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74回国会参議院1974/12/25

地方行政委員会 第3号

発言数
75
登壇者
14
会派数
4
開催日
1974/12/25

会議録

原文兵衛自由民主党

○委員長(原文兵衛君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨二十四日、中村登美君、遠藤要君、今泉正二君、古賀雷四郎君、吉武恵市君及び斎藤栄三郎君が委員を辞任され、その補欠として大谷藤之助君、鍋島直紹君、安孫子藤吉君、井上吉夫君、夏目忠雄君及び橋本繁蔵君が選任されました。     —————————————

原文兵衛自由民主党

○委員長(原文兵衛君) これより請願の審査を行ないます。  第四四号事業税に事業主報酬の創設に関する請願外百件を議題といたします。  理事会において協議いたしました結果について、専門員から簡単に御報告いたさせます。伊藤専門員。

伊藤保参議院事務局常任委員会専門員

○専門員(伊藤保君) 理事会で協議いたしました請願の結果を御報告いたします。  本委員会に付託されました請願総件数百一件でございます。お手元に一覧表をお配りしてございますので、その順序に従いまして申し上げますが、第四四号外二十六件、事業税に事業主報酬の創設に関する請願、保留とすべきもの。  次の第二四二号地方財政の確立に関する請願、次の一〇四七号外一件、地方財政危機突破に関する請願、次の一五八一号外六十三件、地方財政危機打開に関する請願、次の一七七三号外一件、地方自治体の財源確保に関する請願、以上はいずれも保留とすべきもの。  第四四五号外三件、超過負担の完全解消に関する請願、採択すべきもの。  一二二三号松江市立病院に対する財政援助等に関する請願、採択すべきもの。  以上のとおり結論を得ております。

夏目忠雄自由民主党

○夏目忠雄君 ちょっと質問があります。採択とか保留とかというのは理事会できめるのですか。

原文兵衛自由民主党

○委員長(原文兵衛君) いまこれからおはかりするわけでございます。理事会で一応協議いたしました結果をいま御報告さしたわけでございます。  理事会で御協議いただきましたとおり、第四四五号超過負担の完全解消に関する請願外三件及び第一二二三号松江市立病院に対する財政援助等に関する請願は、議院の会議に付するを要するものにして内閣に送付を要するものとし、第四四号事業税に事業主報酬の創設に関する請願外九十五件は、保留と決定することに御異議こざいませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

原文兵衛自由民主党

○委員長(原文兵衛君) 速記とめて。   〔速記中止〕

原文兵衛自由民主党

○委員長(原文兵衛君) 速記を起こして。  御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたしました。  なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

原文兵衛自由民主党

○委員長(原文兵衛君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

原文兵衛自由民主党

○委員長(原文兵衛君) 次に、地方行政の改革に関する調査を議題といたします。  質疑のある方は順次御発言願います。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 一昨日この委員会で、実は昭和四十九年度分の地方交付税の特例法案が修正議決をされたわけです。残念ながら、本会議では政府原案が蘇生をいたしましたが、しかし、この事態というのは、実は参議院としては十七年ぶりに起こったできごとでありまして、保革が接近した参議院では、政府の態度や、あるいは出方、あるいは事前のわれわれ野党側との協議、それとの関係においては、今後も引き続き起こる事態だろうと思うんですが、何と言ってもやっぱり選挙の結果というのは民意の反映でありますから、そして民意の象徴でもありますから、政府原案に対して、委員会という場であれ、その原案が否決されたということは、政府当局者としても民主主義的な政治態度のあり方から言って、これは軽視をしてはならないというふうに考えます。政府案の内容の是非はともかくとして、しかもきょうは一人わずか二十分という時間の限定がありますし、本会議も控えていますから、それに協力をする意味で、簡単にしか申し上げられませんが、政府原案が委員会において否決されたという現実に対して、大臣は民主的な政治ルールないし政治的な対応としてどういうふうに受けとめられているかということ。それから修正案の内容にわたりますが、大臣は修正案に対して簡単に一言、政府としては反対であるという趣旨の意見を開陳されたのにとどまって、理由について全く触れられませんでした。で、これはどういうことなのか。この機会にもし理由について表明をされる用意がございますならば、若干理由について表明をしていただきたいと思います。

福田一自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○国務大臣(福田一君) 今後の議会の運営のあり方が、選挙の結果相当変わってくるであろうことは、これはもう当然なことでございます。これは民意を尊重するという立場から言って当然な帰結でありまして、たとえ野党の御趣旨、御提案でありましょうとも、これが決定をいたしますれば、政府としてはこれを尊重すべき義務があると考えております。  それから第二点でございますが、これはわれわれといたしましては、提案をいたしておりす政府案が正しい案であるという考えに基づきまして、先般のようなお答えをいたしたわけでございます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 修正案に反対をきれた理由について、いま述べられただけではまだまだ納得ができないのですが、これについては、通常国会でももう少し掘り下げた議論といいますか、話し合いをもっとやってみたいと考えます。ただ、技術的な、あるいは政府としてはみずから正しいと信じたものを政府原案とされているわけですから、修正には反対だというその形式論は理解をできますし、それは別としても、委員会で否決をされたという事態が起きたということはやはり十分に受けとめていただかなければならないと思っています。  そこで、行政庁の役人が国会の意思決定に対してみだりに無責任な発言をされる、こういう批判というものは私は許すべきではないというふうに考えるのですが、大臣の所見を実は承りたいのです。国会の意思決定に無責任な放言をする者があれば、その事態を究明して、事実に即した措置というものが当然私は考えられるべきだと思うのです。大臣、原則的にはいかがですか。

福田一自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○国務大臣(福田一君) こういう問題は、事実関係がたとえどうでありましても、やはり周囲の環境であるとか何かいろいろなことが加味されてお答えをせにゃならぬことになると思います。しかし、国会の運営自体について、政府の、たとえ大臣でありましょうとも、大臣自体がそう申し上げておるのでありますから、きまればそれを尊重するというのが私は姿であろうと思っております。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 財政局長に聞きますが、委員会では、政府原案に対して、資金運用部資金千五百二十億円を借り入れて政府案に上積みして地方団体に交付するという案を決定をしました。で、資金運用部資金にはこうした借り入れに応ずるだけの金が全くない、またはやりくりがつかないと考えられていらっしゃるのかどうか。余裕金がなかったりやりくりがつかないというのであったならば、これはもしそういうことであるのならば、やはりそれを証明するところの資料を提出をして説明をしてもらわなきゃならぬと思うのです。で、現在の財政措置を前提にできるできないというような、そういうことを私は聞きたいのではなくて、政策として一体できないのかできるのか、そういう観点から、この問題については少し答弁をしてもらいたいと思うわけです。政府は、補正予算やあるいは給与関係などの支出関係法案を出すのに五カ月も手間どったわけですね。そうして膨大な行政機構を動員して、それにしては結果的には、私たちの所見で言えばたいへんお粗末な提案である。で、理想を言えば、予算と支出を伴う法案とが同時に提出をされる、それがよいのでしょうが、現実は必ずしもそうはいきません。たとえば米価の引き上げなどもそのよい例であります。特に、野党のように行政機関から離れているものが、時の政治情勢で理想的な形で問題解決をはかれない場合というのは間々あることだと思うのです。予算と支出関係法案が同時に出されれば一番けっこうだが、それが唯一の方法というわけでもありません。極端なことを言えば、法律上義務づけられた支出についてはできるだけ早い機会に政府の義務として予算措置を講ずればよいという、そういう理屈もあるわけです。私はその理屈を述べています。で、財政局長は、予算といわゆる国の負担を伴う法案との関係を一体どういうふうに考えているのか、たいへん時間がありませんから、少しその辺を答弁してもらいたいと思うのです。

