沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第3号
- 発言数
- 137 件
- 登壇者
- 15 名
- 会派数
- 5
- 開催日
- 1974/11/14
会議録
○小濱委員長 これより会議を開きます。 沖繩及び北方問題に関する件について調査を進めます。 先般、沖繩の振興開発その他当面の諸問題調査のため、委員を沖繩県に派遣いたしました。 この際、派遣委員から報告を求めたいと存じますが、私が便宜この席から御報告申し上げます。 われわれは、去る十月二十一日から十月二十五日までの五日間、沖繩の振興開発その他当面の諸問題について調査のため、現地に派遣されました。 派遣委員は、床次徳二君、島田琢郎君、正森成二君、渡部一郎君及び私の五名でありましたが、現地において、委員國場幸昌君及び安里積千代君の参加を得ました。 われわれは、初日に、米軍貨物輸送のフライング・タイガー機が那覇空港に着陸の際事故を起こしたため、同空港に着陸できず、福岡空港に待機し、さらに東京空港に折り返してまいりました。 第二日は、臨時便によりまして沖繩入りし、沖繩総合事務局において、同局と那覇防衛施設局及び沖繩振興開発金融公庫から業務報告を受け、次に、沖繩県庁において県当局と懇談いたしました。 第三日は、米軍の油輸送用のパイプライン、平和祈念像、仲泊貝塚、海洋博会場、運天港及び福地ダムなどを視察しました。 第四日は、石垣島に飛びまして、石垣港及び石垣漁港について改修、建設状況などを視察しました。 第五日目は、石垣島における振興開発関連施設などについて視察の後、離島、特に八重山広域圏における振興開発上の諸問題について、県の八重山支庁、石垣市、竹富町及び与那国町の関係者と懇談しました。 なお、今回の調査は、初日の航空機事故に加えて、二十二日夜は台風第二十五号が先島に接近しているという情報が入ったなどのため、臨機に全日程を組みかえて、当初に予定した宮古島及び西表島の実情調査を取りやめにした次第であります。 その間、国の出先機関及び県その他の関係者が、台風の進路予測及びその変化に応じて、緊密な連絡をとりながらわれわれの調査に協力されたことについては、その労を多とし、深く感謝の意を表する次第であります。 時間の都合もありますので、調査の詳細については、別途報告書を提出いたしますので、この際、省略させていただきます。 以上、御報告いたします。
○小濱委員長 おはかりいたします。 派遣委員報告書につきましては、これを本日の会議録に参照掲載することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小濱委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 ————————————— 〔報告書は本号末尾に掲載〕 —————————————
○小濱委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。國場幸昌君。
○國場委員 開発庁長官にお伺いいたします。 沖繩開発庁の五十年度予算の編成につきまして、審議が近く行なわれるわけでございますが、五十年度予算における重点政策は、いかような個所を重点的に予算面に反映せしめようということでありますか、その点に対しましてお伺いしたいと思います。
○小坂国務大臣 お答え申し上げます。 われわれがただいま五十年度予算として要求している総額は一千九億三千五百万円でございまして、前年に比べて伸び率三二%というわけでございます。 特に、今回の要求の具体的な諸点につきましては、担当局長からお答え申し上げますが、予算編成の大きなねらいといたしましては、海洋博後の沖繩の民生の安定ということ、したがいまして、農業基盤をはじめ港湾あるいは教育面等々にも、今回は思い切った予算の配分をして民生の安定をはかる、そうして静かな沖繩を実現するという方向で予算の要求をただいまいたしておるところでございます。
○國場委員 物価高騰を抑制するためにおいての総需要の抑制、よく理解しております。ところが、沖繩の来年に控えての海洋博問題に対して、事実御案内のとおり、今日まで、公共といわず民間といわず、ほとんどの事業が海洋博に向けられまして、ずいぶん立ちおくれております。総需要抑制においての全国的な問題とは異にしまして、沖繩の立ちおくれた格差是正のためには、やはり一般設備投資、それは公共、民間ともに、こういうことでございますが、市町村財政を見ましても、この物価高騰の中で、それに対応するいわゆる予算の欠乏によって思うようにいっておらない、こういうことも考えられるわけでございますが、大体執行率がどの程度にいっておりますか。予算は順調に消化されておるでございましょうか。 それとか、せんだっての本委員会においてもいろいろお願いもしておきましたが、県サイドにおける、また市町村サイドにおける海洋博に備える諸準備、これはやはり開発庁のほうにも相当なるごめんどうを仰がなければうまくいかないと思いますが、その進行率はどうなっておりますか。
○井上説明員 計数の問題でございますので、私から御答弁させていただきます。 本年度、四十九年度の沖繩のいわゆる振興開発予算は七百十八億でございまして、そのうちに海洋博関連の公共事業分が三百五十億余含まれております。これらの事業につきましては、私どもの判断では、非常に順調に進捗しておる、こう考えております。
○國場委員 いまさっき申し上げました沖繩におけるところの一般公共設備投資、こういうのが、沖繩の海洋博と関連しまして、その海洋博も予定どおりに進行させていく、そこで一般の住宅あるいは学校とか、こういうことも並行していくというようなことで、そのつもりをもって、沖繩のそれに備えるところの設備、いろいろあるでありましょう、採石場もあればアスファルト工場もあるし、また業者におきましても、それにかまえるべくやはりそういう設備投資をしたわけなんですが、物価高騰とかそういうような問題の影響を受けまして、その正常なる計画のもとでの民間設備投資、こういうものがほとんどストップしておるというような状況の中で、今日、財政方面においても、民間といわず市町村といわず、ずいぶん困窮を来たして、御案内のとおり破産するのもずいぶん出てくる、首をくくるのも出てくるというようなかっこうの中で、たとえば観光客に備えての旅館、ホテル関係でも、これが稼働率、まあ利用度というのでしょうか、こういうことから見ましたら、二四、五%から二二、三%しかいっていない。ばく大なる借金をしまして投資はしたが、利用度そのもののあまりにもの低下により、支払い期は迫ってくるし、借金をかかえて、もう身売りするホテルも旅館も出てくるというような状況の中で、それに対するところの資金手当て、あるいはそれから起きるところの、海洋博の六カ月でそれをどうしろというようなことで、なかなかむずかしい問題といえども、しかし国家の事業でありますと、こういうような立場にある者に対しての救済策として、国家としては何らかの特別なる政策を講じなければいけないということが考えられるわけですが、そのほうに対してはいかようなお考えをお持ちであるか。予算面において、その点に対しましてどういうように反映せしめんとするのであるか、なかなかむずかしい問題でもございますでしょう。 ところが、現実において六百万も五百万も来るであろうという想定のもとに、政府も協力してくれというようなことで、現地ではやはり協力の意思においてでも、また沖繩の将来においての基盤とすべきこの海洋博の開催に対しては、よりよいものにしてやろうということでやってきたが、途中においてこういうような状況にあるという、この困難さ、これに対して何か政府は抜本的な対策を講じていただきたい、こういうのが切なる希望でございまして、現実そのものを考えました場合に、やはり何とかその人たちを助けていかなければいけないということでなくてはいけないと思いますが、その点に対しての対策としては、いかがなものでしょうか。
○小坂国務大臣 國場委員のただいまの御指摘の問題につきましては、まだ政府としてそれをどうする、こうするということは、具体的に考えておりませんが、いわゆる年末金融に際して融資ワクを拡大して、年末の非常に金詰まりのときに融資を潤沢に沖繩経済に流し込もうという配慮で、政府は具体的に現在動いておるわけでございます。
○國場委員 業者にしましても、やはりそのような企業目的で投資した形で、これはもう来年の七月までは、おそらくはとんどが行き詰まってしまうであろう。公定歩合も上がったし、借金というのは即時公定歩合に見合うところの利子ということになりまして、またそれに金融抑制によって、自己資金ですか、手持ち資金というものでの融資も困難になってきました。それで頼母子あるいは民間金利にしても、何か三%ですか、年間にしますと三割六分ですか、こういうようなからくりをもって、三カ年すると倍になるのですが、こういうことででもその場をということであるが、しかし、一般の銀行以外のほうでもそういうような金繰りもできないというようなことで、ずいぶん困っておるというようなことなんです。 そこで、何とかひとつ大臣、この点は沖繩は特別なる事情があるわけでございますので、他の県と同等だということじゃとてもその問題は解決されるものではありませんので、大蔵省なりにもやはりこの実情というのをよくお話し合いの上で、何とかひとつ解決していただきたいことを希望するわけであります。
○井上説明員 先ほどの大臣の答弁につきまして、若干補足をさせていただきます。 先生御指摘のように、沖繩の社会資本の整備が非常に立ちおくれておるということもございまして、今年度は公共事業の予算の執行につきましては、御案内のとおり総需要抑制の見地から、一般地域については八%の契約繰り延べをやって契約を押えておるわけでございますけれども、沖繩につきましては、ほとんどその繰り延べの対象にしておりません。その意味では、沖繩にプライオリティーをつけて仕事をしている、こういうことに姿としてなっております。 それから、海洋博以後の問題でございますけれども、もうこれも御案内のとおり、沖繩におきましては、ただいまのところ建設業が主要産業で、従事員もたしか四万人くらいの労働力がこれに従事しているかと思います。そういうこともございまして、来年度の予算要求におきましては、五十一年度にまたがる契約、われわれのことばで言えば債務負担行為と言っておりますけれども、単に五十年度だけの話ではなしに、五十一年度にもまたがる契約をして仕事を進めてまいりたい、こういうふうな計画を持っております。 以上、補足いたします。
○國場委員 次に移ります。 せんだっての本委員会におきまして、私、水対策につきまして、計画の中で、石川以南の水道給水に対しては、常日ごろでも断水という中にあって、海洋博のときに外来約半年において四、五百万といわれておるのに、その水問題をどうして解決していくかということで、開発庁のほうに質問をしたわけなんですが、その問題に対してどういうようなお手当てをされたか、それをひとつお聞かせしていただきたいと思います。
○井上説明員 数字の問題でございますので、私からお答えいたします。 御案内のとおり、沖繩の水資源開発及び水資源供給につきまして、四十九年度予算におきましては、国費で百三十五億という予算措置を講じてございます。これらにつきましては、ただいまのところ約九割の契約を終わっております。 なお、値上がり及び計画変更等の問題が確かにございまして、沖繩県でもすでに補正予算の措置を講じておられますけれども、国もこれに対応いたしまして、十月四日に予備費を十八億支出いたしております。残余約四十億につきましては、国の予算補正の一番近い機会に補正してもらうということで、財政当局と現在交渉中でございます。これができ上がりますと、少なくとも海洋博開催期におきまして、那覇までの地域については、水の問題はなくなるというふうに私どもは理解しております。
○國場委員 水の問題でございますので、これは建設省管轄とは思うのですが、この福地ダムの建設用地の借地料、これは五千万円といいますと、使用料に対して約五〇%に当たるというわけなんですね。だから、これを何とかひとつ国で買い上げて利水費の軽減をはかるべくということで、県のほうからもお願いがあったはずなんですが、本土におけるところのダムは建設省の管理下にあるわけなんですが、これはどうなっておりますか。それに対して、買い取りするのであれば使用料にしわ寄せがこないわけなんですが、この問題に対しましてどうお考えで、どう措置せんとするのであるか、お聞かせをいただきたいと思います。
○井上説明員 御指摘のとおり、多目的ダムを本土でつくります場合には、水没の用地補償をするというのが通常の形でございます。ところが福地ダムにつきましては、地域一般に借地のままで公共事業をやるという慣行があったようでございまして、とりあえずその形でいままでやってきているわけでございますが、逐次と申しますか、やはり国有であるのが望ましい姿であるのは言うまでもないところでございまして、若干の時間はかかると思いますが、予算措置をして国有の方向に持っていくべきではなかろうかと考えております。 ただ、いろいろ問題がございまして、五十年度の予算要求ではそのような措置を講じてございません。
○國場委員 いまの問題はぜひひとつ、これは水道料金にも関連してきますし、やはりこれから振興開発、格差是正ということの目的から見ましても、なるたけ負担の軽減するような措置を講ずる行き方でなくてはいかないと思います。 もう一点、水道にからむ問題なんですが、おもに具志川でしょうか、地下水を復帰前もいまでも依然として毎日二万とか三万トン揚げて、そのために地域農民の農作物が、干ばつにあうとずいぶん被害を受けておる。それに対する損害賠償といいましょうか、それは復帰前から軍にも要求してきたが、なかなか解決の目を見ない。よって、復帰したんだから、この問題に対してはやはり日米間において協議し、一日も早くそれに対する要求を解決していただきたい、こういうようなことでございます。これは返還協定の条件にもちなむ問題でありますが、しかし、こういう国際問題になって、復帰した後においてでも沖繩とアメリカで解決しなさいというわけにはいかないわけなんです。これは軍事用地でもない、特殊なケースでございますので、何とかひとつこれを解決していただきたいという、たってのお願いなんです。 この水道にからむ問題で、米日共用という安保条約、地位協定の中での水問題もからんでおりますので、これは施設庁といっても施設庁ではない、どちらがこれは解決していくのでしょうかよくわかりませんが、ちょっと振興局長、またこれはぼくのところじゃないということになるかしれませんが、しかし、いずれにしましてもこのほうは協力し合って、何とかひとつ問題を解決していただくことを期待いたします。振興局長、ひとつお願いします。
