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75回国会衆議院1975/02/14

公害対策並びに環境保全特別委員会 第3号

発言数
330
登壇者
20
会派数
5
開催日
1975/02/14

会議録

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺委員長 これより会議を開きます。  公害対策並びに環境保全に関する件について調査を進めます。  この際、環境庁長官から所信を伺うことといたします。小沢環境庁長官。

小沢辰男自由民主党環境庁長官

○小沢国務大臣 第七十五回国会再開後の初の衆議院公害対策並びに環境保全特別委員会の御審議に先立ち、私の所信の一端を申し述べたいと存じます。  申すまでもなく、わが国における環境問題は深刻かつ多様なものとなっており、その解決は緊急な政治課題の一つであります。  環境行政は、人の生命及び健康の保護を図ることを第一義とすべきことは言うまでもないところであります。また、発生した公害や自然破壊について、その対策を講ずることが必要であることはもとよりでございますが、公害や自然破壊がもたらす結果の重大性、回復の困難性を考えると、このような事態を未然に防止するための方策を徹底することがより重要であると考えております。  私は、環境庁長官として、このような基本的認識に立って、国民の理解と協力を求めながら、環境行政の積極的な推進のために全力を尽くす覚悟でありますが、当面、次の事項を重点として努力してまいりたいと考えております。  第一は、環境保全長期計画の策定であります。  長期的、総合的視野のもとに環境行政を推進するため、従来から環境保全の長期的展望について検討してまいったところでございますが、来年度において、昭和六十年度を目標年次とする十カ年計画を策定し、達成すべき環境保全の目標と、これに到達するための各種の施策を明らかにする所存でございます。  第二は、環境影響評価の充実強化であります。  公共事業その他各種の開発行為を行うに際しましては、それが環境に及ぼす影響について事前に十分な科学的評価を行うことが必要であり、従来から、その手法の開発や問題点の解明に努めているところでありますが、さらに、これを効果的に実施するための制度の確立について検討を進めてまいりたいと存じます。  第三は、汚染防止のための総量規制の実施の促進であります。  大気汚染について昨年総量規制方式を導入し、まず、硫黄酸化物について実施することとしたところでありますが、今後はその対象地域の拡大を図るとともに、その他の大気汚染物質についても速やかに適用を図るべく、調査検討を行うこととしております。また、水質汚濁につきましても総量規制方式の導入を急ぐため、調査検討を進めてまいりたいと存じます。  第四は、自動車及び高速輸送機関に係る公害対策の総合的な推進であります。  自動車排出ガス問題については、昨年末の中央公害対策審議会の答申に基づき、規制を強化する措置を講ずることとしているところでありますが、さらに答申で指摘された各種の対策を協議するため、政府に自動車排出ガス対策閣僚協議会が設置され、関係各省庁が協力して鋭意検討を進めているところであります。私としては、結論を得次第逐次実施に移し、大気保全対策の万全を期する所存でございます。  また、新幹線、航空機等の高速輸送機関による公害防止対策につきましては、環境影響評価、規制措置、障害防止措置等の総合的対策について検討を進めることとしておりますが、特に新幹線騒音については、環境基準を早急に設定いたしたいと考えております。  第五は、自然環境保全対策の推進であります。  わが国の国土を無秩序な自然破壊から守り、美しく豊かな自然環境を保全して、これを後代に伝えることは、環境行政の大きな使命であります。先般、いわゆる緑の国勢調査の結果を取りまとめましたが、私は、貴重なこの資料を活用して、さきに述べた環境保全長期計画の策定に取り組むとともに、環境影響評価、自然環境保全地域の指定等にも役立て、より科学的かつ積極的な自然環境保全対策を推進してまいる所存であります。  第六は、調査及び試験研究の充実強化であります。  昨年三月、筑波研究学園都市に設置された国立公害研究所につきましては、その施設や組織の整備を進めているところでありますが、これを中核として、公害の防止等に関する試験研究の一層の促進を図ってまいりたいと考えております。  また、わが国における環境汚染状況等の調査は今後とも鋭意実施してまいりますが、特に海洋汚染に対する国際的な関心が高まりつつあることにもかんがみまして、日本近海における汚染状況を把握するとともに、その汚染のメカニズムの解明を図るため、総合的な調査を実施することといたす所存であります。  第七は、公害による健康被害の救済対策であります。  公害健康被害補償法を昨年九月に施行し、さらに、新たな対象地域の指定が行われたところでありますが、今後とも同法の適切な運用を図ってまいりたいと考えております。  第八は、瀬戸内海の環境保全対策であります。  昨年末の水島における重油流出事故は、瀬戸内海の環境に深刻な影響を及ぼし、水産業等に甚大な被害を与えております。政府は、この事故対策の緊急性にかんがみ、対策連絡会議及び対策本部を設置し、油の回収、被害補償等の円滑な実施を期してまいったところでありまた、関係各省庁の緊密な協力のもとに、油による環境汚染状況、水産生物の生育環境に及ぼす影響等、総合的な環境調査を実施することといたしました。私といたしましても、これとあわせて、瀬戸内海環境保全臨時措置法の趣旨にのっとり、今後の対策に万全を期してまいる所存であります。  以上、私の所信の一端を申し述べましたが、環境行政の一層の推進のために、今後とも本委員会及び委員各位の御支援、御協力を切にお願い申し上げる次第でございます。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺委員長 以上で、小沢環境庁長官の所信表明は終わりました。     —————————————

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。  公害対策並びに環境保全に関する件、特に昭和五十一年度自動車排出ガス規制問題について、本日、参考人として、中央公害対策審議会会長和達清夫君、中央公害対策審議会自動車公害専門委員長八田桂三君及び前中央公害対策審議会自動車公害専門委員家本潔君、以上の方々の御出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺委員長 御異議なしと認め、よって、さよう決しました。  参考人におかれましては、御多用中のところ本委員会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございました。厚くお礼を申し上げます。  なお、議事の整理上、参考人からの御意見は、委員の質疑でお聞きすることにいたしたいと存じますので、さよう御了承をお願いいたします。     —————————————

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺委員長 それでは、直ちに質疑を行います。  なお、本日の質疑時間につきましては、理事会での申し合わせに御協力をお願いいたします。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。林義郎君。

林義郎自由民主党

○林(義)委員 和達参考人、八田参考人、家本参考人には、大変御多用中のとおろ、御出席いただきましてありがとうございました。きょうお越しをいただきましたのは、昭和五十一年度自動車排出ガス規制問題についてということでございますが、私は、この規制問題全般ではなくて、むしろ審議会での運営が公正に行われたのかどうか、こういった点を中心にいたしまして質問をいたします。  新聞その他ですでに御承知のことでございますけれども、家本さんのメモが出た、こういうふうな問題がございましたので、この辺につきまして、まず家本さんにお尋ねをしたいのでございます。  家本さんは、どういう気持ちでいままで審議会の専門委員をやっておられたのか、また、どういう形で対処をしてこられたのか、基本的なお考え方をまずお尋ねし、第二番目でございますが、一九七五年一月三十一日、衆議院予算委員会日本共産党資料「自動車排出ガス五十一年度規制問題中央公害対策審議会議事メモ(写)」、お持ちでございませんければ、お渡しをいたしますけれども、これにつきまして事実をひとつ明らかにしていただきたい、こう思います。  この中には、八回の委員会及び部会の報告が書いてございますが、この中に「議事要旨」としてあるところがあります。もう一つは「議事メモ」としているところがございます。その議事要旨と議事メモというのは、これは日本共産党の資料でございますから、家本さんの方にお尋ねするのもどうかと思いますが、この要旨とメモというのは、どういうふうに違うというふうにお考えになるかということと、それからこの八議事録につきまして、公害専門委員会が飛び飛びになっております。この中に書いてありますのは二十三回、二十七回、三十三回、三十四回、三十六回、三十八回と、こうしてございますが、回数で言いますと途中が抜けておるわけです。これはメモをおとりになっておられなかったのかどうかという点、この辺につきまして、事実関係でございますが、お尋ねをしたいと思うのです。とりあえず、それをまずお尋ねいたします。

家本潔前中央公害対策審議会自動車公害専門委員

○家本参考人 御質問にお答えをいたします。  最初の御質問は、私がいままで中央公害対策審議会の専門委員として、どういう考え方あるいは心構えでやってきたか、こういう御質問だったと思いますが、私は環境庁の発足以来、学識経験者として専門委員に選ばれたわけでございますが、この任務を果たすために、排出ガス対策技術の開発状況につきましては、広く内外の資料、文献等を調査いたしまして、理論的な面で十分な理解を持つように努力することが、まず第一の責務である。一方各社の意見もよく聞きまして、開発や製造の実情を把握することにも努めまして、自分の委員としての意見を誤りなく結論づけることができるように努力しなければならない、かように考えて務めてまいりました。またそのほかには、業界に籍を置く者でもありますので、必要に応じては審議会の厳しい空気を各社に伝えまして、開発の促進を図ることも委員としての責務である、かように考えてきたつもりでございます。その間、四十七年のいわゆる日本版マスキー法の審議、引き続いて五十年、五十一年、その実施に係る審議につきましても、誠心誠意努力をしてまいったつもりでございます。  こういう考え方から、今回の五十一年規制の審議は、それ自体が非常にむずかしい問題である。委員として本来の責務を果たすためには、それにより一層真剣に対処していかなければならない、こういうふうに考えまして、従来はそういうことをしておりませんでしたけれども、審議の経過を自分の心覚えとして整理をしておく必要がある、かように考えてメモを作成したわけでございます。  御質問の次の点は、共産党のおつくりになりました資料の議事要旨と議事メモ、その違いはどうであるか、こういうことであったと存じますが、それでよろしゅうございますか。——議事要旨は、これは私自身が配付の目的でメモから整理をして作成をいたしたものでございます。この議事要旨は、八月三日、八月九日、九月二日の三種類がございます。八月三日、八月九日の分は八月二十日に、また九月二日のものは、同じく経過説明のために、九月二十日ごろの自工会の正規の会議を利用して配付をいたしました。  その内容は、当初の二つは、中公審の審議に当たりまして各社の意見が提出されました。これは環境庁の三木前長官の御要望によりまして、各社が環境庁に提出いたしました今後の対策技術の見通しに関するものでございますが、このものは、すでに七月の二十二日、三日、そのあたりの新聞に公表されておりまして、私自身そのものを秘密と考えておりませんで、ただ、八月二十日の技術懇談会の資料として、それを利用さしていただいた、こういう内容の男でございます。  その次の議事要旨は、通産省の御見解の御発表でございまして、これもすでに新聞で発表された内容のものを、一種の経過報告として、九月に入って自工会の正規の会議の機会を利用して配付さしていただいたというものでございます。  以上で、議事要旨とメモについての御説明を申し上げたつもりでございますが、御質問の趣旨に合いましたでしょうか。

林義郎自由民主党

○林(義)委員 ちょっと聞き漏らしたのですが、議事要旨は自工会の正式な公害関係の技術委員会でお配りになった。メモの方は正式な委員会でお配りになってないのでございますか。その点だけちょっとはっきりしていただきたいと思います。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺委員長 家本参考人にちょっと御注意申し上げますが、簡潔に。時間を食いますと、あなたのここにいる時間が長くなりますから、そのおつもりでひとつ。

家本潔前中央公害対策審議会自動車公害専門委員

○家本参考人 議事要旨は、八月二十日のものは自工会の正規の会議でなく、私が各社の開発担当の意見を聞くために開催をいたしました技術懇談会で配付をいをました。それから九月に入ってのもう一つの議事要旨は、正規の会議の機会を利用して経過の報告をいたしました。それ以後の議事メモは一切配付いたしておりません。  以上でございます。

林義郎自由民主党

○林(義)委員 この辺は、時間がありませんから、後で環境庁の方に少しお尋ねをしたいと思いますが、事実関係だけ明らかにさせておいていただきたいと思います。  八田さんは、公害対策審議会の自動車公害専門委員長をしておられましたのですが、八田さんのお感じとして、家本さんが出ておられまして、これはずっと出ておられたと思いますが、もちろん日野自動車の副社長さんでございますから、当然自動車メーカーの方でございますが、八田さんの考え方として、こういった専門的な話をするのであるから、単なる学校の先生だけで審議が進められるかどうか、この中に入っておられたのは、恐らく実際の生産技術を御存じの方でなければ十分な審議を進められないだろう、こういう配慮から入っておられたんだろうと思うのですけれども、その辺について八田さんはどういうふうにお考えになるのかが第一点。  それから第二点は、八田さんは、いろいろと言われておりますが、何か共同謀議的なことが自動車工業会あるいは自動車業界からありまして、各委員にいろいろな働きかけがあったというふうにお考えになるかどうか。八田先生は大学の先生でございますから、先生御自身は別にそんなことはないのだろうと思いますが、いままでの審議をずっと何回かやっておられた過程で、その辺をどういうふうにお考えになりましたか、お答えをいただきたいと思います。

八田桂三中央公害対策審議会自動車公害専門委員長

○八田参考人 ただいまの御質問にお答え申し上げます。  初めの家本委員が入っていた理由といいますか効果と申しますか、それは仰せのとおり、この規制は何年度にそれが量産可能であるというような非常に生産技術に関係したことでございまして、単なる内燃機関の原理だとかなんとかいうものだけではございません。したがって、そういうような方が入っておられることは非常に有用だと考えます。ただし、やはり業界の方ですから、そういう方が絶対入ってなければ、そういうことが審議できないのかどうかということになりますと、それは審議が逆の意味で非常にしにくいかもしれません。そのかわりまた、家本さんには申しわけないのですけれども、委員の全員が、家本さんはやはり業界の方であるということを認識した上でおつき合い申し上げているといいますか、そういう意味で、第二の方の委員に対して働きかけがあったかどうかというお話にも関連いたしますけれども、私、各委員に一々そういうことを聞いたことがございませんので、果たしてあったかどうか、それは知りません。知りませんけれども、審議の内容の経過を見ておりますと、非常に厳しい話がたくさん出ておりまして、私の感ずる限りにおいてそういうことがあったとは考えられません。

林義郎自由民主党

○林(義)委員 和達さんにお尋ねをしたいのですが、中央公害対策審議会というのは、公害対策基本法に基づいて設置されておるところの審議会であります。大変大きな審議会でありますが、やはりこの中央公害対策審議会はいろいろな方が入っておられる。これは全体の審議会でございまして、私は、審議会というものは政府が行政をしていく上において、いろんな民間の意見を各方面から広く聴取するということでつくってあるのだろうと思うのであります。今回のように自動車の五十一年規制の問題特に最初の目標値が違ってきまして、これをどうするかというようなことになりますと、実際問題として非常に技術的、特に生産技術的な問題について議論をして、その議論の上に立って、全体の立場から判断をするという形で、今回の中央公害対策審議会の審議も進められたのだろう、こう私は思うのです。思うのですが、和達さんは、専門委員会の中において家本さんのような自動車工業会なり自動車メーカーの代表の方が入っておられることは、著しく専門委員会の審議を曲げることになるかどうか、そういう懸念をお持ちであったかどうか、その辺につきましてお尋ねをしたいのです。  繰り返して申しますが、専門委員会というのは、あくまで専門的な技術的な問題をやるところであります。総合的ないろいろな判断をするのは、私は総合部会なり全体の審議会でやっていただくものだろう、こう思うのです。この辺につきまして、和達さんはいろいろな審議会もやっておられるようでございますし、審議会のあり方ということにつきまして、個人的な御見解でも結構でございますから、お尋ねをいたしたい。

和達清夫中央公害対策審議会会長

○和達参考人 中央公害審議会におきましては、従来部会の審議が行われ、決定しました場合には、会長がこれでよろしいと思いますと、それをもって中央公害審議会の答申といたしました。  今回の自動車排出ガス公害の問題につきましては、専門委員会の報告をもとに大気部会が十分検討されて、答申案を私のもとに出されたのでありますが、当時社会の大きな問題ともなっておりますし、いろいろな意見のあるときでありますので、私は慎重を期するために、異例とも思われますが、中央公害審議会の総会を開き、そして総会の意見に基づいてまた総合部会を開いて、審議を重ねてあの答申を出した次第であります。  この答申につきまして、専門委員会に疑惑を与えられまして、はなはだ私は遺憾であったと思います。しかし、私は委員並びに専門委員会の委員に信頼を置いていままでやってきたものでございまして、今回こういうことがありましても、信頼において揺るぐものではありませんけれども、やはり機構その他委員等につきまして、あるいはこの中公審の運営につきまして、さらに検討を加える必要があると思いまして、いまその検討を加えつつあります。委員の任命につきましては政府の権限に属するものでありますが、中央公害審議会は意見を申し述べることはできると思います。

林義郎自由民主党

○林(義)委員 そういたしますと、業界からの人が入ることの是非については、中央公害対策審議会の総合部会、そこで検討をして、政府に意見の具申をしたい、こういうことでございますか。

和達清夫中央公害対策審議会会長

○和達参考人 仰せのとおりであります。もちろん総合部会だけではありませんけれども、検討をいたすことだけは申し上げておきます。

林義郎自由民主党

○林(義)委員 私は、疑問が出されたのでありますから、この辺について検討していただくことはいいだろうと思いますが、先ほどの八田さんのお話にもありましたけれども、やはり生産技術ということで知っておる人が入った方がベターではないか。それからまた、ほかの専門委員の方々も大体こういうことで考えて発言をしておられるといえば、私は、おのずからそこに審議会の中での話もできるのではないかというふうに思うのです。要は、この問題、特に政府から諮問のありました五十一年度自動車排出ガス規制問題について、私は的確な判断を審議会にしていただくということが一番大切なことだろうと思うのです。  それでもう一つお尋ねをするのですが、事実関係でございますからあれですが、審議会の共産党のこの資料でございますけれども、何回かという回数がずっとありまして、間が抜けておりますね。三十四回、三十六回、三十八回、一回ずつ抜けておるのです。この抜けておった間というのは、この委員会だけメモをとっておられるわけでもないのでしょうから、もちろんメモをとっておられるのでしょうけれども、これは当委員会に御提出をお願いできるものかどうか。できたら御提出をしていただいたら、私はすべての内容が明らかになるからいいのではないかと思いますが、いかがなものでございましょう。

家本潔前中央公害対策審議会自動車公害専門委員

○家本参考人 そのメモの内容が、発言者の氏名が書かれておるという点について、私、大変慎重さを欠いたと、いま反省しておるわけでございまして、そういう意味から、メモの提出はひとつ御容赦をいただきたいと存じます。

林義郎自由民主党

○林(義)委員 もう一つ、八田先生にお尋ねいたしますが、実はこの八田メモというものが事前にあったのかどうか、恐らく先生は御存じなかったのではないかと私は思いますが、こういったメモによって、いろいろな人の名前がこう出てくるということになりますと、専門委員会あたりでどうも議論するときに、おれがあんなことを言っちゃったんだけれどもというようなことが、やはり後で影響するものでしょうかどうでしょうか。この辺はいかがでしょう。

八田桂三中央公害対策審議会自動車公害専門委員長

○八田参考人 ただいまの御質問にお答えいたします。  まず、初めにお話がございました八田メモと申しますのは、私が個人的に書きました審議を進めるためのたたき台でございます。したがって、その方には私の名前は書いてありませんけれども、サインはしておきました。そして一試案として、たとえばとかいろいろなことを言ったり数字についてあけたところもございますし、とにかく一試案、たたき台でございました。ただ、非公開をたてまえとして運営しておりましたときに、そういうものが流れたこと自身は、私は遺憾だと思いますけれども、そういう意味で、名前の問題とは関係ございません。  それから家本メモの方に名前が、だれがどう発言したかということ、そういうことがわかりますと、やはり委員会の中で発言される方が、どうしてもそういうことを頭にかけてと申しますか、そういう失言をするような非常にざっくばらんな自由な雰囲気で討議をしたい、それが委員会の精神でございますから、そういう意味では、一々だれがどう言ったということが外へ漏れるというならば、少なくともいままでの審議会のようなやり方はできなくなるのじゃないだろうか、そういうふうに私は考えます。

林義郎自由民主党

○林(義)委員 最後に一つお尋ねをしたいのですが、この中で見ますと、これがこのとおりであったかどうか、共産党から議事メモなり議事要旨というものが出ていますね。議事要旨は、先ほどのお話だと自動車工業会で配付された、こういうふうなお話であります。それからメモは配付しておられない。したがって議事要旨というここに出ております共産党の資料のやつは、家本さんお配りになったものと大体合っているのか。ミスプリントとか何かあるでしょうけれども、それはおきまして大体合っているのかどうか。それからメモの方は大体合っているのかどうかという点が一点です。  それからもう一つは、最後にお尋ねしますのは、〇・九にしたらどうかということを家本さん言っておられますけれども、これは家本さん個人のお考えか、あるいは自動車工業会というようなことを代表して言われたのか、この辺はいかがでしょう。

家本潔前中央公害対策審議会自動車公害専門委員

○家本参考人 議事要旨につきましては、先ほど申し上げましたように、私どもが整理をしてタイプをいたしました。共産党のおつくりになった資料はタイプをし直してあるように思われます。(林(義)委員「タイプをし直してあるのですか、内容は」と呼ぶ)タイプをし直したために配列が違っているということはございますけれども、内容はまあ同じだと思います。  それからメモのほうは、手書きのメモがなければ、ああいうタイプはできないと思われます。  それから、〇・九をどういう根拠で出したか、こういう御質問に……。

林義郎自由民主党

○林(義)委員 工業会の意見として言われたのか、個人の御意見として言われたのか。

家本潔前中央公害対策審議会自動車公害専門委員

○家本参考人 これは当然専門委員個人の見解でございます。

林義郎自由民主党

○林(義)委員 時間が参りましたから、私は結論を出すのは、午後政府の方へいろいろお尋ねして、その上でやりたいと思います。参考人からは参考意見を聞いたわけでございますから、これで質疑を終わります。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺委員長 島本虎三君。

島本虎三日本社会党

○島本委員 家本参考人にちょっと伺います。  要旨、メモ、配付されたものと、以前議題になりましたこれらの議事メモ、やや一致しているということはわかりました。中央公害審議会の大気部会、自動車公害専門委員会の議事、これは非公開のものであったはずであります。その非公開のはずのメモ、国権の最高機関である国会にさえも出さないメモ、そしてそれは一切関係者以外には——審議を深めるために国会にも出さない、もちろん公表もしない、こう言ってきたはずのメモが一部業界に漏れたということについて、そのメモは扱いが遺漏であったのか、計画的であったのか。遺漏なのですか、計画的なのですか。その点、イエスかノーかではっきり答えてください。

家本潔前中央公害対策審議会自動車公害専門委員

○家本参考人 漏れたことは保管の遺漏でございます。計画的ではございません。漏れたということは、計画していなかったということでございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 じゃ、どこへ置いて漏れたのですか、家本参考人。

家本潔前中央公害対策審議会自動車公害専門委員

○家本参考人 自工会の事務局に保管を依頼いたしました。

島本虎三日本社会党

○島本委員 自工会の金庫の中にしまっておったら、自工会がそれを勝手にやることは、自工会の方に籍を置くあなたとしては当然認められるところではございませんか。これが他に漏れたものであるということは、計画的な遺漏である、こういうふうに言わざるを得ないではありませんか。国会に対しても出さないものが、平気でこんなことをされていいものですか。  和達参考人に伺いますが、家本氏が入っていない大気部会の議事要旨も、この議事メモに出ているようでありますけれども、日本自動車工業会か業界ぐるみで情報をとって規制対策を練っていた、こういうふうに考えられるのですが、この点に対しては、最高責任者である和達参考人はどのように考えます。

和達清夫中央公害対策審議会会長

○和達参考人 おっしゃるようでありましたら、大変遺憾なことであります。それはよく調べます。現在のところ、お調べをいたすということにおいてお許し願いたいと思います。

島本虎三日本社会党

○島本委員 では家本参考人、この参考人はエンジンの専門家として中公審の専門委員に委嘱されておるわけであります。その点は環境庁からも再々伺っておるのであります。しかし、業界の代表として参加している印象を国民に与えているのであります。また別のメモによると、あなたは業界の代表だと自分で発言しているのであります。中公審の公正と権威ある審議を期待していた国民を裏切るものであります。したがって、議事メモの漏洩に対して責任をどのように感じていますか。

家本潔前中央公害対策審議会自動車公害専門委員

○家本参考人 メモは、私自身の委員としての正しい意見を固めるために心覚えとして作成をいたしまして、その保管を依頼いたしました。漏れたことはまことに遺憾ではございますけれども、どうして漏れたかということについては調べてもらっておりますけれども、目下のところ、どういうことで漏れたか全くわかりません。  以上でございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 このことで余りやりたくないのでありますけれども、念のために金庫にしまっておいたのが漏れたとすると、金庫のかぎを持っている人ははっきりするじゃありませんか。そして、その人が漏らしたということがはっきりするじゃありませんか。むしろその人は、窃盗になるかもしれないじゃありませんか。そういうようなこともはっきりさせないで、このままにしておくなんということは、私としては了解できないわけです。  同時に、八田参考人、このメモによりましても、これは大体間違いないようでありますけれども、われわれが公害環境特別委員会であなたに再々質問いたしました。規制値に対して〇・九グラムと〇・八グラムの意見が委員から出て、これを二で割ったようなことで〇・八五グラムを決められた、このように受け取られる、それじゃ非科学的である、きわめて科学的根拠を欠くものじゃないか、こういうように言ったのでありますけれども、あなたはあくまでも、これは科学的な根拠だと言ったが、このメモによると、そうなっていないじゃありませんか。国会にうそを言ったのですか、あなたは。

八田桂三中央公害対策審議会自動車公害専門委員長

○八田参考人 ただいまの御質問にお答えいたします。  私、そのメモは大体はあれだろうと思いますけれども、やはりいかにも業界の家本さんがとられたといいますか、フィルターがかかっておりまして、ニュアンスについては、いろいろ違うところがまずあるという気がしております。だけれども、おっしゃるように、ニュアンスの違いはございますが、大筋においてそれを伝えておるものだと思います。  それから、〇・九と〇・八を二で割って〇・八五にしたというお話でございますけれども、われわれの技術評価というものは、数字の算式のようにびしんとした答えが出るものではございません。それで、各委員にしましても、私どもとしましても、そこにあるものが有害であるかどうかというような現実あるものじゃなくて、多少の将来予測を伴うものでございますから、なおその評価については、その人の技術的識見と申しますか、そのもとで判断して決めるべきもの、まあ決めるより仕方のないものでございまして、それが〇・八とか〇・九とか言いますけれども、それは数学の答えのようなものではございません。  それから、その委員会の席上で、技術系の者が大部分だと思いますけれども、そういう方々は〇・九というお話でございました。それから一人の方は〇・八を主張されました。それで多数の方に従って〇・九で御了解を得ても構わないわけ、むしろ普通はそういうふうなルールかもしれませんけれども、別に私は多数決をとろうと思っておりませんでしたし、なるべく全会一致でやりたい。どうしても全会一致でできなければ、両論併記というような形でまとめざるを得ないだろう、そういうのが私の腹づもりでございました。  それで、いまのそこにも書いてある経過を見ていただきましてもわかりますが、われわれはいままでヒヤリングの経過からいたしましても、それから私どもが現場調査をいたしましても、トヨタさん、日産さんあたりも、みんな一とか一・一とかじゃないとできないとおっしゃっておりましたにかかわらず、先生方の方には〇・九でいいというようなお話が伝わっているという話なども、環境庁の事務局からもお話がございました。それから、われわれの技術的評価からしますと、前に一・一とか一・〇とかいうお話がございましても、それにもかかわらず〇・九ぐらいならば、そこまでできておるならば、大きなものでも大丈夫であろうという評価をしたわけでございます。その評価の上にそういうものが出てまいりましたものですから、やはり私としましては、中央公害審議会の立場もございますし、環境庁の立場もあるだろう。そうかといって、〇・八がとれるかといいますと、私の技術的な評価からしましては、〇・八というものは、この前も申し上げましたように、三万キロを走ったものとそれから新車とが〇・八をクリアして、しかもそれから後、ライン落ちしたものを一%以上抽出して、その四半期の平均値がそれ以下でなければいけないとかなんとか、非常にむずかしい条件がついております。したがって、単にある車が〇・八ができたからといって、それで量産に移せるものではございません。  そういうような意味からいたしまして、私は、やはりそうなれば、少しでも中央公害審議会の立場も立て、それから大気の汚れを少しでも少なくするために、〇・八五という値を持ち出したわけです。それについて、それが政治的だという御批判をいただくのは、それは何ともいたし方がないと思います。だけれども、それはそういうような大体の技術評価というものが、数学の式のような、各人がぴしゃっと合う正しい答えが出るというものではない点は御了解いただきたい、そういうふうに思います。

島本虎三日本社会党

○島本委員 八田参考人の御意見は、意見として前から聞いてわかっておるのですが、このメモによって言っておるのです。このメモによれば、はっきりとそれはもう二つ足して二で割った、こういうようなことになる。その表現では困る、したがって、表現を変えるとこうだとか、いろいろ言われておるじゃありませんか。ですから、これじゃ、あなたがいままで国権の最高機関である国会に対して言っておることとちょっとおかしいじゃないか。あなたは、これがはっきりした科学的根拠だと言った。これは本当になれ合いみたいなものじゃありませんか。私はこの点で遺憾なんです。  それと、さらにもう一つあるのです。これの二十二ページ。これは私の手元にあるのじゃないのです。委員長の手元にあったものを、きょうは無理に借りてきたのです。そして、その中に言っておる。二十二ページには、参考人は五十三年度になっても、当初の目標値の〇・二五グラムの達成は無理だと言っていますね。これは五十三年になっても、目標値の〇・二五グラムの達成はむずかしい、こういまでもお考えなんですか。また、この五十三年度にさらに延期して暫定値が必要となってくる、こういうふうに思われることも言っておるのでありますけれども、委員長自身、このように考えているわけですか。いないとしてもおかしいし、いるとしてもおかしいし、いずれにしてもおかしいのです。

