建設委員会 第15号
- 発言数
- 196 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1975/05/28
会議録
○天野委員長 これより会議を開きます。 内閣提出、都市再開発法の一部を改正する法律案及び大都市地域における住宅地等の供給の促進に関する特別措置法案を議題といたします。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。新井彬之君。
○新井委員 私は、大都市地域における住宅地等の供給の促進に関する特別措置法案につきまして質問をいたしたいと思います。もう一本の法案につきましては北側委員の方から質問をしてもらうようにしております。 初めに、大都市地域に住宅地等の宅地を供給するわけでございますけれども、やはりこれの前提となりますのは、昭和六十年を見通した住宅問題というのをどのように建設省として把握をされているか。この前の宅開公団法のときにおきましては、人口の配分というのが三大都市圏におきましては六千百万人になる、こういうことで住宅の建設必要戸数というのも千二百万戸、こういうぐあいに言われているわけでございます。そこで、ことしの八月にはいよいよまた来年度の住宅関係の概算要求をされるような状態になると思いますが、今後の住宅問題について基本的にどのような考え方で臨まれるのか。と申しますのは、いままでは、民間自力で建設をする、これが大体六割です。あと公的住宅というのが四割、その中でも純然たる住宅金融公庫等を除いた分というのは非常に少ないわけでございますけれども、この住宅建設必要戸数の三大都市圏における千二百万戸の中で、どういう層の方々が一体いま住宅を望まれているのか、そういうような分析もやはり長期的にしていかなければならないと思うわけであります。したがいまして、そういうようなことも踏まえまして、一つは基本的な考え方をお聞かせ願いたいと思います。 もう一つは、三大都市圏が抱えておりますいろいろな問題点について、どういうような認識の上に立って今後そういう住宅問題というのを進められるのか、この件についてお伺いしておきたいと思います。
○山岡政府委員 現行の第二期の五カ年計画を策定しました際には、大都市地域のその六割というふうに考えております。それから過去の公民の比率を見ますと、終戦直後から現在までに約二千五百万戸の家が建っておりますけれども、そのうち三五%が公的資金によるもの、残りが民間ということになっております。 現在第三期の作業につきましてはいろいろな資料を分析中でございます。したがいまして正確な数字はまだ手持ちしておりませんけれども、第二期五カ年計画のときよりは公的シェアをふやす必要があるのではないかというのが中間のわれわれの考えでございます。その場合にも、三大都市圏のシェアは第二期と同様にやはり六割以上になるというような見通しで現在作業進捗中でございます。 ただ、今後の住宅をどう考えるかということでございますけれども、それにつきましては、第三期の場合には新しい総合開発計画、新しい経済社会発展計画等と整合性を保たせるという問題がございますので、地方公共団体等の具体のいろいろな積み上げ等も大いに反映させまして全体の戸数を決めてまいりたい。現在審議会で検討中でございますので、数字はまだ申し上げられるところまできておりませんけれども、おおむねそういう方向で考えてまいりたいと思っております。
○吉田(泰)政府委員 三大都市圏が抱えている問題点は幾つもあると思いますが、特にいろいろ将来の人口集中抑制型を考えましても、なおかつ、まず住宅宅地の需給関係というものの均衡ということに容易ならざる努力が要るであろう、そしてそのもとに水の問題とか交通機関の問題とか、こういうものが横たわっていることだと思います。特に地価がすでにかなり高騰してきておりますので、さらに長く保有してゆっくりと供給に回すということの方が得ではないかというような感覚も相当みなぎっているようでありますから、やはりそういうことではなくて、良好な市街地としての整備を行って、そして良好な住宅地として供給する。こういう異質の問題がからまっているものと考えておりまして、本法案及びさきに御議決いただきました宅地開発公団法等によりまして、それぞれ三大都市圏の既成市街地から比較的近いところ、中ぐらいのところ、さらに遠方のところというものを対象地域に定めまして、その地域にふさわしいような規模、開発手法を伴ったものを考えた次第でございます。
○新井委員 私が三大都市圏の非常に問題があるというのは、これはもう地価の高騰にしろ、あるいはまた水不足にしろ、あるいはまた交通難にしろ、いろいろの問題というのが、やはりこの狭小な日本国土の中でたった一・七%の国土面積しか占めないところの地域に五割の人口が集中をしておる、それが問題となっていろいろな問題というのが起こっているわけです。そういう状況がこの狭い国土でなおかつまた過疎、過密という状況になっている。したがいまして、これは前の委員会でも指摘がされたことがありますが、そういう住宅地をいろいろ供給することがなおかつ人口過密につながるのではないか。確かに、この三大首都圏にあります人口が、それによって狭いアパートからいい住宅が買えた、そこへ移ったから人口的には増加はなかった、しかし居住環境とか生活環境は非常によくなった、こういうことならこれは結構ではないかと思うのです。しかしながら、そういうことではなくて、逆に人口が流入をしてくる、こういうことであれば、これはかえってもっとほかの方法でもって全体の国土増というものをやはり考えていかなければならない、こういうぐあいに思うわけですけれども、その地域にそういうことをすることによって人口はふえないんだというような考え方というのはどこから出ているのか、ひとつそのことについてお伺いしておきたいと思います。
○大塩政府委員 確かに三大都市圏のこの膨大な人口圧力というものは、最近の統計によりますと変化を生じてきてはおりますけれども、たとえば社会増が減じて自然増の方が四十五年国調によればそれをオーバーしたとか、あるいはUターン現象が見られるとか、こういう傾向はありますけれども、なお依然としてその圧力は強いのでございます。それがゆえに三大都市圏におきましては、特に外周部への人口の圧力がスプロール的な拡大を強めてきている、こういう現象がございます。これに対処いたしますために、私どもはさきに御審議願いました宅地開発公団等で、これを周辺部において計画的に先行的に開発をして、その圧力を受けとめよう、こういう対策を打ち出したことでございます。片や、いま出しております法案は、その人口圧力を比較的既成市街地に近いところに置いて受けとめよう、こういう対策でございまして、他方、この人口のこういった都市集中の基本的な構造を直していくためには、全国的な視野に立った地方分散というものが傍ら強力に進められなければならないのでありますが、これはいわば、比喩が適当ではございませんが全身療法的な対策として一方で行わなければならず、いまこの三大都市圏が抱えております問題は、いわば一つのこういった肥大症の病患に対する診療というような意味におきまして、一日もゆるがせにできない緊急な問題だというふうに考えておるわけでございまして、御質問の、これによってかえって人口を呼び込むというふうな対策にその原点を置いたものではなくて、両々相まってやらなければいけない問題というふうに考えておるのでありまして、人口の分散対策は、地方都市への魅力をつけていくという別途の対策を強力に行わなければならないということで、別途この方面の対策を強化していかなければならないというふうに考えておる次第でございます。
○新井委員 よくお話わかるのですけれども、とにかくいま大都市というのは重病であると私は思います。したがいまして、その重病というのが、たとえて言うといま社会増が減って自然増の増加の方がふえてきたと言われるわけでございますが、その自然増も、いまのままの人口そのままで自然増が増えた場合には、やはり当然行き詰まるときがあるのではないか、したがいまして、どうしてもいまのこの集中された人口というものが、やはり適当に適正な地域に分散がされるようにならなければ、いつまでたっても解決はできない、このように思うわけです。 たとえて言うと、東京都の区部におきましても、昭和三十年の人口が五百六十三万人、昭和四十五年が八百四十六万人で、水の総配水量におきましても二・五倍にふえて、もう夏が来れば水がないから、こういうパンフレットをみんなに配って、節約しましょうということまで来ているわけですね。あるいはまた電力消費量におきましても、昭和三十五年に八十二億キロワットでありましたものが、現在、四十八年には三倍にまで上がっているわけです。あるいはまた首都高速につきましても、昭和四十八年には一キロメートル一時間以上の渋滞というのが年間を通じて一日に十四回も生じている。一日に十四時間は停滞をして、それが一キロメートルに及んでいるというのが毎日続いているわけですね。したがいまして、車の規制についても、車はどんどん自由につくって売れるわけですけれども、道路についても全力を挙げていままでやってきた、こういうことになるわけですけれども、もはや人口が増加したために、そういうものも全然もうあとは規制の段階だけだと思うのです。きのうもやはりテレビで光化学スモッグが発生したから石油の消費量を減らさなければいけないということがまあ規制的に出ているわけですね。またそれに伴って大気汚染だとか水質汚濁、騒音公害あるいはまたごみ処理、あらゆるものにわたっても、これは行き詰まりが来ている。すなわち、この土地と人口の許容量という問題からいきますと、これはもう全く許容量をオーバーをしているのではないか。これをいま一・七階の、東京都なら東京都を例にとって、それをでは三階建てにすればいいじゃないか、五階建てにすればこういうスペースがあるのだという考え方もあると思います。しかしながら、いまの一つの交通の問題を見ましても、もうラッシュに次ぐラッシュです。では新しく鉄道を敷いて、どのように交通体系をつくるかという一つの問題でも、一本敷くのだっても大変な問題になってしまっている。そういうわけで非常に重病であるという認識が、いままでもされてきたわけです。過疎過密地域ということで、もういままでの委員会でもあるいはまた各委員会におきましても、そういう問題が多々指摘されてきたけれども、強力な経済発展政策によって、どうしてもやはり人口集中には施策は間に合わなかった。そのために各地方公共団体では、これ以上人口がふえた場合においては、何も学校とか道路とかつくるのではなくて、消防署にしてもあるいはまた市の職員にいたしましても、あらゆる面で財政のアップというものを来たして、それがもう財政となかなかかみ合わないというような状態になって、大都市というのは非常な問題になっているわけですね。したがいまして、そういう中で私は、東京都のそういうあいたところの居住環境のいいところを開発するということについて何も反対ではありませんけれども、やはり基本的にそういうことに立った上での計画でなければ、それができた後また人口がふえてきた、その次はどうするかという、いつもその時に流されたような考え方であってはならない。したがいまして私は、なぜその人口が流入してなおかっふえないか、そういうことについてはどのように判断しているかということをお伺いしたわけでございます。したがって、これはもう一番基本的な大事な問題でございますので、そういうことを踏まえてやられているのか、もう一度この件についてはお伺いしておきたいと思います。
○大塩政府委員 御指摘の点はきわめて重大な、また非常にむずかしい対策を含んだ問題でございます。現在、御指摘にありましたように、三大都市圏の人口の増加は、これは企画庁が発表いたしました白書によりましても、大都市の問題の検討におきましても、抑制型をとりましてもなおかつ六十年までに五千四百四十万と八百八十万もふえるという、抑制をいたしましてもなおかつ人口の流入の騰勢は鈍りながらも六十年までにそれだけふえるであろう、それから現状の追随型でいけば、放置すれば六千八百六十万になるだろうというような見通しを立てております。われわれといたしましては、できる限りこういった抑制型の配慮で、この三大都市圏の人口の、及び産業の集中に対処していかなければならないということで、工場の規制であるとか、過去あるいは工場進出の助成であるとかこういった人口増加の要因になるものをできるだけ地方へ分散して、地方の魅力ある都市づくりということの対策を急いできているわけでございますけれども、この対策というものは相当長期を要し、かつきわめて総合的な対策を必要とするものでございまして、その効果がなかなか即効性を持つに至らないというのが、この対策の現状でございます。これはおっしゃるとおり、この三大都市圏への人口の集中をいかにして抑制するかということは、一番大きな国土政策の中心課題であります。これにつきましては、いま申しましたような対策を鋭意進めてまいっておる、そのもとでなおかつ集まる人口をどうするかという、集まっている現状に対処してどうするかという問題に原点を置いて、いま提案いたしておりますような法案を、大都市の現在の過密対策として、先ほど対症療法的と申しましたけれども、そういう対策として一日も放置できない問題でございますからこれを取り上げていくと、こういうかかわり合いで御説明申し上げた次第でございます。
○新井委員 三木総理の所信表明演説の中で、「高度成長から安定成長へ、量から質へと経済体質を変革するためには高度成長時代の制度、慣行の見直しが必要であります。」こういう所信表明演説がありました。そういうことはなかなか困難なことでありますけれども、ほっておくわけにはいきません、こういうぐあいに述べられておるのですけれども、建設省としてそういうことを踏まえて、たとえて言いますと、今回の土地区画整理法ですね、これは今回一歩前進させておるのですけれども、基本的な見直しといいますか、そういうようなことについて考えられたことございますか。
○吉田(泰)政府委員 確かに時代が大きく動いておりますし、それでなくても非常にテンポの早い時代になってまいりましたので、常に従前の慣行とか制度とか行政運営のあり方を反省して、新しい時代に即していくという心がけが最も肝要であると存じます。御指摘の、たとえば土地区画整理事業のあり方について何か検討を加えているかということでございますが、私どもも土地区画整理法、非常に長大な条文でかなりきめ細かな制度を盛り込んだものでありまして、従来全国的に見て相当の成果は出てきておると思いますけれども、法制定当時と比べて、次第に地価の状況あるいは土地所有の細分化の問題等、新しい事態が出てまいりまして、なかなか現行制度だけで困難な面もあることは事実でございます。しかしながら、やはり土地区画整理というものが今後の市街化を進める上で最も基礎的な手法であるべきではないか、そういうことによって、単に線的にあるいは点的に施設を整備していくにとどまらず、それを踏まえながら面的に整備するということで初めて良好な市街地としての宅地供給が可能になる、こう考えますので、そうなりますと、区画整理事業は困難だからといって、昔のように進められなくなったということでは困るわけでありますから、新しい事態に即して進められるよう種々の点で検討は加えてきているわけでございます。何分にも基本的な制度にも絡みかねない問題でありますので、時間はかかっておりますが、いろいろ部内あるいは学識経験者等を交えまして、かねて研究を続けているところでございます。
○新井委員 区画整理事業も現在紛争中のものがわりかたあるということは聞いておりますけれども、全国でどのくらいあるのか、そういうことを実態調査をしたことがあるのか、あるいはまた、そういうことで問題になっておるということを公表したことがあるのか、また、その内容としては何が大きな原因であるのか、そういうことについてどのように考えておられるのか、お伺いしたいと思います。
○吉田(泰)政府委員 土地区画整理事業につきまして、紛争と申しますか、いろいろ反対あるいは異議の申し立て、あるいはこういうふうに改善されたいというような強い要望等があちこちでございまして、私ども、全国の土地区画整理事業を単に予算の面で見ているばかりではなくて、実際の制度の運営がその土地土地に即しましてどのように展開していくかは非常に重大なことでありますから、ものによりましては個別に相談を受け、指導しているところであります。 そういう意味で、全国の公共団体施行、組合施行を問わず、区画整理事業の個々の個所についての現に起きている問題点は掌握しているつもりでありまして、これを全国の件数のような形であらわすといいましても、その紛争の度合いにも非常に差がありますので、なかなか表現し切れない点もございまして、おそらく公開したようなことはないと思いますが、特に既成市街地の真ん中で大規模にやってきました戦災復興土地区画整理事業等をめぐりまして、主として換地処分の問題、清算金の多い少ないの問題が非常に現在でも問題の大きな部分を占めております。そういった紛争は、それぞれ土地所有者の方々の不公平感から来ているものが多いと私は思っております。要するに減歩の率が人に比べて私の分が非常に高過ぎるのではないか、その割りに土地はさほどいいところに換地されておらぬ、というようなことが一番中心的な問題でありまして、最近に至りましては、区画整理事業で整備される幹線道路が通過交通に供される恐れがある、そのためにむしろ環境の面でマイナスを生じる、そういう事業には協力できないんだというようなことも非常に出てまいりました。一例を挙げればそういうことでございます。
○新井委員 いままで区画整理事業は都市計画の母と言われて、宅地の供給とかいろいろな土地の供給には大いに役立ってきたということはあると思います。しかしながら、至るところで区画整理反対であるとかいうような住民運動も起こりつつある。そういう中で、やはりそういうような内容とか原因というものをよく掌握して、その中でやはり解決策というものを図っていかなければ、今後幾ら法案をつくってみてもそれの前進はないだろう、こういうぐあいに思うわけでございます。 そこで、区画整理事業というのは、確かに公共的な側から見れば、その地域は道路もつくし、あるいはまた消防車も入るし、あるいはまた環境もよくなるし、こうすればいいではないかという一つの考え方によって住民を説得するわけですけれども、住民側からいえばいろいろの利害関係者がいるわけです。あるいはまたいろいろな考え方を持っている人がいるわけです。自分は何もいい家とか、そういうものを望まない、小さな家でいいんだ、そしてまた、この曲りくねった道も自分にとっては非常に愛着があるんだ、小さいときからそこで育ってきたんだと、こういうようないろいろな問題の中で新しい土地づくりをしていかなければならない。したがいまして、そういう中でそういう住民の方々を説得するだけのものというものが、いままでの手法といいますか、やり方等でちゃんとできてきたかどうかですね、そういうような点についても一つの大きな問題があるのではないかと思うのです。 たとえて言いますと、旧都市計画法におきましては、住民参加ということはほとんど考えられていなかったわけでございますけれども、新都市計画法になりまして、その中で一応公聴会とか説明会ができるとか、あるいはまた公衆の縦覧に供して、その意見書を提出することができるということまでは進んできたわけですけれども、それからもう一歩やはりこれからの事業としては進めるべきではないかと私は思うのですけれども、そういう面についてはいかがお考えになっておりますか。
○吉田(泰)政府委員 いずれにしましても、土地所有者とか権利者あるいは住民の方の協力、理解を得ませんとちょっとした事業でもやりにくくなってきております。また、それを強行していくことがいかに公共事業とはいえ適当かどうかということは反省しなければならない段階に来ていると思います。そういうことで、新都市計画法はいろいろ従来にない新しい住民の意向反映の手続を制度化したわけでございますが、御指摘の点についてお答えいたしますならば、特にこの土地区画整理事業につきましては、一般の都市計画事業とはまた違いまして、基本的には土地を取り上げるものではないという点であります。それからもう一つは、個人施行あるいは組合施行といった、これは住民自体の方が寄り集まって事業をなさる、まさに住民参加そのものでありますし、それから大規模なもの、その他土地所有者の集まりだけでは施行がむずかしそうな個所につきましては、公共団体施行の事業もありますが、これにつきましても、土地区画整理審議会というものを設けまして、重要な各段階の手続はすべてこれにかける。その中には土地所有者、借地権者等の方々が多数選挙によって選ばれて審議会委員となっておられるというようなことでございますので、事この土地区画整理事業につきましては、現にすでにまず最大限の住民参加が制度的には開かれているのではないかと考えております。
○新井委員 そういうことはわかるのですけれども、現実にはそれをやってもなかなかやはり事業は進んでいない地域があるわけですね。そういうところでは、やはりいろいろと利害の対立とかそういうことがあるわけでしょうけれども、最終的にはそういう一致した意見がないために進められないということになるんではないかと思います。 そこで、私がもう一歩進めてお話をしておきたいと思いますことは、住民参加の方式といいますか、そういうのがいろいろいま各所でも問題にされておるのでございますけれども、たとえて言いますと、兵庫県で今回初めてやっているような内容を見ますと、いままでは県の行政機関というものが一日出かけていって、いろいろな陳情とか要望を聞きまして、それでそれに対して何とか声を聞こうというような形でやっていた。しかしそれが一歩進んで、今度は住民の中に問題を提起して、住民の中でいろいろと討議をして、そこで初めてこうあるべきじゃないかというまず住民からの一つの声があって、それを行政に取り上げるというような方向になっているわけでございます。 もっと具体的にもう一つのお話をしますと、横浜市等におきましては、「まず市民の意見をもとに、市が総合計画の原案をつくり、これを市議会へ説明してその意見を求める一方、市長の諮問機関である横浜国際港都建設審議会に諮問する。同時に、市民討議集会で市民の討議の中で練り上げ、出された意見は逐一、審議会へ報告し、審議会での審議に当たっての資料とするというものである。」そして「市原案の作成に当たっては、市政モニター等との懇談会、市政モニター百人に対するアンケート調査、全世帯を対象とするアンケート調査と論文募集、二千人の市民を対象とした「都市づくり世論調査」を行い、原案作成の段階から市民の参加を求めた。」「総合計画の原案を市民によって練り上げるための市民討議集会は、各区単位で開催することとし、各区三回、十四区合計で昭和四十八年八月十二日から十月二十八日までの二カ月半の間に四十二回実施され、延べ八千七百七十二人が集会に参加した。この三回にわたる集会は、自治会、市民運動団体などの各種団体の代表者による集会一回と、全市民を対象とする市民討議集会二回から成るが、特に、従来の市役所対市民といった形式を脱し、市民の相互の間にある意見の相違、矛盾を市民相互の討議の中で克服することをねらいとして、さまざまな配慮を加えた。」「市民の意見、提案は、審議会に提出され、審議に当たって参考にされた。この結果、審議会は、総合計画の原案について百十五項目にわたる答申を作成したが、そのうちの八十三項目は市民討議における意見、提案を反映したものとなった。」こういうあれが出ているわけでございます。 この市民参加ということも、ただ法案で、いまの都市計画法にある程度ではなくて、これからもまた一歩も二歩も前進をして、市民の中にあるいろいろな意見というものが調整をされて、そうしてその中からりっぱなものが出てくる、やはりこういうような方向の法改正というのをしていかなくてはいけないと思うのですね。そういうことについての御意見をお伺いしておきたいと思います。
