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72回国会衆議院1974/06/03

商工委員会 第40号

発言数
50
登壇者
10
会派数
4
開催日
1974/06/03

会議録

塩川正十郎自由民主党

○塩川委員長代理 これより会議を開きます。  内閣提出、地方自治法第百五十六条第六項の規定に基づき、工業品検査所の出張所の設置に関し承認を求めるの件を議題といたします。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。板川正吾君。

板川正吾日本社会党

○板川委員 工業品検査所の出張所の設置に関する件について若干質疑をいたします。  本件は、北海道と東北に出張所を新設したいというのでありますが、私どもも趣旨には賛成でありますが、この際、工業品検査業務について若干の質疑をしたいと思うのであります。  いままで北海道、東北地区で出張所がない場合にどういう処理をされておったか、その点を伺います。どういう方法で処理されておったのか。

増田実通商産業大臣官房長

○増田政府委員 いままで北海道及び東北地方には出張所がございませんでしたから、この必要がある場合には東京の本所から出張して検査その他を行なっておる、あるいは通産局の担当者がたとえばJIS工場の検査は、これは工業品検査所も両方やっているわけですが、その場合は通産局の担当がやっておるということでやっておったわけでございます。  O板川委員 今度はそれが常設されればなくなるわけですね。  そこで、ちょっと伺いますが、この出張所を設置するということを承認事項としておるという根拠ですが、なぜこの工業品検査所の出張所をつくるという場合に国会の承認を得なければならないのか。その趣旨は、どういうことからそういう規定があるのか。この規定があることは承知しておりますから、これは地方自治法第百五十六条の六項にあるわけでありますが、なぜ本項が必要とされるのか、この間の説明を自治省からしていただきたい。

砂子田隆自治省行政局行政課長

○砂子田説明員 工業品検査所の国会承認につきまして、地方自治法の規定の中に承認を求める規定が入っておるのはなぜかという御質問でございますが、これがつくられました法律の趣旨は、国の行政機関がいろいろ乱設されることによりまして、普通地方公共団体の自治行政が圧迫せられるということを防止しようとすることに出たものでありまして、地方行政機関といたしまして、対住民に全く何らの関係のないというものについてまで本条を適用しようということを考えておるわけではございません。

板川正吾日本社会党

○板川委員 国の地方行政機関が乱設をされるのがいけない、こういう趣旨で国会の承認事項としたわけでありますが、同じく百五十六条の七項には、ただし前項の規定は、これこれの場合には適用しないという規定がございます。それには、「司法行政及び懲戒機関、警察機関、検疫機関、防衛庁の機関、税関の出張所及び監視署、税関支署並びにその出張所及び監視署、税務署及びその支署、国税不服審判所の支部、鉄道現業官署、空港事務所その他の航空現業官署、地方郵政監察局、地方郵政局、地方貯金局、地方簡易保険局、郵便局及びこれらの出張所、地方電波監理局の出張所、電波観測所、文教施設、国立の病院及び療養施設、気象官署、海上警備救難機関、航路標識及び水路官署、港湾建設機関、営林署並びに専ら国費を以て行う工事の施行機関については、これを適用しない。」こう除外規定が七項にありますが、この検査所の出張所は、なぜこの七項の規定に入らないのか。性質上どうして七項の規定に入らないのか。いまの六項の趣旨からいえば七項に入ってもいいのじゃないか。     〔塩川委員長代理退席、委員長着席〕 これが乱設されるおそれはない、この地方自治の行政を混乱させるおそれもないというのに、なぜ七項の規定の中に入っておらないのか、この理由を伺います。

