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72回国会衆議院1974/04/03

文教委員会 第18号

発言数
85
登壇者
4
会派数
2
開催日
1974/04/03

会議録

稻葉修自由民主党

○稻葉委員長 これより会議を開きます。  国立学校設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。  質疑の申し出がありますので、これを許します。有島重武君。

有島重武公明党

○有島委員 この前の質疑のときに、大臣がおいでになっていた夕方の質疑でございますけれども、途中で切れておりましたので、つなぎます。  看護婦の問題に入ろうと思っていたところだったのでございますけれども、国立大学の附属病院のベッドの数が二万二千四百七十六といわれている。このうちで看護婦が不足で稼働していないベッドはどのくらいあるのか。そこから入ってまいりたいと思います。

木田宏文部省大学学術局長

○木田政府委員 国立大学のベッドの稼働率は、現在のところ大体七三%前後でございます。

有島重武公明党

○有島委員 そうすると、遊んでいるベッドの数は幾つですか。

木田宏文部省大学学術局長

○木田政府委員 ベッドは、患者が常時入ったり入らなかったりしておるわけでございまして、日によっていろいろな動き方が違うわけでございまして、年間の平均の稼働率という形でデータを出しておるわけでございますが、その平均の稼働率が大体七三%である、こういうふうに御説明したいと思います。

有島重武公明党

○有島委員 大臣、いま局長のお話ですと、あるベッドは全部動ける状態になっておるのだ。私が聞いたのは、看護婦が不足のために稼働できなくなっているベッドはどのくらいかと伺ったのです。それで七三%というようなことであって、数を伺ったのにちょっとまたお答えが違ってきているように思うのですよ。看護婦がいないためにほんとうに休んでしまって、そしてそのベッドを何年も使っておらない、部屋の中にベッドをずっと押し込んでしまってほんとうに使ってない、そういうベッドのあることは大臣は御存じですか。

奥野誠亮自由民主党文部大臣

○奥野国務大臣 看護婦さんの確保が非常に困難なものですから、病院によりましては一部の病室を閉ざしてしまっているというところもあるようでございます。しかし、看護婦さんの手当てができ次第、またそれを使うというようなことがあったりしておりまして、看護婦さんの対策というものが病院運営の上で非常に大きなウエートを持っておるところでございます。

有島重武公明党

○有島委員 大学局長、もう一ぺんお願いいたしますけれども、大臣の御認識でも、いまの大学局長のお答えとはちょっと違いまして、患者さんが来ないからベッドがあいておるのだ、そのあいておるベッドは大体二十数%である、大学局長のさっきのお答えを聞いておりますとそのように受け取られるのですけれども、もう一ぺん最初の問題にいきます。看護婦の不足で稼働してないベッドの数がどのくらいあるか。文部省としてはそれをどのように把握していらっしゃるか、把握していらっしゃらないのか、どちらですか。

木田宏文部省大学学術局長

○木田政府委員 ベッドが常に満ぱいであるという状態はなかなか期待できないことでございまして、いろいろな事情で、患者さんが退院されたあとしばらく入らないというようなことなどもございまするし、それから御指摘のように、それぞれ看護婦が足りないという事情のケースもございましょう。いろいろなケースがありまして、ベッドが常に一〇〇%埋まっているというわけではない、全体をとりますと七三%動いておるということになっておる、こういう御説明を申し上げたわけでございます。看護婦は定員が大体一万人でございまして、私どもその定員の確保はほぼつとめておりますから、年の初めと終わり、時期によって看護婦の充足状況も前後いたしますけれども、ほぼ定員どおりの看護婦を配置して運営に当たっておる次第でございます。

有島重武公明党

○有島委員 いまいろいろな事情によってというお話がございました。そのいろいろな事情を、看護婦の不足によって稼働できない部分のベッドと、それからいままで患者が入っておった、それが退院した、次の患者はまだ来ない、だから待機中のベッドとはいま別に考えて掌握していらっしゃるのかどうか。私は、看護婦不足によって使えないで何年も放棄しておる、そういうベッドの数がどのくらいあるかということを掌握していらっしゃるか、掌握していらっしゃるならばその数は幾つか、そういうことを伺っているわけなんです。

木田宏文部省大学学術局長

○木田政府委員 ベッドの稼働率につきましては、看護婦というのはかなり大きな要因をなしておるとは考えますが、看護婦さんが足らないために動かないとだけ御説明できるものがどれくらいだ、こういうことはなかなか言いにくい面がございまして、私ども、看護婦の充足につきまして毎年定員の拡充につとめておりますが、全体として国立大学病院のベッドの稼働率という形でこの変動を見、各大学からの個別の看護婦の増員要求につきましては、できるだけそれを大事に考えて予算化していくという措置はとっておりますけども、お尋ねに対しまして端的に看護婦が足りないためにこれだけ稼働してないという御説明はちょっとしにくい状態にございます。

有島重武公明党

○有島委員 文部省ではそういったふうには掌握していらっしゃらないということですね。これは病院に行って聞きますと、ぼくは病院の名前は言いませんけれども、七百六十床ほどある。このうちの九十二ですか、これはずっと何年も使っていない。ときどき使う部分というのが四十くらいある。それもこれはめったに使わないのだ。よほどこんでこないと使わないのだ。確かにおっしゃったように、稼働しておるのは七十数%はその病院でもあるようです。それが病院に行って聞いてみれば、これはとても使えないのだ、大体患者が多くなれば三十から四十くらいのものを使うことにはしてある、それはちゃんと使える状態にして置いてあるけれども、それを使ったときには看護婦がたいへんな過重労働におちいるのだ、そういうことを言っておりました。そういった実態がいまある。これは数年間そういったことが続いておった。そういうようなことは大臣もお聞きになっていると思うのですけれども、その辺の御認識は深くおありになったかどうか、その点確かめておきたいのですが、いかがですか。

