P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
72回国会衆議院1974/03/22

建設委員会 第7号

発言数
151
登壇者
14
会派数
3
開催日
1974/03/22

会議録

木村武雄自由民主党

○木村委員長 これより会議を開きます。  この際、参考人出頭要求に関する件についておはかりいたします。  建設行政の基本施策に関する件調査のため、本日、日本住宅公団から理事川口京村君及び理事上野誠朗君に参考人として御出席を願い御意見を聴取することにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

木村武雄自由民主党

○木村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定しました。  なお、参考人からの御意見は質疑応答の形式でお聞きすることにいたしたいと存じますので、さよう御了承願います。      ————◇—————

木村武雄自由民主党

○木村委員長 次に、建設行政の基本施策に関する件について調査を進めます。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。柴田睦夫君。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 大臣の所信表明に関しまして、住宅の問題に関して質問いたします。  大臣がおられませんので、一応かわりに答えていただきたいと思いますが、まず最初に、三月八日の新聞の報道ですけれども、三月八日の閣議で田中総理から公営住宅の払い下げ促進の指示があって、建設大臣はこれに対して、三大都市圏ではころがし方式や公営住宅の建てかえによる高層化をはかって分譲を進めたい、そして公営住宅の払い下げとともに高層住宅による住宅分譲を推進する方針が了承されたという趣旨が伝えられているわけですが、この建設省の構想についてまず説明していただきたいと思います。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 ただいま御質問のように、先般の閣議で、公営住宅、特に木造の公営住宅でございますが、戦後早く建てられましたもの、こういうものにつきましての話題が出まして、そこで総理が、大蔵省と協議をして適宜措置するように、こういうふうなお話があったそうでございます。それに関しまして建設大臣は、木造の公営住宅が大都市地域にもいなかにもございますけれども、大都市地域、ことに三大都市圏につきましては、この宅地事情、あるいはその立体化、あるいは公営住宅の必要性、住宅難の状態、こういうところからいきまして、これを原則として払い下げずに建てかえる。建てかえる際には、大体いまの木造公営住宅が三倍に戸数がふえます、さらに環境もよくなります、こういう方針で建てかえるという原則に立っていきたい。ただ、地方に関しましては住宅難の状況によって公共団体の長の判断を尊重していきたい、かようなことでございまして、ことに三大都市圏の建てかえに際しましては、三倍になりますから、実際に現在お住まいになっている方々、この中で、かなり所得も向上しておる方、あるいは、しかし地縁がございますのでそこにどうしても住みたいという方々のためには、立体化した建物の中に一部、長期割賦の分譲住宅、こういうものを仕込んでそれをお譲りする、あとの二倍強のものは一般の公営住宅の増加に使いたい。その際に、新たにふえます公営住宅に関しましては、いわゆるころがし方式でその周辺の住宅難の方々を吸収をしていくという方法もあわせて考えたい、かような発言をして、これによって了承されたというふうに大臣から伺っています。私どもの方針もさようなことで、従前の方針と異なってございません。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 公営住宅の払い下げの問題ですけれども、公営住宅法の二十四条で、特別の理由があるときは入居者などに公営住宅を譲渡することができる、こういう規定になっておりますけれども、払い下げはこの規定によらなければならないと思いますが、この払い下げを積極的に推進する考えであるのか、あるいは具体的にはどういう場合に払い下げをするのか、その辺のことを伺いたいと思います。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 公営住宅法は、耐用命数の二分の一を経過したときに払い下げができる、かようなことがございますが、途中で法律改正がございまして、特別の事情がある場合にということが入りました。特別な事情と申しますのは、たとえば、すでにその地域の住宅事情というものが緩和された上に、さらにそこいらが非常にその後状態が悪くなってきて管理の上でも問題があるとかいうふうなものとか、あるいは災害のために建てましたもの、こういうものは比較的散在をしておりますので管理に困る、こういうふうな事情がございまして、そういうことで事業主体が、特別の事情があるからこれは管理をしていくことの必要がないというふうに認めたものにつきましては、建設大臣の承認を得て払い下げができる、かような状況になってございます。ただし私どものほうは、三大都市圏に関しましては先ほど申し上げたような態度で指導をしておる、こういうことでございます。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 三大都市圏についてはそれでいいんですけれども、住宅事情が緩和して、公営住宅を払い下げるのが適当である、それほど公営住宅が余っている、こういう事例は三大都市圏以外にはあるわけですか。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 ただいま暦年大体三千戸ないし四千戸の木造住宅を払い下げの手続を経て払い下げております。これは大体地方の町とかそういうところで、先ほど申し上げましたように、住宅事情というものが緩和しているということと、さらに管理上いろいろな問題が出てきて、特別な事情ということでそれぞれ公共団体の長から申し出のあったものでございます。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 この公営住宅については、確かに払い下げを希望する人がいることは、これは理解しております。公営住宅の目的は、これはもう言うまでもなく住宅に困窮する低額所得者に対して低廉な家賃で建物を賃貸することにあるわけですから、公営住宅が必要な分だけ建てられているとか、平たく言えば公営住宅が余ってきているというような場合はともかく、そういう事情が満たされていないのに払い下げを促進するというのは、これは公営住宅をつくる趣旨にも反している、このように考えるわけです。特に大都市圏などでは、公営住宅を必要とする人が非常に多いし、そして実際にはこの公営住宅も、土地問題をはじめとして、いろいろの理由が重なって建設の計画が思いどおりに進まないというのが現状であるわけです。そういう中で、土地の有効な利用によって公営住宅をふやしていくということも一つの方法にならなければならない。特に、庭つきの住宅を譲渡できるというような条件は、都市圏においては全くないというのが現状だと思います。  そこで、建設省が言われるような、あと地の利用による近隣の更新計画や、あるいは建てかえによる高層化によって集合住宅を分譲するという計画が出てくると思うのですが、三大都市圏においても居住者は、庭つき住宅を払い下げてもらいたい、こういう希望をもっているわけです。いま説明のありました分譲によっては、この払い下げ希望者の希望とは一致しない、そういうことになると思うわけです。ですから、この払い下げ希望者の希望といまの計画における分譲、これをどう合致させるか、その対策について見解を伺います。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 払い下げを希望している方々は、もちろん庭つきの家をということで御希望になっていると思います。しかし、この三大都市圏におきましては、宅地事情、あるいは公営住宅建設がおくれている、建ちにくくなっている、こういう事情からいきまして、私どもは、先ほど来申し上げておりますように、これを立体化して建て直して公営住宅の供給の一助にしなければいけないというふうに考えておる次第でございますが、その際に建てかえの問題は、法律にはうたってございますけれども、実際これを進める際には、やはりそれぞれの事情というものを処理しなければいけないと考えます。そのときにその場におられて、住宅というものは地縁が非常に強うございますから、そこは離れたくない。公営から出て公団に行けばいいというふうな簡単なものではございませんで、その場にいたいという方がかなりおられる。こういう方々のためには、建てかえて立体化した中に、その団地を処理するだけの戸数の分譲住宅を別棟か何かでつくりましてそれをお譲りをする、持ち家にする、かようなかっこうで処理をして、建てかえが主でございますが、その処理を促進するための方法として私どもは考えておる次第でございます。さらにそのときに、家賃がいままで安かったものが、割賦金が急激に上がるということも障害の一つでございますので、これに関しましては各種の方法をいま検討中でございまして、成案がもうじき得られると思います。東京都、大阪等でも考えております。そういうことで、できるだけ割賦金が楽に払えるように、長期割賦でしかも低利でというような方策を間もなく編み出して実際に折衝に入るという段階になっておる次第でございます。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 そうしますと、三大都市圏における庭つき住宅の払い下げを希望する問題に対しては、これはがまんしてもらう、こういうことになると思うわけです。  いま話が出ましたけれども、高層住宅の分譲ということになりますと、現在の状況から考えてみますと、どうしても高い価格というのが予想されるわけです。また、この建てかえをやって新しい公営住宅ができるということになれば、家賃も、いまの法律の範囲ということになりますと、相当な高い家賃が予想されるわけです。高い分譲価格あるいは高い家賃ということでは、これを建てかえするということになると、どうしても居住者の抵抗が出てきます。ですから計画もなかなか進まないということになるわけです。この問題を解決するには、対策を考えられているということでありましたけれども、一つは現行の原価算定方式から実際上脱却するような手を打たなければならない、こういうふうに思うわけです。いま成案を作成中ということでございましたけれども、発表できるところがあれば、もう少し具体的に御説明願いたいと思います。     〔委員長退席、渡辺(栄)委員長代理着席〕

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 先生がおっしゃいますように、新しく建てかえられました公営住宅にお入りになる入居者、これは、もともとその団地におられて、建てかえたものに賃貸住宅として入りたいという方の家賃、あるいは先ほど私が申しました分譲住宅の割賦金、これもやはり相当高くなります。特にこの分譲住宅のほうは、持ち家にふさわしく、いままで小さな家でございますので、三LDK以上のものにしたい、こういうふうなことを考えますから、ただで考えておりますれば、家賃も分譲住宅の割賦金の価格も上がってくるということになります。ただ、それが現在支払っておるものとかなり違っておるということになりますれば、これは摩擦の一つになりますので、現在でも、こういう建てかえがいままで各地で進行してきておりまして、その段階で、たとえば家賃の場合には、これを三年ないし五年、あるいはもう少し長いことも今後出てくるかもしれませんが、傾斜をさせてすりつけていくというふうな方法が一つございます。初めはいまの家賃の何割増しというふうなことでやって、長年の間にだんだんとすりつけていく、かような方法でございますが、さらにそういうことでもむずかしいときには、公共団体がこれを政策家賃として減免をするというふうな現実の処理の方法でこの話し合いを個々にしておるというのが実情でございまして、今後もそういうことになると思います。  さらに先ほどの分譲住宅の話でございますが、これは現在すでに、公団のいわゆる長期特別分譲住宅という制度が本年もまたさらに拡大されて、家賃並みで良質なものが割賦で得られる、かような制度ができております。これは公団の例でございますが、公団のもので三LDK以上にいたしましても、当初の支払いは三万円になるかならないかという程度でございます。これをさらに、こういう考え方をもとにいたしまして、この公営住宅の分譲というものに、公庫の資金を入れるなり、あるいは公共団体の資金を入れるなりというふうなことで、いまの家賃にすりつくようなことに始まってだんだんと上がっていく。これは所得が大体上がるわけでございますから、そういうことで合意の得られるような制度ということをいろいろ考えておる次第でございます。  いずれにいたしましても、そういうことで、現実の処理でございますから、現実に話がまとまるような方向、いわゆる割賦金なり何なりの額というふうなことで私どもいま盛んに試算をしておる次第でございます。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 その払い下げだとかあるいは分譲だとかいうことで話してまいったわけですけれども、これらで公営住宅の問題が解決できるというものでないことは言うまでもないわけです。現在の国民の住宅問題を見てみますときに、要は公共賃貸住宅の大量建設ということがいま住宅政策の基本的な目標でなければならないということも、大体一致した意見になってまいっていると思います。用地の確保あるいは土地価格の高騰ということで非常に大きな壁にぶつかっているようにいわれておりますけれども、結局、この土地の高騰、あるいは土地が買い占められてないというような問題については、積極的にこの投機的な買い占め地を放出させる。しかも、投機的に買ったものであるから、この放出の価格についてもやはり合理的なものでなければならない。こういう土地を確保する手段をとらなければ、現在の公営住宅建設の計画を立てても、決してそれが実現できるものではない、このことははっきりしてきていると思うわけです。  次に、住宅公団の問題についてお尋ねしますが、建設大臣は先般住宅公団の自治会評議会からの質問に答えられて、四十九年度は家賃の値上げはしない、こう言われました。ところが、一方いろいろな交渉あるいは報道などによりますと、大蔵省筋あるいは建設省筋が、家賃値上げが必要だということを言ってみたり、あるいは政府予算に関係なく家賃の値上げはできるんだ、公団総裁の権限で値上げができるんだ、こういうことをいろいろな機会に聞くわけですけれども、ここではっきり聞いておきたいのは、建設省としては、ことしは公団の家賃の値上げをしないということをはっきり言えるかということ。それからまた、この点についての住宅公団のほうの見解を伺っておきたいと思います。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 公団をはじめといたします公共住宅の家賃というものが、御存じのように原価主義に基づいておりますので、過去のものは安く現在のものが高く、こういうふうなかっこうになっております。そこで私ども、本来からいたしますれば、こういう公共の援助による住宅というものにお入りの方は応分の負担をしなければいけないと思っております。社会の援助によって入っておるわけでございますから、自分のできる範囲での応分の負担をすべきだ、したがって、それから考えますと、いまの家賃体系からいきますと、古いものでは、公団ではたとえば四千円とかそういうところがございます。しかもそういうところはわりに便利なところでございます。したがって、現在の入居者の方の負担からいきますと、ほんとうはもっと負担ができるということになるわけでございまして、そういう考え方から、私どもは、やはり、家賃の調整、アンバランスの是正ということは必要だと基本的には考えております。  しかしかように諸物価が上がります。あるいは、公共料金の一種だというふうに考えられております公共住宅の家賃、これを簡単に動かすというのは非常に問題があるということで、前建設大臣もやはり、そういうものにつきましてはとりあえずは値上げをしないという御答弁を、いままで何回か歴代の大臣がしておりまして、建設大臣からいまこれを直ちに云々の御指示は私どものほうにございません。したがいまして、いまの情勢からいたしますれば、当分値上げのことは慎重に扱うというふうに私は理解しております。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 公団のほうに家賃問題についての見解をお伺いします。

