予算委員会第二分科会 第2号
- 発言数
- 347 件
- 登壇者
- 22 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1973/04/06
会議録
○主査(川上為治君) ただいまから予算委員会第二分科会を開会いたします。 この際、おはかりいたします。 予算委員の異動に伴い、副主査が欠けておりますので、その選任を行ないます。 選任は、投票によらず、主査の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○主査(川上為治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 それでは、副主査に鈴木強君を指名いたします。 —————————————
○主査(川上為治君) 昭和四十八年度総予算中、防衛庁所管を議題といたします。 議事の都合上、政府からの説明は、これを省略し、説明資料は本日の会議録の末尾に掲載することといたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○主査(川上為治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 それでは、これより質疑に入ります。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○鈴木強君 ちょっと——官房長官と法制局長官の御出席は、いま見えてないようですけれども、どうなりますか。
○主査(川上為治君) 十一時半から十二時まで出るそうです。
○鈴木強君 質疑のしかたが——官房長官と法制局長官が十一時半から御出席のようでございますので、私の質問の組み立て方が狂ってまいりまして、ちょっと実は弱っておるんですが、それでは、やむを得ませんから、官房長官と法制局長官の分はあとに譲りまして質問をしたいと思います。 きょうはおもに北富士演習場の問題についてお尋ねをしたいと思うのです、が、その前に、官房長官との関係もありますから、若干、二、三他の問題についてお尋ねをいたします。 まず第一番に、陸上自衛隊の東部方面航空隊が昨年立川に強行移駐されましたね。非常に問題を起こしたんでありますが、その後、防衛庁としては、残りの部隊を三月中に強行移駐するというような御方針を持っておったようでございますが、私は、三月は過ぎておりますけれど、第一回目のようなやり方は避くべきだと思うんです。そして地元と十分話し合いをもちまして、その話し合いの上でやるならおやりになるほうがいいと思いますが、現状どうなっておりますか。ひとつ防衛庁長官から御説明願いたい。
○国務大臣(増原恵吉君) 御承知のように、四月二日に——まあそれまでいろいろと連絡をとっておったわけですが、四月二日に立川市長と話し合いができることになりました。市のほうからは市長、市議会議長、市議会各派代表が見えられ、当方は箕輪政務次官以下が参りましてお話をいたしたのでございます。この場合は、二時間余りにわたって話し合いをいたしまして、相互に理解を深めることはできたのでありまするが、残余部隊の移動につきましては、双方の立場を述べ合ったということで平行線にとどまったのでございます。しかし、近いうちにさらに話し合いをしようということでそのとき合意を見ましたので、さらに話し合いをいたしてその移駐を実行することにいたしたいというふうに考えております。
○鈴木強君 話し合いを煮詰めていくことは非常にけっこうですから、少なくともこの話し合いがつかない間に強行するということだけは避けてもらいたいと思いますが、その点は原則としてよろしゅうございますね。
○国務大臣(増原恵吉君) これは私ども、前々から、総理も申しておるように、話し合いをいたして、ということでずっとやってきたわけでございますが、なかなか話し合いそのものがいままで十分できなかったということであったわけでございます。この後ともさらに、たいへんむずかしかった事情の中で話し合いが実現をして、さらにまた話し合いをするということになっておりますので、十分話し合いをいたした上でこの移駐を行ないたい。 ただ、話し合いが円満に熟さない場合には行なわないというふうには、もうこれ、いままで私どものほうとしては初めからいわゆる強行移駐などということを考えておるわけではございません。話し合いをいたして、円滑に移駐ができるようにいたしたい。話し合いが実らぬうちは行かないというふうには、なかなか私どもとしてははっきり申し上げかねる次第でございます。
○鈴木強君 残り部隊の兵員とかあるいは装備ですね、こういうものはどうなんですか。
○政府委員(久保卓也君) 現在残っておりますのが二百十名で、ヘリコプター等が現在十機行っておりますが、あと十八機でございます。
○鈴木強君 そうしますと、ヘリコプターの面から、装備の面から見ると、十八機ですから、第一回よりも、久保さん、多いわけですね。ですから、あとから北富士の問題についても——私は非常にこの防衛庁のやり方が、国会ではよく地元と話を煮詰めて問題のないようにすると、こうおっしゃっていますけれどもね。そういうことをやらないで、一方的に強行するというようなやり方が多いんですよ、率直に言って。それは、いま防衛庁長官がおっしゃったようなニュアンスでものを言っておるので、話がつかないからといってそのままにはできない、したがってやるのだという、そういう気持ちがまず出ているのですね。だから、話が実りっこないですよ。それは言うべきではないと思うのだ、私はね。あくまでも話し合いをして、理解と納得の上で問題を処理するという姿勢でないと、衣の下から何か見えるような、そういうことじゃ、私は話が、初めからそういう考え方じゃできないと思うのですよ。ですから、もう少し理解と納得を得るということが、やはり自衛隊に対する信頼を深めることにもなるわけですから、そういう意味において、時間はかかってもあらゆる手段を尽くすということが私はやっぱり必要だと思うのですね。ですから、私のこれは強い希望ですけれどもね、やはりそういうふうな姿勢で、いま私が申し上げたような姿勢でやっていただくと。何か、だめなときにはやるぞという、そういう考え方は、もう私はぬぐい去ってほしいと思うのですがね、いかがですか。
○国務大臣(増原恵吉君) 御趣旨は、鈴木委員のおっしゃるとおりに私どもやるつもりでございます。話し合いをして円滑に移駐をするつもりでございまして、頭から、強行いたしますぞ、などと、そういうつもりで申し上げておるわけではありません。話し合いをして円滑に移駐をしてまいりたいということでございます。 ただ、話ができなければ行かぬのだなど、そう念を押されますると、やはりそこは申し上げざるを得ないという意味で申し上げたので、趣旨は鈴木委員のおっしゃるとおり、話し合いをし、円滑に移駐をしたい、こういうことでございます。
○鈴木強君 それでは、次に北富士の問題に移りますが、いまこの北富士は、県花といわれるフジザクラが非常に美しく咲いておりますよ。そのバックに霊峰富士があの雄大な姿をそびえて、非常にこう美しい景観があるんでございますがね。で、ひとつわれわれがどうもかんべんできないのは、そういう美しい自然の中に軍事基地があるということですね。そして、そこで鉄砲だまが飛んだりあるいは煙硝のにおいがするというようなことは、どうもこれはそぐわないですよ、防衛庁長官。どうなんですかね、長官として、あそこにそういう演習場がないほうがいいと、そういう考え方はあるんでございましょう。これは環境庁長官とか。それから官房長官が、あとから見えると思いますが、おっしゃっておるんですね。その気持ちはどうなんですか、そういう気持ちは。ないほうがいいという気持ちはそのとおりじゃないですか。あなたもそう思わないですか。
○国務大臣(増原恵吉君) 先だって環境庁長官が申されたように、なくて済めばないほうがよろしいと、原則としてないほうがよろしいという御意見には、私どもも賛成でございます。ただ、われわれの、わが国の防衛を法律によって命ぜられておりまする防衛庁、自衛隊として、やはりああいう演習場がほかにあればもとよりけっこうでございます。なくていいという原則に私どもも喜んで返りたいと思うわけでございますが、なかなかかわる演習場を見つけることがきわめて困難であるという状況のもとで、私どももあれを使わしていただいておるということでございまして、基本的な考え方は環境庁長官の申されたことと私どもも変わりはございません。
○鈴木強君 施設庁長官、いまそこにいらっしゃいますけれども、あなたも大体いまの防衛庁長官と同じような考え方ですか、違いますか。
○政府委員(高松敬治君) 同じような考え方でございます。
○鈴木強君 そうしますと、増原防衛庁長官、今後といえどもいまのあなたのおっしゃったような考え方で、北富士に演習場がなければないほうがいいんだという考え方、ただし、ほかにかわるべきところがないと。どういう努力をいままでされたかよくわかりませんが、もしあったら承りたいんですが、いずれにいたしましても、今後もかわるべき適当な土地があれば、場所があれば、あそこから——今度は自衛隊になるようでございますからね、あそこの演習場はなくしていくという、こういう論理構成になりますね。
○国務大臣(増原恵吉君) 適当な代替地、かわりがあれば、あそこをやめることは、申し上げた趣旨によって私ども十分考えてまいるべきであると思っております。適当な代替地さえあれば。
○鈴木強君 いままでさがしましたか、どこか。
○国務大臣(増原恵吉君) 具体的なあれは私もよく承知をしておりませんが、いろいろ周辺というか、相当広い周辺にわたって代替地を一応さがしたということは、現在までにもあるようでございますが。適当なものは見当たらない。
○鈴木強君 これは防衛施設庁長官のほうが、防衛庁長官よりか、あなたのほうの仕事だな、そういうことは。さがしましたか。どこをどういうふうにさがしたのですか。
○政府委員(高松敬治君) 自衛隊ができましてから、演習場で新たに取得したものが幾つかございます。たとえば北海道の矢臼別演習場、それから東北の白河布引山演習場というふうな、演習揚を新たに取得したものもございます。ただ、東部方面あるいは中部方面隊のこの近辺においての新しい演習場というものはなかなか適地がございません。それで現在までそれにかわるべき演習場というものは、私どもとしては残念ながら見つけることができないというのが現在の実情でございます。
○鈴木強君 ところが、去る三日に、院内の官房長官室で、二階堂官房長官と田辺知事との問で、「北富士演習場の使用に関する覚書」、それから「富士地域環境保全整備特別措置法に関する覚書」、この二つが調印をされたようであります。また、同日午前十一時から、防衛庁で、増原防衛庁長官と田辺山梨県知事ら地元代表との間に、北富士演習場内への立ち入り日や、演習範囲を定めた、北富士演習場使用協定というものが調印をされておりますが、このことは、私が申し上げたように、そのとおりでございますか。
○政府委員(高松敬治君) そのとおりでございます。
○鈴木強君 それで、この北富士演習揚使用協定というものは、当然日米合同委員会にかかって、そこで了承をされるという手続が必要だと思いますが、その手続は踏まれておりますか。
○政府委員(高松敬治君) 大体、この問題については、この前も申し上げましたとおり、米軍側としては十分に了解をいたしております。それから、正式の使用条件を含めました使用協定の締結については、これは、形の上ではこれは使用転換という形になるわけですが、それを含めまして、近く一両日中に日米間で正式の合意がされると、こういう予定でございます。
○鈴木強君 何か日米合同委員会というものが形式的にやられるような印象を受ける発言ですが、そうじゃないんでしょう、これは。
○政府委員(高松敬治君) 日米合同委員会は、最終的にこういう問題を決定、合意する機関でございます。いま私申し上げましたのは、正式の合意は、一両日中に日米合同委員会で行なわれる予定である、ただそれまでの間に、事務的に、たとえば使用条件の細部については、米側と私どものほうと事務的な折衝をすでに重ねて、これを終わっております。そういう点では、米側も使用条件あるいは使用転換ということについては十分に了解していると、こういうことを申し上げたわけでございます。
○鈴木強君 それがおかしいんですよ。だから、それは事前のあくまでも実際行為であって、日米合同委員会というものが了承して初めて効力を発生するんじゃないですか。それなのに、そういう手続も踏まないで協定を結ぶというのはおかしいんですよ、これは。だから、あなた方のほうでは、手続的な問題についてきわめて形式的に軽く扱っているんだが、それは間違いですよ。なぜ、日米合同委員会が一両日中に開けるなら、その議を経てから協定に対して調印しないんですか。なぜ、そう急がなきゃならなかった理由があるんですか。
○政府委員(高松敬治君) この協定の効力を発生するのは四月の十一日からということでございます。それで、まず地元との協定がなされ、それから合同委員会の合意がなされ、それから閣議決定があって、そして正式に使用転換がその効力を発生してくると、こういう順序になるわけでございます。合同委員会にかけるにいたしましても、やはり地元との話がこういうふうに成立したということが一つの前提になるわけでございます。そういう点では、従来からもこういう手続でやってまいっているところでございます。
○鈴木強君 従来からやってきているからといって、従来の悪い例をここで出すことはないんです。手続的には私はそうすべきだと思うんです。三日にこれは調印されたんでしょう。それで、あの協定の中には使用条件というものが幾つかございますね。これは確かにいろいろくふうされて結論を出しておられる点、私にもよくわかりますけれども、それはそれとして、米軍はいままで二4(a)でやっておられたわけですね、これが(b)に変わるわけですから、したがって、そういう場合に、使用条件についてもかなり従来と変わったものがあるわけですから、そういう点を含めて、やはり合同委員会というものでちゃんと了承を得た上でそれから判こを押すというのがこれは筋ですよね。どうして早く三日の日にやらなければならなかったか。十一日から効力が発生するんだからいいじゃないかと、こういうあなたの御意見だと思いますけれども、それはやっぱり手続的に言ったらおかしいですよ。三日の日に、少なくとも北富士演習場の使用協定というものが知事との間に結ばれているわけですから、そこを私は言うわけです。ですから、今後は——そういうことは私はおかしいと思うんですよ。前例があるからといってあなた方進められるけれども、それは間違いですから注意してもらいたい。
○政府委員(高松敬治君) おことばを返すようでございますが、日米合同委員会で日米両国間で合意をするという前には、やはり日本の国内においてそれについても合意がなされておるということが前提でなければ——日米合同委員会においてそれを決定する、その後に国内においてそれと違った話になってきたということでは、非常に日米間の話というものがぐあいが悪くなるわけでございます。そういう点で、やはり、まず国内的な問題を第一にそこで決定し、それから第二に、それに基づいて日米両国間の国と国との間の合意を決定していく、こういうことが私は筋道であろうと、こういうふうに考えております。
○鈴木強君 それは、形式的な行為として筋道を立てていけば、私は私が言うほうが正しいと思うんですよ。それはあなたの言うのは、じゃその行為がなくて日米合同委員会に持っていったときに、もし、その行為が変わった場合には困るというお話でしょう。しかし、それは、逆にぼくらが言うと、それじゃ事前に、前に話を詰めておったと言うけれども、日米合同委員会に行って、あの十三項目にあたる、たとえば使用条件にしても、そこでノーともし言われたらどうなるかということです。それはお互いに論拠がありますよ。だから、あなた方の都合のいいことだけ言わないで、今後はやっぱりわれわれが納得できるような、そういう法手続というものをちゃんと踏んでおいていただきたい。これは両方に言い分がありますよ。そうでしょう。それは信頼関係ですからね、お互いに。ですから、その時点で了承を得て、そして、こういうふうなものをやるという仮協定が、仮約束といいますか、そういうものでも事前にやっておくというなら、これは話はわかりますけれども、正式に使用協定に判こを押すということは、合同委員会の手続が済まぬ限りにおいて、私はやっぱりまずいと思うんですよ。だから、この手続行為については十分検討をして、少なくともわれわれが疑惑を持つようなことのないようにしてもらいたい。
○政府委員(高松敬治君) もとより、いまお話のありましたように、日米合同委員会で、ある部分についてノーという意見の出る可能性はあるわけでございます。ただ、私のほうとしては、そういうことにならないように、たとえばその下部である施設委員会において十分に意見を交換するというふうなことを通じまして、なるべく——そういう可能性ももちろんあるわけですけれども、そういうことの起こらないように話の運びを進めていく、こういうことでやってまいったわけでございます。御趣旨の点、たとえば仮協定という形にしておいて、全部がセットされたときに全部を同時にやってしまうというふうなことも、それも一つの方法かと思いますけれども、実際問題としてそれが非常に立て込みまして、同じ日に全部やるということもなかなか困難だ。ただ、御趣旨の点につきましては、またいろいろ検討してみたいと思いますので……。
○鈴木強君 それから、調印者の中に、北富士演習場の対策協議会長というのが入っておるんですけれども、これはどういう資格でございますか。あとの知事とか市長とか村長、それから恩賜林組合長というのはよくわかるんですけれども、この演対協会長というのはちょっと私わからないんですがね。これ、どうして調印者になっているんですか。
○政府委員(平井啓一君) 北富士演習揚におきまする多年の諸問題を解決するために、地元におきまして、地元のいろんな意見を一応取りまとめ、一元化するという趣旨で、北富士演習場対策協議会というものが設けられた。それには県及び県議会、地元の市村、恩賜林組合、各入り合い組合等、すべてがこの北富士演習場対策協議会の構成メンバーになって今日まで運営されてきております。そういった点を踏まえまして、演習揚に関係を持つそれら団体及び住民の、いろいろ利害関係のある問題に関するところの取りまとめ役としての代表者と、そういう形でこの協定の当事者になってもらっているというふうにわれわれ理解しております。
○鈴木強君 これは内閣委員会のほうでも私が申し上げたのですが、現在の演対協というのは、実態を知っておいてもらいたい。おたくのほうもそれは知っていると思いますけれども、すでに四十四年六月に結成された演対協というのは、理事とか、あるいは入り会い組合が脱退をしておりまして、片ちんばのものになっているんですよ。ですから、全体の入り会い組合を代表するということだと問題があるんです。その点だけは、この前も申し上げておきましたから、よく実態はつかんでいただいていると思うんです。たとえば使用転換の問題についても、前回地元の意見をどう把握したかということに対して、高松施設庁長官は十分まだ把握しておらないような御発言があったんです。これはその後、自由民主党の山梨県が何かおきめになったということを私は新聞で知りました。しかし、それが県の意思であるかどうかということについて把握する場合に、皆さんは知事を相手どってやっていますから、その知事が使用転換に応じたということで、県の意向だと解されるかもしれませんね。しかし、あの知事は、御承知のように、全面返還、平和利用、こういうこれを県民に公約し、われわれもまた二回にわたりってあの知事を支援して、積極的に当選のために努力してきたわれわれの仲間なんです。その知事が、方向を誤ったと私は思うんですが、県民に約束したその全面返還、平和利用という約束を踏みにじった形でこの使用転換というものに応じている。この事実は事実としてやっぱりあるんです。それだけに非常に県民世論というものが二分していますから、そういう中で使用転換する場合でも、賛成派の意見だけ聞いて、反対派の意見については何も聞いてないというようなことが現実にあるわけです、あとでまた触れますけれども。そういう非常にむずかしい情勢のあることは百もあなた方は承知のはずなんです。そういうときに、あえて片肺の演対協の会長をここに名前を連ねることが、全県民に対してどういう影響を与えるぐらいのことは考えなかったのでしょうか。私はちょっと名前を見ましてふしぎに思ったものですから、伺ったのですけれども、そういう実態だということは知っているんでしょう。それは留意しておいてもらいたい、私は。
○政府委員(平井啓一君) 先ほど御答弁申し上げましたように、北富士演習場対策協議会発足の当時、それらの北富士演習場問題に関連のある、県も県議会も含めて、地元の各種公共団体、が網羅された形で発足したということで、われわれも大いに期待していたわけであります。いま御指摘のように、残念ながら最近一部の入り会い組合がこの協議会から脱退したという事実は承知しております。しかしながら、大部分の構成メンバーが、現在なおそれに加入した形で多年の懸案の北富士演習場をめぐる諸問題、この時期において解決するという方向で進んでおる。脱退しておられる一部の団体につきましても、なお県なり、あるいは演対協の会長なりから、積極的にこの組合にも呼びかけをしていただいております。何とかして円満に問題を解決するという方向で進んでいくことを踏まえて、われわれもそれを期待している次第でございます。
○鈴木強君 一部の組合とこうおっしゃるんですがね。だから、社会党の理事も出ていますしね、それから新和会、いわゆる無所属の革新、この人たちも出ておりますし、ですから、言うならば革新側は全部出ているということですよ、これはね。それから、反対を続けてきた忍草入会組合をはじめ、全部出ているということですから、あなたが言うように一部とは言えないのです。ここは少なくも半数近くはやはり革新を支持する勢力というものがあるわけですからね。ですから、そういう点を考えると皆さんの把握のしかたが若干実態から離れているようにも思いますから、きょうは防衛庁長官もいらっしゃることだし、私が言ったことはこれは間違いはないわけでして、最近社会党、新和会というのは理事は出ておるわけです。ですからそういうことであることは十分肝に命じておいてもらいたい、これからの何をやる場合にも。特に協定の中には立ち会い人に、なったりして、官房長官との間にも——官房長官はこの前、一緒に来るから、帰れとも言えないから置いたと言うのです。ところが、その置いておいたのが今度は判こを押しているのだからなおおかしいのです、これね。で、やはり何か意図があって来たというわけでしょう。ついてくるから、帰れと言えないから、そのままにしておいたという一これはあとから聞きますけれども、何か形式行為で、あまりそんなことを言わなくてもいいんじゃないかというようにもとれるかもしらぬけれども、これはそうじゃないのです。大事なところなんです。県民にとっては非常に大事なところなんですよ。ですから、私はしつこいように伺っているわけです。 それからもう一つ、おたくのほうの北富士演習場使用協定調印式の概要というものの中に立ち会い人に山梨県議会議長の有泉亨さんが出席されることになっていたのだが、これは立ち会い人になっていないけれども、これはどういうわけか。
○政府委員(平井啓一君) 当初は山梨県議会議長も立会人として御出席いただく予定になっていたわけであります。当日御都合で欠席をされましたので、やむを得ず、正式の使用協定に際しては立会人からははずれた次第でございます。
○鈴木強君 それで、皆さんが三日の日に調印をされた北富士演習場使用協定、これは内容を見ますと、ことしの四月十一日から満五年間、防衛庁が直接管轄、管理をする演習場として使用することをきめたものだと思います。いわゆる二4(b)への使用転換だと思うのです。私は今日まで、この国会を通じましても、あるいは院外におきましても、北富士演習場を存続するか、しないかということは、たいへん国民的な問題として論議されてきたと思うのですね。特にこの入り会い権問題については、青森の屏風山の最高裁の判決が示されて以来、法律学界におきましてもいろいろと論議がされておりました。それで、この点については後ほどまた若干触れますが、そういう入り会い権問題というものがクローズアップされてきているときに、その問題に対して私たちが国会の中で質問をし、それに対して明確な政府の統一見解的なもの、すなわち北富士演習場があの判例の中に入るか入らないか、具体的な個々のケースについてどうなるか、こういう点については、先般の内閣委員会におきましても明確な答えが出てない。そういう明確な答えが出てない間に、この協定を、私のほうから言えば締結強行したと、こう考えておるのでありまして、こういうやり方は絶対納得できません。これは政府の独断専行的なやり方であって、きわめて私は非民主的なやり方だと思います。だから、この協定というものは法律的には無効ではないかというふうにも私は考える。 そういう観点から伺いたいんですがね、まず第一番。いまもちょっと述べましたように、従来政府は、国会における入り会い権論争に際して、大正四年の大審院判決というものをただ一つのよりどころにして、官有編入地には入り会い権がない、こう主張を続けてまいりました。また山梨県側においても、国と同様に、県有地についての入り会い権ありやないかについては、大審院判例を引用して政府と同一歩調、同一見解をとってきたんであります。しかるところ、いまも述べましたように、去る三月十三日に最高裁から、官有地編入地域にも入り会い権は存続するという新判決が出されたのでありますから、今日までの政府見解というものは明確にくつがえされたと、こう理解するのが筋だと思います。そこで、最高裁の判決は一体どうなのかということは、参議院の予算委員会の総括質問なり、あるいは過ぐる内閣委員会において、わが党のほうからそれぞれ質疑をいたしております。で、私たちは明確に、北富士のこの演習場についても、入り会い権の問題についても、入り会い地の問題についても、この判決は適用されるという見解をとっているわけです、私たちはね。政府も概念的にはこの判決は尊重すると、こうおっしゃってますね。しかし、あとから法制局長官にもおいでいただいているんですが、法制局長官も、総理と同じように判決を尊重するということは言ってるんだが、ただそこで、この判例の中にも若干触れておりますが、入り会い権が存在するかしないかということは個々のケースによって判断しなきゃならないと、こういうことを言っておりましてね。具体的に、それでは、ずうっと国に買収をされ、それ以降入り会い慣行というものを、入り会い権を主張し、政府も、入り会い権とは言わないんだが、入り会い慣行は認めてきたわけですから、そういう入り会い慣行がずっと続いてきておるこの北富士演習場については、この判例の官有地に編入されても引き続いて入り会い慣行としてやってきたところは入り会い権があるんだという主張と、私は全く同じだというふうに考えざるを得ないんですね。したがって、法制局長官の、どういうわけで個々のケースという中にこれが入るか入らないかということについて、明確な政府の統一解釈というものを示して、その上で調印するということであれば私はわかるんですけどね、どうあろうと。しかし、そういう見解が国会のわれわれの質疑に対してもまだ未回答のままにああいう協定を結ぶということは、最初私が申し上げましたようにきわめて非民主的だと言うんですよ、これは。そこを私は言ってるわけです。だから、私たちは明確に政府に申し上げておきたいんですけれども、最高裁の判決によって入り会い権は認められたものだと、こう考えていますから、そうであれば、入り会い権がある——その入り会い権を持ってるすべての組合の同意というものがなければ、あそこを借り上げることはできないという解釈になりますからね。そういう意味でこの協定は有効ではない、無効だと、こういうふうに断定をしておるわけですよ。その解釈は、後ほど、官房長官なり法制局長官として、政府の統一見解というものがあれば示してもらいたいんですが、防衛庁としては、その点、私がいま申し上げましたように懸案になっておったことは事実でございますね。国会には統一見解として示す機会がなかったが、そういう見解が示されてその上でやったとおっしゃるのかどうなのか、ここのところをひとつ伺いたい。