○吉田(泰)政府委員 ただいま先生が示されたような方式も非常にすぐれた実際的な傾聴すべきものだと思います。 〔委員長退席、服部委員長代理着席〕 この住民参加の方式は、いろいろ事業の性格、つまり、非常に広大な地域を対象とした幹線、骨格的な事業であるか、かなり局地的な事業であるか、また同じ局地的な事業であっても、買収のような方式によって用地にかかった人はそこから離れていくという手法のものか、区画整理とか再開発のように地区内に残留されることを前提とした事業であるか、いろいろな規模、性格等によりまして異なってくると思います。私どもは対象地域が小さければ小さいほど、また区画整理等のように事業実施後も従前の方がそのままそこの地区に残られるというような事業であればあるほど、住民の参加の程度は高くなければならないし、それによって初めて事業の円満な遂行ができるものと考えております。 そういうことで、たとえば土地区画整理法などの法律は、都市計画法の手続の上に立ちながら特別に住民参加そのものあるいはそれに近い審議会の形を重ねて適用しているわけでございまして、都市計画法など一般的に各種の性格の都市計画を一律に規定している法律におきましては、一応現行の制度というものが妥当なところではなかろうか。ただし、いま言った事業の性格にかんがみまして、より密接に住民の意見を反映させる、あるいはさらに進んで住民に原案をつくってもらうというような必要のあるものも多々あると思います。こういうものはどっちみち一律の法律による手続だけでは進まぬわけでございますから、文字どおり住民参加にさらに近づけるような運用がなされる必要がある。また事実そういうことがなされて、何とか事業が進んできているのではないか、こう考えます。
○新井委員 この大都市法案は、四十八年七月二十三日の都市計画中央審議会から出された答申をもとにしてつくられたと思うわけでございますが、四十八年十一月一日に行政監理委員会から行管庁に出された「住宅対策のための土地行政の機構および運営のあり方についての答申」については行管庁から報告があったのか、またどのようにそれを処理されたのか、少なくとも今回のこの法案にはその勧告が生かされていないと思われるわけですが、いかがですか。
○吉田(泰)政府委員 都市計画中央審議会の答申の後に行政監理委員会の答申がございまして、その中で「市街化区域内農地等の宅地化」これを当面の重点的な課題として行わなければならないという指摘があり、その中で、土地所有者に対しまして一定の期間を定めて宅地化及び住宅の建設を義務づける、そのための地域を指定していくのだ。そしてそれが行われない場合には、公的事業主体に収用、代執行等の権限を与えて事業を実施させる。その場合に地方公共団体、地方住宅供給公社、日本住宅公団等の事業施行能力を活用する。その反面、土地所有者等に対して誘導、助成、あるいは買い取り請求の制度等を活用しなければならない、こういう御指摘があったわけでありまして、この内容は、まあ表現のニュアンスは違いますが、都市計画中央審議会の答申とほぼ同様のことを言っておりますから、これを実際の制度に法律的に整備したものがまさにこの法案であると私どもは考えているところであります。
○新井委員 この答申の中に、市街化区域内における土地利用について、いまも話がありましたように種々の答申がされているわけですが、従来建設省は市街化区域内での農住構想はできないということで来たわけですけれども、今後もいまの答弁から行くと変わらないということですが、答申の中には農協等を主体とする農住都市方式を考慮すべきだと言っているわけです。また農地のレンタル方式についても言われておりますが、これは前の根本建設大臣当時より言われているわけですが、そういうことを推進する考えはあるか、お伺いしたいと思います。
○吉田(泰)政府委員 農住構想というのはいろいろあり得るわけですが、この共通点を考えますと、ある一定地域、一団地を開発して、その一部は農地として残し、一部は住宅地として開発し、それぞればらばらに入り組むことなく区分けして、農地の中に囲まれた住宅というような開発をしていこう、それが土地所有者たる農民の方にも、全部の農地を手放さないで、あわせて幾分かを住宅供給に回すという両々相まったねらいの制度となるのではないか、こういうことだと理解しております。 本法案で提案いたしておりますおおむね三割を目途としてその範囲内で集合農地区を設けるというものは、まさにこの農住都市構想の流れをくむ思想でありまして、この場合三大都市圏の市街化区域は非常に貴重な土地でありますから、まあ三分の一ぐらいに農地はとどめ、残りは宅地供給してもらいたいということでありまして、他の一般の農住事業のように半々とかあるいは農地の方がむしろ多いというようなことはこの制度ではとっておりませんけれども、考え方としては同じ流れをくむものでありまして、言うならば、この法律案による事業も農住都市構想の一翼を担うものと考えております。 次に農地のレンタル制度は、これも農民の方が所有権を手放すのはいやだが、貸し付けならば応ずるということであれば、大いに活用したいと思っております。建設省でもそういったことを積極的に考えようということでおりますが、果たしてどれだけの方がレンタルの方に乗っていただけるのか。それとレンタルの場合に、将来の地代の値上がりということも当然予想しなければなりませんし、あるいは将来地価が上がったところで買い取ってもらいたいというようなことも予定しなければなりませんので、そういった将来にわたるややめんどうな問題があります。そういうことと絡み合わせながらレンタル制度というものは活用されるべきだ、しかし基本的には、農民の方がレンタルならば大いに協力しましょうというのであれば、積極的にこれに乗るべきであると考えております。
○新井委員 いまからの質問は、各自治体の区画整理事業をやられている方々にいろいろ御意見を聞きまして、その中のこういうことが問題ではないか、こういうぐあいにやってほしいというようなことについてのことでございますので、わかるようにひとつお答え願いたいと思います。 その一つは、これは大きな総論的なものになりますけれども、区画整理事業にしても都市再開発事業にしても一番むずかしい点は、この種の事業は、土地をいじり権利そのものをいじるところにあると考えられている、したがって、住宅地等の供給者である農民が土地を手放したくないとか、区画整理事業をやると財産が減ってしまうという面への手当てがなされていないと思われるが、この点についてはどのように考えているか。これは保留地をとる場合に、確かによくなるとは思いますけれども、その減歩がここまでぐらいが妥当ではないかというようなものがなくて、その地域その地域によって大体平均二五%なら二五%ぐらいはとられている。これが近ごろの地価高騰であるとか、あるいは近所にだんだん家が建ってきたというようなことから大きく阻害の原因になっておると思いますけれども、この点についてはいかがですか。
○吉田(泰)政府委員 確かに区画整理事業で一番抵抗感の強いのが減歩の問題であります。減歩にも街路、公園等を生み出す公共減歩と、事業費に充てるための保留地減歩と二つありますが、特に問題が多いのは保留地減歩であろうと思います。 これは考え方としては、農地、山林等をりっぱな宅地に造成し、あわせて公共施設も整備するわけですから、一般のたとえば開発許可による開発行為で行うとすれば、同じようにそういった公共用地を生み出しつつ自己負担で事業を行わなければならぬのは当然でありまして、この区画整理事業における保留地減歩というのは、金銭として負担するかわりに土地を多少ずつ出し合ってこれを処分することによって金にかえ、それを事業費に充てるということですから、一般の開発許可等による開発行為の場合、宅地造成の場合と比べれば、思想的には同じものだと思います。それにしましても、非常に貴重な土地が減歩されるということの抵抗感があるわけでありまして、事実、すでに家が建て込んでいるような密集市街地等で現に行っております区画整理事業については、この保留地減歩というものは事実上とれないというのが実態であります。つまり非常にいい町にはなるのですけれども、すでに市街地化しているような場所では、区画整理による利用増進、土地の価値増というものもそう著しくないと考えられ、そういうことから保留地減歩まではなかなかとれない、むしろそれ以上に公共用地を生み出すためにすら減歩が抵抗されまして、別途に減価補償金を投入して公共用地の予定地の先行取得に充てているというようなのが実情であります。それに比べますと、郊外の場所で広く未建築地が残っているような場所で行われますいわゆる宅増区画整理、この場合には明らかに土地の利用増進、地価の増進があるわけであります。その一部を本人負担という形で保留地減歩に充てているという実情でありまして、これはだんだん以前ほどスムーズにはいかなくなったにしましても、いまもって組合施行、公共団体施行ともに相当伸びてきているものであります。 本案では、そういう郊外地の未建築地でありまして、相当利用価値の増加があり、ある程度の保留地減歩をとってもしかるべきところではありますけれども、あえて促進区域内で行っていただく場合には、土地所有者の魅力というものを強調するため、特定土地区画整理事業として行う場合の国庫補助を十分手厚くいたしまして、保留地というものは電気、ガス、水道等の供給処理施設等の整備費分だけを出していただく、その余のものは一切保留地減歩で所有者負担とはしないということを考えておりまして、この面で減歩による抵坑感を大幅に軽減することができるのではないかと考えます。
○新井委員 助成制度についてこの法律案の九十四条は努力義務が規定されておるだけであって、法律上何らの規定もなく、担保されていない点が不満である。法律上にこの点を明確に義務づけるべきではないかということがありますが、いかがですか。
○吉田(泰)政府委員 確かにこの法律案では九十四条で一般的な援助の規定を置いているだけでありますが、別の法律その他によりまして実は法律上の補助としているものも数多いわけであります。たとえば、この特定土地区画整理事業に対する道路整備特別会計からの補助は道路法なりあるいは道路整備緊急措置法による補助でありますし、その他税制上の特別措置は幾つか設けておりますが、これはもちろん税法で規定しているところであります。あるいは住宅金融公庫による金融措置、これも金融公庫法によって明文化されているわけであります。また、いわゆる農住法による利子補給につきましてもその関係条文あるいはこの法案の附則による改正によって法律に根拠を持っているということであります。住宅街区整備事業の基本計画作成費とか関連公共公益施設整備に対する利子補給といったものは、単なる予算措置として行ってきておりまして、これを法律化しておりませんけれども、先ほど申したように、基本的な大部分のものは別途に法律化していると私どもは考えております。 なお、本事業で一番重要なのは、たとえば住宅街区整備事業では上物、施設住宅の建設費あるいはそれの優先譲渡を受ける関係権利者に対する金融公庫の融資の確保あるいは融資限度の引き上げ等でありますので、これは住宅建設が本法施行後本格化するであろう明年度以降新たに法制化あるいは予算額の拡大に努めるつもりでおります。
○新井委員 いまお話があったようにいろいろなことをやるということはわかるのですが、努力をしなければならないとなれば、最終的には何か責任がないような感じにもなるわけです。したがいまして、それだけのことをやっておるわけですから、これだけのことはするという方向でしておいた方が、一般の方が見た場合においてもそれだけ納得し、安心をしてその事業が進むのではないかと思うわけです。それから、地方公共団体の従前の土地区画整理事業には適用されるのかどうか、こういうことでございますが、いかがですか。
○吉田(泰)政府委員 現に施行中の事業につきましては、制度本来の趣旨から見れば、あえて促進区域をかけ特例を開いた特定土地区画整理事業に切りかえるということはないと思います。しかしながら、当初の計画を変更いたしまして、新しく公営住宅等の用に供するための保留地をとるとか、あるいは共同住宅をとるとか、あるいは義務教育施設用地あるいはその代替地をとるとか、こういった本法による特例措置に一部切りかえたいという御意向で土地所有者の方の意向がまとまるならば、これは新しくそういう特例を開くということは現に継続中の事業についても意味があることでございますから、現に施行中のものでありますけれども、そういう特例事業を行うという意味で、促進区域をかけ促進区域内で行われる特例を適用していくということは積極的に考えたいと思います。 ただ、仮換地指定まで進んでいる場合にはなかなかこれをもとへ戻すことも困難でありますから、やはり段階としては仮換地指定までの段階の事業、こういうことになるかと思います。
○新井委員 現行の土地区画整理事業と特定土地区画整理事業との関係についてお聞きしておきたいのですが、本来ならばこれは現行の土地区画整理法の一部改正で提案するのが当然だと思いますけれども、今回この法案として別に提案した理由というのはどういうことですか。 〔服部委員長代理退席、委員長着席〕
○吉田(泰)政府委員 この法案は対象地域を三大都市圏の既成市街地あるいは近郊整備地帯に限りまして、そこの住宅宅地の需給の逼迫が他の地域に比べて格段に厳しいというところから、そこで一応区分けした法律でございます。 その中では区画整理法の特例のみならず、新しく住宅街区整備事業といったものも起こし、さらにその前提となる促進区域制度も起こし、また宅地開発協議会等の圏域ごとの機構も考えたということでありますので、これをまとめました独立の法律として出す方が法形式上も内容的にも妥当であろうと考えたわけでございます。
○新井委員 これも前に質問が出ましたけれども、三大都市圏以外の地域の一部からも希望しているところがあるように聞いているわけでございますが、少なくとも三大都市圏に準じて建設大臣が特に指定するような地方についてこの法案が実施できるようにする考えがあるかどうか。これは前には検討するというように聞いておりますけれども、もう一度お伺いしておきたいと思います。
○吉田(泰)政府委員 全国を対象としない限りどこかで区切るということになりまして、その区切る線の前後は似たような事情にあるわけですから、常にそういった問題があるわけですが、一応私どもはこういった促進区域の制度及びそれに伴う特例を開いた制度というものの新規提案に当たりまして、法律的にも非常に明確であり、また宅地需給の逼迫の度合いも他の地域とは一応一線が画せると思われる三大都市圏に限った次第でございます。 今後の事業の推移等を見まして、これが非常に有効に働くとともに、他の地域からの要望も非常に高まってくるというような事態になれば、私どももその段階で十分検討しなければならないと思いますが、とりあえず最も緊急ではっきりしている三大都市圏に今回はしぼって規定さしていただいた、こういうことであります。
○新井委員 農住と結合させておるわけですが、現在農住は、用地規模が大きいために市町の宅地開発指導要綱の適用を受けるために、実際にはなかなか進まないような状態になっておると思いますが、このために実効性を期待できないのではないかと思いますが、これについてはいかがお考えですか。
○吉田(泰)政府委員 農住の制度は、法律上制度化したのは恐らくこの法案が最初だと思いますけれども、従来もいろいろな運用によりまして行われてきているところでございます。その中には規模の大きいものも当然あると思いますが、この法案は、おおむね三割を限度に集合して農地を残すということと、それから残るところを開発する、あるいは住宅なりを建てるという制度をかみ合わせまして、法律上それを担保しておりますので、この事業でいく限りは、その規模もそう大きいものばかりではなくて、むしろ小さいものをきめ細かく拾うのが本来の趣旨でありますから、市町村の指導要綱等との調整というものは十分とれるのじゃないかと思います。この法案外の、従来から行われております大規模な事業についての問題は、一応この法案とは切り離しまして、なおよくその推進が図られるよう考えていきたいと思います。
○新井委員 現在区画整理でやっているところにおきましても、ある市におきましては、この指導要綱にかかってやはり同じように適用を受けている、こういうことの事実もあるわけです。あるいはまた、いろいろな公共団体の方の担当者のお話を聞きましても、この問題についてはやはりかかる可能性が多いということであるわけでございまして、そういうところについては、そういうことがもしあるときには、どういうぐあいにするのか、そういうことはお考えになっておりませんか。
○吉田(泰)政府委員 宅地開発の指導要綱と申しますのは、一つには、昨年の都市計画法の改正を通していただきますまでは、いわゆる市街化区域と調整区域に線引きされていない都市計画区域については都市計画法の開発許可の制度は全く及ばなかったわけであります。そういった都市計画法の開発許可の対象にならないところで非常に問題を起こし、乱開発を起こしているというものを抑えるのが主たる目的で、各市町村で一斉にそういった内部指導が行われてきたわけでございます。そういう意味では、新しく線引きしない都市計画区域についても開発許可制度が適用になることになりましたので、指導要綱の存立自体も、同じ観点からのものではなくて、たとえば自然の環境を残すといった観点のものとか、あるいはいろいろな原因から人口増そのものを抑えたいというような観点から、なお存続しているものと思われます。 これらはやはり法律上は別途の制度ができたわけですから、それ以外にやたらに付加するということはいかがかと思いますけれども、市町村側にもやむにやまれぬ事情もあるというわけでありますから、過度にわたらないような、やはり市街化区域であるという基本的性格に抵触するような行き過ぎた指導は行われないよう、しかしながら、必要最小限度のものは円満に指導がなされるよう持っていくことが一番必要だと思います。
○新井委員 七十四条の三項に、宅地の所有者、借地権者の金銭清算の規定があるわけですが、事業施行の結果、その土地から追い出される人も出てくると思うわけです。特に零細権利者のように土地を手放さなければならない人に対する処置はどのようになっておるか、これが一つ。 もう一つは、土地所有者はともかくとして、家屋や部屋の賃借者は必ず事業終了後は家賃等が高くなってくるわけでございますけれども、こういうことについてはどのように考えておりますか。
○吉田(泰)政府委員 ただいま御指摘の条文は、いわゆる立体換地のところの条文かと思いますが、これにつきましては、余りにも過小な場合には一つの床をなしませんので、そういう規定を念のため置いたというものでございまして、この場合には、いわば保留床は別にたくさんできるわけでありますから、これを優先譲渡する、優先譲渡の制度も書いておりますし、そういうことで処置していくことになると思います。しかし、既成市街地の非常に零細な所有区分になっている場所とは違いまして、近郊地帯の農地等が主になっている場所でありますから、一つの床にも当たらないというほどに過小な実際の従前地というものは、まずないのではないかと考えます。 また借家人につきましては、再開発事業では確かに御指摘のように、従前の家主とともに新しく建ちました再開発建築物の床に入りますか、あるいは家主の方が転出する場合には、かわりまして施行者が所有することとなる再開発ビルの床を与えるということになりますが、この場合、新しくできましたビルの価格は当然ある程度高くなっておりまして、従前の、非常に安い家賃に比べれば若干上がるということはやむを得ないのではないか。しかし、その場合に著しく増高を来さないよう、施行者の賃貸する住宅を、公営住宅とか再開発住宅といった国庫補助を伴った住宅として建設するとか、また従来の家主との間の新しい家賃の協定にいたしましても、両者話し合いのつかないときに妥当な線でまとめるべく最低限を書いてあるわけであります。 なお、土地区画整理事業とか住宅街区整備事業におきましては、原則として建物がないところでやるわけですが、たまに、多少の家があってそこに借家人がおるという場合も皆無ではありませんけれども、これはすべて平面的に換地されまして、建物も移転しますから、御指摘のようなことはないと考えております。
○新井委員 農地の零細の権利者について、一定規模以下の農地所有者に対して農業経営が成り立つような法規定を設けるようにしていただきたいということがございますが、これはいかがですか。
○吉田(泰)政府委員 まず、おおむね三〇%を超えないという集合農地区の面積限度は、全体としての面積でありまして、したがいまして、農家の方が全部農地を希望されるならば、恐らく平均すれば各人の農地についてもおおむね三〇%ということになるかもしれませんが、積極的に区画整理をやろうという地区でありますから、全部の方が農地を残したいと言われるとも限りませんし、あるいは残したいと言っても三分の一も要らないという方もあるでしょうから、そういう場合には、なお残余の希望者はおおむね三〇%を超えて相当程度集合農地区に換地されることもあり得る、こう考えます。実際には全体として三〇%を超えるような集合農地区への希望があった場合にどういうふうにこれを決めるかは、法律によりまして、規約とか定款または施行規程で定めるところによりまして公正な方法で選考するということにいたしております。この場合に、その施行規程などで零細な農業経営者等をできるだけそれよりさらに縮めるということが、なかなか農業経営上も困難になるわけですから、そういった点を特に考慮して、零細な農業経営者等には多少優先的な配慮をするというようなことを規約で定めること自体は別に違法ではありませんので、そういったことも活用できるのではないかと考えております。
○新井委員 八十六条の施設住宅では、譲り受け価格は一体どのぐらいの価格と予想されておりますか。これは三大都市圏の中ですし、それからいろいろそういう公共施設等も整うわけですから非常に高くもなる。公団住宅以上になるのではないかというぐあいに予想されておるわけですが、いかがですか。
○吉田(泰)政府委員 この施設住宅の価格は、いろいろな前提条件がありまして、床面積が大きければ当然高くなるわけですけれども、たとえば私ども三DKぐらいの、つまり共用部分を含めた一戸当たりの床面積六十平米から六十三平米程度のものを考えまして、これに地価も大きく反映するわけですが、地価も事業施行後平米七万円ぐらいの場所を考えますと、土地費込みで千百六十万円ぐらいになる計算になります。
○新井委員 零細権利者は事実上は買うことが不可能と考えられるわけですが、そのためには長期、低利の融資制度を法律で定める必要があるのではないかということでありますが、いかがですか。
○吉田(泰)政府委員 この住宅街区整備事業の今後の成否の死命を制するものは、御指摘のように、住宅の建設費のつなぎ融資と、それからこれを関係権利者が優先分譲を受ける場合のその購入費の融資、この二つであろうと思います。これが、枠を確保でき、希望者には原則としてつけられるということになりますと、まさに住宅街区整備事業のメリットが端的に発揮できるわけでありまして、御指摘のように従前の権利者が零細であればあるほどその必要性も高まってまいるわけでありますから、これの住宅金融公庫による購入資金の融資というものを今後最大限の力を挙げて努力いたしたいと考えます。
○新井委員 八十七条の施設住宅の一部等の先買い等について、施設住宅を地方公共団体が買い取る際の資金はどのようになっていますか。
