地方行政委員会 第3号
- 発言数
- 233 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1974/12/20
会議録
○伊能委員長 これより会議を開きます。 内閣提出にかかる昭和四十九年度分の地方交付税の特例に関する法律案及び地方税法の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。折小野良一君。
○折小野委員 まず、昭和四十九年度分の地方交付税の特例に関する法律案につきまして御質問申し上げます。 今回の特例法におきましては、地方財政の当面する不足分、給与改定分その他、これに財源を充当するためにということでこの改正が行なわれるわけでございます。したがいまして、新たな財政需要に対して金を何とかくめんしなければならない。こういう面については当局もいろいろ御苦労なさることはわかるわけでございますが、今回この特例法で措置しようとされております財源のくめん、その中で四十八年度分の精算分二千六百九十一億円、これを今回の財源に充当されたわけでございますが、この財源を充当された理由、これをまずお伺いをいたしたいと思います。
○松浦政府委員 御承知のように、非常に給与改定が多額にのぼりました。それに加えて、超過負担の解消に伴います地方公共団体の負担部分、あるいは生活保護費の補正に伴います値上げ部分、そういった地方団体に対する財源措置が必要額として相当多額にのぼりました。今度の補正予算で一兆六千百億円の国税三税を計上いたしておりますが、それに見合う交付税のみではその必要額がまかなえないという事態になってまいったわけでございます。 そこで、私どもとしてはいろいろの方法を検討いたしたわけでございますが、一つには借り入れとか、あるいは方法があろうかと思いますけれども、目の前に二千六百九十一億という地方公共団体としての取り分が明確になっておる経緯がございましたので、千百六十一億が不足いたしておったわけでございますが、土地取得の問題について地方団体が非常にいろいろ難渋しているという実態を承知をいたしておりましたので、思い切って二千六百九十一億円、四十八年度の精算分をまるまるちょうだいいたしまして、必要な部分に千百六十一億を充てて、残りの千五百三十億というものを土地対策費という形で交付税でお配りしたいという気持ちがございました。そういった経緯から、四十八年度分の精算二千六百九十一億円をまるまるちょうだいしたいという申し出を大蔵省にいたしまして、話をつけたというのが偽らざる経緯でございます。
○折小野委員 そこに金があったからということなんですが、しかし、私どもはその金の性質というものをよく考えてみる必要があるのではないかと思うのです。特に現在はいわゆるインフレの時代でございます。そういうような時代で金をいろいろ考えるといった場合に、昨日の御答弁にございました金にはしるしがついていないということ。しかし金の重さはだんだん変わってくるということなんであります。その辺を考えますと、そこにこの財源があったからこの財源を持ってこられたということがはたして十全であるかどうかという問題については、もっと考える必要があるのじゃなかろうかと私どもは思うわけであります。 たとえば、本年の当初におきまして千六百八十億を返しました。借りがなくなった、すっきりした、これはけっこうなんでございます。しかし、ことし返した金額の百というのは、来年になりますと八十ぐらいの重さで返せばいいわけなんであります。そうしますと、早く返すということは、いまのこの事態におきましてはそれだけ損をしたということにならないかということであります。それと同じような考え方からいたしますと、将来当然とれる財源はちゃんと確保しておいて、この際借りれるものならできるだけ借りておく、こういうことが地方財源を少しでも多くするということのために大切なことじゃなかろうか、私はこういうふうに考えるわけなんですが、いかがでございましょうか。
○松浦政府委員 地方団体の側から考えた場合、私どもも地方団体の側に立って考える立場でございますが、全くごもっともなお説でございまして、私どもも各地方公共団体の行政運営にあってもそのような態度で臨みたいというふうに考えておるところでございます。 ただ問題は、私どもたまたま金があったからということを申し上げましたが、二千六百九十一億円は、法律上補正予算に乗せれば支出ができる状況になっている金がありながら、そこで金を貸してくれということがはたして言えるだろうか。これは私どもとしては言えるだろうけれども、大蔵省が了解するだろうか、国庫のほうが。そういう意味から、これらの問題はいろいろ検討したのでございますが、ちょっとことば足らずで申しわけございませんでしたが、国庫当局としても、出せる金があるのに貸すことは困る、そういう態度でございました。そこいらを含めてしたことでございます。もちろん、先生が御指摘をなされておりますように、なるべく借りていったほうが得だということは私ども百も承知でございますけれども、そういう経緯がございましたので、御了承いただきたいと思いますし、また今回は借りという形でなくて、四十八年度の精算分を全額計上するという措置をとったのでございますので、明年度において交付税の所要額が不足するということになれば、当然またお借りをするという行動に私どもは移りたいと考えておるところでございます。
○折小野委員 いろいろ事情はわからないじゃございません。しかし、そこはやはり交渉の問題であろうと思います。自治省が地方団体の立場に立ってということでございますならば、このような金のくめんにつきましても地方団体にとってはできるだけ有利なような方向で交渉を今後重ねていただく、こういうことを特にお願いを申し上げておきたいというふうに考えます。 ところで、二千六百九十一億円は五十年度のいわば確定財源でございました。それを本年度繰り上げて使うということになってまいりますと、来年度の財源がそれだけ少なくなるということなんでございます。したがいまして、その分については当然来年度考えなければならないということなんでありまして、それは次の予算あるいは次の交付税法の改正案、こういうようなものの中でいろいろとすでに検討されておることであろうというふうに考えますが、来年度の財源措置、特に二千六百九十一億円というものを本年度に繰り上げて使った穴埋め、こういう形においてはどういうふうな対策を講じようというふうにお考えになっておりますか。
○松浦政府委員 現在の状況では、国税の増収見込みというものは必ずしもまだ明確になっておりません。これがすべて基礎になりまして、交付税あるいは地方税の増収見込み、こういったものが関連づけられてまいります。正確に数字を把握しておりませんので明確なことを申し上げられないことをまことに遺憾に存じますが、私どもといたしましては、それらの状況を一切踏まえまして、明年度の地方団体の行政が円滑にできるように所要財源を確保するということを基本的な態度として事に当たってまいりたい、このように考えております。もっと申し上げますならば、地方の財源が非常にないというようなことになりますれば、臨時地方特例交付金を要求するとかあるいは借り入れを要求するとか、場合によって交付税率の引き上げを要求するとかそういう過程もあろうかと思いますが、弾力的にその場にあたって各種の方法を検討しながら、いずれにしでも所要財源を確保する、それを基本に置いていきたいと思っておりますので、現在の時点ではその程度でお許しをいただきたいと思っております。
○折小野委員 ことしの状態はおそらく来年度にもそのまま引き継がれるであろうというふうに考えます。したがいまして、地方団体の財源問題というのは来年度も非常に苦しい事態になってくるであろう。そしてまた引き締めが続けば続くほど地方行財政面におけるいろいろなひずみというものが多くなってまいります。そういうような実態から考えますと、どうぞひとつ来年度の地方財源につきましては特別な配慮と御努力をお願いいたしたい、かように考えるわけでございます。 次に、今回のこの法律の改正案の趣旨が、主として人事院勧告に基づく国家公務員の給与改定、これにつながる地方公務員の給与改定費、こういうことになっておるわけでございますが、いわゆる人件費という問題について少し御質問をいたしたいと考えております。 人件費は何といっても仕事をやっていく上の一番の中心になる経費でございます。したがいまして、人件費がどの程度効率的に使われるかということは、行政運営上非常に大切なことでございますが、と同時に、人件費が全体の予算の中でどれくらいの比率を占めておるかということは、やはり経営をやっていく上において考慮しなければならない一つのめどじゃなかろうか、こういうふうに考えております。 従来、地方団体の総予算の中に占める人件費というのはほぼ三〇%程度、この辺が一つのめどであった、こういうふうに考えるわけでございます。もちろん、いろいろな事情によりまして必ずしもこれは一がいにいえないのではなかろうかと思いますが、大体そういうようなところにめどを置いて経営をやっていくということが大切なことであるというふうに判断をされておりました。ところがこの一、二年の状況からいたしますと、いわゆる総需要抑制ということで、全体の財政規模というのが大きく圧縮をされる、そういう中におきまして人件費はますますその比重を大きくしてきておる。あるいはこれが財政の硬直化ということにつながってまいっておるわけでございますし、不健全な傾向というものが非常に強まっておる、こういうふうに考えるわけでございます。本年度の地方財政を、こまかにはまだ集計はできていないだろうと思いますけれども、概括的に見た場合に、総予算の中に占める人件費の比重というのは大体どの程度になっておるというふうに御判断になっておいでですか。
○松浦政府委員 地方財政計画上においては当初二八・九、約二九%という形になっております。
○折小野委員 本年度の当初のことでございますから、それはまあ従来どおりほぼ三〇%ということだと思います。しかし、最近のこういうような傾向から見てまいりますと、事業費のほうはますます圧縮されてきつつある、人件費のほうは特に今回人事院の勧告三〇%というような非常に大幅な給与改定率でございますので、その辺のアンバランスというのは非常に大きくなってきておるのではなかろうかというふうに考えます。数字がどの程度になっておるかということは私もよくはわかりませんが、しかしほぼそういう傾向からいたしますと、ただいまおっしゃった地方財政計画を立てられた当時のこの比率というのは大きく上回っておるのではなかろうか、こういうふうに判断をいたすわけでございます。したがいまして、そういう点は今後の財政運営の一つの基準にもなっていこうかというふうに考えますし、地方財政の運営についての指導上の一つのポイントにもなっていくのじゃなかろうかというふうに考えます。そういう点からいたしまして、今後、特に来年度を控えて望ましい人件費の比率というのはほぼどの程度であったらいいのか、あるいはどの程度以上にその比率を高めてはいけない、こういうふうな立場でお考えになっておるのかどうか、その辺のお考えがございましたらお尋ねしたいと思います。
○松浦政府委員 ただいま御指摘をいただきましたように、今回の補正に関連いたしまして、それで給与費の増高というものを加えて人件費の割合を見れば、おそらく三三%程度にはなるのではなかろうかというふうに思います。ところが私ども、これはまだ全くの事務的な数字の提示というふうに御理解いただきたいと思いますが、明年度、本年度のベース改定が平年度化されるという前提で、しかも公共事業費は本年度並みに据え置きという前提で総体の規模を達観をいたしまして歳出だけについてウエートをはかってみますと、おそらく総体の人件費は四〇%程度になろうかというふうに存じます。もちろん昇給財源も見込み、法律に基づく増員も見込んでという前提でございます。ところがいろいろ皆さま方から御指摘をいただいておりますように、地方財政計画上の人数と決算上の人数とには相当大きな乖離があるわけでございます。これは御承知のように四十三年に一度規模是正を行なっておりますが、今度は四十八年の給与実態調査の行なわれました翌年に規模是正をすることになっております。この規模是正について私ども現在検討中でございますが、相当きつい査定をいたしましても、それを含めますと、全体の人件費の比率は五〇%に近いものになっていくのではなかろうかということを数字の上で見通しておるわけであります。確たるものではございませんのでそのおつもりでお受け取りをいただきたいと思いますが、そういう状況でございますので、公共事業費の伸び方が右に行くか左に行くか一つによって全然人件費の比率が変わってくるわけでございます。そういう意味で、人件費が比率として総体にどうであろうかというようなめどでどの程度の人件費が妥当かということを判断することは、現在の時点ではそういう変動要素が非常に多いために危険ではなかろうかという、実は気持ちがいたしておるわけでございます。 われわれといたしましても、しからばどういうふうに指導するかということについて非常に苦慮し検討しておるところでございますが、御承知のように人件費は単価掛ける人数でございます。私どもの考え方はいままでの決算の状況から見てまいりますと、大体決算と計画との乖離の金額の三分の二は単価差から出てくる、三分の一は人数差から出てくる、おおよその達観としてそういうことを考えております。したがって、明年度はぜひ財源の確保をいたしました上で規模の是正のほうは何とかしたい。そうすれば、ある程度決算と計画との乖離の要因が一部消せるわけでございます。そういう努力もしてまいりたいと思っておりますが、めどといたしましては、財政計画上からいうのであれば、おそらく来年度は四五から五〇の間、このくらいが人件費の占める平均的な割合ということになりはしないだろうかということを現在の段階では推測をいたしております。いましばらく時間をおかしいただきますれば、正確な財政計画をつくった上でまたお示し申し上げたい、このように思っております。
○折小野委員 いろいろなお見込みをお聞かせいただいたわけでございますが、私どもの率直な判断、もちろんこれはこまかな数字的な基礎を持ったものではございませんが、ただ現在の地方財政の実態を見た感じといたしましては、いまおっしゃった数字よりかもっと比率は高くなるんじゃなかろうか、こういうような懸念がいたします。そういうような実情を考えますと、地方行財政というのはまことに大きな危機に当面をしておる、こういうふうに言わざるを得ないと思います。 さっき望ましい人件費の比率ということをお尋ねをいたしましたが、私どももやはり三〇%程度が一つの経営を円滑に運営していく上にとってほぼ適当なあるいはあるべき人件費の率じゃなかろうか、こういうふうに考えておるわけでございます。そういうような点からいたしますと、現在そして来年を見通しました場合に大きくその線がくずれてくる、こういうことが予想されます。したがいまして、ここ一、二年の地方財政の運営というものは地方自治体自体ももちろん十分に考えてまいらなければなりませんが、その面の国のほうの御配慮あるいは御指導、こういう面もより一そう強化していただかなければならない、とにかく今日の危機を克服していかなければならない決意を要する時期じゃなかろうか、こういうふうに考えるわけでございます。 ところで、その一つの方法として、いま御答弁の中でもおっしゃったわけでございますが、人件費の高騰の原因が単価差とそれから人員差、これにあるということでございます。単価差につきましては実態調査の結果を私どもも拝見をいたしました。これにもいろいろな考え方あるいはいろいろな事情、こういうものもあろうかというふうには考えますが、やはりこれもある程度是正を必要とするであろうと思います。それから人員差につきましては、すでに自治省からいろいろな通達で地方自治体に示されておりますものの中に「定員管理の適正化」こういうことが掲げられております。すなわち定員の縮減、人員の圧縮、こういうことでございます。この点につきましては、これも当然一つの方法でなければならないと思うのでございますし、すでに自治体によりましては実質的にそういうような考え方で今後の人事行政を運用しなければならない、こういうような方針を立てておるところ等もあるやに聞いておるわけでございますが、とにかく人にやめてもらうということになりますと、現実には退職金を払わなければならないということなんでございます。その退職金がなかなかばかにならない。特に今日のように基礎が高くなってまいりますと当然退職金も高くなってまいりますし、そこに無理をすればするほどその退職金というのがまた非常に大きな金額になってまいります。今日の財政の実情の中におきまして、その面で金が要ってもなおかつそれを強行しなければならないのか、あるいはそういう面の経費が要るならばそれに対しましては特段の措置が考慮されるのか、そういう点についての自治省の今後の方針をお聞かせをいただきたいと思います。
○松浦政府委員 御質問の趣旨は、おそらく退職手当に対して退職手当債というような方法がとれないかというお尋ねかと思いますが、退職手当に要する財源につきましては地方債を発行することは、地財法の五条で禁止をされております。ただ、例外といたしまして、財政再建を行なう場合といわゆる分限に該当する、行政整理のたぐいでございますが、再建法の二十四条に規定がございます。「職制若しくは定数の改廃又は予算の減少により職員を退職させる場合」こういう場合でございましたら退職手当を認めてよろしいということになっております。ここいらの点がはっきりいたしますれば、私どもとしては退職手当をお世話をするということについてやぶさかではございません。
○折小野委員 一時的にはそういう財政上のいろいろな問題もございますが、しかし長期的に考えましてやはり地方団体の人事面の体質改善というような面からいたしますならば、やはり苦しいときであっても処置すべきものは処置していかなければならない、こういうふうに考えます。したがいましてそういう面につきましてはやはりやりやすいような対策、こういうものを考えておいていただくことが必要なことではなかろうかと思います。 そしてまた一面、これはさっきもちょっと触れましたが、地方団体によりましては事実上の定年制を考慮するというところが出てまいっておるわけでございますが、自治省といたしまして従来何回か定年制ができる自治法改正案というものを提案をされたことがあります。今日こういう状態の中において新たにそのような条例改正案を御提案になる御意思がありますかどうか。
○林政府委員 ただいま御指摘いただきましたとおり、ことに今日のような地方団体の現状にありまして定年制を法的に設けることができる道を開く必要性というのは、従来ともども私たちも痛感しておる次第でございますし、市長会におきましても毎年これの早期制定を要望する決議をいただいておるわけでございます。その意味では、これの必要性に対する認識、何とか早くそういう制度をつくりたいという気持ちは私どものほうとしては全然変わっておりません。ただ、過去何回か国会に提出いたしましたものが成立しなかった経緯と、その後の国会の情勢等も踏まえまして、成立する見込みが非常に薄いということでこの数年国会にお出ししておりませんけれども、これに関する気持ちというのは従前から一切変わっておらない、わけでございます。 特に最近はこういう情勢のもとに地方団体自体でも事実上の定年制に踏み切らざるを得ないというか、それの励行ということに一生懸命になっておられますし、この事態の変革とともに、あるいは国会に御審議をお願いしてこれができる時期もあるいは近々あるのではないかという考え方を持っておりまして、もしそういうことが可能になりますれば、一刻も早く条例でその道を開くための法的措置を講じたいという気持ちをいまだに持ち続けております。
○折小野委員 これは今後の問題でございますし、自治省御当局のいろいろな考え方もあろうと思っております。しかしこの問題で一番大きな問題は、やはり国全体としての中高年齢者対策あるいは老人問題の一つの対策と言うこともできようかと思いますが、その辺の配慮、その辺の背景を整備していただく、こういうことが一番大切なことじゃなかろうかというふうに考えております。ただ地方団体だけが定年制ができるようにというようなことだけじゃなしに、やはり全体のそういうような動きの中で十分配慮をしてやっていく、この辺についてのより一そうの御検討をひとつお願いいたしておきたいと思います。 ところで今回の給与改定でございますが、公営企業の職員の人件費につきましては今度の財源措置は及んでいないというふうに私どもも考えておりますし、そういうふうに承知をいたしております。ところが、現実の問題といたしましては、一般職の職員がベースアップになる。当然同じ役所につとめておるというふうに見られる公営企業の職員につきましても、ベースアップに対する期待がある。また、その期待をしていいような社会的な情勢というものがある。こういうような点からいたしますと、現実の問題として、その公営企業を経営をいたしております地方団体といたしましては、最もこの点については苦慮するところであるというふうに考えます。 もちろん公営企業が一般職とすっかり同じであるというわけではございませんし、制度上のいろいろな問題があるということは、そのとおりでございます。しかし、これに対する対策というものが全然なされなくていいのか、全然配慮がなくていいのかということなんであります。特に公営企業の中におきましては、交通事業のような人件費が非常に高い企業というものも多いわけでございます。しかも、このような公営企業につきましてはすでに再建法等もつくったりいたしております。しかし今日の情勢からいきますと、そういうような措置を講じてもなおかつきわめて苦しい、こういうような情勢にあることは一般的に御理解になっておるところだろうと思います。こういう面に対しまして、どのような御配慮がなされておるのか、またしようとされておるのか、その辺、お尋ねをいたしたいと思います。
○松浦政府委員 基本的には、企業職員の給与改定については、事情の許す限り一般職の公務員の給与改定と均衡が保たれるというような形で運営されることが望ましいということについては、私どもも全く同様に考えております。 ただ、違っておりますのは、公営企業はやはり一種の企業でございます。その限りにおいては、収入の確保、それから経営の改善、そういったことを前提にいたしながら、法律で定められております一般会計との負担区分という規定がございますので、これを守りながら明確な財源の見通しを立てた上で、いま申し上げたような望ましい線でできるようにつとめていただきたいという指導を私どもとしてはいたしております。 現在の公営企業法の中では、資本費の繰り入れでございますとか、いろいろ規定がございますが、いわゆる給与費についての一般会計の繰り入れというものは頭から考えておらないわけです。それらの事情も勘案をいたしておりますが、特に今回は交通の再建団体等につきましてはそういった事情から、厳密な指導をしてまいりますと、給与改定がどこもできなくなるといううらみもございますので、一般会計からの長期貸し付け、繰り入れでなくて貸し付けという形で、一般会計との話がつく限度においては、それを財源に引き当てにして一般職員に準ずる給与改定を行なうということもある程度認めていこうという弾力性を持って御指導を申し上げたい、これが現在の実情でございます。
○折小野委員 いま御答弁ございましたような措置で、ところによりましては一時的に今日の事態を切り抜けるというところもあろうかと思います。しかし、基本的なお考えとしましては、結局それは料金問題じゃないかということになってくるんじゃなかろうかと思うのでございます。それだけ苦しければ料金を上げなさい、従来基本的にはやはりそういうような考え方でございました。そしてまた、現在の制度そのものが基本的にはそういうような立場に立っておるわけでございます。しかし、今日のこの社会情勢の中におきまして、公共料金がインフレに与える影響、これはいろいろな面から考えられなければならない、こういう事態になってまいっております。 すでに政府におきましても、これはまだ一部の報道だけでございますのでどうなるかはわかりませんが、公共料金の見直しということ、これはもちろん国の関与する公共料金のことだと思いますが、そういうことが現実にしかも深刻に検討をされつつある、こういうような情勢でございます。同じインフレに影響を及ぼすあるいは一般国民の生活に影響する公共料金は、何も政府の関与する公共料金ばかりでなくて、地方団体が関与する公共料金も、その影響するところは同じである、こういうふうに申していいんじゃなかろうかと思っております。したがいまして、今日のそのような情勢を踏まえて地方団体関係の公共料金、こういう面についてはもっと事態を深刻に、しかもただ単に一企業の収支という問題だけでなくて、国民生活に及ぼす影響、こういう立場から検討をされる必要があるのじゃなかろうか、こういうふうに考えるのでございますが、いかがでございましょう。
