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75回国会衆議院1975/07/01

公害対策並びに環境保全特別委員会 第18号

発言数
108
登壇者
11
会派数
2
開催日
1975/07/01

会議録

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺委員長 これより会議を開きます。  これより請願の審査に入ります。  本委員会に付託されました請願は四十八件であります。  本日の請願日程全部を議題とし、審査を進めます。  まず、審査の方法についてお諮りいたします。  本請願の内容につきましては、先刻の理事会において御検討いただきましたので、紹介議員よりの説明等は省略し、直ちに採決いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺委員長 御異議なしと認め、よって、さよう決しました。  採決いたします。  本日の請願日程中第三、第一五ないし第一八、第二一及び第三九、以上の各請願は、いずれも採択の上内閣に送付すべきものと決するに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺委員長 御異議なしと認め、よって、さよう決しました。  なお、ただいま議決いたしました各請願に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますがも御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺委員長 御異議なしと認め、よって、さよう決しました。     —————————————     〔報告書は附録に掲載〕     —————————————

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺委員長 なお、本委員会に参考のため送付されました陳情書は、自然保護憲章の普及実践に関する陳情書外十一件であります。念のため御報告申し上げます。      ————◇—————

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺委員長 次にも閉会中審査申し出の件についてお諮りいたします。  中島武敏君外一名提出の公害対策基本法案   大気汚染防止法の一部を改正する法律案   水質汚濁防止法の一部を改正する法律案   騒音規制法の一部を改正する法律案   公害委員会法案  島本虎三君外四名提出の環境保全基本法案   公害に係る事業者の無過失損害賠償責任等に関する法律案  岡本富夫君外一名提出の環境保全基本法案 並びに  公害対策並びに環境保全に関する件 以上の各件につきまして、議長に対し、閉会中審査の申し出をするに御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺委員長 御異議なしと認め、よって、さよう決しました。  次に、閉会中委員派遣承認申請の件についてお諮りいたします。  閉会中審査案件が付託されも委員派遣の必要が生じました場合には、議長に対しも委員派遣承認申請をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺委員長 御異議なしと認め、よってもさよう決しました。  なお、派遣委員の人数、氏名、派遣地、期間及び所要の手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺委員長 御異議なしと認めもよって、さよう決しました。      ————◇—————

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺委員長 公害対策並びに環境保全に関する件につきまして調査を進めます。  この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。本件調査のため、本日も参考人として日本道路公団総裁前田光嘉君及び理事三野定君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺委員長 御異議なしと認め、よって、さよう決しました。     —————————————

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。山本政弘君。

山本政弘日本社会党

○山本(政)委員 質問に入ります前に、せんだって環境庁長官おいでいただきまして、大変ありがとうございました。それで、長官のあれをごらんになった感想、それから、これから先、一体どういうふうにしていったらいいか、そういう点について御感想があるかと思うのですけれども、まず、質問に入る前に、このことをお伺いしたいと思います。

小沢辰男自由民主党環境庁長官

○小沢国務大臣 山本委員の御要請並びに熱心な御意見がございましても私も道路と環境問題ということにつきまして関心を当然、持っておりましたので、問題点をぜひ実地に拝見いたしたいというので、御案内をいただいて、短時間ではございましたが、現地を視察させていただいたわけでございます。  私の感想を求められましたので、率直に申し上げますと、まず第一にあのシェルター、二百メートルちょっとでございますか、これは大変な工事であったなあと、道路公団が、住民の方々、また住民を代表する国会の方々、またそれを受けました建設大臣のも話し合いによる円満な道路行政の遂行という考え方から、決断をされてつくられたシェルターだとお察ししたわけでございますが、非常にりっぱなシェルター、公団もよくそこまで、地元の納得を得るために相当の犠牲を払われたものだと思いまして、何か新しい行政なり政治のあり方というものを、率直に言って私、あの施設を見まして感じたわけでございます。  その結果、特にその入り口になりますか、出口になりますか、そこの地区の方が新たな環境問題に対する不安が出たということも、私は、あれだけ大きな、りっぱなシュルターができればできるほどもその出入り口の方々が逆にそういう不安を持ったりもまた心配されるということも、これは確かに当然じゃないかなあという、素人として考えますと、何かあそこにうんと排気ガスがたまったものがも出口がないわけですから、出入り口にそれがまとまって集中的に出てくるのじゃないかという御不安を持たれるということもも行ってみまして確かにもっともじゃないかというふうに感じました。  それからやはり、道路は生活の必要によってつくりもまた利用されるものでございますが、あの道路が、せっかくあれだけの投資をしたのですから、住民の方々の納得のいく上で一日も早く供用開始をされないと、実は道路行政に若干でもタッチした、責任者として私もやった経験から見まして、そうでないと他の道路、たとえばあそこならば甲州街道になるのだろうと思いますが、非常に混雑がいつまでたっても消えない。したがって、その地域の方々が、ちょうど七環の方々が、八環がまだ通らぬために非常な負担がかかって、環境問題がよけいシビアになると同じような考え方がありますので、できるだけ早く供用開始はしなければいかぬだろうけれども、同時にやはりその地域の住民の方々の不安を、また環境問題に対するいろいろな要請というものを解決をしてもそして両方が共存できるように、早く措置をしなければならないなということを強く感じたわけでございます。  そこでもう一つ、私が一番痛切に感じましたのは、いろいろなデータをお持ちになって、住民の方が不安を訴えられました。既存の各トンネル等の環境汚染のデータというものをお持ちでございまして、私どもにもいろいろな訴えがございました。したがってやはり、そういう面は環境庁として客観的に、どちらにしても正確なデータというものをよく提供していかなければならぬなということを感じまして、あそこは供用されておりませんから、あそこの現地ではかるわけにいきませんけれども、それと同じような例をとらえまして、大気汚染の状況がどういうふうに影響されるものかという正確な、客観的なデータを環境庁としてやはりよく出してみなければいけないのじゃないだろうか。この点、実は私も、長官ではありますが、そういう技術面では素人でございますので、これは何らかの方法で、いままであるでしょうが、改めて納得のいくデータというものを客観的に調査をする必要があるなということを感じました。  それから、やはりだれが考えても、シェルター二百何十メートルといいますと、相当の排気ガスがたまることは事実でございますから、これが何か技術的に両方の出口で吸収できるといいますか、ある程度解決のできるような技術的な方途がないものか、これもよく検討してみなければいかぬなということを感じました。  いずれにしましても、やはり住民の方々の納得を得る努力というものは、これはどうしても真剣にやってもらわなければならない。したがって、学校の問題等もございますしも要するに付近の長い間住んでおられる方からすれば、突然そういう環境が変わってくるわけでございますので、この辺を十分理解をしつつ、思いやりある話し合いを進めていくことが最も大事だということを感じたわけでございます。したがいまして、帰りましてから総裁、担当の理事の方々ともお会いしまして、いま私が述べたような観点での早急な検討をお願いいたしまして、なお今後も、いま申し上げましたような見地から、できるだけ環境庁としても努力をしていきたい、かように考えております。

山本政弘日本社会党

○山本(政)委員 私は五点伺います。きょうは時間が四十分だそうですから、したがって質問の方も私は簡潔にやりたいと思いますから、答弁の方もどうぞ簡潔にひとつお願いしたいと思うのです。  いま環境庁長官からそういうお話がございました。政務次官にお伺いしたいのですけれども、もし、この道路がなかりせば、こういう問題が起こらなかったわけですね。とすると、言葉として妥当でないかもしれぬけれども、ある意味では建設省なり公団は加害者ですよ。これだけの問題が起きているわけです。環境庁長官は視察をされたけれども、あなた方は、そのことに対して私は何回かお願いもし、折衝もしてきておるつもりだけれども、ごらんになろうとしてない。政務次官どうですか、あなたの方で現地をごらんになる気持ちはありませんか。

中村弘海自由民主党建設政務次官

○中村(弘)政府委員 ただいま私個人の意見といたしましては、環境庁長官と同じ意見を持っているわけでございますが、そういった意味で十分、検討を行われてしかるべきだと思っておるわけでございますが、それがまだある程度まで進んでいかない現段階においては、行っても効果がないのではなかろうかというふうに考えておるわけでございます。

山本政弘日本社会党

○山本(政)委員 ある程度の話し合いは、皆さんたちが行ってごらんになって、実地を最高の責任者がごらんになって判断することによって、初めて事態が促進すると思うのですよ。下僚に任せておいて、そして話がついたら私が出ていきますということは、私は行政の首脳としてとるべき態度でないと思う。なぜ、ごらんにならないのか、もう一遍お伺いします。見てくださいよ。

