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72回国会参議院1974/02/27

決算委員会 第5号

発言数
159
登壇者
19
会派数
4
開催日
1974/02/27

会議録

田中寿美子日本社会党

○委員長(田中寿美子君) ただいまから決算委員会を開会いたします。  まず委員の異動について御報告いたします。  昨二十六日加藤進君が委員を辞任され、その補欠として沓脱タケ子君が選任されました。     —————————————

田中寿美子日本社会党

○委員長(田中寿美子君) 次に、昭和四十六年度決算外二件を議題といたします。  本日は、法務省、自治省、総理府のうち警察庁、北海道開発庁とそれに関係する公営企業金融公庫並びに北海道東北開発公庫の決算について審査を行ないますが、法務省関係につきましては都合により午後から審査に入ることにいたします。  この際おはかりいたします。  議事の都合により、法務省を除くこれらの決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれも口頭報告を省略して本日の会議録の末尾に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田中寿美子日本社会党

○委員長(田中寿美子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

田中寿美子日本社会党

○委員長(田中寿美子君) それでは、これより質疑に入ります。質疑のある方は順次御発言願います。  ちょっと速記をとめてください。   〔速記中止〕

田中寿美子日本社会党

○委員長(田中寿美子君) それじゃ、速記をつけて。

小谷守日本社会党

○小谷守君 自治大臣、御苦労さんです。  自治省は四十六年にコミュニティー構想というものを打ち出されたわけでありますが、自来四十六年、四十七年、四十八年、これを実施に移されたわけでありますが、このコミュニティー構想というものはどういうものであって、そしてこの三年間どういう実行をされたのか、そういう点をまず概要をお伺いしたいと思います。

林忠雄自治省行政局長

○政府委員(林忠雄君) お答えいたします。  四十六年から、いま御指摘のようにコミュニティーということに関して私のほうで一つの施策を展開してまいりました。これは御承知のとおり、市町村の行政がだんだんと、住民の生活水準が高まるにつれまして、技術的な高度なものにもなり、それから広域を必要とするという形になりまして、現在それに対してあるいは市町村合併あるいは広域市町村圏というような形で広域行政への要請につきましてはそれなりの手を打ってまいりましたけれども、これが一つの半面として広い区域にわたって市町村行政が進められるという形をとります場合に、その地区地区のこまかいと申しますか、直接住民の生活に非常に接した問題につきまして市町村行政というものが手が及ばないという状態が出てまいりまして、よってその地区地区のほんとうに自分の生活に即したこまかい問題についてその地区の人々がいろいろ関心を持ち、それに発言をすると、いわゆる自治の基本の、昔の隣保共助の精神というものの発揮と申しますか、出る場が、だんだんとこういう行政が公域化してまいります場合になくなってまいる。これを補う意味で、その地区地区の住民の自主的な創意くふう、活動というもの、それを生かす場として一つのコミュニティーというものを考え、まあこれに対していろいろな対策を考えるということで、このコミュニティー構想が発足してまいったわけでございます。  本来このコミュニティーというのは、その地区々々の住民のまさに創意くふう、自主的な活動によって営まれるべきものでございますから、役所があるいは国がいろいろこれについてあまり介入し過ぎ、指導がさらに強まって強制にも至るようになりますと、いわゆる上からつくるコミュニティーという形になったらむしろ弊害そのものが多いということでございますので、国としてはこれをあくまでも自主的な地区の住民の創意くふうにまかせる、しかしその参考というか、モデルというかっこうで、いろいろな相談に乗る形で、全国に八十三カ所モデルコミュニティーというのをつくることについてお世話をし、助力をしてまいったということでございます。この八十三カ所は大体一応つくり終わりまして、それなりの地区々々に全く特殊性と申しますか、独創的な活動を続けて行なっておる次第でございますし、それから地方団体の中には、たとえば秋田県のようにこれをモデルにいたしまして、各郡ごとに一つとか県下にまたたくさんのモデルコミュニティーをつくることを手助けしているといいますか、力をかしている県もございますが、これも非常にけっこうなことだと思います。そういうような形で現在進めてまいっております。

小谷守日本社会党

○小谷守君 私はこのコミュニティーの構想というのは、従来の役所仕事でない非常に自治省としては斬新な御構想だった、そういうふうに評価しておりますが、そこで全国で八十三カ所のモデルを設定をしたということでございますが、この八十三カ所をそれぞれこれは教科書のない、お手本のない仕事でございますから、それぞれ模索しながらいろいろなことをやってきたと思う。いまこの八十三カ所のモデルが一応できたという段階において自治省としてはそれの成果はどういうことであったか、また欠陥はどういうことであるか、そういう点をおまとめになっておりましたら、ひとつ御発表を願いたいと思います。

林忠雄自治省行政局長

○政府委員(林忠雄君) 先生、実はまだ成果というのには私たち、早過ぎるような感じを持っております。と申しますのは、この八十三カ所ができればそれでこのコミュニティーは実は終わりでなくて、これはあくまでもモデルでございますから、この八十三カ所がそれぞれの自主的な創意くふうをして活動をしてまいる、それをその近隣から見学に来る、見る、それを参考にするということで、このコミュニティー活動がもっと大幅に広がっていってこそ、初めてこの運動の成果が出てまいると存じます。したがって、八十三カ所の指定は終わりまして、それぞれが二年目、三年目の活動に入っておられます。なお、このそれぞれまあ八十三カ所が全く一律ではございませんで、その地区その地区の特色を生かして、いろいろ創意くふうをしておられますから、その今後の発展をずっと注視しながら、一方これが刺激となりましてその他の地区でもこういう活動が起こることを期待しつつ、またそういう方向に引っぱってまいりたい、現在はその段階でございまして、この八十三カ所によってこういう成果があったという具体的なところまでは実はまだ取りまとめておりません。

小谷守日本社会党

○小谷守君 四十六年、四十七年、四十八年、三カ年でモデルを設定されたわけですね。一通りそれもできた、コミュニティーセンターその他一応施設はできた、その段階における取りまとめというものはまだおやりになっておりませんか。

林忠雄自治省行政局長

○政府委員(林忠雄君) 取りまとめと申しますか、現在の段階での各地区の活動というものを一つの取りまとめにしてこういう冊子にしてございまして、これは全国のコミュニティー関係のほうにいま配っておりますけれども、これも実はそれぞれの地区がどういう目標を持って、どういう活動をやっているかということを取りまとめたものにすぎませんで、それがどういう成果があったか、あるいはどういうところを直すべきであるかという批判の段階にはまだ実は至っておりません。こちらが期待しておりますのは、これはもう八十三カ所——八十三カ所といえは全国て各県に一つないし二つというまだきわめてこのコミュニティー活動は緒についたばかりであると考えております。それがそれぞれの地区の刺激となって大きく広まっていくことを期待し、またその方向に今後も進めてまいりたい、こう考えている次第でございます。

小谷守日本社会党

○小谷守君 それでは、私のほうから見た成果と欠陥をひとつ申し上げてみましょう。  まず欠陥のほうです。これはまず第一に、これを提唱された自治省の姿勢の中に欠陥がある。その第一は、これに財政援助をしないなんていうことは、これはおかしいではないですか。手ぶらで笛だけを吹いておるという、号令だけかけておるというふうな姿勢にそもそも問題がある。全国で八十三カ所の施設ができましたが、それはみんな自治体が苦しい財政の中からやりくりをしてこれをつくっております。中には住民がボンドを買ってそしてつくったところもあります。おじいさん、おばあさんのとらの子のようなへそくりを出し合って、ボンドを買っております。自治省は号令はかけたけれども財政上のことについてはほとんど何もしていないじゃありませんか。こういう行き方にまず欠陥があると思います。これはどうお考えになりますか。

林忠雄自治省行政局長

○政府委員(林忠雄君) これは先生、多少私のほうで行き違った考え方を持っておりますので、大体新産業都市とか、工業整備地区とか、いろいろな国の施策というのは実は常に財政援助がつきものと申しますか、まず財政援助というところから始まるようなことが、また事実それでなければできないものもございますが、非常に多いわけでございます。ところがそのコミュニティーというものは私たちのほうとしては、これは地方自治体の市町村のほんとうの住民の自主的な活動をする場をつくるということで、最終的にはこれは全国市町村の津々浦々に行くことが一つの理想になっております。ところで、それを全部一ぺんにするのはもちろんできません。したがって、モデルコミュニティーを指定して、そこの活動というものを実際見聞きしていただくことによってその波が広がっていくということを目ざしておりますわけでございます。その最初のしょっぱなからモデルコミュニティーをつくるについて財政援助をし、補助金でも出すといたしますと、これはむしろ逆に補助金をもらわなきゃそういうことをやらないという空気が逆に蔓延していってしまう。実はそういうことではございませんので、よりよりその住民の自主的活動の、中にはいま先生のおっしゃいましたようなほんの乏しいへそくりみたいなものまでもコミュニティーボンドとして地区のみんなのための施設をつくるための一助を、自分らの乏しい力でもやっていくんだという気持ち、そういうものが実はコミュニティーの活動の根本になってまいる。そういうことを考えておりますので、補助金を出すということは、実は最初から全く考えたことございませんでした。ただ、このモデルコミュニティーをつくる過程においてコミュニティー側からはここでひとつ財政援助をして政府も力を入れてくれたらもっと元気が出るのだが、もっといいものが出るのだがという御要望は確かにまいっておりますし、秋田県知事さんのごとく、秋田県は非常にコミュニティー運動が盛んでございますが、秋田県知事さんも、これは政府が補助金を出すことがいいということをしきりに御意見を述べておられます。十分それらについては尊重して検討いたしますが、出だしとしてはそういう財政援助というものを前提にしない。したがって、りっぱなもの、デラックスなものをつくる必要はないけれども、最終的にはその地区の住民の精神活動として定着してもらいたいということで出発したわけでございます。しかし直接の補助金というのはそういった考え方で出しておりませんけれども、かたがたこれに対して市町村なりその他が手助けをするための、たとえばコミュニティーのための起債というものはまあ一年に十億から十三億くらい考える。それから特別交付税を配賦します場合も、コミュニティー活動の盛んなところについてはそういうものに対する側面からの市町村の援助で物入りが要るだろうということで、特別交付税の配賦のときに配慮する、そういった配慮は当初からも予定を最初からしております。もともとこれは国の補助政策ではないという、住民の自主的な立場からの活動であるという出発に立っておりますので、財政援助をしてないということについて、先生は欠陥とおっしゃいましたけれども、私たちはそういう考え方で出発し、そういう考え方で事を運んでまいったことを御了承いただきたいと思います。

小谷守日本社会党

○小谷守君 私が申し上げているのは、これに補助金を出しなさいということを申し上げているのじゃないのです。財政援助ということの中にはいろんなやり方があると思います。おことばがありましたから、思いつきのようでありますが一つつけ加えますと、私はこういうものについては府県に対してコミュニティー活動を広めるための特別な交付金を考えたらどうだろうか、そうして府県の判断でそれぞれの施設に対する財政の援助を考えることはどうであろうかと、こういうことを考えますがね。

林忠雄自治省行政局長

○政府委員(林忠雄君) 府県に、そのコミュニティー活動をいろいろ援助、指導をするための財政需要をみるということは、確かに十分考えられる道ではないかと存じております。現在はまだ地方交付税の、当然県がそういうものを自治事務としてやるという前提が強まれば地方交付税の普通交付税の中にその財政需要額として組み込むというのが一番筋道の立った方途であると思いますので、現在はまだモデルコミュニティーができた程度で、そこまでやっておりませんけれども、このコミュニティー運動の広がりとともに、たとえば五十年度からということで、省内で財政局とも相談をいたしまして、おっしゃるような方途を講ずるということも大切なことかと思い、十分努力してまいりたいと考えます。

小谷守日本社会党

○小谷守君 欠陥の第二は、八十三カ所コミュニティーの施設が一応できました。これを当初に御構想になりましたときには、決してこれは古い戦前の自治会活動の復活版ではない、戦前の隣保活動の復活版ではない、新しい住民の意識変革に対応する新しい地域の連帯意識、連帯活動だと、こういうことであったと思います。したがって、そこから発想されるコミュニティーセンターその他の施設づくりというものは、いわゆる既成概念ではないところの、衣類にたとえますならばいままでの洋服ではない、いままでの和服でもない、こういうものを私どもは期待しておりましたが、八十三カ所でき上がったものを見ますと、まずまず昔の公民館、昔の自治会館、公会堂、そういうものから抜け切っておりませんね。洋服であるか、和服であるか、こういうものから抜け切らぬ。これは無理もないと思いますが、あなた方の構想が十分消化をされていないという点もあると思います。私はこれは、だからだめだというふうな、そういうことを申し上げません。いろいろ模索をして、手探りで、あなた方も御苦労になったと思うし、自治体も、地域と住民も苦労したと思いますけれどもでき上がったものはそう新しいものではない。これにいささか失望しておりますが、どう評価されておられますか。

林忠雄自治省行政局長

○政府委員(林忠雄君) おっしゃる御批判、多分に当たっている面も——面もと申しますか、あると存じます。しかしまあ私たちはそればかりでもないとも思っておりまして、やはりこういろいろ知恵を出し合ってみても、その知恵の出る限度というものがあるので、勢い昔からあったようなそういう公民館なりそういったものの活動にほうっておけば行きがちなことは間違いないのでございますけれども、そこの中でも、たとえば同じ公民館活動の中でも、従来と違った新しいものを出していこうという努力は、なお相当の地区が続けておると思いますし、あるいはこれからこれが新しいコミュニティーの活動だという活動のモデルも出てまいるんじゃないか、そういうことになお希望を持ち、府県その他と協同をしながら、今後の活動を進める上において、そういう新しい面を展開していきたいという希望は持っておりまして、まあ施設ができたという段階では、実はこのコミュニティーは、あくまでも施設をつくることが目的ではなくて、その施設を中心とした住民活動が最終の目的でございますので、これからというところに大いに希望もつなぎ、いまの先生のような御批判を受けないような新しいものを生み出すことに努力してまいろうと考えておりますので、現在の段階では、まだ失望落胆はしておりません。御批判のような御批判は率直に受け入れながら、新しい面を開く努力をこちらもし、また住民にもそうしてもらうよう、いろいろ知恵があれば貸したり、その他指導してまいりたいと思います。

小谷守日本社会党

○小谷守君 これ、私は失敗をおそれる必要はないと思います。試行錯誤があっても、これはやむを得ぬことだと思う。しかし、ねらっていらっしゃる筋は、これは私はりっぱだと思う。ですから、私はいま申し上げたようなことは、だからどうということで申し上げておるのではありません。  さあそこで、これを寄りどころにして八十三カ所の地域は、それぞれ手探りでいろんなことを模索しながら、また試行錯誤を繰り返しながらいろいろな活動をやってくれることと思いますが、自治省としては、これからどういう指導をされるのか。不満な点は、三年間でこれ、終わったんだと、何か幕が締まったというふうな印象を一般に与えておるのではありませんか。これから先は、どういう指導をされるのか、そういう点を伺っておきたいと思います。

林忠雄自治省行政局長

○政府委員(林忠雄君) 確かに従来の政府の施策は、たとえば新産業都市その他何にしても、その指定が終わってしまうと、もうこれで終わったと。このコミュニティー活動につきましても、かつてある新聞で、今年度でもって指定を完了した、したがって政府はもうコミュニティーから手を抜いたんだというような報道をして、せっかく一生懸命コミュニティーをいまやっておるのに、政府は手を抜いたのかという問い合わせが殺到したということも実は去年ございました。  モデルコミュニティーの設定は、確かに八十三カ所で一応いま打ち切っております。しかし、ほんとうのコミュニティーの活動の最終の目的は、先ほども申し上げましたけれども、その八十三カ所に施設をつくって、それで能事終われりということではございませんので、その八十三カ所は、あくまでもモデルでございますし、しかもその八十三カ所のモデルの地区でも、施設ができて、これからどういう住民活動が進められていくかと、そこにほんとうのコミュニティーの最終の目的があるわけでございますから、自治省のほうといたしましては、このモデルの数をふやすということは、いますぐには考えておりません。この波がだんだん全国に広がってまいりまして、さらにそのモデルというのをもう少しふやしてという事態が起これば、そのときは別でございますけれども、現在はこの八十三カ所を中心にして、コミュニティーの本来の活動内容というものについて、新しい創意くふうをこらし、新しい動きというものをそこから引き出していけるよう、府県とも、ともども協力してまいろうと存じます。ただここで、コミュニティー活動というのはたいへん心配な面もございまして、その新しいくふう、創意活動というのが期待どおり行なわれなくて、ある種の運動の中心の拠点になったり、あるいは先生のおっしゃったような昔のような隣組の形に戻ったり、その辺の危険というのも常につきまとっておるわけでございますので、そういうことにならないように配慮しながら、モデルの設定が終わり、それぞれの施設がいろいろな形でございますが、できたまあこの段階において、これからほんとうのコミュニティー活動の中身について、いま申しましたいろいろな危険を避け、横道にそれないように、しかもあまり上のほうから指導干渉しますと、これは天下り的な色彩にもなりますし、そういう印象を与えるのを避けながら、新しいものを求める、それに対して協力援助をしてまいろう、こう考えておる次第でございます。

