災害対策特別委員会 第2号
- 発言数
- 55 件
- 登壇者
- 10 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1974/12/24
会議録
○阪上委員長 これより会議を開きます。 すでに委員各位には御承知のとおり、本委員会の委員として御活躍をされました神門至馬夫君が、去る十二月十一日逝去されました。まことに痛惜の念にたえません。 この際、委員各位とともに、故神門至馬夫君の御冥福を祈り、哀悼の意を表したいと存じます。 ————◇—————
○阪上委員長 次に、理事の補欠選任についておはかりいたします。 去る十二月十四日、理事田澤吉郎君が委員を辞任されましたので、理事が一名欠員になっております。この際、その補欠選任を行ないたいと存じますが、先例によりまして、委員長において指名することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○阪上委員長 御異議なしと認め、理事に高鳥修君を指名いたします。 ————◇—————
○阪上委員長 昨二十三日、本委員会に付託になりました参議院提出の災害弔慰金の支給及び災害援護資金の貸付けに関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、提案理由の説明を聴取いたしたいと存じます。参議院災害対策特別委員長中村英男君。
○中村(英)参議院議員 ただいま議題となりました災害弔慰金の支給及び災害援護資金の貸付けに関する法律の一部を改正する法律案について、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 わが国は、地理的、気象的悪条件に災いされ、年々おびただしい自然災害をこうむり、たっとい人命と貴重な財産が失われております。 特に近年は、局地的な集中豪雨などによる山くずれ、がけくずれなど、激甚な災害が急激に増加している傾向にあります。 これらの災害により被害をこうむった各個人に対する救済措置として、去る第七十一回国会におきまして、災害により死亡した者の遺族に対して、弔慰のため、市町村が、市町村と都道府県と国との負担のもとに災害弔慰金を支給し、また、災害により世帯主が重傷を負い、または住居、家財に相当程度の損害を受けた世帯の世帯主に対して、生活の立て直しに資するため、市町村が、都道府県の原資手当てを得て、災害援護資金を貸し付けることができる制度を、議員立法により講じたものでありますが、最近の社会経済の諸情勢を背景に、災害弔慰金の支給額及び災害援護資金の貸し付けワクの拡大につき、各種の意見や要望が出されたのであります。 このような状況にかんがみ、災害弔慰金の支給及び災害援護資金の貸付けに関する法律の一部を改正することの必要を認め、災害対策特別委員会提出の法律案として、本案を提出することとした次第であります。 次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。 まず第一に、災害弔慰金の額を引き上げることといたしました。 すなわち、現在は、死亡者一人当たり五十万円以内となっておりますが、これを百万円をこえない範囲内で死亡者のその世帯における生計維持の状況を勘案して政令で定める額以内といたしました。 第二に、災害援護資金の貸し付け限度額に関する規定を改めたことであります。 すなわち、現在一災害における一世帯当たりの限度額は、五十万円をこえない範囲内で政令で定めることになっておりますが、物価の変動に即応した措置をとることができるようにするため、五十万円のワクをはずし、政令で定めることといたしました。 以上が、この法律案の提案の理由及びその要旨であります。 何とぞ、慎重審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○阪上委員長 以上で提案理由の説明を終わりました。
○阪上委員長 本案について、質疑、討論の申し出がありませんので、直ちに採決いたします。 災害弔慰金の支給及び災害援護資金の貸付けに関する法律の一部を改正する法律案に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○阪上委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。(拍手) ただいま議決いたしました本案に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○阪上委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————————————— 〔報告書は附録に掲載〕 ————◇—————
○阪上委員長 次に、金丸国土庁長官並びに斉藤国土政務次官より発言を求められておりますので、順次これを許します。国土庁長官金丸信君。
○金丸国務大臣 ごあいさつを申し上げます。 このたび、はからずも国土庁長官を拝命いたしました金丸信でございますが、どうぞよろしくお願いをいたします。 今後委員長をはじめ委員の皆さま方の格段なる御指導を仰ぎつつ、国民の生命、身体の安全確保を第一義の目的として、台風、豪雨、地震等各般の災害に関する施策に積極的に取り組む所存であります。何とぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。(拍手)
○阪上委員長 国土政務次官斉藤滋与史君。
