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72回国会参議院1974/06/03

内閣委員会 第26号

発言数
45
登壇者
9
会派数
3
開催日
1974/06/03

会議録

寺本廣作自由民主党

○委員長(寺本広作君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  去る一日、川野辺静君、棚辺四郎君、高橋邦雄君、斎藤十朗君、林道君、平島敏夫君が委員を辞任され、その補欠として楠正俊君、星野重次君、今春聴君、中山太郎君、郡祐一君、源田実君が選任されました。  また本日、今春聴君が委員を辞任され、その補欠として高橋邦雄君が選任されました。     ―――――――――――――

寺本廣作自由民主党

○委員長(寺本広作君) 国家公務員災害補償法等の一部を改正する法律案、一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案、恩給法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案、以上三案を便宜一括して議題といたします。  まず、順次趣旨説明を聴取いたします。小坂総理府総務長官。

小坂徳三郎自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(小坂徳三郎君) 国家公務員災害補償法等の一部を改正する法律案の御説明を申し上げます。  本年二月二十日、人事院から国家公務員法第二十三条の規定に基づき国会及び内閣に対して、最近における社会経済情勢等の実情にかんがみ国家公務員災害補償制度における障害補償年金、障害補償一時金及び遺族補償年金の給付水準の改善をはかる等の必要がある旨の意見の申し出がありました。  政府としましては、その内容を検討した結果、この意見の申し出どおり国家公務員災害補償法等の一部を改正する必要を認め、この法律案を提出した次第であります。  次に、改正の内容についてその概要を御説明申し上げます。  まず第一に、障害補償年金及び障害補償一時金の額を一律に一一・七%引き上げることとしております。  また第二に、遺族補償年金について、遺族二人の場合、現行の平均給与額の年額の四五%から五〇%に引き上げる等、遺族の数に応じてその支給割合を五%から七%引き上げることとしております。  第三に、遺族補償年金の前払い一時金について、現行では平均給与額の四百日分とされておりますが、これを最高一千日分まで支給することができる等の改善を行なうこととしております。  なお、この法律は、労働者災害補償保険法の改正の時期に合わせて本年十一月一日から施行することとしております。  以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。  何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛同あらんことをお願いいたします。

寺本廣作自由民主党

○委員長(寺本広作君) 速記をとめてください。   〔速記中止〕

寺本廣作自由民主党

○委員長(寺本広作君) それでは速記を起こしてください。  それじゃ、続けて一般職のほうをやってください。

小坂徳三郎自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(小坂徳三郎君) ただいま議題となりました一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。  昭和四十九年度における公務員給与の改定については、さきに、衆議院内閣委員会及び参議院内閣委員会で、それぞれ御決議をいただいているところでありますが、さらに、去る五月三十日、人事院は、一般職の職員の俸給月額について、昭和四十九年度に限り、暫定的に一〇%増額することを内容とする勧告を行ないました。  政府としては、勧告の内容を検討した結果、この際、一般職の職員の給与について、勧告どおり本年四月一日からこれを改定するとともに、特別職の職員についても一般職の職員に準じてその給与を増額することとし、このたびこの法律案を提案することとした次第であります。  次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。  第一は、一般職の職員の給与に関する法律の一部を改正し、昭和四十九年度に限り、一般職の職員の俸給月額及び非常勤の委員等に支給する手当の支給限度額を一〇%増額することとしたことであります。  第二は、特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正し、昭和四十九年度に限り、特別職の職員の俸給月額及び非常勤の委員等に支給する手当の支給限度額を一〇%増額することとしたことであります。  第三は、防衛庁職員給与法の一部を改正し、昭和四十九年度に限り、防衛庁の職員の俸給月額及び学生手当の月額を一〇%増額することとしたことであります。  第四は、沖縄国際海洋博覧会政府代表の設置に関する臨時措置法を改正し、昭和四十九年度に限り、政府代表の俸給月額を一〇%増額することとしたことであります。  以上のほか、附則において、この法律の施行期日、適用日及び特定の職員についての所要の措置を定めることとしております。  以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。  何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。