小谷守日本社会党

○小谷守君 はえば立てということばがありますが、これから立つ段階だと思うのです。また歩く段階が出てくると思います。いまできておりますもので、一番やっぱり心配は、コミュニティーセンターができたと当面すぐ困る問題はね、管理はどうするかです。建物をつくることは、私は金さえあればできると思うのです。さあ、維持管理、その辺からむずかしくなってくるわけです。そういうところにみんな当面しておると思います。どういう指導をしておられますか。

林忠雄自治省行政局長

○政府委員(林忠雄君) おっしゃるとおりでございます。管理というのには、またつくった当初には予想しないいろいろな問題が出てきますし、当然管理にはある程度の経費、人手その他も要るわけでございます。ところが一つは、考えようによっては、その管理をどうやっていくか。管理というのは、ただ維持修繕めようなことじゃございませんで、管理即運用になりますか、そういう施設をどういう管理をし、どういう運用をしていくかという中に実はコミュニティー活動の本質があるわけでございます。  そこで、私のほうといたしましては、その維持管理をまた画一的に、こうせいああせいとこまかいところまでいろいろ注意をして統一性を保たせるなんということは毛頭考えておりませんが、方向として、とにかくそのコミュニティーの施設だから、コミュニティーの住民が主体になって管理をしてくれ。主体になって管理をしてくれということは、その管理を住民がやることによって、いろいろな新しい運用、新しい動きというものもそこで生み出していく、そこにほんとうのコミュニティー活動の真髄を見出すようにしてまいりたい、そういう考え方で進めたいと思っておりますが、それには当然ある程度の経費が要る、それから施設はできても中のいろいろな備品その他のものが要る、そういうものについての協力援助というものは、やはりその地元の市町村に、できる限りのことをしていただきたい。しかしそれがまた市町村におぶさってしまうようになっては、このコミュニティーの施設なり、コミュニティー活動の目的が失われてしまいますから、そのバランスをどうとるかの問題でございまして、やはり住民主体の管理、そして管理運用の中に新しいコミュニティー活動の育成ということを考えて進めていきたい。かたがたその関係市町村にそれを、ある意味では財政的な面、人手の面等で助けてもらう、こういう方向で進めてまいりたいと考えておる次第でございます。

小谷守日本社会党

○小谷守君 私はこれを発想されたときに、地方行政委員会で、ボンドの利子については課税をしてはならぬということを進言したわけでありますが、その後、取り扱いはどうなっていますか。また、ボンドについては、大体金利が六分五厘ということになっておりますが、これはこれを発想した当時の定期預金の金利よりも少し上というふうなことでありましたですね。ところが、定期預金の金利が最近上がりましたですね。そこでこれは考えなければいかぬと思います。全国で八十三カ所のうち、ボンドを発行しておるのは二カ所だけのように聞いておりますが、私の地元は、四日間で三千万のボンドの引き受けができたところです。世帯数は六千世帯ほどですが、そこで千七百世帯がこのボンドに応じた。ボンドの金額は、小口は千円、大口は一万円ということで、三千万円のボンドの引き受けが四日間で完了した、こういうことであります。その内容は、みんなお年寄りのへそくり、かみさんのへそくり、こういうことで出しておるわけでありますが、このボンドの金利に課税するなんというふうなことは私は間違いだと思います。また、金利もその後の推移に見合うように上げなきゃならぬ、こういうふうに考えますが、いかがですか。

林忠雄自治省行政局長

○政府委員(林忠雄君) これはこういう性格のものであるからということで、地方行政委員会の御示唆もございまして、相当の折衝を実はやったんでございますけれども、とにかく利子への課税ということ、この例外をつくることには失敗をいたしましたというか、達成できませんでしたので、いま、ほかの預金利子と取り扱いの差異は税法上はしてないようでございます。なお、このコミュニティボンド、今後もさらに発行されるところができてまいると思いますが、その努力は続けてまいりたいと存じます。  それから、金利は確かにこれをやりましたころはいまのような経済の不安定な状態ではなかった、政府の預金部資金もずっと昔から六分五厘でございますので、それ並みのことを考えておりました次第でございますが、そして最近の金利の高騰ということを考えれば、これから出す分につきましては、その点もさらに検討し直さなければならない、お説のとおりと存じます。よく検討さしていただきたいと思います。

小谷守日本社会党

○小谷守君 コミュニティ構想についての質問をこれで終わりますが、いまやりとりしましたことについて、大臣のひとつ御感想、御見解を伺いたいと思います。

町村金五自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○国務大臣(町村金五君) 実は私も先般自治省へ参りまして、いろいろ自治省のやっておることについて説明を聞いたわけでございますが、その間、コミュニティーの問題というのが私には実は一番どうも頭にまず入りにくかった問題なわけです。しかし、だんだん説明を聞いてみますと、なるほど最近の都市における生活というものは昔とは違ってまいりまして、たいへん近隣の関係というようなものもまことに希薄になり、複雑な生活の中にひとりぽつんと生活をしておるというのが私は都市の市民生活の一面であるような感じがいたすのであります。おそらくそういうところに着目をいたしましてこういった構想というものが自治省の中から生まれてき、また同時に、各地域におきましてもおそらくそういったものを模索し、期待をしておるというようなことがありまして、おそらくこういうことについてモデルコミュニティーを指定をするということが数年前から始まったんだというふうに私は私なりに実は理解をいたしておるのであります。  先ほど来、小谷委員と局長との間のいろいろ御質疑を私も伺っておったわけでございますが、役所といたしましても、実はなかなか、こうあるべきだといったようなことを断定的に言うようなところがまだできていないように思いますし、またこれは住民の間から自発的に、自主的に出てくる運動と申しましょうか、そういったものでございますので、役所が、あるいは行政的に、あるいは財政的にこれをリードしていくということになりますると、おのずから官製的な、昔のような自治会であるとか隣組というようなものになってしまうわけでございましょう。  また、先ほどもちょっと御指摘がございましたけれども、どうもこのコミュニティーというものは、結局公民館をつくるとか、あるいは自治会館をつくるというようなことに、どうも結果的にはなってしまっているものが多いのではないかという御指摘もございました。おそらく普通の考え方でまいりますると、どうもそういうことになりがちのものではないだろうか。しかし、それは自治省でも考え、また、こういう運動を純粋に推進をしていらっしゃるお方の考えとはかなり違う一面もあるのじゃないかというように思うのでございまして、さように考えてまいりますると、この問題、たいへん実は大事なことであろうと私は思います。とかく、何かこう索漠たる、人間性の失われた現在の都市生活の方々に対しまして、何かそういうものが私は必要だという感じは皆さん持っていらっしゃるのでありましょうけれども、さて、しからばどうするということについては、やはりまだ模索を続けておるというのがいまの実情ではないかというように私どもは感じておるんでございます。  今後これらの問題につきましては、やはりおのずから私はだんだんと一つの望ましいものが生まれてくるのではないか、生まれてくるように私ども自治省としては陰にあってそういった方面を助長をすると申しましょうか、陰でそういうお手伝いをするというようなことに当面力を注いでいくべくではなかろうか。実は私自身がまだコミュニティというものを十分理解しておりませんので、まことに確たる感想さえも申し上げることができないという状況ではございますけれども、一応ただいま伺ったことについて、私の感じたことの一端だけを申し上げさせていただくことにいたします。

小谷守日本社会党

○小谷守君 大臣の率直な御見解でありますが、これひとつ、私いろいろ申し上げましたけれども、決してあげ足をとったり、批判だけをしておるわけではございません。自治省の進められる中では、私はこれ、法律を一個条も使わずにこれをやったというところが非常におもしろいと思っております。しかし、またその半面、申し上げたようないろいろのことがやはり起きておる。第一、これ局長、名前を何とか考えたらどうです。コミュニティーなんという舌をかみそうなことばはなじまぬですよ。そうは言っても、現地現地ではそのことばもやや定着しつつあるようにも思いますけれども、まだ一般にはこれはなじめぬですね。これは考えてください。お答えはけっこうです。  さて、次は、消防関係についてお伺いをしたいと思います。最近の建物の高層化、こういうことのために、大型の火災が頻発しております。ここ四、五年に限って数えあげてみましても、約十件の大火災が起きておる。四十七年の大阪千日デパートの大火災、昨年末の熊本の大洋デパート、あるいは福岡県の済生会八幡病院の火事、たいへんな死傷者を出したわけでありますが、消防庁としてはこういう高層建築の火災の頻発について、どういう対策をお進めになっておるか、こういう点をまずお伺いしたいと思います。

佐々木喜久治消防庁長官

○政府委員(佐々木喜久治君) 一昨年の千日デパート火災、あるいは昨年の大洋デパート火災に非常に象徴的にあらわれておりますように、こうした建築物の大型化に伴い、それに発生いたします火災というものが特に人命の面において非常な大きい損害を生じておる、こういうことにつきまして私どももこうした火災が今後発生しないように、また発生いたしました場合におきましても、人命の安全というものが確実に保障されるような、そういう体制を法制的にも、あるいはまたその建物の管理者自身におきましても、そういうみずから自衛の方式をとれるような体制をつくり上げていきたいということで、いま法制的に見まして欠陥のあります部分につきましては、消防法規あるいは建築法規につきましての改正ということを考えておるわけでございます。さらにまた、そうした法律の規制もありますけれども、法律以前の問題としまして、建物を維持管理している者自身がそうした災害から人命を守り得るような体制というものをとっていただきたいし、そしてまたさらにはそういう火災を発生しないような予防体制というものをとっていただきたいということで、これは関係の消防機関と建物の管理者との間におきましてそうした体制がとり得るような措置をいろいろいま検討しておるわけであります。もちろん現在の消防法令の中におきましては、そういう建物につきまして防火管理者を設置し、あるいは消防計画を策定し、それに基づいてのいろいろな訓練の実施あるいは消防設備の設置というものが義務づけられておるわけでありますけれども、それを十分に実効あらしめる体制をとってまいりたい、かように考えておるわけでございます。

小谷守日本社会党

○小谷守君 一番むずかしいのは雑居ビルだと思うんです。これはその典型が私は千日デパートの火事だと思いますが、雑居ビルというのは人間が雑居しておると同時に無責任とエゴイズムが雑居しておるわけです。どこが一体消火の責任を負うかという点が非常に不明確ですね。これに対して一貫した消防体制をとらせるという指導が緊急に必要だったと思うし、今日も必要だと思いますが、それについてはどういう手だてを講じられますか。

佐々木喜久治消防庁長官

○政府委員(佐々木喜久治君) 御指摘のとおり雑居ビルの防火管理体制というものが非常にむずかしいし、また現実の問題としてまだ十分でないという点につきましては御指摘のとおりでございます。現在消防法令の規定におきましては、最も強い規制がかけられておりますのがこの雑居ビルでございますけれども、しかしこうした制度を運用し、あるいはまたその建物の防火管理体制を厳重にとっていくということは、やはりそれぞれのビルの管理責任者が現実にそれを実施しなきゃならないわけでありまして、ただいま御指摘のとおり雑居ビルの場合におきましては各階ごとに、またあるいは各階の中におきましても、部分的にその管理者が違ってまいるわけでありますから、雑居ビルにつきましての共同防火管理体制というものを消防法におきましては義務づけておるわけであります。それぞれの管理責任者が防火管理者を定めまして、そのビル全体としての共同防火管理協議会の設置並びに統括防火管理者の選任ということが法律によりまして義務づけられておるわけでありますけれども、この辺が必ずしも十分な体制にあるということが言い得ない現状にあるわけであります。そしてまた雑居ビルの火災というものが、火災の発生の事例も比較的多く、そしてまた千日デパートに見られましたような大きい災害の発生しやすいところでございますので、こうした共同防火管理体制というものを十分にとり得るように、私どもも今後特に重点をこうした雑居ビルについての共同防火管理体制の確立ということを目標にして、現在指導中でございます。御指摘のとおり、この複合ビルにつきましては非常に危険性はあり、そしてまた管理体制がなお十分とられていないという点につきましては、私どもも今後の予防の面におきまして最も重点的な仕事として取り組んでまいりたいというふうに考えております。

小谷守日本社会党

○小谷守君 時間がありませんから、一つずつ大事な点を確かめてまいりたいと思いますが、伺いますと、大洋デパートの大火災以来、消防庁におかれても、建設省におかれても、現行法では間に合わぬということで、法の改正を準備しておられるということでありますが、私はこれはぜひ必要なことだと思いますが、その節々についてひとつお伺いをしておきたいと思います。  まず、この高層ビルにおいては、あるいは特に病院等においては、避難広場を確保するということがまず一番大切ではないか。避難広場、屋上なら屋上に一定の避難のための空間を準備させる、用意させるということがぜひ必要だと思う。すでにある都市ではこれの条例化にいまかかっておりますが、消防庁ではどういう御見解でございますか。

佐々木喜久治消防庁長官

○政府委員(佐々木喜久治君) ただいまの御質問は、これは建築基準法の問題になるかと存じますけれども、現在屋上に広場を設けるということは義務づけられておるわけでございます。ただ、各階ごとにたとえばバルコニーのような、連続したバルコニーのような空間を設けるということにつきましては、現在建築基準法上は強制されておらないわけであります。この点につきましては、消防の立場から見ますと、避難の最も有効適切という点からは、各階ごとに空間がほしい、いわば連続したバルコニーのようなものがほしいという点につきましては、建設省当局のほうにそういう意味での建築基準法の改正をお願いしたいということを申し上げておるのでありますが、この点につきましては、建設省のほうにおきましていろいろ検討中と伺っております。  ただ、既存の建物について新たにバルコニーを設置をするということになりますと、これは建物の強度の関係で、はたしてできるかどうかという点がやや技術的な問題があるというふうに伺っております。

小谷守日本社会党

○小谷守君 建設省の御見解、どうですか。  それとあわせて避難階段、これもぜひ必要だと思いますが、そうして、これらに共通して大切なことは、建築基準法の改正の中では、従来何回も改正が行なわれましたけれども、既往にさかのぼらぬというところにその抜け穴があるわけです。そういうゆうちょうなことを言っておれぬと思います。いままでの建物はしかたない。これは、改正する場合にはぜひ遡及する効果を伴う改正がぜひ必要だと思う。また法は遡及しないというのは立法の原則でありますけれども、今日の状況ではやはり遡及しなければ意味がないと、こう思います。建築基準法の改正については、過般の大洋デパートの火災の際に建設大臣が現地でこれをやるということを言明しておられます。二度と惨事を繰り返さぬために遡及効果を持つ法改正をやるというふうなことを言明しておられますが、そういうことは進めておられますか。

山岡一男建設省住宅局参事官

○政府委員(山岡一男君) いま先生がおっしゃいましたとおり、大臣が現地のほうでそういうことを発言いたしました。帰ってからすぐ指示をいただいております。われわれといたしましても、直ちに建築審議会等に諮問をいたしまして、特に既存の百貨店等に対しまして、防災上必要な防火避難施設の設置を義務づけることについてどう考えたらよいかという諮問でございます。答申を一月の二十八日付でいただいております。それをもとにいたしまして、直ちに建築基準法の改正案の作成に入っておりまして、三月の上旬を目標に国会に提出をしてひとつ今国会で改正いたしたいと考えております。  改正の要点は二つございまして、特に建築基準法の運用におきます防災上欠けておった点、一つは先生が御指摘になりましたとおり遡及の問題でございます。不特定多数の者が利用する百貨店、病院、地下街、複合建築物等のうちで、特に防災上必要なものにつきましては、既設のものにつきましても、防火上または避難上必要な施設の設置を義務づけるということを一つの内容にいたしております。それからもう一点は、大洋デパートの際にも、工事竣工前の使用でございましたけれども、工事中の建築物についての使用制限に関する規定の強化、整備をはかりたい。特に防災上必要な、特殊建築物の増築工事等に当たりましては、当該工事の工事中の安全管理に関する計画を提出してもらいまして、厳重にチェックをする等の手段も講じてまいりたい。  以上のような遡及の点と、それから工事中の使用制限の強化ということを中心に現在法案をつくり、関係省に相談中でございます。

