公害対策及び環境保全特別委員打合会 閉会後第1号
- 発言数
- 40 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1974/10/14
会議録
○委員長(鶴園哲夫君) ただいまから公害対策及び環境保全特別委員打合会を開きます。 きょうは自動車排出ガスの昭和五十一年度規制につきまして視察を行ないますが、その一環として、まず十一時十分ごろまで国における研究調査等の現状につきまして文部省、通産省、運輸省及び環境庁から説明を聞き、そのあと日産自動車追浜工場に行く予定にいたしております。 それでは、まず文部省から説明を聴取いたします。文部省学術国際局手塚研究助成課長。
○説明員(手塚晃君) 手塚でございます。最近機構改革がございまして、学術国際局研究助成課長と言っております。 文部省関係といたしましてはこういう公害対策、環境保全はいろいろ手広くやっておりますが、自動車の排出ガスの問題ということにしぼりましての研究といたしましては、具体的に大学等でやるとすれば行なわれるわけでございますが、排出ガスに焦点をしぼったような講座とか、研究施設、研究所等の部門等を大学に特に設置してございませんし、具体的に自動車に関係のあるのは工学部の機械工学の関係のところ、あるいはそういうふうな機械工学に関係のある研究所の研究者が行なう可能性があるところで、もしこういうものが行なわれるといたしますと、科学研究費等によりましてそういう研究が助成されるということになるわけでございます。 それで本日、私どもの研究助成課は、その科学研究費を担当しておりまして、これによっていかなる助成が行なわれているかという問題になるわけでございますが、御承知のとおり、大学関係の研究につきましては、研究者の自主性に基づいてこちらが御援助するというたてまえをとりまして、特別な審査機構を設けて助成をしておるわけでございまして、国が重要な研究としてある特定の領域を設けまして研究を推進することはありますが、たとえば環境関係も四つ、五つのいろいろの領域についてやっておりますが、どちらかというとエコロジーであるとか、もう少し広い立場から、あるいはより基礎的な立場からの研究助成を重点としておりまして、当面の問題に関する研究につきましては、領域として特に特定されていないわけでございます。そこで、一般的には、総合研究とか一般研究という形で御申請いただいた中で、こういうふうな問題についてたまたまいい計画があった場合に、非常に、三〇%ぐらいのきびしい採択率の中の申請の中で選ばれるわけでございますが、たまたまそういうふうな研究テーマでいいものがございますと、科学研究費として拾われて助成されるような仕組みになっております。したがいまして、特定研究の形の中で特にはっきりと指定していない場合には、特にすぐれた研究計画でないと拾われない場合がありまして、いままでのところ、ずうっと調べましたが、そういうふうな排出ガスそのものにつきましての研究の申請で採択されたものが実はございません。それで、全然やってないのかといいますと、従来、エンジンそのものの研究は機械工学でやっておりますが、排気ガスの問題になりますと、化学系統の人との共同の境界領域の研究ということになりまして、そういうふうな研究所の共同体制がどうも大学の中で現在まだ十分つくられていないように聞いております。東京大学の生産技術研究所におきましては若干外部からの奨学寄付金等を受けまして、最近こういうふうな共同研究が始まったやには聞いておりますが、詳細は、まだ結果として出てくる段階には至っておらないようで、最近そういう動きがぼつぼつあるという程度に聞いておりまして、科学研究費という、国が直接助成するという関係ではまだ採択される段階に至っておりません。今後、われわれといたしましては、環境関係の問題につきましてはかなりいろいろな面で助成をしておりますので、そういう研究者のほうの自発的な研究体制が組まれる中におきましては、十分今後ともそういうふうな問題に対して配慮できるようにしてまいりたいと、こう考えております。
○委員長(鶴園哲夫君) 若干質疑なり何かありましたら、あとでまとめてやっていただくことにします。 次に、通産省工業技術院奈須産業公害研究調整官。
○説明員(奈須洋君) 奈須でございます。 自動車の排気ガスに対します工業技術院におきますところの研究開発につきましては、いま、お手元の資料の一枚紙で簡単に御説明申し上げているところでございます。この研究開発につきましては、考え方としまして、一つは工業技術院傘下の国立試験研究機関におきます研究でございます。この国立試験研究機関における研究と申しますのは、民間企業が行なうような実用化研究というよりも、むしろそういう民間企業での研究に対して有用な技術資料を提供するというような、非常に基礎的な研究、こういうことを中心にして行なっておるわけでございます。 で、具体的な中身といたしましては、そこに書いてございますような自動車排出ガス防止技術に関する研究というテーマと、もう一つは、自動車無害排気原動機の開発に関する研究という二テーマでもって現在取り組んでおるわけでございますが、前者の排出ガス防止技術に関する研究というものは、公害資源研究所というものが私どもにございますけれども、そこで取り組んでおるテーマでございます。中身としましては、ここに若干書いてございますけれども、一つは触媒の開発ということで、現在窒素酸化物の還元触媒の探索ということで、実験室で現在探索を続けているという状態でございます。 それから無鉛化に伴う燃料組成という問題につきましては、今後のガソリンの無鉛化に伴いまして、そのガソリンの燃料組成と、それからそのガソリンを使った場合の排気ガスの組成というような関連を調べて、燃料面から対策を講じていこうと、こういうものでございます。 もう一つは、これは特に自動車というふうな限定をするのはどうかと思いますけれども、一般的にそういう大気中の有害物質の測定というものについては、現在、測定器あるいは測定原理等によって若干の差があるという問題があるわけでございますが、現在その原因を追求しまして、今後の測定方法の統一というものに資したいと、こういうふうな研究でございます。 それから次の自動車無害排気原動機の開発に関する研究と申しますのは、機械技術研究所でやってるテーマでございますが、これはここに書いてございます層状給気機関というものについて、むしろ熱効率をなるべく落とさないようにしてそういう層状給気を行なうにはどういうふうにすればいいかというふうな、特に燃焼室の構造の問題が非常に大きな問題でございますけれども、そういう問題について、やはりこれにつきましても実験室的に各種のデータを集めてるというものでございます。 