○井上説明員 米軍のからむ問題でございますので、施設庁所管になる話なんでございますけれども、一般論といたしまして、先生御指摘のとおり、ただいま沖繩の上水道の水源にかなりの地点で地下水をくみ揚げており、それに伴う地域的な問題がいろいろ起こっておるのは事実です。 私どもの基本的な考え方といたしましては、福地ダムが完成した東側系列というものは、来年度には一〇〇%稼働するであろう、それから新川ダムの水が間もなく使える状態になる、こういう姿になってまいりますと、水源の割り振りについてもう一度再検討してしかるべき時期が来ているのではないかというふうに考えます。飲み水の問題が解決し次第、そういう一般の飲み水以外の水源問題については、もう一度再検討したいと考えております。
○國場委員 最後に一点だけ。 小企業に対しての手当てとしまして、中小企業対策のうちでありましょうか、五十億を沖繩に、開発金融公庫に手当てをしていただきましたが、この資金ではとても間に合わないし、いまさっき私の申し上げました、いまの金融事情の苦しい立場を何とか解決してください、こういうことの問題とも関連しますが、中小企業団体、それにはきびしい規定があるわけでございまして、二十人以下とか五名以下を使用するという使用者に対しての規定をきめ、それに五十万円だ、こういうことではとてもいかぬ。もう少し範囲を広げまして、何とかそういう方面でも利用させていただきたいというような切なる陳情が来ておりますが、工業連合会だけでも大体三十四億要るというわけなんです。それから土建業者、観光ホテル協同組合、那覇ホテル協同組合ですね、それから建築協会、中小企業中央会、すべて金詰まりで全くなすすべを知らないという混乱があるわけなんです。だから、この小企業というのをもっとワクを広げて、二十名以下あるいはまた百万円なら百万円とか、こういうワクを広げると同時に、三経会、経済の三団体ですね、こういうほうにも何とか手当てをしていただけませんでしょうか、こういうことなんです。 事実、いまずいぶん金繰りに困っていて、沖繩は復帰前は手形というのはほとんど利用していなかったということでありますが、復帰後においてば手形というものの使い道も知ってきた。ところが、手形を割ったらどういう責任があるということに対してはちょっとうといわけなんですよね。それが、手形の割り引き日にちが来ると割り切らないで、破産宣告がくるというようなかっこうになって、とてもたいへんなことになっているというかっこうなんです。ここには日本銀行の支店もあることもあるが、しかし、そういうことの問題を解決していくについては、振興開発計画の筋からしましても、開発庁もそれに対しては、十分なるお手配をお願いせねば解決できる問題ではないと思います。 いまさっきも申し上げましたが、大臣、これはとても深刻な問題なんですよ。もう一回最後に、大臣のこれに対するお考えをお示しをいただきたいと思います。
○小坂国務大臣 國場委員のただいま御指摘の問題は、非常に私は深刻であるというふうにもちろん理解をいたしております。同時にまた政府といたしましても、先ほど来申し上げました五十億の沖繩開発公庫に対する年末融資の増額をはかったり、あるいは一般的に申しましても、金融機関、信用金庫等に対して、年末の融資としまして三兆一千五百億のものを組んで、あるいはまた先ほどの公庫の五十億を含めまして、約七千億をこえる年末の融資対策をいま立てておるわけでございます。 問題は、やはり沖繩においてこうした配慮が十分生かされなくてはならない。それは同時にまた沖繩開発庁、われわれといたしましては、零細、中小企業の方々が、せっかく金の準備があっても、十分それを御承知いただかなくて利用されなかったということがあってはたいへんなことでございます。特に地元のわれわれの機関を通じまして、そうした不測の事態が起こらないような努力を、側面から大いに推進をしてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
○國場委員 最後にあと一点。 宮古、八重山に国道ができまして、歴史始まって以来の離島に対する国道、沖繩県民こぞってずいぶん感謝しておりますと同時に喜んでおります。ところが宮古、八重山に国道ができたからというようなことで、離島苦の解消に関していつでも話の出ます国鉄の延長線ともいうべき国鉄連絡船、これは絶対的に必要だというようなことを考えるわけなんです。これなくして沖繩の振興はないと言っても過言じゃないと思います。 内航船に指定されておるがゆえに国家の恩恵は、四国、北海道、九州と同じような扱いをされておりますが、九州には関門トンネルもあるし関門大橋もある。四国はまさに三つの大橋をかけんとしており、国鉄の連絡船としましては、現在においても宇野−高松間はやっておりますし、青函連絡船、青函トンネル、こういうことから考えました場合、やはり国鉄の延長線としての鹿児島−沖繩間、それから宮古−八重山間、こういうような線だけは、何とかひとつ国鉄連絡船を実現させていただきますように、たびたび新聞にも出ますし、また要望もずいぶんやっておるわけなんですが、一向にこれが煮詰まってこない。幸いにしまして宮古、八重山に国道ができましたのですから、ついでですから、それをひとつ実現させていただきますように希望申し上げるわけですが、いかがですか振興局長、その実現に対していかような御計画がありますか。
○井上説明員 国鉄連絡船につきましては、いろいろ現地で御要望のあることはよく承知しておりますけれども、国鉄には国鉄のお考えもございましょうし、事情もございましょうから、私どものほうとしては、ただいま具体案を持ち合わせておりません。
○國場委員 終わります。
○小濱委員長 美濃政市君。
○美濃委員 私は、当面するサトウキビの問題について若干の質問をしたいと思います。 まず農林省のほうから、どのぐらい作業が前向きで進んでいるか、現地の要求はキビ一トン一万八千円でありますから、その関係がどの程度進んでおるか、先に説明をお聞きしたいと思います。
○中川説明員 お答えいたします。 ただいまの進捗状況といたしましては、現在、価格算定に必要な資料の整備をやっておるところでございまして、近日中に、たとえば統計情報部の生産費というようなものが出てまいるだろうと思いますが、それらをもとにいたしまして適正な価格を決定してまいりたい、かように考えております。
○美濃委員 いま何も具体的な提示ができぬようでありますが、それでは私のほうからお尋ねいたします。 過般、砂糖の小売り上限価格をトン当たり二十八万七千円ときめ、メーカーの蔵出し価格二十五万三千円ときめたのですが、四十八年、去年の沖繩のキビ砂糖の糖価格安定事業団の買い入れ価格は十一万二千円であったと思うのです。今回きまった価格から、なる、ならぬは別ですが、こうしますというような、いまの答弁を聞いておると、まだ政府原案などということは言えぬでしょうから、どうなるかということは別として、単なる計算でいいですから、計算すると何ぼになるか。いわゆるメーカー蔵出し価格二十五万三千円を基礎として、そして沖繩のキビ砂糖の去年の事業団買い入れ価格十一万二千円に該当する価格を、単純に計算すれば何ぼの糖価になるのか、これをお尋ねいたします。
○中川説明員 いまのところ加工経費が判明しておりませんので、すぐそれに見合った価格は幾らであるかということを、いまちょっとこの場で申し上げかねる次第でございます。
○美濃委員 それはちょっとおかしいですね。加工経費なんか全然関係ないですからね。サトウキビの価格が何ぼになるのかというと、加工費がはっきりしないと、加工費との案分という問題が出てきますけれども、糖価ですから、加工費、キビ価格を込みにしたものです。いいですね、昨年の糖価安定事業団が買い入れた十一万二千円に該当する、単純に比例計算した価格は何ぼになるのか、こう聞いておる。これは加工費とは関係ございません、糖価ですから。そのうち加工費、原料価格、こう分類されるわけです。その価格のうちサトウキビは何ぼになるのかといったときに、加工費のほうがわからぬから、いまはっきり言えませんというなら話はわかりますけれども。
○中川説明員 これは概数でございますけれども、大体一万二千円ぐらいになろうかと思います。
○美濃委員 糖価ですよ、一万二千円というのはおかしいですね。じゃ、私の計算を申し上げます。
○中川説明員 これはキビ代でございます。キビのいわゆる生産者価格です。
○美濃委員 キビじゃなくて糖価です。メーカー蔵出し価格二十五万三千円に匹敵する糖価です。これは輸入糖で計算しておるわけですから、需給の大勢は輸入糖ですから、輸入砂糖から計算したメーカーの蔵出し価格は二十五万三千円、そうですね。それに該当する価格、私が計算すると十九万一千三百四十一円となります。これは間違いないと思うのです。どうですか。そんな一万二千円とか、そういうことを聞いておるのじゃないのですよ。糖価を聞いておるわけです。十九万一千三百四十一円と私は計算して、確実に間違いないと思うのだが、どうか、お尋ねします。
○中川説明員 そのとおりでございます。大体十九万円でございます。
○美濃委員 そこで、片や生産費のほうは、これは近く統計情報部のほうから出なければわかりませんが、四十七年が十アール当たり大体百六十二・九時間ですね。ですから、四十八年もまだはっきり公表はされませんが、大体百六十三時間か四時間、この範囲のものであろう。機械化もされていないし、あのまま放置されておるわけですから、ほとんど変わっていないだろう、時間短縮は。これは沖繩、奄美大島全部込みで申し上げておりますが、百六十三時間と出るのか四時間と出るのか、大体この辺だろうと見ております。 それから生産経費については、公表されていない。全く私の推定ですが、家族労働費を除いた十アール当たり生産経費は三〇%パリティで計算すれば一万六千六百二十四円、四〇%パリティで計算すれば一万七千九百三円ということになると思います。この辺が、あすあたり出るんですが、これは私の全く推定ですけれども、生産費であろう、こういうふうに見ております。家族労賃を除いてです。それを基礎に置いて、そして十九万一千三百四十一円という糖価は間違いなく計算されるわけです。 これは、きょう私の時間は二十分間ですから、時間がないから別に答弁は要りませんが、けさ宿舎から自動車に乗ったら、ハイヤーの運転手が言っておりました。政府の末端指示価格があまりきつ過ぎるから、女房が砂糖を買いに行ったら、周囲の砂糖屋が砂糖がない、切れたと言っておったということです。けさ乗ったハイヤーの運転手さんのあれですよ。あまりにも小売り価格は輸入価格との実情に合わないから、損するから卸屋がおろしてくれないで、砂糖が切れました、ありませんと言う。私が乗った個人タクシーの運転手が言っておりました。そういう問題が起きております。 いまロンドン市場で五百ポンドですね。いつこれを論議しても、農林水産委員会等で論議しても、もう下がる、もう下がると、これは春先からいつも言ってきたのが下がらぬのですね。千ポンドにもなるのじゃないですか。その論議はいいです、別として、とにかく五百ポンドです。五百ポンドというと、あのロンドンの市場価格からいけば、もちろん先物価格ですけれども、五、七、三十五、粗糖で標準三十五万ですね。ですから、あのロンドン市場の先物価格どおりにすぐ現物がついておるとは思いませんが、ロンドン市場が上がっていく限り、それに比例してその現物が下がったという歴史はないわけです。あれが上がればそれに並行して、たとえば十二月限が五百ポンドということになると、ことしの十二月の末ごろになればやっぱり五百ポンドになりますよ。輸入糖の価格の足取りというのはいままではそうなってきておりますね。とんでもないことになってきておるわけですね。 ですから、十九万一千三百四十一円で計算しても、私が計算すると、キビが一万二千円などという計算になりませんがね。もっと高く、この範囲でもまだまだ高く買えるのですがね。しかし、国際糖価だけの問題でなく、国際糖価が高いのだから何ぼでも高く買えるというのじゃないけれども、一面、たとえばことし米価を決定した家族労賃と、これは本土に復帰して、あの劣悪条件下でサトウキビを生産しておるわけですから、働いた時間はやはり同じ時間で補償しなければ無理だと思います。そうしなければ、前にも申し上げましたが、沖繩のサトウキビは荒廃してしまう。農林水産委員会で調査をしたときに私は行きました。その前にも、ずっと私は六年間この委員会の委員をしておるから、この委員会からも行っております。復帰前には、八重山諸島へ行けば二十万トンのサトウキビが生産されていたのが、いま十万トン切れたのでしょう。サトウキビ畑の半分は草がはえて、一部観光業者が買い占め、それで荒廃して放棄してある。もう島は荒れ果てておると言っていいのではないですか。あんなことでは何のための復帰かわかりませんし、国際糖価もこうなってきますと、これはもう下がるか下がらぬかわかりません。昔安かったといいますけれども、結局、まずこじきにひとしいような生活条件で収奪された糖価であったわけです。ですから、私どもの考えは、石油と同じだとは考えません。石油と若干ニュアンスが違うけれども、砂糖をつくっておった国が、そういうはだしで、裸で、ほんとうにこじきのような姿で働いた糖価などというものは今後期待できるものでない。文化生活を要求してくる、こう思いますね。ですから、ここでやはり思い切って労働時間としては生計し得るものにする。そして、沖繩にはいまのところサトウキビとパインと二つですね。これを荒廃させたのでは、何のために沖繩が本土に復帰したかという問題にもなってくると思うのです。ですから、そこをひとつ十分これから検討されたいわけであります。 具体的な問題は、また同僚の上原議員からいろいろ質問がありますから、ここで私の意見を大臣は聞いておられたと思うのです。これは具体的にきめるのは農林省でありますが、沖繩の振興対策はやはり大臣に責任があるわけですから、農林省、大蔵省を大臣の立場からも叱吃激励して、私どものきょうの要求は、沖繩の島民がサトウキビをつくるために一日働いた労働時間は、最低やはりいまの場合、日本の本土における製造業、他産業並み労賃、これを計算して適用すべきである。そうしてあの島の、特にサトウキビ畑が荒れ果てようとしておるのを——外国から粗糖を買えば、いま言ったように現実は五百ポンドするのですよ。五百ポンドで計算したら、サトウキビ一トン三万円、四万円くらいになるのではないですか。四百五十ポンドで計算して三万円ですよ。それを一万八千円になぜできないのだと私は言いたいのです。外国から買う砂糖は高く買って、どうしてあの劣悪な条件の、まあ、これから土地改良も進み、生産改良でも進めばいいけれども、まだまだ沖繩のサトウキビ生産は、結局は占領行政の放置された中で、区画整理もできていなければ土地改良もできていない、ほんとうに手労働で農民が働いて砂糖をつくっているのです。あれを補償しなければ荒廃してしまうわけですね。そうしたら大臣、何のために沖繩は本土に復帰したのか、荒れ果てるために復帰したのか、こうなるわけです。 だから、そこをひとつ大臣の立場から大蔵省、農林省を叱咤激励して、そして荒廃を防ぎ、また、来年の予算上の問題としても、これは価格対策だけでもいけませんから、いろいろそれに伴う土地改良なりあるいは農業の振興対策は別途立てなければならぬ。しかし、現況はやはり価格を補償せなければ生活ができませんから、先になったら土地改良をしてこうやってやるのだ、機械も入れてやりますよと言ったって、現実、生活ができなければ、やはり放棄せざるを得ないわけです。それは大臣も島に行って見てきて覚えておると思う。サトウキビの畑が半分荒廃してしまっておる。私どもも見てきておるわけですから、事実です。 農林省はこの程度にします。あとはひとつそこを体して、十八日は農林の小委員会ですが、そのときには、よくやったと私どもが了解できる政府原案を提示してください。十八日の農林水産委員会の甘味小委員会には、私どもがこれでよかろうという案が出なければ、私どもはこの問題は承知できないと思う。ですから、大臣のそういうことの腹ぎめをひとつ聞いて、私の質問を終わりたいと思います。
