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72回国会衆議院1974/03/28

災害対策特別委員会 第7号

発言数
90
登壇者
13
会派数
3
開催日
1974/03/28

会議録

金丸徳重日本社会党

○金丸(徳)委員長代理 これより会議を開きます。  阪上委員長所用につき、委員長の指名で私が委員長の職務を行ないます。  災害対策に関する件について調査を進めます。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。高橋繁君。

高橋繁公明党

○高橋(繁)委員 私は今回は土砂害、急傾斜地崩壊あるいは土石流の災害、地すべり災害、こういう問題で若干例を引きながら質問を進めてまいりたいと思います。  台風や梅雨どきのいわゆる集中豪雨によるがけくずれの被害が最近非常に目立ってきております。昭和四十七年には風水害による死者が全体で五百九十二名ありました。そのうち、がけくずれの災害によってなくなった人が二百三十九名。土石流によって百九十五人でありますから、全体の約七三%と、こうした土石流の災害あるいはがけくずれ等で多くの人が命を奪われておる。昨年、四十八年の北海道、青森、新潟のがけくずれ等においても、かなりの被害があったということから見ますと、最近の災害がとみにこうした急傾斜地におけるがけくずれ、あるいは土石流の崩壊によっての災害がたいへん多くなってきているように思いますが、建設省はそうした被害についてどのように認識されておりますか、お答えを願いたいと思います。

谷勲建設省河川局砂防部長

○谷説明員 最近の災害におきまして、人命の損傷ということでがけくずれ等が非常に大きく取り上げられております。建設省といたしましても、この点人命に直接関係するということで、現在四十九年度の予算につきましては国会で審議していただいておるわけでございます。そういうことを踏まえまして特に地すべり、がけくずれについて申し上げますと、地すべり対策事業につきましては直轄事業で八億九千八百万円、対前年度比が一・〇。補助事業では六十九億四千五百万円、これは対前年比が〇・九九。合計七十八億四千三百万円、対前年比が合計で〇・九九という事業費をもちまして事業の推進をはかることにしております。直轄事業の内容としましては、治水上影響の大きい亀の瀬、これは大和川でございますが、これに重点を置いて工事を実施してまいりたいと考えております。補助事業につきましては、近年地すべりが活発化して、人家、公共施設等に被害を及ぼすおそれのある地区に重点を置いて工事を実施することにしております。  それから問題の急傾斜地崩壊対策事業でございます。これは事業費が七十三億五千八百万円、これは対前年比一・一九倍でございますが、この予算をもちまして、四十七年度に実施いたしました総点検の結果に基づきまして、緊急に対策を必要とする個所に重点を置いて工事を実施することを考えております。一般では昨年より砂防事業あるいは地すべりにつきましては予算が一%ぐらいダウンしておりますが、特に急傾斜におきましては、人命保護という立場で一九%増ということを考えております。

高橋繁公明党

○高橋(繁)委員 私がいま聞いたのは、そうした急傾斜地あるいは地すべり関係の予算の面で聞いているのではなくて、こうした地すべり関係によるあるいは土石流の崩壊による被害が年々ふえておることについて、建設省のほうはどの程度認識しているのかということを聞いたのであって、予算面はまたあとでお聞きいたします。  次に、建設省は急傾斜地区の危険個所の総点検を行なったようでありますが、これによると昭和四十四年に一万三千三百二十四カ所、四十七年に六万七百五十六カ所と、この三年間で五倍近く増加しておる。これは四十四年の調査の対象がどうであったか、あるいは四十七年がその対象の区域の幅あるいは条件が広げられたということになるかもしらぬけれども、建設省の総点検の結果では三年間で五倍近くふえているということですね。あるいは土石流の発生危険個所、渓流危険個所が四十七年には三万四千七百四十七カ所、前回調査に比べて約二倍近くふえておる。あるいは地すべりの危険個所が建設省の調査によると、四十七年で五千二百二カ所、前回調査に比べて約一・三倍ふえておる。建設省の総点検によってもこういうようにふえているということを考えたときに、一体この危険地域が年々増加している原因は、何でこんなにふえているのか、この原因はおわかりになりますか。

谷勲建設省河川局砂防部長

○谷説明員 四十四年に実施いたしましたのは一番初めでございまして、いろいろ指導もしてまいりましたが、できるだけ詳しくということでやったのです。ただし四十七年にやりましたのは、各地で土石流が発生いたしまして非常に危険だ、人命の損傷が多いということで、初めに航空写真等を使いまして、図面上でまず調査を行なって、それから現地に行きまして調査をやったということでございますのと、それから渓流の数といいますか、これは河川の上流の末端でございますから非常に数が多いわけでございますが、そういう実態を一番よくつかんでおりますのは市町村等でございます。だから市町村からもそういう条件を出しまして、そういうところを聞き出して非常に詳しい調査をやったということで数がふえております。それから四十四年にやった時点から以後におきましては、新しい宅地ができたということで、非常に危険度が倍加しておるというような状況のところが新たに加わっております。これは四十四年には人家が非常に少なかったけれども、四十七年におきましては非常に新しい家がふえてきた。こういうことで、新たに危険渓流として増加しております。  以上であります。

高橋繁公明党

○高橋(繁)委員 そうしますと、事実ふえていることは間違いない。そのふえた原因は、市町村が詳しい調査をしたためであるというのと、あるいは宅地の開発等による、いわゆるあとから人間が開発した地域がそのようにふえている、このように理解してよろしいですか。

谷勲建設省河川局砂防部長

○谷説明員 さようでございます。

高橋繁公明党

○高橋(繁)委員 そうしますと、そうした危険区域というものは今後さらにふえていくというように考えられるわけでありますが、その辺の将来の見通しといいますか、将来ふえていくという、そうした現実についてどのようにお考えになっておりますか。お答え願いたいと思います。

谷勲建設省河川局砂防部長

○谷説明員 これは、個所といたしましては、四十七年におきましては非常に詳しくやっていますから、そのふえ方は少ないと思いますが、ただ新しい宅地なんかができる部分につきましては、やはり今後もふえていくと思います。しかし、総体的には四十四年から四十七年にふえたようなふえ方は、今後詳しい調査をやっておりますから、そう極端なふえ方はないと思っております。

高橋繁公明党

○高橋(繁)委員 詳しい調査をしているからそう極端なふえ方はないというお答えですが、それにしてもふえることは間違いないですね。そうしますと、一番最初あなたがお答えになったように、四十四年の調査から四十七年の総点検の結果というものは先ほどお話しになったとおりでありますが、年々ふえておるという現状の中で、こうした地すべり対策あるいは急傾斜地の災害の対策という、いわゆる災害予防の点でさらに私は四十九年度当該予算についてもふえなくてはならないのじゃないか。これは先ほどの話だと、事業費の関係で、四十八年にはそうたいした災害がなかったので全体のワクというものはふえてないということに考えられるわけでありますが、急傾斜地あるいは地すべり対策の予防の面で、四十九年度予算は一体全体ふえているのかどうか、ちょっと私の調べる時間もありませんでしたので、お答え願いたいと思います。

谷勲建設省河川局砂防部長

○谷説明員 事業費におきましては、先ほど申し上げましたように砂防及び地すべりにつきましては一%減でございまして、大体昭和四十八年度と同額ということで考えておりますが、急傾斜の崩壊対策につきましては、人命に直接関係があるということで特に促進するようにいま考えております。それを対前年比一九%増ということで四十九年は現在のところは考えております。

高橋繁公明党

○高橋(繁)委員 予防に対するものの増が一九%ですか。

谷勲建設省河川局砂防部長

○谷説明員 中には、昨年の災害等におきまして、特に北海道等におきましては急傾斜の崩壊が非常に多かったわけですが、そういう処置も含んでおります。それ以外は現在災害も受けておりませんが、予防的な見地で特に急ぐところ、たとえばがけがオーバーハングしておってあぶない、それから過去においても崩壊があった、それからがけ下に近接して人家が密集しておるというような緊急度の高いところから予防的にやっていく、そういう予防も大きく含んでおります。