中村弘海自由民主党建設政務次官

○中村(弘)政府委員 実情は十分、これは机の上ではございますけれども、勉強させてもらっておるわけでございまして、ある程度のデータが出てくれば、私たちも研究できるのではないかと思っておるわけでございますが、いずれにいたしましても、二百四十五メートル程度のトンネルでは、環境基準を上回る公害は出ないものであるということを、いろいろとただいまのところ研究しておるわけでございます。  しかし、いずれにいたしましてもそのような問題が、この大事な道路問題で起こっているわけでございますから、やがて私もお伺いはさせていただかなければいけないのではないかというふうに考えておるわけでございます。

山本政弘日本社会党

○山本(政)委員 それでは、ある時期になったら、ごらんになっていただけますね。イエスかノーかで結構です。

中村弘海自由民主党建設政務次官

○中村(弘)政府委員 参ります。

山本政弘日本社会党

○山本(政)委員 新しく道路をつくれば、周辺地区の環境が何らかの変化を起こすということは避けられない、これは道路公団も言っている。道路公団はこうおっしゃっているのですね。「道路を建設するに当っては定められた環境基準を守りながら、出来るだけよい環境を作るように努力しております。」これに書いてあります。これは写しです。そうですね。そこで、いま環境庁長官は、一つは技術的に何とか解決をしていくような努力をしたいとおっしゃった。もう一つは、正確なデータというものを把握したい、こう言っている。そして政務次官は、ある程度データをつかまなければいかぬ、環境基準を上回るものではない、こう言っているのです。私はその両者の間には乖離があると思うのです。たとえば鳥山北住宅の道対協の「昭和48年6月10日の「申入書」に対する回答書」これは日本道路公団が回答しているわけですけれども、それによりますと、十一ページ、十二ページの中で出ているデータというのは、一酸化炭素、炭化水素それから窒素酸化物、こういうものの資料がきわめて簡単に出ているだけなんです。  だから、私はまずお伺いしたいのは、このデータはどういう根拠によって、どういう方法で得られたのか。長官は、正確なデータをひとつ把握したいとおっしゃっているけれども、私はこのデータというのは机上の計算だけにとどまっているのではないかという感じがするわけです。しかも、鳥山北住宅付近の環境対策としてはシェルターを設けます、排気ガスは現状と余り変わりありませんと言っているわけです。そして出ているデータというのは、ここにありますけれども、COのデータしか出ていないのですよ。そんなものじゃないだろうと思うのですね。自動車の排気ガスにはCO以外に、いま申し上げた炭化水素もあるだろうし、窒素酸化物もあるだろうし、鉛も、ベンツピレンもあるだろうし、そしてタール等もある。いろいろ複合されたものです。ただ出ているのは、一酸化炭素の基準というものを出して、それでもってやっているだけの話で、あとのものについては何も触れておらない。排気ガスというのは、一酸化炭素でただその成分が代表されているだけなんですよ。  私がお伺いしたいのは、そのほかの、要するにいま申し上げたようなことについて一体どうなっているのか。そしてもう一つは、どういう根拠からもどういう方法で一体データをお出しになったのか、それをひとつお聞かせいただきたいと思います。これは御返事は道路公団ですか。

三野定日本道路公団理事

○三野参考人 ただいまの御指摘は、私どもが協定の中で一酸化炭素の数値のみで大気汚染の問題を代表させている、ほかのガスはどうかというふうな御質問だと思いますが、窒素酸化物、炭化水素もそれから鉛化合物などの排出計数につきましては、一酸化炭素に比べて実測データが少ないために、一酸化炭素と同程度の精度で、シェルターから排出されますガスの濃度を推定することが困難でございますので、目安といたしまして、四十八年度の自動車排出ガスの規制値を基礎に、昭和五十七年度の推定交通量一日当たり六万四千台で計算をいたしますと、シェルター出口から至近距離にあります住宅の端でも連続二十四時間における一時間値の平均値は、窒素酸化物が〇。一五PPm、炭化水素が〇。五五PPm、鉛化合物が一立方メートル当たり〇。五三マイクログラムというふうになっているわけでございます。このように一応の計算はいたしておりますけれども、実測データが少ないので、お手元のものには書いてなかったかと思うのでございます。  窒素酸化物、炭化水素につきましては、現在政府が推進しております自動車排出ガスの規制がさらに強化されれば、さらに低下するということで、問題はないと私どもは思ったわけでございます。

山本政弘日本社会党

○山本(政)委員 実測データが少ないというのですけれどももではベンツピレン、タール、その資料はあるはずでしょう。数値を知らせて下さい。

三野定日本道路公団理事

○三野参考人 タール、ペンツピレン等につきましては、実際のトンネルの排気口等におきまして実測されているものが二、三あるということは承知いたしております。それらにつきましては、ただ、それをもって、ほかのトンネルにおけるベンツピレン、タール等を推定するというような方法が大変むずかしい、そういう点で、適切な推定ができなかったのでございます。

山本政弘日本社会党

○山本(政)委員 いま申し上げたようなベンツピレンとかタールとかは、発がん物質だとされているわけでしょう。あなた方は、実測のデータが少ないとかなんとかいうことで、そういうデータを出さない。住民が一番心配しているのは、何らかの危害が自分たちの健康に与えられるのではないかもそのことによって心配しているわけでしょう。そのことについて、あなた方は全然そういうことは解明なさらないで、そうして住民に心配ないということが言えますか。そんなことがあなたちゃんと言えますか。つまり、私が言っていることは、何ら努力していないということですよ。こうこうこういう実績、微細にわたって住民が納得する資料というものがあるならば、その上で私は交渉が成り立つだろうと思うのだ。だけれどもあなた方は、この辺は要するに実測データが少ない、二、三あります、その二、三あるということすら調べてなくて、私に数値をお答えできないというのだったら、住民が納得するわけはないじゃありませんか。それをなぜ強行なさるのです。答えてください。

三野定日本道路公団理事

○三野参考人 ただいま御指摘の点は、なお私どもとして努力を要すべきところだと思います。私どもはただいま工事をいたしておるのでありますが、これは御承知のとおり一昨年の十二月でございますか、鳥山のシェルター問題と同時に、このときに鳥山の道対協との間に結びました協定書と同時に、この高井戸地区とも協定を結んだものでございます。そこでその協定には、明らかに工事の進行をお互いに確認をしたわけでございますから、それに従いまして今日まで工事をしてまいったわけでございます。その協定の中に幾つか続いて討議をいたすべき事項がございますので、工事をする一方で、そういう事後協議の問題のお話し合いをしてきたわけで、ございまして、決してその意味で強行ということはございません。ただ、その話し合いの中のいろいろ協議いたします事項がたくさんございますが、その事項の中で、この浄化装置の問題につきまして、返事がなければ工事をやめろという御要求があったわけでございます。私どもは一応敬意を表しまして控えておるわけでございますけれども、本来的には話し合いをしながら工事をしていくべきもの、工事をしながらお話し合いは続けるというべき事態でございますが、しかし現在は、そういうことで工事を控えておりますから、決して強行というような状態ではございませんので、その点だけは申し上げておきます。

山本政弘日本社会党

○山本(政)委員 工事を強行しないと言うけれども、私はいきさつをちゃんと聞いてきたのですよ機動隊が入ってくるとか何とかというようなことで心理的な圧迫が現在、されているのです。私はそういうことは言いたくないけれども。そういう中で、あそこまでの工事をやってこられたという事実はあるのですよ。私がわからないのは、住民に対して、いまも申し上げたように端的にあらわれているのは、実測のデータがきわめて少ないということで、あなた方はお出しになってないわけでしょう、要するに私が申し上げた物質についても。なぜデータをお出しにならないのですか。いつごろまでにお出しになるつもりですか。たとえばベンツピレンとかタールとか、データが少ない、こうあなたがおっしゃっている、そういうものはいつまでに出していただけますか。

三野定日本道路公団理事

○三野参考人 もとより住民の皆さんの不安を解消するということが、私どもの大事な仕事だと思いますので、早急にできるだけ知恵をしぼりまして皆様にお示ししたい、こういうふうに思います。