砂子田隆自治省行政局行政課長

○砂子田説明員 ただいまの御質問ですが、一応百五十六条の六項と七項とがありますので、その関連においてお話を申し上げることのほうがよろしいかと存じますから、そういうことで御了解願いたいと存じます。  百五十六条の第六項に国の行政機関と書いてございますが、国の行政機関であるといいますことは、一つは、国の地方機関であるということであります。第二番目には、地方公共団体の行なう行政と競合する行政を行なっている機関というのが、ここで示されている一応の行政機関であるというふうに考えられております。  そこで、地方機関とはどういうものをいうのかということになりますと、御案内のとおり、国家行政組織法の第三条に申し上げます行政機関、これは地方機関ではございませんから、これを除く地方の支分部局であるというふうに理解されておるわけです。その地方支分部局であるといいますものは、少なくとも府、省などの所掌事務を地域的に分掌させるために設けられた機関、特定の地域を管轄区域として設けられた機関、これが一応地方機関であるというふうに考えられておるわけです。  地方公共団体の行なう行政と競合する行政を行なっていることということの意味につきましては、一つは、そもそも地方公共団体の権能に属しない事務を行なっている機関、これはこの条項に当たらないということになっております。  そういう意味で申し上げますと、地方自治法の第二条の第十項に、普通地方公共団体というのは国の事務を処理することができないという規定がございまして、そこに「司法に関する事務」であるとか「国の運輸」であるとか郵便だとか、いろんなことが書いてございます。これに該当するようなものは、本来、地方機関でもありませんから、こういう仕事をするところは当然国会の承認が要らないということになるわけです。それから国の内部事務を処理している機関、これも当たらないということになります。  そこで、この百五十六条第七項という規定は、そういう考え方から申しますと、適用の除外とされている機関の中に、地方行政機関に当たらないものと当たるものとが双方羅列してあるという形になっておるわけです。私たちがこの百五十六条の第七項の適用除外をきめます場合には、ここにいま申し上げました司法機関でありますとか、立法機関でありますとか、防衛の機関でありますとか、そういうものは別といたしまして、一般的には権利義務の関係で一般化されておる個々別々に異なるところがなく処理されるようなものが国民的合意があるというふうに考えられているもの、これにつきましてはひとつ除こうではないか。それから、そのものの中でも、さらに裁量権というのがあまりないもの、こういうものを除こうという形でここに規定をいたしておるわけであります。  そういう意味で工業品検査所を見てみますと、少なくとも現実に検査をします態様から申し上げまして、これが一般的に国民の権利義務に関係なく個々別々に異なるところなく処理されるのかどうか、あるいは裁量権が全くないのかという点についてなお疑問視するところがありますので、それであれば、若干疑問があるとすればむしろ国会の承認をいただくことのほうがすなおであるという意味で今回の御提案を申し上げている次第です。

板川正吾日本社会党

○板川委員 国会の意思を尊重してかけること自体にわれわれは不服を申すわけじゃないのですが、七条との関係がどうも解せない点がある。防衛庁の機関なんかは国会の承認を受けずに地方にどんどんできるのに、こうした国民の、いわば消費行政に寄与する出張所を一々かけなければできない、こういう繁雑な手続をとっておくことはかえって矛盾じゃないか、必要なものならある意味ではどんどんつくっても、国会がそれをどうこう言う筋じゃないんじゃないかなという感じがするので伺ったわけでありますが、時間がございませんから、この議論はまたの機会にいたしたいと思います。  それから、これは検査所の監督者に申し上げたいのでありますが、時間がないから私のほうではしょって申し上げますが、四十三年以来の検査所の業務実績を見てまいりますと、四十三年から年々業務内容はふえております。そして四十三年に総計で二十八万件ぐらいの案件を処理していたのが、今日ではおそらく四十五万件に近い数字になっておると思います。そうしますと、この仕事の量では三八%なり四〇%近くふえておりますが、この人員のほうを見ますると、逆に四十三年、三百三十七人であるものが、四十九年度は三百四人、こういうように一割以上減っておる。業務内容は四割ぐらいふえておりながら、その作業する人員が一割ぐらい減っておるということは、どうも合理化があまりにも急激に押しつけられているんじゃないだろうか、労務管理上、その点非常に問題があるのではないかと思います。  そこで、この工業品検査所の関係をいろいろ見てまいりますと、出張所に三人か四人しか、出張所長以下いない。ポストは少ない、昇格のチャンスは少ないということで、三百人近い人々が働く意欲といいますか、重要な仕事のわりあいに働く意欲を持ちづらい、こういう点があるだろうと私は思います。今回の承認事項が簡単で、しかも内容からいって反対すべき性質のものでないのが、今日おくれてきたことはそういうところに問題が内蔵されているのじゃないかと思います。そういう点について今後どのような考え方で人事管理をしていこうとするのか、伺っておきたいと思います。