それからもう一つは、排気ガス循環方式というものがございますけれども、これと同じ効果を与えるような、たとえば排気ガス循環ということには水噴射を加えるとか、そのかわりにたとえば炭酸ガスを入れてみるとかいうことによります、いわゆる給気ガスと排気ガスとの関係というものを調べつつ、新しいエンジンを開発するための資料を、現在データを集めてるというところでございます。 で、以上が、簡単に申し上げましたけれども、工業技術院の傘下の試験研究機関で行なっておりますいわゆる排気ガスに対する基礎的な研究ということでございますが、もう一つの工業技術院としての立場は、むしろ当面の直接的な排気ガス対策というよりももっとより長期的な展望に立った対策と申しますか、いわば自動車公害というものを抜本的に解決しようという、そういう先導的な開発研究にも取り組んでるわけでございます。それがお手元の資料にございます電気自動車の開発というものと、もう一つは自動車総合管制技術というものでございます。工業技術院といたしましては、この二テーマにつきましては大型工業技術研究開発制度というものに乗っけて現在開発を進めているわけでございます。で、この大型工業技術研究開発制度と申しますのは、あるいは先生方御承知かもわかりませんけれども、いわば国民経済的に見まして非常に緊急である先導的かつ大型の研究開発について、国が研究開発の主体となって、かつまたその費用も全面的に国が負担して、かつ産業界、学界等との密接な協力体制のもとに研究体制を推進すると、まあこういう制度でございますが、そういう制度に乗せてこの二テーマについて取り組んでるというのでございます。こういう意味におきまして、まあ自動車公害の抜本的解決というものについてこういう制度に乗っけてやってきてるわけでございますけれども、そういう意味におきましては、工業技術院といたしましてはより重点的にこちらのほうについて研究開発に取り組んでるということでございます。 その電気自動車の開発でございますけれども、お手元の資料のとおり、昭和四十六年度から五カ年計画ということで、資金も約五十億円ということで予定してるわけでございます。まあ電気自動車と申しますのは、もちろん言うまでもなく排気ガスを全く出さないということもございますし、それから騒音も低いと、こういうこともあるわけでございますので、工業技術院といたしましては主として都市内を走行する電気自動車の開発ということで取り組んでいるわけでございます。そのためには、ここに書いてございますような電気自動車に適した車体の開発でございますとか、電池とか電動機の開発というものも必要でございまして、それを鋭意進めてまいりまして、昭和四十八年度には軽クラス及び小型クラスの乗用車、トラック、路線用バスという五種類の第一次の実験車を一応製作いたしまして、一応目標の性能にほぼ達成するという結果を得ております。今後はこの成果を踏まえまして、五十年度までにより高性能な第二次の実験車をつくるという計画で進んでるわけでございます。 それと、最後の自動車総合管制技術の開発でございます。で、このねらいとするところは、最近の自動車広帯の渋滞の解消、あるいは自動車事故の解消、それから自動車公害の減少ということを総合的にねらったもので、いわばコンピューター技術を駆使して自動車の流れを総合的にコントロールしよう、そういう技術を開発しようというものでございます。中身としましては、一つには、車載機というものを自動車に搭載いたしまして、その車載機というものを通じまして、たとえば運転者に最もスムーズに目的地に行くにはどういうふうな経路を選んだらいいかというその経路誘導を行なうとか、あるいは走行情報、たとえば制限速度、一時停止というふうな各種の走行情報の伝達を行なうというふうなことの一連のシステムを開発しよう、そういうことによって自動車の流れを総合的にコントロールしようというのが一つでございます。それからもう一つは、そういう車載機を積んでいない一般の自動車に対しましては、主要な目的地別の推奨経路と申しますか、あるいは主要経路別の混雑状況というものを示したような可変情報板というようなものをつくりまして、そして自動車を誘導するということでございます。 そういうふうなシステムをひとつ開発しようというわけでございますが、こういうものについて総合的なシステム開発を四十八年度に始めまして、四十八年度から五十二年度の五カ年計画ということで、資金も電気自動車の場合と同じく約五十億円、こういうものを予定しているわけでございます。そして四十八年から五十年の三カ年に、そういう陸上機器でありますとか搭載機器でありますとかいうふうな機器の開発、それからさっき言ったようなシステムのソフトウエアの開発というものを進めまして、最後の五十一年から五十二年にかけまして都内においてそのパイロット実験を行なう、そういう計画で進んでいるわけでございます。 以上、工業技術院として研究開発にどのように取り組んでいるかということにつきまして、一応国の試験所がやっております基礎的研究、それから大型工業技術研究開発に乗っております先導的開発研究、そういうものの内容でございます。
○委員長(鶴園哲夫君) 次に、運輸省花島交通安全公害研究所長。
○説明員(花島政人君) 運輸省の交通安全公害研究所長の花島でございます。 運輸省におきましては、自動車の排出ガスによる大気汚染の防止あるいは減少というような形でもって、新型車、新たに型を起こした車だけではなくて、皆さま方の手へ、使用者の手へ渡っている車に対しても規制をしていくという形でもってかなり強化を進めてまいっておりますけれども、それの効果をより大きくする、あるいはもっと合理的にするために試験研究、それから評価という点を運輸省としてはやっております。その行政に直接関連いたしましたような技術課題であるところの試験、それから基礎的研究も含みます研究及び評価——技術的評価でございます、これは型式指定あるいは審査、そういうようなものを含んだような、そういうような試験研究評価の実務は私どもの交通安全公害研究所がやっております。これは私が御説明申し上げる形になるわけでございますけれども、私どもの研究所というのは、実は、お手元に差し上げましたような「要覧」に出ておる意味でございますけれども、わりに新しく運輸省としてつくりましたものでございます。