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73回国会参議院1974/10/29

逓信委員会 閉会後第1号

発言数
290
登壇者
28
会派数
5
開催日
1974/10/29

会議録

川村清一日本社会党

○委員長(川村清一君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。  まず、派遣委員の報告に関する件を議題といたします。  先般、本委員会が行ないました郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する実情調査のための委員派遣について、それぞれ派遣委員から御報告願います。長田君。

長田裕二自由民主党

○長田裕二君 私は、松岡委員、村田委員及び山中委員とともに、去る九月二十四日から三日間、東北地方における逓信関係業務の運営状況を視察してまいりましたが、その詳細につきましては、委員長のお許しを得て、会議録にとどめたいと存じますので、御了承をお願いいたします。  以上、簡単でありますが、御報告申し上げます。

川村清一日本社会党

○委員長(川村清一君) 山田君。

山田徹一公明党

○山田徹一君 私は、川村委員長とともに、去る十月十四日から五日間、中国地方における逓信関係業務の運営状況を視察してまいりましたが、その詳細につきましては、委員長のお許しを得て、会議録にとどめたいと存じますので、御了承をお願いいたします。  以上、簡単でありますが、御報告申し上げます。

川村清一日本社会党

○委員長(川村清一君) 茜ヶ久保君。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保重光君 私は、川野辺理事及び新谷委員とともに、去る十月二十一日から五日間、東海・近畿両地方における逓信関係業務の運営状況を視察してまいりましたが、その詳細につきましては、委員長のお許しを得まして、会議録にとどめたいと存じますので、御了承のほどをお願いいたします。  以上、簡単でございますが、御報告申し上げます。

川村清一日本社会党

○委員長(川村清一君) ただいま御報告がございました各班から、別途、詳細にわたる報告書が提出されておりますので、これを本日の会議録の末尾に掲載することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

川村清一日本社会党

○委員長(川村清一君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。     —————————————

川村清一日本社会党

○委員長(川村清一君) 次に、参考人の出席要求に関する件についておはかりいたします。  郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査のため、日本放送協会の役職員を参考人として本日の委員会に出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

川村清一日本社会党

○委員長(川村清一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

川村清一日本社会党

○委員長(川村清一君) 次に、郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を議題とし、質疑を行ないます。  質疑のある方は順次御発言願います。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保重光君 私の本日の質問は、おもにNHKについての、それも沖繩県関係のことについて質問する予定でございます。  その前に、先般、九月五日付の各報道機関が一斉に報じましたNHKの聴視料値上げに関する会長の発言について、この際、ひとつその実態を明らかにしていただきたいと思ってお尋ねする次第であります。  もちろん会長さんも御自身よく御承知のように、NHKの聴視料は、昨年度の予算審議の際に、前田前会長は、いわゆるNHKの旧本部の跡地の売却についてあの当時物議をかもしたのでありましたが、その際のいきさつもありまして、実はだいぶあれによって当局は苦慮されたわけでありますが、いろいろないきさつがありましたけれども、国会があの件を了承し、予算を了承するに際して前田前会長は向こう三年間どんなことがあっても聴視料の値上げはしない、こういう断言をされております。その断定がいいか悪いかは別として、少なくともあの問題になった事件の解決の一つの条件とは申しませんが、NHK当局としては何らかの意思表示を国民の前にしなくちゃならぬということから一応ああいうことになった。そこで、それ以来、もちろん物価の変動、諸条件の非常な変化がございますけれども、少なくとも国会の場を通じて国民にはっきり最高責任者がお約束したのですから、聴視者はそのことを一応了承し期待をしておったと思います。  そこに、去る九月の初め、会長が記者会見をされた時点においてどういう発言があったか、まだ私も承知しませんが、少なくとも全国の各報道機関が一斉に値上げをするという報道をしたということは、これは会長がそういう気持ちであり、またそういう理解をされるような発言をされたと思うのであります。当時、いわゆるすべての公共料金の上がる時期でもありますし、国民はちょっとあ然としたのであります。私ども関係者も会長の真意をはかりかねて、実は、これはどうしたことか、もしこれが事実ならばまことにもってけしからぬというような端的な気持ちを持ったことは事実であります。  そこで、私はこれをことさら追及しようとは思いませんが、この際、会長は、いわゆる逓信委員会の場でありますから、ひとつこれに対する会長の当時の状態、そしてまたいまどういうふうな対処をしようとしているのか、これを国民の前にはっきりとしてもらいたい。時間もございませんから、簡潔に所信をお聞きしたい。

小野吉郎日本放送協会会長

○参考人(小野吉郎君) 新聞の記事になりました経緯につきましては後刻お話し申し上げますが、端的に結論的に申し上げまして、五十年度予算で値上げを申し出るつもりはございません。  これは前会長の前田もそのような公約もいたしておりますし、また私も当委員会におきまして、前田公約を受けまして、私自身も、三年間と申しますのは五十年度末まででございますが、値上げをする意思はないと、こういうことをお約束申し上げております。と同時に、そういう公約ももちろんでございますけれども、NHKの公共機関といたしまして、現在、インフレのあらしの中に非常に生活不安におびえておる国民生活の実態並びに物価について極度に神経質にならざるを得ないような環境の中で、協会の財政運営が非常に困難だといっても、まずやはり公共機関としては、そういった国民生活のその面に焦点を当てて考えなければならないでありましょうし、そういうような面から申しまして、結論的に申しますと、五十年度も公約どおり値上げ予算を提出する意思は現在持っておりません。  九月のあの記事になりましたそれは、いろいろ質問に応じまして、公約は尊重したいということも申しております。いろいろ新聞紙によって扱いが多少ニュアンスが違っておりますが、ずばり五十年度から値上げをするように言ったように表題をつけたところもありますし、そうでないところもありますが、それにいたしましても、中身を読んでみますと、それは必ずしも五十年度に値上げをする、こういうようなことははっきりと記事には出ておらないわけでありまして、想像の域を出ません。ただニュアンスとしてあるいは憶測として、そのようにとられた発言があったかもわかりませんが、それは値上げについてのそれではなく、値上げをしない、この公約を守り、また国民生活の現下の最も重要な物価問題について鎮静を要する、インフレの関係について不安を除去する必要があるその現実の限りにおきましては、協会財政が非常に苦しくても値上げをしないで耐えていきたいということなので、値上げの必要がない状態にあるということではない。  これはやはり財政の現状からいえば、すでに御承知のとおり、本年度予算におきましても当初四十五億の赤字をかかえております。その後の事情変更等によりましてこの赤字はさらに膨大になることは必然でございますし、また五十年度以降の問題を考えますと、今後の推移についてはまだ明確なる断定はできませんけれども、やはり四十九年度のそれを受けまして、かなりの赤字をかかえなきゃならぬことは事実であります。そういう意味合いの現状を踏まえまして、赤字を克服する努力もしなければなりませんけれども、どう努力いたしましても、NHKの料金は御承知のとおり非常に料金としては低料金でございます。ここ長い間値上げといった措置をとったことはございません。しかも客観情勢は非常に物価上昇等の関係から、あるいは人件費の上昇、非常にこれに耐え得るような現状にはございません。  したがって値上げなしにやれるということは、これは値上げを必要としないという意味ではなく、必要はあっても、それをがまんしていくんだ、言いかえれば赤字予算を組まざるを得ない、こういうことに結論としてはなるということを申し上げたわけでございまして、決して五十年度から値上げをする、そういうことを断言したわけでもございませんし、実情は五十年度を待たず値上げの必要がある状況は今日すでにあるのだと、しかし値上げをしないでこれに耐えていきたい、五十年度も公約は尊重いたしたい、かように申したわけでございまして、その辺がいろいろ憶測もまじったでございましょう、見出しに五十年度から値上げ、公約破棄、こういうようなどぎつい見出しのついた新聞もございます。そういうような事情でございましたので、何ぶん真相は私がいま申し上げましたとおりでございますので、御理解を賜わりたいと思います。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保重光君 私どもは、いま会長がそう一おっしゃれば、前からのいきさつはわかっていますから了承できるのですが、国民は新聞報道を見、いろいろなあれでなかなかそれは了解しにくいわけです。  したがって、今後は、ひとつこういうことについてはあなたも慎重にされると思うのだけれども、しかしこれを全部が書く以上はやっぱし何かあなたの発言の中に、新聞記者諸君にそういうニュアンスを与えるものがあったと思うのです。今後は、ぜひこういうことについてはより一そう慎重な態度と配慮をしてもらいたい、こう思います。この点はこれで終わります。  そこで本論に入りますが、本論に入るに際しまして、きょうの質問は、沖繩県に対するNHKのもろもろの問題についてお尋ねするわけでございます。それについてやっぱし一番問題なのは先島の点でございます。それで先島、いわゆる宮古、石垣の両島ないしその周辺の皆さんが、現在ビデオを空輸してやっておるという現状から、本島あるいは本土と同じように同時に受信できるということにするためには、何としても電電公社の海底ケーブル、いわゆる同軸ケーブル、これを配置しなければならないわけです。したがいまして冒頭に電電公社の総裁に、先島に対するあなたの同軸ケーブルの建設の現状、そして完成の予定等についてちょっと先にお尋ねをしたいと思います。

山本孝日本電信電話公社施設局長

○説明員(山本孝君) お答えいたします。  先島に対するテレビ回線につきましては、まず海底同軸ケーブル方式が五十一年度にサービスインする予定にしておりますが、その前にOH回線を使いまして五十年の夏ごろまでに白黒テレビが開通するように諸準備を続けております。これは現在先島のほうの局舎の工事を始めようとしておりまして、順調に進んでおるところでございます。  海底同軸ケーブル方式につきましては、ただいま申し上げましたように、五十一年度開通を目標に現在準備中で、これも順調に進んでおるわけであります。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保重光君 それで、そのことは簡単に順調に進んでいるとおっしゃるけれども、海底ケーブルなんかずっと敷設するわけでしょう、そのいわゆるいろいろな設備の資材はもうどんどん製作が進行して、いまおっしゃるようにいわゆる同軸ケーブルも五十一年度には完成できるという、すべてのそういった条件が整っておると見ていいんですか。  いわゆるこういう時代でありますから、あらゆる建設関係が非常に困難をきわめている。その中であなたのやっていらっしゃる同軸ケーブルの建設その他については順調に進んでいるとおっしゃるが、私はそんな簡単な御答弁ではちょっと不安があるんですな。世の中がこんな世の中なものですから、あなたの電電公社は特殊な状態でありますから信用したいと思うんだが、その点どうです、全くその点信用しておいていいかどうか。そのことを信用しておいて、そのときになってから実はいろんな変動があったのでできなかったと言われても困る。  ここではこういう簡単な質疑応答ですが、現地に参りますと、切実な問題なんです。宮古、石垣島の皆さん方のテレビに対する期待、それから同時にあなたの電話のいわゆるダイヤル化ということも、これは全く私参りまして涙の出るような気持ちで帰ってきたんですが、したがってここにおけるあなたの答弁はそのまますっと向こうへいくわけですね、期待してますから。しかし期待しておったら、何のことはない、そうなったら、いろんな諸条件の変化でできなかったでは済まされぬ。それはまあくどく聞きませんが、いま施設局長の言われたことは総裁としても責任を持って必ずやっていけるという自信と根拠があるならば、総裁からその点をはっきり言ってもらいたい。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○説明員(米澤滋君) お答えいたします。  沖繩本島と先島間の海底ケーブル並びに見通し外のマイクロの完成時期につきましてただいま御質問がございまして施設局長が答えました。私たちといたしましても、沖繩の先島——本島間の通信施設につきましては、この予定のとおりやりたいというふうに思っております。  現在、技術的な問題も大体解決いたしました。海底ケーブルの特に浅海線、それから深いところに敷設する海底ケーブルの実験も大体研究所で完成いたしました。沖繩本島と宮古島というのはマイクロでいかない距離でありまして、どうしても海底ケーブルを引かないと本格的なテレビ中継並びに自動中継をやるというわけにいきませんので、恒久的施設といたしましては沖繩本島と宮古の間には海底同軸ケーブルを引かなきゃならぬ。しかし、それを待っておりますと、これは完成時期はおおむね五十一年度というふうに考えております。しかし、それではおそいので、本島——先島間の見通し外マイクロ通信というものをやりまして、これは五十年のうちに完成いたしたい、このように思っています。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保重光君 それと同時に、同軸ケーブルには大体テレビ関係が二回線ですか、という予定でございますね。NHKの放送だけで二回線使うのでありますが、御承知のように沖繩はテレビは民間放送が先行しておりました関係で、かなり民間の放送がいろいろと関係が深いですね。せっかく海底同軸ケーブルをおつくりになってテレビ関係が二回線というとNHKしか使えない。あとはほかの民間放送はこれに乗れないということです。せっかくでございますから、民間放送も先島でも完全に視聴できるような状態にするためには、あとテレビ関係の回線を二回線ぐらい増設することが望ましいという、これはまあ非常に意見のある問題ですけれども、この辺もあなた方いまお考えになっていないか。さらにまた、いまの時点で新たにテレビの回線を二回線ふやすことは技術的に可能か不可能か。この点、施設局長いかがですか。

山本孝日本電信電話公社施設局長

○説明員(山本孝君) 海底同軸ケーブル方式は、先ほど総裁からも御説明いたしましたように、現在、長距離用のものを開発中であります。これは三十六メガヘルツという回線を使って、普通でありますと二千七百チャンネルを上下通話回線を通すわけですが、先島に関しましては、テレビ用に二回線、片方向送りということになりますので、特殊な中継器を使います。そのために現在同じ三十六メガヘルツのバンドを使いますが、テレビ二回線を送り、それから通話回線として九百チャンネルを使うものを現在開発中でございます。  海底中継器というのは、海底におきまして長く障害が発生しないということを条件としておりますので、その部品の開発それから部品の製造に非常に長期間を要しますので、現在、まだ発注はしておりませんが、部品ですでにその製造段階に入っております。  当初、テレビ二回線あればよろしいということでございましたので、それで進んでおりますから、現在、これを回線をふやすということはちょっと無理な時点に入っております。将来、民放が先島で必要というときには、当事者の間で御相談していただきまして、この二回線を有効に使っていただくことが国家的に有効であろうかと思っております。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保重光君 NHKは二チャンネル使うことになっておりますが、それは何か技術的にその二チャンネルをそのまま置いておいて、それで民放もそれに乗っかるということは可能なんですか、技術的に。その点はどうなんですか、私ども全然わかりませんが。

山本孝日本電信電話公社施設局長

○説明員(山本孝君) ちょっと御質問の趣旨がはっきりわかりませんが、現在、二回線、テレビ用のチャンネルがございます。これをNHKと民放の方が一回線ずつお使いになるか、あるいは二回線ともNHKがお使いになるかということでありまして、これは二者の間でお話をしていただくほかはないということでございます。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保重光君 NHKにお伺いしますが、いまの場合ですね、技師長、二回線ともいまのところNHKはお使いになる予定なんでしょう、現時点では。どうなんですか。

藤島克己日本放送協会専務理事

○参考人(藤島克己君) 前々から、沖繩につきましては、本島関係は総合・教育二系統放送いたしております。先島のみがそういうことができませずに、両方混合編成をいたしましてVTRテレビで送っているような始末でございまして、なるべく早い機会に総合と教育二系統の放送を本島と同じようにしてくれという希望が非常に強かったわけでございますので、特に公社のほうにお願いをいたしまして、二回線、二系統のテレビ回線を五十一年度までに開通をしていただくようにお願いをしていたわけでございます。  私どもとすれば、いまのところは、そのまま二回線を総合と教育のチャンネルに使いまして、本島と同じように総合・教育が先島でも見られるようにいたしたい、かように考えております。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保重光君 そうすると、当面、その二チャンネルでは民放が入る余地はないということに理解してよろしゅうございますね。

藤島克己日本放送協会専務理事

○参考人(藤島克己君) 私のほうで、いま、そこをいかように使うかという民放さんの使い方まで申し上げるわけにはまいりませんけれども、私どものほうで本島と同じような使い方をいたしますと、予定どおりにそういう使い方をいたしますと、現状では民放さんがお使いになる余地はないというふうに判断せざるを得ないと思います。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保重光君 いまお聞きしていると、大体、当初先島に予定した電話並びにテレビが同時放送ができる可能性が進んでいるということでありますが、これは電電公社並びにNHKの努力を一応評価していいと思います。  先ほど申しますように、現地に参りますと、ほんとうにそれは、何といいますか、われわれ本土の者がこの恵まれた状態の中から行きますと、すべて聞くもの見るもの涙なしには聞けないような状態であります。したがってなお一そう精力的に努力されまして、一日も早く、できれば予定よりも早目にひとつ完成するような努力をお願いしたいと思います。  さらにNHKに対して、その調査の結果、お願いしました南大東島、北大東島、これに対して、そのとき調査して帰りましたあとでは、先島に対するいわゆる同時放送が可能になった場合に、いま石垣それから宮古にあるVTRの放送施設を大東島に移して大東島でもVTRの放送ができるようにしてもらいたいという要望をしたのでありますが、これに対してNHK当局としてはぜひその期待に沿いたいというその当時のお約束でした。その点についてたいへんNHKも努力をされまして、先般、郵政省から試験の仮放送の免許を取られておるようであります。この点はたいへん私も皆さまの努力を大東島の関係者にかわってお礼を申し上げたいような気持ちであります。  四十九年九月二十七日、郵政省から日本放送協会南大東放送試験局テレビジョン放送の予備免許についてというあれが出ております。これはたいへんいま言ったようにけっこうなんでありますが、これについて大体のいまの時点における状態と、それからその概要ですね、簡潔なことばでひとつ御説明願います。

藤島克己日本放送協会専務理事

○参考人(藤島克己君) お答えいたします。  大東島は南北大東島と二つに分かれておりまして、両方で大体八百世帯ぐらいの現在世帯数があるわけでありますけれども、末承知のとおりに、ここも番組を伝送する手段、方法がいまのところ技術的には考えられませんので、実は、四十八年度からの継続といたしまして、どういうふうにして番組を送ったらいいかとか、あるいはそういう僻地に置局した場合の保守とか運用の問題その他につきましていろいろ検討を重ねてまいりましたけれども、番組伝送につきましてはおよそ週に十便程度の飛行機の便が利用できるということがほぼ確実になってまいりましたので、それで本年度、先ほどお話がありましたように、放送試験局といたしまして開局をしたいというふうに郵政省に申請をいたしまして、ただいま明年三月末をめどといたしまして、VHFの百ワットの放送装置を現地につけるということで準備を進めておる次第でございます。ほぼ予定どおりの線で完成できると私どもは現状では判断いたしております。  その場合に、やはりVTRで先ほど申し上げましたように週十便の航空会社の輸送をあてにいたしまして番組を送るわけでございまして、先島に現在使っているVTRを直ちにこちらに転用するわけにもまいりませんので、それはそれでそのままにしておきまして、新しく別な簡易VTRの設備を南北大東島方面には一式設備をいたしたいと思っております。それの番組を毎日二時間程度ぐらいならば連続して放送ができるだろうというわけで、沖繩におきましてそのVTRのカセットを収録いたしまして、毎晩七時から九時ぐらいの間の時間を選びまして一日二時間程度の放送ができるように、ただいま準備を進めておる次第でございます。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保重光君 先ほども申し上げましたが、たいへん御努力に対しては感謝します、これは島民を代表して。私の予定では先島の同時放送ができたあとと思っておったが、たいへん時間が早くなりましたし、しかも機械も新しくしてお持ちになったということはたいへんありがたいと思います。  それについて、これは二時間か二時間半というんですが、これはもっと時間をふやすわけにいきませんか。四時間ぐらい、六時ごろから十時ごろまでですか、そういうことはちょっとできませんか、どうです。

坂本朝一日本放送協会専務理事

○参考人(坂本朝一君) その点につきましては、私どももいろいろ現地の御事情なども伺いまして検討いたしたわけでございますけれども、いま技師長が申し上げましたように、輸送事情が大体一日二往復週十便なんでございますけれども、飛行機の定員が非常に少のうございましてかなり輸送に困難があるということと、それから現地の生活状況等を調査いたしましたところが、大体、現地の方々の生活実態としては七時ごろから九時ぐらいまでの間が一番リラックスしてテレビをお楽しみになれる時間帯で、そこら辺が一番いいんじゃないか。なお、さらに詳細に調べましたところが、やや話がこまかくなりますけれども、七時半から九時半ぐらいまでが一番望ましいというような現地の方の御要望もございましたので、いま技師長は七時から九時ぐらいまでというふうに申し上げましたけれども、おそらく七時半から九時半ぐらいまでのところに編成したいというふうに考えた次第でございます。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保重光君 いろんな技術的な面もありましょうし無理は言いませんが、できれば少しでも時間を延ばしてもらいたいということが要望ですけれども、と同時に、現地には調査班など行かれて準備されているのか。したがってもう現地の皆さん方は来年三月末にはとにかくどういう状態であれテレビが見られるということがわかって、それであれですか、機械なども手当てをする状態になっているのですか。機械などもできればあまり高くないものを皆さん方が御心配いただいて、低廉な価格でいいものをぜひ、これは故障なんかしましてもなかなか向こうでは修膳もたいへんでしょうしするから、そういう点も配慮していただきたいと思いますが、いかがでしょう。

藤島克己日本放送協会専務理事

○参考人(藤島克己君) お説のとおりでございまして、すでに発注もいたしております。それで来年三月末にはほぼ完成間違いないと私どもは考えております。それから、いろいろ信頼度その他の点につきましても、御承知のような僻遠の地でございますので、できるだけ信頼度を上げるべく設計その他にも格段の注意をいたしてただいま製作中でございますので、できるだけ御要望に沿えるようにいたしたいと思っております。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保重光君 もちろん白黒でしょう、放映は。

藤島克己日本放送協会専務理事

○参考人(藤島克己君) カラーでございます。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保重光君 もちろん受信機はわれわれのほうで使ってるのと同じなんですね、受信機はそのまま。その受信機もね、まだおそらく現地の人は買ってないと思うんですが、これはやっぱりNHKで、正常におけるNHKの業務とは違うかもしれぬけれども、ああいう地方でございますからね、これはやっぱりよほど考えてやらぬと、いわゆる変な業者が入り込んでばか高いのを押しつけたり、また質までも落ちてることもありますから、その点もNHKはひとつせっかくですから現地の皆さんと折衝いただいて親切な取り扱いをしてもらいたいと思うんですが、この辺のことはできる——できないということはないと思うんです。やってもらうんだな、業務外ではあるけれども。そういうことでやっぱりNHKは公共放送の主体としての私はやっぱりあれだと思うから、皆さん方の業務の内容にはないかもしれないけれども、ひとつ特殊な事情においては受信機の購入にあたってはいろいろとめんどうを見てもらいたい。先ほど言ったように安くてりっぱなものを、そして故障してもなかなか修繕も容易じゃないから、ひとつ故障の少ないいいものを、これは私どももアドバイスしてもいいから、メーカーにある程度の、何というか、サービスをするようなこともこれはあっていいと思うんです。そういう点をひとつ考慮していただきたいと思うんだが、いかがなもんでしょう。

藤島克己日本放送協会専務理事

○参考人(藤島克己君) 私どもの放送を見ていただく大事なお客さまでございますから、どこまで御要望に沿えるかどうかわかりませんけれども、できるだけ受信相談その他を活用いたしまして、御趣旨に沿うように努力をいたすつもりでおります。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保重光君 先島と大東島のことは、大体、私どもが期待している方向へ努力がされているようで、これもぜひ万全のひとつ策を講じてください。  次に、先ほども指摘しましたように、沖繩は民間放送が先行しました関係上、本島の聴視者はテレビというものはこれは無料だという先入観があったようでございます。昨年参りまして私調査したときも、テレビを見て金を払うということは、これはもうとんでもないということがあったようでありまして、そこにあとからNHKが行かれて、テレビは金を取るんだということで、だいぶ本島の皆さん方はまごつかれたようでありますが、それはまあ皆さん方の努力でかなり聴視料に対する認識も変わってきたようであります。しかし、まだまだたいへんこれは困難を擁している。  そこへいくと宮古、石垣の先島と呼び称されるところは、いままで何もなかったところにNHKが行かれたんで、これはまあむしろ非常に感激されて、今度参りましたところは聴視料の金納者が非常に多い。ここはなるほど本島とはまたえらい変わって、本島はもうテレビは無料と思っていたところへ金取る、けしからぬと、ところが先島のほうは何もなかったところにNHKが行かれたんで相当感激している、自然のままという——まあ非常にこう対照的なんですが、それはそれとして、本島におけるその後の聴視料に対する考え方ないしは実績についてはいかなる状態か、ちょっと簡潔に聞かしてください。

川原正人日本放送協会理事

○参考人(川原正人君) いまの御指摘のように、沖繩におきましては受信料そのものについて、なかなか私ども鋭意努力はいたしておりますけれども、住民の方の御理解がまだ十分とは言いがたい状況でございます。  これは数字の面で申し上げますと、契約につきましては、先に沖繩放送協会が契約受信料制度を実施していたわけでございます。沖繩放送協会から私どもが引き継ぎましたときの契約の様子は、大体世帯に対しまして五六%ぐらいの契約の状況だったわけでございます。その後、二年半努力いたしまして、昨年度末では有料、無料合わせまして大体七五%ぐらいまでの契約になってまいりました。現在なおもう少し伸びていると思います。しかしながら、いまの御指摘のように、契約は相当伸びてきたんでございますけれども、実際のお金の入りぐあいはまだ一段とちょっと努力の必要がございまして、これも二年半前に沖繩放送協会から引き継ぎましたときの年度末の様子は、大体金額でいいますと四〇%ぐらいの収納率だったわけでございます。これが最近のところでは約五〇%程度まで収納率を上げてまいりましたけれども、もちろんこれは本土の様子と比べますと非常に問題がございますけれども、なおわれわれ一そう努力をいたさなければいけない、こういうふうに考えておる次第でございます。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保重光君 この点は、先ほど申しましたようにいろいろ特殊事情がありますから、たいへんだと思いますが、しかし、まだまだ本島の皆さん方にも問題があるわけですね。これはやっぱりそういう事情はあるにしろ、沖繩ではもう非常に低いということになりますと、これは本土の聴視者のほうへも影響しますから、たいへんでしょうが、努力されまして、ひとつ一日も早く本土並みというか、皆さん方の努力で解消するような御努力をお願いしたい、こう思うわけでございます。  それから、これはたいへんまあ技術的には困難があるようですが、小笠原とかですね、あすこはやっぱし沖繩よりも数年早く復帰したわけですが、しかし、まあこういう点については非常に取り残されております。もちろん居住者も少ないんですが、居住者が少ないといっても、本土では難視聴の解消に山間部等はそういう点で非常に努力していただいているわけです。そうして一人でも多くの人が聴視できるように努力していただいている。しかし小笠原諸島は本土に復帰したけれども、そういう恩典に浴しないという点があるわけですね。  これは私どもしろうとが考えるにしても、たいへん距離も遠いし人数も少ない、いろいろな点で困難はあるようであります、これはわかります。困難はあるけれども、私は解決できない困難じゃないと思うんです、努力によって。NHKも、先ほど会長もるるおっしゃったように、非常に財政的にも苦しい立場にありますけれども、それはまあやはり公共放送の立場で、日本の国民としてどこにいてもだれでも同じ状態にあることが望ましいのでありますから、何とかひとつあそこにも、小笠原にも、本土並みということは申しませんが、何らかの形でやっぱしある程度のそういうNHKの放送を通じて娯楽関係のもの、あるいはニュースなりとか、聴視できるようなことになれぬものかどうか、これはまあいますぐとは申しませんが、その努力をしていただくことは私は大事だと思います。  これに対して、技師長の立場から技術的な面からもひとつ考えて、いまのあなた方のお考え方を聞かしていただきたい。

藤島克己日本放送協会専務理事

○参考人(藤島克己君) 全くおっしゃるとおりでございまして、復帰の時点は沖繩よりも少し早かったわけでございます。ましてこれは東京都の一部でございますし、できることならば何とか早く番組を出したいと私どもも十分考えたわけでございますけれども、何しろ南方一千キロの距離にございます島でございますし、先ほどの南大東島はわずかではございますけれども一応飛行機の定期便がございますが、この小笠原につきましては現在も飛行機の便が全くございませんで、船が若干ときどき通っている程度でございますし、しかも船が向こうへ着きますまでには約四十時間ぐらいの時間がかかるというわけでございまして、番組を送る手段が全くいかようにもございません。  で、やむを得ず、現在のところらVTRのカセットテープを送りまして、それもいま申し上げたような貧弱な輸送路でございますのでたくさん送るわけにまいりませんので、週に二回、一回に二時間半程度の番組を出せるような、その程度のカセットのテープを船便で送るということをいたしておりまして、それを向こうの公民館にお願いをいたしまして、公民館でそれを受像機で再生をしていただいて、それを見に来ていただくという程度の、要するに電波を出せる放送局じゃございませんので、まあ言うならば映画館の小さいものなのでございまして、それにNHKの番組を一応乗せておるというのが現状でございまして、これはやはり飛行機の便でもできませんことには、これ以上の番組の輸送を考えるということはたいへんむずかしいんじゃないかという問題が一つありますが、しかし気持ちの上では、いま先生のおっしゃったとおり一日も早く、東京都の一部でもございますので、早くNHKの放送ができるように私どもは願っておるわけでございますけれども、実情はいま申し上げたようなことでございます。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保重光君 それで南大東島の放送ですが、ニュースがちょっと入らないんですね、やはりニュースが何とか入る可能性はありませんか。  新聞も聞けば五日、六日おくれの新聞のようですから、それは幾日かおくれましても、二日、三日おくれてもけっこうですから、新聞より早いですから、ニュースを——それもニュースの全部でなくてもいいから、ひとつ南大東島にまあ関係あると言っちゃこれは関係ないものはないでしょうが、何かこれだけは見てもらいたいというニュースなどを送ってもらったらたいへんいいのじゃないか。こちらが考えれば一日おくれのニュースなんというのはむだですが、いまも言ったように新聞もひどいときは十日もおくれているんですから、そんならテレビのニュースのほうが早く着くわけですから、そのニュースをそうやって十分でも二十分でも出していただくようなことはできぬものかどうか、できたらそうしてもらいたいというこれは要望ですが、いかがでしょうか。

坂本朝一日本放送協会専務理事

○参考人(坂本朝一君) 私ども番組を編成いたします際に、先生の御指摘の点が一番悩みの種で、先生の御指摘のようにニュースというようなものの御要望に何とか沿いたいという努力をしたわけでございますが、南大東島の場合には、いまさきに申し上げましたような輸送状況でございますので、番組が本土と比較しまして一カ月おくれというような形のプールになるものでございますので、ニュースを送るということは、現実問題としては定時に送るということはなかなかむずかしいかと思います。  ただ一カ月おくれのプログラムでございますけれども、その中には沖繩のローカル番組を一応カウントしておりますので、当然、それらの中で南大東島関係のものも出てくるということは予想されますので、まあそこら辺のところからぼちぼち始めさせていただいて、輸送状況そのものが調査の目的の一つになっておりますので、そういうことの成果の結果、あるいは何か知恵が出るというようなことであれば編成を変えることは考えられるかと思いますが、現時点においてはニュースはなかなかむずかしいということを御理解いただきたいと思います。

藤島克己日本放送協会専務理事

○参考人(藤島克己君) 多少補足になるかと思いますけれども、テレビはいま放送総局長が申しましたとおりでございます。たいへんむずかしいと思いますが、ラジオの電波が昼間かろうじて受かっておりまして、夜になりますと、日没以後になりますと、沖繩本島はもちろん、内地のほうのラジオの放送もかなり明瞭に受信できる状態でございますので、ニュースという点でまいりますと、そちらのほうをお聞きいただければ、かなり現実の問題やニュースがお聞きいただけると思っておるわけでございます。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保重光君 時間がありませんので、大体結論にいたしますが、まあ私のきょうの質問の要点についての御答弁を伺って、大体順調にいっているようであります。この点は皆さん方の御努力を多としますが、ひとつ現地の皆さん方の気持ちになってひとつ懇切丁寧な処置をしてもらいたいと思います。これは皆さん方も一度ぜひ向こうへ行っていただければわかるのでありますが、いろんな悪条件なり困難なものを克服してがんばっていらっしゃる皆さん方であります。ひとつできるだけのあたたかい思いやりで措置していただきたいと思います。  それから電電公社のほうに、これは一つだけ最後にお尋ねしたいのは、先般の調査の結果、報告は会議録に載せますが、その中で私一つだけここでお尋ねし要望したいのは、和歌山県に参りまして、和歌山県のいわゆる自動式への転換、五十二年度目標に沿って努力しておりますが、和歌山県が非常におくれていますね、これは。どういう事情か知りませんが、他の県に比較して非常におくれているということを現地でよく見てまいりました。どういう事情で和歌山県がおくれているのか、その実情と、ぜひこれは努力していただいて、ほかの県より先にとは申しませんが、ほかの県と肩を並べるぐらいのひとつ自動化への御努力を電電公社にお願いしたいのです。  これは総裁じゃなくても、担当者から、和歌山県の電話自動化への実情と、おくれているということですから、おくれた理由と、それからひとつ早急に他県並みに自動化への努力ができるかどうか、こういう点について一言お答え願います。

