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73回国会衆議院1974/10/24

建設委員会 第4号

発言数
132
登壇者
21
会派数
4
開催日
1974/10/24

会議録

木村武雄自由民主党

○木村委員長 これより会議を開きます。  この際、参考人出頭要求に関する件についておはかりいたします。  建設行政の基本施策に関する件調査のため、本日、東京都住宅局長岩松宇佐雄君に参考人として御出席を願い、御意見を聴取することにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

木村武雄自由民主党

○木村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  なお、参考人からの御意見は質疑応答の形式でお聞きすることにいたしたいと存じますので、さよう御了承願います。      ————◇—————

木村武雄自由民主党

○木村委員長 次に、建設行政の基本施策に関する件及び国土行政の基本施策に関する件について調査を進めます。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。大柴滋夫君。

大柴滋夫日本社会党

○大柴委員 公営住宅というか都営住宅のことについて質問する前に、先日読売新聞に載った東京都府中市の車返の公団住宅についてちょっと大臣に質問をしたいと思うのであります。  つまり十一年前に公団住宅の土地を買った。二年前からこれに建設をして、昨今これが完了し、畳も入った、ふろおけも入った。全部入居できるような状態になっているのであるけれども、肝心の甲州街道へ出る通路とか、電車へ出る通路が少しも約束を守られていないので、六百五十戸の公団住宅は宙に浮いたままである。しかも、これは今年度入居の見通しはないということを読売新聞によって提起されているわけでありますが、一体個人の家を建てるときに、家は建てるけれども入り口がないというようなことは、われわれは経験したこともなければ見たことも聞いたこともないのでありますが、大臣、これの処置というものはどうなっているのか。いつになったら入居募集ができるのか。大臣はまたこれを聞いてどういう処置をおとりになったのか。その辺のことをちょっとお伺いしておきたいと思います。

亀岡高夫自由民主党建設大臣

○亀岡国務大臣 御指摘をちょうだいした問題でございますが、実は私も、新聞を見まして、仕事の運び方という問題について、直ちに住宅局長から事情を聴取した次第でございます。私も就任以来、かねがね住宅公団あるいは道路公団等、仕事の配り、順序、そういう問題について、常に住民サイドという立場から総合的な判断を下して、それぞれの仕事を進めなければならぬ、こういうふうに主張して指導してきたつもりでございますが、たまたまあのような報道がなされまして、実は私も、こういうことではいかぬということで、住宅局長を通じまして公団のほうにも事情聴取を命じた次第でございます。   〔委員長退席、渡辺(栄)委員長代理着席〕 したがいまして、具体的にあのような事態にあるということにつきましては、たいへん遺憾であり、今後も計画を進めるにあたりましては、何といっても公共施設という面をおろそかにすることが、やはり自治体の協力を求められないという大きな理由にもなっておる立場から考えまして、そういう面には、念には念を入れて計画を推進するようにということを申し伝えておるところでございます。

大柴滋夫日本社会党

○大柴委員 これは大臣、私どもは不幸にして新聞で知ったのでありますが、大臣もやはり新聞で知ったのでありますか。あるいはその前に住宅公団なり、関係部局を通じて知っていたのでありますか。どっちでありますか。

亀岡高夫自由民主党建設大臣

○亀岡国務大臣 実は、申しわけない話でありますけれども、新聞で知った次第でございます。

大柴滋夫日本社会党

○大柴委員 こういうようなことは公団内部でも相当問題になっていただろうと思うのですよ、争いでありますから。それを住宅局長なり大臣が新聞で知ったということがおかしいし、また住宅局長は、前々から知っているのなら、大臣に相談して何か手段を打つべきだろうと思うのでありますが、その辺のところは一体どうなっていたのでありますか。

山岡一男建設省住宅局長

○山岡説明員 先生おっしゃいました車返団地につきましては、確かに十年前から着手をしておりまして、用地買収が非常に難航いたしました。特に一団地の住宅施設ということで、地元との調整にずいぶん時間がかかったわけでございます。今回は、全体計画が千八百十二戸ということでございますが、そのうちの特別分譲住宅部分が六百五十戸、約三分の一になりますが、完成したということでございます。  地元といろいろと協議をしておりますさなかに、いま駅前に参ります既存の三・六メートルの延長約二百メートルの道路がございます。それを公団の責任において八メートルに拡幅しろ、一部は新設しろというのが地元の強い要望でございまして、それは、全体完成時までには必ずできるというつもりで、当面三分の一を発注したというのが公団の事情でございますけれども、先生おっしゃいますとおり、府中市はその前の約束を履行しろという話が出ておりまして、入居はできません。それにつきまして、私は、新聞ということじゃなくて、公団監理官を通じまして、こういうことでいま交渉中だという話は聞いておりました。さらに私のほうで指示をいたしましたのは、線形につきましては、四十九年の七月に現況測量をやっと認めてもらいまして、計画ができましたので、現在、市にその計画を提示中でございます。  なお、全体の千八百のうちの三分の一ができたということでございまして、三・六メートルの道路約二百メートルでございますので、この六百五十戸の皆さんが通勤するのには当面は差しつかえないということでございますので、この三分の一の特別分譲住宅については、なるべく早く入居の募集ができるようにしてくれと強く府中市に申し入れておるというのが実情でございます。

大柴滋夫日本社会党

○大柴委員 局長の話を聞くと、何か道路が拡張できない前に入居手続をとるのだ、そういうように考えてよろしいのですか。

山岡一男建設省住宅局長

○山岡説明員 当面六百五十戸の完成を見ておりますので、三・六メートル道路とはいいながら、現在、道路ございます。武蔵野台駅までの通勤でございますので、なるべく急ぐということを条件に入居を認めてもらいたいという申し入れを府中市にいたしております。と申しますのは、八メートルの拡幅につきまして、用地買収にも入っておるわけでございますが、地元の皆さんがなかなか了承していただけなくて、全通するのにもう少し時間がかかるという状況でございますので……。さはさりながら、六百五十戸の完成を見ておるのにじんぜんとしておっては困る。そのやり方について、先生御指摘のとおり、まことにちぐはぐであったことについては大いに反省いたすわけでございますけれども、当面の措置といたしましては、三・六メートル道路二百メートルということでございますので、ピッチを上げまして工事に着手をする。その間は入居を認めてもらいたいという申し入れを府中市にさせておるというところでございます。

大柴滋夫日本社会党

○大柴委員 何か説明がたいへん入り組んでおって——具体的にいつから入居募集をいたしますか。来年の三月一日であるか五月一日であるか、話がおかしくなれば九月一日であるか、具体的にあなたのほうで踏み切るのはいつでありますか。

山岡一男建設省住宅局長

○山岡説明員 府中市とかたい約束をしておりまして、入居にあたっては府中市の了解を得て入居させるということになっております。したがいまして、その了解を得る時期というのはなるべく早くと思っておりますが、いま直ちにここでいつという期限はなかなか申し上げられない状況でございます。

大柴滋夫日本社会党

○大柴委員 具体的にいっかと言えば府中市の問題を持ち出し、入居の手続はいつするかと言えばなるべく早くでは、一体いつになるかわからぬのじゃありませんか。  これ以上そんなことをあなたとやるつもりはありませんけれども、大臣、国家の財産を何十億か知りませんが費やしてつくったあれが、そういった役人か公団のとにかく不徹底によって、三カ月なり六カ月なり財産の運用というものがおくれることはいなめない事実だろうと思うのであります。この責任は一体どこにあるのか、また、責任をあなたはおとりになるように処置をするのかどうか、責任の所在というものを、少しこの際当委員会で明確にしておきたいと思うのであります。

亀岡高夫自由民主党建設大臣

○亀岡国務大臣 率直に申し上げますと、御指摘のとおり、公的な政府関係機関のつかさどる仕事がちぐはぐになったために、国民に対するサービス提供ということがそれだけ遅延をするということは、これは重大な問題でございます。その責任は、かく申す私の指導の不徹底ということで、私も十分公団に対しましては、就任以来実はいろいろな面でそういう点を指摘もし、もちろん公団職員として、公団役員として全力を傾注してその職務を遂行するように、また職務を遂行するにあたりましては、住民サイドに立った立場、責任をはっきりさせる立場、まあ一例を申し上げますと、烏山等の事件にもかんがみまして、とにかく理事者が、責任者がその現場に飛び込んで、そうして責任を持って事を処するというような体制で仕事を推進するように、ということを中心にして指導してきたところでございますが、御指摘の件につきましては、そういう点、はなはだ遺憾な情勢でありましたこと、その責任は一に私にある、こう申し上げてしかるべきと考えておる次第でございます。

大柴滋夫日本社会党

○大柴委員 こういう場合に、一つの団地の不始末について、政党出身の大臣が一々責任をとったならば、三月に一ぺんくらいずつ大臣はかえなければならぬだろうと思います。まあそれもよろしいでしょう。しからば、建設省なり住宅公団のだれか、総裁なら総裁、局長なら局長というものの責任は追及しないのが建設大臣の方針でありますか。その辺はどうするのでありますか。あなたが責任とる責任とると言ったって、この十一月ごろにはおやめになるのではないか。だから、その辺のところをひとつはっきりしてほしいと思うのであります。

亀岡高夫自由民主党建設大臣

○亀岡国務大臣 もちろん私が責任をとる以上は、私は大臣といたしまして、どのようにしてそういう経緯になったかという事実関係を明らかにして、適切な処置をとりたい、こう思っておる次第でございます。

大柴滋夫日本社会党

○大柴委員 いずれにしても、われわれが家を建てるときに、入り口のない家を建てたなどという話は聞いたことも見たこともないわけでありますから、こういうことのないために、ひとつ責任の所在というものをきわめて明白にしていただきたいと思うわけであります。  質問を進めますが、いうところの公営住宅でありまして、たまたま私は都営住宅のことについて質問をしたいと思うのであります。  先般、五カ年計画によって、政府と東京都の間に、四十七年度は一万九千戸、四十八年度も一万九千戸今年度は約一万戸の合意が成り立ったろうと思うのであります。つまり政府の援助を受け、政府の指導を受けて、東京都は努力して、一万九千戸四十七年、四十八年建てる、今年度は一万戸建てるというような合意が成り立っていると思うのでありますが、この合意が成り立つまでどちら側のサイドが強いのであるか、全く五分五分の主張によってそういう合意が成り立つのであるか、これはほかの県もありますが、例をひとつ東京都にとって、住宅局長の合意の成り立ち方の姿というものを聞いておきたいと思うのであります。

山岡一男建設省住宅局長

○山岡説明員 毎年度予算を要求する前に一回ヒヤリングを行ないます。そういたしまして、各地方公共団体の御要望を十分承った上で予算要求をいたします。予算の額がきまりますと、もう一回今度は各公共団体の当年度の実施見込み、予算の編成の見込み等についてヒヤリングをいたします。公営住宅の場合は、われわれといたしましては、できる限りたくさんやっていただきたいと思っておるわけでございますけれども、施行能力等もございますので、最近の数カ年におきましては、すべて申請どおりということで、査定をしないで配っております。そういうような実情でございます。

大柴滋夫日本社会党

○大柴委員 山岡局長の話を聞くと、すべて申請どおり、つまり東京都営住宅は四十七年は一万九千戸、四十八年も一万九千戸、今年度は一万戸というのは、その中心は、東京都の申請に基づいてあなたのほうが許可した、こういうように考えてよろしいのでありますか。

山岡一男建設省住宅局長

○山岡説明員 そのとおりでございます。ただ、本年度分の一万戸につきましては、まだ内示の段階でございまして、正式の申請は出ておりません。ごく一部につきまして、市町村分については申請が出ておりますけれども、そのほかについては、まだ東京都の申請は出ておりません。

大柴滋夫日本社会党

○大柴委員 東京都の住宅局長に聞きたいのでありますが、四十七年に一万九千戸、四十八年に一万九千戸という東京都のほうが申請した都営住宅というのは、現在ただいま幾つ建っているのでありますか。

岩松宇佐雄東京都住宅局長

○岩松参考人 お答えをいたします。  二点にわたってお答えをしたいと思います。  ただいま冒頭、建設省住宅局長から御答弁を申し上げました東京都の申請ということに関してでございますけれども、実は住宅の戸数の配分につきましては、おおむね三段階の手続をとっております。大ざっぱに申し上げますと、本省の予算の配分の戸数を内示をする、これが第一段階でございます。次の第二段階は、東京都のほうで実施計画を立てまして、団地ごとに張りつけ、かつ、その実施の見込みの確実なものにつきまして実施計画の申請をいたします。これに対しまして、本省の御承認をいただく、これが第二番目でございます。次の第三番目は、いよいよ補助金につきまして、着工いたしました際、着工を理由といたしまして補助金の交付の申請を行ない、さらに交付決定をいただく、この三段階の手続でもって戸数がきまるわけでございます。  四十七年度につきましては、当初一万九千戸という戸数の配分をいただきまして、実施計画はとりあえず一万九千戸の計画の御承認をいただきました。しかしながら、年度途中の過程におきまして、ことに四十八年度に繰り越しましてから、私どもの立てました実施計画につきまして本省の査定をいただきました。結果といたしましては、その申請の取り消しをお願いをし、かつ承認を取り消し、結果といたしまして、四十七年度は二千七百十六戸ということになった次第でございます。  次に、四十八年度につきましては、同じく配分戸数の内示として一万九千戸いただきましたが、これにつきまして、実施計画としてお認めをいただきました戸数は一万戸でございます。この一万戸につきましては、現在四十九年度に繰り越しまして鋭意実施中でございまして、一応着工ベースと申しますか、あるいは設計中と申しますか、それら合わせますとおおむね七千戸程度の見通しが立っておる次第でございます。  さらに、四十九年度につきましては、配分の戸数一万戸御承認をいただいておりますけれども、これにつきまして、団地ごとの計画はもちろん持っておりますが、さらに手持ち用地の補欠と申しますか、五十年度以降建設を予定をいたしております団地等を合わせまして、地元に折衝をやっておりまして、現在のところ、実施計画について申請をし、御承認をいただくという段階にはなっておりません。  最後にまとめて申し上げますと、幾ら建っておるかということにつきまして、着工ベースあるいは竣工ベースいろいろございましょうけれども、ただいまのところ四十七年度につきましては、実施計画の承認いただきましたものにつきましては全部着工済み、四十八年度の一万戸の事業計画、御承認いただきましたものにつきましては、これもほとんど着工もしくは設計中の過程でございます。四十九年度では、おおむね三千戸程度につきまして現在設計中でございます。

大柴滋夫日本社会党

○大柴委員 四十七年度当初、国会あたりで議論をするときには、東京都へ一万九千戸の住宅を建てる、国会の議論はそういうことで、国会議員は自負をしているといっては変でありますが、うなずいているんであろうと思うのであります。しかし、幕を引いたときには二千七百十六戸しか建っておらない。これは一体、東京都の住宅局長は、こういうばかな、つまり古いことばでいうならば羊頭を掲げて狗肉を売るような、こういう現実というものが起きている主たる原因は、重要なほうからいえば何でありますか。東京都に都営住宅が建たない、これは二十も三十もあるでありましょう。農地などに宅地並み課税を許さぬというような理由もあるでありましょうが、現在ただいま一万九千戸の割り当てに対して二千七百十六戸しか建たないというような、こういうばかげたことの原因を教えてほしいのであります。

