P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
72回国会衆議院1974/04/25

農林水産委員会 第34号

発言数
259
登壇者
36
会派数
5
開催日
1974/04/25

会議録

仮谷忠男自由民主党

○仮谷委員長 これより会議を開きます。  農林水産業の振興に関する件について調査を進めます。  この際、参考人出席要求に関する件についておはかりいたします。  すなわち、原子力船の運航等による漁業に及ぼす影響問題について、本日、日本原子力船開発事業団理事長佐々木周一君、同理事堀純郎君を参考人として出席を求め、その意見を聴取いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

仮谷忠男自由民主党

○仮谷委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。     —————————————

仮谷忠男自由民主党

○仮谷委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。竹内猛君。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 きょうは、長い間地元の問題についてたいへん蓄積をしている問題がありますので、この際、一切を出して明らかにして、それに対する明快な回答を求めますけれども、たくさん要件がありますから、答弁のほうも簡単にしていただきたいと思います。  まず、私は、全体として筑波学園の問題、それから霞ケ浦の問題、霞ケ浦用水の問題、県西の総合開発と、それからある自治体における目に余る状況がありますので、そういう点についてそれぞれ関係者から回答を求めたいと思います。  最初に、筑波学園の建設に関して、土地をどれくらいの値断で買い取って、そのうちで、土地収用法によって収用した土地の面積はどれくらいあるかということをお尋ねします。

吉田公二建設省計画局宅地部宅地開発課長

○吉田説明員 お答え申し上げます。  研究学園都市の全体の面積は約二千七百ヘクタールでございますが、そのうち、住宅公団で大体千八百ヘクタール程度の土地買収をしております。  なお、収用にかかりました件は三十九件、六十一筆で、約十二・四ヘクタールでございます。  それで、買収の単価でございますが、田畑、山林その他、単価は若干の差はございますが、総平均いたしまして大体三百六十三円。これは平米当たりでございます。坪に直しまして千二百円程度の価格で買収しておりまして、収用の裁決価格も大体同様でございます。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 いまその土地に入る機関、公共機関あるいはまた私的な機関、こういうものが入ってくるわけですけれども、その状況はどうなっているか。

石川允首都圏整備委員会事務局計画第一部調整官

○石川(允)説明員 現在筑波研究学園都市に入っております研究機関の状態でございますが、四十八年度におきまして、国立防災科学技術センターほか二十四機関が現地で建設を行なっております。そのうち、国立公害研究所など約八機関がすでに業務を開始いたしておりまして、四十九年度中には、四十三機関のうち四十一機関が現地におきまして施設の建設をすることになっております。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 その中で、公的なものと私的なものとの関係、要するに銀行であるとか、デパートであるとか、病院というようなものが入ってくるのは、それはどうなるかということをお聞きしたい。

石川允首都圏整備委員会事務局計画第一部調整官

○石川(允)説明員 いま御答弁申し上げましたのは、すべて公的機関でございます。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 その、私的なものが入るという見通しはあるかないか。

吉田公二建設省計画局宅地部宅地開発課長

○吉田説明員 研究学園の中心は、言うまでもなく研究学園施設でございますが、研究学園施設をつくりました場合に、当然その関係者の住宅問題が出てくるわけでございまして、研究学園都市の建設は、そうした研究学園施設とその住宅地というものとあわせて二千七百ヘクタールの事業をやっているわけでございますが、先生の御指摘の点は、特に、後者の住宅地をつくる場合に、その住宅地を形成するために必要な施設として他の民間の機関が入る可能性があるかという御趣旨と思いますが、研究学園の住宅用地の主たる部分は、新住宅市街地開発法に基づく一種の収用権を背景にした事業でございますが、こうした事業ということでやっております。ただ、この新住宅市街地開発事業におきましても、これは単に住宅用地だけをつくるということではございませんので、住民が日常生活を営むために支障を生じない範囲の必要な施設は当然前提にしておりまして、新住宅市街地開発事業におきましても、そういったものを公益的施設といたしまして、たとえて申しますと、医療施設でございますとか、官公庁施設でございますとか、あるいは店舗でございますとか、そういったようなものは必要施設として考えておりますので、そういうものを施行主体として処分しているものは現在まだございませんが、将来は可能性はあり得ると思います。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 それで、この筑波建設の特別法によっては、移転機関の環境と旧来の町村の環境とに著しい差別をつけないために、国の責任で、機関の建設はもちろんのこと、付帯施設にも同じように努力をしていく、こういうような趣旨のことが盛られております。  ところで、現在、関係町村の六ケ町村の状況を見ると、保健所にしても、上下水道にしても、汚物処理にしても、学校の建設等々におけるところの付帯事業に対してはたいへんな負担がかけられております。いろいろな計算のしかたがありますが、大体六百七十八億と言われている。これに対して国庫補助並びに県費というものはわずかに百八億程度のものであって、五百六十億ぐらいのものは地元が負担をしなければならない。この上に、国の進出機関のために固定資産税が入らないというようなことになり、最高のピーク時においては、町村の独自の予算よりもこの付帯事業のほうがはるかに多くなるという状態が起こってまいりまして、昭和六十年の累積赤字を計算していくと二百三十三億円にも達して、ほとんどの町村が七十年代にはみな破綻してしまう。とりわけ、学園都市の中心であるところの桜村の年間予算は七億円でありますけれども、これが付帯事業に対して支出をする額というものは十二、三億にものぼっている。こういう状態でありますから、このような状態をそのままにしておいて、これと同じようなものをまだ全国に二つも三つもつくろうという計画があるようですが、この処置いかんによれば、その他の土地におけるところの土地取得、建設というものはおそらく困難になるだろうと思う。  そこで、私はこの際要求をしておきたいのですが、特別交付金制度の創設というような方向、あるいは道路、公園などにかかるところの費用は各進出機関への土地の分譲価格に上のせして、土地の割り戻し方式というようなものを考えてはどうか。あるいはまた、現行の国庫補助あるいは地方起債というものを増ワクをする等のいろいろな方法によって地元の負担を軽くして、公的な負担を多くしていかなければ、今後この地域は非常に困ってしまう。このことについて、自治省のほうからお答えをいただきたい。

高田信也自治省財政局指導課長

○高田説明員 御指摘のとおり、筑波研究学園都市の建設に伴いまして、小中学校等の義務教育施設、保育所、公民館あるいは屎尿、ごみ、こういう関連いたしますところの公共公益施設の建設に伴う財政負担は非常に膨大なものになるわけでございます。  関係六町村の財政力はいずれも貧弱でございます。御指摘のように、今後の財政負担といたしましてはたいへんな問題でございます。具体的には、先生がただいまおっしゃいましたように、補助率のかさ上げをするとか、あるいは土地代に割り掛けをするとか、あるいはまた特別交付金制度等いろいろな方法が考えられましょうが、現在、首都圏整備委員会等を中心に、私ども関係各省庁寄りまして、具体的にどういう対策を立てていくかということを検討中でございます。いずれ近いうちに結論が出ようかと思います。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 この問題については、ぜひ特別に検討してほしいということを要望をしておきます。  次いで、この問題は、国が土地収用法までかけて建設した場所でありますから、末端にいろいろな負担をかけるということはたいへん問題だと思うのです。しかも、土地の取得価格は成田の空港並みにしてくれという要望があったにもかかわらず、それよりもはるかに低い価格になっていて、現地へ行ってみると、国にだまされたという声が非常に強い。だから、今後、政府のやり方いかんによれば、この土地に対する割り増しの要求が出てくることをあらかじめ警告しておきます。それは、この土地の中に、銀行とかデパートとかいう住宅以外の機関が当然入ってきます。それに対して土地を売るわけでありますから、その土地の売買価格との関係においてそういう運動が必ず起こってくるということをあらかじめ予告をしておいて、これは自治省のほうにも覚悟しておいてもらいたい、こういうことを要望しながら、次のほうへ移ります。  現在、桜村の公務員住宅には約五、六百人の公務員が移ってまいりました。去年も予算委員会の分科会で私はいろいろと注文をいたしましたが、依然としてこの問題は解決をしておりません。郵便局とか、警察とか、あるいは交通の問題も若干は直りましたけれども、依然としてまだこれは不十分であります。そういうことについて、これは直ちに施設をつくれということは無理かもしれませんが、現在病院やその他の問題で非常に困難をきわめている公務員に対して、特別な手当てなり処置をする考え方があるかどうか。この点について、これはこの関係者のほうからお答えいただきたいのです。

石川允首都圏整備委員会事務局計画第一部調整官

○石川(允)説明員 筑波の住環境の問題でございますが、先生の御指摘のように、現在、花室の東部に小型のスーパーマーケットをつくっておるわけでございますが、本年の九月開設を目途にいたしまして大型スーパーマーケットをつくろうということにいたしております。約千平米くらいございますが、その中には飲食店、理容施設といったようなものをつくりますが、さらにその中に診療所を設けまして、当分の間の住環境の保持に資したいと考えております。  さらに、また、筑波研究学園都市の全体の医療体系という問題につきましては、非常に関心の深いところでございまして、現在、厚生省及び茨城県を中心といたしまして、医療体系の検討を進めております。  次に、郵便局の件につきましては、先生の御指摘のとおり、関東郵政局がすでに準備中でございますので、これは間もなく開設するだろうと思っております。  次に、教育施設でございますが、これは、四十八年度中には大体九重小学校というものを使用してまいったのでございますが、四十九年度から、花室東部に小学校一校、中学校一校、幼稚園一園というものを開校もしくは開園の運びとなったのでございまして、これは一応支障がないのではなかろうかと思っております。  次に、ごみ処理の問題でございますが、これは、筑南地方広域行政事務組合というものが筑波町にごみ処理施設を建設中でございまして、これは五月に供用開始、現在試運転中でございます。  交通機関につきましても、現在バスが運行いたしておりまして、一日、平日十四便、休日には十二便ということで運行いたしておりますが、さらにこういった施設につきましては、関係各方面と協力いたしまして、万遺漏なきよう処置したいと思っております。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 工事の進め方について問題があります。それは、ああいう工事だからやむを得ないと言えばそれまででありますけれども、土浦から学園に入る道路はよくできておりますが、学園の内部におけるところの道路なり工事のやり方は、一度舗装をして、そしてその下に配管をしたときに、一定の時期が来ればそれをまた全部取りこわしてしまって、またそこを堀って工事をするる、こういうように二重、三重に同じところを堀り割って工事をしていくというむだなことが行なわれている。これは私が見るだけではなくて、すでに関係する町村の議会においてもこのことは問題になっている。そして、たいへん多くの建設会社がそこへ入り込んできてむだな金を使っていると言われている。これは、あるいは工事の進捗状況からやむを得ないかもしれないが、しかし、このようなむだが明確になっているときに、一方においては、たとえば谷田部町をとってみると、四十八年に十三回の火事、野火があった。野火でありますから、これは黙っておればみんな燃えてしまうわけですから、消さなければならない。しかしながら、予算が六十万しかない。消防車が出ると、一台だけで五万円ほどかかると言われている。だから、六十万ぐらいの予算では、一回の野火で終ってしまう。こういう状態のときに、このことについてはほとんど顧みられておらないという不満があります。だから、国の仕事に対して地元が協力したんだから、そういったことに対してもう少しあたたかい目で見ていいじゃないかという声がほうはいとしてわいておることを御承知かどうか、そうして、これに対してどのように処置をされようとするのか、この点はいかがでしょうか。

大島哲男建設省道路局国道第一課長

○大島説明員 道路の掘り返しにつきましては、交通の障害あるいは沿道の住民の方々の御迷惑、それから道路の不経済な工事法ということで、過去何回となく注意を喚起してきまして、去る三十三年に、事務次官の申し合わせによりまして、いろいろな協議会をつくるというような制度ができております。その後大阪におきまして地下鉄工事中に爆発が起こったということで、安全の面からもそういう協議会の強化をはかれということで、道路の掘り返しについては、お互いの間で協議調整して、施工時期の調整あるいは施工の方法、やり方等の打ち合わせを絶えずやってきておるわけでございます。  御指摘の学園都市内は、どちらかといいますと新設の道路に入ってくるということでございまして、お互いの打ち合わせを進めておるのでございますけれども、途中におきます計画の変更、あるいは全断面を一ぺんに施工せずに暫定的につくるというようなことで困難を生じておる場合がございます。その点につきましては私どもも深く反省しておりまして、さらによく各機関の間の打ち合わせ、協議等を進めて、不経済な工事にならないように努力してまいりたいと思っております。

辻誠二消防庁消防課長

○辻説明員 消防の問題でございますけれども、こういう都市化が進む地域におきましては、私のほうといたしましては、一般的に申し上げまして従来消防団だけでやっている消防体制を常備化するようにという指導をしておりまして、この地域におきましても、御承知のように、組合等の設立によりまして常備化が促進されているわけでございます。  なお、これに対する財源措置の考え方でございますけれども、消防財政に対する考え方としましては、市町村が原則的に負担するという原則になっておりまして、一部施設の補助金等につきまして国庫補助金があるわけでございます。その一般財源で市町村が負担する場合の財源措置として、地方交付税におきまして、基準財政需要額という算定方法によりまして、国として一般的な形で財源措置をしているという状況になっております。  一般的に申しますと、現在の消防費にかかる基準財政需要額に対しまして、市町村の現実の一般財源の投入額というものは若干下回っておりまして、全国平均で約九〇%程度になっております。それから、具体的な茨城県のこの地方におきましてもやはり若干同様の状況がございまして、そういう意味では、国としての財源措置は一応とれているというように理解しております。しかしながら、今後また消防に対する財政需要が増高してくると思いますので、その点につきましての国庫補助金の優先配分の問題、それから消防費に対する基準財政需要額等におきます優遇措置の問題等につきましては、今後とも努力してまいりたいと思っております。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 いま、その話を聞いたわけですけれども、一方においては道路工事、新たな道路工事、施設工事においてたいへんなむだをやっている。これは明確なんです。一方においては、あの広い土地にものを運ぶ車の運転手が、くわえたばこでたばこを捨てる。それが火事の原因なんですね。あるいは、そこへ来ている建設労務者がたばこの火を捨てるということが火事の原因になっているようです。そういうことで、これは筑波学園建設と不可分の関係にある。そういうようなものに対して、ほうっておけばまるまる燃えてしまうような状態のときに、火事だから見ているわけにいかない。金があろうとなかろうとこれはやらなければならない。そういうときに特別な処置をしてやるのがあたたかい政治のあり方だと思う。だから、一つの基準はあるにしても、そのような国の機関としてやっている仕事に対してはもう少し特別な配慮をしていいじゃないか。こういうことを要望しておきますし、ぜひこれは調査をしてて、その問題についてはさらに前進する前向きの処置をしてもらいたいということを要求します。  それから、続いて筑波学園の排水をめぐる問題であります。多くの公務員が入ってこられるわけでありますから、これに対しては排水処理が当然必要であります。その排水処理について、北相馬郡利根町のほうにこれを流し出すという形において工事が進められております。その工事はかなり深い工事が行なわれているために、谷田部町の館野というところでは、そのために、古くから住んでいた農家の深井戸の底が抜けて、そうして水が出なくなっておる。このことについて建設省のある技官に——これは名前を言ってもいいですけれども、その人のために名前は言いませんが、ある技官に話をしたところが、そんなことは知らないという形でうそぶいている。いま筑波町の町議会ではかなり問題になっておりますけれども、そういうようなものの考え方、やり方というものは実にけしからぬやり方だと思う。大体、一つの井戸を掘るのに三十万円金がかかるということで、そういうものの補助をしてこそ学園の建設がうまくいくのであって、まだ建設途上においてこういうものの考え方、やり方をするということは許すことはできない。建設省はこれに対してどういうふうに現状を見ておるのか、あるいは、首都圏の関係はどういうふうにこれを見ておるのか、伺いたい。

久保赳建設省都市局下水道部長

○久保説明員 下水道工事に伴う地下水の被害の問題かと思うわけでありますが、一般的に、下水道工事を実施した場合に、比較的浅い層の地下水が水位が下がるとか、あるいは付近の井戸水がそのためにかれるというようなことがございました場合には、それに伴う実際の被害の程度に応じまして、その地域の状況に応じて、たとえば上水道を設けるとか、あるいはまた、別にさらに深い井戸を掘るとかいうようなことで実際の補償をしているのが実態でございまして、そういうものを補助の対象にして進めておるところでございます。  先生の御指摘の谷田部町の場合は、下水道工事によって井戸水がかれたという例であろうかと思いますが、実際にそれよりもさらに深い井戸を新設する等によりまして対処しておるというふうに県から報告を受けておりまして、これは一般の下水道工事の通例でございますから、先生御指摘の、そんなことは知らぬというようなことで対処しているつもりは毛頭ございません。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 ここでは建設省の係の名前は申しませんが、それをもう一ぺん調べて、そのことがもし事実でなかったら、これはあらためて建設省に、いまの答弁に基づいて要求をしますから、その点をよく検討しておいてもらいたいと思います。  続いて、霞ケ浦の問題について質問をいたしますが、霞ケ浦の問題は、すでに全国の新聞の中でも取り上げられております。四月六日の日本経済新聞の夕刊にも、「霞ケ浦は重体である」というような記事も出ておるし、茨城の場合には、霞ケ浦周辺の問題は大きな政治問題になっておる。昨年の水資源立法によって、霞ケ浦というものは建設省が管理をするような形に進んでおるし、総合開発も進められておる中で、去年は干ばつがあり、いろいろな気象条件もあり、常陸川の逆水門の閉鎖というようなことで、コイ及び魚がたくさん死にました。そのために漁民は、去年は一年間ほとんど公害対策あるいは補償の問題でいろいろと運動をされてきましたが、問題は霞ケ浦の水質ですね。工場の用水が流れ込む、あるいは畜産の屎尿が流れ込む、それから家庭の雑排水が流れ込むという中でアオコが出て、たいへんこれはよごれております。  そこで、去年私はやはりこの委員会で、霞ケ浦の水を調査をしてもらいたいという要求をしたけれども、環境庁としては、その後調査をされたかどうか、そのことをまず聞きたい。そして、もしされていなかったら、なぜそれを調査しなかったかということを答えてもらいたいことと、もしされていないとしたら、早急にこれは水質の調査をしてもらいたい。それから、建設省も当然霞ケ浦に対する責任があるのですから、あのような状態のものをそのままにしておくのではなくて、新たなる対策を立ててもらいたいし、水産庁としては、魚の補償の問題の調査をされて、適切な補償ができるように指導してもらいたいが、このことをまず質問します。

太田耕二環境庁水質保全局水質規制課長

○太田説明員 いまのお尋ねの水質調査の件でございますが、環境庁といたしましては、環境基準がいかに守られているか、それから排水の状況が基準に合致しているかどうか、各県を通じまして毎年毎年調査をいたしております。  御指摘のように、霞ケ浦の水質が環境基準を守られる度合いがきわめてぐあいの悪い状態に立ち至っていることは、それはもう先生御承知のとおりでございます。私どもといたしましては、今後とも霞ケ浦を重点的に水質の推移の調査を進めてまいるとともに、もう一つ、単なる汚濁ということじゃなしに、富栄養化の問題が大きくクローズアップされておるわけでございます。燐、窒素が蓄積してまいりますというと、ただいまお話しのアオコの問題とか、いろいろなその他の水生植物が異常繁茂いたしまして、それが枯死、再生を繰り返して、だんだんますます水質を悪くしていくという問題がございます。私ども環境庁といたしましては、四十七、四十八年度にかけまして、そういう富栄養化のメカニズムの解明にいま取り組んでおりまして、レポートをまとめつつございます。その結果に基づきまして窒素、燐対策の総合的な施策に取りかかりたいと思っております。  概念的には、実は、燐、窒素というものは除去が非常にむずかしゅうございますけれども、何らかの形での規制と申しますか、その対策を取り上げざるを得ない。これは霞ケ浦だけの問題ではございませんで、閉鎖性水域全体の問題でございます。その閉鎖性水域の一つとして霞ケ浦の問題も取り上げまして何らかの対処をいたしたい、かように考えておる次第でございます。

宮内章建設省河川局開発課長

○宮内説明員 霞ケ浦の水質の問題につきましては、先生御指摘のとおり、最近非常に悪くなっているわけでございます。これにつきましては、原因としまして、ただいまもお話しがございましたように、家庭の雑排水であるとか工場排水、畜産排水、かんがい排水というような外からの汚濁源もあるわけでございますが、湖内自身の、養魚のための飼料の残りとかふんとかというものも多少影響しているようでございますが、一番問題になりますのは、やはり、外からの汚濁負荷源でございます。これらにつきましては総合的に対策を立てていく必要があるわけでございまして、たまたま先般施行になりました水源地域対策特別措置法の整備計画という場を重点に置きまして、関係省庁で総合的な計画を立てて実行してまいりたいというふうに考えているところでございます。  なお、この特別措置法の中でも、そのため、畜産汚水処理であるとか流域下水道、公共下水道、屎尿処理、ごみ処理、さらに河川工事としてのヘドロしゅんせつというようなものも、整備事業の内容として、政令等ですでに考えておられるところでございますので、こういうものを十分に組み合わせていって対策を立てていきたいというふうに考えているところでございます。

内村良英水産庁長官

○内村(良)政府委員 水産庁からお答え申し上げます。  昨年夏に発生しました霞ケ浦の北浦における養殖コイの斃死被害は千五百二十七トン、金額にいたしまして約五億四千万円に達しております。この被害対策として、これまで茨城県といたしましては、コイ養殖に関しましては、種苗及び飼料の購入資金の低利融資と、それから酸素を供給するための曝気装置の設備資金に対しまして補助金を出しております。  それから、加工業者がこれによって被害を受けておりますので、水産加工経営に対しましては、加工原料魚の購入資金及び加工製品の販売停滞、滞貨による低利の経営資金の融資をやっております。  さらに、一般の漁家に対しましては、不漁に伴う生活安定維持資金の低利融資というようなことを県としては講じておりますが、この補償をどうするのかという問題でございます。この点につきましては、現在、霞ケ浦水質保全対策専門委員会というものを設けまして、県が鋭意原因究明をしておりますので、原因がはっきりした段階におきまして、水産庁といたしましては、県を十分指導して、漁業者が困らないような措置をとらなければならぬというふうに考えておるところでございます。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 いま三つの答弁がありましたが、いずれも前向きになっておるようですけれども、なお今後もその推移の状況を見て、さらにこの質問をあらためてする機会を持ちたいと思いますので、それまでに鋭意努力をされることを要望します。  続いて、霞ケ浦の問題の一つに、常陸川の逆水門の管理の責任者と、それから、それの管理者との関係があります。これは確かに管理をするのは建設省かもしれないけれども、それの閉じたりあけたりするのは知事だというように理解をしていいかどうか。この関係はだれにあるのかということの答弁を建設省から求めます。

