予算委員会第一分科会 第4号
- 発言数
- 217 件
- 登壇者
- 23 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1973/04/09
会議録
○主査(木村睦男君) ただいまから予算委員会第一分科会を開会いたします。 分科担当委員の異動について御報告いたします。 去る七日、塩出啓典君が委員を辞任され、その補欠として峯山昭範君が、また、本日、小林武君が委員を辞任され、その補欠として瀬谷英行君が選任されました。
○主査(木村睦男君) 昭和四十八年度総予算中、環境庁所管を議題といたします。 政府からの説明は、これを省略し、本日の会議録の末尾に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○主査(木村睦男君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。 それでは、これより質疑に入ります。質疑のある方は順次御発言願います。
○瀬谷英行君 埼玉県の朝霞に積水化学という工場があるのですけれども、ここで従業員の中に鉛中毒の患者が出たと、こういう問題があります。これは、同じ公害関係の病気でも、水俣病だとかあるいはイタイイタイ病だとか、そういったようなショッキングな症状ではないために、どちらかというと今日まで見過ごされてきたのではないかと、こういう点があるわけです。患者に私もいろいろ話を聞いてみましたが、自分でも鉛中毒ということはわからぬわけですね。それで、どうも胃がもたれるとか、からだがだるいとか、頭が痛いとか、疲れるとか、あるいは腕がしびれるとか、そういったような症状が出てきて、医者にみてもらうと、リューマチじゃないかとか、神経痛じゃないかとか、あるいは胃かいようではないかとか、そういったような診断を下されて、自分もそうかなあと思ってきたんだが、幾ら医者にかかってもうまいことなおらない。そこで、まあ鉛中毒ではないかと、こういう話を聞いて、それであらためて診断を受けてみたら、鉛中毒という診断を受けたということなんですけれども、この鉛中毒というのは、こうしてみると、意外に多いのじゃないかという気がするのです。退職者の中でも、これはもう年をとったからしょうがないと、一つの老化現象だというぐらいにあきらめてしまっているのもいるということなんですが、問題は、こういう鉛中毒が意外に多いということで見過ごされていいことではないと思うのですね。したがって、単に積水化学だけのことではないと思われるので、全国的にこの鉛中毒の患者がどのくらい出ているものか、そういう調査をする必要もあるし、それから工場の排水等が河川にそのまま流されているわけです。それから粉じん、悪臭というものも工場周辺の民家に累を及ぼしているわけです。だから、それらの問題等を調査をすると、これは相当大きな問題になりはしないかという気がいたしますが、環境庁として、こういう鉛中毒に対する調査とかあるいは対策とかいったようなことが今日まで講ぜられているのかどうか、この点についてまず最初にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(三木武夫君) あとで事務当局から説明をいたさせますが、鉛についてこういう考え方を持っておるわけです。瀬谷委員も御指摘のように、鉛の問題というものは放置できないという考え方から、いま、環境基準をつくりたい、鉛に対して。中公審の大気部会の専門委員会でいま検討しておるわけであります。これの結論が得ますれば、環境基準をきめたい。現在のところは、工場事業場などの排出する鉛及び化合物に対しては、排出基準を持っているわけであります。各府県によっては、地方の実情に沿うて上積みをしておる県もあるわけであります。自動車については、通産省においても、エンジンの改良などによって、排出ガスの中にある鉛の量というものを減らす方向で、昭和四十五年ごろに比べると、現在では半分ぐらいになっている。昭和四十九年からは無鉛化をする、鉛をなくするようなことをするということを通産省は方針をきめておるわけでございますが、われわれとしても、環境基準をきめ、鉛に対する規制というものを強化していきたいという考えでございます。
○政府委員(山形操六君) 一、二追加さしていただきます。 鉛の問題は、大気のほうの大気汚染防止法に基づきますと、これはばい煙発生施設から排出される鉛及びその化合物について排出基準による規制が行なわれておるわけであります。具体的に申しますと、鉛の精錬用の溶解炉とか蓄電池用の製造、あるいは窯業製品等々、これらの出口について何ミリグラム以上であってはいかぬというような排出規制で押えております。それ以外、その鉛の工場等のある府県については、さらに地域の実情に応じて上のせ基準をつくって規制を強化しておるというのが現状でございます。 それから水のほうにおきましては、やはり排出基準をきめておりまして、鉛及びその化合物は一リットルにつき一ミリグラム以上あってはいけないという許容限度をきめて規制をしておる現状でございます。 先ほど長官が言われました環境基準というのは、いま大気のほうで大気中の鉛の環境基準をやはり全国的な視野からつくるべきであるという考えのもとに作業をしておるのでございますが、先生御承知のとおり、大気中の鉛の問題を論ずる前に、人体には口から入る鉛の量が非常に多うございまして、野菜物その他から調べますと鉛がいろいろ検出されますので、経口的なものと、それから経鼻と申しますか、のどから入るこれらのものの割合等についての検討がなされておる最中で、中途はんぱな数字を大気できめますと、それまでよごしてもよろしいということにもなりかねませんので、食物との関係についての検討を目下進めておる最中でございます。
○瀬谷英行君 まあ一つの例でありますが、この積水化学の従業員の鉛中毒というのは、入社をした当初は気がつかないで、それがだんだん何年かたつに従って、共通的な傾向としては疲労感が出てくる。それから関節等のしびれが出てくる。たとえば物をかかえておっても落としてしまって気がつかないと、こういう症状が出てきたのですね。それが全部入社をして塩化ビニールパイプの仕事をやっておる。しかし、仕事をやっておる当初はそういう症状は出てこない。何年かたって出てくる。だから、これは、こういう傾向を見ますと、やはり有害物質が蓄積して粉じんを吸い込んで、それが何年かたつうちにこういう症状が出てくるというふうに見ないわけにはいかないと思うのです。ところが、労災の認定にはいろいろ基があるようなんですけれども、その基準に達するか達しないかということで認定になるかならないという問題が出てくると、これはまためんどうなことになるのじゃないかと思う。たとえば酒だって、ちょっと飲んですぐ酔っぱらう人があるし、いいかげん一升酒を飲んでもけろりしている人がいるわけですから、おそらく鉛だって酒と同じで、弱いのと強いのがあるのじゃないかという気がするんですね。顕著な症状の出てくる人と、そういう症状の出てこない人とある。しかし、出てくる人にしてみれば、認定の基準に達しないからおまえは鉛中毒じゃないんだよと、こうきめつけられちゃかなわないと思うのですね。そこで、こういう工場労災といったような場合の認定の基準というものはどうやってきめているのか、それらの点についてお伺いしたいと思います。
○説明員(山口全君) 業務上の鉛中毒として認定する基準は現在三つございまして、この三つの基準のうちのいずれかに該当すれば業務上の疾病として補償するというたてまえになっておるわけでございます。 三つの場合と申しますのは、その一つは、鉛中毒を疑わせる一定の症状が二つ以上ある。いま先生御指摘の疲労感とか、倦怠感、関節痛だとか、あるいは筋肉痛、焦燥感、いろいろな症状がございますが、それらの症状を二つ以上示すということと、尿の中のコプロポルフィリンあるいはデルタアミノレブリン酸、こういうものの排出量が基準値以上である。さらには、血液または尿中の鉛量が一定の基準値以上だということが一つの要件でございます。第二の要件としては、血色素量だとか全血比重あるいは赤血球数というようなものを血液検査を行ないまして、その結果、それらの検査を通じて貧血の徴候が認められる、かつ、尿中の先ほどと同様にコプロあるいはデルタアミノ酸の排出量が一定数値以上だという場合に要件を満たすということになるわけでございます。三つのうちの最後の一つは、鉛の作用によることの明らかな伸筋麻痺があると、こういう三つの基準をつくっておりまして、この基準のどれかにはまれば職業性疾病として認定をするということになっております。この基準は、専門家の御意見を十分お聞きしまして策定したものでございまして、一昨年改定したものでございます。一定の基準数値については、ただいま説明から省略いたしましたけれども、この数値は、外国の事例に徴しましても、きびしいものではなく、妥当なものだというふうに考えております。
○瀬谷英行君 地域の労働基準監督署といろいろと話し合いをしているということを聞いているのですけれども、労働基準監督署でもって機械的に判断しがたい問題もあるのじゃないかという気がするんですね。しかし、患者の症状が顕著な場合に、いわゆる医学的な診断の結果、基準に達していないから認定するとかしないとかということはあり得るのかどうかですね、そういう点はどうでしょうか。
○説明員(山口全君) ただいま私が説明申し上げました一昨年策定したこの認定基準によりましても、ただいま先生の御質問のように、個々の事案について通達の基準によりがたい、あるいは判断が非常にしにくいという場合には、資料を添えて本省に稟伺しろというたてまえにしております。積水化学の場合、一昨年二名申請がありまして認定されておりまして、現在は五名が認定申請をしていて、ただいま、検査結果、さらには専門家の意見を聴取しておると聞いております。
○瀬谷英行君 工場の従業員で塩化ビニールパイプの製造に直接関係している者だけではなくて、粉じん等の影響を受ける立場にある者で鉛中毒の症状を呈するようなものが出てきた、こういう場合、いろいろとこの認定についてむずかしい問題が生じやしないかという心配はありますが、そういう事例ですね。たとえば現場において患者と認定をしていいものか悪いものか迷わなきゃならぬといったような場合があるのかどうか。そういう場合に、一体、どういう方法を講じたらいいのかということです。その点についてもお伺いしたい。
○説明員(山口全君) ただいま申し上げました認定の基準に即した検査方法を通達で具体的に示してございます。したがいまして、その検査が適正に行なわれれば、基準数値というものは比較的にわかりやすいものでございますので、個々の認定にそれほどの問題を生じない、こう思いますが、当初にこの認定基準に即した検査を行なわないで排鉛治療その他の治療をしてしまいますと、検査結果が正確に得られないという場合が生じまして、たまたま判定に困難を生ずるという事例がございますが、通常この基準に従って検査が行なわれておれば、そう判断に困難を生じないものと考えております。
○瀬谷英行君 積水化学の例なんですけれども、たとえば、これは新聞報道によると、鉛の検出に利用した方法ですが、労働省は四十六年七月に指定した定量法ということを指示しておるが、東京の氷川下セツルメント病院の誘発法とは労働省のやり方と違うということで、基準監督署が専門員から意見を聞いたりしておるということなんですけれども、この誘発法と定量法といったようなことはどういう違いがあるのか、その点をちょっと教えてほしいと思います。
○説明員(山口全君) 私、医学的に専門でございませんので、的確に御説明できるかどうか疑問でございますが、従来、先生おっしゃいますように、誘発法で行なっておったわけでございますが、四十六年の通達を改定する際に、定量法——先ほど申し上げました尿中のコプロポルフィリンあるいはデルタアミノ酸の量を量的に測定して、それが一定の数値であれば認定をする、あるいは数値未満であれば認定をされないというふうに、定性法から定量法に改めたというふうにお考えいただければけりこうかと思うわけでございます。 具体的に申し上げますれば、たとえば血中の鉛でございますと、私どもの新しい基準では六〇マイクログラムというふうにきめてございます。英国の場合だと、それが八〇マイクログラム、あるいは国際無機鉛会議の基準だと七〇マイクログラムというふうにきめられておりますが、そのように、日本の基準でいきますと、諸外国に比べてかなりきびしくない数値の中で認定ができるということで、むしろ定量的に排出されるデルタアミノあるいはコプロポルフィリンというものを測定するという方式をとっておるわけでございますが、ただいま先生のお話にありました氷川下の例におきましても、昨年、一昨年は、やはり検査方法が異なることから若干の判断上の困難もございましたが、ただいまでは大体労働省の示している検査によって一般的な判定が行なわれているというふうになってきておりますので、今後さして困難な事例はないのではないかというふうに考えております。
○瀬谷英行君 一般的には鉛に縁のない作業場でも、実際には多くの鉛中毒患者が出たというのは、なかなか問題だろうと思うのです。そうすると、工場の従業員以外に、紛じん等による影響が周辺の民家に影響を及ぼすといったような例はあるのかどうか、それからそういう場合の処置は一体どうするのか、その点もお伺いしたいと思います。
○政府委員(山形操六君) 過般の牛込柳町の交差点のときに大きな社会問題となりましたが、その際に、東京都あるいは国において、一般環境におられるたとえば交差点の付近の方々が、そのからだの中にどの程度の鉛に特有の症状、あるいは尿なり血液の中からどのぐらいの鉛が検出されるかということをこまかく検診をいたしました。結果的には、一応その付近の住民の方々が鉛の中毒というような形のものはないという結果になりました。 現在、環境庁におきましては、労働基準局の特殊健康相談診断のやり方等々を踏まえまして、一応問診項目あるいは健康診断の項目等、細部にきめておりまして、その地域の問題が出ました際には、府県を指導いたしましてそれらの項目によりますテスト法による調査をしております。従来、特殊な環境——工場等の付近で、その付近に住んでおられる住民の方々が鉛の中毒を起こしておるという症例は、現在のところ示されておりません。 ただ、先ほど先生が申されました鉛のテスト法の問題については、これは学問的に非常にむずかしい問題がございまして、現在なおいろいろなテスト法についての学問的な議論はされておりますが、現在労働省のほうできめましたこの形につきましてやっておりますが、それらに関しまして、先ほど述べましたような一般住民の鉛中毒の事例はいま出ておりません。
○瀬谷英行君 この積水化学の場合は、たとえば関係のある工場としては、川崎の品川化工であるとか、それから山形県の水沢化学であるとか、こういったようなところとも関係があるのだそうですけれども、川崎、横浜というところは、まあいわば京浜の工業地帯ですから、こういう問題は相当あるのじゃないかという気がいたしますが、工場地帯は工場地帯なりに対策というものは講ぜられていると思うのです。しかし、たとえば山形県の庄内平野といったようなところになりますと、農村地帯ですから、これが農産物に影響を及ぼすといったような問題が生じてこないかどうかという心配が一つあるわけです。農産物に対する鉛公害といったような事例が全国的に集約をされておるかどうか、その対策等についてはどういう方法を講ぜられておるか、これらの点についてもお伺いしたい。
○政府委員(山形操六君) 先生御指摘の鉛の中毒の問題は、私ども、やはり労働環境にある者が第一番の発見しやすいケースでございまして、これは先ほど労働省のほうからもお話がありましたとおり、いろいろな規制によって調べておると思いますが、それ以外の一般住民の問題になりますと、一応システムをつくり、検査項目をきめてやっております。 ただ、先ほど申されました農作物等にどれだけの影響があるか、どういうふうに調べておるかという御質問でございますが、私ども、全国に大気の環境のこまかいテストをすべく、国設のステーションといいますか、測定局を全国十五ヵ所設けております。そこで鉛そのものということに関しましては空気中の浮遊粉じんの中の金属成分を年度別に調べた成績を持っております。これらの成績からいたしますと、環境大気における鉛の量は、都市その他によって少し違いますが、非常に低い値を示しております。ただ、先生がおっしゃる農作物の云々というのは、鉛そのものの金属成分ということよりも、まあそれは工場の場所によって違いますが、農作物に一番敏感な弗素及びその化合物の影響、あるいは、亜硫酸ガスが局地的に非常に濃くそこに降ってまいりますと、農作物の影響があることが従来言われておりますが、鉛そのものによる環境大気における植物影響というものは、まだ詳しく報告を聞いておりません。