山本孝日本電信電話公社施設局長

○説明員(山本孝君) 和歌山県の実態につきましては、ちょっと手元に数字がございませんので詳しいことは申し上げられませんが、現在、四十八年度末で全国で二千二百局ぐらいいわゆる手動局がございます。これを五十二年度末までにできるだけ自動改式にしたいということで努力をしておりますが、各県ごとにいまお話がございましたようにアンバランスがございます。これはやはり全国的に見まして、局の大小であるとか、その詰まりぐあいとか、あるいは現在手動局の中に公社で一種交換機などを置いてやっておりますが、そういう全般的なものを考えながら改式しておりますが、和歌山県につきましては、ただいま手元に資料がございませんので、一応調べましてから、また後ほど先生のところにお届けいたしたいと思います。

茜ケ久保重光日本社会党

○茜ケ久保重光君 総裁ね、私は現地で調べたのですから、これはもう事実なんですね。あまり詳しいことはお聞きになっておらぬようですけれども、とにかく非常におくれているというようなことで、現実にあなたの関係者も非常に心配されているし、また非常に要望も強いということなんです。  特別な関係があるなら別として、どうも私は和歌山県がほかの県と比較して、そうあそこだけおくれる理由はないと思うんですね。したがって、いま局長もおっしゃったけれども、総裁としてもぜひ調べていただいて、できれば——何かやっぱり行ってみますと、あそこは孤島みたいになっているんですね、和歌山市とか、すべての点において。やっぱり皆さんが一つのコンプレックスを持っていらっしゃる、それに輪をかけちゃうわけです、そうなりますと。これはあまりよくありませんから、ぜひひとつお調べになって、できれば一日も早くそういうことにしてもらいたいと思いますが、総裁から最後に締めくくりにおっしゃっていただきたいと思います。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○説明員(米澤滋君) 私も詳しい事情は知りませんが、あるいは大阪市から少し離れている、あるいは山が多いとかということも原因かもしれませんが、調べまして、和歌山県だけがそう別扱いにならないように努力いたしたいと思います。

川村清一日本社会党

○委員長(川村清一君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

川村清一日本社会党

○委員長(川村清一君) 速記を起こして。

案納勝日本社会党

○案納勝君 私は、まず冒頭に、きょうは郵便料金の値上げ、電信電話料金の値上げの問題について、何点かにわたって大臣にお伺いをしたいと思います。  なお、本日、大蔵政務次官、経済企画庁の局長を呼んでおりますが、お見えになっておりますか。——それじゃ大蔵政務次官かまたお見えになっていないようですから、その前に幾つかの問題について質問をしておきたいと思います。  まず、昨年十二月十三日に、郵政審議会で「郵便事業の健全な経営を維持する方策に関する答申」というのが出されたわけでございます。この中では、郵便料金の値上げが答申をされておる。その後、狂乱物価に引き続いて今日の財政経済政策の失敗からのインフレになり、参議院選挙等を前にして公共料金の凍結というか郵便料金の凍結という政府の方針に沿って今日まで推移してきております。ところが、昨今、郵便料金の値上げの問題がいわれております。これらについて、大臣として、五十年度の概計要求がすでに出された段階で、五十年度の新しい政策と予算を組む段階で、大臣は郵便料金の値上げをどのように考えられているか、これを郵便料金を引き上げる、こういうふうに考えられておるのか、お伺いをしたいと思います。

原田憲自由民主党郵政大臣

○国務大臣(原田憲君) お答えする前に、参議院の改選が行なわれましてきょう初めて逓信委員会が持たれまして、従来から引き続いて御苦労になっておる先生はもちろん、案納委員も今度は議席を持たれまして、新しく議席を持たれた先生方もおいででございます。敬意を表する次第であります。  そこで、ただいまお尋ねの郵便料金の値上げの問題について私の基本的な考えを述べよということでございますが、いまお尋ねの中にもありましたように、郵便事業が非常に財政的にも苦しくなってきておりまして、その他いろいろの問題もございますので、今後の郵便事業のあり方について審議会に答申を求めましたところ、料金の改定も含んだ答申がなされたわけでございます。しかしながら、ときにあたかも非常に異常な経済情勢の中でございまして、政府が物価問題を最大の政治課題として取り組む限りは、公共料金を抑制して、そして国民の皆さん方に政府の考え方というものを示して御協力を願うというのが政治の姿勢であろうというので、四十九年度予算には小包郵便料金の改正を除きまして、その他の料金改正を織り込まないことといたしたのであります。  その結果、四十九年度におきましては、当初から六百九十六億円の赤字が見込まれておったのでございますが、今春三〇%にのぼる大幅なベースアップが行なわれたことは御案内のとおりでございますが、そこでこの分を含みますと約千四百億円の赤字が見込まれることとなります。五十年度予算概算要求において、さらに約二千三百億円余の赤字が見込まれる状態になってきております。したがいまして郵便事業の財政が悪化するということは、ひいては国民への郵便事業を通じてのサービスの悪化ということにもつながってまいりますので、この郵便事業の健全な経営をするためには、この料金の改正も含んで今後の検討を進めていかなければならない、こういう状態に立ち至らざるを得なくなっておりますが、何ぶんともにこの物価問題という問題は重要な政治課題でございますから、これらも勘案しながら目下慎重に検討を加え進めておる段階でございます。

案納勝日本社会党

○案納勝君 引き続いて、いまの答弁について質問しますが、いま四十九年度で六百九十六億ですか、四十九年度の赤字総額は千四百億と見込まれるというふうにお話がありましたが、いま若干答弁のあった中でも言われておりますが、この赤字の主たる理由は何と理解をされているか。

石井多加三郵政省電波監理局長

○説明員(石井多加三君) お答えいたします。  郵便事業の中で一番経費のかかりますのは、申し上げるまでもなく人件費でございまして、人件費いわゆる予算上の人件費とそれに相当する経費が業務運営費の中で大体九割を占めておるという特質を持っておるわけでございまして、最近のように年々高率となるような給与ベースの上昇がありましたための人件費の増加が非常に著しいということで、各般にわたる経営努力とか、あるいはまた郵便物数の増加による収入の増加がありましたにもかかわらず、財政が悪化したわけでございます。  ただいま大臣からお答え申し上げましたとおり、昨年の十二月の郵政審議会の答申の際にも、郵便料金を一種三十円、二種二十円とすることを基本といたしました答申がなされたわけでありますけれども、それが先ほど大臣のお答えになりましたような事情で今日まで見送られておりますこともあわせまして、年度当初七百億という数字が今年度末には約千四百億ぐらいになるのではないかというふうに見込まれているわけでございます。  なお一方、もう一つ見のがせない赤字の原因は、最近における郵便物数の伸びが伸び悩みの状況でございまして、特に昨年の秋の石油危機以来の経済動向の急変によりまして、従来、大体ここ数年間あるいは十年間ぐらいをとりましても平均年率四ないし五%ぐらいの伸びが続いておりましたものが、特に今年度におきましては非常に鈍化いたしまして、せいぜい一ないし二%程度というふうに伸び率の鈍化ということもあって、これが経営状況の悪化ということも招来しておるというふうに理解しております。

案納勝日本社会党

○案納勝君 伸び率の鈍化というのはどこからきたと理解されますか。

石井多加三郵政省電波監理局長

○説明員(石井多加三君) 景気が非常に行き詰まってきましたようなこと、それと総需要抑制というようなことから、やはり出される郵便物がそれだけ減ってきた。特に企業の出します郵便物、と申しますと企業の出します中で特にいわゆるDMといったような景気に左右されやすい郵便物がかなり減ってきておるということと、もう一つ郵便物数の絶対数はまだかなり伸びてはおるわけでございますけれども、収入に影響いたします種類別の利用構造の変化、つまり第一種の郵便が減ってまいりまして、第二種の郵便がふえてきておるといったようなことがその中身でございます。

案納勝日本社会党

○案納勝君 これは四十八年の十二月の郵政審議会に説明をされた資料でありますが、これで見ますと、いま石井郵務局長は一種の郵便物がたいへん鈍化をしてきた、こういうふうに説明をされましたが、四十二年の料金値上げのときにおける郵便物の伸びといいますか、総体の物数における第一種の構成比と四十八年の構成比を比べたら、四十八年の構成比のほうが四十二年度より上回っています。  これらの中身を見た場合に、しかもここでお尋ねをしたいのは、確かに赤字の原因は人件費が九割を占めているというのが主たる理由だとしても、それでは全体の郵便の取り扱いの中において、今日まで第一種の定形、定形外の郵便物がその原価において他の二種以下の郵便物の赤字を埋め合わせてきている、こういう趨勢になっていると思う。したがって事業全体の構成、あるいはその意味での郵便物の鈍化というよりも事業全体と見た場合に、一種の料金によって二種以下の各種の郵便物の赤字を埋め合わせてきた、これが今日までの郵政事業の私は推移だと思います。  この辺についてもう一回お尋ねをしますが、四十二年から四十八年におけるそれらの比較についてお答えをいただきたい。

石井多加三郵政省電波監理局長

○説明員(石井多加三君) お答えいたします。  ただいま昭和四十二年の郵便総物数の中の手紙と一種、二種の配分の数字をちょっと私手元に持ち合わせておりませんので的確なお答えにならないかと思いますけれども、大体におきまして手紙とはがきのウエートは過去数年来徐々に手紙が減ってきまして、はがきがふえてきておるということは、大きな傾向としてはわれわれ十分数字の上でもそういった結論を出せると考えております。  それから、もう一点触れられました原価の問題につきましては、確かにお説のとおり一般的に常識的に見ましても手紙とはがきのコストというものは手紙を十といたしますと、はがきも大体九くらいの率になるだろうと思うのでありますけれども、現在のように二対一のような料金体系になっておりますということから、ただいま御指摘のように過去郵便事業が赤字にならないで推移してきた際には、お説のとおり一種の定形外とかあるいは定形内あるいはその他の特殊——速達、書留等の特殊といったようなものによって、特に大きな赤字を出しておるはがきあるいは第三種といったようなものをまかなってきたということは事実でございます。  それから、特に最近、手紙がだんだん減ってきて、はがきがふえてきておるということは、特に今年度に入りましてからそういったような傾向が非常に顕著に出ておるということでございまして、先ほどお示しになりました昨年の郵政審議会に出しました数字の時点では、いま私が申し上げるほどこの傾向は顕著には出ていなかった。しかし徐々にはずっとそういった傾向が続いてきておるということを申し上げたいと思います。

案納勝日本社会党

○案納勝君 ここでもう一点質問したいのですが、四十八年度、国内の郵便物の種別の一通当たりの原価及び損益について、通常の一種、二種、三種、四種、書留、普通速達、小包、これらについて明らかにしていただきたい。

廣瀬弘郵政省経理局長

○説明員(廣瀬弘君) 本年度の原価につきましては、ただいま整理を終わったところでございます。ただいま手元に個別の単位原価につきまして持ち合わせておりませんので、後刻説明させていただきたいと思います。

案納勝日本社会党

○案納勝君 それでは原価の面についてはこの程度にしまして、もう一点大臣にお尋ねをしたいのです。  四十二年に郵便料金の値上げをした。今回、先ほどの大臣の答弁によれば慎重に料金を含めて検討をしたい。この前の四十二年から今日の五十年度の予算にかけて、四十二年度の料金の改定の際に両三年程度しか実は先行きの見通しを持たない、こういう説明があったように思う。しかし今日郵便料金の値上げを考えられるとするならば、郵便事業の状態、趨勢と経済動向を見て、将来の郵便事業の展望をどのように考えているのか、その上に立って郵便料金の改定を考えられるのか、この辺についてお伺いをしたい。

原田憲自由民主党郵政大臣

○国務大臣(原田憲君) 郵便事業の財政は四十九年において、先ほども説明をいたしましたが、三〇%にも及ぶ大幅な給与改定がありまして、今後千四百億円ほどの赤字が見込まれております。五十年度概算要求におきましても約二千三百億にも達する赤字が見込まれております。今後の人件費の推移いかんでは四十九年度から五十一年度までの三年間において約八千億円をこす赤字が累積される見通しとなってきております。したがいまして、今後、この郵便事業を健全に維持してやっていくためには、昨年度郵政審議会から答申をいただきました第一種三十円、第二種二十円という料金改定で財政上から検討をいたしました際には、収支改善をはかるということは不可能という数字が出てくるわけでございます。  先ほどのお問いの中にもありましたが、四十二年度に値上げをした際も、今後三年の先を見てということのお話がございました。やはりこれからの郵便事業を健全に持っていこうとするためには、ことし上げてまた来年というようなことでは健全とは申せられませんので、この点も含んで、先ほど申し上げておりますように相当慎重に政治判断をしなければならぬ、このように考えております。

案納勝日本社会党

○案納勝君 大臣に重ねてお尋ねしますが、いま言われるように、相当長期にわたって事業全体の展望を立てていこうとするならば、四十八年度の郵政審議会の答申では間に合わない。したがってもっと上回った料金の改定をせざるを得ない。それは二、三年で再改定になるようなことはできない、こういう御答弁でした。  それじゃ、いま現実に検討されている郵便料金の値上げはどの程度引き上げようと考えられておるか。

原田憲自由民主党郵政大臣

○国務大臣(原田憲君) いま財政収支の問題を中心に答弁を申し上げたんでございまして、そういう数字が生まれざるを得ないということを申し上げたのでございますが、この問題につきましては、昌頭に申し上げましたように、物価問題というものは非常に重要な最大の政治判断を下すべき政治課題でございますから、より一そう慎重に対処しなければならぬ、このように考えておる次第でございます。

案納勝日本社会党

○案納勝君 それじゃ、大臣、重ねてお尋ねしますが、それでは現在まだ郵政省は大臣としては郵便料金を幾ら上げるかということについてははっきりした決断もあるいは中身についても持っていない、こういうふうに理解してよろしいですか。

原田憲自由民主党郵政大臣

○国務大臣(原田憲君) この問題につきましては、党のほうともよく慎重に検討してきめたいと思って進めておる次第でございます。

案納勝日本社会党

○案納勝君 それは、大臣、郵便料金について見送り、凍結をするという考え方も含んでいるわけですか。

原田憲自由民主党郵政大臣

○国務大臣(原田憲君) 政治判断はあらゆることを含んで決断をしなければなりません。したがいまして、いまここで凍結するということは申し上げられませんけれども、先般、四十九年度予算に際しましても、審議会の答申を受けておるにかかわらず政治判断をいたしたということも事例としてはございます。しかしながら、それが今日どういう状況になってきておるかということを考え、将来の郵便事業の健全な発展ということを考えますときに、これを含んで慎重に配慮しなければならぬと考えております。

案納勝日本社会党

○案納勝君 次いで、電信電話料金の値上げの問題について御見解を承りたいと思います。大臣は最後に御見解を承りますので、電電公社総裁にお伺いします。  いままで電電公社は経済社会発展計画の一環として長期五カ年計画というのが実行中だと、今後についても、いままで進めてきた長期拡充計画をそのまま持続をしようとして考えられておるのか。また先ほど申し上げたように、長期拡充計画というのが経済社会基本計画に基づいてその中で組み込まれてきただけに、その経済社会基本計画自体がいま再検討を迫られている今日、これらの基本計画についての修正をするなり、あるいは何らかこれらについて、従来の方針というものについて新たな立場で策定をする、こういった考え方を持っておられますか。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○説明員(米澤滋君) お答えいたします。  電電公社は発足いたしましてちょうど二十三年になるわけでありますが、公社が発足いたしましたときは加入電話が百四十万でございましたが、現在、二千七、八百万というところまでまいりました。  公社は、昭和二十八年に第一次五ヵ年計画をつくりまして、自来、第一次、第二次、第三次、第四次と、現在第五次五ヵ年計画を進めております。この五ヵ年計画の一番主眼とするところは、昭和五十二年度来すなわち第五次五ヵ年計画の終わる時点におきまして、電話の申し込みの積滞を全国的規模においてなくなす、すなわち申し込んだら大体平均一カ月ぐらいのうちにつける、この目標をいま考えております。この目標は、電電公社だけではなくて、国会の附帯決議なり、あるいはこの委員会のこれまでのいろいろの御意見等におきましても電話を早くつけろという御意見がございますので、公社といたしましては、この目標はぜひ達成したいというふうに考えております。  しかし、ただいま御質問もございましたが、昨年の十一月のいわゆる石油危機以来、非常な大きな物価上昇が起こってまいりました。それからまたそれに伴いまして本年も定期昇給込みにいたしまして約三〇%近いベースアップがありました。で財務的にいまのままでは、この第五次五カ年計画を達成するのがまず収支計画の上で困難になってまいりました。  それからもう一つは、その拡張計画の大きさをどうするかという御質問でございますが、私はこの電話の積滞をなくなすというこの方針はぜひ貫きたいのでありますけれども、しかし、たとえば画像通信、テレビ電話のようなものとかあるいはデータ通信のようなもの、要するにその中で後年度に繰り延べられるようなものはこの際切り落としていきたい、このように考えております。  なお財務計画等につきましては、御質問があればまたお答えいたします。

案納勝日本社会党

○案納勝君 もう多くを申し上げる必要はありませんが、政府の高度成長政策の破綻で今日のように国民の福祉というものがまさに危機に瀕している。それらの中で政府も福祉社会というものを打ち出してきておりますが、公社の場合に、この計画の中で具体的にどのような福祉対策、福祉というものを実行しようと計画しておられますか。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○説明員(米澤滋君) 詳しくは関係の局長から説明させますけれども、この五ヵ年計画の中では、先ほど申し上げました積滞をなくなすということからいいまして、五カ年間に千五百三十万の電話をつけるということにしております。これまで昭和四十八年並びに四十九年におきましてつけた電話を引き算いたしますと、残り九百万残っておりますので、この五ヵ年計画の中で一般の標準型の電話を九百万つけるということを考えておりますが、実は、その中の八〇%以上、おそらく八四、五%になると思いますが、それは結局住宅電話であるというのが、第一次から第四次五ヵ年計画にまいりましたこれまでの電話の架設の状況と非常に違っているところであります。  そこで、この住宅電話というのは、結局、最近の核家族化あるいはまた国民生活の向上等によりまして生活必需品的なものになっておりますので、そういう意味におきましては第五次五ヵ年計画そのものの大部分というものは、結局、国民の福祉につながっていくものであるというふうに考えております。  それから、なお具体的に申し上げますと、たとえば寝たきり老人であるとか、あるいは難聴者、そういう方に対しまして、まあ技術的には非常に高度というわけではございませんけれども、あまり世界でやっておりません、たとえば寝たきり老人がボタンを一つ押せば、その寝たきり老人をいろいろ保護しております場所に自動的に電話がつながる、そしてたとえば現在非常に危険だからすぐ保護しているところから来てほしいというような、そういうものが自動的に出るテープ、それも、一ヵ所に電話がいく、そこがまた留守の場合がございますから、そうすると、そのAというところにいった電話がもしAの方が出ない場合には自動的にBにいく、それからまたBも出ないときには自動的にCに切りかわる、こういうシステムを開発いたしまして、近く郵政省の認可を得ましてこの実施にかかりたいというふうに考えております。  そのようなことも含めまして、それからまたデータ通信につきましては、特にナショナルプロジェクトの中で、たとえば医療とか公害防止、そのようないろんなプロジェクトも進めるようにしておりまして、今後とも、国民福祉という問題は十分考えていきたいというふうに思っております。

案納勝日本社会党

○案納勝君 そこで、新聞などの報道によりますと、来年度またも電信電話が料金値上げを行なうということがいわれている。いま私がまたもと言ったのは、まさに狂乱物価から続いて狂暴物価に今日なろうとしておる。十月には国鉄運賃、米価の問題、さらには十一月以降タクシーやその他公共料金の引き上げが相次ぐ。しかも、先ほどの大臣じゃありませんが、郵便料金の問題やらそのほかの範疇に入っている。中で電話料金、電報料金の値上げということがいわれています。その公社の値上げの理由はどこにありますか。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○説明員(米澤滋君) 先ほど申し上げましたように、現在、第五次五カ年計画を進めておりまして、ちょうど昭和四十九年度がその二年目になるわけでございます。で第五次五カ年計画を最初に考えましたときは、大体、収支の状態というものは、若干赤字になるかもしれないけれども、バランスがとれるという見込みを立てておりました。しかし昨年の十一月の時点におきまして、石油の値段が三倍とか四倍になるというような非常に異常な事態になりまして、これは非常に大きな世界的なインフレの影響も受けておりますが、そのためもありまして、ことしの仲裁裁定すなわちベースアップが約定昇込みにおきまして三〇%になってまいりました。これはこの大きな物価上昇に伴ってやむを得ないと思うのでありますが、それに対しまして一体どのくらい金が要るかといいますと、それに関連しますものも含めますと、公社の中で約二千億円金が要る、これが昭和四十八年度あたりですと約八百五十億円ぐらいであったのでありますが、それが二千億も要るということになってまいりました。したがって昭和四十九年度は大体若干のプラス、黒字になるという見込みがこの大きなベースアップによりまして約千二百億円ぐらい赤字になるんではないかというような状態になってまいりました。  それからまた、最近の総需要抑制のために、予算で見積もりましたいろいろな収入に対しまして、四月から九月までの六カ月間に約三百億円の欠陥を生じております。このまま続きますと約七百億円ぐらいの収入欠陥を生ずるのではないか。合わせて足し算いたしますと、約千九百億円ぐらいの赤字になってくるんではないかと思っております。  これからも収入努力それから節約等につきましていろいろやりたいのでございますけれども、またやるつもりでございますが、とにかく非常な情勢の変化を生じてまいりました。しかし、私たちといたしましては、昭和四十九年度は料金の値上げは考えないでいきたいというふうに思っております。  ところで、五十年度につきましては、ことしの八月末に来年度の概算要求を郵政大臣のところへ提出いたしましたが、そこで約五%の、これは大蔵省のほうからも話がありましたので、ベースアップについては五%いつも概算要求に入れるようになっておりますが、その五%を入れましても約二千六百億円の赤字ということになっております。したがって、いま公社の中でいろいろ案をつくっておりまして、近く十一月初めにはこの料金問題も含めた案を公社の中でまとめまして、郵政大臣、政府のほうへ要望いたしたいと思っております。  昭和二十八年に電話のいわゆる単位料金といいますか、一通話当時五円であったものを七円にしていただきまして、電話料金というものはこの間二十一年間値上げしないでまいりました。いろいろ制度的な変化はございますが、いわゆる標準というものは上げないでまいりました。この上げないでこられたのは、いろいろ最新の技術、いわゆる技術革新というものを経営の中に反映させる、いわゆるテクノロジーを公社の経営の中に入れまして、たとえば建設費等におきましても、第五次五カ年計画、これはまあ七兆円ということになっておりますが、その中で十年ぐらい前の技術を使いますと七千億円ぐらいよけい金が要るわけでありますが、それを押えるということ、これを過去においてもやってきたのでありますが、そのほかまた労働組合の立場は違いますけれども理解と協力を得ながら、特にいわゆる自動改式とか、あるいは市外の自動即時化、あるいはまた無人局をつくるということをやってまいりましたけれども、昨年十一月以来の石油の大きな変化というものは事業財政等に非常に大きな影響を与えたということで、このような状態になりました。  ただいま申し上げましたような経緯でございます。

案納勝日本社会党

○案納勝君 いま説明をされましたが、それでは十一月末にまとめてと言われていますが、どの程度電話、そして電報料金の引き上げを考えておられますか、明らかにしていただきたい。

遠藤正介日本電信電話公社総務理事

○説明員(遠藤正介君) お答えいたします。  ただいま総裁が話しましたところによりまして、私どもといたしましては、昭和五十年から五十二年まで、つまり当初の第五次五カ年計画中の期間でございますが、その間に収支の欠損の見込をが大体一兆五千億。それにこれは御存じと思いますが、大体公社が発足いたしまして以来、収支差額というものを私どものほうでは別に配当するわけでもございませんで、全部建設のほうに投じております。その投じますのは、いわゆる既設の加入者に対する改良投資の一部に充てておるわけでございますが、大体その金額が収入総額の六、七%になろうかと思います、平均いたしまして。その金額を合わせますと、この三カ年間で約五千億になります。したがいまして金額といたしましては大体二兆円の幅の中で三カ年を対象としたことで事務的な案を考えております。  したがいまして、その中で電信電話の料金を、具体的に料金の金額としてはどういうぐあいに改定するかというのは、現在まだ正式には固まっておりません。特に電報あたりにつきましては、料金の修正よりも人件費の削減を対象といたしますサービスのグレードを下げると申しますか、それのほうが比率が多いものでございますから、現在、そういう問題を中、心に労働組合とも若干話し合いに入っておりまして、そういった面で具体案としては何を幾らにするかということはいかないと思います。  ただ、御存じのように、基本料あるいは設備料のようなものはかつて数回上げておりまして、特に基本料、設備料については最近数年間の間に上げた経緯がございます。これはもちろん料金値上げ、全体の財務の中でやったわけではございませんで、財務としては全体のプラス・マイナス・ゼロの中でやったことでございますが、基本料、設備料については少なくとも上げておりますので、やはり基本としては、電話については通話料体系を、かつ電報については主として料金とそれからサービス・グレードの問題が中心になろうかと思うのであります。  いずれにいたしましても、先ほど総裁がお答えいたしましたように、十一月の初旬までに公社としての案を固めたいと取り急いでおるわけでございます。

案納勝日本社会党

○案納勝君 それでは、まだ具体的に何%電話・電報料金を上げるというのは決定をしてない、こりいうふうに言われるのですか。

遠藤正介日本電信電話公社総務理事

○説明員(遠藤正介君) 料金は現在法定料金になっております部分について申し上げておるわけですが、法定料金につきましては法律改正を必要とするわけでございますが、その順序といたしましては、まず公社で案を定めまして、主管官庁であります郵政大臣にお願いをいたしまして、郵政省から法案を出していただくことになると思うのです。したがいまして、そういう意味で公社としての案を決定いたしますのは十一月の上旬になろうかと思います。したがってそれによりまして郵政大臣のほうにお願いいたしますのも十一月の中旬ぐらいになろうかと思っております。

案納勝日本社会党

○案納勝君 公共料金としての電話料、特に、なかんずく今日電話は生活必需品になっている状態であります。これらについていま公社から説明を聞きましたが、まだ十分納得をすることはできませんが、安易に料金に転嫁をするという、そういう姿勢は私はとるべきではないと思う。  総裁にお尋ねしますが、いまこそ公共性の薄いサービスやあるいは技術改定や先行投資のテンポをゆるめる、こういった措置で、特に電話が国民生活と密接につながっている公共料金としての公社の責任というものを私はいまこそ果たすべきときじゃないかと思うのです。そういう立場で、どのように今後の電電公社の事業としての将来展望を考えながら、これらについてお考えになっておるか、お伺いをしたい。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○説明員(米澤滋君) ただいま御意見ございましたが、その点は十分考えてまいりたいと思います。  昭和四十九年度の赤字分は料金値上げにたよらないでいきたいというふうに思っておりますし、それからまた、その普及といいますか、たとえば画像通信のようなものあるいはテレビ電話のようなもの、そういうものは五カ年計画の中から切り落としまして、とにかく五カ年計画の中では大体標準型の電話を主体にいたしまして五カ年計画を編成がえするということをいま検討しておるところでございまして、まあ労働組合等の意見も聞きながら進めていきたいと思っております。

案納勝日本社会党

○案納勝君 そこで、経済企画庁の方にお聞きをしたいのです。  御案内のとおり、すでに新聞でも明らかにされておりますように、十月の物価の上昇はすでに一月から三月までの二四・五%という狂乱物価をさらに凌駕して、いまや狂暴物価と、こう言っても言い過ぎでない今日を迎えておることは御案内のとおりであります。政府は、特に経済企画庁は二十五日に物価対策次官会議を緊急に開催して、なかんずく宮崎事務次官は、この会議の中で、来年の三月までに一五%以内に物価を押えることは、十一月以降三月までそのためにも〇・七九という低い上昇率に押えていかなければたいへんむずかしい。そこで本年については公共料金の値上げを一切認めない、本年度の補正予算はできるだけ抑制する、そういう立場を明らかにしたと新聞で報道されています。  今日のこのような経済激動の中で、経済企画庁が今日まで進めてきました日本の経済社会基本計画の中で明らかにしているように、今日の物価上昇や経済変動に対して、少なくとも公共料金、生活必需品に関する施策等については物価の安定が緊急措置としてとられなくちゃならないし、これらについての財・サービス供給システム、価格のあり方等について両三年以内に新しい原則を確立する必要がある、こういうふうにその中で明らかにしています。今日、政府の全くの無策による財政金融政策の失敗によるインフレ、そして政府主導型による公共料金の値上げによる国民生活の破壊が目に余るときに、郵政大臣は、これらの物価問題、なかんずく今日の政治の急務はインフレを抑圧することが急務である、その立場に立ってこの料金問題を考えたときに、いまこそ政治サイドとして政府が明確な態度と決断をしなくちゃならぬときだと思います。  こういう中で、経済企画庁は、これらの郵便料金、電信電話料金についてどのように考え、どのように政府として対処しようとしているのか、お考えをお聞かせいただきたい。

仲田嘉夫経済企画庁長官官房参事官

○説明員(仲田嘉夫君) お答えいたします。  物価の安定は現在一番重要なかつ緊急な課題でございまして、経済企画庁としても、この安定を一日も早く達成すべくいろいろ努力しているわけでございます。その中心になりますのは、従来から続けております総需要抑制というものが基本になるわけでございますが、こういう基調を今後とも堅持いたしまして、それに加えまして流通対策とかあるいは中小企業の構造改善とか、そういったような万般の施策をいろいろ講じまして、一日も早く物価の安定をはかっていきたい。  で、また、それと関連して、公共料金等につきましては極力抑制的に取り扱っていきたいというふうに考えておるわけでございますが、いま御質問のございました郵便料金なりあるいは電信電話料金の改定問題につきましては、私ども、事務的に現状説明あるいは赤字の数字的な問題等は伺っておりますけれども、まだ具体的な改定の問題につきましては伺っておりません。したがいまして、私どもは、いずれそういうお話が具体的にある段階があろうかと思いますけれども、そういう段階におきまして、いま申しました公共料金は極力抑制的に取り扱うという考え方のもとに慎重に検討してまいりたいというふうに考えております。

案納勝日本社会党

○案納勝君 慎重に検討するんじゃないんです。  すでに十一月以降はタクシーも上がりますね、医療も上がります。さらにはたばこも予定をされているし食塩も引き上げになるというようなことがいわれている。そしていまの十月の米価やあるいは国鉄運賃の値上げ等についても多くを申し上げなくても先ほど申し上げたとおりの状態です。その中で公共料金の引き上げ等についてのこの物価上昇を招いた要因というのも明らかであります。あなたたちの経済企画庁が発表している中でも明らかなんです。  そうすると、ここで慎重にお話をお聞きして、関係各省から報告を聞いて、それで検討しますじゃなくて、今後出てくるこういう情勢の中で、郵便料金、電信電話料金については経済企画庁としてははっきり押えていきますということが言えないかどうか、はっきりしてください。

仲田嘉夫経済企画庁長官官房参事官

○説明員(仲田嘉夫君) 先ほども申し上げましたように、政府の方針としては物価安定を第一に考えておりまして、そのためには公共料金は極力抑制するという方向で考えておりますが、具体的な問題につきましては、やはりその内容を伺いました上で、その内容とかあるいは時期とかいろいろな点を勘案し、かつその事業のいわゆる重要性等も考えて検討するということになろうかと思います。