山本政弘日本社会党

○山本(政)委員 データを出す場合に、たとえばこういうことが考えられませんか。たとえば住民が納得するような場所で、あるいは専門家を入れて、そして結論を出していく、そういう具体的な考えが、要するに両方の合意の上で出てくる、そういう段階がくるまでは、あそこを開通することを一応やめる、こういう考えはお持ちになっていませんか。どうですか、その点は。

三野定日本道路公団理事

○三野参考人 ただいまのお話でございますけれども、もとより私ども不安のない状態で開通いたしたいと思います。そういうことでございますので、私どもも早急に知恵をしぼりましてデータをお示ししたいと思いますが、先ほども環境庁長官から、環境庁の方でもいろいろ御検討をいただくように伺っておりますし、また、住民の皆さんの、あるいは御希望の方もあるかと思いますが、適当な御指導を得ながら、すみやかにこの問題、不安解消に努めたい、こういうふうに思います。

山本政弘日本社会党

○山本(政)委員 繰り返し言うようで大変申しわけないのですが、つまり住民の納得するような方法、そういうことも頭の中に入れながら、それから、もし実験をするような場合には、そういう場所あるいは専門家といいますか、そういうことについても住民の了解を得ながら、やっていただくということで私、確認してよろしゅうございますね。

三野定日本道路公団理事

○三野参考人 先ほども申しましたように、環境庁御当局もお考えいただくようでございますので、一緒に御相談しながら、適当な方があれば御指導を受けたいと思います。

山本政弘日本社会党

○山本(政)委員 政務次官、こういうことなんです、私が申し上げたいのは。二百五十四メートルのあのシェルターで、似たようなところがあるのです。横浜の山手トンネルは長さが二百七十メートル、これは上下一車線です。要するに通過の交通量というものは一日二万台。これを調査したのは横浜の国立大学の環境科学研究センター、環境基礎工学研究室です。だから第三者ですよ、きわめて公平な第三者。一分当り上り線が十九・一台、下りが十一・一台、こういうことになるのです。鳥山のあのシェルターで何台通るか私は計算してみましたが、六万四千台になったときに一体どれくらいになるか。一分当たり四十四・四台ですよ。いいですか。片一方は上り十九・一台、下り十一・一台。鳥山の場合は一分当たり四十四・四台です。前者はそのときPPmが三OPPm。そうしたら、四倍近い交通量があるのだったら、これは大変なPPmが出るのじゃないかと私は恐れるわけです。しかも、それは一酸化炭素だけではなしに、その他の化学物質というものもそれに伴って出てくるだろう、こう私は思うからですよ。これは大変なことでしょう。だからそういうことに対しては、やはり住民の合意をする場所で一遍、そういう実験をやるべきだろうし、そして専門家も住民の合意する人たちに立ち会ってもらう必要があるだろう、こう言っているのです。  時間がないから、大変残念ですけれども先に進みますが、そういう状況の中でCOとか、あるいはその他の要するに化学物質が基準をオーバーした場合には、技術的な対策を立てるべきだということが、私は公団そして建設省の良心である、こう思うのです。基本協定にもそれに近いことが書かれているのです。基本協定は、この二ページの三のdというところに、「将来、排気ガス防除のより有効な対策が確立される時は、それら有効な対策を取り入れるものとする。」こういうことなんです。もう一遍申し上げますよ。私は政務次官にお願いしているのですよ。「将来、排気ガス防除のより有効な対策が確立される時は、」こう書いてある。そうすると、確立されなければ何もやってくれないのかと言うのですよ、私は。その点はどうなんです。そういうことが確立されなかったらほっておくのですか。それを私は政務次官からお伺いしたいのです。

中村弘海自由民主党建設政務次官

○中村(弘)政府委員 先生おっしゃるとおり環境基準を上回る公害が発生するとなれば、私どもは十分の措置をし、お話し合いを申し上げた上で、十分の措置をしたいと考えております。

山本政弘日本社会党

○山本(政)委員 私は上回るだろうという予想のために十一・何台と四十四台という区別を申し上げたのです。「将来、排気ガス防除のより有効な対策が確立される」というが、あなた方加害者ですよ、私に言わしたら。つまり有効な対策が確立されないと、何もやってくれないのかどうかということなんです、私の聞きたいことは。「有効な対策」というのは、これが有効な対策ではないかというふうにもし考えられ、そういう可能性があるのだったらそれをやるのが本当じゃないかというのですよ。それが行政当局の態度でしょう。その点、どうなんですか。

中村弘海自由民主党建設政務次官

○中村(弘)政府委員 おっしゃるとおりでございます。

山本政弘日本社会党

○山本(政)委員 それでは、可能性があるならば試みるべきだということは、ここで認めていただけますね。

中村弘海自由民主党建設政務次官

○中村(弘)政府委員 おっしゃるとおりです。

山本政弘日本社会党

○山本(政)委員 その後に「それら有効な対策を取り入れるものとする。」こう言っている。「有効な対策」というのは、常識的には、たとえ一〇%でもそれが有効であるならば、採用されるべきである、こう思うのです。七〇%とか八〇%とかという、それだけの効率がなければ有効な対策でないというふうに私は考えない。たとえ五%でも一〇%でも一五%でも環境というものが整備される、住民のために健康というものが保障されるということになったら、そのことに対して最善の努力をするというのが、私は行政当局のとるべき態度だと思うのですけれども、環境庁長官、それはいかがでしょう。

小沢辰男自由民主党環境庁長官

○小沢国務大臣 おっしゃるとおりだと思うのでございます。私どもも、それに向かってできるだけのことはいたします。

山本政弘日本社会党

○山本(政)委員 それじゃ政務次官いかがでしょう。長官のいまのお考えが表明されましたけれども、政務次官のお考え。

中村弘海自由民主党建設政務次官

○中村(弘)政府委員 長官のおっしゃるとおりでございます。

山本政弘日本社会党

○山本(政)委員 ところが公団は、「有効な対策」というのは八〇%でなければ有効な対策じゃない、あなた方、かつて住民に対しておっしゃっているでしょう。長官と政務次官のお答えと違うじゃありませんか、あなた方の言っていることは。

三野定日本道路公団理事

○三野参考人 別段、公団の方針としてではございませんが、実際に住民の方々とお話をしたときに、そういう発言をしたということを聞いております。

山本政弘日本社会党

○山本(政)委員 聞いたけれども、あなたは一体どうお考えになっているのですか。いまお二人はそういうお話をしたのだけれども。

三野定日本道路公団理事

○三野参考人 私は、「有効な」というのは非常に抽象的な表現でございまして、これが何%というような表現ではもちろんないと思います。やはりこの「有効」ということにつきましては、たとえば莫大な金をかけて、ほんの色がついた程度、そういうものは幾ら色がついたのが前進であるといっても、常識的に適当でないと思うのです。そういう八〇とかなんとかというような数字は、私もこれを「有効」ということを定義づけることはできませんけれども、しかし、かなりの効果があるという意味ではなかろうか、こういうふうに思います。

山本政弘日本社会党

○山本(政)委員 私は、住民の健康を守るためならば、幾らでも金をつけるべきだという態度なのですよ。ただ三野さんがそうおっしゃった、つまり莫大な金をという莫大なというのは、どれくらいかわかりませんけれども、そして効果が〇・〇一%くらいしかないというのだったら、これはある意味では国の財政的な問題もあるだろうし、公団の財政的な問題もあるから、私の本旨、意思には反するけれども、そういうことはあり得ると思う。しかし少なくとも常識的に考えて、ある程度の効果があるということになれば、それはすべきでしょう。たとえば八〇%なければしないという態度というのは、私は間違いだと思うのですけれども、その点はいかがですか。

三野定日本道路公団理事

○三野参考人 私は言うなれば行政の実施を担当いたしている立場でございますので、多少意見が違うかと思いますけれども、まあ私の立場から考えますと、同じ目的を達するのに幾つかの方法があるというような場合には、私たちの立場としては、やはりそれを総合して、できるだけ国民経済上も安く、しかも効果も上がるということを考えるべきであろう。したがいまして、ただ一つの手段について、そればかりを追い進めて、全体の効果を見失うというのは適当でなかろう。そういう意味で総合的に考えてまいりたいというふうに思います。

山本政弘日本社会党

○山本(政)委員 全体の効果というよりか、シェルターをどうこうしなさいということを、私はいま申し上げているのではないのですよ。出入り口の人たちのことを何とかしなさいということを申し上げているのです。そうすると、その人たちのために、あなたの部下の方か知りませんが、八〇%なければ効果がないとかなんとか、やりませんとかということは、やり方としては大変おかしいじゃないかと思うのです。たとえ二〇%でも三〇%でも、効果というものは歴然と認められるというのだったら、それをやるべきじゃないでしょうか。もう一度お願いいたします。

