うので、天災融資法に限らず、いろいろな面でひとつ何事も早める工夫をしていただきたいと思います。  ほかの作物の被害の場合は、多少立ち直るというような可能性のある場合があると思うのですけれども、果樹の被害の場合については、リンゴとかナシなどというのは、立ち直るのじゃなくて、だんだん悪くなるというか、かえって後が悪いというようなもののように私、見てまいりました。たとえば、ひょうで二重に袋をかけたものもたたかれております。まさに袋だたきでありますが、ちょっとした打撲傷のように見えますけれども、これを切開してみますると、中までずっと浸透しておりまして、まさに内出血であります。しかし、そういうふうなものであっても、これを取り除いてしまうと、花芽にさわったり来年の収穫に響いたりというふうなわけで、きずものとわかっても、農薬を使ったりいろいろ肥培管理をしなければならぬというふうな事情のようであります。  そういうふうな点を考えますと、先ほど来それぞれの技術指導をやっておられるというお話を伺いましたが、これは異常な状態の中での指導でありまするから、ひとつ特に気をつけて御指導をいただきたいと思います。お金が入る見込みのないものに対しまして、ふだんと同じような手当てをしなければならぬというのが果樹の場合の災害でございまするので、天災融資法で四十万円という規定がございまするが、これではとても足しにはならない金額でございます。この四十万円という金額は、四十六年に決めたままだと伺いますが、もうすでに、その後における公務員給与にいたしましても相当上がっておるわけでありまして、この四十万円を引き上げる工夫を早急に考えていただきたい。     〔児玉委員長代理退席、委員長着席〕  それからまた、同時に、政令で指定して定める金額ということで百万円にするという条項もあるわけでございますが、今回はその指定を最大限に活用して、果樹やその他も含め得るならば、その指定を広く取り上げまして、できるだけ広げるような具体的な工夫をひとつお願いしたい。そういう点について、どこまで広げ得るという一つの見通しと申しましょうか、考えを持っておられるか、この祭、ひとつ言明していただきたいと思います。

今村宣夫農林大臣官房審議官

○今村(宣)政府委員 現在の天災融資法の貸し付け限度額は、一般の農家、たとえば水稲であるかいうような農家につきましては四十万円ということに相なっておりますが、果樹、たとえばリンゴの主業農家、ナシもそうでございますけれども、そういう果樹の主業農家につきましては、現在百万円まで貸し付け得ることになっております。この百万円というのは法律で書いてございます。四十万も同様でございますが、要するに、政令で定める資金というので、果樹の主業農家の資金というふうに政令で定めますれば、それは百万円までいく、こういう法律の組み立てになっておりまして、果樹はほとんど政令指定をいたしておりますから、果樹作農家につきましては、現存のままで百万円まで貸し付けができるという状況になっております。  第二点の、先生から御指摘のございました、四十万円とか百万円とかいうのでは、現在の状況においては低いじゃないかという問題でございすが、この天災資金は御存じのとおり、農業の現金の経営費を融資するということでありますので、その現金経営費を統計でやっております四十八年度の農家経済調査によって見ますと、水稲作農家の都道府県の一町ないし二町層の平均が大体三十七万円ということに相なっております。ミカンの主業農家では、一町ないし一町五反平均で七十九万円、大体八十万円ぐらいということになっておりますが、リンゴをとってみますと、一町ないし一町五反層で平均が大体百四十万円というふうに相なっております。これは四十八年度の農家経済調査でございますから、四十九年度の結果が出れば、これよりも高いということは当然のことであろうと思います。  したがいまして、私たちとしましては、今後、天災融資制度の改善につきまして、貸し付け限度額も含めまして、災害の態様でありますとか、あるいは農家経済の動向を見守りつつ検討をしてまいりたいと考えております。

八百板正日本社会党

○八百板委員 四十万円でも何とかなるという数字をおっしゃいましたが、四十八年の調査にいたしましても、四十八年の現況がそのまま織り込まれておるわけではなかろうと思います。それ以前のものが織り込まれておる場合が多いわけでありまして、そういう意味で、物価上昇の中で、インフレの中で常に後追いになっておることは事実でありますから、早急にこれを改定する具体的な方法を検討していただきたいと存じます。  さしあたっての問題として、天災融資法によるお金と自作農維持資金なども併用いたしまして、その他いろいろと併用いたすことが望ましいと思うのでありますが、その際、なるたけ厳しくなく、緩めるという方法をとっていただきたいと思うのであります。たとえば、ある農家を想定した場合に、それらの融資はどのぐらいの限度まで受けるということが考えられるのか、ちょっとその辺のところを具体的に例示して、数字で示していただきたいと思います。

今村宣夫農林大臣官房審議官

○今村(宣)政府委員 果樹の主業農家が被害を受けましたときには、天災融資法で百万まで借りられるわけであります。それから自作農資金の貸し付け限度額が現在百万円になっておりますので、自作農資金と併用といいますか、両方でいきます場合にあっては、両方合わせて二百万円を限度として借り入れすることができるということになります。

八百板正日本社会党

○八百板委員 それらの資金が、間に合う間に合わないは別として、何らかの形で農家に渡ります場合には、言うまでもなく一括して農協扱いとなる、こういう形がとられる場合が多いだろうと思うのであります。今回も、私は現地を歩いてみて農民と接触しましたが、こういう話が農民から寄せられたのであります。「私は自作農維持資金を三十九年に五十万借りて三分の一残っている。昨日」——昨日というのは、私が実際調べたのが十三日ですから十二日ですね。「昨日農協で話したら、肥料代や袋代も貸しになっているから、天災融資をうけても、あなたの使える金はありませんといわれた。バイクの借金まで差引かれたことがある。災害融資が災害にる。今日まで諸費を二分の一もかけたが、残った果実は金にならぬものでも薬も肥料もかけねばならぬ。この助成策はないか。」という意見を直接農民から受けました。  農協の資金繰りの中で、扱いについてはそれぞれ注意しておられると思うのでありますが、ひとつ脱線しないように指導と申しましょうか扱いを願いたいと思います。もうすでに御存じのことだと思いますが、末端の声をお伝えいたしまして、ひとつ御意見を伺っておきます。

今村宣夫農林大臣官房審議官

○今村(宣)政府委員 農家が天災資金や自創資金を借りましたときに、それを農協が、たとえば肥料代金だとか従来の農家の借入金に振りかえるということは、私たちとしては適当なことではないと思っております。ただ、自分は現在農協からの借金がこれだけあるんだ、それをどういうふうにして返してというふうなことを農家自身にも十分把握をしておいていただかないといけない。たとえば判こを農協に預けておって、自分の貯金とか借金の出し入れを自分で的確に把握をしていない、そういう状況では、農協の態度によってはそういうことが起こり得る可能性を持っておるわけでございまして、私たちとしては、そういうことが行われることは適当ではないと思っておりますので、できる限りの指導はいたしたいと思いますが、農家の方におきましても、どうか自分の農協の預金と農協からの借金というものについては、十分把握をしていただくようにお願いを申し上げたいと思っております。

八百板正日本社会党

○八百板委員 これは直接この災害だけに関するものではございませんが、一般論ですが、前の負債が残っているのに、また別のお金を借りて前の負債を返す、いわゆる借りかえという考え方をする、これが常識化しておりますが、返すために同じ機関から金を借りる、こういう考え方はひとつ考え直していただかないと私は困ると思うのです。  これは金融機関の帳面づらを合わせるという意味では、あるいは利子をよけい取れるかもしれませんが、しかし、いわゆる困っている者に融資をするという、借りて営農なり仕事なりに資金を活用するという立場に立って考えますと、これは全くナンセンスな処理でありまして、古い借金を返すために新しい借金をして、それで埋めるということは、これはいわば国費の乱費であり、労力の乱費であり、事務のむだであります。こういうところは、やはり金融機関中心の自己満足といいましょうか、そういうふうなあれではなくて簡潔にして、本当に要るものを貸す、古いものは払えなかったら、それに対してはたな上げする、そういうふうな考え方が本当じゃないでしょうか。この点どうお考えになります。

今村宣夫農林大臣官房審議官

○今村(宣)政府委員 天災融資法で融通します資金は、原資は農協の原資でございます。それについて県と国とが利子補給し、県が債務負担行為をやるというかっこうでございますが、自作農資金は農林漁業金融公庫の政府の財投資金でございます。したがいまして、資金の原資が違いますと同時に、それぞれ貸し付け目的も違っておるわけでありますが、災害の場合におきましては、つい両者併用といいますか、そういう弾力的運用がされておるという状況にあるわけでございまして、本来ならば自作農資金というのは農業経営が成り立っていかない、したがって財投資金を長期に貸し付けることによって、それを処理をしていくというたてまえのものであります。  したがいまして、そういう制度のたてまえからいいますと、そこは判然と区別がされておるわけでありますけれども、やはり災害というふうな状況になりますと、両者が全く——全くといいますか、非常に弾力的に運用される結果、どの資金がどうなっておるのか、系統資金がたまっておるから、公庫資金を借りて、それで返済するというふうなことも行われがちな実情にあることは、先生の御指摘のようなこともあると思います。私たちとしては、そこをきちんと整理をして、農協から借りるものは借りるし、返すものは返すということで処理をなすべきものであろうと思いますけれども、実際上は災害で金を借りるというふうな状況になりますと、なかなかそこがきちんと整理をしたようなことにもいかないし、またそこを余りきちんと整理をしたような運用を行いますことは、かえって運用の弾力化を阻害するという問題もあるわけでございます。そういう実情にございますが、私たちとしましては、御指摘のような点につきまして十分配慮をして、所要の指導をしてまいりたいと考えております。

八百板正日本社会党

○八百板委員 この問題は、いま結論的に詰めてどうこうという問題としては、余り大きいと申しましょうか、問題だと思うのでありますが、天災融資の金は農協の原資であるというふうな言い回しのお話を伺いながら、何かちょっと私、その辺のところをうなずけない感じがするのですが、いずれにしても、金には印がついておりませんから、弾力的な運営の中でいろいろなことが行われるということは、あり得るわけですけれども、考え方としては、やはり金融機関中心で、帳面づらだけ合わせてきちんとしておくという考え方が主になって、債務者と申しましょうか農民の側は従になっているという感じは否定できないと思うのです。これは発想としては歩積み両建てという考え方と同じだと思うのです。やはりこれは根本的に簡素化するという方向について、いろいろ検討される必要があるのではないかと私は思うのです。この天災融資法以外の金融についての利子補給の方法は考えられないですか。

今村宣夫農林大臣官房審議官

○今村(宣)政府委員 農業金融につきましては、御存じのとおり農林漁業金融公庫法によりまして基盤整備とかあるいは構造改善、土地取得等の政府の政策的な目的を持つ財政資金によって融通が行われております。それから系統資金を活用しました農業経営の近代化といいますか、そういう観点からは農業近代化資金法に基づきます農業近代化資金がそれぞれ融通されておるわけであります。これにつきましても国と県とで利子補給して個人については六分というかっこうでの融資がございます。これはいずれも、それぞれの一般的な農林政策の推進のための資金でありますが、災害について言いますならば、たとえば野菜の施設に被害を受けたという場合の復旧等につきましても近代化資金を活用するということがございますので、そういう点の災害に関連をした施設の復旧については近代化資金その他による利子補給の措置が講ぜられておるところであります。

八百板正日本社会党

○八百板委員 現金収入がなくなる農家のために、この際何か救農事業のようなものを考えてもらいたい、こういう声が農民からもあり、自治体からも要望が出ておりますが、何かこれについての検討はございますか。

今村宣夫農林大臣官房審議官

○今村(宣)政府委員 それぞれ災害を受けました地域につきましては、公共事業等だけにそういう就業機会を設けるような取り扱いをいたしてまいっておるところでございますが、当該地域におきまして、そういう就業機会を増大するような公共事業を実施できるものにつきましては、そういう観点からの取り扱いをいたしてまいりたいと思っております。

八百板正日本社会党

○八百板委員 割り当ての時間もございませんから、この辺で質問を打ち切りたいと思うのですが、具体的に細かい問題が被害農家の側からも、あるいは自治体の側からもいろいろ出てまいると思います。行政サイドで、そういう問題について具体的な接触の面で、ひとついろいろ親切に取り扱っていただきたいと思います。  なお、災害はいろいろな意味で繰り返されておりまして、いろいろといままでの対策についての型があるわけでありまするが、やはり単なる旧来の対策の型の繰り返しということではなくて、常に新しい工夫をする、こういう態度が望ましいだろうと思うのでありまして、いままでこういうふうなことだったからこうだというのではなくて、いろいろ新工夫をしてひとつ対処していただきたい、そういう立場でしっかりやっていただきたいと思います。それから専売公社に数分お伺いしたいと思いますが、葉たばこの災害について補償はいろいろきめ細かくやっておられることを私も幾らか伺っておりますが、葉たばこというのは委託栽培なんという話、先ほどの質問の中でございましたが、不勉強で申しわけないんだけれども、これは委託栽培という形式なんですか、契約栽培という形式なんですか。その辺は、統一見解と言うとおかしいが、公社としては、この栽培の形式をどういうふうに理解しておられますか。

小松伸雄日本専売公社生産本部副本部長

○小松説明員 先生御承知のとおり、葉たばこの栽培につきましては専売法に基づきまして……。

八百板正日本社会党

○八百板委員 いや災害でなくて、委託という形なのか契約という形なのか、その辺の……。

小松伸雄日本専売公社生産本部副本部長

○小松説明員 これは法律的に申せば、専売法に基づく一年ごとの許可でございまして、委託というよりは契約に近い性質のものではないか、こういうぐあいに考えております。

八百板正日本社会党

○八百板委員 それで、いろいろ細かい災害の対策については先ほど来もお話がございましたが、大いにしっかりお願いしたいと思うのですが、この際、ちょっと基本的な考え方を伺っておきたいのですが、融資じゃなくて補償ですから、半分の補償というのは少し乱暴じゃないかと思うのですね。初めのころでも半分、でき上がってしまって、もう収穫直前になっても全滅になったら半分の補償というのでは、かなりきめの細かい公社さんのそういう扱いとしては、ちょっと乱暴じゃないかと思うのです。火事でまる焼けになっても半分。あるいは植えつけ当初でも二分の一は補償する、補償ですから。  そこで伺ったのですけれども、契約に近いというお話ですが、契約だとすると、やはりたばこは農民のものという考え方でしょうかね。農民のものだったらば、いろいろ災害に遭えば、ある程度農民が負担しなければいかぬという考え方も成り立つと思うのですけれども、しかし農民のものならば、これを処分する自由が当然にあると思うのですね。所有権みたいなものに伴う当然の権利、ら、処分はできないわけです。そういう意味では、やはり契約というよりは委託的な性格の方が強いんじゃないかと思うのですね。ということになると、頼んでおいたものが、まるまるだめになったときに半分は持ってやる、あとの半分はそちらで責任を持てというのは、ちょっと無責任ということになるのじゃないかと思うのですが、その辺のところは、どういうふうにお考えになっておられるか。