案納勝日本社会党

○案納勝君 あなたの言っているのは何を言っているのかさっぱりわからぬが、ともかく経済企画庁としては、この際、これらの公共料金の引き上げについては、すでに昨年も郵便料金の凍結をしたこともあるわけです、そういう面で国民生活に直接打撃を与えるこれらの問題についてのはっきりした見解を求めているところですが、たいへん内容的に何言っているかわかりませんから、もっと明確にお答えをいただきたいと思います。  あわせて、私は大蔵政務次官にお尋ねをします。  先ほどから赤字になった各企業の理由についてお伺いいたしました。私は、郵便料金、電信電話料金というのは、まさに国民福祉の立場から検討されなくちゃならぬと思う。だからこそ公社であり、現業だ。ましてや郵便事業の場合は現業であります。それだけに予算上資金上の弾力条項もきわめて薄い。こういう中で毎年五%の人件費が予算に組まれてきます。先ほどから言われますように、賃金の上昇はそれぞれ昨年の場合は約三〇%近い上昇である。しかも郵便事業については労働集約度の最も高い事業なんです。ところが、現実に予算を編成するときには政治的な判断として、賃金政策として常に五%ぐらいしか予算に組み込まれない。公労委、人事院勧告等が出されて賃金が引き上げられる、これは必要増であります。郵政に働く、あるいは電通に働く職員は低賃金でいつまでもいいなんということにはならぬ。  この賃金は政府の賃金政策の中から、しかも経済政策の中から出てくる賃金であります。そうすると、そのはね上がった予算、よりオーバーした分は、一定の段階で政府が責任をもってこれを補てんしていく。そしてあわせて料金制度については国民福祉を守る立場で堅持をしていく、こういう立場が常にあって私はしかるべきだと思う。また物価上昇についての諸経費のはね上がりについても、これはまさにそれぞれの事業当局というよりも、政府の経済政策の失敗であり、その結果から生まれる。そういう中で今日これだけの国民生活に対して直接的打撃と危機を与えているとき、なお郵便料金、電信電話料金については、それぞれ独立採算制なんだからおたくの料金はおたくで引き上げなさい、こういう姿勢を私はとり続けることはできない、こういうふうに考えます、すべきではないと考えます。  私は、この際、郵便料金あるいは電信電話料金について凍結をして国民生活を守ることが政治の急務であるなら、大蔵省は今回五十年度の予算編成にあたって、これらの措置についてはっきりした見解と一これらについての具体的な措置をとることが私は必要だと思う。この辺についての大蔵政務次官のお答えをお聞きしたい。

柳田桃太郎自由民主党大蔵政務次官

○説明員(柳田桃太郎君) ただいまのところは、原則として独立採算制をとるというたてまえで国の財政計画は成り立っております。したがいまして、いまなかなかりっぱな御提案がございましたけれども、そういうふうに公共料金の——まあ各事業特別会計が赤字を出して、これを一般会計から補てんをするという制度をとるということになりますと、税制なりあるいは予算の仕組みなり、歳出、歳入の面で大きな財政計画の変更を必要といたします。それもまた時代の要求でその必要な時期が来ておるともいわれます。したがいまして、現在の時点では、この郵便料金あるいは電電公社の料金等が値上がりすることによって物価面に及ぼす影響は甚大である、したがってこの料金値上げをすべきか、あるいは凍結すべきか、あるいは種類別に引き上げをするか、その時期はどうするかというような御決定がなされるまでは、大蔵省としては、従前の財政計画を踏襲いたしておりますので、これを一般会計から繰り入れるということをいま申し上げることはできません。  しかしながら、そういった面で、新しい一つの構想のもとに物価主導型の財政経済政策を推進していくという時点になりますと、おのずから財政計画もまたそこで変わってまいりますので、いまのこの状態が未来永劫に続くということを申し上げておるわけではございません。現在の時点では、一般会計から繰り入れるという計画は持っておりません。

案納勝日本社会党

○案納勝君 郵政大臣に、その見解を伺いたいと思います。   〔委員長退席、理事茜ケ久保重光君着席〕  いま各関係者との質疑の中で、郵便料金、電信電話料金の問題についてある程度明らかになりました。大臣が言われるように、政府、大臣としてはさらに慎重に物価問題も考慮して実現いたしたい。私は、郵便法の中にもありますように、郵便はいわゆる安い料金であまねく公平に国民にそのサービスを提供する福祉事業であります。電信電話にしても同じであります。そして今日、先ほどから申し上げますように、狂乱物価、そして破局的なインフレを招いている今日の政治、経済の動向の中で、政治サイドにおける決断がいまほど大事なときはない。事務当局の段階でいままでの仕組みあるいはシステム、体制で、いま大蔵政務次官が言われたように、それで今日の事業というのを考えるといえば、料金値上げを出してくることが一番安易な道であります。しかし今日のこの料金問題は、政治サイドでどう判断をしていくのか、国民生活をどう守るかということがいま緊急の課題なんです。  私は、この際、郵政大臣は大蔵大臣あるいは経済企画庁長官等を大臣が率先して説得して、料金値上げについてはこれを行なわないように凍結をする。  しかも郵政事業の中に多くのまだ問題をかかえています。たとえば郵政審議会のあり方だって、たいへん今日の審議会のあり方は閉鎖的と言わざるを得ません。官僚あるいは財界、そういう中でもっと国民の幅広い総結集をして郵政審議会というものを構成し、公開にして国民の前で明らかに郵政事業のあり方というものを問いかけていくということが必要じゃないでしょうか。あるいは郵便料金の問題についても、今日まで、先ほどちょっとやりましたが、一通当たりの原価を見た場合に、その公共性の最も大きい分野というのが一種、二種によってカバーをされてきた。そういう面を考えた場合に、これを単に費用を補う料金というところの独立採算制だけでこれを乗り越えていこうとしても、私は将来展望は生まれてこないと思う。これはそのほかにまだ幾つかの問題があります。  定形なり定形外の郵便の取り扱いの問題、サービスダウンの今日の問題、これらの問題について物価安定の一定の見通しがつくまで料金を据え置いて、そしてそれらについての体系的な組み立てをした上で、国民の前に料金の問題について事業の実態について明らかにして、国民の合意を得ていくという指導が私はあってしかるべきだと思う。この辺について大臣の見解をお伺いしたい。

原田憲自由民主党郵政大臣

○国務大臣(原田憲君) 貴重な御意見をよく承っておりますが、郵便料金問題は冒頭にも申し上げておりますが、何しろ人が配って回る事業でございますから、大半が人件費といっても差しつかえがない事業でございます。現在のような人手のない時期に、これを——まあ私は大阪てこざいますから下世話で大阪弁で言いますと、もうからんから、赤字になったからおまえらに月給やらんと、こういうようなことはできないんでありまして、郵便事業を営んでいくためにはそれ相当な給与を支給して仕事をしてもらわなければ、郵便事業というものは成り立っていかないわけでございます。したがってこの事業経営の中で大きな部面を占めておるところの人件費が三〇%のアップをしたということはこの事業の前途に対して非常に大きな問題を含んでおるわけでございます。   〔理事茜ケ久保重光君退席、委員長着席〕  私どもは、お述べになりました重要性から考えまして、国民の生活の中で占めるウエートというのは郵便はそう一人が何通も出すもんではございません。暑中見舞いとか年賀とかあるいは親しい友だちに出すということはございますが、そう大きなウェートを占めておるものではございませんから、この値上げをいたしましても、そういう意味で消費者物価指数に占めるところのウエートもやや少ない。しかしながら今日審議会の答申まで得ておるけれども、物価問題が最大の政治課題である、こういうことから赤字を承知の予算を組んで、短期決戦、物価を鎮静せしめるという政治判断をいたしたのが昨年の予算の際の措置であったことは繰り返して申し上げなくてもよく御存じのとおりであろうと思います。したがいまして、その当時、四月に決定をいたしておりました鉄道運賃あるいは消費者物価、そこにあるいは郵便料金等々が重なりました際のことを考えますと、それこそあの狂乱状態がより一そうパニック状態に立ち至るということを予想して、われわれは政治判断としてかような措置をとったのでございます。  今日、御指摘のように、十月に物価が上がりました。たいへん心配をいたしております。しかし今後努力することによって何としても物価を鎮静させるということの可能性というものを実行していかなければならぬということも万私ども承知をいたしております。しかしながら、申し上げましたように、この郵便料金を押えておいて、より赤字を多くして、それでは一体この年々増大する赤字というものをどこでどういうふうに解決するかということ等も勘案いたしますときに、これは繰り返して申し上げますが、非常に重要なことでございますから慎重な態度で政治判断をいたしたい、このように申し上げておるのでございます。まあ貴重な御意見は十分拝聴いたしておりますので、繰り返しますが、慎重に対処してまいりたいと存じます。

案納勝日本社会党

○案納勝君 料金問題についていまの大臣の答弁は納得できません。  いま大臣が言われましたように、郵便料金については人件費が七〇%を占める、三〇%も上がったからやむを得ない。私は、先ほどから言うように、これは国の経済財政政策の失敗によるインフレによって働いている人たちの生活を守る意味で賃金の上昇が行なわれた、これは当然増であります。したがってこれらについて責任を転嫁するんじゃなくして、私が言っているのは、あなたも先ほど言われたように、今回郵便料金の値上げをして、何年先まで将来の郵便事業の展望はどう持てるのかというところを明らかにできない。そういう問題について、それじゃ単に料金にこれらのいままで大臣が言ったような幾つかの赤字の要因というものを安易に転嫁をするだけで、その問題が解決するかというと解決しない。  経済企画庁等で公共料金のはね返りはたいしたことはないと、こう言っていながら、現実には昨年の狂乱物価を上回るような状態が続くという、一五%の目安は困難だという、来年度。そういう経済情勢の中で判断をするときには、先ほど大臣が言われた言い方でなくして、国民生活、国民福祉を第一にして、便乗値上げやその他にはね返るような公共料金、政府主導型のやつはできるだけ押えていく、できるだけ今日までの高度成長政策の路線から完全に転換をして、フローを押えて、できるだけストックを拡大をしていくという、そういう経済政策にいま転換をすべきときだと、こう思います。そういう立場に立っての判断というものを私はこの際強く大臣に求めておきたいと思う。その点だけ申し上げまして、料金問題は終わります。  大蔵省、経済企画庁の方退席してけっこうです。どうもありがとうございました。  次いで、貯金の問題に入りますが、その前に二、三点電電公社の総裁にお尋ねをしておきたいと思います。  その一つは、今日、コンピューター関連の技術においてたいへん技術革新が進んでいますが、公社の場合に、IBMに太刀打ちできるという判断を今日持っておられますか。また、ことにIBMの第四世代といわれるきわめて高度なコンピューターの登場が今日云々されておりますが、これに対する対抗し得る体制というものをお考えになっておりますか、この点が第一点。  さらにデータ通信、画像通信等の展望をどういうようにお考えになっておられるのか。  さらに、三点目は、昭和四十七年に申し込めばすぐつく電話ということで公約をされておりましたが、それが五十二年度末までに今日概算要求の中では延ばされています。五十二年度末には必ず完全充足を実現する、こういうことが公社の責任だと思いますが、五十二年度というよりか四十七年度で公約をしたものを一日も早く実現をするということが公社の責任だと思いますが、これらについての公社の総裁の見解を伺いたいと思います。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○説明員(米澤滋君) 最初にコンピューターのお話がございまして、IBMと対抗できるかというお話でございますが、これはちょっとお答えいたしますと相当長くなりますので、要点だけ申し上げます。  コンピューター問題というのは私二つあると思うのでありまして、一つはいわゆるIBMのように事務機械のほうからコンピューターに進んでいくという、そういうプロセスといいますか、システム化の問題と、もう一つは通信の面からコンピューター、いわゆるデータ通信に進んでいく、こういう二つの道がございます。そのうち事務機械のほうからコンピューターに進んでいくという道は電電公社に関係のないことでありまして、この面につきましては私は公社としては責任がない、これは通産省とかあるいは科学技術庁とか、そういう政府の別な機関の問題じゃないかと思います。  ところで、通信面からコンピューターに進んでいく、いわゆるデータ通信、いわゆるオンライン・リアルタイムというような問題に対しましては、公社といたしましても、これまで研究費等を投じまして、IBMの第四世代の一つ手前の第三・五世代というものになると思いますが、IBMの370に大体該当するDIPS計画というものをつくりまして、このものを相当進めてまいりまして、それを現在いろいろいわゆるナショナルプロジェクト的な大きなこれからのデータ通信の中に入れていくというふうに考えております。  ところで、では第四世代というものに対してどうかということになりますと、これはたとえばICを非常に高密度化いたしましたLSIの非常に高度のものがハードウエアとして出てまいりますし、それからまたソフトウエアとしても非常に膨大なものが出てくるということでありまして、これに対しましては、これからの研究いわゆるリサーチの面で電電公社が十分それにやれるかどうかという問題でございまして、これはそう簡単にIBMに対抗できるというふうに私は言い切ることは困難じゃないかというふうに思いますが、なお御質問ございましたらお答えをいたしたいと思います。  それからデータ通信、画像通信につきましては、これは公社としては、データ通信については、いわゆる国民福祉に関係のあるたとえば医療とか公害防止あるいは流通機構の改善の情報提供とか、そういういわゆるナショナルプロジェクトに重点を置いていく、そうして公共的システム、全国的なネットワークをつくるシステム、あるいは開発先導的なもの、こういうことに主体を置いてまいりまして、データ通信を全部電電公社がやるというわけではございません。ですから、そういう国民福祉に関係のある大きなプロジェクトをやるということで進めたいと思いますが、先ほど申し上げましたように、第五次五カ年計画で最初予定したものをある程度切り落としまして、後年度に回そうということもいま検討しているところでございます。  それから画像通信につきましては、これは五カ年計画の中に入れている分野というのは非常に少ないのでありますが、これはたとえばテレビ電話のようなものはこれも切り落としていこうかと思っておりまして、これは先ほど御説明したように考えております。これにつきましては、いろいろ労働組合の意見も聞きながら早急にまとめたいというふうに思います。  それから最後の五十二年度末の申し込み積滞の解消でございますが、これは私たちとしてぜひやりたいというふうに考えております。しかし先ほど来申し上げましたように、この石油危機以来の物価の上昇と、それからまたそれに伴う人件費のアップと、こういうことで、この達成というものはいろいろな前提条件を必要としてきたという状態でございまして、それらの前提条件を今後解決しながら進んでいきたいというふうに思いますが、これは公社だけの力でやれないのでありまして、予算制度、予算の面とか、あるいは料金問題に関しましては郵政大臣あるいは政府にお願いしなければならぬ、さらにまた法定料金に対しましては国会で議決していただかなければならぬという、そういういろいろな前提条件がございますが、そういうことを考えながら、現在の時点といたしましては、何とか達成したいという気持ちを持っております。以上でございます。

案納勝日本社会党

○案納勝君 それじゃ私は電電のほうの質問を終わります。  私は、いまからインフレによる貯金、保険の目減り対策について御質問いたします。  経済企画庁が十月に出した国民白書の中でも明らかにされておりますように、今日の預金の目減りは二十二万円ある、こういうふうに指摘をされております。しかもインフレによって企業の側には六兆円にのぼる不当利得がある。こういう中で今日の政治不信、国民生活の危機が渦巻いているのが今日の政情だと思います。田中さんの問題でも、単に田中さん問題だけではない、これらの中できわめて国民の政治不信というのが高まっています。  ましてや日本の社会保障制度の欠落のために、ほんとうにわずかばかりの貯金で老後やあるいはいざという緊急事態に備える国民の心情というものはきわめてきびしいものが今日あるわけであります。こういう中で、この目減り対策というのが緊急な課題として取り上げられなくちゃなりませんが、郵政大臣は、なかんずく国の事業として貯金、保険事業を持っている、その立場でどのようにお考えになっておりますか。

原田憲自由民主党郵政大臣

○国務大臣(原田憲君) 郵便貯金事業あるいは保険事業を営んでおります私どもといたしましては、いま御指摘のありましたように、インフレ傾向というのが一番問題であります。したがいまして根本的にはこれを抑制して払拭するということが根本の対策でございますので、それらに対するところの施策を講じてきたところでございます。  すなわち、いま郵便貯金の目減りのお話がございましたが、目減りをしないようにするのには根本的には安定をするといことが大事でございます。これを総合的に施策として行なうのでございますが、私どもの預かっておるところの事業の中で、預金者に対して利上げをするということによって預金者保護ということに通じます。したがいまして預金を拡充してもらうことが総需要抑制、こういうことに通じますので、郵便貯金の限度を三百万円に引き上げる、また利子を引き上げる、これらの施策を行なってきたことは御案内のとおりでございます。また保険の事業につきましても、過般から、それぞれの施策を講じておるところでございますが、今後ともなお検討を加えて改良、改善し、御要望にこたえていかなければならぬと考えているところでございます。

案納勝日本社会党

○案納勝君 大臣はほんとうに血も涙もないといった答弁ですが、インフレだとお金の値打ちはどんどん下がりますね。で、いま金を持っているよりも物を持っているほうが得だといって大企業やらあるいは金持はどんどん物にかえていく。ところが国民の平均貯蓄額というのはいま幾らだと思いますか、平均貯蓄額は発表によりますと二百三十五万円程度ですね。あなたは最高額を引き上げさえすればたいへんよくなるような話をされますが、それすら持っていないのが国民のいまの一般の姿です。  その平均貯蓄額しか持ってない人はどんどん目減りをしていくんです。そういう中で、それこそ国民全体の福祉というものを重点に政策を進めていくには、このことを重点に考えなくちゃならないときじゃないですか。いまからそんなことにならぬようにじゃなくて、いままでなってきているこれらの国民の生活を守って、いまからさらに発展をさしていくのが政治家の責任じゃないですか。あなたは先ほど預金金利を〇・五%引き上げました、郵便貯金も引き上げましたと、これはますます不満を拡大しているだけです。  いま日本の政府自体、田中内閣自体が低利で金を集めて、そして低利で大企業に貸しつけるという仕組みを持っている。零細な貯金を集めて、そして大企業に財政投融資の資金で貸し付ける、大企業はその金を使ってどんどん物を買う、国民は目減りする、こういう状態に置かれている今日だけに、私は大臣はもっとこの問題について担当大臣として真剣に取り組んでしかるべきだと思う。  かつて二月に全繊同盟が郵便貯金の損害賠償について訴訟を起こした。これについて大臣はどうお考えになるか、どう対処しようとしているか。

原田憲自由民主党郵政大臣

○国務大臣(原田憲君) いま申し上げましたように、私どもは、今日の目減り問題を出されました際に何度もお答えしてきたところでございますが、預金者を保護するためには、そういう状態をなくするということが根本でありまして、そのためには、総需要抑制、すなわち大企業に金をどんどん貸したというお話がございましたが、そういうことをしない、総需要を抑制する、金融を引き締める、こういう政策をとるということを現在もやっておるのでございまして、そこまで申し上げませんが、私の守備範囲で申し上げましても、この郵便貯金というものは御案内のように公共のために使われるお金でございます。公共のために使われるお金でございますけれども、安い金利で使いたいというのが借りるほうからいうと要望でございます。預けるほうは高い金利を望むということが御要望でございます。  国民の所得の中で可処分所得が少ない、その中でも切り詰めて貯金をしておるのに、貯金の限度額を上げただけでは預金者に対するところの対策にならないというようなお話でございますが、しかしながら、そのお金をどんどん使っていくというところにまたインフレ傾向を高めていくという問題に突き当たるわけでございますから、私どもはこの点につきまして、御不満もございましょうけれども、金利も昨年以来四度に及ぶ引き上げをさしていただいたが、ことしになりましてから二度引き上げをさしてもらい、また利子に税金のつかない郵便貯金のワクを拡大して、少しでも皆さん方に御協力を願うことによっていわゆる総需要が抑制される、こういうことで努力をしてまいっておるのでございます。  私は、そういう世の中で物を買っておいたほうが得なんだという議論があることも決して否定はいたしません、しかしその中で郵便貯金に御協力をくださいまして、いわゆる根本的な物価対策、インフレ鎮圧というために御協力をくださっていただいておる預金者に対して深く感謝をいたしておるのでございまして、このためにまた日夜努力をしておる職員に対しても常に激励し敬意を払い、お互いに努力をいたしておるところでございまして、心の中でほんとうに深く感謝をしながら今日行政を進めておると御理解を賜わりたいのでございます。

案納勝日本社会党

○案納勝君 あなたが言われたように、第一条に、零細な郵便貯金については、福祉を増進させる、国民の経済生活の安定をはかるとなっています。あなたは総需要抑制を進めていますと言われるけれども、今日まで政府がとってきた財政経済政策の失敗が今日の事態を招いているんじゃないですか、そしてこの狂乱インフレはさらに狂暴物価となって今日までもう一年も一年半も続いてきているんじゃないですか、そして今日しかも二十五年以来いまだかつてない物価上昇を招いている。  いまこそ、あなたが言われる預金者に感謝をするなら、目減り対策について、たとえば西ドイツ等がとっているように、少額の貯蓄には割り増し金をつけるとか、あるいは小額の国債等についてあるいは預金等についてはある程度の利子のスライド制を認めるとか、こういった具体的な措置を私はとることができる、こう思うのです。  あなたは大企業に金は出していませんと言うけれども、四十九年度の財政投融資で郵便貯金が三兆五百億財投に回っていることは御存じのとおりでしょう。ここに資料ありますが、この中にどれだけの大企業その他について財投の資金が流れているか、これはあなたもう一番御存じのところである。大臣は先ほどより最近〇・五%引き上げました、二月には利子を引き上げましたと言うけれども、これらの貯金の目減りについて具体的にやっぱり真剣に取り組む姿勢というものを明らかに私はすべきときだ、こういうふうに思うのです。見解を承ります。

原田憲自由民主党郵政大臣

○国務大臣(原田憲君) 繰り返して申し上げますが、私どもはこの九月に〇・五%の利上げをいたしました。保険事業につきましても、新しいこのような事態に即応するための保険の発売等についても検討を加えております。また、いまおっしゃいました中にありますように、預金者を保護するとともに、零細な方々に対するところの配慮ということから、来年度の施策の中でも、財形貯蓄というものを重点的に第一番に取り入れて郵便貯金事業の中におけるところの活用ということ等も講じていっておるところでございまして、それらの具体策につきましては、それぞれ当局から答弁をいたさせます。

案納勝日本社会党

○案納勝君 それじゃ当局の皆さんにお聞きしますが、すでに民間の保険会社等では、目減り対策として、三月ないし四月ごろに臨時配当を出す、今年度の場合は平均二五%アップをする、通常の配当率も高めるといった、そういった目減り対策が長期保険を中心にとられている。しかし簡保の場合、最も国民の福祉を中心にして採算をというよりか、それを度外視して、国民福祉を守る立場でつくられている簡易保険において、これらの目減り対策についてどのような措置をとろうと考えられているのか、とってこられているのか、お聞きをしたい。

北雄一郎郵政省簡易保険局長

○説明員(北雄一郎君) 民間生保におきましてもいろいろな措置を講じておることは仰せのとおりであります。ただ、民間の場合と私どもの場合とでは事業運営の方法等が異なっておりまして、たとえば民間では特別配当というようなものがあるようでございますが、これは、実は、民間生保の場合は、運用先に不動産でありますとかあるいは株式でありますとかいう、いわばキャピタルゲインを生むようなものにそれぞれ一定限度の投資ができるように法定されており、実際そのような運用がはかられておる、そういった中でキャピタルゲインがあった場合にこれを配当するのが特別配当でございます。私どものほうは、そういったキャピタルゲインを生むようなところに投資できないようなそういう仕組みになっておりますので、これは私どものほうと仕組みが違いますので、対比にならないと思います。  また臨時配当というのを民保でことし初めて一回こっきりやったということでございますが、これはいろいろな経営内容の中で生じましたいわば内部留保というものをこの際一部出す、こういう形で臨時配当をしておるわけでございます。私どものほうの仕組みは、毎年度決算をやりまして、そこで剰余金というものが出ますと、この剰余金をいわゆる配当に上のせをする、上のせ配当をする、こういう形で、いわば内部留保といいますかそういったものは残さない、剰余金がありましたら上のせ配当ということで加入者に差し上げる、こういうたてまえをとっておりますので、そういった関係から民保と同じようなことはできないわけでございます。しかし、そういったことで上のせ配当等をふやすようにいろいろな努力をしておる次第であります。  一般的に申し上げますれば、確かに御指摘のように、こういう経済情勢でございますと、なかんずく保険というものは長期の契約でございますので、保険料も目減りをするわけでございますが、保険金といういわばお客さま、加入者の資産というものも確かに目減りをいたします。こういつたことを防ぎますためには、基本的にはこの積み立て金というものをできるだけ有利に運用するということにあると思いますので、そういった方角を中心にいたしまして、全体の経営効率を高めるように努力をしてまいっております。これは国会、諸先生のお力によりまして、あるいは私どもいろいろ折衝いたしまして、運用の方途等を改善するようなことを逐年やってきておるわけでございまして、その中で現実に毎年運用利回りというものは向上いたしております。そうして生じた利益というもので先ほど申しましたような剰余金をできるだけ増額するというようなことを現実にやっております。  数字で申し上げますと、四十八年度は約千四百億円のものを配当としてお約束しておるわけであります。これはその前の四十七年度が約千百六十億でございましたし、さらにさかのぼりまして四十六年度は九百二十二億、こういうことでございまして、金額的にも逐年ふえておりますし、対前年比で見ましても四十六年以降毎年二〇%を上回るものをこういった配当の増額という形で加入者に還元しておるわけであります。  それから、この十一月一日から表定保険料を引き下げるということにいたしております。約一一%引き下げる。これもやはり目の前の保険料が下がるわけでございますから、あるいは見方を変えれば安い保険料で従来と同じ保険金額の保険に入れる、あるいはもう一つ見方を変えれば、いままでと同じ保険料ならばより大型の保障が得られる、こういうことでございますので、これも一つの私どものささやかな努力のあらわれと私どもは考えておるわけでございます。  あるいはまた、簡易保険の特色でありますところの福祉施設の拡充、これも逐年努力を入れてきたところであります。  積み立て金の有利運用という問題につきましては、簡保の場合、なお多くの問題を蔵しております。したがいまして、その点につきましてはさらにその改善をはかるために大きな力を用いてまいりたいと思っております。  そういったことが一つでございますが、ただそれだけではやはりこういつた情勢のもとにおいて十分とも思っておりませんので、こういった経営効率の改善と同時に、なるべくこういった時代に合うような保険商品の開発ということも別途考えておるわけでございます。  この点は大臣が言われましたとおりでありまして、こういう見地からすでにことしの一月に個人定期保険というのを発売いたしております。それからただいま集団定期保険というものも近く発売するようにいま準備中でございます。  それからさらに、そのほかに研究しておる問題が二、三ございまして、たとえば剰余金で配当するその配当金をもちまして買い増しをしていく保険金倍額保険というようなもの、あるいは保険期間の短い貯蓄保険的なもの、あるいは中途で加入者が保険料を払い増しすることによりまして保険金を増加させることができる、これは俗に保険金中途増額保険とこういわれておりますが、そういったもの、あるいはさらには既契約を一定期間たちましてから下取りをいたしまして別の契約に転換できるようなもの、これをまあ俗に保険契約転換方式と申しておるようでございますが、こういったものがやはりこういった経済変動に強いと一般にされておりますので、私どももこういったものの実現についてただいま研究中であるということを申し添えさしていただきたいと思います。

案納勝日本社会党

○案納勝君 保険局長の説明、わかりました。単に新種保険を出したからといって今日の目減り問題、国民生活は救われるものではありません。ますますインフレの中では働いている現場の人は奨励がむずかしくなってきているのが今日の現状であります。これらの問題は次回の委員会で少しく見解をお聞きしたいと思います。  ただ一つ、私のところへ、これは新聞の投書なんですが、昭和十七年に保険に入った人が九十歳で、父が、三百六円の額面の簡易生命保険——当時は月額二円の掛け金、安月給取りの市民としてはたいへん楽ではなかったろうと思います、ところが、なくなられて、生命保険証書が出てきた。これの所要手続をしようとしてみると、保険金を受け取るには、戸籍抄本、死亡診断書、保険金受け取りの資格を証明する謄本等を用意しなくてはならない。市役所までこれを取りに行くとバス代百二十円、謄本二通で二百八十円、死亡診断書五百円、締めて九百円。この保険の払い込み額は昭和十七年から三十九年まで五百二十八円。払い込み金と還付手続の合計の金は千四百二十八円。いかに狂乱物価といえども三百六円の価値のなさをしみじみと感じ、三百六円のために千百二十二円の欠損を承知で受領する。国民皆保険、国民福祉と強調していながら、こんな今日の現状について国民の不安が出されております。どこかでスライドができるように法改正をしてもらいたい。私は、これは単にこの例だけではない、国民共通の願いである、もっとこれらについての真剣な取り組みを要望します。  そこで、私は貯金の利率の改定について質問をいたします。  すでに貯金の利率については、先ほど大臣が言ったように、一月の十四日に引き上げられ、九月の二十四日に再度引き上げられました。今日〇・五%定額等に適用されております。これはある意味では目減り対策というふうに政府は打ち出しております。先ほど言うように、大きな不満を国民に与えている。なかんずく、従来、貯金の利率が改定をされたときには、それは自動的に預金に適用されてきた。ところが今日出されているのは、まさに裏切り行為であり、期待権の侵害であるような取り扱いをされている。  一月十四日の利上げの際には、自動的な利率の適用を打ち切られて、預けかえをしなければならない、こういうふうになりました。九月二十四日の引き上げの際には、預けかえの措置は、従来一月十四日にすれば期限はなかったんだが、今回は五十二年一月十三日まで二年四ヵ月間預けかえをしなければ、預けっぱなしの人には新利率は適用しないというインチキをきわめた、まさに預金者に対する目減り対策などというしろものでなくして、預金者の期待権やこれらについての私は国民の利益を裏切るものだと思います。  なぜこういう措置をとったのか、その点について関係の局長にお伺いをしたいと思います。

船津茂郵政省貯金局長

○説明員(船津茂君) 事実、本年の一月の利率改定は昨年四月からたびたび行なわれました第四回目の利上げ、九月二十四日は第五回目ということで、案納委員御指摘のように、〇・五%が九月二十四日、一月十四日は最高一%という幅の広いものでございましたが、おっしゃるとおりに、昭和十六年定額貯金制度が創設されましてから、十数回利上げ——利下げも数回ありますが、一回たけを除きまして、ほとんど自動的といいますか、特別の手続をすることなく、預けたままでその時点以降有利な利率が適用されて去年の十月の利上げまできたわけでございますが、数次にわたって合わせますと二・五%のトータルの利幅でございますが、利上げによりまして、私のほうの郵便貯金特別会計の収支面、また資金運用部特別会計、こういうふうなものの収支に及ぼす影響が非常に利率増のために圧迫されまして、こういうものの赤字化を防がなきゃいかぬという見地から、前年と違いまして、一月と九月は既契約の定額貯金には旧利率がそのまま適用されるということにしたわけでございます。  で御指摘のように、一月のときには、三年の猶予期間に預けかえの申し出があれば一月十四日にさかのぼって有利な新利率を適用する。その後、また——三年目はまた来ておりません、五十二年の一月十三日がその日でございますけれども、それ以降、一定の公示期間を設けまして、特別の意思表示がなくても、言うならば無作為のみなし規定によりまして新しい利率が四十九年一月十四日にさかのぼって適用されるというみなし規定を設けておりますので、一月十四日の利上げに伴う預金者の保護はほぼ考え得る最大限の努力で償われておる、こういうふうに自信を持つわけでございます。  で一月から九月まで九カ月経過したわけでございますけれども、先ほど申し上げましたように、郵貯特会、資金運用部特別会計の収支面というものが非常に悪化しますので、既契約には適用しないという原則を打ち立てました関係上、もう二回目からは無作為によるみなし規定というものはなくても、PR——継続的に反復周知徹底する、利用者の方に周知するということを二年間以上つとめましたならば、預けかえの手続はもちろん要りますけれども、利益は保護されるだろうということで、同じように五十二年の一月十三日までに申し出になれば、九月二十四日にさかのぼって新しい利率が適用できる、こういうふうな仕組みをとっておりまして、おっしゃられるように、預金者の保護には少し欠けるところがありはしないかという御指摘は非常に痛い御指摘であると思いますけれども、いかんせん郵貯特会の内容、経理面、説明をしてもよろしゅうございますが、非常に窮屈でございますので、あとう限りの努力の結果がこういうことであるということでございます。どうぞ御了承願います。