岩松宇佐雄東京都住宅局長

○岩松参考人 お答えをいたします。  なお、お答えをいたします前に、機会を得ましたので、当委員会を通じましておわびを言上したいと存じます。  かねて東京都の公営住宅建設につきましては、多大の御配慮をいただきまして多数の戸数の配分をいただき、鋭意努力をしたところでございますけれども、御期待に添えなく、かつかくのごときたいへんぶざまなかっこうの建設状況でございます。この機会を借りまして広く国民におわびを申し上げたいと思います。  次に、御質問に対するお答えでございますけれども、現在公営住宅、特に東京都におきます都営住宅の建設につきましては、数多くの阻害要因がございます。幾つかございますけれども、何と申しましても、現在最も大きな障害となっておりますのは、地元の区市町の要望との調整に多大の時間を要するという点でございます。申すまでもなく、公営住宅の建設につきましては、地元区市町村の御理解と御協力がなければ着工が不可能でございます。本日冒頭、大柴委員の御質疑にございましたとおり、日本住宅公団車返団地等のような、たとえば取りつけ道路の完成がないままには、私どもといたしましては団地の着工をいたさないつもりをしております。そのような形で、現在、まず用地を取得をいたしますと、取得の段階から地元の区市町に対しまして建設協議に入るわけでございますけれども、なかなか御理解がいただけない実情でございます。  と申しますのは、幾つもございますけれども、現在の公営住宅の入居の制度その他等から、前提となっております住宅建設は、要するに人口増を直ちに伴うことになる次第でございまして、これに関連をいたしまして、たとえば道路、公園ないしは幼稚園、保育所その他の地域施設等につきまして、地元の財政負担が著しく増大をいたします。これに対しまして、地元市町村はこぞって人口抑制という施策をとっておりまするので、この反対はきわめて猛烈なものがございます。  私どもといたしましては、とりあえず公営住宅の建設に先行し、あるいは公営住宅の建設と同時に、関連の公共施設等につきましては都の経費で同時に建設をするという姿勢をとっておりまして、一例を申し上げますと、小中学校等の義務教育施設につきましては、用地、建物等いずれも都の住宅費の予算の中であわせて建設をするという姿勢をとっておりますけれども、なお、きわめてごもっともではございますけれども、非常に多くの関連公共施設ないしは公益施設の御要望がございます。私どもといたしましては、公営住宅の建設はまさに都市づくりの一環であるという視点を踏まえておりますので、これは根気強く長時間をかけ御説得を申し上げまして、あわせ施設を整備をする、こういうことで多大の時間をとっておるものでございます。これが第一点。  さらに、最近たいへん大きな問題になっておりますのは、あわせて周辺住民の御理解がいただけないということでございます。これは地元区市町村の要望と重複をする面も多少ございますけれども、申し上げますと、建設の工事の過程におきまして、あるいは日照障害の問題、あるいはテレビ等の電波障害の問題、あるいは工事によります振動、騒音、あるいは建設の建物の風害、こういった被害が非常に多くなりますので、これに対します住民の抵抗が非常に強いわけでございます。   〔渡辺(栄)委員長代理退席、渡部(恒)委員長代理着席〕 着工にこぎつけるまでもたいへんでございますけれども、一たん着工いたしましても、たとえば計画の変更の要望ないしは工事中止あるいはまた補償の要求、こういうことで、工事の途中経過におきましても、この工事を最悪の場合には取りやめるということを考えざるを得ないような障害にぶち当たっております。もちろんこれらの問題は、数多く訴訟上の問題として住民側より提起されている事例も多々ございます。  さらに第三番目は、現在私どもの担当をいたしております公営住宅建設は、その半数もしくはそれ以上を、できれば木造公営住宅の建てかえ事業というふうに施工をいたしておりますけれども、この場合は、地元区市町村はもちろん、周辺住民はもちろん、実は直接その団地に現在まで長年にわたって居住をいただきました居住者の方々の反対がたいへん強うございます。実は私どもは、木造都営住宅の建てかえにつきましては、土地の有効な利用、あるいはまた都市の防災性能の向上、そういった形からぜひとも進めていきたい施策でございますけれども、現居住者にとりましては、たとえば一例といたしまして、払い下げに対する期待感等がございまして、なかなかこれがはかどらない次第でございます。私どもは一応、根気強く説明会等を開催をいたしまして、これに見返りといたしまして、でき上がりました団地への優先の入居、あるいは家賃の減額、さらにはまた公団、公社等への住宅のあっせん、あるいはまた自力建設の助成、あらゆる手段を尽くしまして説得をはかっておりますけれども、これは最後の一人まで御了解をいただくという形をとっておりますので、長いものにつきましては数年、五年間にわたりまして説得工作が続くといったような事例が出ております。  以上が、三つの、地元の区市町村、周辺住民ないしは現居住者、これらの反対でございます。  さらにあわせまして、これは御案内でございますけれども、最近の物価の事情等から勘案をいたしますと、建設工事の請負単価等が毎日高騰をいたしております。実は私ども、進行管理といたしまして、毎月の工事の進行状況を管理をしておりますけれども、一たん着工いたしまして、工事中の団地でございましても途中で業者が倒産をする、ないしはまた発注をいたしましても、契約が不調になる、こういった悪条件が重なっておりまして、さらに一段と財政措置を強めながら建築単価のアップを考えていかなければならぬというふうに理解をしております。  最後になりましたけれども、用地の事情でございますが、これも一昔前は、用地を取得できたならば、住宅の半分以上でき上がったと同じだといわれた時代もございますけれども、これはまさに現在では神話でございまして、用地を取得しても家が建てられるとは限りません。さらにまた、冒頭申し上げましたとおり、主事中でもなお戸数の削減のやむなきに至る例が多々ございます。現在、私どもの用地の手持ちは、数年先までの先行取得を一応やっておりますけれども、いずれは、土地は有限なものでございまして、この際、あとう限り財政措置をとりまして用地を取得いたしますが、最近の地価の高騰等につきましては、財政負担の著しい増大を来たしまして、そろそろ都の財政でもっては対応できない、こういったような様相が出てまいります。公営住宅の戸数が減ってまいります。  いかにも言いわけめいた形でございますけれども、いま思いつくまでに、阻害要因と申しますか、その点列挙をいたしますと、以上のとおりでございます。

大柴滋夫日本社会党

○大柴委員 こういう時代でありますから、いろいろの理由はあるだろうと思うのであります。われわれ個人の家を建てるときにも、十分理由があるから、そういうことはよく想像できるのでありますけれども、一万九千戸建てると言いながら、理由があるからといって二千七百十六戸だということは、東京都にそういう能力がないのか、あるいはまたこの制度そのものが間違いであるのか、抜本的な対策だろうと思うのであります。しかし、われわれは不幸にして一万九千戸建てるところを二千七百戸だというようなことをつい最近まで知らなかったのであります。国家の政治を扱うわれわれが知らなくて、いろいろなこういう公営住宅法というようなものを扱ったところに抜本的な間違いがあるだろうと思いますが、現地の住宅局長として、こういうことを幾ら繰り返していったところで、まあ昨年は一万九千戸したけれども、一万戸建っている、あと七千戸は見通しがあるという返事でありますけれども、こういう制度を続けていって、はたして都民なり国民なりが一番安心する建て方だとお思いになるのでありますか。これはまた抜本的に何かやらなければならないとお思いになるのでありますか。当面の責任者としてのあなたの所感を伺っておきたいのであります。

岩松宇佐雄東京都住宅局長

○岩松参考人 お答えをいたします。  たびたびおわびを申し上げる次第でございますけれども、現行制度のもとで公営住宅の着工遅延をいたしましたことは、深くおわびを申し上げたいと思います。  なお、お尋ねでございまして、現在の公営住宅制度につきましては、建設省住宅局とも連絡をとりながら、たびたび意見を交換し、この制度自体についてひとつ抜本的な見直しをやろう、住宅政策の中で公営住宅の位置づけを洗い直そうという動きを現在行なっております。  実は知事の諮問機関でございます住宅対策審議会というのがございまして、その中で「大都市における住宅のあり方」という答申をいただいております。時間がございませんので御紹介をする余裕はございませんけれども、現在、やはりこの中でいろいろ問題になっております点がございます。さらにまた、同じような趣旨のことが建設大臣の諮問機関でございます住宅宅地審議会の住宅部会の答申の中にも若干出てまいります。  そこで、考えられますことは、先ほど私、地元区市町村ないしは周辺住民あるいはまた団地居住者の反対があり、この要望との調整に時間がかかるということを申し上げましたけれども、これは実は、現在の公的住宅の制度自体にやはり根本的な問題があるのではないか、そのように私は考えます。東京都の住宅局長といたしまして、このようなことをこの席で申し上げることについては、いささかはばかりもございますけれども、所感というお尋ねでございますから、ひとつ自由に私の意見も申し上げてみたいと存じます。  現在、公的資金による住宅は、私が所管をいたしております公営住宅のみならず、公団住宅あるいは公庫住宅のほか、あるいはまた厚生年金の還元融資、さらにはまた雇用促進事業団が供給する住宅等、きわめて多くの種類のものがございます。しかしながら、これはそれぞれ政策目的を異にしておるものでございまして、家賃体系の末に至るまで別なシステムになっております。東京都の住宅対策審議会も、この点を非常に注意をいたしまして、たとえば現在の公共住宅の供給がそのような形で行なわれでおり、一応は収入階層別の供給制度が行なわれておる。したがって、家賃体系の末に至るまで各種の住宅につきまして積算の根拠が違っておるわけでございます。このことは、住宅立地の場合あるいは用地の取得の段階から、各種の住宅につきまして一種の競合が起こっております。さらにまた、入居後の所得変動に対しまして、本来、都市の住宅が持っておらなければならない流動性、もっと申しますと、住みかえ可能ということの阻害要因になっております。さらにはまた、特定階層が一つの団地にまとまって入居をする、あるいは年齢あるいは所得ないしは職業等につきまして特定の階層が一つの団地を構成する。結果といたしまして、地元の地域社会に対しまして閉鎖的な形をつくり上げる。こういうふうに将来改善を要すべき点が多々ございます。このことが、実は公営住宅を建てようというふうに考えて地元との折衝に入りました場合の阻害車因の大きな理由になっております。  現在、住宅対策審議会ないしは住宅宅地審議会等では、公共住宅のシェアを拡大することは当技必要であるけれども、公共住宅の供給体制につきまして抜本的な改革が必要だという御提言をいただいておりますが、一日も早くこれが行政のベースに乗り、建設省の詳細な御指導をいただきながら、公共住宅制度につきまして抜本的な改善をはかっていきたい、そのように考えております。

大柴滋夫日本社会党

○大柴委員 岩松さんに一言聞いておきたいのでありますが、たとえば第二種住宅、入るときにはたいへん査定がきびしいということを聞いております。それはそれでけっこうだろうと思うのであります。しかし、われわれの地元にあっては、そういうところへ入った人々が二、三カ月たつと、まあおそらくこれは一月の収入四万円以下の人だろうと思うのですけれども、ほとんどの家が自家用車を持ってきている。一体東京都庁はだれのために都営住宅を建てているんだという一これは無責任な批判でありましょう、私どもも調べたことはありませんけれども。先般何か東京都は五百万円以上の人は出てもらうというような条例をきめたんでありますが、政府の基準よりもはるかに甘いのであります。東京都でありまして、月給がたくさん取れる人が住んでいるからそういうことになったんだろうと思いますが、こういうことはなぜもう少し政府の基準どおりやらないのであるか。  都営住宅というものは、今日、入っている人からは評判がいいのでありますけれどもまわりの人からは評判が悪いのであります。どうしてそういうようなゆるい規制で、入れるときはきびしいけれども出てもらうときには非常にゆるやかだというような措置をおとりになっているのか、評判が悪いがゆえに理解に苦しむのであります。あなたはそのことに対してどういう処置をおとりになるつもりか、ちょっとこの際お聞きしておきます。

岩松宇佐雄東京都住宅局長

○岩松参考人 お答えいたします。  第一点は、公営住宅には、御案内のとおり一種、二種の、規模が違い、かつ家賃が違うという形の種類別がございます。これにつきましては、全国一律に一種、二種それぞれにつきまして収入基準の定めがございます。かねて東京都におきましては、東京都の特殊事情等を勘案をいたしまして、全国一律の収入基準につき、東京都につきましては若干高目におきめをいただきたいという要望を重ねてきた経過がございます。しかしながら、本来公営住宅法の第一条に掲げてございます目的に照らしますと、この収入基準はやはり厳格なほうが望ましいわけでございます。全国一律の入居のときの収入基準でございますので、競争倍率は全国一局いといったような事情がございますけれども、一応本省の御指導で全国一律の入居基準でもって入居をさせております。   〔渡部(恒)委員長代理退席、渡辺(栄)委員長   代理着席〕  さて、第二番目のいわゆる収入超過もしくは高額所得、こういう関連でございますが、今回条例を制定いたしましたのは、去る昭和四十四年六月に公営住宅法が改正をされまして、その際、たとえて申しますと、四人世帯の標準年間粗収入額が三百六十二万程度をこえたものにつきましては明け渡しの請求ができるということになっておりますが、さらに私どものほうでは、一応入居をいたしまして三年を経過し、収入調査をいたしましていわゆる高額の収入になられた方につきましては、明け渡しの努力の義務が課されておりまして、おかわりといたしまして、私どものほうで公団、公社への入居のあっせん、さらにはまた、自力建設につきまして優遇いたしました融資あっせん制度等を持っております。その制度が実はございまして、現在私どもで約二十万戸の公営住宅を管理をいたしておりますけれども、年間約五千戸の方々が、私どものこの措置に応じられまして、自発的に公営住宅を転出をされております。  しかしながら、今回定めましたのは、自発的な転出もさることながら、知事が明け渡しを請求できるという権限を新たに条例に盛り込んだわけでございまして、国の基準でございます三百六十二万以上というのを、特に東京都につきましては五百万という線に高めまして、住宅局長個人といたしましては多々意見がございますけれども、都議会の審議の過程におきまして、東京都の特殊事情、さらにはまた明け渡し請求という個人の居住権に関連をいたしますきわめて重大な問題でございますので、とりあえず事務的には五百万以上、具体的には一千万以上の者もございまするので、これから手がけていこう、こういうほどの意味でございます。したがいまして、条例正文には、正確に本省の定めました公営住宅法付属の政令の高額基準が掲げてございまして、条例の附則の中で、当分の間粗収入年額五百万円以上ということを定めた次第でございます。  もちろん多々意見もございましょうけれども、特に大都市における給与の実態、さらにはまた住宅明け渡し後の新住宅の取得の困難、その他の点をあわせ考えまして、当分の間ひとつ五百万という線をお認めをいただきたいというふうにお願いをしたいと存じます。

大柴滋夫日本社会党

○大柴委員 こまかいことでたいへん恐縮でありますが、三百六十二万以上の所得があれば自発的に出なければならないというのが、都営住宅に入るときの条件でありましょう。その条件を、そういう要請をしなくて五百万円以上からは追い出すことができる。差額が百三十八万円ぐらいあるのでありますが、特にそれを設けた理由が、東京都のこれだけ住宅が不足して収入が少ない人々を守るゆえんになるんでありますか。東京都議会のことは知りませんけれども、どういうことでそういうことになったのでありますか。

岩松宇佐雄東京都住宅局長

○岩松参考人 お答えをいたします。  公営住宅法には、もともと入居の際の条件といたしまして、入居して三年を経過をいたしましたあとでは、収入認定を行ない、その収入額がある限度の収入をこえた場合には明け渡しについて努力をする義務があるという規定がすでに定められており、われわれのほうの管理条例にも当然その規定が入っております。かわりといたしまして、たとえば公団、公社への入居の優先的なあっせん、さらにはまた、自力建設の助成等を行なっております。これは特に強制措置ではございませんけれども、毎年私どものほうのこの優遇措置を御利用をいただきまして、多数の方が自発的に転出をされております。  しかしながら、第二点目になりますけれども、五百万円以上の方が、たいへんことばは悪うございますけれども、特に居すわりをされるという形が最近出てまいりました。従来私どもは、明け渡し努力義務ということで、おかわりの優遇措置をあっせんしながら自発的な退居をお願いをしてまいったものでございますけれども、現在のような事情になりますと、これは強制的にも明け渡しを請求せざるを得ない。そういう意味から、特に当分の間五百万という規定を設けましたが、事務的には、たいへん遺憾でございますけれども一千万円をこえる収入の方も多数おられますので、まずそれらに対しまして強制的に明け渡しを行なっていきたい、こういうふうに考えます。  それから、第三点目でございますが、御質疑の中に、実は住宅不足ということばがございました。これはこの際明らかにしておきたいと思いますけれども、東京都におきましては、むしろ住宅不足の問題ではなくて、いわゆる住宅難ないしは住宅困窮ということばに置きかえて御理解を賜わりたいと存じます。その住宅難世帯でございますけれども、約六十万をはるかにこえるというふうに客観的に位置づけられておりますし、さらにはまた、主観的に住宅困窮を訴えられる方は実は百万世帯をはるかにこえる実情でございます。これらの方に対して住宅を提供する義務がございますけれども、ただいまの高額所得者に対する明け渡し請求等によって、新たに戸数を生み出して、それらの方に与えるといったようなしかけでは実は全然ございません。今回、高額所得者とあわせまして、建てかえ事業に伴いまして、居すわっておられる方に強制的に明け渡しの請求ができる旨の規定を設けましたけれども、これらはいずれも、私が冒頭お答えをいたしました対区市町村折衝ないしは対住民折衝にあたりまして、都は公営住宅の管理につきまして厳正な姿勢をとっているんだということについて姿勢を明らかにする、こういうほどの意味がございますので、特にこれで戸数を生み出し、それをもって都の住宅難解決に資そうという、直結する問題ではございません。  繰り返しますけれども、やはり私どものほうの義務といたしましては、多数の、大量の公共住宅を提供することによって、この住宅難ないしは住宅困窮世帯に対応する本来の義務がございます。そのことにつきましては十分自覚をしております。