○山岡政府委員 特別の資金という準備ではなくて、むしろ本来事業で進めたいというのが基本の考えでございます。特にこの法案では、四十三条に「参加組合員」ということで、地方公共団体、それから住宅公団、住宅供給公社等が積極的に参加できるようになっております。その制度を大いに活用してまいりたい。 それから、特に住宅街区整備事業を地方公共団体みずからやるという場合には、当然公営住宅も補助対象にいたしたいと考えております。 でき上がったものを買うという公共施設の中の公営住宅の購入補助については、現行法で道が開かれておりませんので、今後検討したいと考えております。
○新井委員 国の地方公共団体に対する補助制度がないということが大きな問題ですが、たとえば公営住宅法では、買い取りに対する補助制度がなく工事費に対してのみ補助がある。このため都市再開発法で施設建築物を地方公共団体が買い取っても公営住宅法による補助を受けられず、現行法の欠陥と言われておるわけです。しかも公共団体が買い取ることで市街地再開発事業が、事業費の確保が担保されて、事業推進の原動力というぐあいに言われておる。こういうことで公共団体が買い取ることがわかっておれば、組合も不安なく事業が進められるということがありますので、この点については善処をしていただきたいと思うわけでございます。 それから宅地開発協議会について、構成員から一般市町村が除かれている理由は何かということが一つです。 それから今後の水需給の逼迫等考えますと、水源県についてもメンバーに加えなければならないのではないかと思いますが、いかがですか。
○大塩政府委員 協議会の構成員には関係の県、それから指定市、国をもって構成することといたしておりまして、一般の市町村は加えておりません。しかしながら、必要に応じまして委嘱いたしまして市町村長を加えるということといたしておりまして、そういう一般市町村を全部加えることではないけれども、これによって十分目的は達し得るものと考えております。 それから水資源の資源県の問題でございますけれども、水の問題は水源の開発なりあるいは再配分の問題なり利用の問題なりいろいろな問題にからむ問題が多うございますので、常時水源県をこの構成員とする必要はないのではないか。別途の場において、これはたとえば琵琶湖の問題のごとく、あるいは水資源の開発の委員会のごとく、あるいは五省庁における水の配分の会議を持っておりますが、こういった場において多く取り上げられておりますので、そういう常時の構成員とする必要はないのではないかというふうに考えまして除いておりますが、特定の場合にそういう必要が生じました場合には、もちろんこれを会議の場に呼びまして、そして議論をするということは当然考えられることでございます。
○新井委員 土地区画整理促進区域についてですが、この促進区域の指定に当たりましては、いままでにも何回も答弁されていますように、事前にもってそういう推進ができる地域でなければならない。二年間の経過措置を置いて、もしできなければ公共団体がやるわけですから、よく地元の方も納得して早くやってほしいという地域を指定されると思います。したがいまして、そういう地域であれば別に促進地域にしなくても、結構現在でもやれるのではないか。そういう促進地域という名前が現実的には必要ではないのではないかと思いますが、いかがですか。
○吉田(泰)政府委員 御指摘のような見方もありますけれども、やはり機運が高まっているという段階だけでは、まだ細かい換地計画なり事業の計画というものを固めていく段階で多少の時間がかかるということが予想されるわけでございますから、促進区域というものを指定して対象地域を明確にし、公共団体もそういった住民の希望に即するような事業計画の指導とか換地計画の指導、それに正面から取り組めるような場を設定するということがやはり必要ではないか。また事業化に固めていくまでの間の多少の期間に建築行為等阻害される行為が行われることも封じておかなければならないと考えます。いずれにしても促進区域というものを都市計画上位置づけることによって、その促進を裏づけるものとしていろんな特例措置及び国の特段の助成というものを考えておるわけでありますから、やはり都市計画上明確に区分された促進区域というものを法律上位置づけまして、その中での特例ということにいたすのが妥当ではないか、こう考えた次第でございます。
○新井委員 土地区画整理促進区域について区域内の宅地の所有者または借地権者に二年以内の事業施行を課しているが、資金、技術等の利用の可能性を考えるとかなり厳しい条件となるのではないか。 また、二年以内に限るならば、一方で市町村側にも資金及び技術提供を義務づけるべきではないかと思いますが、いかがですか。
○吉田(泰)政府委員 二年というのは、通常の土地区画整理組合の設立準備に必要な期間を見ますと、まあそのぐらいの期間が妥当であろうということで、先ほど申し上げましたように、かなり機運が盛り上がっておりますから、短過ぎるということはないであろう。一方、促進という意味から見れば少しでも早い方がいいわけですから、その辺の調整を考えて二年といたしたわけでございます。 この間促進区域に指定されますと、促進区域指定以前からいろいろ市町村はめんどうも見、指導もし、説明もするわけですけれども、都市計画上明確に位置づけられた促進区域指定後は、さらにそれを表立って大幅に実施すべきであるということでございまして、市町村がみずから定めた都市計画でもありますし、また、二年内に権利者がやってもらえなければみずから乗り出してやらなければならぬということもありますから、当然市町村が懇切丁寧な指導を行うということを私どもも考えております。そのように十分指導したいと考えます。
○新井委員 面積規模についてでございますが、第五条の五ヘクタールとそれから第十二条の二へタタールの面積規模が定められておるわけでございますが、結局事業計画を行う場合には二ヘクタールでもよろしいということになりますが、そのときには特典も何にもないわけです。したがいまして、そういうことであれば別に促進区域に指定することはないと思いますが、なぜそのように五ヘクタールの中で二ヘクタールとかあるいはまた三ヘクタールですね、まあ別々にやらなければならないような事情が出てくるようなことが考えられるのかどうか、お伺いしたいと思います。
○吉田(泰)政府委員 促進区域の規模としては、一つのまとまりを考えまして、促進区域をかけてまで住宅地の供給を行うということですから、ある程度の規模がありませんと促進区域をかけること自体も意味が薄れるであろう、こういうことからその最低限度としては五ヘクタールと考えました。 事業の実施につきましても最低五ヘクタールとすることも考えたわけでございますが、この場合は必ずしも五ヘクタールとすることが最低限の規模と言えるかどうか。やはり促進区域と違いまして、現実に事業する場合の最低限度としてはちょっと厳し過ぎるんではなかろうか、したがってもう少し最低限度規模は縮小すべき、小さくする必要があろう、これは土地所有者等の権利の保護のためにも必要ではないか、こう考えました。その場合に二ヘクタールを考えましたのは、幾ら何でも二ヘクタールを切りますとある程度の水準の宅地造成が行われるという保障もなくなってしまいまして、本当に良好な市街地になる見通しもつきませんので、その最低限度という意味で、必ず区画街路とか小公園等は含むような規模というもので二ヘクタールを考えたわけでございます。 これを要するに、事業の実施規模としては余り大きくすることは権利行使の不当な制約になるという考え方からこれは小さくし、一方促進区域としては促進効果及び全体としての良好な市街地形成の設計を考えまして、これは五ヘクタールと若干大きくしておいた、こういうことであります。
○新井委員 じゃ時間ですから最後にお伺いしておきたいのですが、共同住宅について、いままでも区画整理事業が行われて、きちっとした整理された土地でも非常に空地が目立っているところがたくさんあるわけであります。したがいまして、そういうことも踏まえまして、共同住宅区を計画した場合に、共同住宅の建設はどのようにして進めるのか。これらの建設はこの事業とどのように関連があるのか。区画整理事業というのはあくまでもこれは土地の整理でございまして、上の住宅までには及ばないのではないかと思います。それが一つです。 それからもう一つは、早期住宅供給の面から期待ができるのかどうかということです。 それから三番目に、事業終了後は共同住宅区の利用についてこの法案の目的にそぐわない利用がされた場合にどのように対処するのか。住宅区でありながら実際は住宅区にならなかった場合にどういうぐあいに対処するのかという、この三点をお伺いしたいと思います。
○吉田(泰)政府委員 確かにおっしゃるとおり、特定土地区画整理事業といえども土地区画整理事業でありますから、上物の建設までは事業には含まないわけであります。しかしながら、場所柄から見まして、できるだけ高度利用してそこに建つ住宅の一戸当たりの面積を減らすというようなことにより、国民の需要にもこたえ、また、供給する土地所有者側からも供給が促進されることを期待したいということから、特に土地所有者の方で希望があればこれを共同住宅区に集合できる特例を開いたということであります。 この促進策としては住宅金融公庫の融資を第一番目に考えておりますが、そのほか農住利子補給の臨時措置法の特例を開きまして、水田要件を伴わなくても農協等からの融資について利子補給ができるようにいたしておりまして、こういった金融措置と相まって共同住宅区に共同住宅が建つことを促進したいと考えております。 なお、共同住宅区を決める場合には、希望者につきましてただ希望があるから共同住宅区にと簡単に決めるわけではなくて、間違いなく共同住宅が建てられるというその意図と能力、計画等を十分に聞きただしまして、それを確かめて共同住宅区に換地するわけでありますので、普通の場合にはそれ以外の利用ということは考えられないわけであります。よほどやむを得ない事情がその後に短期間の間に起こった場合だけが考えられるわけであります。そこまで法律的に規制するというのもいかがか、行き過ぎではないかと思って法律では書いておりませんが、実行上としては、そういったやむを得ない事情が突発して、共同住宅を建てる意思、能力が十分にあったにもかかわらず実際には建て得ない事情になったという場合には、これは公的機関が乗り出しまして、御本人あるいはその相続人等と話し合いをし、公的機関で買い取るなりあるいは公的機関が共同住宅建設を代行して、従来の土地区画相当の床と交換するというような手法による方法によって、ともかくも共同住宅が建つということを確保したいと考えます。
○新井委員 終わります。
○天野委員長 渡辺武三君。
○渡辺(武)委員 すでに各委員から細部にわたっていろいろな御質問が行われておりますので、なるべく重複しないように質問をいたしますが、的確にお答えを願いたいと思います。 〔委員長退席、内海(英)委員長代理着席〕 まず第一に、私ちょっと法律の提案の仕方について大臣に御質問をしたいと思うのですが、この両法案とも、趣旨を拝見をしていきますと、いわば情勢の変化といいますか、現在の情勢が書いてあって、そういう情勢のためにもろもろのことをしたいんだ、こういう趣旨であると思うのです。情勢そのものはいま突然に生まれてきたものではなくて、もう前から言われておること、たとえば最近における都市化の進展だとか、環境が悪化をしてきたんだとか、災害の危険が増大をしておるとか、こんなことはこの法律をつくるために生まれてきた情勢ではない。つまり都市の再開発にしてみましても、都市の再開発をするという手法はもうすでに法律化されておるわけですね。そうしてそれによってその再開発が進められてきたんだけれども、いろいろな問題点があってそうしてどうしてもうまくないんだ、したがって、今回はこの法律をこういう問題点からこう改正をしていきたいんだ、こうなれば大体理解はできると思うのですけれども、そうではなくて、前から言い古されたような情勢がずっと書き並べてあって、このためにどうするんだというような発想が私はうかがわれるわけでございます。 そうなりますと、いままでやられてきたいろいろな行政そのもののやはり反省がされていかなくてはいけないんではないか、そういう反省の上に立って、そうしてあるいは困難ないろいろな諸原因に対して新しく対処していくためにこうある方が望ましい、こういう提案の仕方の方が非常によくわかりいいと思うのですが、その辺はいかがでございますか。
○吉田(泰)政府委員 確かにおっしゃるとおり、提案理由説明などでは近年の情勢をまず訴えまして、それに対処するためというふうに言っております。しかしながら、実際には再開発法のような改正法につきましては、従前の改正前の法律の運用上の問題点を考えまして、それが何とか打開できるようにというところから出発したことは確かであります。大都市法のような新法にいたしましても、別のいろいろな法律制度でこれに類することをやってきた、その反省から出発したことも事実であります。提案の御説明にあたり、そういった問題点の反省に立ったということを正直に申し上げるべきであったかもしれませんが、そういった反省が必要だったゆえんのものも、現行制度ではなかなか解決しない、その背後にあるこういった問題点があるんだということの方を強調した表現になっておりまして、恐縮でございますが、決して反省がないという意味ではなく、むしろそれが主たる動機でございます。
○渡辺(武)委員 気持ちは私も読み取れないことはないんです。しかし、考えていきますと、たとえば都市における過度の人口集中等々を考えてみましても、大都市地域における再開発だとか、あるいは住宅地の供給を促進をするというような法律では、その基本的なものが実は残念ながら矯正できないんじゃないだろうか。むしろ現在の社会体制なり社会の機構から都市に集まってくる人口、それらをその現象にのみ目を奪われてそれらに対処していこう、こういう形になってまいるわけですから、したがって、むしろ私は問題点が非常に明確に浮き彫りにされて、そうして対処する道というのは実際にはいろいろ出てくると思うのですよ。そうしていかないと、これは建設省所管だけでは済まない問題も当然含まれてまいるわけですから、その辺の問題解決が非常にあやふやになっていくんではないであろうか。つまり建設省所管の業務、行政を行っていくためにのみいろいろの問題点を挙げるということで進んでいくならば、基本的な問題はなおざりにされていってしまう、こういう問題があると思うのです。したがって、どうしてそうなるのかという基本的な問題から具体的な問題を明確にしていただいて、そうしてどうしていくんだということがやはり必要ではないだろうか、こう思うわけですが、大臣、いかがですか。
○仮谷国務大臣 午前中からもいろいろ議論があったんですが、本当は建設省所管の対症療法だけの問題でなしに、根本的には、一体日本の人口集中をどうするかという問題、そこからもう少し大局的に問題を進めていかなければならないことは当然であります。先ほどの御質問の中にもその御意見があって、全く同感だと思っているわけです。それはまあそれなりにいわゆる均衡ある国土の開発を図って、人口を分散させて、そうして適当な人口政策を考えるということは当然であります。そういう方向では努力をいたしておりますけれども、なかなかそう簡単に実効を上げることのむずかしいことは、これは現実の政治がそうなっておるわけでありますから、まことに残念なことだと思っておりますが、なお努力を続けていくべきだと思います。 ただ、私ども建設省自体としては、確かに対症療法と言われますけれども、この立法自体が二年前の立法でありまして、去年提案して今日に及んでおるのでありますから、若干そういう面においては新しくもう少し考え直さなければならない問題もあるかと思うのですけれども、現実の問題としては、都市再開発にしても一つの大きな壁にぶつかっておる、それは一体何かという問題を考えてみると、さらに新しいいわゆる第二種の市街化再開発制度というものを取り入れて進めていくということがより前進させる方向になるということ、それから大都市圏の中の住宅問題宅地問題を解決するために、一つの隘路を打開するためには、やはり現在の市街化の中にある農地等の土地所有、それを思い切って開発する方策は何であるかということを考えると、所有者みずからがひとつ了解、理解をしてもらい、法律の趣旨に従って協力してもらう、そういうことで進めることが当面の問題としてはどうしても考えなければならない一つの大きな問題ではないかと思っております。さきにも宅開公団法も御審議をいただいて通ったわけでありますが、大都市周辺の問題はそれによって方向づけていこうし、大都市地域内部の市街化区域はこの法律に基づいてひとつ推進をしていこう、こういう考え方で、確かにおっしゃるとおり、対症的な療法かもしれませんけれども、しかし、現実の問題として捨てておくわけにいかないし、この問題と積極的に取り組んでいかなければならない、こういうのがいま建設省の置かれておる立場ではないかと思うし、私どももそれを現実の問題として処理しなければならぬという考え方を持って進めておるわけであります。
○渡辺(武)委員 建設省所管の行政を進める上において、いろいろ改善、改革をしなければいかぬ、それはそれなりに私は結構だと思のですよ。しかし、それだけでとどまっておるといけないのではないか、こういうことがあるわけですね。したがって、もう法律改正に当たっても、そういう問題点を本当は浮き彫りにしてはっきり明示をして、基本的にはどういう問題があり、個々にはこういう問題があります、都市の再開発法にのっとって、建設省としては都市の機能を維持し、良好な環境を維持するためにこうやってきたのだ、しかし、その対症法的な対応の仕方にも問題点があるので、その法律はこう直していきたい、しかし基本的にはこういう問題がありますから、建設省としてはどういう方向で進んでいくのだ、こういうことを、実は私は明確にしておく必要があるのではないか。でないと、情勢の変化に対応して右往左往をいつまでも続けていかなければならぬということになってしまう、基本的なものがそのままなおざりに推移をされていってしまう、こういう気持ちがするわけですが、したがって、私が言わんとすることは、こういう法律改正については、そういう問題点をまず明記してもらって、そうしてわれわれもはっきりそれを認識しながらやっていくということが必要ではないか、こう考えるわけですが、その考え方はいかがでしょうか。 〔内海(英)委員長代理退席、委員長着席〕
○吉田(泰)政府委員 まことにおっしゃるとおりでありまして、一つ一つの法律の具体的な改正点に先に目を奪われるということでは、大局を見失うことになるし、あるいは将来を展望すればまた新しい事態に対処しなきゃならぬというおそれも多分に出てくると思います。私どもも及ばずながらこの法案提出に先立ちまして、建設省全体、政府全体としての大都市対策及び地方対策いかんというところからいろいろ考えたわけでございますが、事住宅につきましては、何としてもすでに入居してしまっている大都市圏域人口、これに受け身の形で対処するという住宅政策につきましては、何とか緊急にその要望にこたえていく必要がある。住宅が入ることが過密の助長という面もあるかもしれませんが、しかし、これは業務地区を新しく呼び込むというようなものとは違いますから、少なくとも積極的な人口流入策ではなく、いわば受け身の人口流入にとどまるであろう。その流入も、狭小、過密というような現在の居住人口をそのまま移すというのも相当多いわけでありまして、新たに人口を呼び込むということも比較的少ないのではないかというようなことを考えますと、まあ当面の緊急課題として、大都市対地方のあり方というものは基本的に踏まえながらも、なおかっ当面の現象面を解決するためのこのような法律が必要であると考えたわけでございまして、その間の分析がなお未熟であり、また明確に説明がなされてないという点は御指摘のとおりでありますから、今後の戒めとして承っておきたいと考えます。
○渡辺(武)委員 私の質問に余り余分なことを答弁しないように。そういうことはいいと言っているのですよ。問題点に対応していかれるのは、それは結構ですよ。それはそれなりにやらなければならぬこともあるでしょう。 それならば、逆に質問しますけれども、そういう問題点をだれか別なところへ、建設省としては都市の良好な環境を維持していくために、あるいは機能を保っていくためにいままでやってきた、しかし、根本的にはこういう問題がありますから、この問題は建設省の立場から考えてくださいよという問題点を指摘してありますか、どこかへ。
○吉田(泰)政府委員 私は、大都市問題に当たりましては、先ほど来御議論も出ておりますが、人口の過度な集中傾向というものをこのまま進めるわけにはいかぬのじゃないか、したがって、これを何かのいろいろな方策で抑える、できれば逆に分散していくということがなければ、これはひとり住宅宅地問題のみならず、いろいろな面で障害にぶつかってしまうと思います。 その具体策となりますと、なかなか問題がありまして、私どもも部内で検討も進め、あるいは全般を見守っておられる国土庁等とも事業をタイアップしまして、まあ地方都市を受けざらとして整備する施策であるとか、あるいは大都市の事務所の新規立地を抑制する施策であるとか、そんなことから始めているというのが現状でございます。
○渡辺(武)委員 私の言っていることは答弁とは違うと言っているの。そういうことはよろしいと言っているのよ。建設省が対症療法的におやりになることはいいですよ。しかし、そういう中から問題点が明確にされていないから、実は対症療法的だけれども建設省としては対応していくけれども、根本的にまだこういう問題があるので、この問題を何とかしていかないと、これはいつまでたっても建設省としてはこれを繰り返していかざるを得ないという問題があるでしょう。だから、そういう問題を探り出すためにも、問題点を明記をしておいた方が、早く認識もできるし、ここはこういう問題点は建設省ではどうにもならぬのやからこれはどうするかという問題が、当然もう長い間やっておるのですから、いま検討しているというような段階じゃないはずなんですよ。本当はもう問題点は明確になっていなければいかぬわけですよ。そういうことから、じゃ他省に対してあるいは、関係省に対して建設省の立場で実際に、いまも言いましたように、都市の機能を保持し、良好な環境を保持していくという任務を持っている建設省が、その本来的な任務を維持していくための問題点というのがあるはずなんですよ、実際はね。あるわけでしょう。ないのですか。ただ建設省の仕事がおくれておるだけで悪くなっておる、こう解釈していいのですか。そうじゃないでしょう。
○仮谷国務大臣 どういうふうにお答えしたら、ちょっと私まだ頭に回ってきませんけれども、正直に申し上げます。 決して過去やったことが万全だったと私ども思っておりません。いろいろな問題で行き詰まりを生じておりますから、新しい方向を見出して最善の努力を払っていこう、こう考えておるのが今度の法律。内容そのものにはいろいろ議論があると思います。たとえば都市再開発法にしても、従来のような権利変換だけではなかなか遅々として進まない。いろいろ住民の意見等もありまして進まない市街地再開発法、それを進めるためには、もう一歩進めていわゆる買収方式について再開発をやっていこう、そして買収したところから一挙に解決つけていこう、こういう一つの方向を見出しておる、それが再開発法であります。大都市関連の再開発、この法案にいたしましても、いま一番問題になっているのは、大都市を中心にした住宅の問題、住宅の問題は即宅地の問題なんです。市街化区域内の宅地の問題がなかなか容易に解決されない。それじゃどうするのかということが、これは大きな一つの国民的な議論になっていることは御承知のとおり。そうすると市街化区域の内部を見てみると、やはり土地所有は農地等がまだまだ市街化区域内にあるということになると、その市街化区域内の農地をひとつこれを宅地として再開発することによって、宅地供給をし、住宅を促進しようということになる。そうすれば、その農地の所有者である農民やその他の人々の協力を得て、みずからの手で開発をしてもらうように考えようというのを、一つの方法としてこの法律は取り上げておるわけでありまして、そういう意味では、私どもは目的をはっきりさせておるわけであります。これが十分かどうかはわかりません。これはしかし、過去やってきたことで決して十分でなかったから、もう一つこういう方向で努力してみよう、そして現実の問題と体当たりをしてみよう、こういうのがこの法律の趣旨なんでありまして、決して私ども反省が足らないとは思っておりません。過去のことは十分反省をしながら、さらにこういう問題と取り組んでまいりたい、こういうのが私どもの考え方であります。 どうも、お答えになったかどうかわかりませんけれども、御理解願いたいと思います。