実際の公害の規制問題が始まったのは昭和四十年の初めでございますけれども、そのころにまず運輸省としては、そのころのやはり付属機関の一つであります船舶技術研究所の中に交通公害部というまず核をつくりまして、それから始まった規制に対していろいろな試験研究を行なうようなことをずっと継続してやりました。それで四十五年、いまから四年ちょっと前に、実際に公害研究をきっちりやるようにという形でもって、私どもの研究所が設立されたわけでございます。そして自来ずっと進んできた、そういう形でございます。その四年の間、定員あるいは予算については多くの御配慮をいただきまして、どんどんどんどん伸びた形でいますけれども、やはり限られた人数で仕事をしているという形で、これは各省の研究所はもちろんのこと、学界やそれから海外、いろんな方々の関連でもってそういう業務を進めているというのが現状でございます。 業務の内容について大体概略申し上げますと、最初のころにいたしましたのは、先ほど申し上げましたとおりに、四十一年にまず、新たにつくられる車、新型車、新たに型を起こした車について一酸化炭素濃度規制という形で進めたんでございますけれども、そのころからの評価の方法、試験方法その他については私どもの研究所が主体となって進めてきたと、それからさらに四十五年には、皆さん方のお手元にある、もう実際に使っている車に対しての規制をいたしました。たとえば一酸化炭素については、停止しているときにエンジンをかけたままの状態で一酸化炭素はこれだけしか出てはいけないんだというようなこと、それからそれの測定方法をいたしました。それから四十八年にはさらに使用過程車と申しますか、使っている車に対して窒素酸化物——一酸化炭素についてはそれほどききませんですけれども、炭化水素などについてその減少させるためのいろいろな装置をつける義務づけをすると、そういうようなことをいたしました。それのどれほど効果があるか、どういうふうにすればいいかというような試験の方法やなんか、研究なんかも私どもがいたしました。それから四十八年に、例の、いまテンモードと申しますか、これから御承知のとおりのいまの排出ガス規制の試験法のもとになりますテンモードという代表的な都市内走行の走り方がございます。その走り方をして一キロメートル当たりガスがどれだけであるか、それを規制をするような形の重量規制というのを四十八年にいたしました。それのもとになります走行パターンといいますか、これは日本のやつがテンモード、アメリカはLA14、いろいろございますけれども、そういうような基本のも一のをつくる、試験法をつくる、評価法をつくるというようなことを、もとを私どもの研究所がずっとしてまいってきたわけでございます。 で、今後の問題といたしまして、五十年、五十一年の規制についての研究の問題について申し上げますと、まず第一に私どもがしなければならないというのは、五十年、五十一年の特徴と申しますか、対策車の特徴と申しますか、特に考えなければならないことがございますけれども、これはお手元の資料にはさみ込みになった横の図面がございます。これが私どものほうで排出ガスをどういうふうに表現したらいいだろうかというんで一つつくった方法でございますけれども、まん中の縦線のゼロから上向きに一酸化炭素、それから左側に炭化水素、右側に窒素酸化物をとる。そういたしますと、一台の車が参りまして私どものところで評価をするというときに、これは一台の車といたしますと、ちょうどこの部分のどっかの一本の線で表現される形になるわけでございます。そうしますと、炭化水素は幾ら、COは幾ら、それからNOXは幾らというのは一本の線及びその位置、その線の両端の位置とそれから線の高さでもって表現できる。で、この図面でお目にかけたとおりのことでございますけれども、これは先ほど申し上げました日本のテンモード、とまったり走ったり、最高は四十キロでございますけれども、そういうような都内走行のパターンをしたときに一キロメートルこのガスが幾ら出るかという規制をあらわしたものでございますけれども、このときに一等外側のワクがこれが四十八度の規制になっております。許容限度でございますね。これは平均値になっております。ところが今度五十年、五十一年という——五十年はきまっておりますけれども、五十一年の規制目標値になりますと、ちょうどまん中の下のほうにかかっている非常に狭い部分に、その規制値がこの中にみんな入らなければいけないんだと、そういうことをこれで表示することができるわけでございますけれども、このところに、これを五十年ないしは五十一年でやるというためにメーカーがたいへんな努力をしてるという形になっておりまして、これの実施のためにいろいろ問題点もございますけれども、いまどんどんその方向に向かってるという形になります。私どもが規制あるいは評価というような立場からこれを見ますと、一つの問題点——まあ幾つか問題点ございますけれども、やはり五十年、五十一年に対応する技術がいまどんどん開発されておりますけれども、それと、すぐそれを実用とする、研究の開発とそれから実用というものが非常にくっついてほとんど同時にいま進められてると、そういう現状でございます。これはいままでの一般の研究開発状態と違いまして、非常に実用化が急であるというところがひとつかなり問題になると私どもは考えております。それを私どもが規制し、あるいは評価するというような立場になりましたときには、単に排気ガスの評価というだけにはとどまらないで、たとえば不特定多数、大ぜいの方々が使われて、非常に広い、先ほども申し上げましたテンモードなんというだけのことではなしに、いろんな条件で使われる場合にどうであるのか、いままでの商品性だとか生産性以外にそういう有害ガスの現象、資質の全般が寿命だとか信頼性、安全性あるいはその後の整備に対してどういうふうになっていくであろうかという形に対して、それをどういうふうに評価するかという評価法を私どもはつくらなければいけないんだと、そういうふうになっております。そのためにいま私どもは研究を進めているという状態でございます。 はさみ込みの第二枚目に、一例でございますけれども、たとえば清浄装置、これは触媒等の清浄装置でございます。そういうようなもののときにどういうふうに評価をすればという要因分析を行なった一例でございます。ちょっとこれ字がこまかくてお見苦しくて申しわけないんでございますけれども、こういうふうにして事柄を分けまして、それで具体的にはどういう問題、どう取り扱っていくのか、それで評価基準をどういうふうにしていこうかということを進めていくわけでございます。ここのこまかいところちょっとお見になりにくいんですけれども、これ見ていただきますと、いろんな点で問題点、こういう形でもって研究を進めていっておると、そういう形でございます。 