奥野誠亮自由民主党文部大臣

○奥野国務大臣 私も大学の附属病院を訪れたりいたしまして、いろいろな話を聞いているわけでございます。看護婦さんと患者さんとの比率、だんだん医療技術が高度化してきたりいたしまして、そのほかの比重もあるわけでございますけれども、看護婦さんの手間が一そうかかってきておるようでございます。看護婦さんとしては大体定員を充足しているけれども、ベッドの稼働率はぐっと落ちてきている、そういうところにやはり問題がある。看護婦さんの定員が、いまのままでいいのかどうか、新しい角度から検討し直すべきではないか、私はこういう気持ちも持っておるわけでございまして、そういう問題も含めまして善処していきたいものだ、こう存じております。

有島重武公明党

○有島委員 いまの大臣のお答えで、たいへん前向きに善処していきたいというお話でございますから、これは明らかに看護婦不足によってもう長いこと稼働していないというベッドが各大学に全国的に幾つあるのかということは、あらためて御掌握いただいたほうがよろしいんじゃないか、お調べいただきたい、私も報告をいただきたい、そういうふうに思いますけれども、いかがですか。

木田宏文部省大学学術局長

○木田政府委員 ちょうど十年前のころには、病床の稼働率が大体九割に近い数字でございました。その後大学紛争の過程等ございまして、一時これが六割台に落ちたことがございますが、最近また七割台にやや高まってきつつあり、それで稼働率が七三%前後になっております。その間、病床数もふえましたが、看護婦の数も、たとえば昭和三十八年を一〇〇といたしますと、一七三というふうにふえてきておるのでございます。したがいまして、看護婦当たりの病床数は、十年前と比べますと、十年前の約八割というふうに実は減ってきております。減ってきておりますが、なおかつ御指摘のように、重症患者その他のこともございまして、看護体制が十分でないために病床数がうまく回転しないという事情があることは私どもも承知をいたしておるわけでございます。そのために、毎年看護要員の拡充につきましては相当努力をいたしてまいりまして、昭和四十四年度からは、いわゆる二・八要員の確保として千八百五十一人の増員も行なってまいりました。来年度も、看護婦の増につきましては、国立学校の定員の中でかなり力を加えておるつもりでございまして、今後ともこうした、いま大臣もお答え申し上げましたような実態に対処すべく、看護要員の整備には力を加えてまいりたい、こう考えております。

有島重武公明党

○有島委員 それで、お調べいただいて、数を御報告いただけますか。そのことをいま聞いているわけです。

木田宏文部省大学学術局長

○木田政府委員 調査をいたしまして、明確になりました時点でまた御報告を申し上げます。

有島重武公明党

○有島委員 看護婦の充足ということについては、先ほどお話があったように、定数一万人に対して九千九百人、これはほぼ充足しているような状態でございますね。にもかかわらず、こういう実態。こういう実態がいま数字になって出てこないから残念でございますけれども、大学局長のお話によれば、十年前は九〇%だった、それから五年前は六〇%に落ちた、そしてまた、いま七〇%に上がっているというようなことでございますけれども、どうしてこんなふうになったのか、この理由ですね。これは、五年前から比べれば七〇%に上がったのは、やはり大学病院にどうしても入れてくれという患者が詰めかけているという事情があるわけなんですね。看護婦さんが正常に働き出せばほんとうはいいのだけれどもというような認識ではないと思うのですね。そのことは、まだ大学局長は詳しくはおっしゃっていませんでしたけれども、そういったお含みもあろうかと思うのですね。それで、大学病院の看護婦とそれから国立病院の一般の看護婦とそれから町の看護婦さんと、これは基本的な違いはどこにあるかということについて何か認識を持っていらっしゃるかどうかです。

木田宏文部省大学学術局長

○木田政府委員 大学病院は、一般的に申しまして、他の一般病院よりは重症の患者がたくさん入ってくる、そういう特色が一つございます。また同時に、単なる診療だけでなくて、研究並びに教育ということに重要な役割りを負っておる病院である。その意味で、他の一般の市民病院その他のあり方とは違うというふうに考えております。そういう意味合いから、私どもも、国立大学の大学病院には一般の病院とは違いまして、正規の看護婦資格を持った者をかなり高率に充当するというような配慮も加え、また重疾患者のための看護定数の増などにも努力をしておるところでございます。

有島重武公明党

○有島委員 大臣、お聞きのように、私もいま大学局長がおっしゃったような認識を持っているわけですけれども、大学でもそのように言っておるようです。研究と教育と診療という三つの問題をかかえている大学病院でございますね。そこにはまた特別むずかしいような病人がかつぎ込まれることがある。そうすると、看護婦さんは、看護だけしていればいいみたいなんだけれども、そこにいる大学病院のいわゆる先生、教授、助教授の方々が臨床にいらっしゃる。その助手をしている人あるいは学生である人、そういう人の雑用まで、雑用といっても、これはたばこを買ってこいという雑用じゃないわけなんですね。診療ということからはちょっとずれて、やはり研究と教育という、これはみんな入りまじって行なわれておりますから、ほかの病院にはないさまざまな雑用がそこにみんなしわ寄せしてこられちゃう。いまそういう実態があるようでございますね。そうなってくると、いまのは正規の看護婦もということでございましたけれども、待遇について、やはり何かそこに教育、研究を手伝っているそういった手当というようなものを将来お考えにならなければならないのじゃないかと私は感じてきたわけなんですけれども、大臣、お考えはいかがでしょうか。