小谷守日本社会党

○小谷守君 消防庁、スプリンクラーのほうはどうですか。先般神戸で神戸デパートの火事がありまして、大きく報道されておりましたが、これのやはり、あれだけの大災害になった一つの原因はスプリンクラーを設置してなかったというところにもあるようでありますが、これを義務づける。これまた私は猶予期間を置かずに、できるだけ早くその設置をさせなきゃならぬ。建築基準法の遡及の問題とも関連しますが、これに要する費用は融資、利子補給その他そういう財政上の援助も考えながら、早急にやはりスプリンクラーの設置が必要だと思いますが、こういう点は御計画の中にありますか。

佐々木喜久治消防庁長官

○政府委員(佐々木喜久治君) ただいま私どもが予定しております消防法の改正の中の一つの大きな柱が、スプリンクラーの設置を既存の建物につきましても設置を義務づけるということがその大きい一つの目玉でございます。スプリンクラーの設置につきましては、やはり経費的にも相当な金額になりますので、昭和四十九年度の予算編成に当たりましては、特に金融上の措置を追加をお願いをいたしておきまして、新たに開発銀行におきましてそうした消防設備等につきましての特別利率の設定をお願いをいたしました。したがいまして、これまでこうした金融上の措置といたしましては、環衛公庫、あるいは医療公庫、中小企業金融公庫、国民金融公庫等におきまして、消防設備につきましての特利が認められておるわけでありますけれども、さらに開銀の特別利率が設定されたわけでございます。こういう意味におきましては、政府関係機関の金融上の措置は一応整ったというふうに私も考えております。さらにまた税制上の措置といたしまして、スプリンクラー設備の設置に伴いまして、特別償却の制度を認めていただくということにいたしまして、これは別途、租税特別措置法の改正の中に含めまして、現在この国会に提案中でございます。そういうことで金融上、税制上の特別な措置をあわせ講じることによりまして、スプリンクラーの設備について遡及して設置を義務づけるというふうにいたしたいというふうに考えております。

小谷守日本社会党

○小谷守君 私は、高層ビル特に雑居ビルの場合、特に必要なことは、その建物はどういう消火設備を持つかというふうなことを表示させることを義務づけたらどうか、こういうことを思います。それから一昨年の千日デパートの火災の現場を見た印象としては、避難ドアその他について色ですぐわかる、識別ができるような指導をしたらどうだ。たとえば緑色のドア、そこを目ざして行けばそこから逃げられるのだ、非常用の出口というふうなものをはっきりさせたらどうだ、こういうことを考えますがいかがですか。

佐々木喜久治消防庁長官

○政府委員(佐々木喜久治君) 高層ビルの場合の火災に際しましてまず第一に考えますことは、お客の避難誘導、いわば人命の安全をはかるということがまず第一義的に考えるべきであろうというふうに考えています。それから消防設備は、それに対しまして従業員等がお客の避難誘導をまず第一義的に考えるという観点から、初期消火という点はスプリンクラー設備等によるところのいわば自動的、機械的な初期消火を中心にするという考え方をとっているわけであります。したがいまして、ただいま御指摘のように、避難方式について明確にそれをあらわすということは、まことに避難誘導の見地からいいまして非常に重要なことでございますので、避難通路の色による識別というようなことも、消防機関等の指導によりましてそういう方式をとることが必要であろうというふうに考えておりますが、いま私どもが消防法令の中で規定しておりますのは、誘導灯、誘導標識というものにつきましては、電気が消えました場合、あるいはまた煙が相当充満いたしましても、それがはっきりわかるような、非常事態におきましても点灯をしている誘導灯というものの設置を義務づけておるわけでございまして、こういうことで避難誘導のためのいろいろな標識、あるいは誘導灯というものにつきましては、いかなる場合においてもこれを認識をして避難ができるというような措置はとってまいりたいというふうに考えております。

小谷守日本社会党

○小谷守君 高層ビルの場合、はしご車の役目というものはたいへん重要であると思いますが、この配置を見ますと、一台も配置されてない県が二県ある、鳥取県、島根県。これはぜひ整備させなきゃいかぬと思いますが、どういうことですか。

佐々木喜久治消防庁長官

○政府委員(佐々木喜久治君) はじご車につきましては、現在消防力の基準に対しまして、現在の整備状況は約五〇%程度、これは昭和四十六年度末現在で五〇%程度でございまして、まことにその整備がおくれておりますことは御指摘のとおりでございますが、はしご車の分類にちょっと問題がございますが、はしご車は、はしごつき消防ポンプ自動車、要するにポンプとはしごがついているもの、それからはしごだけがついておるものと、それから屈折式のいわゆるスノーケル車といわれるものでありますけれども、屈折はしご車というものがございます。これらを入れて計算をいたしますと、はしご車のない県は一県もございません。いまの御指摘の鳥取、島根におきましては、はしご車はございませんが、いわゆる屈折はしご車というのはございます。これははしご車と同じ機能を持つものでございますが、そういうものがございますので、ともかく一応各県別に見ますというと、はしご車は設置されているということはいえるのでありますけれども、これがはたして十分な体制にあるかといいますと、いま申しましたように、基準に対しましてまだ五〇%水準、おそらく今年度末になりますと六〇%水準に達するだろうというふうに考えておりますけれども、その程度の水準でございますので、さらにはしご車の整備につきましては十分指導してまいりたいというふうに考えております。

小谷守日本社会党

○小谷守君 大臣、最後に大臣に伺いたいんですが、このはしご車の補助率、これは三分の一です。この補助率を引き上げることはもちろんでありますが、基準価格は実際に購入する価格を下回らぬように特別な配慮が私は特に必要であると思いますが、お考えはどうですか。

町村金五自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○国務大臣(町村金五君) 先ほど来高層ビル等の火災についていろいろな角度から御指摘があったわけでございますが、実は私も自治省に参りました翌日大洋デパートの火災にあうというようなことでございまして、自来消防のことにつきましては、先ほども建設省からもお話がございましたけれども、ぜひこの機会に火災による人命の損傷ということをできるだけ少なくするためには、一体建築基準の上で、さらには消防の上においてどういうところに欠陥があり、どれをこの際早急に改善をしなければならないかという点の検討をしておるところでございますが、先ほどもお話がございましたが、たとえば高層ビルとはしご車の関係、どうも高層ビルがだんだんできるのに一向はしご車がないということでは、一朝事があったときにほんとうに役に立たぬではないかという御指摘が出るのはこれは当然のことでございます。しかしおのずからはしご車というものにはこれは限度がございまして、建物が何十階になるに従ってはしご車も何十階のものをつくるということはどうも現段階におきましてはほとんどそれはつくることができないのではないか。したがいまして私ども今後人命をできるだけそこねないようにするというような角度から一体高層建築物の許可というものは、はたしてそういう点を十分念頭に入れて行なわれておるかどうかということになりますと、消防に対して人命救助ができるというような角度における建築基準の考え方というものがどうも私は入っていないように私には思われるので、やはり先ほど来お話がございました雑居ビルであるとかあるいはデパートであるとか、そういった不特定多数の人の入るような建物については、少なくとも七、八階程度の、はしご車が届く程度のものでなければこれは建築基準上許可すべきではないというふうに考えることが私はひとつこれからの問題であろうと考えられるのです。  さらにこの春でございましたか、新聞にはあまり大きく出ませんでしたけれども、韓国のソウルで地下街の火事がございました。これはたまたま朝早くでございましたために留守番がちょっとおるという程度にとどまりましたので、それで大事には至らなかった。しかしもちろん中にいた人間は死んでしまったということでございまして、私は地下街というのはきわめて実は危険な問題である。これに対して安全な防火、消火のすべがないうちにどんどんどんどん実はいま地下街が広く許可されておる。これなぞも実は建築基準上にも問題がございますし、私ども消防の責任を持っておる者といたしましてもこれを放置しているというのは、はなはだ私どもとしても責任を十分果たしているゆえんではないんではないかということも実は部内で話をいたしておるところでございまして、少なくとも私は地下街等についてはほんとうに安全であるということの科学的な立証ができない限りは、今後私は地下街の新設は許可すべきではないのではないかというようなことなぞも検討をさせておるところでございますし、現在の地下街については総点検をいたしまして、少なくとももっと一朝事が起きました後においてもできるだけ被害を局限できるようなぐあいに構造上の配慮を、改善をさせるということを私はいたすべきではないか、こう思うのでございます。  考えてまいりますると、なかなか実は現在の非常に高度に進んでまいりまする建築物が非常に高層になってまいる、それと実は消防との関係というものは必ずしも密接な連係をされて消防上の安全が確保された上に建築が高層化されていくというふうにはどうもなっていないような私には感じがいたすのでございまして、その間は十分にひとつ連係をとりながら、今後とも安全な、まあ幾ら私どもが考えましても、なかなかわれわれが想像した以上のいろいろの問題が起こることがございますけれども、少なくともわれわれが考え得る問題についてなおかつ放置しておいたというのでは責任が免れないわけでございまして、単に責任がどうこうというような問題ではなく、まことに痛ましい事件が起こらないとも限らぬのでありまして、この点は十分この際検討をしていきたいと思っておりまするが、当面いま消防庁長官からもお答えを申し上げましたけれども、少なくとも消防法の改正につきましては、スプリンクラーをひとつ既存の建物についても遡及をさせるということは今度の国会にぜひ提案をいたしたい、こう考えて目下準備を急がせておるところでございます。  ただこれにつきましても、一体どこまでやらせるのかというところに実はいろいろな問題がございます。まあ考え出しますと、役所というものは多少危険なものは全部この際早急の措置をさせたらどうかというような意見もございますけれども、私は、あまり大がかりなことを言うてどれもこれもできないというようなことになってもいけませんので、やはり先ほど来御指摘のございます複合ビルであるとか、あるいはデパートであるとか、あるいは地下街であるとかいうようなものについては私は相当やかましくスプリンクラーの施設を命ずる。他の建物については、これをどう扱うかということはやはり第二義に考えていくといったようなことなどもあわせて検討するようにということをいま命じておるところでございます。     —————————————

田中寿美子日本社会党

○委員長(田中寿美子君) 委員の異動について御報告いたします。  ただいま高橋邦雄君、木内四郎君及び米田正文君が委員を辞任され、その補欠として小林国司君、佐田一郎君及び二木謙吾君がそれぞれ選任されました。     —————————————

田中寿美子日本社会党

○委員長(田中寿美子君) 中尾君。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 それじゃ、引き続きまして消防行政につきましてお伺をしますが、ただいまも質問がございましたし、大臣の御答弁も拝聴いたしておりましたが、とにかくいまおっしゃったような高層ビルあるいは地下街、そのほかにまたいろんな新建材等、有毒ガスが出てくるような新建材に対する対策、まあいろんな社会環境が変化してまいりましたので、火災の危険性というものがますます高くなっておるわけですけれども、それで、まあ火災が起こってから消すということ、これはもちろん大事でありますけれども、私は予防の面から二、三お伺いしてみたいと思うんです。  まあ四十七年度の大阪市の千日ビル火災、これは死者が百十七人、負傷者が八十二人、さらに熊本の大洋デパート、これは死者が百三人、負傷者が百十九人というような非常な災害を出したわけですけれども、この大洋デパートの火災に徴しましても、防火管理者が定める消防計画が策定されていなかった。なお、建物自体が昭和二十七年の建築で、消防用設備が全く不備な状態であった、こういうふうに聞いておるわけですが、それで、消防の予防査察ということも努力をしていらっしゃると思うんでありますけれども、その実情はどうなのか、はたして査察をしてどの程度の効果が出ておるのか、その辺ですね。消防庁の消防白書、これなんか見ますと、一応の努力をされた結果も出てはおりますけれども、改修の措置命令等をお出しになったのが四百十三件、その中で改修に応じて是正をされた件数が百九十二件。つまり、これは四百十三件という改修命令をお出しになっても半分以下しか改修に応じてないということですね。そうすると五〇何%、半分以上の人がほったらかしておる、そういうような結果的な数字が出ておるわけですが、こういったところを一体、命令の出しっぱなしで火災の危険があるようなものをこのまま放置しておくというようなことになっておるわけですが、それの実態はどうなっているのか、まずその辺のところからお伺いしましょう。

佐々木喜久治消防庁長官

○政府委員(佐々木喜久治君) 最近におきましては、   〔委員長退席、理事小谷守君着席〕 特に不特定多数の人の出入りする特定の防火対象物に対する予防査察という仕事は、消防の重要な任務になっておるわけでございますが、こうした予防査察がどのように実施をされているかということになりますと、これは各市町村によってややその繁閑がございますけれども、特にデパートとかあるいは地下街、病院といったようなところに対しましては大体年に二回、その他のものについて、たとえば事務所建築とかいうようなものにつきましては年に一回というぐらいの予防査察は少なくとも各市町村において実施をしているというのが現状でございます。  ただ問題は、その際に、その建物の防火管理体制が十分であるかどうかという点についていろいろな欠陥の指摘も同時に行なわれるわけでありますが、そうした指摘事項というものが、その指摘に基づいて改善をされたかどうかという点についての再度の調査という点がどうも十分行なわれておらないうらみがある。大洋デパートの場合におきましても、数回の警告書を出しながらその警告に基づいて改善が行なわれたかどうかということについての裏打ちがなされておらないという点について、私どもは非常に問題だったと思うわけであります。  確かに、消防が現在のままでやや手不足で予防査察に回るだけが手一ぱいになっておる。その事後の処置というものについて手が回っておらないという点は確かに消防機関としても手落ちであったと思いますし、現在私どもが特に大洋デパートの経験にかんがみまして各消防機関に指導いたしておりますのは、そうした事後措置について十分な体制をとるように、そしてまた悪質な違反防火対象物につきましては、消防法の規定によるところの使用停止あるいは使用制限といったような強制措置もとるようにという指導をいたしておるわけでありますけれども、その辺がまだ十分に措置がとられておらないという点にやはり問題が残されるというように考えております。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 それで、いま大洋デパートの話が出ましたけれども、これは年に二回予防査察が行なわれた。   〔理事小谷守君退席、委員長着席〕 特に四十六年には四十項目以上の勧告がなされた、こういうふうに聞いておるわけですがね。大洋デパートに四十六年に四十項目から勧告をなされて、そういうのをデパート側が全然これを無視というわけじゃないでしょうけれども、結果的には無視されたようなものですね。そういう点を御存じの上で目をつぶっている、見のがしている、人手が足らぬからどうしようもない、これでは国民にあんた多大な迷惑をかけている面から考えて、消防行政というのは一体何やってんだと、そういうような非難を当然受けるわけですから、これは大臣ね、こういったような勧告、措置命令の出しっぱなしではこれは困るわけですね。いろいろとそれは理由はございましょうけれども、それじゃ通らぬでしょうね。今後どうするのか。強力に告発をするというような強い姿勢、そういうものもあまり聞いたこともないようだし、告発をしたようなことも過去にありますか。勧告してしっぱなしということじゃ、これはあんた、問題ですよ。だからああいうような悲惨な結果になっておるわけですからね。そういうのを今後どうするのかですな。その点、これは大臣いかがですか。

町村金五自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○国務大臣(町村金五君) まず長官に答えさせましてから、あとで。

佐々木喜久治消防庁長官

○政府委員(佐々木喜久治君) 現在消防法におきましては、消防の改善命令等に対してこれに従わない場合の第一段の罰則といいますか、強制措置というものはその建物の使用の禁止、使用の制限といったような措置がございます。したがいまして、消防機関が指摘をし、その指摘の改善が行なわれておらない場合には人命安全の上から問題があるということでその建物の使用禁止をしていく、そういう措置をとるべきであろうというふうに考えておるわけでありますが、なおそういう措置に対してその措置の履行が確保されないという場合におきましては告発という手段も第二次的には第二段の措置としてはあるわけでございます。こうした告発の措置をとっておるところもあるわけであります。ただ、全体的に見ます場合には、ただいま御指摘のように、大洋デパートの例にございましたように、警告のしっぱなしになっている事例があるわけであります。こういう点につきましては、消防法の第五条の規定によるところの使用禁止ないし使用制限と言ったような事実上建物を使わせないということによって、こうした改善の措置の担保をはかっていくべきであるというふうに考えておるわけであります。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 御答弁を承りましたが、ところで大洋デパートの場合はいまも申し上げましたが、四十六年に四十項目以上の勧告をなさったんでしょう。けれども、その勧告に応じてたいしてやってないと。その後どうなったんですか、一体消防庁としては。それは市町村まかせっきりですと。それじゃね、あなた方のほう監督上の責任もありますよ。一般的なことは承りました、いま。どうなっていたんですか、一体その辺は。

