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75回国会衆議院1975/02/21

建設委員会 第4号

発言数
103
登壇者
11
会派数
4
開催日
1975/02/21

会議録

天野光晴自由民主党

○天野委員長 これより会議を開きます。  内閣提出、奄美群島振興開発特別措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。清水徳松君。

清水徳松日本社会党

○清水委員 ただいま上程されました奄美群島振興開発特別措置法の一部を改正する法律案について若干の質問をいたしたいと思います。また、多少これに関連する問題についても御質問を申し上げたいと思います。  まず第一にこの法案ですが、法律そのものの第一条は、「奄美群島の特殊事情にかんがみ、総合的な奄美群島振興開発計画を策定し、及びこれに基づく事業を推進する等特別の措置を講ずることにより、」云々ということになっておりますが、国土庁長官はこの「特殊事情」ということをまずどのように御理解をしておられるか、その点についてお伺いをいたしたいと思います。

近藤隆之国土庁地方振興局長

○近藤政府委員 第一条に規定しております「特殊事情」といたしましては、三点ばかり考えておるわけでございますが、まず第一点は、申し上げるまでもなく戦後八年間にわたりまして行政分離が行われておりまして、本土の施政権の外にあったという点でございます。第二点は、本土から三百八十キロないし五百六十キロと非常に離れました地域にございまして、しかも東西二百キロ、南北二百三十キロというような広大な海域に点在しておるというような自然的条件がございます。さらに第三点といたしまして、沖繩と同じように亜熱帯圏にございまして、特異な気候、風上を持っておるわけでございます。それに関連いたしまして独得の産業、文化、歴史も持っておりまして、そういった特色を踏まえて、今後わが国の地域開発の一環といたしまして伸びる可能性があるという地帯であるということで、この法律が制定されておるわけでございます。

清水徳松日本社会党

○清水委員 同じくこの目的に、「その基礎条件の改善並びに地理的及び自然的特性に即した」云々ということがあるわけですが、この「自然的特性」ということは、自然的特性の具体的にどういうものであるか、そのことについてどういうお考えを持っているか、お伺いをいたしたいと思います。

近藤隆之国土庁地方振興局長

○近藤政府委員 いま申しましたように、一つには、本土から隔絶された広大な外洋にある島々であるということが一つであろうと思いますが、また亜熱帯地域に属しておりまして、特異な花木もございますし、サンゴ礁で囲まれておるというような美しい自然環境を持っておるというような点でございます。さらにまた台風常襲地帯でございますし、本上に見られないようなハブその他の有害鳥獣等もおるわけでございまして、これらも特異な自然的条件と言えるのではないかと思います。

清水徳松日本社会党

○清水委員 御承知のとおり、奄美大島は二十八年十二月に返還されておりまして、その後二十九年六月には奄美群島復興特別措置法というものがつくられました。十年後に今度は奄美群島振興特別措置法と改名されて、四百五十九億という予算を投入いたしまして、四十八年にそれが終了しておる。そうして昨年、奄美群島振興と開発両方かぶせまして特別措置法をつくりまして、今日に至っておるということでございます。  ただ、いろいろ二十年間の努力をしたけれども、この資料にありますように、実際の所得水準というものは鹿児島県全体に比べてみても七五%、それから国の平均からすると四〇%であるというふうに言われておるわけでありますが、この特別措置法により、四十九年から振興五カ年計画を実行しておるわけでありますけれども、この五カ年計画は「奄美群島の特性と発展可能性を生かし、環境の保全を図りつつ、積極的な社会開発と産業振興を進め、本上との諸格差を是正し、明るく住みよい地域社会を実現するとともに、併せて国民福祉の向上に寄与する」ことを基本目標とし、これに基づき事業の推進を図ることとしておるわけですが、この特性と発展可能性というものをどこに求めようとしておるか、その基本的な方向というものをひとつこの際明確にしていただきたい。いわゆる「発展可能性を生かし、」の発展の可能性というものはどの方向に求めようとしておるのか、これを明確にしていただきたいというふうに思います。

近藤隆之国土庁地方振興局長

○近藤政府委員 ただいま先生御指摘になりましたように、今度の奄美の振興計画の底流を流れております一番強い主張は、本土との格差是正ということでございます。そのために地域の振興を図り、産業の開発を行っていくということになるわけでございますが、この地域の置かれました歴史的、自然的条件のもとにございましては、現在この地域を支えております三つの柱は、申し上げるまでもなく、第一にサトウキビでございますし、第二に大島つむぎでございます。第三に恵まれた自然を生かしたところの観光開発であろうと思います。この三つを主軸といたしまして振興を図るということでございますが、そのためにはやはりこの地域全体の産業基盤あるいは交通通信網、そういったものの整備ということが必要でございまして、そういった整備の暁におきましては、その地域に適したいろいろな産業がまた興ってくるであろう、地域住民も知恵をしぼりまして、その地域に適した産業を興そうと努力するであろうというふうに考えておりますが、当面のこの振興計画の課題といたしましては、いま申し上げました三つの産業振興が柱になろうかと思います。

清水徳松日本社会党

○清水委員 特別措置法の第一条の目的からして、さらにまた今度つくられておる、実行に移されつつあるこの五カ年計画の本旨からして、当然そういったような方向というものが出てくるんじゃないかというふうに思います。その方向というものをきちっと確認していかないと、せっかくの施策というものが非常に散漫なものとなりまして、そうしてたとえば、いろんな地元の住民の意思であるからといったようなことで産業の開発を指導していくというような場合でも、それが自然破壊につながったり、あるいはまた真に奄美群島の皆さんの生活の向上、福祉の向上につながらないというようなことになりかねないような気がいたします。そういう点で、いま言った三つの方向で今後奄美群島の開発に当たるということについて、大臣から改めてはっきりとした方向というものをお伺いをいたしておきたいと思います。

金丸信自由民主党国土庁長官

○金丸国務大臣 奄美群島の振興開発につきましては、明るい住みよい地域社会をつくるということが一点であります。第二には、奄美大島の特性を生かした産業の振興を図ること。また第三には、自然を基調とした海洋性レクリエーションの地帯の形成を図ること。この三つを基本としてやるわけでございますが、ただいま先生が仰せになりますように、この開発を進めるにつきましては、あの亜熱帯地帯の特殊性について、環境の破壊のないようなことを十分考えながら進めていかなくてはならぬことは当然だと考えておるわけであります。

清水徳松日本社会党

○清水委員 いまの長官の御答弁によりまして、私たちの考えておった方向と一致するものであるということで満足をいたしたいと思います。  この際申し上げますが、いわゆる奄美の今後の開発に当たりまして、やはり営利中心の方向で向かうかあるいはまた人間尊重の方向で開発をしていくか、いずれの道をとるかということは非常に大事な点であります。営利中心というような考え方からするならば、はっきり言えば工業立村といいますか、工業でもってこの奄美群島というものを開発をしていく、そして、第二次産業等を誘致する、石油基地、コンビナートもやむを得ないというような方向が出てくるのじゃないかというふうに思います。いま一つの方向、いわゆる人間尊重、福祉重点、こういったような方向をとるならば、いま大臣のおっしゃったような美しい自然を生かした、そして、農業で言えばサトウキビの栽培、これを奨励をして発展させていく、あるいはまた第二次産業で言うならば、大島つむぎ等の地場産業というものを、日本でも非常に評価されておるこの産業というものをさらに発展させていくというような方向、また、いま言ったレクリエーションあるいは観光、保養設備、こういったようなものと関連させた開発というものが中心になっていくのじゃないかということであります。このいずれをとるかということは、先ほど私が前段に御質問を申し上げたことと関連するわけでありまして、その基本的な方向がきちっと定まっておらないと、非常に中途半端なものになる、一方に環境を守りながら、一方においては石油基地を誘致するといったような非常に混乱した政策というものがとられていくのじゃないかというような、そういう心配があるわけであります。したがって、いま大臣のおっしゃったような、はっきり今後こういう営利中心の開発の方針はとらない、そして、あくまで美しい自然を生かした、福祉重点、人間尊重の奄美群島の開発をやっていくのだという方針をぜひとも今後とも貫いていただきたいというふうに思う次第でございます。  そこで申し上げますが、この特別措置法が昨年三月二十七日に国会において成立をいたしております。約一年になるわけであります。衆参両院においては大体同じような附帯決議を本法の成立に当たってつけておるわけでございます。この附帯決議というのは、やはり本法の目的、問題点というものを余すところなく伝えているように思います。  ここでこの附帯決議の一部を参考までに読ませていただきますが、「奄美群島の特性に即した産業の振興を図るため、引き続き、大島紬などの伝統産業、さとうきびなどの地場産業の保護育成を図り、その振興を推進するとともに、豊かな自然を活かし、かつ、群島経済の発展と住民福祉の向上に結びつく観光開発をすすめる等、新しい産業を開発し、就業機会の増大と生活の安定に努めること。」こういう附帯決議がついておるわけであります。さらにまた、今度の改正に関連あるわけでありますが、「道路、港湾、空港の整備が群島住民の生活基盤に深いかかわりをもつことにかんがみ、今後、主要地方道の国道昇格、一般道路の改良・舗装の促進、港湾及び関連施設の整備等に重点をおいた交通体系の整備を図る」これは衆議院の決議を見ても参議院の決議を見ましても同じ内容でございます。  政府はこのことについてこの一年間どのような努力をしてこられたか、御説明をお願いをいたしたいと思います。

近藤隆之国土庁地方振興局長

○近藤政府委員 まず大島つむぎなどの伝統産業、サトウキビなどの地場産業の保護育成につきましては、まず大島つむぎにつきましては、御案内のように昨年逼迫した金融状況のもとでございまして、非常に金融に対する要望が強いわけでございました。そこで奄美群島振興開発基金を通じまして、所要の融資あるいは信用保証を行った次第でございます。なおまた、大島つむぎの後継者養成のための施設に対して国が補助を行う等の措置も講じております。なおまた、サトウキビにつきましては、土地改良等を通じまして、農業基盤の造成ということで公共事業費を投入いたしております。さらにまた、道路、港湾、空港、こういった関係の一般の公共事業費でございますけれども、先生御案内のように、公共投資抑制下の厳しい折ではございますけれども、本土あるいは本土離島を上回る前年度対比の上昇率の枠を確保して、苦しい中ではございますけれども、特にこの地域の公共施設水準の向上を図ったというような措置を講じております。