○小坂国務大臣 お答え申し上げます。 私も今回のトウキビの価格につきましては、いろいろと陳情をいただきましたし、また、私の理想とする、沖繩を、農業基盤の整備をしてもっと安心してできる農業をやれるようにしなくちゃいかぬ。その一番手っとり早い方法は、トウキビの問題を早く解決することではないかというふうに考えておりまして、幾らにするか、どういう計算方式にするかということについては、一応主務の立場ではございませんが、沖繩の振興開発というたてまえから申して、今回のキビ価格には深い関心を持って、また積極的に各省とも話し合いを進めているわけでございます。
○美濃委員 終わります。
○小濱委員長 上原康助君。
○上原委員 時間が短いので、きょうは、いま美濃委員のほうからもお尋ねございましたが、キビの問題一本にしぼって政府の考え方をお聞かせいただきたいと思います。 そこで、まず最初に農林省にお尋ねいたしますが、今年四月二日に甘味資源審議会の建議が出されております。それに対する政府の見解を求めたいと思います。
○中川説明員 九月二日の審議会の建議に対する農林省の見解でございますけれども、現在、まだ内部で検討中でございまして、まだ申し上げる段階に至っておりません。
○上原委員 それを出されたのは九月二日ですか、四月二日ですか。
○中川説明員 いま私が申し上げましたのは、九月十日の甘味資源審議会においていただきました建議に対してのお答えでございます。
○上原委員 私の資料では、四月の二日に甘味審議会の建議が出ていると思うのです。これについてどういう見解を持っておられるのか。いま検討していないということですが、それならそれは問題なんだ。
○中川説明員 四月の審議会におきましても建議をいただいたわけでありますけれども、その中で、生産費所得補償方式を検討しろというお話が主として中心であったかと思いますけれども、それにつきましては、内部で検討いたしました結果、現在の段階、まだサトウキビは今後生産性をさらに高める必要があり、かつ、そういうことが期待されておるような作物につきましては、そのような生産性向上によるところのメリットが、生産者に還元するような現行のパリティ方式が妥当ではないかというようなことで、いまのところ、糖安法の基本的な仕組みを改定する考えはないということに相なっておりまして、その旨を、前回の九月十日の甘味資源審議会においてお答えいたしたという経緯になっております。
○上原委員 先ほどの御答弁では、部内で検討しなかったという御答弁だったかと思うのですが、九月の審議会でもまた建議が出されて、一応検討はしたわけですね。
○中川説明員 四月に審議会から出されました建議に対しての検討はいたしておるわけでありまして、さらに九月に至りまして再び同様趣旨の、方式等について早急に検討せよというような建議をいただいたわけであります。それにつきましては現在まだ検討中でございまして、まだ結論は出たというわけではございません。
○上原委員 では、議論を進める意味で、私のほうから少し内容を申し上げて、それについて考え方をお聞きしたいと思うのです。 要するに、四月段階で出された甘味審議会の建議の内容は、まず第一に、甘味資源の自給率の向上をはかるべきであるということを指摘されていますね。二点目に、生産者の耕作意欲を高めなさい。三点目に、原料価格の決定については、米価に準ずる生産費所得補償方式にするように法律改正をやるべきではないのか、法律改正をせられたい。これが骨子になっているわけで、きわめて具体的に審議会の建議として四月段階で出されております。さらにまた、九月にも同趣旨の内容が出され、そして九月の十日に審議会の答申が出ている。 この一連の甘味審議会の建議あるいは答申に対して、農林省としては具体的にどうこたえようとするのか。一つの農林大臣の諮問機関だと思うのですね。いま私があげた建議の内容については、全文を読まないまでも、要約すると三点は、審議会の建議としてそういうふうに具体的に指摘しておるわけです。これについてどうお考えですか。
○本宮説明員 沖繩県のサトウキビの振興対策につきましては、沖繩県がサトウキビ栽培の気象条件から見ましても適地である、しかも、離島という沖繩県の農業立地におきましては、サトウキビ作は島内で製糖処理されて製品として搬出される、こういう面から離島農業としても非常に適切なものである、しかも、沖繩県農業におきますサトウキビの粗収入は三〇%というように非常に高い、しかも、伝統のある生産が行なわれているわけでございますので、今後大いにサトウキビ作を振興してまいりまして、外国産糖の高騰から国内産糖の生産、自給率を高めてまいりたいというように現在考えております。 その点、いま御指摘のございました甘味審議会におきます答申に沿って、生産対策の諸般の準備を進めております。
○上原委員 そんな、木で鼻をくくったような答弁をいつまでもやっておっては困るのです。振興、奨励すると言っていながら、価格の問題は、この建議や答申についてどう具体的にこたえるのか。建議や答申というのは、サトウキビのことだけをいっているわけじゃないでしょう。てん菜糖のことも述べているわけでしょう。日本全体の甘味資源対策ということに対して、どうしていくかということを具体的に指摘しているのですよ。 私がお尋ねしたいのは、建議の内容にある甘味資源の自給率の向上をはかること、もっとはからなければいかぬ。後ほど国際砂糖の相場の問題、いろいろ議論いたしますが、生産者の耕作意欲を高めなさい、原料価格の決定については、米価に準ずる生産費所得補償方式にするよう法律改正をせられたいということが建議において指摘されている。これについて、農林省としては具体的にどう検討され、どういう考えを持っておるかということを聞いておるのであって、サトウキビを振興、奨励するということ、これはもう皆さんがずっと言ってきたことなんです。 これとの関連において、これだけ議論しても時間がたちますので、しからば、先ほどありました、九月十日にも甘味審議会の答申が出されております。この中では、私のほうからこまかく申し上げますが、「四十九年産てん菜の生産者価格につき早急にその改定を実施せられたい。」それが一つですね。二番目に、「さとうきびについては、前年を大幅に上廻る適切な水準に定めることとされたい。」「また、農産物価格問題の根本的な解決をはかるため、速やかに価格算定方式及び時期の統一など、各農産物間の均衡ある価格制度の確立につき早急に検討を加えられたい。」こういう答申が出ているわけですよね。これに対して、いま省内で検討中だということでしたが、いわゆるてん菜の生産者価格についても、今年四月一日にきめられたものに対する北海道の農民の方々の不満が出て、皆さんは再告示とは言っていませんが、実質的には再告示をせざるを得ない結果が出たわけでしょう、十月の末でしたか。 したがって、この建議と答申について、ここまで権威ある審議会が指摘をした以上は、それに沿うて皆さんは甘味資源の問題なりサトウキビやてん菜の問題を考えなければいけないのが、政府のとるべき姿勢だと私は思うのです。こういうことは大臣にお尋ねすることかもしれませんが、事務当局としては、これについて一体どうお考えなのか、基本をまず私はただしているわけですよ、この建議や答申に対する皆さんの受けとめ方を。それが明確にならない限り、幾ら数字をいじくってパリティや何やと言ってみたって、農民や県民が要求する価格の算定というものにはおぼつかないと、悲観的見方をせざるを得ないわけですよ。この答申について、具体的にどう対処しようとしておられるのか、もう一度お尋ねしておきたいと思うのです。
○中川説明員 いまの建議の三点についてでございますけれども、てん菜の価格の改定の要求が第一点でありますが、てん菜につきましては、てん菜が非常に減反をしたというような実情を非常に重大であるというような認識を持ちまして、いわゆるてん菜糖の価格を決定いたしました際に、いわゆるてん菜の作付面積の維持さらには増大というようなことのために、特別に奨励措置ということで措置をいたしたわけであります。 それからサトウキビの問題につきましては、現在御議論をいただいておるところでございまして、サトウキビにつきましては、先ほど来申し上げておりますように、沖繩におきます基幹的な作物であり、さらに、現在砂糖が二〇%の自給率でありますけれども、このような国際糖価の情勢の中で、この自給率を維持しさらに高めていくということは非常に重要なことであるという認識を持っておりまして、十分御示唆の点を念頭に置きまして価格の決定をやってまいりたい、このように考えております。 算定方式の問題につきましては、先ほどもお答えいたしましたとおりでありまして、さらに検討を進めたい、かように考えております。
○上原委員 そういたしますと、甘味審議会が建議をした内容、さらに九月段階で出された答申案の趣旨に沿って、これは価格だけの問題じゃないわけですよ。自給率の問題も含んで、甘味資源確保という、ある面では農政の根本、甘味資源確保の根本問題に触れているわけですから、そういう線に沿って、皆さんとしては価格の問題も自給率の問題も、あるいは制度、法改正をやるべきものについてはやるという方向で検討しているというふうに受けとめていいわけですか。いいですね。農林省としてはそういう審議会の意見書、答申を尊重してきめていく、また甘味資源問題に対処していくというお立場にあるというふうに理解して、いいですね。
○中川説明員 とにかく慎重に勉強をし、研究をしてまいりたいということでありまして、その結果を待った上で、必要な措置があれば考えていくことになろうかと考えております。
○上原委員 もちろん、慎重に事を運ばなければいけませんが、ちょっと結論を急ぐようになるかもしれませんが、いまそういうお答えが出たからあらためて聞いておくんです。 サトウキビの価格を皆さんが近々おきめになるということですが、きめる場合も、いま私が指摘をした点あるいは審議会が建議をしている、答申をしている内容は、少なくとも無視をしないて、行政当局としては慎重な態度をとるという意味ですか。それとも、今回の価格決定にあたっては、この建議や答申の内容とは離れた形でやるということですか。そこいらは明確にしておいていただきたいと思うのです。
○中川説明員 十分に審議会の建議を念頭に置きまして検討いたしたい、このように考えております。
○上原委員 そこで、この審議会の建議あるいは答申を踏まえてやらなければいけないわけですが、先ほどもちょっと議論がありましたが、一体皆さんは、政府は、最近の砂糖の国際価格の問題についてはどう受けとめておられるのか。きわめて重要な点だと思いますし、この国際相場ということを離れては、自給率向上の問題なり価格の問題というのは私たちは考えられないと思うのですね。なぜこれだけ砂糖の国際相場というものが暴騰しているのか。五百ポンドという話もありましたが、現に五百ポンドを上回っているわけでしょう、ロンドン相場は。瞬間的には八百ポンドあるいは千ポンドに達するかもしれないという見方さえいまいろいろ報道されているわけですからね。この国際相場の暴騰ぶりをどう見ておられるのか。 これに対処していくには、もちろん、生産者の保護というものを重点にしなければいけませんが、国内の砂糖消費の問題、消費者の立場というものも同時に考えなければいけない。なぜこういう結果になったかということを真剣に考えるべきだと私は思うのです。どう受けとめておられるのか、また今後の見通しはどうなのか、お聞かせいただきたいと思います。
○中川説明員 国際糖価は、昨年までは大体トン当たり九十ポンドぐらいで推移してまいっておるわけでありますが、十月以降上昇を続けまして、先ほどお話がありましたとおり、五百ポンドをこして十三日では五百九十ポンドという相場をつけております。 これが、どういうような事情でこういうふうになったのかということでありますけれども、まず基本的には、生産に対して需要が非常に伸びてきた。特に後進国といいますか、いわゆる開発途上国の消費が伸びてきたというような点。それから、砂糖は大体八千万トンほど世界で生産されておりますけれども、そのうち貿易に出てまいりますのは、おおむね二千万トンから二千百万トン程度でありまして、しかも、そのうちの半分ぐらいはいわゆる特恵によって取引がされておる。イギリスが旧英連邦との間の特恵関係でやっておる。それからアメリカにつきましては、フィリピンであるとか、そういうようなところとの間の特恵的な取引でやっている。ソ連につきましては、あるいはキューバとの間でやるというようなことで、約一千万トンのものは特恵でやっている。結局、自由市場に出てまいりますものは一千万トンということであります。そのうち、わが国が二百四十万トンから強のもの、ですから、自由市場の約四分の一をわが国が輸入しておるという形になっておるわけであります。 そういう形で、従来世界の砂糖取引というのは比較的安定した形でまいったわけでありますけれども、最近、たとえばことしになりましてイギリスが英連邦との間の特恵が切れる。イギリスが自由市場に出てくる。あるいはアメリカにつきましても、アメリカの砂糖法がことしで切れまして、アメリカも自由市場に出るというような形で、自由市場の食い合いというような現象が出てまいった。あるいはさらには、本年はキューバ糖が干ばつ等で作柄が非常に悪かった、あるいはヨーロッパのビート糖もよくなかったというようなこと、いろいろな事情が重なりまして、需給が非常にタイトな傾向になったということが基本にあろうかと思うのであります。 しかし、そういった需給事情以上に、最近の動きというのはきわめて投機的なもので、異常な高水準にあるというふうに考えておりまして、われわれといたしましては、このままこれが続くというようなことは、期間の問題はいろいろありますけれども、ある時期に来ました場合には、相当水準までまた下がってくるのではないかというふうに考えておるわけであります。 それで、最近のこのような動きに対して、どのような対処のしかたをするかということでございますけれども、一つには、いわゆる商品を相場にまかせた形で当用買いをするというような、いままでのやり方を少し変えてみたらどうかというようなことで、二国間の長期協定のようなものを考えることによって、安定的な量を安定的な価格で入れることができるのではないかというような試みもやりたいということが一つでありますし、もう一つは、いわゆる相場に対しての対応策といいますか、きわめて短期的なあれでありますけれども、やはり消費の節約といいますか、消費のサイドをもう一度見直す必要があるのではないかということで、消費の強制節約をするというわけではございませんけれども、現にいろいろなむだがあるわけでありますが、そういったむだを省くというふうなことを中心にして、やはり国民の御理解を得た上で、そういうような運動も展開いたしたいというようなことを考えておるわけでございます。 現在の認識につきましては、私どもはそのように考えております。
