決算委員会 第6号
- 発言数
- 193 件
- 登壇者
- 22 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1975/05/23
会議録
○井原委員長 これより会議を開きます。 昭和四十七年度決算外二件を一括して議題といたします。 本日は、郵政省所管及び日本電信電話公社について審査を行います。 まず、郵政大臣から概要の説明を求めます。村上郵政大臣。
○村上国務大臣 郵政事業特別会計、郵便貯金特別会計、簡易生命保険及郵便年金特別会計及び一般会計の昭和四十七年度決算についてその概要と、会計検査院から指摘のありました事項についてその概要を申し上げます。 郵政事業特別会計の歳入予算額は一兆一千二百四十九億七百十六万余円、歳出予算現額は一兆一千七百三十三億九千百五十七万余円でありまして、これに対する決算額は、歳入では一兆二千二十六億五千二百三十一万余円、歳出では一兆一千六百六十一億一千三百九十四万余円となっております。この中には、収入印紙等の業務外収入支出や借入金、建設費等の資本的収入支出が含まれていますので、これらを除きました事業の運営による歳入歳出は、歳入では七千五百十三億五千五百九十七万余円、歳出では七千二百五十七億九千九十一万余円となっております。 郵便貯金特別会計の歳入予算額は七千七百四十四億七千三百八十九万余円、歳出予算現額は六千八百二十一億八千四百二十五万余円でありまして、これに対する決算額は、歳入では八千四百十二億十九万余円、歳出では六千八百二十一億七十三万余円となっており、差額一千五百九十億九千九百四十六万余円は、法律の定めるところに従い、翌年度の歳入に繰り入れることといたしました。 簡易生命保険及郵便年金特別会計につきましては、保険勘定の歳入予算額は一兆一千四百九十八億四千九百十万余円、歳出予算現額は四千八百八十一億九千六十八万余円でありまして、これに対する決算額は、歳入では一兆一千二百三十九億九百六十四万余円、歳出では四千四百九十一億七千三百五十万余円となっており、差額六千七百四十七億三千六百十三万余円は、法律の定めるところに従い積立金として積み立てることといたしました。年金勘定の歳入予算額は三十億一千九百六十七万余円、歳出予算現額は三十億一千九百六十七万余円でありまして、これに対する決算額は、歳入では二十四億七千八百四十一万余円、歳出では二十四億七千八百四十一万余円となっており、歳入歳出の差額はありませんでした。 また、一般会計におきましては、歳出予算現額八十五億三千五百六十九万余円に対し、支出済歳出額は八十四億三千九百八十七万余円となっております。 次に、昭和四十七年度の主要施策事項について申し上げますと、 第一は、大都市及びその周辺における郵便送達速度の安定と向上を図るため、これに必要な郵便局舎の改善、輸送力の拡充、郵便外務対策、雇用難対策及び郵便事業改善のための調査研究の諸施策を講じてまいりました。 第二といたしましては、郵便貯金及び簡易保険の増強であります。 まず、郵便貯金純増加目標額一兆七千億円に対しましては、二兆六千二百八十三億七千七百二十四万余円の成果を上げ、目標額をはるかに上回ることができました。郵便貯金の昭和四十七年度末の現在高は十二兆一千八百十六億二千二十七万余円となりまして、資金運用部資金の約五十三%は郵便貯金の預託金で占めている状況であります。 また、簡易保険の新規募集目標額二百三十五億円に対しましても、二百十一億八千四百十四万余円の実績を上げることができ、昭和四十七年度末保有契約高は十六兆三千百八十五億九千六百四万余円となっております。 なお、昭和四十七年度における簡易生命保険及郵便年金特別会計の積立金の新規運用額は六千二百二十一億二千六百九十六万余円であります。 次に、会計検査院の昭和四十七年度決算検査報告において指摘を受けた事項について申し上げます。 昭和四十七年度につきましては、不正行為七件の指摘がありました。 郵便局における不正行為の防止につきましては、従来から郵便局に対し防犯管理体制の整備強化、相互牽制の励行等を強調し、管理者及び一般職員の防犯意識の高揚を図り、犯罪の未然防止と早期発見に努めてきたところでありますが、この種の不祥事が後を絶たないことはまことに遺憾に存じます。 なお今後とも、防犯施策の徹底を図るとともに、業務考査及び会計監査を厳重に実施し、不正行為の絶滅を期する所存であります。 以上をもちまして昭和四十七年度決算の概要についての説明を終わります。 引き続きまして、昭和四十七年度日本電信電話公社決算書類を会計検査院の検査報告とともに国会に提出いたしましたので、その概要を御説明申し上げます。 昭和四十七年度における日本電信電話公社の決算は、同公社が経営の合理化を図り、経費の節減に努力したことなどにより、前年度の赤字決算から黒字決算に転ずることができました。損益計算上の総収益は、電話収入の伸び悩み等のこともありましたが、一兆四千六百二十四億五千六百六十七万余円となり、これに対する総損失は、給与その他諸費、利子及び債務取扱諸費等の増大もありましたが、一兆四千五百二十九億九千五百十三万余円にとどまり、差し引き九十四億六千百五十三万余円の利益金を計上しております。 また、建設計画につきましては、一般加入電話増設三百八万三千加入を初めとしてデータ通信及びその他の主要工程は、おおむね予定どおり実施いたしております。 以下、決算の内容を勘定別に御説明申し上げます。 まず、損益勘定におきましては、収入済額は一兆四千三百四十五億四千百六十七万余円、支出済額は一兆四千三百十億三千二百六十九万余円でありまして、収入が支出を超過すること三十五億八百九十七万余円となっております。 この決算額を予算と比較いたしますと、収入済額は予算額一兆四千四百五十八億四千六百七十七万余円に対し百十三億五百十万余円下回っておりますが、これは、電信収入及び雑収入を合わせて三十三億二百七十三万余円の増収があったのに対し、電話収入及び専用収入を合わせ百四十八億七百八十三万余円の減収があったことによるものであります。 他方、支出済額は支出予算現額一兆四千四百六十九億三千九百五十四万円に対し百五十九億六百八十四万余円下回っておりますが、この差額は、十億四千九百五十二万余円を翌年度繰越額とし、残りの百四十八億五千七百三十二万余円を不用額としております。 次に、資本勘定におきましては、収入済額は一兆二千九百九十七億二千二百三十八万余円、支出済額は一兆二千七百十二億三千八百十五万余円でありまして、収入が支出を超過すること二百八十四億八千四百二十一万余円となっております。 この決算額を予算と比較いたしますと、収入済額は予算額一兆二千四百七億五百九十四万余円に対し五百九十億一千六百四十二万余円上回っておりますが、これは、それぞれ予算に対し、損益勘定より受け入れが三十五億五百十五万余円増、資産充当が百六十億一千六百八十三万余円増、設備料が百六億五千四百七十八万余円増、電信電話債券が二百八十八億三千九百六十四万余円増となったことによるものであります。 他方、支出済額は支出予算現額一兆二千七百十八億四千四百七十万余円に対し六億六百五十五万余円下回っておりますが、この差額は、四億百二十九万余円を翌年度繰越額とし、残りの二億五百二十五万余円を不用額としております。 次に、建設勘定におきましては、収入済額は一兆八百五十八億二千七百九万余円、支出済額は一兆七百五億三百二十七万余円でありまして、収入が支出を超過すること百五十三億二千三百八十一万余円となっております。 この決算額を予算と比較いたしますと、収入済額は予算額一兆五百五十億円に対し三百八億二千七百九万余円上回っておりますが、これは資本勘定より受け入れが増加したものであります。他方、支出済額は支出予算現額一兆一千二百五十一億一千二百六十三万余円に対し五百四十六億九百三十五万余円下回っておりますが、この差額は全額を翌年度繰越額としております。 なお、昭和四十七年度は日本電信電話公社の電信電話拡充第四次五カ年計画の最終年度に当たりまして、電話の積滞解消に重点を置くとともに、データ通信等をも含め施設の整備拡充を図りましたが、一般加入電話増設が三百一万五千加入の予定に対し三百八万三千加入、公衆電話増設が四万一千個の予定に対し三万九千個を実施するなど、おおむね予定どおり進捗し、その他電話局建設、市外電話回線増設、データ通信施設増設等の工程も、ほぼ予定どおり実施いたしました。 最後に、昭和四十七年度の予算執行につきまして会計検査院から改善事項一件の指摘を受けましたが、これにつきましては、できるだけ早く改善を図るとともに、今後とも業務の適正な実施に努めるよう日本電信電話公社を指導監督してまいりたいと考えております。 以上をもちまして、私の説明を終わります。 何とぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。
○井原委員長 次に、会計検査院当局から検査の概要説明を求めます。柴崎会計検査院第二局長。
○柴崎会計検査院説明員 昭和四十七年度郵政省の決算につきまして検査いたしました結果の概要を説明申し上げます。 検査報告に掲記いたしましたものは、不当事項七件でございます。 これは、いずれも郵政省職員の不正行為に関するものでございまして、目黒郵便局ほか六郵便局で、簡易生命保険保険料等の集金事務に従事している外務員が、保険料等を受領しながらこれを受け入れ処理しなかったり、窓口で郵便料金等の収納事務に従事している内務員が、郵便料金等を受け入れ処理しないなどの方法で領得したりしたものでございます。 以上、簡単でございますが、説明を終わります。
○井原委員長 次に、中村会計検査院第五局長。
○中村会計検査院説明員 昭和四十七年度日本電信電話公社の決算につきまして検査いたしました結果の概要を説明申し上げます。 検査報告に掲記いたしましたものは、是正改善の処置を要求したもの一件でございます。 これは、RDワイヤの撤去費の積算に関するものであります。日本電信電話公社では、電話線路の新増設に伴って既設のRDワイヤを撤去するに当たって、RDワイヤについては、形状や重量がほとんど同じであるSDワイヤの場合よりも相当に多くの労務工数を見込んで撤去費を積算しております。そこで、これらの撤去の内容等を調査しましたところ、この両者は全く同じ方法で撤去するものであり、しかも、これに要する労務工数はSDワイヤの場合のものがほぼ作業の実情に合っていると認められましたので、今後、RDワイヤの場合の労務工数について検討を加え、予定価格積算の適正を期する必要があると認められるものでございます。なお、以上のほか、昭和四十八年度決算検査報告に掲記いたしたように、四十八年度検査の進行に伴い、通信用PVC屋内線の仕様について是正改善の処置を要求いたしましたが、これに対する日本電信電話公社の処置状況につきましても掲記いたしました。 以上、簡単でございますが、説明を終わります。
○井原委員長 次に、日本電信電話公社当局から資金計画、事業計画等について説明を求めます。米澤日本電信電話公社総裁。
○米澤説明員 昭和四十七年度の事業の概要につきまして御説明申し上げます。 昭和四十七年度は電信電話拡充第四次五カ年計画の最終年度として、大幅な電話の架設を順調に実施し、また積極的な増収努力、及び秋以降の景気上昇に支えられたことなどによって、総収益は一兆四千六百二十四億五千六百六十七万円余となりました。一方、支出面について見ますと、人件費の増加並びに事業規模の拡大に伴う減価償却費利子及び債券取扱費などの資本費用の増加は引き続き著しいものがありましたが、経営の合理化を図り経費の節減に努めたことなどにより、総費用は一兆四千五百二十九億九千五百十三万円余にとどまり、損益計算上九十四億六千百五十三万円余、の利益を上げることができました。 以下、昭和四十七年度の決算の内容を御説明申し上げます。 損益勘定の収入におきましては、予算額一兆四千四百五十八億四千六百七十七万円余に対しまして、収入済額は一兆四千三百四十五億四千百六十七万円余となり、百十三億五百十万円余下回りました。その内訳は、電信収入で十七億七千三百八万円余の増、電話収入で百三十一億五千四百二十八万円余の減、その他の収入で七千六百九万円余の増となっております。 支出におきましては、予算額に前年度からの繰越額を加えた予算現額一兆四千四百六十九億三千九百五十四万円に対しまして、支出済額は一兆四千三百十億三千二百六十九万円余となり、百五十九億六百八十四万円余下回っています。 また、建設勘定におきましては、予算額に前年度からの繰越額及び予算総則の規定による経費の増額等を加えた予算現額一兆一千二百五十一億一千二百六十三万円余に対しまして、支出済額は一兆七百五億三百二十七万円余となり、差額五百四十八億九百三十五万円余は翌年度へ繰り越しました。 なお、建設勘定支出及び債務償還等の財源に充てるため、電信電話債券の発行により五千七百三十八億四千九百六十四万円余、設備料として一千六百四十四億一千五百七十八万円余の受け入れを行い、一方、債券及び借入金等について一千八百四十七億五千百六万円余の償還を行いました。 次に、昭和四十七年度に実施いたしました主な建設工程の内容について見ますと、一般加入電話の増設は三百一万五千加入の予定に対し約三百八万三千加入、地域集団電話の増設十五万加入の予定に対し約十万二千加入、公衆電話の増設約四万一千個の予定に対し約三万九千個などのほか、データ通信施設についても、十二システムの予定に対し十四システムを実施いたしました。 なお、昭和四十七年度をもちまして電信電話拡充第四次五カ年計画を終了いたしましたが、実施いたしました主な工程は、一般加入電話の増設約一千百一万一千加入、地域集団電話の増設約百四万四千加入、公衆電話の増設約二十一万九千個などであり、おおむね所期の成果を上げることができました。 この結果、昭和四十七年度末におきます一般加入電話は約二千九十八万五千加入、地域集団電話は約百三十七万八千加入、公衆電話は約五十四万八千個、市外電話回線は約九十三万一千回線となり、加入電話の普及率は人口百人当たり二十・八加入、ダイヤル化率は九七・八%となりました。 また、昭和四十七年度末において、電話の申し込みを受けてなお架設できないものは約二百二十七万二千となり、前年度数を約二十一万八千下回りました。 しかしながら、電話の需要は依然として旺盛であり、かつ、情報化社会の発展に伴い電気通信サービスの多様化、高度化等に対する要望も著しい状況でありますので、さらに施設の拡充及びサービスの改善を図り、国民福祉の充実に寄与するよう努めたいと存じております。 最後に、昭和四十七年度決算検査報告で指摘を受けました事項について申し上げます。 是正改善の処置を要求されたRDワイヤの撤去費の積算につきましては、撤去の実態調査を行い、改善を図りました。 以上、簡単でありますが、概略御説明申し上げました。 何とぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。
○井原委員長 これにて説明の聴取を終わります。
○井原委員長 これより質疑に入ります。 質疑の申し出がございますので、順次これを許します。原茂君。
○原(茂)委員 きょうは、最初に違法現金送金の問題についてお伺いをしたいと考えておりましたが、お聞きしますと、必要とする全国的な統計資料ができていないそうでございますから、この問題は後日に譲りたいと思いますが、お願いだけしておきたいのです。この種の全国的な違法現金送金、その内容別に一応統計が出せるように準備をしておいていただきたいということだけお願いをいたしておきます。 第一に、いま決算報告にありましたような郵政の部内者の犯罪について先にお伺いをしたいと思います。 いまもるる述べられましたように、四十七年における郵政犯罪の発覚状況を見ますと、四千五百三十七件、金額で三億八千二百九十四万四千円、うち郵便が千三百四十二件、七千一万八千円、為替貯金が二千六百九十二件、二億五千六百十八万九千円、保険年金が百四十九件で四千七百十八万一千円、共通が三百五十四件、九百五十五万六千円という多額に上っているわけです。また、会計検査院の検査報告にはほとんど毎年のように、郵政職員の不正行為が指摘されています。四十七年度も例外ではない。四十七年度においては、七郵便局において七件、損害額が約一千百二十八万七千円余という不正行為が指摘されているわけです。 最近五カ年間の郵政犯罪においての部内者による犯罪の割合が一体どの程度なのかということを、ひとつ先にお伺いをする。 二つ目に、部内者の犯罪傾向は一体どういう傾向になっているだろうかというのが二つ目。 三つ目に、部内者犯罪の実損額、取ろうとしても取れない実損額は一体どうなっているのか。 先にその三つをお答えをいただいて、引き続き次に入りたいと思います。
○廣瀬政府委員 ただいま担当の首席監察官がまだ参っておりません。やがて参ると思いますので、後ほど答弁さしていただきたいと思います。
○原(茂)委員 それはあらかじめ通知しておいて、まだ来ないのですか。何かの都合で来ないのですか。通知を忘れているのですか。
○廣瀬政府委員 通知してございますので、やがて参ると思います。
○原(茂)委員 この種の委員会における質問に、通知をしておいてまだ間に合わないなんということのないようにしてもらわないと、軽視された感じを実は受けるので、大変まずいと思うのです。(「来るまで休憩だ」と呼ぶ者あり)いまも話があるように、それまで休憩だということになりますと、郵政大臣の都合もあって困るだろうと思う。そういうことはしたくありませんが、自今そういうことのないように注意していただきたい。
○井原委員長 委員長からも注意しておきます。
○廣瀬政府委員 今後こういうことのないように十分注意いたします。