○政府委員(高松敬治君) この前の内閣委員会のときも私ちょっと御説明申し上げたと思いますが、今回の最高裁の判決は、いまお話のように、ある場合には官有地に編入されたもの全部について入り会い権の存続を否定していた大正四年の判決というものは否定された。しかし、その最高裁の判決の中でも、あるものについては入り会い権が消滅している場合があるのだ、それから、あるものについては入り会い権が消滅していないものがある、青森の屏風山の場合は後者である、こういう意味の判示をしているわけであります。で、北富士の演習場内の国有地につきましては、いろいろ従来から調べているところでございますが、それによりますと、やはり長い間に権利関係の変遷についていろいろな形があらわれてきている。それからさらにまたその点では、最高裁の判決に言う、入り会い権が消滅し、あるいはその形態を異にする権利関係に移行していると、これに該当するものではないか。さらにまた、この前の政府統一見解の第二項として民有地についての見解を出しております、が、国有地につきましても、あの民有地についてと同じように、陸軍が演習場として買収したときには、権利の一切付着しないものということで買収し、それに対する相当な補償も行なわれている、こういう事実が認められますので、入り会い権は存在していないというふうに私どもとしては考えているわけでございます。これは私どもが最近急にそういう考え方を言い出したわけではなしに、たとえば、昭和四十五年の十一月四日に忍草入会組合から損害賠償請求事件が提起されております。その場合に、国側は、いま私がかいつまんで申し上げたような趣旨のことを詳しくそれを主張しているものでございます。で、そういうことで関係各省におきましても、入り会い権がないという、存在してないという結論についてはおおむね異論はない、現在。ただ、統一見解として、これを前のものを修正して整理して出しますにはなお若干の時日を要すると思いますけれども、これはすみやかに取りまとめたいと、こういうふうに考えておるわけでございます。 そこで、そういう統一見解が出ない前になぜそういう協定を結んだか、あるいはこれと賃貸借契約なりその他の契約を結ぶのか、こういうことにつきましては、いま申し上げましたように、実態的に、大体政府部内の意見としては、入り会い権は存続していないという点についてはおおむね一致しておりますので、それに基づいて、そういう従来からの考え方に基づきまして、そういう使用協定なり、あるいは個々の賃貸借契約、あるいは使用許可、こういうものをとると、こういうことにきめてやったわけでございます。
○鈴木強君 それは非常に重大なことだと思いますよ。それで、最高裁の判決というものを私もよく見たのですけれども、入り会い権なしというのは、相当の借地料を支払わせて入山を認めることとして、従来の入り会い権が事実上消滅しているという、こういう場合にはこれは入り会い権なしと。ただし、官有地に編入されたとはいえ、その地上に村民の植栽、培養を伴う明確な入り会い慣行があるため、これが尊重され、従来の慣行がそのまま容認され、官有地上に入り会い権が存続していると見られるものについては、これはその入り会い権ありと、この庭風山のやつがなっているわけですから。だからして、あなた方が、統一見解としてこの判決に対して意見が出せないというのはそこにあると思うのです。だから、そういう統一見解が出せないようなむずかしい入り会い権問題を放置したままで、なぜ本協定を結ばなければならないかということです。私はもう何か国会には回答する機会がなかったが、政府としてはそういう考え方をちゃんとまとめてそれでおやりになったかと思ったのですが、そうでないとすれば、これはもう無効ですよ。あなた方のその解釈というのは、一方的な解釈であって、この判決に対して忠実ではない。判決を尊重するというならば、それはこの判決から見ておかしいですよ。だから、その点は非常に重大でありまして、われわれとしては入り会い権ありという立場に立てば、入り会い組合の承認を得る必要、手続上の点が抜けている。こういうふうに言わざるを得ない。政府の統一見解をなぜ示してからやらなかったのですか。
○政府委員(高松敬治君) 先ほども申し上げましたように、従来の判決のことばで言えば、重い、軽いというような関係で表現しておりますけれども、今度の屏風山の事件というのは、いわゆる重い関係についてこう言っている。その点については、従来からの入り会いに対する政府の見解というものは、北富士の国有地についての入り会いの関係についての政府の見解というものは、事実に照らしてみてやはりこれは軽き関係に属するものである。したがって、こまかく申し上げますといろいろな事実があるわけでございますけれども、そういう事実を踏まえまして、入り会い権はない。ただ入り会い慣行については、従来からこれを尊重し、今回の問題につきましても、あるいは立ち入りなりあるいは補償なりということよってこれを解決してまいろうと、こういう態度をとっているわけでございます。そういう点では、私は政府部内として大体同じような意見になっておりましたので、特に文書としての統一見解というものをつくるには、ちょっと時間が足りませんでできませんでしたけれども、大体そういうふうに考えてしかるべきだというふうなことで、今度の使用契約の締結なりあるいは賃貸借契約の締結なりということをやってまいったわけでございます。
○鈴木強君 どうもあなたの言うことを聞いておってわからないのは、少なくとも青森県の判例というものが出た以上、この判例を尊重するという政府が立場をとっている以上は、はたしてこれが該当するかしないか、該当するならばかくかくの理由、該当しないならばかくかくの理由において該当します、該当しませんということを明確にする必要がある。これは少なくとも憲法上の問題であり、民法上の問題であり、少なくとも国民の権利に関する問題ですから、そういう重大な権利関係について、せっかく示された判例に対してまだ政府の統一見解が出ていない。文書に書くのはむずかしいけれども、あとになってみると、大体政府はそういう考え方ですというような実態論的な話では、法律を云々する場合にはもってのほかですよ。もっと厳粛なものですよ。法の最高審判をするのは裁判所ですから、しかも最高裁判所が下した判決ですから、この判決はもっと厳粛にかみくだき、検討し、そしてやることが、一分の相違もないという自信と確信の上に立って、その判決を政府がよろしいということの態度をきめるならいざ知らず、そういう手続がまだ残されて、文書上むずかしいからあとにしたなんて、そんないいからかげんなことでこの入り会い権問題を論じられては困る。あなたは国務大臣でないから……。増原長官、私はそう思うんですよ。だから、なぜ、文書に書いて明確に、北富士は判例には適さないんだと、判例は適用できないんだということを国民にわかるように示されてから、この入り会い権というものに対して結論を出すべきであるし、その上に立ってこの協定は結ぶのが筋だと私は思う。こういう重大な問題を残して結んだということになると、これまたいへんなことですよ、これは。
○国務大臣(増原恵吉君) いま施設庁長官から申し上げましたように、この点についての新しい最高裁判決というのは、まあ大きく趣旨からいいますと一と二になっておりまして、一のほうは、官民有区分の際に官有地に編入されたということで入り会い権がみななくなったということではないということであり、このほうは、しかし、その後の権利関係の移動において入り会い権がなくなっているものもあるんだということを明瞭に述べておるわけでございます。で、われわれがいままで援用しておりました大審院判決というものは、いわゆる官民有区分の際に官有地に編入されたものは入り会い権がないんだというものを援用しておりましたから、その点については変わりますということをこの前も申したわけですが、二のほうの、判例に、新しい最高裁判決に示された二のほうの趣旨のことは、これは昨年八月二十二日に出しました「国有地の入り会いについて」でも、一、二と書いて、一に、国有地にいわゆる官民有区分によって編入されたものという、従来はこれを援用しておった。しかし、二に、民有に編入された土地で、その後国が買収したものについては大体二つになる。「戦前国が買収した土地については、買収にあたり土地所有者は国に対し一切の権利の附着しない完全な所有権を移転することを承諾しており、かつ、土地利用者に対しても相当な補償がなされておる」ということから、入り会い権は存在したとは考えられないと思うし、(2)で、戦後調達庁が買収した土地についても、かつて恩賜林組合が所有したものであり、かりに入り会い権が当時存続していたとしても、大正十五年に富士山麓土地株式会社が恩賜林組合から購入したのが別荘地分譲の目的によるものであったから、入り会い権が付着していたとは考えられないというふうな説明を、昨年の八月二十二日にもいたしておるわけでございます。そういうことに従いまして、この間皆さんから提起された御質問に対して政府統一見解を出します、少なくとも申し上げた一については訂正をしなければなりませんので、政府統一見解を出しますと申し上げたわけでございます。そうして、その後政府間で。関係の間で話し合いを進めておるのでございますが、趣旨においては、いま施設庁長官が申しましたように、官民有区分の際に官有地に編入されたというだけのものではない。いま北富士における土地関係については、事実関係に徴して、新しい最高裁判決の趣旨によっても入り会い権が存続するとは認めがたいということで意見が一致を見ておるわけですが、これを文書にして、正確に、何といいまするか、仕上げる合意がまだできていないという状況であることを申し上げたわけでございまして、そういう趣旨で、実態としてはこの意見が異論がないということで、私どものほうもやはりこの北富士の演習場の継続使用なり使用転換なりということを、これはだんだんおくれてまいっておる状況でもありまするので、そういう解釈のもとでこの際実行をさしていただいたということでございまして、なるべく早くはっきりとした統一見解を文書をもってお示しをするということにいたす所存でございます。
○鈴木強君 参議院予算委員会の総括質問で、吉國法制局長官がどういう答弁しているか、もう一回議事録見てくださいよ。それで、いま増原防衛庁長官からお話がありましたが、文書に、意識は統一したが、文書にはまだできないというのは、そこに問題があるのです、そこに。それだけむずかしいんですよ、これは。文章に表現した場合ですね。観念的にはそれは意見は統一されるかもしれませんけれども、しかし観念じゃだめです、これは。法律ですからね。厳密に法理論的にこうだというものを出すのは、これはあなたがおっしゃるようにむずかしい。そういうむずかしいだけに、ただ観念の統一だけしてそれでやったということは、これは私は少し行き過ぎですよ、これは。だから、そういう意味から言っても、この協定というのはしばらくお預けしておかなきゃならぬということになる。これはまあ時間が、ここで基本的な問題についての入り会い権についてありませんから、これはいずれまた次に譲りましょう。法制局長官も来ていませんしね。しかし、そういう私は吉國さんの御発言になった議事録をここに写してきましたけれども、その議事録に基づいてさっき申し上げたんです。だから、もう少し、何かもう使用協定の締結がおそくなっているから、使用転換がおそくなっているから早くしよう、早くしようということだけが先ばしっちゃって、そして大事な法律的な解釈だとか手続についても、どうかするともう形式行為みたいにして、つじつまだけ合わして進んでいくというやり方は、これはいけませんよ。大事なことであれば、時間をかけ、慎重に考えて、そして進むべきじゃないですか、スローリー・バット・ステディで。やっぱり大多数が急いではいけませんよ。そうみんなが納得するようなことをせぬから、せっかくやったことが非常に問題を起こして、逆に防衛庁に対して不満や批判が出てくる。そういうことを掲げておったんじゃこれはだめですよ。もう少し、国民の自衛隊であれば理解と納得を得るような方法をとりなさいよ、これ。これはまた場を改めてやりましょう。 それから、これもあとから官房長官に聞きましょうか。地元に対する、こういう入り会い権の問題もあるから、十分に話し合いをして、そしてその理解と納得を得てこれもやりますと言っておきながら、地元に対しては、この入り会い組合なんかに対してもよく話し合いをしない間にやった。これも非常に残念です。それから、私があのときに防衛庁長官に申し上げたように、昨年のニクソン・田中会談で取りきめられた日米安保運用協議会というものの初会合が、この四月の中旬に開かれるということを私は聞いておりました。そこではおそらく基地問題が中心になって論議されるということになる。だからして、この北富士演習場の問題についても、これだけ国民世論の中にさらされているんだから、こういう機会をとらえて、そうしてひとつ日本の立場も十分理解をしていただいて、できるならひとつ北富士演習場を返してもらうということもやってほしいということを、私はあのときに内閣委員会で申し上げたはずですよ。そういうことも何もやってくれない。そうして、どんどんどんどんと一方的に調印、調印という形で進んでいくのは私は非常に残念だと思う。時間がないからそういうことを申し上げておきます。 それから次に、これは官房長官が来ないと答えられませんか。北富士演習場の使用に関する措置についての閣議了解事項というもの、これは防衛庁長官は出ていらっしゃるんですから伺いますが、その中に、演習場のうち、国道百三十八号線寄りの国有地約二百十ヘクタールは、林業整備事業を実施するため、山梨県、富士吉田市、山中湖村、忍野村及び富士吉田市ほか二カ村恩賜県有財産保護組合に対し払い下げることになっておりますね、払い下げるということに。これはどういう方法で、どれだけの面積を、どれだけの価格で、どの組合にどうやるということはさまっているんですか、これは。
○政府委員(高松敬治君) 確かに三項の前文のほうには、「山梨県及び演習場周辺地方公共団体(富士吉田市、」云々というのがずっと書いてございます。これに対して「次の措置を講ずる」と、こういうことになっておりまして、その第三番目で、「林業整備事業を実施するため、国有地約二一〇ヘクタールの払下げを行なう。」と、こういうことばが書いてございます。で、いまの御質問にありました、どこへどうするのかということは、これは一切きまっておりません。ただ、目的は、林業整備事業を実施するためということでございます。それに対して払い下げを行なうということで、どこに対してどういうふうに、どういうやり方で払い下げをするということは現在一切きまっておりません。これから関係者といろいろ、これの返還になりました上は、保管は大蔵省がなさるわけでありますけれども、関係者といろいろ相談ができて、そうしてどういうようにやっていくかという形がきまってくるものと考えております。
○鈴木強君 それは高松さんのことばとしては少しおかしいではないですか。こういうことがございましたですね、過去に。富士吉田市外二カ村恩賜県有財産保護組合が、昭和四十一年の十月三十日に、国を相手どって、同組合有地百五十二ヘクタールと、組合権地、これは五分の二ですかね、千三百二十ヘクタールを自衛隊が無契約で使用していたとして、自衛隊の違法使用排除訴訟を東京地方裁判所に起こしております。そうしてすでにこれは四十六年の十二月二十五日に結審になっておって、判決文に書いてあります。明確にこれは国の負けですよ。負けだ。こういうような情勢があるのですけれども、この件について、昭和四十五年七月四日付で、富士吉田外二カ村恩賜保護組合と防衛施設庁長官、これはあなたではなかったのですが、あなたの前々任者ですか、防衛施設庁との間に、これは一つの密約といわれておりますけれども、覚書がかわされているのですよ。これはもう私が一度予算委員会で正式に質問してあります。その内容を見ますと、政府は北富士演習場の使用転換の際、約百五十ヘクタール以上の地域の返還の実現のため努力する。そのかわり、組合は、自衛隊違法使用排除の訴訟を取り下げると、こういう話し合いができておるわけでしょう。したがって、この約束が事実だとすれば、これは大蔵省側が知っておったかどうか知りませんが、事実だとすれば、百五十ヘクタール以上はこの組合に払い下げることになっている。そうなると、山梨県とか忍野村とか何か書いてあるけれども、最低百五十ヘクタール以上だから、百五十ヘクタールとしても、あと残りは六十しかない。六十、どこへやるのですか。しかもあそこには、御殿場から富士吉田のインターまでの高速自動車道の有料道路をつくるということになっていまして、県は四十八年から着工する。そうすると、どうしてもあの部分は、百三十八号線のいまの基地のほうに寄ったところをバイパス的に通っていくんだと思いますがね。そうなってくると、その土地だって、やはり県のほうに、とにかく国のほうに使用させなければならないでしょう。そうすると、二百十ヘクタールというものは事実上もうなくなってしまうじゃないですか。あなたの言うとおり、どこにやるかきまっておりませんなんて、そういう答弁をされるのははなはだこれは困るので、この約束は事実でしょう、これは。これはどうですか。
○政府委員(高松敬治君) いわゆる四十五年七月四日の山上覚書と称せられるものでございます。これにつきましては、いきさつを調べてみますと、当時、北富士演習場にかかる問題を解決するために、恩賜林組合の組合長と山上当時の施設庁長官との問でそういう覚書が交換された。しかし、これの目的は、あくまでこれによって北富士演習場の未解決の問題を、話を取りまとめていこう、こういうことでございまして、当時の演対協会長、いまの演対協会長の前の演対協会長のようでございますが、これらも参画いたしまして、そうしてそういう話し合いにきまっていたというように聞いております。それで、そういう点で恩賜林との間だけのものではなしに、当時の演対協会長と一緒に、そういうような協議にあずかって話をした。それで、あくまでもそういう点では地元との協議の結果、こういう形で取りまとめていくという一つの方向についての約束が行なわれたということでございます。 それで、まあ今度高速道路の問題で、残りが少ないではないかというお話がございましたけれども、私どもはまだ基地の演習場の側につくのか、向こう側につくのか、その辺もよくさだかには定まっていないというふうに聞いております。いろいろ今度の二百十ヘクタールについては、国有地の返還については、山梨県側としては従来から非常にこれは強い要望でございまして、いわゆる両立論というものを前提にしながら、もっと多くの国有地を返還せよと、こういう御要望が非常に強かった。それで米軍に対していろいろ折衝いたしました。それで、ぎりぎり百十ぐらいはできると、こういうところにいきまして、それについて、それを地元の要望に応じてこれを払い下げをいたすと、こういうことでございまして、先ほども申し上げましたように、具体的にそれがどういうふうになりますのか、現在一切きまっていないというのが、これが実情でございます。
○鈴木強君 まあいろいろいきさつはいいですよ。あなたの時代でなかった山上さんの時代ですからね。だけど、それは防衛施設庁というものが責任を持ってやったわけですから、この覚え書きというものは破棄するわけにはいかぬと思うんです、これは。そうでしょう。この約束はそのとおり実行しなきゃならぬでしょう。その点はどうなんですか。実行するんですか、しないんですか。
○政府委員(高松敬治君) これはこういう約束はございますが、これについてどう取り扱っていくかということは、やはり県なり、それから地元の各市町村なり、恩賜林組合なりというものとでよく話し合いをして、一つの結論を出して、それに対してわれわれが協力していく、こういう立場になるんだろうと思います。
○鈴木強君 時代は違っても、少なくとも国の防衛施設庁の長官が約束をしたことは、敗訴がわかっておるから、その敗訴で恥をかくよりも、まあ百五十ヘクタール以上を地元に払い下げるという約束で、それでその訴訟を取り上げるというんで、これは取引でしょう。取引材料に使ったんです。本来、おかしいんですよ、これは。だから、あなたがおっしゃるように、よく相談するというんですから、相談してください。 それから、この中の二百十ヘクタールというのは、大体、いま一番反対している忍草入会組合の土地だったんですよ。入り会い権というのは、ここには入り会い権といっても忍草の方々のがほとんどですよ、この二百十ヘクタール。そこで、その中の一部の四十ヘクタールというのは、植林をして、国から一時使用の許可を得ているんです、四十ヘクタールは。したがって、この土地を地方自治法上の一部事務組合である富士吉田市外二カ村恩賜保護組合というものに払い下げるということは、ちょっと法的に私は疑義があると思うのですが、この点はどうですか。
○政府委員(平井啓一君) ただいまの四十ヘクタールの問題につきましては、昭和三十年代の初めごろでございましたか、当時、日米合同委員会にこれを提案いたしまして、米軍側からもこれについての了解が出て、それに基づいて所管の財務局との間にそういう経緯があったことは承知しておりますが、これが今後、あれに該当いたす部分が演習場から除外されて、それが国有地として今後どう取り扱われるかにつきましては、その財産を管理し、処分する権限を持っておられる大蔵省のほうできめられるものというふうに思います。
○鈴木強君 これは一つの事実ですからね。事実としてひとつ認識をしていただきたい。 それで、いまもあなたがくしくも示されたように、大蔵省がこの払い下げは国有財産法によってやるわけでしょう。したがって、そういう大蔵省の権限を侵すがごとき山上防衛施設庁長官と地元の約束というものは、これはおかしい。これはいずれ、わが党の神沢委員が他の分科会において詰めた論議をいたしますから、私はきょうはそういう矛盾点だけをここで指摘をしておきますから……。 それから、この件について富士吉田市下吉田の北富士入会組合では、民事訴訟法七十一条前段によって、この事件の当事者として訴訟に参加する。さっきの取り下げようとする訴訟に参加しようという、そういう申し立てを東京地方裁判所に出しておる。これも私は無理からざることだと思います。時間の関係でこのことは詳しく申し上げませんが、北富士入会組合の言い分というものだけを、私はかわってここで申し上げておきます。北富士入会組合は、大明見、小明見、下吉田、新倉の四入り会い組合団体によって構成されております。国有地に従来から入り会い権を持ち、それを恩賜林法組合に信託的に管理させていると。ところが、この組合が、入り会い団体の意向なしに自衛隊への使用転換を認め、国有地の払い下げを受ければ入り会い権が侵害されるという、そういうおそれがあるからして、こういう訴訟を起こしておりますからね。皆さんもそういうあやまちのないように、起こさないようにひとつやってもらいたい。これは裁判所のほうの判断ですから、そういうことのあるのは事実として申し上げておきます。 それから、官房長官、御多用のところ、どうもおいでいただきましたが、あなたが十時半に来てくれぬものだから、私の質問がすっかり狂ってしまって、どうしてくれますか。(笑声)それで、たいへんお忙しいおからだですから、私もよくわかりますから、まあ文句はこのぐらいにしておきます。 それで、まとめて一つ、二つお聞きしたいんですが、何回もあなたに忍草の方と一緒に伺いましたよ。あなたも、非常に理解ある程度で応待してくれましたし、その点は感謝しているんです。ただ、いまも防衛施設庁長官や防衛庁長官に、だいぶ、このあなた方が結んだ北富士演習場の使用協定その他の覚え書きについて、非常に私は残念なことは、手続的なことですけれども、これはシビリアンコントロールといいますか、そういうものを特に必要とされる自衛隊においては、もう少し、この国会で言ったことはそのとおりにやってもらいたいということですよ。たとえば、長官、入り会い権の問題でも、何回やってもまだ統一見解が出ていない。それからそのことについては、私たちは統一見解が出ておると思ったんだが、これを結んだから。ところが、それも出ていない。もう一つは、あなたはおられたんだが、参議院予算委員会の総括質問で、入り会い権がいろいろ解釈上問題がありまして、それでこの問題についてはひとつ十分に地元のほうとも相談をして、理解と納得の上でやると、こうおっしゃった。それもやってくれてないですよ。日米合同委員会の手続も済んでない。なぜ、こういう重大な問題を、国民に明確にするところはした上でお進めにならなかったんでしょうか。これは総理大臣に聞きたいところですけれども、長官、きょうはここへは総理はちょっとおいでいただけませんから、あなたに伺うので、ちょっと質問の論旨がよくわからないかもしれませんけれども、そういう大事な入り会い権問題もまだ明確にしておらない。 それから、われわれに約束した、下のほうにも十分に理解と納得を得る努力をすると言っているんですが、現地のほうにはあまりやっていない。知事を相手にやって、一番反対している入り会い組合に話をしなければ何もならないですよ、これは。賛成するところへ行ってやる必要ないんだからね。そういう、もう少し、田中内閣というのは官僚内閣じゃないでしょう。官僚内閣でない田中内閣ですから、国民が魅力を持ったわけです。だから、何とかもう少し、こういう大事な問題だから、親切丁寧によくやってくれると思ったんだが、どうもその点が聞いてみると不十分です。だから、私はこの行政協定は無効であると、こう、いま詰めているところへ長官がいらしたのですが、どうですか。
○国務大臣(二階堂進君) たいへんおくれてまいりまして、おしかりをいただきまして、まことにすみませんでした。私も政府の役員でございまして、それぞれ仕事があったものでございますから、お許しをいただきたいと思います。 ただいまお尋ねの北富士演習場の問題は、実は、私も率直に申し上げまして、何でこういう役目で演習場の問題なんかに引き出されなきゃならぬのかというほど、私も心を痛めて毎日いままできておったわけでございますが、まあ忍草の方々とも二回お会いしまして、先生方もお見えになりまして、いろんな陳情も承りましたし、また一方ではこの使用転換との関係もございますが、演習場の使用に関する協定の問題で地元の県の知事はじめ、北富士演習場対策協議会の一本の窓口としてできておる、その窓口の代表の小林さんとも、昨年八月以来ですか、何回もお会いいたしまして、その取り扱いについていろんな協議をいたしてまいっておりました。また、その間なかなか話し合いがつかない問題もございましたので、二回にわたって暫定協定も結びまして、使用に関する暫定協定を結んだりしてまいりましたが、四月の三日でございますか、山梨県知事と小林北富士演習場対策協議会会長さんも見えましたが、そこで私との間に覚え書き交換を行なったわけであります。いろいろ地元のほうと言われますが、地元を代表するのは知事でもあると思っておりますし、また知事のほうからは、再三にわたって話もまいっておりましたし、十分知事とは話を詰めて、そして今回のような覚え書きに署名をいたすことにいたしたわけでありますが、いまおっしゃるとおり、予算委員会等で一部あるいは地元の反対等もあるということで、いろんな意見をお述べになりました際も、総理もよく地元の理解を求めつつやりたいと、こういうことを言っておりましたが、一方のほうでは、期間が切れて協定を結ばなければならぬということでございまして、その間の話もいたしたけれども、結局昭和三十六年度の基地問題懇談会の方針にのっとりまして、今回の使用転換を、契約をいたさなければならぬと、それに関連する地元からのいろんな要望もありましたから、それらの要望を満たすために、富士地区の環境保全整備に関する法律も出すんだと、またそれらに必要な事業費あるいはその事業に必要な補助率なども政令でかさ上げをしてくれというようなこともございましたので、そういうものも整えましたし、また基地周辺の整備事業のワクも、東富士との関係もございますが、百三十億ぐらいにしたいというようなことで話がつきましたので、私もその署名をいたしたということでございます。 先ほどからいろんなお話がございましたが、入り会い権の問題等につきましては、これは法律上のなかなかむずかしい問題でもあるようでございますから、私はここで説明を申し上げるほどの知識もございませんが、いずれにしましても長い問の問題でございましたが、一応私と知事の間、あるいは知事と防衛庁の間においてそれぞれ本協定を締結せざるを得なくなったというようなことでございました。