高橋繁公明党

○高橋(繁)委員 予防の面で予算がふえているかどうかということです。

谷勲建設省河川局砂防部長

○谷説明員 ふえております。

高橋繁公明党

○高橋(繁)委員 それが一九%ですか。

谷勲建設省河川局砂防部長

○谷説明員 そうです。

高橋繁公明党

○高橋(繁)委員 このように急傾斜地におけるところの災害というものはたいへんにふえておりますので、はたして一九%で妥当であるかどうかということはさらに私も検討をいたしたいと思うのですが、そこで、土木研究所に地すべり研究室あるいは急傾斜地の研究室というものが持たれて研究を進めているようであります。今後崩壊機構の解明の調査研究に大きな期待をかけるという意味もありますが、土木研究所としてどのような研究を現在なされておるのか、説明を願いたいと思うのです。

枸杞芳彦建設省土木研究所赤羽支所砂防部長

○枸杞説明員 土木研究所の地すべり研究室におきましては、昭和四十八年度は岩盤の破壊音による地すべり発生予測に関する研究、また結晶片岩地帯の地すべり発生機構に関する研究などの調査研究を、予算は一千八百五十万円で実施しております。そのおもな内容は、地すべり発生の予測、それからその機構あるいは対策工法に関する試験、調査等でございます。  また急傾斜地崩壊研究室におきましては、崩壊の機構に関する研究、それから崩壊による避難基準の設定に関する研究などの調査研究を三千七百一万六千円の予算をもって実施しております。そのおもな内容は、崩壊の機構や降雨との相関性あるいは斜面安定のための対策工法に関する調査などでございます。  いずれの調査研究も最近の行政需要に即応した項目を研究課題として取り上げておりますし、また研究期間もなるべく短期間に成果をあげるよう努力いたしております。また、得られました成果については行政面においても反映されているというように考えております。

高橋繁公明党

○高橋(繁)委員 いまそのように研究をなされているようでありますが、この研究の成果というものが今後どの程度期待できるものであるか、それをお話し願いたいのですが……。

枸杞芳彦建設省土木研究所赤羽支所砂防部長

○枸杞説明員 土の崩壊というのは非常に複雑でございまして、土質力学の面からいきますと、ちょっと専門的になりますが、クーロンの理論ができましてから約百年になりますが、いまだにそれを変えるような新しいものが生まれていないのが実情でございまして、これは土が雨で水を含んだ場合と乾燥した場合、いろいろな条件によりまして、また風化の進捗度というようなもので、同じ斜面でもなかなか一定の度合いをいつまでも保っているというようなわけにはいかないわけでございます。  それで、研究所といたしましていままで地すべり、急傾斜等であげました成果の代表的なものを、最近のものを申し上げますと、まず地すべり関係でございますと、地すべりは地下水が一番原因でございますので、地下水検層試験器を開発いたしまして、これは現場で使って、地下水のすべり面の判定に利用されております。また、先ほど砂防部長からお話がございました亀の瀬の地すべり対策につきましては、排土の工法をとるわけでございますが、それに対する工法の安定計算を電算を用いてやっております。また、のり面及び斜面の安定工指針、これは道路協会のほうから出されておるものでございますけれども、研究の成果がその中に盛り込まれております。それから急傾斜地のほうは、今年度急傾斜地の調査指針を出しまして、全国的に同じレベルで調査を進めようということで指針をつくっております。また崩壊防止工事の施工例集を編集いたしまして、全国の施工に参考にいたしております。  以上でございます。

高橋繁公明党

○高橋(繁)委員 消防研究所でがけくずれの新兵器を開発されておるというように新聞では出ておりますが、その辺の連係というか、あるいはそういうものと関連をされていま研究をなさっているのか、これは全然別のものか、その辺の関連について、もしおわかりになればお聞かせ願いたいと思います。

枸杞芳彦建設省土木研究所赤羽支所砂防部長

○枸杞説明員 詳しいことは存じておりませんが、現在、土木研究所では、そういう情報の収集は、各研究機関で相互に研究成果を交換し合ってやっておりますが、共同研究というような形での研究は、消研のがけくずれ等に関しまして、やっておりません。

高橋繁公明党

○高橋(繁)委員 最近、ゴルフ場が建設されて、あるいは宅地造成というものが行なわれて、先ほど建設省の話にもありましたように、宅地等がくずれておるということでありますが、このゴルフ場の場合、芝生を植えてやっておるわけでありますが、この芝生が実際は水を吸わないで、いわゆる昔のみののような働きで雨が流れてしまう、それで下部のほうで集中豪雨でたいへん災害が起きた静岡県の小山町の例もありますが、こうした研究というものはなされてはおりませんですか。

枸杞芳彦建設省土木研究所赤羽支所砂防部長

○枸杞説明員 そういう流出に関する研究は、河川部の水文研究室のほうでやっておりますので、確かにそういう流出率の変化というようなものはあるやに聞いておりますが、詳しいことは私の部ではやっておりません。

高橋繁公明党

○高橋(繁)委員 静岡県の熱海市の桜沢地区におけるところのがけくずれ対策で、これは建設省関係の地すべり対策室長が現地視察をされております。静岡県の中でもAランクにされておって、三十五度の急傾斜地で、しかもそこには十七ヘクタールにわたって住家が密集しておる個所であります。最悪の場合、六万立方メートルの土砂が崩壊をし、住民約四百人以上が危険にさらされるような状態の中にあって、対策室長が現地を視察をいたしまして、その視察結果というものが検討されておるように聞いておりますが、どのように検討され、手が打たれておるか、おわかりになればお答え願いたいと思います。

谷勲建設省河川局砂防部長

○谷説明員 桜沢地区の危険と思われるがけにつきましては、いわゆる人工がけでございまして、したがいまして、急傾斜地対策事業といたしましては対象外でございます。しかし桜沢の右岸側に部分的に自然がけと思える個所が見受けられますが、現時点では危険度がその部分は小さいというような状況でございます。対策としまして、県におきましては、宅地造成規制地区でございまして、この法律に基づきまして、危険宅地個所に対しては、防災工事のための改善命令、これは三カ所でございますが、それから勧告は十五カ所を出しております。このようにして災害防止につとめているわけでございます。また熱海市におきましては、災害対策基本法に基づきまして、まず危険宅地に住む住民の方々の生命の安全を守るということで、気象台などの関係機関と協力を求めまして、災害発生危険雨量を設定いたしまして、この危険雨量を基準にいたしまして、警報、消防の指導をする避難態勢を確立いたしております。

高橋繁公明党

○高橋(繁)委員 対策室長が現地を視察したときに、建設省関係ではないのですけれども、実際林野庁関係の防災問題でありながら、国庫事業で対策が講じられていないことは、これは非常におかしい。国庫補助で早く危険を除去されるべきであると思う、農林省のほうにもかけ合ってみる、このように現地で語っておりますが、かけ合ったのかどうか、対策はどうなっておるか、その辺の事情についてわかっておればお聞きいたしたいと思います。

谷勲建設省河川局砂防部長

○谷説明員 現在のところ、現地で林野庁のほうにかけ合ったということはまだ聞いてはおりません。事実かけ合ったかどうか、その辺はちょっとはっきり聞いておりません。ただ現地のほうでは、そのほか先ほど申しました以外に、集団移転、そういう問題もあるからということで、集団移転等の内容を十分地元の市役所等に説明いたしまして、そういうことも一つの得策ではないかというような協議もしております。