大柴滋夫日本社会党

○大柴委員 時間がないのでやめたいと思うのでありますけれども、いずれにしても、一万九千戸を要求して二千七百十六戸だということは、とうていわれわれの理解しがたいことなのであります。だから、衝に当たる者は、東京都もあるいは建設省もそういうことをはっきりわれわれの前に明示してもらいたいのであります。そうしないと、政治家の判断が狂うのであります。初めは一万九千戸建てる、調子のいいことを言って、一年半もたてば二千七百戸だなんということは、あなたたちのあれによってわれわれは何かサル芝居をしているような気がするのであります。  だから、こういうことに関して特に山岡住宅局長にお願いをしておきたいのでありますが、これは東京都だけではないんだろうと思うのであります。千葉県も埼玉県も神奈川県も、この近辺は全部そうだろうと思いますので、少しく、この年度末に要求のどれだけ建てられたかということを当委員会に明示をして、その上にわれわれにいろいろ議論をさしてもらいたいと思います。  一言要請を申し上げて、質問を終わります。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員長代理 中村茂君。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 建設省が職員の昇任、昇格、特昇、配転など、このような問題を差別的に行なって、そのものを労働組合対策に利用してきたという事件について質問いたします。  まず最初に、昇任、昇格の基準というものが建設省にあるかどうか、この有無についてひとつ明らかにしていただきたいと思います。

高橋弘篤建設大臣官房長

○高橋説明員 昇任、昇格の基準は、御承知のように、国家公務員法及び人事院規則で定められておりまして、相当具体的にこまかく基準がございますので、建設省では独自なそういう基準はつくっておりません。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 そうすると人事院規則、それに基づいて行なっているということで、建設省そのものでそれを土台にして基準をつくっている、それは存在しない、こういうことですね。

高橋弘篤建設大臣官房長

○高橋説明員 おっしゃるとおりでございます。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 それでは昇任、昇格だけで、簡単でけっこうですけれども、その基準について、人事院呼んでありますけれども、ひとつ明らかにしていただきたいと思います。

角野幸三郎人事院事務総局給与局次長

○角野説明員 人事院からお答えいたします。  一般職の国家公務員の昇任、昇格につきましては、国家公務員法及び給与法で基本的事項が定められてございます。そのほか具体的な基準については人事院規則で定めておりますが、その趣旨は、それぞれその官職の職務と責任に応じまして最もふさわしい人を試験または選考で選ぶということを基本として、各任命権者に行なっていただくということでございます。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 それでは、いまの説明で、試験または成績優秀な者の中からと、こういうふうに人事院としては答弁ありましたけれども、建設省としては成績優秀な者という判断はどのようにしておられるのですか。

高橋弘篤建設大臣官房長

○高橋説明員 ただいま人事院からお答え申し上げましたとおりでございますが、人事院規則で、たとえば特別昇給制度につきまして、具体的には職員の勤務成績が特に良好である場合におきましてこれが適用になるということでございます。具体的には、人事院が定める特別昇給定数というのがございまして、大体これは一年ごとに各省庁の定員の一五%の範囲内で定数が定められておるのは御承知のとおりでございます。その成績優秀な者というものは二つございまして、一つは勤務成績が特に優秀であるということで表彰を受けたというものがございます。もう一つは、勤務評定記録書に記録されている職員の勤務実績にかかる評語が上位の段階に決定され、しかも執務に関連して見られた職員の性格、能力及び適性が優秀であるというような者について適用いたしておる次第でございます。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 勤務評定の評価ですけれども、その中に労働組合の役員だから、活動家だから、またはいずれかの政党に所属しているから、または組合に所属しているから、こういうことで成績優秀とか、または勤務評定の中でその人の評価をしていくということはないわけですね。

高橋弘篤建設大臣官房長

○高橋説明員 特定の組合の構成員だとか、また役員だとか、そういうことだけの理由で勤務成績を左右、影響させるということはございません。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 ここに資料があるのですけれども、この資料の一つは建設省の中部地方建設局管内から入手したものであります。  四十四年十二月二十三日に代表所長会議で「昇格」「職転」それから「退職勧奨」、これが議題になって、それぞれいろいろな資料が出ているわけでありますが、その一つとして「昇格基準」、そして等級七に対しては、その基準は「資格十割の者で 1、機関責任者、活動家」、これは「原則として八−八で九月おくれ」「2、一般組合員原則として八−八で六月おくれ」、そのほかずっと等級があります。  それからもう一つの資料は、この基準に基づいて昇格、昇給が各地方局ごとにどのように行なわれたか。一つだけ例を申し上げますと、関東、等級七、「組合役員で活動家については十二月及至十八月延伸」このようにずっと実施状況があります。  それからもう一つ、どのように実施されたかという資料でありますが、これは「昇格基準」というものが備考欄にあって、その「昇格基準」に基づいてそれぞれ昇格したわけでありますけれども、この基準よりも何カ月またはどのくらいおくれたかという一覧表であります。これで見ていきますと、四十五年一月時点で「役員」、これは労働組合の役員のことをいっております。「九月遅れ 七人」「一年三月遅れ 二人」、同じく役員で「一年九月遅れ 三人」、「一般」で何カ月おくれ何人、こういうふうになって合計が出ております。  それからもう一つの資料は、関東地建の中から入手したものでありますが、「昇任等の取扱い」こういうことで、本省の考え方、「(案)」が出ていて、そして関東で——関東地建から得たものですから関東で扱ったもの、「昭和四十五年二月」この中で私は非常にたいへんな内容を持っているというふうに思いますのは「本省(案)」で「特定」というものはどういうように扱うかということになっているわけですけれども、「特定とは、三役、活動家及党員」それから「一般とは、特定以外の者」、それから、私がたいへんだというふうに思いますのは、そのほかに「普通職員」というのがあるわけであります。これはおそらくどこの労働組合にも所属していない人をさしているのだと思います。ですから、ここでいっている「特定」とは、組合の三役、活動家、党員であって、「一般」とは、これ以外の者で組合に所属している者をさしているわけであります。だということになれば、これはそのこと自身が、普通職員という労働組合に入っていない者と、すでに一般組合員でも組合に所属しているということで差別しているわけであります。  参議院でも建設委員会で問題になって、私どもが入手したこれについて否定しておられるようであります。しかし、実際には調査してみる、こういうふうに言っているようでありますが、調査結果はどういうふうになりましたか。

高橋弘篤建設大臣官房長

○高橋説明員 お答え申し上げます。  最初に、いま御質問がございました中部地建の問題でございます。これは、同じ問題につきまして、ことしの四月五日に衆議院の社会労働委員会で石母田先生の御質問があったわけでございます。そのときに私どもは、文書そのものは実はいただけなかったのですが、質問がありましたので、いろいろその後調査いたしましたところが、そういう文書の存在は確認できないわけでございます。  それから、代表所長会議ということでお話がございましたけれども、これも、いろいろ出張命令簿だとか出勤簿、そういうもので当時の調査をいたしましたけれども、この代表所長会議がその当日あったという記録は確認できません。  具体的に、石母田先生からも、そういうことに関連して、四十四年当時の組合の役員と指摘のありました者、そういう者がおくれているのじゃないかという御質問がございましたので、この点につきましても実は具体的に調査をずっといたしてまいりました。その結果をごく簡単にかいつまんで申し上げますと、御指摘のあったのが四十一名あったわけでございます。その人たちにつきまして、この皆さん方は昭和三十年に新制高校を卒業された方が多うございますので、三十年以降四十一年までの新制高校卒業者、卒業して直ちに採用したという者につきまして、四十九年四月一日現在の等級号俸別の分布状況というのを調べてみたわけでございます。そういうことで、いまの四十一名を分布の中に当てはめてみたわけでございますが、その結果を簡単に申し上げますと、中途採用、これは高校を出てすぐというのじゃなくて、民歴があったり、卒業年度じゃなくてあとで採用になったという者、それから専従休暇等の期間のある者、それから懲戒処分を受けた者、そういうことによって昇級の延伸があった、そういうようないずれかに該当する者は別といたしまして、不合理に理由なく低い号俸で格づけされているという者は存在しないという調査結果になっている次第でございます。  なお、組合の役員等職員の四十一名の特別昇給につきましても、三十四名特別昇給をいたしております。その中で二回特別昇給した者が九名ということになっておる次第でございます。組合役員とか職員の中で上位の等級に位置している者も少なくないわけでございます。そういうような状況であったわけでございます。これは先生にも組合にも御説明申し上げております。  それから、関東の話がございました。これにつきましても、私ども全く寝耳に水のことでございまして、いろいろ調査を行なったわけでございます。新聞によりますと、昭和四十五年当時ということでございましたので、当時の文書つづりを十分調査いたしましたり、その他関係者につきまして事情をよく聞いてみたわけでございますけれども、当該文書の存在は確認できなかった次第でございます。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 先ほど、建設省には昇任昇格の基準がない、人事院の規則、細則等に基づいてそのものずばりでやっている、こういうお話がありました。ところが、皆さんが所在がわからないというふうに言って、私どものところに入っているこの資料によれば、明らかに昇任、昇格の基準はある。昇格基準というふうにここにはっきり書いてある。こちらのほうには昇任基準というものがはっきり書いてある。そして、しかもこの昇格基準というものに対してそれぞれ取り扱った内容は、先ほど申し上げましたように、役員はその基準よりもどのくらいおくれた、その人間は何名だ、そうなってきますと、こういうものは建設省とすれば、一切地方局にまかしておいて、地方局でどういうふうにやっても、こういうものの存在は全然ないということですか。私は、どうしてもふしぎに思いますのは、この書類、これはどうにも皆さんないと言うのなら、ほんとうにないのか私どものほうでまたやりますけれども、いずれにしても、一応人事院規則なりそういうものに基づいて、建設省には給与体系もできれば職制もできてくるわけでありますから、その職制のところへ上がっていく昇任、俸給表の中から出てきて上がっていく昇格、これがそれに合わせて、人事院の考え方に合わせて、建設省の基準というものがないはずはないというふうに私は思うのです。ただ、それを実施する際、私どものほうに入手しているように、その基準に合わせてどれだけおくらせるとかどうとかという取り扱い上の問題、この取り扱い上の問題を成績優秀という中で差別している。それがこの私どもが入手している書類だ。だから、どういうふうに言っても、これに対しての基準、建設省の基準そのものが存在しないということは私は絶対あり得ない、こういうふうに思うのですが、その点どうですか、もう一度繰り返しますが。

高橋弘篤建設大臣官房長

○高橋説明員 先ほど申し上げましたように、基準については全くないわけでございます。御承知のように、権限は地建局長にすべて委譲されておるわけでございまして、国家公務員法及び人事院規則に基づきまして個別に地建局長が判断しているわけでございます。具体的な基準というものは、先生から何度も御質問ありますけれども、私ども全くそういうものはつくっておりません。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 くどいようですけれども、基準があって、それをどういうふうに適用していくかということを、私どもいま問題にしているわけです。ところがその基準は、ここにはっきり皆さんのほうから入手したのがあるじゃないですか。これは人事院の規則なり細則に基づいて、皆さんの建設省のつくった一般職員の俸給体系に基づいて、それぞれ基準をつくったものだと思うのですよ。「昇格基準 昭和四十三年四月期 上級(乙)四十年以前に取得した者」、それから「中級」で「三十六年以前に取得した者」、「初級」で「三十一年以前に取得した者」、これがもう昇格できる資格を得たというわけですよ。これが基準ですよ。  人事院にお聞きしますが、いま申し上げたような基準について、それぞれの省庁ではそのものずばりでやっている状況ですか。それとも、いま私が申し上げましたように、その省に合わせた基準というものをつくって、それを一応の基準としてやっているか、人事院としてはその点はどういうふうにお考えですか。

角野幸三郎人事院事務総局給与局次長

○角野説明員 お答えいたします。  昇任とか昇格の基準が、人事院規則に定める基準と、それから各省がそれを実際に任命権者でおやりになりますときの運用の基準というものがあるかという御質問でございます。  私どものほうから規則のたてまえをちょっと申し上げますと、まず昇任につきましては、現在のところ、本省庁の課長クラス以上の官職は人事院が選考機関として選考を行なっておりますが、その他の官職につきましては、任命権者の行なう選考、それに基づいて行なうようにいたしております。もちろん、その任命権者がおやりになる選考につきましては、人事院規則の八−一二というのがございまして、それの中にございます勤務成績が良好であるということを踏まえておやりいただくということでおやり願っておる次第でございます。  それからもう一つ、等級といいますか給与上の昇格でございますが、昇格につきましては、これは等級別定数というのがございまして、その定数の範囲内で、その職務に応じまして、これも行政職(一)表の二等級相当以上につきましては、人事院がみずから承認をして行なっておりますが、それ以外の等級の場合には、一定の資格を有する者の中から各省の任命権者の選考に基づいて行なうというたてまえにいたしております。この場合に、やはり昇格という事柄の性質上、勤務成績が良好であるということが要件になっております。  そういうことになっておりまして、各省の任命権者で個別の昇任、昇格はその基準に従っておやりいただくということにお願いしておりますので、各省の実際の基準については存じておりません。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 ですから、人事院が言っていますように、一般職については、取り扱い者、任命権者の基準というものは当然私は存在していると思うのですよ。そういうものは全然ないですか。

高橋弘篤建設大臣官房長

○高橋説明員 何度も申し上げますけれども、そういう基準はほんとにないのでございます。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 それでは、それはまずさておいて、次にもう一つ申し上げますが、いま申し上げているような問題が十月十二日にそれぞれ新聞に発表になったわけでありますけれども、それから二日たった十月十四日に、これはおそらく建設省の本省のどこかから労働組合対策として連絡した内容でありますが、それを近畿地建のある部の課長が受けてメモしたものであります。それはちょうど日めくりのところで十月十四日というこのところにそれぞれメモしたわけでありますから、もう十月十四日にメモしたものというふうにはっきりして、自筆でここにあります。その内容を見ますと、「朝日、毎日、読売に掲載された建設省の差別問題 1標記について」——いま申し上げたこの標記について、「支部から所長、副所長への抗議または説明を求める等の要求があっても受け付けない。庶務課長サイドで処理。2上記の処理については「新聞記事については知っている。しかしそれ以上のことは何も知らない。また当事務所においてはそのような基準があったことなど聞いたこともないし考えたこともない。したがってこのことについて事務所として組合とは対応できない。」」こういう趣旨で労働組合のそれぞれの支部と対応しなさい、こういう内容であります。ですから、このことを一つとってみてもわかりますように、特に私がここのところにいろいろ入手したものを見ても、大体四十年か四十一年ごろから四十五、六年ごろのものがこのところに相当あるわけであります。そして、これが問題になってくると、こういうものは当所については存在しないし、見たことも聞いたこともないし、考えたこともない、こういうことで対処する、こういう。ところが、私どものところには、いろいろな存在している資料が山ほどどんどん集まってくる。  そこで、建設大臣に直接お聞きしたいのですけれども、私どものところに上がってきている資料で見ますと、一つの問題は、これはもう私が申し上げるまでもなく、思想、信条の自由に関係するような問題が提起されてきますし、それから、労働組合としての団結権、交渉権、行動権、これは当然憲法で保障されています。ですから、憲法上の基本的な問題にかかわる問題が相当出てきています。それから、公務員でありますから、当然、国家公務員法に基づく職員団体、すなわち労働組合については、公務員の組合にしても不利益な取り扱いはしない、こういう国家公務員法の規定がありますし、当然、人事権を利用しての差別的な取り扱いというのは、先ほども申し上げておりますように、一般の組合員についても組合に入っていること自身が差別される、このことはもう不当労働行為、もっと基本的な問題に触れてくる問題であります。これを軸にして組合対策がなされてきたと思うのです。  これはほんとうにこういう席上で言っていいかどうか、私ざっくばらんな話ですけれども、私もいままで立場上こういう問題に相当携わってきました。俗にいわれておりますように、国鉄等につきましては、マル生運動という形でこういうものが提起されてきました。しかし、私がいままでこういう問題に携わった中で、労働組合の役員または活動家、そういう人たちがいろいろ差別を受けておりますけれども、それはそのポストなりになったことによってではありません。そこから出てきたいろいろな現象について、その者が成績優秀者に当たるのかどうかという観点でとらえられております。ましてや、組合に所属している一般組合員、それを、所属していない通常の職員と差別して取り扱うなんという、人事差別の問題と労働組合対策をそれにしたという例はいまだかつて聞いたことがありません。それで、こういうことを組合の基本的な対策としてやっていった場合に、建設省の業務に携わる職員がほんとうに建設行政にプラスになるような職員になり、そういう体制がその中で出てくるということでこういうふうにおやりになったとすれば、これはたいへんなことだと私は思うのです。  同じ職場にいて建設省の業務に真剣に携わっている人たちが、単に労働組合に所属しているかいないかによって、昇任、昇格なりその他において差別がそこに生まれてくるという、こういう職場ができた場合に、はたして建設行政に携わっていく上にプラスになるかマイナスになるか、これはたいへんなことだと思う。そういう観点から建設大臣の所見をひとつ伺っておきたい。