○鈴木強君 吉國さんね、ここであなたとまた長いこと論争する時間がないもんですから、場を改めて入り会い権問題はやることにしましたが、それでただ一つ、政府としては、大体観念的には、北富士演習場の場合に、先般の最高裁判決の青森裁判は適用はむずかしいという判断に立っているというんですね。しかし、それを文書にして統一見解として世間に出すのには、国会に出すのには時間がかかって出せない、そういう段階で協定を調印したわけです。だから、そういう見解を、なぜ、統一見解としてあなたも出すと言っているんだから、出して、そうしてその上で、いい悪いにつけても政府の見解はこういうふうに統一されたと、法律というのはもっと厳粛にやるべきだということを私は申し上げておいたわけだ。そこでもう——それはいいよ、高松さん、私の時間がないからね。その統一見解というのは、文書にする統一見解というのはいつ出すのかね、そこだけ教えてください。
○政府委員(吉國一郎君) これは関係の防衛庁——防衛庁の中の防衛施設庁が、法務省の民事局及び法務大臣官房の訟務部と協議をいたしまして、その間において、内閣法制局の意見を求めなければならないというような場面がございますれば、当然私のほうにも相談があると思います。非公式にもいままでいろいろな個々の点については相談があったようでございますが、そういう経過を経まして防衛施設庁からお示しすることになると思います。これはまあそう遠からざる将来においてお示しできるのではないかと思っております。
○鈴木強君 あなたは政府の回し者みたいなことを言うのだけどね。法律を解釈する長官として、私も十六年以上いますがね、国会に。歴代長官というのは大体そうなんだよね。そういう人が今度はまた最高裁の判事なんかになるものだから、国民から見ると疑惑を持たれるのだ。だからね、防衛庁の意見を聞いてとかね、何ですか、それは。法律の番人でしょう、あなたは。番人というか、法律解釈について、内閣としてはあなたが最高責任者でしょう。だから、総理大臣でもあなたを連れてきて、いつも法律的な問題になるとあなたがのこのこ出てきてやるわけだ。だからして、そういう立場に立ってもっと自信を持って、この判定がかくかくの理由によって適用できる、適用できない、こういうことを示すべきですよ。防衛庁が、どうか理屈をつけて何とかしてくださいよと、有権解釈として何かうまいことないかというような相談に乗っちゃいけないのだ、あなたのところは。厳粛にやらなくちゃいかぬ。そういうことをぼくはあなたに警告しておきますよ。
○政府委員(吉國一郎君) 内閣法制局の職分についてお戒めのおことばをいただきましたのでございますが、法制局は自主的にすべての政府部内の法律問題を処理するわけではございませんで、それぞれ行政を執行いたします場合に、個別に法律問題が出てまいります。非常に簡単な問題でございますと、各省にも十分な法律の専門家、最近の例でございますと、国家公務員の上級職試験の法律職に合格した優秀な事務官僚がおります。そういう連中が処理をいたしますが、高度の法律問題になってまいりますと、各省会議で処理をできないような問題がございます。そういう問題については、私どものほうの意見をたたいてくるわけでございます。当然、そういう問題について法制局として何ら拘束されない独自の見解を出しておるつもりでございますし、本件につきましてもそのようなつもりでございますので、その点は御了承いただきたいと思います。
○鈴木強君 まあ私も法務委員をしておりまして、若干いろいろなケースも知っておるものですから申し上げたわけです。いいくらかげんなことを言っておるわけじゃないのだから、ひとつ意を体してやってもらいたいと思うのです。 それで、長官ね、——防衛庁長官じゃない、官房長官。その百三十億という、いまお触れになった周辺整備の名目におけるこの支出ですね。これはどういう根拠でこの百三十億というものが出てきたんですか。——まあ長官むずかしかったら、算定しただれか部下がいるでしょうから、そこでもいい。
○国務大臣(二階堂進君) 私は、まあ詳細なこまかいことは施設庁のほうから来ておりますから御説明願いたいと思いますが、これは、まあ一つは北富士と東富士との関係、その基礎になるものは面積と人口その他でございます。そういうものを基礎に置いて比較してまいった数字が大体百三十億ということになったようでございまして、私の説明はひとつ足りませんから、防衛庁のほうからちょっと説明していただきます。
○政府委員(平井啓一君) ただいま官房長官から御答弁がございましたように、北富士演習場の使用にかかりますところの諸問題の解決の過程におきまして、山梨県のほうから、演習場の周辺整備事業についてのいろいろな要望が出てまいったわけであります。最終的には、同じような立地条件にあります隣接の東富士演習場周辺整備事業とのバランスといったものを考慮いたしまして、山梨県が希望して出してきましたところの百三十億というものが、一応周辺整備事業費の見込み額ということで、政府としてこれを尊重していってしかるべきであろうという考えに立ったわけであります。一応、その山梨県からの要望額、事業費総ワク百三十億の中身といたしましては、防衛施設周辺に生じることが予測されますところの、あるいは現に進行しておりますところの障害を防止する事業、また周辺の道路の改修事業、民生安定のための助成事業、こういったもので事業費総ワク百三十億ということに相なっておるわけでございます。
○鈴木強君 周辺整備法が施行されてから北富士にいままで支出した額は幾らです。
○政府委員(平井啓一君) 周辺整備法が出ましてからという数字は、ちょっと……。周辺整備法成立以前にずっと古くさかのぼりまして、昭和二十九年からでございます——失礼しました。二十八年からでございます。二十八年からで二十八億になっております。
○鈴木強君 二十八億。そんなに小さくはないだろう。
○政府委員(平井啓一君) 失礼いたしました。二十八億は事業費の額でございまして、国の補助額はそのうちの二十四億でございます。
○鈴木強君 いやいや、二十八年からことしまで、四十七年までに幾ら出したかです。合計は幾らになるんですか。
○政府委員(平井啓一君) 合計が、ただいま申し上げました二十四億でございます。
○鈴木強君 この百三十億というのは、障害防止対策あるいは道路改修事業及び民生安定事業ですね。ですから、この根拠は、いま官房長官がおっしゃったように、東富士と大体バランスとったと言うからね。だから、私の質問がちょっとまずければ、バランスとって百三十億はじいたその算出根拠は何であるか。だから、北富士のほうに何年間に幾ら出して、それから東富士のほうには幾ら出したと。したがって、面積とか、人口ということを官房長官が言っているんですからね。それによっていまの物価指数にかけたら幾らになるという、そういう根拠でやったんでしょう。それを示してくださいと言っているんですよ。
○政府委員(平井啓一君) 先ほど、北富士演習場の周辺整備事業が額が幾らかという御質問でございましたので、二十四億と御答弁申し上げたわけでありますが、北富士が、昭和二十八年から四十七年まで北富士におきまして実施しました周辺整備事業の、補助額ではなくて事業総額が二十八億円でございます。 東富士演習場が、二十八年度は該当事業がございませんで、二十九年から昭和四十七年度までの実施事業総額は約百三十一億円でございます。これと、東富士で現在昭和四十八年度以降に、一応計画の段階でありますが、出てきております額を加えまして、約百九十九億円というものが将来分も含めて考えられるわけでございます。これらの額を、それぞれ経年実施しました時点におきます差がございますので、それを、日銀の卸売り物価指数だとか、建築費、資材費等の高騰の額というものをスライドいたしまして計算いたしました現在価額というものが、東富士におきましては約二百四十五億、北富士につきましては約四十億という数字が一応はじかれたわけでございます。これと、東富士、北富士両演習場が隣接いたしまして、一応立地条件をおおむねひとしくしておりますが、その周辺の事情、たとえば人口とか、あるいはそれぞれの演習場の面積、それからこれに関係ありますところの農家、そういったものの数を対比いたしまして、東富士と北富士のバランスからはじかれました額が、東富士二百四十五億に対応するものとして百三十億という事業総ワクを考えた次第でございます。
○鈴木強君 部長さんね、もうちょっとわかりやすく言ってくれませんかね。 四十八年度以降百九十九億というのは、これから支出を予想される額でございますか、百九十九億というのは。ですからね、東富士のほうは二十八年から——二十九年ですか、二十九年から四十七年の間に百三十一億というのですね。これは周辺整備事業だけでございますか。そのほかの、官房長官が——付記してある、この覚え書きの中にある、障害防止対策事業とか道路改修事業、こういうものも含め、及び民生安定事業のために百三十億ということですからね。東富士のほうでは、こういうものを入れて実際に合計が幾ら、物価指数が幾ら上がったからそれを何倍かして、そしてその合計がこうなったと。そうして北富士のほうはいままで幾らかかって、これから幾らで、そして差し引いて幾らという、そういうわかりやすい算式をそこへ、頭の中へ描いているんじゃないですか。だから、それを教えてくれないとちょっとのみ込めないんですよ、これ。もう一回言ってください。
○政府委員(平井啓一君) その前に、周辺整備事業というのは、ただいま御指摘のありましたように、障害防止事業、道路改修事業、それから民生安定助成事業、こういった事業が入ってくるわけでございまして、対象としてとらえておりますのは、東富士も北富士も同じものをとらえているわけでございます。 そこで、東富士は昭和二十九年度から四十七年度までで百三十一億。北富士は、それに概当いたすものといたしまして、昭和二十八年度から四十七年度までの実施分が二十八億円でございます。 それから、東富士におきましては、従来からの継続的事業もございますし、今後の見通しもある程度出ております計画分といたしまして、昭和四十八年度以降に約六十八億円が予測されております。そこで、この分につきましては、北富士におきましてはまだ計画がないわけでございます。そこで、東富士の百三十一億、過去実施分と、四十八年度以降の見通し分とを合わせた額が、先ほど申し上げました東富士の総額でございまして、これを現在価額に先ほどのような観点からスライドして計算しまして、約二百四十五億ということでございます。
○鈴木強君 わかりました、これで。今度は北のほうは。
○政府委員(平井啓一君) そこで、北富士分は、二十八億を同じように現在価額で考えますと約四十億。そこで、あと昭和四十八年度以降の東富士とのバランスを考えた北富士の予測分としてどのぐらいのものが一応考えられるかという点で、県の案を一応ながめてみたわけでございます。
○鈴木強君 よくわかりました。そうしますと、もう東富士とあくまでもバランスをとっているということですね、結論的に言うと。そういうことですね。
○政府委員(平井啓一君) そのとおりでございます。
○鈴木強君 はい。じゃもう一つ、最後に、すみませんがお許しをいただいて。 私たちは、さっきから申し上げているように、非常に疑義があるし、無効ではないかという考え方を持っているのですが、一応念のために伺っておきたいのですけれども、いま東富士、北富士演習場の周辺にある部隊は、任務、編成、人員、装備、これは資料でいただきましたから繰り返しませんが、特にそのうち、北富士の場合、第一特科連隊の二個大隊約七百人、これが一五五ミリりゅう弾砲と一〇五ミリのりゅう弾砲を持っておられるのですが、これは何門あるのですか。これはちょっとわかりますか。
○政府委員(久保卓也君) 北富士の第一特科連隊のほうの保有数ですが、一〇五ミリりゅう弾砲で八門、それから一五五ミリりゅう弾砲で十六門でございます。
○鈴木強君 それからその次の、第三一七地区施設隊というのが六十人おりまして、ダンプ、グレーダー、トラッククレーン、ブルドーザー、これはそれぞれ幾らですか。これは数字を書いてもらえばよかったですがね、資料でも。書いてない。
○政府委員(久保卓也君) これの地区施設隊の数量、いま手元にございませんので、あとでお知らせいたします。
○鈴木強君 それで、結論として、これはもう防衛庁長官、使用転換になって、そして東、北が一体のものになっていくでしょうね、おそらく。それでその場合、今後、いまの北富士演習場ですね、名前はどう変わっていくかわかりませんが、この演習場に現在の自衛隊の人員、装備、こういうものをかなりふやしていくという、そういう考え方はあるのですか、ないのですか。
○政府委員(久保卓也君) この北富士、東富士両演習場周辺の部隊は、お手元に差し上げたとおりでありまするけれども、この部隊についての従来からの改変及び今後の改変、増強、その他一切の計画はございません。
○鈴木強君 それからもう一つ。長官、もし米軍が使用しなくなった場合に、あの演習場を国に返していくという——国有地に、県有地を含めて。そういうふうな趣旨の、それはまたそのときにあらためてやるのだという、どっちかの協定の中に入っていましたね。それについては事前に何か話をする、そういう見通しはあるのですか、ないのですか。その点だけ伺って終わります。
○政府委員(高松敬治君) 三月三十日の閣議了解の第二項の中に「なお、将来米軍が本演習場を必要としなくなったときは、本演習場内国有地等の地元利用面積の拡大について改めて検討する。」こういうことばが入っております。
○鈴木強君 返す見込みはあるんですね。返してもらえる見込みはあるわけだな。あると見ていていいわけだな。
○政府委員(高松敬治君) この点は、御承知のように、山梨県としては、なお国有地については非常に強い要望があったわけですけれども、その要望に必ずしも沿えなかった、そういう点から、将来米軍が本演習場を必要としなくなった場合にはもう一回検討してみよう、そういう了解ができたわけでございます。
○主査(川上為治君) 午後一時から再開いたすことにし、休憩いたします。 午後零時五分休憩 —————・————— 午後一時三分開会
○主査(川上為治君) ただいまから予算委員会第二分科会を再開いたします。 休憩前に引き続き防衛庁所管を議題とし、質疑を行ないます。 質疑のある方は順次御発言をお願いします。
○須原昭二君 私は、きょうは、大要して二つの問題点で御質問いたしたいと思うわけです。 まず一つは、自衛隊の現在の定員、そして充足問題。それにまず第一点をしぼりたいと思うわけですが、自衛隊の現在の定員は、私は防衛庁からいただいた資料を確認をする意味において若干数字を述べますが、間違っておったら御指摘をいただきたいと思うわけです。 総定員数は二十五万九千五十八名、陸が十七万九千、海が三万八千三百二十三、それから空が四万一千六百五十七、統幕が七十八、これで間違いがないかどうか。それから、私のもとへいただいた資料は四十七年の十一月現在の自衛官の充足状況でありますが、この充足状況が、陸が八六・五%、海上が九七・二%、空が九七・三%、統幕が一〇〇%、総計二万六千三百六十三名の欠員、八九・八%の充足率、これは確かであるかどうか。
○政府委員(高瀬忠雄君) ただいま先生のおっしゃいました自衛官の定数、相違ございません。それから十一月の充足率も相違ございません。
○須原昭二君 これは確かという前提の上で質疑を進めたいと思うんですが、現在では、その後の充足率がどうなっているかということが一つ。それから四十八年度の自衛官の定員増員の計画があると聞いておりますが、私が聞いた範囲内におきましては、増員計画は、陸が千、海が三千六十五、空が二千九百十八、統幕が五、こういうことに相なると聞いております。そういたしますと、昨年の十一月現在の欠員を調べてまいりますと、今度増員並びに従来までの欠員を補充をすると、四十七年十一月現在において——今年度一ぱいで三万三千三百五十一名を充足をしなければならない、こういうことに相なると思うんですが、その点の数字を確認をすると同時に、はたしてそれを四十八年度中に消化できるか、自信があるかどうか、この点について御質問いたしたい。
○政府委員(高瀬忠雄君) 最初に、その後の充足状況につきまして申し上げます。現在最も新しい、充足の状況がわかっておりますのは四十八年の二月末現在でございますので、それを申し上げたいと思いますが、陸上自衛隊は八六・八%、それから海上自衛隊が九六・七%、航空自衛隊が九六・三%でございます。 それで、次に四十八年の充足の可能性の問題でございますけれども、確かに自衛隊の二等陸・海・空士の総数であります十八歳から二十四歳の者の総数は逐次減っておりまして、さらに進学率が非常に向上しております。そういった状況、その他募集の環境はたいへんきびしゅうございまして、四十七年度は過ぎたわけでございまして、四十七年度は大体計画どおりの充足ができるという見通しでございますが、四十八年度につきましてどうかということにつきましては、四十八年度に増員がございまして、その分だけよけいに採用しなくちゃいかぬということでございます。で、募集の環境は先ほど申しましたように非常にむずかしい状況になってきておる。したがいまして、漫然としておったんではその充足はできないと思いますので、われわれはそういった事情を数年前から察知いたしておりましたので、隊員に対する処遇改善をするとか、それから自衛隊の中でりっぱに教育訓練を受けた者が隊外に出た場合に、それぞれ所を得て就職をするというようなことも十分にやらなくちゃいかぬということで、部内における教育訓練、それから退職前における所要の技術の教育をする、あるいは、そういうことをいたしまして、そしていい隊員を集めると同時に、量的にもこれを全うするという努力をしなくちゃいかぬと思うのです。 もう一つ申し上げますと、いい隊員が入ってくると同時に、中途で退職する者を防止するということも考えなくちゃいかぬわけでありまして、そういう点からいきましても、先ほど申しましたような処遇改善、その他の措置は非常に有効じゃないかと思いまして、そのことを進めたいと思っております。どうしても所要の定員は確保するための所要な努力をしていきたい、かように考えております。
○須原昭二君 いまの報告をいただきますと、陸のほうは八六・五から八六・八にのぼっているわけですね。海のほうは実は減っておるわけです。空のほうも減っておる。そういたしますと、陸のほうは非常に積極的で、充足をやられている数字が数字としてあらわれてくるわけで、私はいまの待遇の改善という問題については、いろいろの給与規定がございますが、国の関係、あるいは地方公務員の関係、これ、ばらばらでありますね。そういう点については、これは待遇改善については、同じ人間として十分にひとつ均衝のあるものにしてもらいたいということを要望しておきますが、いずれにしても陸上だけふえておる。海上あるいは空のほうは減っておると、こういう数字をいま聞いて、実は非常に積極的にやられておる陸上の問題に限って、特に当面問題にしたいのであります。 まず、充足の方法です。いかなる機関で、いかなる手段で募っているのか。聞くところによりますと、地方連絡部、あるいは都道府県、市町村の自治体。率直に申し上げますが、革新自治体はこれに対してはあまり協力をしておらないことは私たちも承知をしておりますが、この自治体の問題、さらに民間協力、大体三つに分けられると思いますが、その方法、手段、機関ですね。そういう点についてどう考えますか。
○政府委員(高瀬忠雄君) 自衛隊の募集は、御承知のように都道府県、市町村に委任をいたしております。都道府県へ委任している部分と、それから市町村に委任している部分はそれぞれ違いますけれども、直接的なところを申し上げますと、市町村では、志願者が応募をしまして、そして地連で試験をする。一方、都道府県、市町村のほかに自衛隊の地方連絡部におきましても募集をいたしておりまして、それで実際に採用の数からいきますと……
○須原昭二君 簡単でいいですよ。
○政府委員(高瀬忠雄君) 地連が主になってやっているというのが実情でございます。
○須原昭二君 大体、私が申し上げたとおりだと思いますが、そこで地方連絡部の任務と業務の内容について進めていきたいと思うのですが、地方連絡部で大体広報活動、そうしたみずから応募してくるもの、そして勧誘にいくもの、二手に私は大別されると思うわけなんですが、この勧誘はだれがするんですか。たとえば、広報官というのはそういう任務を与えられたものでございますか。その点をお尋ねしたい。
○政府委員(高瀬忠雄君) 実際には自衛隊募集には二通りあります。一般的に不特定多数の者を相手にいたしまして、そうして募集をする。街頭に宣伝車を出して募集をするというのがそれに当たりますけれども、そういった、いわば地連自身がやる一般的な募集の方法があります。それからそのほかに、いまおっしゃいました広報官というのがございまして、広報官が、一般的な募集もやりますけれども、個別的な人に当たりまして募集をするというような態様がありまして、両方、地連が全体の力を総合してやるのと、それから広報官が個々にやるのと二通りの行き方がある、いまおっしゃるとおりです。
○須原昭二君 時間の関係ございますので、なるべく要点をしぼって、合理的にひとつ御答弁をいただきたいと思います。 そこで、広報官でありますが、その個別的に広報官がやる行為について論を進めてまいりたいと思うんですが、全国で広報官は何名配置されていますか。
○政府委員(高瀬忠雄君) 約二千名でございます。
○須原昭二君 大体二千名というお話でございますが、その勤務時間は、やはり労働基準法で私はきめられておる時間内で行なわれるのが原則だと思うのですが、夜の夜中までやられるのですか、そういう点は認めておるのですか。
○政府委員(高瀬忠雄君) 募集その他、自衛隊のその他の任務につきましてのお話でございますが、通常の日課につきましては、あらかじめ通常の勤務の態様に即しました時間をきめておりますけれども、地連というような特殊な非常に困難な仕事をする場合におきましては、場合によりましては夜間に勤務をする、あるいは日曜日に出勤をして、広報あるいは募集の仕事をするというようなことはあります。それはその根拠でございますけれども、自衛官の勤務時間及び休暇に関する訓令というのがございまして、そこでさような勤務をさせることができるということになっております。
○須原昭二君 そこで、この二千名の広報官、各地方連絡部で統轄をされておるわけでありますが、募集人員に、獲得人員のノルマを与えておるのではないかと私は疑問を持っておるわけですが、その点はどうかということ。それから全国の地方連絡部に対して、各地方の連絡部に大体の目標獲得人員を割り当てておるというふうに私たちは聞いておりますが、その点はどうなっておるか。それから重ねて、時間の関係ございますから、私は早いから、局長は非常にゆっくり答弁されますが、時間を気にしますからなるべ早くしようと思いますが。 それからもう一つは勧誘に誘うときに、いわゆる物品あるいは食事、お茶等々を払っておるわけですよ、サービスしている。入るか入らないかわからない男をつかまえて、お茶を飲ませたり食事に誘ったりいろいろ経費を使って、個人のポケットマネーではしていないと思うけれども、そうした費用はどうなっておるのか、この点が二番目です。 それから三つ目は、広報官が一人を勧誘すると何かそれに報償金を出しているのではないかという疑いを持っているのですけれども、その点はどうなっているのか。 以上三つについて。
○政府委員(高瀬忠雄君) 自衛官の募集につきまして、特にノルマといいますか、そういったものを課しているというあれはございません。というのは、地連が都道府県にありますけれども、その都道府県でどの程度採れるかというのは過去の実績でわかりますので、大体計画を立てなくちゃいけませんから、そういったことで、大体この地連ではこんなところというふうな計画はございますが、それはどうしても採らなくちゃならぬという数字じゃございません。同様に、地連のあれにつきましてもそうでございます。 それから、二番目の、広報官には旅費、日当が出ているそうでございまして、そのうちから支払うということであります。 それから第三番目の、報償金というものは特に出しておりません。
○須原昭二君 旅費、日当を出されているということをいま聞いたのですが、旅費、日当というものは個人に支払われるものであって、その活動費なんですね。その中からお茶だとか食事だとか、そういうものを出しているのですか。そうすると、自分の負担でやっているということになりますね。そういうことになりますね。その点はどうですか。
○政府委員(高瀬忠雄君) これは、一緒にお茶を飲むわけでありますので、自分の負担で出してお茶を飲んでいるというふうに考えます。
○須原昭二君 この点については、ちょっと疑問がありますから、後ほどにこの問題は保留しておきます。 それから、この際、先ほどお話になりました各地方の連絡部に対して大体の過去の実績がある、それに従って大体の計画といいますか、ここら辺くらいは募集できるだろう、こういう案を立てられるというお話ですが、じゃ、私は率直に申し上げますが、各地方連絡部の過去の実績、これをひとつ資料として提出をしていただきたいと、かように思います。委員長を通じてお願いしておきます。 それから次へ進んでまいります。実は自分で応募する者と、広報官によって一それらは私あとで問題にいたしまするけれども、その食事を提供したりいろいろサービスをして引っぱってくる、勧誘をする、こういう勧誘をする者との比率というものはどういう比率になっておりますか。時間の関係がありますから早く。
○政府委員(高瀬忠雄君) 勧誘と言いますけれども、広報の一環でございまして、自衛隊の志願者はみな自主志願、自分の意思でもって応募するというたてまえでございまして、その辺さだかにこちらから働きかけたからどう、それから説得したからどうというものは区別しがたいと思います。
○須原昭二君 いまの答弁で、私は、何かみな自主的に入ってくるような答弁をされまするけれども、実際はそうではないのです。みずから訪れる者と勧誘をして誘った者とは必然的に資質が違っているわけです。そういう答弁では私は了承できないのです。現に、名古屋の愛知地方連絡部の佐藤副部長が三月十六日、名古屋南部鉄工会の溝口専務理事に会った際に、みずから応募する者は三割である。そして勧誘、まあ私たちで言うならばひっこ抜きですね。ひっこ抜きが七割だと、実は公言しているのです。そういう数字を県体的に彼らが言っているにもかかわらず、あなたは全部一緒のようなことを言うのですけれども、その点については了解できません。どうですか。