宮内章建設省河川局開発課長

○宮内説明員 常陸川の水門につきましては、従来の機能としましては、洪水時の逆水門ということで、河川管理施設として設置されているわけでございます。したがいまして、平常時は操作するというたてまえになっていなかったわけでございます。それが、霞ケ浦の渇水時における塩分の遡上がいろいろな利用面で問題が出てまいりまして、特に、茨城県のほうで、必要な場合には水門操作をして塩分遡上を阻止してもらいたいという話がございまして、それで県の要請によっては、それでは本来目的以外の水門操作をする方法をとろうということで、現在、県の要請があるつど水門を閉止するということを実施してきているわけでございます。そういうことでございまして、平常時における水門の閉止ということは、県の御要望、御判断によって実施しているという実情でございます。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 そうすると、その判断については、県知事にその責任があると理解をしていいですね。県の要望ですから、県の責任者は知事ですからね。

宮内章建設省河川局開発課長

○宮内説明員 責任ということはどういう……

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 判断です。

宮内章建設省河川局開発課長

○宮内説明員 判断は、県の御判断によって河川管理者が行なっているということでございます。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 そこで、いまは多少よくなったけれども、最近は、今度は塩分がたいへん入ってきまして、鹿島地域におけるところの田植えが非常に困難になっておるようでありますが、知事の努力と千葉県との関係において——これは建設省も入ったと思いますが、急遽利根川の水を入れることによって一時しのぎをしておりますけれども、将来、この水について、利根川から恒久的に水を入れて、そしてこの霞ケ浦の水をきれいにしていく、というような計画があるかどうか。これは緊急の問題だけではなくて、恒久的にこのような措置をとられるかどうか、これはどうですか。

宮内章建設省河川局開発課長

○宮内説明員 いま御指摘がございましたように、ことしは、昨年来の渇水の関連もございまして、霞ケ浦の塩分濃度が非常に悪い状態にあるということで、農業用水の、田植え等に支障を来たしていたわけでございます。これにつきましては、いまもお話しがございましたように、県の御要請によりまして、緊急、暫定的に今回に限りということになっているわけでございますが、先般来、横利根川から本川の水をある条件のもとで多少導水しているわけでございます。  それで、こういう本川からの霞ケ浦の導水ということは、恒久計画として行なうということではないわけでございます。ただ、霞の水質の問題そのものは、先ほど来いろいろお話しが出ているわけでございますが、その中で霞ケ浦以外の流域から水を入れることによって少しでもよくするという方法があるではないかということは前々から議論されているわけでございます。その場合に、利根川の本川ということだけでなく、他にも茨城県内の河川もあるわけでございまして、さらに、水資源の高度利用ということも相からんで、そのことについては今後研究していきたいというふうに考えているわけでございます。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 霞ケ浦の問題については、アオコの問題や、ヘドロの除去の問題や、そういうことについてはまたあらためて質問の機会を持ちたいと思いますから、先へ進みますが、霞ケ浦用水の問題に移っていきます。  昭和四十五年から調査に入り、四十八年、本年で調査が完了し、五十年から着工をして、五十七年に国営霞ケ浦用水の土地改良が進むわけでありますが、その予算は六百五十億と聞いております。この国と県と個人、いわゆる個人負担ですが、それはどういうような組み合わせになっているか。大筋でいいです。

大山一生農林省構造改善局長

○大山政府委員 御存じのように、霞ケ浦用水は、地区調査といたしまして四十五年から採択いたしまして、ことしじゅうには地区調査を終わろうというふうに考えているわけでございます。  来年度の予算の問題になってまいりますけれども、ことしじゅうに地区調査が完了いたしますならば、来年度、五十年には全計に採択するような方向で予算措置を講じたい、こういうふうな段階であるわけでございます。  そこで、現段階におきましては、そういう意味におきまして、目下鋭意調査を進めているような段階でございます。  そこで、その段階として、現段階にあります事業費というものは、したがいまして、まだ概算の域を出ない。と申しますのは、たとえば池をつくらなければならないというふうな問題もあるわけでございますが、その調整池の位置もまだきまっておらぬ。したがって、調整池の位置いかんによっては事業費も変わってまいるであろうし、そういう意味におきまして、総事業費はまだ確定的ではございません。  しかし、先生の言われましたような六百五十億という案も一つの案としてございます。かりに六百五十億ということで農家負担をはじいてまいりますと、十アール当たり年償還額として六千五百円程度、こういうふうに計算されるようなわけでございます。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 大筋ですから、これ以上のことは無理だと思いますから、なおこれは進行の過程で質問していきますが、この土地改良の事業をやって、一体あそこに何をつくろうとするのか。現在は、あそこはたいへん水の不足のところで、オカボ、陸稲ですね、それから麦、それから野菜ができておりますけれども、その土地改良の負担と農家の収入、所得というものがうまく合うのか合わないのかという点については、ここで答弁を求めることはやめておきますが、これは十分に研究しておいてほしいと思います。  そこで、いま問題になっているのは調整池の問題なのですが、このことについてはすでに各地に不安が出ておりまして、あるところからは、自分のところは湖底に沈んでしまうんだという心配の声が起きている。十ヘクタールで、深さ十メートル、百万トンないし百二十万トンの水をためる池を四つほどつくることになっているけれども、そのつくり方について、これは買収方式をとるのか、それとも減歩方式をとるのか、どういう方式によってやるのか、このことは今後の工事に関連をしてたいへんむずかしい問題になるので、このとこだけは明らかにしておいてもらいたい。

大山一生農林省構造改善局長

○大山政府委員 調整池につきましては、場所を幾つにするかという問題も、全体の水計算の中から出てまいります。したがって、調整池の位置というものもまだ確定しているわけではございませんけれども、調整池の位置がかりにきまります場合には、当然の問題といたしまして、水没等を極力防いで、水没のないようなところを選んでいきたいという基本的な考え方を持っているわけでございます。そこで調整池をつくるということになりますと、土地が水没するわけでございますけれども、水没いたしますところについては買収いたします。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 水没地は、買収方式ですね。  それでは、先に進んでいきますが、茨城県庁は、四十九年の二月、本年二月に、本年から六十年までの間の目標において十二カ年の間に、県西地域総合開発計画というものを発表しました。これは、この期間に七千億から八千億の予算によってこれを進めるというふうに聞いております。  これについて、首都圏整備委員会はどういう相談にあずかっているか、また、この問題について、財政上あるいはその他の計画上どのような援助をされているのか、あるいはこれをつくる過程において、住民との間にどのような理解を求めてきたか、この点をお伺いします。

山東良文首都圏整備委員会事務局計画第一部長

○山東説明員 茨城の県西地区につきましての構想、計画があるということは前々から存じておりますが、しかし、県当局のほうから私たちのほうに対しましては、特別に相談がございません。ただ、こういった問題につきましては、各県それぞれに県政を実施していく立場からいろいろと構想をおまとめになるということは、単に茨城県だけのことではございませんで、それは非常にけっこうなことじゃないかというふうに思っております。  ただ、その内容につきましては、今後国ベースの問題といたしましてどういうふうに取り上げていくかというようなことは、これはもっぱら今後の問題でございまして、特に首都圏整備計画といたしましては、現在の段階ではまだ六十年度を目標としたものを持っておりません。したがいまして、こういった県自体のおやりになる計画につきましては、国に対する一つの要望事項というふうに受け取りまして、今後この点について十分検討していきたいというふうに考えております。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 この計画では、四十五年の人口四十三万九千のところが六十年には六十三万になり、二十万の人口がふえ、その中で工業がたいへんふえて、工業人口がふえるという形になっているわけです。茨城県ではすでに鹿島に工業開発をやって、いろいろな問題を起こしているだけに、県西地区の工業を中心とした開発については、十分に関係機関としては注意をしてもらいたい。  しかも、そこは優良な農業地帯であります。いま霞ケ浦用水を中心とする土地改良を国がやろうとしているときに、一方においては工業を中心とした開発をしていこうという、こういう矛盾をどういうふうに調整するかということは大事な問題である。  そこで、これは建設省にお聞きしますが、この工業団地というものを計画されているときに、水がありません。その水は霞ケ浦用水の水をそこへ持ち込んできて工業用水にするのではないかという危惧があるけれども、それはそういうふうになるかならないかという点について、農林省のほうも、この水を工業用水に使わないという保証があるかどうか、あるいは建設省のほうは、もしそのことを聞いているとするならば、この工業用水はどこから持ってくるのか、この辺のことについては全然わからなければわからないというわけでいいけれども、わかっていたらここでお答えをいただきたい。

宮内章建設省河川局開発課長

○宮内説明員 茨城の県西地域開発につきましては、私どもつまびらかに計画内容をいまだ聞いていないところでございます。ただ、うわさといいますか、そういう話は別の面でちょいちょい入ってくるわけでございますが、工業開発をするにしろ、農業開発をするにしろ、水の問題は、この計画がもし固まればいずれ出てくるだろうと思います。  ただ、現在やっています霞ケ浦の総合開発の中では、先ほど来のお話しにございます霞ケ浦の農業用水であるとか、あるいは鹿島の工業用水その他水道用水等で手一ぱいでございまして、新たな地域計画に対する水というものにつきましては、また新たな視点で検討しなければ、現状においては、需給を間に合わせるという見込みはちょっと立っていないわけでございます。

大山一生農林省構造改善局長

○大山政府委員 先生の御指摘の県西総合開発計画につきましては、県が総合開発法に基づいてということではなくて、県が独自の立場で計画しているようでございます。詳細な内容はまだ承っていないわけでございますけれども、概略の考え方の中におきまして、霞ケ浦用水というものが相当重要なかなめのようなかっこうで位置づけられているような感じはいたすわけでございます。  ところで、工業用水なり上水道という問題でございますけれども、実は、県のほうからは農政局長のほうに対しまして、こういうふうな都市用水につきまして、霞ケ浦農業用水と共同事業として実施するための調査の要望があることは事実でございます。しかしながら、われわれといたしましては、農業用水自身につきましていま調査しているところで、しかも、霞ケ浦用水の受益地が必ずしも県西総合開発地区とは完全に一致していないというふうな問題もありますけれども、いずれにいたしましても、基本的な考えといたしては、農業用水に支障があっては困るわけでございますので、農業用水に支障を及ぼさない範囲内で、いま言われました県からの要望というものに対しまして、技術的あるいは経済的可能性ということを検討することは今後やらざるを得ないんだろう、やっていいんだろう、こういうふうに思っているわけでございます。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 その点は県議会における答弁とかなり食い違うところがありますから、なお県議会における答弁との間を調整しながら、あらためてこれは質問をします。  続いて、小さな地域の問題でありますけれども、これは政治上重要な問題だから、ここであらためて質問をして見解を求めます。  茨城県新治郡に千代田村という村があります。ここの村で、三月の十八日に告示され、二十五日に投票の村長選挙及び村議会の補欠選挙がありました。この告示の前の二月十六日に、常磐線の神立の駅前に小さな火事がありました。火事というほどのものではありませんで、ぼやですが、その見舞いとして、当時現職の村長が一級酒六百本を二本ずつの束にして、三百戸に対して、それも選挙の支持者と思われる家を選んで、二キロの範囲に、村費を使って、村役場の職員を使って配付をした事実があります。また、二月二十五日にも、ある小さな部落に火事があったときに、一級酒二百四十本を配給をした。さらに、三月十三日にも、小さな部落に、これは小さな小屋がぼやがあったときに、二級酒百六十本を同じような方法で配付をした。  三月の六日の定例議会において、この村長に対してある議員が質問をいたしました。その質問に対する村長の答弁が、ここに村会議長の「証明書」として出ておりますから読んでみますが、「今のお話全くそのとおりでございます。私も出来るだけ村内のそうした事については、何時もそのように、どこも致したいと思っております。仲々そうも参りませんで、例えば私の部落みたいな小さいところでしたら、あれだけの面積がありましても、二十戸位ですが、大体その範囲位は火災の場合差し上げております。今回の分につきましては、密集しております地区ですので、あのように多くなったわけであります。できるだけ今後もそのように住民のご心配された向きに対しては、お見舞を差し上げたいと考えております。経費につきましては元来そのような内容ですから交際費で概ね賄うようにつとめておりますが、交際費だけで出来ない場合、若干役場の需用費、個人でやりますと選挙運動の場合は、個人で出すべきでしょうが、選挙運動でありませんから公費でやるすじ合いと思っております。したがって公的なものでありますから役場の職員等も帯同致し、或は地元の方にもお骨折りなりご協力も願ってございます。」となっている。この村の村長の四十八年の交際費は一年間百六十万であります。  そこで、自治省に伺いますけれども、もし全国的にこういう例があった場合、火事があったら、ぼやがあったら、酒を配ってお見舞いをするという村がたくさんあっても、そういうものは黙っていていいのか、あるいは自治省の中かどこかで、火事があった場合に、村長が自分の交際費を使うなり、金がなければ需用費で、消耗品などをみんなピンはねをしてきて酒を配るというようなことが一体許されているのかどうか、この二点について明快な御答弁を願いたい。

砂子田隆自治省行政局行政課長

○砂子田説明員 ただいまのお話しでございますが、実態をよく承知しておりませんので、具体的な問題についての御答弁は差し控えたいと思いますが、御案内のとおり、自治法の中で歳出予算を組むわけですが、そのときに、二十八の節が法定をされているわけであります。これらの節が法定されているゆえんのものは、少なくとも歳出予算を統一的に出すとか、あるいは濫設によるところの弊害を避けるというためにこれはつくられているものでもあります。  ただいまのお話しのように、交際費というような節をきめましたときに、少なくともこれは対外的なものとして使用するものである、需用費というのは少なくとも対内的に使うものだという区分けの中で実はわれわれは指導してまいりましたし、そういう形で経費が支出されるべきものだと思っております。たまたまお話のように、需用費自身が交際費がわりに使われたということにつきましては、ある意味ではたいへんこれは適当でないという感じもいたしますが、一般的に地方公共団体が予算の計上をするにあたりまして、従来からどういう慣習の中でそれが行なわれてきたかということも考えなければならぬ点でもあろうと思います。  そういう意味で、具体的な運用上の問題でもありますから、一時的にはやはり公共団体の判断にゆだねなければいかぬことでもあろうと思いますが、いずれそういう問題が出てまいりますれば、県のほうで適当な指示をいたしましょうし、村の中でそういうことがいろいろ行なわれるのであれば、住民の監視の問題が出てまいりますから、そういうことにおいて解決されるということが最も適切であろうと思っております。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 いまずいぶん歯切れの悪い答弁ですけれども、一体……(「町議会でやれや」と呼ぶ者あり)町議会の問題だけれども、これは町議会だけの問題じゃない。ほんとうはこれは国の決算委員会だって問題になる。大体、村の予算は年間十億円ですね。したがって、そのうちの三分の二ほどが平衡交付金だ。要するに、国民の税金を使って、火事があれば、ぼやがあれば、村長が役場の職員を使って酒を配って歩く、こんなことを言いわけをしていちゃしようがないじゃないですか。これは明確に誤りだということを言わなければだめだ。こんなことを黙って見ているような自治省であったら、これは問題だ。法律か政令か何かに、そういうこともやむを得ないんだということがもしあったら、それを教えてもらいたい。

砂子田隆自治省行政局行政課長

○砂子田説明員 一番先に申し上げましたように、適当でないということは、前提として申し上げてあるわけでありまして、ただ、後半の部分の金の出し入れの議論になりますと、それは一般的に、その地方公共団体がどういう出し入れをしているかというようないままでの慣例なり実態というものを調べてみなければわかりませんことですから、そういう中で住民の批判を食うなり、そういう形で適切な処理をとらざるを得ないということを申し上げたわけです。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 また、同じ村で、建設の請負問題でこういうことが起こっております。それは、学校を建てるときに、四百五十万の資本金の会社が来たときに、このような小さな会社では請負させないと拒否した。ところが、今度は、四億三千万の役場の庁舎をつくるときには、一千五百万の資本金を持った会社がそれの入札を要望してきた。たくさん入札希望の会社があったわけですけれども、ところが、その会社はどれだけの資本金があるかということについて、役場の総務課長は、これに対して一億五千万の資本金だといううその報告をした。あとで調べてみたら一千五百万しかなかった。このことについて県庁の地方課に聞き合わせたところが、それは、そういうふうにだまされる村会議員のほうが悪いんだと言ったということです。  そうすると、自治省としては、そういう場合に、村会の場所で、公的な場所で発言したことを、あとで取り消しをすればそれで済むというようなことになるのか、これはどうなのか、伺いたい。

砂子田隆自治省行政局行政課長

○砂子田説明員 いまの、資本金をある程度偽った、それで工事をしたということについてですが、実は、地方自治法の中には契約の方法がいろいろございまして、随意契約でありますとか、一般競争入札でありますとか、指名競争入札でありますとかいうようないろいろな契約の方法があるわけです。どういう契約の方法がなされたのかということは、いまのお話しでも私はよく知りませんが、随意契約の場合にそういうことがもしなされたといたしましても、直ちに違法だという議論は出てこないだろうと思います。  それから、指名競争入札のような場合ですと、そういう資本金の問題であるとか、そういうものが幾らかということを明らかに公告をすることになっておりまして、その公告に従ってなされた資本力がごまかされた、あるいは偽ったということがもしあれば、そういう契約は無効にするという規定があるわけです。そういう規定がはたして公告になされておったかどうかということもやはり法律上の問題になるだろうと思います。  実態といたしましては、そういうことを見きわめませんと、これが直ちに違法であるとか、あるいは有効であるとかという判断は一がいにはできませんので、いずれ県のほうにその事実は聞いた上でお答えをいたしたいと思います。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 この問題は重要な問題だから、厳重に調査をしてもらいたいと思います。  最後に、ゴルフ場の建設の問題について見解を求め、調査を願いたいと思います。  四十七年十月に、千成開発という会社がゴルフ場をつくりたいということを村に申し出てきた。その地域は従来からたいへんに農業の大事なところだと言われておるところでありまして、これを開発する場合には全員が一致してやろうということで会合が持たれたわけですが、そのときに、やはりこれはむずかしいという形で村の会議は解散をした。ところが、いつの間にか今度は村長が立ち会い人になって、この土地は七五%賛成をしました、そして、あとの残った部分については代替地を出すことによって協力いたしますということで、去年の六月の十五日に県の開発関係と農地関係に要請をして、十一月の五日にゴルフ場の同意が得られたということになっていますが、ところが、最近そのことを知った村の人たちは、これは大体六十五ヘクタールでありますけれども、このうちの約七割が、この土地は大事なところだから反対だというふうに要請をしてきております。  先般県に行って聞いてみたところが、やはりそこには農地があって、まだ開発の許可はしないけれども、ゴルフ場をつくるということについてはどうも許したようだ、と、こういう話になっておりますが、これは一つは虚偽の申請に基づいて許可をしたという事実があることと、そこは常磐高速道路が通って、その地域においてはかなりの水田と畑がつぶされていくということで、今後食料の自給をやっていこうというときに、優良なところがそういう形で開発されるということについては問題があると思うので、この辺については直ちにここで回答を求めるということよりも、むしろ関係者の調査を求めたい。  そこで、農林省としては、こういう問題について、とりあえずどのような報告を受けているか、これをお聞きしたい。

大山一生農林省構造改善局長

○大山政府委員 御指摘の千成開発のゴルフ場用地としてあります場所は、市街化調整区域であり、農用地区域ではないようでございます。  そこで、ゴルフ場に対します基本的な考え方ということにつきましては、できるだけ農用地を避けるということはもう基本的な考え方であり、また、周辺に与える悪影響の防止に十分に配慮をしなければならぬ。そしてまた、そのゴルフ場にかりに農地がどうしても入るという場合においても、その農地がどういう種類の農地であるかということを判断せねばならぬ。そして、その上で関係所有者が完全に売買契約が済まなければゴルフ場にならぬわけでございます。  いまの先生の御指摘の場所につきましては、われわれの聞いております範囲では、乙種の第二種農地というふうに聞いておるわけでございますけれども、いま、先生から、その県のゴルフ場開発についての許可の問題について、虚偽の申し出があったというようなお話しもあったわけでございますが、その点につきましては、われわれはいま初めて承るわけでございます。したがいまして、御指摘の問題につきましては、先ほど申し上げたような基本方針に基づいてゴルフ場に伴う農地の転用には対処しているわれわれの立場からいたしまして、現地の事情を十分調査してみたい、こういうふうに考えるわけでございます。

竹内猛日本社会党

○竹内(猛)委員 以上、私はたいへん多くの問題をここで質問をし、回答を求めました。その中にはかなり前向きのものもあるけれども、あいまいなものもあります。なお、県のほうと調整をして調べてみなければならない問題もある。こういう点について、いままで出した問題は、これだけにとどめないで、いずれまた別の機会にそれの発展的な方向において一つ一つ確かめていきますので、関係者におかれては、その問題に対する今後の調査あるいはいろいろな研究などをされて、次の機会にはもう少し歯切れのいい答弁をしてもらいたいということを要望して、終わります。

仮谷忠男自由民主党

○仮谷委員長 建設省、自治省、消防庁、首都圏整備委員会、御苦労さんでした。帰っていただいてけっこうです。  ただいま、日本原子力船開発事業団理事長佐々木周一君、同理事堀純郎君に参考人として御出席をいただいております。  両参考人には、御多用中のところ御出席をいただきましてありがとうございます。  両参考人の御意見は、委員からの質疑によってお述べをいただきます。  質疑を続けます。津川武一君。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 参考人の佐々木さん、堀さん、ほんとうに御苦労さまでございます。  きょうは、沿岸漁業、わけても陸奥湾のホタテ漁業を振興する立場から、漁業家の一番の心配になっておる原子力船の問題を中心に質問を展開してみたいと思います。  科学技術庁の伊原原子力局次長が時間がないそうですから、漁業の振興をあと回しにして、まず、伊原さんに先に聞いてみたいと思います。  陸奥湾に原子力船の定係港が設置されたのは昭和四十二年で、そのころ、陸奥湾のホタテガイが百二十四トン、それが四十五年には千三百六十六トン、四十七年には八千八百九十四トン、三十億円という額になって、漁民の生活安定、地域経済の維持発展と、出かせぎ者を少なくするなどという点で非常に役立っているものでございます。ところが、原子力船の母港があそこにできることによって、陸奥湾と魚が放射能でよごれるんじゃないかという心配が非常に強くなり、陸奥湾沿岸の漁民があげてこの設置に反対した。また、原子力船「むつ」の出力試験にも反対しているわけです。それで、結局、「むつ号」は、四十七年夏以来いまなおあそこにくぎづけにされております。  政府は出力試験を強行しようとしていますが、そこへ出てきたのが、この間の日本分析化学研究所のバックグラウンドの調査におけるでたらめさでありまして、私も、これを国会において扱ってみたわけです。その扱ってみた中では、日本分析化学研究所における調査報告書は、海水、海底土の採取地点、検出限界の変更、初歩的な計算ミスなど、たくさんの誤り、疑点、不可解な記述があることはこの間明らかになったとおりであります。二十八ページの報告書の中に誤りや計算違いや、どうしても理解することのできない点が四十三カ所もあったわけです。ところが、原子力船開発事業団は、むつの開発にあたり、安全であるとの宣伝をかねてから執拗に繰り返しております。環境放射能調査は、住民が原子力船「むつ号」の安全性を確認する重要な指標であるのに、住民の信頼ができる科学的なデータが欠けております。そこで問題にしましたのは、青森県も、それから事業団も調査をやっているわけでありますが、ここに青森県の調査がございます。「原子力船定係港周辺環境放射能調査(昭和四十六年度)青森県」として、この調査に対して、放射能を測定するのは県がやっておるのだから、県の調査はだいじょうぶだから安心せいというふうなリーフレットまで書いておるわけです。  ところが、これを見て驚いたことに、田名部第三小学校だとか、陸奥湾だとか、いろいろな十九カ所の調査をやっておりますが、その調査をやった回数を平均した値を出しているのです。十九回出ています。私は勘定してみたんですが、十九回のうち、田名部第三小学校の土壌調査、陸奥湾のカレイ調査は、平均すれば五一・一にならなければならぬのが、それが四六・一になっているのです。それから、陸奥湾のカレイが平均すると〇・六〇にならなければならぬのが〇・五五になっております。事業団も原子力局も、この資料——これは私がコピーしてあげたから持っているはずでありますが、その他の十七カ所には間違いがないが、こういう子供でもできる平均計算を間違えておって、それで、この資料によってだいじょうぶだと言っているわけです。  もう一つ、土壌について言うならば、何を調べたか、書いてない。ガンマ線を調べているのか、ベータ線を調べているのか、おそらくガンマ線を調べているのだと私は思うのですが、そういうことも書いてないのです。それから自然放射能であるカリウム四〇、これがどのくらいあるか、これを調べて補正しなければ、これから原子力船でよごれていくものの検討もできない。こういう状態なのがこの青森県の調査なんです。これを科学技術庁は知っているのか知っていないのか、事業団は知っているのか知っていないのか、このことを検討したのかどうなのか、この点をまず科学技術庁と事業団からお答え願います。

