運輸委員会 第1号
- 発言数
- 11 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1975/02/04
会議録
○木部委員長 これより会議を開きます。 この際、一言ごあいさつを申し上げます。 このたび、はからずも運輸委員長の重責を担うことになりました。申し上げるまでもありませんが、今日、運輸行政は、新しい経済社会情勢のもとにおける総合的な運輸政策が要求されておる重要な時期に当面しており、本委員会の責任もきわめて大きいものがあると存じます。委員各位の御協力を賜りまして、誠心誠意公平を旨として委員会の運営を図り、その職責を果たしてまいりたいと存じます。何とぞよろしくお願い申し上げます。 簡単ではございますが、委員長就任のごあいさつにかえる次第であります。(拍手) ————◇—————
○木部委員長 この際、理事辞任の件についてお諮りいたします。 理事兒玉末男君から理事を辞任いたしたい旨の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○木部委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 次に、理事補欠選任の件についてお諮りいたします。 委員の異動に伴う理事の欠員が一名、並びにただいまお諮りいたしました理事辞任により現在二名の理事が欠員となっております。つきましては、その補欠選任をいたさなければなりませんが、これは先例によりまして、委員長において指名いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○木部委員長 御異議なしと認めます。 よって、理事に 増岡 博之君 金瀬 俊雄君を指名いたします。(拍手) ————◇—————
○木部委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。 運輸行政の実情を調査し、その合理化及び振興に関する対策を樹立するため、 一、陸運に関する事項 一、海運に関する事項 一、航空に関する事項 一、日本国有鉄道の経営に関する事項 一、港湾に関する事項 一、海上保安に関する事項 一、観光に関する事項 一、気象に関する事項について、本会期中調査をいたしたいと存じます。 つきましては、衆議院規則第九十四条により、議長の承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○木部委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 なお、議長に提出する国政調査承認要求書の作成及びその手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますので、御了承を願います。 ————◇—————
○木部委員長 陸運、海運、航空及び日本国有鉄道の経営に関する件等について、調査を進めます。 この際、運輸大臣から運輸行政の基本施策について発言を求められておりますので、これを許します。木村運輸大臣。
○木村国務大臣 第七十五回国会に当たりまして、当面の運輸行政の諸問題に関し所信の一端を申し述べ、各位の御理解と御支援をお願いしたいと思います。 運輸行政の範囲はきわめて広範囲であり、かつ、国民生活に密着しておるため、国民生活の安定と社会福祉の向上を推進していく上で運輸行政に対する国民的要請はまことに大きいものがあります。しかるに、エネルギー資源の国際的制約、物価抑制のための経済成長への歯どめ、公害環境問題の解決等厳しい経済社会情勢の中で、交通事業の経営状況は一段と悪化しております。このような状況のもとにあって、国民の日常生活に不可欠の運送サービスが、国のすみずみにまで行き届くよう、国民の足としての交通機関の維持整備に努力していかなければならぬと信じております。私は、運輸大臣をお引き受けいたしましたときに申し述べたのでございますが、交通事故は交通事業の持つ悲劇的な宿命かもしれませんが、あらゆる努力を払って交通事故防止に打ち込みたいと考えております。