増田実通商産業大臣官房長

○増田政府委員 ただいま板川先生御指摘のように、工業品検査所の人数はむしろ毎年減っております。それにもかかわらず処理件数はふえておる、ここに、この体制に問題があるのではないか、こういう御指摘でございます。確かに現在の人数に対しまして、工業品検査所に期待されております仕事、ことに昭和四十四年あるいは四十六年ごろから始めました商品テストその他の仕事が非常にふえております。この点、私どもも工業品検査所の人数がこれでいいのかどうか、相当検討すべき点が残っておるというふうに思っております。ただ、現在までやっておりますのは、できるだけ仕事の簡素化あるいは必要のなくなった検査品目を削除する、こういうことで仕事の合理化につとめております。  それからもう一つ、先生から御指摘のありましたここの職員の問題でございますが、工業品検査所の職員は相当な専門知識を必要としておるわけでございまして、この職員の士気の高揚また待遇の改善というものについて、特に五等級が非常に多くて、その昇格の問題がございますが、これにつきましては、通産省官房もこの問題をとらえまして、人事院との間の非常に重要な事項として要求をいたしておる次第でございます。

板川正吾日本社会党

○板川委員 最後に一言伺いますが、「工業員検査所の概要」という、昭和四十九年二月、検査所で仕事の概要のPRをする資料があります。また、この商工委員会調査室で出されました資料によりますと、こういう点がいわれておるのです。家庭用ガス瞬間湯わかし器の過熱事故について、商品テストの事例としてこういう問題があるわけです。「消費者から「カバーがヤケドしそうになる」などの苦情が昭和四十六年七月頃より五十件近くあり、家庭で使用中のものと新品を集めてテストした結果、一部に「火災」や「一酸化炭素中毒」を起す危険商品があることを発見、また設計と製造工程上の、ミスをつきとめた。販売業者と製造業者に対しては、総点検と修理又は取替えを指示した。」こういう報告が検査所の商品テストの事例の中にございます。この中で、当委員会でもしばしば言われて問題になったことで、いま当事者間で裁判になっておるようでありますが、この瞬間湯わかし器の過熱事故が設計と製造工程上のミスであるということを突きとめたということが記録されておるわけであります。裁判の争点になっておるのは、設計上であるか、製造工程上のミスであるかということに重大なポイントがある点で争われているわけでありまして、これは設計と製造工程上の両方のミスだ、こういう表現でいいのかどうか、通産省としての見解を伺っておきたいと思います。

増田実通商産業大臣官房長

○増田政府委員 ただいま板川先生御指摘になりました、私どものほうでつくりました「工業品検査所の概要」の中の商品テストの事例の表現方法でございますが、これは確かに御指摘いただきましたように、この点若干表現が不正確でございました。これを発見いたしまして、私ども新しく刷り直しをいたしております。非常に簡略に記述したのでございますが、これがいま非常に問題になっておるということについて、さらにもっと注意してこういう記述をすべきものと反省しております。  それで、この表現方法につきまして、先生いまおっしゃられました設計及び製造工程のミスということで非常に簡単に書いてございますが、これを書き直しまして新しいこの概要では「ガスガバナーのかしめについて設計の一部に問題なしとはいえない面もあるが、主原因は、内胴と水管との接着について製造工程上のミスであることをつきとめた。」こういうことで、表現の訂正をいたしております。設計につきましても、完全に無瑕疵ということはいえませんが、しかし設計上のミスにつきましては、これは技術的な問題で若干問題があるという程度ではないか、こういうふうでございますので、いまのように訂正して刷り直しをいたしております。

板川正吾日本社会党

○板川委員 ちょうど裁判になっておって、それが重要な争点になっておるというところに不用意な書き方がいずれにしてもあったように思うものですから、その点で説明を求めたわけであります。  それでは、以上をもちまして私の質問を終わります。

濱野清吾自由民主党

○濱野委員長 神崎敏雄君。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 当局に聞きますが、工業品検査所の検査員の配置を基準にした業務内容の実態はいまどうなっておるのか、簡単に答えてください。

