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73回国会衆議院1974/09/09

交通安全対策特別委員会 第2号

発言数
105
登壇者
15
会派数
4
開催日
1974/09/09

会議録

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員長 これより会議を開きます。  交通安全対策に関する件について調査を進めます。  質疑の通告がありますので、順次これを許します。井上泉君。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 きのうたまたま日曜日に、ぼくは知人をたずねて杉並のほうへ行っておったところが、バイクで群れをなして若い者が飛ばしていたわけですが、これは非常に恐怖を感じるわけですね。刃物を持って振り回せば、これは殺人予備罪かあるいは殺人のおそれありとかあるいは凶器保持罪とかいうようなことで逮捕するとかいうような道があるけれども、ああやってバイクでジグザグに運転して、そして住宅地帯をああいう騒音を出して回るということは、非常に地域の住民に恐怖感を与えるわけですが、これに対する取り締まりというものがあまりなされてないように見受けたわけです。たまたま日曜日であったから警察官もあまりいないということもあったかと思いますが、どうですかこれは、交通局長。

綾田文義警察庁交通局長

○綾田説明員 住宅街等につきましては、特に地域住民の歩行などを中心にした安全の確保ということで、警察庁といたしましては、従来からその対策をやっておるわけでございますが、特に、ことしから都市総合交通規制をやります。  内容はいろいろございますが、その一つの、最大の重点は、住宅街において、生活ゾーンあるいはスクールゾーンなども含まれますけれども、そういう地域について一般の車両の進入禁止という規制をやっております。その場合に、自転車あるいは二輪車を入れるという場合もございますけれども、特にそういう点については重点的に規制も行ないますし、また、取り締まりも厳重に行なう方針でございますが、ただいまのお話で、そういうことがあったということは非常に遺憾に思います。今後とも十分そういう方面について、地域住民の歩行の安全を確保するように努力をいたしたいというふうに考えます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 車両の乗り入れ禁止という乗り入れ禁止区域があるわけですけれども、これは普通いわゆる雷族が乗っておる百二十ccかあるいは二百五十ccとかいうような、ああいうモーターはその中に該当するのですか、しないのですか。

綾田文義警察庁交通局長

○綾田説明員 それはその地域によって規制の内容がいろいろ違いますが、普通は、自動車の進入禁止、自転車を許すという場合が多うございます。その規制も先ほどちょっと御説明を落としましたが、朝七時から九時半という登校時をねらってやる場合もございますし、終日という場合もございます。住宅街と申しましても、かなり広い道もございますし、それからあまり車の入れないような細街路もあるわけでございますが、住宅街において、相当広い場合には、そういう二百五十cc程度の車を禁止するということは、規制としてはなかなかむずかしい点もあると思います。そういう点は、やはり取り締まりの面で処理をしていくという必要があると思います。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 高校生が非常に高性能のモーターで、地方都市なんかでもずいぶん乱暴な乗り方をしておるわけです。そういう場合に、警察のやることにしてはえらい非常識だと思ったのですが、高校生のバイクの部隊を組んで交通安全の宣伝を高知市内でやっておって、金沢さんが本部長のときだったと思うのですけれども、高校生にバイクに乗らして、それで交通安全の宣伝をするということは、むしろ高校生にバイクに乗ることを奨励するようなことで、非常に非常識なやり方だと思うのですが、それは局長、どうお考えですか。

綾田文義警察庁交通局長

○綾田説明員 いまのお話は、私も実は初めてお聞きしたわけです。バイクと申しましても、普通、二輪の百二十五から二百五十、いろいろ段階がございますが、先生のおっしゃったのはモーターバイクでなくて、少し大きいものではないかと思うのですが、二輪を使用する少年の中には、将来かなりよきドライバーになる可能性の者もおりますし、非行性が非常に強い者もおるわけでございます。そういう者にはそれぞれに応じて警察の処置をきめなければいかぬわけで、二輪に乗って安全運動をするのが私は必ずしも一がいに悪いというふうにもいえないのじゃないかと思います。要するに、参加する対象の青少年の質といいますか、それが問題ではないかというふうに考えます。ただ、暴走するとかそういう者は、これは排除すべきであるというふうに思います。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 いまの暴走するのを排除する、これは当然のことで、それから、一がいに悪いとはいえぬということ、これもあたりまえのことですが、しかし、そういうように見て高校生のバイク族に市民が非常に市民生活を脅かされておるということが、一般市民の常識になっておるわけです。それをことさらに警察が——確かに警察が音頭をとって、交通安全協会と警察と一体になってやったと思うのですけれども、百二十cc以上のようなバイクを何十台も連ねて町で交通安全の宣伝をすることは、一がいに悪いとはいえぬけれどもよくない、そういうことは好ましいことじゃない、これぐらいの気持ちも起こらないですか。

綾田文義警察庁交通局長

○綾田説明員 ただいまのお話では、相当大量といいますか、大ぜいの者が参加しておったようでございますが、そういう面では、一面ではやはりそういうサーキット族、暴走族のあれをあおり立てるという面も私はまたあると思います。したがって、好ましくないということまで言えるかどうかわかりませんが、やはりちょっと問題があるようにも思います。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 あなたたちは非常に慎重な答弁をなされるわけですけれども、そういうことをしなくとも交通安全の啓蒙活動というものはやはりあり得ると私は思うわけですから、多少なりともそういうようにバイク族をあおるような——やくざが仮面をかぶって逆に社会奉仕のような顔をする、そのことを悪いとはいえないというように解釈するのと同じようなやり方だと思うし、むしろそういう百二十cc以上のような、まあ五十か六十のホンダの小さいカブで乗っていく者までということではないけれども、少なくともあの大きなモーターで騒音を出していく、そういうことは、結局父兄に対しても、近所の甲が買って甲が乗っておる、それなら乙も乗ろう、丙も乗ろう、そしてみんな一緒に行こう、一緒に行くのにかっこいいから交通安全の旗でも下げていこうか、こういうことで迷惑をかけるよらな、そういう状態が誘発をされるわけですから、好ましくないとまで考えなくとも検討を要するということなら、やはり高校生を交通安全に動員するということについては慎重な配慮をしていただきたいと思います。  時間がありませんので次に移るわけですが、ちょうど大臣がお見えになっておるわけですから、大臣にお尋ねしたいと思います。  これはローカルですけれども、高知県に高知県交通という地方バス会社があるわけですが、それが会社更生法の適用を申請して、二年半かかったわけですか、二年半かかってその間いろいろな会社経営の苦労を、労使ともに労働条件の切り下げをしたりいろいろしてやったけれども、結局のところ、この会社更生法を認めてもらえずに自主再建への道、こういうことにならざるを得なくなったわけです。こういう場合に、やはりこういう過疎地域を走っておる地方バス企業に対する財政援助というものは大幅に検討すべき問題であるし、また、現実にそういうバス会社は、会社更生法が適用にならなかったけれども、実際この会社更生法の適用と同じような条件の中で運営していかないととても運営ができぬじゃないか、そういうように思うわけですが、この機会に、地方交通機関に対する国の助成というものについての大臣の見解を承っておきたい。

徳永正利自由民主党運輸大臣

○徳永国務大臣 高知県交通のことにつきましては、私は高知県は第二の故郷のつもりでございまして、非常に注意深く見守っておったわけでございます。お説のように、九月三日に決定が出てきたわけでございますが、幸いにしまして債権者も経営に意欲を見せておるようでございますし、今後自主運営に努力をしてもらわなければならぬと思いますが、それにいたしましても、地方バスの運営は各所において非常にむずかしい状態になっております。したがいまして、今年度も御承知のような補助政策をとってまいったわけでございますけれども、こんなことで事足りるわけではございません。明年度は思い切った赤字路線に対する対策を立てていかなければならないと思います。そういう意味から、明年度の予算におきまして私どもできる限りの努力をして地方の住民の足を確保してまいりたい、かように考えております。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 これは別に設備投資をしてやるとかいうような企業とは違って、日々住民を運んでおるわけですから、そういう意味において、その運行が地域住民の足を確保するために支障のないような、そういう財政措置というものは、いま大臣が言われるように、私は思い切ってひとつやっていただきたいということを要望しておきたいと思います。  そこで、次に航空関係ですけれども、トライスターの故障で、一時全日空の全機に対して運航を中止をさせておった。ところが、条件つきで運航が再開をされた、こういうことが新聞紙上に報道されたわけですが、条件つきの運航再開によって安全性が保障されるのかどうか、そういう点について運輸省の航空局長に見解を承りたいと思います。

中村大造運輸省航空局長

○中村(大)説明員 お答え申し上げます。  先生御指摘のように、去る九月一日と九月四日二回にわたりまして全日空機のトライスターがエンジン故障を起こしまして、国民の皆さま方にたいへん御心配をおかけいたしました。政府といたしましても、航空の安全保持の点からまいりましてきわめて重大なケースであるというふうに考えまして、万全の措置をとったつもりでございます。  実は第一回目の事故、第二回目の事故ともに、両翼のエンジンのケースがほぼ同時にひび割れをいたしたケースでございまして、こういうケースはいまだかって外国にも例がないわけでございます。したがいまして、この事態を非常に重視いたしまして、安全対策が確立するまで当該機種の運航を中止することを運輸省といたしましてはまず指示いたしたわけでございます。  その後、英国政府並びにこのエンジンを製造いたしておりますロールス・ロイス社に対しまして、その原因並びに対策ということについて照会をいたしました結果、ロールス・ロイス社から六日の夕方主任技術者を含めました三名の技術者が参りまして、六日から七日にかけまして、全日空とそれから運輸省の技術担当官も同席いたしまして対策を協議したわけでございます。  それでわかりましたことは、いままでに起こりました事故はすべて旧型のケースばかりであるということでございます。新型のケースについてはまだ一回も亀裂の起こった事例がないということでございます。  このことはわれわれとしても非常に重要な要素であるというふうに認識したわけでございます。したがいまして、六日から七日にかけましていろいろロールス・ロイス社におきましても対策を検討いたしました結果、一般にロールス・ロイス社が世界に流しておりますいわゆる技術通報というものがございまして、これは飛行四百時間ごとにいわゆるボアスコープといいます内部を見る鏡でもって点検をしなさい、こういう通報が出ておるわけでございますけれども、われわれといたしましては、そのような基準ではとうてい安全を確保する万全な対策ではないという判断をいたしまして、いろいろ検討させたわけでございますが、その結果、全日空に対して特別のいわゆる技術通報といいますか、こういうものを出す必要があるということをロールス・ロイス社も認識いたしまして、これに同意いたしまして、七日の朝、新しい技術的ないわゆる指針といいますか基準が提示されたわけでございます。これは要するに、両翼のエンジンにつきましてはケースをすべて新しいものに取りかえる、それから尾翼のエンジンにつきましては新しいものでも古いものでもよろしい、それから点検につきましては、最初申し上げましたように、四百飛行時間ごとの点検ということになっておりますけれども、これを両翼エンジンにつきましては十時間ごとに点検する、それから尾翼につきましては百時間ごとに点検する、こういうふうな基準を提示してまいったわけでございます。  全日空といたしましては、その基準をさらに検討いたしまして、いわゆる新しい型、古い型の交換につきましては、ロールス・ロイス社の基準よりもさらにきびしい考え方をとりまして、両翼、尾翼ともにすべて新型のケースに取りかえるということと、それから点検については十時間、百時間、こういう点検をして万全の対策をとる、こういうことで再開をしたいという意思表示があったわけでございまして、政府といたしましても、この程度の対策を講ずれば安全は確保されるというふうに判断して、これを認めて運航を再開させたということでございます。  したがいまして、今回の故障に対しまして、政府並びに全日空といたしましては、事の重大性をよく認識いたしまして万全の策をとった、こういうふうに言えるのではないかと思っております。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 時間がありませんので、この関係につきましては次にしたいと思います。  日航のニアミスの関係で、航空局長のほうから日航の社長に、航空交通管制指不の順守を指令せよというような指示をしておるわけですが、このニアミスなんか非常に重大な事故が発生する要素を含んでおるし、日航の会社はこんな指示をせにゃいかぬほど会社運営、航空上の運営というものがたるんでおるのか、こういうように私は思うが、この通達、申し入れに対して日航から来た回答をひとつ資料として委員会へ配付していただきたいということと、こういうふうないわば重大な日航への申し入れは、これは航空局長であろうが大臣であろうが一緒といえば一緒ですけれども、やはりぴちっとした姿勢を示す意味において、こういうふうなことは大臣が強硬に申し入れをされるべきじゃないか、こういうふうに思うわけですが、こういう申し入れは大臣がやると都合が悪いから航空局長にしたわけですか。