○上原委員 そこで、いまいろいろお述べになったんですが、砂糖の国際相場がこれだけ暴騰している、あるいは投機的な現象だと言っておりますが、確かにそういう一面もあるかもしれません。しかし、根本的なのは、石油みたいにつくられた投機的なものではなくして、やはり食糧問題あるいは需要と供給のバランスからくるもので、もちろん六百ポンドから八百ポンドということは恒常的な価格ではないにしても、しかし、従来のように、粗糖がトン当たりの価格百五十ポンドから二百ポンド内外で輸入できるという見通しはほとんど私はないと思うんですね。現にけさの新聞で見ても、オーストラリアとの砂糖の取引を、これは民間ベースですが、農林省も全面的に支持をしていきたいということでやっているようですが、そこでも少なくとも二百ポンド台です。二百ポンド台というのは幅があるわけですよ、百ポンド近くの。 そういう面から考えて、国際相場がここまで急騰して、しかも、長期的に二百五十から四百の範囲あるいは五百ポンド前後の相場であるとするならば、国内の、先ほど言いました自給率の向上というのは、従来のような政府の態度ではいけないと思うのですね。ここを私はむしろお尋ねしたいわけです。この根本を手直しをしない限り、いつまでも外国に依存をする、こういうことではいけないと思うんですが、この手直しは考えておられるのか。 さらにもう一点、いまの国際相場の問題と関連をして、従来は糖価安定法とか甘味資源特別措置法というのは、安い砂糖を海外から入れて、しかも関税をかけてやっておったわけですね。もうそういう状況下にないわけでしょう。そうしますと、最初に指摘をしましたように、糖価安定法とか甘味資源特別措置法というもの、あるいは糖価安定事業団というものの機能というのは、全くないと言ってもいいと私は思うんです。こういう一連の政府の政策転換というものがない限り、あとで述べる価格の問題にしても、国際相場まかせではいけないということが、昨年来今日にかけてのあるいは今後の見通しを見ても出てくると思うんですが、これについてはどう対応していかれようとするのか、もう少し具体的にお聞かせをいただきたいと思います。
○本宮説明員 現在の国内産糖の自給率は二〇%程度でございますが、農林省の長期見通し、五十七年におきましては、これを二六ないし二八%の自給率に高めてまいりたい。そのために、てん菜並びにサトウキビに対します生産の諸施策を強力に講じてまいる所存でございます。
○上原委員 こういう状態になっても、五十七年度において二六%から二八%、いわゆる三〇%台の自給率の向上ということに対して、政府は政策転換をはかろうという意思はないわけですか。しかも、この二六、七、八というのも、要するに合理化をして反収を、生産性を上げなさいということです。もちろん私はそれは否定はしませんよ。その必要性というのは、どういう産業だろうがある。これだけの国際相場が持続的に高騰していくであろうという現在においても、この自給率をもっと高めていくために、価格の問題とか、最初に指摘をしました耕作農民に意欲を持たしていくという政策をとるお考えは、現段階でもまだ考えておられないわけですか。その基本の点を正していかない限り、いつまでも甘い砂糖と思っておられるかもしれませんが、消費者に対しても生産農民に対しても不満のままに、砂糖行政というもの、砂糖政策というものをやらざるを得ない結果になりかねないと思うのですが、そこいらについて、もう少し政府の立場を明らかにしておいていただきたいと思います。
○本宮説明員 お答え申し上げます。 価格政策の適正な運用と同時に、私の申し上げておりますのは、現在の沖繩並びに鹿児島県、それから北海道におきます甘味資源生産対策、現在よりもより労働生産性を上げた形で単位当たりの収量を高めていくという政策を、強力に打ってまいりたいという考え方を持つものでございます。
○上原委員 それじゃ端的にお尋ねしますが、生産性を高めていく、あるいは自給率を向上せしめていくには、一番大事なことは何だとお考えですか。
○本宮説明員 一番ということでございますが、たくさん要素があると私は思います。端的に、沖繩県でございますれば、現在の反収が六トン程度でございますが、これを十トンに引き上げるための施策は何かということになりますれば、一番基本的には、やはり農家の意欲ということをベースに置きまして、栽培技術を的確にその圃場において実施されるということを前提といたしますれば、私の先ほど申し上げますような、また目標としておりますような、反収十トンの収量を上げ得るものであろうというふうに考えます。
○上原委員 その点はいささか合点がいきませんね。その必要性は認めないわけではありませんが、私が端的にと言いましたのは、農家の生産意欲を高めるということは、これはてん菜やキビだけじゃなくして、畜産にしましてもミカンにしても価格の問題なんですよ、何といったって。鶏が先か卵が先かの議論じゃないんですよね。去年のように一万三千円要求したって八千七百円で押えられて、つかみ金、それももちろん悪いとは言いませんよ、そういう方法もとらなければいけない点もあるのですが、奨励金を入れて一万円にした。しかし、もう一万や八千七百円ではどうにも農家は引き合わないから意欲を失っているのですよ。農民の方々は食っていけないんだ。食っていける農業にするには、生産性を上げるには、やはり価格をもっと重視しなければいけないのですよ。だから、端的に何とお考えですかと言ったら、そんな学問的なことだけ言ったって、農民のほうにはちっとも合点がいかない。 この価格の問題について、じゃ皆さん、国際相場からしても、かりに三百ポンドで粗糖一トンを輸入したとしても、キビは一体幾らの原料でなければいかないと思いますか。もちろん、それにはいろいろの要素があると思いますが、かりに三百ポンドとして、どうお考えですか。
○中川説明員 三百ポンドといたしました場合を単純に引き直し計算をやってみますと、大体一万四千円くらいになろうかと思います。
○上原委員 そうでしょう。私のほうで計算しても、大体一万四千五百円から一万五千円内外です。それにはもちろん、加工費やいろいろなものの指数のとり方があるでしょう。三百ポンドで粗糖を輸入しても一万四千円で引き合うという。いま五百ポンドもしておるなら、一万八千円というのもあたりまえじゃないですか。農民の方々はそういう感覚なんですよ。なぜそんなに引き合わないのか、そこらの点を十分お考えになっていただきたいと思うのです。いま生産性向上とかいろいろ言っておりますが、そのネックになっているのはやはり価格だということを、ぜひ念頭に置いてきめていただきたいと思う。 次に、てん菜糖の価格の問題ですが、これは先ほどありましたように、実質的な改定がなされたわけですが、これとの関連において結論的に申し上げて、皆さんは価格改定ではないとおっしゃっていますが、ビートの原料価格一万五千円の要求に対して、一万一千十円の告示価格を実質的に一万五千円に引き上げた。いろいろその内容はありますよ。増反奨励金とか、あるいは補償費ですか報償金、そういうものも入れてですが、結果的には一万五千円の要求を満たさざるを得なかったとわれわれは解釈するわけですね。この点については、どういうお考えで改定ということになったのか、説明を求めておきたいと思います。
○中川説明員 報償金あるいは増反奨励金の措置をとったことにつきましては、北海道のビート作が約一万四千ヘクタールほど一年間で減った。それをわれわれとしては非常に重大なことであるというふうに考えました結果、何とかして少なくともこれ以上減らないように、あるいはさらに、ビート作が回復をするのにはどうしたらいいかというようなことを念頭に置いていろいろ考えました結果、その目的が果たされるようにすべきであるという考えのもとに、結果的には一万五千円に近い農家手取り金額となったという次第でございます。
○上原委員 内容はいろいろありますが、時間が来ていますので……。 増反奨励金方式というのは、北海道の場合のように、農地改良なりいろいろな基盤整備ができた地域では、農民の御納得のいける面もあるかもしれません。しかし、昨年の場合はサトウキビ価格は八千七百円ですね。千三百円は御案内のように奨励金です。かりに今回のサトウキビについても奨励金とかいうようなものをつけるとするならば、やはり一律方式でなければいけないと思うのですね。報償金とか増反奨励金とか、そういうようなものは、ますます価格の問題を複雑にするだけなんで、沖繩の場合に、この北海道方式をとるお考えはよもやありませんね。
○中川説明員 一番初めに申し上げましたとおりに、現在、資料を収集整理しておる段階でございまして、それらを検討いたしました上で価格をきめるということだけが現在わかっておりますので、内容については、いまだ全く白紙でございます。
○上原委員 ですから、いまの段階で具体的な答えまでいただこうとは思いませんが、基盤整備の問題もいろいろありますが、基盤整備ができて増反がどれだけされたかという判別がつく地域と、全くそういう地域でない、離島が多いとか、いろいろな複雑な要素の面を考慮に入れて、最終的な価格の決定というものを見ていただかないと困る。その点は、十八日に甘味資源小委員会もあるということですから、そこでもまたお尋ねをしますが、特にその点を配慮していただきたいということを、ここで注文をつけておきたいと思います。もし、奨励金とかそういうものをつける場合も、昨年のように一律方式でなければいけない。われわれが要求しているのは、奨励金とかなんとか入れて一万八千円じゃないんですよ。ほんとうは一万八千七百七十円なんですよ。一万八千余円なんです。そういう意味で、サトウキビ価格、トン当たりの価格そのものが一万八千円以上だということを念頭に入れておいていただきたいと思います。 そこで、時間がないのでたいへん残念ですが、大蔵省に来ていただきましたので伺います。 いわゆる砂糖の関税を、今年の三月からですか、キロ当たり四十一円五十銭ですね、国際相場の値上がりで免税になったわけですが、しかし、いま消費税が十六円ついているわけですね。これについても、いろいろ消費者のほうから問題が提起をされている。四月に価格改定をして、また十月に改定をした。いま二百八十七円ですか。かりに十六円の消費税を撤廃すると、それだけ消費者には安い砂糖がいくということになるのですが、これについての免税をする意思はないのかどうか。 それと、あわせて、近々きめるであろうサトウキビの価格にしても、大蔵省としても予算措置においては、これだけ国際相場が暴騰したわけですから、国内の自給率の向上というような面においても、十分なる予算措置をこの際やるべきだと私は思うのです。砂糖の自給率向上、農業を育成するということは失業対策にもなるし、食糧対策にもなるし、皆さんがほんとうに高度経済成長をやめさせ、総需要抑制をしていくというならば、いまこそ第一次産業を大事にする政策転換をはかるべきなのです。そういう意味でも、ひとつ大蔵省としても蛮勇をふるっていただきたいと思う。これに対しての見解を賜わっておきたいと思います。
○島崎説明員 砂糖消費税の減免の問題につきましてお答えいたします。 砂糖消費税は、砂糖が嗜好品という性格に着目いたしまして課税をしているわけでございまして、ただいまその税収額も五百十億円に達しておりまして、重要な財源でございます。ところで、家計の消費支出に占めますところの砂糖消費税の負担を見ますと、〇・〇二%ときわめて小そうございます。また、砂糖消費税をかりに減免いたしたといたしましても、それが末端の砂糖の価格あるいは砂糖を原料といたしますところのお菓子等の価格、この引き下げにつながらないおそれもございます。そういうことを考えますと、かりに減免をするといたしますと、財政収入を大きく減らすわりには物価に対する影響が小さいというふうに考えております。 そういうわけでございまして、砂糖価格の安定ということは重要なことだと思いますが、その具体的な方法といたしまして、砂糖消費税を減免するということは適当ではないと考えております。
○上原委員 これはあとでまた議論しましょう、経企庁等いろいろ関係ありますので。 時間が来ましたので、最後に大臣、いまいろいろ議論をしましたが、今回のサトウキビの価格の問題は、先ほども重大な関心を持っておるとおっしゃった。重大な関心をお持ちになるのもいいわけですが、静かな沖繩づくりとか、いろいろ言っておりますが、やはり第一次産業を大事にする、農民の生産意欲を高めていくということは価格の問題なんですね。しかも、中小企業はいろいろな圧迫を受けて失業問題も出ている。農業に帰農していくという政策をとるとするならば、この価格は一万八千円以上でなければいけない。そういう意味で、ぜひひとつ大臣の、農林省とのもう大詰めですから、県民の要求にこたえる姿勢でこの問題に対処していただきたいと思いますが、あらためてその決意のほどを伺っておきたいと思うのです。
○小坂国務大臣 お答え申し上げます。 先ほどもお答えいたしたとおりでございまして、やはり農民がサトウキビの生産をしていくことで生計が保てるというようなことを、われわれとして強く期待をしておりますし、また、希求をしておるわけでございます。そうした意味で、現在政府内部におきまして、今回のサトウキビの価格につきましてわれわれとしても意見を述べ、そして重大な関心をもって、適正な価格に落ちつくことを強く期待いたしております。
○上原委員 終わります。
○小濱委員長 瀬長亀次郎君。
○瀬長委員 大臣とアメリカ局長に伺います。時間の関係がありますので、最初に、大臣にまとめて御答弁願いたいのが二点あります。 一つは、サトウキビの価格の問題で、これにつきましては、屋良沖繩県知事が、いろいろサトウキビ生産農民の要求をひっさげて陳情に来た。その帰ってからの感触ですが、山中農林大臣代理、大蔵あるいは総理府、各回りまして、感触として、去年とは違って非常に明るい、というのは、具体的には最低トン当たり一万八千円、こういったのを達成するのに明るいというふうなことを記者会見で話しておりますが、そういうふうに見ていいのかどうか。大臣、屋良県知事を失望させないような方向でやるといったようなことがあれば、それを答えてください。 もう一つまとめて答えてもらいたいのは、去る三月の二日ですか、那覇で起こりました不発弾の爆発事故の問題について、共産党の正森成二議員が沖特委あるいは法務委員会で、この事故についての損害賠償は、国賠法に基づいて当然国の責任としてやるべきだということを数次にわたって両委員会で追及し、主張しております。 そこで、この問題につきまして二つの点を明らかにしてほしい。というのは、国の統一見解として、あの不発弾の爆発事故による補償は、法的に国が支払う義務がないのかあるのか、統一見解ができておるのか。これができておれば、そういった統一見解に基づいてやるのか。 さらにこれは、沖特の九月九日の委員会で、正森委員の質問に対しまして外務大臣は、国賠法という法的な問題についてはどうかと思うが、結論として、「お見舞い金のような形でということを私は進めてまいりたいという自分の考えを述べたわけでございます。」そこで続けまして、「要求総額が三億九千万ぐらいになっております。約四億になっておりますが、これは人身の損害と、それと物的な損害と、二つに分けましてこの調査をさせていただいております。」ということで、結論として、「大体今日ほぼ煮詰まったという段階まで参りましたので、これを基礎に行動を起こしたいというふうに考えておるわけでございます。」これは九月でありますから、もうすでに二カ月余りたつております。そこで、その煮詰まった具体的な方針、考え方、姿勢、その点をかいつまんでお話しいただけばと思います。
