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72回国会参議院1974/02/19

外務委員会 第3号

発言数
188
登壇者
16
会派数
4
開催日
1974/02/19

会議録

伊藤五郎自由民主党

○委員長(伊藤五郎君) ただいまから外務委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  去る十四日、松下正寿君が委員を辞任され、その補欠として萩原幽香子君が委員に選任されました。     ―――――――――――――

伊藤五郎自由民主党

○委員長(伊藤五郎君) この際、山田外務政務次官より発言を求められておりますので、これを許します。山田外務政務次官。

山田久就自由民主党外務政務次官

○政府委員(山田久就君) このたび外務政務次官を拝命いたしました。何かといろいろお世話に、また御指教を賜わることと相なると思いますが、どうかよろしくお願いいたしたいと思います。ちょうど昨年末にかけて中東へ出張しておる等のことがございまして、ごあいさつがおくれてたいへん恐縮に存じております。どうかよろしくお願いいたします。     ―――――――――――――

伊藤五郎自由民主党

○委員長(伊藤五郎君) 次に、日本国とベルギー王国との間の文化協定の締結について承認を求めるの件  航空業務に関する日本国とギリシャ王国との間の協定の締結について承認を求めるの件(いずれも本院先議)  以上両件を便宜一括して議題といたします。  まず、政府から順次趣旨説明を聴取いたします。大平外務大臣。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) ただいま議題となりました日本国とベルギー王国との間の文化協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案の理由を御説明いたします。  わが国に対しては、昭和四十四年以来ベルギー側より文化協定を締結したい旨の申し入れがありましたが、わがほうといたしましては、この協定が両国間の相互理解と友好に資することを考慮してこの申し入れに応ずることとし、昭和四十五年十一月以来交渉を行ないました結果、昭和四十八年五月四日にブラッセルにおいて、私と先方ヴァン・エルスランド外務大臣との間でこの協定に署名を行なった次第であります。  この協定の内容は、戦後わが国が締結いたしましたフランス、イタリア、英国等との間の文化協定の内容と類似しており、諸分野における両国間の文化交流を奨励することを規定いたしております。  この協定の締結は、両国間の文化交流の発展に資するところ大であると期待されます。  よって、ここに、この条約の締結について御承認を求める次第でございます。  次に、航空業務に関する日本国とギリシャ王国との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案の理由を御説明いたします。  わが国は、わが国航空企業による南回り欧州路線の一環としてギリシアへの乗り入れを確保し、かつ、同国との友好関係の緊密化に資するとの見地から、昭和四十七年十月に同国政府と航空協定締結のための交渉を行ない、その結果合意が成立しましたので、昭和四十八年一月十二日にアテネで協定の署名を行なった次第であります。  この協定は、わが国とギリシアとの間の定期航空業務を開設することを目的とし、業務の開始及び運営についての手続及び条件を規定するとともに、両国の航空企業がそれぞれの業務を行なうことができる路線を定めているものでありまして、わが国が従来締結いたしました多くの航空協定と形式、内容ともにほぼ同様のものであります。  この協定の締結により、両国の航空企業は、安定した法的基礎の上において相互に乗り入れを行なうことができることとなるのみならず、わが国とギリシアとの間の友好関係も一そう促進されることが期待されます。  なお、この協定は、昭和四十八年の第七十一回国会に提出されましたが、同年六月一日ギリシアにおいては王制を廃止し共和制への移行が行われ、国名もギリシア共和国と変更されました。当時新政府の本協定に対する態度についての見通しが直ちには立たなかったので、結局国会での御審議も行なわれず、審査未了となりましたところ、その後ギリシア側としてはこの協定をそのまま早期に発効させたいとの意思を有することが明らかとなりました。  よって、ここに、この協定の締結について御承認を求める次第であります。  以上二件につきまして、何とぞ御審議の上、すみやかに御承認あらんことを希望いたします。

伊藤五郎自由民主党

○委員長(伊藤五郎君) 引き続き両件の補足説明を順次聴取いたします。伊達条約局参事官。

伊達宗起外務省条約局外務参事官

○政府委員(伊達宗起君) 簡単に補足説明をさせていただきます。  ベルギーとの文化協定でございますが、わが国とベルギーとの関係は、特に問題となるような点はございません。非常に順調に推移いたしておりまして、両国の文化交流も留学生の交換、双方の国の文化紹介のための種々の催しものの開催等の方法により活発に行なわれてまいりました。このような現状を反映いたしまして、文化協定を締結することは、両国間の友好関係をさらに増進すると考えられましたので、交渉を行なった結果、大平大臣昨年御訪欧の際に本協定を署名するに至った次第でございます。  協定の内容は、戦後わが国がフランスをはじめとして十三カ国と締結いたしました文化協定の内容とほぼ一致しております。また、ベルギーは、すでに三十六カ国との間に文化協定を締結しておりまして、文化交流には非常に熱心でございますところ、この協定の締結により両国間の文化交流がさらに盛んとなることが期待されるものと思います。  続きまして、航空業務に関する日本国とギリシャ王国との間の協定について、説明させていただきます。  この協定の附属書によりまして、わがほうは、東南アジア及び中近東の諸地点を経由いたしましてアテネへ行くもの及びそれを越えましてヨーロッパの諸地点までの路線を獲得いたしております。一方ギリシアに対しましては、中近東及び東南アジアの諸地点経由東京までの路線を与えております。  近年わが国とギリシアとの関係の緊密化に伴いまして人的交流も増加しておりますし、またギリシア政府が観光産業振興の観点から外国人観光客の誘致政策をとっていることにもかんがみまして、わが国航空企業の南回り欧州路線の一環としてギリシアへの乗り入れを確保することは有意義と考えられます。  日本航空は、昭和四十七年十一月三十日より週二便のアテネへの乗り入れを開始いたしましたが、これはギリシア政府が両国間の直通航空路が早期に開設されることが望ましいということで同政府の権限の範囲内で日本航空の乗り入れを認めているものでございます。  以上でございます。

伊藤五郎自由民主党

○委員長(伊藤五郎君) 以上両件に対する質疑は後日に譲ることといたします。     ―――――――――――――

伊藤五郎自由民主党

○委員長(伊藤五郎君) 国際情勢等に関する調査を議題といたします。  これより質疑に入ります。質疑のある方は順次御発言を願います。

西村関一日本社会党

○西村関一君 私は、昨年十二月の十七日と十九日の二日間にわたりまして、ソウルの金大中氏の自宅を訪れまして親しく会見をいたしました。金大中氏はきわめて淡々たる口調で、自分の今回受けた苦難はたいへんなものであったけれども、このことを通じて韓日友好のきずなになるならばしあわせである。大衆の苦難を負うて、今後大衆の中の政治家として自分が働くことができるならば、自分の受けた試練はかえって災いを転じてしあわせにできると考えているという発言があり、いままで社会党さんを含めて日本の野党の方々がわが国に対して関心を示しておられなかったが、北のほうにばかり顔を向けておられたけれども、今回の事件を通じてわが国に対しても深い関心を示されるようになったことは、私にとって、私の受けた苦難もさることながら、そのことは一つの進展であったというふうに考えている。そしてまた、日本の皆さまから受けたいろいろな好意に対して感謝しておるが、自分のほんとうの願いとしては、日本の国民の世論あるいはアメリカの国民の世論によって自分が完全な自由の身になるということよりは、そのことに対しても感謝しているけれども、どれだけ感謝しても感謝し尽くせないほど感謝しているけれども、自分の願いとしては、わが国の韓国の世論によって完全な自分の自由が確保できることを期待しているという発言もございました。  その際、大平外務大臣がわが国政府首脳との間にかわされた談話について、自分は韓国の新聞でこれを読んだ。このことに対して、大平外務大臣はもちろん内政の問題に対してくちばしをこれ以上入れることはできないけれども、両国首脳の間にかわした約束についてはこれの実行を見守っておるという意味の御発言があったということを自分は知って非常に励ましを受けておる。大平外務大臣に会われたならば、自分がそういう心境にあるということもお伝え願いたい、こういうことも言っておられたのであります。  私の受けました感触は、金大中氏の出国はそう遠い将来ではなかろうという感触でございました。ところが最近の報道によりますというと、非常にその見通しは暗いということであります。特にソウル九日発のニューヨーク・タイムズのハロラン記者の発表によりますというと、これは日本の新聞各紙に出たことでありますが、「韓国の金東祚外相は、このほど行なわれた会見のさい「韓国政府が金大中氏の出国を許す見通しは暗く、金氏が申請した旅券が発給される可能性はほとんどない」」という旨を明らかにせられた。  「金外相はさらに、金大中氏の釈放に関してとられた〃日本側の圧力〃に憤りを表明、七三年十二月、東京で大平外相に会ったさい「彼は日本人でもなければ米国人でもない。彼は韓国の一市民で、韓国の国内法に制約されるとはっきりいっておいた」と述べた。同外相は日本側の動きについて「なぜわれわれが日本に屈従せねばならぬのか理解できない」と論評した。」  一方、金鍾泌首相は別のインタビューで、金大中氏をめぐる政府方針について、それはわれわれ自身の内政問題だと語った、こういう報道が出されておるのであります。  このことに対して私は外務大臣にお伺いをいたしたいのでありますが、韓国に圧力を加えられた、金大中問題に対して圧力を加えられたという節があったのでございましょうか。われわれは国会におきましてこの問題をきびしく取り上げて論議をいたしました。そのことは、それなりに私どもは日本のためにも韓国のためにも大事なことであったと、いまなお考えておるんであります。金大中氏があのような大きな試練を受けて、心身とも疲労こんぱいしておられるということは、私はこの目で見たのであります。頭は実にしっかりしているけれども、やはり神経系統がやられているし、それからその他の疾患も出ておるということで、医者が環境を変えて外遊をなさるようにということを言われておる。そのことは自分の健康を守る上からも必要でありますから、自分は申請書を出したんだと言っておりました。こういう見地からいたしましても、私はこれは韓国の内政問題でありますけれども、韓国側が金大中氏の申請どおり日本を経由してアメリカ合衆国に行くという、その旅行の許可を与えなさることが韓国政府のためでもあり、また真の韓日友好のためでもあるということを感じますので、大平外務大臣にこの点に関する所見をまず伺いたいと思います。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) 去年の八月、金大中事件が不幸にして東京において起こりまして、その後の経過は西村委員も御承知のとおりでございます。私ども、この事件は日韓両国にわたる国際的な事件でございます。したがって、外交をあずかる者の立場から申しましても、この処理については十分慎重な配慮を加えにやならないと考えてまいりました。また仰せのように、日韓両国の関係から申しまして、この問題をどう処理するかということは至大な関係があることもわれわれとしても必得てかかったわけでございます。一人の人の自由と生命はそれ自体非常に尊いものでございます。また、この事件を通じて日韓両国の国民の間で被害者である金大中氏の自由と安全の問題が大きく取り上げられてまいりましたことも十分念頭に置いて問題を処理しなければならないと考えてまいったわけでございます。しかし事柄は、冒頭に申しましたように国際的な事件でございまして、思うにまかせず、隔靴掻痒の感を繰り返してまいったわけでございますが、御所見にもありましたように、韓国側におかれて、金大中氏の市民としての出国を含めての自由を保障する、別件の逮捕はしないという言明がわれわれに対してなされたわけでございます。このことは、この事件の処理にあたりまして非常に気がかりでありました問題について、明るい展望が一つ開けてまいったことを私ども喜んだわけでございまして、したがって日本政府といたしましては、そういうことでございますならば、本人が希望いたしますならばなるべく早く出国をお認めになられたらいかがですかという希望を表明いたしたことはございますけれども、韓国に対しまして圧力を加えたというような非礼なことはいたしていないつもりでございます。  それから第二点といたしまして、先ほど御引用になりましたニューヨーク・タイムズの記事がわが国にも運ばれてまいったわけでございますので、この記事につきまして韓国外務省の説明を求めたわけでございます。そういたしますと、先方、韓国外務省といたしましては、昨年十二月二十七日、金外相が私に会われたときに韓国の側の立場を述べられた、それに何らの変更がない旨確認されました。出国許可が困難であるという判断を明らかにしたこともなければ、日本政府に対して不信の念を表明したこともないということでございまして、いま御引用になりましたニューヨーク・タイムズの記事に対しましての正式の韓国側の反応はそういうことでございまして、従来と何ら変わらないということでございましたことを、あわせて御報告申し上げます。

西村関一日本社会党

○西村関一君 いまの御答弁によりますと、ニューヨーク・タイムズの記事は誤報であるというふうに日本外務省としては受け取っておられるということに間違いございませんですね。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) 誤報とか何とかいうことでなくて、正確でないということ、韓国外務省に対する私どもの照会に対する返答から見る限りにおきまして正確なものではない、そのように判断されます。

西村関一日本社会党

○西村関一君 なかなか微妙な御答弁ですが、正確でないと判断する、がしかし、誤報であるとも言えない、こういうことでございますね。それならば、一応、大臣及び田中総理がこれまで金鍾泌国務総理なり金外相なりと金大中問題についてお話になりました内容を、この際ひとつ具体的にここでお述べをいただきたいと思います。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) 金大中氏は、一般市民として自由を享受しております、で、出国問題につきましては、一般市民の出国の問題と同様に扱っております、言いかえれば、金大中氏なるがゆえに特に早くやる、手続を早く履修するということもなければ、金大中氏なるがゆえに特におそくするというものでもございません。一般の市民と同様の取り扱いをいたしますと、そういうことでございました。