清水徳松日本社会党

○清水委員 いま大島つむぎとサトウキビ等の問題についてお答えがあったわけでありますが、特にこの大島つむぎの振興については、昨年伝統的工芸品産業の振興に関する法律というのが制定されまして、これらの伝統の産業、非常に高度な技術を持っておる産業に対する育成を図っておるわけでありますが、しかし、最近に至りまして、この大島つむぎが朝鮮においてやはりこれに類似する製品が産出されるようになりまして、非常に圧迫を受けておるというような状態が起こりつつあるわけでありますが、これについてどのような対策を政府はとっておられるのか、もし関係者がおられましたならば、お答えを願いたいと思います。

近藤隆之国土庁地方振興局長

○近藤政府委員 ただいま先生御指摘の大島つむぎにつきまして、最近韓国の方からの輸入がございまして、業者が非常に脅かされておるというようなお話を地元から再三聞いております。国土庁といたしましては、通産省の方と十分連絡をとりまして、これに対する対応策を現在検討しておるところでございます。

清水徳松日本社会党

○清水委員 検討をしておるということでございますけれども、それはいまもうどんどん入ってまいりまして、相当な圧迫を受けておるわけですが、それはどういうような内容の検討であり、いつごろまでに実行のめどがあるのか、それはお答えできませんか。

近藤隆之国土庁地方振興局長

○近藤政府委員 輸入制限あるいは輸入に対する税金をかけるというような点につきましては、いろいろ国際的な問題があるようで、むずかしいようでございますけれども、不当表示等の通産省関係の所管の分につきまして、何らかの措置がとれるというようなことで、通産省の方で検討しておると聞いております。

清水徳松日本社会党

○清水委員 それでは、大島つむぎの方は担当者がおられないので、十分なお答えがいただけないようでありますから、また別の機会にすることにいたしまして、サトウキビの問題でありますが、いまの状態においてなかなかサトウキビでもって奄美大島の——農林省、来ていませんか。それではこれが現在の経済情勢下において、このままの状態で引き合うものであるかどうか。いま生産者価格の大幅引き上げ等の運動が群島内に起きて、それぞれ皆さんに働きかけがあるのじゃないかというふうに思うわけですが、なかなかいまの経済情勢の中ではサトウキビというのが困難なように聞いておるわけでありますが、それについての具対的な対策といったようなものがありましたならば、ひとつお聞かせ願いたいと思います。

近藤隆之国土庁地方振興局長

○近藤政府委員 農林省が来ておりませんので、的確なお答えができるかどうかわかりませんけれども、サトウキビにつきましては、価格が生産者価格を割るというようなことで、昨年いろいろ問題になったようでございますが、一応一トン一万五千円でございましたか、昨年引き上げが図られまして、生産者の方々もこれで一息ついておるという状況であると私ども承っております。

清水徳松日本社会党

○清水委員 これもまた機会がありましたらお伺いすることにいたします。  それでは、同じく附帯決議の中にもあるわけですが、また今度の改正案の内容にもなっておるわけですが、道路の整備、さらにまた、このほかに港湾や空港の整備その他の交通体系については、どのようなことになっておりますか、お伺いをいたしたいと思います。

近藤隆之国土庁地方振興局長

○近藤政府委員 復興計画及び振興計画の時代は、御案内のように、自治省で一括計上いたして、鹿児島県を通じて施行しておったわけでございますが、振興開発計画になりましてからは、御案内のように、自治省及び国土庁において一括計上した上で各省へ移しかえて、それぞれの事業主管省が事業を行うという形になっております。振興開発計画に沿いまして、道路、港湾、漁港等・基幹施設につきましては、事業が四十九年度以降進められておるという状況でございます。

清水徳松日本社会党

○清水委員 きょうは国土庁長官が出席しておられますので、一応この法律ができ上がった時点における附帯決議というものがそれぞれ法律の趣旨なり問題点なりを非常に明確にあらわしているものですから、その点について、大臣がおられると、一応のこれに対する、こういったような方向でやっておるのだというお答えがいただけるものだというふうに思いましたものですから、余りたくさんの人を私は呼ばなかったわけですが、この法律案の審議がある以上は、当然こういったような質問が出てくるということを予想して、やはり出席しておられるのが当然じゃなかろうかというふうに私は思うわけですが、しかし、きょうは雪でありますので、なかなか来られない、おくれておるといったようなこともありますので、余り詳しいことは、それでは後の機会にして、やめたいと思います。  それでは、非常に大事なことなんですが、国鉄航路の開設というのが、これまた附帯決議で要望されておるわけですが、奄美群島というのは三百キロも鹿児島から離れておるところにあるわけでありまして、非常に交通の便が悪い。そしてその運賃なりその他の交通費が非常に高くなるということで、少なくとも国鉄運賃並みの交通費でもって何とか本土との間の往来もしたいし、いろいろな物資の輸送もしたいという強い希望があるわけでありまして、特にそういう意味で、国鉄航路の開設というのは地元民の非常に強い要望になっておるわけであります。また、附帯決議にもこの点特に書かれておるわけでありますので、その点について、どのように具体的にこれに対する処置が行われておるかということをお伺いしたいと思うわけですが、これも出席しておりませんか。

近藤隆之国土庁地方振興局長

○近藤政府委員 国鉄航路の問題及び運賃の問題は、御案内のとおり、運輸省の専管事項でございます。この法律の審議の際におきましても、国鉄航路についていろいろ委員会におきまして御議論があったと聞いております。運輸省において現在この附帯決議の趣旨を受けて検討中であるというふうに聞いております。

植村香苗運輸省鉄道監督局国有鉄道部業務課長

○植村説明員 ただいま奄美大島に国鉄航路を開設してはどうかというお話でございますけれども、この問題につきましては、現在民間航路が数社ございまして、輸送力は十分についているということでございますので、国鉄航路を直接開設するということは非常に困難ではないかというふうに、たびたびわれわれの方としては答弁しておるわけでございますが、ただ、運賃の問題につきましては、これは民間航路の運賃の問題でございますけれども、仮に国鉄を就航してみましたとしましても、国鉄の場合はやはり民間航路との調整を考えて運賃を設定するというたてまえになっておりますものですから、運賃面で果たして有利になるかどうかという点につきましても、疑問ではないかというふうに考えているわけでございます。  それから、現在連絡運輸というものを実施しておりまして、旅客、手荷物につきましては昭和三十七年から連絡運輸を実施しております。小荷物、これは運賃上のメリットが生ずるものでございますけれども、小荷物につきましてはすでに四十八年の八月一日から連絡運輸を実施しているというのが現状でございます。これは、現在実施しておりますのは名瀬、古仁屋、亀徳の三港でございまして、結局島は奄美大島と徳之島に限られておるわけでございますけれども、その他の島につきましても、こうした連絡運輸を開設していただきたいという要望が実は非常に強いわけでございます。それに対処いたしまして、われわれの方といたしましては、これは民間航路の協力がなければいかぬわけでございますけれども、そういった面の指導もいたしまして、民間会社の協力も得まして、実は喜界島それから与論島、沖永良部島、港につきましては喜界港、和泊港、与論港でございますが、この三港につきまして連絡運輸をやりたいということで、鋭意行政指導もいたしまして、検討しているところでございまして、多分近々開設される見込みでございます。以上でございます。

清水徳松日本社会党

○清水委員 道路局長がおいでになったようでありますので、この法律案に関連する問題をお伺いしたとい思います。この、主要地方道の国道昇格については大変結構だと思いますが、次に、この徳之島、沖永良部島及び屋久島なども、鹿児島や那覇市の間に一列になっておるわけなのですが、この三島における、現在は主要地方道というものはないかもしれないですが、今後やはり国道をつくると申しましょうか、国道昇格への展望があるのかないのか、その点ちょっとお伺いをいたしたいと思います。

井上孝建設省道路局長

○井上(孝)政府委員 御質問の奄美群島のその他の島及び屋久島等につきまして、今回国道昇格はいたしておりません。実は、御承知と存じますが、離島について国道に昇格したのは今回が初めてでございます。数年置きに国道の追加指定をいたしまして、国内にも三万三千キロに及ぶ国道がありましたので、そろそろ均衡から言ってもこの次の追加指定のときには離島も入れなくてはということで、今回離島六百十一キロを、主要地方道を国道に指定したわけでございます。やはり全国とのバランス上制限を設けまして、今回は離島でありましても、市があるところ、それから市がなくても四町以上ある、もう一つ人口が四万人以上であるというような制限を加えまして指定をしたわけでございます。それからまた、いま御質問にございましたように、一応主要地方道であることということが国道の要件でございます。  以上の各種の要件から見て、いま御指摘の屋久島、徳之島、沖永良部島は外れたわけでございます。  将来どうするかということにつきましては、いまここではっきり申し上げかねますが、さらに国道がふえていった段階で検討したいというふうに思っております。

清水徳松日本社会党

○清水委員 そうすると、いまの国道の昇格というのは、一応人口四万以上あるとか、市町村が四つあるとかなんとか、いま一応の基準みたいなことを言われましたが、これからは、そういったような島の大きさと申しましょうか、人口とか市町村の数等が一つの基準になるわけですか。国道昇格をさせる場合に、主要地方道があるということと、その島の大きさが、四万以上人口があるとか、それから市町村が幾つあるとか、それから島の大きさがどの程度あるとか、そういったような一定の基準が一応いま設けられておるということですが、お伺いいたします。

井上孝建設省道路局長

○井上(孝)政府委員 国道の昇格につきましては、やはり重要な路線であるということを、どのような尺度で見るかということが非常に問題でございます。法律には第五条に五項目ほどございます。その範囲内でどの路線を選ぶべきかということは、いろいろいま申しましたような内部の基準をつくりましてその都度やっております。  たとえば内地におきましても、路線ごとに路線の重要性をあらわす路線値、あるいは網の間隔が余りに密になりますとバランスを失しますので、網値、そういうものを数字的にはじき出しましていろいろやっておる次第でございます。  御指摘のように、離島につきましては、やや内地の各地とは事情が違いますので、先ほど申しましたような特別な市があること、あるいは町村でも四町以上あることというような制限をつけたわけでありますが、内地でも、まだ市でありましても国道が到達してない市も若干あるような事情でございますので、今後はそういった点をもう一遍、この次の追加指定のときは、また新たな基準をつくらなければならないというふうに考えております。