松浦功自治省財政局長

○政府委員(松浦功君) 一般論でございますが、やっぱり予算を伴うものは予算案と一緒にということが私どもとしては理想的であろうというふうに考えており、地方公共団体に対しても常にそういう姿勢で指導をいたしております。しかし、給与改定の問題にいたしましても、既決の予算があれば早食いということも当然のこととしてわれわれは容認をいたしておりまするし、案件が出ました際に予算がついておらなければどうにもならないということであるとは考えておらないわけでございます。それはあとで実行できるような手続が踏まれるという前提があれば、私どもとしてはとやかくの批判をすべき問題ではないだろうという感じを持っております。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 わかりました。それははっきりしました。  ところが、これ大臣、昨日の日本経済新聞の記事によりますと、これはたとえば私が述べたことだって必ずしも意が満たされていませんから、したがって、その使った用語やその他についていろいろのことを言おうと思いませんが、ただ、自治省の意見として、「裏付けになる予算修正も行わずムチャクチャだ」と。「ムチャクチャだ」というこの表現というのは、おそらく言わなければ新聞記者がかってに——取材をして歩いている人はどなたかというのは私はわかっているわけですから、かってに書くはずがありません。あるいは、「執行不可能だ。この法律がたとえ通ったとしても我々は予算の執行権を与えられていない。社会党は無責任きわまる」、これも自治省幹部の発言です。こういう発言は、いまの財政局長答弁との関係でも許せないことであることは明らかなんです。この中の自治省幹部とは、財政局長、あなたは心当たりございますか。

松浦功自治省財政局長

○政府委員(松浦功君) 私どもは、あの修正案が通りましたときに、予算委員会のほうの予算案が成立をしたという話を聞きました。そのときに、予算の修正案が出されているかどうかということを、私どもももちろん必要でございますから調べました。特別会計の予算が修正になっておらないということになりますと、先生御指摘の修正案が成立をいたしました場合においても当省としては支出ができなくなるなと、あとで国会で補正がなされれば当然のことでございますけれども、再算定はもう来年に入ればすぐ行なわれるわけでございます。そういうときには予算執行できないなということをいろいろと話し合っておったことは事実でございます。そのあとのことについてはどうであるのか、私どもも存じません。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 くどいようですが、きょうは時間がありませんから、その取り上げるに適当なあれじゃなくて、もっと、先ほど冒頭申しましたように、これらの取り扱いは通常国会にかけてじっくり話し合っていかなければならぬことですが、ムチャクチャだとか、社会党は無責任だという形ですね。社会党は無責任だと言っているんですよ。これは記事としてつくり上げられたものですか。そんなことは考えられませんよ。たとえば私の発言などの、「先決処分」だとか、いろいろの地方議会の例を引いての話などというものの文言の違いだって、専門用語の違いというのはこの新聞記事の中に幾つかありますよ。しかし、日本社会党に対する非難は、日経の記者がかってに非難するわけがないでしょう。そしてカッコ書きです。自治省幹部となっている。この幹部の所在を確かめてください。だれの発言であるかということをこれは明らかにしてください。大臣、よろしいでしょうか。

福田一自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○国務大臣(福田一君) 私はそういう意味のことを言ったかどうか覚えてませんが、そのときの事情でですね。これじゃ予算の執行なんかできないじゃないかというような意味のことは私言ったような気もします。しかし、社会党は無責任だとかなんとか言ったようなことは私覚えておりません。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 この問題については、書いてあることが事実とすれば、いまの段階ではそう述べざるを得ないと思うんですが、事実だとすれば、これは私のほうも調査を進めますから……。国会軽視もはなはだしいということになります。いずれ真相を究明していこうと、こういうことでありますので、自治省の側もこれはやっぱり——大臣とは書いてあるわけじゃないので、自治省幹部と書いてあるわけですから、この辺は大臣の責任において少し明確にする調査を進めておいていただきたい、通常国会にこれを引き継ぎますから。よろしいですか。

福田一自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○国務大臣(福田一君) 承知しました。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 あとわずかでありますので、地方公務員共済制度の問題について一、二点の質問をいたしますが、地方公務員等共済組合法の百十三条の第一項に基づきますと、長期給付に要する費用については少なくとも五年ごとに再計算を行なうものとするということになっております。施行令の二十八条二項以下でまあいろいろの規定がありますが、十一月一日に出ている三百十二号というのは、この規定に基づいて出されたのですか。

植弘親民自治省行政局公務員部長

○説明員(植弘親民君) そのとおりでございます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 そこで、ちょっと具体的な質問ですが、この別紙にありますね、別紙の(2)の算定方法のところです。いわゆる算定方法(2)、ここで、「算定の基礎となる資料は、原則として昭和四十四年度、昭和四十五年度及び昭和四十六年度の当該組合の実績によるものとし、」とあります。そして施行令二十八条二項で言う「最近の数年間」が、今回の場合昭和四十四、四十五、四十六年、とこうなっている。これは仕事をされた時期が四十八年から始まっているのでというような事情について私もわからぬわけじゃないのですが、前回の計算期は昭和四十五年一月一日です。それ以前の昭和四十四年度分を基礎資料として使用させたのは一体どういう意味があるのかということを、ちょっとこれ明らかにしてもらいたいんです。  そして、もう時間がありませんから一緒にこれもう最後の質問にしますが、今後の資料のとり方ですね。これは今後の資料のとり方というのは、きわめてやっぱり新しいものということが私は原則的でなければならぬと思うのですね。その辺のことを、きょうはひとっここの部分は明確にしておいてもらいたい。

植弘親民自治省行政局公務員部長

○説明員(植弘親民君) 御指摘の、算定資料をいっとるかという問題は、御指摘のように、できるだけ新しい資料をとるということはもう当然でございます。今回も実は新しいのをとりたいと思ったんでありますけれども、やはり基本的にはできるだけ数多くの組合員の実態等を明らかにいたしまして、将来の予測のためにできるだけ正確な数字を得たいということで考えておりました。そこで、御承知のように、地方共済組合にも、県の段階のもの、都市のもの、それから町村の段階と、いろいろございますために、やはり全体共通してとれるものは何かということを考えてみましたところが、今年の場合には四十四年、五年、六年というのが最も妥当的な年度であるということになりました。しかし、少なくとももう四十七年もおおむね出ておるところでありますから、できることなら四十七年をとりたかったのであります。しかし、いま申しましたように、物理的といいますか、実際上やはり四十四、四十五、四十六というのが各共済組合に共通して得られる資料であったものですから、これを基礎とするようにしたわけであります。  しかし、いま和田先生御指摘のように、こういつた計算の場合に、より正確な、より現実に近いものをとるということは全く同感でございますので、今後ともできるだけ再計算に近い年度のものをとるように努力したいと思います。