小松伸雄日本専売公社生産本部副本部長

○小松説明員 先生御承知のように、たばこが畑におきまして、また収穫した後におきまして法律で決められております災害を受けた場合に、その補償額は二分の一の範囲内で補償するというのが現行専売法の規定でございまして、いままでこれによりまして補償措置を講じておるわけでございます。  確かに先生のお話ございますように、移植当初に災害を受けて全損した場合、収穫直前に災害によって全損した場合、あるいは収穫したものが不可抗力の火災によって全損した場合等々いろいろあるわけでございますが、それの時期別によって補償率に差を設けてはということでございますが、この全損になる頻度の一番高いのは、やはり畑にあります間の天災による災害でございます。移植から収穫を始めるまでは、その期間は大体二ヵ月くらいでございます。しかも全損となるというのは、その後半の時期が多いわけでございます。そういたしますと、この二カ月の間にもうすでに肥料等はほとんど投入いたしておるわけでございまして、その間の管理作業というのは余りないわけでございますので、そういう考え方もあるかと思いますが、この時期によって、あえて差を設けるのは実態的にいかがか、こういうぐあいな感じがいたしております。それから収穫、乾燥が終わった後の不可抗力の火災による損失でございますが、これはきわめてケースがまれなものでございます。  そういう意味におきまして、その災害を受ける時期によって補償率に差を設けるというのは、実態上いかがなものかというように考えております。

八百板正日本社会党

○八百板委員 私、きょう伺っておきたいというふうに思いましたのは、いわゆる自分のものでもない、拘束を受けて売るわけにもいかない、処分もできない、そういうふうな厳しい拘束を受けて、いまはそんなことはないでしょうけれども、葉っぱ一枚でも自由にならないというような、それほど厳しい拘束を受けてつくっておる農民の農作物が、まるまる損したときには半分農民のまる損だというこの考え方が、ちょっとやはり異常じゃないか、こういう意味でいまのところ申し上げておるわけでありまして、この点はひとつ、私も余りよく研究しておりませんが、公社の方でも何となしにそう決まっておるからというので、余り研究してないのじゃないかと思うのだけれども、これは根本的に研究していただきたいと思うのです。  私ども、農民に対して説明のしようがないのです。半分だけは補償するという考え方ですね、ちょっと説明のしようがないのです。だから説明できるように、私も勉強したいと思うので、ひとつ公社の方でも、その辺のところ掘り下げて検討していただきたいと思うのです。これはやはり変える必要があるんじゃないでしょうか。ひとつ研究していただきたいと思うのです。研究する意思ございますか。

小松伸雄日本専売公社生産本部副本部長

○小松説明員 その点につきましては、十分研究いたしたい、かように考えております。

八百板正日本社会党

○八百板委員 何年も研究するのではなくて、ひとつ何カ月くらいの間に中間的な意見をまとめるとかというふうに願いたいと思うのです。

小松伸雄日本専売公社生産本部副本部長

○小松説明員 できるだけ早い時期に結論の出るよう研究いたしたいと思います。

八百板正日本社会党

○八百板委員 しつこく言うようだけれども、できるだけ早くというのではなくて、大体数カ月の間に検討してみるとか、何かそのくらいのことはあってもいいんじゃないかと思うのですがね。私も少し調べて見ますけれども、いかがでしょうか。

小松伸雄日本専売公社生産本部副本部長

○小松説明員 この点につきまして十分検討いたしたいと思いますが、そう長い期間かけるつもりはございません。できるだけ早い時期に結論が出るように検討いたしたい、かように思います。

八百板正日本社会党

○八百板委員 どうもありがとうございました。

金丸徳重日本社会党

○金丸委員長 次に、広沢直樹君。

広沢直樹公明党

○広沢委員 私は、ちょうど六月から八月にかけて非常に雨量の多いわが国におきましては、例年風水害による被害が、災害が発生しているわけでありますが、そういったことに関連しまして、ちょうどその災害多発シーズンといいますか、そういうわけでありますから、防災について若干の質問をしておきたいと思います。まず冒頭に、いま今村審議官から、五月の末に多大の被害を出しました降ひょうの問題についての報告がありましたので、それに関連して二、三要望を含めて申し上げておきたいと思います。まず五月の末の、いわゆる降ひょうによる被害につきましては、各被害県あるいは被害の農民団体の方から種々陳情が参っております。     〔委員長退席、児玉委員長代理着席〕 先ほどからいろいろ議論もございましたけれども、まずそういった農作物に対する被害、こういつたものに対する各農村あるいは県側の要望ということは、当局においては、それを十分取り入れていただいて、早急にその対策を講じていただけるように、先ほど県側のあるいは農村団体の言っているのと、それから当局が考えているのとは違う場面があるのではないかというような議論もあったやに承りましたけれども、そうではなくて、やはりこういった災害の被害については、全面的に被害を受けた当事者並びにそれを把握している県の要望というものは、当局は全面的に取り入れてひとつやっていただきたい、こう思うわけでありますが、それに対するお考えをまず伺っておきたいと思います。

今村宣夫農林大臣官房審議官

○今村(宣)政府委員 災害を受けました農家の方々の農業経営を立て直すということは、何よりも大事なことでございますので、私たちとしましては、それぞれの農家の実情に応じ、県の要望も十分聞きまして、私たちのできますことは、これを最大限度に実施をいたすという心構えで処理をいたしたいと思っております。

広沢直樹公明党

○広沢委員 そこで、先ほど審議官からは今度の降ひょう被害に対する対策として四点、いま検討中である、こうおっしゃっておられました。それは天災融資法の発動、それから自作農維持資金の融通の問題、共済金の早期支払い、あるいは農林漁業資金等のすでに貸し付けられている貸付金に対する条件の緩和、これは一括して六月末までに対策をいろいろ検討しているという話でありますけれども、それぞれの制度やあり方が違うのでありまして、こういった問題については即刻できるところから的確にひとつ手を打っていただきたい、こう思うわけであります。先ほどの共済金の早期支払いの問題については本日ですか、何か御通達をお出しになったということでありますけれども、その通達を出したことによって指導体制をとるということでありますから、その指導どおり、おやりになるんだろうと思うのですけれども、被害を受けた農家の方々というのは、いち早く手を打ってもらうということが一番の問題だろうと思うのです。長い間種々検討されている、そしてそれにきめ細かい対策をしなければならぬという面から言えば、そういうことも言えるのでしょうけれども、それはひとつできるところから早急に手を打っていただきたい、こういうふうに思うわけでありますが、その点いかがでしょうか。

今村宣夫農林大臣官房審議官

○今村(宣)政府委員 もとよりその災害の対策は迅速を要するものでございますから、私たちとしましては、できるところから処理をしていくという方針でおるわけであります。したがいまして、農業災害補償法による共済金の仮払いにつきましても、これはそれぞれ仮払いを実施すべきものであるということで、すでに共済組合がそれぞれ現地につきまして、どの程度の被害を受けておるかということを見まして、共済金の仮払いの手続を進めておるわけであります。本日付をもちます通達は、もちろんそういう従来の通達が出る前の指導を含めまして、そういう通達の処理をいたすわけであります。自創資金とかの問題は、これは県から要望を早く出すように、私たちは督促をいたしておりますので、そういう要望を受けて処理をしたい。それから天災融資法の問題につきましては、これは先ほど申し上げましたように、できるだけ早くその手続をとり進めるという考え方で処理をいたしておるところでございます。

広沢直樹公明党

○広沢委員 なお、その天災融資法の発動につきましても、天災融資法の発動が早ければ早いだけ総合的な施策が打たれるわけですね。でありますから、その天災融資法の発動につきましても、これは要望でありますが、ひとつ早急にやっていただきたい。大体いままでの例は、被害の大きさによっても違うと思うのですけれども、すでにひょうが降ってから一月余りたたんとしておるわけであります。六月末までには何とかその方向でというお話でありますと、大体一月は経過するわけでありますが、この点も早急にお願いしたいと思います。それから先ほど議論の中にも若干出てまいりました、いわゆる激甚災害を適用するかどうかという問題、これも被害状況を正確につかんでから判断なさるということであります。この農林漁業関係に対する被害といいますか、特に農作物に対する被害につきましては、これは天災融資法の場合と、それから激甚災害を受けた場合の特例ですね、この場合、この条件はほとんど変わらないように思うのです。ただ融資の最高限度が若干、二割ぐらい激甚災害の適用を受けた場合の特例によれば高い、あるいは条件はほとんど変わらない。この点はやはり今後改善していく必要——法律事項でありますから、すぐに政令事項でどう変えるというわけには簡単にいきませんけれども、改善していく必要があるのではないかと思うのですね。天災融資法によっても、特別被害農業者に対しては一応相当な恩恵といいますか対策が講じられるようになっている。それと、激甚の災害という地域に指定された中における農業被害に対しても同じ条件になっているわけですね。その点はどうなんでしょうか。それはいろいろな施策について激甚災害の適用を受けたものと、それから天災融資法のなにを受けたものとは、ほかの面で違ってくる面があるだろうと思うのですが、この融資の面については何ら変わったところがない。ただ激甚災害を受けたら最高限度が二割くらいアップになったというだけの違いでありましょう。その点いかがですか。

今村宣夫農林大臣官房審議官

○今村(宣)政府委員 これは制度の仕組みといいますか、制度の組み立てによるわけでございまして、実は天災融資法は公共土木の場合と違いまして、天災融資法の中身そのものに特別被害農林漁業地域の制度でありますとか、あるいは特別被害農業者の制度を設けまして、そうしてそういう地域のそういう農業者に対しましては三分資金を貸す、償還期限も一定の年限で延ばすというふうな、実は公共土木につきまして激甚災害法で取り扱っているような、そういう取り扱いを天災融資法の中に盛り込んでおるわけでございます。したがいまして激甚災の場合にどうするかということを考えてみますと、やはり金額の上乗せをする、それから償還期限を一年延ばすというふうな対策になってくるわけでございまして、公共の場合と、そこのところは非常にちょっと扱いが違っております。といいますのは、天災融資法は相当前にできておりまして、そのときにすでにそういうふうな制度を取り込んで制度を仕組んでおるということでございますので、天災融資法の方から、仮に特別被害地域とか特別被害農林漁業者の制度を激甚災害法に持っていけば別でございますけれども、すでにそういう制度を仕組んであるというたてまえからいきますと、激甚災害法の関係はいまのようなかっこうになってくるわけでございます。そういう制度の組み立て方が一つ違うということはございます。もちろん、激甚災の発動になりますようなときには、被害が大きいという意味で特別にもっと融資条件を緩和するかどうかという問題はございますが、根本的な組み立てばそういうことでございますので、基本的にその組織の組み立て方を直すということはいかがかと思いますが、条件そのものの問題につきましては、今後とも十分検討していかなければならないというふうに考えております。

広沢直樹公明党

○広沢委員 それから、いまのことに若干関連しますけれども、天災融資法においても、あるいは激甚災害の特例の方におきましても、やはり限度額を設けてありますね。この中で「市町村長が認定する損失額を基準として政令で定めるところにより算出される額又は」といって、一定の限度額があるわけです。同じ条件で、その限度額の最高を——先ほど申し上げたように、激甚災害の指定を受けている場合は二割アップになっているということが適用できる、こういう形になっているわけです。  先ほどからこの額が時代に合わないとか合うとかいう議論もございましたように、この最高限度額を、過去の平均値やいろいろなところからはじき出しているという答弁もあったようですけれども、そうではなくて、やはり被害を受けた被害の状況、それによって、経営を今後していかなければならない、この融資の形が何もこれだけで決まってしまうというのではなくて、先ほどあった自作農関係のいろいろな制度がありますけれども、少なくともいまこういう一つの被害が起こった、それによって天災融資法なり、あるいは激甚法なりを発動して、すぐに対策を講じてくれということを要望し、そのための法律がある以上は、それに合ったような融資の体制ができる、それはその被害に応じて判断できる、いわゆる「市町村長が認定する損失額を基準として政令で定めるところにより算出される額」あるいは一定の額以下のものにしなさい、こういうようなことですから、これはやはり限度額というものは再検討してみるの辺の考えはいかがですか。

今村宣夫農林大臣官房審議官

○今村(宣)政府委員 限度額は、四十六年だったと思いますが、従来の額よりも相当大幅に引き上げておるわけでありますが、その後の状況の変化というものも非常にございますので、私たちとしましては、最近のたとえば今年度出ます農家経済調査、その他を踏まえまして十分検討していきたいと思っております。

広沢直樹公明党

○広沢委員 それから、貸付期間なんです。これも先ほど問題になっておりましたけれども、これは特別被害農業者に指定された場合、期間は六年ですか、それから金利は三分。それから激甚法の場合も同じように三分、そして六年、政令で定めたものについては七年、こうなって、一年プラスされているわけですね。そこで、政令で定めてあるものは何かというと、果樹栽培を業としている者、こういうことになっているわけですね。ですから、その点、中小企業関係だったら二年期間を延長することができるという例もあるわけです。それを、それだけ、特定に果樹なら果樹に対して一年というふうに決めてあるのも、これはどうかと思うのです。期間を長くしろというのは、先ほど前の方々がおっしゃったとおりで、やはり被害を受けているのですから、これから新しい経営を始めようとかいろいろ計画を立ててやろうというのだったら、それでいいのですけれども、思わぬ被害を受けているのですから、ここの期間はできるだけ長くすべきである。それは私はそのとおり主張したいと思います。  しかし、それがいま言うように両方の制度の中で同じ期間になっているわけですね。その点はどうなんでしょうか。これはやはりもう少し期間を実際に長くするなり、法律的な違いがあるのだったら、そこに大きな違いが生じても当然ではなかろうかと思うのですけれども、その点のお考えはいかがですか。

今村宣夫農林大臣官房審議官

○今村(宣)政府委員 いまの天災資金でございますと、おっしゃいますように一般の場合は三年でいは重複の場合は四年とかいうふうになっております。それから激甚災害の場合は、果樹については七年というかっこうになっておりまして、一般的に期間が短いじゃないかという問題と、それから激甚になっても果樹だけが一年しか延びぬじゃないかという問題がございます。これはもちろん、償還期限を延ばすという問題につきまして、私たちも今後融資限度額等の問題とあわせて検討すべき問題だと思いますが、これはやはり現金経営費を出すのだというたてまえになっておりますから、たとえば稲作につきまして被害を受けたということになりますと、これは大体三年ぐらいというふうにどうしてもなってしまうわけです。果樹の場合は、ちょっとこれは状況が違いますけれども……。  したがいまして、そういうふうな果樹でありますとかなんとかという問題につきましては、もうちょっと延ばすべきじゃないかというふうな問題がございますが、現金経営費という観点に立ちますと、そこにおのずから一定の限度がございまして、期限の延長という問題も、どこら辺で切るかというのは、なかなかむずかしい問題がございます。自創資金などでございますれば、これは土地を手放さなければ経営が成り立っていかないというふうな考え方に立っているものですから、五分、二十年というふうな長期の問題になっているわけです。そういう資金の種類に応じまして償還期限の問題がございますけれども、お話のような点もございますので、私たちは限度額の問題も含めまして、その点十分今後検討していきたいと思っております。

