文教委員会 第9号
- 発言数
- 137 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1974/02/25
会議録
○稻葉委員長 これより会議を開きます。 一言申し上げます。日本社会党、日本共産党・革新共同及び公明党所属の委員に出席の要請をいたしましたが、いまだに御出席がありませんので、やむを得ず委員会を開催いたします。 この際、西岡武夫君より発言を求められておりますので、これを許します。西岡武夫君。
○西岡委員 この際、動議を提出いたします。 去る二十二日開会の本委員会の委員異動に関する問題について、この際、藤野事務総長の出席を求め、事情の説明を求められんことを望みます。
○稻葉委員長 ただいまの西岡君の動議に賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○稻葉委員長 起立総員。よって、西岡武夫君の動議のとおり決しました。 手続をいたさせますので、このまましばらくお待ち願います。 …………………………………
○稻葉委員長 この際、西岡武夫君、受田新吉君、塩崎潤君より発言を求められておりますので、順次これを許します。西岡武夫君。
○西岡委員 藤野事務総長から事情を承ります前に、去る二十二日の本委員会の状況について簡単にまずお話を申し上げたいと思います。 去る二十二日、本委員会は本会議の直前に委員会を開会し、本会議が開かれるためにそのまま休憩という形をとったまま、午後、たまたま開かれておりました民社党の大会が終了するまで休憩し、民社党の大会が終わった時点で再開するという運びになっていたわけでございます。そうして本委員会は当日午後八時十七分に再開をしたわけでありますが、その直前、委員の異動の手続を、委員長を経由して議長の手元に事務的な手続を行なったわけでございます。当日の委員の異動は、自民党から二名、民社党から一名の委員の異動の手続の申し出がございまして、その手続が、委員会が始まります前、大体午後七時四十分ないし七時五十分に委員長を経由して議長の手元に書類が提出されたわけでございます。ところが、委員会が開かれまして、塩崎委員からの質疑が続行中に委員部からの連絡がございまして、委員異動の許可が議長からおりない、したがって、開かれていた委員会は正式にこれが成立し得ないという連絡を受けたわけでございます。そのために、委員長の御判断によって委員会は中断をするという結果になったわけであります。 私どもは、委員の異動の手続は、確かに衆議院規則三十九条及び四十条に議長の権限として定められているわけでありますが、これまでの慣例上、きわめて事務的に処理をされるものであって、この衆議院規則の定めるところは議員の審査権をそこなうという趣旨で働くものではないと考えていたわけでありますが、いかなる理由でか、その日の委員の異動が事務的に運ばれないまま、稻葉委員長の再三の要請にもかかわらず、約四時間にわたって委員会が中断したまま、結局二十二日は審議が行なわれないで散会するという重大な事態を迎えたわけでございます。 私どもは、これまでこのような事態が国会において起こったということは寡聞にして聞いていないわけでありまして、きわめて事務的に処理されるべき委員異動の手続が、二十二日の本委員会の場合に限っていかなる理由で議長の決裁がおりなかったのか、そこのところの事情を、まず初めに藤野事務総長から承りたいと思うわけであります。
○藤野事務総長 西岡先生のただいまの御質問に対しましてお答え申し上げます。 まず、民社党並びに自民党から委員変更の届け出がありましたことは、おっしゃるとおりでございます。また、通常の場合におきまして、委員異動につきましては、慣例上きわめて事務的に取り扱うことも西岡先生おっしゃるとおりでございます。しからば、なぜ二十二日の夕刻以降の会議につきましてそういう慣例的な手続に従わなかったか、こういう御質問の御趣旨と承ります。 その点でございますが、実は一般的な慣例は慣例といたしまして、問題がある場合、たとえば野党が入らない場合とか、あるいは法案を議題とすることについて問題があるような場合、とりわけ定足に関係があるような場合、こういうような場合におきましては、そういう手続が済まされ——そういう手続と申しますのは、通例は事後承諾の形で最終的に書類を整理するという簡便な方法をとっておりますが、その間に何か問題があったような場合に、あとでその委員会が無効であったり、あるいは決議が無効であったりというような結果を来たす場合にはたいへんなことになりますので、私どもといたしましては、特に必要がある場合には議長にこれを事前に御了承を得るということが、これまた例外的ではございますが、原則に対する例外として取り扱われてきたところでございます。私どもは、その日の午前中もまあ単独のような形で開かれておりますし、その前も与党だけで審議が進められたという経過がございますので、これは一応議長に事前に御承諾を得るべく書類をお届けしたほうがいいと判断いたしまして、私の責任においてこれを議長のところにお届けしたわけでございます。 〔発言する者あり〕
○稻葉委員長 お静かに願います。御静粛に願います。
○藤野事務総長 その結果といたしまして、私どもは、これは判断を誤ったと思いますのは、さっそく議長の御承諾が得られるものと存じておりましたところが、しばらく待てということでございまして、その間におきまして、私の至らない結果といたしまして、議長の判断がおくれまして、再三当委員会並びに委員長の御注意がありまして、私も議長にその事情を申し上げ、最終的にはただいま西岡先生のおっしゃったとおりの処置をとるに至ったわけでございます。 以上、お答え申し上げます。
○西岡委員 問題を出発点に戻してお尋ねをいたしますが、普通通常の場合、いかなる事務的な処理をこの委員の変更の問題についてはしておられるのですか。
○藤野事務総長 お答え申し上げます。 通常は、各党から当該委員会の委員長のサインをいただいて私どものところに参ります。そうしまして、ここでサインした段階において、議長のサインを御一任を受けているという慣例によりまして処理しております。
○西岡委員 それでは、通常の場合においては、委員会がすでに開かれてしまって、その事後の事務的な処理として自動的に委員の変更というものは処理される、そのように理解してよろしゅうございますか。
○藤野事務総長 実質的にはさようでございます。
○西岡委員 それでは伺いますが、先ほど事務総長のお話を承っておりますと、二十二日の再開後の委員会が問題があるという判断をされたのはどなたですか。
○藤野事務総長 私でございます。
○西岡委員 いかなる根拠で問題があると判断されましたか。
○藤野事務総長 前回並びに当日の委員会も、本会議直前では単独でやられておりましたし、(発言する者あり)また夕刻からの委員会には、野党がお入りにならないという状況がございましたからでございます。
○稻葉委員長 御静粛にお願いします。
○西岡委員 二十二日の午後八時十七分に再開をされました本委員会には、野党が出席をしていないといまおっしゃったわけですが、これは御訂正にならないのですか。
○藤野事務総長 民社さんのお入りになっていたことは存じております。したがいまして、ただいまの野党と申しましたのは、野党の一部で入らないという意見があったことでございます。
○西岡委員 事務総長は事務的な判断、国会法に基づく判断によって事務的な処理をする立場にあると私は考えておりますが、ただいまのお話はまことに政治的な、政党の国会対策委員長的な御発言であると考えますが、どうお考えですか。
○藤野事務総長 国会の運営上、私のとりましたことは全く異例ということではなくて、そういう場合にはそういうふうにやるという例外的な方法でございます。御承知のように、衆議院規則によりますれば、最終的には議長の権限になっておることでございますので、これを変えてやった場合にかえって混乱を起こすということがなきにしもあらずということからの判断でございまして、別段に政治的な判断でという筋ではないと思います。
○西岡委員 それでは伺いますが、事務総長のお立場で二十二日の本委員会の開会が問題であると判断された正確な理由を伺いたい。
○藤野事務総長 従来の先例にかんがみまして、どういうケースの場合にはそういう判断をして議長の事前の決裁をいただいているかということを判断した結果でございます。
○西岡委員 私の質問にはお答えいただいていないわけでありまして、二十二日の時点の当委員会の開会が問題であるという事務総長としての判断の根拠を承りたい。
○藤野事務総長 私のことばが足りないのでございましょうか、私は形式的に、そういう場合に従来とも事前の議長の御了承を得た上でやっていた、そういう事実にかんがみまして、私がそういう判断をしたのでございます。
○西岡委員 私が承っておりますのは、問題があると判断をされたその具体的な理由について、事務総長としての理由について承っているわけです。正確にお答えいただきたい。