亀岡高夫自由民主党建設大臣

○亀岡国務大臣 ざっくばらんにお答え申し上げます。  実は朝日新聞のトップに出ましたので、私もちょっと驚いたわけであります。天下の朝日がトップに書く以上は、相当確実なる資料、データのもとに記事にしたもの、こう私は判断をいたしまして、事務当局に対しまして、こういうことがあってはならない問題がこのように新聞で指摘されておる、実際具体的にどうなっておるのかということを速急に調べて報告するように申しつけたわけであります。  ただいままで官房長から申し上げてきましたような結果でございまして、この点は御理解いただけると思いまするし、私も建設大臣の辞令をもらったその日に、官邸のマイクを通じまして、三万一千人の建設省の職員に対しまして、三万一千人の建設省の職員がほんとうに気持ちよく、憲法第十五条に規定してありますところの公務員として、国民の奉仕者として、その職責を十分発揮できるような環境づくりに懸命の努力をします、まずこれが建設大臣としての私の第一の仕事です、こういうふうに申し上げてきておるわけであります。したがいまして、御指摘を受けるような問題がもしあったとすれば、これは許し得ない、こういう気持ちで実は今日まで労働問題等についての指摘をいたしてきておるところでございます。  御指摘のとおり、組合の役員であるからとか、あるいは組合員であるからとかということによって差別を受けるというようなことが断じてあってはならない、こういう認識のもとに指導いたしておりますことを申し上げたいと思うわけであります。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 最後に資料要求したいと思いますが、いまそれぞれ私どもで入手したところは、中部地建と関東地建から入手しているわけであります。そこで、中部地建と関東地建の事務職員名簿、技術職員名簿、この名簿は生年月日等はもちろんですけれども、採用月日、それぞれその人が歩んできた昇任昇格の経過などが書いてある名簿であります。これをひとつ提出してください。  それから、同じく中部、関東地建の工事事務所の俸給表別、等級別、号俸別の七月一日付の現在員表、これを十月末までに資料として提出できるかどうか。

高橋弘篤建設大臣官房長

○高橋説明員 その内容につきましてちょっと私も具体的によく把握できませんが、相当たいへんな作業量のようでございます。したがって、私どもは努力いたしますが、先生と相談しながら作成いたしますことを申し上げます。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員長代理 中村委員、資料の提出は、作業の関係で、時間的な問題については、官房長の御相談をしてやるということでよろしゅうございますか。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 私の希望とすれば、十月一ぱいぐらいに何とかしてもらいたいという希望ですけれども、できるだけそれに沿うように、またいろいろ相談しましょう。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員長代理 それでは、そういうことでお願いします。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 予定はまだ相当しておいたのですけれども、時間が、私どもいただいている全体の時間としてありませんから、委員長に、次にきょうやる予定のものをまた組んでいただきたいということを要望して、私はこれで終わりたいと思います。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員長代理 中村君の質疑は終わりました。  次に、井上普方君。

井上普方日本社会党

○井上(普)委員 私は、時間がございませんので、簡単に質問いたしたいと存じます。  第一は、国土利用法が十二月中に発足するわけでございます。それまでに政令関係等も整備しなければならないのでございますが、特に規制価格につきましては、御承知のように、起案者を代表いたしまして木村委員長から、特に当時の経済企画庁長官に対しまして、四項目にわたりきびしい注文をなしたのでございます。特にその規制価格につきましては、これは時価の七、八割に押えるということをきつく言っております。したがいまして、いまの地価というものが横ばい状況にはありますけれども、これを時価の七、八割にするには、ともかく、相当な覚悟が要るのではなかろうかと思います。先日も、ただいま建設大臣、天下の朝日と言いましたが、天下の公器であるNHKで、四十六年、四十五年当時の公示価格に基準価格を合わせるなんという報道もありまして、えらい思い切ったものだなと思って実は感心したのでございますが、これの規制価格を七、八割に押える自信がございますかどうか、この点ひとつお伺いいたしたいと思います。そのような作業を進めておるかどうか。  第二点といたしましては、地方財政にかなり大きな影響を及ぼしております。この地方財政に対しましては、五十年度にはいかほど、人員の確保等々もございますが、起債等をいかに考えられておるか、この点ひとつお伺いいたしたいと存じます。一第二点といたしまして、四十七年に琵琶湖総合開発特別措置法が本委員会で出されまして、大修正を加え、これが通過したことは御承知のとおり。当時の担当大臣は、建設大臣であった西村さんで、いま国土庁の長官でございますが、その際に、琵琶湖の総合開発につきまして、いろいろとわれわれに言明されました。特に、流域下水道等等については、十年計画のものを、これを五年間にやってしまいたいということを、大臣、明言されておりますし、また、自然環境の保全ということを非常に強くうたった法律にのっとりまして、道路計画の湖周道路につきましても、これは一考を要さなければならないということも申されるし、大規模のレジャーランド開発等々につきましても、これはひとつ見直しをしなければならない、こういうようなお話がございました。総合開発法は手続法でございまして、その後行なわれる実施計画というものを見なければならないというようなことも、当時の委員会で大臣もおっしゃっておられるのでありますが、しかし、滋賀県が進めております琵琶湖総合開発の計画それ自体を見ますと、法改正以前に提示されましたところの計画と何ら変わっておらないようでございます。あの原案に自然環境の保全ということを特に入れましたのも、歴史的な風土でもあるし、あるいはまた、近代的な俗悪なる開発によってよごされてはならないという観点から、あの法律は与野党一致して改正いたしたものでございました。しかしながら、前のとおりの開発計画が着々と進められようといたしております。  私も、先日琵琶湖周辺を歩きまして、実はびっくりしたのでございますが、それらの開発計画、先般も大臣は、たしか言われたような——これは私の記憶違いでございましたら改めるにはばかることなかれで改めますが、たしか見直しされるというようなことをここで一度おっしゃられたと思うのです。したがいまして、もう一度あの計画全体を法の精神に照らしたものに改める考え方があるかどうか、この点をお伺いいたしたいと存ずるのでございます。幸いにいたしまして、当時の建設大臣であった西村さんが、今度は国土庁の長官として総合開発計画なんかを所管されるので非常に便利だと思いますので、この点ひとつお伺いいたしたいと存ずるのでございます。  第三点といたしまして、地方自治体が、自治法改正によりまして、公社あるいは土地開発公社なんかをつくっております。あるいはまた、各地におきまして官民一体になりました開発のセクターをつくっております。しかし、これが非常におかしい面が多々出てまいっておるようであります。私は詳しいことを一例持っておるのでございますけれども、土地開発公社は、公有地拡大法に基づいて自治体に土地開発公社というのをつくらしたと私は記憶するのです。しかし、この開発公社が不動産会社みたいなことをやっている。そうして、これで利益を得て、庁舎の改築をやる場合にそこから金を出さそうとする、あるいはまた、開発公社が土地をつくったら、その土地をそのまま不動産屋に譲渡しておるというような事例を実は見るのであります。  そこで、自治省から来られておると思うのですが、来られておりますね。——そういうような例がございますが、これは、自治法違反あるいはまた公有地拡大法違反、こういうような場合があったらどういうような処置をとられるのか、お伺いいたしたいのであります。  自治体が不動産屋みたいなことをせられたら、これはたまったものじゃありません。自治体が土地をさわることによって金もうけをやるようなことがあったら、私はたいへんだと思うのであります。一国の総理大臣が土地をころがすことによって大もうけをしたというようなことが、このごろ某雑誌に載って、政界をゆり動かしておるやに承るのでありますけれども、それはまた日をあらためましてやりますが、いずれにいたしましても、上が行なえば下がこれを行なうといいますか、町村がそういうようなことをやられ、あるいは自治体がやられたならば、これはたいへんでございます。事実、県あたりは、自治法違反でありあるいは公有地拡大法違反であるということをひそかに認めておるような事柄に対しましても、町村財政を助けるためにはやむを得ぬ、自治法違反を覚悟の上でやりますというようなことを言明してはばからない市町村もあるやに承るのであります。これらに対して自治省はいかなる処置をとられるつもりであるか、この点お伺いすると同時に、国土開発、保全あるいは地価を抑制するという面からいたしましたら、当然、こういうような土地開発公社あるいはまた第三セクターなるものに対して、考え方を国土庁は持たなければならないと思います。この点、国土庁はどういうような考え方を持っておられるかお伺いいたしたいと思うのであります。  第四、これは建設省の河川局でございますが、徳島県に那賀川という川がございます。その川の上流に昭和三十年に県営のダムをつくりました。その県営のダムは、治水、利水あるいはまた発電という多目的ダムをつくったのでございます。しかしその後、その上流に発電オンリーのダムをつくろうではないかということでやってまいりました。ところが、昭和三十六年になりまして、そのダムの水利権を電力会社に譲りました。そして電力会社は、その二つのダムをつくることによってその下流の工業用水を飛躍的に増大させる、一秒当たり工業用水を十二トンつくる、そのダムを昭和四十四年までに二つ完成するという話がございました。   〔渡辺(栄)委員長代理退席、委員長着席〕 そういう契約で実は水利権を譲ったのでございます。  ところが、一昨年でございましたか、私がその点についてお伺いすると、河川局はそれに対して全然御答弁することができない。水利権はどうなっているのだと言いますと、これは答弁することができなかった。当時、建設大臣はこれまた西村さんでございまして、西村大臣は、そのようなことでは困る、したがってこの施行については、予算の実施については、委員会に御相談いたしましてやるというお話でございまして、私はそのとおりだと思っておったところが、去年私がくにへ帰って見てみますと、調査事務所をはやつくっておる。けしからぬじゃないかと言って、私はここで申したところが、一方的に河川局は私に平身低頭して終わりました。  しかし、ここで考えていただきたいのは、なぜ、四国電力と県とがそのような契約をかわしておるにもかかわらず、国が今度は四国電力の肩がわりをして上にダムをつくらなければならないのか、私は不思議でかなわないのであります。そしてまた、河川の統制上からいいますならば、いままで一つの河川を開発するには一社でやっておった。ところがこの那賀川に関する限りは、一番下には県営ダム、その次が電力会社の発電所、その上に今度は国がつくる。一体これは何だというのです。河川統制上やらなければならないというような御答弁だろうと思います。しかし、河川統制上やるというようなのは——私はあの下で生まれた人間でありまして、河川治水上の効果につきましては、現在のダムで十分なんであります。昭和四十八年でしたか、大洪水を起こさせた。あれは完全なるダム操作の間違いであります。これは断言して私ははばからない。しかるに、四電が当然やらなければならないダムをなぜ国が肩がわりしてやらなければならないのか、私は不思議でならないのであります。ここに行政と大企業との癒着があるのではなかろうかと私は考えるのでございますが、この点についてお伺いいたしたい。  以上四点お伺いいたします。

西村英一自由民主党国土庁長官

○西村国務大臣 第一点でございますが、国土利用計画法ができましたときに、当時内田経済企画庁長官が答弁したことは、現在の国土庁といたしましても少しも変わってはおりません。つまり市場価格の七割ないし八割を目標にして宅地の規制をするというように、現在も政令の作成作業に取り組んでおる次第でございますから、その趣旨は十分に体して今後の作業をやっていきたいと思っておる次第でございます。第二点の、この法律を施行するにあたっては、地方の公共団体の事業量がふえるから、それに対する対処をしてもらいたいということでございますが、この点につきましても、明年の予算の編成におきましては、補助率の引き上げ等、また本年には入っていました人件費の補助等も考えまして、十分に対処をしていくつもりでございます。あくまでも円滑な事業を進めるにつきましては、地方公共団体を助けなければならぬと思っております。また、規制区域の土地の買収その他遊休土地の買収等につきましても、相当に予算の措置を講じるつもりでございます。まだその数字は非常にあいまいなところがありますけれども、一応金額は大蔵当局に要求をいたしておる次第でございます。  第三番の琵琶湖総合開発でございますが、私も国土庁に参りまして、この琵琶湖総合開発が国土庁の所管となりましたことについて、一応再検討をしてみますと、井上さんのおっしゃいましたのと全く同感でございます。四十七年、四十八年、四十九年、金はおおよそ初めの予定の二割くらいは使っております。二割くらいは使っておりまするけれども、やはり大事業でございまするから、ちょっと見ましても、一体どこをやっておるのだというような感じがするのは当然でございまするが、それにいたしましても、この琵琶湖総合開発特別措置法の第一条、これがもう一番問題点でございまして、琵琶湖の自然環境を保全して水質を挽回するのだ、それをやりつつ利用を考えるのだ、利用は第二だ、こういうことでございまするから、その点から考えますると、それに沿うた投資をもう少しやらなければならぬのじゃないかというような感じがいたしますので、私も、この法律を制定いたしました当時と比べまして非常に進んでいないという感じがするわけでございますので、今後ともせっかく努力をいたしたいと思う次第でございます。  それから第四点になりますか、地方公共団体または公社等が公用地の買収をする、それが商売のようにやっておるじゃないかという御質問でございますが、私は実例は知りませんが、公共団体が土地を買収するのは、公共用地として買収するのでございますから、利益を目的といたしておりません。したがって、買収する土地も限定しなければなりません。前に買っておった土地がやや高くなったといっても、それは公共団体が当時の時価に合わして売るわけでございましょうが、それにしても、やはり公共的な使命を帯びた売却でなければ、それによって利益を受けて、そしてその利益を他に使おうじゃないかというような心がけは、それはもってのほかでございます。しかし、そういう事例は知りませんが、私といたしましては、国土庁といたしましては、そういうことがあればひとつ十分是正をしなければならぬ、かように考えておる次第でございます。  その他いろいろございましたが、それは建設省等、引き継いだ後のこともございますので、私は関係のことだけ御答弁を申し上げた次第でございます。

遠藤文夫自治大臣官房審議官

○遠藤説明員 お答え申し上げます。  御指摘のように、土地開発公社は、地方団体にかわりまして、公共用地を取得いたしまして地方団体に提供するということを本来の目的としておるわけでございまして、その運営も当然そのような趣旨で行なわなければなりませんし、もちろん、売買の関係でもってかりに利益を得るようなことがあるかもしれませんが、その場合には、これは準備金として積み立てておくということになっておりまして、かってに使うということができないような仕組みにされておりますので、不動産会社と同じように、売買によって利益を得て、かってに金を使うということはできない仕組みになっておりますし、また、そのようなことがないように指導してまいりたいと思っております。  特に設立なお短な点もございますので、市町村の公社などにつきましては、運営につきましてまだ適正でない点がかりにあるといたしますれば、市町村につきましては、都道府県を通じて趣旨に反した運営がないように十分指導してまいりたい、かように考えております。

増岡康治建設省河川局長

○増岡説明員 お答えいたします。  先生の第四の、県営ダムに基づく那賀川の問題についてお答えいたしますが、経過につきましては私どもも存じ上げておるわけでございますが、現在、長安口という多目的ダムの上流に細川内ダムを計画しております。この発想は、いろいろ経過はありましょうとも、現在の那賀川は、先生御承知のように、いろいろ過去の記録をずっと調べてみますと、大体私どものほうの計算では四十年に一度くらいの程度の安全度を持つ一級河川でございまして、われわれ河川局といたしましては、全国の一級河川の見直しをしておりまして、現在九千トンということでございますけれども、流域の安全ということを考えますと、計画の上では百分の一といいますか、百年に一度——これは御承知のようにレベルの話でございますが、風格からいきましても、また地域の発展その他を考えましても、やはりそういうことをしなければいけないということで、二千トンふえてくるわけでございます。この二千トンをどういうような計画にするかという中におきまして、いろいろ河道計画を広げたり、いろいろな問題ありますけれども、当那賀川の場合は、長安口の上流に治水を主目的にいたしました、洪水調節を主目的にしたダムを築造すべきであろうということで実は考えてまいったわけでございまして、これにはもちろん、工業用水の要望がありますれば工業用水をつけていくとか、あるいはまた電力ができれば電力をつけていく、そういうようなことで実は考えてまいったわけでございまして、いままで四国電力あるいは徳島県等がいわゆる那賀川の奥地を開発するということで、いろいろな動向があったと思いますけれども、私どもは、やはり流域全体の治水というものに最も重点を置くべきであろうということで、実は細川内ダムというものが最もいいサイトであるし、国の要請におきましても、県の御要請もありますし、やはりこういうものを積極的にやるのが私どもの計画であろうということで計画をして、実地に計画調査に入ろうという段階にきたわけでございます。