西村関一日本社会党

○西村関一君 私ども伺っているのは、大平外務大臣あるいは田中首相なりがお会いになったときに、金鍾泌国務総理なり金外相にお会いになったときに、金大中問題に対してどのようなお話し合いをなさったかという内容について、この機会にここにおいてお述べをいただきたいということであります。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) それは先ほどの御答弁に申し上げましたとおり、この被害者である金大中氏をどういうように御処理されるかという問題は、本件の解決にあたりまして一つの大きな問題点であるというわれわれの指摘に対しまして、先方は、金大中氏は市民としての自由を、出国を含めての自由を保障いたします、別件逮捕はいたしませんと、そういうお話でございまして、したがって、そういうラインに沿いまして、その後たびたび韓国政府側にはわれわれの希望は表明いたしてまいっておるということでございます。

西村関一日本社会党

○西村関一君 自由及び生命の安全は保障するという先方の表明に対してこれを了とせられた、これはあくまでも国内の問題であるからそれ以上のことは日本政府としては言い切れないけれども、そういう表明があったと、だから相手方を信頼する以外にない、こういうふうに受け取ってよろしいですか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) さようでございます。

西村関一日本社会党

○西村関一君 ところが現実はそのように動いてないということが推測される。これはその後、私も金大中氏と連絡をとったこともありませんし、私の言っていることはあくまでも推測にすぎませんけれども、どれだけ自由が保たれておるか、生命の安全が確保されているかということに対して、若干の危惧を抱かざるを得ないのであります。その点に対して外務省としては、やはり先方を信頼するということだけでよろしいのでございましょうか。現地の後宮大使からの報告もあるであろうと思いますが、その点に関して日本国民はどのようにこれを受け取ってよろしいですか、この点はっきりお答えをいただきたいと思います。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) 外国に対しましてわれわれがとり得る措置の限界は、本件につきまして、金大中氏について先方政府の言明が得られたということでございまして、その実行を、その政府を信頼して期待するということでございます。それ以上のことをやりようにも道がないわけでございますので、たいへんくどいようでございますけれども、そういう先方の政府の御言明を信頼してその実行を期待しておるという立場を日本政府としてはとり続けておるわけでございます。

西村関一日本社会党

○西村関一君 私が昨年十二月の十七日及び十九日に親しく会いましたとき、金大中氏の自宅の周辺にはKCIAと思われるような人たちはおりませんでした。私の見たところでは、私の受けたところでは、そういうものはなかった。また金大中氏も自由にどこへでも行けるという立場に立っていなさるということも私は認めました。しかし、完全な自由があるかどうかということにつきましては、これは韓国側の立場もありますから、私は客観的にだけ申しますれば、それはあったとは言えない。たとえば金大中氏が友人のところを訪問したいと思いましても、どこへも行けない。行けば行った先が迷惑をこうむる。だから、そういうことだからどこへも行けないということを言っておられました。またあまり家にばかりにおるのも健康上よくないというので、先般家内と一緒に仁川までドライブをした。ただそれだけのことであったが、そのことさえも疑われたというようなことも言っておられました。その間のことは、これは韓国内のことでありますから、私は金大中氏のことばだけでにわかに判断することはできないと思いますが、少なくとも私の受けた印象は完全な自由というものはないということであります。それから国外に出るという申請につきましても、一般国民と同じように取り扱っておるから、そう簡単にすぐにというわけにはいけないということもありましょうけれども、しかし、一般の国民と同等であるとはいえ、あれだけの問題の人物でありますし、しかも健康上医者がその必要を認めておるならば、政治的な立場を越えて、人道的な立場からもすみやかに国外に出られる――私はあの事件当時の原状に復帰しろという日本国民の世論に立って、国会においても他の同僚議員とともに質疑をしたのでありますけれども、そのことはさておきまして、人道上の立場からでも、医者のすすめによってアメリカ合衆国に行かれる、その途中日本に寄ってお世話になった方にお礼を言いたい、これはきわめて自然な要求だと思うのであります。そういうことさえも、一般国民と同等にという範疇で、なかなかにわかに許可をする気配もない。このニューヨーク・タイムズの記事が正確を欠いておる、この報道が正確を欠いておるというふうに大平大臣は受け取りておられる、先方側の答弁によってそのように受け取っておられるということでありますが、客観的にながめてみまするというと、完全な自由はない、私はそういうふうに判断をせざるを得ないのであります。  韓国内におけるところの伝えられまする客観情勢はさておきまして、そのことは言いません。いまは言いません。しかし、金大中氏に関する限り完全な自由はない。また、これは全くの私の杞憂にすぎないと思いますけれども、身辺の生命の危険さえ感じさせられるところの雰囲気があると、これは全く私の杞憂にすぎないし、杞憂であることを望むのでございますが、そういう事態が起こらないとも限らないという心配がされる――一部そういうそれこそ誤報が日本にも伝わったことがあるということ、これは全くの誤報であるし、全く心ない流説だと思いますけれども、しかし、そういう心配がないとは言い切れないと思うのでございまして、私はこの際金大中氏の行動の自由、また生命の安全ということに対して、日本政府としては従来のかかわり合いから、もう少し、これは韓国の内政問題ではあるというものの、かかわり合いのありますところの日本に起こった事件からこの問題が発足しているのでありますから、その立場からでも行動の自由と生命の安全ということに対してもう少し積極的な御発言なり、あるいは措置がとられてしかるべきではないかと考えますが、いかがでございますか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) 一国の政府といたしまして同氏の市民としての自由を保障するということを言明されたわけでございますので、そのことに私は狂いはないと判断いたしておるわけでございます。しかし、仰せのように、本件は不幸にして日本で起こった事件でございまするし、日韓両国の国民が同氏の自由と安全につきまして非常な関心を持たれておるということでございますので、私どもは出国を含めての自由が本人の希望のラインに沿って二日も早く実現するようにという希望は繰り返し表明いたしておるわけでございます。これは決して韓国政府に対しまして圧力を加えるというようなおこがましい考えではないのでありまして、そういう希望を私どもは繰り返し表明し続けておるという状況でございますし、今後もそのように努力していきたいと考えております。

西村関一日本社会党

○西村関一君 一つ伺いたいのは、金大中問題は解決済みだという見解をお持ちなのですか。あるいはこれはまだ解決済みではないという御見解なんですか。いかがでしょう。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) 金大中事件という国際刑事事件はまだ解決済みではございませんで、両国の捜査当局がまだ捜査中の案件と承知いたしておるわけでございます。  ただ、この問題の終局的な決着がつくというまで日韓間の外交関係が閉ざされるということは、両国にとりまして決して賢明なことではないと考えまして、一応国際慣例に照らしまして必要な措置がとられましたので、両国の外交関係につきましてはもとに復元するということはいたしましたけれども、刑事事件としての本件自体の解決は、目下まだ捜査中でございますので、解決に至っていないとお答えするほか道はありません。

西村関一日本社会党

○西村関一君 自由民主党、与党の内部にも、この問題、金大中事件が解決するまでは、外交関係においても従来のように経済援助をすることは控えろという御意見があるようであります。そういう中で、この間、日韓閣僚会議を開かれた。そして昨年度また今年度にわたっての援助をなさったということでありますが、その際、この金大中問題について韓国側の閣僚、金外務大臣等に何らかのお話し合いをなさいましたでしょうか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) 先ほど御答弁申し上げたとおり、金外相からは、金大中氏は市民としての自由を享受されておりますと、金大中氏なるがゆえに特に出国問題について早く取り計らうとか、金大中氏なるがゆえに特におそくするとか、そういうことは考えておりませんと、そういうことが、その際、日韓閣僚会議の翌日、私と会見いたしました金外相のお話しでございました。

西村関一日本社会党

○西村関一君 まあその点については繰り返してお尋ねをいたしませんけれども、外務大臣は、先般の衆議院予算委員会におきまして、これは去る八日の日でございますか、一日も早く金氏に出国を含めた権利を与えるよう韓国政府に要求していくと御答弁になっていらっしゃいますが、これはすでになさいましたですか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) 外交ルートを通じましてこちらの要請はたびたびいたしておりますが、本年に入りまして一月十六日にいたしております。

西村関一日本社会党

○西村関一君 その返事はありましたですか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) いつ実行するという確たる返答をまだ得ておりません。

西村関一日本社会党

○西村関一君 一部の新聞の報道によりますと、今回のニューヨーク・タイムズに出たような韓国政府の態度は、田中首相の朝鮮統治問題に関する発言に対する反発であったかというような意見が述べられておりますが、この問題に対して韓国の世論が沸騰したことは大臣御承知のとおりであります。こういう点に対して韓国政府との間に外交ルートを通じて何らかの話し合いがなされましたですか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) これは一月二十四日の衆議院本会議における公明党竹入委員長の御質問に対する総理の答弁におきまして、総理大臣は、ノリの栽培と義務教育制度は、精神的なもの、生活の中に根をおろすものとしていつまでも民族の心の中に植えつけられているという意味の答弁がございました。で、これが先方におかれて日本による韓国統治を肯定するものでないかという意味合いに解釈された模様でございます。そこで二十九日に、政府として、この意味は、二階堂官房長官の説明といたしまして、現地との精神的理解の重要性を強調したものである、朝鮮統治を正当化する考えは毛頭なく、もしそのような意味にとられたとすればはなはだ遺憾であるということを官房長官の談話で発表いたしまして、同様の趣旨を後宮大使から先方の政府に説明をいたしたわけでございます。  さらに、その御衆議院の予算委員会におきまして、共産党の松本委員の御質問に対して、日韓併合当時の問題は歴史的事実であるという意味の答弁がございました。それに対して韓国各紙が不満を表明いたしたことも事実でございまして、これに対しまして、外務次官が二月五日、政府としては、日韓間の長い歴史の中には不幸な時期があったことはまことに遺憾とするものであり、その点を深く反省していることは日韓国交正常化の際に明らかにしたとおりでありますと、で、同様のそういう趣旨のことは後宮大使より先方の政府に説明をいたしたわけでございます。

西村関一日本社会党

○西村関一君 私は一々政府側の発言のことばじりを取らまえようとは思いませんが、とかく首相にいたしましても、また、外務大臣に失礼ですけれども、外務大臣にいたしましても、不用意な御発言がいろいろ災いのもとになっている、論議の的になっているということを遺憾に思うのであります。私はこれ以上のことは申しませんが、だからといって、慎重過ぎて言いたいことも言えないというんでは、これは私は確信ある政治家としての態度ではないと思いますけれども、しかし、きわめて一国を代表するところの大臣の発言として慎重を欠くという点については、十分今後とも御戒心を願いたいと思うんでございます。これは首相の御発言を含めて私はそのことを申し上げたいと思います。  それから、私はもうこの金大中氏に対する質問はこれで終わりたいと思いますが、ただ、最後に一言申し上げたいと思いますことは、私が二日間にわたって長時間親しく金大中氏と話し合ったその話の内容については、いまここで申し述べる時間はございません。ただ、一言言いますならば、彼がいかに愛国、愛民――国民を愛する、愛国愛民の政治家であるかという印象であります。私のある友人のことばを借りますならば、カリスマ的政治家である、私もそう思うんであります。あの若さで、あれだけの苦難に出会いながら、あれだけの発言ができるということは、私は相当な人物であるというふうに総括的に判断をしたのであります。それだけに私は金太中氏の問題を、個人としても、また国会議員といたしましても、大きく取り上げざるを得ないと考えております。それにつきましても、私は、大臣もその点については御回感だということを先ほどからの御答弁によって伺うんでございますが、今後ともこの問題の真の解決のために、真の日韓友好のためにどうすればいいかということを、私はあえて日韓友好ということばを使いましたが、そういう立場からも、大臣として十分なお考えをいただきたい。一言でけっこうですから、御所感を承りたい。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) 御趣旨ごもっともでございまして、私といたしましても、冒頭にも申し上げましたとおり、本件の取り扱いということにつきましては、人道的な立場からも、日韓両国の友好維持の立場から申しましても、円満な解決が望ましいと考えておるわけでございまして、そのために今後とも努力を続けてまいるつもりでございます。

西村関一日本社会党

○西村関一君 時間がありませんので、私は、はしょって御質問をいたします。  次の問題でありますが、それは、私が去る十二月の二十七日から一月の十三日まで東南アジアの国々を回ってまいりました。特にインド亜大陸三カ国を回ってまいりました。バングラデシュのダッカ、インドのニューデリー、パキスタンのイスラマバード、これらの国々を回りまして、それぞれの国の首脳に会ってまいりました。そうして、私は私なりにインド亜大陸三カ国の和平の問題を追求をしてまいりました。どのようにしてこのインド亜大陸の三カ国が和解をして平和な状態に立ち戻ることができるかということを、私は私なりに追求をしてまいりました。もうそのことに関しては、質問の時間がございませんから、私は十分なことは質問できませんけれども、バングラデシュにつきましては、政府としてはかなりこれが復興援助協力計画についていろいろな方策を講じておられますが、パキスタンにつきましては、まだそれほどの進んだ外交政策をとっておられるとも考えないんでございます。現に、私がイスラマバードへ参りましたところが、日本の国会議員として初めて来てくだすった、首府がカラチからイスラマバードへ移りましてからもう三年以上になると思いますが、だれ一人日本の国会議員は来てくださらなかった、西村が初めてであるということを聞きまして驚いたんです。まして外務大臣などはこのインド亜大陸を回られたことはない。かつて一度どなたかがおいでになったということは聞いておりますが、その後、世界各国を回られて、首相もこの間、東南アジアを回られた。外務大臣もあっちこっち行っておられる。しかし、このインド亜大陸の問題に対してはほとんど外務省も十分な力を尽くしておられるとは思えないことを感じました。まずこの印パ戦争の傷あとをどのようにしていやすことができるか、またどのようにしてインド亜大陸の三カ国が従来の行きがかりを捨ててほんとうに和解をして平和になることができるかということについて外務大臣はどうお考えになっておられますかをお伺いいたしたい。