○瀬谷英行君 鉛中毒の場合、症状が、疲労感であるとか、しびれであるとか、何か老化現象のような、そういう過労といったような現象と似ているものですから、一般のいわゆる有名な公害病とはちょっとケースが違うわけでしょう。それだけに、隠れた患者というものが相当あるのじゃないかという気がするわけですね。また、それだけ発見もどちらかと言うとおそくなる傾向もあるのじゃないかと思う。しかし、この害というものは、やはり軽視はできないという気がいたしますね。したがって、工場等の公害対策というのは、かなりきびしくこれからやっていかなきゃならぬじゃないかという気がいたします。労働省としては、これらの問題の鉛中毒症患者が発生をしたような工場に対する労働災害対策といった面での指導をどのようにこれからやるのか、また、今日までやってきたのか、そういったような点について御報告願いたいと思います。
○説明員(山口全君) 鉛中毒につきましては、ただいま先生御指摘のとおり、他の疾病とまぎらわしい症状を示す面がございますので、特に鉛中毒の認定にあたっては鑑別診断というような検査法を用いまして適正にすみやかに発見をする、早く治療するということが必要なことは、御指摘のとおりでございます。労働省としましては、鉛中毒予防規則というものを四十二年に整備いたしまして、この規則に基づいて環境の改善と健康診断の励行ということを中心に監督指導を進めてきております。今後もこれらの鉛業務を有する事業場についての監督をさらに強化していくという方向で地方に指示をしております。ただいま御指摘のございました埼玉の工場、あるいは山形の工場、ないしは品川化工株式会社の愛川工場につきましても、従来からかなりの回数の監督指導が行なわれております。今後もさらに監督指導を強化するという考えでございます。
○瀬谷英行君 おそらく、全国にこの鉛中毒のおそれのある職場というものは相当多数あるのじゃないかという気がいたします。現在、例としてあげただけでこういう具体例が出てくるわけですからね。そうすると、中小工場で、あるいは、中小工場というか零細工場、そういったようなところで、この鉛の害がたとえば廃水を流すということで相当問題になったところもあるわけです、現に埼玉県で。それらの中小工場等の対策ですね、こういうものも今後相当きびしくしていかなきゃならないだろうと思う。これはまあ資金的になかなか問題があるのじゃないかという気がいたしますけれども、しかし、そういうことを言っちゃいられないと思うんで現在の労働基準監督署等の手がそういう中小零細工場にまで十分に指導の面で及んでいるのかどうか、この点も念のためにお伺いしたいと思います。
○説明員(山口全君) 御指摘のように、中小零細事業場においては、環境の改善、さらには検診の実施等について、必ずしも十分でない面があろうかと思いますが、監督官としては、それらの事業場に対しても適正な監督指導につとめております。さらに、環境改善のための融資の問題、さらには健康診断を受けやすくするために巡回検診の援助等の施策も講じております。さらに、先生御指摘の線に沿って十分な監督指導につとめたいと、かように考えております。
○瀬谷英行君 鉛の害というと、たとえば、車でもって渋滞する道路を長い時間走りますと、われわれでも、頭が少し痛くなったり、目が何かおかしくなったり、そういう症状があるんですよ。これは、やはり、何らかの害がそこにあらわれているというふうに考えざるを得ないのですけれども、柳町交差点で問題になったということのあとで、たとえば埼玉県では、国道十七号沿いに一定の交差点は東京の柳町以上の数字があらわれたということもあったわけです。そうすると、われわれが車で通っただけで相当頭が痛くなったり目がしょぼしょばしてきたりするという場合に、その交差点周辺の民家等の害というのは、これは目に見えないだけに相当深刻なものがあるのじゃないかという気がいたしますが、根本的な対策としては、大気汚染等の場合は、いまさら車をとめるわけにもいかないし、方法としては排気ガスを規制するという以外に妙手はないような気がするわけです。そういう場合に、今後、一体、どうしたらいいのかということになりますね。排気ガス等の規制は、自動車産業等に対して強制力をもって行なわれなければならぬと思うのでありますけれども、それらの点については、一体、今日どの程度に進んでいるのか、その点もお伺いしたいと思います。
○政府委員(山形操六君) 主として自動車関係におきます排気ガスの問題について申し上げますが、まず自動車の排出ガスの問題は、主要なものが三つございまして、一酸化炭素と炭化水素と窒素酸化物の三つでございます。一酸化炭素が非常に急性中毒を起こしますので、これらに対する環境基準並びに規制はもうすでにできておりますが、ほかの窒素酸化物については現在その基準をつくりつつある最中でございます。それから炭化水素に関しましても、これも四十八年度から環境基準づくりに入っております。 御指摘の、周辺の人たちに大気汚染のいろいろな影響が出ておるのではないかという問題に関しまして、私どもは、発生源を押えるのがまず第一でございますので、五十一年以降の新車に関しましては、米国のマスキー法に準ずる排気規制を行ないまして、現在走っております車の十分の一に排気ガスを減らすというものを設定いたしました。また、四十八年度から、とりあえず大都市−東京、大阪をはじめにしまして順次伸ばしていきますが、五月一日からは少なくとも排気ガスの量を減らすべく規制を加えたところでございます。 これ以外に、ガソリン中に鉛の添加物を入れております問題に関しましては、毒物及び劇物取締法の施行令で四十六年から加鉛ガソリンの量がきめられまして、それに従って現在のデータでは四十五年度当時の半分に減っておりますし、通産省当局では四十九年度には無鉛化という方向で現在作業が進んでおりますので、鉛に関するガソリン中の問題は減少する方向に進んでおります。それに合わせまして自動車の排気ガスの規制をともに強めていく方針を現在とっておる最中でございます。
○瀬谷英行君 大気の汚染防止の問題で自動車をどう規制するといっても、なかなか今日実際問題としてむずかしいのですけれども、これは大臣にちょっとお伺いしたいのですけれども、それじゃ、一体、今後どうしたらいいかということになると、たとえば外国によく例があるのですけれども、自動車道と歩道との間に自転車道なんというようなものを設けてあるわけです。自転車を使わせるということも一つの方法だと思うのですが、日本では現在あぶなくて自転車なんか乗れないですね。この自転車道をつくるということも、それによって自動車を規制するというところまでいくかどうかは疑問ですけれども、一つの方法じゃないかという気がするわけです。今日、住宅問題が非常に深刻になってきて、だんだんたんぼの中に家が建つといったような、かつて畑やたんぼしかなかったところに家が建つ、駅まではかなり遠い、したがって、駅まで行くのに車を使うという例も多いわけです。きのうも、私、桶川で最近できた団地へ行ってみましたら、駅までがたいへんに遠い。したがって、オートバイとかバイクとかあるいは車を使う、こういう話を聞いたわけです。さもなくば自転車だと。ところが、道が悪いので、自転車で行ったんじゃこれはなかなかたいへんだと。やむを得ず、車を買ったり、あるいはまたバイクを使ったりと、こういうことになる。ますます車公害が悪循環を起こすわけです。もう少しそういう問題を解決するためには自転車を利用できるような道路をつくるということも必要じゃないかという気がするわけですね。だから、一つの方法として、サイクリング道路を完備するというのも環境改善のための案ではないかという気もするのですが、大臣の見解を承りたいと思います。
○国務大臣(三木武夫君) 車が毎年ふえていくわけですから、よほど抜本的な対策を講じなければ、なかなか都市においての交通渋滞というものは非常にひどくなっていくことはだれの目にも明らかですが、そこで、自転車のお話、これも、国道のような場合は、自転車といっても相当長距離の場合は実用化されるということにはいろいろ問題があろうと思いますが、地方道の場合は、これはやっぱり自転車の利用というものは考えていいのではないかという気がするのですがね、地域内における。そういうときには、やっぱり自転車道というものも要るんでしょうね、これからは。そういうものがあったほうが便利な場合もあるわけです。いまはレクリエーションみたいなものを兼ねてサイクリングというものを考えておりますが、また実用化していく面も十分出てくるのではないか。これは、しかし、ある限られた地域内の交通としてもう少し自転車を利用する人たちを守るような道路というものを考えるべきだと思います。
○瀬谷英行君 その自転車道ですけれども、現在の道路の拡幅もなかなかままならぬ状態で自転車道をつくるということは、なかなかこれは困難だと思うんですよ。しかし、たとえば新幹線が高架でできています。その新幹線の高架下というのは、東京では高架下はいろいろとあいているということはあまりないですけれども、地方へ出ていきますと、高架の下というのは、日は当たらないし、畑にも使えないしということで、かといって住宅もできないしという、いわば中途はんぱな状態になっているわけです。だから、そういう高架下等を自転車道に使うといったような方法も考えられないのかどうかですね。そうすれば、雨に当たらないという利点もあるわけです。ですから、自転車道に利用するしないは別としても、あの高架下というのは、もっと有効に車が通る道路に使うか、あるいはそこに歩道もつけるかといったようなことを考えて立体的に利用しないと、今日のように土地の価格の値上がりをしているときにもったいない話です。そういう点も考慮してみる必要があるような気がするのですが、その点はどうでしょうか。
○国務大臣(三木武夫君) 高架の場合で相当長い距離にわたって新幹線が高架の新幹線になるような場合は、あと地利用というものは、瀬谷委員のおっしゃるようないろいろな面でやっぱりあと地利用をすることが非常に好ましいと思いますので、御指摘のような点は研究をすることにいたします、運輸省とも話をしてですね。あとそのまま置いておくのはもったいない話ですから、そういうことに連絡をとって研究してみることにいたします。
○瀬谷英行君 国鉄の新幹線の関係でちょっと質問したいのですけれども、現在、新幹線の下はどのように利用されておるかですね。利用できない構造で土を盛ってあるような場合は、これは利用しようがないと思うのですが、コンクリートで固めて下がかなりの高さがあるわけですが、その高架下があいている点もあるのじゃないか。たとえば新幹線の走っているポスターなんかで、バックに富士山があって、田んぼの中を走っている。となると、そういう場合には、コンクリートの柱が立っているから、その下というものはどうも何もないような気がするんですよ。これはこまかくはなかなかむずかしいかもしれないけれども、どういうふうに利用されているのか、あいてそのまま利用されない場所がどのくらいあるものか、その高架下の状況等をちょっと報告してほしいと思います。
○説明員(斎藤徹君) お答え申し上げます。 実は、高架下の貸し付けは、私は建設局長でございまして建設を担当いたしておりますので、的確にお答えできませんし、数字をちょっといま準備しておりませんので、御必要とあらば後刻数字を調べまして、数字の上で御提出さしていただきたいと思いますが、大体大ざっぱに申し上げまして、ごく都市周辺のいわゆる高架下の利用価値のある、いわゆる店舗あるいは倉庫といったものに非常に有効に利用できるところは、高架下貸付会社の管理のもとに貸し付けておりますが、おそらく、全線を通じましては、大部分の高架下は何ら利用されておらないというのが実態であろうと思います。これにつきましては数字で別途提出さしていただきたいと思いますが、そのようになっていると申し上げて差しつかえないと思います。
○瀬谷英行君 東京周辺、大阪周辺、名古屋周辺、こういうところは、高架下を有効過ぎるぐらい有効に使っていると思うのですけれども、ちょっと町をはずれた場合、高架下はあまり使われていないような気がするんです。私は、地域柄、あんまり新幹線に乗ってみる機会はないんですけれども、もっとも、あれは、乗っただけじゃ下のほうはわからないんですが、担当者にしてみれば、高架下がどんなふうになっているのか、大ざっぱに言うと利用されている場所のほうが多いのか、されていない場所のほうが多いのかということぐらいはわかると思うのですね。いまのお話を聞くと、大体において利用されていない場合のほうが多いというふうに聞き取れるわけですが、そういう利用されていない場所を道路にするとか自動車道にするとかというふうな方法で利用するということは考えられないのかどうか。法規の面でいろいろ問題があるとすれば、どういうところと問題があるのかということですが。
○説明員(斎藤徹君) いま先生御指摘のとおり、おそらく利用されておらないほうが多いことは間違いないと思います。 それから高架下の利用方につきましては、それが公共的に有効に使われるものであれば、当然地方自治団体その他と十分に御相談しまして有効な使い方を考えるべきであろうと思います。それに対するいろいろな規定上の取り扱い方その他につきましては、いろいろ貸し付けの条件その他に問題があろうと思いますけれども、先生のいまの御指摘をよく持ち帰りまして関係の者に伝えまして、十分に研究いたしてみたいと思います。
○瀬谷英行君 いまどき土地があいているけれども利用されないというところは珍しいと思うのです。ところが、新幹線の高架下なんていうのは、これはちょっと利用の方法がない。頭の上は年がら年じゅううるさいということもあるので、利用されない状態になっているわけです。だから、こういうところを利用するとすれば、倉庫に利用するとか、あるいは道路に利用するとか、そういったような利用の方法はあると思うのですね。だから、そういう利用の方法を考えた場合に、これは所管は国鉄になるわけでしょう。国鉄の用地になっているわけですね。所管は国鉄の用地になっておるけれども、もしそこを道路に利用するということになれば、一体どういうことになるのかですね、その道路は。いろいろな問題が出てくると思うのですよ。しかし、ただ草をはやして有刺鉄線を張って立ち入り禁止にして利用しないでおくという手もないような気がするのですね。この点は、環境庁の分野になるかどうかわからぬけれども、高架下の環境には違いないですか、その点は長官としてどのようにお考えになりますか。
○国務大臣(三木武夫君) いろいろ下の地理的な条件もあるのでしょうから、それがいきなり道路などにどの地域も使えるということではないと思いますが、地域によったらやっぱり使えるところもあるに違いない。そういうものが道路のような公共的な施設に使えるなら、土地というものは日本でたいへんな問題ですから、利用したら私はいいと思うのですよ。いままで、新幹線の高架の下というものは、私もあまり考えてみなかったんですが、瀬谷委員の御指摘にあってみると、そうだなあと、あれは何かうまく利用できるならば利用したほうがこれはいいんだなあという気持ちがいたしますので、運輸省とも話し合ってみたいと思います。
○瀬谷英行君 高さはどのくらいになりますか、大体、新幹線の高架の場合は。
○説明員(斎藤徹君) 一番標準的なもので申し上げますと、地平からけた下までが約四メーターないし四メーター五十が大体標準だと思います。さらに、市街地その他で鉄道の上をさらにオーバーする、あるいは跨線橋の上をさらにオーバーするというところでは、その高さが十数メーターというところもございますが、一番低いところで四メーターないし四メーター五十ぐらいと申し上げてそう大差はないと思います。
