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72回国会衆議院1974/02/04

予算委員会 第11号

発言数
86
登壇者
11
会派数
3
開催日
1974/02/04

会議録

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 これより会議を開きます。  昭和四十九年度一般会計予算、昭和四十九年度特別会計予算及び昭和四十九年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、総括質疑を行ないます。玉置一徳君。

玉置一徳民社党

○玉置委員 私は、民社党を代表いたしまして、現下政治の緊急課題でございます物不足の解決と物価値下げにつきまして、総理並びに関係所管大臣の所信をお尋ねしたいと思います。  まず、先日放送されました田中総理を囲んだ二人の御婦人とのテレビ座談会でございますが、私も聞いておりましたが、あまりにも婦人特有な、実に率直簡明な要請、あるいはせっかち過ぎるような結論をお迫りになる、全く弁解の余地を与えないような速度で、総理も困惑されたと思いますが、そして最後に、今度の選挙を見ていらっしゃい、これが全日本の婦人の今日の合いことばです、と結ばれたのには、私もどきっとしたような感じをいたしました。総理は、例によりまして、物はあります、洗剤なんかもいよいよになれば、町村役場にでも一月分や二月分は、百二十億程度の予備費を使って積んでおきますよと言われると、現実にないではありませんか、午前中行かないことには市場はありませんよと、相手にもされないような返事が返ってくるだけです。  一体、店頭から姿を隠し、国民を不安におとしいれました生活物資や食料品等のうちで、いまだに小売り店の店頭に出回っていない物資は、何と何とあるのか、そしてどのようにそれに対応しておられるのか、この際、農林、通産大臣からお伺いしておきたいと思います。

内田常雄自由民主党経済企画庁長官

○内田国務大臣 農林、通産、それぞれ各省の関連物資いろいろありますが、私のほうも常に全体的な立場から、玉置さんのおっしゃったようなことに注目をいたしておるわけであります。  いろいろ懸念いたしておりました物資も、御承知のように、だんだんその需給が緩和をいたして、小売り店等にあらわれるようになっておりますが、私は率直に、いま私どもが常に注意を怠っていない品目を述べますと、次のようなことになると思います。  砂糖、食用油、小麦粉、しょうゆなどはおおむねいいようでございます。それから、ちり紙、トイレットペーパーなどもおおむねいいようでございます。洗剤も、御承知のとおりぼつぼつ、地域的の格差はございますが、店頭にあらわれているようでございます。インスタントラーメンなども、この間から問題になっておりますが、価格等の点は別にいたしまして、これらも店頭にはあらわれておると思います。私どもが心配をいたしておりました品目は、さらに小さいところでは、たとえば化粧石けんとか男のシャツとか、あるいは歯みがき、ソース、マーガリンというようなものも、私どもは常に念頭に置いてまいりましたが、これらのものにつきましても、いま、特に店先から姿を消しているというような状況はないようであります。ただ、塩化ビニールパイプ、それから一部の印刷用紙などにつきましては、放置できないものもあると考えますので、これらにつきましても、行政指導その他で有効な手を打ってまいるべきだと考えております。

玉置一徳民社党

○玉置委員 さらに御婦人連から総理に対しまして、物価を直ちに下げてください、国民が苦しんでいるときに一方で便乗値上げをやって、もうけておるようなことでは、国民はがまんできません、プロパンと灯油はだぶついております、標準価格を早く下げてくださいと、立て続けの強い要請でございます。物価はいつ下がるのですか、そして安定さしていただけるのはいつですか、そういう問いに対しては、総理は、例によりまして、上期とお答えになりました。できなかったらどうしてくれますか、直ちにそういう質問が返ってきておりました。考えてみたら、一月中旬の卸売り物価は、前年同月比の三三・一%、同月上旬比ですら一・一%で、このままでは月間五%アップと見込まれるような数字ですから、国民のせっぱ詰まった気持ち、便乗値上げや総合商社の大口脱税等、いろいろな事件を聞くにつけまして、国民がいらいらしてくると御婦人が言われるのも、むしろ当然だと思います。  ここで私は、田中総理がいつもおっしゃいます、物はあるんですよ、こういうことでありますが、あらゆる欠乏いたしました諸物資の生産並びに出荷の状況を調べますと、十月、十一月、十二月は、いずれも前年同月比よりも一〇ないし一五%ほど生産が上がっておるのが実態であります。それがどうしてこんなに店頭から姿を隠したかというところに、私は問題があると思うのです。こういうような意味で、総理がいつもおっしゃる、物はありますよということは、あたかも国民の協力を要請されておるような、あるいはまた、国民も一端の罪を背負ってくださいという意味じゃないかとも思われるのでありますが、今度のこういう物資欠乏と、そうして便乗値上げの横行をごらんになりまして、総理はどのようにお考えになっておいでになるか、財界、業界というようなものが、はたしてこのままでいいのかどうか、私は総理の所見をお伺いしたいと思います。

田中角榮自由民主党内閣総理大臣

○田中内閣総理大臣 石油が非常に重要な物資であることは申すまでもありません。また石油の供給が抑制をされ、石油価格が引き上げられるという傾向にあれば、物資の供給が抑制をされ、需給のバランスがくずれる。そういう意味では、常識的に先高になるというような算術的な計算ができるわけでございます。  そういう意味で、比較的に生産は順調であったにもかかわらず、また在庫数量もあったにもかかわらず値上げが行なわれたということは、これは経済界、流通段階のモラルの問題であるわけでございます。それから、先高になる、品物が窮屈になるということになれば、消費者は安全を確保するために多少買い急ぎをするということも、また人情のしからしむるところでございます。これが同時に行なわれると相乗的な結果をもたらすわけでございますから、そういう意味で今日の問題が起こったわけでございます。  でありますので、一体石油はどうなったのかというと、確かに政府が当初見込んだよりもよけい入っておるということは事実でございます。よけい入っておりますが、それは三億一千万キロリットル程度入ることを予定しておったものが二億八千万キロリットル余であるということで、対前年度比二億四千万キロリットル余に比べれば、相当高い数値であるということは事実でありますが、しかし、政府も産業界も考えておった三億一千万キロリットルに比べると一〇%減である、こういうことも事実でございます。  では、その二億八千数百万キロリットルというものが、日本のいまの便乗値上げといわれるような状態を起こすほどのものであったかというと、将来はいざ知らず、いままでの段階において、そのような逼迫感はなかったはずでございますから、そういう意味においては、これらの状態を的確に把握をして、そのようなことのないように、一つには、もうこれ以上上げてはならないということがあります。それから、適正値段に引き下げるという問題がございます。第三には、では、国民に高いものを押しつけた超過利潤というようなものに対して、どう措置するかというような問題が残っておるわけでございます。  あとは、もう一面は消費者でございますが、消費者はその後、まあ大豆はなかったけれども、大豆はその後何とかなったということで落ちついてまいりました。それから洗剤も、買いだめをしなくてもいいような状態であるということを理解いただけるようになりました。また、砂糖や塩やトイレットペーパーに対しましても、なるほど必要量は確保できるのだというようなことをだんだんと理解していただけるようになりましたが、今朝の新聞を見てもおわかりになるとおり、値くずれが随所に起こっておって、一回再販からはずしたものをまた再販申請しなければならないというようなことを、新聞に報道してあるわけでございますから、ある意味で正常に復しつつあるということは言い得るわけでございます。  しかし、石油は依然として、輸入価格が値上げになっておりますし、それから供給量に対しても、まだ万全な確保ができるという状態ではないわけでございます。まず、そういう意味で政府は、これから本腰を入れて物価の安定、国民に不安を与えないような状態をつくるべく最善の努力をしなければならないと、こう考えておるわけであります。

玉置一徳民社党

○玉置委員 総理がいま言われましたとおり、庶民の買い急ぎというものも一つの原因であることは事実でありますけれども、これは先々物が不足する、物価が上がっていくというような場合には、ささやかな国民の自衛手段であります。こんなに物がありますよ、下がっていきますよということにさえすれば、少々はみな待っておいでになるだろうと思います。緊急放出物資が、二、三日すれば、買いに来てくれる者があまりなくなるといういろいろな実例から見ましても、そのことは言えると思うのです。  だから、いま一番大事なことは、せっかくゆるんでまいりました、やや安定してまいりました、あるいは値下がりを見せ始めたいまに、思い切って、全力をあげて、国民の気分的な、心理的な安心感をいかに促進するかということが問題だと思うのです。そこで、それが国民の協力じゃないだろうか、こういうような感じがいたします。  そういうような意味で、私は、ここで言いましてまたどうかと思いますが、電気並びに石油が、わが国は野方図にほうっておくことができないことは、よく承知しております。しかし、やや安定を取り戻しつつあることも、世界の状況でわかるわけでございます。こういう意味では、三月規制をし直すことになっております石油と電力を、いま一五%カットでございますが、三月を待たず一〇%カットぐらいに、そして産業用に思い切ってそれを出すというような英断を下す勇気があるかどうか、お答えを願いたいと思います。

田中角榮自由民主党内閣総理大臣

○田中内閣総理大臣 石油の需給の問題については、通産大臣から後ほど答えますが、いまあなたが御指摘になりましたように、石油というものは、石油の供給をふやして電力に対する割り当てをふやし、生産をふやす、そうすればおのずから国民は安心をする、こういうことでございます。  ただ、この間のいろいろな方々から指摘があることは、一つには、政府が迅速果敢なる手を打てなかったために、あたかも国民にだけ協力を要請しておってと、こう言いますけれども、そこは少し考えていただきたいんです。そうじゃなく、石油に対しては、対外的にわずか四%しかアラブから受けておらないアメリカ、しかも対前年度比二〇%もよけいに石油を生産しておるアメリカにおいてさえも、消費抑制を相当きびしくやっておる。それはイギリスにおいても、フランスにおいても、西ドイツにおいても、オランダにおいてもしかりだ。だから政府は、国民にだけいいような顔をしないで、実情を訴えるとともに、節約をまず明確にすべきである。  第二の問題としては、先進工業国がやっておるように、まず民間の需要を押えておって、そして供給は確保するように、重点的に産業用の削減率を小さくする。日本がいままでやっておったものと逆であります。そういうものをしなければ、政府の責任は果たせないんじゃないか、これはある意味では私は正しい一つの議論だと思います。ある一方から見た正しいものだと思うんです。  ただ、私が間々申し上げておりますとおり、それらの国々と違うのは、日本が外からの外油に九九%仰いでおるという絶対的な条件は違いますけれども、国内的な産業の生産余力というものを考えますと、国民総生産に対して一〇%以上の輸出力もありますし、それからほかの国と違って、国防生産比率というものが非常に少ないわけですから、そういう意味では、国民を、切符制に切りかえておって、消費を押えておってということよりも、ある時期は産業面を押えて大口な石油の消費をまず押えよう、それでその間に、在庫や国民の必要な状態とかというものをこまかく数字を押えましょう、その間は、少なくとも国民の自発的な協力を求めることが正しいという基本的な姿勢をとっておるわけですから、私は、日本における自由民主党やそれから政府の考え方は、今日までの段階は誤りなかったと思うんです。  ただ、その間に国民は高いものを買わされたではないか、品物が上がったではないか、高値安定になっては困りますよというような問題は残っておりますから、そういう問題はこれから善処をしてまいるにしても、私は、いままでの状態としては、そういう状態が正しいと思うんです。これからは、在庫も流通段階の品物もみんなつかめるわけです。つかめて、なお不安のあるものに対しては、石油に余力を持っておりまして、その石油を増配することによって、ちり紙も直ちに増産ができる、また必要であって、物価が上がりそうだというものに留保しておる石油を増配するということによれば、私は、統制経済というようなマイナス面を排除しながら、国民の要請にこたえてまいれる、こういう考え方でございまして、石油や電力は、いま実際は一五%減になっておるというようなものもありますが、産業用によっては違いますので、それらの状況に対しては、通産大臣からお答えをいたします。

