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72回国会衆議院1974/02/13

逓信委員会 第4号

発言数
9
登壇者
4
会派数
2
開催日
1974/02/13

会議録

廣瀬正雄自由民主党

○廣瀬委員長 これにより会議を開きます。  逓信行政に関する件について調査を進めます。  まず、郵政省所管事項について説明を聴取いたします。郵政大臣原田憲君。

原田憲自由民主党郵政大臣

○原田国務大臣 逓信委員会の皆さまには平素から郵政省所管業務の適切な運営につきまして、格別の御尽力をいただき、ここに厚くお礼申し上げます。  申し上げるまでもなく、郵政省は全国津々浦々に散在する二万一千余の郵便局を通じて、郵便、貯金、保険の三事業を行ない、国民の日常生活にきわめて密着した重要な機能を果たしており、また、通信主管庁として、電信電話等をはじめとする電気通信及び電波、放送の各行政分野において国民生活の発展向上に寄与してまいっておりますが、現下のきびしい経済社会情勢の中で総需要の抑制、貯蓄の奨励等、高度成長から福祉優先を指向する政府施政の方針にのっとり、私どもに課せられました重大な使命を果たし、国民の皆さまの御期待に沿うべくこん身努力してまいる所存でございます。  本日は、この機会に所掌事務の当面する諸問題について所信の一端を申し上げ、皆様の深い御理解と格別の御協力を賜わりたいと存じます。  まず、郵便事業について申し上げます。  昨年末期における郵便業務は、労働組合の長期かつ激しい闘争により、一時全国で二千万通をこえる滞留が生ずるなど業務運行が大きく混乱し、さらに国鉄の輸送事情や日本海側の豪雪の影響も加わって国民の皆さまにたいへん御迷惑をおかけしましたことは遺憾に存じます。このため年賀郵便物の処理につきましても懸念されたところでありますが、幸い、全国的におおむね順調に配達することができました。特に本年は、郵便外務員に休養を与えるため一月二日の郵便配達を休止させていただきましたが、このことについての国民の皆さまの御協力と御理解にあらためて感謝する次第であります。  郵便事業の財政の問題につきましては、昨年十二月、郵政審議会から郵便事業の健全な経営を維持する方策について答申をいただきまして、答申は、郵便事業収支の改善をはかるためには、この際、郵便料金を改正することが適当であるとの御意見でありましたが、昨今の経済情勢にかんがみ、現在の最大の政治課題である物価抑制に取り組む政府の公共料金抑制の基本方針にのっとり国鉄運賃、消費者米価の値上げ繰り延べの措置と同様に通常郵便料金については昭和四十九年度予算にその改定を織り込まないことといたしました。  小包料金につきましては国鉄の小荷物運賃との関係もあり十月から改定することとしておりますが、通常郵便物の料金凍結の結果、郵便事業収支は、昭和四十九年度において約七百億円の歳入不足が生ずる予定となっております。これらにつきましては緊急の措置として同額の借り入れ金によりまかなうこととしております。  なお、郵政審議会の答申では、郵便事業の改善策について種々の提言をいただいておりますので、これら検討すべき事項については鋭意検討いたし郵便事業の円滑な運営につとめてまいりたいと存じております。  次に、為替貯金事業について申し上げます。  政府の貯蓄増強策の一環として郵便貯金としましても、昨年以来四回にわたり貯金利率の引き上げを行なったほか、特別定期貯金を新設するなど、預金者の利益増進につとめ、貯蓄に対する国民の信頼感を高めるよう努力をしてまいりました。また、今国会冒頭には、貯金総額制限額の引き上げを内容とする郵便貯金法の一部改正を御可決いただき、去る十二月十五日から施行しているところであります。  