予算委員会第三分科会 第1号
- 発言数
- 195 件
- 登壇者
- 21 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1974/03/05
会議録
○渡辺主査 これより予算委員会第三分科会を開会いたします。 私が本分科会の主査をつとめることになりましたので、どうぞよろしくお願い申し上げます。 本分科会は、昭和四十九年度一般会計予算中、厚生省所管、労働省所管及び自治省所管、並びに昭和四十九年度特別会計予算中、厚生省所管、労働省所管及び自治省所管について審査を行なうことになっております。 本分科会の審査日程につきましては、お手元に配付いたしております日程表により審査を進めてまいりたいと存じます。御了承をお願い申し上げます。 昭和四十九年度一般会計予算及び昭和四十九年度特別会計予算中、自治省所管を議題といたします。 この際、政府から説明を求めます。町村自治大臣。
○町村国務大臣 昭和四十九年度の自治省関係歳入歳出予算につきまして、概要を御説明申し上げます。 第一に、一般会計予算でありますが、歳入は、三千四百万円、歳出は、三兆五千七十六億七千百万円を計上しております。 歳出予算額は、前年度の予算額三兆三千百十六億七千三百万円と比較し、一千九百五十九億九千八百万円の増額となっております。 また、この歳出予算額の組織別の額を申し上げますと、自治本省三兆五千六億五千六百万円、消防庁七十億一千五百万円となっております。 以下、主要な事項については、委員各位のお許しを得まして、説明を省略させていただきたいと思います。よろしくお願いをいたします。
○渡辺主査 この際、おはかりいたします。 ただいま町村自治大臣から申し出がありました自治省所管関係予算の重点事項につきましては、その説明を省略し、本日の会議録に掲載いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○渡辺主査 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 ――――――――――――― 〔町村国務大臣の説明を省略した部分〕 以下、この歳出予算額のうち、おもな事項につきまして、内容のご説明を申し上げます。 最初に、自治本省につきまして、御説明を申し上げます。 まず、地方交付税交付金財源の繰り入れに必要な経費でありますが、三兆三千八百二十二億八千七百万円を計上いたしております。 この経費は、昭和四十九年度の所得税、法人税及び酒税の収入見込み額のそれぞれ百分の三十二に相当する金額の合算額に、昭和四十七年度の地方交付税に相当する金額のうち未繰り入れ額一千六百七十二億七百万円を加えた額から、昭和四十九年度の特例として一千六百七十九億六千万円を差し引いた金額を交付税及び譲与税配付金特別会計へ繰り入れるために必要な経費であります。 次に、臨時沖繩特別交付金の繰り入れに必要な経費でありますが、三百二十一億円であります。 この経費は、沖繩県及び同市町村に交付する必要があると見込まれる地方交付税交付金の財源の一部の交付税及び譲与税配付金特別会計への繰り入れに必要な経費であります。 次に、広域市町村圏の振興整備の促進に必要な経費でありますが、その額は、十一億二百万円であります。 この経費は、広域市町村圏の振興整備を促進するため、広域市町村圏の振興整備計画に基づく広域市町村圏振興整備事業及び今後の広域市町村行政のあり方を研究するため広域市町村圏振興整備構想の研究に要する経費について、補助するために必要な経費であります。 次に、選挙に関する常時啓発に必要な経費でありますが、五億九千八百万円を計上いたしております。 この経費は、選挙が明るく正しく行なわれるよう選挙人の政治常識の向上をはかるための選挙に関する常時啓発に要する経費について、地方公共団体に対し補助する等のために必要な経費であります。 次に、参議院議員通常選挙に必要な経費でありますが、百十七億九千二百万円を計上いたしております。 この経費は、昭和四十九年度に執行を予定される参議院議員の通常選挙の執行に必要な経費、通常選挙の開票速報に必要な経費及び通常選挙が明るく正しく行なわれるよう選挙人に対する啓発を推進するために必要な経費であります。 次に、交通安全対策特別交付金に必要な経費として、四百七億七千八百万円を計上いたしております。 この経費は、交通安全対策の一環として、反則金収入に相当する金額を道路交通安全施設に要する費用に充てるため、都道府県及び市町村に対し交付するために必要な経費であります。 次に、小災害地方債の元利補給に必要な経費でありますが、七億六千四百万円を計上いたしております。 この経費は、昭和三十九年以降昭和四十八年までに発生した公共土木施設及び農地等の小災害にかかる地方債に対する昭和四十九年度分の元利償還金の一部に相当する金額を地方公共団体に交付するために必要な経費であります。 次に、新産業都市等建設事業債調整分の利子補給に必要な経費につきましては、四十七億二千八百万円を計上いたしております。 これは、新産業都市、工業整備特別地域等の建設、整備の促進をはかるため、建設事業債の特別調整分について利子補給金を交付するために必要な経費であります。 次に、児童生徒急増市町村公立文教施設整備事業助成に必要な経費でありますが、五億八千六百万円を計上いたしております。 これは、昭和四十五年五月一日現在の児童生徒急増市町村において昭和四十年度から昭和四十五年度までに公立の小学校及び中学校の校地の取得のために起こした地方債並びに昭和四十六年度においてこれらの学校の校地の取得のため地方開発公社等に対して負った債務の未償還残高相当額について起こした地方債の利子の一部に相当する額について、当該市町村に対し、助成金を交付するために必要な経費であります。 次に、地方公営企業再建債の利子補給に必要な経費でありますが、五十五億一千三百万円を計上いたしております。 これは、地方公営企業の再建を促進するため、再建企業を経営する地方公共団体が起こす再建債について利子補給金を交付するために必要な経費であります。 次に、再建公営路面交通事業のバス購入費の補助に必要な経費でありますが、十四億円を計上いたしております。 これは、再建を行なう公営路面交通事業を経営する地方公共団体に対する当該事業のバス購入費の補助に必要な経費であります。 次に、公営企業金融公庫の補給金に必要な経費でありますが、十億九千八百万円を計上いたしております。 これは、公営企業金融公庫の水道事業、下水道事業、工業用水道事業、交通事業、市場事業、電気事業及びガス事業にかかる貸付利率の引き下げのための補給金を同公庫に交付するために必要な経費であります。 なお、このほか、同公庫につきましては、出資金を増額するための経費五億円が大蔵省所管産業投資特別会計に計上されております。 次に、公営地下高速鉄道事業助成に必要な経費でありますが、五十三億一千三百万円を計上いたしております。 これは、昭和四十六年度末における公営地下高速鉄道事業債にかかる支払い利子に相当するものとして発行を認める企業債の利子相当額について、地方公共団体に助成金を交付するために必要な経費であります。 次に、公営病院事業助成に必要な経費として、四億六千七百万円を計上いたしております。 この経費は、昭和四十八年度末における公営病院事業の不良債務の範囲内で発行を認める公立病院特例債の利子について、地方公共団体に対し、助成金を交付するために必要な経費であります。 次に、国有提供施設等所在市町村助成交付金に必要な経費につきましては、七十一億円を計上いたしております。 これは、いわゆる帯地交付金でありまして、米軍及び自衛隊が使用する国有提供施設等の所在する都及び市町村に対し、助成交付金を交付するために必要な経費であります。 次に、施設等所在市町村調整交付金でありますが、二十七億円を計上いたしております。 この経費は、特定の防衛施設が所在することに伴い税財政上特別の影響を受ける施設等所在市町村に対し、調整交付金を交付するために必要な経費であります。 以上が自治本省についてであります。 次に、消防庁につきましては、消防施設等整備費補助に必要な経費五十一億三千四百万円、大震火災対策に必要な経費十億二千百万円、計六十一億五千五百万円を計上いたしております。 これは、地方公共団体が行なう消防ポンプ自動車、防火水槽等の消防施設、救急業務施設、防災資機材施設、消防防災無線通信施設及び消防吏員待機宿舎の整備に対する補助並びに耐震性防火水槽、避難誘導用テレビ電送システム、地域防災センター等大都市における大震対策用施設の整備に対する補助、飛行艇による空中消火の実験及び防災知識の啓発宣伝に必要な経費であります。 第二に、特別会計予算につきまして、御説明を申し上げます。 自治省関係の特別会計といたしましては、大蔵省及び自治省所管交付税及び譲与税配付金特別会計がありまして、この特別会計の歳入歳出予定額は、三兆七千九百九十二億七千万円となっております。 歳入は、地方交付税交付金、臨時沖繩特別交付金及び借入金等利子の財源に充てるための一般会計からの受け入れ見込み額、地方道路税の収入見込み額、 石油ガス税の収入見込み額の二分の一に相当する額、航空機燃料税の収入見込み額の十三分の二に相当する額、自動車重量税の収入見込み額の四分の一に相当する額、特別とん税の収入見込み額等を計上いたしております。 歳出は、地方交付税交付金、地方譲与税譲与金及び借入金の償還財源等の国債整理基金特別会計への繰り入れ等に必要な経費であります。 以上、昭和四十九年度の自治省関係の一般会計及び特別会計予算の概要を御説明申し上げました。 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。 ―――――――――――――
○渡辺主査 以上をもちまして、自治省所管についての説明は終わりました。
○渡辺主査 この際、分科員各位に申し上げます。 質疑の持ち時間はこれを厳守され、議事進行に御協力賜わりますようお願い申し上げます。 なお、政府当局におきましても、答弁はできるだけ簡潔明瞭にお願いいたします。 これより質疑に入ります。質疑の申し出がありますので、順次これを許します。安井吉典君。
○安井分科員 分科会ですから前置きは抜きにして端的に問題点に入りたいと思うのですが、新年度の自治省の地方財政計画あるいはその中の特に地方債の計画等について、たくさんの問題点を私も指摘することができるわけでありますけれども、きょうはその中で地方債計画のしかも公共事業債の問題について取り上げてみたいと考えます。 この地方債計画によれば、一般公共事業に対する起債ワクは昭和四十八年度三千十三億円、四十九年度一千六十七億円、まさに三分の一に減っているわけです。総体的に公共事業に対する例の総需要抑制という立場からの縮減措置というのは、これは私もわかります。したがって、地方財政計画においても公共事業についての計画が昨年に比べてほとんどふえていない。特にきょう問題にしているのは、そのうちの投資的経費の中の公共事業費、またその中の普通建設事業費についてでありますけれども、七・三%の増にとどまっています。この点は総需要抑制という見地からわからないでもないわけであります。そしてまた、普通建設事業に対する国庫補助の額も七・三%増程度にとどまっています。これも同様な点でわからないわけではありません。問題はその公共事業を実施するための地方費負担、自治体の負担の問題でありますけれども、これも計算上は七・六%の増ということになります。しかし、この自治体の重要な財源になりますところの公共事業債がこのように大幅に減るという事態では、自治体が現実に予算編成をする場合に非常に困るのではないか。現実にそういう困っておるという声をずいぶん聞くものですから、それについてまず伺いたいと思います。
○町村国務大臣 四十九年度の一般公共事業債が御指摘のように確かに計画面では三千億から一千億程度に減少した、これでは非常に自治体が困るのではないかというふうな御指摘、確かに一応ごもっともの感じがいたすのでございますが、御承知のように地方税なりあるいは地方交付税などの一般財源の伸びが相当に見込み得るというような状態でございますので、本年はいまも御指摘もございましたように、公共事業の伸びがきわめて少ないというような状態でございますので、大体これでまかない得る、その執行には支障がないというふうに判断をいたしておるところでございます。
○安井分科員 いま大臣からの御答弁はございましたけれども、これは財政局長に伺いますが、一般公共事業債を除いた自治体負担は現年度から新年度にかけてどのくらいふえますか。
○松浦政府委員 ちょっとおっしゃる意味が……。
○安井分科員 もう一度申し上げましょう。普通公共事業に対する自治体負川分、それに財源として起債を充てますね。それ以外の、起債で充てた以外の自治体負担分というのは――自治体負担分のうち、起債で充当した以外の自治体負担分は四十八年度から四十九年度にどれくらいふえるかということです。
○松浦政府委員 ちょっとまだのみ込めないのでございますが……。
○安井分科員 これも私の試算でありますから問題があると思うのですし、それからまた起債の中の一般公共事業債が公共事業の国庫補助残にすべて向けられるとは限らないと思うのですけれども、国庫補助が行なわれればその自治体負担があるでしょう。それに対して自治体は地方債を相当大きく当て込んでおるわけですよ。当て込んでおるでしょう。ところがさっき申し上げましたように、去年は三千億円公共事業に対する起債があったが、ことしは一千億円しかないわけでしょう。だから自治体の負担全体はふえておるわけですよ。七%ぐらいですけれどもふえてはいるが、地方債が大幅に減っているわけですから、地方債を充ててもなお自治体が一般財源で負抗しなければならぬ分というのは、本年度よりも新年度のほうは相当大幅にふえなければいかぬと思うのです。それへの試算ができておるかどうかということです。
○松浦政府委員 正確な試算の数字を持ち合わせておりませんが、昨年度の起債の充当率とことしの起債の充当率は大幅に率が下がってまいるという形になりますので、去年が大体六割、ことしが二割ということになっております。四割程度当然一般財源に振りかわる部分が出てこないと予算が組めないという形になります。
○安井分科員 ですから問題はそこにあると私は思うのですよ。つまり去年よりも起債を充てて、しかもそれでも足りない分は一般財源で充てていかなければいかぬわけですから、その部分は起債充当率か六割から二割に落ちたということになれば、少なくも四〇%は一般財源の持ち出しがふえるわけですよ。機械的に、新年度の普通建設事業予算に対する自治体負担分から一般公共事業債を差し引いて四十八年度と四十九年度を比較してみますと、三千七百九十五億円自治体の一般財源の打ち出しというものがふえます。昨年度より五一%増というふうな数字になります。これは非常に機械的な計算ですから正確でありませんけれども、私の計算では少なくも五割くらいはふえるのではないか。いま財政局長のお話では、少なくも四割は去年よりも持ち出しがふえている、こういうわけです。起債の充当率の問題について財政局長の手紙がありますね。これを見ますと、道路その他の河川事業も港湾事業もそうでありますけれども、充当率二〇%というおそろしい低さ、これくらいの低い充当率はかってないのじゃないですか。昨年は少なくも所要財源の六割くらいまで貸していたわけですからね。それを二割しか貸せないので、残りの分は自治体が負担をしなさいというそういう仕組みは、これはちょっと想像ができないくらいの低さではないか、私はこう思うわけです。その点どうですか。
○松浦政府委員 過去におきましても、四十五年までは二割という充当率でやっておったことは御承知のとおりでございます。
○安井分科員 公共事業費そのものが減ってくるということはわかりますけれども、去年六割まで出していて、そしてことしはたった二割しか貸さないというふうな中で、自治体の中でもたいへんな戸惑いが起きているわけですよ。町村自治大臣はこの間まで北海道知事であられたわけですが、北海道では公共事業を、国庫補助のついたやつを新年度の当初予算では予算化できないで、あとで財源ができたら組むというふうな形で、国庫補助のついた公共事業費をたな上げして、新年度の予算編成をしていま道議会に出しているようです。御存じですか。
○町村国務大臣 私、あまり詳しい報告は――報告といいましょうか、知らせは受けておりませんので、詳細は存じておりません。
○安井分科員 私の聞く限りではそれは間違いないようです。つまり国庫補助はついたのですよ。しかしそれに伴うところの地方費負担の財源がないものだから、去年六割あったやつがことしは二割しか起債がないというふうなこともあってとうとう予算化できないで、これは今後においてもし財源の獲得ができたら補正をする、そういうような形で当初予算に乗っけないで出している、そういう具体的な例が一つあります。これは決して北海道の財政だけではなしに、どこの自治体も同じような傾向にあるのじゃないかと私は思う。少なくも私どものところへくる不平は、最近はその起債の問題にかたまっているようですね。ですから、地方財政計画の中で、福祉に対する財源は削りませんよ、そちらのほうには財源を向けなさいというふうな指導をいかに自治省がされましても――地方財政計画の中にもはっきりそう書いてあります。しかし現実の自治体は、公共事業費に対する国庫補助がついた、それをどうしても遂行しなければいけない。そうなれば、なるほど地方税収もふえるし、それから地方交付税も前年度よりもふえることは確かですけれども、自治省はそれを福祉のほうに向けなさい、こう言ったって、義務経費としてやはり公共事業費のほうに注ぎ込んでしまうのですよ。そういうような形で、実質的には公共事業費のほうは減らないで福祉のほうにしわ寄せが来る、こういう事態が起きてきているのではないか、その辺を私は非常に心配するわけです。 ですから、もう少しこの点については考え直しをする必要があるのではないか、私はそう思うのですが、これは大蔵省も、公共事業の抑制なんで、福祉のほうはちゃんと減らしてありませんよというふうな形での財政計画、地方債計画をおきめになったつもりでおられるのだろうと思いますけれども、建設省の公共事業費は、これは削れば全くその削ったとおりになるわけですよ。しかし、自治体というのは、これは総合財政なのですからね。一つを削ったって、総体的な予算の中では、なかなか政府のほうでお考えになっているようなふうにはなってないという事実があると私は思うのですよ。ですから、ひとつもう少しこの点については考え直しが必要なのではないかということを、自治大臣並びに大蔵省の主計官もいまおいでですから、ひとつ伺います。
○松浦政府委員 ただいま御質問の一般公共債、これは確かに充当率二割という指導をいたしております。去年との落差につきましては、基準財政需要額算定上、単位費用の積み増しとそれから包括算入という形で、標準的な規模における公共事業費の執行には差しつかえないように、計画上は計数がきちんと合っておるはずでございます。 ただ、具体的な問題といたしましては、港湾等特殊のところにひどく事業が片寄りました場合には、あるいは財政措置が不十分だという形が起こり得るかもしれません。これは、個々の団体ごとにそれぞれの事情を承りながら、地方債の充当率を若干弾力性を持たせるという運用をしてまいりたい、こう考えております。なるほど予算が組みやすいように地方債、一般公共債を六割充当という去年の線をとりますれば、それだけ楽なはずでございますが、今度は財政計画のバランスか合わなくなってしまう、歳入がオーバーしてしまう、こういうことになるわけでございます。できるだけ、地方財政におきましても地方債の比率、これは下げていくほうがやはり望ましいと思います。去年、おととし、これはいずれも財源不足のために、財源対策という意味で地方債を増額しておったわけでございまして、四十五年までの過程を先生御承知のようにお考えいただきますれば、一般公共債二〇%というのは何らふしぎはないというふうにわれわれとしては考えておるわけでございます。
○名本説明員 先生のお話につきましては、本来これは理財局でございまして、私どもの所管ではないのでございますけれども、ただいま財政局長から御説明ございましたように、私どもと自治省との間におきまして地方財政計画を詰めてまいります過程におきまして、いろいろと議論をいたしましたわけでございますけれども、地方財政計画上つじつまが合うということでございまして、何ぶんにも総需要抑制という見地から、公共事業を押えていくという国としての立場には、地方としても御協力をいただくという方針で地方財政計画を組みまして、足らないときにはその額をということでございます。 それからまた、財政局長からお話がございましたように、それを詰めてまいります上におきまして、いろいろ議論をいたしました。地方交付税におきまして、その充当率を引き下げた部分につきまして単位費用等について手当てができるというようなお話でございます。 なお、ただいま北海道のお話が出ましたけれども、そういうお話を私どもも伺っておりますけれども、現在のところ、交付税法の改正案がございますけれども、単位費用につきましてはそこでちゃんと掲げてございますが、さらに、交付税を交付してまいります上におきまして、補正の手続がございまして、その補正の手続はまだこれからでございますので、そういう面が地方においてどうもはっきりしてない面もございますので、御不安がおありではないかということも考えられるわけでございます。しかし、そういう面も考慮いたしますと、財源的にはほぼつじつまが合うというふうに私どもとしては考えております。
○安井分科員 財政局長の御答弁のうちに、その団体の財政需要を見て充当率は考える余地がある、こういうふうに伺ったのですが、そのとおりですか。
○松浦政府委員 一般的に、道路とか河川とかいうのは大体平均的に振られますので、そういう問題の起こる可能性はないかと思いますが、港湾のようにごく特殊のところに事業費が片寄る場合がございます。これは事業費補正というものを使っておりますけれども、交付税の中で四割程度事業費補正というものをやっております。起債の二割を充当した場合にそれでもはみ出る部分が出てくる可能性がございます。そういうものについては個々の団体の事情によって御相談にあずかりたい、こういうことを申し上げたわけでございまして、全般について充当率を検討するという意味ではございません。
○安井分科員 では、個々については具体的な検討はぜひしていただきたいと思います。 時間が十分にないわけですから詰めるわけにはいきませんけれども、この点について一つだけ申し上げたいのは、なるほど地方財政計画なるものはつじつまが合っているのですよ、非常によく。いままでの長い自治省の蓄積もありますからね。それをずっと結びつけてきちんとできていますよ。しかし現実はそうじゃないということですね。これはひとつ大蔵省のほうも自治省のほうもお考えいただいて、現実の自治体の財政運用が円滑にいくようなことをめどとして、やはり今後ともお考えを願っていかなければいかぬのではないか、このことだけひとつ申し上げておきたいと思います。 それで、もう一つ、いわゆる地方事務官制度の問題でありますが、自治省が今度地方自治法の一部改正法案をお出しになる中に、私は、当初の自治省のお考えとして、地方事務官制度の基礎になる附則第八条の削除を当然入れた形でお出しになるだろうというふうな期待をしておったところが、伝えられるところによればどうもこれは見送られているらしいと、こうであります。いままでのお考え方が非常に後退したのではないかという点を、自治大臣並びに福田前行政管理庁長官が国会で公約をされておりますので、その点については行政管理庁のほうから、両面からひとつお答えをいただきたいと思います。
○町村国務大臣 自治省といたしましては、この地方事務官制度というものを廃止をしようという考えは後退はいたしておりません。 ただ、御承知のように、この問題につきましては関係省との間の話し合いを自治省としてはかなり積極的に、精力的に煮詰めまして、廃止の方向に持っていきたい、こう考えたのでございますけれども、遺憾ながら、今日までの段階では、まだ成案を得てこれを今回提出いたします地方自治法改正案の中に盛り込むことができていないという次第なのでございまして、決して自治省としてはこれを取りやめるというような考えにはなっていないということを、ひとつお答えを申し上げておきたいと思います。
○平井(廸)政府委員 行政管理庁の立場といたしましても、ただいま自治大臣から御答弁がございましたことと基本的には同じ姿勢でございまして、前長官当時から、積極的にこの問題の改革について推進をすべきであるというお立場で努力をされたわけでございますが、この点につきましては、私どもその線に沿いまして現在も努力を続けているところでございます。 ただ、ただいま自治大臣からも御答弁ございましたように、まず第一義的に関係省庁である自治省と厚生省、運輸省、労働省、各省との間で、本制度の改革に関する諸問題についても検討と詰めをやっていただく段階でございまして、まだ遺憾ながら結論を得るに至っていないというのが現状でございます。 ただ、私どもといたしましても、昨年十月以来、関係省庁の意見の調整を要する点につきましては、できるだけ御協力を申し上げるたてまえで、必要のつど関係省庁の官房長会議を数次開催いたしまして、その推進につとめているところでございまして、今後ともその努力を継続してまいりたいと考えております。
○安井分科員 後退したのではないかという印象を受けるという私の一つの根拠は、いま廃止を予定されているその仕組みの定員増を政府は見込んだというふうなことのようでありますが、その点はどうですか。