三野定日本道路公団理事

○三野参考人 もとよりその八〇%というような表現は、私は適当でなかったと思いますし、それでよろしければ、私はこの場でその点は否定をいたしたいと思います。  それで、次の問題でございますけれども、やはり周辺の住んでおられる方、それからそれ以外の方も含めまして、あの辺の環境づくりの上で、シェルターができることは前提とさしていただきまして、その上で全体の環境づくりということも含めまして、いまの浄化装置もその一環として考えていく、こういうことに考えております。

山本政弘日本社会党

○山本(政)委員 総裁にちょっとお伺いしたいのですが、鳥山の北住宅のあの規模のシェルターというのが、日本に幾つありますか。

前田光嘉日本道路公団総裁

○前田参考人 北鳥山におけるようなシェルターは、ほかの地区ではまだ設けておりません。

山本政弘日本社会党

○山本(政)委員 住民からの要望があって、三鷹の料金所もシェルタをつくれという話、御存じですね。そうしますと、初めてだということは一体どういうことかというのですね。初めてだということについて、もしシェルターというものをおつくりになったのだったら、そのシェルターにおけるいろいろな、ありとあらゆるデータというものは、やはり検討しながら、そして実験もしながら、皆さん方がそういうことについて最小の被害にとどめるという態度が望ましい、こう私は思うのですね。そうすると、その場合に、そういうことを最小の被害にとどめるために、あなた方は最大の努力をなすったかどうかということです。私が申し上げたいのは、三野さんからもお話があったけれども、データがきわめて不備だということなんですよ。そうすると、このシェルターは、いまから要するに住民から要望があるであろう、その他の地区における、これがモルモット、実験台になっているのですか。住民はモルモットですか。

三野定日本道路公団理事

○三野参考人 総裁がああいう形のシェルターは初めてだと申し上げましたのは事実でございます。そのとおりでございますが、これは一つの道路構造といたしましては単なるトンネルでございます。したがいまして、トンネルにおける交通現象並びに大気汚染の問題につきましては、私どもは幾つも例を持っておりますし、それらの例から、私どもおのずから汚染の推定というものをいたしておるわけでございまして、いいかげんなことをやったということはございません。

山本政弘日本社会党

○山本(政)委員 三野さん、いいかげんなことをやったのではないとおっしゃっているけれども、それじゃお伺いいたしますよ。私は自分で行ってみたのですよ。普通の、あなた方がおっしゃるトンネルというのは、上の方は冷たいのですよ。さわってみると、要するに露といいますか、そういうものがたれている。下の方の道路のところが暖かいですよ。あのシェルターは直射日光を浴びるのです。あの複雑な、恐らく熱対流とかなんとかいうものを考えると、非常に複雑な構造になるシェルターのことに対して、トンネルの物差しだけではかっていったら大間違いですよ。そう思いませんか。だから私が言っているのです。まさしくシェルターは、あの出口の人たちは少なくともモルモットにされているのだ、そう言えませんか。三野さん、いまいみじくもおっしゃったトンネルの実験を持っているからということは、シェルターに適用できませんよ。

三野定日本道路公団理事

○三野参考人 問題はトンネル内の空気の流れであろうかと思います。いま先生が言及されました温度差の問題もそれであろうかと思います。トンネル内の物理的な現象といたしましては、トンネルのピストン作用によります自然換気がございまして、この点でこれが十分強うございますので、いまのような問題の影響は少ないというふうに、われわれは判断をいたしたわけでございます。

山本政弘日本社会党

○山本(政)委員 時間が来たそうですから結論に入りたいと思います。  なぜ、そういうことを申し上げるかというと、言いたくないけれども申し上げましょうか。  五月二十九日に、日本道路公団総裁の前田さんが建設省の記者に話しているじゃありませんか。小さなところで実験してみる必要があると言っているのですよ。つまり、このシェルターというのは初めてできたものだからわからぬ。わからなければ、あなた方は被害を最小にとどめる最大限の努力をすべきでしょう。その努力をなさらないで、これはつくってみなければ、ほかのところへ適用できぬ。私はそういう態度がおかしいと言うのですよ。首をかしげたってだめですよ。

前田光嘉日本道路公団総裁

○前田参考人 私は五月の何日かに新聞記者にそういうことを言ったことはございません。

山本政弘日本社会党

○山本(政)委員 水かけ論だから私は、そのことについてここで、言ったか言わないかという議論をしようとは思いません。だけれどもそういうことが私の耳に入るようでは、つまり公団というものは本当に住民のことを考えているのか。車が通る、そこのけそこのけということになりはしないかと言うのですよ。そうじゃありませんか。

前田光嘉日本道路公団総裁

○前田参考人 私はシェルターにつきまして、ほかに例はないと申し上げましたのは、北鳥山地区における騒音公害対策につきまして、できるだけ地元の住宅団地に影響を少なくするために、ああいう形が一番よかろう、しかも一部であの構造につきまして、初めてでございますし、もっと長くしてほしいという要望もございましたけれども、長くいたしますとそれだけ、またそのトンネルから出る排出ガス等の関係で、かえって弊害を伴いますので、二百四十五メートルという長さに決めて御了解願ったのでございまして、いままで高架道路にはああいう施設をしていなかった、しかし、地元のために少しでも役立てようと思いまして、話し合いの結果つくったものでございまして、そういう意味で初めてつくったということでございます。

山本政弘日本社会党

○山本(政)委員 私はシェルターについての、そういうモデルというかサンプル、そういう建て方がきわめて任意だと言うのです。北鳥山を見てごらんなさい。北鳥山でも私は何回か三野さんともお会いしたし、それから住民の方と皆さん方との話し合いも私は聞いたことがあります。しかし、少なくとも鳥山北住宅での主たる問題というのは騒音だったわけです。排気ガスではなかったはずです。もちろん排気ガスは議論になったけれども、主たる焦点というのは騒音であった。だからシェルターがつくられたわけでしょう。そのときには、恐らくという言葉を使いましょう、あなた方は排気ガスのことについてはそう頭になかったはずですよ。だけどあれができてから、住民はできる前から気づいて運動を起こしておったけれども、しかし、いよいよ現実になってつくってみたときに、あなた方は排気ガスの問題が表面化されてくるとあわててこれに取り組んだとしか言いようがないじゃありませんか。だからデータというものは、私がお伺いしても出てこないじゃありませんか。しかもトンネルとシェルターという、条件は違う。違うならば、初めてできたものに対して、あなた方は、繰り返し申し上げますけれども、被害を最小限にとどめる努力をすべきだし、そのことについてぼくはあえて言いますけれども、莫大な費用がかかっても、後々にそういうものができるということが予測されるならば、ここは一つのモデル的なものを私はつくるべきだと思うのです。そういう意味から考えて、浄化装置とか、とり得るあらゆるものを私はとってほしいと思うのです。これは政務次官にお伺いした方がいいかもわかりませんが、そういうことについてちゃんとあらゆる手段をとるというお考えがおありになるのかどうか。

中村弘海自由民主党建設政務次官

○中村(弘)政府委員 先生がおっしゃるとおりに、ただいま交渉が中断中でございます。しかし今後、関係者の御理解と御協力を得まして、十分に検討して話し合っていきたいと考えております。

山本政弘日本社会党

○山本(政)委員 私が申し上げたいのは、浄化装置とかいろいろなものを考えられることを、要するにあなた方は頭の中に入れていただけますかというのですよ。

中村弘海自由民主党建設政務次官

○中村(弘)政府委員 もちろん入れております。

山本政弘日本社会党

○山本(政)委員 ともかくも私は、環境庁長官それから政務次官、そういう意味では、きょうは大変、理解をしていただいたと思うのです。  一つだけお見せいたしますよ。これはもう炭化されています。政務次官見てごらんなさい。上げますよ。これが日本坂トンネルの出入り口ですよ。だからそういうことをちゃんとごらんになって、ひとつ、できるだけ善処をしていただきたい。そういう希望を申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺委員長 島本虎三君。