○藤野事務総長 野党さんの、いま申し上げましたように一部の出席が得られないというような状況におきまして、たとえば……(「午前中の単独の差しかえは認めたじゃないか」と呼び、その他発言する者あり)いや、差しかえは議長に事前に御了承を得まして、しかもあのときは直前でございますが、議長の決裁を得てやっているのでございます。(「夜の決裁がなかったのはどういうわけだ」と呼び、その他発言する者あり)
○稻葉委員長 ちょっと、御発言をなさる方は、関連質問の申し出をされて、委員長の許可を得てやってください。不規則になりますと静粛を欠きますから。静粛にお願いを申し上げます。
○西岡委員 事務総長が、それぞれの委員会における状況について、一々この委員会の開会は問題がある、問題がないということを事務総長の立場で判断をされて、委員の異動についてはそのつど処理をされるわけですか。
○藤野事務総長 まことにそのとおりでございます。各それぞれ私どもも出先がございます。したがいまして、こういう点で理事会で野党が入らない、あるいは野党の一部が入らないというようなことがありますので、私どもはそれに基づいて全く形式的に判断していることでございます。
○西岡委員 事務総長が、かりに委員会の開会について、すべての政党が参画をしていない、あとであるいは問題になった場合のことをおもんぱかって、議長の委員異動についての許可を衆議院規則四十条に従ってとっておくことが必要である、そういう判断をされたということになるわけでしょうが、それはあくまでも事務的な処理としてそれを行なっておくほうが望ましい、そう判断されてやられたわけであろうと思うのです。その結果として事実上委員会が中断をし、審議が行なわれなかったという問題を引き起こしたわけであります。いままでにこのような例がございましたか。
○藤野事務総長 お答え申し上げます。 私どもは、本来議長が決裁される事項を、通常の場合、一般的に問題がないということで一応事後承諾の形で処理することを委任されておるのでございまして、その点につきましては全く私の責任でございます。 それから、いまおっしゃられましたそういうケースがあるかと申しますと、そういう私のとりましたようなケースは、従前から、非常に多くはないけれども、あることでございます。 それから、そのあとの点で、どういうことでございましょうか、その委員会までそういう事態で影響を与えた、この前のようなたいへんな結果になりましたことについては、まず例がないと思います。
○西岡委員 それでは、もう一度元に戻ってお尋ねをいたしますが、事務総長は衆議院規則四十条をどのように理解をしておられるのですか。もっと具体的に申しますと、確かに議長による指名ということが明記されておるわけでありますが、私どもは、いままでの慣例から申しまして、この指名というのは単に手続をきめたわけであって、この指名権というものを議員の審議権というものをそこなうような形で発動されるべきものではない、かように解釈をいたしておりますが、その点はどのように事務総長としては解釈をしておられますか。
○藤野事務総長 審議権を阻害するとかいうことではなくて、むしろ有効に議員の審議権を遂行させるための規定であると解釈するものでございます。
○西岡委員 それでは二十二日の問題でありますが、事務総長が当日の文教委員会の開会の状況からいって事務的に書類上の手続を完備しておかなければいけないという判断をされたことについては、私も事務総長の立場としては、これはもっともだと思います。ただ、その場合に、具体的な事実として、議長が委員異動についての決裁をおろさなかったという事態が起こったわけであります。それが単に行き違いであるとか、議長がなかなか見つからなかったとか、そういう手続の上での食い違いではなくて、明確な意思として、議長の意思としてそのようなことが起こり、そのために委員の、議員の審議権というものが行使できなかった、そういう事態を招いたことについての責任をどのようにお感じになりますか。また、その責任をどうとられるおつもりですか。
○藤野事務総長 お答え申し上げます。 その点に関しましては、そういう結果まで見通し得なかったことについて、私の力の足りなかったことを痛切に感じております。
○西岡委員 そんなことで済まされると思っておられるのでしょうか。事務総長のお立場で、この問題について具体的に議長がサインをされなかったことについて、そのような考え方は衆議院規則三十九条及び四十条に定めている規則の趣旨ではないということを、議長に事務総長として進言されなかったのでしょうか。
○藤野事務総長 おっしゃるとおり、ああいう三十九条とか四十条の規定というものが、最終的にたとえば議長の拒否ということが可能なものであるとは、私は考えておりません。そういう点におきまして、最終的に議長が決裁されなかったとすれば、やはり規則上の問題が起きると思います。
○西岡委員 何か人ごとのように、議長が決裁されなかったとすれば、などということをおっしゃっておりますが、実に四時間にわたって再三再四稻葉委員長からこの問題についての善処方を事務当局を通じて議長のほうにはお話が行っていたわけです。その間事務総長として議長のサインを求めるという、いま申し上げたような理由からこの規則の趣旨はそうではないんだという具体的な働きかけをなさらなかったのですか。
○藤野事務総長 その点につきましては、先例上従来の経過をお伝えしてあります。その点につきましてさらにもう一そう努力すべきであったということにつきまして、私はたいへん遺憾に存じております。
○西岡委員 事務総長としての、議長を補佐する職責を、全くその責任すら感じてないような印象を私は受けるわけでありますが、一体それで事務総長がつとまるのですか。
○藤野事務総長 私は十分責任を感じております。申し上げましたとおり、さらに事情をもっと克明に報告すべきであったと存じております。
○西岡委員 事務総長のいままでの御答弁を承っておりまして、私は全く納得できません。 そうしてまた、二十二日の問題は、これはこれからの国会審議にも大きな影響を与える重大な問題でありますし、これはこのまま放置されるべき問題ではないと考えるわけでございます。同僚議員のこの問題についての質問もございますので、私は以上で終わるわけでありますが、先ほどからのいろいろな御説明は、事務総長としての判断と政治的な判断とを非常に区別、整理ができていない、まことにふかしぎな答弁であると私は考えております。 以上で終わります。
○稻葉委員長 受田新吉君。
○受田委員 二十二日の当文教委員会の事件というものは、私がその渦巻きの中に参加させていただいただけに、私、きわめて不明朗、不愉快を感じている問題でありますので、事務総長にすかっと核心に触れたお尋ねをいたします。 当日、私は、安里積千代委員の奄美大島出張の責任がある関係で折小野委員にこの文教委員の交代が行なわれ、そしてさらに私が、二日続きの民社党大会終了とともに内閣委員会で発言をいたしまして、午後七時半、当委員会に向かってきたわけです。そこで民社党国会事務局では、私の委員の差しかえはその直後に行なわれまして、この委員会が開会した八時十七分までには四十分以上の時間があったわけでございますから、通例であれば、委員の差しかえは当然できていた時間的余裕があったと思います。私、当委員室に入りまして、すでに委員長から他の野党へも出席要求をされたが出てこないということで、わが党が出席していることを確認宣言があった。机の上には受田新吉の名札もある、こういう状態の中で、私は何ら委員として交代の実現したことを疑うべくもなく参加さしていただきました。また当日は、委員長にはっきり要望も申し上げ、あるいは冒頭に質問の発言として、強行採決などのなきよう慎重審議を要請し、委員長からも貴下の要望にこたえて強行採決などということはいたしませんと私に言明がありました。きわめてスムーズに委員会は開かれていたのでありまして、私自身そういう状態の中にきわめて平和裏に委員交代で出席さしていただきました。その中に不穏の空気という形のものは見られなかったのですが、途中でざわざわし始めた。その理由が何かと私は疑って、この状態では質問するような状態ではないと思って委員長に確かめにいきましたところ、委員交代が実現できていないのだという。これは私非常に不愉快で、このような形で、たとえあとから手続が完了して私の発言が正当性を認められたとしても、この状態は質問の状態ではないと言って、私は不愉快を内部に秘めながら退席いたしました。そのあとで、さっき西岡理事が指摘されたような相談事が始まったと思います。 私、二十七年の議員生活を通じて、こういう状態に初めてぶつかりました。私は、民社党発足以来四、五年間は、外務、内閣、文教、逓信、社労等を、十四名の議員の当時にたいへんたくさんの委員会をかけ持ちして、同じ日に行なわれる委員会など、あるいは予算委員会の分科会など、一日に四回も五回もかけ持ちで質問を続けてまいったのでございますが、ある委員会を終えて次の委員会へ廊下を通るだけの四、五分間に、ちゃんと委員会の交代手続が出ていて、りっぱに発言ができ、それがすべて会議録として残っているわけです。