川口京村日本住宅公団理事

○川口参考人 いま住宅局長が申されましたとおり、住宅公団といたしましては、やはり家賃は上げなければならないというふうには感じております。  それは二つの理由がございまして、当初三十一年ころの家賃が四千円ぐらい、現在が同じものが約四倍強、五倍近くなっております。それで古い住宅ほど便利なところにございますので、そういう面の不均衡というものがございます。  それからもう一つ、四千円当時の中に含まれております修繕費、公租公課、あるいは管理費等が全部赤字でございます。現在、修繕費だけとりましても累積赤字が百億をこしております。ただ、決算で赤字が出てきませんのは、新しい住宅の中に含まれる修繕費を全部古いほうに回しておるわけでございます。そういう点から公団の決算では赤字は出ておりませんが、当然積み立てておかなければならない修繕費等がそのような赤字になっております。そういう面から、もうことしか来年くらいでは満足に修繕ができなくなるという事態が起こるのではないかと非常に心配しておるわけです。そういう点からは、家賃は上げなければ近い将来にやっていけなくなるという点がございます。  ただ、いま建設省から話がありましたように、現在の物価の状況その他から、大臣のほうから認可がおりる見通しがまだ立ちませんので、われわれのほうでは値上げの申請ということは現在やっておりません。そういう状態でございます。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 修繕費あるいは管理費というのは、本来公団の負担に含まれて原価算定されてきているというわけで、その後、物価の上昇などの関係で修繕費がいままでの計算からでは間に合わないということだろうと思うのですけれども、やはり物価が上がってきた責任がどこにあるかということを考えなければならないと思うわけです。そしていま、家賃の負担の値上げについて、その必要は感じているけれども、現実の政治情勢上、物価の上昇をしている中で、公共料金としての考え方から見て、現在のところは上げないのだということですけれども、これは、この異常な現在の経済情勢の中で、公団家賃の値上げをするということがさらに国民の生活にとって重大な問題になるというような情勢であるときは上げない、こういう趣旨であるかどうか、お伺いします。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 そのとおり、私どもは本質的にはやはり応分の負担ということが原則だと思っております。したがって、後ほど出るかと思いますが、家賃制度の問題にも最後はいこうかと思います。しかし現在の判断は、いまおっしゃったようなことでございます。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 公団の入居資格について、いま収入限度が百二十六万円以上、百九十三万円未満、こうきめられておりますが、この限度についてはいま変更するということが検討されておりますか。

川口京村日本住宅公団理事

○川口参考人 現在の公団の入居資格につきましては、実は上限というのが設定されておりません。それで募集のときには、当該住宅の家賃の四倍の月収というふうになっております。これは、共かせぎといいますか、そういうのを合算してでも差しつかえないということでやっておりまして、上限が設定されておりません。それで現在のところこの方針は変更する予定はございません。     〔渡辺(栄)委員長代理退席、委員長着席〕

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 四倍の月収ということでございますと、家賃が二五%くらいになるということも当然予想されていると思います。現在の家賃の問題で、新設団地の場合、家賃の実収入に占める割合は、いま平均どれくらいになっておりますか。

川口京村日本住宅公団理事

○川口参考人 先ほど申し上げましたのは入居資格でございまして、実際に入ってこられる方の実収入——実収入というのはよくわかりませんが、われわれ税込みの調査をしております。それで四十八年度を見ますと、大体一四・五%から一六・二%、大体一五%を中心にしてその前後、そういうことでございます。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 それは公団全体の問題だと思うのですけれども、要するに新しくつくられる団地における負担は何%になるわけでしょうか。

川口京村日本住宅公団理事

○川口参考人 いま申し上げましたのが新しい住宅における負担率でございます。先ほど出ました三十一年ごろの四千円ぐらいの家賃の分は、これは現に入っておられる方の収入は調べようがございませんので、総理府の統計から類推いたしまして、三ないし四%ぐらいの負担率になっておる。先ほど申し上げましたのは、新規に募集する住宅の負担割合でございます。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 公団住宅が一番必要とされているのは、やはり何といっても大都市地域であろうと思うわけですが、前回の委員会でもお話が出ておりましたけれども、何といっても大都市地域においては土地の価格も高いし物価の上昇もひどい。先日、委員会で話が出ましたように、七万円とか八万円とかいう家賃になるわけですが、これでは年収二百万円というくらいではなかなか入れないわけで、あるいは三十万円ぐらいの収入が毎月あるような人でないと入れない、こういうことになると思うのです。そういう月収三十万以上ということになれば、これは非常に収入の多い世帯に属するかと思うのですけれども、公団法の目的である住宅に困窮する勤労者のための建築ということから考えてみましても、現実的には非常に高い家賃があらわれてくるということは非常に不合理なものになると思うのですが、この点はいかがですか。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 住宅公団は住宅計画上、大体、五分位階層の中の二分位の上のほうから三分位を中心といたします階層、これを目標としておるわけでございます。そこで、これらの方々、たとえば二百万以下の方々、こういう方々に対します現在の公団住宅の家賃の状況は、たとえば、四十八年度にいわゆる管理を開始する、したがいまして建設はもっと前でございますが、そういうものにつきましての団地中層を見ますと、家賃が二万三千円弱になってございます。四十九年度はこれが二万六千円弱、かようなことになろうかと思います。かようにいたしますと、やはり結果といたしましては、たとえば月十万から十五万の方々に関しましては、二〇%弱、あるいは人によっては二〇%をこす場合もありましょう。そういうふうな負担力の中に入っておる、またそういうふうにするようにしているわけでございますが、そういうことから言いまして、ただいまの公団の目標、目的というものは十分達成しておると思います。  ただし、こういうふうな家賃を決定いたしますときに、いわゆる傾斜家賃方式、これを大幅に拡充して使っております。と申しますのは、収入にリンクした家賃制度とかこういうふうな問題に基本はあるわけでございますが、しかし、そういう制度が検討され、あるいは世の中に出る前には、傾斜家賃の制度ということで、最初計算して一応原価計算で出てきました家賃を五千円なり七千円なり下げて、それを、五年なり七年なり十年なり、こういうふうな間に回復していく、かような方法をとりまして、いま私の申し上げましたような家賃に落ちつけて、そして負担力の中に入っていく、かようなことで毎年計画をしてやっている次第でございます。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 しかし、現実には非常に高い家賃が出現するという問題であって、ほんとうに公団住宅に入らなければならない人が入れないような状態があらわれているということが非常に問題であると考えているわけです。これはこの原価算定方式というのがやはり根本的には問題になってくると思うのですけれども、いま言われました傾斜家賃の問題ですが、この傾斜家賃を導入するということでは家賃問題の根本的解決にはならないと考えております。一生懸命働いて精一ぱい家賃を払って生活をしてきた人が、収入に余裕が出てくるようになると今度は本来の高い家賃を取られる。勤労者の収入の増加は、年とともに、あるいは予供が成長するとかいろいろな生活上の負担で実際には削られていって、なかなか余裕がないというのが現状であるわけです。そこに三年ないし五年の傾斜家賃の段階を越えて高い家賃になるということになれば、生活上の負担と、さらに家賃の負担とで困難な生活があらわれてくるわけです。傾斜家賃の制度というのも、結局勤労者を一生高い家賃で縛りつけるということになって、勤労者のための住宅を提供する任務を持つ公団の目的には合わない。そういうことではなくて、ほんとうに公団を必要とする人が安心して公団で生活できるようにすることが必要であると考えております。そのためには、原価主義とか、あるいは傾斜家賃でまかなうということをやめて、公団の建設、維持について国庫が補助を出す、利子補給をするというような根本的な対策がどうしても必要になってくると思うわけです。  過去の資金の構成を見てみますと、昭和四十年までは政府が公団に出資金を出しておりました。これが事実上打ち切られましたけれども、昭和四十六年から今度は利子補給金を出すことになっております。この利子補給金を昭和四十六年から出すようになったのはどういうわけか、一応説明をお願いします。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 出資金を出しますことも、利子補給をすることも、結局は家賃水準を入居階層の負担に適正に合わせていこうというふうなことでございまして、公団の家賃計算は、たとえば中層耐火でございますれば、七十年で金利五%で計算して償却をしていったようなかっこうのものをもとにしてやる、かようなことでございまして、出資でありましても、利子補給でありましても、いずれも家賃計算は過去からさようなことでやっておるわけでございまして、さらにそれに傾斜家賃を加えるということで調整をしておるということでございまして、結局は、それは国の金が、そのときの財政として、出資金のほうが出しやすいのか、あるいは利子補給金のほうが出しやすいのか、かようなことで判断をされてさような経過をもってきたわけでございますが、最終的には、入居者の方の家賃というものは、いずれにしましても政策家賃でございまして、五%の金利水準による家賃というふうなことで押えられておるわけでございます。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 この利子補給金というのが現実にはどういうことに使われているのか、これを説明してください。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 公団に財投の原資が、たとえばいまは七分をこえておりますが、従前は六分五厘でございました。こういうものが参りまして、それを原資に家を建てるわけでございまして、その建設費をほんとうは、いわゆる財投資金の償還でございますれば六分五厘で計算をしていかなければならないということでございますが、それを家賃計算のときには五分にやるわけでございます。したがって、その間の利子補給というものが要るということでございまして、しかもこの利子補給は精算補給にしております。したがいまして、建ち上がって一、二年たちましたあとの会計で埋めていくということで、結果におきましては家賃が五%水準に計算されるということになるわけでございます。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 政策家賃であるわけですけれども、この原価主義を中心とする政策を改めなければ、新設団地などにおける高家賃の問題は解決しない。結局、政府金利の五%、これを引き下げるような対策が考えられなければならない、こう思うのですが、この点について公団側ではどう考えておりますか。

川口京村日本住宅公団理事

○川口参考人 家賃の引き下げにつきましては、公団側も努力しているわけでございます。それで、来年度の予算折衝等につきましても、いま五分の回収利息となっておりますが、実は四十八年度計画分は四分七厘でございました。それを維持するように努力したわけですけれども、五分という結果になったわけです。そのほかに、先ほど建設省からありました傾斜家賃、それから事業の実施面では、土地の先行取得、あるいは量産工法、それから国有地の活用、そういうような努力をして家賃をできるだけ安くしていきたいというふうに考えておる次第でございます。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 それからあき家の割り増し家賃の問題ですが、これは説明によりますと、八割が新設団地の家賃の抑制に使われる、二割があき家の改修に使われる、こういう説明を受けているんですが、実際割り増し家賃というのは、一・五倍から二倍くらいの家賃になっているわけです。いままで最初のうちは、割り増し家賃はあき家の補修に使うんだという説明を受けてきたわけなんですけれども、この割り増し家賃の使用は、いま言いました家賃の抑制、あるいは改修に使うということであるわけですか。