○林(忠)政府委員 この定員増は、これの廃止とは実は無関係でございまして、毎年の事務量、運輸省でいえば車両検査の数とか社会保険とか事務量の増加に基づいて毎年予算査定の際に増員が議論されるわけでございます。形式上はこの増員は自治体の私のほうの政令でつくることになりますけれども、廃止になればもちろん廃止という形でそこに必要な改革が加えられるわけでございますから、増員とそれかられに対する廃止の熱意の後退とは無関係でございます。増員はその年の事務量に基づいて予算査定できまる問題でございます。
○安井分科員 私は、自治省もそれから行政管理庁のほうも本気じゃないと言うのは、いまその附則第八柔なるものがなくなれば定員の問題もへったくれもないわけですよ。それを国会でもあれほど約束をしておきながら、地方事務官の数をふやすというふうな予算を国会に政府としてお出しになるということは、これはもう初めからそんなような気持ちかなかったのだと受け取られても私はしかたがないと思う。特に自治省は少しなめられているんじゃないですかね、自治大臣も行政局長も。だから、もう少し具体的な熱意をもっておやりなら、その官房長会議もいいですよ、もっと具体的な煮詰めを、やはりこの定員増なら定員増という問題を前にしてきちっとしたものにして国会に出すべきだったと思う。どうでしょう。
○林(忠)政府委員 いま申し上げましたように、定員増はまさに事務量の増加に基づいて行ないますので、この改革ができれば、それだけの数が地方公務員に移管されるという形になるわけでございます。いずれにせよ、地方公務員の身分になろうと地方事務官であろうと、事務量というものはどこかでこなさなければなりませんので、この定員を認めたことが私たちのほうの熱意というものとは無関係というのははっきり申し上げられると思います。ただ、話がなかなか煮詰まりませんのは、確かに御承知のとおりでございまして、昨年の暮れから何回となく関係者の会議を行ないますけれども、現実はまだ議論がどうも平行線でして、どうしても交わるところまでいかない。これにつきましては、私のほうとしては四十九年度中でも廃止したいという気持ちはございますので、さらに鋭意努力を続けてまいりたい、その熱意をもってやることを申し上げておきます。
○安井分科員 熱意をもって御努力を願えるという確認をいただいたわけでございますけれども、それでは、政府としての熱意を現実に国会の前に出していただけるのはいつだというふうに私どもは理解すればいいのですか。大臣、どうですか。
○町村国務大臣 先ほどもお答え申し上げましたように、自治省としては、こういった暫定的な制度をいつまでも存続させておくことは適当でないという基本的な立場に立っておるわけでございます。したがって、関係省とは行政局を中心としてかなり熱心に実は相談を続けておりながら、御期待に沿うようなことにまだなっていないというのが実情でございます。したがって、いまも行政局長が、でき得れば四十九年度中には何とかしたいという考えにはいささかも変更がございませんので、今後ともこの点については、さらに関係省との間の話し合いを進めるということにいたしたいと考えておりますが、ただ、いつまでにという期限を切ってのお答えは、今日のところはいたしかねるというふうに御承知おきをいただきたいのであります。
○安井分科員 いま始まった問題じゃないわけです。戦争が終わってから当分の間が始まっていまだに当分の間なんですよ。こういうばかげたあり方というのはちょっと想像できないし、ほかにはあまり例がないと思います。どうでしょう。今度の国会の会期中に問題点を煮詰めた形で答えを出していただくわけにはいきませんか。行政管理庁も自治大臣も直方からひとつ伺いたいと思います。
○町村国務大臣 そういうつもりでひとつ努力をいたしておるというふうにお答えを申し上げておきます。
○平井(廸)政府委員 自治省と協力いたしまして同じ線で進みたいと考えております。
○安井分科員 もう時間ですから終わりにしたいと思いますけれども、きのうきょうの問題ではないということだと思います。前世紀の遺物みたいな形で残っている地方事務官制度は、おサルさんのうしろのしっぽが残っているようなもので、人間はなるほどおサルから進化をしたのかもしれない。地方自治制度も戦後変貌して、法的な形としては私は世界でも例のないようなりっぱなものになったと思う。ただしっぽがいまだについている。それが附則第八条ではないかと思う。一日も早くそういうものを処理することがほんとうの意味の地方自治の確立の道につながると思います。そういうことでさらに御努力を願って終わります。
○渡辺主査 安井君の質疑は終わりました。 大原亨君。
○大原分科員 私はいわゆる同和対策事業についての自治省の基本的な考え方についてお尋ねしたいと思うのですが、特にその中で各省にまたがるそれぞれ同和対策事業に対する補助金は、これは総理府が全体として掌握をしておるわけですが、しかし、地方財政という観点からいうと府県や市町村の独自の負担がかなりあるわけであります。もちろん特別措置法には第九条で起債等の特別措置をきめておるわけですけれども、自治体の独自の負担がだんだんとふえているけれども、これを同和対策事業の全体計画の中ではどのように理解をするのか、こういうことにポイントを置いて質問をいたしてまいります。 そこでまず実態でありますが、同和対策事業を通じまして府県や市町村の独自の負担が一体現在どのくらいあるのか、こういう点につきまして最も新しい資料に基づいて御答弁をいただきたいと思います。
○栗田説明員 お答えいたします。 四十七年度の地方債の充当報告によります資料でございますか、同和対策事業といたしまして住宅関係を除きまして総額五百二十一億円でございます。そのうち国庫補助負担事業といたしまして百八十四億円、その国庫補助が百二十二億円、地方費が六十一億円、地方負川事業といたしまして三百三十七億円ございます。したがいまして、国費といたしましては百二十二億円、地方費が三百九十九億円となっております。 なお、住宅関係でございますが、総事業費が三百五十九億円でございまして、そのうちで国庫補助事業といたしまして二百四十七億円、そのうち国費が百六十五億円、地方費が八十二億円、それから地方の単独事業が百十一億円。したがいまして、住宅関係では国費が百六十五億円、地方費が百九十四億円ということになっております。
○大原分科員 ただいまの御説明でわかるように、地方の単独事業は、超過負担分を含めまして、同和対策事業、住宅関係を除いて三百三十七億円、住宅関係事業費で百十一億円、合計しまして四百四十八億円いわゆる地方が単独事業としてやっているのがあるわけですね。これに対しまして、国は同和対策特別措置法等を根拠にいたしまして、どのような財政措置をしているということになりますか。国としての財政措置についてお答えいただきたい。
○栗田説明員 同和対策特別措置法によりますと、原則として国が三分の二、地方が三分の一の負担というたてまえになっております。
○大原分科員 いや、それは国庫補助負担事業についての負担区分でしょう。ですけれども、いま言ったのは、あなたが御答弁になったように、同和対策事業費と住宅関係の事業費を合計いたしますと、地方単独の事業の負担は、昭和四十七年で合計して四百四十八億円になっておるわけですね。これは国の事業以外でしょう。国の補助負川事業以外の負川なんですね。これを全部合計いたしますと、総事業費は五百二十一億円と三百五十九億円の合計ということになるでしょう。その中で府県や市町村の自治体の単独事業費は幾らになっておるかといえば四百四十八億円でしょう。四百四十八億円に対しては国はどういう予算上の措置をしているか、財政上の措置をしているか、こういうことです。
○栗田説明員 これは地方の単独事業でございまして、先ほど申しました国庫補助負担事業につきましては、国が三分の二、地方が三分の一でございますが、この地方単独事業につきましては国の補助はございませんで、地方債その他で措置をしておるということでございます。
○大原分科員 それは同和村策特別措置法の第九条に基づいてやっておるわけだと思いますね。というのは、第九条は「同和対策事業につき地方公共団体が必要とする経費については、地方財政法第五条第一項各号に規定する経費に該当しないものについても、地方債をもってその財源とすることができる。」こういうことで、自治体の要請があれば地方債でまかなう措置はとって、それに対しては財政投融資の資金を優先的に流していく、こういう措置をとっているわけですか。それ以外はないわけですか。
○栗田説明員 主として地方債でまかなっているということでございます。
○大原分科員 その裏づけはやっているんでしょう。裏づけはやっていないんですか。
○栗田説明員 裏づけと申しますと……。
○大原分科員 財政投融資を引き受けるということは……。
○栗田説明員 地方債計画におきまして、逐次地方債のワクの拡大をはかっておりまして、昭和四十八年には二百七十億でございまして、昭和四十九年には三百九十億にワクを広げるといったような措置を講じております。
○大原分科員 総理府どうなんですか。いま申し上げたように、四十八年にもまたふえておると思いますが、ここに資料がないのです、四十九年はもちろんわかりませんが。そうすると、四十七年度の地方のこういう独自の負担にいたしましても、四百四十八億円負担をしておるというように自治省は把握しておるわけですね。これについては、地方自治体はそれぞれ必要に応じて、この法律の第四条に基づいて、「国及び地方公共団体は、同和対策事業を迅速かつ計画的に推進するように努めなければならない。」ということに基づいて、第一線の行政機関といたしまして、それぞれ事業を進めておるわけです。その際に、国の負担と地方債で交付税の対象になる負担以外に四百四十八億円昭和四十七年だけでも負担をしておるわけですね。それについて、国としてはどういうふうな裏づけの措置をとっているのか、こういうことについて実態をお答えいただきたいということなんです。
○小林説明員 先生御承知のように、いま仰せられました同和対策事業特別措置法、それから同和対策の長期計画に基づきまして、国は同和対策を推進しておるわけでございますが、特に予算の充実ということにつきましては従来からいろいろ意を用いておるつもりでございます。ちなみに、四十四年度以降の予算の伸びを申しますと、四十四年度が同和対策関係予算が二十七億円でございましたが、四十九年度の予算案に入っています予算は二百四十八億円になっております。この間の予算の伸び率を計算してみますと、大体五五%程度平均で伸びておるという実態でございます。この間の一般会計予算の伸びが約二〇%平均でございますので、その意味では十分とはいえないかもしれませんけれども、相当な伸びが見られておるということがいえると思います。 それからいま御指摘になった問題と直接関係がございます国庫補助対象の数でございますが、これも四十四年度におきましては十三事業にすぎませんでしたのが、その後年々国庫補助対象事業の数をふやしてまいりまして、四十八年度に三十三事業、それから来年度予算にさらに六事業を追加しようと思っておりますために、四十九年度におきましては三十九事業になった。こういうことで、従来からできるだけの努力をしてきたつもりでございますか、国庫補助対象事業の増につきましては今後ともさらに一そうの努力をいたしたい、かように考えています。
○大原分科員 私の質問が不徹底なんですか。こういうことですね。最近の資料を出せといったら、昭和四十七年度の資料について、国庫補助負担事業と地方単独事業に分けていま御答弁になったわけだ。地方の単独事業というのは、つまり国が財政措置をしていない部面について地方が独自にやった部分ですね。そうでしょう。それが同和対策事業費と住宅関係事業費を入れると四百四十八億円に四十七年度でなっておるわけです。四十八年度も第一線の自治体は努力しておりますが、それを越えて負担しておると思いますね。それについては、国庫補助事業の裏でしたら起債等の措置をとって元利の償還をやるわけでしょう。しかしこの四百四十八億円については地方自治体はどのような措置をしておるのですか。それに対して国は何らかの裏打ちをしておりますか。これは第九条による特別の起債の措置もやっておると思います。それは大体何パーセントくらいやっておるのか、やってないのがどのくらいあるのか、こういう実態です。国や地方が当然この問題については一生懸命やっておる。その問題の現状をどういうふうに自治省としては把握をしておるのか、こういうことですね。もう一回答弁を補足してください。
○小林説明員 先ほど申しましたように、年々国庫補助対象事業の数がふえてきておりますので、ある年度において県単独事業でやりましても、その後の年度において国庫補助の対象になる。したがって補助金もつくし、それからその裏については地方債もつくし、それからあと基準財政需要額に算入される、こういう仕組みがとられる部分もございます。 ただ先生の仰せのように、すべての県単独事業についてどうかということでございますが、これは同和対策事業の中にもいろいろの性格のものかございまして、地域の実情に応じて、それぞれの地域の特性を生かしてやっていただかなければならぬ、そういう部門もございますし、それから国か補助をするのがふさわしいと思われるのもございますし、そこら辺を勘案いたしまして、年々国庫補助対象事業として国が見る分をふやしておるわけでございます。こういうことをお答え申し上げたわけであります。
○大原分科員 その答えはわかるのですけれども、地方独自で四百四十八億円も四十七年度で出しておるわけですけれども、言うなれば、あなたの答弁を裏返してみると、よけいなことをやっておるようなことを言っておる、国としてはあとを追っかけていきながら。そういうことにもなるわけです。そうではなしに、第一線では必要なものをどんどん努力しておるけれども、国としてはどのくらい財政措置をしているのか、こういうことを言っているわけですね。自治省はもう少し具体的に把握しておりませんか。というのは、第九条には第一項におきまして、国の補助事業の裏になるものでなくても必要なものは地方債でやれ、やる場合には便宜をはかれ、そしてその裏づけの引き受けもやれ、こういう財投による引き受けもやれ、こういうようになっているわけです。それはどの程度そういうことの措置がされているのかということが一つ。しかしそれは自治体の借金だからこれは返していかなければなりません。そのことについては、総合的に把握をしておられるのかどうか。大体どこが、自治省が把握するのじゃないのか、自治省がそれを把握をして関係各省や総理府と連絡をとりながら総合計画を立てるのではないか、こう思って私はきょうの分科会でやっておるわけです。それはいかがですか。四百四十八億円の中でどういう措置を、国としては起債をし、あるいはこれを引き受けるという、こういう問題についてどの程度やっておるのかということですね。
○松浦政府委員 各地方公共団体がそれぞれの地域の実情に応じて予算をお組みになられ、そしてその予算を執行する段階で地方債の申請がございますものについては、原則としてすべてこれについて起債をお認めするという方針で臨んでおります。そしてこれらの起債は、いずれも将来にわたって、借金でございますので、分割をして返済をしていくことになるわけでございますが、それについての考え方といたしましては、特別交付税である程度償還額がスムーズに返せるようにという趣旨で、特別交付税をもって特殊の財政需要という形で配分をしていくという方針で臨んでおるのでございます。
○大原分科員 それではいま御答弁になりました同和対策事業を進めていく上において、交付税と特別交付税についての自治省の方針をお答えいただきたい。
○松浦政府委員 基本的に、この同和対策事業につきましては、国の大きな方針として基本法もあるわけでございますので、先ほど来先生御指摘のように、国の補助対象事業をできるだけ広げていただくということを私どもとしては基本方針として考えております。そういたしますならば、法律の十条に基づきまして、裏負担として認めた地方債は普通交付税の中に算入をされていく、これが私どもは、あるべき姿、自治省のとるべき方向であろうかと考えております。 しかしながら、現実にはなかなか国庫補助対象事業にいろいろの制約からできにくい面もあるかと存じますが、そういった面から必要となってまいります単独事業につきましては、先ほど申し上げたように、当該年度の財源として地方債をお認めをするという形で事業を執行していただく、そして将来の償還額、そういったものを頭に置きながら、特別交付税で同和対策事業に対する特別財政需要という形で財源を交付していくということを基本方針に考えてまいりたいと思います。
○大原分科員 それでだいぶわかるのです。そこで特別交付税、各年度のが出ておりますが、昭和四十七年度を見てみますと、合計いたしまして七十五億円、その内訳は府県が十六億円で市町村が五十八億円ですね。その特別交付税の積算の基礎はどういうことなんですか。
○栗田説明員 いま御指摘のありました特別交付税につきましては、人口割りとそれから地域数割りといういわゆる従来から見ていたもの、そのほかに事業方法をたくさんやっているところにはよけいに行くように、いま局長から御説明ありましたような考えを事業費割りとして入れているほか、同和関係の住宅の用地の元利償還費につきまして、その三分の二を措置するということでやっております。それから財源超過団体につきまして、ちょうど十条に該当する分を特別交付税で措置するということになっておりますので、そのようなものも特別補助で措置しております。
○大原分科員 第九条関係の地方債の償還等については、特別交付税の積算の基礎にはなりませんか。
○栗田説明員 いわゆる単独事業につきましては、いま言いました同和の人口割りなりあるいは地域数なり、あるいは事業費割りという形で特別交付税で措置をするということによりまして、地方団体の負担をできるだけ軽減するということで、直接的に単独事業について普通交付税で見るということはやっておりません。それから特別交付税につきましてはそういうような形で措置いたしております。
○大原分科員 同和対策特別措置法が完全なものではないわけですけれども、しかし同対審の趣旨をくんで、各党合意の上で、超党派的に民主主義の基本にかかわる問題としてやったわけであります。そこで国と地方自治体がそれぞれ努力をしてやっておるわけですが、先般の八木委員の予算委員会の質問に対する答弁でも総務長官は言っておりますが、とにかく昭和四十四年にやった実態調査というもの、それに基づく十カ年計画によるそういう同和対策事業の完全解放を目ざしての事業の遂行という問題については、なお実態調査においては不備があるわけですから、その実態調査の完成を期することと一緒に、いままで先取りというか、率先して第一線において、自治体において努力をした同和対策事業についてのそういう負担については、これは地域的に見てもわかるように、国の責任で是正をやるべき行政でありますから、国がそれらの独自の負担を含めてこれから後半の半分に入る期間においてこの問題を解決する、こういう方向で総合的に実態調査の見直しと総合計画の立て直し、こういうことをやるべきであると私は思いますけれども、それについては総理府は全体としてはどういうふうに考えておるか、そして国務大臣として自治大臣はどういうふうに考えておられるか、この二つの点をお尋ねいたします。
○小林説明員 ただいま最新の調査は四十六年度の調査でございますが、これにはいろいろ各方面から御意見がございまして、不備な点があるという御意見がございます。そこで、四十六年度調査の結果をある程度補正しなければならないということで、現在補充調査というのを実施中でございます。それが一つでございます。 それからもう一つは、来年度の予算の中に盛り込まれておりますが、同和地区の精密調査というのを新たに四十九年度において実施をしたいということを考えております。これはいま先生のお話にありましたように、前期五年か終わりました段階で、その間の実績というものをいわばある程度把握し、さらに今後の五カ年間でどういうように進むべきかという基礎データを得たいという趣旨に基づきまして、モデル的な地区を選びまして一斉調査でできなかったような深く掘り下げた調査をしてみたい、これを四十九年度に予定しているわけでございます。 さらに一斉調査は四十六年度以降大体いままで四年に一回ずつやっておりますので、さらにそれ以外にも全国一斉調査をおそらく五十年度には実施することになるだろう、こういうことで、調査の一斉にやった実態把握という意味で今後とも努力をしたい、こういうふうに考えております。
○大原分科員 自治大臣、その際に、府県や市町村か率先をしてやった――同和対策審議会の答申と特別措置法の精神で、第四条では国と地方公共団体の責任を明確にしている、それを率先をしてやった。四百四十八億円とたまたま四十八年度の超過負担分を含めて――これはぴしっと超過負担分であるか、清算ができているかどうかわかりませんが、そういうものを含めて非常に努力をしているという足跡が残っているわけですが、こういう問題を含めて後半の総合対策を立てる際には、自治体で率先して負担をいたしました問題について、政府委員の御答弁によりますと、特別交付税等のそういうことをある意味では勘案しながら交付税をやっておるわけですから、このあと始末の後半の段階に入ってまいりますと、そのことを十分含めて、徳川以来ずっと続いていたこの差別行政の累積があるわけですが、それを国として是正をするというそういう基本的な精神を踏まえながら、このことについては後半の計画を立てる、そういう場合には自治体の立場というものが十分各省に徹底し、大蔵省に徹底し、政府の全体の方針となる、こういうことについて行政の本質の理解の上に立った措置をすべきである、私はこう思います。自治大臣がこれについてどういう御見解かをお聞きをしたいと思います。
○町村国務大臣 この法律が昭和四十四年に制定をされましてから、同和対策事業というものが逐年かなり増加しておるというふうに私どもも承知をいたしておるのでございまして、ことにいま御指摘になりましたように、国庫補助事業のほかで地方が単独でいろいろな事業をいま実施をしつつあり、それが相当額に達しておるというふうに私も承知をいたしておるわけでございます。いま総理府からお答えを申し上げましたように、本法ができまして五年を経過して、さらに各種の調査などもいたしまして、今後国庫補助事業の拡大と申しましょうか、補助事業の対象を拡大をするということについて検討をせられるそうでございますから、私ども自治省といたしましては、そういった場合におきましては、申すまでもなくその必要とする財源措置につきましては交付税あるいは地方債等、できるだけのことはいたしてまいり、同和対策事業が何とかして十年間でその成果をあげるという所期の目的がぜひ達成されるようにいたしたいものと、私どももそういった角度でひとつ協力をし、努力をいたしてまいりたいと存じております。
○大原分科員 自治大臣から御答弁あったあとでしいて必要はないのですけれども、大蔵省もこの問題については十分な理解が必要だと思います。これは大蔵省が理解をしなければ、自治省や総理府だけではできないことですから、大蔵省の見解をひとつ記録にとどめたいと思います。いかかですか。
○岩崎説明員 ただいまの御質問の件でございますが、大蔵省といたしましても、毎年の予算編成の段階におきまして各省から御要求のございます新たな補助事業につきましては、その内容をよく検討さしていただきまして、重要なものにつきましては、同和対策事業の重要性にかんがみまして積極的に予算計上をさしていただいておるつもりでございます。 先ほど総理府のほうからも御答弁がございましたけれども、昭和四十九年度予算におきましても、新たな補助事業といたしまして六つの事業を採択をさせていただいている、そういう状況でございます。もちろん各地方団体においてやられております事業も、国庫補助事業としてやりますものということになれば、ある程度の普遍性というものが必要であろうか、そのように考えます。また、それぞれの地方の特殊性に応じてやられておるわけでございますけれども、ある程度普遍的にその効果が期待できるようなもの、そういう見地からの検討というものが必要でございますけれども、私どもやはりこの同和対策事業の重要性ということを十分認識いたしまして、適切に補助事業の拡充というものを今後はかってまいりたい、こういう気持ちでおるわけでございます。
○大原分科員 国の補助対象事業の種類の拡大、ワクの拡大、こういうものについてはそれぞれ努力になっていることを私も承知をしております。しかし問題は、申し上げましたように、四百四十数億円に及ぶばく大な地域における負担、こういうものについては新たな観点から問題を検討しなければならぬ問題もあるわけですから、将来の後半の計画を立てる、あるいは同和対策特別措置法自体を考える場合に、私はその実態というものを十分踏まえて、そして第一線の自治体がこの問題に積極的に取り組むことができるように十全の措置を特に最後に要望をしておきまして私の質問を終わります。 以上です。
○渡辺主査 大原君の質疑は終わりました。 次に、横路孝弘君。