案納勝日本社会党

○案納勝君 また貯金会計云々と言われましたけれども、郵便貯金の場合には、すでに三兆円をこえて預託されて財政投融資の財源になっている。その中心をなして四四%、そういう中で財政的な理由というのは、私はこれらの財政投融資の資金の運用その他を含めて、あなたの言われるような状態にはない。ただ、答弁できなければ答弁しないでいいが、大蔵省の金利政策、金融政策というものの面から郵政省は押しつけられてきたんじゃないですか。この辺についてお伺いします。  あわせて、あなたは預金者保護については十分に配慮しますと言っていますが、「郵政公報」で各郵便局長に、これらの新利率の改定について窓口へ掲示をしなさいといって周知をしている中に、預けがえがなければ利率は適用されませんよということは一言も書いてない、預けがえをしなさいということだけですね。確かに途中でその期間に解約に来る人は預けがえをして新利率をさかのぼって適用される人もあるかもしれません、気がついて持ってくる人があるかもしれない。しかし大体定額貯金やあるいは住宅金融公庫からの貸し付けを条件にする住宅積立郵便貯金、こういったものについては三年ないし四年、五年、こういった長期の貯金になっている。それらの人々、私もそうですが、事実上、郵便局へ貯金をしたら大体期限がくるまでたんすかどっかにしまい込んで郵便局を信頼しているんです。ところが、あなたが言われますように利率は目減りのために政府は〇・五%上げました。二百三十五万という国民の平均貯蓄額の中で郵便貯金の占めている役割りというのは大きいと思います。そういう中でこんな周知徹底ではたして国民に完全に周知することができるかどうか疑問を抱かざるを得ない。郵便貯金は国民の福祉を増進するために、経済生活を増進するためにつくられているにもかかわらず、まさにいまの政府の政策のでたらめさというものをあらわしていると私は思う。  従来、一月の十四日まで、金を預ければ、利率が改定されれば当然それは自動的に適用しますと歴史的にきていたのを、今回、一月と、しかも九月二十四日のは期限を切っている。このやり方を国民にはっきり明らかにしたら国民の不満は爆発しますよ。だれもいままだ、こんな郵便局の窓口に書いてある預けがえしなさいというだけで、事実上新利率については適用されませんよなんて書いてないから、みんな安心してタンスの中にしまい込んでいる人たちが多い。  私は郵政大臣にお尋ねしたいんですが、第一点の問題、そうしてさらに第二点の問題についての大臣の見解を承りたい。

原田憲自由民主党郵政大臣

○国務大臣(原田憲君) これはいま答弁は局長が申したとおりでございますが、いまお聞きいたしておりまして、これの周知徹底、PRといいますか、これについての措置が足らぬではないかという御指摘は、これはよく考えて、そのようなことが皆さんの御理解を賜わるように、よくこれから措置をするようにさせたいと存じます。

案納勝日本社会党

○案納勝君 私は、最後に、大臣に、今日行なわれているこの〇・五%の利率の適用については、直ちに関係の当局に大蔵省等と十分に相談してもらって、すみやかに国民の利益を守れる措置をぜひとってもらいたいことを強く要望しておきたいと思います。  時間がありませんので、その次に移らしていただきまして、監察のあり方について、首席監察官にお尋ねをいたします。  この監察のあり方、監察制度については、あらためて基本問題について次期の委員会なりで十分に論議をしたいと思いますが、ここに警察庁からお見えになっておられますので、たいへん時間がおそくなりまして申しわけありませんが、お答えをいただきたいんです。  いま地方の夜間無人特定局における犯罪というもの、たいへん機動性を持った犯罪が激発をしています、四国、九州に。これらについて、十月の十四日、九州管区警察局では九州七県の警察の捜査担当者を集めて緊急捜査会議を開いたそうですが、この会議の持たれるまでの経過を簡単に説明していただきたい。

中平和水警察庁刑事局捜査第一課長

○説明員(中平和水君) ただいま御指摘のありましたように、最近全国的に特定郵便局を対象にする金庫破り事件等が発生をしておりまして、ことしの四月以降、私どものほうに報告がありました件数だけでも全国で大体五十二件、これはまあ広域的な性格を持つというふうに各府県が認定をいたしまして私どもに報告のあった事件でございますが、そのうち、ただいまお話しのありました九州の管区内では十二件発生をしておりまして、手口的に申し上げますと、七件は大体ガスの切断機を使って金庫を破って金をとっていくケースであります。あとの五件は大体たがね等を使用しまして金庫を破って金をとっておる、こういう事件でございます。  九州の管内におきましては、沖繩と福岡と佐賀を除く各県に、それぞれことし四月以降、ただいま申し上げましたように連続的に発生を見ておるような状況でございまして、この事件は犯罪者もおそらく複数のようにも見受けられますし、それから相当手口的にも巧妙でございまして、特定郵便局等にありますいろいろな警報器等につきましてあらかじめこれを切っておくとかいうふうなやり方、あるいは警報器が鳴らないようなやり方で侵入をするとか、そういうような非常に巧妙な手口を使っておりますし、犯行の現場におきましても、おそらく犯人は手袋等を使っているようでございましてほとんど指紋らしきものも残っていない、若干の足跡等がとれておる、こういう状況になっておるわけでございます。  したがいまして、こういう事件につきましてはそれぞれの各都道府県の力だけではなかなか検挙できないわけでございますから、私どものほうでは登録事件というふうに申しまして、各府県の悪質重要な窃盗事件等で各都道府県が連絡をとりながら検挙すべき事件、そういう事件を各都道府県と管区局部とが相談をいたしまして、管区に登録するわけでございます。登録をいたしますと、これは管区が各都道府県の情報を詳細に分析いたしまして、各都道府県に情報を流す、そしてこうした広域的な犯罪というのは各都道府県をこう連続的にやるわけでございますから、大体犯行の予測等もつくわけでございます。そういう観点から、九州管区では登録第四号事件ということにいたしまして、現在までに大体五回ぐらい捜査の検討会議をやりまして、いま管区をあげて重点的な取り組みをしているような状況でございます。  なお、この事件に関連いたしましては、四国の高知あるいは愛媛に出てきている事件とも類似性が非常に強うございますし、ごく最近山口県でも類似事件が発生をしておるような状況でありまして、私ども重大な関心を持って捜査を続けておるわけでございます。

案納勝日本社会党

○案納勝君 時間がなくなって申しわけないんですが、この会議について郵政省から何らか依頼がありましたか。

中平和水警察庁刑事局捜査第一課長

○説明員(中平和水君) 郵政省と私どもの間におきましては、犯罪捜査に関する業務の協定がございまして、この事件につきましては、これは郵政業務に関連する犯罪でございますので、郵政省も所管しているわけでございます。したがいましてこれは共同の捜査という形になるわけでございますが、しかしこの種の事犯につきましては、やはりこれは全国的な組織も持っており機動力も持っております私どものほうが中心になってやるということになっております。  先般来、七月二十三日にも郵政監察局の方に私ども管区局に来ていただいて打ち合わせをしておりますが、打ち合わせの具体的な内容につきましては、簡単に申し上げますと、一つにはやはり防犯的な措置についていろいろと御協力をお願いする。防犯的な措置と申しますと、いろんな防犯の警戒の警報器をつけていただくとか、あるいは事件が発生したときにいち早く隣接のところに、たとえば警報器等が連動するようなしかけ、あるいは付近の人が不審を抱いたらすぐに私どものほうへ連絡をいただくようなしかけ等を一応お願いをしておるわけでございます。  それから、こういう事件につきましてある程度犯行の予測を立てまして、犯人を迎え撃つといいますか、そういう捜査の手法をとらなければなりませんので、したがいまして監察のほうでごらんいただいていろいろ問題の出てきそうな対象の場所、私どものほうで捜査的に検討いたしまして次に犯罪が発生しそうな場所、そういうところについて緊密な連絡をとりながら今後強力な捜査をやっていく、こういう形になっております。

案納勝日本社会党

○案納勝君 最後に一問だけお許しをいただきたいんですが、首席監察官にお尋ねをいたします。一括をして申し上げますので、答えていただきたい。  その前に、警察庁の方に、当然のことですが、本件に関して警察としては犯人の検挙あるいは犯罪の防止に専念されるわけですが、犯罪捜査の名をかりて郵便局の職員等について思想問題等の調査にわたらぬよう、老婆心ながら要請をしておきたいと思います。  この件に関して首席監察官にお尋ねしますが、現在、無人特定局の場合には過超金は置かないように指導していると思うんですが、いまずっと今日までの犯罪を調べますと、無人特定局に侵入して金庫の中に金がある、窃盗する、こういうことが犯罪続発の私は大きな原因になるであろう。これらについて防犯体制をどのように指導されておるのかお伺いしたい。  それから最後に、監察の業務の根拠規定は郵政省設置法、組織規程で、この業務考査の中身については郵政省設置法に基づく郵政省の所掌について、これらについての犯罪防止等についてのことを行なうのが監察だと思います。これらの基本問題は次回に譲りますが、いやしくも監察のこれらの考査については労組法上の労働組合であり、労使の関係については不介入の原則に立たなくてはならない。この辺について首席監察官の御見解を承りたい。  そして時間がありませんから四十六年、四十七年、四十八年は飛びますが、四十九年の各郵政監察局の総合考査報告書を次期の委員会までに提出をお願いします。

永末浩郵政大臣官房首席監察官

○説明員(永末浩君) 首席監察官でございます。  犯罪の傾向でございますが、せっかくの機会でございますので一言申しておきます。郵政犯罪は四十六年をピークにいたしまして、四十七年、四十八年と漸減の方向にあったわけでございます。四十九年度になりましてからも私たちはこの傾向が定着するだろうかということを非常に心配していたわけでございますが、四十九年の上半期になりましてから四十八年の上半期と比べると横ばいというようなことになっているわけでございます。これは何かと申しますと、先ほど先生から御指摘がありました局舎侵入事件が非常に続発しているからでございます。  防犯体制でございますが、先ほど警察庁のほうからもお話がございましたように、夜間の無人局一万二千ほどあるわけでございますが、すべて防犯ベルを設置しているわけでございますが、非常に最近犯行が巧妙になりまして、防犯ベルが作動しないように窓ガラスを破って入るというようなケースが多くなってきているわけでございます。したがいまして防犯ベルのもっと性能のいい、効果的なものをばいま試作するようにしているわけでございます。それから中に入られた場合でございますが、金庫の背面と申しますか、背中の部分が非常に弱うございまして、ガス溶接であるとか、あるいはいろいろなことで破壊いたしまして中のお金を取るというようなことになっているわけでございます。  過超金はできるだけ局にとめ置かないようには十分私たち指導しているわけでございますけれども、やはりあくる日の支払いなどの関係もございまして、絶対に置かないというわけにはいかないような現状でございます。できるだけ少なくするようにということは会議その他を通じまして指導しているところでございます。それから金庫内でもできるだけ現金があれば分散保管するようにといったことも指導している次第でございます。  それから体制といたしまして非常に残念なことに思っているわけでございますが、県警あるいは警察のほうにも協力をお願いいたしておりますし、また付近の方方にももし変なことがあったら至急連絡するようにということであれしているわけでございます。できるだけ早く犯人を検挙することが重要な役目だと思っているわけでございます。  それから考査のことでございますが、いま郵政監察官の職務は、郵政省設置法の二十二条、二十三条の規定によりまして、郵政省の所掌事務のうち犯罪、非違または事故を調査し、それから郵政事業の円滑な運行に資するために考査をするというふうに定められているわけでございます。  先生御指摘の考査の中身でございますが、考査につきましては郵政省のすべての機関に対して行なっております。これは郵政事業の円滑な運行のために行なうものでございまして、逸則と申しますか、ルールに違ったやり方をしていないか、あるいは不当な取り扱いをしていないか、そういったことを調べまして、是正、改善につとめることを目的として考査を行なっているわけでございます。御指摘の労使関係につきましては、監察官といたしましては直接タッチすることはいたしておりません。  以上でございます。

案納勝日本社会党

○案納勝君 最後ですが、私の要求した四十六年、四十七年、四十九年の首席監察官のところへ出されている各郵政局及び各郵政監察局別の総合報告書の提出をされますか。

永末浩郵政大臣官房首席監察官

○説明員(永末浩君) 相当膨大なものになると思いますけれども、よくあれいたします。

案納勝日本社会党

○案納勝君 終わります。

川村清一日本社会党

○委員長(川村清一君) 午前の質疑はこの程度とし、十四時十分まで休憩いたします。    午後一時十分休憩      —————・—————    午後二時二十三分開会

川村清一日本社会党

○委員長(川村清一君) ただいまから逓信委員会を再開いたします。  午前に引き続き、郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を議題とし、質疑を行ないます。質疑のある方は順次御発言願います。

山田徹一公明党

○山田徹一君 まず郵政大臣にお尋ねいたしますが、去る二十五日の総理府統計局の発表によりますと、十月の東京都消費者物価指数は前月比上昇率二・五%、これは四月以来の高騰である。そのうち二・一%というのは、経企庁の試算によりますと、公共料金の引き上げがもたらした要因であるといっております。  そこで、経企庁長官が二十五日の閣議後の記者会見で、消費者物価が大幅に上昇したことに関連して、来年三月の物価上昇率を対前年同月比一五%以内に押えるつもりなら、関係各省は現在検討中の郵便など公共料金は本年度中は引き上げるべきでない、このように語っているけれども、この経企庁に大臣は同調すべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

原田憲自由民主党郵政大臣

○国務大臣(原田憲君) 午前中にも同様の御質問が出たのでありますが、物価問題が最大の政治課題であるときに、これを最重点的に取り上げるということは当然のことでありまして、極力抑制をするために過去においてもやってまいりましたが、今後もそのような方針で臨まなければならぬということを基本的には考えております。経済企画庁長官が発言をしたということもお聞きしておりますが、これらとも勘案しまして、今後、慎重に郵便料金等につきましても検討いたしてまいりたいと存じます。

山田徹一公明党

○山田徹一君 検討するということでありますけれども、これを私がお尋ねしたのは、同調しますかどうかということを聞いたんでありまして、検討するという意味じゃちょっと納得がいきませんが。

原田憲自由民主党郵政大臣

○国務大臣(原田憲君) 経済企画庁長官のお考え方ということを述べたものと存じます。したがいまして、私どもは私どもなりに、物価を抑制するという立場に立ちながら、なお判断をしなければならぬ問題も含んでおりますので、今後、慎重に検討をし、話し合っていきたいと思います。

山田徹一公明党

○山田徹一君 次に、お尋ねしたい問題ですが、今日の物価の上昇によりまして御承知のように預金の目減りというものは著しい。そこで、この郵便貯金の九九%以上というものは少額の個人貯蓄である。しかも郵便貯金法の立法精神、さらにその目的、こういう面からいきまして、国民の経済生活の安定、さらに福祉の向上、こういう貯金法の使命から、郵便貯金制度という面から見ましても、いわば貯金者の利益を保護する、こういう立場をもって貯金者に有利な安定した利子の支給をはかる、こういうことが私は大臣の使命でもあるし、責任であると思うのであります。  そこで今回の郵便貯金の利率の改定のことにつきまして、定額貯金の新利率について〇・五%のアップ、これは貯金の目減りという面から見まして、法的に民間金融機関とのかね合いもあることは承知しておりますが、われわれとしては決して満足できるものではない。大臣は九月二十四日からの新利率の政令改正の最高責任者でもあります。したがいまして郵貯法の目的に沿って預金者の利益保護を優先して今回の改定を行なったと大臣は自信を持って言い切れるかどうか、まずその点をお伺いしたい。

原田憲自由民主党郵政大臣

○国務大臣(原田憲君) 預金の利率の引き上げ方については、当委員会でも、四十八年私が大臣就任以降の国会の審議最中にも皆さま方から意見をちょうだいいたしたところでございます。私なりに微力を投入いたしまして、このことにつきまして努力をいたしました。まことに力足らざるところは、いまの御指摘のように、どうだ満足かと言われると、はい満足でございますと言うわけには私はまいらぬと思いますが、金利問題は郵便貯金だけではなく、財政当局、あるいはいま話の出ましたすべての問題と関連いたしておりますので、事務当局を督励いたしまして、これらの問題について政府間でお互いに同意を得て実現をするべく、できるだけの努力を尽くしてきたつもりでございます。  したがいまして、この一月から引き続き九月にまた金利を上げたのでございますが、金利を上げるということは、預金者にとりましてはまだ足らぬとおっしゃる面があろうかとも思いますが、これを使うほうからいいますと安いほうがよいという面もございまして、この間の余裕がだんだんなくなってきておるというような状況もございまして、私といたしましては、足らざるところもあると思いますけれども、全力を尽くしておるということをひとつ御了解を賜わりたいと存ずる次第でございます。

山田徹一公明党

○山田徹一君 私のお尋ねしますのは、預金者の利益保護を優先するという姿勢、これを大臣は自信を持って言い切れるかどうかという点をひとつはっきりと言明していただきたい。

原田憲自由民主党郵政大臣

○国務大臣(原田憲君) 最大の努力を傾けたと申し上げます。

山田徹一公明党

○山田徹一君 それではお尋ねしますが、この利子付加方法につきまして、四十九年一月十四日、定額郵便貯金制度創立以来、この利子付加方式を預けかえ方法に変えた、利率が上がったときにですね。この一月の十四日以前と以後のこの付加方法につきまして定額貯金についてどう改定したか。私は理由をお尋ねするんでなくて、その利率が上がった場合、下がった場合、この二つに分けてどう変わったのか、前とあととどう変わったか、一月十四日の時点で。これを局長にお尋ねします。

船津茂郵政省貯金局長

○説明員(船津茂君) 先生お尋ねの定額郵便貯金の利率の付与方法で、これが上がった場合と下がった場合と端的な御質問でございますのでお答えいたします。  上がった場合は、いままで午前中もお答えいたしましたが、一回だけ例外がありますけれども、そのままほうっておいて新利率がその時点から既契約に適用された。それが一月十四日の時点からは、先ほど申し上げましたように郵貯特別会計ないし資金運用部特別会計の収支の状況にかんがみまして、原則として新利率は既契約にはその時点から適用しない、旧契約利率のままということに変わりました。  下がった場合どうなるのかということでありますが、利下げの場合は、既契約のものの利率はそれ以降その時点から下げない、有利な利率のまま十年間お預けいただくならば十年間その利率を守るということに変わっております。

山田徹一公明党

○山田徹一君 私がお尋ねしている点は、一月十四日の時点におきまして、預けがえを申し出ることによって新しい利率にその時点から変えていくそのあり方、これをお尋ねしたわけであります。その新利率に預けがえをするときの公示と、それからさらに加えて今回の公示と、どういう点が違うのか、それもあわせてお願いします。

船津茂郵政省貯金局長

○説明員(船津茂君) 一月十四日と今回の九月二十四日の場合の預けかえの措置に対するあり方でございますけれども、一月十四日の利率の改定のときには、一月十四日以降三年間預けかえの申し出があれば、四十九年の一月十四日にさかのぼって預けかえがなされたものとみなすということで、まだその三年は来ておりません、五十二年の一月十三日がその期限でございますが、五十二年の一月十三日以降、一定期間、まあ一年なら一年、公示期間を設けまして、その間に預けかえしないという特別の意思表示をするものを除いて、全部そのままほうっておいても一月十四日に預けかえがされて新しい、いい利率がその契約に適用される、みなす、まあさっき午前中不作意のみなし規定と申し上げましたが、それを一月十四日の分には適用いたしまして、与えられた条件のもとで先生のおっしゃる預金者の保護ということに幾らかでも力を尽くしたという気持ちでおります。  で今回の九月二十四日の預けかえ措置は、もう九カ月たっておりますので、大体、基本原則として先ほど御説明いたしましたように新利率は既契約には適用しない、下げの場合はもちろん有利なものを守りますが、上げの場合、そういうことになっておりますので、これがもう一応原則といいますか、現在の段階ではルールになっておりますので、この九月二十四日の場合は、同じ五十二年の一月十三日まで、二年三カ月の間に預けかえの意思表示をしていただければ、いい利率を九月二十四日にさかのぼってつけます、それは局の窓口においでになりまして払い戻しをするどきにそういうお申し出をいただければ、その有利なほうに取り扱いますという措置で、まあ不十分ながらも預金者の利益を与えられた条件のもとでは幾らか守ったつもりでございます。

山田徹一公明党

○山田徹一君 いまのお話を聞きますと、一月十四日の公示の預けかえについては、五十二年の一月の十三日までに預けかえをしていただかなくてよろしいという申し出があったものを除き、そのほかは全部自動的にみなし規定で変更する。今回の場合はその逆で、申し出がなければ預けかえをしない、こういうことになっておりますね。  ちょっとこれは問題だと思いますが、それは先にして、郵便貯金の中に占める定額貯金のウエートというものが七六・六%である。これほどまでに預金者が定額貯金に魅力を感じている点は何か、私は一般的な見方からして上げてみると三つあると思います。一つは長期間預けるほど預金者にとって有利である、二つ目には利息の計算が六カ月ごとに複利計算になる、三つ目には銀行などの定期預金とは異なって、一度預金しておけば何ら書きかえ等の不安がなく、十年間は預けかえする必要がない、こういう三点が預金者にとっての魅力であろうと思うのです。まあそのほかにも多々あるかと思いますが、したがって私はこの預金者の利益保護ということをどうしても考えなくてはならない。ウエートの面からいっても、さらに庶民の感情の上からいっても。  そういう上からお尋ねするんですが、今回預けかえの申請をしたほうが、申し出をしたほうが有利だと、こう思われる対象口座数はどのくらいあると推定されておりますか。

船津茂郵政省貯金局長

○説明員(船津茂君) 定額貯金の三つのメリットと申しますか、いい点は、先生おっしゃったとおりだと思います。ほかにあまり考えつくことはありませんが、お尋ねの預けかえしたほうが有利になるという条件でございますが、いままでの預け入れた期間、ないしは今後どのくらい預けようか、一年にしようか二年にしようか三年ぐらいで払い戻ししようかというような不確定要素がございますので、概括的に申し上げますが、大体二年以上今後預け方を続けるという場合には、預けかえしたほうが有利になる、これは概括的なものの言い方でございます。  先生のさっきの七六・六%のウエートを占める定額貯金の数字は七七・六%でございます、三月の数字でございますけれども。そのときの口座数は、正確にはあれでございますが、ざっといまの段階で一億三千万口座ぐらいあろうと思いますが、これも概括的な大づかみな話で恐縮ですけれども、その中でいま申し上げました二年以上預けて預けかえたほうが有利であるという件数は、ほぼ八千万口座、こういうふうに御理解いただいてけっこうでございます。

山田徹一公明党

○山田徹一君 その推定は、ちょうど一月十四日、当時の「郵便貯金」という雑誌の中で全口座数の七〇%、約八千万口座というふうに書かれておりましたが、いまおっしゃったのは同じような数字になるわけであります。  私自身が想定したというと何ですけれども、四十五年の貯金局の規画課調査によりますと、大体二年以上預けようという気持ちがなくては定額貯金にするほうが損でありますから、不利になるんですから、定期預金のほうが得になる。まず二年を限度にしてみたときに、定期預金よりもわずか定額のほうが得になるというところで定額貯金に預金者が望んで貯金されるというのはやはり二年以上を一応もくろんでやられたことであろうと思うわけです。  しかしながら家庭の事情とかいろんなことで六カ月たたぬ間に出したり、あるいは六カ月以上たって二年以内で出したりしておりますが、その率が、大体、金額の面で定額貯金預け入れ額の残存割合というものが四十五年度の調査で報告をされております。最近はなさっていらっしゃらないようでございますけれども、こういうことはやっておくべきだと思いますが、話がそれますので、一応その調査表をもって見ますと、まず六カ月以内に引き出したというのが三・一%、六カ月から一年の間に引き出したというのが二一・一二%、一年から一年半の間に出したのが一二・七三%になっております。さらに一年半から二年の間に出したのが七・九七%となっております。したがって残存割合が二年以上となっているのがざっと五四%ございます。  こうしてみると、いまの預金者の有利な面ということから考えたときに四十八年の一月から貸し付け制度もできております。そういう上から考え、さらに八月の末、貯金局のまとめたところによりますと、新しい契約の伸び率が二二・六%、前年度比。年間目標の四六%を達している、五カ月で。こういうふうな数字になっております。  こういう点を含めて考えてみますと、約八〇%ぐらい有利になる人があるのじゃなかろうか、こう考えられるわけです、足し算、引き算してみますと。先ほどおっしゃったこの定額貯金は一人一口ということに規定はなっておりますけれども、一億三千万口座ということは日本のいまの人口より多いわけです。それはともかくとして、一億三千万の八〇%ということになると九千六百万口座、それを上回ることになる。こうしてみると、一度にそういう人たちが窓口へ来てくれたのじゃ困る、そういうたてまえから二年間あるいは二年半の猶予というものをこしらえたわけでしょう。そのように一月の際は私は承っておるわけです。  こうして考えてみますと、まずこの周知徹底するために出された通達でございますね、この通達を見ますと、「いますぐ手続をされる必要はありません。」と、こうなっておるのは、一ぺんに来てくれちゃ困るからということになるわけです。そこでゆっくりしてきてくれということにもなる。  さらに、以前は届け出をしなくても有利なほうにそのまま移行してしまった、みなし規定ですか。今度は逆にみなすほうがさかさまになっちゃったということは、ゆっくりしろなんていっていると、この定額貯金の魅力そのもの、一ぺん預けておけば安心だと、長期間書きかえる心配はないのだというその気持ち、そういうことを考えたときには没になる、言うてみれば。書きかえしそこなったということが五十二年の一月十三日以降に十分起きてくる可能性があると私は思うのです。いまは文句言わないかもしれない、期間内ですから。ところが五十二年の一月の十三日以降になってきたら、おれは知らなんだ、聞いてなかったというような問題が続々起きてきて、たいへんなことになるのじゃないかと私は思います。そうなったらどうするのですか。おまえたちが悪いんだ、聞いてなかったほうが悪いんだ、見てなかったほうが悪いんだ、こういう「親切」の「し」の字もそこには生まれてこないということになると思いますが、大臣どうお考えですか。

船津茂郵政省貯金局長

○説明員(船津茂君) 山田先生の御質問一々ごもっともなところもございますが、あえておことばを返すわけではございませんけれども、ちょっと誤解を招くと思いますので、定額貯金の口座一億三千万口座というのは、一人一口座でなければいかぬという規定はございませんで、これは三百万円なら十口でも二十口でも、一万円を三百口でもいいわけでございます、それで一億——。通常貯金は一人一冊でございまして、これは現在六千三百万口座ございます、実際。これはお断わりしておきます。  おっしゃるように、二年三カ月に平準化して、この預けかえのお申し出ならお申し出、ないし外務員が直接うちに伺って預けかえ措置をする場合もありましょう、そのことはいろいろ手だてを尽くしてやるつもりでございますけれども、二年三カ月に平準化してパニック状態、八千万からの——山田先生の御計算によると九千万ということでございましょうが、とにかくものすごい数の定額貯金が預けかえに来るのを平準化するというか、そういう目的でもちろんこの預けかえ措置というものをとっておるのは御指摘のとおりでございます。  おそらく私の推定でございますけれども、現在まだ預けかえの措置は、今月末推定でございますが、六十万口座ぐらいしか来ておりません。八千万のうちの六十万ということになると、まあ何か遠いような話になりますが、私の考えによりますと、二年三カ月の終わりころに——私たちもこの周知を継続的に反復してやりたい、しかし利用者の中にはあまりそういうようなものに関心のない老婆の方とかいろんな方があるかもしれませんが、それでもなおかつ反復的に周知を行なって、そういうものを預けかえの有利な措置といいますか、御本人の有利と思われる選択におまかせしようという努力を絶え間なく続けたいと思いますけれども、おそらく終末ごろに一ぺんに、そうかもう五十二年の一月十三日が来たなと私のほうもPRしますので、大量にパニック的にあるいは来るかと思いますが、そのときには預金者の方の御不便ないしは利益をそこなうことのないような措置をまた貯金局としてできるだけのことをやって預金者の利益を守りたい、こういうふうに決意を持っております。

原田憲自由民主党郵政大臣

○国務大臣(原田憲君) いま局長が答えておるところと大体一緒でございますが、いま御指摘のありますように、ことしの一月にやって、九月になぜまあ同じことをやれないんだと、こういう御指摘だろうと思うのでありますが……。

山田徹一公明党

○山田徹一君 そうじゃない。残るじゃないかということを言っているんです。

原田憲自由民主党郵政大臣

○国務大臣(原田憲君) 預金者の保護をするためにいままでとってきた方法と今度は変わっておるわけでございますが、それは冒頭に申しましたように、この皆さんからお預かりをしておるお金をもって運営をしておるところがだんだん窮屈になってきておる、そこらも勘案して今日の措置をとらざるを得なかったということでございますが、これによって預金者の皆さん方に迷惑をかけるということになりますと、これはたいへんなことでございますので、先ほどもお答えをいたしたおころでございますが、十分PRをいたしまして、預金者の皆さん方に御迷惑をかけないようにしていきたい。  また最後には、制度として御要望もございましたが、いま山田さんもそのようなことをおっしゃっておるのではないかと、こう思いますので、十分これからも検討をして、預金者保護のために意を尽くしたい、このように考えます。

山田徹一公明党

○山田徹一君 いま大臣がおっしゃった答弁の中で、運営が苦しいという面もあるわけですが、それは当局側のことであって、この定額預金というのは、少なくとも九九%というもの以上が個人の一般の庶民のとうとい希望を持った預金であります。したがって、もう一言言われた預金者に迷惑をかけてはならない、このほうが私は大事な問題だと思う。そういう上からいきますと、周知徹底を一人残らずしていくということが郵政省当局の私は使命でなくちゃならぬと思う。  それを五十二年のぎりぎり近くにもう一ぺん周知徹底するなんて、それでも私は地域的に考えて都会はできるかもしれない、しかし郡部になればどうやって徹底するんですか。十年と思って大事にたんすに入れている、その農家、山村のそういう人たちのところへだれがどう周知徹底してあげるんですか。しかもこの「お知らせ」を見てみますと、ちっとも預金者はこうすれば有利ですよという方法も教えてはいません。むしろ来ないほうが、届けをしてくれないほうを望むという姿勢じゃありませんか。  ほんとうに預金者の利益を保護する、迷惑をかけたくないという気持ちがあるのならば、いまの改定は改めて、まだあと二年あるのですから、もう一ぺん再考して、少なくとも一月の十四日時点の案に訂正すべきじゃなかろうかと私は思います。もう一ぺん、大臣、これは預金者の側に立って再検討をお願いしたいと思うのですけれど、いかがでしょう。

原田憲自由民主党郵政大臣

○国務大臣(原田憲君) 預金者の保護ということは、この金がよく運営されて利子をかせぎ出すということによって預金者の保護になるのでございますから、預貯金というものの扱いについては十分考えていかなければならぬ点もあるわけでございますが、その点に立って、いまお話しのように、五十二年ですか、終末になってたくさんの人たちが一ぺんに押しかけて混乱をするとか、あるいは忘れてしまっておってその制度の十分ななにが受けられなかったというようなことがないように、よく検討せよと、こういうことでございますが、そういうことにならないように、これは非常に技術的な面もございますので、よく考えてみたいと思います。

