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72回国会参議院1974/04/11

外務委員会 第8号

発言数
60
登壇者
5
会派数
2
開催日
1974/04/11

会議録

伊藤五郎自由民主党

○委員長(伊藤五郎君) ただいまから外務委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  一昨日、松下正寿君が委員を辞任され、その補欠として萩原幽香子君が選任されました。  また昨十日萩原幽香子君が委員を辞任され、その補欠として高山恒雄君が選任されました。  また本日、山本利壽君が委員を辞任され、その補欠として岩本政一君が選任されました。     —————————————

伊藤五郎自由民主党

○委員長(伊藤五郎君) 欠員中の理事の補欠選任を行ないたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

伊藤五郎自由民主党

○委員長(伊藤五郎君) 御異議ないと認めます。  それでは理事に八木一郎君を指名いたします。     —————————————

伊藤五郎自由民主党

○委員長(伊藤五郎君) 渡り鳥及び絶滅のおそれのある鳥類並びにその生息環境の保護に関する日本国政府とソヴィエト社会主義共和国連邦政府との間の条約の締結について承認を求めるの件  渡り鳥及び絶滅のおそれのある鳥類並びにその環境の保護に関する日本国政府とオーストラリア政府との間の協定の締結について承認を求めるの件(いずれも衆議院送付)  以上両件を便宜一括して議題といたします。  前回に引き続き質疑を行ないます。質疑のある方は御発言を願います。

黒柳明公明党

○黒柳明君 もう先回質疑もされておりますけれども、この渡り鳥条約は、ソ連とオーストラリア、そのほかまだやる国、可能性は将来あるわけですか。  また、相互間の条約は、国際的には何カ国ぐらいにわたるのですか、これは。相互条約を結んでおるところは。

伊達宗起外務省条約局外務参事官

○政府委員(伊達宗起君) お答えいたします。  今後、わが国がこの種の渡り鳥保護条約についてどの国と締結する予定があるかという御質問でございますが、ただいまのところ、特定の国とこの渡り鳥条約を結ぼうという予定を立てた国はございません。ただし、前回の御質問にもございましたように、中国との間にはかなり多くの渡り鳥が日中間を往来しておるという事実がございますので、中国との間におきましては、現在日中共同声明に基づきますいろいろな実務協定の進行ぐあいを見定めた上、かつまた、先方の意向というものはまだ全然聞いておりませんので、先方の意向も確かめた上で、その意向があれば、将来前向きに検討してまいりたい、そのように考えております。  なお、国際間で渡り鳥条約につきましてどのようなものがあるかと申しますと、国際条約につきましては、まず渡り鳥の保護に関しまして、二国間では、アメリカ合衆国と大英帝国——当時の大英帝国ということばを使っているものでございますが、これは一九一六年にでき上がったものでございます。その次に、アメリカ合衆国とメキシコ共和国との間の一九三六年の協定がございます。二国間でございますと、この二本及び前国会におきまして御審議を仰ぎました日本とアメリカとの間の二国間の協定というものがございます。  国際関係の多数国間の条約といたしましては、国際鳥類保護条約というのが一九〇二年に締結されまして、その後改正が一九五〇年にございまして、現在有効なものがございます。  なお、野生の動物及び植物で絶滅のおそれのある種の国際取引に関する条約というのが昨年三月に採択されて、ワシントンででき上がったものでございますが、この条約はまだ未発効でございます。  大体以上が二国間及び国際間の渡り鳥保護に関する条約のあらましでございます。

黒柳明公明党

○黒柳明君 国連においてのこの種の動きというのはどうなんでしょうか。

伊達宗起外務省条約局外務参事官

○政府委員(伊達宗起君) 国連におきましては、ストックホルムで、御承知のように、あれは七二年だったと思いますが、ストックホルム会議がございまして、そこで、このような環境の保全というところから始まりまして、渡り鳥等の保護にも力を尽くそうという機運がございまして、その結果として、ただいま申し上げました昨年ワシントンで渡り鳥保護に関する国際条約というものができ上がったわけでございます。

黒柳明公明党

○黒柳明君 二国間では、アメリカと日本あたりがある意味では中心ですね、国際的な協定は。そうすると、日本とアメリカなんかが中心で、やっぱり国連では渡り鳥に関しての保護について積極姿勢を示す必要が今後はあるわけですね。どうですか、その点は。