○原(茂)委員 それでは、来たときに答弁をしていただくようにします。 それから、同じく四十八年度の検査報告の中の問題として、郵便局舎の改善計画を中心に、九州の郵政局でエレベーターの増設を中心にした問題がございます。これも指摘事項ですからおわかりになっていると思いますが、この件について二、三お伺いをしたいと思いますし、今後こういうことのないように注意をしてもらわなければいけないと思いますが、内容は大体おわかりの方がいるんでしょうね。どうですか。
○廣瀬政府委員 先生御指摘のように、四十八年度のエレベーター工事につきましては不当事項の中に入っておりまして、この資料は持ち合わせてございます。ただ、四十七年度の全体の計画その他につきましては、これも担当官がただいま参っておりませんので、大変失礼でございますけれども、ただいまからこの委員会に呼ぶようにいたしますので、よろしくお願いいたしたいと思います。
○原(茂)委員 きょうは、四十七年度の決算を中心に委員会にお出になっているのでしょう。普通ですと皆さんの方から、どういうことが質問されますかというようなことを言って、よく問い合わせに来るのですよ。今回急なこともあったのですが、余りしつこくはお聞きにならない。それにしても、聞いてはこないけれども、四十七年度に関連する決算中心の質問をすることだけは、決算委員会に出る限りはもう承知の上だと思っていますからね、なるほどそれでいいのだなと私は思っていたわけです。一番大事な、四十七年度を中心の決算報告に関して質問しようとする二点とも、担当者がおいでにならないからわからない。これでは大臣、困りますよね、決算委員会に出てくるのに、四十七年度の決算をやろうというのに。これは大臣をいじめてもしようがないから、至急に呼んでもらって、この問題も質問できるようにしていただきたい。しかし、大臣、これは不見識ですよ。
○村上国務大臣 どうも大変申しわけないことでありまして、私もうっかりして——うっかりというよりも勉強が足りなかったと思いますが、そういうような御指摘の点についてのお答えをさすようにいま手配いたしておりますので、どうぞひとつ御了承願います。
○原(茂)委員 それでは、直接決算に関係する問題二点を保留して、先へ進みます。 これも、郵便年金の問題でお伺いをしたいということだけで、詳細の問い合わせもありませんから内容を言ってないので、事によると危ないなと思うのでありますが、ここに四十八年九月十八日の新聞があるのですが、戦前に四千五百円も積み立てたのに、いまもらうお金は百円だというので、この人は大田区大森北一の一〇の一一の木田勝利さん、現在七十歳、この人が、冗談じゃない、戦前苦労をして、とにかく千円で家が一軒建ったり買えたりするという時分に四千五百円も納めていて、なおかつ、いまごろ百円ずつもらってたまるか、こういう不満があって、もうずいぶん長く、四十五年から郵政省に対して、何とかしてくれ、これはひど過ぎるじゃないかというふうに言っているわけですね。そのつど、この木田さんに対して、郵便局としてはどうしようもない、いまの状況ではふやしてやることもできないし、どうしようもないんだというので、勘弁してくれみたいに言いわけをして今日に至っているらしいのです。これはこのままでどうしようもないのでしょうか、どうなのでしょうか。
○北政府委員 ただいま御指摘の問題でございますが、実は郵便年金といたしましては、昭和四十三年から二年間、御指摘のような時期の、すなわち昭和二十二年以前の契約が非常に少額になっておりましたので、これに一定のいわばプレミアをつけまして契約を消滅させる、そういう特別措置というものを行ったわけでございます。当時対象になります契約が約五十五万件ございまして、その八、九割がその特別措置に応じて契約を解消された、こういうことでございまして、結局一割程度のものがその当時の契約で今日なお残っておる。恐らく、そういう残っておる契約の中の一人の方がそういう御主張をなさっておるのだと思うのでございますが、ただいま申し上げましたように、当時、郵便年金制度といたしましてはそういう方法であとう限りの措置をした、かように考えております。
○原(茂)委員 プレミアムというのはどのくらいつけたのです。それで、プレミアムは何を基準にして計算したのですか。
○北政府委員 当時は、大体契約の解消に当たりまして、当該契約の年金を一時に繰り上げて支払ったわけでございます。その年金の繰り上げ支払い金の平均が二千五百円くらいでございましたが、それに対しまして、年金という一つの制度の中で持っておりました剰余金というものの中から、いわゆる付加金というプレミアをつけたわけでございます。それは一件平均約二千五百円、こういうものでございました。
○原(茂)委員 二十二年以前のものに一時解約払いをするというのでプレミアムをつけたとき、たまたまそこに剰余金があった、その剰余金が幾らあったかが中心で二千五百円ができたのですか。剰余金がこれだけあるから、これを解約しようとする数で割ると二千五百円だというのですか。二千五百円という積算の基礎は何ですか。
○北政府委員 郵便年金という一つの制度は、当時、二十二年以前の契約はもちろんございましたが、それ以後の契約も当然あったわけでございます。全契約者に対してお約束した年金というものを支給するために、一方では必要な積立金というものを積み立てておる、かたがたそれ以上の剰余金というものもあるわけでございまして、これもいわば全契約者のために一方で剰余金というものを保管しておりまして、いずれこの剰余金というものは、機を見て契約者に適当な方法でお返しをするというシステムになっております。その場合、四十三年の措置で二十二年以前の契約者に対して一定の措置をして差し上げる場合に、剰余金というものを全部食ってしまいますと、これはやはり二十三年以降の契約者のいわば権益を侵すと申しますか、そういうことになりますので、剰余金を全部食ってしまうわけにはいかない。それで、いろいろ考えまして、大体繰り上げてお支払いする年金額が一件平均二千五百円くらいである、大体それに見合うものを全体の剰余金の中から持ってまいりまして、その総額はたしか十一億円くらいであったと思いますが、合わせて平均五千円くらいにして御希望者にはお返しをしたいというので、そういう措置を講じたわけでございます。また、やはり郵便年金というものも一つの完結した国の企業でございますから、そういう措置をいたします場合には郵便年金という一つの制度の中で決まりをつけるべきだということもあわせて考えて、そういう措置をしたわけでございます。
○原(茂)委員 四十七年度末でいまの年金契約件数と年金契約の金額総額、それはどのくらいになっておりますか。
○北政府委員 四十七年度におきまして存続しておりました契約の総件数は、概数で約二十万二千件余でございます。それから年金額が四十一億円でございます。 以上でございます。
○原(茂)委員 それで、そのうち二十二年の十二月三十一日以前の年金契約はどのくらいありますか、四十七年度末で。
○北政府委員 概数で恐縮でございますが、約二万件でございました。(原(茂)委員「金額」と呼ぶ)ちょっとお待ちください。——概数でございますが、おおむね二百四、五十万程度と考えております。
○原(茂)委員 大体、合計で二万二千六百七十五件、年金額が約三百十万、平均年金額にしますと大体百三十七円でしょう。あなたの数字の方がまるで、何か知らないけれども下目で、いいかげんで……
○北政府委員 実は手元に正確な資料こざいませんでしたので、四十九年末の大体の数字から類推したのを申し上げた次第でございまして、恐縮です。
○原(茂)委員 少なくとも年金に関して、特に古い年金で質問申し上げると言ったら、七年度の決算のときは七年度ぐらいのものは用意するくらいの準備は必要ですよね。 四十八年度も大体同じような傾向です。合計して平均年金額が百三十一円。これは現在約八十何%かは解約ができたけれども、残った十何%というものは現にあるわけです。四十九年にもある。五十年にもあるわけでしょう。あって、その年金平均額が少なくとも百円だ、二百円だということになっていますと、年金というのは、黙っていて郵便局か郵政省が届けてくれるのですか、私のところへ。これは取りに行くのですか、どうなんですか。百三十七円とか百二十二円とか、こんなものをまさか、取りに来いということはないでしょうね。
○北政府委員 恐縮でございますが、年金は取りに来ていただくシステムになっております。
○原(茂)委員 大臣、細かいことを言いませんけれども、どうですか。二十二年以前のものだけでも、いま二万二千件あるわけですよ。こういう、平均年金額が百三十円だ何だというものを、取りに来いなんといって、取りに行くはずがないわけですよ。足代の方が、手間の方が高いですから。いまこういう実情に合わないものは、このまま残されていること自体が郵政とすれば怠慢だと思うのです。サービス精神がない。現に木田さんのように、冗談じゃないと言って、もっとよこせ、スライドアップしてよこしなさいというのもありますよ。しかし、一割何分の中のたった一人だけがそう言っているのだ、さっき局長の話がありましたが、一人だけではないのですよ。こればかりのものを、しゃくにはさわるけれども、かかずり合っている時間もなければ、もったいないというので、みんなむかむかしながらだれが解約するものかと思って解約しないのがこれだけいるわけでしょう。現にそういう気持ちも理解しなければいけないと思いますよ。とにかく昔の何千円というお金を、いまになって百三十円や四百円という年金をもらったといっても、これはちょっと問題になりませんから。しかもその百三十七円を取りに来いというのですから、これは実情に合いませんよ。 いろいろ数字で細かく申し上げたいのですが、時間がありませんからそう言いませんが、いまの木田さんではありませんが、少なくともこの種の問題を何とかしろと毎年言っている。これは何万人の人の代弁者ですよ。しかも現実には、数字で見ても、驚くべし、百三十七円を取りに来いといって、二千円だろうが千五百円だろうが、いまごろ取りに行けますかというのですよ。これはもう実情に合わない、この古い年金は。これをどうか現在の実情に合わせた解決方法を考えないと、八割がもう解約に応じてくれたのだから残ったものは自然消滅だとか、取りに来ないのは向こうが悪いのだとか、通知をしてから一定の期間たてばもう支払いの義務はなくなるのだとかいうことでほうっておこうとする、こんな不親切な態度はないのではないか、これは何とかしなければいけないと思いますが、大臣、細かくどうこうしろということは言いませんが、大至急に何とかしなければいけないのではないですか。このまま放置してはいけないと思うのです。どうでしょう。
○村上国務大臣 御指摘のとおりでありまして、当時の貨幣価値と今日の貨幣価値というものを対照してみますと、それは非常に不服のあることは十分わかります。しかし、そのとき、そのときのいろいろな措置によって私どももお互いに幾たびか、いろいろな緊急措置によってほとんど裸にされたというような実績もあります。この種の零細なものに対してはできる限り多く差し上げたいということがもう私どもの考えでありますが、しかし、やはりその剰余金を取り壊してその方面にだけ十分なだけ差し上げるということになりますと、あとに残っている方が非常に薄くなってしまうとか、いろいろなことでこういうことに相なっておると思いますが、しかし、その御理解のいかない方々には十分誠意をもって御理解のいくようにお願いしまして、そしていまの、わずかな金を取りに来るというようなことでなくて、それを御理解いただいたら郵政省の方からお送りするというようなことも、やはりこの場合、私は考えてみる必要があると思います。先生の御指摘の点は私どもも十分理解できますけれども、しかし、一応こういう情勢のもとでありますので、郵政省の筋を通してお願いしておる点については、ひとつ御理解いただきたいと思います。
○原(茂)委員 いま大臣もおっしゃったように、一年金だけの問題ではないですよ。いろいろ戦争中あるいは戦後、消滅したり不当に損害を受けたり、いろいろなものが確かにあります。ですから、年金のこの問題は、現に矛盾であるし、国家的にも解決をするというたてまえをとらなければいけないと私は思うので、関連するものはたくさんありますから、この機会に大臣からやはり提案をしていただいて、政府としてこの種の問題に対する最終的なけりをつけるための調査会なりあるいは審議会なりというものを早急につくって、関連するもの全部ですよ、それをどうするかという、——各省から出せば出てきますからね、この種の矛盾を持った問題がたくさんあるわけですから。これを解決するための基本的ないわゆる審議機関というものが早期につくられて、そこで各階層の代表が集まった形で問題の解決をして了解を得るようにする。でないと、木田さんのような、この問題は、解決しないと思う。私は、ほっておきますとやはり裁判問題になるだろうと思いますよ。これは裁判で争ってみる価値がありますよ、この木田さんの場合。同調者がいっぱい出てきますよ。そういうことになるのは望むところじゃないと思うのです。もうしびれを切らしているし、そうなったら大変国が、まあまあ現在のままでほおかぶりするようなことは許されない結論が出ると私は思うのですよ。だから、そういうことになることがわかっているのですから、その前に当然、この種の問題を全部国家的な立場で審議機関をつくる、そうして審議をした結果を木田さんあたりにも了解をしてもらうというようなことを、やはり公的な機関で各階層の代表を集めて、年金ばかりでない、関連する一切のものを討議する審議機関というものを大臣が提案をしておつくりいただくようにしないと、本質的な解決にならぬと私は思うのですよ。いかがですか。
○村上国務大臣 これは、この問題とは別に十分考慮してまいりたいと思います。この問題につきましては、先生の御指摘の点は十分私はわかりますけれども、しかし、ほとんどもう大部分が了承していただいて、残っておる人はごくわずかなようであります。わずかだからといってそれを無理に押しつけようというような気持は毛頭ございませんが、この場合どうしても、この会計の剰余金というものになりますとこの程度が精いっぱいだというような計算が出ておりますので、この点だけはひとつ御理解いただいて、いまの御指摘の点については、今後もいろいろな問題がありますから、その点については私もまた機会を得て十分発言して、御意見のように進んでいきたい、かように思っております。
○原(茂)委員 八割以上の人が納得したように言われたり考えられているのですが、実はその人々は大まかに言って、まあこれっぱかりのものはどうでもいいやというほどの生活状況にある人。そうでなくて残っておる人は、腹が立っているのと、それからこれだけでも、とにかくまあ精いっぱい掛け金をやって年金を楽しみにやってきたんだ、木田さんのような部類の人がいるわけですから、前の人が八割以上もオーケーしたのだから残りはという考え方はもう絶対とってはいけないと思いますから、いま大臣が言ったように少なくとも取りに来いなんというのはやめるべきですよ。了解したら届けるのはあたりまえなんですよ、これっぱかりのものは。そういうふうに改革していただく。そして後段に申し上げたように、やはりはっきりした審議会システムか何かでこの種の問題の抜本的な検討を加えて、早期に納得のいく解決をするというようにどうしてもしていただきたい。前段の届けるということは、もうぜひやってもらわなければいけません。後の審議会方式みたいなものはぜひ大臣から発言をして、やるというお話ですからこれは期待をして、早く解決できるようにお願いをしたい、こう考えています。 それから、永末さん、武田さんがおいでになったそうですから、先ほどの問題を先にお聞きをしたいと思う。 先ほども申し上げましたように、最近五年間の郵政犯罪全体の中の部内者による犯罪の割合がどうなのかというのが一つですね。これはおいでになった永末さんがお答えになるのですか。 それからその次には、この部内者の犯罪の傾向がどういう状態になっているのかということをお聞きしたい。それから、その犯罪の実損額はどのくらいになっているだろうかということを先にまずお答えいただきたい。
○永末政府委員 おくれましてまことに申しわけなく思っております。 お尋ねの件でございますが、部内者の過去五年間を見ますると、四十四年が三百五十名、四十五年が四百八名、四十六年が四百四名、四十七年が三百四十五名、四十八年が二百七十四名でございます。正確なパーセンテージではございませんけれども、部内、部外の郵政犯罪全体に対しまして、部内者犯罪は大体一六%程度ではないかと思っております。 それから傾向でございますが、四十六年まで部内犯罪上昇の傾向にあったわけでございますが、四十七年、四十八年と漸減しておるというような傾向にございます。 それから実損金額でございますが、四十四年が二千八百十八万、四十五年が四千七百十二万、四十六年が七千百五十二万、四十七年が五千五百十七万、四十八年が五千五百三十四万、これが実損額でございます。 以上でございます。
○原(茂)委員 たとえばこの四十七年の実損額五千五百十七万。これは七百六十八万一千円未回収となっている。ほかに五千五百十七万という実損がある、すると、これは未回収との関係はどうなるのですか。
○永末政府委員 犯人に対しましては、本人はもちろんのこと、親族関係につきましても債務証書を取るとか、回収に極力努めているわけでございますが、何せ犯人はお金に窮してやったことでございますので、まあ努力はしておりますけれどもなかなか回収がむずかしいというような傾向にあるわけでございます。なお、被害金の回収につきましては、今後とも極力努力をしていきたいと思っております。