中曽根康弘自由民主党通商産業大臣

○中曽根国務大臣 石油の供給計画は、一月は二千四百万キロリットル、二月は二十八日でございますから二千二百七十万キロリットルでございます。十二月に期待以上に入ってまいりまして、一月はどうであるかと見ておりますと、初旬は祭日等が多くて、そんなに例年どおり多く入ってきておりません。中旬もそれほど多くないようですが、次第に多くいまなりつつあります。それで、大体二千四百万キロリットル程度近く入るのではないかと見られております。  それで、先生がおっしゃいました生産のための三月増配論というのは、傾聴に値する御議論であると、私、感じております。ただ、十一日から始まるワシントンの会議、それから十四日から始まりますOAPECの会議等がどういうふうに推移するか、この辺を慎重に見守りつつ、かつ、石油の入荷量をまた対比しながら、三月についてはなるたけ早く考えてみたい、そういうふうに考えて、いまのところは慎重な態度を持しております。

玉置一徳民社党

○玉置委員 次に、もう一つ前置きでお伺いしておきたいのですが、われわれが考えておったよりも輸出意欲がが然早く出だした。日銀と大蔵省の一日に発表されましたものが、一月中の輸出信用状受け取り高は二十七億二千七百万ドル、前年同月に比べて四〇・五%増、こういうようなことになっております。片一方で、心配いたしておりました輸入の赤字要因につきましては、やや明るい曙光を見出してきたわけでありますが、産業界が、国内であまりもうからぬというので輸出用に思い切ってドライブをかけてまいりますと、せっかく努力されて、いま総需要を抑制し、物をだぶつかしていこう、そして値を下げちゃおうという戦略が、こちらのほうからくずれていくおそれが非常にあるのじゃないか、かように思います。  これに対してどのように対処しておいきになるか、総理並びに大蔵大臣からお伺いしたいと思います。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○福田国務大臣 お話しのとおり、総需要の中で輸出という問題もあるわけでありますから、これが急激に過大になるということは、好ましくないのです。しかし一方、国際収支の問題もありますので、着実にこれが伸びていくという傾向は好ましい傾向だ、こういうふうに存じておりますので、節度なき輸出の拡大ということじゃ困りますが、着実に増加するというように指導してまいりたい、かように考えます。

玉置一徳民社党

○玉置委員 総理、今度のこの体験から考えまして、私は、石油のような第一次エネルギーで、しかも九九%海外に依存しておるようなものを、平素から製造と流通に至るまで政府が熟知できるような仕組みにしておかぬことには、さあといったときに、すべて後手後手を打たざるを得ないんじゃないだろうか。その意味で、今回通産省が思い切って全石油製品に値上げをストップして、事実上価格を凍結して、そしてその値上げその他、しばらくの間チェックするまで待ってくれということをやられたのは、一つの英断だと思いますが、私は、それだけじゃなしに、今後とも、そういうことができるような仕組みにしておかなければいかぬのじゃないだろうか。同時に、非常の場合は、もう少し行き届いた管理が政府でできるようなぐあいにやらなければならないように痛切に感じました。  これにつきまして、石油業法の改正等々、必要があればその他の法律の規制もできるわけでありますが、これにつきまして、どのようにお考えになっておるか、総理並びに通産大臣の御所見をお伺いしたいと思います。

中曽根康弘自由民主党通商産業大臣

○中曽根国務大臣 御指摘のような必要性は、私も実は感じておるところでございます。  石油業法に基づきまして、業者が自分の事業計画、供給計画等届け出させるということになっておりますけれども、これは事後の問題であり、隔靴掻痒の感を免れません。今度のような場合は、法律をつくっていただきまして、石油の供給の大幅不足という条件が限定されております。しかし、やはり石油は産業の血液にあたるわけでございますから、常時これを正確に把握しておくという必要は確かにあると思います。  そういう点から、御趣旨に沿いまして、どういうふうにそれを実現していくか、検討していきたいと思っております。

玉置一徳民社党

○玉置委員 ささいなことになりまして恐縮ですが、総理、今回の経験で、事実上直販と申しますか、再販制度の仕組みができておるようなところの物価は、案外、下まで値上がりがしておりません。つまり、メーカーが小売り店まで流通経路を支配しておるところは、案外にうまくいっておるような例を二つ三つ知っておるわけであります。もう一つは緊急放出、今度は初めてだったから手おくれたのですが、一番先にばっと、問題のときに直ちに緊急放出をしたときは、二、三日で買い手がなくなるというのも現状であります。このやり方というようなことに相当留意しなければいかぬ。あるいは名古屋の通産局では、市当局と相談をされまして打ち合わせをして、老人とか保護家庭とか母子世帯とかいうようなところには切符を与えまして、御安心をしてくださいよ、いつでも責任を持ちますと、こういう体制をとって効果をあげておるところもあるわけであります。  私は、自由競争の社会、資本主義経済のこの中では、だれかが何か言い出すと、ほんとうにもう大きな事態が起こるというおそれがあることも、今度は非常に痛感をしました。社会主義経済でございますと、計画的な切符制でございますので、いまないぞ、八割で締めておけよ、六割にするぞということで平等に当たるということが一つのあれだと思います。今回のやつは、急に先行きの減少を見込んで、だれがどこで隠したのかわからぬけれども、流通経路でもなにしますし、それから先を見越したいわゆる便乗値上げをやってしまう。やはり国民の怒りはそこにあったのだ、こういう点を考えられまして、こういうことで、将来何かお感じになることがございましたら、御所見を承っておきたいと思います。

田中角榮自由民主党内閣総理大臣

○田中内閣総理大臣 これは言わずもがなのことでございますが、社会主義経済、計画経済はとっておらないということでございます。自由主義経済ということで国民のエネルギーの爆発が、戦後の短い間に今日の繁栄を築いたというメリットはあるわけです。また、社会主義経済とか計画経済は、あなたが指摘されたように、ある意味においては合理性を持っております。持っておりますが、これは戦後の百四十六、きのう独立した国を入れますと百四十六ということになりますが、これらの国の中には、自由主義経済をとっておるものもあるし、社会主義経済をとっておるものもありますが、社会主義経済、計画経済をとっておりますと、マイナス面もあるわけです。これは国民の生産意欲というものが阻害される。これは一長一短あるわけです。私たちは、その一長一短を考えると、日本においては自由主義経済が望ましい、こういうことを申し上げておるわけであります。  しかし、常に述べておりますとおり、十九世紀的な自由主義経済、野方図の自由主義経済が許されるはずがないということは当然でありまして、やはり高度の社会的な責任、社会的な政策というものが絶えず用意されなければいかぬということでございます。  だから、あなたがいま申したように、縦にずっと消費機構までつながっておるものは、比較的物は上がっておらぬ、それはそのとおりです。これは、政府が石油業界に依頼をすると、この間、例がありましたように、日石は、指定価格で灯油を売らなかった場合、灯油の供給を停止しましたから、自衛上もメーカーの言うことをそのまま聞くということでございますが、全く自由な経済的な経路をたどっておるものに対しては、流通過程において、備蓄が行なわれたり売り惜しみが行なわれたり、とにかく出すときには出しても、絶えず一〇%ぐらいずつ足らぬという状態でもって出庫伝票を切っていれば、品物は幾ばくかずつ上がっていく、そういうような状態になったと思われる節のところもあります。  そういう意味で、政府は今度、自由経済の中で、しかもうまくやろうと考えておりますのは、さっきのように、石油を政府が持っておる、そして必要な物の生産に対しては増産をさせる、緊急放出をさせる、こういうふうにしたわけであります。そういう意味で、緊急立法をお願いしまして、政府が調査をすることができる、また立ち入り検査もできる、実態把握は可能である、それに対して放出命令かできる、値下げの勧告もできるように、また増産もできるようにする。石油を持っているわけですから、電力の稼働率を上げられるわけです。そういう意味で、いままでのこの半年ばかりの間、三、四カ月、二、三カ月に起こった現象を前提として、政府は、国民生活に迷惑を及ぼさないように、しかも物価抑制の措置をとれるようにという、制度上、また政府の法裁量が可能なような状態を与えていただいたわけでございます。  ただ、一つ申し上げておきますのは、いま日石が、日石の小売り店までというようなことは、系列化ということにもなります。もう一つは、縦のある意味のカルテルは認めるということになるわけであります。これは経団連その他業界から、去年の夏ごろから相当強い要請があったわけでございますが、縦のカルテルを認めるということに対しては、学問的にも、また現実問題としても、いろいろな問題があるということで今日に至っておるわけでございますが、今度政府に与えられた法律は、実質的に政府の裁量によって物質の需給調整というものをはかれるというような権限を与えられたわけでございますので、本法の行使によって混乱を避けてまいりたい、こう思います。