広沢直樹公明党

○広沢委員 御検討なさるそうですから、最後に一つだけ要望しておきたいのは、他の業態においては、それぞれの長の認めるところによって、それぞれの機関においては期間を二年延長できるとかいうふうにあるわけですね。ですからここだけを、農林漁業者だけについて政令で定めて一年というふうな延ばし方をするのも、いろいろの法律と疑問があるのじゃないかと思うので、その点も含めて、ひとつ御検討をいただきたいと思うわけであります。  それでは農林関係の今回の降ひょうに対する質問は、以上で終わりにしたいと思います。  続きまして、まず気象庁にお伺いしたいわけでありますが、備えあれば憂いなしということわざがありますけれども、今次風水害における災害発生状況を見ておりますと、防災対策というか、現状のいろいろな問題点の処理、整備というのが、財政的な理由もあるでしょうが、非常におくれている。そういうようなことで、被害が大きいか小さいかということは、一にかかって、その気象状況に大きく左右されていることは御承知のとおりであります。  そこで私は、防災の第一に考えなければならぬことは、いわゆる予報をいかに正確に把握するか、そうしてそれに対してどう対策を講じていくか、これが一番問題になるのでありまして、特に後から述べようと思っておりますいろいろな被害の状況から見ますと、今次集中豪雨による局地的な被害によって人身の事故が起こってきている。     〔児玉委員長代理退席、田村(良)委員長代理着席〕 あるいは財産に対する甚大な被害が起こっている。こういうことから見ましても、いかにそういう予報を的確に掌握をして、それの対策を講ずるかということが問題であります。私も過去に何回か災害が起こったところを視察に参りました。参ったときに一番先に問題になるのは、天気予報がどうだったか、それは正確に伝えられたか、それに対して、それを受けて対策はどうだったかということが、まず第一歩の話の始まりになるわけですね。  そこで、ちょうどシーズンでありますから、今六月から八月、いわゆる三カ月の中期的な予報とそれから今年いっぱいといいますか、長期的な予報、これは時間がありませんので、ひとつ簡単に御説明をいただきたいと思うのです。  ただいまの天気は変動型という様相を示しておりまして、非常に変化が激しい。いま先生御質問の集中豪雨という問題でございますが、たとえば六月の半ばと下旬の後半あたりに前線の活動が非常に強まって局地的に大雨が降るおそれがあると予想しております。それから七月の上旬の初めでございますが、一時的に小笠原の高気圧が発達して梅雨明けのような様相を呈するときもございますけれども、余り長続きしないという特徴がございまして、再び前線活動が強まる見込みでございまして、大雨が降りやすい状態が予想されますので、注意が必要でございます。梅雨明けは、全般には平年よりやや遅いと予想しております。  それから気象庁では一カ月予報と三カ月予報、あとは三月に暖候期予報という半年の予報をしておりますが、先ほども申し上げました変動型、極端に長続きはしないような変動型をもとにして予報を出しているのでございます。夏の八月ごろまでの大体の予想は、以上のとおりでございます。

広沢直樹公明党

○広沢委員 いまお話にありましたように、やはり雨が多い、こういうような状況なんですね。  これは国土庁で掌握されていると思いますが、時間がありませんので私から申し上げますが、間違っておったら訂正していただきたいと思うのです。過去五年間の集中豪雨等による災害、そういった災害が主に中心になっているようですが、その犠牲になった方、人身事故ですね。その件数は、四十五年で死者が百四十六、行方不明が二十九、負傷者が千二百六十二。四十六年が死者が三百十七、行方不明が三十一、負傷者が七百二十四。以下順に申し上げますが、四十七年が五百八十七、五十、千百四十七。四十八年が七十、十一、百四十九。昨年が二百二十九、十、五百七十九。以上か、六、七、八月期における集中豪雨を中心とした風水害による犠牲者だと、私が調べたところでは承っているわけですけれども、どうでしょうか、

横手正国土庁長官官房審議官

○横手政府委員 おっしゃられるとおりでございます。

広沢直樹公明党

○広沢委員 そういうわけで、この被害については、いま言うような集中豪雨等の風水害によって起こっている。非常に大きな犠牲を出した四十七年の土佐山田の繁藤地区、あのときもやはり集中豪雨でした。その他過去の例を数え上げればたくさんありますけれども、そういうことから考えてみると、やはり局地的に降雨量をどう掌握していくか、その監視体制というかそれに対する連携体制というか、そういったものを強化する必要があると思うのですね。災害の基本というのは、いろいろな被害もありますけれども、やはり一番最初に人命、財産を守るというところから出発しなければならない。ところが、負傷者も含めて千数百件という被害が毎年出ているわけですね。ですから、まず第一歩は、気象庁の方で、その点、科学的な技術も駆使して、これを正確につかむという対策を年々充実していかなければならぬと思うのですが、その対策はどうなっているか、これを簡単にお答えいただきたいと思います。

藤範晃雄気象庁予報部予報課長

○藤範説明員 お答えいたします。  監視体制としては、全国的なものとしては気象庁で、たとえば九州地方とか四国地方に大雨がありそうだというふうな情報を各種の天気図、それから電子計算機による予想の方法などを用いまして全国に流して、まず監視体制の第一歩をとります。地方ではそれを受けまして、やはり大雨というのは、具体的にはどの地域にどういう雨量がいつ起こるかということが必要でございますが、これを予想するのは現在の技術ではなかなかむずかしい面もございまして、まず雨雲の監視にレーダーを使いまして、現在はレーダーで常時監視を行う体制をとっております。  もう一つは雨の降り方の問題ですが、雨量の把握につきましては、地域気象観測網システムというものが昨年から気象庁に設備されまして、即時に各地のデータが入るようになっております。そういうものに基づきまして、できるだけ早く注意報なり警報なりを発表できるように努力いたしております。

広沢直樹公明党

○広沢委員 的確な事態の掌握といいますか、把握といいますか、そういうことがなされぬで大まかにやっておりますと、いつも言っていることが当たらないといいますか外れてしまう。これは外れて幸せです。災害がないほどいいのですから、ある意味においてはそういうことは言えるかもしれませんけれども、そうなると油断がある。そこへ思わないときに災害が起きるということの繰り返しになるわけですね。ですから、そういう面では、いまおっしゃったように、局地的にこれを把握するということは、いまのデータでは非常にむずかしいかもしれない。しかし、それを今後はもっともっと詰めて——たとえば先ほど申し上げました土佐山田の繁藤地区の問題についても、あそこは指定地域でも何でもなかったのですが、よもやと思われているときにあそこに問題が起こってきた。あのときの通報体制は、私も現場へ行きましたからいろいろ聞きましたけれども、その例をとらえて言っても、もう少し早く正確にそういうことが把握できていれば、その問題については未然に防げたのではなかろうかという点もありますので、今後そういう体制の充実の方向をどう考えておとりになるのか、簡単に御説明していただきたいと思います。

藤範晃雄気象庁予報部予報課長

○藤範説明員 実情の把握と予報と両面ございまして、実情の把握につきましては、先ほど申し上げましたように、地域気象観測網システムで現在千百カ所の地点で機械化された自動観測を行っております。将来これが千三百カ所になる予定でございます。それから静止衛星による雲観測が将来予定されておりまして、これが三時間ごとに雨雲の写真を送ってくることになる予定でございます。そういうふうに現状の把握につきましては着々と進んでいるという状態でございますが、一方、実際は、そういう現状を把握しまして、大雨の降る予想を立てる方式を技術的に開発しないといけないわけでございます。この点につきましては、気象研究所と私ども現場と共同しまして、現在技術開発に努力している状態でございます。

広沢直樹公明党

○広沢委員 時間がないので、気象庁に対する質問は以上で終わりにします。  次に、建設省に伺いたいのですが、主としてがけ崩れ、いわゆる急傾斜地、地すべり、土石流等に関する問題について伺っておきたいと思います。  一つは、先ほど私は人身事故の問題について数字をもって申し上げましたが、この大半がやはりがけ崩れあるいは土石流による災害である。これは過去の調査においても出てきているわけですね。そこで、その地域の実態調査に基づいて、それぞれ四十七年に危険地域の総点検を行っているわけです。現在それに基づいて対策が立てられているわけなんですけれども、その後小豆島だとか、あるいは南伊豆では地震によって被害がありましたけれども、そういうようないわゆる危険地域指定以外のところで災害が発生している。これに対して、やはり四十七年の総点検を基準にして、いま考えておられるようですけれども、毎年危険個所の点検というのは実施していくべきではなかろうか、こういうふうに考えるのです。  つまり、予算上の措置から言うと、全部調べたところで、すぐにはできないからという考え方もあるでしょうけれども、何も防災工事をするだけが防災ではなくて、警戒、避難体制をとるというようなことも、やはり人身事故を防いでいく最大のものでありますから、その点に対しては危険個所は的確に把握するということが問題ではなかうか、こういうように考えます。  しかも、四十七年十一月の総合調査によりますと、これは一定の基準を設けて調査された。ですから、それ以前の調査よりも相当進歩して、何倍もの危険個所を発見することができたというのですか、それも基準以下のところ——基準によりますと、大体人家が五戸以上あって傾斜が三十度以上、そういう急傾斜地においては、そういったところを指定して調べたとか、あるいは地すべり地域、土石流地域も、それぞれの基準でお調べになったようですけれども、その点もう一度検討してみる必要があるのではないかと思うのですが、どういうお考えでしょう。

大工原潮建設省河川局砂防部傾斜地保全課長

○大工原説明員 お答え申し上げます。  人身事故が非常に多いというのは、先生御指摘のとおりでございまして、先ほどお話がございました水害死者数に占めます、いわゆるがけ崩れ的なものの率といいますのが非常に多いわけでございます。したがって、われわれ人身事故を避けるというふうな意味では、常にそういった努力をしておるわけでございますが、いま御指摘ございました総点検は四十七年にやったので、その後昨年の災害等でもふえておるのではないかというふうなお話でございますが、私どもが以前に調査いたしました数字は、個人的判断が入った調査、いわゆる危険度の把握を個人に任せたという点で多少数字が小さかったわけでございますが、四十七年は御承知のように、ああいう災害でございましたので、そういった条件を抜きにして物理的に三十度以上、それからがけの高さが五メートル以上、それから人家が、一応われわれが対象にいたしております公共性ということから考えまして、五戸以上というものを拾い上げたのが、例の約六万ヵ所という数字でございます。したがって、昨年の災害等の事例から判断いたしますと、ほぼそういった地域で起こっておるということでございます。  ただ、先生いまおっしゃいましたように、われわれが把握していませんそれ以下の個所、たとえば人家が一戸しかないというふうな個所につきましては、私どもいわゆる防災対策という立場から考えた場合の公共性というふうな意味で、一応五戸以上というもので現在も対策を進めておりますし、あるいは県におきましては、そういった一戸までいろいろ対策を進めておるというふうな県もございますが、現在のところ、六万カ所につきましては、そういった意味では一部局地的な漏れはあったものもございますけれども、大勢的にはほとんどその中で起こっておるというふうなことでございますので、把握されておる個所の異常さ、たとえばクラックがありますと危険度が増すというふうなことで、そういった意味での点検は水害期を控える時期には毎年必ずやるように行政指導をしているところでございます。  危険個所につきましては、そういうふうなことで現在進んでおります。

広沢直樹公明党

○広沢委員 そこで、建設省の行った四十七年度の調査実績報告によりますと、急傾斜地帯が八万一千三百十五地帯、それから崩壊危険個所が、いまおっしゃった六万七百五十六、それから土石流の危険渓流が三万四千七百四十七、それから地すべり危険地域が五千二百二、こういうふうになっているわけです。これだけの危険個所を把握されて、それにA、B、Cのランクをつけて、それぞれおやりになっていらっしゃるのですが、たとえば急傾斜、崩壊危険個所、これについての予算措置というのは、どういうふうな基準でいまなされておりますか。

大工原潮建設省河川局砂防部傾斜地保全課長

○大工原説明員 現在補助対象といたしておりますいわゆる補助事業としての採択基準でございますが、人家が二十戸以上存する個所につきまして防災事業を実施する。危険度におきましては、危険度の高いものから実施するという方針を立てております。ただ、大蔵当局等とも折衝いたしまして、災害があった場合には指定基準に合うところまでおろしましょうということで、本年から緊急急傾斜事業として採択するような当該年度の災害に対しましては、五戸まで採択基準を下げたところでございます。

広沢直樹公明党

○広沢委員 そこで、これもやはり当局の実態調査、人家階層別総括表によりますと、急傾斜危険地域が、五戸未満が三千九十七カ所、それから五戸から九戸までの間が二万六千八百二十二、それから十戸から十九戸までが一万七千二百十二、それから二十戸以上二十九戸まで、が五千九百八十が三千二百三十二、合計六万七百五十六というふうになっていますね。したがって、いまの予算措置は二十戸以上とおっしゃいましたけれども、この調査によりますと、十九戸以下が大体八〇%近く占めているわけです。合計しても相当な数になるわけですが、危険度にA、B、Cのランクをおつけになって予算措置、対策を考えられている中にも、当然これは全部含まれてしまうわけですね。そのことから考えますと、むしろそれは多いところ、少ないところで区別する必要はないと思うのですけれども、これはやはり危険度というものを十分把握した上での予算措置を考えてみるべき必要があるのではなかろうか、こう思うのです。  特にこれは二十戸以上ということになると、これは確かに大きい被害が出たらいけませんから、早く手を打たなければいけません。しかし、この急傾斜地、いわゆる山村地域というのは、人家が一カ所にかたまっておるところもありますけれども、大体農家や林業の人が多いというところはばらばらなんです。ですから、いま言うように、危険個所と言っても、十九戸以下のところがこのように八〇%を超えるぐらいの危険個所として把握されているわけですから、その面から考えますと、防災工事対策というのは意外におくれていると言わざるを得ない。そして、先ほど申し上げた被害者の状況を見てみましても、それは過去の事例で何十人も一緒に被害に遭ったというところもありますけれども、例年を見てみますと、大体二人とか五人とか三人とか非常に少数の犠牲者が、それもこういうまばらなところから突然がけ崩れがあったとか山崩れがあったとか、いろいろなことで問題が起こっておるわけです。それを集計すると、二百とか三百とか、あるいは千数百の負傷者が出たとかいう問題に発展しているわけですね。  警戒、避難体制のことは後から若干時間もありませんが触れますけれども、要するにそこから考えていきますと、これと両々相まって関連性があるわけですから、そのことを考えていかなければならぬと思うのですね。その点は予算上の措置から言うと、現状から見ると、一番問題の起こりそうな十九戸以下の地域、一番危険度の集中している地域がほとんど予算措置が行われない。そして、先ほど課長さんおっしゃいましたように、被害が起こって、それに遭えば、すぐ対策をとるというのはあたりまえで、被害が起こってすぐ救助対策をとるというのは、災害復旧の上から考えても当然の話でありまして、防災の意味からいくと、これは大変におくれていると思わざるを得ないのですが、その点いかがですか。