○横路分科員 ことしは参議院選挙があるわけですけれども、いつも選挙のたびに、投票したくても投票できない人たちがたくさんおるわけです。つまり、からだを動かすことができなくて、家で寝たきりの人たちというのは、入場券は舞い込んでも投票所に行くことができませんから、投票することができないでおるわけです。これを俗に在宅投票制度と、こう言って、方法には、郵便による方法なり巡回による方法なりあるわけですけれども、この在宅投票制度の復活について、これは実は去年の分科会でも御質問申し上げて、自治省のほうでは検討するという御答弁をいただいたのですが、その後さっぱり進展をしていない、こういう状況の中で質問をしていきたいと思うのです。 これは二十七年に廃止になりまして、その後国会で議論されたのは四十二年それから四十四年とそれから昨年四十八年になって議論されているわけです。これについてはそういう連動が行なわれてきたわけですけれども、なかなか自治省のほうで踏み切らないということで、北海道の札幌地方裁判所で佐藤さんという方が、この在宅投票制度を認めないのは憲法に違反をするといって訴訟を起こしまして、そろそろ結審をする段階に来ているわけで、大きな運動にもなっているわけです。いままで検討する検討するといって逃げられてきたわけなんで、私たちのほうでは、今度の国会に公職選挙法の一部改正案ということで先月の二十七日にその要綱を発表したわけですが、きょうの報道によりますと、自民党のほうでも部会でこの在宅投票制度を復活しようじゃないかというようなことを言い出しておったようなんで、ここら辺でやはり自治省としてももう踏み切るべきではないか、こういう事態に来ているのじゃないかと思うのですが、これは当然の国民の権利であり、要求だろうと思うのです。 そういうことで、いままでのいきさつを踏まえて、ことしは参議院選挙もありますから、大臣の御見解を初めにお伺いをしたいというふうに思います。
○町村国務大臣 身体障害者などの在宅投票制度ということは、これはもう申し上げるまでもなく、元来国民の選挙権の行使を確保するという上からいって、私どもも非常に必要なことである、こう考えておるのであります。ただ、御承知のように、この制度は過去において実施せられたことがありまして、その場合非常な多くの弊害を生んだということでこれを廃止したといういきさつがあるわけでございます。結局、廃止をするに至りましたその弊害というのは、やはり当時のやり方では選挙の公正を確保することができなかったというためにこれを廃止せざるを得なかったということでございましょう。したがって、この制度を復活をするというのには、やはりそういった過去において経験をいたしましたそういう選挙の不公正ということが再び繰り返されない方法というものを十分検討をいたし、それを取り上げてまいるということが必要であろう、こう考えるのであります。いま横路委員からも御指摘がございましたように、自由民主党でも、この問題はかなり熱心に検討されておるということを私どもも承知はいたしておるところでございます。いずれにいたしましても、私どもいま申し上げたような選挙の秘密あるいは公正というものを確保する方法が確立すると言いましょうか、それについて確信が得られまするならば、ぜひそれを取り入れるようにして、これらの方々に投票の機会をできるだけ与えるという方向で極力努力をしたい、こう考えておるところであります。
○横路分科員 法律の改正ということになりますと、問題は国会のほうの問題なんですけれども、こちら側のほうで与野党の話がつけば自治省としては踏み切る、それだけの準備はございますか。当然、もういままで長い間検討されてきたわけでありますから……。
○町村国務大臣 自治省といたしましては、いま申し上げましたように、政党間のお話もでき、しかもいま申し上げましたように、選挙の公正というものは、そういったお話し合いでも十分に講ずるということに相なるであろうと思いますから、そういう場合には、自治省としてはそれに御賛成申し上げる、そういう立場でひとつ進みたい、こう考えております。
○横路分科員 いままで大きな声でありながら実現できなかったのは、管理する側の、つまり選挙管理委員会のほうの論理が――この前、選挙が無効になったわけでありまして、その倫理がずっと来て、肝心の障害者の人たちの立場というものが見失われた議論というものが行なわれてきたわけです。ですから、どの辺に問題があって、それはこういう方法で幾らでもセーブすることができるのじゃないか。私たちも党内で議論してまいりまして、今度の場合、われわれが言っているのは巡回投票制度でありますけれども、具体的な問題について少しお話をしながら、皆さんの見解を求めて、ぜひ参議院選挙の前に実現をしたい。私たち、そのように考えておりますので、御協力してもらいたいと思います。 その裁判の中で千葉武さんという方、これは自治省の方ですが、証言をなさっているわけです。それはどういう証言かといいますと、つまりこの前の昭和二十五年に公職選挙法に織り込まれて、二十六年から実施されたわけですけれども、二十六年の統一選挙でいろいろ弊害か出てきた。その弊害の数型は幾つあるかということで、四つ述べられているわけです。 一つは、からだが悪くて歩行が困難である場合に在宅投票ということになるわけですけれども、実際に病気とか、からだが悪いとかいう事由に当たらないにもかかわらず、そういう事由があるということで在宅投票をされた。こういう類型が一つあるというわけですね。この願型は、要するに歩行することができるかできないかということをどういう方法で証明するかという証明の問題だろうと思うのです。当時は、証明書を交付したわけでありますが、たとえば私たちのほうの今度の改正の要綱案では、その辺のところは、証明じゃなくて、こういうぐあいにしたわけです。身障者手帳その他公の機関の発行した書面、あるいは医師もしくは歯科医師の一定の様式の診断書、つまり証明書じゃなくて診断書を発行させて、それを証明するということになれば、医者の場合、虚偽の診断書を出しますと、これは医師法の関係で非常に重大な問題になるわけですから、診断書を発行する、あるいは公の機関が発行した書面をもってかえるということになれば、少なくともこの第一の類型ははずすことができるのじゃないか。これは郵便投票制度を採用した場合です。郵便投票による在宅投票制度の第一の類型は、その方法によってあらかた問題は解決するのじゃなかろうかというふうに考えるわけですが、いかがですか。
○土屋政府委員 確かにただいま仰せになりましたように、二十六年の統一地方選挙における違法の形態の一つといたしまして、そういった、歩行か非常に困難であるといった事由該当の証明段階での不正があったわけでございます。その点が私どもとしても一つの検討しなければならない事項であるということで、いろいろやっておったわけでございますが、それは一つには、対象者の範囲をどうするかということとも非常に関連してくるわけでございます。ただいまお述べになりましたように、公の、たとえば身体障害者手帳というようなたぐいのものでございますと、これはある程度一律に判定かできると思うのですが、ただ医者その他の証明ということになりますと、まさに御指摘のとおり、なかなか問題があったので、これを診断書にするということであれば、これはある程度つかめるだろうという気がいたします。ただ、それの診断書をとる場合のいろいろな選挙人の問題といったことについては、なお解決すべき問題があろうというふうな気がします。
○横路分科員 つまりその本人であるかどうか、実際に歩行困難かどうかということをきちんと証明できればいいわけでありまして、ですから、診断書ということになれば、皆さん方が危惧されている面というのはかなり解消されるというように思うのです。 それから第二の類型は、医者の証明書そのほか、証明書に虚偽の証明書があったというケースがかなりあったわけですね。この虚偽のケースとして、千葉さんという方は、第二の願型として述べられているわけです。ですから、第二の類型も第一の類型と全く同じ問題だろう。したがって、これは公の書面ないしは医者の診断書ということで、これは医者のほうに責任を持たせれば問題は解決するのじゃないかというように思うわけです。 それから第三の場合は、同居の親族がかわりに投票用紙の請求をしたり、それからまた同居の親族そのものがそれを届けるという行為ですね。この同店の親族は、確かにこれは問題かあるといえば問題があるわけですから、じゃこれは同居の親族をはずして、本人ないしは本人の代理投票で、あくまでも本人ですね、本人ということに基本的にすれば、つまり同居の親族というのをはずしてしまえば、この点の問題も解決されるのじゃないかというように考えますけれども、これはどうですか。
○土屋政府委員 ただいま仰せのとおり、前のときのいろいろな違法事態の中で同居の親族が請求ができ、かつまたかわりに持っていって投票ができた。それが非常に大きな原因になっておったようでございます。そういった意味では、これを廃止することによって、その分の心配はなくなるだろうというような気かいたします。
○横路分科員 つまりここでいう四つの類型のうち、第一、第二、第三というのは、幾らでもほかのかわりの手段があるというように私は思うのですね。問題なのは何かというと、四番目の額型です。つまりほんとうに本人が投票したのかどうかということをいかなる方法で確かめるかという問題ですね。これは本人が知らないうちに同居の親族なりが請求をして投票用紙をもらってきて、本人が知らないうちに書いて投票しちゃったというケースがあったわけですね。問題は、この四番目のケースか一番大きな問題でありまして、私たちもいろいろ議論をしたわけでありますけれども、これの解決は、ほんとうにしようと思えば、郵便投票じゃなくて、巡回による投票しか実はこの問題を解決する方法はないわけです。ただこの問題も、考えてみると、投票の秘密ということになりますと、これは、ある意味では投票の秘密以前の問題ですね。つまりかってに同居の親族が請求をして、かってに自分で名前を書いて、本人が知らないうちにやってしまうというのは、これは実は、この民主主義の根幹であります参政権の基本についての国民の認識の問題で、その投票の秘密というよりは、むしろそれ以前の問題だろうというように私は思うのですが、その四番目の郵便投票制度をとった場合には、問題としては若干残るだろう。これを解決する問題は、私は、その巡回投票制度によれば、皆さん方のこの四番目の心配はなくなるというように考えますけれども、いかがですか。
○土屋政府委員 確かに巡回制度で、それだけの人員をそろえて、一々そこに回って、立ち会い人なり管理人のもとで行なうということになればそれはできると思うのでございますけれども、ただ巡回制度自体にいろいろ問題があると私どもは思っています。いまここでは申し上げませんが。
○横路分科員 そこでその巡回制度についてはこれから議論していきますけれども、郵便投票制度の場合は――したがって問題は、その四番目のところに、つまりこの前の選挙でいろいろ不正があった。不正があったと言っても、寝ているほうの不正はほとんどないのですね。つまりからだが悪くて寝ている人の問題じゃなくて、これは運動する側、つまり政治家なり、まさにそれの運動員の側の問題、あるいは医者なり何なり証明を出した側の問題なんであって、その寝ているほうの問題は何もないわけです。そこのところをともかく基本的に押えておいていただきたいと思うのですけれども、郵便投票制度の場合は、もし郵便投票制度を採用するとするならば、問題はその四番目のところにあるわけですけれども、範囲、対象を考えた場合には、一、二、三の類型は先ほど言ったような方法で解決するとするならば、ヨーロッパ、アメリカ、そのほか含めて非常に範囲を広くしているわけです。範囲は広いわけですね。私もこれはできるだけ、もし郵便投票制度を採用するならば、対象者は広くすべきだというように考えますけれども、いかがですか。
○土屋政府委員 ただいま御指摘がございましたが、私ども、いろいろな先ほどからお述べになりました問題は、この対象者の範囲をどうするかということと非常に密接に結びついてくるような感じがするわけでございます。従来は、かつて三十五年にありましたころは非常に広かったわけでございますけれども、実際に公正の確保をはかっていくという立場から考えてまいりますと、一体この対象の範囲を、長期的な歩行困難者にするのか、あるいは一時的な疾病等の場合も含むのかということによって、非常に管理事務ということにもからんで問題が出てくるのではなかろうかという感じがするわけでございます。したがいまして、郵便投票という手法をとれば、それはある程度広く広げることができるわけでございますけれども、その郵便投票できる人、そういうものをどういうふうに確定し、認定していくかということ、それは先ほどは医者の診断ならいいではないかというお話でございましたけれども、選挙のつどそういったいろいろなそれぞれの人が具体的に診断を受けてやるというようなことがはたしてどの程度可能なのかどうか、いろいろ問題があろうかと思いますので、そういった点をいろいろといま検討いたしておるところでございます。
○横路分科員 それはもちろん手続は本人が請求をしてやるということになるわけですし、それから長期的な場合は、そういう在宅投票者名簿みたいなものを選挙管理委員会に一回つくれば、長期的な部分については初めはたいへんでも、あとの作業というのはそうたいへんではなくなるわけですよ。大臣、これはイギリスでも、西ドイツでもオランダでもフランスでもアメリカでもそうなんですけれども、これらの国でとられている在宅投票制度というのは、対象者というのは非常に範囲が広いのです。つまり長期的に歩行困難者という場合じゃなくて、一時的であっても歩行ができない者はできるだけ、つまり選挙というのはある意味の民主主義の根幹だ、だからこれを大事にしていこうということで、ヨーロッパ、アメリカのやり方というのはかなり古くから制度として対象者をかなり広く認めて、できるだけ投票行為に国民が参加をしていくようにしよう、こういうことになっておるわけですよ。管理の問題そのほかいいますけれども、日本の行政制度は、行政機構がイギリスやドイツやオランダ、アメリカ、フランス、そのほかに比べて非常に管理能力がないということではなくて、むしろこれはヨーロッパよりも、そんな意味では管理能力はあるだろうと思うのですね。だから皆さん方の仕事はふえるのです。仕事はふえてたいへんかもしれないけれども、ヨーロッパでやれている対象者をどうして日本でできませんか。だから私は、この制度を考えるとするならば――巡回投票制度になるとこれはまた作業が別になりますから別ですよ。郵便投票制度の場合には、もしそれを採用するとすれば、対象者はヨーロッパ並みに当然すべきではないかというように思うのですけれども、大臣、これはどうですか。
○町村国務大臣 いま言われましたように、選挙というものは民主政治の根幹をなしておることであり、広く一般国民に投票の機会を確保するということがきわめて大事だということは横路委員御指摘のとおりに、私ども全く同様に考えております。 ただ、いまお話しのように、いわゆる在宅者投票制度をここで復活をするという場合には、何と申しましても先ほども申し上げましたように、いかにして選挙の公正を確保することができるかという点も、これは非常に重視していかなければならないのでありまして、御指摘のように、方法としてはあるいは郵便制度によるという方法と、もう一つは、いわゆる選挙管理委員会のほうでその選挙を管理するという二つの方法が一番考えられるわけで、ただ選挙管理委員会が管理してやるということになりますれば、これは数が多くなればなかなか物理的に不可能であろうというように私は考えざるを怨ません。郵便方法であれば、いま御指摘のように、わりあいに範囲を広げても物理的に困難だという問題はないと思いますけれども、そうなりますれば、先ほど来申し上げておる選挙の公正をいかにして確保していくかという点における一般の懸念を、どういうふうにして心配のないようにやれるか、その具体の方法を早急に解明し、それを確立してまいるということに実は力を注がなければならぬのではないか、私はそう考えておるのであります。
○横路分科員 従来からこの議論をすると、民主主義の伝統かヨーロッパと日本は違うとかというような発言がときどき皆さんのほうから聞こえてくるわけです。それはやはり非常に国民を侮辱したことばだろう。この当時は昭和二十五、六年の当時ですけれども、もうあれから二十年たっているわけですから、やはりその辺のところは国民を信頼したほうがいいのじゃないかというように私は思うわけです。 問題は、つまり二十六年の選挙のときにあった不正行為の類型というのは、さっき言ったような四つの類型だというように、これは自治省の方が証言されているわけですね。そうするとその四つの類型のうちに、対象者を広くするとか縮めるとかいう問題と四番目の問題というのは関係がない、全部に共通した大きな問題になるわけです。ですから証明の段階で不正があったとか、同居の親族が本人が知らないうちにかってにやってしまったという点は、先ほど私のほうでお話ししたような方法をとれば問題としては解決するだろう。したがって郵便投票制度をとった場合には、ヨーロッパと同じように、やはり対象者を一時的な歩行困難者も含めて、きちんと医者の診断書ということにすれば、私はそれはそれで十分公正を確保することができるのじゃないかというように実は考えるわけでありまして、その辺のところも、ともかく皆さんのほうで管理する側の問題だけを出してきて、その視点から問題を処理されないように、これは要望しておきたいと思うのですが、大臣いかがですか。
○土屋政府委員 いまいろいろとお述べをいただいたわけでございますか、私どもとしても、もちろん管理する立場のみからは考えていないつもりでございまして、あくまでもそれは有権者の立場を考えるというのか基本でございます。しかしながら、やはり選挙を執行するという立場に立っての考え方というものも私どもは考えざるを得ないわけでございまして、そういった意味で過去の経験もございますので、できるだけ有権者の立場も考えながら、なおかつ選挙事務が公正に執行でき、スムーズにいくということを念願しておるわけでございまして、そういった点から、いろいろと個々の問題について具体的に検討を進めておるという状況でございます。
○横路分科員 いま福祉行政の基本は、ハンディキャップを負った人に対して、そういう人々を社会に適応させるのじゃなくて、社会がむしろそういう人たちに適応するのだというのが最近の福祉行政の基本だ、こういわれているわけです。たとえば国鉄にしても、喰いすでも乗れるようにしようじゃないか、官庁でも車いすの人が入れるような、そういう建物の構造にしようじゃないか、つまり社会のほうをハンディキャップを負っている人たちに適応させるのだというのが福祉の中心になっているわけです。 そこで投票の公正という点からいっても、私たちいろいろ考えてみて、巡回投票制度、つまり投票箱かそういう人たちのところにやっていくというのがやはり一番理想じゃないか。それでいろいろな意味でも、一体どこの家にどういう人がいるのかということを行政サイドがきちんと掌握するということにも実はなるわけです。ただそうなりますと、一体どのくらいの人がおって、選管のほうからどのくらいの人手が必要かという具体的な問題になるわけですね。そこで、自治省のほうでもそれは検討いただいたわけですけれども、大体寝たきりで投票に行けないという人は、自治省のほうでいろいろ作業を進められている中で大体どのぐらいおられるとお考えになっていますか。
○土屋政府委員 身体障害者は大体百三十万人ぐらいと聞いておりますが、その中でいわゆる歩行ができないということで対象になるべき人は約十万ぐらいではなかろうかというような感じを持っております。 それから寝たきり老人のほうは、これはちょっと私どもはわかりませんけれども、厚生白書等によりますと、三十五万三千という数が出ておりますが、その中でいわゆる歩行困難であるために対象になる人が幾らかということについては、これはなかなか簡単には推定ができないわけでございます。はっきりと把握はいたしておりません。
○横路分科員 いま寝たきり老人三十五万、それから歩行困難者十万というお話があったんですが、四十七年の十一月八日現在ということで、国民健康調査というのを厚生省でやっているわけです。それによりますと、症病によって社会活動か全くできないという人かどのぐらいかというと、大体推定で九十三万人程度。つまり、症病によって全く社会活動ができないという人ですね。これは、一部入院そのほかしている方か何か漏れているようでありますから、大体百万と押えていいんじゃなかろうか。そうすると、全国で投票個所というのは何カ所ございますか。
○土屋政府委員 四万八千三百ぐらいだったと記憶しております。
○横路分科員 大体五万カ所で百万ということになると、一投票個所で大体二十人ですね。つまり、数が多いからたいへんだと思うけれども、一投票区の中で考えてみると、大体二十人ぐらいの平均、こういうことなんですよ。これはいなかのほうですと、大体みんなきちっと掌握されていますから、そんなに問題はないだろう。問題は、都会で巡回するのかどうなのかという問題はあるのですけれども、大体一投票個所で二十人ぐらいということになれば、巡回制度もやれる。巡回制度ということになりますと、これは若干時間がかかるかもしれないけれどもやれるというように私は考えますけれども、どうですか。つまり、五万カ所でもって大体押えて百万ですよ。皆さん方の数字でいえば、いま三十五万プラス十万ということで、四十五万ということでした。四十五万ということであれば、一投票個所について大体どのぐらいになりますか、十人程度のものでしょう。そうすると、これはできないという理由にならぬと私は思うのですが、どうですか。
○土屋政府委員 平均的に計算いたしますと、確かにそういうことになるわけでございますが、これは町村なりあるいは世田谷区、大田区といったような非常に大きなところとそれは非常に違うわけでございまして、たとえば、どうもこれははっきりした数字ではございませんが、世田谷区あたりになりますと、身体障害者なり寝たきり老人等だけでも二千名はおるだろうといったようなことを用いておるわけでございます。それを区議会の選挙でも適用ということになりますと、きわめて短い選挙期日しかありません。そういったもので巡回をやるということになりますと、なかなかたいへんなことで、平均的にはどうも律しかねるのではなかろうかといった気かするわけでございます。
○横路分科員 世田谷の場合は、投票個所というのはたしか八十八か九十カ所ぐらいですね。ですから、それだってその範囲でもってやるということになれば、これはやはりできないと言ってしまうほどそんな不可能なことではない。たいへんだということはわかりますよ。たいへんだということはわかるけれども、全体の数からいって、皆さん方の話ですと、四十五万、いろいろ調査しても、ともかく社会活動ができないという人が大体百万と見て、五万カ所あるということで大体二十人程度ということになれば、これは全く不可能ということではないだろうと私は思うのですね、要するに、それにお金をかけるかどうか、手間をかけるかどうかの問題だろう。お金と手間の問題と選挙という民主主義の基本の問題と、バランスシートなんという問題でしょうか、私はそうじゃないと思うのです。
○土屋政府委員 お金のことは私、あえて申し上げるつもりはございませんが、ただ、実態問題として、先ほど申し上げましたような世田谷あたりでも、選挙のときに従事しておる数というのは非常に少ない。そして他部からいろいろ加勢をいただいてやって、ぎりぎり選挙の中、繁忙の中に過ごしておるわけでございますけれども、それにいまのような問題が出てくるとなると、なかなか相当の人数で、一チーム、管理人なりあるいは立ち会い人なりというものを見ていきますと、三人以上かかるだろうと思うのでございます、それを現在、こういった東京の混雑した中でそれぞれの家をたずねて回ると、一日十五軒ちょっとこえるぐらいがせいぜいだろうといったようなことを言っておるわけでございます。実際私、回ったわけではございませんからわかりませんか、担当者ではそういうことを言っております。そうなってみますと、なかなかその点もむずかしいしに、実際外国にもこういった制度がないわけでございますが、それは一つには、家の中まで踏み込むということ、一体、病人か寝ておるところまでそういった人がどかどかと行ってやるということかはたして感情的にもいいものかどうか。そういったこと等もとつおいつ私どもは考えて、これはなかなか容易ではないなという感じを持っておるわけでございます。
○横路分科員 寝たきりの動けない人は、外から人か行くことを一番喜ぶんですよ。寝たきりの老人なんかそうですよ。外から行ってたずねていくと、これはもう一番お喜びになるのですよ。 それはちょっと基本的な問題じゃないと思いますから、おいておきますけれども、そこで、要望かあるのですが、自治省のほうでそういう調査をされたらどうですか。実際たとえば世田谷なら世田谷でいいですよ、どこでもいいから一カ所とって、巡回制度にした場合にどれだけの人員かかかって、やれるものかやれぬものかということを、机上でもって、いや、それはできるとかできないとかいうんじゃなくて、実際にどうなのかということですね。どこの家におってどうだ、これだけ回るのにこうだというようなことを、これは少し東京都あたりに協力してもらって調査をやったらどうですか。
○土屋政府委員 これは先ほど申し上げました世田谷の実態というものが、具体に回られたかどうか私はそこまで聞いておりませんか、実際に担当しておる方に、一体どの程度回れるかどうかということ、何チーム編成しなければならないか、そういった人はどういうことで集めることかできるのか。人の集め方によってはいろいろ、とんでもない人か来てはこれまた困るわけでございますし、熟達した人をつかまえなきゃならぬ、それが多量につかまえられるかどうかといったようないろいろな心配があるようでございます。そういうことで、一応はそういうものをわれわれとしては現実にやっておられる方の意見を徴しておるわけでございまして、そういった検討もいたしておるわけでございます。