平石尚通商産業省工業品検査所長

○平石説明員 工業品検査所の人員につきましては、四十九年度におきまして本所百四十七名、大阪支所八十一名、名古屋支所三十六名、福岡支所十八名、出張所二十二名でございまして、計三百四名でございます。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 四十七年度までの実績は圧倒的に輸出検査業務である。工業品検査所の業務内容は、通産省設置法第二十条にきめられているわけですが、当検査所は、過去の実績から明らかなように、おもに消費者利益の保護にあるということですが、そうではなくて、鉄鋼価格を中心とした大企業の輸出第一主義に即応する点にあった。政府は、最近この輸出第一主義の転換を言い始めておられますが、当検査所の業務内容についても、四十九年以降はそういう形で改められるのですか。

平石尚通商産業省工業品検査所長

○平石説明員 工業品検査所は、いま先生御指摘のように、当初は輸出検査業務を中心として設立されたものでございますが、約十年ほど前から商品テスト業務等を手がけておりまして、先般の前国会におきましてできました消費生活用製品安全法の施行等に伴いまして、現在におきましては製品安全の確保の問題が主要な業務になっておる次第でございます。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 したがって、四十七年の輸出検査法に基づくもののなには六六が四十九年は二六になっておる。商品テストのほうは一二が二六になっている、こういう数字は当たっていますね。

平石尚通商産業省工業品検査所長

○平石説明員 いま先生御指摘の点は、輸出検査法に基づきますものが四万六千件ということかと思いますが……。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 パーセンテージです。

平石尚通商産業省工業品検査所長

○平石説明員 パーセンテージでございますか、どうも失礼いたしました。  四十七年度におきましては、輸出検査関係の業務が六六%でございましたのが、四十九年度におきましては二六%となっている次第でございます。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 それを認められたのですから、続いて一挙に聞きます。時間の約束をいたしましたので。  そこで、政府統計による製造工業生産指数及び上昇率を見ても、四十五年を一〇〇といたしまして、生産指数は四十七年度が一一〇・三%、四十八年が一三〇%、上昇率は前年比四十七年が七・四%、それから四十八年は一七・九%です。ところが、工業品検査所の人員は、本所、東京ですね。それから大阪、名古屋、福岡、広島の大都市部で十三名減らしていますね。新設の二カ所でプラス五人、したがって差し引き八人の減になります。これで新しく体制が充実したといえるのかどうかという点が一つ、これは人員体制の問題です。  それから次は、予算を見ましても、予算の面でも総額で七千四百万円の増にすぎない。しかも、その約七〇%は人件費です。人件費を除くと二千七百万円の増、そしてそのうち千三百万円は新出張所の建物等の費用であります。したがって、新製品の開発に合う検定、検査のいわゆる機械設備の強化など、消費者側の安全保護のための体制の充実に割り当てられる予算増は、千三百万円にすぎない。政府は、この提案理由その他で消費者利益の保護をしきりに強調しておられますけれども、過去の実績も、四十九年度の計画も、それと見合ってくると非常にほど遠い、真の消費者利益の保護のいわゆる施策強化というようにはならない、したがって、これを承認をいたすといたしましても、将来この点については根本的に検討すべきではないだろうか、こういうふうに思うのですけれども、それはいかがですか。

増田実通商産業大臣官房長

○増田政府委員 ただいま神崎先生から御指摘のありましたこの工業品検査所の最近の仕事の内容の移行と、それに対応いたします人員の減ということについてでございますが、私どもも、工業品検査所が輸出検査というものを主体とする機関から、いわゆる国民の消費生活に貢献する機関への移行というものに合わせまして、その内容を充実していきたい、こういうふうに考えております。  確かに人員につきまして毎年削減をいたしておりますが、四十八年には三名の増加を得たということで、わずかながら数年来初めて増加が認められた。また、予算につきましても、確かに御指摘のように、内容の問題はございますが、四十八年度は五千万円の設備費その他を含めましての増加になっております。内容の充実については、今後さらに強力に推進いたしたいと考えております。

神崎敏雄日本共産党・革新共同

○神崎委員 こういうものの充実は、単に北海道、東北に限らず、全国的にこれは充実をしていかなければならないと思うのですね、特に消費者その他の安全性の立場から見ても。ところが、先ほど十分間という時間を各党が約束いたしましたから、それを守りたいために追及をせずにとんとんと言うているのですが、資料を見たって、言うていることと中身と全然違うのですね。強化する、充実する。ところが四十八年、四十九年から見ましても、本省で五人が少なくなる。大阪で三人少なくなる。各古屋で二人少なくなる。福岡で二人少なくなる。どんどんと減らしているのですね。広島では一人。ただ今度新しくふえるのは仙台で三人、札幌で二名だ。こういうようなびほう策みたいな形で、根本的にほんとうに充実したことができるのかどうか。あまりにもびほう策的な改善だといわざるを得ない。予算のことはいま言いました。したがいまして、最終的には一応これで充実はするといいましても、一歩前進するといっても、単にいま言いましたような地域だけじゃなしに、全国的にこういうものは充実していく方向に向かってさらに前向きに検討してもらうということを一言つけ加えておいて、やめます。