玉置一徳民社党

○玉置委員 そこで、これから国民の要請にこたえて、政治の信頼の回復を強引にやっていかなければいかぬわけでありますが、私はやはりこういう機会に、思い切って便乗値上げと思われるものは自粛をしていただかなければいかぬし、反省をしていただかなければいかぬし、そこで当然、不当に利益を得たと思われる分は吐き出してもらわなければいかぬ、あるいは、政府が行政指導をして値下げを強制しなければいかぬ、このことが政治の信頼を回復するゆえんだと思うのです。私は、国民大衆というのは、そういうごつい大会社がみずからやはり姿を正したときに、おのずからできる姿でありまして、それをほっておいて、国民だけに協力を要請してもなかなかむずかしいのじゃないか。  ここにもございますが、塩化ビニールの樹脂製造業者に対する公正取引委員会の一月三十一日の勧告、高圧ポリエチレンの製造業者に対する勧告、同じく一月三十一日、こういうようにして見てまいりますと、ほとんどが一緒にやみカルテル行為をして値上げしたものであります。したがって、まず便乗値上げと言わざるを得ないのじゃないだろうか、こういうことを感じます。  私の手元にもう一つ参っておりますのですが、「石油危機を利用しての大商社の大幅な便乗値上げ、供給削減、不当な圧迫に抗議する」こういうことで、日商岩井石油株式会社でございますが、これが大阪の染工場に対して、十二月一日に五〇%、つまり五十四キロリットル、一方的に、きょうまでの七年間の契約を無視して供給削減をしてきたのであります。十二月十日にさらに一五%カット、こういうようなことで、六五%カットで、操業をいよいよ停止せざるを得ないように十二月十八日になった。十二月十二日に大阪通産局の鉱政課石油対策室に陳情した。十五日、通産局のあっせんによって、日商岩井石油から三十二キロリットル追加供給を受けた。十七日に日商岩井から、通産局へ提出した陳情文書を取り下げなければ、今後石油を供給しないと言われ、取り下げ願いを渡した。ところが一月十日に、十月一日にさかのぼって大幅値上げを要求され、十一月までの契約価格キロリットル七千百円のものを、十月一日から十月二十日までのものは一万二千八百円、十一月二十一日から十一月三十日までのものが一万三千三百円、十二月一日からのものが一万五千円、従来との価格の差額七十五万八千四百円を現金で支払わされた。一月十二日、さらに前渡金四十五万円を請求され、現金で渡しました。一月二十四日、前渡金が不足だというのでさらに追加要求されましたが、あまりのことで拒否をいたしました。一月三十日、再度前渡金の追加を要求をされ、金額五十一万円と、こういうようなことが行なわれておるわけですよ。  だから私は、国民消費者大衆を納得さそうと思えば、やはり便乗値上げというようなものに、厳粛な態度で蛮勇をふるってこれを整理していかなければ、国民の政治に対する信頼は回復しないと思います。総理の決意のほどをお伺いしたいと思います。

田中角榮自由民主党内閣総理大臣

○田中内閣総理大臣 便乗値上げというものが、社会的混乱を引き起こしておりますし、また物価のつり上げ、物価の高騰を来たしておりますから、反社会的な行為であるということは当然でございます。  これを一体どういうふうにして押えるか、またどういうふうに処置しなければならぬかということは、いろいろ方法がございます。便乗といわれるようなものを学問的に考えると、一体どれが便乗なのか、どれが適正な利潤なのか。いままでは、一割配当が可能であった他の企業に比べて、何年間も無配を続けなければならなかった、法定上の積み立ても行なえなかったというようなものもございます。そういうような、産業別に事情は違いますが、いずれにしても、五〇%も上げたり、石油がまだ上がっておらなかったにもかかわらず、先高ということと、削減を受けるということで、まず製品の値上げのほうを先取りをした。先取りをしなければ、将来の不安に対して全く備蓄が行なえないので、これは経営者としてはゼロだという経営学の議論、経済学の議論からいえば、またそれも認められることでありますが、いずれにしても、常識を越しておるということは、不当である、反社会的行為であるということにならなければならぬわけです。  ですから、これを全部何らかの方式で吸い上げるという方法が一つあります。それで、吸い上げなくとも、今後相当期間、この会社が正常な状態になるまで、原料が上がり製造コストが上がってもいまの価格を据え置かせるということによって、一年間か二年間でとにかく過当利益を全部パアにしてしまうという手もあります。また、これを二つ合わせて、まあなかなか限界がむずかしいと思われるので、利潤の半分は何とかして取り上げるが、あとの半分は行政措置によりながら半年か一年間、相当な石油、電力の問題があっても価格を押える。押えなければ、物資として指定をしまして、その問題に対しては政府が半統制を行なう、切符に切りかえていく、こういう法律を与えられたわけですから、いままでは政府は相当なまぬるいとか、いろいろなことがいわれましたけれども、これからは、超過利潤と思われるものに対しての措置や、やり方はあるわけでございまして、そういうものは、超過利潤は全部吸い上げなさい、それから便乗値上げと思うものは全部元の値段に返させなさい、こう言っても、それはなかなか、その気持ちはわかります。わかりますが、現実的にしかく簡単なものではないと、こう思いますので、やはり国民が納得する状態でなければならない。こういう考え方で、超過利潤に対しては、皆さんの御検討もお願いしておりますし、政府もせっかく勉強中でございます。  それから物価の引き下げ、高原横ばいということではなく、引き下げるためにはどうするか。しかも、国民の生活必需品として生活のために絶対に必要なもの、特に塩とか、砂糖とか、粉ミルクとか、学用品とか、いまの洗剤、トイレットペーパー——トイレットペーパーなどというものは、これからつゆに向かって一年分もお買いになった方は困ると思うのですよ。つゆを越せば使えなくなるのですから。そういう意味では、これは政府がやはり適切な手段をとるべきであった、時期を幾ばくか失したということはよくわかりますので、今度そういう問題は、一括して政府では遺憾なきを期してまいりたい、こう思います。

玉置一徳民社党

○玉置委員 先ほどの超過利得の徴収です。あるいは超過利得税の創設でございますが、総理もいまおっしゃいましたように、通産当局が石油製品にとっておりますような、入ってきたものが上がっても、値段を上げないように押えていくのも一つの方法だ、こういうお話もあります。もっともだと思いますが、大蔵大臣のほうは、いろんな点で、ひとつ議会でやってもらえぬか、議員立法が適しておるやないかというお話もあります。総理は、変なものつくったら、広告料やいろんなところへそれは隠れてしまうおそれがある、こういうお話もあります。私は、超過利潤は、二、三年前の平均した所得よりも何%以上になったらどうだというような、戦後直ちに行なわれたような意味とは今度は事情がちょっと違うんじゃないだろうか。だから、あくまで便乗値上げをしたために利得した分を取るというような形にすることが、そこの会社の総合会計とは別に、土地の分離課税のような意味でやれれば一番いいんじゃないだろうか、こう思うんですが、一体、これは議会でやればいいのか、議員立法にするのか、政府提案にするのか、ひとつここらをはっきりここらできまりをつけていただきたい、こう思うんです。

田中角榮自由民主党内閣総理大臣

○田中内閣総理大臣 これは憲法の定めるとおり、議員立法が一番いいんです。これは最も公平である。これは政府がやりますと、どうも政府がいいことをやってもなかなか理解されない。これは超党派でやられれば、これは国民の意思であるということになるわけです、先ほど申し述べましたとおり。しかも、超過利潤というものの限界というものを定めることがむずかしいわけです、実際において。だから超過利潤と、こう言っているわけです。不当利得、便乗値上げによる——やる気がないことないのです。やればちゃんと幾らでもできますよ。できますが、何でも政府が出すということよりも、ほんとうは、新憲法制度のときにもお互いに議論したわけですが、これは憲法に定めるところ、立法権は両院に専属するものだと理解すべきである、政府もまた議案を提出することができる、こう書いてあるわけですから、その政府が立法ができる範囲というものは、国会でさんざん議論になったわけです。これは、政府の専属である外交権とか予算編成、予算に関するものにしぼるべきだということが、新憲法時代に十分国会の議論になっておるわけでございますから、旧憲法から新憲法に移ってきた今日、国民の中にいろんなものがあります。こっちだけを押えないで、別なものだけ押えろ。しかし、それは効果をあげるためには、バランスをとって、逃げ道のないような完ぺきなものが望ましい。そして、いままで超過利得だと思われるものは国民が理解をするくらいに引き上げて、そしてその後、なお無形の資産としてどんどんと投資をすることによって、政府が考えており国会でも求めておる総需要抑制を、ざるにしてしまうというようなことは望ましくないことでありますから、そうすれば、現状を押えると同時に、将来にわたっても、少なくとも安定的なものが供給できるような法体系にすることが望ましい。  それは、限時法であることが望ましいことは言うまでもありませんが、半年とか一年とか二年とか、他の国はやっているわけです。輸出の禁止、賃金のストップ、物価の凍結、やっているわけですから、そういう問題を全部、一政府というよりも、できれば超党派で、四十八時間とか七十二時間お話しすれば何でもきまるわけですから、そうして、その後なお税法に関する部分は政府がもってやるべし、超過利得等の認定は、国会において、国民の名において国会がきめる、こういうようになると理想的だがなあと、しみじみたる思いでございます。

玉置一徳民社党

○玉置委員 大蔵大臣もそれでよろしゅうございますね。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○福田国務大臣 私も、そのように希望しております。

玉置一徳民社党

○玉置委員 そこで、それに関連しまして、こういう時勢でございますから、総理は蛮勇をふるってひとつがんばってもらわなければいかぬ。値下げができるものはどんなことでもするんだという覚悟で、小選挙区を提出したようなあの馬力でやっていただかぬといかぬと私は思うのです。  そこで、あまりメンツに何もとらわれずに——土地の問題もこのごろ少し隠れておりますけれども、これは輸入の物資じゃございませんので、別に、外国から入ってくるものがどんどん上がってくるというやつと違いますから、土地の利用の問題と規制の問題をみなで話し合って、みごとに仕上げたらどうでしょうか。ひとつ総理の御見解を……。

田中角榮自由民主党内閣総理大臣

○田中内閣総理大臣 非常にいいことだと思います。  土地は有限でございますし、日本は領土不拡大の方針でございます。人間はふえていくのです。日本の領土はふえないのです。全然ふえません。どこかでもって、ちょっと噴火でもって幾らか島ができたということがありますが、その程度で、昭和六十年に一億二千万人になるような人間が収容できるはずがありません。それで世界のどこの国よりも大都市に集中の速度が早いわけですから、その中で地価を安定させなければいかぬ。やっぱり十年、十五年働いた人間は土地を持ちたい。また与えられるのです。  そういう問題に対して、お互いにメンツなどにこだわらないで——私は、戦後外交問題でお互いにけんかしましたよ、議論が全く違うのですから。外交とか文教とか治安とか、こういう問題に対しては、まっこう対立がありましたけれども、国内の国土総合開発なんというものは、みんな大体超党派的にちゃんとうまくいったはずなんですが、いま最も土地の問題が議論されておりながら、土地を根本的に解決しようとする国総法案に対して、どうも意見が一致しないことは、はなはだ遺憾であります。政府はメンツにとらわれておりません。政府の政治じゃありません。国民のための政治なんです。私は明確に申し上げておきますから、ここらは、お互いにどうすればいいか。あなたも何も——京都だったら、京都だけでも過疎と過密があるでしょう。京都の市からとにかく十キロ離れているところは離村しているじゃありませんか。京都の中は道の幅も広げられないという状態で、あなたの選挙区でもってたいへん実情を知っておられるはずですから、そういうものを調整しようというのが国土総合開発なんですから、そこらはすなおに見ていただいて、大幅改正をしてもらってけっこうです。何とかしてやはり土地問題というのは解決しなければならぬ、これは私の信条です。