高橋繁公明党

○高橋(繁)委員 当時、対策室長、座光寺課長補佐、それに県関係が視察をしておるので、現地で実際語っておるわけです。それは、現地はたいへんに期待もいたしておるし、あるいは熱海市としても、その後何ら具体的な対策が講じられていない。せっかく建設省の地すべり対策室長が視察をされて、このようにおっしゃっておるのだから、その辺の事情というものを認識して、了解して、そして対策が早急に講じられなければならない、こう思うわけです。特にまた熱海は、続々とマンションが建設されておる。その中でたいへんな状態の中に置かれることは必至でありますので、もう一度、その辺の状況について、今後どのように考えていくのですか、もう一回対策室長と相談されて早急に手を打っていただきたい、こう思うわけですが、御意見どうですか。

谷勲建設省河川局砂防部長

○谷説明員 この件につきましては、先ほども申し上げましたように、人工がけでございますかち、工事の対象にはなりませんが、ただ、やはり危険区域に指定いたしまして、防災工事の勧告、あるいは施設等の危険個所につきましては、工作物を直す、強化するというような改善命令、そういうものも出すようにしようということで、現在危険個所に指定すべく努力を重ねておるのですが、地元のほうが結局観光地でございますし、ああいう住宅の宅地の少ないところでございますが、市長から意見を聞くようになっておりますが、なかなか地元の了解が得られないということで、なおその点はしばらく待ってくれというような文書もいただいております。しかし、今後は、そういうことで放置できませんから、市のほうにもその危険のためのおそろしさというものをパンフレットそれから映画等もやりましてPRするとともに、住民の方々によく納得していただきまして指定していきたい、こう考えております。

高橋繁公明党

○高橋(繁)委員 以上で終わりますが、地すべりの問題は近年とみにふえておりますので、よろしくお願いいたしたいと思うのです。静岡県の由比町においては、ぼう大な予算でりっぱな対策を講じてもらったわけですが、またその西側などにそういう現象が発生しつつあります。熱海の問題についても極力ひとつ早急に手を打っていただきたい。  以上で終わります。

金丸徳重日本社会党

○金丸(徳)委員長代理 津川武一君。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 今度の豪雪で被害を受けた関係者に心からのお見舞いを申し上げると同時に、きょうは、豪雪におけるリンゴの被害を中心に質問を繰り広げてみたいと思います。  秋田県の横手から十文字、青森県の岩木山ろくにかけての、かなりのリンゴ地帯ですが、そこに被害を受けたようです。青森県でいうと、約二万二千ヘクタールあるうち、五千ヘクタールが損害を受けて、リンゴの収穫で減収になるものは百万箱近いもの、金額にして三十億円ぐらいになると想定されておるわけです。そこでこの被害がどのくらいになっておるか、リンゴについて農林省のつかんでいることを報告していただきたい。これが一つ。  時間がないので、続けて質問を重ねていきます。  そこで、リンゴの被害の具体的な問題ですが、まず、ウサギなんです。いつもの年でいきますと、ハンターがやっておるウサギとりが、豪雪でハンターが入れない。そこでウサギが異常に発生しておって、リンゴで残っている枝の先の、少しでも出ている枝のところについている芽をみんな食ってしまっている。したがって芽がつぶれてしまって、そのところでリンゴの減産が相当予想されるわけです。これが一つ。  もう一つはネズミ。ネズミは、どんな雪が降っても、木の根元のところに少し空洞があるので、そこに生息しておって、リンゴの幹の皮を食べてしまう。そうして食べるところをずっと食べていって、リンゴの幹を全部回って百八十度食われてしまうと木が死んでしまう。半分食うと栄養失調になっていく、そういう被害がかなり多くて、リンゴでいうと、いままで腐乱病がそうであったのですが、これがかなりやられておる。このウサギとネズミの被害、ウサギの駆除は撃つほかはないが、ネズミはこれからまだ薬なんかで駆除する方法があると思うので、この駆除対策や、これに対する被害援助というものをやはり政府は考えなければならないが、この被害の援助と駆除対策がどうなっておるか、これが第二点の質問です。  第三点は、今度は枝が割れてしまう、枝折れする、そこが今度は中の筒管なんかが皮がなくなって肉がむき出しになってくるので、そこにこれから病虫害がくっつく。ムラサキウロコゴケというようなもの、それから銀葉病、腐乱病が発生してくるので、その予防が今度は必要になっておりますが、この予防対策を進めるにどうするかという点が第三点です。  第四点は、やはり被害を受けても、農民はそれを何とか木をささえてリンゴをならせなければならぬ。収穫をとるとする。そうすると木を下からこうささえ棒をかってあげるとか、破れたのを、裂けたのをつぎ合わせて、かすがいを打つ、ボルトを打つなどということが必要になってきますが、こういう点で資材が十分か、また指導方針がどうか、援助体制がどうなっておるか、これが四点です。  その次に被害がある程度までひどくなりますと、その木をあらためて木を植えかえる、改植、補植をしますが、その苗木などというものの手当てが十分であるかどうか。これにも、私は国が何らかのささえをかわなければならないと思いますが、以上とりあえず、この五点について答えていただきます。

須賀博農林大臣官房審議官

○須賀説明員 まず第一点の被害の状況でございますが、リンゴだけということでなくて、果樹全体で私どもとらえておりますものですから、その数字を申し上げたいと思います。これは県報告によるわけでございますが、三月二十七日現在の数字を申し上げますと、被害面積が一万三千三百八ヘクタール、被害額でございますが、二十五億三千百二十四万五千円という数字になっております。  それから次は、野鼠、野兎の被害でございますが、野鼠につきましては、これから雪が解けてきますと、被害が大きくなることが心配されます。私どもといたしましては、野鼠対策といたしまして、野鼠剤をまくとか、あるいは幹に忌避剤を塗る、あるいは幹の周囲を踏み固めるというようなことをいたしまして、野鼠の被害をできるだけなくしたいというふうなことで、そういう指導をいたしております。現在、林業試験場の専門家を現地に派遣いたしまして、その現地の実情に応じた効果的な防除対策を講ずるというようなことで、現在専門家を現地に派遣いたしております。それから野兎につきましても、これは狩猟期間が二月十五日で切れるわけでございますが、申請がありますと、期間を延長するということにしまして、それの狩猟を的確に狩猟団体にお願いいたしまして、やっていただくというようなことを講じております。  それから病気の点でございますが、確かにいろいろな病気が発生することが心配されます。それらにつきましても、病害の発生の態様に応じまして、各関係県におきまして、病害対策を講ずるよう指導いたしております。  それから支柱のお話がございましたが、これらの資材につきましても、現地でそれが手当てできないというようなことであっては困りますから、その点につきましても、県に十分資材の手当てをするようにということで指導をいたしております。  それから苗木の関係でございますが、これから雪が解けてきまして、枝折れ等の損傷が心配されるわけでございますが、そういう被害がこれから出てきますわけで、そういう被害の実態に応じまして、苗木の確保をはからなければいかぬということでございますが、過去におきましても、苗木の対策事業というものを私ども講じてきたことがございます。そういう過去の例にならいまして、苗木の確保をするために、共同育苗圃を設置するとか、そういうような対策を検討いたしてまいりたいというふうに考えております。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 時間があれば、いまの点をもう少しもう一度繰り返して質問することといたしまして、進んでいきます。  その次には矮性化のリンゴです。最近非常に人手が足りなくなる、過疎が始まる、出かせぎが始まるで、今までのリンゴ栽培だとかなり手数がかかるので矮性化がかなり進んでおります。もう実験の段階から実用の段階に入ってきて、私たちもこれを進めてきたのですが、今度矮性化が豪雪にあってみると、全滅という場合も出てくる。まだ雪がすっかり埋まってしまって、被害がわからないところもあるけれども、出てきたところでは、木が全部枝が枯れてしまっている例が出てきて、非常に混乱を来たしているわけです。そこでまた新たに矮化の苗木を植えるとすれば、さらに苗木の補給をしなければならぬ。この点が出てくるわけですが、根本的に、今度の豪雪を見て、矮性化というものの検討のし直しが必要なんじゃないか。私たちもすすめたのです。すすめた人たちに被害を受けさせちゃったのです。そこでどうしようかということなんですが、農林省の果樹振興対策として、矮性化に対する考え方、あの矮性化のたけの修正などということを考えなければならないのじゃないかなという段階にきているわけです。この点をもう一度、農林省に意見を聞かせていただく、これが一つ。  気象庁おいでになっていますか。——来ればもう一回お伺いしますけれども、やはり私たちも矮性化だいじょうぶだからやりなさいと言った。非常にまじめな農民はNHKなどに長期予報を聞いているのです。そうしたら、矮性化のリンゴがこういう豪雪でだめになることは、あまりあるまいというのですすめたわけなんです。そこで気象庁に、一体こういう豪雪というものは予想できているのか、やはりこれからまた矮性化をすすめるとすれば、もう一、二度こういうことを繰り返すのか。そうすると、さいの川原に石を積むみたいなことでやってはつぶされる、やってはつぶされる、繰り返すので、かなりめんどうな話だけれども、気象庁にも明確な態度を出していただきたい。出した結果について、責任は、これは科学だからしかたがない。追及はできないかもわからぬけれども、そういう点を聞きたかったわけです。  そこで気象庁あとで来るそうですから、農林省に、矮性化の被害、これの救済対策、またやらなければならぬと思うのですが、苗木がそうでなくても、一本三百円から四百円している。このつぶれた苗木の補給がどうなるのか、三つ目には矮性化に対する一つの考え方、研究が必要になったのではないかと思うのですが、この三点について答えていただきます。

