交通安全対策特別委員会 第16号
- 発言数
- 69 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1974/05/16
会議録
○勝澤委員長 これより会議を開きます。 交通安全対策に関する件について調査を進めます。 質疑の通告がありますので、順次これを許します。野坂浩賢君。
○野坂委員 それでは、質問の通告がおくれておりましたので、お集まりになったところから……。 大蔵省にお聞きしたいと思います。 この間の委員会で保険部長から御答弁をいただいたのでありますが、自賠責の保険の限度につきまして、死亡者五百万が一千万一傷害の場合は五十万が八十万。私が百万円を提起いたしまして、検討するというおことばをいただいております。その際に、自賠責の審議会が答申をしておるわけでありますが、この支払いにつきまして、すぐには被害者の手に渡らない、こういう状況がございます。特に大蔵省のお話では、一カ月以内にその金は渡るということでございますけれども、その調査の段階に至るまでの手続でありますか、すぐにはおりてこないという点がありますけれども、これについてどのように対処しておられるか、これが一つ。 それからFAP、いわゆる家庭用の自動車保険というものが最近出ておりまして、この目的は示談の肩がわりとかあるいは被害者の直接請求、こういうことがやられております。この内容について御説明をまず、お願いをしたい。 それから、最近できました交通事故裁定委員会というものがありますが、これは大蔵省なりあるいは運輸省の自動車局等ではどのように指導し、どのような運営がされておるか、まずこの辺から承っておきたいと思います。
○巣山説明員 まず御質問の第一点の、自賠責保険の支払いがおそいのではないか、こういう御指摘でございますが、われわれこの辺は可及的にすみやかにするようにという指導を続けてきたわけでございます。 現在どういう状況になっておるかということを申し上げます。 自賠責保険の請求を受け付けましてから、その損害額の調査が完了するまでの期間というものを見てまいりますと四十七年度の例でございますが、調査事務所における総処理件数七十五万二千件でございます。そのうち一カ月以内に処理されたものが五十六万件、七四・四%でございます。それから二カ月以内に処理されたものが八万六千件、累積いたしますと八五・八%、三カ月以内に処理されたものが三万三千件、累積比率九〇・二%、こういうことでございまして、九〇%以上の事案は三カ月以内に処理されている、こういう成績になっております。 なお、本日計数を持っておりませんが、若干この成績は上向いてきております。毎年度処理が早くなってきておる、こういうことでございます。 残り三カ月以上経過しておるもの、そういうものについては何であるか。いろいろ理由があるわけでございますが、一つは損害の内容が複雑で、調査にどうしても日数を要したというもの。それから請求者の方からの提出書類が不備である、そのために取りそろえに日時を要する、そういうふうなもの。あるいは加害者、被害者の間で賠償責任の有無について争いがあるというふうなものでございまして、そういうふうなものがあと一〇%の遅延の理由になっておるということでございます。 いま申し上げましたのは調査事務所の処理日数でございまして、実は事故発生から保険金を請求されるまでに若干の時間がかかっておるということでございますが、なぜそういうふうに事故発生から請求されるまでに時間を要するかということにつきましては、たとえば被害者の方が、症状の再発あるいは後遺症が出てくるというふうなことを懸念されて、経過を観察しておられる、あるいは被害者、加害者間の示談交渉が長引いている、診断書、休業損害証明書等の書類の取りそろえに日時を要する、こういうふうな理由があげられているようでございます。 現在なおこの促進をはかるということで検討中のことは、この委員会でもしばしば御指摘されておりますが、保険金請求書類、それについてもっと簡便化をはかるべきではないか。たとえば不必要な印鑑証明は今後お出しいただかなくてもよいようにする、あるいは事故状況の説明書をもっと簡略にできないかとか、ただいま検討中でございます。 それから第二点のFAPという保険の内容でございます。この保険の特色を申し上げますと、約三点あげられると考えられます。 一つは、対人事故が発生した場合に、保険会社が被保険者の同意を得て被害者との折衝、示談のサービスを行なう。 それから第二番目には、任意保険でございますが、自賠責保険と同じように被害者直接請求制度を設けた。 それから第三番目には、一事故当たりの保険金額を無制限とする。これは任意保険としては最初の試みでございますが、一人当たりの保険金額は、制限は自賠責もあるわけでございます。ただし、自賠責には一事故当たりの保険金額の制限はなかった。自賠責と同様の制度を取り入れたということでございます。 この対象になります車種は、現在個人が主として通勤、レジャー等の自家用に使用する目的で所有している自動車、いわゆるマイカーを対象としておる、こういうことでございます。 第三点の交通事故裁定委員会でございますが、この交通事故裁定委員会発足の経緯と申しますか、これにつきましては、いろいろ弁護士会からもアドバイスその他を受けまして設立されたわけでございます。 御承知のように、毎年交通事故被害者が非常に多数にのぼっており、これにつきましては、自賠責保険をはじめ各種の保険制度により補償を受けられるたてまえになっております。ただ被害者、加害者間の損害補償をめぐる紛争がなかなか多うございます。また被害者の方は交通事故の賠償や保険に関して知識がなかったり、交渉にふなれだったりすることが多く、相手方の言いなりになって不利な補償で泣き寝入りする場合もある。もちろん、これにつきましては各種の交通事故相談所があるわけでございますが、どうも機能上相談業務ということでございまして、おのずから限度がある。そこで被害者、加害者双方の立場から中立公正な判断を下す機関の設置が望まれるということでございます。 なお、現在裁判所においてこれらの紛争の解決がはかられておるということでございますが、われわれ承るところによりますと、訴訟件数も、たとえば四十七年には一万二千件程度に及んでおる。ただ、これにつきましては、審理期間が非常に長くかかる、経済的な負担もあるというふうなことでございまして、以上のような実態があったわけでございまして、ここで交通事故裁定委員会というものができたということでございます。 この委員会は、いま申し上げました相談機関、そういう業務を一歩進めて、被害者、加害者双方の立場から法律の専門家が中立公正な判断を下して和解のあっせんを行なうということでございます。 なお、これにつきましては、保険業界——被害者側が委員会のあっせん案に同意されたときは、保険会社も事、保険金の支払いに関してはこれに従う、このように申し合わせをしております。 なお、交通事故裁定委員会、現在東京に二月下旬設置されたわけでございますが、四十九年度中に名古屋及び大阪に設置する予定である、このように聞いております。
○野坂委員 この交通事故裁定委員会というのは、お話によりますと、保険会社が金を出して、それから、その裁定委員というのは法律の専門家が当たるという特徴、特に強調されておるのは中立、独立の機関であるということ。それから金を出すのに、被害者側がこれに同意をしたときには、保険会社は反対してもそれはだめなんだ、金は出すが。そうすると、一見して私たちは金を出す者に有利ではなしに、金を出す者に非常に不利なというふうに映るわけですね。 で、質問いたしますのは、特に中立公正の判断を旨とすると書いてありますが、この裁定委員になる方はだれが推薦をするのですか。それと法律の専門家に限っておるのですか。どうでしょう。
○巣山説明員 先ほど裁定委員会が設立された経緯というものを申し上げたわけでございますが、いまの交通事故の損害賠償事案の解決の状況、そういうものが前提にありまして、それから、当初は保険業界と弁護士会で、先ほど申し上げました示談サービス保険を新しくつくるということについていろいろ相談が行なわれたわけでございますが、弁護士会のアドバイス、それから保険業界としてもそういうものは必要であるというふうに考えてできたわけでございます。 設置の経過はそういうわけでございますが、でき上がったものにつきましては、別に保険業界とかに関連があるわけではない、大蔵省の監督を受けるものでもない、まさに中立なものである、こういうことでございます。 しからば、この委員会の発起人はだれであったかということに関連いたしますが、現在委員長をされております東大の加藤先生、それから弁護士会の先生、その方々が発起人になられたということでございます。したがって、この委員会の委員のメンバーにもわれわれとしてどの方が適当であるかということにはタッチしていないということでございまして、まさに発起人である加藤先生を中心とされて委員の人選が行なわれたのではないか、このように考えております。 それから費用の点でございますが、ただいまは保険業界から出しておるわけでございますが、これは私、考えまするに、こういう裁定委員会をつくるということは非常にいいことではないか。ただその際に、やはり経費が要るので、当面自動車保険を取り扱っておる保険業界としてそれに賛助して寄付申し上げておるということでございまして、将来この委員会がそのほかに、保険業界に限らず、別途の寄付ないしは財源というものが得られるならば、それによって運用されていくのではないか。とりあえずこれを発足させたいということ、それから保険業界はいろいろ社会的な寄付というものも行なっておるわけでございますが、その一環として当面寄付申し上げ、その財源で運用していくということに解しております。
○野坂委員 そうすると、この裁定委員会に寄付した損保会社のものは、税金の対象にならないで、経費として落ちるわけですか。
○巣山説明員 不勉強で恐縮でございますが、各保険会社に寄付金の損金算入限度というものがございます。その損金算入限度に税法上入るならば、この寄付金は損金として取り扱われる、こういうことでございます。この裁定委員会に寄付するのゆえをもって特別に損金控除というたてまえには現在なっていない、このように解しております。