濱野清吾自由民主党

○濱野委員長 近江巳記夫君。

近江巳記夫公明党

○近江委員 非常に限られた時間でございますので、何点かまとめて聞きますから、まとめて簡潔にひとつお答えいただきたいと思います。  まず最初に、製品の安全行政について聞きたいと思いますが、日常生活に使用される多種多様の製品の安全性確保に関する第一義的な責任は、国にあると考えるか、それとも製品のメーカー等の民間側にあると考えておられるか、この点についてはどう思うかという問題であります。  二番目に、今後消費者保護政策の推進をはかっていく中におきまして、工業品検査所の存在はどのように位置づけられ、拡充されていくのかという問題であります。特に他の国の検査機関や民間の機関との関係において、この工業品検査所はどのような位置づけがされておるか、これが二番であります。  第三点は、製品安全協会の発足にあたって、その中立性を確保するために、民間出資の募集や評議員会の構成等の面にどのような配慮をしたのか、具体的にひとつお聞きしたいと思います。  それから第四点目に、消費生活用製品安全法の関係業務における工業品検査所と製品安全協会との関係はどのようになっておるか。特に特定製品の検定等の業務については、どのような場合に協会に代行させるのか。安全性のチェックは国の機関がやるべきであると考えるわけですが、そのようになっておるのかどうか。  以上、四点について簡潔にお答えいただきたいと思います。

森口八郎通商産業審議官

○森口政府委員 一括してお答え申し上げます。  まず第一の製品の安全性確保に対する責任は、第一義的には企業にあるというように私どもは考えております。すなわち、消費者保護基本法におきましては、事業者が消費者に商品及び役務を提供する直接の当事者として、消費者に不利益を与えることのないよう、事業者がみずから危害の防止等必要な措置を講じるとともに、その品質等の内容の向上につとめるべきことが述べられておりますので、第一義的には事業者の責任であるというように考えております。  それから第二点の工業品検査所が消費者保護行政の中でどういうような位置づけを持っておるかという点でございます。御高承のとおり、工業品検査所は通商産業省の付属機関でございまして、繊維製品を除く工業品につきましては、通商産業行政上必要な検査を行なうことになっております。先ほど来御答弁申し上げておりますとおり、消費者行政に当検査所を活用するという趣旨から、工業品検査所は、当省の消費者保護行政に関連する商品テスト及びこれに関連する技術調査を行ないます総合的な検査機関というように位置づけをしております。ただし、当検査所で行なわない品目、たとえば繊維製品あるいは農林畜水産物資等がございますので、それぞれの所管のところにおいて商品テスト等を行なうというように考えております。  なお、国の検査機関のほかに、民間の検査機関の活用ということは当然必要でございますので、こういう民間検査機関とは有機的な連携を保ちながら行動していくというように考えております。  次に、製品安全協会の中立性についてでございますが、具体的に御質問のございました製品安全協会の評議員につきましては、業界代表を含めず、検査機関代表、消費者代表、学識経験者等のみで構成をいたしまして、その中立性を保障することといたしております。また出資等には、関係ある業界からの出資は一切仰いでおらないというような措置をいたしております。なお、安全協会の中立性云々を担保いたしますために、消費生活用製品安全法の中で、いろいろ協会についてきびしい監督規定が置かれておることは御高承のとおりであります。  次に、工業品検査所と製品安全協会の関係について御説明申し上げます。  消費生活用製品安全法によりますと、特定製品の検定等の事務は、同法第三十三条の規定によりまして、国または製品安全協会のいずれかが行なうということになっております。この場合、製品安全協会は、既存の民間検査機関の能力を活用しながら業務を行なうことが妥当であるというように考えておりますので、民間検査機関を製品安全協会はその検定にあたり活用していくこととしておりますが、適当な民間検査機関がない場合には工業品検査所等を利用し、国がみずから特定製品の検定を行なうことといたしておるわけでございます。  こういうような考え方に基づきまして、今回同法に基づきます特定製品といたしまして四品目を指定いたしましたが、うち三品目につきましては製品安全協会が行なうこととし、一品目につきましては工業品検査所が検定等の事務を行なうことといたしたわけでございます。