奥野誠亮自由民主党文部大臣

○奥野国務大臣 看護婦さんの処遇の問題も大きな問題でございまして、私のほうも人事院にそういう希望を申し上げておりましたし、また人事院のほうでも勧告をいただいたわけでございます。勧告をいただいたところでございますので、処遇の問題につきましては、今後さらにその推移に応じて検討していきたい、こう思っておるわけでございます。  いま御指摘の問題につきましては、医療技術の高度化等ということで申し上げたわけでございますけれども、それに対応できますように、看護婦さんの定数の問題について私は新たなる観点からの配慮を加えるべきじゃないだろうか、こういう気持ちを持っておるわけでございまして、そういう立場で善処していきたい、こうお答えさせていただいたところでございます。

有島重武公明党

○有島委員 次の問題にいきます。  基礎医学と臨床医学のバランスの問題です。基礎医学が、この間一番最初に御質問したときにも、教員不足が目立っておる、その補充がなかなかつきにくい状態にある、そのことをこの前数をあげてお話がありました。それで、その基礎医学がおくれているということは一体どういうことになるのかというと、臨床医学の先生は確かに一種の学問に裏づけされた技術として育っていく。今度は先生を育てるような先生というものがいまだんだんなくなっておる、なくなりつつある。そういった面でもって非常にじみであり、それから収入も少ないというような状態の人たちが、海外に呼ばれて流出するということはいいかどうかわかりませんけれども、むしろ海外のほうに行かれるということも起こっておる。こういったことがいまの医学教育の中で非常に危機感を持って語られているわけですね。新しい医科大学がつくられなければならない、お医者さんの数もふやさなければならない、そういった要請の中にあって、目先の数年間はこうやってどんどん大学をつくっていけば確かにお医者さんはできていく。だけども、教員の水増しでない、量的にも質的にもほんとうの充足をしていくためには、この基礎医学と臨床医学に対してのバランスをどのようにしていったらよろしいか、大臣の御見解を承りたい。

奥野誠亮自由民主党文部大臣

○奥野国務大臣 御指摘のように、最近医科大学がかなり数多く設立されました関係で、基礎医学の先生方が不足がちだといわれておるわけでございます。また現実に基礎医学の関係者の学部別出身を見ていきますと、助手の辺になりますと、医学部じゃなくて他の学部の出身者の比重がかなり増してきているようでございます。臨床の関係でございますと、予備軍といいましょうか、そういうものが非常に膨大だ。基礎医学ということになりますと、予備軍はそれほどない。そういうところからいまのような傾向を示してきていると思うわけでございます。しかし反面、また学部によりましては、オーバードクターの問題がかなりやかましい問題にもなってきておるわけでございますので、今後国立の医大、医学部を増設していきます場合に、基礎医学の先生が得られないからというほどのこともないのじゃないだろうか。いずれにいたしましても教授陣容が整わなければ、国立といえども大学あるいは大学の医学部を発足させませんので、それは十分にらみ合いながら設置の仕事を進めていきたい、かように考えているところでございます。

有島重武公明党

○有島委員 大臣、ちょっとおことばの不足かあるいは御認識不足か、ぼくはちょっと判定がつかないのでございますけれども、基礎という場合に、たとえばこれは医学を離れても基礎教育ということがありますね。基礎教育の中に、それが一般教養的な基礎というような場合と、それから今度は専門分野に入ってしまったときに非常に応用のきくような分野と、応用はきかないけれども、わりあいと理論的に、純理論的に深めて進めていかなければならない、そういう意味の基礎と二つあるわけですね。いま大臣がおっしゃったのはどちらかといえば前に言ったほうの一般基礎に片寄ったお話ではないかと思うのですけれども、いかがでしょうか。もう一ぺん確かめておきましょう。

奥野誠亮自由民主党文部大臣

○奥野国務大臣 私が助手を例にとりましたのは、医学部の基礎講座を頭に置いて申し上げているわけでございまして、一般教養について申し上げているつもりではございません。医学の基礎講座の中にも、薬理とかいうことになりますと、薬学部の出身者でいいということになりますし、あるいは生化学ということになりますと、理学部ですか、何かほかの学部の方も勉強しておられるというようになるわけでございますので、そういう意味で申し上げているつもりでございます。

有島重武公明党

○有島委員 私、申し上げているのは、ほかの大学一般についても基礎というのは二重の意味があります。いま薬理のことをおっしゃいました。薬理もアプライド薬理というのかな、そのままでもって役に立っていくような。それから今度は何というか、理論薬理みたいなものですが、実験薬理みたいなもので、長いことかかって、そのことを十年なり十五年なり研究して開拓していかなければならないような薬理学の分野というものがあるわけですね。むしろ研究のほうに非常に重きを置いているというような方面があるのですね。そうすると、薬理の中にも基礎薬理と応用薬理というようなものがまた含まれてくる。いま私が心配しておりますのは、目前に医師の不足がある、それだから医学部を設置しなければならない、お医者さんをつくらなければならないということに片寄って、そうして確かに基礎医学は学校で教えています。それは理学部、あるいは場合によっては工学部その他の学部からも人を連れてきてやることは可能です。そういうこととは別に、今度は医学の分野の中でほんとうに基礎的なことをこつこつと長い間やっていくというような、そういった意味の基礎医学ですね、そういう面がおくれていく。そうすると、目先にはお医者さんはふえていくけれども、それは植物で申しますと、大臣、確かに肥やしをやれば、実はどんどんなっていくけれども、土に根を深く張っていくほうが少しおくれておる。そういう何か奇形な状態、これはほんとうに十年先、二十年先に取り返しのつかないことになるのじゃないかといわれるような状態がすでにもう数年前からきざしておる。そういうことが医学界ではいわれておるけれども、それに対して、大臣、そういったことも御承知だろうと思うのですよ、どういう御認識を持っていらっしゃるか、そういうことを聞いているのです。