野口忠夫日本社会党

○野口忠夫君 大臣にお伺いしたいんですが、自治省の発表しましたこの五十年の地方行政の重点施策案というものを見ますと、いろいろ書いてあるんですが、その前文に、ことし、昭和五十年は、とにかく地方自治体のあり方をひとつ強化しながら、地方自治の基盤を一そう充実しなければならぬと、こういうことが施策案の前文に書いてあるわけでありますが、いまさらそういうことを言うのも、あらためてお尋ねするのもおかしいんですけれども、この前文に言う地方自治の基盤の確立ということは、これは年間目標になっているわけですが、この目標に到達するための力としては、地域住民がみずから考え、くふうし、努力する自、治基盤の発展ということであり、そのための行財政的基盤の充実ということが今年度の課題だと、こういうふうに言っているんだと思うわけであります。自治法の基本の精神である住民自治の本旨に基づく自治の尊重、その充実ということに期待していると、こういうことにこれが言われていると思うのですが、あらためてお聞きしておかしいんですけれども、大臣の見解をいただきたいと思います。

福田一自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○国務大臣(福田一君) ただいま申された御趣旨でけっこうだと思います。

野口忠夫日本社会党

○野口忠夫君 地域住民の自治、みずから考え、みずからやろうとするその住民の合意するところの具体的な表明というものは、法に基づく住民選挙によって構成される地方議会にその意思は結ばれてくるものであろうと私は考えるわけであります。民主的な運営によって決定された地方議会の意思は、何ものにも侵されない地域住民の総意と了解すべきであろうと思っているものであります。ことに主権在民ということを原則とする日本の民主憲法下の立場からいえば、国会の議決に比してより地方議会の決定は具体的であり、より直接的な国民の意思として尊重されなければならぬと、こう考えるものでありますが、この点について大臣の意思、見解をお聞きしたい。

福田一自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○国務大臣(福田一君) お説のとおりだと考えます。

野口忠夫日本社会党

○野口忠夫君 どうもありがとうございました。  国鉄にお伺いしたいんですが……

伊江朝雄日本国有鉄道理事

○説明員(伊江朝雄君) まだ総裁、途中でございます。私どもの手違いがございまして、私が常務理事の伊江でございますけれども、私がきょう御答弁に伺いましたけれども、総裁ぜひ出席という御要望がございまして連絡いたしまして、いまこちらへかけつけてまいる途中でございますので、もしその間、私が御答弁できることがございましたならば御質問いただきたいと存じます。

野口忠夫日本社会党

○野口忠夫君 じゃ総裁が来るまで——総裁には総裁でお聞きしたいと思いますが、国鉄は国鉄財政再建特別措置法に基づいて、常磐線——私、福島県なんですが、福島県の双葉郡というところを中心とする七つの駅を停留所化して、無人駅にしようとしてこれをいま促進しているようなのでありますが、この地域に住む沿線の住民から言えば、そうしたような人のいなくなるさびしい駅の実現ということについて非常に情けなく思い、その存続を願って、みなさんの計画を白紙に還元してほしいということを当局にしばしば御要求になってきたであろうと思うわけでありますが、それについてなかなか白紙還元等のことがなくて、その状態はだんだん反対運動化ですか、そういうようなものに高められているように私は思うわけでありますが、国鉄の公共性ということに基づいて、地域の将来に関係するこのような無人化等の問題について、深い関心を示す地域住民の願い、これをいれて、計画を再検討して、新しい見地から見直すことを私はここで要望したいと思うんです福が、いかがでございましょう。

伊江朝雄日本国有鉄道理事

○説明員(伊江朝雄君) 総裁参りましたけれども、御質問を承っておりませんので、私が御答弁申し上げたいと思います。  ただいまの御指摘は、常磐線の平から岩沼までの百三十三キロの線にわたりますところの沿線の、業務量の、乗降の非常に少ない駅の停留所化と申しまして、先生御指摘のとおり、停留所化と申しますのは職員を引き揚げてしまうということでございますが、そういう計画を目下進めているところでございます。御指摘のとおり、沿線の議会の決議が反対決議でございましたり、あるいは意見書の提出という形になりましたり、陳情書ということで反対運動という、先生のおことばのとおりの事情にあることはそのとおりでございますが、私どもも御承知のとおりの国鉄のきびしい現状を踏まえまして、できるだけやはり職員も効率的な地域への配置転換、つまり生産性の非常に上がるであろう業務量の多いところへの配置を有効に進めるためにおきましても、地域の方々の御理解を得ながら、この種のことを全国的に実は行なってまいっているわけでございます。しかしながら、やはり国鉄に対する愛着と申しますか、非常にありがたいことではございますが、駅に人がいなくなるのは非常にさびしいとか、あるいは犯罪の巣くつになりはしないだろうかとか、また将来、駅を廃止するという一つのステップではなかろうかというふうなことで、私どもに対する反対の御言要望が連日なされたわけでございます。私どもも実はこれにつきまして十分に地元への御説明が熟していないということを痛感いたしまして、実は来年の三月の末にこの計画を実施する予定でございましたのを、ここしばらく延ばそう、そしてあらためて地方の皆さまに御理解いただく努力をもう一度やり直そうじゃないかと、こういうことで、当面三月三十一日の時点を延ばすことに措置をいたしております。しかし、御指摘のとおり、公共性を持ちます国鉄でございます反面、また効率的に輸送を行ない、そして要員の有効な生産点への活用ということによりますところのコストのダウンということも、これは企業的なセンスということばであるいは言われるかもしれませんが、こういうことも反面私どもはやらなきやならぬ、こんなような状況にございますので、国鉄の現状を地域の皆さま方に御理解いただく努力をさらに進めてまいりたいと、こういうふうに存じておりますので、その点、御了承いただきたいと、かように考えます。

野口忠夫日本社会党

○野口忠夫君 総裁お見えになって、どうも御苦労さまでございました。だいぶお忙しいようで相済まんでした。総裁に聞いてもらわないとどうもものごとがちっとはっきりしないようなものですからお出かけ願いました。  いま理事さんからお話があったんですけれども、どうもおっしゃることがやっぱり全く国鉄内部の事情ということのみにとらわれて、その事情を遂行することが至上の命題であるかのような形になってきて、ひたすらその計画を強行するというようなことを前提としてものを考えていられるように思うわけでありますが、私も今日的国鉄の事情、わからないものではございません。しかし、日本の国民として考えた場合、日本国憲法の原則に立って考えてみたときに、まず沿線住民の意思、国民の意思というものは、私は国鉄の事情に比し尊重されなければならないものではないかと思うのであります。どうもお話をお聞きしますと、この点について国鉄の内部的な事情のほうが優先するような考えの中で、沿線住民の意思はどうでもいいみたいなところで進んでいく、強行されるような傾向が見られるわけでございますけれども、基本的にものごとを実行し、計画し、やっていこうとする際に、日本国民として考えなければならない基本的な原則は、やっぱり憲法で示されている主権在民の立場に立った住民の意思というものが先行していかなきゃならぬじゃないだろうか。ことに、先ほどから言われる公共性ですね、企業体の立場というものがあって、公共性といわれている苦しみはわかりますけれども、沿線住民の意思としては公共的な立場として考えているわけでございましょうから、そうしたようなやっぱり住民の意思を尊重する上で、それが一福のやはり重要な日本人の考えるべき土台なんだ、そこからものごとの決定は出発するのだということでないと、ぼくはやはりこの憲法の下で生きている日本人としてちょっとおかしいというふうに考えざるを得ないわけです。私の考えは間違っているかどうか、総裁ひとつ御指導願いたい。