郵便貯金としましては、今後とも国民に魅力のある貯蓄手段を提供し、国民の消費生活の合理化と、健全な資産形成に寄与しつつ、貯蓄の増強に努力する所存でありますが、さしあたって今次国会におきましては、国民生活の実態に照らし、預金者貸し付け制限額の引き上げについて御審議をいただく考えであります。  次に簡易保険事業について申し上げます。  簡易保険は、国の信用と組織を基盤とし、生命保険の普及を通じて、国民の経済生活の安定と福祉の増進につとめてまいっております。  最近におけるわが国の経済社会の変化は著しいものがあり、国民の保険需要も高度化、多様化しておりますが、一方、外国生命保険会社の進出等を契機として、わが国における生命保険事業は新たな対応を求められております。このような情勢に対処し、簡易保険は、国営事業としての特色を生かしながら、時代の推移に即応したサービスの向上と経営の効率化に一そうの努力を払ってまいりたいと存じます。  この一環として、さきの特別国会で簡易生命保険法の一部改正を御可決いただき、本年一月から定期保険及び疾病傷害特約を創設する等制度の充実をはかったところでありますが、さらに、昭和四十九年度においては、加入者に対する保障の充実をはかるため保険金の最高制限額を引き上げるとともに、資金運用利回りの向上を通じて加入者利益の増進をはかるため資金運用範囲を拡大する等、制度の改善を行なうことを予定しており、今次国会におきまして、所要の改正法案について御審議をいただく考えであります。  ところで郵政事業は、人力に依存する度合いのきわめて高い事業であります。したがって、業務の円滑な運営をはかる上で、労使間の円満な協調関係の樹立は不可欠なことであり、省としましても特に重要課題として取り組んでいるところであります。  幸い、昨年末、省から組合側に対して、労使関係の正常化について労使双方が真剣な努力をすべきであることを提起しましたところ、組合側からも同意が得られ、両者共通の基本認識が得られましたので、今後さらに労使関係の改善がはかられていくものと期待しております。  省といたしましては、今後とも誠実でしかも筋の通った労務管理を行ない、秩序ある明るい職場づくりのために積極的な努力を傾けていく所存でありますが、労使関係はあくまでも労使双方の存在の上に成り立つものでありますことから、労働組合に対しても労使関係の正常化に努力するよう率直に要望してまいりたいと考えております。  なお、事故犯罪の防止につきましては、省をあげて努力してまいったところでありますが、事業の信用確保のため今後一そう防犯体制の強化をはかりますとともに、不祥事件等の根絶を期し、国民の期待と信頼にこたえるため職員の指導監督に配意し、もって綱紀粛正の実をあげるよう格段の努力をいたす所存であります。  次に、電波、放送行政について申し上げます。  今日、電波の利用は、わが国の社会、経済活動のあらゆる方面に及んでおり、今後さらに増大する傾向にあります。また一方、宇宙開発、海洋開発における電波利用等新しい分野の技術開発も急速に進展する趨勢にあります。  これらの情勢にかんがみ、今後、多様化し、高度化するであろう国民の情報需要の動向に即応して、適時適切な電波行政を推進してまいりたいと考えております。  当面する問題について申し上げますと、通信衛星及び放送衛星の開発につきましては、これまで順調に進捗いたしております。昨年十月二十九日、宇宙開発委員会におきまして、両衛星の昭和五十一年度打ち上げが正式に決定されましたが、最近における諸外国の急速な宇宙開発の現状に照らし、わが国としても国際的権益の確保をはかるとともに、今後増大する通信需要、放送需要を満たす技術の確立をはかるため、昭和五十一年度打ち上げはぜひともこれを実現する必要がありますので、今後さらに一そうの努力をしてまいりたいと考えております。  テレビジョン放送につきましては、最近の石油不足からくる緊急事態に対処するため、電力節約をはかる見地から、昨年十一月、深夜におけるテレビジョン放送を実施している一般放送事業者に対し、午前零時以降の放送を自粛するよう要望したのであります。