○松浦政府委員 全くお説のとおりであろうかと存じます。ただ、地方団体の場合国の問題と非常に違いますのは、何か地方の企業に援助をするにいたしましても、たとえば交通に例をとりますと、交通をやっておられるところとやっておられないところがあるわけでございます。かりに国から何か財源をちょうだいしてそこいらにてこ入れをするにいたしましても、一部のところへだけてこ入れがいってしまって、ほかにてこ入れがいかないという問題が起きます。民間の交通は料金が上がって公営交通だけは上がらない、これも非常に料金体系としてはおかしい。こういう各種の問題ございますので、私たちも基本的には先生の御意見に全く賛同しながら、どういう手を打っていったらいいかということについては非常にいろいろ矛盾を感ずる面が多いわけでございます。 ただ、一般論としていえますことは、公営企業の基盤というものは必ずしも十分に固まっておるといえる状況ではございません。そういう意味では、たとえば水道に対しては水源の開発のアロケーションによる補助金をもっと引き上げるとか、あるいは交通については、路面電車について今度助成金を運輸省が要求しておりますが、ああいうものをサポートしてできるだけ実現の方向に向かうとか、病院については不採算病院に対しての補助金あるいは高度医療に対する補助金あるいは救急医療に対する補助金、こういったものを別の面から制度化し、さらにそれを内容のあるものにしていくということによって経営の基盤をできるだけささえるという形で援助していく。それがなおかつ公共料金の引き上げに多少でもいい影響が及んでいくようにするという形に、われわれとしては努力していかなければならないのではないかというふうに現在の段階では考えております。
○折小野委員 確かにいまおっしゃるように、個々の公営企業という面からいたしますと、これは一部ということがいえると思います。しかし、全体的に考えてまいりますと、やはりこの社会全体の中における公共料金の及ぼす影響あるいは公営企業の果たしておる役割り、こういう面から特に今日配慮をしなければならない問題もあろうというふうに考えております。したがいまして、公営企業の人件費が上がる。それが直ちに公共料金にはね返るというようなことにつきましては、やはり全体的な立場における配慮というものが必要であろうと思っております。そしてまたそのことは、今後の公営企業の健全な運営という面にも関係してこようかというふうに考えております。こういう面についてはひとつ来年度の予算等につきましてさらに審議をさしていただきたいというふうに思っております。 ところで、今回国家公務員並びに地方公務員の給与が三〇%というような非常に高率な改定が行なわれるということになりました。それが人事院勧告ということで問題になりましたこの夏からこちら、一部の地域におきまして、私の聞いたのは福岡県の一部の例であります。地方公務員の人件費、特に非常に大幅なベースアップに対しまして、住民側から反対が起こってきたというのが、いろいろと問題が出てまいっております。もちろん、それはただ単にベースアップが非常に高いということに対する反対だけではなしに、その裏にはいろいろな問題があったろうかというふうに考えるわけでございますが、こういうような問題が出てくること自体につきましても、私ども自身いろいろと反省もしなければならないというふうに考えるわけでございますが、こういうような事態につきまして、自治省といたしましてどういうふうにお考えになっておるのか、あるいはまた、それに対しまして何らかの対策、措置、こういうものが必要だというふうにお考えになるのでしたら、そういう面の内容、こういう面ございましたら、ひとつお伺いしておきたいと思います。
○植弘説明員 ことしのベース改定は非常に高率でございますために、地方財政の立場からもいろいろ問題のあることはだんだんと御指摘のとおりでございます。 それから、いま御指摘のございましたように、福岡県やその他の一部の市町村におきまして、住民の代表が町村役場に押しかけるといったようなこと、あるいは条例の改廃の直接請求をやるとか、公聴会を開くとか、いろいろな形で住民の参加する事例が見られるということは御指摘のとおりでございます。ただ、こういったような事態がどうして起こったかと考えてみますと、やはりその給与決定について非常に極端な場合がございます。たとえば高校卒の初任給を七万六千円から八万円ぐらい、国家公務員の場合でございますと大体五万六千円ぐらいでございますが、それを八万円にもするといったような事態が起きてまいりました。これは、もちろん労使双方といいますか、当局のほうにも職員団体のほうにも問題があると思いますが、そういったような高額な初任給をきめるといったような事態が起こってまいりますと、住民としてもこれを黙視をできないといったようなことであろうと思います。先ほど来承っておりましても、人件費の問題が地方財政の大きな問題になってまいりますれば、ますます住民の公務員の給与に対する認識といいますか、監視といいますか、そういったものもきびしくなってくるであろうと思われます。 ところで、地方公務員の給与をどう決定すればいいのかという点につきましては、もう申すまでもなく、地公法二十四条第三項の精神によりまして、国家公務員の水準に準ずるという立場は、長年堅持されているところでございます。ところが、現実の場合には、いろいろな要素があるといたしましても、非常に国家公務員のベースを越えた高い水準のものもあります。そういったような事態でございますから、今後とも十分、議会審議を通じてなり、住民の前に給与の実態が明らかになるような資料を出していただくといったようなかっこうで、正常な形で、節度のある給与決定が行なわれることが必要であろうと思っておりますし、そういう立場で県を通じてなり指導をしてまいりたい、かように考えております。
○折小野委員 こういう問題につきましては、世の中がこのように混乱してまいりますと、いろいろな面でひずみが出てこようかと思います。そういう面の配慮というのは非常に大切なことになってまいろうかと思いますので、ひとついろいろ実態を御調査になりまして、実情に即した適切な御配慮をお願いをいたしておきたいと思います。 次は、超過負担についてでございます。これもいろいろとすでに質問もあっておることでございますので、そう詳しく触れませんが、今回、いろいろと超過負担解消についての財政上の措置がとられております。交付税におきましても、その裏負担として七十六億、そのうち交付団体に対して六十六億という数字があがっておるわけでございますが、しかし、この今回の措置につきましては、一部の公共事業についてだけというふうに考えられるわけでございます。従来、超過負担の問題でいろいろと御調査になっておるのは、学校とか保育所とかあるいは住宅とかいうことでございますし、またその他、今回は六事業についていろいろ調査をした、こういうことになっておるわけでございますが、しかし、それは超過負担のすべてではないというふうに考えます。その他のいろいろな事業、こういう面についての超過負担、こういう面ではどういうふうにしようかとお考えになっておるのか。たとえば自治省で直接所管しておいでになる消防施設、こういう面につきましても、現実には相当大きな超過負担が出てまいっておるわけでございます。そういうような面に対する措置を今後なさるのか、あるいはこれでもう打ち切ってしまうのか、そういう面についてお伺いいたしておきたいと思います。
○松浦政府委員 私どもとしての基本的な考え方について超過負担という考え方を実は私ども持っておらないわけでございます。もちろん先生の御意見に反論するつもりはございません。消防の補助金についても、社会常識に合うように単価を直せということは繰り返して主張してまいりますけれども、超過負担という観点から取り上げるのは、奨励的補助金についてはいかがかと思っております。したがって、残りのすべてのいわゆる負担金に類するもの、地方財政法でいっている負担金、これにつきましては、今回、先生御指摘いただきましたように三事業の系統、それでも、公立の小中学校ということで調査をいたしましたが、これに類するものについては全部行なっております。たとえば公立特殊教育施設整備とか、公立小学校危険建物等改築費、そういったもので関連をいたしますものは、七項目ばかりこれに関連をしてやっております。 これだけやりますと、金額的には比較的大きな部分に手が及んだということになりますけれども、先生御指摘のように、抜けておるものがまだ負担金の中にあるわけでございます。これは来年度以降において調査もし、解消するということを重ねて続けてまいりますことをお約束を申し上げます。 また、運営費の六事業につきましては、今度は補正予算では措置をいたしておりませんが、これはまだなかなかむずかしい検討問題がございますので、来年度以降でこれは責任をもって解決をいたしたい、このように考えておるところでございます。
○折小野委員 御意見ですが、一般の地方団体は、超過負担ということにつきましていまおっしゃるような考え方で受け取ってはいないのであります。一般の補助金は、確かに制度上も予算の範囲内においてこれこれの支出をするというようなちゃんとした抜け道ができております。したがいましていまおっしゃるように、これは誘導的な事業であるからやっただけありがたく受け取れ、こういうことで国としては一応の言い分はそれで済むであろうと思うのです。しかし、地方の受け取り方はそうじゃございません。やはりこれこれの事業に対してこれこれの補助金を出すということであるならば、適正な事業費というものに対して三分の一なり二分の一なり、こういうものは支出されるのが至当ではないか、こういうことなんでありまして、むしろ基本的には、国と地方との間の信頼関係、こういう面にいろいろと影響がある問題だ、こういうふうに私どもは判断をいたしております。 したがいましてこういう問題につきまして、すでに二十七年度の超過負担問題からいろいろと政府においても努力しておられる、しかも今日のこの苦しい情勢の中でいろいろやっておられることは私どもは評価をしております。しかし、それにはやはり根本的な解決というものを考えてまいりませんと、いまのような出たやつを何とか処理するというような形でやってまいっておりましては、いつまでも国と地方との間の基本的なその不信感というものはなくなっていかないのじゃなかろうか、こういうふうに考えるわけでございます。 したがいまして、たとえばいま負担金というふうにおっしゃいました。そうしますと、保育所、これは負担金ということになっております。制度上はこれはあくまでも精算補助という形になっておるはずであります。こういう問題につきまして、超過負担があり得る制度にはなっていないわけなんです。ところが現実にはそこにも大きな超過負担がある、これが実情でございます。そういうような面から考えますと、やはりこの際超過負担そのものの根本的な解消策につきまして、国、特に自治省と地方団体との間のコンセンサスを十分に固めて、そこで基本的な方針というものをつくっておくということが一番大切なことじゃなかろうかというふうに考えます。 特に知事会あたりにおきましては、この問題について非常に関心を持ち、またその関心のもとにいろいろと検討を重ねて、私は見るべき一つのりっぱな提言がなされておるというふうに考えるわけでございまして、そういうような面もございますので、ひとつ自治省が中心になりまして地方六団体あたりと十分協議をされて、そして超過負担の問題については抜本的にこういう方針で進むんだということをはっきり打ち立てていただく、そして基本的に国と地方との間の財政秩序の問題についての不信感というものをなくしていく、こういう努力をされることが一番基本的に大切なことじゃなかろうかというふうに考えるのでございますが、この点についてのひとつ自治省のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○松浦政府委員 御指摘をいただいたとおり、私どもとしても全くそのように存じております。幸いなことに地方六団体で超過負担解消のための委員会を設けられたようでございます。私のほうにも随時そこへ出席をして意見を述べ、また六団体側の意見を聞いてくれというお話もございますので、これらの機会を通じまして、先生がおっしゃるように、両者で納得し合えるような方法での解消につとめるという方向で努力をしたいと存じます。 一つの例を申し上げますと、先生御承知のように、公営住宅につきましては、いわゆる標準設計というものがございますためにわりあい超過負担というものが出にくいようになっておるわけでございます。ところが学校については、標準仕様というものしかございませんし、保育所については仕様すらないわけでございます。やはりそういったような技術的な面ももっと掘り下げて、どれにでも標準設計があるというようなことになりますと、簡単に超過負担が出るというようなことにはならないと思うのであります。そういった面もあわせて取り上げていくということで、先生の御意図に沿えるように今後努力をしてまいりたいと考えております。
○折小野委員 時間の関係もございますので、あと二、三簡単に御質問いたしたいと思います。 今回のこの特例法によりまして措置されておる経費の中に私学の助成費というのがございます。特に県が関連をいたしております私立学校、それの財政援助、これは従来とも交付税の中で御配慮いただいてきておるわけでございます。しかしながら、ただ単にそれぞれの地域の実情に即してやってもいい、やらぬでもいいということでありますならば、それでもけっこうなんでございますが、今日のような情勢になってまいりますと、それぞれの私学も、特に人件費の高騰、こういうことによりまして何とか国からの助成がほしいという強い要望でございます。そしてまた実情といたしまして、それをやっていかなければ私学も成り立たない、こういうような情勢になってまいっております。ところが従来の都道府県の私学助成に対する考え方、これは非常にむらがございまして、交付税の基準どおりにやっておるところもございますし、あるいはそれ以上にやっておるところもあり、あるいはそこまでやっていない、こういうような地域もあるわけでございます。交付税でございますから、そういうような地域の実情に即した操作ということは当然できるわけなんでございますが、しかし、今日の私学の実態からいたしますと、やはり一定の基準で公平に助成さるべきじゃなかろうか、非常に苦しい状態になってまいりますと、結局ひとしからざるを憂えると申しますか、ひとしくないということに問題が出てくる、こういうふうに考えます。したがいまして、こういうような経費は本来交付税の中に算入すべきものでなしに、もっとほかの形において措置されることが適当じゃなかろうか、こういうふうに考えるのでございますが、今後の運営も含めてひとつ御見解を承っておきたいと思います。
○左藤政府委員 御説のとおり、私はいまの私学の問題につきまして、教育におきます私学の果たす役割り、あるいは私学に子弟を通わせておられる父兄の負担の増大、あるいは私学経営そのものの非常な著しい人件費の増高等による悪化というふうな状況から考えまして、今後は国においてもその負担区分を明確にして適切な助成措置をしなければならないというふうに考えております。文部省ともいろいろ連絡を十分とりまして、こうしたことを考えていきたいと思います。また、いま党におきましてもいろいろこの問題につきまして私学振興助成の措置を検討いたしております。明年度予算におきましてこういった問題についてさらに具体化をはかっていって、いまの先生の言われるような御趣旨に沿うような形でやっていかなければならない、このように考えておる次第でございます。
○折小野委員 その点ひとつ今後の問題として御配慮をお願いいたします。 次に、臨時土地対策費ということで千五百三十億、これは今回だけの特例ということで計上されておるわけでございます。現在地方団体がいろいろな施設をやっていくのにつきまして、土地の取得に非常に苦慮しておるということは昨日来もいろいろでたところでございます。資料によりますと、現在この土地の取得に関しまして地方の資金需要一兆何千億というふうにいわれておりますが、そのうちでめどが立ったのは一二・六%程度のきわめて少ない数字であるというふうに拝見をいたすわけでございますが、今回千五百三十億という土地対策費を計上したということにおきまして、地方団体の土地需要、そのどの程度のものがまかなえるか、これはただ単にその程度を問題にするということでなしに、基本的な行政を運営していく上に支障を来たすか来たさないか、これをもってしてもなおかつ基本的な行政需要をまかなうのに足りないのか、あるいはどうにかこうにかこの程度で足りるということになるのか、その辺のお見通しをお伺いいたしたいと思います。
○松浦政府委員 昨日も問題になりました一兆をこえる土地確保にかかわる資金需要、これに対しまして千五百三十億という金は大きな金だと私ども思いませんけれども、しかし、少なくともこれだけのものはいままでの借金を返済して新たな資金需要を呼び起こす、そうでなければ、あるいは借りないで現ナマで土地を買える、こういう形になるわけでございますから、それだけの効果はあるかと存じます。それをもって本年度の地方団体の土地需要に対する資金対策が足りるかということになりますと、これのみで十全であるとは私ども考えておりません。したがって、昨日もいろいろと御要望のございましたように、大蔵省に対して、現実に合ったように資金を融通するようにというお願いを繰り返して重ねてまいりたいと思いまするし、またどうしても銀行資金に目当てがつかない、しかし土地の緊要さというものは目前に迫っているというようなところについては、私どもとしてはワク外の縁故債ということで、ほんとうに必要なものであるならば援助をするというような形で地方団体の要望にこたえてまいりたい、このように考えておるところでございます。
○折小野委員 最後に税について一言お伺いをいたしておきたいと思います。 今回電気税とガス税の減免が行なわれるということでございまして、そのことはたいへんけっこうなことだと考えておりますが、その税率、それから免税点、こういうような面を見てまいりますと、非常に両者の取り扱いが異なっておるわけでございます。もちろん電気とガス、いろいろ実態上の相違というものもあろうかというふうに考えますが、これを利用する側からいたしますと、一面におきましては素朴な考え方といたしまして、電気がまでめしをたいてもガスがまでめしをたいても同じじゃないかというような考え方もございます。しかしまた一面、電気につきましては、テレビその他、いわゆる文化費と申しますか、それに類する使用というものが相当ある。そういう面からいたしますと、この間の相違は、いわゆる文化費というものに対してはいまでもやはり税金をかけるのだ、こういうふうな態度のようにも受け取れるわけでございますが、この扱いがこれほど大きく違っておることの税法上の根本的な理由、そういうものがございましたらお聞かせをいただきたいと思います。
○首藤政府委員 ただいま御指摘がございましたように、電気、ガスとも家庭で使います光熱料でありながら、電気税とガス税で税率、免税点等を異にしておるわけでございまして、この点は主として電気とガスは性格、用途、消費等の実態から見ますと若干の差があるようでございます。と申しますのは、電気は御案内のようにこれは全く全国的に普及をしておるものでございますが、ガスの場合は都市的なところに比較的偏在をいたしておりまして、若干その使われ方も、電気は家庭用としてもいろいろな方面に使われますとともに産業用のほうにも使われておりますし、ガスはほとんど家庭用だけだ、こういったような実態もあろうかと思います。それよりもなお、おもな相違点は、電気には代替物と申しますか、身がわりのものがなくて、みな電力会社から供給をされておるのでございますが、ガスについてはプロパンガスという代替物がございまして、これが都市的なところ以外ではガスにかわって盛んに使われております。ところがこのプロパンガスにつきましては消費の実態上の捕捉が、御案内のようにボンベ売りそのほかのかっこうでございますので、非常に困難でございまして、このプロパンガスに対しましてガス税を課するということが技術的にもほとんど不可能であるわけでございます。こういった点が両者の非常な違いでございますので、特にガスの場合におきましてはプロパンガスとの均衡等を考えながら、電気の場合よりずっとゆるく、したがって免税点も高く、税率も低く、こういうかっこうで課しておるわけでございます。
○折小野委員 ありがとうございました。
○伊能委員長 山本弥之助君。
○山本(弥)委員 税務局長さんが御都合があるようでありますので、すでに質問も尽きておるようにも思いますけれども、一、二の点につきましてお尋ねしたいと思うのであります。 電気税とガス税が、ことしの通常国会の地方税法の改正で分離したと記憶しておるのですが、電気税、ガス税ともに地方にとりまして重要な税源だと私は思いますけれども、ただガス税につきましては、経営主体が細分化されておるので、いろいろ料金の統一というようなことも困難な場合があろうかと思うのであります。それに、いまちょっと御答弁がありましたように、他の炊さん燃料というものとの関係もあるので、ガス税の将来につきましてどういうふうにお考えになっておるか、この点をお聞かせ願いたいと思います。 それからなお、すでに通常国会における附帯決議がございました産業用の非課税の問題であります。これは自治省におきましても、熱心に税調等におきまして非課税措置が講ぜられるように努力を願っておると思いますが、その見通しにつきましてお聞かせ願いたいと思います。
○首藤政府委員 ガス税につきましては、御指摘をいただきましたように会社の形態等もいろいろ大小ございますし、それから普及をいたしております地域もわりに都市的なところに限られて、全国に均てんをいたしておりませんし、それから何よりもプロパンガスとの関係がある、こういったようなことから電気税に比べまして、いわゆるその消費が所得の一種の補完をなす、こういう意味で地方の重要な財源である、こういうウエートは電気税に比しまして若干事情が異なろうと私どもも考えておる次第でございます。したがいまして、特にプロパンガス等との関連もございまするので、ことし、御案内のように電気税とガス税を切り離しまして、免税点もひどく差をつけましたし、税率もまた差をつけた、こういうかっこうにもってまいったわけでございます。 将来の見通しといたしましては、ガス税の場合はできる限り、プロパンガス等との均衡もございますので、これを減税していくという方向に向かうべきものだと考えておりますが、やはり市町村の財政状況等々の問題もございますので、そういった面もあわせ勘案をしながら今後適正な措置を考えていきたい、その点、電気税における点と若干ウエートの差はある、こういう考え方を持っております。 それから電気税につきましての非課税品目の整理でございますが、ただいま御指摘をいただきましたように、私どもといたしまして、当委員会の附帯決議の次第もございますので、ぜひこの洗い直しをいたしたいということで、いろいろ案も持ち出しまして通産省そのほかにも折衝いたし、かつまた、税制調査会等にも諮問をいたしておる状況でございます。 見通しといたしましては、現在のところ、まだ決定的な見通しまで立ち至っておりませんが、やはり最近の電気料の大幅な値上げの状況とか、それから景気の問題であるとか、それから電気税の産業用の非課税は主として原料課税をなるたけ慎む、こういう見地から行なわれておるわけでございますが、その程度の問題であるとか、こういった点に非常にたくさん問題がございまして、ただいま折衝中でございますが、なかなかいろいろ問題をたくさん含んでおるようでございます。