八田桂三中央公害対策審議会自動車公害専門委員長

○八田参考人 初めの方のお話は、私が先ほどお答えいたしましたことと、そこのメモに善いてあることと少しも矛盾していないと私自身は考えております。  それから第二の、五十三年度に〇・二五ができるかできないかということにつきましては、この前からお答え申し上げましたように、現在一つはCVCC系統のエンジン、それからもう一つは、ロータリーエンジンをCVCC化したものとお考えになってもいい、ちょっと違うのですけれども、成層燃焼のロータリーエンジン、それからリッチ・リーン・エンジンと言われておりますけれども、われわれの熊谷教授が発明された熊谷エンジン、そういうものは、本当の名人芸的につくったものでは、現在でも〇・二五に近い値を出しております。しかも、それはエンジンの中で主に触媒を使うというようなものではございませんから、そういうものの機械的な要素をいま量産したり、それから名人芸のものを品質管理をして量産をするというような、いろいろな生産技術的な面はございますけれども、そういうものの技術的予測は、かなりの確度でできると思っております。だけれども、現在そういうふうになっておりますのは全部軽量車でございます。だから、私は、軽量車については五十三年度ごろには十分できる可能性は非常に高い。むしろできる可能性があるであろう。  それから一方、触媒の方、在来エンジンの触媒を使う方法、これにも還元触媒など全部にEGRをかけなければいけないのですが、そのEGRを全部かけまして、その上にさらに——EGRをかけるというのはエンジンモディフィケーションではございますが、その後に還元触媒あるいはさらにその後に酸化触媒をつけるデュアルベッド方式、それからもう一つの三成分処理触媒というのを使う方式、その方も進歩は非常にしております。それが進歩できれば——ただし、それが進歩できればというのは、触媒に依存しておるものですから、触媒は多少、先ほどの機械的なものに比べまして、当たるか当たらないかというような面がございます。したがって、そういうようなことがございますけれども、もしそれが当たれば全部できるだろう、だけど、当たらなかったら大きな方は非常に困難であろう。もちろんそのときに生産停止とかいうようなことは政治的な問題ですから、それはそういうことをお考えいただくのは別でございますが、技術的には、そういうときには再び暫定値で対処せざるを得ないだろう、そういうふうに考えております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 どのように考えて発言したのか知りませんが、やはり五十三年度にさらに延期し、暫定値が必要になってくると思う、こういうふうに言っている。そうすると、和達参考人にお伺いしますが、けさほどテレビで、もう自動車工業会では通産省や運輸省に対して申し入れをしているようでありますが、五十一年の暫定規制の達成率も、本田、三菱は五十一年十一月に一〇〇%、それから東洋、富士は九〇%、日産五六%、トヨタゼロ%。それから、日産は五十三年四月には八〇%、トヨタはそれで二〇%、符合を合わせたようにこういうのが出てきて、また、こういうような要請をしている。これはもう家本委員にも八田委員にも必要ございません。これは何としても和達参考人にお開きしますが、いま言ったようなこと、メモにあるようなことが行われて、直ちにまたこういうふうに政治的な現象が起きてくるのであります。  これが公正妥当な、そうして科学に立脚するような中公審のやり方、こういうように考えるのは、私は本当は環境庁に対して重大なる問題じゃない  かと思っているのです。私はこれを入手してきました。だれでも知っている、けさの七時のテレビですから。もうすでにこれと符合を合わせたようにずっとやっているでしょう。和達参考人の御意見を伺います。

和達清夫中央公害対策審議会会長

○和達参考人 仰せのことはよく承知いたしました。私は中公審の会長として、中公審の委員の意見をまとめる役目になっております。そのお言葉を十分中公審に伝えまして、今後の運営に資したいと思います。私どもは、あくまでも中公審が国民の生命健康に関する重要なことだということと、われわれが学識経験で、その持てる経験と知識を生かして良心的に行うということをあくまで貫きたいと思っております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 同じく和達参考人にお伺いしますが、中央公害対策審議会の審議に、委員各自の忌憚のない自由な意思の反映または交換、こういうようなことをなさることを保証するための非公開制でしょう。そうだといった答弁がいままであったでしょう。そうしてこういうような制度がいまでもとられているのに、業界の代表というべき委員から議事の内容がメモによって業界に漏れた。もうすでに非公開制をとる意味が失われたということになるわけです。国民の疑惑を除くためにも議事録をいまや公開することと、今後の審議は一般に公開すべきが妥当である、こう考えますが、中公審の会長としての御意見を賜りたいと思います。

和達清夫中央公害対策審議会会長

○和達参考人 仰せはよくわかりました。私は議長をいたしておりますので、ここで個人の見解は控えさせていただきたい。しかし、そういう御意見をよく伝えますし、また、われわれも考えておりますので、真剣に検討いたし、建議すべきものは建議したいと思います。

島本虎三日本社会党

○島本委員 同時に、この審議会の委員の構成になりますけれども、業界代表が委員になること、これは中立性が失われるおそれがあるということで、いままで問題になっておりました。しかし、それが証明されたわけです。現在の中公審の中に業界代表と思われる人が相当いるのじゃないか、また、おるようです。データもあります。この中立性を守るために、これを排除するように進んで環境庁に進言なさる御意思がございますか。

和達清夫中央公害対策審議会会長

○和達参考人 これも前と同様の意見でございまして、十分慎重に審議いたしまして、必要とあらば進言いたします。

島本虎三日本社会党

○島本委員 ぜひ進言してもらいたいと思います。  和達会長は、三木総理から、中公審会長として慎重に審議をしてもらいたいという要請をいただいたと思います。それとちょうど期を同じくして、大気部会は問題の自動車公害専門委員会の報告どおりまとめたようであります。その裏には、これまたメモによりますと、通産省の関係局長が、根回しをしなさい、こういうふうに要請をしたということもある。そしてこういう答申をまとめているわけです。和達会長がそれを預かった。そしてそれを総会と総合部会にかけました。しかし、何としても自分らの仲間である委員がつくったこの報告書を否定できない、こういうような立場をおとりになったように思われますが、当然、四十七年度の答申に反しているという反対意見を押し切ってしまった。  したがって、この答申に「四十七年に厳しい目標値を定めながら、遺憾ながらこれを今日規制値として達成できないこと、これまでに至る企業の技術開発の努力が結果として不足であったこと、また技術開発の状況のチェックが必ずしも十分でなかったことについて国民一般の疑惑を招いた。」そういうふうに書いてございますね。これは会長の筆だと思います。こういうふうに書かざるを得なかったのじゃないかと思うのでありますが、国民の疑惑を招くような答申と、もうすでにそうまでおっしゃるならば、これを撤回してもう一度やり直すというのが筋じゃございませんか。国民の疑惑を招く、だからこれを通すのだ、こういうふうなことには筋としてならないはずです。したがって、規制値に対する評価にしても、企業に誘導されるような印象を受ける。それは前に言ったとおりであります。これについてはどうお考えでしょう。

和達清夫中央公害対策審議会会長

○和達参考人 まず専門部会、大気部会の答申案につきまして、私は尊重すると申しましたが、それをそのまま押し通すとは考えてもおらず、また、そのためにその後の総会、総合部会を開いたわけであります。この答申はその結果、多数の委員の意見によって決められたものでありますが、答申案を見ていただけばおわかりになりますように、反対意見も、またわれわれの反省も、それからこの答申に付随して政府にとっていただきたい措置をも書いたつもりでございます。  なお、今日いろいろ疑惑が出されまして、われわれもそれに取り組んでおります。しかし、こうした疑惑に対するわれわれの取り組みは、慎重を期して、そして、ただいまも続けておる間でありまして、この間の事情をよく環境庁長官にも報告いたしまして、御了解を願っておる次第であります。

島本虎三日本社会党

○島本委員 時間ですので、最後の一問であります。  こういうふうにして秘密を要する、外部に発表もしない、そして非公開で行ってきた、こういうふうな審議会の委員、これも公務員としての守秘義務が当然あるのじゃないか。もし審議会の委員がこれに違反するような行為を行っていたとするならば、これに対して最大の責任者である会長として、やはり守秘義務という点からして黙過できないはずでありますが、この件についてどのように考えます。また、どういうふうな措置をおとりになりましたか。

和達清夫中央公害対策審議会会長

○和達参考人 もしそういうことがあれば、はなはだ遺憾だと思います。そういうふうなことも、政府で任命されたる委員のことでございますので、政府におかれましても十分お考えだと思います。

島本虎三日本社会党

○島本委員 委員の皆さんにいろいろ伺いましたけれども、この問題に対しては、最後に一言申し上げますと、いままで真剣に取り組んできた環境の破壊の防止、それと公害の防除、そのための一つの指導役、番人的な役回りを務めてきた環境庁、国民のための信頼の一つの的であったものが、今回はこの問題のために瓦解した、少しでも崩れた、このことはまことに遺憾です。これを立て直すために、今後も誠心誠意やってもらいたい。また、会長に強くこれを要望して、時間ですので、私の質問はこれで打ち切らしてもらいます。大変ありがとうございました。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺委員長 角屋堅次郎君。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 先ほど来参考人に対する意見が展開されてまいりましたが、引き続きまして、私からも三参考人に対して数点お伺いをいたしてまいりたいと思います。  昨年中、私は本委員会の特別委員長として、重要なこの問題に直接タッチをしてきたわけでありますが、いまは一メンバーに返りまして、ひとつお伺いをいたします。  最初に和達、八田両参考人にお伺いしたいのでございますけれども家本さんの意図が何であれ、御承知のような、家本メモをめぐって非常に大きな問題を提起しておるわけであります。しかも、国民の健康と生命に重大な関係のある自動車の五十一年度排出規制の問題について、答申の段階の経緯は別として、和達会長から答申が出されたいまの時点でも、こういった経緯を踏まえてまいりますと、自動車公害専門委員会の審議は何であったのか、また、そういった問題の後のいわゆる大気部会あるいは総会、総合部会、こういった審議の経緯等も踏まえて、もう一回、重大な問題であるので再検討すべきだ、こういう強い要請がやはりあるわけであります。私どももその考え方に立つわけであります。  そこで、こういった問題と関連をして、御承知のように中央公害対策審議会の関係は、現在九十名の委員、百九十八名の専門委員、そして十一の部会、十六の専門委員会、四分科会に分かれておるものと承知いたします。それぞれの担当の分野で真剣な議論をしておる方々に対して、この家本メモをめぐる中公審に対する不信感、こういったものと関連をして、直接自動車公害専門委員会の委員長として、また全体を総括する会長としての責任はきわめて重大である、こういうふうにまず思うわけであります。  これらの問題について、一体会長として、自動車公害専門委員会の委員長として、どういう措置を考えておられるのか、真剣な立場で御答弁を願いたいと思うのであります。

和達清夫中央公害対策審議会会長

○和達参考人 中央公害審議会が世間の疑惑を招きましたことは、まことに申しわけなく、反省しております。それらにつきまして現在審議中でございますので、私ども誠意をもって審議を続けたいと思います。一度答申をいたしたのでございますので、これは審議会にとりましては重大な問題でありますので、よく検討いたしたいと思っております。  なお、審議会の構成あるいは運営につきましても、目下それとともに審議、討議いたす予定でございます。

八田桂三中央公害対策審議会自動車公害専門委員長

○八田参考人 ただいまの御質問にお答え申し上げます。  再検討のことでございますけれども、私どもの現在の委員会としましては、一度結論を出したことでございますし、全委員の一致した結論でございますので、再検討する意思はございません。ただし、これは中公審なり大気部会なりから再検討しろということであれば、再検討することは可能であろうと思います。その場合はもちろん、ほかの委員はどうか知りませんが、私としては責任をとって、当然のことでございますが、やめて、新しい委員会でやっていただく、それが物事の筋道だろうと思っております。  それから、中公審そのものに対していろいろ疑惑、御批判をいただいたことは、やはり私の不徳のいたすところでございますが、いろいろそのこと、和達会長にも申しわけないと思っておりますが、和達会長の方でいろいろなことをやっていただいております。その結論が出次第、それから五十一年のこの問題が決着がつき次第、私は私なりの責任をとらしていただきたい、そういうふうに考えております。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 和達会長から、先ほど来の御質問の中公審の今後の改組問題といいますか、運営問題といいますか、そういうことについては内部で検討して、政府にも建議すべきものは建議したい、こういうお考えが表明されました。私は、当然やらるべき問題を含んでおると思います。  そこで、先ほど申しましたように、十一の部会、十六の専門委員会、四分科会、しかも委員は総数九十名、専門委員百九十八名に及ぶという大世帯であります。これはやはり中央公害対策審議会の委員というメンバーは、いまのこの公害対策基本法でしょわされている問題をこなすためには、私はこれだけの人員は必要かと思います。ただ専門委員百九十八名の問題については、先ほど島本委員が言いましたように、企業のサイドから活動するような者は排除するということも含めて、もっと人選あるいは内容、人数、各専門委員会の配置、こういうものについては、やはり実態に即して検討する必要がある。しかもこれは法律によりましても、任務が終われば解散をすることになっておる、いつまでも任務の終わった者がそのままとどまるべきものではない、こういったことも含めて、積極的に機動的な活動ができる工夫もしなければならぬ、こう思います。  そこで、この改組問題で、今回の場合は三木総理大臣が慎重検討ということもあって、新聞の表現によれば、ある新聞では、異例の総会あるいは総合部会というふうに書いておりますが、これはそもそも、私は問題だと思う。これは、中央公害対策審議会令の第四条の第六項のところで「審議会は、その定めるところにより、部会の決議をもつて審議会の決議とすることができる。」こういうことがあったり、あるいはまた運営規則の中では、中央公害対策審議会議事運営規則の第八条でもって「部会の決議は、会長の同意を得て審議会の決議とすることができる。」とあり、会長権限、非常に重いわけでありますが、こういった形で、五十一年度の自動車の排出ガス規制の問題が仮に処理されたといったら、国民から見てどうなるかというふうに私は思うのであります。  いわゆる自動車公害専門委員会というのは、正式のメンバー二人、八名が専門委員として参加しておるわけであります。これは四十七年以来、一名かわっただけで全部かわっていない、こういう形で今日に来ておるわけであります。家本さんの入っておることがどうかという問題が、別の問題としてございましたけれども、そういう「部会の決議は、会長の同意を得て審議会の決議とすることができる。」という審議会の議事運営規則も含めて、私は少なくとも総合部会を経るかどうか別として、重要な問題について、部会の決議で九十名全体の審議会の決議にするということについては、基本的に問題がある、こういうふうに思うわけでありますが、そういった問題については、どうお考えですか。

和達清夫中央公害対策審議会会長

○和達参考人 仰せのとおりだと思います。  この機会に、先ほどの御質問のときにはお答えいたしませんでしたが、この排気ガス問題に対しまして、三木総理大臣から慎重にというお話があったということでありますが、私は本問題は最初から、これは私一存では決めかねるので、もっと広く討議したいということを申しておりまして、たまたま三木総理の慎重と一致したと思います。そういうようなことで、私はおっしゃるように、重大なことを部会だけで決めようとは初めから思っておりませんでした。今後もしかし、もっとそれが確実に行われるように努力したいと思っております。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 先ほど島本委員も触れました審議会の公開制の問題であります。公開制というと、大会場を使って、たくさんの人が傍聴に来て、そういう場の中で部会なり専門委員会の議論をするというふうには私どもは必ずしも考えてないのであります。そうでなくて、たとえば新聞記者が入れるとか、あるいは一定の人数が傍聴に参加できるとかいう形を考えていいのじゃないかと思います。これは会場の関係もございましょうし、また精一なる議論がなされなければならぬという審議会そのものの本来の任務との関連において、そこはやはり節度が当然あってしかるべきだと思います。  しかし、家本参考人のメモがいろいろ問題になったのは、やはり一方的にその背景になっておる企業側のところだけに非公開の中で流れておる、ここに基本的に問題があるわけでありまして、公開になれば、メモをとろうが、それぞれ御質問があれば関係者にお答えをしようが、これは一向差し支えないということに相なろうかと思うのでありまして、こういった問題については、やはり裁判所でも、審理の関係で一定の人数に制限をして入れるというような形がありますけれども、やはり私はこの機会に、公害のいろいろな問題というのは、これからますます国民の理解とコンセンサスを得なければ消化されないという基本問題を含んでおりますから、公開制に踏み切るべきであるということを基本的に考えます。その点、会長から重ねて御答弁をお願いいたします。

和達清夫中央公害対策審議会会長

○和達参考人 御趣旨よくわかりました。これを審議会に伝えまして、慎重に検討したいと思っております。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 この自動車排気ガスの規制問題について、これは会長と八田さんに簡潔に御答弁を願いたいと思うのですが、一つの問題は、答申の中の第二項のところで「技術開発の状況を逐次評価し、チェックする体制を整備すべきである。」こういうことがございまして、最後のところに「当審議会が、昭和四十七年に厳しい目標値を定めながら、遺憾ながらこれを今日規制値として達成できないこと、これまでに至る企業の技術開発の努力が結果として不足であったこと、また技術開発の状況のチェックが必ずしも十分でなかったことについて国民一般の疑惑を招いた。当審議会としても、これらの諸点に思いを致し、今後の運営に生かして参りたい。」こういうことで、今回の経験にかんがみて、いわゆるチェック機能をどうするか。  私どもとしては了承いたしませんけれども、二年、目標値についてはげたを預けた形になります。今度の場合でも、やはり企業は、できない、できない、むずかしい、むずかしいということで、私どもとしては、企業サイドから熱心に取り組むよりも、できれば緩和したい、できれば延ばしたい、こういうことに対してチェック機能というものが働かなければ、今回の答申に基づいて、政府がどういう方針で告示をされるかは別として、これからやはり厳しいチェック機能を考えていく必要がある。審議会としてもそうでありましょう。行政機関としてもそうでありましょう。また、国会としては調査権に基づいて、やはりチェック機能を果たしていくことも必要でありましょう。そういうことをもって、この重要な規制問題について国民が期待するような方向への前進を図らなければならぬ、こう思うわけでありますが、ここで書いておる答申のチェック機能という問題について、まず八田さんから、そして会長から、どういうふうな内容を考えて、この答申になったのかということについて、簡潔に御答弁を願いたいと思います。

八田桂三中央公害対策審議会自動車公害専門委員長

○八田参考人 ただいまの御質問にお答え申し上げます。  チェック機能、評価ともいう問題は、五十一年から五十三年までの間、あるいはその前でもいいんですけれども、インセンティブのこともございますから、ある程度はそういう方面で促進をされましょうが、業界が、できていてもできてないと言うような可能性は、御指摘のようにゼロではないだろうと思います。したがって、そういう点を何とかチェックしながら、できるときだったら早く量産化しなさいとか、それからまた、そのための条件として、いまできつつある——先ほどどなたにお答えしたのかちょっと忘れましたけれども、触媒以外のものは、かなりできそうだというお話をいたしましたけれども、触媒の方にももちろんあるのですが、それ以外に限りまして、現在、そういう可能性の非常に高いと思っておりますものは非常に性能が悪うございます。したがって、ほっとけば、燃費だけ考えましても——燃費のことは経済の問題ですから、われわれはそれを考えなくてもいいのですけれども、ユーザーとしましては当然ある程度考えるだろう。そうすると、その燃費のことを考えましても、物品税の十万や五万下がっても関係ございませんで、車の大きさにもよりますが、数十万ぐらいの格差がなければ、多分ユーザーは買わないだろう。もっともそれしかなくなったら買わざるを得ないと思いますけれども、それだけ中古車が幾らでもたまっていく、そういうような問題もございます。そういう問題も同時に、行政官の方へぜひそうしてくださいということも含めながら、チェック機関というのは、むしろそれは本来なら含んでいないと思いますけれども、できたけれども、それが世の中へ出得るような体制にまでするようなことをやるべきであるというのが、われわれの専門委員会の中での議論でございました。  けれども、専門委員会の報告では、チェック機関をつくれということは書いておりません。チェックして早くするようにという、そういうふうに変えましたのは、そのときにチェック機関という話は出たのですけれども、いま日本のこういう現状の中でどういうようなチェック機関がすぐつくれるだろうか、しかもそれが有効に働くだろうか、それを大分議論しましたけれども、とてもわれわれの専門委員会の時間的制約のもとでできませんでした。そういう機関という言葉を、そういうことは必要であるということで、われわれの報告の方はそういうふうにしたわけでございます。それから後で上の方の大気部会ですか、あるいは中公審全体としては、そういうふうになったわけでございます。

和達清夫中央公害対策審議会会長

○和達参考人 チェック機関に対しましては、政府におかれてもお考え願いたいことでありますし、また中公審としても、その役割りに応じてこれが確実に行われるように努力いたしてまいりたいと存じております。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 時間に相なりましたので和達会長に。七大都市自動車排出ガス規制問題調査団の、いわゆる調査団意見というものが中公審にも提起されたわけであります。十一月六日ですか、昨年、中央公害対策審議会の自動車公害専門委員会と七大都市自動車排出ガス規制問題調査団、この会見が行われているわけでありますが、遺憾ながら八田さんは、当初この問題については会うことに消極的であったといいますか、まあ資料を見ればわかるというようなことで、当時の世論の状況もありまして結局会われたわけでありますが、この点については詳細触れませんけれども、会長として、最高責任者として、こういった問題にお目を通されたと思うのですが、私は、その内容ということもさることながら、やはり地方自治団体あるいはいろいろこういう問題を検討しておる学者グループというようなものが、国民の健康や生命に関係のある公害の重大な問題についてまとまった意見を提示する、それは、やはり中公審としては真剣に受けとめるということが本来必要であろうと思うのであります。  今回の専門委員会の調査その他について、われわれから言えば密案議論である。大気部会に上がり、総会あるいは総合部会に上がってみても、簡単な議論で結局取りまとめざるを得なかったのではないか。その審議の過程、真剣な討議を経て、やはり結論を出していくというためには、この問題の内容の問題もさることながら、こういったものがやはり大いに出てくることが、重要問題では必要ではないかという問題も含めて、和達会長の御見解を承っておきたいと思います。

和達清夫中央公害対策審議会会長

○和達参考人 仰せのように、中公審の任務の性質上から、外部の専門の方はもとより、多数の住民の方々の意見をよく伺い、それがよく反映されるように運営されるべきものと思っております。私どもは、この排出ガス問題の過程におきましてもいろいろ意見をいただきました。また、お会いしたこともたびたびありました。私は、それらはすべて会議に報告いたされ、場合によっては資料も配られておると思います。しかし、省みてなおもっとそういうことに努めるべきであるということは、私、考えております。

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員 時間でありますので、以上で終わります。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺委員長 岩垂寿喜男君。

岩垂寿喜男日本社会党

○岩垂委員 家本さんのメモが社会に出たということは、私はいいことだと思うのです。結果的に国民に、中公審の討議の内容というものがまさに裸にされて、その実態が暴露されたと思うのです。ただ、あなたがそれを隠そうとしたことは余りよくないことだと思うし、その委員会の議事録を拝見すると、どうも家本委員会じゃないかと皮肉を言われるほどよく御発言をいただいている。しかし、そのことは、あなたの御商売の上での熱心さというふうに考えるとしても、国民のレベルで、つまり被害者の立場に立っている国民のレベルで、あなたが少なくとも、この委員会への参加というものについて想像力を持ち合わせてほしかった、このことを私はあなたに強く訴えたいのであります。その場合に、いまこの時点でメモが出たことがいいとか悪いとかなんとかいうことじゃなくて、家本さんがこの審議会の中で御発言になったことと、被害者の立場に置かれている国民の立場、つまりその立場に対する想像力、そのことをあなたがお考えになって、この委員会における討論、討論への参加の姿勢、業界としての態度、これらについてどのようにお考えになっているか、最初に家本参考人に伺っておきたいと思います。

家本潔前中央公害対策審議会自動車公害専門委員

○家本参考人 先ほど申し上げましたように、私は、委員としての責務は、まず専門委員の討議すべき技術的な問題について正確な知識を持っていなければならない。それから二番目には、各社の開発の実情をよく知っていなければならない。つまり、具体的に製品として、要求するものが具現化できる見通しというものを自分自身がしっかり持っていなければならない。三番目には、業界に籍を置く者として、厳しい審議の状況を必要あらば各社に伝えて、各社の開発を促進するという責務がある、このように考えて、委員として務めてまいったつもりであります。

岩垂寿喜男日本社会党

○岩垂委員 あなたのそのお立場と、国民としての、自動車公害と言われるものの被害者の立場に置かれている国民の立場と言われるものをあなたは少しでも持ち合わせる、その想像力を持ち合わせることがなかったかどうか、その点をもう一ぺん承っておきたいと思います。

家本潔前中央公害対策審議会自動車公害専門委員

○家本参考人 先ほど申し上げましたように、厳しい審議の空気を各社に伝えて、そして開発を促進するという責務を私は持っているのだという自覚で仕事をしてまいりました。  以上がお答えでございます。

岩垂寿喜男日本社会党

○岩垂委員 民主国家ですから、できるだけ秘密というのはない方がいいのです。いろいろ議論をしながら、それを国民の前に明らかにしていくということの方が、むしろ民主主義を促進していく上で、確かなものにしていく上で重要なのです。その意味で、私は、期せずしてそのことがまさに白日のもとに、国会にさえ隠されていた密室の論議が国民の前に明らかにされたことはいいことだと思います。しかも、明らかになった事態は、率直に申し上げて、自動車メーカーのカルテルの場所を、公害対策審議会という場所において提供しているような、とりわけトヨタ、日産という大きなメーカーの利益のために、環境庁までがその役割りを果たしていると言われてもやむを得ないような密室の論議が、国民の前に明らかにされているわけであります。私どもは、言うまでもなく、そのやり直しと告示延期を求めていますし、その立場をいまここでも改めて主張してまいりたいと思います。  このメモの中に関連をして出てくるように、たとえば大気部会などで、だれが自動車業界に不利な発言をしたかというようなことを、特に名前を挙げて報告されたということが言われておりますが、そのような事実がありますかどうか。  もう一点。九月二日の会議で、通産省が産業政策上の見解を述べる予定であり、運輸省にも援護射撃的な見解の発表を求めるという、実は会議の内容がメモの中に指摘をされておりますが、これは私がこの委員会で、通産省のいわば委員会に対する見解の表明について追及をした経過がございます。つまり、自動車業界に不利な発言をしたかどうかというようなことを、特に名前を挙げて報告をなさったことがあるかどうか、あるいはまた、通産省に次いで運輸省に対して援護射撃的な見解の発表を求めたことがあるかどうか、その点を承っておきたいと思います。

家本潔前中央公害対策審議会自動車公害専門委員

○家本参考人 御質問は八月二十日の会議の席のことでございますか。——通産省の御発表は、すでにスケジュールに載っておりましたから、承知をしておりましたけれども、運輸省に援護射撃を依頼する、もしくは大気部会で不利な発言云々というようなことについて、私自身発発言した覚えはございませんし、そしてなおかつ、その場の発言の中にもそういう議論はなかったと思います。

岩垂寿喜男日本社会党

○岩垂委員 八田参考人に伺いたいと思うのですが、委員会の審議というのは、委員会が自主的に、委員会の判断でその運営、それから議事の進め方などをやっておられるというふうに理解をしてようございますか。つまり、環境庁その他の所管の官庁が、その委員会のマネージを具体的にしているというふうに考えられるわけですが、そういうことはございませんか。

八田桂三中央公害対策審議会自動車公害専門委員長

○八田参考人 ただいまの御質問にお答えいたします。  委員会の運営といいますか、会場を用意したり、それからそのほかいろいろな机を決めたり、あらゆる点は環境庁に一切お任せしております。したがって、前から、四十七年のときからそういうことでずっと、私が初めてこういうことを命ぜられたときから、そういうふうになっておりました。したがって、いろいろな各省庁の方がどういう資格で出ていらっしゃるのかも私は存じません。ただし、委員同士の委員会の審議につきましては完全に自由に、それこそ環境庁の方から、もちろん環境庁事務当局として資料を出していただいたり、事務当局側の意見を聞いたことはございますが、われわれの審議について環境庁からこういう審議をしてくれとか、ああいうふうにしてくれとか、そういうふうな指示を受けたことはございません。その点は全く自由でございます。ただし、会の組織みたいなものといいますか、そういうものは私は一切タッチしておりません。

岩垂寿喜男日本社会党

○岩垂委員 そうしますと、今度の委員会の経過の中で、委員会のメモ、議事録を拝見をすると、どっちに主体性があるのかわからぬような環境庁の発言もかなり見られるのでありますが、これは委員会の自主性を損なうものではないと判断をしてようございますか。