また、去る一月十六日からは、東京タワー等三十三の事業所に対し、電気事業法に基づく電力の一〇%の使用制限が行なわれております。なお、日本放送協会におきましては、電気事業法に基づく電力の使用制限の実施に伴って、一月十六日からテレビジョン放送時間の一〇%を短縮しております。  次に、電気通信行政について申し上げます。  資源、エネルギーの節約、流通機構の整備改善等わが国が当面している重要課題に対処するため、電気通信はきわめて有効に機能するものと考えられます。このような見地から、生活必需品としての加入電話の需給均衡の達成に一そうの努力を傾注するとともに、データ通信その他の情報通信システムの開発等、社会的要請に応ずる新しいサービスの開発実用化を推進していく所存であります。また、国際交流の緊密化、多様化により国際間のかきを越えた情報の自由かつ円滑な疎通の必要性が一段と高まっていることにかんがみ、各国の電気通信関係機関との密接な連携をはかるとともに、衛星通信、海底同軸ケーブルなどの最新の技術による世界情報通信ネットワークの形成促進に寄与していく所存であります。  さらに、わが国の高度に発達した電気通信技術に対する開発途上国の期待にこたえ、国際協力を一段と推進していきたいと考えております。  以上、所掌事務の当面の諸問題について所信の一端を申し述べさせていただきましたが、この裏づけともなります昭和四十九年度予算案につきまして概略を御説明申し上げます。  まず、一般会計でありますが、歳出予定額は百十九億九千七百万円で、これを前年度予算額と比較いたしますと、八億四千六百万円の増加となっております。  この歳出予定額には、通信衛星及び放送衛星の開発に必要な経費のほか、電離層観測衛星及び実験用静止通信衛星の研究開発、福祉社会のための情報通信システムの開発調査、総合的電気通信施策の強化など、多様化する情報化社会に即応した通信行政に必要な経費が含まれております。  次に、郵政事業特別会計でありますが、歳入予定額、歳出予定額とも一兆八千百三十八億円で、前年度予算額と比較いたしますと、歳入では五千百九十億円、歳出では五千五十七億円とそれぞれ増加いたしております。この歳入予定額中には、業務の運営に要する経費の財源として六百九十六億円の借り入れ金を計上いたしております。また、歳出予定額中には、重要施策としております郵便局舎の改善、集配運送諸施設の拡充整備等円滑な郵便業務の運行を確保するための施策に必要な経費をはじめ、郵便貯金、簡易保険の増強と利用者サービスの向上に必要な経費、並びに明るい職場づくりのための施策に必要な経費などが含まれております。  次に、日本電信電話公社の予算案でありますが、建設投資につきましては、総需要抑制の方針に沿って、電話の増設に重点を置くとともに、その他投資については、つとめて圧縮することにより建設勘定支出予定額を一兆二千五百四十億円とし、これにより一般加入電話三百二十万加入、事業所集団電話七万五千加入等の増設を柱とする建設計画を実施することとしております。  損益勘定の収入予定額及び支出予定額とも一兆九千二百七十七億八千万円で、ともに前年度予算額と比較いたしまして二千六百五十三億五百万円の増加となっております。  また、資本勘定の収入予定額及び支出予定額とも一兆四千九百二十九億二千百万円で、収入では、減価償却引き当て金等の内部資金で六千九百十三億三千九百万円、加入者引き受け電信電話債券等の外部資金で八千十五億八千二百万円を見込んでおりまして、この外部資金のうちには政府引き受け債三百三十億円、特別債一千七百五十億円が含まれております。なお、支出では、前述の建設投資のほか、債務償還等に二千三百八十九億二千百万円を予定いたしております。  以上、るる申し述べましたが、郵政省所掌事務の円滑な運営のため委員各位の御支援、御協力を切にお願い申し上げる次第でございます。     —————————————