中村大造運輸省航空局長

○中村(大)説明員 この指示は航空局長の名前で出しておるわけでございますけれども、この内容につきましては、大臣によく御報告申し上げ、大臣の御指示もいただいてこの通達を出したわけでございます。なお、これは書面だけでなく、直接社長にもこの旨を、注意を喚起いたしております。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 この「速やかに」ということですが、大体役所でいう「すみやか」とか「可及的すみやか」ということは、かなり長いですが、こういうことについては日を限ったらどうですか。やはり「速やかに」という以外に道はないですか、何日までに報告せよとかいうのは……。

中村大造運輸省航空局長

○中村(大)説明員 実はこの点につきましては、もうすでにこの事件が起こりましてから約二カ月足らずたっておるわけでございまして、その間、途中においていろいろ調査もし、また、日航内部におきましてもこれについて十分な反省をし、また、当該操縦士に対する処分等もいたしておるわけでございまして、当然、会社といたしましては、こういう対策についてはもうすでにいろいろ策を練っておるわけでございます。したがいまして、これはもう至急にこういう回答を徴したい、こういうふうに思いまして、これは日時を切っておりませんけれども、いわゆるできるだけ早くという従来のようななまぬるいものではなくて、至急そういうものを出す、こういう趣旨に御理解をいただいていいと思います。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 七月十七日に起こって、それに対していろいろ欠点を指摘して、それについてすみやかにその対策を示せ、こういって九月五日に出すということ、これは、あなたの言われるようにすでに対策ができておったら、九月五日にこんな通達を出す必要はないでしょう。大臣どうお考えですか。

徳永正利自由民主党運輸大臣

○徳永国務大臣 まず、大臣がそういう通達を出したらどうだということでございますが、これは安全の問題でございますから、私が日航の社長を呼びまして、こういうことについては厳重な注意が当然してありますけれども、その書類を私の名前でやるかどうかという点につきましては、いままでいろいろな慣例等もあったようでございまして、航空局長名でやったわけでございます。  それからニアミスという問題いろいろ解釈があるようでございますけれども、航空管制官が管制の聞き違いを見つけたというところから事件が発生しておるようでございまして、その間のいきさつが、飛行機の機長同士がニアミスという確認から始まったものでないために、そういうふうなちょっと異例な手続、経過を踏んでおるわけでございます。したがいまして、事件の重大性というものは、私どももまた航空会社当局も十原認識の上に立って処置してまいっておるわけでございますが、原因がそういうところから、いま御指摘のような多少時間的な問題が生じてきておるわけでございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 そういう日航に指示をしたことが日航ではどういうふうに具体的にされてきたのか、このすみやかな回答が出次第、ひとつ資料として提出していただきたいと思います。  それでは、時間がありませんので、環境庁、通産省の自動車課長が来られておりますから、排気ガスの規制の問題についてお尋ねをしたい。  トヨタ、日産、マツダ、ずっと五社の関係者を呼んでヒヤリングをやったときに、それぞれ五社が見解を述べられ、また、運輸省あるいは通産省、環境庁、それぞれそれに対する見解も述べられたと思うのですが、そういうようなヒヤリングをやったときの一連の経過というものを取りまとめたものが通産省なりあるいは環境庁にあるのかないのか、そのことだけお尋ねしたいと思います。中身を聞くと時間がかかりますので、

小林育夫環境庁大気保全局自動車公害課長

○小林説明員 お答えいたします。  資料と申しましても、私どもがやりましたのが九社一団体、しかも大手のメーカーにつきましては……(井上(泉)委員「あるかないかでいいです」と呼ぶ)全部をまとめたものというのはございません。概況にいたしたものはございまして、すでに先生のところにも提出してあると思いますが、それが概況でございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 あれでは問題にならぬわけですから、内容に基づいて私は次の機会に質問をすることにいたしたいと思います。  いま本田がシビックを低公害車として出しておる。大体これに似たNVCCとして日産が本田のものにも負けないような低公害車を開発した、こういうふうな発表がなされておったのですが、これは通産省でも、どこがお答えになってもいいが、もう市販の段階になっておるのかどうか。

富永孝雄通商産業省機械情報産業局自動車課長

○富永説明員 お答え申し上げます。  先生の御指摘になりましたNVCCにつきましては、五十年規制に対する対策の一つとして現在研究している段階でございまして、まだ市販の段階にはなっておりません。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 それは、たとえば本田のシビックと大体同じようなものであるのか、あるいはまた、いつごろそれが市販をされるような状態になるのか。現在の試作の状況といいますか、その段階はどういう状態ですか。

小林育夫環境庁大気保全局自動車公害課長

○小林説明員 ただいまの御質問でございますけれども、市販がいつかということは、これは各企業の営業上の問題もございますので、ただいま通産省からお答えいたしましたように、ちょっとはっきりいたさないわけでございます。内容的には、本田のシビックといいますか、CVCCと同じものであるかどうか、これにつきましても、実は私ども、本田のCVCCというものの機構上のある程度こまかいことを知り得たのはごく最近でございまして、やはり特許とか企業上の秘密の問題もございまして、日産のNVCCにつきましても、概念的なことはわかっておりますけれども、詳細な構造については私ども知らないわけでございます。ただ、原理的に申し上げますと、本田のCVCCも日産のNVCCも同じような原理、トーチ燃焼方式と申しますか、同じような原理を使っているということは事実でございますし、それぞれの試験の結果を見ましても、本田は千五百cc、日産においてやっておりますのが千八百、二千ccということで、大きさが違いますので、その数値をそのまま比較するというわけにはまいりませんけれども、ただ性能的に、そういう点を勘案して比較いたしますれば、大体同程度のものであろうということがいえるわけでございます。  では、いつそれが実用段階になるかということは、先ほども申し上げましたように、もし技術的にできましても、ほかのエンジンで対応するか、このエンジンで対応するかという問題は、いろいろまた別な要素がございますので、何とも申し上げられませんけれども、これはあくまでも私どもの想像でございますが、早ければ五十年対策車として一車種ぐらい出る可能性はある、そういう段階ではないかと考えている次第でございます。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員 これで終わります。

勝澤芳雄日本社会党

○勝澤委員長 次に、野坂浩賢君。

野坂浩賢日本社会党

○野坂委員 私は、東海道新幹線の事故多発による問題について通告をしておりましたが、いま井上議員のほうから高知県のバス問題について質問があり、運輸大臣から御答弁がありました。それに関連して一、二ただしておきたい、こう思います。恐縮ですが、大臣に御答弁をいただければ幸いですし、もし御答弁ができなければ、担当の方がおいでにならなければ、あとで資料をいただく、こういうことにしておきたいと思います。  住民の足を守る、こういう立場で、来年度はその住民の要望に沿って赤字路線バスについては思い切った予算措置を講ずる、これが御答弁でございました。それまでにテレビその他で約四倍あるいは五倍、私たちは百億とも八十億とも聞いておりますが、そういう補助政策を行なうということであります。しかし、これは抜本的な解決策にはなり得ないとは思いますが、一つの方法であろうと思っております。  そういう意味でまずお聞きをしたいのは、この赤字路線バスの補助の基準については甲、乙、丙とあります。丙種というのは去年からできました。それは競合率二〇%以上の場合あるいは五人以上十五人までの三回換算というかっこうで、一回乗ればその一回で割るという実績方式。丙が甲、乙と変わっておりますのは、バスを購入する場合に差があるだけであります。あとは変わらないと思っております。それは私は間違いないと思っておりますが、もし間違いがあれば指摘をしていただきたいと思いますし、大臣にお尋ねをしたいのは、甲、乙、丙というふうにそう基準を分けなくても、一本化したほうがむしろ運営面としては私は上策であろう、こういうふうに判断をしております。それについてはどのようにお考えかということが一つと、思い切った大胆な措置で住民の足を守るという立場、そして生活路線というものは必ず確保し、各県、各町村にも十分に配慮して、それが切られることがないような対策を立ててもらえますか、そのことです。

徳永正利自由民主党運輸大臣

○徳永国務大臣 ちょうど去年の予算編成最中だったと思いますが、先生わざわざおくにから長距離電話をちょうだいしまして御激励を賜わりました。私はそのことをまだ覚えております。そのときは、いままでわずかでございました補助対象を二十億近くまで引き上げるのに、実はこれは第二次折衝まで残すといってがんばって、やっとこさ持っていったわけであります。そうしていまお話のございました丙種合格というところまで持ち上げたわけでございます。  今年に至りまして、いろいろな、バス運行事業の困難な面に遭遇いたしましたことは御指摘のとおりでございます。したがいまして、私どもは、いままでと——金額的には約八十億でございましたか、正確な数字は忘れましたけれども、八十億前後の予算を大蔵省に概算要求をやっております。これでバス事業の全きを期そう。根本的な解決にならぬということはお話のとおりでございます。そうも考えておりません。したがいまして、一応ここの急場はこれで逃げられるのではないかということが第一点でございます。  それから甲、乙、丙の内容についていまお話がございました。私、その点はたぶん間違いないというふうに思っておりますけれども、さらに事務局から確認させていただきたいと思います。  それから甲、乙、丙を一本化したらどうかというお話でございますが、これはいろいろやり方があろうと思います。今日までそういう積み重ねをやってまいっておりますから、その過去のいろいろないいところ、悪いところを切り捨てて、あらためてさらにその内容につきまして検討をすることにいたしております。検討させております。その内容の詳細についてはまた後ほど事務局から御報告させますけれども、いまにわかに一本化するのが上策であるかどうかということにつきましては、さらに検討をさせていただきたい。いまここでそのほうがいいと思いますというほど、私確信をもって申し上げる材料を持っておらないわけでございます。

野坂浩賢日本社会党

○野坂委員 突然の質問でありますから当然だと思います。いま大臣は、ことしは八十億の予算要求をして必ず通す、そういうことでありますが、それで一応の対策で本年は逃げ切っていく、こういうことです。逃げ切れないという社会情勢が生まれた場合は、補正をしてでもその対策は確立をする、こういうふうに考えてよろしゅうございますか。

徳永正利自由民主党運輸大臣

○徳永国務大臣 この問題は、なかなか形が一つになっておる問題でございませんで、いろいろな経営状態があろうと思います。したがって、全部が全部予算の面でこれが勝負がつくかというと、必ずしもそうではない面もあろうかと思います。そういうようなものを総合いたしまして、補正予算を組むかどうか等々につきましては、十分今後の検討にまちたいと思いますけれども、一応明年度におきましては、その予算をもって、これで逃げ切るということではなくて、一応の住民の足はこれで確保したいということでございます。

野坂浩賢日本社会党

○野坂委員 これは余分ですから多くを質問する時間がございませんが、足を確保したいというのは希望です。確保するというのが一これはもう非常にはっきりしております。運輸大臣としては、住民の足を守る、守りたいということは、そういう情熱があるわけですから、最大の責任者、権限者ですから、住民の足を確保する。したいということよりも、確保する、このぐらいな自信というものはおありでありませんか。確保いたしますか。

徳永正利自由民主党運輸大臣

○徳永国務大臣 住民の足を確保するために全力をあげて最善の努力をいたします。

野坂浩賢日本社会党

○野坂委員 それでは、先ほど申し上げておりました国鉄全体の問題でありますけれども、時間がありません。したがって、新幹線の問題にしぼってお尋ねをいたします。  八月の上旬、中旬と新聞は一斉に「天声人語」、「潮音」に至るまで、新幹線の事故を非常に書き上げております。そこで——国鉄御当局からきょうも資料として出されておりますが、たいへんありがたいと思っております。私は東京から岡山まで土帰月来方式で通っておりますが、しょっちゅう時間が——日本の国鉄というのは一分一秒も間違いがないというのが一つの誇りでもございましたが、最近におきましては時間どおりに着いた汽車に乗ったことはございません。特に七月は事故が多かったと思いますが、平常に運転をしたのは何日間でございますか。時間が間違いなく運転をされた日にちというのは何日間あったでしょうか。