○小坂国務大臣 お答え申し上げます。 屋良知事から陳情を受けまして、先ほど来、私、お答え申し上げておるとおり、サトウキビの価格はきわめて重要なことであるし、また沖繩の現在の社会情勢等から考えましても、この際、世界的な価格の情勢もあるしするから、できるだけ私といたしましては、サトウキビ価格の引き上げを実現する方向で努力いたしておりますということをお答えいたしました。そうした気持ちはいまも変わっておりませんし、また開発庁といたしましても、直接の価格決定の機能は持っておりませんけれども、サトウキビ価格の改定ということについて、先ほどお答え申し上げましたとおり深い関心を示して、動向を注目いたしておるわけでございます。 それから、小禄の爆発事故の補償問題でございますが、ただいまあなたがお読み上げになりました外務大臣の答弁と同じような見解でございまして、一種の見舞い金的な形で処理をしたいということを考えておるわけでございます。 なお、先般来正森委員から御質問が私にもございましたことを記憶しておりますが、その当時、五月末に要求額が沖繩県から開発庁のほうに出てまいりまして、その後それを十分検討してまいりました。大体結論は、政府内部の話し合いも現在進行中でございますが、申し上げられることは、今年中にはぜひそうした決着をつけたいと思って努力をいたしておるところでございます。
○瀬長委員 この損害額については、ことしじゅうにといいますと、臨時国会が召集されるその場合に、予算措置として補正予算でもやるという腹組みであるのかどうか、どういう金から出されるのか、さらに全額国で出すのか、自治体にも少し出してもらうのか、ここら辺もちょっと明らかにしてほしいと思います。
○小坂国務大臣 ただいまの時点におきましては、詳細についてまだお答え申し上げられませんが、いろいろな方法について検討をいましておるわけでございます。
○瀬長委員 これについては、私、希望を申し上げまして終わりたいと思うのですが、見舞い金がかりに四億なら四億、五億なら五億、要求どおり出たにしましても、名目は非常に大きな問題だと思うのです。問題は、こういった国の責任において果たすのかどうか。単なる見舞い金として、涙金として一時に出して糊塗する、一切がっさい金で解決するというふうなことではなくて、あくまでも法的な見解を統一していただきたい。これは被害者がすでに国を相手どって訴訟を起こさぬといかぬということまで、もう雰囲気が高まっております。もう十一月で、三月ですから、これまで何の音さたもない、というのは語弊がありますが、ほとんど解決のめどがついていないということなんです。したがいまして、そういったことを被害者の立場に立って、国民の立場に立って、この損害については国が責任をもって法的に解決するということで努力してほしいと思います。 次に、核兵器と米軍基地の実態についてこれから質問をいたします。 アメリカ局長に最初にお話し申し上げて、その見解を聞きたいと思うのですが、日米安保条約と地位協定に基づいて、日本はアメリカに施設、区域を提供した。これはいわゆる軍人、軍属、その家族のほかの一般人が基地内におる場合には、当然退去させなくちゃいけないというふうに私は考えておりますが、そのとおりであるかどうか。一般人であっても、まあまあいいんじゃないかというふうなことになるのか。これは沖繩基地だけではなくて、全日本の米軍基地に対する見解です。これをはっきりさせてください。
○山崎説明員 お答え申し上げます。 日米安保条約及びそれに基づきます地位協定によって、アメリカ軍隊の構成員、それから軍属、家族の問題が規定されておるわけでございますが、アメリカの軍隊の構成員は、アメリカの軍隊に服役している者をいうのでございまして、必ずアメリカ国籍でなければならないということはないわけでございます。アメリカの軍隊の規律に服して服役しておる者であれば、アメリカ人以外もあり得る理屈でございます。 軍属につきましては、これは地位協定の一条の(b)項に規定がございますが、アメリカの国籍を有していなければならないということになっております。 それから、家族につきましては、これはその性格からしても、アメリカ人以外の者が軍人と結婚したりしております場合には、家族とみなされるということもあり得るわけでございます。
○瀬長委員 いま沖繩の米軍基地に、いま局長がおっしゃいました安保条約、地位協定に基づかない一般人がいるかどうか調査したことがありますか。
○山崎説明員 米軍の構成員、それから軍属、その家族の問題については、われわれ外務省としても一応把握しておりますけれども、それとは関係なしにいる一般外国人、第三国人については、外務省の問題ではなくて、むしろ法務省の問題になるのではないかと存じます。
○瀬長委員 外務省としては、当然安保条約、地位協定の問題でありますから、かりにそういった人がいた場合、一人でも二人でもいいですが、この前大平大臣時代、ここでAIDの問題を出しまして、AIDは安保条約に基づく、地位協定に基づく施設、区域内に存在すべきでないという結論になって、とうとう片すみに撤去されたことがあるのです。これが一人でもおるとなると、当然退去せなくちゃいかぬということになりますね。その点はどうですか。
○山崎説明員 御質問の趣旨を私も十分把握しておらないかもしれませんが、施設、区域を使用する場合には、もちろん、これは安保条約及び地位協定の目的に照らして認可したものでなければならないわけでございます。ただ、施設、区域外に居住いたします場合には、一般外国人なりまた一般の政府機関の職員として、それぞれ日本の法令に照らして日本に入国し、居住することを認められた者は、当然居住できるわけでございます。 いまAIDのお話がございましたが、AIDは現在施設、区域外におりまして、その限りにおいては別に問題はないと存じます。
○瀬長委員 AIDの問題を出しましたのは、あれは施設内にいたのですよ。指摘して、これは国務省関係の機関である、当然退去させるべきだという要求に基づいて、いま施設外に撤去したということを私は言っているのですよ。 それで法務省にお聞きしますが、そういったような外人登録をした者が施設、区域内に何名いるのか。これは外国人登録法に基づいて、当該市町村長に登録したら県知事に、さらに県知事は法務大臣に通知することになっていますね。その意味で、いま私が申し上げました外人登録をされておる者が基地内に何名いるのか、ちょっと答えてください。
○末永説明員 その点につきましては、読売新聞の記事を踏まえましてさっそく沖繩入管に指示をいたしまして、その国籍とか人数とか在留資格等について現在調査中でございます。 基地内の居住という問題につきまして、入管令そのものから見ますと、どこに住んではならないという居住制限がございませんので、それを取り上げて入管令上から問題にすることは、一応できないかというふうに思っております。 その御質問の人数、在留資格詳細については、調査の結果を待ちましてからということでお願いいたしたいと思います。
○瀬長委員 いま沖繩県の資料に基づいて、十一日現在ですが、市町村別に見ますと、那覇市が二十三名、いわゆる軍人でもない、軍属でもない、その家族でもない、地位協定一条に該当せぬ者がいるです。沖繩市八十二名、浦添市七名、金武村五名、北谷村七十名、北中城村七名、宜野湾市四名。これをいま基地別に分けてみますと、すなわち日本政府が安保条約、地位協定に基づいてアメリカ合衆国に提供したその基地ですね、施設、区域、全部で百九十八名ですが、いま市町村別に並べたけれども、基地別に言いますと、一番多いのが嘉手納空軍基地なんです。七十九名。FBIS、例の沖繩国会で問題になりましたいわゆる外国放送情報サービス、これは国務省関係であるがということを共産党が指摘したら、直ちにこれは国防省だということに電話も全部移して変えたいきさつのあるFBIS、これはキャンプ桑江の近くにあって、当然基地であります。ここに六十四名。牧港住宅地域、これも基地です。これに十二名。キャンプ瑞慶覧十二名、那覇空軍基地九名、牧港サービスエリア七名、キャンプ・ハンセン五名、キャンプ桑江五名、那覇軍港二名、普天間飛行場二名、キャンプ・シールズ一名、合計百九十八名。国籍別に見ますと、中国、これは台湾でしょう、百八名。一番多いのです。米国四十名、フィリピン二十五名、韓国六名、ベトナム五名、これはもちろん南ベトナムでしょう。オーストラリア四名、タイ三名、イギリス二名、南洋群島一名、インドネシア一名、カナダ、イタリア、ドイツ各一名、合計百九十八名、これが沖繩県庁で調査した、各市町村で調査したいわゆる安保条約、地位協定に基づかない外人である、これが現実なんです。 法務省は読売新聞を見て調査を命じたとか言われ、外務省はまたこれが全然わけがわからぬと言う。核問題と同じなんです。事実もぐり込んでいる。これが税金を払っておるのかあるいは払っていないのか、どういう方法で潜入してきたのか、あるいは復帰前、一九七二年の五月十五日以前からそこに潜入して、ずっと惰性でもってやっておるのか、さらに、伝染病関係は一体どういうふうになっておるのか、これは非常に大きい問題なんです。これが現実に基地として十一基地に散在していて、しかも、核基地として一番重視されている嘉手納空軍基地は実に七十九名おる。現地の新聞では、この連中が麻薬を打ったりさばいたりして、そして中にひそんでいるものだから、調査もできぬとかということを書いてありますが、私は、別にそれを的確な証拠を握っておるのじゃないわけですから追及はいたしません。 いずれにしても、こういったような一般人が、すなわち国籍からいってもこんなにたくさんの国籍を持つ人々が、しかも登録をしながら、さらに居住は安保条約、地位協定に基づいて、日本国政府がやったその区域、施設に居住している。これは一体どういうことになるのか。これは沖繩県が調査した資料ですよ。アメリカ局長、どうお考えですか。
○山崎説明員 もちろん、一般論といたしましては、アメリカ側がその提供された施設、区域内に、第三国人を自由に居住させるということはできない次第でございます。したがいまして、この問題は、あくまでその第三国人が安保条約上の目的に照らして、それにかなった仕事をしているかどうかによって判断さるべきものだと思われます。たとえば米軍の活動に必要な仕事をしている場合には、当然そういうアメリカに雇われておる第三国人が施設、区域内に居住をいたしましても、それは地位協定上も認められるところでございます。 ただ、こういう第三国人には日本法令は適用されるわけでございまして、地位協定上の特権とか免除が認められるわけではございません。
○瀬長委員 これはいま法務省も知らない。外務省アメリカ局も知らない。これは当然調査分析して、そして安保条約、地位協定に基づいてどういうふうに理論を組み立てても、どうも置くわけにはいかないという結論が出たらどうしますか、局長。
○山崎説明員 われわれは、こういう第三国人の実態については、必ずしも把握しているわけではございませんけれども、こういう人たちが入国居住するにあたりましては、当然適正な手続によって行なわれているものと信じます。 それから基地内、施設、区域内に居住しておる者については、先ほど申し上げましたように、安保条約の目的に照らしましてケース・バイ・ケースに、その一つ一つの事案ごとに判断すべきものでございます。この点につきましては、法務省のほうでもいまお調べになっておられるということでございますから、その結果がわかりました上で、法務省とも協議いたしたいと存じます。
○瀬長委員 これはいまの核問題と関連いたしますが、せっかく日本の国有財産や私有財産全部含めて、土地を取り上げて基地にして施設、区域を提供した。しかもそれは安保条約と地位協定に基づいて提供したのだ。そういったような安保条約にすら違反して、百九十八名の外人が基地内におるということ自体大きい問題である。これはいつまでに調査をして結論を出すのか。ケース・バイ・ケースであるからと言われるので、許容できるのかできぬのかあなた方が解釈するでしょうが、いずれにしても、安保条約と地位協定に基づいて退去を命じなければいかぬ場合には、ちょうどAIDと同じように処置をとられるものだと理解していいかどうか、最後にお答え願いたいと思います。
○山崎説明員 先ほどからお答え申し上げておりますように、われわれは、この基地内に居住している第三国人が、すべて地位協定に違反しているとは必ずしも思わないのでございまして、これは実態を調査してみないとわかりませんが、われわれが米軍に提供しておる目的に合致しておるものであれば、当然認められるべきものであると思っております。 したがいまして、その結果について、私たちとしては、調査結果について予断は申したくはございませんが、万一にも基地を提供している目的に反するような活動をしておるとか、全く米軍に提供する目的と無関係なことをしているという人があるならば、当然これは基地外に住んでもらうべきだと思います。
○瀬長委員 この点は直ちに法務省、外務省で徹底的に調査をして、違反者は時期を失せず退去させるような方向で取り扱ってもらいたいということを要望して、次に移ります。 最初に、決算委員会で十月十六日に共産党の金子議員が核問題について質問しております。これは第一に、嘉手納基地にある第四〇〇弾薬整備部隊、この中に核兵器専門要員がいることを指摘して、それにつきまして三名の名前をあげ、その三名がおのおのどういう仕事をやっているかということもあげまして、木村国務大臣はいろいろ追及された結果、「いま拝見したこの資料の限りではどうもそのように思います」そのようにというのは、核兵器を扱っている専門要員のように思いますということです。「しかし、私どももこの資料について、もう少し正確に政府としての調査をしたいと思います。」と答弁しております。アメリカ局長、これは十月の十六日ですから、ちょうど一カ月です。調査された結果どうなっていますか、発表してください。