山田徹一公明党

○山田徹一君 いまのお話を通して見ると、検討はするけれども変えないみたいな感じを受けたわけでありますが、目下の著しい目減りのことが問題になっているこういうときに、そういう経済の環境というものを考えたときには、いまつくられた方法というものはまさに時代に逆行した姿勢じゃありませんか、親切じゃないですよ。もう九カ月たっているんだからといったって、そんなことは預金者に関係ない。預金者の利益を保護するために、預かった金で利を生んで、そして利子を払っていくんだ、それには縛られたいろいろな問題があるなんていうことに結論的にはなるんでしょうが、預かった利率よりも高く貸せばいいじゃありませんか。預金者には関係ないことですよ。預金者をどう保護するかということのほうがこの郵便貯金法の趣旨に合っているんじゃありませんか、営利を目的としておるんじゃないじゃありませんか。  さらに申し上げましょう。いま、局長、あなたはこの周知徹底をしておると。各郵便局へはこれを通達されたわけでしょう、公報で。ところがこのものはチラシもありませんよ。これには「別紙の例に倣って、ポスター、チラシ等により今回の利上げに伴う預け替え措置について周知する。」と一番にうたってある、「ア」にうたってある。どこの局へ行ってもチラシもありません、こういう「お知らせ」のポスターもございません。どこに周知徹底するという思想がありますか。申し出ないことを望んでいるという姿勢じゃありませんか、どうですか。

船津茂郵政省貯金局長

○説明員(船津茂君) 山田先生の御質問にお答えしますが、技術的にいろいろ問題がございまして、たとえば一番忙しい年の暮れ、十二月あたりに預けかえの措置だ措置だというので、何十冊も——何十冊もというのもあれでございますが、多量、多数、局の窓口を訪れていただきましても、ちょっとさばき切れません。こういうような関係もありまして、山田先生どこの局もポスター出していないとおっしゃいますが、いま担当の課長に聞きましたら、出しているはずということでございます。それで非常に頭の痛い問題で、一人でも不利な扱いを受けないように、預金者の利益が個人個人守られるようにPRするということを何べんも繰り返し申し上げておりますけれども、年明けてから本格的にこれに取り組むという姿勢はこの預けかえ措置を始めたときから考えておりまして、二年三カ月ありますが、三ヵ月近く年明けまでにはたつわけでございますけれども、十分な周知をやっていく。とにかく、来ないほうを望むのじゃなくて、来ていただくほうを大いに望んでおるわけでございますので、ひとつどうぞ御理解いただきたいと思います。

山田徹一公明党

○山田徹一君 来ていただくほうを望むんなら、なぜ一月の線にまで持っていけないのですか。わざわざ出てこなきやならない。それで技術的な問題があるなんて言われたのですよ。最初おっしゃっていることは、周知徹底を徹底的にやると言うておいて、技術的な問題があるということはちょっと矛盾していませんか。現にこういうふうな措置をとるとなったら、とる前から話し合いはできているはずです。そのときにチラシからポスターからこしらえて各局に配るのがほんとうじゃありませんか。こういう法を改定しておいて、それからゆっくりゆっくりと二年半あるからといってそういうことを政府が考えるようで、どこに預金者に対する利益保護ということが実証できますか。  時間がありませんので、また今度やりますが、そういう点を考えたときには、それは大臣一人のお考えでどうこうできないかもしれぬけれども、そこは大臣の権限でもう一ぺん再考させる。二年あるのですから、大臣がきめればきまるのですから、やり直していただきたい。  同時に、私の意見を言えば、そうするんなら、本来この定額貯金の制度が創設されたその時点に考えられた、最も国民の貯蓄意欲を向上させ、さらに預金者の利益を守っていく、保護していく、福祉の向上、生活の安定というところまで考えてつくられたこの定額貯金制度というものの利子の付加方式をもとへ戻すというところまでいくべきであろうと私は思う。本来、自民党さんだって国民福祉を優先だと言っているんじゃありませんか。福祉優先とは逆行した姿勢である、郵政省は逆行している、こういうふうにとられてもしかたがないと思いますので、どうか大臣その点もう一ぺん考えていただきたいと思います。

原田憲自由民主党郵政大臣

○国務大臣(原田憲君) よく検討をいたします。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 きょう午前、午後、当委員会におきまして、一番関係のございます郵便料金やまた電話料金等、公共料金の問題がたいへん問題になったわけでありますが、今日、この異常な物価高の中にありまして国民のだれもが最低公共料金だけは凍結してもらいたいという、こういう気持ちのあることは、これはもう御存じのことだろうと思います。それにもかかわらず値上げということが考えられておるということでありますので、非常に私も遺憾に思うのであります。  電話料金の値上げの理由としまして、収入の鈍化とか建設費、人件費の高騰、こういう財政上の赤字が理由としてあげられておるわけでありますが、現在も第五次五ヵ年計画が進んでいるわけでありますが、これらのものを見ますと、やはり経営方針そのものが大企業向けのサービスにより大きな比重がかけられている、まあこう考えざるを得ないと思うのであります。公社が赤字を理由にしていろいろ検討しておるようでありますが、この異常な物価上昇の中にあって資材の高騰等もあろうかと思いますけれども、これは経営方針の抜本的な問題にメスを入れて、この値上げを回避するということに最大の努力を払わなければならぬと私はもう痛感するわけでありますけれども、この点について総裁並びに大臣の御所見をまずお伺いしたいと思います。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○説明員(米澤滋君) お答えいたします。  午前中の御質問にも関連いたしますが、公社といたしましては、昭和二十八年に第一次五カ年計画をつくりまして、それ以来一次、二次、三次、四次と二十年にわたりまして電話の拡充それからそのサービスの改善、たとえば全国の自動即時化をする、あるいはマグネットの局あるいは共電式の局を自動にする、こういうことを進めてまいりました。電話の数も最初公社が発足いたしましたときは百四十万でございましたが、それが現在二千七、八百万になるということであります。電話料金につきましては、昭和二十八年に当時一度数五円でありましたものを七円にしていただきました。自来二十一年間にわたりまして、制度の改正はございますが、一度七円ということでまいりました。しかし昨年十一月の石油危機、これによりまして石油の値段が三倍、四倍と非常な高騰を示しましたし、またそれをベースといたしますいろいろな材料なりあるいは資材、そういうものが高騰いたしました。またそれに基づいて本年度のベースアップ、これが仲裁裁定におきまして定期昇給込みで三〇%のベースアップが行なわれたということになっております。  公社といたしまして、特にこれまで技術革新の成果を経営の中に入れるということで、これは一次、二次、三次、四次おのおの建設費の削減ということに特に力を入れてまいりました。たとえば第五次五ヵ年計画におきましても、当初の見込みでは七兆円ということでありましたが、しかし新しい技術をそれに入れまして約七千億円の金の節減をはかってきております。その代表的なものは、たとえばコンセントリック・ケーブルといいまして同軸ケーブルの多重化をはかるとか、あるいはそのほかマイクロウエーブ等におきましても搬送多重化をはかるとか、いろいろ手だてを尽くしてまいりました。しかしそのような手だてをしてまいりましたけれども、この大きなインフレーションの波にはどうしても耐えられなくなりました。  私たちといたしましても、今後とも節約なりあるいは増収ということに力を入れたいと思うのでありますが、昭和四十九年におきましてベースアップの人件費の高騰等で、これは昨年度は八百五十五億円で済んだのでありますが、ことしはベースアップに関連する経費その他で約二千億円の金が要るということになりました。したがって最初四十九年度予算を昨年きめていただいた時点では若干の収支差額が出るようになっておりましたけれども、予定収入が得られたといたしましても大体千二百億円ぐらいの本年の赤字になるという状態であります。四月からこの九月まで収入努力をいたしておりますけれども、予算に対する予定に対しまして約三百億円の減収になっております。でおそらく総需要抑制というものがこれからも物価問題を考えた場合には継続されるというふうに想像いたしますと、大体、本年度内の予定収入を約七百億円ぐらい下回るんじゃないか。そういたしますと、先ほどのベースアップ等による千二百億円の赤字とその七百億円の収入減とで約千九百億円ぐらい本年度だけで影響が出てくるというわけであります。  しかし、昭和四十九年度は何とか値上げしないで、これは補正予算にも関連いたしますけれども、借り入れ金等において処理いたしたいというふうに考えます。  では五十年度はどうかということになりますと、昭和五十年に対しましては、八月末に郵政大臣のところに概算要求を提出いたしました。この中で五%のベースアップ、これは毎年大蔵省の話で盛り込んでおるんでありますが、それを盛り込みましても約二千六百億円の赤字ということになっておりまして、ベースアップが五%というのはちょっと無理だと思いますので、結局三千億円以上の赤字になってくるんではないか。  したがって、これまでいろいろ努力をしてまいりました、たとえば自動即時化をするとか、あるいはまた自動改式をするとかというふうなこと、これは労働組合も、立場が違いますが、理解と協力をこれまでいろいろ示してここまでまいりましたけれども、自動化率も九五%以上ということになったんでありますが、いよいよどうしても措置ができなくなったり、一方、第五次五ヵ年計画の最終目標といたしまして、いわゆる電話を申し込んだらすぐつけるようにする。これはこれまでこの委員会等におきましてもたびたび附帯決議なりあるいはまた御質問等によりまして御意見がございまして、私たちといたしましても五二末の積滞をなくなすということをやりたい。そのためには五十年から五十一、五十二の三カ年間で、これは第五次五ヵ年計画で千五百三十万つけるという電話で四十八、四十九を引き算いたしますと、九百万という数字が出てまいりますが、なお九百万の加入電話をつける。この加入電話の九百万の中の八割が住宅用電話でありまして、今後の収入状況から見ますと、いままでのように収入面におきましてもいろいろ問題がある。したがって料金の改定を含めて、この五ヵ年計画を進める上で経営上の、特に財政上の問題で苦しんでおるというのが状態であります。  いま、いろいろ公社の内部で検討しておりまして、十一月の初めには公社の案をきめて、郵政大臣、政府、さらに法律改正を要する面につきましては国会にお願いしたい、このように考えております。公社といたしましては、これまで十分やってまいりましたけれども、これからも努力いたしますが、ここに至って、この石油ショック以来の物価値上がり、ベースアップ、こういうことが非常に大きな影響を及ぼしているということを申し上げたいと思います。

原田憲自由民主党郵政大臣

○国務大臣(原田憲君) お答えいたします。  いま詳細に総裁のほうから御答弁になっております。いまもお話がございましたように、これはまだ私のほうには公社から要請がまいっておらないという状態でございます。いまお聞きのような状態を踏まえて、もし公社から出てきましたということになりますと、これは政府としての責任を明らかにしなきゃならぬことになってまいりますので、したがって電信電話料金の検討にあたっては、現下の公共料金抑制等、また政府の財政経済政策と電信電話事業の健全な運営との調和をはかりつつ、慎重に対処しよう、こういう基本的な態度でおります。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 具体的な問題についてはまた後日質疑をしたいと思いますが、電電公社の方々がたいへんな努力をなさって今日まできたこと、また技術革新、こういうことを中心といたしまして御努力なさっていることについては私もそれはそれなりに認めるわけであります。午前中もいろいろ質疑がございましたように、この異常な物価上昇、これがいろんなものにも大きな影響を及ぼしていることは事実であります。これはすべて政府・自民党の経済政策の失敗に端を発しているわけでありまして、これが庶民に全部おおいかぶさってくる、こういうことから私どもどうしても公共料金だけは凍結の方向で最大の努力をすべきだということを申し上げておるわけであります。  その中で、特に建設費の高騰というのは、いまも総裁のお話がございましたけれども、異常な物価上昇の中で工事費が非常にかさんでおるということは私もよく理解できるわけであります。これに伴いまして、現在、全国的に電報電話局等の新増設があるわけでございますが、こういう新しく建設をされるもの、こういうものの中にも非常にいろんな問題がある。こういうことで、いままで電電公社はどちらかというと殿さま商法といいますか、やってきたわけですけれども、こういう異常事態に対処しまして、これはほんとうに私企業なら考えられないようなことがしばしば指摘されてもおるわけでありますけれども、そういうことの中の具体的な一つの例としてきょうは申し上げたいと思うんであります。  時間もありませんので、もう長い前置きや何かは一々申し上げる時間もございません。質問通告しておりますので、私の言わんとする要点というのは大体おわかりだと思いますから、簡潔にひとつお答えいただきたいと思うんです。  電報電話局等が新増設されるときに、当然土地の買収が伴うわけでありますけれども、一般的に土地を買収するにあたりましては、電電公社として、土地買収の方式、これはどのようになされるんですか。地主との直接交渉なんていうふうにも聞いておるんですけれども、これはひとつ端的にお答えいただきたいと思います。

大沢秀行日本電信電話公社建築局長

○説明員(大沢秀行君) 最初、計画部門の事業計画決定それから命令部門の候補地決定、買収費などを受けまして、建築部門でこの買収の仕事をするわけでございますが、原則といたしまして、それぞれの電気通信局におきまして、ただいま先生からもお話のございました、地主と直接交渉をいたしまして買収するたてまえをとっております。  ただ、これでむずかしい場合、たとえば東京等、それから大きな宿舎用地等の場合に、媒介の委託をする場合がございます。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 わかりました。これは何から何まで直接交渉といいましても、全部できるわけない、それはよくわかります。  それから次に、お聞きしたいのは、これは一般的なことなんですけれども、買収にあたって土地鑑定するわけですね。この土地を鑑定するときに、買収交渉のどの段階で土地鑑定するんですか。  それから土地鑑定するにあたりまして、電電公社で依頼する鑑定者の選定の基準とか、それから土地鑑定に際して鑑定士に通常指示する事項とか、こういうことはどうなっていますか。これは簡単でけっこうですから。

大沢秀行日本電信電話公社建築局長

○説明員(大沢秀行君) その場所によりまして、不動産鑑定士の資格のあるもよりの鑑定機関に依頼をしております。大体、買収契約のできる前に評価表をもらいまして、その範囲内で交渉が妥結したときに契約をするようにいたしております。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 そうしますと、ほぼ決定した直前といいますか、その段階で鑑定するという、こういうことですね。  それは当然のことだと思いますが、買収の決定にあたりまして実質的な権限を有するのはどこの部署かということですが、地方の電報電話局でですよ、地方で買収を最終的に決定をするその権限はどこにあるのかということをお聞きしたいと思います。

大沢秀行日本電信電話公社建築局長

○説明員(大沢秀行君) 物件の大きさによりまして多少の差はございますけれども、建築担当の建築部長が電気通信局長と相談をいたしまして、物件の大きな場合には本社の承認を得まして、小さな物件でございますたら委任規程によりまして通信局限りで買収をしております。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 時間もありませんので、具体的な問題についてお聞きいたしますが、千葉県の柏市の第四電報電話局の建設ですね。これの土地買収の経過ですけれども、最初からかいつまんで、これはおたくのほうから経過をいただいたわけなんですけれども、この程度でけっこうですから、ちょっとひとつ御説明いただきたいと思います。

大沢秀行日本電信電話公社建築局長

○説明員(大沢秀行君) 最終的には、昭和四十八年二月に……

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 最終じゃなくて、最初から。

大沢秀行日本電信電話公社建築局長

○説明員(大沢秀行君) はい。関東電気通信局はかねがね適地を物色しておりましたところ、四十七年七月ごろに代々木寿商事株式会社からの売り込みの物件がございました。しかし、この物件につきましては地主が複数ありまして、ある地主さんとは話し合いがつきましたが、他の地主につきまして価格の点で不調ということになりました。その後電電公社は別の候補地のいろいろ折衝をしてまいりましたが、なかなかまとまるものがなく、その後に同じ本件の土地を三井不動産が団地開発用地として買収した模様でありまして、そのものがまた再び候補地ということになりまして、結局、私どもといたしましても時期的に切迫していることと、他に適当な土地がなかったというようなことから、また本件に戻りまして、三井不動産株式会社と折衝いたしまして、四十八年二月に買収いたしました。概要はそういうことでございます。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 それで最初代々木寿商事が売り込んだということですけれども、第一回目の四十七年に話があったときには話がだいぶ進みまして第一回の鑑定を依頼したんじゃないんですか、そういう点はどうですか。最終的にお買いになるときには鑑定したのはわかりますけれども、最初。

大沢秀行日本電信電話公社建築局長

○説明員(大沢秀行君) 正式の鑑定依頼はいたしておりません。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 正式じゃなかったらあるんですか、正式にはしてないということは。

大沢秀行日本電信電話公社建築局長

○説明員(大沢秀行君) 通例、その現地に詳しい人たちの意見を求めるようなこともありますし、それから本件につきましては……

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 第一回の鑑定をしたか、しないかだけを言っていただければいいです。

大沢秀行日本電信電話公社建築局長

○説明員(大沢秀行君) しておりません。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 それ、あなたが知らないのか、これ当事者もおりますし、受けた人もおるんですよ。本省でもし知らないとしたら、たいへんな問題ですね。  四十七年の八月——それて担当の人はいるのかな、本省の人がわからないのかな。これはあなたもちろん担当の地方の局のほうにお聞きになったと思うんだけれども、地方のほうで第一回目の鑑定はしてないという、こういう連絡だったんですか。

大沢秀行日本電信電話公社建築局長

○説明員(大沢秀行君) 鑑定を頼もうとしたところ、結局、その当該物件につきまして折衝がまとまらなかったというようなこともありまして、鑑定依頼をいたさなかった、そういう意味でございます。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 それはもしあなたがそれを聞いてないというんなら、鑑定してないというのだったら、もう電電公社の機能というのは全くこれは半身不随だと言わなければなりませんね。ちゃんと依頼された人がいるんだから。私ね、こんなことを一々声を大きくしてなにする気はありません。何も電電公社にうらみがあるわけじゃありませんけれども、こういうことをしっかりしなければいかぬということで私はこの例を取り上げているんですけれどもね。  私は裁判官じゃないから裁判してどうするこうするというんじゃないけれども、こういうことが全国各地で行なわれております建設途上にあったのでは、これはまあ膨大な金額になる。あとからどんどん出てきますけれども、節約という総裁からさっきお話があった、節約って簡単なことばで言うけれども、実際はたいへんなことです。しかし、こういう最末端でなせばなせること、まあこういうことが本省で目が通らないのか、先のほうで何をやっているのか上がってこないのかどうか知りませんけれども、もしそうだとしたらこれはもう機構上大改革をしてもらわなければいかぬ。依頼された人がおるんですから。知らないで言っているのか、しらばくれているのか、私は裁判官でないからそれは一々判定するなんていう気持ちはありませんけれども、そのあなたのことばはちょっとこれは問題ですよ。

大沢秀行日本電信電話公社建築局長

○説明員(大沢秀行君) 先ほども申しましたとおり、依頼は鑑定業者と契約をいたして依頼ということになるわけでございまして、そういうことをしておらないと申し上げておるわけでございます。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 まあ途中の経過はいろいろあるんです。あなたが最初おっしゃったように、まあ地主が二人おって一方のほうはきまらなかった。しかし、それもいろいろ話をして最終的にはいいということになったんですからね、その段階からの話なんですから。これはとにかく私もそんなこと言われたのはちょっと意外だ。これはもうちゃんと依頼を受けた証拠もありますし、当事者が言っているんですからね、そんなことはこの公の場では通りませんよ。それはまああとからまたちょっと詳しく質疑やりましょう、時間がないからもうしょうがない。  で、いま答弁ありましたね、代々木寿商事がこの売り込みしたという土地ですね、この土地は地番とか面積、それからだれの所有か、それで幾らの価格で最初話しておったのか、そしてこの売り込んでおった土地が現在の電話局の建設中の土地と同じものであって同じところだという、これどうですか。

大沢秀行日本電信電話公社建築局長

○説明員(大沢秀行君) その場所は、同じ場所であります。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 で、この報告書の中にもございますが、担当官の落合さんという方ですね、調査役の方、まあこれはたいへんな大人物のようですけれども、この方がいろいろ折衝をなさったわけですが、正式な公社の代表としてやはり担当部長さんの認める行動をしたという、このように考えてよろしいわけですね、それは経過の中にもありましたが。

大沢秀行日本電信電話公社建築局長

○説明員(大沢秀行君) 落合元調査役につきましては、この代々木寿商事の売り込みのありましたことにつきまして、その物件がはたして買収に適当であるかどうかというようなことを含めて、当たることは当時の建築部長が認めたことでございまして、そのほか、まあ私どもの想像では、あるいは落合は熱心のあまりそれ以上の動きをしたことがあったかと思いますけれども、これは電電公社で認めてやらせたことではないと思います。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 なら、どこから認めた行動だというんですか。

大沢秀行日本電信電話公社建築局長

○説明員(大沢秀行君) たてまえといたしまして、私ども犯罪の起こることを防ぐために、必ず複数で地主等と折衝をするたてまえはかねがねとっておりましたが、この落合が、まことに申しわけないことに、ああいう事件を起こしているわけでございますけれども、代々木寿から売り込みがありましたので、本件の土地を一番最初に見て、そうして今後それをさらに交渉を進めるかどうかということを判断することの最初の段階を落合に命じたように聞いております。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 最初、代々木寿商事からのお話があって、単価は幾らといういろんな話があって、それは報告はいったろうと思うんだけれども、最初は単価は幾らで報告ありましたですか。

大沢秀行日本電信電話公社建築局長

○説明員(大沢秀行君) 代々木寿が売り込みに参りましたときの条件というのが三つございまして、地主三名の土地につきまして、一番、地主と直接契約できること、二番、地型は公社の好きなように自由にとれること、三番、価格は坪当たり八万五千円という売り込みでございました。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 八万五千円というのは落合さんの報告ですか。

大沢秀行日本電信電話公社建築局長

○説明員(大沢秀行君) これは代々木寿がそういうことで公社側に売り込んできたわけでございまして、その後折衝いたしまして、実際には八万五千とあったけれども、最終的に地主二名のうちの一名が坪当たり八万円でいいということでありましたが、残りの部分につきましては、その地主は十三万以上というようなことを主張されたと聞いております。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 代々木寿商事はおたくのほうの指定——指定ってどういうふうになっておるのかよくわかりませんけれども、しかし代々木寿が全部やったわけじゃございませんで、地元の業者がおるわけで、一々名前申し上げることもない、私も何も不動産の業者の方の代弁をする必要はないんですけれども、地元の業者があって、その業者の方との話し合い、その中に代々木寿さんが地元の業者と皆さん方公社の方との間を取り持っていろんな折衝をしたわけなんで、その間のいきさつもいろいろあるわけなんです。  そういうことは抜きにいたしまして、いま八万五千という話ですけれども、これは実際は地主は二人あった。これはもうあなたもよく御存じだと思いますが、増田さんと榎本さんという方が地主さんで、増田さんのほうは早くから土地を売りに出しておった。ですから、どちらかというと地元の業者の方がその取り扱いを委任されておって、およそ当初は七万五千ということで話があったそうです、あなたは八万五千とか八万だというんですけれども。そしてもう一つの榎本さんというのは何も売る必要がないんで、こっちのほうは売らぬということですが、どうしても局舎を建てるためには三千坪必要なんで、こっちのほうも必要だということでいろいろ交渉なさったんですが、さっきもお話があったように、十三万以下では売らぬという、これは小作料なんか全部入れてとか、いろんな条件があったことはそのとおりのようです。  結局、最終的にいま建設しておるわけですけれども、建設中の電話局の用地、これは三井不動産からお買いになったわけですね。これは単価幾らでお買いになって、総額幾らだったですか。

大沢秀行日本電信電話公社建築局長

○説明員(大沢秀行君) 買収額は四億三千五百五十三万余りでございます。坪当たり約十四万円となっております。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 さっきもお話ししたように、当初、地元業者の新東社と丸豊商事ですか、これが代々木寿さんからまた委託を受けて、地元業者としていろいろ折衝したわけなんですけれども、増田さんの土地が大体千六百坪相当ですね。これが七万五千、あなたは八万と言いますけれども。それから榎本さんの土地はおよそ千四百坪ですね、これは十三万というようなことである。坪数は間違いこざいませんね。——これは当然売りたいという方と、それからこれはもう何も先祖代々のものだから売る必要がないのだという方とでは買収物件と売り込み物件とで差ができるのは当然なんで、こういう差ができたんだろうと思います。  そこで、最初話のあったときと最終的に公社がお買いになった段階と、これを比較いたしますと、三井不動産から買った金額、これは差を七万五千と十三万ということで計算いたしますと、およそ一億一千五百万です。これを八万にいたしましても一億からの金額ですよ。これが交渉、話し合いがあって、そうして最初売りの話があった、そうしてその話が持ち上がっておった、それが不調になった、それでそのあと半年もしないうちにそこはすぐ三井不動産が買ったわけですけれども、そうして公社さんが半年もしないうちにその土地を三井不動産から買ったということになるわけです。計算しますとおよそ五カ月足らずの間に一億以上の結局高いものを買わされたということになるわけですね。  これは不調になったという、話は進んでおったけれども、どうしても第一回目の鑑定のとき——鑑定をしなかったということですけれども、ここが大事なところなんで、最初、増田さんというのは売りに出しておったところですから問題はないと思うんですが、榎本さんのほうの土地についてもいろいろ経過があるんですが、最終的には売ってもいいということになったんです。その段階で鑑定を依頼したという、これはもう当事者の方々が言っているわけなんですけれど、こういうことで、そしてまあ不調になったと同時に、直ちに三井不動産がその土地を買っている。  開発云々というさっきお話がありましたけれども、これはもう全然手も何もつけておりませんし、実際厳密にいうと農地法からいっても問題がある。ですから、ほんとうに三井不動産がここに住宅を開発しようなんていう意図があったのかどうか、これはあとからつけ足したとしか考えられない。またこの辺の周辺に三井不動産が土地を買って、そして開発したところというのはちょっと見当たらないわけでありますから、そういう関連性からかんがみましても、どう見ても現在のあなた方が三井不動産から買った、わずか四、五カ月の間に一億からこれを三井不動産にもうけさせたとしか思えない、この経過をどうかんがみましても。  これは最初言っていること、鑑定したかどうかというところにもまた大きな問題がある。このことだけでだいぶ時間かけて云々しなければならないんですけれども、こういうことをしておったんでは公社がほんとうに殿さま商法というか、こんなことで料金値上げをするなんていうことに対して庶民感情としてどうしても納得いかぬ、こんなばかな話はないと思うんですけれど、総裁どうですか、これ。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○説明員(米澤滋君) お答えいたします。  私、実は、この話はきのうからきょうにかけて初めて聞きました。公社には不正はないということを私は聞いております。  ただ、この期間を聞きますと、非常に土地の値段が急激に上がった時点であったということでありまして、あるいはもっと早く安い値段で買えればなおよかったと思いますけれども、公社としては不正はないし、また、この土地自体もやはり柏というところの電話の充足のために昭和四十二、三年ごろからさがしていたというようなことでありまして、もっと安く買えればなおよかったのでありますけれども、不正はないということで私は聞いております。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 不正とはどういうことか、そこらあたりもちょっとたださなければならぬのですけれども、私はまあ不正と聞いておるんだね。総裁のところにこういうことが厳密に報告されないという、さっきも申し上げたのですけれども、これはわれわれ何も総裁を罪人にしたり電電公社を相手にしてどうするというのではないのです。  どこから考えましても、最初の交渉の段階なんですけれども、あなた方にすれば最初一生懸命やっておりました担当官の落合さんが越権行為でやったのではないかと、あるとすれば落合さんだという話だけれども、落合さんというのは現在その任にないわけでありますし、ほかにも何かあったのかもしれませんけれども、この件のことについて私は話しているわけですから、ほかのことを云々するつもりはないですけれども、しかし実際依頼された代々木寿商事とそれから地元の業者、実際一緒に落合さんがいらっしゃって、そして業者の方々ともお話ししているし地主の方々にもお話ししているし、こういう地主の方もまた一緒にいらっしゃった業者の方々も、それらの方々がおっしゃることは全部いろいろ聞いておりますけれども、またここに証言なさった証拠もありますけれども、これはどう見ても電電公社の調査役という立場でいらっしゃった。ですから落合さんに着せるわけじゃなく、電電公社のやったこととして、電電公社さんがいらっしゃっているのだからということで地主の方々も真剣にまた考えたろうし、地元の業者も何とかここに公共的な電話局ができるということであれば地域発展のためにも望ましいことだということで協力することになったわけです。  そういうことを考え合わせますと、そういう証拠から、また当事者からいろいろお聞きしますと、これは不正があったとかないとかということより、そのいきさつというものをもっと総裁として実態を知らなければならぬし、そしてまたその点に究明をなさねばならぬし、そして二度と再びこういうことの起きないようにしなければなりませんし、実際いらっしゃったのは落合さんがほとんどこういういろいろなことを折衝なさったということで、いまダブルチェックするように二人、三人でやるのだということですけれども、そういうことがなされないということで、結局そういう盲点が突かれたのかもしれませんけれども、やはり担当部長の命を受けての公社の方だということですから地元業者の方も一生懸命になったわけですし、地主の方もそれならばということで心が動いたわけですし、これはどう見てもこういう事実は事実として認めざるを得ない。  あなた方はそんな鑑定を依頼したことはないなどということにしたりしたのですから、それでだめだということで、二、三日したら三井不動産がそれを買って、わずか五カ月後にそこを公社が買ったという形になって、わずか五カ月ですよ、土地が暴騰しているといったって、私も三千万か四千万ぐらいのことならば、こんなことわざわざ言いませんけれども、一億こすということになると、土地が上がったといっても五カ月ですよ、これはもうどう見ても、この事実に照らして見て、これはもう不当なことだと言わなければなりませんし、これはもうほんとうにえりを正して、電電公社として、やはりいま料金値上げ、こういう大事なときですから、ほんとうに慎重にならなければならぬ。経営上の問題についてもいままでのように黒字続きのときと違うわけですし、それだけに総裁としても引き締めていかなければならぬのは当然じゃないでしょうか。それは不正がなかったと思う、と聞いている、そんなことで済まされることじゃない。  現実、ちょっと話を進められて、この五カ月の間に一億からの高いものを買わされ、しかも相手が不動産業者としては指導的な立場にある方で、それは三井不動産のことを云々してもこれは始らないかもしれませんけれども、商道徳というものもあるでしょう。地元業者の方々に対してもそれ相応のことをしていないとかいろんなことも聞いておりますけれども、それが電電公社のお買いになる土地についての問題であるということであれば、これはやっぱりえりを正して今後のことについてはずっとこういうことのないようなシステム、機構上いろいろな問題を検討するのはこれは当然じゃないでしょうか、どうですか、総裁。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○説明員(米澤滋君) お答えいたします。  御趣旨はよくわかりまして、私といたしましても、この経過というものをよく実態を調べまして善処いたしたいと思います。

山田徹一公明党

○山田徹一君 関連。  私もこの件につきましては調査に当たっております。そこで、いま藤原委員が話しましたことをまとめてみますと、四十七年の七月に、落合なる者から三井不動産それから東京宅建、これへ持っていって鑑定依頼をしているのです、正式な書類は別として。そこで四十七年の八月、三井不動産が鑑定しております。同月にそれを不調にしております。さらに一カ月たった九月にその鑑定をした三井が買収しております、その土地を。すなわち七万五千円と十三万円で買収をしているのです。それを四十八年の一月にまたもう一筆の十三万円の分を買収しております。二口になっております。登記簿を見てもらえばわかります。一口の安かったほうは四十七年の九月、高いほうを一月に三井が買収をしております。七万五千円の千六百坪、これが四十七年の九月、四十八年の一月に今度は十三万円のものを買収している、三井不動産が。そうして四十八年の二月に三井から公社が買っているのです、同じ土地を。しかもそれは十四万円で買っているのです。  ここに三井不動産と公社と、総裁がというのじゃありませんよ、その地元の局の悪党が結託をしてやったのじゃないかと、まじめな中小の企業の不動産はいじめられている、これで。その利益が全部——おたくが買われたのが四億三千万、わざわざ四億三千万出して三井不動産に一億一千万もうけさしている、こういう形になっておるわけです。さらに綿密に調査をしようと思えば、本人がいま事件中でありますので遠慮せんならぬ点もあると思いますけれども、こういう事実を見たときに、不正がないという報告をしているほうもおかしいし、疑いぐらいは持っていいんじゃないかと、こう思いますが、いかがでしょう。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○説明員(米澤滋君) 昨日からきょうにかけまして、関係の局長から柏の土地の問題を実は初めて聞きました。  確かに、先ほど申し上げましたように、もっとそれはうまくといいますか、話を早くまとめてやればもっとこの公社の支出はあるいは減ったかもしれないと思いますが、ちょうどたまたまこの二年ぐらい前は一番この地価が急速に上がっていたときなんで、先ほど申し上げましたように、もっとうまく買えば安く買えたかもしれなかったと思いますけれども、それが現在のようなことになっております。  なお実態をよく調べまして、私は不正はないと確信しておりますが、なおよく実態を調べまして、今後の問題としてこれに対して十分考えていきたい、こういうふうに思います。