○野坂委員 現在どの程度寄付金が集まっておるのですか。 それから、お話があったように、名古屋、大阪ですか、来年はつくるというのですが、その財源も寄付ということだと思います。これに対して国は何ら指導もしないで、憲法のような話ですが、全く自主的中立であって、金は損保会社が出していく。将来もこれについてはそのままの形で進めるということになりますか。
○巣山説明員 現在の裁定委員会の経費でございますが、まだ決算が出ておりませんけれども、四十八年度中は約四千二百万の経費を要するというふうな予算になっておりまして、そして、その財源のうちの約半額二千二百万が自賠責保険の運用益、その残り二千万は、保険会社は任意自動車保険の保険料の〇・一%を毎回交通事故対策とかそういうことの寄付に充てることになっておりますが、その一部、そういうことで四千二百六十万円の経費ということになっております。 なお、保険会社としては、名古屋、大阪につくられるについては、負担の許す限り寄付申し上げていくというふうに考えておるようでございますが、これにつきましては、この前の委員会でも御指摘があったかと記憶しておりますが、ほかに各自動車に関連する仕事をしておる業界なども御賛助いただけるならば、この委員会としては拒むものではないということであります。 なお、厳正中立と申しますのは、これはもう保険業界あるいはわれわれ大蔵省がこの裁定委員会を監督するというものでございませんで、委員の方々を拝見いたしますと、そういうふうなものによって拘束を受けるという——それを越えた見識を持っておられるりっぱな方々が委員になっておられる、私はこのように考えます。
○野坂委員 委員の方々には文句を言うわけでありません。御指摘のとおりりっぱな方々と思います。ただ、こういう方々が発起人になって、損保会社がこれに呼応して、しかも被害者側が了解をすれば保険会社は何にも言えないというと、何かふしぎといいますか、なかなかりっぱな考えだと思うのですが、これに対して自動車局なり大蔵省は、運営のしかたというものについては一切の相談も受けていないし、全く自主中立のものなのか。 それから、将来この交通事故裁定委員会というものが非常に大きな役割りを果たすということになってくるならば、それぞれの大都市あるいは中小都市にも、高等裁判所のあるところに設置をする方針でありますが、それらの進め方については、相談を受け、また関心を持ち、さらにそれぞれの場合、たとえば自動車事故対策センターというものがありますね。あの場合には、損保会社も金を出すが政府も金を出すというかっこうで運用されて、中立を保つということでありますが、そういうような方向というものは全然考えられていないのかどうか伺いたいと思います。
○巣山説明員 われわれ、この裁定委員会を監督するとかそういう立場にはないということを申し上げたわけでございますが、いろいろアドバイスを申し上げたり、相談があれば乗るということにはしておるわけでございます。 先般の委員会におきまして、久保先生から、この裁定委員会は保険会社の自動車保険のみならず、農業協同組合の共済保険等についても問題が起きたら取り扱うようにしてはどうかというふうな御示唆もありまして、そういう点につきましては、農林省及び裁定委員会にも交通特別委員会からそういう示唆があったということを伝えてあるというふうなことで、助言、アドバイスはしておるということでございます。 なお、これについて国が監督面ないしは財政面で関与していくということにつきましては、先ほど申し上げましたように、ことしの二月発足ということで、まだ生まれたばかりでございまして、こういう委員会が形式が整うと同時に、実質的運用がどのようにあげられていくか、その成否いかんにかかっておる。今後これがなお成長していくと思いますが、その辺の帰趨というものを見定めての上ということになろうと考えております。 なお、そういうふうな、国が関与するということになりますと、大蔵省のみならず、総理府、運輸省、農林省あるいは警察庁、そういう交通事故に関係する諸官庁の間の協議が行なわれるという御指摘の事態にもなろうかと思いますが、現在ただいまは、そういうことは考えられていないということでございます。 なお、二月に発足いたしまして、現在の状況は、月火水木金、午後弁護士の先生がここへ常時お出かけになりまして、いろいろ相談に乗っておるようでございますが、電話照会その他来訪される方が非常に多いようでございます。あるいはあらかじめ時間をお約束いただくというような形にせざるを得ないというふうな状況で、ただいまは順調にすべり出しておる、このように聞いております。
○野坂委員 総理府はおいででございますか。——交通事故というのは、けさのテレビニュースでもございましたように、昨年と比べて激減の方向に向かっております。また、この三年間は順次減少を続けておるわけでありますが、交通事故者の構成比率は、この白書にも出ておりますように、十万分比が出ておりますが、子供が非常に多い。特に三歳から八歳というのが多いわけでありますが、しかも、事故の場所というのは自宅から百メートル以内、そういうところにおる子供たちが多いということが指摘をされておるわけでありますが、これに対する対策ですね、さらに原因ですね、そういうものについてまず伺っておきたい、こう思います。
○秋山政府委員 交通事故の発生状況で、非常に減りつつございますけれども、子供の交通事故の構成率が非常に高いということは御指摘のとおりでございます。その原因につきましては、いろいろあると存じますが、態様で申し上げますと、大体が飛び出し事故というのがたいへん多い。その次は車の直前直後の横断といったような状況でございますが、基本的には、先般の私どもの行事の、これは幼稚園児の母親を対象にしていろいろ調査した結果によりますと、やはり自宅から非常に近いところ、いわゆる親が管理しているべき範囲のところで事故が発生している。それから母親が同行している事故が二六%ある。さらにひとり歩きというのが二六%ある。半数以上がそうした状態でございます。 したがいまして、これにつきましては、何よりも両親、特に幼児に影響の多い母親に幼児の交通安全に対する関心を深めていただくと同時に、さらに幼児についてこうした交通の知識についての教育をしていただくというようなことが大切ではないかということで、昨年の五月に幼児交通安全教本というものを中央交通安全対策会議で決定いたしまして、それを普及し、幼児は御案内のとおり、三歳児あるいは二歳児あるいは四歳児それぞれ知識の程度も違いますし、その特性に応じたいろいろな対策をしていく、教育をしていくというようなことで、これの安全教本の普及徹底をはかっておるところでございます。 さらに、そのためには、地域社会においても、幼児の安全のための意識の高揚をはかる必要があり、また幼児安全教育の機会をできるだけ多くする必要があるというので、幼児安全クラブ、これは母親ぐるみの安全組織をつくりまして、いわゆるイギリスのタフティクラブと同様な組織づくりを推進することといたし、現在約五千グループの組織が全国にでき上がっている状況でございます。 なお、私どもの対策といたしましては、そのほかに一昨年来いたしておりますスクールゾーンの設定ということを推進しております。これはあながち、スクールと申しましてもいわゆる学校だけではなくて、幼稚園、保育所をも含めたスクールゾーンということで、そのゾーンの範囲内においては交通安全施設を十分に整備する。同時に車両の運転者については、その中で、規制その他で、通園、通学時には、あるいは通行禁止する場合もありますし、大体は徐行というような措置をとる。いろいろな交通安全、道路交通環境の改善整備を行なうということを重点的に推進しているところでございます。 したがいまして、現在の対策といたしましては、何よりもこうしたゾーンにおいて幼児の遊び場を確保するとか、あるいは安全な地域をとにかくつくり上げていく、いわゆる生活ゾーンをつくり上げていくということと、それから両親、特に母親の幼児に対する交通安全意識を高揚していくということで、対策を推進しているところでございます。今後もこの対策をさらに推進いたしてまいりたい、こういうふうに存じておるところであります。
○野坂委員 お話はよくわかりました。わかりましたが、この保育園等で教育をされておる普及度も、この白書にも三八%程度というふうに書いてあるわけでありますから、母親と特に地域社会の皆さんにもっと徹底をするということを、すべての機会にやってもらわなければならぬと思いますが、この事故というのは、自動車の事故の場合は、これは幼児とは直接関係がありませんが、交差点内で起きておる事故というものが、構成の中で非常に多いわけですね。普通であれば、交差点内ということになると、常識では赤や青や黄が出て、黄になったら出るというような忙しい人たちもおって事故が起きるのか。大体スピードがゆるむのに交差点内では非常に事故が多いという、それは一体どういうわけなのか。こういうことの原因。それからスクールゾーンをつくられてわれわれとしてはいいわけでありますけれども、交差点と同じような現象が起きるのではなかろうかということを心配するわけでありますが、特に交差点内で多く事故が起きるということであれば、一体どういうふうに運転手の教育をやるといたしましても、赤、黄、青というような信号にも問題があるのかどうか。もう一ランクつけたらどうかというような意見も聞くわけでありますが、それらについてはどのようにお考えですか。総理府でも警察庁でもいいですよ。