八田桂三中央公害対策審議会自動車公害専門委員長

○八田参考人 私が先ほど申しましたように、事務局に発言を求めて意見を聞いたことはございますということをお答えいたしました。  それから、その前に事務局と私とがいろいろプライベートな話し合いをしたりというようなことがございましたり、それから、たとえばその中で一番大きな問題と私自身が考えておりますのは、エネルギー問題に関係しまして、私は経済の発展というものと調和は考えなくてもいいと思っておりましたけれども、エネルギー問題というのは、一つの非常に大きな問題である。それをどういうふうに考えたらいいんだろうかというようなことは、私自身として絶えず初めから迷っておりました。大気部会のときにも、どうせわれわれの委員会でそういうことをやるというのなら、エネルギー問題要するに燃費の問題になるわけですけれども、燃費の問題というものはどう考えたらいいのか、だれか大気部会の委員の方の意見を聞きたいということを申し上げたのですが、どなたも御発言はございませんでした。  そういうことについて事務当局の方から、エネルギー問題というものは、もし考えるとすれば通産省が交通機関なら交通機関に対する総割り当てをどういうようにするか、それによって、今度運輸省がそれを受けて、エネルギーを使うのは車の台数と走行距離と、それから一台当たりの走行燃費の積になりますから、どれだけの車がどれだけ走れるかということは、不完全燃焼しまして燃費が非常に悪いと、それが減るわけです。それは日本の運輸行政というものが非常に問題になったときに、初めて運輸省がこれ以上燃費の悪い車は走らせるべきではないと言うようなことが運輸省の立場であるということを伺いました。その話に私は非常に感銘を受けたというか、なるほどそういうものかと思って、先ほど小沢長官も言っておられましたけれども、今度閣僚協議会ですか、それができたということは非常に結構なことだと思うのですが、いままで環境庁だけで考えていると、どうも環境問題というのが本当の意味で政治的にバランスのとれたものになるか、よくわからないような気がしておったのですが、先ほどのことには非常に感銘を受けたものですから、その話を委員会でしてくださいということを私はお願いして、令委員会にそれをしてもらい、それに対して、委員の中には反論もございましたが、結果はその方がいいと思うのだということを私は申したことがございます。  それは一例でございますけれども、そういうように環境庁の事務当局に意見を求めたり、私が発言してくださいということをお願いしたことはございますが、われわれが環境庁の方の指令で動いたとかなんとかいうことば全くございません。

岩垂寿喜男日本社会党

○岩垂委員 それでは伺いますが、どうも答弁が長くなって時間が食い込んでしまうわけですが、たとえばいま八田さんがおっしゃいましたように、この自動車公害の問題については、人体に与える影響ですね、たとえば疫学調査とか、そういうようなものがほとんど実はなされていないわけであります。私はこの前の委員会でも、アメリカの科学アカデミーの調査の実態などというものを指摘しましたけれども、これらのことをあなたの方で議論なさって調査することを提言するお気持ちはございませんか。申しわけないですが簡単に。

八田桂三中央公害対策審議会自動車公害専門委員長

○八田参考人 いまの疫学的な調査まで、とても今度の時間の間にやるということはできないし、それから私どもは専門委員会でございますから、要するにヒヤリングした結果できないというのを、どこまでできるかというのを見つけるというのが主目的だと考えておりましたので、それは初めからやるつもりはございませんでした。だけれども、一部外山教授という方にそういうお話を伺いまして、非常に感銘を受けた話があります。NO2に関係した話でございますが、そういうことがあったということです。  それからもう一つは……。

岩垂寿喜男日本社会党

○岩垂委員 結構です。  ちょっと話が横道にそれてしまったのですが、いまみたいな議論というものがあるわけですから、八田さん、議事要録をこの際、公開をすべきだと私は思うのです。ぜひその点について御見解を明らかにしていただきたいと思います。

八田桂三中央公害対策審議会自動車公害専門委員長

○八田参考人 この前もそういう発言がございまして、私個人的には構わないのではないかと思うけれども、環境庁の慣行もあるからということで、大変おしかりをいただきました。いままで非公開をたてまえとしてまいった議事要録でございますから、それをそのまま現在の段階で発表することはいいことかどうか。私は、この前と同じですけれども、私の一存ではまいらない。しかも、いまちょうど中公審の和達会長の方でそういうことを全般的に論議していただいておりますので、その結論が出れば、それに従うというのは当然だと思います。

岩垂寿喜男日本社会党

○岩垂委員 環境庁からおしかりを受けたというのは、だれから受けたんでしょうか。

八田桂三中央公害対策審議会自動車公害専門委員長

○八田参考人 いや、環境庁じゃありません。先生方からおしかりを受けたのです。この前、先生じゃなかったでしょうか。公開しろと言われて、私が、個人的にはいいけれども、環境庁に聞かなければいけないということを言ったら、そんなばかなことじゃ自主性がないじゃないかという、そのことを申し上げたわけです。それ以外何でもございません。

岩垂寿喜男日本社会党

○岩垂委員 和達会長に、その公開について個人的には賛成だと申し上げたというふうに理解をしてようございますか、ようございますね。  それでは和達会長にお伺いをいたしますが、八田さんからのそういう御意見があるわけでありますが、公開をすることに御異議ございませんか。あなたの個人的な見解で結構です。

和達清夫中央公害対策審議会会長

○和達参考人 まことに恐れ入りますが、私の立場で個人的見解を申すことは控えさせていただきたいと思います。しかし、真剣にそのことを論じておりますので、それに従って、どういうふうに公開されるかということは決まると思います。

岩垂寿喜男日本社会党

○岩垂委員 これは和達会長に伺いたいのですけれども、アメリカのEPAがやっている。パブリックヒヤリングの制度みたいなものですね。環境行政というものが、当然そういうソフトな対応を求められていることは言うまでもないと思うのでありますが、これらのことを日本でも考慮することを、和達先生が、あなたの社会的な立場を考えながら御発言をなさる、そういうふうにお考えになる気持ちはございませんか。

和達清夫中央公害対策審議会会長

○和達参考人 仰せはよくわかりました。胸にとめておきます。

岩垂寿喜男日本社会党

○岩垂委員 胸にとめておくだけでなしに、今度の反省が具体的に生かされなければいかぬと思うのです。その生かされる手だてが余り時間がたつと、それ自身も国民の疑惑を一層深いものにしていくであろうと思うのであります。その意味で会長として、あの事件があった直後にいろいろな御発言をなさっています。たとえば公開が望ましいと思うということもおっしゃっておられるようだし、委員の人選についても見解を述べると言っていらっしゃいます。たとえば住民代表とか地方自治体の代表とか、そういう人たちを委員の中に加えていく、そういう御配慮をいま頭の中でお考えになっていらっしゃるかどうか。あなた個人の見解でなくても、委員会でもうすでに議論をなさっていらっしゃると思うのです。その点について、もう一遍御意見を量っておきたいと思います。

和達清夫中央公害対策審議会会長

○和達参考人 委員会で具体的な議論はまだいたしておりませんが、することは決まっております。なお、私は新聞等でも申したことは一度もございません。

岩垂寿喜男日本社会党

○岩垂委員 八田先生のところへ戻っていくわけですが、さっきの角屋委員の質問に対して、技術開発の条件を逐次評価し、チェックする機関をつくると言った覚えはないと言ったけれども、チェックする体制を整備すべきだということは答申の中にありますね。

八田桂三中央公害対策審議会自動車公害専門委員長

○八田参考人 私は専門委員会の大気部会に対する報告の中のことを申し上げましたので、それにはチェックすべきであるということですけれども、どういうチェック機関をつくるとか、そういうことには触れていないはずです。

岩垂寿喜男日本社会党

○岩垂委員 そこで伺いますけれども、このチェック機関、体制というものを、たとえば業界と関係のない技術評価委員会みたいな形で、いまの技術の進行状態というものを調査し、国民の前に示していくことをお考えになるべきだろうと思うのです。これはそういうふうに理解してようございますか。

八田桂三中央公害対策審議会自動車公害専門委員長

○八田参考人 先ほど申しましたように、非常に広く言えば、もちろんそういうことだと思いますが、メーカーの技術開発状況を本当に把握することができるならば、また、低公害車は先ほど言ったような性能の問題もございますので、そういうことがあれば、それを行政の方にも言うし、一方そういうものが早く出るように業界の把握をするということでございます。ただし、いまおっしゃいましたようなことは、現在の状況ですと、言うはやすいのですけれども、私企業ですし、企業の秘密もございます。それからもう一つは、ものができていて、それが使いものになるかどうかというのならいいのですけれども、どういう技術が開発されるであろうかというふうな開発途上のものですから、ノーハウとかなんか、特許を取るまでの間、企業というのは非常に秘密にしまして、われわれでもほとんどわからないわけです。  そういう意味で、そういう機能を持つものを、どういうふうにしたらつくれるだろうかという議論を少しやったのですが、とても考えられないということで、時間切れで、その組織をつくるというのを取ったわけです。そういう理由でございます。

岩垂寿喜男日本社会党

○岩垂委員 つまり業界と関係のない技術評価委員会というようなものが、この段階では必要だと  いうことを改めて強調したいと私は思うのです。その点について、そのように理解をしてよろしいかどうかということが一点。  もう一つは、例のインセンティブのことに関連して、この答申の中には税の軽減措置しかないわけです。問題は、軽減措置だけじゃだめなんであります。これはどうしたって高公害車に対する課徴金というものを考えなければならぬと思うのです。そうでなければ自動車はふえるばかりであります。総量規制の意味なんというのはなくなってしまうのであります。その高公害車に対するペナルティーとでもいいましょうか、課徴金とでもいいましょうか、それが答申の中に盛られていません。これはどうも、やはり業界の気持ちがこの中に生きているんじゃないだろうかというふうに考えざるを得ないが、この点については八田さん並びに会長の和達さんに、恐らくいまではこの御検討をなさっていらっしゃると思いますから、見解を承っておきたいと思います。

八田桂三中央公害対策審議会自動車公害専門委員長

○八田参考人 いまの御質問にお答えいたします。  初めの方は先ほどお答え申し上げていますことと同じことで、趣旨はそういうことだろうと思いますけれども、そういうものを現在日本で具体的につくることを考えてみると、何もわれわれに手がないというような考えで委員会の報告からは——だけれども、そういう機能は必要であるということで、機能をチェックすることを残したのはそういう意味でございます。それから後の方の、軽減ということはよくわかりませんけれども、ペナルティーはわれわれ初めから考えておりまして、ペナルティーであろうがインセンティブであろうが、端的に申しますと、単に金だけの問題ではなくて、交通のいろいろな規制の問題も含めまして、要するに低公害車を本当に使った方がユーザーが得になるような行政的条件、それは税制もございましょうし、それからこういう車、たとえば低公害車は東京へ入ってもいいけれども、ある値以上のやつは入っちゃいかぬということもあるでしょう。そういうようにユーザーが本当に低公害車を使った方がいいという条件がないと、普通の場合なら、新しい車というのはかっこうがいいとか、あるいは性能がいいとかいうことで、ユーザーがそれに飛びつくわけですが、今度の五十年規制、特に五十年はまだまだ少ないのですけれども、五十一年規制になってまいりますと、暫定値の問題でもかなり性能が落ちてまいります。それが〇・二五というようなことになりますと、先ほど私が申し上げたように、現在かなり開発の可能性があるというふうに考えておるようなものですと、燃費からしてべらぼうに落ちるわけです。倍ぐらい要るとお考えになっていい。そうすると、このごろのようなガソリン代が高いときに、そういうものを買って走るような人がいるだろうか。それはその車だけしかなくなれば当然そうなると思います。だけれども、それを法制的に何かするとか、あるいはペナルティーをかけるとか、インセンティブでも結構ですけれども、最終答申の中で、〇・六を中心として上下に十分な格差ということで、あれには税制のことしか書いておりませんが、そういうふうになっておるのは、その意味だと私は理解しております。  それから税制だけでは不十分であって、とにかくどうしたらいいかということは私自身にもよくわかりませんけれども、それはむしろ皆さんが政治的によくお考えいただいて、要するにユーザーが本当に使った方が有利になる条件をつくり出してください。それを出していただかなければ、技術が幾らできてもそれは効果がございませんよ、そういうことを私は申し上げたいわけです。

和達清夫中央公害対策審議会会長

○和達参考人 中公審の答申でどこまでが守備範囲であるかということもございますが、ともかくも今回の答申には、できるだけ施策の御参考にしていただきたいという趣旨で書きましたので、十分尽くさなかった点は、あるいはあったかもしれませんが、われわれとしては一応、かなり検討して書いた次第であります。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺委員長 中島武敏君。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 この排ガス五十一年規制、自動車の排ガス公害から国民の命や健康を守る問題これは非常に重大な問題であります。ところが、共産党の不破哲三書記局長が衆議院の予算委員会で明らかにしましたように、科学的、技術的に公正な審議が行われなければならない専門委員会の討議が業界に筒抜けになっている。しかも自動車業界は挙げて対策を行う。結局、業界の手のひらの上に自動車公害専門委員会があり、その自動車公害専門委員会の上に大気部会があり、中公審の総会がある。そして、政府がまたそれをそのまま認めようとしている。つまりいま、中公審のあり方、そしてまた政府としても、告示を取りやめて再審議をするかどうかという問題が問われているわけであります。  そこで私は家本さんにお伺いしたいのですが、各自動車公害専門委員会の会議の直後に、自工会から加盟の各社に対して配付されました議事メモについてお尋ねしたいと思うのです。  これは家本メモに基づくもの、そしてまた自工会の技術部に清書と保管を頼んだということを言っておられますが、この清書と保管を頼んだというのは、自工会の事務局の青木道一さんにお頼みになったのですね。そのことをまず伺いたいと思うのです。

家本潔前中央公害対策審議会自動車公害専門委員

○家本参考人 議事要旨についての御質問でございますか。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 議事メモです。

家本潔前中央公害対策審議会自動車公害専門委員

○家本参考人 議事メモにつきましては、事務局に依頼をいたしました。ただし名前は、私としてはここでは遠慮さしていただきたいと思います。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 これがそのメモですが、ちょっと確認したい。いま、このメモの筆跡を家本さんに見ていただきましたが、この問題、非常に重要な問題でありますので、はっきりお答えをいただきたいと思うのです。

家本潔前中央公害対策審議会自動車公害専門委員

○家本参考人 筆跡は青木君のものに大変よく似ております。しかし、それだけで青木君であるというふうに私は、いまここで断定いたしかねます。ただし、非常によく似ております。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 家本さんにお伺いしますが、自工会の中村専務は、新聞記事や家本氏から聞いた中公審の経過報告を文書でまとめて理事会に配付したことはある、理事会では家本氏が補足説明することもある、こういうふうに言っておられます。  そこで、第十回の大気部会、これは八月三日に行われておりますが、このときの議事要旨、それから第三十三回の自動車公害専門委員会、これは八月九日に行われておりますが、このときの議事要旨と一緒に、これもいまお渡ししますけれども、資料を出しまして、八月二十日に、先ほど来あなたは技術懇談会というふうに言っておられますが、五十一年排ガス規制に関する懇談会の席上で配付をしていることは間違いないと思うのですが、まず確認をしたいと思うのです。

家本潔前中央公害対策審議会自動車公害専門委員

○家本参考人 内容的に間違いはないと思います。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 いまお渡ししたものは、国会で出せということを要求しても、なかなか出さなかったものであります。それが、この八月二十日の五十一年排ガス規制に関する懇談会の席上で配付されているわけであります。  この懇談会を何のために招集したかという問題であります。  すでに私どもわかっておるところで申し上げますと、この会議は、会議の冒頭に家本さんがあいさつをして、自分が業界の代表委員として自動車公害専門委員会に参加するので、業界の意見を十分聞いて今後の討議に臨みたいと考えて集まってもらった、こういうふうに、この会議の招集の趣旨を説明されておるわけであります。  さらに、この懇談会の中で何が問題になったか。ここでは青木技術部長が、第十回の大気部会の内容、また第二十三回自動車公害専門委員会の内容、これを議事要旨に基づいて報告を行っておる。そして、そこでは、大気部会などで自動車業界に理解のある発言をしている者として八田さんの名前も挙がっております。また、だれが不利な発言をしているかということについて、鈴木さんや黒川さんや伊藤さんの名前も挙げておられる。  そしてまた、ここでいろいろなことが問題になっておりますが、通産省が産業政策上の見解を述べる予定であるということも報告されている。そして大変歓迎されております。それだけじゃなくて、トヨタの代表から、運輸省に対しても、通産省に続いて援護射撃的な見解発表を求めてはどうか、こういう意見も出されております。  それだけじゃありません。さらに八月九日の自動車公害専門委員会に環境庁が提出しました資料、「五十一年度規制に関する技術開発状況のヒヤリングについて」「対策技術の概要」「各社別技術開発状況」これは追加資料ですね。このことも検討対象になりまして、そしてトヨタの代表は、トヨタの正しい主張がこの中に反映していない、こういうもとで審議がやられることは問題である、こういうことも言っている。そして内容を環境庁に修正させる必要がある。各社とも自工会の事務局を通じて、さらに家本さんを通じて工作をしなければいけないから、修正案を出すようにというようなことまで言われている。さらに、もっといろいろなことがやられております。これは一体いかなる目的でやられたものか。まさに業界が挙げて自動車公害専門委員会の対策を行う、政府の対策さえも行うということをやったものではありませんか。このことははっきり確認をいただきたいと思うのです。

家本潔前中央公害対策審議会自動車公害専門委員

○家本参考人 八月二十日の技術懇談会は、先ほど申し上げましたように、私が専門委員として各社の意見をよく聞きたいという趣旨のもとに招集をいたした会議であります。その席上配付いたしました資料は、議事要旨としていまお示しのあった内容のものでございますが、それはすでに七月末から八月の上旬にかけて、大要を新聞で発表されておるそのものを援用させていただいた、こういうことから、私自身は特に秘密ということを考えておりません。  それから、同時に御質問の中のヒヤリング資料について云々の件につきましても、七月二十三日もしくは二十四日の新聞紙には、その資料とほとんど同一の内容のものが、各社別の到達可能レベルとして発表されております。私は、委員として委員会に臨むに当たって、その内容を確かめておく必要を感じたわけであります。確かに一部に説明の字句のニュアンスが違うようだという意見はございました。そういう意見があるならば、事務局の方に提出していただくのも一つの方法であろう、機会があったら、それが本当に必要ならば、私として必要を認めたならば、委員会で提案をしよう、こう考えていたわけでございますけれども、そのものは、その後の審議におきましてその必要を認めませんでした。したがって、それは私の手元に留保したままで終わっております。  それから、業界代表という言葉が出ておりますが、専門委員が学識経験者として選ばれておるたてまえは当然のことでございますけれども、まあ一種の俗説といいますか、通常使われている言葉に、代表委員という言葉が使われておることばもう御承知のとおりでございまして、そういう内輪の会議で、特に法律的な解釈を厳しくすることなく、あるいはそういう言葉を使ったかもしれませんけれども、私の専門委員としての態度は先刻申し上げたとおりでございまして、その会議の趣旨は、繰り返して申しますけれども、私が各社の実情を聞きたいというところから出発しておる会議でございまして、そこに業界として何か合議するとか、そういう意図は全くなかったことを申し上げたいと思います。また、この到達目標値がこのように非常に幅広くばらついておるような状態において、おっしゃるようなことができるかどうか、この点も、その面から御推察いただければ幸いだと存じます。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 この問題に関して二つお尋ねしたい。  一つは、青木技術部長が第十回大気部会並びに第二十三回自動車公害専門委員会の会議について報告をしているということを先ほど申し上げましたが、そしてまた、その中身についても先ほど概略を申しましたが、間違いありませんね。  それから、もう一つです。これも先ほど申し上げましたが、トヨタが、自分の社の正しい意見を反映してないので、もっと修正させなければいけないということを言っている。この点についても間違いありませんね。

家本潔前中央公害対策審議会自動車公害専門委員

○家本参考人 大気部会に関する報告をしたということについて、私は、いまはっきりした記憶がございません。と同時に、トヨタの発言がそのとおりであったかどうかという記憶も、これもまた明確にお答えするわけにはまいりません。よく覚えておりません。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 はっきりしていないということは、そういうことがなかったということではありませんですね。そのことをはっきり確認しておきたいと思います。

家本潔前中央公害対策審議会自動車公害専門委員

○家本参考人 全然なかったとは申し上げません。しかし、そういう具体的な、おっしゃるような言葉であらわされるような行動であったかどうかは、いま記憶いたしておりません。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 言葉どおりではないが、また、正確なことは記憶にないが、しかし、そういう話が全然なかったということではない、こういう意味ですね。そのことを確認して、次の質問に移りたいと思います。  八月三日の第十回大気部会、ここには日産の社長の岩越さんが出席されていたと思いますが、八田さんにお伺いしたいと思います。

八田桂三中央公害対策審議会自動車公害専門委員長

○八田参考人 私は、そのときは岩越さんのお顔を全然存じ上げておりませんでした。そして、いつもの場合ですと、川又さんが委員なんですけれども、川又委員席という名札があって、そこに知らない方がおられるので、その代理だろうと思っておったのですけれども、川又さんの名札もございませんでした。したがって、その日岩越さんがそこに御出席になっているということを後から日産の方に伺いましたけれども、私は全然知りませんでした。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 ここに環境庁で作成しました第十回大気部会の会議録があります。これによりますと、出席者の中に岩越さんの名前はありません。川又さんの名前もありません。いま八田さんは、出席していたということを後から聞いた、確認した、こういうふうに言われました。この点についてお伺いしたいと思うのですが、どういう資格で岩越さんは出席をされておったのでしょうか。

八田桂三中央公害対策審議会自動車公害専門委員長

○八田参考人 私は、出席しておられたことも知らないわけですから……。そういうふうなことについては、先ほども申しましたように、委員会の座席のこと、それからいろんな関係官庁の方のこと、あるいは随員の方が来られるとか来られないとかいうこと、そういうことは全部環境庁がやっておられまして、私は一切存じておりません。私、顔でも知っておれば、その日岩越さんが来ていらしたことをあるいは存じ上げたかもしれませんけれども、全然顔を知らないものですから、私は全然何も知りません。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 では、環境庁大気保全局長に伺います。  これは出席をされておられたでしょうか、おられなかったか。そしてまた出席されていたとするならば、どういう資格で出席をされていたのかということについてお伺いします。

春日斉環境庁大気保全局長

○春日政府委員 中公審の委員は、個人の学識経験に基づいて任命されているわけでございますから、代理は認められないわけでございます。  川又委員の場合でございますが、八月三日の第十回大気部会の際、病気のため欠席せざるを得なかったわけでございまして、岩越さんは単に傍聴されておったわけでございます。したがって、岩越氏が発言した事実もなく、委員の席に着いた事実もございません。単なる傍聴でございます。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 傍聴は、どなたが許されましたでしょうか。

春日斉環境庁大気保全局長

○春日政府委員 事務当局の判断で認めたわけでございます。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 事務当局の判断といいますと、それは大気部会の事務局をつかさどっている環境庁ということでしょうか。

春日斉環境庁大気保全局長

○春日政府委員 大気保全局長でございます。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 これは非常に重要な問題なんです。だれにも傍聴を許さないということを言って、岩越さんには傍聴を許しておられた。環境庁が許されたのですね。国民には全くの非公開、岩越さんに傍聴を許す道理があるかどうかという問題非常に重大な問題だと思っております。  さらに、続けてお尋ねしたいと思いますが、家本さんにお尋ねいたします。  自動車公害専門委員会の会議に技術部長の青木さんを随行されておられますが、これは事務局というようなことで随行されていらっしゃるのか、あるいはまた傍聴ということで随行されておられるのか、その点を伺いたいと思います。

家本潔前中央公害対策審議会自動車公害専門委員

○家本参考人 委員会に提出する資料等がしばしばございまして、そういう用務をもちまして、私の随行として環境庁の許可を得て出席したことはございます。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 環境庁の許可を得て会議に出席したことがある、こういうことでございますね。

家本潔前中央公害対策審議会自動車公害専門委員

○家本参考人 会議に出席と言うと、少し語弊があるように思われます。会議の席に、私に随行してきたというふうに御理解いただきたいと思います。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 つまり会議の席に随行させてきた、そしてそこで傍聴していたということでございますね。そうですね。

家本潔前中央公害対策審議会自動車公害専門委員

○家本参考人 そのとおりであります。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 先ほど家本さんにお渡ししたメモですが、これはだれの筆跡かといえば青木さんの筆跡に非常に似ている、こういうお話でございました。いままたお話を伺ってみますと、会議に随行さしているということも、はっきり御確認いただいたわけでありますが、このメモの中には、あなた個人がどういう発言をしたかということもどんどん出てくるのです。つまり、あなたは先ほど保管と清書を頼んだ、こういうふうに言っておられますけれども、単に保管と清書を頼んだものでしょうか。これは、その会議に青木さんが出ていて、そこでこれをメモする、これ以外に考えようがないと思うのですが、はっきりお答えいただきたいと思うのです。

家本潔前中央公害対策審議会自動車公害専門委員

○家本参考人 私は、そのメモをつくるに当たって、自分の関心のある部分について、まず自分みずからのメモをとりまして、そして記憶の薄れないうちに青木君に手伝ってもらいまして、そこで補足をいたしました。書いたのは青木君ということに相なりますが、あくまでもメモそれ自身は私のものでございます。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 先ほどは似ていると言われた。いまは、書いたのは青木君だ、こういうふうに言われた。どっちが本当なんですか。

家本潔前中央公害対策審議会自動車公害専門委員

○家本参考人 私はいま、先ほど拝見したその筆跡は非常に似ておる、似ておるだけで青木君ということを断定はできません、しかし、手伝ってもらったのは青木君である、こういうふうに申し上げたわけであります。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 八田委員長にも伺いたいのですが、会議をやるときには、一々委員会において、きょうはだれが出席をするとか、随行者はだれであるとか、傍聴者はだれであるとかということについて、委員長の方で確認されるのじゃなくて、環境庁の方にお任せしておるということでございましょうか。

八田桂三中央公害対策審議会自動車公害専門委員長

○八田参考人 それは委員自身の出欠については確認いたしますけれども、それ以外のことについては全部環境庁に、事務当局にお任せしておるのが、初めからの慣行でございます。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 非常に重要なことが明らかになってきたと思うのです。業界の、自工会の青木さんが大気部会及び自公専、専門委員会にも家本さんに随行して出席をしておられる。メモもつくっておられる。手伝わせたということではありますが、しかしやっておられる。そしてこれを業界に流した。これはもう非常にはっきりしていることは、国民には非公開、業界には公開であったということが非常に明確になったということであります。しかもこのことば、先ほど来の質疑で明らかになりましたように、環境庁がこのことをはっきり認めてやっているということであります。しかも、さらに中公審の対策会議というのを自工会がやっている。中公審自動車公害専門委員会の業界サイドのゆがんだ結論を導き出すということでやっている。家本さんは、そのことについてはっきりは覚えてないが、しかし全面的には否定することはできませんでした。私は八月二十日の懇談会の中で何がやられたかということについては国会の場で引き続き追及いたしてまいります。  そこで私は、中公審の会長にお尋ねしたいと思うのです。委員の随行者ということで自工会の青木さんが出席をしておる。まさに国民には密室でありますけれども、業界にはフリーパスであるということが非常にはっきりしたわけであります。私は、そういう点からいって会長に伺いたいと思うのですが、一つは、中公審大気部会あるいは自動車公害専門委員会、こういうものの構成がどうなければならないか。業界から独立して、真に科学的で専門的で技術的な審議、公正な審議ができるような条件をつくらなければならない、そういう構成をつくらなければならないのではないかということが第一点であります。  第二点は、非公開と言いますけれども、しかし実際には、いま明らかになっておりますように、業界に対しては筒抜けになっている。しかも資料さえ配られている。自動車公害専門委員会に提出された資料が業界に配られている。まさにこれは非公開にしておく理由がないということではないでしょうか。もっと国民に公開をし、公開された場所で中公審が、大気部会が、そしてまた自動車公害専門委員会が運営をされるということの必要性を、逆にこのことは教えておるものではないかと思うのです。そういう点で、この二つの点について会長にお伺いしたいと思います。

和達清夫中央公害対策審議会会長

○和達参考人 審議会が公正に行われるべきことは、言うまでもなく私のそう心得ておるところでございます。いままで議長をしておった限り、私の知らない人が出ておったことはないと記憶しております。  その次に、公開の問題であります。これは非常に審議会として大事な問題でありまして、いま審議しております。少なくともただいま御指摘の点は十分に審議会に伝えまして、この問題は議事録のつくり方とともによく検討しまして、またその結果を実行いたしたいと思います。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 終わります。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺委員長 岡本富夫君。

岡本富夫公明党

○岡本委員 最初に、中公審の和達会長さんにお聞きしますけれども、この自動車排ガスにかかわらず、専門委員という者は、学識経験者あるいは技術、いろいろな専門があるでしょうが、それは業界の代表ではない、技術の問題なら技術だけをいろいろと開陳し、意見を言う、それが私は専門委員としての立場ではないかと思うのですが、その点ひとつ。

和達清夫中央公害対策審議会会長

○和達参考人 おっしゃるとおりだと思います。

岡本富夫公明党

○岡本委員 そこで家本さんにお聞きしますけれども、先ほどからのあなたの話を聞いておりますと、業界の技術の開発促進のために、業界を集めていろいろと説明をしたというようなお話でありますけれども、それではちょっと二またかかっているのじゃないか。専門委員として出るときは、あなたの専門のいろいろな意見を言いますけれども、それを直ちにまた業界の皆さんにお話しするということになりますと、ちょっと専門委員として若干軽率なように私は感ずるのですが、その点いかがございましょうか。

家本潔前中央公害対策審議会自動車公害専門委員

○家本参考人 先ほど来、何遍も申し上げておりますように、専門委員としての私の責務の中に、審議会の厳しい空気を業界に伝えて、そしてその開発を促進するというのも責務の一つだと私自身が考えて行動してまいりました。私は、その点について自分自身は矛盾を感じておらないつもりであります。