○瀬谷英行君 そうすると、大型バスでも下はくぐれるくらいの高さと考えていいわけですね。もっとも、バス道路に使ったらいいというわけではないんですけれども、かなりの高さがあると。そうすると、そこを有効に使おうと思えば、使えるということになると思うんです。しかし、新幹線に限らず、これからの鉄道は、全部高架にして平面交差をしないようにしなければいかぬと思うんですよ。そうすると、ますます高架というのは多くなってくると思う。その高架の下をいたずらに遊ばしておくというのもまずいし、市街地において利権の対象としておくというのも問題だし、ということを考えれば、これを公のために有効に使うということは政府として考えていいことじゃないかという気がいたします。 新幹線の問題にちょっと触れましたので、今度新幹線の公害問題について質問してみたいと思うんですけれども、新幹線が二百キロ以上のスピードを出しているために、相当の騒音あるいは震動、電波障害といったような現象が出ていると思うのです。いま新幹線が走っておる地域でそれらの苦情が出ていると思うのですけれども、そういう苦情に対して一つ一つどういうふうに処理をしておるのか。また、それを参考にして、これからできようとしている山陽新幹線、あるいは上越新幹線、東北新幹線等の場合はどのように対処するというつもりなのか、その点をお伺いしたいと思います。
○説明員(斎藤徹君) 新幹線の騒音、震動、いわゆる苦情は、東海道新幹線の沿線において最も多く受けております。その件数は、二百数十件ということで、ちょっとこまかい数字をいま私は持っておりませんが、かなりの件数が出ておりまして、それに対しましては、過去、逐次、防音工、あるいは壁をつくる、あるいはけたの下をおおうなど、対策は講じてまいりましたが、なかなか抜本的に音を下げるというところまでまいっておりません。したがいまして、そういった苦情が依然、持ち込まれておるわけでございまして、実は、これに対しましては、昨年末、環境庁長官より勧告をいただきまして、それを受けまして、国鉄総裁より運輸大臣に、今後おおむね三ヵ年間にわたりまして環境庁からお示しくださいました八十ホン以下になすべく、いろいろな施設を対策を講じたいということで報告いたしておりまして、現在着々準備を進めております。したがいまして、今後三年間の間に、大部分の個所につきましてはおおむね八十ホン以下に下げられるであろうと、このように考えております。 なお、山陽新幹線につきましては、東海道の経験を十分に生かしまして、東海道で最も苦情の対象になっておりますのはいわゆる鉄橋でございます。鉄でできておる鉄橋でございますが、一切鉄を使いませんで、コンクリートのけたにしました関係で、大部分は基準値以下になっておるのでございますが、それでもなおかつ、二〇%ないし三〇%の区間においてこれを若干オーバーするところがございますので、それらに対しましては、今後一年以内におおむね八十ホン以下に下げるべく、いろいろ対策を現在講じております。 なお、今後の新幹線につきましては、そういった東海道並びに新大阪−岡山の体験をさらに生かしまして、新しい吸音材の開発、あるいは防音壁を立てる位置、それからさらに進みまして車両の面での改良、さらにレールの重量化その他、いろいろな対策を講じまして、今後の新幹線につきましては環境庁のとりあえずお示し願いました基準値以下に押えることが可能であろうと考えて、現在いろいろ勉強しているところであります。
○瀬谷英行君 騒音なんかの問題は新幹線だけじゃないのですが、国道だって東名国道等でも相当音は激しいと思うのです。一般の国道も、その沿線は、騒音、振動には悩まされているわけですけれども、こういう問題の解決策としては、どんなに科学が発達したって、音もなく走るというわけにいかないと思うのです。そうすると、ある程度民家と距離をおくということを考える以外に方法はないわけですね。したがって、今後の問題としては、新幹線を建設する場合には、両側にある程度の間隔をおく。道路を置くとか、グリーンベルトをおくとか、グリーンベルトに木でも植えるとかいったようなことで、両側の間隔を必ずおく。要するに、民家の軒先を走るというような形態はもはや今後とらないと、こういう形でなきゃいかぬだろうと思う。そのためには、相当に土地も買収しなきゃならぬだろうという気がするんです。八十ホン以下に下げるといっても、八十ホンだって相当なものだと思うんですが、はたしてこれで地方自治体で満足するかどうか。たとえば仙台等では、八十ホンではこれは困ると、こう言っているところもあるわけです。だから、それよりもっと下げる必要があるだろうという気がいたします。下げるためには、周辺の間隔をおかなきゃならない。それからスピードという点もある程度考えなきゃならぬと思うのですけれども、スピードとの関係はどうなのか。それから側道を設けるといったようなことを、これから建設をしようとする場合の東北新幹線、上越新幹線、北陸新幹線等について、考える用意があるのかどうか。これは環境庁としては一体どのような方針でもって新幹線の建設に対処しようとされておるのか。これは環境庁並びに国鉄双方からお聞きしたいと思います。
○政府委員(山形操六君) 新幹線の問題に関しましては、昨年末、勧告を出しました。これは主として東海道新幹線のほうが多いわけでございますが、既設の新幹線に関して非常に騒音に悩まされている問題を取り上げまして、これはまあ暫定指針でございまして、見るに見かねるので、この程度までに努力して下げるように勧告したわけであります。今後の問題に関しましては、新幹線あるいは航空機騒音の問題は普通の騒音と違って特殊騒音という形をとっておりましたために騒音規制法に除かれておりましたので、やはり特殊騒音について特別な配慮を設くべく環境基準をつくろうという作業を目下やっております。航空機騒音と似た性質がございますので、目下航空機騒音の環境基準を先に作業しておりますが、それが済み次第、新幹線の特殊騒音に関する環境基準を設定して、それを維持達成するためにどういうふうな方途をとったらよろしいかという問題を議論していくわけでございますが、その中に、当然、先生御指摘の土地利用の問題が入ってまいると思います。これらに関しましては、今後、運輸省、国鉄等とも十分に協議してまいることになると思います。 それから最後に御指摘のスピードの問題に関しましては、これはスピードダウンをしてでも騒音を低くする必要を考えておらないかという意味かと思いますが、新幹線に関しましては、一応のスピードがもとになっての建設でございますので、私どもは、スピードダウンということは目下考えずにやっております。ただ、道路騒音等の問題に関しましては、深夜の道路騒音をとめていくには、交通規制による、あるいは大型自動車のスピードダウンをどういうふうにしたらよろしいかということで、昨今、環状七号線については、まん中のレーンだけ通るように、その他のくふうによって、六ホンから八ホンまで下がるというデータも出ておりますので、こういう問題についてはスピードダウンの問題が当然出てまいりますが、新幹線の問題については、いま目下、スピードダウンは考えておりません。
○説明員(斎藤徹君) いま私たちが新幹線をつくる場合の側道の考え方は、市街地の場合は両側にそれぞれ四メーターずつの側道を買収しつくっております。これは将来線路の保守用の通路にも使えるということで、それが振動、騒音の対策の助ともなるということで四メーターを使っております。ただ、地元のほうからの御要望は、四メーターでは振動、騒音の抜本的な対策ではないと、これはもう私もそう思います。ということでいろいろな要望は出ておりますが、山陽新幹線で三市の例がございますのは、都市計画と新幹線とを同時に施工いたしまして、新幹線の両側に新しく計画した道路を沿わせていただく、したがいまして、新幹線の両側に十メーターの道路をつくっていただいたというケースが、これは阪神三市にもございますし、岡山県内に一ヵ所、広島県内に二ヵ所、それから博多付近に一ヵ所とございまして、今後このような方向で国あるいは地方自治体の御協力を得ながら同時施工に持っていけば、騒音、振動対策といたしまして非常に有効であろうという考えでいろいろお願いをしておるわけでございまして、今後このような方向にぜひ国あるいは地方自治体の御協力あるいは御指導を賜わりたいと切に願っておるところでございます。 なお、スピードに関しましては、われわれがいま考えておりますのは、二百キロ運転の場合の音が現状幾らで、それを幾らに下げようかということを考えておりまして、速度を下げるということは、これは申し上げるまでもないのですが、高速鉄道の効用を失うことにもなりますので、速度を下げるという手段でなしに、その他の手段によりまして、できるだけ騒音、振動を軽減したいというふうに考えております。かりに速度を下げますと、これは計算どおり帝は計算で出てまいりますが、たとえば百十キロぐらいに下げたといたしますと、五ホンないし六ホンこれは計算どおり現実に音は下がります。速度と音の関係は、以上のとおりでございます。
○瀬谷英行君 スピードを下げる考えはないということを国鉄のほうから答弁されるならわかるけれども、環境庁のほうから答弁されるのはちょっと出過ぎた考えじゃないかという気がするんです。スピードの問題は、たとえば上越新幹線を例にとると、三百キロですよ、新潟まで。三百キロだと、二百何十キロのスピードで行けば二時間かからないわけです。しかし、三百キロしかないのだから、これば百五十キロで走れば二時間で行くわけですよ。ところが、百五十キロなら二時間だけれども、それを三十分短縮しようと思えば、これは二百キロ出さなければいかぬわけですね。わずか三十分ぐらいの時間を短縮するために、騒音公害、振動といったようなことで大きな被害を及ぼすということになると、これは考える必要があるのじゃないかという気がするわけです。それは、東海道、山陽のように長距離になってきますと、スピードがものを言うということは考えられる。しかし、表日本と裏日本を結ぶという新幹線、あるいはまた、これはいつできるかわかりませんか、成田新幹線なんというのは、わずか六十キロしかないわけです。六十キロだと、時速百二十キロで行っても三十分で行けるわけです。それを十分短縮するためには百八十キロで行かなければならぬ、こういうことになります。さらに、もっとがんばって、二百キロ以上出すと言ってみたところで、成田新幹線の成田−東京間なんかの場合は、これは何分も違わないということになる。何分も違わないために、周辺の、特に東京都内を突き抜けるわけですから、東京都内、あるいは千葉県の東京寄り区域でもって、大きな被害を及ぼすということになると、これは考える必要があるのじゃないかという気がするわけです。したがって、スピードというものは、どれだけスピードが出るからそれを出すというのじゃなくて、どのくらいのスピードでもって事足りるかという観点に立って考えるべきではないかという気がするわけですね。新幹線が二百五十キロ出るから、何でもどうでも二百五十キロで飛ばさなければならぬというものじゃないと思うのです。だから、そういう点では、スピードという点も、ある程度これは考慮する、騒音の問題と勘案をしながら考慮するという態度があってしかるべきじゃないかという気がいたします。その点では、ちょっと環境庁のほうの御答弁は、スピードということにだけ、いわゆる国鉄の技術屋さんの立場に立ってだけ考えているような感じがするので、その点ちょっと考え直す必要があるのじゃないかという気がいたしますが、どうですか。
○政府委員(山形操六君) 先ほど、私、ことば足りずに失礼いたしました。 スピードの問題に関しましては、今回、新幹線の暫定基準を指針をつくる際に、スピードの問題が当初議論になりまして、新幹線のこの措置に関しては、発生源の措置、それから防音装置等の施策でまだやることが十分あるから、それを先にひとつやらせようということで、スピードの問題が話題にならなかったのでございます。それ以外、一般的な自動車騒音あるいは鉄道騒音全般に関してのことに関して、スピードの問題は今後の討議になることで、スピードダウンについて環境庁は初めから考えていない、こういうことではございません。
○瀬谷英行君 国鉄としては、側道をたとえば十メートル以上両側に設けるということは望ましいということはわれわれもわかる。新幹線なんかの場合は、一般の自動車道路に比べれば、用地の面積は少ないわけですよ。線路のために用いる幅というのは、十メートルか十・一メートルくらいでしょう。一般の東名高速道路とか、あるいは名神高速道路の場合は、新幹線のおそらく三倍以上を必要とするだろうと思う、道幅から言うと。輸送効率から言うと、新幹線のほうがうんと高いわけです。だから、新幹線を建設する場合、少なくとも高速自動車道路を建設すると同じくらいの用地を確保して、両側を道路として利用できるようにする。これは災害対策の面を考えて——新幹線の災害対策は考えたいことではありませんけれども、かりに新幹線が事故を起こすといった場合、駅のないところへとまっちまった。特にそれがたんぼのまん中だったということになると、高さが四メートル半もあって、下は畑だとかたんぼだとか、車も近づけないということになると、そういう事故を考えた場合に、たいへん困ると思うのです。だから、工事のことを考えてみても、あるいは事故の対策を考えてみても、側道はどうしてもつくる必要があるのじゃないかという気がいたしますね。国鉄としても、そういう側道を四メートルなどと言わないで、少なくとも車がすれ違うことができる程度の側道を確保するというのを今後の方針としていいのではないかという気がいたしますが、その点はどうですか。
○説明員(斎藤徹君) おっしゃるとおりだと思います。ただ、新幹線の建設を契機といたしまして、都市の再開発あるいは地域環境の整備、そういったものが同じ考えで行なわれればこれが一番いいことじゃないかというふうに考えておりまして、側道の幅あるいはその他の部分につきましては、十分に国あるいは地方自治体等と御相談いたしたいと思いますが、できれば国あるいは地方自治体でそれなりの御負担というか御協力はぜひ得たいものだと、このように考えておる次第であります。
○瀬谷英行君 それは、費用の点は、かかるものは遠慮なく要求すべきだと思うんですよ。国鉄が赤字だからというので新幹線の担当者が何も遠慮することはないと思うんですね。これは一回つくってしまうと、そう簡単に幅を広げるなんというわけにいかないですよ、いままでの経験から言うと。だから、つくるときにかなり思い切ったことをやっておく必要があると思う。それでも、思い切ったつもりでも、あとになってみればもう少しということが出てくるものなんです、えてして。だから、今後の問題としては、新幹線を建設をする場合、必ず側道なりあるいは緑地帯なりというものを条件として建設をする。これは、負担を国がどの程度にするか、地方自治体がどの程度にするかということは別といたしましても、そういう原則で新幹線を建設するというのでないと、沿線周辺の者からもう鼻つまみになりますよ。だから、そういうことにならないようにするためには、少なくとも新幹線ができることによってある程度のメリットをその周辺の者にも考えさせるという処置を講ずる必要があると思う。たとえば、新幹線をつくる場合に、新幹線だけではなくて、並行して、せっかく高架にするのだから、二重構造にして、在来線も下を走らせる、あるいは、なんだったら、その地下を使って、片方は地下鉄、片方は高架、地面の上は自動車道路にするとか、自転車道路にするとか、そういう有効な使い方をするということがあっていいのじゃないかと思う。現在までの新幹線というのは、上のほうを新幹線が走り抜けるだけで、地面のほうも使われていない。地面も使われていないくらいだから、地下も使われていない、こういう状態でしょう。考えてみれば、もったいないと思うのですよ。だから、これをもっと有効に立体的に使うということは、公害対策の面からも、土地対策の面からも、必要じゃないかと、こういう気がいたします。 そこで、大臣にお伺いしたいのですけれども、こういう問題を考えてみた場合には、やはり地価があまり上がり過ぎるということは、これからの新幹線の工事に対して大きな障害になると思うのです。したがって、地価対策というものは、これは大臣の分野であるかないか別といたしましても、内閣全体として、特に環境対策の面からいっても、必要になってくると思うのですね。だから、そういう点、新幹線等の有効な利用と、それから地価対策という両面について、大臣の考え等もお伺いしたいと思うのです。