○鈴木説明員 先生の御質問にお答えいたします。 先ほど交差点内において事故が多いのではないかというふうなお話でございますが、まことに先生の御指摘のとおりでございます。昭和四十八年に交差点内では三十万五千百七十七件起きております。ただ、これは四十七年に比較いたしますと、四十七年は三十三万七千九百九件でございますので、おかげさまで三万二千七百三十二件、約九・七%交差点全体で減りまして、たいへん私どもはこの辺ありがたく思っておる次第でございます。ただ、死者につきましても四十八年は四千五百一件ございまして、全体の三二・六%、先ほど申し上げました全事故五二%と合わせまして、まことに御指摘のとおり、交差点内の事故は多いということを申し上げざるを得ないわけでございます。 そこで、信号機その他いろいろ対策を考えているのじゃなかろうかというふうなお話でございますが、実は先生のお話のとおり、交差点は特にやはり重点に私どもは力を入れていかなければならないのではないかというふうに考えておりまして、交通警察一般で申し上げますと、規制の面、それから指導、取り締まりの面、この両者を十分力を入れてやってまいっておるわけでございます。 規制の面でございますと、何と申しましても、交差点は御案内のとおり、出会いがしらの事故、それから右左折時の接触事故、それから追突、そのような事故がございます。そういう意味で、いずれもやはり対歩行者関係と車両同士の関係と分けまして、歩行者の関係につきましては、信号機の設置というものも御案内のとおりでございます。それから歩行者用灯器でございますか、そういったものを積極的に整備していかなければならないんじゃないか。それからまた横断歩道でございますが、これもできるだけ積極的につけていく必要があるであろう。それから運転者に対しまして、歩行者関係では、一時停止というものを積極的にやっていくというふうなことが考えられるわけでございます。それからまた、車両同士の事故でございますが、これも大体似たようなことではございますが、信号機の設置でございますとか、それから交通の状況に応じましては、指定方向外進行禁止という措置もございます。それから交差点の直前で、皆さま方御案内のとおり、車両の通行区分を指定する、それから同じく一時停止というふうな方法で、実は積極的に対策をやっていかなければいかぬのではないかというふうに考えておるわけでございます。 それから交差点を中心にいたしまして、取り締まりの面でございますが、やはりこれは交差点内を重点的に、信号無視でありますとか、それから右左折違反でありますとか、歩行者の妨害、それから一時停止違反、それから通行禁止違反、あるいは徐行違反、指定速度違反、こういうものをあわせまして、ひとつ積極的に取り締まっていくというふうなことでやっておるわけでございますが、四十八年中に約三百万件以上の取り締まりをやっておるというふうな状況でございます。 それから最後に、信号機の問題を御指摘いただきましたが、信号機の問題につきまして、現状の信号機がどうかというふうな御指摘でございます。私どももそういう意味において、信号機につきましても日ごろ検討しておるところでございます。ただ、世界各国との道路交通条約もございまして、いろいろその辺のかね合いも考えまして、先生の御趣旨の点を十分考慮に入れて今後も検討を続けてまいりたいと思います。
○野坂委員 時間がありませんから先に参りますが、今度は自動車局長にお伺いします。 きのうもおたくの車両課長等にいろいろお話しをいただいたわけですが、過積みの問題です。 これについては、自重計その他については検討していただくということにはなっておりますけれども、実際問題、ここの委員会でも問題がありましたように、車の構造それ自体を変えなければできぬではないかということを運転手諸君は言っておるのですが、これについてはどのようにして過積みを法的に——現在の法律をもってしてもやることができるのに、できないということになれば、自重計の問題もありますが、思い切った車両構造あるいはもっときちんとした独立した法律というものを考えていかなければならぬじゃないかと思うのですが、その点についてはどのようにお考えになっておるのかということが一つ。 それから過労運転ですが、この間も、二、三月ごろにあなたのところに出かけて、二時間すれば非常に疲れるのだから、休養施設をつくったらどうかという話で、検討するということでありましたが、この休養施設というものはどういうふうにしてつくっていくのか。 それから、東名高速だけではなしに、どこでも、全国的にあるいは全県的にそういうものは進めてほしいという声が非常に強いわけですが、むろん財源ということになりましょう。そこで、その財源の問題ですけれども、港湾関係の場合は荷役にトン当たり三円取っておる。それで港湾福利厚生基金というものをつくって運営をするということもありますが、それらについての考え方と指導は、運輸省としてはどのようにお考えでしょうか。
○中村(大)政府委員 まず過積みの問題でございますけれども、先生御指摘のように、過積みの原因ないしは過積みを防止するためには、まず車両の構造面から、物理的に過積みができないようにする方法、あるいはそういう過積みをなされた場合には自動的にそれが表示される方法を考えるということがまず第一点であることは、先生おっしゃるとおりでございます。そのほか、これはそれを扱う人の問題あるいは荷主と事業者との関係、いわゆる商取引の力関係の問題、運賃の立て方の問題、それからそういう過積みした車が道路上を走行する場合に、それを道路上でチェックする方法があるかないか、こういうふうな問題等、いろいろ多方面の要素があるわけでございまして、したがって、この問題は、そのうちの一つだけを規制することによって即効薬的に過積みが根こそぎになくなるということは、正直にいって非常にむずかしいのではないかということで、これは総理府をはじめ各省で知恵を出し合いまして、いろいろな方途を講ずる、こういうことにいたしておるわけでございます。 先生御指摘の構造でございますけれども、自重計の問題については、先生よく御承知のように、いままでのいろいろな経緯がございましたけれども、ひとつ構想を新たにして、できるだけ早くこれを開発したいということで、鋭意努力をするということでございます。 それから、構造的に、物理的にもう過積みができないようなということでございますけれども、その一つとして、昨年ダンプカーについて差しワクを禁止した。非常に幼稚といえば幼稚な方法でございますけれども、これは一つの効果をあげていると思います。 そうじゃなくて、車両の生産段階からそういうふうな過積みができないようにすることはできないかということは、私どももいろいろ技術的に検討はいたしておるわけでございますけれども、何ぶんこれはあらゆる条件、特に道路条件の中を走行するわけでございまして、したがいまして、その過積み、いわゆる積載の限度を物理的にどの程度に持っていくのが交通安全の上からいっていいかということになりますと、これはなかなかその限度を設けることがむずかしい。動かない状態で重さを制限するということは可能でございますけれども、千差万別の条件で走るというわけでございます。その中には道路が若干くぼんでいるところもございますし、そういういろいろショックを受けるわけでございますので、そのショックを受けたときに車体そのものがこわれるということではいけないわけで、そのような安全度というものと、平常な状態で走る場合を想定して、どの程度までの積載を認めるかというかね合いが非常にむずかしいわけでございます。御指摘のように、技術的にいろいろ引き続いて検討はさせていただきますけれども、きょうあすのうちにその方向で結論を出すということは、非常に困難であるということを御了承いただきたいと思います。 それから、運転手の、特に長距離トラックの運転手の過労防止のための休養施設でございますけれども、この春以来その問題が特にクローズアップされまして、運輸省といたしましても、関係各省庁と密接に連絡をとりまして、そのような休養施設をぜひ設置する、こういう方向で具体的な計画を練ってまいりたいと思っております。 設置場所をどこにするか、これは必ずしも東名高速道路に限るということではないと思います。必要の度合いに応じまして、ほんとうに必要性の高いところからつくっていく。ただしその場合に、用地の確保等の関係もございますので、設置の難易程度、その点も十分考慮に入れなければなりませんけれども、必ずしも東名高速道路に制限する必要はないのではないかというふうに私は思っております。 どういうものをつくるか、それの設置管理者をどこに持っていくかということにつきましても、これから具体的な検討が要るわけでございますが、どういうものをつくるかということにつきましても、いわゆるパーキングエリア的なものから、非常に軽い程度の休憩施設から、あるいは食堂をつけるというものも考えられますし、一歩進めてそこで仮眠をするというものも考えられるわけでございまして、どういうものをどこへどのようにしてつくるかということを、具体的にこれから検討してまいりたいと思っております。 財源でございますけれども、これは先生御指摘のような港湾荷役料金の中にそういう分担金が含まれておるわけでございまして、私どもこれからこの施設を設置していきますにつきまして、非常に参考になる事例であるというふうに考えるわけでございますが、いろいろ問題点もございますので、この点につきましては検討をさせていただきたい。こういうことでございます。
○野坂委員 休養施設については、どういう形態でどういう内容を持つかということはいろいろ御検討いただきますが、実施をするということについては五十年度からやってもらうということになるわけですか。
○中村(大)政府委員 五十年度に完成いたしますかどうかは別といたしまして、とにかく早急に四十九年度からこの問題に手をつけてまいりたい、こういうふうに思っております。