大工原潮建設省河川局砂防部傾斜地保全課長

○大工原説明員 いま御指摘ございました十九戸未満の個所数が約八〇%ということでございますが、正確に言いますと大体七八%くらいになろうかと思います。実は、その個所に存在する人家戸数でございますけれども、逆に二十戸以上の人家戸数が六万個所の中で何%占めるかということで試算しておりますが、約六万個所の中に存在する人家戸数が約百万戸ございます。その中の約五九%が二十戸以上に張りついているということでございます。  個所数だけで言いますと、いま先生御指摘のような二〇%程度を対象にしているじゃないかということでございますが、防護をされるべき人家戸数という面から数字をはじきますと、約六〇%を対象に現在補助対象としているわけでございます。補助対象にしております理由といたしましても、やはりそういった規模のところは非常に予算的にも大変だということで、それ以下のものにつきましては、現在県単独費をもちまして並行的に実施している状況でございます。

広沢直樹公明党

○広沢委員 それは当局が予算措置を講ずるのは二十戸以上が予算措置でありますが、実際上、問題があれば五戸以上も対象にしているわけですね。そこで、やはり五戸以下のところについては、県単で積極的に、私の所属している徳島県なんかではやっているわけです。     〔田村(良)委員長代理退席、高鳥委員代理着席〕 そうすると、非常に財政的な負担も大きい。事故というのは、大きなところもあるけれども、例年をとらえていくと、先ほど言ったように非常にまばらな、集中的な問題じゃなくて、あっちこっちに起こってきて、集計すると何百という数字になるのであって、そのことから考えていくと、五戸以下の地域、それについても、やはり対策を考えていかなければならないというように思うわけです。  その点の国の補助制度とかそういうものを確立する必要があるのじゃないか。あるいは、その予算措置が二十以上であるならば、当面は二十戸以下のところは補助を出すから——特に雨量の多い地域、災害の多い地域というところについては、県もやはり相当力を入れているわけですから、それに対する援助というものを国から具体的に打ち出すというような対策を考えていかぬと、県や地域の方は国がやってくれないから、あるいは国の方は財政が少ないから、まあこの程度でと言っているのであれば、いつになったら、これが解決するか、まるっきり追っかけっこしているみたいであって、年々災害が、人身事故が減らぬわけですね。  そういうことをひとつ十分検討してみる必要があるのじゃないかと思うのですが、その点の考え方、いかがですか。

大工原潮建設省河川局砂防部傾斜地保全課長

○大工原説明員 確かに、人家戸数の少ないところ、特に五戸以下につきましては、一応指定基準も五戸以上ということになっておりますので、いささか問題があろうかと思いますが、二十戸以下のところにつきましては、県単事業とあわせて積極的に実施していくようにしたいと思います。  それから、予算的には、特に五十年度の予算の例で申し上げますと、非常に総需要抑制の時期でございますけれども、建設省といたしましても、非常に積極的に取り組もうということで、約三〇%増というふうに、他の事業に見られないような非常に大幅な伸びをもって積極的に実施しているところでございますので、今後もそういった姿

広沢直樹公明党

○広沢委員 まだまだ申し上げたいことはたくさんございますけれども、時間の関係がありますので少々はしょって、あと具体的に残った問題は、また後日いろいろ申し上げたいと思います。  そこで、消防庁がおいでになっていらっしゃるので……。  いま申し上げたように、工事の方は相当おくれている、あるいは具体的にやりたくても、短期日ではなかなかできないということで災害が起こっているという面が、いろいろと話し合って浮き彫りになっているわけですが、こうなれば、次は防災の指導体制のいかんにかかってくると思うのです。そこで、具体的に毎年毎年六月から八月というのが、こういう風水害が起こる時期であり、また、それによって事故が発生している時期でもあるわけですから、それに対して具体的にどういう指導をなさっているのか。たとえば、九月一日は防災の日というのがありますけれども、これは震災、いわゆる地震対策ということで何かの行事をやっておられるようですね。  それで、ここに大工原さんがお書きになった本をちょっと写しをとってきたのですが、その中にも、四十八年は六月一日から一週間、がけ崩れ防災週間として各種行事をやって、地域の人たちに十分認識を新たにしていくようにやっているというようなことも対策の一つとして書いてあるのですが、防災指導体制というのは、そのシーズンに入っていく前に徹底しておくべき必要があるのではないか、その点について簡単にお答えしていただきたい。  それから、時間がないから続けてお聞きしますが、地域の実情に合った避難基準といいますか、これは明確になっていない。これは地域ごとに違うのですから、その点は地域ごとに細かく把握されていないと、そしてまた点検されていないと、いざといったときに、ほかに災害があったとき、あのときこうしていればよかったというような問題が出てくるわけです。そういう点は明確に掌握と思います。

藤江弘一消防庁防災課長

○藤江説明員 雨季における防災対策としましては、私どもとしては、やはり人命安全を第一義といたしまして、避難の安全を中心に考えているわけでございます。これらを軸としまして、地域の実情に応じました形で地域防災計画の中に盛り込み、あるいは住民に周知徹底方をいたしますように、地方公共団体を通じて指導いたしておるつもりでございます。  具体的な内容といたしましては、災害危険個所の警戒及び避難体制の強化であるとか避難場所の点検整備及び早期避難の実施、それから通信連絡体制の確保、防災関係機関の連絡調整等でございます。  なお、住民に対する啓発につきましては、実は私ども、現在毎週土日とテレビ番組を買っておりまして、これらにおきまして、ただいまの雨季におけるものにつきましても、一ヵ月間にわたりまして啓発をいたしておるつもりでございます。

広沢直樹公明党

○広沢委員 きのうでしたか、NHKのテレビで、気象庁が中心になって何か防災、雨に対するいろいろなことを三日間か連続で放送するとかなんとか言っておりましたね。私も若干聞きましたが、やはりその時期において、「災害は忘れたころにやってくる」ということですから、指導監督に当たる当局の方が住民の啓蒙だとかそういう点検の整備だとかいうのをしょっちゃうやっていないと、わかっているけれども、まさかというふうに考えているし、そして事故が起こった原因を尋ねてみると、そのことを通知してあったのにというけれども、いや逃げおくれたとか——忘れた時期にやってくるというのは、そんなところから出てきたのじゃないかと思うのですけれども、そういう面の徹底方が必要じゃないか。この点をひとつ時が時だけに強く要望しておきたいと思います。  最後に、今度はがけ崩れとか地すべりとか、いわゆる山村関係のなにが多かったのですが、低地帯の水の問題について、水害、浸水の問題についてお伺いして終わりにしたいと思うのですが、これは具体的な例を挙げていかぬと、抽象的なことではわかりませんので、徳島県の徳島市あるいはその近郷の町村の例を一、二挙げて、具体的な対策をお伺いしておきたいと思うのです。  徳島県の徳島市、これは県の中心の都市、いわゆる県都ですけれども、満潮時にはその大半がゼロメートル地帯になるわけです。そのために、少々雨が降って、何ミリかの雨が降ると、すぐ水浸しになってしまう。例年のように、そういうことを繰り返して今日までやってきた。ですから、その地域においては、当局においては大体公共下水だとか、あるいは都市下水路の対策とか基本的な対策は立てておりますけれども、また政府においても、五ヵ年計画でいろいろなことをやっておりますけれども、なかなかそれが追いつかない、それが今日までの状況であったわけであります。  そこでポンプ場を設置したり、そういうようないろいろな対策を講じてやっているわけなんですが、具体的に御承知のように最近地方財政の方も圧迫されてきているというようなことで、補助率もアップできないか。これは全国的な問題ですね。できないかという問題が一つあるということと、国で認められる以外に単独でやらなければならない、そういう事業もあるので、それに対する起債、これまで特別災害ということを考えてみるならば、災害が起こってから処置するよりも防災の関係で手を打つということが、これは財政的効率から考えたら当然のことだと思うので、それは地方財政との関係もあるだろうと思いますけれども、これは地方債課長さんにお答えいただきたいのですが、特にその起債の枠を設けるという方向で考えていってはいかがか。徳島市の場合、四十九年度、そういう市単独でポンプ場の設置に対する起債として四十カ所に対して一億七千万の起債を認められているのですが、五十年度は何分四十カ所の予定はあるのですが、金額にして八千万円ぐらいしか、いままでのところはない。何とか補正でもこの四十カ所が全部できるような形で起債でも持ってきたい、こういうふうに考えているわけです。  その他、現在継続事業でやっているところが二、三カ所ありますし、あるいは新たにこれから要望として、すでに当局に出している地域もあるわけですね。こういったものについては新規にせよ継続にせよ、積極的に財源処置を講じていくという当局の姿勢がほしいわけでありますが、その点についてお答えいただきたいということ。これは都市部のことです。  それから郡部の方におきましては、これは麻植郡に川島町というところがあるのです。そこに学島川と桑村川という二つの川が流れております。そこで、毎年これまた雨が降るたびに、これは都市部の被害で浸水被害、片方は農業被害とかその地域の被害が起こっているわけですね。これは当局においても非常に取り上げて進めていただいたようなんですけれども、土地問題とかいろいろなことがひっかかって、なかなか進まなかった。それが町当局が努力して、やっとその土地問題が解決した。一期工事の中でもまだ半分しか進んでいない。ですから、これを早急に進めてもらうと同時に、二期工事にも直ちにかかれるような手段を講じていきたいというようなことで、特に徳島県の場合は水害問題に対しての対策ですか、これに相当力を入れているわけです。それに対する当局の考え方と今後の見通しをお伺いして、若干質疑が残りましたら、あと補足的にお伺いしますが、質問を終わりにしたいと思います。

井前勝人建設省都市局下水道部公共下水道課長

○井前説明員 まず下水道関係につきましてお答えしたいと思います。  御指摘の徳島市の下水道事業につきましては、戦後直ちに下水道事業に着手したわけでございますけれども、御指摘のような状況で、まだ公共下水道の進捗率も二〇数%、非常に低い状況でございますので、市街地の膨張に伴います各地に浸水問題が起きておることは事実でございます。そこで私どもとしましては、やはり基本的に公共下水を十分確保して、そしてそういう都市化の進展に合わした下水道の整備を進めていくということで基本的にやっておるわけでございますが、なかなか全体の五カ年計画の、五カ年の総枠の問題もございまして、御指摘のような状況で非常におくれておるわけでございます。  御提案の補助率の引き上げはできないかということにつきましては、御承知のように下水道事業は五カ年計画に基づいて実施しておりますので、補助率につきましては実は四十九年度に、従来に比べまして相当大幅な引き上げが実現したわけでございますが、問題は補助対象率と補助率と両方絡んでおりますので、来年以降はまた新しい五カ年計画に入るわけでございますが、その策定の段階では、この補助率よりも、むしろ補助対象率の改善につきまして努力をしていきたいというふうに考えておる次第でございます。

小林悦夫自治省財政局地方債課長

○小林説明員 浸水対策につきましては、下水道事業債それから都市下水路に該当するものを除きましては、一般単独事業債で措置をしておるところでございます。四十九年度につきましても、一般単独事業債の枠の配分に当たりましては、浸水対策について十分配慮したつもりでございます。本年度につきまして、これから事情を聞くわけでございますが、徳島市もなかなか財政が苦しい状況で大変だと考えておりますが、よく県とも相談いたしまして、できるだけの配慮をいたしたいと考えております。

本間俊朗建設省河川局治水課長

○本間説明員 お答え申し上げます。  先生御指摘の用地交渉が難航しておって工事がおくれておるという学島川につきまして、今後の見通しを御説明いたします。  学島川は、現在徳島県におきまして施行しております局部改良事業として国庫補助がなされておるわけでございます。計画区間が千百メートルございまして、うち下流部七百メートルが完成しております。残区間四百メートルにつきましては、ただいま先生御指摘のように、昨年まで用地交渉して、おおよその地元の方々の御努力によりまして御了解が得られるようになりました。まだ完全に用地交渉がまとまったわけではございませんが、これが用地交渉がまとまりますれば、四百メートルを実施することになりますが、大体二年ほどで、五十二年度には全工事を完了する予定でございます。一方、計画区間より上流部に学駅という鉄道の駅がございますが、その周辺に市街地がございます。このあたりが一番の問題地域でございまして、こういう問題地域があるということをよく承知しておるわけでございまして、この点につきましては計画区間の残り四百メートルが終わりましたら鋭意促進いたしまして、早期に着工し、完了するようにいたしたいと考えております。

広沢直樹公明党

○広沢委員 それでは、時間がもうありませんし、本会議がありますので、以上で終わりにいたします。  いずれにしても、具体的細かい問題については、またそのときそのときで御要望申し上げたり、あるいは御検討いただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたしておきます。

高鳥修自由民主党

○高鳥委員長代理 この際、暫時休憩いたします。     午後一時三十九分休憩      ————◇—————     午後二時三十四分開議

金丸徳重日本社会党

○金丸委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  この際、連合審査会開会についてお諮りいたします。  地方行政委員会において審査中の内閣提出、石油コンビナート等災害防止法案について、連合審査会開会の申し入れを行いたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

金丸徳重日本社会党

○金丸委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  なお、開会日時等につきましては、両委員長協議の上決定し、公報をもってお知らせいたします。      ————◇—————

金丸徳重日本社会党

○金丸委員長 災害対策に関する件について調査を続けます。  質疑を続行いたします。庄司幸助君。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 私は、過日のひょうの被害と、それからもう一つタンカーによる海水汚濁、これによる被害の問題の質問をしたいと思います。  最初にタンカー事故の問題ですが、この間、福島県の小名浜港でアデリナ号という貨物船が座礁いたしまして、油漏れの事故がありました。それからその後で今度は濃霧の最中、第十五大手丸という船と韓国船の金寿号、これが衝突しまして多量の油が流れたわけです。この被害に対する賠償問題については漁協と当事者の間で交渉が進んでいると思いますから、私はあえて質問いたしませんが、水島の事故の際も騒がれたわけですけれども、油処理剤、これを使った場合、二次汚染の心配があるわけですね。この二次汚染は賠償協定が成立後に発生する可能性もあるわけですが、一次汚染の問題は、きょう衆議院の本会議を通りました油濁損害賠償保障法ですか、これで一応の前進を見たわけでありますけれども、二次汚染、これはじわじわと後からやってくるわけです。これについて損害賠償上どう扱われるのか、この辺ひとつお伺いしたいと思うのです。