玉置一徳民社党

○玉置委員 「日本列島改造論」というのは、一つの見識なんです。私は、その意味では総理に敬意を表します。ただ、政治というものは、ちょうどおっしゃり出した時分から、物が不足して値が高くなってきているときだから、今日は規制と利用をまずやるべきである、こういうようなお考えで、名前だ何だということにあまりとらわれぬで、実効をあげていくというところに総理も御理解を示された、こう解釈いたしまして、敬意を表します。  その次でございますが、小さいことで恐縮ですが、通産大臣にお願いしましょうか。  容器類のびんとか紙箱、かん詰めのかんですね、これが入手しにくくて、しかも高いがために、肝心なしょうゆとか、中身のものがそのままであるのに、物価の高騰の口実を与えていると思います。いま石油製品とか、いろいろな大きな問題に取り組んでおいでになりますので、ささいなことに力を注いでいただきたいということはちゅうちょいたしますけれども、そういう意味では、そのことも十分に配慮していただきたいと思いますが、いかがでございますか。

中曽根康弘自由民主党通商産業大臣

○中曽根国務大臣 その点は同感でございます。  たとえば、一升びんが十二月ごろから非常に還流が悪い。酒屋さんは仕入れをやらなければならぬというときに、一升びんが足りない。いろいろ調べてみると、どうも灯油を入れるので、家庭がみんな一升びんを使っているといううわさもあります。これはしかし、生活防衛上そういうことをやっているのかもしれません。そういういろんな事情によって、一升びんであるとか、ダンボールであるとか、そういうちょっとしたものが足りないために、生活必需品が停滞しているという場合があるわけでございます。  その点については、通産省といたしましても目をつけておりまして、大体これらは中小企業が多いわけです。そういう面で中小企業に対する特別のいたわりを持ちながら、増産体制をしくように、いろいろくふうして指導しておるところでございます。

玉置一徳民社党

○玉置委員 次に、メーカーが自主規制をやり出したということが新聞に載っております。今度の物資不足と値上がりの一要因は、流通が非常に複雑であるということも、総理もおわかりでございますが、問屋、ことに大きな第一次問屋がやはり物資の売り惜しみ、便乗値上げをした気配なきにしもあらず。化学調味料の値上がりのために、とうとうメーカーである味の素が一次問屋に、あまり暴利をむさぼらぬでおいてくれというので警告を発しておるというのが、きのうの新聞に載っております。こういう流通の第一次問屋というようなところの値下げ問題についても、ぼつぼつ本格的に取り組んでいかなければいけないと思うのですが、いかがですか。

田中角榮自由民主党内閣総理大臣

○田中内閣総理大臣 それは、あらゆる面から御指摘のとおりであります。  しかし、第一次問屋、第二次流通機構、非常に流通経路が複雑になっているのは、特に利益を隠すために幾つかのトンネル会社を通してということではなく、長い歴史のもとにそういうことがあるわけでございます。   〔委員長退席、井原委員長代理着席〕 それが流通機構の完備ということにもつながっておったわけですが、一面において、今度それが逆用された、逆用というか、逆の面を露呈した。売り惜しみ、買い占めの法律が出たら、メーカーからは一次問屋にずっとおろしてしまった。おろしたけれども、その間は決済されておらない。一次問屋から二次問屋に伝票だけ仕切ってしまった。しかし先高だから、手形の決済をしないでもいい、最終段階にも幾分おろしたということで、私が、流通経路には品物がたくさんございますと、総じて述べたというのは、そういう理由なんです。  ところが、今度そういうことをして、勧告をしたり、倉庫を立ち入り検査しても、なお品物を下げなかったり、まだいろんな手練手管を使うということがありとせば、今度は石油を増配し、増産をさせますよ。増産をさせるだけでなく、メーカーから直接最終消費者に品物を届けますよ、ということになると、長い歴史と伝統の中にある流通経路というものは、ここでもって全く一つの、ある種の品物に対しては統制経済と同じ道を今度は選択するわけですから、そうすると、そこらが商人という人たちは考えなければならないわけです。  これはやはり、少なくとも自分で持っておるものは半分出さないと、自分たちの商売そのものが制度の中で否認をされるようになるというような問題になりますし、やはりここでもって、お互い従業員もかかえておるわけですから、そういう意味では、正常なものに協力をせざるを得ないということにならなければ、統制部分が拡大をしていくということになるわけでございます。  私は、やはりその面において非常に情報過敏である日本の現状、きのうきょう相当部分の値くずれということが発表されておりますし、再販からはずした品物を再販にまた戻そうとしても、これは、自分でかってに再販をはずした品物は、三年ぐらい再販に戻さぬということをきっと公取は考えると思うのです。だからそこらは、一時的利益を追求すると自縄自縛になるというのは、社会のおきてでございますから、そういう面がびしびしときいてきつつあるというのが現状だという認識を持っております。

玉置一徳民社党

○玉置委員 今回の行政指導の値下げの実態を見ておりまして、私もまた正月にくにに帰りましていろいろなことを痛切に感じたのは、今度の生活二法による標準価格の指定をやろうと思いますと、標準価格の設定を頭に描かなければいけない、これには事務的に相当な日数を要する、その間にどんどん物が上がっていく。これでは、上がり詰めた時分、あるいは下がってくるんじゃないかというようなときには、標準価格もまた高値標準価格といわれて、やりにくくてしようがないというような面があるように思います。  そこで今度は、いずれこれは見直して改めようというわけですから、まず物資の値上がりの著しいような感じのするものはまず指定をする、指定をしまして、しかる後、標準価格の時期を見ておったらいい。その間に物価の——ほんとうは許可制が一番いいのです、値上げをしたいものは。しかし、許可制はなかなか原価計算その他で間に合わぬと思いますので、せめて届け出制という制度を設けたらどうだろうか。そうすると、便乗値上げかどうかというようなことを調べにいくことも楽であります。理由を付してということになれば、必ず了解をあらかじめ求めにも来るだろうと思います。税の捕捉も楽です。こういうようなことで、まず指定をして、標準価格がもしもきまるのならば、その間は、いま申しました届け出制にするといいんじゃないかということを感じておるのですが、所管大臣はどうお思いになりますか。

中曽根康弘自由民主党通商産業大臣

○中曽根国務大臣 その思想は、灯油、LPGについては前にやったところであります。  つまり、行政指導価格というものを先行させまして、それで押えておいて、そしてそれが標準価格に移行していく、そういう考えでやってきたところでございます。いまのように卸売り値段が急落するという現象が少し出てきたという状態におきましては、かりに行政指導価格にせよ、あるいは標準価格にせよ、これが値くずれを押えるような逆の効果を出してはなりませんので、その点をいま非常に慎重に考えているところです。もし灯油その他において値が下がってきて、その標準価格が値くずれを押えるというような効果を少しでも持っておるという場合には、標準価格はやめてしまう、そういう考えでおります。

玉置一徳民社党

○玉置委員 私は、標準価格というものは、状況によって適時上げ下げしてもいいんじゃないか、御遠慮は要らぬだろうと思うのです。プロパンガスと灯油は一番先にやったものでありまして、あの時分はもっともっと上がるという感じも若干しておったのではないだろうか。そういう意味で、これがまた目玉商品みたいな形で、その他のあれを誘発した感じもなかったわけではありませんので、そういう意味では、これがまた値下げをすると、国民の心理的な影響というものは実に大じゃないか、こう思うのですが、思い切って若干いらう決意はありませんか。

中曽根康弘自由民主党通商産業大臣

○中曽根国務大臣 石油の原油輸入量、製品輸入量の情勢をいま見ておりまして、もう一つは、さっき申し上げましたように、ワシントンの会議及び十四日からのOAPECの会議、これらでまた引き締めという現象でも出てきますと、また乱れますから、そういうふうに需給関係を慎重に見ているところでございます。

玉置一徳民社党

○玉置委員 消費国と生産国が、何はともあれ、少々のいざこざはあるでしょうが、同じテーブルにつくような雰囲気になってきたことでありますので、これより事態が悪くなるということは、まず想像できないと思うのです。そこで、ひとつ勇断を示していただきたい、こう思います。  ひとつ総理にお伺いしたいのですが、五割配当の永大産業、ともかく、このごろ住宅の資材が上がりまして、マイホームという夢ははるかかなたに去ってしまって、案外銀行の窓口も閑散であるというときに、どうなったのか知りませんけれども、突拍子もないことをしてくれまして、さぞかしお困りだろうと思うのですが、所感をひとつお伺いしたいと思います。

田中角榮自由民主党内閣総理大臣

○田中内閣総理大臣 永大産業というのは、近ごろ花形産業のようにいわれております。しかし、御承知のとおり、プレハブ建築というのは、十四、五年間は相当大きな赤字だったわけであります。  これは御承知のとおり、新日鉄が中心になった八幡エコンというのが十五年ぐらい前から発足したわけでありますが、天下の八幡製鉄をもってしても、この赤字が強大過ぎてどうにもならなくて、独立会社にせざるを得なかったということもございます。その後、一流建築企業は全部工場製の住宅ということで、プレハブ建築、組み立て住宅というものをやったわけですが、全部これはみな十年ぐらいは赤字だったわけです。そこヘミサワホームとか永大産業とかいうものが出てきたわけでございます。これは、ちょうど国民に対してハウスローンという制度を金融機関が採用する、そして国民の所得というものが急速に上がる、賃金、給与もまあ一〇%から一五%、一九%へと、ばたばたと上がるというときでありましたので、この三、四年来急速に伸びてきたところでございますが、それだけに国民の非常に注視をしておる、国民の期待に沿わなければならない産業であるということは事実であります。  そういう意味で、歴史の浅い産業であるというだけに、非常に過小資本であるということも事実です。だから、年率三倍、四倍、五倍ずつ伸びているということでありますが、過小資本であるといっても五割配当する。五割配当する直前の半期の売れ行きがいいので、急激に販売価格を上げて、そして半期の決算じりを五割配当に持っていったということは、やはりこれは相当国民的批判を受けるわけです。そういう意味で、歴史的な長いマイナス面はございます。ございますが、一挙に取り戻すとかいうことはよくない。一挙に取り戻すことがよくないだけではなく、五割配当というと、いかに過小資本であっても、問題があるという国民の指摘にこたえたのでしょう、今度二割配当に落とすということでございます。  ですから、国民の声というものは、産業人にも非常に敏感に反映をするということで、あなたがここで御指摘になる、政府を究明されるということは、究明される政府はたいへんでございますが、しかし、国民には非常に大きな影響を与えているということで、私も感謝をしながら御意見を拝聴しておるわけですし、それに対して政府も勇気をもってこれにこたえよう、こういう態度でございます。