清水徳松日本社会党

○清水委員 いまのような奄美のこの主要地方道の国道昇格の問題についても、一応新しい基準をつくりまして国道昇格をさせておるわけです。これも奄美群島の開発の一助ということで配慮されたものであろうというふうに、われわれとしては推定しておるわけであります。もちろん屋久島、徳之島、沖永良部島、こういったところも当然国道昇格ということを地元民の立場で要望するわけですが、いま言ったように、いまですらも相当無理しておるというような事態でありますので、せめてその前提として、これらの島々の県道を主要地方道というふうなところまで持っていくような行政指導というものはないものだろうか、その点についてお伺いをいたします。

井上孝建設省道路局長

○井上(孝)政府委員 実は、昨年の国道昇格によりまして、主要地方道よりも国道の延長が現在長くなっております。本来やはり国道、主要地方道、一般地方道というふうに、ピラミッド型に下級道路の方が多いのが正常な姿であったわけでございます。約五千八百キロの国道昇格をいたしまして、主要からそれだけ減ったわけでございます。現在、主要地方道が国道より少ないというゆがんだ形になっておりますので、新年度に入りましたならば、各府県から要望をとりまして、調査の上、主要地方道の追加指定をいたしたいと考えております。その際に、先生いま御指摘の、奄美群島の大島以外の島の県道が主要地方道になり得るかどうか、十分打ち合わせて検討したいと思っております。

清水徳松日本社会党

○清水委員 これもまた通産省の方が来てないようですから、ちょっと質問してもどうかと思いますが、いま奄美大島でやはり一番問題になっておるものの一つに、枝手久の石油基地の問題があるわけです。今後の総需要抑制下でありますから、さらにまた石油消費節約の折ですから、相当条件の変化があるわけですが、その後この問題はどういうふうになっておるのか、その点わかりましたならば、ひとつ教えていただきたいと思います。

近藤隆之国土庁地方振興局長

○近藤政府委員 枝手久島の石油基地の問題につきましては、業者の方が立地の意向があるということで地元に照会した。地元におきましては、御案内のように、誘致賛成派と反対派があるというような状況でございまして、地域全体といたしまして、あるいは県といたしまして、まだこの地域にこういう石油企業を立地させるかどうかというような計画はないようでございます。御案内のように、国が承認いたしましたところの振興開発計画におきましては、こういった石油企業の立地というものは前提にいたしておりません。したがって、今後の推移を見守りたいと思っております。

清水徳松日本社会党

○清水委員 先ほどから奄美群島の開発ということについて、基本的にどういう考え方のもとに行っていくかということ、いわゆる基本的な方針というものが非常に重要である。つまり生産第一主義、営利主義でいくのか、あるいはまた人間尊重、そして自然保護の立場でいくのか、そういったようなことが非常に重要な問題であると申し上げましたが、その具体的なあらわれがこの枝手久の石油基地の問題でもあろうかと思います。この点について環境庁は、この枝手久地域というのは、たしか国定公園等も非常に近いところにあるはずなんですが、どういうお考えのもとにこの問題の対応をしておるのか、処理をしておるのか、それを、環境庁が来ておるはずですが、お伺いをいたしたいと思います。

柳瀬孝吉環境庁自然保護局長

○柳瀬政府委員 奄美群島は自然のすぐれた景観を非常に有しておる地域でございまして、昨年の二月にその中で特にすぐれた地域につきまして、鹿児島県の申し出を受けまして国定公園の指定をした地域があるわけでございます。先生いまおっしゃいました枝手久島の石油精製基地の関係の地域につきましては、国定公園の地域には入っておらないわけであります。しかしながら、国定公園地域でなくても、もしそういう計画が具体的になりますれば、総合的なアセスメントの点で、自然景観の保全という点から十分これを検討して、それに対処していくという考えでおるわけでございます。

清水徳松日本社会党

○清水委員 ちょっと直接奄美とは関係ありませんが、奄美の場合でも、やはりこれから石油基地を設けようとする計画があったり、あるいはまたいろいろな道路をつくっていく場合、あるいはまたその他いろいろな建築物をつくる場合でも、やはり自然保護、環境の保全というようなことと非常に矛盾をする場合がこれから多くなっていくのではないか。そういったようなことを避けるためには、どうしても最初から、計画の段階からきちっとした方針というものを持っていないと非常にやり方に混乱が起こってくる。そうして所期の成果も中途半端な状態で上げ得られないというような結果になりかねないような気がするわけでありますので、その点やはり基本的な方向というものをきちっと踏まえて、これから奄美群島の開発というものをやっていただきたい。  そういうことと関連をいたしまして、ちょうど同じようなことが山梨県に起こっておりますので、余り面接関連がないということで、ほんの一部、ちょっと簡単に道路局長おいでになっておりますのでお伺いをいたしたいと思います。  自然公園内の道路というものの建設は、林道であれ、有料道路、そういったものであるならもちろんのこと、非常に慎重に行われなければならないと思うわけでありますが、山梨県の自然公園内の道路、いわゆる連峰スカイラインについて、その一部、小渕沢と念場原ですか、この有料道路がいま開通しておるわけであります。この道路は、道路整備特別措置法によって恐らく手続がとられておるはずなんですが、それは一体どういうことになっておるのか。道路整備特別措置法の第七条の十二、あるいは第二条の三になりますか、どこまで認可されて開通をしておるのか、その辺のところを局長、ちょっとお答えしていただけませんでしょうか。

井上孝建設省道路局長

○井上(孝)政府委員 御質問の山梨県の連峰スカイライン、ただいま自然公園道路と言っておるようでありますが、その一部が一番西の端の小渕沢、国道二十号線に近いところ七キロばかりを有料道路として、先生いま開通しておるとおっしゃいましたが、まだ工事中でございます。有料道路として認可申請が出ております。しかしながら、御承知のように、この部分は主要地方道の一部でございますが、この主要地方道を含めまして、全延長百六十キロに及ぶいわゆる連峰スカイラインという林道等を含んだ計画が山梨県にございまして、これについて自然保護の観点から非常に強い反対の意見が出ております。私の方でいま受け付けました有料道路は、この部分の一番西の端でございまして、主要地方道になっておるところでございます。これを昭和五十年完成で舗装までしようということで、七キロ部分、有料道路の認可申請が昨年の四月に提出されております。しかしながら、昨年の五月三十日に、衆議院の公害対策並びに環境保全特別委員会におきまして、いま申しました連峰スカイライン百六十キロ全体を含めました、自然保護の見地からの工事不許可の請願が受け付けられましたので、ただいま私どもの方といたしましては、有料道路の認可申請を保留をいたしまして、設計内容あるいは地元の方々との協議をするよう、県において検討を命じておるわけでございます。

清水徳松日本社会党

○清水委員 なお、奄美群島も、日本全体から見まして、やはりこのすぐれた自然というものを国民全体の立場で保全をし、そしてそれにふさわしい開発利用の仕方ということを考え、その中で郡民の生活向上というものを図っていかなければならない。そういう意味で、今後環境の保全、自然保護というものと開発との間にいろいろとやはり調整をしなければならない問題というものが、多々出てくるのではないかというふうに思います。そういう意味において、やはり環境庁はこの特別措置法の実施に当たりましては、格段の強い配慮をしていかなければならないということで、あらかじめ環境庁の注意をひとつ喚起をしておきたいと思います。特に沖繩においては石油精製基地の問題だとか、あるいはまたその他いろいろな産業が目を光らせておるわけでありますから、その点について特に環境庁は、これらについての自然保護の立場からの厳重なる行政指導というものを期待をいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。

天野光晴自由民主党

○天野委員長 浦井洋君。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 国土庁にもらった資料によりますと、奄美群島の島民の所得が四十三年と四十七年とを比べてみますと、四十三年が対県、本土の鹿児島県、八五・一%、対国が四五・八%、それから四十七年になりますと対鹿児島県が八七・八、対国が五四・二、確かにちょっと上がってはおるのですけれども、まだまだ所得格差が非常にひどい。だから、今回一部改正でありますけれども、この振興開発法というものはそういう郡民の所得格差を引き上げるということが非常に大きな目的でなければならぬというふうに思うわけです。  今回は道路の国道昇格に伴う措置だけでありますけれども、果たして去年できたこの法律がこのままでよいのかどうかという問題があります。先ほどからもいろいろお話が出ておりますように、サトウキビにいたしましても非常に生産者価格が低い。あるいは地場産業である大島つむぎの問題にいたしましても、韓国産が日本に入ってきて、そのために壊滅的な打撃を奄美群島では受けておるということも聞いておるわけで、こうなりますと、せっかくこういう振興開発特別措置法というものが実行されておっても、形だけのものになってしまって、ますます本土との所得格差というものがひどくなるという傾向が、そういう可能性が非常に強い。だから、奄美群島に住んでおられる皆さん方は、阪神間であるとかあるいは九州、こういうようなところに、島外に出ざるを得ないというふうに私は考えておるわけなんです。だから先ほども言いましたように、真の振興開発の目的というものは、これはもちろん手段としていろいろな産業の振興もあるでしょうし、基盤整備もあるでしょうけれども、要するにそこで生まれて育った郡民、島民の方々が自分のふるさとで、故郷で安心をして安定した生活が得られる、こういうようなところに最大の目的を置かなければならぬというふうに私は思うわけですけれども、その点についてひとつ大臣の御意見を初めに承っておきたいと思います。