山田徹一公明党

○山田徹一君 いまの総裁としては、それだけの答弁しかできないと思いますがね、知らないんだから。しかし、ほんとうにこういうことが行なわれて、しかも料金値上げというものとからんでくれば、だれだって国民はそれをよしとはしません。どうかそういう不正がないようにしていただきたい。さらに私どもも一歩突っ込んで、もっと実証をもってさらに次の機会にまたこの問題について質問をさせていただきますけれども、ひとつよろしく検討してみてください。

藤原房雄公明党

○藤原房雄君 ちょっと一言だけ。  まあ資料はたくさんあるんで、時間をかければ何ぼでもやるし、またそんな変なことを言っても、最初の鑑定のところが肝心なところなんですが、それに対する証言もいろんなものもあるんで、いま山田さんがおっしゃったように、これはまた後日明確にしなければならないかもしれません。  まあこういうことは、くさいものにふたをするようなことじゃいけませんので、総裁もおっしゃったように、ひとつ厳重にやっていただいて、うしろ指をさされることのないように、赤字の裏に黒い霧があったなんということじゃ、これはもうほんとうにまじめに働く庶民はたまったもんじゃありませんし、またサービスを提供する国民に対する背信行為なんという、こういうことであってはならぬという、私はまあ率直にそういう気持ちで申し上げているのでありまして、どうかひとつ、機構上、まあ形はあっても実際は落合さんが一人でやっているみたいなことでダブルチェックはできなかったということであれば、それは改めていかなければならぬし、また総裁が何から何までみんな知るというわけにはいかないでしょうけれども、本省の責任ある方も十分に事実にあらざる報告がいっているということであれば、これももう少しメスを入れていかなければなりませんし、もう私企業からこんなことしたら、これはたいへんなことですよ、ほんとうに。どうかひとつそういう点で、くどくど申しませんが、意のあるところをひとつくんでいただいて、厳重にやっていただきたいと思う。  最後に、大臣、監督官庁としてこういうことをしっかりお願いしますよ、一言、ひとつ。

原田憲自由民主党郵政大臣

○国務大臣(原田憲君) たいへん貴重な御質問を聞かしていただいておりました。今後もよくわれわれとしても善処してまいりたいと存じます。

山中郁子日本共産党

○山中郁子君 私は、電信電話料金に関する公社財政問題について質問をしたいと思います。  初めに、端的に伺いますけれども、二十四日に開かれました公社の経営委員会に対して、電電公社はどのような試案を提示したのか、その柱についてお答えいただきたいと思います。

遠藤正介日本電信電話公社総務理事

○説明員(遠藤正介君) これは私どものほうの経営委員会に議決事項と報告事項と了解事項というようなものを一応内部で設けておりますが、了解事項という形で現在までの公社の財政の見通しの問題が第一点、それから現在の電信電話料金の現状といいますか、体系の御説明が第二点、そこでその二つを合わせまして電報、電話両方の料金の改正あるいは制度の改正についての事務的な試案を第三点として経営委員会に提示をいたしました。委員の方々の討議資料という意味で、以上の三点を提出いたしましたのが二十四日の経営委員会でございます。

山中郁子日本共産党

○山中郁子君 事務的な料金引き上げの試案の中身について柱をお伺いしたい。

遠藤正介日本電信電話公社総務理事

○説明員(遠藤正介君) 事務的な試案として提出いたしましたものは相当膨大なものでございますので、簡単に柱だけ申し上げますと、電報料金につきましては、まず電報料金の値上げの問題、これは一般電報二倍、慶弔電報三倍、そういう案でございます。それから制度面では、夜間配達料の新設、同文電報の廃止といったような問題が中心でございます。  それから電話料金につきましては、度数料金の改正、これが第一点。第二点は、現在の従量制料金になっております通話料を最初から従量制にいたしませんで、ある段階から、定額通話料と申しますか、これは名称として正確かどうかわかりませんが、新しい制度として、ゼロからその先全部従量制じゃなくて、ある一定の金額——新聞報道等によります二千円を基準にいたしました場合でございますと二千円でございますが、二千円までは定額にいたしまして、その先を従量制にする、こういった問題。  それから次に、いわゆる低所得者と申しますか、福祉施策と申しますか、生活保護世帯でありますとか身体障害者の方々の通話料につきまして、これは政府と御相談いたしました上で、これに対して公社財務を離れて補助をしていただく、こういう点、こういった点が柱になっております。

山中郁子日本共産党

○山中郁子君 関連してお伺いいたしますが、ただいま度数料の変更ということをおっしゃって、これについて金額を言われませんでしたけれども、その質問の繰り返しをしておりますと時間を食うばかりですので、新聞報道その他、また電電公社がいままで何回となくそうしたことを打ち上げてきた中身から、度数料を七円から十円にするという、そういう柱だというふうに理解をしてよろしいですね。

遠藤正介日本電信電話公社総務理事

○説明員(遠藤正介君) 事務的な案としては、現在、先生がおっしゃいましたように、昭和二十八年以来やっておりました七円を十円にする、こういう案が中心でございます。

山中郁子日本共産党

○山中郁子君 午前中からの質疑の中で再三電電公社側でも主張されていた人件費だとか、あるいは予定収入が入らないから千九百億とか二千億とか両方のおっしゃりようがありましたけれども、まあいずれにしても二千億からの四十九年度末の赤字になるのでこうした値上げを考えなければいけないという、こういうお話でした。  で、それに関連して、私はぜひ秋草副総裁にお尋ねをしたいことがあるのですけれども、これは「電電公社創立二十周年記念トップセミナー」という事業の中で秋草副総裁があいさつをなすっている中にこういうことを言われているのです。ちょっと読み上げます。——   現在においては、もはやそうした資金調達面の財源は、いろいろな面から十二分に裏打ちがされておりまして、飛道具が整っております。そして、もう過去のようなサーブラスを建設に投資するという理論構成も必要ではなくなりました。多少の赤字であっても、建設投資の財源の方は心配なく、単に収支の帳尻さえ合えばそれ以上心配は要らないようになっております。   大体、このような状態から考えますと、公社の料金は、たとえ赤字でありましても、それが、一〜二%程度のものであれば、サービス活動といったようなものでカバーすることもできますし、いちいち料金改正に持っていくほどのこともない、と考えます。   まあこれが二〇%、三〇%もの大きな赤字が何年も累積していくということになれば、もちろん改正の手も打たなければなりませんが、差向きそれほどの必要もなく、また建設投資の財源獲得のための料金値上げも、差向き考える必要はないのではないかと考えております。  このようにあいさつの中でお話をなすって、そしてそれが速記録として本になっておりますけれども、私はたとえば「単に収支の帳尻さえ合えば、」とか「飛道具が整っております。」とか、私は電電公社の副総裁としてあるまじき態度だというふうには思います。しかし、その点も含めて、いずれにしてももう建設投資の財源のほうは心配がなくて、多少のことが起こってもさしむきは料金を上げる必要はないのだと。で、しかも赤字が何年も累積をするというふうなことがない限りは、とおっしゃっておられますけれども、これと今回の電電公社の値上げの考え方との関係についてお答えをいただきたいと思います。

秋草篤二日本電信電話公社副総裁

○説明員(秋草篤二君) ただいま山中委員のおっしゃられた点につきましては、私、記憶さだかではございませんが、一年ぐらい前の——ちょっと記憶ないのですけれども、お教えいただきたいと思います。

山中郁子日本共産党

○山中郁子君 四十七年です。

秋草篤二日本電信電話公社副総裁

○説明員(秋草篤二君) 当時のそれは考え方でございまして、いま情勢が非常に変わっております。  私は、当時から、料金の改定につきましては、昭和二十八年と非常に変わってきていることは、財源調達についての道が相当豊かになってきております。それは建設勘定の問題でございます。というのは、具体的には拡充法が延長されました、これで一安心でございます。それから設備料も当時一万円でございましたが、いま五万円に、非常にこれは豊かな形になっております。したがって昭和二十八年のときはそういう飛び道具というか、というものは整っておりません。一にかかって外部債の調達というものは政府保証債あるいは電電債というものしかなかったわけです。そういうことでございますから、赤字が非常に少なければ、私は二、三%の黒字さえ出ておれば、当然そのぐらいでいいと思っておりますが、今日のごとく、ことし、およそ春闘が終わった当時は千二、三百億と思っていたんでございますが、収入も減りまして、私はことしは二千億の赤字だと思っております。来年は予算概計では二千七百億近く概計を出しておりますが、これはおそらく三千億になるんではなかろうかということをよく皆さんに申し上げております。  こういう事態になりますると、これはもう非常な事態でございますので、もう料金値上げをする必要はないんだということは当然あり得ないことでございます。したがって、どうしても私たちはこの料金に対してはただいま意欲的に何とかひとつ上げていただきたいということで、寝てもさめても毎日研究を積んでいるのでございます。そういうことでございますので、この四十七年のときの状況とはくしくも先生がおっしゃった二〇%、三〇%の赤字が続くようだということに当てはまるのだと私は思っております。

山中郁子日本共産党

○山中郁子君 情勢の変化というふうにおっしゃっておりますけれども、私はここで副総裁が正直に公社のいままでの経営の内容をおっしゃっているというふうに思います。それは資金調達面の財源がもう飛び道具がそろって全部安心なんだと、そしてものすごい膨大な建設投資を何年も重ねてきたと、そういう経過があります。そして、その結果、今後は利益を建設に回さなくてもだいじょうぶなんだと、したがって「二〇%、三〇%もの大きな赤字が何年も累積して」と、こういうふうにおっしゃっているわけです、何年も累積なんかしてないですよ、全然まだ。今年度末だってそんな大幅な二〇%、三〇%という大赤字が何年も累積するという状態ではありません。そういうことであるにもかかわらず、こうしたことを——たった二年前ですよ、四十七年。たった二年前にそういうことを副総裁としての立場でおっしゃっていて、そしてここへきてそうした大赤字が生まれるということで国民にその負担を押しつけるという考え方自体に私は問題があるというふうに指摘したいと思います。  その中で、特に「単に収支の帳尻さえ合えば、それ以上の心配は要らない」と、こういうふうにおっしゃっている内容は、これはどういう意味ですか。

秋草篤二日本電信電話公社副総裁

○説明員(秋草篤二君) 「帳尻さえ合えば、」ということは、赤字でなければということでございます。ですから、経常的に申すれば、去年、おととしのようなことは一%の利益率、前年度の一%の利益率ですから、この程度でいつも一%ぐらいでいれば、私は料金の値上げをする必要はなかろうということを言っておるだけでございます。

山中郁子日本共産党

○山中郁子君 安易な国民からの資金調達によって、そのことばに正直にあらわれていますけれども、収支が合えばということではなく、「単に収支の帳尻さえ合えば、」あとはどうでもつじつまは合うんだと、こういうふうな公社の経営に対する考え方、このこと自体を私はまず一つ問題にしたいというふうに思います。  これに引き続いて副総裁はこういうふうに言ってらっしゃるんですね。「この二十年の間に、公社の管理者、経営者として、多少、民間企業の方々の直接、間接の教育をいただいたわけでして、この前提が、今日の私どもの考え方を大きく支えているように存じます。」と、私は中身をいろいろおっしゃいましょうけれども、ですからこれはお答えをいただかなくてもけっこうですけれども、電電公社というのはほんとうに国民のための企業、そして国民の企業です。ですから公共企業体といっているわけです。それを民間の経営者の教育をいただいてというふうなことを公社の副総裁が発言をされるということ自体の中に、私は、公社の企業を経営していく精神というのが一体どこを向いているのかということをきびしく指摘をしたいというふうに考えます。

秋草篤二日本電信電話公社副総裁

○説明員(秋草篤二君) 私はその点、先生と所見を異にいたします。それはもちろん民間の企業の力だけであるとは思っておりませんけれども、公社の事業というものは、大部分、建設勘定というものは民間の供給によってできております。これはやはり何十万という従業員の諸君、経営者というものが一丸となって物を供給し、また建設をしていただく、公社だけではできないものでございます。もちろん、これには応分の支払いをして業界はもうかっております。また、それによってボーナスも出ていると思いますけれども、やはりこういうものは公共企業体の中で業界も一緒になって協力した結果であるということは私は事実だと思って、かたく信じております。それに対して特別に非常に何か好意的にやるとか何かそこに癒着的なものがあるとかということは、また別個に厳に慎まなきゃならぬと思いますけれども、全体の公社の発展というものにつきましては、公社だけではできなかったんだということは自覚を持っております。

山中郁子日本共産党

○山中郁子君 このときの副総裁のあいさつの中身でもはっきりしておりますように、電電公社は私は財政上根本的に大きなメスを入れなければいけないのではないかというふうに考えております。  副総裁、お忙しいところをおいでいただいて恐縮でした。どうもありがとうございました。  で、たとえばこれは二十五日の毎日新聞の報道ですけれども、経営委員会への公社の試案を報じた中に、「公社を監督する郵政省内にも「公社の場合、減価償却をした後の赤字で、国鉄などの償却前赤字とは同列にならない。償却方法にしても、定率法をとっているが、これを定額法に改めれば、たちどころに赤字は消える。今後、ここらが問題となろう」という見方もあり、」というふうに報道をされております。これは何も毎日新聞の報道だけではなくて、全電通労働組合のいろいろな問題提起の中にもたくさん入っていることですし、その他新聞も多く報じているところです。  私は、こういう問題で、公社は二千億の赤字になる見込みだというふうに言われておりますけれども、国民は五万円の設備料を払って、そして東京でいえば十五万円のばく大なお金、債券を無理やり買わされ、その上毎月高い電話料を払って、そしてこんなにたくさん次々と電話ができてほんとうに電電公社は赤字なんだろうかと、こういう疑問というのは率直にいってたくさんあります。どうしてまたそんなに上げなくちゃいけないのかという問題が出てまいります。  そこで、私は、公社は人件費千二百億円の赤字だと、こういうふうに言われますけれども、いま二十八年から四十九年までの支出の伸びを比べてみますと、人件費は十七倍になっていて、そして利子は四十八倍になっています。減価償却は三十四倍になっています。つまり人件費の伸びが一番少ないんです、むしろ。こういう実態の中で、人件費がふえるから赤字になるんだということは理屈が通らないし、国民が納得できないし、何よりも電電公社で低賃金で働いている労働者が納得できないところだというふうに考えますけれども、この点は総裁いかがお考えでございますか。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○説明員(米澤滋君) 経理局長からお答えいたします。

山中郁子日本共産党

○山中郁子君 はい、どちらでもけっこうです。

遠藤正介日本電信電話公社総務理事

○説明員(遠藤正介君) いまの新聞報道の中で郵政御当局がという、確かにどの新聞でございましたか、ございました。それで私どもも今度の問題につきましては、そういう新聞報道の細部につきましては承知しておりませんが、郵政当局ではたしてそういう御見解を出されたのか、と申しますのは、実は、まだ郵政当局へ、先ほどから御説明をしておりますように、持っていっておりません。事務的な案でございますので、そういう御発言があったのかどうか、実は監理官室を通じてお伺いをいたしましたのですが、郵政省ではそういう御発言はなかったように伺っております。その点が私どもの申し上げたい第一点でございます。  それからなお、償却の問題につきましては、経理局長から——。

好本巧日本電信電話公社経理局長

○説明員(好本巧君) 昭和二十八年度から四十八年度まででございますか、最近までの人件費と減価償却費と利払い金というふうなものの倍率をいま御指摘になったわけでありますが、私どもの事業は御案内のように設備産業でございまして、特にきわめて戦災で荒廃いたしました昭和二十七、八年ごろからまず戦災を復興し、また固定資産を、設備をどんどんふやしてまいりまして、その間に職員、従業員の生産性を向上したことはもちろんでありますが、そういうことを勘案いたしますと、昭和二十七、八年をベースにとりますと、いま御指摘になったようなたいへんな人件費の伸び率、固定資産の伸びは非常に大きかったということは事実であろうと思います。  また金利が非常に最近伸びてまいりましたのは、公社になりましてから十年間ぐらい相当自己資金で建設をやってまいりましたが、その後、資金調達が外部依存型になりまして、それがだんだんとそういう傾向を進めてまいりましたので、金融費用の比率は非常に最近伸びてきたものだというふうに理解しております。また最近五カ年間あるいは七カ年間をとって、七カ年あるいは五カ年前の年を基準年度として四十八年度との伸びを比較していただきますならば、資本費用あるいは減価償却費というものは全経費の中で占める比率は横ばいでございまして、大体資本費用比率というものは横ばいでまいっております。

山中郁子日本共産党

○山中郁子君 それではお伺いいたしますけれども、まず減価償却の方法、耐用年数について公社は三十六年に一度改定し、四十一年に改定し、四十三年に改定をしております。これは公社の資料をいただいて判明しているんですけれども、そのそれぞれの時点ですね、三十六年以前と三十六年改定時、四十一年改定時、四十三年改定時で固定資産の平均償却年数がそれぞれ何年になっているのかということと、それから一つだけ具体的な例としてはっきりさせたいのですけれども、ダイヤル電話機でけっこうです、ダイヤル電話機はどうなっているのかということをお伺いしたいと思います。

好本巧日本電信電話公社経理局長

○説明員(好本巧君) 二十七年度に電電公社になりまして、このときは逓信省時代の減価償却に関する制度を踏襲してまいっておりますから、いま先生の御指摘のように三十六年度に公社になって初めて耐用年数の改定をやっております。それから四十一年度、四十三年度と三回にわたってやっておるわけであります。  三十六年度の改定前におきましては、電気通信施設——電気通信の線路施設、機械施設、これがもう私どもの事業の固定資産のほとんど大宗を占めるものであります。これの耐用年数は、平均でいいますと、改定前が二十一・四年でございます。二十一・四年でございましたのが改定後は十六年になっております。それから四十一年度はこの電気通信施設の平均耐用年数は十六年が十四・八年というふうに短くなっております。それから四十三年度の三回目の改定のときは十四・九年が十三・五年というふうに短縮されております。

山中郁子日本共産党

○山中郁子君 もう一つお伺いしたのは、ダイヤル電話機でけっこうですから。

好本巧日本電信電話公社経理局長

○説明員(好本巧君) 屋内端末機でありますダイヤル電話機の耐用年数は現在九年というふうにきめられております。

山中郁子日本共産党

○山中郁子君 それぞれの時点でのことをお伺いしたい。

好本巧日本電信電話公社経理局長

○説明員(好本巧君) ダイヤル電話端末機のそれぞれの時点の資料がただいまちょっと手元にございませんので、すぐ調べまして……。

山中郁子日本共産党

○山中郁子君 それでは、すぐに。  で、この中に三十六年に電気通信施設の償却方法を定額法から定率法に改正したということと、それから四十一年度には建物、工作物等の減価償却方法を定額法から定率法に改正したということがそれぞれ含まれているというふうに公社から伺っております。それで、公社が赤字だ赤字だと言っているその財政の内容ですね、これがやはり一つは減価償却の面で非常に大きな問題があるというふうに私は指摘せざるを得ません。と申しますのは、最近の公共料金の引き上げの問題にからむ議論の中にも、電気料金、ガス料金あるいは私鉄運賃、それぞれ必ず過大で不当な減価償却によって利益をかかえ込んで、そして利用料金の引き上げということで国民にしわ寄せをさせるということが国会においても論議になりましたし、全国民的な論議になっております。  そういう観点から見ますと、実に公社の減価償却費は四十九年度予算で六千五百十五億というばく大なものになっています。これは三〇%をこえています。そしてその経過を見ますと、いまお答えがありましたように、三十六年以前は二十一・四年であったものが四十三年は十三・五年に縮めてきている、こういうことでもう相当短くしてきているということが言えると思いますけれども、これは技術革新その他によって、たとえば電話機なんかの場合を考えてみましても、いいものができてくれば長くもつというのが国民の普通の人間の考え方ですけれども、なぜこういうふうに短くしなければならなかったのかということについてお答えいただきたいと思います。

好本巧日本電信電話公社経理局長

○説明員(好本巧君) お答え申し上げます。  減価償却の方法と耐用年数の両方の御質問だと思いますが、昭和三十六年度から当時の定額法を定率法に直しました。と同時に、御指摘のように耐用年数を短縮しております。これは昭和三十年ごろから五ヵ年間のデータがございますが、当時、逓信省から引き続きました減価償却方法でやっておりました結果、毎年毎年償却不足が出ております。それはやはりその当時の減価償却のやり方あるいは耐用年数というものが妥当でなかったということが原因でありますためで、過小償却が現に四、五年続いておりましたので、たしか四ヵ年間か五ヶ年間は、当時の逓信省から引き続いてやっておりました減価償却方法で算出されます当該年度の減価償却費のほかに、特別償却というものを毎年さらにそれに追加をして、これを防いだというふうな事実がございまして、これはやはり制度そのものあるいは耐用年数そのものがそのときに十分適応していないということから、これを改善するというために三十六年度に改定になったわけでございます。それからその後、四十一年、四十三年に改定いたしましたのも、それぞれ耐用年数をそのときの実情に合ったように改定したものでございます。  いま御指摘になりましたように、電気通信施設はそれぞれ非常に優秀な製造会社でつくられたものでありますし、優秀な技術に裏づけされたものでありますから、もちろん物理的な寿命というものはそうだんだん短くなるものではございません。しかし御案内のように減価償却の基礎をなします耐用年数を決定いたしますのは、物理的寿命に加えまして、技術革新あるいはサービス改善のために物理的寿命はあってもそれが陳腐化あるいは不適合化するというのが実態でございますし、また道路の改造計画、国土計画等によりまして、それぞれの設備が他律的な原因によって撤去されるということも当然でございまして、そういうものを十分勘案する必要があろうかと思いますし、また同種の設備、機械につきましては現在の税法上認められた耐用年数がございます。そういったふうなものもそれぞれ参考にいたしまして、十分考えまして、しかもそのときそのときにおくれないように見直していくということをやりまして、それを公社法の規定に従いまして郵政大臣の御認可を得てきめておるというのが実態でございます。

山中郁子日本共産党

○山中郁子君 ダイヤル電話の耐用年数はわかりましたでしょうかということが一つと、それからもう一つ、私は委員会の前に公社当局の方にお尋ねしたときに、現行の耐用年数は国定資産を平均して七・五年だという御説明があったのですけれども、現行は先ほどのお話ですと十三・五年ということで間違いありませんか。

好本巧日本電信電話公社経理局長

○説明員(好本巧君) 現在の電気通信施設の平均的な耐用年数は七・何年というのは間違いだと思います。失礼いたしました。それは何かの間違いだと思います。

山中郁子日本共産党

○山中郁子君 もう一つ聞いたダイヤル電話の前の耐用年数はわかりませんか。

好本巧日本電信電話公社経理局長

○説明員(好本巧君) まことに恐縮でございますが、もうちょっとお待ちください。

山中郁子日本共産党

○山中郁子君 いま御説明がありましたけれども、東京電力の場合に、たとえばあれが問題になって以降、定率法からもう一度定額法に改めるというふうなことが出されているなど、この減価償却の問題が利益を不当に隠すということで非常に重要な問題になっているおりから、私はこの点について公社の考え方をもう一つただしたいというふうに思います。  これは「会計大意」という公社の会計の教科書みたいなものだと思いますけれども、この中で「定率法は公社のごとく膨大な設備を有し、しかも大規模な拡張、改良が常時行なわれている企業においては、施設の設備当初に償却費が大きく、以後、年数を経るに従ってこれが減少していくため、期間損益の対応ができるなど利点のある償却法であるといえる。」というふうなことがいわれております。つまり減価償却によって膨大な設備、大規模な拡張、改良を行なうということ、逆に言えば電話料金を引き上げて、そこに投ずるということを公社は正直に——そのために、そういうことがやりやすいように定率法を採用しているのだ、こういうふうに正直に述べておられるわけであります。  そうしますと、電話が赤字だから電話料金を上げて加入者に負担をしてもらうということは理屈はもちろん通らなくなるし、その新技術、サービスの導入などというふうにいろいろ言われますけれども、結局データ通信だとか画像通信だとか、国民の日常必要な電話にあまり関係のない、大企業の企業活動に必要な、歓迎される、期待されている、そうした新技術の導入なり建設投資なり、そういうものにばく大なお金をつぎ込むために、こうした減価償却制度をとっているということを指摘されてもしかたがないんじゃないかと思いますけれども、いかがですか。

好本巧日本電信電話公社経理局長

○説明員(好本巧君) 先ほどの御指摘の中に、利益を不当に隠す云々というようなお話もございましたが、私ども会計上一般の民間企業等の長所を取り入れるために、それと同じような文言を使っておりますが、民間株式会社の利益金といいますのと私どもの利益というのは、すでに御案内のとおりでございますが、非常に性格が違っておりまして、民間株式会社の利益は、これは株主に配当をする義務がございますし、重役はこれを賞与として分ける必要もございましょう。そのほか内部留保もございますし、また一部は建設投資に回しておられるところもございます。  私どもの利益といいますものは、収入と支出の差額、いわゆる収支差額でございまして、これは公社発足以来この収支差額は全額資本勘定のほうへ投入いたしまして、これが建設投資、改良投資の一部に回っております。これが改良投資に回るということは現在の加入者の皆さま方に還元されておるというふうに私どもは理解しております。  それから膨大な設備、固定資産を有しておりまして、膨大な固定資産を運用するというのが電話事業の一つの特色であろうかと思いますが、しかも日本国の置かれました現在の環境では毎年膨大な投資を必要とするということも御指摘のとおりでございます。そういうふうな膨大な投資をして、しかも技術革新の非常に相対的には激しい産業であるということからいいますと、定額法を用いるよりは定率法のほうがより適正で適合しているということをその公社の書いたものには書いたように私どもには読み取れたわけでございます。  また利益金といい減価償却費といい、確かに御指摘のように電話料金の中の一部がそちらに回るわけでございますが、建設投資、改良投資をやる場合に、いかなる産業でありましても、いかなる公益事業でありましても、内部資金でやるのか、全部借金でやるのか、あるいはどのくらい借金でやるのかという問題も大きな問題でございまして、借金ばかりでやりますと、先ほどの御質問で御指摘を受けましたように、金利が非常にふえてまいりまして、この利子はやはり料金で払っていただくということにも相なろうかと思います。

山中郁子日本共産党

○山中郁子君 電話料金の一部で充当するというふうにおっしゃいますけれども、四十九年度予算では電話収入一兆七千三百二十三億です。ほかに収入がそれじゃあるのかといえばないですよね。こまかいものなのでしょう、電信は赤字だとおっしゃっているし。そうしたらこの減価償却費にしても利子にしても電話料金でまかなっている。一部だなどという問題じゃないというふうに思うのですよね。つまり電話料金でまかなっているのですよね。  国民は何もプッシュホンをつけてもらわなくったっていいのです、データ通信なんかできなくったっていいのです、画像通信だって要りません、宇宙通信だって要りません。要するに電話がたくさんついて、そして安くかけられればいいんです。その電話は公社自身がやはりこの「セミナー」の中で言っているのですけれども、一台について年間一万二千円の維持費があれば維持できます、こういうふうにおっしゃっているのですね。ですから内容としては大企業に奉仕するための、大企業の要求にこたえるためのデータ通信その他のサービスあるいは技術開発、新しい建設投資、そうしたものにばく大な資金を回す減価償却費を電話収入で充当しているというふうに、大まかに言って、こういうふうに言わざるを得ないというふうに思います。  で引き続いて伺いますけれども、その固定資産の問題——ちょっと一つたけ具体的な問題で解明したいと思います。全部について解明したいのですけれども一々やっているひまはありませんから、電話機の問題についてお伺いをいたします。  普通のダイヤル電話機は幾らで買って、そして固定資産として幾らで計上しておられるのか。プッシュホンはどうかということをお伺いします。標準の価格でけっこうです。

好本巧日本電信電話公社経理局長

○説明員(好本巧君) プッシュホンの端末機の購入価格は四十九年七月現在で一万一千八百三十円でございまして、約一万二千円でございます。現在、これを固定資産形成のときに会計技術的に標準創設単金というものをきめておりますが、その標準創設単金は二万一千円でございます。  それから黒電話のほうでございますが、黒電話は四十九年七月現在の購入価格は五千五百十一円、約五千五百円でございまして、これを固定資産にいたします標準創設単金は一万二千円でございます。

山中郁子日本共産党

○山中郁子君 こまかい数字は省いて申し上げますけれども、それでは一万二千円で買ったものがなぜ二万一千円で登記されるのか。五千五百円で買ったものがなぜ一万二千円で登記をされるのですか。

好本巧日本電信電話公社経理局長

○説明員(好本巧君) ただいま御説明いたしましたたとえばプッシュホン、これは黒電話も同じでございますが、プッシュホンの例をとりますと、一万一千八百三十円と申しますのはメーカーから公社が購入するときの価格でございまして、このプッシュホンを加入者のお宅に架設いたします。架設して電話が利用できるような状況にする工事が必要でございまして、詳しく言いますと、このプッシュホンの端末機のほかに、引き込み線の部分、それから保安装置あるいは屋内線の部分とか、その他これに付属するそれぞれの一つ一つのものは、これはプッシュホンの場合でも、端末機は一万二千円しますが、保安装置部分は約一千円であるとか、引き込み線部分は約一千円だとか、こういういろいろなものがございまして、そういうものを全部つけ加えまして、それにいわゆる諸掛かり費部分も全部これに充てますと、合計いたしますと二万一千円と相なるわけでございまして、黒電話の場合でも同じ趣旨でございます。

山中郁子日本共産党

○山中郁子君 一つ一つについて伺いたいところですけれども、時間がないのでこれはがまんをいたしまして、後ほどいただきたいと思いますけれども、いま局長が言われましたようにこれはプッシュホンの場合もダイヤル電話の場合も同じであるというお話がありました。そうしますと、なぜ、たとえば一万二千円を二万一千円、五千五百円を一万二千円、このプラスアルファ分がプッシュホンとダイヤル電話でこんなに違ってくるんですか。

山本孝日本電信電話公社施設局長

○説明員(山本孝君) これは創設の単金として考えているわけでございますけれども、それぞれの固定資産を計上する場合の操作でございまして、黒電話の場合には、全体的に申し上げますと、それ以外の個々の家庭についての計算をいたしませんで、全体の宅内装置として平均的にどうかということで計上いたしますから、たとえば付属電鈴でありますとか、それから付属電話機でありますとか、これはプッシュホンよりも黒電話機のほうが現在の公社の中の施設としてはパーセンテージが多いので、それでプラスになるところが黒電話のほうが大きいということでございます。

山中郁子日本共産党

○山中郁子君 どなたもおわかりにならなかったと思います。私が指摘したいのは、もしかりにダイヤル電話が正しい計算だとおっしゃるならば、何にも根拠がなくてプッシュホンの場合は二千五百円上のせをしているではないかということなんです。  かりにダイヤル電話が五千五百円を一万二千円で登記をするのが全く正当で適切であると百歩譲って認めたとしても、同じ設備をするのにプッシュホンの場合にはなぜ二千五百円も上積みをするのか、私はここに固定資産をふくらませている具体的な一つの例があると思います。で、こういうことがすべての固定資産に行なわれて減価償却を大きくふくらませて、そしてそれを電話料金で充当して料金を上げる、ここに大きな電電公社の経営の中身の一つの問題点があるということを明らかにしたいし、そのことを電電公社に強く追及をしたいというふうに思います。  ところで伺いますけれども、その五千五百円を一万二千円にするということは、それぞれの引き込み線だとかいろいろな装置があって、それが結局一万二千円になるんだと、こういうお話ですけれども、現時点においてそれは適正な価格で計上しているというふうに断言できるのですか。

好本巧日本電信電話公社経理局長

○説明員(好本巧君) ただいま申されましたように、プッシュホンの端末機の単体をメーカーから購入するときの価格が一万二千円である、それが二万一千円というふうな固定資産になる間の九千円は正確なものであるかと、妥当正確なものであると私は思います。  その中身は何であるかといいますと、先ほども申し上げましたいろいろ付属の装置がございますし、これはやはり工事をするわけでありますから、いろいろな管理費もかかりますし旅費も賃金もかかる場合もございます。そういったものを平均的に見ると、単に端末機を購入する価格だけでは——その電話を線路に結んで電話がつながるようにする、おかけできるように完全にするというために、平均的にはプッシュホンの場合は二万一千円かかる。その差の九千円というのはさっき申し上げたようなものでありますけれども、詳細にわたってそれぞれ妥当な数字であるというふうに思っております。