玉置一徳民社党

○玉置委員 一昨日近江君からの質問がございましたのですが、公取委員会の業務につきまして、若干の質問をいたしたいと思います。  公取委員会は、昨年は二十五件、今年五十三件にのぼります。勧告その他をしていただいておるわけです。公正にして自由な競争の場をつくるための非常な努力をやっていただいているにかかわらず、この問題があとを断たぬ。しかも、こういう非常事態に処して、一番悪質な事件が起こっておる。こういうことは、結局、公取委員会をなめておると申しますか、この実体の意義が財界の諸君の頭に入りにくいのじゃないだろうか、こういうような感じがいたします。  そこで、破棄命令だけじゃなしに、より有効に作用するために、値下げの命令もできるように、前向きに取り組みたいという公正取引委員長の答弁でございましたが、私は、一つは、前から勉強しておりまして、公正取引委員会が先ほど言うような業務を業務としておいでになる性格からいいまして、値下げ命令ということがふさわしいのかふさわしくないのか、若干の問題点が残るような感じがします。  そこで、公取委員会で破棄命令が出ましたものは、そのまま他の官庁で、しかるべき、ふさわしき官庁で値下げの命令を出し得るようにする方法も一つの方法じゃないだろうか、こういうことを考えますのと、もう一つは、あわせて申し上げますが、値下げ命令をやりましても、経済は生きものでございますので、どんどん、どんどん値上げを続けておるようなときは、公取としては、これはそこまでいくのに事務的に相当な日数がかかるでしょうから、もう相当値上げが進んでしまっておって、それがその他の問屋やいろいろなところにいきますから、ちょっと、実際問題として、事実上そのことが効果があるかどうかということを私は疑問に思います。  そこで、ドイツのやっておりますように、そのまま公取委員会の行政罰、つまりドイツは、一千万円と、それからやみカルテルによって利得した金額の三倍、そのどちらか高いほうという過料になっております。アメリカはアメリカで民事訴訟で損害賠償ができるようになっておりますが、そんなことより、日本ではドイツの方式が一番日本の風上に合うておるんじゃないか、こういう感じもしてならないわけです。これに対する御答弁を、総理からひとつ。

田中角榮自由民主党内閣総理大臣

○田中内閣総理大臣 公取法や独禁法の改正問題に対しては、いつも申し上げておりますとおり、いま検討中でございますので、検討ができ次第、法改正が必要であれば行なわれると思います。  法改正が行なわれるときには、アメリカ式、西ドイツ式、いろいろなものをやらなければならない。また、やみカルテル等が摘発をされたような場合は、立件せられる場合はどう、立件せられなくても、その価格の引き下げ命令等、まあできれば今日政府に与えられておる臨時立法のように、執行命令とかいろいろなものが付随していかなければならない。その上、なお超過利得というようなものに対しては、罰金か、西ドイツがやっているのは過料でございますが、行政的な手段として超過分を徴収しておるわけですが、いろいろなものを合わせて実効があがるように考えなければならぬと思うのです。今度は、公取がやっておるものとは別に政府に権限が与えられましたから、政府は、公取がとにかく摘発をしたり、公取の調査によって明らかになったような品物であって、品物があるにもかかわらず値上げが行なわれておる、また需給の関係が阻害されておるというようなものは、これを今度は特定物資として指定すればいいわけであります。そうして特定物資として指定をしたときに引き下げなかったら、しかるべき価格に指定をすればいいわけでございまして、これは価格引き下げ命令と同じ効果ができるわけでございますので、そういう意味で、一般行政として扱わなければならないものと、独禁法によって公取が扱うものと、その効果というものを十分見定めながら、両々相まって行政権を行使してまいるということであります。

高橋俊英公正取引委員会委員長

○高橋(俊)政府委員 ただいま総理がお答えになりました、大筋においては大体そういうことになると思います。  私どもから申しますと、引き下げ命令というものを公取自体で行なうか、あるいは公正取引委員会としては、そのデータを他官庁に提供して、それぞれの主務官庁によって引き下げ命令を実行してもらうかどうか、これは問題点の一つでありますが、私どものいまの考え方は、公正取引委員会が非常に十分な人員、その他組織を持っておりますれば、これは交渉して、いろいろ値下げの問題について、一括おまかせということじゃなくて、こちらの考えはこうであるということでやりますと、これはたいへんな実は手間がかかるという問題があります。しかし、手間の問題ではございませんから、そうしたほうが適当である、物資についてはそうするほうがいいのではないかと思います。しかし、経済効果としての価格引き下げ命令というもの、これは主として経済効果ですが、国民経済に及ぼす影響が出る。それと、国が召し上げる過料、これは西独は非常に大きな金額になっておりまして、制度としては、いまおっしゃられたとおり十万マルク、一千万円余りでございますが、それか、あるいは違反行為によって取得した超過収益の三倍、このいずれか高いほうということになっておりまして、実例としては、私ども承知しておるのは、一九七二年の国際やみカルテルにおきまして、化繊及び合繊類の問題について、その西独の企業である九社に対して、日本の金で申しまして、いまの金で大体五十一億円ぐらいに相当するものを過料として科しております。ただし、やはりこれも一ぺんきりで片づくわけじゃありませんで、私の聞いているところでは、訴訟で争われているということでございます。  要するに、国が召し上げるようなあやまち料をきつくするということも、カルテルに対するきびしい処罰の例として適当であるかもしれませんが、それは経済効果としては違うという点を私どもは考えております。

玉置一徳民社党

○玉置委員 私は、あまりにも公取の存在を経済界が無視する、ということまでは言えませんけれども、二回も三回も続けてやっておるというようなことは、無視するということも言えると思うのです。公取さんは自由経済の守り番です。そういう意味ではきびしくして、ほかのものがやれぬくらいにしておかないと、こういう意味でも申し上げたのでありまして、参考にしていただければけっこうだと思います。  そこで、やみカルテルにしましても、あるいは先ほどの便乗値上げの横行にいたしましても、あるいは、この間から問題になっております大口脱税にいたしましても、これはいずれも反社会的な経済行為でありまして、反社会的な経済行為、これを思い切ってきびしくやらなければ、今日の国民はほんとうに政治に協力をしてくれないと思うのです。  こういう意味で、これら一連の反社会的な行為に、従来は法人は——個人でやりました場合は、でっちさんがやろうがだれがやろうが、おやじが処罰を受けるわけでありますが、法人の場合は行為をした当事者、大体部長くらいのところが罪になる、こういうことだけなんでございますが、私は今日の時代になれば、会社というものが持っておる経済的な力というものはどえらいものであり、ましていわんや、総合商社等々になれば、実に大きなものだと思います。   〔井原委員長代理退席、委員長着席〕 したがって、法人の代表もあわせて罰するように法改正ができないか。少なくとも行為当事者という部門担当部長と同時に、その方が、実際知りませんでしたという実証、挙証の責任を先方へ与えて、というようなところへ踏み切らなければ、あまりにもこういうものが横行しておる、こう思うのですが、簡単でけっこうでありますから、総理、ひとつ御所見を……。

田中角榮自由民主党内閣総理大臣

○田中内閣総理大臣 いろいろ過去にも出てきた問題ですが、これはなかなかむずかしい問題なんです。これは違法行為をやった者、当事者が処罰を受けるということでございます。そしてまた、その当事者だけではなく、その法人自体が処罰を受けるような法体系になっております。  ただ、法人の代表者なるがゆえに受けるかということになると、いま代表権を持つ者は何人でも定款によって持てるわけでございますから、三人代表者があった場合、三人とも全部受けるのか。三人とも受けないということになると、その業務の主管をしておる代表権者だけが受けるのかという問題になります。現在は、親子、兄弟でも別でございますということもございます。子供が自動車事故を起こせば、親が黙って賠償します。しかし、それは税法上、子供の賠償金を親が払ってやって、あとで贈与税を徴収するということはしないというような、行政的にはうまく運用されておるわけでございますが、しかし、いろいろ争いになれば夫婦、親子でも別人格である、こういうこともまた実際でございます。  だから、違法行為が行なわれたというような事の大小によってその法人が処罰をされる、また当該の担当者が処罰をされるというのが、現在法律の定めるところでございますが、違法行為をしたから全部法人の代表者が処罰をされるということになると、違法行為を行なうと——国鉄の中で違法行為が行なわれたら、国鉄の総裁が処罰を受けるということになったら、国鉄総裁は毎日毎日処罰を受けなければいかぬということにもなりますし、なかなかそういう法律体系というものはむずかしい。ここらはひとつ御理解をいただきたい。  これは専門分野でございますから、刑法の改正その他に対しても当然議論されている問題でありますが、しかく簡単に結論が出せないということは申し上げておきます。

玉置一徳民社党

○玉置委員 そうですと、なかなかむずかしいところがある。法定しにくい、こういうことになりますと、こういうことがたびたび行なわれるような場合には、あるいはそれが横行といえるほど便乗値上げがびまんしておるような場合、せめて、社会的な制裁だけくらいは加えていいのではないだろうか、そういう者は長らく社長にしておかないとか、行為当事者は社長になり得ない。先ほども総理がおっしゃったように、やはり国民的世論が巻き起こってこなければいかぬと思うのです。  そういう意味で、頂門の一針としてよけいなことを申し上げるわけでありますが、たとえば勲章、私、いま賞勲局に依頼いたしまして調べていただいたのですが、そういうことをしておいでになるところで、かなりの方々が会長、社長、副社長等々で、お見受けするような感じがするのです。ほんとうのことをいえば、勲章を取り上げろと言いたいのです。これは反社会的行為でありますから。勲章というもの、褒章というものは、それぞれその業務に長らく専念されて、そして社会、国家のために功績がおありになった方に差し上げる栄誉のあれでございます。反社会的行為を、その会社が、その社長さんが社長においでになる間どんどこどんどこやられるというようなことでは、そんなものは、一ぺん受けたら受けたで、報告をするのはきまっていますから、注意は何らかの形であるべきはずなんです。知らぬということもほんとうはおかしい。法を制定することは、非常にむずかしい問題があるならば、せめて社会的に悪いんだよということのわかるように、いままでの勲章を取り上げろということも、あまりむちゃくちゃな話でございますので、せめてきょうからでもあるいは四月一日からでもよろしい。その事犯を犯した人は、勲章は各省ごとに進達をしないというくらいの約束をしてもいいのではないか、私はこう思うのですが、総理、どうお思いになりますか。