○国務大臣(三木武夫君) いま、土地問題というものが、諸悪の根源であるとまで言われるようになってきておるわけですから、どうしても土地問題を解決せなければいかぬという非常な決意のもとで、土地に関連をする諸法案をこの国会に出そうとしておることは、御承知のとおりであります。そういうことで、地価の異常な値上がりにメスを入れようということなんです。そうでなければ、いろいろな公共事業というものが土地の取得難ということで行き詰まってしまうことになるわけですから、そういう公共的な施設に対して土地の入手取得をもう少し公共優先という原則に従って入手取得しやすいようにするような考え方のもとに、いろいろな土地問題に対する法案を出そうという決意であるわけでございます。いま御指摘の新幹線にしても、高速道路にしても、やはり騒音とか振動というものはこれからたいへんな大きな問題になってくると思いますね。だから、その両側に相当ゆとりを持って、あるいは瀬谷委員の御指摘のようなそれを道路に利用する場合もあるでしょうし、緑地帯、森林といいますか林、そういうものに利用することによって騒音と周辺の住民との間の距離をおかなければ、なかなか騒音問題というものは将来の大きな問題になる。そういう意味からいって、せっかく土地を取得する場合には、もう少し取得しやすいような状態においてゆとりを持って土地を取得するようなことが将来はぜひとも必要だということについては、瀬谷委員と全く同感でございます。
○瀬谷英行君 もう一つ、最近埼玉県では問題になっているんですけれども、おか砂利ですね、砂利の採取というものが非常に乱暴に行なわれて、どんどん農地が傷つけられておる、こういう問題があるわけです。川砂利のほうがなくなってきたために、今度はおか砂利を取って、それを埋めるために、今度は山をくずすということで丘陵地帯がくずされる。大地が非常に荒らされているわけですね。この前、私も、だいぶ前に、砂利採取法と採石法の問題でいろいろと質問したことがあるんですけれども、これらの法律ではちょっと手ぬるいような感じがするわけです。したがって、おか砂利を採取をする、取りっぱなしという例もありました。大きな穴があいちまって、そこへ水がたまって池になっちまう。それで、あとを埋めないで逃げてしまう、こういう業者もいたわけです。これらの砂利の採取等については、かなりきびしい規制をする必要があるのじゃないかという気がいたしますが、現状ではいささか手ぬるいような感じがするので、この点についての環境庁等の、これは建設省になるかもしれませんが、考え方についてお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(三木武夫君) 砂利の採取は、府県知事の権限になっております。しかし、私ども、全くそういう瀬谷委員と同じように、このごろは少し乱暴に採取し過ぎる傾向がありますので、これは相当きびしい条件をつけて府県知事は許可すべきものである。ただ許可といいますか免許を与えっぱなしということでは、今日のように自然の環境を保全しようということが全国民の強い希望になってきておるときに、ただそういう土砂取りっぱなしでおいておくというようなことは許されないわけですから、これについては相当強力な指導を行なっていきたい。いままでのような安易に許可するのではなくして、きびしい条件をつけて、その条件を履行しない場合には中止するというような態度でこの問題と対処すべきだと、環境庁もそういうことで府県を指導していきたいと思っております。
○瀬谷英行君 最後に、これも大臣に要望と同時にただしておきたいと思うんですけれども、すぐできることと簡単にできないこととあるわけですよ、公害対策というのは。土地問題などというのは、これはもう何年も前から問題になっておるけれども、なかなか思うようにいかないわけですね。しかし、やる気になれば予算を伴わないでもできる問題もあるわけですよ。たとえば騒音の規制といったようなことですね。たとえば、自動車やオートバイのマフラーをはずしてわざと大きな音を出して走り回るやつがいる。ああいったようなものは、厳重に取り締まる必要があるのじゃないかと思うのです。東京都内でも、深夜、住宅街をわざと高音のオートバイでもって走って迷惑をかける。こういったような点は、これは別に予算を組まなくとも、政府のほうでそのつもりがあればきびしく規制できるのじゃないかと思う。むしろ、そういったような騒音公害を巻き散らす者は車を没収するというぐらいのきびしい処置をとってもいいんじゃなと思う。それがしかたがないでもって見過されるということは、よくないと思うのです。こういう、やる気になればやれることは、どしどし私はやるべきじゃないかと思う。しかし、全般的に言うと、この環境庁関係の予算は、資料によれば、百三十一億だと。前年度に比べるというと四十六億七千五百万円ふえておる、こういうことを書いてあります。四十六億七千万円といったって、ファントムジェット戦闘機二機分ですわね、それがふえておるということになっておるのですけれども、まことにささやかなものだ。さらに、公害の大気汚染、水質汚濁防止対策等について、排出基準であるとか規制基準の強化をはかるとか、あるいは大気汚染防止のための調査の経費、自動車公害、振動、悪臭、航空機、新幹線の騒音についての対策の確立のための調査を行なう等で五億三千六百万、いずれもまことにささやかなものです。これでどれだけのことができるのかと、こういう危惧があるわけでありますが、しかし、いまさらこの予算の金額の大小を論じても始まらないと思う。だから、意欲的に環境庁として行なうべき調査等はこれは行なってもらうが、しかし、必ずしも予算を伴わなくてもできることについては、どしどし実行に移すべきではないかというふうに考えますが、それらの点についての大臣の所見をお伺いいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。
○国務大臣(三木武夫君) いま、深夜の自動車の騒音などは、これは道路交通法で取り締まることになっておりますから、前はずいぶんそういう若者たちがオートバイなんかの音をことさらに立てて都会地においても走り回っておるようなことが目についたわけですが、このごろは、私はあんまり見かけないわけですが、これはもう厳重に取り締まりの対象になり得ることでございます。言われるとおり、実際に騒音のような問題にしても、その他にもこれに類似のこともあるでしょうが、すぐその気になって皆が騒音を防止するためにそれぞれの立場からできるだけのことをしようとすればできることは確かであると思いますので、それを権限とかいろいろなことでそういうことに対して言いわけの材料に使わずに、皆がやれることはやるという、そういう態度というものが公害防止の場合においては特に必要だという感を深くするものでございます。 また、環境庁の予算は少な過ぎるのではないかという御同情のある御発言がありましたが、実際に私も少ないと思うですね。このごろは何でも環境庁ということにいろいろ問題を持ち込まれるわけですが、その国民の期待に対して、環境庁の陣容、予算というものは非常に弱体である。だから、あんまり昨年度に比べて何%ふえたふえたと私は言わぬのですよ。そこに、そういう何%と言ってないはずであります。それは元が少ないのですからね。何%ふえたといってもまだ問題にはならぬと思いますが、環境庁というものが、ただ環境基準なんかをつくって、そしてそれを各地方自治体、各省の協力を得てそれを実行するという、そういうふうな行き方でいまやっているわけですけれども、しかし、環境庁というものが相当なやはり権限も持ってきておる今日、環境庁自身の調査能力、監視能力というものをもう少し強化していく必要があるのではないか。いまは、基準のようなものをきめて、そして主として地方自治体などがその基準に従ってやってもらっておるわけでありますが、将来もそういう各省庁並びに地方自治体との協力関係のもとに公害防止、環境保全というものはやっていかなければならぬのですけれども、それにしても、もう少し環境庁自身が、いま言ったような調査能力、監視能力というものを持つ必要があるのではないか。これはまあ来年度の予算編成の課題として考えてみたいということを私も考えておる次第でございます。 —————————————
○主査(木村睦男君) 分科担当委員の異動について御報告いたします。 本日、山本茂一郎君、宮之原貞光君及び瀬谷英行君が委員を辞任され、その補欠として、熊谷太三郎君、工藤良平君及び田中寿美子君が選任されました。 午後零時四十五分再開することといたし、休憩いたします。 午前十一時四十二分休憩 —————・————— 午後零時五十六分開会
○主査(木村睦男君) ただいまから予算委員会第一分科会を再開いたします。 休憩前に続き質疑を行ないます。質疑のある方は順次御発言願います。
○峯山昭範君 きょうは、私は、環境庁の所管の予算の審議にあたりまして、特に自然環境の破壊の問題について、二、三質問をしたいと思います。 そこで、きょうは、初めに、質問に入ります前に、私は、環境庁の使命といいますか、役目のようなものについてお伺いしたいと思うのですが、これは環境庁設置法の審議のときに私たち実は内閣委員会でこの問題にもずいぶん取り組みました経験があるのですけれども、何といいましても、環境庁の使命といいますのは、私の考えで言いますと、設置法の第三条にありますように、公害の防止と、それからもう一つは、自然環境の保護あるいは整備というのがやっぱり環境庁のおもな任務であろうと思います。それによりまして国民の生活の向上をはかる、あるいは文化的な財産の保護、そういうような点が環境庁のおもな任務であろうと思います。 そこで、現在、自然破壊という問題が日本の至るところで話題になり、問題になりつつあるわけでありますが、そういうような中にありまして、特に三木長官が、最近、特に瀬戸内海をはじめ環境行政について非常に熱心に取り組んでいらっしゃる姿を私たちも新聞報道等でよく知っております。また、田中内閣におきましては、副総理としましてそのかなめの立場でがんばっていらっしゃることを私たちもよく認識をいたしておりますのですが、初めに、やはり、何といいましても、環境庁の役目というようなものについて、大臣に、特に自然環境の保護という点に力点を置いて、長官の役目なり、あるいは環境庁としての使命というものについての見解をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(三木武夫君) 自然環境というものを保全していくということは、これは、自然環境というものは、考えようによったら、人間の生命の基盤でもあるわけです。自然環境を離れて人間の生存というものは考えられない。そういうことでありますから、人間の生命保持の基盤に触れるのが自然環境である。しかし、自然環境というものは、もう現状でそのまま少しも自然環境というものの変化をさすことはいけないんだというようなことの考え方は現実的でない。したがって、これだけの自然環境というものは、ぜひ守らなければならぬものである、こういう点について明らかにする必要がある。そういうので、一年かけて、峯山委員も御承知のように、環境保全地図をつくろうとしているわけですよ。そして、これだけの自然環境というものは守っていきたいんだということを国民の前に明らかにして、また、いろいろな専門家の批判も受けたい。そういうことで自然環境を守っていきたい。まあ個々にはいろいろな問題がありますから、それは一つの個々の問題として解決しなければならぬけれども、日本全体の中で守るべき自然環境というものは環境庁はこう考えるということを明らかにする環境地図をつくり、そしてその保全のために万全の策を講じていきたいというのが私の考え方の基本でございます。
○峯山昭範君 大臣の、自然環境を保全していくということは確かに生命を保持していくという点から非常に重要であると。しかし、現状を全部いわゆる変化させてはいけないということではないのだと。しかし、生命を保持していく上において最低限は必要である。そのために環境保全の地図をつくりたい。また、守るべき最低限度の自然を明らかにしていくと。これは私はそのとおりであろうと思います。 そこで、私は、これから具体的に質問をしたいと思うのでありますが、何ぶんにも時間的な関係もございますので、その中の一つで、いま問題になっております、金剛生駒国定公園というのが大阪のほうにあります。大阪と奈良県の境に、大臣も御存じのとおり、あの生駒連山で奈良県と大阪府が仕切られているわけでありますが、この金剛生駒国定公園の環境保全について全般的に質問したいと思います。 そこで、まず、質問の初めとしまして、金剛生駒国定公園の国定公園に指定されたのは大体いつごろのことなのか、それからそのいきさつはどういうふうな経過でそういうふうな国定公園に指定をされたのか、そしてまた、きょうは私がその中で特に四条畷市を中心にして質問いたしますので、四条畷市域の金剛生駒国定公園というのはどのくらいの面積があるのか、そういう点について初めに環境庁当局から答弁をお願いしたいと思います。
○政府委員(首尾木一君) お尋ねの公園指定でございますが、これは国定公園といたしまして昭和三十三年の四月の十日に国定公園の指定がされております。それから同時に、やはり同日付で、この公園につきまして特別地域を指定をいたしております。 なお、この金剛生駒国定公園が指定をされましたのは、国定公園と申しますのは、国立公園に準ずる公園と、準ずるすぐれた自然の地域ということでございますが、特にこの金剛生駒国定公園は、大阪でありますとか、あの近畿におけるいわば比較的そういう大都会に近い地域において残された自然環境ということに特に着目をいたしまして指定をされておるものでございます。 それから土石の関係でございますが、これは四条畷市、大阪及び清滝地内でございまして、埋め立て用の土石をそこで採掘されておるという現状でありまして、土が九〇%、石が一〇%ということでございます。 なお、その行為地の概況でございますが、これは花崗岩の風化をいたしました丘陵地帯でありまして、赤松と雑草が叢生をしておるというような地域になっております。
○峯山昭範君 それでは、次に、建設省当局に、私が初めに申し上げましたこの金剛生駒国定公園をはじめ、特に四条畷市のその地域が、私の調査によりますと、全山が砂防地域に指定されているということを聞いておりますけれども、この砂防地域に指定されたのはいつごろのことで、そしていつごろからどういうふうな重要な意味があって——いろいろな重要な意味があってやっぱり砂防地域に指定されているのだろうと思うのですが、そこら辺の砂防地域に指定されたいきさつ、あるいはどういうふうになっているのか、そこら辺のところをちょっとお伺いしたいと思います。
○政府委員(松村賢吉君) 現在、砂防地域に指定した月日につきましては、実はいまちょっとここに資料がございませんが、すぐ調べまして御報告いたしますが、相当以前から指定になっているはずでございます。 それで、この砂防地域というのはどういうところに指定するかといいますと、やはり、この山、この地域を砂防上必要なところ、すなわち、崩壊のおそれがあるとか、それから下流に被害を及ぼすとか、その山を保存する上に砂防指定市としましていろいろな行為制限その他をする必要があると認められる地域でございます。
○峯山昭範君 局長のほうからあまり日にち等を正確に話がございませんので、私のほうから申し上げますと、当地域は、明治四十二年、日本でも相当古い時代から砂防地域として指定がされております。特に全山ほとんど九九%砂防地域に指定されているようであります。さらに、きょう近畿圏整備本部のほうからお見えになっていると思いますが、近畿圏整備本部としましても、近郊緑化保全地域ですか、という指定を、いままで二つの問題が出てまいりましたが、それらと重なって重複指定されていると思うのですが、そこら辺のいきさつをちょっと整備本部のほうからお伺いしておきたいと思います。
○説明員(相川公二君) ただいま御指摘の個所は、近畿圏整備法に基づきまして、近畿圏整備法の近郊緑地保全区域といたしまして、金剛生駒保全区域という名称で昭和四十年五月十五日に指定を受けております。この地域の面積は、約一万六千九百ヘクタールでございます。ただ、近郊緑地保全区域は、やはり大都市近郊で大都市の住民の生活と環境を守っていこうということで、近畿圏全般の土地利用計画の一環といたしましてこの地区を保全区域といたしているわけでございます。