寺本廣作自由民主党

○委員長(寺本広作君) 速記をとめてください。   〔速記中止〕

寺本廣作自由民主党

○委員長(寺本広作君) 速記を起こしてください。  衆議院議員小宮山重四郎君。

小宮山重四郎自由民主党

○衆議院議員(小宮山重四郎君) ただいま議題となりました恩給法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案につきまして、提案の趣旨及びその内容を御説明申し上げます。  最近の経済情勢にかんがみ、恩給等の改定措置が行なわれ、その実施時期は本年十月からとされておりますが、恩給等の受給者に対しては福祉の向上をはかる必要があると考えまして、この際、昭和四十九年度における恩給法、国家公務員共済組合法、公共企業体職員等共済組合法、地方公務員等共済組合法、私立学校教職員共済組合法、農林漁業団体職員共済組合法、戦傷病者戦没者遺族等援護法、未帰還者留守家族等援護法及び戦傷病者特別援護法の年金年額の改定措置等の実施時期につきまして、その実施時期を一月繰り上げて九月一日から実施しようとするものであります。  以上が本法律案の提案の理由及びその内容であります。  何とぞ御審議の上、すみやかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。

寺本廣作自由民主党

○委員長(寺本広作君) 以上で説明は終わりました。  これより三案を一括して質疑に入ります。質疑のある方は順次御発言を願います。

鈴木力日本社会党

○鈴木力君 国家公務員災害補償法等の一部を改正する法律案について若干お伺いをいたしますが、まず、総務長官に最初にひとつ伺っておきたいと思いますが、この法案は、まあ労災保険法と軌を一にするものと思いますけれども、また一面からいいますと、ILO条約の百二十一号、それから同じく百二十一号の勧告、これらに基づいての関連があると思いますが、このILO条約との関係は、この法案ができますためにどういう順序になっており、どういう関係になっておりますか、最初にお伺いしておきます。

小坂徳三郎自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(小坂徳三郎君) 今回のこの法律改正によりまして、ILO百二十一号条約等の要件は満たされていくものと私は考えております。

鈴木力日本社会党

○鈴木力君 このあと人事院総裁に伺いますけれども、労災保険審議会の答申、これは労働省に対してのものでありますが、これを読んでみますと、民間企業のうちでは特にこの労災関係が非常に手薄になっておるといいますか、薄い、そういう状況にかんがみて民間では労災保険法の規定をされる中身に企業内で上積みをしているという説明があったと思います。人事院では、この民間のそういう上積みをどういう形でどれだけやっておるのか、お調べになったかどうかですね。特に、このまま文章づらでちょっとわれわれが考えますというと、そういうことになってくれば、民間企業のほうは、労災保険法は最低の基準になるということになる。国家公務員のほうはこれ以外に上積みするものは何もないわけでありますから、そうするとこの補償法が最高の基準になる。最低と最高とが同じ水準で法律化されているとすれば、国家公務員が少し不利になるんじゃないかというふうにも感じられますので、調査の結果と、それから今度の改正案との関係をお伺いしたいと、こう思います。