○斉藤(滋)政府委員 一言ごあいさつを申し上げます。 このたび、国土政務次官を拝命し、中央防災会議事務局長として災害対策の重責に携わることになりました斉藤滋与史でございます。 今後国土庁長官ともども、委員長はじめ委員皆さま方の格段なる御指導を仰ぎつつ、災害対策に全力を尽くしてまいりたいと考えておりますので、何とぞよろしくお願いを申し上げる次第であります。ありがとうございました。(拍手) ————◇—————
○阪上委員長 次に、災害対策に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。金丸徳重君。
○金丸(徳)委員 当委員会は、先般の委員会におきまして参考人をお呼びして、主として火山活動、地震の状況などについての専門家の意見を聴取いたしました。そのおりに、私は政府側の御出席も得て、それに関連してのお尋ねをいたし、また要望も申し上げたかったのでありますが、時間の関係もありまして延ばしておきました。 きょうは、今回最終でもありまするので、それに関連してごく短時間に要約いたしまして、その委員会における質疑応答などを通じて受けました印象をもとにいたしまして、政府側に所見を求め、また要望をいたしたいと思います。 先般の参考人の意見聴取は、桜島火山活動についての現状及びその対策などを主にいたしました。なお、最近特に太平洋岸、北奥州あるいは福島、茨城方面、内陸及び海岸地帯において、ある程度警戒すべき地震が頻発いたしたのであります。それらを中心にいたしまして、学会などの見るところを聞きたかったのであります。そして専門家四人の学者の意見を聞いたのでありますが、せんじ詰めると私どもしろうとが考えておるほどに——局部的にはたとえば桜島における活動状況というものは非常に激甚であり心配すべき状況である、また伊豆沖地震などにあらわれたような太平洋岸における活動というものも、局地的には警戒されるようでありますが、日本列島全体としては、それほど急激に警戒しなければならないような状況に入っているとも思えないということのように承ったのであります。 が、しかし、そうでありましても、私は気象庁あるいは防災会議などにおいて集めておるところの各方面の意見、学会なり、あるいは専門家なり、あるいはその他しろうとでもなかなかいい観察状況、データなど持っている人もあるように、ときどき新聞情報などにおいては承知いたしておるのでありますが、それらをあわせまして防災会議などにおける状況というものはどうであろう、そういうことが、きょうお尋ねいたす主眼でございました。 お尋ねいたすのでありますが、防災会議といたしましてはそうしたいろいろな事象、火山でいいますと桜島、阿蘇、浅間、鳥海というような、その他、海における島があらわれたというような事件を見まして、また最近の地震の動き、あるいは活断層のいろいろな変化の状況などというものを見て、防災会議としては日本列島全体をどういうふうに、安全度が急に落ちておると見ておられるのか、あるいはそうでもない、一時的な現象と見ておられるのか、その点ひとつ基本的にお伺いをいたします。
○横手説明員 お答えいたします。 地震関係につきましては、地震予知の研究というようなことが、まず何より先決であろうというようなことで、関係省庁で地震予知の連絡会のようなものを持ちまして、この研究のために一段と努力いたしてきておるところでございます。 また火山噴火の関係でございますが、こちらのほうも火山噴火の予知連絡会を設けまして、そうした面の研究を行ないますとともに、先ほどお話が出ました桜島あるいは阿蘇、こうしたところは関係地方団体、鹿児島県や熊本県でも積極的に住民の生命の安全を守るということを第一義的に考えながら諸般の対策を進めておる、こういうような現状にあるわけでございます。 なお、全国的にどういう傾向にあるかというようなことは、そうした地震予知なりあるいは火山噴火の予知の連絡会において、いろいろ検討を行なっていただいておるというような現状にあるわけでございます。
○金丸(徳)委員 まだ予知体制が十分整っておらぬわけでありましょう、また今日までの調査あるいは研究のデータも整っておるわけでもありませんでしょうから、そういうことについてのお答えは、なかなかむずかしいように確かにとられます。学者の人たちもそういうことでありました。しかしながら、そういうことについての見解がはっきりいたしておりませんと、方向がはっきりいたしておりませんと、国土の利用も開発も何か不安定の基礎の中で進められているような気がしてなりません。問題は利用、開発する前に、やはり保全対策、保全の度合いというものがはっきりしておって、そしてそれに対する対策というものが練られた上でこそ進められなければならぬと思いまするし、したがって本末転倒いたしてはいけない、こういうような感を持つものですから、せんだっての学者、専門家に対する私どもの質疑も、そうした意味において執拗にその点についての意見を求めたところであります。 そうしてわかりましたことは、なるほど予知対策、火山にいたしましても地震にいたしましても、予知というものは十分現在まだいっておらぬ。しかし振り返ってみますと、十年前は予知ということさえも、まじめに取り上げられなかったということであります。そのまじめに予知という問題に取り組み出して以来十年たったが、十年たって今日では、予知し得るのだという確信のもとにいろいろと進めることができておりますという意見であります。私はたいへんそのことばを印象深く受け取ったのであります。地震も予知できるのだ、こういうことであります。ちょうど気象関係が、三十年、五十年前は、ただ雲の動きを見て、あすの天気をさがし出したということであったが、いまやもう時間まで合わせて正確にいろいろの統計の中から編み出すまでになったということであります。ちょうど気象における予測が相当正確になったと同じように、調査を進め、データを積み重ねていく上において、それが可能である、こう私は聞きまして、問題はそれに対する力の入れ方であるように思います。専門家もそういう意見を言っておりました。 いかがでありましょうか。これは気象庁長官にお尋ねしたほうがいいのか、あるいは政府側どなたでもいいのでありますが、そういうことになりますと、いま非常に大事な地震予知が、まだ体制が整わないがために、あるいは観測機器の不備のゆえに正確を期することができないという面があるならば、急いでこれを整備することは、現段階における最大、と言ってはいけないかもしれませんけれども、非常に重要な問題であるように思いまするが、いかがでありましょうか。あわせてそれに関する来年度予算への取り組み方などについて漏らしていただければありがたい。