佐々木喜久治消防庁長官

○政府委員(佐々木喜久治君) 大洋デパートの場合には昭和四十六年の暮れの査察におきまして、ただいま御指摘のように四十数項目の指摘が行なわれておるわけであります。その後さらに翌年の査察におきましても同じような指摘がなされておるわけであります。その点警告を出しながら消防機関がその事後措置について何にも手を打っておらなかったという点は、これは消防機関の怠慢であるということが指摘されてもこれはやむを得ないところだろうと思います。大洋デパートの側におきましては、この指摘の段階におきまして近く増築の計画があり、その際に必要な消防設備を設置したいというような話があったようでありますが、その点は確かに昭和四十八年、昨年の中ごろから増築工事に伴いまして消防設備の設置の工事も行なっておったわけであります。この工事が本年の一月末ぐらいの完成を目標にして工事を進めておった。その途中において火災が発生をしたというような経過になっておるわけであります。  まあ経過はそういうことでございますけれども、いま申しましたように、警告に対してデパート側のほうが何らそれに対して見るべき改善措置を行なっておらない。こういう点につきまして消防がその後ほとんど事後措置について手を打っておらないという点につきましては、私ども消防としての業務か十分果たし得なかった、こういう点については十分反省をいたしておるわけでございます。その点は現在各消防機関に再度指導いたしまして、そうした措置につきまして十分事後の措置を完全にとるようにという指導をいま進めておるところでございます。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 まあそういうように消防行政もいろいろ事情がありましょうけれども、弱腰だということですよ、一口に言いますと。これは相手は商売人ですからね、何やかにやと理屈をつけて、いまあわててしなくても近いうちにやりますとか、そういうことは言うでしょうが、それを一々あなた、了解をしておったのではこういったような大惨事になったらもうどうしようもないですから、やはり消防行政という非常に大事な職をあずかっておるわけですから、その点はもう少し責任の重大性にかんがみて告発と予防という面からもし万一というようなことも考えて手を打ってもらわぬと、あれだけあなた、たくさんの人が死んじゃうんです、これ。これはあなた方の責任は追及されてもこれはやむを得ないでしょう。まあ告発という手もありますとか——手もありますって、もうあるんだから、そういうやつ。やってもらわないと、もう消防行政、消防署がやかましく言ったって適当にやっておけばいいと、こういうふうになるところから問題が出てくるわけですからね。ですからそういう点今後どうするのか、大臣、これは非常に大事ですよ。いまあなた、はしごを長くするとか建築のほうの基準を直すとかそれはもちろん大事だけれども、起こる前の予防ということがこれはもう一段と大事ですよ。さらに厳密に言えば、これは予防的措置を、査察をきちっとやってその報告を取って、結果はどうした、きちっきちっとおやりになればそれはもうかなり防げると思うんですね。半分以上はやってないんだから、その点ひとつ大臣どうですか、御見解を聞きたい。

町村金五自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○国務大臣(町村金五君) 消防法がかなり私も完備されてきていると思うのです。ですからたとえば警告をするなり、あるいは使用制限の道もございましょう。あるいは告発もするというようなぐあいに、法的にはかなり整備はされておるけれども、それが現実になかなか実行されていないというところに一番問題があることは、私は中尾委員御指摘のとおりだと思うのです。  一体なぜこうなってくるのか、これはもちろん私ども消防庁にも重大な責任がございますが、申し上げるまでもなく現在消防行政をやっておりますのはいわゆる自治体消防でございます。したがって、まあデパートのようなものを経営しておりまする者はいわゆる地方の有力者である。したがってずいぶん警告をしましてもなかなか言うことを聞いてくれなかったという場合もあるでございましょうし、あるいは遠慮して言わなかったというようなことも私は現実には存在しているんではないだろうか。しかしそれでは、せっかくの消防法が幾ら整備されましてもしり抜けになってしまうということに相なってしまうので、やはり消防庁といたしましては、こういった消防機関の方々がほんとうに災害予防、人命救助のために責任をもってやってもらうという、いわゆる消防精神と申しましょうか、そういった責任感をひとつもって事に当たってもらわなければならぬのでありまして、この点は私どもも今後消防行政の重要な問題といたしまして、地方の自治体消防の方々に責任をもって事に当たるようにひとつ指導をしてまいるということにいたしたいと、こう考えておるわけであります。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 それはとにかく強気である程度やってもらわないと、非常に結果的にまずいですよ。  まあ話は余談になりますけれども、いま衆議院のほうで大企業、大商社の物価のいろんなからくり等も追及されておりますが、あれだってあなた、公取だって石油連盟のことをやっと告発に踏み切った。今度の公取委員長はなかなか勇断をもってやっておりますが、いままではなかなか公取といったようなものも弱腰であったように私どもは思われる。やはりある程度伝家の宝刀も抜くときは抜かないと、みな行政官庁なめられちゃうですよ。  それから防火管理者の資格ですね、この資格につきましてちょっとお伺いしますけれども、これは消防法によりまして、高層ビル等の管理権原者は、防火管理者を選任して消防計画をつくらして、消火訓練、避難訓練等の防災上必要な業務を行なわせると、こういうふうになっておるわけですね。ところで先ほどの大洋デパートはこの防火計画もできてなかったわけですけれども、この防火管理者というのは、これの資格を取る条件といたしまして、これはここに消防法の施行令にも出ておりますが、これはもう消防当局の行なう講習を二日ばかり受けたらそれでもう簡単に取れると、そういうふうにいっておりますが、まあ極端に言ったら居眠りしておったって取れるというようなわけですな。この辺ももう少しまた問題もあるんじゃないかと思うのですね。この施行令は一体いつできたんでしょうか、これ。非常にまた最近は、最初申し上げましたように複雑ですわ、いろんな消防の面においても建築の面においても資材の面においても。これは実情は一体どうなっているんですか、この資格の取り方というのは。その辺お伺いしましょう。

佐々木喜久治消防庁長官

○政府委員(佐々木喜久治君) 防火管理者の資格につきましては、ただいま御指摘のように、消防法の施行令の第三条におきましてその資格要件が規定されておりますけれども、ここにございますように、一定の講習を受けた者と、それから学歴等において資格がある場合と、それから消防職員であってその消防職員として管理監督の職にあるという、過去のいわば職歴によって資格が得られた場合、それからこれらに準ずる者ということでございます。分けますと、講習とそれから学歴と職歴ということに分類できるだろうと思います。防火管理者がそれぞれどの規定によって防火管理者となっているかという点につきましては、私ども全体的な資料の持ち合わせがございませんけれども、大体この分布は同じような、似たようなウエートで分布されているんじゃないだろうかというような感じがいたしております。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 ですからね、具体的にこの「防火管理に関する講習会の課程を修了した者」というのは、これは講習の教科あるいは何日ほど講習を受けるのか、その辺どうなっていますか。

佐々木喜久治消防庁長官

○政府委員(佐々木喜久治君) 講習は十五時間という規定を設けておりますので、大体二日間の講習ということが通例でございます。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 ですからね、二日間ぐらいちょろちょろっとこれはやっていたんでは、あんた、いろいろとこういうような複雑な消火体制に臨むということは、ちょっとあんまりお粗末過ぎるじゃないかと思うんですね、わずか二日ではね。その辺、もう少しきびしくおやりになったらどうですか、もう少し内容も検討して。——消防長官実態を知らぬという、まあ知らぬからうしろのなにに聞かれてやっていると思う。そんなことじゃだめですよあなた、もう。  それで大臣、もう少し検討してみて下さい、これは。とにかく消防庁一体たるんでおるというような声も聞かれておりますからね。まあ大臣の見解を聞きまして消防はこれで終わりましょう、いまのことで。

佐々木喜久治消防庁長官

○政府委員(佐々木喜久治君) 確かに、講習の課程を経て防火管理者の資格が得られるという場合に、一度限りの講習で将来長く防火管理者の資格が保持されるということになりますと、ただいま御指摘のとおり、最近の新しい火災の態様というようなものに対応し切れないという面があるわけでございますので、実は防火管理者に対する再教育という点が私どもも現在検討課題になっておるわけで、現在、市によりましては上級講習会というような名前で再教育を実施しているところもあるわけでございまして、私どもも、そういう方向での再教育の機会をできるだけつくるように指導をしておるわけであります。防火管理者の資格につきまして、いまのように講習なりあるいは学歴なり職歴なりによって将来ともにわたって資格が継続するということについては、もう少し検討をする必要があるのではないかということで、私どものこれからの防火管理者の体制としましては、十分これを検討し、適切な結論を得た段階でこの資格についての必要な改正を行ないたいというふうに考えております。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 それじゃ消防行政はその程度にいたしまして、最後に、これは地方事務官制度の廃止問題につきまして大臣にお伺いをいたします。これは過去何回も議論されておりますので、大臣の答弁だけお伺いして、これで終わります、もう御存じでありますからね。  これは、地方事務官が現在は国の公務員の資格がありなから、実際は地方長——府県知事等が管理をしておると、こういうことですが、これが社会保険事務所に——厚生省関係、これ一万四千六百九十三人、職業安定所——労働省関係、これが二千二百五十七名、陸運事務所——運輸省関係二千五百二十二名、合計一万九千四百七十二人と、こう聞いております。大体、約二万人近くおるわけですね。なお昭和四十九年度には厚生省が百二十三人、運輸省が百十六人の増員を予定をしておると、まあこういうようなことでいままでも何回か議題になっており、検討検討ということになっておるわけですが、これは昭和二十二年の地方自治制度の出発にあたって事務上の混乱を避けるため、地方自治法附則第八条に、官吏たる都道府県職員という規定が設けられ、当分の間認めると、まあこういうようになっておるように聞いておるわけです。それでこれはここで私は議論しようと思いませんが、各省関係とも大臣も折衝もなさっていらっしゃるでしょうし、田中総理からも結論を近く出すというようなこともあったわけですが、その間どういうような経過になっておるのか、それから四十九年度これは結論が出そうなぐあいなのか、その辺ですね。各省のなわ張り根性もありましてなかなかスムーズにいかねようでありますけれども、まあ大臣の答弁を聞きまして、これはこれで終わりますから。

町村金五自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○国務大臣(町村金五君) 地方事務官制度というのはもうあらためて申し上げまするまでもなく、暫定的な制度ということで戦後この制度が導入をせられたわけでございます。しかし今日、これらの制度というものは、やはり同じ地方公共団体にありながら、人事管理の面あるいは給与の関係から申しましても、どうも都道府県の事務の統合性を乱すというような実情にもありますので、実は自治省としてはこれを前から廃止をしたいという考えで、関係各省は言うまでもなく厚生省、労働省、運輸省でありますが、ずいぶん協議をいたし、かなり前進をするような状況にもあったわけでございますけれども、実はいまなお最終的な結論を得るに至っていない。関係省といたしましては、確かにそういった一面はあるであろうけれども、重要なこういった事務について、やはり全国的に統一のとれた行政を行なうことができなくなるということが反対をされる最大の理由であるというふうに私ども承知をいたしておるわけでございまして、この点はしかし何らかの実は妥協の方法もあるではないかということで、最近、自治省といたしましては、まあ若干後退をしたような、しかし実際には実現可能であろうというような案も提示いたしまして協議をいたしておるんでございますけれども、なお実は関係省との間に結論を得るに至っていない。できれば私どもは今度は地方自治法の改正案というものを近く提案をいたすことにいたしておりまするので、その中にこのこともぜひ含めたいものだと、こう考えて、目下鋭意折衝を重ねておるところではございますけれども、きょうの段階におきまして、確実に結論を得て、法案が提案できるというところまでには至っていないというふうにお答えを申し上げる次第でございます。

田中寿美子日本社会党

○委員長(田中寿美子君) それでは午後一時に再開することにし、暫時休憩いたします。    午前十一時四十八分休憩      —————・—————    午後一時一分開会

田中寿美子日本社会党

○委員長(田中寿美子君) ただいまから決算委員会を再開いたします。  午前に引き続き、昭和四十六年度決算外二件を議題とし、自治省及び総理府のうち、警察庁、北海道開発庁とそれに関係する公営企業金融公庫並びに北海道東北開発公庫の決算に法務省をあわせて行ないます。  この際、おはかりいたします。  議事の都合により、法務省の決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれも口頭報告を省略して、本日の会議録の末尾に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田中寿美子日本社会党

○委員長(田中寿美子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

田中寿美子日本社会党

○委員長(田中寿美子君) それでは、これより質疑に入ります。質疑のある方は順次御発言願います。

須原昭二日本社会党

○須原昭二君 まず、日本の警察制度の一環であります一、二点の問題についてお尋ねをいたします。  特に警察庁の長官官房編集によります「警察法解説」の中にも明記されていることでございますが、明治以来日本を支配いたしてまいりました権力的な司法警察制度というものは、昭和二十年の敗戦とともに、崩壊をいたしまして、昭和二十二年十二月十七日に新たな警察制度が生まれたわけであります。この警察制度は、戦前における警察制度の根本的な変革がはかられたものでありまして、戦前の中央集権的な警察権力を徹底的に地方分散いたしたものでありました。この制度は、もう言うまでもございませんが、多分にアメリカの自治体警察制度を参考にした傾向が強かったわけでありまして、大要三つの問題点、いわゆる警察の責務の限定、民主的管理の方式、地方分権化、この三つの方策を柱として民主的な警察制度が再出発したわけであります。しかしながら、今日の日本のような狭い土地柄で、なおかつ市町村の単位が分散をし、きわめて狭小な範囲でありますから、したがって、警察活動の即応性といいますか、そういう運営が妨げられて、実は広域の捜査に支障を来たすと、こういうことで、まあ私たち記憶にまだ残っておりますが、昭和二十九年だったですか、警察法が改正されまして、当時の国会の審議は大混乱をいたしました。当参議院において乱闘まで起きたことは、われわれまだ記憶に残っておるわけであります。この警察制度、現行の警察法の内容は、国家地方警察と自治体警察をともに廃して、原則的に都道府県の警察に一元化をし、これに自治体的な性格のほかに実は国家的任務も兼ね合わせること、あるいはまた公安委員会制度を存続させて、国の治安責任の明確化をはかることの二点に重点が置かれてまいったわけであります。  しかしながら、最近、私たちは考えてまいりますときに、この段階のお話でも、戦後の新たな民主的な警察制度が改正されたとはいうものの、民主的な警察制度の本質が変えられたものとは認めがたいものでありまして、依然として民主警察制度の本質は変わっておらない、こう実は理解をいたしておるつもりであります。しかし、実際には現在の警察制度を見ますると、民主的な警察制度がだんだん後退をいたしまして、本来従属的と見られた国家的性格あるいは国の治安責任の明確化という方向が非常に進出をいたしてきておる、権力警察的な方向に逆行しているような印象を私たちは深く痛感をいたしているわけであります。このような傾向が強くなってきた表徴的なものは、何といっても、まず中央集権的な財政支出のあり方、いま一つは権力的な、最も権力的な体質として顕著にあらわれてまいっておりまするところの最近の機動隊に代表される、いわゆる警備警察のあり方に私は問題があるのではないかというふうに実は思います。  そういう点から、きょうは予算の支出の問題と、もう一つは機動隊の問題に焦点を合わせて具体的にお尋ねをいたしたいわけですが、時間が限られております。したがいまして、ひとつ要を得て、簡明に御答弁をひとつ前もってお願いをいたしておきたいと思います。  いわゆる警察の行政は、各都道府県に分けられて執行される一面と、いま一つは、国としての一体的な行政をはかるために、警察庁は、警察予算として、警察法第三十七条第三項に基づき、都道府県にいろいろのお金をおろしておられます。なるほど警察官の身分の差による給与等、これら地方警務官である警視正以上の幹部に国家公務員としての給与を支給されていることは、私は、制度の是非はともかくとして、いいことだと思います。これは是正をしなければならないと思います。しかしながら、私も今から数年前に愛知県の県会議員をつとめておりまして、その節にも痛感をいたしたことでありますが、たとえば都道府県の警察の実態を見てまいりますと、県費で運営をいたしている面と、国の予算によって補助を受けている面と、いま一つは警察独特でありまするところの国家予算を本部長に与えて、本部長の権限のもとに、本部長の判断のもとに、いわゆる支出官として支出される面と、予算の運営のあり方から言って流れが三つあるわけであります。したがって、この問題について憂慮いたしまして実は資料を要求をいたしましたところ、なかなかすぐ出してくれませんでした。しかしながら、この点については再三請求をいたしましたら、実はここへ出てまいりました。しかし、実に膨大な金なんです。だから、この際この点をひとつ明らかに御説明をいただきたいと思うわけです。  実は、私の資料に基づきますと、全国の四十七都道府県に対して百十一億七千八百六十九万六百七十九円という、百十二億になんなんとする金が各都道府県の本部長の権限のもとにおいて自由に——自由というと語弊かございますが、その判断の上において支弁をされておる。たとえば、私は愛知県の出身でありますが、愛知県を見ますると四億二千四百万円、大阪が六億一千一百万円、兵庫が四億一千一百万円、あるいは神奈川は五億七千三百万円、福岡が四億二千三百万円、まさに膨大な費用です。この支出のおもなものというものは、ただいま申し上げましたような警視正以上の階級にある地方警務官の俸給、あるいは俸給の特別調整額等といわれるような人件費、あるいは警察教養施設の維持管理費、犯罪鑑識に必要な経費のほかいろいろ捜査費に充当をするということに実はお話を承りました。これは私がいま申し上げましたように、各都道府県の警察本部長がいわゆる支出官となって支出されるものであると思いますが、その点を確認をいたしたいと思います。どうですか。