○峯山昭範君 いま、それぞれ担当の部署から、私がこれから質問しようといたします特に四条畷市を中心といたしましたそれぞれの地域が、すべて砂防地域であり、あるいは国定公園であり、あるいはただいま近畿圏整備本部のほうから話がございましたように近郊緑地保全区域、そういうふうに三重にいわゆる国土保全のための法律がかぶさっているわけであります。ところが、私はこれから実情を話をしたいと思うのでありますが、これは、大臣、実は私の手元にいまある写真が一年前の写真なんです。私はきょうはきのう写した写真を大臣に見せたかったんです。ところが、何ぶんにもカラー写真のために現像が間に合いませんでして、ほんとうにどうしようもないわけでありますが、一年前の写真でも、大臣、ちょっと見てもらいたいのでありますが、この一年前の写真よりもう相当進んでいるということです。大臣、これはあとで見せますが、上のほうの写真が、昔こういうような池のあるきれいなところだったのであります。ところが、実際は、池は全部なくなりまして、下のほうは全然こういうようになっているわけです。それからこれは一年前、こういうぐあいに国道百六十三号線が通っていたわけです。ところが、こちらに大きな山があったんです。山がくずれないように石垣があったわけですが、石垣も全然なくなっています。それでここら辺に見えております緑も、最近はほとんどなくなっています。それからこちらのほうには測溝が入って溝が全部あったわけです。溝も全部なくなりまして、たいへんな実情になっております。これは、あとで質問するあれでありますが、大臣、ちょっとこれを見てもらってけっこうですが、実は高圧電線の鉄塔が立っているわけでありますが、高圧電線の鉄塔のまわりは、私はきのう行って見ましたら、その緑は全部なくなっている。そのまわりのどろもほとんど取りまして、もう鉄塔だけが立っている。それで、ほんとうにちょっと雨でも降ったら崩壊しそうな状況であります。しかも、それ以外にもまだ相当いろいろな写真が一ぱいあるわけでありますけれども、とにかくたいへんな実情であります。写真が全部ありますから、これは当然大臣もどこかで見たことがある写真だと思うのですが、これはすでに一年前の写真です。 それから大臣、ちょっと地図を見てください。これはきのう私が四条畷市に参りまして四条畷の市長からもらってきた写真であります。それで、ここは四条畷市域なんです。そして、こちらのほうは生駒連山です。こちらのほうは飯盛山です。そして、この黄色い線の中が国定公園であります。それからこの茶色の中が砂防地域なんです。そして、この中の青く塗っているところが現在砂利を取っているところであります。それで、国定公園の中で砂利を取っておりまして、ここに池があるのです。池がありまして、池を伝って川が四条畷市のほうへ流れているわけです。ところが実際問題としては、この川の流れが毎日変わる。要するに、地元の土建部や建設部の役人の皆さんに言わせると、川の流れが毎日変わるわけです、とにかく。大きなブルドーザーでバンバンやっているわけですね。しかも、また、大臣ね、国定公園の中のこの茶色でまるしてある部分ですが、これは新たに許可申請が出ているわけです。 大体こういうふうな実情でありまして、私はきのう現場へ参りましてこれを全部見る間、全部で五時間ぐらいかかりましたけれども、少なくとも大臣、そこにある写真は一年前の写真なわけです。それで、きのうの写真が現像できておりましたら私は大臣にほんとうにお見せしたいんですけれども、後ほどこの委員会が終わりましてから二、三日あとにできるそうでありますから見ていただきたいとは思っておりますけれども、こういうふうな実情にかんがみて、大臣、これはどういうふうにお考えですか、とにかく。先ほども少しお話があったそうでありますが、こういうふうな土砂の採取というものが、特に、国定公園、あるいは先ほども申し上げましたそれぞれの指定の区域の中がこういうぐあいに荒らされているということは、私はたいへんなことであろうと思うのですが、初めに大臣のいま地図なり写真を見ての御感想をお伺いしておきたいと思います。
○国務大臣(三木武夫君) 金剛生駒の地域は、国定公園、あるいはいまお話しのように緑地地帯、それから砂防防災ですか、防災地帯、そういうふうな何重にもなっておるのに、この写真を通じて見ると、一年前の写真だというわけですが、非常にひどい状態に置かれておると思います。この土砂の土石の採取は、これは府県の知事にまかされておるわけですね、国定公園の中でも。そして、これは問題にも多少なってきた地域でありますから、いろいろ調べてみると、大阪府としても相当条件をつけて土砂の土石の採取を認可をしたということですが、どうもその後その条件が守られていない、工事の中止を命じたケースもあるということで、 〔主査退席、副主査着席〕 こういう何重にも保護をしなければならぬ地域であるといういろいろな指定を受けておる地域が、こんなに乱暴に破壊されていいとは私は思わない。峯山委員は昨日現地を時間をかけてごらんになったということでありますが、われわれのほうからも役所から派遣しまして、大阪府というものも、もう少し、自然の環境の保全というものに対して権限を持っているだけに、責任があると思うんですよね。そういう点で、大阪府の一つの計画というか、考え方、現地の状態というものを環境庁でも調べてみたいと思っています、本件に関しては。そういう考えでございます。
○峯山昭範君 それでは、大臣、これから一応それぞれ関係の省庁もありましょうし、また、私が調べたところによりますと、まあきょうは私は法律上のいろいろな議論というのはほんとうはもうやりたくないわけです。現実の面であれだけ破壊され、それで現実の面としていろいろな危険な状態でもございますので、できるだけこれを今後こういうふうな破壊が行なわれないように何とかしたい。そしてまた、破壊されたところは、これは保全するために何とかやってもらいたい。きょうはそういう論争をしたいわけでありますが、法律上で調べてみますと、全部でこれらの山々に二十七も法律がいわゆるかぶさっているわけですね。それだけの法律がありながら、実際はもう何の効用もなしていない。しかも、むやみやたらと砂利トラが走り回っている、こういう実情にあるわけです。 そこで、私は、まず第一点として、土砂の採取を全面的に禁止をしてもらいたい、こう思うのです。そこで、その点について種々それぞれの省庁の見解なり考え方を初めにお伺いしてみたいと思います。 まず、建設省、どうですか。
○政府委員(松村賢吉君) 現在、生駒山系の土砂の採取と申しますか、私のほうは、採取を許可というよりも、砂防指定地におけるそういう作業、それの許可でございますけれども、この関係につきましては、それぞれ条件をつけてやっておるわけでございますが、先生御指摘のとおり、この点につきましていろいろと問題が起こってくるということについては、この指導行政その他について深く反省しているわけでございます。現在やっておりますこの作業につきましては、現段階においては、大阪府からの話によりますと、無許可ないしそれに類するものはほとんどないように実は現時点においては聞いておりますが、途中段階においてはだいぶこれはあったようにも聞いております。おりますが、今後これらについての指導あるいは行政上の許可の厳重化、こういうものを実施していきたいというふうに考えておるわけでございます。
○峯山昭範君 ぼくはまず建設省当局にいま質問したんですけれども、どうも大阪府のいろいろな問題もこれは問題だと私は思うのです。しかし、私たちが大阪府の知事をここへ呼び出して、大阪府の知事に何とかせいなんて直接言えないわけですからね。やっぱり、少なくとも砂防地域としての上にはたくさん大きな池があるわけですね。その池を伝って水が流れてきているわけだ、現実の問題として。そして、その水をあなた方は条件をつけて許可していると言いますけれども、どんな条件つけているんですか、この条件というのは。
○政府委員(松村賢吉君) たとえば一例を申しますと、沈砂池等を設けるとか、あるいは土砂採取したあとのいろいろ復旧の条件、山腹の保護、これは終わったあとのことですが、まあケース・バイ・ケースでございますが、いろいろな条件をつけているわけでございます。
○峯山昭範君 局長、これは、私は行政当局の指導というのはなまぬるいと思うんですよ。要するに、条件をつけて許可をする、その条件というのは、いま大臣が三つおっしゃいました。彼らは全部やっていると言うと私は思うんです。しかし、それがもう全部だめなんですね。うそだと思ったら行ってみなさい、とにかく。沈砂池は、確かに軽い堤防みたいなのをつくってやっていますよ。そんなもの、あのでっかい山からすれば、ちょっと流れてきたら、もう一発でだめになりますよね。要するに、その条件なんていうものは、もう少しかっちりした条件をつけて、そして現実に昨年の集中豪雨のときには下の住民たちにたくさんの被害が出ている。川の流れが、地元の四条畷市の役人に言わせると、一週間行かなかったら川の流れが毎日変わるというんです。しかも、その沈砂池から水をはかす土管をこのくらいの土管を何ヵ所も埋めているわけですよ。その土管は、三分の二以上全部詰まっていますよ、いま。土砂で一ぱい詰まっていますよ。いまもし雨が降ったら、一発でだめですよ。 そういうふうに、実際は、手続上は条件を満たしているかもしれません、表面上は。しかしながら、何の役にもなっていないということです。しかも、役に立つようなやり方を彼らはしないということです。ということは、しない以上は、私たちは、もっと厳重に、もう禁止すべきだと思うのです。これはどうですか。
○政府委員(松村賢吉君) 建設省といたしましては、この問題につきましては、さらによく条件の励行と申しますか、条件をさらに厳重にするとかいうことで、下流に被害を及ぼさない、あるいは山腹そのものについての被害を生じないというふうな態度で進んでいきたいと思っております。全面的に禁止するかどうかについては、これらの条件をつけても全然だめだというような場合のことでございましょうが、現在のところはまだそこまで話は進めておりません。
○峯山昭範君 局長ね、私は、あなたのそんな答弁なんて、全然もう——そんな抽象的な答弁で、いままであなた方はそういう姿勢でやってきたんですよ。だけど、現実に国定公園の中のああいうふうなきれいな古池とか新池とかたくさんの池がありますが、そういうふうな池から流れてきている水がああいうふうな——この問題については、清滝川の分水の問題にしたって、いままで何回も何回も問題になっているわけです。地元の四条畷市からは、昭和四十六年からもう何回にもわたって大阪府に陳情が出ているわけです。何とかしてくれ、何とかしてくれと。昭和四十六年、おととしに、何とかしてくれ、もうほんとうにこのままじゃ見過ごすことができないから、何とかしてくれということで大阪府に陳情した。陳情しても、何もやってくれないから、去年の集中豪雨でやられたじゃないですか。集中豪雨でやられて、一一体、国も県も何にもしてくれなかった。地元の市長さんや被害を受けた人たちは泣いているじゃないですか。あなた方、いま、それだけの禁止するあれはないとか、いま表面的なことを言ってますけれども、私はそういうふうなことじゃ困るというんです。あなた方、もっと、やっぱり砂防地域に指定してちゃんとやっているわけですから、一体、建設省はこの問題について、いま急に出た問題じゃないんですよ、これは。ずいぶん前から問題になっているんです。一体、何を指導してきたんですか、あなた方。どういう手を打ってきたんですか、具体的に。一ぺん言ってみてください、具体的にどういう指導をしてきたのか、大阪府に対して。前々から問題になっています、この問題は。
○政府委員(松村賢吉君) この問題につきましては、大阪府に対する指導といたしましては、われわれのほうとしては、この問題は、いろいろ無届けのものがあるというような情報をキャッチいたしましてからは、これを厳重に監督するよう強く要望しているわけでございます。 そのほか、一般的な問題といたしまして、こういう砂防指定地の強化につきまして、大阪府等につきまして常時言っておるわけでございますけれども、この生駒地域につきまして問題がまだ残っているということは非常に遺憾に思っておりまして、今後とも大阪府当局に対しまして厳重にさらに取り締まり強化ということを指導していきたいと思っております。
○峯山昭範君 局長、きょうは私は絶対はっきりしてもらわぬと困るんです。あなた、いま、無届けで工事のうわさを聞いて大阪府に指導したと言いますが、いつですか、無届けのそんな工事があったというのを聞いたのは。いっそういう話を聞いて、いつ大阪府に指導したのですか。
○政府委員(松村賢吉君) 私が聞いておりますのは、九月のことでございます。昨年九月のことでございます。
○峯山昭範君 いいかげんなことを言っちゃだめですよ。それじゃ、いま国定公園の中で土砂を採取している業者は幾つあるんですか。四条畷市の中には、いま幾つありますか。
○政府委員(松村賢吉君) 私どものほうの調べでは、いま三十業者でございます。
○峯山昭範君 三十業者というのは、どこに三十業者あるんですか。私はいま二つ聞きました。国定公園の中に幾つあるか、それから四条畷市の中に幾つ業者が採取しているかと、いま聞きました。
○政府委員(松村賢吉君) その分類は、実は私どもはちょっとしておりませんが、砂防指定地の中でいま採取しておりますものを申し上げました。
○政府委員(首尾木一君) 国定公園の中でやっております業者の数は、十二というふうに聞いております。
○峯山昭範君 国定公園のほうはあとでやるにしまして、まず建設省のほうから話をつけていますので。とにかく、まず、この業者の問題にしましても、局長、行政当局と業者とがあまりにもべったりし過ぎておる。とにかく、いま、無届けで実際にやっている業者は大阪府からはないと報告している。しかし、そういう話をあなたはどこからか去年の九月に聞いた。これは何でこういうことになるか。私は、現地に行って実際に調査してみて、はっきりしました。国定公園の中でいまここを採取している。そうすると、この次ここをやりたいというんで、もうちゃんと許可が出る前から準備している。そこら辺の木は全部伐採してしまって——許可はおりていないんですよ。おりる前に全部伐採をして準備をしているわけです、すでに。こういうふうな実情です。しかも、地元へ行ってみればわかりますけれども、この砂防地域内での土砂の採取というのは、これは一年交替でしょう、許可は。そうでしょう。どうですか。
○政府委員(松村賢吉君) 一年にしております。
○峯山昭範君 一年でしょう、あなた。一年なら、一年に対するちゃんと条件がついている。ところが、業者の皆さんは、一年でやめようとは絶対思っていないわけです。あと二年、三年やりたい、十年ぐらいやりたいと思っている。だから、一年でやるために、そのあとにたとえば杉の木を植えるとか砂防のこういうのをつくるとか、全部その条件なんて何にもしないわけです。何でしないかというと、まだ二年、三年、四年とやりたいからです。だから、次の許可がおりるまでぶわっと掘ったやつをそのままほうってあるんです。そして、そのままじゃ許可がおりないからどうするかというと、今度は植林をせいと言われるところには杉のこんな小さな枯れそうなやつを砂漠みたいなところへちょっちょっと植えてある。それを見て、私は条件どおり植えましたと、こう言っているんです。ところが、一ヵ月もたたないうちにほとんど全部枯れている。役人が見に来る前にさあっと植えているわけです。見て帰って一ヵ月もすると、みんな枯れておる。こういう実情じゃないですか。こんな実情で、あなた方、もっともっと本気になってこの問題に取り組んでもらいたい。 局長ですね、私は何でこんなことを言うかというと、業者の問題とかそんなこまかいことを局長は知るわけはないですよ。一々そんなことはわかる必要はない。しかしながら、きょう課長さんが私のところに来て言うたことも、全部チンプンカンプンです。わかっていないです。業者が何ぼあるのか、どうなっているのか、どういう許可条件にしているのか。あなた方、大阪府に対して聞けばいいじゃないですか、どういう許可条件になっておるのか。こういう問題が出ている、全部呼んで実情を聞いて、その上で、あんまり行き過ぎるところは、きちっとやればいいじゃないですか。あなた方が本気になってやる気になれば、砂防法一つにしたって、あのいろいろな自然破壊はとまりますよ。そうじゃありませんか、局長。