山岸勘六日本国有鉄道常務理事

○山岸説明員 私どもは、時間が間違いなく運転されたという定義につきまして、大体新幹線で申しますと、発着駅で各列車の一日の平均で二分くらいのおくれというところが大体時間どおりと、大体お客さんには大きな御迷惑をかけない時間と、このように判断して新幹線のおくれを見ております。そういう意味からいいまして、大体十日ぐらいは動いたんじゃないかと思います。

野坂浩賢日本社会党

○野坂委員 私も十一日と聞いてまいりました。三十一日ある中で十日といいますと、三分の一でありますから、一般の国民の目から見ますと、いつもおくれておる、こういうふうに見えると思います。  それで、こういう事情を十分御勘案になりまして、運輸大臣ですか、運輸省から国鉄に警告があったわけですね、たしか八日か七日ごろだったと思うのですが。そして、あなたのほうから九月の三日午後に報告されておりますね。新聞にもありますが、大体いろいろやるべきことはやったということであります。そのおもな事故というものは、ここに書いてあるようなこの書類をいまいただいたわけですが、大体このとおりであるというふうに考えてよろしいのでしょうか。

山岸勘六日本国有鉄道常務理事

○山岸説明員 おもな故障につきましては、お手元に差し上げた資料のとおりであると御認識いただいてけっこうだと存じます。

野坂浩賢日本社会党

○野坂委員 そうすると、非常に事故がありますし、この対策というのは、国鉄の場合は、私たちは普通予防保守といいますか、事故が起こらないようにする。で、三十一日間の七月の十日間だけ——八月は若干少なくなっております。それは認めての質問ですが、十日しか平常運転ができないということは、事故の多発ですね。運輸省も見るに見かねて警告をしたということだと思うのです。この事故の原因を追及をされて、今度この強化対策なり改良をするという具体的な方法といいますか、具体的に全部こういう点については直した、二百六十六カ所を直したというふうに書いてありますが、東海道新幹線そのものは、改良の具体的な日程といいますか、そういうものがございますか。

山岸勘六日本国有鉄道常務理事

○山岸説明員 今回、運輸省に九月三日の午後と先生おっしゃいましたこの報告は、中間報告として申し上げたものでございます。大臣からの警告でございますが、緊急対策並びに恒久対策についてすみやかに報告しなさいという警告をいただいたわけであります。恒久対策については若干の時間をいただきたいというようなことでございまして、八月中に大体手が打てる、または打ったところ、この点につきまして中間報告としてまとめて御報告を申し上げました。  なお、先生の御質問でありますが、新幹線全体についての故障防止対策と申しますか、もっとじょうぶな新幹線への計画が明瞭に載っているかということでありますが、私どもといたしましては、御承知のように、山陽新幹線につきまして二百六十キロを一応目途とした線型並びに架線あるいはその他の設備につきましてやったわけでありますが、東海道新幹線につきましては当初から二百十キロを目標にしてつくってまいりました。したがいまして、そこに差があるわけであります。  私ども、この十年間の勉強の過程におきまして、軌道にしましてもあるいは架線構造、架線の太さにいたしましても、やはり山陽新幹線並みにしていくことが安全であり、非常に安定性が高い。同時にまた、そう手もかからぬというようなことでございますので、その方向を目ざして、現在線を運転しながらその軌道強化あるいは架線の重架線化というものを施工していくやり方でございますが、これにつきまして、いまもう少しピッチを上げるような方法を勉強中でございます。

野坂浩賢日本社会党

○野坂委員 いま山陽新幹線の問題にも触れて御答弁をいただきました。確かにお話がありましたように、軌道間隔にしても広うございますし、架線のいわゆる架橋の柱にいたしましても違いますし、二百十と二百六十ということでありましょうけれども、山陽新幹線は本質的に非常に強化をされておりますね。東海道新幹線と山陽新幹線と比較をいたしますと、東海道新幹線は非常に経済性を追求されて、当時建設するときには、鉄道建設審議会にも十分審議ないままに世界銀行等の融資を受けてやられた。しかし、経済性というものは非常に高いわけですね、原価は収入の約半分で済んでおるというのが実態でありますから。山陽新幹線の建設基準は、東海道新幹線の基準と比べて非常に強化をされたというのは、そういう欠陥部門を指摘されてなった、こういうふうに私は思っておるのです。  そうしますと、この東海道新幹線の恒久策というものをやらなければなりませんが、一日に二百三十五本も走っておる。六分間隔で列車は走っておる、こういうことになりますと、いつごろそういう対策はできるようになるのかということが一つと、それから、運輸省の警告にこたえて、こう書いてありますね。経年変化による問題点がある。どういう意味か知りませんが、いわゆる老朽化したんじゃないかということだと私は思うのです。非常に長くたって、使うだけ使ってくたびれた。人間でもそうでありますから、老朽化をしておるというこの現状から見て、しかも六分間隔で二百三十五本も走っておる、こういう現実と、どういうふうにしてその恒久対策としてこれを強化をしていくか、事故をゼロにしていくのかということが一つです。  それから、たとえば定期検査にしましても、問題は車両よりも線路と架線ですね。架線といいますか、トロリー線といいますか、そういうところがやはり在来の電車でも同じことなんですから、それを中心に汽車は走っていくということから考えてまいりますと、定期検査は毎日一回することになっておるわけですか。

山岸勘六日本国有鉄道常務理事

○山岸説明員 第一番目の御質問であります山陽線並みの強化はいつごろまでにできるのかという御質問でありましたが、これは私ども、在来の東海道新幹線につきまして、山陽線並みと申しましても、軌道並びに架線構造について先ほど来申し上げているわけであります。   〔委員長退席、井上(泉)委員長代理着席〕 軌道につきましては、昭和五十六年度一ぱいに山陽線並みの六十キロ軌条化いたしたい。架線につきましては、強風区間並びに構内等の架線を百キロぐらい五十二年度までに重架線化いたしたい、このように考えておるわけであります。  それから老朽問題でありますけれども、すべて機械はいつかは老朽するわけでありまして、二年で老朽するものもありましょうし、物によっては半永久的なものもあるかと思いますけれども、そういう意味におきまして、私ども当初想定いたしまして、これは十年ぐらいもつだろう、このヒューズは二十年ぐらいもつだろうというような想定も、物によって、やはり製品には個体差がありますから、その想定を下回って故障が発生するという現象を起こしたわけでありまして、やはりこれもまた老朽ということばで表現ができるかと思うのでありますが、そういう物につきまして、私ども定期取りかえの周期を短くするというような方法を昨年来講じてまいったわけであります。  なお、定期検査は一日一回かという御質問でありますけれども、巡視というような形での検査は一日一回でありまして、これは総体的な姿としてのながめ方をしていくわけでありまして、物によっては、一つ一つふたをあけて中を見るというものにつきましては、相当の長期間の間で抜き取り検査でやっているというものもございます。これらの機械は、物によっては全部検査をするということによって、かえって緻密にできている機械を動かしてしまうというおそれもありますので、そういうことを前提といたしまして、抜き取りをして状態を検査をしておるというものもございます。

野坂浩賢日本社会党

○野坂委員 時間がなくて恐縮ですが、運輸省令で、たとえばハンガーですね。そういうものにつきましても一日一回検査をする、望遠鏡で見てますね。しかし、現実には一日に一回歩いてないですね、三日に一回ですね、現場へ行って聞いてみますと。あとは走行検査ですね。二百十キロのスピードの列車に乗って、あの五メートル間隔のものを、まばたきするうちに十メートルくらい走っていきますけれども、それで検査をしたというようなことは、私は検査にならぬじゃないかと思うのですよ。理事さんもお乗りになったり、運輸大臣も幾ら目がよくても、あのハンガーを見て、望遠鏡でも中は見えないのに、あの二百十キロの一番前に乗っておってあれが弱っておるとか、そういうのは幾ら何でも私はむずかしい。見つかっておるのだというのも、たまたまそういうことがあったのであって、それはほんとうは補助的なものであって検査にならない。これが一つですね。  それから、行ってみますと、線路の中に入って歩くところがありますけれども、これも入るのには一々国鉄の許可を得ることになっておりますね。そういたしますと、そう簡単にやれない。  それからこのハンガー一つの問題を見ましても、全部外注ですね。外注でやられて、一つのものがいたんでおればこっちもいたむから——こっちがとれておればこれだけ下請で直す。これがだらっとしておりますと、この重みでこちらのほうも、普通検査をするならばしますけれども、業者の皆さんはこれだけを直せば終わりですから、監督も十分ではないし、だからああいうふうにきょうも架線事故があった、あしたも架線事故があったというふうに、私は七月に乗ってみて種々感じたのです。そういう検査のやり方では、これは事故をゼロにしたり、常時間違いなく運転をするということは人為的にはむずかしかろう、こう私は思っておるのですが、それでもだいじょうぶですか。

山岸勘六日本国有鉄道常務理事

○山岸説明員 ハンガーを例にとっての御質問でありますけれども、ハンガーは、御指摘のとおりに巡回一日、車上巡回二日という回転で見ているわけでありますが、下から見ましても、これは静的な状況しか見られないという実際の過去の経験に基づきまして、動的な状況を見ていくというような判断から車上巡回へ変えているのでありまし、て、手を抜くためにやったわけではございません。結果といたしまして、ハンガーはずれという事故がここのところ非常に減っているわけでございます。  なお、先生の架線の関係の事故という中には、テンションバランサーの断線とかその他曲線引きなどの問題とかいろいろ入っているかと思います。あるいはまた、パンタグラフが鳥にやられて、それによって架線がやられるという事故も入っているかと思いますが、ハンガーはずれという事故はここのところ非常に減っておりまして、七月以来も中に含まれていないわけでございます。  なお、巡回のために線路の中に入るのには許可が要るということでありますが、現場の人が朝の点呼でその支所、支所によって、支所長の指示によって入るわけでございまして、別に作業上本社が許可をするとか総局が許可をするという性質のものではございません。  なお、工事の外注と一カ所がこわれた場合の直し方の問題でありますけれども、もしこわれたような場合には、その前後を十分職員の手で検査をして、それから工事業者の手に作業を委託して、さらに仕上がりの点検をいたしておりますので、先生のおっしゃるように一カ所がこわれたからそれだけを直させるというような簡単なことはいたしていないつもりでございます。

野坂浩賢日本社会党

○野坂委員 下請その他がやった場合については、それだけを修復をして十分点検ができていないと私は思うのです。だから、国鉄当局自身がじかに監督責任を強化をされて、あるいは現実に自分自身で直す、こういうことでなければなりませんし、この事故にもありますように、たとえば線路でこちらとこちらと分かれるときにはポイントでいくわけですが、それがずれて事故が起きる。あるいは異常信号ですか、大阪の鳥飼事故と同じような事故が多発をするという傾向は、これは原因不明というかっこうで出ておりますね。七月に七件もありますね。この原因不明というのは一体何なんですか。たとえはあなた方のほうは、事故があって、見て、原因がわかって、対策をするわけです。しかし、事故原因不明というものはそのままになっておる。こういうかっこうですから、たとえば私はここにもらってきたわけですけれども、この報告にもありますように、土床といいますか、線路の下に砕石がずっと入れてありますね。これが、ここにもありますように、噴泥化し、固結化しておる、掘ってみますと、こういう実態ですね。これは運輸大臣も御承知かと思うのですが、これは時間がありませんから、これ以上議論をすることはできません。この次また同じことをやらせていただきたいと思っておるのですが、運輸大臣は単なる警告、緊急、応急ということでなしに、多発する事故の原因というものは非常にひそんでおる。線路あるいは架線、これは単に新幹線でなしに在来線の電車はより以上に老朽化をしておる、こういうことがあろうと思います。だから、国鉄の労働組合が一カ月に一回とか十日に一ぺんとか、そういうふうに休んで大掃除をしてみなければならぬじゃないかということは、私は一つの案だろうと思うのです。そういうことはいま必要だろうと思うのです。一カ月のうちに十日しか平常に動かないという現状から見て、一体どのような対策を立てるのか。事故の原因あるいはその対策、予防保守、そういう面でそういうことは一案だと思いますが、それについて運輸大臣は監督的立場に立つお方としてどのようにお考えですか。それともまたほかにいい方法があれば、こういうことをやりますと、とにかく六分間隔に汽車は二百十キロで走っておる、こういうことを頭に入れて御答弁をいただきたいと思います。