そうした過去を顧みて、この委員会にこれほど余裕があり、しかも私自身としては、この委員会に入ったときはきわめて平穏な感じで入ってきた。民社党大会二日間のその大会中は遠慮したいということで、大会終了を待って私に要請もあったわけで、私は、大会が終わってから委員会を開くというのは、これはまことに珍しいことだが、それまで熱心なお気持ちであるならば、いわゆる教頭職法案、学校教育法の一部改正案は私自身も長い間勉強してきたし、質問をするのにも別に資料がなくても私自身自信を持って質問のできる法案でもあるし、できれば二時間ぐらい質問をさしていただきたいなと思って参加したわけでございまして、いま事務総長が御指摘のような状態、非常に波乱をきわめ、紛争が予知されるような委員会ではなかったと私判断しました。しかも私は、与党議員でもない、また問題を提起している他の野党議員でもない、きわめて良心的な立場で、健全なる野党の立場でここで発言をしようとしたわけです。私のところでは、国会の正規の事務局から、手続としてはりっぱな方法で委員交代がされており、どこにもうちの党で疑問を差しはさむことはありません。私自身の行動をうちの国対委員長が制約するというような立場でもないし、私に出先は一任されておるという、私の使命はきわめて重く、私の行動は、私のきわめて道義的な基準に基づいた、しかも正義の味方である立場でやってきたつもりです。そういう気持ちでやった私が、委員に交代ができていないと、これは二十七年間の来し方を顧みてがく然としましたね。驚き入ったです。しかも、私過去において幾つか暴力事件を伴うような委員会の開催を強行された記憶を幾つも幾つもよみがえらした。藤野事務総長もそういう事態に何回かめぐり合わされた。かつて昭和二十三年三月には、与党である社会党の中に離反が起こりまして、ついに予算委員会で政府案が否決されるような事態が起こったことがあります。委員の差しかえ等という工作のあまりできていないころです。その後において内閣委員会、警職法の審査、石炭特別委員会等、委員長みずからがけがをしてすぐ病院にかつぎ込まれるような暴力事件を伴う委員会が幾つも強行して事件を起こしたことを藤野さん御記憶と思います。それに比べたら、二十二日の委員会に、暴力事件が起こって委員長がまっさおになって病院にかつぎ込まれるような事態がどこから予想されましたか。過去の委員会のどこにもない、そういうような危険のない委員会であったわけで、自民党の内部にいろいろの問題があろうと思いますけれども、しかし委員長みずからは、当該委員会の委員長としての職権でやられ、できるだけ国対内を融和さしていただきたいと思って、ここにも副委員長もおいでになっておられるわけです。そういうような状態で、私自身この委員会に不穏な状態が予測されるような当日ではなかった。委員長みずからが紛糾させるような意思がないことを確かめたのでございますから、これはきわめて明白です。われわれの党は議会制民主主義の政党です。したがって、すなおに審議に応ずるのがたてまえです。かれこれへ理屈をつけて、対立抗争を事とするような立場ではございません。しかもわれわれは、この法案の扱いについては、うちの池田国対委員長は、予算関連法案が片づいてからこれへかかろうなどというような約束をした国対委員会ではなかった、委員長会談ではなかったと、当日を回顧して言っていることは新聞報道で御存じのとおり、両方が言いたいことを言うた、決して申し合わせをしたんではない、ただ民社党は、靖国神社法案だけはこれはいけませんぞというひもをつけたけれども、他の法案はわれわれの党としては一応原則として賛成しておるという立場でありました。したがって、私が当委員会へ出席をして、大会が終わった時点で出席をしているということは、わが党の立場ではちっとも不自然ではなかったのです。それをどうして藤野事務総長は問題をはらみそうな委員会になりそうだと予想されたのか、御答弁を願いたいのです。
○藤野事務総長 私の処置によりまして、受田先生に対しましてたいへんな御迷惑をおかけしたことを重々おわび申し上げます。 御指摘の点でございますが、私どもは、混乱するとか、強行採決するとかというような、そういう予想は実はできないのでございまして、そういう判断に基づいたのではなくて、普通の手続をするような場合について、先生おっしゃるとおり、二十七年もの長い間御経験なさったことからの御指摘でございますが、私どもといたしましては、こういうことはこう、こういうことはこうと、非常に裏面の仕事でございますけれども、すべて法律に適合するごとく処置してきているわけでございます。したがいまして、混乱といいましても、そういう事態に至らないという場合でも、先ほど申し上げましたとおり、一部の野党さんがお入りにならないとかいうようなことから、そういう場合には事前に議長の御了承を得るということはやってきております。ただ、それが表に出ませんのは、通常それもまたスムーズに行なわれてきたのでございます。したがいまして、先般、二十二日金曜日夕刻以降の事態は、全く私の予想外の結果があらわれてきたのでありまして、その点につきましては私の判断に誤りがあり、たいへん御迷惑をおかけしたことを厚くおわび申し上げる次第でございます。
○受田委員 事務総長御自身が判断に誤りがあったといまおわびになったわけでございますが、藤野さん、あなたのお人柄を私よく知っているだけにたいへんお気の毒に思います。けれども、事務総長の職務ということは国会の権威を高める上に非常に大事であることの御認識が必要であって、野党がちっとも参加しないで与党だけでやるという場合もあるし、そして与野党の激突が予想されて傷害事件が起こるような予測がされるときでさえも、委員の交代まで平気でやってこられた。平穏無事に委員会が行なわれるときに、問題をはらむなどという御判断は一体どうされたのかということです。 もうわかっているとおり、国会法二十八条にはあなたの職務が書いてあります。「事務総長は、議長の監督の下に、議院の事務を統理し、」と書いてある。政務じゃないんです。「事務を統理し、公文に署名する。」この委員の切りかえは、これは公文の署名のこの項に当たるかどうかです。議長がやるのですか。これは事務総長が議長から委任されてやるときは、公文署名のこの規定に該当しますか、どうですか。二十八条適用かどうかです。
○藤野事務総長 それは一般的の規定でございますので、公文に署名するという、いわゆる議長から発出される書面につきまして、事務総長が通常は副署の形で署名することを二十八条ではさしていることと思います。それから決裁の場合におきましては、手続を経て、この異動については申し出の通りやって間違いないという意味の確認と心得ております。
○受田委員 事務総長は、通常の場合は、昼間、議長や副議長がおられる、あなたがそばで補佐される、それで済むでしょうが、夕方から先になると、議長も副議長も家に帰る。連絡のつかぬところにおる場合もあるでしょう。地方に行かれる、外国に旅行される、そういう場合には、夕方から夜にかけては、この委員の差しかえの事務を一々議長、副議長に指示を仰がなくて、あなた一人で決裁されておるのじゃないですか、通常の場合。
○藤野事務総長 さいぜんも申し上げましたが、一般的な場合には、事務総長の決裁において執行いたしまして、その後において事後承諾の形で議長の決裁を得ております。
○受田委員 そういうかっこうでしょう。だからあなたの職務は非常に重い答えが出るわけだ。つまり議長や副議長抜きであなたがやっておられる。普通はそうやっておるのです。普通はあなたが自分で処理しておる。そいつをこの間の晩に限り議長のところに持っていかれる。どういう方法で議長のところに持っていかれたのか。私、時間的に疑義がある。私は、委員長が委員の交代手続を、あなたサインされたのが何時であるか、それが事務総長のところにいったのは何時であるか、それが議長のところにいったのは何時であるか、最後に、いやいやかどうかは知らぬが、議長がサインをした時刻は何時であるか、その時間的な展望を確かめておきたいのです。
○藤野事務総長 お答え申し上げます。 私どもに受田先生に関する差しかえの書面が参りましたのは、当日の七時半過ぎてからでございます。それから議長のところに持っていきましたのは八時前ではなかったかと思います。議長はもうお宅にお帰りになっておりました。したがいまして、私のそのときの判断では、私はさいぜんから申し上げましたとおり、これは議長の事前の決裁を得ておかないと問題があると思いまして、渋谷でございますから十五分ぐらいかかれば届くのでございますので、すぐに秘書に預けまして、すぐ電話してくれ、こういうことで届けさしたのでございます。(「そのときは事務総長はサインしていたのですか」と呼ぶ者あり)私はもちろんサインしました。これは申し上げましたとおり……
○稻葉委員長 事務総長に申し上げますが、不規則発言に一々お答えになる必要はありません。
○藤野事務総長 まことに相すみません。失礼申し上げました。 そういうことで、書面を議長のお手元にお届けしたわけでございます。それから実際に議長から御承諾いただきましたのは十一時過ぎだと思います。 以上でございます。