金丸信自由民主党国土庁長官

○金丸国務大臣 奄美大島が復帰して二十年余になるわけでございますが、その奄美大島の特別措置法等によりいままで努力してまいりまして、ただいま先生が数字を挙げて御説明になりましたように、努力の結果は出ておると私は思うのですが、しかし、将来の可能性という問題については非常に心配しなければならない。また、その地域で生まれた人はその地域で生活するということが本当に自然な姿だろう。そのためには所得の格差のない地域社会をつくるということが当然だと私も考えております。     〔委員長退席、服部委員長代理着席〕 そういうことを考えてみますと、先般もお話し申し上げましたように、沖繩と奄美大島とを比べてみましても相当な格差があるだろう。問題は政府がこれにどれだけの力こぶを入れるか。それは予算措置であろうと私は思う。港湾をつくり道路をつくり漁港をつくり、あるいは地場産業の発展のためにいかにすべきか。融資の問題もあるでしょうし、その他開発等の問題につきましても、先ほどコンビナートというような問題については相当な問題点があるけれども、しかし、そういうものでなくて、地場産業として公害のないあるいは環境の破壊のないそういうものも働く場所としてつくらなければならぬということも考えなくてはならぬ。ことにつむぎの問題等につきましては、これをいかに育成、保護していくかというところに問題点があるわけでありまして、先ほどもお話ありましたように、通産省等においても非常に配慮をしていただいておるわけでございますが、国土庁はその予算の関係等につきましては各省庁等に分割されておるわけでございますから、国土庁は各省庁と連格をとり、一括して予算を取りながら、そうして各省にこれを、分担に予算を分けていくということでございますが、問題は予算だ。私は、できるだけの特別な方法で予算というものを今後も最大の努力をいたしたい、ことに来年度の予算につきましても十分な配慮をしてまいりたい、このように考えておる次第であります。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 それで、ついでに国土庁にお伺いしたいのですけれども、そういう大臣の特別な努力を来年度もしたいということなんですが、具体的に国土庁として、所得格差をいつまでにどの辺まで解消したいというような案あるいはしっかりとした考え方を持っておられるわけですか。

近藤隆之国土庁地方振興局長

○近藤政府委員 国土庁の案と申しますよりも、閣議了解を得ておりますところの奄美の振興開発計画によりますと、この五カ年の計画をこの計画どおり実施いたしました場合のこうなるであろうという推測を書いております。  それによりますと、まず所得の面におきましては「住民一人当り所得は四十七年度の三十九万円から二倍近くになり、県及び全国平均との格差は縮小に向うと考えられる。」御案内のように、この振興開発計画全体を通ずる主張は国との格差是正ということに主眼が置かれておるわけでございまして、この五カ年の振興計画の実施によりまして郡民所得も倍には持っていく。しかしながら、倍に持っていきますと、国の方が動かなければ当然国並みになるわけでございますけれども、国の方もその間に上昇をいたしますことが当然予想されますので、格差は縮小の方向になるであろうというふうに考えておるわけでございます。  所得の面ではそうでございますけれども、そのほかの生活関連施設につきましては次のように述べております。「目標年次の住民生活についてみると、住民はほぼ一人一室が実現するほか、上水道、簡易水道、下水道、廃棄物処理施設等の整備が進み、生活環境施設の整備は国民的標準に達することが期待される。また、道路の整備が進み、空港、港湾等も充実して本土との間及び群島内の時間距離は短縮されるほか、主たる集落が概ね本島では、名瀬から二時間圏、他島では中心集落から一時間圏に入ると思われる。」というように述べておりまして、社会生活関連施設につきましては大体本土並みということが言われております。  ただ、しかしながら、この計画が発足いたしましてからちょうど公共投資抑制の時期になっておりまして、奄美群島につきましては、ただいま大臣からも御説明ございましたように、特に配慮はいたしておりますものの、全体の規模が若干縮小しておりますので、この計画実現のためには、これからよほど各省協力してがんばって公共投資を投入していかなければならないというふうに考えております。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 この計画が達成できれば、本土との格差が縮まる、所得が倍になって本土との格差が縮まる、縮小の方向に向かうだろう。しかしいろいろ困難な条件があるという話であったわけなんですが、あまり郡民の方にむだになるような夢を持たさずに、現実の、地についた施策をとっていかなければならぬというふうに私は思うわけですす。     〔服部委員長代理退席、委員長着席〕  そこで、これも国土庁にいただいた資料によりますと、名瀬市の小売物価の数字があるわけなんですが、これが鹿児島市に比べると、小売物価総合指数が約一割高になっておる、こういう数字がでておるわけなんです。これ一つを見ましても、先ほども言いましたように、所得が鹿児島県に比べて、本土に比べてまだ低い、そして物価は高い。これは数字の上でどうあろうとも、現実に大島郡であるいは奄美群島で生活をしておられる方々の生活実態というものは楽にならない、むしろ苦しくなっておるんではないかということで、私非常に危惧の念を禁じ得ないものであります。だから、そういう中で本土にもやはりどんどん渡ってきておられるという状態であります。だから、そういうことになってまいりますと、話を移しますけれども、先ほどもちょっと出ておりましたけれども、本土との交通の問題、たとえば航路の問題、それから港湾の整備状況、こういうことが、特に他の地域でのそういう問題に比べて、県民の、郡民の命の綱のような非常な重要性を持ってくるだろうと私は思うわけです。  そこで、運輸省にひとつお聞きをしたいわけなんですけれども、港湾の整備についてお聞きをしたいわけなんですが、運輸省では、運輸省の持ってこられた資料を見てみますと、運輸省としては何とか五十三年度までに名瀬港だけでなしに群島の離島である沖永良部であるとか徳之島、与論、こういうようなところで、いずれも一万トン級の船が接岸できるような、そういう港湾整備をやるつもりだというふうに聞いたわけなんですが、そうですか。

大塚友則運輸省港湾局計画課長

○大塚説明員 お答えいたします。  確かに先生の御指摘のとおり、離島における島民の足の確保ということはきわめて急務でございまして、必須の条件というふうにわれわれも思っております。港湾の整備予算は、御承知のように、四十九年度から運輸省の所管になりまして、私どもといたしましても、四十九年度は前年対比相当な伸びを考えておりますし、また、五十年度予算案におきましても、実は港湾の予算全体が前年を下回った形になっておりますが、その中におきまして、奄美の港湾整備の予算につきましては約四〇数%の伸びを考えて、鋭意努力をしておる次第でございます。ただ残念ながら、本格的な港湾整備というものがまだ緒についたばかりでございまして、これも先生御指摘のとおり、これから相当な努力が必要であろうかと考えております。  今後の目標といたしましては、実は港湾整備の五カ年計画というものが五十年度をもって終息するわけでございますが、五十一年度から新たな五カ年計画というものをわれわれ構想いたしておりまして、その中ででき得る限り振興開発計画に盛り込まれました、目標とされました港湾整備の目標を充実いたしまして、その線に沿って国土庁とも御相談をしながら、目標達成に努力してまいりたいというふうに考えている次第でございます。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 具体的にお聞きいたしますけれども、港湾施設の整備について、メーンポート、名瀬は現在は一万トンの接岸が可能である、だからこれは一般的な整備、付属施設とかこういうことだろうと思う。それから亀徳が現在五千トンの接岸可能、これを一万トンに持っていく。それから和泊がやはり五千トンを一万トンへ、与論の与論港といいますか、茶花港、これを三千トンからこれも一万トン、喜界島はちょっと省きますけれども、こういう計画であるというふうに聞いておるわけなんですが、その確認と、それからそれぞれの港はいつこういうようなことが実現するのか、この見通しですね。

大塚友則運輸省港湾局計画課長

○大塚説明員 基幹港湾の整備目標につきましていま先生が御指摘ございました点は、そのとおりでございます。  それで、いつまでにこれを達成するかという御指摘でございますが、先ほど申しましたように、構想されております明年度からの港湾整備五カ年計画の中でわれわれとしてできる限り努力をいたしまして早期に達成したいというふうに考えておる次第でございます。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 あまり抽象的に言われても——特に奄美群島の離島の方にとっては、これは後でも言いますけれども、やはり五千トン級以上の船が早く着いてほしい。われわれ本土におる者が五千トンと一万トンとの違いを感じている、そんなものではないわけですよ。やはりもう島民挙げての強い要望であるわけなんです。だから、港湾整備五カ年計画が来年度から始まる、五十五年度まで設定するわけでしょう。だから五十五年度にできるのか、それとも五十三年度までに仕上げるのか、その辺を……。

大塚友則運輸省港湾局計画課長

○大塚説明員 いま目標の達成のために必要な金というのが、試算によりますと恐らく二百億近い金がかかるというふうに聞いております。それに対しまして、四十九年度が約十億、五十年度がいま予定しておりますのが十五億程度で、二カ年間で二十五億程度の予算を用意しておるわけでございますが、それをもとにいたしまして、二百億円というものを達成するためには相当な伸びを予定しなければならないわけでございます。したがいまして、五十三年度までといいますと、あと五十一、五十二、五十三と三カ年あるわけでございますが、その三カ年間で百数十億の整備を行うということについては非常にむずかしいとわれわれは考えておりますが、島民の方々の御希望もございますし、今後の予算の見通しもございますが、できるだけ目標の線に沿って努力していきたいというふうに考えている次第でございます。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 ちょっと繰り返しになりますが、三カ年というのは、おたくの言われたのはいつのことを指すわけですか。

大塚友則運輸省港湾局計画課長

○大塚説明員 いま三カ年と申しましたのは、五十一、五十二、五十三ということでございます。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 大臣、運輸省の課長としては五十三年までに名瀬はもちろんのこと、奄美群島の離島にまで一万トン級の船が接岸できるような港湾施設を整備したい。ところが、正直に言われておるんですが、四十九年度は約十億予算がある、五十年度が十四億七千五百万、十五億近く、これであれば、全部やるのに二百億かかるでしょう、そうすると、五十三年度までこれはもうとうていできないということを言われたのと同じことなんですよ。これ大臣、国土庁長官としてこれを所管されるわけで、先ほど言われた、予算が問題だ。確かにこれはもう問題が出てきているわけなんで、これをひとつ来年度からどうしますか。

金丸信自由民主党国土庁長官

○金丸国務大臣 予算という問題が、所得の格差をなくし、また、振興を図る上においても非常に必要な基本であることは当然でありますが、ただいま運輸省のお話を承っておりまして、常識的に判断いたしましても、先生のおっしゃるように、やれない、計画どおりにいかないという判断を、私もします。  そこで、この判断のもとに、今後、これをできるだけ縮めてやらなければならぬということが大きな課題であろうと私は思います。その点について最大の努力をいたします。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 期間を縮めて、できるだけ五十三年度までには、一万トン接岸可能の港湾施設の整備を離島も含めてやるために努力するということですか。