○山本(弥)委員 産業用の電気税につきましては、自治省の案を詳しくお聞きすればいいわけでありますが、時間もないと思いますので……。いろいろ経過措置をとってお考えになっておるような案を拝見いたしておるわけでありますが、私どもは非課税措置を一気に解決つけることが望ましい姿ではないかと思いますけれども、かりにその点が至難であれば、あるいは経過措置をとって全廃に持っていくということでもやむを得ないのではないかと思いますので、これは政務次官ともども極力事業税の創設とともに最大限度の努力を願うということを強く要請をいたしておきます。 地方公務員の共済制度が、国家公務員の場合はすでに解決を見ておるようでございますので、この機会に共済制度の、法の百十三条に基づきました再計算の問題につきまして、おそらく自治省としても早く解決をつけることを要望しておるのではないかと思いますので、二、三の問題につきましてお聞きしたいと思うのであります。 この問題も、七十二通常国会におきましていろいろ給付の問題につきましては前進をしたわけでありまして、今後まだ解決をつけなければならぬ問題もあるわけであります。したがって、おそらく五年ごとに見直しをするということを急いでおられるのではないか、かように思いますが、それにいたしましても、すでに附帯決議で要望しております積み立て方式から賦課方式あるいは修正賦課方式といいますか、そういった問題に切りかえることを検討することを要望しておるのでありますが、それらを考えますと、私はそう急いでやらなければならぬという必要はないのではないかという感じがしますが、いかがですか。
○植弘説明員 共済制度におきます財政方式を現行の積み立て方式から賦課方式に変えるかどうかという問題につきましては、すでに当委員会でも何回も御指摘いただいたところでございます。単に公務員の共済制度のみならず、他の公的年金、いわゆる厚生年金等におきましても、どうするかという問題は、これは社会保障制度全般の問題として大きな問題だと思います。世界で先進国といわれるところで賦課方式をとっておるところもございますが、そこらのところを、賦課方式でいいのかどうかということをいろいろ検討するところもありますが、いずれにいたしましても、現在のところ共済制度だけで先行してこれを採用するというわけにはまいらぬのだろうと思います。全般的な他の年金制度との関係を考えながら検討を進めていくべき問題だと思います。 そこで、現行制度上積み立て方式をとっておりますと、どうしても、昨年からことしにかけてお願いいたしましたように、給付内容をあれだけ充実させていただきますと、やはり財源計算をやらざるを得ない。法律でも五年に一ぺん見直せということでございますし、ことしはその年に当たりますので、各共済には早急に措置をするようにお願いをしてきているところでございます。
○山本(弥)委員 基本的な問題もあるわけですが、その基本的な問題を抜きにいたしましても、相当掛け金率の改定は、それがなくてもここ数年は、数年どころかだいぶ先まで私はむずかしい再計算というようなことをやらなくともいいように思うのでありますが、その問題は時間もないようでありますので、いずれまたあらためて議論することにいたしまして、自治省としては多年私どもが要望してまいっております国庫負担金の問題、これを大蔵省に要求しているということでありますが、その状況及び見通しについてお聞かせ願いたいと思うのであります。これが実現すれば当然掛け金率を引き上げるというようなことはなくて済むわけですから、私は、この努力を全力をあげておやりになればいいのではないかという感じがするのです。一気に質問しますが、もしこれが実現をしました場合には、これは自動的に上げた掛け金率は引き下がる、こういうことになるわけですね。
○植弘説明員 再計算の時期に参っておりますが、先生のおっしゃいますように、なるほどここ当分はだいじょうぶではないかという御意見でございます。保険数理論からいきますと、どうもいまのところでもあぶないのではないかという気もするわけでありまして、ここのところは先ほど先生もおっしゃいましたように、非常に基本問題でありますからきょうはおくといたしまして、問題は公費負担の問題であります。公費負担につきましては、御承知のように厚生で百分の二十、それから私学、農林で十八ということで、公務員の場合十五でございます。そういう点からいきますと、やはり同じような公的年金制度として公務員の共済制度にも国庫負担をもう少し増額すべきであるということは私ども長年の主張でございます。毎年大蔵当局に対しましても主張いたしておるところでありますけれども、三公五現との関係やいろいろのことを考えながら、大蔵のほうは渋いということであります。ことしも実は要求いたしております。少なくとも私どもは、厚年の二十までいかなくとも、できることなら私学、農林の十八までには何とかしたいものだ、明年度の予算にあたりましても、もっと積極的に努力をして折衝したい、このように考えております。
○山本(弥)委員 しかもこの公費負担は交付税の中に織り込むというやり方をとっておるわけですね。したがって不交付団体は公費負担がないということになるわけですが、これは要求しておるのはどういうことでございましょうか。もろに公費負担というかっこうで要求されておりますかどうか。
○植弘説明員 当然国のほうは国家公務員の共済につきましては直接金が要るわけでありますが、御指摘のように地方共済の場合は交付税で措置さしていただいております。国の予算をもって直接措置するか、交付税で措置するかというのは、同じ公費としての配分の問題だろうというように考えておりますのでその点はまあおくといたしまして、具体的には警察なり教育関係につきましては国の負担が出てまいりますので、警察庁なり文部省からの要求が出ております。それと合わせて折衝するわけでございます。
○山本(弥)委員 どうもちょっとわかりにくい点があるわけですが、公費負担という関係は、そういたしますと交付税の中に盛り込む方式と、警察、教員等は直接、教員の場合は半額負担ということになりましょうが、そういったものは交付団体、不交付団体を問わず直接公費負担という関係で予算化するようにする、教員の場合は残りの半額の分については交付税の対象になる、こういった要求のしかたですか。
○植弘説明員 交付税のほう、そういう要求かといわれますと、ちょっとまたことばがあれかと思いますけれども、大体そういうようなことでございます。
○山本(弥)委員 極力努力を願いまして、わずかな掛け金率の引き上げではありますけれども、いろいろ賦課方式等が問題になりあるいはいまの物価の上昇等と関連いたしまして、これだけいま上げなければならぬということは私ども理解に苦しむわけであります。国家公務員の共済制度はすでにそういったあり方を採用しておるので、地方公務員は別だとはいうものの、その辺がちょっと理屈に合わないにしても微妙な段階ではないか、私はかように考えるわけです。それにいたしましても極力御努力を願って公費負担の引き上げ、二〇%が理想的でありますが、一八%にいたしましても引き上げを願って、掛け金率の引き上げが実質的には組合員の負担にならないという配慮を願いたい、かように考えております。 この際ちょっとお聞きしたいのでありますが、新しくできました制度で、短期の問題ですが、退職後一年間の短期の任意継続制度につきまして、現実にはどのぐらい加入しており、制度として活用されておるのか。その点をお聞かせ願いたいと思います。
○植弘説明員 まことに申しわけありませんが、まだ六月に発足したばかりでございますために、具体の加入状況はつかんでおりません。ただ非常に残念ながら、あまり適用申し出者が多くないだろうという情報に接しております。その点がこの問題では問題なんでございまして、掛け金等を一体どう考えていくかというような問題を真剣に考えなければならないだろうと思っております。
○山本(弥)委員 私ども調べてみましても、お話のように制度として活用されていないというふうに推測するわけです、数字をつかんでいるわけではありませんが。それは国民健康保険なりあるいは従来の任意継続制度を活用するかどうかは、いろいろ御本人の掛け金その他をはじいて計算するでしょう。それにしても掛け金があまりに高い。しかも一年間という短期である。老後の医療費の無料化という画期的な制度もできた今日、長年公務員として勤務した者の——若いときには病気をする率も少ないでしょうし、老後になりますればなるほどいわゆる罹病の率も高くなる。そういうことになりますと、この制度を活用すべきではないか。継続期間も長くし、あるいは掛け金も老後の生活と見合う掛け金率にするというような配慮が好ましいのではないか。そうしてある程度まで医療の無料化とつながるということを配慮いたしますと、老後の保障からいきまして非常に効果を発揮するのではないかと私は考えますので、これを改善する御意思があるかどうか、また積極的に取り組むかどうか、これはほかの厚年等との関連もありましょうし、当然国家公務員との関係もありましょうが、その決意をお聞かせ願いたい。
○植弘説明員 一年がいいのか、もっと年齢別に五年にするとか三年にするとかといったようなことが必要なのかという点については、先生も御指摘のように私どもも考えるわけであります。ただ問題は、母法になっております健康保険との均衡がございます。やはり短期でございますから、健康保険を母法といたしまして一連のこういう社会保険制度でございますから、均衡を考えなければなりません。そこで、ことしの本委員会におきまして改正法の御審議をいただきました際にも、厚生省も来ておりまして抜本的にこれを検討しなければならぬということをお答えしてございましたが、私どもその線では制度としてはそういうふうに考えていきたいと思います。当面は掛け金の軽減については前向きに取り組みたいと思っております。
○山本(弥)委員 交付税関係につきましてはすでに昨日からの、またけさの折小野委員の審議にかけまして、私どもの疑問としておるところは大体氷解したような感じがするわけでありますが、二、三事務的にお尋ねいたしたいと思うのであります。 今回の交付税の配分につきましては、いままでにない大型な補正予算に関連いたしまして相当配慮したあとを、私ども十分評価をできると思うのであります。ただ、いままで例があったというような話もお聞きしておるわけでありますが、この二千六百九十一億の四十八年度の精算分につきまして今回繰り入れた。これは地方財政の現状からいってやむを得ないというか、場合によっては積極的に適切な措置であったというふうに考えております。皮肉な言い方をしますと、四十七年度の精算分、千六百七十二億だったと思うのですが、これが四十九年度に繰り入れられたわけです。ところが、大体これに近い千六百七十九億、これは特別会計で借り入れた額の残額でありますが、これを返したというんじゃなくて、国に肩がわりしたわけでありますが、国に使わしたということになりますので、来年も必ずしも私は地方財政は豊かでないと思うのであります。こういったやり方をされるくらいなら、本年度の苦しい財政の中でむしろ積極的に繰り入れる、貸し借りというような従来のやり方よりも適切だ、かように考えるわけであります。ただ問題は、今後こういった前年度分精算分を直ちに翌年度に繰り入れるというやり方、これをどうされるのか、一応承っておきたいと思います。
○松浦政府委員 きのうもお答えを申し上げたところでございますが、翌年度精算にするか、翌々年度精算にするか、これは法律では限定がないわけでございます。私どもといたしましては、まことに口幅ったい言い方で申しわけございませんが、地方財政の実情その他を勘案いたしまして適宜適切に方向をきめて、そのつど御審議をいただいてお許しをいただきたい。私どもとしては、翌年度精算を基本にするということもいまの段階では言えませんし、翌々年度精算ということも申し上げかねるというのが偽らざる気持ちでございますので、御了解を賜わりたいと思います。
○山本(弥)委員 ごもっともな答弁です。ただ私は、今後の地方財政も長期的な見地に立ちまして運営することを一応考えなければならぬと思います。しかし、いまのように流動している経済情勢下におきましては、交付税率の引き上げを強く私どもは要望したいのでありますけれども、必要があれば適切に、翌年度精算が済み次第、当該年度の交付税に繰り入れて地方に配分し——地方に配分するとかってに乱費するんじゃないかというような不信感を持たれぬで、地方の財政運営を適切に運営させるということが、ここ二、三年は好ましい姿ではないか、かように考えますが、いかがでございましょうか。
○松浦政府委員 非常にむずかしい問題でございまして、あるものはみんな地方へ配ってしまったらどうだ、こういう御趣旨のようでございますが、やはりわれわれといたしましては、足りないときには税率を上げる、国から借りる、臨特をもらう、そういうことになるわけでございます。足りるか足りないかというのは歳出の立て方によってきまってまいりますので、やっぱり一定のルールにのっとって、必要なものについては責任をもって配る、その方針だけは堅持をしてまいりませんと、余ったときだけは配ります、足りなくなったら国から下さい、これではちょっと大蔵省との折衝が私どもとしてはできないことになります。その辺のところは先生よく御理解をいただいているところと思いますので、われわれといたしましては、ことしのように適切な需要を見つけ得る場合はなるべく先生の御意図に沿うという方向で努力をしてまいりたいと思います。
○山本(弥)委員 それは長期的な展望に立ちますとそうですけれども、こういう制度をとった以上、私は来年また地方財政というのは苦しいのじゃないかと思われます。これは当然大蔵省と自治省と相談して御判断するのでしょうけれども、地方自治体の実態について常時よく連絡をとりながら、極力必要な経費を活用するという配慮が願わしいというふうに私は考えておりますので、十分その点検討を願っておきたいと思います。 それから、不交付団体に対する給与の不足財源を完全に補てんしたということになっておるわけでありますが、今回の再計算をいたしますとどのぐらいが不交付団体から交付団体に変わるかという見当はついておられますか。
○松浦政府委員 都道府県分につきましてはそういう事態はまず起こらないと考えておりますが、市町村は現在二月から九月までの分割法人、これの精算が御承知のように相当額あるわけでございます。これが非常にばらつきがございますので、どの団体がどうなるかということは、その作業に入ってみないと、ちょっと私どもとしては見当がつかないという偽らざるところを申し上げておきたいと思います。
○山本(弥)委員 そうすると、交付団体に転落する市町村も相当あるということは推測できるわけですね。
○松浦政府委員 そういう団体が出てくると存じております。
○山本(弥)委員 そこで、これも一応了承したわけでありますが、不交付団体につきましては、再計算をした結果によりまして起債その他によって適切な配慮をする、それから、先ほどの折小野さんの質問あるいは昨日の質問等によりまして、公営交通等の公営企業に対しましては、各自治体が年度内にその職員に対するベースアップも実現し、それに対して差額を支給するという財源措置については十分配慮するというふうに承ったわけでありますが、そう了承してよろしゅうございますか。
○松浦政府委員 不交付団体につきましては再々お答えを申し上げておりますように、再算定の結果、いわゆる超過額が前年に比べて非常に落ち込むというようなことになりますと、当該団体の財政にとっては激変であろうかと思います。そこらの点をつかまえまして、その団体の財政事情を十分勘案をしながら地方債等をもって適切な措置をいたしたい、こう考えております。 それから交通の問題につきましては、私のほうで措置をするということを申し上げたわけでございません。もちろん来年度以降について交通その他の国庫補助の獲得について、自治省としては各省応援をしてできるだけ実現を見たいということを申し上げましたけれども、再建団体等においてどうしても交通の料金値上げができない、そのために年内のベースアップができないというところであれば、一般会計のほうとよく御相談をいただいて、長期の貸し付け金を一般会計から借り受けられるような場合は、料金改定がなくてもそれをもって財源と見なしてベースアップをするということを認めるという、弾力的な態度をもって臨みたいということを申し上げたわけでございます。
○山本(弥)委員 その場合の一般会計に対する配慮ということはどうなるわけですか。
○松浦政府委員 これは料金値上げをしてやっておられる団体がほとんどでございますから、それはあくまで地方団体の問題ということでございまして、自治省としてどうこうこれをかまうというつもりはございません。
○山本(弥)委員 いろいろ論議しなければならぬ点もあるようですが、すでに論議を尽くしたようでありますので、またの機会にいたします。 この機会にちょっとお伺いしておきたいのは、四十七年度の人件費の決算額と同年度の地方財政計画に算入された人件費との開き、七千三百億というふうに了承しておるわけであります。四十九年度はどのくらいになりましょうか、見当がつきますかどうか、お聞かせ願いたいと思います。
○松浦政府委員 四十七年度の乖離七千三百億が四十八年度にはさらにふえているだろう、四十九年度はさらにふえているだろうということを私ども容易に推測がつきます。こんな席で荒っぽいことを申し上げてまことに恐縮でございますが、私個人の感覚で推測をいたしました場合、一兆円をややこえる程度になっているのではなかろうか。これはもし違いました場合にはお許しをいただきたいと思います。そういう感覚で指導をいたしておるところでございます。
○山本(弥)委員 四十七年度の開き七千三百億、その後二カ年度を経ました四十九年度の開きということを考えますと、財政局長さんの一兆円の開きということにつきましても私どもは推定できるような感じがいたします。この問題につきましては、計画に組まれました定員の問題と、もう一つは自治省で声を高くして言っておられます国家公務員と地方公務員の給与水準の開き、これを強調しておられるわけであります。いずれにいたしましても、いわば交付税その他によって一兆円の財源を補てん願うこととの関連を考えますと、地方公共団体にとりましてはきわめて重要な問題であることについては間違いないと思います。 ただこのことは、いろいろ地方側の責任を強調されて、これは地方公共団体のことを考えてのお話だと思うのでありますが、人事管理あるいは定員の削減、自治省からいいますと適正化といいますか、そういった問題について声を大にしておられることは、これは私了解できないわけではございません。しかし現実には一兆円の開きということは、これは地方自治体にとりましてはそれぞれ理由のあることであり、中には一、二、ちょっとわれわれが考えても首を傾けざるを得ない団体のあることを了承しておるわけであります。しかし、それにいたしましても、いろいろ苦心を払いながら定員をふやさざる得ない、あるいは現業の保育所だとか保健所だとか、そういった職業病によりまして倒れる人が出てきておるということに対して、地方自治体の管理者がその配慮をしながら定員増を行なわざるを得ないという実態も私は無視できないのではないか、かように考えるわけです。 したがいまして、実際に財政計画に盛られた定数、あるいは国と同様に削減を指導してまいられましたことに対して、十分これに応じ得ないそれぞれの地方自治体、この実態は私は十分考えなければならぬじゃないかと思うのであります。むしろ行政の簡素化あるいは定員の適正な管理ということを指導せられることと同時に、また一面、私は当然、そのそれぞれの地方団体におけるそうせざるを得ないという実態につきまして、十分な自治省としての把握が必要ではないか、かように考えますが、これらにつきまして、いわゆるきめのこまかい親切な必要な定員の把握について検討するお考えがあるかどうかお聞かせ願いたいと思います。
○松浦政府委員 御指摘の問題、技術的にもいろいろむずかしい問題があるところでございます。私どもとしては当然御指摘をいただいたような態度をとるべきものと思っております。 なお、先ほど御指摘をいただきました四十七年の乖離のうち、推測でございますが、三分の二が単価差、三分の一が人数差というふうにわれわれ達観をいたしております。したがって、来年度の財政計画の策定にあたりましては、少なくとも、現実の定員と地方財政計画上との乖離については、われわれが理論的に説明のできる、納得のできるものについては、できるだけ地方財政計画に計上して、その面の乖離をこれによって消していくという努力をいたしたいと思っております。 単価の問題につきましては、先生御指摘いただきましたように、私どもといたしましても、どう考えましてもいまの段階では国家公務員の給与水準までしか認めることはできないというのが、基本的な自治省のこれまでの長年の考え方でございます。その超過部分を今後どういうふうにしていくかということは、将来の地方財政にとってたいへん大きな問題であろうかと思います。人件費という問題が一日で片づく問題ではないことも、私どもよく承知をいたしております。いろいろ御指導を申し上げ、できる限り適正な給与水準に落ちつくようにという努力はしてまいらなければならないと思っております。もちろん、地方団体側だけにこの問題について責任があるとは思いません。いろいろ委託事業をふやしたり、あるいは必要以上に繁雑な手続を地方団体に求めたりしているような事例があるようでございます。これらについては各省のやり方を十分自治省としては監視をして、改めるべきところは改めるように各省にお願いしてまいるという態度は今後も持ち続けてまいりたいと思っております。
○山本(弥)委員 最近の国のインフレ対策、物価の高騰ということが、今日、人件費を重視しなければならないという、地方財政上いわゆる危機といわれておる事態に追い込まれておることは、財政局長も十分御承知だと思うのです。しかも、従来地方公共団体は、国の方針に順応いたしますというよりもむしろ、国の行政と一体となって運営することを指導され、強要されてまいった。このことが社会福祉なり社会環境あるいは生活環境の立ちおくれになっておるということは、自治省十分御承知だと思うのであります。現に最近の二、三年を考えてみますとい四十七年の補正予算、四十八年の大型予算、四十八年度におきましては、各地方自治体の起債の余力がどの程度あるかというそのぎりぎりまで起債でいろいろな仕事を推進するというような方針がとられたわけでありますが、これは年度途中におきまして、いわゆる政策の破綻から事業の繰り延べということをせざるを得ない、そして四十九年度になりまして、これは総需要抑制によりまして全く圧縮された予算を執行しなければならぬという事態に追い込まれているわけです。単に、いままで給与水準の国との開きによる問題はあったにいたしましても、問題はここに大きな原因があることは御承知だと思うのであります。 いかに国の政策が、地方自治体の本来の任務とする地域住民の生活環境の整備だとか福祉だとかいうことを重点に置いて地方自治体は運営しなければならぬかということが、これは的確にあらわれたと私は思うのです。それでいたずらに人件費人件費という。これは重要な問題ですから当然だと思いますけれども、そのことを強調するあまり、真剣に地域住民のことに取り組んでおる、地方自治体の運営に当たっておる首長はじめ管理職の方々が、職員のことのみ考えて、いわゆるサービスといいますか、地域住民のことの配慮が欠けておる、みずから苦境に追い込まれたというようなあり方は避けるべきではないか。十分自治省がそういう地方自治体の側に立っての配慮をしていただきたいと私は思うのであります。 超過負担の問題につきましても、解消はされておりますが、地方団体の要望との開きもあるというような実態であり、またせっかく調査をしながら、重要な三事業についての超過負担を解消し、運営費その他につきましては取りまとめがおくれておるという実態、先ほどのお話を聞きますと、運営費については来年度配慮するということですが、これは年度内に配慮するようなことはしないわけでありますか、取りまとめが完了した場合には。
○松浦政府委員 調査をいたしました六つの運営事業費につきましては、物件費等につきましてよりも、人件費が主体でございます。一体どこに線を引くかということに非常に議論がございます。基本的に計数の取りまとめができたあとでもまだ相当時間がかかるのじゃなかろうかという見通しをいたしております。おそらく来年度の補正である程度はっきりしたものを直すということは私ども申し入れをしてございますが、その後にまだ少し時間を要するのではないかという推測をいたしております。
○山本(弥)委員 超過負担につきましては、来年度予算におきましては単価補正のみではなくて、あるいは対象だとか、あるいは数量とか、そういった問題につきましても十分配慮をしておやりになるかどうか。 それからもう一つ、これは町村自治大臣のときですが、六団体との間に十分話し合うという確約ができたのでありますが、六団体との話し合いというのは、もう予算編成も来年の一月ごろまでには固まるようでありますが、これは会合等をおやりになっているのかどうか、お聞かせ願いたいと思います。