○受田委員 もう四時間以上も空白があるわけです。その間に議長決裁が得られないというような状態であるならば、なぜ良心的な立場で参加した私のほうに連絡してくださらないのですか。私は資格のない委員のままでここへすなおに参加して、きわめてまじめに質問の待機をしておりました。まじめな出席をする委員の立場がないような、すなわち委員外の議員というかっこうで出たようなかっこうですよ。もちろん委員外議員も意見を述べることができるようになっているから、もしそういうときがあれば、私は委員ではないが、委員外議員として発言を議長から許してもらう手が一つある。けれども、堂々と委員交代をやり、党の了解を得ておる。自民党のような内紛が予測されるとあなたが判断されるような立場でもない、他の野党のようにけんか腰でいこうという気持ちでもない、まじめに出席しているわが党になぜとばっちりを食わすのですか。こうなると、今後議長の政治判断ということで、すなおに審議に参加しようというまじめな立場の人々をそういう渦巻きの中へ故意に巻き込む危険がありますよ。自民党のお二人の場合であったら、それは党内の御事情があるとすれば私納得できると思う。しかし、私の場合にはそれがあり得てはいけないです。なぜ私と自民党の方々との間の分類をあなたはなさってくれなかったのですか、もしも問題があるとするならば。
○藤野事務総長 ただいま御指摘の点はまことに私の手落ちでございまして、重々おわび申し上げます。その後気がつきまして、私も係の者に受田先生はと伺ったのですが、もうお帰りになったあとだということを伺いまして、それに対してさっそくおわびいたしませんでしたことは、まことに申しわけないことだと存じております。
○受田委員 私はあまりおこることをしない性格を持っているつもりでございましたが、この間はほんとうに情けなくなって、私は直ちに同僚議員とこの不愉快な現象を語り合って、いかなる事態が起こったことか、歴史始まって以来、国会史上前例集にもない事件を私の上に振かけてくれた、重大な決意をせねばいかぬかという段階まで私考えました。ものをほんとうに真剣に考えました。つまり、私自身が委員の資格がないかっこうでここへ出席して、しかも公的には何ら私疑義を差しはさむことなくここへ出席して、そしてすなおに質問を用意して、しかも教頭職のこの法案にはわれわれの願いが修正の点でぶちかけられなければならぬというので、大臣にも、この学校教育法の改正案の中に、われわれの民社党の要望を盛り込む提案もしようとして用意しておったわけです。全国のそうした教頭諸君の身分の安定という問題だけでなく、国の教育全体の問題としての提案をしてみたいと思ったのが、これができないままですごすごと退場しなければならぬような結果。あとから、あれは正規の委員会であり、りっぱな委員交代ができたのだといって追認をしていただいたようでございますが、私が出席した時点ではその追認をされていない不愉快さというのがあなたはおわかりだと思うのです。こういう問題を、私まじめに委員会に出席し、まじめに質問をし、審議を進めようというすなおな議員の立場を、この問題の中へ計算をして一緒に考えていただいては、私はあなたの判断は誤りである、こう思います。また、自民党の皆さんにしても、教育を真剣に憂える皆さんの集まりでありますから、この委員会が、他の委員会などで過去において起こったような騒乱となり、暴力行使となり、委員長が病院にかつぎ込まれるような事態の起こる文教委員会——文教というのは人づくりの委員会ですからね、その懸念はちっともないですよ。この点も私、総長の御判断について、さっきおあやまりになっておるので、これ以上追及するのは非常にお気の毒でありますが、もう一つここで明らかにしておきたいのですが、国会史上、議長の手元で委員の差しかえを三時間、四時間という停止をした前例があるかないか、前例集の中にあるかないか、ちょっと御発言願いたいです。
○藤野事務総長 さいぜんも申し上げましたとおり、ございません。
○受田委員 その前例のない事例の中に……
○稻葉委員長 ちょっと受田さん、お待ちください。 委員諸君は、きわめて真摯な重大な発言をされておるのでありますから、にやにや笑ったりしないように、謹聴してください。
○受田委員 この前例のない形で行なわれた私の、また自民党の二人の方の場合ですが、衆議院規則の三十九条にある「正当な理由がなければ、」辞任することができないわけですし、またその補欠も議長の指名がなければできないわけですが、慣例として事務総長のところでやっていかれるというところに事務的処理の意味があるので、委員の差しかえを政治的処理の対象にしないのが私は原則じゃないかと思う。ここをはっきり言ってください。
○藤野事務総長 おっしゃるとおりでございますが、さいぜんも申し上げておりますとおり、やはり最終的には議長の許可であり、議長の指名であると規定してあります以上は、そういうことを前提にして処理していかなければならないということもお含みいただきたいと存じます。
○受田委員 総長さん、あなたは事務の統理の責任者ですよ、政務の責任者じゃないのです。だから、判断はもし何なら議長がやるべきで、あなたが問題がありそうですからというて議長に言うのがおかしいのです。そのこと自身が、あなたの判断は事務処理の責任者ではなくして、政治的な頭をもってきたわけなのです。この点においては単なる事務処理だけをあなたがなさるべきだと私は思うのです。 どこか、他のどなたからか、いろいろと議長のところへ電話がかかるとか、三時間の間にいろいろな雑音が議長のほうへ入る、あなたもそういうものを受けられる、こういうことはなかったのですか。
○藤野事務総長 議長は、すでに先ほども申し上げたとおり、お宅のほうにお帰りの後でございますので、存じませんが、私のもとにはそういうおっしゃられるような雑音と申しますか、はたから私の行動を制肘するようなことはございませんでした。
○受田委員 雑音も制肘する声もなかった、とすると、あなたは非常にすなおな判断ができたはずです。にもかかわらず、わざわざこの問題を——歴史始まって以来の、国会史上初めて、私も二十七年間、新憲法下第一回国会から当国会までこの七十二回の長い間体験したこともないものが私の身に降りかかっておる。私は何か、事務総長は判断を誤った判断を誤ったとおっしゃるが、その背景に、現在の状態を政治的な先入観で御判断されておるのじゃないかということで、事務総長の職務権限から離れて、政治的な方面に介入をされておるのじゃないかという懸念を持っておるのです。最も善良な事務総長で私たちはあってほしい。事務総長は議長の補佐ではあるが、国会の運営をほんとうに民主的に、そして議員一人一人が道が開けるような運営ができるように労をとるのがあなたの職務でございまして、それ以上に、三時間も四時間も議長のもとに決裁をとめて送るような事態をあなたが補佐してはならない。あなたの補佐は非常に重大な間違いをしたわけで、四時間も議長のところへとまっておるなどということはとんでもない。議長のところへあなたが持っていかれたのですか、だれか代理が持っていかれたのか、議長が三時間も四時間もじっとそれを考えておる間、だれからも議長のところへ電話がかかったのかかからぬのか。これは議長に来てもらうのが一番いいわけなのだが、議長にかわる事務総長として、その間の状況をもう少し、使者として行ったのは、あなた御自身が行かれたのか、それで議長は三時間もじっと考え込んでおったのか。かぜでお休みだと聞いておりますけれども、こういう問題は、やはりわれわれの党のほうへも一応電話でもかけていただいて、あなたのところから出る受田は、党として正規の代表で行っているのか、本人が一人だけで独走しているのかというようなところを明確にしてもらいたい。そういう手続が幾らでも時間的余裕があった。そういうことをあわせて御答弁を願いたいです。
○藤野事務総長 お答え申し上げます。 議長の御承諾をいただくのは、私は秘書を使いまして、車でやったのでございます。 それから、その間において電話があったか、その他のことについては私は存じません。
○受田委員 秘書をやらぬでも、電話で議長と話をするのが一番正確じゃないですか。秘書が行くべきじゃないですよ。電話で聞けばいいのです。議長の意思は電話で明確にあなたの耳に返ってくるわけだ。きわめて早く結論が出る。秘書を差し向ける。どういう使命を帯びて秘書に行かしたのか。秘書に、問題がありそうですから決裁をゆっくりしてくれという注文をつけたのか、どうです。
○藤野事務総長 私が秘書にサインを求めにやりましたときの私の考えましたことは、これは、通常そういう場合に、事前の承諾を得る場合には、当然その場でいただけるものと考えまして秘書をやったわけでございます。その結果が御承知のような結果になりましたことは、私が予想を誤ったことでございまして、さいぜんからおわびしている点でございます。