伊原義徳科学技術庁原子力局次長

○伊原政府委員 お答えいたします。  先生御指摘の点は幾つかございましたが、特に、青森県が昭和四十六年度に実施いたしました「原子力船定係港周辺環境放射能調査」につきましては、これは科学技術庁が直接報告を受けるという性格の資料ではございませんが、県と日本原子力船開発事業団との間におきまして環境保全のための連絡会議が開かれておりまして、そういう場におきまして報告があったものと承知しております。そういう資料につきまして、あらためて日本原子力船開発事業団において検討いたしました結果、先生御指摘のように、初歩的な誤りが二件あったと聞いております。詳細は日本原子力船開発事業団のほうから御説明いただくのが適当かと存じます。

堀純郎日本原子力船開発事業団理事

○堀参考人 お答えいたします。  ただいま、原子力局次長の申されましたとおり、当事者といたしましては、原子力船定係港環境保全連絡会議に参加いたしております事業団が青森県からこの資料を受けたのでございまして、検討いたしました結果、先生のおっしゃったようないろいろの不備もあるということで、十分検討いたしまして、青森県と申しますか、その連絡会議のメンバーとも相談いたしております。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 科学技術庁と事業団にもう一つお尋ねします。  計算のミスは認めた。そこで、もう一つの問題は、土壌で何を調べたか書いてないんです。それから、問題の補正すべきものを補正したと書いてない。補正したかしないかわからない。あるいは補正したのかもわからない。したがって、これが安全であるかどうかということは、ほかの人が調べるのに、一体何を調べたのかわからない。補正したのか、補正してないのかわからない、この点も確認されますか。

堀純郎日本原子力船開発事業団理事

○堀参考人 お答えいたします。  この土壌につきましては、これは当然グロスベータと解釈いたしております。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 もう一つ、補正の点を……。

堀純郎日本原子力船開発事業団理事

○堀参考人 補正の問題につきましては、まだ現地と連絡が十分じゃございませんので、はっきりしたことをただいま私はつかんでおりませんので……。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 補正したかどうかも調べていただいて、またここにもう一回参考人として出てきていただいて聞いてみたいと思います。  それから、土壌だから、深さを見なければならない。深さ何メートルで見たのでないと科学的な材料にならない。この点はいかがでございますか。

堀純郎日本原子力船開発事業団理事

○堀参考人 お答えいたします。  これは県の資料でございますので、県でおとりになるときのとり方がだいぶ深くとっておいでになると伺っておりますが、そういう規格によってサンプルをとられたものと聞いております。  ついでに申し上げますが、われわれのほうはやはり同じようなとり方をしておりますが、県よりは多少違っているとり方をいたしておる、と、かように承知いたしております。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 深くとるというだけでなく、放射能というものが吸収されるのは、これは距離の自乗に比例して少なくなっていく。したがって、どのくらいの深さで、そのものが石であったか土であったかということがわからなければだめなんです。この点はいかがですか。

堀純郎日本原子力船開発事業団理事

○堀参考人 個々のものについて、それがどういう性質のものであったか、そこまで私はただいまここでつかんでおりませんが、もし必要であれば調査いたしたいと思っております。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 それを調べて、またこちらに報告してくれるかどうか答えていただきますが、時間が少ないので質問を続けながらやります。  その次に、日本原子力船開発事業団むつ事業所が出した報告書、これは事業団が安全だということを国民にPRするために使ったものなんですが、この中に書かれていることは、もうこれは公開されている事実でございますか。

堀純郎日本原子力船開発事業団理事

○堀参考人 先生のおっしゃった意味がよくわからないのでございますが、この事業団の報告書は、県庁その他、この環境放射能の調査について協力しているところにはすべて配付いたしております。一般に出版その他で外へは出しておりませんが……。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 そこで、私がこの間三月二十三日に原子力船の現地調査をしたときに、共産党の市会議員を通じてむつ市長さんからいただいたものには、「日本原子力船開発事業団むつ事業所」となっており、皆さんのところへ私がコピーで渡したのはこれです。それから、その次に、うちの党の県会議員が知事からもらったものは、内容は同じなんですが、これには「日本原子力船開発事業団」となっておりますので、これは事業団のものと見てよろしいのですか。むつ事業所のものでなく、日本原子力船開発事業団のものと見ていいかということです。  それから、さっきの深さの自乗、これを具体的に県に調査して報告するかということです。二つ答えてください。

堀純郎日本原子力船開発事業団理事

○堀参考人 ただいまのあとのほうのことからお答えいたしますが、われわれのほうでこういう報告書を、ここにございますが、つくって関係者に配っておることは事実でございます。ただ、先生のお手元にございますのは、表紙だけが違うようでございまして、その辺、中が同じであれば、われわれのほうが外へ、関係者に配ったものでございます。  第一段につきましては、県でおとりになっております深さがわかっております。私、先ほど承知しておりませんでしたが、この数字は、ただいま調べましたところ、わかっております。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 次に、これは私が皆さんにコピーして渡したものの一ページの三行目の終わりのほうから、「総合的なバックグラウンド放射能、放射線の調査をおこない今後の環境モニタリングの基礎資料を得た。」となっている。「モニタリングの基礎資料」なんです。これを、県民に安全だということをPRするための材料に使っておりますが、これはこのとおりですか。調査のこの一ページに書いているとおり、「モニタリングの基礎資料」なんですか。

堀純郎日本原子力船開発事業団理事

○堀参考人 お答えいたします。  これは原子力研究所に委託いたしまして、今後ここのモニタリングその他環境調査をどういうふうにやっていくか——やり方についてもいろいろ方法がございまして、むずかしいこともございますので、そういうことを原子力研究所に委託いたしまして、その方法論その他を出してもらいまして、さらにその実測値もここにあがっておりますように出ております。こういうことを委託したのでございまして、まさに、ここに書いてあるとおりでございます。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 その調査報告書の八ページのまん中より下に、「謝辞」として、「本調査報告をしめくくるにあたり調査計画の作製ならびに現地調査に参画され、多大の御協力を戴いた原子力船開発事業団安全管理室室長榊原茂雄氏、二階堂昭二氏を初めとする安全管理室員の方々ならびに庶務課松宮康平氏に深く感謝の意を表する。」となっており、また、もう一つ別の方に「深く感謝の意を表する。」としてある。これが「謝辞」で、その次に「参考文献」というものが載っております。  皆さんが原子力船の安全を教える文書として、こんな謝辞は必要ですか。文献は必要ですか。これはどこから出たんですか。

堀純郎日本原子力船開発事業団理事

○堀参考人 お答えいたします。  先ほど申し上げましたように、これは事業団が原子力研究所へ委託してやっていただきました仕事の報告書でございまして、それにつきまして、原子力研究所の方がこういう方について仕事を進める上で、いろいろ感謝された、あるいは、ここに出てきているいろいろな方法論その他の基礎になっております学問的データをここへ掲げられたものと私は了解いたしております。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 そうすると、これは日本原子力研究所が一九七二年六月に、「森内茂、岩本克己、小林秀雄、今井和彦」の四人の名前で出した「青森県むつ市周辺のバックグラウンド放射能・放射線の調査」は、このものずばりでございますか。   〔委員長退席、山崎(平)委員長代理着席〕

堀純郎日本原子力船開発事業団理事

○堀参考人 先生のおっしゃるとおりでございます。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 そうすると、これは一つの調査研究書、参考にするならよろしいが、ところが、日本原子力船開発事業団は、これを原子力船の定係港の安全の一つの方針書として出していませんか。どこまでも参考書として受け取ればいいのか。しかも、これは、日本原子力研究所で調べたと一言も書いてない。書いておるのは、表に「日本原子力船開発事業団」として、御自分のものとしてこれを配って、安全だと言っておる。これはいかがでございますか。

堀純郎日本原子力船開発事業団理事

○堀参考人 先生のおっしゃるとおり、これは原子力研究所の方がつくったものでございますが、事業団の委託によってやっていただきましたものでございまして、その成果は事業団のものそのものでございまして、われわれのほうの職員もこれを十分に検討いたしました結果、事業団の意見と申しますか、事業団のものとして世間に発表して、しかも、現地の方の御不安も取り除いていただく資料としてきわめて適切であるという判定のもとに、この事業団の成果を原子力研究所からいただきまして、事業団のものとして配付いたしております。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 そこで、この原子力船開発事業団として出しておるものの四ページですが、これはお持ちになっていますね。そこの四ページに「JAERI——memo四八八〇」として、こちらには消してあります。「日本原子力船開発事業団」という名前の入ったのでは消しております。それから、「日本原子力研究所」というほうには——二つあるのですが、これは幾つも出したのですか。

堀純郎日本原子力船開発事業団理事

○堀参考人 先生の御質問がよくわからないのですが……。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 どれを持っていますか。「日本原子力船開発事業団むつ事業所」を持っているのですか。どっちですか。

堀純郎日本原子力船開発事業団理事

○堀参考人 先生のおっしゃるのは、このページの上のところに、原子力研究所であるような表示が出ていたが、これが事業団で出したものには出ていない、と、そういうことでございますね。——それが実はこの四ページには残っておるのでございますが、私の持っておりますのは、おそらく先生と同じ資料だと存じますが、そこに行って照合してよろしゅうございますか。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 どうぞ。

堀純郎日本原子力船開発事業団理事

○堀参考人 お答えいたします。  これはいずれも原本からのコピーでございまして、このごろの例のフォトコピーでございまして、そのフォトコピーをとるとき、事業団の責任で出すものについては「原子力研究所」の表示をはずしたほうがよろしゅうございますから、はずしてあるほうがほんとうだと思いますが、残っておるのは、その中途の段階で消し忘れたと申しますか、何か、フォトコピーの作業のミスではないかと存じます。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 どちらがほんとうですか。

堀純郎日本原子力船開発事業団理事

○堀参考人 事業団の責任で出すからには、「原子力研究所」の表示を入れないほうがほんとうだと判断いたします。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 いま、私のところに、すでに事業団にも政府にも出してありますが、「青森県むつ市周辺のバックグラウンド放射能・放射線の調査日本原子力船開発事業団むつ事業所」というものと、「原子力船定係港周辺環境放射能調査(昭和四十六年度)青森県」と、それから、「原子力船定係港周辺海域のバックグランド調査報告書(第一回)昭和四十四年十月 財団法人日本分析化学研究所」という三つのものがありますが、これは報告がみんなばらばらになっておりますが、事業団はどれを材料にしておやりになっていますか。

堀純郎日本原子力船開発事業団理事

○堀参考人 ただいま先生のおっしゃいましたものがちょっとはっきりしないのでございます。先ほどから爼上にのぼっておりますそのものをおっしゃっているのか、あるいは別の資料、その中身についてでございますが、それをおっしゃっているのか、ちょっとはっきりいたしませんので、お答えが……。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 一つは、「昭和四十四年十月 財団法人日本分析化学研究所 原子力船定係港周辺海域のバックグランド調査報告書(第一回)」で、これはこの間ここでやったやつです。  それから、第二番目は、「原子力船定係港周辺環境放射能調査(昭和四十六年度)青森県」で、これはお持ちでしょう。  それから、「青森県むつ市周辺のバックグラウンド放射能・放射線の調査 日本原子力船開発事業団むつ事業所」、これはお持ちですか。

堀純郎日本原子力船開発事業団理事

○堀参考人 それは先ほどの資料でございますか。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 きのうのやつ、コピーして渡したやつ。これはお持ちですか。

堀純郎日本原子力船開発事業団理事

○堀参考人 はい。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 これは、なぜこのように三つばらばらのものをお使いになるのですか。

堀純郎日本原子力船開発事業団理事

○堀参考人 お答えいたします。  ただいま先生の御指摘のございましたのは、一つは、事業団が分析研究所に発注いたしまして分析をしてもらった報告でございまして、これは分析研究所から事業団が受け取ったものでございます。したがって、これを外へ発表いたしますときは十分検討いたしまして、この前先生から御指摘のございましたような点もございまして、使うときはそれを修正して使っております。修正したものをわれわれの報告書に、もちろん数字その他引用していることもございます。  それから、次におっしゃいましたところの、「原子力船定係港周辺環境放射能調査(昭和四十六年度)青森県」は、原子力船定係港環境保全連絡会議の分担によりまして、相談いたしました結果、それぞれ分担をきめましてお互いに調査いたしている中で、青森県が調査なさったものの成果でございます。  それから、もう一つの、最後のものでございますが、これが先ほどから問題になっているものでございますが、これは事業団が原子力研究所に委託いたしまして、この調査を始めるにあたって、調査方法その他も含めまして、学問的なことも含めまして委託しました結果事業団がもらったものでございまして、これを事業団が使います際にはさらに十分検討いたしまして、原子力研究所の意見をそのまま事業団の意見として外に出して差しつかえないと判定いたしまして使っているものでございます。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 この事業団が出した「青森県むつ市周辺のバックグラウンド放射能・放射線の調査」は、これはお持ちですね。

堀純郎日本原子力船開発事業団理事

○堀参考人 はい。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 それから、日本原子力研究所の「JAERI−memo四八八〇」「青森県むつ市周辺のバックグラウンド放射能・放射線の調査 森内茂、岩本克己、小林秀雄、今井和彦」これもお持ちですか。

堀純郎日本原子力船開発事業団理事

○堀参考人 はい、持っております。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 これは同じものですか。

堀純郎日本原子力船開発事業団理事

○堀参考人 お答えいたします。  同じものでございます。同じものでございますが、ただ、表紙その他が違いますのは、先ほどから申し上げておりますように、事業団といたしましては原子力研究所へ委託しましてこの仕事をやっていただきまして、それは原子力研究所の委託の成果としてわれわれに提出されております。これをわれわれのほうで中身を検討いたしまして、事業団の見解として外に出して差しつかえないと判断いたしましたので、その委託の成果をまたわれわれのこれまでの測定の結果として、原子力船定係港環境保全連絡会議その他の参考資料として提出いたしております。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 それから、青森県の出した「原子力船定係港周辺環境放射能調査」は、これは御存じですか。

堀純郎日本原子力船開発事業団理事

○堀参考人 これでございますね。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 はい。

堀純郎日本原子力船開発事業団理事

○堀参考人 存じております。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 それから、昭和四十四年十月の「原子力船定係港周辺海域のバックグランド調査報告書」、これは御存じですか。

堀純郎日本原子力船開発事業団理事

○堀参考人 分析研に委託いたしました分析の結果でございまして、われわれはそれを受け取っております。ただ、先ほど先生の御質問にもございましたが、それはわれわれが受け取ったものでございますが、原子力船定係港環境保全連絡会議その他の審議の場にそれが参考になると思って、こちらでは写しとして、参考としてただ差し上げてあるものでございます。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 なぜそういう意味のことを書かないで、「事業団」として銘を打ったのですか。

堀純郎日本原子力船開発事業団理事

○堀参考人 分析研のものに、先生のいまおっしゃるように「事業団」として銘を打ってございますですか。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 「事業団」として銘を打ってあります。

堀純郎日本原子力船開発事業団理事

○堀参考人 それは事業団が原子力船定係港環境保全連絡会議に参考書類として提出いたしましたから、まあ、事業団が連絡会議に提出したものであるという意味で事業団の名称を入れております。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 そこで、この四十四年十月の「財団法人日本分析化学研究所」、それから皆さんの「原子力船開発事業団」、それから青森県の「原子力船定係港周辺環境放射能調査」、この三つはかなり違うんです。同じ調査時点で違う数値がなぜ出てくるのか。この三つを専門家に公開して調査させてみる点はありませんか。

堀純郎日本原子力船開発事業団理事

○堀参考人 お答えいたします。  先生の御指摘のように、数値に多少の相違はございます。しかし、こういう放射能の調査というものは、それに使います器具にもよって違います。ただ、器具の場合にはキャリブレーションができますが、調査方法その他によっても異なりますし、それから、同じ調査方法をもっていたしましても、測定した時期が違うというふうなことの変化もございます。  それから、また、そこに示してございますように、その調査をどこでしたということでございましても、たとえば何とか中学校なら中学校で調べたといたしましても、その中学校というのは何千坪かの広いものでございまして、その測定した場所によりましてまた違いまして、そういうことのいろいろな違いがございまして、特に違うものについては、その相違その他を検討はいたしておりますが、それほど大きな問題はこれまで発見いたしておりません。   〔山崎(平)委員長代理退席、委員長着席〕

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 データにかなりの差があるんです。したがって、これを専門家に公開調査させて、検討させてみる必要があると思いますが、この点はいかがでございますか。

堀純郎日本原子力船開発事業団理事

○堀参考人 お答えいたします。  たとえば、ただいま先生が御指摘になりましたのは、これは具体的な名称になりますけれども、大平中学校というところがございますが、そこで測定いたしました数字が二倍くらい違っております。しかし、これはそこでの場所が違うわけでございまして、一つはグラウンドで測定いたしておりまして、これは比較的高く数字が出ているかと存じます。ところが、もう一つ、われわれがこの中学校の中にモニタリングステーションを設けておりまして、その場所で測定いたしたものがございますが、これはがけの上に立っておりまして、地面から来る放射能が少ないというような特殊性がございまして、そういうことによる相違が同じ場所でもございまして、相違のあるものについて十分検討いたしておりますが、なお検討の足りないものがあれば今後検討を進めていきたい、かように存じております。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 そこで、学術会議が国土環境宣言というものの素案を出しております。その中には、「1国土、環境は国民全体のものである。豊かな国民生活は自然の資源、文化遺産の誤りない継承の上に保障されるもので、これをおびやかすような国土、生活環境の変改をもたらす開発は許されない2生活環境は地域住民の共有財産であり、環境変化を必ず伴う開発には住民の合意が必要である」「4開発には科学的な「安全」の検証が必要であり、疑わしきは進めないことを原則にすべきである」というふうに書いてあります。  これはかなり疑義が出ておるわけですが、この点はいかがでございますか。

伊原義徳科学技術庁原子力局次長

○伊原政府委員 原子力船に限りませず、いろいろな事業をいたしますときに、環境にできるだけ影響を与えないということは当然のことでございまして、原子力船開発事業団が目下実施しております原子力第一船の開発につきましても、環境にできるだけ影響を与えないという観点で実施をいたしております。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 私、材料をそろえるのが少し不備であって、質問を非常に混乱させましたけれども、問題は非常にはっきりしてきまして、この間の分析化学研究所のものに、四十三カ所に問題がある。計数に間違いがある。いま明らかになったように青森県の計数において明らかに間違いがある。三者の三つのものを検討するとかなり混乱がある。  そこで、原子力船は、このことが自主的に民主的に公開で安全という原則が確立されるまで出力テストを一切中止すべきだと思うのですが、この点はいかがでございますか。

伊原義徳科学技術庁原子力局次長

○伊原政府委員 原子力船開発事業団が県と協力をして行なっております環境放射能調査につきましての説明を少し補足させていただきますが、一般にこの種の調査は三段階に分けて考えていただければ理解しやすいと思います。  まず、第一段階は、全体のシステム、それから測定の方法、サンプリングの方法などにつきましての基礎的な調査でございます。これは、先ほど先生から御指摘がございましたように、原子力研究所が事業団の委託を受けて実施したものがその基礎的な調査研究でございます。  二番目に、施設の運転開始前におきます日常業務としての環境放射能調査がございます。これは、ただいま原子力船開発事業団が県と協力して実施をしております。それで、事業団の実施の一部が分析化研に委託されておったという事実はございます。  三番目に、運転開始後の日常業務としてのバックグラウンド調査というものがございまして、これも同様に事業団と県とが協力して行なうわけでございます。  ただいまは第二段階でございます。したがいまして、まだ第三段階に入っておらないので、施設の中に放射能が全然一かけらもできておりませんので、安全性とは直接関係のない段階でございます。しかしながら、先生の御指摘のような資料につきましての軽微なミスが幾つかあったということでございますので、私どもといたしましても県と十分連絡をいたしまして、県と事業団との連絡を密にいたしまして、訂正をいたしまして、よりよい基礎資料といたしまして、これによって第三段階の運転開始に備える、こういうことで考えております。  こういうことでございますので、たまたま残念ながら分析化研問題ということで、資料の信憑性ということが非常に問題になったわけでございますけれども、原子力船「むつ」の安全性と直接関係のない段階での話であるということを御理解いただきたいと思います。  なお、原子力船の運航につきましては、関係各省庁とも十分御連絡をいたしまして、政府としても責任をもって安全性を確保して実施する、こういうことにいたしておりまして、そのすみやかな実施が行なわれることを期待しておる次第でございます。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 県と事業団とそれから日本分析化学研究所の差がこんなに出てきたので、軽微なミスだと言えない状態がたくさん出ているわけです。この三者のものを専門家に、学会に公開して、相互批判、クロスチェックをしてみる必要があると思いますが、こういう点は、科学技術庁でいかに考えておりますか。

伊原義徳科学技術庁原子力局次長

○伊原政府委員 各種資料の結果の突き合わせにつきましては、先ほど申し上げました環境保全連絡会議で十分実施をいたしております。  なお、原子力船開発事業団といたしましては、問題が起こりました場合には、さらに別途専門の方に依頼をいたしまして、十分な検討をいたしております。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 漁民が、県民が、かなり反対しておりますが、この点は、反対を無視してでも強行するつもりでございますか。

伊原義徳科学技術庁原子力局次長

○伊原政府委員 私どもの承知いたしておりますところでは、一部の漁民の方に反対がある。これは、現在の時点では残念ながら事実でございますが、できるだけ原子力船第一船事業の意義を御理解いただきまして、その上ですみやかに計画を実施いたしたいと考えております。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 一部の反対とおっしゃいましたけれども、あの陸奥湾の漁民を代表するものは県の漁業協同組合連合会で、これがあげて反対しているのを一部と見て強行するつもりか、いかがでございますか。