金丸信自由民主党国土庁長官

○金丸国務大臣 私も政治家の端くれですから、予算の問題もいま聞いて、これはとてもむずかしいなという感じがいたしております。そういう意味で、所定の予定日までにでき上がると考えられない、いまの予算措置の関係から。そういう意味で、その計画どおりにはいかないにしても、最小限これを縮めたい、これが私のやる仕事であろう、こう考えておるわけであります。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 それは、ひとつ最大限の努力を。何年間という約束まではできにくいですな。  そこで、これは小さな問題かもわかりませんけれども、閣議決定の計画ですね。奄美群島振興開発計画によりますと、港湾整備のところでは、これは五十三年度までですね。そこに、ちょっと読んでみますと、「本土−奄美−沖繩航路の基幹的港湾は一万トン級船舶、その他の主要定期船寄港の港湾は、五千トン級船舶の寄港可能となるるよう港湾施設の整備を図る。」こういうふうになっておる。これは基幹的港湾というのはどこで、それから主要定期船寄港の港湾というのはどこを指すわけですか、運輸省。

大塚友則運輸省港湾局計画課長

○大塚説明員 お答えいたします。  基幹港湾と申しますのは、奄美本島における名瀬、徳之島の亀徳、沖永良部の和泊、与論島の与論でございます。  それから、主要定期船寄航港でございますが、喜界島における湾でございます。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 それであれば了解をいたします。これはぜひ五十三年度までに港湾整備を完成させる。名瀬だけでなしに、いま言われたような、いまの表現によれば、基幹的港湾は一万トン級、だから少なくとも四つですね。  あれは、平土野はどうなのですか。

大塚友則運輸省港湾局計画課長

○大塚説明員 いまちょっと申し落としまして、申しわけございませんが、徳之島の平土野につきましても基幹港湾として考えております。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 そういうことであるわけですが、国土庁長官、長いことやられるのか私知りませんけれども、ひとつ長官の在任中に、島民が、郡民が、本当に政府が努力してくれた、われわれの、おらが島にも一万トンの船が着くようになったというようなことの実現のために努力をしていただきたい。これは本土の事柄とまた質的に全然違うわけですから、この点を要望しておきたいと思うわけです。  それからその次の問題は、先ほどもちょっと出ましたけれども、奄美と本土とを結ぶ航路というのは、奄美と鹿児島、それから奄美と阪神、こういうようなかっこうになるわけですが、阪神というのは、長官御存じかどうか知りませんけれども、奄美の人口が現在十五万何がし。で、二十万人くらいの郡出身の方が、阪神間に住んでおられるわけです、大阪、神戸。だから、言うたら第二の奄美群島と言っても差し支えないところであるわけなんです。ところが、その間の阪神と奄美を結ぶ航路というのは、そういう非常に公共性の高い航路であるにもかかわらず、先ほども出ましたように、とにかく民間業者にゆだねられておる。こういうことでいろいろ問題があるわけです。根本的にはやはり国鉄——運輸省は道路とみなして民間業者にまかせて、そして民間船を就航させておるのだということなんですけれども、やはり根本的には、島民の中に根強く要求があるように、鉄道とみなして、できれば国鉄の連絡船を敷くというような方向が考えられないものかどうか。  私は、これはあまりしつこく言いませんけれども、ただ言いたいのは、長官、昨年この特別措置法が成立するときに、前総理大臣の田中角榮氏は検討しますと言うているのです。だから、その後当然内閣としても運輸省としても検討されておることだろうと思うのですが、運輸省——先に大臣にひとつ、検討していたかどうか。

金丸信自由民主党国土庁長官

○金丸国務大臣 まあ考え方としては先生の考え方がうなずけるわけでございますが、ただ、いま国鉄の財産状況、経理状況を見ると、火の車でとてもそんなことまで考えられないという状況が国鉄の状況だろうとまあ私は思います。しかし、考え方としては、そういう考え方が、政治的にも当然考えてしかるべきだ、ひとつ十分検討はやりたいと思います。

植村香苗運輸省鉄道監督局国有鉄道部業務課長

○植村説明員 先ほども御説明させていただきましたけれども、輸送力的に見れば、民間航路が数社入ってございまして、さらに国鉄船を追加しなければならないという、輸送力的な面から見る要因はないのではないかと思います。したがいまして、国鉄船を就航させるという場合には、民間航路との調整問題が出てくるわけでございまして、まあ必要性の問題、それから事実上の調整上の問題、非常に困難ではないかというふうに考えているわけでございます。  先ほどから申し上げておりますように、そういったことでございまして、運賃上の問題、これはほかにも実は青函その他の航路があるわけでございますけれども、運賃上の問題につきましては、仮に入った場合に、国鉄のみが非常に安い運賃で就航するということは非常に困難でございまして、現実の航路につきましても、民間航路との調整ということは十分考えてやっているという状況でございます。したがいまして、そういったメリットも特にそれほど大きくないのではないかというふうに考えられるわけでございます。  それから、先ほどから申し上げておりますように、連絡運輸というやつを実施しておりまして、奄美大島との関係では、西鹿児島駅との接続でございますけれども、旅客、それから手荷物につきましては三十八年から、小荷物につきましては四十八年から実施しておるわけでございまして、この小荷物、手荷物につきましては、確かに運賃上のメリットも十分出てまいるわけでございまして、本土並みの扱いをやっているわけでございます。  その手荷物、小荷物、旅客の連絡運輸につきまして、先ほども申し上げましたけれども、現在やっておりますのは、奄美本島と徳之島との間だけでございまして、沖永良部あるいは与論島あるいは喜界島等から非常に強い要望が参っておるわけでございまして、その点につきまして、十分われわれとしても考えまして、昨年から民間業者の協力がないと連絡運輸はできませんものですから、民間会社の行政指導を強力にいたしまして、最近民間会社の方の協力も得られる体制になりましたので、近々連絡運輸を実施したいという体制になっておるわけでございます。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 連絡運輸がある、荷物の場合でも人の場合でも国鉄で鹿児島まで来て、そしてそこからの民間航路に乗れば通しで比較的割安で行ける、そうですね。そうゆうことだろうと思うのですけれども……。

植村香苗運輸省鉄道監督局国有鉄道部業務課長

○植村説明員 旅客、貨物につきましては、通算制がたてまえでございますので、比較的安くはなりませんけれども、手荷物、小荷物につきましては、全国一律の地帯制になっております。したがいまして、全く本土並みと同じ、非常に安いわけでございます。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 そこで、私が一つ要望したいことがあるわけなんです。それは先ほどから言っておりますように、阪神間には二十万人という非常にたくさんの郡民、郡出身の方が住んでおられる。やはり故郷との連絡というものは絶やすことができないわけです。特にお盆であるとか、あるいは正月というようなときには、お互いに島民の方も、あるいは阪神間に住んでおられる方も、往来がはなはだしいわけであります。  そこで、私が要望したいのは、現在群島に住んでおられる方が阪神間に渡られるようなときには、まあ期限を限るというような方法もあるでしょう、何らかの運賃上の特別の措置、こういうようなことが運輸省として考えられないものか。聞きますと、鹿児島−奄美間では民間航路もそういうことを昨年の十一月一日からやっておるようですし、それから東京都では、東京港ですか、晴海埠頭と大島の間で生活必需品については割引措置を民間航路でもやっておるというようなことも聞いておるわけで、少なくともそういうような措置が考えられないものかどうかということをちょっと聞きたい。

熊木藤吉運輸省海運局定期船課長

○熊木説明員 お答えいたします。  ただいま阪神−奄美間について、島民に対して特別な割引制度が考えられないかという御質問でございますが、先生ただいまの御質問の中にありましたように、昨年の十一月に、奄美から鹿児島へ抜ける航路につきましては、いわゆる島民割引制度なるものを導入したわけでございますが、島民割引制度というふうなものの趣旨、われわれはそこの航路が生活航路である、島民の日常の生活に不可欠な航路であるというふうなものにつきまして、住民の負担の軽減という立場から、島民割引制度を考えたわけでございますが、奄美から阪神というところにつきましては、そういう趣旨から申しまして、現在考えておりません。もし阪神間往復される場合は、奄美から鹿児島へ上陸されまして、国鉄でもってやっていただく方が割安になるかと思います。そういうふうに考えております。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 奄美−鹿児島が生活航路である、それはそうだろうと思うのです。しかし、奄美−阪神間が何で生活航路にならないわけなのか。先ほどから言っておりますように、二十万人の方が住んでおられる。親戚縁者もたくさんおられる。当然現在群島に住んでおられる方が、これは盆暮れには必ず来られる、また本土からも帰るということであるわけですから、少なくとも私は現在奄美群島に住んでおられる方の奄美−阪神間の割引くらいは、これは道理のある島民の要求ではないか、希望ではないかというふうに思わざるを得ないわけです。  それから金の問題にしても、名瀬−鹿児島が二等料金で二千三百十円、名瀬−神戸が六千百四十円、これが昨年の十一月一日に四千四百円が約四〇%上がって六千百四十円に上がっておるわけでしょう。十一月一日からは鹿児島−奄美は島民割引をされているわけですから、阪神間も当然私はされるべきだと思います。もしそれで民間業者の方でいろいろと経営的な問題があるならば、これはまた別の措置で考えられるのではないかというふうに思いますが、どうですか。

熊木藤吉運輸省海運局定期船課長

○熊木説明員 われわれ考えておりますのは、本土に対して最短の距離について、それは当然に鹿児島との関係では医療的な関係、文化的な関係、社会的な関係で連絡というのが日常の生活に不可欠だと思って考えておるわけでございます。  阪神航路についてなぜできないか。これは民間の事業者の方で後は考えたらどうかという御質問でございますが、阪神−奄美間の輸送につきまして仮に島民割引をやりますと、それが逆に言えば一般旅客運賃をアップしないと船会社、事業者としては経営がむずかしい。現に、昨年の運賃改定もございましたが、その前、各社すべて赤字でございます。昨年の運賃改定の際にも、われわれとしてはコスト面でかなり厳しく査定しておりまして、多分四十九年度についても赤字が見込まれておる段階でございまして、われわれとしては現在の段階では奄美−鹿児島航路にしかできないのじゃないか、こういうふうに考えております。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 余り納得いくような答えではないと思うのですよね。四十九年度赤字というのは、関西汽船も大島運輸も、どちらも赤字なんですか。