佐藤達夫人事院総裁

○政府委員(佐藤達夫君) 順序を立てて申し上げますというと、御承知の公務員の災害補償法に二十三条というのがありまして、労働基準法、労災保険法等と実施上均衡をはかるようにつとめろというようなことがいわれているわけですが、そこにおのずからのある種のワクはこれはあるんで、われわれそれを気にしながらいろいろなことをやっておると、率直に言えばそういうことだと思います。しかし、公務には公務のまた独自の問題点もありますから、それはそれとして、従来の実績をごらになってもわかりますが、特別公務なんていうのは一番これははっきりした例ですけれども、それ以外に、福祉施設の関係などでも休業援護金でありますとか、奨学援護金でありますとか、こっちが先がけてやった。もちろん、先がけたというのは、結局あとで向こうさんから追いついてこられたものが相当ありますけれども、そのくらいの努力はしてきております。そういうこととかね合わせて、いま御指摘のような点が一つあるわけで、向こうが企業で上積みができるじゃないかということをわれわれとしても考えつつ、一昨年でございますか、四十七年でしたか、相当の規模の――四十七年の十月現在で二千社、四十八年の十月現在で四千社を対象にいたしまして、いま御指摘のような点を調べまして、大体の結果はまとまっておりますけれども、そこらは御推測いただけるように、なかなか企業内のほうのそういうものの分析が、非常にまたそれぞれいろいろな要件をかみ合わせてやっておりますものですから、われわれのほうの参考にすぐそのまま使うような形に整理されてない、なまのものが出てきておるわけなんです。したがいまして、それらの点を目下分析をして、そしてわれわれのほうの重要な資料にしようと、これが現状でございます。

鈴木力日本社会党

○鈴木力君 お伺いいたしますと、さっき申し上げましたように、その分析の結果がやはり今後のこの制度の改善に相当生かされてくると期待してよろしいと思いますし、御期待申し上げますが、いま申し上げたようなこの最低と最高水準というような関係からの国家公務員に対するはね返りといいますか、そういう是正といいますか、調整といいますか、そういう点についてさらに御検討をひとつ御要望申し上げておきたいと、こう思います。  あと、法案の中身の問題で若干お伺いいたしますが、一つは、遺族補償年金の受給権者に対する一時金の制度でありますが、これ、暫定的に昭和五十一年六月三十日までですか、いままであったものが、それが今度十年間延長をされるというふうに拝見をしたんでありますけれども、この十年間という延長の理由がどこにございましょうかということです。これ、実は私は、もうこういうことになってまいりますと、暫定的にということから、本則といいますか、暫定をはずした本制度化してもいいのではないかというふうに思うんでありますけれども、この点の理由をひとつお伺いいたしたい。  それから二つ目は、この前払い一時金の受給者の問題でありますが、この前払い金、前払い一時金を受給された人たちは、その期間年金を停止されるんではないかと、こう思います。従来は、たぶん最高は四百日分で三年間停止をされておったと思いますが、今回は最高が千日、一千日分になって、五段階ですか、こうなるわけでありますけれども、そうなりました場合に、今度のこの年金を停止される期間がおのおのどの程度になるのでしょうか、お伺いをいたしたい。第二番目であります。  それから第三番目は、人事院の報告によりますと、なくなった場合に、この葬祭に要する費用を相当勘案したといいますか、それを重く見たというふうにあったと思いますけれども、葬祭に関する費用が増大をしておる、そういう状況はここの間にどういう形で見られておったのか、お伺いいたしたいのです。  ついでに、この問題を考えますというと、遺族の生活実態を考慮しという、そういう意味のことばも、この人事院の意見書の説明の中にあったように記憶しておりますが、その生活実態を考慮なさいますと、年金がストップされている期間の生活というのは一体どういう形になるのだろうか。それもあわせてお願いを申し上げたいと思います。  なお、一ぺんにお伺いを申し上げて、一ぺんに御答弁いただきたいのでありますが、もう一つお伺いいたしたいのは、障害補償者の給付水準の改定についてであります。おそらく、身体機能を全部喪失をされている人たちに対しては、ILOの百二十一号の条約の水準では所得の六〇%となっておったと思いますが、勧告では六六%に上げられておる。今回の改正はそういうものを踏まえての改正だと思いますけれども、遺族補償年金の標準遺族を、遺族三人から二人に引き上げになっていらっしゃる。これはまあ大きな前進だと思いますけれども、いま申し上げたこの条約と勧告との関係からすると、どういう数字になってきたのか。その辺の解明といいますか、御説明をお願い申し上げたいと思います。  ずうっとこう並べましたけれども、一括して御答弁をお願いできればと、こう思います。

佐藤達夫人事院総裁

○政府委員(佐藤達夫君) 一ぺんに一括してという御注文になりますというと、私よりも局長に答えさせたほうが正確だろうと思いますから、そのほうへ譲らさせていただきます。