○渡辺(武)委員 私が意図していることと全然違うわけでありまして、私は、たとえば都市の良好な環境を維持していくためには、もちろん都市の再開発も必要でしょうし、住宅建設もやらなくちゃならぬ。それはそれなりにいいんですよ。しかし、やはり限界というものがあるわけですからね。本当は良好な都市の限界、これは水資源の問題からも出てくるでしょうし、いろいろな問題からも発生してくると思いますね。そういうことから、やはり建設省としてはどうあるべきかという問題点があるはずなんだ。そういうことは他の関連部門に、いろいろ建設省の立場から問題点も指摘してありますか、こうお聞きをしておったわけです。だから、これは法律の改正とあるいは別の問題になるかもしれませんよ。別の問題になるかもしれませんが、そういう問題点がある。それは一体どう基本的に解決をしていくようになるのか。当面あらわれてしまっておる問題点に対してはこのように対処していくんです、これはそれなりにいいんですよ。しかし私が言っておるのは、そういう問題点を銘記しておかないと、いつまでたっても後追い的な対症療法的なことしかできていかないんではないか、基本的な問題がなおざりにされていきはしませんか、こう言っておるわけですよ。
○大塩政府委員 われわれが担当いたしております問題の最大の問題は、昭和三十年代以降の経済の高度成長に伴いまして大都市に人口が物すごい集中を来した、過疎過密の弊害が顕在化した、こういうような事態に対処して国土の均衡ある発展を図るということが一つの大きな命題でありまして、これなくしては対症療法的なものに終わってしまう、こういう基本的な政策を進めていくには総合的な施策が必要であることは論をまちません。 そこで、従来から政府といたしましても、簡単に言えば地方分散を進め、そしてかつ大都市の過密状態をいかにして救済していくかという、この二点に大きくしぼることができるかと思います。しかしながら、この問題に対処しますためには、各省あるいは地方公共団体一体となってその対応に当たらなければならないのでありますが、従来からそういう方向で進めてきた対策といたしまして、たとえば工場、学校の抑制であるとかあるいは新産業都市以来進めてきました地方分散への一つのタイプ、いろんなタイプがございますが、そういった地方分散の方策を講じてまいりました。あるいは農村地域へ工業を導入するとか、あるいは工業の再配置を図るとか、こういう問題はひとり建設省のみではできない問題でありまして、これは通産省、農林省等と連携を保ちながら、これは同時に都市問題でもあるわけでございますので、協調してそういう会議の場を持ちながら、各省庁とそういう上位計画と申しますか、一つの全総計画あるいは国土全体の計画に合わせて進めてまいったところであります。 ところが、大都市問題、それから地方分散の問題、これを解決いたしますために一番のガンになっている問題というのが地価問題でありました。そこで、過般来国土利用計画法を制定する、あるいは国土庁をつくりまして総合的なそういう計画の調整を行うというような方策を講じてまいりましたが、まだこれだけで速効性のある十分な対策とはなっていないと考えております。 われわれとしましては住宅問題、都市問題という分野を担当いたしまして、これが緊急の課題だと思いましてこういう提案をいたしておるわけでございますけれども、これらはいま申し上げましたような総合的な対策の中に内包された一つの問題であります。ですから、それらの総合的な対策の中で組み合わせながらやっていかなければならない。水の問題、足の問題あるいは土地の問題、総合的な課題がなお今後残っております。これらを緊急に解決することが、同時並行的な課題であるというふうに考えております。
○渡辺(武)委員 認識をしておればいいんですがね、どうも質問をしておるうちに認識してないんじゃないかというような疑問もわいてきたものだから、あえて追及をしていったわけですが、したがって私は、こういうもののときにはっきりと問題点を明示しておいた方が、みずからがやはり反省をしていく資料にもなっていくし、大変いいんではないか。またわれわれの方も、実際はこの都市再開発法にいたしましても、従来どおりの法律でそれらの対症療法的なことをやってきたんだけれども、そこには一体どういう問題点があったんだ、したがって今回はそう直していきたいんだ、こうなればいいわけですけれども、そうではなくて情勢が書いてあるだけで、それに対処するためにこうするんだとかなんとか書いてありますから、これは少しおかしいではないか、こういう私の質問の趣旨であったわけです。よろしいですね。これからどうされていきますか。
○吉田(泰)政府委員 この法案にしてもそうでございますが、御指摘のような基本的な問題及び対症療法的な問題、こういった過去の経験からくる問題点、それを少しでも解決していこうという形で出ておるわけでありまして、多少前後して出される別の法制度とか予算措置と相まって、一歩でも前進できるということを期待しているわけであります。そういう意味で、いたずらに近年の情勢というものだけを書いて、だからこの改正が必要だという説明では確かに不足でありまして、今後は努めてそういった問題点も浮き彫りにしつつ、改正案の占める地位及びそれによってもなお解決しない問題点の反省というものを絶えず心にとめて、人にもわかるような形を考えたいと思います。
○渡辺(武)委員 それでは具体的な問題に入ってまいりたいと思いますが、都市再開発法の一部改正について、実は都市計画法の十二条に市街地の開発事業には、五つですか、土地区画整理事業、市街地再開発事業、工業団地造成事業、新住宅市街地開発事業、新都市基盤整備事業、こういう五つの事業があるわけですね。これは建設白書によれば、それぞれ事業が決定されてやられておるわけですけれども、他の事業と比較をいたしまして市街地再開発事業というものが非常に少ないように思うわけです。したがって、それが他の決定状況から著しく立ちおくれておるという理由は一体何であろうか、これをまずお聞きをしたいと思います。
○吉田(泰)政府委員 再開発事業は、おっしゃるとおり他のいわゆる市街地開発事業、面的な開発事業の中でも特に現実の進展がおくれているわけでありますが、これは何と申しましても、非常に多数の権利者が非常に入り組んだ権利関係でもって現に生活し、あるいは居住している、そういうところを抜本的に土地利用のあり方を変えまして、まず既存の建物はすべて除却する、そして新しい街路や公園あるいは駅前広場等の公共施設を整備する傍ら、敷地を統合して中高層のビルを建てる、そこに従来の権利者は原則として入っていただく、こういうことでありますので、生活形態、営業形態、一変するわけでございます。その点が、ほとんど更地を目指した他の事業に比べまして進みにくい最大の理由であろうと思いますが、これはしかしながら、たとえ量的には小さいとはいえ、既成市街地のそれも中枢部を主として手がけてきたわけでありますから、今後どうしても力を入れなければならない、いわば大都市、地方都市を問わず、都市の中核部分の再編成という一大使命を持ち、それが居住環境の整備とかいうことだけでなくて、都市の防災等にも直接絡む非常に緊急な事業でありますだけに、今後はこの隘路を一つ一つ打開して、何とか他の事業ほどに絶対量としていくわけではありませんけれども、いままでのような遅々とした小規模なものにとどまらないよう、最大の努力を払わなければならないと考えております。
○渡辺(武)委員 何か答弁がよくわからぬようになってきてしまうのですが、再開発事業がおくれておる原因は何かというふうに申し上げたわけですが、いろいろな問題点を出されました。そうしますと、現行法でそれらのいま出された問題点は解決できないのですか。
○吉田(泰)政府委員 都市の枢要部分を再開発する場合を考えましても、まず事業主体の面で限られておる場合にはそれだけ事業の着手個所も急にはふえにくい事情があるんではないか。また、都市計画の中でここは再開発を促進すべきだというような位置づけができれば、その都市計画をもとに公共団体も権利者も合体いたしまして事業化への具体的な段取りも進めやすくなるのではないか。また、高度利用地区というのが現在ありますけれども、その制度が不備なために再開発事業を予定する場所が決まってから同時に決定されるというのが実情でありまして、そういう意味ではほとんど活用されていない。しかし考えてみれば、狭いなりにも一応街路が配置されているような場所では、いずれ将来各権利者の手によって高層ビルに建てかえられる機会に高度利用地区の制限に適合して、時間は多少かかってもいつかは再開発に準じた結果が生まれるというような仕組みも当然考えたい。その場合には中高層化するための必要な道路容量はどうしても確保しなければなりませんから、建築線を後退させておくとかあるいは建蔽率を縮めておくとか、こういった配慮が同時になければならないわけでありまして、それがないために高度利用地区をかけっ放すというわけにもいかない、どうしても再開発事業まで結びつかない限り高度利用地区は活用できないと考えられてきたのではなかろうか、あるいは現在の権利変換方式という再開発事業は、権利をそのまま立体的に変換するわけですから、制度的には最もすぐれたものとも考えられますが、いかんせん同時に全体の権利者を解決しなければならないために権利変換計画策定までに非常に時間がかかる。時間がかかるのみならず、その中途で話が消えてしまうというようなことも多かったわけでありまして、今後大規模で公共性の高い再開発事業については一棟単位にでも進めていく。できれば公共団体が工場跡地等を先行買収しまして、その更地となった公共団体所有地にまずビルを建ててそこへ転がしていくというような方式、いわゆる第二種再開発事業の方式というものもぜひ必要な場合が出てくるのではないかと考えまして、個別の隘路の一部をこの法案で解決したいと考えたわけでございます。
○渡辺(武)委員 権利変換方式ではいろいろ問題があるからそれが進まなかった一つの理由だ、こういうふうにおっしゃったわけですね。その進まない理由をなぜ改正法律案の中にも残してあるわけですか。権利変換方式では進まないから法改正によっていわば買収方式に変換をしていきたいのだ、こうおっしゃっているわけですが、じゃ、その進まないような手法をなぜ残しておくのか、こういう疑問が当然出てくるわけですが、いかがですか。
○吉田(泰)政府委員 権利変換方式では進みにくいというのは、まず大規模、したがって権利者も多いというようなところでありまして、小規模で権利者も少ないところでは全員まとめると言いましてもそれほどの難点はない。従来も何とかやってきております。こういうことで、やはり基本的には第一種というものは残しつつ、中でも大規模で公共性が特に高い、したがって急ぐというものについて権利変換方式でない方法でも再開発事業がやれるのだという道を開く。その地区地区で最も適した望ましい方式が選択できるように、こういう意味で従来の方式も残しました。
○渡辺(武)委員 その適合しにくい権利変換方式の地区があるから新しい買収方式様式というものをつくっていくのだ、こういまおっしゃったわけですが、事業全体の進捗状況から見ますと、他の事業からは非常におくれておる。そうすると大部分がそういう様式を適用してはうまくいかないような地区ではないだろうかということが考えられるわけですが、そうしますと、大部分を第二種のいわば買収方式によって再開発をやっていくのか、多少は問題があったけれども、まだまだ第一種でも十分適用範囲が広いんだ、こうおっしゃいますと、そうなると実績を見ていくとどうも矛盾をしてくるので、それではもっとほかに大きな原因があったのだろうか、こう考えざるを得ないわけですが、いかがですか。
○吉田(泰)政府委員 地区住民の方々と話し合いを進めながら計画を立て事業を進めていくわけでありますが、この場合に、先ほどは事業をするための手法、つまり権利変換手法か用地買収手法かという手法面を申し上げたわけでありますが、さらにその根底にある隘路と申しますものは、いろいろな形態で住み、営業しておられる現在地区内の住民の方々、この方々が、いかに公共のためとは言え、従来の生活を根こそぎ切りかえて新しい再開発後の住宅に移り住む、移って営業するというそこからくる不安感並びに単なる不安のみならず、たとえば等価交換ということになれば床面積自体が減るのではないかという実害の面、この二つであろうと思います。 そこで法律案としては、そういう制度の仕組みからくる対処策をいろいろ御提案申し上げているわけでありますが、あわせてその根元にある現在の住民の方々の権利保護、つまり再開発後のビルにも、標準的な方には等床交換ができる、同じ床面積が確保できる、あるいはその機会に面積をふやしたいという方のためには増し床のために必要な資金の融通をリンクする、こういったことがどうしても必要ではないか。つまり制度面だけではなくて、むしろそれ以上にそういった金融上あるいは国庫補助等の財政上、さらに固定資産税等の税制上いろいろな角度からの優遇措置を講じまして、従前の権利者が、生活は激変するにしても、新しい再開発後の生活なり営業の見通しが立つ、悪くないというところまで持っていく、これがどうしても必要ではないかと考えておりまして、これはこの法案の提出を機会に、一部はこの法律の附則で措置しておりますが、大部分のものは予算あるいは財投の要求等で配慮し、今後ともその線を急速に強化していきたい、こう考えているわけであります。
○渡辺(武)委員 先ほども言いましたように、一体何が原因で進まないかということが非常に明確にされているのかいないのかよくわからぬけれども、問題点がウエートの大きいものから順番に並んでおって、ざっとこれだけの問題点がある、これに対処してくれるのにこうします、こうなると非常に合理的に法案の審議が早くスムーズにできていくわけであります。一つ一つ聞いていると、これは一日やっておっても進まないと思いますけれども、そういう意味からも、私は提案の仕方を考えてもらった方がいいのではないか、こう申し上げているわけでありまして、その辺十分にひとつお考えを願いたいと思います。 私自身は、少なくともいまの過密都市に良好な環境を取り戻すためには都市の再開発は必要だ、こういう立場に実は立っておるわけでございます。特に東京あたりのゼロメートル地帯と言われますこの地帯は、一たん災害が起こりますと、人命の上からいっても大変な問題が起きるであろうということが想像されるわけでございます。そう見ていきますと、いわば過密住居地帯の安全を確保するという面が大変私は必要な項目だろうかと思いますが、都市再開発法の「目的」を見ていきますと、抽象的に書いてありますから、当然それは含まれておるだろうと思いますけれども、本当に安全のためにもやはり都市の再開発というのは必要だという力点がやや不明確ではないか。「公共の福祉に寄与する」こう書いてありますから、すべてその中に含まれておるのだ、こう言ってしまえばそれまでですけれども、いわば「土地の合理的かつ健全な高度利用」とか「都市機能の更新」をしていくんだということと同じような意味を持ったいわゆる安全という面があるのではないだろうか、こう考えるわけですが、いかがでしょうか、目的にそれを追加する意思はないのかどうか。
○吉田(泰)政府委員 私ども都市再開発の重要な柱として、御指摘の安全の確保ということがあると考えております。それと並ぶような意味で、都市における生活環境の確保というようなものがありまして、両々相まちまして再開発の公益性を基礎づけていると考えます。特に防災拠点というような再開発事業が行われておりますが、これはまさに安全のため、これもその地区の安全のみならず周辺からの避難地区も兼ねるわけですから、まさに安全そのものが最大限に強調されている事業であります。今後木造住宅の密集地等に漸次再開発の対象地区を広げていく必要があると思いますが、こういう場合には、生活環境の整備と並びまして、安全の確保ということが非常に大きなウエートを持つということであります。現在の再開発法の目的が、書き方として「都市における土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新とを図り、」という表現でありまして、そういう角度から安全とか生活環境とかあるいは生活の利便とかいうものを規定しておりますものですから、ここにこのような形に並べるというのはちょっとつり合いがとりにくいと思いますが、現行法の条文の中にも安全ということは当然非常に重要なものとして意識されておるわけでありまして、今後ともなおさら安全ということが再開発事業における意味を高めていくべきであると考えております。
○渡辺(武)委員 私はなぜその基本的な問題についてお尋ねしておるかといいますと、都市の再開発そのものがややもすると個人的なベースに引き戻されてしまって、いわば利害対立という面といいますか、自分が損か得かという面から反対運動等が起こってしまうものですから、より大きな意味のそういう面の強調というものが必要ではないであろうか、こういう意味から、そこに住む地域住民の方々の御理解をいただいていくという方向の努力、これは当然必要であろう、こう思いましたから、あえて実は申し上げておるわけでございます。法律の意味の中にそれが含まれておるというだけでいいのかどうか、現実に行っていこうといたしますと、いろいろな問題点が出てくる、特に住民運動等で大変都市の再開発そのものが進まないという問題点もあるでしょうから、それらを解決していく一助にもなってくるのではないであろうか、こう考えたから実はお尋ねをしておるわけですが、いかがですか。
○仮谷国務大臣 その点全く同感です。 実は私、この間白髪地域ですか、あそこを見てきました。やはり区画整理と再開発という面が非常におくれておるというのは、これは区画整理の面は、整理をしてその土地をよくすれば、それが自分の直接の利益にも還元されてくるわけですね。再開発の場合には、環境とか防災とかいう問題を看板にかけておりまして、自分の直接の利害関係にははね返ってこない、その反面に土地の交換あるいは権利の交換、よく等価交換ということを言われておりますけれども、実質的には等価交換では困る、等床交換でなければ困るという意見が非常に強い、その問題を考えないと、交換問題も私は簡単にいかないと思っておりますが、しかし、そういう人に、一朝事あると、これは大変な危険地域で、本当にあなた方の将来の安全を考えたなれば、この問題をやらなければなりませんよという啓蒙そのものもいささか足らないところがあるし、将来の本当の人命や財産の安全を保障するためにこれはやらなければならないということをむしろ看板にかけた方がもっと徹底するのではないかという感じを私は深く持ちました。 そのときに感じましたことは、あの白鬚地域も始めてからずいぶん長いことやっておりますが、工場なんかの跡地は大変な広い地域を買収したままで、全体の交換分合ができないものですから、何年もそれがそのまま遊んでいるわけですね。そういうことを考えてみると、買収したそれだけの用地があれば、そのものをそのまますぐ使えて、一つの新しいビルができて、そして新しい方策をそこに進めていくならば、むしろこの再開発が前進するのではないかという感じも実はいたしたわけで、そういう意味で、第二種市街地再開発制度というものは必要なんだということを実感として感じてまいったわけでありますが、お説はごもっともでございまして、やはり安全というものを大きな看板にしてむしろ進めていくことが必要だという感じがいたしております。
○渡辺(武)委員 時間が足りませんので先へ進みますが、第一種の再開発事業が五年間着手をされない場合には、これを地方公共団体がかわってやるのですね。いわば逆な言葉で言えば、強権が発動される、こういうことになっておると思いますけれども、その五年間のうちただ黙って見ておるのか、いろいろな行政措置というものを考えておられるのかどうか、その辺を明確にしていただきたいと思います。
○吉田(泰)政府委員 再開発事業はいろいろ生活の激変を伴いますので、なかなか話し合いに時間がかかるわけでありまして、そういう意味で、五年というのはそう長い期間でもなく過ぎてしまうと思います。そういうことでございますから、公共団体が都市計画で促進区域を指定いたしました場合には、当然地元権利者が相寄って再開発事業あるいはそれに準ずる事業ができますように、いろいろ指導もし助言もし、あるいは相談を受け、あっせんする等、いろいろな技術的、実際的な援助を行うということにしなければならないと思います。その場合に、もし要望が出るようでしたら、公共団体の手でマスタープランの試案をつくって、たとえばこんなものだ、これをまた土台にして皆様で御希望のような変形を加えたらどうでしょうかとかいうことから始まりまして、もうマスタープランだけではなくて、さらに詳細な計画の試案もつくって示す、たたき台にするというようなことが必要だと思います。 五年間というのは長いようですがすぐたちますから、促進区域に指定されれば早速にも市町村にそういったきめ細かな指導なり、モデルなりを示す体制を整えまして、地区住民の方と相ともに計画を立てていく、必要な仲裁なども行うというような心がけでいく必要がある。決して遊んでいることは許されないと思います。
○渡辺(武)委員 つまり、五年間のうちに市町村がかわって施行するという段階では、権利変換計画といいますか、それらの合意が全部得られないままで推移していくわけですね。そうしますと、五年間たちました、市町村がやることになった、その段階では一体どういうことになるのでございましょうか。市町村がかわって権利変換計画というものを確立をして、その後に事業に着手するのか、五年という年月が経過すれば直ちに市町村が着手するのか、どういうことになるでしょうか。その場合は、経過だけを見れば、期間だけを見れば、いわば権利変換計画というものが完全に完備されていない、同意は得られていない、そういう段階では一体どうなるのでしょうか。
○吉田(泰)政府委員 これは、権利者の手で組合等をつくって再開発事業を行う場合にも、後から五年たって公共団体が乗り出して再開発事業を行う場合にも、土地所有者の権利が権利変換されるという意味で、別に公共団体が乗り出せば取り上げてしまうというものでもありません。そういう意味では、権利者の基本的な権利関係の切りかえは同じことであります。 ただ、再開発の機運もあり、いろいろにきめ細かく指導いたしましても、実際に詳しく事業計画を立て、また権利変換計画を立てていく段階で、どうしても皆さんの意思が合致しないというようなとき、あらかたの方向づけができても、細かいところで調整がつかないというようなときに、五年たってしまうということが予想されるわけであります。もちろん、五年たってすぐに切りかえなければならぬというものでもありませんし、もうあと半年、一年待てば、もう少し煮詰まって、権利者の力でやっていただけそうだというならば、そういう努力をすることもあるわけですけれども、どこかで一応の法律的な期限という意味で五年ということを書きました。したがって五年たてば、公共団体が今度は計画の主体となりまして、いままでの助言あるいは相談を受けるという受け身の立場から、主体としての立場になって計画を進めていく、もちろんその場合にも、地区内権利者と相談をしながら話を進めていかなければ、公共団体が万能でずばずばやっていくということはもともとできないわけでありますから、主体が公共団体に切りかわっていくということであろうかと思います。