○野坂委員 ありがとうございました。 いまも交通事故があったわけですが、建設省の住宅建設課長さんですか、お聞きをします。 自動車のふくそうをできるだけ少なくしたいということからなんですが、たとえば五階とかそれ以上の住宅あるいはアパートが、最近土地が狭い上に非常に林立しておりますね。そこにトラックで行って、十一階までのぼっていく。その間自動車をとめておく。とめておるとまた近所は迷惑する。そして留守であったらまたかついでおりてくる。また持って帰って再配達するというような事例を私はたくさん聞いておるわけです。自動車のふくそうにもなりますし、このごろは夫婦共かせぎでないとなかなか食えませんから、ほとんど留守が多い。管理人にお願いしてもなかなかむずかしい場合もあります。そういう場合、交通の問題もございますが、また駐車の問題もございますが、公団その他で建設をするそういう住宅、アパートにつきましては、荷受け所を設置して、そこで引き取って、あとは本人なら本人がエレベーターで上げていく、こういうことにならないものだろうか。再配達をすればさらに料金は二倍、三倍にもなってまいりますし、また来る者も非常に迷惑だし、全体的にそういう動きが最近は顕著になってきたということがいえるわけであります。その点についてはどのようにお考えになっておるのかということが一つです。 時間がありませんから、ついでに国道課長にもお願いをしたいと思います。 建設省としては直接関係はないと思いますが、今度四車線のところには騒音公害を除去するために十メートルないし二十メートルの幅で緑地帯をつくっていく、こういう基準が流されたわけですね。そのことも必要でありますが、道路が四車線の場合等で中央分離帯というものがございますね。あれも自動車をできるだけ多く走らせたいという意味から、分離帯が非常に狭くて、白い金網が張ってあるところがたくさんある。そうすると、光の反射もありますし、自動車のほうはよく見えない。そういう意味で事故が多い。この間私の県のところにも局長がおいでになったので、そのことをお願いしたのですけれども、いま両方に十メートル、二十メートルの地帯をやられるわけですから、中央分離帯というのは大体緑でやってもらわなければ、やはり潤いもないし、事故の発生も多いんじゃないか、こういうふうに思うのですが、今後の考え方。あまりにもそろばんだけでやり過ぎておるんじゃないかという気がします。 それから、分離帯ができましたために、このごろは比較的道路が海側につきますね。海側につきますと、子供たちが、歩道橋もないし、分離帯があって途中から向こうの海水浴にも行けないし、ずうっと回っていくので非常に不便になっておる。言うなれば地元の犠牲は非常に大きくなっておる。初めから地下道あるいは歩道橋をつければよかったのですが、そういうことで、すぐ横切れたものが横切れなくなった。いままで道路がなかったのに道路ができた。それは非常に不便を感じておるし、危険な場所が非常に散見をされます。そういう場所については、歩道橋なり地下道をやはり早急につくる必要があるんではないかと思いますが、その点把握をされておるかどうか、また実際にそういう点についてはどのようにお考えになっておるのか、この際伺っておきたいと思います。 それからもう一つ申し上げておきますが、せっかく通産省からもおいででありますから聞いておきますが、このごろはただでも要らぬというポンコツの自動車がよく路上に投げてある。非常にきたない。交通にも関係があるということで、おたくの指導ですか、自動車局の指導ですか、どっちか知りませんが、これを除去することでメーカー側とユーザー側が話し合って、それを実施するというふうに聞いておるわけですけれども、何か費用の負担をめぐって思わしくいかぬという話も聞いておるわけですが、この経緯をちょっと聞いておきたいと思います。
○国吉説明員 住宅建設課長でございます。 ただいまの荷受け所の御質問でございますが、大規模な団地を建設する場合には、郵便局とか学校とか、われわれ関連公共公益施設と言っておりますが、それの設置につきまして、いろいろ地元と協議いたしましてつくっております。しかしまだ、貨物の集配センターといいますか、そういう荷物の荷受け所を計画するまでには至っておりません。御指摘のようにいろいろ問題点もあるようでありますので、大規模な団地計画の場合には、貨物の集配センターの設置あるいは管理事務所というものが相当数設置されておりますので、それの利用とかそういった面で、管理上のいろいろな問題もありますので、今後検討させていただきたい、そういうふうに考えております。
○山根説明員 先生のお話のありました、われわれ通称環境施設帯と申しておりますが、幹線道路の車道端から、道路の種類、構造等によりまして、十メートル及び二十メートルとるという考え方のもとに、四月十日に実は通達が出されたところでございます。住居環境を保全すべき地域につきましては、今後道路の新改築にあたりましてはこの考え方で進めてまいることになるわけでございます。 これに関連をいたしまして、第二に中央分離帯についての交通安全上の立場から一体どういうぐあいに考えておるのか、こういう御指摘があったわけでございます。 この点につきましては、中央分離帯の機能といたしましては、対向車が正面衝突するということを防ぐことを主たる目的としております。その構造につきましては、やはりそれぞれの道路の交通の量なり大型車の混入率その他質に応じて異なってくるわけでありますが、交通安全上から申しますと、中央分離帯の構造そのものの問題、ガードフェンスといったような構造のものから、種々あるわけでございます。やはり周囲の土地利用状況とあわせて適切な構造をとってまいりたいということでございます。その一環として、中央分離帯そのものに植樹等の余地がとれます場合には実施をしてまいる、こういうことになるわけでありますが、一般道路につきましては、中央分離帯そのものも比較的幅がとりにくい場合があるわけでございまして、先生御指摘のように、それをうんととったらどうか、こういうことであろうと思いますが、やはり沿道との関連その他、総合的な道路構造の一部として考えてまいる、こういうことになろうかと思います。 それから、中央分離帯がつくられました結果横断等の問題が起こる、こういうことでございます。地域分断の問題の御質問でございます。 高速国道のようないわば専用道路につきましては、地域分断のないような立体的な構造をとるわけでありますが、一般道路、つまり沿線の利用も可能な幹線一般道路ということになりますと、どうしても横断という問題が起こってまいります。そこで四車線以上の、その地域を通過する交通が多いというような幹線道路につきましては、改築の段階から、人のための横断施設というものは積極的につくっておるわけであります。ただ、間隔その他にいたしましても、おのずから限度がございますし、横断歩道の信号等とのかね合いもありますので、ケース・バイ・ケースで、処置を公安委員会のほうともいろいろ打ち合わせをさせていただきながら進めてまいるわけであります。基本的にはやはり沿道の土地利用状況との関連がございまして、したがいまして、幹線道路の計画それ自身のときから、路線の立地等につきまして十分調和のとれた形、基本的には横断の交通が少ないような形をとる。次善の策として、立体横断施設を必要に応じてつくって交通の安全を期するということでございますので、一つ御了承いただきたいと思います。
○富永説明員 ただいま先生に御指摘いただきました路上等の放棄車が、都市の美観をそこない、また交通安全上いろいろな問題を起こしておるということは、私どもよく承知しておりまして、かねてから自動車業界に対しましては、地方自治体に協力いたしましてその円滑な回収を行なうように指導してまいりましたところでございます。御指摘のございましたように、先般、今月からでございますが、自動車関係の四団体、自工会、自販連、全軽協、日本自動車輸入組合という自動車関係の四団体が中心になりまして、廃棄車回収協力会というものを設立いたしました。これは地方にも支部がございまして、私どもといたしましては、この協力会が各地方自治体警察等に十分協力いたしまして所期の成果をあげるようにいたしたいと思っておるわけであります。 御指摘のございました廃車処理費用についてでございますが、これは最終的にはこの廃棄車回収協力会を設立いたしました四団体が負担するということでございまして、ユーザーには迷惑はおかけいたしませんということになっております。
○野坂委員 時間が参りましたのでもうやめますけれども、建設省の国道課長、検討するし、これをつくるときにやるということは、間隔の問題もある、これはそのとおりだと思うのです。ただ、できてしまったものがあるのです。当時住民はそういうことがわからない。だからいま非常に不便なんだというものもたくさんあります。それらについては直ちにやってもらうということにならなければならぬと思うわけですし、また国道ばかりではなしに、県道の場合も、直接の担当課長でないと思いますけれども、それらについては県にもそういう指導をしてもらう、指導すべきだ。便利になってくればその反面犠牲者が出てくるわけですから、最低限犠牲のないようにするというのが当然の措置だと思いますから、そういうことをやるかということをもう一回だけ聞いておきます。 それから、通産省のほうからお話があったように、工業会とかあるいは販売組合とか、それぞれ四団体の皆さんが、おっしゃったように廃棄車回収協力会というものをつくるということは知っておるわけです。これが話が違って思うようにいっていない。たとえばメーカー側の負担だというふうに言っておったけれども、ディーラーも負担すべきだということをメーカー側も言い出しておる。話が違うじゃないかといって、その辺についてディーラー側はメーカー側に不信を持っておるということで、意見が一致していないというふうに聞いておるのですが、意見が一致をして、三団体なり四団体が全部金を出すというようになったなら、どういう比率で具体的に販売会社が回収したものはメーカー側がそれを見るというようなことになっておって動いておるのかどうか。まだ動いてないんじゃないですか。その点について、どのように指導して、いつごろそういうことがすっきりしてああいう廃車が処置をされるのかということを、もう時間が来ておりますので、明確にお答えをいただいて私の質問を終わりたい、こう思うのです。
○山根説明員 先ほどお答え申し上げました中に、既設道路に関する重要な事項を落としております。 現在、既設道路につきましては、交通安全事業の五カ年計画を立てまして、歩道、自転車道等の整備とともに、立体横断施設につきまして、重点的に整備をいたしております。したがいまして、これは国道、一般国道のみならず、都道府県道等に及ぶわけでございます。個々の具体的な事案につきましては、交通状況その他に応じて、御指摘のように進めてまいることになっておりますので、御了承いただきたいと思います。
○富永説明員 先生の御指摘の廃車費用のメーカーとディーラーの負担の割合でございますが、これはメーカーとディーラーの間で話を進めてまいりまして、最終的には、メーカーが廃車費用を負担するという方向で話は解決しております。それぞれの系列ごとのメーカーそれからディーラーとの間の話し合いでやっていくということになっております。