○山崎説明員 沖繩第四〇〇弾薬整備部隊におります職員に関しまして、金子議員から御質問がございましたので、われわれもその際に、提供されました資料に基づきまして、さっそくアメリカ側に問い合わせた次第でございます。 最近、その点につきましては先方から回答がございまして、結局、アメリカの空軍が世界にまたがっていろいろな防衛約束その他をしておる、それを支援するために、また利用できる人間を最も経済的に使うというために、弾薬を扱う兵員は、通常兵器と核弾頭の両方についてその取り扱い方を訓練されているというふうな回答があった次第でございます。したがいまして、われわれは、前回金子議員から御指摘のありましたように、核兵器あるいは核弾頭専門の職員が、この第四〇〇弾薬整備部隊におるとは考えられません。核兵器の取り扱い方について訓練されている問題と、核兵器そのものが存在するという問題とは全く別個の問題でございまして、しばしば御答弁申し上げておりますように、核兵器の持ち込みについては、当然事前協議の対象となるものでありまして、そういう核兵器の持ち込みについて、沖繩の基地について問題になったことはございません。
○瀬長委員 それでは、核兵器要員、その担当の兵隊がいるんだ、そして常時その要員は核兵器関係の点検整備その他をやっているというふうなことは、政府は確認したということなのですね。
○山崎説明員 私の御答弁が不十分であったかもしれませんが、弾薬を取り扱う要員はその訓練として、核弾頭と通常弾頭と両方を取り扱い得るようになっておるということだけでございまして、実際に核兵器を取り扱っているとは申し上げておりません。
○瀬長委員 いまアメリカに聞きただしたと言いますが、金子議員は名前までちゃんと指摘しているのです。それはアメリカの文書に基づいて、たとえばアルフレッド・B・ミラー二等空曹、アービル・F・エルキンズ三等空曹、ロバート・ウイングフィールド三等空曹というふうに名前をあげ、家族も何名おり、その人々はこういう専門的な仕事をやっているのだという指摘なんです。これを調査いたしましょうというのがあなた方の答弁なんです。したがいまして、こういった具体的な調査が行なわれたというふうに理解していいですね。
○山崎説明員 こういう要員につきましては、そういう訓練として、通常の弾頭と核弾頭と両方を扱い得るようにしておるというだけでございまして、御指摘のありましたそういう要員も、核弾頭のみならず通常弾頭も扱い得るように訓練されておる要員であるということでございます。核弾頭のみを扱う要員ではないというのがアメリカ側の回答でございまして、しかも、それはただ訓練としてやっておるということでございます。
○瀬長委員 政府は、核はないのだといったような印象をできるだけ与えるために、大臣から局長からあらゆる機会に答弁しておられますが、参考のため申し上げますと、これは沖繩の琉球新報という新聞にこう書いてあるんですよ。「核担当将校の配属認める」だれが認めたか、アメリカが認めた、こういうふうに書いてある。「在沖海兵隊当局は、ラロック証言が新聞に発表された日の午前中、」すなわち七日の午前ですね。「「以前にそちらから質問のあったNBC(核・生物・化学兵器)担当将校と下士官は、たしかに第三海兵師団司令部と普天間開閉航空隊基地訓練部内に配属されています」と電話で回答してきた。」新聞社にですよ。「電話に出た報道担当官は、さらに言葉を続けて「たまたまコメントがラロック証言とかちあってしまったが、これらのNBC将校、下士官が配属されていることは、在沖海兵隊が核兵器等を現に保有している証明にはならないことを十分に気をつけていただきたい。ご承知のように、核兵器の存在を含めて核に関することは肯定も否定もしないのが、米国政府の政策です。たぶん、沖繩返還協定に示されるように沖繩には核はないと思いますが……、在沖海兵隊にNBC将校、下士官が配属されていることが核兵器を保有しているのではないか、との疑惑を招くセンセーショナルな報道にならないようにお願いします」」どうです、そういうことを新聞社に、しかも言論に対する統制に近いまでに、こういったセンセーショナルにせぬようにということまで言う。と同時に、一貫してあなた方はない、向こうはあるかないかわからぬ。ということになると、疑問がどんどん出ると、あるとしか解釈できないという状況であります。 いずれにいたしましても、これから見ても、第四〇〇弾薬整備部隊、さらにつけ加えまして、これは普天間海兵航空隊基地にもあるとアメリカがいっているのですよ。あなた方の調査は、できるだけもうアメリカの意思をそこなわないような方法で答弁しよう、できるだけ核はないのだというふうな答弁をしようという努力なんですが、このように、海兵隊自体が新聞社に電話で堂々と回答している。あなた方はそういったようなことについては、もっとはっきりほんとうは知っておるんじゃないのですか。事実知らないんですか。答えてください。
○山崎説明員 沖繩における核兵器の問題につきましては、復帰前からいろいろと問題がありまして、われわれは、その当時核兵器があったかどうかは存じませんが、この点に関しましては、復帰前に当時のロジャーズ国務長官が上院における証言で、沖繩復帰の日までには核兵器はなくなっていると確信するということを述べ、さらに復帰の日にロジャーズ長官は福田外務大臣に手紙を送りまして、核兵器に関する事前協議に関しての約束は完全に履行されるということを通報してまいったわけでございまして、われわれは、こういう米国政府の最高責任者の言明からして、沖繩に核兵器はないことを確信しておる次第でございます。さらにその後も事前協議は行なわれておりませんし、われわれは核兵器はないものと確信しておる次第でございます。 その琉球新報の報道に関しましては、どういう言い回しを米側がしたのかは存じませんが、いまお聞きしました範囲におきましても、米側の担当者が、核兵器を現に持っているというようなことを言ったのではないと考えますし、また、事実そういうことばあり得ないと思う次第でございます。
○瀬長委員 私の聞かぬところまで答弁されるのです。私は、核兵器を持っているかどうか、あなたに聞いているのじゃないですよ。あなたに聞いたって、また答え得るような人じゃないのです。 それと関連して、次に、これも金子議員が同じ日の決算委員会で質問して、詰めが残っております。これは核兵器に関する事故です。核兵器の事故は、アメリカの文書に基づくと、いわゆるブロークンアロー、核兵器の災害でこれが一番大きいもので、これが起こると、もう核が爆発しているか、放射能がどんどん出ている、これが第一級でブロークンアロー。それから二番目の核兵器事故、これはベントスピアと名づけておるのです。これは核弾頭や核構成物質が損傷したり、核兵器の取り扱いに失敗したりして、当該の米軍組織では修復や移動ができないというもの、これをベントスピアというのです。さらに核兵器管理上の欠陥、ダルソードというふうな三つに分けて金子議員は質問しております。すなわち、六九年、七〇年の二カ年間に、いま申し上げましたブロ−クンアロー、これはさすがに起こっていないが、その次のベントスピアは相当起こっている。合計しまして九十一。一件は那覇、九十件は嘉手納基地。これは二カ年間ですから八日に一回起こっている。 それで、これは普通の弾薬庫よりは事故が多いということが金子議員の質問ですが、これに答えまして、どうにもあなた方は認めないが、最後に木村大臣はこう言っております。いわゆる非核三原則のうち、つくらない、持たない、これはこっちのことだからいいです。ところが持込まないということは、結局実際はつくらず、持たず、確認せず、これが日本政府の政策じゃないのか。いわゆる非核三原則は空洞化しているとか、それは実情じゃないんだとか、うそ偽りであるんだとか、いろいろ言われておりますが、確認せずというのがあなた方の態度である。そういったことがだんだん追及されて、木村大臣はこう言っています。「しかし、国民的不信は、もともと政府としても極力、最大限の努力をして避けるべきだと思いますので、できるだけのことはいたしたいと思います。」この事故について調べたい、そうして回答したいと思います、これなんです。 この事故について、あなた方お調べになったかどうか。事実共産党が示したあの事故の発生状況、これはアメリカ空軍が現にスライドをもって要員を訓練したそのテキストなんです。だから木村大臣ははっきりこれについては、最大限の努力をして御意思に沿いたいと思うという答弁をしているのです。この事故について、どうですか、調べましたか。これは同じ決算委員会の日です。
○山崎説明員 御指摘のような核に関する事故の問題は、沖繩復帰前の問題でございまして、日本政府としてもこの点については調べようがないわけでございます。したがいまして、その問題に関しましてはわれわれとしては、あったかないかということも申し上げられませんが、ただ、復帰後においてそういうことは承知しておりません。
○瀬長委員 これは重大な発言だと思います。木村外務大臣がやると言ったんだ。あなたは、六九年と七〇年のできごとで、七二年が復帰ですね、その前であるから調べようがないと言っている。これは調べると言っているのです。 これば危険ですよ。あなた、わかるでしょう。この事故というのは、実は広島に落とされた核爆弾、あれはテニアンでB29に載せる瞬間、前もって事故が起こって、放射能で一人死んでいる事実も明らかになっている。さらにラロック証言を見るまでもなく、もし核爆弾が横須賀あたりで事故を起こして爆発したらどうなる。死の灰ではなく、死の海水がやってくる、そして橋が飛ぶ、船が全部沈没する、海の魚はだめになる、いわゆる原爆津波が起こる。そして東京、神奈川だけでありません、もうほとんど千葉、埼玉さえどうなるか。そういった事故の前の事故が起こっておる。 それを、復帰前でありますので調べはできませんなどとアメリカ局長が一体言えるのですか。木村国務大臣すら、そういったことは重大であるということで、はっきり言えば、「日米間の信頼を傷つけるようなことは日米間の安保条約の規定をゆるがすものだ、こういう考え方は持っておりますが、しかし、国民的不信は、もともと政府としても極力、最大限の努力をして避けるべきだと思いますので、できるだけのことはいたしたいと思います。」ということは、こういった事故については調査し、そして国民が日本政府を信頼し、安心してまくらを高くして寝ることのできるような状態にしたいというのが、大臣の答弁じゃないか。その答弁をアメリカ局長は、できません言う。これではどうなるのですか。それではアメリカ局長の職責を果たせますか。あなたアメリカの政府の局長じゃないのですよ。アメリカ局は日本の外務省のアメリカ局ですよ。どうなのですか。日本の国民の安全、健康を考えるのであれば——そういう姿勢ではアメリカ人だ。日本人じゃない。大臣すらできるだけのことをしたいと思いますと言っているにもかかわらず、なぜあなたはできないとはっきり言うのか、責任を持って答弁しなさい。
○山崎説明員 私は、木村大臣がどういう前後の関係でそういうことをおっしゃいましたか、ちょっと正確に記憶いたしておりませんので、御答弁いたしかねる次第でございますが、私の記憶しております限りでは、大臣も、復帰前の問題でもあり、その点については何とも言えないけれども、復帰後においては沖繩に核兵器はないということは、アメリカ政府も約束しておることであり、それは疑う余地はないと思うということを言われたと思うのでありまして、その復帰前の問題について、大臣が調べるというふうには言われなかったように記憶しておるのでございます。 ただ、速記録を手元に持っておりませんので、この点については、私としてもこれ以上申し上げかねる次第でございます。
○瀬長委員 時間が参りますので最後に締めますが、いまのアメリカ局長山崎さん、実にふまじめだ。そうでしょう。私はちゃんとこの会議録を示してやっているのですよ。それを、木村外務大臣はどういういきさつでこう言ったかわかりませんとかいうふうなことでは、どうなるのですか。あなたは実にふまじめだということなんですよ。私、それを持っている。持っているからこれを示して言っている。十六日の決算委員会だ。あければわかる。そのいきさつもわかる。ちゃんと事故、こういうふうなことが起こって、そのためにはこうしなければいかぬということで、安保条約を堅持するのでこうこうだ、しかし、国民の信頼の問題もあるから、そういった面については努力する。これは、意味は調査するということなのですよ。ということよりは、あなたが自分かってな解釈をして、そういう記録すら見て答弁しないというふまじめさ。だから、あなたは日本外務省のアメリカ局長ではなしに、結局、アメリカのワシントン、フォード政権の局長じゃないかという疑いすら持ちたいような衝動に私はかられる。 時間が参りましたので、この問題については、たとえばいまの伊江島における核爆弾、これはB四三、広島原爆の約四から五倍あるTNT火薬の力を持っておる。この模擬爆弾のBDU8B、これが九月の十四日に最後に落とされております。これについて質問したかったのです。これはあとで委員会で別に煮詰めようと思いますが、この点については、復帰前何べん戦術核の模擬爆弾の訓練をやったか、復帰後何べんやって何個落としたのか、こういったことも全部出ております。こういったことについて、九月十四日の核の模擬爆弾の訓練についてはアメリカが認めたというわけであるが、これは朝日新聞にも出ておりますし、さらに赤旗新聞にも出ております。 最後に質問したいのですが、このような核模擬爆弾の演習を、もう自由にやりなさいということで、あなた方は抗議一つやらぬ。外務省は、やってくれるなということを要求するのかせぬのか。その当時の佐藤榮作総理大臣あるいは福田外務大臣は、模擬でも核だ、だからその演習をさせぬということをはっきり国会で言った。あなた方として、特にアメリカ局長として、もうこれ以上演習はしてほしくないということを、強力にアメリカに要請する意思があるかどうか、これをお聞きしまして私の質問を終わります。
○山崎説明員 この問題に関しましては、すでに木村外務大臣が別の機会にお答えになっておられるわけでございますが、政府といたしましては、この訓練は世界じゅうに展開しておる米空軍の訓練の一環としては認め得るものであると考えておりますが、ただアメリカ側に対しまして、こういう核に関する日本国民の特殊な感情を十分考慮して、訓練するにあたっては、安全上十分な留意をしてもらいたい。さらに、それをかりにやる場合でも、任務の遂行上必要最小限度にとどめてもらいたいということを申し入れ、向こう側もそれを確約しておる次第でございます。 その最小限度に限った訓練に関しては、これは安保条約の目的に照らしてやむを得ないとわれわれとしては考えておりまして、これ以上その点について、中止を求めるということは考えていないという次第でございます。この点は、木村大臣も別の機会に御答弁申し上げている次第でございます。
○小濱委員長 安里積千代君。
○安里委員 キビ価格の問題につきましては、すでにいろいろと質問がございましたし、決定が迫っておる状況にございます。 いままでの御答弁の中から承りますならば、立場上検討中だという一言に尽きるかと思うわけでございますが、奄美大島、沖繩の多数の農民の方々がたいへんな苦労をして当局に陳情をされました。こういう農民の切実なる要求に失望を与えないような結果があらわれることを願っておりますが、出ますその数字によりましては、今後たいへんな問題が起こるのじゃないかと思っております。 そこで、簡単に私はお聞きしたいと思いますが、いろいろ検討中だということですが、どういう基本線で検討しておるのであるか。いろいろ机の上で数字をはじき出しておられるでございましょうが、その基本的な線というものはどこに置いて検討中であられるのか、これをお聞きしたいと思います。