○渡辺(武)委員 つまり、五年以内の期間内においても、そこに居住していられる方々、土地所有者等々から三分の二以上の要請があれば市町村がかわってやることもできるのだ、こう書いてあるわけですね。そうしますと、その段階ではいわば三分の一の人はまだ同意をしていないとか、いろいろな問題があると思いますが、その辺はどういう意味でそういう制度が設けられておるのでしょうか。三分の二の人から要請があれば、五年以内でも市町村がかわって事業ができる、こういう制度がありますね。ということは、反面言えば、まだ三分の一の同意していない方々がおられるのではないか、こう想定できるわけですが、そういう場合でも事業はどんどんやっていける、こういう解釈でしょうか。
○吉田(泰)政府委員 三分の二以上の要請によって市町村にやってもらいたいという制度を置きました理由は、再開発促進区域はまず権利者みずからの力で再開発を促進してください、しかし、いつまでも促進区域を指定したままで事業にかかれないということでは、その間建築行為等の規制も強く行われておりますから、権利の保護から見ても好ましくない。したがって、促進区域をかける以上は、ある年数待ってもどうにも権利者のみずからの手ではやれそうもないというときには、公共団体が乗り出してでも仕上げるということでなければならないという意味でありますが、その場合に、地区内の三分の二以上もの方が、どうせ再開発をするというならば、われわれが計画を立て、あるいは資金調達などに奔走した上でやっていくよりも、公共団体にもうやってもらいたいという意向であれば、五年間はやらないということなく、その大多数の要望に従って、五年を待たずしても公共団体が乗り出せるようにはしておく必要があるだろう、こういう意味でありまして、もちろん実際の姿を見れば、三分の二ぐらいの賛成、逆に言えば三分の一もの反対があれば、法律上はともかく、実際上は施行困難だと思います。公共団体が要請を受けた場合には、それを踏まえまして新しく市町村としての計画をつくり、地元民に示すことによって、たび重なる説明会等を経て逐次賛成者になっていただく、こういう努力を重ねる、その上で事業にかかる、こういうことになると思います。
○渡辺(武)委員 この項の問題点は、市町村がかわってやるという場合に、三分の一が反対しておられるわけです。おられるのだけれども、第一種の再開発事業というものがすぐ施行できるのか、あるいは市町村がかわっても、三分の一の方々の同意を得るためにいろいろな努力をなされて、同意が得られてから実際の事業が施行されるのか、ここのところなんですよ。その辺はどうなっておるのでしょうか。
○吉田(泰)政府委員 たとえば三年目ぐらいに三分の二以上の要請があった、これが圧倒的多数の要請であれば、恐らくそのまますぐにでも公共団体の準備次第で着工できると思いますけれども、かつかつ三分の二ぐらいの場合を予想しますと、なかなか実際上はできないわけです。それから今度は公共団体の手による事業計画の説明、協議というものが進み、一年かかるか二年かかるか、ある程度の期間を経て、ほぼ全員の方が賛成されるというところで、初めて事業にかかれるというわけです。ただ、五年以内でも三分の二以上の要請を書いておきませんと、そのすべての行動が五年たってからしか始まらないということになると、出発がそれだけおくれる分だけみすみす全体がおくれるわけでありますから、やはり五年を待たずしても三分の二もの多数の方が自分たちでやる気はないと決まった以上は、そこで切りかわって公共団体の施行として乗り出す体制が出発できるという制度はつくっておきたい、こういう意味でございます。
○渡辺(武)委員 体制が出発できるというのじゃなくて、実際に事業がそれで始まるのか、あるいは三分の一の同意していない方々の同意、説得工作というものをまだ持続していかれるのか、こういうことを聞いておるわけです。
○吉田(泰)政府委員 それは説得工作を持続するわけでございます。
○渡辺(武)委員 そうすると、やはり全員が同意の上、事業計画がなされて、それから施行されるのだ、こういう解釈でよろしゅうございますか。
○吉田(泰)政府委員 非常にたくさんの権利者がおられますから、文字どおり全員というわけにはなかなかいかぬと思います。実際のことを思い浮かべましても、ほとんど大部分の方の同意というふうに考えております。
○渡辺(武)委員 そのほとんど大部分というのは一体どの程度でしょうか、数的に言いますと。法律上は三分の二以上と書いてありますけれども、要請があった場合には第一種再開発事業を施行することができる、こうなっているのですね、実際は。だから法律どおり見ていけば、三分の二以上の一人でも多く賛成者があれば直ちに事業は施行できるのか、こういう解釈も成り立つわけですよ。その場合一体どうなんでしょうか。大部分が賛成するまでは説得工作を続けていくんだと局長はおっしゃるけれども、その大部分というのは一体どの程度でしょうか。七〇%なのか、八〇%なのか、九〇%なのか、その基準は別に考えておられないのですか。
○吉田(泰)政府委員 賛成しないという方の賛成しない内容とか程度にもよりますから、一概にパーセントでは言えないわけでございます。しかし、少なくとも三分の二をちょっと超えたという程度では実際はできないだろう、現在の実情でもやれてはおらないというわけでございます。相当高率でなければ実際はやれないだろう、こういう考えでございます。 なお、要請があれば施行できると書きましたのは、市街地再開発促進区域はまず権利者にやっていただくというたてまえから、原則としては五年間は公共団体は乗り出せないという前提に立ちまして、その乗り出せないものが三分の二の要請があれば乗り出せるようになる、こういう意味で書いたわけでありまして、要請があれば直ちに着工できるかどうかとはまた別の問題でございます。
○渡辺(武)委員 別の問題は結構だけれども、その別な問題は一体どの程度同意者があったら実際に別の問題に移っていくのか、こう言っているのですよ。
○吉田(泰)政府委員 これは先ほども申し上げましたように、現に更地というものじゃなくて、人が住み、営業をしておられるわけですから、なかなかその反対の理由、その方の生活の先行きということを考えれば、たった一人の反対といえども無視できない場合もあるわけでございます。しかし、できればという程度の要望に近いような反対の場合もあるでしょうから、そういう意味で一概に数字的には申し上げられない、こういうことをお答えいたしておりますが、いろいろな意味の反対を含めましても三分の一近くも反対があるという状態では実際はできないだろうということでございまして、三分の二を相当上回る高率の賛成がなければ実際にはできないだろう、こういうことでございます。
○渡辺(武)委員 さっきの答弁より後退をしてきたように感ずるのですよね。さっきは三分の二と書いてあるけれども、大部分の人が実際問題として同意しなければやらないのですよと、こうおっしゃったわけですよ。その大部分とは一体七〇なのか八〇なのか九〇なのかと追及をしていきますといろいろな事情があるから明確にできないけれども、大体三分の二以上がと、また逆戻りをしてしまったわけですよね。さっきおっしゃった大部分というのは、特殊な案件はもちろんあるでしょうから、そういうものだけを除いたという意味なのか、だから数字的にはっきり言えない、特殊な人たちがたまたまそこにたくさんおられたということを想定をされて困っておられるのじゃないかと思うのですが、そういう意味なんですか。そういう特殊な事情のある方のみはという意味ですか。
○吉田(泰)政府委員 三分の二あればやれると言ったわけでございませんで、そういう意味で私お答えしてないと思います。つまり三分の二をかなり超える率がないと実際にはやれないし、またやるべきではない、こう申し上げたわけであります。数字は、それは場合によっては九割ぐらいということもあるかもしれませんが、反対の方の反対の内容、程度にもよりますし、特殊な事情もありますから、なかなかその辺は一概に申し上げにくいということでございます。
○渡辺(武)委員 その反対の理由を少し聞きましょうか。どういう反対の場合を想定しておられますか。
○仮谷国務大臣 これは、これ以上局長に一体どこまでならやれる、どこまでならだめだということを言えと言うこと自体大変むずかしい問題じゃないでしょうか。これは先生方御承知のように、いまどんな事業をやりましてもなかなかむずかしい問題があることは御承知のとおりでありまして、三分の二以上の同意があればやるということは、基本的にはその線で進めますけれども、しかし、それでは法律に従ってどんどん推進していいかというと、実質的にできない場合もあると思いますし、それを九〇%まで同意すればいいとかあるいは八〇%でいいとかいう問題は、やはりその時点によってケース・バイ・ケースでいかなければならぬ問題で、むしろそういうことを基本にして、問題はその地域の人にぜひ納得してもらうよう全力を挙げて努力をして、それでもなおかつ、変な表現ですけれども、住民エゴでどうしても反対だという人があれば、場合によっては押し切っていかなければならぬときもあるかもしれません。そういった面はいかがでしょうか。非常にこれはむずかしい問題でして、ここでぴしっと割り切って御返答できないというのは御理解いただけないかと思いますが、いかがでしょう。
○井上(普)委員 関連して。大臣、法律はつくりますとひとり歩きするのです。しかもその法律を武器に使って役人どもが人民を恐喝、恫喝しながら、おどかしながらやるというケースがたくさんある。現に私の地域におきましても、区画整理事業ですけれども、区画整理といいましても国道をつくるための区画整理なんです。その反対派が一部ある。これに対して、ある程度以上でなければとあれも数字は書いてございますが、県がその数字を示しながらともかく区画整理に着工した。ところが実際問題としたらできない。聞いてみると、県は法律を武器にして住民をともかくおどし上げて、恐喝の材料にして進めようとしておる。事実なんです。こういうケースがあるのです。だから法律というのは、一たんつくれば、三分の二以上あればできるという文言であれば、われわれはできるんだぞということで住民に対し高圧的な態度で、これを武器としてやることができる。であるから、私はこういう問題は明確にしておかなければならぬと思う。この点いかがです。それは確かに皆さん方つくったときにはそういう意向があるかもしらぬけれども、末端へ行けばそうじゃない。都市局長にしても計画局長にしても私がいま言った事例については十分御存じのはずなんです。そういうような事実があるのです。県庁あるいは市役所のメンツのためにあるいは役人のメンツのためにこれを強行しようとしている、ところが幾らしてもできない。区画整理事業でもこういうようなケースがあるのです。ですから、ここらあたりを一体どうするのか。ましていわんや市街地再開発で、いま住んでおるところなんです。それを一体どうするんだというところですから、三分の二以上あればできるという文言は、私はとりょうによっては強力なる武器になりかねない、したがってここらあたりは煮詰めておかなければならぬと、全くそういう純粋な意味から言っておるのですから、決してなんじゃないと思うのです。御答弁願いたいと思います。
○仮谷国務大臣 井上さん、お言葉を返すわけじゃないのですが、役人が権力をかさに着てというのは、それはたまには例外としてあるかもしれませんけれども、もう世の中そんなことでは進まないのじゃないでしょうか。逆の面もまたある。非常に急いでやらなければならぬ、衆目が認めておるけれども、たった一軒文句を言って居座りをしたためにできない、そういっては長引いておるという逆の面もあるわけであります。 ただ私は、三分の二が適当かどうかという問題は大いに検討すればいいと思います。そういう問題は検討して、限界をどこに引くかという問題はよく皆さん方とも相談して、これは現実に合うようにすれば結構だと思います。なおあと局長からも答弁させますけれども、そういった面では御意思は私ども十分よくわかっております。
○吉田(泰)政府委員 この条文の三分の二の要請というのは、原則は五年間は権利者の手でやっていただくという期間でありますから、公共団体は乗り出すなというわけであります。しかしながら三分の二もの方が、自分らでやれと言われても困る、やるなら公共団体でやってもらいたいと、そこまで固まれば、やるとすれば公共団体しかないだろう、三分の二も自分ではやらぬと言っているのに、まず自分でやりなさい、五年間はとにかく待ちましょうという制度もむしろおかしいのではないか、こういうことでありまして、原則として指定後五年間は公共団体は乗り出さないというその原則を、三分の二の要請があれば公共団体が乗り出せるというふうに切りかえる、それが三分の二の要請だということでありまして、要請があったからそれをいいことに三分の二かつかつの賛成でもって公共団体が強行するという趣旨のものでは決してないわけでございます。
○渡辺(武)委員 その話はもうさっき済んでおる話だと思うのですよ。だからそれはそれでよろしい。乗り出すのは三分の二。乗り出すのと、実際に事業を始めるのとは違うはずだから、事業を始めるというのは一体どうなんでしょうかというところに議論はすでに発展をしているわけですよ。だから乗り出すのは、その三分の二なら三分の二。乗り出すだけなら、それは結構でしょう。市町村がいわば権利者組合からかわっておやりになるということは、それはまあいいでしょう。しかし、それは本当にその乗り出すということは、事業に着工することなのか、そうでなくて同意を得るための努力を残りもずっと続けていくことなのかと、こう聞いておったわけですよ。その辺でどうも答弁があやふやになってきたものですから、これは明確にしておかなければいかぬ、こういうことなんですよ。
○吉田(泰)政府委員 三分の二の要請があったからといって直ちに着工するわけではなく、大部分の方の同意を得られるまで説得を進め、計画を練るわけでございます。
○渡辺(武)委員 そうしますと、市町村がかわっておやりになった場合には、何か金融上あるいは税制上についての、一般の権利者がやる場合と比べて優遇措置か何か特典はございますか。
○吉田(泰)政府委員 まあこれは制度的には全く同列にしております。つまり公共団体施行になれば優遇するというのでは、権利者がやるのは不利ということになりますからそもそもおかしいわけですし、逆に公共団体が乗り出すなら優遇措置を薄めるということもおかしいわけでありまして、全く同列にしております。 ただ、公共団体が施行になれば、つなぎ資金などの資金手当ては一切公共団体がやってくれますし、個々の人々の利害調整にしても、組合というような形で権利者同士話し合うよりは、公共団体が公平な立場で案を示し、これでどうかと言う方が公平感もあり、まとまりやすいのではないか、そういう点が違いますけれども、土地所有者に対する優遇措置そのものは全く同等としております。
○渡辺(武)委員 時間がないから次に進みましょう。 権利関係の問題について若干お尋ねしておきたいと思いますが、つまり等価交換の原則というものでおやりになるのですね。だからつまり価といいますか金が等しくなればいいんだ、こういう考え方なんですけれども、その場合に、つまり質的に異なる資産、たとえば建物、家屋は、建てたときは一番新しいのですから、これは一番価値があるわけですね。だんだん年を経るに従って価値が低下をしていくわけですよ。土地の場合はむしろ逆現象ですね。ある時点よりも時が経過するに従って価値が上がっていくというものですね。こういうものを、ある時点でとって、いわば価格が等しくなればいいのだという等価交換方式といいますか、そういう質的に異なる資産の等価交換方式というものが果たして妥当かどうか、こういう疑問があるわけですが、いかがですか。
○吉田(泰)政府委員 これは買収方式の事業の場合にも、一定の場合には建物といった現物で補償しろというようなことがありまして、いわばそれを原則化したものがこの再開発事業でございます。いろいろ土地と建物では、いまおっしゃったような点も違いますし、その他いろいろな面で基本的に違った性格を持っておりますが、敷地を広くオープンスペースを取りつつ、高度利用も図ろうということになりますと、どうしても平面的な換地では済みませんので、こういう建物を含めた立体的な権利変換という手法によらざるを得ない、こういうことにいたしております。 この場合、一般の区画整理事業のように土地同士の交換ではありませんから、再開発事業を行える場合を法律上限定をしまして、相当の公益性があって、どうしても再開発をやらなければいかぬという場合に限る、区画整理のように余り厳しい要件がない事業と比べまして、そういう点で差を設けておりまして、それほどの公共性があれば、やはり土地を整備し、オープンスペースを生み出しつつ高度利用するということから、必然的に土地と建物との交換というものが出てくる、これはやはりその交換の時点で評価するしかないではないかというのが制度としてはできているわけであります。 もちろんそれだけでなかなか権利者の方は満足いただけませんから、私どもは単なる等価交換ではなくて、実際上は新しくできるビルの方に、あるいはクリアランスの費用等に、国庫補助及びその補助裏である地方公共団体の公費をつぎ込みまして、いわば原価を安くすることによって、それを交換する権利価格から控除する、名目的には等価であっても実質的にはそういったものを加えれば等価以上のものになるというような実際の交換の仕方を考えているわけであります。
○渡辺(武)委員 ちょっと明確にしておきたいのですが、つまり実質的には等価以上のものも考えておるということは、いわばそういう時を経るに従って上がっていくであろうと想定をされる土地等の所有者と建物と交換する場合ですね。そういう場合にそういう措置を考えておるのか。つまり建物だけ所有しておる、土地は別に所有者がある。そういう所有者は、いわば年を経るに従ってその自分の持っているものは実際は減っていくわけですよ。そういう関係にある。それは全然区別をしないのかどうか。土地を持っておろうが建物を持っておろうが、同じように扱っていくということなんでしょうか。
○吉田(泰)政府委員 権利変換の場合にいろんな場合があります。つまり土地だけを持っておられる方、それから土地と建物を持っておられる方、あるいは土地は借地権しかなくて建物だけ持っておられる方、それぞれの方に交換していくわけでございまして、まあその間、全体の方を共通して再開発事業に協力してもらうという意味も含め、あるいは新しいビルの価格がどうしても原価としては高くなる、それで等価というのでは面積が逆に減ってしまうという不条理を補うために、できるだけ再開発事業の費用に公費をつぎ込んで、それを原価から差し引くことにより、差し引かれた単価と従前の単価と比較したときに、等価でありながら等床が実現することを私どもは考えているわけであります。土地だけ持っている人あるいは建物を主として持っている人の間の差まで考えるということは、また新しい問題も起こしますので、そこまでは考えておらない、一律に考えている次第でございます。
○渡辺(武)委員 そういうことがいわば促進を阻害をしていないかどうかという心配があるわけですよ、実際は。ごねておればたとえば地価は上がっていく、片方、ごねておれば建物の価値が下がるから早くという、そういう差異は出てこないかどうか。ある時点で区切れば当然そういうことは私は出てくると思うのですよ。建物だけを持っておる人は時がたてばそれは価値が減っていくわけです。土地を持っている人は逆な現象が出てくる。したがって、やはりそういう配慮がなされないと、実際事業を促進する場合になかなか促進しにくい一つの障害の要因になるのではないだろうか、こう考えるから実は申し上げておるわけです。非常にむずかしいかもわかりませんが。
○吉田(泰)政府委員 この法律による事業が始まりますと、権利変換の場合は、その事業の都市計画の決定直後の時点、基準日で従前の価格も再開発後の価格も固定し、それで権利変換しますし、第二種再開発事業の場合は、その時点を基準日として、その後の建物完成までの日数は土地収用法と同じ物価スライドを従前の土地建物の評価にもかけ、また完成する建物の方にもかけて、同じような物価スライドにより時点を合わせるということをしておりますから、事業が始まる後の問題はないわけですけれども、そこまでの間に時間が非常にかかるというときに、御指摘のようなことも間々あるかもあるかもしれません。しかし、これは基本的には、権利変換の場合でも、そういう減価しがちな建物に切りかわるということであればいやだという方は、何も無理やり建物を受け取れというわけではなくて、そういう方は買収方式に準じましてその土地を売っていただく、それを金銭にかえていただいて、御自分で必要な代替資産に切りかえていただくということになる、その道は残しておりますから、権利変換に乗る限りは、土地だけを持っている方と建物を主として持っている方と、そこの区別まであえてやるということは実際上、なかなかできないんではないかと考える次第でございます。
○渡辺(武)委員 次に移ります。 次の、大都市地域における住宅地等の供給の促進に関する特別措置法案ということでございますが、この中で土地区画整理促進区域というのがあります。市街化区域内のC農地、住宅街区の整備促進地域はA、B農地というふうに言われておるわけでございますが、この法律が成立をしますと、AB、C農地のうちに一体どれだけの宅地化を促進する計画をお持ちなのか、それによってどのくらいの住宅が供給できるというふうに見通しを立てておられるのか、お聞かせを願いたいと思います。
○吉田(泰)政府委員 この法案を施行してみていろいろ周知徹底も図りませんと、なかなか量的なめども立ちにくいわけでありますが、一応私どもとしては、昭和六十年までの間に特定土地区画整理事業を約七万ヘクタールできれば着手したい。そのうちで一応整備が完了する面積が約四万ヘクタールくらいのベースでいきたい。ただ、四万ヘクタールといいましても、この中には集合農地区とか公共施設用地がありますから、そういったものを除きましたミディアムグロスというもので宅地供給面積をはじきますと、約半分の二万ヘクタールくらいになるであろうと思います。住宅街区整備事業は、中高層住宅まで建てるという事業ですからなおさら予測がしにくいわけでありますが、これも一応六十年度までに約三千ヘクタール着手し、そのうち二千五百ヘクタール程度の土地整備を完了した上、中高層住宅まで建てるということを考えております。住宅街区整備事業による住宅建設戸数としては十三万戸ないし十四万戸できれば確保したい。特定区画整理事業の場合は、共同住宅であればかなり高度利用された形で供給されますし、低層住宅の場合は一戸当たりかなりの面積を要しますので、これもなかなか見込みがたいものでありますが、標準として算定すれば、約二万ヘクタールの宅地供給で住宅にして百二十万戸分ぐらいには当たるのではないか、こう考えます。 一方、対象となる土地は、現在三大都市圏の市の区域に十万八千ヘクタールありますが、町村の区域等を含めますと十二万六千ヘクタールが現在の市街化区域内にあります。そのほか山林、原野等が三方ヘクタール余りありますから、合わせて約十六万ヘクタールがこの対象になるということになります。なお、今後十年、あるいはこの着手されたものが完成するであろう十数年先を考えれば、三大都市圏といえども市街化区域は現在よりはふえていると思いますから、対象面積は現在の面積で申し上げた次第でございます。
○渡辺(武)委員 政府の「住宅・宅地需要見通し」というのが発表されておりますね。それによりますと、昭和六十年度までに三大都市圏で住宅が千二百万一尺宅地が大体七万六千ヘクタール、こういうふうになっておるわけです。したがって、いまの数値との関係において、当然その消化はできるのかどうかという問題があると思いますが、その辺はどうなっておりますか。