○受田委員 結論として議長がサインをしてくれたようです。重々しく貫禄をつけてサインをしたようでございますが、この形式的な委員変更でよろしいものが、かくも長時間、貫禄をつけて、最終的には結論をサインのほうへもっていっていただいたようですが、この間に自民党のほうとして、結論をもっていったのについては、党内の意見調整ができた結果ですが、どうですか。つまり問題がないことになったからサインしたのですね。問題がある場合には議長のサインが要るが、問題が結局ないことになって、われわれの委員交代がスタートにさかのぼって有効だということになったのですね。そのサインした時点では、問題のない委員会であるとして委員会開催が——もし問題があれば、これはサインを最後までしないはずなんです。結果的には問題のない委員会であったわけですか。
○藤野事務総長 お尋ねの意味がよくわかりませんですが、議長が最終的にサインされましたのは…… 〔「サインじゃないじゃないか」「なぜ議長がサインするのだ」と呼び、その他発言する者あり〕
○稻葉委員長 御静粛に願います。
○藤野事務総長 その後におきまして、議長が、これは私の想像でございますけれども、諸般の情勢を判断されて承諾をしていただいたのじゃないかと思います。
○受田委員 そうしますと、二十二日の当委員会は、正常な形で開会せられ、そして正常な形で閉会した、そういうことに議長が承知した、こう理解してよろしゅうございますね。
○藤野事務総長 さようでございます。
○受田委員 結論は、事務総長がよけいな心痛をされて、マッチ・ポンプではないが、火をつけた、そしてそれは結局問題ではないことになったということになって、事務総長さんが、有史以来初めての議長サイン、委員交代の議長承認の手続がかくも長時間にわたっておくれるという事態が起こった、その歴史をつくられたのが藤野事務総長でいらっしゃると了解してよろしゅうございますか。
○藤野事務総長 私は、私の処置といたしまして、いわゆる原則的な一般的な場合ではないけれども、事前承認をいただくべきケースであるということの判断については、私は別段どうという考えはございません。
○受田委員 その点には反省がないですよね。その点については全然自分がやったことは間違ってないという意味と了解してよろしいか。 それから、事務当局で、このたびの事件は前例集の中に、議長の権限を行使した委員変更の件というのが一つ入ることになるのかどうか。初めて衆議院の前例集の中に墨痕あざやかに書かれることになるのかどうか。
○藤野事務総長 こういう先例が前にあったかということに対しましては、私は、なかった、というのは、つまり相当長時間にわたって保留されていたような場合があったかということに対しましては、それはなかったとお答えいたします。 それから、そういうのを先例集の中に入れるかどうかということでございますが、こういう事例があったということは事実でございまするけれども、これを反復して行なうべき先例でないことは、私がさいぜんからおわびしているとおりで、御承知おき願いたいと思います。
○受田委員 反復行なえるものではないということで、藤野さん御自身が反省しておられるわけなんですが、しかし、これは、こういうのが一応先例の中に入ると、これから、そのときの事務総長の判断で、われわれもこう委員会に臨んだ、一々事務総長でなくて議長のほうへ委員交代できましたかと確認してから入ってこなければならぬ。その手続がたいへんなことになる。もう人を信ずることができなくなってきて、一々事務局から委員の交代手続が終わりましたかどうかと毎回毎回かけていかなければいかぬようになってくるわけでございますが、これは非常に不安、動揺を与える一つの先例が生まれたわけで、こういうことを二度と先例としてはならないと言うけれども、このような事態以上の事態がこれからたびたび起こりますよ。このたびの事態というのはそうたいした事態じゃないですよ。私は、問題のあるような委員会ということで二十二日を指摘するのでなくて、ただ他の野党の三党が出なかったというだけで、有力な野党が一人出ておるのだ、ここに。だから、全然野党が出ないのとは違っておるのです。そういう意味で、先例をおつくりになったことは繰り返し残念であり、この問題の処理については適切な検討をする必要があると思いまして、藤野さんのお人柄はお人柄であるが、問題の発生についての責任は責任として保留しておきます。 失礼しました。
○稻葉委員長 塩崎潤君。
○塩崎委員 ただいま受田議員からいろいろ御意見が出たわけでございますが、その中で、ほんとうに二十二日は不明朗、不愉快な気持ちになったと言われましたが、私も受田委員以上にほんとうに不明朗な不愉快な気持ちになった者の一人でございます。私は、そういった意味で、被害を受けた者の一人としてあなたに御質問をしたいと思うのです。 私は、当日自由民主党の一人としてこの大事な教頭法について質問をすることになり、いろいろと同僚議員、あるいは受田先生とも質問の手はずをきめて臨んだわけでございます。その質問の途中で、委員の差しかえができないということを聞いて、議場がざわざわしたわけでございます。あんなような中で質問ができるわけがない。しかし、一方、文部大臣も、それから岩間局長もたいへん御熱心に答弁をされておった。私も私なりに勉強して質問を申し上げたつもりですが、まず第一に、事務総長、どうなんです。あなたほどベテランは、国会運営についての経験があり、そして知識のある方はおられないと私は思うのです。きのうやきょう国会に来られた人じゃないでしょう。したがって、質問が始まって、あのように審議されることを知りながら、なぜあなたはあのときに臨機の処置を早目にとらなかったか、このことなんです。過去の慣例は、事務総長が処理できたようなものである、しかし、事柄が大事だから議長のところに回したという。わかるのですけれども、質問が始まった、大臣もあれだけ大事な法案だけに答弁されておったのですが、どうなんですか、ほんとうにこのような混乱を起こさすためにあなたが委員の差しかえを妨害したように私は思えるのですが、どんなことを予想して、そしてその結末はあなたとしてはどのようにつけられるつもりです。それは議長がつけるわけでございますが、どのようになるであろうということを予想しておったかどうか、ひとつ事務総長の御意見を承りたいのです。
○藤野事務総長 お答え申し上げます。 さいぜんから申し上げましたとおり、私のそういう判断に基づきまして、たいへんな御迷惑をおかけしたことをまずおわび申し上げます。私は、その結果として当委員会に対しましてたいへんな御迷惑をおかけしたことにつきましても、重々責任を感じておるところでございます。(塩崎委員「どういう予測をしておったか、ひとつ答えてください」と呼ぶ) それから、委員会につきましては、私どもは、これが混乱するだとか、どういう結果になるとかというような具体的判断について、そういう事前の了承を得るということではなくて、単に形式的に、従来そういう場合には事前の御了承を得た上でやっておかないと困ることが起きはしないか、そういう判断に基づいてやったことでありまして、この委員会が混乱する委員会だとか、乱闘する委員会だとか、そういうような判断を申し上げる立場でございませんことは重々私も承知しております。
○塩崎委員 事務総長の御答弁はほんとうにたいへん苦しそうで、私も一応御同情は申し上げるのです。しかし、事柄は非常に大事なことで、あなたも責任を重々感じてもらわなければならぬのです。何か野党の圧力があったのじゃないでしょうか。いろいろと伺ってみると、とにかく判断を誤ったとはいいながら、しかし三十九条の二項によれば、議長の許可を得なければならないのだからそうしたと言われる。しかし、三十九条の二項、どうなんです、これは。これはもう長年の慣行で、この三十九条の二項のとおり動かないから、委員の差しかえはおそらく事務総長の事務的な処理、そして事後処理できておったという長らくの慣例がある。受田先生は、二十七年間この規定の運用によって、委員会を——あなたが紛糾ということばを使ったのは適当じゃないかもわかりませんが、紛糾さそうなんということは考えられなかったと思うのですね。大きな慣行。事務総長なんです、あなたは。国会の慣行をあなたは尊重する気持ちがあるかどうか、ひとつこれをぜひとも承りたい。つまり私は、かりに議長がこの三十九条第二項の規定を乱用して、委員の差しかえを認めないようにして委員会を開かせないようにしたところで、あなたはむしろ逆に、国会の慣例はこうなんです、長年こんなことで委員会をストップしたことありませんというふうなことを言うべきじゃないですか。私はそう思う。あなたが事務総長なんですから。そんなことを言わないところを見ると、どうも野党の圧力がかかったとしか思えないのですが、どうなんです。大体慣行を尊重する気持ちがあるかどうか。私はこれからもたいへんこわいのですよ。あなたは何べんも、事情をもう少し克明に議長に説明すればよかったと言いながら、しかし三十九条の二項はこうなっておるから、慣行は別としてこういうことをしなければならぬということを言うと、将来もたいへんこわいじゃありませんか。どうなんです。
○藤野事務総長 もちろん慣行といいますか、原則は原則でございます。しかし、そういう慣行の中にもまた例外的に処理すべき場合がございまして、そういう処理をすることも往々にしてございます。その点も含めての慣行と私どもは理解しておるのでございます。