奥野誠亮自由民主党文部大臣

○奥野国務大臣 基礎の先生が不足している、こういう場合には医学部の中の基礎講座と臨床講座——基礎講座の中には生理学、生化学、薬理学、病理学、細菌学といったような式のものもあるわけでございまして、そういうものにつきましては医学部の出身者でなくて、他学部の出身者がそういうことを受け持つということも可能な場合がある、したがって、医学部の中の助手の陣容がいままでは医学部の出身者が非常に多かったけれども、最近は他の学部の出身者が若干ふえてきている、そういうところにも基礎医学系の先生の不足の姿が見られるのですと、こういう意味で申し上げたわけでございます。

有島重武公明党

○有島委員 そういったような意味と、それからもう一つ、あまり目には見えないみたいだけれども、深刻な状況が起こりつつあるということですね。そのことについての御認識のほうはいかがでございますか。

奥野誠亮自由民主党文部大臣

○奥野国務大臣 いずれにいたしましても基礎医学の先生が将来とも相当数必要でございますので、それなりの対応を考えていかなければならないと思います。いずれにいたしましても、大学院の充実ということになってくるのじゃなかろうか、こう考えるわけでございます。反面、国立といえども医大、医学部をつくります場合には、まず教授陣容が整えられるどうか、整えられないのに発足させるということはございませんと、かように申し上げさしていただいておるわけでございます。

有島重武公明党

○有島委員 どうも不十分な感じがするのですけれども……。この前大臣は浅学非才というようなことばをおっしゃって、そしていろいろ教わってやっていきたいのだというようなことを言われました。御謙遜のことだと思いますけれども、私どもはやはりみんなしろうとで浅学非才のわけでございますが、基礎医学について御認識を、いま申し上げたことをもう少し深めていただきたい。これはお願いしたいのです。私もよくわかっちゃいないので、聞きかじりでございますけれども、大臣のいまのお答えの中からうかがえる御認識というのは、ちょっとこれは問題だなと私は思います、そんな御批判を申し上げて気をお悪くなさるかもしれないけれども。  医学部長病院長会議というのがあるのだ子、うですね。これは四十八年度には何回行なわれましたか。

木田宏文部省大学学術局長

○木田政府委員 医学部長病院長会議として正規に行なわれましたものは三回でございます。

有島重武公明党

○有島委員 文部省の方でどういう方がこれに出席していらっしゃいますか。

木田宏文部省大学学術局長

○木田政府委員 文部省からはほとんどの場合課長が必ず出席をいたしますし、また私も出席できる場合には出席するというふうにつとめております。

有島重武公明党

○有島委員 会議の内容はどんなようなことをやっておりますか。

木田宏文部省大学学術局長

○木田政府委員 これは、国公私立の医科大学全般にわたります問題をそれぞれ広範に取り上げて、改善のための議論をしておる会議でございます。

有島重武公明党

○有島委員 大臣、実はこの国立大学の医学部長それから病院長会議、これはいろいろな問題が提出されてきているわけです。そこで、その報告はどういうふうに受けていらっしゃるか知らないけれども、医学というのは直接人の命を預かるところですよ。そこに文部省の課、長が出ていって、課長さんもたいへんな御見識をお持ちになり、権限を持って出ていらっしゃるに違いないと思いますけれども、そこでいろいろと出されている意見が、その課長さんの御出席というところでもってとまっていていいものかどうか。大臣、一ぺんこの種の会議にお出になる御用意があるか。お出になったほうがいいんじゃないか。そこで直接そこに出ている深刻な問題をじかにお聞きになり、そして次の御構想をそこにお持ちになるということをなさったらいかがか。私はそれをぜひともおすすめしたいと思うのですけれども、大臣、いかがでしょうか。

奥野誠亮自由民主党文部大臣

○奥野国務大臣 その際に時間的な余裕が得られますならば、喜んで出席したいと思います。

有島重武公明党

○有島委員 次の問題にいきます。  商船大学に大学院をおつくりになるというお話でございますが、ちょっと耳新しい問題ですので、その創設の趣旨というものを承っておきたいと思います。

木田宏文部省大学学術局長

○木田政府委員 最近、御案内のように船舶は大型化をいたしてまいりますし、また高速でもございます。また船舶の運航その他、自動化が進んでまいりました。したがいまして、船舶の運航、管理について、従来より以上の高度の研究開発ということが必要でございます。またこれに対応できるような人材の養成、再教育ということが必要になってくるわけでございます。そのような海運界の動向にかんがみまして、船員の養成を大事な目的としております商船大学におきまして大学院修士課程の研究科をつくって要請にこたえたい、こういうものでございます。

有島重武公明党

○有島委員 いまのお話で、大学院をつくってくれという一つの要請がある、それにこたえて東京商船大学と神戸商船大学ですか、これは教員組織等の諸条件も整備されてきたので、それで大学院をおつくりになる、そういうようなことでございますか。

木田宏文部省大学学術局長

○木田政府委員 そのとおりでございます。

有島重武公明党

○有島委員 これにつきましても、教職員の組織、諸条件が整備されたというのはどういうことですか、もう少し説明していただきたい。

木田宏文部省大学学術局長

○木田政府委員 両大学におきます教官の大学院指導教官としての研究業績、それからまた学部学生のほかに大業院の学生を指導し得るような体制、これが整ってきた、こういうことでございます。

有島重武公明党

○有島委員 文部省からいただいた提出資料によりますと、これは四十九年三月の分でございますけれども、東京商船大学、教授定員が四十六、現在員三十九、マイナス七ということになっておりますね。助教授、講師で四十一が定員のところ、現在員は三十七ということでマイナス四。神戸商船大学のほうも、定員が四十のところ、現在員が三十三、これが教授。それから助教授、講師に関しても、定員三十九のところ三十五、マイナス四。こういう状況であると承っているのですけれども、なぜ定員がこんなに不足するのですか。