徳永正利自由民主党運輸大臣

○徳永国務大臣 お話のございましたように、新幹線につきましてはいろいろな問題があろうと思います。七月から八月の上旬にかけまして、いろいろ御迷惑をかけた事故が多発したことも御指摘のとおりでございます。国鉄の総裁に対しまして、この安全対策について、さらに応急、恒久の対策を立てて報告するように指示いたしましたことも御承知のとおりでございます。  そこで、在来線といわずあるいは新幹線といわず、いろいろなところに問題をかかえておるということでございますが、交通の一番大切なことはやはり安全である。これは何ものにもまして優先されるべきものだと思います。そういう観点から、国鉄も長い歴史を持っておりまして、いろいろな知恵と力を振りしぼってやってくれておるということを私は確信しております。確かに十日に一ぺん汽車をとめて全部総点検をやったらどうかというのも一案かもしれません。そのことも耳に入っております。しかし、需要の問題もございますが、さらに安全確保のために自信が持てるならば、国民の皆さん方に大きな迷惑をかけなくて運行の安全を期したいということが大切なことであろうと思います。そういう点につきまして、先ほど申し上げましたように、国鉄も長い間の歴史とそういう対策についての十分な研究、技術を持って、これに異常な熱意をもって臨んでおりますから、安全対策の面におきましては十分信頼をして、いまの運行の過程において、運行しつつ安全確保のために努力を積み重ねて行き得るものというふうに考えております。

野坂浩賢日本社会党

○野坂委員 持ち時間が経過をしましたので、これ以上質問をすることはできませんが、安全を確保する、安全を第一とする、こういって運輸大臣からお話がありました。それから国鉄の長い伝統と歴史を信頼をして、安全性を確保してくれるだろうということですけれども、現状は、七月の例をお話ししましたように、三分の一しか正確な運転はできていない。これについてはやはり事故があったということが裏づけされております。そういう点を十分含んでいただいて、国民の足と命とを守っていくための万全の体制を予算面からも十分配慮をしていただきたいということを要望しておきますし、そのほかに自動車の問題あるいは航空機、キャセイ航空に関する問題等質問通告をしておりましたが、時間がございませんので割愛をします。この次に質問をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。  以上で終わります。

井上泉日本社会党

○井上(泉)委員長代理 太田一夫君。

太田一夫日本社会党

○太田委員 私は、交通安全の中の専用軌道を持つ鉄道の安全ということについてきょうはお尋ねをしたいと思うのですが、特にいまは予算要求の時期でありまして、言うなら各省の考え方がまとまっておるように思うのです。いままで線路の防護さくというものに対する補助金の制度がなかった。今度はその線路の防護さくというものが相当問題になっておりますから、これを完備するとするなら、かなりの資金が要るわけでありますが、それを単独に国鉄並びに地方鉄道という鉄道当局者にやらせるのか。それとも交通安全施設として、踏切道整備と同じように、所要の経費の半分とか幾らとかを国で負担する、その他地方団体で若干の負担をするという制度を設けられることになるのか。何らかの対策が講ぜられるであろうと実は推定をいたしておりましたが、これに対して、いま鉄道線路防護さくに対しては何らかの新しい動きがあるかどうか。この予算の要求に関してどなたか御答弁できる方がありましたら、お答えをいただきたい。   〔井上(泉)委員長代理退席、野坂委員長代理着席〕

中村四郎運輸省鉄道監督局民営鉄道部長

○中村(四)説明員 防護さくの問題につきましては、踏切道改良促進法に基づく踏切道の整備と同様の措置は現在講じられておらないわけでございます。  私鉄関係につきましては、交通安全対策工事といたしまして防護さくの規模、それが非常に大きな資金を要するというようなケースにつきましては、特定工事といたしまして開銀の長期低利の融資の道を開いていきたい、かように考えておる次第でございます。

太田一夫日本社会党

○太田委員 これは大臣にちょっと認識しておいてもらいたいことなんで、一言お答えをいただきたいのですが、いままで立体化する、踏切道を拡幅する、警報機をつける、遮断機をつける等のことにつきましては、助成の措置は次から次へとだいぶ改善をされてきました。ただ一つだけ防護さくという問題、新幹線のときにそれが話題にのぼったのでありますが、それ以来いささか等閑視されておったやに思います。ところが、最近防護さくの是非をめぐる争いが非常に顕著になってまいりまして、いろいろと各地で問題を起こしております。  防護さくというものはなかなか高いものでありまして、片側一キロ、新幹線当時に一千万といっておったのですね、防護さくを金網にしますと。そうでなくて、普通の防護さく、ただコンクリートのくいを打って、そしてそのくいとくいの間に三段階ぐらいの鉄線を引く、こういうのでも現在キロ五百万円、新幹線の半分ぐらいかかるわけです。そうすると、民鉄が六千キロからの延長キロを持っておりますから、これを両側三分の一ぐらいやるとしても、金額にして二百億、国鉄が二万キロからの距離を持っておりますと、これまた両側三分の一ぐらいやるにしても七百億、相当大きな金が要るわけであります。したがって、これは安全施設として位置づけ得られるならば、安全施設として考えて国庫負担の対象にする何らかの措置を講ぜられるべきだ、こう思うのです。ことしの予算の中にそれが出ておるように思いませんので、きょうは一応大ざっぱな御意見だけ承っておきたいと思いますが、大臣、どうですか、考える必要がありますか。

徳永正利自由民主党運輸大臣

○徳永国務大臣 防護さくの問題につきましては、私、実はあまり研究しておりませんで、いま御指摘を受けて頭の中で考える程度でございますけれども、これは三分の一がいいか、あるいは全部——山の中までというような問題でもなかろうと思いますけれども、やはりいままでどのくらいそういうものが要望され——まあ事故につながった問題でございますから、そういうものを検討いたしまして、ひとつ宿題にちょうだいいたしておきたいと思います。

太田一夫日本社会党

○太田委員 これは民鉄部長さんからお答えいただいてけっこうでありますが、実は民法七百十七条の帰責原因、いわゆる損害賠償の問題でありますが、防護さくが十分でないために列車事故が起きて死傷事件が起きた場合に、これはどうなるかというと、民事上の損害賠償の責任だけが残るようであります。踏切じゃないところに人が立ち入って事故を起こしたとすれば、これは立ち入るべからざるところに来たのでありますから、これは鉄道営業法三十七条に「鉄道地内ニ妄ニ立入リタル者十円以下ノ科料ニ処ス」ですから、十円がいま千円になっておるか幾らだか知りませんが、現法によれば十円以下の科料に処さなければいけませんね。片方で鉄道営業法三十七条違反で十円以下の科料に処されて、そして片方では民法七百十七条を援用して損害賠償というようなケースがあるのでありますが、そういうことになるわけですね。こんなばかなことはないと実は私も思っておるのです。  そこで、これは民鉄部長さんに御研究いただいておりますので、お答えいただきたい。防護さくが不備なるというのは、防護さくから少しでも人が入れるというすき間があって、そこから入って、それが死傷事故の原因となった場合には、防護さくを設置した者は民法七百十七条の損害賠償の責任を負うのかどうなのか。

中村四郎運輸省鉄道監督局民営鉄道部長

○中村(四)説明員 お尋ねの御趣旨につきましては、現在も係争中の案件もありますので、非常に微妙な問題かと思いますが、本来踏切道のごとく人が自由に通行できるという場所でない鉄道用地、特に線路内につきましては、ただいま御指摘のように、みだりに立ち入ることを法律上も禁止しておるわけでございます。したがいまして、特に踏切道と違いまして、一般の線路内は本来的に立ち入れないところである、こういう認識が社会的にも前提としてあろうかと思います。したがいまして、そこに特に一方通行的に道路が行きどまりになっておるというようなケースにつきましては、国鉄、地方鉄道とも建設規程で、さような個所には防護するためのさく等を設けろという趣旨の規定があるわけでありまして、その内容等につきましては、一般社会的な平均人がそこに線路が存在しているということが了知できるという程度の構築物であればよろしいというふうに私どもは解釈しておる次第でございます。

太田一夫日本社会党

○太田委員 いままでそういうことだったのですね。国有鉄道建設規程、それから地方鉄道建設規程、それぞれありますね。国鉄のほうでは五十三条、地方鉄道のほうでは三十条にありまして、国鉄のほうの五十三条をちょっと読んでみますと、「人又ハ牛馬等ノ線路ニ踏ミ入ル虞アル場所ニハ堤塘、柵垣又ハ溝渠等ヲ設クルコトヲ要ス」こうあるわけです。これはつくられた当時というのは、「人又ハ牛馬」でありまして、停車場構内等において牛、馬が非常に多かったので、そういうものが入らないようにというところに重点を置いたと思いますね。ですから、防護さくというのは、元来目が荒いものなんですね。ところが、最近は住宅がふえてまいりまして、線路のわきまでたくさん住宅が建ってまいりますと、今度は、小さな子供がはい上がってその中から入り込むということが起きまして、あちらこちらで係争が起きるのですよ。ところが、一つだけふしぎなことは、地方鉄道建設規程によりますと、三十条では、「人又ハ牛馬等ノ線路二踏入ル虞アル場所及保安上必要ナル場所」——「保安上必要ナル場所」というのが一つ新しくふえておる。国鉄とはちょっと違うのです、何で違うのかわかりませんけれども。国鉄だって、民鉄だって、線路の両わきというのは全部フェンスが張ってあるわけじゃありませんからね、新幹線除いて。これは今後、いまのお話で、そこに線路があるということは、線路が高いとかみぞがあるとか何かのくいでも打ってあるとかということでいいなら、それではっきりしておると思いますが、それではいかぬようなので、これは民鉄部長さんは資料をごらんになっていらっしゃると思うのですが、大臣は御存じないかと思いますが、四十九年四月十九日名古屋地方裁判所民事第三部においての判決によりますと、第一審判決は、そういうフェンスとか防護さくは、高さ一メートル程度の金網を張ったさくを設けてしかるべきである、それをやらないのは設置者の瑕疵である、責任だ、こういっておるわけなのであります。ですから、鶏も入らないようにはっきりとせなければならぬわけなのでありまして、そういうことにするならば、何らかの新しい御通達が必要であろうと思うのです。ひとつよくお考えをいただきたいと思うわけでありますが、この建設規程の、国鉄と民鉄と違って、民鉄に「保安上」だけ特に入っておるのは何でございますか。

中村四郎運輸省鉄道監督局民営鉄道部長

○中村(四)説明員 国鉄と地方鉄道の場合に、本質的に防護さく等を設ける必要のある個所についての差違はなかろうと考えております、新幹線等は別といたしまして。したがって、人の踏み入るおそれのある場所、そういったものと類似するような、安全確保上必要な場所という程度の意味に理解いたしております。

太田一夫日本社会党

○太田委員 したがって、私どもは考えますのに、交通安全施設という場合には、道路の安全、鉄道の安全、もう一つの空の安全、海の安全とあるわけですが、防護さくが必要なのは海や空じゃなくして、道路と鉄道なんです。道路のほうの防護さくと申しますか、フェンスというのは、人がまたいでも通れるのであって、これに対して完全に人が入っちゃいけないというような、飛び出してはいけないというふうな完全なものをつくる義務づけはございません。しかし、道路は自由に通れるところである。人間が原則として通れる。最近横断歩道ができたところでは、横断歩道がないところでは横断できませんが、かといって、その道路への飛び出しを禁止するために一メートルなり二メートルのフェンスが歩道との間に立てられておるというのはあまり見ないわけであります。ところが鉄道ということになると、高速で走る列車はハンドルを切って避けることができないから人が入らないようにしなければならぬというのでございましょうか。こういうたとえ第一審の判決であっても、鶏も入らぬような防護さくをつくれということになりますと、私はそのことにたえ得るかどうか問題だと思いますね。これは一地方鉄道だけじゃなくて国鉄も全体に含むわけであります。  ですから、ここでちょっと聞いておきたいことは、そういう防護さくをつくるというのが建設規程にあるとするならば、どの程度のことがやってあれば民事上の責任を負わなくて済むのかどうか。人情といえば別でありますが、法廷で争われなくちゃならぬというのは悲惨なことだと思うのです。先ほどの民鉄部長さんのお話だと、ここに線路があるよということで大体いいという在来の解釈がそのまま今日も持たれておるようでありますが、どの程度まで鉄道事業者は防護さくをつくらなければならないであろうか、もう一度ちょっとこの辺のところをお答えいただきたいと思います。