藤井松太郎日本国有鉄道総裁

○説明員(藤井松太郎君) どうも適切な御意見を拝聴いたしたのでありますが、要するに国鉄は運営いたしておりますけれども、先ほど御指摘のように、国鉄は、御利用になる国民と申しますか、御利用になる方にかわって鉄道の運営をしていくということであって、根本的には御利用になる方の意思に反してどうこうするという権限もないし、やるべきでない。これはお説のとおりでございますけれども、御承知のように、国鉄財政が最近非常に苦しくなりまして、御承知のように、これも追って修正されるかもしれませんけれども、政府もかつて見ないほど国鉄に援助してやろう、それから国民各位におきましても、忍ぶべからざるところを忍んで運賃の値上げもひとつ一相談に乗ってやろう、そのかわりにおまえのほうも一生懸命でやって経費の節約やらぬとだめだぞという厳命を受けている。厳命を受ける受けぬにかかわらず、これは当然な話でございまして、しからば国鉄が経費の節約をやるということになればどうするかということなんで、かつて国鉄はいろんなことがあってしかられてはおりますけれども、大多数的に見れば相当よく働いておるので、経費の節約をやるということになると、やはりただいま問題になっておる乗降客数の少ない駅の無人化をやるとかなんとかいうことしかあまり残っていないということで、その点は、ひとり常磐線のみならず、各線でこれはしかられながら大体御了解を得て進めておるのでございますがね。したがって、これを国民の意思に反するからやめるということにいたしますと、それで幾ら経費が節約されるのだというような議論はございましょうけれども、この議論だけは、政府が同じ補助をやり、国民が同じ運賃負担をなさってくれるということであれば、節約しなかっただけ御利用者の運賃にはね返らざるを得ないというようなことで、これはしかられることで私どももやりたくはないのでございますけれども、どうもこれはしようがないので、ある程度サービスダウンになりますけれども、端的には国鉄の運賃をあまり上げずにすむために、これは歯を食いしばって御協調願いたいという立場から、私も実はやりたい話じゃないのでございます。そういうことで……。

野口忠夫日本社会党

○野口忠夫君 総裁のお話わからないわけではございません。そういうふうな厳命があったのだと。しかし、この厳命それ自体に私は問題があろうと思うのです。公共企業体というおかしなことばの中で、地域住民の人は——国鉄はやはり企業体より公共性のほうを重んじていますね。そういう立場で国鉄はやはりあるべきではなかろうかと思うのですが、いまの総裁の話を聞くと、そう言われたから住民などどうでもいいのだというような見解になってしまうおそれがあるだろうと思うのです。総裁はおいでになったかしれませんけれども、今度無人化しようとしている双葉郡というのは、まずあそこの地域が開かれていない過疎地帯です。地域に住んでいらっしゃる住民の皆さんは、このふるさとを何とかよくしたいということで一生懸命努力している中で、ぼくらからいうと問題はあるのですけれども、日本の国の電気エネルギーの源としての原発の基地として最近あそこが利用されているわけです。そのために生まれてくる金銭の中で、あちらこちらにりっぱな建物が建ったり広い道路ができたりして、何かいままで経験しなかったような地域の新しい出発というようなものがあの地域にはあるわけです。そこのところに、その地域の駅はだれもいない、無人化しているのだと、こういうことをいま与えられた地域住民の皆さん方は、まことに何か空白なものをそこに感じたわけでございましょう。私もこの経過をお聞きしますと、水戸の局長さんが福島県のほうにこれを申し入れられた、福島県の知事は民主的にそれを議会にはかられた。それを聞きつけた地域住民の地方公共団体から県会の中に多数押しかけていかれまして、この双葉郡の今日的地域住民の状態の中で、過疎化しつつある地域のその振興をどうしようか、あるいはこのことのために郷土をよくしたいと思って一生懸命やっておる心情、それがこの再建整備法の厳命の中で踏みつぶされていくというようなことがあってはならないはずです。国鉄は全国民のための国鉄をやっておる、その国鉄をたよりながら、いままで捨てられてきたこの地域を少しでもよくしたいと願いながら、駅にやっぱり人を置いて多くのお客さまにサービスをして、よい地域であったと言われるようなところにしたいと、だれもいないところにお客さんが降りていくよりはそのほうがはるかにいいと思うでしょう。そのことが実は県議会の決議になり、該当市町村の議会の議決事項として反対されて、皆さんのところに出ているはすであります。一部の人の特定の問題として出ているのではないのであります。その地域に住んでいる全住民が、議会というものを通じてその住民の総意として、何とかしてほしいということをいまあなた方に言っているわけでありましょう。国鉄再建の方法というのは他にあるでしょう。私は、この際やっぱり国鉄の総裁には、この公共性のもとに立って、地域住民が要望するところのふるさとを愛する心、あるいは何とか地域を振興していきたいという心。おいでにならない前に自治大臣にお話しを願いましたけれども、五十年代はこの地域の過疎をなくし、あるいは過密を解消して、日本全国が均等化した繁栄をするようにということが、今年度の自治省の努力目標だと言っているわけですね。それに従って地域の中で一生懸命にやっている、その人たちの中にこの問題が出ているということについて、私はやっぱり再建の方向というものは、単に国鉄内部のいま定められている計画の中から一歩もワクの出ないような再建の方法ではなくて、そうした地域住民の日本を愛し、地域を愛するような心を踏みつけるようなことのない姿の中で、やはり私は国鉄に善処してもらわなければならぬのではないかと思うわけであります。御了承願いますとあなたは言われましたけれども、これを了承したら憲法の精神はなくなるのです。地方自治法は全くやられちゃうのです。私はほんとうにいまの日本人が今日的日本の課題の中で一番重要なことは、一人一人の日本人の自覚の中から、地域を愛し、国を愛し、ほんとうに一億の人間がしあわせになっていこうということを願うような心にみんなで燃え上がってくることをいま一番求められているんじゃないですか。田中角榮さんだって、物ばかりではない、心がなかったと、こう言っておる。こういう国民の真摯な努力の中で、無人化という問題は案外大きな暗い陰になっているわけでございますが、これを、議会を経て皆さんのところに来ておるという全住民の総意思として、民主的な合法的な手続を経て、これらの問題についていま国鉄は受けているわけでございましょう。これを私に了承させてやるのだという総裁のお答えは、日本国憲法の中における国民としての生き方として正しいですか。主権在民という、国民を主人としていまわれわれはこの国を運営する中でこういう願いがいま出てきたということについて、あらためてやっぱりその方途を考えて、そして皆さん方の英知を働かしていただかないと、基本的な日本の根本がくずれていく、防衛する国民のあり場所がなくなってくる。何でも上から言われるとしかたがないのだということになる。主権在民、日本国憲法の精神というものは生かされてこないでしょう。総裁は私に了承しろと言われましたけれども、私はそういう意味で了承できないのです。ですから、すぐにそれをこうしろああしろとは私のほうでは言いませんわ、いろいろな事情があるのだろうから。しかし、私がいま聞きたいのは、そういうことをいまこの国会の場で発言されたことをお聞きになった総裁は、やはりもう一度検討し直して、そういう住民の意思というものを尊重するように、国鉄経営の中で再建をしていただかなければならないのではないかというお仕事をお果たし願いたいと思うわけなんであります。これはほかの人に言ったってだめですから総裁に言うのですから、ひとつどうぞ。