須賀博農林大臣官房審議官

○須賀説明員 リンゴの矮性化栽培でございますが、これは最近、わが国におきましても普及してきた技術でございます。これは育成期間が短いとか、あるいは管理作業なり、収穫作業が省力化されるというふうに、非常にすぐれた技術でございまして、これからわが国のリンゴ栽培でも相当普及してくるのではないかというふうに考えております。ただ、いま先生おっしゃいましたように、豪雪地帯では確かに雪の被害が心配されるわけでございます。私どもこの技術を普及するにあたりまして、そういう豪雪地帯におきましては、その導入についてはやはり非常に慎重に考えなければいかぬということで、現在まで参っておりますが、これは普及が始まりましてまだ日が浅いものですから、その被害の実態というものがまだ十分つかめていない段階でございます。しかしそういう心配があるわけでございまして、私どもそういう豪雪地帯におきましては、そういう矮化栽培を直接そのまま導入していいかどうか、ちょっとやはり疑問に思うわけでございますが、半矮化なり、あるいはスパータイプ、そういうものについても導入が可能ではないか。それから矮化栽培におきましても、その仕立て方によりまして、新しい技術が開発されれば、雪の被害も軽減されるのではないかということも考えられます。そういう点につきまして、私ども関係県なり、あるいは専門の技術者の方々と十分相談をしまして、研究をしてまいりたいというふうに考えております。  それから苗の問題でございますが、これは新しい技術でございますから、その優性苗木の育成につきまして、二年ほど前から私ども助成をいたしまして、苗木の増槽をいたしておる段階でございます。したがいまして、そういう苗木の確保につきまして、これからもそういう助成措置を通じまして考えていきたいというふうに思っております。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 そこで矮化ですが、豪雪地帯はまた過疎地帯でもあるし、出かせぎ地帯でもあるので、よけいやはり矮化のリンゴがほしいのです。そこでやはりそこを避けるというのではなくして、豪雪地帯に耐え得る形の矮化、いま半矮化と言ったけれども、そういう点での検討をぜひひとつお願いしたいのです。私はこの点で質問を繰り返しません。  もう一つの問題は、高つぎした枝が、古い木の上に高つぎした、そこにたくさんなっている、その枝がやはり今度の豪雪でやられちゃった。これはぼくらも品種更新で高つぎうんとやろう、やろうとすすめた責任もあるわけなんで、そこで高つぎしたものを、この豪雪から守る対策に、何らかの形で、ここでも支柱があったほうが、古い枝の上に支柱という形のものも考えてみたほうがいいのではないか、こういう点での試験検討もひとつやってみてほしいと思うのです。  気象庁がおいでになったから繰り返しますが、青森県はリンゴ地帯で、木を小さく育てる矮化リンゴというのが、いま試験段階もやっているけれども、実用段階にも入っている。これが今度の豪雪でぺちゃんこになった。そこで非常にまじめな農民は、NHKなどで長期予報を聞いてきて、つぶれるような豪雪は降らないというもとにやったわけです。それが今度こうなったわけです。しかしまだ依然としてこれは有利な面がたくさんあるので、人手がかからないし、薬をかけるにもいいし、非常に収穫も多いので、やりたいと思うのです。そこでこれからやる人の心配は、またこういうことがあるのじゃないか、したがって、せっかくさいの川原で石を積んだのをまたくずしていくという、こういう悪循環を繰り返したくない。そこで、こういう豪雪に対する——これはこの間も委員会で問題になったのですが、予想されて、長期予報として警告をしておったのかどうか。もう一つ、これからまたこういうことが繰り返されるのかどうか、その根本がきまらないと、農林省も矮化リンゴのあれに対して基本的態度が出ないので、ここらあたりをひとつ伺わしていただきたいと思います。

越智彊気象庁予報部予報課主任予報官

○越智説明員 お答え申し上げます。  ことしは一月の下旬からの東北の豪雪は、たとえば秋田とか横手地方におきましては観測所とかあるいは測候所が開設以来でございます。ああいったような豪雪は非常に前から予測するということは、現在の気象技術から申し上げまして、非常にむずかしい。昨年の寒候期予想におきましても、日本海測のどこかで大雪があるだろうということは発表しておりましたけれども、東北の北部でもってああいう豪雪があるということは、その当時予測できなかったわけであります。現在の気象技術におきましては、今後もなかなか、そういうものを早く長期的な見通しを立てるということは非常にむずかしいと思います。気象庁におきましては、やはりだんだん、寒候期予想、それから三カ月予報、それから一カ月予報、それから週間予報、それから短期の予報、こういうので逐次幅を狭めていきまして、修正していく、そうして的確な注意報、警報を出そう、こういうようなねらいでもってやっております。今後も、先生いまおっしゃいましたああいった豪雪がさらにあるのかどうか、これにつきましては、現在のような、どっちかといいますと高緯度の寒冷化が進んでおります現状から申し上げまして、やはり今後ないということは、そういうことは断定できないと思います。今後も、毎年連続というわけではないと思いますけれども、やはり東北のほうも豪雪があるのじゃないか。一般的に申しますと、北陸のほうが豪雪が多いのですけれども、そこが北陸にあるか、あるいは東北地方か、あるいは北海道かということは、そういうようなこまかい地域をきめての豪雪予想はできませんけれども、やはり北陸から北日本を中心にして、今後もああいったような豪雪は起こり得るということは考えられます。  以上でございます。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 どうもありがとうございました。もっと詳しく後刻気象庁に行ってお伺いしますけれども、たいへん私たちの参考になりまして、ありがとうございました。  そこで、その次は、果樹共済についてお尋ねしますが、果樹共済の加入率があまりよくないのは私たちも心配しておるし、どうしても果樹共済に今度の経験から言っても入っていただかなければならないと思っておりますが、被害を受けておる地域で果樹共済にどのくらい入っているのか。その中で樹体保険と収穫保険がどのくらい入っておるのか、これが一つ。  第二番目には、樹体保険では、枝が割れた、折れた、ネズミに食われた、ウサギにやられた、こういうものが全部樹体保険の対象になるのかどうか、これが二つ。  三つ目には、先ほど話したウサギにかなり食われている、これから雪が消えていくと、一ぺんに消えないで、ゆっくり消えていくので、出てきた芽がみんな食われてしまうのじゃないかという、そういう心配もあるのです。特に私たちのほうで言うと、相馬村というのが非常に集中的にいっているので、そこらあたり壊滅的な打撃を受けるのじゃないかと思います。そこでそれに対する収穫の減収を、果樹保険の対象にしなければならないかと思うのですが、この点が対象になるのかどうかという点です。  それから次に四つ目の質問は、出かせぎに行っていない方たちは、雪を排除してウサギを追って、先ほど話したネズミのための根元を踏み固めて、あそこが空洞なものだから、踏み固めるなどという予防措置をとれる。出かせぎから帰れない人たちはとれない。そうするとその人たちの木が被害が大きい。一生懸命やった人は果樹共済の金をもらえない。ここのところのジレンマが出てくるわけです。したがって、果樹共済を本来の意味で立ち直らせるために、その根元を踏み固めるとか、これから雪を消して倒れないように枝を持ち上げてやるというふうな予防措置に何らかの形で政府がこたえなければ、ほんとうの果樹共済にならないのじゃないか、こういう点が具体的な問題として出てきているわけです。そこでこの予防の問題が四つ。  これらについて、ひとつお答え願いたいと思います。