熊木藤吉運輸省海運局定期船課長

○熊木説明員 各社すべての航路について赤字になっております。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 そうすると、いっそこれは国鉄にでもやってもらった方がいいんですよね、政策運賃で。赤字でぴいぴい言うている会社で運賃割引もせぬ。何でそのままほってあるわけですか。もっと運輸省としてきちんとした行政指導をやって、島民の所得格差の解消のために欠くことのできない航路を安く確保するというための努力をやはりすべきではないかと思うのです。あるいは自治体であるとか国なんかが、たとえば大島運輸なんかに補給金を出すという制度も考えられないこともないでしょうし、そういう努力はされているわけですか。そんな考え方で検討されているわけですか。

熊木藤吉運輸省海運局定期船課長

○熊木説明員 四十八年度、四十九年度につきまして赤字と申しました。その前にも赤字になっておりますが、それの中身は、石油ショック以来のコストアップというふうなもので、それがかなり大きく響いたわけでございます。先ほど先生の御質問にもありましたように、約四〇%の運賃改定であった。ところがそれ以上になりますと住民の負担の問題との関係で上げられないということで、暫定的にそういう形になったわけでございますが、奄美−沖繩航路について国の助成策を考えないかということでございますが、われわれ現在やっておりますのは、いわゆる船舶整備公団との共有に基づきまして、共有方式という形で、船舶の建造について十分な共有制度という形で行政を進めております。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 どうも話が前へ進まぬ。やはり国鉄の航路にいっそ切りかえたらどうかというところに短絡しそうに私はなるわけですよね。だからもう一遍言いますよ。去年の十一月一日から四〇%近く上げた、鹿児島−奄美も阪神−奄美も。こっちの方は島民割引をやっているわけでしょう。こちらの方は生活航路で割り引きします、こちらの方はしない、どうも話が合わぬ。なぜできぬのか。やるために真剣に検討してみますぐらいは言えぬわけですか。どうですか。

熊木藤吉運輸省海運局定期船課長

○熊木説明員 島民割引制度は帰するところ、島民以外の方の一般運賃のアップと、それから島民の利用者の方のダウンという形に結果的になるわけでございます。そういたしますと、奄美−鹿児島航路につきましては、島民の利用も多うございますし、それについてそういうふうな形で島民割引制度というものを導入したわけでございますが、阪神、それから東京航路という航路がございます。航空その他との関係もありましてかなりの利用者が動いておるというふうな状況でございますので、われわれとしましてはそういう長距離航路についてまで離島島民割引というふうなものを考えるべきじゃないというふうに指導いたしております。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 納得ができぬですよ。島民が利用する比率は私調べていませんけれども、先ほどから言っているように、奄美関係者の往来というのは鹿児島−奄美も多いでしょうけれども、阪神−奄美も一般との比率から言ってそう変わるものではないと思います。割引をするときは最短距離だとさっき言われたのですが、そこから、鹿児島から阪神までは国鉄を利用してくれ。計算してみたら奄美−鹿児島、それから鹿児島から国鉄を利用すれば、阪神から奄美へ行く航路を利用するよりもぐっと割高になるのですよ。そんなことで運輸省、これ振興開発計画をつくって所得格差をなくしますというようなことを一方で言うておって、片一方でそういうことをやって、それで済むのですかね。だから私は、もっとやはり阪神間との往来について運輸省としても真剣に努力をする、公共性の確保のために島民割引を真剣に検討するということをひとつ言明していただきたいと思います。

熊木藤吉運輸省海運局定期船課長

○熊木説明員 先ほどから申しておりますように、いろいろな経緯がありまして、ようやく昨年十一月、奄美−鹿児島航路につきまして、いろいろ努力した結果、初めてやったわけでございます。(浦井委員「やっているわけでしょう」と呼ぶ)初めてやりました。過去にいろいろな問題がありましたが、そういうふうな形で、われわれとしてはいまのところ、やれと言われてもちょっとお返事できかねるわけでございます。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 ぼそぼそと最後にできかねるというようなことを言うて……。じゃ、大臣が来られたら一遍大臣に尋ねてみますけれどもね。  それでは今度は課長さんに改めてもう一遍、別の問題をお尋ねしたい。  これは合鑑問題といいますかチッキ問題、手荷物問題ですね。これはおたくの方ですか。

熊木藤吉運輸省海運局定期船課長

○熊木説明員 はい。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 奄美−沖繩、阪神−奄美−沖繩、その航路について言いますと、委託手荷物の場合に、正式な運賃のほかにそれぞれの港での積み料、おろし料というものが別に徴収をされておるわけなんです。これは御承知だと思うのです。これは関西汽船とかあるいは大島運輸でなしに、それぞれの港の港湾業者などが請け負っておるようでありますけれども、こういう積みおろし料というようなものは何か法令で定められておるわけですか。

熊木藤吉運輸省海運局定期船課長

○熊木説明員 持ち込み手荷物のことを通常いま先生おっしゃった形で表現されておるわけでございますが、これにつきまして日本の一般におきましては、運送約款上通常の委託手荷物運賃につきましては積みおろしの作業も含んでいるという形の運賃設定になっております。ところが奄美−沖繩航路におきましては、過去からの沿革上、積みおろしは別途という形で各社の運送約款に規定いたしておりまして、別建てになっておるのが実情でございます。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 各社の約款で決められておるというだけですね。沿革上そうなっておるのだということなのですが、やはり私は、正式な形としては委託手荷物の運賃の中にそういうものが含まれるべきものだというふうに思うわけです。私、実は神戸港に行って調べてきたわけなのですが、神戸港の場合は大島運輸が神戸丸を奄美に出しておる。その場合に、それの合鑑、チッキ、委託手荷物は神戸港に存在しておる商船港運という港湾業者が積みおろしを扱っておる。ずっと私積みおろしのところを見ていたわけですが、別に昔のように手間暇は要らぬわけです。人と別に手荷物を受け付けてお金をもらって、すぐ後ろにある各島別のコンテナに積み込んで、そのコンテナをフォークリフトですうっと甲板なりダンブルに入れていくというだけのことであるわけです。そういう実態から見ても、これは別に積みおろし料を取るというのは、繁雑になる、あるいはそういう中で実質的な運賃が高くなるものにすぎないというふうに思わざるを得ないわけです。現に阪神間に住んでおられる奄美群島出身者の方は、こういうふうに言っておられる。神戸−名瀬間で言いますと、それまでは積み料が九十円でおろし料が八十円であった。それが昨年の七月十日から神戸での積み料が二百円、名瀬でのおろし料が二百円。そして手荷物運賃が百九十円から二百七十円に上がっておるわけですから、結局委託手荷物を運ぶとすれば、前は三百六十円であったけれども今度は六百七十円、ほとんど倍に近い値上がりになっておる。こういうことであるわけですから、この阪神間に住んでおられる島民も含めまして、群島の方々は先ほどからも言っておるように、所得が一般的に低い。航空機を利用したらいい、そんなものは限られている人なんです。国鉄を利用すれば、先ほども言ったようにむしろ運賃は高くなる、人も含めて。だから、こういうような値上げは、繁雑であるだけでなしに、利用者にとって非常に打撃になっておるわけです。だから、私は要望したいわけなんですけれども、こういう積みおろし料金を別に取るというようなことはこの際全廃をして、そして手荷物運賃に一元化をして、適正な値段に上げるということは断然あってしかるべきだと思うのです。もう少し合理的にやって、利用する方に負担にならないようなところに是正する、こういうような方向が運輸省として考えられないものか。その線に沿って業者に指導ができないものかどうか、その点をお聞きしたい。

熊木藤吉運輸省海運局定期船課長

○熊木説明員 ただいま別建て制度によるいろいろな不便というふうな形で御指摘を受けたわけでございますが、われわれも一応、その方が当然利用者の利便になるというふうな判断から、そういう方向で事業者を指導したいと思っております。(浦井委員「しているわけですか、これからするわけですか」と呼ぶ)現に指導はしておりますが、おっしゃるようにその方向ではっきりとやるように指導したいと思っております。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 はっきりとやるようにしたいということなんで、それはそれだけにして、大臣が来られたのでちょっとお尋ねしたいのです。  ちょっと繰り返しになりますけれども、去年の十一月一日から鹿児島−奄美も、阪神−奄美航路もいずれも船賃が四〇%近い値上げになったわけです。そのときに島民の要望によって鹿児島−奄美は割引制度ができたわけなんです。先ほども大臣がおられたときに言いましたけれども、島民の方は阪神間にもたくさん親戚縁者がおられる。むしろ群島全体の人口よりもたくさんの方が阪神間におられる。こういう状況で、公共性も高いし、何か運輸省の話によれば、奄美−鹿児島は生活航路だけれども、阪神−奄美は生活航路でないというようなことを言われておるのですが、私はりっぱに生活航路だと思うのですが、これは特別措置法を主管されておる大臣として、この機会に阪神−奄美間の航路もひとつ島民にプレゼントとして割引をするということを決意していただきたいと思うのですが、どうですか。

金丸信自由民主党国土庁長官

○金丸国務大臣 運賃その他の関係は専管事項が運輸省であります。私は逃げるわけじゃないが、先生のおっしゃられることは十分わかります。ひとつ運輸省と十分連絡をとり調整をしながら、この問題、先生の考えているような考え方が満足にできるかどうかわからないけれども、できるだけその方向で努力してみたい、こう考えております。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 ひとつ期待をしておきたいと思う。  それで、私、終わりたいと思うのですけれども、もう一つ非常に小さな問題のように見えて、現に利用しておられる方が悩んでおられる問題をここに出してみたいと思うのです。  その一つは、阪神−奄美航路というのはやはり盆、暮れはものすごいのですよ。そのときに三月前から切符が売り出される。皆殺到されるわけです。それでもなおかつ、売り出されて一週間ほどするとどこにもなくなってしまう。どうしているかと言いますと、これは私は全部確認しておりませんからわかりませんけれども、その土地その土地の有力者に頼んで、プレミアムはついておらないようですけれども、往復の切符を入手しておるという不便さがあるわけです。どういうふうに解決したらいいか。ひとつこの点を指摘しておきたいと思う。何とかならぬか。  それからもう一つは、私がつい数日前に見にいったときにはそういう矛盾はなかったのですけれども、盆、暮れなんかの場合には、乗船手続を切符を購入するときとそれから乗船するときとダブッてやるというような現象が出て、特に乗船されるときには、盆、暮れのときには暑いし寒いし、長い間手荷物をぶら下げて暑い中、寒い中を待たなければならぬということで、乗客の中で相当不満が出ておるわけなんです。こういう点で、運輸省から課長が来ておられるので実務的なことは後で聞くとして、大臣のほうで直接の所管でないかもわからぬですが、ひとつできるだけの措置を講じていただきたい。このお答えを求めておきたい。