中村博人事院事務総局職員局長

○政府委員(中村博君) まず最初の、一時金を十年の暫定とすることに対する考え方でございます。これは、先生御承知のように、四十一年の改正で、一時金制度を大部分やめまして年金制度にいたしたわけでございます。これは必要な期間、必要な方々に必要な額を補償しようということで御賛同いただきまして、一つの進歩としてそのような措置をとったわけでございます。しかし、とりました段階におきましては、在来が一時金でございましたし、また、その意味で年金というものにおなれにならないという面もある。それからまた、たとえば遺族補償について申しますと、おなくなりになりました直後はいろいろ不時の支出もあろうということを考えて四百日分という前払い一時金の制度が創設されて、ある程度の、ある限度の暫定的な措置として置かれた、かように考えております。したがいまして、そのようなことでこの制度が発足したわけでございますけれども、やはり御遺族の方々から、これに対しまして御要望もございます。たとえば、四十七年の実績について申し上げまするならば、十一件ございまして、千五百万程度のものを差し上げておる、こういうかっこうに相なっておるわけでございます。したがいまして、今回のこの十年ということで改正をお願いいたしておりますのは、理論的にはいろいろ問題があるところでございましても、やはりそういったふうに利用なさっておられると、この実情は尊重しなければならぬ、こういうことから、いましばらく続けて、その辺の事後の動きを見まして、そしてその次の考えをしようと、こういうことで現状肯定という考え方でございます。  それから、前払い一時金をもらいますと、取りますと、これはいま申し上げました基本線に従いまして、当然のことながら年金の支給が停止されるわけでございます。たとえば四百日分では二年三ヵ月でございます。先生御指摘の千日分になりますと、大体五年ちょっとと、こういうことに相なります。しかし、この制度は年金の先払いでございまして、御遺族のお申し出によってやるわけでございます。したがいまして、確かに御指摘の点は一つの問題ではございますけれども、今般この法律が改正されますと同時に、労災のほうでもやっております特別資金というものを考えてございます。したがいまして、その金を、御遺族にはその種類の別なく百万円差し上げるということを現在考えておるわけでございまして(それこれあわせて考えますると、この支給停止期間の措置は、今回の百万円の支給によって相当程度緩和されるのではないかと、かように考えてございます。  それから葬祭補償につきましては、今年の四月から、在来七万円プラス平均給与額の三十日分でございましたのを、七万円を九万円に上げまして、九万円プラス三十日分、かように相なっておるのでございます。そこで、このように改正をいたしましたのは、四十八年の労働省の調査で、葬祭料の調査をいたしておるわけでございますが、これによりますと、たとえば九万円プラス平均給与額の三十日分でございますので、平均給与額が三千円としますと、九万円プラス九万円、したがって十八万円になる。このときの結果は、公営の最低の経費が十一万五千円と相なってございますので、それをはるかに上回るというかっこうで、民間の情勢との対応をはかった、さような所存でございます。  それから第四問の、今回の改正におきますILO条約・勧告との関係でございますが、補償水準をどの限度に高めるかという問題につきましては、これは絶対的なきめ手はないわけでございます。したがいまして、私どもとしましては、ILO条約なりあるいは勧告なりというものを今回は一つの手がかりとして、そうして補償の内容の改善をはかろう、それを主として考えたわけでございます。したがいまして、その条約と勧告と、それから今度の人事院におきましては意見の申し出との関係でございますが、たとえば遺族補償につきましては、これはその標準受給者というものを百二十一号条約で想定いたしてございまして、それには五〇%だと、こういうことになっておりますし、また構成人員も三人でございます。ところが、わが国の調査によりますと、遺族は大体平均の家族構成が三・一人でございます。一人おなくなりになれば御遺族は二人でございます。したがって、そのILO百二十一号条約におきます標準世帯、その三人はわが国では二人ではないかというところで、在来三人で五〇%のところを、二人で五〇%にいたした。これが百二十一号条約との関連でございます。  それから百二十一号勧告との関連は、これは先生御承知のように、給与補償については被災時の所得の三分の二にせいと、それから障害等級三級に該当するような重度障害につきましても、これもまあやはり三分の二にしなさい、それから遺族補償につきましては遺族の全部に支払われる給付の額の最大限を規定すること、たとえば現在五人で何%ときめてございますが、そういうような場合には障害等級三級の場合の障害補償の額を下らない額、したがって所得の三分の二を下らない額、こういうことになってございます。したがいまして、遺族補償の額をきめますときには、標準世帯をずらしますことと同時に、その最高額につきましてはこの勧告の線を入れまして、最高を遺族五人で六七%、こういうようにいたしておるわけでございます。  大体そのような関連で、両方まあ国際的にいいところ――いいところといいますか、われわれが一つの基準として示されましたもの、その中でまあ改善のための手だてとなるものに準拠したと、こういうかっこうだと理解いたしてございます。