○原(茂)委員 そこで、実損だというふうにきめつけて、未回収は別に少額を挙げているのですが、やはり徹底的に回収することをいまお話しのように考えもし、追及をしてもらわないといけないと思うのですね。こういう問題は。ですが、それはそれでやっていただくとして、この種のことが毎年毎年同じように、多くの件数がこうして発生するわけですが、これを防止しようとするために一体どんな手を打っているのか。どういうことを考えて、何をやって防止しようとしているのか。正直言って余り減ってませんよ。どういうことをやっておられるのか。
○永末政府委員 部内の犯罪につきましては、やはり職員のモラルの向上ということが一番大切なことだと思うわけでございまして、会議等を通じていつも、モラルの向上につきまして注意を喚起しているわけでございます。また、防犯管理の徹底あるいは相互牽制の強化、そういったことにつきましても細かく指導しているわけでございます。
○原(茂)委員 保険外務員に対してはどうなんですか。保険外務員の事故があるでしょう。
○永末政府委員 保険外務員の事故は、保険料の横領等かなりあるわけでございます。その点につきましては、一カ月に何回か実際に管理者といいますか、行って、払い込みの状況などを監査する。通信あるいは実地によるところの検査といいますか調査、そういったものを強化するようにいたしたいと思います。
○原(茂)委員 保険外務員の問題ですが、あれは集金に行きますね。するとたまたまそのうちで通い帳というのか通帳というのか、それがないというときには、臨時にその人の名刺で、何月分のを幾ら受け取りましたよと言って受け取りを置いていく場合がありますね。それは許されているのですか。保険外務員が集金に行きましたときに、臨時に頼まれる、あるいは集金のときにではないのですが、ついでに持っていけといったときに、しかもその頼んだ方が加入者の方で通帳がないときに、名刺で受け取りを置いていくというのがあるのですよ。そんなことは許されているのですか。
○北政府委員 代用領収証という制度がございまして、外務員が局を出ます場合に一応領収証を持っていくわけですけれども、受け入れ票というものを持っていくわけですが、その受け入れ票が足らなかったとかいうような場合に代用領収証というものを発行してよろしい、こういう定めになっております。
○原(茂)委員 だから名刺でいいと言うのですか。
○北政府委員 正式には受け入れ票でありまして、それがたまたま持ち合わせがなかった場合に代用領収証というものを使うのでありますが、この代用領収証というのも書式が決まっておりまして、仰せのように名刺などはいけないわけでございます。
○原(茂)委員 はい、わかりました。そういう実例があることを、実は調べ始めて知ったのですよ。だから、これはまあ間違いないのでしょうけれども、いまの代用領収証というのをしっかり発行しない限りは一切受け取っちゃいけないということになればいいわけですがね。そういう点の対策は十分に考えていただかなければいけない。 それから、四十八年の問題をちょっと見てみますと、特定局長による不正行為が一件ありましたよね、四十八年度に。これは管理責任者がやるわけですから、うっかりするとずいぶん大きなことになるおそれもある。この指導なんというものは当然行われないと——局長に指導するというのはおかしい話だけれども、それでも事実、特定局長がやったわけですから。ですから、この局長クラス、すなわち管理責任者に対しても徹底的な指導と厳罰主義で臨まないといけないと思うのですが、一体こういうものに対する方針はどういうふうになっていますか。厳罰主義が必要だと思うのですね。
○永末政府委員 先生おっしゃるのは、私ちょっと資料を持ち合わせませんが、岡山県の柵原吉ケ原の郵便局の問題ではないかと思います。これは局長が貯金を勧誘いたしまして、その証書は擬造の証書を発行したというようなことでございまして、内部監査してなかなか見つけにくかったわけでございます。したがいまして非常に発覚がおくれたわけでございますが、もちろん、本人に対しては懲戒免職いたしておりますし、また刑事処分も行われているわけでございます。 管理者の犯罪、ただいま御指摘は特定局長でございますが、特定局長の犯罪も年々減ってまいっておりますが、なお一層、今後とも十分に注意をしていきたいと思っております。
○原(茂)委員 これはぜひ注意してもらわなければいけませんが、私いま特に厳罰にと言ったのは、部内者の犯罪があったときの処罰の仕方——省内における、ですよ。一般部内者と管理者、局長、こういう者が同じような犯罪を犯したときに、その処罰の軽重はあってしかるべきだと思うのですが、あるのでしょうね。
○神山政府委員 お答えいたします。 管理者の犯罪の場合の措置でございますが、これは犯罪の内容に応じて適正な措置をとっていく。それから部下が犯罪を起こしたというような場合でも、管理者について指導上の落ち度あるいは措置等の怠慢があれば厳正な措置をとるということでやっております。
○原(茂)委員 いまのお答え、まだぴんとこないのですが、私の質問しているのは、部内者と局長が同じ種類の犯罪を犯した、金額も同じだ、手口も同じだといったときの処罰に軽重があってしかるべきだ。管理者の方を極刑に処す——極刑と言うとおかしいですがね、まあきつく言えば非常に重くしてやるというような差がついているかいないか、ぼくはいるべきだと思うのですよ。それはどうですか。
○神山政府委員 具体的なケースで、ただいま手元にありませんのでお答えが正確になるかどうかわかりませんが、先ほど申し上げたように管理者には監督責任というものがあるわけでございまして、そういう意味で、たとえ自分が犯罪を犯した場合でなくても、それだけの措置というものが当然行われるということでございまして、先生おっしゃるような管理者としての立場の責任というものも問うておるということでございます。
○原(茂)委員 余りその問題だけ言っているわけにいかないから、その次の問題に入りますが、先ほど申し上げましたように、九州郵政局管内のエレベーターを中心にした指摘がございました。これはもう御存じだろうと思いますが、一体、この指摘をされた中に、どういうところが幾ついけないところがあったとお思いになりますか。
○武田説明員 おくれまして申しわけございませんでした。 ただいま先生御指摘の問題は小倉郵便局のエレベーターの件だと考えますが、本来、工事を出す場合には図面仕様書をつくり、それに基づいて契約を行って工事を始めるべきであった、それを、いろいろ事情があったわけでございますが、怠っていたということが一番悪かったことだと思っております。
○原(茂)委員 この小倉の場合には、なぜそれを怠ったのですか。作為があったのですかね。ごく偶然の手落ちでしょうかね。というのは、後で結果的には何百万かの、指摘される余分な利益を与えた結果にもなるわけですから。何かこう偶然、本当に善意で忘れたという解釈なのか、あるいは何かその陰に作為的なものがあったとお考えになっているのか、どうなんですか。
○武田説明員 実は小倉郵便局のエレベーターの工事と申しますのは、四十八年の初めに契約をして工事を進めておったわけでございまして、それに対して事業部門の方から追加をしてくれないかということがございまして、そして、いろいろ仕事が繁忙であったものですから、何と申しますか、てきぱきと処理ができませんで多少おくれておりまして、気がついたときには、もう工事を始めないと間に合わないぞ、——新築工事が完成のときに同時に、やはり追加されたエレベーターも使いたいというのが事業部門の希望でございまして、やはりそれに間に合わせるべきであるというわれわれの考え方からしますと、もう工事を始めないと間に合わないぞということで、図面の指示を行いましてやらせてしまったということがございます。これは確かにいけないことなのですが、普通の場合ですと、この工事を始めてしまったがこういう契約でやってくれないか、わかりましたということで、そのときの値段で契約を——これは後から結ぶのでございますから、これも確かにいけないことなのでございますけれども、その工事を行いましたときの値段で契約というものが大体行われてきているということが、事実としていままでの経験ではございました。いけないことでございますが、やはり何度かそういうことをやむを得、ず実行したことがございます。その場合にはやはり、工事を実際に行いましたときの時価で契約が後から行われたということで来ておったわけでございます。 ところが、たまたまこの小倉郵便局のエレベーターの追加工事の場合には物価の急騰という現象がございまして、新しく工事を発注しても落札に至らない。特にエレベーターの工事はひどうございまして、そのときに発注いたしました工事はほとんど落札いたしておりません。それで、こういう言い方が許されるかどうかわかりませんけれども、エレベーターの方が強いという状態になっておりまして、だめだ、契約はそんな金額ではできないということになってしまいまして、これまた、正直申し上げますと、そういうようなときにはどうすればいいかというふうな平生からの教育というようなものが、やはりそういうケースは余りございませんでしたので、そういうようなことになれておらなかったということであわててしまいまして周章ろうばい、どうすればいいかわからないということでじんぜんと時が過ぎてしまったという、結果から見ますと、こういう言い方を申しましていけないかもしれませんけれども、非常に純朴であったがゆえにかえっておくれてしまって傷を大きくしてしまったということが言えるかと思います。申しわけございませんでした。
○原(茂)委員 まあ多分そういうことだろうと理解をしておきます。私はこういうことは余りよく知らないから、よくわからないままに聞いているのだと解釈していただいて、正直なお答えをいただきたいと思うのです。 ここで、さっき四十八年の初めというお話ですが、二月八日なんですね。郵政部から建築部へエレベーター一基、ダムウエーター一基の増設要請が出されて、三月の十九日に本省でその増設を承認した。竣工が四十九年の三月十五日と、工事期間がもう決まっていた。それで、直ちに契約変更の措置をすべきなやつをしなかったのがいけなかった、それをしていればよかったのだという解釈になるのですか。契約変更のときに、その変更の措置を的確に直ちに行っていれば問題はなかったのにそれをやらなかったと普通考えられるのですが、それがいま言ったように、周章ろうばい、あれよあれよと言っているうちに時期が過ぎてしまって、建物ができる、エレベーターをつけなければいけない、ついやってしまったのでこういうことが起きてしまったのだ、というふうないまの御答弁だと思うのですが、そういうことになりますか。
○武田説明員 ちょっと言葉が足りなかったかと思いますが、もちろん、工事というものは契約をいたした後でなければやっていけないことでございまして、それにもとっておったということは、これは確かによくないことでございます。
○原(茂)委員 よくないどころか、そのことを許したら大変ないろいろな、犯罪じゃありませんが、犯罪に類するようなことだってできますからね。ですから、これはもう徹底的にやらなければいけないのでしょうね。 そこで、まあ細かいことを抜きにしまして、エレベーターのいわゆる設備工事費が値上がりをしたというので、概算に関する暫定措置というものが実は四十八年十月二十日に出されている。その内容を見ますと、工事費の八%の上乗せをしてよろしい、こういうことが指示されているのです。工事費の八%上乗せをしてよろしいという指示が本省から行っているんですよ。この八%というのはどこから出たのでしょう。当時の何を基準にして八%が出たのでしょうか。
○武田説明員 八%という数字がどういう根拠で出ておるかということは、調べてみませんとわかりませんのですが、当時エレベーターの工事が落札できない。私たちの方で見積もりまして、これはもう妥当であるというふうに考えた値段で工事 を発注いたしましても、落札できない。しかもその金額の差が非常に大きい。こういう場合にどうすればいいかということでいろいろ考えたわけですけれども、ともかく完成する期限があるという工事がかなりあるものでございますので、ある程度やはり時価というものに従った発注をしませんと工事が完成していかないのではなかろうかというふうに考えまして、そういう指示をしたのだと思います。
○原(茂)委員 およそ八%なんということを数字を指摘するときには、本省が指示を出すときには、かくかくの基礎による、かくかくの理由によるという積算の基礎がない限り出すべきじゃないと思うのですがね。八%が妥当であるかどうかはわかりませんよ。わかりませんが、数字をそうやって挙げるのに、どうもエレベーター屋は強い、とてもじゃないが差があってやり切れない、だからしょうがないから、一割は出せないが八%ぐらいまではしようがないというので、エレベーター屋さんの強気なやつに妥協して八になった。本来だったら六でよかったかもしれない。その当時の物価全体の基準から言うなら五でよかったかもしれない。しかし、どうもエレベーター屋が強いからというので八にしたなんということがあってはいけないんじゃないかなという感じがしたものですからね。もう工事をすでにやっているやつですからね。それに対してこういつた暫定措置を指示するときには、八%の基準というものの出し方が問題だと私は思うのですよ。それはあんまりエレベーター屋が強いからつい八にしたのだというようなことになったんだったら、これはおかしいんじゃないかなというふうに思うのです。 というのは、一般に日本全国で、公共事業も値上がりで困っていたわけですよ。その公共事業に対しては、国の立場でこの値上がりに適切ないわゆる指示を出していない。公共事業には出していない。いやしくも国家機関である国の郵政省が、一小倉の局のエレベーターに関しては八%という数字を、郵政省としてどういう基準でか出して、上げてよろしいと言っているわけでしょう。当時全国的には、公共事業はみんな困っている。それにはそんな適切な指示は与えていない。これは矛盾じゃないかということから、大変だと思う、この八%は。
○村上国務大臣 私から補足してお答えさせてもらいたいと思います。 ちょうど私、その当時は関係ない立場でしたけれども、四十八年の暮れから、これは自民党の中でありますけれども、公共事業執行に関する調査特別委員会というものを設置しまして、私がちょうどその会長に指名されました。このいわゆるインフレというか物価高により各種公共事業が皆行き詰まりのような状態になりまして、その際に鉄鋼はどう、あるいは木材関係はどう、各種目によっていろいろと査定をし検討しました。その際には各省の責任者、それと会計検査院の出席も求めまして、そして、これが妥当であるかどうかというようなことも十分検討した上で、当時八%あるいは一〇%くらいの値増しをしなければやれないのじゃないか、そうしなければ公共事業はほとんどとまってしまうということで、いろいろごたごたしましたけれども、ちょうどそういうやさきでありましたので、私は当時郵政省にはいなかったのですけれども、郵政省としても、特にエレベーターなんというようなものは非常に値上がりしておるし、それで、いま御指摘のとおり、私もおかしいと思いますけれども、しかし、その間の事情は十分私もいろいろと省内で聞きまして、まあまあ納得がいけるのじゃないか、こう思っておる問題のことでありまして、御指摘の点は十分今後も気をつけて、そしてこういう過ちのないようにしたいと思いますが、あの際は万やむを得なかった措置であろう、かようにひとつ御理解いただきたいと思います。
○原(茂)委員 そのほかにも、翌年の四十九年の一月五日ですか、そこでまた暫定措置という本省からの指示が出て、日立、日本エレベーター、三菱三社の見積もりが上がってきた、見積もりの九七%でやりなさいというパーセンテージも出ているのですよね。私は、どこでそういうものが決まるのかなと思ったのですが、大臣、当時そういう面で苦労されたというお話がございましたので、それ以上はお聞きをいたしませんが、やはり、この種の問題の起きるのを、ただ不注意でという見過ごし方になっていると思うのですね。しかし、私は、こんなわかり切った手続ができなかったということに対しては、先ほどの処分ではありませんが、相当きつい処分が行われるように注意が行われるようにしないといけないのじゃないかなという感じがします。これからもこういうことはちょいちょいありますよ。そういう意味でお聞きをしたわけですが、これから後、注意をしていただくようにお願いをしておきたいと思います。 それから次に、今回また、郵便料金の値上げがいよいよされようとしているわけであります。私は、料金の値上げが妥当かどうかということをきょうお伺いしようとは思いません。しかし、何といっても利用者負担の原則というものがあるから、そこでやはり料金というものにすぐ飛びついていくといういままでの傾向、現にもうそういうことから料金値上げにまた踏み切ったということになるわけですが、ただ、このままで、困ったらすぐ、赤字になったら料金をまた上げればいいのだ——国鉄の運賃をもう、すぐ上げようなんて言ってやっていますよね。いつも利用者負担、利用者負担ということがいつも原則だということで、ばかの一つ覚えみたいに同じように、ただ料金を上げるのだというようなことに今後また行ってはいけないと思うので、私は確かに郵政全体のたてまえから言うなら、特に郵便事業を考えたときに、まあいろいろ合理化もずいぶんおやりになりましたよね、その合理化もやらなければいけない、人間の働く効率も上げなければいけない、いろいろな苦心はしているだろうと思うのですが、最後は料金値上げに逃げ込んでいく、その状態でまた同じような次の段階でレールを踏んでいかれてはいけないのじゃないかと思うのでお伺いをしたわけなのです。 最初にお伺いしたいのは、郵便番号の読み取り区分機だとかなんとかいろいろなものを買って、そして合理化をしよう、機械化をしようというので、何年からか、ずいぶんやってきましたけれども、いま三十八台くらい入っているのかどうか知りませんが、東京郵政局が一番そういう点では進んでいると思うのですが、合理化といっても機械化合理化でしょうが、合理化によって相当の、成果が上がったというようなことになっているのでしょうか、それを概算でいいですから、大ざっぱにひとつ。 〔委員長退席、吉永委員長代理着席〕