金丸信自由民主党国土庁長官

○金丸国務大臣 先生がおっしゃるように専管で運輸省の関係でございますが、国土庁も奄美大島を主管しておることでありますから、全然関係のないことじゃない。島民のためです。この点につきましても運輸省とも連絡をとり、そして御期待に沿えるようにひとつ努力をしてみたい、こう考えております。

熊木藤吉運輸省海運局定期船課長

○熊木説明員 乗船手続につきまして繁雑であるという御指摘でございますが、これは船客の安全と申しますか、通常船に乗る場合、一定航路以上の場合は、住所、氏名すべて乗船前に書き込んで渡すという形に法律上なっておりますので、その関係からじゃないかと思いますが、再度どういうことになっているか私の方でも調べてみたいと思います。  それから盆、暮れの切符の入手でございますが阪神−奄美−沖繩間につきましては、御指摘のように、従来から盆、暮れはかなり殺到いたしております。これにつきましては、根本的には輸送力増強ということにならざるを得ないと思いますが、これにつきまして、たとえば、奄美ではございませんが、大阪から那覇に去年の暮れに有村産業というのが船を一杯投入して増強いたしております。そういうような形で奄美、沖繩全体の輸送力についてはかなり増強いたしておるわけでございますが、根本的にはそういう増強という形で対処せざるを得ないのではないか。いまの段階ではそれ以外にはできないのじゃないかと思います。

浦井洋日本共産党・革新共同

○浦井委員 盆、暮れは緊急にどうするかということです。

熊木藤吉運輸省海運局定期船課長

○熊木説明員 盆、暮れにつきましては、切符の発売三カ月前という形で、その際には極力、いわゆる団体客というふうなものじゃなくて、一船客向けの切符を確保するという形で指導していくということになると思います。

天野光晴自由民主党

○天野委員長 新井彬之君。

新井彬之公明党

○新井委員 私は基本的な問題について二、三点だけ質問をしておきたいと思います。  一つは、奄美郡島の振興開発計画でございますが、これは四十九年から五カ年計画で新たに策定をされたわけでございます。しかしながら、御存じのように、去年から石油ショックであるとかあるいはまた安定経済成長であるとか、そういうようないろいろな問題が出てまいりまして、国内におきましては、とにかく五十一年度からいろいろなものを見直そう、経済計画にいたしましても開発計画にいたしましても、見直さなければならない、こういうことになっておるわけでございますす。  そこで、この振興開発計画でございますけれども、当然四十九年からのこの五カ年間はこの計画のとおりやられるのかどうか、まずそれをお伺いしたいと思います。

近藤隆之国土庁地方振興局長

○近藤政府委員 御案内のように、この振興開発計画は昨年の六月十八日に閣議了解を得ているものでございます。内容は、従来の計画と違いまして、事業費等が計画上あらわれておるわけではございませんで、一応文言によっております。この基本線につきまして、私どもといたしましては、この線に沿ってずっとやっていきたいと思っております。今後いろいろな国土計画等が決定されまして、全くこれと食い違うというような点があれば修正せざるを得ないと思いますけれども、現状におきましては、この計画に沿って遂行していきたいと思っております。

新井彬之公明党

○新井委員 この振興開発計画は、いまも答弁がありましたように、五カ年間、事業費が決まらないで、一応計画が決まっている、こういう形になっておるわけでございますが、これは逐一、さっきも一つの例としては港湾施設等の問題がございまして、これにおいてもなかなか実行ができないのではないかということがあったわけでございますが、これは、昭和二十九年から十年計画、それからまた三十九年からの十年計画ということで、二十年間かけて復興計画なりあるいはまた振興計画なりが行われてきたわけです。その間二十年間をかけて、なおかつその格差が是正できなかったというのは、一体どういうところにあるのか、お答え願いたいと思います。

近藤隆之国土庁地方振興局長

○近藤政府委員 奄美におけるところの特殊事情がいろいろございまして、それは先ほどもお答えしたと思いますけれども、八年間本土政府の統治下になかったというようなこと、そしてまた立地条件が非常に恵まれない状況のもとにございまして、戦前でも本土より相当の格差があったわけでございます。それを十年の復興計画によりまして、せめて戦前並みということで努力をしたわけでございますが、十年を経過いたしました三十八年度ではその水準にも達し得なかったということで、なお十年間振興計画の時代を迎えたわけでございます。しかし、この十年間の振興計画が終わりました時点におきましても、御案内のように、なお相当本土とのいろいろな面での格差がございましたので、それで今度は振興開発計画によりまして、あと五年間をもちまして本土との諸格差を是正しようということで努力するということになったわけでございます。

新井彬之公明党

○新井委員 そうしますと、そこに書いてある計画を全部実行すると一応格差がなくなる、こういうことですか。そしてまた、それは必ずその計画どおりに予算を執行するということですか。

近藤隆之国土庁地方振興局長

○近藤政府委員 先ほども申し上げましたとおりでございまして、この五年間計画どおり執行することによりまして、一応郡民所得というのは、昭和四十七年度の三十九万円より倍程度にはなるということでございますが、一方、その間本土の方の所得も上がるだろうと思いますので、全く本土並みになるかどうか。格差は非常に縮小されるということになろうかと思います。そのほか生活関連施設については、本土並みに持っていくということがこの計画の目標でございますが、先ほども申しましたように、この二年間たまたま公共投資の抑制という時期にぶつかっておりますので、計画どおり公共投資をこれから行っていくということになりますと、これから相当われわれ及び関係各省努力しなければならないというふうに感じております。

新井彬之公明党

○新井委員 大臣、いま答弁がありましたけれども、とにかく五カ年計画において格差というものが大体是正される、所得の面については二倍程度になって、本土も伸びるから、ある差はあるだろうけれども、是正されるということを言われておるわけでございますけれども、その前提となる問題は、やはりこれは単年度でいろいろ各省が事業費を組みまして、そして振興開発計画のとおりに実行された場合にそのようになると思います。  しかしながら、具体的な予算等を見ますと、実際問題としては、やはり初年度においてもまた五十年度においてもそれだけの予算を組まれてないし、これから大幅な伸びということが考えられぬわけです。したがって、これから国内的にも安定成長である、見直しになるというような中で、本当にそういうことが——努力はされると、先ほど予算の獲得以外にないのだということを長官答弁になりましたけれども、実際問題、それはそのことに対しては努力もしていただきたいわけでございます。それが一つですね。  これはもう断じてそのとおりやりますということが一つの答えと、もう一つは、いつもそうでございますけれども、所管庁は確かに国土庁でございますが、実際問題、治山治水であるとか道路であるとか、そういうことになれば建設省の所管になる、あるいはまた、港湾になれば運輸省の所管になる、あるいはまた、林道等ということになれば農林省の所管になるわけです。したがって、本来ならばこの委員会においては、各大臣が全部出席をしていただいて、そうして一つ一つ、この問題についてはこうなんですということが本当に打ち合わせの中でかっちり行われていかなければならない。しかしながら、さっきもいろいろ問題が出ましたけれども、その中では、やはりよく打ち合わせをしてということがありますけれども、これは、当然奄美の振興開発計画に当たっては、各省間の緊密な連絡、これがなければ、また五年たっても格差是正ができなくて、また五年延ばしたらいいんじゃないか、こういうことになろうかと思います。したがいまして、これについてどのように対処をしていくのか、お聞かせを願いたいと思います。

金丸信自由民主党国土庁長官

○金丸国務大臣 各省庁との連携を十二分にとっていくことは当然でありますが、実は私も建設大臣当時奄美大島を視察をいたしました。本土と比べてみますと非常に格差があるということ、あるいは沖繩と比べてみましても格差があるということをしみじみ感じたわけでございます。  先ほど申し上げましたように、問題は予算だということでありますが、これは一括して国土庁が予算の獲得をし、そして予算の獲得をすることについては、各省庁と十分な連携のもとに取るわけでありますが、国土庁も生まれましてまだ産声を上げたばかりでありますので、その力が果たしてあるかどうかという疑問もあろうと思うのですが、しかし、来年度の予算につきましても格段の努力をいたしまして、総需要抑制の中で奄美大島としてはほかと比べれば幾分の伸びもあったということで、一応われわれも幾分胸をなでおろしたわけでございますが、しかし、その程度では計画どおりにいかないということだけは確かだと思います。ことしの八月ころ骨格予算も組まれることであろうと思います。各省庁と十分な連携のもとに、調整のもとに予算獲得に最大の努力をいたしたい、こう考えておる次第であります。

新井彬之公明党

○新井委員 先ほど、所得格差についてはある程度縮まるといいますか追いつくのだけれども、本土が伸びるからということがありましたが、やはり所得格差をなくそうと思えば、当然経済をどのようにしていくかということが基本になろうかと思います。  そこで、いままではサトウキビだとかあるいはまた大島つむぎだとか、こういうぐあいに力を入れてこられたようでございますけれども、御存じのように、サトウキビにおきましても、さっきも話がありましたが、いまようやく落ちついて、今後の情勢によってはまたどうなるかわからないい。あるいはまた大島つむぎにつきましても、韓国産のつむぎがたくさん入ってきて、なかなか伸びない。地場産業としてはそういうことしか考えられません。それにプラス観光ということで、観光開発ということになるわけでございますけれども、こういう面について、まだほかにあろうかと思いますけれども、いかにしてその産業の振興というものを図るのか、ちょっと具体的にお答え願いたいと思います。