川口京村日本住宅公団理事

○川口参考人 現在あき家の割り増し家賃につきましては、大体、赤字を埋めるということと、あき家の補修、家賃抑制、そういうふうに現在も使用しております。新しい数字はまだございませんが、四十七年度の実績を見ますと、大体、公租公課の赤字へ四億強、それから住宅改良、これはあき家の補修でございますが、これが三億でございます。それからあと、あき家特別補修費、これは最初に多額のお金が要りますので、それを償還していかなければならないわけです。これが約六億七千万でございます。それから家賃抑制のほうへは八億強、そういうふうに現在使用しております。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 あき家の発生戸数が大体年に一割くらいあると聞いております。それで、そこから出てくる割り増し家賃で家賃の抑制をする、あるいはあき家の改修に回すということですけれども、これは、本来はこの原価主義で計算されている問題であって、家賃の中にこの補修分なども当然含められて計算されているわけなんですけれども、この割り増し家賃を取って新設団地の家賃の抑制に回すとか、あるいは補修分に回すということは、これは原価主義という前提から見ても矛盾すると思うのですが、その点はいかがですか。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 本来計算の基礎は原価に基づいてやるということでございますが、団地間あるいは年度間のアンバランスというものが出た場合は、物価の値上がり等も含めまして、これは是正できる、調整できるということになっております。しかし、このあき家の問題でございますが、あき家はあいた瞬間にその年度に供給されるということでございます。したがいまして、十年前に建ったものでも、入居者の方からいたしますればその年度の供給だということになります。したがって、十年前のものは家賃が安いわけでございますが、供給される方はその十年後に供給されるということになりますれば、十年後の今日に新たに建つものはさらに高くなっておるということでございますから、それを調整してその半分くらいまで上げるということで、いわゆる供給年度におきます住宅の家賃、こういうものの不均衡というものを可能な限りといいますか、最小限度にこれを行なって、これによりまして、私が最初から申し上げておりますようないわゆる応分の負担というふうなかっこうの調整を幾らかでもいたす。そういうところで浮いてきたものは、公団といたしましては、これは全体の家賃の引き下げなり、あるいは福祉度の向上なり、こういうことに全部使うというふうなことにしておるわけでございます。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 現実には年に一割くらいあき家ができて、そこから割り増し家賃が取られる。これが一般化されると、結局は、公団全体の家賃の値上げ、こういう方向に道が開かれるのじゃないか、こういう心配があるわけです。問題は、この高いところを安くする努力が必要であって、安いものを上げていくというのは本来の目的に合わない、こう考えるわけです。しかも高い家賃になっていくということが、やはり一般の民間家賃の値上げも引き起こしていることにつながっているわけで、この割り増し家賃を取るということは、これはやめなければならない問題であると考えております。  高い家賃の問題については、地代家賃統制令の問題があります。昭和四十六年十二月二十八日に地代家賃統制令第五条の規定に基づく建設省告示の改正がなされて、その後固定資産税の評価がえが行なわれてまいりました。告示改正と評価がえを受けて、いま全国的に特に地代の値上げが問題になっており、これが非常に重大な問題になっているわけですけれども、この地代家賃の値上げの問題について、建設省としては実態を調査しているかどうか、お伺いします。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 地代家賃の統制令によります統制額の方式を告示で変えましたのは四十六年の十二月でございます。それ以後私どものほうでもいろいろ地代家賃の統計をとっておりますけれども、その上げた直後の影響というものも、私どもの資料では大きな波動は来ておりません。その後、いわゆる統制額の計算というものが、固定資産税評価額か、あるいは課税標準額、こういうものに応じてやるということでございまして、一、二回これが上がったわけでございます。したがいまして、家賃額も自然に統制対象のものは上がる、すなわち二十五年以前の住宅なり土地というものが上がるということになっております。しかし最近は、固定資産税評価額につきましては、二分の一を基準にするということですりつけていく。ことに住宅でございますが、特に四十九年度からは四分の一ということになります。したがいまして、その面では、土地に関する地代、家賃の中の地代、こういうものは大幅に押えられてくるということでございますし、最近の地代、家賃の調査の傾向を見ましても、特に一般物価のように上がっていくという傾向にはございませんで、むしろ本来の地代、家賃というものが上がりにくい性格というものをあらわして、大体毎年、対前年比で同じようなことを続けてきております。  しかし、おそらく地代家賃統制令というのは昭和二十五年以前のものについての適用でございますが、そうでない適用対象外というものも、その改正のときに便乗値上げということが大いに問題になりました。私ども再三にわたりまして、通達を経済企画庁とも共同で出したり、そういうことで地方公共団体のほうに便乗値上げは厳重に処置するようにということで、その便乗の防止につとめておる次第でございます。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 いまのような話だと、実際上、建設省として、地代値上げの問題、特に昭和四十八年度は非常にひどいのですけれども、その四十八年における実態の調査を本格的にしてないんじゃないか、このように私は話を聞いて思ったわけです。  これは、いまあちらこちらで地主のほうから地代の値上げが請求される、そしてまた計算の上で家賃のほうにはね返るものは家賃の値上げが請求される、こういう例がたくさん起きているわけです。大阪の東淀川の借地借家人組合が、この値上げの問題をめぐって、借地の状況、統制令価格の状況などをずっと調査したものがありますけれども、その中から一つの例をあげますと、場所は東淀川区の木川で、昭和四十六年当時の約定の賃料が坪当たり五十八円九十七銭、統制賃料はそれを少し下回って四十四円九十九銭。これが四十七年になりますと、約定賃料のほうは七十六円五十三銭、ところが統制賃料は一気に上がって百八十三円八十一銭。昭和四十八年になりますと、約定賃料は八十八円四十五銭、統制賃料はさらに上がって二百五十四円五十一銭。昭和四十九年になりますとこれが二百九十四円になる、こういう計算になっております。  こういう例はたくさんあるわけで、東京都の場合を見てみますと、足立区千住の七十六・〇三平方メートルの土地で昭和四十六年当時の統制賃料は千四百四十九円、これが昭和四十七年には五千六百十二円、まあ四倍になるわけです。約定賃料のほうは三千五百六十五円です。昭和四十八年にはこの統制賃料はさらに大幅に増加する。  これは大阪や東京だけではなくて、全国的に地代の値上げの問題が重大な問題になってまいっております。現実には告示が適用されない土地の地代よりも統制賃料が高いという例が随所にあらわれております。そういうことで、告示の改正があって固定資産税の増加というようなことになりますと、現実に大幅な地代の値上げというものが起きておりますし、この告示の改正が大幅な賃料の値上げの根拠を与えているというのが現実であるわけですが、この点についてどう考えているかお伺いします。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 四十六年に改定をいたしました趣旨と申しますものは、あまりにもひずみが大きいからこれをある程度緩和しようということでございまして、当時地代、家賃にいたしましても、いわゆる統制対象外のものとの比率というものは、全国平均でございますが大体十二倍、すなわち統制額は十二分の一というふうな実態でございまして、いわゆる古い借家を持っておる方というのは斜陽的な方が非常に多くてたいへん苦しんでおる、こういう実態がございますので、それを三ないし四倍にするということを目標にいたしまして改定をしたわけでございます。これによっても、その当時でも市価の三分の一ないしは四分の一ということにはなっていたわけでございます。その後、固定資産税の評価額なり何なりが上がってきてまたその額が上がってきておりますが、現在でも、全国的に見ますれば三分の一なり何なりと、地代のほうはだいぶ近くなってきておりますが、統制対象外のものとの比較では、いまでも平均では三分の一程度にはなっております。  ただし個々のいろいろな例では、先生おっしゃったような問題が出てきておるかもしれませんが、これも、昔は安かったとか、あるいはその後の固定資産税評価額の動きというふうなものによって出てくるわけでございまして、私どもの全体の行政といたしましては、いまだに低い統制額で押えられておるというふうに思っております。ただし、先ほど申し上げましたように、こういうものが便乗値上げを招いていくというふうなことは、これは厳に押えていかなきゃいけないということでございますが、これは先ほど申し上げましたように行政指導をしておるのでございますけれども、しかし一般的に、地代なり家賃なりというものが社会全体で適正な水準に押えられなきゃいけないということは基本でございます。  そこで私ども考えておりますのは、この際、全国の地代、家賃が、物価の上がりよりは低いわけでございますが、上がっていくということに関しましては、やはり土地の値上がりあるいは建築費の急騰、こういうふうなものによります新設の借地、借家、まあ借地のほうはほとんどないでございましょうが、借家の値段が大幅に上がっていく、これがリーダーになりましてほかを引っぱっていくというふうなことで、地代家賃統制令ができました当時のような、いわゆる需給の極度の逼迫ということではなしに、むしろコストアップというふうなことがリーダーになっておるというふうに感じておりまして、基本的には、その辺の土地対策、あるいはアップする建築費の安定対策、こういうふうなものによって全体の家賃を鎮静化したい、かように考えておる次第でございます。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 いままで統制令による告示の額が最高限だということをいわれながらも、現実の社会においては、その額が地代あるいは家賃の基準である、こういうように見るのが常識とされてきていたわけです。そういうことですから、この告示の改正がなされて、それによって計算をして金額を出す、こういうことになると、適用のない土地についても、適用のある土地についても、次々に値上げが要求される。たとえば、建設省の基準に当てはめると幾らになるからその額にしてくれとか、あるいは、国の基準によるとこうであるけれどもそれより少し低くていいから、というように恩着せがましくやってくる例もあるし、あるいは、国の基準だとこうであるけれども、統制令の適用のないところはもっと高いのが普通だから、それより高いこれだけの金額にしてくれ、こういうことが全国的に出ているわけです。それも、金額もいままでの二倍だとか三倍だとかということで要求する、全国的な値上げ攻勢が行なわれているというのが現状であるわけです。  建設省のほうの説明によると、一般価格の三分の一ぐらいに上げたい、こういうことからこの告示の改正がなされたということですけれども、ビルを建てているようなところ、一番商売繁盛しているようなところの地代と、一般庶民が住んでいる住宅用のところでは、格段の差があるのは当然であって、単に一般の場合の三分の一にするということであれば、普通の専用住宅などの場合の地代においてはきわめて大きな変化が生じてくるというのが当然だと思うわけです。ですから、全国一律に平均をとるということ自体が非常に問題のものであるわけです。  それで、いま考えてみますと、その後の評価がえなどの関係で、現実にそぐわない、実際上適用のないところの家賃あるいは地代よりも高い例が至るところで続出しているということを考えてみた場合に、この計算方式自体がやはり不用意であったということを見なければならないとともに、いまの地代を土地の価格を中心にして計算をするやり方というのが、もう現実に合わなくなってきている、こういうふうに見なければならないと思うわけです。  地代のきめ方、あるいは家賃のきめ方も、土地の価格を基礎にして計算するというやり方では実際上合わないということから考えてみた場合に、その用途別、あるいはその地域別、またその人の収入面から考えるというような問題で、いままでのやり方についてもやはり根本的にメスを入れなければならない問題がある、こう思うわけです。  それから、先ほど、便乗値上げを取り締まるという通達を何回も出したということなのですけれども、この効果については非常に疑問だと思うわけです。値上げを通知するほう、または通知されるほう、これは、値上げの問題は当事者だけの問題であって、建設省やあるいは地方自治体の監督を受けているものではないわけなんです。ですから、この通達を出すことによってほんとうに当事者の間で値上げを控えるとか、そういう問題にはなかなかならないと思うのですけれども、どういう効果があると考えておられるのか、お伺いします。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 一般市場におきます地代、家賃の問題を行政指導で便乗を抑制したりするというのは非常にむずかしいことでございます。したがいまして、思うような効果もいまだあがってない面もあるかもわかりません。私どもといたしましては、やはり地方公共団体というものがその社会におきますいろいろな調整をするという機能を持っておるわけでございますので、そこに通達を出しておるわけでございますが、通達だけではこれはなかなかうまくいかないので、大体相談の窓口を設けなさいということを指導しております。窓口を設けておるということがわかりますれば、そういう民間におきます問題が起きたときにはそこへ持ち込んでいただく。持ち込んでいただきますれば、それが統制対象であれば、ちゃんとした法律に従わなければいかぬということにもなりますし、あるいは統制対象外でありましても、便乗のようなかっこうのものは、これは公共団体の指導によりまして調停をする。正式な調停ではございませんが、中に入ってお話を聞くというふうなことにしておるわけでございまして、各所に、ことに大都市におきましてはそういうものが設けられて、ただいた件数を持っておりませんが、逐次そういうものが行政として新たな分野が広がってきているということを御報告申し上げます。

柴田睦夫日本共産党・革新共同

○柴田(睦)委員 窓口を設けるということですけれども、地代の値上げを請求されたという場合に、その地代が正当であるかどうかということを告示の方式によって計算するには、どうしてもその固定資産税の評価額また税金というものを知らなければならないということになるわけですけれども、いま自治省のほうでは、税金の額は秘密だ、公務員はこれを人に教えてはいかぬということで、この評価額を借地人に知らせることはよろしくないということで、その固定資産税の評価額を借地人が知る権利が実際上閉ざされている、こういう状態があるわけです。相談の窓口をつくるといっても、この土地については評価額が幾らであるから、あるいは税金が幾らであるからこの程度になるのだということを借地人のほうが知ることは、いまの自治省の指導しているような範囲内だと実際上できないことになると思うわけです。本来、便乗値上げだとか、あるいは不当な地代、家賃の値上げに対しては、当事者間で話し合い、あるいは調停したりして解決していくというのが現実なんですけれども、そしてまたむしろ不当な値上げに対しては借地借家法で抵抗するというのが当然だと思うのですけれども、いまのような状況の中では、この賃借人がそうした固定資産税の評価額さえ知ることができないという状態の中では、地主あるいは家主のいわば言いなりになるような方向に引きずられていくという問題が生じているわけです。  この告示の改正によって現実に非常に無理な状態が生じているわけですが、この統制令というのは、本来、統制令の適用のある土地について、土地や建物を借りている人が高い賃料にならないようにこの人たちを保護するという目的とともに、また全般的に地代、家賃の値上げを制限するということに目的があったわけですけれども、現実には地代、家賃の高騰を引き起こす。この告示の改正によって適用のあるものについて三倍、四倍にすぐになるという問題とともに、またそれ以外の土地についても、これにならって現実に値上げが要求されているという問題があるわけです。これは実態を真剣に調査すれば、せっかく当事者間できめていて平和に継続的に借りている、そういうところに新しい波風を起こして値上げを進める結果になっていると思うわけです。この告示の問題については、これは現状を厳密に調査して、この告示を撤回して合理的な正しいものにするということが必要だと思うわけです。  大臣がおられませんので、大臣に伺いたい点があるわけですけれども、その点は保留して、以上で終わります。

木村武雄自由民主党

○木村委員長 福岡義登君。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 建設行政の基本につきまして質問したいと思うのですが、まず初めに総需要抑制関係についてお伺いをしたいと思うのです。  四十九年度の建設省関係の総事業費は昨年より約一〇%、告示ベースにいたしますと大体四十八年度と横ばいということになっておるのでありますが、問題は四十八年度事業の繰り越し、繰り延べがどれだけあるか。相当あるというように聞いておるのですが、建設省としては、どのくらい繰り越し、繰り延べがあるのか、どういう掌握をされておりますのか、それをまずお伺いしたいと思うのです。

高橋弘篤建設大臣官房長

○高橋(弘)政府委員 四十八年度におきましては、御承知のように施行調整をまず行ないました。それに基づきまして、八月末に閣議決定で繰り延べということにいたしました。その後におきましても、できる限り、新規着手のもの、それから完成まで期間を相当要するものは抑制する措置をとった次第でございます。そういうことによりまして、例年よりも相当いわゆる繰り越し額が多くなるというふうに予想されております。現在まだその集計はできていないわけでございますけれども、御承知のように繰り延べ額は原則は八%でございました。ただし下水道とか積寒地域等におきましてはこれは四%ということでございまして、大体六、七%のものでございます。それからさらに抑制措置をとりましたものをプラスし、それから一般的な繰り越しを入れますと、まだ集計は先ほど申し上げましたようにわかりませんが、一〇%以上、十数%になるのじゃないかというふうに予想いたしている次第でございます。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 一〇%以上になるということなんですが、私どもが各地の事情を聞いてみますと、おおむね二〇%前後になるのではないかという見方が強いようであります。幾らの繰り延べ、繰り越しがあるかということは、もう少し時間が経過しないと明確にならぬと思うのですが、問題は、たとえばいわれておるように、二〇%もの繰り延べ、繰り越しということになりますと、総需要を抑制するといいましても、そう抑制したことにならぬと思うわけであります。  それからもう一つの要素は、これも今後の経済事情がどう動くかによって判断されることなんでありますが、われわれの予測をするところによりますと、まだ物価上昇は続くであろう。そうしますと、四十九年度においても繰り延べ作業というものが必要になってくるのじゃないか、そういうように思うのですが、この四十八年度の繰り越し、繰り延べ、これが一つの要素ですね。これが二〇%前後になる、景気も安定をしないということになってきて、この二つの要素から総需要抑制というものが再び議論になる可能性があると私は思うわけです。その辺の見通しについてお伺いしたいと思う。