木田宏文部省大学学術局長

○木田政府委員 教官の講座ごとの定員があります場合に、現実に能力の高い教官を採用するかどうかということに慎重な配慮が加えられるものでございますから、その選考過程で、どうしても定員と実員の上から見ますと若干の欠員が出るということでございます。特に神戸商船大学は原子動力学科という新しい学科を創設いたしましたが、その関係等もございまして、定員がふえ、それに対する実員の選考を慎重に急ぐ、こういう状況にあるから、いま御指摘のような現員と定員との関係になっておる、こう考えております。

有島重武公明党

○有島委員 大臣、現在の大学でも教授の定員がこんなに不足だ。その不足の原因は、大学教授たるにふさわしい資格というのが、人がおっても、なかなかそれだけの業績と、それから統率力といいますか、研究指導力といいますか、教師が講座を持ちますと、そういった総合的なものが要求される。いまのお話ですと、そういうことがおありになるようです。いまの大学がそうなんですよ。今度は大学院をまたつくるというわけですよ。そしてしかも、教員組織等の諸条件が整備されたからつくるのだ、そういうふれ込みだ。こんなことでいいんですか、大臣。

木田宏文部省大学学術局長

○木田政府委員 現在までのところ、大学院につきましては、大学院独自の教官定員を別に要求するというような審査の方針になってございません。学部として充実した教官が整った場合に大学院を併設できるという考え方で運用いたしておるのでございます。そのこと自体につきましては御疑問のような御指摘も起こり得るかと思っております。しかし、これまで設置をいたしてまいりました他の大学の修士課程その他の実情と比べまして、神戸の商船大学に修士課程を設けるに相当の内容がある、こう判断をいたしておる次第でございます。

有島重武公明党

○有島委員 大臣、いま木田局長がお答えになったとおり、定員は別にふえないというのですよ。それでもって大学院ができるわけですね。そうすると、大学院の先生というものは、いまの教授陣営でもってやらなければならないわけですね。いまの大学の状態でも、人数も足りなければ、そのもとには、やや質の点でということでもって考えていかなければならない、そういう状況の中にあって、同じ陣営で大学院というものをするわけです。大学院の問題になりますと、いつも議論されるのですけれども、学部兼任がいいか、大学院の専門がいいか、そういった議論もあります。いまそんな議論をしようとは思っておりません。けれども、よく私どもも聞くのだけれども、日本にほんとうに大学院の教授といわれるような人は非常に少ないのじゃないかということも聞くわけですね。さっきの基礎医学とちょっと似たような話になりますけれども、そういう状況の中で大学院をつくらなければならないという一つの要請はもう出ておる。こんなことでいいかと言いたいわけなんです。大臣、いかがですか。

奥野誠亮自由民主党文部大臣

○奥野国務大臣 東京商船大学に例をとって申し上げますと、商船学部が二学科百六十人、そのうち航海科が十二学科目で八十人、機関科が十二学科目で八十人でございます。工学部あたりになりますと、大体十人に一学科目ということでございますから、八十人でございますと八学科目。しかし東京商船大学はすでに十二学科目になっておるわけでございまして、学部の層がかなり厚くなっている。したがって、大学院を維持していくに十分な教授陣容が得られている、こう考えているわけでございます。  それより以上に、やはり国立大学につきましては大学院を積極的に充実していくべきじゃないだろうか。日本の場合には学部学生に対しまして三%ぐらいしか大学院の研究者はいない。ヨーロッパでは十数%というのが普通だろうと思うのでございます。やはり日本の将来のことを考えますと、大学院の充実に積極的に取り組んでいかなければならない時期に来ているのじゃないか、こんな配慮もいたしておるところでございます。

有島重武公明党

○有島委員 このような状況では困ると思っていらっしゃるということでございますか。ちょっとお答えいただきたい。

奥野誠亮自由民主党文部大臣

○奥野国務大臣 日本の学問の進展を頭に置きますと、大学院の充実に積極的に取り組んでいくべき時期にある、こう思っております。

有島重武公明党

○有島委員 私もいつでもそういうふうに思うわけでございます。いまの現状は、これは憂うべきであると思っていらっしゃるか、それとも時が来たから徐々にこれはまた充実していく、いままでどおり、それでいいのか。こういったことがあったときに、やはり深刻にそこでもって認識してこれからというのと、いまのお話は、いつ聞いても、去年でもおととしでも先おととしでもいい話ですよ。そのまま受け取れるような話でございます。大学院はわが国においては充実しなければいけない、そんなことは明治時代に言っても同じお答えになると思うのですよ。私はいまのこんな状況でもってほんとうにいいか、こういうわけなんです。

奥野誠亮自由民主党文部大臣

○奥野国務大臣 いまもお答えいたしましたように、八十人の定員に対しまして八学科目で足りるかもしれないけれども、すでに東京商船大学は十二学科目になって、学部の層が非常に厚くなってきているのです。したがって、大学院を設けるに足る教授陣容が整った、こう判断できる。同時にまた、商船大学につきましても、先ほど大学局長から申し上げましたように、舶船の大型化でありますとか、自動化でありますとか、いろいろな問題が加わってまいってきておりますので、さらに進んだ研究が必要でございますし、また社会に出た方々を大学院の修士課程に迎え入れて再教育するということも、日進月歩の技術の発展を踏まえますと、きわめて必要になってきている、こう考えているわけでございます。したがいまして、商船大学につきましては初めてでございますけれども、積極的に大学院をここに置きたい、こういう決意をしたわけであります。