○松浦政府委員 先ほど申し上げましたように、六団体で十八名の委員からなる会を設けられたようでございますが、まだ第一回の会合が開かれていないやに聞いております。 それから、来年度補助対象の拡大あるいは基準の是正、そういった問題については各省に厳重に何とかしろということを申し入れはしてございます。しかしいずれにいたしましても、この査定を受けるのは各省でございますので、私どもとしてはそれ以上のことはなかなか申し込みかねるということで、各省がどれだけ真剣にやってくれるかということに若干心配の念を持っておるところでございます。
○山本(弥)委員 いまの、六団体との話し合いというのをやっていないということですが、これは、六団体のほうからそういう申し出がないのか、あるいは自治省側のほうで多忙なために実現できないのか、どこに理由があるわけでしょうか。
○松浦政府委員 この前のでも、六団体と話し合うということが基本的な趣旨だと思いますけれども、そういう解消のための委員会が六団体にできれば、自治省としては、必要があれば委員も派遣するし、全面的に協力しようということでございます。したがって、六団体のほうがお動きになられる場合には私どもはいかようにも御要望にも沿って御協力を申し上げたい、こういう態度でおります。
○山本(弥)委員 この機会に財政局長さんに、来年度の地方公共団体の見通しといいますか、本年はゼロ成長であり、下期から多少物価の高騰も従来ほど狂乱物価とはいえないまでも、まだ持続する可能性があり、公共料金の値上げということも相次いでおるわけであります。しかし、来年度の下期には多少ゆるやかな成長に転ずるだろう、実質五%前後の成長に転ずるだろうという民間等の見通しもあるわけであります。政府といたしましても近く来年度の経済見通し等につきましての策定も完了されるとは思うのでありますけれども、交付税の問題なりあるいは地方税の問題なり、それと補助金等と関連いたしまして、一体地方財政はどうだ。私どもも、地方団体と同じように、来年度も引き続き非常に地方財政にとりましては危機だというふうな認識を持っておるわけであります。事務的に、それらの問題につきましてどういう認識を持ち、大蔵省の折衝その他につきましてどう考えていかなければならぬかという財政局長さんとしての御判断をお聞かせ願いたいと思います。
○松浦政府委員 国の予算の編成がどのような形で行なわれるかということが非常に大きな影響力を持つわけでございますが、その辺について必ずしもまだ大蔵省の腹がわかっておりませんので、明確なことを申し上げかねる状況でございますが、いままでの大蔵省に関する新聞等に載っておりますいろいろな記事を総合してみますと、おそらく国債はこういう状況下ではふやせないだろう、そうなれば、財政の規模はおのずときまってくるだろう、二五%以内というようなことがいわれておるようでございますが、そういう形で予算が組まれるということでございますれば、国の予算編成の基調を一応地方財政の基調には置きながらも、地方団体は国の財政の場合とちょっと違う実情があるわけで、住民に密着をしておって、特に生活関連施設あるいは福祉施設等については、公共事業の伸びがゼロであっても地方には幾らか伸びを見なければいかぬ、そういうような配慮も含めまして、何とか現行の制度で財政計画を組めるのではなかろうかというのが私の推測でございます。 かりに国税三税の伸びがわれわれの期待するような数字でない、あるいは地方税の減税が非常に大幅で地方税の増収が減る、あるいは交付税が伸び悩む、そういうような事態が起こってまいりますと、これはなかなかむずかしい問題になろうかと思います。しかしどのような形になろうとも、いままでのような考え方で地方の特殊性というものを一部含めながら、かつ、国の総需要抑制という予算の編成にも沿いながらという前提で地方財政計画はでっち上げなければいかぬと私は思っております。したがって、財源が足りなければどのような形であろうと大蔵省と折衝して、現実に地方団体が財政計画上から出てくるとがによって運営に苦しまなければならないような形にしてはならないと思っております。 具体的にいまどうこうするということを申し上げる段階ではございませんので避けさしていただきたいと思いますが、必要財源は確保するということで終始がんばってまいりたいと思っております。
○山本(弥)委員 あとのほうのお話で私ども安心したわけであります。来年度の地方財政について、地方自治体がそれぞれの地域において地域住民のための施設を整備してまいることについての必要財源、交付税あるいは地方税、何らかのかっこうにおいて、あるいは起債ということも出てくるかもわかりませんが、ある程度まで確保するんだという決意で対処するという事務的なお話を承りまして安心いたしました。これはいずれまた私なりあるいは他の委員から大臣がお見えになった席での委員会で詰めることになろうかと思いますので、私に与えられた時間も少なくなりましたので、一そうの御努力を願うことにお願いをしておきます。 ただ、来年も国として取り組まなければならないのは、インフレ対策であり、物価の抑制であることは間違いないと私は思うのであります。そういたしますと経済は低成長になる、いわば、私どもの多年主張してまいりました国民生活を優先するような政治に切りかえていかなければならぬということになるのではないかと思うのであります。これはまさに地方自治体のあるべき姿に返るわけでありまして、そういった面の大部分を担当しております地方自治体としては、そういった国民生活優先の行政をやることに、財源の確保をはかりながら創意くふうをこらして全力を尽くすという体制になるわけであります。 それにいたしましても、この経済の変動期におきましてそういうことが可能であるかどうか私疑問も持つものではありますけれども、多年地方制度調査会なりあるいは行政監理委員会等の答申が過去にあったわけであります。地方自治体と国との責任の分担を明らかにして、そして地方自治体の役割りを十分果たしながら、行政事務の配分並びにそれに見合う財源の配分をすべきであるということは、当然地方制度調査会なりあるいは行政監理委員会の答申にあったわけであります。これがなかなか実現されていない。行政の簡素化それ自体も実現されていない。事務の配分もいまだに所在が不明になっている。しかも行政が複雑多岐にわたり、住民の要求がこれまた複雑化すれば、当然いろいろな国と地方との関係あるいは府県と市町村との関係、これらがまた明確さを欠く。むしろ市町村に移さなければならない事務があり、また市町村から国に移さなければならない事務があるということになっておるわけであります。基本的には国民生活優先の自治体のあり方に全力を尽くすにいたしましても、いまこそ人件費の行き詰まりというようなこととも関連いたしまして、行政事務の配分の明確化にまた積極的に取り組みまして、それによりまして、先ほど財政局長も主張された将来にわたりましての税源配分ということを早急に検討しなければならぬ時期にきておるのではないか、かように考えるわけでありますが、いかがでございましょうか。
○松浦政府委員 自治省がこれまで主張してきたとおりの御意見でございまして、私ども全くそのように考えております。 ただ、行政監理委員会でございますとか地方制度調査会でございますとか、相当権威のあるところの結論をいただいてもなかなか現実がそのように動いておらない、私ども非常に残念に思いますが、今後ともそういう方向に少しでも問題が動けるように努力をしていかなければならないものと考えております。
○山本(弥)委員 幸い地方制度調査会も新しくまた発足されたわけでありますし、当面の問題についての答申がきのう行なわれたようでありますが、中期なりあるいは短期についての計画の際にもずいぶん検討を願いたいと思うのであります。それにいたしましても、人件費の問題を強調するあまり、地方のいわゆる人事管理といった面について——その指導が必要であることは私は否定はいたしません。しかし、行政事務の配分だとかあるいは許認可の整理だとか、そういった国と地方との行政事務の配分あるいは簡素化というような問題が実現しない限りは、いたずらに人件費を圧迫するというようなことだけでは済まされぬのじゃないか。ことに生活優先というふうな使命を全うしますと、どうしても人員はふえるのではないか。ふえるからこそ気をつけなければいかぬという御指摘だろうとは思いますけれども、そうなりますと、そういった国の側でやらなければならぬ行政の簡素化にしても、国が簡素化すれば当然地方もそれだけの人事管理が適切に行なわれる、そういった面も配慮しておやりにならぬとたいへんだ、かように考えるわけです。地方事務官の問題につきましては、昨年地方自治法の改正の際に、五十一年度末までにはめどをつけるという非常に具体的な附帯決議をつけたわけであります。これなども考えますと、国側の責任は実行しないで地方にばかり人事管理だとかあるいは行政の簡素化というようなことを強要するのでは、とてもこの実現は幾ら強要し指導してもできません。当然国の側の問題を解決つけなければならぬ。 補助金でもそうです。知事会その他から多年にわたって補助金の整理問題について要望がある。補助金も、ふやさなければならぬ補助金もありましょう、と同時に、過去の補助金で廃止しなければならぬ補助金もあるのでありますが、それらを整理しないでまいりますと、超過負担の問題はいつまでたっても解決しない。補助金を減らすと、当然自主財源を付与することと同じように交付税にも響いてまいるわけでありますが、そうすると交付税の率をどうするかといった問題も関連してくるわけであります。そういった問題について自治省としては非常に各省との関連がある。大蔵省との関連があり、あるいは行政管理庁との関係があり、わずかな人員でそれだけのことをおやりになることはいろいろ——自治省の役人は非常に優秀な人がみな入っておられるということを最近何かの雑誌で拝見して、私どもも心強く感じておりますが、その優秀さを発揮するためには、基本的な問題の解決にもっと強力に、地方自治体よりも勇気をもって対処されることが必要ではないか、私はかように考えますが、これは財政局長、行政局長、両方から御答弁願い、さらにそれらの問題についての政治的判断としての御答弁を政務次官からいただきまして、ちょっと質問も残りましたが、予定の時間が参りましたので、一応質問を終わりたいと思います。
○松浦政府委員 財政部面について担当しておりますから、そういう角度から御発言をお許しいただきたいと思います。 私どもは、国がやるべきことは国が責任をもって果たしてほしい。それは自治省でできることは直ちにやります。各省にお願いすることについては、各省からうるさくきらわれても最後まで粘り強く食いついていきたい。そういう意味で今回の超過負担も、いままでには年度の途中でああいう形をやってもらったことはないわけでございますが、もう洗いざらいほんとうのことを委員会でぶちまけてしまうぞ、それで大蔵省答えられるか、そこまで話を持ち込んでやったわけでございます。今後ともそういう姿勢で努力をしていきたいと思います。そのかわり地方公共団体でできることはやってほしい。一兆円もの給与の開きが原因になって仕事ができなくなるとか、あるいはやってしまったら赤字が出るから何とかしてくれとか、そういうことにならないように長期的な視野に立ってその改善をはかってほしい。国のやるべきことは国で、地方がやれることは地方で、こういうことを基本にいたしまして、私どもただいまのことばを御鞭撻のことばと受け取ってがんばってまいりたいと思っております。
○林政府委員 御指摘いただきましたこと、実は一々ごもっともというか、かねがね私たちがそういうふうにありたいと主張しておるところをまさに御指摘いただいたわけでございますので、いま財政局長が申し上げましたように、まさに御鞭撻、お励ましのことばと受け取りたいと思います。 とりあえず所管の問題として地方事務官問題、確かに前の国会、地方自治法の改正の際に、この委員会で期限のついた相当具体的に書いた附帯決議をいただきました。これが当面の一番緊急を要する要務だと思いまして、関係各省とまた引き続き折衝を続けておる次第でございますが、あの附帯決議がつきましたときのいろいろな動きでもおわかりのとおり、たいへんむずかしい問題でございまして、実は今日まだはかばかしい進展があることを御報告申し上げられないことをたいへん残念に思うわけでございます。 ただ、毎年の定員の見直しとか、その他予算編成上のチャンスがあると思います。この予算編成を通じましてさらに引き続き努力を続けてまいりたいと思いますが、先ほどの御指摘にございましたように、事務の再配分、機能の見直しということ、この地方事務官制度も実はその一環でございまして、非常に変わったといいますか、変則的な形態が責任の不明確を生じておるということで、これの持っておる弊害は明らかでございますが、それ一つ直すにつきましても実はこのくらい長い年月をかけてなお進歩がない。機能再配分という問題も、実は関係各省にまたがるその省の数が多ければ多いほど、当然と思われることでもなかなか一歩、二歩進まない。そこには単なる事務的な折衝のみならず、多分にこれを与野党を通じての政治的な問題としてお取り上げいただかなければ解決がつかないことも間々あると存じます。事務的には一〇〇%努力を尽くしました上で、あるいはそういう点についての御応援を国会その他を通じてお願いすることもあるかと存じますが、ぜひそういう方向に持ってまいりたいと思いますが、事務的な力を一〇〇%尽くすことをお約束して御答弁にかえさせていただきたいと思います。
○左藤政府委員 先生からいろいろお世話がございましたとおりで、やはり自治省という役所は国のいろいろの行政と、そして地方自治を確立するために接点に立つ、そういう意味の大きな責任を持っておる役所だと私は思います。 たいへん御激励をいただきました線で今後とも努力していかなければならない、このように考えております。
○伊能委員長 この際、午後一時三十分から再開することとし、暫時休憩いたします。 午後零時三十三分休憩 ————◇————— 午後一時四十三分開議
○伊能委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 内閣提出にかかる昭和四十九年度分の地方公付税の特例に関する法律案及び地方税法の一部を改正する法律案の両案を議題とし、質疑を続行いたします。多田光雄君。
○多田委員 税法の改正案について二、三御質問したいと思います。 前国会の当委員会でも、電気ガス税の問題、かなりいろいろ意見が出されまして、ちょうどときあたかも電気料金の大幅な値上げが問題になりまして、上がったならば免税点あるいはまたその税率を変えてもらいたいという要望がありました。同時にまた、この電気ガス税の問題では特に企業向けの非課税分、これについては国会でも再三、検討すべきであるというふうな附帯決議なんかもされたわけですが、今回の改正案を見まして、たいへんスズメの涙ほどのものであるが、改正されたということについて、私どもこれは歓迎したいというふうに思いますが、なお今日の国民の生活の実態からいって、ぜひ検討していただきたいということで質問したいと思います。 通産省に伺いますが、電気料金の値上げ前とあととで産業用電力とそれから家庭用の電灯との消費の割合はどうなったでしょうか。値上げ前は大体電力が八、それから電灯が二というふうな割合であったわけですが、どうでしょうか。
○末木説明員 通産省でございます。 お答えいたしますが、実は先生いま御指摘の点につきましては私の担当外でございまして、正確な数字を持ち合わせておりません。私、税の関係をやっておりますのですが、需要のほうの数字はつまびらかでございませんので、後ほどもし必要でしたら確認をさせていただきたいと思います。申しわけございません。
○多田委員 これは通産省の意見を聞いてもあまり変っていないようです。つまり産業用がやはり大幅に使われていて、そして家庭用の電灯は大体二割程度であるということですね。 さらに伺いますが、これはどうでしょうか、単価のほうはわかりますか。
○末木説明員 電力関係の、つまり営業関係のことは……(多田委員「料金関係は来ていないのか」と呼ぶ)お呼びいただいていないのかと思いますが、私はそちらの関係はやっておりませんので、申しわけございませんが。
○多田委員 全然あなた覚えていない。
○末木説明員 はい。
○多田委員 料金について言いますと、これは通産省から聞いたことですが、産業用が今日九円八十五銭、それから電灯用料金が十五円三十六銭、こういう状況で、依然として同じ電力を使いながら産業用が非常に安い。これを改定前に比べますと幾らか変化があったとしても、依然として産業用の電力が非常に優遇されているということがはっきりすると思います。たとえば、四十七年度の九電力の平均を見ますと、電灯用が十一円九十六銭、それから一般の産業用、特に大口が四円三十八銭、その大口の中でも特に特約というのが三円四十銭という状況なんですね。しかも、当時の東京電力の原価で見ますと、原価は発電原価が三円五十五銭なんです。つまり原価を割って特約に出していたということも前回の国会でもずいぶん問題になったところなんです。そういう意味では若干、六月からの電気料金の引き上げ幅について産業用に大幅に上がったとはいわれていても、やはり依然として日本の電気料金の体系である、大口にはきわめて安い、原価すれすれ、しかも一般用には倍近い高い値段で売っているということがはっきりしているというふうに私は思うのです。 そこで、これは自治省にお伺いしたいんですが、免税点の引き上げでその対象戸数が五〇%近くになったということですが、今回の電力料金の大幅の値上げによって免税対象が五〇%に達したということは、電気税のあり方そのものがいま問いただされているんじゃないか、こういうふうに私考えるのですが、電気税の目的、理由は一体何でしょうか。
○伊能委員長 その前に通産省に申し上げますが、担当の課長がおらぬ場合は電話で連絡して、来ていただくように配慮してください。
○首藤政府委員 電気税の趣旨でございますが、これは電気税が電力の消費と担税力というものの関連に着目をいたしまして、一般消費家庭の場合でございますと、一種の所得を捕捉いたしますための補完税とでも申しますか、そういう感じで電力の消費に対して負担を求める、こういう趣旨に出ておるものと考えております。
○多田委員 自治省の見解としては、電気ガス税は、電気またはガスの消費と、その消費者の担税力との間に見られる相関関係に着目し、支出面からその担税力を捕捉し課税する消費税である、消費税であるということは一致するわけですね。しかし消費税であるならば、これは料金じゃなくて、本来であれば量に対して課税しなくちゃならないというふうに思うわけですし、電気はだれが使っても同じものなんですね。すでにこういう電気が大衆的な消費物資になってしまうという段階で、大衆的なこの電気税を撤廃しろという声も非常にあるわけなんですね。 そこで電気税の撤廃の問題、とりわけ一般家庭用の電気使用料に対する電気税の撤廃ということについて何が一番障害になっているのか、それを一つ伺いたいと思います。
○首藤政府委員 電気税の消費税としての性格は先ほど先生の御指摘をいただきました、そのとおり私どもも考えておるわけでございます。 しからば、一般的な大衆消費に対する電気税、電気に対する課税、これを廃止ができない、廃止を困難にしておるという理由はどんなところかというお尋ねでございますが、一つには電力の消費というものが、先ほども申し上げましたようにかなり担税力と申しますか所得と申しますか、そういったこととパラレルな関係を持っておりますその関連から見まして、一種の所得の補完といったような感じで税負担を求める基準が適正に得られるのではないかということがございますし、もう一つ、より多くの問題は、電気税は非常に安定的な、しかもどこの地域にも普遍的な税源でございまして、特に市町村の税源というかっこうでは非常に大きなウエートを占めておりますし、またその安定性普遍性の面から見ましても市町村の税源として適切なものではないか、こういう性格を持っておるわけでございます。そのようなことがぜひこの税源を市町村税として存続させていただきたいと私どもが考えておるところのおもな理由でございます。
○多田委員 いろいろ表向きそういう面もないじゃないと思いますが、やはり何とかして税収をふやしたいということからこれは出た一つの問題だろうというふうに私は思うのですが、先ほど言いましたように、これは電気料金が産業用とそれからまた一般家庭用とに、消費からいってもあるいはまたその価格からいっても大きな開きがある。ここに同じものを使いながら価格の違いが開いている。これは日本の電気料金の体系、もう何十年も続いている体系なんです。たとえば酒であるならば、これは大金持ちが飲もうが苦しい人が飲もうが同じように飲んだ量にかかってくる。ところが、この電気料金については逆に弱い者に高くかかってくる。そして大企業に対しては非課税のところもある。さらにまた同じ課税であっても、特約料金なんかは原価すれすれという状況なんですね。最近盛んに社会的公正、政治の公正がいわれているけれども、一体これをどう思いましょうか。
○首藤政府委員 電気税が先ほど申し上げましたようなあるいは御指摘をいただきましたような性格を持っておりますことはすでに御承知の通りでございますが、しからばそのような税金を課していきます場合におきまして考えなければならぬことはどういうことがあるかといいますと、一つは、一般大衆家庭において消費されます電気においては、いわゆる最低限とでも申しますか、そういった点について免税点というものの措置を考えて、ごく零細な消費といったものまで課税をすることがないような配慮が必要かと思います。この点につきましては免税点の設定がございますし、今回電気料の値上げに伴いまして電気ガス税全体の増収がはかり得ることとなりましたので、電灯分の増収分を、あげてこれを免税点の引き上げ、税率の引き下げ等の減税に回す、このような措置で大体五〇%程度の世帯が免税世帯になる、こういう程度の免税点を設定させていただき、御提案を申し上げておるわけでございます。 それからもう一点はやはり消費課税でございますが、産業、物価、そういったもあの観点から原料課税というかっこうになることはできるだけ慎むべきだという考え方が前々からこの電気税の課税にはあったようでございまして、そういう観点から、製品コストの中の電気料がおおむね五%をこえる、こういった重要産業資材、百二十九品目ほどございますが、そういったものについて産業上の非課税がとられておるものと考えておるわけでございます。 それから電気料金が、産業用電力と家庭用電力との間にかなりの格差がいままであったことは御指摘のとおりでございますが、今回の値上げに伴いまして、先生も御案内のように、産業用料金のほうにかなり引き上げのウエートが高く家庭料金のほうに低くと、それからまた福祉料金制度等の導入、こういったことがはかられたのは、先生御指摘のような性格のせいではないか、このように考えておる次第でございます。
○多田委員 同じ電気を使いながら、しかも使っている家庭のうちのもう半数、五〇%、これが免税点以下になったということは、私はこの税のあり方そのものが問われてきているのじゃないかというふうに思うのですよ。またかりに不幸にしてもっと大きく電気料金が上がったという場合に、さらに国会で論議になり、それの対象が大きく広がっていくというような場合、私は大衆課税としての電気税そのもののあり方が問われてくる段階じゃないかというふうに思うのですよ。 そこでちょっとお伺いしたいのは、非課税対象になっている百二十九品目ですか、ございますね。これは今度改定になって平年度でどれくらい減免されますか。
○首藤政府委員 非課税品目にもし税率どおりの税額がかかっておったらという試算でございますが、従前の値上げ前でございますと約五百億強でございます。今度産業用電力が大幅に値上げになりましたことに伴いまして、もし課税をそのままの率でするとすればということでございますが、七百七十億余りの金額になるわけでございます。
○多田委員 その七百七十億くらいの非課税金額は一般電灯用で入る税金のどれくらいになりますか。
○首藤政府委員 今回の電力料金の改定前の四十九年度の電灯分の当初見込みが五百三十億ほどでございましたが、これが料金改正によりまして六百九十四億、約七百億程度の金額になる。それに対して今回二百億余りの減税を行なって四百九十億余りの税収入になる、こういうのが電力料でございますから、先ほど申し上げました七百億は、金額的にはこれを上回っております。