○大塩政府委員 七万六千ヘクタールが新たに住宅宅地を必要とする面積と考えております。いま申し上げましたこの促進区域制度によってお示しました数字は、その中に含まれる、公的開発住宅及び区画整理の中に入ると思っております。七万六千ヘクタールのその配分につきましては、大体公的開発が三割、民間開発が五割、区画整理が二割というふうに一応長期構想においては推定いたしておる次第でございまして、その中の三割部分とそれから二割部分の中に配分されるというふうに考えております。
○渡辺(武)委員 逆の意味で、前段で御説明になりました、いわば宅地化可能な面積ですね、それから見ていきますと、必要とする戸数はその中で十分補っていけるんではないか、こういう観測が成り立つわけですよ、実際。これは宅開公団のときにも実は申し上げたわけであって、大都市周辺をそう大規模に開発をしなくても現在の市街化区域の中で実は十分な土地があるのではないか、こういうふうに申し上げたわけですね。その辺の関係で、どうなんでしょうか。
○大塩政府委員 宅地開発公団は、東京圏でたとえて言えば四十キロ、五十キロというような、周辺部に大規模な宅地開発の場としてこれを開発しようという政策でございます。したがいまして、既存の市街地の周辺部において主として行う、比較的間近なところにおいて行う区画整理事業、あるいは端境農地等に着目いたしまして住宅街区を造成していこうというような施策とは両立し得る。すなわち、そこの場所におきましてはそういう大規模な開発の適地は必ずしもそうたくさんありませんし、当然外周部にそれらの大規模な開発を求めなければならないということで、両々相まってその七万六千ヘクタールのそういう分担をそこでいたしたいと考えておる次第でございます。
○渡辺(武)委員 時間が参りましたから、あと一点だけ御質問申し上げます。 この中で集合農地という制度があるわけでございます。現在宅地並み課税というものが施行されておりまして、三大都市圏内の特定の都市以外の市町村に所在するAB農地及び全国のC農地については昭和五十年度末までにその取り扱いを定めるということが、これは地方税法の附則によって定められておるわけでございます。したがって、まず第一点は、建設大臣はこの取り扱いをいかにされるつもりかということをお聞きをしておきたい。 それから、都市計画法によって実は線引きが行われておるわけですが、この線引きそのものの見直しといいますか、これはもう年度が来ておりますし、現実に都市計画法による線引き、市街化区域あるいは調整区域というものの線引きの仕方が非常に不合理な事例が各所に実はあるわけでございます。その辺の市街化区域と調整区域との関係はこの見直しの時期にすべて手直しをされるのかどうか。御返答次第では実は具体的な事例を挙げて御説明を願いたいと思いますが、まずその基本的なことからお聞きをしておきたいと思います。
○大塩政府委員 昭和四十九年の地方税法の改正によりまして、ABC農地につきましての検討を進めるということになっておりますが、これは現在関係省庁と慎重に検討しようとしている段階でございまして、まだその具体的な内容に入っておりません。これから検討する段階でございます。 なお、線引きについては都市局長から申し上げます。
○吉田(泰)政府委員 ちょうど現在の都市計画法制定直後に市街化区域、市街化調整区域を設定されました都市計画区域については、ことしが五年目に当たるわけであります。都市計画法は、これは線引きに限りませんが、おおむね五年ごとに基本的に見直して、全般を新しい事態に即応するように必要な改定を加えていくというたてまえでありまして、そういう意味ではことしがその五年目に当たるということで、各都道府県でも線引きの見直しのための基礎調査を実施中であります。したがいましてこの調査結果に基づきまして各都道府県としての案がまとまってまいりますと、建設省に協議が参りまして、私どもはそれを受け、かつ、農林省との協議を要しますから、そういうものを行って線引きの変更を行うというつもりでおります。 この五年間の市街化の動向とか実情の変更というものは、各地域によっても違いますから一概には申せませんけれども、当初から市街化区域が量としてはかなり余裕を持って決定されていたとか、そのこともありまして、市街化区域内の都市施設の整備の度合いが、今後の推進を考えましてもなかなか追いつきにくい事情にある。あるいは線引きの見直しということがやり方によって地価の高騰や乱開発を招く引き金になりかねないというような点がありますから、私どもとしては、一般論としてはさほど大幅な拡大ということにならないで若干の修正ということになるのではないかと考えております。しかしこれはあくまでも個々の地域の実情によるわけでありまして、一概には申せないわけでございます。
○渡辺(武)委員 全国の中で非常に不合理な地域がたくさんあると思いますが、それらは把握をしておられるでしょうね、建設省は。把握しておられませんか。仮に把握しておられるというふうに前提を置きまして、そうしてそれらの問題は見直し、微調整ですか何ですか、小規模な見直しということもあるでしょうが、確実におやりになるのかどうか、明確にしておいていただきたいと思います。
○吉田(泰)政府委員 前回の線引きが、新法が制定されまして初めて行われたことでありますから、各地間のバランスとか個々の区域のとり方についてなれないというような点もあり、片一方では新法施行後できるだけ線引きを急げというようなこともありましたから、そういう意味で線引きに不合理と思われる面があるところもあると思います。いずれにしても、個々の具体的な事情は各都道府県を通じてその原案として上がってまいりますから、そのときに最近の変化の動向とともに、最初の線引きのときの事情、県としての考え方も十分聞きただすことになりますから、不合理というものがあればこれは当然是正しなければならないと基本的には考えます。
○服部委員 いま、たまたま同僚渡辺君から、不合理がある場合には、特に微調整ですかで、今度近くやるのかという質問でありまするが、これに関連して伺いたいのです。 先ほど局長が答弁の中で、新法施行で簡単に言えば混乱のような状態の線引きだったというお言葉があったと思うのです。そうすると、裏を返せば、この線引きは完璧でなかったというふうに理解していいのですか。 なお私は、まずその線引きの時点のいわゆる本省に協議をした各都道府県、この認識を十分してもらいたいと思うのは、多分いわゆる感情的な線引きであったということは認識されておるかどうか。言うなれば、先ほどかなり広範な市街化の設定を見たので云々というお言葉があったが、五十年かかってもできないようなところを、あの当時の状況からいたしますると、市街化になれば高く売れるんだといういわゆる国の方針を間違って農家自身が先取りした傾向があることも御認識願っていると思うのです。したがって、都道府県知事並びに市町村長に大変な圧力をかけて、だれが見ても、三歳の童子が見ても当然市街化でなければならないという地域を調整区域にしてみたり、五十年かかってもできっこないようなところに、そういったいわゆる地域有力者の圧力がかかって設定したことも私は現認しているのです。したがって、そういう不合理な状態のもとでそういった線引きが行われて、五年後の今日もなお地域によっては混乱しているのでありまするから、ひとつこの際そういった不合理を急いで是正する必要があると思うのです。 もう一つ、私は局長に聞きたいのですが、県がまとめて持ってくる、それじゃ県のまとめて持ってきたことをうのみにされるのかどうか、この点もひとつこの機会に確認しておきたいと思います。いわゆるあの時点の認識、また今度県から協議が来るということになるのですが、それは持ってきたものをそのままうのみにされるのかという点について、二点だけちょっとお答えを願いたいと思います。
○吉田(泰)政府委員 都市計画法施行直後に最初に行った線引きでありますから、当時としては、それは期限もありましたけれども、極力合理的な線で決めたはずでありますけれども、しかし、当時からすでにはらんでいた事情、その後の経緯を見ればいよいよ明らかになった事情というようなことから、完全に線引きがだれにも納得される形で行われたということは、これは申せないことでございます。そういうこともありまして、過ちがあればできるだけ早く是正すべきでありますけれども、なかなか毎年のようにも変えがたいということで延び延びになっているところもあるわけですから、そういったものは五年という最初のこの機会に十分吟味しまして、必要な是正というものは必要ではないかと考えます。 なお、県が原案をつくってまいりますが、もとよりこれをうのみにするということではありませんで、量的にも、またどの場所を考えるかということについても十分説明を聞き、建設省としても理解できるというものをさらに農林省と協議して決めていく、こういうことになります。
○渡辺(武)委員 いまもいろいろ問題になっておりますように、われわれがここの場所で討論をし、われわれの意図する方向で法律ができたといたしましても、実際にそれが施行の段階では実は間違った方向に進んでいく危険性が非常に多い、こういうことでございます。 したがって、先ほど問題にいたしましたように、五年間の期間の中に市町村が代行することができると思いまして、あるいはそれは乗り入れることができるのであって、実際にはそれを無規してやることではない、こういうふうに論議をしておりましても、実際そういうふうにやっていくかどうかというのは非常に問題があるわけです。したがって、少なくともつくられた法律の精神そのものが確実に履行されていかないということは、これはひとり市町村あるいは県に責任をおっかぶせることではなくて、指導に当たる建設省自身の責任であるわけですからね。そのように行われていかないということは、これは県が悪いのだ、市町村が悪いのだと言っておれないのです。そのように、実際間違わないように指導しておったかどうかにも問題があるし、いろいろな問題点がある。これは近代手法でいけば教える方が全部悪いということになっているのですよ。相手が間違ってしまえば教え方が悪かったのだ、そういう理解に立たなければいかぬ。そういうふうな理解に立って、本当にいままでわれわれが法律の趣旨を体していろいろなことを決めてきたけれども、どうもそれが行われていない。線引き一つをとってみてもそうだ。こういうことでございますから、私はそういう見直しの期間にはひとつ厳重にやっていただきたい。建設省がより積極的に責任を感じて、みずからの責任の範囲内においてでも、むしろ逆におくれておる市町村、間違っておる市町村があれば積極的に言ってみずから変えさせるという方向でひとつ努力をしていただくように要請をして資問を終わりたいと思います。
○天野委員長 清水徳松君。
○清水委員 現在審議中のこの二つの法律案は、前回衆議院において成立を見ました宅地開発公団法とともに、そのよって立つ根源というものは、昭和四十八年二月、都市計画中央審議会に対して都市再開発の推進を図るための新しい制度はいかにあるべきかについて諮問し、同年七月にこれに対する答申を得、そしてその答申は、都市再開発の目標を達成するためには、「一、土地権利者等による自発的な再開発の促進を図るとともに、二、広域にわたる再開発の実施の手法を確立する必要があり、また、これらを可能ならしめるよう、三、税財政金融措置を拡充強化し、かつ、住民のコンセンサスを得るため、四、関係権利者対策を充実させなければならない。」こういうような答申です。 〔委員長退席、梶山委員長代理着席〕 さらにまた、四十八年の十一月一日には行政監理委員会が行政管理庁長官に提言をした「住宅対策のための土地行政の機構および運営のあり方についての答申」、これは前の中央審議会の答申と同様な趣旨によって、既成市街地の再開発を推進することの必要性を指摘しておる。こういう答申に基づいて提出をされておるわけでございます。 しかしその後に、四十九年には四月でしたか、国土利用計画法が成立をいたしております。また、金融引き締めあるいは土地税制等の実施もされまして大きく情勢が変化もしておる。公有地確保あるいは公宮住宅その他の用地の確保についても大きく条件あるいは情勢が変わりつつあるというふうに思います。高度成長から安定成長の時代に入ったというふうにも言われております。また、日本の食糧事情についても、やはりその需給確保のために新たな問題が提起されつつあるというような状況でございます。 このように大きな変化がこの答申がなされた後に起こっておるわけでありますが、この答申というものはその実際的な効果ということを考えた場合に、やはり検討を要する内容になっているんじゃないかというような心配もございます。したがって、新しい答申が必要になってきているんじゃないかというように感ぜられるわけでありますが、その点大臣はどのようにお考えになるのか、その点からお伺いをいたしたいと思います。
○吉田(泰)政府委員 御指摘のように、答申を受けましたのが一昨年でありまして、それをもとに昨年国会に提出しておりますから、その後御指摘のような国土利用計画法の制定であるとか、あるいは経済情勢の激変であるとか、新しい事態が生じていることも事実であります。ただ私どもは、やはり国土利用計画法によって地価の鎮静化が図られたということを踏まえながらも、むしろそういった情勢を生かして、かねて困難であった三大都市圏の宅地供給の促進等を図るということがやはりどうしても必要ではないか、そういう地価の安定と宅地供給の増大ということがやはり両々相まって必要だろう、そういう意味で、近年のいろいろな周りを取り巻く情勢が変わりましてもこの答申の趣旨というものは生かされなければならない、このように基本的に考えておるところでございます。 〔梶山委員長代理退席、委員長着席〕
○清水委員 答申の趣旨はいまでも十分これは踏まえる余地のあるものであって、その線に沿って今後ともやるのだということですが、新たに答申を求める意思はないかということを大臣にお伺いしたいわけです。
○吉田(泰)政府委員 昨年提出いたしましたこの法案の必要性と意義は今日においてもなお続いていると思われますので、一応この問題としては二年前の答申に基づいたこの内容で通していただき、なお三大都市圏のいろいろな問題はこの法案のみで解決するわけでもありませんから、さらに新しい事態を踏まえて必要なことがありそうだということになれば、重ねて追っかけて諮問をするということも考えられますが、一応この内容につきましては、ここ二年来の変化というものもこの法案の内容を切りかえる必要はないし、また新たに答申を求める必要もないと考えます。
○清水委員 これらの根本的な情勢あるいは条件が変化しているのに、宅開も含めまして今度の二法案についてもこれを人々に遵守させるという感じを強く受ける法律でございます。 〔委員長退席、内海(英)委員長代理着席〕 われわれからして、いままで多くの方々の質問を拝聴いたしておりましても、非常にきれいごとといいますか、ごもっともな理由を羅列するにとどまりまして、どうも屋上屋を架するといったような感じがきわめて濃厚でございます。実際面で少しも前進を見ることができないのではないかという心配があるわけでございます。特にまた、法律案の提案説明からして、大都市法の方は「緊急な課題として、大都市地域において大量の住宅地の供給をはかり住宅の建設を促進する」、そしてまた再開発法の方は「既成市街地の再開発の一層の推進をはかるべく、公益性が高く、かつ、大規模な事業を早急に施行するための手法を確立する」こういったようなあくまで早急にあるいは緊急にといったような、非常に実現を急がれる、言うならば緊急対策といったような法律案であると思います。そうしてみれば、果たしてこれは緊急の用に役立つであろうかどうか。現実のいろいろなわれわれの課題を踏まえて本当に緊急対策として用をなす法律案であろうかということを非常に心配しているわけであります。 大臣に、大変粗っぽい質問でございますが、この法律が成立をしても実際効果をもたらすものであるという確信が本当におありかどうか。いま都市局長は渡辺さんの質問に対しても大分具体的な数字を並べまして、これだけの効果があるといったような答弁をされたわけでありますが、果たして自信を持ってあれだけの仕事をされる、大臣はそういうお考えを持っておられるのか、その点をお伺いいたしたいと思います。
○仮谷国務大臣 この法律の立法時点が二年ほど前でして、継続法案になっておりますから、そういう時点ではいろいろと御意見もあろうかと実は思っておるわけでありますけれども、いま私どもが考えてみて、たとえば都市再開発法にしても、午前中からいろいろと議論をされましたように、なかなか思うように進んでいない。これは政治の怠慢だと言われればそれまでかもしれませんけれども、それなりにいろいろの問題点があることは御理解いただけると思うのであります。特に、都市の過密対策、防災対策、最近また地震対策等がいろいろ言われておるときに、このままの状態で手放しはできません。そういう意味から、再開発をもう一歩進めて思い切ってやっていくためには、やはりこの法律でひとつ前進することを考えたい、このように思っております。 私はこの間ゼロメートル地帯の白鬚地域も見てきましたけれどもかなり再開発で進んでおりながら、実質的には非常に広い土地がまだそのままで手をつけずに置いてあるという実態を見たときに、これじゃよくないのじゃないか。結局一日も早くこれが役に立つようにすべきじゃないかという感じを実は持ったわけでありまして、そういう意味からも再開発法の新しい方向を決めなければならぬというふうに思っております。 第二の大都市に関連する法律にいたしましても、これも先生御承知のように、住宅問題がいろいろ大都市中心に議論をされておりまして、たびたびおしかりを受けておりますけれどもなかなか前進しない根源は何かと言えば、やはり宅地の問題が行き詰まっておることは御承知のとおりでありまして、これを切り開いていくためには、現在の市街地内にある農地等を再開発をして、そして宅地に提供する方策を考えなければならぬ。そのためには土地の所有者に協力をしてもらって、その人の手によって進めていくという新しい手法を考えなければ一歩も前進できないのじゃないかという考え方もあるわけでありまして、そういう意味から、この法律案はやはりいまの時点でも必要だと私どもは思っておるわけであります。 法律ができたら、それじゃその法律の趣旨に書いてあるように必ずできるか、こういうふうに御質問でありますが、われわれは法律に基づいて最大の努力をしながらその目的を達成するようにやっていかなければならぬ、これが大きな義務であり責任である、かように思っておりますので、今後さらに問題点を堀り下げて法の体系を十分に整理していく必要があれば、御意見等も承りながら、将来さらに審議会の意見も十分聞いて、十分に整えていかなければならぬと思いますけれども、とりあえずこれで出発をさしてもらって全力を挙げて努力をしていく、そのためにひとつ御理解ある御協力もいただきたい、かように思っておるわけであります。
○清水委員 大臣は、現在住宅の不足がざっと一千万戸、首都圏だけでも三百万戸、この住宅不足に対してどのような展望とそして対策と申しましょうか、決意をお持ちになっておるか、お伺いをいたしたいと思います。
○仮谷国務大臣 このことは住宅局長からもいろいろとそのたびにお話を申し上げておるのでありますが、特に大都市を中心にした住宅問題は、いまのあの不良住宅等を見ますと、このままでいつまでもほうっておけないということは御承知のとおりでありまして、特に老人やあるいは低所得層の人々の住宅に対する要望は非常に強いわけでありまして、これは全国的にも強いですけれども、特に大都市圏では強いわけでありまして、少なくともこの要望の量だけは確保したいという考え方を私どもは持っております。そのためにはいま言ったような法律に基づいて積極的に進めたいと思っております。が、その反面に、やはり一戸建ての自分の住宅を欲しいという希望の中堅勤労者の方もたくさんありますし、そういうような人々にはむしろ住宅金融公庫の枠を拡大してそういう人の御期待にこたえるような方法も考えていきたいし、両々相まって、住宅政策は率直に言ってこれは三木内閣の一つの大きな公約でもありますし、重点施策でもありますから、そういう方向で進めてまいりたい、かように思っております。
○清水委員 住宅金融公庫のお話が出ましたが、これは後でまたお伺いするとして、けさ朝刊で拝見をいたしましたが、第三期の住宅建設五カ年計画をほかの八つのいろいろな計画とともにこれから立案をするのだというような新聞報道がございました。今度の第二期住宅建設五カ年計画は今年度でおしまいになるわけです。それで、五十一年度から新たなる住宅建設五カ年計画が始まるんじゃないかというふうに推定しておりますが、どのような状況になっておるのか、その概略の中身をお知らせ願いたいと思います。これは局長の方で結構です。
○山岡政府委員 住宅建設計画法におきまして毎五カ年ごとの計画をつくれというのが決まっております。したがいまして、おっしゃいますように五十一年度を初年度とします五カ年計画の策定について現在検討中でございます。 作業の状況について御報告申し上げますと、四十八年に行いました住宅統計調査、それから住宅需要実態調査の結果等につきまして、縦、横、斜めの検討をいたしております。それと同時に、前回も一遍御報告したと思いますが、今回の五カ年計画につきましては、地方公共団体の将来のいろいろな計画とも十分整合させたいということで、現在第二回目のヒヤリングをやっているという状況でございます。それとあわせまして、基本的な方向づけにつきましては、住宅宅地審議会におきまして基本問題小委員会、金融問題小委員会の委員会を開いていただいておりまして、六月中におおむねの答申議案を作成しようというスケジュールになっております。そういうふうなスケジュールで進んでおりますので、これらの作業結果と審議会の答申をもとにいたしまして、八月になりますと第三期住宅建設五カ年計画の初年度としての予算要求を行うというスタイルになろうかと思います。ただ、本番の五カ年計画の決定そのものは閣議にかけて決定するわけでございますが、第二期の例等にかんがみますと、恐らく年末の十二月ごろになろうかというふうなスケジュールで考えている次第でございます。
○清水委員 まだ具体的な数字等はまとまらないわけですね、そうすると。
○山岡政府委員 現在のところ、数字についてはまだまとまっておりません。
○清水委員 第二期住宅建設五カ年計画と、今度の二つの法律案の中で決定されております特定区画整理事業あるいは住宅街区の整備事業あるいは第一種、第二種の再開発事業による住宅建設、こういつたようなものとどのような関連をさして、いまこの五カ年計画が作成されておるか、その辺のところについてお伺いをいたしたいと思います。
○山岡政府委員 住宅建設を進めますに当たりましては、いろいろな手法がございます。今回提案の法律につきましても、非常に有効な手法であるということでございまして、手法ごとの積み上げということについては、現在まだ全体の数字を詰めておりません。現在やっておりますのは、いわゆる国民の皆さんの所得水準はいかにあるのか、それに対して望ましき居住水準はいかにあるべきか、確保すべき最低水準はいかにあるべきか、それらを組み合わせるとどういうふうな戸数がどういう地域に必要か、恐らく計画としてはそういう計画になるわけでございまして、手法別の積み上げということについてはいたしておりません。
○清水委員 大都市住宅地供給特別措置法に基づく特定土地区画整理事業、それから住宅街区整備事業、さらにまた市街地再開発についての第一種にしろ第二種にしろ、どの程度の宅地あるいは住宅を建設するというようなめどを持ちながらこの法律が立案されたものであるか、その辺のところをお伺いいたしたいと思います。