廣瀬正雄自由民主党

○廣瀬委員長 次に、日本電信電話公社事業概況について説明を聴取いたします。日本電信電話公社総裁米澤滋君。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○米澤説明員 電信電話事業につきましては、平素格別の御配意と御支援を賜わり、まことにありがたく厚く御礼申し上げます。  ただいまから、日本電信電話公社の最近の事業概況について御説明申し上げます。  まず経営状態でありますが、昭和四十八年度は、電信電話拡充第五次五カ年計画の初年度として、建設資金一兆一千九百四十億円をもって、一般加入電話三百十万加入を中心とする電信電話の拡充、改善を実施するとともに、データ通信サービスの開発拡充を積極的に推進しております。  本年度予算におきましては、事業収入を一兆六千六百二十五億円と見込んでおりますが、十二月末における実績は一兆二千四百十四億円でありまして七四・七%の達成率であり、収入予定に対しましては、おおむね順調に推移しております。  公社といたしましては、今後とも、加入電話の早期架設、通話の利用促進をはかる等の経営努力により、収入確保につとめてまいりたいと考えております。  建設工事につきましては、工事費総額は、前年度からの繰り越し額に加え一兆二千四百八十六億円となっておりますが、最近における経済情勢にかんがみ、政府の財政運営の方針に即応して契約の繰り延べを実施した結果、十二月末における契約額は一兆一千三百三十一億円でありまして、総額に対し九〇・七%の契約率となっております。一方、支出状況についてみますと、十二月末における支出額は九千二百二十四億円でありまして、総額に対し七三・八%の支出率となっております。  また、十二月末における加入電話の増設数は二百五十三万加入でありまして、年間予定の八一・七%を消化しております。  なお、第六十五回通常国会におきまして御可決いただきました広域時分制につきましては、昭和四十七年十一月十二日から逐次実施してまいりましたが、昨年八月の沖繩県を最後に全国すべての地域について円滑裏に切りかえを完了いたしました。  次に、昭和四十九年度予算案につきましては、電信電話拡充第五次五カ年計画を基礎とするとともに、政府の総需要抑制の方針に沿って編成いたしました。  まず、事業収支計画でございますが、収入は総額一兆九千二百七十八億円で、その内訳は、電信収入三百八十八億円、電話収入一兆七千三百二十三億円、専用収入一千二十八億円、雑収入五百三十九億円を見込んでおりまして、昭和四十八年度に比べて二千六百五十三億円の増加となっております。  一方、支出は総額一兆九千二百四十七億円で、その内訳は、人件費五千八百四十九億円、物件費二千七百九十九億円、業務委託費九百九十億円、減価償却費六千五百十五億円、その他利子等三千九十四億円でありまして、昭和四十八年度に比べて二千六百六十八億円の増加となっております。  以上の結果、収支差額は三十一億円となります。  建設投資について申し上げますと、その規模は、総額一兆二千五百四十億円で、前年度当初予算一兆一千九百四十億円に対し五・〇%の増加となっております。  この資金の調達は、内部資金で六千九百十三億円、外部資金で八千十六億円、総額一兆四千九百二十九億円でありますが、このうち債務償還等二千三百八十九億円を除いた額を建設資金に充てることといたしております。  外部資金の内訳は、加入者債券四千二百三十四億円、設備料一千七百二億円、政府引き受け債及び特別債で二千八十億円を予定いたしております。  建設計画の内容について申し上げますと、一般加入電話三百二十万加入、公衆電話約八万四千個等の増設を計画いたしております。  なお、基礎工程につきましては、手動式局の自動化を推進するとともに、既自動式局においても、設備の行き詰まり状況、近傍局とのサービス均衡等を考慮して、分局開始を行なうなど、合計一千百三十二局の新電話局建設を行なうことといたしましたが、このうち昭和四十九年度中にサービスを開始する局は、五百七十二局であります。  また、データ通信施設につきましては、需要の実態等を勘案し、六百四十五億円をもって、販売・在庫管理システム七システム、科学技術計算システム三システム、各種システム二十一システムの建設と、特定通信回線五千六百回線及び公衆通信回線二千端末回線等の増設を計画いたしております。  また、災害時における通信の確保をはかるため、昭和四十八年度に引き続き防災計画を推進するほか、農山漁村における電話サービス改善のため、逐次加入区域の拡大をはかるとともに、既設地域集団電話についても、一般加入電話への変更、組み合わせ数の緩和等を行なうことといたしております。  以上をもちまして最近の公社事業の既況説明を終わらせていただきます。

廣瀬正雄自由民主党

○廣瀬委員長 これにて郵政省所管事項及び日本電信電話公社事業概況の説明は終わりました。  小沢君から、ただいまの説明について発言を求められております。この際、これを許します。小沢貞孝君。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 冒頭からこういうことではたしていいかどうかと私は思うのだが、いま電電公社総裁からの説明の第一ページ終わりから四行目にいくと、「一般加入電話三百十万加入を中心とする」というぐあいに三百十万個になっております。先ほど郵政大臣の説明の終わりから二ページの一番最後の行には「これにより一般加入電話三百二十万加入」とこうなっております。それからまた電電公社総裁のほうの終わりから三ページ目の最初から四行目によると、「建設計画の内容について申し上げますと、一般加入電話三百二十万加入」、最初から数が違うんだが、これは提案からこういうことじゃどうかと思うので、ひとつ次回の委員会の冒頭に、どれが正しいのかあらためて説明をお聞きいたしたいと思います。  以上であります。

米澤滋日本電信電話公社総裁

○米澤説明員 私、ちょっと補足させていただきますと、最初に申し上げました公社の説明は四十八年度を述べておりまして、最後の予算は四十九年度になっております。四十八年度が三百十万加入、四十九年度の予算案が三百二十万加入、そういうことでございますから、御了解願いたいと思います。

小沢貞孝民社党

○小沢(貞)委員 了解しました。

廣瀬正雄自由民主党

○廣瀬委員長 次回は明十四日木曜日午前十時理事会、十時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。     午前十一時四分散会

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