井上普方日本社会党

○井上(普)委員 この国土法関係につきましては、時間がございませんので簡単に申しますが、十分地価の七、八割が守れるよう、しかも地価の安定になるよう格別の御努力をお願いいたしたいと思うのでございます。国土利用法をつくった目的は、もう何回も申しますように、地価の安定でございますので、あと追い行政にならないように特にお願いいたしたいと存ずるのであります。  次に、地方財政につきましては、大臣非常にばく然とおっしゃいましたが、私がほのかに聞いておる財政補助等では、私は不十分だと思います。東京都におきましては、このために人員を千七百人増員しなければならぬ。千七百人といったらちょっと多過ぎると思うのでございますけれども、私の県である徳島県で四名しか実は補助金がないようでございます。これでは動きがつきません。これはもう少し増大していただかなければ、地方財政を圧迫するのみならず、事業が、法の目的が十分行なわれないと思いますので、この地方財政につきましては、さらに一段の御努力をお願いいたしたいと存ずるのであります。  第二の琵琶湖総合開発につきましては、大臣、私の意見に対しまして大体同感のようでございますが、進んでいないというのは流域下水道あるいは下水道関係が進んでいないのであって、湖周道路であるとか、埋め立てあるいはレジャー関係はかなり進んでおるように私には思われてなりません。この点はひとつ、当初の滋賀県がつくっておりますあの総合開発計画——五年前のと全然変えていない。この計画を見直す必要があるのじゃないかと私は思うのです。それは大臣も四十七年に言われました湖周道路の問題であり、あるいはまた埋め立ての問題であり、あるいは人工島の問題であり、あるいはまた大規模のレジャーランドの開発というのが進んでおるのでありまして、二割の金を投資したけれども、下水道関係は進んでおらぬようであります。これは全く法の目的と反した行為が行なわれておりますので、あの計画をあらためて十分に見直しすると同時に、法の精神にのっとって、自然環境を保全、利用する、あるいはまた琵琶湖の水質の改善のために努力をするための計画の見直しを、国土庁としてはやる御意思があるかないか、この点ひとつ最後にお伺いいたしておきたいと思います。  それから、第三の土地開発公社ですが、ここに私は一つ持っているんだ。これを見ますと、町の予算に開発公社の利益金を入れているのです。あるいは不動産会社から入った金も入れているのです。これで庁舎新築をやろうというような町村がすでにあるのです。これに対してどういうような指導をするか。あなたは法制上できないはずだと言うけれども、その法制上できないのをやっている県があるから問題になるんだ。ここらあたりもう一度、あるとするなら——現にあるんだから、これらに対してはどういうような処置を講ずるのか、自治省のお考え方を承りたいと同時に、さらに国土庁としては、町村がやられたら、不動産屋になられたら、総理が不動産屋になるのとこれはわけが違いますよ。これは公の人間を使って、そしてやるのですから、金もうけは幾らでもできます。地価はどんどん上がりますよ。こういう点について国土庁としての明確なる態度を出して——大臣いま言われたとおりなんだと思う、あなたのおっしゃるとおりだと思うけれども、これを行政的にどういうようにしてあらわすか、この点をひとつ決意のほどをお願いいたしたいと思います。  最後の那賀川の問題でございますが、これは私は納得できません。と申しますのは、この那賀川は、御承知のように、昭和初年から戦争中にかけて堤防の改修工事が行なわれた。私はもうそのときに、あの那賀川という川は治水統制上問題ないと思っていた。ただその後、発電ブームに乗りまして、昭和二十六年から長安口ダムという大きなダムをつくっております。当時私もこのダムの建設に参加した一人です。そうするならば、これは治水目的をもってするならば、これで十分に補える。ただ、発電専用のダムを上に四国電力が二つつくることになった。それまでは発電専用のダムを県営でやろうという計画で全部進んできたのです。昭和三十六年にこれを四国電力に譲り渡すについて、建設省も合意をして、そして上に二つ、小見野々ダムと、細川内あるいはまた陰平あるいは日早というような、名前でも三つありますけれども、その地点の二つのダムをつくるのだということで合意をしたのです。しかし、あなたは百年に一回のダムと言いますが、私はあの下流に生まれて、歴史も十分知っておる。大正元年、大正七年の大水というのも私らは故老から聞いておるし、あるいは明治二十三年の大洪水についても、これは私らも知っておる。これは言えば切りがないですからやめますけれども、上の発電所のダムを二カ所つくることに建設省も同意したはずなんです。そして、いま電力会社が持っておるダムが一つある。これも大きいんですよ。その上にダムをつくらなければならない契約がある。細川内のダムは、昭和四十四年までにつくらなければならなかったのです。ところがその細川内のダムをつくることについて、はっきり言えば四国電力がサボっておるんだ、サボタージュをしておるんですよ。それを建設省がなぜ肩がわりしなければならないのだ。それほど電力会社に——細川内ダムを三十六年に約束をしているのだから、いままでサボっておるのだ。というのは、水力発電ではコストが高くなる事情が四十年ごろから出てきました。だからサボっておるのだよ。サボっておるものをなぜ国が肩がわりしなければならないのか。治水がそれほど重要なのであれば、それにかぶせればいいじゃないかと私は思うのです。なぜ国がやらなければならぬのか。しかも、県が要請を国に対してやったといういまの河川局長のお話がありましたけれども、不届きしごくだ。一たんそういうような約束をしておきながら、それを実行をせずに国にダムをつくらせようなんという考え方は、まことにもってけしからぬと思う、要請したとするならば。むしろこういうような問題につきましては、私は了解できないし、河川局はあの事業を推進しようとするのを中止しなさい。そして一度頭を冷やして、この前私は、去年聞いたところが、河川局は全然知らなかったのです、そういういきさつは。これらは頭を冷やしてもう一度研究し直す必要があるのじゃないか。河川局長どうですか。(「大臣だ」と呼ぶ者あり)大臣どうです。

西村英一自由民主党国土庁長官

○西村国務大臣 井上委員、重ねて、七割ないし八割を守れるかということでございます。法の目的は目的でございまするから、それを目標にして政令の作成に一生懸命知恵を出しておるところでございますから、ひとつそのように御了承を願いたいと思います。  琵琶湖総合開発の点につきましては、計画をきめるというよりは、いろいろな計画はたくさんありますが、それはいずれも必要でございます。必要でありますが、その順序をどういう順序でやるかということでございますから、あなたの言われたように、道路のほうが進んでおって、さっぱり環境のほうは進んでいないじゃないかという感じは、私も予算のつけ方を見て感じたのでございまするから、これは十分順位を、何を一体一番先にやるのか、こういうことから一ぺん見直してやりたいという感じを持っておるような次第でございますから、どうぞ御了承をお願い申し上げます。  今度の法律のために、地方で、徳島は四人だということですが、一ぺんに事業量がふえるものではございません。まあ来年は四人ぐらい、再来年また事業がふえますればまた考えるということでございまして、規制区域とかその許可がどういうふうに出てくるかということを見るので、とりあえず、ことしはことしで各県できめたのでございます。また時々に、事業量がふえれば、それは増していくのでございますから、どうぞ御了承を賜わりたいと思います。

遠藤文夫自治大臣官房審議官

○遠藤説明員 私、土地の売買につきまして生じました利益金をそのまま充当したという事実は、そのものはいまお聞きしていないわけでございますけれども、重ねての御指摘でございますので、県を通じまして十分指導いたしまして、そのようなことがないように指導してまいりたいと思います。

増岡康治建設省河川局長

○増岡説明員 那賀川の問題につきましては、先ほど申し上げたとおり、私どもはやはり治水の全体の計画の見直しの中で計画したものでありますということと、もう一つは、先ほどの二つのダムについて、先生おっしゃいましたように、一つはでき上がって、一つはほってある。これは日早ダムというほうが残っております。これにつきましては、電源開発の基本計画の決定がなされておらないままに、四十二年に県から四国地建に引き継いでそのままになっておる経過も存じ上げておりますけれども、当初の四国電力が電源開発でしょうとしたときは、十万八千キロというエネルギーオンリーの問題だったと思います。私どもは、今回の細川内のダムと申しますのは、やはり先ほど申し上げたように、あくまで治水というものを第一目的にしたことでございますので、またいろいろと問題はあると思いますけれども、私どもも、流域全体を考えての上での計画でございますので、いろいろと御協力をいただきたいという立場でございます。ひとつよろしくお願いします。

井上普方日本社会党

○井上(普)委員 時間がなくなりましたので、私はこの程度で終えますけれども、先ほどの琵琶湖の開発につきましては、これは大臣、あなたがきらいな湖周道路を先にやっているのですよ。埋め立てをやっているのですよ。大規模のレジャーランドが先行しているのですよ。あの法の精神にもとった、すなわちその前の計画そのままが実行に移されようとしておるのです。事業計画全体をひとつ見直してほしいことを強く要求しておきたいと思います。  それから、人員につきましては、徐々に行なうと言いますけれども、来年度はもう少し要求をしなければならぬと私は思います。ことしは四人です。しかし、さらに多く人を増員しなければ、土地は上がったらなかなか下がらないのですから、この点ひとつ御留意になっていただきたいと存じます。  それから、公社の問題ですが、私が持っておりますのは四十八年度の決算なんです。もうすでにこういうことが行なわれているのです。これは決算の見込みなんです。これらに対して自治省は、調べてみますというようなことじゃなくて、どういう態度で臨むのか。たとえば、こんな不届きなことをやっておるところについては、自治法上の制裁を加えていく必要があるのじゃなかろうか、私はこのように思うのです。この点ひとつやっていただきたいと思います。  さらに最後に、那賀川につきましては、私は協力できません。このような不都合な、ともかく大企業の肩がわりをするがごときダム開発に対しては、私は反対いたします。私は、地元に帰りまして流域住民とともに反対に立ち上がることを明言いたしまして、私の質問を終わります。

木村武雄自由民主党

○木村委員長 柴田睦夫君。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 先ほど中村委員から取り上げられました建設省の職員に対する昇格、昇任の差別問題に関しまして、若干追加させていただきますが、一つは、いままで国会で問題になったことをいろいろ調査してこられて、そして、関東地建名義のあの文書は存在しない、さらに、昭和四十四年の十二月二十三日の中部地建の「代表所長会議議題」というこの書面も存在しないし、さらに会議が行なわれたかどうかも確認できない、こういう御返事でありましたけれども、この問題はたびたび取り上げられ、先ほど大臣も言われましたように、これが事実であればゆゆしい問題でありますし、そうなりますと、当局としてはほんとうに積極的にこの問題を調べなければならない重要な問題であると思うのですけれども、一つは、その中部地建の代表所長会議について調査されたということでありますけれども、こういう問題は現場のほうでもあまり答えたくない問題でありましょうし、そうしますと、本格的にやらなければならないと思いますが、建設省のその代表所長会議に対する調査のやり方をお聞きしたいと思います。

高橋弘篤建設大臣官房長

○高橋説明員 先ほども申し上げましたけれども、代表所長会議につきましては、実はいろいろ当時の関係者と考えられる者について、事情を聞いたのでございます。  四十四年というのはだいぶ前でございますので、当時の関係者にいろいろ聞きましたが、そういうことを記録したりまた記憶したという者はいなかったのでございます。それから、関係者と考えられる者についての、その年の出張命令簿だとか出勤簿というものについても調査いたしました。これは保存期間の年限を過ぎておりますから、廃棄されたものもありまして、一部しか確認できなかったわけでございますけれども、実は十二月二十四日に管内の全事務所長会議、これは確認されておるわけでございます。それから二十三日について代表所長会議というのは確認できない次第でございます。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 その近接している翌日、近接している全所長会議、この会議ではどういう問題が取り上げられたか、そしてまた、いままで問題になっているような資料などが配付されて、それらが討議されたかどうか、そういう点は調べてありますか。

高橋弘篤建設大臣官房長

○高橋説明員 ここに、手元に資料ございませんけれども、おっしゃるような、新聞に出ましたような文書が配付されたり議題になったということはないようでございます。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 その二十四日の所長会議の議題は何であったか、これはわかっておりますか。

高橋弘篤建設大臣官房長

○高橋説明員 手元にちょっと資料がございませんから、さっそくあれしますけれども、先生のおっしゃる、また新聞に出たようなそういう議題はなかったということをお答え申し上げるわけでございます。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 この調査の問題についても、やはり現場ではあまり言いたくないような内容になるでしょうから、そういう面については、客観的な残っている資料だとか、あるいは特に衆議院の社労の委員会では、山田という人の判も押してあるし、山田恭平という人の名前も出ておりますし、いろんな問題でいろんな角度からやはり徹底的に調査すべきである、こういうように思うわけです。二十四日に所長会議、二十三日には確認されないけれども、二十四日に所長会議があったというようなことであれば、その内容についても、さらにこういった事態との関連について厳密に調べるべきである、このように思います。  それから、先ほど問題になりました、全国の各地方建設局の、まあ全建労や共産党員に対する昇給、昇格の状況を示す文書、たとえばその中で関東地建は七等級については一年から一年半延ばす、組合役員で活動家は六等級にしない、こうありますし、関東地建の名義の文書には、組合員は行(一)の六等級にはしない、それから昇格について三役及び活動家については慎重に行なう、こういうような内容がありますし、この二つの文書が、基本的な面においては符合するところがありますし、これらの事実、そのほかの資料などから考えてみますと、一がいにこれは、そういうことがないというように否定する性質のものではありませんし、そういうことから考えてみまして、建設省としては、各地建において、その職員に対して現実的に差別をしているのではなかろうか。差別の有無について、各地建の実態、職員についての等級、昇格の状況を全面的に調査する必要がいまあると思うのですけれども、どういうお考えですか。

高橋弘篤建設大臣官房長

○高橋説明員 私ども、組合員だとか組合役員というそういう理由だけで差別することがあってはいけないと思っております。したがいまして、具体的に中部地建の場合は石母田先生から四月五日に指摘ありましたので、さっき中村先生のとき御報告申し上げましたように、実は具体的に調査して、やっとこの前まとまったわけであります。したがって、関東その他についても調査をこれからいたそうと思います。ただ、三万人職員がおりますから、全員というのはなかなかむずかしゅうございますので、私ども何かの手がかりをつかみまして調査をしてまいりたいというふうに考えておる次第でございます。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 全国的に地方建設局の職員について問題になっているわけですけれども、その状況については、組合などが部分的に調べてまいっているわけですが、いまはやはり全面的に、たいへんな作業であるにしても調べなければならない問題だと私は思うわけです。組合のほうで調査された資料の中から若干例を示しますと、たとえば東北地建では、昭和三十六年の高卒、四月一日採用の事務職員は十一名あって、うち七名は六等級、四名が七等級である。その七等級のうち三名は組合役員である。北陸地建についても、昭和二十八年高卒採用の事務職員が三十四名のうち二十七名が五等級、七名が六等級、七名のうち六名が組合員である。それから中部地建でも、昭和三十年採用五十五名について見ると、これは五等級と六等級に分かれておりますけれども、地本の委員長は六等級八号で六等級の中でも一番最低に置かれている。組合員は六等級十二号で、これは最低に近いところのランクになっておりますし、近畿地建や中国地建、四国地建、ここでも組合役員は一緒に入った同資格者の人たちが係長以上になっているのに、組合役員だけが主任という地位に置かれておりますし、その昇格のほうも最低のランクになっている。九州地建でも、昭和二十七年の高卒の事務関係二十五名中、組合員だけが無役であって最低の六等級十二号であるということをはじめ、組合員は低いランクに置かれている。  各地建の一例ずつあげてきたわけですけれども、各地建の実態を調べてみますと、全国的に組合活動家、組合員を他に比べて低くしておりますし、これは、先ほど問題になりました各地建の状況を示す文書の内容とまさに符合している。こういうことから考えますと、現実に組合員に対する昇格の延伸や昇格の取りやめといった方針が貫かれているというように推定されるわけですけれども、こうした現実から考えてみれば、やはり本格的な調査をしなければならない、こう思うのですけれども、いかがでしょうか。