岡本富夫公明党

○岡本委員 先ほど中公審の会長さんは、専門委員というのは技術の問題、これについてのいろいろ意見を言い、そしていろいろ上論評する。しかし、その委員が業界の技術の開発の促進にまで手を伸ばす。大事な五十一年度規制をつくるときにおいて、あなたがそういう二とをなさるということは、きっと誤解を招く。この点については、私はどうも行き過ぎであったように思えてならないのです。その点について、八田委員長からひとつ聞きたいと思います。

八田桂三中央公害対策審議会自動車公害専門委員長

○八田参考人 確かに家本さんが業界の出身であろうが、和達会長のおっしゃるように、エンジンの一専門家であられる、それが本務だと思います。ただし、業界に身を置いておられる以上、その業界の内容についてわれわれはかいま見て技術判断をする、それの主な窓口は、われわれも見学に参りましたけれども、見学に参ったといっても、会社によっては非常にざっくばらんに見せてくださるところと必ずしもそうでないところといろいろございます。しかも、われわれ学識経験者と申しますか、エンジンの専門家といえども、やはりあるべールの中から、ちょっとしたきっかけから、あとは自分の見識で、ここまで反対されてもこうだろうというふうな判断をするわけです。そういう意味では家本さんをパイプ役と言いますとおかしいのですけれども、家本さんからいろいろな——こっちがおどかしたわけじゃありませんけれども、事実その委員会の席上でいろいろなことで役に立ったような気がすることもございます。  それから、大体委員の中で、家本さんは幾ら学識経験者であっても、業界出身の方である、家本さんができないと言っても、少しマージンはあるんだというような理解は当然しておったと思います。だけれども、それが家本さんの御行動に、いま御指摘のような少し飛躍した点があったかとかなかったかとかいう問題とは違いますけれども、委員会としては初めから業界出身の委員であるということは知った上でつき合っておるという点はございます。当然、本来専門委員というものがそういうものでないことは事実だと思います。

岡本富夫公明党

○岡本委員 いま八田委員長から、いみじくも委員というものは技術的な問題それを論ずるのであって、それを業界に持ち帰っていろいろと工作をするというようなことはいけないと……。  そこで、私もう一つお聞きしたいのですが、そうしますと、専門委員の中にそういった業界代表——業界代表といえばあれですけれども、中のいろいろな審議が非公開でありながら、それがこう流れていく、疑わしい、こういう委員は入れるべきではないのじゃないか。もしも業界の意見を聞きたい、あるいはまた各メーカーの実際の姿を聞きたいという場合は、このメモにもありますように、その会社に行き、あるいはまた参考人として呼んで、いろいろと愚見を聞く、これが私は公式のように思うのですが、その点について、これは和達会長さんから今後の問題でありますので、お聞きしたい。

和達清夫中央公害対策審議会会長

○和達参考人 今回のことは、疑惑を招きまして遺憾に存じます。今後はよく審議会でこのことを考えまして、政府が任命されるものでありますけれども、意見具申をいたしたいと思っております。

岡本富夫公明党

○岡本委員 そこで、いま中公審の大事な専門部会の中で振動部会というのがあります。これは御承知のように、私、当委員会で何遍も、バスやトラックあるいは単車、こういうものが非常に音が高い、そのために環境基準にどうしても合わないというわけで、この音を下げることを考えなければならぬという提案をいたしまして、いまその振動部会にかかっているように聞いておるのですけれども、この振動部会の中にはメーカーの代表の方はいらっしゃいませんか。これは委員会が違いますから、環境庁。

信澤清環境庁長官官房長

○信澤政府委員 内容をよく調べまして、すぐお答えいたします。

岡本富夫公明党

○岡本委員 これは調べなきゃわからないのですか。政務次官は知っていますか。局長が来ましたので、局長、いま質問していますが、振動部会の中にメーカー代表はいないのかどうか。

春日斉環境庁大気保全局長

○春日政府委員 騒音振動部会でございますが、業界代表と申しますか、企業代表が入ってないかというお話でございますが、たとえば騒音振動部会の全日本航空事業連合会の会長、日本航空社長の朝田静夫さんは、確かに飛行機の会社の社長ではございます。そういう見方からすれば、企業からお出になっているということも言えますが、私どもは、朝田さんのお持ちになっている飛行機騒音に関する学識経験、それを一つの目標にして、学識経験者としてお願いをいたしておるわけでございます。その方ぐらいであろうと思っております。

岡本富夫公明党

○岡本委員 自動車の方は。

春日斉環境庁大気保全局長

○春日政府委員 恐れ入りますが、ただいまのお尋ねは恐らく専門委員会のお話であろうと思いますが、専門委員会の中で、いわゆる企業側という言い方が適切かどうかわかりませんが、私はきらいな言葉でございますが、それは、やはり家本さんがお入りになっておる、こういうことでございます。

岡本富夫公明党

○岡本委員 私は、環境庁のこういう専門委員を任命するに当たって、局長、いまあなたは出ておったからわからなかったですけれども、和達会長さんの意見も聞きますと、そういったいろいろな中の審議が、これは私たちも公開した方がいいと思うのですけれども、そういった秘密で審議するならば、いまの轍を二回も踏まないようにしなければならぬ。この五十一年度排気ガス規制のように、また業界に流れて、そうしてこういうことになるということは、これはもう二度とないように慎まなければならぬ。  しかし、家本委員の話を聞いて、あるいはまた八田委員長の話を聞きましても、やはりこれは業界の代表なんだ。だから、専門委員としての仕事はするけれども、帰ればまた業界としてのいろいろな仕事をやるんだということであれば、これからの専門委員の中には、そういうメーカー代表というものを入れない。そのかわり、専門委員会でメーカーの代表、あるいはその会社を視察するとか、あるいはいろいろな意見をどんどん聞いて、それも取り入れていく、こういうような公正な専門委員の任命、これが必要であろうと思うのですが、これについて、じゃ局長から、あなたの方でいつも任命するのだから、ひとつ聞いてみましょう。

春日斉環境庁大気保全局長

○春日政府委員 この問題につきましては、和達会長からも再三お話し申しておりますように、中公審の中でもいろいろ御検討いただきまして、それによって御建議もいただくということでございますので、そういったことを十分尊重して、今後、任命かされるはずでございます。  ただし、一言申せば、なかなかむずかしい問題もあるわけでございます。たとえば飛行機騒音なら飛行機騒音という問題で、飛行機の専門家と申しますものは、単なる学者だけではなかなかできないということもございましょうし、その辺は十分検討して、公正なる専門委員会を構成したいものだと考えておるわけでございます。

岡本富夫公明党

○岡本委員 この騒音振動部会の中にもこの家本さんが入っている、こういうことになりますと、やはりこの轍はもう踏まないぞ。いまのように業界にメモで流したり、あるいはまた話を聞いていると、技術開発促進という大義名分のもとに秘密の委員会、部会の中の問題をどんどん流していくということでは、これはもう何にもならないわけです。  したがって、これは一つの提案でありますけれども、先ほどから話がありましたように、一つは、公開にする。もつ一つは、やはりそういったメーカー代表、すなわち業界代表はそこへ入れない。そのかわり、その人たちの意見は十分聞く、あるいはまた、住民で被害を受けているそういう人たちの意見も聞く。そこに初めて私は、公正なところの判断というものが生まれてくるのではないか、こういうふうに考えておるのですけれども、局長は、どらもあなたのおっしゃっていることが、ぼくはわからないのですが、ひとつもう一度、大事な問題ですからお聞きしておきたい。

春日斉環境庁大気保全局長

○春日政府委員 十分先生の御意図も私、承りました。それから、今後、中公審で行われます討議、それに基づく建議、こういったものを十分参考にさせていただきたい、かように考えておる次第でございます。

岡本富夫公明党

○岡本委員 参考にするだけではちょっとぐあいが悪いが、これはまたひとつ大臣にはっきり詰めることにします。  そこで、八田委員長に最後に一つお聞きしたいのですが、この私たち国会にも秘密でありましたこの「要旨」を読んでみますと、これは四十九年八月三日の会議の問題でありますけれども、この中に「八田委員」と書いて「自動車公害専門委員会として検討する義務あり。」あとは抜けていますが、「前回の答申時よりもメーカーも住民も我々も状況が明らかになっている。五十年規制でもNO2はマスキーよりきびしい。マスキーはゆるめられた。日本は世界一きびしい規制。五十年対策ば自動車メーカーとして初めて扱うシステム。メインテナンスも初めての経験。不特定多数のユーザーが使用する。」まああと云々とありますけれども、このあなたの発言を見ておりますと、五十年度規制はもう非常にできないのだ、少なくとも専門部会の委員長の言が、こういうように皆をできないというように誘導するように、こううかがわれるわけでありますけれども、これではどうも私は、委員長として若干公正を欠くのではないかということが考えられるわけですが、その点いかがですか。

八田桂三中央公害対策審議会自動車公害専門委員長

○八田参考人 ただいまの御質問にお答え申し上げます。  ここに書いてあるのは、これはやはり家本さんからお聞きかもしれませんけれども、いかにも業界の方がお書きになったようなことで、私の申し述べた真意がそのままニュアンスとして伝わっているとは、私、決して思っておりません、まず全体としまして。  それから、五十一年規制はかなりむずかしいということは技術者として……。  五十年規制の方も、ここで私の申し述べましたことは、われわれは大気部会の下部組織である自動車公害専門委員会だから、こんな問題は受けるのはありがたくないけれども、これは大気部会がやれと言えばやらざるを得ないだろう。それから、それについては、私もエンジンの専門家でございますので、もちろん私の認識が間違っている点もたくさんございますが、私の範囲で自動車の五十年対策、五十一年対策、それに対していろいろな問題点があるけれども、ほかの委員の方にはそういう専門の方がおられません。ちょうど川又さんも休んでおられましたし、仕方がないものですから、お引き受けはするけれども、これにはこういういろいろむずかしい問題がたくさんあるんですよ……。  それから、その中で私が一番お聞きしたがったのは、実はエネルギー問題なんてどう考えたらいいのでしょうか、それが五十一年規制で一番けんかするものですから、一体どう考えたらいいのか。それは、われわれの委員会でもいろいろ議論があるだろうけれども、一遍この辺について大気部会の皆さんの御意見を伺いたいんだ、そういう意味です。  それから、五十年規制のいわゆる業界のフォローアップが大変だということも事実でございます。技術者とすればだれでも。それで、われわれの専門委員会でも、私より、もっともっとそれを重視して、二年くらい単純に延期して、それから中間値を考えろなんという御意見の方もあったくらいでして、そういうことで五十年規制でも、五十一年でない五十二年規制でも、これこれの問題があるんですよ、たとえば熱害の問題とかそういう具体的事実を委員の方々に参考として関連したことを申し上げたというだけでございまして、それを私が予断をもって何かの方にリードしていこうとか——大体専門委員会の中に入っていらっしゃるのは伊東委員と私だけでございまして、大気部会で御下命を受けるについて、こういうむずかしい問題なんですよということを、だれもおられないものですから問題点を全部列挙した、そういう趣旨でございます。

岡本富夫公明党

○岡本委員 時間が参りましたので、そこで政務次官、あなたの決断をひとつ聞いておきます。  要するに、先ほどから聞いておられて、中公審というのは相当大切な、日本の国でも権威ある、ここでできたものが答申になって、日本の国の基準になっていくわけです。この中に専門部会がある。その専用部会の中にメーカー代表、たとえば今度の騒音振動部会の中に家本さんがいらっしゃる、あるいはまた日本航空の社長がいるとか、こういうのは、先ほど申しましたように、その部会で意見を聞いたらいいわけですから、こういう人をもう任命しないというような、あなた、決断できますか。そういうように指示できますか。

橋本繁蔵自由民主党環境政務次官

○橋本(繁)政府委員 ただいまのお尋ねでございますが、中公審でいま議論をいたしておりまして、その問題につきましては、いずれまた決定をさしていただいて、御趣旨を体して進んでまいりたいと存じております。御了承願いたいと存じます。

岡本富夫公明党

○岡本委員 これは環境庁の方でそういうのを、こういう人が専門だ、こうしておぜん立てするわけです。環境庁で任命しているわけです。中公審に聞く必要はない。だから、要するにあなたの決断ですよ。

橋本繁蔵自由民主党環境政務次官

○橋本(繁)政府委員 ただいまの重ねての御質問でございますが、この問題につきましては中公審でもいろいろいま議論がされておりまして、それらの決定を待ちまして、環境庁としては適切に処置したいと存じております。

岡本富夫公明党

○岡本委員 では、時間が来ましたから終わります。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺委員長 折小野良一君。

折小野良一民社党

○折小野委員 最初に家本参考人にお伺いをいたします。  先ほど来、各委員から御質問がございまして、それに対する御答弁もお聞きいたしておりました。繰り返しということになるかもしれませんが、ひとつよろしくお願いいたします。  家本参考人の専門委員としての任務、その中で、特に厳しく業界に対して警告を発する、あるいはそれによって業界における開発を促進させる、これもまた委員としての任務の一つである、こういうふうな御見解をお伺いをいたしました。私は、個人的な見解といたしましては敬意を表します。しかし、中公審の専門委員としての立場、そういう立場から見まして、ただいまお考えになっておるようなことが、事実のよしあしは別として、果たして本当の専門委員としての御任務であるのかどうか、この点には問題があると私は考えております。  もちろん、これは任命される環境庁の方の問題が主でございますので、いまはそのことについてとやかく申しません。そしてまた家本参考人は、中公審の専門委員をおやめになったというふうにお聞きいたしておりますが、いままで家本参考人が専門委員としていろいろと御尽力をいただいたその経過をいま振り返ってごらんになりまして、家本参考人御自身が、専門委員としての認識と、そしてその行動において、本当に専門委員という立場に徹して終始してこられたか、あるいは業界代表、こういう立場に立った考え方なり行動なりがあったか、そういう点について、現在率直にどういうふうにお考えになるか、お伺いをいたしたいと思います。

家本潔前中央公害対策審議会自動車公害専門委員

○家本参考人 私は、長い間専門委員を務めさしていただきました過程で、今日に至るまで、国家社会のために相反する行為をしたということは全然考えておりません。が、しかし、先ほど来諸先生方のお話、御注意がございますように、厳しい規制の雰囲気を伝えて各社の開発を促進するという行動は行き過ぎではないかという御訓戒があるわけです。そのことについては改めて考えてみなければならないと思います。しかし、私自身がいままで専門委員として長年やらしていただいたその過程で、繰り返して申し上げますけれども、国家社会のために相反する行為をしたということは全然考えておりません。

折小野良一民社党

○折小野委員 次は、八田参考人にお伺いをいたします。  今回、いわゆる中公審の審議に関する要旨あるいはメモ、こういうものが外部に出た。このことば従来中公審が秘密会ということであったそれが表面に出たということで、一つの問題もありますでしょうが、それを離れまして出た部分につきまして、従来自動車部会で所管されております事項、その審議、その内容について秘密が漏れた、こういうふうに御認識なさっておられますか。あるいは具体的に、どういう面が秘密であったのだが、今度メモの中で出てしまった、こういうふうにお考えになっておる面がありますかどうか、そういう点をお伺いいたします。

八田桂三中央公害対策審議会自動車公害専門委員長

○八田参考人 ただいまの御質問にお答え申し上げます。  元来非公開をたてまえとしておりまして、今後その非公開がいいかどうかということは、和達さんの方で現在御検討中で、多分何かの形で変わるだろうと思いますけれども、いままでは非公開を前提として運営いたしてまいりました。したがって、その中でそれはそれなりのやり方で、なれてやってきたわけですから、それがああいう形でいろいろな形に出るということは、たとえばだれがどういうことを言ったとかなんとかいうようなことは、その方にとってはいろいろ問題があるかもしれません。けれども、全体として、あれがいまわれわれの結論に何かどう差しさわりがあるとか、あれが漏れたこと自体によって、われわれの結論が曲げられたとか曲げられているはずだとか、そういうようには私は全然考えておりません。  たとえば最終結論にいたしましても、確かに、あそこにも出ていたと思いますけれども、家本さんは多少そこにいくと、先ほど——家本さんは誠心誠意やっていらっしゃると思います、また非常にお苦しいお立場だと思いますけれども、私が〇・八五にしたいということについても、かなり難色を示されました。だけれども、最後に私に任してくれないか、そういうことについていろいろ、そういうのは当然、当然だと言っちゃいけないかもしれませんが、そういうようなことはいたしました。そういうことがより疑惑を皆さんに与えるとかなにかいう点では、やはり影響を与えたと思います。だけれども、とにかく答申の内容そのものは、一トン以下が〇・六、それから一トンを超トえるものは〇・八五という値は、私は現在の業界として五十一年度から量産をするということを考えました場合には非常に厳しいもので、全部だとは申しませんが一部の車種では、比較的短期間で終わるのじゃないかと私は想像しているのですけれども、短期間生産停止というようなことも起こり得るくらい厳しいものだと私は考えております。  したがって、そういういままでのいろいろ外に出ました過程が、審議内容に何かひずみを与えたというようには私自身は全く考えておりません。

折小野良一民社党

○折小野委員 八田参考人にお伺いをいたします。  これまでの審議の過程の中におきまして、いろいろと出た問題に関連をいたすわけでございますが、自動車というものはもちろんエンジンだけで動くわけのものじゃございません。いろいろな問題がある。もちろん自動車部会はエンジン関係の専門家、こういう方々が中心になって、いろいろと御審議になるということもあろうかと思います。しかし、先ほど来いろいろ出てまいりますように、一つの自動車というものになってまいりますと、そこに安全性であるとか、あるいは先ほど来お話の燃費の問題とか、そういうものを含んだ経済性の問題とかいろいろな問題がございまして、そういうものの総合的な商品としての自動車というものがあるわけなんでございます。  したがいまして、今後のこの自動車公害の対策につきましても、やはりそういうような問題もいろいろ考慮しながら検討をするということは当然あり得ることであろう。そしてまた、そういう立場からいきますと自動車メーカーの関係者、いわゆるそういう面の専門家の意見というのは非常に大切じゃないかということも考えられるわけでございますが、いまいろいろ言われております業界代表は委員に入るべきじゃない、こういうような見解もまた一面にある。そういう中で、今後の問題として八田さん、自動車部会の運営というものがより公正に、そしてりっぱな答申ができるように、こういう立場から考えますと、そういうような関係者は入るべきであるか、あるいは入れない方がいいのか、あるいは入れるとするならば、どういう形でその意見を聴取した方がいいのか、こういう面についてのお考えがございましたら御発表願います。

八田桂三中央公害対策審議会自動車公害専門委員長

○八田参考人 ただいまの御質問にお答え申し上げます。  御指摘のように、自動車は総合的なものでございますし、それについて時間もあれですから、細かいことば御承知のとおりでございます。非常に安全性も考えなければならぬ。ただ環境庁は、経済性のことについては、燃費というようなことについてどこまで触れていいのかわからないという点がございますが、これも今度内閣に閣僚懇談会ですかできて、その辺で総合的に考えていただけるというので、非常に喜んでおる次第でございますが、いまの自動車の専門委員会の中から業界出身の方を排除するのがいいかどうか。確かに先ほど来御指摘のように、今度のように業界だけに筒抜けになっているということは非常に望ましいことでなくて、非常に遺憾なことだと存じます。ただ、恐れますことは、だからしたがって、そういう意味ではそういうものを排除した委員会という方が望ましいし、あるいは住民代表の方に入っていただくのもいいのかもしれませんけれども、住民代表の方に細かい技術的な、今度のように、これが五十一年までに量産できるかできないかというようなことについては、それほど本当の意味の技術的な意見が言えるのかどうかという点は疑問のような気もいたします。  それから参考人として呼べばいいじゃないか。確かにそのとおりなんですが、参考人として呼んで、片一方がどれだけ本当の技術が引き出せるか、そういう意味では、委員の中に入っていただいていると、内輪の人間として行動してもらえるという面もあるわけです。そのかわり、また今度のように、外へ何か変なことになるという可能性もございます。だから、その辺については参考人として呼んで幾らでも聞けばいいじゃないかとおっしゃいますけれども、それが企業秘密と言いましても、現在のもうでき上がっている、売り出しているものなら、まだこれが悪いとかなんとか言えるわけですけれども、まだ先のもので、しかもそこのところで激しい競争で、ノーハウとかまだパテントもとっていないというようなところを何とかして聞き出すということになりますと、内部に入っていただいても困難だと思いますから、多かれ少なかれ同じじゃないかという御意見も出るかもしれませんが、その辺にいろいろ問題があると思います。  しかしその問題は、現在和達会長のところで、その辺も、総合部会には部会長の方が皆入っていらっしゃる、そういうことで御苦労しておられる方ばかりでございますから、その辺の御意見も皆踏まえていい結論が出るものだろう、われわれはそれに従って行動すべきである、そういうふうに考えております。

折小野良一民社党

○折小野委員 次は、和達参考人にお伺いいたします。  今日までの中公審の運営につきまして、いわゆる秘密会で運営されておる、これに対するいろいろな問題がたくさん出ておるわけでございます。  その中で一つ、従来秘密会で運営をするというこのやり方ですね、これは環境庁の意向によってやられたものでございますか、それとも中公審自体の運営上の立場から、そのことがいいということで決定をして、ずっと秘密会でやっておいでになるのですか、そのことをお聞きしたいのが一つと、それからもう一つは、この問題につきましていろいろと問題もあろうかと思います。たとえば先ほど八田参考人がおっしゃったように、具体的な内容については秘密はないけれども、だれがこういうことを言ったというのがいろいろ問題になるのじゃなかろうか、そういうようなこともこれは当然考えられるわけでございます。  そうしますと、せっかく中公審が開かれても、それが公表されるということによって各委員の発言を間接的に規制する、そういうようなこともと、あるいは顧慮されるかもしれません。しかしまた、今回のいろいろな問題からいたしますと、やはり公開すべきじゃないか、また、公開してほしいという強い要請もあるわけでございます。この辺、いろいろ功罪があろうかと思います。そしてまた、具体的な問題につきましては、ただいまいろいろと検討をされておるということでございますが、会長御自身としてその功罪についてのお考え、それをひとつお聞かせをいただきたいと思います。

和達清夫中央公害対策審議会会長

○和達参考人 最初の中公審の会議が秘密会であるというお話であります。秘密会というと響きが非常に秘密のように聞こえますが、会の終わった後で、記者会見など戸は、ずいぶんいろいろなことの御質問を受け、申し上げておりますことは、かなりまで社会に対して発表いたしておることであります。秘密会と申す中でも、議事録のつくり方、これはまた、どういう人が見られるか、どこに配付されるか、こういう点も一つ問題があります。  まあ、審議の公開という問題ではございますが、仰せのようにいろいろ考えるべきところがあって、いま検討中でございまして、私の個人的見解は、申しわけありませんが差し控えさせていただきたいと思います。

折小野良一民社党

○折小野委員 ありがとうございました。終わります。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺委員長 参考人の皆様方には大変御苦労さまでした。厚くお礼を申し上げます。  この際、暫時休憩いたします。     午後一時一分休憩      ————◇—————     午後二時二十五分開議

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  質疑を続行いたします。田中覚君。

田中覚自由民主党

○田中(覚)委員 政府が近く告示をしようとされております自動車の排ガス規制の問題につきまして、一月荘十一日、予算委員会の席上、共産党の不破書記局長が、非公開とされておる中公審の審議メモを基礎にせられまして、その審議の過程において、中公審のあり方に重大な疑惑があるというような御意見が出ておりますし、ことに、この五十一年規制を二年延長し、その間の暫定値を決められました中公審の答申というものが、はなはだしく企業よりの議論によって決められておるというようなお話が出ておりますことは、まことにわれわれといたしましても遺憾なことであり、これが今後の公害行政にも大きな影響を及ぼすと思われますので、そういう観点から、二、三の点につきまして大臣の所信と今後の具体的な対策についてお伺いをいたしたいと思います。  まず第一に、本日のこの質疑応答を通じて私が痛感いたしておりますことは、非公開を原則とする中公審の運営において、業界人の傍聴を認めたり、あるいは委員の随行者の入場を許しておること、さらには、たとえ個人のメモであるにいたしましても、これが業界に広く流れておるというようなことは、中公審の審議について公正と中立を強く要請しております一般世間の目の厳しさから見て、環境庁としてはいささかルーズであったのではないかという批判を免れないように思いますが、まず、この点についての大臣の所見を伺いたいと思います。

小沢辰男自由民主党環境庁長官

○小沢国務大臣 おっしゃるように委員の随行の方、あるいは委員が当日欠席をせざるを得ないことによりまして、その代理者の傍聴を許すというような事態のあったことは、確かに先生御指摘のように、いろいろ重要な国民的な課題を審議する部会、専門委員会であり、中公審でございますので、この点は私、責任者として、そういう結果になりましたことははなはだ遺憾だと思っております。したがって、これからはそういうことのないように、運営について厳正な公平な運営が図られるように、十分注意をいたしてまいりたいと思います。私はいろいろ聞いてみますと、私どもの方の委員会のみならず、随行につきましては間々そういう事例があるようでございますが、いやしくも誤解を受けるようなことになってはいけませんし、十分注意をいたしまして、今後かようなことのないようにいたしたいと思います。

田中覚自由民主党

○田中(覚)委員 次に、この中公審の組織でございます。総会、部会及び専門委員会の三者構成といいますか、三段階構成になっておりますが、運営上、この三つの委員会のそれぞれの関連といいますか、あるいはその役割りというものは一体どういうふうに理解をしたらいいのでございましょうか、それをまず伺いたいと思います。

信澤清環境庁長官官房長

○信澤政府委員 先ほどもお話に出ておりましたように、中公審には十一の部会と十六の専門委員会がございます。これは中公審の沿革にもよるわけでございますが、従来各省にまたがっておりました仕事を環境庁にまとめましたときに、各省にございました審議会を全部この中公審にまとめた、こういう経緯がございます。したがって、考え方といたしましては部会がもともと一つの独立した審議会であった、こういうようなものもあるわけでございまして、そういうような経過から部会を中心に審議をする、こういうたてまえでできたわけでございます。  それから専門委員会は、これは政令にもございますように専門的事項を調査、審議するというために設けられている制度でございまして、いわば大気部会の委員をもってしては専門的に対応できないような、そういう部分のものを専門委員会で御審議いただく、こういう形で三段階の形になっておるわけでございます。

田中覚自由民主党

○田中(覚)委員 ただいまのお話では、部会に運営の中心が置かれているようなお答えをいただいたわけでございますが、しかし、審議の実態を見ますと、むしろ専門委員会に審議の中心が置かれておるのではないかという感じが実はするわけでございます。したがいまして、一たん専門委員会で結論が出てまいりますと、部会にかけても、いわんや総会などにかけても、これは単なる形式的な審議に終わってしまっておるのではないか。したがって、専門委員会で出た数値等については、部会等ではとうてい修正することはできない。ことに政府におかれましても、一たん中公審から出た答申については、数字的なことを、政治的な判断を加えてこれを修正するというような余地はもうないのじゃないのかというような感じがいたしますが、その点はいかがでしょうか。

信澤清環境庁長官官房長

○信澤政府委員 実際の運用の実態が、いま先生御指摘のようなことであることは、おっしゃるとおりだと思います。ただ、きわめて専門的な事項でございますので、数値その他について後でそれぞれの部会の御審議をいただくわけでございますが、なかなか細部に入って御審議がいただけない、こういう実情もあろうかと思います。ただし、私具体的な仕事を直接扱っておりませんのでわかりませんが、専門委員会の御結論をさらに部会で御審議をされ、内容等についても変更した事例があるやに聞いておりますので、ちょっとその点確かめまして御報告いたしたいと思います。

田中覚自由民主党

○田中(覚)委員 実質審議の実態が、専門委員会がきわめて重要な役割りを果たしているということは否定できないと思うのです。したがいまして、専門委員会の委員の構成だとかあるいは運営のやり方につきましては、一層慎重な配慮が必要になってくる、こう思うわけであります。そういう観点から、いま起きておるこの問題につきまして、業界出身の人を委員にしておることはどうかというような批判が一部に強く出ております。  この点について私が伺いたいのは、自動車排ガス規制の問題は、現在及び将来の技術開発と密接にかかわっておりますから、どうしても専門的な意見を聞かなければ結論が出せないということは当然でございますが、その専門的ないわゆる知識経験を持っている人というのは、あるいは大学の先生であったり、あるいは業界の人であったり、あるいは官庁の研究機関の当事者であったり、いろいろするわけでありまして、現に中公審の委員構成は、実はそういう方々で構成をされておるわけでありますが、技術開発の実際的な問題になると、どうしてもメーカーの意見を聞かないと、ほかの学識経験者の意見だけでは確信のある結論が出せないというような事情が一体あるのかどうか。官庁の研究機関の当事者は、業界の方を除けば、やはり実際的な技術について一番造詣の深い方だと思うわけでありますが、そういう方が出ていれば、あえて業界の人の意見は聞かなくてもいいのかどうか。さらに、どうしても業界の人の意見を聞かなければならぬということなら、いまいろいろ出されているような疑惑とか誤解とか、そういうものを避ける意味で、業界の人の意見の聞き方がいろいろあると私は思うのです。参考人で呼ぶとか、あるいは臨時委員にするとか、いろいろな方法があると思うのですが、そういったことにつきまして、今後の取り扱いをどういうふうになさろうとしておるのか。もう民間の委員は全部排除してしまうというようなことをやられるつもりか、その点につきましてお伺いいたしたいと思います。