○政府委員(高瀬忠雄君) おことばを返すようでありますけれども、いまのお話の、こちらから勧誘してひっこ抜くというのは、まあひっこ抜きということはちょっとあれでありますけれども、まあ自衛隊の採用の場合におきましては、各人の意思を確かめまして、そして自衛隊に入りますと、入りたいということで入れるわけでありますので、勧誘によって強制的に引っぱってくるということはないと私どもは確信をしております。
○須原昭二君 要するに、入るという意思、それを起こすまでに誘導する行為のものと、みずから私行きますよと言って入ってくる者と区別せよと言っているんですよ。この点はまた後ほど問題にしましよう。 そうしたら、私は、みんな自分から進んで入ってくると、そういうふうな御答弁をいまいただいたような気がするわけですから、具体的に一つ一つ問題点を明らかにしたいと思うのですが、四十七年の四月六日、これはもう新聞にも明らかになっていますから、全部資料を持ってきております。名古屋の地下街で、家出少年が調理師になろうと思って食堂の底員募集の広告を見ていたら、うしろから、ぽんぽんとですよ、その広報官が声かけられて入隊を勧誘された。しかも、入隊日まではまだ期間があるから、したがって、ある民間会社へアルバイトに入社させて、その一時預りをやっておるトンネル会社があるということが新聞記事に堂々とここに出ておるわけです。ね、ちゃんと出ている。四十七年七月ですよ、青森県で、大畑町役場ですか、こういうところでは卒業者の名簿を依頼をして、そして来年高等学校を出る名簿をとって、それを一覧表にして入手をしている。これは勧誘に出かけることでしょう。こういうことを裏づける証拠ではございませんか。それから、まだ新しいんですよ、四十八年四月、今度は名古屋で、中日新聞に、ひどいですよ、これ。ちょっと待ってくださいよ。あまりたくさんあり過ぎますから、これ。にせ電話で、親にないしょで、悪どい自衛官の勧誘と。これは名古屋の西区の堀越町のタカクラ自動車という会社ですが、ここに住み込んでおる人が自衛官に勧誘されて、しかも未成年ですから、ないしょで連れて行って、母親にも連絡もせずに、だから本人の家族たちは西警察署に捜査願いを出して、初めて三重県の自衛隊に入っておるという事実がわかった、こういう問題がある。最近ではだいぶ少なくなったとは聞いておりまするけれども、アルバイトやあるいは就職さがしに職安に行くと、待合室で自衛隊に入らないかと、広報官がみずからその職安に来て勧誘している。私も現実に見ているんですよ。 そこで、労働省来ていますね。労働省の職安局長に聞きまするが、労働省の職安局は、昨年の三月、全国の職安に向けて、行き過ぎな勧誘に注意せよという局長命令を出されましたね。どうですか。
○政府委員(中原晁君) 御指摘のとおり、三月に出しました。
○須原昭二君 昨年三月出された。過去にも出された経過があるはずです。三十年、三十三年と二回出ていると私は記憶をしておりますが、どうですか。
○政府委員(中原晁君) 御指摘のとおり、三回にわたりまして通達をしております。
○須原昭二君 三十年に出て、三十三年に出て、しかも昨年の三月に出ていると。こういう経過をたどっていくと、みずから進んで自衛隊に入ってくるということではなくて、何度も忠告をしているにもかかわらず、広報官は堂々とやっておるんだ。幾たびか歴代の長官はあやまっているはずです。なぜ、そういうことがとまらぬのですか、どうですか、大臣。
○政府委員(高瀬忠雄君) 最後の、いろいろ御指摘がございましたので、あれでありますが……
○須原昭二君 なぜ、とまらないのか、その理由を問うている。理由ないでしょう。
○政府委員(高瀬忠雄君) いま御指摘になったようなことがございましてはいけないということで、従前から陸上幕僚監部、それから方面隊、それから地連というようなことで、いろいろと注意をいたしておりまして、その後、ただいま最後に御指摘になりました職安におけるその募集などにつきましても、十分注意をいたしまして、さような誤解を受けることがないようにということで努力をしております。 それから先ほどの、その両親あるいは身元引き受け人などに無断でやるというようなことは非常にまずいことでございます。で、できますならば、やはりその本人が会社につとめている場合でありますならば、その会社の責任者と十分話し合いを遂げて、そうして退職をして、そうしてりっぱに自衛隊へ入ってくるというような姿勢でいかなくちゃいかぬというようなことで、そのつど姿勢を正すように、私どもといたしましてはいろいろ指導をいたしておりますけれども、たまたま御指摘のようにいろいろな問題が……
○須原昭二君 たまたまじゃないよ。
○政府委員(高瀬忠雄君) というようなことは、非常に残念なことであり、今後も注意しなければならぬ問題であると思います。
○須原昭二君 たまたまとおっしゃるのですけれども、職安局ですら三十年、三十三年、そうして昨年と、何回かやっているのにもかかわらず、それが守られていないところに問題があるのですよ。なぜ、守られないのか。上と下とあなたたちは連絡はつかないのですか。ここに警察庁見えますか。先ほども職安に就職さがしにくる人の問題が出ましたけれども、最近では、自動車免許をとる試験場や教習所に自衛官の募集案内の看板を、特別に一コーナーつくってあります。一コーナー。自衛隊では各種自動車の免許が給料をもらいながら習得できるというポスターが展示をされているのですよ。ここに証拠にちゃんと写真を全部とってありますが、これは愛知県の自動車学校です、平針の。一室、コーナー全部とって、あとから見ていただければわかりますが、全部でかでか出ているのです。これはほんとうにわれわれは見ていて、これはポスター実は見ておると、うしろからぽんぽんと肩をたたいて、自衛隊へ入らないか、こういう場所になっているはずです。それで、しつこく住所、氏名、年齢を聞くのです。警察庁は、こうした自動車免許証をとりにくるような青年を、あたかも自動車免許証というものを売りものにして教習所や試験場で勧誘することを認めさしているのかどうか。私はまさに利益誘導的なこういう宣伝方法というのは非常に好ましくない。したがって、少なくともそういう自動車学校や試験場に、この利益誘導的な広告掲示というものは禁止すべきだと思うのですが、その点は警察庁どうお考えになりますか。
○説明員(加野久武男君) お答えします。運転免許試験場等の掲示板にポスターを掲示することにつきましては、行政機関相互の協力といたしまして、他の行政機関の要請があった場合は、試験場の業務に格別の支障がない限り、たとえば防火運動、防災運動等のポスター、あるいは国家公務員、地方公務員等の募集ポスターなど掲示いたしておるところでございまして、自衛隊員の募集ポスターについても同様の取り扱いをいたしておるところでございます。
○須原昭二君 そういう利益誘導的な事項を書いた、事項の問題だけは、単純にこういうものならまだわかると思うのですよ。そこでポスターのことについて若干お話ししますが、こういうポスターは、自衛隊に限ってどこへ張ってもいいというのですか。個人の家へでも、あるいは工場の玄関でも、無断で張ってもいいんですか、その点をお尋ねします。
○政府委員(高瀬忠雄君) ポスターを張る場合に、個人の家とか、それから工場に無断で張るということはいけないことだと思います。これは了解を受けまして、そうして張るというたてまえでなければいかぬと思います。
○須原昭二君 そうしたら、確認をしておきますが、黙って張ったものについては、めくってもいいですね。民間では、官公庁が張ったんだと、したがって、これをめくると軽犯罪法で引っかかるということで、おそれて一々通告をして取りはずしているんですよ、めくってもいいですね、無断でやった場合に、どうですか。
○政府委員(高瀬忠雄君) 今後、無断で張るようなことはさせないようにいたしたいと思います。
○須原昭二君 さらに具体的な問題点に入っていきたいと思いますが、たびたびの問題点にもかかわらず、最近の自衛官の募集のやり方は、まさに傍若無人ですよ、悪らつきわまる。私は具体例をこの際発表したいと思います。 所は名古屋の南部、南部といえば臨海工業地帯を控えておる工業地帯でありますが、非常に多くの中小零細鉄工所の多い地域です。その中小鉄工所の組織であります名古屋南部鉄工会参加の企業でありますが、まさに白昼強盗にもひとしい強引な勧誘が行なわれているんですが、まずそれは具体的に私はひとつ一社をあげます。なぜ一社をあげるかというと、これらの中小企業の鉄工所は、まあ率直に申しまして、中には防衛産業の下請の下請の下請くらいやらされておりますから、防衛庁のことをあまり言うと仕事が回ってこぬじゃないかということで泣き寝入りをしておりますから、代表的なものを私は一つ取り上げたいと思うんですけれども、それは全国金属労働組合という組合がありますが、この労働組合の大会へ行って私は初めてわかったわけなんです。 名古屋市の南区の南陽町に本社を持ち、分工場は豊田の駒場にあるわけです。株式会社アキタ鉄工場です。この駒場工場につとめておる全国金属アキタ鉄工支部の組合員であります加藤初太郎、昭和三十年三月二十七日生まれですから、もちろん未成年者です。不幸にして彼は親も兄弟もありません。したがって、名古屋の孤児院であります和親館という養護施設で育って、中学を終えて直ちにアキタ鉄工所へ入社しておる。そうして社長が実は身元引き受け人、仮の親になっているわけです。そして四十五年四月入社しておるわけですが、先ほど指摘をしたように、みずから参加をするならばともかく、広報官が強引に勧誘をしているんですよ。広報官の名前もはっきりしましょう。地方連絡部の渋谷茂男広報官です。昨年十月から今日なお問題になっております愛知県自動車学校で先ほどの広告を見ておる。ちょっと私は個人のことを申し上げて恐縮でありますが、この加藤君は何べんやっても試験が受からぬ。たまたまその自衛官の募集を見ておったら、うしろからたたかれて、自衛隊に入らないかと誘われた。何も言わないうちに、住所と氏名と生年月日を教えよと、くどくど言われるわけですね。自衛隊へ入ると免許証がとれますよ、給料ももらえますよ、一石二鳥じゃないか、こういうことを言われるんですね。それで、次の試験をいつ受けるんだ。次の土曜日だ。たまたまその土曜日もまた落ちちゃった、免許証とれなかった。そうしたら、また同じ渋谷がやってきて、もう自衛隊入ってとりなさいよ。そうして今度は強引にこれを連絡部へ連れていって、簡単なテストをし、そうして目の検査をしたそうです。そうしてオーケーだ、合格だと、こう言うんです。本人はぼやっとして、ちょっと私に言わせるなら、あまり人のいいのか、ちょっと頭がにぶいのか知りませんけれども、まあ成績はどうかと思いますけれども、そういう個人的な指摘はしたくはございませんが、事実を明らかにするために言わざるを得ないんです。本人も、自衛隊に入ると車の免許がとれるから、少しいいなと考えたがと率直に言っています。しかし、よくよく考えてみると、車の免許だけが人生のすべてではない、すべてではない。こういうことを思って、まあ工場長の大岩さんという人に相談をした。工場長も困りまして、十一月の六日に、本人は入隊の意思がない、誘いはやめてくれ、こう地方連絡部に連絡をしておる。その後再三にわたって、実は渋谷という男からその独身寮に電話がかかってきておるんです。電話の名前は全部隠して、そうして呼び出しをしている、しつこく入隊を勧告しているんです。ずっとそれが続いているんですよ。よくもひまがあると思うんですね、広報官というのは。半年もかかって一人の男をしつこく追い回す。ことしの二月七日、今度は本社の専務取締役から再び、本人の入隊の意思のないことを確認して、電話で地方連絡部に抗議したんです。しかるにも、その後なお再三にわたって夜間に独身寮に電話がかかってくる。 ついに、問題は二月の二十一日ですよ。夜八時、無断で会社のゲートをあけて、しかも工場の中から歩いて大体百メーターか二百メーターぐらい先ですよ、奥に独身寮があるにもかかわらず、その独身寮の中に入ってきて、そうして本人を連れ出していく。写真にも、ゲートがあって、無断で入ってはなりませんと表示がしてあるんです。このゲートをあけて、この奥にあるこういう寮へ無断で入ってきて、そして引っ張り出していく。まさに私は言語道断と言わなければならないわけです。そしてまた三月下旬入隊はもう迫っておる、三月からだ、三月までに何とかせぬと、早くしたほうがいいということで、また翌日今度は来て三人がかりで引っ張り出して、自衛隊のジープの中に入れて説得をする、何とも言えぬ。それで二月二十八日にまた来るぞということで、二月二十八日の午後八時三十分、今度は自衛隊の車でまたもう一ぺんやってきている。同じように無断で工場のゲートをあけて入って、寮の中に入ってきて、そうして本人出てこい、本人は実は食事をしておらない、そうしたら、食事はおれが食べさせてやるから出てこいということで、実は引っ張り出されてしまったわけです。しかし、不幸にしてその寮から、だれも知らなかったんですけれども自衛隊の車に乗せられて近くの二千メーターくらい離れておりますが、藤田屋というレストランがあります。それへ行く途中に、国道の一号線と豊田街道の交差点でこの車が事故を起こしている。衝突です、衝突をしてしまう。 そうしたら、どういうことをやるんですか、逆ですよ、今度は。けがをしておる加藤君に三百円やって、食事だけして帰れと言うんです。帰れと言うんです。そうして出てきた警察はその調書をとった。その後、実は三月三日、三月十四日、加藤君の診断書をここに私は二枚持ってきておりますが、一カ月半の加療を要する、むち打ち病ですよ。何ら一片のあいさつもないんです。こんなばかげたことがありますか。私の秘書に命令をいたしまして、三月十四日、事故が起きてから半月たっていますよ、安城署へ行きました、そうして調べた。そうしたら、事故の報告書の中には物損事故だけです。人身事故の届け出は出してありません、出していないんです。しかも、同乗者の項目にも加藤君の名前は載っていないんですよ。だから、うちの秘書が行ったんですから、警察も驚いて、さっそく自衛隊に連絡とったんでしょう、同じ官庁同士ですから。そこで初めて、三月十六日に、専務から抗議したら見舞いに来たという始末です。きょう実はこの問題について、名古屋のほうの朝日新聞は、実は新聞に朝、すでにどっから連絡があったか知りませんが記事に出ている。小川一佐は、事故をやった瞬間においては本人は痛いとも言わなかった、翌日医者にかけるつもりだった。訴えなかったら、医者にかけるというような気持ちも起きてこぬでしょう。こちらが言ったから、初めて十四日に見舞いに来ておいて、いまになって、訴えやしなかった、翌日医者にかけると、翌日かけてないんですよ。こちらの会社のほうの力でみんな処理をしておるわけです。 こういう実態を考えるときに、まさに私は今日の自衛隊のこの広報官のやり方というのは言語道断と言わなければならないのですが、長官、よく聞いていただいておりますから、こういうことが許されていいんですか、私は長官に一ぺん御意見を承りたいと思う。
○国務大臣(増原恵吉君) お話を聞いておりまして、そういうことはあってはならぬとかたく信じます。私のほうでも、具体的な問題については事情を取り調べて厳重な処置をいたしたいと思いまするが、将来にわたりまして、一般的にいやしくもさようなことがあってはならないことを広く一般に厳戒をいたしたい、かように考えます。申しわけないことであると思います。
○須原昭二君 中小企業庁長官見えますか。そこで、いま中小企業というものは大企業よりも給料よく払っているんですよ、人が来ないから。ほんとうに働く若い若年労働者というのは、中小零細企業にとっては金の卵だと私は言いたい。この中小企業の労働者を、家屋不法侵入、会社側のたび重なる抗議にもかかわらず、組合からも抗議をしておるにもかかわらず、身元引き受け人の了承もなく、人さらいにもひとしいようなやり方で強引に勧誘していく。そのあげく、けがをさせ、放任している。全く許されないと思うのですけれども、こういう中小企業の立場に立っている長官としては、こういうことをどうお考えになりますか。その点について長官のひとつ御意見を承りたいと思う。
○政府委員(森口八郎君) 御指摘のとおり、最近の中小企業の経営者の最大の問題点は、労務者の確保とその定着であります。幸い中小企業の景況もよくなりつつございますので、賃金を上げ、あるいは職場環境をよくするというような努力がだんだん打たれておるところでございます。また従業者のほうでも、一面から申しますと、最近の労働者は、必ずしも賃金がいいからそこの企業につとめるということではございませんので、やはり働きがいのある職場に就職をしたいということで、必ずしも中小企業を排撃するというような基本はないわけでございます。いずれにいたしましても、製造業、商業通じまして、中小企業はやはり労務者確保が一番大事でございますので、そういう点について、さらに中小企業を誘導していきたいと思うわけでございますが、先生が御指摘のような事例は、まさに中小企業の側から申しますと非常に遺憾な事態だと存じます。私のほうでも、防衛庁長官が言われましたとおりの状況でございますので、関係各省庁とよく連絡をして、問題のないように処理をいたしたいというように考えております。
○須原昭二君 本人は、加藤君はいろいろそれは、多少はまあ免許をとりたかったという時点においては、ふらふらとした意向があるかもわかりません。私は正直に言いましょう。しかし、起きたような事件について、本人はいま苦痛をしておるのですね。むち打ち病で、なおるかなおらないかわからぬのですよ。一カ月半の診断書がここにありますけどね。この本人の苦痛、労災にもかかれませんよ、事故ですから。会社の負担で休業補償をしていまやっているわけですね。中小零細企業にとっては、この上もない求人の問題もさらに取り上げられて、また補償までさせられて、こんな苦々しい災難というのは私はあり得ないと思う。そういう責任と補償、まあそういうことをやったやつは処分すると、いま長官からおっしゃいましたけれども、補償等々、あるいはこういう災難になっている。自衛隊というのは中小企業の存在なんかどうでもいいとお考えになっておるのか、自衛隊は。その点だけはっきりさせていただきたいと思う。
○国務大臣(増原恵吉君) せんだって、中小企業の従業員に対して、ダイレクトメールを企業主に無断で出したという事例を指摘されました。私から、中小企業に向かって企業主の承諾を得ないでそういうダイレクトメールというような勧誘措置はいたしませんということをお答えをし、その措置を、念のためあらためてまた措置をしたわけでございまするが、中小企業等に企業主の承諾なしに募集行為をいたすことはよくないと考えております。いままでもそういうことのないようにというふうに指導をしておると私は聞いておったわけでございますが、さようなことが起こりませんように、十分徹底をするようにいたします。
○須原昭二君 ほんとうにこの問題はたび重なって、各歴代の長官が、陳謝なり、こういうことは絶対やりませんと言われながらも、続いているところに一つ問題点があるわけで、実は、その後私ずっと調べてみました。参考までに申し上げておきましょう。 この会社では、三十七年の十一月一日の晩に、大分県から来た神田君、あるいは青森県から来た成田君、長崎県から来た林君、宮崎県から来た秋山君、すべて中学校を卒業した者、十六歳です。みんな身元引き受け人は社長がなっております。会社にも寮の責任者にも無断で、夜の夜中に二、三台のジープがやってきて、事前に連絡がとってあったのでしょう、その工員と、その手荷物、衣類、全部荷物をジープに乗せて連れ去ったことがあるのです。ですから、こういうことをやってもあまり文句は言わぬ。もちろん抗議に行ったけれども、これは個人の意思で入りたいと言ったんですから、集めて持ってきたんですと。こう言って、当時の愛知地方連絡部は釈明をしていますが、とられてしまったらもうあとの祭りですよ。しょうがないわということになってしまっておるわけですが、こういう実績があるから、これはやったって甘い会社だと、だから堂々と門を入ってきたり、寮へ入ってくると私は思うのです。 この会社を私は一つの代表的な一例として取り上げたのですが、実は、これらの鉄工所が結集している名古屋南部鉄工会というのを調べてみました。参加会社が二百三社あります。大体その勧誘引き込みの対象になっておるのが三十名から七十名ほどのまさに零細な鉄工所の工員が対象です。そういうことで専務の話、溝口専務さんの、いろいろ調べていただきまして、集めましたところ、企業の大半ですよ、大半が何らかの形でひっこ抜かれているんです。しかし企業は、先ほども申しましたように、何らかの形で、ある会社は、鉄工所は、防衛産業に関係がある三菱だとかいろいろ関係のある会社の下請の下請をやらされているから、もしこういう問題を防衛庁に持っていくと、また親会社から、防衛庁のことをあまり言うなよということで言われるのじゃないか、受注がこぬのではないかということで泣き寝入りで黙っておる、ひとつぜひ問題にしてくれってこの鉄工会からも私は要請を受けているわけです。名古屋南部鉄工会というのは中小企業庁はよく知っておるはずです。名古屋で鉄工関係では最もすぐれた協同事業をやっている。そうでしょう。うなずいておられますから、ほんとうにそうです。集団求人については、全国のトップを切って、九州や北海道で協同事業として職安の皆さんの協力を得て積極的にやってきた歴史を持った組合なんです。遠く九州から東北から走り回って集めてきた労働者は、お話を聞きますと、一人当たり少なくとも十万円から——一人当たりですよ、十万円から二十万円の支度金や経費がかかると言っている。ほんとうにそういう実態を考えると、こういう強引なやり方で中小企業の労働者、若年労働者を取り上げでいくということは、まさに自衛隊は、中小企業なんかつぶれてもいいんだ、自衛隊の隊員だけふやせばいいんだというお考えに立っているんじゃないか。こう断言をしても私ははばからないわけであって、少なくとも、いま長官がおっしゃったように、もちろん入隊をする問題については個人の自由です。これはわれわれも認めます。少なくとも未成年者であるということ。少なくとも未成年者であるから、独身寮に入っておるならば、その身元引き受け人になっている企業の責任者に何も事前に話もせず頭越しに持っていくことは、この際ぜひともやめてもらいたいと思う。 中小企業の経営のために、これは中小企業庁長官にも、ほんとうにあなたたちのめんどうを見ている中小企業が、いまや存亡に立っているんですよ。この最も重要な求人問題を、ごく簡単に、こういう強引なやう方でとっていくということは、まさに私は断腸の思いだと思う。長官、ほんとうに幾たびかの長官がみんなそう言ってこの委員会だけの答弁は越してきているわけです。もう二度とこういう委員会で——先ほど局長が言うように、何だかあたかもみんなが好んで入ってくるというような言い方をされましたけれども、私は現実にいって、佐藤というあの副部長が言ったように、みずから入ってくるのは三割、勧誘に行くのが七割だという実積を堂々と言っているんです。この実態を考えたときに、長官、ぜひともひとつ頭越しということだけはやらないように、二度と再びこういう事件が起こらないように、起きた場合には、その担当者はもちろんのこと、その上部であるところの責任者というのは処分をする。そのぐらいの明確な指示、通達をしなければ、あとを断たないと思う。私は、防衛庁というところは、いかに国会で論議をしても、いかにここで美辞麗句をあげて、こうしませんと言っても、何かまん中で真空の層があると思う、指示、通達が下へおりていないという。現実にやってきた人間の名刺を全部持っていますよ、私は。長官、再びもうやらない、もしやった場合には処分する、そのぐらいの明確な答弁をきょうはいただきたいと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(増原恵吉君) いま申されました具体的問題などは、もう言語道断でございまするが、広く申されまするように、中小企業へ頭越しに募集に出かけるというふうなことは、厳重にやらさないように示達をし、励行につとめます。これに反したものについては、適切な措置、処分をいたします。
○須原昭二君 ぜひとも、もう二度と中小企業の非常に苦しんでいるこの求人難の実態に、自衛隊がそういう行動をとらないように、再びひとつもう私は懇願しますよ、そういう気持ちです。どうぞひとつ二度と再びこういう問題が国会や各地方議会で問題にならないように、ぜひとも善処を願いたいと思って——時間がございますから非常に早口で、もっと言いたいことたくさんございますけれども、この程度でやめておきたいと思います。 次は、ちょっと方向を変えまして、今度は施設庁のほうへまいります。 昨年、ちょうどこの防衛庁の関係の予算の分科会で御指摘をいたしまして、当時の防衛庁長官でございました江崎真澄先生から私に、この春日井市の弾薬庫、高蔵寺の弾薬庫の撤去について質疑をいたしたときに、私は撤去せよと、こう言ったのですけれども、撤去とは言われませんでしたけれども、移転に全力をあげる、こう確約されております。その後いかが経過をたどっておるのか。特にこの問題を取り上げたのは時間的な制約があるからです。弾薬庫は、御案内のとおり、その大半が未使用のままになっております。古い昔の帝国陸軍の弾薬庫であって、その施設の大半が何か未使用、あまり使っておらないそうです。しかし、特にその周辺には、東海地方においては一、二を誇る高蔵寺というニュータウン、これは住宅公団が中心になって雄大なニュータウン計画が進められておる地帯であり、そうしてそのニュータウン計画の第一、第二、第三工区はすでに完成をいたしているわけですが、第四工区が弾薬庫の周辺、その該当地、すぐ隣接区域でありまして、したがって道路が行き詰まり、排水、用水関係は全部行きどまり、こういう状態に実はなっているわけです。したがって、弾薬庫を移転させなければこのニュータウン計画というものは確立をしません。したがっていまでは、もしこれを早くやってもらわなければ商店街の計画、小公園、学校、保育園、そうしたものの計画を、都市計画を全部一ぺんに変更しなければならないという時間的な要請に迫られて、昨年私はこの席で質疑をしたんです。そうしたら江崎長官は、この問題については、ぜひ早急にこの移転に全力をあげる。私は撤去と言ったんですが、江崎長官は移転ということばを使われたわけですけれども、その後どういうふうな推進状態になっておるのか、この点をひとつ明らかにしていただきたいと思います。
○政府委員(長坂強君) 昨年のこの委員会での御討議もよく承知をいたしておりますし、それからその後名古屋施設局長、それから日本住宅公団の名古屋支所の連絡、それから名古屋防衛施設局長をして愛知県などにも連絡させておるわけでございますけれども、実情といたしまして実ははかばかしくいっておりません。これは非常にこの基地関係の中でも格別むずかしい問題であるというふうに私ども感じておりまして、名古屋局長の相談も受けておりますけれども、実情といたしましてははかばかしくいっておりません。ただ、昨年の長官の御方針、それから現在も増原長官から、よく日本住宅公団の代替地の取得という点について、防衛庁としてもできるだけの協力をして、できるだけ早く実現を見るようにという御指示をいただいておりますが、実情といたしましては非常に難航いたしております。
○須原昭二君 一年たってまだ難航だという話なんですね、進捗状態は全然進んでいない、ゼロということですね、どうですか。
○政府委員(長坂強君) 名古屋局長をして大いに督励はいたしておりますが、なかなかはかばかしくまいらない。地元に反対もあった経緯などもございまして、住宅公団のほうでも非常に何といいますか、名案が現在のところなかなか見出しがたくて、非常に困っておるというような状態でございます。