これをもう少し具体的な項目にしたのは、実はお手元に差し上げました年報、これの三七ページあたりからその内容について書いてございますし、それから一般的な全体の項目については四七ページあたりにございますけれども、そういう形でばらばらになっておりますもんですから、大体書き抜いてみたのがはさみ込みの三枚目でございますけれども、いま私どもがやっております五十年、五十一年を考えながらの主要な試験研究の項目となっておるわけでございます。大体いまのところ考えられるのは、これから先生方にごらんいただけるのは、その触媒装置だとか、あるいは特別なようなことなんかのものもある。それから本田あるいは東洋工業で代表されるようなエンジン類がございますけれども、そういうような問題点についてわれわれは先ほどの展開のプログラムに従ってその評価方法をどういうふうにしていこうかと、そういうことの研究を進めているんだという形でございます。その中に、最後の項目あたりのところに排出ガスの測定法の研究などということもございます。これは方々の研究所でもされておることでございますけれども、私どもの研究所でもやはりやりますのは、先ほどの最初の図面でお目にかけたように、ともかく今度の規制というのは、もうまん中のゼロに非常に近いところ、つまりガスの非常に薄いところでございますもんですから、特にその計測法、評価法についてはなお一そうの努力をしなければならない、そういう形の研究を進めているわけでございます。 それ以外に、運輸省としましては、都市用低公害バスを目的として新しいシステムなんかをことによったらば乗せることができる可能性があるというプロジェクトを一つ持っております。そのプロジェクトに対応いたしますと、いわゆるいままでのエンジン、原動機ではなくて、あるいは新しい形式のエンジンも出てくるという可能性を考えまして、研究所としてはそういうものに対応しての評価もできるような準備をしているという状態でございます。 それから年報の四九ページごろをごらんいただきますと、私ども一の研究所に公害部以外に自動車の審査という、つまり評価をする部門がございます。そこのところでいたしております業務の内容が、たとえばガスについては、先ほどの四十八年度の結果であれば、いま出ている車はこの規制値の中へ入っているぞということをあらわしておりますし、それから五四ページをちょっと見ていただきますと、これは先ほど申し上げましたようなテンモードの走り方や何かも出ておりますけれども、そのときに、特にこれは特別審査という形でもって五十年をめどにした、もう先行的な車が少し出てまいりまして、それに対してのいろいろ評価をしたところの結果が出ております。この辺のところでは、特にいままでの車と違ったのは熱の問題だとかいろんな点についての考慮を払ったという、まだこれは途中の段階でございますが、今後はこういうようなことを含めながら研究を進めていくという形になっております。 以上でございます。
○委員長(鶴園哲夫君) 次に、環境庁企画調整局津沢研究調整課長。
○説明員(津沢健一君) 御説明申し上げます。 環境庁におきましては、環境保全にかかります調査研究につきまして関係各省庁の予算の見積もり方針の調整を行ないまして、その分野の研究結果というものの効率的な推進をはかることとしておるわけでございます。特に、関係省庁の所管いたします国立の試験研究機関におきまする公害防止にかかる試験研究につきましては、これに必要な経費を環境庁に一括計上をいたしましてこれを進めておるわけでございます。 この中で自動車による公害防止関係の研究について申し上げますと、四十九年度は、通商産業省工業技術院の機械技術研究所及び公害資源研究所におきまして、合わせて三課題、九千七百六十万という予算を計上しておりますし、運輸省の交通安全公害研究所につきまして三課題、一億百七十万、通産省、運輸省合わせまして六課題、合計で一億九千九百三十万という経費を一括計上いたしておるわけでございます。さらに、これを無公害自動車の開発に関する総合研究プロジェクトという形に編成をいたしまして、触媒の耐久性、実用性の検討でございますとか、エンジン、燃焼室の構造や燃焼方式、あるいは排気ガスの評価試験方法などに関する基礎研究を進めているわけでございます。さらに、この一括計上におきましては、自動車排気ガスと関係の深い光化学スモッグ関係につきましても、関係の五省庁、十の研究機関につきまして十二の課題を起こしまして、合計四億五千五百七十四万の経費を一括計上をいたしております。これまたプロジェクトを編成いたしましてその推進に当たっております。 このほか、環境庁自身が必要といたします研究といたしまして、自動車排ガスに含まれる微量物質に関する研究及びガソリン組成の変化に対応する自動車排出ガスの組成変化に関する調査研究、こういったものに七百九十四万の予算を計上しまして委託研究を行なっております。このほか、光化学スモッグ対策経費一億八千二百六十八万の一部を関係の委託研究等に充てておるところでございます。 それから本年三月に筑波研究学園都市におきまして国立公害研究所が発足をいたしたのでありますが、この国立公害研究所におきましては、環境科学の基本となる分野でございまして、既存の研究機関においていままであまり取り上げられていないような分野、いわば環境と人間の相互作用を解明いたしますためのいわゆる人間環境系の研究に重点を置いておりまして、当面の研究分野といたしましては、環境汚染が人の健康に及ぼす影響でございますとか、生物環境に関する研究、環境汚染現象の解明、あるいは環境汚染の監視測定技術、それからこれらを総合いたしました意味で環境に関するいろいろの知見を活用した総合解析といった研究を進めることといたしております。 このような国立公害研究所におきまする研究の中で自動車に関連した研究といたしましては、ここの環境生理部あるいは生物環境部といったところが所管いたしますけれども、バイオトロン——動植物の環境実験に使う施設でございますが、これを用いました微量排出ガスの生物影響に関する研究でありますとか、スモッグチャンバーを用いました光化学スモッグの発生機構の解明、こういった研究などが実施される予定でございます。 なお、生産技術と直接密着しましたいわゆるハードな公害防止技術の開発でありますとか、公害に起因します疾病のいわゆる臨床医学的な研究、こういったものは実は他の研究機関にゆだねることといたしておりまして、国立公害研究所では直接に実施しないたてまえといたしております。 国立公害研究所のことにつきましては、実は手書きの資料を差し上げておりますが、現在実はまだ整備中でございまして、四十九年度におきまする定員は八十六名、このうち研究職は五十名でございますが、組織といたしましては環境情報部、計測技術部、大気環境部、水質土壌環境部、環境生理部、生物環境部、総合解析部の七部を置きまして、このもとに十六の研究室がようやく組織されたところでございます。施設といたしましては、研究第一棟、管理棟などはすでに完成をいたしておりますし、間もなく廃棄物処理施設、エネルギーセンター等が完成を見ることになっておりますが、さらにただいま引き続き先ほど申し上げました高性能のバイオトロン、スモッグチャンバーなどが順次完成を見る予定でございます。 以上でございます。