高橋弘篤建設大臣官房長

○高橋説明員 先生の御指摘の点につきまして、私どもも組合側から資料をいただいております。したがいまして、いまずっと調査をしておりますけれども、たくさんありますので、まだ全部できない状況であります。具体的なことでございますから、個人のいろいろなことに関係ありますので、具体的な人では申し上げませんけれども、現在一つずつ調査中でございますが、年齢の関係だとか、それから役所に入る前の経歴の関係だとか、もちろん勤務成績もありますし、それから専従休暇があるとか、それから病気休職をしているとか、行政処分を受けているとか、それぞれいろいろな理由がありましておくれている人もあるようでございます。そういう特別の理由があっておくれている人はおくれているようでございます。たとえばいま調査をいろいろやっておりますから、この資料は全部はまだございませんが、東北地建などは、ことしの四月の特昇におきましても、当該組合の組合員でも相当数、もちろん昇格いたしております。また、その組合の各支部の役員である者のうち特昇を二回以上した者も十三名いるというような状況でございまして、その人の勤務成績なりいろいろな諸条件に従って、私ども特別昇給等がなされているというふうに考えている次第でございますけれども、なお、私ども資料がございますので、先生からお聞きした点につきましても十分調査をいたしたいというふうに考えております。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 この組合員なるがゆえの差別待遇ということを判断するための一番最初のとっかかりというのは、やはりほかの職員に比較して組合員が昇格、昇任の点において低い位置に置かれているという事実から出発するというのが何よりも必要であると思いますし、これはぜひいまの段階においてやらなければならない、こう考えます。  私の手元に神通川水系砂防工事事務所業務分担表というのがありますけれども、この中を見ますと、職員の組合所属とかあるいは労務管理への関心度とか、性格、行動等という欄がありまして、この中には、職員について、署名、資金カンパとか、共産党町議とのパイプ役とか、一番悪玉、ビラ作成者とか、ボス、表に出ないで陰で指導とか、組合意識強しとか、署名、有料読者——これは赤旗読者のことだと思うのですけれども、こういった共産党関係、組合関係の調査事項がこの分担表の中に書かれております。こういうことは建設省としてやらしておることかどうか、お伺いします。

高橋弘篤建設大臣官房長

○高橋説明員 お答え申し上げます。  先生の御指摘の点、新聞記事に出ましたので、私どももさっそく調べたわけでございます。これは北陸地方建設局が管内の各事務所から昭和四十二年度以降毎年提出させている資料の一部であろうと思われます。これは職員の勤務の実態とか性格とか家庭状況とか、そういうものを調査いたしまして、その職員がどんな仕事に向くか、どういう人と仕事をペアで組んだほうがいいか、そういうような職員管理の政策の参考とするものであるようであります。これは地建独自でやっておりますので、様式は毎年必要によって変更を加えておりまして、四十九年ではかなり変わったような様式になっておるようでございます。  それから、新聞に出たこの記載、たとえば一番の悪玉というような、いま御指摘がございましたが、そういうものは現在保管されておる業務分担表によりますと、記載が見当たりません。だから、新聞に掲載されました内容とは多少異なった記載のようでございます。どういう意味かわかりませんが、そういうことになっておるようです。  それから、ボスと記載されておるとか一番の悪玉とか、実際いまありませんけれども、新聞の記事だけで見ますと、そういう職員。その職員はそれぞれ、昨年の四月に特別昇給、それからことしの四月に特別昇給をいたしております。  この書き方、表現については私ども多少穏当を欠くものがあるような気がします。したがって、そういうものについては今後改めるように十分指導いたしたいというふうに考えております。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 私が指摘しているのは、この調査というのが、共産党との関係について非常に調べられているという面をこの中から強く感じるわけで、そうした思想、信条の問題に関連することまで調べるということが、結局は差別扱いへの布石になっている、その根拠になっているのではなかろうかということを当然考えますので、こうしたやり方、こうした問題を調べること、特にその差別をするというやり方については、建設省のほうから厳重に注意しなければならない問題だ、こう考えるわけです。  さらに、これは近畿地建に関係するのですけれども、土木事務所から地建にあてた報告書がありますけれども、この中には、過去の主要な事件、職員管理上問題となる特殊事情、学習活動、青年婦人部の活動状況、組織面の推移及び現況、こうしたことが、組合全般の行動を調査してこれを報告するということになっておりますし、また、共産党との関係についても、この報告書の中には載せられているわけです。組織の状況というところを見てみますと、四十四年の中ごろは組織の統制力が強くて組織率は七〇%と高かったが、管理者の努力及び昭和四十五年の組合員の配置がえ、組合員の意識向上により一挙に減少した。管理者が努力して組合の組織率を低めた、こういうことをいっているわけです。  これは同じような文書ですけれども、全建労の東海地方本部の一支部について調べたやはり同じような文書があって、ここには、組織面の推移及び現況というところに、組合結成当時十名であったが、配置がえ等で八名となり、昭和四十五年度は二名脱退させ、現在六名となった。脱退させた、こう書いてあるわけです。  こうした調査がなぜ必要であるか、こういう報告書を出させる理由はどこにあるのか、お伺いしたいと思います。

高橋弘篤建設大臣官房長

○高橋説明員 ただいま御指摘の近畿地建の分につきまして、いまからちょっと御説明申し上げますが、これは新聞記事に出ましたので、私どもも調査いたしたわけでございます。最後に御指摘の東海支部の点は、実は私ども初耳でございますので、必要があれば調査いたしたいと思います。  新聞記事だけでございますが、これは新聞記事では、近畿地建の四十七年度労働組合状況報告書というもののようでございます。この労働組合状況報告書というのは実はないわけでございます。どうも察しまするに、この新聞記事の内容から見まして、毎年度事務所が作成いたしております各事務所の概況報告の一部であろうというふうに考えるわけでございます。これは職員管理の具体的施策の策定に資するために、事務所の事業内容だとか、組織図だとか、職員構成だとか、職員の福利厚生施設の実態だとか、レクリエーション実施状況だとか、過去一年間におきまして実施しました職員管理上の具体的施策、たとえば勤務条件の改善のためのどういう方法かとか、それから職場を楽しくするための方策をどうしたかとか、そういう具体的方策、それから同時に、その事務所におきますところの職員団体の概要、それから庁舎使用など組合活動のための便宜供与の実態、団体交渉の状況などについて作成しているものじゃないかと考えられます。これは、職員団体に関する事項については、二つ以上の組合があるところはそれぞれの組合ごとに書いております。特定の組合だけを対象としているものじゃございません。  この内容につきましては、実は四十七年の分でございまして、現在保管されてないようでございますので、内容は確認できないわけでございますが、先生最初におっしゃいました政党加入状況のこと、これは前は、事実政党加入状況も適宜記載をさせていたようでございます。ただ現在は、これは廃止しております。この欄はなくなっております。これは、これを記載すること自体、何も差別したり思想を侵すというものじゃございませんけれども、やはり誤解を招くおそれがありますので、それにまた、必要な資料でもございませんので、現在ではこの欄は廃止されておるものでございます。  それから、もう一つの点につきましては、これもさきに申し上げましたように、新聞記事に報道されたようなことが記載されておるかどうかは、実は四十七年度の記録がありませんので確認できませんが、そういう報道されたような表現があったとすれば、これもやはり疑惑を招くおそれがあります。当局としましては、組合幹部の配置がえにつきましては、従来から三役を同時に配置転換しないということをはっきり組合にも表明しておりますし、そういうふうに実行いたしております。これは組合活動に著しい影響を及ぼさないように配慮をしているものでございまして、幹部であるがゆえに配置転換するということは考えられないと思っている次第でございます。なお、そういう表現につきまして誤解を招くことにつきましては、これは今後なくすように十分指導してまいりたいと考えている次第でございます。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 いま言いましたように、近畿地建の文書も、中部地建の文書も、結局組合つぶしを文書の中で自白しているわけですけれども、そしてまた、現実にこうした事実があるわけですけれども、こういうことはもちろん建設省がこの国会で言われる公式の見解とは違うわけですから、こういう組合員を脱退させることをやるとか組合の組織を少なくするための努力をするとか、そういうようなことは当然やめさせなければなりませんし、そういう指導をなさる気があるかどうか、お伺いします。

高橋弘篤建設大臣官房長

○高橋説明員 先ほどから申し上げておりますように、適法な組合活動を行なうということは当然のことでございまして、当局といたしましても、適法な要求事項についてはよく組合と話し合いながら進めてまいりたいと思っておる次第でございます。同時に、ずっと前から申し上げておりますように、特定の組合の構成員とか役員であるとか、そういうことだけの理由で差別される、おくらされるということはあってはいけないことでありますので、今後ひとつ、さっき申し上げましたような話し合いを十分いたしまして、そうして適法な組合活動を行なうことは当然でございますから、そういう考えのもとに進めてまいりたいというふうに考えている次第でございます。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 いろいろ問題が出てまいっておりますけれども、非常に重要な問題だと思いますし、もとはこれは労働組合との関係であります。   〔委員長退席、天野(光)委員長代理着席〕 官房長はいま組合と十分話し合ってということを言われましたけれども、この事実が新聞に出て、大臣も非常に驚いてさっそく調査を命じたと先ほど言われましたけれども、いつまでも問題を解決しなければ、やはりこうした資料はさらに幾らでも集まってくるでありましょうし、そして組織的な不当労働行為だとか、あるいは不法行為の事実が明らかにされるという結果になっていくものだと思いますけれども、当然もとは労働組合と当局との問題でありますので、大臣はいままで、前大臣もそうですけれども、全建労との折衝にはタッチされていらっしゃらないようですけれども、大臣みずから組合と接触して、そして不正があればこれは正す、是正していく、こういう態度でおられるかどうか、決意のほどを最後にお伺いしたいと思います。

亀岡高夫自由民主党建設大臣

○亀岡国務大臣 前にも申し上げましたように、私は三万一千人の責任者として、建設省の国家公務員としての職員諸君が、国民全体への奉仕者としてその職責を十二分に発揮できるような環境づくりのためには全力をあげますということを、実は建設大臣の辞令をもらった瞬間に全国民に申し上げてきているところであります。したがいまして、そういう立場で次官以下を指導し、今日に至っているわけでございますから、私も、御承知のとおり、非常に多忙な、ほんとうに自分でもびっくりするほどの日程を消化さしていただいておるわけでございます。したがいまして、私が直接会わなくとも、私の分身であります事務次官なりあるいは官房長なり、それぞれ責任を持ってやっておりますことは、私の意思を十分体してやっておるわけでございますから、いままで会わなかったからどうとかというようなことはお考えいただかないで、時間があればお会いをしてお話も聞こう、こういう立場でおることを御理解いただきたいと思うわけでございます。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 それはぜひ私からも要望しておきます。  次に、建設業の中小企業対策の問題について伺うわけですけれども、いま総需要抑制ということで、中小企業の不況が非常に深刻な問題となっております。中でも繊維、建設業界の不況というのは非常にひどいところにまできております。私のおります千葉県でも、大工さんが仕事がなくて運転手をやっているというような例を聞くわけです。  そこで、この中小企業に対する不況対策についてお伺いしますが、現在の中小企業の救済の緊急対策として、私は、第一に、民間金融機関や住宅金融公庫の融資ワクの拡大などで、民間住宅や公共住宅の建設を促進して、中小業者の受注増大をはかるということ、第二番目に、政府三機関などからの運転資金融資をはかること、こうしたことが必要だと思いますが、建設省のお考えをお伺いします。

大塩洋一郎建設省計画局長

○大塩説明員 お説のとおり、現在の非常に倒産多きを数えております中小建設業対策としましては、当面はまず金融面の緊急措置を講ずるということをもって処する必要がございます。  そこで、従来からも第一・四半期、第二・四半期とやってきたわけでございますが、年末を控えまして資金需要がまたとみに多くなっておりますし、またこの際でございますので、われわれとしましては、中小企業政府三機関を通じまして、その資金量のワクの増大ということをまず緊急にやらなければならないというので、関係方面とただいま鋭意折衝中でございます。と同時に、金融ローン、特に民間の住宅関係の落ち込みが多いので、金融ローンにつきましての配慮につきましても、大蔵当局等と鋭意折衝中でございます。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 その受注増大のための対策の一つとしての民間住宅ローンについてですけれども、ことしの十月一日に大蔵省の銀行局長名の通達が出されておりまして、これを見ますと、個人住宅需要には特段の配慮をしてくれと言いながら、所定のワクの範囲内でという特段の配慮とちょっと矛盾する施策しか打ち出されていない、こう見られるわけです。やはり民間の住宅ローンは、住宅対策の上からもまた中小建設業者の受注対策という点からも非常に重要なことでありますし、この通達では中小建設業者の救済という面からはちょっと役に立つことが少ないと思われますし、そうなると、思い切ってこのワクをはずして、あらためて個人住宅建設を促進して、中小建設業者の受注増大をはかる、こういった強力な指導が必要になってくると思うのですけれども、この点、大蔵省の見解をお伺いします。

宮本保孝大蔵省銀行局銀行課長

○宮本説明員 先生御指摘の民間住宅ローンにつきましては、従来から非常に配慮いたしてきておりまして、数字的に申し上げましても、四半期別でとりまして、全国銀行で見まして、大体全体の貸し出し増加額のうち一〇%ないし一五%は住宅のほうに向けられているということでございまして、着実に住宅金融の残高もふえてきております。昭和三十七年三月で一・九%だったものが四十九年の六月では四・三%にまで上昇してきているわけでございまして、きびしい引き締め下にもかかわらず、民間金融機関といたしましてはかなり努力をいたしておるというところは、われわれといたしても評価いたしておるわけでございますけれども、最近の住宅公庫に対します申し込み状況等を見ましても、国民の住宅に対するニーズというものが非常に強くなってきております。したがいまして、それだけでは、いままでだけの努力では民間金融機関としても足りないのじゃないかということで、われわれといたしましても、十−十二月期の日銀の窓口規制がきまりましたのを契機にいたしまして、先ほど御指摘のようなことで、銀行局長通達を出しまして、一そうその後努力してくれということでございます。さらにその下に、実は課長連絡を出しておりまして、十−十二月期以降住宅ローンに関します詳しい融資の見込みと計画というようなものを大蔵省に出してこいということで、実はそういう要望も各金融機関に出しておりまして、いま現在それが集まりつつあるわけでございます。  われわれの一般的な基本といたしましては、先ほどワクの問題で、ワクの範囲内でと書いてあるところはどうももの足りない、ちょっと消極的ではないかという御指摘でございますが、そのワクと申しますのは、日本銀行が窓口規制ということを実はやっておりまして、現在、全体の国の金融政策が、その窓口規制というもののマクロ的なワクというものがはまっておるものでございますから、これを別ワクにしろということになりますと、たとえばいま御指摘の、では繊維を別ワクにしろとか、あるいは土地公社に対するものを別ワクにしろとか、いろいろ別ワクの要求が出てまいりますので、ワク自体はどうしても全体の日本銀行のワクの中でやってもらわなければしようがないだろう。ところがそのワクの中で、住宅ローンに関しましては特段の配慮をしていってくれということを実は要請いたしておるわけでございます。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 ワクがきめられていて、このワクが動かせないということになると、現在の緊急事態に対して対応できるかどうかということが非常に問題になると思うわけです。  次に、もう一つの対策である、中小業者の受注対策としての公共住宅建設促進をはかるということが必要だと考えるわけです。公共事業については、分割発注という施策を従来からやってきておられますけれども、建設省は、公団住宅の発注についても分割発注の対象とされているわけですから、中小企業対策としても、公団、公営住宅の建設促進が必要になると思いますけれども、この点についてはどういうお考えですか。

山岡一男建設省住宅局長

○山岡説明員 住宅公団につきまして、分割発注いたします際の分割のしかたでございますけれども、躯体工事と設備工事を大体分けております。したがいまして、大体躯体をやったものが設備も引き続いてやるというようなことが多いと思います。ただ、できる限り、ランクによりますけれども、ランクづけの中で適正に発注するように心がけておるというのが現状でございます。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 結局、中小業者対策としても、この公団、公営住宅の建設促進というのが非常に必要であるということを言うわけですけれども、実際は、来年の概算要求を見ましても、結局は公団が七二%、公営が八二・九%、第二期五カ年計画の計画からほど遠いものになってきているわけです。このことは、過去四年間にわたって、自治体の負担の問題だとか、あるいは用地の手当てといった問題が解決されてこなかったし、そしてまた、現在でも問題解決の見通しが立っていないということに原因があると思うのですけれども、先日発表されました住宅宅地審議会の中間報告でも、公的機関による直接的な住宅建設を進める必要がある、こう述べております。政府のほうでは、いま総需要抑制のワク内だとか、あるいは五十一年の公共事業の見直しでやるとか、こういうことを言われますけれども、新全総でも述べられておりますように、住宅は、住宅難世帯の解消という、道路や新幹線などと違った性格を持っているのですから、五十一年を待たずに十分な予算をつける必要がある性質のものだ、こう思うわけです。住宅政策の上からだけでなくて、中小企業対策という面からもきわめて重要であるので、この第二期五カ年計画が一〇〇%推進ができるようなそういう方向で強力に進まなければならないと思うのですけれども、この点についての建設省と大蔵省の見解をお伺いします。