山内静夫水産庁研究開発部漁場保全課長

○山内説明員 先生御質問の二次汚染の問題でございますが、当然のことながら被害者は二次汚染に対する損害賠償を請求する、こういう考え方に現在立っておるわけでございます。水島重油事故におきましても、補償交渉の協定の中におきまして、もし後遺症が残った場合には別途協議するというようなかっこうで今後補償要求をするぞ、こういう構えをとっているわけでございます。水産庁といたしましても両県に対しまして、今後の補償交渉に当たりまして、二次汚染等の問題につきましては、そういう留保事項をつけまして、今後二次汚染が起きた場合には必ず補償要求する、こういう態度をとっていきたい、こう思っているわ  なお、二次汚染の問題につきましての調査関係でございますが、これは非常にむずかしいわけでございますけれども、水島の場合におきましては、政府対策本部を中心といたしまして、いろいろと二次汚染関係の調査を、前年度とそれから今年度も引き続き行うことになっております。  また、福島小名浜沖の問題につきましても、今後両県水試と連絡をとりながら、二次汚染がどの程度に広がるかという問題につきましても科学的究明に努めてまいりたい、こう思っているわけでございます。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 これまでタンカー事故あるいはタンクの事故がいろいろあったわけですが、そういった具体的な事例でこの二次汚染の問題がどう解決されたのか。その辺、事例について御説明願いたいと思います。

山内静夫水産庁研究開発部漁場保全課長

○山内説明員 油事故に関します二次汚染の問題の事例でございますが、現在、二次汚染の問題等につきまして、もし被害があった場合とか、あるいはあって補償金を取った、こういう事例は寡聞にして聞いておりません。水島重油事故、これは油の大きな事故でございますが、この問題から今後どう発展するか、こういうことでございまして、現在のところ、二次汚染の被害の補償金を補償交渉が成立した後またいただいた、こういうことは私の段階では伺っておりません。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 いままでその事例を聞いてないということですが、これは瀬戸内海では当然起こり得る問題だろうと思うのです。瀬戸内海の場合、この間の水島の事故ですね、あの辺は二次汚染について具体的にどのような調査が進められておりますか。

山内静夫水産庁研究開発部漁場保全課長

○山内説明員 先ほど申しましたように、現在環境庁を中心といたしまして、二次汚染問題等につきまして、ことしの一月ごろから調査を開始しまして、とりあえず三月までの調査結果につきまして、現在報告を取りまとめ中でございます。近々発表になると思いますが、三月までの段階におきまして、ほとんどこの間におきましては休漁と、こういう期間が多かったわけでございますから、二次汚染問題はこれからの問題であって、今後の調査、今年度の調査を待たなければ判明しない、こういうような報告と伺っておるわけでございます。  詳しいことは、後刻、その調査結果が出た段階におきまして、どう発表されますか、いずれにせよ、今後の調査の過程におきまして判明する問題であると、こう考えております。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 そうしますと、きょう衆議院を通過した油濁損害賠償保障法の項目に、タンカーによる油濁損害について、戦争、異常な天災地変等の例外的な免責事由に該当する場合を除いて、船舶所有者が無過失賠償責任を負うと、これはタンカーについては一定の前進があったわけですね。ただ、この無過失賠償責任が二次汚染にまでかかると解釈されるのかどうか、その辺、農林省の方はどういうふうに考えますか。

山内静夫水産庁研究開発部漁場保全課長

○山内説明員 法案の所管は運輸省でございますが、水産庁といたしましては、二次汚染も当然損害賠償の対象になる、こう考えております。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 この二次汚染の判定ですが、挙証責任といいますか、これはいわゆる被害を受けた漁民の側にあるのか、あるいは事故を起こした船の側にあるのか。挙証責任はどうなりますか、その辺……。

山内静夫水産庁研究開発部漁場保全課長

○山内説明員 挙証責任につきましては、当然被害を受けました漁業者が要求するわけでございますから、挙証する必要があると思いますが、この間に入りまして、国の試験場、研究所あるいは県の水試等がいろいろデータを収集いたしまして、ある程度の裏づけをする必要があるのではないか、こう考えております。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 水産庁は、いわゆる油処理剤が重油と結合して沈でんなんかする、あるいは拡散する。それが魚族、魚貝類にどういう影響を及ぼすのか。最近タイプが違ってきたとも言われておりますが、しかし全然被害がないということは考えられませんので、その辺、試験場なり、おたくの水産研究所なりで御調査をなすっておりますか。

山内静夫水産庁研究開発部漁場保全課長

○山内説明員 油処理剤の問題につきましては、保安庁が所管いたしまして、その毒性試験を行っている、こういうことになっております。毒性試験等の問題につきまして、水産生物に対する問題につきましては、水産研究所の方に一部分の依頼がある、こう伺っておるわけでございます。  油処理剤の生物に対する影響につきましては、先生御指摘のとおり、生物に無害というわけにはいかない、こう思っておるわけでございます。もちろんジュリアナ号事件に使いました油処理剤に比べまして、現在は数十分の一の毒性である、こういうことを言われておりますが、必ずや何らかの形で生物には影響があるであろう、こういうことが考えられるわけでございます。  したがいまして、油処理剤の使用等につきまして、油をそのまま放置した方が漁業的にいいのかどうか、あるいは処理剤を使って、多少毒性があっても、その方が魚族のためにいいのかどうか、こういうことを漁業者が判断する、こういう観点に立ちまして、保安庁が処理剤を使用する場合におきましては、漁業者の同意を得てから使用する、現在こういうようなかっこうになっておるわけでございます。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 それでは小名浜で座礁したアデリナ号ですが、これは現在解体作業中だと聞いておりますが、あそこで相当の処理剤がまかれたわけですね。御承知だろうと思いますが、あそこはアワビ、ウニの産地だし、アワビの稚貝なんかも相当放出した場所です。これについて、現実にあの処理剤の使用によって、あるいは座礁のあれによって被害が起きているのかどうか、その辺はお調べになっていますか。

山内静夫水産庁研究開発部漁場保全課長

○山内説明員 現在、部分的に被害があるというようなことは伺っているわけでございますが、正式の調査は、県漁連が日本海事検定協会に依頼いたしまして、被害の調査を科学的に当たる、この日本海事検定協会と申しますのは、第三者の査定機関でございますから、この機関に依頼いたしまして、六月二十日までに福島県側につきましては被害の総額について算出する、茨城県につきましてはその後調査を完了する、こういう予定になっているわけでございます。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 だから、あそこに福島の水産試験場がありますね。あの試験場から何か影響が出たとか出ないとか、こういう報告は入っておりますか。

山内静夫水産庁研究開発部漁場保全課長

○山内説明員 現在、試験場から直接に、油処理剤等の影響について、稚貝が死んだとか、そういう報告は受けておりません。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 それでは、ひとつこの二次汚染の問題については、今後も相当起きる可能性もありますし、鋭意研究を進めていただきたい。これは御要望しておきます。  次に、福島県のひょうの害について農林省にお伺いしますが、これは天災融資法の発動は、もう前の質問者も質問されて、発動をするというふうに聞いておりますが、そのとおりでいいですね。

今村宣夫農林大臣官房審議官

○今村(宣)政府委員 天災融資法を発動する方針のもとに、所定の手続を進めておるところであります。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 それから次に、現地に私も参りましたが、異口同者に農民が言っているのは、天災融資法の法律そのものに大変不備がある。率直に農民の言葉をそのまま言いますと、金がない農民に金を貸してもらうのはありがたいのだけれども、借りた金は返さなければならない。だからこの辺で、これは融資法ですから、金を貸すという法律ですから、そのものでは何ともならないだろうと思いますが、もう少し天災融資法の枠を広げてもらいたいという希望があるんです。たとえば現在四十万とか五十万とか、果樹の場合は百万とかと聞いておりますが、この枠を広げるようなことを農林省で御検討なすっているのかどうか、これは物価も上がっておりますし、その辺の感触はどうでしょうか。

今村宣夫農林大臣官房審議官

○今村(宣)政府委員 四十九年の農家経済調査の結果を踏まえまして、今後融資限度額の問題につきましては検討してまいりたいと思っております。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 それでは、それはぜひ急いでいただきたいと思います。  それから二番目の問題は、農民が各種制度資金をいろいろ使っております。近代化資金であるとかあるいは自作農維持資金ですか、こういった制度資金を使っておりますが、この天災によって支払い能力がなくなる。現に果樹生産農家の場合は、あのひょうによって相当の打撃を受けて、ことしの収穫はほとんど期待できない。花芽をやられた場合は、もう来年も期待できないのではないかという点で、これまでの制度資金の返済、これに非常に苦慮している向きがあるわけです。その点での償還期限の延長、おたくの言葉で言うと条件変更ですか、この措置はとられますかどうか、その点。

今村宣夫農林大臣官房審議官

○今村(宣)政府委員 償還条件の緩和措置につきましては、それぞれの農家の被害の実態に応じまして、たとえば農林漁業金融公庫でございますれば、償還期限の延長あるいは中間据え置きの設定、それから被災年度の利息支払いの繰り延べとか減免等の償還条件の緩和の措置をとるように、所要の通達を発して指導いたしてまいりたいと思っておりますので、そういう農家につきましては、農協あるいは市町村にどうか申し出をしていただくようにしていただきたいと思っております。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 その通達をいつごろ出されますか。

今村宣夫農林大臣官房審議官

○今村(宣)政府委員 本日付をもって発する予定であります。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 わかりました。  それからもう一つ、実は本年の収穫が皆無だ。これまで相当肥料なり農薬なり、あるいは人件費なり投入してつくってきたわけですが、まあ袋かけの問題もありますが、そこで、経費はかかってしまったが、ことしの秋の収穫はもう皆無だろうと言われている地帯が相当あるわけですね。その点で生活資金に事欠く農家が相当出てくるのじゃないか。これは現に要望もあるわけです。その場合、農民の気持ちから言えば、できたら借金じゃなくてお金をもらいたいというのが偽らざる気持ちですが、しかし、それもなかなか無理なことを言っても大変だろうというので、長期、低利の生活資金、こういうものを相当要望されているわけです。しかも据え置き期間、これは来年もどうか危ぶまれているわけですから、据え置き期間も考慮した低利の長期のつなぎ資金といいますか生活資金、これを要望されているのですが、その点では農林省の対策どうなっておりますか。

今村宣夫農林大臣官房審議官

○今村(宣)政府委員 被害農家の被害の状況と資金需要を踏まえまして、農林漁業金融公庫から自作農維持資金の貸し付けを行うようにいたしたいと思います。その利率は年五%で、償還期限は二十年以内、据え置きが三年以内ということになっておりまして、貸付限度額は百万円まで、こういうことになっております。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 そうすると、天災融資法で果樹の場合は限度が百万ですか。利率はたしか三%ですね。それに自作農維持資金、これで五%のものが百万限度、合計で二百万ですね。しかし、いま果樹農家の場合は、もう出かせぎ収入は余り頼らない、専業農家でやっている方が相当多い。そうすると、生活資金が場合によっては二年にわたる場合も出てくるのじゃないかと思うのです。その場合、二百万じゃちょっと足りないのじゃないかという声もあるのです。そういった場合、二百万を超えて何か措置してもらいたいとなれば、何か手段はあるのでございますか。

今村宣夫農林大臣官房審議官

○今村(宣)政府委員 天災融資法に基づきます資金としては、現金経営費を融通をする、それから自作農維持資金は、農業経営の維持が困難になるというふうな事態を想定しての長期、低利の融資であります。そのほか、果樹そのものが被害を受けたということに基づきます共済金の支払いとしては、果樹共済の制度がございますので、加入の問題はございますけれども、加入をいたしております農家につきましては、それぞれ共済金額が支払われる、こういうことに相なるわけであります。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 共済で救済する。共済の加入率はどうですか、果樹について言うならば。

今村宣夫農林大臣官房審議官

○今村(宣)政府委員 共済の加入率は、福島県をとってみますと、収穫共済にありましては、リンゴで二八・二%、ナシで四七・二%、桃で二八・一%となっております。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 ですから、一番高いナシで五〇%弱、あとは非常に低いわけですね。現実にはナシをつくっている人は、半分ぐらいは共済の対象になるだろうけれども、あとのリンゴや桃の場合はほとんど一〇%、二〇%台だ。その点ちょっと気がかりなわけですが、その辺天災融資法の百万、あるいは自作農維持資金の百万、これで足りない方の場合、具体的に何か——共済はいま申し上げたとおりですから、何かこう手段があるかないか、その辺いかがですか。

今村宣夫農林大臣官房審議官

○今村(宣)政府委員 共済と天災融資法と自作農維持資金と三つの制度によって対処をいたすことに相なっておりますので、私たちとしては、大体農家の日ごろの準備というものも全くゼロということではございませんでしょうから、それをもって対処してまいれると思いますけれども、あとの制度といたしましては、農協の生活資金の借り受けという道があるだけでございます。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 農協資金は利息は大体一〇%ですね。その点で天災融資法の枠の拡大なんかも急いでいただきたいと思うわけです。  この共済の加入率が発足以来、余り日にちがたっておりませんせいもあるだろうと思いますけれども、加入の促進のためには、何が加入促進の隘路になっておるのか、共済の制度そのものに何かネックがあるのか、あるいはただ単なるPRの問題だけなのか、その辺どうなんですか。

今村宣夫農林大臣官房審議官

○今村(宣)政府委員 果樹共済の加入率が低いのは、仰せのとおり、制度が本格実施に入ったのが四十八年度からでありまして、制度発足後、日も浅い関係にもよりますが、私たちとしては、できるだけ農家の方に共済に入っていただくということで、その趣旨の徹底、その他加入の推進のPRを積極的に行っておるところでありますが、御存じのとおり果樹共済の場合は、掛金の五割を国が負担をするという形になっております。これは考え方でありますけれども、農業共済の場合の掛金の五〇%の国庫負担というものは、まず私たちが考えまして、そう手薄いということは言えないのではないかと思います。  そこで問題は、やはり農家の方も災害に備えて、半分掛金がかかるかもしれませんけれども、できるだけ共済に加入し、しかも適正な共済の水準を選んでいただくように理解を深めてまいりたいというふうに考えております。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 それから大蔵省いらしていましね。——お伺いしますが、この農業災害があるたび農民から言われることなんですが、税金の問題です。  確かにいまの税法からいけば、その年減収になれば、それは所得の減少になるから税金は安くなる、そういう仕掛けだろうとは思いますけれども、しかし、これもいろいろ問題はあるのですね。おたくの税金の掛け方で一律に、あそこは上等のたんほだから一反歩平均何ぼだとか、所得税法に抵触するような課税措置がとられているのです。これはこれで農民は不満があるのです。  それで、こういう天災があった場合、いま言ったような天災融資法に基づく借金をしたり、自作農維持資金を借りたりして生活を食いつなぎますからね。それを返す段取りになれば、返す金は当然所得から返すわけですから課税の対象になってくる。だから、農民が非常に要望しているのは、こういう天災の場合は天災融資法の借金を返した分くらいは所得算定はしない、被害に遭っているわけですから、それくらいの措置は講じてもらいたいというのが非常に強い要望なんです。これはどこに行っても聞かれるのです。その辺大蔵省何か検討されているかどうか、この辺ひとつ伺います。