近江巳記夫公明党

○近江委員 そういう民関機関に委託をするという場合、これは分野は違いますけれども、いわゆる日本分析研におきますああいうでたらめな検査というものが、国民に対してたいへんな不信感を与えたわけであります。あらゆるこういう民間の検査機関というものにつきましてやはり注意すべき共通点はもう同じだと思うのですね。そういう点におきまして、今後政府においてはきびしく監督してもらいたいと思う。したがって、われわれとしても今後注意深くこういう民間の検査機関等はでき得る限りチェックしていきたいと思いますし、二度とああいう状態を起こさないようにしていただきたいと思うのです。これについての決意はあとの答弁でいいと思います。  それからその次にお聞きしたいことは、他の委員からもお話が出ておりますが、いわゆる検査所の体制強化の問題であります。御承知のように、こうした商品テストの業務というものは、商品の多様化、複雑化あるいは高性能化とともにますます増加して高度化してきておるわけであります。この商品テストというものは本来消費生活に関連するあらゆる商品に及ぶものでありますから、この業務量というものは今後際限なく増加すると考えて差しつかえないと思うわけであります。それに対処してこの工業品検査所の体制を強化する、こういう必要性は非常に大きいと思うのです。この点について、政府としてはどのように考えておられるかという問題であります。  そこで、いろいろとこの業務においてある程度の合理化ははかられるとしても、オートメ化ということはこういう問題は無理だと思うのです。そうしますと、やはり技術者の手によらなければならない。人とまた技術という大きな問題があるわけであります。ところが、この人員あるいは予算等を見ていきますと、昭和四十二年度三百四十人から本年度三百四人と毎年度平均五人ずつ減ってきておるわけです。これは政府の総定員法との関係があろうかと思いますが、これではいわゆる消費者行政の強化に逆行する姿じゃないかと思うのです。幾ら政府が、ここは非常に大事なところである、強化をしますと言っても、現実にこういうような大幅な削減で、しかも検査量がどんどんふえてきておる、こういう中身からいきますと、政府が力を入れておるということはいえないと思うのですね。昨年度、工業品検査所に商品テスト部を設けまして、今回、仙台及び札幌に出張所を設けようとしておるわけでありますが、こういう場合におきましては当然増員をすべきであります。しかるに、機構を拡充する一方で逆に定員を減らしておる。こういうことでは幾ら政府が力を入れると言っても、これでは力を入れておる姿にならぬでしょう。一体政府としては、この強化、充実についてどう考えておりますか、これはひとつ官房長にお答えいただきたいと思います。

増田実通商産業大臣官房長

○増田政府委員 ただいま近江先生から、工業品検査所の重要性に基づきましてその強化ということについて御質問がございました。私どもはこの強化に心がけているつもりでございますが、ただし実績におきましては確かに御指摘のとおり人数が減っておるということでございますが、これにつきましては従来やっております輸出品の検査につきます業務をだんだん減らしていくということで合理化いたしまして、それによって出てきます人員をいまの消費生活の充実のほうに向けていくということで考えております。また、設備の充実につきましてもできるだけ予算を獲得するということでやっております。  また、この消費生活の向上のためには各都道府県にも消費生活センターというものが設けられておりますので、これと有機的に一体に仕事をいたしまして、都道府県にもこの消費生活の向上のための仕事を分担をしてもらうということで、人数が確かに少ないのでございますが、それによって充実さしていく方向でやっております。ただ、御指摘のように、予算及び人員の確保につきましては、御指摘の点を十分頭に入れて今後さらに努力をいたしたい、こういうふうに考えております。

近江巳記夫公明党

○近江委員 それから先ほどの民間の検査機関のそういうチェック、今後シビアにさせるための対策なり、それをひとつお答えいただきたいと思うのです。

森口八郎通商産業審議官

○森口政府委員 御指摘の点もありますので、民間検査機関に委託いたしましたものについては監督を一そう厳にして、不祥事の起こらないようにやっていきたいと考えております。