伊原義徳科学技術庁原子力局次長

○伊原政府委員 私どもは、ただいま承知いたしておりますところでは、県の漁業協同組合連合会としての統一した意見というものはまとまっておらないように聞いております。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 県の漁業協同組合連合会は、私もいて明らかになっておりますが、あげて反対しております。一部その中に策動する人はありますけれども、この点はどう認識されているのかということです。  それから、その次に、第二の原子力船を興こすという議論がいろいろされておりますが、この点は科学技術庁はタッチしておりますか。事業団にはこの相談が出ておりますか。いかがでございますか。

伊原義徳科学技術庁原子力局次長

○伊原政府委員 御案内のとおり、原子力船事業団は、その設置の目的が原子力第一船を開発するということに特定されております。したがいまして、第二船の問題は、原子力船開発事業団に直接かかわる問題ではあるいはないのではないかと思われます。しかしながら、ここで得ました知識、経験をもとにいたしまして、将来第二船の開発に備える、来たるべき原子力船時代に備えるということは、これは政府としても大きな問題でございます。科学技術庁といたしましては、運輸省と十分御連絡をいたしまして、その来たるべき第二船の時代に備える所存でございます。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 原子力の事業団としては、第二船の具体的な相談を受けておることがありましょうかしら。

佐々木周一日本原子力船開発事業団理事長

○佐々木参考人 第二船の問題については、特別に相談は受けておりませんです。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 堀参考人はそれに参加しておりませんか。

堀純郎日本原子力船開発事業団理事

○堀参考人 お答えいたします。  第二船問題、その他将来の原子力船の問題につきまして、原子力産業会議というところがございまして、ここで相談会を設けまして、業界の方が集まっていろいろ相談されております。それに私がお招きを受けまして、出席はいたしております。しかし、これは、事業団が第二船を推進するとか、そういう意味ではございませんで、この第一船をつくりましたところの、要するに原子力船の経験を持っておりますのは、そう言いますと口はばったいですが、われわれだけでございまして、産業界が将来のことを考えるにあたってこれを十分参考にしていただき、われわれの経験を述べるということは、これは特にわれわれの責務でございまして、特に、原子力三原則にも規定してございますように、われわれのこの知識は広く国民に活用していただくことでございまして、そういう意味で、知識の経験者として、それを披露する意味で参加いたしております。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 陸奥湾の沿岸漁民が反対しておりますが、その反対を押し切って出力テストをする、これはいけないと思いますが、そのつもりなんでございますか。反対を無視してでも出力テストをやるつもりかどうか。事業団に……。

伊原義徳科学技術庁原子力局次長

○伊原政府委員 先ほども御説明申し上げましたように、一部の方になお御賛同いただけないという事実はございますが、私どもといたしましては、十分御理解をいただきました上、すみやかに出力上昇試験を実施する運びにさせていただきたいと思っております。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 一部の人でなく、漁民を代表するものは漁業協同組合連合会で、これは公的なものだと思いますが、これが反対していることは御存じですか。

伊原義徳科学技術庁原子力局次長

○伊原政府委員 漁業組合連合会の統一意見として反対であるということは、私どもとしては承っておりません。一部の漁業組合になお御賛同をいただいておらないというのが実情であると理解いたしております。

仮谷忠男自由民主党

○仮谷委員長 津川君に申し上げますが、時間がもう来ておりますから……。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 もう終わります。  一部の方が反対しているという根拠を明らかにしていただきたいのです。県の漁業協同組合連合会があげて反対しているというのが私たちの認識でありますが。

伊原義徳科学技術庁原子力局次長

○伊原政府委員 私どもはこの件につきましては、地元の御理解と御協力が非常に必要であると深く認識しておりますので、青森県と十分連絡をとりまして、そのもとに実施をするということで、いろいろ御連絡をいたしております。  青森県から伺いました御説明では、一部の方になお完全な御賛同が得られないと聞いております。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 青森県の漁業協同組合連合会が反対した場合は、おやりになりますか。

伊原義徳科学技術庁原子力局次長

○伊原政府委員 漁業協同組合連合会にもぜひ御賛同をいただいて実施をいたしたいと思っております。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 反対した場合、その反対を押して強行するつもりですか。強行しちゃいかぬと思いますが、いかがですか。

伊原義徳科学技術庁原子力局次長

○伊原政府委員 十分の御理解をいただきました上で、すみやかに実施をいたしたいということでございます。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 これで終わりますが、最後に一つ、県の調査と、事業団の調査と、日本分析化学研究所の調査がみんな食い違っておりますので、これを公開して、研究討論に付して世論をつくる必要があると思いますが、この点は科学技術庁として、事業団として、いかがでございますか。

伊原義徳科学技術庁原子力局次長

○伊原政府委員 先ほど堀理事からも御説明がございましたように、この種の資料につきましては、ある程度のばらつきがあるわけでございます。その辺につきましては、当該事業を実施いたします直接責任者である原子力船開発事業団が県とも十分連絡をとりまして、あるいは内部の人間を動員し、さらに、必要に応じて外部の専門家にも委嘱いたしまして、その資料をさらによりよくするという努力を今後とも引き続き進めていくということが適当であると考えます。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 事業団として、県のもの、事業団のもの、分析化学研究所のもの、これらにかなり食い違いがあるので、これを公開して公的な検討に付してみるという気持ちは必要だと思います。その上に事業を実施すべきだと思いますが、いかがでございますか。

堀純郎日本原子力船開発事業団理事

○堀参考人 お答えいたします。  先ほども申し上げましたように、いろいろの相違は、その測定方法あるいは測定したとき、その他あるいは測定の場所、そういうことによるものでございまして、ただいま原子力局次長もお答えになりましたように、これにつきましては、われわれのほうの技術者はもちろん検討いたしておりますし、さらに、知識の足りないところは外部の専門家に頼みまして、協力を求めまして検討いたしております。  それから、さらに、これを検討いたします場として、半ば公開に近い原子力船定係港環境保全連絡会議というものがございまして、この場にも持ち出しまして、十分検討いたしていきたいと思っております。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 原子力エネルギーというものは非常に大事なものであって、これに対してかなり研究が進んでおるし、興味も持っておるし、関心もある、そういうものを一般に公開して、この三つの資料を検討する必要があると思いますが、いかがでございますか。

堀純郎日本原子力船開発事業団理事

○堀参考人 先生のおぼしめしでございますが、われわれは、ただいまのところはただいまのやり方で十分ではないかと考えております。

仮谷忠男自由民主党

○仮谷委員長 これにて、津川武一君の質疑は終了いたしました。  佐々木、堀両参考人に申し上げます。  御多忙中のところ、たいへん長時間ありがとうございました。     ——————————————

仮谷忠男自由民主党

○仮谷委員長 瀬野栄次郎君。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 バッツ米農務長官、ヒューム海外農業局長との日米会談、ミカン暴落対策、米価問題等について、政府関係当局に質問いたします。  バッツ米農務長官とヒューム海外農業局長が、去る四月十三日に来日をいたしまして、同十八日午後帰国されるまで六日間、いろいろと日米会談が行なわれたわけでありますが、われわれが承知しているところでは、世界の食料需給情勢や日米間の農産物貿易問題について日本側と話し合うために来日したわけでありますけれども、その間の日米会談の交渉内容について経過と結果についてまず答弁を求めるものであります。

岡安誠農林省農林経済局長

○岡安政府委員 先日、バッツ米国の農務長官が見えまして、四月の十六日に、農林大臣と約二時間にわたりまして会談を行なったわけでございますが、その概要について御報告申し上げます。  まず、農林大臣から、大要五点にわたりまして発言をいたしたわけでございますけれども、第一点は、わが国の米国からの輸入農産物は、穀物、大豆、木材等、国民生活にとって不可欠なものが大部分を占めており、昨年の一連の輸出国の輸出制限はわが国に大きな衝撃を与えたということを一つ申し上げたわけです。  第二点は、わが国といたしましては、内外を通ずる食料の安定的供給の確保に最大の努力を払っており、米国が信頼し得る供給者としての立場を堅持することを強く期待をするという発言をいたしました。  第三番目は、木材につきまして、米国が輸出規制をだんだん強化いたしておりますが、安定的かつ円滑な対日供給を要請いたしますということを申し上げたわけです。  四番目は、備蓄政策につきまして、わが国としても備蓄の問題を考えているけれども、米国のような大供給国は、それにふさわしい在庫水準を維持することが望ましいというふうに申しました。  それから第五番目は、両国間の農産物貿易の健全な発展をはかるために、今後両国の専門家レベルでの情報と意見の交換を、必要に応じ随時行ないたいという提案をいたしております。  それに対しまして、バッツ長官から、大要四点につきまして、次のような発言があったわけでございます。  第一点は、昨年の輸出規制は失敗であった、米国としては農産物のフル生産を行なうべく農政を転換しておるので、本年はさらに増産が見込まれる、したがって、輸出国に対しては、信頼し得る供給者になり得るということを約束をいたしますということを申されました。  第二点は、備蓄問題につきまして、米国政府が再び大きな在庫をかかえると作付制限の圧力がかかってくるので、基本的には民間在庫の増大という形で備蓄を維持したいということを申されました。  第三点は、日本側から提案のありました専門家レベルによるよりひんぱんな情報の交換はまことに有益であって、日本側の提案に賛成するということを申されたわけです。  第四点は、木材につきましては、 農務省は輸出規制に賛成をしていない、したがって今後とも輸出規制の緩和に努力することを約束をするということを申されたわけです。  以上、両大臣の発言が終わりまして、終わりに倉石農林大臣から穀物の当面の需給見通しについて質問をいたしました。それに対しまして、バッツ長官は、本年度の穀物供給には必配はない、さらに、今後の世界の穀物生産は増加する見通しであり、価格についても現在より上がらない見通しであるということを述べられたわけでございます。  以上のほかに、農林大臣がガットのニューラウンドにおきます農産物交渉について発言をいたしましたけれども、この点につきましてはバッツ長官からは応答がありませんでした。  以上でございます。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 バッツ米農務長官との会談の内容を具体的に述べていただきましたが、今回の日米会談の内容等を見まして、私はいろいろと心配をすることがあるわけです。  順次質疑してまいりますけれども、アメリカは、今回の来日によって、農産物の生産がかなりフル生産である、天候にも恵まれてかなりの生産が見込まれるということで、日本にかなりの食料を契約してほしいということで、いろいろ事情調査等を兼ねて来たのではないかと思います。  そこで懸念されることは、今回のバッツ米農務長官のいろいろな発言等を見ておりますと、わが国が米国の食料のかさの中にある現在において、こういった米国との食料輸入問題や、また在庫をふやしていくというようなことで、食料輸入をますます拡大するという方向がアメリカからも要請されておるし、日本側もそういったことについて検討を迫られているというふうに思うわけです。  それから、もう一つは、日本においては、昨年来の食料危機等を思いますときに、あくまでも自給率の向上をはかっていくということが国内においても叫ばれて、今日われわれも当委員会でしばしば審議をし、また、政府の姿勢を正してきておるわけでありますが、そういったことから日本は輸入先の多様化を追い続けていくのか、そして、また、米国と食料輸入拡大の道を今後契約をして恒久的にはかるのか、または、自給率をあくまでも上げていくということで、これを重点としていくのか、こういったことで重大な岐路に立たされていると思うわけです。そういった印象を強く受けるわけです。すなわち、食料輸入拡大か、自給率向上か、いわば二者択一を迫られた今回の会談ではなかったかと思うのですが、その点は当局はどういうふうに受けとめて対処しておられるのか、明らかにしていただきたいと思うのです。

岡安誠農林省農林経済局長

○岡安政府委員 いまの御質問で、二者択一というような御発言がございましたけれども、私どもはそうは考えていないわけでございます。農林大臣とバッツ長官との会談におきましても、われわれといたしましては、まず第一に国内において生産し得る農林産物はできるだけこれを生産する、いわゆる自給率の増大をはかるということは申し述べているわけでございまして、それに対しまして、バッツ長官も何ら異議のある発言はなかったわけでございます。それで、私どもは、まず自給率の増大ということに取り組みまして、諸般の施策をすでに準備いたしておりますが、しかし、すべての農林産物を国内で完全に自給することはできないというふうに考えております。したがって海外に依存せざるを得ないもの、たとえば飼料穀物、大豆、木材等がおもでございますけれども、こういうものにつきましては、やはり、安定的な供給を確保するということを考えておるわけでございまして、それに対しましては、供給源の拡大、それから多角化という方針で進みたいというふうに思っております。  その対策のあらわれといたしましては、できるならば、輸入先との長期安定的な輸入の取りきめを推進するとか、それから、開発輸入と言われておりますけれども、援助をいたしまして、なお開発余力があるような国々に対しましては、農林業の開発の援助を通じましてわが国への輸入の可能性を増大するという方向で、現在、国際協力事業団法というような法律につきましても御審議をいただいているわけでございます。  繰り返して申し上げますが、私どもは、国内自給を第一義とし、それに足らざるものにつきまして、海外からの輸入を安定的に確保するという方針で進んでいるわけでございます。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 わが国としては、食料については、国内自給を第一義に考えて、海外輸入を安定的に確保するということは、われわれも当然そうあるべきだと思うのです。これはもう完全に自給ができないことも十分承知しております。しかし、日本の食料の状況から見て、いまのような状態で続けていくということは、昨年のような石油パニックが起きましたようなことに関連して、今後、食料についても、石油に次いで戦略物資としていろいろ問題が懸念されるわけで、昨年の石油パニックに見るようなことが今後食料に起きないとは絶対断言できないわけでございます。そういった意味で先々のことを考え、われわれも十分対処し、心配をすべきだということから、政府も十分承知であろうと思うけれども、これらの問題を指摘しつつ、ころばぬ先のつえとして、こういった問題を明らかにし、十分な姿勢で対処していただきたいということを含めて私は質問をいたしておるわけでございます。  そこで、今回の会談について、いま局長からいろいろとお話しがございましたが、こういった場所では一応そういう答弁になろうかと思うけれども、実際問題として、今回のバッツ米農務長官の来日を契機としてわが国の食料自給率を向上させていくということから考えますと、海外輸入の軽減をはかるというようなこと等が当然考えられるわけでありますけれども、それとはうらはらに米国のほうではフル回転の生産をする、しかも、民間で備蓄をさせる、さらには、アメリカとしては天候に恵まれているので、今後日本に対して安定的な供給をするので、日本もぜひ受け入れてほしいというようなことのようでありますが、食料が足らぬときにはアメリカに泣きつき、余っているときには適当な返事をするというようなことではないにしても、そういうふうなことではアメリカとしても承知しないと思う。そういったことを考えますと、国内の自給ということと安定的供給ということばで政府はおっしゃいますけれども、実際問題としてここに食い違いができてきて、アメリカがはたして承知するかどうか、いつまでもこういったことばで通せるかどうか、ここにおのずから今後対立ができてくるのではないか、そうした場合に日本がどういうふうな選択を迫られるかというふうなことを十分見通した上でやっていかないと、その場限りの答弁、その場限りの検討というふうなことではこれはできないわけです。もちろん、外交方針等もいろいろあるわけですからそういうことも十分含めて検討し、対処しておられると思うのですけれども、その辺の疑問がどうしてもすっきりしないものがあります。そういった点については、当局は、十分に検対し、対処されて、その辺の心配等は将来解決できる、心配はないというふうに見通しておられるのか、その点をお答えいただきたいと思います。

岡安誠農林省農林経済局長

○岡安政府委員 お説のとおり、世界の食料需給の見通し等につきましては、必ずしも楽観を許さないものがございますが、私どもも、短期的には食料が不足になるというような事態はあるまいというふうに考えております。アメリカもフル生産に入っておりますし、その他の生産国におきましても順調に生産は伸びておるようでございます。ただ、長期の問題になりますと、今後の人口増加の見通し並びに食生活の構造の変化等を考えますと、必ずしも余裕ある需給にはならないかもしれない。かってFAOが立てました長期の需給見通しももう一度再検討というような声も出ております。  そこで、私どもといたしましては、長期的観点に立ちまして、輸入源の拡充と多角化ということをはかりたいと思っているわけでございまして、短期の問題と長期の問題に分けまして、おっしゃるとおり、農林省といたしましては、食料の国内に対する供給につきまして責任があるわけでございますので、その万全を期したいというふうに考えております。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 バッツ長官は、倉石農相とのいろいろな会談の中で、わが国が食料を各国が分担して備蓄する構想の具体化に努力することを表明しておられるようですが、その方法については、倉石農林大臣は、米国も輸出国としての備蓄を持つように求めたということでございますけれども、バッツ米農務長官は、政府在庫の復活は考えておらぬと言われ、そして、米政府としては、在庫の増大に直接責任を持つことを拒否している。先ほどの答弁で、民間にはそういった備蓄を持たせるということのようでありますが、政府としては直接責任を負うことを拒否している。いわば、日本の足元を見すかしているというような感じがしてならねのですが、この点は当局はどういうふうに受けとめておられますか。

岡安誠農林省農林経済局長

○岡安政府委員 アメリカも、世界の最近におきます食料需給の見通し等から見まして、各国が相応の備蓄を持つということにつきましては、それを必要と認め、賛成をいたしているわけでございます。ただ、お話しのとおり、アメリカとしましては、政府が備蓄をするということにつきましては、かつて膨大な備蓄をCCCといいますか、アメリカの準政府機関が持った経験に徴しまして、必ずしもこれは適当ではない、だから、アメリカが在庫を持つにいたしましても、これは民間段階で十分持つことにいたしたいという趣旨の発言でございました。私どもも、もちろん、アメリカに対しまして、アメリカとして十分な備蓄を持ってほしいというような希望がありますが、持ち方につきましては今後なお検討を要することではあるまいかと思います。たとえば民間だけの備蓄で十分であるかどうか、それらの点につきましては今後さらに検討を重ねまして、もし、アメリカに対しましても、一定量の政府備蓄というものが必要であるということになれば、その段階においてさらに話し合いをすべきものというふうに考えておるわけでございます。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 わが国としては、アメリカに対して、政府在庫をぜひ行なえということを今後もあくまでも強く要求していくという考えでございますか。

岡安誠農林省農林経済局長

○岡安政府委員 アメリカが政府在庫を持たなければ、日本のみならず世界の食料需要国について不都合であるということが起きれば、その際そういう話し合いに入るということでございまして、現在直ちにそういうような要望をするつもりはございません。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 今回のバッツ長官との会談で日本がいわゆる国益としてこれは大いにメリットがあったという点は、かいつまんで言うと、結果的にはどういうことになりますか。

岡安誠農林省農林経済局長

○岡安政府委員 今回の会談は、アメリカの農務長官と農林大臣との間でフランクに現状並びに将来の見通しを話し合うということが主目的でございましたので、最もメリットがあったとするならば、今後の食料その他農林産物の需給の見通し等につきまして、また、対処ぶり等につきまして、基本的に意見の相違がなかったということが確認されたことが最大のメリットであろうというふうに考えております。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 今回の会談で、ヒューム海外農業局長とも、穀物以外の農産物等についていろいろ会談が持たれておりますが、ヒューム海外農業局長との会談についての内容を明らかにしていただきたいと思う。

岡安誠農林省農林経済局長

○岡安政府委員 アメリカの農務省のヒューム外国農業局長と別に会談をしたわけではございませんで、バッツ長官と農林大臣との会談の終了の前に、ヒューム局長から農林省に対しまして若干の発言があったわけでございます。それは金額としては大きなものではないのだというような前置きがあったわけでございますけれども、オレンジの季節の自由化ができないかという点が一つと、それから、オレンジとグレープフルーツの関税を引き下げるということについてどうかということ、三番目には、ブレンド用のオレンジジュースの輸入ワクの拡大がさらにできないかという点、四番目は、牛肉の輸入について早期に再開をしてほしいと思うがどうかということ、こういうような話があったわけでございます。  これに対しましては、それぞれ担当の局長からわが国の現状を説明いたしまして、それぞれの点につきまして直ちに要望に沿うことは困難であるということを説明いたしまして、私どもは了解を得られたというふうに考えております。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 ヒューム海外農業局長との会談で、大体四点が会談の内容になったということで答弁がございましたが、いずれもアメリカにとってみれば金額は少ないがという前置きだったということでありますけれども、これは日本にとってはたいへんな重大な問題でございます。  そこで、まず第一点の温州ミカンが出回らない時期にオレンジの自由化をしてもらいたいということが言われたということだけれども、これはもう例年問題になっていることでありますけれども、わが国の温州ミカン等の過剰化時代を迎えているこのときに、これはまことにけしからぬ問題で、またぞろこういった話が出てきている。いわば根回しがされつつあるというようなことから、われわれは重大な関心を持っております。本日も十三時からミカン危機突破全国生産者大会が開かれていろいろ農民からの要請が強く出されることになっておりますけれども、自由化については、これは断固反対して臨んでもらいたい。  政府の答弁によると、直ちに要望にこたえることはできないと言ってアメリカの了解を得たというような程度の答弁でありますけれども、どの程度の、向こうのオレンジ等の自由化についての話があったのか、もう少しく内容を明らかにしていただきたいと思う。

岡安誠農林省農林経済局長

○岡安政府委員 私の答弁の中で多少違っていた点があったとするなら、ちょっと訂正さしていただきますけれども、直ちに要請に沿うことはできないと申し上げたわけではありません。これは、もし申し上げましたら訂正させていただきます。私どもは現状を説明いたしまして、要望に沿うことは困難であると申し上げたということに答弁を訂正させていただきます。  私どもは、これはくどくど申し上げるわけではございませんけれども、たとえば今年産の温州ミカン等につきましては、非常な豊作といいますか、豊作年に当たりますので、大量な収穫が予想される時期でもあり、それからまた、オレンジにつきましては貯蔵性等の問題もあり、従来から季節自由化のお話しはアメリカからありましたけれども、それはお断わりをいたしているわけでございまして、重ねて私どもはお断わりをいたしたということでございます。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 国内のミカンの過剰状態はもう十分農林省もわかっているわけでございまして、こういったことで、幾ら温州ミカンの出回らない時期に自由化をせよと言われても、これは承服できない問題であります。これは断固として政府としては断わってもらわなければならないことを重ねて強くお願いしておくわけです。  次の、第二点の問題で、オレンジ、グレープフルーツの季節関税についての話が出たということでありますけれども、現在四〇%の関税がかかっているわけですけれども、これが高過ぎるから下げてくれということだと思うのですが、これについては、どの程度下げろとか、また、どういうふうにしてもらいたいとか、そういうような具体的なことについてはどういうような話の内容であったか、その点を明らかにしてもらいたいと思う。