○野坂委員 質問はこれでやめるわけですけれども、いまの話は、メーカー側が負担をするということになっておったわけですよ。回収は販売会社のほうが初めからやるということになっておる。その通達で、やはりそうではないとメーカーが言いだした。だから回収はできぬとディーラー側は言っているということなんです。それでは、やっておるかといえば、まだやってないのです。そうでしょう。四月一日からやることになっていたのです。これは、私の通告もおそかったと思いますので、十分調査をしまして、きちんとした資料を私の手元に届けていただきたい。そういうことを要望して、私の質問を終わっておきたいと思います。いいですね。
○勝澤委員長 次に、平田藤吉君。
○平田委員 きょうは、大きく二つ質問をしたいと思うのです。いずれも国鉄にかかわる質問です。 まず第一の質問は、視覚障害者に対する交通安全対策についてお聞きしたいと思うのです。 五月二日の夕方、埼玉県立盲学校高等部一年の高橋節子さんが、国鉄大宮駅八番線ホームから転落して、電車にひかれて死亡いたしました。まことにお気の毒なことで、やり切れない気持ちです。この事故はなぜ起こったのかについて、まず最初にお聞きしたいと思うのです。
○柳井説明員 ただいま御指摘のように、五月二日の日に、非常にお気の毒な事故が起こりまして、まことに残念でございます。ほんとうにやり切れない気持ちがするわけでございます。 この事故は、当日、ただいまお話ございましたように、大宮駅の構内で八番線−高崎線のホームでございますが、十六時二十分ごろでございますが、高崎線下りの上野発八五九M電車という籠原行きの電車がホームに入ってまいりました際に、現場の約二メートル手前で、進行方向左側のホームから女子学生の方が転落されるのを運転士が発見いたしまして、急ブレーキをかけたのでございますが、間に合わなかったという非常に残念な事故でございます。 それで、ただいまの御質問の、なぜ起きたかということなんでございますが、そのなぜということにつきまして、当日ホームにおりました係員がさっそく近所の方にも伺ったのでございますが、その辺の的確な状況がよくわからなかった。それから数日後に、当時、付近におられた他の学生の方からお申し出が駅のほうにございまして、そのお話も伺ったのでございますが、当日はホームには四百名ないし四百五十名ぐらいのお客さまがいらっしゃいました。特に現場付近で押し合いというような状況でもなかった。それで、まあそのお話によりますと、それ以上のことがどうもはっきりしないわけでございます。私自身、非常に残念に思いまして、この事故のあと川越へ参りまして、この高校生の方がお乗りになったのではないかと思われる列車に乗りまして、同じルートで大宮まで参りました。その場所まで、私の想像で、こういう道で歩かれたのではないかと思って、行ってみたのでございますが、肝心のその瞬間の状況と申しますか、原因につきましては、どうも的確に把握できません。まことに残念に思っておる次第でございます。
○平田委員 事故が起こってから、もう二週間過ぎるわけです。今日に至るも、なぜこうした事故が起こったかわからない。事故が起こるときの状況がわからないで、四百数十名おりましたということがよくわかったものだと私はふしぎに思う。なぜそういう事故が起こるような状況がわからない状況に置かれているのかという点についてお答え願います。
○柳井説明員 当日のホームのお客さんの人数の状況は、御指摘のようにあとから伺ったわけでございまして、そういうことを防ぐ、そういうような事故がないようにしなければならないというふうに存じておるわけでございます。昨年高田馬場、平塚、川越という目の不自由な方の学校のある駅を中心にいたしまして、何らかの安全対策をということでやっておりましたのに、大宮駅でこのような事故が起こりまして、まことに残念に思っております。
○平田委員 時間がないのですから、聞いていることに答えていただきましょう。私も順次聞いていきますから……。 運輸省も国鉄もよく聞いておいていただきたいのです。それは、なくなられた高橋節子さんと同じ県立盲学校の生徒さんは次のように言っているのです。「私たちは、ホームを歩くのは命がけなんです。大宮駅に点字ブロックがないので、取りつけるよう以前から要望していました。高橋さんがなくなったので、国鉄は大宮駅に点字ブロックを黙っていても取りつけるでしょう。しかし、犠牲者が出なければ改善しないというのでは、全国の駅に取りつけるためにはあと何人犠牲になればいいんですか」こう言っております。こういう人たちの心をこれほどまでに痛めつけるような行政をあなた方は行なってきたのです。行政の姿勢の問題として、こういうことばに対して何と答えられるのか、お聞かせいただきたい。
○柳井説明員 まことにただいまのお話は、胸を締めつけられるような同級生の方のお話でございます。実は去年、ただいま申し上げましたように幾つかの駅から始めまして、あと、それをモデルにいたしまして、逐次全国の各管理局の実情によりましてこういう安全施設をふやしていきたい、こう思っておりましたやさきでございまして、昨年も幾つか実施してまいりましたが、さらにことしもふやしていく予定でございます。事故があるたびにというようなことでは、なくなった方に対しまして申しわけないのでございまして、今回犠牲になられた方の犠牲を無にしないように、さらにつとめてまいりたいと存じております。
○秋富政府委員 運輸省といたしましては、身体障害者の方々の社会的活動あるいは教育の御便宜という意味からいきましても、今後ますますこういった交通機関に対しましての設備というものを改善すべきだと考えまして、実は昨年の十一月に、身体の御不自由な方々の代表、また学識経験者、それから国鉄と民鉄というところの代表とわれわれとで、鉄道輸送の対策懇談会をつくったわけでございます。これによりまして、まず現状の把握とともに、いろいろと不自由な方々に対しまして、たとえて申しますと、いま御指摘の点字ブロックの問題あるいは自動券売機の問題あるいは車いすを御利用になる場合の改札口の問題あるいは便所の問題、こういった問題につきまして対策を進めていく、そして、これにつきまして現在までいろいろと試作中でございますが、一つの統一した、一番ふさわしい設備を、モデルをつくりまして、そしてそれを一番御利用になる駅から重点的に、これを全国的に広めていくというために懇談会をつくったわけでございますが、こういったことに基づきまして、さらにこれを国鉄、私鉄を問わず積極的に進めていきたいと考えております。
○平田委員 答弁になりませんよ。私どもは鋭意努力しております、とこういう返事だ。やってくれといって頼んでもやらないので、こういう事故が起こっているんですよ。そのことについてあなた方は責任をどうとるのかということを聞いているんですよ。答えなさいよ。
○秋富政府委員 今回のこういったまことに痛ましい事故が起こりましたことに対しましては、私たちも、鉄道輸送の行政に携わる者といたしましてもまことに申しわけなく思っている次第でございます。私たちは、こういったことにかんがみましても一そうこの整備促進をしなければいけない、かように考えておるものでございますが、いま申しましたように、全国一ぺんにやるわけにはまいりませんので、施設のありますようなところあるいはターミナル駅、こういった最も御利用の多い駅から重点的にこれを促進していくという決意でございます。
○平田委員 要望が出、希望が出、意見が出、陳情が行なわれ、よほど犠牲者が出なければあなた方はやらない。だから高橋節子さんの同級生がそのことを言っているわけなんですよ。いまに始まったことじゃないのですから。 次に、点字ブロックを取りつけるというふうに言われておりますけれども、ここでどうしても検討しておいてもらわなければならないと思いますのは、私が視覚障害者の意見も聞いた上で申し上げるわけですけれども、単に形式的に点字ブロックを取りつければいいということではないわけなんです。身障者の身になって、その機能が十分に働くようにしなければならないということなんですね。 その第一は、安全施設といっても、現在川越駅にも点字タイルがあるんですね。この点字タイルは感触が悪くて、しかもはがれやすいため、障害者には非常に評判の悪いものなんですよ。したがって、現在の点字タイルの取りかえもあわせて、これから取りつけるものは埋め込み式で感触のよい点字ブロックや点字びょうにすべきであるというように考えるのですが、そのようになっているのかどうか、お聞きしたい。
○柳井説明員 御指摘のように、いろいろ私どもの使っておりますものにも、種類がございまして、テープ式のキックラインテープと申しますか、というものを設置しました場所もございますし、それから点字ブロックのように、上にぎざぎざの出ているものをやっているところもございます。それで、ただいま先生御指摘のように、はがれやすいものがございますとかえって危険でございますので、十分私どもも悪いものは取りかえて、そしてお役に立つものにしたいと思っております。ただ一部、あまりぎざぎざが大きいために、今度はほかのお客さまの御婦人のハイヒールがはさまって、かえってあぶないという御指摘を受けた事例もございますので、その辺、一般のお客さまのかね合いも考えつつ、いいものにかえていきたいというふうに考えております。
○平田委員 せっかく金をかけて取りつけても、その機能が十分に生かされなくては困るという問題があるわけです。たとえば高田馬場駅の施設などは使いにくいという苦情が出ているのですが、これは御承知だと思うのです。それからその反対の例として、平塚駅の例をあげますと、直接駅の責任者にも電話で聞いてみたのですけれども、この駅は視覚障害者の間でも比較的評判のいい駅だそうです。なぜ使いやすいということで評判がいいかといいますと、駅の責任者も説明していましたが、設置する際に、盲学校の先生に来てもらって意見を聞いて、利用者の使いやすいように、障害者の身になって取りつけるという点に配慮したそうです。こういうことは当然の処置だと思うのですけれども、この当然の処置がなかなかなされないというのが現状なんです。これから取りつける際には、その駅を利用している障害者なり盲学校の先生なりの意見、要望を必ず聞いて、身障者の身になって取りつける方法などを検討してもらいたい。この点について約束していただけるかどうか、御返事願います。