それと同時に交通公害の防止につきましても、同様に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 以下私は、次の諸点に重点を置いて運輸行政を進めてまいりたいと考えております。 まず第一は、交通安全の確保であります。 昨年来不幸にして大型タンカー、新幹線鉄道等の事故、故障が発生いたしましたことは、まことに遺憾なことと考えております。私は、就任早々、年末年始の交通繁忙期に当たりましても、陸海空にわたり経営者から現場第一線の人々に至るまで、およそ交通事業に携わる一人一人に事故の絶滅を呼びかけてまいりましたが、今後も常に交通の安全確保のため一層の努力をいたしてまいりたいと決心いたしております。 その具体策としまして、まず、海上交通につきましては、東京湾等特に船舶の航行がふくそうする海域の安全対策として、航行管制システム、航路標識等交通環境の整備の推進を図るとともに、航行方法の指導の強化、水先制度の改善並びに船舶の構造設備面での安全性の確保、向上等を図ってまいるほか、わが国の外航船舶の海外における安全運航に関しましては、国際的な動向に十分配慮しつつ適切な対策を進めてまいる所存であります。 次に鉄道交通の安全確保でありますが、踏切道の立体交差化、踏切保安設備の整備等を図ってまいるほか、特に昨年多発いたしました新幹線鉄道等国有鉄道の故障に関しましては、線路、架線の強化、車両の取りかえ、工事施行体制の整備等を図り、故障の再発防止に万全を期してまいる所存であります。 自動車交通につきましては、ここ数年、事故件数、死傷者数とも着実に減少しておりますことは喜ぶべきことですが、今後さらに一層事故防止のための諸施策を強化してまいりたいと考えております。また、交通事故の被害者及び遺族の方々の救済については一段とその充実を図る所存であります。 航空輸送につきましては、航空機の大型化、高速化に対応するため、運航ルールに関する法規制を強化するとともに、空港、航空保安施設の整備を推進し、要員を確保する一方、ハイジャック防止のため国内主要空港の警備体制を強化する所存であります。 以上交通安全のための具体策実施に必要な予算につきましては窮屈な国家財政の中でできる限りの努力をいたしてまいりました。その詳細は予算書等にて御理解いただきたいと思います。 第二番目は、交通公害の防止でございます。 航空機や新幹線鉄道による騒音、船舶等からの大量の油の流出事故による海洋汚染、自動車排出ガスによる大気汚染問題等の交通公害は、現在大きな社会問題となっておりますが、私は、健全な生活環境と美しい自然環境の保全は国民生活の基本的条件と考え、これら交通公害の防止につきましても全力を挙げ遂行してまいる決意であります。 このため、まず航空機騒音対策といたしましては、騒音障害の著しいジェット機就航空港をすべて特定飛行場に指定し、新たに特別着陸料徴収による新規財源を導入して、空港周辺地域の総合的な土地利用計画を策定し、関係地方公共団体と協力して緑地等を整備する一方、民家の移転促進、教育施設、民家等の防音工事の助成等騒音対策事業を推進し、環境基準の達成に特段の努力をいたす所存であります。 新幹線鉄道騒音につきましても、防音壁の設置等の音源対策を推進すると同時に、民家の防音工事、移転補償等の障害防止対策の推進につきましても、積極的に努力をいたしてまいります。 次に、海洋汚染の防止対策といたしましては、国際的な連携を図りながら一層の規制の強化を行い、監視体制の充実を図るとともに、海洋汚染防除体制の整備、港湾における汚泥のしゅんせつ、廃棄物の処理等環境保全対策を推進する所存であります。また、タンカーによる油濁損害の被害者の救済を強化する等のため、タンカー所有者の賠償責任に関し、必要な制度の確立を図る所存であります。 自動車排出ガス対策につきましては、本年から一段と規制強化を図ることとしておりますが、窒素酸化物の大幅削減を内容とするいわゆる五十一年規制につきましては、昨年末の中央公害対策審議会の答申の線に沿って所要の措置を講じてまいる所存であります。 さらに、都市用低公害自動車等の将来の低公害交通機関及び油濁防止機器の研究、開発にも力を入れたいと考えております。 これらの点につきましても、その具体化のための予算につきましては、予算書等にて御理解をいただきたいと思います。 