島本虎三日本社会党

○島本委員 ただいま山本委員の方からも公共事業、ことに道路の建設に対して重大な喚起、提起がされました。私もやはり同じような状態の環状七号線の公害問題と西武池袋線の環境対策問題、この二つに触れたいと思って参りました。ただ、いま山本委員が質問されたこの問題に対して、意外に環境庁も建設省も道路公団も重大なことを、これは知っておらないのではないか、こう思って唖然としているのです。建設省、運輸省、昭和四十七年六月六日の「各種公共事業に係る環境保全対策について」の閣議了解事項というものを知っておりますか。これは重大なんですよ。建設省、運輸省それから公団の責任者、簡単に知っているか知っていないか、それを発表してください。

中野三男建設省都市局街路課長

○中野説明員 私は直接の担当課長じゃございませんので、十分なお答えができないと思いますけれども、私どもそういうことを頭に置いた上で、公共事業の遂行に努力し、あるいは指導してまいるべきであるというふうに考えております。

横山義一運輸省鉄道監督局民営鉄道部土木電気課長

○横山説明員 お答えいたします。  私もそれの直接の担当者でございませんので、しかとは存じないわけでございますけれども、おおむね法律の趣旨は存じてございます。私どももそういう趣旨に従って、いろいろ鉄道事業者を指導いたしたいと考えております。

前田光嘉日本道路公団総裁

○前田参考人 閣議で決まったものにつきましては、道路公団もその線に従って運営しております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 環境庁長官に聞かないのは、環境庁長官はこれを知らなければならない問題であるからです。当然なんです。この中には「環境保全の重要性にかんがみ、政府としては、各種公共事業(政府関係機関等が行なうもの及び地方公共団体が行なうものであって国が補助金を交付し、又は許可し、もしくは認可するものを含む。以下同じ。)の実施に伴う環境保全上の問題を惹起することがないよう、今後各種公共事業の実施に際して以下の措置をあわせ講ずることとする。」その中には道路も含みます。「当該公共事業の実施により公害の発生、自然環境の破壊等環境保全上重大な支障をもたらすことのないよう今後いっそう留意するものとする。」二番目、前略、その後半で「環境破壊の防止策、代替案の比較検討等を含む調査研究を行なわしめ、その結果を徴し、所要の措置をとらしめる等の指導を行なうものとする。」こういうようになっているのです。みんな知っていると言いながらも、いま指摘されたことは、これからやるということに至っては、一つも知らないじゃありませんか。そういううそを、知っているような顔をして言うものじゃありませんよ。私はここで聞いていて唖然としたのです。これは長官、こういう問題は四十七年六月六日の閣議了解事項です。そして、四十七年六月二十七日には、これにはアセスメントをやりなさいということまで出ているのです。これを完全にやったならば、いまのようなこういうような疑問が生ずるわけがないじゃありませんか。開発優先じゃなくなっているのです。これについて、やはり環境上の立場から各公共事業に対する長官の指導がおろそかじゃないか、また各事業は自分勝手にやっているのじゃないか、私はこう思うのですが、この点については、私は環境保全上やはり長官の責任も重大だと思うのです。決意を伺います。

小沢辰男自由民主党環境庁長官

○小沢国務大臣 閣議了解にありますように、各種公共事業を実施するに当たりましては、環境影響評価を事前にそれぞれ実施官庁においてやるということになっておりますので、したがって、先ほど山本委員との質疑応答にありました中央高速の問題につきましても、事前のアセスメントは公団でやっておるわけでございます。ただ、問題になりましたのは、その事前にやった環境アセスメントというもののデータを、住民の皆さんが疑問だと考えられ、また、それになかなか納得しないというところに問題が出ているわけでございますから、閣議了解は、それぞれの公共事業の実施官庁で十分アセスメントをやっていただくようにしてありますし、また、やらなければならない、これは当然のことでございますから、私どもは、こういう点について問題が起こらないように、公共事業の実施に当たっては、あらかじめ、ひとつ環境影響評価を十分やるように、今後なお一層、督励してまいります。

島本虎三日本社会党

○島本委員 各公共事業体では、いま環境庁長官の言ったことは、これは閣議了解事項としてやはり生きているのです。そうして、具体的にはすでに四十九年十二月にも出ている。最近はどうもこういうことを無視してやっている。まして去年の六月五日、いまの総理大臣三木さんが環境庁長官のころ、自然保護憲章がNHKの大ホールで宣言された。各政党はこれに対して全部、賛意を表して、行政上これを実施させることを確約しました。そのうち第三項目に「開発は総合的な配慮のもとで慎重に進められなければならない。それはいかなる理由による場合でも、自然環境の保全に優先するものではない。」自然破壊、公害があってはいけないということがはっきりしているのです。去年の六月五日から政府の姿勢も変わっているはずだ。皆さんの場合の姿勢だけさっぱり変わっていない。環境庁長官も、それぞれやっているはずだじゃない、あなたには勧告権があるのです。設置法六条によってきちっとやれるのだから、この点をもっと綿密に指導してやるべきだ、私はそう思うのです。まして、いま聞いておりましたところが、環境基準を上回るならば、これは総合的に経済的に効果の上がることを考えるべきだ、三野理事から山本委員に対してこういう答弁が中にあったことを、私はここに書いておきました。総合的に経済的に効果をもたらすことを考えるべきだ、昭和四十五年十二月の公害国会で公害対策基本法が改められた、それはやはり産業との調和というのが問題だった、調和があるから公害ができのるだ、環境が破壊されるのだ、こういうことで、いまは死にましたが佐藤総理のころに、公害対策基本法から産業との調和という言葉を除いて、人間優先、生活優先、環境優先に変わった。いまから五年前です。どこに総合的に経済的に効果が上がることを考えなければならないとあるのですか。いまは人間の生活や環境の保全を優先させるということになっているのです。何でも道路をつくればいい、こういういうような問題ではなかろうと思うのです。今後はやはりこれにのっとって、道路をつくるのも国民の幸せのためでしょう、それならば健康の被害や生命に対して重大な危害を与えるべきじゃないと思うのです。これに対して、まず総裁の決意を伺います。

前田光嘉日本道路公団総裁

○前田参考人 われわれも政府の方針に従って、環境保全を考えながら工事を進めておる次第でございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 では一体、いままでやったことは、それを考えていることを、部下の方では実施していないということになりますか。

前田光嘉日本道路公団総裁

○前田参考人 具体的に事業を実施します場合には、その影響の程度等について、われわれの考え方及び住民の方々との意見の相違点もあることはございます。しかし、それは両者で話し合いをしながら、今日まで円満に妥結を進めながら工事をしてきたわけでございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 それならば、環状七号線の道路公害についての被害者からのいろいろな要請、陳情、請願、こういうものは出ないのが本当だと私は思う。あえてこれを取り上げなければならないのは、きょう出席されている人はほとんど全部、こういう陳情、請願を受けているはずです、時間の関係上われわれが代表してやっているにすぎない。それほど完全にやっているならば、環七沿線住民の健康の総点検、それと公害被害者に対する救済措置、こういうものを直ちに考えて実施しておるか、またさせておるか、これは環境庁。それと同時に、被害の甚大な地域での移転希望者の土地の買い上げ、それから重点的に緑化地帯を、余りにもひどいから、両幅二百メートルずっとってくれ、これは私ども奇想天外な発想だと思うが、しかし、そういう希望があることは、それくらいひどいということじゃありませんか。片側に二百メーターずつなら、両側で四百メーター、それほどまでとってくれという住民の切なる要望です。これに対して、建設省ではどれほど考えているのですか。  それから、それによって被害を受けた、その物理的財産の被害に対して、これも補償してくれと言う。こういうふうにして見た場合には、行政の手落ちは、こういうような問題が出るまでほったらかしてあることにあるのじゃないかと私は思っているのです。また、これは運輸省になりましょうか、建設省になりますか、沿線の民家の窓、これを国及び公共団体の負担によって二重窓にして、冷房の換気設備をつけてもらいたい、こういうような要望さえ出るのです。窓をあけられないほど騒音と排気ガスの被害を受けているということじゃありませんか。これに対して、果たして対策をきちっとやったのか、それぞれの立場から御答弁願います。