高島益郎外務省アジア局長

○政府委員(高島益郎君) インド亜大陸の平和と安定につきましては、先生御承知のとおり、七一年末の印パ戦争あと始末といたしまして、シムラ協定さらにニューデリー協定とございまして、これの実施についていま当事国が一生懸命促進しておるわけでございまして、わが国といたしましても国連を通じて百万ドルの拠出をいたしまして、捕虜の送還を促進する事業に参画いたしております。われわれといたしましては、とにかくこの戦争のあと始末として、特にパキスタン及びバングラデシュの関係が早く正常化するということが一番望ましい。そのためにいろいろ側面的に日本としてできることはしなければいけないと思っておりますけれども、たまたま最近、ラホールにおきます第二回回教徒首脳会議におきます動きから判断いたしまして、一部に、パキスタンがバングラデシュを承認した上でバングラデシュがこの会議に参加するというような動きも伝えられておりまして、わが国といたしましてはこのような傾向を歓迎するものでございます。今後ともそういう動きをさらに促進しまして、インド、パキスタン、バングラデシュ、三国の関係が正常化し、インド亜大陸全体に平和と安定の事態が進展するということに努力したいというふうに考えております。

西村関一日本社会党

○西村関一君 いまアジア局長の言われました中に、回教国首脳会議が二十二、二十三、二十四と開かれるということに対して、この首脳会議の事務局からバングラデシュのシェイク・ムジブル・ラーマン首相に招待状を出したと聞いておるのですが、これに出て、ラホールで開かれるこの会議に出て、ムジブル・ラーマン氏が出席されるという見通しはございますか。

高島益郎外務省アジア局長

○政府委員(高島益郎君) 実はバングラデシュがこの会議に参加する一つの条件といたしまして、パキスタンがバングラデシュを承認しない限り参加しないという態度を表明しておりまして、そのためにほかの回教徒首脳がせっかく努力いたしまして、何とかこの際にパキスタンがバングラデシュを承認し得るように促進したいということで動いているというふうに聞いております。したがいまして、現状のままではバングラデシュがこの会議に参加するということはなさそうに思われます。

西村関一日本社会党

○西村関一君 パキスタン側においてもこの際承認すべきであるという意見が出ておるといまおっしゃったのですか……。ちょっと聞き漏らしましたが、もう一度。

高島益郎外務省アジア局長

○政府委員(高島益郎君) 私が申しましたのは、この会議主催国側のほうで――主催国というか、回教徒各首脳の側におきまして、バングラデシュが会議に参加するように努力したいということで、その前提条件といたしまして、パキスタンがバングラデシュを承認するように働きかけているというふうに聞いております。

西村関一日本社会党

○西村関一君 私もこの回教国首脳会議の機会は非常に重要であると考えておるのであります。私は、私の希望としては、シェイク・ムジブル・ラーマン首相も、国民感情があり、いろいろないきさつがありましょうけれども、この際そういう政治的な立場を離れてこの会議に出席せられ、そうしてブット首相とも会われ、他の国の首脳とも会われて十分な意見の交換をなさるということが望ましいと思うんでございますが、まあそういう点に対してこれは外務大臣、どうお考えになりますか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) いま仰せのとおり、私といたしましてもそれが望ましいことと考えております。

西村関一日本社会党

○西村関一君 私は、来年の一月十五日から開く予定でございます、ニューデリーにおける世界連邦第十六回世界会議というものにこれらインド亜大陸の三国の首相が出席せられるようにという要望を持ってこれらの国々を訪れたのでございます。現状においてはいまも触れておられますように困難でございますが、また、日本政府側としてはそれぞれの国に対して友好関係がございますから、一挙に事を進めるということはむずかしいでしょうけれども、私は議員の立場からそういう見解を述べて回ったんでございます。とにかく一つテーブルに着いて話し合う機会を少しでもお持ちなさいと、その一つは一九七五年の一月のニューデリー会議です、ぜひおいでをいただきたい、ということを要請してまいったんでございます。これは、いまの時点においてはむずかしいでしょうけれども、一年後には情勢がだいぶん変わってくるであろうということも考えられますし、私は決して不可能であるとは思っておりません。議員の立場からは私は――政府の立場からはできないでしょうけれども、自由な発言、行動をしてまいったつもりで、決してこれは大局的に見てインド亜大陸三カ国のためにならぬとは思っておりません。また日本政府の立場を踏みにじるようなことにはなってないと私は考えております。ぜひそういう面におきましても、政府は政府の立場がございますから、やはりバングラデシュに派遣されている大使、インドに派遣されているところの大使、パキスタンに派遣されているところの大使は、それぞれの国の立場に立ってものごとを判断せられ、行動をしておられる、当然だと思いますが、しかし、日本政府としてはインド亜大陸、これは歴史的にも宗教的にも社会的にも文化的にも経済的にも、非常に深いつながりのございますインド亜大陸三カ国の友好和平のために格段の御努力を願いたい、格段の御配慮御努力を願いたいということを期待するんでございます。  特に私はあのシムラ協定及びデリー協定の、特にデリー協定の中身が一日も早く完全に実行されることを期待いたします。そのことは、一番大きなひっかかりになってるのは百九十五名のアトロシティ、いわゆる戦犯と言われてるところの人たちの処置であると思います。これはパキスタン側とバングラデシュ側とが食い違っておるということでございますが、これも承認と同時に釈放するとか、釈放してパキスタンの国内法によって処理するとかいうことが考えられます。伝えられるところによりますと、ブット首相はやはり密使を派遣して秘密に折衝していなさるということも聞きますが、私は公であれあるいは秘密であれ、あらゆる手が打たれて、一日も早くこの百九十五名の戦犯の取り扱いに対する合意が得られて、そうしてまたパキスタンとインド、パキスタンとバングラデシュの問題が一日も早く円満に解決できることを期待するものであります。  それともう一点私の感じますことは、これはインドとバングラデシュの背後にはソ連邦がある、それからパキスタンの背後には中国があると言われております。現に経済技術援助のみならず軍事援助までもそれぞれ競うてやっている。これでは私は必ずインド亜大陸の完全な平和というものが近づいてくるとは考えないのであります。もちろんこれらの国、中国にしてもソ連邦にしても、善意だと思いますけれども、自己の勢力を推し広げていこうという大国のエゴイズムからこれらの国々に触手を伸ばすということでもあるならば、そういうことはないと思いますけれども、これは戒めなければならないし、日本外交としても、アジア外交ということを強く推進している日本政府といたしましても、独自な判断に立って外交方針を進めていっていただきたいと思うんであります。この点に対して、最後に大平外務大臣の御見解を承って、私の質問を終わります。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) 仰せのように、百九十五名のパキスタンの戦犯容疑者の処遇問題、これがバングラデシュとの間に解決を見ていないこと、これが両国の関係の障害になっておることは御指摘のとおりでございまして、この早期の解決を、私どもも先生同様にインド亜大陸の安定という立場から希求いたしておる次第でございます。で、インド亜大陸はアジアの安定にとりましてたいへん重大な要素の一つであると考えておるわけでございます。従来日本外交はそういう面において若干手薄じゃないかという御指摘もございましたわけでございまして、私どもそういうことを念頭に置きまして、ほかの地域との外交におきましても常に配慮していかなければならぬと心得ておることは御了承いただきたいと思うんでありますが、しかし、あの地域に対しましてなお一段とひとつくふうをこらしてみるべきではないかという御所見に対しましては私も同感でございまして、今後、政治の面、経済の面、さらには文化の面等につきまして一そう気をつけてまいりたいと考えております。

田英夫日本社会党

○田英夫君 しばらく外務委員会が開かれなかった間に、日本外交をめぐって重大な幾つかの問題が起きていると思いますので、その中で二、三具体的な問題を伺いたいと思います。  最初に大平外務大臣、本日法眼外務次官を更迭をされたということでありますが、後任に東郷審議官を起用されたということでありますが、これは推測するところでは、さきのアメリカにおける天皇訪米問題についてのいわゆる安川発言の責任というふうに考えられますが、この外務次官更迭ということは、外国から見てもこれは非常に重大な問題と受け取られると思いますので、この外務次官更迭の真意をこの機会に大臣から伺いたいと思います。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) 法眼次官、過去一年八カ月にわたりまして私を補佐して日夜全力投球していただいて、たいへん感謝いたしております。かねてから後進に道を譲りたいという希望を寄せられておりましたが、今回その希望をいれることにいたしたわけでございまして、アメリカにおける問題とは関係ございません。

田英夫日本社会党

○田英夫君 いまこの時期に、しかも日本の外交に対して各方面から批判があることは、これは大平外務大臣の御努力はもう大いに多とするわけでありますけれども、にもかかわらずそうした批判が各方面にあることはおおうべくもない事実だと思います。そういう中で、だれが考えてもここで外務次官を更迭されるということは、さきのアメリカの問題と関連があると思われてもしかたがない。私は関連があると思いますが、そういう中であえてここでなぜ更迭をされたのか、非常にいま大臣の御答弁からすると疑問に思わざるを得ないと思います。大臣がいかにそう言われても、これは先ほど申し上げたように外務次官を更迭するということは重大なことでありますから、外国から見ていて何事であろうかと思います。これは日本の外交にとって決して小さな問題ではないと思いますので、あえて伺っているわけでありますが、それでは安川駐米大使は、訓戒ですか、厳重注意という処分をされたそうでありますけれども、あの発言についてはそれで終わるわけでありますか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) 政府としては、訓戒を加えて大使に対する処分は終わりたいと考えておるわけであります。

田英夫日本社会党

○田英夫君 訓戒をもって終わるということは、法眼外務次官の更迭がそれに関連があるというふうに受けとられますが、そういうことではありませんか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) 先ほど申しましたように法眼次官の勇退はそれと関係ございません。

田英夫日本社会党

○田英夫君 率直に申し上げて、私、きょうの外務委員会でこのいわゆる安川発言の問題を取り上げるつもりは全くありませんでした。それは天皇が訪米をされるという時期がいつになるというふうなことは実はさして大きな問題ではありません、私の判断では。ことしじゅうに行かれようと、来年行かれようと、これは大きな問題ではないと思います。そして何よりも私がおそれますことは、むしろ天皇訪米というようなことをもし万一それが政治の道具として使われるなら、むしろそれはゆゆしい問題であり嘆かわしいことである。こういう観点から、天皇がいつ行かれようとそれほど大きな問題ではないと思います。したがって、確かに安川大使の態度、発言は、そういう問題は別にしても軽率であったことは批判されてしかたがないと思いますが、それほど大騒ぎをすることではないと思います。あとで一連の最近の外交問題についていろいろ取り上げたいと思いますが、その基本に、一つ気になることは、一つの政党の中にやや考えの違う人がいることは、これはそれぞれの党の事情でありますけれども、そうした党内の争いが日本の外交に影響を与えるということは私はきわめて重大であると思います。したがって、大臣が本日の外務次官の更迭を安川発言に関係がないと言われたことを、私はそのまま受け取りたいと思います。  もし、これが処分の意味を込めたものであるとするならば、たいしたことでないものを党内の争いの影響で、外務次官という政府にとってしかも日本の外交にとって重要なポストにある人が更迭をされるというようなことになれば、日本の外交にとって重大なことだと思うからです。もしそれが処分であるならば、そこに並んでおられる外務省の首脳の皆さんをはじめ、外務省の第一線で働いている人たちの士気に重大な影響がある。私は大臣が何と言われようと、実は重大な影響があると思います、本日の更迭は。  そして、私見を述べさしていただくならば、もし外務次官をそういう形で更迭するならば、なぜ安川大使を更迭しないのかという感じを、率直のところ国民の一人として持ちます。  重ねて申しますが、天皇訪米の時期がいつになろうと、そのことはたいした問題ではありませんけれども、したがって、この時期に外務次官を更迭されたということに対して私は非常に疑問を持ちます。  この問題はこれ以上申し上げませんけれども、ややそれに関連をしてお聞きしたいのですが、駐日アメリカ大使が長い間空白になっておりますが、これに対して政府はどういうふうにお考えになっているのか。自民党・政府は常に対米外交を基調とする、こう繰り返して言ってこられていますし、さきの田中総理大臣の衆議院本会議における答弁の中でも、そのことをまた繰り返して言っておられます。アメリカとの外交を最も重大に考えると言っておられる。その日本が幾らそう考えても、相手側のアメリカが、その重大であるアメリカが日本に大使をすでに三カ月も置いていない、こういう事態は、通常の外交の常識で言えば私は軽いことではないと思います。むしろ、安川大使をその意味からも召還をして、日本も同じ代理大使という形にするのが対等の立場を主張する外交としてはむしろ常識じゃないでしょうか。  ただし、アメリカはすでに前科がありまして、ライシャワー大使からマイヤー大使に至る間、ほぼ六カ月間の空白がありました。こういうことをやられていて、こっちだけ対米外交を基調とするというようなことを言っていても国民は納得しない、こう思われますが、この点はどういうふうにお考えになりますか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) 仰せのように日米関係重要でございまするし、大使の職が空欠しておるということは決して軽いことではないと思います。私どもも一日も早く任命されることを期待いたしておりまするし、機会あるごとにそういう希望を表明いたしております。アメリカ側といたしまして、日米関係重大であり、そして人選は、相当人選もまた非常にそういう意味でむずかしいので、なかなかきめかねておるという事情を言っておられます。それから先のことは、アメリカの国内のことでございまするから、私どもコメントするわけにはいかぬと思いますけれども、少なくともそういう反応でございます。現にソビエトとの間におきましても、一年間も大使が赴任しない状態にあったこともあります。で、この三カ月空白になっているというゆえをもちまして、アメリカが日本を軽視しておるということの証拠に直ちには私はならないのではないかと考えておりますが、仰せのとおり、まあ一日も早く埋めていただくことを期待いたしております。