○中川説明員 現地からの陳情等もたびたび承っておりますし、その過程で、われわれは沖繩におきますサトウキビ作の重要な位置等は十分認識いたしております。 そういう意味におきまして、いろいろな生産対策あるいは構造対策等とも相まちまして、適切な価格政策の運用ということが、沖繩なり、あるいは南西諸島等のサトウキビのいわゆる生産の振興に役立ち、かつ、農家所得の確保をはかるということになろうかと思いまして、糖安法の趣旨にのっとりまして、それらの点を十分頭に入れて適正な価格を決定していきたい、このような考え方で現在検討を加えております。
○安里委員 農業所得の確保、沖繩あるいは奄美の基幹産業になっておりますサトウキビの生産を確保する、これはわかりますが、そのためには、生産者の価格、買い上げ価格というものが大きなポイントになるわけです。私がお聞きしたかったのは、砂糖の価格安定等に関する法律によりまして、農業パリティ指数に基づいて算出せられるということが書かれてございまするけれども、私は、その計算の方法がどうのこうの、所得方式にしろ、いろいろありますけれども、最低生産者価格というものは何を一体基準にしてきめられるべきかということは、法律上明らかにされておりまするように、計算の方法はどうであれ、基準がどうであれ、物価その他の経済事情も参酌しまして、重要なことは、甘味資源作物の再生産を確保することを旨として定めるものだ、こういうふうに法はうたわれておるわけであります。 甘味資源作物の再生産、これは価格が引き合わなければつくらない。ことに、労働賃金その他、農業に従事するよりもほかの仕事に従事したほうがいいということであれば、当然生産に従事する者がいなくなるわけでありまして、農業基本法にも示されておりますように、他産業との生産性の格差の是正とか所得の増大、あるいはまた農業発展と従事者の地位の向上というようなことも、国策の線としてうたわれておるわけでございますが、それを実現しますためには、あくまでも最低生産者価格というものは作物の再生産を確保する、これを目標にして定めなきゃならぬのじゃないか。幾らの価格で買うか、これでもってはたして農民たちは再生産に意欲を燃やすことができるかどうか、この点が、私は主体になって考えなければならない問題と思いますが、お考えを聞きたいと思います。
○中川説明員 御説のとおり、法律にもありますとおり、パリティ指数に基づいて算出される価格を基準としまして、物価その他の経済事情を参酌しまして、サトウキビの再生産を確保するということを旨として決定するという基本線でございます。
○安里委員 そうでありますならば、特にいまの物価の問題特に沖繩におきまする特殊の事情もございまして、物価あるいは労働賃金その他の経済事情というものが異常な状況にあるということも御承知のとおりであります。そして、再生産を確保するために必要な最低の生産費として、一万八千円以上ということが要求されておりますので、この法律を忠実に算定の線としてお考えでありますならば、農民の要求しております価格というものは、当然通していただかなければならない、こういうふうに考えるわけです。 てん菜糖の価格決定にあたりましても、先ほどもちょっと触れていらっしゃったようでございますが、価格が低いために、あるいはまたそのほかのこともあったでございましょう、減反されたので、これを奨励するという意味におきまして、今度の価格も配慮された面もあったかと思っております。北海道のてん菜糖でありますならば、あるいはてん菜糖以外のほかの農業に、ほかの生産にかえる、転作をする道がございましょうが、沖繩や奄美の場合におきましては、地理的条件から、サトウキビの生産をほかのものにかえろというようなことがむずかしいのです。いままで上げたから、また、やっているじゃないかと言われるかもしれませんけれども、沖繩の場合には、背に腹はかえられないからやっている。家族労働賃金なんというものは無視してまでも、所得の向上どころじゃない、極端にいいますならば多少の損をしてもやらなければならないのだ、こういうような立場で従事しておる実情であると考えております。したがいまして、ぜひとも価格決定につきましては、どうしたらこの価格で喜んで生産に従事するかという基本線を踏まえまして決定をされるように、強く要望しておきたいと思います。 こういうことを申し上げるのは、ややもすれば、サトウキビの生産というものが奄美や沖繩という限られた地域の問題であって、お米なんというものは全国的な問題であるが、地域的な問題であるという考えがどこかにあるのじゃないかと思う気持ちがします。しかしながら私は、毎度申し上げておりますとおり、サトウキビの生産というのは、確かに生産するところは地域的かもしれません。これは適地適作の線からは当然でありますけれども、その生産というのは決して地域的な問題じゃない。全国民の甘味資源を確保するために必要なものだ。外国からの輸入に依存をしておるという安易な考えでは、諸外国がどんな事情をもって輸入が制限されるかもしらぬし、あるいは今日見られますように、価格の大きな変動というものがなされてくる。どんな事情で、この需給というものが、国民の需要を満たすことができない、満たすにしてもたいへんな犠牲を払わなければならないという場合にならぬとも限らない。 だから、政府といたしましては、平素におきまして国内自給率というものを維持する、あるいは高めておく、この基本的な線というものがなければならぬと思うのです。なくなってしまってから、さあつくれといったってつくれるものではございません。ですから、国内の甘味資源の自給度を高めていく、これは沖繩の農民を保護するという意味以上に、国策といたしまして、国民の甘味資源に対する需要を、どんな場合においても最低限は国内で自給できる体制を整える、私は、これが責任のある施策としてあるべきことだ、こう考えるわけです。 ですから、そういう立場において沖繩あるいは奄美のサトウキビ生産を維持する、維持するためには再生産を確保するだけの価格を保持しなければならない、こういうふうに考えるわけです。 私は、もうあと数日に迫っておることでございますので、その決定にあたりましては、ほんとうに失望を与えないように、この価格が維持できて、農民のこの切なる要求というのが通るように願いたい。政府に対して彼らは遠いところから圧力をかけるだけの時間もないし、土地も離れております。それだからといって無視されるということは、これはたいへんなことであります。これは単なる陳情というのとはわけが違うと思っております。 そういう立場からいたしまして、価格の決定については十分なる配慮を願いたい。そういう高い立場から私は要求を申し上げるわけでございますが、私のこの要求の、抽象的であるかもしれませんけれども、基本的な線を、農林当局は維持してもらいたい、こう思うわけでございますが、当局のお考えをあらためてお聞きしたいと思います。
○中川説明員 先ほど来申し上げておりますとおり、法律の趣旨に沿いまして、サトウキビの生産を確保することを旨としてやってまいりたい。いま御示唆の点、十分念頭に置きまして、価格を決定いたしたいというふうに考えております。
○安里委員 法律はいろいろなことを、農業の振興あるいはまた生産性の確保、再生産の確保ということをねらいながら規定されるのでございますけれども、実際にあたりまして、巧みにそれが行政の段階において忠実に履行されないのが現実だと思います。この問題には、ぜひともそういうそしりを受けないように、特に私は注文を申し上げておきたいと思います。 時間がございませんので、外務省関係にちょっとお聞きしたいと思っておりますが、その前に、沖繩海洋博も迫ってきております。私が一番心配をいたしまするのは、あの海を越えての離島に対しまして多数の方々が来られる。そういう方々が、せっかく海洋博に来たけれども、不愉快な気持ちをもって帰るというようなことはあらしめてはならない。いまの状況では、そういうことが免れないような点もあるのじゃないか。特に、輸送問題ということでたいへんなつまずきをするのじゃないか、混乱を来たすのじゃないか、こう考えております。 そこで、その一環といたしまして、直接フェリーやその他多くの船も来るでございましょうし、また建設までに多くの資材も送ってくる状況でございますけれども、そのためには、港の問題が非常な隘路になっております。その隘路になっておる一つの大きな原因は、那覇港が完全に使われないという点に私はあると思います。那覇港の南岸は軍事施設がある。これによって那覇港は南岸のわずかのベースしか使用できない。これはたいへんなことになるのではないか。沖がかりしなければならない、荷物を揚げるにしても、たいへんだ、こういうようなことになると思います。 そこで、現在でも、海洋博を準備していきますいまの段階におきましても、どうしても即時に那覇港の完全なる返還ということが大きな課題になる。これは前からも問題になっておるわけですけれども、この那覇港の完全な返還という問題について、いま言ったような国際的行事もあわせて考え、沖繩の開発それから振興も考え合わせまして、重要な問題だと思いますけれども、その問題について、この返還について外務当局あるいはまた施設庁、防衛庁等とされまして、具体的にアメリカに対してこの実現のために努力をされておられるか、またそういうお考えがあるかどうか、海洋博に関連をしてお聞きをしたいと思います。
○銅崎説明員 那覇軍港の返還につきましては、第十五回の日米安全保障協議委員会におきまして、移設措置あるいはその合意が成立した後に返還されるということで、返還の可能性のある施設でございますが、先生御存じのように、代替施設を那覇以外に求めなければいけませんので、この代替施設をどこに持っていくかということで、関係の市町村に当たり、調整しておるわけでございますが、私も当時那覇の局長をしておりまして、そういう返還の可能性のある施設でございますので、いろいろと周辺の市に御意向をお伺いしたわけですが、見通しを得ることができませんでした。 しかし、先生おっしゃいますように、海洋博という国際的な行事を控えまして、軍港を使うことが必要だということは私ども全く同感でございますので、引き続いて関係市町村の御理解と御協力を得るように努力していきたい、こう思っております。
○安里委員 一月の日米合同委員会で、代替のかわるべき港を提供することを条件に、那覇港を返すという協議決定がされたということを私は承知いたしております。私は、それがほんとうにたいへんなことだと思っております。そうなりますと、沖繩におきまして新たな接収、新たな軍用地の提供ということがなされなければならぬ。その義務を日本政府は負わされておるということになります。これは現実の問題といたしまして、沖繩において実現できるはずはございません。政府当局とされましても、ほかに新しくアメリカに軍港を提供する、これができるのだという見通しのもとにああいう合意をなされたものか。とにかく返還をするのだという、表面上いかにも可能であるような形をとりながら、実質的にはほかに港を設けることもできない、こういう協議のあり方ば、事実上は那覇港が返らない、こういう結果にしか私はならぬと思うのです。 そこで、日米協議委員会におきまして、那覇港の代替地がほかにできたならば返還するという、こういう協議をしたということは、ほかに新しく提供する可能性があって、その見通しのもとにあの協議をなさったのであるか、合意をなさったのであるか。見込みはないけれども、とにかくやっておけというようなことでなされたのか。それともアメリカ軍当局は、那覇港ではどうもぐあい悪い、もっと都合のいいところに持っていったほうがいい、この機会にそれをえさに新しく提供を求めるという、そういうずるい考えに政府が乗せられたか、どっちかだと思うのです。主として外務当局がこれに当たったと思うのですが、こういう条件のもとに那覇港の軍施設を返すということは、一体それが可能であるという見通しのもとになされたのであるか、外務省にお聞きしたいと思います。
○深田説明員 お答え申し上げます。 私どもといたしましては、本件軍港の返還に関します折衝の際、代替地の確保ができるという期待のもとにアメリカ側と折衝いたしたわけでございまして、その後、ただいま防衛施設庁から御説明がございましたように、はかばかしい成果が得られていないということは、たいへん残念でございますけれども、返還の話し合いの過程におきましては、あくまでもそのような前向きの期待のもとに行なったものであるということをお答えいたしたいと思います。
○安里委員 それは沖繩軍事基地の問題いろいろなものを非常に甘く見過ぎていますよ。そんなに簡単に那覇港にかわるべきほかの港をつくることが可能である、見込みがあるという期待のもとに、これを前提として那覇港を返す、これは非常なマイナスだと私は思うのですよ。たいへんな紛争が起こる。はたして強制収用ができるかどうかも疑問でありまするけれども、あるいはしませんでしょう。またそういうことに沖繩の県民が承知するはずはありません。強引に政府がやろうといたしましても、これはたいへんな抵抗を受けるものだと思うのです。とするならば、結果的には、アメリカ側からいいまするならば、返さない理由として、ほかにかわるものを提供するという約束じゃないか、だから、あなたのほうで提供しないからわしらは返さぬという、返さないところの口実をアメリカに与えたことになると思うのです。アメリカは必ずそう出てくると思いますよ。一たん協議したから、第一の義務はあなた方が新しいものを提供することだ、あなた方がやらぬから返さぬ、これは私はたいへんなマイナスな折衝をしたものだ、こう思っております。 そこで、もうこういうことをやってしまってしかたがありませんけれども、いま現実にアメリカを加え、世界の各国の注目になっておる海洋博が行なわれる。いい時期だと思います。一月の協議においてそういうことがきまったといたしましても、現実にはこれはできない。それではもう那覇港を返さぬのか、こういう立場から——現実にいまあまり使っておりませんよ。アメリカにしてもあそこはあまり使い道がないんじゃないかと私は思っております。物を置くのはどうか知りませんけれども、船の出入りは非常に少なくなっておると思っております。アメリカが必要であるかどうかは別といたしまして、少なくとも平和的な海洋博も行なわれるわけです。とするならば、この機会に、一月にああいう協議をされたけれども、いろいろな事情が変わっていることを、あのときも事情は同じであるかもしれませんけれども、そういうことを理由にしてでも、もう一回アメリカに折衝し直して、無条件に返してもらうところの交渉をやるべきじゃないか。そうでなければ、もう一たん約束したから、新しいものを提供しなければだめだというふうな気持ちになりましたならば、これはとても返還される見込みはないんだ、こう思うのです。 その後この問題について、アメリカ側とそういう点について折衝し、話し合われたことがありましょうか、あるいはまたそのようなお考えがあるかどうか、お聞きしたいと思うのです。