○委員長(鶴園哲夫君) 以上で説明は終わりました。 多少時間がございますので、ただいまの説明につきまして質疑がありましたら順次御発言を願います。
○原文兵衛君 工業技術院の方にお尋ねします。 さっき電気自動車の開発のことをちょっとお伺いしたんですが、何か五十億の予算……
○説明員(奈須洋君) 五年間で一応五十億円ということで予定しておるわけでございます。
○原文兵衛君 そうすると、平均に割れば一年約十億ぐらいこれにかけてるというのですか。
○説明員(奈須洋君) 現在の数字は、四十六年度から始まっておるわけでございますけれども、四十六年度に四億六千万、四十七年度に十三億、四十八年度にも十三億ないし十四億という程度で開発を進めておるわけでございます。
○原文兵衛君 それであれですか、四十八年で第一次の……
○説明員(奈須洋君) 五車種。
○原文兵衛君 試験車ができたということですが、この電気自動車というのはどうなんですか、実用化をこれから研究を進めるのでしょうが、一体いつごろになったらこれは都市交通、国内交通……
○説明員(奈須洋君) その実用化の見通しでございますけれども、実は第一次の実験車でも一応目標の性能というものは到達しているわけでございますが、あとやはり電池の寿命の問題でありますとかあるいは電池を軽量化しなければならない、そういう技術的な問題もあるわけでございます。ただ、そういうふうに性能的にはかなりいいものができておりますので、大体今後の実用化としましては、いわば牛乳配達でございますとかそういう配送車、そういう関係から入っていくことと思うのでございますけれども、また、いまの段階ではどうしても経済性の面におきましてやはりどうもまだ普通のガソリン自動車に比べて三倍か四倍ぐらいのコストがつくという点もございます。この辺は実はいろいろ税制等の優遇というものもやはり今後は兼ね備えて考えていきませんと、なかなか普及というものはむずかしいのではないかというふうな感じでございます。
○原文兵衛君 いまの経済性で三倍か四倍というのはその車をつくるのにもかかるだろうし、それからいまのガソリンに比べて電池でやっていくのに、いわゆる何といいますか、それが普通経常費的にどのくらいかかるかというような問題も入ると思いますね。何とか早くつくってほしいような気がするんだけれども、大体どうなんですか、実際にそういうものを総合して実用化されるというのはいつごろになったら実用化されるような方向にいくだろうという大体の見当はつけておられるのですか。
○説明員(奈須洋君) 実は第一次実験車につきましても神戸市営バス等で一部利用されてはいるわけでございます。それで、先ほど申しましたのは、普及の今後の施策とかね合わせながらやっぱりわれわれとしては考えなければならない問題であります。いまの問題では非常に生産量が少ないからコストも高いということで、片一方ではやはりそういう優遇措置を講じながらコストを下げつつ生産量も伸ばしていく、ひいてはコストも下がっていく、そういうふうなことで今後やらなければならぬじゃないかというような感じもしております。
○委員長(鶴園哲夫君) 委員長のほうから発言しますけれども、実はこの間参考人に来ていただいて意見を聞きましたときに、二人の学者先生のほうから、自動車のこういう排気ガスについての国の研究援助体制というものがたいへん弱いという、たいへんそういう意見が強かったわけです、お二人ともですね。そこで一体、国の研究機関なり援助体制というものはどういうことになっているのかということをきょう来ていただいて伺ったわけですね。 そこで、いま文部省のほうから話がありましたけれども、東大で熊谷教授がツーサイクルの自動車をどうだこうだということがいろいろ報道されておりますしね、あるいは東大の生産技術研究所でどうだとかこうだという話もいろいろあるわけでしょう。そういった問題についての何といいますか成果というものはどういうふうに生かされているのか。これは環境庁の仕事になるのかどうか知りませんけれども、あるいはよく報道される金沢の大西さんのツーサイクルのエンジンというのがすでに東大の生産技術研究所の試験を受けたりあるいは工業技術院の試験を受けたりして、そうして試作車が中国にすでに渡っていると、大西さん自身も中国に呼ばれてこの間行っていろいろやっておられるという話も載っておりますね、もうすでにね。そういった問題等を含めて一体国の機関というものはどのようなつかまえ方をしてそういうものを生かそうとするのか、そういう点についてちょっと伺いたいですね。 それからもう一つ、電気自動車について四十五年に開かれました万博の場合に使いましたね、何かね、あの中を動かしたのはあれはたしか電気自動車だったですね。それからロンドンあたりでも実際朝の牛乳の配達なんというのはずっと前から電気自動車になっているわけでしょう。そういう点についてはどうなんですか。
○説明員(奈須洋君) 先ほどの国の試験研究機関におきます研究でございますが、国の試験研究機関といたしまして先ほど申しましたように公害資源研究所、機械技術研究所というところで取り組んでいるわけでございますけれども、一つには、マンパワーという面から申しましても、また国の試験研究機関の性格と申しますか、そういう意味から申しましても、いわば実用化研究というのは実はなかなかむずかしい。したがって、われわれとしましては、そういう民間企業で進めますいわゆる実用化のエンジンの開発についてのいろいろな有用な資料を与えるということで基礎的な研究を進めている。たとえば、給気機関についての燃焼室の構造につきましても、むしろいまのCVCCとかNVCCというものは副室つきの二つの燃焼室を持っている。実は熱効率からいきますと、一つの燃焼室が一番いいわけです。まあ一つには、一つの燃焼室でもって層状給気を行なうようにすれば、じゃどうすればいいだろうかというふうないろいろな基礎的な解明、そういうふうな基礎的な解明を積み上げていく、そういうふうな立場であろうかと思います。