田中角榮自由民主党内閣総理大臣

○田中内閣総理大臣 勲章、褒章の授与に際しましては、いま御指摘になったように、社会、国民生活その他に裨益し、貢献した功績ということで、基準に適合した者の中から選考して受章されるわけでございます。ですから、過去長い間の事績に徴して受章者はきめられるわけでございますし、勲等やその他もきめられるわけでございます。ですから、いま反社会的な行為が一部公になっておるから、その代表者はこれから除外しろということにはなかなかならないのです。これは過去の例その他もございます。  ただ、現実問題としては、問題が起こっておるようなところの社長とか会長とかは、御自分のほうから自発的に、御好意はありがとうございますが、今度の申請者からは取り除いていただいてけっこうですというように、各省においては取捨選択がせられておるようでございます。私もある例も承知しておりますが、適格者であり、これはもう昔もいまも当然の叙勲の対象者であるということですが、部下が起こした事件等がありましたために辞退をされておるというような方もございます。ですが、まあ非常に機構も大きくなっており複雑多岐になっておるそういう機構の中で、過去の功績によって、受章されるという人に差別をつけるということはできがたいということでございます。  いまは別に、今度事件を起こした場合とか、それから本人がその当事者である場合と刑事訴追を受けた場合には、勲章褫奪の基準がございますので、そういう者は褫奪をしておるということでございまして、新しい叙勲の中に、新聞に出ておるから、事実反社会的行為が、その人が主宰をし、かつ、かつて主宰をしておったというゆえをもって、叙勲の対象からはずすというようなことは考えがたいことでございます。

玉置一徳民社党

○玉置委員 これを断行されますと、物価の値下げなんというのは一挙に行なわれるし、私はそういう社会道義は非常に起こると思うのですけれども、自発的に、言いにくいから自発的に御遠慮申し上げていただくのが一番ありがたい、こういうお話のようにもちらっと思いますけれども、それを進達する各省の者は、やはりよっぽど腹を据えてこのことを聞いておいていただきたい、こう思います。  大蔵大臣にお伺いしたいのですが、総合商社の問題が問題になっておりますときでございますが、あまりにも自己資本が少なくて、あまりにも銀行の資金がたくさんいっておる。数字をあげてもう申す時間がございませんので抽象的に申し上げますが、そこで一つは、銀行の貸し付け金が一点に集中せないように、銀行法の改正なり、あるいはそういう基準をおつくりになる意図があるかどうか、これが一つ。  二つ目は、愛知前大蔵大臣に御質問申し上げまして御答弁をいただいたのですが、日銀の政策委員——銀行というものは非常に大きな社会的な責任を持っております。その政策委員に、役人、役所から六人——四人ですか、銀行屋さんから六人ですか、どっちか逆になっておるかもわかりませんが、どちらにいたしましても、銀行マンと、そして役所の人だけがいっておるというのが現状であります。そこで、私は愛知さんにお願いをして、これは中小企業の代表とかあるいは農民、労働者の代表とか消費者の代表、もしくはそのことを代行できるような学識経験者をお入れいただきたい、こういうことをあれしましたら、日銀法の改正のときにそのことをいたします。二回目申し上げましたときは、あなたはすぐにやれということだろう、日銀法の改正はそうすぐにいかぬから、それならば参与という制度がございます、いま眠っております、参与制度をそのまま復活して、そういうようにやらしていただきたい、こういうお話だったのですが、その後どうなっておるか。もしもやられていなかったら、現大蔵大臣はどのようにお考えになるか。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○福田国務大臣 第一の、金融機関の融資が一企業に集中し過ぎるという問題がありますと、これは私は問題であるというふうに考えるわけであります。つまり、金融機関は公共のものである、公共的性格はあるわけです。それからもう一つは、金融機関がその融資において一企業に集中、偏重するということになりますと、その金融機関の安全性というものにも関係してくるわけであります。そういう立場から、大蔵省としては、常に一企業に集中することのないように貸し出しというものは行なわなければならぬというので、配意はしておりますが、最近調べてみますると、多少そういう傾向もある。そこで、何かのルールをつくる必要があるかなとも考えておりまして、いま検討いたしております。  それから、日銀の政策委員の問題につきましては、これは愛知前大蔵大臣が、日銀法改正のときに考える、こういうお答えをしておるよしに聞いております。私もそのとおりに考えますが、日銀法はなかなかそう簡単には改正できない。そこで、いま参与制というのがあるのです。それを活用したらどうだろうというふうに考えまして、昨年の七月、学識経験者を二名参加していただくというふうにして、措置済みでございます。

玉置一徳民社党

○玉置委員 時間がもうございませんので、こちらから三つ、四つの質問をしっぱなしますから、関係の方の御答弁をいただきたいと思います。  総合商社が六社でもって総売り上げ高の二四%を占めるというほど巨大になりました。何らかの規制措置をしなければいかぬことは、大体の良識ある人々の考え方でありますが、そのうち、自分のところの中の商社金融ですね、銀行から貸してくれる金融じゃなしに、商社が商社に貸す金融が非常に多うございまして、自由な競争をやれないようなところへ追いやっております。と同時に、株式の取得も非常に伸びてまいりまして、このままでは、すべてが系列化していくような形になっております。こういう不公正な競争におちいる危険のあることに対して、どのように措置されるか、関係者の御答弁をいただきたいと思います。  その次、消費者物価指数でございますが、国民生活の実態に、もう少し合うように改めることができないだろうか。国民感情としては寄与率、何やら何やら言われてもほんとうはわかりにくいです。せめて食品類、何類というような形のものも、あわせて月々発表をしていただくようなぐあいにいかぬかどうか。  その次、一次エネルギーかこれから——石油は無限のものでもございませんし、金の問題からも何の問題からも、相当な苦労をしていかなければならないと思います。ついては、わが国の電源開発あるいはその他の一次エネルギーの問題につきまして、国民の合意をかちとるような何かの機関を設けなければならないと思いますが、これについての所見をお伺いしたい。  なお、聞きたいことがたくさんございますのですが、時間がございませんので、以上の御答弁をお伺いしまして、私の質問を終わりたいと思います。

中曽根康弘自由民主党通商産業大臣

○中曽根国務大臣 商社に対する規制の問題でございますが、先般来公取でも調べまして、中間的な報告は私たちも聞いております。確かに、商社のやり方については、力にまかせてやるというそういう悪弊もございまして、公正取引、自由競争というような面に反する疑いのあるところもございます。しかしまた、一面におきまして対外経済活動においてひんしゅくすべき点もありますけれども、日本の輸出を伸ばしておるという事実も見のがせないところでもございます。  したがって、角をためて牛を殺すということのないように、われわれは一面において措置しなければなりませんけれども、国内的において洗たく屋まで商社がやるというようなことは、これは中小企業に対する大きな圧迫ともなります。そういう点をよく勘案いたしまして、公取の調査等もよく結果を聞きまして、これを処置していきたい、そういうふうに考えます。  それから、一次エネルギーに対する合意機関ということでございますが、これは現在総合エネルギー調査会がございまして、各面から代表者が出ておりまして、いろいろ御審議を願っておるわけでございます。私は、この機関を大いに活用して——大事なことば、そのやり方や内容について国民によく知っていただくということが非常に不足しているように思いました。その点を特に注意してまいりたいと思います。

小坂徳三郎自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○小坂国務大臣 お答え申し上げます。  ただいまの消費者物価指数は、四十五年度を基準にいたしまして、御承知のように四百二十八品目をやっておりますが、これがやはり、消費者自体の個人の生活から見ますと、ある場合には非常にずれた感じを持つのはやむを得ないかとも思います。それで、この四十五年のパターンをそのまま現在延長しておりますので、五十年には一応さらにこのやり方等については検討する機会がございますので、そうした時点において十分考えなければならないというふうに考えております。  もう一つは、ただいま御指摘の食品であるとか、住居、光熱、被服あるいは雑費という大きな品目につきましては、すでに統計局のほうの発表には出しておるわけでございますが、それが、必ずしも一般庶民のほうにも十分に知られてもらっていないという点は大いに反省しておりまして、こうした問題を、何らかの形で十分に市民にわかってもらうようにしながら、統計というものと自分の生活とうまくつなぎ合わしていただくというような努力をするのが大切ではないかと考えております。

玉置一徳民社党

○玉置委員 もう一つだけおまけをお願いします。  時間を一つだけいただきまして、この間からも議論がございましたとおり、一つは、税金の二兆円減税の恩典にも浴さない人々も非常に多く、五百数万ある。これは物価が高くなるだけにしわ寄せされておる、あるいはせっかくの貯金がだんだん欠乏する。こういう問題をスライドしろというようなことを言いましても、にわかにできる問題じゃございません。  したがって、来年度、福祉予算の財源の困難な場合、もしくは生活保護世帯だけでもあたたかい手を今度は特別差し伸べようというような場合等々につきまして、公債をしかるべく発行いたしまして、それだったらもうそれだけで済むわけでありますから、あとあとに影響をそう引かぬと思いますから、相当な国債をあれしまして、金利の高いやつにしまして、そういうことを吸収するようなお気持ちはないかどうか。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○福田国務大臣 公債は、私は、いま御審議を願っておる予算案におきましても、これを、あれだけ出さぬでも、何とかもう少し減らすようにできないかなとずいぶん苦心をした結果、結局、あれだけ多額の国債を出さなければならないということになったわけでありまして、これ以上これを増額する、こういう考えは持っておりませんです。  ただ、谷間の人々に対するこういう物価高の際の措置、これは十分考えなければならぬということで、この予算案の中においてできる限りの配意をしておるということは、はっきり申し上げることができます。

玉置一徳民社党

○玉置委員 終わります。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 これにて玉置君の質疑は終了いたしました。  午後零時三十分より再開することとし、暫時休憩いたします。    午前十一時三十五分休憩      ————◇—————    午後零時三十二分開議

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  この際、参考人出頭要求の件についておはかりいたします。  本日、日本銀行総裁の出席を求め、意見を聴取したいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。      ————◇—————