高橋弘篤建設大臣官房長

○高橋(弘)政府委員 四十九年度予算につきましては、すでに先生が御指摘になりましたように、国費におきましては大体四十八年とほぼ同額でございます。それに先ほど申し上げました繰り越し額が加わるわけです。これは最終的にわかりませんが、十数%と私ども推定いたしておりますけれども、これは加わりますが、四十九年度は当初から、さっき申し上げたように、現に抑制的なものとして編成されておりますので、それにいわゆる物価上昇というものを考えますと、実質的には繰り延べ額を入れましても減少をするんじゃないかというふうに考えておる次第でございます。ただ、お尋ねの点につきまして、四十九年度におきましても繰り延べその他のそういう施行調整措置がとられるのじゃないかということにつきましては、経済の推移によってきめられることでございまして、現在の段階では私ども聞いていない次第でございます。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 経済事情が安定をしまして、四十九年度事業の繰り延べが必要でないということをわれわれも期待するのですが、どうもそういかぬような気がする。そこで、大臣に聞きたいところなんですが、政務次官の御見解を承りたいと思いますのは、不幸にして四十九年度事業の繰り延べをやらざるを得ないという事情になったときに、私どもが一番心配するのは、住宅その他生活関連の事業が繰り延べ対象になる。今年度も、先ほど説明がありましたように、一般公共事業は八%、生活関連は四%という、率は低かったけれども繰り延べの対象になっておるわけであります。住宅の建設戸数を見ましても、もう金額は横ばいであったとしても戸数は下がっておるわけですから、これ以上住宅関係あるいはその他の生活関連の事業が後退するということは許されないことだと私は思うのでありますが、不幸にして四十九年度事業繰り延べという事態になった場合において、生活関連の繰り延べはしない、してもらいたくないというわれわれの強い要望なんですが、その辺について政務次官の御見解を伺いたい。

内海英男自由民主党建設政務次官

○内海(英)政府委員 お答え申し上げます。  総需要抑制型の予算を編成して現在御審議をいただいておるわけでございまして、今後の経済の推移等によりまして、先生御指摘のような、さらに四十九年度も繰り延べをしなければならないような事態が万一発生したようなときにあたりましては、できるだけ生活関連の事業につきましては御期待に沿うように、大型の事業を繰り延べいたしましても生活関連のものは重点的にこれを施行いたしたい、こう考えておる次第でございます。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 重ねてその点を強く要望しまして次に移りたいのですが、次の問題は経済社会基本計画についてであります。  本委員会でも何回か私も取り上げたのでありますが、この経済社会基本計画は、去年の二月十三日に経済運営の指針として閣議決定されておるものであります。仄聞するところによりますと、石油問題、景気その他の事情からこれが再検討される作業が進められておるように聞いておるのですが、その辺どうなっておりますか。

高橋弘篤建設大臣官房長

○高橋(弘)政府委員 経済社会基本計画につきましては、御承知のように当面五カ年のわが国の経済運営についての基本方向を示したものでございます。ただ、いろいろな情勢によりまして、現在、経済審議会の中にその計画のフォローアップ委員会ができまして、それにつきまして、いろいろ内容について検討しているというふうに私ども聞いている次第でございます。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 そうしますと、おっしゃったように、昭和四十八年から五十二年までの五カ年計画なんですね。公共部門の投資額は九十兆円、こうなっておるわけでありますね。それが再検討されるということになりますと、公共事業の多くを持つ建設省としましても、それぞれ方針が変わってくると思うのであります。政務次官、それはどうですか。

高橋弘篤建設大臣官房長

○高橋(弘)政府委員 最初に私からちょっと事務的なことについて御説明申し上げます。  御承知の九十兆円の中の建設省の分は約三十六兆七千億円というものでございます。ただ先ほど申し上げましたように、これは五カ年間におきますところのわが国の経済の望ましい資源配分というものを示したのでございます。したがいまして、これは五カ年のものでございまして、毎年度の年次にどういうということを書いておるものは実はないわけでございます。現在の情勢では、四十九年度は御指摘のとおりどうも伸びが少なくなっている次第でございますけれども、それじゃいま直ちにそれに基づいてこれをどうしようという結果が出ているわけじゃないわけでございます。そういうようなことで検討を続けられておりますので、その見通しというものも十分考えながら弾力的に適切に対処しなければならぬのじゃないかというふうに、まず私のほうは考えておる次第でございます。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 九十兆円が年度ごとに計画されておるというように私も理解しておりません。いま私が問題として取り上げておりますのは、九十兆円そのものが再検討されなければならぬ情勢にある。日本列島改造論も、世の批判を浴びまして相当軌道修正をせざるを得ぬところに来ておる。特に九十兆円の中身を見ましても、われわれがかねてから、生活関連関係が非常に少ない、産業基盤強化が非常に多い、再検討するべきであるという指摘をしてきたのですが、その中身の議論は別にいたしまして、九十兆円の総額そのものが再検討されなければならぬ時期に来ておる。その点どうですか。

高橋弘篤建設大臣官房長

○高橋(弘)政府委員 さっき申し上げましたように、フォローアップ委員会でいま検討中でございます。したがいまして、そのフォローアップ委員会も、結果的にこれをそれじゃ改定しようとかどうしようという結論が出ているわけじゃございませんので、その作業の推移を見ながら私どもも並行しながら十分検討いたしますけれども、その結果を見て適切に対処いたしたい、そうしたらいいのじゃないかと考えております。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 そうしますと、この建設省関係の各種五カ年計画がありますね。たとえば第七次道路整備五カ年計画以下、新都市圏あるいは第四次治水、第二期住宅建設、第三次下水道、いろいろ五カ年計画がありますね。そうしますと、社会経済基本計画が再検討されれば、この五カ年計画も当然のこと再検討されるものである、こう理解していいですか。

高橋弘篤建設大臣官房長

○高橋(弘)政府委員 建設省関係の五カ年計画、御承知のように各種ありますが、それぞれその起点が違います。したがって、五カ年といいましても、その五カ年のとり方が経済社会基本計画とは違うことは御承知のとおりでございます。したがいまして、一がいにその九十兆円の改定作業が直ちに五カ年計画そのものに響くというものではございません。しかしながら、先ほど申し上げましたように、五カ年におけるところの一つの資源配分のあり方というものが検討されまして、それについて何らか改定というようなことの見通しができるならば、そのときにやはり私どもも、その作業なり見通しなりに対応いたしまして、適切に対処しなければならないというふうに考えておる次第でございます。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 五カ年計画のすべてが経済社会基本計画と一致しておるということを私は申し上げておるわけじゃないのです。しかし、たとえば道路整備五カ年計画は経済社会基本計画とどんずばりなんですね。四十八年から五十二年、しかも十九兆円と予備費五千億ですか、十九兆五千億となっているわけです。九十兆円の一部分であることは間違いないわけです。ですから、経済社会基本計画が再検討されればこの道路整備五カ年計画は少なくとも再検討されなければならぬものである、こう私は理解するのですが、それはどうですか。

高橋弘篤建設大臣官房長

○高橋(弘)政府委員 何度もこれは申し上げておりますように、現在、経済審議会におきましてそのフォローアップを行なっておる次第でございますので、私どもその見通しの推移を考えてこれに対処したいということを申し上げた次第でございます。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 官房長、意識的にだと思うんだが、どうも正確に答えぬ。九十兆円という総額が再検討された結果どうなるかわかりませんね。ふえるか減るか、あるいは九十兆円そのままでいくかわからない。修正された場合は、その一部である道路整備十九兆円も再検討されなければならぬ可能性が強いでしょう。

高橋弘篤建設大臣官房長

○高橋(弘)政府委員 その修正のされ方がどうであるかということは、結論的にまだきまっていないわけでございます。しかしながら、経済審議会におきましてのフォローアップはまだ結論が出ておりませんけれども、私どもいろいろその作業の内容を聞いてみますと、基本的な方向というものは活力ある福祉社会を建設しようということでございまして、それの一つの柱として資源配分の公共投資計画というものはどのくらいということがきまっているわけです。ところが最近の情勢によりまして、この達成時期をずらすというようなこともひとつ考えなければいけないかもしれぬというような作業もあるわけでございます。そういう考え方も出ているとしますと、その結論がどう出るかわかりませんけれども、それに応じまして私どももそういう改定の作業をしなければならぬのじゃないか、そういうようないろいろな適切な対処のしかたをしなければならないということを申し上げている次第でございます。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 これ以上やりとりをしてもしかたがありませんからまとめて要望しておきますが、九十兆円は実情に沿わないものである。特に産業基盤強化であって生活関連が弱い。ですから積極的に再検討されると同時に、下水道整備であるとか、住宅関係であるとか、あるいは生活道路、そういうものに重点が置かれるように、各種五カ年計画を含めまして再検討されることを強く要望しておきたいと思います。  次に建築資材関係でございますが、これは量と価格の問題、両面あると思うのです。一々中身は申し上げませんが、相当深刻な状態にある。建設省としては、この建築資材の量と価格について現状をどう認識されておるか、今後どういう対策を考えておられるのか、簡単に説明してください。

大塩洋一郎建設省計画局長

○大塩政府委員 最近の状況を申し上げますと、一月以降建設省が実施しております主要な資材の地域別の需給価格調査によりますと、特に二月以降は資材の需給動向が急速に好転しつつあるというデータを持っております。今後こういった資材の需給状況がどう動くかわかりませんけれども、必要に応じまして従来もいろいろな対策をとってきたわけでございますが、現在のところ量的には、いまも申しましたように各地域別に見ますと好転してきておる、それから価格も安定化しつつある、こういう状況であることを申し上げておきます。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 そういう認識では困りますよ。価格の安定は高値安定でしょう。ですから、需給関係は好転しておる、価格のほうは安定したとおっしゃいますが高値安定で、このままいってはいかぬ。建設省自体も、おそらく四十九年度の事業費については資材の上昇に見合う改定をせざるを得ない事情も想像されるわけだから、この際、積極的な価格安定といいましても、高値安定でない、値下げを積極的に指導するような、これは予算委員会などでも取り上げられた問題ですからこれ以上言いませんが、その対策を強く要望しておきたいと思います。  それから、建築業界を見ますと、資材高騰によって、あるいは総需要抑制によって、非常にピンチにきておる企業が多い。倒産企業も相次いで出ておるわけですね。そこで一番心配されますのは、大企業が力をもって零細企業その他に侵略をしていく、そうして弱い零細企業なり、こまかく言えば棟梁、一人親方などが、しわ寄せを受けまして相当生活に深刻な危機を感じておるという状態があるのですが、われわれも、この中小企業や零細企業あるいは一人親方などの生活を防衛するため、従来から、大企業が零細企業や中小企業を圧迫するようなやり方をさしてはいかぬ、そのために事業分野を明確に区分をするというようなことも強く主張してきたんだが、そういう面について建設省は今日までどういう対策を立てられておるか。あるいは今後どういう対策を考えられようとしておるか。これは一般論でありますが、まず御見解を承りたいと思います。