鈴木力日本社会党

○鈴木力君 いまの御説明で中身についてはわかりましたけれども、国際的にいいところ、いいところをおとりになったという、その御苦心のほどはよく理解できます。そしてまた、そういう面ではそれぞれの前進があったという評価も私どもできると思うのでありますが、私が一番先に申し上げました民間との関係ですね、これは先ほどまあ申し上げたとおり。もう一つは、何といいましても、いまの生活実態がきわめて変動的であるという、これは国際的にいいところはおとりになったという気持ちはよくわかりますけれども、国内的には非常にこの遺族の生活実態というのは相当悪化してるのではないかというふうにも見られるわけであります。これはもう御要望申し上げておいたほうがいいと思いますけれども、そういう点からも、さらに御調査をなさるといいますか、御検討をなさった上で、いまのこの経済的な変動に対応できるような一つの制度というものを御検討いただいて、確立の方向に御努力をいただきたいということであります。これは総理府のほうにも同じ立場から御要望申し上げて、今夜の質問を終わっておきたいと思います。

寺本廣作自由民主党

○委員長(寺本広作君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、楠正俊君、中山太郎君が委員を辞任され、その補欠として川野辺静君、原文兵衛君が選任されました。

宮崎正義公明党

○宮崎正義君 先ほど人事院総裁が御答弁の中で、災害補償法で、国家公務員のほうとしては福祉施設について先がけてやって、いいところもあるんだというような御答弁がございました。その「福祉施設」というこの字句――どうも字句をとらえて云々するわけじゃございませんけれども、福祉施設ということになると、何か、建物だとか、物をつくっていく施設のよう准関係が思えられてならないわけですがね。現に、休業援護金制度ですか、それからもう一つ奨学援護金制度というものなんかもあるようでございますが、こういう点についてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。

佐藤達夫人事院総裁

○政府委員(佐藤達夫君) 「福祉施設」ということば自身がきわめて適切であるかどうか、私もその点は疑問を持ちますけれども、この気持ちは、普通の原則的な補償というものは、要するに公務による災害で、その人の稼得能力といいますか、そういうものを失ったその損失を補償してやるんだということが骨子になってできておると思いますけれども、この福祉施設として考えられるものは、むしろそのものずばりの性格のものではなくて、そのことばの多少ニュアンスとして含んでおりますように、卑俗なことばで言えば、たとえば見舞い金的なもの、それがこれに当たる。完全な、純粋な、あるいは潔癖な意味における補償というものから、ちょっとその周辺に入るものだというふうに私どもは考えております。

宮崎正義公明党

○宮崎正義君 法律による給付と、そして福祉施設による給付と、こういった考え方に立つわけですね。それで、いまの御説明ですと、施設というのは付近のものだというような御答弁でしたけどね。どうも考え方というのがぴんとこないんですがね。この福祉施設というこの条文をおつくりになったその当時のお考えと、これからこれをどこまでもいま御答弁がありましたような方向で生かしていかれようとするのか、その点、ちょっとまぎらわしいみたいな点がどうも思えてならないんですがね。将来に対するお考えはどんなふうにお考えになっていますか。