○柳井説明員 ただいま御指摘のございました高田馬場の駅につきましては、前にホームの一部分までキックラインテープがありましたものを、かえって一部ではあぶないということで、そこのいままでの設備のところをそのまま今度は点字ブロックにかえたという経緯がございます。 それから平塚の駅につきましては、その後私どもが何とか——ほんとうに及ばずながらでございまして、申しわけないのでございますが、何とか目の不自由な方にお役に立ちたいという気持ちで、いろんなこういうことを本社でも地方の管理局を指導するようになりましてからやりました駅でございますので、その辺よく現場でも心得てやってくれたものと思うのでございます。 御指摘のように、せっかくつくりましても、お役に立たなかったり、あるいは安全でないということでは、何とも申しわけがない話でございますので、今後もいろいろふやしていく場合に、近所の御利用になる学校、施設の方のお通いになる状況その他、そうした方々の御意見をいろいろ伺って、安全なものにいたしたいと存じます。
○平田委員 今後早急に点字ブロック装置を大幅にふやしていく必要があることは、異論のないところだろうというふうに思いますが、ここでぜひ検討して結論を出しおかなければならないと痛感しているのは、先ほど話した、取りつければいいというものではないということとも関連して、点字ブロックを取りつける際に、それぞれの駅がかってに統一なく取りつけられると、これは先ほどもお話が出ましたけれども、新たな危険を生み出すことになるだろうということも考えられるわけです。視覚障害者の意見を取り入れて、各駅がばらばらにならないように最低限必要な基準、定式化を早急にきめなければならないと考えるわけです。これは私鉄にも関連すると思いますので、国鉄のほうからも、運輸省のほうからもひとつ御答弁願いたいと思います。
○秋富政府委員 ただいまの先生の御指摘のとおりでございまして、私といたしましては、今後精力的にこれを整備していきたいと思うのでございますが、その際は、やはり規格の統一ということが大事なことだと思うわけでございます。それからまた、御指摘のございましたように、せっかくつくりましても、それがかえって危険だとかあるいは御不便だということではいけませんので、先ほど私が試作中だということを申し上げましたのは、そういう意味でいろいろとまたやっているわけでございますが、これにつきまして、ただいま申しましたこの対策懇談会で、視覚の御不自由な方あるいはお足の御不自由な方、こういった実際の方々の御意見も十分承り、またこういったことにつきましての深い学識のおありの先生方の御意見も十分われわれ尊重し、国鉄、私鉄の実際に施工する責任者と打ち合わせまして、統一的に、規格的に行なっていきたい、かように考えております。
○平田委員 運輸行政の基本姿勢の問題としてお聞きしておきたいのですけれども、身体障害者の人たちは、現在、交通手段ばかりではなくて、あらゆる社会環境の中において困難な状況に置かれているわけです。このような状況のもとでも、多くの身障者は、社会生活において自立と独立の意欲を持って努力しているわけです。また、自立できる社会生活の要求は、国民の一人として当然の権利でもあるわけです。このような立場に運輸省も立つということになるならば、当面、次のことを早急に検討していただきたいと思うのです。 第一点は、運輸省内にいま言われた対策協議会ですか、設けられているようですけれども、この機関に参加する身障者の中に、輸送機関を直接利用して通学なり通勤なりをしていられる方々の代表を参加させていただく必要があるだろうというふうに思うわけです。これは毎日国鉄なり私鉄なりを利用して生活している身障者のうちからの強い要望でもあるわけです。私はこの要望は受け入れて処置をしていただく必要があると思いますが、どうですか。
○秋富政府委員 先ほどお答え申し上げましたように、私といたしましては、視覚の御不自由な方の代表、それからおみ足の御不自由な方の代表、それからお耳の遠い方の代表、こういった実際に御不自由な方々の代表、これを厚生省のほうと御相談して、現在入っていただいておるわけでございます。これ以外に、いま御指摘のようないわば毎日通勤する方とか学生さんの方とかをさらに入れてはどうかという御意見かとも思うわけでございますが、何ぶん限られた場所でもございますので、代表といたしましては、やはり目の御不自由な方の全国的な代表の方あるいは身体の御不自由な方はまたその代表の方というふうに思っております。それ以外に個々の方々の御意見というものにつきましては、私のほうの鉄道監督局の総務課でこれを主宰しておりますので、そういうところにおきまして、書面なりあるいは直接いろいろと御意見も承りまして、これをその席上に御披露するということで、さらにこの審議を進めていきたいと考えております。
○平田委員 実際に毎日利用されている方がやはり一番よくわかっていると思うのです。そういう意味で、その人たちの意見を尊重する必要があるということなんですよ。そういう立場から、いまどういう方が入っておられるか存じませんけれども、ぜひひとつそこのところは配慮して、手落ちのないようにやってもらいたいというふうに思うわけです。 国鉄大宮駅で高橋節子さんがなくなられて十一日あと、五月十三日には、西武新宿線の本川越駅二番線ホームで、県立盲学校中等部二年の室岡武夫君がホームから落ちているわけです。幸い電車が来なかったので命は助かりましたけれども、全治五日間のけがをしているわけです。ここには点字ブロックが設けられているんですね。しかし、人波に押されたのでは点字ブロックも全く役に立たないということを示していると思います。さっきの高田馬場駅での犠牲者を出した事故といい、大宮の事故といい、また本川越の事故といい、非常に回がかさんできているということを感じるわけです。もちろん点字ブロックなどの施設をすることは非常に大事だと思います。しかし、ラッシュ時には役に立たないという問題があることも念頭に置かなければならないのではないか。身障者にとって非常に危険な事態が多くなってきているということを示していると同時に、それはやはりお年寄りや子供たちにとっても共通した危険であり、通勤、通学者にとっても危険な問題なんだというふうに思うのです。そこで抜本的な安全対策が必要だと考えるわけですけれども、その対策はありますか。
○柳井説明員 ただいま先生の御指摘のように、他の駅でも転落事故があった。それから点字ブロックがあってもなおかつそういう事故がある。あるいはそのほかの弱い方もお乗りになるのに、老人もお乗りになるのに、抜本的対策はないかということでございますが、やはり設備の面と、それからいまのあとのほうの例が何時ごろどういう状況で起ったかわかりませんけれども、押されてというお話がいまございましたが、そういうようなことがないように、ということはそういう混雑、押し合い、へし合いがないようにということが一番望ましいかと存じます。
○平田委員 プラットホームに列車が進入してくるときに、ホームにいる乗客の安全のために、乗客の待避や誘導の業務を行なう責任が国鉄にあると思うのですけれども、この点はどうなっておるのですか。あるのですか、ないのですか、聞かしてください。
○柳井説明員 今回の大宮の事故につきましても、点字ブロックのことは別にいたしまして、ただいまのお話で、ホームに進入の際の案内でございますが、このときもホームの案内で「列車が入ってまいりますので、白線の内側にお下がりください」という放送がございまして、その直後に事故が起きておりますので、その辺どういうふうにしたら一番よろしいものか、点字ブロックのほかにまた安全策ということも考えていきたいと思います。
○平田委員 ちゃんと答えてもらいたいと思うのですね。つまりホームにお客さんがいるでしょう。そうすると、放送するでしょう。これも誘導の一つかもしれない。しかし、列車が入ってくる、出ていく。この際には、乗客の安全のために駅員がちゃんとホームに出て、そして確認をしておるわけでしょう。そうでしょう。私が聞いているのはそのことなんです。その責任はあるのだろうということを聞いておるのですよ。だから、直接高橋節子さんの問題にひっかけて言っておるのじゃないのですよ。つまり一般的にいってそういう責任があるのじゃないかということを言っておるのです。安全対策といったら基本ですよ。それを聞いておるのですよ。
○柳井説明員 当日もそこで駅員が指差確認をしておりましたのに、こういう事故が起きてまことに残念でございます。御指摘のように、大宮に限らない、本件に限られないのだということでありますが、一般にお客さまの安全のためにいろいろな手だてを講ずるのが私の仕事であると思います。
○平田委員 これはあなたの仕事じゃなくて、国鉄の義務なんだよ。国鉄総裁以下の義務なんだよ。運輸省はそれをやらせていく責任があるのですよ。そこのところをちゃんとしておいてもらいたいと思う。 ところで、列車がだんだん長くなっている。スピードは早くなっておる。そしてホームに進入してくる列車の速度というのも相当な早さで進入してくるようになっておるのですよ。また乗客数は、特に首都圏においては、年々増大していっておるのですよ。したがって、通勤、通学時の混雑はますますひどくなっているのです。こういう条件のもとでは、乗客の安全を期すという立場からいったら、けさも私通勤時に確認してきた。駅員が何人出ておると思うのです。あの長い列車に、そして混雑しておるのに、二人せいぜいですよ。見通せないですよ。こういう状態が現実にあるのですね。私は、いま言ったような条件のもとで、職員を配置して乗客の安全を期すべきだというふうに当然考えるが、どうですか。
○柳井説明員 当日も大宮のホームには六名出務いたしておりまして、そのうち四名が監視に当たっておりまして、一名は十数メートルのところにおりましたのにこういう事故が起きまして、非常に残念でございます。したがいまして、まあ極端な話、一両ごとに一人駅員がおるということならまた別かもしれないのでございますが、そういうこともなかなかできかねますし、見通せないといういまのお話に対しまして、やはり工業用テレビその他の装置も十分つけて補ってやっていきたいと思います。