春日斉環境庁大気保全局長

○春日政府委員 環状七号線の沿線住民に与える自動車公害の深刻さから、いわゆる環七公害と称せられるほどでございまして、自動車排ガスによる大気汚染及び自動車騒音は、それぞれ環境基準を大幅に上回っておることは御指摘のとおりでございまして、各種の対策を早急に推進する必要は、私ども十分感じておるわけでございます。  自動車に起因いたします公害を防止するためには、自動車排ガス量の許容限度あるいは自動車騒音の大きさの許容限度の強化というような問題、また発生源対策とともに、個々の道路ごとの環境対策等を強力に推進する必要があると思っております。  この環状七号線におきましては、自動車公害を防止するために警視庁が現在、実施しております。いわゆる環七方式と呼ばれます交通規制が行われております。この規制は、信号制限による速度コントロール方式とともに、深夜から早朝にかけましての大型車の通行車線の指定を行っておるわけでございまして、この規制によりまして、沿線の深夜騒音が若干減少した、こう報告されております。このほか、交通量の適正化あるいは交通量削減対策等を行っておるわけでございます。なお、東京都においても、環七公害に総合的に対処するために、環七対策会議を設置いたしまして、車線制限、グリーンベルト、二重窓、沿線土地の買い上げ等の対策を推進していると聞いております。  また、環境庁といたしましては、自動車排ガス防止技術の開発状況を逐次評価するために、自動車に係ります窒素酸化物低減技術検討会を設けましたほか、現在中公審で自動車の騒音規制に関する長期的な方策について審議をいただいておるところでございます。

中野三男建設省都市局街路課長

○中野説明員 全般的な問題につきましては、ただいま環境庁の春日局長から御答弁がございましたけれども、道路の環境対策というのは、単に道路の構造改善だけで解決できるものではございません。そういう意味で、総合的な対策が必要だというふうに私ども考えておるわけでございます。そういう意味では、自動車構造の改善とかいうようなことも必要であろうと思いますし、交通の規制というものも必要であり、そういうもので相当の効果も上げ得ると思っておりますが、私どもは、道路の構造その他で対処し得るものはしなければならないというたてまえのもとに、現在、道路の環境対策というものと真剣に取り組もうとしておるわけでございます。  現在の段階では、完全というところまで至っておりませんけれども、とりあえず幹線道路の、しかも住居系の地域の中を、そういうものが通るときには、両側に十メートルぐらいずつの環境施設帯をとる、これは道路の一部としてそういうものを広げてまいるというようなことを考えておるわけでございます。先生がおっしゃいましたように、道路の両側二百メートルずつ買い上げろというようなことは、実際に考えてみますと、全体の幅で五百メートル近くなるということでございますので、そういう方々の行き先というようなことも考えますと、現実には大変むずかしい問題になろうかと思います。そういう意味では、あるいは幹線道路の沿道の土地の利用を変えていくということも、総合的な施策として必要ではなかろうかというふうに考えておりますが、いずれにしましても、環境施設帯あるいは沿道の再開発といいますか、そういうことも含めて、道路の環境対策を打ち出すべく、真剣に現在、検討中でございます。

横山義一運輸省鉄道監督局民営鉄道部土木電気課長

○横山説明員 環状七号道路の環境対策につきましては、運輸省は直接の関係はないと存じます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 被害者の健康総点検を実施してもらいたいということと、公害健康被害者に対する救済措置を実施してもらいたい、こういうような要請が、何でもないところには出ないのですよ。もうすでに被害が発生し、進行しておるから、こういうような要請が出ておるはずです。これに対してどちらからも返事がない。

橋本道夫環境庁企画調整局環境保健部長

○橋本(道)政府委員 いま先生の御質問のございました環七沿線の問題でございますが、御承知のように、東京都自身が環七沿線の調査を、アンケート調査の形式をもってやったものの詳細な報告を、つい先週でございますか、私ども入手しておるところでございます。この後の健康評価の問題について御指摘でございますが、ちょうど私どもの環境庁の方の調査で、東名と国道四十三号線沿いの同じような条件の場所での健康被害があるかどうかということにつきましての調査の予算を、昨年度末取りまして、今年度に繰り越しまして、川崎と兵庫県においてやることで、現在、準備をいたしております。東京都の方は私どもの予算の方の調査には入っておりませんが、この調査の計画等につきましては、今後、墓京都の方とよく連絡をとって、東名においてやられる調査、四十三号線においてやられる調査と同じようなものが、東京都の方においてできるだけ積極的に行われるように、私どもは指導をいたしたいと思います。  また、被害者の救済という点でございますが、いま環七の沿線で、品川区の沿線だけは現在、公害健康被害補償法の指定地域となっておりますが、その先の目黒につきましては、昨年の調査の結果では指定に至りませんで、この点につきまして、東京都が現在、私どもも関与をいたしまして補足調査をいたしております。そのデータをできるだけ早く出してほしいということで、私ども申しておりまして、目黒の点につきましては、その補足調査の結果、これにはめられるかいなかということの問題は、ことしの秋ごろには見当がつくのではないかと思います。  それから、世田谷の問題につきましては、これは指定地域としての調査をいたしましたが、従来の、いま私どもの持っております尺度は、硫黄酸化物の汚染と有症率の関係の尺度を持っておりまして、この世田谷の環七沿線におきましては、硫黄酸化物の汚染を過去十年近くさかのぼりまして至高い濃度がないということで、NOxについて一体、その指定地域の尺度にはまるかどうかということがキーの問題となりますので、この点につきましては、先ほどお答えをいたしました東名と四十三号線の調査の結果、そういうものが得られれば、それを当てはめてみて指定地域なるものをいたしたいということであります。  その他の地域につきましては、四十九年度の調査で、これは公害健康被害補償法の指定地域の調査及び国の調査と同じように合わして都が独自にやった調査がございますので、それと一度照合してみまして、その中で環七沿線をカバーできるかどうかということにつきましては、ことしの秋過ぎには見当がつくのではないかということでございますが、SO2の汚染が過去に残ってない場合には、やはりNOx、に伴う指定地域の基準が決められたときに、初めて指定地域の濃度が論じられる。このような情勢でございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 NOxでもSO2でも、その他いろいろまだまだ、あれはもう何が出ておるかわからぬほどですから、そういうふうにしてみると、もっと慎重に、なおかつ急いでやらなければならない問題だと思うのですが、何としても了解できないのは、昭和四十七年六月六日の閣議了解事項、各種公共事業に係る環境保全対策、そういうようなことで、上から下までぴしっといっているはずなんですね、各官庁の皆さんの方に。それが依然としてこれからやります、これからやります、これはまさに怠慢だと思うのです。この点では長官、強力にこれは各省庁に要請すべきだ。これは要請しないとだめなんですよ、逃れるようにできているのですから。閣議了解事項、公共事業、なおかつ、これをやらなければどうだという罰則も何もないのです。やるべきだ、これだけですから、やはり大臣がやらせるのです。そうなんでしょう。やらないのが悪いのです。厳重にこれは実施させるべきだ、こう思うのです。私はもっとこの問題に触れたいのですが、本来はほかの問題でありますからちょっと先に進みます。  なお長官に、この点でピリオドをつけて次に進みますから、ひとつ今後、やはり余りこういうようなものが問題にならないように、長官としては善処してもらいたい、きちっとしてもらいたい、こう要請しておきます。  次に、西武池袋線の高架決定までの経過、それから都市計画決定、池袋線も含んでの決定までの経過、いろいろ、ごちゃごちゃあったようでありますが、これは一体どうなっているのですか。住民の意向を十分聞いての結果なんですか。これに対してひとつ説明を求めます。

中野三男建設省都市局街路課長

○中野説明員 私どもの関係いたしますところは、西武鉄道の池袋線のうち、鉄道を高架にしたいということで都市計画決定がなされている区間になるわけでございます。そういう点からまいりますと、石神井公園から桜台までの約六・三キロにつきまして、昭和四十六年の一月に都市計画決定がなされております。この都市計画決定は、御承知のように地元の説明会あるいは都の議会に対する説明、そういったことを行いまして、都市計画法に定められた手続を経て一応現在、都市計画決定がなされておるわけでございます。そのうち石神井公園の付近、主として環状八号線及び補助百三十四号線をまたぐ区間につきましては、四十六年の七月に、都市計画事業として高架をやりたいということで、都市計画決定の中の一部の事業認可として、現在、手続上認められている区間でございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 それに対して鉄監局の方では、どういうようないきさつと、措置をとったのですか。