○横路分科員 それをちょっとまとめて、あとでまたこれは公選のほうの特別委員会で議論することですが……。 最後にちょっと一つ、二つだけ確認しておきたいのですけれども、いまの問題と別に、投票所が二階にあるなんていって、これは歩けるんだけれども非常に不自由する人がたくさんおられるわけですね、ですから、投票所をできるだけ二階じゃなくて一階で、からだの不自由な人が投票できるように、その辺のところもちょっと、これはその程度の指示ぐらい都道府県に出していただきたいと思うのですけれども……、東京都あたりですと、これはかなり二階に投票所を設けているというところがあるようですが……。
○土屋政府委員 私も実際何カ所でそういうことになっておるかというようなところまで聞いておりませんか、これはやはり実態をよく聞いておく必要があると思っております。そうしてそれに応じて、わが国では外国にないような不在者投票制度という現在の制度もございますので、なるべくそういった方が投票しやすいような方向に改善をしていくように、それは絶えず努力をするように私どもとしても指導してまいりたい、一挙にはまいらないかもしれませんが、そういう方向で努力いたしたいと思います。
○横路分科員 これで終わりますが、大臣、そこで、特別委員会のほうでいろいろ議論しながら、今度の参議院選挙にできるだけ間に合わせたいということで、それは皆さん方の立場もあるでしょうけれども、非常にやはり強い声で、特にこの寝たきりの人たちというのは、いま政治に対していろいろな要求を持ちながら、実際にはもう選挙もできないという状況にあるわけですから、私たちのほうも努力しますから、自治省のほうも必要なところは決断をして、できるだけ参議院選挙に間に合うということで御協力を願いたいと思うのですけれども、大臣、最後に……。
○町村国務大臣 私どものほうもぜひひとつ成案を得て、参議院選挙に間に合わせたい、かように考えておるところであります。
○横路分科員 終わります。
○渡辺主査 横路君の質疑は終わりました。 次に、八木一男君。
○八木(一)分科員 自治大臣はじめ政府委員に御質問を申し上げたいと思います。同和問題を主として御質問申し上げます。 先ほど大原亨委員の質問に対する町村自治大臣の御答弁を伺っておりました。また総括質問でもこの問題に私が触れたときもいろいろお聞きになっていただいたと思います。町村大臣はたいへん有能な先輩でございますことは私も存じておりまして、尊敬をいたしているわけでございますか、同和問題については、北海道で御出身になり、北海道で御活動になった町村先生は実感がない点があるのではないかと思うのです。しかし責任を持っておられるわけでございますから、私の申し上げることは決してうそは申しませんので、そのままともにひとつ御判断をいただきまして、ぜひ積極的な御答弁をいただきたいというふうに思うわけであります。 先ほど大原亨君の質問もありましたけれども、この同和対策事業については、同和対策事業特別措置法ができましてから五カ年計画で進んできているわけでございますが、前期五カ年を経て後期に入るこの年になって、不十分ということばではまだ不足であって、ほとんど緒についたばかりというような状態である。 先ほど予算の説明が総理府からも大蔵省からもありました。なるほど率は一五六平均だという話が出ましたけれども、財政的な一つの率の問題ではないわけです。何百年の問題で、明治以後百年間解決をしなければならない問題が放置をされておったわけでございますから、何百年間の問題に対処する財政を推定して、それから率をかけるなら別ですけれども、最近始ったものですから、率などは問題ではないわけであります。それが何千倍になろうと何万倍になろうと、必要なものは必要なだけの財政的な措置をするというべき性質のものでございまして、どうか大臣には、率はこのことについては問題でないという考え方をひとつ固めていただきたいと思うわけであります。これはアイヌ民族問題について同じくそういう問題が出てくると思いますが、そのことについても、前年度よりちょっとよかったからというのじゃなしに、長年放置された問題を徹底的に対処するには、前年度の比率じゃなくて、必要な経費は必ず出すということで政府全体が考えていただかなければならないし、また自治省は特にそのことに対処をしていただかなければならないと思うわけです。 特に同和対策事業特別措置法で国の第一義的な責任か規定をされているわけであります。それに準じて地方自治体の責務か規定されているわけであります。ところが実際上は、ほとんど地方自治体の負担にしわ寄せがされているわけであります。国が本来の任務を放棄をして、地方自治体に非常に財政的な難儀を負わせているというのが現状であります。それを徹底的に打開をしていただかなければならないわけであります。 先ほど財政局長の御答弁にありましたように――大蔵省の方おられますか。元来はこれは各実施官庁と大蔵省により責任があるわけでございますが、国の認める同和対策事業として、いまやられているものをすべて認めなければならないわけであります。それを少ししか認めていない。今度は三十九にふやしたという総理府のお話でございますが、二年ほど前のところですと、自治体のやっている数字で四十八種類やっているのに対して、国の認定するものは五事業しかないというような状態であります。そうすると、三分の二の国庫負担をしようが、補助裏の優先起債をしようが、十分の八の交付税交付をしようが、それに入らないわけであります。ですから地方自治体に非常に負担がふえる。 先ほど普遍性という話が出ました。普遍性という話は、普遍的に必要なものであればそれは認めていくという大蔵省の考え方であります。それは筋が通っているように見えますけれども、その前に土台が間違っているわけであります。地方自治体の熱心なところは必要なものをやる。不熱心なところは必要なものはやらない。したがって普遍性がまだ出てきていないわけであります。あるところでこれが有効であると気がつかれたものは、他の地方でも有効なものであるわけであります。普遍的にするように政府がしなければならない。一部の市町村だけが熱心でも、それは一カ所だから、そんなものは認められない、並行的に十カ所ぐらいあったら認めるというような消極的な態度を政府がとっているからいけないわけであります。普遍的なものにするように政府がしなければならない。それは、自治体がやったものを全部普遍的なものと考えて国が対処をして、財政的な非常な困難なしに、自治体がこの解放行政のためにやっていける状態をつくっていかなければならない、そういうことになろうかと思うのです。そういう点をひとつぜひかみしめていただきたいと思うわけであります。 そこで、実は具体的な問題でございますか、先ほども大原君に対する御答弁の中に、特別交付税の問題その他がございました。地方財政の負担の中でかなり大きな重要な部分を占めておるのは公営住宅の関係であります。この同和対策事業で一番おくれているのは、一番肝心な就職の機会均等を保障する問題、教育の機会均等を保障する問題でありますが、具体的には公営住宅の問題か一番金が要るわけであります。この公営住宅の問題の中で、たとえば公営住宅の敷地については、秋田自治大臣のときに、山中総務長官と自治大臣の両者に私も話しまして、両者の話し合いで特別交付税でその二分の一を見ることになり、その後去年から三分の二にふえました。これは前進した政策であると私は評価をいたしております。しかし、全部認められた場合に、ほかの場合には補助裏に十分の八の交付税交付があるわけであります。したがって、この部分の三分の二というものを十分の八にする御努力がぜひ必要であろうかと思うわけであります。そういうことが一つであります。 それからもう一つは、その土地の上に建っている建物であります。建物については、これは特交の交付の対象になっておりません。それはなぜかというと、ほかのものは全部三分の二の国庫負担があり、そして補助裏の特別起債があり、結局補助裏については十分の八の交付税交付がございますから、一番高度に適用されたときには九割以上の国の援助があるということになるわけであります。 ところが、その建物のほうについていないのには、実はこういう非常に残念なことがあるわけであります。同和対策事業特別措置法が制定されたときに、あらゆる確認事項がございました。その中の大部分は非常に積極的なよいものであります。たとえば実質単価にしなければならないということを福田大蔵大臣はその当時確認された。これが実際になかなか行なわれていないことは残念でございますけれども、完全に実質単価にすべての補助率をするというような問題だとか、あるいは起債については実際上、上限、下限を取っ払ったようなやり方をするとか、そういういろいろなものがついておったわけであります。そのあとの、一番最後の、一番肝心な確認事項というのは、総理府総務長官がそのときに答弁をされて、総理大臣が再確認をされた、この法律は同対審答申を実現するために積極的に活用する、それが一番大事な確認であります。ところが、この確認事項も往々に消極的にしか解釈されないことが多いということで残念なんですございますけれども、積極的に活用するというのが基本的な確認事項である。したがって、その当時の確認事項の役に立つものはどんどんそのとおりにやらなければいけないし、その確認事項の中でブレーキのかかった部分がごく一部あるのですが、それについては再検討して直していかなければならないという部分があるわけであります。その一つだけ残念な確認事項は何か。これは公営企業、準公営企業など、その収入をもって償還に充てられるものについては、この十条の適用はそれを除いてやるという確認事項が一つあるわけです。非常に残念な確認事項であります。私の確認を求める質問については、そういうことはなしに、一切全部適用すべきであるという主張をしたわけでありますが、確認事項はそうなっている、これが非常にじゃまになっているわけであります。実際に自治大臣に聞いていただきたいのは、同和対策の公営住宅は、当然低家賃でなければその目的に沿うことはできません。低家賃ということは非常にいいことである。低家質であれば、いま実質上その住宅の修理費にも満たないくらいの家賃、それを高額な家賃を取って、修理費、管理費が全部埋め合わせられるという観念的な理屈のために、家賃が入るから交付税のほうで対処をしなくてもよろしいというような間違った確認がそこでされておる。これだけが確認事項のための一つの間違いであります。いま同和対策事業特別措置法を改正すべきだという状態が生まれてきました。内閣の同和対策協議会では、改正案をいま準備しているというときであります。これは改正案で当然直されるべきものでございますが、その間にも確認事項ということは大事な点でございますから、総理府総務長官の積極的に活用すべき基本的な確認事項について、不十分なところのある、欠点のある確認事項は直していく。直していくことによって――法律改正はもちろん必要ですけれども、それまでにも、問題に対処できるようにするということが必要であろうと思うのです。その点でいまの上屋の問題は、この問題に引っかかって土地のほうには三分の二の特別交付税についての対処をしておられるわけでございますが、上屋についてはそれができていない。これを打開して、ほんとうは上屋についても同じく普通交付税でできるようにしたいのですけれども、いまの現状のやり方を伸ばすとすれば、特別交付税でこれに対処するということをぜひ積極的に御推進いただきたいと思うわけであります。大事な問題ですから御協議いただいてけっこうですが、どうかひとつ積極的な御答弁をいただきたいと思います。
○松浦政府委員 制度といたしまして、現在の住宅の問題は建設省の所管になるわけでございますが、建設省のほうで、制度としてそういう収入があるという先生がおっしゃる不適当な確認事項、それに該当しないような形の措置がとれる可能性があるのではないか、そういう措置をとっていただきますならば、当然のこととして十条の算入という問題が出てくると思います。現在まだ土地の問題も、先生おっしゃるように三分の二という実態でございますので、直ちに上屋について特別交付税で見るということを、ここでは交付税総額の問題もございますので、申し上げかねるような状況でございます。
○八木(一)分科員 大臣に伺います。 たいへん即座にお答えにくい問題であることは私も知っております。しかし、断じて早く解決をしなければならない問題であります。したがって、いま財政局長が答弁されましたけれども、建設省で対処をされても、それから自治省で交付税で対処をされても、これはどちらでもけっこうです。上尾についてそのような対処がされて、地方自治体の負担が少なくて同和対策住宅がどんどん建つように、そして住宅が建つことによって環境がよくなることはもちろんですけれども、たとえば就職の機会均等につながる、就学の機会均等、たとえば狭いうちで赤ん坊が泣いている、親が夜なべをしておるというところで幾ら――たとえば高等学校に奨学資金で入っても、ほんとうに予習、復習をするような場所がありません。そういうことがやはり後の問題につながるわけであります。そういうことで、そういう住宅が早く建つように、ぜひ積極的に御推進をいただきたいと思うわけであります。自治省、建設省、大蔵省も関係がおありになるかと存じますけれども、ぜひひとつ急速に積極的な協議をされまして、きょうは御答弁けっこうですけれども、少なくともそれが、協議といえば来年しか実が結ばないということではなしに、協議されたことが即座に後期五カ年の第一年であります四十九年度から間に合うように、ひとつ積極的な御推進をいただきたいと思いますが、ぜひ自治大臣の積極的な熱意のある御答弁を伺わせていただきたいと思います。
○町村国務大臣 ただいまの住宅建設の問題について、下の宅地とは非常に違った取り扱いになっており、それがために住宅の建設がたいへん進まないという御指摘でございます。先ほども財政局長からお答えを申し上げましたように、建設省に積極的にひとつよく御相談を申し上げまして、こういったことにつきましても特別の国庫補助制度ができ上がるということになりますれば、当然自治省としてはその交付税で措置をするということができるわけでございますので、そういった点はひとつ関係省の間で積極的な相談をさせるということにいたしたいと思います。
○八木(一)分科員 それから、私のほうの整理が少しすっきりしなかったわけですが、二分の一から三分の二になさった。これは各省に相談はなさったかもしれませんけれども、自治省がおもに相談をなさったのは同和問題の主管官庁といわれる総理府と――ですから、これはいまほかのものに十分の八が普通交付税で出ているのを、いろいろな事情で特別交付税で対処しておられるわけでございますが、十分の八にするように、主体的に積極的な御努力をいただきたい。上屋のほうは新しい問題ですから御相談になってけっこうでございますが、いま言ったように至急に実現するように御努力を願いたいと思います。 時間があまりありませんので、まとめてまた自治大臣から最後に積極的な御決意を伺いますけれども、いま首を縦に振っておいでになるので、そうしていただくものと理解さしていただきたいと思います。 それから、その次に、いまこれは財政局長もあれですが、第十条適用という問題は総体的な大きな問題になっております。この問題については、自治省が大蔵省に対して言い分のあることはわかります。ほんとうはすべての事業を国の認める同和対策事業としたならば、国庫負担がみんな三分の二ついて、補助裏については自動的に十分の八になる、それをしないからという自治省の立場があることは知ってはおりますけれども、自治体を一番よく知って、自治体の苦しみを一番よく知っておるのは自治省でしょう。その場合に、法律的にほんとうにやる気であれば、ほかのものを第十条適用、国が国庫補助事業ではなくても適用されることはできるわけです。自治省が、自治体の非常ないまの難儀な状態を御承知なんですから、第十条を適用される。これは本来大蔵省も現業官庁も国庫補助事業として対処をさるべきものを、まことになまけておるから自治省がやるのだ、まずやってみて、第十条の適用をして、そして本則の同和対策事業は全部が国の認めるものになって、国庫負担が三分の二になって、補助裏が十分の八になる、このように御推進になっていただく必要があろうと思います。役所の中のいろいろの理屈の言い合いで問題がとまっていることはたいへん私どもとしては不満です。その不満はより多く大蔵省なり建設省なり、そういう各省にぶつけますけれども、一番自治体のことを扱っておられる自治省でございますから、まずもって第十条適用を大蔵省が何と言ってもやるのだ、そういう点で御推進になっていただく必要があろうと思います。ぜひそういう点について積極的にお考えをいただきたいと思うのです。自治大臣のひとつ積極的な御答弁をいただきたいと思います。
○松浦政府委員 先生御承知のように、同和対策事業は地方公共団体が第一次的な責任を負って行なうというものではないわけでございます。国があくまで主体的に、そして実際には実施機関として地方公共団体がその場の実情をくみ取りながらその成果を期するというたてまえになっております。したがって、当省が財政的な問題から十条適用を積極的に広げるということは、もちろん私どもとしては考えておりますけれども、それよりもっと基本の問題としては先ほど申し上げたような問題があるわけでございます。したがって、私どもとしては、大蔵省なり各省なり、あるいは総理府なりに、実態に合うように、先生の御意見を十分しんしゃくしながらどしどし国庫補助を広げていただきたい。そうすれば当然にいままでの法律の運用上からも、十条にみんな入ってくる。こういう形になる。そちらを第一義に私どもは置いていくべきだという考え方は先ほども申し上げたとおりでございます。
○八木(一)分科員 いまのような御答弁は想像して先ほどから申し上げております。そういう自治省のお考え方もわかっております。だけれども、動かない。この二、三年その問題が、第十条適用の熱望が、地方自治体の場合にある。あなた方は、大蔵省と見解を異にしておるというようなことで動かない。動かないことになればこれは困る。もう一つ、おっしゃったように国に第一義的に責任があるのに、地方自治体に責務を実際上はおっかぶせているわけです。私どもは大蔵省は攻めますよ、大蔵省についてもまた別の時間でやりますから。だけれども、あなた方は、この問題については、ほんとうに地方自治体の立場、同和対策事業をやらなければならないという立場から、大蔵省と取っ組み合いをしても大蔵省に地方自治体がやっている同和対策事業を、全部国の認めるものとして認めさせることをやらなければならない。大蔵省がどうしても承知しなかったら、自治省は自治省としての立場があるのだ、それならおれのほうは十条でやるのだ、交付税を所得税や酒税の三二%とか、そんなことじゃなしに、おれのほうはやるのだから交付税は四〇%にせい、そのくらいの覚悟で大蔵省と取っ組み合いをしなければいかぬです。各省が競争してやるようにならなければいけない。だから、いまおっしゃったように、あなたとしては、自治省としては筋が通っているけれども、大蔵省や、あるいは現業官庁がなまけているという考え方でしょうけれども、あなた方は自治体のほんとうの苦しみを全部知っているはずなんだ。それを動かすためには、ほんとうに町村国務大臣が閣議で、大蔵大臣や現業官庁の国務大臣と大論戦を展開して、ぴちっとやらせる。それでも抵抗してやらなかったら自治省自体でやるのだ、十条適用でやってみせるのだ、そういうような覚悟でやってもらわなければこれは推進できません。そういう点で第十条はやったらいけないという規定はない。とにかく第十条の適用をいまより拡大して、自治省自体でやられる、そうして大蔵省には、おまえさんたちはなまけているということで追及をし、現業官庁にもそういうことで追及して問題を促進する、そのようにやっていただく必要があろうと思うのです。そのような気持ちで町村国務大臣はこの問題に対処していただきたいと思いますが、御決意のほどをひとつ伺っておきたいと思います。
○町村国務大臣 先ほど八木委員は、私はこういった問題についての認識が非常に浅いであろう、こういう御判断でございますが、私どもは実際にこういう問題に触れた経験は全くございません。したがって、認識は浅いのでありますけれども、ただ、いずれにいたしましても、こういった同和対策事業というようなものが行なわれなければならないということ自体が非常に私は残念なことで、おそらくこの法律を時限立法でつくっておりまするゆえんというものも、何とかしてこの十年間でそういった事態がなくなるように、この法律が要らなくなるような状態を一日も早くつくり上げたいということが、この法の最大のねらいであろうと私は思います。 そこで、五年たったけれども、まだほとんど処理もついたかつかないかの状態だというただいまの八木委員の御指摘でございますが、いずれにいたしましても、この問題は、こういった法律を制定をした精神というものに立ち戻って考えてみまするときには、関係省それぞれこの法の精神とするところを達成するということに、全力を注がなければならぬということは言うまでもございません。いま御指摘のあったことについて、財政局長は財政局長としての立場で御答弁を申し上げておるわけでございまして、いまほかの省がやらぬのなら全部自治省がかぶってやれという御指摘のようでございますけれども、それはそれなりの御意見としてひとつ伺っておきまして、やっぱり関係各省それぞれの立場で、これらの問題にさらにひとつ力を入れるということにいたしてまいらなければならぬ、こう私は考えている次第であり、そういった意味で私どもも努力をいたしていきたい、こう存じております。
○八木(一)分科員 大臣真剣に考えていただいているようでけっこうであります。ただ、機会を得てまた大臣に問題をもっと詳しく御説明する場を持たしていただきたいと思います。 ちなみに一つだけ御認識を改めていただくためにも申しておきますと、実は明治維新のときに、改革が停とん後退をしましたので、たいへんとんでもないことになった。明治維新の改革停とん後退は、時間がありませんが、聡明な方ですから御承知だろうと思う。民主主義が後退してしまいました。いまになかった公侯伯子男というようなものをつくって、人の上に人があるという制度をつくった。それは逆に人の下に人がある――下ということばは当たりませんけれども、世俗的にいうそういうものがあって、そういう体制にしてしまいましたから、この不当につくられた身分差別が消えやらないで働いてきた。それが実際的に生活に、その人たちのいろんな権利に具体的な影響があるわけです。たとえば明治時代には、労働者として働こうとしても、下級労働者に働く道がなかった。逆に武士のほうは、秩禄公債をもらいながら国家の官吏、地方の官吏、大学の先生、小学校の先生、商社の支配人、専務、みんな読み書きそろばんをしていたのですから、その人たちは優先的にみんな就職が確保されていたわけです。それと逆に、下級労働者にも採用されなかった、差別があって。農地改革では一片の土地も農業地帯に住む部落の同胞には分け与えられなかっただけでなしに、小作地も分け与えられなかった。それから差別があるので中小企業もうまくいかなかった。労働者として、そして農民として、中小企業者として成り立てない状態において放置をした問題がいまも続いているわけです。ところで、武士のほうにはそれだけ優先的に職業を実際的には確保されているのに、秩禄公債というものを発行した。当時の金額で二億一千万円、いまの貨幣価値に換算すると約一兆円、四分利でそれが活用されるとすると五十兆をこえます。武士階級の数は部落の同胞よりもはるかに少ないわけです。そのことを考えますと、先ほども総理府の説明がありましたような予算、あのような伸び率では問題にはなりません。毎年少なくとも数千億はつぎ込んでもまだ足りないということが言えるわけであります。そういう状態をひとつ御認識になっていただいて、国務大臣として閣議でそういう総体の問題、十条の問題や何か、それから適用が全部を入れてないという問題、これは断じてけしからぬということで、閣議でほんとに問題が進むように御推進をいただきたいと思いますし、自治省としてもそのように対処をしていただきたいと思うわけでございます。 先ほど総理府の説明にありましたように四千七百三十三億の金額で総計されている昭和四十六年度の調査報告というのは、全く不備なものである。対処しなければならぬ事象があるのに、それを報告してこない県もある。たくさんあるのに十分の一くらいしか報告してこない県もある。そして問題をごく一部分しかやらない市町村もある。そしてそれを収録したものがそれでありますけれども、一番大事な、就職をよくする、それから学校に行くことをよくする、あるいはまた産業をよくするという問題はほとんど触れられていない。このような問題はほんとに徹底的に再調査をして、この事業量をほんとうのものに直して推進をしなければならない問題でございます。どうか御認識を深めていただいて、国務大臣として御推進になると同時に、自治省というのは、ほんとにそれを一生懸命やっている地方自治体を指導し、推進される省でございますから、断固たる決意をもって、ほかの省のわからない人か何と言おうとも押し切って、この問題を進めるようにしていただくことを強く要望し、先ほどのたとえば土地に対する特交を三分の二から八割にしていただきたい。上屋について対処をしていただきたいという問題についても、具体的に御推進なすっていただきたいと思います。もう一回前向きの積極的な御決意を伺って質問を終わりたいと思います。