山岡一男建設省住宅局長

○山岡説明員 先生おっしゃいますとおり、公営住宅、公団住宅等、特に低家賃住宅の供給につきましては、建設省としては今後大いに力を入れたいと考えております。  ただ、残念ながら、先生もおっしゃいましたように、公営住宅と公団住宅の第二期の五カ年計画におきます達成率は、来年度終わりましても八〇%程度にとどまるということでございます。そのおもな原因といたしましては、昭和四十六年ごろまでは順調に推移したわけでございますけれども、それ以後、特に大都市を中心といたしまして、公営住宅、公団住宅が建っておりません。おおむね地方のほうでは順調に建っておりますけれども、特に東京、大阪におきまして落ち込みが著しいというのが実情でございます。したがいまして、四十九年度から要求いたしましたような特定地域の更新事業、あき地等を利用いたしまして建てていく、もしくは再開発といいますか、低層住宅を建て直しまして、だんだんころがしの種に使っていくというふうなくふうをこらしまして、大都市における住宅建設の困難さ、抑制要因を除却いたしまして達成していきたいと考えておる次第でございます。  今後の方針といたしましても、従来どおり力を入れてまいりたいと考えております。

石川周大蔵省理財局資金第二課長

○石川説明員 お答え申し上げます。  必ずしも私の所管でない問題、つまり公営住宅の問題はちょっとはずれておりますので、全般的なお答えはちょっといたしかねる面がございますが、基本的な姿勢といたしましては、大蔵省といたしましても、住宅政策の重要性は十分承知いたしておりますし、できる限りの抑制の方針の中で資金配分を行なってきておりますし、その考え方は来年度の予算編成におきましても変わることはないと思います。  ただ、御指摘のように、公営住宅あるいは公団住宅の実際の事業がなかなか進まないといろ現実面がございます。それについては、いろいろなくふうをこらしまして、建設省とも御相談をしていきながら、できるだけのことをさしていただきたいと思っておりますし、また同時に、それをカバーするといっては若干語弊がございますけれども、住宅公庫につきましては、清水の舞台から飛びおりるような思いでの大量の財投追加に踏み切ったことでもございますし、御了承をいただきたいと思っております。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 次に、中小建設業者への融資対策として、政府系の中小企業三金融機関への追加融資のことについて伺いますが、先日の新聞報道によりますと、通産省は、この中小企業の危機を乗り切るために、十月から十二月にかけて新たに政府系三機関への七千五百億円の追加融資を大蔵省に対して要求するというようなことが書かれております。建設省のほうへこの通産省の考え方について打診があったかどうか、これは知りませんけれども、中小建設業者の保護という立場から、建設省は、この追加融資の要求につきまして、この金額面で妥当と考えているかどうか、見解をお伺いします。

大塩洋一郎建設省計画局長

○大塩説明員 建設省としましては、先ほど申し上げましたように、通産省の中小企業庁、大蔵省当局あるいは全銀連等と折衝して要望を申し入れております。業界等との要望事項もまとめておりまして、打ち合わせしておりますけれども、その正式な数字、これを正式にはいま申し入れておりません。いま集計中でございます。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 この追加融資に対しても、大蔵省のほうは、総需要抑制ということで、どうも渋い返事をするのではなかろうかということが書かれているわけですけれども、大蔵省は、中小企業に対しても積極的であるという立場であると思いますので、この七千五百億円の追加融資、金額はまだはっきりしてないようですけれども、この追加融資に大幅に応ずる用意があるのかどうか、この点についての大蔵省のお考えをお伺いします。

窪田弘大蔵省銀行局特別金融課長

○窪田説明員 年末に向かいまして中小企業の資金需要が相当強まってくるだろうということは、私ども十分承知をしておりまして、中小企業金融に対しては一そうの配慮をするよう準備をしております。  御指摘の中小三機関のワクにつきましては、すでに第一・四半期で千五百億、第二・四半期に千億というワクの拡大をいたしまして、特に建設業に対しては重点的にこれを振り向けるようにという指導をしたところでございます。このワクの繰り上げをいたしました関係で、年末にはかなりの規模の追加が必要となるだろうということは私どもも考えております。中小企業庁からもそういった相談がございまして、いま協議しているところでございます。  ただ、新聞に七千五百億とございましたが、この追加は予算の要求と違いまして、幾ら要求して幾ら査定するという性質のものではございません。通産省と私どもと相談をいたしまして、各機関の窓口の状況、各業界の状況を勘案いたしまして数字をきめるという性質のものでございます。まだ具体的に数字を申し上げる段階には至ってないわけでございますが、今後、中小企業の現状を十分認識いたしまして、適切な規模で追加をいたしたいと考えております。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 いままでの話では、中小企業が総需要抑制のもとで非常に苦しんでいる問題について、これに対応できるかどうか非常に疑問だといわなければならないわけですけれども、私たち共産党では、労働者や農民、勤労市民、そして問題となっております中小企業に圧力のかかる総需要抑制ではなくて、大企業、大商社のもうけを押えるインフレ抑制ということを求めているわけです。いまの総需要抑制は、最初の見込みにもかかわらず、相当長期化するということがいわれておりますけれども、こうなりますと、建設省が行なう分割発注に対しても、大企業のほうがだんだん、圧力をかけてくるということが想像されるわけで、私は、中小企業への発注の増加対策と十分な金融対策を重ねて強く要望するわけです。  去る三月七日の参議院の建設委員会で、建設大臣が、大商社の受注を規制することを検討する、こういう趣旨のことを述べられましたけれども、建設大臣に、中小建設業者救済のための十分な施策を行なう、その決意について最後にお伺いしたいと思います。

亀岡高夫自由民主党建設大臣

○亀岡国務大臣 先ほど来るるお話のありましたとおり、戦後最大のピンチに建設業界としては当面いたしておることも十分心得ておるわけであります。しかし一面、総需要抑制ということで、この物価鎮静という至上命令を、どうしてもできるだけ短期間に果たさなければならないという国家的要請も、これは十分わきまえなければならないわけでございます。したがいまして、総需要抑制の政策を打ち出しますにあたりましても、生活関連の問題についてはできるだけ総需要抑制の波の押し寄せ方が少ないように配慮しようということで、総需要抑制政策が進められておることも柴田先生御承知のとおりであります。ところが、現実に事業量が伸びないという中で、建設業の特に中小業界の諸君が仕事にあぶれて、ただいまも御指摘のあったように、ほかの職業によらなければ生きていけないというような事態も起きておるし、倒産等も減少しないというこの現実をわきまえまして、まあ第一・四半期から、昨年度末からと言ってもよろしいかと思うわけでありますが、とにかく一人でも多くの中小企業の方々が仕事を得ることができるような配慮ということが大切である、こういうことで、各地建を督励をいたしまして、いわゆる分割発注、分離発注、それから少額の工事に対しましては大手はできるだけ遠慮するようにという指導もいたしてきておるわけでございます。と同時に、スライド制等の実施によって業界の不況を乗り切るといったような措置も講じてきておるわけでございますし、さらに、何と申しましても、住宅の着工が十万戸を割ったという時期があったわけでございます。たいへん心配をいたしまして、大蔵当局あるいは通産当局にもいろいろ積極的な要請をいたしまして、その協力のもとに、とにもかくにも住宅金融公庫の七万戸の貸し出しを再開をするという処置をとることもできたわけでございまして、さらにその上に、予算の要綱の中で認められております弾力条項といったような面、社会福祉部面では認められたケースもあるわけでありますので、何といってもこの総需要抑制という、なべのふたをかぶったような時期を、歯を食いしばって何とか乗り切ろうというこの段階に、一つぐらい夢らしい夢を持つというこの住宅に対しましては、まあ非常にきびしい情勢であり、総需要抑制のたてまえも堅持するという立場から申しますと、困難なむずかしい問題であることは十分心得てはおりますものの、しかし、夢もこれは失わせてはいけないということで、実は弾力条項の適用を大蔵にお願いをいたしておる次第でございます。  まあ、なかなかきびしい問題でございますので、おいそれと——さきの七万戸でさえも大蔵当局としては清水の舞台からおりた気持ちと言うほど、総需要抑制の動揺を心配しながらやっておる気持ちも理解しながら、しかし、やはりわれわれの気持ちも実現をしたいということで、いま鋭意折衝をいたしておる最中でございまして、そういう諸措置を総合いたしまして、中小建設業界の危機突破を、年末から年度末にかけての胸突き八丁を突破していけるようなふうにもつていきたい、こう考えておるわけでございます。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 終わります。

天野光晴自由民主党

○天野(光)委員長代理 北側義一君。

北側義一公明党

○北側委員 ただいまの、前の質問で、総需要抑制にからんでの国民福祉につながる住宅政策につきまして、大臣としての非常に苦しい立場を述べておられたわけでありますが、私も、インフレ抑止政策としての総需要抑制、これは反対するものではありませんが、しかし、国民福祉につながるような下水道整備とか、また住宅建設、こういうものについては、予算配分等十分にしなければならないのじゃないか、こういう考えを持っておるわけです。   〔天野(光)委員長代理退席、渡辺(栄)委員長代理着席〕  そこで、時間が、きょうは二時にやめいと、こういう約束でしたから、少し延びるかわかりませんが、一応具体的に要点だけ聞いてまいりたいと思います。  まず、そういう点でこういう総需要抑制が続けられていく場合に、いわゆる第二期の住宅建設五カ年計画の九百五十五尺そのうち民間自力建設というのが、御存じのとおり、六百五十万戸あるわけですね。はたして六百五十五尺ああいう計画が達成すると思われるのか、達成しないと思われるのか、どうなんでしょうか、この点、公的資金のほうはけっこうですから、これは建設大臣に一ぺんお答えいただきたいと思うのですよ、非常に基本的な問題ですから。

亀岡高夫自由民主党建設大臣

○亀岡国務大臣 私は、やり方によってはまだ望みを捨てるべきではない、こう考えておるわけであります。  一例を申し上げますならば、御審議をお願いしております宅地開発関係の法律等につきましても、あるいは都市再開発関係の法律にいたしましても、ひとつすみやかなる御審議を賜わることによって住宅問題の五カ年計画の所期の目的を達成するためにぜひやっていただかなければならぬ問題である、こういうような考えも持っておるわけでございます。一面、住宅関係の資金ワクなり公庫の融資ワクなり、どんどんふやすだけでは、やはり宅地というものが限られておりますので、またそこに宅地の暴騰を来たす心配も実はいたしておるわけでございます。したがいまして、どうしてもやはり、積極的に宅地をつくり上げていくという努力も住宅政策の大きな一環としてやっていきたい、こういうふうにも考えておりますので、この際申し添えさせていただきます。

北側義一公明党

○北側委員 これ、一応数字的に見てみたいと思うのですが、たとえば住宅局長にお伺いするのですが、いわゆるこの第二期住宅建設五カ年計画のうちの民間自力五百七十万戸ですか、これは大体四十六年、四十七年、四十八年の実績はもうわかるのじゃないかと思うのですね。そうして四十九年、五十年、これの予測が数字的にはどのようになっていますか。

山岡一男建設省住宅局長

○山岡説明員 先生お話しのとおり、計画期間中に五百七十三万八千戸という予定でおりました。四十六年度の実績は九十七万三千戸、四十七年度実績が百二十九万四千戸、四十八年度はまだ実績の見込みでございますけれども、百二十三万九千戸、その合計が三百五十万六千戸ということになります。率で申しますと、全体計画の約六一・一%でございます。したがいまして、計画期間中に民間の住宅の目標を達成するためには、四十九年、それから五十年、二年間であと二百二十三万二千戸の建設が数字の上では必要だとなってまいります。四十九年度の建設戸数につきましては、これはいろんな推定でございますが、現在のところ百十三万一千戸程度と見込んでおります。したがいまして、五十年度には残りの百十万一千戸程度の建設が必要になろう、いまのところはそういう推定をいたしております。

北側義一公明党

○北側委員 そうしますと、当然これから四十九年、五十年の分については、これは予測ですが、それだけしなければ、いま大臣が言われたような五百七十万戸の達成は非常にむずかしくなってくる、こういう状況じゃないかと思うのです。そうしますと、やはりそれだけ建てるには建てるための、これはあくまでも民間自力建設ですから、民間住宅ローンの新規貸し付け件数というものも出てくるんじゃないかと思うのです。そこらについては大体どれくらいの件数を見ておられるのか、それをお聞きしたいのです。

山岡一男建設省住宅局長

○山岡説明員 住宅ローンの新規貸し付けの必要額の見込みというのはたいへんむずかしゅうございますが、四十八年度までに毎年度貸し付けられました銀行のいろいろな金額、それと建ち上がりました住宅の戸数等から相関関係をとりますと、四十九年度中には大体二兆五千億くらい要るんではあるまいかと思っております。

北側義一公明党

○北側委員 件数ではどうですか。新規貸し付け件数。

山岡一男建設省住宅局長

○山岡説明員 件数については、いま申し上げましたような推定をいたしましたので、実は手元に持っておりません。それから、五十年度も同様に件数については資料ございませんが、やはり規模の増、単価の増等を見込みますと、三兆円をこす融資が必要であるというふうに考えております。

北側義一公明党

○北側委員 私は大体の予測をした資料を持っておるのですが、そうしますと、大体少なくともいままでのいわゆる新規貸し付け件数以上にやはり民間住宅ローンというものがふえてこなければ達成できないということは、これは明らかであろうと思うのです。そういう点について——大蔵省、きょうお見えですね。そういういわゆる民間の銀行ローンの新規貸し付け件数、そっちのほうはこの総需要抑制に対してそのようにいくような予測があるのかどうか。これは大蔵省、どうでしょうか。

宮本保孝大蔵省銀行局銀行課長

○宮本説明員 お答えします。  件数につきましては、銀行局サイドではちょっと把握いたしかねますけれども、金額につきましては着実に増加させる見込みがあるということでございます。

北側義一公明党

○北側委員 そうしますと、この資料はいわゆる経済企画庁の経済研究所が出しておるのですよ。「四半期別国民所得統計速報(案)」です。それによりますと、その中の一つの表ですが、いわゆる「実質国民総支出」この四十九年四月から六月まで、これは総需要抑制が始まってぼつぼつきいてきておる時代ですよね。そこで「対前年同期増加率」四十九年四月から六月までの増加率、これをずっと調べてみたのです。この表によりますと、いわゆる民間の分の支出につきましては、住宅がマイナス二五・四、こうなっております。そうして企業設備、これについてはマイナス六・五の落ち込みしかないのです。これを見ても、総需要抑制というものが住宅建設に非常に大きく響いておる、このようにこの表では出ておるわけです。そうしますと、いまあなたが言われたようなことではたして——簡単だとおっしゃっておられるけれども、表としてはこのようにはっきり出ておるわけです。その場合、そういうあれがはっきり、いわゆる目標達成の五百七十万戸いくのかいかないのか、これは非常に大きな影響がある。というのは、なぜかといいますと、中小企業対策の、いわゆる先ほど論議がされておりましたが、そちらのほうにも倒産が相次いでおる、このようになってきますと、これはしりすぼみになっていくんですね。そういう点で私申し上げているわけなんです。その点どうですか、もう一度。

宮本保孝大蔵省銀行局銀行課長

○宮本説明員 お答え申し上げます。  いま先生の御指摘の数字はGNPベースの姿だろうと思います。私どもは金融サイドから把握いたしておりまして、いま申し上げました数字をこちら側のサイドで、もちろん住宅というのはローンだけでございません、自己の手持ち資金であるとか、あるいは政府の資金であるとか、いろいろなものが資金源としてあるわけでございますけれども、全国銀行で申し上げますと、総貸し出しの残高に占めます住宅ローンの残高の比率でございますけれども、昭和四十七年の三月にはそれがわずかに一・九だったわけでございます。それが六月には二・〇、九月には二・三、十二月には二・六、次の四十八年の三月には三・〇、六月三・四、九月三・七、十二月三・九、ことしの三月が四・一、ことしの六月は四・三ということでございまして、徐々に、きびしい引き締め下にもかかわらず、住宅ローンのシェアはかなり増加しておるということでございます。