松元威雄農林省農蚕園芸局長

○松元政府委員 グレープフルーツ、オレンジの季節関税につきましては、季節的に高いわけでございますから、その場合幾らまで下げてくれというようなことはございませんでしたが、おそらく、そんたくしまするに、ほかの時期の関税より高いものですからそれを考慮して何らか下げろという趣旨と思いますが、計数的に幾らといったわけではございませんが、私どもは、いずれにいたしましても、その時期はわが国のミカンの出回る時期でありますから、季節関税を下げることはできないといってお断わり申し上げたわけでございます。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 それでこれは当然そのための季節関税ですから、下げるなんということはけしからぬ問題ですけれども、具体的な話はなかったということでありますが、その場に私も居合わせたわけではないので、実際の真相はわかりませんけれども、こういったことでアメリカはかなり強く迫ってくるのじゃないかと思う。これまた重大な問題で、もうすでにグレープフルーツなんかは自由化されて、たいへんな量がいま出回っております。私は、また別途後日この問題は専門的に追及する考えでおりますけれども、いずれにしても、こういったことはけしからぬと思う。そういった意味で、向こうが相当強い態度で臨んできていると思いますけれども、当局としては、これに対しては応じられないと言いましたけれども、実際問題として、こういったアメリカ側の要請は今後さらにさらに強くなっていくのではないかと思いますが、皆さん方はどういう考えでおられるか。これはどうなってもできないのだということで完全に向こうに了解が得られたというふうに理解しておられるのですか、どうですか。

松元威雄農林省農蚕園芸局長

○松元政府委員 これは、先方は先方の立場で要望するわけでございまして、私のほうは、わが国の立場からそれはできないと言っているわけでございましす。したがって、この問題は、まず基本的に、先ほどの季節自由化の問題もそうでございますが、国内のミカンに影響するという基本論がまずあるわけでございますし、さらに、本年は非常な収穫が予想されるというふうな事情がございますので、御要望に対応は困難である、できないということを申し上げたわけでございます。  先方は先方の要望でございますから、それはなかなかあきらめないことと存じますが、私のほうは、日本国内の事情がこうございますから、同じ立場で主張をしてまいる、こういうことでございます。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 米国側はもちろん向こうの立場の要望があるだろうし、こちらはこちらの事情を言うということは当然のことでありまして、もちろんそこに食い違いがあるわけですけれども、そういうふうになしくずし的に次々とアメリカもまたわが国に迫ってくる。これはもう例年見られるわけでありますから、日本の果樹農家の立場を十分承知した上で、季節関税についても、アメリカの言い分を受け入れることのないように断固として努力してもらいたいと思うわけです。  そこで、三番目の問題は、ブレンド用のオレンジジュースの輸入ワクを拡大してほしいということです。これも当初三百トン、五百トン、そして一千トンというふうに、だんだんワクが拡大されつつあります。事実上の自由化につながる問題として毎年この問題を指摘してきておりますけれども、ブレンド用のオレンジジュースの輸入ワクについては、具体的にはどういうふうな話が向こうから出ましたか、明らかにしてもらいたいと思う。

松元威雄農林省農蚕園芸局長

○松元政府委員 これにつきましても、先方から計数をあげまして幾らにしてほしいという要望ではございませんで、一般論としてふやしてほしいということがございました。さらに、その場合、ブレンドすると味がよくなるということがございまして、そういう説明があって、計数はございませんが、数量をふやしてほしいという要望でございました。これに対しまして、私のほうの答弁としては、嗜好の面から、ブレンドが品質の向上という面はあるが、しかし、同時に、わが国内のジュースの生産量も非常にふえる、特に、本年度は非常に大幅な増が予想される、したがって、問題は、ブレンドした分が品質をよくする面はあるけれども、全体としてジュースの生産がふえるのだから、それが需要されるようにしなければいかぬ、そういう意味において、いま直ちに数量をどうこうするわけにはまいらない、と、こういう答弁をいたしたわけでございます。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 このブレンド用のオレンジジュースの輸入ワクについては、日本としては、ことしはどういうふうに大体考えておられるか。まだ数字は発表できないものか。昨年の輸入実績を当委員会でだいぶ問題にしたわけですが、大体いつごろ作業を終えられるのか、そして、どういうような考えでいま対処しておられるのか、その点を答弁いただきたい。

松元威雄農林省農蚕園芸局長

○松元政府委員 本年の輸入ワクの問題につきましては、これはまだ検討中でございまして、結論はもちろん得ておりませんが、先ほども申しましたが、確かにブレンドしますと品質がよくなるという面はある、その部分の需要はふえる、しかしながら、全体のミカンジュースの生産量がふえますから、これを消費しなければならぬということで、両面の問題をかかえておるわけでございます。  さらにこのジュースの需要がふえましたのは、特に最近異常にふえたわけで、特に昨年非常な伸びを示したわけでございます。そういう意味におきまして、ジュースの需要動向もしっかりと見定めなければならぬ。この需要動向は夏場になってだんだん明らかになりますものですから、そういうことを見定めましてきめたいと思っておりまして、現段階では、まだそういうことをいろいろ検討している段階でございます。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 その数字がまとまる時期は、大体いつごろと見ておられますか。

松元威雄農林省農蚕園芸局長

○松元政府委員 これは年によって多少の差がございますが、私どもは、やはり六月ごろかというふうに目標を置いて検討している段階でございます。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 昨年もこの問題で種々論議したところであるが、ことしもまた日園連、日本果樹農業協同組合並びに全中、全農等、農業団体、生産者等の強い要請がなされているところである。ブレンド用のオレンジ果汁ワクの問題については、従来の割り当て状況を見ても、ホテルに対する割り当てがわずかな量であるのに、必要以上の量が割り当てられ、やみに流れている事実があり、問題である。現在もまだそれが行なわれている。これはまた別途日を改めてこの問題だけを浮き彫りにしたいと考えておりますけれども、実際問題として、輸入をしましたブレンド用のオレンジジュースの配布内容が実に心配されております。と同時に、例年これがなしくずし的にふえていっている。こういったことを見ましたときに、今年は十分に検討されて、生産農家に影響を与えないように考慮していただきたいと思うのです。  さっきから話が出ておりますように、ことしはミカンのいわゆる表作の年でありまして、相当な生産が見込まれ、いよいよ四百万トン台に突入しようというときになっておりますから、政府もその辺を十分心して検討を進めていただきたいことを強く要望しておきます。  そこで、農林省が四十七年十月に立てましたところの農業の誘導目標として発表しました「農産物需給の展望と生産目標の試案」を見ますと、目標年次昭和五十七年度のミカンの需要量を四十五年度の六割増と見込んで、面積十七万九千ヘクタール、生産量四百三十万トンという目標を打ち出しておられますが、この点は間違いないか、確認をたいと思うのです。

松元威雄農林省農蚕園芸局長

○松元政府委員 ただいま御指摘の四十七年十月に公示いたしましたこれは、農産物全体の需要と生産目標でございますが、その一環といたしましてミカンもあるわけでございますが、それにつきましての数字はただいま御指摘のとおりでございます。  さらに、若干ふえんして申し上げますと、実は、このもとと申しますとちょっとことばづかいが適当かどうか存じませんが、実質的には、これにつながるものといたしまして、私どものほうは果樹農業振興法に基づきます果樹農業振興基本方針というものがございまして、いわばこれがベースになっておるわけでございます。ただし、これは一年ずれておりまして、五十六年が目標年次でございます。実質的には、いまの四十七年のものは五十七年でございますから、一年ズレがございますが、基本的には両者はつながっているというふうに理解しておりますが、果樹農業振興方針のほうで、五十六年度につきまして、ミカンの生産目標を四百十九万トンというふうに定めておるわけでございます。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 ただいま答弁がありましたように、いずれにしても四百万トン台をこすという時代がもうやってくるわけです。そこでいろいろミカンの将来を考えてみますと、温州ミカンの将来を考えてみますと、温州ミカンの栽培農家は、昭和四十五年現在で三十七万一千戸ございまして、果樹栽培農家の四割を占めておったわけであります。大暴落の年と言われた四十七年度を見ましても、栽培面積は十七万ヘクタールの大台に乗って、生産量は三百五十六万トンをこえておるわけでございます。食料インフレがささやかれる中で、かつて農業のビッグスリーと言われた米、畜産、果樹の三本の柱の、いわゆる大きな果樹についても、成長作物として農家に対する誘導政策がとられたことはもう御承知のとおりでありまして、こういうことをずっと考えてきましたときに、今後幼齢木がだんだん成木となって生産される、片一方では老齢木を品種改良等でやっていくということはありますけれども、幼齢木の生長に比べると、老齢化したミカンの木が品種改良するというのは数字がわずかでございまして、今後相当な過剰化傾向が予想される。こういったことで、政府は、これに対しては、十分誘導政策をとった立場からの責任というものは感じておられるのか、その点の見解をあらためてまた承っておきたいのです。

松元威雄農林省農蚕園芸局長

○松元政府委員 ただいま御指摘のように、四十七年十月に需要と生産目標というものを公表いたし、さらに果樹農業振興法に基づきまして、果樹農業振興法に基づきまして、果樹農業振興基本方針を定めまして、将来の目標を示しておるわけでございます。  そこで、その方向に政府としては誘導してまいりたいということで各般の施策を講じておるわけでございますが、その場合、ミカンの植栽につきましては、御指摘のとおり、当初考えておりましたよりも、途中の段階では植栽が少し進んでいるということは確かに事実でございます。これは、御案内のとおり、四十六年まではわりあいミカンのほうは好調と申しましょうか、そういうことがございまして、政府の直接の施策によりまするミカン園の造成もございますが、それ以外に自力の造成も非常に多うございまして、それまで想定よりも植栽のテンポが少し進んでいるという事実があったわけでございます。そこで、これに対しまして、植栽のテンポをこの見通しの方向にだんだん持っていかなければならぬということで、特に、四十七年産のミカンの大豊作ということにかんがみまして、植栽をいわば基本方針の線に沿うように抑制すると申しますか、そういう指導もいたしまして、そこで、その基本方針では、年平均三千ヘクタールの植栽でございますが、それまではそれを上回っておりましたものが、四十八年は三千ヘクタールを下回りまして、約二千五百ヘクタール程度というふうにやや鈍化を見せているということでございますので、植栽につきまして、こういうふうに目標に沿うように誘導してまいりたい、そういうふうに施策を講じてまいりたい、というわけでございます。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 現在の一番新しい植栽面積は幾らか、その点はどのくらい把握しておられるかという問題と、ことしのミカンの生産見込みは大体どのくらいを推定しておられるかということですね。昨年も、五月のミカンの花が咲かぬと、花芽が出ないとわからぬとかいろいろ言っていましたけれども、ことしは昨年と違って表年でありまして、相当な量が考えられるということで、われわれはわれわれなりに想定をしておりますけれども、政府は、どういうふうな生産量になるかということの見通しを立てられたと思うが、その点を明らかにしていただきたい。

松元威雄農林省農蚕園芸局長

○松元政府委員 植栽面積は、過去の動向で申し上げますと、四十五年は四千八百四十ヘクタールということでございまして、四十六年が五千五十ヘクタール、四十七年が四千七百四十ヘクタールと、いわば五千ヘクタールないしそれを少し下回る線で推移したわけでございますが、四十八年は、先ほど申しました二千五百十ヘクタールというふうに鈍化をしてまいったわけでございまして、その結果、一方壊廃もございますから、栽培面積は四十八年で十七万三千百ヘクタールということになっておるわけでございます。  そこで、四十九年産のミカンの生産の見通しでございますが、ただいま御指摘のございましたとおり、植栽もふえておりますし、栽培面積、結果樹面積もふえている。それから、かたがた若木が生長するという、そういう面積の増大要因もあるわけでございまして、したがいまして、他の条件が同じでございますれば、表年でもございますから、非常な生産量が予想されるということでございますが、何ぶん、これもたびたび御論議がございましたが、ミカン生産量は、その年その年の気象条件に大いに影響されるわけでございます。私ども、四十七年、四十八年の生産量を分析して考えた場合に、やはり、天候条件による増収が非常に大きかったのじゃなかろうかと思います。もちろん、面積の増加ということもございますが、もっと大きいのは天候条件ではなかったろうかというふうに考えておるわけでございます。  そこで、今後この気象条件をどう見るかということでございます。面積の面では、いま申しましたとおり、結果樹面積の増、それから若木の生長ということもございますが、それ以外に気象条件のフレというものをどう見込むかということでございますが、この気象条件につきましても、四十九年の場合は、いわば気象面から見てのプラス面と申しますか、ふえる面と、マイナスの面と申しますか、減少の面と、両方ございまして、たとえば昨年の冬季以来の気温が低かったというようなことは、これは収量の減少要因でございますし、かたがた樹勢の衰えた面も若干見られるわけでございますし、それから、前年の収量が、裏年でございますが収量が多かったということで、いわば樹勢が少し弱まっておる面もあるわけでございまして、こういった気象面から見ました減少要因もある。他方、また、前年の収穫が早かった、あるいは干ばつもあったということからしますと、ふえる要因もあるわけでございまして、これらを総合勘案しなければならないわけでございまして、現段階で計数的にこれをどうとらえるか、私どももいろいろ試算もいたしておりまして、単純に手をこまねいて花芽のつくのを見るといったわけではございませんので、いろいろな検討はいたしておりますが、何ぶん、そういったプラスの要因がかなり大きくあるわけでございますから、大体来月の中旬過ぎになりますと、そういった花芽の状況がもうちょっと明らかになるので、そういう段階で、段階、段階に応じまして的確な見通しを立てたいと存じておりますが、現段階では、計数的に幾らというふうに御説明できる段階に至っていないわけでございます。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 わかっていても数字をおっしゃらぬのかもしらぬけれども、昨年の例もあるし、また、気象もおおむね長期予報も出ているわけですし、おっしゃるように、気象条件が関係することは百も承知のことでありますけれども、若木がだんだん成木してくる。そして、面積増ということから見ますと、昨年の例からいけばおおむねどのくらいのところにはいくであろうというぐらいの目標は立つのではないかと私は思うのだけれども、そういったことも全然五里霧中でわからぬとおっしゃるのですか。五月中旬ぐらいには花芽を見てへ大体の量というものは見られると思いますけれども、その量が多いからけしからぬとかなんとかいって責めるわけじゃなくて、そういったことを当局はどういうふうに見ておられるかという点を聞きたいわけです。われわれもまた、ミカン対策とか、今後の需要の拡大とか、いろいろなことを考えなければならないので、そのために、扱っておられる皆さん方のいわゆる見通しなどを聞くわけでありまして、その数字を言えば私のほうでやかましく追及して云々ということではないのです。そういったことも調べてからでないと全然わからぬということでは、今後の政策が遂行できるかという心配をするわけですけれども、それでも全然五里霧中だというふうにおっしゃるのですか。

松元威雄農林省農蚕園芸局長

○松元政府委員 あるいは私の御説明が不十分であったかも存じませんが、私も申し上げましたが、別に腕をこまねいて天候を見ておるわけじゃございませんと申し上げたわけでございますが、五里霧中というわけではございませんで、ただ、いろいろな前提を置いて試算は確かにいたしております。いまおっしゃったとおり、面積要因の模様はつかまるわけでございます。しかし、問題は、収量のフレというものは非常に大きうございます。したがって、いろいろな前提を置いて試算をいたしているわけでございますが、現段階が、たとえばこの数字ということになりますと、一つの固定化になるということもまた非常に問題でございます。そういう意味で幅を持った試算を用意いたしておりまして、こうなったらこういう施策を講じなければならぬとか、こうなったらこういう施策を講じなければならぬというふうに検討はいたしておりますが、たとえば一つの数字として幾らになるだろうということはなかなか申し上げかねる。世上確かに四百万トンの数字もございますし、先生の御指摘のとおり、非常に収量の増加が多かろうということを懸念される向きもございますけれども、現段階で、しからば四百というふうに数字をきめ込むというわけにまいりませんで、別途の見方として、たとえば三百五十という試算も出得るわけでございますから、そこで数字を一時的に幾らとは申し上げかねる。ただし、こういう場合だったらこの程度になるだろう、これならこの程度になるだろうというようなことを、いろいろな前提を置いて試算をし、それに応じた対策を検討しておる、と、こういう趣旨でございます。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 数字のことをおっしゃらなかったけれども、いよいよ四百万トン台がやってきておるというようにわれわれは見ておるわけです。  そこで、時間が詰まってきましたので、この点で一、二点お伺いしておきますけれども、こういった状況から、本日も午後一時からミカン危機突破全国生産者大会が開かれて、生産調整とか、暴落回避のための政策を強く政府に要求するということで、全国の果樹農家がたいへん憂慮して東京にはせ参じております。また、一方では、静岡の生産者などは、暴落対策を知事に対して訴えて、県庁に要請活動を行ない、ミカンの暴落を嘆くために県庁前にミカンを放棄して帰るというようなことが起きて、果樹農家もいよいよ怒りが強くなってきておる段階でございます。こういったことを考えましたときに、ミカンの過剰化時代を迎えて緊急対策の手をいろいろと打つべきであると私は思うのですが、その点は当局はどういうふうに考えて対処しておられるか。簡潔にお答えをいただきたい。

松元威雄農林省農蚕園芸局長

○松元政府委員 ただいま緊急対策という御指摘があったわけでございますが、実は、四十九年産のミカンにつきましては異常な生産量を予想されるというところから、予算におきましても、それに備えまして各般の対策を講じておるわけでございます。  まず、生産面におきましては、生産安定対策事業というものを新規に組みまして、特に、表年、裏年の豊凶変動、隔年結果というものを是正して、かたがた品質の向上をはかるということをねらいといたしまして、生産面におきまして、生産安定対策事業の新規予算を組む、そうして生産安定の組織づくり、体制づくりを指導してまいるというふうな予算も組んでおるわけでございますし、それから、また、不良品種の優良品種への切りかえにつきましても、共同の苗圃の助成も組むとか、そういう方向もいたしている。それから、また、流通面におきましても、これは前からやっておるわけでございますが、関係者で出荷調整をしっかりやるようにということもいたしておりますし、それから、また、長期貯蔵施設につきまして、新規に助成をいたしまして、いわばミカンの需要期を延ばすとか、こういう面で流通対策を講じておる。  さらに、特に、本年は生食だけではなかなかさばき切れぬであろうということを想定いたしまして、果汁工場を大幅にふやすということで、運用も含めまして、新規に十三工場を完成させるということで、施設能力を倍増させるというようなことでこの生産量に対応していこうということで、生産、流通、加工、各般の面に応じて対策を講じたわけでございますが、御指摘のように、確かに、今後の情勢の推移を見ながらさらにいろいろな施策も考えていかなければならぬということで、基本的な施策は整備してございますが、事態の推移、特に、作柄が確定、判明いたしますのに応じまして、適時適切に手を打ち得るように検討を進めてまいりたいというふうに考えております。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 私が緊急対策と申したのは、あえて申し上げたいことは、果樹農家は相当面積が大きくなり、表年で生産量が多くなればなるほど、ことしもまたたいへんな過剰化時代を迎えて、いわゆるキロ当たりの単価が安くなるということで、今回の大会にもなっておりますし、心配をしておるわけです。一々数字を読み上げる時間がございませんが、生産量が多くなれば多くなるほど、家族労働賃金その他の問題にも影響してまいりまして、いろいろとことしの先行きを不安がっておるわけです。  こまかいことはいずれ次回に譲ることにしますけれども、そういった意味から、適時適切な手を打ってもらわねばならない。と同時に、ことしはかなりの生産が予想されますので、消費拡大が不可欠な要件になるが、消費拡大についてはどういうふうに政府は考えておるか。昨年も私はこれをずいぶん問題にして、政府に質問をし、また、答弁をいただいたわけですが、ことしからまたますます深刻になってくるミカン対策に対して、消費拡大をはかっていかなければならない、これは不可欠な要件になると思うのですが、その点についてはどういうふうに検討されているか、お答えをいただきたい。

松元威雄農林省農蚕園芸局長

○松元政府委員 御指摘のとおり、生産面におきまして生産安定対策を講ずるということと同時に、今度は需要面で需要の拡大をはかるということが大きなポイントでございます。ミカンの需要は、御案内のように、生食用と加工用とあるわけでございますが、生食用につきましては特に従来よりも力を入れまして、中央市場への適正出荷を進めるとか、あるいは長期貯蔵庫の設備によりまして出荷時期を延ばしてまいるとか、あるいはまた、先ほどのこととも関連するわけでございますが、摘果の推進とか予措の徹底等によりまして品質の向上をはかるということで、国内の生食用需要の拡大を進めてまいりたい。それから、また、海外市場での需要拡大のための消費宣伝ということもいたしておるわけでございます。  それから、また、果汁につきましては、加工はかん詰めと果汁とあるわけでございますが、特に果汁につきましては、今後所得が向上いたしますれば需要が大幅にふえるというふうに見込まれておりますし、特に、昨年の動向を見ますと、予想以上に需要が伸びたということもございますものですから、加工工場を大幅に増設するとか、あるいはまた加工原料用の価格安定対策の数量をふやすとか、消費宣伝事業を実施するとか、こういったことで各般の施策をきめこまかくやってまいりまして、消費拡大を進めてまいりたいというふうに存じておるわけでございます。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 この問題については、今回バッツ米農務長官あるいはヒューム海外農業局長等が来ましたし、国内では、本日大会を開いておりますように、ミカンに対する過剰化時代を迎えるということで、消費拡大をはじめ、緊急な対策等を要請し、与野党あげて心配しておる問題でございます。その中にあって、オレンジジュースの自由化の問題がまたぞろ起きるのじゃないか、また、ブレンド用のジュースの輸入ワクの拡大が相当大きくなるのじゃないか、あるいは、今後さらにアメリカからこういったものを強く迫ってくるのじゃないかということが予想される。なぜかなれば、日本がどうしても不足する食料を輸入するとなれば、その見返りとしての強い要請がなされるというようなこと等、いろいろな思惑もからんでくるのであって、そのために国内果樹農家はたいへんな心配をいたしておる。しかも、表年に当たり、ことしの先行きを見たときに、加工用としてのかん詰めその他のために急にこれが大きく生産ができるという段階でもありません。濃縮ジュース工場も徐々にはできつつありますけれども、今後まだかなりの時間がかかるということを考えましたときに、消費拡大等にも十分対処していかなければならぬということで、十分慎重に、農家が不安のないようにくれぐれも対処していただきたい。このことを私は強く要請をしておきます。  ミカン問題はこれで終わりまして、時間も参ったようですから、最後に一点だけ、せっかく通報しておりましたので答弁を願って終わりにしますが、ことし、農林大臣は、米の問題について、米価を参議院選後に決定するということでいろいろ新聞紙上で発表され、去る四月五日及び四月十八日に記者会見をしておられますけれども、われわれ米価については田植え前に決定しろということで、昨年八月のあの米価審議会の三番町の折衝等を見ましても、暑い盛りに、しかも、早期米が出る時期になって米の値段がきまるということではけしからぬということで強力に申し入れてきたわけでありますけれども、参議院選があるとかなんとかという理由か何かわかりませんが、いずれにしても、参議院選後に決定をするということです。しかも、農林大臣は、稲刈りの近くになってきめたほうが農家に対してかえって親切であるということを言っておられるというようなことも聞いておるわけですけれども、先日農林大臣に会って個人的にいろいろ話しましたが、あれは新聞がはしよってところどころかってに書いているのだという意味のことをおっしゃっていたけれども、たびたびの記者会見の報道によってこの米価問題がたいへん心配されております。しかも、今回は、大蔵省等も、生産者米価と消費者米価と、いわゆる分断作戦をはかる意味か何か知らぬが、両米価を諮問して同時に決定をするということも言われておりますけれども、その点は当局はどういうふうに検討されておるのか、お答えいただきたい。