室城庸之警察庁長官官房会計課長

○政府委員(室城庸之君) そのとおりでございます。

須原昭二日本社会党

○須原昭二君 そうだとすれば、当然これは会計法規上の手続に従いまして、毎月ごとに会計検査院へ証拠書類を添付して送付することになるわけでありますが、そのうち、非常に疑義を感ずる問題点は、簡易証明でよいとされるものと、そうでないものとに二つに分けられておると私は聞きます。たとえば一つの予算を使う場合に、一件当たり支出のたびに証拠書類を添付するのが世の習いでありまするけれども、実は警察の場合には、給与という問題については、どれだけ人間がおって、どういう階級の人がどれだけあって、定員の上からも俸給額もきまっていますから、一括をされて簡易証明で責任者が判こを押して、こういうふうに使いましたという証明ならこれでわかるんですが、しかし、千差万別であるところの捜査費について、月ごと総括をして一括幹部が判を押してぽっと送ればこれで処置をされていくということについて私は疑義を感ずるわけでありますが、そのようになっておるんですか。

室城庸之警察庁長官官房会計課長

○政府委員(室城庸之君) 警察庁の簡易証明にかかりますものといたしましては、報償費のうち協力者に対する報償金並びに捜査費の全部というふうになっておりまして、それ以外のものは全部会計検査院に、いまおっしゃいましたように、月々まとめて提出することになっております。

須原昭二日本社会党

○須原昭二君 お話のとおり、簡易証明が許されているのは、まあ給与費は、これは先ほど申しましたように、受け取るほうが定員がきちんときまっていますし、所在が明らかですし、階級がはっきりしているし、その中身は俸給でございますから、当然その検査かあまり——不十分というと語弊がございますが、あまり目を配らなくても私はいいと思うんです。ただし、捜査費の場合は、その中身が千差万別です。たとえばアヘン、麻薬に関する犯罪あるいは爆発物、銃砲等危険物に関する重要な犯罪、電車、汽車、船舶、航空機にかかわる大規模な事故に関する犯罪、国の公安を害する犯罪の取り締まり——国の公安を害する犯罪の取り締まりというのは、私にはあまりわかりませんけれども、あるいは都道府県の地域に関係のある殺人、強盗、窃盗、詐欺、横領、経済事犯、少年の福祉犯等の重要な犯罪の捜査に必要な経費などに支出をする、こういうことになっておりますが、このように千差万別の捜査費の内容であります。どれがどれに使われ、どれがどれに使われたということはわからないわけでありまして、これを一カ月間まとめてしまって、責任者が会計検査院に報告すればいいというような、まさにその処置というものは、私たち第三者としては、当然理解ができ得ないのです。  会計検査院に一つお尋ねをいたしますが、こういう検査というものについて、どのような方法で、どのような中身をお調べになっておりますか。

柴崎敏郎会計検査院事務総局第二局長

○説明員(柴崎敏郎君) いま先生お話の簡易証明、これは書面検査上の特別な証明方法でございます。確かにこの証明自体、私どもが在庁して書面上の検査をする場合には、その内容等について一々確認をするということは事実上不可能でございます。そこで計数の確認と、これだけにとどまるわけでございますが、その内容につきましては、実地に出張いたしまして検査をいたした場合に、その証拠書類等はそれぞれの警察官署において保存をしてもらっておりますので、それに当たって検査をすると、こういう方法をとっておるわけでございます。

須原昭二日本社会党

○須原昭二君 いまお話もございましたように、まあ計数検査ぐらいが、そろばんを入れるぐらいのことが関の山で、その中身というのは、ほとんどこれは精査することができないというのが会計検査院の実態だと私は思います。そんな全国の捜査したやつを全部会計検査院がやるといったって無理なんですよ、これは。物理的にこれはできないことです。  そこで、私は、この際お尋ねをいたしておきたいのは、四十七年度百十一億七千余万円の支出がなされたわけでありますが、この捜査の占める割合、これは幾らですか。何%ぐらいですか。

室城庸之警察庁長官官房会計課長

○政府委員(室城庸之君) ただいまお尋ねの捜査の占める割合ということでございますが、総額国として都道府県に支出いたしました百十一億強の中身は、活動経費ということで使われますもの、それから装備経費というもの、それから教養関係の経費その他……

須原昭二日本社会党

○須原昭二君 それぞれパーセントを言ってください。

室城庸之警察庁長官官房会計課長

○政府委員(室城庸之君) ちょっといま調べてお答えいたします。

須原昭二日本社会党

○須原昭二君 まあ、活動、装備、教養その他と実は言われますが、パーセントというのは、警察自体ではわかると思うのですが、こういう使い方というものについて、私は、非常に疑義をもっておるわけです。というのはどういうことかと申しますと、私の体験でありますが、たとえば私が愛知県の県会議員当時、警察諸費について予算が出てまいりまして、これの質疑に立ちます。そういたしますと、県費であるもの、国からその県費に対する何%なりの、何分の一なりの補助を受けたもの、こういう形で実は審議をするだけなんです。たとえば本部長に国から支出官として支給されている百十一億七千万円のうちの、たとえば愛知県で言うならば、四億二千四百万円というものは本部長がもう握っているわけです。そうして愛知県で使う捜査費の中にもそれがまた加わるわけです。愛知県独自の警察費を、予算をといったって地方自治体の中でほんとうに的確に掌握できないのです。監査委員と言いましても、その監査の実態の中では出てこないわけです。これでは、たとえば愛知県におけるところの捜査の段階、警察のどういうふうに運営をされているかということはわからないわけです。こういう点について、いわゆる民主的な自治体警察というものは全然影をひそめてしまう。金を持っておれば、それによって仕事が動く、どうしても金の力によってやはり警察というのは縦の系統、すなわち上から下へ命令をされるという権限が強くなってくるわけです。ここに民主的な警察の危機があると思うわけでありますが、したがって、私は、この際、国家公安委員長にお尋ねをいたしたい。こういう問題がいいか、この制度をそのままにしておいていいのか。すなわち警察法の改正によって、この自治体警察と国家警察の間の接点、この接点があいまいもこのままに放置されておる現況というものは是正をしなければならないと思いますが、その点は、国家公安委員長はどういうお考えでしょうか。

町村金五自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○国務大臣(町村金五君) 御承知のように、いま地方の府県警察が取り扱っておりまする仕事というものは、非常に広範なものであることは言うまでもございません。大きな国家的な犯罪もございますし、あるいはまた小さな地域の犯罪、いろいろ犯罪の態様というものが千差万様であることは言うまでもないと私は思います。そういったようなことから、先ほど来、だんだん御指摘がございましたように、いわゆる地方の府県の警察だけではとうてい捜査ができないというような問題等がございますもので、そういうものは、やはり各県警察が共同して行なうというような場合もあるわけでございます。したがって、そういうような場合に必要とするところのいわゆる捜査費用というものは、これを関係の府県に、いわゆる自治体警察として、その費用を持たせるということは、これは適当でない。やはりこれは国家的に支弁をしていくということのほうが、これは地方に必要以上の負担をかけるということを避け、防止するということにもなるわけでございますので、そういうような形にいまなっていると思うのであります。須原委員によりますると、そういうことではどうも実態が明らかにならないではないかという御指摘のように伺ったんでありますが、私は、これは少なくとも第三者機関である会計検査院等がその内容については十分会計検査の実をあげているものではないかと、こう思うのでございまして、したがって、いま御指摘によりますると、どうも実態に触れたような検査ができていないんじゃないかという御判断のように伺いましたけれども、私どもは、やっぱり今日の国家の機構としては、会計検査院にひとつ十分な御検査を願うというたてまえでいくべきものであろうと、こう考えておるわけでございます。

須原昭二日本社会党

○須原昭二君 いま御丁寧な御答弁をいただいておりますが、国家公安委員長のお話はよくわかります。広域捜査、もちろん必要です。ですから、その点を私は認めますが、百十一億といってもたいへんな数なんですよ。いま会計検査院のほうがおっしゃったように、帳じりだけは計算はできるけれども、個々の中身はもう全然タッチができない状態だと言われるんですから、私は、この際この制度というものを根本的にやっぱり再検討する段階がきておると、したがって、これはきょう結論を出していただこうというつもりではございません。どうぞひとつ警察庁と会計検査院両方で、ひとつどうしたらいいのか、こういう点を真剣に考えていただいて、いやしくも警察が疑惑を持たれないように、そういう体制をひとつとっていただきたい、こういう点だけはまず要望しておきます。  時間の関係もございますから、ひとつ大臣も簡明に御答弁をいただくようにお願いします。  次は、機動隊の定員と実績の問題でありますが、過去三年間の定員実績をひとつ出してくださいと言ったら、警察さんは、捜査するときはこまかくやられますけれども、資料で出てくるときは非常に簡単です。四十九年二月二十二日、北海道は百八十一名、宮城県は七十六名、警視庁は五千百三十七名、神奈川は五百二十名、愛知は二百名、京都は百八十一名、大阪は八百八十二名、兵庫は百八十一名等々、こう簡単に一枚の紙切れで出しただけであります。こういう資料の提出のことについては、ひとつ遺憾の意を表しておきたいと思います。  そこで、機動隊の平和時の活動について、何をやっているかという私への資料提出に当たってまた簡単です。一枚きりです。平常時の活動は「交通量の多い国道、高速道路等における交通取締り。」と、こう書いてあるだけ。それから土曜日、日曜日の盛り場の集団警ら、年末の特別警戒、夏季の防犯パトロール、初もうで、春秋の行楽、各種祭礼の際の雑踏整理、風水害の救助活動、緊急時に際する云々と、あるいはガス爆発事故における群集整理、平常時の活動と言ったら一番だけですよ。こういう資料を持ってきて、平常時の活動はこういうことですとは、私たちには理解ができないわけです。もっと丁寧に、やはり国会に対して資料提出されるのだったら、もう少し警察はしかるべき態度をとるべきです。この点は指摘をいたしておきたいと思います。  そこで、特に、この表によりますと、交通量の多い国道云々の交通取り締まり以外は昼寝をしておるということになるわけですよ、これ。どういう日常活動をやられておるのか。もう時間がございませんから、あんまり喋々便々としゃべられたら、こっちは困ってしまいますから、この点は、後ほど口頭でけっこうですから、ひとつ御説明を願いたいと思うわけです。  その機動隊の出動について、どのような指揮系統でなされているか。要請の場合があるでしょう、あるいは警察独自で判断をして行動を起こす場合もあるでしょう。こういう点について、きょうは時間がありませんから、資料要求だけしておきますが、四十七年と四十八年を例にとって報告をしていただきたい。たとえば要請があった場合、あるいは国から、民間から、企業から、いろいろのところから要請があったでしょう。要請があった場合は警察が判断をして出動するんでありますが、この民間からの要請に応じて出たという、そういう事例は何件あるのか。だれから要請を受けた、国、民間あるいは企業、こうしたものの種別、警察独自として判断をして出動したものは何件なのか、これは資料として御提出を願いたい。時間の関係がございますから、ひとつお願いをいたしておきたいと思います。  さらに、機動隊の警備のあり方に関連をして、私は、この際、具体的な事例を一つあげてお尋ねいたしたいと思います。  今日、日本は高度経済成長の落とし子とも言うべき公害問題が各地に起きております。そしてその被害をまき散らしております。当該地域の住民にとっては、みずからの生活の環境を守ろうとすることはしごく当然なことです。これら住民運動に対して、あるときには企業に、あるときには地方自治体に、あるときには国との、執行側との間に対立をすることはたまたまあることであります。これは日常の行動にもよく出ておるわけでありますが、警察当局としては、これら素朴な住民の生活を守る運動に対して、機動隊を派遣をし、警護に当たらしている向きが多くあるわけです。そういう判断で、どういう方針で指示を与えているのか、まずお尋ねをいたしたいと思うわけでありまして、この場合、いわゆる過激な学生集団によるところのゲバルトと同じような体制で当たらしているのかどうか、この点が一つ大きな問題点となってくるわけでありますが、この点についてお尋ねをいたしておきたいと思います。

山本鎮彦警察庁警備局長

○政府委員(山本鎮彦君) 警察としては、そういう公害闘争運動、いわゆる住民運動、そういう問題について、それが平穏に秩序を重んじて行なわれる限り、これに関与すべき問題ではない、こういう方針でございますが、しかし、そういう住民運動であっても、その中にあるいは違法な事態が発生し、あるいは発生するおそれがあると、そういうような場合には、やはりそれに対する予防措置あるいは適切な鎮圧措置こういう必要な警察措置を講じて、一般のそういう運動が秩序あるうちに行なわれるようにしていきたいと、そういうように考えておるわけでございます。

須原昭二日本社会党

○須原昭二君 なるほど私はそのとおりだと思います。平穏であり——平穏である場合に機動隊が出るはずはございませんし、秩序整然であるときに出るはずはございません。  それでは、具体的な事実として、私は、この際お尋ねをいたしておきますが、ことしの一月の十一日、茨城県の玉造町で、干拓事業反対のデモがありました。全然関係のない主婦が機動隊員によって重傷を負わされております。警察庁当局は、現地本部長から詳しい報告を受けられていると思いますが、受けられてないとすれば、これは怠慢です。ある雑誌の記事を私はここに持ってきておりますが、この記事によりますと、また、現地の報告も聞きますと、この重傷した婦人というのは、ことし五十一歳の高野りんさんという方です。この間の過激学生の中にも婦人はございましたけれども、この人は五十一歳ですよ。もとこの地域内に住んでおって他所へお嫁に行かれた方でありますが、全然関係ないとは言いません。やはり故郷として愛着を持っていることは事実です。デモ隊を規制する機動隊に向かって、そんな乱暴なことはよしなさい、乱暴なことはやめよ、こう言ったそうであります。そうしたら大ぜいの機動隊の集団が襲いかかって乱暴し、肋骨四本ですよ、肋骨四本の骨折、うち一本が肺に突き刺さるという重傷を負わされた。どういうことをすれば、このような重傷を負わされるようなことになるのでしょう。私も医学に多少の認識を持っておりますが、肋骨が四本も折れて、一本が肺に突き刺さるような、こういう圧力というのが外部から加えられるときはどういう形か、これは想像に絶するものがあると言わなければ実はなりません。さらに警察側はその人を逮捕しているのです。重傷を負わしておいてなお逮捕して、実は問題はここですよ。証拠写真にでもするのか、その婦人に竹ざおを持たせて写真をとろうとした。これは昔の警察ならよくあったことですよ、証拠書類をつくるために。その婦人が断わると、無理やり持たせても断わるものですから、隊員が今度は横へ立って、隊員が今度はわざわざ竹ざおを持って、そしてその写真をとらしておる。これはまさに、私は、将来起こるであろうところの法廷の準備のために、証拠のでっち上げをしたのではないか、こう思います。もちろん警察がとったのでありますから、この写真は、ネガはあるはずです。どうぞひとつこの写真を一度見せていただきたい。くれなくてもいいです、見せていただければいいです。ひとつお願いいたしておきたい。  しかも、柴田麻生警察署長は、やじっている姿を見たから誤りでない、こう言って新聞記事にも出ておる。警察庁は、機動隊に暴力をもって抵抗するなら、公務執行妨害としてあなたたちはやるでしょう。しかしながら、口で言っている範囲、やじを飛ばしているぐらいのものまで検挙しろと指示したことがあるのですか。この事件に関して、この婦人はすでにこのような不当な警察の暴力に対して訴訟を起こしております。これを聞いておられると思いますが、どういう御見解ですか。