田英夫日本社会党

○田英夫君 この問題もこれ以上お尋ねいたしませんが、私の理解する限りでは、むしろいまや崩壊寸前にあるニクソン政権に対して、ニクソンが任命をする駐日大使になり手がない、国務省からはもちろん、民間から起用するといっても、そのなり手がないというのが真相ではないかという気もいたしますが、これはそれとして、アメリカの問題ですから。  次に、問題は全然別ですが、四月二日から横浜で開かれます第二回のアジア卓球選手権大会に、アジアのさまざまな国々から選手が参加をいたしますが、その中に朝鮮民主主義人民共和国――北朝鮮、それからカンボジアのいわゆる王国民族連合政府、さらに南ベトナムの臨時革命政府、こうした国々の代表選手が参加を予定されておりますが、この入国について政府はどうお考えになっているのか。念のために、御存じと思いますが、アジア卓球選手権大会の規約に、主催国が参加希望国の入国を認めない場合には、この大会は成立しないという規定があることを申し添えておきます。

高島益郎外務省アジア局長

○政府委員(高島益郎君) 一般的に外国人の入国問題ということで、主管が法務省の入国管理局でございますし、法務省に聞いたところでは、まだ正式に入国の申請も出ておらないということでございますので、現段階で法務省の判断ももとよりのこと、外務省といたしましてはまた協議も受けておりませんので、この際この席で意見を申し上げることは差し控えさしていただきたいと思います。いずれ私ども法務省から正式に協議の申し出があった際に、十分に慎重に検討した上で判断を下したいというふうに考えております。

田英夫日本社会党

○田英夫君 その問題について、すでにこの委員会でも今回か私お尋ねしていることですけれども、それに関連をして南ベトナム臨時革命政府の問題です。これは私どもはそれを承認すきべであるということを主張しているわけでありますけれども、同時に、きわめて現実の問題として、私の知る限りで北ベトナムの首脳の何回かの発言の中にも、日本政府は南ベトナム臨時革命政府の存在を認めるべきであるという表現を使っている。これは外務省、政府の皆さん御存じのとおりであります。私はここで社会党などが招こうとしている臨時革命政府代表団を、南ベトナム臨時革命政府の旅券で入国を認めることを通じてその存在を認める絶好の機会になるのではないかということを前回申し上げました。同じような意味で、しかも今回は政治と離れたスポーツの分野で入国をしようとするということは、その意味で絶好の機会である。これが現在停滞したままになっている北ベトナム大使館の開設の問題に関連をしていることは、大臣の御存じのとおりでありますから、そういう意味を込めて、これは外務大臣から直接御答弁をいただきたいのですが、この問題についての御所見を伺いたいと思います。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) 南ベトナム臨時革命政府は、いわゆるパリ協定の当事者たる立場をとられておることは御案内のとおりでございまして、そしてそのパリ協定におきましては、南ベトナムにおきまして、サイゴン政府並びに第三勢力と相はかって和解評議会なるものをつくって、南ベトナムの自決権のもとで新しい政府をつくるブループリントがあるわけでございます。そういう意味で、私どもこの政府に対する立場といたしまして、サイゴン政府を唯一の南ベトナムにおける合法政府として承認をし、外交関係を持っておりますので、外交関係を臨時革命政府との間に設定するつもりはないわけでございます。問題は、前段に申し上げましたような関係においてある存在をどのように日本政府として対処していくかという事実上の問題になってまいると思うのでございまして、この問題につきましては、パリ協定の精神を考え、事案の性格も吟味しながら慎重に対処していくべきであるという考えを持っておるわけでございます。入国の問題につきましても、承認していない間柄でございますので、こういう姿において北ベトナムの旅券であればとかというようなことも考えたりいたしながら対処してきたわけでございますが、事案の性質をよく吟味しながら処理していかなければならぬと考えます。

田英夫日本社会党

○田英夫君 たいへん大平さん的な表現で慎重に言われますので、意味はわかりますけれども、私のような人間が言えば、その意味は、実はあのパリ協定の第一条にあるアメリカ及びその他のすべての国はベトナムの統一、独立、主権を尊重しなければならないという意味の規定の中で、大臣も昨年の委員会で、そのすべての国の中に日本も入ると、こう言われたことから考えますと、パリ協定の第一条の精神は日本も了解をするということになりますし、パリ協定すべて日本も了解をするということになるわけですから、そこに調印をした四つの政府の存在、これを認めると、こう論理的にはなってくるだろうと思います。そして、もっと政治的に言うと、現在、北ベトナムの大使館が開設できない状態にある二つの問題点、一つは、臨時革命政府の存在を認めろという問題もう一つは賠償の問題その中で特に存在を認めろという問題についてどう判断をするかということ、しかもスポーツという政治を離れた絶好の場で、もしここで南ベトナム臨時革命政府の旅券を持った選手団を日本政府が入国を認めるということになれば、北ベトナム大使館の開設も前進をするのではないかと判断をするわけですが、そういう具体的な点についてもう一回お答えいただきたいと思います。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) いま臨時革命政府を承認するという立場にないということは申し上げたわけでございます。しからば、あなたの言われるこの存在を認めるということはどういうことかというと、結局、そういう外交的な関係のない状態において、生きた、現実に起こってくる問題をどのように処理していくかという問題でございますので、インドシナにおける平和と安定という立場から見まして、そうして日本国の立場から考えまして、出来してきた具体的な事案をそういう立場においてどう処理したらよいかという具体的な案件として考えていくべきものと思うのでありまして、一般的に原則をおまえは持っておるかと、こう言われても、私はちょっと、それに間に合うような原則をここに御提示申し上げることができないわけであることは御了承をいただきたいと思います。   〔委員長退席、理事平島敏夫君着席〕

田英夫日本社会党

○田英夫君 これは、ぜひ私の希望として外務大臣にお願いをし、また法務大臣にもお考えをいただきたい点でありますが、先ほど申し上げたように、アジア卓球選手権大会の規約の中に、参加希望国の入国を認めない場合にはこれが成立をしないという規約があります、それがいいか悪いかは別といたしまして。そうなりますと、せっかく横浜で開きます大会が成立しないという責任を日本政府がとらなくてはならないという結果になり、しかもこのアジア卓球選手権大会の有力なメンバーとして中国がおり、そうしてアジアの国々多数がこれに熱心に参加をしようとしているときに、スポーツのこうした大会の開催を不能にした責任を日本政府がとるということは私は得策ではないと、かなり政治的な判断をしていただきたいということをお願いをしておきたいと思います。  次の、また別の問題ですが、この問題も、たびたびこの委員会で取り上げてまいりましたミクロネシアの問題です。きわめて具体的な問題として、当面、アメリカ局長にもしばしばお話しをし、御苦労をいただいているダニエル・ロペスというミクロネシアの一青年が、すでに一年半も日本に滞在をして、日本軍のためにニューギニアで死んだおとうさんの補償をしろと迫っている問題について、すでにかなりの時間が経過をしているわけでありますけれども、どういうふうに処理をされるおつもりか、伺いたいと思います。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○政府委員(大河原良雄君) ただいま田先生から御指摘ございましたように、この問題についてはこの委員会でもたびたびお取り上げがございましたし、また別途いろいろな御連絡をいただいておるわけでございます。かねて政府といたしましては、ダニエル・ロペス氏並びに戦争中日本軍に徴用されてニューギニアでなくなった遺族の方々に対しては非常な同情の念をもって考えてきているわけでございますけれども、一方、ミクロネシア協定によりましてこの地域に対する請求権の問題はすべて解決済みという法律的立場をずっととっております政府といたしまして、この問題にどういうふうに取り組むことが最も現実的な措置であろうかということにつきましてかねて頭を痛めているわけでございます。しかしながら、何とかそういう法律的な立場をとりつつも現実的な解決策がないものかというふうに考えておりますので、今後ともそういう考え方のもとに、なるべく早くこの問題が片づきますような取り組み方をしてまいりたいと、こういうふうに思っているわけであります。

田英夫日本社会党

○田英夫君 この点はひとつ外務大臣も、大河原アメリカ局長に私いろいろ具体的な点を、本人からの気持ち等もお伝えしてありますので、ぜひ政治的にも御判断をいただきたい。  といいますのは、私はミクロネシアという地域に重大な関心を持ちますのは、あそこが日本の戦争のために御存じのとおりたいへん大きな損害を受け、迷惑を受けているわけであります。で、中国との関係は、大平外務大臣はじめとする皆さんの御努力がありまして日中国交回復ができたわけです。そうした中で、形の上では――精神的な問題はまだ私残っていると思いますが、一応あの日本の戦争の責任について形をつけたわけでありますけれども、ミクロネシアの問題につきましては、ミクロネシア協定は全く現地の人たちに相談もなく無関係にきめられたという点で非常に現地の人たちの不満を買っているわけであります。   〔理事平島敏夫君退席、委員長着席〕  そして、これも昨年の委員会だったと思いますが、私が行ってきた報告をいたしました中で、日本から遺骨収集団が毎年のようにおいでになり、日本人の慰霊碑はお建てになるけれどもわれわれの仲間の遺骨は集めてくださらないし、日本の戦争のために死んだわれわれの仲間の慰霊碑は建ててくださらないということを私は現地で指摘をされたのであります。  そこで、厚生省の方がおいでになっていると思いますので伺いたいと思いますが、近くサイパンで慰霊祭を行なわれるということを聞きましたが、その御計画を簡単に伺いたいと思います。

河野共之厚生省援護局庶務課長

○説明員(河野共之君) サイパンにおける慰霊碑につきましては、昭和四十八年度の予算におきまして慰霊碑の建設予算が認められたわけでございます。したがいまして、私どもといたしましては、その線に沿いまして、中部太平洋地域の戦没者の慰霊碑というものを建立したいと、こういうことで、外交チャンネルを通じまして現地の高等弁務官府に対しまして折衝をお願いをいたしたわけでございます。現在、現地の高等弁務官府及び米国政府等の原則的な了解も得られましてこれを着工をいたしておる段階でございます。  で、この慰霊碑につきましては、現地の意向を十分尊重いたしまして、戦争の犠牲となりました現地住民の方の霊をも弔うと、そういう趣旨を含めまして、慰霊碑につきましてはチャモロ語でもわかるように表示をすると、こういうことで、高等弁務官府等と話し合いを進めておる状況でございます。

田英夫日本社会党

○田英夫君 今回初めて、実は、現地の人たちの霊をも弔うというものができたことを私はたいへん前進と思いますが、いままで、政府がおやりになってきた遺骨収集並びにそうした戦没者慰霊の事業の予算を見ますと、昭和二十七年に遺骨収集という事業が始まって以来、今日までに三億六千万円の予算が投じられております。しかも、なぜか四十八年度から実は突然ふえまして、四十八年度二億二千万円という予算が使われ、来年度はさらにそれを上回る予算が計上されると聞いております。そうした中で、現地の人たちは、日本の多くの人が死んでいるのはよく知っているんだ、その遺骨を集めたり慰霊をすることに何の異議もはさまない。むしろ、東南アジア諸国あるいは世界を含めて、あるいはかつての――狭く言えばかつての日本が植民地支配をした、侵略をした地域の中で、一番現在も日本に対して親近感を持っているのはミクロネシアの人たちだと思います。いまでも日本語を使い、日本語で「内地」と呼んでいるわけです。そういう心情を考えたときに、いままでやったことの順序が全く間違っていたんじゃないかという気がいたします。これは大平外務大臣よく聞いていただきたいところです。まず、戦争が終わって、昭和二十七年に遺骨を集めだすときに――このときも自民党政府であります――まずやるべきことは、ミクロネシアではもちろん、戦争で迷惑をかけた中国や朝鮮や東南アジアの国でまず日本政府がやるべきことは、そこで戦争に巻き込まれて死んでいった現地の人たちの霊を弔うことだったんじゃないでしょうか。そうした態度が根本にないからこそ、さきの田中総理大臣の東南アジア訪問でああいう目にあう。一方で、その後の経済侵略的な行動というものが大きく作用していることはもちろんであります。ここに私は重要な問題があると思います。ミクロネシアの問題は、そうした姿勢を含めてお考えいただきたい。これは、私は重要な外交だと思います。ややもすると、日本政府の外交は大国主義の外交であり、強者優先の外交であるというふうに私も思います。そうではなくて、私は、弱者ということばはあえて使いませんけれども、むしろ、世界の中で開発がおくれていたり、あるいは少数の勢力であったり、信託統治であったりするという形の中で、発言力の小さい人たちの地域・国、そういうところに対してこそ、日本政府は、経済的にも政治的にも精神的にも援助を、協力をすべきじゃないだろうか。そういう姿勢がないから、私は、日本の外交がいま大きな批判にさらされているんじゃないだろうか、こう思うわけです。  で、先ほど、西村先生が質問された金大中事件にしても、つまり、韓国との問題にしても同様だと思います。先日、在日韓国人の代表の人と話し合ったときに、その中でこういう発言がありました。もし、田中総理大臣が韓国を訪問されたならば、インドネシアのジャカルタやタイのバンコクで起こったような事態では済みません、おそらく、ソウルは暴動状態になるでしょう、こう言っていたわけです。私もそのとおりだろうと思う。あえて、最も近い国で、しかも、政府自民党の皆さんは友邦であると言っておられる朴政権下の韓国に、なぜ日本の総理大臣が行かれないのか。アメリカやソ連やヨーロッパ、東南アジアと回って、なぜ、隣邦の、最も友邦であるというところに歴代の日本の総理大臣は行かれないのか。いま、田中さんが行かれたら暴動が起こるということは私もそのとおりだと思う。そういう状態におとしいれていることをよくお考えいただきたいと思う。  そこで、韓国問題について、時間がありませんから一つ伺いたいんですが、さきに、昨年逮捕された北海道大学の助手の金喆佑、この人がソウルの裁判所で懲役三年という判決を受けています。言うまでもなく国家公務員であります。日本の国家公務員でありますが、この日本の国家公務員が自分の母国である韓国の法廷で懲役三年という刑を、一審でありますが受けています。こういう場合に、国家公務員の地位はどうなるのか。そして現在家族は公務員住宅に住んでおるそうでありますけれども、こうした住宅の問題、日本での生活の問題で非常に不安にさらされております。文部省の方おいでになっていると思いますが、この点についてお答えいただきたい。