山村弥五郎農林省農林経済局保険業務課長

○山村説明員 お答え申し上げます。  今回の豪雪地帯と見られる東北地方と新潟の地域の引き受け関係でございますが、リンゴにつきましては、合計で六千五百二十四ヘクタール、これは収穫共済でございます。樹体共済におきましては、八百二十九ヘクタールの現状になっております。樹体共済、収穫共済ともに入っておるのは、宮城県と秋田県と山形県の三県になっております。  それから枝折れの状態が共済事故の対象になるかという問題でございますが、樹体共済の共済事故のほうは、枝折れによりまして損害を受けるというようなものが共済事故の対象になるのでございますが、現在のところ省令等でその範囲がきめられておりまして、主枝、おもなる枝が折れて、かつ樹冠容積が被害を受ける直前の三分の二以上の損傷を受けた場合には、そのものが共済事故の対象になる、それらの損害の合計が、その農家ごとに一割をこえるような状態になった場合には、共済金の支払いを受けるということになっておるのでございます。  それから第三点のウサギの被害でございます。それからネズミの被害でございます。これは共済事故に入っております。収穫共済も樹体共済も両方とも入っておるのでございます。したがいまして、樹体共済で被害を受けるというものにつきましても、収穫共済で減収としてあらわれれば、それが収穫共済におきましては農家ごとに三割以上の減収があった場合に、共済金の支払いの対象になるのでございますが、そのようなものに該当すれば、共済金の支払いが受けられるというような仕組みになっておるのでございます。  それから最後の、雪の根元を固めるとかというようなことでいろいろと予防措置をとるというようなことがあるのでございますが、現在、私のほうの制度といたしましては、通常なすべき肥培管理を前提といたしまして制度が仕組んでありますので、そのようなもとで損害評価が生じた場合に共済金を支払うこととしておるというようになっておるのでございます。したがいまして、雪払いとか、裂枝の接合とか、支柱立て等の損害防止をする場合の費用を共済で補助するということは、共済保険の仕組みをとっておる果樹共済の性格から見まして困難と考えられるのでございます。しかしながら、共済組合といたしましては、いろいろなかっこうで損害防止のことをしなければなりませんので、そのような予防措置につきまして、組合等で行なうように指導してまいりたいと考えておるのでございます。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 お聞きのとおりで、一生懸命やった農民に共済の恩恵が及んでいかないということなので、これは後刻またわれわれも別な委員会のほうで、そういう予防措置に対する対策を真剣に討議してみたいと思います。  そこで今度、こういう災害が果樹だけでなく農用地、公共土木事業全般に出てきたのですが、天災融資法の発動は十分該当すると思うのでございますが、この天災融資法の発動はどうしておくれているのか、直ちにやらなければならないと思うのです。というのは、たとえばリンゴでいきますと、いま申し上げたように、一つ一つ具体的な措置が必要になってまいりましたし、苗しろなどにすると、雪を消してでも早く苗しろを起こしていかなければならぬという情勢にありますので、天災融資法の発動がどうしてこんなにおくれておるのか、いつごろ発動するのか、雪が消えてしまってから全部やったのでは、いますぐ手入れをしなければならぬ資金難のところがかなり出てきますので、おそ過ぎると思うので、この点はいかがでございますか。

松本作衛農林大臣官房審議官

○松本(作)政府委員 天災融資法の発動につきましては、ただいま先生から、非常におくれておるではないかというふうな御指摘がございましたが、実は、雪害の被害の実態が、まだ十分に把握できる段階になっておりませんで、三月の初旬に、三月一日現在で統計調査事務所が調査に入ったわけでございますが、現地に行ってなかなか十分被害の実態を把握できない、調査不能というような地域が非常に多うございまして、全体としての被害の把握がおくれておるわけでございます。ただ現状の被害の県からの報告なり積雪量の実態からいたしまして、私どもといたしましては、十分に天災融資法の対象になる条件は備わっておるというふうに考えておりまして、その方向で準備はいたしておるわけでございます。特に天災融資法の具体的な発動になりますと、特別被害者の認定でございますとか、特別被害地の認定でございますとか、あるいは激甚災の指定でございますとか、そういうふうな制度の具体的な運用に必要な実態の把握が必要になるわけでございますので、その把握を鋭意進めていくというふうにして、この天災融資法の発動について粗漏がないように準備をしたいというふうに考えておるわけでございます。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 そこで激甚指定の可能性は私はあると思うのですが、この点はいまの状況でいかがでございます。

松本作衛農林大臣官房審議官

○松本(作)政府委員 農林省といたしましても、現在の雪害の状態なりないしは雪の量等から見まして、十分に天災融資法の発動の条件は備わっておるというふうに考えております。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 そこで天災融資法はいつごろ発動になるようでございます。大蔵省の査定なんか進んでいるかどうかという点は、わかりましたら教えていただいて、すみやかに査定を早める対策、そうして、天災融資法の発動を早める。いつごろの見通しになり得るか、見通しをひとつ教えていただきたいのですが、うちのほうの農林経済局の人が三月二十二日に弘前市に被害調査に入っているのですが、地元の市町村には何も連絡なしで、被害を受けている農民たちにも何もなくて調査を進めているようです。そこで具体的にいうと、横手周辺、十文字周辺、岩木山ろくの相馬、西目屋あたりでは、いまの雪が消えていく状況で、ウサギがどうであるのか、ネズミがどうであるのかというのは具体的に調べなければならないと思うのですが、こういう査定の問題、調査の問題、あわせてひとつ、天災融資法の発動がいつごろになり得るか、もう一回答えていただきます。

松本作衛農林大臣官房審議官

○松本(作)政府委員 雪害の調査につきましては、農林省といたしましては統計調査事務所がございまして、統計調査事務所が具体的に調査をしておるわけでございますけれども、現在、現地に行きまして中間的な調査もいたしておりますが、現在の見通しといたしましては、大体最終的な被害がわかるのが、四月の中旬になるのではないかというふうに見ております。これは調査ができるのが、どうしてもことしは雪の解けが非常におそいわけでございますので、例年に比べましておくれるのではないかということで、四月中旬ごろには調査が十分できるのではないかというふうに見通しておりますので、その後、結果がわかりましてから、天災融資法の政令の発動等につきましての準備を、できるだけ早く進めてまいりたいというふうに考えております。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 そうすると、天災融資法がかなりおくれる。自創資金はこれはワクは今年度はまだ残っておりますか。十分やれるようですか。