大塩洋一郎建設省計画局長

○大塩政府委員 特に、最近における総需要抑制下にありまして、中小企業者の受ける影響が深刻になってきております。これを緩和いたしますために、できるだけわれわれは、大型公共事業を押えながら、地域別に公共工事への依存度が高い地域等につきましての事業量の確保ということをまずはかることが第一であろう。それから次には、いまおっしゃいましたように、工事の発注にあたりましては、極力中小企業のワクを確保できるように、従来からやっておりますところの格づけと申しますか、そのワクを確保するように厳重に指導しておるところでございまして、そういう努力をしておるところでございます。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 ぜひ積極的に今後もそれをやっていただきたいと思うのですが、いまの問題に関連しましてちょっとお伺いしたいのは、「小住宅建築業務基準案」というのができておるわけですね。これはいかなる性格のものであるか、どういうように理解すればいいか、聞かしていただきたい。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 実は「小住宅建築業務基準」というふうな系統のものは二つございまして、先生お持ちの赤いほうのものは、四十七年に、もちろん建設省の指導があったわけでございますが、建築家協会、学会、士会連合会、あるいは東京建築組合連合会、その他工事関係の組合がございますけれども、そういう関係の十三団体が集まりまして、いまの小住宅等におきます業務のやり方というものがだいぶ混乱をしておりまして、一部には需要者に非常に迷惑がかかっておるということもございますので、そういうものを一応洗って秩序立てようじゃないかということでございます。この赤本のほうはあくまで十三団体のほうが主体でございまして、もちろん建設省のほうからもオブザーバー等が出ておりますが。  内容はすでに御存じだと思いますが、相談業務はどうやったらいいかとか、あるいは設計のときにはどういうふうなことを注意したらいいか、あるいは見積もりにはどういうふうな形式がいいかとか、あるいは建築主の希望を具体的に把握するのにはどうしたらいいか、あるいは下請との関係とか、あるいは建築の手続とか、そういうふうな項目がいっぱいございますけれども、要は中小の工務店以下のいわゆる住宅供給業という方々が、実際の仕事に際しまして一つの目安となるような仕事のやり方ということを自主的にきめよう、こういうふうなことできめたわけでございます。したがいまして、私どものほうは、役所といたしましても別にやってございますけれども、こういうものを自主的に皆さん方が利用されて、住宅をお建てになる方々に非常に便利に仕事が進められるというふうなことは、私どもとしてはたいへんけっこうなことだろうというふうに考えております。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 住宅建築業務を合理的にやっていこう、混乱なく円滑にやろうという趣旨においては、われわれも賛成なんです。いま局長は、小規模住宅の建築をめぐりまして混乱が起きておる、こういうお話でありますが、われわれはそんなに小規模住宅建築をめぐりまして混乱が起きておるとは思わないです。ただ、昨年年末ごろからの例の資材高騰によって、契約の変更であるとか、いろいろなそういうトラブルはあったように聞きますが、この業務基準案に書かれておるような事柄がなかったために起きた混乱というのは、私はそう聞いてないんです。むしろ、この小規模住宅を建築する場合は、社会的信用の上に立って棟梁さんが、人間関係も含めましてうまく設計もし、あるいは施工もしていく。例外は別といたしましても、そんなに一般的に小規模住宅を建築する場合に混乱があったとは思ってないです。  それからもう一つは、この十三団体が自主的にとおっしゃるんですが、確かにそうだと思います。ところが、直接表面上は指導していなかったかもしらぬけれども、建設省もオブザーバーで出席をいたしまして、むしろ積極的な指導をしておる。しかも問題は、当面は基準案でいくけれども、若干の経過を見た上でこれを公にしていこう、最終的には法制化するという意図もあるやに聞くわけです。もしこの業務基準案をそのまま法制化されるということになりますと、一面メリットも全然ないという否定はしませんが、それよりも大きい障害が出てくるような気がする。零細企業あるいは個人、一人親方などは、この「業務基準案」に基づいて仕事をするなんという体制の整えられる企業あるいは個人というものは、ほとんどないんじゃないか。非常に仕事をやりにくくする危険もあると思うわけです。  そこで、きょうここでこれ以上局長と論争するつもりはないんだが、希望しておきたいのはこの取り扱いなのであります。将来かりに法制化されるという段階が来たとしましても、このままでは困る。関係業者あるいは関係者と十分理解の上に立って、そうして円満な取り扱いをしていただく。これができたんだから一年か二年経過を見ましてすぐ法制化するというようなことは考えちゃいけない、そういう点を強く訴えたいんですが、その点だけ……。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 先生がおっしゃるように、確かに私どもも、これにオブザーバーとして出て、あるいは相当に指導をしたという実績はございます。しかし、内容をごらんになりますと、かなりこまかい手引きのようなものでございまして、これを直ちに法制化してしゃくし定木にやっていくというつもりは毛頭ございません。これによりまして、自主的に皆さん方がこれをもっとよくされて、それによって、需要者に便利になるような業態、こういうものをつくっていっていただきたい。  ただ私どもは、いまの審議会におはかりしております問題の中に、これに関連する問題がございます。それは要するに、需要者サイドから言いますと、もちろん大部分はいいわけでございますけれども、大体契約あるいは見積もりの内容をなかなか注文者のほうに伝わらないとか、あるいは金の授受のやり方が非常にラフだとか、そういうふうなこともございますけれども、問題は、需要者、家を建てる方とあるいは工務店の方との関係というものが昔とものすごく違ってきております。昔は、町内の親方、棟梁がおられまして、これが地域のそこらの方々に何となく責任を持って、家も建てる、それから一年に二、三度は行って修繕の個所があるかないかということでフォローする。特にこのあとのフォローということが現在非常になくなっております。したがって、どこか故障したときに直してもらいたいといっても、建てたところからなかなか来てくれないとか、そういう問題がございます。したがいまして、いわゆる建築請負業というものとこの住宅供給業というものはだいぶ守備範囲が違うのではないか。そういうことで、住宅供給業というものはいかにあるべきかということを実は諮問しておりまして、そういうものにつきまして、今後どういうふうになりますか、制度的に何が要るのか要らないのかというふうなことは検討しておりますが、この小住宅の基準案につきましては、これを直ちに法制化するということはございません。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 ちょっと政務次官にこれはぜひ見てもらわなければいけない。いまから質問をする。  建設保証会社の問題についてであります。いま政務次官の手元にお届けしましたのは、昭和四十五年、四十六年、四十七年の三年間——四十五年度ないし四十六年度と書いてあるのはミスでありまして、四十五年度から四十七年度までの三カ年間の収支であります。見ていただければそのままわかることなんでありますが、問題点を私からまず申し上げますと、この三年間に保証会社があげましたいわゆる収入、正確には収入保証料でありますが、二百三十七億収入があったわけであります。二百三十七億の収入であります。事業目的のいわゆる保証債務弁済は幾ら支出しておるかといいますと五億三千万円であります。これは実に直接事業目的であるこの保証債務弁済の四十七倍の収入なんであります。逆に言うと、収入に占める事業目的の支出は二・二%でしかないのです。そういう株式会社が日本の世の中のどこにあるかと言いたいんですね。しかもこの建設保証会社は建設大臣が指揮監督、検査までできるようになっているのです。  問題点を続けて申し上げますが、次の問題は、事業目的の支出の十一・四五倍の経費を使っておるわけであります。五億の事業目的を達成するのに六十数億の経費をかけておるわけであります。これが二つ目の問題であります。  それから第三の問題は、資本金は十億なんでありますが、この剰余金積み立ては十四倍、百四十億も持っておる。そうなっていますね。  それからさらに問題は、剰余金処分の中身なんでありますが、この事業目的の三〇%、これは役員の賞与金として取っておるわけであります。五億の保証債務弁済に対して一億五千万の剰余金で役員報奨金を取っておる。  次の問題は、役員の給与というのが非常に高い。ここに書いておりますように、常勤役員の最高は年俸一千二百万円、一番安い役員の年俸は六百万円であります。非常勤の役員も年俸百十四万円取っておる。これは賞与金配分とは別ですよ。給与なんです。高いのは百十九万円、非常勤で報酬をもらっておるわけであります。  こまかい内容はあとから問題にしたいと思うのですが、ざっとこう見て、政務次官は政治家として、あるいは建設省政務次官として一体どういう感じを受けられますか。それをまず最初に聞きたいです。

内海英男自由民主党建設政務次官

○内海(英)政府委員 お答えします。  ここ数年、建設事業が大幅な伸びであった、そのわりに事故率が少なかったということでこういう結果も出たと思いますが、いまお聞きしてみて、初めて私も、あまりにこれではいかがかと、こういうような感じも率直に受けた次第でございます。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 事故率が少ない、こうおっしゃいますが、私は、これはたしか昭和四十三年にも問題にしたことがあると思うんですね。事故率はずっと少ないんですよ。それはそうでしょう。第一、公共工事をとるような業者というのは、別の基準に照らして不適格なものは入札させないんだから、事故があるとすれば、よほど予測できなかった突発事故であるとか不可抗力的なものが事故として残っておる。一般公開入札をやっておるなら、中に不良業者がおって前渡金の弁済ができない場合が多いかもしらぬ。これは常識的にそうでしょう。事故率が少ないからこうなったのじゃない。初めから事故率が少ないことはわかっている。どうですか、重ねて御見解をお聞きしたい。

内海英男自由民主党建設政務次官

○内海(英)政府委員 御指摘のような事態が出ておることも、私は事務当局からも説明を受けて多少知っておったわけでありますが、将来にわたりまして、この問題は、収入保証料、こういったものを減額させるなり何なりの適正な措置を検討しなければならぬ問題である、こう考えております。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 これは収入保証料を再検討して済むような問題ではなくて、もう少し基本的な問題だと思うんですね。私はこの会社は必要でないと思うのです。二百三十億という収入は、これは税金なんですね。もしこれを住宅建設に向けたとすれば、一千万円の住宅なら二千三百戸建つもの。三年間の五億でしょう。一年間では一億五、六千万円しか事故はないわけですよ。五億の保証をするのに六十何億の経費を使うということだって、常識では考えられないでしょう。だから部分的なこの保証料の再検討なんというなまやさしい問題ではない。この会社を必要とするかどうかという基本に触れた問題なんだ。どう思われますか、政務次官。

内海英男自由民主党建設政務次官

○内海(英)政府委員 慎重に検討したいと思います。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 憤重に検討するということじゃ困りますよ。具体的な事実を示して私は見解を求めておるのだから。これは国民が知ったらおこりますよ。二百三十億も税金のむだ使いでしょう。  そこで、実務的なことをちょっと聞きますが、この二百三十億の収入というものは税金から出ておることはいま言うたとおりなんですね。これは事業費はいかなる基準で見込んであるんですか。

高橋弘篤建設大臣官房長

○高橋(弘)政府委員 積算の基礎の中には、一般管理費の中に入っていることでございまして、具体的に明記はしていないと記憶いたしております。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 一般的に明記してないものが一般管理費の中に入っておるのは、これはそういう説明じゃ理解できませんよ。総事業費からすればわずかなものだとおっしゃるかもしれませんが、二百三十億の税金だと思えば、これは大きい金でしょう。事業費の中にどういう基準で見積もってあるのか、それを具体的に示してもらいたい。

高橋弘篤建設大臣官房長

○高橋(弘)政府委員 積算の請負工事費の中には、御承知の直接工事費と間接工事費、それと一般管理費というのがございます。一般管理費は、その必要な経費につきましての比率でこれを計上いたしておる次第でございまして、その中に一般的に入っているという考えでございまして、この経費が幾らという具体的なものじゃないわけでございます。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 そういう説明ではこれは得心できませんよ。これ以上問い詰めても答弁できないんだから、これはしようがないのだけれども、この六十一億の一般管理費、この内訳は一体何ですか。五億の仕事をするのに六十一億の経費を使うなんという会社はないでしょう。総収入に対しまして一般経費の割合は二五・六%です。事業目的に使った金は二・二%です。この一般管理費の経費の内訳ですね、どういうことになっておるのか。立ち入り検査までできるのだから建設省は掌握しておると思うが、それを説明してもらいたいのです。

大塩洋一郎建設省計画局長

○大塩政府委員 手元にあります資料で四十七年度の一般管理費につきまして内訳を申し上げますと、収入に対しまして一般管理費が十億。ですから、大体五分の一、十億七千万となっておりまして、その中身は、役員の報酬、給与、賞与その他の人件費約六億五千六百万でありますが、そのほかに物件費が三億九千万、約四億でございます。その他を合わせまして計十億ということになっております。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 十億七千五百三十万ですね。その総額は私も知っておるんですよ。問題はその中身なんです。人件費が幾らかかるかというのは明確に出るでしょう。問題はこの物件費なんです。たとえば、交際費とか渉外費とか会議費とか出張旅費とか、膨大な金が使われているのですよ。それだけでも事業目的よりもはるかに多いわけです。四十七年度のこの保証債務弁済額は幾らかといいますと六千四百万円。六千四百万円の保証債務弁済をするのに十億の経費を使った、こうなっておる。この十億の内訳が問題だと言っている。人件費はしかたがないと思う。これは将来検討するといたしましても、人件費はやむを得ぬかもしれない。六億とおっしゃったんですね。三億何ぼ、四億近い金は物件費で出ておるとおっしゃる。それは何か、こういうわけです。六千四百万円の仕事をするのに四億近い物件費を必要とするのかどうか。その中身は何か説明しなさいよ。

大塩洋一郎建設省計画局長

○大塩政府委員 いま申し上げました物件費の中身は、相当こまかくなっておりますが、修繕維持費が五百十四万、これは建物等の修繕維持費でございます。それから事務用品費、事務機械費、図書印刷費、旅費、交通費、通信費、光熱費、会議費。協会費及び諸会費これは協会等に出す金でございます。それから業務推進費、広告宣伝費交際費、寄付金、地代家賃、保険料、雑費等でございまして、このうち業務推進費及び地代家賃費が一番大きいウエートを占めております。引き続いて協会費、諸会費。協会費と申しますのは、地方にございます建設関係の協会に対する賛助費等でございます。それから広告宣伝費、こういうものがおもな中身でございます。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 業務推進費は幾らになっておりますか。

大塩洋一郎建設省計画局長

○大塩政府委員 業務推進費はそのうち五千二十五万でございます。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 広告宣伝費は幾らですか。

大塩洋一郎建設省計画局長

○大塩政府委員 広告宣伝費は三千六百五十四万でございます。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 ついでにあと二つばかり聞きたいのですが、会議費、旅費、交際費寄付金、この金額を読み上げてください。

大塩洋一郎建設省計画局長

○大塩政府委員 交際費は三千二百五十一万六千円余でございまして、寄付金が六十六万八千円、会議費が二千六百八十二万円、旅費が二千九百四十八万円でございます。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 いま数字を聞いたんですが、六千万円の仕事をしたわけですよ。正確に言うと六千四百万円。その業務推進費に五千二十五万円。どういうことですか。出張旅費が二千九百四十八万円、約三千万円でしょう。会議費、何を会議したんですか、二千六百八十二万円も。広告宣伝費だって三千六百五十四万円。何を広告するのですか。公共工事をとるような業者なら、別に広告宣伝をしなくたって、建設業保証会社がある、公共工事の前払い金制度があるということは知っておりますよ。三千六百五十四万円も広告宣伝費を使っておる。あいた口がふさがらないということをよく言いますが、これは常識じゃ判断できないことですよ。建設大臣、どう思われますか。

亀岡高夫自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○亀岡国務大臣 弱き者、零細な者のための制度が、御指摘のように納得のいかない運営によって、しかも弱き者、零細な者が、口に出せば何か上から圧力を受けるんじゃないかということで、言いたいことも言わずに黙って仕事をしておるという面を感ずるわけであります。私も大臣就任以来、そういう点をできるだけ納得のいくような制度にしなければいけないということで、やかましく事務当局を督励をしてきておるわけでございます。  御指摘の保証会社の問題につきましても、御指摘のとおりの面、これはもういかに説明をしても納得のいかぬ面があるように私も実はいま感じたわけでございますので、これは、零細業者の諸君が、一たん緩急のときにということで積み立てるその資金が、ただいま御指摘を受けたような面にだけ消費されて、現実に企業の目的に、事故がなかったからとはいいながらも、そういう点で明確を欠いている点がありとすれば、これはもうたいへんなことでございますので、そういう点については、事務当局を督励いたしまして、制度の趣旨が十二分に生かされていきますように、私、責任をもって指導してまいりたいと考えるわけであります。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 いまの大臣の答弁では、これはもう答弁にならぬですよ。法律の二十四条に「報告及び検査」という項があるのですね。建設大臣は必要によってその会社の内部の検査をすることができると、こうなっているのです。報告義務も負わせてあるわけであります。  私はたまたま四十七年度だけを問題にしているのではないわけであります。ここへあげておる数字は四十五、六、七の三年間。しかも先ほど大臣がおられぬときに申し上げたのですが、昭和四十三年に私はこの問題を取り上げている。そのまま続いておるわけです。どういう指導をしてきたのですか、建設省は。当然のことだと考えておるわけですか。これは内容の説明じゃないのですから、大臣のほうから……。

亀岡高夫自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○亀岡国務大臣 先ほどもお答え申し上げましたとおり、事務当局として、法律に定められた処置に十分であったかどうかということを、私自身確認をいたしました上に強力な指導をしてまいりたいと考えるわけであります。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 その程度の答弁では、これは得心できません。少々のことじゃないでしょう。乱脈をきわめていると言っても過言ではない。寄生虫ですよ。社長の給料は、さっきも言いましたように千二百万円。大臣より多いでしょう。そのほかにいろんな剰余金処分で賞与を取っておる。だからここでこの問題は、一々しても時間がないからあれしますが、経理の内訳——内訳というのは徹底した内訳なんですよ。この会議費の、二千六百八十二万円、一件別に領収書の写しまで添えて資料として出してもらいたい。そこまで法律上権限があるのですから。もし会社がそれに応じない場合は、これは解散させることだってできる。旅費の内訳以下、先ほど説明された数字の内訳を、領収書の写しを添えて委員会に資料として出していただきたい、これが一つ。どうですか。