藤井松太郎日本国有鉄道総裁

○説明員(藤井松太郎君) 御高説ごもっともでございますけれども、私どもが地域の方々のおしかりを受けながらあえてそういうことをやっているということは、先ほども申しましたように、国鉄の経営費を安くしようと、これは政府に言明を受けたとか、何とかいうことにあらずして、政府もできるだけ助けてやるから、おまえらもできるだけのことをやれということで安くしようというのが根本の原因でございまして、しかし、安くするということは必然的におしかりを受けているようなサービスの低下ということで、安くはするんだが、このしわ寄せが極端に一局部に集中しないように、それから幾ら減らしても、あとに何らか救済するような措置が講ぜられるとか、処置を講ずるということで、せっかく努力をやっているわけだし、私がしょっぱなに申し上げましたように、国鉄というのは国民の鉄道であって、そんな駅の廃止は必要じゃないんだということならばそれだけお金もかかる。それは結局はどうなるかといったら、国が補助してくださるか、運賃にはね返るか、どっちかしかないということで、そこらも非常に苦しいので、私どもももちろんのことおしかりを受けるので、きん然とやっているわけじゃないんだが、そうせざるを得ないというようなところに追い込まれておるんで、御趣旨もよくわかりましたので、地元の方々の御意見もなお回そう伺って、ひとつ御理解を得られるような努力をいたしたいと、かように考えておりますが、根本的にこれをやめたということになると、この線だけでなくて、方々でもう御賛同願っておるんで、そういうことも至難じゃないか、かように思うんです。

原文兵衛自由民主党

○委員長(原文兵衛君) 簡単に述べてください。

野口忠夫日本社会党

○野口忠夫君 もう時間がありません。これ、総裁とちょっと話が合わぬように思うんですけれども、私は日本人として正しく生きようと思っていますよ。総裁のいまのことばは、日本人としては正しい生き方じゃないんですね。地域住民の、議会の決議を経てこれはやめてほしいのだという総意を、他にないんですか、方法は。それを押しくぐっていく、そういう日本の政治の中に民衆は信頼を持ちますか。これは私は、しかたないんだという立場だけが私は日本人の生き方ではないというふうに思うから、いいろ御苦労のところがあるようでございますが、ひとつ理事さんもお聞きになっているんですが、これ、重要なことなんです。単なる無人化の問題をどうしろとか、そこに人を置けとかいう問題ではなくて、議会の議決を経てきている問題に対して、行政当局、中央においてこれに冷たい態度でのみ臨んでいるようなあり方が、今日の日本の政治実態をこのようにしてきたんでしょう。新たに民主的な、そういうみんなの意見に従って民主的に運営されていくような方向でのみ日本は救われると、こう言われているわけでしょう。三木さんそう言ったでしょう。そうでなければ退勢は挽回しないと、こう言っているでしょう。私はそういう意味では総裁もやっぱりお聞き願って、御検討のほどを願って、私の質問を終わりたいと思うんです。

上林繁次郎公明党

○上林繁次郎君 大臣に一、二点お伺いしたいと思います。  御承知のようにインフレ、言不況、物価高、こういう中で国民がいま期待しているものは何かといえば、やはり減税という問題があろうと思います。そこで、いままでこの委員会でも多くの人から論議されてきた問題として、いわゆる所得税減税、いわゆる所得税の課税最低限、それと住民税の課税最低限を近づけるべきである、また同じにすべきではないか、こういう論議がいままでかわされてきたわけです。そういう意味から、立場から、来年度の住民税についてどのような方向づけというか、これを考えていらっしゃるのか、この点、まずひとつお伺いしたいと思います。

福田一自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○国務大臣(福田一君) 住民税の問題につきましては、いろいろの問題点があるように思いますが、方向としては、軽減するというか、そういう方向に持っていきたい、かように考えておりますが、町村のような、非常に住民税の収入が財源の大きなものになっておるものもございます。それからまた、都市等の場合と比較したりしますと、どういうふうにこれを処理していけば合理的であるかということは、いろいろ研究をさしていただきたい、かように考えておるわけであります。

上林繁次郎公明党

○上林繁次郎君 大臣からきょうはっきりしたお答えが出てくるとは期待しておりませんけれども、たとえばどのくらいに課税最低限を上げていくかということについては、明確な答えは出ないかもしれませんけれども、しかし、いままでの経過からして、やはりこの程度はやるべきではないか、これは常識的な判断として、こういう考え方もあるわけですな。そこで、たとえばいままでの住民税における課税最低限のこの出し方といいますか、これはいわゆる一年おくれ、こういう形になっておりますね。いわゆる所得税の課税最低限に対して一年おくれ、こういうことになっておる。そうしますと、現在、昭和四十九年の住民税の課税最低限は百一万六千円、そうしてそれに対して四十八年の所得税課税最低限、それが百十二万一千円、九〇・六%ですね。ですから、これはだんだんだんだん上がってまいりまして、こういったところまで近づいてきたわけですね。そこで四十九年の所得税の課税最低限は百五十万七千円ということになりますね。ですから、これと比較した場合には、ぐっとまた差が出てくる。そこで、来年度はパーセンテージにして、現在は九〇・六%ですから、どのくらいまで縮めていくのか、そういった点について、明確なお答えは出てこないかもしれないけれども、いわゆる大臣のお考えになっておる——この程度まではいかなければならぬ、これは一つの大臣の確信かもしれません、そういったことについて、ひとつできるだけ確実性のある御答弁をいただければ幸いだと思います。

首藤堯自治省税務局長

○政府委員(首藤堯君) ただいま御指摘をいただきましたように、住民税の課税最低限は、国税、所得税に対して一年おくれであるのは御指摘のとおりでございます。と申しますのは、前年度の所得に課税をいたしますので、当然そういうかっこうになるわけでございます。そこで、ことしの課税最低限百一万が、去年の国税の課税最低限百十二万に対して約九〇%になっておるのも御指摘のとおりでございますが、ことしも課税最低限百一万を設定いたしました際には、その際にもお答え申し上げましたように、昭和四十九年に国の行ないましたいわゆる二兆円減税、これはいままで所得税においては例を見なかった画期的な大減税であり、特に給与所得控除の引き上げというものが大きかったわけでございます。それに対する影響が昭和五十年の住民税に必ず出てまいりますので、そことの間のつなぎと申しますか、バランスと申しますか、移行と申しますか、それを考慮いたしまして、特に四十九年度の住民税の課税最低限は、いままでに比べて比率的にはより以上上げたわけでございます。過去の例をごらんいただきますと御了解いただけると思いますが、大体国の課税最低限の八割見当のところを上下をしておる、若干ずつ上がってきて、その近所を上下をしておる、こういう状況であろうかと思います。これは、住民税の課税最低限は、国税とのバランスを考えるということも問題の一つではございますが、これも先生御案内のように、やはり市町村財政の状況、それから特に納税義務者の数、それから分布の状況、あまり高くこれを引き上げますと、いなかの市町村では所得割りの納税義務者がなくなってしまうと、こういう事態も生じまして問題がございます。それから、生活最低限に要する経費、いわゆる最低生活費に食い込まないという原則、こういったことをあわせ考えながら処置をすべきものだと思っておるわけでございます。五十年度の住民税の課税最低限は、先ほど申し上げました給与所得控除の影響だけで百十三万余りと相なりまして、これだけですでに三千億を上回る、三千二、三百億になろうかと思いますが、非常に多額の減税になってまいります。したがいまして、市町村財政の状況、それから納税義務者数の推移の状況、こういうことを考えながら、その百十三万にどの程度の各種控除による課税最低限の増が上積みできるか、こういう点につきまして、現在鋭意検討中でございます。内容等についても、税制調査会等にも諮問をしている最中でございまして、まだ結論は出てまいっておりませんが、いままでの感じから申しますと、国の百五十万の課税最低限に対して、従前の例ですと大体八割見当のもの、そういったものが一応のめどとして論議の対象に現在なっております。