○政府委員(松村賢吉君) 確かに、先生御指摘のように、これにつきまして、建設省といたしましても、府県との連絡の手落ちもあったかと思いますが、今後につきましては、さらにこの問題につきましては大阪府を呼びまして、厳重に内容等をさらにただしまして、ただすべきものはただして万全を期していきたいというふうに考えます。
○峯山昭範君 私は、局長の、ぜひとも万全を期すとか、そういうふうな表面だけのことじゃなくて、本気になってこの問題に取り組んでもらいたいと思うのです。そして、本気になってその結論を出してもらいたいと私は思うのです。これはぜひともそうお願いしておきたいと思います。 それから次に、法律があんまりよけいあり過ぎて、きょうも、要するに、これは採石だから私のほうの管轄じゃない、採石法だからこれは通産省ですと言う。通産省、きょう来ていますか。これは採石は私は通産省はあんまり関係はないと思っていたんですけれども、よく調べてみると、通産省は関係がある。この業者の指導やみんな通産省だと言うんです。通産省は一体どういうことをやったんですか。
○政府委員(外山弘君) 採石法という法律は、通産省の所管でございます。実際の運用は、法律の中にも規定してございますように、通産局長並びに都道府県知事に実際上の法律上の権限も委任してやらしておりますが、法規全体の運用なり、実際に起こっている問題に対する措置なり、いろいろ監督指導は行なっているところでございます。
○峯山昭範君 だから、私は、そんな抽象的な答弁はいただきたくない。きょうは私がさっきだいぶ指摘しましたからいまみたいな答弁ですけれども、大臣ね、さっきどんなことを言ったかというと、いまの答弁の中にもありましたように、要するに、採石法というのは、法律はあるけれども、これは都道府県知事にまかしておるから、われわれ通産省としてはどうしようもないんです、関係ないんですというような答弁だった。いまあなたはそういう答弁はしなかったけれども、そういう考え方があなたの中にあるんですよ。たとえ都道府県知事にまかしてあっても、それをどういうぐあいに運用しているかということは、やっぱり責任はあると思うんです。そこら辺のことについては厳重に指導し、現実にその岩石のいわゆる採石のしかたが垂直採取法というんですか、そういう取り方をやっております。大臣ね、私、図面がないから書きませんけれども、こういうふうな山がありますでしょう、これね。要するにここまで許可をもらったと。これはこういう取り方をしているわけですよ。これはこういう山がありまして、ここまで許可をもらっている。隣の山は許可をもらっていないわけですよ。判こだけもらっておるわけですよ。だから、すぱあんとこういう取り方をしているわけです。現実に写真もこれは一年前の写真ですけれどもあります。だから、この間の雨でぺこんと削れて、ぼこっと落ちた。現実に土砂を採取している業者が、あの四条畷の現場で十何人死んでいるんです、業者の皆さんは隠していますけれどもね。要するに、ダンプカーの上に土砂が全部がんと落ちてきて、死んだ人が十何人いるというんです。こういうふうな許可のしかた、山土の許可のしかたは、あなた方通産省の管轄ですよ。こういうふうないわゆる指導はすべて都道府県知事にまかしていると。私はそのとおりだと思うのです。そのとおりだからといって、これは全然関係ないかといえば、これは関係ないことはないと思うのです。やはり、その関係する部門の皆さん方が本気になって取り組まないと、どうしようもない。そうじゃありませんか、局長。
○政府委員(外山弘君) 御指摘のとおりでございまして、私のいま承知しております限りでも、実際上の運用に対する指導といたしまして、まあ現在稼行中の三十五社がこの地区にあるようでございますが、これに対しまして、一つは採取計画の知事の認可にあたりまして、期限を切りまして認可内容の審査に慎重を期するような指導をしております。つまり、普通の場合よりか短く一々チェックするようにということが一つ。それからもう一つ、年に四回、特に注意をしなければならない地域であるという認識のもとに、大阪府の職員とともに通産局の職員が巡回検査するというふうな技術的な指導も行なっているというふうに承知しております。ただ、このようなことでいま先生御指摘のようなことがうまく運ぶのかどうか、この機会に十分調査いたしまして、県当局に対しても十分私どもとしてとるべき措置をとりたい、こう考える次第でございます。
○峯山昭範君 さらに、きょうはこの写真は一年前の写真でこんなんですが、きのう地元の私を案内してくれた四条畷市の役人はどんな話を私にしたかというと、こんな話をすると非常に申しわけないけれどもと言って、もうとにかく、先生、向こうの中へ入りますと西部劇できるようなところですよ、と言うんですよ。とにかく、中に入ってみると、木なんて一本も生えていない。裸のでっかい山が幾つもある。いわゆる昔から名所旧跡の中にも入っております飯盛山なんていうのも、てんで裸山になりつつある。しかも、その国定公園の中で危険な場所が何ヵ所もある。幾つか指摘しますと、一つは下に小さな住宅がたくさんある。さっきも清滝川って私は言いましたけれども、その清滝川には雨が降るたびに毎回川の泥をあげないといけないぐらい一ぱいあふれてしまう、土砂が。そのために、去年と同じような豪雨がもう一回降ったら、これはもう下の家が去年でもずいぶん埋まったのですけれども、ことしも埋まる家が出てくるのじゃないか、こういうように言われています。それから府営住宅があります。府営住宅の隣は、でっかい裸の山になっている。裸の山は、京都大学の先生に見てもらって、絶対くずれないという保証があるそうですけれども、しかし、地元へ住んでいる人たちは、私も地元へ行って見てまいりましたけれども、これは、大臣、この山ですがね。こちらにあるのは府営住宅です。その後にあるのが裸の山です。そしてそれは小さな金網一枚で仕切られているわけです。後の山はくずれないとはいわれていますけれども、実際にきのう私が行って見ましても、小さな石ころがじゃらじゃら流れているわけですね。ほんとうに、少し雨でも降ったりすると、これは下の住宅は一発でやられるのじゃないか。やられないまでも、やっぱり危険性はある。山そのものは大きくくずれないにしても、非常に危険な状態にある。そういう実情なんです。ですから、私は、これは都道府県知事に対する指導もそうですけれども、環境行政というそういうような大きな面から見て、私は、どうしても四条畷の——ほんとうは四条畷だけじゃないのですけれども、もう少しあるのですけれども、特にひどいのがこの国道百六十三号線沿いなんです。この国道百六十三号線沿いのこういうふうな国定公園の中は、私はほんとうに土砂の採取をまず禁止すべきじゃないか、こういうぐあいに考えるのですが、それぞれもう一回大臣の御答弁をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(三木武夫君) 先ほどのお答えにも申したように、これは環境庁から至急に人を派遣しまして、あるいはやはりこれ以上認可の区域を拡大しないほうが私はいいんだろうと思うのです。そうしくしかも、これは防災の目的、砂防などの地域でもあるわけですから、それに対しては、許可をするときに条件がついておるのに違いない。あるいは緑地地帯でもあるわけですから、あと地の緑地化という条件は必ずついておるのに違いない。その条件を履行していないということならば、これは採取はやはり中止すべきですし、そういう点で、ただ一ぺん認可したからというのでなしに、こういう問題は、やはり言われるように、追跡調査といいますか、許可で終わったというのでなくして、その許可しておる条件が履行されておるかどうかということを絶えず見て回るぐらいの行政の態度というものがやっぱり必要だと思います。そういう点で、これはよく実情を調査してみたいと思います。
○峯山昭範君 それでは、もう一点、今度は違う方向から質問してみたいと思います。要するに、いま私はこの土砂を取るのをやめろという話をしたわけですけれども、今度は、いま大臣から話もございましたように、あと地は緑を植えろという条件は必ずついていると私は思うのです。ところが、土砂を取ったあとをそのままにほったらかしてあるわけです。ほったらかしている山というのがものすごくよけいあり過ぎる。これは、一体、どこが管理して、どういう指導をやっているのですか、どうなんですか。
○政府委員(外山弘君) 採石法のたてまえの問題でございましたらば、採取計画書の中に採取終了後の事項を定めるということになっております。本地域に関しましても、御指摘の終了時における植物を植えるというふうなその他の事項のことが当然書いてあると思いますが、そのことが実情とどうなっておるか、私、実はここで承知しておりませんが、至急調査いたしまして適切な措置をとるべきだと思います。
○峯山昭範君 これは、先ほども言いましたように、局長ね、たとえばこういうぐあいに山をすぽっと取って、ここに何をせいというのですか、実際。こんなのが多いのですよ。こういう山をすぽっとまん中から切るようなこういう取り方をして、ここに緑を植えろなんて、これは植わりませんわ、実際のところ。雨が降るたびにくずれていくだけじゃないですか。現実の問題として、あなた方、隣の人たちとここまでしか取らないと約束していてこう取ったためにここがくずれて隣の町と紛争になっているのを聞いていますか。どうですか。
○政府委員(外山弘君) 私は、いまのところ、承知しておりません。
○峯山昭範君 現実の問題として、これは聞いていないということは、あなた方、調査もしていないし、いままであまり関心も示さなかったんだろうと私は思うのですよ。しかし、現実の問題として、こういうふうな紛争が起きているのです。自分の土地だけ取ったんですよ、確かにね。けれども、こちらの側をえぐったものですから、雨でこっちがずっとくずれたわけですよ。ところが、隣の町の人は、こんなところを自分のところの山を取ってもらうという約束はしなかったというので、隣の町の区の共有林がくずれちゃって、現実にそういうぐあいにもめているわけです。緑を植えろなんて、こんなところに植えることはできませんよ。こういう許可のやり方が私はおかしいのだと思うのです。したがって、これからぜひとも大阪府と、また、あるいは行政指導する場合でも、こういうふうな取り方はあとが利用できませんし、ちょっとした雨でもくずれるわけです。われわれしろうとが見たってわかるわけですから、そこら辺のところはもうちょっと完ぺきな行政指導なり、ちゃんとした指導が私は必要じゃないかと思いますが、これはどうですか。
○政府委員(外山弘君) 御指摘のとおりだと思います。ただ認可内容に書くだけですべてではないわけでございますから、内容が適切であると同時に、それが履行されることが必要でございます。その二点にわたって今後十分指導してまいりたいと思います。
○峯山昭範君 それからもし許可する条件を守らなかった場合は、これは通産省自身も現実の問題としてこういう業者を指導する責任があるわけですから、そういう許可を取り消すとか、そういうふうな強硬な考えでおらなければいけないと私は思うのですが、どうですか。
○政府委員(外山弘君) 法律自体にも、採取の取り消し、あるいはもっときつく登録の取り消しの規定もございます。その条件にも、条件違反というふうなことも条件になっております。十分この辺も頭に置きまして今後指導してまいりたいと思います。
○峯山昭範君 さらに、大臣、大臣は先ほどから人を派遣して何とかやりたいという話もございましたのですが、いま、現実の問題として、先ほどの一番の湖の奥のほうの二ヵ所を採取の申請が出されようとしています。現実の問題として、きのう私は見てさましたら、まだ許可がおりていないところに山はもう木を切って削っておるんです。これは地図を見てもらってもわかりますように、ここに湖があるわけです。湖のすぐこことここですがね。この緑のところは取り尽くしているわけです。こことここと二つ、国定公園の中ですけれども、少なくともこんなところを許可してしまうと、ほんとうに裸山になる、そういう感じなんです。高いところは全部順番に削っているわけです。こんなことでは私は困ると思うのですけれども、こういう点も含めて、できましたら、大臣、たいへんお忙しい時間の中でございましょうけれども、場合によりましたら、現地を見ていただいて、そしてやっぱり適切な行政指導をやっていただきたいと私は思うのですけれども、大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(三木武夫君) いま国会中でもございますから、私というわけにはいきませんが、人を派遣して、私も、いろいろこれだけ問題が起こっておって、次々に土石の採取地域を拡大することはよくないと思う。問題を片づけなければ、こんなにいろいろ防災上の目的にも疑問があるし、緑化の目的からいっても疑問があるし、国定公園という自然の景勝の保護という立場からいっても問題がある。こういうときには、そういう問題をそのままにしておいて土石の採取地域を拡大することはよくないと思いますから、そういう見地に立って現地を見さすことにいたします。
○峯山昭範君 確かに、大臣のおっしゃるとおり、いま国会の開会中でもございますし、ぜひとも大臣にかわる人を派遣して、その上で善処をお願いしたいと思います。 次に、この問題から、もう一つは警察当局に私は質問したいのですけれども、特に私の手元にもデータはすでに入っておりますけれども、いわゆる国道百六十三号線を土砂を積んで走るダンプカーですね、これはどうですか、実情は。
○説明員(加野久武男君) 生駒山のほうの山土や砕石を運搬するダンプカーが国道百六十三号線を一日当たり大体約二千台往復しておるかに報告に接しております。
○峯山昭範君 いま二千台という報告がございましたが、私の手元へ入っておりますデータによりましても、これは地元の市町村が調査した資料でありますけれども、十四の業者のうち二つの業者が休みで、それで一日に千九百四十九台、これだけのダンプカーが、朝六時から夜の六時までの調査ですけれども、走っているわけです。しかも、非常にけしからぬのは、私もきのうもずいぶん見たんですけれども、そのほとんどのダンプカーがいわゆる積載違反です。その実情はどうですか。
○説明員(加野久武男君) 私ども、かなり取り締まりを実施いたしておるわけでございますけれども、ダンプの積載違反というのはいろいろな原因がございまして、たとえば運賃の問題であるとか、あるいは労働条件の問題であるとか、いろいろ問題がございまして、私どもの取り締まりを一生懸命やっているだけではなかなか根絶するのがむずかしゅうございますけれども、今後ともさらに懸命の努力を重ねたいと思います。かなりの積載違反があるようでございます。
○峯山昭範君 これはもう非常にけしからぬのでありまして、ここに私の手元にも写真が入っていますけれども、とにかく警察当局は全くなめられているんですよと、こう言うのです、地元の人は。どうしたんだなんて言いますと、警察が取り調べをやっていると言いますと、必ず連絡係があって、地元の現場へばんと連絡が行くというんです。そうすると、警察が取り調べしているところだけ通らないで、わき道にそれて行くというんですね。しかも、通るところのやつはそのときだけ荷物をぐっと減らして行くというんですね。だから、一日に二千台の車が通っても、実際に警察につかまるやつは、多くて七台ぐらい、少ないときは二台ぐらいというんです。こんな状況では、もうほんとうにどうしようもない。しかも、泥が落ちないようにその上にシートをかぶせることになっているんです。ところが、いまでもシートをかぶせてない車が中にはあるわけです。また、かぶせているといいましても、確かにかぶせているんですが、両脇は縄でこう締めまして両脇を引っぱっているわけですが、うしろのほうから砂をばんばんまきながら行っている。私はダンプカーのそういう業者の皆さんが全面的に非常に質が悪いということは言えないと思うんです。中には非常にいい業者もいるんだろうと思うのです。しかしながら、中にそういうふうな悪い業者がおりますと、やっぱり私はどうしようもない問題だと思うんです。そういうふうな面からも、先ほどの通産省の管轄の業者の指導という面も、警察だけではどうしようもないと言っているわけですから、こういう点もやはり厳格に指導する。いま、警察は——私は警察の姿勢もちょっとおかしいと思う。要するに、そういう積載違反はたくさんあるけれども、作業条件の問題や、日当の問題や、仕事のいろいろな問題からというふうな意味の話がありましたけれども、やっぱりきちっとすべきところはきちっとしないといけないと思うんです。警察当局も私はそうだと思うんです。そういう点はもっと厳格にやってもらいたいと思うし、通産省当局もやっぱり本気になってこの問題と取り組んでもらいたいと思うのですが、どうですか。