○横手説明員 お答えいたします。 地震の予知につきましては、先般の学者、先生方の御意見を拝聴いたしておりまして、金丸先生と同じふうに私どもも受けとめた次第でございます。地震の予知が不可能ではないというふうなことはよくわかった次第でございます。 なお、地震、火山、こうしたものの予知関係の予算、これは予算額にしますと、まだ十分でないかもわかりませんが、それにしましても一昨年よりは昨年、昨年よりはことしとふやしてまいっておりますし、来年度もこうした地震予知関係の予算の確保には努力すべきもの、かように考えております。ただ先般も学者の方から話がありましたように、予算だけ確保しましても、人の面で非常に壁にぶつかるおそれもありそうなふうに考えた次第でございまするが、日本は地震国でもありますし、そうした全般の体制を整備して、これに積極的に取っ組んでいく必要があろう、かように存じております。
○金丸(徳)委員 そのおりに私は、いままでの地震予知なりその他についてのデータの集め方が、専門家にたより過ぎている面がもしあるとするならばいけないので、しろうとの材料でも、あるいは川の水の見方でも、あるいは温泉の状況でも、その他地殻に影響を及ぼすような仕事をする、たとえば鉱山の穴を掘るのだとか、海中深く石油を掘り出すとかというようなものに対しては、その状況の変化なり何なり、時々刻々にそれらについての通報の責任を与える、あるいは求めるというような体制はどうであろうかというような意見を求めたのでありますが、そうすればなおいいということであります。 しかし、そうすればなおいいといいましても、それについては、やはりそれだけの体制がなければいけないと思います。もしそうすればいいとするならば、防災会議なり、あるいは政府のほうのそうした機関において何らかの予算的あるいは機構的な体制というものを、あるいは法律が必要であるならば、法律をも用意してかからなければならないと思います。同時に、これはそういう気になれば、何もえらい金がかかるというものでもないように思われますが、問題は、そういう体制に入るかどうかということであると思います。これはいかがでありましょうか。
○横手説明員 現在、地震対策につきましては、関係省庁からなります地震対策の協議会を設けておりまするが、この中で、地震対策は各般の事項にわたりますが、なかんずく研究分野も大切だというようなことで研究分科会というものを設けております。これは主として科学技術庁に音頭をとってもらいまして、研究関係分野の各省庁に集まっていただいて、そこで研究を重ねるというようなことをいたしております。先生のお話の、各般の地震関係の情報の収集体制あるいはその収集しました情報の処理体制、こうしたものも今後早急に検討をする必要があろうかと存じますが、そうした研究分科会の場で私どもも取り上げてもらうように調整してまいりたい、かように存じます。
○金丸(徳)委員 そういうことで、これはひとつ早急に広い知識といいますか、広い面から御研究を進めて、何かの体制を整えていただくことが大切のように思います。 そこで、気象庁長官、あるいはそのおりにお聞きになっておられましたか。——地震課長はおられた、長官もおられたように思います。 気象庁の職員は六千人おるけれども、地震関係は百人ぐらいきりいないんだという話を、ある参考人が言っておりました。これも私の印象に深く残ったことでありますが、それは気象庁が持っておられる人数だけであるか、大学あるいはその他地理院なり何なりのほうで持っておられる地震関係の職員もずいぶん多いと思うのです。しかし、いずれにいたしましても、やはり世間がたよっておりますのは気象庁の地震関係だろうと思うのです。この点はいかがでしょうか。いままで百人というのは、どういうことで計算されておられるのか。これで足りるのか。どうも何かもう少し急激にお進めになる必要があるように思うのですが、いかがでしょう。
○毛利政府委員 気象庁におきましても、防災対策というのは最重要な任務といたしまして、われわれは業務を進めております。 先生のお話にございました地震関係の人員でございますが、現在気象庁は地震課で主としてやっておりますが、なお全国にたくさんの測候所がございまして、こういうところにも地震計を配置してございますので、そういうところで地震だけを専門にはしておりませんが、気象観測をやりながら、また地震が起こったときには地震業務、火山業務にも従事する人員も配置しております。 なお、これに関しましては、五十年度の予算といたしましては、地震、火山対策の予算もお願いしておりまして、人員の増加、施設の整備の予算もお願いをしているわけでございます。新規増員につきましても、地震、火山含めまして、十数名の増員をお願いしている状況でございます。