○須原昭二君 前の長官も、施設庁に、もうそこでほんとうに何とかしてやれよと言って私語でやっておられたような状態なんです。大臣に言って申しわけないんですが、大臣は六カ月くらいでぽっぽ、ぽっぽとおかわりになり、局長はぽっぽ、ぽっほと栄転をされる。あとは野となれ山となれというものの考え方では、どんなにこんなところで審議をしてもだめですよ、どういうふうにされるんですか。この問題について、決意のほどを聞きたい。
○政府委員(長坂強君) これは、実際住宅公団とも愛知県とも相談をいたしまして何とかしたいと思っておりますが、なかなかはかばかしくいかなくて困っておる状態であります。
○須原昭二君 移転をするという、少なくとも予算委員会で移転をするという確約をしておいて、何とか何とかでは、この場合は済みませんよ、これは。きょう初めてというんならいいんですよ、一年も前のことじゃないですか。一年たっても何とかまだ目標もばく然として、もう雲のあちらにあるようなお話では了承できませんよ。責任というものをどう考えられるんですか。国会は、何でもあれは言っておればいいんだ、そのときだけ答弁しておけばいいんだというお考えですか、どうですか。
○国務大臣(増原恵吉君) いま参事官からお答えをしたとおりでございますが、私が昨年七月防衛庁長官になりまして間もなく、このことについての報告を受けました。江崎長官の御答弁等のことも承りました。これは江崎長官も、すみやかに移転をさせるとお答えになったんですが、これは文字どおり移転でございまして、日本住宅公団のほうであそこを使わしてくれと、代替地を自分のほうでさがすということで、よろしい、けっこうですと。さがしてくだされば移転をいたしますという約束になっておったようでございます。住宅公団でもいろいろやってもらって、候補地を見つけたりしたこともあったそうでございまするが、いざ具体化となると、その候補地で反対になりまして、具体化ができないということで、いまだに決着がつかないんだという報告を受けました。いま参事官が申しましたように、それはひとつ早く何とかわれわれのほうも、住宅公団が見つけてくれたらということでなしに、われわれのほうも一緒になってさがして移転をするようにしてくれということを指示をしたわけでございますが、なかなかにこの移転先というものが、一番やっかいなのが弾薬庫でございまして、なかなかに見つからぬということで、一時のがれを国会で言うているというふうにおとりになられまするとまことに私どもも困惑、残念でございます。十分の努力をいたしておりましたが、いまに至っておる。しかし、なお一段の努力をいたしまして、移転地を見つけるということにいたしたいと。これはもうただ申しのがれをする意味でなくて、その点は十分、係の者にも指示をし、係の者も十分そのつもりで一生懸命やっておるということでございます。
○須原昭二君 非常に不満足ですがね、率直に言いましてね。少なくとも、意思があったら予算ぐらいは計上しておいてもいいと思うのです。予算にもないんです。だから、努力する意思がないんです。ですから、少なくとも追加予算でもいいですからね、本年度中に、来年の予算委員会までには、こんな問題が出てこないようにひとつ処置をしていただきたい、こういう点を要望しておきます。 その弾薬庫を撤去せよ、あるいは移転をせよという、まあ表現はいろいろありますが、こういう大きな県民の声があるにもかかわらず、今度は逆に、撤去どころか、今度は岐阜県にあります岐阜駐とん部隊をこの春日井に持ってくるのですね。春日井市の西山の春日井駐とん地にね。これはまた陸軍の弾薬庫のあとですよ、豊川から来た第一〇施設大隊のいるところ。この施設大隊が移動するというならまだ話がわかる。しかし、今度来るのは第一〇対戦車大隊という戦闘部隊を移動するという計画があるそうですが、事実ですか。事実かどうかということ。
○政府委員(久保卓也君) 事実でございます。四十九年度に一応予定しております。
○須原昭二君 いま久保さんから、四十九年度に予定をしておるということでありますが、それについて若干質問をいたしたいと思います。 春日井市や各務原市、両方に分けて移駐をさせるそうでありまするけれども、三月二十三日、陸上自衛隊第一〇師団、村木師団長ですか、これが現地で新任のあいさつの中で移駐計画について発表したそうでありますが、この春日井市あるいは各務原両市においては、事前に連絡がなかったと言っておりますが、事前の連絡はしなかったんですか。
○政府委員(久保卓也君) 私のほうでは具体的な地元との折衝については聞いておりません。
○須原昭二君 各務原の市長さんは、移転計画の内容があいまいで、事前に十分な相談は受けてない、前もって市に対して通告してほしいと、こういう新聞談話を出しております。小島春日井市長は、連絡はあったけれども、現在ある施設大隊と同じ程度の部隊という表現で、少なくとも戦闘部隊、対戦車大隊というような戦闘部隊が来るというふうには私たちは聞いてなかった。ここにも自衛隊の性格が私、あらわれてきておると思うのです。ほんとうのことを言ってないんですよ、施設大隊が来るんだと。ほんとうに来るのは戦車大隊という戦闘部隊が来るのです。こういう真実を曲げた、そういう連絡の方法、市長を遇弄するというのも、それは市民を遇弄するといっても私は過言でないと思うんですが、ほんとうに遺憾だと思いますが、どうですか。
○政府委員(久保卓也君) 具体的な折衝の模様を存じておりませんでしたが、当然、これを現在おりまする約六百名足らずの施設大隊を中心にする部隊に加えて、小規模であれ、どういう部隊がくるかということは、十分に地元の方々に了解を求めた上で移動計画を立て、移動するのが適当であると確かに思います。
○須原昭二君 それはどういうことかといいますと、弾薬庫を撤去してくれ——まあ長官のことばを借りれば移転をするということになりますが、移転をせよ、撤去せよという声が濃厚に強いところへ、その上へですよ、この戦車大隊というような戦闘部隊を持ってくるというのは、まさに遺憾といわなければならない。同時に、その春日井駐とん地は二十四万七千平米あります。すぐお隣は小学校ですよ、小学校。東隣はこの春日井市の市営の道場山団地という団地があるんですよ。従来のような施設の部隊のような静かな——静かというと語弊がございますが、まあ施設部隊というような非戦闘部隊ならともかく百歩譲ってもいいと思うけれども、少なくとも戦闘部隊なら武器の取り扱いもするでしょう。訓練もするでしょう。そうした周囲の教育環境あるい生活環境の実態からいって、きわめて私はゆゆしき問題だといわなければならないわけです。春日井市民が特に従来主張してきた弾薬庫はそのまま、しかも隣には、その市内には小牧基地、御案内のとおり、あの騒音が激しい小牧基地があるんですよ。そこへもってきて戦車大隊をまた移駐をしていくという、市民感情を無視したこと、さらに刺激をするようなことはどうしても再考していただかなければならぬと思うんですが、それはどうですか。
○政府委員(久保卓也君) 弾薬庫のほうは、従来、長官も申されましたように、防衛庁の大きな問題として取り組んでいるわけでありますが、この新たに移動を予定しておりました対戦車隊でありますが、約百名ばかりのものであって、比較的小規模のものでありまするので、御了解が得られるのではないかというふうに思っておったところであります。いうまでもなく、この狭い日本の中で自衛隊を置く適地というものはなかなかございません。また経費の節減ということも考えておりましたので、既存の春日井駐とん地を選んだわけでありますが、ここから除外するということをここでお約束するわけにはまいりませんけれども、そういった御事情も十分に検討さしていただきたいと思います。
○須原昭二君 いまのお話だと、いまここでは回答ができぬというお話は私もわかります。一局長だけで何とかできないということはよく事情わかります。しかし、少なくとも自衛隊が、弾薬庫の問題、基地の問題、小牧基地の問題等々山積をしている春日井の市民の感情なんかどうでもいいというふうに考えられているのか。計画は計画だと、あくまでも推進をするんだと、そういうお考えなのか、この際はっきりしておいていただきたい。
○政府委員(久保卓也君) 現在、部隊の移動につきましては、勇往邁進ということはやっておりません。立川その他でもいろいろ地元の方々に御了解を得るための全力を尽くしているところでありまして、この春日井の駐とん地につきましても、例外であってよろしいわけではないと思います。
○須原昭二君 いまの答弁を前向きに私は解釈をして再考願いたいと思います。 そこでもう一つ、いまお話がございました四十九年にやる、一〇師団の師団長も四十九年四月以降に移転をすると現地で発表しているわけですね。聞くところによると、何か今度の予算に出ておるそうですね、これ。予算の先取りですよ、これ。四十九年四月以降、来年度やることが今度の予算に出ているそうだが、どこに出ておるんですか。予算の先取りですよ、これは。
○政府委員(久保卓也君) 現在、施設費といいますのは、総合的にいろいろの計画を立てておるわけでありまして、他の費目と同じで、実施の場合に変わってまいるわけでありまするけれども、一応の積算内訳としましては、いまの部隊の分といたしまして約百七十万円の経費が計上してあるようであります。
○須原昭二君 百七十幾らでした……。
○政府委員(久保卓也君) けたが違っておりましたが、一億七千百五十万円であります。
○須原昭二君 一億七千……。
○政府委員(久保卓也君) 百五十万円であります。
○須原昭二君 どうですか、それ。四十九年四月以降やるんですよ。それをなぜことしの予算に出さんならぬですか。私が言っているのは、先取りでやるんじゃないか。防衛庁は先取りの専門家ばかり集まっている。どうですか。
○政府委員(久保卓也君) 通常の場合は、部隊が移動いたしまするときには、地元の御了解を十分に得て行くたてまえにいたしております。しかしながら、部隊の移動計画そのものは防衛庁長官が決定される事柄であります。そこで、いまの防衛庁内の計画といたしましては、四十九年度に部隊の移動を考えておりまするので、それを実施するためには四十八年度で手当てをしなければならない、そういう意味での予算計上であります。
○須原昭二君 そうすると、先ほどの答弁は、市民感情をこわさない、これも十分に考慮する、こういうふうに私は承ったんだけれども、もうすでに予算の中へ入れちゃっている。予算というのは架空のものから積算をしてくるんじゃないですよ。そうしたら、もうこの計画は絶対引っ込めないということなんですか。先取りの問題については若干問題がございます。この点は保留します。ただ、問題は、予算の中へ出してしまったものを、未執行にするなら話がわかりますよ。予算に出てきたらこれは実行するのはあたりまえのことなんです。だから、再考するというようなことは考えられないでしょう、どうですか。
○政府委員(久保卓也君) 現在の防衛庁の計画といたしましては、四十九年度に部隊移動をしたい。そしてまた、その部隊を移動するにあたりましては、地元の御了解を十分に得るように努力をいたしたい。その間、地元とのいろいろな話し合いの中でどういうような結果あるいは結論が出るかわかりませんが、現在の計画としましては、地元の了解を得た上で部隊の移動を考えるということで、四十八年度の予算計上を手当てする。その間、地元との折衝は十分にやりたいということは、両方並行してやるべきであろうというふうに考えます。
○須原昭二君 久保さん、あんたは答弁が非常にうまいんだよ、ごまかすことが。私はそんなことを言いたくないんですがね。これは非常に問題があると思う。ちょうどわが党の国対委員長の鈴木先生も見えますから、この問題は保留したい。しかし、ぜひともこの問題については再考願いたいと思います、事業計画は。この点を要望しておきます。 それからこの問題点をずっと全国的に見ておりますと、これらの移動計画というのは、第四次防の一環として、いわゆる駐とん地、基地、この機能集中の強化をはかっているようなきらいが私あると思うんですが、その点はどうですか。
○政府委員(久保卓也君) 陸上自衛隊につきましては、たとえばホークの部隊をつくりますとか、あるいは施設関係の部隊を整理統合いたしまするとか、あるいは沖繩に部隊を派遣するために他の部隊を整理統合するといったような要素がございまして、その間、全般的な整理もございまするけれども、特段の部隊につきましては、大体地元でいろいろの問題があるというようなことでの移動が多いわけでありまして、御承知のように、この春日井の部隊につきましても、岐阜の駐とん地が公園に指定をされているということで、立ちのかざるを得ないといったような特別の事情に基づくものということでありまして、全般的な機能の集中とか、あるいは機能の強化ということは必ずしも関係はないように思います。
○須原昭二君 まあ時間が来て、先ほどからあちらあたりから催促がたびたびきておりますから、やめたいと思います。議事の進行に協力をしますが、非常に問題点が多い。弾薬庫といい、今度の移転の計画といい、予算の先取りといい、あるいは自衛官の先ほどの募集でも、参議院から出ておられる長官ですから、私は率直に言いますけれども、もう二度と再びこういう問題が国会に出てこないようにひとつお願いをしたいと思うわけですが、特にこの最後の移駐問題については非常に不明確です。われわれは予算案の問題についても先取りという解釈をせざるを得ません。したがって、こういう問題を総括をして、ひとつ最後に長官の所信を聞いて、時間がきておるということですからやめたいと思いますが、どうですか。
○国務大臣(増原恵吉君) 私、そのことをいまここで聞きましてあれをしたわけでございまするが、防衛局長も申しましたように、部隊の移駐につきましては、受け入れてもらうところの地元の了解を得るということをたてまえとしてやっておるわけでございまして、まだ了解を得ていないようでありまするが、これは了解を得るように努力をしてやってまいりたい。予算を先取りしてこういうふうな形にした、そういうことを意図してやったものではないということを御理解願うとともに、将来そういうことの決してありませんように、了解を得て移動をするということをやることにかたくいたします。
○須原昭二君 ちょっと重要な問題ですから、もう一件だけ。地元の了承と並行と言われますが、やはりこの際、春日井市においても、市長も反対、議会もみんな反対を声明しているわけですよ。そういう拮抗作用があるのに予算だけ先行させていくということは、ますます当該市民を刺激をしますよ。ですから、予算、それだけ削りなさいよ。まず、ほんとうに地方住民の意思を尊重するという姿勢があるなら、納得をして後に予算化をすることが私は適当だと思うのです。そういう点についてどうですか。
○国務大臣(増原恵吉君) 今年度予算計上をいたして、いまもう御審議を願う最後の段階へ来ておりまする予算を、ここで訂正をするということはたいへん困難でございます。将来の問題としてそういうこと、これは地元の承諾を得ないで計画を立てたというところに重大な欠陥があるわけでございまして、そういうことは決していたさないようにいたすということで御理解を願いたいと思います。
○須原昭二君 この問題は、実はいませいかくの御答弁がございましたが、一つ保留をさせていただきたいと思います。 以上で質問を終わります。
○塩出啓典君 それでは私は、岩国の米軍基地あるいは防府、呉等の基地についての諸問題について、二、三の質問をしたいと思います。 最初に、われわれ新聞で拝見をしたわけでございますが、米軍の海兵隊が岩国にある米軍基地を拠点として大規模な米韓合同演習をやる、そのように聞いておるわけでございますが、この問題について、そういうようなことについてちゃんと報告がきているのかどうか、その内容等について御報告願いたい。
○政府委員(久保卓也君) ちょっと外務省のほうで調べておりますので、私手元に資料を持っておりません。失礼しました。外務省のほうから……。
○説明員(角谷清君) お答えいたします。 ただいま御質問の米韓合同演習ということでございますが、本件につきましてアメリカ側に確認いたしましたところによりますれば、その内容及び事実関係は次のとおりでございます。本件演習は、アメリカ側におきまして、まあゴールデン・ドラゴン73と申しておりまして、三月三十一日から四月の八日にかけまして、韓国東南部海岸沖合で、韓国軍及び在沖繩の第三海兵師団所属の部隊、これは一個大隊相当でございますが、これの参加のもとに実施されます米韓の合同演習でございまして、この演習の目的は上陸作戦訓練というように聞いております。したがいまして、先生御指摘でございましたが、岩国ではございません。岩国は本件につきましては何ら関係ございません。
○塩出啓典君 岩国が、そこが拠点ではないけれども、岩国からもだいぶ出発をしてやっていると、そういうふうに判断していいわけですね。
○説明員(角谷清君) 米軍の部隊といたしましては、沖繩の第三海兵師団所属の部隊でございます。
○塩出啓典君 けれども、沖繩の部隊が岩国へ来て、岩国の基地から出発して向こうへ向かったと。岩国は全然関係ないんですか、じゃ。
○説明員(角谷清君) われわれはそのようには聞いておりませんで、岩国は本件には関係ございません。
○塩出啓典君 それはあれですか、じゃ岩国は全然来ないで……。岩国を経由して、そして行ったわけでしょうが。
○説明員(角谷清君) 米側はそのようには申しておりません。岩国は別に関係なく、いわゆる経由というようなことは言っておりません。
○塩出啓典君 それで、こういう米韓の合同演習が行なわれるということは、これは日本の平和を守るために、やはり南北に分かれておる朝鮮民主主義人民共和国、こういう国を非常に刺激をすると、そういう点も当然考えられるのですけれども、この米韓の合同演習についてのいわゆる北朝鮮の反応というものは、外務省はどのように掌握しておるのですか。
○説明員(角谷清君) さしあたりまして、直接北朝鮮と申しますか、北側からこれに対してどういうふうなリアクションが現にありつつあるか、あるいはあったかということにつきましては、別にわれわれ情報を持っておりません。
○塩出啓典君 そういうことはちゃんとやっぱり、新聞の報道でも、非常に北朝鮮がそういう米韓軍事合同演習というものを非難をしているわけですよね。そういうことはあれですか、アメリカ局はやっぱり朝鮮のほうは関係ないということで、全然そういうのは知らないわけですか。あるいは新聞に書いているようなことは、もう全然信用しないということなんですか。自分が直接目で確かめないような情報は全然関係ないという、そういうことなんですか。どうなんですか。
○説明員(角谷清君) もちろん、一般論といたしまして、国際情勢と申しますか、いろいろ各国の動きというものは、まあアメリカ局はアメリカだけということではございませんで、それは全世界的にまたがりましてもちろん関心がございますけれども、さしあたりまして、本件につきまして北側がどうこうというような反応はいまのところ聞いておりません。 〔主査退席、副主査着席〕
○塩出啓典君 まあ、これはあなたではほんとうに話にならぬですね。それじゃそれはそれでいいでしょう。 それじゃ防衛庁にお聞きしますがね。やはり私は日本の平和を保つ上において、そういう米軍の行動というものがはたして妥当であるかどうか、そういう点について、やっぱり防衛庁も、これは言うなれば日本の平和を守る責任があるわけですから、こういうように南北朝鮮におきましては赤十字会談も行なわれ、ベトナムにおいても停戦があり、和平ムードに向かっている中で、やはり米韓が一緒になってそういう合同演習をやるというようなことが、日本の平和に対してはどういう影響をもたらしていくのか。われわれは専門家でございませんので、やはり防衛庁という、日本の国を担当する防衛庁としては、そういう問題についてはどう考えているのか、それを伺っておきたいと思うのです。
○政府委員(久保卓也君) この辺の問題は、朝鮮戦争がどういうふうにして勃発したかというところからお話しすると、御理解がいきやすいと思うのですけれども、長くなりますからその点ははしょりますが、朝鮮半島におきます平和の維持ということは、やはりある種の力の存在ということが前提になっておると思います。その場合に、米韓条約、あるいはまた日米安保条約に基づくところの米軍のプレゼンスといったようなことが極東の安定に寄与しているのでありまして、したがって、たとえば韓国については、米軍の支援というもののあかしというものが強くなればなるほど朝鮮半島というものが安泰だろう。おそらく私の推測では、韓国がアメリカから見放されたのではなく、常にアメリカがうしろにあるということによって、たとえば米軍の韓国における将来の縮小ということも可能になるでありましょうし、そのことはまた北鮮にも好影響を与えるでありましょうし、ある種の力を背景にしながら、南北両朝鮮の平和ムード、あるいは話し合いムードというものは促進される。むしろ逆にそういうふうに考えてよろしいのではないか。したがって、朝鮮半島の安定、朝鮮半島の平和ということは、とりもなおさずまた日本の平和にもつながってくるということで、私どもといたしましては、やはり望ましい平和への一つの過程ではなかろうかというふうに理解をいたしております。
○塩出啓典君 そうしますと、いわゆる防衛庁の見解としては、やはり軍備が膨大であればあるほど安全であると、だからやはり装備というものはともかく大きければ大きいほどいいのだと、そういうような考え方にとれるんですけれども、大体そういう考え方なんですか。
○政府委員(久保卓也君) 一がいにそうではございません。現在のところ、南北両朝鮮の間には、いわば戦力と申しますか、戦う力という意味での戦力では若干の差はございます。しかしながら、韓国側の弱い点については米国が支援をしているということで、ほぼ南北の間には力の上での均衡が成り立っている。その上で南北間の話し合いが進められている。しかもその話し合いの過程では、おそらくは南北ともに軍事力、兵力を減少していく可能性が私は多分にある。その前に米軍の撤退がある。そういうことは北鮮側にとってもまた好ましいことであるということで、好ましい平和へたどりつくその過程の段階においては軍事力が整備される。これは大きければ大きいほどよろしいという意味ではございません。その点は、ヨーロッパにおきましても、また朝鮮半島においても、同じ事情ではないかというふうに理解をいたします。
○塩出啓典君 やはりわれわれといたしましては、軍備というものは多ければいいということは、結局はそれだけ国民の税金も食われていくわけですし、そういうことは、事あるときに破壊にもつながっていくわけですね。そういう点でやはりできるだけ少ないほうがいい。そしてそこにやっぱり一番安全を求めていかなければいけないと思うのですね。それで、けさの新聞では、朝鮮民主主義人民共和国におきまして、もし南朝鮮から米軍が撤退していくならば、北のほうもやはり兵力をずうっと削減していこう、そういうような提案をしているわけですね。やはり私はそういうように南北の両朝鮮が話し合って、やはりお互いにそういう軍備増強ではなくして、お互いが話し合って、いま赤十字会談も回を重ねられているわけですから、できるだけやはり軍備の少ない方向に、そして国境を越えた友情交流を深めていく、そういうことが私は非常に好ましいことだと思うんですけれども、これはいかなる防衛庁長官といえども、これにはぼくは異存はないと思うんですけれども、どうですか、その点は。
○国務大臣(増原恵吉君) 話の経過を初めちょっと聞いておりませんであれですが、防衛の問題を特に日本の立場で考えまする場合には、御承知のように防衛、自衛のために必要最小限度、必要最小限度ということを常々申し上げておるわけでございます。また、この四次防策定の際のあらためてまた掲げました基本方針にも、外交努力を強化して善隣友好の関係を諸国と結ぶということを第一に掲げまして、そして必要最小限度の自衛力を持っていこうというたてまえでございます。これは日本のたてまえが、特に憲法で、普通の軍事力を持ってはいけないということからでありまするが、しかし、どこの国であっても、私はやはり防衛というためには必要最小限度、軍事力でありましても、必要最小限度のものにすることがいいと思いまするし、おそらくわが近隣の国でもそういうふうに考えておるのではないかと思います。軍事力、防衛力は大きいほどいいというふうなことが、わが日本においてはもちろん決して考えておりませんが、北朝鮮、韓国、皆同じことではあるまいかというふうに考えます。
○塩出啓典君 ちょっと外務省にお伺いしますが、米韓の合同演習等は、これはもうあまり日本政府には連絡はなかったようでありますが、こういうことはやはり日米安保条約からいって問題がないのかどうか、この点どうですか。
○説明員(角谷清君) 安保条約あるいは地位協定との関係におきましては、先生御承知のとおり、安保条約におきましては、日本国から行なわれまする戦闘作戦行動、このための基地として日本国内の施設・区域を使用するということは、いわゆる事前協議の対象ということになっておりますが、本件はあくまでも訓練でございまして、したがいまして、協定の事前協議の対象というものには該当しないということでございます。
○塩出啓典君 先般、呉にある米軍の港からダナン向けの弾薬が一万トン輸送された問題、これが衆参の予算委員会等でも、これがベトナム和平協定の違反ではないか。そういう点がいろいろ問題になったわけですけれども、そのときも、結局は日本政府は、アメリカが違反してないと言うならば間違いないだろう、そういうことで、それをアメリカがなすがままにやっているわけですね。今回のこの問題も、それは日米安保条約あるいは地位協定等には違反しないかもしれません。けれども、違反しないからといって、アメリカのやるとおり何もかも放任しておいていいものではない。やはり日本政府として、こうあったほうが日本の平和のためになると思うことであるならば、私はそういうときにアメリカにいろいろ意見を言う。それは私は当然そういうことができると思うのですが、外務省はそういう考えはないんですか。
○説明員(角谷清君) もちろん政府、外務省といたしまして、アメリカ側に意見を言うべきであるという際には、これは随時申しております。ただ、根本問題といたしましては、やはり安保条約というものは、日米相互信頼の関係に依存してできておる条約でございまして、それを疑うということになりますれば、これは条約そのものの存立の問題になるわけでございまして、そのような意味から申しましては、われわれといたしましてはやはり日米相互信頼というものを最も重要視しているわけでございます。
○塩出啓典君 だから、そういう相互信頼、大平外務大臣は委員会においては、神に誓ってアメリカを信頼している、そういうことを言うわけですね。しかし、そういうところがやはり国民は納得できないわけですよ。 これは、いずれにしても質問を続けても意味がありませんから、私は言いたいことを言いますけれどもね。あの呉からの弾薬の輸送にしたって、一万トン行ったわけですからね。いままでは多いときでも七千トンか八千トンの船で、今度は一万トンの船が出ていった。しかも、あのベトナムの和平協定等では、停戦後の補充とか、そういうことに使う分だけを監視委員会の監視のもとにおいて出すならばこれはいい。けれども、そうじゃなくて、一万トン、いままでないくらいの量を送っていって、それに対して日本政府というのは、アメリカの言うとおり、それはどういう内容かということも突き詰めもしないで、ただこれは間違いないのだと言われればああそうですかと、そういうようなことでは、やはりわれわれは日本政府というのはアメリカの言いなりになっているのではないか、そう言わざるを得ないわけであります。これは外務大臣もきょうはおりませんので、そういう言いっぱなしになりますけれども、ひとつそういうことを、アメリカ局のあなたに言っておきますから、そういうことを帰って伝えてもらいたいと思うのですね。 それで、岩国にある米軍基地にレーダーを、対岸に大島郡という島があるわけでありますが、この島にレーダーをつくるのではないか、そういうことが地元のうわさになっているわけですね。そうして、どうもこれはアメリカ軍のレーダーの基地らしい。ひそかにある建設会社が、これは自衛隊というのじゃなしに、建設会社みたいな姿をしてそこを調査に来た。そういうようなことが地元ではささやかれているわけです。地元の県会でも問題になったけれども、県知事はそんなことは全然聞いておらぬ、こういうことになっているわけなんでございますが、そういうレーダー基地をつくるのかどうか、この点、どうですか。