○平田委員 だめですよ、工業用テレビなんかつけたって。あのテレビつけるのは駅のホームを無人化するためにつけるんだもの、あなた方は。人減らしのためにテレビをつけるので、テレビがついていて見ていたって事故が起こるのは防止できないですよ。だめなんですよ、あれは。国会での施政方針だとかあるいは所信表明などでは、国鉄も政府も必ず交通の安全、乗客の安全をまず第一に置いて頭に乗っけるのですね。ところが、実際の仕事はそうならないのですよ。ホーム要員だけをとってみても、ますます職員をふやして配置しなければならない状況なのに、反対に定員を減らしているのですね。こういう態度を根本的に改めて、ホーム要員など乗客の安全にとって必要な部署には、あらためて職員を増員して乗客の安全を期すべきであると考えます。これは国鉄のほうで答えられますか。まあ旅客局長も情けない顔をしておるが、もっと自信を持って、確信を持ってやられたらいいと思うのですよ。やはり問題があったときに見直して、よくないものは改めるという措置を講ずるべきだというふうに思うのですね。 私もけさ大宮駅でもってちゃんと見てきた。それから各駅、たとえば浦和駅を通過する際に、駅員が何人出ているかというのを勘定してきたのですよ。みんな助役の帽子かぶったのしかいないでしょう。二人ですよね。あなた、通勤時に二人なんですが、夕方ずいぶん配置したものだなと思うのですよ。それで、みんな列車の進入してくる方向をずっと見ておるわけですから、見えないはずはないですよ、配置がちゃんとなっていれば。私はやはり、混雑時における対処のしかたとしては、人の手によって、ホーム要員をふやすことによって安全対策を期すべきだと思いますが、どうですか。もう一ぺん答えてください。
○柳井説明員 飯田橋の駅のように湾曲している駅もございますし、そういう駅におきましてはやはりテレビは役立っていると思います。そのほかの例におきましても、できる限り人の足らざるところは装置で補いまして、さらに安全のために万全を尽くしたいと思います。
○平田委員 高橋節子さんの事故原因は二週間たってもわからない。大体国鉄の事故というものは、とにかくわからないといった場合は他に責任を転嫁するということでケリがつくわけです。今回はそういうことがあってはならない。当然誘導すべき責任などがあるわけですから、しかるべく責任をとって処置をしてもらいたい。 そのほかいろいろあるのです。日本人の慣習からいっても感情からいってもおさまらないものがあるのです。なくなられたところへ花束を持って弔いに行った、何とか花束を受けるようにと言ったけれども断わられた。たとえばそのときに見た人いないか、張り紙をホームに幾つでも張ってお願いするというような措置もとってない、手だては十分に講じてないのですよ。そういうことで問題を糊塗するわけにいかないので、この責任はひとつきちっととって進めてもらいたいということを要求して次の問題へ入りたいと思うのです。 通勤対策の問題です。朝のラッシュ時の状況は悪化する方向にあります。混雑度がひどくなっております。たとえば国鉄首都圏本部の調査によると、国電ワースト五、これは次のようになっているのですね。国電といったって一般に社会では国鉄の「国」なんて書かない、残酷の「酷」を書くのですよ。横須賀線保土谷−横浜間二九五%、それから総武線快速で新小岩−錦糸町間二七八%、山手線内回り新大久保−新宿間二七五%、中央線快速で新宿−四谷間二七二%、京浜東北線南行き上野−御徒町間二四三%、こういうふうに軒並みに定員の二倍から三倍にも達しているわけです。中央線快速の場合、昭和四十年に二八九%だったが、四十六年の改善、これは線路が増設されたのが基本ですけれども、この改善の結果二一〇%程度になったのですけれども、それがことしはまた二七二%に戻っています。これは常磐線や総武線についてもいえることです。もちろん線路増設も行なわれていない高崎線などはひどくなる一方です。このような問題の根本に人口の急増という社会問題がかかわっているのは明白ですけれども、これは自民党政府の高度成長政策がもたらした結果で今日のような状態がつくり出されたということは明白だと思うのです。しかし、運輸省や国鉄の努力で改善しなければならない、改善できる面もあると思うのです。 たとえば昨年の国鉄運賃値上げ法案の論議の中で磯崎総裁が改善を約束しているその内容は、今後の通勤対策は五十キロから百キロの間の衛星圏内にある単線鉄道の複線電化がポイントであり、具体的には横浜線、相模線、八高線、川越線などをあげております。これは連合審査における私の質問に対する答弁の中であげているわけです。この計画はその後具体化されているかどうかお聞かせいただきたい。
○柳井説明員 まず最初に、御指摘の首都圏の数字でございますが、これは、こまかいことで恐縮でございますが、時差通勤をお願いしました際に一番のピークの三十分間でとりました数字がお手元にいっているかと思うのでございます。時系列的には私どもいま手持ちのものと多少の違いがございますが、数%の差ということは別にいたしまして非常に混雑をしているということでございます。 ただいまお話のございました通勤混雑緩和のための都市周辺部の改善計画でございますが、ただいまお話のございました横浜線、相模線、川越線、そういう各線区をこの長期計画で改善するという計画になっております。ただ、具体的な何月何日から着工してどうこうということにつきましては、部内的な関係部局の事務の詰め、それからまた、それが済みまして運輸省へ申請するわけでございますが、まだその段階には至っておりません。しかし、御指摘のように、そういうふうに関係の線区は計画に入っております。
○平田委員 あなたのほうから資料の問題で若干手持ちとは違うという話が出たので、私も触れておきますが、きのうあなたのほうから数字はもらったのです。この数字は四十六年、四十七年の数字なんです。ことしは四十九年なんですよ。こういうことをしていちゃだめですよ。それで四十八年については正式なものはまだ出していない、こう言っている。正式なものは出していないといって、何月と思っているのか、五月だ。しようがないから私のほうで調べました。たとえば高崎鉄道管理局の報告によればこうなっています。 宮原−大宮間、上尾七時三十五分発八四六M、これは定員千六百五十人のところを四千六百七十六人乗せております。二八三%です。これは昨年の十月十七日の調査です。以下同じですけれども、籠原七時五分発、これが同じ宮原−大宮間で定員千六百五十人のところを三千九百九十六人、二四二%、それから八五〇M、深谷発七時四分というのですけれども、定員千六百五十人のところ四千七百三十一人、二八七%、八五二M、籠原七時十八分発、定員千八人のところ三千四百九十四人、三四七%。それから東北線にしてもそうなんです。昨年のやはり十月の調査です。三日間の一日平均で出されております。小金井発六時五十五分、大宮発七時五十四分の列車が千六百五十人の定員、乗員が四千九十人、二四八%、それから大宮発八時一分というのが千六百五十人のところを三千八百八十人、二三五%、小金井発七時十分、大宮発八時八分というのが、定員千二百十人、乗員が三千四十人、二五一%、こういう数字です。 あげれば切りがないのですけれども、こういう数字が出ているのです。だから、あなた方は四十八年を、昨年の秋にやっておって、いまだに発表しないというのは、発表したらたいへん都合が悪いから発表しないんじゃないですか。だめですよ、そんな言いわけをして。このパンフレットの数字でしょう。お願いしますというパンフレットの数字なんですよ、さっき私があげた数字に対するあなたの言い分は。あなたのほうから出てきたのは四十七年の数字しか出てきていないんだから、大体こうなるという見通しで言っているんだが、高崎線と東北線を調べてみればほぼ当たっていますよ、これは。あなた方の勘以上、これ以上になりますな。 もう一つ聞いておきたいんですけれども、国鉄総裁が言ったことは、地下鉄建設の必要性についてです。これは昭和四十七年三月の都市交通審議会の答申として具体的にルートまで設定しているんです。答申は、路線計画の主眼点の一つに、「東京都周辺部から都内業務地への通勤交通の確保」であり、その際路線網の策定の前提条件に、一、目標年次は昭和六十年。二、首都圏への交通人口が、昭和四十年を基準として四五%増加する。三、混雑緩和目標は一五〇%程度まで引き下げるということだ。 答申では、国鉄に対しても、「東京都市交通圏の主要幹線である国鉄線については、既定計画路線の整備を推進し、新たな路線についても検討する。」と指摘しているんです。 前に述べたように、国鉄の通勤の現状は悪化の方向にあるのは事実です。しかも国鉄が運賃値上げの際に約束した、十カ年で二〇〇%程度の混雑度、また都市交通審議会答申の、六十年に一五〇%程度という目標は、現状のままでは実現するのは無理だというふうに思うのです。 そこで、何らかの対策は当然検討されていると思うのだけれども、新線建設などの路線増設が必要なのではないかと思うが、どう考えるか、お聞かせいただきたい。
○秋富政府委員 国鉄の財政再建計画におきましても、大都市通勤対策といたしまして七千億の投資をいたしまして、そして五十三年までに二〇〇%に持っていきたいというふうに、さきの国会におきましても国鉄あるいは運輸省からもお答えしているところでございます。でございますが、大都市交通の対策と申しますものは、国鉄の輸送力増強あるいはその対策だけではできない状況でございまして、これにつきましては、地下鉄のさらに建設あるいは私鉄の輸送力増強、さらに鉄道建設公団によります新線の建設、こういうことを総合的にあわせまして通勤対策をやっていかなければいけないと考えております。 現在地下鉄につきましても、東京におきましては営団地下鉄それから東京都、横浜におきましても地下鉄工事、それぞれ建設いたしておりますし、鉄建公団におきましても、将来国鉄に渡します武蔵野線その他のいわゆるCD線、それから民鉄線につきましても、鉄建公団におきまして現在ニュータウンにつきましてあるいは複々線化工事、こういうことを総合的にいたしまして、輸送力の増強と混雑度の緩和ということに総合的に対処していきたい、また対処しておる状況でございます。