望月哲太郎文部省大臣官房人事課長

○説明員(望月哲太郎君) 北海道大学理学部の金助手の件につきましては、八月二十八日、当委員会におきまして田委員から御質問がございましたときにお答え申し上げましたとおり、金助手は六月四日に渡韓をいたしまして、韓国におきましてスパイ容疑で検挙され、その後起訴され、公判係属中のために、六月四日から八日までの有給休暇期間が終了いたしましてもこちらに帰ってくることができませんために、勤務についていない形になりますために、給与につきましては、給与法の規定に基づきましてやむを得ず減額措置を行なっていることをお答え申し上げましたけれども、給与の問題につきましては、現在もまだ事情が変わっておりませんので、八月にお答え申し上げたとおりでございます。なお、金助手の国家公務員としての身分は現在も従来どおり存続しておりますので、その点につきましては何ら変更はございません。したがいまして、家族につきましても国家公務員の家族として公務員住宅に従来から入っておりますし、現在のところ、公務員の身分が継続される間は公務員住宅に従来どおり居住できるというような状況でございます。

田英夫日本社会党

○田英夫君 その御答弁で私も安心をいたしますが、ただし、北海道大学の教授会の代表の方が、韓国を訪問をして金喆佑さんにお会いをして助手の辞表を書かせるという話があるそうでありますけれども、そういうことがあると重大なことだと思いますが、文部省としてはそういうことをおとめになるか、あるいは文部省が指示をされたということはよもやないと思いますが、この点はいかがですか。

望月哲太郎文部省大臣官房人事課長

○説明員(望月哲太郎君) ただいままでのところ、金助手の身分上の取り扱いについて特に何か新しいことをするというふうな連絡は、北海道大学当局から私どもはいままで聞いておりません。

田英夫日本社会党

○田英夫君 時間がありませんので終わりますが、ぜひ大平外務大臣にお願いをいたしたいのは、先ほどミクロネシアその他の問題で申し上げましたけれども、最近の田中総理大臣の数々の発言、それは朝鮮問題について合邦時代というようなことばを使われる。これはまさに朝鮮民族の感情をさかなでするということをお気づきになっていないとすれば、これは一国の総理大臣として重大であります。さらに、東南アジアを回られたときに、インドネシアで反日運動が起きたのに対して、これは戦後日本でも同じようなことがあったと、アメリカの技術と援助のおかげで日本が復興していく中で、そのアメリカの態度を理解できないで学生その他が反米運動を起こしてハガチー事件というようなことも起きた、しかし、その中で多くの日本人はアメリカを理解したから今日の復興をかちうることができた、インドネシアもそうあってほしいということをインドネシアの人に言っておられます。また、バンコクで在留邦人を集めた会合の中で、おとなの態度で現地の人に接しなさいということを説教をされています。こうしたお考えは、一国の総理大臣として私は重大な、ゆゆしいことであると、こういう態度こそが、まさにおとなの態度ではない。というよりも、支配者の態度で臨んでいる、われこそは強者であるという態度がにじみ出ていると私は思わざるを得ないのです。この辺のところを改めない限り、いかに外務次官を更迭したり、技術的なことをやってみても私はだめだと、こう思います。更迭をされるのは外務次官ではないのじゃないかという気さえいたします。私は、一党内の争いで外交が曲げられては困る。日中航空協定の問題、きょう触れられませんでしたけれども、まさにこの問題などは、大平外務大臣の初心を貫いていただきたい。御苦労のほどは私も重々理解をしているつもりでありますから、このことをお願いをして質問を終わりたいと思います。

黒柳明公明党

○黒柳明君 当面の外交問題山積しておりますが、時間が限られております。大臣、まず初め、天皇の訪米問題についてお伺いします。  十四日から始まりまして五日間、朝に晩にこの問題がブラウン管を通じ、また活字を通してしさいに報道されております。その範囲においては私も納得して理解しているわけですが、そこの中でどうも理解しかねることにつきまして、この際外務大臣にお伺いしたいと思います。  十五日の羽田での記者会見で大臣は、キッシンジャー長官との間の話の食い違いはない、むしろ終了後の記者会見から問題は出ているのだと、こういうふうな御発言がありましたが、キッシンジャー長官との話し合いで、天皇の訪米、それからニクソン大統領の訪日、このことが、昨年の共同声明、まあ時点は明確にされないで合意されているわけですが、今回の外務大臣と長官との話し合いの中では、その先般の共同声明にある両首脳の相互訪問ということを再確認しただけなのか、儀礼的にこの際確認したと、これだけにとどまった話の内容だったのか。その点から。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) 仰せのとおり、昨年の夏の日米首脳会談における両首脳の了解、それは共同声明に明記されておりますが、そのことをお互いにこの際再確認しようということにとどまりまして、それ以上でもなく以下でもございませんでした。

黒柳明公明党

○黒柳明君 キッシンジャー長官からは、その話の中で、年内天皇の訪米を希望するという話は出たのですか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) それは出ませんでした。

黒柳明公明党

○黒柳明君 出ない。そうすると、相互訪問ということについては、特にいまは天皇の訪米ということについて、向こう側からもそんなに強い希望もなかった、こちらからもあえてそれに対しての話し合いもしなかったと、こういうことで了解していいわけですか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) 日米間の二国間の問題であることに間違いはないわけでございまして、そういう問題を話し合ったわけでございまして、それでその中で、この御訪問の問題につきまして、いま御説明申し上げましたように、日米首脳会談における双方の了解を再確認しようということだけでございまして、それについて枝葉の論議は全然ございませんでした。

黒柳明公明党

○黒柳明君 国務省の報道官――報道官ないし副報道官、要するにニクソン大統領が今春ないし夏には訪欧、訪ソする、そのおり訪日する可能性もある、こんなこともはっきり言っていますね。向こうのほうが、むしろ天皇陛下の訪米についてはある意味では積極的な発言していることは間違いありませんね。その事実はどうでしょうか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) 問題は、キッシンジャー長官と私との会談におきましては、具体的な時限を限った話はなかったということでございます。  それから、その他アメリカ政府筋におきまして、どういう考えを持っておるかということは、それはいろいろ考えがあるんでございましょうけれども、この会談におきましてはそういう話はなかった。

黒柳明公明党

○黒柳明君 だから、そうじゃないの。それはわかった。そのあとの質問をしているわけです。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) というと……。

黒柳明公明党

○黒柳明君 また同じことだな。外務大臣の話は非常に間が長いから、四十分の時間でもう新幹線がぷっと向こうに行っちゃいますよ。私が言うのは早いから。要するに大臣と長官との間ではわかった。その国務省の報道官、副報道官等の話が、国務省筋のこの天皇訪米、あるいはニクソン大統領の訪日について出てます、テレビあるいは新聞の記事に。それによりますと、要するにニクソンアメリカ大統領の訪欧、訪ソ、そのいずれかの機会に来日するチャンスがあり得ると。これはいまは天皇の訪米じゃない。ニクソン大統領の訪日についてそういう報道が流されてますけれども、むしろ、アメリカのほうから、ニクソン大統領の訪日については非常に積極的な発言がされていますね。これについてどうお考えですか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) 共同声明では、一九七四年末までにニクソン大統領の訪日を実現することが希望されるということになっておりまして、アメリカ政府がそのことについて考えておられても別にふしぎはないと思います。

黒柳明公明党

○黒柳明君 ふしぎであるとかないとかということを言ってるんじゃない。積極的に発言してますけれども、キッシンジャー長官とお会いになって、そのことが話されたんだと思います。それに続いての報道官、副報道官の積極的な発言があるわけです。来日するという可能性についてどう思われますかと、同じことを三回聞いています。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) 私との会見にはその話は出なかったわけでございまして、そのキッシンジャー長官と私との間で話は出なかったということは、十五日、報道官がそのように訂正いたしておりますから御了解いただきたいと思います。

黒柳明公明党

○黒柳明君 ちょっと天皇と大統領と混乱してますね。いまのは大統領の報道ですから、天皇を訂正されたんでしょう、二転三転あれしたのは。まあいいでしょう。そうすると、あの共同声明の範囲、上でも下でもなかった、こうおっしゃいましたけれども、天皇が訪米するにあたりまして、要するにどちらかが、現時点においてやっぱり訪米はうまくないという感触を持たれたのか、それとも、そういう感触を持たれないままに、ただ再確認だけされたんですか。日本側がいまの時期はちょっとうまくないと、あるいはアメリカ側がいまの時期の天皇の訪米はうまくない、こういうような感触、これも全然ないんですか、そういう話し合いも、そういう感触も。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) 双方が共同声明のラインを再確認したにとどまります。

黒柳明公明党

○黒柳明君 そう、共同声明のラインを再確認しただけであって、それ以上、どっちが積極的であったか、どっちがあるいはそれに対して消極的であったかなんてことは全然ない、そういう感触も全然受けてこない、こういうことですね。宮内庁との話し合い、これはどうなんでしょうか。大臣、相当進んでるんでしょうか。あるいは、それ以後、問題があった以後、宮内庁とこの天皇の訪米については何らかの話し合いをしたんですか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) 政府部内でまだこの問題について検討を始めておりません。

黒柳明公明党

○黒柳明君 宮内庁と接触していない。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) しておりません。

黒柳明公明党

○黒柳明君 宮内庁のほうは、すぐ大臣の十五日の夜の会見、続いて長官の談話が出てましたね。外務省のとった処置は軽率であると、外務大臣とすぐ会談を申し入れる、こういう長官の発言ですから、参事官ですか、おたくがどうこうということは別にしましても、当然宮内庁の当事者ですけれども、外務省の今度とった態度は遺憾であると、むしろ宮内庁は、外務省に外交交渉、天皇の訪米についての問題をさわらせることは非常に危険である、こういう長官の考えが吐露されていたんですが、その後外務省と何らかの話は全然しないのですか。そういう意思はないのですか、これほど問題なのに。

石川一郎宮内庁長官官房参事官

○説明員(石川一郎君) いま大臣からお話がございましたように、宮内庁としても外務省と特に接触したということは、まだ現在の段階ではないように思います。

黒柳明公明党

○黒柳明君 私は、先ほど田議員がおっしゃった、天皇がいつ訪米されようと、そんな問題じゃないと思うのです。ただ、やはり天皇訪米については昨国会において問題になったわけです。それ以後慎重にやるべきだ、こういうことは確認されているわけです。国会の場においても、あるいは国民の意識にもあるわけです。もう十四日、十三日からやがて一週間になるのじゃないですか。これは宮内庁のほうで、外務省のやり方は軽率である、連日取り上げられている、マスコミに報道されている、しかも開かれる衆参の委員会においてはこの問題が取り上げられることは間違いない、こう言われている最中に、宮内庁は全然外務省と接触し、外務省の意思をただし、また宮内庁の意見というものを述べる意思はないのですか、それは。こんな天皇の訪米だっだら、それ自体政府内の話し合い調節がうまくいっていない。やる気がない。それじゃ何をかいわんやじゃないですか。野党が心配することも何をかいわんやじゃないですか。どうですか宮内庁。宮内庁にいまの意見を聞きましょう。

石川一郎宮内庁長官官房参事官

○説明員(石川一郎君) 長官がいろいろと申し述べたのは、私直接聞いておりませんけれども、困惑の気持ちを言ったのではないか。困ったなあというような気持ちで申し上げたのではないかというように思っております。なお、私の聞いているところでは、外務省とまだお話はしていないというように聞いております。

黒柳明公明党

○黒柳明君 だからそこの話は何回もして、同じことじゃ、時間がないからね。する意思はないのか。なぜしないのか。私はある意味では国民の関心を多く持った問題だと思うのです。だからこそ連日取り上げられているじゃないですか。大きく報道されているじゃないですか。そういう意味ではやはり重大問題ですよ。その重大問題について、しかも当委員会が開かれることはわかっている。きのうだって衆議院では開かれる予定があったのじゃないですか。それを当事者の宮内庁が、それだけの長官がいろんなコメントをつけながら、なぜ会う気がないのですか、当事者が。宮内庁はただ傍観して、外務省の軽率外交というものを黙視しているだけですか。そんな宮内庁だったら天皇陛下のおそばでいろんなことをやらせるのは非常に国民として不安ですね、そういう宮内庁じゃ。もっともっとこの問題を真剣に考えて。これは外務省は何をやっているのだ、もっともっと活字に出ない、報道されない面だってあるだろう、そういう面だって真剣に考えて対処しなければならない立場の一番の当事者じゃないですか、陛下の身辺を。どうですか、反省していませんか。