中村四郎運輸省鉄道監督局民営鉄道部長

○中村(四)説明員 いかなる場所にいかなる程度の防護さくを設けるかということは非常にむずかしい問題でございまして、たとえば現在係争中であり、ただいま先生御指摘の一審判決におきましても、本現場付近においては、絶対出入阻止の施設を設けろということはいえないまでも、金網を設けたらどうかという意味合いになっておるわけであります。したがいまして、具体的な地域につきまして、その防護さくの内容がいかなる程度であるかということを今後検討をし、ある程度の分類等によってその内容の充実をはかるという考え方をとっていかなければならない、かように考えておるわけでございます。

太田一夫日本社会党

○太田委員 したがって、よく御検討いただいて、新しい時代に即応する制度をひとつ打ち立てていただきたいし、何百億、何千億と要る事業費であるならば、その負担について、いま赤字の国鉄や民鉄に背負わせるのではなくして、何らかの方法を考えていただきたいと思います。  この問題はそれで打ち切りまして、あと一問、これは民鉄部長さんにのみお答えいただくのははなはだ恐縮でありますが、適当な方が出ていらっしゃらないようでありますから、節約して、民鉄部長さん一人でお答えいただきましょうか。  昭和四十三年六月二十四日鉄総第三百五十七号、運輸省鉄道監督局長名によって建設省計画局長あてに「鉄道線路附近の宅地造成工事に対する指導監督の強化について」という申し入れがあります。この内容は、昭和四十三年六月十八日に、東武鉄道の柏−増尾間において、進行中の四両編成の列車が線路内に流れ込んだ土砂に乗り上げて脱線して、重傷一名、軽傷十七名の事故が発生したのに基づきまして、これは宅地造成地及びその付近の局地的集中豪雨に伴う異常出水によるものであるから、宅地造成工事の施行は地形や表面流出係数の変更ということになるものだから、そういうことをやる場合には、仮排水溝とか流末処理等について十分指導を強化して、梅雨期や台風期を迎えるにあたってもそういう事故が起きないようにひとつ御協力をいただきたい、こういう趣旨のことであります。  いまのは、宅地ができる、線路に土砂が流入する、脱線転覆するというようなことを防ぐためでありましたが、これは山くずれにも適用されるのでありまして、いずれともあれ、国鉄、私鉄を問わず、たいへんむずかしい問題だと思うのです。これはその後建設省において、きょうは建設省おいでいただいておりませんが、ある程度徹底しておるのでございましょうか。これはその後どうなっておるのですか。

中村四郎運輸省鉄道監督局民営鉄道部長

○中村(四)説明員 四十三年に東武野田線の事故が起きまして、それに伴って、鉄道監督局長から建設省の計画局長あてに、ただいまお読み上げになりました趣旨の協力依頼をいたしたわけであります。建設省におきましても、その趣旨を受けて、出先に連絡し、措置を講じているものと私ども思っております。

太田一夫日本社会党

○太田委員 そういうことでございましょうね。もしも六年前の申し入れがいまだに不徹底であるということであるならば、その後も何らかの申し入れがあったでしょうが、ないところを見れば、その趣旨が徹底しておるし、そのような趣旨を体して、お申し入れの趣旨に従って建設省におきましても、住宅局、計画局においては御措置相なっているもの、こういう理解ですね。それでいいと思うのです。そうなくちゃなりませんが、このごろ特にそういう集中豪雨の多い異常な気象を迎えるときでありますから、このときだけの、ちょうど入梅期であるとか、あるいは秋のという、その年、四十三年限りの問題にしないで、さらに永久的な問題としてこれを取り上げて、さらに建設省とも連絡の上、鉄道交通の安全について御検討いただきたいと思うのです。もしもどこかに詰まっているところがあったり、あるいはこの趣旨を十分生かされておらない点があるとするならば、ぜひもう一回持ち出して本申し入れをしていただいて、着実に実行されることを望みたいと思います。それはよろしいですね。

中村四郎運輸省鉄道監督局民営鉄道部長

○中村(四)説明員 御質問の御趣旨ごもっともでございまして、私どもといたしましては、この趣旨によりまして、つゆどきあるいは台風シーズンといった時期にかかわらず、最近の鉄道におきましては、当該鉄道敷地内の施設の保安だけでなしに、周囲の環境の変化というものが著しく出てきておるわけでございますので、それらの状況に着目いたしまして、本省相互間、また出先機関相互間、地方公共団体等と、本件に類する問題につきましては連絡を緊密にとりまして、鉄道が安全に運行できるように、その状態を形成していきたい、かように考えておる次第でございます。

太田一夫日本社会党

○太田委員 いまのお答えでいいのですが、大臣、とにかく長大列車、高スピード、そういうときになりましたね。それだけに、単に新幹線だけでなくて、一般幹線、亜幹線あるいはローカル線、民鉄線に至るまで、新しい省資源体制というものを目前にして、それに取り組まなくちゃならない内閣が、道路交通だけが交通安全の対象であって、鉄道とか軌道というのはその外だ、まあ何とかやっていくだろうというようなことじゃ困ると思うわけなんです。ぜひそういう万般の問題点を洗いざらいにして、省資源下における総合交通体系の中に占める鉄道の輸送の使命というものが発揮されますように御措置あるように望みたいと思いますが、いかがですか。

徳永正利自由民主党運輸大臣

○徳永国務大臣 ごもっともな御意見でございまして、私どもも、総合交通体系の中にあって今後省資源の立場から鉄道輸送の使命というものを十分考えまして、そういうつもりで対処してまいりたい、かように考えております。

太田一夫日本社会党

○太田委員 終わります。

野坂浩賢日本社会党

○野坂委員長代理 次に、平田藤吉君。

平田藤吉日本共産党・革新共同

○平田委員 私は、航空の安全の問題と新幹線の問題について質問いたします。当初質問時間一時間と予定していたのですが、半分になってしまったので、幾つかの点にしぼって質問をしたいと思うわけです。  最初に、航空の安全の問題について質問しますけれども、御承知のように、トライスター機の事故が二つも連続して起こったという問題であります。この同機種トライスターL一〇一一機は、一九七二年の十二月二十九日にマイアミで事故を起こしまして、多数の死者と重傷者を出しております。このトライスターに取りつけられているRB二一一−二二B型エンジンは、これまでにオイルケースの亀裂事故が世界各地に起こっているわけです。ことしの三月に一件、五月に二件、六月に一件、七月に二件、八月に四件、全日空の事故を除いてことしになってから合計十件起こっております。これらの事故について運輸当局は知っていたのかどうか、またこの事故は主翼に取りつけられているナンバー1、ナンバー3エンジンに起きており、さらに改修前のエンジン、プリモデルといわれておりますけれども、このエンジンに起きているわけですけれども、このことも知っていたかどうか、まず最初にお答え願います。

中村大造運輸省航空局長

○中村(大)説明員 まず第一点でございますけれども、このエンジンのケースについての事故発生例につきましては、今回の全日空のトライスターのエンジンケースの故障が起こりますまで、運輸省といたしましてはこれを承知していなかったわけでございます。  それから第二点でございますけれども、この故障がいわゆる旧型のケースのみに起こっておって新型には起こっていない、こういう情報につきましても、今回の故障が起こる以前には承知しておりませんでした。

平田藤吉日本共産党・革新共同

○平田委員 なぜ知らないのですか。マイアミに起こった事故は御存じでしょう。それからことしになって十件も連続して各地で起こっているのに、なぜこれがわからないのですか。

中曽敬運輸省航空局技術部長

○中曽説明員 この問題につきましては、実は先ほど航空局長のほうから御答弁申し上げましたように、本件の連続二件の故障が起きます前までは、正直申しましてこういった問題につきましての情報不足があったことは事実でございます。ただいま先生がおっしゃいましたマイアミの事故のことは承知しておりました。これは実は原因が別でございますので一応おきまして、ことしの三月から連続してエンジンのこの部分につきまして同じような故障が起こっております。これにつきまして、実はロールス・ロイス側から的確な情報が流されていなかったということについては、われわれといたしましては、今度の場合非常に残念に思っておったわけでございますが、とにかく一日、連続二つのエンジンの故障が起こりまして、急速いろいろと調査をやりまして、そういったことが明るみに出てきたということでございます。

平田藤吉日本共産党・革新共同

○平田委員 ロールス・ロイス社では、すでに昨年の九月に前の型のプリモデルを改修し、ポストモデルを作製しているのですね。さらに、問題のエンジンケースを現在のアルミ合金からスチール製に変更するなどの検討を行なって、すでにスチール製の製品ができ上がって試験の段階に入っているのですね。運輸省は当然このような状況を知っていたはずなんです。これを知らないとしたら怠慢といわざるを得ないと思うのですよ。とにかく飛行機を買った会社の言いなりで飛ばしておきさえすればいいという考えでいるとしか判断できない。当然知っていたと私は思うのですよ。そうして、ロールス・ロイス社より特に改修型のポストモデルに緊急につけかえろという指示がなかったからといって何の対策もとられていなかったわけですね。知らなかったというところから対策は立てられないという結果が出るのかもしれませんけれども、私は非常に重大な問題だと思うのです。しかもこの問題については、四月からエアバスをはじめとして大型機を導入する、就航させるという問題をめぐって、私は、ことしの三月二十七日この委員会で、安全の問題について会社の言いなりになっていたのじゃだめなんだということを指摘しているわけなんです。私のほうからそうした質問をして後、一体検討したのかどうか、お答え願いたいと思います。

中曽敬運輸省航空局技術部長

○中曽説明員 まず先生おっしゃいました前段のほうでございますが、昨年の夏ごろでございますけれども、ロールス・ロイスにおきましてエンジンのテストを工場の中でやっております最中に、今回と同じ場所にクラックが入ったという事例が実はあったわけでございます。そういった事例に対しまして、実はロールス・ロイスのほうで、いわゆる今度の新しい型のエンジンケースの開発ということをやりまして、そうして現在そういったものができ上がりまして、全日空の場合にも幾つかの新しいケースが供給されておるという事実が一つございます。  さて、いろいろとエンジンのトラブル、故障、そういった問題が起こりますことは、これはちょうどいまから四年ほど前に747の新しい飛行機が開発されまして、世界の航空路に就航いたしましたこのときにも、実はいろいろなトラブルがございました。もちろんメーカーといたしましては、そういったトラブルが発生しないように、十分いままでの経験を生かしまして設計をするということは当然のことでございます。これは言わずもがなでございますけれども、人間のなせるわざと申しますか、そういったことがございまして、いままでの十分なる経験をもってしてもどうしても及ばない点が出てくる。たとえば747の場合につきましては、当初やはりエンジンの故障がございました。それは一つの例として申し上げますならば、ディフューザーケースだとかあるいはタービンブレードだとか、そういったものの故障が実は起こりました。そういったことがございまして、急速いろいろとわれわれといたしましては対応策をとってまいったという事実がございます。今度の場合も、確かにそういった事実の徴候が去年の夏ごろからあらわれておった、そしてまた、この三月からそういった実際に飛んでおりました飛行機に同じようなクラックが発生しておったということはあるわけでございます。それをわれわれとしてなぜもっと早く知らなかったかということにつきましては、率直に私どもといたしましては反省をするわけでございますけれども、われわれといたしまして、当然そういったことはメーカーのほうから、われわれが求める前に、一番メーカーのところにそういった情報が入るわけでございますから、求める前に情報が流れるべきであるというふうに思いまして、今回のこともこれございまして、今後はメーカーとの間、特にイギリス政府との間、そういったものにつきましての情報交流ということについては特に意を払っていきたい、こういうふうに思っているわけでございます。