近江巳記夫公明党

○近江委員 通産省のやり方を見ておりますと、定員の一律削減によりましてどこに一番しわ寄せをしているかといいますと、データを見てみますと、大体付属機関であるとか地方通産局であるとか、そういう出先機関にしわ寄せをする傾向があるように見受けられるわけであります。ところが、この工業品検査所のように、消費者の安全のために、言うならば、地道な仕事をしているところは非常にしわ寄せがきている。こういうところはむしろ増員をはかっていかなければいかぬわけであります。そういうことで、いまはこの年度に入っておるわけでありますし、少なくとも今後五十年度におきましては大幅な定員の増加等を考えなければいかぬと思う。これについてどういうような構想を持っておられるかという問題であります。  それから二番目は、検査所の職員というのはほとんどが技術者であります。ところが、その待遇が非常によくない。給与、昇進あるいは福利厚生施設その他の状況についてはどうなっておるか、どういうような配慮をしてあげておるのか、これについてお聞きしたいと思います。日陰におるそういう人たちに対してあたたかいそういう対策が必要じゃないか、このように思うわけであります。  三番目には、非常に多種多様な商品が次々と売り出されておるわけでありますが、その安全性について広くテストをしていくためには、何といいましても技術者の優秀さと同時に、優秀な機械設備を当然必要とするわけでありますが、現在これで十分整備されておるということが言えるかどうか。それについてどういう反省をしておるか。また、当面必要な測定機械はどういうようなもので、これを整備するための予算置措はどうなっておるか。今後拡充をはかっていく方針としてどういうことを考えておられるか。  以上三点について、簡潔にお答えいただきたいと思います。

平石尚通商産業省工業品検査所長

○平石説明員 まず御指摘の第一点でございますが、職員の待遇につきましては、検査用、テスト用の機器の整備とともに、検査員の技術、経験に左右されるところが大きいものでございますので、従来から職員の待遇の改善には常に意を用いて努力してきたつもりでございます。具体的には五等級の高位号俸者の四等級への切り上げその他、努力してきたつもりでございますが、仕事の責任の重要さに比しまして必ずしも十分とは言えないというように思っておりますので、今後とも職員の待遇の改善につきましては一そうの努力をしてまいりたいと思っております。  それから次に機械設備の関係でございますが、工業品検査所といたしましては、消費生活用製品安全法あるいは商品テスト等の消費者保護護行政上必要な検査、テスト等を行なうに必要な検査機器、設備につきましては、万能繰返試験機その他、いろいろな検査機器あるいは設備の充実をはかってまいっております。  予算について見ますと、昭和四十三年度から四十七年度までの間は毎年度約一千五百万円程度でございましたが、消費生活用製品安全法の施行に伴いまして昭和四十八年度には三千六百万円、四十九年度には約五千万円に増額されておるわけであります。しかしながら、急速に生活用製品が複雑かつ高性能化しておりますので、必ずしも十分これに対応できる検査機器を備えているとは言えないのが現状でございますので、今後とも一そうその整備、近代化に努力してまいりたいと思います。  以上のような点につきまして、五十年度の予算要求等にあたりましては、今後一そう努力をしてまいりたい、かように考えておる次第でございます。

近江巳記夫公明党

○近江委員 最後に、時間の関係で大臣にお伺いいたしますが、通産省は消費者行政の充実ということを非常に大きな柱に掲げておられるわけでありますが、これがスローガンだけで終わったんではどうしようもないわけであります。そこで、事実をもって消費者行政の充実ということをやってもらわなければいけないと思うのです。つきましては、この工業品検査所の体制強化を含めまして、消費者行政充実について今後どういう基本方針を持っておられるか、決意とともにお伺いをいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。

中曽根康弘自由民主党通商産業大臣

○中曽根国務大臣 消費者行政の充実という項目は、われわれがいま一番力を入れている一つの項目でございまして、すでに本委員会に二、三の法案も提出いたしまして、安全センターとか化学物質に対する取り締まりであるとか、そういう諸般のことも実行しているわけでございます。特に地方におきますそういう監督の充実につきましては、今回も札幌及び仙台につきましてこのような御措置をお願いしておるわけでございますが、今後とも中央並びに地方における監督行政をさらに一そう強化いたしまして、国民消費者の御期待にこたえるようにいたしたいと思います。