○石井政府委員 お答えいたします。 ただいま御指摘ございました郵便事業の機械化の中で、特に郵便局の中の作業の機械化ということが私たちの一番の課題でございまして、お話に出ました郵便香万の自動読取り区分機と申します機械が前からの懸案でございましたけれども、ようやくわが国だけの新しい構想で、昭和四十三年からこれが実際に稼働するようになりまして、ちょうどそれに合わせまして、ただいまお話ございました郵便番号の記載ということを一般の利用者の方にお願いして、四十三年七月からそういった体制に移ったわけでございます。確かに手書きの郵便番号を自動的に読み取って番号順に区分するという機械は、初めての経験でもございますので、当初は読解率と申しますか、一〇〇のものの中で大体六〇%程度くらいしか読み切れなかったのでありますが、毎年進歩、改善いたしました結果、今日におきましては大体九五%近いものが読み取れる。残りの五%と申しますものは、それをお書きになる方の書き方が枠の中からはみ出しておったりあるいは字がダブって機械としてこれを読み取ることができないような、そういう記載の仕方に非常に問題があるようなものでございました。それ以外はほとんどいまは読み取れるという機械になっておるわけでございます。この機械が現在、一時間に二万四千通の処理能力でこういう郵便の区分けをやっておるわけでございます。現在、局の中の作業をやっております場合に、ベテランの職員で大体三千通くらいが一時間の処理能力でございますから、そういう計算からいきますと、一時間二万四千通でございますから七人以上になりますが、平均四千通といたしましても六人くらいの人の作業をこれはかわってやっておるということで、非常に効果は上がっておるというふうに考えておるわけでございます。 なお、同時に並行的に、郵便物を自動的に選別いたしまして、大きな郵便物、定形外と申しますか、それから定形内という標準の郵便物というようなものを区分けして、それを自動的に取りそろえまして、そして切手の張ってあるところを見つけてそこにスタンプを押すという、そういった作業を一貫的にやる、われわれの方で選取り機と称しております自動選別取りそろえ押印機というものもすでに開発されまして、それぞれ全国の主要な郵便局におきまして稼働率も大変よく動いておるわけであります。 ただ、こういった機械は、いま申し上げましたように処理する物数のかなり多いところでないと実際には、小さな郵便局にこれを置きましても遊ぶことになります。 現在、四十九年度末で、全国で自動読み取り区分機の方は九十台、それから自動選別取りそろえ押印機の方が八十九台というような形で、しかもこれの両方の機械は連結いたしておりまして、そういうことでずっと一貫した作業で、局内の作業としては非常に効果を上げておるというふうに見ておるわけでございます。
○原(茂)委員 よくわかりました。 四十七年度を契機にちょっと調べてみたのですが、たとえば本省がこの機械化、合理化全体にかけておるお金というのは、四十六年、四十七年、四十八年で約百八十七億かけていますね。正確には百八十七億三百万円ですか、かけているのですね。それでいて削減されたく員というものが、一人当たりでどれくらい百八十七億三百万円というのがかかるかと思うと四百六十万円。一人節減するのに四百六十万円かかったことになる。そういう計算になりますよ。たとえば東京郵政局のあの郵便番号自動読み取り区分機ですか、いまおっしゃった、これなども大体、四十二年から四十七年度まで調べてみますと、三十四億四千三百万円の金がかかって、三十七台導入しています。人員はどのくらい節減できたかというと、二百十九人節減できただけです。決してこれは効率がいいとは言えない。この合理化によって何が一体いわゆるプラスになっているか。いろんな面でプラスになっている面もあるのでしょうけれども、しかし、財政的には決してプラスになっていない。なっているような数字にはなっていないということが言えるわけです。 だから、読み取り区分機だとかなんとか、機械化、合理化ということに目がいまも向いているとするなら、ここで一遍再検討する必要があるんじゃないか。余りそればかりに目を向けて、人を減らせばいいんだといっても、確かにいろいろメーカーが機械化をするというのもありますし、これは必要なんですが、それとはちょっと違う。郵便事業の場合には、機械化、機械化というもので余りそれに突っ込んでいっても、いままでの実績から見る限り、私はこの数字で見て、効率的じゃない、非常に非効率的だ、こんなものがやられていいのか、民間だったらこんなばかなことはしないよ、こういう感じがするのです。 したがって、郵便事業の場合の機械化、合理化というものは、ただ人を減らす、減ったといっても、それが一体幾らぐらいの節減になっているかということを考えてみると、この数字でいったら、絶対に民間ならこんなことは採用できないというような数字だという意味で、私は調べてみてわかったわけですが、大変これはもったいない気がする。したがって、再検討する必要がありますよ、こういうことを言いたいわけです。しかし、これは私の浅知恵で、皆さん専門で、そうじゃないという説明があったら、後刻また私のところへ個人的にも御説明をちょうだいすれば、私ももっと細かいことを申し上げてみたい。 そこで、先ほど言った、料金を足らないから値上げだといういままでのカテゴリーをそのままやられちゃ困るという意味で、何があるかというなら、私はやはり、たとえばいまの機械化、合理化に対する金のつぎ込み方は再検討するとして、人員の節減とのバランスを考えてもらうとわかりますから、これが一つ。 それから二つ目には、やはり同じ郵便物の料金でも、企業のものと個人のものとは料金を違えるという二重価格制を採用していいんじゃないか、そういう時期が来ているんじゃないかと思う。ただ、同じはがき、同じ封筒を、これは企業だ、これは個人だ——ところが、企業は全郵便物の大体八割くらい占めていますよ。ということになると、八〇%を占める企業、個人というものをどう区別するかというのは大問題には違いないが、私は、印刷をしてある、手書きでないはがきだとか封書というようなもので、大胆ですが割り切って見るとか、とにかく企業に対しては少なくともこれによって営業するというのと、個人が旧交を温める、どうでございますといって出すもの、死んだの、生まれたのという通知をするものとは内容を区別して、郵便物の二重価格制度がそろそろ検討されていいのではないか。そういう時期が来ていると思うし、そうしなければいわゆる本当の意味の合理化はできないというふうに思うのです。 まだありますが、機械化、合理化の問題は後で検討して下さい。私の計算によると、これは再検討が必要だというふうに思います。二つ目の、郵便料金の二重価格制はやっていい時期が来たと思うのですが、どうですか、できますか。
○石井政府委員 先ほどの機械の導入についての御意見につきましては、私の方も別途資料を持っておりまして、これはまた改めて持ってまいりまして、よく御説明を申し上げたいと思います。 それから、企業と個人の郵便の区分の問題でございます。この点につきましては、実はこのたびの郵便料金の値上げをいろいろ検討いたします際に、特に郵政審議会には郵便料金を値上げしないで済む方法とかいろいろな方法を、サービスのあり方等をも加えまして検討していただいて、それらの中で、現在の緊急な財政危機を乗り切るためには郵便料金の値上げもやむを得ないという御答申をいただいたわけでございますが、その際にもただいま御指摘のような御意見が大変よく出まして、いろいろな議論がありました際にも、そういう議論はみんなで十分闘わした結果でございます。結論的には、現在の郵便の個人と企業というものの区別を、いま御指摘のように、大体企業から出ているものが八〇%、個人のものが二〇%であるということが言われておりますが、実はこれは一昨年になりますが、郵政省で、全国の郵便の利用者の方々にアンケート調査をやりました。その際に、ある日に配達いたしましたたくさんの郵便物数に符箋をつけまして、きょうお受け取りになりましたあなたのこの郵便は相手方の方の仕事に関係がある郵便でしょうか、あるいは仕事に関係のない郵便でしょうかというような形のアンケート調査をしたわけでございます。郵便局ではこれは一切わからないわけでございますので、お受け取りになった方に聞いたところが、大体八割までが相手の方の仕事に関係があるというお答えをいただきましたので、これは業務用という呼び方が一番正確だったのでございますが、その中には企業が多いというようなことから、企業というふうな言い方にもされたわけでございます。残りの二割がいわゆる家庭用と申しますか、本当の意味の個人通信である、そういうふうなことが言えたのでございまして、その業務用の中にもいま申し上げました企業以外のいろいろの団体がお出しになるものもありますし、個人として出される仕事に関係するものも入っておりますので、そういうものがたまたまそういう数字として出たということでございます。したがって、郵便を私たちの方で受けます場合は、郵便局で受けますほかにも、申し上げるまでもなくポストにも投函されるわけでございますので、それらを一々、これは個人から出されたものか、企業から出されたものであるかというようなことを——特に企業を高くするというようなことになりますと、いろいろなそういった中身に触れた検査をわれわれもいたしませんと、特に安くなる方の個人用につきましては開封というようなことを条件にでもしないと、どうしても人情としましては安い方に走るわけでございますから、企業といえども企業の社長名で出された場合には、一体それは個人と見るのか、企業と見るのかということもございまして、まあ取るべき方法ではなかろうというようなことで、結論が今回の料金値上げの結論になったわけでございます。 なお、御参考までに申し上げますと、外国では、企業の出します、いま御指摘のありました印刷物というようなものは逆に割り引いております。日本では、御案内のとおり昭和四十一年まで第五種という制度がございまして、印刷物は割安な料金でございましたので、いわゆるダイレクトメールとか企業の出します大量の差し出しの物につきましては二割減程度の優遇があったのでございますが、昭和四十一年の改正によりまして一切そういう優遇をなくしたということから、逆に日本では、企業の出します郵便は世界的には最も厳しい料金になっておるということも言えると思うわけでございます。
○原(茂)委員 とにかく郵便事業が相当な赤字だ、だから値上げをするんだと言ったときの値上げは、その八割までが営利を目的とする企業が利用している、それの赤字を一般国民にとにかく負担をさせるということは不公平だ、私はそういう立場で考えていきたいので、いまのお話もありましたけれども、やはりもう二重価格制度は真剣に検討すべき段階だと思う。いまの局長のお話だと、今回の値上げに関する事前の郵政審議会における審議の中で十分そのことが論じられたというのですが、そういうものの記録はありますか。非常にいいことなので、参考にぜひ見たいとぼくは思うのですが、どうなんですか。
○石井政府委員 この郵政審議会の記録は、これは郵政審議会自体で決めることでございますけれども、郵便料金問題のような非常に微妙な問題の論議の際には、各委員の方々が自由な立場で思い切ったことが言えるようにというようなことで、会議の冒頭に審議会の会長から各委員にお諮りになりまして、この前の郵政審議会の場合はそういった議論につきましては非公開とするということで、この議事録は公開になってないわけでございます。その点は御了承を賜わりたいと思うわけでございます。
○原(茂)委員 まるで政府の方針みたいに何でも、原子力問題の安全審査の問題でも、みんな非公開だ、非公開だというのですが、これはまあ別途の基本的な問題ですから別にまた討議をいたしますが、非公開ならしようがないのですが、しかし、大臣お考えになって、郵便料金というものが郵政事業の赤字の大宗みたいになってきている、したがって値上げをしなければいけないといったときに、営利を目的とする企業、これが八〇%を利用しているのに、そうでない人にまで料金値上げで負担をさせるというのは不公平じゃないかという感じがするので——いまの値上げが不公平だからいけない、いいということを論ずるんじゃないのです。二重価格制度というものはもう検討する時期に来た、大至急に検討しなければいけない。郵政審議会でどう言おうと、その内容はわれわれはわからないのですから、知らされないというなら。真剣に検討する時期が来たと思うので検討していただきたいと思うが、いかがですか。
○村上国務大臣 御指摘の点につきましては、私もいまの段階では、どうもこれはどうすることもできませんが、しかし将来に向かっては、その選別の方法等も十分研究した上で、できれば御指摘のようなことを考えていきたいと思っております。
○原(茂)委員 それからもう一つは、配達回数の合理化を考えているのだろうと思うのですが、これももう思い切ってやっていい時期が来ていると思うのですね。翌日配達がいま原則ですよね。一日二回配達するところがあるでしょう。こんなのは一回にしちゃう。それから、気の毒ですが、ああいうマンションとか、まあまあたくさん例がありますが、強制的にあるいは了解を得て受信箱に置く、そこにみんな取りに来てもらうというようなことはもう言われていて、討議がされていると思うのですが、これももうやるべき時期だと思うのですね。思い切ってこういうことを制度化していいんじゃないか。細かいことを申し上げませんが、そういうことをおやりになる気持ちはありませんか。それをもうやらなければいけないと私は思う。
○石井政府委員 ただいま御指摘になりました郵便の配達度数の問題、それからもう一つ、いわゆる集合受け箱と申しますか、マンション等に対する対策の問題、それから郵便局の窓口の取り扱い時間短縮の問題等々、これはいずれも、これまたいまの審議会に返るわけでございますが、審議会でも議論をされまして、郵政省に対してそういったものを前向きに検討するようにという勧告をいただいております。したがいまして、現在その趣旨に沿いまして、われわれもその実施のやり方等を具体的に検討中でございますが、郵政省の内部ではいろいろ職員の労働条件に関する問題もございまして、特に週休二日制の問題等もございまするので、それらとの関係も考えながらこれを実行に移してまいりたいと、さように考えております。
○原(茂)委員 それで最後に、いまちょうど局長がおっしゃった週休二日制についてお伺いしたいのです。週休二日制についてお伺いすることは通知しとおいたと思うのですが、これを実施する時期がいまいよいよ来たわけですが、どうでしょう。一カ月に一回いわゆる週休二日をやるだけで八千人増員しなければやれない。もし隔週週休二日制をやるということになると、大体一万一千人から一万二千人ぐらいは増員しなければいけない。それから毎週やるということになると一万八千人は増員しなければいけないというようなことが、大きな問題として浮かび上がってくると思うのですが、そういうものをどう処置して週休二日制をやろうとお考えになっているのか、それをお伺いしたい。
○村上国務大臣 週休二日制の採用は、現在では社会的趨勢であると認識しております。郵政省としましては要員問題、財政事情等きわめて困難な情勢にありますが、一般国家公務員に週休二日制が実施される段階では、財政問題の解決を図ってこれにおくれることがないように努力したいと、こう考えております。
○原(茂)委員 ということは、いま私が数字を申し上げたような、その数字の増員は必至ですが、週休二日制と増員というものはもうやむを得ないこととして、どの程度の増員かを検討するという前提に立っているのでしょうか。増員はしないで週休が実施できるような他の合理化を考えているんでしょうか。基本的な問題ですから、このどちらなんですかをひとつ。
○神山政府委員 お答えいたします。 週休二日制、まあいろいろやり方があろうかと思いますが、いずれにしろ、先生おっしゃったような相当の要員が必要であるということになるわけでありますが、これは現在のサービスをそのまま維持した場合、それからその他の条件も現在のままということで計算した場合の数字でございますが、現実に週休二日制をどういうかっこうで導入するか、隔週ごとにするのか月一回にするのか、経過措置が必要だと思いますが、その段階においていろいろの施設、それからサービス、それからただいま先生のおっしゃった要員の増加の問題、そういうものを総合的に検討いたしまして、それで実施してまいりたい、こういうふうに考えております。
○原(茂)委員 この問題は大至急に検討をしておいていただかないと、もう郵政は非常に問題だろうと思うので、大至急検討をしていただく。次の機会にまた詳細をお伺いします。 最後に委員長に申し上げるのだけれども、質問中に与党が一人もいなくなった。幾ら何でも、全然与党なしで委員会を開いているようなことは、委員会の権威にかけてもこれは何とかしなきゃいかぬと思う。いかがですか、委員長。
○吉永委員長代理 速記をとめて。 〔速記中止〕
○吉永委員長代理 速記を始めて。