佐藤達夫人事院総裁

○政府委員(佐藤達夫君) そう無制限に福祉施設なりと称してこれを拡大していくということには、やはり相当ブレーキをかげながら考えなければいけないと思いますけれども、これに該当してまさにこの扱いをしてよろしいというものもこれはあり得るわけですから、そういうものについてはどんどん広げていきたい。きわめてばく然たるお答えになってしまいますけれども、気持ちはそういう気持ちでおります。

宮崎正義公明党

○宮崎正義君 休業援護金制度の実施については、これは昭和四十一年七月一日から実施されているというふうになっておりますね。それからまた奨学援護金制度の実施については昭和四十二年十月一日から実施されているというのですが、この法案の内容等を見ていきまして、どうもすっきりしない面があるわけですね。こういを点を、給付という面から考えていきますと、この字句というものがちょっと疑問になってしょうがないんですけれども、将来の課題として申し上げておきたいと思うんです。  それからもう一点、賞じゅつ金の件につきましてお伺いをしたいんですが、いろいろございますね。海上保安庁の職員、海上保安庁職員賞じゅつ規程、これは昭和二十八年につくられたものです。それから法務省の職員、法務省職員賞じゅつ規程、これも二十八年ですか、法務省訓令ですね。それから消防吏員または消防団員、これは消防表彰規程、それから自衛隊の特別弔慰金あるいはその賞じゅつ金。この自衛隊のことにつきましては私は防衛庁の質問のときにも伺ったことがあるわけですが、これらの該当者をずっと見ていきましても、非常に件数が多くあっちゃ困るわけなんです。これからを考えてみましても、資料をいただいたんですが、海上保安庁で一件二名、それから消防庁で、これは累計で百三十八名、四十八年は八名、防衛庁が特別弔慰金が十三名、賞じゅつ金、これは訓令に基づいてやっていることなんですが、これが五十八名、法務省累計が十二名というふうにいただいてるんですが、四十九年度の賞じゅつ金の内容等のお考えというものをどんなふうに考えておられるか。現在までの賞じゅつ金の制度がありますけれども、非常に少額なものであって、この時代に即応してないというような面がずいぶんあると思うんですが、これは人事院総裁のほうにお伺いするものなのか、総務長官のほうにお伺いするものなのか。これは私は長官が全部まとめていかれるという考え方の中から考えれば、長官に御答弁を願ったほうがいいんじゃないかと思うんですが、いかがでしょう。

小坂徳三郎自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(小坂徳三郎君) ただいまの賞じゅつ金制度でございますが、これは全般的にこれを広げるということは、御承知のように、各省庁においてそれぞれ違うわけでございますからあれでございますが、同時に、この金額が御指摘のように非常に少ないということ、私まだ具体的な実態について全般を把握いたしておりませんから明確に申し上げられませんが、これらの賞じゅつ金の支給を受ける対象の方々というものは、やはりそれなりの公安的な意味もあるし、また、言うなれば社会で困った場合に身を挺したというようなこと、あるいは消防士の非常に危険な作業の中でついに倒れるというようなこと等でございますので、こうした金額をもっと大きくしていくという考え方につきましては、私は必ずしも公式的なことばかりを言うつもりはございません。しかしなお、人事院においても四十七年度から、こうした賞じゅつ金とは違うわけでございますが、一般の企業体におきましても、やはりそのような場合には何らかの報償的な、あるいは積み増しというようなものがなされているわけでございますので、それらを現在調査をしてもらっておりますが、この民間とのバランスと申しますか、しかしこれは職種のバランスはないわけでございますけれども、しかし、その金額においての比較ということは可能だと思いますが、人事院の調査ができました時点におきましてさらによく検討してみたい、そのような考え方でおります。