山本鎮彦警察庁警備局長

○政府委員(山本鎮彦君) この事件は、御指摘のとおり、一月十一日に起きた事件でございますが、茨城県の玉造町の八木蒔地区内の貝塚モーターズ付近の道路において、高浜入干拓事業の件に関しまして、これに反対する極左暴力集団約百二十名ぐらいの梯団がいろんなヘルメットをかぶって道路一ぱい——道路は四・七メートルしかないわけですが、その道路一ぱいになって、竹ざおをみんなかまえて、無許可デモをしておったわけでございまして、これに対して、そういう狭い道路でそういう無許可デモでは全く交通が途絶してしまうということもあり、これについてやめるように警告を再三いたしまして、さらに警告を聞かないのでこめ規制を行なっておったわけですが、すでに約二時ごろから四時半ごろまでの二時間半にわたって、相変わらずいわば竹ざおをかまえて道一ぱいのデモで、警察部隊の規制に従わないという状態になっておったわけでございます。そして警察部隊に盛んに投石をするというような形になりましたので、その部隊の指揮者を逮捕するということで、これは公安条例の違反ということがはっきりいたしておりますので、そのために前進をしたわけでございます。これに対してその集団から相変わらず投石等があったわけでございます。したがって、この集団全体が公務執行妨害を行なっているという疑いがはっきりしておるということで、一斉に逮捕のために前進した。そうしたところが、その部隊、結局、暴力集団がずっと逃げたわけです。そうすると、まあ若干の者は検挙されましたけれども、その中で、いまおっしゃった高野さんが道路に倒れておった、うずくまっておったというので、やはりその集団の中におる公務執行妨害をやっておった一味である、こういうふうに認められたものですので、公務執行妨害罪、それから道路をいばふさいでおったので、道路交通法違反という現行犯として逮捕したわけでございます。したがって、逮捕するときには、何ら具体的に御本人に対して強制力を加えておるわけではございません。したがって、そういう傷を負われたというのですが、これが機動隊によって傷を負わせたということは全くございません。そうして、逮捕されて署に引致をしたことは事実でございますが、その際、竹ざおを持たして写真をとったのではないかというようなお話でございますが、そういう狭い道で、御本人が倒れた横に竹ざおがあったものですから、一応逮捕した者としては、その竹ざおを御本人が使っていたのじゃないかという疑いがきわめて強いので、将来の公訴維持の必要から、いわば証拠として御本人の横に逮捕者が並んで証拠写真をとったときに、その竹ざおもあわせて一緒に撮影をしておるという事実はございます。  それから、けがの状況ですが、そのときは、調べ官が、けがをしておる人がいればすぐに病院に連れていくということを当日夕食をとっておるときに話したわけですが、本人は、けがをしていない、こう言って断わっておる事実がございます。さらに、石岡警察署において当日調べを受けたあと、まあ身柄というか、御本人の氏名もはっきりいたしましたし、身柄引き受けの人が来るというので、二十三時三十七分ごろ釈放をいたしておるのでございますが、そのあとで病院に行かれて、いろいろと診断をされ、またさらに二、三日たって傷が痛むということで、あとになってそういう傷があるということがわかられて入院をされたという事実は承知いたしておりますが、逮捕の際にそのような傷があるということは、われわれとしては、承知いたしておらなかったわけでございます。

須原昭二日本社会党

○須原昭二君 左翼暴力集団に対して、私たちは、是認をしているものではないことを明らかにしておきたいと思います。それとは別です、私の考え方は。往々にしてわれわれもいろいろ問題はございますから、たとえば総評等が行なうデモのときには、よくデモ行進に参加をします。たまたまそういう暴力集団が横からぶつかる場合があります。そうすると、機動隊は一斉にかかってきます。彼らは逃げます。逃げるのは早いですよ。残るのはわれわれのほうが残る。そうすると、誤認逮捕をして強引にやっていくというのがいままでの警察のあり方ですよ。ですから、残っておったから一緒だという認定は、私は、間違っていると言うのです。  それから、もう一つは、なぜ竹ざおを一緒に持っておらなかったにもかかわらず、それを持たしてこれをやらさなければならないのか。それを断わったから横に立って写真をとらした——とらした事実は明らかになったのですから、一ぺん出してください、その点を。  たまたま一つの例をあげましたけれども、最近の機動隊の集団的な暴行というのは目にあまるものがあります。現にわれわれのきのうもデモ行進がございましたけれども、ここの周辺のデモであっても、われわれ国会議員ですらけ飛ばしてくるのですよ。そういう姿をわれわれは多く見ているわけです。事ほどさようでございますから、こういう点はあると思う。なるほど、私は、機動隊の行動について全部否定はいたしません。浅間山荘におけるように、多大の犠牲を払って狂暴な犯人に立ち向かって、みずから生命を落としながらも戦ったあの警察官の行動に対して、私たちは、心から大きな敬意を払っております。しかし、一面、皮をむくと、こういうかよわい女性に対しても重傷を負わせて、まるで狂犬のように襲いかかる一面もあるということを幹部の皆さまは認識してもらわなければなりません。たまたまいま御答弁いただきましたけれども、往々にして警察というものは、自分のところの、わが身から出た仲間のことをかばう、そういう習性があります。この点はひとつ厳に慎んでいただきまして、もちろん訴訟の段階に入っているから、これは訴訟にまかすべきだとおっしゃるでありましょう。だからこれ以上論議をしてもしかたがありませんから、このように必要以上に部下をかばうきらいと、もう一つ、ほんとうに機動隊の実態というものを幹部の皆さんもう一ぺん下へおりて見てごらんなさい。いつも国会へ大きなデモ行進が夜来るときに、私たち立ち会いますよ。そのときに必ずそういう事件が起きるんです。われわれでもなぐられたこともありますし、足が黒地になったこと幾らでもありますよ。そういう行動、機動隊のあり方については、この際厳に慎んでいただくように、この事件の一つの問題点を契機にしてひとつ再考をうながしておきたいと思います。  時間がないから、どんどん進めますけれども、次は、これは法務省のほうに特に中心を置かざるを得ないんですが、警察にも若干関係がございますけれども、この間、私の地元の名古屋市において、大曾根で精神障害者らしい男が四人の女性を列車の中で人質にして、しかも、それをかばおうとした車掌に重傷を負わした事件がありました。御存じだと思いますが、こういう事件はときどき新聞で私たちも見受けます。この際、警察庁にお尋ねをいたしますが、精神障害またはこれらノイローゼになった場合でもそういう発作的なことができるわけですが、そういうことで犯罪を犯し、しかも、それが不起訴処分になった者に対して当然措置入院をされると思いますが、こういう場合、どういうような措置をとられているのか。たとえば犯罪を起こした者が精神障害者になり、かつ不起訴処分になった者で措置入院する、精神病院へ強制収容されますが、収容後における病院側に一方的にまかしておるのかどうか、これが一つです。あるいはまた必要に応じて実は病院側と連絡をとっているかどうか、この点についてちょっとお尋ねをいたしたい、事務的なことで。

鈴木義男法務大臣官房審議官

○説明員(鈴木義男君) 精神障害者の犯します犯罪行為の中には重大な結果を伴うものが従来必ずしも少なくございませんし、それから一たん犯してからまた犯すという場合もございますので、検察官としては、再犯をしないようにということに重大な関心を持っておるわけでございますが、検察庁といたしましては、犯罪の予防ということは直接の仕事ではございませんので、関心は持ちつつも、実際には措置入院になった者についてその予後を詳しく調べるというようなことは現在いたしておりません。

須原昭二日本社会党

○須原昭二君 病院と連絡をとるということは検察庁もやらない、警察側はどうですか。

綾田文義警察庁刑事局保安部長

○政府委員(綾田文義君) 警察庁の場合も、そういう措置がとられた場合には、あとでそれを追跡してどうするということはやっておりません、これは人権にも非常に関係がありますので。警察活動としては該当するが、現場において自分が自分を傷つけたり他人を傷つけたりということをするのを防止するということを主体に活動を行なっております。

須原昭二日本社会党

○須原昭二君 追跡調査をされないというお話ですね、はい、わかりました。  そこで、私は、この際お尋ねをいたしたいと思うのですが、昭和四十八年十二月二十日付です。「福岡地方検察庁」——正式な印鑑が押してあります。村上という人の判こはどちらの判こかわかりませんが、おそらく福岡地方検察庁の方でしょう。これはある病院にあてられた、「御中」と書いてありますが、実は意識的に消やしてあります。あとからこれを見てください。(資料を示す)それをごらんください。これはもちろん印刷になっておりますから、もうこれはたくさん印刷はされたものであり、日付も実は記入をしてありますから、各方面に出されたと私は思います。文案を読みましょう。「精神障害に対する動静調査について(照会)保安処分調査のため必要があるので、当庁で不起訴処分に付し、貴院で療養中の左記の者に対する現在の病状の概略をご回答願います。おって退院しているものについては、退院年月日、その事由、並びに本人の滞在地をご回答願います。」と、こういう公文書が出ている。追跡調査をしないと言ったのは、いまどなたですか。追跡調査しておるじゃないですか。うそを言っちゃだめですよ。事ほどさように……

鈴木義男法務大臣官房審議官

○説明員(鈴木義男君) 委員長。

須原昭二日本社会党

○須原昭二君 まだこちらから質問しているんだ。  事ほどさように、警察自体でもうそを言うんじゃないか。だから、先ほどの竹ざおの問題でも、われわれは真意に解釈できないんですよ。これは法律に基づくものですか。一言だけでいいですよ。

綾田文義警察庁刑事局保安部長

○政府委員(綾田文義君) ただいまの文書は、ちょっと拝見しておりませんが……。

須原昭二日本社会党

○須原昭二君 検察庁、地方検察庁ですよ。

鈴木義男法務大臣官房審議官

○説明員(鈴木義男君) ただいま私申し上げましたのは、検察官の仕事としてそういう追跡調査はしておらないということを申し上げたわけでございますが、その文書の趣旨、まだただいま拝見したばかりでよくわかりませんが、私どもで考えますと、法務省……

須原昭二日本社会党

○須原昭二君 念のために見ておってくださいよ。(資料を示す)

鈴木義男法務大臣官房審議官

○説明員(鈴木義男君) 法務省におきましては、現在、刑法の全面改正作業を行なっておるわけでございますが、その全面改正の際に保安処分という制度を設けるかどうかということが一つの大きな問題になっておるわけでございまして、その保安処分を設けるかどうかということについての資料ということで……

須原昭二日本社会党

○須原昭二君 だめだよ、そんな答弁は。

鈴木義男法務大臣官房審議官

○説明員(鈴木義男君) 資料ということで、昭和三十八年ごろから各検察庁に依頼して、検察庁で不起訴にして、その上で措置入院になった者について、その後いつごろ出るかということについての調査をしてもらっております。

須原昭二日本社会党

○須原昭二君 そういたしますと、いまの御答弁をいただきますと、ただ、この問題は福岡地方検察庁だけか個人的——この一地方庁がやったんではなくして、本庁の指示でやったということですね。どうですか。   〔委員長退席、理事小谷守君着席〕

鈴木義男法務大臣官房審議官

○説明員(鈴木義男君) さようでございます。

須原昭二日本社会党

○須原昭二君 これは重大な問題になりました。  厚生省——お見えになりますか。厚生省は法律に基づかない照会は拒否をするよう指導されていると私は聞いていますよ。そうでしょう。

三浦英夫厚生大臣官房審議官

○政府委員(三浦英夫君) そのとおりでございます。

須原昭二日本社会党

○須原昭二君 そこで、厚生省にもう一つお尋ねいたします。民間の——これはとこの病院か私は明らかにいたしません。おそらく公立も民間もなべてだと思いますが、民間の精神病院の場合においては、照会に応じているということも、たまたまあるかもわかりませんけれども、これらについてもそういうふうに指示をされていますね。

三浦英夫厚生大臣官房審議官

○政府委員(三浦英夫君) そのとおりでございます。

須原昭二日本社会党

○須原昭二君 このように明らかになってきたように、厚生省もやはりお役所ですよ。検察庁だってお役所です。法務省だって同じですよ。このように見解が違うじゃないですか。国家公安委員長、どうですか。こういうことは、素朴なわれわれ国民から思うと、検察庁だとか警察というのは何か異様な権力を持っている、権力を持っているところから出てくる照会は、これはどうかわからぬけれども、出そうかという気持ちになるのはあたりまえのことですよ。これを背景にしてやられている。ましてや、先ほどの御答弁は非常にけしからぬことですよ。いま国論の中において、この刑法改正の問題が是か非かというのは、まさに大きな論争を呼んでいる問題点です。それは保安処分をする制度をつくるための事前調査、事前運動です。きわめて重大な問題点です。この照会文の冒頭の「保安処分調査」と書いてありますが、保安処分というのは、どの法律に基づくことばですか。現行の法律の中に保安処分という字句がありますか。

鈴木義男法務大臣官房審議官

○説明員(鈴木義男君) 現行の法律の中には保安処分ということばはございません。先ほど私から申しましたように、法務省におきましては、そういう保安処分という制度を設けるかどうかについて必要であるので、そういう点の調査を各検察庁に頼んでおるわけでございますが、先ほど拝見いたしました資料で「保安処分調査のため必要があるので」というように書いたのは、若干ことばが足らなかったと思いますけれども、要するに、現在ある保安処分について調査をすると、こういう趣旨ではございません。

須原昭二日本社会党

○須原昭二君 言いのがれとか論弁でなく、この際、あなたたちはこういう非常に重要な職責にあるんですから、もう少し虚心たんかいに御答弁なさい。このことばの持つ意味についての解釈というのは、あなたが解説をしなくなって、きょうここに御参席の方は、ものは言わなくても、わかるはずですよ。こういうことは、法律に今日ないことをあたかもあるがごとく印象を与えて、警察行政の中に保安処分というものが現実に行なわれているということを立証したと言っても過言でありません。そうじゃありませんか。まさに重大な人権問題ですよ。先ほども冒頭に言われたでしょう。追跡調査はしません、そんなことをやったら基本的な人権を侵すことになりますと。基本的人権を守るのはどこの機関ですか、法務省ではありませんか。その法務省がみずから基本的な人権を侵しているんじゃないですか。百歩譲って、措置入院にした、そして強制収容した、その段階までならいいでしょう。よくなって退院をして一般社会に復帰している人まで、「退院年月日、その事由、並びに本人の滞在地をご回答願います。」とは、まさに基本的な人権の侵害じゃありませんか。法務大臣、どうお考えになりますか。

中村梅吉自由民主党法務大臣

○国務大臣(中村梅吉君) 私も近間のことで十分に承知いたしておりませんが、法務省の刑法改正の法制審議会でいろいろ論議をしているわけですが、先進国にはたくさんこの保安処分という制度がありまして、日本だけがないわけです。で、精神耗弱とか心神喪失とかいう者が犯罪を犯した場合には起訴できませんので、釈放することになります。すると、また同じような精神状態ですから、再犯を犯したり、あるいは世間に御迷惑をかけるので、そこで、しばらくの間、そういうような起訴できないような精神状態の者を保安処分にするという制度が先進国にたくさんありまして、日本でも刑法改正に伴ってそういうような保安処分をすべきかすべからざるかという議論をしておるわけでございます。そういうことで、きっとおそらく、事務当局としては、資料がほしいのでそういうことをやったと思うのですが、確かに人権擁護ということは、人権擁護局も法務省にありまして、これはわれわれの大事な仕事でございます。したがって、いまお話のように、目下入院中の人だけならまだいいですけれども、退院した人のその先まで調べるということは、これは確かに人権擁護の上から人権問題としてはいろいろ問題があると思います。今後注意いたしますが、まあ、調査のしかたに不手ぎわがあったということではないかと思います。