○町村国務大臣 同和対策事業というのはまことに重大な問題だと私は深く痛感をいたしております。長い間のいろいろな歴史的な過程を経てきておる問題でございますので、こういったことを一体どういうふうにしてつとめていけば、ほんとうに早く解消ができるのかということが最大の問題、おそらく同和対策事業特別措置法ができましたのも、そういう点でこの前進に非常に役立つものということで、この法律が制定をされたのでございましょうから、私どもとしてはこの法のねらいとするところを一日も早く達成をされるようにするためには、これは関係各省それぞれの立場で、そういった同一目標に向かってひとつ全力をあげるということでなければならぬことだ、こう考えておりますので、私は私の立場でひとつできるだけの努力をいたしてみたいと考えております。
○渡辺主査 八木君の質疑は終わりました。 次に、青柳盛雄君 〔主査退席、渡部(恒)主査代理着席〕
○青柳分科員 私は、東京都の特別区の区長の公選の問題について、政府の方針を確めたいと思います。 まず最初に、東京都の特別区に住んでいる住民の人たちが、昭和二十七年、直接公選制の権利をとられてから、何とかもとのように、各市町村がその長を自分たちの直接投票で選び出せるようにしてもらいたいという強い要求を持っておられ、それを代弁するような形で区議会議員の方々、これは中央の政党と同じように、自民党から社会党、共産党、公明党、民社党、それから無所属というふうに分かれておるのでありますけれども、ほとんど超党派的に、区議会の事業といいますか、あるいは区の事業といってもいいような感じで、つまり予算までつけて区長公選運動を取り組んでこられた、二十二年と一般にいわれております。そういう長い間運動が展開され、政府、自治省に対しても、そういう陳情が毎年のように行なわれてきた事実はわかっておられますか。
○町村国務大臣 私も最近就任したばかりではございますけれども、大体そのことは承知をいたしております。
○青柳分科員 こういう住民運動としても非常に特異な性格を持ち、しかも非常に粘り強いものがあるにもかかわらず、自治省が昨年の七十一国会までは、これについてほとんど法制的な措置をとる手続に踏み切らなかったというのはどういう理由に基づくものか、簡単に説明をしていただきたい。
○町村国務大臣 私は実は深い事情というものは存じませんので、これは行政局長からお答えをさせますが、私のちょっと理解していることを一言だけ申し上げてみますと、御承知のとおり、いままでの東京都政というのは、元来、昔の東京府というものと東京市というものとをあわせて、いままでの日本の地方制度の中にはない新しい制度ができたわけでありましょう。でございますから、そういった経緯で東京都というものは、普通の府県ではやっていませんような、いわゆる市でやっておりまするような行政というものを、全部東京都が直接行なうというたてまえでございました。そういうようなことから、私は、東京都の区というのは、東京都のいわば直接の出店といったような感じで初めできたのではないか。したがって、これを自治体として認めるというような考え方は、少なくともこの制度ができた当座はなかった、こう私は思うのであります。今日まで区を完全自治体として取り扱っていくということが取り上げられなかった理由というものは、そこにあったのではないか、私は過去の経緯からかんがみて、そういう私は私なりの感じを持っておったということだけ一言申し上げておきます。
○林(忠)政府委員 ただいま大臣から申し上げたこと、まことにそのとおりであると存じます。そのほかに、東京都の特別区というのは、これはやはり大都市の一つの制度ということで、各それぞれの区の独立性及び東京都、ことに二十三区部の一体性とのかね合いにおいて常に考えられてまいったということ、したがって、その一体性としてやるべき分を、先ほど大臣が申し上げましたように、通常の市町村でやっているものはこれは都で処理しておったという形はございます。 そこで、その一体性とそれぞれの独立性のかね合いをどう考えるかということが、これは大都市問題の永遠の課題でございますけれども、その辺の考え方、それを一方で考えながら、一方で住民の間にそういう声が長く引き続いて起こったことはよく承知しておりましたので、その間の調整ということをいろいろ考えてまいったということが、従来これを取り上げなかった理由だろうと思います。これは第十五次の地方制度調査会でその間のかね合いを、一つの結論を出しまして、区長の公選に踏み切ると同時に、各区の独立性を従来よりも強める、できる限り市並みの仕事をやるような自主性を高めるという改革に踏み切ったのがこの前の国会でございました。
○青柳分科員 大臣のお話も、いまの局長のお話も、一面はそういうところがあったと思うのですけれども、戦後の新憲法のもとでは、出発の当初から完全な自治体としての扱いだったわけです。区長も公選であれば区議会ももちろん公選です。大体大都市には区というものがありますけれども、区議会というものを持っているのは東京都だけなんです。二十三区というのは特別区、特別という名前がつくだけあって、やはり単なる行政区、要するに出店ではないわけなんです。したがって、出発から完全な自治体であったもの、それを途中から頭をちょん切った、区議会だけは残す、こういうこと。したがって、また、仕事も都のほうにほとんど取り上げてしまうというようなことから、昭和三十九年には一部自治法の改正があって事務、事業などが区に戻されたわけでありますけれども、依然として区長は区議会が知事の同意を得て選任するという形で、事実上区民はつんぼさじきに置かれておる、こういう状態でありましたから、区民が一番求むるところは、区長は自分たちの投票で選んだ、だから何でも自分たちの要求を聞いてもらえるし、また聞いてもらいに出かけられるという感じ。ところが区議会が区民の意向を無視してか、あるいは関係なしに選任をし、知事が同意するというような形ですから、どうも疎遠なものになってしまうし、またこれでは自分たちの要求はかゆいところまで手が届かないという日常的な気持ちが住民の中にあって、それを先ほど申しましたように代弁するような形で超党派的に区議会が先に立って、二十三区全体に特別委員会を設けて運動を続けてきた。 これに対して先ほど出発がそうだからというお話がありましたけれども、実は私の手元にある資料によりますと、昭和四十二年ころに自治省が東京市構想、要するに昔の東京市のようなものを復活するということを検討したという記事が朝日新聞に載っておりますし、また四十三年の九月にも新発足の地方制度調査会に東京市構想、特別区のあり方を自治省が諮問する、そして波紋を投げかけるというのが各新聞に報道されております。このように区民の要望をさかなでするような考え方が自治省によってとられ、四十三年の十月にも自治省、首都行政を再検討、特別区をやめ大東京市に、東京を四市に分割、区議会はなくす、こういう構想を発表する、少なくとも新聞には報道される。四十四年二月にも大東京圏構想というものを具体化する、二十三区を行政区にする、そして一都三県も合併するといういわゆる首都圏構想のようなものですね、こういうものが自治省の中、政府の中に動いておる。また四十四年の九月ころには日本商工会議所の総会が開かれまして、道州制を早く実施せいということを決議する。また、産業問題研究会が申し合わせをして、道州制の実現に努力をするというようなことも四十四年の九月に発表されておりますし、また、四十五年一月になって、同じく日本商工会議所が全国を八区画した道州制の具体案を発表され、自治省も広域市町村を進めつつ前向きの方向で道州制を検討するという読売新聞の記事もございます。またこれを受けて、四十五年の二月に、地方制度調査会と自治省が道州制の検討を始めるという各新聞の報道もありまして、全く東京の特別区をなくして、そして東京市にしてしまうというような逆コースですね。ですから、こういうものと対抗するような、区民の願いとはとうてい縁がないどころかこれに反するような動きがずっと昭和四十年代、十五次の調査会の答申が出るまで続いているという感じがするわけです。 そこで、十五次が、先ほど行政局長も言われたように、区長公選を答申されるという中で七十一国会に地方自治法の一部改正が出され、その中にこの答申の趣旨が盛られてきたわけでありますが、これは七十一国会あんなに長く延びていたにもかかわらず、通年国会ともいわれるほど長かったにかかわらず、ほとんど衆議院の地方行政委員会で審議されなかったということも事実であります。その原因をどういうふうに政府としては見ておられるのか。せっかく出したものが廃案になってしまった、審議未了になってしまったということについて、その原因について何か検討されたことがありますか。
○林(忠)政府委員 提出いたしました政府のほうでは、一日も早く審議をしていただき、十分審議を尽くして可決していただくことをお願いし続けてまいったのでございますけれども、どういうものか、国会のほうでああいう扱いになりまして、一回も、ほとんど審議をせずに審議未了になりましたわけでございます。それの原因についていろいろな意見がございましたけれども、一部には区長公選のほかに、別の部分の改正案も同じ中へ含まれておって、そこについてなお意見が合致しない面があるということがなかなか審議に入れなかった理由であるということも伺ってもおります。
○青柳分科員 まさにそのとおりなんです。もちろんこの十五次の答申が、全面的に二十三区の人たちによって支持されたというわけではなくて、問題点も含んでおったのでありますが、まずそれを法案化した、そのことでこれはいろいろ修正も、あるいはその審議が行なわれれば出てきたかもしれないと思うのですけれども、修正も何も全然、趣旨説明があったという程度で終わってしまっている。これはまさに市町村連合と俗にいわれているものがそこに入り込んできたというか、抱き合わせになったと言ったほうがいいのかもしれませんけれども、こういう地方公共団体の組合に関する事項というものが一つの法案の中に盛り込まれた、しかもその部分は、別の法律で前の国会で提出されたけれども、これも審議未了で廃案になった。 〔渡部(恒)主査代理退席、主査着席〕 つまり与野党の合意はもちろんのこと、多数で採決し、通過させるということもできなかったような内容のものであったということも、歴史的に明白でありますが、そういうものを、特別区の区長を公選する、またこれに関連するもろもろの規定と一緒に出さなければならないという何か法律的な制約があるのかないのか、それをお尋ねしたいのです。
○林(忠)政府委員 地方自治法というのは、地方団体の組織、制度をきめる一つの体系をなした法律でございまして、この地方自治法の中に改正する部分があれば、それを一つの国会に地方自治法の改正案として一本で出すというのがきわめて自然な姿であると存じます。そこで、この先生のおっしゃいました連合の部分については、さきに第十三次地方制度調査会で御審議をいただきまして、その結論を得て、その結論に即した形で前に地方自治法の一部改正という形で国会に提案してございました。これについてはいろいろ御議論もあり、ある時期は衆議院を通過した時代もございます。ところがそれが成立しないうちに第十五次地方制度調査会で東京都の特別区の改正に関する答申がございました。これはいずれも地方制度調査会の御答申でございました。地方制度調査会には地方団体の方、学識経験者の方のほかに国会の各党の代表の方も加わっていただきまして審議をして、こういう改正をすべしという答申をいただき、それに即した改正でございます。したがって、そのいずれも地方制度調査会の答申に基づく改正を、地方自治法の改正案として一本の法律にまとめて出すのがきわめて自然な姿でございますので、そういうふうに出させていただきました。政府としてはこの二つの改正、いずれもできるだけ御審議を尽くしていただいて早く成立をさせていただきたいという気持ちを持っております。
○青柳分科員 確かに政府とすれば、二つとも地方制度調査会の答申事項でございますから、出すときには一緒に出す、これは非常に事務的な感じがするわけですね。ところが、国会の中であらわれるところのこの二つの部分に対する国民の反応というのは、片方はほとんど与野党一致という形に出てくるのだけれども、片方は与野党が対立する対決法案的な性格を持っている。こういう場合に、政府とすれば別に法律的な制約がないんだから、いまお話を聞いていても、別にあるらしくないので、ただ自然な形では一緒にやるのがいいのだという程度のもの、そうだとすれば、少し政治的にものを考えて、国民がほとんど問題なく、直接的な要求を持っているのは東京都二十三区に住んでいる住民だけかもしれませんけれども、しかし決してこれはその二十二区の住民のエゴではなくて、まさに自治権拡充、民主主義の要求であって、全国民的にこれは区長を公選するのはもっともだという、それは無関心の方でも、話せばすぐ賛成をされる問題、これを無理やりに国論が二つに分かれるような市町村連合の案とくっつけなければならぬというのは、事務的、官僚的に考えればこれはいまの答弁になるかもしれませんけれども、少し政治的に考えれば、別々に出しても何ら法的にもおかしくないし、また政治的にも非常に賢明なやり方、というのは、一つは対決法案にもなりかねないのだから、それは十分に審議を尽くして、そして最後には採決をもって多数で可決するということもあり得るでしょうけれども、少なくとも区長公選に関する限り、与野党一致で、もちろん部分的な修正などはあるかもしれませんけれども、通過して――一日千秋の思いで待っている、二十年も待っているこの区長の公選をはばむ、結局無理心中でもありませんけれども、廃案になってしまう、どっちも通らない、こういうのは非常におろかなことではないかと思うのですが、ことしの今度の七十二国会では、こういうおろかなことはやるまいと私は思うのですが、その点いかがですか。
○林(忠)政府委員 地方自治法という一つの体系をなした法案の中に、この区長公選、連合、そのほかにも監査委員の任期の延長とか多少の手直しございます。いろいろな改正の部分が含まれておりまして、その改正については中にはほとんど皆さんの御意見かそごしないものもありますし、中には皆さんにいろいろな御意見があって、十分審議を尽くしていただく必要のあるものもございますけれども、政府といたしましてはこの区長公選もぜひやらしていただきたい。同じような熱意で、これは地方の要望もたいへんございますし、市町村連合の制度というものも、ぜひ地方自治の充実のために実現してまいりたいという気持ちを持っておりますので、今回も地方自治法の改正につきましては、両調査会の御答申を一つの法律にして御提案をするというつもりで現在おるわけでございます。
○青柳分科員 それは新聞などでもそういう報道がありましたから、おそらくそうではないかと私も想像はいたしておりましたけれども、これでは今度の国会で、はたして十分に審議した上で両案――両案といいますか、一括して成立するかどうかということについてまた危惧の念を感ぜざるを得ないわけです。どういうことですか、地方行政委員会のレギュラーのメンバーは、東京二十二区から選出された衆議院議員は一名もおりません。したがって、地方を選挙区にして出てこられる方ですから、東京二十三区のこの住民の気持ちというものは、東京二十三区から選出された議員よりは理解の程度が幾らか薄いと思うわけですね。そこで、これがまた市町村連合というふうに、別にそんなに一刻を争うものじゃないものと一緒になっていると、審議は十分尽くそうじゃないかということになれば、場合によったら審議未了、うまくいっても継続審議というようなことになってしまいますけれども、来年が一斉地方選挙の年でございまして、この一斉地方選挙までにはどんなことがあっても区長公選は実現をして、そして区民の大多数の投票、投票率は一斉地方選挙の場合はいいのですから、そのときに直接選挙でやるということに間に合わなくなったらたいへんだと思うのですね。 だから、これは本来ならば国会の良識に従って、政府は二つのものを一つにくっつけて出してきたけれども、分離して修正でもして成立させるということも不可能ではないわけでありますけれども、いまの与野党の分野を考え、また与党の自民党とすれば、市町村連合を支持しておられるようでありますから、どうも両方ともいいんだから両方とも通そうじゃないかというようなことで、対立を深めていく可能性もなきにしもあらず。そして私ども共産党・革新共同の立場からいうと、こういうものが一緒になって出てきた場合に、どういうふうに賛否をきめたらいいかということになると非常に迷うわけですね。いいもののほうには賛成をしたい、こちらには反対をしたい、進退両難におちいらざるを得ないというような結果になる。考え方を留保するあるいは棄権するというような場合だって出てこざるを得ないわけであります。もちろんこの分離ができるような状況であれば、これは分離して、全面的に支持してこの区長公選を実現するということはできるわけでありますが、こういう点非常に問題だと思うのです。 いずれこの法案は閣議決定を経た上に上程され、そして地方行政委員会で審議されると思いますから、内容についてとやかく申しませんけれども、何か聞くところによると、経過措置の中で区長がいま欠員になっているものが何名かありますし、それから来年の一斉地方選挙までに改選になるものが何名かありますが、こういうのは昨年の案では、区議会の議決によって、知事の同意を得れば公選法に基づく選挙によって選出できるということになっていたようでありますが、今度はそれをやめてしまって、区議会が選任するということに、現行法のままということに後退をしたようでありますけれども、それは事実でしょうか。
○林(忠)政府委員 おっしゃるような多少の手直しをいたしております。しかし、先生おっしゃいましたように、後退とおっしゃいましたけれども、私たちはこれを後退とは別に思っておりませんので、昨年の場合は昨年の国会で成立さしていただきますと、統一選挙まで二年間時間がありました。この二年間に区長が欠けたようなときに、従来ほうはいとして起こった区長の公選運動というものを、それに類似した形でひとつ認知をしようじゃないか、そういう経過措置が必要であると考えたわけでございます。今回は、この国会で成立さしていただきましても、あと一年しか統一選挙までに余裕がない。それで、この区長は、ただ選挙すればいいというものではございません。この改正によって、都の配属職員の廃止とか、事務の都から区への移譲とか、あるいは区の人事権、財政権の確立という、いわゆる区の自主性を強化する改正もあわせて含まれておりますので、いわばこの一年間は、公選された区長をいただき、市に近い自治権を獲縛する区に移るところの一つの経過的な期間だと存じておるわけでございますので、その間に任期の来られる区長もここで区長を交代しないで統一選挙まで任期を延長する。その間に欠けられた区長は、従来の手続によって選任していただきます。それはもっぱら新しい独立性の強い区への移行のための準備期間としてやっていただきたい。昨年と一年間期間が違いますので、経過措置も変えるべきであろう、こう考えて、今回先生のおっしゃいましたような手直しはしたつもりでございます。
○青柳分科員 時間がありませんから、希望だけ私は言いたいのですが、そういう方針をもうほとんど自治省としてはきめておられる。つまり市町村連合と区長公選とを一緒の法案にして出している。これが前回と同じようなことになることは、もうすべての区民が猛反対をいたして、これは何としてでも通してもらいたいといっているわけでありますが、しかしながら市町村連合の分がやはり論議を呼ぶことは必定でございますので、非常に残念に思うわけで、まだ閣議決定もないようでありますから、ぜひとも閣議決定までに考え直していただいて、別々に出していただくことを私は要望いたしましておしまいにいたします。
○渡辺主査 青柳君の質疑は終わりました。 次に、沖本泰幸君。
○沖本分科員 私は、同和対策特別措置法につきまして、許される時間、御質問をしたいと存じます。 まず、大臣は北海道御出身で、在来からこの問題にはあまりお厚くないと思うのですけれども、そういう意味合いを含めてお伺いいたしますが、この法律ができまして、十年の町限立法ですから、半分たったわけです。あと残された五年で法律の持つところの目的を果たさなければならない、こういう時点に来ておるわけでございます。この法律ができましたときは、これは全会一致、当時の佐藤総理もずいぶん力を入れてこの法律の成立を見たわけですけれども、そのときは差別とはいわゆる心の中の問題であって、現在差別なんかないんだ、ただまあ程度の低い人なり教育の低い人において、ある程度こういうものがあるんだ、こう見られがちだった。ところが、いろいろな問題点から差別は現実にある。あるわけで、その差別をどうしても解決しなければならない。その解決は国と地方自治体とによって解決しなければならないということで、この同和対策特別措置法ができたということになるわけです。言うなれば、いままで差別はないと考えられておったものがこの法律制定によって差別があるということを国は認めた、地方自治体も認めたということになるわけです。この法律によって予算措置か講ぜられ、またこの法律の示すところによって指定された同和地域の人たちが、この法律の施行について実際に要求をどんどんしてきておる、こういう中にあっていろいろ問題が出てきております。 その問題はあとから御質問するとしまして、まず時限立法の半分を経過した。あと余すところ五年なんですから、いままでの経過を振り返ってみて、はたしてこの法律が示すところの目的を半分なら半分なりに果たしたか、あるいは現在までこの法律によって効果があったかなかったか、ここでやはり振り返ってみる必要があると思います。振り返ってみてどういう効果があって、そうしてその効果によってあと残された五年にいかなる効果をあげていくべきかという展望が出てくる、こういうことになるわけですけれども、そういう観点に立ってみましてどんな効果があったかという点についてお答え願いたいと思います。
○町村国務大臣 沖本議員御指摘になりましたように、私は同和問題については確かに私自身も認識というものがたいへん薄い人間だと、こう私も自覚をいたしておるわけでございます。 先ほどこの特別措置法ができたときに、そういった一体差別があるかないかといったようなことが問題になったというふうに伺ったのでございますけれども、私どももいま制度の上では何もそういうものはないとは存じますけれども、現実にそういった感情が国民の一部に存しておることだけはやはり厳たる事実でございましょう。したがって、そういうような今日国民の感情の中に残っておるそういう一種の差別観念というものを、一日も早く払拭し、解消しなければならぬということが、この法律をつくった私は最大のねらいであった、こう思うわけでございまして、一体この法ができましてすでに五年、この間に一体どういう程度の成果があがったのかどうかということになりますと、これはなかなか人の見るところによっていろいろ異なるところかございましょう。しかし、少なくとも従来はこういったことに国費があまり投入されていなかった問題に対しまして相当の国費が投入をされるようになり、これに関連をいたしまして、地方自治体また相当の負担をするということに相なっておりまするので、少なくとも施設なり何なりの点ではこの五年間は五年間なりにある程度の私は成果があがったのではないか、こう考えておりますけれども、しからば、一体十年間で一切を全部解決をしたいというねらいが半分だけでき上がったかどうかということになりますると、それはにわかにそうだと肯定することができないようなことも、まだ相当に存在をしているのではないかというように、私はまことに研究といいましょうか、不十分ではございますけれども、そういう感じを持っておるということをお答え申し上げておきます。