○金丸(徳)委員 さっき申し上げた中にもありましたように、地震予知という、日本国にとって非常に重大な問題に、まじめに取り組むことになったのは十年この方である、こういうことであります。その十年この方、気象庁のほうではそれを受けとめるといいますか、それを総括するといいますか、体制としてはどういうふうに人の増加なり予算の増加なりがとられておるのでありましょうか。たいへん時間がないところでこまかいことになっていけませんけれども、これだけはぜひここでひとつ承らしていただきたい。また来年度以降、どういうふうなお考えでありましょうか。
○毛利政府委員 人員の件でございますが、気象庁といたしましては、地震予知整備計画に従いまして、いままでは主として機器、施設などの整備をはかってまいりまして、人員に関しましては、これから整備をはかってまいりたい所存でございます。
○金丸(徳)委員 これだけ地震問題が騒がれるときになりまして、それにはそれで、例の六十九年説というものが、肝心な関東地帯に近づいてくるというようなときだけに、また盛んにあちらこちらに地震も起きているというときだけに、私は、これについての気象庁長官の取り組まれ方というものを、ぜひひとつ大きく切りかえていただく必要があるのじゃないかというような気を持ちました。 それで、私のちょうだいした時間がだんだん迫ってきておりますからあれですけれども、斉藤政務次官、実は国土庁長官にもお願いいたしたいのでありますが、ほかのほうで、席をはずされましたから政務次官にお願いするのでありますが、実は私どもこの災害対策委員会におきましては、わけても地震関係、火山関係は、特にほかに専門のところがないものですから、これに真剣に取り組んでまいりました。たびたびの委員会におきまして、たびたび委員から、おりに触れてこの問題について深刻にお尋ねし、要望もいたしてまいったところであります。 今回、さらに国土庁というものができ上がりまして、防災関係がそこに移されたという機会、——国土庁の開設のねらいは列島改造計画にあったそうであります。そうして、それよりは国土の開発、利用ということが先行するようでありますが、しかし開発、利用しようとする国土が非常な不安定のままで、その不安定の原因なり状況なり動きというものが、まことにばく然とした状況の中において、利用、開発のみが先行するということに対して、何か不安な、あるいはもどかしささえ感ずるのでありますが、この国土庁開設という機会において、利用、開発も現段階においてはもちろん大切でありましょう。しかし、それを進める上におきましても、いままでとかくおくれがちであった。つい十年前までは夢のこととして、地獄のさたとしておくれがちであったところの、この地震問題なり火山活動なりについて、この機会に本気になって、それこそまじめに政府側におきましても、取り組む気持ちというものがどうおありでありましょうかということであります。 先般私は、これもある人から聞いたことでありますけれども、気象庁が持っておる予算というものは、たとえば天気予報などについている予算というものは、全国民に割り当てるとコーヒー一ぱいぐらいのものだ、コーヒー一ぱいで毎日毎日の天気予報が正確に観測され報道されて、安心して生活ができるなどということは、まことにこれは安過ぎるように思うのですね、と同じような感じを私は地震なり火山活動なりについても持たれてならないのであります。コーヒー一ぱい、あるいは世間には、もしそういうデータを集めることによって、地震予知というものがもう少し正確にされるというならば、コーヒー一ぱいどころか、一日、二日のめしを予算につぎ込んでもいいんだという真剣な要望があろうと思うのであります。いかがでありましょうか。国土庁開設に伴って、ひとつ国土庁のこの問題に取り組む考え方というものをお聞かせ願いたいのであります。
○斉藤(滋)政府委員 お答えいたします。 私も金丸委員と全く同感であります。国土庁といたしましても、日本の国土の特殊性というものを十分考えまして、先生のおっしゃるような方向で、これからも努力してまいりたいと思います。 たまたま、私の選挙区は静岡でありますが、南伊豆で大きな災害があったわけで、先生の御指摘をまつまでもなく、こうした問題が早期に予期されて万全の措置があるならば、あんな災害もなかったかと思いますし、あっても、非常にわずかなことで済んだのではなかろうか、こういうようなことを考えましたときに、ほんとうにこの問題については特殊性を考えて、まず人命の尊重という観点から、国土保全をあわせ、地震対策、風水害対策について、予算の面につきましても格段の努力をしてまいる所存でございますので、先生方につきましても、御協力をひとつぜひお願いを申し上げる次第でございます。
○金丸(徳)委員 時間が参りましたから、私のお尋ねは、またしり切れトンボになりました。きょうお尋ねしようというねらいは、実は来年度予算なんかの編成につきまして、たいしたことでもないのであります。金よりも、もっと人の養成ということから取りかからねばならないような事態とも思います。それらをもあわせまして、ひとつ格段のお考えをこの際注入していただきたい。 私どもは災害問題を扱ってまいりました者といたしまして、特にこの機会なればこそ、総需要抑制などといわれておるときであればあるだけに、この地震予知なり火山活動の状態あるいはその他の気象問題、災害の原因をなすところの究明などにつきましては、別格としての御配慮を政府としてもいたしてほしいということであります。これはくどいようでありますが、お願いをいたしまして、これは御返事をいただく必要はありません。長官にもよくお伝えを願いたいと思います。お願いをいたしまして、終わります。
○阪上委員長 中川利三郎君。