○塩崎委員 いまの御答弁、たいへん私は不満なんですが、私はおそらく事務総長としては本心はそうじゃなかったと思うのです。まあ野党の圧力とか、いろいろな雑音も入ったに違いないと思うのですが、この点については同僚議員からなお関連質問をさせろということが予想されますので、私はとめたいと思うのです。 第三に、ほんとうにこの委員会では、あなたの行動が二十二日のあの大混乱をもたらしたことを心配された。ことに委員長はたいへん御心配されて、あなたを通じて議長にさっそく登院してもらいたい、こんなふうな要請をされたことを御存じでしょう。しかし結局議長は御登院されなかったのですが、あなたはあの委員長の御要請に対しましてどんなような態度をとり、議長にどのようなことを申し上げたか。あなたは事務総長ですから、議長をいろいろと補佐する地位にあるのです。単に委員の差しかえだけについて補佐するだけが能じゃないと私は思うのですね。あの委員長が非常に心配されて、議長みずから登院してこの問題を解決し、あるいは委員長といろいろと懇談してくれという話がありましたが、その場合にあたってあなたがとられた態度、これについてひとつ御説明願いたいと思うのです。
○藤野事務総長 私どもといたしましては、議長の登院を求められるという委員長さんの御指示でございましたので、議長に連絡いたしましたところ、議長は、たまたま当日、本会議の直後から、健康的な理由で議長席を退かれましてすぐお帰りになっているという事情もありまして、まあお話は伺いましたけれども、登院はできないという事情でございました。 それから、私は、こういうふうな事態になりましたことについて、登院の件を無理にこれ以上申し上げることはできませんので、そのことを当委員会に御報告申し上げたわけでございます。
○塩崎委員 たいへん私は不満な御答弁なんですけれども、これでやめます。しかし、事務総長としての御答弁、たいへん苦しそうに私には聞こえるのです。そこに何かあったに違いない。しかし、こんなことが二度とないことを私は考えていかなければならぬと思うので、ひとつ事務総長さん、ほんとうに国会の慣行——法律の不備、規則の不備を補うのは慣行しかないのですから、あなたが慣行を破るようなことをしたら、これはたいへんじゃありませんか。議長が慣行を破るならまだわかる。——これもいかぬのですよ。いかぬのですが、議長に慣行を十分尊重するようなことを言わなければ、事務総長として職責がつとまらぬと私は思うので、何かそこに私はあるような気がするのですが、それは森委員の鋭い追及にこれからまかせますので、私はこれで終わらしていただきたいと思います。
○稻葉委員長 森喜朗君。
○森(喜)委員 私も藤野事務総長の人柄はよく存じ上げておりますし、同じ議運の委員会に所属いたしておりますから、たいへん事務総長の立場というのはよくわかります。それだけに、この問題はこのような答弁のしかただとか、まことに申しわけなかったということだけで済まされない問題をたくさんかかえておるような気がするのです。特に大事なのは、これは議員の審議権にかかわる大事な問題であります。 それからもう一つは、いま塩崎議員からお話がございましたけれども、委員長というのは議長に信任をされたはずなのに、一体この常任委員会の運営というのは、議長がえらいのか委員長がえらいのか、こういう議論も私は出てくると思う。つまり先ほどからの事務総長のお話を聞いておると、まさに議長は稻葉委員長を不信任をしたというふうに私どもは聞けるのです。そして塩崎議員もたいへん心配をなさっておりましたが、将来にこれが一つの例になってまいりますと、こうした問題を政治的な問題としていろんな形で扱われるという、そういうおそれがございます。特にこの辺について私はもう一ぺん明確にしておきたいことは、きょうのこの委員会、きょうは、先ほど委員長から冒頭にお話がありましたが、日本社会党、日本共産党・革新共同、公明党の皆さんに呼びかけたけれども、お入りにならなかった、はなはだ残念ながら始めるということで、きょうは自由民主党、民社党さんがお入りになっておられる。この状況は、何ら二十二日と変わっていないと思うのです。ならば、きょうも実はわが党の委員差しかえをいたしております。きょうサインを議長にいただいたのか、事務総長の判断でオーケーされたのかわかりませんが、きょうのこの委員会と二十二日の委員会と一体どことどこがどう違うのか、ひとつ御説明願いたいのであります。
○藤野事務総長 お答え申し上げます。 本日は、先般の二十二日のこともございますし、委員交代の件につきましても含めて議長に御報告してございます。したがいまして、その件については完全に処理されております。
○稻葉委員長 ちょっと待ってください。答弁者に申し上げますが、前段の森君の質問にお答え願います。——それじゃ私がかわって趣旨を申し上げますと、森君の聞いているのは、委員長が手続をしたものを議長が手続をしないで三時間もほったらかしてあるのは、あの委員長、何やるかわからないで、暴走しやしまいかと思って心配でそうなったのではないか、それじゃ委員長は不信任じゃないかという意味の御質問なんですが、議長はそう思っているのかい。
○藤野事務総長 たいへん失礼申し上げました。議長はそういう意味であのような措置をされたのではないと存じます。おそらく諸般の情勢を考えられての御処置と御推測する次第でございます。
○稻葉委員長 ちょっと待ってください。それなら、あなたに二十三日の朝お目にかかって、議長に昨日のことについて面会を申し込んだ。どうも私は不信任のようだから真意をただしたい。面会をお断わりになってまいりましたというあなたの御返事でしたが、それはどうなんです。
○藤野事務総長 議長は、当日お電話いたしましたところが、当日は予定があり、また健康上のこともございまして、お会いできないということでございました。また、私は当日、ちょっとつけ加えさせていただきますが、午前中に委員長にお目にかかってお話を承りまして、その後、委員長のお会いになられたいという御趣旨は私からも申し上げましたが、さしあたってちょっとお会いになる時間がないということを申されておりましたので、議長といたしましては、もちろん、この問題の教頭法案処理についてはたいへん御関心がおありで、その前にやらなければならないことがあるということを私にお漏らしになっておりました。 以上でございます。
○稻葉委員長 ちょっと待ってください。あなた、二十三日に私が再三言うたら、会いたくないという返事だった。時間がなくて会う時間がないという御返事ではなかったのです。きょう言うことと、この間言うことと違うね。教頭法案はいきさつもあって因縁のあるやつだから、そういうことで委員長の申し入れに対して、会いたくない、こういうのであったんじゃないのかな。会う時間がないからとてもだめだというのではないんだよ。どっちなんです。
○藤野事務総長 ことばが足りなかったのか存じませんが、私はその点につきましては、議長さんはこの法案についてもまだやるべきことがあるからというような意味で、その後にお会いしたときには、その点についてはお会いする時間がない、こういうことでございます。
○森(喜)委員 委員長はいまのお答えでどう思われるかはまた別問題といたしますが、どうも事務総長、あなた自身、事の重大さというものに対する認識が私は不足していると思うのです。先ほどから西岡、それから受田、塩崎各委員がお話しになって、いよいよ私どもは少し中身に、核心を突いてまいります。少なくともここへ呼び出された以上は、それ相当の覚悟をしてきてもらわなければいかぬ。国会をあまり愚弄してもらっちゃ困るのです。言うことがぐるぐる変わる。それは、あなたは立場として議長をかばっていかなければならぬという立場もよくわかります。かばうのなら、もっとその前にかばっておかなければならぬし、ここに出る以上は、それだけの自分の考え方、あるいは議長とよく打ち合わせをされて、答弁をすることに少なくとも意思統一をしておいてもらわなければ困るのです。このままでは審議すらできないじゃないですか。いろいろ申し上げたいと思うけれども、こんなことを一時間も二時間もやったって、これ結論が出てこない。言いたくないんだけれども、この際はっきり言いますよ。 それからもう一つ、答えがさつきの質問の中に全然出ていない。この前のことがあるし、議長に報告してあります、こうおっしゃっている。私のさっきの質問の後段ですよ。きょうのこの委員会とこの間の委員会とどこがどう違うのですかとさっき私は聞いているのです。単独審議だとか、野党さんがほかに入ってなかったとか、やれ何とかということをさっきおっしゃった。速記録をあとでごらんになればわかります。何も変わっていないですよ、この前と。どこが違うのですか。どう判断されたのですか。こちらが答えを言うと、この間しかられたからきょうは慎重にやってほしい、何とか判を押してほしいと先に言ってきたのですか、そういうことですか。答えは簡単にやってくださいね。時間がかかってしょうがない。