○沖本分科員 私は過去国会に席を置く間、毎年ずっとこの同和の質問を続けてきております。その間にいろいろ大臣はおかわりになりました。非常に御認識の深いお方、あるいはこの同和対策特別措置法制定に努力をされたお方、いろいろな方々が入れかわり立ちかわり大臣に御就任になったわけで、ことばの上のお答えは、いろいろな形で、あるのですけれども、しかし実効あることがあったかどうかということは、具体的なお答えはいまだかって伺ったことがないのです。これくらいの予算を見積もり、各地方自治体ではこういう問題で困っておって、それでこれはこういうように改善していって、将来こういう形で自治省として地方自治体をせしめて、この問題をこういうふうな方向でやっていきたい、こういうふうな内容のお答えは、いままでの各大臣からほとんど得られていないということになります。過去二度調査がございました。総理府のほうで実態調査をおやりになったけれども、その実態調査は限られた部分であり、ゆがめられておったということで、さらにまた調査があったわけです。各省とも総理府のその調査に基づいて長期計画を立てますと、こういうことが過去の大臣のお答えだったわけです。それで、調査ができましたから長期計画できましたかとまた年をあらためてお伺いしてみますと、いまやっているところなんだとか、ただあいまいなお答えで終わっておるわけです。そういう点について、一言的に言ってみれば、やらないんじゃないんだ、やっているじゃないかと、まあまあ消化していっている、十分な予算も見られないけれどもやることはやっているんだからと、こういうお答えになるのですが、この法律をつくったときの趣旨なりあるいは差別問題の根本から考えていきますと、それが差別になるということになるわけです。やっている、まあやっているからいいじゃないか、お茶濁しなんですね。そういうことが現在まで非常に多かったということになります。それで結局は、諸要求が、国の予算措置が十分でないために、地方自治体に向かって具体的な実施面をどんどん地域から要求をしていきます。そうすると、要求がまかない切れない。予算が足りない。国から出てくるものが足りない。こういうことのために、地方自治体は、結局一般会計の中から出しているという向きが多いわけです。一般会計の中から出ていますから、今度はそのほかの、その地方自治体全体の予算措置に非常な弊害がくるというようなことをまたこの地域の人たちに言う、あるいは周辺の方々に言う、あるいはそのほかの方にそういう御説明を地方自治体の方がやるから、あるいは今度は改良住宅なりあるいは地域の改善について思い切ったことができてきた、目の前に大きな住宅ができてきた、それは一般の公営住宅と趣が違っているということやいろいろなことであるいはやり過ぎているじゃないか、同和だけがよくなるのか、そういう地域だけがよくやられていって、そのほかのスラムなりあるいは社会の底辺に住む人たちの問題が解決しない、住宅へ入れない、あるいは同和の地域の学校だけが設備がよくなってほかのほうはよくならないというような諸問題ということで、地方自治体は非常に混乱しているわけですね。これはもう大臣がよく御存じになっているはずなんです。そういう問題が出てくれば出てくるほど、今度は逆にまた再び、同和の人ばかりがいい目を見るのかという一つの議論が出てきて、逆差別が生まれてくる、こういうことになるわけです。こういう点が自治省のほうに一ぱい報告が来ているはずなんですけれどもね。こういうことであってはならないわけですね。物と心と両面で差別問題を解決するというのが、この法の制定された一番根本的な問題になっているわけです。そして一番目の当たらない人たちに日を当てて、底上げをやって、それで全体的に底上げをやっていこうということが、この法律の趣旨でもあるわけなんです。 ところが、法律はできたけれども国が十分な予算を出さないということになるわけですけれども、それはそれとして別に責めなければならない大きな問題にはなりますけれども、自治省としては、地方自治体でいろいろなこんな諸問題がわき上がっているわけです。この間も、10チャンネルとそれからNHKで、特に差別問題、この地域の問題を一時間番組で二回も取り上げているのです。それで、その中の話でも、要求を強烈にやっていって主張すれば、その地域はうまくいくというのです。よくなるというのです。ところが、要求しなければ全然見てもらえないということで、よくなったところは局部的によくなっている。よくならないところは昔のままということですね。便所も共同便所であり、下水も十分でない。いろいろな昔のままの倒れかかった住宅がそのままにあって、住んでいる人の状態というものは、たいへんな生活環境の中に置かれているということになるわけです。それで、心の問題でも差別はしない、こうはいいますけれども、さて結婚問題が持ち上がってくると、本人同士は納得しておっても、今度は両親や親族の間から問題を起こしてきている。就職になってくると、どんなにいい学校を出ておっても、身上調査になって、そういう地域から通っているということによって差別されていっている。住宅においても同じことがいえるということになるわけです。これはもう現実になっているのです。そういう時点から考えると、一つもよくなったとはこれは言い切れない。昔のままの状態であるということになるわけです。 そうすると、この法律ができて日ばかり追っていって、少しも問題点は解決していかないということになってきます。片の同和地域というのはほんの小さい地域だったはずなんです。いま人口増加かどんどん起きてきて、そしてもっと大きい地域に指定されていっているわけです。同和の人たちも同じ民族であり、同じ血を持っており、同じ戸籍の中におる全く変わりのない日本人なんです。そこに差別があるのですよ、現実に。あってはならないところに現実にあるのです。 そういう点を考えていくと、深刻に受け取っていって、解決のために、国なり地方自治体が十分な働きを果たさなければならないのですけれども、いま申し上げた点について、大臣のお考えをもう一度伺いたいと思うのですね。
○町村国務大臣 同和問題というものが、たいへん歴史的な経過の中に生まれ出たものでございまするだけに、なかなか一朝一夕にそういった一種の感情を払拭するということが、たいへんむずかしいものだというふうに考えるわけでございます。この措置法ができましたのも、何とかしてそういうものを一日も早く解消したいという念願のもとにこの法律が制定をされるに至ったわけでございまして、ただ、五年を経過いたしましてどの程度の一体成果かあがったのかということについては、先ほどもお答えを申し上げましたとおり、にわかに非常な効果があがったというようなことはなかなか容易に言いかねる状態だと私も思うのでありますか、いま御指摘もございましたように、一種の逆差別的なことかでき上がるということになるおそれもあるではないかという御指摘等もいま伺ったところでございますが、いずれにいたしましても、この法の念願とするところは、一日も早くそういった国民の心の中にある差別観というものを、一体どうしたならばすみやかに解消することができるかということに私は帰するのであろう、こう思うのでございまして、そういった点は、いまのこの措置法だけではなかなかにわかに目的を達成しがたいというような一面も私はあるのではないかというようにも感ずるところでございます。 いずれにいたしましても、非常に長い歴史の経過の中に生まれたものだけに、私は簡単に解消するということは非常にむずかしいように思いますけれども、しかしこれは、私は考え方によっては日本国民全体の一種の恥部ともいうべき事柄だというように考えるのでありまして、何とかこれをひとつ解消するのにはどうあるべきかということについては、さらに私は関係者はもちろん、関係の責任のある行政庁といたしましても、そういった点をただ単にいまの措置法でいろいろ施設をする、それに予算をつければいいというだけでは私はとうてい解消できない問題ではないかというように考えるのでございまして、そういった一面をも十分ひとつ念頭に置きながら、この問題には、さらに解消のためにみなで努力を続けてまいらなければならぬ、かように私は考えるのでございまして、お答えにはならないわけではございますけれども、私は率直にそういう感を深くいたしておるところであります。
○沖本分科員 このままでいくと、大臣と意見の交換なり議論のやりとりに終わってしまう。時間がありませんからそういうことになってしまいそうなんですけれども、そこでもう一つ大臣にお話し申し上げれば、考え方はいろいろあると思うのですね。いまおっしゃったとおり、日本の恥部だ、こう考えているというお考え、これもあります。ただ、それを高いところから見て日本の恥部だ、こう考えるか、同じ差別をされている人たちの中に入ってみて、その中から同じ立場に立ってものごとを考えて解決していこうとするかというところにかかってきているわけです。その辺にものの判断というものがいろいろあるわけで、それでその考え方、考えるところ、立つところ、そういうところによって、ことば自体も、もう差別ということになっていくわけですね。ですから、少なくとも行政官庁である以上は、法律があるわけですから、法律に従ってやはり法律の目的を果たしていただかないと困るわけなんですね。ですから、いつもかつも同じようなやりとりをやってもらっては困るんです。ですから、少なくとも半分たちました。初め申し上げたとおり、あとの半分で何をおやりになるか、あるいはさきの半分でどういう効果があったか、それを反省しながら、いまどういう問題か起き上がっているかということをとらえていただいて、それを含めながら、あとに残された半分の年限でどういうことを果たしていくかということを、具体的に方策をお立てになっていただきたいのです。いろいろ立て方があると思います。行政指導の面もあるでしょうし、地方自治体がいろいろコントロールしていかなければならぬ問題もあるでしょうし、窓口の問題もいろいろあると思いますから、そのほうをまず自治省として、何をやるべきかというところでやっていっていただきたいのです。ここの予算書にも、四五%、前よりもアップされたという予算か上がってきておりますけれども、これは消防ポンプなり防火水槽なり、そういうものを上げたよということになっているわけです。これはやっぱり交通混雑なり、町の中の道路か狭隘なところでは、こういうことは一般会計の中でも見なければならない問題でもあるわけです。ですから、はたしてこれが正確な同和的な目的を果たす予算であるかどうかということも疑問にもなってくるわけです。そして、これだけのものを一般会計の中から消防予算として出した場合は、この予算が今度は同和の予算として浮いてくるわけです。そういうものの考え方だって出てくるはずなんですね。いかに効果をあげていって、それで問題を解決していくかということになるわけですから、心の問題は、先ほど言ったとおりいろいろな角度でいろいろなものが出てきますから、それも解決しなければなりません。だけれども、それに増して物の問題というものを解決していただくことも重大なことだと思うわけです。ですから、一ぺんこういう地域をごらんになっていただきたいですね。昔のままです。平家のかわらぶきの軒が傾いて突っかい棒を入れて、それで水はたれ流しの、便所は共同便所でどうにもならぬという現実のものが残っているわけです。でき上がったところは、高いいい住宅ができて、それで隣保館もできていき、保育所も、いろいろなものもできるのはできているのです。だけれども、その差があまりにも激しいわけです。そういうものができたというのも、強い要求をやっていけば通るということになるわけです。その強い要求をやって、要求を通したという反面、その要求を通すことに対する一般市民的な反感もいろいろ出てきているわけです。それじゃ法律の効果をあげ、目的を果たしていっているということではなくて、法律だけができて、やはり十年たったあと、同じ問題が残っておったということになったのでは何にもならない、私はこう考えるわけですけれども、ただ時間一ぱい私の言い分だけを申し上げたわけで、とうてい大臣から具体的なお答えを得られそうにもないので、一方的なお話しをしたことになるわけですけれども、この点は十分お考えになっておやりになっていただきたいと思います。 そこで、最初から御質問しておりまして、一応現在までの経過をたどりながらどんな効果があったかということを、現実にどういう問題点があるかという点を、御担当の方はいろいろおわかりだと思います。それで、将来自治省としてはこういうことをやっていくということを、十分法律の目的を果たすような内容の具体的な将来に対する対策なりを打ち出していただきたい、そう考えるわけです。この点いかがですか。
○松浦政府委員 御承知のように、自治省といたしましては、基本法につきまして、第一義的に国がその法律の目的を達成するために種々御計画をお立てになられて、関係各省とも連絡をとって事業の遂行を行なっておられる、それに対しまして、補助事業でございますれば裏負担の問題、あるいは地方独自の単独事業の問題でございますれば、これに対する財政措置の問題、こういう面を預っております役所でございますことは、先生御承知のとおりでございます。したがって、公営住宅がどうだとか、あるいは隣保館がどうだということは、私どもとして十分承知いたしておりません。全体的に同和事業を遂行していくのに、非常に地方財政にいろいろ問題があるということを承知をいたしております。したがって各地方公共団体が、法律の基本的な精神にのっとって、これらの事業を遂行していく上に財政的に困難を感じないように、できる限り地方債なりあるいは交付税制度なりを通じて財政措置をして、安心して仕事をやっていけるようにしたいということがわれわれの基本的な念願でございます。その方向で今後とも事情の許す限りにおいて努力をしてまいりたい、こう考えております。
○沖本分科員 先ほど大臣に御注文した点は、一応お立てになっていただきたいと思うのです。解放同盟なり何なりからのいろいろな要求も来ていると思いますから、それを土台にしたものを一応お考えになって、基礎になるものを私はつくってもらいたいと思うのです。 それから、少なくとも同和対策のために、要求が強過ぎるので一般会計から出しました、それでそのほかのことに対しては、これが事業の執行ができなくなりましたとか、予算の計上がこれでできなくなりましたとかということをほかの人に話をして、そうしてそこでまたいろいろな反感を生み出したり、違った方向へ持っていってしまって責任のがれをするようなことのないような地方自治体に対して指導をしていただきたいのです。その内容的なものははっきりと地方自治体の責任の中で進められていくようにしていただきませんと、いまたいへんな混乱が起きつつあるわけですから、そういう指導をやっていただけますか、どうですか。これは大臣にお伺いしておきたいと思うのですが、ただ地方自治体の予算が少ないのですね。少ないから同和地域からいろいろな要求が強くあった、そのために一般会計を出しました、しかしその出したことによって、これも要求が強くてこっちに出したのです、これも強くて出したのです、こういうふうな言いのがれがないように指導はしてもらいたいのです。あくまでこの予算が少なければ少ないような説明もしていただき、それで一般会計の中の扱い方はこうである、ああであるということをはっきり言っていただいて、それでまたそこから余分な差別が生まれるようなやり方というものは私はよくないと思うのですけれども、その点についていかがですか。
○町村国務大臣 いま御指摘がございましたように、まだ住宅等にいたしましても、あるいは生活基盤の施設等にしても、たいへんおくれておるところがたくさんあるという御指摘のようでございまして、そうなりますれば最近まで年々相当に同和対策の予算はふえておるようではございますけれども、まだまだ不十分だという一面が残っておるわけでございますから、この点は今後も私どもはこういった方面の予算増額、必要とする予算はなるべく計上をいたしまして、そしていま御指摘になりまするような、まことにひどい状態のそういうようなところは、一日も早く解消ができるようにつとめるということは当然のことでございます。今後そういった点は、関係各省が一そうおやりになるということについて、自治省としてもできるだけこれに御協力を申し上げて、そういった施設の改善充実ということにはできるだけの努力はいたしていかなければならぬ、こう存じておるところであります。
○沖本分科員 では最後に……。 私は分科会での質問を、今回は自治省と総理府だけにしぼったわけです。自治省にしぼったのは、各省予算には、同じように少ないという問題点がいろいろあると思うのです。ところが、さっき言ったとおり、窓口紛争が一ぱい起きておるものですから、その点を自治省のほうから十分配慮していただきたいという問題もいろいろあって、総理府と自治省だけに対して同和の問題を御質問するようにしたわけですから、その点、重ねてお願いいたしまして、質問を終わります。
○渡辺主査 沖本委員の質問は終わりました。 次に、小林進君。
○小林(進)分科員 古くて新しい問題でございまして、新しくて古い問題でございまして、これは二十年このかた同じことを繰り返しているのでございますが、例の超過負掛金の問題、補助金の問題でございますが、最近のインフレで、さらに自治体は悲鳴をあげているわけでございます。昨年の十二月に、革新市長会から政府に対して強い意見書が出されておるはずでございます。また指定都市の九市の市長が、一致して政府に意見書を出している。二十三区、七十一の市と二つの町が一緒になって、これまた内閣に対して意見書をお出しになっております。相当切実な要望をされているわけですが、これに対して自治省はどういう回答をお寄せになったのか、承りたいと思います。
○松浦政府委員 自治省といたしましては、私のほうが補助単価の決定権を持っておるわけでございませんので、関係各省に実態に合うように補助単価を直してほしいということについて、再々申し入れをいたしておるところでございます。御承知のように、四十七年度に大蔵省、関係各省、自治省とで実態調査を行ないまして、超過負担と目される部分について四十八年と四十九年度で解消するということにいたしまして、四十九年度にもそれだけの額をつぎ込んでおるところでございます。 ところが、最近の物価の高騰がございまして、この調査に基づく結果では現実と相当乖離をいたしております。そのために、十月以降単価の引き上げを行ないましたし、さらに最近の実態におきましてもまた価格差が出てきておるようでございますので、目下関係各省にお願いをしておるところでございます。いずれにいたしましても、各団体からそういう訴えが出てきておるということは事実でございます。われわれといたしましては、最大の努力をいたしますという態度でこれに対して回答しておるところでございます。
○小林(進)分科員 もうその話は、予算の総括質問やら一般質問で、大蔵大臣、自治大臣を通じて耳のたこの痛くなるほど聞いたのでございます。私どもは、何もことばのやりとりをしておるわけじゃございませんし、文章で書いたり消したりするわけじゃないわけでありまして、政治を論じているのでございます、行政を論じているのでございますから、政治、行政の面でやはりそれを形の上にきちっと示してもらわなければならないと私は思うのでございます。 摂津市の市長が自治省を相手に訴訟等を起こしておるのでございますが、やはりあれを受けていま裁判中でいらっしゃいますか。
○松浦政府委員 政府を相手に訴訟はただいま継続中でございます。
○小林(進)分科員 それをあなた方は受けて立って、そしていま争っていらっしゃるのでございますか。
○松浦政府委員 厚生省が窓口になりまして訴訟を継続中でございます。
○小林(進)分科員 厚生省というのは悪い省ですね。自治省もやはり政府ですから、それをうしろから協力、応援をしながらやっていられるわけですな。
○松浦政府委員 超過負担の解消という方向については、各省と対立をいたしましても、自治省としては直してくれという態度で臨んでおります。
○小林(進)分科員 地方庁から見ればやはり自治省というのは大事な総合的な地方自治の窓口ですから、皆さん方が本腰になってやってくれなければどうにもならないのであって、その点いかにも弱い。弱いです。各省にお願いしているなんという、そんなことではだめなんです。強くなってくださいよ、少し。いまさらここで地方自治体の原則を論じようとするのではないですけれども、民主政治になって三十年、四十年もたったら、いま少し地方自治体に力というものを与える方向に持っていかなければ、住民のしあわせなんというものは何年たったってでき上がるものではないのであります。 そんな理屈は別にいたしまして、私も実はきょうはわが党のほうで、おまえ予算委員会の理事としてつなぎに出ろというので、つなぎに出ろというのはおかしいのでありますけれども、ちょっと間が切れましたものですから、臨時で飛び込んでまいりましたが、それについては私のほうも、ここにいらっしゃる大野君も、同じ選挙区でございますけれども、たくさんいなかの人たちが来ております。市町村長がみなたくさん来ておりますから、諸君きょうはおれは三十分つなぎで出るのだが、何が一番君らはつらいと言ったら、いや、それは何といったって七十歳以上の老人の医療の無料化のために、あらためてまた予期せぬ地方自治体の負担が多い、これに困ってしまう、あるいは乳幼児だ、あるいはまた妊産婦の定期検査だの医療の無料だのというようなことが、ときのはやりで出てきて、そのためにまた負担がふえて、急もつけない状態でございます、この点はひとつ何とか自治省で、われわれの苦衷もわかってくれるようにお願いしてくれと言われたのでございますが、一体いま七十歳以上の老人の医療の無料化に伴う自治体の負担増がどんなになっているか、いま自治省がつかんでいる実態をあなたの口を通じて御説明を願いたいと思います。
○松浦政府委員 七十歳以上の老人負担につきましては、国と地方とで負担区分をきめて実施をしております。地方負担分については財政計画に算入しておる、こういうことでございます。
○小林(進)分科員 その国が見ていらっしゃる庁というのは、府県庁でございましょうけれども、実際に沿うてその負担は公平にちゃんといっていますか。結局末端の自治体が、みんなその負担をしなければならない。いわゆるわれわれのことばをもってすれば、羊頭を掲げて狗肉を売るというか、ほんのちょっとにおいだけかがせておいて、あとは全部地方の末端の人たちがまた新しい負担を背負わなければならない。きょうも多くの市町村長が来ておりましたけれども、二五%も背負わない。いわゆる保険税というものを特別に新しく加えてなおかつ赤字が解消しない。その上にまた末端の市町村で、新しく財政でその赤字を埋めているという状態だ。やってまいれません。この老人医療で黒字になって、町村の、自治体の経営に影響がないという市町村が一体幾つありますか。
○松浦政府委員 これはどれだけの影響が出ているかということになりますと、ほんとに個々の団体の財政の詳細にまで立ち入らないとわかりません。御承知のように、老人の医療の無料化制度は、七十歳以上につきまして国が三分の二、残りの三分の一を府県が半分、市町村が半分ということになっております。これでやっている限りは、制度的に地方財政の持ち出しというのはないはずでございます。ただ現実の問題としては、老人医療の年齢を六十八歳にお下げになったり、あるいは年齢が七十歳以下であっても身体障害の方だとか、あるいは寝たきり老人だとかには独自の給付をなさっておられる、こういう地方公共団体が非常に多いわけでございます。それは標準的な経費ではございませんので、財政計画の中に入っておりません。そういう形をおとりになっておられるところは、それが財政の圧迫要因になっているということは事実であろうかと存じます。
○小林(進)分科員 私はこういうところで中央官庁と末端の自治体とのたいへんな実情に対するそごがあると思いますね。六八歳か六五歳かという、特殊な自治体だけが設けたことを私は言っているのじゃないのです。七十歳以上の老人の医療の無料化、そのためにこうむっている地方自治体の赤字支出の問題を私はお尋ねをしている。あなたは、いまそのとおりにやっていけば赤字なんか出っこないとおっしゃったでしょう。これはもう理屈の問題じゃないのですよ。事実の問題です。残念ながらあなたは勉強が足りないようですが、ないかあるか、これこそ問答無用です、実情を見てこようじゃないか、実際に行って。ありませんか、あなた。そんなことは言わしておけない。
○松浦政府委員 地方財政計画では、御承知のようにそういう三分の二、三分の一というたてまえで財政計画を組んでおる。現実の地方公共団体においては、受診率がどうであるかとか、そういう問題によって若干の違いの出てくることはあり得ると思います。あくまで財政計画というものは、標準的な積算をいたしておる制度でございますから、個々の団体に必ずしも合うという形にはなっておらない。しかしながら、先生御承知のように、基準財政需要額に算入をいたし、基準財政収入額を差し引いて交付税を差しあげておるわけでございますが、その場合にも若干団体ごとによる財政の相違が出てくるであろうということで、市町村の場合には全収入の七五%しか基準財政収入には算入しておらないわけでございます。二五%の余裕があるわけでございますので、その範囲で十分まかなっていただけるというたてまえを自治省としては貫かざるを得ない、こう考えておるわけでございます。
○小林(進)分科員 私の言うのは、その財政計画と実際との格差を言っている。あなたたちはその計画だけでもって、あとは実情はどうであろうともいいとおっしゃるのだ。私どもは、実情に即した生きた行政をひとつやってもらいたいということをお願いしておるわけだ、生きた財政を。この問題はひとつ、行って見ればすぐわかることなんです。お互いにひとつ、一つ一つの町村を調べて、私はどんなにこの七十歳以上の老人の医療の無料化のために末端の地方行政が困っているかということを、実情をもってあなたにお知らせしますよ。あなた方がどんなに勉強が足りないかということをお知らせしましょう。 次にひとつ申し上げますよ。これはまたケースが違うけれども、これは乳幼児の医療の無料化、これはいまの七十歳の問題とは違いましょう。妊産婦の医療の無料化あるいは定期検査の問題等もやっている。このためにも――しかし、これは地方財政、それはおまえたちはあたりまえだとおっしゃるかもしれませんが、非常に財政状態が困難を来たしているが、これはあなた方のほうでこの実情を調査になったことありますか。自治省ですから、いつも統計とって、あそこはあれをやっている、この府県はこれやっている、この市町村はこれやっているとかいうふうな資料をお持ちになっていますか。
○松浦政府委員 自治省としては、そういう資料を持ち合わせておりません。
○小林(進)分科員 持っていないのですか。それくらいはちょっと調べてくださいよ。あなた方自治省がそんなことも調べないで、いじめることばかり考えていちゃだめですよ。先ほどから話を聞いていると、ほかの省が悪いので、自治省は盛んに末端の自治体をかわいがっているような話をしているけれども、逆なんだ。あなたのところは、いじめてばかりいるのだ、革新東京都政をはじめとして。自治体が少し進歩的なことをやると、あなたのほうは、がたんがたんといじめてくるという悪いくせをお持ちになっているけれども、こういうようなことなんかもさっそく調べておいて、赤字の実情をながめながら、中央においてもこういう斬新的ないい措置に対しては、地方財政がそのためにどう食い込むか、どういう手入れをしようか。少なくとも中央においては、四十三年が福祉元年だ。これから福祉行政を進めていこうとするならば、まず末端の自治体から福祉行政、福祉政策なるものを進めていかなければならないというならば、あなた方はそういうことを、末端にあってやっている実情をちゃんと調べて、それを前向きにカバーしていくような行政というものがついて回らなければ、それを善政というのです。自治省には何もないじゃないですかしそういうことを私はあなたに申し上げたいと思うのですけれども、どうもあなたのお顔を見ればわかるように、非常に、反動タカ派みたいな顔をしていらっしゃって そういうところをめんどうを見ようというるわしさが出てこない。まことに遺憾千万であります。 時間がありませんから申し上げますけれども、次は、四十九年度の予算の中に公営病院事業助成に必要な経費というものを加えていますね、四億六千七百万円ですか。これは具体的にどういうふうにお使いになるのか、ちょっと承っておきたいと思うのです。