松本作衛農林大臣官房審議官

○松本(作)政府委員 自創資金につきましてはワクがございますので、実態に応じまして融資をするように準備をしたいと思っております。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 そこで農林省にもう一回お尋ねします。  天災融資法もおくれている、果樹共済の対象がきわめて少ない、となってくると、ウサギ退治、ネズミ退治、割れたあとの伝染病予防、補植、支柱などということ、何らかの形で、指導だけでなく、農林省は援助してあげなければならないのじゃないか、このように考えますが、そういう援助というものは考えておられましょうか。ぜひ私は必要だと思うのですが、いかがでございます。

松本作衛農林大臣官房審議官

○松本(作)政府委員 果樹の被害につきましては、先ほども農蚕園芸局の審議官からお答えいたしましたように、先例もございますので、そういう先例も勘案しながら助成も考慮していきたい、そういうことで財政当局ともお話をいたしておるわけでございます。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 最後に、公共施設除雪法ですが、気象庁にお尋ねします。  今度の豪雪というのは、日本の豪雪の中で、どのくらいの規模、順位などでいけば、どんなことになっているのでございます。

越智彊気象庁予報部予報課主任予報官

○越智説明員 お答え申し上げます。  先ほども申し上げましたように、東北地方におきましては、今回の一月豪雪は、気象観測が明治二十五年に始まって以来であります。したがいまして、前と比較はちょっとむずかしいと思いますが、ただし単純に雪の深さとかなんとかだけを考えましたならば、昭和三十八年の一月豪雪、これは北陸と山陰が中心でございますけれども、あれに比べましたら、積雪や何かもけたがちょっと低くなっております。それで順位といっていますけれども、なかなかつけにくいので、結局一位ということに、東北地方においてはなるのではないかと思いますが。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 そこで、東北地方で一位という被害なんです。これに公共施設除雪法が適用されない。基準がそこまでいっていない。そこで私は今度の公共施設除雪法の基準を、このくらい東北開闢以来、歴史始まって以来の豪雪に、そのくらいには適用になるように基準を緩和する必要があると思いますが、いまの状態で私は、直ちに適用させぬほうがよろしい、適用できないとすれば、早急に適用するように条件を緩和する必要があると思いますが、これはいかがでございます。いないですか。——いなければ、委員長に後刻委員会にこれを取り計らいしていただいて、この公共施設の除雪法を適用されるように、適用条件が合わなかったらひとつ緩和して適用させていただくように、委員長のほうで取り計らいをお願いしたいと思います。

金丸徳重日本社会党

○金丸(徳)委員長代理 それでは総理府のほうからお答えあるそうです。

杉岡浩内閣総理大臣官房参事官

○杉岡説明員 お答え申し上げます。  ただいまの法律の所管につきましては、学校関係の文部省及び福祉施設関係の厚生省でございます。これにつきましては、ただいまの先生の御趣旨につきまして関係省庁の文部省及び厚生省に十分申し伝えたい、こう思います。

津川武一日本共産党・革新共同

○津川委員 これで終わりますが、こういう気象庁始まって以来の東北の豪雪に、この除雪法が適用されていない、聞くと、条件が何か合わない、少し足りないんだそうです。そこでこういう状況でも適用できるように、除雪法の条件をひとつ変更していただくように、委員会として特別の取り計らいをお願いいたしまして、質問を終わります。

金丸徳重日本社会党

○金丸(徳)委員長代理 御趣旨は、また委員会、理事会等において、十分検討させていただきます。  庄司幸助君。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 私は、去る三月七日に発生しました、福島県の国道二百五十二号線、この土砂崩壊による八名の死者と二名の重軽傷者を出したこの事故の問題で、建設省並びに労働省に質問したいと思います。  第一点でありますが、この事故で、福島県昭和村の五十嵐鶴男さん、それから小林仁さん、羽染周市さん、それから同じく金山町の菅家儀一さん、栗城源作さん、五十嵐進さん、栗城定芳さん、それから山内勝夫さん、この八名の方がなくなったわけです。なお金山町の押部さんが重傷を負われて、熱塩の小檜山さんが軽傷を負われている。これは例年豪雪地帯、こういうところで発生する土砂くずれでありますが、この福島県の国道二百五十二号線の土砂くずれの事故の原因、これについてどのようなお調べになっているのか、これから伺いたいと思います。

藪本健作建設省道路局国道第二課長

○藪本説明員 建設省の国道第二課長でございます。  ただいま先生から二百五十二号の事故の原因の調査方法の御質問がございましたけれども、先ほどもお話がございましたように今回の事故は気象台始まって以来の豪雪ということで、それが三月に入りまして三月七日の数日前から気温が非常に上がってきた。これは最高気温、最低気温とも例年に比べて非常に高くなったわけでございますが、そういった状態のときに数日前から雨も加わりまして非常に融雪が多かったというふうな状況であったわけでございます。これに対しまして、事故が起こりますと同時に本省のほうからは係官を現地に派遣いたしまして、また翌日には知事さん以下現場においでになりまして対策を立てられたわけでございますが、何ぶんにも雪どけあるいはこれに関係した土質の問題というのは非常にむずかしい問題でございまして、現在福島県ではなくなられた方々の御冥福をお祈りするとともに、今後こういった事故が繰り返されないようにというふうな趣旨で現在事故調査の技術委員会を設けて調査中でございます。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 調査団を編成されたのはけっこうだと思いますが、飛騨川のあの事故もあったことだし、その他軽微な事故はしょっちゅう起きているわけです。その点でやはり工事設計上の問題ですね。これは気象台始まって以来の豪雪だ、それに雨も加わって非常に浸透水が多かったような御説明があるわけですが、しかしあそこはほんとうにあの道路を通る以外只見の奥へは入れない道路なんですね。ですから、あの住民にとってはまさにたった一つの生活道路なわけです。こういった生活道路についてもっとしっかりした設計をやってもらわないと困る。私なんかしろうと目ではありますが、あの勾配が非常に急で、何か七十度くらいの勾配のように見られてきたわけですがね。そういう勾配で、しかも土質が悪いとなればそれに見合ったがんじょうな設計をすべきじゃなかったか、こういうふうに考えられるわけです。その点、設計上のミスはなかったのか、あるいは施工上何らかのミスがなかったのかどうか、その辺ひとつお答え願いたいと思います。

藪本健作建設省道路局国道第二課長

○藪本説明員 お答えいたします。  現地の擁壁は一番下がコンクリート擁壁になってございまして、それから一番高いところでその上に三段のブロック擁壁があったわけでございます。これに対しましては、建設省のほうで土木構造物標準設計というのがございまして、土質に応じて安定計算をいたしまして、ブロックの裏に詰めますコンクリートの厚さだとか、あるいはその裏に詰めますくり石の厚さをきめておるわけでございます。そういったやり方で二百五十二号線、同様の工法でもって設計しておりまして、現在までのところ異常は認められなかったわけでございます。また勾配につきましてものり長五メートルということに対応いたしましてのり勾配四分ということで、これも標準設計に合っておるわけでございます。それから裏ぐりの規格にいたしましてもあるいは水抜きの間隔にいたしましても規定どおり入っておったようでございます。したがいまして現在までのところ設計上もそれから施工の上でも欠陥はなかったのではないかというふうにわれわれとしては考えておるわけでございますが、これも先ほどお話しいたしましたように、現在技術委員会のほうでさらに詳しく検討するということになっておるわけでございます。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 そうしますと、設計上は標準設計のとおりやっている、施工上も問題がない。そうなると、いま得られる結論というのは、もちろん調査団の報告待ちだろうとは思いますけれども、いま考えられる点は気象台始まって以来の豪雪だ、天災だ、こういう考えになるわけですね。そうしますと、そういう標準設計に基づいて設計されていながらやはり事故は起きたわけですから、そういういわゆる天災に備えるようなパトロール、これはどうだったのか。未然にそういった徴候に気がついておればああいう人身事故は防げたわけだと思うのですよ。そのパトロール上の問題どうだったのか、これひとつお伺いします。