伊達宗起外務省条約局外務参事官

○政府委員(伊達宗起君) わが国も非常に、環境保護というものにつきましては、ストックホルム会議以来非常に積極的な姿勢を示しているところでございまして、そのあらわれといたしまして、ワシントンのただいま申し上げました条約にも積極的に参加しておりますし、かつはまた、アメリカとの間の二国間条約、それから今回御審議をお願いしておりますオーストラリア及びソビエトとの条約も締結しているわけでございます。

黒柳明公明党

○黒柳明君 特に、ソ連のほうの条約の中に私たちわからないものが一ぱいあげてあるわけですけれども、特に絶滅のおそれがあるというのは、ポピュラーなものでどういうものなんですか。わからないものだらけですけれどもね。たとえば、一般の人に耳なれているものではどういう種類のものがあるのですか。

仁賀定三環境庁自然保護局鳥獣保護課長

○説明員(仁賀定三君) 絶滅のおそれのあるものというものでございますが、その種の生息地域等が破壊されて絶滅のおそれの状態にあるようなもの、あるいは競合するような肉食の獣等、そういう競合の形で絶滅の状態にあるようなもの、あるいは病気等が発生いたしましたりして、非常に絶滅の状態にあるもの、そういうふうな各種の原因で絶滅のおそれがあって、人間の援助といいますか、私どもがその鳥獣の保護に手を差し伸べなければ絶滅の心配がある、こういうふうなものを私どもは絶滅のおそれのある鳥、このように考えております。  鳥のポピュラーなものといたしまして、日本で申し上げますと、トキ、これは佐渡におります。あるいはノグチゲラ、あるいはアホウドリ、このようなものがございます。一応私どもといたしましては、そのような鳥二十八種類を指定いたしております。

黒柳明公明党

○黒柳明君 この条約の審議も大切ですけれども、私ども別にこれに対して勉強もしていますし、特別に異議の点もありませんのでこれで終わります。

伊藤五郎自由民主党

○委員長(伊藤五郎君) 本件に対する本日の質疑はこの程度にとどめます。     —————————————

伊藤五郎自由民主党

○委員長(伊藤五郎君) この際、委員の異動について御報告いたします。  本日、長谷川仁君が委員を辞任され、その補欠として西村尚治君が選任されました。     —————————————

伊藤五郎自由民主党

○委員長(伊藤五郎君) 国際情勢等に関する調査を議題といたし、これより質疑に入ります。黒柳君。

黒柳明公明党

○黒柳明君 大臣、時間が私どもいつも割り当てが少ないので、この時間をいただいて、昨日のことに触れさしていただきたいのですけれども、あれどうですか、信憑性というのは。自民党の総務会におきまして、日中航空協定交渉過程中のものが、自民党の総務から、いわゆる新聞の、あるいはテレビの画面によりますと、暴露されたと、こういうふうなことですが、あの内容というのは、交渉過程中のもの、あるいは大臣の交渉後の表明そのものなんですか、それとも相当間違いがあるのですか、あれには。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) 私どもが本交渉に関連して発信したり受信したりいたしました公電は、配付先がきまっております。その配付先におかれてどのように処理されたかということは、いま調査をいたしておりますので、調査中であるということをひとつ御了承いただきたいと思います。  それから、きのう総務会または記者会見等で伝えられておる内容が、公電に合っているか、合っていないか、どの部分が合っておって、どの部分が合っていないかとかという問題につきましては、この段階でございますので、そういうことについて私が申し上げることはひとつ遠慮さしていただきたいと思います。

黒柳明公明党

○黒柳明君 要するに、調査中ということなんだということは納得しますけれども、調査中ということは、まるきりでたらめじゃないということですか。何か公電の漏洩のルートがどっかにあったんだと、こういうことについて調査しておるわけですね。あれが交渉過程中のものと、あるいは大臣の表明とどこがどう違うかということを別に調査しているわけじゃなくて、あれについて、確かに漏洩の可能性がある、そのルートがどこであるかということを調査中なわけなんでしょう。ですから、あの内容全体については、個々には、こことここがいいとか、違うとかということは別にして、概略については交渉中の過程ないしは大臣の表明としては、大筋においてはあのとおりなわけですか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) その二つともいま調査中でございますので……。