大塩洋一郎建設省計画局長

○大塩政府委員 領収書の写しを添えてということでございますけれども、できるだけ詳細に資料として提出するつもりでございますが、領収書の写しまで添えることができるかどうかにつきましては検討さしていただきたいと思います。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 それではこの二十四条はどうなるのですか。読み上げましょうか。「建設大臣は、第一条の目的を達成するため必要があると認めるときは、保証事業会社に対しその行う事業に関して報告若しくは資料の提出を命じ」——命じるのですよ。「又はその職員をして当該保証事業会社の業務若しくは財産の状況若しくは帳簿、書類その他の物件を検査させることができる」のですよ。できるかどうかわからぬというようなこと、そういう認識だから、こういう乱脈をきわめておる経営が続いておるのですよ。大臣どうですか。

亀岡高夫自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○亀岡国務大臣 法律の定めるところに従いまして、御指摘の資料は提出させていただきます。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 その資料を見た上でまた問題を取り上げたいと思うのです。  さて、もう一つ、基本問題について大臣の見解を明確にしていただきたいと思いますのは、さっきもお見えになるまでに指摘をしたところなんですが、この会社自体の存在意義というのはもうないんじゃないか。五億の仕事をするのに二百三十億の収入を得るというようなことは、これはもう必要ない。公共工事の前払いをして事業の円滑な遂行をやるということは、これは私も同感なんだ。しかしそのためにこの保証会社を置いておかなければいかぬという存在意義がない。それは、さっき言いましたように、公共工事の入札に指名されるようなものは、別の基準でもう精査してあるわけですから、よほどのことがない限り前渡金が入ってこぬというようなことはあり得ない。もしあったとしても年間一億数千万円の話である。それならば別の角度からその程度のことを考えてもいいのじゃないか。端的に申し上げれば、二百三十億から五億を引きますと、二百二十五億を節約しようという話なのであります。この会社の存在意義はもうなくなった、この法律を廃止して、この事業をやめるということを私は強く訴えたいが、大臣、どうですか。

亀岡高夫自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○亀岡国務大臣 お気持よくわかるわけであります。せっかくつくった制度がフルに動いてないということになるわけでございますが、また一面、やはり零細弱少の会社が仕事を受けるにあたっての保証という問題については、これはこれなりに意義のあることであろうと思います。そういう面についてのことも、私としても十分勉強させていただきまして、御指摘のように、ほんとうにあってなきがごとき効果しか発揚できない、どう見てもそういう事情しか考えられないということになりますれば、御指摘のような線も考えざるを得ないのではないか。ただいまの心境としてはそういうことでございますので、ひとつ私にも勉強の時間を若干与えていただきたいと思う次第でございます。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 これは大臣、ただ単に気持ちの問題ではないと思うのです。お気持ちはよくわかるとおっしゃいましたが、これは気持ちの問題ではないと思うのです。政治家として国民に対しての義務だと思うのです、こういうものを放置できないということは。来年度からこの会社を廃止する、この法律を廃止する、そこまで答えが出ないといたしましても、少なくともこの制度は抜本的に検討をし直さなければいかぬ時期に来ておる、そういう内容になっておる、この事実だけは認めてくださいよ。

亀岡高夫自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○亀岡国務大臣 その事実は私としても認めてまいり、その上に立っての検討をさせていただきたいということでございます。

福岡義登日本社会党

○福岡委員 以上できょうは終わりますが、いずれまた資料を見させていただきました上で、問題を取り上げさせていただきたいと思います。

木村武雄自由民主党

○木村委員長 中村茂君。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 自治省、それから大蔵省来てますか。  それでは最初に、土地の開発公社、自治体の土地の先買いに対する融資規制の問題について取り上げていきたい、こういうふうに思います。  最初に土地開発公社の設立状況についてお聞きしたいわけでありますが、公有地の拡大の推進に関する法律、この法律に基づいて四十七年の九月一日から公社部門が施行になっているわけであります。したがって、その後どの程度この土地開発公社がそれぞれ設立されているか、その状況についてまず明らかにしていただきたい、こういうふうに思います。

四柳修自治大臣官房地域政策課長

○四柳説明員 現在、公拡法に基づきます土地開発公社が七百二十八社ございます。その内訳は、道府県立が四十、指定都市が九つ、その他一般市町村分が六百七十九でございます。このうち四十八暦年中に新設いたしました分が全体で四百八十九でございます。四百八十九の内訳は、都道府県が七つ、指定都市が五つ、一般の市町村が四百七十七でございます。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 次に、土地の先買い状況について。この面については、四十七年十二月一日から土地の先買い制度に移っているわけでありますけれども、現在この土地の先買い状況がどのようになっているか。概算でけっこうですけれども、明らかにしていただきたいというふうに思います。

吉田泰夫建設省都市局長

○吉田(泰)政府委員 届け出と申し出の総件数七千七百十件のうち、買い取り協議の通知をした件数が二千百四十四件、うち協議成立件数が五百五十六件ということでございます。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 その都市計画施設等の区域に基づくものと、それから買い取りの届け出の内訳について、成立した面だけで、総面積でけっこうですから、二つの内訳にあわせてひとつ明らかにしていただきたい、こういうふうに思います。

吉田泰夫建設省都市局長

○吉田(泰)政府委員 ただいま申し上げました協議成立五百五十六件の内訳でございますが、都市計画施設等の区域にかかる届け出が二百七十三件、買い取り面積にして約三十七万平方メートル、それから都市計画施設以外のいわゆる二千平方メートル以上というもので届け出がありましたものが百十八件、面積にして約九十二万平方メートル、さらに、届け出ではなくて買い取りの申し出がありましたもので、買い取り成立いたしましたものが百六十五件、面積にして五十二万平方メートルでございまして、合計の面積は百八十二万平方メートルとなっております。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 そこで、設立状況と、総体的に土地の先買いについての今後の方針、まあ言えば、大体それぞれの設立された公社それから自治体でどの程度に進んでいるか。そして今後、建設省並びに自治省として、この設立についてもっと多く推進していこうという考え方があるのか、それから土地の先買いについてどの程度にその推進状況を判断しているか、その方向についてひとつ明らかこしていただきたい、こういうふうに思います。

吉田泰夫建設省都市局長

○吉田(泰)政府委員 土地開発公社の設立状況は、指定都市についてはすべて設立されましたし、都道府県立も四十ということですから、あと若干未成立のものがありますので、この成立を促進したいと思います。また、業務内容は前国会において拡大されまして、これに基づきまして新しい改正後の業務内容にも十分その手を伸ばしていきたい、こういうことでございます。  先ほど御報告いたしました届け出件数に対する協議成立件数は、パーセンテージとしては低いわけでございますが、発足後一年余を経ましてようやく軌道に乗ってまいりましたので、現にその他に協議中のものもございまして、そういうものも考えればさらに届け出件数に対する協議成立の率は高まると思います。しかしこれが最大のポイントは、そういった公共団体の公社自体を整備すること。その中には、その陣容や体制の整備もさることながら、特に必要なのは資金面の手当てでありまして、そういう面が発足後逐次強化したつもりでございますが、現行のところは、総需要抑制というような意味合いから、土地取得につきましては、公社も、一般並みではございませんけれども、相当きびしく抑制されているという面がございまして、早くこの非常時を乗り切りました上、再び公的な土地の保有のためのこの制度が資金面でも十分に動くように持ってまいりたい、こう考えております。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 そこで、資金面の問題ですけれども、昨年末から総需要抑制ということでそれぞれ選別融資が強化されて、地方自治体、それから土地開発公社にそれぞれ影響が出てきています。昨年の十二月二十五日に大蔵省の銀行局から通達が出ていますし、それから二月二十八日により強化される通達が出されて、公社並びに地方自治体が取得している土地、これから取得していこうとする土地について非常に影響が出ています。どの程度どういう面について強化しようとしているのか、その内容を明らかにしていただきたい、こういうふうに思います。そこで自治省と大蔵省からそれぞれ明らかにしていただきたい、こういうふうに思います。

清水汪大蔵省銀行局銀行課長

○清水説明員 お答え申し上げます。  御指摘のとおり、十二月二十五日付で第一回の選別融資の通達が出されました。まずこの点について一言申し上げさせていただきたいのですが、この通達におきましては、基本的には総需要抑制という観点に立ってやっておるわけでございますが、自治体並びに地方公社の問題につきましても、趣旨として国に準じて総需要抑制に御協力をいただくという観点から受けとめておるわけでございます。しかしながら、すでに御承知かと存じますが、この通達が出ました後、各地の地方公社とそれぞれの末端の金融機関との間におきまして種々折衝が行なわれてまいりました。その過程におきまして、私どものほうといたしましては、個別に見ますと非常に公社の需要が強くて、ケースによりましては、その銀行が一−三月の三カ月の間に貸し出しの全体として許されている金額にも匹敵するとか、あるいはそれをこえるような、そういう申し込みを受けているというケースも見られたわけでございますが、そのように非常に大きな金額になりますと、なかなか簡単に銀行としても応じがたいかと思います。しかしながら、単にこの選別融資の通達があるから協力できないというようなことにならないように、そこのところは、公社側の需要の内容、あるいはその資金の逼迫、緊急の度合い等をよく話し合って、そういう緊急のものについては、必ずしも選別融資で言っておりますまあ形式的なことにとらわれないで、その銀行全体として資金の協力のできる範囲で、できるだけ学校等のようなものについては支障を来たさないように協力されたいというような趣旨で私どもは指導してまいっているわけでございます。  それで、ただいま御質問の二月二十八日付で出されました選別融資をいわば補完する通達でございますが、この内容は端的に申しまして、最近の引き締めの浸透の中でなおかつ流動性の跛行的な現象が見られるということが指摘されておりますので、そういった局面に対処するために特に出されたものでございまして、その主眼点は、第一は流通過程の在庫の問題に置かれているわけでございます。で、過大な在庫がたとえば買い占め、売り惜しみというような形で金融面から維持されているというようなことがあっては現在の総需要抑制の趣旨に反するということになりますので、いわば全体の総量規制ということの中でさらにそういうきめこまかい引き締めの効果の浸透を期待して出しているわけでございますが、具体的には、これにつきましては、現在大蔵省及び日本銀行が協力しまして実態調査も行なっているわけでございます。  それから第二の内容といたしましては、土地関係の融資について言及されております。ただこの点につきましては、いままでかなりの資金が土地取得に流れたというふうに見られておるわけでございますが、その結果といたしまして、現に保有されている土地を一応民間金融機関の立場では見直してもらいたい。そういたしまして、その保有の目的なり保有の状況が不適切であるというケースにつきましては、どういうものを具体的にそう判定するかということはなかなかむずかしい問題かと思いますけれども、そういうふうに見直しを行ないまして、不適切なものについてはできるだけ回収をはかるような措置を講じなさいということを言っておるわけでございます。  ただ、その点につきましては、地方公社におきましては、私どもといたしましては、地方公社のいままでの土地取得なりその保有が、われわれが考える立場から見て不適切なものがあろうとは実は想像いたしておりません。したがいまして、二月二十八日の通達の土地関係の融資の問題に関して申し上げますれば、御懸念のようなことにはならないのじゃないかというふうに私どもは考えておるわけでございます。

四柳修自治大臣官房地域政策課長

○四柳説明員 私どもは地方公社をお世話している側からの数字のことを申し上げますと、先ほど申し上げました土地開発公社のほかに、実は学校建設公社ですとかいろいろな開発公社がございます。それらの公社も実は今回の規制の対象になったわけでございますが、主として先ほど申し上げました四十府県と九つの指定都市と、それから人口急増の激しい大都市圏周辺の市町村を中心にしまして、この問題が起きましたときに、私どもは大体どの程度のこの一−三月中の資金需要があるかということを一応照会してみたわけでございます。その結果、約二千五百億くらいの数字をいただきまして、そのうち十二月までに契約をしました分が約半分で、この一−三月中に契約をいたしたいと言っていたものが残りでございます。  その二千五百億の需要に対しましてどう措置をしたかということでございますが、大体五百億ぐらいは契約を延ばしまして、二千億のベースにつきまして、いろいろ公共団体、銀行あるいは農協等と話し合いをいたしましたが、二千億につきまして約六百億を四月以降に支払いを延ばすとか、あるいは交付公債にするとか、そういった措置をしまして、残りの千四百億程度につきましては、いろいろ措置をした結果、おおむねこの一−三月中には大体措置できるのではないだろうかと思います。そういう形で全体の需要を八割くらいに詰めまして、そのうちさらに二割程度支払いを延ばした、そういう状況でございます。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 どの程度緊急性がありどの程度必要度があるか、選別融資でありますから、いずれにしても、そういうあいまいと言うか、もう少し基準をはっきりさせていただかなければ、いまの説明では、保有が不適当と認めるものとか、こういうことで、実際に土地を取得する場合に、ここのところへ取得して学校、またはここのところへ取得して病院、またはそのほか必要なものこれこれというふうに具体的に計画が乗ってこないけれども、この地域は将来必要だということで取得しようというふうに計画を立て、取得している土地も相当あるわけであります。聞くところによりますと、この緊急度とか必要度、そういうものから、保有土地をまだいま処理しなくもいいのじゃないか、こういうことで大体二割程度は抑制されてきている、こういう報告を、二、三の自治体ですけれども私、問い合わせて受けているわけであります。この制度ができた趣旨というのは、こういう選別融資というような、総需要抑制という形ですけれども、この趣旨を生かされてこの公社なり自治体の将来の計画に影響が出てくる、こういうことでは困るのではないか、こういう立場でいままでずっとお聞きしたわけであります。  そこで先ほども、保有に不適当、こういうことばが出てきたわけでありますけれども、不適当と認められたものについては、手形の書きかえとか約定の更新に応じないとか、または計画的にそれを違うほうへ回して資金を回収するとか、そういう措置によって抑制の効果をあらわす、こういう二十八日の補完的な通達で強化されているわけでありますけれども、したがって、それをどういう順序とどういう手だてで、繰り延べとかそういうふうに事務的にしていくかということが、非常に大きな影響を与える要素になるのではないか、こういうふうに思うわけであります。そこで自治省として、自治体にこの引き締めに対してどういう順序と手だてでやっていこうとしているのか、具体的にひとつ明らかにしていただきたい、こういうふうに思います。

