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第72回国会衆議院1974/02/12

公害対策並びに環境保全特別委員会 第3号

発言数
5 件
登壇者
2 名
会派数
2
開催日
1974/02/12

会議録

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員長 これより会議を開きます。  理事補欠選任の件についておはかりいたします。  理事中島武敏君が去る一月二十一日委員を辞任され、理事が一名欠員となっております。この際、その補欠選任を行ないたいと存じますが、先例により委員長において指名するに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員長 御異議なしと認め、よって、さよう決しました。  それでは、木下元二君を理事に指名いたします。      ————◇—————

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員長 公害対策並びに環境保全に関する件について調査を進めます。  まず、環境庁長官から所信を伺うことといたします。三木環境庁長官。

三木武夫自由民主党環境庁長官・内閣総理大臣臨時代理・外務大臣臨時代理

○三木国務大臣 第七十二回国会における衆議院公害対策並びに環境保全特別委員会の審議に先立ち、私の所信を申し述べます。  中東戦争を契機とする石油危機により、はしなくもわが国の経済成長の基盤は、限りある資源の上にあまりにも立ち過ぎていることが明らかになりました。  わが国は、これまで、資源の有限性に対し今日のごとく深刻に考えず、資源を消費し、生産の拡大と物的生活の向上を追い求めてまいりました。しかしながら、このことは公害の発生と自然環境の破壊をもたらし、国民の健康を害し、生活環境悪化という深刻な事態を引き起こすに至ったのであります。  今日、国民はだれ一人として環境問題の重要性を認識せざる者はなく、いまや最大の政治課題の一つとなってまいっております。  限りある資源は石油のみではありません。きれいな空気も、澄んだ水も、豊かな大地もかけがえのない貴重な天与の資源であります。  全人類が共有するこの有限な資源をいかに有効に利用し、子孫のためにいかにして確保すべきかを真剣に考え始めているとき、わが国のみがこの資源を大量に消費しつつ、ひとり高い経済成長を遂げることは、もはや許されなくなりました。  いまや、わが国にとって、一つの時代は終わりを告げ、資源多消費型の産業構造や生活様式の転換をはかるべき新たな時代へ、大きく一歩を踏み出すべきときに来たことを痛感するものであります。これがまた公害防止、環境保全並びに資源の保全の道にも通ずるものと考えます。  私は、環境庁長官就任以来、環境問題の解決に最大限の努力を傾注してまいりましたが、残念ながら緊急に解決すべき課題はまだまだ山積しております。私は、われわれに課せられた至上の命題であるこの環境行政の前進のため、引き続き全力を傾注する覚悟でありますが、当面次の事項に重点を置き、所管行政の積極的な推進をはかってまいりたいと考えております。  まず、第一は、公害規制の強化をはかるため、新たに総量規制方式を採用することであります。  すなわち、各種公害にかかる環境基準や排出基準の設定、見直し強化に引き続きつとめるとともに、規制をより有効ならしめるため、特定の地域における汚染物質の排出総量の許容限度を定め、その範囲内に排出量を押えるいわゆる総量規制方式を採用してまいりたいと考えております。  このため、現在、大気汚染防止法の一部改正を検討中であり、成案を得次第、今国会に提出する予定であります。  次に、公害の発生及び自然環境の破壊を未然に防止するため、各種の公共事業の実施及び地域開発について、その計画の各段階において環境に及ぼす影響の内容及び程度、環境破壊の未然防止策等について事前に十分評価を行なういわゆる環境アセスメントをさらに積極的に推進することとし、そのための手法の開発、審査体制の強化等をはかってまいりたいと考えております。  また、瀬戸内海の環境の保全に資するため、さきの国会において瀬戸内海環境保全臨時措置法が成立いたしました。  目下この法律に基づく各種の措置を講じつつあるところであり、先般汚濁負荷量を二分の一に減少させるための府県別限度量を決定いたしましたが、引き続き諸般の施策を早急に確立するとともに、東京湾、伊勢湾についても水質汚濁のシミュレーション調査を実施する等、広域水質汚濁対策の一そうの推進をはかってまいります。  また、水銀、PCB等の有害物質やカドミウム等の重金属類によるいわゆる蓄積性汚染の問題は、緊急に解決すべき重要な課題であります。すでに、水銀等汚染対策推進会議の決定に基づき、全国の環境調査を実施するとともに、水銀使用工場におけるクローズドシステム化の促進、底質の除去等の対策を講じ、日本の海域を浄化するため今後引き続き対策を推進するほか、新たに、休廃止鉱山によるカドミウム等の環境汚染について広域的な調査を実施する等諸般の施策を強力に実施する所存であります。  不幸にして公害により健康被害を受けられた方々の救済に万全を期することは、最も緊急を要する課題であります。  昨年、公害健康被害補償法が成立いたしましたが、さらにその整備をはかるための所要の法改正を行なうとともに、その実施に当たる組織の整備をはかるなど、諸般の準備を進めているところであり、今秋にはこの制度の完全な実施をはかっていきたいと考えております。  公害対策を推進するためには、公害発生メカニズムの解明、公害防止技術の開発等が不可欠であります。そのため国立試験研究機関等の総力を結集して試験研究を強力に推進していくとともに、本年三月には筑波研究学園都市に、公害に関する中核的かつ総合的な試験研究機関としての国立公害研究所を設置し、公害行政の一そうの前進をはかっていきたいと考えております。  公害の防止と並んで、いま一つの重要な環境行政の柱は、自然保護の推進であります。  美しい国土、豊かな自然を保護し、これを次の世代に伝えるのは、われわれに課せられた責務であります。これがため、昨秋明らかにした自然環境保全基本方針にのっとり、また現在実施中の全国にわたる動植物の分布、地形、地質等に関する自然環境調査を基礎として、積極的な自然環境保全政策を進めてまいる所存であります。  以上、私の所信の一端を申し述べましたが、今後とも本委員会及び委員各位の一そうの御支援、御協力を切にお願い申し上げる次第であります。  何とぞ、よろしくお願いいたします。(拍手)

角屋堅次郎日本社会党

○角屋委員長 以上で、三木環境庁長官の所信表明は終わりました。  次回は、来たる十九日火曜日午前十時理事会、午前十時半委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。    午前十時四十九分散会

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