水野勝大蔵省主税局主税企画官

○水野説明員 先生のお話でございますが、これは税金の方のあれからいたしますと、大変むずかしいお話ではないかと考えるわけでございます。  確かに借入金をお返しになる、それはそれで資産が出ていくわけでございますが、やはり納税者の方としてはその借入金、負債が減るということで、資産も減りますが負債も減る、その人の全体の資産と申しますか全体の財産と申しますのは、そこに何ら形式的には変動がないわけでございまして、それをさらに所得から引くということは、どうも税制の現在の理屈からは、なかなか出てこないのではないかと考えるわけでございます。  要するに、それはそれとして、災害があった場合に税金で十分めんどうを見るようにという御趣旨であろうかと思われますので、いまの先生のお話のように、災害がございまして、それによる損失がございましたら、それは控除いたしますし、それからまた、その年の損失が所得を上回っておるという年がありまして、それ以後好転いたしまして所得が上がった年におきましても、それを二年、三年までは繰り越して損失に計上するといったような方法を税制としては考えておるわけでございます。  税制の範囲でできますことといたしましては、そこまでの損失は十分に見るけれども、それ以上のものとして、お返しになったときに、さらにそれを引くというのはどうも理屈からして大変御無理ではないかと感ずるわけでございます。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 大企業の場合は、いろいろな租税特別措置で減免の措置が講じられているわけですが、こういう災害に遭って本当に悲観している農家が相当多いわけですね。こういう天災に遭った農家に何か特例措置でもつくって、やはりそれに伴って生じた借金、これを返したものくらいは課税の対象にしない、資産が減ったわけですからね、損害によって。その辺の親心が当然あってしかるべきだ。あの大企業の減税なんか考えてみますと、農民が要望するのは当然だろうと思うのです。その辺ひとつ大蔵省検討してもらえませんかな。

水野勝大蔵省主税局主税企画官

○水野説明員 まさに先生のおっしゃいました天災なり何なりによりまして資産が減った、そのときの損失はそのときの所得の計算上は損になっているわけでございますので、所得が出ましたときに、借り入れを返済されましたときに、またそれを引きますと、やはりそこは二重引きになるような形になるのでございまして、現在の税の制度といたしましては非常にむずかしい問題ではなかろうかと思うわけでございます。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 法人経営の場合、企業の場合は赤字の繰り越しは認めておりますね。農家の場合は赤字の繰り越しは認めますか。

水野勝大蔵省主税局主税企画官

○水野説明員 いまのお話のような災害による事業用資産につきましての損失でございましたら、やはり農家の場合でも適用はあるわけでございます。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 それは、ひとつ確認しておきます。  それで税金の話で、災害とはちょっと関係ありませんけれども、農業所得の計算の問題で、どうも所得税法に基づくいわゆる自主申告のたてまえが農家の場合崩れているような感じがするのですね。さっき申し上げたように、あなたの土地はこういう場所で、いいたんぼだ、だからこれは反当何ぼだというやつを割り当てて、割り当てると言うと語弊がありますけれども、指導して、それで一律にかけていく、これは申告税制のたてまえから言ったら、やはり農家が不当な扱いを受けているという感じがあるし、農民にも非常に不満があるのです。場合によっては農協の窓口にああいう申告用紙を置いて——申告用紙を配られない事例もあったということを聞いています。これは不当に農家だけが、申告権と申しますか自主申告の権利が奪われていると思うのですが、この辺の是正はなすっておられますか。

水野勝大蔵省主税局主税企画官

○水野説明員 私どもは主税局の方でございまして、現実に農業課税につきましての執行を行っておりますのは国税庁の方でございますので、私どもからお答えできるのは、どうしても抽象的なものになりますので、ひとつ御了承いただきたいと思いますが、大方の農家の方につきましては、大体の場合、農業用標準、いま先生お話しのような一応の目安といたしまして標準的なものをつくりまして、それぞれの地域におきまして実情に即したものをつくって執行されておるというふうに私ども聞いておるわけでございまして、それがどの程度その地域の所得の水準を反映しているかということにつきましては、恐らく執行面に当たりましても、常々検討を行っておるところであろうと思うわけでございます。  それからまた農家の方におかれましても、青色申告を選択してと申しますか適用されておられる方につきましては、実額の計算によりまして標準的な目安とは別の、実際の所得計算に従いまして申告をされ、納税をされるという道もまたあるわけでございますので、農業課税が特に不公平になっているというふうには私どもも考えないわけでございます。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 いまあなた青色申告の場合はなどとおっしゃいましたが、これは白色だって何だって一月一日から十二月三十一日までの収入を計算し、経費を計算して、その差し引きが所得なんだ、この原則は変わりないのです。それはひとつ間違わないでもらいたいと思うのですが、この問題だけやるわけにまいりませんから、ひとつこれは前向きに、農家の天災に基づく税金の問題ですね、御検討いただきたいと思います。  それから最後に、ひょうその他の害で大分果樹が傷んだり、あるいは葉が傷んだり、それから枝が傷んだりいたしております。これは病虫害の発生の原因になりますが、この技術指導の問題、これはひとつ全力を挙げてやっていただきたいと思うのです。それとあわせて防除用の資器材、農薬であるとか、あるいはスプレーヤーがもし足りない場合はスプレーヤー、こういった問題で、ひとつ万全の措置をとっていただきたいということを要望したいのですが、この点でどういう措置をとられておるのか、今後どういうふうに対処されるのか、これを最後に伺って終わりたいと思います。

北野茂夫農林省農蚕園芸局果樹花き課長

○北野説明員 お答えいたします。  本年のひょうの被害は非常に広域にわたっておりましてかつ対象の被害を受けました作物も多種多様にわたっておりますが、被害県の試験研究機関あるいは担当の部課と相談いたしまして、加害対策につきましては今後速やかに、かつ完全に回復を図るべく指導してまいりたいと思います。特に現在は高温多湿の時期でございますから、病菌の発生等も非常に多いと思われますので、病害虫の防除あるいは被害を受けました木の速やかなる回復のための肥培管理、そのような点につきまして技術指導に万全を期したい、そのように考えております。  それから、お話のありました消毒のための薬剤、そういうものにつきましては、過去の例を見ましても、消耗資材につきましての補助ということは、現在のところ個人補助ということできわめて困難だ、そのように考えております。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 その辺もひとつ前向きに御検討願うということを要望いたしまして、終わらせていただきます。

金丸徳重日本社会党

○金丸委員長 次に、金瀬俊雄君。

金瀬俊雄日本社会党

○金瀬委員 私は、初めに国鉄のジェット燃料などの危険物を輸送する問題について御質問申し上げます。  鉄道による危険物輸送と地震等の関係で国鉄ではいろいろと検討されておると思いますが、国鉄はこうした危険物を輸送する場合、普通の貨物輸送と一緒に同一路線を通過しておるものもあるわけですが、そうした貨物を運行する場合に、どういうふうな安全対策上の特別の考慮を払っているか、その内容を教えていただきたいと思います。

鈴木秀昭日本国有鉄道施設局長

○鈴木説明員 お答え申し上げます。  地震に対しましては、私ども旅客列車でございますとか貨物列車でございますとか、これにつきましては差別をつけておりません。運転中は乗務員が地震を感知いたしますと危険と認めた場合は即刻とめることにしております。また、いろいろなところに地震計がございますけれども、震度五以上の地震は全部一たん停止させまして、そして保線の要員が線路を巡回して、構造物に異常がないとなりましたら列車を動かします。それから震度四程度のものにつきましては、二十五キロの徐行をいたしまして安全を確認しながら進めることにいたしております。  これらのことにつきましては、それぞれの管理局におきまして規程を設けまして、規程で定めております。

金瀬俊雄日本社会党

○金瀬委員 普通の場合震度五以上はストップする、四くらいの場合は二十五キロに徐行するということですが、軟弱地盤地域あるいは路盤の弱いところ、そうしたところを通過するときには、危険物の貨物輸送列車の運行については、やはり同じような基準ですか。

鈴木秀昭日本国有鉄道施設局長

○鈴木説明員 最近つくりました線路でございますと、工法も発達しておりまして、高度な技術、たとえば注入工法をとるとかそういうような軟弱地盤の対策をいたしまして、ちゃんと橋梁としても耐震設計を考えているわけでございます。また昔つくられたもの、ここら辺は幾たびか地震等々の経験も踏んでおりますし、またかつ圧密もされておりますので、地震時の被害というものは少ないものと考えております。しかしながら予想外の地震というものもあるわけでございますが、そうしたものに対しましても、安全を確保いたしますため、運転規制とか線路の警備というものを制度化いたしまして、安全を図っております。  それから地震に対します物の考え方の基準でございますが、昔は地震荷重と申しまして水平震度〇・二、垂直震度〇・一というようなものを目安にして採用しておりましたが、現在は地域別に、また地盤の軟弱、地盤の深さ等を配慮いたしまして、合理的な計数を考えて設計をいたしております。

金瀬俊雄日本社会党

○金瀬委員 千葉県は北も南も地震の多発する地域であるということで、いま警戒を要する地域の中へ入っておりますが、特に利根川の流れがいままで何回も変わってきておりますので、そうした歴史的な変遷のために、その流域にある県北部はジェット燃料などの危険物を輸送する場合に、こういう地域の地震対策は何か特別に講じておりますかどうかその点を……。

鈴木秀昭日本国有鉄道施設局長

○鈴木説明員 先生御案内のとおり、千葉局の管内は営業キロ五百四十キロぐらいございますけれども、私どもとして軟弱地盤というふうに一応把握しておりますところが約八十キロでございます。それで、これにつきましては特別にということではございませんけれども、一応この千葉県の管内に約十カ所の地震計を取りつけておりますし、特に橋梁等特別のところにつきましては、そこに別途つけまして、それが駅と密着しておるようにさせております。  それからジェット燃料という話でございますが、いわゆる例の鹿島線の問題だと思われますけれども、これは昭和四十五年につくられたものでございまして、きわめて新しい線路でございますので、つくりましたものは建設公団でございますが、建設公団に伺いましたところ、十分地震荷重等も考慮して設計されているというふうに申しておりますし、私どももそのように受けとめております。したがいまして十分な耐震構造が一応できているのではないか、このように思っております。

金瀬俊雄日本社会党

○金瀬委員 それでは、危険物を輸送する場合に、乗務員に対しては何か特別な危険手当とかそういうものを支給しておるかどうか、その点をお伺いいたします。

鈴木秀昭日本国有鉄道施設局長

○鈴木説明員 私ども、実は石油等この種のものにつきましては、車の側でも十分いろいろと勉強をしておりますので、危険物輸送に当たりましても、車両構造及び積載等の面で十分安全であるということの措置を講じているわけでございまして、したがいまして、状態として乗務員の業務に危険な作業はない、このように判断しております。したがいまして、先生の申されましたような危険物、いわゆるジェット燃料を輸送するから手当を出すということはいたしておりません。

金瀬俊雄日本社会党

○金瀬委員 危険物の輸送列車が地震時に脱線転覆した場合どのような災害が起こるか、国鉄ではいろいろ実験をしたり、あるいはいろいろな場合を想定して、どういう対策を講じているか、その点をお伺いします。

鈴木秀昭日本国有鉄道施設局長

○鈴木説明員 危険物ばかりでなく、どれでも、地震で車が脱線をするということはあってはならないことでございますし、旅客列車にしても同じだと私どもは心得ております。したがいまして、地震時のいわゆる整備と申しますと、一応運転規制と申しまして、地震計を設けまして、それで駅側で五になったら、ともかく列車をとめてしまう、四になったら二十五にするということを乗務員に教え、また乗務員の方は自分が危ないと思ったら列車をとめるというようなことをやるのが定義と心得ております。  このほかに、線路の方の防備としまして、私どもは脱線をしやすいと思われますような個所につきましては、いずれの線につきましても脱線防止レールというものを取りつけておりまして、いわゆる競合脱線等で狩勝でいろいろな実験をいたしておりまして、その経験に基づきまして、起こりやすい車と線路とのかかわり合いの条件のようなところにつきましては、脱線防止レールを現在つけております。  なお、タンク車につきましては、きわめて強度の高いものでございますが、さらに転倒試験等も実施いたしまして、さらにこういうことが絶対に起こらないよう研究を進めていくということと、もう一つは、他からの原因、一番大きいのが踏切でございますとかあるいは横に走っている道路から車が落ちてくるとか、他の要因によるものが想像されるわけでございますけれども、このようなものにつきましても、特に踏切の防備というものは、いわゆるジェットの燃料を多量に運ぶということに仮に相なりますれば、そうした面の十分な整備を、関係個所とも打ち合わせの上、進めたいと思っております。

金瀬俊雄日本社会党

○金瀬委員 成田空港の航空燃料の輸送計画について、きょうの毎日新聞の朝刊第一面に出ており空港公団が暫定の暫定、第三ルートとして京浜地区から国鉄による燃料輸送計画を秘密裏に計画して、国鉄本社に協力を申し入れ、運輸省の強い要請もあって、国鉄でも検討を始めたと報ぜられております。ここに書かれておりますこの報道は事実であるか、まずお伺いいたします。

鈴木秀昭日本国有鉄道施設局長

○鈴木説明員 先生御指摘の新聞、私もけさ読みまして、すぐ私自身確かめたわけでございますが、少なくとも私ども国鉄の施設局の所管事項ではございませんが、貨物局、それから私どもの下部機構でありますところの首都圏本部、そこの責任者に全部チェックをいたしましたが、公団から国鉄にそういう計画の要請があるという事実はございませんでした。

金瀬俊雄日本社会党

○金瀬委員 そうなってまいりますと、毎日新聞が第一面に図面までつけて出しておりますね。国鉄は全然こういうことは関知していないということでございますので、これは毎日新聞の報道の誤りだと考えてよろしゅうございますか。おたくのどこかで取材したものでない、これは全く虚偽の報道だというふうに考えていいわけですね。

鈴木秀昭日本国有鉄道施設局長

○鈴木説明員 私どもは、報道が真実であるかないかということを申し上げる資格はないわけでございますが、少なくとも国鉄に関しましては、そうしたことが公団の側、あるいは運輸省の側から要請された事実はないということを私、チェックしたわけでございます。

金瀬俊雄日本社会党

○金瀬委員 それでは、あなたがこの新聞を見て、けさチェックをしていろいろ当たってみたけれども、そのような事実はないということでございますので、毎日新聞のこの報道は虚偽の報道であるというふうに解釈しておいても差し支えないものですね。

鈴木秀昭日本国有鉄道施設局長

○鈴木説明員 私どもの方は、新聞がどのようなことで、それを取り上げられたのかさっぱりわかりませんけれども、少なくとも事実についてはございませんということを申し上げたいと思います。