藪本健作建設省道路局国道第二課長

○藪本説明員 お答えいたします。  福島県には道路パトロール実施要領というのがございまして、この要領によりましてパトロールを実施しておったわけでございます。二百五十二号線につきましては事故の起こりました前日の六日にパトロールをいたしまして異常ないのを確認いたしております。それからそれ以外にも二百五十二号線につきましては工事中の個所がございましたし、さらに除雪のために土木事務所の係官が往来しておりましたので、その際にも十分道路の状況に注意しながら往復しておりました。そういったことも含めまして、パトロールに手落ちはなかったのではないか、今回の災害は突然起こったというふうに理解しております。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 そうしますとパトロール要領に基づいてパトロールも十分やっていた、前日はそういう徴候はなかった。こうなると、死んだ方は浮かばれないと思うのですね。だから要領どおりやったからもう万全の措置はとってあるのだ、ほんとうにもうこれは不測の天災だ、あきらめろと言う以外ないだろうと思うのですよ。しかし現に飛騨川の事故も起こっておれば、この只見の事故も起こっておれば、その他落石の問題ではいろいろ数え切れないぐらいの事故があるわけですね。これでは私は道路管理者として十分責任持った管理体制ではないのじゃないかと思うのです。その点私は三月九日に調査に入りましたが、現地の住民の方であそこがはらんでいたということに気がついていた方がいらしたのですね。この方が通報でもすればよかったのでしょうけれども、パトロールの要領がまだやはり不十分じゃないか、こう思うのです。ですから、ああいうなだれの警報は出ている、それから雨も降っているという事態の場合は、やはりパトロール要領にこだわらないでもっとひんぱんにパトロールする必要が私はあるんじゃないかと思うのですが、その辺は今後どうなさいますか、ひとつ伺っておきたいと思うのです。

藪本健作建設省道路局国道第二課長

○藪本説明員 お答えいたします。  先ほども御説明いたしましたように、パトロール要領に基づくパトロール以外に工事関係者あるいは除雪関係者がその往復の途中、道路の状況について十分注意しておった。それからまた当日は、この災害が起こりましたところの数十メートル離れましたところで作業員も仕事をしておったわけでございます。したがいまして、そういった方々に伺いましても、災害が起こるまでは気がつかなかったという話を聞いております。それから先生がお話しになりましたような、はらんでおったのではないか、あるいはクラックがあったのではないかという話を聞きましたので、さらに再確認いたしましたところ、やはりそういうことには気がつかなかったというふうに報告を受けております。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 それで私、当日、あの場所から会津若松市寄りの地点ですね、その地点で、ブロックにクラックが入っていたのをたまたま見たのでありますが、そういうことは報告されておりますか。

藪本健作建設省道路局国道第二課長

○藪本説明員 お答えいたします。  こういった事故が起こりましてから、二百五十二号線だけではなしに、全国になだれに対する指示を出したわけでございますが、福島県がその後再点検いたしまして、事故発生後に別の個所で一カ所だけブロックにクラックがあるというのを発見いたしまして、現在その対策については研究中でございます。報告は受けております。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 それでは、私が現場にいた際、ちょうどその時間帯に、その事故発生現場から今度は只見寄りの方向で、約五百メートルくらい離れた地点ですか、土砂崩壊が起こったんですね。私は、奥のほうへ行って帰りの車が通れなくなった、こういう現場にも遭遇したのです。ですから、あの二百五十二号線、これは相当危険をはらんでいる道路だということが推定できると思うのです。しかも、この道路一本だけがほんとうに奥と若松方面を結ぶただ一本の道路だ。この道路個所と目される地点は何カ所ぐらいあるのか、お調べだったらひとつお答え願いたいと思います。

藪本健作建設省道路局国道第二課長

○藪本説明員 お答えいたします。  建設省では昭和四十六年に全国の道路の危険個所を点検したわけでございますが、その場合には、二百五十二号線、福島県内につきましては三十八カ所ございました。それ以後、四十七年度、四十八年度で防災工事を施しまして、残っておる個所は十一カ所になっております。そういうことでございましたけれども、さらにその後交通量もふえてまいりまして、いろいろな状況が変わってまいりましたので、昨年昭和四十八年に総点検いたしまして、このときの調査では危険個所が十七カ所というふうになっております。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 そうしますとこの十七カ所というのは、あの事故発生現場のようないわゆる防災工事をやった場所でも起きたわけですから、そういう個所も含んでおりますか。

藪本健作建設省道路局国道第二課長

○藪本説明員 お答えいたします。  当該個所は、四十七年、四十八年に工事をいたしまして改良済みになる予定でございましたので、この十七カ所の中には入っておりません。その後事故が起こりましてから、改良済みのところ、防災施設を施したところについてもいま一度点検をせよということで再調査をいたさせました。その結果が十七カ所でございます。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 そうしますと、少なくともこの十七カ所について防災工事をいつまでに完了される予定ですか。

藪本健作建設省道路局国道第二課長

○藪本説明員 お答えいたします。  この十七カ所の防災個所の内訳は、地すべりでございますとかあるいは落石でございますとかあるいはなだれ等を含めたものでございまして、このうち交通量だとかあるいは危険度によりまして、A、B、Cの三段階をつけまして、危険個所につきましては四十九年度に完成する計画でございます。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 その四十九年度完成は何カ所になりますか。

藪本健作建設省道路局国道第二課長

○藪本説明員 お答えいたします。約半数でございます。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 それから、地すべりと落石の危険は予想されなくても、なだれの発生する危険個所もある。とすると、このなだれ対策についてはこれまでどのような措置をとってこられたのか、これひとつ伺っておきます。

藪本健作建設省道路局国道第二課長

○藪本説明員 お答えいたします。  ただいま先生が御指摘になりましたようになだれの予想個所はおおむねあらかじめ予想される場所でございます。こういった個所につきましては、恒久的にはスノーセッドあるいはなだれ防止さくなどの構造物をつくって処置してまいるわけでございますが、そういった施設ができるまでの間は、パトロールを行ないまして、なだれが予想されるというふうに判断した場合には交通規制を行ない、さらに必要な個所については人工的に雪を取り除くというふうなやり方で対処してまいりました。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 これは只見線は、国鉄の場合でも非常になだれが多い。これについては十分な措置はとっているわけですが、それでもやはり国鉄の不通がときどき起こるわけです。国鉄はそのためヘリコプターを飛ばしてまでこのなだれの発生を予知しようと努力をしているわけです。そういう点、時間もありませんからこれでやめますけれども、こういったなだれも含めてひとつ万全の体制をとっていただきたい、こういうふうに思うわけです。  それからもう一つは、Aランク、Bランク、Cランクとありますけれども、危険度の多いところは四十九年度にやっちゃう。しかし、また五十年の春になって危険度の少ないところでも発生をした場合、どうなるか。これは予測できないことはないのですね。ですからこれはひとつ、四十九年度で半数ぐらいやるというようなことではなくて、四十九年度でもって危険だと予想される個所はぜひ全部対策をとっていただきたいと思うのですが、その点いかがでしょうか。