石川一郎宮内庁長官官房参事官

○説明員(石川一郎君) 私、直接のあれではございませんのであれでございますが、よく御趣旨の点は長官に伝えたいと思います。

黒柳明公明党

○黒柳明君 直接のあれであるとかないとかじゃない。公式の委員会の場ですよ、ここは。何を言っているのだ、参事官じゃないですか。そうでしょう。参事官は政府委員じゃないですか、政府委員ですか――。政府委員だから答弁するのでしょう。答弁する人が直接のあれじゃないと――それじゃ長官を引っぱってきなさいよ、長官を。だめじゃないか、そんなことじゃ、委員会があるのに。宮内庁の当事者じゃないか。直接の当事者じゃない――少なくとも政府委員として国会答弁を責任を持って発言するという役目を与えられているのでしょう。それにはしっかりした答弁をしなさいよ。反省していませんかということについて、直接の当事者じゃない、そんなことはない。ある程度ぼくも事情はわかる。だけれども、それに対して反省しないですか。あまり長過ぎるじゃないですか。ブランクの期間が。どうですか、宮内庁。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) ちょっと私に一言。黒柳委員に御理解いただきたいのでございますが、天皇陛下の御訪米の問題は政府の仕事でございます。したがって、政府が主体的に処理しなければならぬ問題でございまして、それを処理するにあたりまして、所要に応じて官内庁当局の御意見も十分拝聴しなければならぬことになると思います。しかし、いま政府におきましてはこの問題は白紙でございまして、まだ宮内庁当局とお打ち合わせを申し上げる段階に至っていないわけでございます。このことを御理解いただきたいと思います。

黒柳明公明党

○黒柳明君 御訪米の問題は白紙だけど、できたこの事件は白紙どころかまっ黒けじゃないですか。そのまっ黒けの問題について、宮内庁なりに、政府の最当事者じゃないですか。その当事者が、しかも長官がこういう外務省に対しての批判的なコメントをする。その当事者が、全然そのままでおっぽりっぱなしということじゃあまりにも無責任じゃないでしょうかと、私もこの場で心配する国民の一人として言うんです。天皇陛下のおからだもどうなのかなと、いろんなことをこれからちょっと聞きたいんですがね。こんなことを含めて、心配する一国民としてむしろ聞くんですよ。じゃ、あまりにもおざなりじゃないか、なおざりじゃないか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) 本件は政府としてまだ白紙でございまして、また、宮内庁と本格的に御相談申し上げる段階に立ち至っていないということはいま申し上げたとおりでございます。

黒柳明公明党

○黒柳明君 そうじゃない、できた問題についてです。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) ただ、今回私の訪米にあたって記者会見からもたらされた問題の経緯、それからその事実関係は官内庁のほうに御報告いたして、本件でお騒がせいたしたことに対しては深くおわびをいたす措置を講じておきましたが、御訪米自体の問題につきましては、まだ本格的に御相談を申し上げるという段階には至っていない、目下白紙でございます。

黒柳明公明党

○黒柳明君 もう一回言いましょう。それじゃ議事録見てごらんなさい。私は御訪米の将来のことを言っているんじゃないんです。これだけの大きな問題をかもしだした。それを政府としてやるのは当然でしょう。外務大臣が当事者としてそこに行ってて、大使といろんな錯覚を起こしたことも報道されています。当然官内庁がその当事者であることも間違いないでしょう。このできた問題について、しかも長官みずから、これは非常に外務省の軽薄な処置だと、すぐ外務省と会談しなきゃならないと、こういうことを言いながら、五日間も一週間もおっぽりっぱなしにしておいて、それでいいんですか、政府として、官内庁として反省しませんかと。だから官内庁に聞いているんですよ。あとのことをどうするこうすると、こういうことを言ってるんじゃないんです。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) 記者会見にからんで出来した事件につきましては、宮内庁に御報告をし、その経緯を述べて、私どもの不始末について宮内庁におわびをいたしてあります。この経過は随時連絡をいたしております。

黒柳明公明党

○黒柳明君 全然接触ないと言っている。じゃ、いま参事官の話はうそですか、あなたの言ったことは。参事官に聞きましょう。うそですか、あんたの言ったことは。全然外務省と接触ないと言いましたね、いま。

石川一郎宮内庁長官官房参事官

○説明員(石川一郎君) ちょっと申し上げようが悪かったかとも思いますが、この発言にからんで、私どういうことを長官が申したか、直接その場におりませんので承知いたしておりませんけれども、けしからぬというようなことを伝え、そうして外務省とその後会ったということはないという趣旨でございます。ただ、何か、私も直接御連絡を受けているのではございませんけれども、ただいまのような経過の御報告はあったということは聞いております。

黒柳明公明党

○黒柳明君 経過報告、だれからだれにしたのですか。アメリカ局長、いつ、何月何日何時、だれからだれにしました。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○政府委員(大河原良雄君) ワシントンにおける記者会見の問題につきまして、大きく報道されました段階におきまして、外務次官のほうから宮内庁御当局のほうに経過の連絡をいたしてございます。

黒柳明公明党

○黒柳明君 当局のだれですか。何日何時ごろですか。何回ですか。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○政府委員(大河原良雄君) 時間はちょっと記憶しておりませんけれども、二月の十四日であったと思いますけれども、外務次官から宮内庁御当局に連絡をしております。

黒柳明公明党

○黒柳明君 だから、宮内庁のだれに連絡しましたか。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○政府委員(大河原良雄君) 宮内庁長官であったというふうに私は伺っております。

黒柳明公明党

○黒柳明君 それについて参事官は、きょうこの場に出るというのに、何も状況というものをつかんでこないで出ているのですか。この重要な委員会の場に出るときにね、その状況というものを何もつかんでこないのですか、この背景というものを。この問題をやるということを通告していて、私は当事者じゃないから何も知りませんと、そういう無責任な態度で出てきているのですか。どうですか、その辺。

石川一郎宮内庁長官官房参事官

○説明員(石川一郎君) ただいま申し上げましたような経過の御報告はあったということは聞いております。

黒柳明公明党

○黒柳明君 だから、長官にその旨を聞いて、きょうの委員会に出るためのいろいろな客観情勢というものをつかんで出てきてないのですか。

石川一郎宮内庁長官官房参事官

○説明員(石川一郎君) 直接、長官に伺ったのではございませんで、次長から伺いまして、そういう経過があったということだけは伺っております。

黒柳明公明党

○黒柳明君 報告はあったけれども、それじゃこちらからいろいろな質問もしないで、会談もしないで、外務省に接触はしない、こういうことなんですね、いまの段階は。参事官の方を何のかんのやることも、私はいまの質問の理にかなった答えはないと思いますけれども、心配ですよ、非常に。そんな政府間の、何かこう緊密な連絡をしているのかしていないのか、はっきりしないような態度だと。あなたもひとつこの席に出て、ひとつ勉強してもらって、長官によくきょうのことを言ってくださいよ。それで、大臣ですね、安川大使が訓戒を受けた。訓戒自体が異例なことであるという報道をされております。それ自体きびしいものであったというようにも感じますけれども、ある一面においては、そうじゃない、なまぬるいということも感じられます。それはともかくとして、大臣の責任ですわね、大臣の責任。総理大臣にお会いしたときには、国内の外交案件、重要問題があるから、だからあなたはまあいいやと、こう言われたとかということを聞いております。それに対して、外務大臣は申しわけないと、こういうことですけれども、片や、言うならば外務大臣よりもっと責任の低い、役職の低い大使が、錯覚だということであって、いわゆる大きな罰を受けた。それ以上この重要な責任を持つ当事者である外務大臣が、いや君はいいよと総理大臣に言われた。私は総理大臣じゃないですから、心境やいろいろのことは知りません。大臣はすまないと言っただけ。どうですか、心苦しくないですか、それで。大臣として心苦しくないですか、こういう処置。これでもう片づいたと。いやあ安川君、あるいは法眼次官のことは私知りません、根拠がないからどうともわかりませんけれども、大臣として、こういう処置について、どう思いますか。もっともっと天皇陛下に対して、自民党がほんとうに尊敬の念を抱くならば、天皇の訪米というものに対して、先国会であれだけ反省をしたならば、また大きな国民的課題であるとするならば、もっとこれに対して責任をとらなければならない。昔だったら殿の御前で割腹ぐらいじゃないですか。まあ世が世ですから、そんなことは考えられません。ですけれども、これは笑いごとじゃないということが、国民の少数だとは思いますけれども、強硬意見として出ていることも事実ですよ。これは少数だと思いますけれどもね、責任をとれなんということが出ていることも。私はそんな意味での責任問題じゃないですけれども、私は大臣自体としても、こういう責任のとり方じゃ心苦しいのではないかと、こう思うのですけれども、どうお考えですか、心境のうちを。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) たいへん心苦しく思っております。

黒柳明公明党

○黒柳明君 心苦しいって……。もうちょっとこう何かつけてもらったほうが私もすっきりするのですけれどもね。私が何か心苦しくなっちゃうんですよ、そんな答弁されますと。心苦しい。安川君にも迷惑をかけた。総理大臣のああいうことばについて何か私もぴんとこない。もうちょっと、新聞の活字の報道以外私たち知りません。総理大臣と外務大臣との話し合いを聞いたわけじゃありませんし、総理大臣がどう正確に言ったかもわかりません。その場にいません。ですけれども、少なくともマスコミのあの報道、あれは事実でしょう。それに対してまあ重要案件がある国会だから、いいよ君はなんて、私は総理大臣としたって、こんな発言はおかしいと思いますよ。おかしい。ほんとうに真剣に天皇陛下の御訪米のことを考えるならば、重要案件と、外務大臣の、あるいは失礼ですけれども、外務大臣と当然安川大使との錯覚だ。そういう軽率な措置とは違うのじゃないですか、問題は。そんな国会の重要案件、外務大臣なんかどんどんどんどん変わった例だってあるじゃないですか、大臣は幾らだったって。別問題じゃないですか、そんなことと。ミスはミスじゃないですか、あくまでも。失敗は失敗じゃないですか、あくまでも。重要案件は重要案件、それはもう国民的大きな課題として真剣に取り組みましょうや。それを混同して、総理大臣が、重要案件があるからまあまあ君はなんていうことは、まるっきりこれはなれ合い、こういう感じを私は強くせざるを得ないんです。まあ大臣が総理大臣から直接こうお許しのおことばを受けた当事者ですからね、その点について心苦しい、むしろ総理大臣からきびしくしかってもらったほうが私としてはさっぱりした、これからさらに前向きにこの問題、あるいは外交問題取り組んでいくという姿勢も見えるんじゃないですか、どうですか。済みませんね、私の私的な意見ばっかし並べまして。申しわけないですけれどもね、どうですか、大臣。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) 御訪米の時期につきまして、共同声明に時期的限定がなかったということでございまして、私の発言並びに安川君の記憶にそごがありましたこと、たいへん残念に思っております。したがって、直ちに訂正をいたしまして、訂正の措置をとらしていただいたわけでございます。で、これは確かに仰せのように重大な落ち度であることに間違いはございません。そして、私と安川君に対する処分について総理大臣の指示を求めたわけでございます。安川君に対しては、発表されたような措置がとられたわけでございます。私に対しましては、事実の経緯を詳しく各方面に説明して、よく御了解を、理解を求めること等、自戒の上職務に精励されたいという注意でございました。国会とか云々とかいうことばはありませんでした。で、私はどういうお仕置きも覚悟いたしておるわけでございますが、いま大切な時期でございますので、外交任務に全力をあげなけりゃならぬと、それを通じて責任を果たさなければならぬといま考えております。

黒柳明公明党

○黒柳明君 たしか、この問題は訂正されておりますね。二転三転したわけです。アメリカの国務省も訂正してます。一回は年内だ、こちらがそうじゃない、いやそうじゃなかった。外務大臣、これが十四日から始まりまして五日目ですか、ワシントン・ポスト、ニューヨーク・タイムズ、この問題がどう報道されているか読んだことありますか。あるいは忙しいからお読みになんなかったら、メモでも知っておりますか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) 私多忙で、まだ読んでおりません。

黒柳明公明党

○黒柳明君 まあ多忙だと思いますけどさ、私も多忙ですけれども読んでるんですよ。一国の外務大臣が、しかも、普通のときならいいですよ。これだけの問題が日米間で提起されて、日本の新聞にはこんな山積みになって問題は提起されたんじゃないか。アメリカ局長、どうですか、ワシントン・ポスト、ニューヨーク。タイムズ、読んでますか、この問題どう報道されているか。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○政府委員(大河原良雄君) 二月一三日の夕方、記者会見が行なわれまして……。

黒柳明公明党

○黒柳明君 いや、そのあとのこと、問題が起きたあと。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○政府委員(大河原良雄君) 二月の十四日のお昼の国務省の記者会見で、ベスト報道官が、先ほど来御指摘にありますように、大平・キッシンジャー会談におきまして、陛下の御訪米について、七四年中の御訪米の招待をあらためて再招請したという趣旨の発言をいたしたわけでございますが、この点が事実に反しているということで、翌十五日の記者会見におきまして、記者団の質問に対して、この点の発言は自分の誤りであったということを訂正発言をいたしているわけでございまして、そこらの点を事実として報道をされたというふうに承知いたしております。

黒柳明公明党

○黒柳明君 そうじゃなくて、私具体的に、十四、十五、十六、十七、十八、まあきょう入れて十九日、きょうのはいいです。このワシントン・ポストか、ニューヨーク・タイムズの、この訪米問題のミスについて、どう報道されているか、アメリカ局長御自分でお読みになりましたかとこういう質問。ぼくの質問悪いのかな、同じことを何回も聞くな、きょうは。そんな、もう悪くないつもりですけどもね、ぼくの質問。読んでなきゃ読んでない、けっこうです。国務省が何を記者会見したかということを聞いてるんじゃないんです。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○政府委員(大河原良雄君) ワシントン・ポストの報道そのものについて、私直接まだ目を触れておりません。