○藤野事務総長 今回の場合につきましては、先ほども申し上げたとおり、あとで問題が起きるという可能性もございませんから、少なくとも定足の関係においてそういう問題がないということでございますが、念のためにきょうこういうあれがあるということを御報告してまいっております。
○森(喜)委員 たいへん重大なことをあなたはおっしゃておるんです。きょうはたいしたことが起こらぬと思いますからと言うこと自体が、あなたは政治的に私情をはさんでおられるのですよ。あなたにそんな権限あるんですかね。 それから、私はきょうあえて関連させていただいたのは、この前私は、自民党の理事という立場で定足の多少係をいたしておりまして、非常に気を使っておったんです。ですから、少なくとも私は、そういう委員会が構成をされないなんという当時判断を私もしておりませんし、できておるという自信も持っておりましたし、それからそのあと何が行なわれるとか、そんなことをわれわれ何も言った覚えもありません。まあこれについて反論してもらうと困りますし、時間がありませんから、お答えができないと思いますから、この際だからはっきり言っておきます。 あなたが言われることは、とにかく毎日変わるのです。さっき委員長もおしかりになったとおりですね。先ほどから長い間いろいろ御質疑がございますが、特に、この委員会が始まったのはたしか八時十何分ですね。そのころだと記憶いたしておりますが、あなたも八時前に議長に提出をされた。議長は自宅におられたので議長秘書が持っていった。そしてあなたは、事務総長としてはサインをしたのを持っていったが、まあ議長の判がもらえると思った、サインがもらえると思った、こういう答弁をさっきからずっとなさっておられます、全部合わせますと。ところが、委員長の判断でこれが一応とまるといいますか、このままの形にして理事会室に引き揚げられた。委員長がそのときに、議長に対して重大なことだから御登院願いたいということもおっしゃった。そのとき事務総長、あなたは委員長に対してたいへん重大な答え方をなさっておられるのですよ。私はきょうはもう出さないつもりでおりましたが、さっきからのやりとりから見るとこれを出さざるを得ない。あなたははっきりと先ほど雑音はなかった、他党の議員がいろいろなことを言ってきたということはなかった、こうおっしゃいました。あなたはうそをついておられます。うそですよ。事務総長は二十二日、委員長の御召喚といいますか、ここに来ていただきたいということで、私と松永理事がお迎えに行きました。あなたおいでになった。それもすなおにおいでにならなかったけれども、そのときに委員長、委員、理事全員おられる前であなたははっきり言われたですよ。議長のところに日本共産党村上国対委員長より電話があったとはっきりあなたはおっしゃっています。あのときはうそですか。きょうは雑音なかったというのはうそですか。どちらですか。 まだございますよ。当日その部屋で、野党議員が総長室に来てクレームをつけたので議長にお伺いを立てました、こうあなたはおっしゃっているんですよ。これは委員長もはっきりとしるしておられます。これはうそなんですか。二十二日のことはうそなんですか。きょうのことがほんとうなんですか。場合によってはあれですよ、委員会として重大な私どもは判断をしてかからなければなりません。お答えを願います。
○藤野事務総長 村上委員長がどうこうされたとか、野党が私のところへ来たとかいう話を私がしたということは記憶しておりませんが、どういうときにでございましょうか。
○森(喜)委員 事務総長、あなたは天地神明、神に誓ってそれを言えますね。二十二日に委員長から呼ばれて、あなたはそちらの理事会室に入られた。私だけじゃないですよ、委員長も聞いておられますよ。ここにおられた委員、聞いておられますね。あなた、村上委員長が電話かけてきたと言ったじゃないですか。議長さんのところに電話かけてきたと言いましたよ。二十三日の新聞見てください。私はちょっと覚えておりませんが、全紙読んでみましたが、どっかの一紙にもそれを書いてありますよ。あなたはそれでも言わなかったと言うのですか。
○藤野事務総長 私は、その点について共産党から電話があったかないかは、議長はここに院内にいたわけではないし、わからないという御返事をしたことを記憶しております。
○森(喜)委員 われわれはほかから聞いたのでは、村上委員長が抗議に行かれたという話を仄聞しました。だからあなたにわざとそれを聞いたんですよ。そうしたら、あなたは、おいでになったのではなくて、電話がありましたと言っておるんですよ、わざわざ。電話なんてこっちから言ったんじゃないよ。あなたが言ったんだよ。ばかにしちゃいかぬよ、あんまり。そういうふうに最後までしら切るつもりかしらぬが、あなたは、二つの耳と一つの口と、こっちにこれだけあるんですよ。委員長、いまの答弁、私は納得できません。
○藤野事務総長 あの当日のことではなくて、その前のときに村上委員長が抗議したというお話をしたのではないでしょうか。
○森(喜)委員 違います。村上委員長がお見えになったから、議長に会ったから、あなたは議長にサインをもらおうと思ったけれども、議長がそういういろいろな事情があるのでこれはできないというようなことのやりとりでしたよ。その判断は村上国対委員長が電話で——二十二日の話ですよ。 そんな二十日なんてとぼけちゃいかぬですよ。あなた自信持って言われたじゃないですか。
○藤野事務総長 私がそういう事実を認識しておりませんから、私がそう申し上げたとは考えられないことでございます。
○森(喜)委員 まあまことにあなたはりっぱな人で、いい人柄だと思ったけれども、たいしたもんだよ。 委員長、この問題は言わない言ったということになりますから、これは委員長において何かひとつ御処置を願わないと、少なくともあの日出席しておりました十四、五名の委員全部聞いておるのでありますから、委員長からひとつ確認をしていただいて、これを言った言わなかったなんということで済まされてもらっては困ります。この問題はここから私は始まるのだと思うんですよ。私はさっきから申し上げている。これは議員の審議権の問題になる。それから委員長と議長との仲、つまり委員長不信任の問題になる。そしてもう一つ私は理由をさっき冒頭に申し上げた。それは今後に悪例を残していく、これは塩崎委員もさっきその点に結ばれておられるんですよ。こういうことがありましたら、これから気に入らないことがあると、一つの政党が議長なり事務総長のところへ文句を言いに行く。それによってサインが出るとか出ないとかいう問題になるんです。受田議員がおっしゃっておられたように、かつて乱闘があっても、たいへんな対決法案があっても、事審議権の問題は、サインというものはきわめて事務的に全然別個の問題として済まされておったのに、そういう問題があった、働きかけがあったということでサインがいただけなかった、されなかったということになったら、これは今後こうしたことが国会のやりとりのたいへん大きな戦術になる。そうなると、受田議員がさっき御心配なさっておられたように、たいへん失礼でありますが、民社党さんのようにかけ持っておられる、いろいろな委員会で差しかえておられろ、こういうところの政党にとっては、これはたいへんな問題になってきますよ。そのことも踏んまえてあなたは答えてもらわなければ困るのです。 委員長、いまの問題は、ひとつ委員長においてはっきりと今後の処置をとっていただきたい。これは場合によっては証人か何かにしてはっきり宣誓してやってもらわなければ、私どもは審議を続けていけません。
○稻葉委員長 ただいま森君の質問に対する藤野事務総長の御答弁は、私の記憶するところでは、本日の御答弁と二十二日理事室へ来られて事実を説明された御発言とは非常に食い違っておりますから、後ほど委員長においてよく確かめて、その上処置をしたいと存じます。
○森(喜)委員 私はこの問題ができない限り、これで質問するという意欲がございません。たいへん事が大事でございます。あなたの話を聞いておるとどうも納得できないから、場合によってはこれは前尾議長に聞きたい気持ちになるのです。そういうことができるのかできないかは、私も未熟な経験でありますからわかりませんが、あなたの御答弁や態度によっては、きょうはここでただまことに不徳のいたすところで間違っておりました、あやまって済めばということで逃げ切ってしまおうと思ったら、そうは私どもは許せません。このことだけはしっかりあなたは今晩よく判断をしておいていただきたい。私は一応これで質問は終わりますが、決してこれで終わったということではありません。これは各議員にもおはかりをいただかなければなりませんが、私個人にしても、自民党にしましても、おそらく民社党さんでもそうでありましょう。おそらくこういう事実が——各政党も当時の事情からいうと、あとの三党の皆さんはいろいる考え方が違うかもしれませんが、しかしその問題等を抜きにして、国会という一番大事な国民を代弁する代議士たちが審議をする、こういう権利をあなたの一存で、あるいは一党の政治的な圧力によって押えられたということが事実であったら、これは国会としては重大な問題になるということをよく胸に秘めてお帰りをいただきたい、そのことを申し上げて、あとの処理については委員長におまかせをして質問を終わります。