上林繁次郎公明党

○上林繁次郎君 そうしますと、来年度は——現在は先ほど申し上げたように九〇・六%まで近づいたわけですね。来年度は大体八〇%くらいの差が出てくるだろうと、八〇%の差ぐらい、八〇%くらいの近づきといいますかね、その程度におさまるんではないか、こういうことですか。

首藤堯自治省税務局長

○政府委員(首藤堯君) 見通しとして申し上げたわけではございませんが、そういった過去の例が一つの参考資料となって、税制調査会等において議論がされておる最中でございます。

上林繁次郎公明党

○上林繁次郎君 そこで大臣、そういう考え方について大臣はどうお考えなんですか。大臣としてですね、大臣は来年度どういうふうにすべきであるという、大臣としてのいわゆるお考えですね、これをひとつ最後にお答え願いたい。

福田一自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○国務大臣(福田一君) 課税最低限の引き上げは行なうべきであると思いますが、ただいま審議会等々に諮問をしておる段階ですから、私の意見を述べるのはいささか早計ではなかろうかと思います。事務当局が言っておりますようなことを大体標準にしてお考えを願えればけっこうだと思います。

上林繁次郎公明党

○上林繁次郎君 国鉄。国鉄の方に申しわけないんですけれども、ちょうどいい機会なので……。  路線を引く。その工事にあたっては、鉄建公団がこの衝に当たるということは私もよく存じております。だから、当然この問題は鉄建公団の問題でありますけれども、まあ国鉄の方も御出席になっておるので、国鉄のほうからいろいろと御注意いただければ幸いだと思いまして、お話し申し上げる次第です。  まあいま国鉄の問題についてはいろいろと質疑もございましたけれども、何といっても、国鉄にしても鉄建公団にしても、新たに路線をつくるということについての基本的な考え方、これはもう私がとやかく言うまでもなく、これはもうきまったことです。だからといって、国鉄がその路線を引く、新しい路線を引く。それが引ければいいんだ、あといわゆる住民がどうであっても、それはこの自分たちの目的である新たな路線ができ上がればそれで目的は達成なんだと、地域住民に迷惑がかかろうがどうしようがそれは知らないんだという姿勢はこれはとれないはずですね。そこで、いわゆる鉄建公団のあの工事それ自体をとやかく言うのではありませんけれども、いわゆる工事をやることにあたって、地域住民が迷惑をこうむっているという事実も相当あるということですね。たとえば一例をあげるならば、いま私その近所に住んでおりますから住民の声が一番よくわかるのですけれども、武蔵野線の延長、西船橋から北小金へ抜けるこの線をいま建設しております。ところが、その買収されている、終わった地域、あるいは買収されてない地域とあるわけですね。しかし、まだ完成はしていませんので、いままでの道路はそのまま生かされている場合があります。しかし、工事によってそういう道路がたいへん破損されている。雨なんか降ったらもうどろ沼になる。そういうようなところがあちらこちらにございます。それはそのまま放置されているんです。これはだれが責任です。地域住民はたいへん迷惑しているのです。そんな小さな問題と、こうおっしゃるかもしれないが、地域住民のためを考えればそうはいかないだろうと思うのですが、これ、ひとつ十分この線をお調べになって、そうして適切な措置をとっていただきたい。これは要望になりますけれど、ひとつお願いしたい。  それから、これは考え方をお尋ねしたいのですが、これは何も武蔵野線の延長だけではないと思う。その沿線には——沿線を買収していく。われわれから見れば、何もここまで買収しなくてもいいじゃないかと、こう考えられるところがあるわけです。ですから、あき地があるわけです。しかし、そのあき地はそれじゃどういうふうに国鉄が利用するのかという判断に迷う。まあ一面からいうなら、むだじゃないか、こういった言い方もできると思うのですがね。そこで、やはり地域住民の協力を得なければこれはできる問題じゃありませんな、新たな路線をつくるにしても何にしても。しかし、地域住民が十分協力をしている。だとするならば、やはり国鉄としても、この地域住民にこたえていくだけの姿勢を示していくということがぼくは必要だろうとこう思いますね。そういう立場から、この武蔵野線の延長、西船橋から北小金へ出る間にも、いわゆるどれだけかのあき地が線路沿いにあるということ。そういったものをやはり地域住民に利用させるという考え方があるのかないのかということですね。たとえばその線路ができることによって道路が分断されてしまう。いままで向こうに駐車場があった。分断されたことによってもう通れなくなった。その駐車場には駐車できない。ではこっち側はどうだ。ない。ちょうど、いわゆるかっこうな土地がある——これは一例ですよ。そういう一例をあげて申し上げておるのですが、そういう場合に、わずかな土地であるけれども、それを利用させれば地域住民は非常に助かる。こういったケースは、小さな問題かもしれないけれども、もう全国的にいえば非常にたくさんあると思うのです。だけどもあの国鉄は、そういう空いた休閑地みたいなもの、こういうところについては、こういう話をするとすぐさくかなにかをつくっちゃう。すぐさくかなにか建てる。そうして入れないようにする。いままでほうっておいて、そして言われるとすぐそういうことをやる。ひとつも地域住民のためにならぬ。意地悪というのだ、そんな、考え方。先ほどからもいろいろ話あったけれども、大体基本的な考え方がぼくは間違っている。言うことだけはりっぱなこと言うけれども、やっていることは何をやっているのだろう。いわゆる国民と国鉄との関連性なんというものは何も考えなくてもいいのか、自分たちの目的を達成すれば。極端な言い方すればこういうようなことも勘ぐられるわけでしてね。そういった問題を、つとめて地域住民に利用させようというような、こういうような考え方を持っているのかいないのか、この点ひとつ。

伊江朝雄日本国有鉄道理事

○説明員(伊江朝雄君) 一番最初に御指摘ございました、工事に伴うところの沿線の住民の皆さん方の迷惑をどういうふうに改善していくのかということにつきましては、具体的には武蔵野線の建設工事に伴う問題でございますけれども、共通して私どもの工事にもそういう問題がございますので、公団には御指摘の点は十分連絡をいたしますし、また都内的には、それぞれの配慮を十分するように措置を講じてまいりたいと思っております。  それから第二点の遊閑地、おそらく御指摘のやつは、私抽象的に、どこの場所かということは存じないで抽象的にお答えを申し上げて恐縮でございますけれども、おそらく工事施行に伴うところの材料置き場に使ったそのあと地であるのか、あるいは将来保守その他の基地として、あるいはまた保守用の材料を置く場所として確保していかなきゃならぬ土地であるのか、それによっていろいろ性格が違ってくるだろうと思います。一がいに、むだな土地を確保しておく、また工事施行に伴ってむだな土地をよけいに買い増しをするということは、これは許されないことでございますので、何らかの利用目的を当初持ちあるいは現在も持っているというのではなかろうかと存じますけれども、これにつきましては、もしかりに工事上、工事終了に伴って要らなくなったもので地域住民のほうの利用に開放するということがもしできますならば、そういう方向で考えたいと思います。現に、山陽新幹線を工事いたしましたとき、その高架下を一部自然道に開放しようという計画もございます。そういったようなことでございますので、かたくなに私ども意地悪しているわけではございません。先生の御指摘の点はよく理解できます。