有島重武公明党

○有島委員 大学院をつくれば質が向上するであろうというようなことは、しろうと目から見るとそうも思いたいわけですよ。私たちもそう期待したい。だけれども、質はそれほど違わぬ、そして大学院ができたというような、水増しかまやかしか、そういうことにはならないでもらいたい、こう思うわけなんです。確かに学科目からいえば八学科というのが十二学科になった、それも承知しております。いわゆる充実してきておる。にもかかわらず、教員の数は足りないわけですよね。いまでも足りない。足りない理由はそれにふさわしい人物がいない、そういうことなんです、いつでも。学者もいるのですよ。だれでもいいから教授にしてしまえというなら、それはいるのですよ。だけれども、ほんとうに国立商船大学にふさわしいというのがなかなかむずかしいわけでしょう。いまもそういった状況なんですよね。ですから、大学院ができたのだからこれでもってその質的な向上もできたというようないまのおことばだと、ぼくらもたいへん安心したくなるような気がいたしますけれども、安心はできませんよ。形の上ではこうだけれどもその実質はまだまだお粗末なのだ、これからがたいへんなのだ、そういう気がまえでもってこれに当たっていただきたい、そういう要望をしたいのですけれども、大臣いかがですか。

奥野誠亮自由民主党文部大臣

○奥野国務大臣 お話しのお気持ち、たいへんありがたい気持ちだと思います。積極的に充実をはかっていきたいと思います。同時にまた、私は欠員の問題をそうあまり苦にしないのでございまして、やはりいい先生を持ってきてもらわなければ困るじゃないか、こういう気持ちを持っておるほうでございます。いずれにいたしましても積極的な充実をはかっていくことは大切なことでございますので、お気持ちのとおりに努力をしていきます。

有島重武公明党

○有島委員 欠員の問題については、私は、数字を言っていつでもそれをきちんとそろえておけなんて、そんなつもりはひとつもないのですよ。けれども、そこにはほんとうに人材を求めている一つの状態がある。それで、その人材を求めている人たちの御苦労の話をいろいろと伺うと、そうすると今度は基礎というか、それからいままでの研究費のあり方というか、あるいはまたちょっと医学部に話が戻って恐縮だけれども看護婦さんのあり方、あるいはアルバイトの方々、そういった問題にいまぶつかってくるわけですね。その声を大臣は大体聞いていらっしゃると思うのです。けれども、もっとこれを親切に、深刻に受け取っておいてもらいたい、そういう意味でございます。大臣お答えいただきましたから、そのことについては終わります。  それから広島大学の問題でございますが、総合科学部というのができたようですね。私どもも、いまの大学制度、一つの大学をどのように開放していったらいいのかということについて四、五年前から提案を重ねてまいりました。質を高めながらかつ学生のほうに開放していく、そして大学教授もそこでもって研究を進めることができるというような、さざままな条件を全部満たすためには、一つには卒業ということについて考え直さなければならないのじゃないか。四年間いなければ卒業できない、これはまあいいのですけれども、時間的なそういった制限よりもむしろ単位の累積加算ということをもっと基礎的にする、いまもたてまえはそういうふうになっているけれども、それがまだ世間の常識化されていない。あるいは大学でもいまそのつもりになっていない。四年間いれば出られる。四年間いなければ出られない。早く就職してやってしまえばいいのだけれども、アルバイトなんかしながらがまんして待っておる。非常に非生産的なことが行なわれているじゃないか。その単位の累積加算ということを徹底すれば、二年なら二年の間大学にいて、そして就職して、就職しながら累積加算もできるし、あるいは何年かたってまた大学へ戻って資格を得ていくことができるというふうになさるべきではなかろうか。その提案が第一番でございました。  それから第二番は、単位の互換制に関する提案をしていたわけなんです。一つの学部にあって、文学部なら文学部に行ったけれども、工学部の講義も聞きたい、それをそのプログラムに沿って担当の教授の指導のもとにそれを資格の中の単位の累積加算ができるようにしてあげる、これは学部と学部の間、あるいは今度は国立大学の、東大に入るけれども横浜大学のあの教授の講義が聞きたい、そういった交換、それから今度は私立大学に、明治大学なら明治大学、中央大学なら中央大学に入っているけれども、東大のあの講義を聞いて、ないしは横浜大の講義を聞いて、それはやはり自分の学校の単位にしてもらえる、さらに広げて今度は外国の大学、その講義を聞いてやはり累積加算ができるようにする、そういった単位の互換制をなさいませということを四、五年前に提言いたしました。高見さんのときだったと思いますけれども、その単位の互換制ということについては文部省としてもこれを踏み切るというお話でございました。そういうことが基礎的にこれからの大学のあり方として大切な要点になると思っているのです。  今度広島大学のことについて、総合科学部の設置が、いま私が言ったような方向に合致しておるのかどうか、その辺のことをちょっと確かめておきたかったのです。

木田宏文部省大学学術局長

○木田政府委員 いま御指摘になりました方向を、広島大学が新たな総合科学部を考えます際にも、やはり念頭に置いているわけでございます。いろいろな教育のコースを総合的に考えてみたいということから総合科学部に学際的な四つのコースを設けまして、いろいろな関係者の協力のもとで新しい教育のシステムが組めるようにしたいということでございます。単位の互換制度その他は、すでに大学設置基準の上でも法定をして許容をいたしておりますので、運用によりましてはこの総合科学部の趣旨がお気持ちに沿うようになり得るものと、こう考えております。

有島重武公明党

○有島委員 単位の互換制度は許されたということになっておりますけれども、現在どんな進捗状況になっているか。約四十ばかりの国公私立の大学でもって、学則を改正して、単位の互換制度が実施できるように学内規約上ではなっておるというふうに私は報告いただいているわけでございますけれども、実際にはどういうふうになっておるだろうか、そのことを御説明いただきたい。