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 去る二十八日の石橋君の保留分の質疑に関し、理事会の決定により、田中武夫君の質疑を許します。田中武夫君。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 いま委員長がおっしゃったように、石橋書記長が党務の都合で本日できないので、私がかわりまして保留質問を行ないます。持ち時間がきわめて少ないので、簡単に申し上げます。  石油危機で大騒ぎをしておった昨年十一月の十三日、現にここに、これは日本経済新聞だと思いますが、十一月の十三日の新聞を持っております。その表には、「十二社、十四製油所を認可 五十一、五十二年度の新増設」という記事が出ておる。その裏は、これは続きものでやられておりますが、その二で、「エネルギー危機 どう対処する」という見出しで、これは、ずっといろいろの人に、記者が一問一答をやっているのが続くわけなんですが、その日は石油連盟会長で大協石油の社長の密田さんとの間に一問一答が行なわれておる。  石橋書記長が言わんとしたところは、その第一点は、石油危機、これはつくられた石油危機であるという、こういう点にあったんです。この新聞を見ても明らかです。表と裏は全然違った記事で出ておるわけなんです。まさに、これだけでも、つくられた石油危機であることを裏書きしておると思うのであります。  そこで、この石油危機のどまん中の十一月十三日の石油審議会に対する通産省の諮問ですが、それは九月二十八日でしたか、そこできめられたワクを具体的に各社へ振り分ける、そういうことが内容の諮問であったかと思います。また政府は、総需要抑制、設備投資の抑制という姿勢があります。その点からいっても、この十一月十三日の通産省の諮問は、おかしなものになっております。どう考えてもおかしい。  そこで、次の諸点について、時間の関係上まとめて申し上げます。  まず第一点、いま申し上げましたような事情の中で、九月二十八日のいままでのベース、それは実は三月時点においての実績といいますか、これによって、定められたものであります。しかも、そういった事情が大きく変わっておるにかかわらず、依然として九月二十八日の答申の内容を、そのまま各社に振り分けるといったような諮問をせられたいきさつ、どういう点にあったのか、まずその点が一つ。  第二点は、十一月十三日の審議会答申を、石油事情の変化、こういうことで凍結をする。そうして、業法第七条による具体的な新増設の許可は行なわない。  第三点、業法の第三条四項には、通産大臣は経済事情の著しい変動のため必要があるときは、石油供給計画を変更しなければならないということが法律で明記せられております。しかも、一方において、石油のいわゆる製品についての見直しをやっておられるにかかわらず、いわゆる供給計画がそのままになっておる。したがってこの三条四項による計画の変更、これは通産省において行なうべきである。  さらにもう一つは、業法第七条の許可が審議会によって行なわれる、きまるというような一般的な考え方を持っております。現に新聞も「認可」と、こういうように書いております。しかし、石油審議会は、あくまで通産大臣の諮問機関であって、審議会が許可をするというような業界一般の理解を放置すべきではありません。答申が出されたところで、通産省はその答申によって、おまえのところは幾ら、どこの製油所はどうということを通知しておられます。これは少しおかしい。それを受け取ったほうは、もうすでに認可があったものと解釈をするでありましょう。そういった法運営に大きな混乱がある。重ねて申します。石油審議会はあくまで通産大臣の諮問機関であり、そういったような認可、許可権を持つものでないということを明確にすべきであるとともに、そのような業法をつくった覚えはわれわれはございません。したがいまして、その点について明確な行政姿勢を示してもらいたい。  もう一つは、内田企画庁長官は、現在電力が第二次制限に入っておる、それを緩和するように通産省へ意見を述べる、これは新聞で見たのですが、そういうようなことが出ておりました。すでに通産省へ申し出られたのかどうか、また、そういうことについての長官のそういう発言の基礎といいますか、考え方、同時に、これを受けて通産大臣は、あるいはその他の各省関係大臣はどのように考えるのか、それをひとつ明確にしていただきたい。  さらに、そういった法の運営の混乱、行政姿勢の問題、それがあたかも一般にそういう法律であろうというような印象を与えている行政姿勢、このようなことについて、総理はどう考えておるのか。しかも、この百十三万三千バーレルをやるとするならば、今後の石油の見通しをどう考えるのか。これが石油製品、石油化学製品の問題にまで大きな影響を受けます。したがって、一方、そのままやるのならば、福田さんもおっしゃっております総需要の抑制、あるいは新たな設備投資は押えるといいますか、抑制ということとは逆な答申であります。その点について福田大臣、総理、どのようにお考えになるか、それぞれの閣僚から、時間の関係もございますからまとめて申し上げましたが、御答弁をいただき、その上で処理をいたしたいと思います。

中曽根康弘自由民主党通商産業大臣

○中曽根国務大臣 まず、九月二十八日の審議会が、三月のぺ−スで行なわれておるという点でございますが、それは御指摘のとおりでございます。  ただ、三月のペースにせよ、九月のペースにせよ、これは五十二年度末までの長期計画の一環としてすべての審議が行なわれておるのでございまして、その五十二年度末においては、約三億三千万キロリットルの供給ということが一応目標になっておると思います。その線は、いま石油の変動が多少あってもくずす必要はないであろう、そういう議論が石油審議会の中にありまして、五十二年度末までを考えるならば、このラインで一応考えて、いま特に、五十二年度末の三億三千万キロリットルを変更する必要はない、そういう考えに基づいて、十一月の会議もそういう水準で議論が進められた次第でございます。  それから第二に、十一月に石油の危機が出てきて事情変化があったのではないかというお示しでございますが、その点、まさにそのとおりでございます。それで、審議会におきまして、おおむね百五万バーレルの答申をいたしまして、その際に、各会社別の、もし将来許可する場合のキャパシティー、許可の数量について同じく答申がございました。その際に、条件がつけてありまして、これは今回の特定設備の許可について……(田中(武)委員「それは知っております」と呼ぶ)定める。よく御存じであると思いますが、原油調達能力とか、あるいは備蓄計画とか、あるいは低硫黄化計画とか立地計画、こういうものの状況を見て、実施体制の確立をまって許可を行なう、こういう条件がついておるわけです。もう一点条件がついております。それは稼働時期あるいは稼働率について条件を付して、同じように許可の条件としておるわけでございます。  したがいまして、そういう答申がございましたので、これらの条件を尊重しながらわれわれはやる必要があると考えておりまして、まだ実際の具体的許可はやっておりません。そこで、これだけの石油の変化もございますから、御指摘のとおり、具体的許可というものは当分凍結する考えでございます。これはお示しのとおりにやるつもりでございます。  それで、第三点の供給目標、供給計画の変更の点でございますが、これも御指摘のとおり三条四項に、変動があった場合には変えなければならぬとあります。確かに、いまこういう変動がございましたから、検討しなければならぬと思っています。ただ、この変動が、まだこの先どういうふうに落ちつくかという見通しまで実はできておりません。したがいまして、できるだけ早目に石油審議会を開きまして、現在の状況を基本にしながら見直しをやってもらおう、そう思っております。  それから第四点は、石油審議会がそういう許可権を持たないことを明らかにせよという御指摘は、そのとおりでございまして、これは行政官庁の権限でございます。石油審議会は諮問に応じて答申するということでございまして、この点は明確にいたしたいと思っております。

内田常雄自由民主党経済企画庁長官

○内田国務大臣 石油の入荷が、私どもが昨年の十一月ないし十二月に想定をいたしておりましたところよりも明るい状況が出てまいりつつありますことは、御承知のとおりでございます。そこで私は、経済政策に関連ある閣僚の一人といたしまして、そういう明るい状況が続くならば、二月末日までは、御承知のとおり石油は一五%規制ということにいたしておりますけれども、それをゆるめる余地、ゆるめる可能性について通産省に検討を申し入れている、こういう次第でございます。  従来は、増産などを指示いたしました個別の産業につきましては、それは必要なだけの石油を例外として供給するということで通産省と話をいたしておりますけれども、その他の事業につきましても、石油の着荷の見通しがいい限り、一方においては生産量をふやしながら、他方においては総需要を抑制するというはさみ打ちをいたすことによりまして物価の情勢を安定させたい、こういう私の考え方を、これは別に文書をもって通産大臣に申し入れたとかいうことではございませんが、随時、随所における通産省との打ち合わせの機会に、私どもの考え方として通産省の検討を求めている、こういうことでございます。

福田赳夫自由民主党大蔵大臣

○福田国務大臣 石油審議会の答申について、通産省が許可を与えるかどうかということにつきましては、いま通産大臣から、許可は当分与えません、これを凍結いたします、こういうお答えをいたしておりますので、私も、たいへんこれを歓迎いたしております。ぜひ、そういうふうにしていただきたいというふうに存じます。

田中角榮自由民主党内閣総理大臣

○田中内閣総理大臣 五十二年までの長期的見通しのもとに石油審議会が答申したものでございますが、石油の供給の問題、また四十九年、五十年、五十一年、五十二年と、どのような状態になるかという問題の見通しが必要であることは申すまでもありません。また、総需要抑制という当面の緊急課題もございますので、そういう両面から、これが許可に対しては、慎重な態度をとらなければいかぬということはもう当然だと思います。ところが、許可するにしても工程が、少なくとも総需要抑制というような面に合致しなければならぬことは言うまでもありませんし、同時に、石油の供給量というものの見通しを確実につけながら、過大な投資になるというようなことは絶対に避けるような状態で、慎重な配慮が必要であるということは当然なことだと考えております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 もう一点だけ。通産大臣、私の申し上げた点については全部認められた、このように了解いたします。いいですね。  ただ一点、答弁漏れというか、いま内田企画庁長官が申しました、これは口頭でだそうですが、それを受けて電力の第二次制限を緩和することについての、ここが落ちておりますので、その点。  もう一つ、これは、そういう事情もこれありということなのかどうか知りませんが、いままで石油審議会に対する諮問は三年ごとの計画を示しておったわけですね。(中曽根国務大臣「五年」と呼ぶ)いや、ことしは一年延ばしたでしょう。(中曽根国務大臣「去年はやらなかった」と呼ぶ)四十九年から五十二年というふうに一年多くなっておるというか、こういう点もあわせて御答弁をいただきます。  これで私は終わりますが、私の本番質問はまだ残っておりますので、そこでまた議論をすることにして、これだけの御答弁をいただいて、約束どおり、紳士であることを委員長に認めさす意味において終わります。

中曽根康弘自由民主党通商産業大臣

○中曽根国務大臣 昨年度は増設許可の審議をしなかったわけでございます。つまり、一年ストップいたしました。そのために長くなってきておるわけでございます。それから、五年ごとに見直すということになっております。  それから、内田長官のほうからは、石油の需給に関して常時、話がございまして、入る量が多そうであったら緩和して、生活関連物資等の増産につとめようじゃないかという話を受けておりまして、私もその点は同感でございます。  それで、先ほどちょっと申し上げましたが、ワシントンの会議、それから十四日からOAPECが会議を開きまして、どういうふうにやるか、それを重大な関心を持ってながめておりまして、もし安定的に供給増が見込まれるような場合には、三月の供給計画その他につきましても特別に考慮していきたい、そう思っております。

田中武夫日本社会党

○田中(武)委員 それじゃ終わります。

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 これにて田中君の質疑は終了いたしました。  次に、赤松勇君の保留分の質疑を許します。赤松勇君。