上林繁次郎公明党

○上林繁次郎君 けっこうです。

原文兵衛自由民主党

○委員長(原文兵衛君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

原文兵衛自由民主党

○委員長(原文兵衛君) 速記をつけて。

神谷信之助日本共産党

○神谷信之助君 文部省来てますか。——時間がもうありませんから、ひとつ簡潔に答えてもらいたいと思います。  昨日の衆議院の地方行政委員会で、社会党の和田貞夫委員が、八鹿高校教職員七十名、それに対する解同朝田派の暴行リンチ事件について質問しておりますが、その事件の原因として、一つは解放研の設置を認めない、そして話し合いを拒否した、そこに教職員の差別観、差別性が問題だと。第二は、八鹿高校は同和教育の先進校なんかではなしに、実は差別教育をやっていたということで、暴力やリンチを受けた——加害者に対して指導を行なうんじゃなしに、被害者であるところの教職員に対する指導を文部省に迫っています。これに対して文部政務次官らが、兵庫県の教育委員会の中間報告、これを引用して、兵庫県の教育委員会が、教員間に流れている差別観をできるだけ取り除きたいとか、ある程度の八鹿高校教員の異動を考えて差別感をなくすことが必要だというようなことを報告をしている、それを引用してお答えになっている。事はそうなると、同和教育というのは一体何かということで、これは兵庫県の教育委員会の見解ですが、文部省としては一体どうお考えか、きわめて重大だと思うのです。  そこで、御承知のように、同対審の答申に同和教育の基本的方針についてうたっていますが、時間がないので全文は読みませんが、そこで言われている中心的な内容は、憲法、教育基本法の精神にのっとった基本的人権尊重の教育、これを全国的に実施するものであるということ、さらに、同和地区に限定をされた特別の教育ではなしに、全国民の正しい認識と理解を深めるという普遍的教育であるべきだと、さらにまた、同和教育推進にあたっては教育の中立性が守られるべきであること、さらに、同和教育と政治運動、社会運動の関係を明確に区別をして、それらの運動そのものも教育であるという考え方を避ける、こういったことがその中心的内容になっているというように思いますが、そのように理解をしてよろしいでしょうか。時間がありませんから、イエス、ノーで簡単に答えてもらいたい。

奥田真丈文部省初等中等教育局審議官

○説明員(奥田真丈君) けっこうでございます。

神谷信之助日本共産党

○神谷信之助君 そこで、それでは教育の中立性を守るとか、あるいは同和教育と政治運動、社会運動の関係を明確に区別をするというこの同和教育の一つの原則に関連をしてお伺いしたいと思うんですが、御承知のように、解放研の設置を認めない、それから話し合いも拒否した、これが八鹿高校の教職員の差別性があるということの証拠だというように、県の教育委員会やあるいは一部政党は主張しあるいは非難をしているわけであります。  そこで、それならば、その部落解放研究会いわゆる解放研というのはそれは一体どういう団体なのか。それは社会運動団体である部落解放同盟朝田派の指導でつくられ、そして朝田派と一体となって活動をしている団体ではないのか。この点についての御認識はいかがですか。

奥田真丈文部省初等中等教育局審議官

○説明員(奥田真丈君) このたびの八鹿高校の事件につきましては、教育の場でああいうことが行なわれたことにつきましてはきわめて遺憾なことだと思っております……。

神谷信之助日本共産党

○神谷信之助君 質問した点だけ——時間がありませんからね。そのいまの解放研についての認識について、わかっているならわかっていると答えてもらったらいい。わかっていなければわかりませんと。

奥田真丈文部省初等中等教育局審議官

○説明員(奥田真丈君) 御質問の解放研、部落研の問題につきまして、この事件が起きましてから、文部省といたしましては県の教育委員会と連絡等をとり資料を得ておるわけでございますが、いまの御質問の点のような詳細な点については、まだ明確な資料、報告を得ている段階ではございません。

神谷信之助日本共産党

○神谷信之助君 それじゃ具体的に申し上げますが、ここに、八鹿高校の生徒の自治会が、この事件の真相を日本全国の人に知っていただきたいということで、十二月二十五日付の日付で最近発行した新聞があります。「八高11・22その日 第一集」というやつです。これによりますと、この八鹿高校の解放研なるものが、すでに六月の二十二日、二十三日、但馬の教育委員会とこの解同丸尾派が招集をした一泊二日の確認会において、集会に招集をされた教頭が屈服をさせられて、そして七日までに解放研をつくるということを約束をさせられたことが明らかになっております。すなわち、この研修会なるものに、各高等学校の校長、教頭、それから同和教育推進委員らが招集をされて、そして八鹿高校の教頭は、丸尾らが直接指揮をして行なったところのモデル確認会で糾弾の対象とさせられて屈服させられた。こういう脅迫による屈服であったことは、その教頭自身が、六月二十五日の職員会議で「出席したことは悪かった。」ということを述べて、そして「精神的圧力と感情におぼれてうけ入れた。」と語り、この約束の、いわれる解放研を設置するという約束を撤回するように努力した、反省している、こういうことが経過日誌で明らかにされています。しかも、教頭はこの六月二十五日の職員会議でそういうことを言っただけではありません。その後も、その後の職員会議でも、引き続いて七月段階でも、職員会議で同じように校長も教頭も反省をする、そして約束を撤回をするように努力をするということを職員会議で言っています。こういう経過からもはっきりしますように、外部団体であるところの解同朝田派、あるいは丸尾派、これらが外部から介入をして設置をしようとした、これが解放研。これが教育の中立性、あるいは同和教育と社会運動、政治運動、これらとの明確な区分をすべきだというこの答申の同和教育の原則から見て問題はないとお考えか、問題はやっぱりあるというようにお考えか、端的にお答え願いたいと思います。

奥田真丈文部省初等中等教育局審議官

○説明員(奥田真丈君) いま御提示いただきました資料につきましては、私ども入手いたしておりません。したがいまして、詳細にいまお話しの件につきましては事情は承知していない段階でございます。十分に資料あるいは情報、現状、実態、そういうものを総合的に判断いたしまして、どういうものであるかということについての私どもの判断も持ちたいと思っております。

神谷信之助日本共産党

○神谷信之助君 高等学校における生徒のいろいろな自主的なサークル、これは生徒自身が自主的に判断をして組織されるものでしょう。それが外部の圧力やあるいは外部の勧誘に基づいて、生徒とは関係なしに、校長なり教頭が屈服をさせられてつくられている。これを自主的なサークルあるいは組織、こういうように認めることができるのか、この点はどうですか。

奥田真丈文部省初等中等教育局審議官

○説明員(奥田真丈君) 高等学校教育におきましては、教育課程の基準を国が定めております。でありますから、各高等学校におきましては、国の定めました教育課程の基準に従いまして、それぞれの学校で教育課程を編成し実施することになっております。いまお話に出ましたようなサークル活動と申しますか、高等学校におきましても、各教科、国語とか数学の教科のほかに、教科以外の活動は教育課程の中に入れてし得ることになっております。たとえばクラブ活動とか部活動とかあるいは修学旅行とか……

神谷信之助日本共産党

○神谷信之助君 それはよくわかっているのだから、簡潔に言ってください。

奥田真丈文部省初等中等教育局審議官

○説明員(奥田真丈君) ですから、その中の一環として、教育課程の一環として、たとえば部活動の一つの中に何を取り入れるか、あるいはそれを生徒たちの教育活動としてさせるかどうかということにつきましては、学校長が責任を持って教育課程を編成するのでございますので、学校においてその活動あるいはそういう部を、クラブをつくること、そういうことは学校において決定することでございます。したがいまして、かってに生徒たちがいろいろなサークル活動をするというようなことではございませんで、学校が教育課程の管理下に、そういう活動を位置づけまして認めた場合に、部活動として、教育活動として位置づけるわけでございます。