黒柳明公明党

○黒柳明君 だから、外務大臣、もう時間がなくて、私はもうここで声を上げるわけじゃなかったんです、いまの時間というのは。もっと声を低くして別の問題へ入ろうと思ったんです。だから、いいですか、反省しなさい、ここで。いまの田議員から、西村委員から、日本の根本的な外交姿勢、何やっているんだ。これだけの重要問題ですよ、わが国にとっては。アメリカは知らない。アメリカのことなんか知らない、私は。外国のことです。少なくとも連日、国民的な重大関心事として報道されている。アメリカにおいてはこれ、どう受けとめているのか。連日記者会見している、向こうでも、訂正を。どう報道されているのか。国民の世論じゃないですか。世論形成の大きな媒体じゃないですか、タイムズとかワシントン・ポストは。それに全然目を触れてない、読んでない。外務大臣はいいですよ、お忙しいから。だけど、メモぐらいは、どんなものが出ているかと、これからやってくださいよ。読む必要ないです。朝五時になったら、六時になったら、各紙の重要社説がもうメモで出ているぐらいのことはしなかったら、外務大臣、そんなことは民間の企業の会社だってやっているじゃないですか。しかも、こういう問題が提起され、何回もこういう報道が行き違っているときには、どう向こうではこれが報道されているのか、そのくらいの感覚を持たなきゃ、これはもう当然、何を国会で言ったって、野党の言うことはその場だけですよ、聞き流しですよ、そんなことは。しかも当事者のアメリカ局長だって何だかわからない、こういう状態。私、教えましょう、ここで。一言も報道されてない、一言も。いいですか。ワシントン・ポスト、ニューヨーク・タイムズ、私はあんまり英語得意じゃありません。ロスとか何とか、わかりません、それは。一言も報道されていない、そんなことは。どういうことなんですか。全然違うんですよ、問題の関心が。報道官が何を記者会見して、どう訂正しようが、何を言おうが、関係ない、そんなことはアメリカには。ところが、日本じゃそういうわけにはいかないじゃないですか。国情の違い、いろんな違い、これはもうしようがない。やむを得ない。そういう点も知らないで、この場に臨んで天皇陛下の訪米問題を論議しようという。おこがましいですよ、そんなことは。私から言わせれば、そんなことは。こっちが勉強し、こっちが真剣になって取り組んでいる。みんながそんなちゃらんぽらんな態度じゃ質問するほうだって張り合いないですよ。アメリカの世論をどうつかまえているんですか。それでこの問題、真剣に討議しなきゃだめじゃないですか。何にもその訂正だって、記者会見だって報道されてない。私はこれについて、やっぱりわが国としては相当慎重に、国内問題として慎重に考えなきゃならないということなんですよ。訂正しました、向こうは。こちらが訂正したのに追っかけて訂正じゃないですかね、二回とも、この事実は。新聞を追って見ればわかりますよ。関心ないんですよ、向こうにあんまり。ですから、そういうことも踏まえて、外務大臣、天皇陛下がアメリカに行かれるときには、どうすればいいかということをしっかりやってくださいよ。いいですか。どう思ってますか。ニクソン大統領が来てから天皇が行かれたほうがいいと思っているんですか、外務大臣、答礼の形で。これはもう外交儀式、儀礼、こまかいものがありますね。私、勉強しました。たいへんなもんですね。どうですか、外務大臣。いまの考えとしては、ニクソン・天皇陛下のこの相互訪問、どういうふうにしたほうがいいと思っていますか。白紙でしょう。けっこうです、白紙でも。当然、だけど、一つの大きな政治課題になっているんです。どういう相互訪問交換がいいと思いますか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) まあ基本的な考え方といたしまして、陛下のお立場と大統領のお立場は違いまして、この御訪問を相互訪問ということは、常識的にそう見るかもしれませんけれども、一方は政治家の訪問であるし、一方は象徴としての天皇の行事であられるという意味で、違った性格もまた考えております。  それから第二の、しかしそれはそれとして、どういう姿で実行するのがいいかという問題につきましては、今後慎重に検討の上やらなければならぬことでございまして、目下のところまだ政府部内で検討は進んでおりません。

黒柳明公明党

○黒柳明君 宮内庁、参事官済みません、もう一問だけ。  要するに御答礼という形ですと、非常にセレモニーが簡単じゃないですかね。前にはそういう形でやりたい、そしてアメリカにもそれを言ったとか言わないとか。いまのこの事件に関係してもそういう報道が流れています。この点どうですか。私、当事者じゃないですか……。

石川一郎宮内庁長官官房参事官

○説明員(石川一郎君) 先ほど大臣から申し上げましたように、訪米そのものはやはり内閣が主体となってきめる問題である。ただ宮内庁といたしましては天皇の御都合その他を検討いたしまして――まだ、いま白紙でございまして、具体的な検討は進んでおりませんけれども、これから検討いたしたいと思います。

黒柳明公明党

○黒柳明君 こんなことは白紙でも何でもないじゃないですか。何回も何回もテーマになったじゃないですか、そんなことは。もう年内という意見も相当出ている問題じゃないですか。どういう政治家の立場であり、天皇陛下の立場であり、当然立場は違うでしょう。ですけれども、やっぱり天皇陛下としちゃ、どうすればアメリカ訪問、真の日米友好というもののきずな、お年寄り――あるいは天皇陛下のおからだのこともあるじゃないですか。ぼくが考えるのじゃない、外務大臣が、内閣が考えるのじゃないですか。そういうことからいって、当然御答礼ということがベターであることはもう外交儀礼上でわかっていることじゃないですか。そういうような方向へ当然進まなきゃならないと思うし――あるいは私の考えかわかりませんよ。外務大臣はこんなことまで全然考えてないのですか、何にも考えてないのですか、これだけの共同声明に盛り込まれた重要課題であっても。形式すらも何も考えてないのですか。そのときはそのときで何とかやるさてなことですか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) 事柄が事柄だけに、十分政府部内で検討を遂げて、お答えできる段階にならなければお答えできないということであることを御了承いただきたいと思います。

黒柳明公明党

○黒柳明君 まあことであることも御了承せざるを得ないですけれども、時間があと八分しかありませんものですから、まとめて――そのほかのことも、まだこれについていろんなあれがあるのですけれども、まとめて二、三点質問しますから、まとめてお答えください。  一つは、日中航空協定のこと。十二月の本会議の席上で、今国会上程したいと総理もお答えになりましたね。ところが、昨今の自民党内のいろいろな問題というものを踏まえてかどうかわかりませんけれども、今国会上程ができるかどうかな、こういう感触を私します。それからまた参議院選挙後よりも前がいいというような、ずっと後退したような発言も外務大臣しておりますので、その点、日中航空協定、いまの時点においても間違いなく今国会提出して、そしてこれを何とか締結までもっていきたい、あるいはいこうという決意なのか、それとも何のネックがあってこれが進まないのか、あるいは中国側との話し合いはどうなっているのか、これが一点。  それから、日韓大陸だなの問題ですね。つい一週間、五日ぐらい前ですか、中国から、主権の侵犯だと、こういう非難がきた。当然、大陸だなについての各国の見解が若干違いますんで問題があるとは思いますけれども、当然中国と話し合って、しかる後に日韓の協定というものを話し合いしなきゃならないと、こう思うんですが、この点、中国との話し合い、その前、その後、どうなってるのか、これをどう処置するつもりなのか。  それからもう一つ、いまの卓球入国の問題です、法務省、入管のほうとしては、これ、どうなんですか。朝鮮民主主義人民共和国だけ、あるいは聞くところによるとラオス愛国戦線、カンボジアと南ベトナム臨時政府は問題外だとか、こういうことも報道されております。正確に私はきょうここで認識したい、またそれに対して何らかのやっぱりアクションを起こしたいと、こう思いますので、入管当局としてはこれをどう認識し、どう検討し、結論を出していくつもりなのか。以上三点。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) 第一の、日中航空協定でございますが、これに関連いたしました日台路線の維持を正常化後の状況の中でどのように処理してまいるかということにつきまして、外務、運輸両省の考え方を党と相談いたしたことは事実でございます。その基本について了承を得まして、これから政府が慎重に対処しなければならぬことになりましたので、そういう台湾との間の民間協定の締結につきましてできるだけ早く仕事に移りたいと考えております。で、その状況を見ながら、私といたしましては本体の日中航空協定自体についての交渉を始めなければならぬと考えております。問題は、国会に御審議を願うには成案を得なければなりませんので、この成案をできるだけ早く急ぎたいと考えておりまして、それがいつごろ成案を得られるかというめど、このめどを、いま確たるめどを私まだつけがたい状況にあるわけでございますが、なるべく早くめどをつけたいと考えておりますので、今国会に御審議を願いたいという希望は捨てておりませんが、今国会に御提案できるかできないかという問題は、この成案をいつまでにでかし得るかということにかかっておると考えております。これは当然われわれがしなければならぬ仕事でございまして、変わらない決意で対処していくつもりでございます。  それから第二の、日韓大陸だなの問題でございますが、この調印の前後、中国側にこういう問題の性質を話し、日韓の間で調印する決意であるということは伝えておきましたし、その内容につきましてはその後詳細に説明はいたしました。しかし、あなたも仰せられるとおり、友好国の間でも大陸だな問題につきまして意見の相違が間々ありまするように、中国と日本との間につきましても意見の違いがございますことは申すまでもございません。しかし私ども、日韓の間で取り扱ってよろしい領域についての共同開発を考えておるわけでございまして、で、今後そういう点につきましては十分先方の理解も得るように努力をしてまいりたいと考えております。

竹村照雄法務省入国管理局次長

○説明員(竹村照雄君) 第二回アジア卓球選手権大会における外国選手団等の入国問題について御説明申し上げます。  この経緯でございますけれども、昨年の十二月二十五日付で第二回アジア卓球選手権大会組織委員会の名誉総裁である永野重雄氏及び会長の飛鳥田一雄氏両氏の名義で法務大臣あてに要請書が出されまして、それによりますと、本年四月二日から二週間の予定で横浜においてこの大会が開かれる、で、この大会にあたって四十二の外国のチームを招待しておるから、ひとつ入国についてはよろしく、というお話がございました。  その後、この要請のままでございましたけれども、事柄が事柄でございますから、私どもといたしましてはあらかじめいろいろ資料を集めまして、逐次検討の態勢を整えたいということから、本年二月八日に事務局の方に来ていただきまして、事情を詳しく伺い、その段階における準備状況を伺いました。  で、さらに昨日、同じように再びこのお二人の名前で法務大臣あてに要望書が出されました。それによりますと、四十二のチームのうち、参加したいということで返事があったのは二十六チームである、で、おそらく参加する見込みであるだろうという予想を立てておられたのが五チームであるということで、なおその際、特別に北朝鮮につきまして、北朝鮮の代表のほうは、選手団の代表が十六名、それから平壌市長以下調査団ということで十名御招待したいと思っておる。で、これらについては入国申請をしたいから申請者の用紙を交付してほしいというお話がございまして、申請書をお渡しいたしました。これらの事実の中で、外国人の入国につきましては、原則的な一般的なお話としては、外交関係を結んでおる国からの入国についてはほとんど問題がございませんけれども、いまだ国交を結んでいない国からの入国につきましてはいろいろと問題がある。そういう意味では、この調査しました範囲の中では、わが国と国交を結んでない国ないし地域ということになりますと、北朝鮮と、それからラオスのほうの愛国戦線の支配地域のほうから来るということ、それからカンボジアのほうのやはりこれも片方のほうから来る、それから南ベトナムの臨時革命政府の支配地域から来るという問題が、入国の可否を決するに当たっては慎重に対処すべき対象になるということでございます。そういうような段階でございまして、われわれとしてはこういったことをさらに具体的にどういう人が来るか、個別審査の資料というものもほしいわけでございますけれども、そういったものも集めまして、関係省庁と協議してきめたいというふうな段階でございます。

黒柳明公明党

○黒柳明君 まだ一国も、朝鮮民主主義人民共和国、北鮮に対して許可したとかしないとか、そんなこともまるきり検討中ですか。

竹村照雄法務省入国管理局次長

○説明員(竹村照雄君) まだ、きのう主催者側のほうが入国の申請書の用紙がほしいと言って持っていかれましたから、やがてそれに所要のことを記入されて提出されると思います。そうしますと、具体的にだれが来るかわかりますから、だから平壌市長ということも、そういう希望であって、まだ現実に向こうの方が平壌市長が見えるかどうかはわからないということでございました。

黒柳明公明党

○黒柳明君 わかりました。どうもすみません、長くなって。

星野力日本共産党

○星野力君 私、金大中事件についてまず警察庁にお聞きしたいんですが、おいでになりますか。  この事件に対する警察の捜査がどこまで進展したかをお聞きしたいんであります。きょうの委員会は実質的にはことしに入って初めての委員会でございますし、この問題について警察に捜査経過をお聞きするのは久しぶりでございます。これまで発表されたり説明されたりした部分はよろしゅうございますから、その後、新しく判明した事柄だけひとつお答え願いたいと思います。