○委員長(鶴園哲夫君) あとありませんか、私がさっき言ったようなことについて政府側のほうで。まだよく調整がとれていないんじゃないですか。国の試験研究、そのいまの自動車の問題についての国全体としての研究の調整関係というのはこれは環境庁が取り扱うんでしょう。
○説明員(津沢健一君) 先ほども御説明申し上げましたように、研究につきましては環境庁が全体の調整をするわけでございます。先ほど通産省それから運輸省からお話が内容的にございましたものにつきましても、私どものほうで試験研究費の一括計上を行ないまして、それをそれぞれの機関でやっていただいているわけでございます。委員長からお話がございました大西氏の発明にかかりますクリーンポリューション機関のことにつきましても、通産省の機械技術研究所でこの研究をやっていただいておりまして、まあいろいろ燃料噴射系に若干未解決の問題が残っているなどというお話も聞いております。私どもも、国の行ないます研究はこれらは大体においてみな基礎的な研究でございまして、これを実用のものとして開発をするという段階はメーカーサイドでこれまで行なわれているわけでございまして、国もこういった面にやはり力を入れていくことが国としての役目ではないかと考えておりますし、さらに、メーカーが実際に実用化して製品として出しましたものについて、それがほんとうにそうであるかどうかというような試験研究といいますか、こういったものも国として当然やらなければならないことだと考えております。さらに、国の研究は基礎的な研究でございますから、将来に向かってさらによりよいものに発展するそのベースをつかまえていくという意味でも意味があろうかと思いますし、特に環境庁自体の問題といたしましては、これらの影響研究というのはなかなか民間や何かでは行なわれにくい面でございますので、そういった面は国立公害研究所をはじめとしまして、国が積極的にこれと取り組んでいくべきだと、このように考えております。
○委員長(鶴園哲夫君) それでは、自動車の問題について基礎研究、まあ排ガスの問題にしても内燃機関の問題にいたしましても、そこへ補助金を出して、そしてそれぞれの研究が行なわれている。ですが、現実に五十一年の規制をめぐっていま自動車部会で審議が行なわれている。政府は補助金を出していろいろ基礎的な研究をやっている。そういう成果を集めてその審議会の中でどのように生かそうとするのか。自動車業界の言う話で動かされたらこれはかなわない。政府は政府としての研究機関を持ってそれぞれ研究をやっておられる。あるいは、民間のいろいろな試験も、民間の開発した問題についての研究もやっておられるわけでしょう、検査もやっておられる。そういうものをまとめて政府としての考え方を持っていかなければ、おたくがそういうような話では、これはどうも自動車公害の問題についての政府としての考え方が技術的に弱いように思うんですね。
○説明員(春日斉君) 環境庁が行なっております調整と申しますか、見積り方針の調整でございますが、これは工技院なりあるいは運輸省なりの国立研究機関の研究費等の調整をいたしておるわけでございまして、文部省がおやりになりますのはこれは別になっております。これは研究者の自主的な研究というところが大学の基本でございますので、それに対しまして私どもが調整をするというようなことはないわけでございます。したがいまして、私ども環境庁が自動車問題を取り扱いますときに、自動車公害専門委員会におきましては、工業技術院の傘下の国立研究所の専門の方々、それからまた運輸省の研究所の傘下の方々、こういった方々には全部委員として御出席いただいておりまして、そういった御意見は全部調整をし検討いたしておるわけでございまして、決して国立研究機関の意見あるいは開発の成果というものをないがしろにするようなことは私どもないと考えております。
○原文兵衛君 いまの委員長の御質問なり意図するところと同じなんですけれどもね、環境庁でもって予算上の調整というか一括計上とかいうようなことはやっているんでしょうけれども、そうじゃなくってね、たとえば排ガス規制なら排ガス規制という問題についても、いろんなところで、たとえば大学でもやっているでしょうし——大学の、東大なら東大でもやっている、それからまた工業技術院でもやっている、それから運輸省の交通安全公害研究所でもやっている、それからメーカーでもやっている。それがどの程度、どこのメーカーではどういう部門の研究がどこまでいっているとか、運輸省の交通安全公害研究所ではどの研究がどこまでいっているとか、そういうものを全部、データバンクというか何かそういうものに入れておいて、そして総合してですよ、予算じゃないんですよ、実際の研究のあれを、同じことをみんなやっているよりも、それを政府が集めて次々にやっていくというようなシステムがやっぱり国として必要なんじゃないかと思うんですけれども、そういうようなものはどこかでやっているんでしょうか。
○説明員(春日斉君) ただいまのお話はもうまことにごもっともでございまして、私ども環境庁といたしましては、自動車の長期的な展望に立った排気ガス規制はいかにあるべきかということを中央公害対策審議会に諮問いたしておりまして、それに応じて私どもは審議会の中でただいまの各種研究機関の研究の成果というものを出していく、それからさらに民間の研究機関の成果というものも含めて検討をしていただいておると、こういうことでございまして、私どもは、それなりに研究の成果というものはそれぞれ環境庁におきまして中公審を通じてお互いに利用し成果をあげておるものと考えておる次第でございます。
○内田善利君 いま、各研究機関の成果を検討するということはわかりましたが、実際、工業技術院なりあるいは通産省で実験車を開発して、こういう車ができたがどうだというふうにメーカーに政府側から、政府機関からそういうふうに指導していくと、そういうことはどうなんですか。
○説明員(奈須洋君) お答えいたします。 工業技術院におきます研究と申しますのは、先ほども何回も話が出ているんでございますが、あくまでも基礎的な研究でございまして、実際そういう成果を踏まえてエンジンをつくり、そのエンジンを載せて、それから自動車を走らせ試験をしてみる、こういうようなものは現実にはこれはメーカーのほうでお願いをしておる。実質上マンパワーというふうな面もございまして、それから国の試験研究機関といたしましては、その他いろいろの公害の試験研究機関のいろいろな共通的な試験もございますので、マンパワーの面から見てもなかなかその辺のところまではいきかねるような状態でございまして、さしあたりのところはそういうメーカーの研究に役立つような基礎的な研究というものを積み上げていくというところでございます。