須原昭二日本社会党

○須原昭二君 その入院中の方でも、私は、ほんとうにことばを譲歩して、百歩譲ってと、こう言っているんですよ。これでも、刑事犯になったけれども、実はそれは入院した段階では一般人と一緒なんですよ。ましてや、よくなって退院をした人たちは全くのことですよ。まことに遺憾なことだという大臣の表明で、私は、この際幕を閉じたいと思うけれども、今後のために、このような文書を出されたことに対して、非常に重大な問題点であることを御銘記をいただいて、かかる措置をとった責任者に対して何らかの処置を加えること、これをひとつ要求をすると同時に、いま一つは、調査をされたんですから、結果が出てきているはずです。この調査に基づいて、全国的に調査されて、どれだけの回答が来て、どういう件数があったか、その内容をつまびらかにひとつ資料として提出を委員長を通じてお願いいたしたいと思います。いいですか。

鈴木義男法務大臣官房審議官

○説明員(鈴木義男君) 保安処分関係で法務省から検察庁に依頼をいたしました調査の結果については、後刻資料を提出したいと思います。

室城庸之警察庁長官官房会計課長

○政府委員(室城庸之君) 先ほどちょっと答弁漏れがございましたので……。  先ほどお尋ねのございました百十一の国費の分類のパーセンテージをということでございまして、正確に出しておりませんが、概数で申し上げますと、いわゆる活動経費が約五〇%でございます。それから装備経費が約二〇%、残りの教養経費、それからその他、これが各一五%ずつでございます。  それから、もう一つ機動隊関係の資料でおしかりいただきました。御趣旨はよく承ったわけでございますが、先般御説明を伺いましたときに、機動隊としての治安出動あるいは訓練、これは平日やっておりますと。そのほかにどういうものがあるかというふうなお尋ねでございましたので、そのほかにもこういうことをやっておりますという意味で書きましたので、その点御了承いただきたいと思います。  それから、民間から何件ぐらい出動要請があったかというような御趣旨でございましたけれども、民間からいろいろ話はございますが、警察の出動は、あくまでも警察独自の判断で出動するわけでございまして、それに至る経緯で、いろいろなところからお話がございますが、最終的には警察の判断で出ておりますので、詳しいことは、また機会がございましたら、先生のほうに御説明に上がりたいと思いますので、御了承いただきたいと思います。

須原昭二日本社会党

○須原昭二君 資料を出してください。  時間の関係もございますから、簡単にいたしたいと思います。最後です。  実は、昨年、東洋一だと言われましたけれども、黒磯の刑務所を個人的に私は視察をしたことがあります。そこでつくづく思いました。それは東洋一だと言うから、りっぱな施設ではありますけれども、いずれにしても、高くて厚い壁に囲まれて、監獄だとか刑務所の実態というのは、一般国民に難解だけではなく、いまでも実態の情報というのはきわめて知られていません。  まず、いろいろお尋ねをいたしたいんですが、これはひとつあとから資料を出してください。受刑者は何人で、そして一年間に、刑を与えられて、一年間に新しい刑が確定した者がそのうち何人で、非常に、このごろふえてきておりますが、このふえてきた理由は何か、こういうことが一つ。  そこで、その基本的な問題点を一つ具体的な例をあげておきたいと思うんですが、刑務所の中で過去六年間で自殺をした件数がおびただしい。四十三年から四十八年に至るまで、まあ刑務所の中でなくなった方、いわゆる死刑の執行を除いて三百四十六名です。しかし、不慮の事故による者が十三名、自殺をした者が実に四十三名、合わせて五十六名が不自然な形でなくなっておるわけです。この数字というのは非常に大きいと言わなければなりません。先進国では、よく言われることばの中に、囚人の人権というものはその国の文化の尺度を示すということばがございます。いま日本は、まあ悪いことをやったやつだから痛めつけてやらなきゃいけないという応報刑説と、もう一つは、再び社会に復帰させなければならない、正しい人間にしなければならないという教育刑説と両論が私はあると思うわけでありますが、いずれにしても、今日の刑務所、監獄法というものは、御案内のとおり、明治のたしか四十一年ですか、制定されたものです。日本の法律の中でも、かたかなまじりの法律というのは、まさにおかしな文章ですよ。このやはり基本的な権利が認められておらなかったあの帝国憲法下におけるところのものでありまして、もはや今日の現憲法下では適用ができない多くの問題点を持っておるわけであります。平和国家、文化国家としてはふさわしくない監獄法であると言われなければならないわけであります。特に、いろいろ国会に対しても政府に対しても陳情がございますが、囚人から陳情があったということはないわけであります。それだけに、これら忘れられた囚人の人権については、何ら考えられておらないのではないか。そういうところに世をはかなみ、あるいは強制労働をしいられて耐えがたく、世をはかなんでみずからの命を落としていくというような傾向が出てきておるのではないかというふうに私は痛感をいたします。これらの自殺あるいは不慮の死亡、時間がございませんから、この一点に限って具体的な問題点を指摘をいたしましたけれども、いずれにしても応報刑的なそういう考え方をやめて、真に正しい人間として再生する教育刑説に立った新しい監獄法というものを制定をしなければならない、そういう段階にあると思う。法務大臣、刑法改正、刑法改正とおっしゃいますけれども、それも大切かもわかりませんけれども、この監獄法、これを早急に改正をすべきである、基本的に、根本的に変えるべきである、こう思いますが、この点の所見を承って、実は時間がきたようでありますから、私は終わりたいと思います。

中村梅吉自由民主党法務大臣

○国務大臣(中村梅吉君) 仰せのとおり、人権は非常に大事でございますし、ことに、刑罰といいましても、これは応報主義でなく、教育主義で臨むべきこともまた当然でございます。  そこで、目下、法務省内におきましても、古い時間にできた監獄法をできるだけ改正をしたいということで、鋭意その検討を続けておる最中でございます。

須原昭二日本社会党

○須原昭二君 いつまで、時間。ただ検討するだけではいかぬよ。いつまでにめど出しますか。

中村梅吉自由民主党法務大臣

○国務大臣(中村梅吉君) なかなかこれは——あとで事務当局からお答えさせます。  それから刑務所における人間の病気とか、それから自殺とかということについては、私も関心が深うございまして、一体どうなっておるのだということは、着任以来、矯正局にただしておるわけでございますが、大体一般の人の死亡あるいは自殺よりも比率は少ないようでございます。それを聞いて私もやや安心したわけでございますが、おそらく自殺なんか、ああいうところに入れられておったら多いのではないかと思いましたら、一般の自殺よりもパーセンテージは非常に低いのでございます。しかしながら、そうは言いましても、今後とも最善の注意をすべき問題であるということは仰せのとおりでございますから、今後とも努力をしてまいりたい、かように思います。

長島敦法務省矯正局長

○政府委員(長島敦君) 監獄法の改正の問題でございますが、現在、省内の関係部局から集まっていただきまして、私の手元で調整に入っておる段階でございます。できるだけすみやかに調整を遂げたいということで努力いたしております。

野末和彦第二院クラブ

○野末和彦君 須原委員から刑務所の話が出ましたけれども、私も去年からことしにかけて東京拘置所の中の人間からたくさん手紙をもらいまして、大臣のほうも御存じかと思うのですけれども、何しろこんなにあくさん来たわけですね。もちろんこの手紙の内容は、中にいる人間だけに、かなり一方的なところも多いわけなんで、私もこの手紙を見たからすぐに質問しようというわけではないのです。かねてから関心を持っておりまして、というのは、私の身辺に拘置所を出てきてから健康を害したという人間がいまして、それに話を聞いた関係で、一般には知られていない場所ですから、非常にそれなりの関心があったわけで、気になる点を二、三ただして、拘置所のあり方というものについて検討していただきたいと、こう思うわけです。  健康管理の面でいいまして、まず歯なんですが、歯の治療の問題ですけれども、現在のところ、大体全国の拘置所で収容人員に対して歯医者さんがどのくらいいるか、まずそれを教えてください。

長島敦法務省矯正局長

○政府委員(長島敦君) ただいま全国の拘置所関係におります歯医者の総数は、東京拘置所が二名と大阪拘置所が一名、加えまして三名でございます。そのほかに嘱託の歯医者さんがおりまして、これはそのほかの京都拘置所、神戸拘置所、名古屋拘置所、広島拘置所、小倉拘置所と、名一名嘱託医の歯医者さんがおりまして、これが五名でございます。したがいまして、専任の歯科医が三名、嘱託の歯科医が五名でございます。  なお、拘置所の収容人員でございますが、拘置所の収容人員、いまちょっと調べておりますので、後ほどお答えいたします。

野末和彦第二院クラブ

○野末和彦君 東京を例にとりましてお聞きしますけれども——わかりましたか。

長島敦法務省矯正局長

○政府委員(長島敦君) 全国の拘置所の収容人員を総計いたしますと約七千名でございます。七千名と申しますのは、ただいま申し上げました七カ所のほかに、各刑務所の中に拘置監というのが所によりましてございまして、そこに未決の人が少数入っておるというのを合計いたしまして全国で七千名でございます。これらの刑務所につきましては、また刑務所として歯料医をかかえておるところもございます。

野末和彦第二院クラブ

○野末和彦君 東京拘置所に対して歯医者さんは二名だそうですけれども、収容人員何人に対して二人なんですか。

長島敦法務省矯正局長

○政府委員(長島敦君) 東京拘置所の収容人員は約千五百名でございます。

野末和彦第二院クラブ

○野末和彦君 千五百人に対して歯医者二人というのは、もちろん予算の関係など、いろいろ事情があると思いますけれども、非常に少ないと思うんですがね。この東京拘置所の場合、二人の歯医者さんで千五百人の収容人員、歯が痛くなった場合に大体こなし切れているかどうか、実情をひとつ教えてください。このいろいろ訴えによりますと、とても無理だと、あまりにも需要が多いというか、患者が多くて十日も二十日も待たされるようなのが実情だというようなことになっているんですが、その点いかがでしょうか。

長島敦法務省矯正局長

○政府委員(長島敦君) 東京拘置所におきましては、舎房と申しますか、舎棟と申しますか、収容区が大きく分けますと、北舎、南舎、それから新舎という三つに分かれておりまして、各舎ごとに歯医者の診療日というのがきまっておりまして、その日にそれぞれの舎房、舎棟と申しますか、その部分について診察をするという扱いをいたしております。御想像のとおり、この収容者の数に比べまして歯科医の数が少のうございますので、全部の収容者に対しまして迅速にすぐ応じ得ているかどうかはかなり問題があろうかと思いますが、歯の痛みを訴えているとかいうような者につきましては、すみやかにこれを治療しているというふうに承知しております。

野末和彦第二院クラブ

○野末和彦君 いや、応じかねているかどうかというんじゃなくて、現実に消化し切れない場合はどんどん待たしていて、それが十日、二十日歯が痛いのにやむを得ずがまんしていなければならないというのが実情なのかどうかと、その点をお聞きしたわけです。

吉永亨法務省矯正局医療分類課長

○説明員(吉永亨君) ただいまの御質問に対しましてお答えいたします。  現在のところ、歯科の治療につきましては、非常に待たせておるという患者は一名もございません。

野末和彦第二院クラブ

○野末和彦君 まあ、いずれにしても、そういう例があったということだと思うんです、その訴えてきた内容はですね。  そこで、大臣にお伺いするんですが、やはりほかの病気はもちろん治療のほうはかなり行き届いているようなんですが、この歯の場合、どうも千五百人に対して歯医者二人というのは少ないようで、結果として、たまたま患者が重なれば痛いままで待っていなければならぬと。これはもう少し手が何か打てないものでしょうかね。医者をふやすというのは予算の関係もあるんでしょうが、民間医を嘱託にするなど、何か一番医療で歯が収容されている人間の不満らしいんです。何か手は打てないものですか。

中村梅吉自由民主党法務大臣

○国務大臣(中村梅吉君) 大体収容人員千五百名と申しますと、普通の一町内ぐらいの大きさだと思うんですが、そこに歯科医が二名ということであれば、そう少ないわけでもないと思うんですが、ただ問題は、拘置所なんかへ入っておりますと健康状態の変調ができますから、歯も普通の人よりはいたみ方が多いんじゃないかというように考えます。したがいまして、そういうような実情を調べまして、遺憾の点のないように、確かに専任医でなくても嘱託医でもできますから、これから矯正局とも相談しまして検討いたしたいと思っております。

野末和彦第二院クラブ

○野末和彦君 そこで、健康管理の問題なんですがね、この運動時間あるいは太陽に当たる時間、これなんですけれども、いま一日どのくらいになっていますか。

長島敦法務省矯正局長

○政府委員(長島敦君) これは、各拘置所の実情によりまして多少差がございまして、まあ三十分ぐらいから長いところは五十分程度ということになっておりますが、東京拘置所は、現在のところ三十分ということになっております。違いが出ておりますのは、収容者の数の問題、それから職員の配置数の問題それから設備構造と申しますか、施設の配置の状況とか、いろんなことがございまして、極力とれるだけ長くということで指導いたしておりますけれども、現在のところ、東京拘置所では三十分ということで、まあ努力しておるわけでございます。

野末和彦第二院クラブ

○野末和彦君 三十分ではあるけれども、日曜と祭日はそれがないとか、もちろん雨の日はだめでしょうけれども、ふろに入る日はないとか、いずれにしても、そういうまたきまりがあるそうで、結果として、一日三十分の運動日照時間というのがほんとうは週に半分ぐらいになってしまうんだと、これじゃちょっと足りないんじゃないかということなんですね。私など考えまして、やはりちょっと運動時間が足りないので、もうちょっとこれをふやすのが当然ではないかと思います。その点いかがですか。

長島敦法務省矯正局長

○政府委員(長島敦君) 現在できるだけの実は努力をしておるわけでございますが、昨年の四月から刑務所の職員の勤務時間が従来週五十二時間でございまして、あまりにも勤務時間が長いということで、四十八時間に短縮していただいたわけでございます。まだ一般公務員に比べますと四時間以上勤務時間が長いわけでございますが、そのような状態がまいりましたため、極力この勤務の合理化をいまはかっておるわけでございますが、しわ寄せが一部まいった点もあろうかと思います。現在、あらゆる面で仕事の再分析と申しますか、合理化について努力をいたしておりますので、何とかして、できるものならば、これをいま少しでもうまくいくように努力をしたというふうに考えております。

野末和彦第二院クラブ

○野末和彦君 まあ、もちろん拘置所の中の人間が世間一般と同じようなことを望むのは当然間違いで、私もそんなふうに考えているわけじゃありませんけれども、やはり三十分程度ではどうも少ないんじゃないか。ということは、その一日三十分外に出て、あと何をしているかということですね。やはり何もできないで、ただ房内にいるということになるわけでしょう。その房内で何か運動、簡単な運動ですけれども、許さなれているわけですか。それとも、運動は一切禁止されていると、軽い運動ですけど。

岩崎隆弥法務省矯正局保安課長

○説明員(岩崎隆弥君) 実態を申し上げますと、房内におきまして軽く立ち居ふるまいし運動する程度のことは、これはもちろん人間として通常起こり得ることでございますので、取り締まっておりません。つまり許しております。

野末和彦第二院クラブ

○野末和彦君 そこで、矯正局長にお伺いするんですが、拘置所にいる人間が大体どんな病気にかかりやすくなっているか、特に多い病気などについては何データありますか。私が中にいた人間からいろいろ聞きますと、最近では、しもやけなんていうのは普通はもうないんだけれども、拘置所にいると特にできるとか、二、三あの中だけでしかかからないような病気にかかっているのが多いということを聞いたんですけれど。

長島敦法務省矯正局長

○政府委員(長島敦君) 手元に、東京拘置所の病気にかかりまして休養いたしました患者の昨年一年間の数がございますが、昨年一年間に新たに休養をいたしました患者が二百七十六名でございまして、去年一年間に東京拘置所を出入りいたしました数で割りますと、全体の二・五%が病気で休養したことになっております。この休養いたしました者の病気の内容でございますけれども、循環器系統が二五%、それから消化器、肝臓等が二四%、それから結核が二〇%、それから盲腸炎とかその他外科が一二%、皮膚、泌尿器科が八%、その他呼吸器系統が四%、その他雑多のものが七%という数が出ておりまして、まあ循環器系統、消化器、肝臓等で約半数を占めるという状態でございます。なお、しもやけでございますけれども、ただいま医療課長に聞きますと、ごく少数の者がやはりしもやけにかかるということでございます。