三善信二食糧庁長官

○三善政府委員 大臣の記者会見の問題につきましては、私は直接大臣にお聞きしておりませんのではっきりしたことはよくわかりませんが、おそらく、先生御承知のように、生産者米価は大体必要なデータがそろわないと算定できませんし、そういうデータが整備されたあと米審にかけ、政府決定という運びになるわけです。大体、これまでの例でいきますと、七月ごろ米価決定が行なわれている場合が一番多いというようなことで、生産費の調査とか、あるいは労働省が発表いたします毎月の労賃の、勤労統計ですか、それから、農林省の統計情報部で出します物価修正のための農業パリティ指数の判明とか、そういった必要なデータがございますので、そういうものが出そろって米審を開き、きめるということになりますので、大体七月ごろ従来やっておりますので、そういう趣旨で言われたのかと思っております。  それならもう少し早くきめたらいいじゃないかという御質問のようですけれども、いま申し上げましたように、何をさておきましても、所要のデータがそろいませんとこれは算定できませんので、そういう趣旨で、従来の例を言われたような次第ではなかろうかと思っております。

瀬野栄次郎公明党

○瀬野委員 本会議の予鈴が鳴りましたので、以上で終わりますけれども、この米価問題については、御承知のように、いよいよ来たる五月十日には全国農業会議所の大会が開かれ、また十五日には全国農協代表者の大会等が行なわれる。また、各県においても、五月十五日の全国大会を前にして、各県で八万余の人が結集され、各都道府県で逐次大会が開かれるというような段階になっておりまして、農家もことしの米価については重大な関心を持っております。農林大臣がしばしば記者会見で言っておられることごとを見まして、われわれもいろいろ問題視しておるわけですが、早急に米価決定をされるような数値を集めて今後検討を進められますように強くお願いをして、時間が参りましたので、質問を終わります。

仮谷忠男自由民主党

○仮谷委員長 この際、午後三時より再開することとし、暫時休憩いたします。    午後二時二分休憩      ————◇—————    午後三時三分開議

山崎平八郎自由民主党

○山崎(平)委員長代理 休憩前に引き続き、会議を開きます。  質疑を続行いたします。柴田健治君。

柴田健治日本社会党

○柴田(健)委員 児島湾土地改良区に関連をしていろいろ御質問申し上げたいと思います。  児島湾の土地改良事業は、御承知のように国営事業としてやられており、そういう歴史を持ったいろいろの問題があることは農林省も十分知っておられるわけであります。これは今日あの締め切り堤防は有料道路で——道路とは言えないけれども、まあ有料で、通行料金を取って、その料金から土地改良の一般の通常運営費または事業費に充てておるということは御承知のとおりであります。これは無料化をしろということで長い間国会でも論議してきたわけでありまして、そういう無料開放についていろいろと物議をかもしたことも農林省はよく御承知であります。昨年の八月二十四日に農林省が通達を出した。その通達は、あの締め切り堤防を含めて、国有財産の行政財産として農林省が監督権限を持っており、それを土地改良区に管理を委託しておるわけでありますから、その管理を解除して、今度は県管理にさしていく。その県管理にさせる方向として、昨年八月二十四日に農林省の通達文書が出た。これをめぐっていま論争をしておるわけでありますが、なかなか解決しない。そして、土地改良区の言い分を聞いてみると、まず、あの堤防は農業用施設——農業用施設は塩害防止、排水、かんがいの三つの任務を持った締め切り堤防であるが、農業用施設だけなら、あの三十メートルの幅員は要らない、なぜあの三十メートルをつくったかというと、その堤防を道路として使うんだ、ほかに多目的の利用ということで使うんだということで、十七対十三という数字で、十七は過剰投資だということで、過剰投資分を補償しなさい、補償しなければ県管理に協力するわけにはまいらないと言う。こういう点が第一点であります。  この三十メートルの幅員というのは、われわれはあくまでも農業用施設という位置づけで判断をしておるのですが、農林省はもう少し明確にこの締め切り堤防の幅員の問題についてものを言うてもらわないと解決しないと思うのですが、この点を明快にお答えを願いたい。これが第一点であります。

杉田栄司農林省構造改善局次長

○杉田政府委員 主として技術上の問題にもかかわりますので、私からお答えさせていただきます。  児島湾の締め切り堤防につきましては、確かに三十メートルは幅が広い。しかも、上が道路に使われておるという現実がございますので、そういう御意見もあると思いますし、また、これに着工いたしました昭和二十五、六ごろには、上を鉄道に利用したいとかいうような地元の御意見とかいろいろあったということを聞いております。そのことのために、当時の岡山農地事務局の責任者、建設部長等が鉄道側と打ち合わせをしたというようなこともございましてそういう話が出ておるのじゃないかというふうに思いますけれども、しかし、これは最終的には鉄道側とも合意が得られませんでして、その話は、その堤防を決定する条件にはならなかった。しかし、道路につきましてはこれは児島湖自体の管理上の観点から、どこの堤防でも必要な道路というものは当然堤塘の上なりあるいは小段なりを利用してつくるわけでございますから、そういう意味の道路は当初から当然入っておるわけでございます。  締め切り堤防の設計にあたりましては、当然、構造上、波の圧力あるいはまた水位差によります下からの揚圧力というようないろいろな外力、それからまた、地盤が非常に悪いところでもございますので、不等沈下だとかあるいは堤防がすべるというようなものに対して安定でなければならないということがございますし、それからもう一つ大事なことは、堤体の中を水が通るというようなことがあっては、いわゆる淡水化に問題が生ずるわけでございますので、そういう点から、堤防の断面、特にその幅がきめられる。特に、底幅等につきましては、先ほど申し上げました不等沈下あるいはすべりというようなことできめられるということで、上幅が三十メートルの緩傾斜堤防ということに決定されたというように承知しております。そういうことでございまして、特に、最初から多目的使用というようなことがはっきりうたわれたものではないというふうに聞いております。

柴田健治日本社会党

○柴田(健)委員 いまの次長の答弁では、初めから多目的に利用するという堤防ではなかった、それから、あくまでも農業用施設だけで、過剰投資ではなかった、と、こういう意見である。そして、それは、農林省の統一見解としてのそういう御発言だと思うが、そう解釈してよろしいな。

大山一生農林省構造改善局長

○大山政府委員 いま次長から申し上げましたように、ヘドロ層であるとか、あるいは上下流からの圧を受けるというようなもとにおきます農業水利施設としての締め切り堤防の上幅としまして、技術的に見て適当な幅員でありまして、他の目的使用のための水利施設として過大な施設を増設したものではございませんというのがわれわれの統一した見解でございます。

柴田健治日本社会党

○柴田(健)委員 次に、土地改良区からの強い要望の問題は、水利権の問題であります。  御承知のように、あの堤防を締め切り堤防をする前のもとの原形は、あれは海である。あの堤防をつくることによって真水に変えて、塩害防止なり、排水なり、かんがい用水という三つの任務を持たせた。そして、そのぐるりの海岸は海岸保全指定区域として指定されておる。あの児島湾締め切り堤防の内水面に——いま内水面的な実態なんですが、あれに流れ込んでおる河川は三本あるわけですが、この三本の河川の流域は、それは水量その他いろいろとありますけれども、時間がございませんから申し上げませんが、使用権と慣行水利権と総合水利権と、解釈によっていろいろ意見が違う。あの中の総合水利権というものはどう判断したらいいのか。この点、農林省の統一見解はどうなのか。あれは行政財産として、国有財産の水を含めての財産だという判断にわれわれは立っておるのですが、その点の見解を聞いておきたいと思います。

大山一生農林省構造改善局長

○大山政府委員 児島湾の淡水湖は、御存じのように、国営事業で造成されました締め切り堤防——これは国の公共財産たる土地改良財産でございますが、この締め切り堤防によりましてつくられたものでございます。  その利用方法ということになりますと、土地改良財産の管理の一環といたしまして、国において措置されているものでございまして、土地改良区に淡水湖についての水利権というものがあるものではございません。まあ、土地改良区の方が言っておられるような水利権、これが何といいますか、いわば総括水利権というのですか、こういう御主張があるわけでございますけれども、児島湾の淡水湖の水を、目的なり方法を問わず、全く自由にする権利というような主張として聞いているわけでございますけれども、土地改良財産であります締め切り堤防によってできた淡水湖の水につきまして、このような権利を付与するということはできない、こういうふうに考えているわけでございます。  まあ、端的に言うならば、あそこに締め切り堤防をつくり、そして、むしろ渇水時のバックウォーターを利用するかっこうにおきまして、上流にある取水地点で取水するというふうなかっこう、つまり、逆に言うならば、上流にあります取水地点に、淡水化事業以前から原則としてそれらの持っております水利権、これのいわば権利を十分にさせるというためにできたもの、また、逆に言うならば、一種の水源施設としての機能を持っている、こういうふうに考えるわけでございますが、先ほど御質問にございました土地改良区の主張する総括水利権というのですか、いわば一種の総括水利権といったようなものはない、こういうふうに考えるわけでございます。

柴田健治日本社会党

○柴田(健)委員 この水利権の問題をはっきりしないと、土地改良区は土地改良区の固有の権利、財産だと、これを言い切る強い要求として出てくる。われわれは、あれは公有水面だ、ぐるりは海岸法の保全区域指定だ、公有水面として埋め立てをするのはやはり公有水面の免許を受けなければならぬという判断でいけば、土地改良区の基本的な既得権という立場に立っての権利というものは全体的にはない、こういう判断に立っておるわけですが、その点を、いま、局長が、この土地改良区の使用権があるだろう——けれども、ほかに何ぼ使用権があるからと言うて、農業用水以外に使うということはできない。これは県管理になっても同じだと私は思いますが、この水利権の管轄というものはどう判断されるか。区域が分かれるのかどうなのか、境界線が明確になるのかならないのか、この点をお聞かせ願いたいと思う。

大山一生農林省構造改善局長

○大山政府委員 境界線とおっしゃられる意味がちょっとよくわからぬわけでございますが、要するに、そういうようなむしろ水源機能的なものとしてできた淡水湖、そして、その淡水湖のいわばバックウォーターを利用するかっこうでの各樋門におきます慣行水利権——一つほどは許可水利権になっているのがありますけれども、原則的には慣行水利権、これが機能を十分に発揮させる、こういうふうな使命でできているわけでございまして、この淡水湖の水の使い方ということにつきましては、農林省の土地改良財産であります堤防管理の一環といたしまして、関係者の意見も十分に聞いて措置していかねばならぬというふうに考えるわけでございます。  締め切り堤防による淡水湖というのは、関係農地のための農業水利事業として設けられたものでありまして、かりに先生の言われた意味を管理方法の変更というようなこととの関連において考える場合には、要するに、計画されております農業上の水利用に支障があってはならないわけでございます。したがって管理事業計画ということの中におきましてそういう水利用の内容を明らかにするといったようなことによって、まず、水利用の確保をはかる措置は講じなければならぬというふうに考えるわけでございます。境界ということに対する回答にならぬかもしれませんけれども、一体のものという中での水の使い方というかっこうにおいて、管理事業計画等において、その内容を管理主体が変わった場合においても明確にしてまいる、こういうふうなことで措置する、また措置しなければならぬ内容のものではないだろうか、こういうふうに考えるわけでございます。  水利権という問題につきましては、慣行水利権というものがすでに存在しますように、性格的にきわめて判断のむずかしい問題を含んでいるわけでございますけれども、土地改良区の主張するような農業あるいは農業外、あるいは時期、取水方法その他、こういったような方法といわず、すべて自由な権利というものがあるというふうにはわれわれは考えないわけでございます。

柴田健治日本社会党

○柴田(健)委員 いままで土地改良区で管理委託さしているから今度は県管理にした場合に、あの水利権問題はどういう方法で取り扱いをきめたらいいのか、ここが問題なんですよ。いま土地改良区である管理者も、それから農業用水として使うほうも、大体同じ法人だ。今度は使用者側、農業用水として使うのは土地改良区が使う。けれども、管理のほうは県になるんだ。そうした県管理になった場合の、あの水の調整権利というものはどちらに持たせるのがいいのか。この点はどうですか。

大山一生農林省構造改善局長

○大山政府委員 管理計画を県に移管するという場合には、管理計画の中に基本的な水の操作方法ということを規定する中におきまして、たとえば樋門等の操作は、これは土地改良区にその方式に従って操作させるというようなことが従前からの経緯を踏まえた場合には最も適当な方法ではないだろうかというふうに考えるわけでございますけれども、その点につきましては、今後かりに県管理に移す場合に、各方面の非常に技術的な問題も含めて、詳細に、しかも、事、水に関する問題でございますので、的確な取りきめをしなければならぬだろうというふうに考えますので、その点については、今後関係者の間で十分に協議しなければならぬことだ、こういうふうに考えるわけでございます。しかし、基本的な原則といいますか、操作のルールというようなことにつきましては、県管理の計画の中にうたうというかっこうが最も好ましいものであろうというふうに私は考えるわけでございます。

柴田健治日本社会党

○柴田(健)委員 農林省の考え方は、県管理になった場合には管理計画の中に明確にしたいと、こういうことの考えであるということだけは、そういう判断をしてもよろしいな。

大山一生農林省構造改善局長

○大山政府委員 どの辺の詳細さにおいてやるかという問題はあるかと思いますけれども、少なくともルール的なことについて、原則的なことについてはそうしなければならぬというふうに私は考えるわけでございます。

柴田健治日本社会党

○柴田(健)委員 もう一つ土地改良区のほうから強い要求があるのは、あの行政財産を委託管理を受ける場合に、管理委託したくないと言ったのにもかかわらず農林省は押しつけてきたんだ、農林省は管理をやれということで強制的に押しつけてきた、半ば強姦を受けたんだ、管理をするのはいやだ、委託を受けるのはいやだと言うのに、農林省が一方交通で押しつけたんだ、と、こういうように盛んに言うわけですよ。そうして、いまになって県管理にしろというのは人をばかにしているじゃないかという意見が非常に強いわけであります。われわれが調べてみますと、昭和三十二年に「岡山農地事務局管理課長仙波広殿」として、この仙波管理課長時分に、「土地改良区に財産管理委託について」という表題で、「理事長浅越和夫」ということで文書が提出されておる。この文書には、締め切り提塘、樋門、閘門等の管理委託について、土地改良法第九十四条の六の規定によって土地改良区に管理さしてもらいたいということになっておる。ところが、土地改良区のほうはいやだというのに押しつけたんだと言いながら、要するに管理さしてくれという陳情書が出ておる。どうもこの点があいまいなんですが、農林省が押しつけたのか。陳情書が出たから管理を委託さしたのか。九十四条の六の規定というものは、二つの管理方法がございますぞという法律である。一つは県管理であり、一つは土地改良区の管理、こういう二つの管理方法が明記されておる。この点、押しつけたのかどうか、陳情書が出たから管理をさしたのかどうか、この点をお聞かせ願いたいと思う。

大山一生農林省構造改善局長

○大山政府委員 現在、私の手元に、「児島湾締切提塘、樋門、閘門等を早急に当土地改良区に委託管理を賜りたい。」という、土地改良区の理事長から岡山農地事務局長あてに出ている申請書の文書があるわけでございますが、先生の言われました文書と趣旨においては変わらぬわけでございまして、「土地改良法第九四条の六の規定に基き当土地改良区に管理委託されますよう」というような締めくくりになっているわけでございます。  基本的な考え方といいますか、国営土地改良事業で造成されました施設というものは、一般的に言いまして、地元の土地改良区または県等に管理委託するのが例でございます。管理委託にあたりましては、土地改良法なりあるいは関係法令等の定めるところによりまして、受託者と協議して管理委託協定を締結するということになっておるわけでございまして、その意味におきまして、一方的押しつけなどということはないというふうに考えるわけでございます。

柴田健治日本社会党

○柴田(健)委員 一方的に押しつけたものではないという農林省の正式見解が出たということで判断いたします。  それについて、土地改良区に管理をさせてよいか悪いか意見を県に求められておりますが、岡山県として、これに意見書がついておると思うのであります。その意見書の要点だけ申し上げますと、堤防管理は、土地改良上同改良区の維持管理とせしめることが妥当とは考えられるが、一面、道路、観光、海岸堤防として公共的性格がきわめて大きい、改良区に維持管理の決定は即断いたしがたく、海岸保全区域として指定し、知事の管理に置くことが望ましい、農林省として慎重に検討されたい、と、こういう岡山県の意見書がついておると思います。それから、農林省としてはこの文を十分尊重して土地改良区へ管理委託をさせた、こういうことにも受けとめられるのですが、県の意見書というものは目を通して御理解をいだだいておると思うのですが、この点は、いかがですか。

大山一生農林省構造改善局長

○大山政府委員 私たちの現在の調査といいますか、現段階における認識でございますけれども、一般の例に従って、土地改良区が一般的な管理主体というふうに原則的になっているということからいたしまして管理協定を結んだ、こういうふうになっているわけでございます。  いまの、県の御意見という点につきましては、われわれの調査した範囲では非常にはっきりいたさないわけでございまして、さらに県にもその書類の調査をお願いしているわけでございます。そして、いま先生のおことばに出てまいりました海岸保全地域に指定するという問題につきましても、地元関係各方面のいろいろの利害というようなこともあったのでございましょうけれども、そういう海岸保全にするという線はなかなか出なかったように聞いておるわけでございます。

柴田健治日本社会党

○柴田(健)委員 そういうものを踏まえて、昭和三十六年十月十七日に農林省と児島湾土地改良区との間に協定書が結ばれておる。この協定書は第一条から第七条まであるが、法律の施行令によって、「第五十六条の規定に基づき、国営児島湾沿岸農業水利事業によって造成された土地改良財産の管理について、下記のとおり協定を締結する。」ということになっている。この協定書はいまでも法的な根拠があり、有効であるという、その点については確認できるのかできないのか、どうですか。

大山一生農林省構造改善局長

○大山政府委員 有効であるというふうに考えております。

柴田健治日本社会党

○柴田(健)委員 いまの協定書が有効であるということを確認されたのでありますから、確認されたからこそ、昨年八月二十四日、農林省は県管理という委託方式の変更の考え方を明らかにされたんだと思う。その農林省の八月二十四日に出した通達に対してどういう反応があったのか。県、市、土地改良区はどういう反応があったのか、お聞かせを願いたいと思います。

大山一生農林省構造改善局長

○大山政府委員 詳細なことになりますれば管理課長からでも答弁させますが、この児島湾の締め切り堤防の管理についてというかっこうで、中国四国農政局から関係者に提示した案に対しまして、岡山県なり岡山市からは条件つきの賛成が得られた。それで、土地改良区からは絶対反対の意向が表明されたわけでございまして、さらに関係者の相互の主張を整理して、その後もいろいろと打ち合わせをしている、こういうわけでございます。  県の条件つきの賛成は、これは簡単に申しますならば、県管理になる場合には市にある程度の負担をさせろとか、あるいは、とにかくきれいにして、あと始末も国がやるというような条件であるように考えますし、市のほうは農林省の指導のもとでやってくれとか、あるいは農業水利権の分までについての管理費は持ちませんとか、こういったようなことが当時の条件としてはあったわけでございますが、いずれにいたしましても、条件つきの賛成であった。これに対しまして、土地改良区は絶対反対という意向が表明されたわけでございます。  なお、もう少し詳細には農政部長のほうから御答弁いたします。

今村宣夫農林省構造改善局農政部長

○今村説明員 児島湾の締め切り堤防の管理に関します農林省の提示案につきまして補足して申し上げますと、岡山県は、原則的には賛成であります、ただし、前提として、国の責任において関係者間の調整、新管理体制の移行に万全を期してもらいたい、こういうことであります。それから、いろいろな特別会計の整理とか、あるいは利用会社の解散に伴います経費につきましては、いま現在ある財源の範囲内で措置をするようにしてもらいたい、それから管理費用の今後の負担でございますが、関連揚水施設の管理費につきましては、国は当分の間これを補助するということでありますけれども、その当分の間の期限をいつまでということではなくて、五年間とする、それから関連揚水施設管理費にかかる負担につきましては、これはむしろ土地改良区に持たすことなく、国、県、市町村でそれぞれ負担するのがよろしい、そういういうことであります。岡山市のほうは基本的には同意でありまして、大体県で申し上げたようなことと同様でありますが、農業水利の専用施設にかかる経費については、市の負担とすることは適当ではないという意見がございます。  なお、また、土地改良区におきましては、これは従来の経緯に基づき、農林省の提示案は農民の権利を踏みにじるものであるので絶対に反対であるという意見が提示をされてございます。

柴田健治日本社会党

○柴田(健)委員 法治国家で、国が示した案には多少反対があっても、話し合いに応ずるという姿勢がないといけない。土地改良区の基本的な財産そのものを引き揚げてしまうというのは大問題だけれども、国の行政財産として——国の財産です。国の財産は農林大臣が管理をしておる。その管理者たる農林大臣から出した通達、指示、それに対してわれわれは、住民感情というか、どうもおかしいという気がするわけです。国のほうは、そういう県、市は条件つき賛成としてのんだということを踏まえて、今度の新年度の予算で、県管理の管理費負担の区分を明確にして予算を計上した。予算が通った。予算を組んで、この国会で通ったわけですから、農林省は国会の議決を尊重し、そうして、また、国会で堤防無料開放についての請願も採択した。どちらにいたしましても、国会議決をされた。国会議決をされたら、重大な責任と、この執行の義務を負わされる。執行の義務というものを農林省は忠実に責任を持って守る意思があるのかどうなのか、この見解を聞きたい。

大山一生農林省構造改善局長

○大山政府委員 四十八年度から県管理に移すこととの関連におきます予算を計上いたしているわけでございます。農林省といたしましては、この土地改良財産の管理担当官庁でもございますし、また、管理委託協定の当事者でもあるわけでございます。そこで、先ほど申し上げましたような提案をいたしたわけでございますが、その提案については先ほど来申し上げたようなことであるわけでございまして、このために、相互の間の主張の整理あるいは検討の進展に資するために担当課長を数次にわたって現地に派遣するというようなこと等によって、幹事会を開くといったようなことで協議を進めているわけでございます。われわれといたしましては、この問題解決のために今後とも関係者ともども努力しなければならないと考えるわけでございます。  しかしながら、この堤防締め切りの通行無料化という問題がこれの一つの契機になってこういう問題があるわけでございまして、通行者の大部分が岡山県民であり、また、市民であるというようなことからいたしまして、すぐれて岡山県民あるいは市民の便益ないし福祉の問題であるというふうにも考えられるわけでございますので、県、市の熱意ある姿勢という問題が問題解決のためにきわめて重要であるというふうにも考えるわけでございます。

柴田健治日本社会党

○柴田(健)委員 責任を感じて答弁されたのですが、いろいろ問題があって、われわれ国会議員団も超党派で、県、市から、政治問題、社会問題として、重要な県政の中の大問題として位置づけをして、何とかしてくれという要請を受けた。要請を受けまして、今年三月二十五日に国会議員団児島湾締め切り堤防問題調停処理案というものをつくった。農林省の通達は七つに分かれておりますけれども、われわれは十二項目としてこの調停処理案を示して、いま県、市、土地改良区、農林省四団体でいろいろ検討願っておるわけですが、いまだ回答をいただいておりません。この調停処理案に対して農林省はどういう見解を持っておるのか、あれは悪い案かいい案か、ひとつ見解を聞いておきたいと思う。