星田守警察庁警備局参事官

○説明員(星田守君) 御案内のとおり、との事件は被害者も参考人も国外という非常に悪条件のもとでございまして、現在まで先生御承知のとおりのいわゆる金東雲一等書記官の容疑はほぼ確定したということ、それから劉永福副領事の車両が金大中氏の連行に使用されたという疑いが濃厚であること、目下この車両の使用状況と韓国におきますところの金東雲書記官の取り調べ結果についての回答を待ちながら、従来の体制のまま共犯者の強制連行ルート、アジトなど真相究明のための捜査を続けておる、こういう段階でございます。車等につきましては、現在容疑車両を二両のところまで追い込んでまいっておりますが、その後、まだ捜査いたす点が多々残っておりますし、それから犯行に使用されました可能性のあるモーターボートにつきましては約千八百隻、それから船舶三十六隻について捜査を行なっておりますが、現在まだ発見に至っていない状況でございます。  それから金大中氏が連れ込まれたと言われますところの「アンの家」につきましては、関西方面につきまして約千軒にのぼるエレベーター付マンション等を捜査いたしましたが、まだ「アンの家」を特定するに至っていない、こういう状況でございます。

星野力日本共産党

○星野力君 モーターボートや「アンの家」についての件数などの御説明は新しいかもしれませんが、その他は大体昨年早い時期に承っておるところと変わりないと思うんであります。金大中氏を拉致した六人組については、金東雲以外、相当捜査も進んでおるという話も聞きますが、その点はいかがですか。

星田守警察庁警備局参事官

○説明員(星田守君) 現在までのところ新しく確認いたす段階ではございません。

星野力日本共産党

○星野力君 確認はできなくとも、相当容疑が濃厚であるという人物は浮かんできているわけですね。

星田守警察庁警備局参事官

○説明員(星田守君) いろいろと情報がございますが、容疑と確認とは違っておりまして、断定いたすところまでは至っておらない、こういう状況でございます。

星野力日本共産党

○星野力君 断定はできないけれども、容疑線上にはいろいろ浮かんでおるということだろうと思いますが、その容疑の対象になっておる人物は、韓国の公館の人物でありますか、外交官身分あるとないとにかかわらず、大使館なり領事館なりに勤務しておった人物であるかどうか。その辺はどうですか。

星田守警察庁警備局参事官

○説明員(星田守君) 具体的に特定いたす段階まで入っておりません、まだ。

星野力日本共産党

○星野力君 まあ警視庁はじめ、多数の府県の警察でかなり大規模の捜査体制というものが組まれておったわけでございますね。それにもかかわらず、しかも相当の時日を経過しながらその程度の捜査結果ということは、これはとうてい信じられないんですが、いかがですか。

星田守警察庁警備局参事官

○説明員(星田守君) 最初に申し上げましたとおり、この事件の被疑者、被害者、参考人がすべて日本から離れておるという悪条件のもとにございますので、いま御指摘のような鋭意捜査を行なっておりますけれども、警察といたしまして国内における捜査の能力といいますか、可能性というのは非常に限界がございまして、十分な結論は得ていない、こういう状況でございます。

星野力日本共産党

○星野力君 韓国の当局から捜査資料の提供というのは全然ないんでありますか。

星田守警察庁警備局参事官

○説明員(星田守君) 現在まで韓国からの提報は四件いただいておりますが。

星野力日本共産党

○星野力君 発表済みのもの。

星田守警察庁警備局参事官

○説明員(星田守君) はい。

星野力日本共産党

○星野力君 その後はないんですね。何も。

星田守警察庁警備局参事官

○説明員(星田守君) その後ございません。

星野力日本共産党

○星野力君 一体この事件の捜査本部というのは現在も維持されておるんですか。

星田守警察庁警備局参事官

○説明員(星田守君) 当初の体制をそのまま維持いたしております。

星野力日本共産党

○星野力君 この捜査本部に配属された捜査員というのは、専門にこの事件を追及しておるんだと思いますが、その点どうか。それから本部長以下何人一体これに配属されておりますか。

星田守警察庁警備局参事官

○説明員(星田守君) これに専従いたしておりまして、従来どおり本部長以下百四名の体制で臨んでおります。

星野力日本共産党

○星野力君 捜査本部の看板は残しておるし、一応配属もそのままになっておるが、実際には捜査員の大半はそれぞれもとの担当に帰っておるというのが事実じゃないんですか。

星田守警察庁警備局参事官

○説明員(星田守君) 現在体制はそのままくずしておりません。

星野力日本共産党

○星野力君 看板や配属の名義だけでなしに、実際に仕事やっておる、そういうことですか。

星田守警察庁警備局参事官

○説明員(星田守君) そういうことでございます。

星野力日本共産党

○星野力君 国民はこの問題を決して忘れ去ったわけではないんですよ。何といっても国家主権の侵害が問題になっておるこれは問題でありますから、忘れるわけにはいかない。どうですか。警察当局としては、国民のそういう関心にこたえるためにも、この辺でひとつ経過の中間発表をやられたらいいんじゃないかと思いますが、そのお考えありますか。

星田守警察庁警備局参事官

○説明員(星田守君) 現在特に新しく発表するものがございませんので、いまその考えはございませんが、私どもといたしましては綿密な聞き込み捜査を現在も継続いたしておる状況でございます。

星野力日本共産党

○星野力君 警察庁はよろしゅうございます。  大臣にお聞きしたいんだが、金大中氏事件の捜査についての協力、情報を提供するということに韓国政府はなっておったんではございませんか。簡単でよろしゅうございます。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) さようでございます。

星野力日本共産党

○星野力君 金東雲の取り調べ結果についても通告することになっておったと思いますが、そうであるかどうか。また、通告があったかどうか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) 最終的に通報があることになっております。

星野力日本共産党

○星野力君 ありましたか、何か。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) まだありません。

星野力日本共産党

○星野力君 それから、先ほどの大臣の御発言でも、金大中氏の出国、来日問題についても何の進展もない、こういうことでありますが、そうしますと、韓国政府はこの問題について日本政府に協力的な態度が全然ないといっていいのではないかと思いますが、大臣、そうお考えになりませんか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) 捜査結果についての御通報をいただくことになっておりますが、いついただくということを約束しておるわけじゃございません。これは先方の捜査の状況にかかることでございましょうから、私どもといたしましては、日本政府とのお約束を先方が順守されることを期待いたしております。

星野力日本共産党

○星野力君 大臣、そんなことで一体いいんでしょうかね。韓国側は日本に対して協力しないどころではないんでありますね。先ほどもお話がありましたけれども、いわば開き直った態度でこの問題に対処してきている。二月十日のニューヨーク・タイムズに載ったリチャード・ハロラン記者ですか、かれの記事の話も出ましたけれども、あの記事の中に出てくる金東祚外相と大臣との会見、十二月に東京における会見、あの内容について韓国政府に確められたそうですが、いつ確められましたでしょうか。

高島益郎外務省アジア局長

○政府委員(高島益郎君) 具体的にいつという日にちはちょっといま覚えておりませんけれども、あの記事が出たすぐ直後でございます。

星野力日本共産党

○星野力君 先ほどどなたか申されたことの繰り返しになりますが、あの記事の中で金外相は、金大中は日本市民でもなければアメリカ市民でもない、かれは韓国市民で、韓国の法律のもとにあるとはっきり大平さんに言っておいたと、こういうことを言っておるのでありますが、そのようなことばの事実があったんでございますか。もう一度重ねてお聞きします。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) 私は当時の金外相との会談の模様を全部一応記憶いたしておりませんけれども、先ほど西村委員に御説明申し上げたことが、金大中氏の取り扱いについての基本的な返答であったという理解と記憶を持っております。ただ、金大中氏が韓国人であることは間違いのない事実であろうと思います。

星野力日本共産党

○星野力君 そこに一つ重大な問題があるのではないかと思うんですね。先ほどの大臣のことばを繰り返してみますと、金東祚外相は、金大中氏に対しては一般の市民並みに扱う、その出国についても一般の市民より早めもしないし、おくらせもしない、こう言ったと言われることですが、これが、金東作外相が言っておる、金大中は韓国市民だということば、あるいは別のインタビューで金鍾泌総理が言った、あの問題は韓国の国内問題だということばと軌を一にした発言だと思うんでありますが、それではいけないんではないですか。あれは韓国の一市民の問題ではない。日本で日本の法律の保護のもとに置かれた一政治家が、本人の意思に反して、日本の法律をじゅうりんして不法に拉致された事件でありまして、明らかにこれはいま外交問題になっておる。そういう立場でこれは折衝しなければならぬ。それを、先方があれは韓国の一市民の問題であるからと言っておるのを聞き流しておられるという、そういう姿勢に大きな問題があるのではないかと思うんですが、いかがですか。

松永信雄外務省条約局長

○政府委員(松永信雄君) 金大中氏が韓国人であり、現在韓国の管轄のもとにおられるという事態は、先ほど大臣が申されたとおりだと私も存じます。ただ、その金大中氏が日本におられ、いま御指摘ありましたように、不法行為によって韓国に連行されていかれたという観点から、金大中氏の身柄がどうなるかということについては私どもとしても重大な関心を持たざるを得ないわけでございまして、これが、昨年秋韓国政府の間でいろいろ話し合いが行なわれました結果、金大中氏については別件で逮捕しない、また出国の問題については、一般市民と同様に出国問題を含めて自由であるという了解が両政府との間で行なわれたということであろうと思います。そこで私どもといたしましては、その了解が実現することを強く期待いたしておりますし、また、その状況がどういうことになるかということについて注目をして見ているというのが現在の状況でございます。

星野力日本共産党

○星野力君 よくわからないんですが、私、大臣に端的に答えていただきたいと思うんですが、金大中事件というのは、金外相とか金総理が言っているように、韓国の国内問題や韓国の一市民の問題ではなしに、日韓の間のこれは重大な外交問題である。外交問題として対処していかなければならない問題、向こうにもそのことを要求しなければならない問題であるということを大臣お認めになりますか。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) これは、西村先生の御質問に対してお答え申し上げましたように、本件処理に当たって常に念頭に置いてわれわれが処理に当たったことでございまして、いま条約局長からお答え申し上げましたような了解に至ったわけでございます。

星野力日本共産党

○星野力君 私は、これは韓国の国内問題などじゃなしに、国際間の重大な外交問題であるというふうに認識なさっておられるのかどうかということをお聞きしておるんですが、大臣。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) 日韓間の外交問題、これは両国民が関心を持つ問題である、日韓の友好関係にとりまして至大の影響力を持った問題であるということを十分念頭に置きまして私どもは処理に当たったつもりでございます。

星野力日本共産党

○星野力君 日本の外務大臣としてそういうお立場でこの問題に接しておられるなら、私は姿勢を一歩進めていただかなければいけないと思うんです。  大臣からこの問題について、隔靴掻痒の感ということばをきょうも使われたが、何度もこれをお聞きしておる。くつをはいておってまだるっこいなら、方法はあるわけですよ。くつを脱いでしまえばいいのだ、そしておかきになればいいのですよ。この外交姿勢をもう一歩発展させなきゃ私はいけないと思うのですね。かりに百歩を譲っても、主権侵害云々ということについてかりに百歩を譲っても、この問題は金大中氏が韓国から一度出なければ、一度日本に来なければこれはけじめのつかない問題と思いますが、もう少し強い姿勢でこの問題に、そういう立場から臨むお考えあるのかないのかお聞きしたいのです、くつを脱ぐ考えがあるかどうかです。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) くつを脱ぐと星野さんおっしゃるのだが、どういう意味か私によく理解できないのでございますが、私どもはたびたび申し上げておりますように、両国政府の間でできました了解が一日も早く実現されることを期待し、それをウオッチし、かつ、私どもたびたびわれわれの希望を先方の政府に伝えてきておるわけでございます。

星野力日本共産党

○星野力君 この問題は、いつまでも相手を大臣のように信頼すると言われるけれども、そういう態度ではこれは解決しないんではないかと思うのですね。何か日本の政府が韓国政府に振り回されているような感じさえこの問題ではするわけでありますが、実際問題は、このままではたな上げではないですか。先ほども申しましたけれども、日本国の主権が侵害されておる、主権侵害が問題になっておる問題なのでありますし、この事件の真実を明らかにせずに、これはたな上げするわけにはどうしてもいかない問題、事件の真実さえこれは明らかにされておらない。さらに真実を明らかにして主権侵害の問題に片をつけなけりゃならぬ、そういう問題。だから、まず事件の真実だけでも明らかにする責任というのは日本政府にある。それをこのたな上げ状態でなしに、またいつかたなからぼたもちが落ちるのを待つんじゃなしに、かなり早い時期にこれを解決するというお覚悟があるのか、そういう覚悟をお持ちかどうか、それをひとつお聞きします。

大平正芳自由民主党外務大臣

○国務大臣(大平正芳君) そういうことを期待するし、希望し、強く希望いたします。ただ、申すまでもなく外交は、基本に信頼がなければ外交は成り立たぬわけでございまして、私どもは先方政府を信頼して、その言明を実行に移されることを強く望んでいく以外に現実に道がないわけでございます。また、それが一番着実な解決への道であると思います。

星野力日本共産党

○星野力君 私、そういう相も変わらない、相手を信頼するという御答弁を聞いておりますと、政府がこの問題について一体本気なのかどうか疑わざるを得ないんですよ。金大中問題はこのようにたな上げ状態に置きながら、一方では経済援助は着実に行なっておると。この態度にも私はなお十分大臣からお聞きしなけりゃならぬ問題を用意してきたわけでございますが、時間がないようでございますから、これは続けてやりますから。ただ信頼するとか希望するとかということでは、私この問題の解決はないと思いますから、そのことを重ねて大臣に言って、くつを脱いでくださいと、もう少し脱皮した姿勢を、外交姿勢をこの問題ではとっていただきたいということを申し上げておきます。

伊藤五郎自由民主党

○委員長(伊藤五郎君) 本調査に対する質疑は本日はこの程度とし、これにて散会いたします。    午後四時四分散会      ―――――・―――――

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