藪本健作建設省道路局国道第二課長

○藪本説明員 お答えいたします。  先ほどお答えいたしましたように、危険な中で、そのうちで特に危険であるという個所については全部施行するということで、それ以外にも、危険の程度による差はあるわけでございますが、そういった個所につきましては、パトロール、気象状況あるいは融雪の状況などを的確につかみながら、必要に応じて交通規制をやっていくということによって措置してまいりたいと思いますので、ひとつよろしくお願いいたします。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 その点、この二百五十二号線だけに限らず、国が管理する国道、県が管理する国道、こういういわゆる改良工事なりあるいは防災工事ですね、これが総需要抑制との関係で、危険や必要度が見越されているにもかかわらず延ばされるんじゃないかという危惧の念を抱いているわけです。その点、総需要抑制というならば——私は建設当局に、ひとつこれは大臣にも伝えていただきたいのですが、やるならば、やはり高速道みたいなこういうものを総需要抑制の対象にして、生活道路については、いやしくも総需要抑制の対象にはしないという決然たる態度が必要だろうと思うのですが、その辺、あなたのお答えできる範囲でひとつ答えていただきたいと思うのです。

藪本健作建設省道路局国道第二課長

○藪本説明員 お答えいたします。  総需要抑制ということで来年度の、昭和四十九年度の道路事業費は四十八年度に対しまして九九%というふうになっております。前年より少なくなったわけでございますが、ただその中で、先生が御指摘になりましたように、生活関連道路である市町村道については、約二〇%程度予算をふやす、それから雪寒事業につきましてもそれから交通安全整備事業につきましても、重点的に整備を進めてまいるというように配慮をいたしております。それから、国道の中でも二百五十二号のような国道、生活関連道路と考えられる国道につきましては、こういった国道はおおむね一次改築ということになろうかと思うわけでございますが、昭和五十二年までにおおむね完成するという方針で、国道の中でも、特に一次改築につきましては重点を入れて整備を促進するという方針で四十九年度の予算が編成されておるわけでございます。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 それではこの点で、総需要抑制という名前で生活関連道路の予算がいささかも削られないように、これは大臣に厳重にひとつ申し伝えていただきたいのです。  あわせて、県移管の国道の問題でもう一カ所伺っておきますが、宮城県内を走っている国道百十三号線、これは道路管理者は宮城県になっておりますが、この百十三号線という白石市から山形県米沢へ抜ける部分に、小原温泉というところがあるのです。この小原温泉付近で非常に急カーブな上に落石の危険がある個所があるのです。それからもう一カ所については、白石−角田間で、これは国鉄のバスが走っている路線ですが、これも急カーブが非常に多くて改良がなかなか進んでいないのです。舗装もあまり進んでいない。この二カ所だけの点で、百十三号線関係、防災上の問題あるいはこれは交通事故の問題もありますから、この点での改良なり防災なり、これはどういう見通しになっているのか、おわかりにならなければ、それについてどうなさるのか、この点ひとつ伺っておきます。

藪本健作建設省道路局国道第二課長

○藪本説明員 お答えいたします。  百十三号は、相馬から新潟に抜ける国道でございまして、新潟県、山形県、宮城県、福島県を通っておるわけでございますが、このうち米沢−角田間で残っておりますのは、県境の山形県側とそれから宮城県内の白石市内、それから七ケ宿町内でございます。  そこで、現在の宮城県の県内の整備率は八五%でございまして、先生が御指摘になりました危険個所も含めまして、全体といたしましては、先ほど御説明いたしましたように昭和五十二年までに完成させるという方針でございますけれども、先生が御指摘になりました危険個所については早急に手が打てるように、県と十分連絡をとりながら事業を進めてまいりたいと思います。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 では最後に、二百五十二号線の事故の問題について、補償関係についてお伺いいたします。  この補償関係ですね、これは県移管の国道ですから、管理者は県ですから、県が直接の補償責任があると思うのですが、しかし最終的には国に責任があるのだと私は思いますが、その点いかがでしょうか。

藪本健作建設省道路局国道第二課長

○藪本説明員 お答えいたします。  なくなられた方あるいはけがをされた方あるいは遺族に対する補償の問題につきましては、知事さんが翌日さっそく弔慰金を持って遺族の宅を回られまして、またその後、生活一時資金ということで百万円をお送りしたというふうに聞いております。  今後の生活上の問題につきましては、現在福島県のほうで誠意をもってできるだけ早く遺族の方と示談ができますようにお話し合い中でございます。この種の補償につきましては、従来から、県のほうに責任があるということで——国道は国のものでございますけれども、指定区間外につきましては道路管理の責任は知事にあるわけでございますから、知事のほうで責任をもって解決するという方針で、現在福島県も交渉中でございます。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 労働省のほうにお伺いしますが、このなくなった八名と重軽傷を負った二名については、それぞれ労災保険に加入をしていたと思いますが、労災保険の適用になるのかどうか。それから、労災保険と県の補償との関係はどうなるのか、この辺をひとつ伺っておきます。

山口全労働省労働基準局補償課長

○山口説明員 お答えします。  国道二百五十二号線の土砂崩壊により発生しましたマイクロバスの埋没事故につきまして、私どもが把握した限りでは、このマイクロバスは谷ケ城建設株式会社所有のバスで、当時双葉郡大熊町で工事中、降雨のため作業の続行が不可能だということで、労働者を移動するためこの場所を通って被災したというふうに聞いております。したがいまして、その限りでは労災保険上の業務上災害ということになろうと思いますので、保険給付の請求があれば、労災保険から所要の給付をするということになります。  給付内容については、不幸にしてなくなられた方には遺族年金、あるいは必要があれば遺族年金の前払い一時金と葬祭に要する費用が支給されます。なお、負傷された方には療養のために必要な経費、それから休業のために必要な経費、さらに障害が残れば障害に対する給付が行なわれることになります。  ただいま先生お尋ねの国家賠償等との関連でございますが、公の営造物の設置管理の瑕疵によって本事故が発生したとして、損害賠償の請求が国または地方公共団体に対して行なわれて、それについて損害賠償が行なわれたという場合は、その賠償額の限度で保険給付が調整されます。したがって、同一事由によって二重てん補されるということはないわけでございます。被災者が労災給付を選考するかあるいは損害賠償を選考するか、これは被災者の選択にかかることでございます。

庄司幸助日本共産党・革新共同

○庄司委員 じゃ、私これで質問を終わりますが、最後に私が御遺族とお会いして得た感じを申し上げて、今後の措置を十分とっていただきたいという点をお願いしたいのです。  なくなられた方々はほんとうに一家の大黒柱なんです。そして、金谷町にしろ昭和村にしろ、いずれも豪雪地帯、しかも僻地で、自分たちの田地田畑はほとんど少ないわけです。自分たちのたんぼの構造改善もやらないで、人のたんぼの構造改善に行って不慮の事故にあった。遺族の方はじめ近所の方々はいずれも、なぜ自分の田の改良はやれないで人のたんぼの改良をやりに行ってこういう悲惨な事故にあったんだという感じを抱いているわけです。こういう御遺族の方々に対して——特に遺族の中でも、老齢のおとうさんやおかあさんが、むすこを失ってこれからどうしよう、七十五歳のおじいさんが、いまからおれが出かせぎに出るのかという歎きをしているわけですね。あるいは残された奥さんが、小学生や幼稚園程度の子供さんをかかえてほんとうにどうしようというふうに苦しんでいるわけです。そういう点で、ぜひこの賠償なり補償の問題を誠意をもって十分に解決していただきたい。  それから建設省関係について申し上げますと、この事故は八名の命を奪っておりますが、この八名につながるほかの家族の問題、あるいはあそこを唯一の生活道路にしている村民や町民の立場に立って、ぜひ二百五十二号線の一刻も早い防災体制をとっていただいて、安心して歩ける生活道路にしていただきたい。この点を強く要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

金丸徳重日本社会党

○金丸(徳)委員長代理 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。    午後零時十七分散会

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