濱野清吾自由民主党

○濱野委員長 以上で本件に対する質疑は終了いたしました。     —————————————

濱野清吾自由民主党

○濱野委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申し出がございませんので、直ちに採決に入ります。  本件は承認すべきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。     〔賛成者起立〕

濱野清吾自由民主党

○濱野委員長 起立総員。よって、本件は承認すべきものと決しました。     —————————————

濱野清吾自由民主党

○濱野委員長 おはかりいたします。  本件に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

濱野清吾自由民主党

○濱野委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。     —————————————     〔報告書は附録に掲載〕      ————◇—————

濱野清吾自由民主党

○濱野委員長 次に、請願審査を行ないます。  本日の請願日程を一括して議題といたします。  本会期中付託になりました請願は百九十七件であります。  その取り扱いにつきましては、先刻理事会で協議いたしたのでありますが、この際、紹介議員の説明等を省略し、直ちにその採否を決定したいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

濱野清吾自由民主党

○濱野委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  本日の請願日程中、第一ないし第三七、第三九ないし第八七、第八九ないし第一〇五、第一〇八及び第一〇九、第一一一ないし第一一七、第一一九ないし第一二四、第一二六、第一三六ないし第一三八、第一四四、第一四六ないし第一四九、第一五二ないし第一五四、第一五六ないし第一六一、第一六三ないし第一六七、第一七〇ないし第一七六、第一八〇、第一八二、第一九〇ないし第一九六の各請願は、趣旨妥当と認められますので、いずれも採択の上、内閣に送付すべきものと決するに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

濱野清吾自由民主党

○濱野委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  なお、ただいま議決いたしました各請願に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

濱野清吾自由民主党

○濱野委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。     —————————————     〔報告書は附録に掲載〕     —————————————

濱野清吾自由民主党

○濱野委員長 なお、本委員会に参考送付されております陳情書は五十五件であります。お手元に配付しておきましたので、御了承願います。      ————◇—————

濱野清吾自由民主党

○濱野委員長 閉会中審査申し出に関する件についておはかりいたします。  多賀谷真稔君外三十五名提出、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する法律案  中村重光君外九名提出、中小企業者の事業分野の確保に関する法律案  通商産業の基本施策に関する件  中小企業に関する件  資源エネルギーに関する件  特許及び工業技術に関する件  経済の計画及び総合調整に関する件  私的独占の禁止及び公正取引に関する件  鉱業と一般公益との調整等に関する件以上、各案件につきまして、議長に対し閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

濱野清吾自由民主党

○濱野委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  この際、おはかりいたします。  閉会中審査の諸案件が付託になりました場合、今国会に設置いたしましたエネルギー・鉱物資源問題小委員会、流通問題小委員会及び沖繩国際海洋博覧会に関する小委員会は、閉会中もこれを存置し、調査を続けることに御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

濱野清吾自由民主党

○濱野委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  なお、閉会中審査におきまして、委員会及び小委員会において、参考人の出席を求め、意見を聴取する必要が生じました場合は、参考人の出席を求めることとし、日時、人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

濱野清吾自由民主党

○濱野委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  次に、閉会中委員派遣に関する件についておはかりいたします。  閉会中審査にあたり委員派遣を行なう必要が生じました場合には、委員派遣の申請等の手続に関しましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

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○濱野委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。      ————◇—————

濱野清吾自由民主党

○濱野委員長 今国会の最後の委員会にあたりまして、この際、一言ごあいさつ申し上げます。  今国会は、昨年十二月一日に召集されて以来、百八十五日間の長期にわたりましたが、その間、石油危機の事態克服のための審議をはじめ、よく国民の負託にこたえ、終始熱心に審議に当たられた委員各位の御労苦に対し、深く敬意を表します。  また、委員会の運営にあたりましては、練達たんのうな理事及び委員各位の絶大な御支援、御協力を賜わり、つつがなく終了することがきでました。心から敬意と感謝の意を表します。  委員各位におかれましては、いよいよ御自愛の上、一そう御活躍あらんことを切望する次第であります。  本日は、これにて散会いたします。(拍手)     午後五時七分散会

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