○内田善利君 基礎的な研究を積み上げていくというだけでは、いまのメーカーに対してやっぱり助言、指導というようなことはできないんじゃないかと思うんです。そういう開発を国でやって、政府機関でやって、研究所がやっぱりできておるわけですから、そういう試験車で、実験車で成果を得て助言していくというシステムですね、そういうことでもやらない限り五十一年規制は到達は不可能じゃないか、こう思うわけです。 それともう一つ、文部省にお聞きしたいんですけれども、一番最大の被害者は小中高等学校、義務制の生徒が一番被害をいままで受けてきたわけです。だから、一番文部省が光化学スモッグの被害を防止していくという立場で、私はそういった研究に対しては特に強い要望をしていくべきじゃないか、このように思うんですけれども、どうも最初のお話聞いておりますと、そういった姿勢が弱いように思うんですが、大学の機関にただおまかせしている、特に排気ガスについては何にも採択したことはない、そういうお話でしたけれども、私は非常にこういった面について文部省が一番もっと積極的にそういった研究機関に対してもお願いしていくという姿勢が必要なんじゃないか、そう思うんですけれども、この二点お願いしたいと思います。
○説明員(手塚晃君) 先ほど自動車の排出ガスそのものについての研究につきましては申し上げませんでしたけれども、直接エンジンから出るガスという、その出るところについての規制とか基準とかということに関しての研究はございませんが、出たあとの問題につきましてはかなりやっておりまして、これはもうむしろかなり早くから、昭和四十六年度ごろから特定研究で、人間の生存にかかわる自然環境に関する基礎的研究ということで、ことしは四年目に入っておりまして、これはエコロジー中心ではございますが、大気に関するいろいろ変動の状況、あるいはそれにつきましての気象学的あるいは大気科学的な研究もやっておりますし、そのほか、環境汚染の制御ということで、これは工学的にそういうふうな環境汚染問題にどう対処するかということにつきまして、システム的にどう対処するかとかいうふうなことをやっておりますし、それから、今年度からは環境保全のための化学反応の制御ということで、これはどちらかというと化学工業中心でございますが、しかし、先ほど言った無公害な化学システムをつくるという意味では触媒の研究等もかなりやっておりまして、クローズドシステムの研究というようなことで、もちろん大学でございますから何といっても基礎の問題ではございますが、そういうふうなことが進められております。 それからもう一つは、微生物による環境の浄化というのも取り上げておりますし、来年度からは、先ほど申しました環境汚染の制御がことしで終わるんですが、来年度以降、環境汚染検知と制御ということで環境汚染に関するいろんな微量物質の検知をするということにつきまして、もっと信頼性の高い、しかももっと容易にできるような方法の開発、そういうふうなことを含めて、新たに、あるいはもっと大気に出てまいりますいろいろダストの問題ですが、それが現在のところ案外メーカーサイドの研究ではほんとうの一番人体に影響を及ぼすようなダストの排出について、実はむずかしいところがあるようでございますが、それについての問題をやろうとかいうふうなことを新たに来年度から発足させようとか、それから海洋環境保全の基礎的研究ということだとか、五つほど来年度から特定研究で、来年度はおそらく全体を環境科学だけでまとめましても、予算要求の金額でございますが、五億円から六億円近くの金額を要求しているわけでございまして、環境問題全般として考えますと、かなり積極的に力を入れているわけでございます。ただ問題は、自動車の排出ガスでエンジンから直接どう出るかということ、どう浄化するかというふうな直接的な問題につきましては、かなり実用化の段階の高い問題でございまして、大学としては必ずしもいま取り上げることが大学の研究体制という観点から見まして十分にいけるかどうか、研究者側からの積極的にこういうふうなことで提案がございますれば、こちらとしてもちろん受けて立つ用意はあったわけでございますが、逐次そういうふうな問題も研究体制づくりの進展に応じて考えたいということでございまして、こちらが消極的な気持ちで申し上げたんじゃなしに、問題が、私が連絡を受けましたことが、特にそういう排出ガスの規制基準、排出ガスのそのものの研究をやっているかということで御質問かと思いまして、そういう関連する問題につきましてはお答えしなかったわけでございますが、そういうふうな中で今後ともそういうふうな問題は重要であることはわれわれとしても十分考えているわけでございますので、その点は十分御了承いただきたいと思います。
○藤井丙午君 先ほど来、委員長並びに委員の皆さんの御意見全く同感でして、この各研究機関の基礎的な研究とかあるいは研究開発の成果の総合的な調整活用ということについて、私は言われるような、いままで御説明を伺ったようなはたして成果があがっておるかどうかという点、まあ非常に疑問を持っておる一人ですが、それはいま諸先生のおっしゃるように積極的にその総合活用ということ、特にメーカーに対するいまの研究成果のアプローチのしかた等が私は非常に不十分だと思っております。 それから文部省のお話も、いまたくさんの項目をあげられて、伺っている限りでは一々ごもっともですけれども、まあ実際申しますとね、予算的にいうとごく微々たるものなんですよ。さっき東大の生産研究所の話も出ましたけれどもね、私ども関係しておる鉄鋼業から申しましても、設備から施設から運営上の経常費まで、われわれ業界から全部寄付してこれは運営されておるというのがこれ実態なんですね。そういうことですから、とてもじゃないけれども五億やそこらの予算でいま並べられた項目をやろうという、意図はよくわかるんですけれども、実際的にそれだけの実効があがるだけのものが期待できるかというところに問題があるわけなんですね。ですからこれは国会の側にもむろん責任があるんですけれども、もう少しこれ各省個々の問題ではなくて、ほんとうにこれこそもう政府をあげての全体の、共通の問題ですからね。もう少しその辺の総合調整と同時に、予算の獲得にもわれわれも協力しますけれども、もう少し大幅な予算をとらないと、これは項目の羅列だけに終わるという実は懸念が私は実際面から出てくると思うんですよ、まあこれは私の意見ですけれども。