大山一生農林省構造改善局長

○大山政府委員 関係の諸先生方のこの問題に対します御尽力に深く感謝しているところでございまして、せっかくの国会議員団の提案でございますので、さらにこの問題の解決にわれわれも重ねて努力してまいる考えでございます。国会議員団の提案というものが、端的に申し上げまして、いわば「感謝の気持ちの基金」ということでございます。そして、いろいろといままで出てまいりましたこの問題に対する過去の経緯を踏まえた案として、端的に申し上げますならば補償という問題、これを直接に避ける解決方法としていろいろとお考えになった案だというふうに拝察するわけでございます。この問題をいいか悪いかというふうに言われるわけでございますけれども、「感謝の気持ちの基金」ということでお考えいただいたことに対して非常に敬意を表するわけでございます。  ただ、立ちました機会にと言っては失礼でございますけれども、少し言わせていただきますと、他目的使用によります通行者の大半が県民であり、市民であるということから見まして、感謝の気持ちで基金を設ける場合には、無料化によって便益を受ける立場にあります県民、市民という立場に立って県、市において十分お考えいただくということが適当であろう、こういうふうに考えるわけでございます。

柴田健治日本社会党

○柴田(健)委員 たいへんけっこうな案とも言ってもらえなかったんですが、われわれは苦労してつくった。あの堤防の通行について、三月三十一日で期限が切れている。新たに認可をおろさない。ところが、その時分に、土地改良区のほうは一年、県のほうは一カ月、また、三カ月というように、いろいろ月別に見解が違ったわけです。農林省は六カ月にした。県や市は非常に不満だ。県がまあ最大譲っても三カ月、県や市は三カ月で解決しましょうという強い意思表示があり、それを農林省は六カ月認めた。六カ月認めたら、六カ月以内にどうしても解決しなければならない任務が農林省にある。県は最大譲っても三カ月、それを六カ月、農林省は六カ月以内に解決するという責任を持っておると思うのですが、その目標を目ざして解決する自信があるのかないのか。

大山一生農林省構造改善局長

○大山政府委員 御指摘のように、今回児島湾堤防につきまして六カ月間の他目的使用承認をいたしました。これには、先生も御存じのとおりでございますけれども、堤防通行の無料化についての結論が得られまして、土地改良区以外のものが堤防の管理を行なうというときには承認期間の短縮を行なうという条件を付しているわけでございます。このように、今回の措置というものは、単なる六カ月の延長ではなくて、結論が得られまして、県管理に移るというときにはいつでもその期間は短縮するという条件つきである、こういうふうなことでございます。したがいまして、できるだけ早急に解決することが望ましいわけでございますので、関係者ともども努力してまいりたいというふうに考えるわけでございまして、そのためにも、この国会議員団提案にかかります「感謝の気持ちによる基金」という御提案に対しまして、県なり市におきましての、これの感謝の気持ちのゆえんのものが県民、市民の立場から見て出る問題であるということについて、さらに思いをいたしていただくということこそこの問題を早く解決する方法ではないかというふうにも考えているような次第でございます。  いずれにいたしましても、すみやかに解決するような方向に今後とも努力してまいりたい、こういうふうに考える次第でございます。

柴田健治日本社会党

○柴田(健)委員 基金問題、特別加算金問題、いろいろあるわけですが、県管理になった場合に県もたいへんな迷惑をこうむるのは、土地改良区のいまの通常経費、交通産業株式会社の解散経費、それに関連する児島湖協会というようなものがもろもろかんでおる。そうすると、計算をして、たとえば職員の退職金を払わなければならないという退職金の問題、就職のあっせん、これまたたいへんなことだと思うのです。県はたいへんな責任を負わされたら、金も相当要る。事務的にそろばんをはじいて、そう簡単に処理できる問題ではない。人の問題、金の問題、たいへんな金が要るわけですが、いまのような児島湾土地改良区の資金運用、予算、決算というものを見ておると、このままのくせを通すということはたいへんなことになると思う。だから、この辺について、土地改良区の行政監査、予算、決算を含めて、そういう立ち入り調査、検査というものができるのか、できないのか。やる意思があるのか、ないのか。これは農林省が責任をもってある程度調査をしていかないと、これまたなかなかむずかしい問題になると思うのですが、その程度の問題は農林省が責任をもってやるべきではないかと思うのです。   〔山崎(平)委員長代理退席、委員長着席〕

大山一生農林省構造改善局長

○大山政府委員 先生御存じのように、いまの段階におきまして、非常に利害が対立しているわけでございます。県管理に移します場合にも、土地改良法に基づきまして県に管理をしてもらうということになりますと、やはり、関係農民の三分の二の同意が要るというふうなこともあるわけでございます。したがいまして、土地改良区組合員の大方の理解、協力ということがこの問題の一つの問題であるというふうにも考えるわけでございますので、先生の御指摘の土地改良区の監査といったような問題につきましては、一つの土地改良区ということについては、それの経理という問題は、われわれのほうといいますか、土地改良法上の一つの大きな仕事でございますので、適当な機会にはこれをやらねばならぬだろうというふうに考えるわけでございます。

柴田健治日本社会党

○柴田(健)委員 住民のほうは、土地改良区の中のこの決算、予算を見ると、総合農地、農用地負担金、四十七年が三百七十万が四百七十万。たとえばこの会館運営については、児島湖協会という別の法人をつくっている。財団法人児島湖協会。それで、児島湾土地改良区のほうは、この収入を見ると、四十七年が二百十万。ところが、こっちの土地改良区の支出を見ると、二百三十七万と二十万が行くえ不明になっている。こういうように数字が至るところで違っておる。これは一カ所特例を申し上げたのです。協会は会館の管理をする。ほかに事業はないのです。ほかの事業がないのに、有価証券として、岡南観光産業株式会社二千四十七万円、親和タクシー株式会社一千百万円、岡南油業株式会社千五十六万八千円、金甲山観光産業株式会社四百五十四万七千円と、この協会が持っておる。実質はそうじゃなく、土地改良区の役員がみんなそれぞれ重役になり、社長になっておる。こういう運営をするところから、農林省と共謀してあの交通料金を取って、その金が至るところに芽をふいておる。専門計理士を頼むから要領よくやっておるけれども、有価証券だけをもって財産管理をしているなら、重役として入れるはずはない。出資して初めて株主として入れるわけです。こういう関連企業の至るところにこういう土地改良事業の隠れた問題がたくさんある。それから、市民感情、住民感情としては、農林省は一緒になってやっているなということなんだ。この点を十分踏まえて——いま山場を迎えた重要な段階ですからあまり言わないが、農林省は責任をもってこれをどうしても解決しなければいかぬ。その決意を聞きたいのです。われわれはできる限り協力します。乗り出したらどんなことがあっても協力しますが、農林省は、大臣を含めて、その心がまえで、全力投球で本問題を解決するということを考えてもらわなければいかぬ。その決意を聞かしてもらいたい。

大山一生農林省構造改善局長

○大山政府委員 先ほど来しばしば申し上げておりますように、六カ月という期間ということを、先ほど申し上げましたような条件を付してやっているわけでございますので、われわれといたしましても、関係者ともどもすみやかな解決に向かって努力したい、こういうふうに考えるわけでございます。  なお、児島湖協会に関するお話しでございますが、この点につきましては、県知事の認可にかかります法人でございまして、県が直接監督しているという立場になっておりますので、御指摘と申しますか、お尋ねと申しますか、その件につきましては、県とよく連絡をとって調べることといたしたいというふうに存ずる次第でございます。

柴田健治日本社会党

○柴田(健)委員 会館を建てる時分に四千何百万、農林省は承諾を与えておるのですよ。基金から出したのだから、農林省は承認しておるのです。みな関連がある。  土地改良区のほうは、時間がきましたからそれで終わらしていただいて、ナスビの問題でちょっとお尋ねしたいのです。  いま、この三、四年の間にたいへんな奇病が発生しておる。この奇病の発生の率、地域と、そしてこれにどういう対応策をしておるのかということ、この点をお聞かせ願いたいと思う。

小山義夫農林水産技術会議事務局長

○小山(義)政府委員 岡山県のハウス栽培のナスにつきまして、原因不明の病気が出ておるという報告を県のほうから受けております。なお、この点につきましては、念のために、ハウス栽培の盛んであります各県に照会をいたしておりますけれども、ほかの県からはそういう報告が出ておりません。  それから、岡山県の中でも地域が限定をされておりまして、主として灘崎町でこの病気が出ておるようでございます。最初に出ましたのは昭和四十五年で、そのときにはそれほどたいしたことはなかったようでありますが、四十八年にひどくなりましたので、県のほうで、県の試験場が中心になりまして本格的な調査を実施いたしました。その調査の結果では、調査戸数十一戸のハウスについて、ナスの株数が八万八千株に対して、明確に被害が確認をされます株が一千株ということでございますので、比率にいたしますと一・一%ぐらいでございますが、何ぶんにも、原因がわからないために、栽培農家の方々はいろいろ心配をされておるようでございます。  なお、症状につきましては、生長点が何らかの障害を受けて、そのために生育が停滞をする、また葉が黒ずんでしおれるといったようなことがおもな症状になっておるようでございまして、この対策としまして、県の試験場が中心になりましていろいろ調査をしておりますが、初めは土壌の中の微量要素が欠乏しておるのではないかというふうな点に疑いを持って調べましたけれども、どうもその点は原因ではなさそうだというふうな結論にいまなっておるようでございます。  なお、そこで、新しいウイルスに基因するものではないかというふうな疑いで県の試験場自体でも調べておりますし、それから、岡山大学並びに大阪の府立大学のウイルスの専門の先生に協力を依頼をして目下調べておりますが、現在の段階では、ウイルスだということが確認はされておりません。  全く疑いが晴れたわけではございませんけれども、ウイルスの検査を、調査をいろいろやっておりますけれども、どうもそういう原因までは確認をされていないということが現時点の状態でございまして、私ども国の試験研究機関におきましても、県のほうと十分連絡をいたしまして協力体制をしいておるわけでございますが、一日も早く原因の究明をして、的確な対策が講じられるようにいたしたいというふうに努力をしている最中でございます。

柴田健治日本社会党

○柴田(健)委員 二、三年前はたいしたことはなかったのですよ。それがだんだん広がってきて、岡山県南にだんだん広がっている。蔬菜園芸、施設園芸をそういう中で相当の資本をかけてやっておる農家が、価格問題でしわ寄せを食うて、また、いろいろな奇病で生産意欲を減退する。国のほうも、県だけにハッパをかけずに、国の試験機関をあげて、予算措置も組んで、最善の努力をしてもらいたいと思います。その原因究明、原因発見というものを早急にやってもらいたいと思う。  そこで、今後県にどういう援助をやるのか、人員、研究員を派遣するのか、どうするのか、具体的なことがあれば聞かせてもらいたいと思います。

小山義夫農林水産技術会議事務局長

○小山(義)政府委員 お話しのように、この病気が出ておりますのは、水田転換をいたしましたところが主体になっておりますので、そういう意味で、いろいろ農家の方々にショックを与えないように、早急に対策を講じたいというふうに思っております。  いまは県の試験場が中心になってやっておりまして、私どもも十分報告を受けて、必要な助言なり指導なりはいたしておりますが、なお、試験場のほうから、それぞれ具体的に必要に応じて要望があると思います。  国の試験場では、ウイルスにしましても、土壌あるいは農薬その他の専門家がそれぞれそろっておりますので、いま、県のほうでの調査が進むに応じて、こういう専門家を派遣してほしい、あるいはこちらのほうの調査をやってほしいということが随時国のほうに注文も上がってくると思います。また、国のほうからも、積極的にその辺の情報をキャッチいたしまして、密接な連絡をとってやっていきたいというふうに考えております。

柴田健治日本社会党

○柴田(健)委員 終わります。

仮谷忠男自由民主党

○仮谷委員長 小宮武喜君。

小宮武喜民社党

○小宮委員 最初に、農林省は、現在非常に危機に瀕しておる畜産農家を救済するために、六百億の畜産特別融資を行なおうとしておりますが、この特別融資の時期、方法、内容について、まず農林省に質問します。

澤邊守農林省畜産局長

○澤邊政府委員 本年二月以降の配合飼料価格の値上がりに伴います対策の一環として、第三次の畜産経営特別資金の融通を行なうべく、現在諸準備を進めておるところでございますが、実施の方法といたしましては、申し込みの時期を七月末ぐらいまでにしたいと思いまして、近く要綱、要領を流したいと思っております。  大体このような特別資金の融通を行なうということにつきましては、県にすでに概要については連絡済みでございますが、具体的な要綱、要領を決定いたしますにはなお若干の準備期間が必要でございますので、それを待って五月中には流したいというように思っております。  融資ワクは、あるいは前回お答えしたかとも思いますけれども、約六百億円を予定をいたしておりましたが、これはなお検討中でございますが、ごく最近、全農が飼料の価格を値下げすることと関連いたしまして、二、三月に販売いたしましたえさ価格につきまして還元をするということを決定をいたしておりますし、四月−六月期の配合飼料価格につきましても、二、三月よりは値下げをするということを決定しております。  なお、商系につきましても、これに追随するように現在農林省で指導してまいっておりますので、当初の六百億のワクは、若干それに伴いまして縮小可能かと思っております。末端金利四分、利子補給率五分、償還期限二カ年、据え置き期間六カ月という条件は前回申し上げたと変わらずにやりたいということで準備を進めておる段階でございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 飼料メーカーが飼料価格の値下げをいまやろうとしておるわけですが、そうしたら、飼料メーカーが値下げをするというのは、これはいわゆる便乗値上げをやっておったのか。それとも、もうけ過ぎで、いま便乗値上げというものが国会でも非常に問題になっておる関係で、そういうような意味で還元するというように考えたのか、その点、この飼料値上げの場合に、多分にそういうような傾向があるのではないかと私は思う。また、農林省としても、飼料メーカーのそういった経営内容までよくつかんで飼料の値上がりを認めたのかということについてもいろいろ疑問を持っておったわけですが、その点はいかがですか。便乗値上げで、もうけ過ぎたんですか。

澤邊守農林省畜産局長

○澤邊政府委員 二月からの配合飼料の値上げは、畜種別、銘柄別に、もちろん価格に若干の差異はございますけれども、平均いたしまして、トン当り一万一千円ないし一万二千円引き上げたわけでございますが、当時は、円レートの想定といたしまして、一ドル三百八円という想定のもとに、国内の輸入価格さらに加工その他の経費を見まして、先ほど申し上げましたような引き上げを行なったわけでございますが、二、三月に使用いたしました配合飼料輸入原料の決済がまだ終わっておりません。大体六月までかかることになっておりまして、現在おおむね五〇%ぐらいの決済が終わっておる段階でございます。五〇%を見ますと、その後二月の当初から見ますと、想定した円レートから見ますと、御承知のようにかなり下がってまいっておりますので、これまでの五〇%決済が終わった分で見ますと、二百九十円をやや上回った実績が出ております。それで、これが六月まで決済期間がかかるわけでございますから、それで想定をいたしまして、二百八十五円というレートで計算をいたしますと、一万一千円ないし一万二千円という値上げ分は、全農の場合について申し上げれば、トン当り二千百五十八円取り過ぎであったという結果になったわけでございます。  さらに、四月−六月の分につきましては、同じく二百八十五円というレートで計算をいたしますと、その後飼料価格の国際価格は値上がりしておりますが、一部大豆かす等で値下がりもしておりますので、原料の値上げ、それから円レートが戻したということで考えますと、計算をいたしますと、二、三月にきめました配合飼料の価格よりトン当り八百二十円引き下げが可能であるということから、先ほど申し上げましたような措置を講じたわけでございます。  そこで、いま先生からお尋ねのございましたところの、便乗かどうかという点につきましては、二月の値上げをする直前にわれわれも行政指導を加えて、そのような価格をやむを得ないというふうに認めたわけでございますが、当時の想定といたしましては、直物の円レートは三百円ないし三百十五円ぐらいまでいっておりまして、先物についてもかなり高かったということでございますので、当時の想定といたしましては、三百八円というものは決して高いものではなかった。ただ、決済期間が三月ごろから始まりまして六月までかかりますので、その実績を見て、それが円が高くなっておるということであれば、当然それは還元すべきものである。しかし、当時の想定としては妥当なものであったと現在においても考えております。

小宮武喜民社党

○小宮委員 その問題はまた別にしまして、先に進みます。  農林省がいま養鶏農家に対して生産調整を指導をされているわけですけれども、この生産調整と今回の特別融資との関連づけについてはどのように考えておられるのか、説明を求めたい。

澤邊守農林省畜産局長

○澤邊政府委員 御承知のように、鶏卵の消費量がすでに世界最高の水準に達しておりまして、ここ数年来、計画的な生産の必要性、需要に見合った生産の必要性ということが関係者の中で叫ばれておりまして、そのような需要に見合った生産を行なうための生産調整といいますか、計画生産ということを、行政指導も行ないながら、四十七年の半ばから実施をしてまいっておるわけでございますが、先ほど来お話しが出ておりますようなえさの価格の高騰と、それによります、経営の圧迫という点から、いよいよその必要性が出てまいっておりますので、今回の低利融資を実施することと関連づけまして、生産調整を推進するということで、現在すでに各県の担当者の会議等も終わり、さらに、農業協同組合系統あるいは商社系統、あるいは飼料会社系統それぞれにつきまして、生産調整に対する実質的な協力等について指導をいたしておるわけでございますので、それの効果をあらしめるために、生産調整に参加をしない、加わらないという農家は、今回の低利融資の対象からは除外してまいりたいというように考えております。

小宮武喜民社党

○小宮委員 生産調整に加わらないものは融資の対象にしないということでありますが、そういうように融資を行なうときは、これは私は生産調整に協力をしませんという人はおそらくいないと思うのです。生産調整には私も協力します、したがって融資もお願いしますと言うでしょう。金を措りる場合はえてしてそういうようなものなんです。しかし、一たん融資を受けてからもし生産調整に協力をしなかった場合、それの措置はどうしますか。

澤邊守農林省畜産局長

○澤邊政府委員 このたびの生産調整の実施につきましては、国の指導はもちろんのこと、県段階に需給調整協議会を設ける、さらに、郡、市段階に必要によっては地区の需給調整協議会をつくる、さらに、一定規模以上の養鶏をやっておる市町村段階におきましては、生産者あるいは農業団体、あるいは必要によってはふ卵業者、それから飼料関係者等を含めました需給調整協議会を開催いたしまして、そこで、自分の市町村の区域内においてはどの程度の生産目標を設定するか、その中で足並みをそろえてどういうような方法で生産調整を実施するかというようなことをきめてまいる。さらに、それらの実効性をあらしめるために一千羽以上をいま考えておりますが、一千羽以上の養鶏農家を台帳に登録するというようなことによりまして、もちろん法律的な根拠に基づく体制ではございませんけれども、行政指導により、双方の自主的な話し合いによってやるようにいたしておりますので、ただ単に口約束だけでやるということだけでとどまることはないと思っております。  それから、先ほど言いましたように、低利融資に対しましては、生産調整に加わる、実施をするということを条件といたしますと、確かに、先生がおっしゃいましたように、はたしてどこまで確認できるかという点は全く問題ないわけではございませんけれども、いま言いましたような体制のもとに、実態の把握、追跡も極力やりまして、融資は受けたけれども、もし生産調整を実施しなかったというような場合は返還をさせるとかいうようなことはやりたいというふうに考えております。

小宮武喜民社党

○小宮委員 時間がございませんから、先に進みます。  今度の問題は、先月の二十四日に、昨年暮れに閉山した長崎県の三菱鉱業端島炭鉱の海底の廃坑からガスが噴出して、そのために魚が全然とれなくなったというような事件が発生しているわけですが、ちょうどこの海域は、いま、クロダイとかイシダイ、それからマダイあたりのシーズンなんです。特に、四月、五月はイセエビの漁期に入るわけです。そういうようなことで、漁民の間では、この問題について非常に心配をしておるわけです。それで、現在でも休業状態なんです。したがいまして、通産省に伺いますが、これがどういうような原因でこうなったのかということと、現在の状況と、いわゆる原因、対策、そして、この問題がいつまで続くのかということ、その点について的確にお答えを願いたいと思います。

原木雄介通商産業省立地公害局石炭課長

○原木説明員 端島炭鉱の概況から先に申し上げます。  端島炭鉱の気泡が出てまいりました区域は、ちょうど端島の南西約二・五キロメートル付近でございます。その付近は大体昭和四十年ごろから採掘を始めまして、昨年の十二月に生産をとめたわけでございますけれども、その間、採掘方式といたしまして少し変わっておりまして、従前からございました立て坑を使いまして、それから横のほうに水平に坑道を展開し、それから上のほうの石炭を掘るというかっこうをとったわけでございます。したがいまして、十二月に採炭をとめ、資材の撤収後一月中旬にポンプをとめたわけでございますので、毎分大体十一トン程度の水が入っておったわけでございますが、湧水いたしておりましたので、当然水がつくと思います。しかしながら、その採炭が、横に展開しました坑道から、今度は逆にまた上のほうに掘りました関係で、下のほうに水がたまってまいりますと、採掘区域にございました空気がどうしても逃げ道がなくなりまして、それが海底にございますすき間を通って海底にあわが出たんだろうというふうに判断をいたしております。  それで、三月二十四日ということでございますが、炭鉱のほうから私どものほうに連絡が参りましたのは三月二十八日でございまして、その当時は幅五メートル、長さ五十メートルにわたりまして、約三センチ程度の気泡が盛んに発生をしておったという報告を受けております。  四月三日に、私どもの福岡の鉱山保安監督局から監督官を派遣いたしました。  それから、このガスがどういうガスかということですが、大体そうあぶなくはないと思いましたけれども、炭鉱のことでございますので、メタンガスが入っておるという事態も考えられますので、四月四日に、私どもの福岡の監督局から一応第七管区海上保安本部のほうに参りまして、万一あぶないというような事態が発生したときの処置について相談いたしております。  それから、同時に、炭鉱側には、できれば少なくとも毎日一回ガスをとって分析をしろということを申しました。四月五日に潜水夫を入れて見させましたところが、いまのところ、岩盤といいますか、海底のほうには異常はないというようなことでございました。続きまして、四月八日の日に、九州大学の江淵教授にお願いいたしまして、現地調査をしていただきました。いろいろ方策があろうかということでございましたが、とりあえず、空気が水と置きかわれば大体なくなるだろうということでございましたが、早めにやろうということもございまして、四月十日から、立て坑を使いまして、ポンプで海水を入れて早く空気を追い出すという作業にとりかかっております。四月十日から二十二日までの間は、大体一日八百十トン程度、二十三日以降は大体千トン程度の水を坑外というか、海の水をくんで立て坑に入れております。現在のところ、昨日の結果を申し上げますと、大体幅一メートル、長さ十メートル程度が一カ所だけで、しかも、気泡の発生は非常に勢いが弱くなったということでございますので、先ほど先生が御心配になられましたように、今後相当程度続くということはなくて、相当早く終わるのではないかと思います。ただ、その時期については、どのくらいかかるかということはわかっておりませんが、予想より早く終わるのではないかと思っておりますが、とりあえず、再度明日炭鉱側で潜水夫を入れて海底のほうを調査するということにいたしております。  なお、出ておりますガスがどういうガスかと申しますと、四月二十四日、昨日とりましたものを申し上げますと、酸素が一〇・三%、窒素が八八・八%、炭酸ガスが〇・〇二%、メタンガスが〇・八%、あと、一酸化炭素が二・八PPM、エタンが二PPM弱、と、こういったものが入っておるわけでございます。  それで、このガスがどういう問題があろうかということで、いろいろと九州大学その他に当たっておりますが、いまのところ、生物に影響があるようなことは考えられないということでございます。  それから、爆発の点につきまして申し上げますと、酸素が一〇%程度では爆発いたしませんが、かりにメタンガスがもう少しふえたらどうなるかと申しますと、メタンガスの爆発限界と申しますのが大体五%から一五%の範囲内でございますので、いまのところ、ここから出ておりますガスでは引火爆発というようなおそれはないものというふうに判断をいたしております。  ただ、今後どういう変化があるかは、問題があるといけませんので、毎日炭鉱側にはガスをとって分析させるという措置はとっております。