平田藤吉日本共産党・革新共同

○平田委員 飛行機買ったら、やはり定期的に情報もとり要求もし検討しておくのはあたりまえですよ。しかも、けしからぬと思いますのは、すでに新しい型を開発しているわけですね。試験段階にきているのですよ、でき上って。これは何を意味しているか。古い型ではいかぬということから新しいものへの改善が始まっているわけでしょう。人のなせるわざだなんていって済ませるわけにいかぬですよ。会社の出先機関じゃないのですから、日本人の生命の安全を守らなければならぬ立場なんですから、もっときびしい態度で臨まなければ航空機の事故はなくならないと思うのですよ。  今後の問題ですけれども、運輸大臣は、ひび割れた旧式のエンジン・コンプレッサーケースをつけた飛行機は安全上認められない、全機に新型ケースをつけない限り航空再開はあり得ない、旧型ケースは欠陥があると思われるので、六日夜来日するロールス・ロイス社の技術代表と話し合っても、一〇〇%安全だと納得しない限りトライスターの運航は認めない、こういう方針を明らかにしたわけですね。そして七日には、三つの全エンジンを改修型、いわゆるポストモデルと取りかえること、検査を十時間ごとに行なうことの条件で運航を認めるというふうになったようであります。これも私は重大な問題だと思うのですよ。というのは、まだ問題が解明されていないのですよ。あのエンジンの金属そのものに問題があるとまでいわれている。ところが改良型といっても金属は同じものなんですね。太さを少し変えているだけですよ。ですから運輸大臣、これは納得して運航を認めたというふうに判断してよろしゅうございますか。私は、これは金属そのものが全然手をつけられていないままで形だけ変えている。ところがいわれているところによると、金属それ自体に問題があるんだといわれている以上、これは運航を認めたということは問題だと思うのです。ひとつ答えてください。

徳永正利自由民主党運輸大臣

○徳永国務大臣 私、専門家でないものですから技術的なことはわかりませんけれども、ロールス・ロイスの責任ある技術者三名と全日空の技術者、さらにわが航空局の技術者が、その原因についていろいろ、どういう形で、どういう時間帯であるいはどういう順序と申しますかそういうようなことでこの故障ができたかということについて、いままでの先生御指摘がございました等の事例やら、あるいは今度の問題やら、さらにロールス・ロイスで試験中にできましたそういう欠陥やら、そういうようなものを十分再検討の上、新しい改良型の問題については万々間違いはないという確信に立ったわけでございます。私どもは、一つはその技術者の信頼と、もう一つさらに、ロールス・ロイス側におきましては四百時間なり、何時間か時間は明確な数字は忘れましたけれども、それだけ厳密に胃カメラを通して胃の中を見ぬでもよかろうというのを、さらに私どもは間違いがないことを期するために十時間ごとに胃カメラをのんで胃の中を見ろということで、さらに厳重なチェックを施して、尾翼の発動機は別、百時間でございますけれども、これなら間違いないという確信に立ったわけでございまして、私はこの点において安全に万間違いはない、かように考えております。

平田藤吉日本共産党・革新共同

○平田委員 大臣も専門家じゃないと言われておりますけれども、いずれにしましても金属そのものに問題があるといわれているのですよ。だから、今度つくっている新しい型のエンジンは材料を変えているのですね。このところはやはり注目していく必要があると思うのですよ。しろうとだってそれは考えられることですよ。私は、この問題の根本的な原因は、やはり航空会社が競ってエアバスといわれる大型機を導入して、そして営利主義で何とかしてこれを走らせようとするところからとにかく無理が起こってきており、またエンジンをつくった会社のほうも、できるだけ問題は売ったほうにあまりはっきりさせないで済むものははっきりさせないで、そうして長持ちさせようとしているということから起こってきているのですよ。営利主義なんですよ、根本は。人命尊重を第一にしてやはり航空問題を扱わなければならないと思うのですね、安全問題全般ですけれども。とりわけ間違ったら命はないのですから、そういう意味で私は、今度運輸省のとった処置というのは非常に重大な問題を内包していると考えるわけです。ですから、大臣が安全だという太鼓判を押されても納得できません。  この問題についての論争はまたあらためて行なうことにして、次に新幹線の問題に移りたいと思います。  共産党・革新共同の議員団の新幹線事故問題調査団が、九月六日から七日にかけで二日間にわたって国鉄関係者の御協力をいただいていろいろな調査を行なったわけです。時間も限られていますから、私はこの調査した中の一端だけ質問しておきたいと思うのです。  いわゆる鳥飼基地で脱線事故がありましたが、この事故の重大な問題点は、新幹線の安全システムであるいわゆるATCの安全原則がくずれたというところにあると思うのです。その原因について私どもいろいろ説明を聞きますけれども、どうも納得いかないのですね。油が塗ってあるためにすべったとも考えられる。あの急勾配をすべってのぼっていくのですからたいしたものだと思うのですけれども、どうしたってしろうと見じゃ考えられないことですよ。それから、そのほかの原因もいろいろいっておりますけれども、どうもやはり納得できない。やはりどっちか、こっちかもしれぬ、不明確ですね。これは引き続いて当然のことながら原因を明らかにするために努力をすべきである。あんな結論であいまいにされたのでは困るというふうに考えるわけです。同時に、原因の明らかな問題については直ちに検討して対策を講ずべきだというように考えます。  今回の調査によりますと、たとえばATCの異常現示、つまり進めの信号が出ていて、そして突如としてストップの信号が出る、そしてまた突如として進めの信号が出るというような事態、これを異常現示といっているようでありますけれども、こういう事態が発生しているわけです。鉄道関係者はATC信号のあおりというふうにいっているようですけれども、われわれがつかんでいるだけでも、いまいったような進め、ストップ、進めという信号が突如としてあらわれるという事態が、四月には三十七件、五月には五十二件、六月には二十件というふうに無視できないほど多く発生しております。このようなあおり現象があることは国鉄自身も認めることだろうというふうに思うわけです。  まず確認したいのは、バツじるし、つまり絶対停止信号ですね、これが新幹線のATC信号に出た場合には非常ブレーキがかかるわけです。つまり、必ず停止しなければならない、そういう信号だというふうに思うわけですけれども、そういうふうに理解してよろしゅうございますね。

山岸勘六日本国有鉄道常務理事

○山岸説明員 御指摘の、ゼロ信号と申しますけれども、ゼロ信号が出た場合には停止をするのがたてまえになっておりますが、先生のおっしゃるように、異常現示の場合に瞬時的に出る場合があるわけであります。しかしこの場合でも、ゼロの場合にはきわめて少ないのでありますけれども、瞬時的に出てすぐもとに戻るという現象が、実は先ほど先生も御指摘のように、これはゼロ信号じゃありませんが、二百十キロで走っているものが百六十が出てすぐ二百十になる、あるいは百六十で走っているものが百十キロになってすぐまた百六十に戻るというような、低位の信号が瞬時に出るという現象が昨年まで、またことしも先生の御指摘の数字のとおりに多いわけであります。私どもはこの点についていろいろ研究並びに対策を進めているところであります。

平田藤吉日本共産党・革新共同

○平田委員 いま言われたような状況があらわれるわけですけれども、このような場合に、運転している乗務員は、この事態が緊急事態によって起こるのか、それともいわゆるあおりによる異常現示なのかということを判断を迫られるわけですね。しかし、どちらにしても絶対停止信号が出たのですから、列車をとめて安全を確認するという作業を行なうのは当然だというふうに思うのです。ATCという安全原則に基づいて走っている以上、この場合列車をとめて中央のATCのセンターに問い合わせるのは当然だというように思うのですけれども、どうですか。

山岸勘六日本国有鉄道常務理事

○山岸説明員 たとえば先生おっしゃるように、ゼロ信号であればとまるのがたてまえのわけでありますが、ゼロ信号が瞬時に出て瞬時にまた直ったというときには、現在地において新しい信号をすでに受けているわけであります。現在の進行命令を受けているわけでありますから、私はそういう場合に、このゼロ信号の瞬時異常現示の表示方がきわめて不安な状態であるという場合であればとめて、あるいはまたとめなくても、いまこういう状況を呈したということはCTCと打ち合わせすることができるわけでありますから、私は危険サイドではないと思いますけれども、打ち合わせする分には差しつかえないと思います。

平田藤吉日本共産党・革新共同

○平田委員 いまのお話ですと、ゼロ信号が出ても瞬時に出たのだったらそのまま走れ、気になったらとめてそれはセンターと打ち合わせてもいいだろうというお話なんですね。これは危険きわまりない話だと思うのですよ。あのスピードで走っていて、何によってこれがあらわれたのかわからないのですから。瞬時にあらわれたのならたいしたことはないのだというあなた方の言い分です。鳥飼事故を見てごらんなさい。出たとおりの指示に基づいて動いてこういう結果が起こっているのです。だから、これはおかしいなと思ったときに問い合わせるのはあたりまえだと思うのですよ。そのためにちゃんと基準もつくってATCに対する考え方を統一しているわけです。あなた方はいまいったような指導をしているのですね。これがだんだんだんだん麻痺していくのです。危険な症状があらわれたにもかかわらず麻痺して走れという指導をしていくわけですから、危険がこうしてつくられていくのですよ。私どもが心配するのは、あのスピードで走っていて、たよるのはATCしかないのですから、これに依存して運行してもらわなかったら困るということなんですね。  これは実際に聞いた話ですけれども、東京運転所では、吉原電気区分所で異常なATC信号が出てもそのまま走ってよいという指導になっているそうですね。なぜこういうふうなむちゃなことをいうのかというと、国鉄はそのような異常なことが起こる原因がわかっているから、あそこでの異常現示というのはだいじょうぶなんだよというふうに言っているのですね。しかし、常にあそこに出るのじゃないのですよ。数多くのうちの何回かにそういう現象があらわれるのですね。実際に運転している人にとっては、あの二百十キロという高速で走っているときには、もうATCをたよる以外に道はないのです。このATC信号が急に絶対停止信号を出した場合に、地上で何か起こっているのかということは運転手にはわかりません。だからそういう意味では、私は、わからないままだいじょうぶなんだから走れというふうにしておくことは非常に危険だ、繰り返しこの点は強調しておきたいと思うのですね。  鳥飼で脱線した回送電車は、ATC信号が突然百六十、二百十、ゼロ、二百十、目まぐるしく変わるという異常な現象を示しているわけですね。これはあなた方御承知のとおりである。このような経験に照らすまでもなく、赤信号が出て、それがたとえばわずかな時間の現象であっても、列車を一時停止して十分安全を確認すべきだと思うのです。このことは当然の主張だというふうに思いますけれども、どうなんです。もう一度ここのところを聞かせておいてください。

山岸勘六日本国有鉄道常務理事

○山岸説明員 先生のお話の中に一つ誤解があると思うのであります。それはATCとおっしゃいますけれども、私どもはATCというのはブレーキ機構を含めて言っているわけでございます。したがいまして、ゼロ信号がもし瞬時に出る、これが本物であるとするならば、必ず非常ブレーキがかかっているわけでございます。吉原区分所におきましても、あの辺は二百十キロで走っている列車がほとんどでありますけれども、もし瞬時に百十という信号が一段飛びに出たとするならば、同時にこれが本物であるとするならば、これは非常ブレーキがかかるまでの時間差が幾らかあります、あるいは百十キロに下げるまでの、ブレーキがかかるまでの時間差がございますから、この間に瞬時のものは直っているわけでして、ブレーキまでに至っていない。したがいまして、先ほど先生は非常に危険だとおっしゃいましたけれども、ゼロ信号と非常ブレーキというものは連動しておりますので、さらにブレーキの機構もこわれているという事態にのみそういうことが起こり得るわけですけれども、私どもはこれを三重系と称しているわけでありますが、吉原の区分所はことしじゅうには直すつもりでございますけれども、そのようにATCというものにつきましては、ブレーキ機構も同時に自動化されているというふうに御理解いただきたいと思います。