北側義一公明党

○北側委員 これは残高で見たって、ふえるのはあたりまえだと思うんです。これは二十年とか、十年ローンですからね、残高は当然ふえますよ。ぼくの言うのはそういう意味で言っているのではないのですよ。残高が減るはずはないでしょう。二十年とか、十年という非常に長いローンなんですから、残高は当然ふえますよ、これは。  ぼくの言っているのは、そういう角度から言っているのじゃなくして、先ほども言った五百七十万戸の民間ローンの件数からずっといくと、かなり民間のいわゆる銀行ローンというものが上向きにならなきゃ達成できないわけですよ。その立場から申し上げているわけですから。

宮本保孝大蔵省銀行局銀行課長

○宮本説明員 その点は御指摘のとおりでございます。  ただ、私どもは、いま私残高で申し上げましたけれども、今度は増加額と増加額で比べてみた場合も、先ほどちょっと御答弁申し上げましたけれども、大体そのシェアといたしまして一〇%から一五%は住宅に実は向けております。  ただ、先生御指摘のとおり、絶対額、その増加額を見ますと、四十八年中は、たとえば全国銀行で見まして三千億円台の増加額だったわけでございます。ところが、四十九年に入りましてからは二千五百億前後に減ってきております。これは全体の金融政策といたしまして、貸し出し総額を実は押えられております。四十八年中は、大体四半期別に見まして、三兆円は貸してもよろしいという指導があったわけでございます。ところが、ことしに入りますと、一−三月はそれが二兆円に減り、四−六は一兆八千億に減ってきておるわけでございまして、全体のパイプが減るものでございますから、どうしても住宅に振り向ける額自体は先ほど申し上げましたように、三千億台から二千億台に減ってきております。したがって、ただその全体の増加額の中で占める住宅の増加額はかなり実はがんばってやっておるわけでございます。ただそれでは、先ほど申し上げましたように、国民のニーズに合わない。やはり金融機関としてはもう少し住宅には優先、がんばるべきであるということで、いろいろと指導はいたしておるわけでございます。

北側義一公明党

○北側委員 総需要抑制で、全体のワクが小さくなった、これはわかるのです。そこらのいわゆる選別ですね。これは非常に重要な問題になってくるのじゃないかと思うのです。そこらを何とか、やはり国民の福祉につながるような住宅建設とか、下水道整備とか、こういうものについては、やはりやらなきゃならないんじゃないかという前提条件のもとに私はお話し申し上げているわけなんです。  それとあわせて、住宅金融公庫のほうは、もうすでに満ぱいですね。この間のわが党の広沢君の質問の新聞記事が出ておるのを読みまして、これはもう住宅金融公庫は来年の分までだめだなということですね。ところが、同じ財投の金でも年金事業団あたりでやっておる住宅の貸し付けがありますね。これなんか余っとりませんか。どうですか。御存じないですか。去年はどうでした。去年、四十八年は。

宮本保孝大蔵省銀行局銀行課長

○宮本説明員 私、民間の金融機関のほうの担当でございまして、申しわけありません。

北側義一公明党

○北側委員 それならけっこうです。これはまた別の機会にやりましょう。私の聞いたところでは、これは余っておるのですね、去年あたりも。片っ方では住宅金融公庫は満ぱいで足らない。片っ方ではまだ余って持っておる。これは同じ政府機関の金や思うのですよ。そこはうまくやっていただかぬといけないのじゃないかと思うのですね、こういう時代ですから。まことに不合理でしょう。これはやっぱりセクトがあって、これはおれのところだ、これはおれのところだ、こういう考え方でやっておられるのじゃないかと思うのですよ。そこはもっと、こういう時代にはそういう考え方じゃなくして、あれだけ強い要望があるのですから、閣僚の皆さん、閣僚の協議か何かやられたときに、そういうことを話を出したらどうかと思うのですね。そうして、やっぱり足らないほうへ余っている金を回したらいいじゃないですか。これを一ぺん調べていただきたいと思うのです。お願いします。  それから、同じ銀行ローンなんですが、これは実は一つの例を申し上げるわけですが、銀行ローンの貸し付けで、これは先ほど大蔵省の方に申し上げておるので、内容は全部御存じだと思うのです。四十七年の十月二十一日にいわゆる住宅ローン二十年の契約をしたというのですね。昭和六十七年九月二十七日にこれは全部完済になるわけです。その金額五百万。現在ずっと払っております。まだ、先般借りたところですから、四百七十九万五千四百七十八円の残高がある、こういうことで、実は借った方がある会社につとめておったのですが、会社と話し合って円満退職したのですね。ところが、円満退職したところが、銀行側のほうから、この二十年の銀行ローンについて一括返済か、または銀行をかえてもらいたい、借りかえ返済してもらいたい、このような話があったというのです。そこでこの方は、そういういま一挙にやるのは、何のために銀行ローンを借ったかわかりませんので、あなたが私の立てておる保証人が信用できないならば、保証人をもっとりっぱな人にかえましょう、ある会社の社長ですが、ぼくの友だちにそういうふうにかえると言うたのですね。いや、保証人はかえる必要はないというのです。いまの保証人で十分や言うのですね。そうして、この残高の三分の一を定期にしてもらえぬかと言うのですよ。御存じのとおり、この当時の金利といまの金利違いますわね。いま金融引き締めをやっておる。当然そういう金は長期の金だから、そうやってもろうたら一番銀行側としてはありがたいわけですよ。これらについてあなたはどうお考えですか。

宮本保孝大蔵省銀行局銀行課長

○宮本説明員 先ほど先生からお話ちょうだいいたしておりましたので、一応調べてみました。確かにおっしゃるとおりのような話があったようでございます。  ただ、これはいま御指摘のようなことで、会社につとめておられましたのが退職されましたので、別途担保といいますか、大体金融機関の場合には担保を非常にあれするものでございますから、いままでは会社の部長さんであられたというようなこともありまして、その点については、そういうような信用もございましてお貸ししておったらしいのでございますが、おやめになりました関係で、担保を強化してもらいたいということで、保証人を別におつけいただければ継続いたしましようという話でございまして、いま保証人のお申し出があるのを待っておる状況であるというふうなことを銀行側では言っております。  ただ、もしも、こういう私が聴取いたしました事情以外に、返済しろとか、先生お申しのように、何か預金を積めとか、そういうようなことがございますれば、これは行き過ぎの点もあるかと思いますので、そういう点につきましては個別に指導してまいりたい、こう思います。

北側義一公明党

○北側委員 この問題はこれ一つじゃないのですね。まだほかにこういう問題でトラブルが非常に多いのですね。なるほど銀行といったら、そういう会社へつとめておられるほうがという銀行側の気持ちもわかるのですが、それを行き過ぎて、いわゆる金利が上がった、それで長い長期の金は、これは何らかの形で、銀行借りかえてでも、こっちへ入れてもらうと非常にありがたい。銀行側の望むところだと思うのですよ。だから、銀行側のいわゆるそういう事務に当たっておる方、こういう方はそういうあれが出てくるのです。そういうおそれが多分にあるのです。この人だって、私のところに来てまさかうそだまさないですよ。はっきり言っておるのです。その点を私は念を押したのです。だから、私はだましておらぬと思います。そういう点から見ても、そこらの行政指導は非常に重要じゃないかと思うのです。そういう点で、いまこの問題は非常にトラブルが起こっておりますよ。そういう点の行政指導をがっちりやってもらいたいと思うのです。その点お願いします。  それから、これは住宅局長にお聞きしたいのですが、実は大阪の岸和田にいま府営住宅の土生団地というのが建っておるのです。ところが、ここが昨年の八月、五百三十八戸の募集をしたわけです。当選がきまった。そして審査の段階に入った。そうしますと、当選して審査の段階に入りますと、その審査で、いわゆる収入基準オーバーということで辞退した人が、ずいぶんおるわけです。大体どれくらい辞退したかといいますと、百三十二戸、二四・五%。そうして、この九月二十四日に、再募集したというのです。だから、これは一年間あき家で置いてあるわけです。その一つの大きな原因というのは、収入基準が非常に低い、このように私は思うのです。特に大阪のようなこういう都会においては、賃金が非常に高い、諸物価も高い。収入基準が全国一律である。ここらに非常に大きな問題があるのじゃないか、こう思うのですが、それについてどのようにお考えか。

山岡一男建設省住宅局長

○山岡説明員 先生がいまおっしゃいました土生団地につきましては、五百三十八戸の一般住宅につきまして、補欠を含めまして七百世帯を最初きめたわけでございます。ところが、面接の際に出てこなかった者が百二十六件、棄権をした者が二十七件、それから先生がおっしゃいました収入超過者が三十五件おったわけでございます。その結果といたしまして、最終的に百三十二戸が現在あいております。  公募いたしましたのが九月でございまして、やはりこれから公募に入りますので、半年ぐらいはあくことになります。ただ、いままでの過去の実績等によりまして、いつもこういうふうな補欠をとるわけでございますけれども、今回は特に補欠が多かったというふうに府営住宅の管理者は嘆いておりました。  ただ、それと同時に、いろいろと事情を聞いてみますと、募集にあたりまして、直接申し込み書を持っていらっしゃるという場合には、いろいろなことがよく御説明できる。それが件数がだんだん多くなりましたので、最近手紙郵送募集といいますか、そういうことでやっておるので、若干不親切な点がございます。そういう点はもう少し緻密に御指導したらどうかということを申し上げております。しかし、先生がおっしゃいましたように、三十五件の人は収入超過ということでございまして、応募倍率は六倍でございました。したがいまして、現在総理府がやっております家計調査、毎月やっておるわけでございますが、その実績を見まして年内には必ず変えたいと思っておるわけでございます。

北側義一公明党

○北側委員 建設大臣、これは収入基準というのは結局二種、一種、全国一律なんですよ、鹿児島の端も東京も大阪も。そこらに非常に不合理な点があるのじゃないかと思うのです。これは前にも私はお尋ねしたことがあるのですが、そういうなるほど低い低所得者を入れなければならないという考えのもとにこれは一応やっておられるのじゃないかと思うのです。しかし、あまりにも物価指数の高いところ、またそれから労働賃金が高いところと低いところと同じように一律にするということ自身は、私は訂正すべきじゃないかと思うのですが、その点どうでしょうか。

亀岡高夫自由民主党建設大臣

○亀岡国務大臣 ただいまの問題につきましては、局長が最後に答弁申し上げましたとおり、年内に変えるというように検討を進めたいと思っております。

北側義一公明党

○北側委員 次に、最近特に大都市周辺の地方自治体において、宅地開発や住宅建設、これが行なわれるわけですが、名称はいろいろ違うのですが、各自治体で開発協力金というものを納めさせるような制度になっておるわけです。これは御存じのとおり、農地等の宅地化、こういうことが急速に進んで、学校建設やその他のいわゆる公共、公益施設、こういうものの負担増、これが地方自治体の財政を非常に圧迫しておる。それに対してとっておる措置でありますが、この一例を申し上げますと、こういう実例があるわけです。  これはある市ですが、これまで住宅にして約二十戸、面積にして千平米以上の開発に対して協力金を取っておったわけです。そこで、この二十戸以上、千平米以上の規制基準以下、十戸だったらいいわけでしょう。千平米以下の十戸だったらいいわけです。ところが、その規制基準以下の小規模の開発が最近非常に目立ってきたというのです。そこで、今度、一戸建てても三百平米以上であれば協力金を取るようにいままでの基準を改正したい、このように地方自治体では言っておるわけです。そうしますと、試算によりますと、かりに面積三百平米以上で二戸から九戸建てた場合、この場合二月当たり大体十万九千円、同じように三百平米以上で十戸から十九戸建てた場合には一戸当たり大体三十二万六千円、二十戸から六百戸の場合は五十四万二千円、六百一戸以上については百八万四千円、こういう協力金を開発業者によって払わなければならない制度になっておるわけです。普通建て売り住宅の場合、一戸建てというのは少ないのです。二戸建てというのは、その同じ場所に一軒というのは、少ないのです。大体五軒以上建てなければ採算が合わないのです。大体そのようにぼくは聞いておるわけです。そうしますと、かりに一戸で七十平米の住宅を建てますと、五軒としますと五、七、三十五——これは協力金二戸ずつ全部払わなければならないわけです。そういう協力金が全部いま分譲価格にはね返っているのです。だから、買う人にとっては、その分譲価格に上乗せになった分を全部それは高い金で買わなければならない。だから、マイホームを求める人にとっては非常につらい状況となっておるわけです。こういう状況を一体どのように建設省または自治省のほうでは見ておられるのか、どう考えておられるのか、これを聞きたいと思うのです。

大塩洋一郎建設省計画局長

○大塩説明員 先生御指摘のとおり、特に三大都市圏周辺でございますけれども、大体われわれの調べによりますと、市町村が主体でございまして、いわゆる開発要綱というようなものをつくりまして、いま御指摘のような分担金なりあるいは現物を出してくれというようなことをきめている市町村が最近非常に増加しております。このことは、基本的には、やはり宅地開発が進む、すなわち住宅難が著しい地域でございますから、宅地開発が勢い業者によりあるいは公社等により行なわれております。ですから、それに伴いまして、管理者の公共団体等の負担が急にふえるということでございますから、財政上の負担ということをまず考えなければいけない。だから、根本的には地方財政の問題でございますけれども、宅地開発の面から申しますと、あるいは住宅対策の面から申しますと、御指摘のとおり、これが土地に振り分けられることになります。  そこで問題は、二つの方法があるわけでございますが、たとえば財政的な、人口急増地帯に対するそういったものが的確に行ない得ないばらつきがございますので、当面はわれわれといたしましては、開発者かこれにかわって立てかえ施工というようなことで長い間それを立てかえて差し上げるというための、公庫等による民間を含めましての融資を強化していくということが一つの方法と考えまして、そういう方向で、従来からございます五省協定に基づく立てかえ制度をまず拡充強化することが先決だというふうに考えておる次第でございます。

高田信也自治省財政局調整室長

○高田説明員 御指摘のような状況がございますことは、私どももよく承知をいたしております。ただいま建設省からお話がございましたように、大規模な開発で、ことに住宅公団あるいは住宅金融公庫から融資を受ける開発業者が行ないます半ば公的な開発につきましては、五省協定による立てかえ制度、そういうふうな制度があるわけでございます。昭和四十五、六年来私どもといたしましては、人口急増対策といたしましての地方財政の強化措置を講じてまいったわけでございます。しかしながら、いまお話しございますように、民間宅造業者につきましては、こうした五省協定の適用がないわけでございます。一般に大規模な開発行為が行なわれます場合に、いわゆる乱開発を抑制をして良好な都市環境をつくっていくということは当然なことでございます。そのために、いわゆる新しい開発地域については、一般的に在来地区よりも非常に高度の水準の公共施設——学校につきましても、あるいはその他の施設につきましても、高水準のものを要求される場合が多いわけでございます。こういった場合、これに伴います開発利益を一体どこが負担をするのか。在来の住民が税で負担をするのか、あるいは将来の負担として地方債で負担をするのか、あるいは開発利益をさしあたって受けるところの開発者が負担をするのか。この辺が問題があるわけでございます。私どもといたしましては、ある程度開発者に御負担をいただくのもやむを得ないのではなかろうか。開発といえども、民間会社の場合には適正な利潤ということもございますので、それがある程度入居者なりあるいは宅地の購入者に転嫁をされるのも、それが適正なものである限りはやむを得ないのではなかろうか、こういうふうに考えております。

北側義一公明党

○北側委員 そこらの基準がばらばらでしょう。これはいまばらばらでしょう。そうなると、これは憲法上のいろんな地方財政法の問題にもからんでくるんですよね。その基準は全然示されてないんですから、だから、たとえば入居なさるマイホームを求めるために、それが全部分譲価格にかかっていくと、ますます価格が上がっていくのですね。もちろんこれは、地方財政が非常に負担増になっていくので、地方にとっても非常に苦しい立場だと思うのですよ。そこはやっぱり国が明確にせぬといかぬと思うのです。そうしなければ、罪はだれがかぶるのかということにこれはなるのですよ。全部マイホームを求める人がひっかぶっているのですから、そうなると、これは地方財政法からいってもおかしな問題になってくるのです。そうじゃないですか。そういう点を考慮していただきたいと思うのです。  もう時間が来たので、約束どおりこれでやめますけれども、その点をひとつ大臣もお願いします。  以上で終わります。

渡辺栄一自由民主党

○渡辺(栄)委員長代理 北側君の質疑は終わりました。  次回は、来たる十一月十四日木曜日、午前十時理事会、十時三十分委員会を開くこととし、本日は、これにて散会いたします。    午後二時二分散会

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