木田宏文部省大学学術局長

○木田政府委員 現在私どものところに参っておりますのは、そう多い数ではございません。しかし、たとえば北海道大学の経済学部と小樽商科大学の商学部の間で必要な学生の希望する単位を若干単位相互に認め合うようにしようというような学部段階での話もすでにできておりますが、一般的には大学院レベルの話が多うございまして、たとえば東大の工学系の研究科と東京工業大学の理工学の研究科との間でお互いに学生の希望する単位の互換を考える、あるいは京都大学の工学研究科と大阪大学の工学研究科あるいは大阪大学の基礎工学研究科との間で大学院単位の互換を認めるという国立大学同士の例もすでに実行に移されておるのでございます。また私学にありましては、青山、上智、明治学院、東北学院、東洋大学、津田塾等の各大学の英文学専攻科の間におきまして単位の互換制度を認めるというようなことがすでに実行に移されておりますし、関西大学あるいは関西学院大学、同志社大学、立命館大学の各大学院間におきましても単位の互換制度を認めるというようなことが出ております。さらに外国の大学で取った単位を国内の大学の履修単位として認め得るということにも制度を広げてございます。そういう関係から北海道大学はアメリカのポートランド州立大学と協定を結びまして単位の互換を考える、東京大学はイギリスのエセックス大学と協定を結びまして単位の互換を考える、広島大学はアメリカのインディアナ州立大学と同様のことをする、私立にありましても、国際基督教大学がカリフォルニア大学と、上智大学がフィリピンのアテネオ・デ・マニラ大学と、早稲田大学はアメリカのアーラム・カレッジ等々と互換制度を実施しておる状況でございます。

有島重武公明党

○有島委員 実施できるようになったということは伺っておるのですけれども、実施の状況はいかがですか。

木田宏文部省大学学術局長

○木田政府委員 いま申し上げましたような次第でございます。

有島重武公明党

○有島委員 何人くらいの人たちがやっておるか、今度その制度を活用しておる方々がどういうふうになっていったか、それを私知りたいわけです。それで学部相互の乗り入れというのは今度の広島が初めてでございますね。

木田宏文部省大学学術局長

○木田政府委員 学部相互の乗り入れということばで適切に言えるかどうかちょっと疑問に思うのでございますが、各学部の協力のもとに総合科学部も考える、一般教育も考えるという意味では、広島大学が初めて全学的な体制をとった、こう申し上げられるかと思います。

有島重武公明党

○有島委員 一種の学部の相互乗り入れ、互換制であるというふうに認識してもよろしゅうございますか。

木田宏文部省大学学術局長

○木田政府委員 設置基準の弾力化をかなりいたしてございますが、総合科学部を各学部の協力のもとに運用していくという、運用によりましては御指摘のようなことが可能となり得る次第でございます。

有島重武公明党

○有島委員 ぜひその方向に持っていくことがいまの学生さん方の御要求に沿うことではなかろうかと私は思います。その際、もう一つ私たちの大学問題の提案の中でもって、さっきの単位の累積加算、これによって資格を与えるということ、それからもう一つは互換制度をつくるということ、その際にどうしても考えなければならないのは授業形態に対しての配慮ということなんです。これはいまでも、たいへんたくさんの学生さんが押し寄せてしまって、それで困るというところと、まあ大体理想的に五人、十人であるというところと、いろいろあるようでございますね。その受講形態について、大学によっても、これはゼミでやる、これは少人数でもってやるのだ、そういうようなことをきめておる学科というものがあると思います。医学部教育なんかですと、これはほとんどマン・ツー・マンでなければならないのだというような慣例があると思いますけれども、学生はどんどん増加するというようなこともある。それから、いろいろな状況でもってそれが変わるには違いないのですけれども、一人の学生について、大学生活の中でもってこの科目とこの科目とこの科目だけは確かにマン・ツー・マンないしは一対五くらいの授業といいますか、ということを経験してきたというような手ごたえがどの学生にも与えられるようになることが私は好ましいのではないかと考える。これは医学部であるとか工学部とか特殊なところに行くとそういうことはあるけれども、経済学部、文学部、商学部、そういったところにあっては、大学に行ったというけれどもほとんど高校の延長であったということでもって終わってしまう方々もいま大ぜい出ていらっしゃるようであります。それで、大学の設置基準の中に入れるかあるいは法律的にどういうふうにするかは私はまだちょっと考えなければいけないと思いますけれども、その受講形態に一つの制限を与えるというか、あるいは受講形態に多様性を与えるというか、そういうことを将来配慮していかないと、この互換制は行き詰まるのではないか、そういったことを今後配慮していただきたいということを——いま大学局長はうなずいていらっしゃいますから、大臣から言っていただきたい。

奥野誠亮自由民主党文部大臣

○奥野国務大臣 よく理解さしていただきました。

有島重武公明党

○有島委員 それから、大学設置基準の問題が出ましたけれども、大学設置基準には該当しないにもかかわらず、ある教育機関のようなものが大学という名前を使うということは禁じられますね。

木田宏文部省大学学術局長

○木田政府委員 大学でないものが大学という名称を使うことは禁止をされております。

有島重武公明党

○有島委員 国連大学というのが出ているわけでございますけれども、あれは大学設置基準に基づく大学になるのでしょうか。別なんでしょうか。

木田宏文部省大学学術局長

○木田政府委員 いわゆる国連大学は国際機関の設ける大学でございまして、日本国政府の管轄の外にあるものでございます。

有島重武公明党

○有島委員 あの国連大学、名前を使ってはいかぬとかなんとか、そういうことを言うということでもないのですけれども、まぎらわしいということがこの前も高橋委員から一般質疑のときにも指摘があった。私もそう思うのです。  それで、では国連大学というのは日本における大学とはどのように違うのであるか、どの点が同じなのであるか、御説明いただければありがたいと思います。