○平田委員 国鉄の混雑緩和で、たとえば高崎線の場合は増線計画など計画がありますか。
○秋富政府委員 現在高崎線がもう混雑度のピークに達しているということは、私もよく承知いたしておるわけでございます。これにつきましては、現在上越新幹線を建設中でございまして、これによりまして現在のいわゆる高崎線の優等列車というものを緩和するという対策をとっておるわけでございます。それ以外のいわゆる新線につきましてもいろいろと現在検討はいたしておる状況でございます。
○平田委員 だめだよ、あなた、うそをついたんじゃ。優等列車というのは通勤時間帯には入ってないんですよ、一本も。あれは緩和するとなったら、どうしたって増線する以外にないんですよ。新幹線ができたって、通勤混雑は全然緩和しませんよ。全く関係ないです。そういうことで逃げてはだめなんですよ。だから、高崎線の増線計画はあるのかないのか。ないとしたら国会で約束していることはうそになるじゃないか、どうするのだということを聞いているのですよ。
○柳井説明員 ただいまのお話の高崎線、東北線共通の点でございますが、大宮から手前のところの線を太くしなければならぬじゃないか、こういう趣旨のお話かと思います。私どもといたしましても具体的な路線決定その他は別といたしまして、あそこにもう一つ通勤線と申しますかが必要であるということで、内部で検討をいたしている段階でございます。
○平田委員 都市交通調査委員会が出した中に、「現行赤羽−大宮間は複々線として使用しているが、特に大宮以遠からの輸送量の増加傾向が著しく、既に輸送力は限界に達している。将来、同区間の貨物線を旅客線として利用したいとしても、昭和五十三年には輸送力が不足する予定である。 従って昭和六十年までには、もう一線の線増が必要となるが別線とするほかなく、ルートとしては、新宿−池袋−王子を経て現行七号線方面」——浦和市東部ですね、「を使用したい。」このように指摘しているわけです。これはつまり赤羽−大宮間の貨物線を旅客線として使うということなんですね。それでさらに増線するということを出しているのです。現在、大宮から赤羽に出て田端に出て、そうして新宿に行っている路線があるでしょう、貨物線が。これを赤羽から新宿へ抜けられる、つまり大宮から乗りかえなしに新宿に抜けられる路線を一つまずつくらなければならぬというふうにいっているのですよ。この答申についてはどういうことになっているのですか。
○柳井説明員 ただいまの先生の御指摘の都市交通審議会の答申でございますが、これは四十七年三月に出されたもので、国鉄、私鉄、地下鉄全部ひっくるめた形におきまして、将来を見通して、昭和六十年の時点を見通した上で、いろいろな新線計画が示唆されておるわけでございますので、その意味におきまして、国鉄も中におきまして東海道線それから総武線というようなことでこの中に入っているわけでございます。 先ほど私御答弁申し上げました件につきましては、その大宮の付近の埼玉県のほうの、いわゆる私どものほうで北口と申しておりますが、北口のほうの輸送対策につきましては、この答申にもございますように、国鉄のそういう貨物線の利用、どういう貨物線の利用をするか、別線のルートになりますか、その辺いろいろ問題あるかと思いますが、国鉄のそういうことのほかに、さらに地下鉄の六号線、七号線というような線がこの答申の中に入っておりますので、これが埼玉県下に伸びていくということを私ども考え合わせまして、そういった地下鉄の線と御協力申し上げまして、その方向でいきたい、こういうことに存じております。
○平田委員 千葉から府中に抜けている南浦和を通過している武蔵野線、あれをつくるときに、住民の人たちにあの土地を提供させたりするのに、国鉄当局は、とにかくこれができれば、東北京浜貨車線というのですか、大宮から新宿へ抜けている貨車線、あれが通勤線に変えられるという話までしていたのですよ。できたのですね。そしてそこへ貨車を通すことになったのですよ。だから、いま言った大宮から新宿へ抜ける貨車線は、すぐにでも手をつければ通勤線に変えることはできるのですよ。おやりなさいよ、これは。通勤の混雑緩和対策は、安全上の問題ということで必要だというふうにいままでも繰り返しいわれてきているわけですけれども、東北や上越、北陸の新幹線のルート確保の問題と混同させてはならない。さっきも鉄監局長言いましたけれども、ああいうふうに混同させてはならないというふうに思うのです。 国鉄が第三次長期計画の際に、宣伝パンフレットを出しているのです。こういうやつを出しているのです。覚えがあるでしょう、あなた方はちゃんと出しているのですから。これを出して、そしてそれにはこう書いているのですね。「過密ダイヤは鉄道輸送のあちこちにユガミをもたらしていますが、その第一はサービスの低下です。」その例として「中央線や山手線などの通勤電車区間では、ラッシュ時間帯に列車が五分遅れると、ラッシュが過ぎるまで遅れを取り戻すことができません。」また、こう書いているのですね。「このように「過密ダイヤ」は第一にサービスの低下をもたらしていますが、昨今の情勢では「安全」をおびやかすにいたっています。」あなた方自身がこういっているのですよ。「「安全」をおびやかすにいたっています。まず、「過密ダイヤ」のため、線路保守の作業をする時間にも余裕がなくなってきました。」「また、安全の原則を守ってダイヤを組んではいるものの、三河島事故・鶴見事故をはじめここ一、二年重大事故がふえています。」「これは「過密ダイヤ」のため、一つの事故が他の事故を併発させ、大きな事故に発展しやすくなったからだといえます。」そして結論としてこういっているのです。「この輸送力の行き詰まりを打開し、「過密ダイヤ」を緩和するためにはパイプを太くすること、すなわち複線化による線路増設以外に方法はありません。」これは国鉄が出したものなんですよ。私はこの主張は正しいのだと思うのです。それが新幹線だ、日本列島改造だと言い始めたとたんに、がたがたとくずされてゆがめられているのですよ。あなた方はこういうことで平気でいたのじゃしようがないと思うのだね。 現在の通勤時間帯は過密ダイヤであるということは、磯崎総裁自身も答弁の中で言っているのですよ。こう言っているのですね。結局、その東北線、高崎線の問題は、上野のターミナルステーションの容量、能力がなく、いまのところ朝のラッシュに新たに列車が入るのは無理、上野駅は七時半から九時半まで急行列車は一本も入れておりません。全部通勤列車です。こういうふうに言っているのですね。このように、国鉄の主張からいえば、当然安全上過密ダイヤをなくすための線路の増設が具体化されなければならないと思うのです。 あれこれ言いますと時間もありません。もう時間が来ましたから終わりにしますけれども、とにかく線路を増線する以外にないのですよ。だから、一ぱいあっちこっちのことを言っていますと時間がかかります。高崎線についてどうするのか。こういうふうにりっぱな答弁を国会でしているのだ。そしてあなた方が実際に仕事をやる分野で取り組むのがあたりまえだ。高崎線についてどうするのか。もう一ぺん答えてください。
○柳井説明員 まだこの件につきましては運輸省のほうに申請もしていない段階でございますので、私から答えさせていただきますが、高崎線につきましては、東北線と大宮で一緒になりまして東京のほうに向かってまいります。これをこのまま貨物線に入れますと貨物のヤードに入ってしまいますので、これを、いろいろな方法がございますが、たとえば赤羽駅を高架にして立体交差にして振り分けるとか、実は私どもなりにいろいろな案があるわけでございます。しかし、その案は別といたしまして、方向といたしまして、そういうことでもう一本つくるという計画で勉強しております。
○平田委員 最後にお聞きしておきます。 国鉄は、結局運賃値上げの口実に、過密ダイヤは危険、線路増設をといってきたにすぎないといわざるを得ないのですよ。いまのような取り組みじゃ、真剣に安全対策をとっている態度とは思えないわけです。こういうようなことでは危険性をますます増大させていくと思うのですね。これは実際に運転している人、車掌さん、乗務員が、非常に危険を感じると言っているのですよ。線路も非常に痛んでおります。私ども乗っていてわかるのですけれども、ゆれがだんだんひどくなってきているのですよ。これはやはり過密ダイヤとスピード化と列車が大きくなったことと、それから当然のことながら重くなったこと。それに対応しただけの線路に対する手だてができないということから起こっていると思うのです。 また、御承知のように、車両数も少なく、無理をしているものですから、列車の故障頻発ですね。私、毎日列車で通っていますけれども、とにかく列車に乗って、二日に一回はいわば故障車ですね。乗っていて気分不快、気持ち悪くなります、がっがっがっといって走るのですから。あれは車輪をめぐる系統に故障があるのですよ。その故障を平気で走らせる。この間も私は急行に乗りました。「あかぎ」ですか。そして車掌さんに聞いたのです。この音はどうして出るんだ。私も専門じゃないからよくわからないのですけれども、こわれているのですよ、困ったものですと言うんですね。私ども下の者が意見を言っても上の者は聞いてくれないんですよ、と言っているのです。 大事故に発展するのは、小さいものが積み上げられていくんですよ。したがって、いいかげんな扱い方をしていたんじゃたいへんなことになる。新幹線にばかりばく大な金をかけていて、毎日毎日仕事をし、生産をして働く人たちが通勤する、勉強する人たちが将来に向かって勉強するために通学する、この人たちを大事にしない政策を強行しているということについては許しがたいと思うのです。 そういう意味で、あらためてあなた方は約束をしたことをちゃんと実行してもらいたいということを申し上げまして、もう一つやろうかと思いましたけれども、時間もきておりますので、終わりたいと思います。
○勝澤委員長 次回は公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時三十四分散会