○中川(利)委員 せんだっての水島の油の海上流出の問題でお伺いするわけでありますが、まず消防庁でありますけれども、消防庁の報告を見ますと、らせん状の階段が倒れて防油堤に突き当たって、それで油が外へ流れたといいますが、らせん状の階段なんというものがあそこにあったのですか。——それでは消防庁が来たら、またすることにして、来るまでほかの質問をします。 海上保安庁にお伺いしますが、海上保安庁の報告を見ますと——私は農林水産委員でありますから、当該水産問題についてはそれなりに、いつでもできる対応はあるわけでありますが、きょうは災害対策の特別委員会でありまして、それ以外の資源エネルギー庁だとか海上保安庁だとかあるいは消防庁、こういうところの質問を主としてやりたかったわけであります。しかし、こういう事態となって、肝心の答弁者がおらないということでありますので、時間の関係もありますから、百歩譲るということで漁業、漁民の被害の実態並びにそれに対する水産当局の対応についてお伺いしたいと思うのです。 私、実はきのう現地の香川県の坂出、王越という地域へ参りまして、いかにこの重油の被害がひどいかということを、つぶさに見てまいったわけでありますが、その中で二、三感じましたことは、一つは漁民が重油が流れてきたのに対応して、たとえばノリ網を沈めるとか、あるいは真珠網を沈めるとかいろいろなことをやればできたわけです、被害をなくするためにいろいろな措置が。ところが実際は、香川県はだいじょうぶだ、あるいはおまえのほうには流れてこないんだ、こういうことで情報伝達のおくれがあのようなひどい被害をもたらした、こういうふうにいわれているわけでありますが、これらについての事実経過について、まず水産当局からお話しいただきたいと思うのです。
○佐々木説明員 いまお尋ねがございました事故が発生してからの水産側でとりました措置でございますが、事故が起きましたのと同時に、実はすぐ電話連絡等で、関係の香川県等にも瀬戸内海の漁業調整事務局等から連絡はいたしまして、できるだけの措置をとるように準備はいたしたわけでございますけれども、事故が発生しましたのが真夜中で、かつかなりしけがあった。そういうことで、漁業側でもいろいろな対応策に若干おくれがあったのも事実だというふうに承知しております。 事故が発生しましてから、直ちに水産庁からも現地に公害対策のほうの専門官を派遣いたしまして、岡山県及び香川県等との連絡に当たりますとともに、二十日に水産庁のほうのサイドの情報連絡本部を水産庁の出先機関でございます瀬戸内の事務局に設けまして、ここで各県からの情報を集め、その集めた情報を関係のありそうな県に直ちにテレファックスで送り返す、こういった形の情報活動を組織的に始めたわけでございます。 現在までに油濁事故によるいろいろな漁業被害の拡大防止のために、従来からやっておりましたオイルフェンスとか、あるいは油吸着材とか油処理剤とかこういったものをそれぞれ国が助成いたしまして関係漁協等に配布をして待機をさせておりましたので、そういったものをできるだけ活用して対策に当たるようにという指導はやったわけでございますけれども、何ぶんにも今回の水島の油の流出事故の流出量が、かつて瀬戸内海で経験を見ない非常に大規模なものでございまして、どうも従来の程度の準備では十分な対応ができなかったというようなことは、まことに残念に思っております。 現在は海上保安庁なり関係の県と、それからいま申し上げました漁業系統団体が一体になりまして、当然地元近くでは関係企業も一緒になって吸着材等による回収とか、あるいは養魚場等におきましては、人力による油のくみ取り等もやっておるわけでございますけれども、気象条件なり油の量が非常に多かったということで被害範囲が相当広がっておりまして、現在まで岡山、香川両県で昨日の夕方現在でございますけれども、ノリ養殖業等で約四十九億円を上回る被害があったという報告を受けております。 今後も水産庁といたしましては、各県と緊密な連絡をとりながら油のいまの漂流状況、これは現在御存じのように紀伊水道まで及んでいるわけでございますけれども、これを監視しながら、できるだけ漁業被害の軽減につとめるとともに、少しでも被害を少なくするために、油の回収その他について漁業者もできるだけの力を尽くしたい、こういうことで、関係県を通じていろいろな作業の手配をしておる段階でございます。
○中川(利)委員 いま私が聞いたのは、情報がもう少し迅速に行なわれておるならば、それに対する漁民側の対応は相当できたであろう。したがって今日、このような大きな被害を出さずに済んだであろう。こういう点で、情報が非常におくれ、かつ正確でなかったという点に原因があるように思うのですが、この点はどうかという点を聞いたのですから、簡単にお答えいただきたいと思います。
○佐々木説明員 われわれとしては最善の措置をとったつもりでございますけれども、結果的にあの被害がこれだけ大きくなったわけでございますから、その点でまだ情報の処理体制について不十分なところがあったのは事実かと思います。
○中川(利)委員 事故は十二月十八日の午後八時四十分でありますが、水産庁がこの問題をつかんで漁民にあらためて指示をしたという、この問題をつかんだその時点はいつで、何時ごろそういうあなたのほうの対応をしたのかということを、ここで出していただきたいと思います。
○佐々木説明員 十九日の朝に岡山県のほうから連絡を受けまして、事故の発生を承知いたしました。直ちに、かなり事故が広がりそうだというような予想でございましたので、水産庁のほうの担当官を現地に出しまして状況を見たところ、これは香川県等にもかなり及びそうだということで、その段階で現地から瀬戸内の事務局等に連絡をとって、さっき申し上げたような連絡体制を整備したわけでございます。