○多田委員 つまり、同じ電気を使いながら、しかも所得の補完というふうな意味も含めてやっておりながら、非課税分は一般の小口の使うのよりもさらにはるかに大きな七百億以上の非課税にするということがいままかり通っているわけですよ。これが前国会でも非常に大きな論議になって、そして附帯決議にもこれを再検討しろということが、七十一国会でも七十二国会でも論議されてきたわけです。 そこで、これは通産省にお伺いしますが、実は前回当委員会で、私、非課税問題についていろいろ伺ったわけです。この非課税問題は渡海自治大臣のときでも毎年一回洗い直ししなくてはならないというようなことがあったし、その点について聞きましたら、大企業の電気の使用、特にコストに占める電気料のあの五%条項、これが非常にあいまいであるということがはっきりわかったし、その点での自治省との突き合わせというものも、毎年一回というのが非常に不十分だということもはっきりしたわけですね。あのとききちんとやりますという回答だったのだけれども、一体これは洗い直しをやっていますか。
○末木説明員 先生御指摘の洗いがえの作業をすべきだというあのお話はよく承知しておりまして、御指摘の線に沿いましてかなり大規模な調査を行ないまして、現在自治省とも相談をしつつデータの整理中でございます。
○多田委員 それは洗い直しはどの程度進んでいるのですか。かなり大規模にということですか。
○末木説明員 御指摘の百二十九品目全部につきまして調査をいたしております。タイミングといたしましては、通常国会の御審議に間に合うように急いでおります。
○多田委員 これは自治省に伺いますが、もしその洗い直しによって、大口用の非課税問題を再検討する意思があるのかどうなのか、それを伺いたいと思います。
○首藤政府委員 もちろん、この洗い直しの結果によりまして、非課税品目の整理等につきまして十分配慮したい、こう考えております。
○多田委員 一説によりますと、コストの中で三〇%以上という話も、これは新聞に出たり、私も耳にしているわけですが、自治省としてはこういう非課税を完全に撤廃するという方向で進めているのか、それとも五%条項というものを変更して幾らか手直しするという考えなのか、あるいはまた、検討はするけれども現状を続けてやるということなのか、それはどうなのでしょうか。
○首藤政府委員 私どもといたしましては、当委員会の附帯決議の趣旨もございますし、また、前々からお答えを申しておりますように、できる限り非課税措置を整理していくべきだという基本的な考え方に立っていろいろ作業もし、また相談も進めておるところでございます。ただ、電力料の問題につきましては、先ほども申し上げましたようにできるだけ原料課税という点については配慮をすべきだという考え方もございますので、やり方としてはただいまの五%という基準、これを引き上げていくという方向もございましょうし、また現在の税率をいろいろ考えていくというような方向もあろうかと思いますが、いずれにいたしましても、できる限りこれを整理するという方向で相談を進め、かつまた、前にも申し上げましたように、税制調査会にも諮問をいたしている次第でございます。
○多田委員 電気ガス税、どうも通産省の言っていることと自治省の言っていることとちょっと食い違いがあるように私思うのです。自治省は所得の補完も含めた大衆課税だと言う。それから、通産省のほうは——通産省は一体この電気ガス税についてどういう考えなのですか。
○末木説明員 私どもは税の性格につきましては、自治省税務局長のお答えになりましたように消費税という性格の税だというふうに考えております。 お尋ねの点は、産業課税についてのことでございましょうか。
○多田委員 含めて。
○末木説明員 産業の非課税の措置の考え方につきましては、税の性格といたしまして消費税という性格の税でございますから、これも税務局長お答えになりましたように、原料には課税しない、つまりコスト課税はしないということでいまの制度ができているものと了解しております。
○多田委員 自治省にお伺いしますが、いまの回答はいいんですか。
○首藤政府委員 電気税が消費税でございます性格につきましては、全く同じことでございます。 それから、産業用電力に関します課税のあり方につきまして、できるだけ原料課税については配慮をしていくという線が従前ともあったことは申し上げたとおりでございますが、この付近の考え方なり実際上の取り扱い等につきまして、いつも通産省との間に折衝をいたしておるわけでございますが、必ずしも完全な意見の一致がなかなか見出しがたい、そのためにもまたいろいろ折衝もしている、こういうのが実情でございます。
○多田委員 その意見の一致を見出しがたいというところはどういうところですか。
○首藤政府委員 原料課税については配慮をすべきであるという、その原料課税のあり方についてのいろいろな問題でございまして、適用品目の性格の問題であるとかあるいはどの程度の比率以上を原料課税非課税の対象にあげるかとか、そういった具体的な問題についてでございます。
○多田委員 私が耳にする限りでは、通産省のほうとしては、大衆課税だから一般小口のやつは続けたらいいだろう、それから原料課税の面もあるから大口のほうは非課税にしていってもらいたい、しかしその間に、自治省としてはなるべく財源をふやしたいからできるだけその非課税分野を減らしていきたい、通産省はそれに抵抗していく。私は、同じ政府の中にあってこの電気ガス税をめぐってこういう微妙な意見の食い違いがあるというふうに、前回からそれを痛感しているのです。しかも、前回もそうだったけれども、このコストの中で五%以上を占める電気ということの調査も、通産省に私相当いろいろ聞いたんだけれども、非常にあいまいだったし、その内容を言わなかった。内容を言わなかったけれども、こういうことはあのとき回答していたのです。たとえば前回、ポリエチレンについては九・二%占める、それからポリプロピレンについては七%を占める、こういう回答はしていました。ですから、私はあなたに伺いたいことは、通産省として一体非課税のものを撤廃したいのか、したくないのか、それをはっきりさせてください。
○末木明説員 お答えいたします。 まず最初に、先生御指摘になりました点、誤解がございますので申し上げさしていただきますが、通産省は、電気税につきましては、日常生活に不可欠な電気にかける税金ということで、私どもはそういう税はあまり好ましくないというのが十数年来の考え方でございまして、できることならば電気税は廃止していただければありがたい、ただ、財政上の問題もございましょうから、そう一挙にすることはむずかしいかもしれない、その場合には税率の引き下げなり、免税点の引き上げなり、できるだけのことをお願いしたいというのが基本姿勢でございます。 それから、産業用の非課税措置について撤廃したくないのか、撤廃したいのかということでございますが、したい、したくないということですとちょっと誤解を招くかと思いますが、繰り返しで恐縮でございますが、これはあくまで消費税でございますので、原料にはかけないのが筋合いだと思っております。ですから、非課税措置はおかしいものだとは実は思っておりません。 ただ、御指摘のようにこれはやはりそうは言っても一定のルールでやっていることでございますから、いま先生おっしゃいました数字はたしか四十五年ごろの数字ではなかったかと思いますが、その後調査をしていないではないか、ルールにはずれて本来削除すべきものを削除してないのではないかという点につきましては、先ほどお答えしましたように、現在実態調査を進めているということでございます。この点については、自治省と御相談しつつ、ルールに即してはずすものははずすという考えでございます。
○多田委員 現在調査を進めていて、従来の五%条項というのが適切な状況になっているかどうか、それをひとつ、どうですか。
○末木説明員 実は何をもって適切というかどうか非常にむずかしいわけでございますが、いま時期的に非常にむずかしいと思っておりますのは、御承知のように電気料金がことしの春値上げになりましたので、その影響がどう出るかというところが一つの問題でございます。ただ、これは四十九年度が終了いたしませんと値上げ後の正確なデータはつかめない。現在調査をしておりますのは四十八年度の実態について調査をいたしております。何をもって適当というかどうかという問題ございますが、その場合には、ほんとうは電力の大幅な値上げ後の実態をつかまえて私どもは検討をしなければならないとは思っております。
○多田委員 自治省に伺いますけれども、これほど国会でこれの根本的な見直しということが論議にもなり、そしてまた、七十一国会でも七十二国会でもこれが附帯決議にも乗せられているという段階で、いまだにこれがやられてない、しかも、いつも言うのは、通産省との折衝だとかあるいはまた目下検討中でございます、こういうことなんですね。一体これは国会の決議をどういうふうに考えているのでしょうか。どっちに責任があるのですか。通産省の言い分には責任があるのですか。それとも自治省のほうが弱いのですか。理屈はこうなんですよ。消費税だ、だから一般庶民にはかけるのだ、それから、原料の立場からいうならば、これを非課税分野をこのまま続けていく。しかも、その非課税の金額は七百七十億といま見られているわけですね。一般の小口よりもはるかに高い税金を取られているわけです。こういう問題で自治省は一体どういう腹がまえでいるのですか。一体、何回国会でこういう決議をしたらいいのでしょうか。伺いたい。
○首藤政府委員 前国会におきましても、産業用電気の非課税措置の整理につきましては御決議をいただいておる趣旨もございますし、私どももまた、何度も申し上げますように、非課税措置についてはできるだけこれを整理をしていくということが適当だと思っておりますので、私どもといたしましては鋭意この整理に向かって努力をいたしておるわけでございます。ただ、今回のこの地方税法の改正は、先ほども申し上げましたように、電力料金の大幅値上げに伴います増収を一般家庭等に還元をするための減税を行なうといったような年度途中の措置でございますから、その分に限って御提案をいたしておるわけでございますが、この非課税措置の整理の問題につきましては、やはり来年度税制改正の一つの問題として、現在私どもとしては鋭意進めさしていただいておる。そのため通産省とも折衝を重ねておりますが、ただいま御指摘のように、なかなかこれは意見の一致を見ないのでございますが、そういうこともあり、税制調査会等の第三者的な諮問機関、ここにも諮問をいたしながら、何とかしてこの措置を進めたい、こういうふうに努力をしておる最中でございます。
○多田委員 私どものこの問題に対する見解は前回申し上げましたけれども、こういう大衆課税は撤廃すべきであるというように思います。かりに、免税点が二千円になった、それが二千五百円、四千円使ってみたところで、これはたいしたぜいたくとはいえるものじゃないのですよ。ですから、やはりこういう大衆課税的な電気税については私はやめたほうがいい。同時に、ほんとうに税の公平をいうのならば、産業用にきちんと非課税を撤廃して、七百七十億取れるのですから、これをやはり正当に取るということがほんとうの税のあり方だ、私はこういうふうに考えるわけです。ですから、ひとつぜひ来年度について、自治省は、なるほど社会的な公正が税の上でもやられたというふうな措置に大きく踏み切られる、いまそういう態度でおられるのかどうなのか、この点をひとつ伺いたいことと、それから通産省は、あくまでも百二十九品目を守っていくのか、それともいまのような状況の中で、たとえば五%条項を訂正するとか、そういう方向で進むのか、それを伺いたい。
○首藤政府委員 自治省といたしましては、毎々申し上げておりますとおり、できる限りこの非課税品目を整理、合理化をしていくという点に向かって進みたい、こういう考え方でおります。
○末木説明員 私どもは百二十九品目というものを絶対守るという考え方は持っておりません。百二十九がどうというわけではございませんで、これは制度の趣旨に照らして、整理すべきものは整理すべきだということでは自治省と協力してまいりたいと思います。ただし、産業用の非課税はすべて廃止すべきだというふうには考えておりません。
○多田委員 それからこれは自治省に伺いますが、税率の引き下げによる特に過疎地帯なんかの減収分についてはどういう処置をとられる予定ですか。これはお伺いして回答をもらうだけでいいですから。
○首藤政府委員 電灯の税を免税点を引き上げまして税率を引き下げたわけでございますので、御指摘のように電灯料だけにたよっておりますような市町村におきましては間々減収になるケースがあるわけでございます。ただ、一般論的には料金の値上がりとほぼとんとんでございまして、大きな金額の減収になる町村は現在のところ生じることはなかろう。出ましても、せいぜい十万単位ぐらいの増減収だと思います。しかしいずれにいたしましても、このような制度に電気税そのものを改正をいたしますと、これは交付税の算定を通じまして交付税の基準財政収入額、これの算定に影響してまいりますので、大きな減収が生じるところがあれば交付税をもって補てんをする、こういうかっこうに相なると思います。
○多田委員 それはいつからの措置ですか。
○首藤政府委員 今回の再算定からこの電気料金の改定を予定をいたしております。
○多田委員 ついでに聞きますけれども、新聞でも大きな問題になった例の電気税の違法徴収の問題なんですが、なぜああいう事態が起きたのでしょうか。これは通産と自治省と両方に伺いたい。
○首藤政府委員 御指摘の電気税の取り過ぎの問題でございますが、これは税法におきましては先生御承知のように、一月分の電気料金は三十日をもって計算をするというように規定がしてあるわけでございます。ところが電気供給規程その他の例によりまして、実際電力会社が料金を徴収しに参りますときには、徴収員の都合がございますので、三十日ぴしりぴしりと行くわけにはまいりません。場合によっては二十八日目に行ったとか、場合によっては三十一日目とか二日目に行ったとか、こういう事態が生ずるわけでございます。そこで、われわれといたしましては、日数が短い期間で行きました場合は別でございますが、三十一日、三十二日というように三十日をこえた日数で検針に行きました場合には、電気の使用量が当然それだけふえておりますので、これは三十日換算に直して免税点の判定をしていただくよう措置をしてきておったのでございますが、この状況が長い時代がたちます間に実際上の電気検針の問題とからみまして、たとえば三十二日で検針をしたそのものの金額で免税点の算定をしてしまう、こういう誤りをおかすような電力会社が出てきたものではないか、こう考えております。
○多田委員 ですから、その指導のあやまちはどっちにあるのかということを聞きたいのです。自治省にあるのか、通産省にあるのかということです。
○首藤政府委員 指導のあやまちということではないと考えておるのでございまして、三十日をもって措置をすべきであるという税法の考え方を私どもとしてはそのままのとおりに受け取り、かつ指導をしてまいっておったのでございますが、今回遺憾なことにこのような事実が出ましたので、これを正しい方法に戻すように再びこういう強い指導をいたした、こういうのが実情でございます。
○多田委員 それが十三年も放置されてきたという事実があるわけですね。しかも、それが東電ですか、一番最初に始めたのは。それに今度は関電なんかも見習っていく。そうすると、これは独禁法にも触れるんじゃないかと思うのだけれども、こういう事態が起きてきたということ、一体どうしてこういうことが十何年も続いてきて、しかもほかの企業にまでそれが広がっていったのか。これは通産省の監督が悪かったのか、あるいは自治省の税に対する態度が怠慢であったのか、どうなんですか、これは。
○首藤政府委員 自治省といたしましては、基本的な三十日をもって算定をするという考え方は、その制度ができました三十六年にそのような取りきめをいたしておりますので、これはまあ的確に守られておるものと、このように考えて推移をいたしておりました。ところが、守られていないという事実が遺憾ながら発生をいたしたものでございますから、これを至急修正をするようにという所要の措置をとった、こういうことでございます。
○多田委員 そうすると、その主要な責任は自治省にあったということですね、気がつかなかったのは。
○首藤政府委員 気がつかなかったという点につきましては、確かに遺憾な点があるわけでございますが、実際上の電気税の徴収、これは先生も御案内のように市町村税でございまして、市町村が徴収をいたしております。そこで、私どもとしては、三十六年に指示をしました方法のとおり実施をされておるもの、こう考えておったわけでございます。
○多田委員 だから、その点では自治省に責任があるんだろうというのですよ。市町村に責任転嫁はできませんでしょうがね。もちろん、一番大きな悪は電気企業ですよ。そういう指示があるにもかかわらずやっていたということは。しかも、それが一社から幾つかの、三社ですか一番ひどいのは。それが十三年も続いていたという、主要な指導の責任は自治省にありましょうがね。どうなんですか、それは。それも自治省にないわけですか。
○首藤政府委員 自治省といたしましては、御案内のとおり直接の徴収事務を扱っておるわけではございません。まさしく全般的な制度運営の指導的な責任は持っておりますので、三十六年に三十日をもって計算をすべしという指導をいたした、まあそのことをもってすれば、それが守られておればそれで十分であったわけでございますが、そういう指導をしてきておったわけでございます。 ところが、実際問題としてこのような事態が起こっておった。これの事態は、もちろんそのような三十日以外の算定をいたした特別徴収義務者である電力会社、これが直接の責任だと思うわけでありますが、税の実際上の徴収事務をやっております市町村、ここが自分の税でございますから本来なら早く気がつくべきであったともいえるわけでございます。したがいまして、私どもといたしましては適切な指導をいたしておりましたこと自身は事実でございますし、ただその適切な指導に違った事実が発生をしたということに気がつくのがおくれたという意味では、その面に遺憾な点があったと思うわけでございますが、直接の徴収事務にすべて自治省が携わっておるわけではございませんので、やはりこういう実態の発見は、普通であるならば市町村でもって早く発見すべきが順序と申しますか、そういうことになるのではなかろうかと考えております。
○多田委員 この問題でいつまでも論議するわけにいかないけれども、確かに一人一人の税額というのは小さいけれども、これは月間幾らになりましたか、三十億ぐらいになるのでしょう、きのうそういう答えでしたね。全国的にいえばそういう膨大なものです。これに対して通産省どうなんですか、どういう態度をとられましたか、今回の電気企業に対して。
○篠島説明員 本件につきましては、いま自治省のほうからお答えいたしましたとおり、直接法律上の責任は地方税法の徴収義務者としての電力会社に責任がございまして、地方税法については通産省として直接指導する権限はないわけでございますが、ただ新聞等でも取り上げられましたとおり、電力会社のそういう法律と違ったやり方をやっておるということ自身に、非常に世間に対してイメージを悪くするといいますか、不信を招くという意味合いにおきまして、われわれとしてもある面で電力会社を監督する立場から非常に遺憾だということで、自治省とあわせて、今後こういうことのないように十分に厳重に注意をいたしたいと思います。
○多田委員 この電気税の問題について言いますと、あれほどの六月一日から大幅値上げになって、この九月決算でも九電力はほとんどが軒並みに増収をしているのですよ。そして、あの六月一日の値上げ以前に各地で公聴会をやられたときも、相当反対の意見が出た。たとえていえば料金体系の問題から、それから電力会社の内部留保の大きさの大きい問題から、あるいはまたナショナルミニマムを百キロワットにするということが一体どうなのかということから、あるいは燃料費を過大に見ているのではないかということで、これは国会でも相当大きな論議になったわけです。そして大幅に上がった。上がったから自治省としてはいま免税点を若干切り上げる、そうしてまた税率もわずか一%だけれども下げた、こういう事態になってきているのですね。だから率直に言うと、私はこの税率の引き下げあるいは免税点の引き上げを見てみますと、上がったからそれを若干何かカバーをするという程度のこれは改正なんですよ。もろ手をあげてほんとうに大喜びをするようなものではないのです。 ところが一方、電力会社はどうかといえば、十三年にわたってそういう不正な行為、まさに不正な行為なんです。これが通産省もあるいはまた自治省も知らないうちにやられてきた、そして月に三十億のこれでもって増をはかってきた、こういう実態が出てきているわけです。ですから私は、繰り返し申し上げますが、通産省も含めて、この電気ガス税の場合に大口の非課税というものは根本的に再検討すべきだ、同時に、この家庭用の電灯というものは全くの生活必需品ですから、これはたとえ金のある者もない者もやはりひとしく全廃すべきである、これこそが私はほんとうの税の公平なあり方だ、こういうふうに思うのですよ。まあ、通産省にすれば、不況が近づいてきているからこの辺でまた企業にてこ入れしなければならないというような、そういう根性ではなくて、電力会社は相当な分厚い内部留保を持っているのですよ。だから思い切って自治省は、先ほど私に答弁なすった方向で、ひとつ五十年度の地方税法の改正の場合でも、それを勇気をもってやってもらいたい。 たとえば全国電力需要家団体協議会、ここから十二月に「電気税撤廃についてお願い」という陳情書が来ているのですよ。同じ陳情書でも、これは企業が何とかしてこの電気税を撤廃したい、こういうあれで、これは庶民の願いとちょっと違うのです。こういう圧力に負けないでひとつがんばってもらいたい。この点でひとつ次官に御答弁願いたいと思います。
○左藤政府委員 御趣旨の点についてはわれわれも十分考えて検討しなければならないと思います。税全体のいろいろな問題があろうかと思いますが、そういった点につきまして、国民生活及び国民経済というものに対しての配慮を十分考えなければならない、このように考えます。
○首藤政府委員 先ほど御質問の中にございました三十億という数字は、誤解があるといけないと思うのでございますが、私どもいま、取り過ぎた電気税の還付につきまして、御案内のように電力会社を督励いたしまして積算をしていただいておるわけでございますが、過去五年間に取り過ぎた金額、まだ精査が終わっていないところもございますが、現在の見込みでは総額で一億二、三千万ぐらいと思っております。
○多田委員 でも、きのう佐藤委員のあれに対して否定しなかったでしょう、あの発言はどうなんですか。
○首藤政府委員 きのうお答え申し上げました数字は減税額、今回の減税でございますが、これを一月一日から実施するのではなくて、六月一日から実施をするとしたらどのくらいになるのか、こういう数字でございました。
○多田委員 わかりました。それは訂正いたします。 それで、ちょっと地方税の問題についてもう一つお伺いしたいのですが、実は先般私は、閉会中に各自治体を幾つか訪問したのですが、どこへ行きましても、これはそちらの方であってもあるいは革新的なところへ行きましても、ともかくいまの地方財政、これはあと一、二年するとパンクしてしまう。これは私のことばではございませんよ、これは与党の知事の方までがそういう表現を使っておりましたが、いまの地方自治体の財政危機というもの、皆さん危機とお認めになるかどうか知りませんが、これは相当深刻なものであるということ、これをひとつ次官、どの程度お認めになっておりますか。
○左藤政府委員 確かに最近の自治体というものは、国の経済というものの中におきまして、地方財政もやはり同じような、たとえば総需要抑制というものによります影響、あるいは不況というものが来ておる問題、あるいはまた物価騰貴とかそういったものに関連いたしましての人件費の異常な高騰という問題におきます地方財政というのは、いま非常に大きな問題点があるとわれわれは認識をいたしております。さらにまた、五十年度におきましても、この問題についてはかなり同じような、あるいは一部においてはもっとひどいといいますか、もっと深刻な状況というものが続いていく可能性があると私は考えております。 そういう中におきまして、五十年度の地方財政というものを、財政計画を立て、また予算の問題について、地方の公共団体がその行政を円滑に運営していくためには、われわれがかなり努力していかなければ円滑な運営が期せられない、このように考えております。