近藤隆之国土庁地方振興局長

○近藤政府委員 先生がただいま指摘されましたように、奄美群島の特色を生かす産業ということになりますと、結局サトウキビそれから大島つむぎ、それから恵まれた自然環境を活用する観光事業、この三点に帰着すると思います。  そこで、サトウキビにつきましては、この振興計画の中にもございますように、全島につきましてサトウキビを基幹作物といたしまして、それに、肉用牛であるとか野菜であるとかエラブユリであるとか、それぞれ島ごとの特色を生かした振興作目を組み合わせて、島ごとの農業の振興計画というのをつくっておるわけでございます。したがいまして、国といたしましては、その農業生産基盤の整備につきまして、できるだけ公共投資を行っていく。また、サトウキビにつきまして、必要がございますならば融資面におきまして、昨年も実は信用開発基金を活用いたしまして、六億の、サトウキビの工場に対しまして、緊急融資を行ったわけでございますが、そういった事柄等を通じましてサトウキビの振興を図っていきたいと考えております。  第二点の大島つむぎでございますが、大島つむぎにつきましては、これは昔から奄美の特産物でございまして、ここ数年来その伸びは異常なものがございます。したがいまして、われわれといたしましては、その振興を図るために、中小業者が非常にたくさんございますので、先ほども申しました基金による融資の活用、保証の活用、こういったことが第一になろうかと思いますが、後継者養成の意味におきますところの養成所をつくるというような場合におきましては、国から補助金等も支出しておりますし、また、共同作業場の設置についても、必要に応じまして国が援助の措置を講ずるというようなことをしております。  なお、御指摘ございましたように、韓国からの輸入つむぎとの関係でいま大きな問題が起きておりますが、これも先ほど申し上げましたように、通産省を中心といたしましてその対策を協議してまいりたいと思っております。  第三番目の観光開発でございますけれども、全島、海岸部分の主なところはすべて国定公園になっておりまして、非常に恵まれた亜熱帯性の景観を呈しておるわけでございます。したがって、そういった国定公園地内におきまして必要な観光施設を整備するということは当然でございますけれども、それよりもまず、この奄美の場合には、観光の最重点はやはり交通網の確保だろうと思います。  一昨日のこの委員会の質疑にも出ておりましたけれども、奄美空港から名瀬までは一時間程度かかりますし、名瀬から古仁屋まで二時間半もかかるというような状況でございます。ほかの島につきましても非常に道路の整備がおくれておる。道路整備をよくする、そして空港を整備して本土との距離を短くする、また同様、港湾、漁港の整備も図る、そういった交通、通信網、これを整備するということが、やはりこの地域の観光ということには一番大事ではないか、それがまた、この地域の住民の方々の生活水準の向上にも通ずるというように考えておりますので、やはり当面といたしましては、サトウキビ、大島つむぎ、観光、この三本柱を中心といたしまして、産業の振興を図っていくべきではないかと考えております。

新井彬之公明党

○新井委員 いま一応の答弁をいただきましたけれども、残念ながら私、まだ向こうの方には行ったことがございませんので、この目で確かめたことはございません。したがいまして、後でまた委員長にもお願いして、休会中でも一度視察等もさせていただきたいと思いますけれども、とにかく大島つむぎで大変だというような一つの陳情を受けましたときにも、確かに生産は伸びている、しかしながら、実際問題としては所得にそれが還元をされていない、あるいはまた、今後それは韓国つむぎの状況がどうなるかわかりませんけれども、やはりそのやり方によっては安定して伸びていくという安心したものがないんだ、当然、何かあれば倒されてしまうというような中にあるわけです。  あるいはまたサトウキビにしましても、やはり世界のサトウキビとのいろいろな問題がございます。したがって、そういうサトウキビにおきましても、国内に使う、あるいはまたよそに出すにいたしましても、当然競争ができるようにしなければならない。その件については、確かに振興開発計画においてはそういうようないろいろな事業でやっていくのだということの目安はありますけれども、これは当然国内にありましても、やはり農業基盤整備事業であるとかいろいろそういう中で力を入れてきて、なおかつ、やはり食糧の問題といいますか、サトウキビならサトウキビの問題でも、どうしても広範囲な土地を持つ諸外国には立ちおくれをするというようなことが、まず基本的な条件にあるわけでございます。したがいまして、そういう点について、砂糖会社に六億の融資をしたと言いますけれども、これはあくまでも融資でありまして、よしんば低利の利子にいたしましても、これはやはり返還をしていかなければいけない。そこには当然基本的にそのサトウキビ自体が所得につながっていかなければならないという前提があるわけです。そういうこともよく考えて、今後とも、とにかくいろいろな状況を勘案してやっていただきたい、このように思うわけでございます。  それからもう一つの問題は、所得水準の格差もありますけれども、社会資本の不足や物価高による実質的な生活水準の格差、これはさっきも浦井委員の方から出ておりました、前にも出ておりましたけれども、とにかく、ちょっと行くにしてもやっぱり三百キロメートル以上の距離があるわけです。したがって、その運賃、物を買うにしてもそれだけの運賃、自分が出かけるにしてもその運賃、そういうような、交通によるところの輸送コスト、こういうものも非常に上がっている、こういうことがあるわけです。さっきからもその問題についてはいろいろ出ましたけれども、基本的に、郡島から鹿児島まで運賃を安くする、割引運賃をつくるということも一つの施策ではございますけれども、やはり本当に格差をなくそうとするときの基本的な考え方というものがなければ——これは初めから置かれているそういう一つの物理的な状況があるわけです。したがって、そういう面についてどのような格差是正を図っていくのか、もう一度基本的な問題を聞いておきたいと思います。

近藤隆之国土庁地方振興局長

○近藤政府委員 先生御指摘のように、所得水準におきまして本土の半分程度であるというように非常に格差がある上に、物価等も、先ほど来話が出ておりますように、鹿児島よりも一割程度高いというような状況、それから生活関連施設もいまの段階では国民水準まで立ち至っておらないというようなことで、あらゆる面において非常に格差があるわけでございます。  そのうちの生活関連施設につきましては、これは私どもはこの振興計画を通じましてできるだけ引き上げを図っていく、そして振興計画達成の暁においては国民的水準にまで持っていきたいということでございます。  それから、物価の問題につきましても、一昨日及び本日も相当議論が出ておるところでございますが、何分、この十六万人住んでおりますところの奄美郡島は、いかにも自給率が低いわけでございます。これはある程度計画的に、自給できるものは自給するという体制、何を持ってくるにしても、本土から隔絶しておりますので、輸送費がかかりまして、その輸送コストにつきましてはそれぞれいろいろな方策を考えなければいけませんけれども、輸送しなくて奄美郡島内でもある程度自給するという体制をこれから進めていかなければならないのじゃないかと思います。  もちろん、輸送施設、現在おくれております道路、港湾等の整備を図りまして輸送コストをできるだけ安くするということも必要であろうかと思います。  そういったあらゆる面の手段を講じまして、所得格差のみならず、各方面に生じておるところの本土との格差を是正していきたい、このように考えております。

新井彬之公明党

○新井委員 これは、十六万人の方が群島に住まれておるわけでございますが、あるいはサトウキビをやられている方もいらっしゃると思います。あるいはまた大島つむぎをやられている方もいらっしゃると思います。いろいろな中で、いろいろな声といいますか、要望がたくさんあろうかと思うのです。  いま答弁にありましたけれども、何か自給をしなければいけない。たとえば野菜とかいろいろなもので、こういうものは当然自給をしなければいけないという一つのことをお考えになったとしますね。その場合に、その十六万人の方がいろいろなことで働いておるわけですけれども、当然それには具体的な施策として、こういう畑をつくって、ここでは野菜を植えなさい、あるいはこういうものをつくりなさい、あるいはこういうことは自分で活用しなさい、そういうようなことについての地元の方々との話し合いというか、コンセンサスというのが非常にできていないというような感じがするわけです。ですから、こっちでは一つの案をつくる。もう一つは、そういうことを言ったから、それでは具体的にどうなるのだ。いまもお話がありましたけれども、輸送コストの方も何とか是正しなければならない、そういうことも鋭意考えていくというのです。現実に提案されて、どうですかと言ったら、それはまだなかなかだということで、現実にはちっとも解決しない、こういうことが多々あるわけでございますので、長官そういうことはひとつよく地元の声等もお聞きになって、かっちりとやっていただきたいと思います。  それから最後に、この前も質問で出て思ったのですけれども、道路の現状につきまして、改良率は主要地方道が九四・九%、それに対して国内では七五・二%。一般県道が五三・三%、国内では五九・八%。それから市町村道でも二一%、それに対して国内では二〇・二%ですね。こういうぐあいに、非常にいいように出ているわけですけれども、現地を知っている方の質問によれば、そうではなくて、改良率、舗装率とも、旧現道のまま改良工事がされておって、それで改良になっておるのだ、当然国内の道路と同じようにきちっとした改良、舗装をして、初めて格差がなくなる、こういうことになるわけです。そういうことについて道路局長から見解を求めたいと思います。

井上孝建設省道路局長

○井上(孝)政府委員 御質問にございましたとおり、統計上は内地よりも奄美の方が整備率がいいように出ておりますが、これは実は本来少なくとも県道以上は、二車線にいたしまして自由に自動車通行ができるようにするのが本来でございますが、従来からの統計上、一車線でも改良済みになっておるところが、交通量の少ないところではございます。統計上そういうことになっております。しかし、今回国道も指定されましたし、また従来、実は奄美につきましては主要地方道二本だけが建設省所管でございまして、あとの県道及び市町村道はすべて自治省から助成されておったような事情もございまして、四十九年からの新しい振興開発計画以来、すべての道路、市町村道に至るまで、建設省が直接所管することになりましたので、ただいまのように改良済みにはなっておりましても一車線というような道路は、すべて未改良扱いにいたしまして、これから十分きめ細かく指導し、道路の整備を促進させたいと思っております。

新井彬之公明党

○新井委員 終わります。

天野光晴自由民主党

○天野委員長 次回は、来る二十六日水曜日午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開くこととし、本日はこれにて散会いたします。     午後零時五十五分散会

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