木田宏文部省大学学術局長

○木田政府委員 日本の法令にかかわりのない大学でございます。

有島重武公明党

○有島委員 ほんとうはユネスコのほうでもって来ていただけるといいと思うのですけれども、国連大学とずっと呼んでいくことが将来とも適当であるということに立って、国連大学というものはわれわれの大学とはこのように違うのだということをもう少しはっきり、幾つか、こういった点、こういった点ということが御説明できませんか。

木田宏文部省大学学術局長

○木田政府委員 言われております国連大学は国際機関の設ける大学でございますから、日本の立場から見ますと、外国にある大学と同じでございます。でございますから、わが国でカリフォルニア大学という呼称を使っていると同じような意味で、ユナイテッドネーションズユニバーシティーと申しますか、そういう名称が使われることになると思います。

有島重武公明党

○有島委員 これは宿題にしてもいいのですけれども、日本の国にできるわけです。それで、同じ大学ということばを使うわけですよね。それですから、内容的に、設置者が違うから違うのだ、それでいいわけですけれども、そういうことを私は聞いているわけじゃないのですよ。答えにならないようなことをお答えになるのだったら、これはほんとうに時間のむだだと思いますけれども、内容的にどういうようなことが違うのかということを承りたかった。いま無理ならば、それはユネスコのほうから機会があったときに答えさせる、それでもいいのですよ。そんな、設置者が違うから、違うんだ、それはみんなあきますよ。

木田宏文部省大学学術局長

○木田政府委員 国連大学は、国際連合とユネスコとが、国際機関の大学として設ける大学でございますから、その大学の中身は、国際機関がこうつくりたいという内容の大学であるというふうに考えます。ただ、いままで私どもが伺っておりますところは、日本の四年制の大学と同じものとは考えられておらないようでございます。むしろ大学院レベルと申しますか、そういう研究レベルの大学という内容のものと考えておる次第でございます。

有島重武公明党

○有島委員 そういうようなことなんです。私の聞いているのでは、大学院大学のまた上をいくような大学になってしまって、そこに来られる先生というのは世界的な方が来られるであろう、そこに行く人は、こちらのマスターコースないしはドクターコースを出たような人たちが、またそこの所員というか、あるいは大学というのだから学生になるか知りませんけれども、そういうようなことも起こるのではないかということを聞いておりますけれども、そういうようなことを、ぼくは人づてに聞いているだけであるものですから、承りたかった。それで、外国のカリフォルニア大学と同じものであるとすると、いまの日本の大学との互換性ということが起こるわけだ。そういったことも起こり得るのか。まだそれはこれから考えるところであるのでというならば、それでいいわけでございますけれども、どうですか。

木田宏文部省大学学術局長

○木田政府委員 現実に国連大学が設けられました段階でいまのような問題は考えられるべきことだと思います。

有島重武公明党

○有島委員 では、あと一つ、似たような問題なんですけれども、博物館というのが今度できるわけですね。博物館というのは、いままで文化庁の所管の博物館というのがありますね。それで、今度の民族博物館というふうに博物館にしたのは、展示をするということを大いにやっていきたいということ、この前の質疑の中で私も承っておりました。  それで、文部省でやっている研究所的な博物館ですな、これは研究費がどのぐらいつくかということです。それから、いままでのいわゆる博物館はたくさんございました。その所員の方々に聞いてみますと、博物館は、ただ展覧会みたいに人を呼んで見せるところではなくて、そこに資料が集まっていて、そこで研究もしている、ほんとうにわずかばかりの研究費でやっているのだというようなことを承っているわけです。それで、いままでの博物館の研究費というのは総額で一体どのぐらいになっておるのか、今後、従来の博物館も今度は研究という点についてもっと強化させるお考えがあるのかどうか。それは文部大臣から承っておきましょう、行き方ですから。

奥野誠亮自由民主党文部大臣

○奥野国務大臣 お話しのように、博物館法の適用を受ける博物館と、東京国立博物館等のように、研究も積極的に行なっている、これからはずしているものとございますし、民族学博物館は研究も積極的に行なうわけでございますので、一般の博物館法の適用は受けない博物館として設置することになるわけでございます。これらにつきましては、御指摘のように研究費を積極的に充実していくように努力しなければならないことは当然でございまして、そのような努力を払っていきたいと思います。

有島重武公明党

○有島委員 大臣、これらの博物館についてはというのは、すでに研究費がいっている博物館ですね、それは充実していただきたい。それから、まだ研究ということはこちらとしてはあまり意識してないのだけれども、もう、そこの所員としてはその意向を非常に持っておる、研究費をもらいたいと思っているところがあるわけです。それをお調べいただきまして、そういう方向にやはり持っていくということをお考えいただきたい、そういう意味合いなんです。大臣、もう一度お答えいただきたい。

奥野誠亮自由民主党文部大臣

○奥野国務大臣 一般の博物館法の適用を受ける博物館につきましても、もちろん研究の仕事はあるわけでございますので、そういうところにつきましても、そういう費用ができる限り確保されるように努力しなければならないと思います。

有島重武公明党

○有島委員 それでは、あとは国立大学の参与の問題になりますので、参与の問題は、他の委員の方々も関連でもってずっとやっておりましたので、ちょっと残さしていただきまして、その問題だけは保留して、残余の質問としてはこれで終わりたいと思います。

稻葉修自由民主党

○稻葉委員長 この際、暫時休憩いたします。    午後一時八分休憩      ————◇—————   〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕

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