春日斉環境庁大気保全局長

○春日政府委員 自動車公害専門委員会を私ども事務局として担当してみまして、十六回の審議の中で、確かに先生の御指摘になりますような、単なる大学の教授あるいは研究機関の方々だけでは、理解が十分でない問題が多々あったと思っております。たとえばリードタイムの問題にいたしましても、あるいはプロダクションスリッページの問題にいたしましても、そういう問題につきましては、自動車の生産の現場の知識を十分お持ちの方が私は必要であろうと思います。ただその場合、ただいまも御提言になりましたように、委員でなくて参考人ではどうかというようなお話もあったと思います。その辺は十分検討さしていただきたいと考えております。

小沢辰男自由民主党環境庁長官

○小沢国務大臣 先生おっしゃるように、業界の関係者を専門委員会に入れることの可否につきましては、特に今度のような問題が提起されましたために、いろいろと議論の存するところでございまして、私どももこの点については、この前から慎重にいろいろ検討しておったわけでございます。  それで私は、家本委員につきましては、業界の実情がわかる人が欲しいからという、ただ単にそういう意味で自動車関係の方をというような人選ではなかったんじゃないだろうか、やはりエンジンなりの専門家として、しかも実際の生産の状況等にも詳しい学識経験者としてお願いをしたんじゃないかと思っております。ただ業界のどなたかを、受けざらでもございますので入れておかなきゃいかぬというような、まあいわば専門的な技術のというよりも、そちらの方を重視して人選したのではない、私はかように考えておるわけでありますが、そういう意味においては、確かにこの問題を専門的、技術的に検討する上に当たって人選が誤っておったとは、まあ私は素人でありますが考えておるわけでございます。  ただ、おっしゃったように、今日こういうような誤解を与えるような結果になりましたので、あるいは間々そういうような結果を招致するようなことになっては困りますので、専門委員会の権威から考えましても、将来は参考人等の立場で、必要な場合にいろいろ意見を聞くような運営の方法にいたしまして、専門委員としての正規委員には、その問題の直接の関係者から人選をするというようなことを、私としては避けてまいりたい。参考人として十分意見を聞くことができると思いますので、今後の専門委員会、当然自動車関係につきますと小型トラックなりあるいはその他ディーゼル関係のいろいろ規制の強化もやってまいらなければいけませんし、その審議もお願いをしなければいかぬのでございますから、今回のこういうような事態にかんがみまして、先生がおっしゃったような方向で私も方針を決めていきたい、かように考えております。

田中覚自由民主党

○田中(覚)委員 次に、この議事の公開の問題でございますが、まあ一部には、議事そのものも公開をしたらどうかという御意見もあるようでございますが、私はこの議事の非公開というものは、外部の動きあるいは時の流れに影響されることなく、委員の方々が良心的な発言ができるようにする意味で、必要なことではないかというふうに考えております。  しかしながら、その議事の内容が全部、いわゆる官庁で言うところのマル秘事項というか、外部に出てはならないものだというふうには私は考えないのであります。その点について、もし、そうでない、マル秘的なものも相当あるのだということであれば伺いたいと思いますが、私は全般的に見てそういうものではなかろう。したがいまして、事後に整理された審議経過というものを公開することは、これは当然やってしかるべきものではないかというふうに思いますが、いかがでございましょうか。  それからなお、今日の社会は、何といいましても国民大衆の理解と納得がなければ、すべてのことがなかなかやりづらい、そういう情勢でございますので、百尺竿頭一歩を進めて、この審議の中間段階で、それまでの審議経過を国民の前に明らかにしながら一般の意見を聞く、いわゆる公聴会といったような制度を、今後新しくこの中公審の中に取り入れるお考えはないかどうか、そういった点につきましてひとつ大臣のお考えを伺いたいと思います。

小沢辰男自由民主党環境庁長官

○小沢国務大臣 審議の公開の問題につきましては、私、先生のおっしゃる御趣旨は十分理解をいたします。特に私、公開問題が出ますのは、委員の人選とも密接に関連があるのじゃないかと思うのです。委員の人選というものが本当に各方面の幅広い情報の収集と意見の代弁ができるような形になっておれば、ここまで公開の問題をいろいろおっしゃらないんじゃないかとも考えるわけでございまして、たとえば委員の人選につきまして、私どもはもう十分信頼に値する、また最高の人選だという信念で選んだわけでございますけれども、いろいろ先生方の方から、あるいはまた一般の世論あるいは委員の先生方の中でも、若干不信感というようなものがあるがゆえに、やはり公開ということにつながってくる。人選と無関係に、審議のいろいろな効果といいますか結果を特に重大視いたしまして、それとは無関係に公開の問題ももちろんいろいろ議論されると思います。しかし、やはりその辺の委員の人選についての信頼感の問題が、関連が相当出てきておるのじゃないかというふうに考えます。  審議の中間段階で公聴会をやる御意見、あるいはまた議事の結果を整理して公開をするという御意見、これらについては私もまことにごもっともな意見のように思います。ただ、中公審は、私どもやはり自主的にその運営をいろいろお願いいたしておりますので、そういうような御意見も今度の問題を契機にして出たものでございますから、和達会長みずから総合部会を開いて議事のあり方についていろいろ御検討していただいておるわけでございますから、私どもの方からこうすべきだ、ああすべきだということを特に申し上げることは若干いかがかとも考えますので、和達会長の御良識によりまして、審議会でいまその問題をいかに扱うべきかということを御討議願っておるわけでございます。恐らく総合部会をまた近く開いて御審議をされるんじゃないかと思いますので、私どもとしては中公審の御審議の結果を待ちまして、いろいろ会長とも御相談を申し上げていきたいと思います。  先ほど先生がおっしゃったように、やはり本当にとらわれないで各先生方が自由に御討議願うということが大事なものですから、先ほども、承りますと前委員長の角屋先生からも、この問題についてあるいはまた審議会のあり方についても御意見があったようでございますが、今後委員の人選を含めまして、私どもどうやったら最も国民の納得のいくような形になるのか、この点はひとつ私としても十分検討させていただきますが、何といってもやはり中公審の委員の自主的な御検討にまつ面が非常に多いものでございますから、今後の中公審の総合部会なり総会なりのいろいろ議事規則についての御協議の推移を拝見いたしまして会長ともよく御相談を申し上げてみたいと考えております。

田中覚自由民主党

○田中(覚)委員 時間がなくなりましたので残念ですが、最後に、いま大臣からお言葉をいただきましたが、午前中和達会長からも、中公審の構成や運営についてはいろいろ慎重にいま検討しておる、結論が出たら大臣の方へ具申をしたいというような御意見もございましたので、ひとつ十分お聞きをいただいて、この際、災いを転じて福となすぐらいの気持ちで、公害行政の信頼回復のために格段の御配慮をいただくことを、与党の立場からも強く要望いたしまして、私の質問を終わります。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺委員長 土井たか子君。

土井たか子日本社会党

○土井委員 けさほどから、お三人の参考人の方々にいろいろ質問が展開されまして、その中で出た問題は、やはり先ほどの御質問、答弁の中にも出ましたけれども、審議会のあり方、中公審そのもののあり方という問題であります。いま長官が御答弁になったのは、これからの審議会について人選をどうするか、運営をどうするかという問題に中心が置かれた御答弁でありましたが、私これから承りたいことは、当面のこの自動車の排出ガス規制について、すでになされた答申に対する取り扱いの問題なんです。  この答申が出されるまでに、公開性が認められていなかったことのために、種々思わしくない問題が出てまいりました。これは単に誤解じゃない。先ほど長官が言われたような誤解じゃない、事実であります。事実そのものであるということを、ひとつ謙虚に、率直にお認めになることから始めていただかなければならないと私は思うのです。その中で出てまいりましたあのメモの内容を見ていきますと、これはもうスキャンダルめいたものになってまいりまして、一つ一つに対して疑惑がからんでいくわけであります。  少なくとも自動車の排出ガス規制についてという問題は、自動車を走らせることのために考えられるのじゃなくて、何といっても国民と市民の命と健康を守るということで考えていくべき問題じゃないでしょうか。そういうことから考えますと、国民、市民の理解とコンセンサスなくして、この中身というものは国民のためのものじゃない、市民のためのものじゃないということだけははっきり言えると思うのです。  それをひとつ長官お考えいただきまして、いま出たところの答申そのものは欠陥答申であるというふうにお認めになるかどうか。そうしてこの答申を受けて、今回環境庁としてお出しになるところの告示そのものが、したがって問題になってくるわけでありますから、一度この答申については白紙撤回ということも考えて、もう一度練り直すということをやってみてはどうかというふうな意見が世上に非常に強うございます。この事柄については、一体どういうふうなお考えを現にお持ちでいらっしゃるか、それをひとつ初めに承りたいと思います、いかがですか。

小沢辰男自由民主党環境庁長官

○小沢国務大臣 せっかくの土井先生の御意見でございますが、私ども、あの答申が御承知のとおり専門部会で十分検討されて、それが一部内容の経過について、家本委員の、先ほどこちらで申し上げたと思いますが、そういうようなことから外部に出たという事実と、専門委員会の検討そのものが正しかったかどうかという問題とは、少し分けて考えていただかなければいかぬのではないかと思っておるわけでございます。  しかも、中公審の議事規則にありますようないままでの慣例を、いわば、表現は悪いのですけれども破りまして、総会にかけ、総合部会にかけてあのような答申になりましたことについては、私は、先生の御意見ではありますが、これをさらに白紙撤回とか、あるいはこれに全く私どもがとらわれないでやるとかということは、いまは考えておりません。この点は中公審の先生方の、たとえ家本メモの漏洩の問題がありましても、審議そのものの結果については、私は現在のところ、公正妥当なものと考えておるわけでございます。

土井たか子日本社会党

○土井委員 長官のそのような御意見を承っておりますと、この答申は一体だれのために考えられたものであるかという基本姿勢に対して疑いを抱くわけであります。重要なのは、私、先ほどから申し上げるように、国民であり市民なんですね。大気汚染によって現に被害を受けている被害者なんですよ。そういう声が審議の場所にどれだけ反映されたかということを考えただけでも、それだけでも、一体この五十年規制、五十一年規制をどう考え、規制直をどう考えることが目下大切なことであるかということに対して、十分な審議が尽くされたとは言えないと思うのです。  これを受けて、これは十分な審議だった、適切な答申であったというふうなお考えで、その上に立っての告示ということになりますと、これは答申のみならず、告示についても私は禍根を後に残すことになると思うのです。恐らくは、いまのままでまいりますと、告示についても私は国民の理解とコンセンサスを得ることはまことにむずかしかろうというふうな気がしてならない。  ならば、いまの答申についてはそういうお考えである長官にお尋ねしたいわけでありますが、答申を受けて告示をなさるまでの段階で、ひとつ国民の理解とコンセンサスを得ることのための努力には、何をなすべきであるというふうに、いまお考えであるか。そうして現にどういう努力をそれに対してなさろうとしているか、その点をお聞かせいただきます。

小沢辰男自由民主党環境庁長官

○小沢国務大臣 御承知のように昭和四十七年の十月に私ども環境庁が、国民の健康を思えばこそ、あの告示を私どもの行政方針として出しておるわけでございます。そういう理想に向かってあらゆる努力を要請をしてきたあの態度は、私は国民に対する健康を本当に守りたいという環境庁の基本的な姿勢を、はっきり要式行為によって示したものだと考えておるわけでございます。  ところが、その理想値、目標の達成までにどういうような段階を踏まなければいかぬかということは、専門的な立場でいろいろ技術的な開発の状況等も考えながら、しかも、ただそれに迎合することなく、御承知のような規制をやむを得ず暫定的に認めたわけでございまして、しかも、その専門委員会は現地調査を含めて十六回も慎重に審議をしていただいたわけでありますから、この答申が、あるいは環境庁の姿勢が国民の健康を全く無視しているようなお言葉には、ちょっと私どもとしては承服できないわけでございまして、御承知のとおり五十年規制、五十一年規制と追っかけて、四十八年の事態の四分の一に減らしていこうという姿勢については、先生にも相当評価をしていただきたいものだ、かように考えるわけでございます。

土井たか子日本社会党

○土井委員 その点は、いかに理解を求めようとしていろいろと状況説明をなさっても、四十七年十月三日に出ました例の中公審の六十五号の中身から大幅に後退をしてしまっている答申の内容をぬぐい去ることはできません。これは大幅に後退してしまったというのは事実でありますから、そのことに対して、理由はとまれ、どれだけ言われても、私は今回の家本メモの果たす意味合いというものは大きいと思うわけであります。企業サイドで実は審議が繰り広げられ、企業サイドで押し切られてしまったという、この問題をいかにしてカバーしようといったって、私はどれだけ説明なすっても恐らく無理だろうと思う。  そういうことも一つ含めて、先日の予算委員会での長官答弁の中に出てまいりましたが、四十七年十月三日のあの中公審の六十五号答申、あの中間答申が出るに先立っての諮問は、大気汚染防止法に基づくものであり、今回のは違う旨の、何だかはっきりしない御答弁の趣旨であったように思うわけでありますが、これはどういうふうにお考えでいらっしゃいますか。

小沢辰男自由民主党環境庁長官

○小沢国務大臣 私が申し上げましたのは、四十七年十月三日付の中公審の中間答申の線に沿った五十年度及び五十一年度自動車排ガス規制に関する例の私どもの行政方針を明確にいたしました告示の性格を、余り時間がないために詳しく申し上げなかったのですが、この告示の法的な性格について予算委員会で若干触れたわけでございます。初め私も着任したときに、この告示を大気汚染防止法に基づく許容限度の告示ではなかろうかと思っておりました。また、現在いろいろな立場の方が私のところへ参られていろいろ御意見をおっしゃる中に、やはりそのような考え方、私が着任当時素人で考えましたような考え方と同じ考えをお持ちの方があるんじゃないかというふうにも、最近特に印象づけられておるわけでございますが、あの告示は大気汚染防止法に基づく許容限度を設定した告示ではない。いろいろ検討いたしてみますと、国家行政組織法に基づく環境庁の行政責任として、その行政方針を告示という要式行為によってあらかじめ公示をしたというのが、どうも法的には正確な解釈ではないかというふうに理論づけられているわけでございます。  そういたしますと、今度の告示がおくれればおくれるほど、実は五十一年の規制というものが五十年規制のままにずっと推移するということにもなるわけでございますので、私どもはできるだけ早く大気を汚染をする自動車の排ガスの汚染貢献度というものを少なくするために努力をしなければいかぬものですから、その意味で、今度の告示についてはなるべく早く正式に大気汚染防止法に基づく許容限度を告示いたしまして、それによって規制をしていきたい、こういうように考えておるわけでございます。

土井たか子日本社会党

○土井委員 どうもいまの御答弁ももう一つはっきりしない御答弁なんでありますが、そうしますと、四十七年十月三日のあの中公審六十五号ということで確かめられている中身は、大気汚染防止法に基づく諮問を受けての中身にはなっていないというように理解さしていただいていいのですか。

小沢辰男自由民主党環境庁長官

○小沢国務大臣 私は、中公審に御諮問を申し上げたものが、大気汚染防止法に基づいて諮問をしたのではない、こう言っているわけじゃないのです。あの告示そのものの法的性格を申し上げているのです。なお、詳しいことは所管の政府委員から答弁させます。

土井たか子日本社会党

○土井委員 全くいまの長官の御答弁というのは詭弁そのものであります。白を黒と言いくるめるというのは、いまのような理屈を指して言うのだろうと私は思う。諮問に対しての答申でしょう。諮問の中身が大気汚染防止法に基づく諮問であるならば、答申もあくまでそれに基づいての答申ですよ。いつ白が黒に変わったのか。白について考えてほしいということを黒として出してみたって、これは話になりませんよ。全く馬をシカと言いくるめる詭弁であると私は思うわけです。少しその点ははっきりしてください。

信澤清環境庁長官官房長

○信澤政府委員 事務的に申し上げますが、いま大臣が申し上げましたことはこういうことでございます。  確かに先生お話しのように、中公審に環境庁から御諮問申し上げておりますのは、自動車排出ガス許容限度の長期設定についてということでございます。したがって、それについての中間報告というものを四十七年にいただいたということ、これはそのとおりでございます。問題は、あの際、環境庁告示で設定方針についてという告示を出しているわけでございますが、この告示の法律的な性格を実は大臣が申し上げているわけでございまして、大臣が言っております趣旨は、大気汚染防止法十九条による許容限度を決めているわけではない、もっぱら国家行政組織法の十四条、各省庁が所管事務について公示をする必要がある場合に告示を発することができる、こういう国家行政組織法の規定に基づく告示でございますから、そのまま直接大気汚染防止法上の効果はない、こういう答えを申し上げているわけでございますので、事実関係としては、いま申し上げたように御了解いただきたいと思います。

土井たか子日本社会党

○土井委員 それは、現に大気汚染防止法十九条に言う許容限度を決めることのための目標値を四十七年十月三日においては設定をしたというふうに、こうは考えられませんか。これは私は考えられると思うのです。したがって、これはやはり十九条の許容限度を決めるに当たっての作業でありますから、そういう点からすると、基本的には大気汚染防止法というこの法律に基づいて考えられていった作業の一つであるというふうに理解しなければならない。それを四十七年十月三日の当時の中公審六十五号の中身に盛られているというふうに考えなければならないと思うわけであります。ですから、もちろん五十一年度規制目標値そのものをとって、私はまさか許容限度そのものを指して言っているなんというふうなばかげたことを言っているわけじゃありません。だから、先ほど来私が言っていることに対して正確にキャッチをしていただいて答弁願いたいと思うわけであります。言いくるめはもう御免ですよ。それで、そういう点からいたしますと、四十七年当時と今回のあの答申の中身について、基本的な大気汚染防止法に従って考えていった作業であるということにおいては変わりがない。  そこで、長官に再度申し上げたいことが出てくるのです。大気汚染防止法の許容限度ということが決められますと、さしずめこのことを具体的に現場において測定をしたり、基準値に合致しているかどうかということで、種々いろいろな方策を講ずるというのは、都道府県知事ということになってきやしませんか。都道府県知事、自治体ですね。これはいまの十九条から以下二十条、二十一条というのを見てまいりますと、そのことが具体的に規定をされているわけでありまして、それからしますと都道府県知事に対して告示をお出しになる前に、少なくともいろいろな自治体の意見を聴取することくらいはあってしかるべきだと思うわけであります。こういうことに対して長官、御用意がございますか。

小沢辰男自由民主党環境庁長官

○小沢国務大臣 いろいろ法的な解釈の問題ですから、まず事務当局から御説明いたします。

信澤清環境庁長官官房長

○信澤政府委員 先生、法律をお読みでいらっしゃいますから、おわかりかと思いますが、十九条の一項で、環境庁長官が決めますのは自動車排出ガスの許容限度でございますが、それを受けまして第二項で、運輸大臣が必要な命令を発する場合に、排出ガスに係る規制に関し必要な事項を定める場合には、前項の規定によって環境庁長官が定める許容限度が確保されるようにしなければならない、こういう趣旨の規定があるわけでございます。したがって、この十九条の規定を具体的に担保をいたしておりますのは運輸省でございますので、最終的には地方公共団体の御協力も得なければなりませんが、第一義的には運輸省の御所管、このように理解すべきだろうと考えております。

土井たか子日本社会党

○土井委員 所管ということじゃないのですよ。あと許容限度というのが決められまして、それを具体的にかぶるのは国民、市民、住民でありますから、そういう点から考えて、やはり健康保持上一番このことに対して苦慮するのは自治体の首長だろうということを私は申し上げている。中身からすると、いまの大気汚染防止法の二十条、二十一条なんかはそれについて決めている条文でしょうが。これは違いますか。そのとおりだと思うのです。そのことを私は申し上げているのです、そうしたら、単に技術上の問題だから担当事務官によって答えさせますというようなことを長官に言われて、振り切られているわけでございますけれども、長官いかがです。そんな、こっちの方を見ないで何を読んでいらっしゃるのか知りませんけれども、これはひとつ真剣にお答えいただかないと困りますよ、大事な問題のときに。  長官、全国的に交通量というのは一律でない。過密都市については特にこういう問題について非常な悩みが多い。これはもうはっきりしている問題ですね。そこで、各自治体においてこの許容限度が決められて、それが実行された場合、状況としてはどうかということは、やはり告示に先立って、環境庁長官とされては、自治体のそれぞれの現状であるとか、あるいは現状認識から出発して、今後に対してのいろいろな問題点というものを聴取なさる必要があるのじゃないか、意見を聴取なさる必要があるのじゃないか。これはやはり先ほどから申し上げておるとおり大気汚染防止法の二十条や三十一条にもひっかかってくる問題でありますから、そういう意味で私は質問申し上げておるわけなんです。だから、これは関係の事務官をして答えさせる技術的な問題ということではございません。ひとつその点を御理解いただいて御答弁をお願いいたします。

小沢辰男自由民主党環境庁長官

○小沢国務大臣 都道府県に対する連絡は、私どもこの前も都道府県の部長会議をやりました。知事さんみずからを呼ぶ必要はありませんので、部長会議等によってその趣旨を十分伝達をして、また意見も聞いて、そして地方と中央との連絡に当たっておるわけでございます。したがって、先生おっしゃるのは、恐らく二十条、二十一条でその測定あるいは測定に基づく要請等の規定があるので、都道府県知事がその実施に当たる責任者の側ではないか、その責任者の側に、方針なり正式に許容限度を決める前に意見を聞いたらどうか、いわば法律論というよりは、実際上の問題としてそういうことをやったらどうか、それについておまえはどう考えるか、こういうことだと思うのです。したがって、私どもはこの告示をやる前に、各都道府県知事の代理者である環境の仕事を担当している部局長を集めまして、十分説明もし、また意見も承っておる、こういうことでございます。

土井たか子日本社会党

○土井委員 その十分に意見を承っているとおっしゃる中身を生かして、当然告示はなさるというおつもりであると思いますが、この告示というのは一体いつごろ御用意なすってひとつ出したいという、いまおつもりでいらっしゃるのですか。

小沢辰男自由民主党環境庁長官

○小沢国務大臣 ただいま慎重に検討中でございまして、まだいまここで時期を申し上げる段階でございません。御了承願いたいと思います。

土井たか子日本社会党

○土井委員 この大事なときに、ときどき政府答弁の慎重に検討というのは大変くせ者でありまして、場合によったら慎重に検討の答弁は永久に検討という場合もあるのです。それから、慎重に検討と言っておきながら、急転直下その明くる日に告示が出たりするような場合もあるのです。  慎重に検討とおっしゃいますから、それならばひとつ大変気にかかる問題をお尋ねしたいと思うのですが、一つは実施時期についてであります。実施時期ということを申し上げますと、最初の答申では五十一年十二月がタイムリミットということになっておりました。ところが、御承知のとおりに五十年規制の場合だって五十年四月一日からじゃなくて、従来車について、規制値をクリアをしていなくとも十一月三十日までその生産が認められ、その生産できたものはいつまでも販売できるということを認めることになっている。そのために、ただいま御承知のとおり大手メーカーのところでは駆け込み生産が大変に華々しい、真っ最中であります。こんなことはむちゃくちゃだと私は思うわけであります。  そこへもってきまして、いまを去ること約半月くらい前、朝、私はNHKのテレビのニュースを見て愕然としたわけであります。その中身は、最初の答申であった五十一年十二月のタイムリミットをはかるにオーバーして、運輸省の方からは五十二年三月くらいまでというふうな要望がある。ところがもう一つ、通産省からは五十二年六月から九月くらいまで引き延ばすわけにはいかないかという声がある、こういうことがニュースになって流れたわけであります。根も葉もないところにはニュースは流れない。私は朝っぱらからどぎもを抜かれたようにびっくりいたしまして、一体こうなってくると規制値も何もあったものじゃない、小骨も抜き大骨も抜いてふにゃふにゃの形になってしまうということが、この場合規制については言えるわけでありまして、何のための規制値かということにもなってくる。  ひとつこの実施時期について、五十一年規制には、絶対に五十年規制のように先に延ばして、従来車についてはできる限りその生産できる期間というものを引き延ばしていこうということはやらないということを、はっきり確約いただきたいと思うのです。いかがでございますか。

小沢辰男自由民主党環境庁長官

○小沢国務大臣 私はそのテレビを見なかったのですが、後でそういうテレビの放映があったということを聞きまして、私もびっくりしたのでございます。私のところにまだ、私どもの考え方は何月だとか、あるいは運輸省は何月だとか、通産省は何月だという話は全く承っておりませんので、したがってびっくりしたわけでございまして、私は先生の御趣旨にありますように、できるだけ早くやらなければならないと考えておるわけでございますが、問題はなぜリードタイムがあるかということでございます。これはやはり生産体制や審査体制、検査体制等の能力の問題等もありますので、そういう点を勘案しながら、私どもはできるだけこの規制の趣旨が通るような時期をとらまえたい、かように考えておるわけでございます。

土井たか子日本社会党

○土井委員 いまおっしゃったリードタイムというのは、突き詰めて考え合わすと、どうもこれはメーカー側のコストの問題に万事ひっかかっていくようであります。設備投資に対してどれだけ要るかという問題が実に大きな問題になっていく。一体その生産量と設備投資、そうしてしたがってコストの上昇、こういうことは純粋に技術的な情報に限られて考えることは可能だと思うのですよ。そういう点は十分にお考えになった上で、いまのような御答弁をされたのでありましょうか。

小沢辰男自由民主党環境庁長官

○小沢国務大臣 いわゆるリードタイムがなぜ必要かということにつきましては、規制適合車の審査体制から見て、これがやむを得ない一定の期間が必要なんだということでございまして、私どもは先生のおっしゃるような業界サイドの設備投資の問題云々ということではございませんで、もっぱら運輸省のいろいろなそういう審査体制から検討いたしまして、必要最小限度のリードタイムを置こうと考えておるわけでございます。

土井たか子日本社会党

○土井委員 ここに通産省と運輸省の方に御出席いただいていますから、ひとつ運輸省、通産省、それぞれいまのこの実施時期についてどう考えていられるかというところを明確にお聞かせいただきます。いかがですか。

田付健次運輸省自動車局整備部長

○田付政府委員 先生におしかりを受けるかもわかりませんが、明確な時期はいまちょっと申し上げられませんので、御了解をいただきたいのですが、私どもの考え方といたしましては、先ほど長官が言われたもの以外の点につきまして、いろいろ考慮すべき点があるやに私は思います。  一、二例を挙げますと、実際に車が使用にたえられるまでには相当な試験をしていただきませんと、ガスが少なくなったというだけでは、他に安全上の問題もございますので、私どもとしては使用者の手に渡ったときにおいて安全に使用できるような担保を、十分メーカーにはさせなければなりません。そのために必要な試験期間も要ります。それから五十年から五十一年に変わります場合に、実は五十年の構造のままでそのまますっと滑り込める状況ではございません。技術的には改造の個所がかなり出てまいります。それのやはり熟成をさせてやりませんと、これまた非常に不安全な車が出る危険がございます。  それから先ほど長官も言われましたが、私どもの方で審査を最終的にいたしまして、先生御存じかと思いますが、型式指定をした車として内容を確かめるわけですが、その条件として三万キロの走行試験をさせることにいたしております。そういう走行の期間というものがその前にないとやはりできませんので、これは弁解がましいことかもわかりませんが、実際の姿として使用にたえる自動車を出すために必要なこれらの期間を算定いたしまして、それぞれ所要のリードタイムをとらせることが必要であろうかと思います。  なお、延ばすような話ばかりで申しわけありませんが、外国から入ります車につきましては、やはり言葉の伝達のむずかしさ、あるいは地理的に離れている、したがって船に車が載りまして到達するまでに期間が要るというようなことなどがございまして、これらにつきましても適切な期間をとらせて、そして公害規制を守れるような車を日本に入れさせるというふうにすべきではないかというふうに思っておる次第でございます。  いずれにいたしましても、私どもの基本的な姿勢としては、中公審の答申の趣旨に沿いまして、なるべく早い時期に、しかし先ほどお話ししたように安全な車を、しかも公害規制も達成できるような形にして入れさせたいという気持でおるわけでございまして、現在関係庁といろいろ協議をいたしておる最中でございます。

土井たか子日本社会党

○土井委員 ただいまるる御説明がございましたが、関係各省庁と御協議になる前にメーカーとの協議が先行して、非常にそっちに力が入れられているのじゃないでしょうか。従来から自動車工業会に安全公害委員会というのが御承知のとおりございます。この席上には必ずと言っていいくらい運輸省から整備部長が御出席のようであります。その席で五十一年規制についてもどういうふうな発言がどういうふうになされているかというのは、私はいろいろ聞かされているのですよ。それからいたしますと排ガスの問題についても、まだまだ自動車が開発途上である段階で、外部にいろいろと言いなさんな、出しなさんな、何とかうまいぐあいにやるからというような調子の、いろいろな行政指導と申しますか、打ち合わせと申しますか、協議といいますか、そういうものがないとは断言できないと思うのです。運輸省としていかがです。  大体自動車工業会の安全公害委員会に御出席ですね、そのことをひとつ確認さしてください。

田付健次運輸省自動車局整備部長

○田付政府委員 大変申しわけありませんが、私の職名で委員の名前が出ておりますので、あるいは記録がそうなっているかもわかりませんが、私はまだ自工会の委員会に一回も出たことはございません。