宮崎正義公明党

○宮崎正義君 海上保安庁の一件二名というのは二十万と三十万ということなんですかね。それからいま御答弁はなかったんですが、四十九年度に対する殉職者、障害者、殉職者特別とか、殉職者不具、廃疾者等、支給額がそれぞれ段階で、殉職者の中にもA、B、C、Dというふうにあるし、障害者の中にもA、B、Cとあるように、それぞれ支給額というものが違うわけなんです。これが、先ほど私が申し上げましたように、今日の社会現象に即応していけるようなものではない。防衛庁の場合は四十九年度は――四十八年度かな、防衛庁の人、おいでになりますね、高瀬人事教育局長、どれぐらいにお考えになっておられますかね。

高瀬忠雄防衛庁人事教育局長

○政府委員(高瀬忠雄君) 私ども防衛庁のほうには、賞じゅつ金制度と特別弔慰金制度がございます。四十九年度におきましては、警察、それから消防、法務省と私ども一緒になりまして、従前三百万でありましたものを一千万にまで増額するということにいたしまして、所定の訓令等も改正をいたしました。

宮崎正義公明党

○宮崎正義君 長官、いま御答弁がありましたように、三百万を一千万というふうに考え方が変わってきているということ、そういうこと等を考え合わせられまして、そして自賠法にしましても、自賠法の金額がどれぐらいになっているかは申し上げることもないと思うんです。御存じだと思います。そういう諸般のいろんな角度からお考えを願う以外に私はないと思います。特に、こういう方が非常に多いんならまた別でございます。各省に分かれておりましても、災難を受ける方というのはごく少数な人たちです。こういうふうなことから考えていきましても、思い切った手当てをしてあげるということが何よりだと思うのです。こういう点を私は特に強調をいたしておきたいと思うのです。  それから、先ほど鈴木委員のほうから御質問がありました葬祭補償の、何日分が出ていたか御答弁があったかどうか私ちょっと聞き漏らしておったんですが、この点。

中村博人事院事務総局職員局長

○政府委員(中村博君) 葬祭補償は、今年の四月一日に規則を改正いたしまして、九万円プラス平均給与額の三十日分あるいはその平均給与額の六十日分いずれか高いほう、かように相なっておるわけでございます。

宮崎正義公明党

○宮崎正義君 これも、この際思い切って考えてあげるべきだと私は思うんです。むしろ、先ほどお話がありました前払い一時金の問題等も、同じことをまた質問するとダブりますので、時間の問題でやめますけれども、特に私は、この葬祭補償、それと法定給付金というものをぐっと上げていけばこういう問題は解決できるんじゃないかということを最後に意見を申し上げる。法定給付金を多くするということ、それからもう一つは、時代に即応していくような葬祭補償というものをもう少し考えるべきである。せっかく人事院の「国家公務員災害補償法等の改正についての意見の申出について」というこの字句の中で、一番最後に、このことが出ているわけです。「四 その他」として(二)のところに、「法律改正による以上の措置のほか、最近における葬祭に要する費用の実情等にかんがみ、人事院規則を改正して、葬祭補償の額の改善等を図る予定である。」という、こういうことを最後にお述べになっております。この点を特に私は強調して、きょうは質問をやめます。  参議院の内閣委員会はまだやっているかというみたいな声があったそうでありますので、私としてはもっとやりたいんですが、きょうはこれでやめます。

寺本廣作自由民主党

○委員長(寺本広作君) 他に御発言もないようですから、三案に対する質疑は終局したものと認めます。  これより三案を一括して討論に入ります。――別に御発言もないようですから、討論は終局したものと認め、これより三乗の採決に入ります。  まず、国家公務員災害補償法等の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

寺本廣作自由民主党

○委員長(寺本広作君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  次に、一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

寺本廣作自由民主党

○委員長(寺本広作君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  次に、恩給法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。   〔賛成者挙手〕

寺本廣作自由民主党

○委員長(寺本広作君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、ただいま可決されました三案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