第三に、国民生活の安定、向上のための輸送力の確保の問題であります。過疎地帯を初め地方における国民の日常生活に必要な輸送サービスを確保するため、経営が困難となっておる中小私鉄、地方バス路線、離島航路及び離島航空路に対し助成を特段に強化し得るよう予算措置にも努力をいたしてまいりました。また、大都市における交通体系の整備を図るため、都市高速鉄道の整備、大規模な宅地開発と一体となった鉄道建設、新住宅地関連バスの補助強化を行ってまいります。さらに、国鉄在来線の整備、増強を推進する所存であります。 同時に物的流通の効率化を図るため、自動車ターミナル等物流拠点施設を充実させるとともに、わが国経済の基礎となっている貿易物資の安定輸送を確保するため、外航船舶の建造を引き続き推進してまいりたいと考えております。 わが国内交通体系の大動脈であります国鉄が、十年の長きにわたって赤字の累積で経営上重大な局面に立たされていることは御承知のとおりであります。昭和五十年度予算においては、実に三兆円にも及ぶ累積赤字が予定されているのであります。これが財政の健全化を図るため、昭和四十八年に再建計画が策定されたのでありますが、その後の諸般の事情が大きく変わりまして、改めて、本計画を根本的に見直し、昭和五十一年を初年度とする再建新計画を速やかに策定する必要があります。非常に困難な問題ですが、各方面の御協力を得てこれに全力を傾ける覚悟であります。 新東京国際空港につきましては、すでに最初の計画から三年以上経過いたし最も憂慮にたえないところであります。私は、現時点に立って開港の障害となっております残された問題につきまして、早急にこれを解決して、一刻も早く開港を達成すべく全力を挙げる所存であります。 また、途絶しております日台航空路の再開の問題がございます。これは大きな政治問題でありますが、わが国をめぐる国際航空行政を担当いたしておる私といたしましても、この不自然な現状が何とかして早期に打開されることを希望しております。 さらに、本年三月には山陽新幹線の博多までの開通が予定されておりますが、鉄道、空港、港湾の整備につきましては、総需要の抑制の見地から現下の経済状勢に対応するよう配慮しつつ進めてまいる所存であります。 このほか、運輸省が所管いたしております観光、気象行政及び運輸部門の海外技術協力につきましても、その重要性に留意して充実を図ってまいる考えであります。 以上、運輸行政の当面の施策について申し述べましたが、これらは申すまでもなく委員各位の御理解と絶大なる御支援とを必要とする問題ばかりでございます。この機会になお一層の御指導と御鞭撻をお願い申し上げる次第でございます。(拍手)
○木部委員長 次に、昭和五十年度運輸省及び日本国有鉄道の予算について、運輸政務次官から説明を聴取いたします。小此木運輸政務次官。
○小此木政府委員 昭和五十年度の運輸省関係の予算について御説明申し上げます。初めに、予算の規模について申し上げます。 まず一般会計について申し上げますと、歳入予算総額は十二億六千五百三十三万一千円、歳出予算総額は他省所管計上分四百七十七億二千二百二十九万一千円を含み七千四百七十五億五百七十七万円でありまして、この歳出予算総額を前年度予算額と比較いたしますと、一千百八億一千九百五十二万七千円の増加となっており、一七・四%の増加率を示しております。 この内訳を見ますと、行政費では一千百三十八億八千三十五万円の増加、公共事業費等では三十億六千八十二万三千円の減少となっております。 次に、特別会計について申し上げます。 まず、自動車損害賠償責任再保険特別会計の歳入歳出予算額は八千六百十八億二千百十一万一千円であり、前年度に比較して一千四百七十四億二千九百四十二万五千円の増加となっております。 港湾整備特別会計の歳入歳出予算額は一千七百九十三億五千六百七十三万三千円であり、前年度に比較して六十九億九千五百九十二万四千円の減少となっております。 自動車検査登録特別会計の歳入歳出予算額は百五十五億八千六百八十六万六千円であり、前年度に比較して四十億九千七百五十六万八千円の増加となっております。 