平田藤吉日本共産党・革新共同

○平田委員 同時に働いているはずなのに、鳥飼事故が発生しているわけですからね。そこのところを言うんですよ。運転者がこのことに注意を払わなかったら、運転者乗っている必要はないのですよ。だから神経使うというのですよ。  で、吉原電気区分所の問題ですけれども、これは今度行っていろいろ聞いてみましたら、架線電源セクションという、いわば電源の異なる架線同士の接点で、ここで生まれてくるのがいわゆる異常現示の原因なんだということがわかったと当局はいっているわけですね。問題はそのATC信号のあおりをなくす具体的な対策を講じていかなければならないと思う。これは急いでやらなければいけないと思うのです。そうでないと、異常現示が出たときは心配ないんだから心配ないんだからといっていて問題が起こったらどうするかという保証はないんですよ。だからこれは、やはり完全なものにしていくということが必要だというように思うのです。関西側の六十サイクルと東京電力側の五十サイクルのサイクル差を調整している、この調整はしているけれども、若干のサイクルの違いが出て、それが作用し合っているというふうにいわれておりますね。ですから、このところは大急ぎで直す必要があるというふうに思うのです。その点が一点ですね。これはいつごろまでに直すつもりか、これは急ぐ必要があると思うのですけれども、わかった以上は直さなければなりませんので。

山岸勘六日本国有鉄道常務理事

○山岸説明員 吉原の区分所につきましては四十九年度中に直します。実はもっと早くから直したかったのでありますが、技術的な解決の方策がようやくめどがついたということでございます。

平田藤吉日本共産党・革新共同

○平田委員 事が安全の問題である以上、解決できるものは直ちに取り組むという姿勢で臨んでもらいたいと思うのです。  鳥飼での脱線事故後の対策についてもそうだと思うのです。鳥飼での脱線事故後国鉄は先ほども申しましたようなことをいっていて、鳥飼事故を防止するために〇三信号の前にQ点を設け、〇三信号の前で一たん停止させるか、〇三信号の地上コイルを二つにするとかなどの対策を講じたようですけれども、鳥飼での事故後同じような事故が今後発生するようなことはないのか、またそういう手だてを講じた後発生した事実はないのかという点をお聞きしたい。

山岸勘六日本国有鉄道常務理事

○山岸説明員 鳥飼事故と類似の事故の発生は全然ございません。

平田藤吉日本共産党・革新共同

○平田委員 それでは最後に、もう一つだけお聞きしておきます。  浜松の架線事故について、国鉄当局の九月三日付の説明では、原因を調査中であるというふうにしておりますけれども、その後原因について結論が出たようだけれども、この場でひとつ明らかにしておいていただきたいことが一つ。明らかになったら、東海道新幹線には渡り線が何カ所あるか、そのすべてを点検したか、また今回の事故原因に照らして改善対策を立てているか、いつまでに全体を改善するか、この点についてひとつお聞かせいただきたい。

山岸勘六日本国有鉄道常務理事

○山岸説明員 八月五日の浜松の手前におきます「ひかり列車」の架線等の事故でございますけれども、架線の故障でありますが、これは調査中ということで御報告申し上げたかと思いますけれども、実は破断個所、それからどのパンタグラフとぶつかったときに破断したかということはわかっております。ただその破断面を見ますと、私どもがかねて勉強しておりましたいわゆる疲労破断と申しますか、そういう状況を呈しておるわけでありますけれども、われわれの常識と非常にかけ離れた数字で出ているものでありますから、なぜそういう現象を起こしたのか。考えられますのは、前にそこに傷があったということ、それからもう一つは、目には見えないけれども、内部的に何らか材質的なひずみを持っておったということ、この点をもう少し究明したいということと同時に、逆に、ああいう個所におきます力のかかり方というものから、もし疲労破断だとするならば、これは普通の常識では考えられない数字でございますので、その点の調査を技術研究所をあげて現在やっておるところでございますので、調査中という表現になったのであります。  それから、大体同じような個所は全線で八十七カ所ぐらいあると思います。これにつきましては、さっそく点検をいたしましたし、さらに架線は大体三年半ないし四年ぐらいで基準値に達しまして取りかえるわけでございますが、同じような渡り線のところにつきましては、近く二年半になるものも含めまして、三本あります。大体一本の架線は一キロから一キロ二百ございますので、この間にこういう渡りは一本で三カ所ぐらい持っております。この三本につきまして精密な検査をいたしまして異状ないことを確かめたのでありますけれども、なおこのうちの二本はすでに取りかえを完了いたしておりまして、あとの一本につきましては十月に入りまして取りかえるという予定にいたしておりますので、同じような現象が起こるとは現在考えられない状況でありますけれども、なお今後とも、御指摘のように検査につきまして十分な勉強をしてまいりたい、このように考えております。

平田藤吉日本共産党・革新共同

○平田委員 質問はこれで終わりますが、いまの架線をめぐる問題は、この間現地へ行っていろいろ説明を聞いてみますと、渡り線の結びつき方といいますか、本線との結びつき方をめぐる問題や、それを押える金具の問題などについても検討しなければならぬ問題が出てきたというふうに言っております。私は、これもあまり時間をかけずに、わかったらやはり早く直すべきだというふうに思います。大事故につながるもろもろの問題が今度の調査でもずいぶんあることがわかりました。しかも、これはよほど計画的に取り組まないとなかなか簡単には解決できないものだということもわかりました。これらの問題については引き続き次の機会に質問することにいたします。安全のために万全を期されることを要請して、私の質問を終わります。

野坂浩賢日本社会党

○野坂委員長代理 次に、沖本泰幸君。

沖本泰幸公明党

○沖本委員 先ほど、来全日空のトライスターの御質問が続きまして、今後運輸委員会なり何なり、各委員会でこの問題がいろいろ取り上げられると思います。そういう関係で先ほどからの御質問なり何なりの中からかいつまんで三つばかりお伺いしておいて、そのあとは、マイカーの助手席に子供を乗せるという点と、それからタクシーのメーターについては、ばらばらの御質問になりますけれども、時間が制限されておるので、こまかい問題も含めてお伺いしたいと思います。  トライスターにつきましては、まず点検が終わり、修理が終わってから一機ずつ就航していくということで、いま六機あるわけですけれども、その六機全機が就航するという時期は大体どのぐらいになるとお見積もりなのか。先ほど平田さんからの御質問もありますし、完全な安全点検をしていただいた上ということになるわけですけれども、また、それまでに何らかのエンジン故障が発生した場合に、予備エンジンが確保されているのかどうか、これが一つでございます。  それから二番目は、今度は両翼のエンジンが二つとも同時に故障したということで、いままでかつてなかったということになるわけでございますが、しかし、着陸に際しては尾部のエンジンでどうにか無事に着陸できたということになっているわけですけれども、そのうしろのエンジンで同じような故障はあるのかないのかという点。  もう一つは、先ほども大臣が、なおかつ胃カメラを入れて中を調べる、こういう表現で点検に重点を入れているというお答えがあったわけですけれども、エンジンの点検間隔を十時間、こういうふうにきめられた根拠はどういうところにあるのか。  この三つについてお答えいただきたいと思います。

中村大造運輸省航空局長

○中村(大)説明員 まず第一点の、いつから六機について全部新型のエンジンケースにかえるか、こういう御質問でございますけれども、現在六機ございまして、エンジンはスペアも入れまして二十五基あるわけでございます。そのうち新型のエンジンケースのついておりますものは九基でございます。それで、八日に運航を再開いたしましたものは、これは両翼、尾部三基すべて新型のついているものを飛ばしたわけでございます。あと、現在ございます九基のものを順次装着いたしましてこれを飛ばす。残りは順次ロールス・ロイス社から取り寄せるわけでございますけれども、大体いまの見通しといたしましては、六機に全部新型がそろいますのは十月の中旬になるのではないか、こういうふうに考えておるわけでございます。したがいまして、現在のところいわゆる予備というものはないわけでございまして、かりにそれに支障が起こった場合にはその運航を停止する、こういうことになろうかと思います。  それから第二番目は、尾部のエンジンについて過去において故障したことがあるのかないのかという御質問でございますけれども、これにつきましては、いままでのところ全く故障を起こした事例はございません。すべて両翼のエンジンケースにのみそういう故障があった、こういうことでございます。  それから三点は、両翼のエンジンについて十時間ごとにいわゆる内部の検査をする理由でございますけれども、これはロールス・ロイス社からのいわゆる通報では、先ほどから申し上げましたように、四百時間ごとに内部の検査をする、こういうことになっているわけでありますけれども、今回の場合のように両翼同時に故障が起こった、こういう事態の重大性にもかんがみまして、いままでに事故の起こった例のない新型ケースを装着いたしておりますけれども、それについてなおかつ最大限度の安全度を考えまして十時間。十時間といいますと大体六、七回の運航ということになろうかと思いますけれども、日本の場合には、したがって二日に一回くらいずつ検査する、こういうことにきめたわけでございまして、これは最大限度の安全性を考えておる、こういうことでございます。

沖本泰幸公明党

○沖本委員 第一問の中のスペアがないという点については、結局いままでのとおりやっていって、それで故障が起きたらそのあとでもできるということでお考えになっているのか、スペアは後にまた全部そろえさせるという方針をお立てになっているのか。

中村大造運輸省航空局長

○中村(大)説明員 当然これはスペアも用意する、こういう前提でございます。

沖本泰幸公明党

○沖本委員 それから、うしろのエンジンで安全着陸ができたということで問題がなかったということになるわけですけれども、いままでに事故がなかった、こういうお答えなんですけれども、その両翼のエンジンがだめになってうしろのエンジンだけで着陸できる安全性、そういうものの確率ということよりも、むしろ一番うしろのエンジンで、両方がストップしても運航なりあるいは着陸なりという点について、いわば緊急事態ですから、最小限度の安全性ということのためにうしろのエンジンの機体は安全に保つという点に力点が置かれた設計があったのか。ということになれば、両方がだめということは、だめなんじゃないかという危険性も中にあったのかどうか。あるいはそのうしろのエンジンだけで着陸できるという設計のもとにあるのか。そうすると、うしろのエンジンはこれからもそういうことはあり得ないのだということになるのか。その点をお願いします。

中曽敬運輸省航空局技術部長

○中曽説明員 エンジンの設計それ自身について申し上げますと、うしろのエンジンも両側のエンジンもあらゆる飛行状態に応じましてとにかくどんな飛行をやりましてももつというふうな前提のもとに設計がしてあるわけでございます。しかしながら、今回たまたま全日空のL一〇一一型のエンジンにつきまして、二度続けて両側のエンジンがアウトになったという事例が出てきたわけでございますが、これにつきましてはロールス・ロイス、それから全日空、私ども、この三者でいろいろと検討いたしました結果、次のような理由で両側のエンジンが先アウトになったのではなかろうかという実は一つの解明をやっておるわけでございます。  それはどういうことかと申しますと、まず尾部のエンジンに比べまして両側のエンジンは、一つ申し上げることができますことは、御承知のように、エンジンそのものが両わきにぶら下がっております。したがいまして、いろいろな気象条件のもとにおいて、たとえば非常に高空は冷えておりますので、冷えております状態において氷だとか水だとかそういったものが空気の取り入れ口から入ってまいります。そういったものがエンジンの中心部にダイレクトに入り込んでくる可能性があるわけでございます。つまり冷たい空気をはじめとする氷、水がダイレクトにエンジンの中心部に入ってくる。ところが中心部の後部のエンジンは、あの飛行機をごらんになるとおわかりになりますように、S型の空気取り入れ口を持っております。そしてそのS型の一番うしろにエンジンが取りついております。そういう構造を持っております関係上、先ほど言いました冷たい空気、水あるいは氷、そういったものがダイレクトにエンジンの中心部に入らないで、一ぺん壁にぶつかって、そして入ってくるというふうな構造を持っておる、そういう点がまず一つ違う。  それから第二は、両翼のエンジンは、御承知のように、横にぶら下がっております。そういたしますと、ごらんになってもおわかりになりますように、翼というものはときどきぶらぶらとゆさぶられるように動いておる。ところがまん中のエンジンは尾翼の中に埋め込んでございますので、そういうふうないわゆる加速度を受けるような状態になってない。いわゆる両翼のエンジンというものは、中央のエンジンに比べましていわば横方向の加速度というふうなものを受けやすい状態にある。そういった点が違うわけでございます。そういったことで実は両翼のエンジンが中央のエンジンに比べてシビアな、過酷な条件にさらされているということはいえるわけでございます。  そういったことが一つの原因になりまして、先ほど平田先生から御質問がございましたエンジンのケースと設計に若干不備があったというふうなこともございまして、内部的な肉厚の不等ということがあったために、エンジンがあったまったり冷えたりします間において、いわゆる熱応力というものを発生しやすい状態にあった。そこへもってきて先ほど申しましたような外的な過酷な条件にさらされておるというようなことで、この両側のエンジンがやられたということになったとわれわれとしては一応の解明をしたわけでございます。  長くなりまして恐縮でございますけれども、もうちょっとつけ加えさせていただきますならば、今度の新しいエンジンケースにつきましては、実はそこら辺のところを勘案いたしまして、肉厚の不等部分がなくなっております。材質は同じでございますけれども、肉厚の不等部分がなくなっておりますので、非常に強さが強くなっておるということでございますので、われわれといたしましては、この新しいケースを使うからにはだいじょうぶである、しかも先ほど航空局長から答弁ございましたような十時間間隔の点検をやる以上は、だいじょうぶだというふうな判断をしたわけでございます。