神谷信之助日本共産党

○神谷信之助君 的確に簡単に答えてください。  それでは聞きますが、外部の圧力に校長が屈し、そして学校側がつくるという、そういうクラブ活動、これは認められるのですか。

奥田真丈文部省初等中等教育局審議官

○説明員(奥田真丈君) 仮定の問題でございますが、外部の圧力だけによって校長が認めるというようなことはあり得ないと思っています。

神谷信之助日本共産党

○神谷信之助君 この問題は先ほども経過が明らかになっていますように、そういう彼らの招集をした研修会なるもので、精神的圧力を加えられて、そしてそういう誤った約束をした、これを撤回をするということは、校長や教頭が六月段階、七月段階でもうすでに明らかに教職員会議で言っているわけです。そういう外部の圧力に屈しない、そして同和教育の基本原則を守っている教職員のほうが、屈しなかったのが差別性の証拠だということがどうして言えるのか、この点についてはどうですか。

奥田真丈文部省初等中等教育局審議官

○説明員(奥田真丈君) いまの御指摘のような問題につきまして、詳細にまだ事情を私ども判断しかねておりますので、お答えできないわけでございます。

神谷信之助日本共産党

○神谷信之助君 さらに、ハンストまでしている解放研の生徒との話し合いを拒否をした、これが事件の原因で、そこでも教師の差別性のあらわれがあると言って、県の教育委員会や一部の生徒は主張しています。ところが、それまでの、五月ごろからあの地域一体に起こりましたいわゆる話し合いというのは一体どういうものであったのか。具体的に、この八鹿高校のいわゆる解放研の諸君の話し合いの前提条件、これはどうだったかというと、それは一つは八鹿高校の同和教育が解放教育でないということを認めること、そして外部団体者も含めて話し合いを持つこと、これなどを要求をしている。ですから、外部の者も参加をする話し合い、これを拒否をしたということがどうして悪いことだということになるのか。この地域でずっとそういう事態が起こっておりまして、その中では自殺者も出ている、そういう状況がある中で、そういう話し合いには応じられない、生徒となら話し合いをしましょう、外部者でなしに、こう言って、そういう不正常な、あるいは外部の圧力に教育が屈することを強いられるような話し合いを拒否するということが、これは教員の教育の中立性を守るということになるのかならないのか、この点について御見解を聞きたいと思います。

奥田真丈文部省初等中等教育局審議官

○説明員(奥田真丈君) 教師、校長いずれも学校教育を担当しておるものでございますので、その学校に通学しております生徒たちとはきわめて密接な関係を持って、学習の面のみばかりではなく、生活の面等につきましてもいろいろ話し合いをし、あるいは指導を適切にしていく使命があると思っております。

神谷信之助日本共産党

○神谷信之助君 もう簡単に、時間がないのだから。

奥田真丈文部省初等中等教育局審議官

○説明員(奥田真丈君) 外部の者がどういうように話を持ち込んでいったかということについては、詳細を存じておりませんので、その点につきましてはわかりません。

神谷信之助日本共産党

○神谷信之助君 さらに、先ほど言いましたように、兵庫県の教育委員会は、八鹿高校の教職員を配転をさせるために百名の教員を用意する、二、三十名ならいつでも派遣できる、そして中間報告の中でも、ある程度の異動を考えたということを明らかにしています。しかし、このような配転を許すということは、八鹿高校の教職員の人たちの差別性なるものを前提とするわけですし、それを認めることになります。これは重大なことだと思います。すなわち、教育の中立性を守るために、あるいはまた同和教育の正しい発展を願って、そういう暴力行為、リンチまで受けてもそれを守ってがんばった先生方を、お前たちは差別者だといって、そして配転をすることになるわけです。これはきわめて重大な問題だというように思います。したがって、特にこの点については、文部省は同和教育のこの基本原則に従って正しく指導することが必要だと思うのです。この新聞の中に——もう時間がありませんから多くを紹介するわけにいきませんが、その高校の生徒たちが自分たちの手記を載せています。これは三年の女子ですが、「先生たちが解放研の要求する話し合いに応じなかったのは彼らのいう話し合いとは相互批判の場ではなく自分たちの言う事を一方的に認めさせ、相手を屈服させる罵倒の会であることを、各地の地方自治体、小、中、高校を見て来て知っておられたからです。学園の自由な発言、教育、自治を守るためにあそこまで闘われたのです」、こういうように三年の女子生徒は言っています。  まあたくさんありますが、時間がありませんから省きますが、あるいはこれも三年の女子生徒ですが、彼女の手記にこう言ってます。「最後に一言 校長先生・教頭先生、お願いですからやめて下さい。我々は、あなた方がいる限り安心して学校にこれません。今度のような事件を二度とおこさないという確信めいたことを、もうあなた方の口からいう権利はないのですよ」、こう言って、まさにその子供たちの不信の感情を率直にこの手記として明らかにしています。あるいはこれは三年の男子の生徒ですが、「最後に、入院しているある先生の涙ながらの言葉が、とても心にのこったので、ここに記しておく。生徒が、解放研の生徒が、教師が、そして一般の人が部落の人が、みんな心から手をつないで生きていける世の中になったら、どんなに素晴しいことだろう」、まさにひどいリンチを受けたその先生がこういうことを子供たちに言って、それが非常に子供たちの、心をとらえたということも明らかになっている。どうしてこういう教育が差別教育でありましょうか。これを差別教育と言うなら、真の同和教育というのは成り立たない。たいへんなことだ。教育の混乱を導くと思います。しかも、生徒自治会の要求事項の第九項に、県教委は、この二十二日の事件を理由にして先生の教壇復帰以後の不当な人事異動あるいは免職をするなということを決議をしております。こういったことも十分文部省は調べてもらいたい。また、これだけの時間がたって、国会でこれだけ問題になったのに、文部省自身が、そういったものについてみずから調査をして事の本質をつかもうとしていないという態度は、私は怠慢であり、許せないと思う。この点を特に強く要求をしておきたいと思います。  最後に、時間がありませんから、自治大臣に一言お伺いをしたいのですが、この国会を通じて、これらの同和行政が暴力によってゆがめられてきている事実は明らかにしてまいります。そして大臣自身も、すでにこのような不公正な状態を正すためにそういう指導強化をするということをお答えになっていますが、具体的にどのような準備をなされているか、一言最後にお伺いをして、私の質問を終わりたいと思います。

福田一自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○国務大臣(福田一君) 同和問題については、差別をなくしようという意味で国としましては経費を支出しておるわけであります。ところが、その同和関係の中でまた別の差別ができて、そして非常に差別をなくす経費が差別を増加する経費になっているような形は、われわれとしては非常に残念に考えております。何とか部落の方がみんな仲よくしていただけるようなくふうを考えていただきたい、かように考えておるわけであります。なお、それにいたしましても、暴力とかあるいは特に差別のことがあればこれはいけませんから、これについては各省ともよく連絡をして措置をとりたいと考えております。

原文兵衛自由民主党

○委員長(原文兵衛君) 本件に対する調査はこの程度とし、本日はこれにて散会いたします。    午後零時四分散会      —————・—————

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