○原(茂)委員 これで終わります。
○吉永委員長代理 庄司幸助君。
○庄司委員 私は最初に、委員会の運営について委員長にお考えを聞きたいのですが、先ほど来与党席がゼロで、それで休憩を八分間もやったわけでしょう。それでいまだにお一人だ。委員長、聞いてください。私らは、国会は審議を尽くす場だというたてまえでやっておるわけですが、やはり運営の責任、これは与党も負う立場から言いますと、こういうふうに与党席がゼロであるとか、まあいま現在一ですが、これでは、われわれの側から決算委員会の軽視があると言われてもやむを得ない。この間も当決算委員会でたった三名しかいなくて、新聞に写真まで出て、大分糾弾を浴びたわけです。先ほど郵政省関係が、四十七年決算についてまじめな態度がないといってしかられたわけですが、こちらの委員会の側でもやはりまじめにやらなければうまくないだろうと思うのです。その点、私は委員長のお考えをひとつ述べていただきたいと思います。
○吉永委員長代理 ただいま庄司先生からの御意見、しごくごもっともだと承りました。別に決算委員会を軽視する風潮があるとは思いませんけれども、とかくないがしろになってきたような、そういうものを痛感をしております。若干矛盾もございますけれども。私たち十分相寄りまして注意を倍渉して、このことがないようにこれから留意を重ねたいと思います。御了承をお願い申し上げます。
○庄司委員 それでは質問を始めますが、私は、電電公社の決算についてまず冒頭にお伺いしたいと思うのです。 特に私伺いたいのは、最近、電電公社の決算について、五十年度は大幅な赤字に転化するのじゃないか、昨年の秋ごろですか、そういったことで電電公社側から郵政省に対して、電話料金その他の料金改定の問題が協議されたやに聞いておりますが、その赤字の問題ですね、少しこの場で検討してみたいと思うわけです。 先ほど決算の説明で、四十七年度の黒字は九十四億円余であると言われましたが、四十八年、これはどれぐらいの黒字か赤字なのか。それから四十九年度、これはまだ決算が完結していないと思いますが、大体どれぐらい予想されるのか。その辺ひとつ、推定でも結構ですからお伺いしたいと思います。
○好本説明員 お答えいたします。 四十八年度の決算の結果、総収益と総費用の差、すなわち収支差額は二百九億円余の黒字でございます。 それから四十九年度の決算は、ただいまお話がございましたように、まだ現在決算を行っている最中でございますので、見通しでございますが、四十九年度の補正後の予算の数字で言いますと、損益勘定におきまして一千四百九十九億円の赤字というのが四十九年度の補正後の予算の姿でございます。それで、業務収入の四十九年度の予算に対する実績はどうであるかということでございますが、まだ二月までしか出ておりませんので正確な数字ではございませんが、見通しといたしましては、収入は予算に対しまして約七百九十億円程度予算に達しない、赤字が出るというふうなことはまず間違いないと思います。したがいまして、予算どおりに業務収入がありまして、一〇〇%収入があったというときに一千四百九十九億円という赤字になるというふうな四十九年度の予算でございますので一その上にまた七百九十億円ばかりの収入の未達成があるということでございます。また一方、しかし節約の方もいろいろございますので、その結果は決算が結了しませんとわかりませんが、大体二千億近い赤字が出るのではないかというふうに想定されます。
○庄司委員 それで、赤字だというわけですが、これをひとつ、電報、電話あるいはデータ通信、それぞれの項目ごとに黒字、赤字を分けると、四十七年度でどれぐらいになるのか、四十八年度、それから今年度の推定でどれぐらいになるのか、それをお聞きかせ願いたいと思うのです。
○好本説明員 お答えいたします。 四十七年度、四十八年度、四十九年度の電話、電報、データ通信等の事業別に分けた収支がどうであるかという御質問であろうかと思いますが、御案内のように、電電公社の決算は全体の事業一本で決算を出すというたてまえになっておりますので、決算は電話、電信、データ通信というふうに分けた決算数値はございませんが、しかしながら、われわれの経営上の必要性から、四十七年度までは電話事業、電信事業というふうに二つの事業の収支を分計してきておりました。四十八年度から、先ほど御指摘がありましたように電話と電報とデータ通信と、三つの事業に区別をして収支を分計してみるということを公社の内部でやっておりますので、その数字を御披露いたしますと、四十七年度の電信事業と電話事業の収支を申しますと、電話事業で約一千二十七億円の黒字でありまして、事業支出を事業収入で割ったもの、いわゆる収支比率、これが九三%でございます。電信事業の方は八百四十四億円の赤字でありまして、収支比率は、事業支出を事業収入で除して百を掛けたものは二四四%、こういう数字になっております。この電信、電話の分け方は、電信事業の方にデータ通信事業も入っておりますし、電信専用の方も入っております。しかし、四十八年度からは、さらにこれを電話事業と電報事業とデータ通信事業とに分けるということに着手いたしまして、四十八年度の事業分計の数字がございますが、その数字によりますと、四十八年度は、全体の事業では収支比率が九八%でありますが、電話事業では一千二百九十億円余の黒字でございまして、収支比率は九二%、それから電報事業は七百七十八億円の赤字でありまして、収支比率は五九二%であります。データ通信事業等は赤字が二百五十五億円でありまして、収支比率は一四七%でございます。四十九年度は、先ほども申し上げましたように、決算数値が出ますと、その決算数値に基づきまして一つの前提を置いて三事業に分計するわけでございますので、まだそういう数字はございませんが、先ほど御説明申し上げましたとおり、全体の事業において四十九年度は二千億円近い赤字が出るということだといたしますと、仮の想定でございますが、電話事業におきましても赤字になるということが想像されます。
○庄司委員 この電話の収支ですが、電話もいろいろあるわけでしょう、一般の家庭用の電話であるとか企業の電話であるとか。そういった点で家庭用電話についてはどれぐらい、四十七年度それから四十八年度それぞれ千二十七億円と千二百九十億円、このうちどれくらいの黒字に寄与しておりますか。つまり、家庭用電話だけだとどれくらい黒字なのか、それをひとつお聞かせ願いたいと思います。
○遠藤説明員 ただいまの電話事業の中で、一般の加入電話とそれから専用線のようなものとございます。その加入電話の中の事業用、いわゆる事務用の電話と住宅用の電話についての分計はいたしておりません。いたしておりませんが、大ざっぱに申し上げますと、加入数の比率そのものにも影響されるのでございますが、四十九年度におきましては、大体住宅電話の方が事務用電話よりは若干ふえております。したがいまして、事務用電話の方は大変に収支比率がよくて、住宅用電話はほとんど赤字である、全体として赤字である、つまり収支比率で申し手と一〇〇%以上でありまして、事務用電話は一〇〇%をはるかに下回っておる、こういうことが言えるかと思います。それから専用線につきましては、大体全体として収支比率が六八%、七〇%弱でございますから、これもいわゆる黒字ベースでございます。正確な数字は、そういう分計をいたしておりませんのですが、もし必要でございましたら、数日中に作成をしてお届けをいたします。
○庄司委員 それでは、それは後で持ってきてもらいたいと思います。 いわゆる赤字赤字と電電公社は最近言っておられるようですが、いまの数字を見ても電話は黒字なのですね。赤字なのは電報とデータ通信関係だ。これは明確になると思うのです。 この赤字の問題でさらにもう一つ問題なのは、減価償却のやり方の問題ですね、これが一つあるのじゃないか、こう思うわけです。この減価償却の問題で簡単に伺っておきますが、たしか電電公社の場合、減価償却が四十九年度で六千億円を超すだろう、こう考えるのですが、これはおたくの場合、定率法でやっていらっしゃるわけですね。これはアメリカのITTなんかと比べると非常に償却率が高いのじゃないか、こう言われているわけですが、その辺、ITTが何%の償却率なのか、あるいは電電公社の場合は何%なのか、それをひとつお聞かせ願いたいと思います。
○好本説明員 減価償却費の経費の比率がどうなっておるかということの御質問かと思いますが、減価償却費が経費の中の何%を占めておるかというふうなことがございますが、減価償却費を見ますときに、全体の総費用の中で減価償却費が何%占めているかという見方をする場合と、もう一つは、正味の固定資産に対してその単年度で何%に当たっておるかという二つの見方があると思います。 まず最初の方の、総経費に占める減価償却費の比率でありますが、大体昭和四十三年度から四十八年度までの決算の数値を見ますと三一二%ちょっと、三三・二とか三三・五とかというところが六年間続いておりまして、全くフラットであります。この三三%——三〇%以上を占めておるというのは非常に高い数字であるというふうに見られます。しかし、これは全体の経費の中で人件費それから物件費、減価償却費等の占めておりますところの構成比率の問題でありますので、非常に固定資産が少なくて労働装備率が低いという産業におきましては人件費が非常に高うございますので、おのずからその比率も変わってまいりますし、特に電話事業におきましては原材料費がほとんど一%以下である。これは電力でありますとか鉄鋼でありますとかその他の産業を見ますと、原材料費が非常に高い数字を示しておりますが、電話事業の場合は原材料費が〇・何%というふうに、ほとんどございません。それから、電電公社の場合は全資産のうち八八%が固定資産であるというふうに、固定資産比率が非常に高い特別な内容を持った設備産業でございますので、人件費比率も三〇%というふうに非常に低いというふうなことがございますので、必ずしもよその産業、よその会社と比べまして、減価償却費の占める比率が三〇%を超えておるから高い安いということも言えないのではないかと思いますが、現実は三三・三%程度でございます。 また、正味固定資産に対しますところの減価償却費は大体一四%程度でありまして、これは日本の全産業の平均とほとんど同じでございます。 それから、ただいまアメリカの会社のお話がございましたが、アメリカの電話会社のことであろうかと思いますが、それの減価償却費の率のことはただいま手元に資料ございませんので、お答えできません。
○庄司委員 アメリカの電話会社のITTですね、これの場合だと、大体総支出に対する割合は一六%だ、これくらいに言われております。そうすると、日本の電電公社の場合は三三%以上ですから、倍以上減価償却をやっている。これは減価償却のやり方がアメリカあたりと比べても非常に高い。その辺からやはり収支の赤字の問題が出てくるのではないか、こう思うわけです。これはまた後で論議します。 それからもう一つお伺いしたいのは、設備料の問題です。この四十七年度決算を拝見しますと、設備料が千六百四十四億円、これだけ資本勘定に入っておりますが、四十八年度は何ぼになるのか、それから累積でどれくらいになるのか、これは数字だけでいいですから、簡単に……。
○好本説明員 ただいま、アメリカの電話会社の減価償却費率が一七%程度であるというお話がございました。これは外国の株式会社でございまして、その比較はなかなかむずかしゅうございますが、確かにそういう全体の費用に対してはその程度のものであったかと思います。ただ、アメリカの電話会社は株式会社でございますので、その点が私どもと違います。と同時に、いわゆる決算面における減価償却費というもののほかに税制面からのいろいろな優遇もございまして、実際は減価償却費ではありませんけれど税制のたてまえからいろいろな利益がふえるというふうなことも行われておりますので、実際に二つを十分に比較してみるのはもう少し時間をかしていただきたいと思います。 それから設備料のことでございますが、四十八年度の設備料は約一千七百億円であります。四十八年度末までの設備料の累計でありますが、大体八千二十七億程度でございます。
○庄司委員 設備料というのは、いわゆる電話加入をやる場合の加入料、こういったものが設備料として徴収されるわけですね。これは一般家庭も徴収されますし、データ通信あるいは企業電話も徴収されておりますが、この設備料が毎年毎年、損益勘定に入らないで資本勘定に入っている。これは本当なら、設備料ですから損益勘定に入って、損益勘定の収入に入らなければならない筋合いのものじゃないか。そうすると、おたくでおっしゃる赤字というのは、減価償却のやり方も含めて考え直していけば、八千二十七億円の四十八年度末現在のこの設備料、これは損益勘定に入れれば左の方へ来ますから、当然、赤字どころか大黒字だというかっこうになるんじゃないか。その点で、どうも電電公社のおっしゃっている赤字論というのは、こういった勘定の仕方の問題での赤字論があるんじゃないか、こう思うのですが、その点ひとつお答え願いたいと思います。
○好本説明員 設備料は、加入電話等の新規加入の際に、新しく加入する方に対しまして電話の利用ができるように工事をいたしますための料金でありまして、新規架設工事に要する費用の一部に、建設の費用に充当させていただくという趣旨のものでございます。したがいまして、一種の電話料金であることではほかの料金と同じように見えますけれども、特殊な料金でありまして、私ども、電話の基本料でありますとか、ダイヤル通話料でありますとか、度数料といったような、いわゆる電話料金と申しますのは、私どもが施設設備を持っておりまして、これを運用いたしまして役務を提供する、その役務の提供に対しましてお客さんから反対給付としていただく料金というものでありますが、この設備料の場合は一回限り、電話加入者におなりになるときに建設工事、電話の架設工事に要する費用の一部を負担していただくためにいただくというものでございますので、ただいま申し上げました基本料でありますとかダイヤル通話料というようなものは全く性格を異にしているわけであります。したがいまして、設備料をもし損益勘定の方の業務収入に入れますと、私どもの設備料としての性格上からいいますと、これは固定資産を形成するために助けていただく、そのために一加入当たり五万円とかそういうものを出していただくわけでありまして、それが、直ちに資本収入にいたしまして損益収入にしないというのが、ただいま御説明申し上げました設備料の性格上からいって当然な会計処理だと思います。もしこれを経常的な収入として損益の収入にいたしまして、これを経常的な費用として消費するというふうなことをしますと、いわゆるお客様から出していただきました実体的な資本を維持するということができなくなるというふうなことがございますので、私どもとしてはこれを資本収入として処理いたしまして、損益の収入ではないというふうに観念しております。
○庄司委員 それでは、この設備料の算定の根拠はどういう根拠なんですか。まあ、いろいろありますね。電話の分もあれば、データ通信の分もあれば、あるいは企業用のビル電話の問題もありますし、こういう設備料でたとえば一般家庭から五万円、現在取っておりますね。この五万円の算定根拠、これはどうなんですか。
○遠藤説明員 設備料の金額としましては、御案内のように数年前一万円、それから三万円、五万円、こういうぐあいに上がってまいりました。そして設備料そのものの性格が、電話に新しく加入される場合の建設資金の一部ということになっております。したがいまして、私どもといたしましては、建設資金総体の中から、電話だけでなくていろいろな設備に加入される場合との勘案あるいは効用その他を見まして、三万円あるいは五万円、こういうぐあいに決めてまいりました。それで、この加入電話の設備料をそういうぐあいに五万円という金額に決めました上で、ほかのもののあれは、たとえば専用線でございますとかそういったものは、それを中心にいたしましてさらに具体的に決めていく、こういう仕組みで金額を設定いたしております。したがいまして、五万円の内訳がどこからどこまでだというようなことは一応建設資金の一部という概念の中で覆われておりまして、いわゆる加入に際しての一部を負担していただく金額、しかもそれが現在の社会性、社会全体から見て妥当な金額——当時法律で決められたときの経緯はそういうぐあいになっております。 〔吉永委員長代理退席、委員長着席〕
○庄司委員 何かさっぱりわけがわからないですね。つかみ取りみたいなものじゃないですか。一般家庭用電話が五万円である、あるいは企業用ビル電話の場合は二万五千円である、この算定の根拠が何かなければ、科学的な数字でないでしょう。その辺、科学的な数字を、あるなら出してもらいたいし、なければこれは大問題ですからね。
○遠藤説明員 お答えいたします。 ただいま申し上げましたように、加入電話の設備料を五万円にいたしまして、それに対応していろいろ効用面から、専用線でありますとか——先生、企業用電話とおっしゃいましたが、恐らく専用線のことを言っておられるのだと思いますが、専用線あるいはビル電話、そういったもののそれぞれの端末の設備料というものを決めておるわけでございます。
○庄司委員 だから、それが五万円かかるという納得のいく数字、これを私は要求しているのですよ。一般的にこれだけかかるだろうなんていう目の子で計算されて取られたのではかないませんからね。その辺、ないならないとはっきりおっしゃってもらいたいと思うのです。