四柳修自治大臣官房地域政策課長

○四柳説明員 金融機関側からごらんになりますと、やはり選別ということばが使われるかもしれませんが、私ども自治体のお世話をしております側としては、自治体は自治体なりに、それぞれの計画なり重要性というもの、あるいは将来の見通しとか、そういったものにつきまして、ある程度御自分のところででも選択をしていただくのが必要だろうと思います。そういう意味で、今回の場合につきましても、ある程度がまんができるものはがまんをしていただきたいという形で、それは個々の団体なり個々の公社の御判断におまかせしたわけでございます。  ただ、そうは申しましても、それでは一般的なものさしはどうかということになりますが、逆に言いますと本来優先すべきものは何だろうかということになりますが、そういう点につきましては、特に今回も義務教育施設等につきましては相当配慮いたしたつもりでございますし、特に文部省のほうとも相談いたしまして、現在、四十八年度分ばかりでなく四十九年度分につきましても、特に人口急増県を中心にしまして、さしあたって必要な学校の建設計画なり、それに伴います用地の取得計画を一応先行きの年度も入れましてとっております。そういう意味で、公社の判断もさることながら、出資母体でございます公共団体のほうの計画がはっきりしないことには、公社としましてもなかなかものが進まないと思いますものですから、公共団体、公社、それぞれがそういう意味での将来の公共施設の取得計画というものをこの際見直しまして、学校とか住宅とか生活関連施設を特に優先的に考えまして、かなうことならば年度の初めにそういうものをまとめまして、金融機関等とお話し合いの上で、その必要に応じて優先的に話し合いを進めてまいるように指導しております。ただ、個々の市町村につきましては、実は個々の市町村ではなかなか話しがつかないものですから、ある程度府県の段階でまとめていただいて処理していただくようにお願いしております。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 そこで、いずれにしても総需要抑制で選別していくわけですけれども、計画として、いまの取得状況からして融資を二割ぐらいは削減したい、そういう趣旨で通達は出されているのでしょう。

四柳修自治大臣官房地域政策課長

○四柳政府委員 出しておりません。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 そうすると、いままでの伸び率なりそういうものを見て四十九年度を展望して、いままでどおり取得できるだけの融資は必要があればしていく、こういうことですか。

四柳修自治大臣官房地域政策課長

○四柳説明員 実は四十九年度は、ある意味におきましては非常に緊急的な、過渡的な年度だと考えております。そういう意味でこの一−三月は、何とかして先ほど申し上げました二千五百億という資金需要を調達できないだろうかということに重点を置きまして、先ほど申し上げたような状況になったわけでございまして、この四十九年度始まりまして四月−六月の間につきましても、先ほど申し上げましたような個々の団体側での計画づくりとか、それに伴います資金需要というのをまとめますのに相当期間がかかると思いますし、それからもう一つ、先ほど申し述べました繰り延べ分がございますものですから、この四−六月はその措置にやはりどうしても手がかかろうかと思います。そういう意味で、四十九年度につきましては、平年度ベースでは従来のような伸びはちょっと措置ができないだろうと思います。ただ、やはり先ほど申し上げましたように、団体側もそれぞれの緊急度を御自分で判断されました計画をおつくりいただきまして、それをベースに金融機関等とも話し合いたいと思いますし、私どものほうも、それをもとにしまして関係方面と資金調達につきまして話を進める予定にしております。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 どうもはっきりしないのですけれども、そういう通達を出して指導し、それを受けて自治体のほうは、それぞれ自分で緊急度、必要度というものを勘案してその融資に対応していく、そうなってくると見通しがあるわけでしょう。その見通しは、大体、四十八年度なら四十八年度の、ここのところずっと伸びてきた、それに対して融資をしてきた二割減ぐらいに押えるという方針でやっているのですか。それとも、伸び率をずっと伸ばしていたけれども、どんなに伸びていっても、必要があり緊急度があればいいという通達なんですか。

四柳修自治大臣官房地域政策課長

○四柳説明員 実は通達は出しておりませんです。いま申し上げましたことは、県の財政課長さんや地方課長さんがお集まりの会議のときに、そういう緊急事態なものですから、四十八年度末の処理なり四十九年度はそういう方向で緊急的な措置をお願いしたい。四十九年度は、そういう意味で見通しを立ててから、幾らの金額になるかということにつきましては別途話し合いをしたい、こういうことを申し上げておりまして、頭から二割ということは全然考えておりませんし、それからもう一つ、たいへん恐縮でございますが、実はこの一−三月の資金需要の措置に追われましたものですから、四十八年度中に実際幾らのお金が動いたかということにつきましては、現在つかまえておりませんです。ですから、それをベースにして何割ということも、いまのところは全然数字がございませんです。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 いずれにしても、そういう方針でやっていけば下がるということは事実ですよね。そこで通達というのは、私は大蔵省のほうの通達を言っているわけでありますが、その通達が選別融資で出て、まあ自治省とすれば、それぞれの地方自治体に対して、その通達を受けてどういうふうに対処していくかというのは、それぞれの会合でいまお話しになったような考え方で対処しておる。その中身は大体わかりました。  そこで大蔵省にお聞きするわけですけれども、そういう融資の面で、一千億にのぼる地方債の買い上げを行なって、その分を地方自治団体のいま申し上げました先買い投資等について融資を緩和していくという、これはまあ新聞の記事ですけれども、私、見たわけですが、それは、総需要抑制から出ている、いま提起しています、特に地方自治体、公社の土地の先買いに対しての融資緩和という目的でこの地方債の一千億買い上げを行なったのですか。その辺のいきさつと中身を明らかにしていただきたい。

金元功大蔵省理財局地方資金課長

○金元説明員 お答え申し上げます。  大蔵省の資金運用部としましては、三月十九日に都市銀行から約四百七十三億円の地方縁故債を購入いたしました。そのほかに、この二十三日に地方銀行から約四百六十三億円、合計約九百三十六億円の地方縁故債の購入を行なうことを予定しております。金融引き締め下におきましては、限られた資金を重点的に配分するということが必要でございますけれども、その際、地方公共団体の行なう国民生活に密着した事業に要する資金の調達につきましては特に配慮する必要があるという観点から、今回、日本銀行の金融調節の一環といたしまして、資金運用部におきまして、金融機関の保有する既発の地方縁故債の一部を臨時に買い上げる措置をとったものでございます。そういうことで、この措置は日銀の行なう金融調節の一環として必要な部門に資金を供給するということで行なったものでございまして、融資の緩和とか、そういうことを趣旨とするものではございません。またこれはあわせて資金運用部としての採算の問題も考慮して行なったものでございます。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 それじゃ最後に確認しますけれども、そういう金融の引き締め下において、先買い制度というのは法律できちっと認められて、先ほどは、より公社も伸ばしていく方向、より先買いをして地方自治体の教育とか公共面について支障のないようにこの制度を生かすようにしていく、こういう話もありました、したがって、先ほどのお話のような手順と内容でやっていけば先買いについても支障はない、こういうふうに判断してもいいのですか。その辺ひとつ自治省に明らかにしていただきたい。