○多田委員 一体今日の、次官はいま危機ということばをお使いにならなかったけれども、深刻ということばをお使いになった。私どもは一つの危機だと考えておりますけれども、少なくとも、この危機なり深刻なりのよって来た原因というのは、次官はどのようにお考えになっておりますか。
○左藤政府委員 確かにこれは国だけの問題ではなくて、地方自治体にも考えなければならない問題もあろうかと思いますが、いずれにいたしましても、地方自治というものにつきまして、国も地方団体も十分、何といいますか、たとえばいままで増収とか、そういうようなものがあったために十分そういった問題について深く考えていなかったといいますか、そういうものに対する配慮というものが十分でなかったという点も私はあろうかと思います。 それからまた、もちろんそういった点につきまして、こうした段階にいまなりましたことにつきましては、国全体のいろんないままでの、非常に大きな急激な国の財政規模といいますか、そういうものが膨張し、またそれで国全体が動いておった、同じような形で今後進んでいくならば、大きな一つの支障を来たすというところに立ち至ったためだ、私は国全体の経済の問題として、その中における地方財政の危機と、このように考えております。
○多田委員 次官にたいへん悪いのですが、私、たいへんのどかな御意見だというふうに承っているのですが、その中で国全体の施策というようなことも言われました。それでちょっと自分の意見も含めて申し上げておきたいと思いますけれども、なぜ今日の地方自治体のこういう危機なり、困難が起きてきたのかという問題で、私はやっぱりこの十数年の日本の為政者のとってきた高度成長、これから離れて考えることはできないだろう、こう思うのですね。つまり高度経済成長のために地方財政を全面的に私は活用してきた、ここにあると思うのですよ。 第一に言いますと、産業基盤の支出というのが非常に多くなってきた。これは一々数字をあげなくてもおわかりのことだろうと思うのですね。 それからもう一つ言いますと、高度経済成長をやるわけだから、租税特別措置などによる企業に対する税の大幅軽減をやってきておる。ですから、これは専門家に言わしても高度経済成長というのは世界に類例のない伸び方だったし、同時にまた企業に対する各種のこういう特別措置というものも、これもやっぱり外国に比類を見ないものであった。こういう措置のもとで、企業の負担は少なくなっておる、そして同時に、地方自治体に対する負担が大きくなっている。だから、言うならば、これは今日の地方財政の構造的なものなんです。単にあれこれの部分的な手直しで解決できるものじゃないんだというふうに私どもは考えざるを得ないのです。たとえば高度経済成長だ、産業基盤を整備していくんだ、大企業は伸びていく、そして都市に集中していく、肥え太っていく、道路、水道だ、福祉だ、こういう状況がひとつ私はあるのじゃないか、こう思うのです。それから二番目は、住民意識の変化あるいは住民運動といってもいいと思います。社会の一定の前進の中で特に都市なんかを中心にしてさまざまな要求が出てくる。とりわけ都市公害その他が激しくなってきますから、当然生活や自分の暮らしを守っていく上で、非常に多くの要求が地方自治体にそれが主として出てくる。そこから来るものは当然地方自治体がそういう方面の出費を大きくしていかなくちゃならない。だからまあいえば、これはよく国会でも論議になっているのですけれども、国の金の使い方にしても、産業基盤整備のほうに大体大きくいって二の割合、生活基盤が一だ。これを私ども共産党は前から逆転しろと、こういうことを言っているのですが、客観的にそういう結果になってきた。 しかも同時に、これに関連して超過負担の問題なんです。超過負担が産業基盤整備のほうに出ないで、主として、ほとんどですよ、生活基盤関係の問題、つまり学校だとか、幼稚園だとか、そういう方面にこれが、超過負担が出ている。ここに私は高度経済成長の中でとられてきた自治体行政あるいは政府の施策というものが、やっぱり大企業偏重、これは皆さんお認めになるかどうかわからぬが、客観的にそうなんですよ。そして生活関係のほうが相対的にも犠牲になってきた。ここにひとつ私は大きな問題があるのじゃないか。構造的というのはそういう意味なんです。 それからもう一つは、昨年の石油危機を契機にする相当長く続いたインフレ政策、さらにそれに拍車がかかっていく、そして同時に最近はインフレと並んで不況が進んでいく。これがいましわ寄せになってきているわけでしょう。同時に法人関係の税収が減っていく、一方ではこのインフレによって資材だとかその他が騰貴していく、あるいは人件費がアップしていく、こういう中に私は今日の地方財政の危機、私は危機ということばを正当だと思うのですが、これがあるというふうに考えざるを得ないわけですよ。ですから、まさにこれは昭和二十九年以来の地方自治あるいは地方財政にとっての危機だというふうに考えているわけです。ですから、この解決の道も私は単なる部分的な手直し程度であっては、それはそれとして一定の手直しは有効であったとしても、かなり政策的に政府が考えなければ、この危機というものは相当長期に続いていく、ときには不測の事態も起きるのじゃないかという不安さえ私持つわけです。その中でも特に大都市が一番私は二重の苦しみを受けていると思うのですよ。この事務所、事業所が集中してくる、そのための出費が多くなってくる、一方では人間の生命さえ侵す公害が激しくなっていく。今度のあの水島のあの三万キロリットルの油の流れが私は象徴的なものだろうというふうにさえも思っている。精神構造さえ変えられていっている。こういう中で私は大都市なんかで事務所事業所税をつくりたいというのは、これは全くのあたりまえのことだ、こういうふうに考えるわけですが、この点についてきのう自治省のほうで何とかやりたいという話でしたけれども、もう一度これは念を押して伺いますが、これに対してひとつ意見を伺いたい。
○首藤政府委員 ただいま御指摘の大都市地域における事務所、事業所に対する課税でございますが、事業所税の新設ということで私どもとしては何としても明年度から実施をいたしたい、こういうことで現在努力をしておる最中でございまして、税制調査会そのほかにも諮問をし、あらゆる努力をしておる最中でございます。
○多田委員 きのうからたいへん確信のある回答が何回かされているわけですが、しかしこれはまたどうなるかわからないという不安もないわけじゃない、そこで事務所事業所税を創設するにあたって有力な反対論というのはどういう論ですか。これは税調であろうが、政府部内にあっても、それを伺いたい。
○首藤政府委員 事務所事業所税に対しましていろいろな意見がもちろん出ておるわけでございますが、反対論といえるのかどうか、その付近はつまびらかでございませんが、新税を創設をいたします際にはその新税の必要性というものについての基本的な議論がいつも行なわれるわけであります。これは大都市における特別な需要、これは最近急増しておる需要があるものと私どもはかたく信じておりますが、そういうことに関連をいたしましての議論がいろいろある。はたして新税が必要であるかどうか、既定の税制等で一定の財源の増強をやっていくということで振りかわりにならないかといったような基本的な議論がありますことは当然でございます。 それとともに最近における経済情勢の問題等も踏まえまして、このような不況の時期、成長のとまっております時期における税負担の議論、こういうこともあるわけでございます。 さらには、ことし御案内のように法人課税の、法人税負担の一般的な増税を行なったわけでございます。国の法人税、それから地方の法人住民税ともに行ないましたが、法人負担のあるべき姿と申しますか、あり方と申しますか、そういうことをめぐりましても、またいろいろな立場からの議論があるわけでございまして、各種の議論がこの新税をめぐりまして現在たくさん出ておるというのは事実でございます。
○多田委員 主要な問題は、これはあれだと思うのですよ、地方自治体が超過課税の問題だとか、それから地方自治体から事務所事業所税を創設してほしい、これは先ほど言ったようにやむにやまれない措置だろうと思うし、そういう現実の中で自治省としても考えられる。そして各省も案を出してきたという中でこれがさらに進んできたということだと思うのです。その中でこの不況の問題だとか、あるいはまた今回法人税をあれしたから適正になった、これ以上かけるのはというふうな御意見もあろうかというふうに思うのです。問題はそこなんです。 先ほど私、時間がないので電気ガス税の問題で、九電力の内部留保の問題その他について触れましたけれども、やはり高度経済成長という中で相当分厚い資本の蓄積あるいは内部留保をやってきておる。特に不況になればなるほど、好況の場合と違って隠し利益というものは相当くふうをこらすものなのです。きょうは大蔵委員会でもない、あるいは商工委員会でもないから、私この問題についてくどくど論議したいとは思いませんけれども、私は先ほど電気ガス税のときにも申し上げましたけれども、やはりこれは税の公平ということからいっても、それからいままでの地方自治体の非常な困難ということで、かじをほんのわずか変えるということだけでも、思い切ってこの点はひとつ検討してもらわなければならないというふうに思っているんです。 しかも同時に、この期になっても各種の租税特別措置というのは一向に減ってないんですよ。たとえば四十九年度見込みでも、府県税で九百五十億、市町村税でも二千五百四十億、合計三千四百九十四億という膨大な特別措置が地方税関係でも考えられているということですね。さらにまた、東京都の資料によりますと、取得金額に対する法人税額の割合を見ますと、資本金が一千万円以上五千万円未満が三三・六八%に対して、資本金百億円以上は二八・七八%と、いわば逆累進、こういう状況になってきているわけですね。しかも資本金十億円以上の大企業のうち、約三分の一の企業は住民税の均等割りしか納めていない、赤字を理由にして。こういうことがまかり通っているわけですよ。基本は何も変わっていないんですよ。ただ客観的な不況が来たということだけで、私はそのことは否定はしないけれども、こういう実態がまかり通っているということは、これをもしこのまま素通りさせていくならば、先ほど私が述べました地方自治体の財政の今日の困難の基本に対してやっぱり指を触れないでいくということになると思うのです。そういう意味では自治省として事務所事業所税の創設を勇断をもってぜひはかってもらわなければならぬというふうに私は思います。 そこで、自治省の考えている事務所税の課税標準、これは伺っておりますというと、床面積五百平米以上であって、そして固定資産税額の二〇%、それから支払い給与総額の〇・五%の合計だというようなこともちょっと聞いているんですが、この課税標準はどういうふうに考えておりますか。これはもちろん固まっていませんけれども、自治省の見解としてどうなんですか。
○首藤政府委員 課税標準のとり方は、外形標準でとっていくという考え方に徹したいと考えております。これは現在の考えでは、新設時におきます課税、これは一回限りの課税でございますが、これと既設の施設に対する毎年度ごとの課税、こういう二つの種類を分けて考えておりますが、既設の場合の毎年度の課税は資産割りと従業者割り、こういう外形にしたいと思っておりますが、資産割りは床面積、それから従業者割りは支払い給与総額、こういったようなものを課税標準にして税率を設定してはいかがかと思っております。税率その他につきましてはまだ決定を見ておりません。
○多田委員 それじゃ支払い給与総額の問題についてはどうなんですか。考えておられるのですか。
○首藤政府委員 ただいま申し上げましたように、既設の施設に対します外形標準としては資産割り、それから従業者割り、こうい形をとりたいと思っておりますが、その従業者割りのほうは、いま御指摘がありましたように支払い給与総額、これを課税標準にすることが適当ではないか、こう考えております。
○多田委員 せっかく事務所事業所税を考えられるので、これもやっぱり大都市に対する配慮、そしてまたそこに住む住民に対する配慮ということを私は善意に解釈していきたい。それを貫くとすれば、やはり人件費の問題について支払い給与は相当考える必要がある。ということは、企業としては、それを口実にして人件費を減らしていくとか、あるいはまたさまざまな処置をとってくるという意味では、ぜひひとつ人件費の問題については私は考慮をしていただきたい、こう思うのですが、どうですか。
○首藤政府委員 外形標準のとり方をどう持っていくかということになるかと思いますが、そういった面についてはなお十分今後も、まだ固まっておりませんが、検討を続けさせていただきたいと思います。
○多田委員 ぜひひとつ本来の目的に沿うように検討をしていただきたい、こう思います。 時間がありませんので、あと一点お伺いいたします。 超過課税の問題ですが、事務所事業所税を創設した場合に、自治省としては超過課税について廃止されるあるいは干渉される考えなのか。つまり、新聞などを見ますと、横浜に対して自治省のほうから事務所事業所税を創設すれば超過課税をやめるというような約束をしたとかしないとかいう話も聞いているわけですが、これは一体どうですか。
○首藤政府委員 超過課税のあり方につきましては、毎々申し上げておりますように、地方団体の財政の自主性を尊重いたします制度として設けられておるものでありまして、必要な財政需要があるということが明確であります場合、その特殊な必要な財政需要をまかなうために住民に一定の基準以上の税を重課をする、こういう自由が認められておるわけでございまして、当該団体が議決をしてきめれば、標準税率の規定があります多くの税目においては制限税率の範囲内で課税ができるわけでございます。したがいまして、特殊の財政需要のあり方と負担の重課ということの関係において住民の十分なコンセンサスが得られる、これが自治の基本であろうと考えておるわけでございます。 しかし、この超過課税の中にもいろいろございまして、たとえば法人事業税等の超過課税、こういう例の場合には、この法人事業税の超過課税が他団体に及ぼす影響も御案内のように非常に少なくありませんので、こういう点については特別の財政需要を勘案いたしますことはもちろんでございますが、他団体に及ぼす影響等を十分配慮して、自治体として節度ある方法と申しますか、正当な考え方をやってもらいたい、私どもはそのように考えておるわけでございます。 それから、御指摘の横浜市の問題でございますが、何も私どもと直接約束をしたとかせぬとかいう問題ではございませんで、いま問題になっております事業所税等の新設がありました場合には、この超過課税のあり方につきまして再検討するようにというのが当市の議決の際の附帯決議についておる、このように承っております。
○多田委員 その御回答では、かりに事務所事業所税ができたとしても、超過課税の問題は自治体として独自の権限に基づいてやっておるわけだから、これについて干渉しないということですね。もちろん適正かどうかということのいろいろなお話はあるだろうと思うけれども、そういうことに干渉なさらないというふうに私は伺っているのだが、そう考えてよろしいですか。
○首藤政府委員 超過課税のあり方につきましては、先ほど申し上げましたように特殊な財政需要との関係、こういう本来の超過課税のあり方そのものの本旨が地方税法上ございますから、そのような趣旨に合っておるかどうかということは、私どもとしても十分関心を持たざるを得ないわけでございますが、単純に事業所税ができたからこれを制限するといったような関係の関連はないものと考えております。
○多田委員 もう一度念を押しておきますが、そうしますと、そういう干渉がましいことは自治省としてはしないということですね。
○首藤政府委員 何度も申し上げますように、特殊な財政需要との関連において超過課税のあり方の本来の姿というものがあると思いますので、そうようなことが守られておるかどうかについては、私どもは関心を持たざるを得ません。それ以上のことについて特別な干渉をするということはございません。
○多田委員 いろいろ伺いましたが、時間が来ましたので、これで終わります。
○伊能委員長 小濱新次君。
○小濱委員 四十九年度分の地方交付税及び地方税の両法案について、左藤政務次官及び自治省の各局長さんに御質問をしていきたい、こう思います。 まず財政の面からお伺いをしていきたいと思いますが、今回、インフレ、不況により、予想外に地方税の落ち込みが多くなっているという、いろいろな、これは私どもがその状況を耳にいたしております。地方財政の実態は非常に苦しい、こういうふうに一言で言えると思うわけでございますが、その状況について、よく御認識をされ、実態をおつかみになっているかと思いますから、一応ひとつ御説明をお願いしたいと思います。
○松浦政府委員 年度当初に四十九年度の地方財政計画を御審議をいただいた際に、千三百億円の財政調整基金、千四百億円の土地開発基金積み立て金、こういったものも計上できる状況でございましたが、現実の地方財政は、計画面と違って非常に苦しいのではないかという御趣旨の御質問に対しまして、私どももそのとおりだというふうにお答えを申し上げたわけでございます。はたせるかな、本年度の地方財政の実態を見ておりますると、非常に運営が困難になっているように受け取れます。それの大きな原因は、やはりこれまで高度成長という異常な経済状況のもとにおいて、財政規模が非常にふくらんでおった。それは結局高度成長の陰に税収入等によってカバーができている実態だからよかったけれども、全体の経済の下降、こういったものが税収入等に影響いたしまして、にわかにいままでふくらんでおった財政をカバーするだけの歳入が確保できなくなったという形で苦しくなってきておるものと思っております。 あるいはこう申し上げるとお叱りを受けるかもしれませんが、やはりいままでの惰性に流れて、いろいろ各方面に手を伸ばしておられて、収入の見通しを越えて仕事をやっていられるという一面もあろうかと思いますが、非常に大きな部分としては、午前中山本先生の御質問にもお答え申し上げましたとおり、四十七年でも七千億からの給与費の乖離がございます。これが非常に大きな現実の財政の圧迫の要因になっておるというふうに私どもとしては理解をいたしております。
○小濱委員 そこで、ひとつ神奈川県の財政状況を伺ってみたわけですが、こういうふうに書いてございます。「一昨年のドル・ショック以来過熱化した経済情勢の鎮静化を図るため公定歩合の引上げ等財政金融施策の推進、加えて一連の総需要抑制策が進められた結果、経済活動は急激に低下する一方となっている。このような状況下における神奈川県財政は、一般財源の大部分を占める法人関係税の伸びは著しく低下し、極めて苦しい状況となってきた。一方歳出面をみると、歳入の伸びの悪化にもかかわらず、当面の義務教育職員の増員並びに高等学校の建設等人口急増対策、社会福祉施策、公害対策、自然保護対策、消費者保護対策等行政水準の維持向上に努めなければならず、また、県民福祉施策の停滞は一時たりとも許されない立場にあり、加えて本年度は大幅な給与改定が実施されるなど義務的経費の増嵩は著しく、その財源対策に苦慮しているところである。」その内容の一面を取り上げてみると、こういう実態であるということでございます。 このような神奈川県の実態からも明らかなように、歳入の伸び率が著しく低いところに、人件費などの歳出面の伸びがかえって高くなっておるわけですね。したがって財源確保がきわめてむずかしいのが実情だということであります。このように、交付団体にはならないが、まあ富裕県として知られている神奈川県でありますが、まだまだそこまでは行ってないけれども、ぎりぎりのところまで行っているという、こういう私に対する説明でもございましたし、来年度は逆になるのではないかという、そういう説明もございました。したがって、不交付団体でありながらきわめて困難なところに対するその措置というもの、これは、交付税では限りがあるんだというふうに説明されるか知りませんけれども、こういう自治体の苦境というものを自治省はどうおつかみになり、御認識をされ、また、措置というのか配慮というのか、何らかのここに思いやりのそういう態度というものが必要になってきたのではないか、こういうふうに思います。いろいろと事情があろうかと思いますが、ひとつこれについての御説明をお願いしたいと思います。
○松浦政府委員 神奈川県におきましては、ごたぶんに漏れず、高度成長下における好調な税収入にささえられて、相当人件費が大幅に伸びております。これが今日になりまして非常に大きな圧迫の原因になっていることは事実でございます。だからといって、不交付団体であるがゆえに何らの措置をしないでもいいといえる状況かどうかということになりますと、私どもは非常に疑問を持っております。と申しますのは、不交付団体のいわゆる超過額が、再算定の結果減らないような状況のところでございましたならばまだよろしょうございますけれども、神奈川はすでに普通交付税の算定におきましても、相当そういう傾向が出ております。再算定の結果は、おそらく百億をこえるような超過額の減少ということに相なろうかと思います。私どもとしては、神奈川県自体として正すべきことは正してくれよということは、これまでも繰り返して申しておりますけれども、いわゆる財政の激変ということに対しては、その問題とは切り離して、やはり何らかの措置を講ずる必要があるだろうというふうに考えております。 この法律を御決定いただきますると再算定に入りまして、一月の末には、どの程度になるかという数字が税収入を含めて出てまいりますので、それらの数字を勘案の上、県当局から財政の実態もよく伺った上で、地方債の許可というような形を通じて、激変の緩和措置を講じてまいりたい、このように考えております。
○小濱委員 非常に将来、見通しについて憂慮される、そういう状況下にございますので、いろいろと今後その問題に対する的確な処置、対処というものが必要になってこようかと思いましてお尋ねしたわけであります。 どうかひとつ、ただいまの御答弁のようにいろいろな状況下における自治体の姿というものはあろうかと思います、それなりに検討しなければならない問題にもなろうかと思いますが、そういう窮状を私どもまのあたりに見ておりましたので、ぜひひとつ御配慮をお願いしたい、こういうふうに考えるわけでございます。 次に、公営企業について少しお尋ねをしていきたい、こう思います。 四十八年末、公立病院不良債務をたな上げして再建計画を行なったわけでございますが、公立病院特例債の発行状況はどういうふうになっているか、こういう問題でございます。詳しくは申し上げませんが、ひとつこれについての御説明をお願いしたいと思います。
○松浦政府委員 公立病院特例債五百四十五億ということで当初御審議をちょうだいいたしたわけでございますが、その後精査の結果若干金額がふえまして五百六十九億ということで発行許可予定額を決定いたしました。内訳は、都道府県が二団体で五十億円、市町村及び一部事務組合が三百一団体で五百十九億円となっております。
○小濱委員 御説明のありました今回の措置に対しまして不均衡の声があるわけです。この点についてはどういうふうに御理解をしておられましょうか。
○松浦政府委員 非常に無理をしながらまじめにやったところで赤字が出ていない。そのために額が少ないためにこういう恩典を受けられない。あまりまじめにやらないところが恩典を受けているということについてのお説ではないかと思います。私どもといたしましてはそういう点もいろいろ十分考えてまいりましたけれども、結論的に申し上げますならば、ともかく大幅な赤字が出ているということは今後の病院運営に決していい影響は及ばない。そういう意味でたな上げをさせようということでございます。したがって、たな上げをした赤字について全部国がめんどうを見るというわけではございません。利子補給と元金の一部について特別交付税等をもってめんどうを見たいということでございますので、この恩典を受けなかったところとの間に大きな不公平が生ずるということにはならないのではないかという考え方を私どもは持っております。
○小濱委員 特例債の元金償還について、財源措置はどういうふうにお考えになっておりましょうか。
○松浦政府委員 前年度に交通の再建債について御論議をいただいたところでございます。交通の財政再建債の元金償還、これは全部一般会計から繰り入れてもらうわけでございます。それの二五%を地方交付税によって措置するということにいたしております。これを十分勘案をいたし均衡を考えながらやってまいりたい、こう思っております。