黒柳明公明党

○黒柳明君 二つとも調査中といったって、一つは調査だけど、一つは調査中ということはないでしょう。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) 経路もはっきりしないと、また内容との関連も出てきますから。

黒柳明公明党

○黒柳明君 どうですか、きのうのああいう——まあ自民党内部のことですから、私たち別に——だけど、先回の委員会で私相当突っ込んだら、ともかく政府にまかしてくれ、まかしてくれというわけで、その点はおまかせしましょうと、こうなったわけですよ。先々回ですね。もうこれはまあここで交渉過程中のものですからね、両国間の信義が前提になっている外交交渉ですから、しかしそれが、妥結寸前だろうと予測されますけれども、その過程において相当やっぱり信憑性が高い、しかも外務省があわてて調査しなきゃなんないという、この事実はやっぱり信憑性が高いということを裏づけているんだと思うんですけれどもね、そういうものが出されたということについて、大臣は相当やっぱり頭にきているんじゃないですか。どうですか、きてませんですか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) きわめて残念に思っております。

黒柳明公明党

○黒柳明君 残念ですか、きわめてですね。きわめてということは語気が強いわけですね。私たちも当然、もう与党自民党の中でどんな論議があろうと、どういうことがあろうとけっこうですけれどもね、これは両国間の信義の問題であり、これは日中航空協定というものはその次の友好条約に結ぶものであり、しかも、本会期中に何とか政府の国会提出待って、野党も精力的に締結の方向にとかまえている最中でしょう。これがたとえ与党——だから何でもというわけにはこの問題いかないですね。ですから、きわめて遺憾ということについて、私はもう遺憾が連続し過ぎるんじゃないですか、きわめて遺憾が。まあ先般のギリシアのことはさておいてにしても、安川さんの問題にせよ、きわめて遺憾がここちょっと外務省引き続き過ぎるんじゃないですかね、きわめて遺憾が。まして今回の場合には、野党が先般の沖繩国会のときのああいうケースとはまるっきりこれケースが違いますわな、与党ですから。ですから、相当これは公電を扱う人、数も限られてるんじゃないですか。そこから出たということは、これは間違いないじゃないですかね。ですからどうですか、その公電を扱える可能性がある範囲というものについては、どうなんですか、いま調査中ですけれども、きのうの夕方からもう相当時間がたってますが……。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) 先ほど申しましたように、公電の配付先は確認できております。それからそこでどう処理したかということをいま調査中なんでございます。それで、やっぱり一つには、官庁内における規律の問題が一つございます。それは正さにゃいかぬと思いまするし、それからもう一つは、これ、外交交渉というのは、交渉過程というのは、相手国に対する信義の上から申しましても、いかなる場合でも、最高機関である国会に対しても究明を待っていただいておるわけでございますので、私どもとしては厳重にいたしておるわけでございますけれども、それらしきものが云々されるということは耐えられないことでございます。

黒柳明公明党

○黒柳明君 私も、もう非常に耐えられないことだと思うんですけれども、配付先というのは数カ所ですか。そこでの取り扱いが問題になっているわけでしょう。配付先というのは数カ所ですか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) 配付先は外務省、総理官邸、運輸省です。

黒柳明公明党

○黒柳明君 それが複数にわたるのですか。外務が複数、運輸省が複数、総理府が複数。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) 外務省は複数でございます。

黒柳明公明党

○黒柳明君 総理府、運輸はどうなんです。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) それから総理府は二通でございます。運輸省は一通でございます。

黒柳明公明党

○黒柳明君 そうすると、外務省の複数というのは何通ぐらいですか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) 外務省は首脳部数通になっております。

黒柳明公明党

○黒柳明君 数通ですね。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) これは、それからの処理ですね、それがまさに問題なんでございまして、それをいま調査いたしております。

黒柳明公明党

○黒柳明君 そうすると、外務省首脳部が、三通か四通かわかりません。運輸一通、総理府二通、この十足らずのところに配付した公電の扱いが問題になったと、こういうことはもう間違いありませんね。それをいまどこでどういう扱いが問題になったかをお調べになっていると。そうすると、今後こういうことについては、総理府、外務あるいは運輸、二通、一通、数通、だれに渡したかわかりませんけれども、相当、これは公電たりといえども外交交渉中のものは相当厳重にしなきゃなんないという、外交関係の最高責任者としては、もう考えざるを得ないんでしょうね。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) 仰せのとおり、当然のことでございます。