○遠藤説明員 一応新しい電話が入ります場合には、全体としての電話のシステムの中に入るわけですから、一本の電話を新しくつけるということになりますと数十万円かかるわけでございます。しかし、その中で加入者の方が一応自分で専用される部分でございますね、その部分が中心になりまして、しかしこれも、年によって物価の変動があってその都度変わるということではなくて、定額で決めております。したがって、いま申し上げましたように、加入者の専用部分を中心にいたしまして五万円という金額を設定してあります。それが基本の加入電話の設備料でありまして、それ以外の認可料金になっておりますものは、五万円の範囲内でそれぞれの効用に応じて、郵政大臣の認可をいただいて決めておるわけでございます。
○庄司委員 これはますますわからないですね。いまあなたが数十万円かかるのだがと、こういう御答弁ですが、それを特別五万円にまけてやっているんだというような印象を与えるのですが、そうなると、その数十万もかかる根拠はどうなんです。何か計算できているのですか。
○山本説明員 ただいまの数十万円、一加入当たりかかるということでございますが、これは毎年、年間一兆円近い投資をしてまいります。これを過去の電電公社始まって以来の投資額のうち、新設加入者にかかります分と、それから従来加入者でありましてその方の通話がふえることによって施設もふやさなければならない、そういうものもございます。それから新設加入者がふえることによりまして、具体的に申し上げますと、たとえば東京で六数字でありましたのが七数字になりますとか、そういう既設加入者と新設加入者との相互接続ということで金がかかるわけでございます。一応それらを、具体的にはこの設備が既設加入者の分、この設備が新設加入者の分というふうに分けることができない部分が、実際にはかなりございます。御承知のように交換機あるいは伝送路というものは共用に使っておりますので、正確には分計できませんけれども、これはある程度の仮定を置きまして、先ほどお答え申しましたように新設加入者に対する一加入者当たりに帰納いたします部分と、それから既設の二千数百万の加入者の方々一加入当たりに帰納する分と分けますと、おおむね新設加入者に対しましては三十数万円かかるというふうに分けられるということでございます。
○庄司委員 やっと三十数万円という数字が出てきましたね。三十数万円かかる。それを五万円にした根拠というのは、まあ一部負担ということになるのでしょうが、その三十数万円という数字が出ますから、その根拠が何かあるだろうと思うのですよ。そのうちで三十数万円をなぜこの五万円にしているのかという根拠もあるだろうと思うのです。その辺が御答弁ではさっぱりわからないですね。 それではもう一つお伺いしますけれども、家庭用電話、ビル電話、それから企業用の専用電話、データ通信と、こう四つとってみますと、架設費で見ますと、家庭用が一万九千円だ。それからビル電話が十五万七千円だ、これは一回線当たりですよ。それから専用電話が二十九万五千円だ。データ通信は、これは一回線当たりは出ていませんが、かかった経費を見てみますと六百四十五億円かかっている。取っているのですね。それから、この設備料ですが、家庭用は一回線当たり五万円、それからビル電話は二万五千円、それから専用電話は二万円、それからデータ通信は、これは回線何ぽあるかわかりませんが、合計で五億円入っている。これは去年の逓信委員会で問題になったわけですが、一つの具体例で言うと、上田短資という会社の設備料は一回線当たりにすると二万八千円でございますというおたくの御答弁があるのです。大体二万八千円だ。家庭用電話が五万円で、ビル電話が二万五千円で、専用が二万円で、それからデータ通信は二万八千円。これは御家庭の方から見れば大変不公平だ。この根拠ですね。何でこういうでこぼこがあるんだ、これがいまの御説明でもさっぱりわからないんですね。その辺で納得のいく御説明をひとつ願いたいと思うのです。
○玉野説明員 お答え申し上げます。 一般の加入電話につきましては、設備料五万円でございます。それからビル電話につきましては、一般の家庭に引くのと同じ回線につきまして電話機が大体五個ぐらいつくわけでございますが、その回線当たりではございませんで、電話機当たりで二万五千円にしておりますので、五個にいたしますと十二万五千円の設備料になるわけでございます。 それから専用料でございますが、これにつきましては片端末設備料二万円ということで、両端末を合わせまして四万円と、こういうふうになっておりましたが、先般の認可料金で改定いたしまして、これは片端末電話と同じように五万円ということにいたしましたので、両端末で十万と、こういうふうになっております。(庄司委員「データ通信はどうですか」と呼ぶ)データで使います専用線につきましては先ほど申し上げたと同じでございますが、データの機器類につきましては、それぞれの機器によって計算して決めております。ですから、これはばらばらになっておりますが……。
○庄司委員 この設備料は、もし解約した場合は加入者に戻してもらえるのですか。
○玉野説明員 返却はいたしておりません。
○庄司委員 としますと、そういうものは公社の所有になっちゃうんですね。これが減価償却の対象になっていく。減価償却の対象になったものは損益勘定になるんだろうと思うのですが、しかし加入者は、さっきもお話があったけれども、度数料金も払っているわけですから、減価償却にも加入者が負担をする。それから同時にこの設備料についても負担をする。だから、これは加入者から見れば明らかに二重払いになるんじゃないかと思うのですよ、おたくの財産形成の。そうでしょう償却資産については、償却の金は度数料その他で払っておるわけでしょう、あるいは時分料にしても。その上で、おたくでつくった電話機なりあるいは回線なりにつきまして、加入者は料金で払った上に、さらにこの設備料まで取られる。これは私は非常に不当だと思うのですが、その辺はどうお考えですか。
○好本説明員 お答えします。 先ほど、設備料は新しく加入者におなりになる方から拠出していただく、一回出していただく、それを建設投資に回すために出していただくということを申し上げましたが、減価償却は、すでに御存じのように資産の維持でございまして、事業がほとんど永久的に永続する、継続するというたてまえの上に立っての資産を維持するというたてまえから減価償却をやっていくということでありますならば、私どもが固定資産を形成する、建設投資をするという場合に、設備をつくるための資金をどこから調達するか。あるいは債券を出しましてお金を借りる、あるいは長期借入金をするとか、あるいは一般の内部資金から資金を出すという方法もございますが、ただいまお認めいただきました設備料というのは、その加入者におなりになるときに一回限り、五万円なら五万円というのを私どもの方に拠出をしていただくということでありまして、そういうふうに資金をいただくという形がそうでございますので、一たんこれを建設投資に回しまして固定資産を形成いたしますと、やはり償却すべき財産につきましては償却いたしませんと、ライフが尽きますと、耐用命数が尽きますとこれを更改するということも起こりますしやはり減価償却というものは事業を永久的に継続するためには必要である、こういうふうに考えております。
○庄司委員 減価償却が必要なのは私もわかりますよ。ただ、償却の率が高いか少ないか、これは問題あるからさっき質問したわけです。それがATTなんかと比べると不当に高い。これは償却のし過ぎだ。そうやって利益を隠すことができるわけですね。しかも、そうやって償却した上に、償却費も利用者に負担していただいた上に、さらに設備料まで取っている。これはどうしても納得いかないのですがね。 それからもう一つは、これが資本勘定になっているという問題ですね。これはどうしても納得いかないのです。だから、たとえばこれは、言うならば家を借りる場合の一種の権利金みたいなものじゃないかと思うのですね。権利金の場合だと、これはちゃんと国税局も家主の収入に認定するわけです。ところが電電公社の場合は、こういう権利金みたいな存在、設備料、これは損益勘定には上げない、資本勘定に入れている。電電公社は利益を隠すために償却率をいたずらに引き上げて、しかも設備料まで取って、これを損益勘定に入れないで資本勘定に入れている。これは予算の組み方もあるだろうと私は思いますけれども、やはり決算上、一つ問題だと思うのですね。その辺、これは総裁にお伺いしたいのですが、こういった電電公社の決算のやり方、これについて改められるお考えがあるかないか、これをひとつお伺いしたいと思うのです。
○米澤説明員 お答えいたします。 最初の、減価償却の額が多いか少ないかという問題でございますが、この減価償却を決める場合に二つの要素がございまして、一つは、機械なり線路なり、そういう設備の耐用命数が長いか少ないかという耐用命数の問題、それからもう一つはその償却のやり方、この二つございます。 この耐用命数につきましては、電電公社のものと比較する企業といいますと、たとえば国際電電とかあるいは放送会社の一部というのがございますが、そういうところで税法上認められております耐用命数よりも、むしろ電電公社の方が長い。ですから、そういうことで、そういう放送会社とかあるいは国際電電の償却の方がむしろ多いという、そういう状態でございます。 それから、定額か定率かという、いろいろそういう償却の方法でございますが、これは先ほど御質問にありましたアメリカのATTの場合と比較いたしますと、確かにATTは定額法をとっておりますし、それから電電公社は定率法をとっておりますが、しかしATTも、現在やっております定額法を、もっと償却を多くする、定額と定率の間の方に持っていくということをいまFCCに申請をしておるような状態でございますし、それからまた、経費の中に占める減価償却の額というかパーセンテージでございますけれども、これも、ATTの場合には民間会社でありまして、税金を払わなければならないし、それからまた、電電公社と違って株式の配当をしなければならない。したがって、これをいきなり比較するというわけにはいかないのでございまして、電電公社はほとんど税金を払っておりませんし、配当していない。したがって、料金で言いますと、電電公社はイギリスの郵電公社がわりあいに似ておるのでございますけれども、大体イギリスの料金の半分でございますし、それからアメリカに対しまして大体二・五分の一から三分の一、そういう、ある意味で安い料金でやっているというわけでございます。 それからもう一つの設備料のことでございますけれども、これはたしか昭和四十五年あたりの改正のときにもいろいろ国会で議論されたのでございまして、いわゆる加入者にわりあいに密接している部分——この通信というのは一つのシステムでございますから、交換網もありますし伝送網もある。電話局から加入者にじかにいっている分というのは加入者の方が専用される要素でございますから、大体その分に該当するものをいただいていく、こういう考えで御理解願いましたし、また、それも一回限りのものであります。減価償却というものは、継続してサービスを提供するというところから出てくるわけでございますので、先ほど経理局長が答えましたように、公社の事業というものは一ぺんやってなくなるわけでございませんから、永続的にいくというところでその当時理解していただいた、こういうことでございますので、私たちといたしまして、この問題は、いまのやり方で妥当ではないかというふうに考えております。
○庄司委員 設備料ですね、これは、取っている例は外国にありますか。
○玉野説明員 お答え申し上げます。 外国でも、金額の差はございますが、ちょっと手元に資料がございませんが、取っております。たしかイギリスで三万円程度ではなかったかと思いますが、ちょっと数字の点は、手元に資料がございませんので……。
○庄司委員 沖繩の場合は、設備料は取っていなかったですね。私は、こういう設備料の問題一つは、損益勘定へ入れるべきである、取れば、ですよ。こういうものはもうおいおい廃止すべきではないか、こういうふうに考えているわけですが、これは後でまた論ずるにしても、次の質問に移らせてもらいたいと思います。 次は、有線放送電話の問題についてお伺いしたいのですが、これはひとつ大臣にお伺いしますから、ちょっと雑談やらないで聞いてくださいよ。 有線放送電話について、私は大臣から、有線放送電話というのは存在価値があるのかないのか、その土星義があるとすればどういう点にあるのか、その辺ひとつ大臣の所信を伺っておきたいと思います。
○村上国務大臣 お答えいたします。 私は意義があると思いますが、その理由についてはひとつ政府委員からお答えさせます。
○田所政府委員 有線放送電話は御承知のように、公社電話の普及がはかばかしくなかった時期に発生したものでございまして、非常に重要な社会的な機能を果たしてきたわけでございますし、現在におきましても、まだ公社電話の普及の思うに任せない地域におきましては、存在理由を持っておるもの、地域社会におけるコミュニケーションの手段といたしまして十分な存在理由を持っておるものと考えます。
○庄司委員 いまの御答弁を伺いますと、いわゆる電話の普及がはかばかしくない地域で存在価値があった、電話の普及が進んでくれば有線放送電話というのはだんだん要らなくなるんだというふうに聞き取れるんですが、そのとおりですか。
○田所政府委員 有線放送電話の発生の事情は先ほど申し上げましたとおりでありますので、公社電話が国内あまねく普及するという段階になりますれば、それにつれまして有線放送電話の存在理由と申しますか、私が特に申しますのは、有線放送電話の通話機能、電話としての機能に着目しての話でございますが、その限りにおきましては存在理由がだんだん薄れてまいるものと認識いたしております。
○庄司委員 もう一遍伺いますが、有線放送電話というのは、放送機能と電話機能が渾然一体となっているところに独自の、ユニークな存在価値があるんだと私は思うのですよ。それが公社電話の普及によって有線放送電話の存在価値がなくなっていくとすると、私は当局の認識、少し有線放送電話の本質的な問題からずれているんじゃないかと思うのですが、その辺どうですか。
○田所政府委員 いままでにおきまして有線放送電話が果たした機能の通話、放送のクエートでございますが、通話のクエートが非常に高かったわけでございます。これは発生の理由からも当然考えられることでございますが、公社電話がだんだん普及してまいりますれば、その限りにおきまして必要の度合いと申しますか、存在理由というものが相対的に減少してくるということは当然の勢いであろうと思われるわけでございます。
○庄司委員 私は、その点ちょっと重大だと思うのですが、そうすると、いわゆる公社電話と有線放送電話、これが共存していく。平和共存という言葉がありますが、共存していくという考えじゃなくて、これは競合している関係に当局の理解がいっているような気がするのですよ。ところが、御存じだろうと思いますけれども、有線放送電話というのは農村、山村、漁村、こういうところでは、地域のコミュニティーの関係で非常に重要な機能を持っているのです。もちろん通話機能もあります。それと放送機能で、日常生活に欠かすことのできない存在になっている。それが何か競合目関係のように郵政当局がもし考えているとすれば、私は認識上大変ゆゆしい問題じゃないかと思うのですが、いまのやりとり聞いていて、大臣どう思いますか。
○田所政府委員 有線放送電話は、放送と通話というものを一体として行っておる独特の機能でございますが、事通話に関しましては、お話のように、競合ということでなくて相互補完というところに有線放送電話の存在理由があろうと思います。
○庄司委員 そうですね。これは相互補完なんです。その点、この相互補完の関係で、有線放送電話を経営なすっているいろいろな理事者や何かから、国会に対しても相当の請願もあったわけです。その請願の内容、時間ありませんから一々申し上げませんけれども、やはり放送と電話機能が渾然として一体となっている、両方とも便利だ、両方どっちも欠いてはならないという関係で、電話機能の拡大の問題ですね、これが切望されているわけです。この電話機能の拡大の問題で何が一番問題なのかというと、いわゆる有放地域内の加入者間の通話、もちろんあります。それと一般加入電話並みの外部に対する通話ですね、これも切望されているわけです。それで、県内全部通してもらいたい、あるいは県外全国至るところ通話ができるようにしてもらいたい、というのが請願の一つの重点なんです。 このいわゆる接続拡大の問題について、地域通信調査会の報告書も出ているわけですが、それから請願に対する内閣の回答にも出ているわけです。これについて細かいことは要りませんから、今後拡大していくのか、あるいはその拡大面はもう公社電話の普及でカバーしていくからいいんだという考えなのか、この辺ひとつはっきり御答弁願いたいと思うのです。
○田所政府委員 地域通信調査会から昨年の九月に報告書が出たわけでございまして、その中にも指摘されておりますことでありますが、過疎的な地域における有線放送電話設備につきまして、現在技術的な観点から実態調査を実施しておるところでございます。この調査結果の判明を待ちまして、電電公社、社団法人日本有線放送電話協会とともに、全国接続に関する技術的な問題点等を整理いたしました上で今後の施策を検討してまいりたいと考えております。
○庄司委員 そうすると、その技術的な検討をやっていらっしゃる、これはけっこうなことですが、その検討の方向ですね。つまり、おたくの施設は技術的に向きませんからだめですよ、おたくは向きますからいいですよというような、単なる振り分けだけの検討なのか。あるいは現在の施設いろいろ欠陥もあるかもしれません。そういうところはいろいろ当局が援助して、すべての局が全国接続できるようにやっていく。そのためにどういう技術が必要なのか、あるいはどれぐらい金がかかるのか、経営的にはどうなのかというような観点で検討を進められておるのですか。私はそういうふうに検討してもらいたいと思いますけれども、その点お答え願いたいと思います。