○矢田部理君 工業技術院とそれから運輸省にお伺いしたいのですけれども、現実に五十一年規制の問題、四十七年度の段階から出てくるわけですね。まあ基礎的な研究をやっておられるということですが、その基礎的な研究の成果として具体的にそのNOX規制についてどんな役割りを果たされてきたのかというようなことについてちょっとお尋ねをしたい。
○説明員(奈須洋君) 先ほど来、工業技術院の試験研究機関としては基礎的な研究ということで申し上げておるわけでございますが、実はこの問題につきましては特にエンジンとか、特に排気ガス、その触媒とかというふうなものに限りませず、たとえば、実際に自動車を高速道を走らせてみまして、それと排出ガスの関係がどうなっているかと、まあそういうふうな基礎的な、あるいはエンジンの、そもそもガソリンエンジンあるいはディーゼルエンジンというものの特性が本質的にどういうものであるかとか、そういうものの実は研究から入っていって、ここに書いていますように、かなりの年月やっておるわけでありますが、そういうふうな成果というものを実際に各試験所で出しておりますいろいろな研究発表誌とかあるいは研究発表会等をもちまして関係の産業界のほうへPRをしているという状態でございます。触媒につきましても、窒素酸化物ということで現在やっておるのでありますが、それ以前には例の酸化物とか酸化触媒みたいなことにつきましてもかなり知見を得まして、それをかなりそういう場におきまして発表してまいっておりますわけでございます。
○矢田部理君 ちょっと口をはさみますけどれも、こういう研究をやっているとか、こういう状況だというアウトラインの説明はあるんですが、具体的にこの規制のためにこういう成果があがったと、それをメーカーに示したとか、実験を依頼したとかというような、もっと具体的なものは出ないんでしょうか。
○説明員(花島政人君) 私どもの研究所、先ほど性格、申し上げましたけれども、研究所自体としては非常に開発研究をやりたいのでございますけれども、私どもこれはやはり限られた時間と要因、いろいろの要因でございまして、先ほど申し上げたような、評価を主体とするような形になっております。そのために具体的な例と申しますと、たとえば触媒にすれば何万キロどう走ったときに一体これはどうなるのであろうかと、それを一々何万キロ何時間とか何百時間かけて測定しないで、これを早い時間にどういう特徴をつかめばどういうところを押えればこれの評価ができるかと、そういうような研究をいたしました。それをたとえばすぐメーカーに指示いたします。こういう形でもって評価を、基準をするんだぞというふうなこと、もっと具体的に申し上げますれば、まあ非常にこまかい例になりますけれども、たとえばのことでございますけれども、これからの触媒装置をつけた自動車についても、おそらく警報装置がつくであろう、アメリカでは警報装置がつくかつかないか、これ非常に問題になっておりますけれども、たとえば日本の場合はつけなければならないとすれば何を警報するのか、そういうふうな形になっております。それが各社別々に、うちの車はこういうことに対する警報です、そうすると乗っている人は何をどう走ってどういうふうにすればいいかわからない、そういうふうな形でもってどういう点が危険でどれを警報すれば触媒はいたまないし、かつ安全が保てるか、そういうような形に対して具体的に指示なんかを出すようにしております。それは例でございますけれども。
○三治重信君 いまのお話なんですけれどもね、これからこの五十一年規制、五十年規制で、いろいろの民間なりその他マスコミで報道されると思うのです。そういうときに、一番やはり一般の人が信頼されるのはそのデータなりそういう報道をどう信頼をするのか、それ、ほんとうに信頼されるのかどうか、そういう評価もぜひ——いまお聞きすると、交通安全公害研究所でおやりになっているようなんですが、そういうものの発表について、それがほんとうに研究に正しいものとして値するものかどうか、ほんとうの宣伝のための宣伝の資料か、一方的な資料かというようなことについて、だいぶおたくのほうではそういう重濃度とかそれから測定機械の測定の方法とかいうものについての研究をされているのですか、そういう問題を一般的にわかるように、ぜひひとつやっていただいて、それを中央公害対策審議会なんかにも——やはり測定方法にも何か私聞くとだいぶ問題があるようだ。ことに窒素酸化物なんというものは規制していけば規制していくほどその測定値が非常な何といいますか、測定をする場所、時間、またやり方によって、またことに機械は、一部では十分な機械がないようなことも聞いておるのですが、そういう問題をもうぜひやっていただかないと、自動車のエンジンの部面や、そういう装置の部面は非常に研究がいっても、実際排出された窒素酸化物がほんとうにそこである人がとるとえらい低いし、あるところでやるとえらい高いものが出る、そういうような測定の一つのやり方についての基準なんかも共通の基盤に立ってやらぬと私は今後つまらぬ論争や、技術水準がゆがめられるのではないかと思うのです。ことに、技術水準に対する一定の評価をやるためにも、国の機関がぜひ相互に、基礎的な研究もさることながら、一般の排気ガスの規制についての客観的な数字の評価ができるような研究方法について、一つの共通点を見出されるように、ぜひこの公害審議会とも関連をとって、積極的にやっていただきたいと思うのです。
○近藤忠孝君 いまの点ですが、運輸省ですが、排出ガスの測定に関する研究等を列記してありますね、ここに、四二ページから四三ページまでの間に。中身を見てみますと、「研究修了時期 継続中」というのがほとんどで、一つだけ四十九年三月に終わったやつがありますが、こういう面見てみましてね、測定の問題は万全なんだろうかという、この点どうでしょうか。
○説明員(花島政人君) 排出ガスにつきましての測定という、いろいろございまして、先ほどのように一酸化炭素あるいは炭化水素、窒素酸化物だけではなくて、これから出てまいりますが、大型車なんか、ディーゼルエンジン、いろいろな問題がございます。そういうものまで含めて、先ほど問題出ましたような微粒子の問題あるいはにおいの問題、これまだ規制ございませんけれども、そういうようなものを含めまして、排出ガスのいろいろなものの計測というものはまだまだずいぶんこれから出てくるのだというふうに考えております。
○委員長(鶴園哲夫君) じゃ、時間の関係もありますので、この際、いいですね。——じゃ、これで質疑を終わります。委員打合会を終了いたします。 午前十一時十七分散会