金瀬俊雄日本社会党

○金瀬委員 それでは、運輸省は別として、国鉄にはさような申し入れば全くないということでございますので、国鉄に対する質問は打ち切ります。なお運輸省の方はきょうは来ておりませんから、この次に運輸省の方に質問することにいたしまして、国鉄の問題は、これで打ち切ります。  それから、その次に災害対策について御質問いたします。  これは建設省に御質問申し上げますが、千葉県の南部を流れている夷隅川の災害対策を主として御質問いたします。  五月の十四日に、衆議院の第二会館におきまして、委員長の配慮で、私どもは「関東地方の水害記録」という映画を見せていただきました。人間の歴史は昔から水害との闘いである、台風や集中豪雨は人間の生存を脅かしている、近ごろでは都市化や開発によって新しい災害をもたらしている、そうした事実を私どもは再認識することが、その記録映画によってできたわけでございますが、あの記録の中に出てまいりましたように、昭和四十五年に千葉県南部を集中豪雨が襲い、夷隅川、小櫃川、小糸川、それから一宮川等がはんらんして大きな被害が発生した。特に夷隅川の被害が大多喜町を中心に大変出まして、人命や財産に非常な損害を出したのであります。  亡くなられましたが、時の佐藤総理がヘリコプターで現地を視察したところが映画に出ておりましたが、そのとおりでございまして、そのことについて夷隅川の水源地の大多喜町の上流にゴルフ場が何カ所か建設されております。いままでに認可になりましたのが二つで、申請書が出されておって認可になりそうなのが一つあるということでございますが、この川の水は、大多喜町の人たち、またその下流の人たちにとって非常に大事な水であって、上水として使用しておるばかりでなく、上流の樹木を伐採することは水の保有力をなくすることにつながり、集中豪雨の場合は急激に水が出る、その結果、せっかく改修した護岸工事も役に立たなくなるということで、現在ゴルフ場の建設反対の人たちが建設省、林野庁、農林省に許可をしないようにということで、いろいろと陳情しています。  その点について御質問いたしますが、せっかくできた護岸工事、それはいま上流の開発によって川底がほとんど浅くなって上がってきております。ですから、流れる水の量が昔とは非常に違って、護岸工事をやっても何にもならなくなってしまったと言われております。その上、ゴルフ場の建設等によって一度に上流から水が出ますと、この前の災害と同じようなことが繰り返されることになりますが、建設省は、それに対してどういう対策を持っておるか、ひとつお答え願いたいと思います。

本間俊朗建設省河川局治水課長

○本間説明員 お答え申し上げます。  先生が申されました小櫃川でございますが、これは昭和三十三年に中小河川改修事業に着工いたしまして、中流部の——国鉄久留里線というのがございます。上流六キロの改修を促進中でございましたが、四十五年六月から七月にかけましての集中豪雨によりまして激甚な被害を受けまして、災害復旧助成事業を行いまして四十九年度に完成いたしました。さらに先生御指摘のように、堆積土砂がございます。これにつきましては四十九年度から局部改良事業によりまして堆積土砂の除去を実施中でございます。  夷隅川につきましては、昭和三十五年に河口から二・六キロの改修に着手いたしまして、四十九年までに河口閉塞処理を残しまして概成いたしました。五十年度からは導流堤に着手することになっております。  なお、さらに上流の大多喜町の方では、四十五年の災害によりまして災害復旧助成事業で四十五年から四十八年までに実施して完了しております。  こういった川につきまして、ゴルフ場が上流にできますと、流質が変わってまいります。洪水の流出が従前より大きくなりますので、これに対応できるよう河川が整備されていなくてはいけないわけでございます。それで、河川局といたしましては、予算が必ずしも十分でございませんので、各事業者と十分調整をとりまして、河川事業の進捗に合わせまして開発するよう指導しておるところでございます。  さらに、そういう指導に対応いたしまして、千葉県におきまして県の指導要綱を制定して行政指導を行っております。その指導要綱と申しますのは、千葉県宅地開発指導要綱並びにゴルフ場等の開発事業に関する指導要綱、この二つでございまして、河川改修が進まない場合におきましては起業者において洪水の調節池を設けるとか、あるいは下流の河川改修を起業者に行わせるというようなことが、この指導要綱に書かれておるわけでございます。  夷隅川、小櫃川等につきましても、同要綱に基づきまして調節池を設けるか、あるいは河川改修を行わせるかということにしておると聞いております。

金瀬俊雄日本社会党

○金瀬委員 建設省に重ねて質問申し上げますが、現在、夷隅川の上流で、佐藤工業という会社が大多喜ゴルフ場という名前で許可になっておるそうです。それから大日本土木が養老カントリーというので許可になっておる。さらにいま、まだ許可になっておらないけれども、一つ出しておる。その三つが許可になった場合、相当狭い地域でございますので、雨が降ったら危険になるのじゃないかということで、地元の人が大変心配しております。  せんだって県が水防計画というものを発表しました。それは六月六日に発表になっております。例年より一カ月早く発表したということですが、その一番危険区域に大多喜町が入っているのです。大多喜町が一番危険だという区域になっております。そういう発表がございましたので、ゴルフ場が許可になったらということで、川を守るという立場で非常に不安な気持ちに駆られておるようですが、もし三つ許可になって操業を始めた場合に、河川維持の面で十分対策を講ずれば大丈夫だということが言えますか。

本間俊朗建設省河川局治水課長

○本間説明員 大多喜ゴルフ場、養老ゴルフ場、それからもう一つのゴルフ場、三つとも完成した場合に、河川の維持上大丈夫であるかどうかということでございますが、私ここに具体的な資料を持ち合わせておりません。  この指導要綱の精神といたしましては、そういう開発によります洪水の影響をなくすということがねらいでございまして、起業者に洪水調節池をつくらせる、あるいは河川改修を行わせるということでございます。指導要綱の中に、洪水調節池容量であるとかいうことも数字的に決められております。千葉県の指導要綱に基づきまして指導されれば十分維持されるものではないかと考えておりますが、具体的な数値的な検討は、私自身現在まだやっておりませんので、この場におきましては指導要綱に従えば大丈夫であろうという御返事にとどめることにいたします。

金瀬俊雄日本社会党

○金瀬委員 この問題につきましては、御存じのように、いまはりっぱな護岸工事がなされております。そういう状況でございますが、御存じのように、その場所から水道の水を取っておるということ、そして今後防災上、あるいは上水にそれを使うということを考えた場合、三つのゴルフ場ができることが住民にとって幸であるか不幸であるか、そういうことについて建設省の方で十分検討していただきまして、こういう形でつくるならば、三つつくっても大丈夫であろうとか、あるいはこういうところを、なお工事をやらせた方がいいじゃないかという点がありましたら、後でまた資料として出していただきまして、ひとつ県の方にも十分な指導をしていただきたい、さように考えております。  それから、このことについては農林省、林野庁の方にも来ていただいておりますが、いま建設省の方にお願いしましたと同じように、ひとつ十分県と連絡をとっていただきまして、大丈夫ということであれば結構でございますが、そうでないということであれば、これから先、三つ許可になった場合に、さらに厳重な規制を設けるとか、あるいは対策をつくらせるとか、そうしたことでひとつ御指導願いたいし、私にもそうしたことについての資料を出していただきたい、さように考えておりますので、よろしくお願いいたします。  ゴルフ場の件につきましては、以上で終わります。  次に、地震関係のことについて御質問申し上げます。  地震関係の特に警報についての質問でございますが、六月十日の深夜に、北海道地方に地震があり、津波が起きた。ところが、気象庁が津波警報を出したのは、根室半島などに津波が押し寄せてから三十分も過ぎた後であった。まあ弱い地震であったので、幸いに被害がなかったものの、これがチリ地震のような大きな地震であった場合は、大変な被害が出ることになったわけですが、この地震の警報の出し方について、三十分もおくれた理由はどうであったか、その点について御質問申し上げます。

末広重二気象庁観測部地震課長

○末広説明員 御説明申し上げます。  海で起きました地震で津波が発生いたします場合に、現在の技術では、海上はるかの場所で発生しました津波そのものを観測いたしまして警報を出すという技術が残念ながらございませんために、津波来襲の有無の判定というものは、どこで地震が起こったのか、その大きさはどのぐらいであったのか、また沿岸からの距離はどのぐらいであるかということを、何分緊急突発時のことでございますから、一定の基準にこれを当てはめまして、その基準より上回れば津波警報を出しますし、下回れば出さないという方法をとっておるわけでございます。  この六月十日の場合には、この判定基準をわずかではありますが下回りましたので、また地震発生時刻から満潮時まで相当の時間がございましたので、警報の発表には踏み切らなかったわけでございます。この基準の線と申しますのは、過去三十年近く使ってまいりまして、約三百近くの地震に当てはめて、さしたる間違いなく判定ができたわけでございますが、今回の地震は予想に反しまして、ないと思っていた津波が予想以上に発生したわけでございます。ということでございまして、私どもは初めから津波はないものと思って警報を出さなかったわけでございますが、それにもかかわらず、津波発生が観測されましたために、急遽津波警報を出したわけでございます。このために、結果的には津波警報が実際の津波の来襲より遅くなったということになりまして、沿岸の国民の皆様に大変御心配をおかけしました点は深く反省しております。  今後このような特有な地震にどう対処するか、また、どうしても一定の基準というものを設けざるを得ませんので、そのいわゆるボーダーライン的な地震によって発生するであろういわゆる非常に弱い津波というものを、どのように沿岸の皆様にお知らせするかということにつきましては、国土庁の御意見もよく伺いまして、沿岸の皆様がどういう情報をお知りになりたいかということを考慮いたしまして、これに対しての警報の出し方の技術的検討をすでに部内では始めております。  なお、チリ地震のことをおっしゃいましたが、日本国内で全然地震を感じないのにもかかわらず、突如大津波が襲ってくるというようなこと、また日本付近の大地震によって大津波が来るというような場合には、現行の私どもの監視体制で十分対応できるわけでございますので、無警告で大きな津波が来襲するということは、まずないとお考えくださって結構でございます。

金瀬俊雄日本社会党

○金瀬委員 六月十四日の午前三時ごろ、北海道と東北の一部に地震があった。この地震では、午前三時二十分に北海道太平洋沿岸に札幌管区気象台から津波警報を出した。それから、仙台管区気象台でも四時三十分ごろ、東北地方太平洋沿岸に津波警報を出した。しかし、満潮時を過ぎても潮位が上がらない、異常は認められなかったので、五時六分に解除されたということが新聞で報道されました。これは空振りに終わったということが書かれておりましたが、この津波広域監視システムというのが四月一日に完成して、すでに観測に使われておる。そして、これは世界に冠たる技術であるということが言われておりますが、その世界的に最も優秀な、そのシステムがこういうことに使われなかったということになると、これがどういう原因であったかということがわかりませんが、原因がわかりますか。

末広重二気象庁観測部地震課長

○末広説明員 いま御説明申し上げましたとおり、まず、われわれは地震がどこで起こったか、その規模はどのくらいであったかということを基準にいたしまして津波の有無の判定をいたすわけでございまして、いま先生御指摘の新しく四月一日から稼働いたした装置は、どこで地震が起こったのかということを非常に短時間の間に判定する装置でございまして、これは稼働いたしておったわけでございます。  ただ問題は、こういったボーダーライン的な規模の地震の場合には、津波を起こしやすい地震と起こしにくい地震とがあるようでございまして、将来はこれを判定の基準に技術的に持ち込むということをいたしませんと、警報を出してはいたけれども、さしたる津波がないという場合も生じますし、また、その逆の場合もあり得るということの実例が昨今実は起こったわけで、私どもこれを痛感させられたわけでございますが、こういったわけで、地震の大きさだけではなくて、津波につながるかつながらないかという点の判定技術を今後真剣に開発してまいりたいと思うわけでございます。

金瀬俊雄日本社会党

○金瀬委員 津波警報が出たときに、水産庁、消防庁、海上保安庁は三つとも関係があるわけですが、津波によって第一に被害を受けるのは漁民でございますので、この三つの官庁では、気象庁からそういう通報を受けてどういうふうな措置をとったか、それをちょっとお知らせ願いたいと思います。

山本了三海上保安庁警備救難部長

○山本説明員 海上保安庁からお答えいたします。私どもには気象官署から、先生御指摘のとおり、北海道の場合には時間がおくれましたけれどももう一件の場合には、直後に連絡を受けております。  私ども海上保安庁は、気象庁から連絡を受けました場合には、気象業務法によりまして、航海中の船舶、それから入港中の船舶に周知するという義務がございます。したがいまして、航海中の船舶につきましては無線で、これは安全通信とか緊急通信でもって津波があったということを放送して連絡するわけでございますけれども、入港中の船舶につきましては、サイレンとか、あるいは巡視船艇が巡回いたしまして、マイク等で周知する、そういう措置をとっております。

永瀬章消防庁予防課長

○永瀬説明員 消防庁といたしましては、津波その他の予警報が気象業務法で出ますと、それは都道府県知事を通じて市町村長に伝達されるわけでございまして、市町村長に伝達されますと、市町村の機関の一部でございます消防が、これを住民に知らせ、必要な警告あるいは避難命令の伝達等を行うのが常になっております。  またそのほか、現実問題といたしますと、大きな地震が感ぜられましたような場合に、先ほどもお話がございましたが、いろいろな問題もございますので、海面の監視等を行って、実際に津波の来るのをできるだけ早く、その場で予見するというようなことも現実には行うわけでございますが、先般の六月十日の場合には、恐らくこの伝達は行ったと思うわけでございます。細かいそれぞれの町村におきますところの活動は入ってきておりませんが、この地域防災計画にも盛られております関係上、伝達だけは十分行ったものと考えております。

金瀬俊雄日本社会党

○金瀬委員 それでは、もう一度気象庁に御質問いたしますが、この根室沖の地震の場合、あるいは津波が発生した場合、こういうことが言われておりますが、それが事実であるか、お答え願いたいと思っております。  ソビエト側の地震に対するデータの協力がないので、この辺は正確な判定を下すのに非常に盲点になっているという話がございますが、そういうことはございますか。

末広重二気象庁観測部地震課長

○末広説明員 地震の位置を決めます場合に、一番理想的な場合は、その地震の真上に観測の網があることでございますが、日本の場合には、海上はるか沖合いにも地震が発生いたします。そういう意味では、十日に発生いたしました地震のあの場所に限らず、日本本土からわりあい離れた地震に対しては、位置が決めにくいということが、これは共通してあるわけでございます。先生がお聞き及びになりましたのは、あれはクーリールの群島がございますので、今度起こりました地震の反対側にでも、もし観測所があれば大変理想的にいくんだがという、現業に携わっている者の希望が恐らくお耳に入ったかと思います。  ただ、ソ連が協力しないというわけではございませんで、たまたまあの付近の観測点はデータがありませんでしたけれども、太平洋国際津波警報組織というのがございまして、この十日の地震も、あるいはその後の十四日の地震の場合にも、カムチャツカとか、あるいはサハリンのデータは、多少時間的にはおくれましたが、国際組織を通じまして、気象庁の方に入電いたしました。