○政府委員(平井啓一君) 山口県の大島町、久賀町等がございますいわゆる大島という島でございます。そこにレーダーの施設をつくりたいということで、昨年の一月、米軍から日米合同委員会の施設特別委員会に要求が出てまいりました。その内容と申しますか、目的は、現在の岩国飛行場の航空機の航行、特に離着陸のための誘導ということで、航法支援施設としてのレーダーが、現在あるものが機能が相当古くなっている。そこで、安全をさらに高めるため、新しいレーダー施設を大島の島の中にあります山頂につくりたいということが要望の内容でございました。さらによくこの内容を米側に突き詰めて調べてみましたところ、岩国の航法支援のためのレーダー、機能だけではなしに、岩国に近接して所在しております民間空港の広島空港及び松山空港、ともにこれができますと、離着陸のための航法支援レーダーとして役に立つ施設だという趣旨のこともお話がございました。この点、航空局のほうとも確めたわけでございます。そこで、その後この用地等につきまして、現地をまず調べに行くということで、御指摘のあったような時期に当庁の職員がまいったことは事実でございます。これは別に企図を秘匿するということじゃございません。防衛施設庁の職員が、たまたま山頂に上がるための車両が呉の防衛施設局になかったということで、知り合いの建設会社のジープを拝借したといういきさつでございます。現在これにつきましては、なおいろいろ現地で関係の町等ともいろいろ御相談をしながら取り運び進捗中でございます。
○塩出啓典君 これは、じゃ岩国のいわゆる米軍の飛行機の着陸、そのために必要であるためにつくると、そういうことでしょう。それをいま松山とか広島にある民間空港にも役立つのだということを、米軍からはそういう説明をしたという、それはどういうことなんですか。米軍は日本の民間航空のことも心配してくれているわけですか、これは。
○政府委員(平井啓一君) 航空管制のことでございますので、私のほうは専門の立場じゃございませんですが、一応それぞれの空港にはそれぞれ進入管制のレーダーその他の航法支援設施は持っているはずでございますが、それと同時に、さらにそれを広くカバーするところの進入管制等の施設につきましては、飛行場が近接いたします場合には、それぞれの関連をどこかで一つにまとめて航法支援をするという形があるわけでございまして、たまたまこの地域におきましては、従来から岩国が、現存しております航法支援施設でそういう面の支援をやっていたわけでございます。その機能を、さらに大島に新設しますところの航法支援レーダーによって、岩国の安全をはかるとともに、従来から行なっておる広島、松山の航法支援にも役立つ、そういう意味で説明があったわけでありまして、この点、われわれもあらかじめ航空局のほうからもそういう事情については承知はしておったわけであります。
○塩出啓典君 そうしますと、この大島の山頂にできるレーダー基地というのは、これは全部アメリカの予算でできるわけですね。
○政府委員(平井啓一君) 経費でございますね。
○塩出啓典君 はい、経費。
○政府委員(平井啓一君) 用地の提供は、地位協定二条に基づきまして日本側が提供するわけでございます。そこにつくります施設の建設費等は、一切アメリカ側の負担でございます。
○塩出啓典君 こういう場合ですね、地元ともよく相談しながらやっておると言いますけれども、やはり地元では、そういううわさがあるけれども県に聞いてもわからない、市に聞いてもわからない、そういうことで、ほんとうに自衛隊のやり方というのは、まことに秘密主義のような、そういう疑惑を生んでいるわけですね。先般、川上弾薬庫に一億五千万で従業員のそういう施設をつくる、あるいは岩国それから三沢基地にそういう十億円でつくるとか、そういうような問題にいたしましても、全くよくわからないわけですね。こういう点は、やはり自衛隊の方針として、そういうような問題はどうせわかる問題なんですから、これはできるだけやっぱり事前に、地元の県とか市とかそういうところにはよく説明をしてやっぱり了解を得ると。それでうわさが流れてきて、ここで国会で問題になって初めて明らかにすると、そういうようなことじゃなしに、そういうようなやはり方針をとるべきじゃないかと私、思うんですが、その点はどうですか。
○政府委員(平井啓一君) こういった仕事を取り運ぶにつきましては、当然所在地の市町村あるいは県と十分事前にお話し合いをするということが本来たてまえでございまして、この場合にも、県のほう及び地元の関係町のほうには、こういう要求が出ましたあと、いろいろ現地を調べる等の段階で、接触は十分保ちながらやっておるわけでございまして、決して企図を秘匿するとかそういうことでやっておったわけではございません。
○塩出啓典君 それで、ここでちょっと資料として、先般問題になりました川上弾薬庫の一億五千万ですかね、あれの改修、改修というよりもあそこでは新設ですね、それから岩国の施設、そういうようなものについて先般予算委員会でいろいろ説明があったわけでありますが、地元のやはり感じとしては、あそこの川上弾薬庫というのはアメリカ軍は七人くらいですからね。それに日本人がおるわけですけれども、そういうところに一億五千万のそういう休憩所をつくるなんというのは、非常にどうもおかしいと、弾薬の保管場所でもつくって基地を増強していくんじゃないか。そういうような心配もあるわけですよ。そういうことに対しては、やはりこうなんだということを明らかにするためにも、そういう一億五千万の積算の根拠というものをこれは私は明らかにしてもらいたいと思いますが、その点はできますか。
○政府委員(平井啓一君) その冒頭の点でございますが、川上弾薬庫の七名あるいは九名というような数字は、アメリカ側の軍人の数でございまして、日本人従業員は現在でも百名余りまだいることになっていると思います。ただいま御指摘の川上において、四十八年度の予算一億五千万ほどを計上、御審議願っておる中身で、所要の工事をいたす問題、それから第十四回安保協議委員会で日米で協議がととのいました岩国におきますところの隊舎等の改修につきまして、衆議院の段階でも政府側から御説明しましたように、それぞれ妥当な理由もあり、地位協定の扱い上も妥当であるということで、この仕事を進めたいと考えておるわけでございます。
○塩出啓典君 だから、私は衆議院でどうのこうのではなしに、ここは参議院なんですから、やはりそういう一億五千万の決していいかげんな数ではないのだと、こういう積算の根拠だということを、やはり国民の税金を出すわけですからね。やはりはっきりしたそういうものでなければならぬ。ただ、アメリカが言うからこれだけ要るんだと、そういうものではないわけでしょう。日本の政府としてもやはり内容を検討して、じゃ、一億五千万というものはいろいろ計算して出したわけでしょうが、その根拠を説明してもらいたいということなんですよ。
○政府委員(平井啓一君) 川上弾薬庫に所要の工事を行ないます内容は、従業員の休憩所、作業所、倉庫、ボイラー室等の工事でございます。工事予算としましては約一億五千万でございます。この工事につきましては、池子弾薬庫の管理部門の返還に伴います移設工事の交渉を日米で進めております段階で、池子弾薬庫を従来管理しておりました陸軍が、川上、秋月で陸軍の弾薬庫の機能を果たし、池子は海軍に移管すると、そういう方針が出たことに伴いまして、従来から陸軍と話し合っておりました池子弾薬庫の管理地区に所在しておりました建物、施設等の中で、陸軍が所望しておりましたものの中から、池子を海軍に移すことに伴って不要になるもの、これは落としたわけでございます。それから海軍が所望するもの、こういったものをその時点で振り分けまして、ただいま川上に四棟の建物を建てることになったわけであります。これらはいずれも当時池子弾薬庫管理地区に現存しておりました建物の中から、必要最少限のものにしぼった形で事前の折衝をととのえたものでございます。
○塩出啓典君 だから、そういう四棟の建物を建てて、やはり一億五千万というのが、たとえばどういう図面になって、それでどういう構造であると。坪当たりの単価はどれぐらいで、それで一億五千万になるんだとか、そういう根拠をやはり説明をしてもらいたいということなんです。それはやっぱり防衛庁としてもはっきりつかんでいるわけでしょう。たとえばやはりそういう建物を建てるには、そこに大体の図面設計があって、それに対して大体どれだけ金がかかると、そういうことははっきりしているわけでしょう。
○政府委員(平井啓一君) 一応、所要の経費として一億五千万を概算要求をいたします段階におきまして、いわゆる基本設計的な段階での作業というものは終えております。この予算が成立いたしまして、いよいよ実施する段階で、日米間で最終的に正確と申しますか、最終的な設計等についての詰めを行なって、実施の計画に入っていくことになっておりますが、いまの段階では、少なくとも概算要求に必要な程度の中身につきましては、一応詰めたものは準備しております。
○塩出啓典君 それで、先般の岩国のレーダー基地をつくると、そういう点について、地元では岩国の米軍基地というのは非常に将来拡充をされて、非常に基地の恒久化につながるんではないか、そういう点を非常に心配しているわけですね。われわれとしては、いまさらそういう基地の強化につながるようなことをすべきではない、私たちはそう考えているんですけれどもね。それに対して、やはり防衛庁としてはどういう考えを持っていますか。
○政府委員(高松敬治君) レーダー基地の設置の問題につきましては、いまほど施設部長から御説明申し上げました。要するに、これは航法支援施設をつくって、そしていわば空の航空機の交通量の増大ということに対処しようと、そういう意味での交通安全施設といいますね、そういう意味のレーダーの設置でございます。そういう点では、新しくそこにレーダーができるという事実は確かにございますけれども、これによって岩国の基地が急に強化されるというふうにちょっと考えにくい問題であろうと思います。
○塩出啓典君 いま、将来どんどん飛行機がたくさんふえてくると。そういう航空量の増大に対処するためにつくるわけでしょう。それであるならば、やっぱり基地が強化されないというのはどういう意味なんですか。そういうことであるならば、これはつくる必要ないじゃないですか、いままでなしでやってきたんですから。
○政府委員(高松敬治君) あの辺一体の民間航空機の交通量といいますか、飛行量というものが、非常に広島も松山も多くなってくる。従来のレーダーでは、高さにも制限があるし、有効距離も短い。それから、岩国から発進する場合にも、そういう点で危険も多い。そういうことで、もっと性能のいいレーダーをつけることによってそういう交通の安全を確保すると申しますか、あるいは不測の事故の発生することを防止する、こういう意味のレーダーであるというふうに私ども聞いております。そういう意味では広島、松山もカバーすると。ここら辺は運輸省の航空局で、その辺の管制の系統というのは私もよく承知していませんが、運輸省ともよく打ち合わせをしまして、確かにそういう必要があるのだということでこの計画をいま進めている、こういう状態でございます。
○塩出啓典君 どうもそのあたりが、非常にわれわれも納得しがたいわけですよ。まあほんとうに民間航空の航空量の増大のために必要であるならば、何もアメリカにつくってもらわなくても、日本のそういう運輸省の予算としてつければいいですよ。それを日米合同委員会においてそういう話、そしてつくるときまったと、そうですね。そして、日米地位協定に基づいて土地をこちらが提供すると、費用は全部アメリカが出すわけでしょう。それをいかにも、アメリカはあんまり飛行機はふえないから必要ないのだと、しかし民間航空のほうはふえるから必要なんだと。それならば何も、運輸省の予算でつけるのが筋だと私は思うのですがね。その点はどうなんですか。
○政府委員(平井啓一君) 交通量の増大の理由もさることでございますが、まず、先ほど御答弁いたしましたように、現在岩国にありますところの航法支援施設の機能が古い型のものでございますので、さらに安全度を高めるために、機能のいいものを、しかも大島のほうで、比較的高い位置から誘導できるような形で機能を果たしたいという点がまず第一の理由であろうと思います。 さらに交通量の増大ということも理由になっておるわけでございますが、一応、先ほど御説明申し上げましたように、現在までのあの地域における、あの区域における進入管制等につきまして、それぞれの飛行場が持っているエアリアを、さらにその外側まで含めたエアリアとして、一応岩国が従来から持っていた形で、さらにこの機能を果たすためにより精度の高いものを置くことによって、あわせて最近の民間航空も含めた交通量の増大の管制に資すると、そういうことでお受け取りいただきたいと思います。
○塩出啓典君 はななだ、そういうことではわれわれ納得はできません。また、やはり日本の運輸省の航空局にも何か聞いてみたら、必要——まあないよりあったほうがいいような、ですね。そういうことでなしに、いやしくも、日本のわれわれの税金を出して使うわけですから、そして、また岩国の基地の恒久化になるということについては、非常に住民の人も敏感だし、そういうことがやはりかってにきめられたんでは、非常にわれわれとしてもよくないと思うのですよ。そういう点はひとつ今後の問題として、私はそのことを防衛庁長官に要望しております。 それで、時間もありませんので、一応この問題はこことして次に進みますが、それで、山口県防府市にあります航空自衛隊の基地ですね。ここで水道料金が、市民は二十五円の水道料金を払っている。ところが、航空自衛隊が使う水道料については九円六十九銭、そういう一般家庭二十五円に対して九円六十九銭と、そういう安い値段で水道を使っておる。私はやはりこういうことは市民感情としても非常によろしくない、そう思うわけでございますが、その点についてはどう考えておりますか。
○政府委員(長坂強君) 昨年、防府市から、防府の基地に対しましてそのような要望がなされたということは伺っております。それで、これは従来から特約の協定が市との間にございまして、その特約の協定はあるわけでございますけれども、従来からも電気料とか人件費、いわゆる水道施設にからまるところの電気料、人件費等そういうものによる値上げというものについては、部隊としても応じてまいってきておるわけでございます。ところが、今回市から本申し入れば基本的な改定をしたいということでございまして、この部隊といたしましても、まあ部隊限りでは従来からの協定というものもあるし、直ちには応じることができないというふうに一応の御返事をいたしておるところでございます。しかしながら、現在なお現地でも事務的な打ち合わせ、話し合いというものが行なわれておりますところでありますし、私どもといたしましても、そういうようなさらに市から御要望があれば十分に検討し、それから十分に調整いたしたいというふうに存じておるところでございます。
○塩出啓典君 まあどうなんですか、全国の自衛隊基地において水道料金というのはやはり市民と同じ料金を払うべきじゃないかと思うんですけれども、まあやはりどこの市町村の水道の会計にいたしましても、最近は非常に苦しいわけであります。この防府市においてもしかり、ほかの基地はどうなんですか。みんなそういう協定を結んで、特に安い料金でやっているんですか。
○政府委員(長坂強君) 大体のところは、一般並みというふうにいってよろしいかと思いますけれども、ところがこの水道のでき上がります過程の中で、まあ江田島とか、ほかにもございますが、ここも一つの例でございましょうが、経緯がございまして、やはり江田島などは最初に海軍として水道が布設されたと、それが一般市民のほうにいったというような事例もあるわけでございますが、そういういきさつからいって、市のほうでも特別に何といいますか、縁故者みたいな特別な縁故がある、そういう経過も一応尊重していただいて、そういう歴史的な経過から特約を結んでおるというのがいわば例外的に若干ございます。これがその一例だと思います。
○塩出啓典君 これは実は自衛隊の最初専門給水施設、これは配水管で四千六百八十メートル、これを約十一年前に自衛隊が防府市へ無償で提供したわけですね。それでそのときにそういう協定が結ばれたわけですよ。それでまあ非常に値段が安かったわけですね。ところが市のほうも非常に人口がふえて、だんだんだんだん水もたくさん必要になってきたと、それで設備も増強していかなきゃいかぬ、そのためには非常に金もかかる、まあそういうことでだんだん市民の中からもそういう、自衛隊がそういうことを理由にして非常に安い料金とはけしからぬと。これは大体その十一年前の評価額にしますと七百五十九万九千円なんですね、七百五十九万九千円なんですよ。ところが十一年間において安くした料金の金額が何ぼかというと、これは七千二百七十八万九千円なんですね。だから自衛隊は七百五十九万九千円のものをやっといて、そうしてすでに七千二百七十八万九千円、これだけ水を安くもらっているわけなんです。これではちょっとやっぱり話にならないと思うんですね。やはり自衛隊が愛される自衛隊としていろいろ災害出動、まあそういう点については国民も感謝しておるわけですから、こういうことで非常にけちくさい自衛隊、先ほど来申しましたように、アメリカのそういう一億五千万の予算の要求の内容等においては——まあ私はそういう意味でお聞きしたわけですけれどもね、そういう方面にはアメリカの言いなりになって予算を組むのに、こういう現地ではどうしようもないわけです。本省のほうがちゃんとそれを認めてやっていかなきゃいけないと思うんです。そういう点でこういうような協定は市のほうとしても破棄したいという要望を持っている——相手がまあ防衛庁ですからね、一方的にきめられない。そういうことで私はこういう問題はもう即刻改めて、自衛隊はもう七百五十九万の施設を渡して七千二百七十八万九千円水道料金もうかっているわけですからね、差し引き六千五百万円もうけているわけです。それだけ市のほうから市の水道料金いっているわけなんですから。こういうことはやはり市民感情としてもよくないと思うんですね。そういう点でこれはどうですか、防衛庁長官、これはもう大体水道料がいま数百万、一年間ですね。あればできることなんですから、やっぱりちゃんと予算を組んで、そして一刻も早く市民と同じ料金にすべきだと、そうしてやっぱり苦しい地方財政のほうをいじめるようなことは私は自衛隊としてやるべきじゃない、そう思うんです。その点、どうですか。
○政府委員(長坂強君) 御指摘のような御趣旨、それから愛される自衛隊になれというような御趣旨、そういうようなところも踏まえまして、これは市の条例によりますと、こういった特約関係も市議会でまた論議する、きめられるような手続になっておるようでございますので、そういうような面、よく現地とも連絡いたしまして、私どものほうでも今後十分に検討し調整してまいりたいと存じております。
○塩出啓典君 検検するとか市議会とか言っても、それは市会のほうはあれですよ、自衛隊のほうがそれは二十五円払います言うのに市議会が、いやそれじゃ困ると、九円五十六銭にしてくれと言うわけは絶対ないんだから、防衛庁のほうは予算組んでやると言えばそれはきまる問題ですよ。先般岩国の米軍基地でも、いままで水道料等も非常に安かったのを、同じ山口県内ですから、米軍基地でもちゃんと市民並みに払っているじゃないかと、それを自衛隊がそういうことでは非常によくないということであります。それはどうですか。そのぐらいのことは防衛庁長官もばっと決断を出して、市民と同じ料金に——まあ、あしたからというわけにいかぬかもしれぬけれども、早急にそういう特別なあれはなくすると、そういうことにできませんか。
○政府委員(長坂強君) とりあえず私からお答えいたしまして、あとで長官のほうからお答えいただきます。 いまのような御意見十分にわかりますので、よく現地とも連絡とりながら十分に善処してまいりたいと、かように思っております。
○国務大臣(増原恵吉君) お申し出のような事実であるとしますならば、いま参事官が申しましたように、現地と連絡をして、適正な形に調整をいたします。
○塩出啓典君 こういう問題は、ちゃんともう前もってわれわれも通告してあるわけですからね。しかも、いままでいろいろ予算委員会や分科会で検討しますと言うたことが、去年と同じことをまたやらなきゃいけない、そういうようなことが非常に多いわけですね。そういうわけでわれわれも検討しますと言われると、もうこれは非常によろしくないと、やっぱりそう言わざるを得ないわけでね。だからその点は、ここでそういうやりとりをしても、もう時間もございませんのでやめますけれども、私はそれは自衛隊から出すと言うたって、これは国民の税金ですから、結局は自衛隊がどこかでかせいできて出すわけではないですけれどもね。やっぱり市民の感情としてそういうことは一刻も早く改めてもらいたいと、そういうことをひとつ要望しておきます。じゃ結局まだ結論、地元と相談してきめると、そういうことですね。 じゃ以上で。
○副主査(鈴木強君) ちょっと速記をとめてください。 〔速記中止〕
○副主査(鈴木強君) 速記を起こして。
○岩間正男君 最初に、これは防衛庁の姿勢について聞きたいんですが、この前、横田基地を私は視察に参りました。あそこのさくのところをずっと通りますと、軍用地につき立ち入り禁止ということが、至るところにテープのようなものをずっと張っているわけですね。それで二年ほど前にいったときは、国有地につき立ち入り禁止だったんだが、軍用地につき立り入り禁止に変わったというのは、これはどういうわけですか。
○政府委員(平井啓一君) 横田の基地でそういう点があったということについては、私は承知しておりませんが、そういう安保条約地位協定に基づいて提供しております米軍の施設につきまして、これが施設・区域であるということを標示する問題につきましては、従来日米間でも話し合いがあって、軍用地というような表現を使うということについては、当然好ましくないことでもありますし、そういう事実はおそらくないと思います。
○岩間正男君 これはたいへんなんですね。施設庁の責任者がわからない、こういうことになるとこれは重大なんだ。なぜかというと、日本に軍隊がないというので、軍隊があるような話をして、この前、中曽根防衛庁長官が二日間つるし上げられたことがあるんです。したがって、軍用地というのはないわけだ、提供施設というのははっきり普通財産でしょう。だから米軍に提供している施設というものはこれは普通財産なんで、それを軍用地というようなことで、まるで国民に威喝するようなかっこうで、ああいうものが張られているというのは、はなはだけしからぬと思うんですね。日本の現実ではあり得ないことだ、施設庁の責任者もわからないということが起こっておる。ここにしのび寄っている軍国主義の姿というやつが、はっきり具体的に出ているんです、長官どうですか、こういうものは撤去しなければならぬと思いますが、いかがですか。——長官に聞いているんです。
○政府委員(平井啓一君) その前に、ちょっと私からこういう表示につきましての取り扱いがどうなっているかを申し上げますが、これは昭和二十八年の十月に開かれました第七十四回の日米合同委員会におきまして、地位協定に基づいて提供します施設・区域の表示について日米間で合意をみております。これには、合衆国軍隊の使用する施設または区域という表示を使うことになっておりまして、いま御指摘のような点がありますれば、これはさっそく調査いたしまして、この合同委員会の取りきめに従った修正をさすべきであろうと思います。
○岩間正男君 これ写真を持ってきてなかったんですが、とにかく写真をとってきておるんですよ。軍用地につき立ち入り禁止、ずうっとこれはもうさくのような、テープのようなものでみな張っている。そしてまことに私は奇怪な感じを持ったわけですが、これについては当然この事実があったら撤去させますね、長官に伺います。
○国務大臣(増原恵吉君) いまお答えをしましたように、表示のしかたを合意しておるそうでございます、そういうものは修正をさせます。
○岩間正男君 次に、北富士の問題に入りたいのでありますが、御承知のように、私たちは沖繩返還の前に、本土の沖繩化ということを非常に大きな問題にしました。ところが、現在基地の集約というような形で統合が行なわれておりますが、しかし、これは先ほどもわれわれも何回か申してまいりましたように、実際は米軍の前線展開の基地を拡大するニクソン戦略体制の中に、はっきりこれは重点的な再編成を行なっているんだということを指摘したい。そういう中では、第一に何といいましてもこれは横須賀でありましょう。それから横田でしょう。それからこれは富士です。北富士、東富士、さらに厚木、これが関東周辺の中では非常に重点の米軍の戦略体制の中に欠くことのできないものなんです。西のほうでは岩国、東では三沢、この点をまず明確にしなければならぬ、これが重点的な戦略体制の中でいまアメリカが特に意を用いて強力な再編体制をやっているところです。そういう中で私はこの北富士の問題を実はお聞きしたいとこう思うんですね。ですから、単に北富士の問題が一地方の問題じゃない。アメリカの核戦略体制の中で、海兵隊のアジア最大のこれは訓練場として、そうしてここを確保し強化する、そういう点での背景があるという、その中からはっきり私はこの問題をお聞きしてまいりたいと思うのであります。 〔副主査退席、主査着席〕 そこで第一にお聞きしたいのは、官房長官どうです、まだ見えていませんか。官房長官十分でもくると言ったんですが、どうなんです。こない、それなら副長官は——だれもきていない、全くだめだな、こっちが努力しても合わせないから。 それじゃこれは防衛庁長官が御存じだと思いますが、あなたは北富士使用協定の締結の責任者でありますからね、それでお聞きしますが、三月二十九日の両者間の交渉では、たしか山梨県との話し合いは百億だったと思うんですね、これが政府の支出が今度の締結のときには百三十億にはね上がった。わずか三、四日の間に三十億もはね上がったんですよ。この経過、内容というのはどういうことなんですか、これは長官御存じだと思うんです、どうなんです。みな、全部官房長官にまかせておくんですか。
○国務大臣(増原恵吉君) いまのお話、百億が百三十億になったということは私よく承知をいたしません。
○岩間正男君 実際問題知らないといったら、防衛庁長官困るんじゃないですか。あなたがそれで協定は結んでいるですよ。ちゃんと、この協定を見ますというと、増原恵吉と書いてある、北富士の使用協定に。その背景、これを成立さした背景としての国の支出というのは何か、このところを問題にしないで、ただ協定のそこだけを問題にしていたのでは、防衛庁長官はつとまらないんじゃないですか。国務大臣ですよ、そういう点での私はやっぱり姿勢の問題だと思うんですね。どうなんです。施設庁長官、わかりますか。
○政府委員(高松敬治君) この前、交渉の過程、山梨県側の話し合いの中では百億というのも百十億というのも百二十億というのもあったように記憶しております。それで最終的に山梨県の要望は百二十億であり、政府としてはこれを尊重して云々、こういう話になったと私は承知しております。