空港整備特別会計の歳入歳出予算額は八百三十二億五千百六十万円であり、前年度に比較して百三十三億一千七百十万円の増加となっております。 また、昭和五十年度財政投融資計画中には、当省関係の公社、公団分として一兆一千九百八十六億円が予定されております。 昭和五十年度の予算におきましては、当省は、地方交通対策及び都市交通対策を引き続き強力に推進するとともに、現下の経済情勢に対応し、新幹線鉄道建設等の大規模事業については、その進度を調整しつつ行うこととし、これらの施策を進めるに当たって、特に安定確保と公害防除に重点を置いてまいりたいと考えております。 第一に、地方における日常生活に不可欠な公共交通サービスの維持に関しては、従来から種々の助成措置を講じてきておりますが、最近における過疎化の進展による輸送人員の減少に加えて、人件費を初めとする経費の増高により、その経営は困難の度を増してきておりますので、地方バス、中小私鉄、離島航路等の公共輸送機関に対し、それぞれ助成措置を大幅に強化し、特に地方バスについては補助制度の抜本的な拡充を行うこととしております。 第二に、通勤通学輸送を初めとする大都市の旅客輸送対策として、地下高速鉄道、ニュータウン鉄道、新住宅地バス路線等の大量公共輸送機関の整備を進めてまいることとしております。 第三に、新幹線鉄道、港湾、空港等、陸海空の全国幹線交通体系の整備については、総需要抑制の見地からその事業の進度を調整することとし、環境保全に留意しつつ、緊要な事業を重点的に推進することとしております。 第四に、安全を確保し、災害を防止するため、海上保安業務の充実強化、航空保安施設の整備、踏切道の改良、交通事故被害者の救済等を強力に進めるとともに、台風、地震などによる自然災害を最小限にとどめるため、地震、火山関係業務を初めとする観測業務の充実に力を入れるほか、海岸事業の推進に努めることとしております。 第五に、騒音、海洋汚染、自動車排出ガス等の公害の防除に万全を期する考えであります。 このため、航空機の騒音対策については、航空機騒音防止法の対象空港の指定を拡大するとともに、民家の防音工事及びテレビ受信障害に対する助成内容を充実することとし、また、新幹線騒音対策については、国鉄予算の中において、防音壁の設置、家屋防音工事等を推進することとしております。さらに、海洋汚染防除のため、油回収装置、オイルフェンス、油吸着材等の増備を図ることとしております。 以上のほか、海洋開発用船舶技術の開発、海運・船員対策、観光レクリエーション対策等の推進を図る所存であります。 次に日本国有鉄道について申し上げます。 財政再建計画の第三年度目である昭和五十年度は、再建計画に従って工事費補助金等の所要の財政措置を行うとともに、昭和五十年度において見込まれる収入不足相当額を補てんするための借入金について特別利子補給を行う等国の財政措置を強化し、もって、業務の円滑な遂行に支障のないよう予算を編成しております。 まず、損益勘定におきましては、日本国有鉄道工事費補助金一千百四十二億円、財政再建債利子補給金四百十六億円、特別利子補給金四百二十一億円を含め、収入支出予算二兆三千九百四十億円を計上しております。資本勘定におきましては、一般会計からの出資七百億円、財政投融資九千四百十六億円を含め、収入支出予算一兆四千七百九十九億円を計上しております。工事勘定におきましては、収入支出予算七千百三十六億円を計上いたしまして、安全対策の強化、大都市通勤通学輸送の改善、主要幹線の輸送力増強、公害対策の充実、諸設備の近代化・合理化、東北新幹線の建設等を推進してまいりたいと考えております。 また、一般会計に日本国有鉄道合理化促進特別交付金五億円を計上いたしまして、日本国有鉄道の合理化施策の促進を図ることといたしております。 なお、運輸省関係予算の部門別の重点施策の概要につきましては、お手元に配布してあります昭和五十年度運輸省予算の説明及び昭和五十年度日本国有鉄道予算の説明によりまして御承知願いたいと存じます。 以上をもちまして昭和五十年度の運輸省関係の予算についての御説明を終わります。(拍手)
○木部委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これをもって散会いたします。 午後零時三十二分散会