○吉田(泰)政府委員 まだ的確な見通しも立ちにくいわけでありますが、提案に当たりましての私どもの一応のめどとしては、特定土地区画整理事業と住宅街区整備事業によりまして、昭和六十年までに、合わせて七万ヘクタール程度の事業に着手し、そのうち、四万ヘクタール程度の完成を見、そのうち、根幹公共施設とか集合農地区などを除きました宅地としての供給面積としては約二万ヘクタール程度を考えたいと思っております。この事業によりまして、住宅街区事業は施設住宅までつくる事業でありますから、約二千五百ヘクタールの土地整備の上に施設住宅を建てるといたしまして、十三万ないし十四万戸ぐらいが建てられるのではないか。一方、特定土地区画整理事業の方は宅地造成までが事業でありますから、その後の上物計画までは事業としてはありませんけれども、この供給される二万ヘクタール程度の宅地で考えますと、百二十万戸ぐらいの住宅用地に相当する宅地と言えるのではないかと考えます。
○清水委員 この法律は、大都市法にしてもあるいは市街地の再開発法にしても、結果的には地方自治体が非常に大きな責任を負うことになろうかと思います。地方自治体が非常に苦労をする、こういう結果になることははっきりしております。もちろん、答申に基づいてこれらの法律案が提起されたものであろうというふうには思いますが、その法律作成に当たりまして、実際この法律を受けて非常に苦労すると思われる地方公共団体との話し合いというものが、法案作成の過程で持たれたかどうか、その辺のところをお伺いいたしたいと思います。
○吉田(泰)政府委員 これらの法案に盛られた事業は、たとえば促進区域などは土地所有者等の権利者を主体とし行うということですが、これも一定期間経過後は公共団体が乗り出すということでもありますし、また促進区域を離れれば、こういった面開発事業は公共団体が主体となってやる場合も多いわけでありまして、いずれの場合におきましても公共団体が事業施行をためらうということでは、幾ら制度をつくっても働かないことになります。公共団体は多大の人手と労力が必要なことはもとよりでありますが、なかんずく公共団体負担というものが余りにも厳しいということでは、大量にとてもやっていただける見通しが立ちませんから、そういう意味で、これらの事業につきましては、特に国庫補助あるいは減税あるいは住宅金融公庫等の融資の措置をかみ合わせまして、一般の他の地区で行われる事業以上に助成を強化するということにより、かなりの量を消化するということになりましても、地方負担にたえられるというふうに考えておりまして、この法案の中にも用意しておりますが、特に予算措置あるいは財投措置によりまして、そういったことを当面考えまして、今後とも強化してまいりたいと考えているところでございます。
○清水委員 そういうようなことをしても、ある場合においては事業の主体になるわけですから、そうしてまた仮に促進区域を指定する場合も地方公共団体が指定するわけですから、やはり最終的な責任というものは地方公共団体が負わなければならぬ。そういう法律をつくるのですから、つくる段階でどのようなお話、意思統一をされておったか、その辺のところをお伺いしたわけです。
○吉田(泰)政府委員 再開発事業などは現に施行中の事業でありますから、個々の事業の経験を通じていろいろ要望がありました。そういうものにできるだけこたえるようにいたしております。また、特定土地区画整理事業及び住宅街区整備事業は新しい特例を開いた事業でありますけれども、基盤となるものは土地区画整理事業でありますから、一般の土地区画整理事業の場合の従来の経験に徴し、特に保留地減歩がきついということによる土地所有者の不満、それをなだめるための公共団体の持ち出し等の苦労があるという点に焦点を置きまして、そのようなことがなく、土地所有者にも有利であり、したがって市町村も無用な負担をかぶらないという仕組みを考える等の配慮をいたしました。 〔内海(英)委員長代理退席、委員長着席〕 地方公共団体側もこの法案の内容についてはかなりの前進と評価していてくれると考えております。
○清水委員 いや、評価を聞いているのじゃなくて、つくる過程でお話をされたかどうかをお伺いしているわけなんで、法律案ができてから、どうだ、この法律案についてどう考えるかといったようなことはいろいろお話し合いしているようには聞いておりますが、立案の過程でどういうような形で地方公共団体の意見が取り入れられているかということで、そういう会議が持たれたかどうかということを念のためにお伺いしたわけです。
○吉田(泰)政府委員 三大都市圏の関係公共団体を集めまして任意の協議会を持っていただき、再三にわたり打ち合わせを繰り返してきました。
○清水委員 わかりました。 それで、政府の住宅建設計画に関連してお伺いしたいと思いますが、住宅金融公庫の受け付けについてでございます。住宅局長の方にお伺いをいたしたいと思います。 先般第一次の個人住宅の融資受け付けをしたわけです。四月の二十八日ですね。ところがたった一日で十三万四千戸の申し込みがあったということになっておるわけであります。ところが、これはどなたか前にも質問されたかと思いますが、この申し込みの際に、第一次の集計で大体八万ちょっとというような発表をされて、それから翌日ですか、今度は十三万四千戸になってしまったというような発表をされたわけです。そして、当然これは即日締め切りというようなことになったわけです。これについて、やはり国民の間に、公表の数字に非常に大きな差異があったということで疑問を持っておる向きもあるわけであります。去年の追加分五万戸をしたときにも、大手のプレハブ業者に対して建設省があらかじめ八千戸の枠を与えたといったようなことにからみまして、割り当てについて大分疑念を持っておる向きもありますので、その点お伺いいたしたいということと、それから、聞くところによると、この受け付けのことについて建設省の住宅局も非常に心配をして厳重なる調査を命じたというふうに聞いておるわけであります。しかも、それも二回にわたっていろいろな面での調査を命じたというふうに聞いております。その調査の状況についてぜひひとつ国民の前に明らかにしていただいて、不要な疑念というものはぜひ晴らしていただきたい、このように思うわけであります。
○山岡政府委員 最初の御質問は受け付けの経緯でございます。おっしゃいますように、二十八日に募集をいたしまして、当日の発表では、三時現在で八万戸を超えたので締め切るという発表をいたしたわけでございます。例年でございますけれども、貸し付けを受けます窓口が全国で八千五百余ございます。全部を一々集計するのになかなか時間がかかりますので、例年そのうちでも大きいシェアを占めるところ、大体過半を占めるようなところを選んでおきまして、その中から概数の報告を受けてその日のおおむねの状況を見るというシステムで大体のことをにらんでおります。今度の場合には一月、二月、三月の受け付けの後でございましたけれども、相当皆さんの御要望も強かったので、多数の方が来られるだろうという予想も大方ありました。そこで午後三時現在ということで公庫はまずとったわけでございますが、そのときの五一%ぐらいのシェアを占めるところの報告が四万戸をちょっと超えたわけでございます。したがいまして、全体としてはどうも八万戸を超えることは確実であろう、そういうことで締め切ったということでございます。それで締め切りを決めましたのは、二十九日、翌日ではなくて、二十八日に締め切っておるわけでございます。ただ、それぞれのところでは、三時以後も受け付けを続行いたしております。したがいまして、その分を集計してみたところが、例年は大体過半のシェアであったはずのものが、全体ではもっとシェアが下がっていて、地方の方でも意外と多く、全体として十三万戸の申し込みとなったというのが受け付けの経緯でございます。 それからそういうことに当たりまして、これはいつかも先生からも御指摘がございましたけれども、前回のときのようにやはり若干何かあるのではないかという御指摘もいただきましたので、私どもといたしましては、速報ということでどの程度プレハブ業者が中へ含まれているかということをやはりとっております。これは申込書の中に一般住宅、それからプレハブ住宅といいますか工場生産住宅の分類がございます。したがいまして、その丸がつけてあるものを至急積み上げてみろということで積み上げてみますと、これもまだ精査の最終でございませんけれども、一六・数%というようなことでございます。 なお、調査をいたしましたのは、今回のように年度当初七万四千戸と予定をいたしておりますのに十三万戸を超える戸数が来たということでございますので、金が将来非常に不足の見込みでございます。したがいまして、そういうようなものが何月にどれぐらい出るだろうということの見きわめをつけませんと資金の計画が非常にむずかしいということでございまして、これは抜き取りでございますけれども、そういうようなものの傾向調査を一回いたしております。それからさらに、先ほど先生のお話もございましたような点も踏まえまして、八千五百店もありますといろいろと不心得もありはしないかということで、相当徹底した調査を現在続行させております。そのうちでも特に申し込み件数の多いところ、それから申しみ件数といいますか最終報告と三時現在の報告とが少し差が開き過ぎているところというようなところにつきましては、公庫の職員を直接に派遣をして検査をいたしております。それ以外のところにつきましては相当詳しい調査表の回付等によりまして自治省を通じて調査しております。現在のところまだ調査中でございまして最終の報告は受けておりませんけれども、中間でどの程度だというような話を私、聞いてみますと、十三万四千戸という受け付けをいたしましたけれども、そのうちで集計がミスでしたといってむしろ減になったものが千八百ぐらいあるようでございます。それから、当日正式に受け付けはいたしましたけれども、その後その押しました印鑑が実印ではなかったとか、ささいなミスによる手続不備が一万戸ぐらいあるようでございます。それから、やはり先生がおっしゃいましたような、若干、三十日になって徹底しなくて受け付けをしたというものも千五、六百あるようでございます。したがいまして、そういうものにつきましてはさらに調査を続行いたしておりますが、それ以外のものにつきましてはこれからどんどん貸し付けを始めたいと考えておる次第でございます。調査の結果はまだ最終報告を受けておりませんので、おおむねの中間の丸い数字でその程度だろうということを報告する次第でございます。
○清水委員 大変細かい質問になるわけですが、いままでの受け付けですと大体一日どれぐらい来たものですか。大体常識的に見て七万戸ならば何日間ぐらいかかるであろうというようなことは、何というか申し込みする方はある程度ねらっていますから、ですから一応考えたんじゃないか。たとえばまさか二十八日一日にそんなに行くとは思えない、まあ連休の前にいろいろ書類を用意して連休明けたら申し込みに行こうかといったような人も、メーデー終わってから申し込もうかなんていう人も相当あったんじゃないかと思いまして、その辺のところ、一日大体どれぐらいがいままで長い経験からして申し込みがあったかどうか、その辺のところを局長おわかりになりませんか。
○山岡政府委員 正確に申し上げられないかわかりませんが、昭和四十七年までは大体申し込みの受け付け期間中にばらばら見えまして、申し込みの初日に相当多い。それから中だるみをいたしまして、また終わりに出てくるというような事態が続いておりました。それで、特に四十七年度では年間戸数よりも申し込みがむしろ少ないぐらいでございまして、年度の終わりにもう一回募集をしたというような実態でございます。 ただ、この四十八年、四十九年はいままでの過去の例のない実態でございまして、ごく最近の例を申し上げますと、一月、二月、三月に五万戸募集いたしましたときは十日もったわけでございます。したがいまして、今度もわれわれみんなでいろいろと、まあ一日ではあるまい、私は大体五日ぐらいだろうと見ましたし、公庫の方では三日ぐらいかな、いろんな意見がございました。しかし、そういうことでも四十八年、四十九年の異常事態については全く予想がつかなかったというのが実情だろうと思います。
○清水委員 これは十三万四千戸というのは、いままでの大体の調査の中でも二十八日一日だけでこれは十三万四千戸になったわけですね。
○山岡政府委員 先ほど申し上げましたように、十三万四千戸というのが二十八日の晩の集計数字でございますが、最近までの金融機関からの申し出によりまして、件数にミスがあったという報告がありまして、減になるものが千八百戸あるということでございます。そのほかに三十日も間違って受け付けたというものが千六百件ぐらいあるというふうに中間の報告を得ております。そういうものにつきましては現在調査中でございます。
○清水委員 一万戸ぐらい多少の判このつき忘れだとか何か不備なものがあるというふうに言われておりますが、これらのものについてはこれを完全にして正式なものとして受け付けをしていただくというふうにしないと、非常にまた困る事態がくるんじゃないかと思いますので、その辺のところをこれは住宅局としてどのように指導されるか、ひとつお答え願いたいと思います。
○山岡政府委員 おっしゃるとおりでございまして、公庫の申込手続の中にも煩瑣なところもございます。当日お間違いになったというようなことにつきましては、ささいな瑕疵はとがめる気は毛頭ございません。当然そういう方々には瑕疵を直していただいて融資をいたすのが至当であろうと考えております。
○清水委員 ぜひこの多少の不備のものについてはこれを訂正、補完をさせまして完全なものとして受け付けしていただくように、ぜひそうしていただきたいというふうに思います。 それから、この十七万戸のうちに二万戸はもうすでに先食いしておりますから十五万戸、その中で七万戸を今度受け付けたわけですが、この十三万戸についてもこれを何とかして融資をしたいというような局長の御答弁であったわけでありますが、それ全部受け付けますと残りが大体一万戸ということになるわけです。そうすると、第二次の受け付けというものはわずか一万戸では恐らくどうにもならぬじゃないかと思います。 たまたまこれは新聞で拝見したわけでありますが、建設大臣は住宅金融公庫の個人向け住宅建設資金融資について、今年度は融資条件を変えずに十万戸程度の融資枠を追加する、こういう方針のもとに大蔵省と鋭意折衝中であるというふうに書かれておるわけでありまして、われわれもこのことについてはぜひ大臣を応援をしていきたいというふうに考えておるところでございまして、その点について今日の一般国民の住宅要求の、要望の実態からして、ぜひこれは実現をしていただきたい、このように考えておるわけでありますが、大臣の決意のほどをひとつお伺いをいたしたい、そのように思います。
○仮谷国務大臣 一日で十三万数千戸という申し込みが殺到してきまして、私ども実は予想はしていましたけれども、これほどまでとは思っていませんでした。やはり去年度宅地の問題やらあるいは建築資材の問題やら民間ローンの引き締めやら、そういうものが結局重なり重なって住宅金融公庫の方へ殺到したのだと思っております。ただ、余りにも急激でしたから、その中にもしや新聞でも書かれておりましたが大手が買いだめをしたんじゃないかということも議論されておりましたから、そんなことがあっては大変だから内容を徹底的に調査をしなさいということで調査を進めておるわけでありまして、幸いにしてそういうものはないようでありますから結構でありました。ただ、個人の手続上十分な知識がないために不備であったものは、先ほど先生のおっしゃるような方向でできるだけわれわれは処置をしていくつもりでおります。あとの問題は、新聞にも出ておったようでありますが、その方針で努力をいたしてまいりたいと思っておりますので、今後ともひとつ御協力をお願いいたしたいと存じます。
○清水委員 このたびの受け付けは第一次でございまして、十三万戸の中に入った人はいい方で、恐らくは五日や一週間もつであろうといったようなことで結局は間に合わなくて非常に残念に思っている国民の数が相当あるのじゃないかというふうに思います。そういった意味において、第二次の受け付けが待たれるわけでありますが、残りはほんのわずかということになっておるわけですが、この第二次の受け付けは大体いつごろ、そうしてまた大臣あるいは住宅局長として、これをどの程度の数を受け付けできるか、どの程度の枠を確保できるか、その辺のところをこの席でお答え願えませんでしょうか。
○山岡政府委員 先ほどの先生の申されました御数字の中で、実はことしの予算は十九万一千戸ということでございました。したがいまして、その中からまず二万戸を先取りしましたので、残りが十七五尺その十七万戸を二つに分けておるというのが現状でございます。 第一回募集で先ほど申し上げましたとおり十三万何千かになったわけでございますけれども、過去の例をよく調べますと、いままで大体漏れなく過去の例を見ますと、大体一〇%の方が脱落をしておられます。その分から見ますと、本当に貸し出しをするのは十二万戸ちょっとというふうに考えております。そういたしますと、第一回受け付けですでにオーバーしたものが五万戸ということでございます。その五万戸分につきましては、先ほど来申し上げておりますように、これはぜひとも全部について貸し付けをしたい。そのために若干の資金計画が要りますので、これは関係省とも協議中でございますけれども、まず当面はそれを大いにやりたい。それから秋になりますと、そうなりますと秋の七万戸予定の分の中から繰り上げるかっこうにしまして、不足分を補い、いろいろとまた追加をすることがありましても、秋の分は二万戸ということになります。われわれといたしましては、事務的には年度当初にやはり期待をされまして、十月以降に、私は家をつくるのだという人は後にしてくださいと言って募集をした経緯もありますので、秋ごろになりましたら当初予定どおりの七万戸は最小限ぜひとも募集しなければならないと思っております。ただ、それと同時に、最近の経済情勢の中で景気浮揚とかいうことでいろいろな話が出ております。その話の中でも、われわれはやはり住宅をふやすとということにつきましては、庶民の要望もかなえ、景気浮揚にも効果が大きいという一石二鳥でございますので、そういう中におきましても大いに主張してまいりたいと思っておりますが、事務的答弁といたしましては秋に七万戸をぜひとも再開したい、そういうふうに努力したいというのが事務的答弁でございまして、なおその他の情勢につきましてプラスアルファがあることを期待し、大いに努力をするということでございます。そういう決心で進めてまいりたいと思っております。
○清水委員 局長は七万戸をぜひ受け付けたいということでありますから、結局は大体これですと二万戸ぐらいがプラスアルファになるわけですか。(山岡政府委員「今回五五尺秋五万戸です」と呼ぶ)そうしますと、大臣の十万戸追加ということと一致するわけでありますが、ぜひこれは実現をしていただきたい。それによって、大体今度の十三万戸をこなしたのと、それとさらに十万戸ということになりますと、大体予想するところ、要望にこたえ得る数になるのじゃないかというふうに思われますので、その点ひとつ大臣、局長においても鋭意大蔵省と折衝してもらいたい、実現をしていただきたいということを要望しておきたいと存じます。 それからまた、これまたきのうの新聞にありましたが、どうも今度の受け付けからして、いまのような受け付けですと非常に不公平が出てくるということで、この次の第二次の受け付け分に限っては抽せんというようなことにしていきたいというようなことがありますが、これはやはり、第一次は申し込み順に従って融資をし、第二次については今度は抽せんということになりますと、またいろいろ問題が出るんじゃないかと思いますが、その点、申し込みについてどのようなお考えを持っておられるか、お伺いいたしたいと思います。
○山岡政府委員 実は抽せん方式というのはかえって悪平等ではないかという意見が多数ございます。住宅金融公庫も昭和四十二年までだったと思いますが、全部抽せんでやってきたわけでございます。そのころからちょうど申し込みの数と実際の予算の数がだんだんつり合いがとれるようになってまいりまして、ちょうどそのころから、四十三年からだと思いますが、いまの選考方式に変えまして、現在まで整々とやってきたわけでございます。ただ、ことしのような異常な状況でございますと、やはり秋にいまの七万戸なり十万戸なり大いに努力して戸数をふやしたいとは思っておりますが、さらにそれを超す申し込みがあった場合にはどうするかという問題につきましては、現在のところ、やはり若干は悪平等でありましても、抽せんということについて検討しなければいかぬのではないかと考えておることは事実でございます。さらに、その場合に抽せんから落ちた人についてどういう措置をするかというようなことについての検討もあわせていたしたいと考えておりますが、これはまだ秋の問題でございますので、十分戸数を確保するということの方に重点を置いておりまして最終のその戸数のあり方によって実際の方法を決めるべきだと考えております。ただ、その際抽せん制を考慮していないのかと言われますと、考慮もいたしているという答弁になります。
○清水委員 この受け付け方法については、もちろん建設省としていろいろな方法を今後お考えになるだろうと思いますが、その点については、やはりどういう形であれ、国民の皆さんの十分納得の得られるような、そういう方式をとっていただきたい。たとえば建設関係の労働組合なりあるいはまたその他の団体と、どういう方法で申し込みをするのが一番公平にいく方法であるかといったようなことについて、やはり広範な意見というものを吸い上げていただいて、その意見も十分参考にしながら、ひとつ今後の受け付け方法というものを考えていただきたい、このように考えておるわけですが、その点について、そちらの方、住宅局長としては、それを受け入れるといいますかの考えがあるかどうか、お伺いをいたしたいと思います。
○山岡政府委員 現在内部で検討しております方法の一つといたしましては、地方公共団体をかましたらどうかということについても検討しております。ただ、いろんな問題がございまして、まだ結論を得ておりません。 それから、先生がおっしゃいましたように、この前も全建総連の方々ともお会いしたわけでございますけれども、いろいろな提案があるようでございます。具体的な提案がありましたら十分参考にして検討いたしたい。したがいまして、遠慮なく御意見を私のところまでお出しくださるようにお願いをしておるというのが現状でございます。
○清水委員 さらにまた、きのうの新聞にありますが、利子がどうも五分五厘じゃ際限なくこれを枠を広げるわけにはいかないというのが大蔵省の強い意思のようであるというふうに報道されておりますが、この追加融資の実現に当たって、利子は、これは第一次と第二次が不公平があってはいけないわけですから、その意味においても絶対引き上げないように、これは当然やっていただきたいというふうに思います。もちろん引き上げるためには公庫法の改正になりましょうから、当然勝手に引き上げるわけにはいかないでしょうから、それはそう思っておりますが、ぜひ金利の引き上げは絶対に行わないということを大蔵省と強く折衝してもらいたいというふうに思います。
○山岡政府委員 これは大臣からもきつい指示をいただいておりまして、追加融資の場合にも絶対、金利を上げません。
○清水委員 それから第二次の受け付けですね。これを大体いつごろからお始めになるか、その点についてちょっとお伺いしたいと思います。
○山岡政府委員 現在のところでは、先ほど申し上げましたとおり、十月以降に家をお建てになる方に対する募集というつもりでおりますので、九月期ごろから募集したいと思っておりますが、その間に、先ほど申し上げましたような景気に対するてこ入れ説がいろいろございます。いろいろなものに対しまして臨機応変に措置をしてまいりたい。現在のところは予定どおり秋にやりたいと思っておりますが、臨機応変にやってまいりたいと思っておるわけでございます。