赤松勇日本社会党

○赤松委員 内田長官にお尋ねしますが、時間がないから、もうあなた、べらべらしゃべっちゃだめだ。私の質問に対する答弁を簡潔にやってください。  一月二十八日に、私は、物資の調査について、政府は行政指導でやっておるか、第三条の机上調査に基づいておるのか、あるいは第五条の強制立ち入り検査でやっているか、あるいは第四条の退蔵物資のある場合には、これを売り渡し命令をすることができるというところのものでやっておるかということを聞きました。政府は答弁ができず、調査の上回答するということが、私の質問の答弁だったわけであります。どういう条項に基づいて調査をしたか。数字はいいです。

内田常雄自由民主党経済企画庁長官

○内田国務大臣 あらためて当委員会の理事会を通じて経済企画庁としての見解を申し述べておいたはずでございますが、私どものほうの今回の一月十六日からの緊急調査は、いつでも売惜しみ防止法第五条に基づく調査に切りかえられる体制のもとに立ち入り調査を実施しておる。その際、相手方の協力が得られる場合には、任意立ち入り調査として行なうこととなるが、買い占め、売り惜しみの疑いのある場合で相手方の協力が得られない場合には、直ちに第五条に基づく立ち入り調査に切りかえるというたてまえのもとに、法定の立ち入り調査証を持たせて調査をしておるというのが実態でございます。

赤松勇日本社会党

○赤松委員 いまの答弁は、予算委員会に対する虚偽の答弁をしておる。予算委員会を侮辱するものだ。  私がその際申し上げたのは、第何条によって調査を進めておるか、政府は第五条に基づいて調査をしておる、こう言ったのです。そこで私は、その立ち入り検査の際の必要な身分証明書の提出を要求した。そうしたら、何とか事務官というのが出してまいりまして、ここにある、これを出してきたんです。総理も答弁したし、通産大臣も答弁したし、企画庁長官も答弁したじゃないか。  私は、試みに当時の速記録、これを——いま速記録が印刷屋へ回っている。そこで私は印刷屋から取り戻させて、そしてこれを写してきた。この速記録に間違いがあるとすれば、これは委員長、御調査願いたい。  こう言っている。「荒舩委員長 やっているのかやっていないのか、森口審議官、はっきり答弁しなさい。調査しているのか、していないのか、どっちだ。」こう言って委員長がきめつけた。そうすると森口政府委員は、「経企庁長官の御答弁申し上げましたとおり、三条及び五条ということで現在立ち入り調査をいたしております。」そのときわが党の田中理事が立ちまして、「まず三条による調査をやる、」これは机上調査です。「それで効果が出なければ五条による立ち入り検査を現にやっておると言う。やっておるとするならば、いまの答弁はあまりにもあいまいである。そこで、いつ、何月何日から何々について五条を発動したか、明確に御答弁を願います。そうでなければ、いまのような答弁ができるはずがないのです。」第五条でやっておると言うならば——この第五条というのは、言うまでもなく買占め売惜しみの防止法です。「五条でやっているなら、もっと明確にすべきであります。荒舩委員長 そのとおりです。森口審議官、はっきりした答弁をしなさい。手だけあげたのじゃだめだ。」あなたそう言っているよ。「しっかり答弁しなさい。」森口政府委員は、「合成洗剤に関して現在調査をいたしておるものを申し上げます。まず、札幌通産局につきましては、ライオンの系列について全部で七工場、仙台につきましては、花王の系列につきまして七工場、東京については、ミヨシの系列につきましては十五工場、名古屋については、日本油脂の系列につきまして十五工場、大阪につきましては、ライオン、花王、ミヨシ等の系列につきましては十八工場、広島につきましては、ライオンの系列について七工場、四国につきましては、花王の系列につきましては七事業所、福岡につきましては、ライオンの系列について八事業所を、一月の十八日から」一月十八日、総理がこれを指示したのが一月の五日だ。そして品目指定をしたのが一月の十六日だ。ずっとおくれているが、まあ、このことはいま言いません。「一月の十八日から一月の二十六日に至る間に実施することといたしております。荒舩委員長 実施するということか、実施したのか、どっちだ。森口政府委員 現在までに、時日が経過したものについてはすでに実施をいたしております。荒舩委員長 ちょっとお待ちください。通産省の問題ですから、通産大臣から、調査しているかしていないか、それからどういう調査をしたか、はっきり答弁を願います。中曽根国務大臣ただいま森口審議官がお答え申し上げましたように、」買占め売惜しみ防止法の「第五条による調査を実施しております。」第五条によるところの調査を実施しておりますと通産大臣は答弁しているんだ。「二十六日までに第一次調査が終わりまして、一月末までにそれを取りまとめて、本省でそれの報告を作成する、こういうことになっておりますから、できましたら直ちに国会に提出いたします。荒舩委員長 委員長から申し上げますが、可及的すみやかにその結果を報告させることにいたします。しばらくお待ちを願いたいと思います。なお、通産大臣、経企庁長官、ただいまの調査をいつごろまでにその結果が発表できるかどうか、ひとつお答えを願いたいと思います。中曽根国務大臣月末にかけていま全国の取りまとめをやる予定で、来月初めにできるだけ早く報告申し上げます。」こう言っている。これは一体どうなんですか、内田長官。

内田常雄自由民主党経済企画庁長官

○内田国務大臣 少し私の舌が足りなかったのかもしれませんが、立ち入り検査をいたしますのは、法律のたてまえによりますと、第五条では身分証明書を持って立ち入りいたすのがたてまえでございます。しかしそれは、第四条の売り惜しみ、買い占めの状況、あるいはそのおそれがあって、その買い占め物資を放出させるために必要な場合には、第五条によって立ち入り調査をする、こういうことでございますが、今回の調査は、しばしば申し述べましたように、全国一斉調査をいたしておりますので、必ずしも、その倉庫の中に売り惜しみ、買い占め物資が入っていることを確認した上、そこへ出向いているものばかりではございません。その倉庫に出向きまして、貴方の倉庫に立ち入り検査をしたいが、それを行なう者であるがということを申し入れました際に、先方がそれを断われば、当然五条を発動するわけでありますけれども、おおむねの状況は、どの業者も、その五条の準備をして臨みますれば、向こうが、どうぞひとつごらんくださいということになりますので、そこで、先ほど申し述べましたような調査をいたしておる、こういうわけでございます。

赤松勇日本社会党

○赤松委員 たぶんそういうごまかしを言うだろうと思って、私もあらかじめ調査してまいりました。まず申し上げますと——その前に長官、この五条を発動する場合にどういう手続をするか。五条を発動する場合にはどういう手続をするんだ。

内田常雄自由民主党経済企画庁長官

○内田国務大臣 身分証明書を提示して、必要な場所に立ち入る、こういうことになると思います。

赤松勇日本社会党

○赤松委員 そんなことを聞いてはせぬ。それは立ち入り検査の手続だ。私の言うのは、五条を発動する場合にはどういう手続をするんだと言うんだ。時間がないから早く答えなさい。知らぬのだろう、内田長官は。知らぬのに発動した、発動したと言っている。

小島英敏経済企画庁物価局長

○小島政府委員 やはり、正式に五条に基づく立ち入り検査の場合には、この前提示いたしましたものを相手方にも示しまして、これは五条に基づく立ち入り検査であるということを明示してから行なうというのが、正しい意味の五条の発動と考えております。

赤松勇日本社会党

○赤松委員 そんなことを聞いてやしないんだ。この防止法に基づいて、品目を指定して立ち入り検査をする、つまり五条の発動をやるという場合には、政府部内の手続としては、どういう手続をやるんだということを聞いている。

小島英敏経済企画庁物価局長

○小島政府委員 政府の中におきまして特別の手続はございませんで、現場に至りまして、もし、先ほどのお話のように、任意調査でございますけれども、どうもこの倉庫には買い占め、売り惜しみ物資がある嫌疑が濃厚であって、しかも現地で断わられたような場合には、その場の判断において五条に切りかえるということでございます。

赤松勇日本社会党

○赤松委員 そんな答弁ではだめだ。ぼくの言っているのは、経済企画庁は調査官を持っておらぬ。それで洗剤関係は通産省の所管だ。内田さんが、第五条で調査をやると言って、通産省の役人に命令することができますか。そういう場合に、どういう手続をするかということを聞いているんだ。どうだ。

小島英敏経済企画庁物価局長

○小島政府委員 これは、その場の判断におきまして、価格調査官が五条に切りかえる必要があると判断すれば、その場において五条に切りかえられるということでございます。

赤松勇日本社会党

○赤松委員 だから、それをだれが命令するのか。

小島英敏経済企画庁物価局長

○小島政府委員 これは価格調査官が、特に命令を受けませんでも、可能でございます。

赤松勇日本社会党

○赤松委員 わからないな。では、内田さんが直接通産省の役人に指示するのか。

内田常雄自由民主党経済企画庁長官

○内田国務大臣 実は、この一斉緊急調査をやります際には、私が個別に各省の調査官に命令をしたということよりも、内閣官房に、私どもの代表も加えまして関係各省が集まりまして、今度の調査の打ち合わせの手続をきめました。

赤松勇日本社会党

○赤松委員 これもごまかしている。これは物価局長とそれから通産省の局長とが協議をして、どこどこの調査を第五条に基づいてやろう。いままでやっておらないからわからないのだ。やってない。全然やってないからわからないんだ。したがって、私はたぶん長官がそういうでたらめな答弁をするだろうと思って、通産省の調査官をずっと調べた。そういう事実がないじゃないか。それから工場のほうにも、この身分証明書を提示して調査に来た事実があるかということを調査したら、一つもない。どういうことなんだ。第五条でやっておると言っておるじゃないか。国会を侮辱するか。

小島英敏経済企画庁物価局長

○小島政府委員 前回、大臣及び政府委員が申しましたのは、実質的に第五条と同じような調査をやっておりますという意味で申し上げたわけでございまして……。   〔「何を言っているのか、そんな答弁があるか」と呼び、その他発言する者多し〕

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 静粛に。——赤松君、質問願います。   〔発言する者多し〕

小島英敏経済企画庁物価局長

○小島政府委員 ちょっとお聞きを願います。前回の答弁が正確でございません……。   〔発言する者多し〕

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 答弁をどんどんしなさい。

小島英敏経済企画庁物価局長

○小島政府委員 前回の答弁が正確でございませんでしたことは申しわけないと思います。   〔発言する者多し〕

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 答弁してください、いまのことに。速記もとっておりますから答弁してください、内田長官。(発言する者多し)

内田常雄自由民主党経済企画庁長官

○内田国務大臣 もう一度お答えを申し上げます。   〔「質問者がいないよ」と呼び、その他発言する者あり〕

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 赤松君を呼んでください、答弁を政府がすると言うのだから。——質問者を呼んできなさい。   〔発言する者あり〕

荒舩清十郎自由民主党

○荒舩委員長 たいへんお待たせして申しわけありません。  午後四時三十分に理事会を開会することとし、この際、暫時休憩いたします。    午後四時三分休憩      ————◇—————   〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕

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