金瀬俊雄日本社会党

○金瀬委員 それでは、ソ連側の協力も得られた、また地震については国際協力関係が確立しておる、そう考えてもよろしゅうございますか。

末広重二気象庁観測部地震課長

○末広説明員 よろしゅうございます。

金瀬俊雄日本社会党

○金瀬委員 それでは、津波のことについて続いて質問を申し上げます。  津波のことについて、千葉県で外房から九十九里地域について津波対策を確立することで、いまいろいろと研究が進められておるようでございますが、海岸の地形、地上の構築物の調査を急いでやっておるようです。そしてその結果、危険区域を設定する。特に九十九里沿岸を中心とする海岸線、また外房、そうしたところは津波の被害を受けることが十分予想される地帯である、そういうことがいま言われております。地震予知連絡会が、さきに発表したデータによりますと、地震のエネルギーが蓄積されておるのは房総半島の南東沖の直径百キロの海底であるということが発表されたということで、近い将来地震が想像され、地震が起きれば津波が起きることが考えられるということで、住民が非常に心配しておりますが、そうしたことが地震予知連絡会で発表されたことがございますか。

末広重二気象庁観測部地震課長

○末広説明員 御説明申し上げます。  ただいま先生御指摘の場所に、いわゆる地震の空白地帯と申しますか、最近になって地震が起こってないという場所がございます。その場所が、たまたま過去に大きな地震の起こった場所と一致いたしますので、恐らく地震エネルギーが蓄積されつつある過程ではないかということは、発表したことがございます。  ただし、現在の技術によりますと、それが果たして真実にエネルギーがたまりつつあるものか、また、もしそうとした場合に、いつそれが地震となって出るのかといったことを、いわゆる予知する時点まで達しておりませんので、現時点、地震がむしろ起こっていない場所があるのだということを申し上げたにとどまっておると記憶しております。

金瀬俊雄日本社会党

○金瀬委員 これは千葉県の新聞ですが、六月七日にこういうことが出されております。たまたまこの後で東北地方、北海道の方に地震がありまして津波が出ましたので、それより一週間ほど前に出された新聞でございますので、地元の人たちが、やはり近づいてきたかということで心配しておりますが、こういうことが出されております。それは、外房から九十九里地域に津波対策を確立しなければならない、危険区域を設定する、こういうことが出されました。その後で、こういう地震がありましたので、地元の人たちが地震ということについて非常に心配しておるわけです。  それで、こういう質問をするわけですが、近畿大学の伊藤剛という教授に委託して千葉県では調査をさせた。ところが房総沖に地震が発生した場合、津波が最も早く襲来する地域は、鴨川地区で約十八分、白浜地区で二十分、御宿地区で二十七分、九十九里地区で五十二分、特に九十九里の場合は、海岸線の勾配が緩やかである、そのために二千六百メートルぐらいまで陸中に浸入してくる。そのために県では危険区域というのを設定して、国や何かの指導を仰ぎながらいろいろ対策を立てる。そうして、さっき言ったように、海岸線の海の家とか、あるいは公共施設とかそうしたものを、すでに調査を始めたということでございますが、これが非常に連鎖反応ということが起きまして心配しておる向きもあるわけですが、こうした学者の研究とか、あるいは研究所の調査とかそうしたことは、はっきり言って当てにならないということですか、それともやや確実性があるということですか、それともそう大して心配しなくてもいいとか何か正式な——県ではこういう文書を出しているのですよ、千葉県防災地域防災計画という、こういう厚いのを。それから千葉県災害対策総合計画という、こういうものが四十九年から出されています。この問題については、いろいろ検討されているわけですが、この中にいろいろ出されているのですよ。  こういう文書ですから非常に厚い文書ですが、これは知事を初め皆さんが入ってつくった、こういう対策の資料が出されていますが、その中にも津波のことが書かれておりますが、そういう心配はございませんか。

末広重二気象庁観測部地震課長

○末広説明員 九十九里地方の過去の歴史を調べてみますと、非常にまれではございますが、確かに大津波が来襲した例はございます。たとえば一七〇三年、これは元禄十六年でございますが、十二月三十一日、伊豆大島近海に、過去の地震でございますから推定でございますが、規模八・二という大地震が発生いたしまして、九十九里浜に大津波が来襲し、相当の溺死者を出したという例がございます。現在片貝から上総一宮の海岸にかけまして、何カ所もその当時の慰霊碑が残っているそうでありますが、こういう事実が過去にございますことと、それから大地震は同じ場所で、これは百年の単位で相当間隔はあきますけれども、繰り返すということは、まず間違いのないところでございますので、九十九里浜にいつの日にか、また大津波が襲うであろうということは想定せざるを得ないと存じます。

金瀬俊雄日本社会党

○金瀬委員 そうなってまいりますと、建設省の公園緑地課長ですか、おいでを願っておりますが、御質問申し上げます。  九十九里海岸の蓮沼村というところに、先ほど申し上げました危険区域であり、津波対策の区域に入っておる場所ですが、今度建設省と県でウォーターガーデンという非常に巨大な施設をつくることになりまして、またその施設が相当大量の人を誘致する。この夏三十万以上の人たちが、そこの人工プールで泳ぐということでございますが、そのことに関連して、そうしたものが公共施設としてつくられることと、この危険地域であるということで心配しておる人もおるわけでございます。  千葉県との打ち合わせ、それからまた、この地域は地下水がないということで、プールに水を揚げた場合に住民の井戸水、この辺は自然に掘っている井戸水でございますので、それが相当規制される、いわゆる減水してくるということ、それから交通渋滞を起こして非常に公害とか、あるいは生活に厳しく響いてくる。また第三セクターというので経営するようですが、第三セクターというのが三井物産、三菱商事、住友と、大資本べったりであるということです。  建設省で考えている第三セクターというのは、三井とか三菱とか住友とは考えなかったのではないか、さように思っておりますが、千葉県では、特に千葉港の埋め立ての場合、三井不動産、三井港湾、そうしたものの埋め立てあるいは土地、そうしたもので千葉県が企業べったりで行ったというような批判が出ております。その後でこのウォーターガーデンという施設についても三井、三菱、住友と今度は三者でやっておる。そして建設省と県がそれに対して補助金を出すとか、あるいは施設をつくってやるとかいろいろなことが言われておりますが、地震の津波のことも含めまして、こうした施設をつくったことについて、建設省はそれなりに検討してつくったことではないかと考えておりますが、ひとつこれに対するお考えをお聞かせ願いたいと思います。

三好勝彦建設省都市局公園緑地課長

○三好説明員 ただいま先生から御指摘いただきましたのは、津波の問題、地下水の問題、周辺交通対策の問題、さらに第三セクターを通しての進め方の問題、大体四点かと思います。順にお答え申し上げます。  まず、津波との関係についてでございますが、現在建設省におきましては全国総合開発計画等に基づきまして、建設省の中にレクリエーション都市整備要綱というのをつくり、この中で現在レクリエーション都市の整備を進めているわけでございます。  御指摘の千葉県蓮沼地区におきますウォーターガーデン等は、この一環をなすものでございますが、この計画は県の計画でございます。それを建設省の方で指導しながら進めておるという仕組みになっておりますが、この計画を立てるに当たりまして、当初特に津波についての配慮あるいは調査等はいたしておらないと聞いております。ただ、このレクリエーション都市と申しますのは、大別いたしまして臨海型のレクリエーション都市あるいは山岳、湖沼型のレクリエーション都市というような分け方ができると思いますが、この蓮沼地区につきましては臨海型、つまり海岸でございますとか、あるいは松林等の自然の良好な環境と一体となって計画されているものでございます。御指摘の津波対策につきましては、計画段階では考えて特に調査をして配慮したというふうには聞いていないわけでございますけれども、現在の場所には県有砂防林がございまして、その海岸側に高さ四・五メートルから五メートルぐらいの人工砂丘がつくられております。仮に津波がありましたといたしましても、この人口砂丘が、まず津波対策に有効に働くものというふうに考えております。  また実際に利用が開始された時点におきます津波対策といたしまして、これは先生からも御指摘がございましたように、県土全般に対します海岸の保全とか、いわゆる津波対策については現在検討中と聞いておりますけれども、そういうことがなされるまでの間に津波等の問題が現実に起こった場合におきましては、現在このレクリエーション都市の中におきまして、すでに設けられております放送設備により早期に避難ができるようにとか、あるいは看視塔におきます看視員によります津波の看視でありますとかというような機能を持たせること、さらにまた避難場所であるとかあるいは避難路及び伝達方法につきましても、きめ細かく村当局と十分協議の上で、少なくとも早期避難に資するよう現在検討を進めているわけでございまして、これらを建設省としても積極的に進めるよう、また万全を期するよう指導しているところでございます。  次は、地下水の問題でございますけれども、現在この地区には御指摘のガーデンプール、つまりウォーターガーデンとも申しますが、九十九里の海で泳ぐことよりも、むしろ松林の中側にプールをつくっております。このための水が、計画といたしましては五十二年時点で広域水道などの導入も考えておりますけれども、当面の水対策といたしまして地下水くみ上げが出ているわけでございます。これも県におきまして実際にボーリングその他の調査の結果、ここで使用いたしますプール用の用水あるいは利用者のための飲料水等が地下水をくみ上げても他に影響が出ないという前提に立ちまして、現在、飲料水用といたしまして二カ所、それからプールの用水といたしまして六カ所の井戸を掘っているわけでございます。ただ、この井戸が大量に水を吸い上げるということで、一部に井戸水をくみ上げることについての反対があることも承知しております。しまして、観測用の試験井戸を掘削いたしております。また一部には、古井戸を利用いたしまして、少なくともくみ上げた時点において水位の低下あるいは地盤沈下といったようなことがあれば、それに即応できる対処策も考えているわけでございます。  少なくとも、このように、地域開発に役立つ前提であるレクリエーション都市に関しまして、もし地域に迷惑をかけることがあるというようなことになれば、建設省といたしましても、そういうことにならないように、県に対して十分指導してまいりたいというふうに考えております。  次は、夏季になりまして交通が非常にふくそうするではないか、またそれに伴いまして、公害の問題でございますとか、あるいは地元の方たちにいろいろ迷惑をかけるという御指摘でございますが、これにつきましても、御指摘のとおり、現在この地区は国道百二十六号一本が幹線として使われておりまえしかも一、現時点までの間に、かなりの混雑が考えられております。それがさらに、このウォーターガーデンが供用開始することになれば、一日最大二万人ぐらいまでは来るであろうということが想定されております。そういう混雑のための実際の道路の使用につきましては、現在、県におきまして警察あるいは村当局とも協議をいたしております。  具体的には、利用経路、つまり、現在の百二十六号以外の道路へどのように誘導していくかという問題、あるいは標識の設置の問題、さらには県道の整備の問題等を整えまして、交通混雑の緩和に努めたいということで対処しているわけでございます。  また、最後に第三セクターについての御指摘がございましたが、これは昭和四十七年四月二十日の参議院の建設委員会におきましても、特に第三セクターについての大資本との関係の御指摘をいただいているところでございます。  建設省といたしましては、このときの御指摘の趣旨に沿いまして、出資会社の構成等については、現在まで、かなり指導してまいっておるわけでございます。  具体的に申し上げますと、この千葉県におきます九十九里レクリエーション都市開発株式会社の出資比構成は、千葉県及び蓮沼村が四二%、三井、三菱、住友の三社でそれぞれ一二%ずつ、計三六%、それから地元銀行等八%、その他千葉県観光公社等十一団体で一四%となっておりまして、いわゆる一方に偏重するということにはなっておらないわけでございます。  また、先ほど御指摘はございませんでしたが、現実にいろいろ仕事を進めるに当たりまして、この仕事は、地域開発ということ並びに多様化するレクリエーション需要にどうこたえるかという考えでやっておりますので、今後とも実際に地元のこのレクリエーション都市のための参加の道を決してふさいでいるとは理解していないわけでございます。  以上、とりあえずお答え申し上げます。

金瀬俊雄日本社会党

○金瀬委員 時間が参りましたので、要望だけ申し上げまして質問を打ち切りますが、津波対策ということで、先ほど気象庁の方から、この地域は危険地域であるというようなお話がございましたので、そういう意味を含めまして、この工事を来年、再来年と続いてやるかということについては、気象庁あるいは国土庁と十分打ち合わせをいただきまして再検討して、これから先の工事を進めることを検討していただきたい、かように要望しておきます。  それから、先ほど県等地方自治体が四二%で、三井が一二%、三菱が一二%、住友が一二%と三六%であるから、資本を出している率が非常に少ないから大丈夫だというお話ですが、これが役員になってくると別なんですよ。県から役員は一人しか入っていないで、三井、三菱、住友が役員が一人ずつ、三人、それから銀行団と言いましたが、銀行団から入っている。だから会社の経営そのものが牛耳られておるということで、金を出す方は、少なくて、口を出す方が非常に多くなってきて、県営だということが言えないですよ。  だから、私はそういう意味では、大資本というのが金は出さずに口を出す、仕事をとってしまう、そういうようなきわめて悪質なことをやっておる、そういうところに県と国が補助金を出して、そういう施設をつくってやるということについて疑問を持って、そのことについて指摘したわけであって、資本の比率ではなくて、役員の比率の方が大きな問題であるというふうに考えております。  それから最後に、この地域の交通対策についてでございますが、実は漁業組合の人たち、それからこの辺の魚屋の人たち、あの九十九里沿岸というのは、千葉県で魚が一番とれるところなんです。魚を朝早くとりまして東京の魚市場へ運ぶ、そして東京の魚市場へ集まった他府県の魚を積んで千葉まで十二時に帰って、今度は千葉県の地方の魚屋へ売るという作業をわずかの時間でやるわけですが、ウォーターガーデンというのができますと、この辺の片貝漁港とか飯岡とか、あの辺の漁業組合から集まった魚が東京へ行って、またほかの魚を買って帰ってくるのに時間がかかり過ぎて営業が成り立たないというようなことがあるわけです。  それには交通対策を十分にやってほしいということでございますので、そういう点について、ひとつ建設省の方で交通対策を十分にやっていただきまして、せっかく建設省が好意で地元の振興対策ということでやったことが、逆に一部の者が生活に困るという現象が起きてくるということにならないように十分な対策を講じて、ウォーターガーデンを始める場合、つまりオープンする場合にも、その日にちの設定とか、まだ時間があるわけですから、反対同盟の人も出ておりますので、反対者と十分な話し合いを遂げてから、ひとつオープンをされるようにお願いしたいと思っております。きょうは、ほかに質問を予定しまして、通産省の方々あるいは国土庁の方々に来ていただいておりますが、時間が参りましたので、以上要望いたしまして、せっかく来ていただいた人たちにはおわびを申し上げまして、質問を打ち切りたいと思います。ありがとうございました。

金丸徳重日本社会党

○金丸委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。     午後四時十八分散会

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