○田所政府委員 有線放送電話設備の改修に要する経費とか公社電話の普及の見通しとか、いろいろ要素がございますが、冒頭に申し上げましたように、特に過疎的な地域、言いかえれば公社電話による連絡が著しく不便である地域、こういうところにつきましてコミュニケーションの手段を提供するに遺憾のないようにしたいという精神で検討したいと考えておるわけでございます。
○庄司委員 最後にもう一つ、だめ押ししておきますが、全国接続の方向で技術的な検討をなさっていらっしゃるわけですね。その点だけ確認しておきます。
○田所政府委員 全国の有線放送設備の全部について全国接続のことを考えておるという意味ではございません。二度申しましたように、公社電話による連絡が著しく不便である地域、たとえば過疎地域、そういう地域につきまして不便のないように考慮するという方向で検討したいと考えておるわけでございます。
○庄司委員 時間がありませんけれども、私はひとつ大臣に伺っておきたいのは、農協その他で有線放送をやっているいろいろな施設がありますけれども、接続の問題だけについて言えば、全国接続やってくれ、そうでないと出かせぎ者が行方不明になったりいろいろある、そういう切なる希望があるのです。その点はいまの答弁だと、何か過疎地だけ、あるいは特別な問題のある個所だけ検討しましょうということなんですが、協会や請願者の請願の内容は、希望するものは全部全国接続やってほしい、その方向で検討してくれ、こう言っているんですよ。だからこの点、先ほども競合じゃなくて共存するんだという御答弁もあったんですから、ぜひ実現していただきたい。これ、大臣から最後に、簡単でいいですから御答弁願って、私の質問を終わりたいと思います。
○村上国務大臣 私はどうも技術の方はさっぱり素人でありますから、全国的にそれがどういうふうにつながっていけるのかというようなことについては十分自信のあるお答えができませんが、御趣旨の点については十分に検討してみたいと思っております。
○庄司委員 終わります。
○井原委員長 坂井弘一君。
○坂井委員 全般的な公益法人につきまして、そのあり方の適否につきましては従来しばしば議論されてきたところでございまして、行管等においてもさまざまな指摘がなされておりますことは御承知のとおりであります。そこで、私どもでも、公益法人につきまして広くその実態の調査、検討を進めておりますが、今回はその一環といたしまして、郵政省に係ります財団法人郵便貯金振興会、この公益法人の業務の運営の実態から見まして、郵政事業特別会計との関係におきますあり方につきまして質問をいたしたいと思います。 そこで、いま申しました郵便貯金振興会、公益法人、財団法人でございますが、この振興会は、郵政大臣により四十四年の十二月一日認可になり、設立をされております。過去五年間のこの実績についてさかのぼりながら質問をいたしたいと思いますが、まず、順序といたしまして、この財団法人郵便貯金振興会の概要につきまして、この所在地、事業目的、さらに役員構成について御説明をいただきたいと思います。
○船津政府委員 お尋ねの公益法人でございます郵便貯金振興会、目的といたしますところは、貯蓄思想の涵養を図りまして為替貯金事業の普及発展に寄与するという目的で、おっしゃるとおり四十四年創立されておりまして、主たる事務所を東京都港区麻布台、一応郵政省ということですが、そこに置いております。 役員の構成といたしましては理事長一名、理事五人以内、監事一人、こういうふうなことで、寄付行為にうたわれております目的のために、五年間運営を続けてきておるわけでございます。
○坂井委員 具体的な事業目的といたしましては、いま申されました目的に従います調査研究、郵政省の普及宣伝活動の協力、集会、講演会の開催、刊行物の出版、郵便貯金会館の運営に関する協力ということを事業の目的といたしておる。さらに役員につきましては、いま理事長一名、理事五名ということでございますが、理事長並びに理事の氏名及び前歴を教えていただきたい。
○船津政府委員 貯金振興会の役員氏名及び前歴をお尋ねでございますのでお答え申し上げますが、理事長は斎藤義郎、前の郵政省電波監理局長でございます。ちょっと記憶があれでございますが、理事平良民、広島の郵政監察局長であったと思います。理事古屋充玄、信越の郵政監察局長であったと思います。理事黒田猛、これは郵政大学校校長であったと思います。理事太田磐、この方は東京中央郵便局長であったと思います。理事大久保義雄は松山郵政監察局長であった。なお、平良民さんは広島の郵政監察局長の後、逓信博物館長をなさっております。それから監事の小倉茂治君は日本会計機サービス株式会社取締役が前歴でございます。
○坂井委員 理事長以下理事五名、全役員は郵政省の高級官僚によって占められておる、そういう公益法人であります。この公益法人たる郵便貯金振興会の事業目的につきましては、私いま述べました。 最後に言いました郵便貯金会館の運営に関する協力、こういう事業目的がございます。このことについてお尋ねをいたしますが、郵便貯金会館の設置のために郵政事業特別会計から支出をいたしまして取得いたしましたところの土地、建物及び備品、この取得金額、取得の年月日についてお示しいただきたいと思います。
○船津政府委員 郵便貯金会館建設のためにいままで土地、建物を郵政事業特別会計から支出いたしまして取得したトータルの金額は約百二十億円でございます。なお、いままでに十カ所の会館をオープンしておりますが、このための諸需品と申しますか物品の調達のトータルの額は、去年の末までで十億六千二百万円と相なっております。
○坂井委員 郵政事業特別会計、つまり国の金をもちまして取得いたしました土地、建物、それによりまして設置いたしましたところの郵便貯金会館、これがすでに十ヵ所以上に上る。つまり大阪貯金会館、東京、熊本、広島、松山、仙台、長野、名古屋、札幌、金沢、以上十会館。さらにただいま開館予定のものが横浜、福岡、新潟、岡山、四つの会館の建設予定がございます。いずれも国費によりますところの郵便貯金会館であります。そのトータルの金額がざっと百二十億、備品が十億六千二百万。私の調査に誤りがなければ、土地、建物は百十五億二千三百万になるかと思います。 そこで、確認をしておきたいと思いますが、合計百数十億の国費を投じて取得いたしましたこれらの資産は、郵政事業特別会計によりますところの資産でありますから、つまりこれは国有財産であって、また同時に国有の物品である、こう認識して間違いございませんか。
○船津政府委員 先生御認識のとおりでございます。
○坂井委員 それではさらにお尋ねいたしますが、この振興会の設立が四十四年十二月一日ということを御確認いただきましたが、振興会が設立されるまでに郵便貯金会館がすでに建設がなされておった、あるいは建設途上であったということかと思いますが、その辺のところどういうふうになっておったか、簡単に御説明をいただきたいと思います。
○船津政府委員 仰せのとおり郵便貯金振興会は四十四年の十二月ということでございまして、最初にオープンいたしました大阪郵便貯金会館は四十五年の十一月にオープンしたということでございます。
○坂井委員 例にお出しになりました大阪貯金会館は、土地の取得は四十二年ではございませんか。建物につきましては四十三年。いま御答弁いただきましたのは、開館したのが四十五年十一月。つまり、すでに四十二年から土地ないし建物の取得、建設が始まっておった、こういうことかと思いますが、いかがでございましょうか。
○船津政府委員 いま確認はしておりませんが、恐らく先生おっしゃるとおりと存じます。
○坂井委員 明確に御答弁をちょうだいしたいと思いますが、私が申し上げたいことは、すでに郵政省におきましては四十二年から、この郵便貯金会館の設立を計画されておった、それで具体的に土地、建物の取得、建設という事業がすでに始められておった、その後においてこの郵便貯金振興会が設立された、つまり四十四年の十二月であります。郵政省が四十二年の時点ですでに計画をお立てになって、その後四十四年になってこの振興会の設立認可をした、このように理解してよろしいかどうかということについてお伺いしているわけであります。
○船津政府委員 大阪郵便貯金会館の土地につきましては、四十二年度に買収済みでございまして、建物は四十三年度に完成しております。
○坂井委員 つまり、そのことは、郵政省の計画によって四十二年に土地、四十三年に建物ということになったのでしょうかということをお尋ねしているわけであります。
○船津政府委員 坂井先生には、誤った資料を使って誤ったお答えをして、御迷惑をおかけしたかと思います。 大阪郵便貯金会館の土地の買収が済みましたのは四十三年の三月二十七日でございまして、建物の着工はその後四十四年三月二十七日にされまして、完成いたしましたのは四十五年十月二十六日、オープンが十一月、こういうふうなことでございます。
○坂井委員 いずれにいたしましても郵便貯金振興会、この財団法人が設立される以前にすでに土地、建物の取得、建設が郵政省の郵便貯金の特別会計によってなされていたということは、これは建設の経緯から見まして、事実として申し上げておるわけであります。 このことに絡んでまいります幾つかの問題がございます。そのことにつきましては後ほど触れるといたしまして、この郵便貯金振興会の四十八年度の収入、支出の概況について御説明ください。
○船津政府委員 財団法人郵便貯金振興会収支状況の四十八年度分を申し上げます。 収入が三十四億一千三百二十三万八千円、支出が三十三億七千九百八十万二千円、差し引き剰余と申しますか、三千三百四十三万六千円、こういうふうな四十八年度の収支状況でございます。
○坂井委員 ただいま御説明いただきました収支につきましては、この財団法人郵便貯金振興会の全事業についての収支であろうと思います。 特にもう一点、収支で明らかにしていただきたいと思いますことは、先ほどから問題として取り上げております郵便貯金会館の運営に関する協力といたしまして、この具体的な事業のための収入、支出はいかほどになっておりますか。
○船津政府委員 四十八年度の会館の運営収支状況を申し上げます。 収入が三十三億二千三百万、支出が三十二億七千九百万、差し引き四千四百万の黒ということでございます。
○坂井委員 それは四十八年度でしょうか。
○船津政府委員 そのとおりでございます。
○坂井委員 そういたしますと、財団法人郵便貯金振興会のすべての事業の中でこの郵便貯金会館の運営に関する収支が大部分を占める、こういうことであろうかと思います。 郵便貯金会館はどのようなことを行っているかと言いますと、まず劇場、あるいはホテルの経営、あるいは結婚式場、それからプール等々であります。多数の人がこれを利用いたしておりますことは御案内のとおりであります。 そこで、本論に戻しましてお尋ねいたしますが、この郵便貯金会館設立の目的でございます。それは郵政省設置法を根拠として郵便貯金の周知、宣伝のために郵便貯金会館を設置した、こう考えて間違いございませんか。
○船津政府委員 大綱的には先生のお考えのとおりでございます。
○坂井委員 といたしますと、この会館の運営は郵政省の郵政事業特別会計の事業といたしまして国が経営している、つもり経営主体者は国である、こう理解して間違いございませんか。
○船津政府委員 郵便貯金会館の経営主体としますと、言葉が——先生には相済みませんが、少し確実に申し上げないといけないと思いますが、郵便貯金会館の管理主体といいますか、これは国でございます。郵政事業特別会計、国でございます。これはおっしゃるようないろいろなものを運営しておりますが、その運営は、おっしゃられましたところの郵便貯金振興会に委託して運営を図っております。
○坂井委員 それでは、いまのことにつきましてさらに念を押してお尋ねしたいと思いますが、郵政省貯金局長、あなたと財団法人のこの振興会との間に契約書がございます。契約書の第一条はどうなっておりますか。
○船津政府委員 仰せの委託契約書の第一条は、「契約の目的」という頭書きでございまして、「甲は、会館の運営に必要な役務を提供する業務を乙に委託する。」とあります。
○坂井委員 念のためにお伺いいたしますが、第一条で会館の運営に必要な役務を提供する業務を振興会に委託すると、いま御答弁がございましたということは、郵政事業特別会計の事業に対しまして振興会に労務の提供をするよう委託した——言葉を選んで申し上げました。そのように理解してよろしゅうございましょうか。
○船津政府委員 お答えします。 郵便貯金会館のおっしゃられる労務の提供、単純な労務作業の提供も含まれますが、そのほかにも特殊、専門技術的な仕事もあわせて振興会に役務の提供を求めておる次第でございます。
○坂井委員 一方、この振興会の事業目的を見ますと、「郵便貯金会館の運営に関する協力」こうあります。つまり、協力いたします、役務の提供をいたします、こういうわけであります。したがって、このことは当然郵政省が経営の主体者である。きわめて明らかであると思いますが、いかがでございましょうか。
○船津政府委員 郵便貯金会館の事業内容といいますか、事業そのものは、郵政省が経営する行政事務でございまして、いま申し上げました運営の仕事は、その行政事務の一部、単純な労務作業ないしは専門技術的な仕事というもので、むしろ振興会というふうな公益法人でやる方が能率的であろうかということで、委託契約を結んで役務の提供を求めておる次第でございます。
○坂井委員 ですから、当然国の金、郵政事業特別会計の金をもって取得をいたしました土地、建物、つまりその実体は郵便貯金会館、これは国有財産であります。で、この郵便貯金会館がさまざまな業務を営んでおります。その運営については振興会に役務の提供の業務を委託をした——振興会は事業目的の中に、委託されましたので御協力をいたしますと。したがって、この郵便貯金会館の経営の主体者は国でしょう、運営については役務の提供の業務の委託は振興会にはいたしておりますが、主体者は国でございますと、こういうことでしょうということを、私は常識的にお尋ねをしているわけであります。御答弁願いたい。
○船津政府委員 たびたびで恐れ入りますが、郵便貯金会館の運営につきまして郵貯振興会に委託しておるのは事実でございますが、管理主体といたしましては、郵政省の国有財産でもございますし、省自体が管理いたしておるところでございます。
○坂井委員 郵便貯金事業特別会計をもって取得をいたしました土地、建物、それが郵便貯金会館として、現在プールであるとかホテルであるとか劇場であるとかという経営がなされておる。少なくとも公金、国の金、特別会計の金でもって取得したものでありますから、これは明らかに国有財産でありますし、そこで行われます事業につきましては国の事業であるということは明白であります。 会計検査院にこの際お尋ねをしたいと思いますが、一般的に国の会計の基本原則といたしましては、国の経営事務から継続的にかつ長期にわたり収入がある場合、その収入は国の歳入になるのが当然であると思いますけれども、会計検査院の御見解を伺いたいと思います。
○柴崎会計検査院説明員 お答えいたします。 国が直接施行しております事業、これに関連しまして収入がありました場合には、その収入は国の歳入として経理しなければならない、こういう筋合いのものであろうと思います。
○坂井委員 重ねて会計検査院にお伺いしたいと思いますが、国の会計のあり方といたしまして、その基本原則をいまお示しをいただきました。もしその例外として認める場合においてはしかるべき法令に基づかなければならない、これは理の当然であろうと思います。そうでありませんと、国の会計の歳入歳出の締めくくりがつかない、けじめがつかない。きわめて常識論として、またきわめて一般原則としてお尋ねしているわけでございますが、私の考えにもし誤りがあれば御指摘をいただきたい。そうであるならばそうだとお答えをいただきたいと思います。
○柴崎会計検査院説明員 国の会計経理の関係につきましては、財政法なり会計法なり、その原則をうたった手続法がございます。したがいまして、この原則以外の例外的な取り扱いを会計経理上行う場合には、当然特別措置法といったような立法措置が必要であろうと思います。
○坂井委員 それでは郵政省にお尋ねをいたします。 郵政省の貯金局長が振興会との間で締結をいたしましたところの委託契約、この委託契約につきましては、いま申しましたような点につきましてはどのような内容の契約が行われておりますか。特に契約書の第三条、第四条について御説明いただきたいと思います。
○船津政府委員 お答えいたします。 貯金局長と郵便貯金振興会との間で委託契約を結んでおりますのは、もちろん、国の財産である郵便貯金会館の管理は国でございますが、運営につきましては事の趣旨上、その目的といいますかその達成上、財団法人といいますか、この種の振興会に委託して行わせる方がより能率的かつ役人がやるよりも適切である。その支出は、経常的な支出に充てまするものは利用によって生ずる収入ということで、この間においては、赤字を出してももちろんまずいのでございますけれども、営利を目的とする団体ではございませんので、行為ではございませんので、必ずしも利得を生ずる必要はない。そういうふうな独立採算という意味で業務を委託させる方が、一番この種の周知目的、郵便貯金会館を使ったところの周知目的にかなうであろうということで、普通の公権力の行使にまつわるところの業務の委託ということになりますと、これは恐らく明文といいますか法律的根拠が当然要るのではなかろうかと思われますけれども、こういうふうな、先ほどから申し上げておりますところの専門技術的な役務ないしは単純労働の仕事の提供にかかわる、それもそういう行き方の方がより能率的だと解される場合には、普通の民法上の、まあ私法上のといいますか委任契約ということで、そういう契約でもって運営に当たらせてよかろうかと、こういうふうな考えで運営をしておるわけでございます。