山中郁子日本共産党

○山中郁子君 これは先ほど私申し上げましたけれども、先ほど局長はプッシュホンの場合もダイヤル電話の場合も付属する架設料その他については同じであるとおっしゃっているのですよね。同じなものが何でダイヤル電話は六千五百円の上のせで、プッシュホンがなぜ九千円の上のせなんですか、そこに二千五百円の開きがあるでしょう、このことを申し上げているのです。

好本巧日本電信電話公社経理局長

○説明員(好本巧君) それは私がお答えしたことばが非常に舌足らずでございましたので、おわびして訂正いたしますが、プッシュホンの場合と黒電話の場合と同じであると言いましたのは、端末機の購入の費用とそれから全体の一万二千円とか二万一千円とかという固定資産の標準価格との差というものはどうやって発生したかというものの考え方が同じであると、要するに工費もかかりますし、線路の部分もかかり保安装置もかかり、そういう付属設備がありますし、また諸掛かり費もかかるというふうなことの考え方が全く同じであると言いましたので、二万一千円から一万二千円を引きました差額の九千円とそれから黒電話の場合の一万二千円から五千五百円を引いた差の六千五百円がイコールだということを申し上げたわけではございません。

山中郁子日本共産党

○山中郁子君 それでは、このプッシュホンの場合とダイヤル電話の場合の二千五百円の違いはどこが違いますか、何が違うのですか。

山本孝日本電信電話公社施設局長

○説明員(山本孝君) これは先生御案内のとおり、プッシュホンは非常に複雑な機能を備えております。局内側におきましてもそれに対応する装置がついております。それから先ほどちょっと申し上げましたように、宅内装置として固定資産に計上する場合、日本全体の宅内装置の構成で、それぞれのプッシュホンの場合とそれから黒電話の場合ということで、平均してかけておるわけであります。それで実際に固定資産をつくった場合に投じた金といいますか建設投資額と、それから固定資産に計上する額というのは、これは一切表現において差がないわけで、差がありますと、郵政省の監査のほうでこれはそういうことは絶対あり得ませんから、先ほど先生おっしゃいましたような不当に固定資産額をふやしているということは絶対起こり得ないわけでございます。  それでなぜプッシュホンが高いかといいますと、先ほどちょっと申し上げましたように、それぞれ付属電話機の数の問題でありますとか、それからプッシュホンというものが最近新しく出てきているということから、それぞれの機能に合いました設備がついている、そういうようなことからプッシュホンのほうが少し高くなるということになっております。

山中郁子日本共産党

○山中郁子君 プッシュホンとダイヤル電話で二千五百円の違いが出てくるということの中身は何ら明らかにされていませんね。具体的に機能が違いますから違うと。だけれども、それじゃそういう配線の中身のほうが違うのですか。それとも局内設備というのは宅内電話機の固定資産の中に入るわけじゃないでしょう。具体的に何が違うのか、そのことを私はお聞きしているのです。これは国民がみんな聞いていることなんです。でも、それがはっきり答えられないということはわかりました。  で、このことについて私はもう一つお伺いしたいのですけれども、先ほど経理局長は一万二千円なり二万一千円なりの固定資産の登記は正当な価格で、現時点で適切な価格で行なわれていると、こういうふうに答弁なさいましたけれども、関連してお伺いいたしますが、このダイヤル電話機を一万二千円ということで標準創設単金に決定いたしましたのは、たしか昭和四十六年のはずです。昭和四十六年に一万二千円としてきめた金額が、この物価値上がりその他いろいろ電電公社もおっしゃっています、この中で三年たった現時点でなおかつ適正であるということは、三年前はうんとプラスアルファを見込んで水増しをして登記をしたということ以外の何ものでもないというふうに理解せざるを得ませんけれども、これはどうですか。

好本巧日本電信電話公社経理局長

○説明員(好本巧君) これはいま御指摘のように、確かに購買単金も一年のうちに何度も変わるものもございますし、工費その他の賃金等も一年の間に変わるものもございます。したがいましてその非常に短い期間に常にこれを直していくということも一つの正しい方法だろうと思いますが、事務処理上のこともございまして、これは実際にかかりました工事命令ごとに、たとえばそこで電話の増設を何加入する、その地域に幾らする、そこに電柱を幾ら立てる、そこに線をどれだけ張るというふうな工事をいたしますが、そのときに、それぞれの決算ではそれだけの実際の支払う費用の総額が出るわけでございます。その中に電話機が何個、電柱が何本、屋内線が何メートル、こういうふうにいろいろ分かれるわけでありまして、実際の固定資産を電話機あるいは電柱あるいはケーブル、そういうふうにいろいろ仕訳をいたしますときに、それぞれ、ただいま申し上げました標準の単金で一万二千円とかプッシュホンでありますと二万一千円とか、そういうふうなもので案分をするというふうなためのものでございます。

山中郁子日本共産党

○山中郁子君 そういうことをお伺いしているんじゃないんです。一万二千円という標準創設単金は現時点において適切であると考えるとおっしゃいました。これは三年前から一万二千円になっているんです。この三年間、物価が上がって、そして賃金も上がってというふうに皆さんおっしゃって、そして料金を上げろというふうにしていまこれを提起されているんでしょう。現時点で適切なものを三年前にきめていたということは、それだけ水増ししていたことになって先取りをしていたことにならないかということをお尋ねしているんです。イエスかノーかどっちかでお答えいただいてけっこうです。

好本巧日本電信電話公社経理局長

○説明員(好本巧君) 購入価格は最近ほとんど安定して動いてなく、賃金その他のものもごくわずかでありましたが、昨年からの変動は特に大きくなっております。したがいまして、むしろ三年前にきめたものとするならば、これをできるだけ早い機会に現行のものに是正すべきであろうと思いますが、むしろ水増しではなくて、三年前の単金を使っておるということはむしろその逆のほうじゃないかと思います。

山中郁子日本共産党

○山中郁子君 先ほど私が質問したことに対して局長は現時点で適切な価格であると考えると、こうおっしゃったんですよ。総裁、責任持って答えてください。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○説明員(米澤滋君) お答えいたします。  現時点において適切な価格というのは、その現時点というのが何といいますか、この四十九年のこの十月という意味では確かに違っておると思います。なぜかといいますと、物価が上がっておりますから。だから経理局長の答えは、むしろ最後に答えましたことは、本来ならこれだけ物価が上がってまいりますといわゆる資産の再評価問題というのが別に新たに出てくるわけでございますが、それは考えないでという、そういう前提で答えれば経理局長の答えのようになりますが、現時点といいますと、これだけ石油ショック以来非常に上がっておりますから、その修正はまだできていない、そういうふうに補足すると説明が適当だと思いますが、現時点において正しいと言ったとすれば、ちょっとそこは直さなきゃならぬと思います。

山中郁子日本共産党

○山中郁子君 現時点という日本語は現時点以外に理解のしょうがないものですけれども、それでは伺いますけれども、公社は固定資産の評価をいま適切じゃないと、もっと上げなきゃならぬと考えているわけですか。

好本巧日本電信電話公社経理局長

○説明員(好本巧君) 時々刻々、先ほども御指摘がありましたように、購入価格その他がある程度以上上がってまいりましたら、修正する必要があると思います。

山中郁子日本共産党

○山中郁子君 いまの中身でもはっきりいたしましたけれども、要するに公社はそうした国民が納得できる適切な価格で固定資産を登記してないということはあまりにも明らかです。それはどのようにことばの上で言いつくろったとしても、現時点で適切だと言っておいて、それじゃ三年前から変わってないじゃないかと言ったら、いまが適切じゃなくて三年前が適切であったんだと、こんな答弁がありますか、それが一つです。  それから先ほど申し上げましたように、プッシュホンの上のせの問題についてもはっきりしない。要するに固定資産というのはとにかくふくらませて、そして減価償却をたくさんしていく、こういう電電公社の考え方がこのような過大な減価償却を生み出しているということはもう指摘をせざるを得ないというふうに思います。  関連してお伺いいたしますけれども、加入者はいま架設するときに五万円の設備料を払います。で、この五万円はいままでの御説明から伺っておりますと、建設費の一部を負担していただくということであって、その負担に充当する部分は宅内設備であると、宅内設備だけこっきりということでないかもしれませんけれども、そういう考え方だということを伺っております。そうだとすれば、宅内設備ということでまず第一に考えられるのは電話機です。この電話機はだから五万円の設備料の中に入っていると考える以外にありませんけれども、国民が、加入者がそれぞれ五万円出して、これは公社に貸しているわけじゃないですね、払うわけです、設備料として。公社はこれは収入になっているはずなんですね。だけど、これを損益勘定に投入しないで、そうして五万円を加入者に出させた、出させて取りつけた電話機をこのように水増しした固定資産として固定資産に計上し、そうしてこれを料金収入の中から減価償却しているという、これはたいへん大きな矛盾で、国民はこの電話機の問題だけに関していえば二重の負担をさせられているということになると思いますけれども、この点はいかがですか。

好本巧日本電信電話公社経理局長

○説明員(好本巧君) はなはだ恐縮でありますが、前のほうのことでことばが足りませんではなはだ申しわけないことを申し上げたかもしれませんが、固定資産は創設単金につきましては微弱なる変動の場合は従前どおりでよかったわけでありますが、最近相当な変動がございますので、でき得る限り現行のものに改善したいと思います。  それから黒電話とプッシュホンの端末機の購入価格以外の分につきまして、非常にこまかい表がここに手元にございませんので、はなはだ申しわけなかったわけでありますが、後刻、十分御納得のいくような説明をするチャンスを与えていただきたいと思います。  それから、ただいまの設備料の問題でありますが、設備料は新規加入者の方から五万円いただいておりますが、確かにこれはいただいて、端末機でありますとか電話局までのケーブルでありますとか局内のスイッチでありますとか、いろいろな一人の新しい加入者がふえますとそれに相当な建設費がかかりますが、その一部分を持っていただくということになっておる点は御指摘のとおりでございます。  これの分については減価償却が不要ではないかという御意見でございますが、やはり減価償却は現在私どもが稼働しております資産を維持し、しかも事業は永続的に行なうわけでありますから、耐用年数が尽きて、もしそれがもう使えなくなるというふうなものでありましたら、その時期においてまたそれを調達して、永久にとは言いませんが、持続的にそういうサービスを提供するためにまたその新しい設備を建設しなければならないというふうなことを考えますと、やっぱり資産を維持していくという意味で減価償却をするというのが正しいことではなかろうかと思います。また、それはその資産を建設する資金の調達の源がどこであるかということは、これはいろいろございますが、それを加入者の方に五万円でちゃんといただいたということであるから減価償却をしなくていいということにはならないのではないかというふうに考えます。

山中郁子日本共産党

○山中郁子君 初めの固定資道の問題については、私は厳重に申し上げておきます。いま問題にしているのは、固定資産が不当に過大になっているのではないかということを私は指摘しているのです。その疑いは幾つかいまの公社の答弁の中だって解明されなかった問題として残っているんです。そこへもってきてまたさらに固定資産の評価がえをして高く見積もるというふうな発言はもう絶対にそれは受け取れませんし、それは公社の経営態度ですね、いまの料金値上げをしようというふうに言っているときの経営態度としては全く間違っていると言わざるを得ないというふうに思います。  それで設備料の問題について償却問題をおっしゃいましたけれども、それでは百歩譲ってかりにそういう必要があるとして、耐用年数現在九年になっているとしますね。この九年というのもどうなのかということははっきりしません。電話機なんというのは一度つけたら九年くらい特別なことがない限りはだめになるということはないんですよね。十年だって十五年だってもって、そうして実際に九年たったからということで公社がかえてくれるわけでもありません。古い電話機をずっとみんな使っているんです。でも、かりに耐用年数が九年だからということを考えてみても、それじゃ最初の九年までは、その時点が来るまでは、加入者が五万円の設備料を払った上で、なおかつ料金でもってそれの減価償却を負担するということの矛盾は何ら解決がされないというふうに考えます。  要するに、公社は二千億ないし千九百億円の赤字になるというふうに言われておりますけれども、たとえば今年度三百二十万架設ということが現実に予定として実行されるならば、設備料の収入だけでも一千七百億ぐらいになるはずです、たしかね。そうすると千九百億円の赤字なんていうのは設備料を損益勘定に入れれば、収入を入れればたちどころに解消してしまうという内容のものではありませんか。私はここの矛盾はどうしても解明されてないというふうに思いますけれども、その点についてはどうお考えですか。

好本巧日本電信電話公社経理局長

○説明員(好本巧君) お答えいたします。  設備料は、現在、損益計算の中の事業収入に入れていないことはいまの御指摘のとおりでありまして、これは資本収入のほうに直接入るわけであります。といいますのは、事業収入というのは、私どもの考えでは、現在の固定資産、設備を運用いたしまして、それを加入者の方に使っていただいて、それの給付の反対給付として料金をちょうだいする、そういったものを原則的に業務収入にすべきものだと、損益勘定の収入にすべきものだと思っておりますが、この五万円につきましては、新しく電話をお引きになる方が電話を直接十分に利用できるようにする工事のために建設費用の一部を負担していただくという制度でございますので、これは資本勘定の収入にして、貸借対照表上の資本勘定の中に入れておくというのが正しいと思います。  いま御指摘のように、たとえば一千七百億円の設備料の収入を損益勘定のほうの収入に入れますと、当然その一千七百億円は直ちに資本勘定のほうへ繰り入れるわけでありますけれども、損益計算上はそれだけ赤字が減るということは御指摘のとおりだと思います。先ほども申し上げましたように、損益勘定の上の見せかげの利益は少なくなるとか、あるいは赤字が減るとかいうことは当然でございますが、しかし、そういう建設費はどこからか持ってこなきゃいけない。それは借金でやるという方法もございますし、料金の一部としていただく方法もありますし、現在のような設備料というふうな形でいただくこともあろうかと思います。

山中郁子日本共産党

○山中郁子君 当然のことながら、五万円加入者が出している収入について収入として入れるならば、建設勘定のほうに入れて損益に入れないならば、減価償却として落とすべきじゃないということは子供でもわかる理屈だと思います。そういうところに電電公社の経営のからくりがあって、そこから赤字、赤字というものを無理やりつくり出しているという、こういうことを私はいま申し上げているのです。  それで時間もありませんので、総合的な点からちょっと見せていただきますと、たとえば公社が発表している資料の中にも明確になっているのですけれども、減価償却の総費用に対する比率が出ております。四十六年度が電電公社は三三・二%、国鉄の場合は一一・六%、新日鉄が九・二、東京電力が一九・〇%、これはアメリカの電話会社ですけどベル系で合計で一八・一%というふうになって、日本の国の中の民間企業あるいは国鉄の公共企業、そしてまたアメリカの電話会社に比べましても、格段の差で日本電電公社の減価償却費の総費用に対する比率が高いんです。このことについてはどういうことが理由になって、このような異常な減価償却率の高さが必要なのですか、総裁にお尋ねしたいと思います。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○説明員(米澤滋君) この問題につきましては少し時間をかけて御説明したほうがいいと思います。  ただ国鉄の場合、私はあんまり標準にならないと思います。私はやはり電気通信関係の中の比較が必要じゃないかと思います。たとえば国際電電と比較いたしますと、国際電電より電電公社のほうが全体に減価償却がむしろ率として少なくなっているというような状態だと思います。  それからベル系の話が出ましたけれども、ベル系自身は民間会社でありまして、民間会社というものは、これは東京電力でもその他でも同じでありますが、やはり配当をしなければならない。配当ゼロというわけにはいかないと思います。結局株式会社でありますから配当をしなければなりません。また国に対して税金を納めなければならない。ですから配当と税金とそれから利益と、この三つをやはり総合して考えなければならないということだと思います。  電電公社といたしましては、この減価償却に対しまして、私はたしか昭和四十三、四年だと思います、ちょっと年ははっきり覚えておりませんが、確かに耐用年数を変えました。これは技術革新の結果、たとえばいろいろな設備の陳腐化、いわゆる物理的寿命はあっても実用寿命——プラクチカルライフが結局短くなってくる、こういう問題。それからもう一つは、日本の国の中で道路建設がやはり進められておりますから、たとえば、いままで狭い道路にあった電柱なりあるいは地下設備を道路が広がってまいりますと他動的に動かさなければならぬ、こういう問題のために物理的寿命としてあるケーブル自身をやはり動かす。ところがケーブルというのは一ぺん動かしますと、それによって損耗いたしましてやはりライフが短くなってくる、こういう問題もあると思います。したがって、この減価償却の問題は、たしか昭和三十六年に定額法から定率法に変えました。そのようなことで、この状況というものはそう簡単に動かしちゃいけないものだというふうに私思います。  最近のインフレーションによりまして確かに逆に今度は償却不足の問題が出てくるのではないか、これも私はそう今度の料金改定で減価償却をふやすというようなことはやらないほうがいいのではないか、やはりこの減価償却問題は長い時点、ある期間を考えてやるべきではないかというように思います。  公社といたしまして、かりに定額法をとりますと、確かにおっしゃるようなふうに赤字は見かけ上減りますけれども、しかし建設投資のほうでやはり結局金が要ることは同じなんでありまして、公社の場合には、その減価償却とそれからいわゆる収支差額という関係は足し算して同じなんでありますから、民間会社のように減価償却を公社がかりに減らして利益を出して外へ持っていくわけじゃなくて、かりに減価償却を見かけ上減らせば確かにその利益金、収支差額がふえるような形になりますけれども、全体の資金としての結果はやはり同じことになる。そういう点で、結局、公社として第五次五カ年計画で電話を今後九百万つくって、そして五二末で積滞をなくなすという問題から考えますと、この減価償却の問題は同じことになってくるということをつけ加えたいと思います。

山中郁子日本共産党

○山中郁子君 建設勘定のほうまで詳細に入って、きょう質問、審議をする時間が私は残念なことに持てないのですけれども、結論的に言いまして、一般加入電話の増設のための建設勘定の必要というのは、公社が提起している予算上必要な建設勘定を大幅に下回ることができるということは確実に言えると思います。  午前中に、米澤総裁から、こうした公共料金を上げなければいけないというふうな事態のもとでは、五カ年計画についてもデータ通信、画像通信その他をおくらせるということも考えていると、こういうお話がありました。結局、建設勘定の中の建設計画でサービス工程あるいは建設工程その他を含めて考えていきますと、必ずしも三百二十万の加入電話の増設のためにいま電電公社が提起をしている建設勘定、建設計画が必要なのかということについては必要でないということだけははっきりしているというふうに思います。  そこで、私は総合的に申し上げますけれども、先ほどの減価償却の耐用年数、それが一つ、それから定額法を定率法にしたということが一つ、そうした要素を加えて、もし三十六年改定以前の減価償却の方法を耐用年数に適合させれば、現在の公社の減価償却の支出は三千億減らせることができるんです、ほぼ大体、ほんとに目勘定でですよ。つまりそういうふうに三千億ということは、それだけでももう二千億の赤字でおつりが千億きますよね。いろいろそれについておっしゃる。おっしゃるけれども、中身について指摘をしていけばダイヤル電話の問題でもプッシュホンの問題でも一向にはっきりしない。そういうふうなことで減価償却を次々とふくらませてきて赤字をつくって、それを料金値上げの理由にしていらっしゃるというところに大きな問題がある。  建設勘定のほうを見ましても、たとえばそれではデータ通信についての採算はどうなっているのかということを私ども、衆議院でも共産党は追及してまいりましたけれども、それはお答えをいただいておりません。つまりデータ通信は過大な投資をして、そして大企業に対してサービス料金をつくっておいて、そして大きな赤字になっているということははっきりしています。また電話の専用線の問題でもそうです。機械的に計算をいたしますと、大阪−東京間の一般商社やあるいは銀行が使っているような専用電話料金は、二十四時間回線を貸していて二時間三十分分ぐらいの料金しか取っていないのです。こうした大企業に対するデータ通信や専用線の過大なサービス、割引料金、こうしたものを正当に取るだけでもかなりの増収になるはずです。私どもはそうしたことを積算していきますと二千億の赤字なんというものじゃありません、きちんと計算をしていけば実に六千億からの黒字が出るはずだということが言えます。  こういう事態にあって、なおかつそうした減価償却の問題なんかについて何ら国民の立場に立った——何とかして電話料金を押えて国民の生活を守るという立場に立った誠意のある検討をしないで、そうして料金の引き上げだけを打ち上げて、そして何とか料金を引き上げてさらに建設投資をふやしていく、こういう考え方については私たちは絶対に納得することはできないし、また大多数の国民もこれを納得することができないでいるということを最後に申し上げまして、そしてこのことに関する、つまり、いまの質問の中でさらに開陳をされました電電公社の考え方その他も踏まえて、郵政大臣とそれから経済企画庁の御意見を伺って、質問を終わりたいと思います。

仲田嘉夫経済企画庁長官官房参事官

○説明員(仲田嘉夫君) 電話料金につきましては、私どもCPIのウェートが一万分の百四十五ぐらいでございまして、四十八年度におきます家計の中に占める割合も一・二%、品目の中では比較的大きいものでございます。したがいまして国民生活にとりましてもかなり重要なものであると思っておりますので、今後、まだ私ども十分話は聞いておりませんが、具体的に検討する段階になりましたら、国民生活の安定という見地も踏まえまして慎重に取り組んでいきたいと思います。

原田憲自由民主党郵政大臣

○国務大臣(原田憲君) 朝から電電の問題について御質問がございまして、ただいまも同様な質問でございます。貴重な御意見も拝聴さしていただいておりますが、結論を申しますと、まだこの問題について私どものほうへ公社から正式に要請がきておらないという現段階でございます。したがいまして、これがまいりましたところで十分検討いたしたいと思います。  私は、日本のような資源のない国でたくさんな人間が暮らしていくためにたいへん重大な時期にいま差しかかっておると思います。これからどういう仕事をして日本人がみな食べていくことができるかという中で、情報産業、こういう頭脳的なものを世界的に伸ばし、また日本国民もそれを享受する、こういう方向へ行く一つの産業と結びついた事業であり、国民生活とも密着しておると思います。したがいまして、これが健全な事業として育成されていくことが重大でございまして、これに欠陥が生じた場合にはわれわれの国民生活、また国の将来というものも案ぜられるわけでございますから、この問題についてはよく慎重に検討してまいりたいと存じます。  先ほど伺っておりますと、データ通信の問題とかあるいはファクシミリの問題とか、こういうものも置いておけば、まだほかに切りかえても現在の事業計画を現状でやれるじゃないかというお話もございました。電電公社からもそういうことを言っておるじゃないかというお尋ね、御意見もございました。確かに、私は、電電公社の総裁がテレビ電話とかその他を、この際、個人の保有電話を拡張するため計画を伸ばしていくために、おくらしてもよいものはおくらそう、こういうことを言っておられることはこれも妥当なことであろうと思います。しかし、たとえばファクシミリという一つの技術によって新聞というものが即時に全国一緒に見られるということは、個人個人では必要でなくても、それが形を変えて必要を満たしてくれておるというようなことがあるのでございまして、今後とも、この重要な事業につきまして、私どもも十分検討して対処してまいりたいと存ずる次第でございます。

木島則夫民社党

○木島則夫君 私は、料金改定の問題については最後の部分でお尋ねをしたいと思いますので、電電公社関係の方はいましばらくひとつおつき合いをいただきたいと思うのです。  放送関係でただしておかなければならない大事な問題が多数ございますので、まず、そこから入らしていただきます。  懸案となっていた民放の放送基準については、去る七月の末、一応改正案がまとまったわけでありますけれど、しかし内部から異議が出ましたために、目下、年内をめどに修正中であると聞いている。で放送基準の大要と問題点につきましては、改正案がまとまる前に、ぜひこの委員会で私ただしておきたいつもりでありますけれど、最大の焦点はCMの時間量だと聞いております。  きょうは民放連の責任者の方はお呼びいたしませんでしたけれども、プライム・タイムつまりゴールデン・タイムが一〇%、ノン・プライム・タイムが一五%、この比率もまだ固定したものではありませんけれど、現在、小委員会を設けて検討中であるという段階であります。現在のプログラム・コマーシャル一〇%でも視聴者の批判が強いのであります。したがってスポットであるとか、あるいは案内コマーシャルを含めたCMの総量規制が必要ではなかろうかと思うのでありますけれど、監督官庁といたしまして、大臣は、全体としていわゆるCMの量が多過ぎはしないか、総量規制というようなものも必要ではなかろうか。これは放送局の独自の編成の問題でありますから、おっしゃりにくかったならば、個人の視聴者としてお答えをいただいてもけっこうであります。

原田憲自由民主党郵政大臣

○国務大臣(原田憲君) いまのお尋ねの点は、簡単に言いますと、テレビのコマーシャルが多過ぎると思うかどうかと、こういうお尋ねであろうと思いますが、これはテレビの番組編成その他は自主的に行なわれておるものでございますから、いまお尋ねのように、私が多い少ないということを申し上げることはあるいは差し出がましいと思いますけれども、一般的にいわれておることは、コマーシャルを少なくして楽しみを与えてもらったらいいなと、いいところへばんとコマーシャルが出てきて、せっかくの気分がそこなわれるという話をよく聞きますし、私もそのように思いますから、コマーシャルのふえることよりも、まあ少ないほうがいいですかな。(笑声)

木島則夫民社党

○木島則夫君 最後のあたりになりまして、だいぶお声が小さくなりました(笑声)。その辺の配慮も私は十分にしたいと思います。で、これはいずれ私は成案ができた段階で十分に審議をしたいと思う。  その次に、放送法によって政治的中立が要求されているテレビ局での意見広告、政党スポットについては、放送基準に特別の規定を盛り込む必要があろうかと思うのでありますけれど、本年七月の参議院選挙のときのスポットに対する批判も少なくなかったわけであります。このことは大臣お聞きでしょうか。で与党が参議院選挙のためのCMスポットの取り扱いを全社に出しているのであります。沖繩テレビと琉球テレビを除いて全社に出している。その結果、実施した局は二十九局、拒否した局が五十二局、一たん放送を途中でやめたものが五局となっている。かなり問題があることをこれは示している。で政党スポットを含めたいわゆる意見広告というものは、大きな声を出せる者つまり多額の金を出せる者に有利なものとなってはならないことは私が言うまでもないことであろうと思います。  現在、法律がないわけではございません、四十四条の規定は必ずしも十分じゃないと思う。アメリカでは反論権の保障、つまり公平の原則というものがちゃんと規定をされているわけであります。で私がなぜこういうことをいま取り上げたかというと、金権政治が問題になっている現在、あわせて政局のほうもどうやら逼迫をしているようであります。したがって政府の考え方をこの際ただしておきたいという意味でお尋ねをしたわけでございます。時間がございませんから、ひとつ簡潔にお答えをいただきたいと思います。

原田憲自由民主党郵政大臣

○国務大臣(原田憲君) 放送番組の編集にあたっては、放送事業者は、放送法の規定により、「政治的に公平であること。」「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。」等を守らなければならないということになっております。広告放送も放送番組でありますので、放送事業者はみずからの判断と責任において広告放送を実施するものでありますが、この場合、当然これらの条項を順守して放送しなければならないことは言うまでもございません。番組問題でございますので、個々の具体的な事例について意見を申し上げることは適当でないと存じます。

木島則夫民社党

○木島則夫君 いずれにいたしましても、金権政治が問題になり、お金を持っている者はスポットの時間を買えるということで得をしてはいけないという意味で申し上げたわけであります。これは政局が逼迫をしているおりから、なおのこと要望しておきたいと思います。  それから、ラジオ電波を国際的に再編成するための第一回国際会議が十月の七日から二十五日までジュネーブで開催をされた。  ラジオ用電波としては中波のほかに短波とかFMというものがありますけれど、何といっても中波はその主流でございます。この中波も事放送用電波としては無限とは言えないわけです。アジア地域で見ますと、百八つの波のうち日本は何と百波、百の波を占有しているということであります。だから、ふだんは持たざる国日本といわれているけれど、事電波に関しては持てる国というたいへん皮肉な面もあるわけであります。したがってアジア、特に東南アジアの国々からしますと、国が発展をし、さて放送をというときに波がないという悩みにぶつかるわけです。これはアジアだけではありませんで、ヨーロッパとアフリカの間でも問題は深刻でございます。つまり中波を公平に分け直せということが今度の会議のおもな眼目であったわけでありますけれど、この会議の成り行きいかんによっては、わが国が現在ぜいたくに使っております波をごっそり返上せざるを得ない、こういう状況になるかもしれない。こうなりますとラジオ放送のあり方が根本的に変わる事態が予想をされまして、放送界の不安にもつながるわけであります。  この会議に実際出席をされた方がここにおいでになっていると思う。その会議の模様、これも簡潔に、周波数間隔の問題と、発展途上国がいわゆる電波先進国にどういう要求をぶつけてきたか、この二点にしぼってお聞きしたいと思います。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○説明員(石川晃夫君) お答え申し上げます。  ただいま先生おっしゃいました実際の会議に出た者が実は参っておりませんので、私からかわりまして会議の様子などを申し上げたいと思います。  今回開かれました会議は、長・中波送意に関する第一、第三地域主管庁会議というものでございまして、それの第一会期というものでございます。これは第一会期、第二会期と分かれておりまして、今回行なわれたのは第一会期でございます。これはこの十月の七日から二十五日まで行なわれまして、第一地域すなわちヨーッパ・アフリカと、それから第三地域のアジア・大洋州、この八十六カ国の代表が集まって開かれた会議でございます。  これの問題点になりましたのは、中波の放送の混信問題を避けるという意味から、その周波数間隔を統一したいということでございました。その結果、会議におきましては、ヨーロッパ諸国がその周波数間隔を八キロヘルツ、それからアフリカ及び東ヨーロッパ諸国が九キロヘルツ、それからアジア諸国が十キロヘルツ、それぞれの案で会議に臨んだわけでございますが、最終的には九キロヘルツで統一されたということでございます。  したがいまして従来わが国におきましては十キロヘルツ間隔で中波の編成をやっておりましたが、これが今後この決議によりますと九キロヘルツの間隔になるということでございます。したがいまして九キロヘルツになりますと、やはり現在の周波数帯からいきますと約一割方周波数がふえるわけでございます。しかしながら開発途上国におきましては、このふえた周波数をもとにいたしましてそれぞれ要求が出てまいりますので、その辺の調整がいわゆる第二会期一来年の十月開催されるその会合において検討されるわけでございます。

木島則夫民社党

○木島則夫君 発展途上国の電波事情というものも十分に日本としては考慮をしてあげなければいけないと思いますが、同時に、日本の立場というものもやはり十分に守っていかなければいけない。この辺どうバランスをとるかということが今後の問題だろうと思います。まだ一年先だからだいじょうぶだというようなことではだめなんです。  郵政省のこの問題に対する基本的な姿勢と今後の見通しですね、この点を簡潔にひとつ答えていただきたい。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○説明員(石川晃夫君) ただいま御説明申し上げましたように、今度周波数がふえたわけでございますが、また需要も非常にふえてまいりました。したがいまして、われわれといたしましては、開発途上国の要求等も十分踏まえまして、国際協調という立場からも、またわが国の現在の電波権益の確保という点から、今後の会議に臨みたいというふうに考えております。

木島則夫民社党

○木島則夫君 返上する事態はありますか。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○説明員(石川晃夫君) 非常に開発途上国からの要求もシビアでございますので、必ずしも楽観は許さないという状況でございます。