○政府委員(外山弘君) 採石法の運用がまたいろいろなところにも波紋を起こすということにもなりますので、その辺も含めまして、その辺も頭に置きまして、十分指導してまいりたいと思います。
○峯山昭範君 それで、もう一つ、非常に問題なのは、こういうふうなダンプカーに一ぱい載せて走った泥が国道上に一ぱい落ちるわけです。現実に一ぱい落ちている写真がございますが、この落ちた状況、また、水が泥を運んできた状況、これはもう一年前の写真でこうですから、きのうなんか見ると、もう中央の分離帯みたいな——分離帯じゃないんですよ、分離帯なんてないんですけれども、分離帯みたいなところに一ぱいこんなに砂が盛り上がっている。ひどいところはもう砂でつながっているところもある。下の舗装したところが見えないところもある。ところが、建設省の近畿地建から四条畷市に対して、国道へこういう泥が流れ込んできたり落とすのはけしからぬと、市長に対して何とかのけろという文書が来ているんですよ。市長は、とにかくこれはどうしようもないわけだ。どこへ言うていくところもないわけです。現実の問題として、建設省は、こういう問題はどうなっているんですか、とにかく。自分のところにも責任が多少あるわけですよ。現実の問題として、皆さん方の行政の下では、そういうぐあいに、これは私たちの管轄の国道にこんな泥を落としてもらっては困る、こうなっているわけです。こういうような問題も、ちゃんとやっぱり現実の問題として報告を受けて、そういうような問題も地元の市町村に迷惑がかからないようにしてもらいたいし、また、そういうような問題についても本格的な指導をしてもらいたいと私は思うのですが、どうですか。
○政府委員(松村賢吉君) 私、河川を担当しておりますので、国道方面は実はよく存じませんが、百六十三号ですか、これにつきましては、近畿地建の——まあ一般論を申しまして、国道関係は直轄管理あるいは県管理と両方ございますが、いずれにいたしましても、その道路の管理上の問題は管理者責任がございますので、これを良好な状態に維持する責任があるわけで、これに対してその原因者等に除去等もさせることができることになっていると思います。そういうような関係で、おそらくその地元の市町村にも協力を依頼した文書ではないかと思いますが、さらに、この問題につきましては、私ども帰りましてよく調べまして御報告申し上げたいと思います。
○峯山昭範君 それから、さらに、そういうぐあいに発掘した、いわゆる泥を取ったあと、そのあとに、緑を植えるなり、あるいは公園にするなり、何らかの私は条件がついていたと思うんです。ところが、地元の四条畷市も知らないうちに、今度は、産業廃棄物の置き場になっている。大阪市のごみが全部あと地へ持ってこられて、そこへ一ぱい積んでいるわけです。そこは中継地になっているんですよ。四条畷市があわてて、そんなところへそんな大阪市のごみを持ってきてもらっては困ると、こうその業者へ言うたら、業者はだれにも言わないで全然知らない人に売り渡してしまった、その土地を、現実の問題としてね。これがいわゆる国定公園のまっただ中です。先ほどの関西電力の高圧線が通っているすぐ下なんですけれどもね。そうして、最近は、そのごみ捨て場が夜間に火事を起こして燃えだした。地元の市にしてみれば、そういうふうな火事を消したり、そのにおいを何とかしようとしたり、向こうへ私が行って実情を聞きまして、市長さんは泣いていましたですよ。 しかも、私はきょう何でこんなことを言うかといいますと、こういうふうな実情になるであろうということはもう市長はようわかっておりまして、昭和四十六年の十二月に、文書で、とにかく三点にわたって申し入れしている。一つは、無計画な土砂採取を厳重に規制し、土砂採取時の公害防止につとめ、あと地はすぐ植林させると。それから二番目が、毎年の継続採取申請には、前年の実施状況を考慮して許可の諾否をきめると。それから三番目が、山が荒らされ、はんらんしやすくなった清滝川の分水計画を早急に実施すると、こういうふうにしてほしいという要望を四条畷市の市長は府へ申し入れた。ところが、この三つのうち、どれ一つとして要するに実施されていない。現実の面として、植林を申し込んだところには産業廃棄物が山と積んである。それを中継地にしてどこか奈良県の山奥に持っていっているというんですが、全くこれはほんとうにひどい話ですね。しかも、その業者は、その土地まで持ってきてごみをそこへ置かすのに何ぼかでお金を取って置かしている。それで、そのごみをどっかよそへ持っていって捨てる、こういうようなことをやっているわけですね。ですから、われわれが考えている許可条件なんかとは全く関係のない状況になっているというのがまず一つあるわけです。こんな状況では、私はもうほんとうに憤慨にたえないと思うのです。 それからさらに、もう一点、問題があります。それは、この採取したあとがどうなるか。これはきょう警察のほうにもお伺いしたいんですけれども、モーテルがずらっと並んでいる。地元の市としては、もうほんとに頭が痛い。しかも、これができたために、強姦、強制わいせつ、公然わいせつ、こういうような事件がぼんぼんふえている。この実情はどうですか。
○説明員(奥秋為公君) 一応、府と奈良のほうに聞いてみたのですが、現在のところ、数としましては、大阪で大体四件、奈良で一件と、これは生駒山山系ですが、そういう数字になっております。
○峯山昭範君 それはちゃんとした指摘がないからなんですよ、大臣。生駒山系なんといったって、生駒山系にはいろいろあるわけです。これは、一つは、国道百六十三号線と、それから奈良へ行く国道があるわけですね。いまのは奈良の話だと私は思うのです。百六十三号線沿いで行政管理庁が調査した資料によりましても、昭和四十五年で事件数が十一件、それから四十六年前半期だけで十件、そういうぐあいに現実に起きていますし、四十七年、四十八年と、ずいぶんふえています。しかも、私も現実に見てきましたけれども、こういうモーテルの写真、これがあるわけです。しかも、これが国定公園の中でこういうことが行なわれているのかと、ほんとうに嘆かわしい。とにかく、こういうふうな一つ一つの問題について、やはり警察も本気に指導してもらいたいと思うし、地元の市長やそういう人たちとももっと相談をしてもらいたい。 私は、もう一つ言いたいのは、知事に対してもやっぱり厳格に指導してもらいたいと思うし、とにかく地元の市長と大阪府の知事がまた仲が悪いとうわさされている。ほんまかうそか知りませんけれどもね、私は。たとえば、地元の市長は、大阪府知事を現場に案内したい、いつでも案内しますと言っている。ところが、知事は一回も来ない。知事に聞いてみると、いや、私はもう内緒でずっと見たと。内緒に見たらしいじゃないかと言うと、市長は、いや、私の知らぬときにすうっと見たらしいと、こういうふうな実情なんですよね。それで、だれが迷惑するかというと、地元の市民です。 これは、行政ベースで考えますと、ほんとに国民の一人一人の立場から考えてみると、私は、こういうふうな問題については、やっぱりほんとうに地元の人たちのことも考え、また、二千台も通るダンプカーの交通事故のひんぱんに起きていることも考えてみますと、先ほど私はダンプカーが何台通るかという話しかしませんでしたけれども、現実に交通事故はたくさん起きているわけです。こういうふうな実情を見てみますと、それぞれ関係省庁が本気になってこういう問題に取り組んでもらいたいと思うし、きょうはいろいろ来ていただきましたので、それぞれの方々に、もう一回、最後に、今後の問題を、本気になって取り組むのかどうか、これはきょう最終的に結論は出ないと思いますけれども、継続でこれからほんとうに自然を守るためにも、また、生駒の山系が国民から期待されるようなちゃんとしたあれになるために私も取り組んでいきたいと思うのですけれども、特に近畿圏整備本部もきょうお見えになっていますけれども、とにかく、近畿圏整備本部って私は名前は聞いたことはあるんですけれども、何をやっているかということを本気で聞きたいわけですよ、ほんとうにね。そういうぐあいに指定してやっているわけですから、まあ何の権限もないのかもしれませんけれども、やっぱりそういう問題に取り組んでもらいたいと思うし、また、通産省当局にしましても、建設省当局にしましても、こういうような問題に本気になって取り組んでもらわなければいけないと思います。また、警察当局も、本気になってこういう問題に取り組んでもらいたいと思います。そういうわけでありますので、それぞれの方々から、最後に、いままでいろいろずっとお伺いしたわけですから、また、状況も大体わかったと思いますので、それぞれの今後の取り組む姿勢を一ぺんお伺いしておきたいと思います。
○政府委員(外山弘君) 先ほど来、たいへんいろいろな面にわたりまして御指摘をいただきまして、私どもの関係している面もそれらの問題と関係の深いということがよくわかった次第でございまして、先ほど申し上げましたとおり、関係者とも十分打ち合わせをいたしまして今後の措置に全力を尽くしたい、こう考える次第でございます。
○政府委員(松村賢吉君) 砂防指定地管理上の問題といたしまして、十分関係者と話し合いをしまして、全力を尽くしていきたいというふうに思います。
○政府委員(首尾木一君) 国定公園の地域内の問題につきまして、十分実情調査を早急にいたしまして、できるだけの措置を講じてまいりたいと、かように考えております。
○説明員(相川公二君) この地区は、私も先般行ってまいりました。それから係官も派遣いたしまして現地を調査さしております。この地区は、まさに先生御指摘のとおり、非常にひどい乱開発が行なわれておりまして、この地区についてはさっそく大阪府と現在相談をしております。幸い、大阪府のほうでは、先般、府会で自然保護条例というのが通っておりまして、自然保護条例とのからみで具体的にどうするかを検討していこうと。ただ、行政管理庁の監察結果もございまして、具体的に、私のほうでは、大阪府に対して、中止命令あるいは原状回復命令もしくは告発等の手続をとるようにいま言っておりますけれども、先ほど先生からるる御指摘のとおり、いろいろの事情がございまして、なかなか簡単にいかぬようでございますが、今後、地元地方公共団体とも十分打ち合わせをし、さらに関係省庁とも協議をした上で、具体的な対策をとってまいりたいと存じております。
○説明員(奥秋為公君) 生駒山地域は、一応条例の上では、いわゆる法律で規制しているモーテルは設置できないという関係になっていますので、いまあるものにつきましては、法律に適合するように十分警告をして、違反性があればこれは検挙しなければいかぬと思います。それから将来は、そこに法律で規制するような違反のモーテルはつくらせないように厳重に指導していく、こういうふうに考えております。
○説明員(加野久武男君) この問題につきましては、今後とも関係機関と綿密な連絡をとりまして、行政指導並びに取り締まりを並行して強めてまいりたいと思っております。
○峯山昭範君 いま種々お伺いしましたけれども、現実の問題として、私は、先ほど一番初めに申し上げましたように、これは最後に大臣に申し上げたいんですけれども、確かに関係法律はたくさんあります。しかも、その法律に違反している事実ももうたくさんあるわけです。一つずつ厳密にチェックすれば、これはもう限りがないぐらいいろいろな問題があります。また、自然公園法等の法の精神から見ましても、要するに、法律そのものはあっても、法の精神そのものが全く生かされていないと、そういう感じがするわけです。したがって、これからたとえば大阪府で自然環境保護の条例を制定して云々と言っていますけれども、そんな法律をあとからいまつくったって、どうしようもない。そうじゃなくて、いまある法律で私は十分やれるんじゃないかと思うのです、実際問題。その立法の精神ということからほんとうに考えてみると、あの現場を見ればもうはっきりしてくるわけですね。したがって、そういうふうな観点から考えてみまして、大臣が一番初めにおっしゃいましたように、いま大臣がやろうとしていらっしゃるあの自然公園のいわゆる公園の全国の調査ですね。それからさらには、保護すべきところかまたは開発すべきところか。そういうようなところも、何といいますか、調査をいつまで続けておってもいけませんので、できるだけ早くこれは結果を出して、そして、都道府県に対しても、開発するところとそうでないところははっきり区分してあげる。そういうような作業を早急にやってもらいたいということと、それからもう一つ、法律が二十七もあるということは、それだけ管轄が非常に広いわけです。そのために、これは環境保全の主管大臣として、やっぱり大臣が中心になって、この国定公園あるいは国立公園、そういうふうな中の環境保全のために、連絡会議のようなものも設けて、あるいは大臣同士の会合でなくても、事務次官とかそういう関係者が集まって相談をさせる、そして、本気でこういう問題を、ぜひともやってもらいたい、私はこういうぐあいに思うのですが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(三木武夫君) いま峯山委員の、実情を示す写真等もお示しになってのいろいろ話を聞いて、乱開発といいますか、開発というものの節度を失っているということが非常にわかるわけでございますから、これは各省庁とも連絡をとりまして、とにかくきょうあなたの質問にこれだけ政府から来なきゃならぬということは、縦割り行政の弊きわまれりという感じもするわけですが、しかし、そう言ってもこれはどうにもならぬ問題ですから、各省庁と連絡をとりまして、この問題、あるいはまた、今後これに似たような問題も起こるでしょうから、今後こういうような非常に節度のない開発が行なわれないように十分注意をしてまいることにいたします。
○峯山昭範君 大臣、まことにしつっこいようで申しわけないですけれども、大臣は現地に行くことはできないと私は思うのですけれども、やっぱり大臣にかわるべき人をぜひとも私は早急に、現実にこの申請も出ているわけですし、これから開発されるおそれもありますので、ぜひとも現実に早急に現地へ行かせていただきたいと思うのですが、大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(三木武夫君) 今週中に派遣をいたします。
○熊谷太三郎君 関連して一言だけ。 私の友人がいま四条畷地区に住んでいまして、それで、去年の秋ぐらいから、雨が降るたんびに避難の準備をしなきゃならぬということを言っているのです。ですから、峯山委員の言われたことはもう全くそのとおりだと思うのです。これで、もし人家なり人命なりに万一のことがありますと、たいへんな大事になるのじゃないかと考えますので、どうかひとつ、いま大臣のおっしゃったような御処置をすみやかにとっていただきたい。御答弁は要りません。
○峯山昭範君 どうもありがとうございました。 —————————————
○副主査(長屋茂君) 分科担当委員の異動について御報告いたします。 本日、峯山昭範君が委員を辞任され、その補欠として藤原房雄君が選任されました。 —————————————
○藤原房雄君 ただいまも、峯山委員から、自然破壊の問題についていろいろ質疑があったようでございますが、最近の著しい開発ブームといいますか、この問題は、特に、昨年、日本列島改造というかけ声がかかりましてから一そう拍車がかかったように思うのであります。美しい自然の守られておりました景観の地が、大手の業者によってどんどん買い占められ、そしてまた、現在もその自然があとかたもなく破壊されているところ、さらにまた、これから開発されようとするところ、こういう問題が全国に山積しております。 〔副主査退席、主査着席〕 これはもう早急に対策を講じなければ、現在までの政府のやり方は、対症療法的な、物事が起きてからということで、自然の景観をそこなうということは、もう再びもとには戻らないということだけに、これは真剣に取り組んでいただかなければならない。くどくど申し上げるまでもなく、現在こういう大きな問題が日本の各地にあることは、もう長官もよく御存じだと思うのであります。 こういうような見地から、最初に、環境庁長官に、開発と自然保護という基本的な問題からお伺いをしたいと思うのであります。