小宮武喜民社党

○小宮委員 ガスの発生が早く終息するということはいいことですが、いまでも漁民は出漁を休んでおるわけです。  そこで、今度は水産庁にお尋ねしますが、この問題による漁民の被害は大体どれくらいと推定されますか。発生してからずっと漁民は休んでおるわけですから、その点はいかがですか。

松下友成水産庁研究開発部長

○松下説明員 先生の御指摘のとおり、三月二十四日から休漁しているわけでございますけれども、どの程度の被害といいますか、その点につきましては、現在漁業者のほうから話がございませんので、的確な数字を現在の段階で申し上げることは困難でございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 休漁しておることは事実です。したがって、それだけの被害があったことも事実ですから、今後漁業補償の問題が当然浮かび上がってくると思うのです。したがいまして、今回の場合に、企業側にその責任があるのか。私は当然企業側が漁業補償をすべきだと考えるわけですが、その点の見解は、水産庁、どうですか。

松下友成水産庁研究開発部長

○松下説明員 お答え申し上げます。  長崎県の意向といたしましては、企業側に対しまして、誠意をもって話し合いをするようにという指導をする意向であるという点を伺っておるわけでございまして、水産庁といたしましても、当事者間において円満に話し合いが行なわれるよう、心要に応じ県その他を指導してまいりたいというふうに思っておるわけでございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 この端島鉱の閉山によって新たな問題が発生したのは、この海域で操業する漁民の方々、あるいは入出港する漁船の航路標識に端島鉱の照明がなっていたわけです。ところが、いよいよ閉山して、今度はまっ暗やみになるわけですから、その意味で、灯台をここにぜひ一つ設置してほしいという関係漁民からの強い要請が出ているわけですが、この点について、漁船の航行安全上からもぜひ一つ灯台をここに設けるべきであるというように考えますが、海上保安庁が来ておられると思いますが、ひとつ御答弁を願いたい。

横田不二夫海上保安庁燈台部長

○横田説明員 お答えいたします。  先生御指摘の事実につきましては、閉山のことでございますけれども、昨年の十二月ごろに知りまして、それ以来、当庁の出先でございます第七管区海上保安本部におきましては、すでに実態調査を開始いたしております。  その調査の第一点は、将来この島がどのような状態になるかということ、これが第一点でございます。それから、第二点は、一月十五日以降閉山が行なわれまして、徐々に人が減っていくわけでございますけれども、その間に灯がどのようになっているか、現実に航行の危険がどのように迫っているかということ、これが第二点でございます。  第一点につきましては、聞き及びますところによりますと、三菱鉱業株式会社においては、この島を産炭地域振興対策対象地域の一つとして、県、町とともに新たな企業誘致等を考えておられるということも聞き及びますので、将来この島にどの程度の灯が残るのか、完全な無人の、無灯火の島になるのか、それとも、従来ほどではないにしても、ある程度の灯が残るのか、その点を、確かに将来を見越して知りたいわけでございます。そういたしませんと、灯台につきましては、恒久的な施設でございますので、まず土地の確保、それから電力の確保という点から問題があろうかと思います。この点につきましては、地元の七管本部におきまして、地元の関係の皆さんからよくお話しを伺って、それに沿って対策を進めてまいりたい、かように考えております。  それから、第二点の、差し迫った危険につきましては、現在のところ、四月二十日、先週末でございますが、当方の船艇、それから見回り車両等の報告によりますと、現在のところ、中央部にございます旧職員宿舎、一番高層の建物でございますが、これが全層灯火を掲げており、また、島の南北に強力な灯火がある、と、かように報告を聞いております。したがいまして、現在では島の全容はほぼ明らかでございますので、ただいま直ちに危険があるほどのことはない、かように存じておる次第でございます。  将来につきましては、必要があればそのような必要な標識をつくってまいりたい、かように考えております。  以上でございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 企業誘致の問題はどうなるかというような問題にも触れられましたけれども、あそこは少しでもしけると船が通わないという問題が年に何回も起きるわけです。したがいまして、企業誘致の運動はやっておられるけれども、はたして企業があそこに誘致できるかどうかということは、私は非常に疑問だと思うのです。そういうような意味で、企業誘致の問題が明らかにならなければ海上保安庁としては灯台の設置の問題についても足踏みするというようなことでは、そうしたら、企業誘致は、たとえば期限を切って、一年以内に誘致運動をやるとか、それでだめであれば、その後は誘致運動を打ち切るとかという問題ではなくて、やはり誘致運動というものは今後も続けられていくでありましょうけれども、あそこに企業が進出するということは、慈善事業でやる人なら別だけれども、まずまず、おそらくあり得ないと私は思う。したがって、いま現に、四月一ぱいであそこは全員が島を離れることになっております。私は今度帰ったら行ってみるつもりですが、現在でも三十世帯もいないわけですから、残務処理の人だけですから、そういうような意味では、海上保安庁がそういうような考え方であるならば、そういった時期までに全く火が消えてしまうというようなことになりますと、漁船の航行上も非常に危険ですから、これは三菱鉱業と話し合うかどうかして何らかの対策を立てておき、その結果によって海上保安庁としてはどうするかということを万全の措置を講じておいてもらわないと、企業誘致がどうだこうだというようなことだけでこれを放置されるということは非常に危険だと思うのです。だから、そういう万全な遺憾のないような措置をぜひ講じておいてもらいたいということを考えるわけですが、いかがですか。

横田不二夫海上保安庁燈台部長

○横田説明員 お答えいたします。  先生のお話しはごもっともでございまして、将来的に見ますとどうするかということは問題がございますけれども、将来で見まして、恒久的な灯台を海上保安庁独自の電源を整備してやるといたしますれば、現在の価格にいたしましても二千数百万円するわけでございます。これは、太陽電池にしてなおかつそうでございます。ところが、いまの電源が確保されて、かつ、現在の一番最高所にあります建物の上に簡単な灯器をつけるということ、それから、まわりの所要の場所に四カ所ばかり副灯をつけるという程度のことでございますと、その十分の一の二百万程度でできるのでございます。そういうことでございますから、応急措置が必要であるということであれば、三菱炭鉱株式会社あるいはその他県、町等とも御相談いたしまして、適時の措置を抜かりなくやりたい、かように考えております。

小宮武喜民社党

○小宮委員 わかりました。  次に移ります。これも通産省にまずお聞きしておきたいと思うのですが、昨年末閉山した東邦亜鉛の対馬鉱業所が、国や県の公害調査の中でごまかしの資料を使っていたということが大きく問題になっております。この問題は、私があとでまた農林省に質問する問題と関連してきますので、若干お答えを願いたいのですが、このごまかしの試料が行政上どのように使われていたのか、その点はいかがですか。

石川丘通商産業省立地公害局鉱山課長

○石川(丘)説明員 お答えいたします。  鉱山保安法に基づきまして、鉱山の場内から出ます排出水に対する水質の監督をいたしておるわけでございます。したがいまして、すりかえられた試料は排出水の監督が十分にできていなかったということになろうかと思います。  また、ただいま先生御指摘の資料につきましては、俗称で「青峰報告」というのがございますが、その中にズリの量が記載されてございます。これは、今回の告発されました隠蔽事件とは直接に特別関係はございませんけれども、昭和四十四年当時に重金属が問題になりましたときに、会社側よりレポートさせております。その資料が「青峰報告」の一部に使われておりまして、地元の方々より、あの数字はどうも怪しいという御指摘がございまして、現在、それにつきまして再度調査をいたしておる段階でございます。  したがいまして、直接的には水質の調査、監督上の問題でございますが、水質の調査に基づきますサンプルがすりかえられたということが第一点でございます。  第二点は、今回の隠蔽事件と直接関係はございませんけれども、ズリの量が違っておったということでございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 長崎県では、厚生省がきめた暫定基準に基づいて、大体〇・四PPM以上の米を、昭和四十四年、四十五年、四十六年と買い上げているのです。したがって、県が買い上げて、それで処分しておるわけですが、四十七年の五月からは土壌汚染防止法ができてからは、水田の買い上げをやっておるのです。その場合に、買い上げの費用負担について、「青峰報告」が大体基準になって、企業の負担は、「青峰報告」では、大体二六%か三〇%が対馬鉱業所の公害への寄与率だということになって、それを基準にして、水田の買い上げをする場合の負担を大体三〇%企業がやっておるのです。ところが、「青峰報告」自身がごまかされた試料で——全部とは申し上げませんが、通産省自身がごまかされた試料をもとにしてきたわけだから、それで通産省が資料をつくって「青峰報告」というものもつくられておるのは事実なんですね。そうしますと、公害の寄与率が二六%か三〇%というのは、寄与率が実はもっと実際は高かったかもしれません。私はそう思うのです。そうすれば、この企業が水田買い上げに要した負担割合の三〇%というのは、四〇%になるのか五〇%になるのか知りませんが、とにかく、「青峰報告」について、ごまかされた試料に基づいた通産省の資料がまた使われておるわけです。そういうような意味では、この公害の寄与率の二六%というのはもっとふえると私は思うのですが、その点の所管は通産省か、それとも環境庁か——通産省からひとつ……。

石川丘通商産業省立地公害局鉱山課長

○石川(丘)説明員 これは長崎県が主体になりましてやっている問題でございますので、私どもがお答えするのは必ずしも適当であるとは思えないのですけれども、先ほど申しましたズリの調査を長崎県と福岡鉱山保安監督局が共同で実施をいたしております。この実施の結果が、「青峰報告」に述べられております調査結果に修正が必要であるということになりますれば、ただいま先生の御指摘がありましたとおり、負担率が変わってくるということはあり得ると思います。

小宮武喜民社党

○小宮委員 いま県が実施しておる水田買い上げの問題は、農民の間では、この買い上げに反対だということで、土壌改良をやってほしいという農民の声が非常に強いのです。したがって、今度は東邦亜鉛の対馬鉱業所が閉山をしたということになると、あの流域の農民は全然生活のよりどころがないわけですから、水田を買い上げていただくよりは土壌改良をやってほしい、おれたちは土壌改良をやって、そこで生活を求めるのだという声が非常に強いのです。  そこで、今度は農林省にお聞きしますが、土壌改良をやるためにはどれくらいの費用がかかるのか。水田改良をする場合にも、大体あそこは島ですから、それも福岡から六時間ぐらいかかる島ですから、土壌改良するにしても、土を簡単に島の中に求めるということはなかなかむずかしいので水田買い上げをやったわけですが、しかし、今後は土壌改良というのは非常に強く出されておりますけれども、土壌改良をやるとした場合、まず、可能かどうか。可能であれば実際どれくらいの費用がかかるのか、これは農林省からお答え願いたい。

松元威雄農林省農蚕園芸局長

○松元政府委員 この地域では土地改良をいたすわけでございますが、この地域は土壌が下層まで深く汚染されているわけでございます。したがいまして、排土客土という方式はとれなくて、上のせ客土方法が適当だというふうに考えておるわけでございます。そこで、昭和四十五年度以降長崎県が現地改善試験を実施いたしておりますが、その試験及び調査結果からいたしますと、県の判断によりますれば、まず、平均いたしまして三十センチメートル程度の客土が必要であろう。もちろん、地域地域で若干の違いはございますが、大づかみにならしますと、その程度の客土が必要であろう。したがいまして、相当土工量が多いわけでございます。それから、第二は、水田の根の下層汚染土への侵入を防ぐ必要がございますから、ベントナイトを敷いて床締めを行なうということが必要である。第三番目といたしまして、客土したあとにおきまして水稲が減収するのを防止いたしますために、溶燐、珪酸カルシウムを投与する等、こういった対策を講ずる。そういたしますれば、カドミウム汚染米の生産を防止するということは技術的には可能というように考えておるわけでございます。  そこで、問題は、技術的に可能でございますが、特に客土が非常に厚いわけでございますから、はたして適当な採土地が見出せるかということで、目下、長崎県では、採土地といたしまして二カ所について調査いたしましたが、その地域の量だけではどうも不足であるということで、今後はさらにそのほかの採土地につきまして土量調査を続けるという意向で現在やっておるわけでございます。  そういった点を判断いたしますと、技術的には可能と考えておりますが、ただ、費用につきましては、いま申しましたとおり、採土の量が島全体として調査をしなければならぬものでございますから、それとの見合いでございますから、事業費を直にいまこの程度ということまで確定できない段階にございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 いままでの、昭和四十七年以降の水田買い上げの場合も、県にしても、地元の厳原町にしても、かなりの財政負担になって、これは何らかひとつ国のほうでも援助していただけないかというような声が非常に強く出ていたんですが、水田買い上げをするにしても、土壌改良をするにしても、これは土壌汚染防止法で国の助成もありますけれども、やはり、かなりの負担がかかるわけです。これに対しては、農林省としては、法律に基づく負担以外はしないというような考え方でおられるかもしれませんが、こういうような特殊の事情の中で、地元町村あるいは県に対しての何らかの法律による以外の財政援助というものが考えられないかどうか。一応これもついでに農林省にお聞きしておきますが、何らかの方法はありませんか。

大山一生農林省構造改善局長

○大山政府委員 公害に対しましては、公害の防止に関する事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律によりまして、排土でありますとか客土という場合においては、原因者の負担の部分を除いてのことでございますけれども、五五%の高率補助をしているわけでございます。一般の場合のこの種の客土というものが最高四五%であるということ、それから、離島につきましても五〇%という点からいきますと、非常に高い補助率ということになっているわけでございます。また、採択基準につきましても、一般が二十ヘクタールというのを十ヘクタールまで下げているという非常に大きな負担をしている。それから、県におきましても、原因者の負担を除きました額の三割以上を負担する。こういうふうなことになっておることにかんがみますと、先生の御指摘のようにはなかなかまいらないというふうに考えているわけでございます。  その点、立地条件というような問題もいろいろあると思うわけでございますけれども、この種のものについて補助率等が非常に高いということがございますので、やはり何ともならぬというふうに現在のところ考えているわけでございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 先を急ぎます。  今度はちょっと環境庁にお尋ねしますが、佐世保港内において、米軍の艦船あるいは施設からの油の流出事故が再三再四起きているのです。そのたびごとにいろいろ問題になってはいるんですが、ちょうど先月の二日にも、庵崎というところに米軍の貯油タンクがあるわけですが、そこからまた油が流れ出して、地元漁民の間で、米軍の環境保全に対する無神経さに非常に怒りが訴えられているわけですが、環境庁は、この庵崎の貯油タンクからの油の流出事故を御存じなのかどうか。それと、また、環境庁は昨年十二月に米軍基地の環境調査を行なったはずでありますが、昨年十二月の環境調査の場合はどこどこを対象にして、どういうふうな方法でこの環境調査をやられたのか、ちょっとお聞きしておきたいと思うのです。

松田豊三郎環境庁水質保全局企画課長

○松田説明員 昨年の十二月に、佐世保米軍施設区域につきまして、いま政府が実施しております米軍施設区域の一斉調査、環境調査の一環といたしましての立ち入り調査をいたしたわけでございます。その際には、通常の米軍施設区域内のいわゆる事業活動に基づいて、環境汚染がどのように生じているか、また、生ずるおそれがあるか、それに対してどういうふうな改善措置をとるべきであるかというふうなことを中心に調査をしたわけでございます。そういうふうな観点から申しまして、米軍の施設区域の中のたとえば汚水処理施設でありますとか、あるいはばい煙発生施設でありますとか、あるいは港内の水質とか、それからいろいろな過去の汚染の蓄積の状態を見るということで、ヘドロでございますが、海底土、こういうものを調査いたしまして、必要な試料の採取をして、分析をいまやっている段階でございます。  その際に、御指摘のような貯油施設といいますか、タンクといいますか、その地下タンクがございますが、その辺の問題がいろいろあることも聞いておりましたので、その辺につきましても概況調査をいたしたわけでございます。  ただいま御指摘のありました庵崎の貯油施設でございますが、このタンクにつきましては、私どもが調査をいたした段階では、これは非常に古い施設のようでございますが、油が漏れるという問題がございまして、修理中ということでございまして、その修理が終われば漏れる事故もなくなるであろうというふうな概況を聞いてきたわけでございます。そういうふうなことでございまして、その当時はタンクそのものからの漏出事故というものは調査時点ではございませんでした。  先生の御指摘の先月の二日と申しますのは、われわれのほうで海上保安部のほうから聴取したところによりますと、それは二月二十六日ということのようでございますが、庵崎のタンクからのものと考えられる油の流出事故があった。それで、オイルフェンスを張りまして除去の対策を講じまして、私どもの聞いている範囲内では、それほど大きな事故にならないで一応対策を完了しているというふうに聞いているわけでございます。  なお、このタンクの修理状況その他につきまして、はたしてタンクの修理が完全に行なわれて使用されたものかどうか、その辺につきましては私ども非常に心配でございまして、地元の県とかあるいは防衛施設局等にも御連絡いたしまして、そういう施設の事故といいますか、故障といいますか、そういうものからまいります汚染が生じないように、と、こういうふうなことを要望申し上げているわけでございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 確かに、いまのタンクは大正末期ごろ旧海軍でつくられたタンクです。したがいまして、いままでも何回ともなく油が流れて、付近の漁民に対して漁業補償を行なったこともあるわけですが、ちょうど中東戦争が始まってから、こういうような古いタンクに全部油を入れ出したわけです。だから、おそらく、修理が不完全の結果こういうような事故が起きたのだろうと思いますが、こういうようなことが今後とも再々続くならば、漁民は非常に被害を受ける。  その意味で防衛庁の方に質問しますが、今後このような油の流出事故が起こらないようにするためにはどういう対策を立てられておるのか。また、これは当然米軍のほうにも申し入れなければならないと思いますが、この問題について、防衛庁としての考え方はいかがですか。

河口甲逸防衛施設庁施設部連絡調整官

○河口説明員 お答えいたします。  ただいま先生が御指摘になりました庵崎の油漏れでございますけれども、あのタンクは、先生のおっしゃったように、確かに大正末期でございますか、旧海軍がつくって、終戦時に米軍が使っているという形でございます。確かに古くなってはおりますが、昭和二十六、七年ころには、米軍が約二億円くらいの金を出しまして修理をしているという事実もございます。それから、今回、二月二十六日に漏れましたタンクも、昭和四十六年ころに修理を行ないまして、そのうちの一つは油が入っておりますが、これは油が漏れておりません。あとの一つは、四十六年当時に修理が行なわれて、大体三年間ほど油が入っていなかったわけでございます。今回テストに油を入れたところが、遺憾ながら油が若干漏れた、と、こういう事実でございます。そして、そういう事実の報告を受けましたので、当庁の出先の福岡防衛施設局と、さらにその出先の佐世保防衛施設事務所を通じまして、現地の米軍に厳重に抗議を申し入れるとともに、原因についていろいろ事情を聴取いたしました。現在判明したところでは、修理したタンクの上部に若干の亀裂があったようでございまして、そこから油が漏れたようでございます。  いままでの情報では、全部油を干して、そういう原因を確かめて、今後注意したいと言っておるようでございますが、防衛施設庁といたしましても、この施設区域と申しますか、地位協定によって米軍に使用を許している施設については、一般的に言って日本国の法令はもちろん適用になりますし、地位協定の中にも、基地内の作業は周辺の公共の安寧に十分注意して作業することになっております。それからまた、日本の法令を尊重することになっておりますので、当然、その周辺に及ぼす影響、環境の保全については、米軍としても十分配慮を払っておることと存じますし、また、従来も、先生がおっしゃったように油漏れが過去には何件かございましたので、事あるごとに、そのつど米軍に厳重に申し入れて、米軍のほうも、そのために、タンクの補修とか、そういうこともやっておったわけでございます。実際にそういう補修もやっておったわけでございますけれども、遺憾ながら今回また油が漏れましたので、米軍に対してそういうことが絶対にないように申し入れたわけでございます。今後もそういう考え方で米軍に注意を喚起していきたいと思っているわけでございます。  それから、漁民の皆さん方に被害があって損害が出るような場合には、これも昭和四十六年当時賠償金をお支払いしたわけでございますけれども、今回もそういう被害がございますれば、地位協定の規定に従いまして、原因の究明、被害額、そういうことを十分検討いたしまして善処いたしたいと思っておるわけでございます。

小宮武喜民社党

○小宮委員 それじゃ、最後に防衛庁にさらに一点質問いたします。  この油漏れの問題とは直接関係はございませんが、佐世保港の周辺は、米運とか自衛隊の演習区域とかいうことのために操業制限を受けているわけで、それの漁業補償の問題については、毎年防衛庁と補償協議が行なわれているわけです。これはたしか五月か七月か、どちらかだったと思いますが、こういった事故ばかりでなくて、現在までの漁業補償についても、漁民から、これはあまりにも低過ぎるということで非常に不満が出されているわけです。  今回もまたそろそろその改定の時期に近づいてきているわけですが、今度の改定にあたって、そういった漁民の補償というものを十分配慮して、補償額をもっと大幅に引き上げるべきだというふうに私は考えますが、防衛庁として、今度の改定期に、漁業補償額についてどのような考え方で臨むつもりでおられるのか、防衛庁の考え方をお聞きしておきたいと思います。

奥野貞広防衛施設庁施設部施設補償課長

○奥野説明員 ただいまの御質問の件でございますが、御説明いたします。  御質問の範囲は、佐世保の海軍施設水域、高後崎の港湾防空訓練水域だと思いますが、従来、これにつきましては、現地調査の結果に基づきまして、適正な補償額を算定して、また、地元の御同意を得てやっておるわけですが、お話しのように増額ということがそのつど起きておりまして、その場合には十分御協議して、その算定基準がございますので、その基準にのっとって、その中でできる範囲で御要望に沿うように努力してきたわけでございます。いまの御趣旨の今回のことにつきましても、地元の御要望をよく聞きまして、協議して、また、原因等につきましても、どういう点に問題点があるのか、よく協議して、適正な補償をいたすように努力いたしたいと考えております。

小宮武喜民社党

○小宮委員 これで質問を終わります。

仮谷忠男自由民主党

○仮谷委員長 通産省、環境庁、海上保安庁、防衛施設庁、どうも御苦労さまでした。  次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。    午後四時五十九分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