○中川(利)委員 そこではっきりしたことは、事故が前の日の午後の八時四十分に起こって、皆さん方がこの実態をつかんだのは翌日の朝だ。こういうことでは、これは全く——あなたを責めているのではなくて、あまりにも漁民をなめたやり方だということであります。あそこに住んでいらっしゃる漁業者、そういう人たちの立場に立っておらない対応のしかただということが、はっきりいま出てきたわけであります。 同じようなことは、オイルフェンスを使ってこれを防いだということを海上保安庁が言っているわけですね。しかし実際は、それを越えていったというけれども、これはオイルフェンスで囲みながらも船の出入りは自由にさせたわけですね。航行は自由にさせたわけだ。そのために二百メートルもオイルフェンスの間に間口ができまして、そこからばっとあふれていった。このことがああいう被害状況をつくり上げた最大の原因だとまでいわれているのですね。この点については、あなたはそれをお認めになりますか、水産庁は。
○佐々木説明員 オイルフェンスの張った時期なり張った場所等について、先ほど申し上げました現地に参りました専門官から実態についての状況の報告は受けておりますけれども、どういったような考え方でいつごろの時期に、そういう船の航行等をさせるためにフェンスを張ったのか、張らないのかという、そういう細部については実は水産庁のほうではよくわかっておりません。実態として、排水口からかなり出ましたところの船の出入り口のところにおけるオイルフェンスの張る時期が、かなりおくれたようだったということは、報告を受けております。
○中川(利)委員 企業のほうが大事かどうか知りませんが、オイルフェンスを張りながらも実際は船の航行を自由にした、こういうことが客観的に見ますと、あのような大被害につながった。つまり私が言いたいのは、あの時点で航行を封鎖しておれば、オイルフェンスでもけっこうです。何ぼかしけがあったといいますから、それを越える部分があったかもわかりませんけれども、肝心の船の航行を自由にしたという問題が、あのように大惨事につながったわけでありますから、そういう点からしますと、何かこう、水産庁が企業の側から考えてみますと、いつもなめられたような、そのしわ寄せが最後に漁民のところにかぶさるようなかっこうで瀬戸内海の工業化というものの優先主義の犠牲といいますか、そういうことを毎回毎回災害のたびに皆さん方が味わわされている、こういうふうに漁民の方々も言っているわけですが、そういう点について、ひとつ水産庁の御見解はいかがでしょうか。
○佐々木説明員 いろいろ石油開発に限らず、こういった大型のいろいろな工業開発に伴って、漁場がいろいろな意味で悪影響を受けておるのは事実でございます。われわれとしましては、従来から水質汚濁防止法あるいは海洋汚染防止法、そういった公害関係の諸法規を十分厳正に運用して漁業に被害がないようにということを常々関係省庁のほうにも申し入れをし、一緒に必要な規制を推進していくという立場にあるわけでございますが、それでも突発事故みたいなことがございますので、それに関連して、われわれのほうはやや消極的な対応策として各漁業協同組合、それから改良普及員及び都道府県の担当官、国を通じまして、いろいろ公害の発生をできるだけ初期に把握をしたいということで、初期の公害の調査指導体制の整備を本年度からかなり重点的に行ないまして、ほぼそういう組織網ができ上がったところが大部分だと思っております。 しかし、こういった形で被害を把握して、消極的に漁業被害を防ぐというだけでは、なかなか解決策にはなりませんので、今後ともそういった陸上からのいろいろな廃棄物の流出等について、一そう適正、厳格な関係法規の運用ということを関係省庁とも協議してまいりたい、かように考えております。
○中川(利)委員 陸上からの廃棄物云々の被害もさることながら、この四年間で王越の香川県の漁民の方々に言わせますと、五回の事故があった。そのたびに大きい損害を出しておりまして、結果的にはわずかばかりの補償金で泣き寝入りさせられているということがいわれているわけですね。 そういう点からすると、私、水産庁に基本的な立場としてお聞きしたいのですが、先ごろ国会を通過いたしました瀬戸内海環境保全臨時措置法というのがございますね。この第三条を見ますと、「政府は、瀬戸内海が、わが国のみならず世界においても比類のない美しさを誇る景勝地として、また、国民にとって貴重な漁業資源の宝庫として、その恵沢を国民がひとしく享受し、後代の国民に継承すべきものである」というふうにうたっているんですね。こういう瀬戸内海を守っていくということ、いまの水産庁が、どれぐらいの自信を持つのかどうか知りませんけれども、いろんなコンビナートがこれからも増設されていくような傾向が見えているわけです。増設だとかあるいは大分には新設しますね。こういうかっこうの中でこうした措置法の精神がはたして生かされていくのかどうか、あなたは、ほんとうにこれに自信があるのかどうか、ここら辺についての御見解を承りたいと思います。
○佐々木説明員 私どもといたしましては、水産庁という立場で漁業者及び漁場及びそれに関連します自然環境を保全するという考え方に立って、先ほど申し上げましたように、漁業協同組合、県、それから国を通ずる組織をあげて、こういった環境汚染による漁場の悪化ということを防いでまいりたい、できるだけ未然にそれを防止したいというふうに考えておりますけれども、万が一突発事故が起きました場合にも、それをできるだけ小範囲でとどめるように今後とも努力をしてまいりたい、かように考えております。
○中川(利)委員 しかし、諸般の情勢は、水産庁のがんばりや努力では、どうにもならないところにきているんでしょう、どうなんですか。