○清水委員 たった一日だけで申し込みが締め切りになったわけですから、大体五日や一週間、もつだろうと思って多少のんびり構えた人は全部残念がっているわけで、第二次募集を、しかもまた枠の拡大を非常に念願しておるわけです。したがって、そういう人のためにも、ぜひ第一次の方は景気浮揚政策とも相まちまして早急に融資完了をしていただいて、第二次募集というものを一日も早くやっていただくように強く希望をしておきたいと思います。 さて、大分横道にそれまして大変恐縮なんですが、この法律の中身に触れていきたいと思います。 今度の特定区画整理事業についても言い得ると思いますが、私は埼玉県の富士見市において行われておりますみずほ台というところの区画整理組合の視察をしてまいりました。そこは八十七ヘクタールのうち約七割がC農地というところで、区画整理をやっておるわけでありまして、うまくいっている区画整理事業でありますが、そこでも非常に心配しておったのは、ここは大半がC農地、ところがこの区画整理事業が完了いたしますと、当然これはいろいろの基準からしてB農地あるいはA農地になる可能性があるのではないかという、そういうところでございます。どうでしょう、C農地で事業を行った場合でも土地の評価替えでB農地またはA農地となり、集合農地以外は宅地並み課税という対象になるということが当然考えられるわけでありますが、こうなりますと、当然これは二百倍というような大変な課税がされるのでありまして、結局は農業の経営ができなくなるというような結果が出てまいりまして、事実上は農業の追い出しになってしまうというようなことになるわけでありますが、この場合はどういうことになるのかちょっとお伺いをいたしたいと思います。
○吉田(泰)政府委員 A、B農地とC農地の区分は昭和四十七年の時点で原則として固定されておるものでございます。もっとも特別の事由がある場合に限りまして、例外として市町村長がこれを変更することができることにはなっておりますが、これは市町村長があえて街路等が整備されたという理由あるいは他の市町村との境界変更があったため、ある市町村内での均衡がとれなくなったというような特別の事由がある場合に変更することができるという規定でありまして、変更しなければならないというものでもありません。自治省におかれましても別段この規定を置いてあるからといって変更すべしという指導をしているわけでもありませんので、まずこの事業は行われましてもC農地はC農地のまま固定されている、こういうことになると思います。
○清水委員 それから、集合農地は大体三〇%ということになっておりますけれども、この三〇%という根拠はどういうところから出てきておるのか、ひとつ御説明願いたいと思います。
○吉田(泰)政府委員 三〇%と申しますのは、一つにはさきに施行を見た生産緑地法の第二種生産緑地地区の要件と一致しているわけであります。ある一定の区域の中に既存の公共施設等が若干あると見れば、ほぼ農地の三分の一くらいが集合農地として残せるという数字でございます。 これは農家の方々にとっては、区画整理をした後も半分くらい残したいという方もあるかもしれませんが、やはり多大の公共投資を伴いまして、しかもこの宅地の逼迫した三大都市圏で区画整理まで行うということですから、せめて三分の二くらいは宅地としては供給してもらいたい、さもなければ宅地供給の実も上がらないということでありまして、農民の一般的な意向調査等を見ましても三分の一くらいは農地に残したいということがあるようでありますから、そういった意味でも三〇%残すということは、大部分の農民の方の意向にも合うんではないか。もちろん一人一人の農地について三〇%と言っているわけじゃありません。したがって、農地をさほど希望しない方が多ければ、残る農地所有者の方はもっと大きなパーセントが確保できることになります。
○清水委員 国土庁と建設省が二つの調査を行いまして、その結果が五月十八日の朝刊に報道されておりますが、これは去年の三月建設省が東京都と埼玉県の農家に対して行った調査でございます。この東京圏近郊農業の土地所有者に対する意識調査では、対象農家の千三百戸のうち約二九%は土地を手放すことは全く考えていない。そうしてまた、機会があれば売りたいというのはたったの三%、農業中心でやっていきたいというのが三二%、兼業であっても農業を続けたいが五四%、貸し家などで暮らしていくはわずか一二%と、九割近くが農業に執着を見せておる。こういうような調査結果が出ておるわけでございます。 そうしてみると、実際首都圏周辺においてこの特定区画整理事業を行おうとしても、このような三〇%以内に集合農地を抑えてしまうというようなことに固執をする限り、これらの特定区画整理事業の推進というものはなかなか困難になってくるのじゃないかと思われるわけでありますが、この三〇%という数字は事業促進上非常に障害にならないか、実際上、そういうふうに考えられますが、いかがでございましょう。
○吉田(泰)政府委員 区画整理を行いましてもなお半分くらい農地で残したいという方も確かにおられると思います。そういう場合には、そういう方々ばかりの地区を考えますと、この三〇%というのは障害になりまして、特定土地区画整理事業は行えないということになりますが、土地区画整理事業につきましては相当の公的費用の投入があり、特にこの特定土地区画整理事業については一般の事業以上に手厚く国庫補助、地方負担をしていこうという事業でありますから、そこまでして半分程度以下しか宅地が供給されないということでは、これは宅地供給の促進という意味にもかなわない、こう考えます。したがいまして、やはりほかならぬ市街化区域に編入したところであります、非常に需要の殺到している地域でもありますから、全部を宅地化しろといういままでの行き方ではなくて、三分の一くらい残せるというこの新しい制度の仕組みを御理解いただき、残る三分の二を宅地化することによりあるいはそこに中高層住宅を建てる等、住宅宅地の経営者に切りかえていただくということをやはり理解していただく必要があると考えておりまして、理解を得るためにこのおおむね三割というものをさらに広げるということは、事業の効率等から見ても余りにも意味がなくなってしまう、こう考える次第でございます。
○清水委員 この三〇%に固執してしまうと、できるところからやるということのようでありますが、そのできるところというのは非常にもうまれになるのじゃないか、ほとんどないのじゃないかという感じがするのですけれども、後でまたちょっと質問しますけれども、こういうような地域というものはうんとあるのですか、いま首都圏の周辺に。
○吉田(泰)政府委員 そういう点も配慮しまして、本来ならできるだけ大規模にまとめて開発した方がいい町づくりになりますが、そういってもおれないということで、この事業の場合は、まず促進区域を五ヘクタールという非常に小さいものまで考えまして、一戸当たり仮に一ヘクタールくらい持っておられれば、五、六人の方が相寄れば一つの促進地域ができる。さらに特定土地区画整理事業の要件としては二ヘクタールと、さらに低めてもおります。そのくらいの方の御意向というものがまとまる地区は相当期待できるのじゃないか。いままでのように全部宅地化と言ってみたり、あるいは相当保留地減歩をとらなければならぬということでありましても、ある程度のものは現にやっておるわけでありますから、それに重ねておおむね三割の集合農地区がとれる、あるいは手厚い助成によりまして保留地減歩は非常に少なくてもいいようになるというようなことがあれば、制度の周知徹底の程度にもよりますけれども、十分に浸透するならば、それならばまんざらでもないという地区がかなり出てくると思います。
○清水委員 土地区画整理促進区域の指定についていろいろ条件があるわけですね。まず「当該区域の大部分が第一種住居専用地域、第二種住居専用地域又は住居地域内にあること。」それからまた、住宅街区の整備促進区域については「第二種住居専用地域内で、かつ、高度利用地区内にあること。」非常に厳しく基準を設けてあるわけですね。また、ちょっとわれわれとしては理解のいかないのは、そういうような地域でさらに「大部分が建築物その他の工作物の敷地として利用されていないこと。」という条件もあるわけです。高度利用地区であってもまだ全然建物が建っておらない地域、それからまた、その他いろいろ四つ、五つ基準があるわけでありますが、そういう非常に高度に利用しなければならないような高度利用地区に指定されておりながら全然家が建っておらないといったような、しかもこれはもちろん市街化区域、そういったような土地が現在そんなにあるかどうか、その点をお伺いいたしたいと思います。そんな場所があるのか。
○吉田(泰)政府委員 土地区画整理促進地区の要件は法律に書いてありますが、これは私どもの解釈では、三大都市圏の市街化区域内なら一応どこでも当てはまると考えます。それに比べますと、確かに、御疑念のとおり住宅街区整備促進区域の指定要件はきわめて限られているわけでして、第二種住居専用地域で、かつ高度利用地区でなければならぬということになります。 現実に指定されている状況を見ますと、第二種住居専用地域というのは市街化区域の二割くらいにしか当たりませんし、いわんや郊外地で高度利用地区が現に指定されているところはありません。したがって、現在すでにもう一種住専で高度利用地区まで指定されているというところといえば、おっしゃるとおりないわけでありますが、私どもこの法律の要件を書きましたゆえんのものは、地域住民の方々の意向により住宅街区整備事業をやろうではないかという機運が盛り上がってきて、実際にもやれそうだという場所は、そういう面的開発を伴って整然とした町づくりをするという場所でありますから、それならばそれを頭に置きつつ、従来の一種住専あるいは一般の住居地域を第二種住専に用途地域を指定変えすることもできるであろう、また、高度利用地区の指定がなくても、新しく高度利用地区をかけるということも都市計画上当然予定されるのではないか、こう考えておりまして、住宅街区整備事業の促進の機運と対応させながらその要件となる地域、地区の指定も考えるという運用を行うならば、この要件もさほど厳しい要件でなく、もちろん土地区画整理促進区域ほど市街化区域のどこでもというわけにはまいりませんが、市街地に近い場所であれば全部この要件を満足できると考えております。 高度利用地区というのは、従来は再開発を行うための町の真ん中しか例がないものでございますからそういうイメージがありますが、この法律で考えております高度利用地区は、更地でありながらある程度高度に利用するということを考える地区ということでありまして、高度の程度も、町の中の最低高度とこの郊外地における最低高度は、おのずから格差があると考えております。
○清水委員 この区画整理事業の促進区域の指定でございますが、二年経過後は、どうしてもこの特定区画整理事業が認定の段階まで至らないというような場合においては、これは地方公共団体が直接やるというようなことでございますので、地方公共団体としては、この促進区域を指定する場合に、二年以内に本当に特定区画整理事業が認定できるような、そういうところまで完全にいけるというような、そういう確実な見通しがないと、全然これは指定ができないんじゃないか。自分たちが公共団体として直接手をおろす、そういう準備がある場合ならば、これはあらかじめ二年間という猶予期間を与えて、これは公共団体がやるんだというようなことで指定できるかと思いますが、しかしながら、あくまでそれは最悪の場合というか、そういう状態のときであって、これはあくまで組合によって、その地域の住民によって、所有者によって区画整理事業というものが行われるというのがたてまえでございます。ですから、そのためには初めから、この指定の前提として、この区画整理事業が果たして行われるかどうかということについての調査あるいは計画というものがあらかじめ、むしろ指定の前段でなされなければならぬというような感じがするわけでございます。 そうした場合に、そのような実際の作業というものは、果たしてこれは公共団体がやるのか、それともまた地域の所有者、権利者がやるのか、その辺のところ、いわゆる仕事が始まる一番の前段をちょっと具体的に説明していただきたいと思います。
○吉田(泰)政府委員 まず全般の方々に対し、県、特に主体となるべき市町村が中心となりまして、この法律案による区画整理事業の特質、土地所有者側から見ても魅力があると思われる点、そのかわり問題になりそうな点、洗いざらいいろいろと一般的にPRするというところから始まります。その中でもう少し詳しく聞きたいというような機運が出てくるところ、少なくとも関心が持たれたところあたりを拾い上げまして、さらに詳細な計画を説明していく。たとえばどんな事業計画になるのか、どんな採算になるのかというようなことまで問い合わせがあれば、それも試算してお示しする。さらにもっと詳しいモデルの事業計画を立ててみてくれと言われれば、それもやるというようなことで進んでいくものと思います。 全然ほっておいては、なかなか土地所有者の方だけの話し合いで済むとは思いません。もちろんそういう場所もあると思いますけれども、そういうところは非常に結構ですが、実際はそういう進め方を考えたいと思います。
○清水委員 時間がありませんので、あと切り詰めてまいりたいと思いますが、そういう促進区域を指定する場合は、指定してから二年とかあるいは都市再開発の場合は五年間というひとつの期限があるわけですが、それは余り問題ではなくて、むしろ指定をしてそれが事業が可能であるかどうかという、指定以前の問題が非常に困難があるのじゃないかというような気がするわけであります。その辺のところ、指定してからいろいろなそういう調査、それからまたいろいろな計画、その以前の折衝、そういったようなことをやるということであれば、二年あるいは五年というものが非常に短過ぎるような感じもするし、そうでなく、指定以前にそういったような折衝、調査、計画、そういったものが行われて一応のめどがついて指定をするというようなことになれば、この二年、五年は決して短いものではないという感じがするわけでありますが、その点どうでしょうか。
○吉田(泰)政府委員 これは十分に機運が盛り上がってから初めて指定することを考えておりますから、そういう意味で、あとは事務的な組合結成の手続とか、さらに詳細な事業計画を話し合っていくというのにまあ一年くらいでできると思いますけれども、念のために二年というものをとったという気持ちであります。したがいまして、それまでの間、そこまで機運が盛り上がるまでには、相当具体的なイメージに乗るようなたたき台がなければなかなか賛成も反対もないわけでありますので、それまでの間の市町村の説明及び相談に乗るという段階が非常に重要であります。 たとえば、土地区画整理事業の事業調査費の補助制度などがありますから、そういったものも、これと思われる場所には市町村からの要望に応じまして、配分して、そういったもので実態測量等も含め、モデル計画を立てるというようなことも積極的に進めていくということによって、早くその促進区域の指定ができるまでの段階にこぎつけるということがきわめて大事だと考えております。
○清水委員 じゃ細かい問題を最後に、一、二点お伺いしたいと思います。 区画整理事業に当たって、最近の金融引き締めのために、事業費の捻出に非常に困難をしたという例がうんとあるわけです。私の知っておる土地区画整理組合も同じような状態であったわけでありますが、これは結局保留地の処分というものは最後までやはりはっきり決まらないで、それでその処分が非常におくれるというようなことも大きな原因でもあったわけでありますが、このつなぎ融資をもう少し円滑に行われるような制度をもう少し確立することができないものだろうかというのが、実際区画整理事業に当たっている者の強い要望でもあるわけですが、この点いかがでございましょうか。
○吉田(泰)政府委員 一般的に申せば、保留地の処分、これを事業の進捗状況とにらみ合わせて適切に行いますならば、さほどつなぎ資金の問題はないわけであります。しかしながら、特に事業の初期におきましては、保留地といってもすぐに適切な値段で処分できるわけでもないということで、この段階のつなぎ資金が非常に重要になります。これが対策としては国庫補助金、これは出し切りの金でありますが、つなぎ資金にももちろん活用できるわけでありまして、国庫補助金を早期に配分するというようなこと、あるいは地方公共団体等と事前に話し合いまして、保留地の予定地をまとめて公共団体に売るような話をしておいて、その資金を先行的に地方公共団体から出させる方法、いろいろなことを考える必要があると思います。 なお本法案による特定土地区画整理事業につきましては、将来の保留地処分金を償還財源といたしまして、新たに住宅金融公庫から融資することができるようにいたしました。
○清水委員 現在このつなぎ融資の関係で、補助事業に対しては、保留地を担保にしてのいわゆる無利子の貸付金といったようなことはまだ実行されないわけですが、これを両方やるのをドッキングと称しているそうですか、いかにこれは補助事業であっても、その程度のつなぎ融資の手段、いわゆる保留地を担保にしての融資、その融資が円滑に行われるようにし、かつまたそれも相当長期にわたりますから、やはり無利子でそれを貸してやる、あるいは利子補給をする、そういったような手段が必要じゃなかろうかというふうに思いますが、その点についていかがでしょうか。
○吉田(泰)政府委員 先ほどお答えいたしましたように、特定土地区画整理事業につきましては、従来補助事業に一切そういった公的金融の道がなかったものを、補助事業でありながら保留地処分金を財源として住宅金融公庫の低利子融資という道を開いたわけであります。御指摘のように補助と無利子貸し付けをドッキングするというのは、ちょっと重複するきらいもありますし、本来無利子貸し付けというのは、国庫補助になじまないような、公共施設等が余りない、あるいは皆無であるというようなところで、補助ほど手厚くはないけれども無利子貸し付けという形でそれに次ぐような助成をしようというところから始まりました制度でありまして、やはり手厚さから言えば補助が第一、それを補うものとして、補助対象にならないものは無利子貸し付け、こういうことになると思います。もっとも場所によりましては、公共施設の入り方が少ないために補助をもらうよりも無利子貸し付けの方が有利だという場合もありますので、どちらか有利な方を希望されるわけですけれども、同一個所でもたとえば運用によりましては公共施設をわりあい多く含む地区と余り含まない、したがって無利子貸し付けの方が有利な地区とに分けまして、それぞれ補助に有利な方には補助を出し、無利子貸し付けが有利な区域については無利子資金を貸し付けるというような運用によりまして、御指摘のようなドッキングとまではいきませんけれども、半ばドッキングに近いようなことは考えられると思います。
○清水委員 区画整理事業の事業費というのは、幹線道路だとか、それから区画整理道路、そういったような道路に対する補助金、それからまた保留地の処分金ですか、こういったようなものが一番大きな財源になるわけです。ですから、その場合にどうせ補助金で足りないものだから処分地を売った金を事業費に回してやっていく、転がしていくということになりましょうけれども、その保留地の処分が最後になるというケースが非常に多いようです。ですから、そういった場合に相当長期にわたったつなぎ融資が必要だ。ですから利子もばかにならぬから、その辺のところを利子補給でもして実質的には無利子の金を使いたいというのが組合の強い要望でもあるわけです。ですから、その点について、どうせここまで特定区画整理事業といったようなことでこれから助成策を強めていこうというのですから、その辺のところは考えていった方がいいじゃないかということで質問をしているわけですから、その点どうして補助と無利子の利子補給ということと両立しないのか、その辺のところぼくらもちょっと納得いかないものですから、もう一度ひとつ説明していただきたいと思います。
○吉田(泰)政府委員 この法案では、特定土地区画整理事業等につきまして、まず事業費に充てる保留地を極力減らすことができるように補助そのものを高めることを考えているわけでございまして、したがいまして、残り補助対象にならないものといいますと、電気、ガス、水道等の供給施設あるいは下水道の汚水管の一部等の、まあ身の回りの費用でございまして、それ以外は全部補助対象になる。つまり、保留地はそのためには生み出さなくていいということになります。 保留地は私どもやはり一般的には区画整理の一つの成果としてなるべく早い時期に供給されてしかるべきではないか。本来は区画整理施行後の換地も、もっと直接的に供給促進が図られればいいんですけれども、これは余り厳しくしますと区画整理事業自体をちゅうちょすることになりますから、そこまではいきかねるのですが、せめて保留地ぐらいはある程度の段階で供給されてしかるべきではないかという気持ちでありまして、これを融資するというのは、保留地の供給時期を本来の適正時期からおくらせる逆効果もありまして、本来ちょっと問題はあるわけです。しかしながら、低利子の住宅金融公庫融資というものまでならばあえてこれをドッキングしようということで、今回踏み切ったわけでありまして、無利子貸し付けと言えば補助に近い全額利子補給という意味でありますから、非常に補助に近くなりまして、それぐらいなら補助を広げるということで解決した方がすっきりするんではないか、こういう気持ちで申し上げているわけでございます。
○清水委員 これでぼつぼつおしまいにしますが、しかし、実際仕事をやっているいわゆる区画整理組合の方で、何というか、保留地を担保にしての融資というものをもう少し円滑にしてもらいたい、実際それが大きな障害になっておるということと、それから、できたら、相当長期にわたるものであるから、本当に区画整理事業を促進しようとするならばドッキングも考えてもらいたいという強い要望もあるわけです。ですから、せっかく大都市法をつくろうというこの段階において、その辺のところは十分お考えになったらいかがですかというふうに思うわけです。 それから最後にお伺いしたいのですが、特定土地区画整理事業や、それからまた住宅街区整備事業が施行されますと、地区内はそれなりにきちっと整備されるわけです。ところが、自治体としてはその周辺もそれに伴って整備をしていかなければならぬという問題が必ず出てくる、こういうことです。当然特定土地区画整理事業と並行してその外側の整備も進めていかなければならぬということになるわけなんだけれども、それに対してどのような措置を考えておられるのか。必ず金がかかるわけですから、その点についてお伺いいたしたいと思います。
○大塩政府委員 地区外にわたる関連公共公益施設の問題につきましては、まず第一には、それらの公共公益施設、特に公共施設でございますが、これを優先補助採択するということがまず第一の問題であります。それから第二は、それにしましても地方公共団体の裏負担が出てまいりますから、それに対する起債を重点的に配分する、及びその充当率を高めるという対策が必要であります。この第二の問題につきましては、五十年度から関連公共公益施設等につきまして特別の枠の事業債を認めておりまして、約六十億円でございますけれども、それを大体一・五%程度利子補給するというような制度を始めた次第でございます。両方相まって関連地区を同時並行的に整備いたしたいと思っています。
○清水委員 実は自治省に、生産緑地の現在の状況を、生産緑地法の施行状況をお伺いしたいということで来てもらっておったわけですが、それはあとで資料としていただくことにして、この辺のところで質問はやめたいと思います。
○天野委員長 次回は、来る三十日金曜日午前十時委員会を開くこととし、本日は、これにて散会いたします。 午後三時十八分散会