木島則夫民社党

○木島則夫君 私も非常にきびしい要求があったと思いますがね、これは当然だと思う。だからその辺を郵政省がどう踏まえているのかということと、同時に、現実の問題としては間隔が九キロヘルツになったということになると、いまでも混信が多い、その混信がさらにふえるという可能性もありますね。  そうしてこれに関連する問題ですけれども、北陸、中国、九州地方など、日本海沿いにある中波ラジオの外国放送との混信は現在でもたいへんひどい。郵政省のお調べだと、わが国の中波ラジオ局の六三%が外国放送からの混信を受けているという。特に北陸、中国、九州地方などはひどいということでありますけれど、これに対する措置、対策はどういうふうにしていくのでしょうか、またしているのか、これも簡潔にひとつ御説明いただきたい。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○説明員(石川晃夫君) 今回の会議におきます目的が混信を除去しようというたてまえから進んだわけでございます。したがいまして今度の会議できまりましたのは、要するに周波数間隔を統一するというねらいでございまして、従来は統一されていなかったためにビート混信を起こしていたわけでございます。それが統一されますと、そのビート混信が減るということになりますので、その意味では混信の度合いが幾らか軽減されるのではないかというふうに考えております。したがいまして、わが国の中波ラジオ局の約六〇%が現在夜間波の混信を受けておりますが、周波数間隔が統一されますと、その分も減ってくるというふうにわれわれは考えております。

木島則夫民社党

○木島則夫君 現在の対策、北九州、北陸、中国。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○説明員(石川晃夫君) 現在は、まだわが国は十キロヘルツ間隔でやっておりますので、この決定が国際会議でなされるのが大体来年の十月に決定されて、その後その会議できめられた時期に各国とも移行するというふうになっておりますので、現在わが国で周波数を動かしても、来年の十月の時点になるまでは近隣諸国の周波数割り当てがわかりませんので、来年の十月以降にそれぞれ具体的な計画ができ上がるというふうになると思います。

木島則夫民社党

○木島則夫君 そうすると、来年の十月まで具体的にはいまのところは現在のままに推移するということですね。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○説明員(石川晃夫君) 周波数の問題につきましては現在のままでいくわけでございますが、しかし、その間でも現在の体制で手当てできるものは何らかの方法で手当てをしていきたいというふうに考えております。

木島則夫民社党

○木島則夫君 こまかいことにはもう時間がないから触れません。もっと大事な問題があるので、そっちへ進みます。  郵政省は四十三年の十月に音声放送の再編成計画を打ち出しているわけです。中波のラジオは小電力多局方式から大電力広域圏放送とすること、民放も百キロから三百キロの大電力広域圏放送とする、また民放の県域中波はFM放送に移行するほか、必要に応じてFMの特質を生かしたいわゆる音楽専門局を逐次免許をする、そうしてこういつた措置は五十一年を目標に編成がえを完了するとしていたはずでございます。この計画は現在どういうふうに進み、今後五十一年の時点をめどに完了するものかどうか、これは非常に大事な問題ですから、はっきり答えていただきたい。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○説明員(石川晃夫君) ただいま先生からお話しございましたように、四十三年の十月にその基本的な考え方を明らかにいたしました。さらにその年の十一月には超短波放送用の周波数割り当てを計画いたしまして、そして四十六年には大電力の問題と取り組んだわけでございます。しかし先ほど申し上げましたこの国際会議が一応技術基準等ができ上がりまして、来年の開催の第二会期の結果いかんによりましては、わが国の音声放送全体に大きな影響を及ぼすということも考えられるわけでございます。したがいまして音声放送の編成がえの時期、方法等につきましては、この四十三年に決定いたしました基本的な考え方は基本線といたしまして、そうして国内外の事情等を十分勘案して慎重に進めていきたい、こういうふうに考えております。

木島則夫民社党

○木島則夫君 どうもその辺に含みがあるようなんですけれどね、その五十一年にいわゆる完了をする手はずになっておりましたね。しかし中波の割り当て手直しをする国際会議が十月にジュネーブで開かれた、そして来年の十月に具体的な決定を見るということ、それによってはあるいはこの計画は動くこともあり得るということでしょうか。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○説明員(石川晃夫君) ただいま申し上げましたように、五十年の十月に第二会期で決定されるわけでございます。その時点におきまして、先ほど申し上げましたように非常に開発途上国の要求がシビアになりまして、われわれ楽観を許さないというふうに考えているわけでございますが、その結果によりまして、この中波の音声放送というものがどのように変わるか、その点が実はまださだかでないわけでございます。したがいまして、その結果を見まして、われわれとしてはこの従来立てました基本的な考え方を推進したいということで、五十一年の再免許の時点ということを当初考えておりましたが、あるいはおくれる可能性も出てくるのではないか、こういうふうに考えられるわけでございます。

木島則夫民社党

○木島則夫君 その客観情勢というものはそれこそ時々刻々に変化をしていくものですよ。したがって私も固定的な考え方はとりたくありませんけれど、しかし五十一年の再免許という大事な問題がそこに控えているわけですね。そうすると国際会議があって、そこで具体的な問題がきまる、あと一年しかないというような問題で、その辺がうやむやにされている間に起こる混乱とか、そういうものを私は実は心配をして、こういう質問をしたんです。くどいようですけれど、もう一回。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○説明員(石川晃夫君) ただいま申し上げましたように、この国際情勢の変化によりましてわれわれの方針が変わるということがありますと、かえって混乱がますます大きくなるということで、現在の、先ほど申しましたような考え方に従いまして、進めていきたいというふうに考えております。

木島則夫民社党

○木島則夫君 一応、国際情勢の変化はあるけれど、現在、既定方針どおりいきたいということですね、確認しておきます。  もう一つ電波の問題でたいへん大事なことがあるんです。石川電波監理局長は九月の三十日、また原田郵政大臣は十月の四日の記者会見でテレビ電波のV−U移行問題について、それぞれ再検討をするとされ、方針の撤回もあり得るような御発言をしているんでありますけれど、郵政省は、この問題について、確認をいたしますけれど、どのような方針をおとりになっているのか、またとろうとするのか。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○説明員(石川晃夫君) ただいま御質問ございましたように、私が九月の三十日に記者会見を行ないましたときの発言でございます。  郵政省といたしましては、御案内のように昭和四十三年の九月に急激に増加することが予想されます重要無線通信の周波数需要に対処するために、十年を目途にVHF帯のテレビジョン放送用の周波数をUHF帯に移行せしめるという方針を決定したわけでございます。重要無線通信の周波数帯需要の逼迫という事情は現在におきましても、この方針を発表いたしました四十三年当時と変わりがございません。  で郵政省といたしまして、たまたま九月三十日、同じ日でございますが、行政管理庁から公共用の無線通信の周波数が不足しているから改善するようにという勧告がなされたわけでございます。これに関連いたしまして最近の電波技術の進歩発達に伴いまして、従来行なわれておりました重要無線通信用の波がUHF帯の周波数を利用できるかどうかということにつきまして、技術的な見地から検討を行なう必要があるというふうに述べたわけでございます。したがいまして、このテレビジョン放送用周波数をUHF帯に移行するという基本方針は変わっておりません。で省といたしましても、この問題の取り扱いにつきましては従来どおり関係各方面と十分な連絡をとって国民の納得を得られる線で対処してまいりたい、こういうように考えております。

木島則夫民社党

○木島則夫君 そうですが、いま確認したんですけれどね。そうすると電波監理局長は三十日に、それから郵政大臣が十月四日の記者会見でU移行問題についてお触れになっておりますね。そうすると、従来の方針を撤回することもあり得るということはもうあり得ないんですか。これはちょっと大臣に聞きたいですね。たいへん大事な問題ですよ。これは青島委員も何回か何回かここで質問をされていた。今後の電波行政につながる大事な問題を含んでおりますので、あっちいったりこっちいったりじゃこれはもうとてもじゃないけれど問題があり過ぎるので、ここで確認をしておきたい。

原田憲自由民主党郵政大臣

○国務大臣(原田憲君) いまの問題については局長が言ったとおりでございまして、この前の国会で青島さんが、あなたおっしゃるように、どうするんだと、十年のうちのもう六年もたった、七年もたってきたがどうするんだと、こう言われて、私も専門家でありませんからよくわかりませんけれども、狭い日本そんなに急いでどこへ行くというような標語がよくありましたので、それは確かに三年後に来ているけれども、よく慎重にやっていきますと答えてお許しを願ったんですが、その姿勢はいまも変わっておらないということを記者会見でも申し上げたんです。それについて、まあ新聞社の方々は期間がだんだん迫ってきておりますから、あなたのおっしゃっている再検討という表現は、私は使われたように思ってないんですけれども、私どもはやはり基本……

木島則夫民社党

○木島則夫君 そうすると、慎重に何ですか。

原田憲自由民主党郵政大臣

○国務大臣(原田憲君) 慎重にもとの方針で、いまの四十三年に閣議了解をいたしましたVIUの方針というものを実現するように努力をしていきたい、このように申し上げたわけです。

木島則夫民社党

○木島則夫君 それだったら別に慎重も何もないんじゃありませんか。別に慎重を期さなくたって既定の方針どおりいくんですと言えば、それがそのまま慎重につながるだろうと思いますけれどね、ことばじりをとらえるわけじゃありませんけれど、ちょっとはっきりしませんけれど、どうでしょうか、すみません、もう一回。

原田憲自由民主党郵政大臣

○国務大臣(原田憲君) 私は、いま先ほど言いましたように、専門的なことはなかなかわからぬと言いましたのは、Uの波でも——Uというものは四十三年ごろにはどのように効果的にやれるかということについて、いまとだいぶ違うようなんですね。

木島則夫民社党

○木島則夫君 だからね、大臣ね、そのVがUにちゃんと年度を切ってきちっと移行をするかしないか、そこの問題です。

原田憲自由民主党郵政大臣

○国務大臣(原田憲君) だから、それはいままでの方針をそのまま進めていきたい、このような態度でおります。

木島則夫民社党

○木島則夫君 ああそうですか。この間の御発言にもう一度戻るんですけれど、そのVからUへの移行の再検討問題もその行管の勧告に関連した発言であると報道されたんでありますけれど、私も大体行管の勧告というものは拝見をしておりますけれど、確認のために行管の勧告内容のポイントですね、これも簡潔でけっこうです、をおっしゃっていただいて、そういうものが出た以上、もうこの問題をじっくりとか慎重とかといった態度で扱っていられない段階に来たんではないかという状況認識についての確認もひとつとりたいんです。

原田憲自由民主党郵政大臣

○国務大臣(原田憲君) いま言われました行政管理庁の勧告をどう受けとめていくかということについては、技術的な問題も含まれておりますので、これらの問題点並びに説明は電波局長からお答えします。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○説明員(石川晃夫君) 行政官理庁から勧告されましたのは、電気通信行政に関する監察の結果でございます。これは九月の三十日に郵政省と運輸省の両省に対して行なわれたものでございます。この勧告におきましては、当省に対しまして大体三つの点が指摘されております。  まず第一は、総合的な電気通信行政の確立につきまして、通信路に関する総合的行政の確立及び通信網の運用主体に関する電気通信行政の確立の必要性、これについて指摘されております。  それから第二の点は、電気通信網の整備につきまして、周波数割り当ての計画性の確保、新たな無線通信需要に関する取り扱いの明確化並びに短波無線電報及び沿岸船舶電話の整備の促進の必要性について指摘されております。  それから第三は、データ通信にかかわる電気通信行政の推進につきまして、データ通信設備サービスの対象分野の明確化、データ通信設備サービスの提供条件の適正化及びデータ通信回線の利用に関する規定の整備の必要性について指摘を受けているわけでございます。

木島則夫民社党

○木島則夫君 相当具体的にやっぱり問題点を指摘されていると私は思いますね。で、この問題についてもっと詳しく私はやりたいんですけれど、もう与えられた時間が何しろ少ないものだから、結論に入ります。  電波需要というのはますます旺盛になってきていますね、御承知のとおり。私も、その電波利用の民主化とか電波の有効利用ということについては、これはもうたいへん大事な課題だと思います。情報化社会はますます複雑になっていこうとしている中で、とりわけ大事な問題だと思う。そのためには電波資源の積極的な開発というものを一方ではかっていくことはもちろんでありますけれど、免許体制の再検討、具体的に申し上げれば電波法、放送法の抜本的な改正が必要ではなかろうか、これらに対する郵政省の取り組み方、現在どうやっているか。  行管の勧告もこういうふうに出ているわけですよね、だから大事な問題でありますから、これは慎重にというお答えはもう過去何十回聞いたんです、私も。ほかの委員が御質問するたびにそういうお答えしか返ってこなかった。しかし、それを追っかけるように、一つ一つ追い詰めるようにして行管の勧告もこういうふうに具体的に出ているし、また電波事情というものもそんなにのほほんとしていられないような変化もいまは起こしている、こういう状況を踏まえて、少しこう具体的にお答えくださいませんか。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○説明員(石川晃夫君) ただいま御指摘いただきましたように、この電波の有効利用という面につきましては、ますます需要がふえてきておりますので、われわれもその点は十分考えながら、この電波資源の開発を積極的にやらなければいけないというふうに考えております。電波資源の積極的な開発と申しますのは、電波という一つの物理現象から見まして、やはり現在使われている周波数帯あるいは今後使われるべき周波数帯をなるべく安定した通信に使えるように技術的に開発を行なわなければならない、こういうふうに考えております。これは全く先生の御指摘のとおりでございます。  その次に御指摘ございました電波法、放送法の改正の問題でございます。これにつきましては昭和四十一年に国会に改正案を提案いたしましたところが、廃案になったわけでございます。それ以後、引き続き省内においても検討は進めている次第でございます。この法律改正にあたりまして、われわれが考えられることは、その検討しなければならないことといたしまして、この電波の計画的な使用、それから免許基準のうちの重要なもの、こういうものについての法定化の問題、それから最近出てきております多重放送とか放送大学というような新しい分野に関する規律のあり方、こういうようなものについて検討しないといけないということで検討を進めているわけでございますが、問題が非常に多岐にわたります上に、しかもこれが言論にかかわる問題でございます。したがいまして各方面の意見を十分拝聴して、そして大方の意見の方向を見定めながら慎重に取り運びたい、こういうふうに考えているわけでございます。

木島則夫民社党

○木島則夫君 ことば数は幾らか多かったんですけれど、いままでのお答えと私はあんまり違ってないようなニュアンスで受け取ったんですよ。複雑多岐であるということも前の方はおっしゃっているはずですよ、それから言論にかかわる問題であるということもおっしゃった。だからもっとこれについては積極的にやっぱり時代に対応していくためには、もとの法律をきちんとしなければならないんだというような姿勢がほんとうにあるのかどうか、そしてやるのかどうか、そこだけでもいいですよ、もう一点ひとつ聞かしてください。

石川晃夫郵政省電波監理局長

○説明員(石川晃夫君) ただいま先生から御指摘がありました点につきましては、やはり大臣のほうからもかねがね検討事項として命ぜられているわけでございます。しかし、われわれ検討しました段階においても、ただいま申しましたように、なかなかむずかしい問題がたくさんございまして、ことに言論にかかわる問題という点につきましては、われわれだけで判断できませんので、いろいろ各方面の御意見を承ってそうして慎重に進めていきたい、こういうふうに考えているわけでございます。

木島則夫民社党

○木島則夫君 これをやっていますと、あと大事な料金問題に時間がなくなります。したがって私はもう一応これでやめまずけれど、私も意見を言いますから、各界の方々に伺っていると言わないで、私もいろいろ言いたいことがありますから、これからお話し合いをしましょう。大いにやらなければ、前向きに検討しなきゃいけないと思いますよ。  そういう意味で、郵政大臣、ひとつ最後にこの締めくくりという意味で一言ください。

原田憲自由民主党郵政大臣

○国務大臣(原田憲君) 私が大臣に就任いたしまして、この問題について御質問を受けたときは、この国会に提案できるかという御質問であったわけでございます。正直に言いまして、その時点におきましてとても提出できるような状態ではないので、その国会では、先国会でございますが、提出はいたしかねますが、誠意を持って検討を進めたい、こういうことをお答え申し上げまして、その後、いま局長からも答えておりますが、前の局長にも、これはむずかしいけれども捨てないで、ほんとうにやるのだという意欲を持って取り組まなければならぬということを指示してまいっております。したがいまして、この放送法、電波法というのはたいへん大事な問題でございますから、ほんとうに今後とも真剣に努力をしてまいりたいと思います。

木島則夫民社党

○木島則夫君 一応、この問題はこの辺にとどめておきます。  さて、最後になりましたけれど、電電公社の方々お待たせをいたしました、恐縮です。  郵便料金の値上げについては、政府の物価対策の破綻がもたらした最大のものであるという意味で、これは何としても物価の安定に全力を注いでもらわなければならない。そういう中で、先ほど郵政大臣もおっしゃっておりましたように、高度な政治判断を下す必要があり、慎重に配慮をするという、こういうおことばがございました。その中に、あらゆる可能性を含む、つまり料金凍結もあり得るという御発言があったのでありますけれど、私はその部分にこそウエートを置いて、郵便料金の値上げを避ける方向で全力をふるっていただきたいことをまず要望をしておきます。これは要望としてだけでけっこうであります。  さて、電電公社では、来年度から電話、電報料金を大幅に値上げする方針を固めているようでありますけれど、公共料金の値上げは、先ほどから何回も何回も指摘をされておりますように、国民生活を圧迫する。マスコミによりますと、通話料金の単位である度数料を七円から十円にする、現行の基本料金のほかに月額二千円の定額通話料、これは仮称だそうでありますけれど新設をする、そして二百度数までの度数通話は基本料金に組み入れる最低基本料金制度を確立する、一般の電報料金を二倍、慶弔電報を三倍とするなど、骨子は先ほどもお話があったようでございます。これは十一月の初旬に案がまとまるということでございますので、ここでは一つだけ私はお尋ねをしておきたいことがございます。  二千円という額について、それはさだかではないとおっしゃられればそれでけっこうでありますけれど、かりに二千円という定額通話料の算定の根拠と申しますかね、どうしてこういう定額通話料というものが出てきたのだろうか。私もこの間うちからいろいろ逓信委員なもんですから手紙がくる。電気、水道とは趣が違うんでしょうかね、使っても使わなくても二千円というのはこれはどういうわけでしょうかね、総需要抑制のおりからもったいないんじゃないでしょうかねとか。あるいは社会生活をする上で、今度は七円が十円ということでありますから、十円に上がった場合に二百度数ということぐらいはやっぱり社会生活上最低の文化生活とまでは言わないけれど、使っていただかなければならない数字なのかどうか。適切な例ではないけれど、テレビを求めたその瞬間からNHKは見なくっても聴視料を払うというのと同じニュアンスじゃないかと思いますけれど、そういう社会負担の均衡的な意味もあるのかどうか。これはさっき山中委員ですか、わりあい具体的におっしゃっておりましたので、私にもぜひひとつ具体的におっしゃっていただきたい。

遠藤正介日本電信電話公社総務理事

○説明員(遠藤正介君) 先ほどの御質問にも関連するのでございますが、今度の料金値上げの基礎になりました数字は、三カ年間の赤字及び改良投資五千億円を含めました二兆円、こういうのが必要になっております。その改良投資を料金でまかなうのはおかしいじゃないかと、こういうお話もございますが、私どもはこれはこういうぐあいに考えておるのでございます。  非常にわかりやすい例をもってお話をいたしますと、いまから二十年前にお持ちになりました電話は日本じゅうに百五十万人しか話はできなかったわけでございます。電話機そのものは確かにそのままで机の上に置かれておりますけれども、今日黙っておる間に二千五百万という十七倍近い相手ができて、効用といいますか、電話機の効用はそれだけ伸びてきたわけでございまして、この端的な例にごらんになりますように、新しい加入者をつける、あるいは新しく自動改式をする、加入区域を広げるという投資は、全部とは申しませんが、相当部分がいままでの加入者に対するサービスに戻ってきているわけなんです。したがって、その金額を幾らに見るかは別問題といたしまして、改良投資を既設の加入者の料金からある程度まかなっていただくということは私どもは許されることじゃないか、こういうぐあいに思っております。  これをここにおきまして、もう一つの点は、私ども電話をつけさしていただきましたあといただきます料金は、御存じのように基本料というものと通話料というものとございます。基本料というのは確かに使っても使わなくてもいただきます。それから現在までの通話料というのは、一回使えば七円という形で、全然使わなければゼロ、ですから最低つけましたあと基本料だけ平均九百円ぐらいになりますが、九百円のお金が入るだけで、もし万一一回もお使いにならなければ九百円以上は出てこないわけです。ところで電信事業の収入の中には電信収入、電話収入いろいろございます。電話の中にも公衆電話でございますとかピンク電話でございますとか、いろんな種類がございます。その中でいまの黒電話というものだけを、分計は非常にむずかしいんですが、簡単に分計をいたしますと、従来、と申しますのは具体的に申しますと昭和四十八年までは確かに一黒電話の収入が一黒電話の支出より上回ってまいりました。その差はだんだん縮まってまいりまして、先ほどの御質問にもありましたように、四十八年度まではすれすれの状態ではありますが、収入のほうが上向いておったわけです、上の線を走っておったわけです。ところが四十八年を契機にして、と申しますのは、そのころに全国の住宅電話が五〇%をこしました。この時点から様相が変わってまいりまして、支出の線のほうが収入を上回ってまいりました。  それで一電話当たりの支出の中で、大ざっぱに言いますと昭和四十八年をとらまえますと、資本関係の費用ですね、金融費用といいますか資本費用が大体二千百円、これはまとめた数字でございます。それから保守営業運用費というようなものが二千二百円、合わせて四千三百円でございます。この支出は御存じのような物価の上昇なりあるいは人件費のアップによりまして非常に大幅に上がってまいりました。おそらく昭和五十二年度末、私どもが目標に置いております昭和五十二年度末におきましては大体五千七百円ぐらいになる、四千三百円のものが五千七百円ぐらいになるだろう、こう試算をいたしております。そういう状況で一体四十八年から先ほど申し上げましたように収支の線が逆転をいたしましたのですが、私どもはこのうちの二千百円と申し上げました資本関係の費用でございますね、これは大体基本料から、基本料全部いただいておりませんけれども、基本料対象の部分であろうか、それで保守営業運用費というようなものこそ通話料からいただくべきものだと、こういうぐあいに頭の中を整理をいたしております。そういたしますと、やはりここで昭和四十八年で二千二百円、昭和五十二年末でおよそ三千数百円の保守営業運用費というものをどうしても従量制の通話料金からかせがないと、住宅電話のために構造的に公社の財務が破綻に帰するということは目に見えておるわけでございます。  そこで私どもとしては、その前提に立ちまして考えますと、いま先生のおっしゃいました二千円というのは一つの線として出しましたんですが、現在、五千円の支出に対しまして五千円以下の収入、基本料含めて五千円以下の収入というのは住宅電話ですと九二%です。住宅電話の八%だけが五千円以上のペイ・ラインに入っておりまして、九二%というものはいわゆる現時点におきましてもペイ・ラインに入っておりません。この状態がますます続きますと、住宅電話がさらに増設をされ、今後八五%ぐらい住宅電話をつけていきますと、公社の財務というのは基本的にくつがえってしまいます。そこで私どもとしては、現在の先ほど申し上げました従量制の通話料金ではどうしてもいかないということで、最低二千円というものを定額通話料としていただきまして、そうしてその上から一度数今度の場合は十円という形で従量制でやっていただく、こういうぐあいな形に変えていくのが公社の財務の構造的な改善になり、国民の皆さんにも別の意味で御迷惑をかけない方法じゃないか、こう思うわけです。  そこで、この二千円という金額でございますが、度数でいたしますと二百度数ということになります。住宅電話の平均度数が二百四十度になっております。そこでその二百四十度数をまず頭に置きまして、一日に二回通話をいたしますと登算度数で四回平均になっております、したがって二掛ける四掛ける三十日、これが大体二百四十になるわけですね。そこで二千円、二百度数というものを最低線に引いた。これは基本料で上げるようにいただきっぱなしじゃございませんで、通話をしていただくという形で回収もされることでございますし、一番極端な場合はいままで全然かけなかったら二千円でございますけれども、たとえば百九十九度数かけておる方は十円ということになりまして、なめますと大体住宅で平均千円程度のものであろうと思っております。以上が根拠でございます。

木島則夫民社党

○木島則夫君 とにかく時間がございませんから、きょうは伺うだけにしておきます。そうして私が一つだけ取り上げておきたいことは、なるほど大企業向けの投資を大幅に圧縮をしろとか、過大な減価償却を適正なものにすれば赤字は解消するとか、いろいろお話も出たようでありますけれど、私はひとつやはり電電公社の内部で徹底的に合理化をしていただきたいものに電報部門というものがあるんです。  これはやみくもに整理をし、合理化をしようというような血も涙もないような私考え方ではないんですけれど、とにかく一時重要な通信手段となっておりました電報も最近では非常に影が薄れてきた、それこそ斜陽の傾向をたどる一方だということ。これから私が言う事実について間違っていたらチェックをしていただくだけで話を進めます。  何か国民一人当たりの電報利用はわずかに〇・四通だということですけれど、間違いございませんね。  利用内容も大きく変わってきた。主体は慶弔電報になってきているということなんだけれど、この結果、季節的に春とか秋とか大安日に集中するとかいうようなことで要員の配置が困難、しかも慶弔電報は電話で通達することができないのでどうしても人手を要するというような事実、緊急電報も三%と急激に減っている。それから夜間において必要とされる度合いもずっと少なくなってきた。間違いありませんね。  にもかかわらず、省力化が困難ということで、電報事業には公社が業務を委託をしている郵便局を含めて三万人の要員がいるそうであります。しかも二十四時間体制をとっておかなければならない。で電報受付局数は全国で二万局をこえているけれど、取り扱い数は数えるほどしかない。一日当たりの窓口受付数が一通未満の局が全体の六〇%、間違いありませんね。配達の受け持ち区域を広くすることで経済化をはかるために配達区域の合併などを実施したけれど、それでも現在五千五百局、この五千五百局で二十四時間サービスをしているという客観的なデータがあるわけですね。で、こういうように電報を取り巻く客観情勢というものは非常に大きく変わってきているのに、今後も多数の取り扱い局で二十四時間サービスを続け多くの人手をかけることは、それは「チチキトク」というような緊急電報がいつ入ってくるかわからないという、国民の側に立てば当然のことかもしれないけれど、創意くふうがないだろうか。  そうして私がはっきり申し上げたいことは、手かせ足かせ、どうも対組合の話になるとあまり積極的になれない。もう一つそのワクをこえて、ほんとうの意味での国民の立場に立って、こういうものを抜本的に改善をはかるお気持ちはあるのかないのか。きょうはひとつ具体的に聞かしてください。いかがですか。

遠藤正介日本電信電話公社総務理事

○説明員(遠藤正介君) いま先生の御指摘になりました点は、全部そのとおりでございます。  私どもとしては、現在、電報の収支率というのは五九〇%程度でございますが、三年後の五十二年にはこれが一二八〇%ぐらいになります。この収支率と申しますのは、簡単に申し上げますと、百円の電報が支出では千二百八十円になる、こういうことでございます。それで収入としては、二倍上げましても通数が減っておりますから、入ってくるお金は百何十億という程度でございます。どうしてもこの支出を押えていくということが電報事業の問題あるいは電信電話公社全体の一つの大きな問題でございます。  しかしながら、これにつきましては、支出を下げると申しますと、一番大きいのは人件費でございます。したがいまして、すぐあした人をやめさす、こういうことはもちろんできません。長い目でこれを労働組合と話をし、また、ただ人を減らすだけじゃなくて、サービスの程度を下げていく、程度を下げていくというと語弊がございますが、現在の状態、ただいま先生の御指摘になりましたような状態での電報にふさわしい、ふさわしいといいますか、そういう形にサービスを下げていく。そして人をほかのデータ通信ですとか、そういう新しく伸びていくところへ配置転換なり職種転換をしていくというめどを立てております。それで私どもとしては、ただいま労働問題については云々というお話もございましたが、現に労働組合とも、こういう時勢でございますので、話に入っております。そして、今度の場合には、実は、過去すでに九千人ばかり電報要員というものを労働組合の協力を得まして第一次合理化という形でやったのでございますが、第二次合理化ということで労働組合と話をし始めておりますが、これが実は私どもの組合だけじゃなく、やがては郵政省の組合にも関連をする問題でございます。したがいまして郵政御当局ともよく御相談をしながら、また話を進めていきたいと思うのでございます。  郵政省のほうは別といたしまして、公社としては、この機会に約千五百名ないし二千名の人間を生かすような合理化計画を立てたい。それはどういうことかというと、いまおっしゃいましたような受付局で一通しかこないようなところはもう人を置かないで、窓口に公衆電話を置いて公衆電話から発信をする、そういう形をとりますとか、あるいは一一五号で受け付ける局自体をまた公社の中で統合していきますとか、配達も配達局をA、B、Cの三局をできるだけ一緒にする、そして電話で配達をするようにする、そういう形でやりますとか、あるいは公社の中では電報と電話の営業の窓口が別になっておるところを一緒にやっていく、そういう形で約千五百名ないし二千名の人間を合理化するような形をとっていきたい。これは直接に私はサービスそのものとしてはかっての電報とあまり大差のない、近代的な方法でやるわけですから、そう問題はないと思うのであります。  もう一つは、夜の電報の配達、これにつきましては実は夜の電報は全廃する、こういうこともあるいは考えられるかもわかりません。しかし、やはり三%程度ではございますが、夜、「チチキトク」というような電報も入ってくるわけでございます。そこで外国あたりではこれをたとえばそういう場合には警察通信に頼む、派出所から行ってもらうとか、こういう方法もとっておりますけれども、これも警察当局なりあるいはそういうところとの関連もございますので、公社だけできめるわけにもいきません。そこでとりあえずは、夜間の配達料を別に実費程度のものをいただいて、ほんとうに必要な夜間配達というのははたしてどのぐらいあるのかということを見ながら、数年の間に夜間配達というものを縮小ないし合理化していきたい、こういうような線で私ども具体的な計画を立てて、郵政御当局なり、あるいは労働組合と話に入っておるわけでございます。

木島則夫民社党

○木島則夫君 もう二、三分で終わります。  とにかく、きょうは時間がございませんので、そういう努力を徹底的にやはりなすっていただきたい。くれぐれも今日まで電信電話事業というものを背負ってきた方々に対しては、それがむげにしわ寄せがあったり、圧迫をされることのないように御配慮をいただくということはもうこれは当然だと思いますけれど、しかしやはりこの「電信定員の推移」という数字を見ても、二十八年度末に二万五千四十六人いらっしたものが四十八年の末で二万一千百六十五人、ほとんどその数字は変わっていないというような状況からしましても、私はやはりひとつ大きく抜本的にメスをふるう部署ではないだろうかということを申し上げておきたいんです。  それから、自動化に伴う交換手の方の配置転換の問題も思うように進んでいないということも聞いておりますけれど、これも当然お考えになっていることだろうと思います。  で、私は、最後に、さっき山中委員は一般電話があればいいんだというようなニュアンスのことをおっしゃったけれど、私はちょっとニュアンスが違いまして、産業用データ通信など建設投資を大幅に圧縮をしろという意見も確かにそれは相当の理屈があろうかと思いますけれど、この場合、やっぱり関連をした通信業界に与える影響も非常に大きいと思いますね。そして通信業界というものは一朝一夕にして育つものじゃない。やっぱり営々として育ててきて、しかも技術革新に耐えられるというような最高の水準になければいけないという意味では、言ってみれば専門種の業種であると言えるわけであります。したがって総需要抑制、圧縮、いま直ちに要らぬよと言ったって、そういうものが野にほうり出された場合のことも考えなければいけない。で、もとに戻ったときにおいそれと使えないということであっては日本の情報化に対応できる電信電話の事業というものは成り立たないという意味では、確かに総需要抑制の中で思い切った措置も考えなければならないけれど、また過去のことを言えば電報が電話を養ってきた、その電話がいまは電報を養っている。将来必ず、私は、データ通信などが電話を養う時代が来るのじゃないだろうかという意味を込めて、現実的な処理は処理としてきちっとやらなきゃいけない。しかしやはり巨視的な将来を踏まえた政策というものもきちっとしておかないと、日本の情報化社会に対応できない。  こういうことを私は強調したいんですけれど、最後に、総裁なり、遠藤理事からお話しいただいてもけっこうであります、むしろ総裁から伺いましょうか。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○説明員(米澤滋君) ただいま貴重な御意見をいただきまして、だんだんに情報化社会ということは世界的な趨勢でございますので、その御意見は十分尊重いたしまして処理していきたいと思います。

川村清一日本社会党

○委員長(川村清一君) 他に御発言もなければ、本日の質疑はこの程度にとどめます。  本日はこれにて散会いたします。    午後六時散会      —————・—————

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