四柳修自治大臣官房地域政策課長

○四柳説明員 御懸念のようなことがないように、私どもも計画的に措置できますよう指導してまいりたいと思います。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 じゃ次に住宅関連についてお聞きしたいと思いますが、四十九年度の公的住宅について、五十一万九千戸、これはそれぞれ出されているわけでありますけれども、予算の概算要求では五十八万九千戸ということで、実際に委員会に出されている四十九年度の五十一万九千戸と概算要求のときの数字では、七万戸減っているわけであります。特に賃貸住宅関係の公営住宅については、概算要求十三万戸、決定九万五千戸で、三万五千戸減っております。それから公庫住宅については、三十二万九千戸が概算要求で決定が三十万八千戸、一万一千戸減少しています。それから公団住宅については、概算要求八万戸、決定七万戸で一万戸減っております。それぞれ若干ずつ減って七万戸減少、こういうふうになっているわけでありますが、特に概算要求と決定で、どうして賃貸住宅関係について減ってきたのか、そのいきさつについてひとつ明らかにしていただきたい、こういうふうに思います。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 概算要求から今度の最終の案までの減り方の数字は、そのとおりでございます。私ども概算要求の段階におきましては、五カ年計画をできるだけ早く完成したい、かようなかっこうでかなりの戸数をそれぞれ要求したわけでございますが、実際にはその後の、公営住宅でございますれば公共団体、あるいは公団でございますれば公団の施工能力がいろいろな意味で落ちてきております。その結果その減少は、すでに御存じのように、一般的には下ものの問題でございまして、土地の入手の問題もございますが、むしろ入手の問題よりも、いわゆる関連公共の地方公共団体負担の増加、あるいはさらには、近県におきます人口増加は困るというような声、いわゆる団地お断わり、かようなことでございまして、それにさらに、昨年度末におきますいわゆる石油ショックから建設費というものが急騰いたしました。そういうことで、最終的にきめる段階におきましては、それぞれの公共団体あるいは公団、こういうもののヒヤリングを詳細にやったわけでございます。その結果、当初の戸数よりも減りますし、さらに公営住宅におきましては、四十八年度は十二万四千戸でございましたが、それが結果的には四十九年度では九万五千戸というふうにかなり落ち込んだわけでございます。落ち込んだ理由は、いまのようないわゆる能力というふうなことによります。  しかし、この四十九年度におきまして建設いたします戸数というものは、公営住宅に例をとりますれば、九万五千戸ではございませんで実は十二万四千戸ができない、それが翌年度に繰り込んでくる こういうふうなことで、一万数千戸というものが四十八年度から四十九年度に繰り込んでまいります。したがいまして、四十九年度の能力を勘案いたしますと、十一万戸前後だろうというふうなことが推量されますので、九万五千戸と繰り込んできます一万八千戸程度で十一万三千という、これもまあ相当馬力をかけなければできない戸数でございますが、そういう取得能力というふうなものも十分考えまして、できる戸数というのを組んだわけです。公団におきましても同様なことでございまして、一万戸以上がやはり繰り込んできます。そういうことで八万戸が七万戸というふうに落ち込んだわけでございます。  ただ私どもは、これが当然だというふうに考えているわけでございませんで、公共住宅、特に賃貸住宅が大都市周辺、大都市中心に落ち込んできておるということは、五カ年計画上たいへん基本的な問題だというふうに考えておりまして、これの対策につきましては、基本的な土地対策あるいは下もの対策、緊急にもいろいろな手段を講じております。さらに非常に卑近なことでございますれば、公営住宅が九万五千戸確実にできるように単価の四六%弱のアップとか、あるいは規模をふやして将来に備えるとか、さようなことは十分に配慮して今後の体制に備えるという考え方で予算を組んだわけでございます。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 私はここで問題にしたいと思いますのは、概算要求より七万戸減った、これはただ単に減ったということではなしに、第二期の住宅建設五カ年計画、これは四十九年度は四年目に入るわけでありますが、いまもお話ありましたように、これはいずれにしても五カ年計画になっているわけでありますから、その計画がきちっと行なわれるのかどうかということが一番問題にならなければならない点であります。それが、先ほども話がありましたが、四年度に入って、いままでの実施状況からずうっと見ても、計画的には概算要求の数字だけは何とか実施したい。しかし、いままで実施してきている内容から見ると、実際には実施されないで相当な戸数が年々繰り越しになってきている。だから計画が七万戸も減ってしまう。このことを一口に言えば、もう五カ年計画はほとんど実施不可能な状態に現在なっているのではないか、こういうことを強く指摘せざるを得ないわけです。  そこで、この五カ年計画は、計画的には三年度が四十八年度で終わるわけでありますけれども、公営住宅と公団の二種類でけっこうでありますから、四十八年度の終わりにこの五カ年計画の三年目としてそれぞれ発注されたもの、そこのところを起点にして、どの程度発注され、そしてどの程度翌年に繰り越しになり残るのか、ひとつ明らかにしていただきたいと思います。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 五カ年計画では、公営住宅はおおむね五カ年間に六十万、正確に申し上げますれば五十九万七千二百というふうな沖繩を含めての数字でございます。それから公団住宅は四十六万ということでございます。これが四十八年度におきましては、先ほど申し上げましたようなことで、四十八年度の戸数として計上されるものは、十万八千戸程度に単価で縮んでこようかと思いますけれども、年度内の見込みは、おおむねこのうち九万戸が発注されるというふうにいま見込みを立てております。最近では入札もずいぶん落ちるようになってきております。したがいまして、十万八千戸から九万戸を引いた一万八千戸程度がやはり次の年度へ繰り込んでいくことになりましょうが、九万戸程度は、これは八〇%程度に当たりますが、年度内の発注になろう、かようなことでございます。  公団住宅につきましては、これは八万戸のものが、単価そのほかの高騰によりまして、四十八年度分はおそらく五万九千戸の計画になろうかと推定されますが、このうち年度内におきましては、これもおおむね八割近くでございますが、四万八千戸程度の発注がされる。したがいまして、一万一千戸程度のものが四十九年度に繰り込まれる、かようなことになるわけでございます。  ちなみに、四十九年度までの五カ年計画で申し上げますと、計画戸数が、先ほど言いましたように、公営住宅では九万五千で、これを必ずやりたいと思っておりますし、公団では七万戸で必ずやるようなことで、繰り込んでいかないようなことを考えておりますが、そういうものを入れますと、四十九年度の末におきまして、公営住宅では四十一万九千戸で、計画全体の比率が五カ年の中で七〇・二%ということになります。これは、第一期のときの同年次、すなわち四年目に比べまして八%弱ペースが落ちておるということでございますし、公団につきましては五七・六となりまして、これは第一期では、この時期に七三%でございますから、一五、六%落ち込んできております。  私どもは、かような事態は、先ほど言いました基本的な施策あるいは緊急的な施策で、ぜひこの五カ年計画というものをできるだけ完遂に近い形に持っていきたいというふうに考えておる次第であります。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 公営住宅は七〇%というふうに、四十九年度がその計画どおりに完成すればいくという話ですけれども、東京都等は、四十九年度分については公営住宅を九千戸返上されて、四十九年度は一万戸予算計上している、こういうことですが、そういうようにそれぞれ返上されて、実際に四十九年度に上がってきているのを展望して、いずれにしても四十九年度が計画どおりにいけば七〇%と、こういうことですか。  それから公団については、先ほどの説明ちょっと明確性を欠いていると思うのですけれども、四十七年度は計画戸数の大体五十%を発注されて、四万戸が四十八年度に繰り延べになって、四十八年度の計画戸数八万戸がその繰り越しの四万戸と合わせて十二万戸建設しなければならないようになっていた、ところが大体いまの見通しでは一万八千戸なり二万戸程度の発注しかできない、こういうことになっていくと、四十七年度、四十八年度の繰り越しを四十九年度ということで計算してみると、当初の計画からいくと、四十九年度に十万戸が繰り越しになるんじゃないか。まあ途中でこの四十八年度十二万戸になったのを八万一千戸に計画縮小されたという話もあるのですけれども、これは計画はどういうふうに縮小しようとも、計画とまで言わなくも、まあ発注を減らしてそれぞれこれぐらいは完成しようというふうにしたとしても、それは全体の五カ年計画からすれば計画を変更したわけではありませんから、それだけ縮小してくるわけでありますから、四十七年、四十八年の繰り越しからいくと、四十九年度は十万戸程度の繰り越しになって、先ほども言っておりますように、七万戸と合わせて、これは四十九年度計画そのものよりも繰り越しのほうが多くなっているのじゃないか、こういうふうに思うのですが、その点いかがですか。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 最初のお話はそのとおりだと思います。あとの公団の問題は、四十七年度におきましては、当初、実は計画八万八千戸で出発いたしました。しかし、先国会の中間におきましてこの能力がダウンしてまいりましたので、計画に合わせましてまず七万戸に落としてございます。七万戸をさらに、最近の物価の高騰その他からいって、最終四十七年度としての予算戸数は五万二千戸になる、かようなことでございます。ただいま私が申しました一万一千がこちらに繰り越していくということは、この四十七年、四十八年のうちにこの五万二千もほとんどいわゆる消化をして、したがって四十八年度分は一万一千戸だけが四十九年度に繰り込んでいく、かようなことで実は公団は馬力をかけておるということでございます。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 途中で計画を変更しているのは別にして、当初計画からしてどのくらい繰り越しになった、それでどのくらい今度繰り越しになったというふうにしていくと、四十七年度分は四万戸四十八年度に繰り越して、四十八年度の八万戸とその四万戸で十二万戸、それで大体いまのところでは二万戸程度しかできないということになれば、十万戸じゃないですか。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 四十七年度から繰り込んできまして、実際に四十八年度内に消化をしなければならないのが実は十二万戸になるわけでございます。その中で消化をいたしまして、残りが繰り込んでいきますのが、四十八年度分とあわせて一万一千戸である。したがって、四十九年度は七万戸と一万一千戸を足して八万一千戸実施をする、こういうふうなかっこうになります。こういうことを申し上げた次第でございます。ですから四十八年度には 四十七年度分も合わせまして十二万戸が消化の対象である、こういうことでございます。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 では確認しますが、四十八年度の前の年からの十二万戸をやらなければいけないわけですが、この三月までに、この十二万戸のうちの何戸が発注見通しがあるのですか。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 ただいま公団から聞きましたところ、現在の状態では七万戸程度だそうでございます。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 そうすると、五万戸やはり繰り越しになるということじゃないですか。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 いま公団といたしましては、入札に全力をあげておるわけでございますが、年度末までに私どもは、その十二万戸の中、一万戸とられまして九万何千戸というものは発注できるとと思っておりました。しかし、いま聞きますと七万数千戸程度だというふうなことで、ギャップが多少出てきておるということは事実でございます。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 あなた方は、前の年から繰り越して十二万戸ある、しかし年度の途中で八万一千戸に計画縮小をして、それだけやろうというふうに計画を縮小していって、それで八万一千戸に対して七万戸できるから、一万幾らの繰り越しだ、こういう計算をしていくから私はごまかしがあるというのですよ。途中でどういうふうに縮小しようと、五カ年計画というものは五カ年計画であるわけだから、それをずっと繰り越しのやつをやっていくと、いずれにしても十二万戸。いまもお聞きすると七万戸発注というのだから、いずれにしても、途中の縮小は別にして、当初計画からいくと五万戸、これをやらなければいけない勘定になるわけですよ。したがって、そういう計画の変更なしでいくとすれば、五万戸を四十九年度足してやっていかなければ、当初の第二期住宅建設五カ年計画というものが実施困難になってくる。しかも、公営住宅では三万五千戸、公団住宅では一万戸、概算よりも減らしているわけでしょう。そうなっていくと、途中でその計画をどんどん変更して縮小していって、それで、どのくらいやればいいかということで一万戸ぐらいにしていくと、結果的にはこの五カ年計画というものは実施できなくなるのじゃないか、ここを私は強く指摘しているわけです。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 四十八年から四十九年度に繰り込んでいくのが一万一千として能力を見た、かようなことを申したわけでございますが、それより以前に残っておるものは残っておるものとして、十二万戸消化ということを考えておったわけでございます。それがさらに残っていけば、一万一千戸ではなしに、ほんとうは年度内にやる戸数はもっと多くなるわけでございまして、私どもが、予算に際しまして公団の能力というものを多少大きく見過ぎたということはございますが、しかし、これは四十九年度のがんばりということにかかりますので、それも消化した上でさらに今年度の予算の七万戸ということも消化するというふうなつもりで督励をしてまいりたいと思います。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 最後に指摘しておきたいと思いますのは、特に公営とか公団とかの賃貸住宅について、持ち家制度実施のほうに重点が行ってしまって、順にこれを計画的に縮小していって、今度は持ち家制度、持ち家制度というほうに行って、しかもそれを民間にずっと転換していく、まかしていく、こういう住宅政策に対しての考え方というか、実施のしかたが出てきている、こういうふうに私は判断するわけです。これは逆なんですよ。持ち家制度などというのは民間にまかせておけばいいので、やはり建設省がきちっと指導して、公営、公団というのは、賃貸住宅を庶民のためにどんどんふやして低廉な家賃で入れるようにしていく、この政策を建設省自身、もっともっと力点を置いてやっていかなければいけないんじゃないか。これは建設費が上がった、土地が上がったという幾つかの問題があります。あるけれども、政策的に、政治的に上がっていく分については解決していくとして、いずれにしても、住宅政策というものを建設省が持つ限り、賃貸住宅について重点を置いてやっていく、この方針は堅持するとともにより発展させていただきたい。政務次官が来ておりますから、政務次官にその方向について確認すると同時に、ひとつ考え方を明らかにしていただきたい、こういうふうに思います。

沢田光英建設省住宅局長

○沢田政府委員 まず私から事務的な御答弁をいたしたいと思います。  御存じのように、五カ年計画がございまして、これの基本的な考え方は、必要なだけの借家をつくる、必要なだけの持ち家をつくる、さらにその中で政策的に公共が援助しなければならないものの必要量も出しております。この出し方は、それぞれの需要の実態、あるいは建設費と負担能力の関係、こういうことから出してきておりまして、全体といたしますれば、五カ年計画全体で持ち家のほうはやや多くございますけれども、政府施策の中では、四割が持ち家で六割が賃貸、かようなことを目標に実は五カ年計画を組んでおるわけでございます。したがいまして、考え方は、持ち家に全面的に指向するのだ、そういうことよりも、必要なものを必要なだけ供給する必要があるということに考えをいたしておるわけでございます。  ただ、実績を言われますと、いままで問題になってまいりましたように、大都市を中心といたします公共の住宅、特に賃貸住宅というものができ方が非常に悪くなってきております。これは非常に問題でございまして、これの根本的な解決策ということは十分考えなければいけないというふうに考えておりまして、それには、基本的にはやはり下ものの問題を長期的にも解決するということで、各種の土地対策、あるいは宅地開発公団による大量供給というようなこととか、あるいは、それでも間に合わない時点におきまして、短期的にはたとえばAB農地の活用とか、あるいはころがし方式の活用、そういうことで長期的な基本策にはつないでいかなければいけない、かように思いますが、計画面におきましては、そのような考え方で、しかもそれにできるだけ近づいていくというふうな目標は捨てていないわけでございます。

内海英男自由民主党建設政務次官

○内海(英)政府委員 住宅対策につきましては、建設省は、先ほど住宅局長が申し上げましたとおり、持ち家政策よりも賃貸に重点を置いていることは事実でございまして、いま申し上げましたように、大都市地域における、最も賃貸住宅を必要とする地域において御承知のような非常にむずかしい事情も発生をいたしておりまして、これらの改善に精力的な努力を傾けまして、宅地の供給等の円滑をはかって賃貸住宅の建設に全力を尽くしてまいりたい、こう思っておる次第でございます。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 口ではそういうふうに言いますけれども、分譲を多くしたり、それから、先ほどから私が問題にしております概算要求と決定の内容を見ても、農地の所有地等の賃貸住宅、これは新しい方式で、これを六千戸計画したけれども決定は四千戸で、二千戸減ってきている。それから再開発に基づくこの賃貸等、試行的に一千戸やろうという概算要求をしたんだけれども、決定はゼロになっている。だから、口では言うけれども、分譲が多くなったりして賃貸というものが減っている。これはいろいろ困難はあるということはわかりますよ、建築費が上がってきたとか土地が上がってきたとかで。しかし、先ほどから言っておりますように、建設省が公団等を指導していく建築行政というものは、賃貸住宅をいかに低廉に大衆に提供していくかという方向をきちっと住宅政策の基本に据えて対処していかなければならないというふうに思うのですよ。先ほど、そのまましないで、そこを建て直してころがしていくという話もいろいろ出ていましたけれども、このころがしをやるにしても、そこのところを開発して分譲するというところに力点を置いていくのか。そこへ建ったけれども、それは賃貸にして賃貸住宅をふやしていくというところに基本を置いていくのか。これは、建設省の住宅政策に対する基本がどこにあるかで、このころがしについてどういうふうに組み立てていくかというのも違ってくるわけですよ。ですから、いずれにしてもそこら辺のところについては、私がいままで強調してきた姿勢をより強固にしてやっていただきたいということを、特に最後に要求しておきたいというふうに思います。  時間が来ましたけれども、一点だけお聞きして終わりにしたいと思います。  地価公示制度が実施されているわけですけれども、ことしは、四十九年一月一日の地価の公示について、毎年四月一日に行なってきたわけでありますが、聞くところによると、一月延ばして五月一日にするという考え方があるようにお聞きしているわけであります。五月一日にするように省令が出されているのか、どうして一月おくれてしまったのか、その点をひとつ明らかにしていただきたいというふうに思います。

大塩洋一郎建設省計画局長

○大塩政府委員 御指摘のように、四月一日ということで従来やってまいりました地価公示につきまして、四十九年度の地価公示は、標準地点が大体約三倍にふえまして、従来の五千四百九十地点から一万四千五百七十地点にふえまして、対象市町村も三百八十市から一千八十とふえた。これは当初からわかっていたことでございます。四月一日に間に合わせるべく鋭意努力を進めてきたところでございますが、不動産鑑定士からの鑑定書の提出がおくれる、したがって、それに基づきまして建設省の中に置かれております土地鑑定委員会の判定がおくれるということが最近明らかになりましたので、どうしても間に合わないというので、本年の二月十九日に至りまして、土地鑑定委員会を急遽開きまして、公示を一月だけおくらせるということにいたした次第でありまして、これにつきましては、当初四月一日を見込んでおりましたけれども、その提出の時期等をつかまえます時期が、ことしの二月ごろにならないとわからなかったというような事情に基づくものでございます。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 いずれにしても四月一日に公示するということは意義があるんです。四月一日は、私が申し上げるまでもなく、新年度に入っていくわけでありますし、新しい予算が実施されるわけでありますし、しかも公示するのがふえてきたわけですけれども、これはいまも話があったように、当初からわかっていたことで、しかもこの改正のときに、不動産鑑定士の制度について充実し、将来拠点をずっとふやしていっても対処できるように法の改正も行なったわけです。ところが、一月おくらせなければできないということは、これは言いようによっては怠慢だというふうに言われてもしようがないと思うのですね。それから将来の方向としては、なおこれが順にずっとふえていくわけです。それを考えてみた場合に、制度をそういうふうにつくって、不動産鑑定士を拡充強化していくというふうに法改正をしてやっても、来年もまたなおできなくなるんではないかという危惧を持たざるを得ないのですけれども、地方自治体に相当まかしていく面もありますから、これは地方自治体のほうがやはり対策をどれだけ強化し、つくっていくかということと相関連して、私は非常に不安を感ずるわけですけれども、明年度からは絶対にそんなことないという見通しと対策、決意についてひとつ明らかにしておいていただきたい。

大塩洋一郎建設省計画局長

○大塩政府委員 ただいま申し上げましたとおり、本年度の一つの見込み違いでございます。今後、地点数を拡大してまいります上でも、こういうような事態がないように、四月一日という一つの意味のある時期でございますので、それに合わせるように今後努力いたします。

中村茂日本社会党

○中村(茂)委員 終わります。

木村武雄自由民主党

○木村委員長 次回は、来たる二十七日水曜日、午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開くこととし、本日は、これにて散会いたします。    午後一時三十七分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