○佐々木説明員 私どもの立場といたしましては、漁業、漁場のことをまず第一に考えるわけでございますけれども、それぞれ都市開発あるいは工業開発ということも全く水産の立場からも全部を否定することはできませんので、われわれとしては、事前にその結果を予測しながら、できるだけ産業間のいろんな調整をとるとともに、実施の段階でも、先ほど申し上げましたように、厳正な陸上でのいろんな廃棄物の処理、あるいは海洋に船舶等から投棄する場合の処理施設の整備ということをやることはもちろんのこと、漁業サイドでもできる限りの防衛体制を確立をしていきたい、かように考えておるわけでございます。
○中川(利)委員 あなたは何だかんだ言いましても、今回の事故も香川県には発生後四時間以上たって県のほうに通報になっているんですね。それからまた海上保安庁からは、香川県はだいじょうぶだよ、おまえのほうまで行かないよというような通報も入っているんですね。みんな正確じゃないですね。また会社は会社で流出量をごまかしているわけですね。最初は三万六千キロリットルだ。ところが、それから五日もたってから、今度は別のタンクからも出たから四万二千キロリットルだ。全く漁民の問題なんというのは歯牙にもかけないといいますか、いまもって会社は、たとえば海面に流出したのは二百キロリットルだ、このことを変えてないんですね。二百キロリットルというのは全く漁民には被害を与えませんよということを会社の責任ある人が当初発表しているんです。それ以後それを変更しておらないという事情もあるわけです。 私はきのう香川県の王越に行ってみましたが、水島から直線にして約十八キロ、そこの漁港というものはたいへんなものだ、十八キロ、だいぶ離れているんですけれども、水産庁も行ったという話でありますが、どういう状況だったか、私も話ができるわけでありますが、あなたのほうから派遣したはずでありますので、いかに悲惨なものだか、つかんでいる状況について、あなたのほうでひとつ御説明いただければありがたいと思います。
○佐々木説明員 いまお話のございました王越自身については、いま的確な資料をちょっと手元に持っておりませんけれども、担当官が岡山から香川、徳島等を回って現場を早急に調査をいたしました段階で、香川県下では坂出近くで養魚場等に非常に厚い油が流れ込んで、その油膜が養魚施設をおおっているために、魚はいまのところ水面下かなり深い所に沈んでいるわけですが、これがあまり長くなりますと、えさをやるわけにもいかず、魚を取り上げると油がついて商品価値もなくなってしまうということで、漁業者はやきもきしながら手をこまねいて油の処理をどうするかということでとほうにくれておるというような状況も現地で見てまいっております。 また坂出の近くの河川でノリ養殖をやっているところへ、いまのような油がかなり入り込みまして、これによってほとんどノリが全滅しているとか、かなり各地に相当深刻な大きな被害が起きているのは事実でございます。
○中川(利)委員 王越だけが問題になるのじゃなくて、瀬戸内海一帯がいま北西の風が吹いて、いままた鳴門海峡から東のほうに入ってきていますね。もうこれはたいへんなわけですが、この王越について一つの例として私は見たわけでありますが、きのう漁民のお話を聞きますと、あそこは番ノ巣というところが、もともとの漁場であったわけですね。そこへコンビナートが昭和三十九年につくられまして埋め立てられた。その代替として、いまのところに漁場をつくりかえたわけでありますが、あそこでは漁業補償として七百二十万円もらったというのです。それを一銭も使わず、皆で山分けしないで新しく二次構に乗りまして、その他近代化資金などを借りまして九年間とにかくがんばってきた、われわれはもうほとんど漁業専業であります。 ところが、きのう行ってみましたら、ものすごいんです。口でどう言ったらいいのか。あんなに離れているところにさえも何センチという層をなして、砂浜はもう一面にまっ黒けです。波打ちぎわの波が、波じゃないのだ、油なんだな。べたっべたっというようなかっこうで、もうこれでは手がつかないという状況なんですね。そして事実漁民はもう全然意欲をなくして、その油をどうするかな、これはどうせ会社がやったのだから、おれらはこうなれば、もうどうにもできないのだということで、いまさじを投げているという状況ですね。 こういう点について、われわれのこの瀬戸内海漁業をどうしてくれるのだ、われわれにもうやめろと言うのか、それとも工業開発をこれからも進めて調和せいと言うのか、調和なんかできっこないのだと言うのです。向こうを発展させるならば、われわれは死ななければならない、われわれを生きるようにさせるためには、向こうを厳重にしてもらう以外にないじゃないか、先方を規制していただく以外にないじゃないか、こういうことで、どっちをとるかということで政府にはっきり返事をしていただきたい、このことを聞いてほしい、こういうことを私は言われてきたのですが、あなたの御見解はどうですか。 こういう深刻な被害をいま漁民が受けている実態、その叫びについて水産庁としての立場からの御見解をひとつ聞かせていただきたいと思うのです。
○佐々木説明員 今回の被害が、いまお話がございましたように瀬戸内海の漁業者にとって、しかも相当広域の漁業者にとって深刻な事態であるということは、私どもよく認識をしておるつもりでございますけれども、一方で瀬戸内海が置かれている条件を考えますと、消費地に近く、しかも漁場の保全を確保できれば非常に生産力も高い、漁業の上でも、わが国では有数の沿岸漁業地帯でございますので、私どもといたしましては、先ほど申し上げましたように、いろいろ水質汚濁防止法その他の関係法規を厳正にもっと強力に適用し推進して、こういった不幸な事態が起きないように予防措置を講じながら、漁業者も一方で漁場保全について相当積極的に関係企業その他にもものを申していくという立場で、積極的に漁場のほうの確保をはかり、瀬戸内海の漁業もやはり確保し、発展させていきたい、かように考えているわけでございます。