○松浦政府委員 現在、病院の経営が非常に苦しくて、相当の不良債務を各自治体病院がかかえております。私どもで推定いたしまして、大体不良債務五百四十五億ばかりをたな上げすれば何とか形がつくのではないかということを考えまして、本年度はそれだけの地方債の発行を認めまして赤字をたな上げする。その赤字たな上げをいたしました地方債に対する利子補給を四億数千万、約五億に近い金でございますが、これは半年分でありまして、平年度大体十億になりますが、利子補給をいたして、病院の再建に資したいというつもりでこの予算を使っていこうと思っております。
○小林(進)分科員 これは出していただかないよりは確かに前向きでありがたいのですが、いま概算五百四十五億のたな上げをやる、十億の利子補給をやるというが、将来どうしてこの不良債務を解消していくのですか。毎年毎年利子をやっていたところで、やはり借りた金は、不良債であるといっても、いつかは支払いをしなければならぬ。それが一つです。 時間がないから申し上げますが、いま一つは、この不良債は過去のものでありましょうが、将来に向かって自治体病院、公共病院が黒字経営ができるという見通しは、あるところもあるでしょうけれども、ほとんどない。そういうことに対して、一体これをどういうふうに考えていただくのか、お伺いしたいと思います。
○松浦政府委員 過去の赤字につきましては、たな上げをいたしまして利子補給をする。それから、たてまえといたしましては、赤字は認められました起債の償還に応じて一般会計からお返しを願います。それについて、一般会計から繰り入れたものについて、一定部分を特別交付税で措置をいたしまして財政的な裏打ちをしてまいりたい、こういう考え方でございます。 将来に向かっての赤字対策でございますが、この問題は御承知のように診療報酬の問題もございますので、自治省限りではどうにもならない問題でございます。適正な診療報酬あるいは医療体系の整備、そういったことによって逐次考え直していかなければならないと思いますが、現実の問題といたしましては、御承知のように現在のような状況が繰り返される限り、地方公共団体の病院経営は非常に苦しいということになるわけでございます。その点につきましては、私どもいろいろ検討もいたしておりますが、これで十分かどうかわかりませんが、公立病院を経営をしておられるところには一般会計からある程度の繰り入れをしてもらうということを前提に、特別交付税で一ベット当たり幾らというような積算で財源を配付をするということによって、少しでも公立病院の運営がよくなるようにはかってまいりたいと考えます。
○小林(進)分科員 それはいまでも、おっしゃるまでもなく、もうぎりぎりの一般の財政、地方財政の中で、自分の自治体病院の赤字解消のために、町村の財政のいいところはみんな食われているのです、そう言っては大げさですけれども、食われているところが多い。それを、将来もやっていきなさい。それは不良債務がまた新しく生まれてくるだけの話だけれども、それに対しては特別交付税で若干のめんどうを見る。どれくらい見ていただくか、お手並み拝見というところですけれども、きっとスズメの涙ほどじゃないかと思うのでありますがね。これはどうしてもひとつ画期的に措置してもらわなければならぬ問題だと私は思います。ほかの省とも関係があるというのなら、関係省にも私ども強く要望します。自治体というものは病院を持ってほんとうに苦しんでいるが、しかし、住民から見れば、病院を廃止するのは絶対反対だ、赤字、黒字のいかんにかかわらず、これは持ち続けようというのが末端の自治体における大衆の声であります。しかし、これを持っていくためにはたいへん苦労だ、こういう状況でございます。この問題は自治省としても特別に力を入れて考えてもらわなければならないお願いの筋です。 あわせて念のため聞いておきますが、いまおっしゃった公立病院というのは、これは都道府県立病院のことを言うのか、市町村立病院のことを言うのか。これは両方含めて公立病院とおっしゃっているのかどうか、ちょっと聞いてみたいと思います。
○松浦政府委員 公立病院と申し上げました場合には、府県立であろうと市町村立であろうと、全部でございます。ただ、今度のたな上げの問題等につきましては、やはり財政の規模の大きさに関連をいたしまして赤字というものをながめなければいけない。だから、大きな団体でわずかの赤字があるというようなところは、起債を認めない。小さな町村でも、金額は小さいけれども、規模が小さい場合には、非常に率が高くなるわけでございますから、そういうものには起債を認める、そういう区分けはいたしてまいるつもりでございます。
○小林(進)分科員 今後も、県は別にしまして、市町村に公立病院の新設というものをお認めになる意向はございますか。
○松浦政府委員 これは厚生省の管轄でございますので、私のほうでとかくのことはお答えできかねます。
○小林(進)分科員 自治体病院の医師の確保なんかについては、自治省は一体どんなふうに考えておりますか。これも厚生省かね。
○松浦政府委員 病院全体の問題でございますので、これも厚生省の問題でございますが、私どもといたしましても、たとえば看護婦養成所の経費、そういったようなものについて、できるだけ特別交付税等を通じて財源措置をするというような努力はいたしてまいってきておりますが、具体的な問題は厚生省の所管になりますので、御容赦をいただきたいと思います。
○小林(進)分科員 僻地医療の問題も同じでございますか。やはり厚生省ですか。
○松浦政府委員 そのとおりでございます。ただ、僻地の問題になりますと、病院の不採算性の問題とかあるいは非常に医者が来ないとかいうような問題がございます。そういう面についての財政的な面からの考え方というものは、私どもも厚生省にお願いをして、強く進めておるところでございます。明年度二億四千万円、不採算公立病院に対する助成金を厚生省のほうの予算につけていただいております。厚生省からも御相談があると思いますが、適正な基準でこれを配付してまいりたいと考えます。
○小林(進)分科員 この僻地医療の問題は、私ども厚生省を通じて長年の間要求しておるのです。自治体の長はいま申し上げましたように病院を持てば赤字で苦しむ。といって、病院以外の診療所も一つ持てないで、医者をさがしに日本じゅうを飛び回ってたいへん苦労している町村長も山ほどいる、こういう状態でございますから、医者と病院、診療所というものは、ともかく自流体にはついて回るほんとうの弱点といいますか、盲点の一つなんです。ところが、厚生省を何ぼついてみてもなかなか進捗しない。しない証拠に、いまの秋田副議長が自治大臣をおやりになっているときに、自治医大病院などという特殊な病院をつくられるのにたいへん苦労していただいた。あれは幾つくらいできましたか。栃木かどこかに一つくらいおつくりになったということで苦労された。末端の市町村長と一番結びついている自治省は、そういう末端の行政を担当しておる市長さんの気持ちになって、皆さん方が率先して努力してくれないとまとまらない。その意味において、秋田自治大臣の窓口を開いた功績を高く評価しておる。町村先生、かつては輝ける警視庁の、新撰組の隊長でいらっしゃったときにははなやかでございましたが、しかし、北海道の知事として、こういう自治体の持つ悩みというものは、あなたはもう身にしみてよく御経験になっておるのでございますから、あなたの北海道知事としての経験もこの際生かして、また歴代自治大臣に負けない善政を一つ残しておいていただきたいとぼくは思う。病院問題なんかその一つであります。 残された時間は少しでございますので、あとお願いしたいのは特別豪雪地帯対策であります。 時間がありませんのでまとめて言いますが、特別豪雪地帯法に基づく特別豪雪地帯が全国に幾つあるか。また、それに基づく特別豪雪地帯における道府県道、市町村道の舗装状況であります。特別豪雪地帯に指定された道府県の中における道路の延長線、総合延長線の中の一級国道、二級国道から消雪の補助をだんだんおつけになったり、おやりになっておるのですが、私どもは軒端から軒端まで、できれば部落道まで特別に補助の対象にしていただくなり、消雪の補助対象にしてもらわなければならぬというのが、ぼくと、ここにいらっしゃる大野先生と、ともども長く叫び続けてきたわれわれの政府に対する要望なんであります。どこら辺まで進捗しておるか、これをひとつ承っておきましょう、的確な数字が出ておるはずでありますから。
○松浦政府委員 個所数は百九十二だそうでございます。道路の舗装率については、自治省はそういう数字を持ち合わせておりません。
○小林(進)分科員 道路はありませんか。――それでは、特別豪雪地帯における道路確保のための対象になっている道路の規格は一体どこら辺までいっておりますか。
○松浦政府委員 市町村道まで全部私どもとしては豪雪債等の対象にしておる、そこだけは申し上げられると思います。
○小林(進)分科員 対象にしていただいて、道府県がそれを除雪する費用は全部国で見ていただいておりますか。
○松浦政府委員 除雪費につきましては、過去の雪の深さというものを基礎の数値に置きながら普通交付税に算入をいたしております。
○小林(進)分科員 まだたいへん不徹底でございますけれども、時間がございませんので、まあいいでしょう。 それから、私どものお願いしておる特別豪雪地帯における所得税とか固定資産税に対して、特別めんどうを見てもらいたいということも十年一日のごとく叫び続けておりますが、この点はどうなっていますか。
○首藤政府委員 積雪地帯におきます所得税の問題は、国税の問題でございますので、私どものほうで存じておりませんが、特殊の控除を設けますことにつきましてはいろいろ問題があるようで、行なっていないように承っております。 それから、固定資産税関係につきましては、最高二五%が限度でございますが、経年減価の特別の措置を講じておるわけでございます。
○小林(進)分科員 積雪地帯ではございません。積雪寒冷地帯の中の特別豪雪地帯に対して、一体、所得税や固定資産税はどう処置しているかと私は聞いております。法律は二つございますからね。所得税に対しては自治省はお考えになっていられない、御存じない、税務署の仕事だからお考えにならない、そういう返事はりっぱでしょうけれども、われわれから言わせると実に熱がないですな。こういう熱烈な法律をつくっておるけれども、どうも自治省はさっぱりこっちのほうに熱がないという証拠だと思う。それで、四十九年度における特別豪雪地帯法に基づく予算の総額は一体幾らですか。
○松浦政府委員 残念ながら存じません。
○小林(進)分科員 おわかりになりませんか。これは、ひとつあとで研究されまして、経済企画庁その他も関係しましょうから、集めて、文書で提出していただきたいと思います。 それから、一分しかありませんから、もうやめますけれども、特別豪雪地帯における消雪パイプの電力料についてはどういう処置をとっていただいておりますか。
○松浦政府委員 観念といたしましては、特にそれで積算はいたしておりませんか、全体の除雪費という観念で普通交付税に算入をいたしておるというつもりでございます。
○小林(進)分科員 それは確かにことばの上では算入されておりますが、実際の面においてはとてもなかなか間に合いませんで、これはやはり豪雪地帯では非常に困っている。みんな末端の個人、個人にこれを割り当てをいたしております。 時間が参りましたから私はやめますが、町村先生、ひとつあなたにだけ要望しておきますが、この雪というものは一定限度を越えたらたいへんな災害です。この災害はおそるべき災害です。これはあなた、もうよくおわかりだと思いますが、その一つの例として、私は二十年来叫んでおりますけれども、かつて熊本の阿蘇山が噴火をいたしまして、その灰や小石などか各個人の庭へ落ちたり、屋根へ落ちたりしました。そういうときに、向こうのほうは政治力が強いのですから、これはやはり災害に基づく個人の損害ではあるけれども、特別の災害だからといって、その個人の庭や屋根に落ちた灰や小石を取り払うために個人に補助金をくれた、こういう例があるのです。これは調べていただけばすぐわかるのです。私はこの例は非常に善政であるから雪にも活用してくれ、一定限度以上越えた雪というものは、阿蘇山の噴火の灰やなんかをかぶったどころじゃない、個人の苦しみというものは。そのために出かせぎにも行けないのですから。雪おろしをやらなければならない、家がつぶれてしまいますから。そういう意味において、一定限度の雪を越えた場合には、個人にも被害を受けた災害の対象にして、幾らかの補助金なり、見舞い金でもよろしゅうございます、そういうことをやるような政治をひとつ考えていただきたい。特にあなたのときに、それを実現していただきたいということを強く要望いたしまして、私の質問を終わります。
○渡辺主査 小林君の質疑は終わりました。 次に、大野市郎君。
○大野(市)分科員 町村自治大臣、過去の御経験で地方行政はベテランでいらっしゃいますし、また北海道の自治体長を長く御経験されて、実態の把握も十二分でおありになることを自他ともに知っておりますので、ひとつきょうはごく政治的な問題が出ましたときにお答えいただくことにしまして、その他は大体あなたの部下の方々で問答をかわすことになるかと思いますが、十二分にこの問答を聞いていただいて、政治判断をひとつぜひ固めていただきたいとお願いをいたす次第です。 何としても自治省の仕事が、調べれば調べるほどいわゆる地域住民の日常生活に密着した、そういうものがほんとうにもう数え切れないほど山積されておることをお互いに痛感しておりますが、時間がある限りその中の幾つか申し上げたいのですが、予定としましては、火災の防止の問題、それから方面か変わって、入り込み人口、観光地などの夜間人口ですね。そういうものに対する超過負担、地方自治体が超過負担を受けておりますので、それの問題、それからさらに時間がありますと、地方税の中の特別徴収義務者の過重な負担とそれに対する手数料がほしいというふうな、昨年来出ております問題、それからさらにもし時間が許せば少額還付金というものの取り扱いという、ほんとうに徴に入り細をうがったような話題まで実は限られた時間の中で用意をいたしてまいりましたが、お聞き取りをいただきたいと思います。 まず第一に防火の対策でありますが、いろいろ作業かお進みになっていることも承知しておりますし、普通、問答形式が多いようでありますが、時間の都合で省略をして進めてみたいと思っております。たとえばそれのもとは何か、こう聞くとそちらがお立ち上がりになって何に基づく、こういう問答でございますが、時間がもったいのうございますから、私がこうだろうと言ったら、違ったら、そのときに違うということでお答えをいただくということで進行してみたいと思います。 防火の問題は、要するに消防審議会がおありでございますので、消防審議会に答申を求められて、その答申に基づいていろいろの起案がされたことを承知しております。同様に建設審議会が建設省、建設大臣の諮問機関にございますので、また建設審議会に対して同様な趣旨の諮問が建設大臣から出ておりますので、その両方を私は通読をいたして、それを手かかりにこれからの論を展開いたしたいと思います。 そこで、私どもは国民の一人として自分の生命、財産を安全に守ることが何よりも大切であることをよく知っております。だから、それの財産の所有者は、財産の滅損を、もう根限りそれのないことを願って対策をこいねがって、また対策も立てておるに違いないのであります。それからこの利用者は、その利用対策物の中で事故にあうことを極度に心配しまして、情報化の今日でありますので、これまた万全の策を望むこともわれわれは理解できるのであります。 ただ、そこで問題が出ますのがいわゆる既得権の問題。一つの企業を経営するにあたって、国の行政機関が法律に基づいて過去に許可を与えた。それに対して、時世の移り変わりによって許可の変更をせねばならぬような法令の変化もあり得ることであります。私どもは、それを否定するものではありません。しかしながら、公共の福祉のためにいろいろの国の法令が変化いたしてまいりますときには、独裁国家でありませんから、十二分の手続のもとに、諸条件を勘案して、そしていわゆる公共の福祉の緊急度あるいは危険の逼迫度、そういうものと、既得権との競合関係をはかりにかけて、秩序の安定を望むのが政治であろうと思います。そういう観点でこの防火の問題は論じてみたいのであります。 そういう観点で見てまいりまして、ここで気がつきましたのが、スプリンクラーの採用の問題がいろいろうわさをされておるということであります。法をつくるときには、どこかでボーダーラインを引かなければなりません。これも私はわかります。しかしながら、防火の見地からどういう基準で人命を尊重せしめるという観点が立てられたか、それを見たいのであります。 そこで、きょうは建設省からも担当官がおいでになっているはずでありますので、建設省の防火に対する立法技術と申しましょうか、それと、消防庁の防火に対する立法技術と申しましょうか、最後は国会のわれわれの適否の判断にはなるのでありますけれども、そのこまかい実行は省令あるいは施行規則、このようなもので実施されるために、国会議員は目の届かないところにそれらのものがありますために、何かの実例に突き当って初めて、おや、こんなことになっていたのかとびっくりすることが経験例としてあります。それでは私どもは立法府におってみずからの責任を果たすゆえんでない、こんなふうに考えまして、行政と立法の分岐点はよく理解しておるのですけれども、なまじっかな取り扱いのために、国民のある部分に、いわれなき強制を突きつける形になっておるというようなことを実は発見しましたので、特にこれは町村大臣にお聞き取りをいただきたいのです。 最初に建設省は、今回改正されるにあたって防火に対するこまかい施策をいろいろ起案をされておるようですが、そのうちで企業の形態と申しましょうか、建物の用途によってこまかい変化を考えておられるようでありますが、まず第一に、建設省の担当官から用途別の防火の問題をお聞きいたしたい。
○佐藤説明員 今回の火災に対します措置につきましては、基準法は、御承知のように、一般的には用途によりまして、それから規模によりまして、防火上の面からは耐火構造にしなければならないということを定めてございます。しかし、用途上はそれぞれ実態が異なっておりますので、たとえば百貨店でございますと、三階以上をとって規定を設けたり、一般のビルでございますと五階建て以上をとって規定を設けたりいたしております。 今回の基準の問題でございますけれども、既存のものでございますので、いろいろと実態が違っております。そこで、一般的にこまかい規定がございますけれども、それをそのまま適用することにも問題がございます。これは建設省で、大臣の認定によりまして、それぞれの角度からながめてみて、同じような施設を設けまして相当の効果があると判定をした場合にはこれを認めていこう、こういった措置をとってまいりたい、かように考えております。
○大野(市)分科員 ポイントを申し上げなかったので、お答えがちょっと、私が聞きたいことでなかったのですが、たとえばこれからつくるものに対しては、すでに事こまかな避難施設などの設置の義務づけがありますので、これはいま論じようとしておりません。前にはそれでよかったけれども、新しい制度でそれをつくるときにはこれこれにせよというので、前の建物は既設不適格という妙な名前をつけられておる。それをどう直そうかという問題にしぼりまして、百貸店であると三階以上の平米が千五百平米以上のものとか、ホテルであると五階以上の面坪が二千平米以上であるとか、病院であると五階以上で千五百平米以上であるとか、複合建物であれば、全体で二千平米をこえておる場合には非常に危険度が高いので、やはり既存不適格はひとつ何とか現在施行しておるものに避難階段などは直してもらいたいというふうな、用途によってそれぞれやれるような、こうやったら建物の所有者が改造ができるのではなかろうかというふうな配慮を行政当局が頭の中に置いて、それらのウエートをかけて、そして一歩前進を施行令でいろいろくふうをするんだというふうに承っておりますが、建設省の担当官、大体その方向で間違いありませんか。
○佐藤説明員 そういった見当でこまかい検討を続けております。
○大野(市)分科員 これに対しまして消防庁のほうでお考えのものは、まだ法律の形では出ておりませんから確定はいたしておらないことも承知しておりますけれども、このような、基準法の改正の中にも、やれるような形でやらせていって、一歩一歩人命の安全を期するんだという形であります。しかも、それのためには、人命が安全でないんではこれはもうおけないので、それは非常にシビアであるが、ともかく避難路というものを中心にされておるわけであります。これに対して、消防庁の承るところの考え方によりますというと、百貨店などという法律のことばがありますために、現在の新しくつくる建物でありますと、用途別は何でありましても、病院であっても、ホテルであっても、旅館であっても、ビルであっても、何であろうとも、スプリンクラーをつけると、もし火が出ても自動消火ができて便利だよというので、これを法律にくみ取ったのでございますから、これは異議ないのです。それはそれでけっこうなんですが、その場合に既存の建物にスプリンクラーをつけようというときの技術的な難易さ、経済的な過重な負担、こういうような問題がございます。それと同時に、緊急避難の頻度の問題が出てきます。そうなると、スプリンクラーをつけなかったがぼやで消した。管理者が注意深くて、管理者以外のつまり第三者が事故を起こしたにかかわらず、管理者側の注意の集中度によってぼやで済んで、スプリンクラーで消したと同じようなぼやで済んだという実例は、私は非常に重要な統計の資料になると思いますが、消防庁はそのような事柄は考慮されたことがありますか。
○佐々木政府委員 現在消防法の改正の作業をいたしておりますが、既存の防火対象物につきましての考え方を申し上げますと、御承知のように、消防法の施行令には、火災の危険度の高い建築物あるいは人命損傷の危険度の高い建築物について、防火対象物ということで二十種願の防火対象物の分類がなされております。今回この防火対象物の中で、特に不特定多数の人が出入りをする、あるいは収容するというものにつきましては これまでの火災の実例等から見まして、特に初期消火あるいは収容されておる人の避難という観点から、消防設備の強化を必要とするという、いわば特定の防火対象物について、既存の建物についての消防設備の規制を強化いたしたい、こういうことで作業をいたしておりますが、その場合の考え方としましては、特にそこの建物に出入りをする、収容するというものか、完全にいわば不特定多数の建築物、たとえば百貨店でありますとか、あるいは複合ビル、それから地下街、こういうグループのものと、それから不特定多数のものではありますけれども、ある程度特定をされる、半ば特定をされるというような建築物と二つのグループに分けまして、いま申しました第一のグループは百貨店、複合ビル、地下街、この三つのものでございます。それから第二のグループといたしましては、たとえば旅館、病院、それから飲食店といったような、ある程度特定をされる、半ば特定をされるというような二つのグループに分けまして、第一のグループにつきましては、スプリンクラーというようなものについては、現在の新設の建物において強制されておりますのと同じ内容の防火消防設備の設置を義務づけたい。それから第二のグループにつきましては、防火区画等のいわば代替施設との関係においてスプリンクラーの設置を義務づけ、あるいはそれにかわるべきものがあります場合には、そのかわるべきものによってスプリンクラー設備を省略するというような二つのグループに分けまして、内容の規制にやや強弱の差をつけて改正をいたしたいというふうに考えております。