沖本泰幸公明党

○沖本委員 時間が制限されていますから、この問題はほかの方に質問を譲るといたしまして、いずれにいたしましても、安全に厳重な注意を払っていただきたい、こういうことをお願いしたいと思います。  それでは、時間がありませんから次に移らせていただきます。  この夏は集団移動ぐらい都市からいなかに移動したわけですけれども、それについては車がずいぶん移動いたしました。前から気にはしておったのですが、マイカーの運転席の隣の助手席に幼い子供を乗せておるという点についてです。見ると、外国ではほとんど子供はうしろの座席にのせて両親が前に乗っているという点は、事故が起きたときに子供の安全をはかるという配慮からだろうと考えられるわけです。ところが、子供にせがまれて前に乗せるのか、子供を前に乗せておる。それから、ある人たちは買って取りつけていらっしゃるのだと思うのですけれども、助手席のところに子供用のいすをまたもう一つつけてハンドルを握っておる、専門家に聞きますと、衝突したらいすにすわっている子供はまともにフロントガラスに頭を持っていく、これは間違いないのだ。そういう点、売っておるほうも売っておるほうですけれども、そういう点がずさんじゃないかという点が考えられますし、それから私が見た一つの例でも ドライバーがハンドルを持っている右側のドアとの間を少しあけてやって、そこに子供を乗せて、子供は窓から首をつき出している、左手でハンドルを握ってるというびっくりするようなことをやっているのも現実に私は見かけているわけです。そういう点、子供の安全ということについて全くむとんちゃくといっていいのか、過保護過ぎるといっていいのか、驚くようなことがあるわけですね。それから若い人たちについても、危険をすり抜けるスリルで、命をかけたスリルというのを味わっているというのも聞いておるわけです。  そういう点について、最近ドライバーのマナーということばではいえないような危険度がどんどんふえてきておる。あるいはカーブをアクセルを踏んだなりでふっ飛ばして、大きな音を立てて曲がることにスリルを楽しんでおる。これは事故を無理して起こしておるということになるわけで、すべてのことに言及しなければいけませんけれども、そういうことがとりわけ多くなっている中で、子供の安全をはかっていくという点については非常に問題があるのではないか、こういうふうに考えるわけです。  それで、聞いてみますと、その問題に対する法規なり法律なりというようなものは全然ないんじゃないかというふうに聞いておるわけですけれども、この点についてどういうふうなお考えを持っていらっしゃるのか、あるいは今後これに対する対策どいうようなものがあるのかないのか、外国の事例にならってお答えしていただきたいと思います。

綾田文義警察庁交通局長

○綾田説明員 ただいま先生御指摘の点はまさにそうでございまして、最近、いわゆるマイカーに関連したレジャーということで、子供を助手席に乗せる、あるいは犬なんか乗せる場合もあるわけでございますが、私は交通安全上はやはり好ましくないというふうに考えております。  ただ、現在道交法の規定は、御承知のように、運転の方法として、運転者のハンドル操作を妨げたり、そういうことをさせないようにしろと書いてありますけれども、問題は子供でありますので、直には動かないということで、事故の発生その他も十分に分析いたしまして、それに対応したあるいは法律に注意規定を書く、あるいは規則で書くとか、あるいは行政指導で、たとえば自動車学校なんかで教える、そういう対策を今後慎重に検討していきたいというふうに思っております。

沖本泰幸公明党

○沖本委員 いまのお答えですが、行政指導なり何なりでというのですが、定められていることを犯すところにスリルがあるような時代なんです。車が多過ぎて監督が十分できないという現状にもあるわけですから、むしろ子供の命の安全を守るために法律をつくってきびしくしたほうが、子供の安全のためにそれを犯せば罪に問われる、子供も一つの人格であり、個人であり、個人の人権なり生命というものは安全をはかっていかなければならない、こういう考え方に立てば、子供の安全をはかるために、子供にせがまれても親はうしろに乗せなければならない、こういうことが徹底していけば、将来はそういうものははずしても一つの習慣になっていけるんだけれども、ただ行政指導だけでそういう点が守られるかどうかというのは非常に危惧があるわけです。その点いかがでしょう。

綾田文義警察庁交通局長

○綾田説明員 親の場合は当然子供を守る、通常の親ならばそういう考え方を持つのは当然でありまして、そういう注意を与えることによって運転者が自律的にやるかどうかという問題が一つであると思います。法律をつけて、罰則をつけるということも最も強硬な手段だと思いますけれども、外国の事例その他も参考にいたしまして、さらに検討してまいりたいと考えます。

沖本泰幸公明党

○沖本委員 外国の事例というのはちょっと語弊があるかもわかりませんけれども、交通量も少ないし、子供のときから車になじんできているような点から、十分その点が定着したものの考え方としてでき上がっておる。たとえばトラックの過積みにしましても、外国ではきちっと守られて積み過ぎをやらないようなものが十分でき上がってきておる。日本はそういう点がばらばらじゃないかと考えるわけです。そういう点は、やはり法律できちっととめて、そのあとで守られていけば法律ははずしてもいいということから進まないと、ただ運転者の良識にまつなり、親の良心にまつなりということではおそらくできないのじゃないか、こういうふうに考えられます。いまはもうほとんど道交法に少しずつ違反することのほうがむしろ多いわけですから、守るということより、犯してでないと車が進んでいかないというような時代にもなっておるわけです。そういう点を考えていただいて、その点を善処していただきたいと考えます。これはこのくらいに置いておきます、あともう時間がありませんから。  あとは通産省に関係があるわけなんですけれども、最近タクシーのメーターが、いままでの数字がかちゃかちゃ変わっておったのが、いわゆる電気でコンピューターみたいにいろいろと数字が出てくるような新型に変わってきております。たまたま聞いたわけですけれども、それの取りかえが最近盛んに行なわれておって、一つを取りかえるのに十万から十二万かかるということで、それを取りかえなければならないように義務づけられているようなことで、全部取りかえさせられておるということです。個人タクシーのような場合には、十万から十二万の経費の負担というのは大きな負担になってくるわけですね。そういう点、聞いてみますと、在来のメーターを取りかえるなり中に手を入れて直すのはそんなに費用はかからなくてでき上がるのだということがあるらしいのですけれども、そういう点について、何かメーカー側の肩を持って、メーターを特別に取りかえさせておるというふうになっておる、こういうふうに個人タクシーの皆さんは承知しておるわけなんです。それでずいぶん私、苦情をお伺いしたわけなんですけれども、むしろこういうことは、通産省なり何なりがメーカー側のほうの肩を持っておる、あるいはメーカーの言いなりになっておるのじゃないかという点も考えられるわけです。こういう点について、新しい形式のものに変わってくる、見ばえは非常にいいわけですけれども、小さな事柄かもわかりませんが、こういうふうな内容が行き渡っていくということは非常に問題だと私は考えるわけですが、その点についてお答えを願いたいと思います。

内村俊一通商産業省機械情報産業局計量課長

○内村説明員 ただいまの御質問の件でございますが、通産省といたしましては、機械式メーターと電子式メーターと、どちらでも検定に合格したものであれば使用してよろしいということでやっております。現在電子式メーターの普及の程度は、大体全メーターのごくわずか、一割もない程度でございます。そういうことでございまして、しかし、いろいろな性能の面からだんだんそちらに移るであろうとは思いますが、現在のところは、検定に合格しておれば、従来のものでも電子式のメーターでもどちらでもよろしいというふうに運用しております。

沖本泰幸公明党

○沖本委員 しかし、タクシーの皆さん方は、在来のものから新しいそれにかえなければいけない、こういうふうに承知しているわけです。それで苦情をおっしゃっているわけです。それはむしろ、メーカーの側がオーバーにそれをおやりになっておるのかどうかわかりませんが、いまおっしゃったように、検定に合格したものならいいとされておるのが、検定に合格したものは電子式のものがいいんだ、こういう形で全部が取りかえなければならないと承知していらっしゃるわけです。その点は指導なり監督のあれじゃないかと考えられるわけです。ですから、検定に合格したものならいいんだということをあらためて通達すべきじゃありませんですか。でなければ、メーカーの言いなりになっているし、メーカーのやることについて、通産省のほうはそのままそれを受け入れている、通産省のほうからそうしている、こうとられていると思うのですが、そうでないのならばその点を徹底していただかなければなりませんが、その点いかがですか。

内村俊一通商産業省機械情報産業局計量課長

○内村説明員 あるいはメーカーがそういうことを言っておるかもしれませんが、私ども聞いております限りでは承知しておらないわけでございますが、その点は十分調査いたしまして、そういうことのないように適正に指導いたしたいと考えております。

沖本泰幸公明党

○沖本委員 それで、これは各行政の問題だと私思うのですけれども、この質問をするについてお伺いしましたら、この部門だけは通産省側なんだ、こういうお答えが自動車局から返ってきたわけです。タクシーについては全部運輸省のほうでお持ちなのかと思っていたら、ここだけは違うのだ、こういうことになってくるので、この辺が私たちちょっと疑問を持つわけなんですけれども、こういう点やはり一つにして、いろいろ行政指導なり何なりをしていただくような、苦情も聞いていく、全部まとめて、まとめ合っていくというふうな形にしていただかなければならないと考えるわけですけれども、小さな問題かもわかりませんが、こういうようなのがずうっと重なってそれでいろいろな行政の不備を起こしてくる、こういうことになるわけです。大臣これはどうお考えになりますか。

徳永正利自由民主党運輸大臣

○徳永国務大臣 お説のように、いろいろ手を入れてみますと、私も運輸省に参りまして、自動車関係だけでも、自動車のいろいろな問題に手を入れようと思いますと、いろいろな試験から組み立てから何から、つくるほうは全部通産省でお持ちになっていらっしゃいまして、私のところは、それができてから試験を受けに来て、試験が通ればいやでもおうでも判こを押して登録させなければならぬ。それがみな社会に出ていくわけでございます。そういうような問題で、マイカーの規制というようなものもいろいろなところに各般にまたがっておりまして、いろいろな不便なことがあるのは御指摘のとおりでございます。メーター一つとりましてもそういうふうに分かれておるわけでございますが、こういうような問題は、いつかの時期に十分ひとつ皆さん方のお知恵も拝借しまして、一本にまとめられるものならばひとつまとめたほうが、監督の面からいきましても、その他の面からいきましても、より合理的じゃないかというふうに考えておるわけでございますが、なお、こういうメーターだけの問題でございません、いろいろな問題があるわけでございまして、今後さらに検討してまいりたいと思っております。

沖本泰幸公明党

○沖本委員 もう時間が来ましたので、ほんとうは掘り下げて各省別にいろいろ御意見伺って、こういう問題をかっちりまとめていきたいとこう考えておったわけですが、許される時間内で御質問したわけでございまして、これはこれから向こうに向かっての問題でございますから、各、御答弁になったほうも十分御検討していただいて、安全が保たれていく点に留意をしていただきたいと思います。  ありがとうございました。

野坂浩賢日本社会党

○野坂委員長代理 本日は、これにて散会いたします。    午後三時四十八分散会

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