○中川(利)委員 時間もないですから、はしょってやりますが、だいぶ今度の被害の実態は明らかになってきておりますが、これを一体どうするのか。たとえば原因者がこの際はっきりしておりますから、もちろん原因者負担ということがあると思うのですが、この年末にかけて、つなぎ資金の問題だとか、あるいは補償の問題だとかいろいろ差し迫った課題がたくさんあるわけですね。いま差し迫って政府として、漁民のそういう被害に対してどのように考えているのか、そこら辺をちょっとお聞かせいただきたいと思います。
○佐々木説明員 いまお話がございましたように、今回の油の事故は、非常にはっきり三菱石油の水島製油所からの油の流出によるものだということは明確でございますので、原因者負担の原則で当然被害漁業者に対するいろいろな補償がなさるべきだというふうに私どもとしては考えております。そういった措置が、年末を控え漁業者のほうもかなり生活上の問題もございますので、早急にとられるように、われわれのほうとしても関係県のほうへ連絡をとり、いままで指導をしてまいっておりますが、これまでの折衝の経過で、香川県側につきましては漁業者団体等と会社側との間で、原則的にできるだけ早期に被害漁業者に対して一部金融措置等を講じて、いまのようないわば補償の仮払いと申しますか、そういった形で当面の対策をとるということについて了解が成り立っているという報告を受けております。 岡山県下につきましては、いろいろ被害額のほうのとらえ方あるいは交渉のしかたについての基本方針、こういったものについて若干漁業者サイドの中でもいろいろ意見がございまして、目下会社側と折衝をやっておりますけれども、まだ最終的な了解、方針の確認に至っていない、しかし近々それはまとまる見込みであるという報告を県からもらっております。
○中川(利)委員 時間がないようでありますけれども、私はぜひお聞きしなければならないのは、原因者負担の原則、これは確かにそのとおりなんです。しかし、いま差し迫っていて前払い金を何ぼかよこしたところで、それで解決するわけじゃないわけですね。また会社が十分にそれを補償するというふうには理解できないわけです、いままでの経過からいたしましても。したがって政府として水産庁として、この応急のつなぎとしての措置を考えていらっしゃるのかどうか。ぜひ考えていただかなければならないし、また私、きのう香川県の県庁で副知事さんからいろいろ聞いたわけでありますが、その際、原資も含めて単なる利子補給だけではなしに、ひとつ何か緊急な措置をしていただけないだろうか、こういうことでありますけれども、この点についての御配慮をぜひしていただかなければなりません。これについてはいかがですか。
○佐々木説明員 ただいま御説明申し上げましたように、香川県につきましては水産振興基金という公益法人ができておりまして、これは県と市町村と関係漁業団体とで構成している機関でございますが、ここが三菱石油の裏書きのもとで信漁連から融資を受けて、それを漁連を通じて被害漁業者のほうへ仮払いをする、大体こういった基本線が固まって、現在その額等について検討、折衝中でございます。かように一応県からは聞いております。 私どもといたしまして、原則はただいま申し上げましたように、明確な責任者の負担のもとで、将来のこともございますので、やはり解決をすべきものであるというふうに考えておりますけれども、いま申し上げましたような緊急のつなぎ措置をとりますときに、県によりましては信漁連が、たとえば岡山県等についてはございません。そういったこともございますし、また原資を十分確保できない県もあるかと思いますので、そういった場合には系統金融の中でそういったものがスムーズに行なわれるように、われわれとしても最大の努力をするつもりでおります。
○中川(利)委員 時間がないので、これでやめます。 いずれにしても、ひとつ緊急な事態でございますので、水産庁としては、あとうる限り最大の御尽力をいただいて、漁民の皆さんが年越しができるよう、さしあたって漁業の未来にまた期待を持てるよう、いまそれを阻害しているいろいろな要素がありますから、それと勇気を持って戦っていただきたい。特にいまの香川県あたりでは、そういう基金制度を持っておりますけれども、それではどうにもならないから、そういう御依頼をしているわけでありますので、この点もひとつ十分考えていただきたいと思います。これについて、最後、一言でいいから、どうですか。
○佐々木説明員 われわれとしては、こういった被害が起きないことに今後最大の努力をするとともに、当面起きました問題の措置については、実際に困っている漁業者の立場に立って、国、県、系統団体をあげて、この解決につとめたい、こういうふうに考えております。
○阪上委員長 高橋繁君。
○高橋(繁)委員 きょうは各委員会が持たれておりまして、関係省庁が来ておらないし、この水島の問題につきましては、それぞれ、消防庁あるいは通産省、あるいは海上保安庁、また、原因を究明すれば、他の省庁にも及ぼすと思います。あるいは中和で沈んだ場合には環境庁とか、あるいは、瀬戸内海の潮は六十年に一回変わるということから見ても、今後たいへんな問題に発展するようにも思います。 したがって、きょうは質問を予定いたしましたが、関係省庁がおりませんので、後日に譲りたいと考えておりますので、きょうはこれで終わらしていただきます。 ————◇—————
○阪上委員長 この際、申し上げます。 本委員会に参考送付されました陳情書は、災害救助法による救助基準の引上げ等に関する陳情書外四件であります。念のため御報告いたします。 本日は、これにて散会いたします。 午前十一時五十一分散会