○岩間正男君 この前の内閣委員会でも締結前でありますが、ちょうど二十九日でしたか、この問題出ているわけです。百億というのは大体あすこでの話し合いになっているわけでしょう。それが三十億これははね上がっているわけです、だからびっくりする。なぜはね上がったのか、単にこれはつかみ金なんですか。向こうの希望を入れて、そうしてつかみ金でこれは三十億あげたということですか。しかも、この適用を受けるのは、これは一市二町村ですか、そういうことでしょう。それが非常に狭いところだ、そこのところで三十億という金がはね上がった。私はこういうような民生安定費を多くするということに反対するものでないということは、この前も申しました。当然これは過疎地帯であり、寒冷地地帯であり、恵まれない地帯、こういうところにいろいろ要求が起こってくるのは当然です。そういうものに対しては、これは方法はほかにあるだろう。いわば交付金についても、もっとこれは多くするとか、あるいは寒冷地に対するところの特別な国の支出をこれはふやしていくとか、過疎地帯に対するもっと徹底した政府の施策があるはずです。ところが、これが基地との引きかえというかっこうです。新聞は、これはもう迷惑料だということを言いましたが、この迷惑料を出すというかっこうで、こんなにいつの間にか、まるでバナナのたたき売りみたいにはね上がってきているところに、全く国民が理解できないそういう問題があるんだということ、これを明確にしなければ、この北富士の使用協定というものの性格がわからない。その点で私は、政治的な見解が一体いかがかと、こうお聞きしているんです。防衛庁長官いかがですか。これは防衛庁長官が答えなきゃしようがないですよ。局長やなんかの見解を聞いているんじゃありません。国の政治の基本の問題ですから。
○政府委員(高松敬治君) これの折衝は、大体、内閣を中心にして行なわれました。で、私どもはそれに対して参画をいたしまして、この問題について当初から額として幾らぐらいがいいかということをいろいろ審議しておったわけでございます。先ほども申し上げましたように、百億を割った台からの金からいろいろ議論が出ておりました。ただ、午前中にも申し上げましたように、東富士との均衡というところが一つのめどになりました。それで、東富士との均衡というのが実態的にどういうことになるか、そこの辺から議論がいろいろ出てまいりまして、終局的に百三十億というのが、一応、東富士の二十八年以降をとってみて大体バランスのとれた金額になるということで、百三十億というふうにふえてきたんだと思います。
○岩間正男君 できるだけ短い答弁でいいです、要領を尽くして。 それから、一つは、私やっぱり政治的なここのところは追及、話し合いを進めて——ここが大切なんですからね。だから、むろんその事務的な話し合いも必要によっては伺いますが、なるだけこれは長官に答弁してもらいたい。 そこで次にお聞きしますが、今度の特別措置法が、これはつくられるわけですね。国会にはこれはいつ出されますか。富士地域環境保全整備特別措置法——ばかに長い法案になってしまったんですがね。これはいつ出ますか、簡単でいいですよ。いつ出すか。
○政府委員(首尾木一君) 今週の火曜日に国会に提出をいたしました。
○岩間正男君 そうすると、この法案で非常に眼目になるところは第二十条じゃないかと思うんです。第二十条のこれは一項、二項がありましょう。ここのところを、これは時間の関係もありますが、私のほうで読んでもいいんですが、あなたのほうで読んでください。
○政府委員(首尾木一君) 第二十条は、「国は、政令で定める保護利用整備事業に要する経費についての国の負担又は補助の割合を、当該経費に関する法令の規定にかかわらず、政令で定めるところにより、予算の範囲内で、当該法令に定める国の負担又は補助の割合をこえる割合とすることができる。」、これが一項でございます。 二項は、「前項に規定する事業に係る経費につき同項の規定による国の負担又は補助の割合により国が負担し、又は補助する場合における国の負担金若しくは補助金の交付又は地方公共団体の負担金の納付については、他の法令の規定にかかわらず、政令で必要な特例を定めることができる。」、これが二項でございます。
○岩間正男君 どうですか、一体。これは、もう全く、あまり例のない法令だと思うんですね。「当該経費に関する法令の規定にかかわらず、政令で定めるところにより、予算の範囲内で、」とはいいながら、「当該法令に定める国の負担又は補助の割合をこえる割合とすることができる。」、また、二項のほうでは、「他の法令の規定にかかわらず、政令で必要な特例を定めることができる。」、こういうような形で、実にこれは妙な法案でございます。あまり前例がないところの法案、いわばプライベートな、そういうにおいのする、そういう形でこれはきめられている。一地区だけの特別措置を法律できめるということも、実はやはり非常に問題のあるところです、立法措置としては。特に、北富士だけにこんな特例を認めていいのかどうかという問題も起こる。今後これは非常に大きく影響しませんか。東富士は、これは騒ぎ出さないか、横田がどうです——こういうふうに考えていったら、これは岩国にも波及するだろうし、三沢にも波及するだろう、厚木にも波及する……、そういうところがどうしてもこれは足らぬ。それでこの迷惑料をもっと出してくれ——現に、この前も私は明らかにしましたけれども、あの横田基地の福生では、実に四百八十二億という要求を出しておるんですよ。この迷惑料を四百八十二億出せという、一つのこれは市ですよ、一つの市で。こういう事態が、今後、どんどんどんどんふえていったときには、これは財政がまかなえますか。どうなります。
○政府委員(首尾木一君) ただいま読み上げました二十条の規定は、これはこの法律で定めます富士地域の環境保全のための特別措置でございまして、考え方といたしましては、富士山がわが国の象徴であるということ、それからいわば現在ございます国立公園というものが世界的な意味におきましてもかえがたい自然であるというような観点から、この地域の周辺地域も含めまして、この自然環境及びその利用環境を保護するという必要性から特別な事業を定めておりまして、その事業については、ただいま申しましたような法律の目的から、特にこれを推進する必要があるということで、特別措置を設けたものでございまするが、ただいま仰せになりましたような意味での波及というものは、私どもこの限りにおいて現在の段階で特にあるというふうには考えておりません。
○岩間正男君 これは、横合いから飛び出してきて、そうしてきれいな美辞麗句を並べておるんですが、あなたはこの前の質疑を知っていますか、内閣委員会の。聞いていたんだろうと思う。そういうことはさしみのつまだ。実際の中身というものはどうですか、民生安定、道路修理、それからあるいは障害の防止と、こういうような形でこれは出されております。いかにもこれは、僻地の、そういうところではこれの要求があることはわかります。しかし、それを実際は基地の身のしろ金というようなかっこうでこれは出されておるのは明らかだ。そうしてしかも、このような法案がまだ出されたばかりです、付託もされていない。むろん成立はどうか、これはわからないのに、——そうしてこれは、結局締結されたのは四月の三日でありますから、この協定が。ところが、今年度の予算はすでにもう一月の段階で二十五、六日ころ出されているわけです。その予算を見るというと、これは周辺整備法だということでありますけれども、昨年の二億数千万円に対して、ことしはもう十億、補償金を入れると十五億、まさに五倍にはね上がっておる。まさにこれは、この法案が通る、こういうものを見越しての予算の先取りだと私は言わざるを得ないんだ。これはどうですか。予算の先取りですよ。
○政府委員(高松敬治君) 北富士周辺の整備につきましては、昨年来、いろいろ地元から要求がございました。それからけさほども申し上げましたように、東富士と北富士とは、従来から非常に差があった、周辺整備の実績について。これは事実でございます。そういう意味で、片方ではこの演習場の使用転換、その他の問題がございましたが、それとは別にいたしましても、北富士地区については東富士との比較からいって、もう少し周辺対策として、周辺整備事業として取り上げるべきものは取り上げるべきではないか、こういうことで、四十八年度の予算の概算要求の際には、従来よりもかなり多くなった額で予算の要求をいたしておったわけでございます。
○岩間正男君 そういう技術的なことを、やすやすとそういうことを言っていますけれども、この背景には、はっきりアメリカのドル防衛に協力をする体制があることは、この前の予算委員会の総括質問でも私はこれは明らかにしたつもりであります。たとえば防衛分担金の復活という形、そういう面が一つ非常に多いということ。そうしてしかも、それによって米軍の基地を結局は維持する、それがもう至上命令だ。それにはっきり乗っかっていっておる。そういうことなんです。だから入り会い権の問題もまだ未解決。これは午前中やられた問題です。補助金の支出も大きな疑惑に包まれている。こうした中で、使用協定だけを先行させるということは、これは私は全く逆じゃないかと思うんですね。こういう点から言うと、こういう協定というのを許すことはできない。こういう協定を私は破棄すべきだと思いますが、いかがですか、防衛庁長官。
○国務大臣(増原恵吉君) この使用協定は、私どもが、北富士を安保条約に基づきまして米軍の使用に提供することも必要でありまするし、また、自衛隊が一緒にこれを使うということも必要であるという見地で事が運んでまいりました結果、六百四条の関係で、従来の形で使用を継続できないということになりました経過で、いま御指摘のようないろいろな問題が出てきたのでございまするが、これは米軍に対し安保条約上の提供義務を継続するということでありまして、防衛分担金をふやすんだとかなんとかいうような、そういう考え方の問題ではございません。
○岩間正男君 返還ということになっているでしょう。提供するんじゃないでしょう、返還ということでしょう。そうしてそのあとにこれは自衛隊に移管される。そうなんでしょう。そして同時に、地位協定の二条四項(b)、二4(b)によってこれは米軍と共同使用する。そういう形を、これは非常に手の込んだやり方でありますが、これをとるわけでしょう。だから、その中身がどうかということが、今日私は、どうしても国会としては国民の前に明らかにしなきゃならぬ重大な課題だと思う。この問題が明確にならなきゃならぬと私は思います。ですから、次のことについてお聞きしたいと思います。 まず第一に、国有財産審議会にこの問題かけましたか。——端的に答えてくださいよ。
○主査(川上為治君) だれですか。
○説明員(川崎昭典君) 大蔵省の理財局国有二課長でございます。
○岩間正男君 どうして局長は出られなかったの。
○説明員(川崎昭典君) 別の委員会に行っております。 かけております。
○岩間正男君 いつ。
○説明員(川崎昭典君) 去る三月二十九日に付議いたしまして、四月の四日に、これを可とするという答申を得ております。
○岩間正男君 次に伺いますが、日米間の北富士の施設及び区域協定は、これはいつできるんです。当然これはこのような協定が結ばれなきゃならないでしょう、二条四項(b)によって。これはいつできる。
○政府委員(高松敬治君) 合同委員会の決議のことをおっしゃっているのだと思いますが、これは一両日中に日米合同委員会の合意が成立するはずでございます。
○岩間正男君 これは協定を結ぶとなっておるんじゃないですか、二4(b)で、施設・区域の協定を。だから、合同委員会で、そこで話し合いがつければ当然協定が発生するわけでしょう。あなた、二条四項(b)、読んでごらんなさいよ。
○政府委員(平井啓一君) 従来、地位協定二条一項に基づきまして、北富士演習場というものを米軍に提供し、使用を認めておるわけでございます。それを今度は使用転換いたしまして、自衛隊が管理する演習場にし、引き続いて、地位協定二条四項(b)の規定に基づきまして、米軍にもその使用を認める、そういう手続、それにあわせまして、その二条四項(b)に基づきまして、米軍が使用するにあたっての使用条件、そういったものを一切含めまして、現在、合同委員会で日米間で審議をしているわけでございます。それが一両日中に合意が成立いたしまして、閣議決定を経た上で、日米両国政府間の協定が成立するわけでございます。
○岩間正男君 だから、協定ができるわけですね。協定が結ばれると書いているじゃないですか。だから、それがあるならあると、つくらなけりゃならぬのだと、そこを明確に言えばいい。ところが、いままでは、協定は何ら、いま言ったように、日米合同で合意したとかなんとかばかり言って……。形がちゃんとできていなくちゃならないわけなんです。私はこれを何回、何年叫び続けてきたか、この協定出しなさいと。ところが、これは日米間の軍の交渉がある問題ですからと言って出したことがないわけです。なぜそういうことを言っているかと言うと、二条四項(b)という地位協定そのものはわれわれは反対だ、反対だけれども、とにかく現行、行なわれている。それがどう行なわれているかということを国会は審議する権能があるわけだ、国民の前に責任を負っているんだから。だから一体、どのような協定がつくられて二条四項(b)が行なわれているかということ、それは国会論議の中では当然重要な課題になっている。だから協定を出しなさいと、こう言っている。ところが、協定は出しませんと、一回も出したことない。どういうことなんです。なぜ出せないんですか。
○政府委員(平井啓一君) 具体的に、北富士演習場に関しますところの日米の協定は、先ほど御答弁申し上げましたように、一両日中に合同委員会の協議を経て、閣議決定にした上で日米間の協定を行なうわけでございます。したがって、現在、まだ協定は成立してないわけでございます。
○岩間正男君 だから、結ばれるんでしょうと言っているんですよ。十一日から発効するんでしょう。そしたら、それまでに結ぶんでしょう。そのときは、これは合同委員会だけの調印ですか、日米の外務関係で調印するんですか。どうなっていますか、この形式は。
○説明員(角谷清君) 合同委員会の合意、これは合同委員会の日本側代表とアメリカ側代表、これの合意文書によるわけでございます。
○岩間正男君 だれが調印するかということを聞いている。
○説明員(角谷清君) 日本側を代表いたしましては大河原アメリカ局長、米側を代表いたしましてはスノーデン参謀長でございます。
○岩間正男君 そうすると、合同委員会の首席がやるということになるわけだな。これが出せないと。これを見ないとほんとうはわからないんですよ。この資料を出せと言うと、要綱でかんべんしてください、要綱でかんべんしてくださいと、何年間値切られたかわからない。しかし、これは一ぺん出しなさいよ。出さなきゃこれは論議にならぬだよ。これは暗黒の上に国会を立たしていることですよ。こういうことじゃ話にならぬ。いいですか。どうですか。そんなら資料として要求します。この協定をお出しなさい。資料として出してほしい。これは締めくくりまでに出してもらいたい。締めくくりは十一日だ。もしもそれが間に合わなければそのときの要旨でもいい。さっきの法案は、まだ提出されなくてもすでにわれわれは論議しているんです。どうです。出しなさい。いままで二4(b)というのは国会ではさっぱり論議されてない。
○説明員(角谷清君) 合同委員会の合意自体は、従来、アメリカ側との約束がございまして、これ自体は外へは出さないということになっております。しかしながら、たとえば、その使用条件等に関しましては、これは所要の国内的な告示等を通じまして内外に明らかにしておるところでございます。
○岩間正男君 とにかく、私が要求しているのは北富士——典型的でありますから北富士を出してもらいたい。どうしてもだめだという事態には考えますけれども、最も近いそういうかっこうでの趣旨を説明したものを、十一日の締めくくり総括までに出してください、やりますから。それまでに出してください。 第三にお聞きしたいのは、日米間の使用費負担はどうなるか。二4(b)に移行するとどうなるんですか。端的にやってくださいよ。
○政府委員(平井啓一君) 使用転換に伴いまして、特に経費の負担が日米双方にかかるというふうには考えないわけでございますが、しかしながら、一般的に申しまして、日米間の経費の分担につきましては、地位協定第二十四条の定めるところによるわけでございます。
○岩間正男君 そうすると、米軍の負担というものは軽減されるわけですね。そうして管理維持費というのは、これは日本側が負担する。これはどうですか。この負担の軽減、どうなるんです、実際問題として。これは施設庁わかるでしょう。どうです。
○政府委員(平井啓一君) 経費の負担ということを、分担ということを地位協定のたてまえからとらえる場合には、先ほど御答弁いたしましたように、地位協定二十四条の問題になろうかと思いますが、いま具体的に北富士の問題で御指摘のあった点は、おそらく演習場の管理、警備に要する経費じゃなかろうかと思いますが、これは地位協定上の問題というよりも、この演習場が使用転換されまして自衛隊の管理する演習場になるということに伴って、自衛隊自体が必要とする経費でなかろうかと思います。
○岩間正男君 これも時間の関係から資料として出してください。今度二4(b)に移行する、そうすればいままでの経費の負担というものはどういうふうにこれは変わるか——基地維持費です、これは具体的にひとつ出してもらいたい。これなんかも全然わからない。国民は何も知ってない、国会も何も知ってない、こういう問題ですからね、ここは非常にいわば暗黒になっているんですよ。暗箱ですよ。暗箱に入ってどんどんどんどん陰のほうでやっている。こういう実態じゃだめだ。 第四番目、二4によれば、米軍の使用は一定の期間とあり、また、「適用があるこの規定の範囲を明記しなければならない。」、こういうふうに、これは二4(b)には書いておるわけですね。北富士協定ではどうなるんですか。
○政府委員(平井啓一君) 地位協定二条四項(b)に定められておりますところの一定の期間を限って使用するという問題につきましては、態様が種々分かれようと思います。年間何日とか何日の何時から何時までと、そういうふうに具体的に日を限って、「一定の期間」として二4(b)として使用を認める場合もあります。また、飛行場等の二条四項(b)の使用にあたっては、その飛行場を日本側が管理し管制を持つ立場で、米側が二条四項(b)で使う場合には、その離着陸のたびにそれを使うということで、それが「一定の期間」ということになるわけでございます。北富士の場合におきましては、事前に演習場の射場管理をいたしまするところの陸上自衛隊が年間四半期ごと、一月ごと、あるいは二週間前といったふうに、それぞれ大きい計画から時間が追って小さい計画に至るまでの段階を経まして、それぞれ米軍の演習計画を日本側の演習計画と調整いたしまして、そして日数なり射場の割り当て等を行なうという形で、二条四項(b)の使用の期間というものがきまるという仕組みになるわけでございます。
○岩間正男君 いまのようなところはどこでこれは書いていますか。まあ具体的に聞きますが、東富士と同じになりますか、方式は。一言でいいですよ。
○政府委員(平井啓一君) 扱いとしては、東富士と同じ扱いになります。
○岩間正男君 次に、適用規定はどういうふうなもの。
○政府委員(平井啓一君) 在日合衆国軍隊が北富士演習場を使用しております期間中は、地位協定の関連ある条項は適用されるということに取りきめる予定でございます。
○岩間正男君 あなたいま北富士についていろいろこまごまと言いましたけれども、全部これは従来の政府の統一見解違反じゃないですか、そう思いませんか。いまのお話はね、これは質問しているんだから、昭和四十三年の十二月十三日に、私は、「在日米軍基地に関する質問」、こういうものを出しております。この質問主意書に対しまして、四十四年の一月十六日に、これは内閣総理大臣佐藤榮作の名前でもって返答が寄せられている。これは国の正式の見解であり、統一見解と考えていいと思いますが、ようございますか。
○政府委員(平井啓一君) 政府の正式の見解でございます。
○岩間正男君 念のためにそこのところの分だけ読んでみます。私の質問は「同条文中の「一定の期間」とは、どの程度の期間をさすか。また、この期間は「個々の施設及び区域に関する協定」に明記されるべきだと考えるが、この協定に明記されているか。」これが私の質問であります。これに対して政府の答弁は、「地位協定第二条四項(b)中の「一定の期間」とは個々にきめられる期間を指すのであって、具体的には、「個々の施設及び区域に関する協定」において、」、いいですか、この協定に明記しなければならぬと書いているんですよ。協定において、「米軍の使用期間は年間何回何週間等明記されている。」あなたのいまのやつで東富士は明記されておりますか、これと同じ方向をとるというのでありますから、北富士もこれは明記されないということになるんじゃないですか、どうなんですか。
○政府委員(平井啓一君) 先ほど御答弁申し上げましたように、二条四項(b)の期間の態様というものが種々あるわけでございまして、具体的に日をきめたり日数をきめたりする場合と、使用のつど事前の調整を経て使うという形のものもあるわけでございまして、東富士の場合には、取りきめの中に規定がございまして、期間といたしましては、地位協定に基づいて米軍が必要とする期間ということで取りきめております。
○岩間正男君 なぜそんならそう答えない、なぜそんならそう答えない。これにははっきりと明確に書いているでしょう。これは政府の統一見解だ。「米軍の使用期間は年間何回何週間等明記されている。」、反するじゃないですか。実際私はこれは資料もらいました。もらった資料によりますと、二4(b)によって、現在二4(b)の適用を受けているのはこれは全部で日本で十三カ所あるわけです。その中で、たとえば長坂小銃射撃場、この二4(b)、これは年間百六十日以内、そうして稚内これは年四回、一回四十五日以内というふうに、あるいは安波訓練場、これは年間二十五日以内、久志訓練場年間七十二日以内、屋嘉訓練場年間六十日以内、こういうふうにこれはちゃんときめている。ところが、富士演習場に至りましては、必要のつど、必要のつどというのはこれはなんぼにも解釈できる、なんぼでも延ばせる、年間はっきり、東富士演習場は何日、その以内においてまかなうところの、協定というものはそれだけのこれは非常に重みのあるものですよ。ところが、全然こういうのは無視してやられている。もう一カ所ある。これは那覇海軍の航空施設の一部、これは地位協定の、ここのところは必要のつど、これも同じであります。これは明らかに政府答弁というものを偽るか、政府答弁が偽りか、あるいはあなたたちはこの政府の統一見解をじゅうりんしているということになるんです。北富士演習場で同じことを言うということをはこれは許されないし、東富士演習場の中のこの基地におきましては、当然やはりこの統一見解が生きている。こういう段階でありますから、この統一見解に従うところの訂正をしなければならぬ。いかがですか、これは防衛庁長官答えなさいよ。防衛庁長官答えなければ、これはほんとうにあなた意味がありませんよ。これは答えなさいよ。 それから、外務大臣きょうきていないのだね。そしたらアメリカ局長どうです。この点は、はっきりしているんだ。ごまかしはありません。何ぼ言いわけしたってこれは承知できない、この問題は、何ぼそれはつづろうとしても。どうなんですか。違反だ、明らかに。東富士演習場違反、那覇違反、私に出した統一見解というものは、政府の統一見解、佐藤榮作の名でこれは出されたものだ。それだけの重みがあるものだ。そうでなかったら、国会の審議などというのは何の意味を持つか、一体。そういう中で明確に言っているのだ。どうなんです。答えられないのか、どうなんです。答えるまで待つ。これは時間延べておいてくださいね。
○政府委員(大河原良雄君) 私、途中から参りましたので、あるいは前後の関係とり違えておりましたらお許し願いたいと存じますが、地位協定二条四項(b)の共同使用の問題についての御質疑でございまするが、ただいま御議論いただいておりまする質問書に対しまする答弁書は、政府側の文書による解答は四十四年に行なわれているわけでございまするけれども、その後、国会で御議論がございまして、四十六年の二月二十七日に、衆議院の予算委員会におきまして、地位協定二条四項(b)の期間についての政府統一見解というものが提出されてございます。この統一見解の中身につきましては、一部先ほど施設庁の施設部長から御答弁ございましたように、共同使用の態様といたしまして四つの形をあげまして、まず第一が、年間、何日以内というふうに日数を限定して使用を認めるもの、これは、たとえば長坂の小銃射撃場というようなものがこれに該当する例かと存じます。 第二番目といたしまして、日本側と調整の上、そのつど期間を区切って使用を認めるもの、これはたとえば富士の演習場はこれに該当する例かと存じます。 第三番目が、米軍の専用する施設・区域への出入のつど使用を認めるもの。これがたとえば硫黄島にありまする米軍の施設への自衛隊の管理いたしておりまする飛行場の使用、こういうふうな事例があるかと存じます。 第四番目に、その他右に準じて何らかの形で使用期間が限定されるもの、こういう形態を考えておりまして、いずれにいたしましても、二条四項(b)に基づきまする共同使用につきましては、この四つの形態を考えまして、実際に各共同使用の対象となっておりまする施設・区域は、この四つの形のもとに考えられておる。これが政府の統一した見解であるわけでございます。
○岩間正男君 政府の統一見解というのはどういう形できめられ、どういう形で発表したのですか。そういうことをかってにあなたたちが都合のいいそういうかっこうで一方で行なわれて、それがどれだけの拘束力を持つものか。
○政府委員(大河原良雄君) 国会の場におきまして、地位協定二条四項(b)の共同使用の問題について御質問がございまして、これに対しまして、昭和四十六年二月二十七日の衆議院予算委員会におきまして、当時の中曽根防衛庁長官が政府としての見解を表明いたしておられまして、これがきわめて国会という公の場におきまして政府が統一見解として御答弁申し上げたものでございます。
○岩間正男君 そういうことを一方的にこれはやっているわけですけれども、しかし、大体この精神ですね、二条四項(b)ではっきりこれは期日をきめる、限定する、一定の期間、こういうものをいまのやつはかってにあなたたちは都合のいい条件に適用するようなかっこうで出しております。だから、これはずいぶん論議のあったことでしょうね。そういうものについては、これは政府がそれをそういうふうに言っているだけであって、実際はこれは国会の決議とかなんとかの問題じゃないでしょう。それは、そういう意見を一方的にやっているだけで、われわれはそういうものを了承することはできない。なぜかというと、米軍が無制限に使っていくそういうものに対して、何らのチェックになるわけじゃない。実際は向こうの必要に応じてというようなかっこうをとっていったんなら、どこまでも無制限にこれは拡大されていくわけでしょう。だから、そこでいまのこの段階で当然明らかにしなくちゃならないのは、北富士演習場に対して、これはどうなんです、北富士演習場の今度日米間の協定が結ばれるわけでありますが、その協定の中で、これは東富士と同じだ、必要に応じてということのあいまいな形式というものをとっていくというんですか。あくまでもこれをとるというのですか。
○政府委員(大河原良雄君) 先ほど私御説明申し上げました二条四項(b)の共同使用に関しまする政府の統一見解は、国会の場におきましていろいろ御議論ございまして、政府としての統一の見解を出せと、こういう正式の御要請に基づきまして、政府が正式に統一見解を申し上げたことでございまして、これが政府としての正式な統一の見解である、こういうふうに御理解いただきたいわけでございます。 それから、ただいま御指摘の北富士演習場の共同使用の形態につきましては、先ほど施設庁のほうから御答弁ございましたように、従来、富士演習場におきまして行なわれておりまする二条四項(b)の使用と同じ共同使用の形態をとるということを政府が申しているわけでございます。