土井たか子日本社会党

○土井委員 ならば、運輸省の方からこの自動車工業会の安全公害委員会の方に出席されているということがないかどうか。ないと断言できるかどうかですよ。

田付健次運輸省自動車局整備部長

○田付政府委員 問題によりまして、私のかわりに課長を出席さしていることはございます。

土井たか子日本社会党

○土井委員 そうしたら、それは確認をしておくにとどめましょう。  さらに、通産省からひとつ御発言を求めます。

森口八郎通商産業省機械情報産業局長

○森口政府委員 リードタイムの設定の問題につきましては、これは運輸省の専管事項であります。先ほど来環境庁の方から御答弁がございましたとおり、運輸省の専管事項であります。ただ、私の方は自動車の生産と流通と技術に関して所管をいたしておりますので、そういうような立場から、運輸省の方の意見の照会かありますれば、その都度御意見を申し上げておるというような立場であります。  なお、通産省は公式には、リードタイムは幾らにすべきであるかというようなことについては、関係官庁に現在の段階まで一切申し入れいたしておりません。

土井たか子日本社会党

○土井委員 申し入れはなすっていらっしゃらないかもしれないけれども、通産省としてのお考えはおありになる、それをひとつ聞かしてください。

森口八郎通商産業省機械情報産業局長

○森口政府委員 私の方は、先ほど申し上げましたように自動車の生産と流通を所管いたしております。自動車は公害のいろいろな源でありますと同時に、他面、国民に利便を供給しておるものでもあります。したがいまして私どもは、自動車の生産が円滑に行われ、かつ消費者の手元に遅滞なく渡るというような状況になるということを庶幾いたしておるわけであります。もちろん公害対策は国の最重要施策でありますので、公害対策を重要施策としながら、その範囲内において自動車の生産と流通が円滑に行われるというような立場からリードタィムを設定していただきたいというようなことで申し上げておるわけであります。

土井たか子日本社会党

○土井委員 大体お答えになっていないのです。いま私がお聞きしたことは、一言で端的にお答えできるはずのところを、何だか違った御答弁で時間をいたずらに使われたようでありますが、通産省の方がこの問題に対しては大変熱心であるということを、私たちは新聞紙上よく知らされているのです。完全実施時期を延期していただきたいと、環境庁長官に対しても通産大臣の方から、いろいろとこの排出ガス規制についての告示を前にして、意見の交流なり、これに対しての討議がないはずはないわけでありまして、いろいろな場合に、こういう問題に対しての通産省の姿勢はどうであるかというのは新聞紙面にも出るわけでありますから、この延期に対して最も熱心なのは運輸省よりもむしろ通産省ということが、世上もう公然たる問題になっています。  そういうことを踏まえて、長官、この実施時期という問題について、断じて運輸省や通産省が現に考えられているような実施時期延期ということにくみしない。長官としては、環境庁長官という立場がおありになるわけでありますから、その立場から、今回は、五十年規制に比べて五十一年規制は実施時期をおくらせるというふうなことは断じてやらない、五十一年規制についてはひとつ厳密に実施させるということを、はっきりここでお答えいただきたいと思うのです。いかがでございますか。

小沢辰男自由民主党環境庁長官

○小沢国務大臣 五十年規制は昨年の一月二十日ですか、二十一日ですかに告示を前もって知らせまして、それで五十年規制の準備体制に入っておるように私は承っておるわけでございます。実は私ども鋭意告示の早期制定といいますか、そういうことを考えておったのでございますが、五十年、五十一年と重なっていきますので、一つの時期に全生産車を規制適合車に切りかえていかなければいけないわけでございますから、先ほどの審査体制と両々相まちまして、ある程度の猶予期間というものは必要だろう。これをいま先生がおっしゃるように五十年並みにするといま言明せいとおっしゃっても、この点の詰めが終わらない現段階において、私がいつの時期にするということはなかなか申し上げることはできないわけでございます。私がそういう問題を全部、指導並びに監督行政を一手にやっている場合には、私自身がすべてを総合して判断できますけれども、なかなかそういうふうにまいらない実情等も御承知のとおりでございますので、私どもは人命尊重の立場の環境庁の任務に忠実に、できるだけ急いでいただくように、いませっかく打ち合わせ中でございますので、ここで時期を明言することについてはお許しをいただきたいと思うわけでございます。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺委員長 時間ですから、締めくくりをしてください。

土井たか子日本社会党

○土井委員 わかりました。時間ですから、あと一問だけ確認をしておきたい問題があります。それは規制値について最大許容値というのが問題になってくる。五十年規制値を見ますと、一・二には一・六という最大許容値があるわけでありますから、それから考えていくと、五十一年規制値には最大許容値が一体どれくらいに出てくるのか、これは何としても気にかかる問題なんです。この最大許容値が大きくなればなるほど、まるで扇を広げたような問題になってまいりまして、一体何のために規制値を定めたのか意味がなくなるという場合すらあるだろうと思うのです。この最大許容値というのを一体どういうふうにお考えになるか、これについてお答えいただけませんか。

春日斉環境庁大気保全局長

○春日政府委員 許容値の問題でございますが、御承知のとおり中公審でお示しいただきましたのは平均値でございます。したがいまして、その平均値から最大値を定めます場合、いわゆるこれがばらつきの幅を定めるわけでございます。下の方はよろしいわけでございます。要するに下の方は〇・二〇になっても〇・三五になっても、それは低くければ低いほどますます弁ずでございます。しかし、高い方をそこで決めていくわけでございますが、その高い方は、おのずからそのばらつきと申しますのは、平均値を中心にいたしまして、これは統計的にほぼ出てまいります。決して無制限に広がるというものではございません。ただ非常にむずかしい問題は、五十一年度規制車の車が現にある場合は、それの実測値でございます。要するに五十一年度規制合格車の量産した場合の実測値をもってすればよろしいわけでございますが、現在のところ、そういった五十一年度規制合格車というものはないわけでございます。一部あるのが、たとえばCVCCとかロータリーでございます。そういったものも十分に参考にしながら、統計的に決めてまいるつもりでございます。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺委員長 まとめてください。

土井たか子日本社会党

○土井委員 はい。  いまのはどういうふうにまとめていくかという手順のお話でありまして、五十一年規制値について、標準値はおっしゃるとおりでありますけれども、最大許容値というものを一体どういうふうに考えていくかという問題を、いま私は具体的に聞いているわけですが、それをどのように求めていくという段取りについて承っているわけではないのです。  しかし、いずれにいたしましても、先ほど来実施時期の問題に対しましても、規制値の問題にいたしましても、まだまだ具体的に中身は練れていないようでありまして、これはやはり慎重に検討なさっている真っ最中というふうに承ります。長官、そうですね。特にこれは、そういう点からいたしまして、いまの段階、大急ぎで答申を受けての告示というのは、私はもってのほかだと思うのですよ。こういう大事な実施時期の問題についても、規制値に対しての最大許容量というものを一体どう考えるかという問題についても、それぞれはこの五十一年規制というものを具体的に運用していく問題として、抜かしてはならない非常に重要な問題です。その事柄がまだ十分に練れていない。各省でも具体的に中身はちょっとはっきり言い切れないとか、言うことを許していただきたいとかいうふうな御答弁があるだけでありまして、環境庁としてもひとつ慎重に検討させていただきたいというふうな御答弁が先ほどからある段階なんです。したがいまして、いま出た答申は、御承知のような疑惑のまなざしで見られている答申であります。告示は、よくあれほどやっぱり厳しい姿勢で考えてもらったなと言えるような告示でなきやならぬ。  そこで最後に長官、申し上げますが、いまの段階、これは先ほどから承っておりまして、慎重に検討いたしますと言われたけれども、きょうかあすに告示が出されるというのは、どうも私としてはこれは許されてしかるべき問題じゃないと思うと同時に、憲法の六十六条というのは、御承知のとおり「内閣は、行政権の行使について、國會に對し連帯して責任を負ふ。」とこう述べてある。国会に対してですから、衆議院のみならず参議院に対してもこれは連帯の責任があるわけでありまして、国会を構成している一院である参議院が、これからこの問題に対しても審議をやろうかという段階でしょう。したがいまして、そのことも重々御認識の上で告示ということに対して臨んでいただきたいということを最後に申し上げたいと思うのです。ひとつ大臣の御所信をお聞かせいただいて、私、これで質問を終わります。

小沢辰男自由民主党環境庁長官

○小沢国務大臣 おっしゃること、わからぬわけでもありませんが、ただ、私ども行政庁というものは、現行法律に基づいて行政を進めていく責任があるわけでございます。この現行法、母法が変われば別問題でありますけれども、やはり現在の大気汚染防止法があり、その許容限度を早く告示をいたしまして、その準備に十分かかっていただかなければいけない責任があるわけでございます。答申もすでにもう十二月二十七日に受け取っておるわけでございます。そういう点から言いますと、私どもとしてはできるだけ早くしなければならない責任があるわけでございます。そういうふうな観点で、先ほど申し上げましたように鋭意検討をいたしておるわけでありますが、いまおっしゃいましたリードタイムの問題と、それから許容限度の最高値の問題につきまして、二つの点について十分私はいま検討中でございます。検討の結果がまとまり次第、できるだけ早く告示をさせていただきたい、かように考えておるわけでございます。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺委員長 島本虎三君。

島本虎三日本社会党

○島本委員 長官、きょう午前は参考人お三方の意見を十分拝聴いたしました。その上に立っての質問でありますけれども、それで私はもう驚くべきことをいろいろ聞かされたわけです。  これは非公開の申し合わせを破る行為を行った。それを許可したのも現大気保全局長である。そして中に、国会議員にまでもその議事録を出さない、そして内容もはっきり言わない、それなのに委員のかわりの者も入れるという声もあったということを聞いて、唖然としたのであります。しかしそうなった以上、非公開性、これも放棄したものと同様でありますから、議事録の公表、それを政府はいまここではっきりしたらどうですか。もうすでにそうしなければならない段階だと思うのです。それが一つです。  それと、同じように長官、これはもう審議会の委員も公務員でしょう。非常勤の特別職の国家公務員でしょう。そうだとすると、これは守秘義務というものもあるはずじゃないですか。これを犯したということになったら、当然処罰の対象になるんじゃありませんか。  この二つについて、長官の決意を伺いたいのであります。

小沢辰男自由民主党環境庁長官

○小沢国務大臣 大気保全局長は私どもの役所の一つの責任部局長でございまして、行政の最高責任は私でございますから、そういう点から、私自身がこの責任を免れることはできないと考えておりますが、まあ公開をしたと同じだとおっしゃいますけれども、聞いてみますと、ある日に委員が出れなかったための代理傍聴を許したというだけでございますので、この審議会全部の非公開の原則をそこで踏みにじったというふうにまで厳しくお考えいただかなくてもいいのじゃなかろうかと考えます。しかし御趣旨は、公開をすべきだという御意見、これについておまえはどう考えるということでございます。これはもっぱら審議会の運営の自主的判断にまつ問題でございますが、私としてはやはり公開という意味をよく考えてみませんと、まあいろいろな段階があると思います。この点は和達先生ともお話をいたしておりますが、この点、私、今後会長が委員の皆さん方と御相談をしてどういう結論を得られるか、これの経過を見てみたいと思っております。最終的な私の判断は。  それから守秘義務でございますが、それは非常勤国家公務員でございますから、知り得た秘密を外部に漏らすことはできないわけで、国家公務員法でその対象になるわけでございますけれども、御承知のように、中公審の審議が終わりますと、それぞれ責任者と行政庁の私どもの方で、もちろんこれをもって公開をしているとは私ども考えませんけれども、一応記者会見もやって、きょうはこういうこともあったというようなことを言っておりますので、そういう点から考えますと、果たして公務員の守秘義務をずばり適用できるかどうか、この点はやはり慎重に考えるべき問題ではないか。その是非善悪は別問題として、公的な守秘義務ということになりますと、私はそういうふうに考えざるを得ないのでございまして、一般の守秘義務をそのまま適用することについてはちょっと問題があるのじゃないかと考えております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 長官の態度は甘過ぎる。新聞記者発表を委員長が代表してやる、これは当然なんです。問題は、その内容を個人名まで挙げて、その賛否の動向、好ましくある、ないまで入れて、こういうようなととまでやっている。これは守秘義務に反するじゃありませんか。委員長の発表に対して言っているのじゃないのです。その程度のことを言うのはあたりまえです。その程度のことを言ったからというのじゃないのです。それ以上の言うべからざることを言っている。好ましくないとか好ましいとか、こういうことを言ったとか、根回しをせいと言ったとか、某局長がそれをやったとか、みんな書いているじゃありませんか。人の名前も挙げて、日にちまではっきりさせてこれをやるということは、新聞記者発表と違うのですよ。長官はもう少しそこを毅然としないとだめです。長官、この辺、少しきちっとしないとだめです。あなたになってから環境庁がたがたじゃないですか。たばこをのんでにやにやしている段階じゃないです。そういうようなことで、これはきちっとしなければだめだと思うのです。人の名前まで挙げて、それでやっているのですよ。これはもう慎重に考えてやってください。これは、それを許可した者またはそれを認めた者、こういうような者は同様にこれに該当するものである。私はこれを強く訴えます。長官の言っていることと違う。あなたは見ているふりをして見てないのかな。あの内容をよく精査してみてください。あれは完全に該当いたします。あれを許したら、環境庁あってないようなものだ。環境庁のために私はまことに遺憾に思うのです。それでも、まだそれに対して処罰やそういうことを考えないですか。

小沢辰男自由民主党環境庁長官

○小沢国務大臣 先生のおっしゃる気持ちは私も十分わかりますけれども、ただ、守秘義務等の法的違反として、先ほど言いましたようにずばりいけるかどうか。私は、その是認をするとか、しないとかいう問題ではなくて、そういう法律的な面から見て、そのものずばりで取り上げられるかどうかを疑問だと申し上げているわけでございまして、要は、こういうことが今後起こり得ないようなことを私どもは考えていかなければならない。  この前も、実はある委員の方がおいでになりまして、ひとつ議事録を配付せい、当然総合部会なり、あるいは中公審の総会の委員の方々には、委員の了解を得て議事録を御提出を申し上げましょうと言ったら、その方が、わしらもらえば全部それをほかに出すのだ、こうおっしゃいますから、それは少しどうでございましょうかということを申し上げたのも、先生の御趣旨から、私もそういう点を考えて申し上げたわけでございまして、それは先生のおっしゃるように非常勤の国家公務員として厳粛な審議に当たる、重要な問題の審議に当たる委員の先生方には、一層御趣旨を体して厳重に私も注意を申し上げたいと考えております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 これは答申の中で要望されておるようですが、排出ガスの防止技術開発の促進であるとか、チェック体制の整備であるとか、低公害車を普及するための税制措置であるとか、自動車交通量の抑制による抜本的交通対策の検討であるとか、ディーゼル車、小型トラックなどの排出ガス規制の推進等の点について、いろいろやっておるようでありますけれども、小型トラックやディーゼルというようなものの排出ガスの規制の推進、こういうものは具体的にどの点まで進めておられますか。これは事務当局。

春日斉環境庁大気保全局長

○春日政府委員 御承知のとおり、ディーゼルの新車の規制につきましては、昨年の九月にすでに行っております。これは第一段であります。それからディーゼル車あるいは軽量トラックについての規制につきましては、五十一年度規制の答申が終わりましたので、引き続き早急に自動車公害専門委員会で討議をしていただくことになっております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 次に五十一年度の規制、これには二・五トン以下の小型トラックを含めない方針を決めたようなことがちょっと報道されておるのですけれども、これは事実でしょうかどうか。そのような方針を決めたとすると、五十年度の規制では二・五トン以下の小型トラックは規制の対象となっている、五十一年度の規制では小型トラックを除外する、これではちょっと通らないのじゃないですか。暫定規制値を設けて、さらに二・五トン以下のトラックまで除外する。これは後退以上の後退ではないですか。これは一体どうなっておるのですか。ここを解明しておいてください。

春日斉環境庁大気保全局長

○春日政府委員 いわゆる五十年度規制及び五十一年度規制は、四十七年及び今回の中公審答申に基づいて乗用車を対象として行うものでございます。小型トラックの規制強化につきましては先ほども申したとおりでございまして、いわゆる五十年度規制におきましても五十一年度規制と同じ趣旨で定められているわけでございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 じゃ五十年も五十一年も同じだということですか。

小林育夫環境庁大気保全局自動車公害課長

○小林説明員 お答え申します。  いま局長から御説明いたしましたように、この答申をいただきましたのは乗用車についてでございまして、したがいまして、五十年規制につきましても乗用車以外のもの、先生御指摘の二・五トン以下のトラックというものは除外されております。ただ五十年規制におきましては、従来やっておりました四十八年規制の適用を受けておりますそうした二・五トン以下のトラックにつきまして、一応規制の強化をいたしております。しかし、これは乗用車に対する規制の値とは違うものでございまして、そういう意味におきまして、五十年規制におきましても、この四十七年に答申をいただきました御趣旨にのっとりまして乗用車を対象にしておるということでございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 さっぱりわからないなあ。小型トラックを除外するのですか、しないのですか、ライトバンはどうなんですか。

小林育夫環境庁大気保全局自動車公害課長

○小林説明員 五十年規制、五十一年規制とも除外してございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 ライトバンはどっちにつくのですか。小型トラックですか、乗用車ですか。

小林育夫環境庁大気保全局自動車公害課長

○小林説明員 車種の区分につきましては道路運送車両法によって決められておりますので、むしろ運輸省の方が適当かと思いますけれども、私の方からかわって御説明いたしますと、いわゆる同じような型でございましても、乗用車になるものとトラックになるものがございます。これは運輸省の乗用と貨物の区分に関する内規がございまして、それによって区別されておるわけでございます。したがいまして、同じような外見のものであっても、乗用車の区分に属するものにつきましては当然乗用車の規制を受けるわけでございまして、トラックに属するものについてはトラックの規制を受ける、そういうことになっておりまして、外形上からは、場合によっては非常に判別しにくいというものもあるかと思います。

島本虎三日本社会党

○島本委員 外形から判別するのはむずかしいけれども、ものによってはトラック、ものによっては乗用車、これはやはり業者本位な考え方じゃないですか。何ですか、一体それは。

小林育夫環境庁大気保全局自動車公害課長

○小林説明員 要するに車を、これはトラックか乗用車かという区別をする場合には、どこかに線を引かなければならないわけでございます。その線といいますのが先ほど申し上げました規定でございます。したがいまして、乗用車に入りましたものは、これは当然新車の場合には物品税がかかります。それから、トラックになりましたものは物品税がかからないということもございます。そうした税制上その他の区分を明確にするために一線を画したものが、先ほど申し上げた基準でございまして、私ども排ガス基準もその基準にのっとって、貨物に類別されるものは貨物の基準を適用し、乗用車に類別されるものは乗用車の基準を適用する、そういう意味でございます。

島本虎三日本社会党

○島本委員 男女の区別はすぐわかるけれども、あなたの言うことはさっぱりわからぬな。どっちでも使いたい方に使ったならば、税金が重いならそれば乗用車だ、今度乗用車の規制を受けるならば、これはトラックだと、乗り回す人は同じじゃないですか。どうもそこはおかしい。  おかしいのはそれだけじゃないです。今度トヨタ自動車工業は、五十年度の規制が四月一日から実施されるということになって、十一月の三十日までの継続生産車の準備期間を逆用して、十一月の末まで未対策車を並行生産販売を続けていくことにしている、こういうようなことを聞いているわけですが、規制の趣旨から言っても、順次低公害車に切りかえていくのが本当じゃないですか。こういう指導がまことじゃないですか。これに逆行するような企業の行為、こういうようなことは許すべきじゃないんじゃありませんか。一体これはどういうことなんですか、許しているんですか、大臣。

小沢辰男自由民主党環境庁長官

○小沢国務大臣 本件は私どもの役所の問題ではありませんが、おっしゃることがあるとすると、それは遺憾だと思います。やはりできるだけ早く切りかえるのがあたりまえでございますので、所管の通産当局と十分私もひとつ話し合ってみたいと思います。

島本虎三日本社会党

○島本委員 それと、土井委員がちょっといま質問したが、それがはっきりしないので、私からもこれはついでに、時間以内ですがやらしてもらいたいと思うのでありますが、大気汚染防止法がいま参議院に出ております。そして栗原委員が提案者を代表して説明しております。継続審議になっております。これが決着しないうちに告示をするということは、行政権の少し国会に対しての一つの侮辱じゃないか。この告示は、確かに長官は行政行為であるからという言葉もちょっと聞いたのでありますが、国会にもう提示をすべきという法律でありますけれども、臨時国会で長官が十分にこれは検討すると参議院でおっしゃっているんじゃありませんか。ここに参議院の議事録があります。長官、あなたはこれは十分検討すると言っているんですが、検討する本体がいまや継続審議になっているんです。この結論が出ないうちにあなたが告示をするということになったら、あなた、これまた少し食言になってしまうんじゃないかと思うのです。  参議院の昭和四十九年十二月二十五日水曜日、午前十時二十八分開議、ここであなたやっているじゃありませんか。ここで長官、そういうふうに答弁しておる。それだのに、参議院が十九日に開かれようとしておるのに、また、この問題が継続審議になっておるのに、そしてその規制を大気汚染防止法の一部改正法案としてきちっとしようとしておるのに、もうその前に行政行為として告示するということは、国権の最高機関である国会を少しないがしろにするものじゃありませんか。それと同時に、あなたが参議院で答弁したこの答弁とかち合わなくなるから、ちょっと食言になるじゃありませんか、いかがですか。

小沢辰男自由民主党環境庁長官

○小沢国務大臣 三党で御提案になった事実は承知いたしております。また、それが今国会に継続審議になっておることも承知いたしております。島本委員も十分御承知のように、法律は、もちろん行政庁の告示よりは最優先するわけでございますから、告示がたとえ行われましても、法案がもし国会の意思によって確定をすれば、当然法案の方が優先する。その場合に告示行為は、もう当然これは法律の方が優先するわけでございますから、その後先の問題が国会の軽視だとかどうだとかいうことにはならぬと私は思うのでございます。私が国会の御審議なり国会の御意思に背いて何か行政行為をやるとすれば、私は、これは私の行政庁としての国会軽視なり、あるいはその他のそしりを免れないと思いますけれども、この点は、先生、理屈、理論から言ってもそう間違っていない。ただ、私がこう申し上げたからといって、十九日の参議院の公環特の特別委員会の前に告示をするんだというふうに申し上げているわけじゃありません。ただ、それとの関連で、まあ理屈っぽい話でございますが、実は申し上げているわけでございますので、その点は御了解いただきたいと思いますけれども、私どもは国会の御意思は十分尊重することは、もちろん当然いたしていかなければいかぬと考えております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 国会の意思を尊重すると言うなら、ここに三党ではっきりと大気汚染防止法の一部を改正する法律案として参議院先議になって出て、大臣ももうすでに答弁をなすっておられる。そしてそのまま国会で、参議院で継続審議になっておる。そしてその中には、  一 一酸化炭素 一キロメートル走行当たり二・一グラム  二 炭化水素(排気管から大気中に排出される ものに限る。) 一キロメートル走行当たり〇・二五グラム  三 窒素酸化物 一キロメートル走行当たり〇・二五グラム     附則  この法律は、公布の日から施行する。こういうふうなものがきちっとしてあって、これを審議中でしょう。大臣の方ではこれはもう臨時国会で十分に検討すると発言しているんですね。検討すると発言しているのに、それを検討しないうちにやってしまうというのは、これは少しおかしいんじゃないか、国会無視じゃないか、食言じゃないかと言うのです。読んでみましょうか。「国会の御提案も本日拝見をいたしましたので、この点は国会の今後の御審議等も十分、私どもが方針をきめるにあたっては、当然これは一つの大きな参考になるものと、かように考えております。」これはあなたの口調そのままでしょう。このように言っているのです。ですから、これを審議中にやってしまうというのは、これ少しお考え願った方が将来のためにいいんじゃありませんか。この点をひとつ私から御忠言を申し上げたいと思うのであります。それも十九日、またあるんだそうじゃございませんか、参議院で。これは他院のことですからよくわかりませんけれども、そういうふうに聞いているのです。そうまで急いでやらないようにしてやった方が、人畜に被害がない、私はそういうふうに思うのであります、長官。

小沢辰男自由民主党環境庁長官

○小沢国務大臣 それば臨時国会中に申し上げたとすれば、臨時国会で御審議があれば、その御審議を承って、私の態度決定の十分参考にしたいということを申し上げたのでありまして、まだ審議が全然行われておらないわけでございますから、その審議を私が承って慎重にというようなことは、審議が行われないのに、私がそういうことをどうもやりようがありません。  ただ、法律論といいますか、行政庁の責任というものは、やはり現行法に基づく行政上の措置を国民のためにやることでございますので、国民のために排ガス規制というものをできるだけ早くやって、そして先ほど言いましたような生産体制から、あるいは審査体制というものをできるだけ早く、その規制がある時期に全部生産の軌道に乗って、国民に提供されるようにすることの努力をすることは、私の責任じゃないかと考えておりますので、この点はひとつ十分御理解をいただきたいと思うのであります。

島本虎三日本社会党

○島本委員 その点は、理解せいと言っても、私の場合は、国権の最高の機関が国会であるという意味からしても、いま継続審議中のものであって、そのものずばりの法律ですから、もう審議に当たっての長官の意向もはっきり出ているのですから、それがはっきり出ないうちに告示してしまうというのは早計に過ぎる。そのことだけかたく申しつけておきます。もし強行する場合には必ずや人畜に被害が生ずる、この点だけ覚悟しなければいけないと思う。  それと次に、自動車の点検の問題にちょっと私入らしてもらいますが、道路運送車両法、これによって二年ごとに車両の点検が義務づけられておるわけであります。排気ガスの汚染度も四十八年度から点検項目に入っているようであります。そうすると、低公害車が今後は出回る。常時点検監視の体制、これは運輸省ですか、これがあるのでなければこれまたしり抜けになる。現実に測定装置、これが五十年、五十一年の測定値をはかれるテスターがあるでしょう、シャシーダイナモ、一億円もするそうですな。実際、自動車メーカーや研究所、運輸省や通産省の公害研究所、こういうようなところよりほかにはないようであります。一般に売られて使用された車、当然ドライバーの管理が悪かったり、排気ガスの欠陥車、こういうようなものが出ても、これをどこでどういうようにテストするのか、全然チェックできないという状態では、法律を実施しても何にもならない。シャシーダイナモ、これで調査しなければならないはずでありますが、いまのようにして高い。そうすると整備関係業者、こういうようなところでは、CO、こういうようなもののメーターも一月から入り始めているようであります。三万程度のようであります。六万九千に対してそのくらいだとすると まだまだ不十分であります。NO2はこれからであるとしても、実際のところ欠陥車が走ってもたれ流しが予想されるということであります。  この対策は、運輸省で早くからやらなければならなかったはずの問題ではないかと思うのであります。自動車メーカーの公害対策、各社によってまちまちであり、技術の差がある。こういうようなときに整備業者、こういうようなもの自身もなかなかこの点においてチェックがむずかしい。排出ガスが出た段階でなければこれはわからないとすると、これはもうとんでもないことになるのじゃないか。これに対して、やはり大メーカーの系列の整備工場が市中の自分の方の車に対して適当にやることができても、中小自動車整備工場、整備業者に対しては不十分のままにしておいてはどうにもならない。この育成策が必要じゃないかと思うのであります。低公害車の補導体制、こういうようなものはしっかりしているのかどうか、この点をひとつ聞いておきたいと思うのであります。  これはもう今後、構造がおかしい、こういうようなものに対してはメーカーに回収させる方法もあるわけでしょう。これから低公害車が出る、そうするとこれは監視体制をきちっとしておかないととんでもないことになる。二年間にその欠陥車が走りまくっても知らない、こういうことであったならば、これは画竜点睛を欠くということになりかねないのであります。たれ流しして走ってもチェックできない、こういうようなことでは困るのでありますが、最後に運輸省、こういうような対策、きちっとしていますかどうか。