○小濱委員 そうしますと、その利子補給をふやす考え方についてはあるのかどうか、そういう問題についていかがでございましょう。
○松浦政府委員 利子補給は国のほうから支出をしていただいてやるわけでございます。去年の予算で確定したばかりでございますが、それでしばらくやっていきたい、このように考えております。
○小濱委員 今後の公営企業に対する交付税措置について伺います。 最近の社会経済情勢の進展によって、住民生活の環境施設の整備はたいへん不足をしているわけです。特に公営事業の役割りが飛躍的に拡大している。その反面公営事業会計はますます苦しくなってきているわけです。交通、水道、病院の三事業の状況はきわめてきびしいものがあるわけでございますが、公営事業は住民生活水準の維持ということにあるが、この見地からも交付税措置をもっと手厚く行なうべきである、こういうふうに考えられるわけでございますが、この点についてはいかがでございましょうか。
○松浦政府委員 御承知のように、公営企業につきましては法律によって一般会計との負担区分、これがある程度明確にされておるわけでございます。その基準を逸脱することのないように十分考慮しながら交付税による措置を強めていくというお説でございましたら私どもと全く同じ考え方でございます。ただ、苦しいからというゆえに負担区分を法律の規定を乱ってただ入れろという形のものについては私どもは賛成しかねますが、十分その辺を意識しながら御意見に沿うように努力をしてまいりたいと思います。 ちなみに四十八年度の計数を申し上げてみますと、普通交付税で約九百八十億、特別交付税で二百三十億、ほぼ千二百億程度のものを措置いたしております。これを頭に置きながら先ほど申し上げた法律の規定を逸脱しないように考えながら、実態を十分勘案して考慮してまいるということにいたしたい、こう思っております。
○小濱委員 これは少し御無理な御質問かしれませんが、交付税の来年度の見通しについていかがでございましょう。御説明いただけましょうか。
○松浦政府委員 どうも国税三税がどれだけ本年度の当初に対して増収があるのかということが必ずしも明白でございませんので、私どもとしてあまり自信を持った御回答はできかねると思いますが、まあ見当といたしましては、一兆円という数字の前後くらいになるんではなかろうかという大まかな見込みを立てておるところでございます。
○小濱委員 そこで、ことしの春の当委員会を思い出すわけですが、特別会計における借り入れ金の残りが四十九年度に千六百八十億、これだけが残額になっていたわけですね。それが現在は実質的には国と地方との間の貸し借りはなくなった状況になっているはずであります。これは説明を聞いております。そういうわけで、たしかあのときの委員会の決議の中においても、地方交付税が地方団体固有の財源であるという性格から見て、国が恣意的に配分を削減したり任意に貸し借りの処置をすべきではないと思うという、こういう質疑がありまして、松浦財政局長から今回返還することにしたという内容の答弁がありました。来年度にまたそういう事態が起こってきてはならない、こう見ているわけですけれども、国がまたどういう話し合いを持ってくるかわかりませんが、一度確認をしておきたい、こう思いましてお尋ねいたしたわけであります。
○松浦政府委員 お答え申し上げた考え方は全然変わっておるわけではございません。したがって私どもとしては、そういう措置をとるべきではないと考えておりますが、かりに国税三税の増収が思わしくないということになりますと、所要の交付税が確保できないということになる。そうなった場合には、やはり国からお借りをするなり特別交付金なりをちょうだいするなりという折衝に入らなければならないことが当然あろうかと思います。その辺のところも御理解を賜わりまして、私どもどの段階ではともかく必要な一般財源としての交付税、これは確保させていただきますという答弁で御理解をいただき、御容赦をいただきたいと思います。
○小濱委員 これは非常にむずかしい問題でございますが、一応当委員会として大きく取り上げられた問題でありましたので、念のためにお尋ねをしたわけであります。 次に、事務所事業所税の見通しについてお尋ねをしていきたいと思います。 大都市をはじめとした市町村から、この事務所事業所税の創設に対してはもう三年越し強く要望されてきた問題であります。現在の法人住民税は、さきの地方税改正が行なわれたというものの、大部分が本社所在のところに集まる傾向が強いわけです。したがって、川崎市などでは、工業都市としての歴史が古いことから償却資産の増加が見込まれないこともあるが、市税の伸びが非常に少ないわけであります。これまでの高度経済成長のひずみとして、都市に人口や企業が集中し、地方自治体は排気ガス、工場ばい煙による大気汚染、交通事故、住宅難、上下水道の不備、文教施設の不備などの生活環境の悪化となり、そのために自治体は市街地の再開発、交通対策などの事業がますます増加している現状である。また、これまでも法人税の改正によって、国と地方との配分率は国がますます増加する仕組みになっているわけです。一番金のかかる市町村に税財源の強化をはかるために、事務所の面積、従業員の給与に比例した税を創設すべきである。今回こそ混迷を続ける自治体財政にあっては、このような事務所事業所税の創設は当然であると考えるわけですね。 いろいろと当委員会でこの問題についての御質疑がございまして、重複する点もあろうかと思いまするけれども、わが党の立場からお尋ねしているわけでして、ひとつこれについてのお答えをちょうだいしたいと思います。
○首藤政府委員 御指摘をいただきましたように、最近大都市地域におきます財政需要が特に急増しておる、これはもう全く御指摘のとおりの事実だと私も考えております。その原因が、やはり何と申しましても、その地域に集中をいたしております事務所事業所等の企業活動に伴います人口の増加あるいは各種都市機能の麻痺、こういうところに原因を発しまして、都市環境の整備のために必要なこの増加をします財政需要を何とかしてまかなうに足るだけの財源を確保さしてやりたい、こういうことは私どもも日ごろ念願いたしておるわけでございます。御案内のように、都市的な財源の増強ということは、私どもの長い間の悲願でございますが、昨年は御承知のように住民税法人税割りの税率引き上げによって平年度約二千億程度の財源の増強をしていただくことができたわけでございますが、明年度は何とかしてただいま御指摘をいただきましたような事務所事業所税、こういうものを通じて大都市地域に財源を付与していきたい、このように考えておる次第でございます。 ただいまもお述べいただきましたように、こういった考え方を持ち出しましてからすでにもう三年近くの年月がたっているわけでございますが、何とかして明年度はこの税の新設について実現を見たいものと考えて、目下盛んに努力をしておる最中でございます。まだ未決定でございますが、できるだけの努力を尽くしたい、このように考えておる次第でございます。
○小濱委員 局長のお考えをお伺いしたわけですが、これはちょっと憂慮される問題があるわけです。いろいろと事務所事業所税の創設を急げということで記事になって出ておりますが、その中で、少し内容を読んでみますると「昭和五十年度税制改正では政府もようやく本腰を入れ、自治、建設、国土、通産、運輸の五省庁が独自の試案を提示するなど、創設の機運が盛り上がり実現するかにみえたが、調整された五省庁の合同案は、地方自治体の要望を無視して本来の目的から大きく後退するものであり、また最近では、その創設すら危うくなってきている。」こういう状態なんです。こういう見方をいろいろと御意見としてこうやって載せているところもあるわけです。 そこで、いろいろと御説明ございましたけれども、地方自治体が独自で法人課税を重くする動きが広まりつつあるわけですね。これも、大きな財政危機ということをかかえて、いろいろと努力をした結果こういう動きがまた起こっているわけでして、これも無視するわけにいかないわけです。政府税調の今月十七日の総会での部会長報告がこの間新聞に出ておりました。その模様を伝えますと、いよいよ大詰めを迎えてきたというんですね。現在は政府の決断いかんによってきまると思う、こう言っているわけです。政府の決断いかんによってきまる。政務次官、ここまで来ているのです。ところが、危ぶまれているというそういう見方も起こっている。地方の自主財源の強化ということはもはや国民的要求ともなっているわけですね。したがって自治省としても今日まで熱心にやってきたことは、私どももそれなりに認めているわけです。しかし、今後一段とこの実現に努力をしてもらいたいというのが私のお願いなんです。 まあ国税ということはないだろうと思いますが、地方税で踏み切る考え方にこれは変わりはないと思いますよ。ないと思いますが、その真剣、かつどう努力をしていくのか、その決意を聞いておかないと、いろいろと私どもも判断に迷うようなそういう状況が報道されておりますので、この際ひとつ、これは政務次官からお答え願いたい。
○左藤政府委員 いろいろ御激励をいただいてまことにありがとうございます。確かにいろいろお話ございましたような点で問題点が幾つかあるわけで、それがまた現在議論の対象になっているわけでございますけれども、われわれといたしましては、とにかく大都市の現在の置かれています環境、その都市環境の整備という一番大切な仕事のための財源の充実という見地から、何とかしてこの事務所事業所税の創設というところにこぎつけなければならないわけでありまして、税制調査会でいろいろ議論されております。そういったことに一そうの深い御理解をいただくための努力というものをいたしまして、とにかく本年じゅうにこの見通しを立てて明年度の予算編成までに具体化させたい、実現させたい、このように決意をし、そうした覚悟でこれからがんばっていきたい、このように考えております。
○小濱委員 たいへん長い間、各自治体が強く要望してきたこの事務所事業所税、指定都市がまた打って一丸となってものすごい団結の力でこの問題の実現のために、私どもに指定都市からどんどんと電話が入ります。関西からも入っておりますが、何とかしてという強い要望であります。したがって、単なる予算要望だけではとても実現は不可能ではないかという、そういう危惧すら私どもはいま持っているわけなんです。どうかひとつ、真剣かつ努力ということですが、自治省としてはどういうふうにこれから対処していこうとされるのか、いま政務次官から決意をお伺いいたしましたけれども、ぜひひとつこれはたっての要望でありますので、ぜひこれの実現に御努力をお願いをしたい、こういうふうに要望しておきますから、よろしくお願いします。 それから次に、だいぶ重複いたしますが、この違法徴収について、東京電力が十数年にわたってまたその他四社の電気税の徴収ミスを行なったことが明らかになったわけですが、この問題に対する状況を明らかにしていただきたい、こう思います。 まず、局長からお答えいただきたいと思います。
○首藤政府委員 電気税の取り過ぎという事態でございますが、先生も御案内のように、電気税は免税点を設けておりますが、この免税点の判定をいたします場合に、一カ月計算、具体的には三十日計算の料金収入が幾らであるか、このことによって免税点計算をするように地方税法で定めがしてあるわけでございます。そこで私どもといたしましては、昭和三十六年以降電気税の免税点の算定をいたしますときには、三十日計算をして免税点の判定をするようにという指導をいたしてきておったのでございますが、先生も御案内のように電気料の検針に参ります際に、検針員の都合でちょうど三十日ごとにぴたっと行くことはなかなかむずかしゅうございますので、場合によってはこれが日にちが延びて三十一日なり、三十二日なりに一ぺん行ったというようなケースが出得るわけでございます。その場合には当然一日分、二日分の一カ月分を割り落としたかっこうで免税点の判定をすべきであるにかかわらず、事務の手違いで三十二日分の電気料金そのもので免税点の判定をした。その結果、本来ならば免税点以下で済むであったであろう家庭に電気税をかけてしまった、こういう事態が生じたわけでございまして、これは九電力会社全部ではございませんで、東京電力がかなり古くからでございますが、そのほか四電力が最近になりましてそのような事態を生じたことがわかったわけでございます。そこでこのような措置は、当然法の精神に照らして適当でございませんので、私どもといたしましてはこの十月に、そのようなかっこうで取り過ぎになりましたものについてはできるだけこれを調査をしてお返しをするように、それから今後はまたこのような措置に決してならないように、免税点の判定については正しく三十日目割りで計算をするように措置をするように、こういう強い指導をいたしたわけでございまして、ただいま各電力会社ともその取り過ぎの額を調査をし、これを還付をすべく手続を進めておるのが実態でございます。
○小濱委員 税徴収の姿勢についてお尋ねしていきたいと思います。 この税の徴収ということにつきましては、日本は租税法定主義の形態をとっているわけでありますから、徴税については金額の問題ではなく、真剣に対処しなければならない問題であると思います。特に今回、電気ガス料金の引き上げが行なわれ、これによって住民負担がますます増加する中にあって、住民はよもや徴税ミスがあろうとは考えてもいないところに今回の事態が明らかになったわけであります。電気税に限らず、このような間接的に徴税されるものには特に注意を要するわけでありますが、この対策につきましてはいま局長からちょっと御説明がございましたけれども、自治省の市町村に対する御指示というようなものがあって、それに対する対策を各自治体でするようになったと、こう思いますけれども、その内容についてわかれば簡単に御説明をいただきたいと思います。
○首藤政府委員 ただいま御説明を申し上げましたようなかっこうの税の取り過ぎの事態が生じましたので、この実態を調査をいたしまして、取り過ぎたものが明確になりますれば、まず特別徴収義務者でございます電力会社から、当該納税をしました人にお返しを申し上げる。そこで電力会社は特別徴収義務者でございますからお返しを申し上げたその金額を、税の収入者であります市町村に連絡をする。そうすると市町村はその金額を電力会社に返す、このような措置を的確にとるようにという指示を十月一日付をもって市町村にも指示をし、それから電力会社にも連絡をし了解を得ておるわけでございます。
○小濱委員 この違法徴収につきまして、問題の解決が非常に複雑だなという感じを受けるわけですね。まずその該当する世帯の方々が理解の持てるような、そういう善後策はおそらくとれないであろう、こう見ているわけです。たとえば東京電力で三十六年六月から四十九年の六月まで違法徴収期間というものがこういうふうになっているわけです。東北電力も同じですね。それから九州電力が四十六年十一月から、関西電力が四十七年九月から、中部電力が四十八年二月からになっています。いまも局長から御説明がありましたように、検針日がおくれたために免税点をこえ電気税を取られていた家庭、これが、本人からの異議申し出だとか間違いの申し出、こういうものがさてあるかどうかですね。それから五年以内、これを還付する、これが不法徴収分になっているのだということですが、もう十三年もたっているわけですから、五年以内ということになるとそこにたいへん理解に苦しむ人たちが——八年間の分があるわけですね。どういう調査かわかりませんが、東京電力の場合は、管内の一般家庭、需要家庭千七十万軒に対し、還付を受けるのは約二万一千世帯、〇二一%である、こういう計算にもなっておるわけです。これは五年という計算であろう、こう思うわけですね。こういう点での問題点を指摘すればたくさん項目があるわけですね。実際問題として、過去五年間の領収証を保管しているのは、これはまれであろうと思います。消費者みずからで違法徴収をチェックし、返還を要求するのも、これも不可能に近いであろう、こういうことですが、この電気税の違法徴収という問題について、局長からいろいろ御答弁はございましたけれども、どうもすっきりとできないわけです。また、その関係世帯の方々もそうであろう、こういうふうに考えておるわけです。電力会社の方針を伺いましても、取り過ぎ分はすみやかに調査をするというのですね。調査の上、取り過ぎが判明した場合は、十二月以降の電気代から差し引くのだ、各世帯から請求があれば、個別調査をした上で取り過ぎ分はお返しいたします、これが電力会社の方針だ、こういうことも何か示してきておられるようでありますが、問題を起こしてみて、この問題が大衆課税だということで、非常に複雑な違法徴収を、再びまたこういう問題を繰り返すようなことがあってはならない、こう思うわけです。政務次官もこの前轍は踏まないようにという決意を述べられましたけれども、この問題について私どもがいままで、当然もう電気ガス税は一般大衆課税なんだから撤廃すべきである、こう言ってきたわけですけれども、こういう問題が起こってみて、あらためてその認識を私どもは深めたわけでございます。 そこで、産業用の電気税は十数年来減免措置がとられ、毎年何費目か追加されているわけです。十数年もたてば、すでにその役割りが終わったものがあると思いますが、依然として減免措置がとられている、こういう内容について、その費目をここで洗い直すべきではないのか、この点についてはどういうお考えをお持ちになっておられましょうか。いまの点についての御答弁をお願いしたいと思います。
○首藤政府委員 電気の課税につきましては、一般家庭におきましては免税点を設定するということで、零細な使用、これには税が及ばないように措置をとっておりますが、産業用電気につきましては、もう一つの観点でございます原料課税というものに対しては配慮すべきである、こういう考え方から、現在のところ、製品コストの中に占めます電気代のウエートが五%以上占めておりますようなもの、これは百二十九品目該当いたしておるわけでございますが、この品目について電気税を非課税にいたしておるのが現状でございます。ただいま御指摘がございましたように、この品目につきましては絶えず洗い直しをやることがもちろん必要でございますし、それとともに、私どもといたしましては、でき得る限り非課税措置、課税特別措置、これは整理合理化をしていくべきもの、このように考えておるわけでございますので、できるだけこれの整理合理化については努力をしてまいりたい、こう考えておるものでございます。
○小濱委員 今回の措置につきましては、私どももそれなりに認識をしているわけでありますが、家庭用の免税点が二千円に引き上げられるわけでありますが、これは使用可能量で百四十三キロワット時と、こうなっているわけですね。一般的に四人家族の標準使用電力量であるナショナルミニマムは二百キロワット時である、したがって、当面この線まで免税点を引き上げるべきであり、また、学校、社会福祉施設への課税は廃止すべきである、こういうふうに私どもは認識をしているわけですが、この点についてはいかがでございましょうか。
○首藤政府委員 電気の消費量のいわゆるナショナルミニマムと申しますか、それがどのくらいであるのかにつきましてはいろいろ御意見があろうかと思いますが、私どもが今回二千円と免税点を設定させていただき、その使用量が、先ほど御指摘をいただきましたように大体百四十三キロワットアワー、こういったようなことを考えましたのは、ただいまの現状では百四十キロワットアワー程度が全国の世帯におきます平均使用量、こういうことになっておるわけでございます。したがいまして、この結果、全世帯の約五〇%、四九・九%が免税点以下に落ちる、そういう意味ではいわゆる平均使用量という意味で免税点を設定するのが最も適当ではなかろうかと考えたわけであります。 なおもう一つ、これも先生御案内のように、今度は、料金の改定にあたりましていわゆる福祉料金ということで、ナショナルミニマムに当たりますのかどうかわかりませんが、低額な料金設定をされました基準が百二十キロワット時でございます。したがいまして、今度の免税点は、この百二十キロワット時をオーバーいたしており、ただいまのところの全国使用平均量のベースに達しておる、この程度が免税点としては適当ではなかろうか、こう考えておる次第であります。
○小濱委員 一般家庭の電気ガス税の存続には私どもは反対でありますが、今後さらに軽減措置を講ずる考えがあるのかどうか、これは今後の見通しでありますが、またこれについてもひとつ局長からお答えを願いたいと思います。
○首藤政府委員 今後の電気税のあり方についてでございますが、いわゆる平均世帯等におきます電気の使用の状況でございますとか、あるいは電気料金の問題でございますとか、それから、さらに大きな問題として市町村の財政の状況でございますとか、こういったことをからめて総合的に検討して、将来は電気税の行き方を定めなければならない、このように考えております。
○小濱委員 最後にもう一点だけお尋ねしておきたいと思います。 先ほどお尋ねいたしました産業用電気税は十数年来減免措置がとられてまいった、その費目についてここで洗い直すべきである、こういうふうに申し上げましたけれども、私のほうでもいろいろ調査をしてみたところが、その減免措置を洗い直せば相当な額の税の増収が見込まれるわけですよ。そうすると、一般家庭用の分を廃止しても、それに伴う減収分はあまりたくさんないわけですね。そう差額がないわけです。洗い直すというか、それをしていただけるような、そういう形になっていけば差し引きそう大きな差額はない、こういうふうに見ているわけです。したがって、この電気ガス税廃止の論議というものは、これはもうよく御存じのとおり、繰り返し繰り返し行なわれてきた内容でありますから、いまのような措置をとって、悪税といわれたこういう電気ガス税については当然撤廃をすべきであるというのが私どもの主張であります。この点について、今回の措置についてはわれわれも理解できまするけれども、いままでいろいろと当委員会で質疑をやってきた内容からも、あるいはまた地方財源というその立場から、また一般大衆課税といういろいろな立場から総合しても、これはできない撤廃論ではない、そういうふうに私ども考えまして、当然悪税といわれた大衆課税なんですからこれは撤廃すべきであるというふうに考えているわけであります。これについて最後にひとつ局長から御答弁を願って私の質問を終わりたいと思います。
○首藤政府委員 電気ガス税の廃止論がございますことは先生も御指摘のとおりで、私どももよく承知をいたしておるのでございますが、この点につきましては、私ども毎々申し上げておりますように、一つはこの電気ガス税が市町村にとりまして最も安定した財源であり、しかも大きなウエートを占めておる財源であるという財政上の理由、それからもう一つは、電気の消費がかなり所得とパラレルな相関関係を持っておりまして、相当程度の消費は、いわば所得の補完というような意味からでも担税力を見出すのに適当な性質を持っておる、こういう面からもやはり電気税は存続さしていただきたいと絶えず申し上げておるのでございます。 それからもう一点、産業用電気に対します非課税の額が非常に多額にのぼりますので、これを廃止することによって家庭用電気の電気税を廃止したらどうかという御説でございますが、産業用非課税の額をできるだけ整理合理化していきたいということは私どもも全く同感であることは先ほどから申し上げたとおりでございます。しかしこれをもって一般家庭用の電気税が廃止できるかということになりますと、やはり市町村財政の状況がございます。とともに、特に一般家庭用の電気は御案内のように全国の市町村に均てんいたしておりまして、特にいなかの財政力の乏しい市町村を例にとってお考えをいただきますと、ここにはもう産業用電力なんていうのはほとんどない、家庭用電力が大部分というケースの市町村もたくさんあるわけでございまして、そのような乏しい市町村の税源を確保するという立場からは、やはり家庭消費用の電力も、適正な免税点を設置しながら存続さしていただくべきものではないか、このように考えておるのでございます。
○小濱委員 以上で終わります。ありがとうございました。
○伊能委員長 これにて両案に対する質疑は終了いたしました。 —————————————
○伊能委員長 これよりただいま議題となっております両案中、昭和四十九年度分の地方交付税の特例に関する法律案について議事を進めます。 本案に対し、三谷秀治君外二名から修正案が提出されております。
○伊能委員長 提出者から趣旨の説明を求めます。多田光雄君。