野末和彦第二院クラブ

○野末和彦君 それからノイローゼのようなものはどうでしょうか。やはりあの中は精神的に非常に不安定だと思いますので、特に多いかどうか。

吉永亨法務省矯正局医療分類課長

○説明員(吉永亨君) 拘禁状態にございますので、若干一般の社会にいますときは本人がかからなかったものもかかる場合がございます。これには拘禁というものの性質上、われわれは非常に注意しておりまして、早期に発見して早くほぐすように、カウンセリングその他で早くなおしてやるように注意しております。精神科医にももちろん専属がありますので……。

野末和彦第二院クラブ

○野末和彦君 いまの病気の話で、やはり太陽が、日照時間が足りないんじゃないか、運動が少し足りないんじゃないかという、健康管理の面から感じるわけなんです。  そこで、大臣にお願いするんですがね、要するに、職員の手不足で三十分に短縮されたと、それからいろんな事情でなかなか毎日はできないということはわかりますが、やはり太陽と、それから運動というものを少しでも多くそのチャンスを与えないことには、やはりいま言った病気の問題、それからノイローゼ的な傾向などもなくならないし、この点一番配慮をしてやるのが当然だというふうに考えるわけです。どうでしょう、基本的な線で、この三十分を午前、午後三十分とか、何らか職員の手不足ということで片づけずに、もう少し改善を検討できないものかどうか、いかがでしょうか。

中村梅吉自由民主党法務大臣

○国務大臣(中村梅吉君) 私も御指摘の点につきましては大いに気にしておる点でございまして、国会でも済んだら現場も視察をしてみたり、また、当局に対して注意すべき点は注意をしたりいたしたいもんだと、かように思っております。ただ、問題は人員の問題ですが、総定員法がありまして、閣議決定の結果、まあ公務員をできるだけ減らしたほうがいいということで毎年五%ずつのカットがあるもんですから、カットを埋め合わせて何人かずつ必ず増員をしておるんですが、なかなかその増員が骨折れまして、行管のほうはそういう高い立場で増員抑制をしておるもんですから、今年度も矯正関係は一番増員を多くしてもらったような、カット分をオーバーしてさらに増員をすると、こういうことでございまして、なかなかそれには難儀をいたしておるような次第でございます。今後も努力をいたしたいと思います。

野末和彦第二院クラブ

○野末和彦君 事情はよくわかります。そこでですね、じゃ、人員の点から運動とか日照時間とか、それから歯の問題とか、その他医療が十分行き渡らないとなると、やはりここで一番私が気になるのは、房内にいるときのいろいろなきまりですね。房内にいるときに文章を書くということがこれは大体許されていないような話なんですが、これ実情はどうなっているでしょうか。許可願いを出して許されるものもあるし、それから許可願いを出さなきゃもちろんだめでしょうが、許可願いを出しても許されないものもあるしというんで、房内では文章を書くということは原則としてどうも許可されていないような感じを受けるんですが、実情はどうなっていますか。

岩崎隆弥法務省矯正局保安課長

○説明員(岩崎隆弥君) これは拘置所によりまして若干の差異はございます。施設の設備、職員数その他、これは先生御承知のところだと思いますが、若干の差異はございますが、たとえば東京拘置所の例で申しますと、東京拘置所におきましては、訴訟のため書類が書きたい、それから勉学をしたいという場合は、一人の部屋に入れまして、そこで自由に筆記させる取り扱いといたしております。先般来、再々先生におたよりを差し上げております収容者の人もさようなことで筆記を許されております。それから雑居でございますが、雑居におります人は、いずれも東京拘置所の例でございますが、これは筆記室という特別の設備がございます。そこへ出しましてそこで筆記させるというのを東京拘置所は通則といたしております。ほかの施設におきましては、大かたの場合に居室の中で大体自由に書けるというようなことをいたしております。以上でございます。

野末和彦第二院クラブ

○野末和彦君 大阪では、房内では筆記は自由だということを聞きました。そうですね。東京の場合だけがいろいろ勉学をしたいとか訴訟のための準備がしたいとか、そういう事情を勘案して許可願いを受け付けるということでしょう。でね、ぼくはここで考えるんですが、房内でメモ、たとえば本を読む、やっぱりメモを取りたいのはあたりまえだし、それから日記だって書きたいのはあたりまえだし、やはり書くことを許可制にするという考えが非常にわからないんですよ。むしろいろいろ書かせるということ、メモや日記は自由につけさせるということのほうがやはり中にいる人間にとっては精神衛生の面からも非常にいいわけですし、それから何といいますか、いらいらしたり欲求不満だったときにやはり書くことによってその人間が安定していくということでしょう。房内筆記というのは、大阪が自由に認めているというのは、それなりの効果を知っているからだと思うんです。ですから、東京拘置所の場合も、いろいろなそのような事情はあるかもしれませんが、やはりものを書くことぐらいは自由にさせるべきが当然ではないかと。文章を書くのは、ただ勉学のためとか訴訟のためではなくて、人間としてごく当然のこと、これを許すのはあたりまえだというふうに考えるんですが、いかがですか。自由にはさせるわけにはいかぬですか。

岩崎隆弥法務省矯正局保安課長

○説明員(岩崎隆弥君) ただいまのおことば、まことに処遇としましてそうであろうと思うわけでございます。ただ、東京拘置所におきましてそういったたてまえをとっておりますのは、過去にいろいろ苦い経験を経ておりまして、拘置所でございますから、当然に証拠隠滅の防止という一つの職責を負うわけでございます。房内で自由に筆記させますと、密書をつくりましてお互いに交換し合う、あるいは出所者に頼んで通謀をはかるということが間々あったわけでございます。これはもちろんわれわれが取り締まりを十分にいたしましてチェックすればいいという問題でございますが、何ぶんにも東京拘置所は収容数が非常に多うございまして、管理上、いささかそういった管理能力の点から十分にできないというような点がございまして、やむなくいまのような措置をとっている次第でございますが、確かに処遇という面から考えますと、大阪拘置所のように、自由に筆記させるということの利点も多々ございますので、さらにこの点につきましては、同所の管理能力とのからみ合わせで今後検討していきたいと、かように考えております。

野末和彦第二院クラブ

○野末和彦君 まあ、マイナス面を重視するかプラス面を重視するかということになると思うんですがね、大臣、いかがでしょうか。やはり自由に文章を書くということのほうが、拘置されている人間にとっては、ほかのいかなるお説教や何かにもまさると思うんですよね。ですから矯正して社会復帰ということをたてまえに考えるならば、やはり至急この点は改善して許可制などというもののなしにすべきだと私は思うのです。そのくらいの権利は当然じゃないかと思いますが、大臣のお考えとしては、これはやはりまだ検討すべき点があって、そう簡単に、大阪のように自由にさせられないですか。やはり大阪がそれであるならば、当然克服していると思うんですね、マイナス面を。だから東京の場合も当然房内筆記を認めるべきだと思いますが。

中村梅吉自由民主党法務大臣

○国務大臣(中村梅吉君) 大阪がそうしておって弊害がそう伴わないならば、検討の余地があると思うんです。ただ、確かにこの筆記を自由にさせますと、釈放になる人間と同じ部屋におる、それらに頼んでいろんな通報をするとか、あるいは面会人との間に通報をはかるとか、いろいろ事故が起きやすいもんですから、現在のように東京拘置所はやっておると思うんですが、確かにほかの拘置所や刑務所とも相談をしまして、検討の余地があれば改善をいたしたいと、かように思います。

野末和彦第二院クラブ

○野末和彦君 改善していただきたいと思いますが、今度は内部に懲罰の問題がありますね。これは初めて聞いてちょっと驚いているんですが、やはり例の先ほど須原委員の話にもありました監獄法と関連があるようですが、現在のところ、東京拘置所においてどのような懲罰が行なわれて、下されて、そして件数がどのくらいあるか。最近の資料でけっこうなんですが、この懲罰の内容と件数、ざっと説明していただきたいんですが。

岩崎隆弥法務省矯正局保安課長

○説明員(岩崎隆弥君) たいへん恐縮でございますが、東京拘置所だけ個別には……。

野末和彦第二院クラブ

○野末和彦君 じゃ、全体でけっこうです。

岩崎隆弥法務省矯正局保安課長

○説明員(岩崎隆弥君) 全国的な数字は持ってまいっておりますが、持ってまいっておりませんので、さっそく調べまして御提出するようにいたします。

野末和彦第二院クラブ

○野末和彦君 じゃ、私のほうにあるんで……。

岩崎隆弥法務省矯正局保安課長

○説明員(岩崎隆弥君) 東京拘置所でございますか。

野末和彦第二院クラブ

○野末和彦君 いやいや、そうじゃなくて、全国的なのがあるんで、それで東京拘置所のことをちょっと特にお聞きしたかったわけですけれども、もし全国的なことで話を進めても同じであれば、このままこの資料を使えますから。  私のところでいただいた資料によりますと、一番多いのが軽屏禁というやつですね。これは東京でもやはり一番これが多いと思うんです。そうですか。

岩崎隆弥法務省矯正局保安課長

○説明員(岩崎隆弥君) 私もこれは推定でございますが、多かろうという気はいたしております。

野末和彦第二院クラブ

○野末和彦君 これはどういう罰になるんでしょうか。事実、大半がこの懲罰は軽屏禁という罰室での謹慎というやつですね。それになっているんですが、具体的にこれどういう罰なんですか。

岩崎隆弥法務省矯正局保安課長

○説明員(岩崎隆弥君) これは、まず軽屏禁を行ないます部屋でございますが、これは普通の独居房でございます。それから軽屏禁の内容といたしましては、その部屋に入れまして、なるべく謹慎、反省をさせるということが内容でございます。

野末和彦第二院クラブ

○野末和彦君 そうしますと、何をしたらこういう罰になるんでしょうか、ここが一番知りたいところなんですがね。罰そのものはいろいろな種類があるんですが、紀律に違反した行為という規定しかないんですよね。その監獄法によりますと、紀律に違反した行為をしたら懲罰だということを書いてありますね、これは明治四十一年の監獄法だそうですけれども。その紀律に違反したという場合、紀律は各拘置所で違うとは思いますけれども、違反したかどうかというその辺になりますと、非常に主観的な部分も多いんじゃないかと。ですから、この紀律に違反した行為というものをきめるのはだれなのか。看守が個人的にそれをきめるのか、その辺のことが非常にわからないんです。それによっては罰が幾らでも左右されますから。その点でこの紀律違反行為というのは、具体的に言えば、どういう基準があるのか、それをお願いします。

岩崎隆弥法務省矯正局保安課長

○説明員(岩崎隆弥君) まず、看守がきめるのか、だれがきめるのかという御質疑に対してお答えいたしますと、反則行為がございますと、そこを担当しております職員が、これは多く書面でございますが、書面をもって報告いたします。それに基づきまして、われわれ内部で懲罰委員会というのを構成いたしております。これは施設の管理部長が主管いたしまして、関係課長・係長を集めまして、そこで審議をいたします。その際、本人も呼びまして、弁解も十分聞いております。そこで一応の懲罰の種類と量定を決定いたしまして、さらに上部の機関である刑務官会議、これは施設長と全部長、全課長をもって構成いたしておりますが、この刑務官会議にかけてさらに審議をして決定をすると、かような手続をとっておりまして、われわれといたしましては、大慎重な手続で公正を担保するということに心がけておるつもりでございます。  それから、次の問題でございますが、いかなる基準で科罰するかということは、これは監獄法は「在監者紀律ニ違ヒタルトキハ懲罰ニ処ス」という規定がございまして、そこに基準を設定いたしておりません。また、この懲罰の種類につきましても、種類を羅列するだけでございまして、いかなる行為に対してこの懲罰を科するかという基準が法定されておりません。この法定されていません理由は、おそらくは、刑務所等におきます反則行為は非常に多種多様である、また反則の動機なり、態様なり、あるいはその質、偶発的であるかどうかという、そういったところ、あるいは懲罰というのは紀律維持のためのものでございますから、当時の施設の紀律全体、紀律が非常に乱れておるかどうか、さようなことを総合的にこう判断してきめなければならないという性格を持っておりますので、法的に一定の基準をあらかじめ設定しがたいという本質的な理由があってさような立法になっておるものと、かように私理解しておるわけでございますが、さようなことで、この科罰基準として法定されたものはございません。しかしながら、施設におきましては、恣意専断でやるんじゃございませんで、一応経験的に積み上げた基準らしきものがございます。たとえば東京拘置所で申しますと、収容者相互の暴行につきまして、一過性の軽いものであれば軽屏禁五日なら五日、これが殺傷に及ぶ重いものであれば五十日というような、一応の基準めいたものは持っておる実情でございます。

野末和彦第二院クラブ

○野末和彦君 それを聞きますとなるほどと思うんですが、やはりそういう点は非常に慎重にやられているけれども、中にいる人間というのは、看守の主観でもって自分がやられたんじゃないかと、ひがみっぽいといいますか、そういう考えを持つと思うんです。それが結局出てきてから残るわけですね。その点をやはり配慮された上で罰を下すというのが当然だと思うので、その中にいる人間の不満もある程度は理解してやらなければいかぬじゃないかと思うんです。というのは、あそこを出てきてからの病気というのがあるんですね。そちらでは拘置所を出た人間を追跡して一々お調べになってはいないと思うんですね。またその必要もないかもしれませんけれども、大体あそこから出てきますと、後遺症というのはオーバーですけれども、やはりそれに似たものが精神的な面と肉体的な面と非常に出るわけですね。ですから、それを考えますと、罰一つでもやはり非常に慎重でなくてはいかぬなという気がするんです。  そこで、大臣にお伺いしますが、拘置所から出所した後にいろいろな後遺症が残る、その後遺症の中に、一種の言語障害とか、視力がぐっと低下するとか、そういういろいろなことを調べている医者がいるわけなんです。それを聞きますと、その原因が、先ほどから私がお尋ねしました運動不足、太陽に当たる時間が少な過ぎること、それから自由に書きたいときに文書が書けないというようなこと、そのようなことが重なって後遺症として人によっては出てくるということを聞きました。それを聞きますと、何といいますか、あの中にいて、ただでさえひがみっぽい環境の中にいて、拘置所側の配慮が足りないために、せっかく出て行っても、あとでもって社会に出てからマイナス面を出してしまうということがあれば何にもなりません。ですから、矯正ということを第一に考えるならば、やはりいまの運動時間、筆記、太陽にあたる、そのようなことをもう少し改善してやるのが当然だと、こういうふうに考えているわけなんです。私は、事情はそんなに知りませんし、それから中にいる人間からの訴えとか、それから私の身辺にそういう例があったことを中心にお聞きしたわけで、そちらにはそれなりの苦心など、それから配慮もあることもよくわかりました。今後もひとつこの人権問題はですね、それは私などもいつ入るかわかりませんから、それを考えますとやはり心配で、むしろ刑務所のほうがいいという声がありますね。事実、拘置所にいるくらいなら刑務所のほうがかえって楽だという声もあるくらいで、何か拘置所というのがいろいろな面でまだ配慮に欠ける点があるのじゃないかというふうに思っているわけなんです。まあ、大臣のお答えも聞きましたので、もうかまいませんけれども、ひとつこの拘置所のあり方ということについても、私の意見をいれていただいて、何か改善する方向で検討していただきたい。そうすると、中にいる人間も少しはやはり気分的に楽になるかもしれない。それが結局はプラスになるのじゃないかというふうに考えております。お願いします。

小谷守日本社会党

○理事(小谷守君) 他に御発言もないようですから、法務省、自治省及び総理府のうち、警察庁、北海道開発庁とそれに関係する公営企業金融公庫並びに北海道東北開発公庫の決算につきましてはこの程度といたします。     —————————————

小谷守日本社会党

○理事(小谷守君) 次に、委員の異動について御報告いたします。  ただいま沓脱タケ子君が委員を辞任され、その補欠として加藤進君が選任されました。     —————————————

小谷守日本社会党

○理事(小谷守君) ただいま御報告のとおり、加藤君の一時委員異動に伴い、現在理事が一名欠員となっておりますので、この際、理事補欠選任を行ないたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小谷守日本社会党

○理事(小谷守君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に加藤進君を指名いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後二時四十二分散会      —————・—————

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