○銅崎説明員 現在までに、この件につきましてアメリカ側と話し合ったことはございません。現在やっておりますのは、十五回まで終わったわけですが、十六回に、沖繩の基地の整理をどういうふうにやっていくかということで、私どものほうでいま事務的な検討の段階に入っておるところでございまして、その案ができましたら、関係各省とも相談してアメリカ側に交渉する、こういう段取りを考えております。
○安里委員 一体こういう問題について、施設庁が主体になって、そして外務省を押すというようなかっこうなんですか。純然たる外交上の、安保条約に基づく地位協定に基づくものでございましょうが、やはり主体になるのは施設庁が主体になって、そして外務省をプッシュする、こういうようなかっこうでしょうか。それとも、もっと当然の大きな高い外交上の問題として、外務省が主体になってこの問題はやるのでしょうか。どっちでしょうか。
○深田説明員 外務省のほうからお答え申し上げます。 この種の問題につきましては、外務省と施設庁が協力いたしまして処理しておりますので、いずれか一つが主体ということは必ずしもございません。ただ、代替地の確保というような比較的技術的な、現地の事情に詳しく精通する必要のある事項につきましては、主として施設庁のほうでいろいろ御研究になられまして、その上で私ども御相談を受け、さらにアメリカ側と時宜によって折衝するという形をとっております。 先ほどの先生の御質問に戻りますと、私どもとしましては、この種の案件につきまして、一たん約束をしたから、かりにそれが動かない場合にもう何もしないのかというと、そういうことは決してございませんので、事情がいろいろ新しく判明してまいりましたら、それなりに弾力的に、なるべく本件前向きに進めますように、アメリカ側と折衝する用意がございます。
○安里委員 それはそうしてくださいよ。私は、あの那覇港など三十何カ所でしたか、代替地を提供することを条件に返すというあの線が出ましたときに、これはたいへんなことだと思いまして、質問にもちょっと言ったんですよ。これは実質的にアメリカに口実をとられてしまって、返さない一つの大きな言いがかりになる、妙なえらい約束をしたものだ、返さないと同じことじゃないか、こういう感じを持ったわけです。悪くいいますれば、アメリカにペテンにかけられたか、あるいは日本政府がうまく乗せられたかというような感じを持つわけですけれども、どうかこの問題いま代替地を云々という問題は、実質的には返さないことになりますから、政府とされましても施設庁とされましても、もう少し強くひとつ当たってください。そうしませんと、これはアメリカのためにもなりません。最もフェアな立場で外交問題は処理しなければならぬ、私はこう思いますので、特に強く要望しておきます。 時間がございませんので、もうちょっとだけ外務省にお伺いしたいと思いますが、施設庁も関係があると思います。 ことしの五月二日に、私が「沖繩の復帰に際し米国に使用を許す施設及び区域から除外された軍用地の処理に関する質問主意書」を出しまして、それに対しまして総理大臣の名をもちまして答弁がなされております。納得のいかない点あるいはまたますますわからなくなった問題がございますので、二、三お聞きいたしたいと思います。きょう十分終わらぬ点がありましたらば、また次の機会にしたいと思います。 まず第一に、冒頭にありますることで、つまりVFWクラブのありまするあの地域、これは牧港補給地区の範囲内の地域でございますが、これを「昭和四十七年五月十五日の日米合同委員会において本件土地を施設及び区域として提供する牧港補給地区に含めないこととなったものである。」という御答弁がございます。お聞きしたいのは、「四十七年五月十五日の日米合同委員会」とありますが、その五月十五日の日米合同委員会というものは何時ごろ開かれたものでしょうか。
○深田説明員 正確な時間は私、手元に持っておりませんが、当時、私も北米第一課長をやっておりまして、若干安全保障課の仕事もフォローしておりましたが、深夜にわたってこの打ち合わせをやった。したがいまして、深夜と申しますのは夜中過ぎというように私の記憶では覚えております。非常におそくまでこまかい詰めをやったということでございます。
○安里委員 私が疑問に思い、五月十五日の日米合同委員会は何時にやったかということをお問いをいたしておりますのは、五月十五日はもう返還がきまって沖繩が日本の施政下に入ったときなんです。午前零時からこの十五日は始まるわけです。そうすると、五月十五日の日米合同委員会となりますと、すでに時の経過によって、この地域というものは返還協定の覚書にありまするA表のうちに含まれるものとして、一応提供する地域に、零時という時間が来ると同時になったものだと私は思うのです、理屈を言うようですけれども。それなら五月十五日に開かれた委員会というものは、深夜にわたって協議されましても、おそらく正式な委員会決定はそれからあとでしょう。としまするならば、時間的に見ました場合には、五月十五日の合同委員会というものは零時以後だと思うのです。そのときには返還協定の了解覚書のA表によって、これは一応提供される地域として考えられたものじゃないか、またそう解すべきじゃないか、こう思うのですが、どうなんですか。
○深田説明員 先ほど先生御指摘になりました御質問主意書に対する答弁書にございますように、私どもの了解しておりますところでは、この土地を施設、区域として提供しないという合意が成立いたしましたのは、五月十五日の返還成立の直前というふうに了解しておるわけでございます。
○安里委員 書いてありますよ、確かにそういう合意がなされたのは、沖繩返還が実現した五月十五日直前のことであると。話し合いは、そういうふうにもちろん直前にいろいろ話し合われたでしょう。しかし、五月十五日の日米合同委員会できめたのだ、こう言う以上は、最終的にきまったのは五月十五日でしょう。話し合いは、返還に含めないといういろいろな話は、その直前もあったかもしれません。しかし、きめたというのは五月十五日の日米合同委員会ですよ。五月十五日といえば十二時をもう過ぎております。そのときになってから、もう沖繩が日本に返ったその日にきめたということは、ちょっとおかしいのじゃありませんか。その以前の五月の十四日の日米合同委員会できめたというなら、話はまだわかりますよ。これが間違いないとすれば、あなた方の正式な記録も、五月の十五日の日米合同委員会できめたということになりますと、おかしくありませんか。
○深田説明員 ただいまの御質問につきましてお答え申しますと、私どもの了解では、返還協定成立の五月十五日という日をめどにいたしまして、これはほかにも御承知のようにたくさんの案件がございまして、関係者は非常に多忙をきわめ、まさにその直前は非常に忙しい時期でございまして、この五月十五日ということを目標にすべてのものが集約されたというような状況であったことは、御了解いただけるのではないかと思います。 したがいまして、いまの御質問にございますように、五月十五日に返還が成立し、五月十五日に合同委員会があったということがおかしいではないかという御指摘につきましては、私ども当時の事情から推しまして、そういう事態であったことは事実上もやむを得なかったことだというふうに考えております。
○安里委員 では、実際上の記録、会議録か何かあるのでしょう。それは何日付になっておるのですか。
○深田説明員 たいへん申しわけございませんが、その合同委員会の記録そのものを、ただいま手元に持参しておりませんので、確認の上、後日先生のほうにお答え申し上げますけれども、私どもがこの席でお答えできる範囲だけで申しますと、いまの五月十五日に合同委員会が行なわれたということでございます。
○安里委員 そうしますと、結論を申しますと、これは沖繩返還前に、復帰前に解放された土地、こう見てよろしいですか。
○深田説明員 合意が成立いたしましたのが復帰の直前、それからこの合同委員会の結論が確定いたしましたのが、復帰の際というふうに御理解いただきたいと思います。
○安里委員 問題は、なぜやかましく言うかといいますと、それによりまして、一体この復元補償の責任はどこにあるかという一つの重要な分かれ目になってくると思うのです。五月十五日の午前零時を過ぎてからの解放でありますならば、当然その復元については、返還についての責任は、政府にあるのじゃないかと私は思いますし、十五日にならぬ前の解放、つまり復帰のときにはもうそれが提供施設に入っていないんだということでありますれば、その補償問題についてはアメリカの責任だということが、私は理屈の上からいわれるのじゃないかと思うのです。 この答弁書によりますと、政府の考えとしては、提供しない土地だった、しかもそれば復帰前だ、だから、そのあと始末の責任はアメリカ政府にあるんだ、こういう立場の答弁だというふうに理解されますが、結論的にそうなんですか。
○深田説明員 ただいま申し上げましたように、この土地を施設、区域として提供しないということが合意されましたのが、事実上復帰直前でありました関係上、アメリカ側といたしましては、この土地の返還につきまして、布令二十号によります通常の予告措置をとるということは実際問題としてできなかったわけでございます。その後、この件につきましてアメリカ側と話をいたしました結果でもございますが、アメリカ側では、この案件を返還協定四条二項の補償の対象として、地主側がクレームを提起されることに異議は差しはさまないということを申すに至りまして、先生御承知のように、ことしの六月二十八日に補償請求が土地損害賠償審査委員会に提出された次第でございます。 この委員会での実際の調査あるいはヒヤリングというようなものは、関係当事者が一時帰国しておったというような事情がございましておくれておりましたけれども、昨日アメリカ大使館に問い合わせたところ、非常に近いうちに実質的にこのヒヤリングが始まるという返事を得ております。 また、土地の物理的な明け渡しの問題につきましては、これはVFWと地主側の皆さまとの御折衝ということに当然なるわけでございますが、事の経緯から申しまして、アメリカ政府といたしましてもVFW側に、本件を円満に解決するようにという側面的な働きかけはやっておるわけでございます。
○安里委員 時間がありませんので、私はここで打ち切りますが、いまおっしゃいました中で、確かに時間が迫っておりますので、地主の人々は、アメリカの損害賠償審査委員会ですかに問題を提起をいたしております。しかし、今日まで審議をされたことも聞きませんでしたし、また向こう側からしますと、これはアメリカの責任だ、アメリカがあれするのだといったようなことが、現地の賠償審査委員会に、どれだけ一体日米間における合同委員会のアメリカの趣旨というものが伝わっておるかどうか、疑問な点が非常にあるわけです。外交当局ではそういうふうにきめたけれども、委員会がはたしてその趣旨に沿うてやられるかどうかも疑問でありまするし、また、建物の撤去の問題は地主との関係だというふうなおことばがありましたけれども、これはたいへんなことだと思うのです。つくらしたのはアメリカが転貸しをしてつくらした。返してしまったら、あとの建物の収去については地主と所有者でやれ、これは応ずるわけにはいかないし、裁判問題にもなる。これはたいへんなことだと思うのです。あるいはアメリカの機関でありますところの米国土地損害賠償審査委員会、これがはたしてこの建物を収去までさせるだけの権限があるかどうか疑問だと思いますし、アメリカ自身に貸した土地をアメリカがさらに転貸しした、このものに対して、地主が今度は自分の責任において争わなければならない、やらなければ、裁判に訴えてアメリカ側を相手に取り除き請求をしなければならぬ、これはたいへんなことだと思うのです。実現いたしましても、時日を要するし、その経費もたいへんばく大なものだ、こういうふうに思うのです。 ですから、私はこの問題は、理屈はどうであれ、問題は平和条約の第三条によりアメリカに施政権を与えたことに端を発しましょうし、そして今度は返還にあたるところの返還協定、そして返還協定にあたって提供しないことにきめた、こういう一連の政府の施策、政府の行為の上から生まれた問題でありますので、地主が自由にやればいいじゃないか、明け渡しも要求すればいいじゃないか、これでは地主としてはたまらぬと思うのです。これはやはり外交交渉の中において強く要求しなければならぬ問題だと思っております。 もう一つほんとうは言いたいことがあります。はたしてこれが提供しない土地にあったかどうかということは、覚書A表の問題あるいはこれに基づく告示の問題、いつ地主にこれが通告されて解約の効力が生じたか、いろいろな問題があると思います。しかし、そういう手続問題は別といたしまして、少なくとも完全に返還をされるということに対しましては、政府としても、これはアメリカの関係だ、地主と建物所有者との関係だというふうに安易にとられたのでは非常に困ると思うのです。ぜひ政府とされましても、アメリカに対しまして、強力にこれが完全にできるようにしてもらいたい。そうでなければ、こういうことからいつでもトラブルが起こるし、沖繩返還になったけれども、まだまだあと始末ができていないという一つの大きな証拠になると思います。当局とされまして、アメリカにもぜひ誠意を尽くしてこれをやるように、強く当たってもらいたいということを申し上げて、私の質問を終わります。 ————◇—————
○小濱委員長 この際、昭和四十九年産さとうきび生産者価格の大幅引き上げに関する件について決議をいたしたいと存じます。 本件に関しては、各党の理事間におきまして協議を願っておりましたが、その協議がととのい、案文がまとまりました。 便宜委員長から案文を朗読いたし、その趣旨の説明にかえたいと存じます。 昭和四十九年産さとうきび生産者価格の大幅引き上げに関する件(案) 近年の物価、労賃の急激な上昇に伴い、沖繩のさとうきび生産は決定的打撃を受けている。 よって政府は、昭和四十九年産さとうきび生産者価格を決定するに当たっては、沖繩におけるさとうきび生産の占める重要性にかんがみ、その再生産を確保するため、同生産者価格の大幅引き上げを行なうよう努力されたい。 右決議する。 以上でございます。 ただいま読み上げました案文を、本委員会の決議とするに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○小濱委員長 起立総員。よって、本件は本委員会の決議とすることに決しました。 ただいまの決議について、議長に対する報告及び関係当局への参考送付などにつきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○小濱委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう取り計らいます。 本日は、これにて散会いたします。 午後四時五十九分散会 ————◇—————