黒柳明公明党

○黒柳明君 そうなると、もうこの複数ということじゃなくて、関係省庁に一通とか、あるいは関係省庁にも締結以前には配付しないとか、こういうことも考えなきゃなんないんじゃないですか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) だからそれは、それを受けたものの規律尊重の問題でございまして、われわれはそれを信頼してやっておるわけでございますが、こういう事態が起きましたことはたいへん残念でございまして、早く事実を調査しておるところでございます。

黒柳明公明党

○黒柳明君 中国大使館に対してはもう遺憾の意は表したわけですか、きょうこれからやるんですか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) すでに善後処置はとりつつございます。

黒柳明公明党

○黒柳明君 これがもしルートがはっきりして、わずか数名の最高首脳部に流れたものの処置が不備だったと——まあこれは不備だったからそういうふうに漏洩したんですが、そうなったらこれはもう厳重処分でしょうね。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) まず事実を調査した上で政府として考えてみたいと思います。

黒柳明公明党

○黒柳明君 当然しかるべく処置をとらなきゃなんないんでしょう。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) 当然のことと思います。

黒柳明公明党

○黒柳明君 当然のことと思いますですね。  それから、中の個々につきましては、当然またきのうの記者会見、総務会での発言を真実だと思う必要もないと思うんですけれど、だけど非常に具体的に出ていましたし、しかもそれが、配付された数通の公電の中にも間違いなくあったと、こういう指摘ですからお伺いしたいんですが、四月の十五日までに交渉妥結しろという訓電を出したと、外務大臣は。それから中華航空に対しては、旗はこれはもう国旗と認めないと、あるいは民間の交渉でこれは処理すると、こんなことが書いてあったと、こういうことなんですが、この点についてはどうなんですか。もうそこまで踏み切っているわけですね。あまり具体的に出ていたものですからね。おっしゃれるところの範囲でけっこうですから……。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) いまは交渉が続いておるわけでございますから、その途次でございますから、内容を明らかにすることはできませんが、今日の段階で申し上げられますことは、航空協定とその付表、それから日台路線の取り扱い、そういった問題につきまして検討と話し合いは、全部の問題点に一応触れたということと、それからその中で若干の問題点が出てきておるということ、そうしてそれはまだ詰まっていないということでございます。したがいまして、いついつまでに合意に達するという展望は私もまださだかにつきません。ただ、私としては、一日も早く仕上げなけりゃならぬということで、鋭意努力しておるということでございまして、相手のあることでございまして、こっちできめましてもそのとおりになるわけじゃございませんで、精一ぱい、一日も早く仕上げをしなきゃならぬということで、全力投球をいたしておるということで、この際はひとつ御了承いただきたいと思います。

黒柳明公明党

○黒柳明君 総務会の中では非常に具体的に公電をもとにして発言が出てて、正式な国会の場では非常に抽象的な答弁、論議が繰り返されているわけですけれども、まあ別にそんな声を荒立ててやる考えもありませんけれども、何かやっぱり、外務大臣ももうちょっと具体的に、積極的に発言できることはしとけば、きのうみたいなああいうハプニングも起こらないで済んだかもわかりませんけれども、何か公式の場では非常に発言が、奥歯にものが——まあこれは大臣の性格ですからしようがないですけれども、はさまったような、しかもあれほど具体的に、しかも公電が漏洩したということも認めてて、遺憾であるということもおっしゃってて、その公電に基づいてああいう具体的なものが出てるということも明らかである。こちらもですから常識的に、二国間の外交信義に基づいて交渉中であるということも知っての上ですけれども、何も最後妥結してからすべてはっきりしなければならないものと、それから交渉中の過程においてもすでに明らかにしていいものも、これは両方あると思うんですけれども、あんまりこういう公式の場で何か秘密主義というものを前提にしているからうまくないんじゃないですか。言えるところは、あるいはもっと具体的にもう出ているわけですからね、ある意味において。そういうことについてはどんどん積極的に発言なされれば、むしろあんなことはいまさら言ったってというようなことにもなったかもわかりません。あれは公電をもとにしていますから非常に事実、信憑性はあると思いますけれども、どうですか、大臣、もうこの際にきても、ちょっと一日も早くとか、あそこには四月十五日まで締結しろ、こう公電には出ていると、こういうようなことも書いてありますし、あるいは台湾のほうはもう民間取りきめだと、日中間の航空協定ができて日台間が飛んでればいいじゃないか、こういうことも発言していらっしゃるわけですしね。その点どうですか、もうちょっとやっぱり具体的なものというものは発言できる余地はないんですか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) 新聞はいろいろ報道したり、それからいろんな方がこれについて言及されておることは承知しておりますけれども、交渉をやっている私といたしましては、あなたにいま申し上げた以上のことはだれにも言ってないわけなんです。そうしないと交渉はできません。途中で一々ばらされたんでは、もうそれは相手にされませんので、外交交渉というのはぼくは秘密でやらなければいけないことだと思います。しかし、でき上がった結果は、ちり一つ残さず明らかにしないと、秘密外交になりますから、そういうことは私は絶対やりません。しかし、交渉の過程だけは厳格に秘密を守っていかなければ外交にならぬのでございます。そういう点を神経質なまでにやっておる途次、こういう問題が起こりまして、私にとってはもう全くこれは耐えられないことでございまして、何としても早く善後処置を講じまして、交渉に影響をミニマムにとどめなければいかぬと思っております。