○岩間正男君 そうすると何ですか、必要のつどと、こういう方式ですか。
○政府委員(平井啓一君) 必要のつどというよりも、日本側と事前に調整をいたしまして、その調整の結果、できましたところの計画に従って必要な期間がおのずから定まってきまして、その期間をもって一定の期間と考えるわけでございます。
○岩間正男君 そこが非常にあいまいなんだね。だから、どうしてもこれは協定を出してくれなければ困るというのはそれなんですよ。この重大な段階での論議の中で、協定そのものを見ないで、そしていま言ったように、政府の見解だというので変えてきているわけです。これはずいぶん論議のあった問題でしょう。そういう問題をくるくると変える。そうして、実際は、東富士の場合を見ますというと、東富士は返還前というのは実際は使われていなかった。そこでこれは自衛隊に移管するというかっこうになったわけだ。ところが、二四(b)が適用されて、そうしてこれが発効しますというと、七〇年においては、七〇年だけを見ましても、その後資料をもらったのでありますけれども、二百三十九日もこれは使われている。それが二百日以上と、こういうことでしょう。そうすると、ここで問題になるのは、やはり北富士の今度の協定締結にあたって、当然ここで問題にするのはこのようなことが北富士に適用されるのか。現在はまあ八十日そこそこの一これでも相当なものでありますが、こういう使用状況、内容です。ここにもらった資料ございますが、四十七年の四月から本年、四十八年の二月までで七十八日、北富士が使用されておるのですが、東富士方式をやれば、むしろ二四(b)というような、具体的には日本の自衛隊に移管されたんだ、返還されたんだ、こういうことを言いながら、実際は北富士の演習場というものは何倍にもこれは使用が強化される。こういう可能性は十二分にあるんだということを明らかにこれは物語っていると思いますが、そうじゃないですか。
○政府委員(平井啓一君) 演習場の使用の調整というのは、多少、あれだけの広い演習場でございますので、事情としては、やや具体的に御説明申し上げたほうがよかろうかと思うんですが、日数につきましては、御指摘のありましたように、たとえば東富士の演習場で四十七年度に二百三十九日米軍が使っております。これに対しまして自衛隊は三百四十四日使っております。ところが、これは単に日数だけの問題じゃなくて、演習場の各射場が幾つかあるわけでございます。その射場の割り振り等を自衛隊が管理者の立場として米軍と行なっているわけでございます。たとえば、私の手元にあります資料で見ますと、某月某日の資料では、たとえば射場が八つ使われているうちで、米軍がその日は二つ使って、あとは全部自衛隊が使っておる。その翌日は九つの射場が使われた中で、米軍が一つの射場を使って、八つは自衛隊が使っておる。こういう形で、そういった射場の使用調整、日数の調整、そういうことで、二条四項(b)の米軍の使用という態様には十分管理者たる自衛隊側が主体的に調整を行なった形で、その趣旨に沿った使用を認めているというふうに考えております。
○岩間正男君 そういうことを言っているけれども、断わったことがありますか。そうしていま中身のそういう技術的な問題を言っているが、問題は、国民は返された、自衛隊のものになったんだ、日本に返還されたんだ、それが依然として米軍がかつてよりも何倍もこれに強化している、この使用。しかも人数はどうか、人数はほとんど第三海兵隊が千人、八百人、こういうかっこうでありますから、年間に一万人をこえたことがしばしばあるんだ、一万九千の沖繩在住の海兵隊というのは、もう何回も日本の富士で演習しているということになっているんだ。これがいまアジア最大の海兵隊の演習場として非常に重要になっている。絶対にこれは手離さない。この背景は、そこにあるんだ。しかし、どうしてもこれは返還するんだというような、そういう名目をとらなくちゃならない。国民欺瞞的な返還、そうして自衛隊に移管するんだということで、あらゆるまた一方で操作をやる、金も食らわしている。そういうようなかっこうでもって、しかも米軍の基地は維持する。実質的にはどうか。米軍はこれはもう彼らの必要に応じてほんとうにあらゆるときに使っているんですから、それが実態じゃないですか。 だから私はあらためてお聞きしたい。二4(b)から二4(b)への転換によって、第一に米軍の使用は減るのか減らないのか、これははっきり答えてください。 第二は、この転換によって米軍の使用目的、つまり演習内容に日本側から一定の規制を加えることができるのかどうか、演習の内容。この点が非常に私はこの返還の前で、少なくともあなたたちの立場に立ったとしても、これは絶対必要な課題だというふうに思うんです。どうですか、これに答えてください。減るのか減らないのか。それから彼らの演習の内容を規制できるのかどうか、この二点を聞いている。
○政府委員(高松敬治君) 北富士演習場につきましては、米軍の昨年度、四十七年度における使用実績は八十六日と、こういうことになっております。これはやはり北富士演習場問題というものが相当いろいろ紛争しておりまして、そういうことによって演習を中止したということもかなり昨年はございました。そういう意味では、私は昨年に比べればこれは今度の場合には、数としてはふえるかもしれないというふうに考えております。 それから使用条件……。
○岩間正男君 ちょっとはっきり言ってください。ふえるんですか、昨年に比べて。
○政府委員(高松敬治君) 昨年に比べれば、若干ふえるかもしれません。というのは、昨年はちょっと異常な年であったから、こういうことです。 それから使用条件につきましては、使用協定の第四条にありますように、米軍の使用する場合の使用条件は、自衛隊の使用する場合の使用条件と同じであるというふうに……。
○岩間正男君 いや、使用条件じゃないんです、使用目的だ。向こうが使うのは何のために使うのか。いろいろな目的があって使うわけだ。この使用目的をチェックできるのかどうかと言っているんです、日本が。ここは重要な問題じゃないですか、いま。のんべんまくなしに、何でも向こうの要求どおりこれは使用さしていいのかどうかということが今日問われているんじゃないですか。そのことを聞いている。よく質問の趣旨をはき違えないように……。
○政府委員(高松敬治君) たとえばその使用条件の中には、自衛隊は、核兵器、毒ガス及び五百キログラムをこえる爆発物は使用しないこととする。それから観測用発煙弾を除き、航空機からの射撃及び爆弾の投下は行なわない。こういうことがきめられております。それから七月から九月までの間は、小火器を除き、できる限り実弾射撃の訓練を制限する。そういうふうないろいろな制限が設けられております。その点では、東富士と大体ほぼ同様な条件のもとにおいて使用すると、こういうことになっているわけであります。
○岩間正男君 これは、演習の何といいますか、種類というか、そういう量というか、そういう点についてあなた言っているわけだが、そうじゃないんだ、私が聞いているのは。いろんな演習やっているでしょう。まあ特に私はそういう点では、いままでどういう演習が行なわれたか、これをお聞きしたいんです。米軍はいろいろな演習やったでしょう。その演習の種類、これはどういう演習をやりました。演習内容をここで明らかにしてもらいたい。現にどういうものをやっていますか。
○政府委員(平井啓一君) 現在、北富士演習場を米軍の演習場として使用を認めておる条件といたしましては、この演習場におきましては歩兵部隊の訓練、車両部隊の訓練、機械化部隊及び空陸合同の訓練等を行なう演習並びに大砲、臼砲、無反動砲、機関銃及び小銃射撃を行なえるような被弾地区を設けた演習場として、こういう使用を行なう、という条件がついております。
○岩間正男君 それだけですか。これは何か協定があるんですか。そういうきまりがありますか、いままでの北富士について。
○政府委員(平井啓一君) ただいま私が読み上げましたのは、今日まで北富士演習場を地位協定二条一項で提供するに伴いまして、日米で取りきめております使用条件の内容でございます。
○岩間正男君 そうすると、これからはみ出したやつはどういうことになりますか。
○政府委員(平井啓一君) 大体この使用条件は、非常に広い表現でカバーしておりますので、ほとんどの訓練はこの中に入るのではなかろうかと思います。
○岩間正男君 すぐそういうことを言い出すんだ。そんなことでやるなら何の意味もないじゃないですか。広い条件といったら、何ぼでも拡大できる。時間も、これは必要に応じて無限に拡大できる。こういうことがはっきりこれはわかったわけだ。これが継承される。 そこでお聞きしたい。これは大体あなたのほうでも予測しておられると思うけれども、この一体訓練はどうなんだ。このネービータイムスに出たこの訓練はどうなんだ。この治安出動訓練というやつは。これはいままでの何に想定されておったんですか。どうなんです。これは広い範囲に入るんですか。どうなんだ。——これはどうなんだ。
○政府委員(平井啓一君) その御指摘の訓練につきましては、あらかじめ米軍のほうから通知をもらっておりました範囲で一般訓練、救難訓練という形で行なわれるということになっておりまして、御指摘の新聞内容等も、私ども予知いたしました限りにおいては、北富士演習場で行なえる訓練の中に入るものと考えております。
○岩間正男君 まあこの写真を見て、私は、かつて私たちが国会で明らかにした治安行動草案を思い出したのだ。治安行動草案を思い出しました。大使館員の救出ということかどうか知らぬが、一方はデモ隊、一方はそれを暴徒というふうに治安訓練では呼んでおります。そしてこれを制圧をする。そういうかっこうでしょう。そしてしかも、くさび型でもってこれを制圧して、これを突破して、そして大使館の中に入って大使館員を救出する、こういうことなんだ。だからこの救出訓練といえば、救出訓練ということになりましょう。しかし同時に、これは暴徒ということばがある。これは暴徒って一体だれなんだ、一体。暴徒暴徒というのは、日本の治安出動訓練の中にも出てくる。暴徒というのは労働者であり、平和のために戦っているそういう人たちをこれはやったわけです。だから、弾圧訓練としてこの治安出動訓練というのは当時から非常に大きな問題だったわけです。あれからもう年何回かの計画でもって、これは相馬ケ原あたりで大がかりないろいろな訓練がやられておりましょう。こういうものとの関連というものはわれわれは見のがすことができないんですよ。外務省の形式的な先ほどの報告は、これは衆議院でやったということ聞きました。しかし、そんなことで了承できるかどうかという問題は、この写真だけ見たってわかるじゃないか。そしてこの人数とか、そういうものについて、しかもこれは外務省はどういう経路でもってこの問題についての通告を受けたのかどうか、連絡を受けたのかどうか。この点は非常に重大ですから、まず外務省から、この連絡の有無、そうしてその経路、さらに、防衛施設庁はどのような経路でもってこの事態を知ったのかどうか、この点について率直明快に、あまり時間をとらないようにね。そうしてしかも要領は非常によろしいというふうに答弁してください。
○政府委員(大河原良雄君) 私どもも御指摘のネービータイムスの記事を見ておりますけれども、御指摘のございました演習というのは、昨年の十二月の十一日から十九日まで、沖繩にありまする第三海兵師団の四連隊の大隊に属しまする兵員が北富士演習場で行なったものでございまするが、米側の説明によりますと、この演習というものは、不測の事態における海兵隊と行軍部隊との迅速な対処能力を増大させるための訓練と、あわせて戦闘員以外の者のための避難、移動訓練を行なったものである、こういうふうな説明を受けておりまして、非戦闘員の避難、移動訓練について、米側は、一般的に不測の事態のもとで戦闘員以外の者を移動させる必要が生じた場合の軍の措置ぶりについて、一般的な事態を想定して訓練を行なったものである。したがって、わが国における特定の措置を前提とした演習ではないと、こういうふうに説明しているわけでございまして、米軍がわが国に駐留している、その任務のワク内で戦闘員以外の者の避難あるいは移動、こういうものがいかなる——不測の事態のもとで生じてまいりました場合のことを考えて、こういう訓練をやること自体について、特に問題にするということはないというふうに私ども考えております。
○岩間正男君 外務省はいつでもそういうような、何というかね、ほんとうにあなたたちの立場というものはいつでも私はこれはおかしいと思うんですがね。そういうふうな説明をするわけです。 私は客観的に事実を聞きたい。どこからどういう経路で聞いたんです。そしてどれだけのことを向こうが事前に通告してきたか、それを明確に言いなさい、客観的に、弁解がましいのは要らぬから。
○政府委員(大河原良雄君) 演習の中身につきましては、米側から演習のあとで聞いたわけでございますけれども、演習そのものの事実につきましては、大使館を通じまして事前に連絡を受けたわけでございます。
○岩間正男君 大使館ですか。いつですか。何日です。
○政府委員(大河原良雄君) 米側といたしましては、十二月十一日の午前、朝早く米軍のほうから、この演習について発表をいたしているわけであります。
○岩間正男君 この中身、どうしてチェックします。あとで聞いたってチェックできるか、チェックできないでしょう。どうなんです。こういうやり方ですよ。そのとき、あんた中身を、何演習するかぐらいは、これは聞かなきゃだめですよ。なぜかというと、この問題は日本の主権と深い関係がある。言うまでもなくこれは、あまり時間がありませんから、そこんところ言いませんけれども、内乱条項がない、いまの、旧安保じゃないですから。そういう体制の中で、これは警備部長ですか、見えておりますから、当然これは、たとえば大使館の警備というものは警察が任務を行なうんだと思いますがね。そうしてこれは、必要がある場合には自衛隊が後方支援をやるわけですか。その協定もできているんだというふうに思いますが、いかがですか。
○政府委員(山本鎮彦君) そのとおりでございます。
○岩間正男君 そうすると、こういう体制の中でいまの訓練がだね、これは日本の中で、しかも富士、東京に近い富士というようなところで行なわれ、それでしかも行なわれた日は、ちょうどこれは日本の総選挙が終わった、それで発表されたところですよ。そうして革新勢力が相当これは伸びた、その日、そこから始まっているのだ。そういう事態もこれは背景としては考えざるを得ないわけだ、そうでしょう。そういう中で自衛だか何だかわからぬが、人数はどのくらいだったのですか、人数は。
○政府委員(大河原良雄君) 演習に参加いたしました人員は千百名であります。
○岩間正男君 千百名でしょう。千百名が来てこのような訓練をやったんです。救難訓練とか、救出訓練とか言っておりますけれども、これは立場をかえてみれば、まさにこれは治安出動のそういう性格を持ったものであるということ、それくらいやはり主権との関係で明確にするというその意識がないのかということを聞きたいのだ。日本の官僚というものはだめなんだ、一体。
○政府委員(大河原良雄君) 先ほどの千百名という参加人員は演習全体の参加人員でございまして、もう少し内訳を申しますと、このうち実際に富士の演習場で演習訓練いたしましたのは九百名で、残りの二百名は空輸要員として沖繩からの兵員の輸送に当たった人員でございます。また北富士で行なわれました演習訓練そのものは、特定の国における特定の事態を想定したものではなくして、一般的な演習訓練であるというふうに私ども説明を受けておりますし、先ほど警備の問題につきまして警察当局から御説明があったとおりに私どもも承知しておるわけでございます。
○岩間正男君 金科玉条ということばがあります。アメリカの言うことは金科玉条だ。一点の疑いを差しはさむ余地もなし、これが日本の官僚の通性か。こんなことでどうして一体独立を守ることができるのか。主権の侵犯に対して一体日本の自主というものをはっきり守ることができるか。アメリカから受けております、これはいつでもあなたたちここで言ってるのだ。アメリカの代弁者か。こういう形でやられておりますから、この問題の性格というものも明らかにすることはできないのです。私はこれは失礼なことを言ってるかもしれませんが、しかし日本のいまの通弊じゃないか。この問題を明らかにしないで一体どこに日本の自主独立を論ずることができるのだ。いまの答弁を聞いてごらんなさい。こんなこと、許されて一体いいかどうかという点で、私は今日この北富士の問題を論じているのですよ。その中でもよくわれわれはわからないですね、これ。NEMVACですか、この訓練というのがある。これは何ですか、これはどういう一体訓練なんですか。NEMVACという訓練、これはどういう訓練ですか。この中にこれははっきり出てくる。
○政府委員(大河原良雄君) 先ほど引用されましたネービータイムスの中にNEMVACという表現がございます。これはノンコンバタント・エマージェンシー・エバキュエーションの略語だそうでございまして、結局、非戦闘員の不測の、緊急の避難、こういう意味というふうにとれるわけでございます。
○岩間正男君 それはあなたたちが、外務省がそういう見解を発表されて、これは私は電話でお聞きをしました。ところがどうなんです、この文を読んでみますと、そういうことにならぬじゃないですかな。「その次に行なわれたのはNEMVAC訓練のリハーサルで」、こうなっている。ここのところは非常に短くて触れたがらないのです。「その次に行なわれたのは」というのだから、前に行なったことがある。これは救難訓練でしょう。別な種類のこれは訓練じゃないですか。なるほど頭文字を合わせるというといまのようになった。そういうことになるけれども、そういうわけにはいかぬのです。だから外務省の見解というものを信用したいけれども、簡単にわれわれは信用するわけにはいかない。米軍にこれは聞き合わしたのですか、どうなんです。
○政府委員(大河原良雄君) 先ほどのNEMVACが正式の名前、何かということにつきましては、米側に確認いたしまして、先ほど私が御答弁申し上げたような説明を受けておるわけであります。
○岩間正男君 そういうような外務省の見解だというのですが、米軍からはまだ通知を受けていないということですね。
○政府委員(大河原良雄君) ただいま御答弁申し上げましたように、米側に確認いたしまして御答弁いたしております。
○岩間正男君 米側のどこですか。これはきのうの段階では米側の言うようにわからなかったと、こう言うのですね。われわれは星条紙の記者にも聞いてみる、それから全部あっちこっち聞いてみたけれども、こういうものはない。年鑑を見たってない。こういうもので、そしてこの中身は何ですか、さっきの救出訓練ですか、どういうことなんですか。
○政府委員(大河原良雄君) 米軍の司令部に問い合わせまして確認いたしております。それで中身は非戦闘員の緊急避難と、こういうことでございます。
○岩間正男君 どうもこの文章の文脈から見るというと、にわかにそういうようなことにはまいらないと思います。なお、これは調査をして、そして米軍から出た、どういう回答をもらったか、資料としても出してもらいたい。この問題は保留しておきたいと思います。 私はこういう点でもう一つは防衛庁にお聞きしたいのですが、防衛庁の態度、今度の問題で、ある週刊誌の記者が広報課に問い合わせたところが、米軍管理の北富士演習場でどのような訓練が行なわれようともわれわれはノータッチだと、こう答えたと言われている。これが防衛庁の方針なんですか。これでいいんですか。
○政府委員(高松敬治君) 昨年の十二月の十一日から十九日の訓練につきましては、私どもは、たしか十二月の初めか十一月の末だったと思いますけれども、そういう輸送訓練を行なうという、それから北富士にバスで行って人員を輸送して、そこで野営訓練あるいは救難訓練を行なうという話は私ども司令部から聞いておりました。ただ具体的に何を、どういうふうなことをやったのかということの実態は、一々はつかんでありませんけれども、米軍からはそういうふうなことの通知があったことは事実でございます。それでいまの御質問の米軍の管理の中だから何をやってもわからないということでございますが、私のほうといたしましても、特別なことのない限りはそうこまかい点まで一々それを見ているということはございませんが、おおむねのところは大体承知しているつもりでございます。
○岩間正男君 このおおむねのところがこういうことじゃ困ると思うんです。これは資料を出してもらって、使用状況、何回もいままで出してもらっています。この使用状況を見ますと、昨年十二月の米軍の使用、これは北富士演習場の使用状況という、これによりますというと、使った日は十一日、十二日、十三、十四日、十六日、十八、十九日、二十日、二十一日、さらに二十三日、十日間となっている。人数は何ぼかというと二百十人。演習内容はというと百五ミリ、百五十五ミリのりゅう弾砲、その他の射撃訓練となっている。人数も、演習内容もネービータイムスのものとは全く著しく異なっているんです。そしていまアメリカ局長の報告とも非常に異なっている。これは過失なのか、一体怠慢なのか。これは虚偽の報告じゃないですか。私たちはこれを見てほんとうにこれで論じているわけですよ。ところが実際はとんでもない違ったことが行なわれているんです。時間の関係から簡単に答えてくださいよ。
○政府委員(平井啓一君) 北富士演習場の使用条件の中に、演習を行なう場合に通報を米側が日本側に対してしてまいります規定が設けられております。これは第三十二回の日米合同委員会で演習場一般に共通の規定としても設けられておると同時に、北富士演習場の個別的な使用条件の中にも、少なくとも七日前に地方官憲当局に通報することになっております。ただ、通報すべき内容といたしまして申しますと、通報しなきゃならないような演習の態様といたしましては、大隊規模あるいはそれ以上の演習を行なう場合、それから射撃の演習を伴なう場合、この二つについては通報を行なうわけでございます。それ以外の射撃を伴わない一般訓練で大隊単位規模以上の訓練でない場合には、演習通報は通常行なわれないことになっております。
○岩間正男君 時間がありませんから、これは簡潔に御答弁願いたいと思うのでありますが、そうすると、これは把握しようがないじゃないですか。米軍が来て途中で行動したら把握できない。大隊訓練、それから砲撃を受ける、それだけはわかる。しかしいま言ったように、とんでもない何倍かの実際米軍が来ているのだ。これの中で、何なんかも、天然痘なんかもあるかもわからぬですよ。(笑声)どこで一体——捕捉も何もできない。日本の主権がいずこにあるかという問題になる。こういうかっこうでいいかどうかということを私は聞いている。これと関連してお聞きしたい。厚木飛行場におけるところの米軍の行動、明確に一体日本はつかんでいるのかどうか、この点についても資料というものを明らかにしてもらいたい。
○政府委員(大西誠一郎君) 厚木飛行場におきましては、海上自衛隊の部隊が管制を行なっておりますので、米軍の飛行機の離発着につきましては承知をいたしております。
○岩間正男君 しておりませんですか。
○政府委員(大西誠一郎君) いたしております。
○岩間正男君 それを言ってください。その後どうなっているか。あの日、問題の日、十二月十一日。
○政府委員(大西誠一郎君) 四十七年の十二月の米軍機の離発着回数は、合計で千百九十四回でございます。そのうち十二月十一日から十二月十九日までの回数は十一日から順を追って申し上げますと、五十四回、四十九回、七十七回、七十二回、五十七回、二十五回、二十一回、七十回、三十五回、このようになっております。
○岩間正男君 その中で、この情報化時代にどんな記事が入ってきて、そうしてどういう何をして、何人、人員をおろして、どんな一体武器を持ってきたかというぐらいのことは、いまの防衛庁の組織の中で調べることはできないのですか。しかも、これは二4(b)であります。二4(b)に一部転換しているのです。いわば日本に返されたという基地だと。そういうところでこういう事態なんです。北富士でまた同じことが起こらないという保証はないわけでしょう。全くつんぼさじきと同じじゃないか、これでは。何が一体米軍の行動に対してほんとうに自主的な立場からこれを規制し、そうしてこれについて明確な措置をとっている、こういうことは言えない。こういう事態が起こっているのですから、私は大きな問題じゃないかと思います。時間の関係から、もう一、二問だけお許しを願いたいと思いますが…… もう一つだけ……。 北富士使用協定第四条によりますと、使用条件は自衛隊と同じ条件が米軍に適用されるということがありますね。この点で米軍の合意は得られたのかどうかということが一つであります。これは時間の関係から、簡単でいいのですよ。 それからもう一つ、第二の問題は、自衛隊はいま百五十五ミリ、二百三ミリなどという、このようないわゆる原子砲、核発射可能のこういうものは訓練していないと思います。したがって、使用条件を自衛隊と同じにするとすれば、いままで北富士で百五十五ミリ、二百三ミリ、こういうものが今年だけでも六回、これは行なわれております。そうして先ほどの久保局長の答弁によりますと、一回というのは百五十五ミリは十四門だというふうに記憶しております。二百三ミリは何門、膨大な量がこれは昨年だけでも行なわれている。一昨年しかり、その前しかり、このりゅう弾砲、原子砲の訓練というものはしばしばやられている。
○主査(川上為治君) 簡単に願います。
○岩間正男君 そうすれば、この条項が、米軍が了承すればこの原子砲の訓練は自衛隊なり自衛隊と同じということでございますから、当然やめなければならない。そうでなければ平仄が合わぬわけですから、これについてはっきり、この原子砲の訓練、射撃訓練をやめるんだということが確認されなければ、この協定というものは全くのこれはまやかしになっている。この点を、御協力を得て時間を延ばしまして申しわけなかったわけでありますが、これで私の最後の質問にしたいと思います。どうなんですか。
○政府委員(高松敬治君) 前段の点の使用条件については、米軍は了解しているかと、こういうお話でございますが、これは事務的折衝の段階において了解いたしております。
○岩間正男君 了解したんですか。それから第二の問題。
○政府委員(久保卓也君) 必ずしも私ども百五十五ミリりゅう弾砲、それから八インチりゅう弾砲、これは御承知のように、核、非核両用の兵器でありますので、米海兵隊がその装備でもってこの演習場で訓練をやることは、私は支障がないように思います。
○岩間正男君 あなたは三月二十日のなにで、防御核の例としてはっきり百五十五ミリを言っていますよ。間違いないでしょう。覚えがあるでしょう。三月二十日、予算委員会の総括質問の中で、はっきりこれはそう言っています。それをいまのように非核とかなんとかでなく、実際は三原則の立場からいって、持ち込みをさせないというのが日本の政策に、これはなっているでしょう。そういう中で核発射可能のこういう一体りゅう弾砲を持ち込むということを認めることができるのですか。こんなこと、どこから出ますか。そうして協定の中には、はっきり書いているのです。自衛隊と同じになるのだと。これは許されません。どうなんですか。もしも答弁がだめだったら、統一見解を締めくくりまでに出してください。そういう統一見解を出してください。
○政府委員(久保卓也君) 核兵器というのは、この百五十五ミリが核弾頭を持った百五十五ミリであれば核兵器になると思います。しかしながら、この百五十五ミリは、御承知のように、核兵器、核弾頭、非核弾頭両方ありますから、通常の装備としてこれで訓練することは支障がないというふうに思います。
○主査(川上為治君) 以上をもって防衛庁所管に関する質疑は終了いたしました。 本日はこれにて散会いたします。 午後四時三十三分散会 —————・—————