○多田委員 昭和四十九年度分の地方交付税の特例に関する法律案に対する修正案の提案理由を説明いたします。 私は、日本共産党・革新共同を代表して、昭和四十九年度分の地方交付税の特例に関する法律案に対する修正案の提案理由並びに修正案の要旨を説明いたします。 今日の地方財政の危機はきわめて深刻であります。この深刻な事態の原因は、政府の大企業奉仕、国民生活破壊の政策によって、地方自治体の行政需要が著しく増大しているにかかわらず、国と地方との事務と財源の配分がきわめて不合理なところにあります。それが今日のインフレ、物価値上げ、総需要抑制政策によって、いよいよ促進され、深化したところにあります。 このため地方自治体の事業は、重大な困難に直面し、地方自治体の基本的責務である住民福祉事業までが、大幅に削減され、行政水準の著しい低下をもたらしています。 地方財政を民主的に強化し、地方の行政需要にこたえる財源を確保するためには、行政事務と財源の民主的再配分を実現しなければなりませんが、とりあえず、地方の自主財源を補強する緊急な対策が必要であります。 共産党・革新共同は、この特別の危機を乗り切るために、緊急な交付税上の措置が必要であると認め、本修正案を提案したものであります。 次に、修正案の概要を申し上げます。 一、昭和四十九年度に限り、全地方団体に対して緊急地方財政交付金を交付するための特例を設けること 一、緊急地方財政交付金の総額は、昭和四十九年度分国税三税の百分の六に相当する額に二千五百二十五億円を加算した額とすることとする 一、交付金はその総額の四〇%を都道府県に、六〇%を市町村(特別区を含む)に交付することとすること 一、交付金は、都道府県、市町村(特別区を含む)に交付すべき額を、それぞれ、昭和四十九年九月三十日現在の住民基本台帳人口で案分した額とし、過疎地域の市町村についてはその人口に一・五を乗じた数をもって人口とみなすこと 一、交付金は、昭和四十九年十二月に全額を交付することとすること 一、その他必要な修正を行なうこと 以上が修正案の提案趣旨及びその内容であります。 何とぞ慎重な御審議の上、御可決をいただきたいと思います。
○伊能委員長 以上で修正案の趣旨の説明は終わりました。 本修正案には別に発言の申し出もありません。この際、本修正案について国会法第五十七条の三の規定により、内閣の意見があればこれを聴取いたします。福田自治大臣。
○福田(一)国務大臣 ただいまの修正案につきましては、遺憾ながら政府としては反対でございます。 —————————————
○伊能委員長 これより原案及び修正案を一括して討論を行ないます。 討論の申し出がありますので、これを許します。高鳥修君。
○高鳥委員 私は、自由民主党を代表して、政府提案の昭和四十九年度分の地方交付税の特例に関する法律案に賛成、同法案に対する日本共産党・革新共同の修正案に反対の討論を行なおうとするものであります。 政府提案の法律案の内容をなします第一点は、政府におきましては、人事院の勧告に基づき、本年四月一日から国家公務員の給与改定を実施することとなりましたが、これに伴い、地方団体におきましても国に準じて地方公務員の給与改定を実施いたしますため、これに要する一般財源を地方団体に付与するとともに、最近の物価の上昇等に対処いたしまして、超過負担の解消に要する経費、生活保護費等弱者救済対策に要する経費、私学助成に要する経費等につきまして所要の財源措置を講じますために、普通交付税の額の算定に用いる単位費用を改定しようとするものでありまして、まことに適切な措置といわなければなりません。 第二点は、地方団体の土地取得資金の確保に資するため、本年度限りの措置として臨時土地対策費を基準財政需要額に算入することといたしたことであります。これによりまして、地方団体の公共用地の取得に要する経費が充実され、あわせて最近における金融情勢の逼迫による資金調達難が緩和されるという、一石二鳥の効果が期待されることとなり、きわめて時宜に即した措置であると存ずるものであります。 以上申し述べたとおり、今回の政府原案における法律案の内容は、いずれも適切妥当なものであると考え、政府原案に賛成、日本共産党・革新共同の修正案に反対の意を表するものであります。
○伊能委員長 山田芳治君。
○山田(芳)委員 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま議題となっております昭和四十九年度分の地方交付税の特例に関する法律案に反対する理由を申し上げ、その立場を明らかにするとともに、また、共産党・革新共同の修正案にも反対をする理由を明らかにいたしたいと存じます。 まず、政府案につきまして反対する第一の理由は、今回の補正予算に伴う地方交付税の追加額は総額七千八百四十三億円であり、その中には、従来前年度精算分で翌々年の地方交付税に繰り入れられるべきものが含まれておるわけであります。すなわち、昭和四十八年度精算分二千六百九十一億円が全額本年度に組み入れられているのであります。 このことは、適法であるとはいえ、また地方団体にそのこと自身は喜ぶべきことであるという評価があるにいたしましても、それならば、昭和五十年度のきわめてきびしい地方財政状況に対する措置の背水の陣であるという立場に立つとするならば、明年度において、わが党が主張するように、交付税の原資である国税三税の割合を五%程度第二交付税として増額をするというような立場を明確にすべきであるというふうに思うわけでございます。この点が当委員会においてもはっきりいたしておりません。したがいまして、この措置は明年度の地方交付税財源の食いつぶしであり、帳じり合わせにすぎないものであるというふうな評価になると存ずるわけであります。 反対の第二の理由として、本年度給与改定に関しまして、不交付団体並びに地方公営企業に従事する職員に対する財源の措置が不十分である点であります。不交付団体には適債事業に対する起債措置を行ない、それから浮いてくる財源を振りかえることにより措置するということは、本委員会において言明されておるところでありますが、現段階に至るもその内容が明確でないのであります。 とりわけ公営企業に働く職員、なかんずく第二次再建団体における都市交通に働く労働者諸君の一般公務員並みの給与改定が、いまだその方針が確定していない七都市については十分な配慮と指導がなされるべきにもかかわらず、現段階においても明らかにされていない点を指摘したいのであります。せめてことしが終了する三十一日までの間に、これら七団体に対しては十分な指導と、それに伴って給与改定が他の一般公務員と同様に措置されるよう、自治省において配慮されることを望むものであります。 第三の理由として、いわゆる超過負担解消の問題であります。 公立文教施設等の三事業に対する単価アップは一定の前進をして、その努力を認めるといたしましても、対象差、数量差並びにその他の委任事務にかかわるものについてはそのまま放置されておるのであります。政府は、当初予算の財政調整基金の未使用分等を含めてこれに対処をしていくというふうにいわれているわけでありますけれども、国の委任事務委託費等につきましては全く今回の補正予算で増額されていないのでありますから、この点については超過負担は依然として本年度そのまま残るということになるわけであります。 特に、わが党が主張する、将来に向け超過負担解消を本格的に取り組む場としての超過負担解消委員会の設置を提案したにもかかわらず、政府はこれに対して消極であるということは、三木総理が言われる話し合いによる政治の姿勢を全く無視した、従来の内閣の姿勢と同様であって、はなはだ遺憾しごくであります。 今日の地方財政を危機的状況におとしいれている原因は、政府の地方財政に対する措置が不十分であるため、いわゆる底の浅い地方財政が露呈されているわけであります。われわれはこの際、地方財政の危機を救うためには、国、地方を通ずる税、財政の抜本的改革を行ない、国、地方の財源比率を五対五にするというような根本的制度確立以外にないということを申し上げ、反対の意思表示といたします。 最後に一共産党の修正案に対しまして反対の理由を申し上げます。 第一に、地方交付税の増額は、現下の地方財政の状況から、可能な限り増額すべきであり、否定すべきものではありません。ただ、国民生活を考えるとき、所得税、住民税の減税を優先させるべきものであります。また、これらの減税と交付税増額を含めて十分な話し合いを行ない、その財源措置として、既定予算の削減の可能性、本年度国税の決算見込み状況等、本年度末まで十分時間をかけて話し合いを持ち、可能な限り多くの賛同者を得て提案すべきものであると考えるのであります。 第二に、その配分方法であります。配分方法はきわめて単純でありまして、不交付団体に対する考え方の整理が行なわれておらず、また税収の状況が各地方自治体において異なるにもかかわらず、一定の時期の人口のみで案分することは、かえって公正な財源配分を確保することにはならないのであります。また都道府県と市町村の割合を四対六とすることは、総括的には理解はできましても、あまりに粗雑に過ぎやしないかと存じます。 要するに、もう少し時間をかけ、各党可能な限りの話し合いを十分行なうことを要求し、話し合いのまとまった段階においてこの案を出すべきであるということを反対の理由といたすわけであります。 以上、二つの案に対して反対の立場を申し述べ、私の反対討論といたします。
○伊能委員長 三谷秀治君。
○三谷委員 私は、日本共産党・革新共同を代表しまして、政府提案にかかります地方交付税の特例に関する法律案に反対をし、共産党・革新共同提案にかかる修正案に賛成の意見を述べます。 第一に、政府提案の法律案は、今日の地方自治体が当面しております財政危機を真に解決するものにはなっておりません。地方財政の危機は、自治省でさえこのまま放置するなれば二、三年で破産すると認めざるを得ないほど深刻であり、緊急に解決を迫られておる問題であります。 この深刻な事態の原因は、言うまでもありませんが、歴代自民党政府の対米従属のもとでの大企業奉仕、国民生活破壊の政策によって、地方自治体の行政需要が著しく増大しておるにもかかわらず、国と地方との事務と財源の配分がきわめて不合理であり、全く実情に合わないものであるところに根本原因があります。それが今日のインフレ、物価値上げ、総需要抑制政策によりまして一そう促進されたところに原因が伏在しております。 第一に、国民の納める税金の七割を国税として一たん政府に吸収をした上、あらためてこれを地方自治体に再配分するという財政の仕組みを通じまして、政府が地方自治体の自主的な財源であります地方交付税に介入をして、恣意的な調整処置を講じて、社会的、経済的条件の変化に対応する根本的な処置を回避してきたことであります。 地方交付税率が二九・五%から三二%に改定されましてから十年近くなっておりますが、依然として税率改定を行なおうとしておりません。そのために、実情を無視した基準単価で財政需要額を過小に算定をし、あるべき行政水準どころか現実の行政水準を維持することも不可能になっております。この基準単価は、もちろん国庫補助金単価とひとしいものでありまして、このため地方自治体はかねてからおびただしい超過負担を余儀なくされ、インフレ、物価高はいよいよこれに拍車をかけております。 第二に、インフレ、物価引き上げ政策によりまして、土地、建設資材等が高騰し、福祉、教育、生活関連施設などの諸事業の遂行が困難になるばかりか、総需要抑制によりまして起債ワクを低く押え、土地開発公社など、公有地拡大や学校建設などに対する銀行融資をきびしく規制しておることであります。 第三に、行政需要の増大と税収の低下であります。とりわけ過密、人口急増地域では、企業と人口の集中によりまして都市問題に直面をし、巨額の建設投資に迫られながら、税収は不況のために著しく落ち込んでおります。それにもかかわらず、政府は、地方財政の危機の主要な要因を人件費に求め、行政の合理化、公共料金の値上げ、事業の民間委託、第三セクターの設立など、民間資本の導入と住民負担の一そうの強化、労働条件の低下という反動的な方向で打開策を推進しようとしております。 地方財政を民主的に改革し、行政需要にこたえる財源を確保しますためには、地方の自主財源を補強するための交付税率の改定が急務であります。五十年度交付税に繰り入れるべき四十八年度分交付税の精算分の先食いなどの調整的処置によって、引き続き当面を糊塗するようなこそくな手段では、地方財政危機の根本的な解決は不可能であります。 共産党・革新共同は、この特別の危機を乗り切りますために、臨時特例交付金の支出にかかる修正案を提案をしております。この修正案は本年度に限る処置でありますが、所得税、法人税、酒税の六%相当額に四十八年度、四十九年度におきまして調整減額されました交付税を加算したものを、人口数を基準として交付しようとするものであります。 この実施にあたりましては、従来の財政政策に思い切った改革を加えなければなりませんが、しかし地方住民の生活と権利を守り、地方行政の基本的な責務を遂行するためには、この種の緊急措置を必要とするのは当然であります。 以上の理由をもちまして、原案に反対、修正案に賛成をするものであります。
○伊能委員長 小川新一郎君。
○小川(新)委員 私は、公明党を代表いたしまして、昭和四十九年度分の地方交付税の特例に関する法律案について、反対の立場から討論を行ないます。 今回の法律改正は、三割自治といわれているように、もともと脆弱な地方財政が、インフレ、不況という中で地方税が伸び悩んでいるとき、反面において、歳出面では地方公務員の給与の引き上げ、超過負担、社会福祉諸施策によって地方財政は危機に瀕しております。このため、地方自治体は財源対策、金策に四苦八苦しているのが実情であります。しかるに、このような窮迫した地方財政に対する政府の対策、措置は、その望むところにはるか遠いと言わざるを得ません。 その一つは、本年度当初に、地方団体の意思を無視して、国が一方的な都合で千六百八十億円の減額措置をとっておりますが、本年下半期の経済不況による地方財政の悪化を考慮し、補正予算を組むのであれば、まず、この千六百八十億円を今回の補正予算に組み入れる措置を講ずべきでありますが、何らの措置もとられておりません。また今回は、従来の慣例からすれば、五十年度予算に算入すべき四十八年度の交付税の精算分二千六百九十一億円を、来年度の交付税の見通しも立てないまま、本年度の補正に繰り入れるという小手先のみの対策に終始しております。これが反対の第一の理由であります。 次に、交付税率の引き上げについてであります。申すまでもなく、最近の福祉の増進に伴って、地方の財政需要は急激に増大しております。しかしながら、交付税率は依然三二%のまま据え置かれております。したがって交付税の趣旨に沿って、財政需要の増高した現在、交付税率の引き上げは当然でありますが、このような抜本的な対策は全くとられておりません。これが反対理由の第二であります。 次に、超過負担の解消策についてであります。超過負担は、地方財政圧迫の元凶としてこれまでもその完全解消が強く叫ばれてまいりましたが、最近のインフレ、狂乱物価によって、その傾向はもはや地方財政をますます破局に追い込む深刻な事態となっております。 しかし、今回政府は、超過負担の解消を唱えながら、その措置は普通建設事業の三事業のみに限って、しかも単価の一部を措置したにすぎません。その他、建設事業の対象の範囲、数量はおろか、三事業以外の普通建設事業及び一般行政費の超過負担には全く手をつけておりません。これではますます地方財政を圧迫するばかりか、憲法に保障された地方自治の本旨をそこなう結果を招くことは必然であります。 以上、反対のおもな点を申し述べました。 なお、共産党・革新共同提出の修正案については遺憾ながら反対とし、討論といたします。
○伊能委員長 以上で本案に対する討論は終局いたしました。 これより採決に入ります。 まず、三谷秀治君外二名提出の修正案について採決いたします。 本修正案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○伊能委員長 起立少数。よって、本修正案は否決されました。 次に、原案について採決いたします。 原案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○伊能委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。 —————————————
○伊能委員長 ただいま議決いたしました法律案に対して、中山利生君、山本弥之助君、三谷秀治君、小濱新次君及び折小野良一君から、五党共同をもって附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 この際、本動議の提出者から趣旨の説明を求めます。中山利生君。
○中山(利)委員 私はこの際、自由民主党、日本社会党、日本共産党・革新共同、公明党及び民社党の五常を代表いたしまして、昭和四十九年度分の地方交付税の特例に関する法律案に対し、附帯決議を付したいと思います。 案文の朗読により、趣旨説明にかえさせていただきます。 昭和四十九年度分の地方交付税の特例に関する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、地方財政の重要性にかんがみ、その充実強化を積極的に推進するため、特に次の諸点について善処すべきである。 一、明年度の地方財政については、政府の社会的不公平是正の方針に基づき、住民福祉の充実、生活関連施設の整備の促進等のため財政需要が増嵩することにかんがみ、地方交付税率の引上げを含め、その所要額の確保その他一般財源の充実強化を図ること。 二、高等学校建設補助金の創設をはじめ生活関連施設の国庫補助負担制度の拡充強化をはかる一方、零細補助金等の整理合理化を推進するとともに引き続き、国庫補助負担事業等の全般について、単価差の是正のほか対象差等を含む超過負担の解消措置を講ずること。 なお、今後、新たな超過負担が生じないよう適切な措置を講ずること。 三、地方債については、その総額を増額するとともに、引き続き政府資金の拡充を図るほか、償還期限の延長、手続きの簡素化等の改善措置を講ずること。 四、交通事業、病院事業、水道事業等地方公営企業の経営悪化の現状にかんがみ、引き続き国庫補助制度の拡充強化を図るとともに、企業環境の改善、企業会計と一般会計との負担区分の合理化、貸付条件の改善等総合的な経営健全化対策を積極的に講ずること。 なお、公営企業金融公庫資金についても、拡充、改善措置を講ずること。 五、地方公務員の給与関係経費については、地方公務員数の実態を勘案し、適正な財源措置を講ずること。 右決議する。 以上であります。 何とぞ皆さま方の御賛同をお願いいたします。
○伊能委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 これより採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○伊能委員長 起立総員。よって、中山利生君外四名提出の動議のごとく附帯決議を付することに決しました。 この際、自治大臣から発言を求められておりますので、これを許します。福田自治大臣。
○福田(一)国務大臣 ただいま満場一致で御決議のありました附帯決議につきましては、その御趣旨を十分尊重し、善処してまいりたいと思います。 —————————————
○伊能委員長 次に、先ほど質疑を終了しております地方税法の一部を改正する法律案について討論に入ります。 討論の申し出がありますので、これを許します。小川新一郎君。
○小川(新)委員 私は、公明党を代表して、地方税法の一部を改正する法律案について反対討論を行ないます。 今回の地方税改正は、電気ガス料金の改正に伴う当然行なわれるべき調整減税にとどまっているのみで、従来から大衆課税とされている一般家庭用及び学校、社会福祉施設等の電気税、ガス税の撤廃に対する方向が何ら明らかにされておりません。これが反対理由の第一であります。 次に、電気税の減免措置についてであります。従来から、産業用の電気税は百数十費目にわたって減免措置がとられておりますが、この中にはすでに本来の役割りを終わっていると思われるものですら、既得権利としてそのまま現在まで継続されております。一方においては、当然減免措置がとられるべき学校、社会福祉施設等に対しては全く措置されず、きわめて不公平なものとなっております。したがって、産業用の減免措置について全面的に洗い直すと同時に、中小零細企業にかかわる電気税は撤廃すべきであります。これが反対理由の第二であります。 次に、地方の自主財源の拡大についてであります。最近の地方財源の需要の増大は特に顕著となっており、地方団体の自主財源の拡大を望む声は日増しに高まっております。また、現在の地方財政制度は、税源のある大都市ですら交付団体というまことに奇妙な実態となっております。このような窮迫した地方財政の強化と自主的な地方の財政運営をはかるため、事務所事業所税の創設及び法人関係税の地方移譲を当然行うべきでありますが、何らその措置がとられておりません。 政府は、さらに地方の自主財源強化のために全力を尽くすことを要望するものであります。 以上が反対のおもな点でありますが、討論を終わります。
○伊能委員長 以上で本案に対する討論は終局いたしました。 これより採決いたします。 本案に、賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○伊能委員長 起立多数。よって、本案は原案の とおり可決すべきものと決しました。 —————————————
○伊能委員長 ただいま議決いたしました法律案に対して、高鳥修君、佐藤敬治君、三谷秀治君、小濱新次君及び折小野良一君から、五党共同をもって附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。 この際、本動議の提出者から趣旨の説明を求めます。高鳥修君。
○高鳥委員 私は、この際、自由民主党、日本社会党、日本共産党・革新共同、公明党及び民社党の五党を代表いたしまして、地方税法の一部を改正する法律案に対し、附帯決議を付したいと思います。 案文の朗読により、趣旨説明にかえさせていただきます。 地方税法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、現下のきびしい社会経済情勢の下における住民負担および地方財政の実情にかんがみ、とくに次の諸点について善処すべきである。 一、国・地方を通ずる税源配分を根本的に改め、地方の自主財源を充実強化するよう努めること。 二、住民税については、課税最低限の引上げ等の措置を講じ、住民負担の軽減をはかること。 三、法人事業税の所得税については、課税方法の合理化について検討を行い、税負担の公正をはかるよう努めること。 四、大都市ならびにその周辺都市における財政需要の増嵩に対処するため、地方税としての事務所・事業所税を創設すること。 五、産業用電気に対する非課税措置等地方税にかかる租税特別措置を抜本的に整理するとともに、国税の租税特別措置が地方税に及ぼす影響をしゃ断するよう努めること。 また物価高騰下の国民生活を勘案し、電気税およびガス税の免税点をさらに引き上げるよう検討すること。 右決議する。 以上であります。 何とぞ皆さま方の御賛同をお願いいたします。
○伊能委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 これより採決いたします。 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○伊能委員長 起立総員。よって、高鳥修君外四名提出の動議のごとく附帯決議を付することに決しました。 この際、自治大臣から発言を求められておりますので、これを許します。福田自治大臣。
○福田(一)国務大臣 ただいま満場一致で御決議のありました附帯決議につきましては、その御趣旨を十分尊重し善処してまいりたいと思います。 —————————————
○伊能委員長 この際、おはかりいたします。 ただいま議決いたしました両法律案に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○伊能委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 —————————————
○伊能委員長 次回は、来たる二十四日火曜日、午前十時より理事会、午前十時三十分より委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後四時二十五分散会