黒柳明公明党

○黒柳明君 秘密厳守なことはこれは当然でありまして、ただ、もうこの航空協定というものは、玄関からふすまから奥の院までおっ広げになっちゃったという気が私はしますので、いまのこの交渉、これの被害をミニマムと、こういうことですけれども、もうすでに相当実害がきのうの過程において出ちゃったんじゃないですか。相当やっぱり中国側に対してですね、何だ、日本の外交交渉はと、日本の外務省はと、あまりにもだらしなさ過ぎると。そうじゃなくても、きのうと同じような種類のものについては、中国側から再三のやっぱり批判もあるわけでしょう。反発もあったわけですからね。しかも、ああいうものがその当事者から暴露されたということに対しては、相当やっぱりもうすでに打撃が出ちゃったわけでしょう。この後遺症をミニマムと言ったって、そこに、ミニマムに食いとどめられますか。もしかすると、こういうことからこの交渉についてはもう応じられないという可能性だって出てくるんじゃないですか。どうですか大臣、もうミニマムに食いとめる状態じゃないんじゃないですか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) いえ、ミニマムに食いとめなきゃならぬわけです。そうして交渉を早く仕上げなければいかぬということです。

黒柳明公明党

○黒柳明君 小川大使からはどうなんですか、きのうあたりは何か入ったんですか。もうきのうの夕方でしょう、この問題が起こったのは。それからけさに至るまで、現場の大使からはこれに対して公電は入っているんですか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) 本件についての公電は、まだ入っておりません。

黒柳明公明党

○黒柳明君 まだ入っておりませんか。こちらから向こうに対しては特別には訓令は出してないんですか、これに対しては。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) こちらといたしましては、善後処置は講じつつございます。

黒柳明公明党

○黒柳明君 中国側からの何らかの反応はあったんですか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) まだ中国側の反応というものには接しておりません。

黒柳明公明党

○黒柳明君 時間がきてしまいましたので、これは国際情勢のほうでさらにあれしたいと思いますけれども、ひとつミニマムに食いとどめるように、ちょっと何かもう時間が相当経過しているのに、何か反応がない、何か何にも言ってないということで手おくれにならないように、ひとつすみやかに手を打って、この問題を早く——もう妥結まで間近なんですからね、と思いますから、こういうことが二度とないように、と言うよりも、いまの後遺症をミニマムにほんとうに食いとめるように、ひとつがんばってくださいよ。私どもは何もああいう事態に対して喜んでいるんじゃないわけでして、ああいうものに対してむしろこちらも遺憾に思っているわけですよ、むしろ大臣を擁護したいほうの立場ですしね。この問題について、何も国会で外務省当局、大臣を追及する立場になんか決してないわけです、航空協定については。促進側に立っているわけですからね。そういう側に立っていればこそ、きのうみたいなああいうことがあったもんで、非常にやっぱり心外にたえないわけですからね。大臣もその気持ちでひとつがんばっていただきたいとともに、中国に対してはもう最大級のやっぱり事後の処置をすみやかにとっていただきたい。要望いたします。

伊藤五郎自由民主党

○委員長(伊藤五郎君) 本件等に対する本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。    午前十時三十八分散会      —————・—————

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