○大野(市)分科員 それはやはり用途別でくふうをされるという御努力のあらわれだろうと思いますので、私が建設省の方針と対照させていただくために申し上げたことに一歩近づいていただいたわけで、これは私の趣旨に合うわけなんです。 ただ、うまいように聞こえますけれども、たとえばそのような分類になりましても、御承知のように戦前は旅館業などは三階建てまでは国が許可した建物であります。そういう建物で純粋に木でできております木造のもの、こういうものに坪数が多いからといってスプリンクラーをつけるなどということ――坪数だけしかもとかないものたから、鉄筋か鉄骨か木造かなどの区別が法にないものだから、高さも関係がないものだから、そうなると木造の関係がやはり既存不適格の中に入るわけなんです。しからば今度はスプリンクラーの効力、力の判定の問題になるわけです。その力の判定も、役に立たぬものをつけるわけがありませんので、その役に立ち方がどの程度か、それにかかる費用はどの程度か。角をためて牛を殺すということわざがありますが、私が特に大臣にお聞き取りをいただきたい部分は、行政担当官はどうしても森に入った猟師になっちゃうのですね。防火だというものだから、森だか林だか忘れちゃって、もう木を見て森を見ないわけですよ。だから、とにかくその範囲で法律がある、法律を受けて施行令がある、それを今度は遡及させるのだからそれも入りますという無理な解釈を官吏は法理上なさるわけなんです。私はそれも無理はないと思うのです。しかし、政治はそれを見のがしてはならない。そここそ政治がタッチして、それは違うぞ、その効力をどう考えるかという観点でいかなければならぬというような考え方が実は私にはあるものですから、この点に対して、スプリンクラーの効力の問題になるわけなんです。これがさらにまた広がりますと、しからば鉄骨鉄筋の開口部をたくさん持ったホテル、あるいはこのごろ日本旅館にも鉄骨鉄筋があります。その中でいまのように防火区域、あるいはいま説明を省略されたようですけれども、代替要件としては内部を難燃材で囲え、天井は不燃材にしろという条件がつけてあるらしいのです。そうなると、木造のところはそんなことをいったらその企業をやめろという命令に変わるのです。あるいはそれだけの金を出して命令だからつけろということになります。 そういうようなことで、いわゆる画一主義の用途というものを考えないで、それなら何かほかの方法がなかろうかという配慮がそこで行なわれなければ、私どもがただ百貨店などで法の改正を早急にさせますと、今度は下部官僚の諸君は、それを守らなければ法律違反になっちゃうのです。それでは、政治家が実態と異なるものを見のがすということはいかぬから、法の改正自身にわれわれは反抗せにゃならぬことになるのです。ですから、そういうようなことで、それらの問題に対しての何かの配慮がありませんというと――これはせっかくのいい構想なんです。あったほうがいいに違いない。どの程度あったほうがいいかというところの問題点になるわけなんです。これが一点です。まずそれをお聞きしましょう。
○佐々木政府委員 木造の建物につきましては、まず第一点が、現在木造の、たとえば旅館のような場合に、ただいまお示しになりましたように、その高さは三階建て、大体九メーターぐらいの建築までというのが通例でございます。したがいまして、一たん火災になりましても、そのお客が避難をするという立場から見ました場合に、比較的避難しやすい条件にある。したがいまして、避難設備あるいは避難の開口部というものが確保されている限りは、まず大量の人命についての問題というものは、そういう建物の場合には比較的解決しやすいということがございます。 それからもう一点は、スプリンクラーの設備でございますけれども、木造の場合の火の速さとスプリンクラーが作動する関係を見ますと、どうしても純木造の場合には、火のまわりが速いわけでございまして、スプリンクラーの効用はそれだけ及ばない。スプリンクラーは、どちらかといいますと、下のほうに水が出てまいりますので、天井にまわった火には何ともいたし方ない。こういうようなこともございますので、今回の改正の場合には、スプリンクラー設備は、木造の建物については適用しない、こういう方針でおるわけでございます。 それから、鉄筋の、いわば耐火構造の建物の場合におきましては、第二のグループに属する旅館等の場合あるいは病院の病室に入っているような人たちというものは、先ほど説明申し上げましたように、半ば特定されているような方々でございます。少し注意をすれば気をつけることのできる人たちでございますので、スプリンクラーの設備を常に画一的に強制をするということではなくて、防火区画というものが一定面積ごとに確保されているという場合におきましては、スプリンクラーの設備は必ずしもつける必要はないということで、スプリンクラー設備は、その防火区画との関連において、代替設備を設けることによって省略することができるという形にしてまいりたいというふうに考えております。
○大野(市)分科員 それが、問題がありましてね。先ほどの建設省のほうの防火区域の問題と違うのです。建設省は、千五百平米を単位として防火区域を考えておるのですね。消防庁のほうのは狭いのですよ。小さい部屋を防火区域に考えますので、たとえばホテル、旅館などの用途を持つものは、大広間があるわけなんです。大広間にそんなスペースで防火戸をつくることになったら、それは大広間という用途をやめろということになるわけです。そういう意味合いで、やはり用途の変更を強制するところまでいくのだとすると、既得権の問題としては経済の利益を放棄させるわけですから、それらの経済の利益の放棄に、いずこが公共性の問題と代替性を――それだけに代替性を持たせなくたって人命が安全だということならば、建設省の改正令によって、避難階段その他の方法によって、人命は安全になるという自信を持って建設省は改正令を出しているのですよ。そうしたら今度は、いまのあなたの、消防庁のほうの着想というのは、延焼を防ぐということが多いのですね。延焼を防ぐということが多いことになりますから、そうなると要するに、後ほど論じますけれども、延焼を防ぐにはスプリンクラーがほとんど唯一のものかという問題点がありまして、消す方法が、防火戸をもって小部屋に閉じ込め、そしてスプリンクラーの水によってぼやで消しとめるという着想だけしかないのか。あるいはそれが用途を殺してしまって不可能だから、そのかわりに、その部屋でもし出火が起きた場合にはこういう方法で、その部屋限りでとめてみせますという方法が考えられるならば、その方法を見てくれるのであろうかというような代替案に対しても、その用途をいま使って、善良に管理をして働いておるそれらの人たちの意見というものを聞くゆとりがどうしてないのだろうか。それは、いやこれしかないのだよという着想はおかしいではないか。それらの着想をやはり聞かれて、それで建設大臣のほうは、用途が幾つかあって実に千差万別だ、構造も千差万別だから区別がつきかねるので、一つずつ持ってこい、最後は建設大臣が認定してやろうというところまで誠意を示されて、法律文に入られたのですね。まだ出してないけれども、そんな話なんです。だからそういう形で、これ、既存不適格というのの総数はそうたくさんないのです。そうしてとにかく何億という資金を投じて――何億というのは、資金を投じた事業をしておるものですから、みずから自分の財産をみすみす焼かしてしまうようなばかはいないはずなんですよ。だから、何とか防ぎたいという事柄は、人さまの声じゃない。それらの人たちの声というものをとって、この方法ではどうだろうと言ったならば、やはりそれを聞いてやるというのが政策を立案するにあたって大切な政治の要諦だと大臣、私は思うのですよ。それが現段階ではまだ足らぬと私は思う。 そのためには、いま木造が解決しましたので、今度は鉄骨、鉄筋コンクリートのホテル、旅館の場合を具体的に申しますと、利用者には鉄筋、鉄骨コンクリートのお部屋へ入って、たたみ敷きで和風に飾り立てた部屋でなければレジャーにならぬという要求があるのですよ。これがホテルと旅館が平和共存のできている原理なんです。それをとにかく不燃物で囲えといって、いま通産省の認可した不燃物でそんなものありますか。私が調べたところ、ないのです。どうしてもそういう形のものにならざるを得ない。二重構造なんですよ。一つのコンクリートの箱の中へはめ込んで、またいま木造をやらせられているのが実態なんです。そうでないと、その企業は競争に負けてつぶれるのです。特に六千平米以下の設備ならばいいというのですから、これが法治国のむずかしいところで、どこかでボーダーラインになりますからね。六千平米までのホテル、旅館は成り立つけれども、六千平米をこえたところのものは客は来ないというような事態も、極端に言うとあり得るんですね。そんな無理をなさらないでも、その部屋が一部屋燃える前に――私は大臣、聞いていただきたいのですけれども、一番最初熱探知器をつけろということだったんです。これは業界は、そういう便利なものができたか、安心だというので全部つけた。間もなく煙探知器というのが、間もなくというのは、二年たたないのですよ。一年半くらいの間に煙探知器というのが今度出てきた。これは火より煙が速いということがみそになるのです。火より煙が速いからぼやのうちにわかるから、これをつけなさいといってつけさせた。これは膨大な費用がかかる。しかし、それぞれの企業担当者は、そんないいものができたんなら――建物が燃えたら関係者は職場を失い、人命は言うまでもないことなんですよ。人命という事柄は論ずるまでもないのです。その次に職場を失い、そして事業を失うわけですから、そういうような形でいくならば、それは必死なんです。必死の人たちが、あの煙探知器を採用せよと言ったときには一人の反対もなく、喜んで二重投資を――行政の不備とはいえないんですね、そのときなかったんだから。煙探知器がいいということになったらみんなつけたんです。それは耐えられたからです。経済的費用とその公共的緊急度を比較して、費用に耐えられたからです。今度は耐えられませんよ。 それで、お聞きいたしますが、一体既存不適格の――百貨店は、売る商品はおもちゃであり反物であります。ホテル、旅館の売る商品は客室なんです。装置産業です。その装置産業をまさかむき出しの配管のままでおっぽり出しにはできない。客は来なくなる。だから、もとよりもっといいものにして改装をすることになるのです。それと同時に、既存の建物でなくて、新しく建てさせるときは、何でもないのです、あんなの配管するだけですから。そしてコンクリートに詰めて埋めてしまうのですから、何でもないのです。だから、新しくつくるのはみんなやってくれます。それは二重だと思っても、煙探知器をつけてまたスプリンクラーをつけろといっても、おかしいなと思う人があってもやります。それだけの計画でやれば安いんです。ところが、今度、業界では必死でありますので、ある観光地でありますが、百六十四室のホテルで一万五千平米のところが、スプリンクラーを取りつけるために、仕上げるまでに幾らかかるのかということで業者に見積もりをとりましたら、四億二千万かかる。四億二千万を十五で割りますと、概算三万円平米かかるのです。そうしたら、坪はその三・三ですから、坪十万円ずつまたかかる。そこの企業体はとにかく五億の借財をもってこの百六十四室を自己資金とともにやったんです。五億の借財で、金利が五千三百万払っているんだ。そこへこの四億二千万が借りられるかといったら、あなたのほうの案は、半額の二億は開発銀行から出させるというお話なんです。ただじゃありません。八分二厘です。八分二厘で計算して、それの金利は八かけても千六百万かかる。この企業体は業界でも非常に優秀なんです。これだけの五千三百万の金利を払いながら二千数百万の純益をお出しになったりっぱな企業なんです。この企業体から、スプリンクラーのごときもののために年間千六百万円の金利を払い、残りの二億円はだれが払ってくれるか。企業体から払えないところのそういうお金を、銀行が貸せるでしょうか。半分は自己資金を出せ。五億も借りてやっている人に自己資金があるわけがない。その金利は一割をこすでしょう。二千万になるでしょう。こういう優秀な企業でさえも、幸いに自己資金のかわりに二億円の金を奇特家が一割の金利で貸してくれたとしても、この企業はやりがいがないというのですよ。あんなスプリンクラーのために何でそんな金を投入しなければならぬのかという問題が出てきたのです。これこそまさに公共的危険の緊急度と既設建物に対する既得権の侵害という、財産権は有償をもってこれを補償するというわが国の憲法の規定に照らしても、バランスをとってもらわなければならぬわけです。だから、どうしても業態によるのですよ。むき出しでいい倉庫なんかもあるでしょう。そうでないものもある。だから建設省は、用途によってあんなにこまかく適用例をいろいろに考えた。だから私は、消防庁が作業をなさるにも用途によってできるような事柄をお考えになればいい。私はできる方法はまだあると思う。たとえば各部屋の入り口の戸のところへ、いわゆる外へ延焼してこないような、水がじゃあっと出る設備ならわりあいにあるいは単純にできるかもしれぬ。いろいろな方法かある。まあわかりませんけれども、そんなようないろいろな変化というものを、業界とよほど煮詰めていただかないと――これは数が多い少ないじゃありません。それは善良にして、そういう日本国民が、既得権というものをゆえなく一片の法律によって侵されるという事柄はたいへんでありますので、用途ごとにもつともっと業界と折衝を続けられて、納得のいく解決方法でなさるべきである。 私は言うのです。皮肉な話ですけれど、煙探知器は煙が出れば鳴るんだから、鳴ったならばすぐにその場所に集中できるように、簡易消火設備を各階に置くというような方法も一つの方法でしょう。それならばいいと思うのです。 何としても時間を急ぐものですから、私はどんどん話してしまいましたけれども、要するに、これは一間一答の形式というものは私は陳腐だと思う。やはり聞いてもらって判断してもらうには、こういう機会以外にない。そういう意味合いでとにかく申し上げたわけですが、ここまでのことで、用途別にもっと御検討なさる御意思がありますかどうか、長官からまず先にちょっと……。
○佐々木政府委員 既設の建物につきましてすべてスプリンクラー設備を強制するということになりますと、やはりその建物の態容によりまして、その経費についていろいろ問題が出る可能性はあるわけであります。したがいまして、特に第二のグループ、先ほど申しました病院でありますとか、旅館でありますとかという第二のグループにつきましては、代替措置としての防火化学というものについて検討をしているところでございます。そしてまた、現在、防火化学は消防法のほうにおきましては二百平米というのが一つの基準になっておりますけれども、現在の建物の実態等から見て、もう少しこれを広げる必要があるのじゃないか。こういうことをひとつ考えてみますと、一応のめどとしては四百平米くらいに広げていったらどうだろうということも考えておりますが、この点につきましては、御承知のとおり消防法の規定のしかたはいわば基本法でございまして、これらの内容をどういうふうにするかということは、施行令及び施行規則において定めていくということになっておるわけです。したがいまして、この法律の制定と同時に、具体的な規定につきましては政省令できめられることになりますので、その段階におきまして旅館、ホテルの場合には、旅館、ホテルのいわば関係団体、あるいは病院等につきましては病院の関係団体等につきまして、具体的な設備等についてどういう方法が最も効果的であり、また効率的であるかという点については十分詰めるということにいたしております。これはそれぞれ業界におきましても専門家を出していただきまして、私どものほうの消防専門の立場とよく協議をいたしまして、内容については具体的に詰めていきたいというふうに考えております。 それからまたスプリンクラーにつきましても、小さい部屋が連続する病院、ホテルという場合には、デパートの場合のスプリンクーラーとはやや違うスプリンクラーで十分効果が発揮できるわけでございますので、先ほどお示しのような入り口にいわば散水設備をするということも一つの方法でありましょうし、あるいはスプリンクラーというのは、常に天井から水を吹き出すということでなくてもいいわけでありまして、小さい部屋の場合には横から吹き出す方式のスプリンクラーもあるわけであります。そういうスプリンクラーにつきましてもよく専門家の方々とも十分打ち合わせをして、具体的な内容は詰めていきたいというふうに考えております。
○大野(市)分科員 ひとつぜひその事柄を堅持していただきたい。 そこで大臣、今度は政治的な御配慮をいただきたい問題でありますので、お答えをいただきたいのですが、先ほど申し上げた消防審議会の意見書を私が通読をいたしますと、その中に出てくるのが消防計画の作成基準、それから避難誘導等に関する行動基準、それから消防用設備などの基準、これはだいぶできているようですが、それから消防力の基準、これは消防力をどれくらい持っておられるかという消防隊関係の消防力の基準、こういうものをやはり確立していく必要があるというのが、この答申にございますのですよ。 それで私は、いままで約一時間近くにわたって論じましたことを振り返ってみますと、物万能なんですね。物万能で、物が設備されればいいじゃないかという着想がどうも先行しておる。私は政治判断として、ただいま申し上げた幾つかの基準は、これはもう何人にも迷惑のかからないでみんなが喜んでできることですから、これを消防庁は、しかもお金もかからぬことなんです、一刻も早くこれらの基準を立てられて、特に消防計画の作成基準は、時代がかわりましたけれども、いうなれば歩兵操典の小隊訓練、分隊訓練までバラエティーをつけたものをつくっていただいて、これらを各建物所有者ごとにおろして、そして訓練に訓練を重ねよ、そういういわゆる協力体制をしていただくのが先でないか。それが充実してなお事故が起きてきたならば、あれだけ言ったけれども、これは背に腹はかえられないということになると世論は変わってきましょうけれども、この体制がなくして、早期消火の方法がなくして不可能だろうと思うのです。この点の御判断、ほんとうの一言でけっこうです。
○町村国務大臣 たいへんごもっともなことでございまして、ややともいたしますれば今度の消防法の改正が物本位であり、しかもたいへん遡及をさせるということでございますから、事務的に考えてみますれば、できるだけ万全を期したい、こう考えることは私は無理からぬことだと思います。しかし、現実の問題としては、あまりに極端な無理なことをさせることが消防法の今度の改正の企図しておるところだとは私は思いません。やはり何と申しましても人命をいかにして守るかということは、最近における多くの火災例から考え始めたことにほかならないわけでございますから、それはいま消防の事務当局が考えておることが私は必ずしも万全だとは考えておりませんので、いま御指摘になりましたようなことはひとつ十分念頭に置き、今日の場合客観的にも許容される範囲のものをこの際としては進めていくということが、消防庁の態度としては最小限度の必要な態度ではあるまいか、かように私は考えておるところでございます。
○大野(市)分科員 時間も迫りましたので、続けてもうちょっと申し上げますが、これは長官にひとつ注文申し上げるが、通達であれば部内でできるわけですが、通達で、消防用設備などの設置単位についてという通達があるのですね。つまり、むねを合算するか分離して計算するかというので、廊下の幅の問題とか、廊下の長さの問題があるのです。これらの問題は、これは通達が一ぺん出たから何メートル離れていなければだめだぞなどと固執しないで、防火壁について注文をつけられて、こういう注文並みの防火壁が建つならばそれは別のむねと認めるというふうな、そういうことの御相談をなされば、廊下が何メートル離れていれば別むねとみなすなんという機械的なことでなくて、私は、通達の変更なら可能だから、防火壁によって延焼を防ぐということがどうしても必要なんです。幾ら離れていたからといって、延焼は、風が強いときにはほんとうはだめなんですよ。それよりむしろ防火壁があれば物理的にはいいのです。そういうような解釈の変更が可能な部分が幾つかありますから、これもひとつお考えになる御意思がありますか。
○佐々木政府委員 今回の改正とも関連いたしまして、これまでの消防用設備等についての取り扱いの方針は、もう一ぺん洗い直して検討するつもりでございます。
○大野(市)分科員 念のために、ちょっと、起案者には耳ざわりの悪いことを申し上げますが、大臣にはお聞き取りを願いたいのですが、スプリンクラーの効力について、ニューヨークの例が一九七二年十一月号のファイアジャーナルという資料から抜粋されて、これを基礎にされているらしいのですが、とにかくニューヨークというところは火災が多いのですね。日本の二十倍もあるのですね。とにかくびっくりしてしまう。日本が一〇〇に対して二一八三、とにかくべらぼうです。私は、これはやはり心の欠除で、スプリンクラーをみんなつけたから、燃えりゃおれの部屋がぼやで済むわいというようなわけでやらないのですな。日本が一〇〇に対してアメリカは二一八三件、こんなところまで物万能になったらたいへんで、やはり避難訓練もしたり、いろいろなことを日本はすべきですよ。金使えばいいというものじゃないやというような印象をこれから持ちました。 しかも、そのスプリンクラーをやりながら、何件かは不発に終わって、燃えちゃっているのですよ。これは機械ですからね。煙探知器の場合にはためすことができるのです。魚を焼くと煙探知器はためせますからね。よくそういうことがあります。しかし、スプリンクラーをためすにはどうやるんだろう、たいへんなことだ、そういうようないろいろなマイナス面もあるのです。ですから万能とお考えにならないでいただきたいということを申し上げて、あとはほんとうの個条書きで、大臣にこんな問題があるんだということだけお聞き取りいただく、きょう解決できない問題ばかりですから。 一つは財政局長に関係のある問題でございます。これは入り込み人口、つまり夜間人口ですね。観光地などの夜間人口の超過負担の解消、これは人口急増地帯の問題は相当解決していただきました。だんだんやるうちにそれがまだ残っている。少し進んできまして――手間がないので答えは要りませんから、問題点だけ指摘していきます。これに対して昨年の江崎大臣のときには、財政局長が入れ知恵したのじゃないかと思うのですが、国勢調査など公的の統計がないために、やってあげたいと思うけれども云々というような、私は政治家としてはクエスチョンマークをつけたい御答弁があったのです。これはやはり言うてはならぬ。やはり現実にどんな財政需要を超過するところの超過負担があるかというのはお調べになってわかっているのだから、そのわかった事柄をすなおに受けられて、それをどうやって穴埋めしてやろうかというごくふうというものは、方針をお示しになるのは担当大臣のお仕事だろうと私は思っているのですよ。 それで、それに対して財源が問題になりますので、私が提案した財源というのは、一つは料理消費税というのがある。これは県税でいっているんだけれども取るのは市町村なんだ。市町村が設備して、そこの経営者が一生懸命働いて客から料理消費税を預かる。預かったものは県が何にもしないで持っていっちゃうというような形であるのですが、その場合県は、県で財源に穴があいちゃかなわないわけですから、県のほうからゴルフ場税のようなぐあいで市町村に割り戻しが来ているわけですから、そんなような形で、その場所が難儀して吸い上げた特殊な税金ですから、その税金のある部分を市町村に還元する。そうすると県には不足になります。その不足になった分を特別交付税でまかなうということになりますと、市町村は数が多いけれども、府県ならば四十七の割り当てで済むから、同じ作業をするにも多少手心があるのではなかろうか、こんなような提案を一つ申し上げておきます。これは回答は要らんのです。方法論として何か、超過負担があるという現実がお互いに政治家としてわかるならば、倍ぐらいかかっているのですから、わかるならばその穴埋めをやる、こういう主張、考え方であります。 それから第二は、たくさんかかるので、業界で旅館業の特別徴収義務者が、どれだけかかっているかというので、専門家をわずらわしてランダムで数千軒の対象物を相手にして調査をした結果、平均であの料飲税の徴収料の一割一分四厘全国で旅館業に関係してかかったという実績が統計で出てきたのです。一割一分四厘、これは事務員の費用も入っていますので、どの辺で事務員の費用をカットしたかはまだそれは御検査いただく必要があると思いますが、一応一割一分四厘が出たのです。これは昨年自民党の御協力をいただいて、今日は大体報償金のほかに、特別の関係だからというので、手数料として一%ずつ全国的に出していただきましたが、このとおり一割一分四厘かかっている。これはうのみにできないならできないでけっこうですが、とにかく薬九層倍ではございませんのですから、こういう問題がございますので、大臣ひとつ御検討をいただきたい。 それから最後に短く申し上げますが、これはまたたいへん小さい、ノミの何とかのようなお話でありますが、私は政治家としては御解決をいただきたい。過少還付金の問題であります。大臣お聞きになるとびっくりなさるでしょう。三十円還付金がある。東京の何々銀行に払い込んだから、さようとりに行けという通知を出すのですよ。三十円で一体東京都内片道何に乗っていくのでしょうか。可能でしょうか。県から来るのですよ。県から東京の納税者に来た。その銀行は取引先じゃないわけです。取引先じゃないからどうしても行かなければならぬ。断念して三十円捨てました。この問題に対して、そちらに一体どうしてくれるのだということでかけ合ったわけです。かけ合って、これだけの膨大な資料を担当官は私の手元によこしてくれたわけです。これを見ますと、それは法律上許されないからそれをやるのだ、三十円はとりに行けないでしょうね、まあ捨てることですねと書いてある。捨てさせると書いたのでは物議をかもすので、それは続けますと書いてあります。こんなことは政治家として許せないと思います。法律であるなら法律を直そうじゃありませんか。三十円を銀行にとりに行く、こんな事柄は、私は大臣の御決心で、法律の改正が要るならば法律の改正をなされば、だれ一人反対者はないはずです。 そして事実上でこれを直そうとする方法もあります。その三十円を郵便切手で送れといったのですよ。どうせ手紙は来るのですから、その中に三十円の郵便切手を入れて送ったらどうだろうといったことに対する返答は、そういうことをしますと鼻曲りがあって、何で郵便切手で送った、法律違反だという者があるかもしれませんから、役所はやりませんというのですからね。腹が立つじゃありませんか。こんな事柄がいまの法治国日本にあるのです。これはあなたができますから、あなたが法律ならば御提案いただければ、われわれはわれわれの同志にみんなはかって賛成をしていただきますから、実行をしていただきたいと思うのです。 以上をもって終わります。
○渡辺主査 大野君の質疑は終わりました。 次回は、明六日午前十時から開会し、引き続き自治省所管について質疑を行ないます。 本日は、これにて散会いたします。 午後五時四十九分散会