○坂井委員 ずいぶんおかしな答弁をなさる。まず私の質問に対して的確に御答弁をいただきたいと思いますが、委託契約書の第三条、第四条はどうなっているかという説明を求めたわけであります。契約書を見ますと、第三条、経費の負担、「乙は、受託業務に要する費用を負担するものとする。」乙とは財団法人郵便貯金振興会理事長であります。なお、この際の契約の相手は郵政省の貯金局長であります。それを甲といたしております。第四条は対価の徴収を決めた項でございまして、「乙は、受託業務の遂行に必要な限度において利用者から対価を徴収することができる。」こうなっております。つまり国の歳入歳出には関係なく、国庫には入れなくてもよろしい。あなたの方で、つまり振興会の方で対価の徴収を行い、利用者から金を取り、その金は自由にお使いなさい、こういうことであります。こういう委託契約を結んだ。いま御答弁では、民法上の、あるいは委任によりますところの、というような御答弁でございますが、少なくともこの支出につきましては、特別会計つまり国の公金の支出であります。そこで行われます事業につきましては、まさしく国の事業であります。したがって、その事業によりますところの収入、対価の徴収、収入は当然国庫に歳入されなければならない。これは一般的に財政法の基本原則であります。いまあなたが、民法上の、あるいは委任のとおっしゃるならば、ここで重ねて御質問をいたしますが、このような会計法上の原則を排除して、いまのような形の契約に基づいてこの事業が運営され、国庫にこの金が入らない。一体、貯金局長のこのような委託契約を結ぶ権限——その内容はいま申したとおりであります。対価の徴収を自由にやりなさい。これは国庫に入れなくてもよろしい。このような郵便貯金局長の権限は、一体、法令上どこにその根拠を置かれたのか、明確にされたい。
○船津政府委員 委託契約書の第三条、第四条につきましては先ほど概略御説明申し上げたと思いますが、的確ではなかったかもしれません。これと国の歳入歳出との関係はまた後でお答えいたしたいと思いますが、直接いま明確にされたいとおっしゃいました、貯金局長が委託契約を振興会と締結する根拠でございますけれども、郵政省設置法第九条に貯金局の事務が定めてございますが、この第二十二号に「為替貯金に関する周知を行い、並びに業務施設及び業務用品を利用して広告業務を行うこと。」となっておりまして、これに基づいて貯金局長が契約しておるということでございます。
○坂井委員 いまあなたが御答弁されたことにつきましては、とく承知をいたしております。それが、この委託契約書においていまのような内容で契約をしたという明確な法的根拠ですか。
○船津政府委員 明確な法的根拠といたしましては、いま申し上げました郵政省設置法の第九条第二十二号によるのが直接の根拠でございますけれども、一般論的な法的根拠といたしましては、先ほどから御説明申し上げておるのでございますけれども、郵便貯金会館の運営は、民法上の委任契約ということで公益法人である振興会と契約を結んで、いま言った契約書がございますけれども、これにやらせる方がこの会館の設置の趣旨ないしは郵政省の周知その他に果たすべき効率性、こういうものを図るためにはよりふさわしいという判断で、そういうふうな契約を結んでやっていただいておるわけでございます。
○坂井委員 局長は、法的根拠は設置法に求めておりますがという御答弁ですが、それは必ず明確に、設置法によってこの委託契約を結んだのだ、法的根拠は設置法にあるのだということを、あなたは責任をもって言えますか。そんなことじゃないでしょう、少なくとも。疑義があるのでしょう。法的根拠についてはさらに検討して明確にしなければならぬというのは、郵政省内の一致した見解ではございませんか。後ほどそのことについては聞きましょうが、いま効率論が出ました。 大蔵省お見えでしょうから、この際お伺いしておきたいが、一体、効率論でもってその運営ができる、支出は国の金であります、そこで国の事業が行われる、それでもって、その収益につきましては国へ返らない、委託契約を結んで、ある種の団体に、公益法人に自由に任せる、もちろんそれは一定の運営上の枠組みもあれば指導もあるでしょうが、そのような形で、それがまさにケース・バイ・ケースであって、その運営、運用の実態にかんがみ、効率論からそのようなことが許されてよろしいのですか。そういうことが許されるかどうなのか。大蔵省としての御見解をこの際承っておきたい。
○藤仲説明員 お答え申し上げます。問題は、本件の場合に業務委託が適当かどうかという御議論であろうと思いますが、先日、この五月の七日でございましたか、逓信委員会でも本件につきまして御指摘がございまして、御議論があったわけでございますが、財政法、会計法との関係では、私どもはこれも可能なのではなかろうか、かように考えております。 何となれば、この業務委託ということでございますが、国の権力的作用の関係におきましては、これは業務の委託ということができないことは御案内のとおりでございます。しかしながら、本件の場合は、郵便貯金会館設置の目的にもございますとおり、郵便貯金の普及、周知を図るという目的のもとに国民に一定のサービスをする、そのサービスの内容でございます役務を委託契約によりまして振興会に委託しておる、その委託契約の内容によりましては振興会の独立の計算のもとにこれを運営する、こういうことが定められておるわけでございまして、国の歳入歳出ということになる以前の問題ではなかろうか、かように私どもは考えておる次第でございます。
○坂井委員 郵政省にお尋ねしますが、私がいま聞いておりますのは、国の会計の原則を排除するには——委託契約は会計原則を排除して行っておるわけです。つまり対価の徴収等をこの振興会に任せておるわけですね、契約によりまして。つまり国の会計原則を排除する、排除したことが行われておる。そのためにはそれなりの法的根拠がなければならぬ。その法的根拠は一体どこにあるのですか、どこに求めたのですかということを聞いているのであって、いまいろいろお答えになっているのは、国がこの郵便貯金会館を経営してもよろしいという、そういう根拠について盛んにおっしゃっているわけでありますけれども、そのことについて聞いているのではない。国の会計原則を排除する、その排除した法的根拠をどこに求めたのか、こう聞いておるわけであります。
○船津政府委員 会計法、財政法その他の国の一般原則を排除するという解釈は、私、この場合とっておりませんので、一般的にそういう場合も、法的根拠に基づいて公権的なものにかかわるものは明確に明定して行われる、委託でも行われるということがございましょうが、この私のいま御答弁申し上げております郵便貯金会館の運営につきましては、民法上の委任契約というものでやった方が、そして独立採算と申しますか、所要の経費は利用者の負担で賄って、そして郵便貯金事業の周知を図るというのに一番効率的であろうというので、根拠といたしまして、そういうふうな公権的なものでない限り民法上の一般の委任契約でいけるということで、先ほど申し上げました郵政省設置法の貯金局長の権限に基づいて委託した、委任したということでございます。
○坂井委員 それを聞いているのではないのです。それは民法上の委任契約に基づいたのだ、こうおっしゃっている。あるいは設置法にその根拠を求めたのだという答弁もある。その前の問題として言っているのです。基本原則として聞いておるわけです。少なくとも国の会計については基本原則があります。この原則をなぜ排除したのか。その排除するに当たって求めた法的根拠は一体どこなのか。それがあって初めて次に、あなたのおっしゃっていることが生きてくるのじゃありませんか。そうした法的根拠について会計原則の、総計予算主義の——実態から見て明らかにこれは国の金ですよ、公金ですよ、国の事業ですよ。それを一振興会に任せるという、その行為が発生する法的な根拠の一番根本として、国の会計原則を外した、排除したその法的根拠は一体どこに求めたのか、こう聞いておるわけなんです。 いま大蔵省、効率論についてのいろいろな、それをまたお認めになるような御発言がありました。が、いまあなたがそういうふうなことをおっしゃっておれば、税務署で税金を徴収して、それで国に納めないで、各税務署で勝手にコンピューターでも、必要だからこれを買います、そんなことができますか。質は違うかもわかりませんよ。しかしながら、これは国の金なんです、出たところは。国の事業なんです。それがいまのような形で基本原則を外して運営される。全部任せっぱなしでしょう、委託契約によって。そんなことが果たして許されるのかどうなのかということ、その一番根本の原則を排除するところの法的根拠をどこに求めたのかということを聞いているのでありまして、会計検査院に重ねてお伺いいたしますが、いまのやりとりをお聞きになっていただきまして、会計検査院はどうお考えになりますか。
○柴崎会計検査院説明員 郵便貯金会館の現在の委託の形式、これについて疑問がある、こういう趣旨の御質問であろうと思います。 それで、現在の委託の方式でございますが、これは先ほどから郵政省当局から御説明のとおり、私法上の契約ということで委託を振興会にしている、その委託の内容として、費用については要するに料金等の収入をもって賄う、こういう委託内容にいたしておるわけであります。したがって、その委託内容に従って振興会が経理をいたしておりますのは、振興会の経理として、すべて振興会の計算として収支を処理をしている。こういう形であって、形式的に申しますと一応国の歳入歳出という前の一つの段階がある、こういう趣旨の、これは大蔵省の御説明であろうと思うわけであります。 その限りにおいては、形式的には確かにそういう論も成り立つと私は思います。思いますが、やはり基本的にこの事業が国の事業である、こういう点に着目いたした場合に、一般的に申しますと、国の事務、事業を国以外のものに委託する場合には、その受託に要した費用については国が直接歳出予算をもってこれを支払い、その成果についてはこれを国に帰属させる、これが最も一般的な原則的な取り扱いになっていると思います。そういう点と、要するにこれが委託はいたしておりますけれども国の事業である、こういう点から考えますと、実質論といたしまして現在の委託の取り扱い、これにはやはり問題があろう、検討を要するのではないか、このように考えております。
○坂井委員 会計検査院は、会計法上きわめて忠実に、明確にお答えをいただきました。私もまさにそのとおりであろうと思います。だれが見ましても、常識的に判断いたしましても、郵政大臣お聞きになっていらっしゃったとおりでありますが、少なくともこれは国の金であり国の財産であり、そして国の事業である。その事業によりますところの対価の徴収、収益が国に返ってこない。こんなばかなことがまかり通るような、財政法、会計法ではなかったはずだと思います。したがって、その法的根拠を先ほどから執拗にお尋ねしたわけでございますが、そのことについてはあえて御答弁を避けられたようでございまして、きわめて遺憾に思います。 重ねて会計検査院にお尋ねいたしたいと思いますが、会計検査院はこの郵政事業、郵便貯金振興会の経理の立入検査はできますか、どうですか。私は、ただ役務を国に提供するというだけの形式をとっている場合は立入調査はできない、経理にまで踏み込むことはできない、そういう仕組みになっているのじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
○柴崎会計検査院説明員 私どもの検査は、会計、検査院法の定めるところによりまして、その与えられた権限の範囲内において行っているわけでございます。この院法の検査権限でありますが、委託を国が事務、事業について行った場合に、その委託をした先、すなわち受託者の経理そのものについて直接立ち入って検査をするという権限は、現在のところ与えられておりません。
○坂井委員 では結論を急ぎますが、何回も申し上げますように、この振興会の実際のあり方、実態を申しますと、これは国有財産あるいはまた国有物品、これを実態の上でただで使って、そしてその収入支出については全く第三者の介入を許さない。つまり貯金局、それから郵政省の高級官僚、そのOB、先ほどの役員構成についても全部郵政一家であります。つまり、ある意味では全く官民の癒着した形の中で、その功罪は別といたしましても、実態はそのような形で振興会が構成され、この振興会の手によって郵便貯金会館が特別会計の国費をもってつくられ、また物品が国費でもって調達をされ、それが全くただで今日まで五年間使われてきた。その金額に至りましては百億を突破する。まさに国の経理を壟断しているという、ある意味ではきわめて悪質な仕組である。私はこう言わなければならぬと思うわけであります。もしこのような形が、先ほどから民法上の委任の行為であるというようなことでもって他にも波及して許されるとするならば、まさに国の歳入歳出、国の一般会計につきましてはその根拠を失ってしまう心配があります。これはまさに特殊なケースである、運用の実態から見ましてきわめて異例のことである、こう言ってもし片づけようとするならば、効率的な運用ということを盾にして言うならば、異例である、特殊であるというならば、法的根拠というものを明確にしなければならない。会計法上の原則を排除した法的根拠は全く明確ではない。したがって会計検査院の先ほどの御答弁になったかと思います。 この際郵政大臣に、特にこの問題につきましては、単に一公益法人の問題ではなくて、実に国の財政の根幹をなすところの歳入歳出、財政法の根幹にかかわるきわめて重要な問題であると思いますが、そういう重要な問題が、会計検査院からもこのような形は好ましくない、検討の要ありということでございますので、主務大臣といたしましては、当然これに対する適切な措置をとらねばならないし、また、過去五年間にわたる経緯を踏まえながら、これらに対する明確な具体的な会計のあり方に対する結論もお出しにならなければならない。これは当然であろうと思います。郵政局長の契約行為の法律、法令無視、これはまことに遺憾であると私は言わざるを得ません。大臣は一体この問題に対してどう処置されようとするのか、明確に御答弁をちょうだいしたいと思います。
○村上国務大臣 お答えいたします。 郵政貯金会館に関しましては、私が、就任以来いろいろと問題になったところであります。したがいまして、去る三月十三日と思いますが、私は、この貯金会館に関する一つの見解を発表いたしまして、御協力を願っておる次第でありますが、郵政貯金会館は郵政省設置法を根拠として郵政貯金の周知、宣伝等の施設として設置したものでありまして、郵政省設置法の規定のみを根拠として設置することにつきましては、それが直ちに違法であるとは考えませんが、その設置の法的根拠をより明確にすることが望ましいと思いますので、そのために必要な措置として、事業団方式等を含めて次期通常国会をめどとして検討することといたしたいということが、私の見解であります。なお、郵政貯金会館の運営に当たっては、今後とも公的施設としての品位と節度を保つよう十分配意してまいりたいということであります。でありますから、次期通常国会いわゆる五十一年度の予算編成に当たりましては、十分何らかの方法を各方面とも打ち合わせいたしまして、そして皆様方の御了解の得られる方向で参りたい、かように思っております。
○坂井委員 最後に私の意見を述べまして終わりたいと思います。 どうか村上郵政大臣、あえて御忠告を申し上げておきたいと思いますが、この法的根拠をより明確にということをいま述べられたようであります。何事によらず、法律に根拠の基づかないものはありません。法律にもとる形でこの振興会が運営されてきた、会館の建設がなされてきた、歳入歳出が法律の根拠に基づかない形の中で行われてきた、これは否むべくもないことだと思います。したがって、法律根拠をより明確にどうとかいう問題ではなくて、法律根拠がない、そのことについて、くどいようではございますが、会計検査院からあえてあのような答弁があったと私は理解をいたしております。同時にまた、事業団方式云々の見解をいまお述べになったようでございますが、そうした特殊法人等につきましては政府としても厳しく規制をしておる。これまた、つとに御承知のとおりであります。したがって、この振興会並びに郵便貯金会館の今後のあり方につきましては、もはや、もっともっと抜本的な面から検討しなければ、ただ単にいまのような形でもって何らかの手を加えてこれを継続しようということは許されないのではないか、私はそのような感を深くいたします。 郵政事業の振興、普及、その健全な発展のためにこのような事業がまことに健全に推進されていくということについては、これは異論はございません。しかし同時に、国の会計法の原則を踏み違えてやってよろしいという理屈はまかり通らない。同時にまた、この運営の実態がまさしく、ある意味ではオール郵政一家による、そして郵政省との間で行われておるとするならば、これは国民の目から見てはなはだ好ましくないことに映らざるを得ない。したがって、その辺のところを根本的にひとつメスを加えられまして、納得のいく方向に具体的に結論を早くお出しになるように強く要請をいたしまして、質問を終わります。
○井原委員長 次回は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。 午後二時十八分散会