寺本廣作自由民主党

○委員長(寺本広作君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。

寺本廣作自由民主党

○委員長(寺本広作君) これより請願の審査を行ないます。  第二号、軍人恩給の改善に関する請願外五百七十九件を議題といたします。  まず、専門員から説明を聴取いたします。相原専門員。

相原桂次常任委員会専門員

○専門員(相原桂次君) 請願につきまして御説明申し上げますので、お手元の印刷物をお開き願います。  今国会、当委員会に付託されました請願は合計五百八十件でございまして、これを先例にならって同種類、同順のものに分類してございます。  最初の国家公務員関係は二種類ございまして、1の公務員等の賃金引上げ等に関する請願は、公務員の基本給、年金、退職手当等の改善を要望するものでございます。2の国立大学附属学校における教育職員の給与等の適正化と施設、設備の拡充に関する請願は、国立大学附属学校の教職員の給与は公立学校より低いので、これを是正するとともに、教育実習指導手当を増額されたいというものでございます。  次に、恩給・共済関係は四種類ございまして、1の軍人恩給の改善に関する請願は、旧軍人等の恩給について、旧文官との間の格差是正、加算資格者の処遇改善、兵に対する一時恩給の支給等を要望するものであります。2の恩給・共済年金の改善に関する請願は、内容は多岐にわたっておりますが、いずれも、最近の経済事情等から年金受給者の処遇改善を要望するものであります。3の国家公務員共済組合法による年金法施行時の不均衡是正に関する請願は、現行の国家公務員共済組合法の施行前に退職した公務員の恩給と共済組合との間の通算措置を要望するものであります。4の重度戦傷病者に対する処遇改善に関する請願は、増加恩給の特別項症の割り増し率を第一項症の基本年額の十割増し以上に引き上げられたいということなど、重度戦傷病者の処遇改善を要望するものでございます。  次の防衛関係は、原水爆禁止に関する請願、非核三原則の立法化等に関する請願、青森県三沢米軍基地内におけるいわゆる遊休地返還等に関する請願、関東計画反対、横田基地撤去等に関する請願の四種類でございます。件名同様の内容でございますので、説明は省略させていただきます。  最後の「その他」は三種類でございまして、金鶏勲章叙賜者処遇に関する請願は、金鵄勲章制度制定の趣旨にかんがみまして、恩典の復元等を要望するものでございます。2は靖国神社の国家管理反対に関する請願、3は靖国神社国家護持に関する請願でございます。  以上でございます。

寺本廣作自由民主党

○委員長(寺本広作君) それでは、まず、第二号、軍人恩給の改善に関する請願外一件についておはかりいたします。  これらの請願につきましては、先刻理事会において協議いたしましたとおり、議院の会議に付するを要するものにして内閣に送付するを要するものと決定することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

寺本廣作自由民主党

○委員長(寺本広作君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたしました。  次に、第九号、原水爆禁止に関する請願外五百七十七件についておはかりいたします。  これらの請願につきましては、先刻理事会において協議いたしましたとおり、第一七一号、恩給・共済年金の改善に関する請願外百二十八件は議院の会議に付するを要するものにして内閣に送付するを要するものとし、第九号、原水爆禁止に関する請願外四百四十八件は保留とすることに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

寺本廣作自由民主党

○委員長(寺本広作君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたしました。  なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

寺本廣作自由民主党

○委員長(寺本広作君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。

寺本廣作自由民主党

○委員長(寺本広作君) 次に、継続調査要求に関する件についておはかりいたします。  国家行政組織及び国家公務員制度等に関する調査並びに国の防衛に関する調査につきましては閉会中もなお調査を継続することとし、両件の継続調査要求書を議長に提出したいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

寺本廣作自由民主党

○委員長(寺本広作君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

寺本廣作自由民主党

○委員長(寺本広作君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  速記をとめてください。   〔速記中止〕

寺本廣作自由民主党

○委員長(寺本広作君) 速記を起こしてください。  本日はこれにて散会いたします。   午後九時二分散会      ―――――・―――――

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