○稻葉委員長 松永光君。
○松永委員 事務総長の答弁をお聞きいたしておりますと、まだまだ納得できない点があります。私は二つの点にしぼって簡単に質問いたしますから、わかりやすく簡単にお答え願いたいのです。 先ほどの事務総長の答弁によりますと、委員差しかえに関する書類は、二十二日午後七時三十分過ぎごろ事務総長のところに届けられ、それをあなたの秘書が午後八時ごろ議長の私邸にお届けをした、そうしてその後四時間近くたった十一時四十分ごろですか、五十分ごろですか、議長のサインのなされた、承諾のサインがあった委員差しかえの書類が届けられたので、この文教委員会に持ってきた、こういう趣旨の事実関係であったと思うのですが、私がいま言ったような事実関係でしたか、一応確認のためにお尋ねしておきたいのです。
○藤野事務総長 書類は秘書に持たせてやりましたことはおっしゃるとおりでございます。それから、サインをいただきましたときは、一応私のほうに返されてきまして、私は電話連絡をいたしまして、電話了承ということで御印をいただきました。 以上でございます。
○松永委員 そうすると、あなたのこの委員会における答弁で、訂正しなければならぬ点があるのです。サインというのは議長みずからの署名のことでしょう。議長みずからの署名は差しかえ書にはなされていないでしょう。どうなんですか。
○藤野事務総長 そのとおりでございます。御印をいただく電話の了承を得まして、御印をいただいたということをサインと称していたのは私の間違いでございます。
○松永委員 そうすると、議長のサインをいただいたといういままでの答弁は訂正されるわけですね。——まあ、そういうことで間違いないと思うのですが、そうするとお尋ねいたします。 あなたが秘書をして議長のところに届けた委員差しかえに関する書類は、何時ごろ議長のところからあなたのところに戻されてきたのですか。その時刻は何時ごろですか。
○藤野事務総長 私は、そのころ非常に出入りが多かったものですから、その返された時間についてははっきり記憶しておりませんのですが、十時前後じゃなかったかと思います。
○稻葉委員長 ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○稻葉委員長 速記を始めて。
○松永委員 そうすると、あなたが秘書をして届けさせた委員差しかえに関する書類は、秘書が一たん八時ごろ議長のところに届けたけれどもすぐ返された、こういうことですか。
○藤野事務総長 すぐではございません。相当時間を経過しまして、普通ならもう車の着くころだし、余裕をとってもこのくらいだと思われる段階で連絡いたしまして、議長のサインがまだないんだという報告を受けたのでございます。
○松永委員 それじゃこうお尋ねしましょう。あなたが議長に電話連絡をして議長の了解を得られたので、あなたが預かっておる議長の判を押した、こういうことなんでしょう、真実は。それが真実であるかどうか。いま私が申し上げたのが事実の正しい経過であるかどうか。それと、一たん秘書をして議長のところに提出した委員差しかえに関する書類があなたの手元に戻されてきた時間と、あなたが議長の了解を得て議長の判を押した時間と、その間には時間の差がどの程度あったのか、その点だけ確かめておきたいと思うのです。
○藤野事務総長 その点の時間ははっきり記憶しておりません。 それから、さっきお伺いになりました書類に判を押したという経過でございますが、議長の御印は議長の秘書が預かっているのでございます。したがいまして、私は電話で議長の了承を得たからと言って判をもらった、それは事実でございます。
○松永委員 電話で了解を取りつけたときには、すでにその委員差しかえに関する書類はあなたの手元にきておったわけですね。そしてその手元に戻ってきておった書類に、議長の秘書に判を押してもらった、こういういきさつですね。
○藤野事務総長 おっしゃるとおりでございます。
○松永委員 そこでお尋ねしますが、最終的に二十二日の午後十一時過ぎに委員差しかえについての許可がなされたわけでありますが、そのなされた趣旨といいますか理由なんでありますけれども、二十二日の午後十一時過ぎになりまして、委員の差しかえを通常の方法でやらずに、結果的には委員の差しかえを拒否して、受田先生という永年勤続議員の審議権を結果的には妨害する、審議権の行使を拒否する結果になった。そこでこれはたいへんだ、たいへんな責任問題になるということで、やむなく委員差しかえに応ずることになったのか。それとも、自民党だけの出席で開かれる委員会という誤解をあなた方が持っておったので委員の差しかえの拒否をしておったんだけれども、実際は有力な政党である民社党も委員会に入って、そして審議をするんだということがはっきりしたから、そういうことになったから、そこで委員差しかえに判を押した、こういうことだったのですか。そのどちらなんですか。簡単に答えてください。
○藤野事務総長 議長の御判断がどういうことであったかということは、そういう判断で了承すると言われたわけでございませんので、私から御答弁するわけにはまいりません。
○松永委員 それはおかしいんじゃないですか。あなたは電話で議長さんとお話をして、そして議長さんの了解を取りつけた、こうおっしゃったでしょう。だからあなたが何かを議長さんに言い、その結果議長さんが、それならよろしい、こうおっしゃったわけでしょう。そうでなければおかしいですね。だから、あなたは議長さんに了解を取りつけたときに、議長さんにどういう趣旨の報告をして、そして了解を取りつけることができたのか、それを聞いているのですよ。
○藤野事務総長 お答え申し上げます。 あの直前に、当委員会で、私が参りましたときに委員長さんからお話があって、その回答を求めるのが私の受けた委員長さんからの御指示でございましたので、その事情を申し上げたわけでございます。 それから、そのときに御了承いただきましたことは、私もそのときに伺った事情を申し上げ、それから最終的にはいつまでほっておくわけにいかないものであるという、そういう趣旨のことは私もあわせて述べた記憶がございますが、いずれによって御判断なさったのかは存じません。
○松永委員 二十二日の夜十一時過ぎに委員差しかえを認めたのは正しい処置だ、こうあなたは思っていらっしゃるのでしょう。委員差しかえを認めるのは正しくないのだけれども、いつまでたっても問題が解決しないし、自分の責任問題にもなるから、よくないことなんだけれども結果的には差しかえを認めた、こういうことなんですか、どっちなんですか。
○藤野事務総長 私はその了承をされるということは当然であると考えております。
○松永委員 差しかえを了承されたのは当然である、議長が判断されたのは当然であるというふうに言われましたが、あなた自身の心境を聞いておるんですよ。当然であるというのは、あなた自身の判断としては、有力な野党である民社党が委員会に入って、そして自民党所属の委員及び有力野党である民社党の委員で成規の手続に基づいた堂々たる審議がなされておる委員会であった。であるならば、委員の差しかえを拒否するのはまことによくない、そういうことで委員の差しかえを最終的には了承された、こういうことじゃないんですか。重ねてお尋ねいたします。
○藤野事務総長 私はさいぜん申し上げましたとおり、民社党さんの差しかえも御一緒にお届けいたしましたときは、端的に言えば、すぐ御承認いただけると思っていたくらいでございますから、もちろんそれはおそきに失しましたけれども、これはもういまの期に及んで御了承になるのはまことに当然のことだ、かように考えておったのであります。
○松永委員 先ほどあなたの答弁の中にもありましたが、二十日の日の委員会が自民党だけの審議であった、そこで二十二日の委員会も自民党だけの審議であるんじゃなかろうか、そうであるならば、少し問題があるからということで、あなたは通例の方法とは違う処置で委員の差しかえの手続を進めたわけでしょう。ところが二十二日の委員会は、開かれたその結果としては二十日の委員会とは少し違っておりまして、自民党の委員と民社党の委員とが出席をして堂々たる審議をしておったのだ、そういうことで問題はない、ならば、委員差しかえを延ばしておったのはよろしくない、すみやかに委員差しかえは認めるべきである、こういうことになって、委員差しかえが承認された、こういうことじゃないんですか。そうであるかないか、簡単に答えてください、はっきり。
○藤野事務総長 そのとき、その時点において私がどちらでどうしたということを、前後の関係その他多少ずつ、もうさだかでない点がございますので、その点は、私がさいぜんにお答えしたとおりでございますので、御了承願います。
○稻葉委員長 ちょっと速記をとめてください。 〔速記中止〕
○稻葉委員長 速記を始めてください。 この際、暫時休憩いたします。 午後七時三十一分休憩 ————◇————— 〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