横山義一運輸省鉄道監督局民営鉄道部土木電気課長

○横山説明員 本事業は、実は二つの事業がございまして、一つは四十二年の四月に、都市交通審議会の中間答申で、八号線の答申をいただいておるわけでございます。この八号線と申しますのは、その時点では明石町から池袋を経まして向原、練馬、石神井というような線でございました。西武池袋線を線増するということを契機といたしまして、ただいま建設省の方からお話しされましたような高架化というような問題も起きてきたわけでございます。  そういうことで、私どもといたしましては地方鉄道法に基づく桜台——練馬間の高架化工事の認可を四十六年の五月にいたしております。それから向原——練馬間の、これは八号線でございますけれども、八号線の新線建設の認可を四十六年の五月にいたしております。それから富士見台から石神井公園まで、これは高架化の工事でございますけれども、これの認可を四十七年の一月にしております。それから四十九年の七月に残余の練馬——石神井公園間、その間に富士見台と石神井公園間があるわけでございますけれども、そこの高架化と複々線化の認可をしております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 環境保全上の公害防除の対策は、十分講じておりますか。

横山義一運輸省鉄道監督局民営鉄道部土木電気課長

○横山説明員 複々線化の工事でございますけれども、これにつきましては、最近、地元の方々から特にその環境対策という面につきまして強い御要請があるわけでございます。したがいまして高架にする場合につきましては、たとえば軌道構造の改良とかあるいは防音壁の設置というふうな騒音対策というものにつきまして、十分考慮を払うように鉄道事業者を指導しているところでございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 これは日照権の問題がいま、やはり問題になっております。大分積み重ねができているのでありますけれども、まだ法的な措置はとつておりません。しかし、この日照の問題になる、いわゆる日陰になるような場所があるとすると、高架であっても、高速道路であっても、それからマンションであっても、これはみんな同じなんです。  練馬という話ですが、練馬区では四十九年五月に日照基準に関する条例が設定されたと聞いているのです。そうすると国の建設関係の各法律、こういうようなものもこれを十分考えて実施しているのか、これを無視してやっているのか、何かこの辺に住民との間にトラブルがあるのじゃないか、こう思われるのですが、建設省も運輸省も、この点において十分、配慮されているのですか。練馬区ではこういう条例があるそうじゃありませんか。

中野三男建設省都市局街路課長

○中野説明員 建築基準法の改正につきましては、現在、先生御承知のように国会で審議中でございます。それに準じますといいますか、若干、上回るようでございますけれども、練馬区は中高層の建築物に関する指導要綱というようなものを持っておるというふうに聞いております。それは現在、審議中の建築基準法より若干厳格なように聞いております。私ども、この建築基準法には鉄道の高架構造だとかいうようなものは当てはまらないわけでございますけれども、事実上、鉄道高架事業に関しましても、この建築基準法の定めに合致するように、たとえば日照環境を守るために側道をとるというようなことについては、十分、行政指導として準用してまいりたいというふうに考えているわけでございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 そこは距離が遠いのですが、もっと近くの方へ来ていてくださいませんか。  これはいま言ったような考え方、ことに建築基準法関係のものになると、これは建物だけに適用されて、鉄道の施設普びに高架、ホームの屋根であるとか高速道路または橋、ガスタンク、こういうような公共の施設またはそれに準ずるようなものは除外されておる、こういうようなことを聞いておるのですが、全部、入れて考えるのが当然。こういうようなものを除外して考えられておるのですか。ちょっとその辺、解明しておいてください。

中野三男建設省都市局街路課長

○中野説明員 ただいまも御答弁申し上げましたように、建築基準法の建築物ではございませんので、そういう意味では適用にはならないわけでございますけれども、現実の問題として私どもは、住民がたくさん住んでおられる市街地の中の仕事をやるわけでございますので、そういう日照基準というようなものが、やはり公共の構造物でも、阻害されるのは好ましくないことであるという判断のもとに、その定めを準用するように行政指導をやっておるわけでございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 行政指導はどのようにやっておられますか。ちょっともう一回、具体的に説明してみてください。その辺がかぎじゃないかと思いますから。

中野三男建設省都市局街路課長

○中野説明員 主として日照に関しましては建築基準法で、十メートル以上の構造物でございますと、五メートル離れて、そして四メートルの高さで一日に何時間、日照を守らなければならないという定めがあるようでございますが、そういう定めが守られるように鉄道高架物のそばに道路をとる。いわゆる側道といいますか、側道をとることによって、そういうことを達成するように考えておるわけでございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 いろいろなことを考えているようですけれども、そうなると、また移転、立ち退き補償、こういうような問題で、その間のトラブルは当然予想されるわけです。それにいま表示都と西武との間で複々線の計画があるということも聞いているのであります。そうなると、やはり高架の高さが十メートルから十二メートルぐらいになる。そうなりますと、池袋から桜台、桜台から石神井公園まで、この間十メートルから十二メートル、三階、四階建ての建物ぐらいの高さのものがずっとできるわけですね。万里の長城のようにできていくわけです。そうなると北側の方は、冬、約二十メートルぐらいの距離の人は日も当たらない、こういうようなことになってしまうじゃありませんか。当然そういうようなことにして、また複々線にする、この計画を認可するという。この認可する目的というものは何なんですか。そしてそれによって公害の方の配慮、環境保全の方の配慮は十分できるのですか。この点、目的は何のためなのだということを解明してください。

中野三男建設省都市局街路課長

○中野説明員 建設省の私どもの仕事といたしましては、複々線化することの仕事とは関係ございませんで、現在ございます西武池袋線の踏切を除却するという目的のために高架にするという計画に、国の補助金を出そうということでございまして、御承知のように鉄道の回数が多ければ、踏切が遮断されて住民の方々に大変御迷惑をかける、あるいは踏切における道路交通上の支障なり事故、あるいはそれと同時に起こります鉄道側の事故というようなものは、大変悲惨なものが多いわけでございますので、そういう踏切事故をなくそうというのが主たるねらいでございまして、副次的には鉄道によって分断されておる市街地を一体化するということもできるというふうに考えておるわけでございます。  それから、先生おっしゃいました構造物の高さが十二メートルぐらいの万里の長城になるというお話でございますが、私どもの考えでは、鉄道の高架の下を自動車が通るということで、道路構造令からいきますと、おおむね五メートルぐらいのけた下のわき高があればいいわけでございまして、その上に橋げたが乗り、あるいは側壁が立つというようなことを考えますと、一般的には構造物の高さは八メートルぐらいかと思います。ただ、駅舎部分になりますとそれが十二メートルになるとか、あるいは地形によってそういう高さになるところもあるかもしれませんが、一般的な高さとしては八メートル程度ではないかというふうに考えます。そういたしますと、練馬区がつくっております条例と申しますか指導要綱によりますと、日照上必要な環境空間といいますか、側道の幅は、それほど、二十メートルに及ぶようなことはないのではないかというふうに考えておるわけでございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 住民の方では、やはり日照に関する問題を中心にして、いまおっしゃったようにこれは踏切をなくするためである。踏切はなくした方がいいし、これは国会でも決議してある問題です。してあるから、これを高架にしなければならないとだれも言っていないのです。住民は、この辺ではわれわれの方に、なぜ地下にしてもらえないのだ、すぐその辺まで、桜台まで地下がきている、地下がきているのに、それをまた上に上げて高架にする、おかしいじゃないか、なぜこれを地下にしないのだ、こういうような要請があるのですが、地下にできない理由があるのですか。どういうような重大な理由があるのですか。この点もひとつ聞いておきたいと思うのです。

中野三男建設省都市局街路課長

○中野説明員 あるいは運輸省の横山課長からお答えするのが適当かもしれませんが、地下というのは地下鉄八号線、いわゆる有楽町線の延伸部分があの付近に入ってくることになりまして、西武池袋線の線増と並行して走ることになるわけであります。線増と申しますか、西武池袋線と並行して地下鉄八号の延伸が入ることになるわけでございます。その際、地下鉄と西武線とが平面で交差しますと、鉄道自体の交差でございますので非常に危険があるということと、また乗客の方々の乗りかえの利便、そういうことを考えますと、同一方向に同一ホームをとるということになりますと、現在の池袋線の線間をあけまして、そこへ地下鉄を入れてくるというようなことになるわけでございます。そういたしますと、両方を地下にということになりますと、西武池袋線をずいぶん深く地下に入れることになるか、あるいは地下鉄八号線の延伸を非常に深く入れることになるかということになりまして、経済上も非常に高価なものになるし、住民といいますか、乗客の方々も、駅舎の中の乗りおりが非常に距離が長くなるとかいうような非常な問題がございまして、現在の段階では、西武池袋線を高架にし、そして地下鉄は地下に入ってきて、西武線の中に割って入るというような計画がなされているように考えるわけでございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 これはやはり鉄監局の方も関与している問題だと思うのですが、これは経費の問題だけで考えるのですか。陸上へ上がるよりも、工法だってきちっとある。下にもぐってやってくれた方がいいし、在来線の方もそれによって緑地もとれる、道路もとれる、防災避難道路にもなる、駅の広場にもなる。無理して上の方へ住民にきらわれながら高架をやる必要もない。もうすでにそばまできているから、そのまま下にもぐらしたらいいじゃないか。地下を大いに要請している声が強いのです。無理やりに高架に上げなければならない、その理由として地下は金が高い、こういうようなことを言っているのですが、どうして高いのですか。どうして高架の方が安くなり、地下化方式が高くなるのですか。それを総合的に計算してみたのですか。これは鉄監局の方も関与しているのでしょう。