田付健次運輸省自動車局整備部長

○田付政府委員 いま先生御指摘の五十一年、五十年の新車が出た後のフォローの問題でございますが、二、三お話を申し上げて御理解いただきたいと思います。  まず、私どもが新車を審査いたします場合に、当然それが使用過程に入った段階で、少なくとも一車検期間は、普通の使い方をしていた場合には、もたしてもらわないといけません。それだけの保証をせよということで、先ほどもお話し申し上げましたが、型式指定をいたします場合に、三万キロの一車検期間に相当する耐久テストをパスさせた車しか指定をいたしておりません。そういうことで、よほど無理な使い方をいたしますとこれは問題でございますが、通常の使い方をしている限りにおいては、大体一車検期間はもたせられるであろうという考え方でおります。  しかしそうはいっても、実際には車が一たん使われ始めますと、商品ではありませんので、物理的なものである以上劣化してまいると思います。私ども運輸省におきましては、もう数年前からでございますが、定期点検整備というスローガンを掲げまして、自動車のユーザーの啓蒙を行ってまいりました。これはまだ法律上は罰則のついていない勧告的な条項ではございますが、自分みずからが運転をする自動車の整備をなるべくよくさせるように、現在ステッカーをフロントグラスにつけてもらいまして、着実な定期点検整備をやるようにお願いをいたしております。先生御指摘の点検の項目の中にそういうものが入っておりまして、この運動を続けておるわけですが、幸い浸透率は徐々ではございますが進みまして、まだ満足な状態に至っておりませんけれども、この点は今後とも強化をしてまいりたい。先ほどお話し申し上げました新車に対する体制と、使用過程に入った段階でのユーザーの保守の問題と、二つで私たちは対処してまいりたい。  しかし、これでもまだ不十分でありまして、実際に車が故障し、あるいは整備をするときには、当然御指摘のように病院に入ってまいります。したがって、整備工場がこれを受け入れられるような、またそれを診断できるような体制にならなければならないということで、四十五年のときに一酸化炭素のアイドル規制を始めました段階から、認証工場六万を対象に、いろいろなテスターの備えつけを指導いたしてまいっております。その後、ことしの一月から、このたびは炭化水素のアイドル規制を始めましたので、これに対するテスターも認証工場を対象にいま備えつけ方を指導いたしております。数が非常に多うございますので、まだ完全にはいっておりませんけれども、なお、これの備えつけを指導いたしまして、少なくともその面についてのガスのチェックができるような体制にはもっていきたいというふうに考えております。  ただ、もう一つ問題がありますのは、実は五十年、五十一年とステップを踏みますと、技術が非常に高度化してまいります。この新しい技術にフォローできる技術を、今度は工場が持っていないといけません。そこで、御指摘のようにその技術の浸透をこれから図らなければならないわけです。私の考えでは、恐らく触媒を使う自動車が出てまいりますと、最初はやはりスーパーディーラー、メーカーに一番近いディーラーのところからその技術が浸透してまいるはずだと思っております。したがいまして、そういう一つの技術の流れといいますか、そういうものをつかまえまして、徐々に大ディーラー、大整備工場から中小の御指摘の専門工場へ技術が流れるようにさせるべきだと思っております。したがいまして、整備工場の団体がございますので、その団体を通じまして、いま御指摘のような点が実現できますように、私どもとしてはやってまいりたい。たまたまその整備業界は現在中小企業近代化促進法を受けて、いま指定業種になっておりますが、過去数年かかりまして事業の近代化、合理化を進めております。最近は商工組合をつくるという段階にまできているということでございますので、このルートを使いまして、先生の御心配になりました点が起きないように、私どもとしては手を打ってまいりたいと思います。  なお基本的には、いまお話し申し上げましたことばプラクチカルな問題でございますが、実は制度といたしましては私どもの公害行政が二本立てになっておりまして、一つは、新車からまず公害の少ない車を世の中に出していこう、そしていずれは車の代替に伴って公害の少ない車がふえるであろうということを期待する、新車に対する行政が一つと、それから一たん使用過程に入りました場合は、これはどの車でもある一定のレベル以上のガスを出させないという一つの強制的な基準に基づきます検査を伴う保守義務の規定の体系と、二本立てでやっております。先生の御指摘の点は両方にまたがってまいりますのですが、まず最初の新車の分につきましては、このたびの五十一年規制で十分確保させよう。さらに使用過程車になりました場合には、先ほどお話ししたユーザー、工場等を通じまして、それらの体系づけを行ってまいりたい、こんなふうに考えております。

島本虎三日本社会党

○島本委員 約束の時間になりましたからやめろというのが三枚も来ましたので、これでやめるのであります。  ただ、長官にどうしても一言っておかなければならない。これは業者一辺倒、国民無視である、行政の隠れみのである、こういうような批判されておったこの中公審、ついに正体がきょうでわかったわけであります。しかし、環境庁の権威もこれによってやはり失墜したと言わざるを得ないのでありますが、長官としての責任も重いのであります。やはりこれは天下にその罪をわびて、今後は体制の立て直しのために泣いて馬謖を切ることもあり得ましょう。十分皆さん、この際、決意の上に立って強力なる望ましい環境庁をつくり上げてくれるように、長官に心からこれを要請して、残念ですが、私の質問はこれで終わります。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺委員長 岩垂寿喜男君。

岩垂寿喜男日本社会党

○岩垂委員 午前中からの議論を通して、中公審のいわば位置づけが国民の前に明らかにされただけではなくて、幾つかの問題点が指摘をされているわけであります。私どもは、改めて告示を延期することや、あるいは委員会の公開と言われる問題を提起をしているわけでありますが、事態は進んでいるわけでありまして、その進んでいる事態に対して、私たちは対応をする責任を迫られていると思うのであります。そういった意味で、以下その進んでいる事態に合わせて御質問を申し上げたいと思います。  過ぐる衆議院の予算委員会で、不破書記局長の質問に対して三木総理が言っている言葉があります。それは五十一年規制というものが五十三年度まで、つまり二年間延期をしたけれども、しかし督促をして、極力短縮するように努力をするという言葉を述べられているわけであります。恐らくは環境庁長官も、この三木総理の言葉を受けとめて、あるいは指示を受けて、その対策を具体的になさろうとしておられると思いますが、具体的にはどんな御努力を、その総理の言葉の中からなさっておられるか、その点についてまず承っておきたいと思います。

小沢辰男自由民主党環境庁長官

○小沢国務大臣 私も予算委員会で承っておったわけでございますが、総理の御趣旨が、暫定値を五十三年まで〇・六、〇・八五というふうに決めました。しかし理想値は例の四十七年十月の告示、これが環境庁としての理想達成目標である、答申の表現から言いますと長期策定のための目標であったわけでございますので、これを少しでも実現を早くするようにいたしたいという御趣旨じゃないかと承ったわけでございます。  私どもは当面この五十年規制に追っかけまして五十一年規制を実行いたしまして、それからさらに、やはり業界にも指導し、かつ技術開発の促進をできるだけいろいろな面で図ってまいって、そして総理の御趣旨に沿うように努力をしなければいけないというふうに考えておるわけでございますが、現在のところは、実はいろいろ当面の告示の各省との調整に当たっているような状況でございますので、これが終わり次第、できるだけそういう面の努力もいたしていきたいと思いますが、しかし一番大事なことは、中公審の答申にある四つの条件がございます。これを一つ一つ早くこなしていくことが一番大事なことではないかと思いますので、当面これからそれに全力を注いでまいりたい。したがって、閣僚協をつくっていただきまして、その下に各省の事務次官を中心にした幹事会で、鋭意一つ一つ問題を詰めるようにいたしておるわけでございます。

岩垂寿喜男日本社会党

○岩垂委員 いま島本委員からも御質問があったわけですが、告示の問題を何もここ一日二日急ぐ必要はないと私は思うのであります。そこでは当然本院の議論を経た後、やはり参議院の議論を得た方がよい、また得るべきである、こういうふうに思います。さっき長官の言葉の中にも、別に十九日以前ということにこだわっているわけではないというふうにおっしゃいましたが、十九日以降になるというふうに私なりに理解をしてよろしゅうございますか。

小沢辰男自由民主党環境庁長官

○小沢国務大臣 私は、十九日以前あるいは十九日後ということにこだわって答弁を申し上げておりませんので、私どもは慎重に検討いたしまして、その結論を得次第できるだけ早くやりたいというふうな考え方が基本でございますので、いま十九日前、後にこだわって、私はここで十九日までやりません、それ以後にいたしますとか、そういうことを申し上げたのではありませんので、その点はひとつ御了承をいただきたいと思います。

岩垂寿喜男日本社会党

○岩垂委員 たびたび恐縮ですが、やはり参議院の公環特の議論というものを受けとめて、そうして告示ということが望ましいと思いますが、私はそのような強い希望を持っておりますが、そのようにその希望をかなえられるかどうか、その立場をもう一遍聞いておきたいと思うのです。なぜならば、衆議院が終って、参議院の方は目の前に委員会があるのに、やはりその告示を急いだと言われることになりますと、この問題から起こっているさまざまな疑惑や国民の不安というものにこたえる道にもならないのじゃないだろうかというふうに思いますので、私から改めてそういう要請を申し上げたいと思うのですが、それに対して、大変くどいようですが、長官の御答弁を煩わしたいと思います。

小沢辰男自由民主党環境庁長官

○小沢国務大臣 私は当委員会において、かつて一月の下旬ないしは二月の上旬になるでありましょうということを申し上げておるわけでございます。しかし、事務のいろいろな態勢を考えると、恐らく二月の上旬には告示をいたしたいと考えておりますと、ここで公式に、実は衆議院のこの場で私申し上げておるわけでございますが、いま先生のおっしゃることも十分頭に置きまして、ひとつ慎重に検討させていただきたいと思います。

岩垂寿喜男日本社会党

○岩垂委員 告示に当たって、閣僚協が設置された、そうしてそこで議論されるテーマを含めて、総合的な施策を示しながら告示をなさるおつもりがあるかどうか。つまり閣僚協の議論というものがいまどんなレベルに到達をしているかということを含めて、中間的な報告は、あるいはやりにくいかもしれませんけれども、ぜひ承っておきたいと思います。つまり、告示という行政行為が一片の指示ということではなくて、政府が今日まで努力をしてきたとすれば、その努力を総合的に国民の前に明らかにすべきである、このように思いますけれども、その中で、たとえば自動車の走行規制の問題や、あるいは交通体系における自動車の位置づけのことや、その他さまざまな問題があろうと思います。もちろんインセンティブそれから課徴金の問題も含めてあろうと思いますけれども、それらの点について総合的な施策として告示行為が行われるかどうか、その点についても御意見を承っておきたいと思います。

小沢辰男自由民主党環境庁長官

○小沢国務大臣 答申で、四つの、さらに四つだけではありませんが、四つの特に重要な点を含めて総合的な対策を進めろという御答申がございましたので、早速閣僚協を開いたわけでございますが、御承知の使用過程車に対する課税の問題それから低公害車を促進するための税制、これが特に〇・六五を基準として上下に適当な格差を設けるようにしながらという一つの具体的な提案もあるわけでございますが、とにかく〇・六ないし〇・八五というものが告示によって確定しませんと、なかなかこれも進まないということにもなります。それから、先ほど局長からもお答えいたしましたように、ディーゼル車、小型トラック等が規制の対象となっていないけれども、大気汚染への寄与は少なくないから、これの規制についてひとつ具体案の検討に着手するということも、中に重要な項目としてあるわけでございます。これには専門委員会の構成ということがひっかかってまいります。八田先生にさらに御努力を願わなければいかぬわけでございますが、これらもいまの告示をめぐるいろいろな問題で、私はできるだけ早くやっていただきたいと要請をいたしておるわけでございますが、現在急いではおりますが、まだ検討に着手をしておらないわけでございます。  それから、総合的な交通規制の問題については、新聞紙上で御存じと思いますが、過般、私のところに警察庁の交通局長、警視庁の交通部長等に来ていただきまして、いろいろなこの答申にありますような駐車規制の強化やバス優先レーンの拡大、実行可能なものからどんどん進めてもらいたいという要請をいたしまして、これは警察庁の方で、会議で少なくとも一割規制ができるような方向で早急にやれという指示を各都道府県にもしていただいたり、着々と具体的に手を打っておるわけでございますが、本来は基本的に〇・六と〇・八五の五十一年規制の告示を早く出しませんと、それにかかわる問題も相当ございますので、そういうような意味で、私どももまだ遺憾ながら具体的に余り進行しておりません状況でございます。鋭意努力をしてまいりたいと思います。

岩垂寿喜男日本社会党

○岩垂委員 いま警視庁の東京都の一割カットの話を出されたわけでありますが、東京都では〇・二五という数字にするためには、いまの自動車走行量の五三%程度をカットしなければならぬ、実はそういう深刻な状況にあるわけであります。したがって一割も、それは決して否定をするものではないのですけれども、そういうことでいまの対策というもの、とりわけこの集中した東京都などの場合、大都市の場合、そういう手だけだけでは私は十分ではない。それは決して総量規制という名に値しないとは言いませんけれども、非常に弱いものである、やはりこういうふうに指摘をせざるを得ないのであります。そういう意味で、告示行為などというものと関連をして、政府がもっと鋭意具体的な手だてを進めていくことを期待をしたいと思うのであります。  それに関連して、実は私は午前中も和達会長にも要請をしたわけですが、あるいは環境庁にもお願いしたいと思うのですけれども、NO2に対するところの人体影響調査あるいはその研究というようなものが進んでいないように思うのです。あるいは進んでいるとすれば、どのように進めておられるかということをぜひ伺っておきたいと思うのであります。

春日斉環境庁大気保全局長

○春日政府委員 窒素酸化物、ことにNO2の人体影響問題でございますが、これは窒素酸化物の環境基準を作成いたします四十八年の段階までに相当な研究が行われてまいったのでございます。しかしながら、それは一つは動物実験であり、一つは疫学調査で、人体実験というものはものの性質上非常にむずかしい。したがいまして、動物実験と疫学調査の問題でございますが、疫学調査となりますると、硫黄酸化物並びにダストとのいわゆる複合汚染ということがございますので、窒素酸化物単独の汚染地域というものを探すのはこれは大変な話でございます。世界的に見ましてもアメリカのチャタヌーガの研究がそれに相当するわけであります。残念ながら日本ではそれに相当するような地域がなかったわけであります。しかしながら、チャタヌーガ・スタディーほどではないにしろ、それに近いものは得られるのではなかろうか、われわれもいろいろ検討いたしました。たとえば自動車高速道路の周辺で硫黄酸化物並びにダストの少ないようなところ、その辺の疫学調査というようなことは、私ども大気保全局ではございませんが、企画調整局の方で鋭意御検討になりまして、近くその実施に移るようでございます。そういう意味で、私は、世界に先駆けてチャタヌーガ・スタディーをあるいは凌駕するような窒素酸化物の人体影響が得られるものと考えております。

岩垂寿喜男日本社会党

○岩垂委員 この前、春日さんにも質問をしたのですが、例の科学アカデミーの問題を含めて、やっぱりすぐれた研究があちらこちらに出てきているわけでありますから、そういうものを参考にしながら、日本でもその問題について積極的な取り組みをぜひやってほしいと思うのでありますが、その中で特に具体的に私はお願いをしておきたいと思うのですが、タクシーの労働者、これはある意味でNO2あるいはその他の汚染物質が車内の濃度が一番高いと言われておりますので、そういう点で疫学調査というものをぜひやってほしい、私はこう思うのです。そういう問題についてぜひここでは具体的な答弁をお願いをしたい、こういうふうに思います。

春日斉環境庁大気保全局長

○春日政府委員 タクシーの運転手の疫学調査でございますが、恐らくこれは職場環境という意味での疫学調査が主になろうと思います。これは労働省の御所管にもなろうかと思いますが、私どもにももちろん関連するわけでございます。それこそ慎重に連絡し、検討してみたいと考えております。

岩垂寿喜男日本社会党

○岩垂委員 たとえば、これは長官伺っておきたいのですけれども、東京都内でタクシーがやっぱり四万台くらいあるのです。自動車全体の中でタクシーが占める排気ガスの寄与率というのは大体四分の一ぐらいだと言われているのであります。つまり、そのことを逆に言えば、タクシーの低公害化を図ることによって、少なくとも都民の健康あるいは生命を守っていく上で大きな役割りを果たすことができると思うのであります。そういう意味では、たとえば極端なことを言えば、タクシーの自動車を低公害車でなければ認めない。ここで補助金を出せという議論をするつもりはありませんけれども、そのくらいのことをやっぱりやらないと、いまの手だてとして東京部民の健康を守っていく手だてにはならぬのではないだろうか、私はこう思うのです。そういう意味で、いまの基準の議論というものとは別立てに、そのような具体的な施策をどうか環境庁なり政府がお考えをいただきたい。この点について御見解を承っておきたいと思います。

春日斉環境庁大気保全局長

○春日政府委員 ただいまの御提案につきましては、非常に感銘を受けましたので、私どもも十分御趣旨に沿った検討をいたしてまいりたいと考えております。

岩垂寿喜男日本社会党

○岩垂委員 税の優遇措置の問題もそうでありまして、私は本委員会でこの前申し上げたことがあるのですが、これは〇・六を基準にするだけじゃだめなんです。これは本当の意味ではインセンティブにならないのであります。さっき申し上げたように、継続生産車のことを考えてみれば、こんなことはインセンティブになっておらぬのであります。そうじゃなくて、たとえば〇・四なら〇・四という努力目標を達成したところにはどうするとか、もう一つ申し上げれば、〇・三五というところをクリアしたところはただにするとか、そういう政策が片方になければ、これは実はどうにもならぬのであります。しかし、そうは言いながら、それをやっておくだけでは車がふえるだけでありまして、これはまさに総量規制にならぬわけでありますから、そこではどうしても公害車といいましょうか、公害を出す単に対しては課徴金を付さなければならぬ、そういう二つの政策というものがいまこそつくられなければならぬと私は思うのであります。このことをこの前からも主張してまいりましたけれども、いま閣僚協などの議論の中でそういう議論が果たして行われているかどうか。これはぜひ長官にそういう税制に対する手だてを、いますぐできるかどうかは別としても、そういう展望をきちんと示してほしい。そして国民の不安というものを解消してほしい。あるいはユーザーそれ自身の負担や、あるいはメーカーがもうけただけで始末がついていくというような不公正なやり方というものを正していただきたい、このように思いますが、いかがでしょう。

小沢辰男自由民主党環境庁長官

○小沢国務大臣 私は、基本的には全く同意見なんですが、そのような方向で努力をしていきたいと考えておるものでございます。ただ、税には税の体系があったり、それから地方税と国税の問題があったり、いろいろいたしまして、しかも一番効果のあるものは、やはりこの使用過程車についてはどうしても課徴金なりあるいは保有税なりというような形になりますと、国民の理解と共感を得てやっていかなければいけない問題でございますので、この点は基本的には先生のお考えと私なんかまさに同意見なのでございますが、実効が上がるように、やはり各省の協力を得ていかなければいけませんから、いませっかく努力をさしていただいておるところでございます。

岩垂寿喜男日本社会党

○岩垂委員 広島県が、御存じのとおりに東洋工業の問題もあったのでしょうけれども、一応のインセンティブ税制をしこう、県の立場で、県税の問題ですけれども、処置しようとしています。これらの問題について長官はどのようにお考えになっていらっしゃるか、政策論としてぜひ伺っておきたいと思うのであります。

小沢辰男自由民主党環境庁長官

○小沢国務大臣 いまこの問題について国税当局と話をいたしておりますが、やはり地方税になりますと自治省との関係がございまして、国税当局と自治省の間でいろいろと協議を進めていただいておるわけでございます。私は、自治省が広島県に回答した趣旨は、一定の条件のもとで当面これを是認するような方向のように承っておりますが、その先の問題は、やはり私どもは今度の閣僚協で決めていかなければならないのではないか、かように考えておりますので、先ほど申し上げましたように、できるだけこれから努力をしていきたいと考えております。

岩垂寿喜男日本社会党

○岩垂委員 私、午前中も和達会長や八田委員長にもお伺いしたのですが、それはアメリカの環境保護庁、EPAのパブリックヒヤリングの制度の問題について、個人的にはそれを受けとめて委員で諮ってみたいというふうに言われました。私は、いま失われたこの委員会の権威——権威などというものがあるかどうかは別としても、国民の中から全く信頼するに値しないと言われるようになってしまった委員会というものの機能を回復していただくためには、やはりできるだけ国民の前に開かれた審議を続けることがどうしても必要だと思うのであります。その意味で、無論場所の問題や広さの問題いろいろな条件があろうと思いますが、基本的に、このEPAのパブリックヒヤリングという制度をこの際は生かしてほしい、これを日本にも活用してほしい、このように要請をいたしたいと思いますが、長官、これについてぜひ積極的な御発言をいただきたいと思うのです。ただ、委員会の方は、それは長官がおっしゃることとは別かもしれませんが、やはりこの際は、さっき和達さんも八田さんも、それは私としては個人的にはそれを承って会議に諮ったり、ここまで言っていらっしゃるわけでありますから、ここで長官も、こういう発言がこの委員会にあったので、私も賛成だけれども、そういう制度を採用しようじゃないかという言葉をぜひかけてほしい、そういうふうに行政的なリードをしてほしい、このように思いますが、御意見を承っておきたいと思います。

小沢辰男自由民主党環境庁長官

○小沢国務大臣 和達会長とは私、総合部会の開かれる前にお会いしまして、和達会長のお気持ちは、できるだけそういう趣旨に沿うような方向での審議をやりたいというお考えのように承っております。ただ、御承知と思いますけれども、アメリカの例のEPAのパブリックヒヤリングのやり方、あればちょっと、日本のような幅広い、いろいろな意見を聞くための審議会を持たないで、むしろある問題をぽんと提起しまして それについていろいろな公聴会的なやり方を、しかも相当な整理された、制限された方向で開きまして、そしていろいろな意見を聞いて、その上で今度行政庁がきめる、こういうこと。日本のやり方は、それをいわばそういう各界の代表というものを含めた委員会で何回か審議しまして、その答申を得て行政庁がやるというやり方。その違いが実はございますので、まずそういう点、果たしてアメリカのようなやり方がいいのか。問題は先ほども申し上げましたように、人選ともいろいろ関連をしてくる問題だと思っているわけでございますが、国会の議事は公開をされておる、よほどのことでないと秘密会はない。それにはやはり国会法に基づく、また院の秩序を保つだけの、国会には一つの権限をお持ちでございます。われわれ行政庁がそういう権限を持ち得るのか、一定の整理された者を傍聴さすという場合に、その整理のやり方をどうしたらいいのか。それから開かれた委員会にした場合の、そういう秩序を乱したり、あるいはいろいろ審議会が混乱することのないような保障を、われわれが権限として持てるのか。いろいろな問題がございますので、そういう点も十分考えていかなければ、なかなかこれはめんどうな問題でございます。しかし、審議の経過の中にできるだけ世論が十分反映されるような仕組みをどうやってやるかという点も含めまして、私もいろいろな点で十分反省をいたしておりますので、検討さしていただきたいと思います。

岩垂寿喜男日本社会党

○岩垂委員 審議の経過の中で、たとえば公聴会というような制度で、そして、そこで一般の人たちの意見や、あるいはまた極端なことを言えば、対立するライバルのメーカーから意見をやりとりしたっていいくらいな、そういう開かれた公聴会みたいなものをやることがむしろ私は必要じゃないかと思いますので、公聴会それ自体の方向というものは、環境庁長官も積極的に考えてみたいというふうに理解してようございますか。

小沢辰男自由民主党環境庁長官

○小沢国務大臣 いわゆる公聴会という考えでいま申し上げた、そこまで固まっているわけじゃありませんけれども、御趣旨の、開かれた中公審にいかなる形で持っていったらいいか、できるだけ審議に国民の声が反映するようなやり方、また審議会の審議がいかなる方法をもってすれば、国民に公正にこれを理解してもらえるのか、そういう両面から会長ともよく御協議を申し上げまして検討していきたい、こういうふうに申し上げたわけでございます。

岩垂寿喜男日本社会党

○岩垂委員 ぜひ、トラックやディーゼルの排ガス規制の具体的な審議のときに、そういう具体的ないままでの審議会の運営の反省の実が生きるように要請をしたいと思いますが、その点について、この際ですから、くどいようですが御答弁を承っておきたいと思います。

小沢辰男自由民主党環境庁長官

○小沢国務大臣 私はたびたびいろいろな方にお会いしましたときに申し上げておるわけでありますが、専門委員会の専門的な検討の場は、果たしていまおっしゃるような公開のやり方がいいのかどうか、若干、私、専門委員会については疑問を持っているわけであります。冷静な技術的な検討を十分していただかなければいけない専門委員会でございます。ただ、従来のように専門委員会の決定というものが、先ほど政府側からも、あるいは委員の先生方からも答弁があったようでございますけれども、専門委員会の結論がほとんど即部会なり中公審の答申になるというような従来のあれから見ますと、そういうような御希望なり意見なりが出てくるのじゃないかと思いますので、問題は、専門委員会と各部会なり総会なりの議事のやり方にもかかってくると思いますので、そういう点は十分検討さしていただきたいと思います。

岩垂寿喜男日本社会党

○岩垂委員 この専門委員会の議論の中で議事メモが外に漏れた。そしてその中で議論の内容が国民の中に明らかにざれた。そういう意味で、その中から反省をして、たとえば企業代表を専門委員会の中には加えないようにしたいというふうなことを長官おっしゃったように承っていますが、企業代表を外すというのは、自動車専門委員会だけについておっしゃっておられるのか。あるいはほかの中公審の各種の委員会がありますが、その中でも企業代表と言われる人たちについてチェックしてみるというふうに理解してもよろしいか、実は承っておきたいと思うのであります。つまりそのことは、私どもいつも申し上げたように、規制を受ける対象のいわば技術者あるいは代表と言われる人たちが一緒に参加しているということは、裁判官と被告が一緒になって判決を書くようなものだということを言ってまいりましたけれども、こういう点では、やはり業界の代表というものが入る入り方について再検討を迫られているように私は思うのであります。この点について御意見を承っておきたいと思います。  もう時間がありませんから、二つ三つまとめて質問をいたしますが、公害対策審議会の委員の入れかえという問題について、たとえば承るところによると、トラックやディーゼルの規制強化をやる場合に、学者に適当な人がおるのでメンバーをふやしたいというふうな御発言があったというふうな報道にも接しておりますし、あるいは今度の五十一年規制の中で問題になった七大都市の委員会の代表、そういう英知というものをこれからの委員会の運営の中に生かしていく手だてをも保証したいというような気持ちもおありになるように承っておりますし、それらのことについて、新しい委員の構成について、環境庁長官は、こうした国民の中に広がっているさまざまな渦の中で、どんな対応、どんな回答を示そうとなさっていらっしゃるか、ここを明らかにしていただきたいと思います。  つまり一点は企業代表の問題二点は委員のメンバーの変更の課題あるいは追加の課題、三番目は、ディーゼルやトラックの議論をする場合に、たとえば七大都市の代表と言われる人たちを加えていく、そういうお考えというものをお持ちかどうか。その点を承っておきたいと思います。

小沢辰男自由民主党環境庁長官

○小沢国務大臣 まず、専門委員会に業界代表を断るのは、いま自動車だけなのか、あるいは他のいろいろな専門委員会についても考えるのか。たとえば実はいま新幹線の騒音関係の基準をつくろうとしておるわけでございます。この専門委員会に国鉄の副技師長が入っておられます。これがいわば規制を加えられる側なわけでございますが、果たしてこの方を入れないで、一体新幹線の騒音の基準をつくる専門委員会として十分な機能を発揮できるだろうかということを考えますと、ただ単に規制を受ける側だから、その規制を受ける側がたとえ企業でなくとも、全部専門委員会から締め出す方がいいのかなということについては、私はいま非常に疑問を持っておるわけでございます。要するに、受けざらで、そこが本当に実施をしてもらわなければいけないわけでございますし、また、その意味においては取り込めておいた方が効果がうんと上がるという面もあるかとも思います。したがって、民間の企業の利害に直接結びつくようなことについては、これはやはり総理もおっしゃっておられるように、必要な意見があれば参考人として聞いた方がいいのじゃないかという程度の考えをいま持っておるわけでございます。  それから、中公審の委員全体についてさらに見直すかどうか、それからあるいはつけ加えるかどうかという点につきましては、私はいままでの歴代の大臣が慎重に検討されて人選をされたと思いますので、いまの方々はりっぱな専門的な、またそれぞれの幅広いお立場からする公正な意見を述べてくださる人だと思いますけれども、なおいろいろといろいろな方の意見がございますので、任期がまいりましたときに、私として慎重に検討さしていただきたい。またつけ加える者があればつけ加えていきたい。特に住民サイドの意見がもう少し反映するようにという御希望等が強いのでございますので、これらをどうしたらいいかということを、また先ほどの審議会の公聴会なり何かのやり方とも関連すると思いますが、十分ひとつとらわれないで検討していきたいと思っております。  それから、小型トラック、ディーゼル車の規制の際に、七大都市の側の委員を入れたらどうだという御意見でございますが、私は何も七大都市と言わず、全国の何をきらって入れないという考え方は一つもございません。ただ、本当に公平、公正に実態をこの専門委員会に反映をしていただく、しかも技術的にも専門的な、知識を持った適当な人がいれば、私は七大都市であろうとだれであろうと、一つもこだわる必要ないじゃないかという考えでございますが、七大都市からずばりだれかを選んで入れるのか、いまその問題について答えろと言われますと、私まだ検討不十分でございますので、そういう基本的な考え方だけでお許しをいただきたいと思います。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺委員長 中島武敏君。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 午前の参考人調べの中で、家本参考人の発言は非常に重大な発言を幾つもやられました。次に述べますのもその重要な一つでありますが、家本氏は、自動車公害専門委員会の専門委員としてこれまで審議に当たってこられたのですが、その専門委員としての立場について、次のようなことを言っておられます。一つは、専門家として正確な知識をもって専門委員会に臨むということであります。もう一つは、各社の開発状況を把握しておかなければならないということであります。それから三つ目には、厳しい審議の状況を各社に伝えい開発を促進する、これが私の立場だということを二度も繰り返して言われました。  そこでお伺いしたいのですけれども、各社の開発状況を把握しておくということでありますけれども、これは環境庁にメーカーが報告をしない技術開発の状況というものがあるということをはっきり言っているということであります。しかもそれをよくつかんでおく、この必要ということをはっきり言われたわけであります。この技術開発の問題に関して言いますと、必要があれば委員の方が環境庁に要求をする、そして環境庁の方からメーカーに要求をしてとるということになっているわけであります。この点は、この国会におきましても八田委員長自身が何度も繰り返して言っておられるところであります。つまり、もっとはっきり言いますと、家本氏が述べましたこの第二の立場、このことはどういうことかと言えば、もう環境庁がその存在を無視されているということではありませんか。このことについて大気局長そういうふうに思われるかどうか、まず最初に伺いたいと思う。

春日斉環境庁大気保全局長

○春日政府委員 午前中の家本参考人は、専門委員の立場として、まず専門家としていろいろやるということ、正確な知識をもってやるということ。それから第二番目が、先生御指摘の各社の開発状況を正確に把握するということが大切だ、こう申しておられたのはそのとおりだと思います。ただ、家本元委員がそういうふうに各社の開発状況を正確に把握したいとおっしゃっておるのは、個人と申しますか委員としての、一つの研修と申しますか見識と申しますか、私はこれは当然なことであろうと思います。このことをもってして、環境庁がヒヤリングで各社からいろいろな資料を提出させ、それを討議した、その結果を自動車公害専門委員会の方々にお伝えする、これが原則なんですが、そういったこと以外に、環境庁に話してないものを各メーカーが持っておるので、そのこちらに持っていないところを把握するんだ、こういうふうに先生は言われるわけでございますが、私はそこまでは考えておりませんし、そういうことはないと思います。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 すでに午前中家本さんが認められましたように、八月二十日に自動車工業会の五十一年排ガス規制に関する懇談会というのをやっておられる。これは何のためにやったかということについての目的の中にも彼は述べておるわけであります。そういう点ではまさに彼が技術の開発状況を把握しておくということは、こういう対策会議をやってさえもちゃんと把握をしておくということであります。その点は、言葉をかえて言えば、繰り返すようですけれども、局長の言われている認識はきわめて甘いんじゃないですか。もう本当に、環境庁には報告しないものがあっても、それをやはり自分が十分把握しておく、そういうことを言っておるわけですよ。その点は、これだけ環境庁が無視されているにもかかわらず、大気局長が認めないというのはまことにおかしいと思うのですけれどもね。

春日斉環境庁大気保全局長

○春日政府委員 環境庁は自動車メーカーから無視された、あるいはなめられておるではないかという御同情でございますが、私はそういうことはないと思います。それから家本さんが懇談会を開いたことはあるんでしょうが、それは各メーカーから家本さん自身が勉強したいということで集められたのでございましょう。それをもってして環境庁に教えないものをその場で聞いたんだ、したがって環境庁はなめられておる、こういう三段論法は私はいささかいかがであろうか、そういう気がいたします。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 環境庁大気局長もえらい企業サイド寄りの解釈をされるものだと思いますけれども、では続けてお尋ねします。  第三の立場として家本前委員が言われましたことの中に、厳しい審議の状況を各社に伝えて開発を促進をするんだということを、自己の立場として明言されました。これは私は考えるのに、一委員としての任務なんだろうか、一委員としての立場なんだろうかということを感じるのであります。厳しい規制ということに関して申しますならば、すでに四十七年の十月に中公審の答申が出た時点で、このことは言われておることであります。開発はどういうふうにして技術開発が進むか。厳しい規制が決まる、そしてそのことが開発を進めていくんじゃありませんか、技術開発を進めていくんじゃありませんか。私は、あの議事メモの中に述べられている家本委員の発言というものを見ましても、何と、厳しい規制どころか、これを緩めること、そのことに鋭意専心して自動車公害専門委員会の中で発言をしているじゃありませんか。私はその上に立って各社に伝えることが任務だ、こういうことを彼ははっきりこの場において言ったわけであります。午前中明らかになりましたように、青木自工会技術部長、彼を随行して会議に出席をさせているということもはっきりしました。つまりこれは何か。青木筆記、家本監修、自工会配付ということじゃありませんか。このことが非常にはっきりしたということだと思うのです。単に保管の遺漏などというものではありません。計画的なものであったということは非常にはっきりしたのだと思うのです。これは午前中の会議で、午前中の参考人調べではっきりした点ではありませんか。大気局長そういうふうに思いませんか。

春日斉環境庁大気保全局長

○春日政府委員 確かに、厳しい審議の空気を自工会のメンバーに伝えるということは、私は自動車公害専門委員会の委員の任務だとは考えておりません。恐らく家本さんは、家本さんが自工会の安全公害対策委員会の委員長という立場でのお話と、それから中公審の専門委員の役割りとをいささか混同なすったような気がいたします。その点につきましては中島先生の御意見に私は近い気持ちがございます。  それから例のメモ、巷間家本メモと称せられるものでございますが、先生は青木筆記、家本監修、自工会配付、したがってきわめて計画的なものである、こういうお話でございますが、午前中の話を聞いておりましても、少なくとも私ども聞いておりますと、最初の三つの問題はともかくとして、後の審議会メモというものは、公式にも非公式にも配付したことはないというお話のようでございます。したがいまして、そういったところまで計画的であったかどうか、この点につきましては私ども明らかにいたしていないわけでございます。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 私は、家本委員があのメモを直接自分が配付したかどうか、そのことを問題にしているんじゃないのです。むしろこれは自工会がはっきり配付したんですよ、それはわかっているんですよ。彼がやったかどうかというどころじゃないのです。彼個人の問題じゃないのです。自工会が組織ぐるみでこういうことをやっているというところにこそ最大の問題があるのです。そしてそこの青木技術部長が自公専の会議に環境庁の許可を得て出席をしている、こういうことであります。それは午前中の参考人調べのときにはっきりと家本前委員が言われたことであります。  私は、そういう点で、この際、大気局長にもう一つ伺っておきたいのです。随行してメモをとっていたということは、私どもの調査ではっきりしているのですが、大気局長、その点は認められますか。

春日斉環境庁大気保全局長

○春日政府委員 認めざるを得ないと思います。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 次に、私は議事要旨の問題について伺いたいと思うのです。  八月三日の大気部会、これの議事要旨、それから八月九日の自動車公害専門委員会の議事要旨の問題です。そこの問題をお尋ねする前に一つ、これも大気局長に伺っておきたいと思うのですが、八月二十日の五十一年排ガス規制に関する懇談会、この席上で、「五十一年度規制に関する技術開発状況のヒヤリングについて」それから「各社別技術開発状況(追加資料要旨)、対策技術の概要」これを配付したということを家本委員は認められたわけであります。ところが、これについて彼はどういうふうに言っているか。七月二十二日から二十四日の新聞にほぼ同一の内容が発表されている、こういうふうに彼は午前中に言ったわけであります。  局長に伺いますが、これは一般に配ったものですか。つまり、私が特に聞きたいのは、「対策技術の概要」これは一般に配ったものかどうかということであります。

春日斉環境庁大気保全局長

○春日政府委員 配ってはおりません。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 私はさらにお尋ねしたいのですが、家本委員はこういうことを言いました。これも午前中の会議であります。この八月三日と八月九日の議事要旨、これに関しては新聞を取りまとめたものである、こういうふうに言われました。七月から八月にかけての新聞で発表されているものを援用して取りまとめたもので、秘密のものとは思わない、こういうふうに言われたわけなんです。これは新聞に発表されたものですか、大気局長。

春日斉環境庁大気保全局長

○春日政府委員 「対策技術の概要」につきましては、先ほど申し上げましたように配付しておりません。ただし、ここに書かれているその内容につきましては、時に触れ、折に触れ、私も記者諸君にお話ししたことがあろうかと思います。この辺は記憶定かではございません。ただし、その「概要」そのものを配付したということはないわけでございます。ただし、「五十一年度規制に関する技術開発状況のヒヤリング」「各社別技術開発状況」これは当時の新聞にもほぼ同じようなものが報道されたと記憶いたしております。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 それだけじゃなくて、議事要旨ですね。八月三日及び八月九日、これは。

春日斉環境庁大気保全局長

○春日政府委員 議事要旨と申しますか、私どもが正式の会議録の要旨としたものを配付したような事実は全くございません。ただし、何回も出ておりますように、会議後に記者クラブで私どもはいわゆるレクチュアをいたしておりますので、その範囲内におきまして新聞にかなりのものは報道されておると思います。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 間違いのないようにしたいので、ちょっと局長にお渡しします。  概要を新聞に発表されたことはあるといういまのお話ですけれども、それは中を見ていただけば非常にはっきりしているのですけれども、各委員の発言が次々と出ているのです。そういうものを新聞に発表したわけじゃないと思うのですが。

春日斉環境庁大気保全局長

○春日政府委員 もちろん、私どもは報道機関にお話しいたしますときに個人名を挙げるということは、特定の場合以外はいたしません。したがいまして、人名を挙げたそういったものを報道機関に私はお話ししていないつもりであります。ただし、家本元委員も言われておったと思いますが、すべて新聞記事等からつくったとはおっしゃってない、自分の心覚えのメモを土台にというお話があったように記憶いたしております。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 いま家本さん、もうすでにおられませんので、おられればはっきりもう一度再確認するところですが、先ほど申しましたように、七月から八月にかけての新聞で発表されたものを援用して取りまとめたものだ、だからこれは秘密でも何でもないんだ、そういうつもりで配付したんだということをはっきり言っておられるわけでありまして、その点、では局長にもう一度確認したいと思うのです。家本委員のこの発言については、家本委員はうそを言っているということをはっきり確認いただきたいと思うのです。そういう性質のものではないでしょう、その議事要旨というのは。

春日斉環境庁大気保全局長

○春日政府委員 ただいま申しましたように、あの家本委員の御発言は、自分のメモをもとにいたしまして、新聞記事その他で補足、補完いたしましてつくったんだ、こういうふうにおっしゃっておるわけでございますから、家本メモというものをもとにする限りにおきましては、その点は必ずしも虚言にならないのではないかと思います。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 局長、わかっているじゃありませんか、八月三日の第十回大気部会、これには家本委員は出席していないのですよ。自分のメモといいますけれども、そんなものはあるわけがないのです。

春日斉環境庁大気保全局長

○春日政府委員 私ども家本委員を、不破共産党書記局長の予算委員会でのお話がありました直後呼びまして、いろいろ当時の状態について聴聞いたしたわけでございますが、そのときのお話は、第十回の大気部会当時、確かに家本さんは委員ではございません、専門委員ではあっても中公審の大気部会の委員ではないので、先ほどお話がございましたように岩越さんが傍聴をした、川又委員が急病のため、そのかわりとして傍聴をしたということなので、その岩越さんの御意見を聞き作成をした、こういうふうに私は伺っております。そういったことがこの八月三日の要旨ということになっておる、このように御発言になったと記憶いたしております。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 いまかわりに傍聴という話がありましたが、かわりの傍聴というものはあるものでしょうか。川又委員は正規の委員であります。岩越さんは単に日産の社長であります。川又さんのかわりに傍聴するということは一体どういうことですか。かわりに傍聴する、そういうことばあり得ようものではないわけなんですね。しかも午前中明らかになりましたように、この傍聴に関しては、八田委員長、先ほどの大気部会で言えば八田委員が、川又さんの席に知らない人が座っていた、それでだれだといって後で名前を確かめてみたら岩越さんだった、こういうことを言われました。そういうことであります。先ほど来大気局長が言っておられるのは、かわりに傍聴と言いますけれども、そういう扱いをされて許可されたわけですか。

春日斉環境庁大気保全局長

○春日政府委員 当時川又委員の席に岩越さんが座ったという事実はございません。傍聴席に座り、かつ発言もいたしておりません。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 岩越さんは傍聴席で一生懸命細かいメモをとったわけですかね。それでそれを家本さんが聞いたわけですか。相当詳細なメモですよ。先ほど明らかにしましたように、環境庁でつくられた会議録、これに比べれば簡略であります。しかし、相当詳細なものです。そういうものを岩越さんが、日産の社長が一生懸命傍聴席でメモをとる。それでそれを家本委員が後で状況を聞いて自分のメモにする。それを議事録要旨として発表するという、大変複雑な手続を踏んだということになりますね、このことは。それ以外にはないということですか。

春日斉環境庁大気保全局長

○春日政府委員 午前中の参考人に対する先生の御質問でも明らかにされたことの一つに、確かに自工会の青木何がしが随行しておったということはございます。これは全く随行者として、手足として入っておった、これは認めざるを得ないわけでございますが、大気部会におきましても青木氏が随行しておったと考えられます。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 そのことをはっきり言えばいいのです。後でもっと私は聞きたいと思いますけれども、つまり、これは家本氏の言うように新聞記事を取りまとめたというようなものではないということだけは、この問題ではっきりしているわけであります。しかもいま局長は、大気部会の方にも青木氏が出席をしてメモをとっていたことは考えられるというふうに言われた。確認しておきたいと思います。  続いて私はさらにお尋ねしたいと思うのです。  大体、大気部会とか中公審とか、あるいはまた自動車公害専門委員会、ここに委員外の出席者、つまり政府側であるとか、あるいは随行者であるとか、あるいはまた欠席者の代理的な者であるとか、こういう者を——一体各部会及び大気部会、それから自動車公害専門委員会、ここにおいてどういう人たちが毎回出席をしていたのか、それを明らかにいたしてもらいたいと思うのです。

春日斉環境庁大気保全局長

○春日政府委員 私の記憶する限りにおきましては、関係各省庁の課長あるいはそれにかわる担当者、それに青木氏、それに限られておると思います。私の記憶する限りでは、そんなところでございましょう。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 これの名簿の一覧を出していただけますか。

春日斉環境庁大気保全局長

○春日政府委員 結構でございます。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 では、この名簿の一覧、委員外出席者、つまり政府側及び随行者及び代理出席者的な者、出していただけば、これで非常にはっきりすると思いますので、この問題はそれが出てからということにしたいと思いますが、なお続けてこれに関して伺いたいと思います。  通産省、建設省、それから警察庁、運輸省というものがずいぶん出席をしておるのでありますが、この出席はどなたが許可されたか、これはつまり環境庁の大気保全局長が許可されたのかどうか、伺いたいと思います。

春日斉環境庁大気保全局長

○春日政府委員 自動車公害専門委員会は環境庁発足直後から行われております。要するに四十六年の九月に長期的に見た自動車排ガス規制いかにあるべきかという諮問によって発足したわけでございますが、その当時から一つの慣例として、関係省庁の課長ないしは担当者の傍聴を認めるという一つの慣例ができておるわけでございます。したがいまして、それを私が引き続き認めてまいった、こういうことであろうと思います。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 慣例があった、それを引き続き大気局長が認めてこられたということを確認したいと思うのです。  そこでもう一つこれに関して伺いたいのですが、代理の出席などというものは認められないということはもうはっきりしていることなんですが、しかし、この自工会が各社に流しましたメモによりますと、第十回大気部会、ここに川又委員の代理として岩越さんが出席ということをはっきり書いてあるのです。これはどういうことを意味しているか。あなたは代理なんというものはないとはっきり何度も言っておられる。しかし業界の側から見れば、これはもう川又さんの代理だということであります。あなたは、先ほど発言の中では代理としての傍聴ということをいみじくも言ってはおられるのですけれども、正規に聞けば、それは代理じゃない、こういうふうに言っておられる。しかし業界の方はこういう認識なんですよ。これは代理なんだという、こういう認識なんです。つまり岩越日産社長、これを出席をさせるということは、あなたが認めたということは、これはもう業界の方にとっては、代理として出席をする、そのことをあなたが許してやったということになるわけであります。あなたはそういうふうに思われないでしょうか。

春日斉環境庁大気保全局長

○春日政府委員 何回も申し上げておりますように、確かに中公審の委員は個人の学識経験に基づいて任命されているわけですから、代理は認められないのが、これは当然であろうと思います。川又委員の場合は八月三日の第十回大気部会の際に、病気のため欠席せざるを得なかったという現実に、岩越氏は単に傍聴したものであるということでございます。したがって、岩越氏が委員の席に着いたこともなければ発言した事実もない、ただし、傍聴した事実を否定するわけではございません。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 委員外出席についての名簿は後刻出していただくというお約束でございますが、念のため、ついでのことですが、私どもの調査では、青木氏は毎回自動車公害専門委員会の会議に出ていたということがわかっております。一覧表が出ればもちろんはっきりしますけれども、その点ひとつ確認しておきたいと思うのです。

春日斉環境庁大気保全局長

○春日政府委員 私は出席者の名簿を差し上げると申しました。その中で青木氏がすべて入っているかどうか、これは私ども帰りまして検討してみなければわからないと思います。なぜかと申しますと、私自身すべての自動車公害専門委員会に出ておったわけではございませんので、私の記憶だけではいけないので、その辺は確認する必要もあろうかと思います。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 あなたが出席されているときは出ておられましたでしょう、そのことは確認できますね。

春日斉環境庁大気保全局長

○春日政府委員 当初私は青木氏を、いまでも顔は覚えておりませんし、おったのやらおらぬのやら、その点ば私は必ずしも明確にいたしておりません。しかし、おったであろうということは、いろいろな先生方のお話やら、私どもの調査やらでもほぼ明らかになりつつある、こういう段階でございます。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 おったということなんです、これは。大気局長が慣例的に許可をしている、しかし、許可をしている相手がどんな顔をしているかもさっぱりいまだによく知らない、これが許可というものの実態なのかということであります。一体中公審や大気部会や専門委員会は、どんな雰囲気の中で会議がやられているのかということは、いまの大気局長の発言一つをとってもきわめて明瞭だということを言わなければならないと思います。正規の委員以外にいろいろな人たちがごちゃごちゃといる、それがいつもの雰囲気なんだということであります。  さらに私は続けて質問をさせていただきます。青木メモ、家本メモと言われているこの青木メモによりますと、十二月五日、最後の自動車公害専門委員会におきまして、規制値を——暫定値です。幾らにするかということが大変議論になって、それで〇・九というような数字も出てまいりました。このときに、トヨタは〇・九ならできると言っておる、これではメーカーの言いなりじゃないか、事務局としては〇・九をもらってもどうしようもないというようなことを言って、一体トヨタからそんなデータがあるのかという発言があって、そしてここで、ある先生から長官に渡された資料にそうあるんだということが言われております。私は、このある先生から長官に渡された資料、これを提出していただきたいと思うのです。

春日斉環境庁大気保全局長

○春日政府委員 その資料につきましては私はよく知りません。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 局長が知らないということであって、これを発言された小林自動車公害課長は知っておられるんじゃないかと思うのですが。

小林育夫環境庁大気保全局自動車公害課長

○小林説明員 私が長官から渡されたというふうにもし書いてあれば、私がそのとき言い間違えたのか、あるいはメモを間違えたのかわかりませんけれども、私は長官からいただいたことはございませんしただし、別の方面からそういうものを見たことはございます。ただし、私の手元に現在はございません。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 長官からもらわないというのですね、いま言われたのは。別の方面から見たことがある、こう言われたのですね。これはいつ長官に渡されたものですか。

小林育夫環境庁大気保全局自動車公害課長

○小林説明員 ただいまも申し上げましたように、私が長官からいただいたものではございませんししたがって、いつ長官に渡されたということは知りません。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 しかし、メモによりますと、このことをめぐって非常に激論になっておりますね。そして休憩して、休憩明けに八田委員長は〇・八五でどうだ、まるで手打ち式のように〇・八五ということを持ち出しておられる。私は、これは非常に重大な問題だと思うのです。つまりこのことについてはっきりすることは何かといえば、自動車公害専門委員会、これが、結果からはっきり申しますと、データということの点についてはメーカーの上に乗っかっているということが、きわめてはっきりしているということであります。さっき八田委員長も言っておられましたが、〇・九というふうに自分も思っていた、そうしたら〇・九というトヨタの資料があるということで、その〇・九が出てきた。全く非常にタイミングのいいことが言われておるわけであります。厳しい状況をメーカーに知らせますと、メーカーの方からは早速数値が出てくるということであります。こういう点では自動車公害専門委員会、もう一歩踏み込んだ科学的検討をやっていないということであります。メーカーの上に乗っかってしまっておるということであります。このことははっきり認められますか。

春日斉環境庁大気保全局長

○春日政府委員 これは八田先生から午前中にかなり精細にお話があったことでございますが、技術評価、将来のものを見通すという評価の場合、〇・八か〇・九かという微妙な段階におきましては、決して数式のようにぴったりといくような性格のものでないことはおわかりいただけるでしょうと、八田先生はたしかそういうふうにおっしゃっていたと思います。私はそのとおりだろうと思います。技術評価に関するいろいろな専門委員会の討議を聞いておりますと、某委員も〇・九以下ではあるけれども〇・八以上であろう、どうもその間にある、こういうような御発言もあるわけでございまして、足して二で割ったと言うと、非常にバナナのたたき売り的な感覚を受けるわけでございますが、コンピューターでぽんぽんとたたけば〇・八五とか〇・八六とかそういうものが出るというようなものでは決してないわけでございまして、この辺のそれぞれの委員の学識経験というものが〇・八五という数字に至らしめたわけでございまして、この点は当時の委員会でも激論になったことは事実でございます。しかしそれをもって非科学的である、全く科学的な論議をしていないという御批判は当たらないのではなかろうかと考えております。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 じゃ、翻ってもう一度小林課長に伺います。  あなたはあのときにそういう発言はしていなかったのですか。つまりトヨタからは〇・九が可能であるというデータが出されている、こういうことをあそこでは発言されなかったのかということです。

小林育夫環境庁大気保全局自動車公害課長

○小林説明員 私はその趣旨の発言はいたしました。しかし、そこに書かれておりますように、ちょっと覚えておりませんけれども、長官から渡されたというような発言はいたしていないはずでございます。もしいたしたとすれば、私が間違えて話したことでございます。ただ、別のルートから見せていただいたことはございます。それでそういう意味の発言は確かにいたしました。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 あなたが長官から見せてもらったのではなくて、ある先生から長官に渡された資料、こういうふうに発言をされていることになっています、この中には。そしてあなたのその発言をめぐって、そんな資料があるのかという委員の先生が出てこられた。つまりそれは何かといえば、委員の中にさえも知らされてない資料、そういうものがあって、そしてあなたは、あなたのいまの言葉で言えば別のところで見て、そしてトヨタは〇・九なら可能だ、こういうふうに言っているのだという趣旨のことを言われた。だからこそ大気局長が認められたように委員会が紛糾しているのです。つまりこの委員会には、何のことはない、正確な資料、これが提出されていなかった。あなたの口から、別のところで見たそのことをもって発言をして、初めて委員の先生方もトヨタは〇・九なら可能だというふうに言っているということを知ったのじゃありませんか。この事実には間違いないでしょう。そこのところを確認していただきたい。つまり自動車公害専門委員会は一体どこの資料に基づいてまじめに検討をやっていたのかということであります。つまり何も知らされないという、何もと言えばちょっと言い過ぎなんですけれども、あなたが発言したことによって、そういうことが初めてわかった、そういう状況で審議をしているということなんですよ。そのことを確認したいのです。

小林育夫環境庁大気保全局自動車公害課長

○小林説明員 私は必ずしもそういうふうに考えておりません。なぜかと申しますと、私の申し上げましたのはトヨタの例でございまして、私ども集めた資料というのはトヨタだけではございません。したがいまして、それ以外の資料に基づいて審議が行なわれておるわけでございまして、問題は、もし紛糾したとすればトヨタの資料にはそういう内容がなかったのではないかということであろうかと思います。したがいまして、資料がきわめて不足で判断ができないような状態で審議が進められたというふうには考えておりませんし、その辺につきましては技術評価を見ていただければ十分おわかりいただける、私はそのように考えております。

中島武敏日本共産党・革新共同

○中島委員 私はこれは非常に大事な問題だと思うのですね。そういう点ではやはり会議録というものが公表される必要があるということを、このことはもう一つはっきり示している問題だと思うのです。  午前中の会議で八田専門委員長は、和達会長の結論と五十一年規制についての結論が出たならば、私の責任をとる、つまり間接的に、責任をとってやめることを表明されたわけであります。また、共産党の不破哲三書記局長が予算委員会におきましてこの問題について明らかにしたメモを見て、大気部会の鈴木武夫さんはこういうことを言っておられる。私たちに回ってくる資料は専門委員会の結論だけだ、そこでの審議の過程は全部省かれている。専門家が審議したんだから、その結論を信用する以外にないという機構になっている。そもそもの問題はそこにあるということを、非常にはっきりと言っておられます。ところが三木総理は、不破書記局長の問いに対して、予算委員会においてこういうことを言っておられる。もう一度審議をやり直す必要があるんじゃないかということに対してです。「これは自動車のメーカーとしても、いろいろ生産工程などに対して設備の変更も伴わなければなりませんから、そんなに急に言って、この五十一年度規制がこれから検討してまた変わるかもしれぬというようなことは、これは非常な混乱が起こりますから、五十一年度規制というものを、いま私はここで変えるという意思はございませんが、」云々、こう言っておられる。つまり五十一年度規制、これを再審議するということをやらないことの理由がメーカーの都合ですよ。メーカーの都合で、メーカーにぐあいが悪いから、いまいろいろなことをどんどん進めている最中だから、非常に都合が悪いからそういうことはやらないんだ、こういう発言をされている。まことにこれは不見識な発言と言おうか、企業サイドの発言と言おうか、非常に重大な発言を三木総理はやっておられます。私はきょうのこの委員会におきまして、審議会の専門委員会の内容が国民には非公開、しかし、業界には筒抜けになっていた。いや業界に筒抜けになっていただけではない。家本委員自身の姿勢がそうでありました。筒抜けにさせるという姿勢なんです。先ほど来私が申したとおりであります。業界は業界で、中公審専門委員会対策あるいは政府対策というものをやってきておられる。環境庁はどうか。環境庁は、これも先ほど来明らかになっておりますように、業界のある社長、岩越さんを、中公審とは縁もゆかりもない方ですけれども、こういう方の傍聴を認める、青木氏の出席ということも認める、まさに業界の代表者、業界側の者、この者の出席は全部許している。これはまことに、本日明らかになった点で言えば、環境庁が共犯であるというだけではなくて、さらに主犯ではないかとさえ思わせられる点であります。  私は、そういう点から言って長官にぜひお尋ねしたい。これはやはり予定されている告示、これをはっきり取りやめるべきではないかということが第一点であります。  第二点は、科学的で専門的な審議がやられていなかったことはきわめて明白なんですから、もっと科学的で専門的で、そして公正な審議がやれるように専門委員会をつくり変える必要があるのではないか。大気部会を含め中公審全体の構成というものをこういうふうに変える必要があるのではないかということであります。これは第二点です。  そして第三点として、やなりこの際、はっきり再審議を行うというところに政府として踏み切るべきではないかというように思うのです。以上、長官の見解をお尋ねしたいと思うのです。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺委員長 時間ですから、まとめて結論してください。

小沢辰男自由民主党環境庁長官

○小沢国務大臣 まず結論を申し上げますと、人選をやり直し、この専門委員会も再度編成し直して再審議をやれ、撤回をすべきであるということにつきましては、実はたとえ家本さんのそういうメモの問題がございましても、技術評価の、相当前に発表いたしましたあの内容を検討願っても、またその後の十六回にわたるいろいろな審議状況から見ましても、私はこの八田委員会というものは相当技術的に高い水準で十分慎重に検討された結果だと思いますので、これは私ども再審査をお願いをしたり、撤回をする考えはございません。  ただお話の中に、総理が、メーカーもいろいろ準備の都合もあるからというような発言をされましたことをとらえまして、全くメーカーの都合だけを考えたメーカー寄りの姿勢ではないかとおっしゃいましたけれども、これはまあ時間の関係で総理が余り詳しいお話をされなかったわけでございまして、要は、先ほど土井先生との問題で若干法的なやりとりがいろいろございましたが、ただ、いまもし告示がうんと延期をされたりいたしました場合には、仮にそういう事態があるといたしますと、大気汚染防止法に基づく許容限度の決定というものが非常におくれますと、五十一年規制の数値さえ徹底できないということになりまして、私ども環境庁の任務から申しまして、かえって私は、人の健康を守る立場から見て悪い結果になるのじゃないかと思っております。  それから、そういう意味で、先ほど私聞いてなかったのですが、後で聞きましたら、八田委員長が、告示が出、中公審の審議のあり方について和達先生のいろいろ一段落したところで、責任をとりたいというお話があったそうでございますけれども、八田先生のような、いろんな角度から見まして最も適任と考える方にやめていただくような事態になり、その結果専門委員会が成り立たないということになりますと、せっかく急いでディーゼル車あるいは小型トラック等の規制を早く審議会としても検討に入っていただかなければいかぬのに、それに重大な支障を来しますので、この点は私どもとして、ぜひ八田先生並びに他の委員の皆様方に御了解を得ましても、もちろん委員として追加するものがあれば追加をさしていただきますが、ぜひディーゼル車並びにトラックの規制については早急に取り組んでいただきたいと考えておるわけでございます。  また、家本さんが先ほど三つの姿勢についてお話しになりましたが、この点については、いろいろと委員の先生方で規制を受ける側の方々の委員、先ほど国鉄の例も若干申し上げましたけれども、これらの方々は審議会の委員としての良心に従って、それぞれの関係先にできるだけ専門委員会の意向を反映して、これを守らすような努力をしておられることは事実でございまして、そういう非常に大きな役割りを果たしておられたことは事実でございます。そういう意味で、メーカーに、自分がいろんな会社の都合ばかり言っておってもだめだぞというような意味での、またそういう立場から相当努力をされたこともあるのじゃないかというふうにも私は考えるわけでございます。しかし、いずれにしましても、私はこれからの問題としては、先ほどもお答えしましたように、いろいろ問題になりました、また誤解を与えるような結果になったことについては、十分反省をいたしまして、専門委員会の委員の人選には慎重を期し、かつ中公審全体の中で国民的な世論が十分反映をされるような努力をいたしていきたい。  また、議事録の公開の問題につきましては、審議会自体の問題でございますが、私どもは今後の問題として、できるだけ審議の経過が皆様方にわかるようにするには、いかに、どういうような具体的な方法でやったらいいかということも十分検討をして、国民の疑惑を招かないようにいたしていきたいというのが私の現在の心境でございます。

渡辺惣蔵日本社会党

○渡辺委員長 次回は、来る十八日火曜日、午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午後五時四十一分散会

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