横山義一運輸省鉄道監督局民営鉄道部土木電気課長

○横山説明員 お答えいたします。  既設線を地下化にするのがいいのか、あるいは高架化にすればいいのかという問題は、非常に複雑な問題があろうかと思います。たとえば鉄道沿線に住居としてお住みの方につきましては、やはり環境保全という立場から地下化の方をお望みになるというようなこともございますし、また片や商業地域というようなところでは、むしろ高架にいたしまして、高架下利用ということで、一体的にその土地の発展を図るといったような面で、高架下に賛同される方もあるやに聞いているわけでございます。  いろいろ地下化、高架化の問題はあるわけでございますけれども、いま西武池袋線に限って申し上げますと、ただいま建設省の中野課長から申されましたように、そういうような既設線と増設線を一体的に使用したいというふうな鉄道上の観点と、それから、これは一般的な問題でございますけれども、地下化にいたしますと、これは先生の後段の御質問でございますけれども、工事費が大体三倍から四倍ほど高くなるわけでございます。そういうふうに非常に工事費が高くなり、それに伴いまして地方公共団体だとか、あるいは鉄道事業者の負担もふえるというような経済的な問題以外にも、あと鉄道を維持管理する費用というものが、これはまたなかなかばかにはならないわけでございます。たとえば照明だとか換気だとか、それから排水等、そういうような維持管理費というもの、電力を使用することによりまして非常に大きな管理費が、従前よりは要るということもございます。それから鉄道のサイドから申しますと、鉄道を維持する、保線をするというような作業が非常に困難になる。そういたしますと、保線に従事されている方々の問題も若干高架よりはふえるであろう。それから地下駅ができますと、そこに駅員として居住される方の保健上の問題も、従前よりはマイナスの方向に働くであろうというような問題もあります。それから火災だとか震災とかあるいは水害といったような問題、こういう場合にも、高架のときよりも、乗客の安全にとりまして非常に問題が出てくるというような問題がございます。そういうように地下化につきましても、考えてみますといろいろデメリットというものもあるわけでございます。  したがいまして、私どもといたしましては、地下化が高架化よりは必ずしもすぐれてはいないというような気もするわけでございますけれども、ただこの問題は、やはりケース・バイ・ケースに地元住民の方の御要望とあわせて処理したいというふうに考えておるわけでございます。  それから工事費が高くなる点についてでございますけれども、地下の構造物というものは、まず上のいろいろな荷重を支えるために仮受け工だとか、そういうふうな本来の構造物をつくる以外のいろいろな工事というものが付加されるということもございますし、それから地中七メートル、八メートルのところを堀るというようなことで、そういう土工提掘削費というものが非常大きなウエートを占めるというようなことでございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 そこにも国鉄関係が、あの新幹線の騒音の環境基準の問題と同じに、いろいろ考え方を自分の方を中心に固定してしまっているのです。それではだめです。もうすでに住民の方も皆さんに対して、腹を割って話し合ってもらえないかという要請が出ているでしょう。なぜ話し合わないのです。そして住民の方は住民の方で検討していましょう。やはり高架よりもこれは地下の方にしてもらいたいのだ。地下化方式でやると費用は都の方では高架の二。八倍かかるという。しかし、これはもう用地の買収などを計算に入れて、そしていろいろな利用を考えたならば、その方式も当たらない。工式もシールド工法で可能である。まして高架十二メートルの日陰や騒音、こういうようなものを考えた場合には耐えられない。期間は地下化方式によると約二年でいいじゃないか。高架方式によると立ち退き者に対してどう措置するのだ。成田でさえもまだできておらない。まして、あの密集地帯に対して二年間でやれないじゃないか。住民の方が先に対話を求めておるじゃありませんか。なぜ、この対話に乗っていかないのですか。これに乗って十分検討していますか。しているとするならば、これははっきりしているのですが、イエスかノーかでいいです。あと一問で終わらないと、本会議の予鈴が鳴っていますから。

横山義一運輸省鉄道監督局民営鉄道部土木電気課長

○横山説明員 私どもは、鉄道事業者を通じまして、地元住民とよくお話をするようにというふうに指導しております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 それはまだ十分なされておらない。したがってこれをやるべきだ。  それと、建設省との間に建運協定というようなものがあって、高架になったものに対しては補助が出る、地下の方にいったものに対しては補助の対象がはっきりしておらない。この建運協定というようなものに対応するために皆、高架、高架と言っているのだ。  地下がいいならば、この建運協定も地下の方にも適用するようにしてやる、そして騒音公害やこういうものをなくするように努力すべきなんだ。まして残った在来線の跡は使えるのです。こういうようなことを考えて建運協定を地下を限定しないように、今後十分これは考えるべきです。それと同時に、今後住民との話し合いは十分努むべきだ、こう思うのです。  まず何よりも、昭和四十五年十二月以降は、いかに公共事業であろうとも、住民の生活の方が優先、人間が優先するように変わったのです。商店街と言った、それは産業と同じです。産業優先は切られたのです、公害が多くなってしまったから。あなた、そんなこと言うと、墓の中で当時の佐藤総理大臣は泣くでしょう。こういうような点も十分考えて、建運協定というものが地下にまで及ぶように十分に対処すべきだ、こういうように思うのであります。一言やって、後大臣にいって終わりになりますから、ひとつはっきり答弁してください。

中野三男建設省都市局街路課長

○中野説明員 鉄道の高架化に限定しない協定になっておりまして、都市における鉄道の連続立体化に関する建設省と運輸省との協定は、地下も十分配慮して、同じようなことでやれるようになっているわけでございます。  ただ問題は、鉄道の受益相当額をどれだけ見込むかという点が若干触れられておりませんので、その点につきましては、鉄道の受益額として幾ら徴収するかというのが問題になるわけでございますが、概して考えますと、地下にしますと維持費がずいぶんかかる。高架でございますと、たとえば電気をつけなくてもいい、換気をしなくてもいい、あるいは地下水をくみ上げなくてもいいわけですけれども、電気代とか換気代とか、そういった問題がかさみますので、いわゆる受損額というものも出てくるのじゃないか。その受益と受損の見込み方が非常に繁雑でございますので、若干そういう協議が残っているわけでございますが、決して地下化を排除するものにはなっていないわけでございます。  いま先生がおっしゃいましたように、私どもは地下にしましても高架にしましても、環境対策費というものを考えた上でどちらが適当であるか、経済的であるかということを十分踏まえて検討すべきであるというふうに考えますし、都市計画事業者である東京都に対しましても、十分先生の御趣旨を伝えまして、行政指導をしてまいる考えでございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 もう時間が三十分ですから本会議です。あと一分しかない。  大臣、やはり話し合いが大事です。話し合いによって住民との摩擦をなくしていくのも公害対策の一つです。環境保全のために努力しているというのは、言葉では両方とも努力していることになるのです。それが一致してない。これは両方話し合いがないからだと思うのです。十分、両者の上に立って、話し合いを進めるようにあっせんをしておいてもらいたいし、それを要請してもらいたいと思うのです。大臣の環境保全に対する決意を最後に聞いて、私は終わりといたします。

小沢辰男自由民主党環境庁長官

○小沢国務大臣 話し合いを十分やることは必要でございます。その場合に、都市計画事業というのは国営でありませんで、これは都道府県がやるものでございますから、私も美濃部知事を指導いたしまして十分、話し合いをやるように督励をいたします。

島本虎三日本社会党

○島本委員 じゃ終わります。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺委員長 次回は、来る三日木曜日、午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後一時三十分休憩

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