○国務大臣(三木武夫君) 先ほども峯山君の御質問に答えたのですが、自然の環境というものは、人間の持続的生存というものを保障する母体になるわけですから、これはやはり守っていかなければたいへんなことになるわけであります。自然の復讐を受ける日がある。そういうことから、自然の環境というものを保全するという立場に立って開発もしなきゃならぬ。むろん保全というのは、どの自然もそのまま現状に置いておかなきゃならぬというそういうことは現実的でないけれども、守られなければならぬ自然環境というものは、単に目先の開発の利益というものではなくして、もう少し目盛りを長くして、長い民族の将来のためにも保存をしていく責任があると私は思うのです。そういう意味から、開発の場合においても、自然環境の保全というものは私は非常に重視するのです。一ぺん破壊されると、もとへ返らないですからね。したがって、権限の上から言うと、開発に対する地方の府県知事の権限というものは非常にあるのですね。それで、まあ、これだけ自然環境保全の国民の声が高まっておる中に、地方の自治体も、単に環境庁というのでなくして、全国民的な意識として自然の環境は守っていかなければならぬという、こういう角度から、いろいろな許可を与える場合においても、権限があるからというのでなくして、やはり長い日本民族の将来に対して自然環境保全のための責任を持っておるのだと、そういう見地から、非常に慎重な態度で許可をするにしても許可を与えるようにしてもらいたいということを強く望むわけでございます。
○藤原房雄君 いま、大臣の仰せになりました一言一言、まことにそのとおりでございまして、それだけに、現在の法体系の中で自然保護がどれだけ守り得られるか。とにかく、去年からの大手商社によりまする土地の買い占めというものは、特に景観地といわれるところはもう大臣もよく御存じだと思うのでありますが、四国の室戸岬付近の島々なんかは、国定公園になっておるわけでありますけれども、とっくにもう買い占められておる。同じようなことが東北にもこの波が押し寄せてまいりまして、現在、住民と地方自治体の間にほんとうにこの自然を守るべきだという強い声があちこちに聞かれるわけであります。 そういう全国的ないろいろな問題があるわけでありますが、私が直接調査いたしました身近な問題といたしまして、それは多くの中から一つだけ取り上げて今後の問題につきましていろいろお尋ねしたいと思うのであります。 一つは、宮城県の牡鹿町の網地島、この島がいま買い占められるということでいろいろ問題になっております。これは県立自然公園になっておりまして、牡鹿半島を縦断するコバルトラインができまして、相当多くの観光客の誘致が見込まれるわけでありますが、ここもまた、非常に景観の地でございます。 このいままで非常に静かな平和な島でありました網地島が、降ってわいたように、ことしの二月の六日に町でこの議決をしたということから、島が三分の一ほど買われるということから、にわかに島民の方々が騒ぎまして、ほんとうに平和な静かな島でありましたところが、非常に町民の間で議論沸騰いたしまして、現在いろいろな問題が起きておることは、お聞き及びだろうと思うのであります。 この問題につきまして、二、三お伺いしたいと思うのでありますが、この網地島につきましては、十年前に、ここにコンビナートを持ってくるということで全島を買い占めるという話がありまして、それはまかりならぬと、この景勝の地を、しかもまた、漁場としましても非常に豊富なところでありますから、全島民が反対した経過があるのであります。昨年もまた、この島が、まあ観光という、今度はコンビナートではないのでありますが、観光という目的で買い占められるという話がありまして、これまた、島民が猛烈に反対をしたわけであります。 ところが、ことしの二月の六日、十分な島民との話し合いもなく、町民との話し合いもなく、町議会で議決をしたといういきさつのようなのでありますが、この牡鹿町の網地島町有林の買却の仮契約の議決に至る経過ですね、これについては自治省ではお調べになっていらっしゃると思いますので、あらあらひとつ経過をお知らせいただきたいのですが、大臣、よく聞いておいてください。
○政府委員(武藤嘉文君) 仮契約の議決をいたしました内容は、売買の目的が、観光開発用地ということになっております。それから相手方は、大阪市の不動建設株式会社、地目は山林でございます。それから面積が百ヘクタール、価格が二億四千万円でございまして、これが仮契約の議決でございますが、それ以外に、この問題に関連をいたしまして、上記の売買価格のほかに、協力費として町に六千万円を支払う。本契約と同時に、次により町有林を貸し付ける。町有林の貸し付けの面積は百四十五ヘクタール、貸し付け期間は二十年間、貸し付け料は年九百万円、そして、その九百万円につきましては、三年ごとに、これは貨幣価値の問題もございますので、三年ごとに協議すると、こういうことが含まれておるわけでございます。
○藤原房雄君 地方自治体がやったことに私がどうこう言うわけでは決してありませんが、開発が全国で、特に観光開発ですね、こういう形のものが行なわれている。そこに、ルールのないといいますか、必ずこういう問題のときには地元住民の猛烈な反対がある。そしてまたその内容を見ますと、事前に十分の話し合いがなくしてこういう議決をするというか、物事を先行させるという、こういうことが必ず起きておるわけであります。 そういうことはまた後ほどお聞きすることといたしまして、仮契約の議決をするということは一体どういうことかということですが、議決をする前に、業者と町との間に仮契約が結ばれて、その条項について議会で議決をするのだろうと思いますが、それと本契約との関係ですね、どのようになりますか。その点はどうでしょうか。
○政府委員(武藤嘉文君) いま御指摘のとおりで、町当局が仮契約をいたしまして、それを議会で議決をいたしたわけでございますが、今後のそれでは正式の契約に向かってどう進んでいくのかということでございますが、これは、当然、私どもといたしましては、いま御指摘のとおりで、地方の自治体が地方の議会の議決を経てやっておることにとやかく言うべき問題ではございませんが、先ほど来先生御指摘のとおりで、自然環境の保全ということは十分考えられなければなりませんし、また、その地域の住民が非常にそれを望んでおるということであるならば、町当局といたしましても、当然、住民の意思を反映して執行しなければならないわけでございまして、その辺のところの住民との意思の疎通というものが欠けておったならば、これから十分その地方自治体の執行部並びに議会が住民との意思の疎通をはかっていただいて、その結果、よくお互いの理解ができたときには契約をされてもけっこうだと私どもは考えております。
○藤原房雄君 仮契約の議決をしたということは、地方自治法の九十六条からいたしましても、まあ議案中重大な誤謬がなければということがございますけれども、議決をしたということは、少なくとも本契約に近いといいますか、本契約したと同じ効力があるといいますか、そういう議会の議決というのはそれだけの大きな権限を伴うものじゃないかと私は思うのですが、その点はどうでしょうか。
○政府委員(武藤嘉文君) 確かに、御指摘のとおりでございますけれども、その議決の前の段階におきまして十分その辺の意思の疎通がはかられていなかったとしたならば、いまの九十六条に照らしましても、これは多少問題があるわけでございまして、その辺のところは、今後もう少し意思の疎通が十分はかられるよう、私どもは望んでおるわけでございます。
○説明員(砂子田隆君) ただいまのお話でございますが、政務次官のほうからお話ししたような形になろうと思いますが、一応仮契約を結ぶというのは、議会にかけます場合に、相手方がだれであるとか金額がどうであるとかということが前提になっております関係上、仮契約を結ぶわけですが、それに従いまして、一応議会の意思を問うという形で議会の議決をとるわけであります。ただ、この議決と本契約との間には、実は、契約者の間にというより、この場合でありますと町のほうに債務不履行というような問題は全く起きないという状態にありまして、その点については本契約を結ばれるまでの間は責任を町は負わないという形になると思います。
○藤原房雄君 十分な意思の疎通がないということになると、重大な誤謬というこの項に入るという政務次官の御見解のようでありますが、これは、実際、地元の方々のいろいろなお話を聞きますと、議決するにあたりまして、各地域の区長さんとか、班長さんとか、ごく限られた範囲の方方、それも賛否を問うということではなくして、一方的な説明があったということでございまして、十分な話し合いがあれば、こんな反対が間もなく燈原の火のごとく起きるわけはないのでありまして、なかった証拠が、地域からこういう大きな反対の声になったという一事を見てもおわかりだと思うのでありますが、まあこれはいま政務次官のお話しのように重大な誤謬に当たるということですから、今後の推移というものを見守ってまいりたいと思います。 議決したその議決、特に本契約との関係について、いま課長さんからお話がございましたけれども、確かに、債務不履行の行為にはならないのかもしれませんが、一たび議会で議決したということは、これは本契約へのまあ業者との間には大きな一つの約束がなされたということになりまして、これはこれだけ大きな意味を持つことを議決するからには、十分な措置をしなければならぬということだろうと思います。 再度お伺いするわけでありますが、自治法からいいましても、もし住民がこのように現在七割から八割反対しておるということでありますけれども、そういう反対ということであれば、この議決については、これを否決するといいますか、もう一度考え直す道があるんだということなんでしょうか。その点、はっきりしていただきたいと思います。
○政府委員(武藤嘉文君) 先ほどから申し上げておりますように、住民との意思の疎通がはかれないままに議決がなされたとするならば、たいへんこれは私も遺憾なことだと思います。そういう意味において、今後の住民と町当局との間においての話が最終的にそういうことでどうしてもまとまらないというときには、これは誤謬があったということにおいてこの議決を撤回されるということも私どもはやむを得ないと、こう考えております。
○藤原房雄君 あくまでも、地方自治の尊重という上からいきまして、私どもは、差し出がましことを云々できない、見守る以外にないと思いますが、大きな都市から離れたところでありますし、いろいろな因襲もございますし、その町特有のいろいろな問題があろうかと思います。それだけに、なかなかこういう反対運動というものもすんなりいかない問題でもあろうかと思いますが、ここで、私は、冒頭に申し上げましたように、こういう開発か自然保護かという問題にぶつかるときに、地域住民の立場に立って住民感情というものを十分に反映できるような一つのルールというものがないと、いつも同じような形が繰り返されるわけですね。行政と住民感情の間の問題というのは、巨大開発をはじめ、こういう開発が進むに伴って、どこでも起きている問題でありまして、これは何らかのルールを節度のある姿にしなければならないということを考えておるわけでありますけれども、特に今日このように急速度に開発が進んでおる段階では、あっちにもこっちにもこういう問題が起きて、いままで平和な町がまつ二つに分かれていがみ合う。これは、もう、むつ小川原をはじめといたしまして、あちこちに起きておることでございまして、こういう問題について、自治省としまして、今後、行政当局と住民感情、住民の立場に立った行政のあり方というものをどのようにこれから考えていこうとしていらっしゃるのか、何か具体的なことをお考えになっていらっしゃれば、その点をお聞きしたいと思うのですが、何かこれは考えていかなければならないことだと思うのですが、いかがでしょうか。
○政府委員(武藤嘉文君) これはまあ私が思いますのに、従来の地方自治体を尊重するというたてまえというものは、われわれ自治省としては、これは当然今後も考えていかなきゃならないわけでございまして、自治体を拘束するようなことは私どもとしては避けるべきだと思っております。しかしながら、ややもすれば、従来は、どちらかといえば、開発なりその他で地方自治体の財政が苦しいものでございますから、そういうものによってややもすればこの財政を確保しようというようなことがたまたまこういう問題に私はなったのではなかろうかと思います。その点において、私ども、具体的にまだどうこうということはございませんけれども、地方自治体に対しましても、まあきょうは環境庁長官もいらっしゃっていただいておりますが、自然環境保護のいかに大切であるかということを十分認識をしていただくとともに、私どもといたしましては、やはり、そういうところの観光開発で自然破壊をしなければその町の財政が維持できないというようなことのないように、これは一つの地方財政確保の面から考えていきたいと、こう思っております。
○藤原房雄君 たいへんな過疎化の進んでいるところ、また、そうでなくとも、現在地方財政の窮迫というのは、いま政務次官のおっしゃったとおりでございまして、この町は、大体、年間予算が五億そこそこぐらいだと聞いておりますが、それが、三億近い町有林を売買しようというわけです。それは、まあ、鯨もとれなくなった、こういう環境の中にありまして、新しい生きる道を求めようということだろうと思うのでありますが、まあここの問題だけじゃなくして、やはり、地方自治体が財政的に非常に窮迫し、特に過疎地におきましてはこういう問題が山積しておるという、そういう点に対する十分な配慮というものが必要だと思います。いま、政務次官は、はしなくも仰せになりましたけれども、どうか、その点、ひとつ十分に御配慮いただくとともに、開発等につきましても、十分に住民の声が反映でき、議決なんという重大な問題のときには住民にその趣旨というものが徹底されてトラブルの起きないようなルールというものがやはりきめられていなければならないのじゃないかと、こういうことを私は痛切に感じましたので、その点についていま申し上げたわけでありますが、今後とも、どうか、ひとつ、十分に御配慮いただきたいと、こう思うわけであります。 次は、大臣、先ほど自治省の方、政務次官からお話しありましたように、売買の目的は観光開発用地ということなんです。コバルトラインというものができた今日、ここが観光開発されることに私は反対ということでは決してありませんが、先ほど冒頭に大臣が仰せになりましたように、利潤追求だけの開発というものがどんどん進むということになりますと、この網地島というものは地元の方々の意思とはおそらくかけ離れたものになってしまうだろう。現在の計画は、貸し別荘五百戸とか、ホテルとか、それから総合レジャーセンターをつくるとか、相当な規模のことが考えられて、そのためには小学校、中学校も移転しなければならないとか、ほとんどが町有林というところでありますから、町の財産で、町の段階できめられるのかもしれませんけれども、そのために、ここに住まう町民の方々が、これから一体どうなるのかという大きな不安を抱いているわけであります。これが、公の機関でこういうものがなされるならば、十分な住民の意思というものを反映しての開発がなされるだろうと思うのでありますが、私企業ということになりますと、これはやはり利益が中心になります。こういうことから、現在の計画そのものも、この島にはふさわしくない、もうあまりにも大規模な計画がなされているという、こういうことなんですね。しかも、島の三分の一にも当たる町有林が町有地が使われるというわけであります。ここの島の方々は、男の方々は、たいてい遠洋漁業やなんかに従事していらっしゃる。留守を預かる婦女子の方々が島におるわけでありますけれども、収入の面からいいましても、島の住民の方々は漁業そのほか遠洋漁業の船に乗るということで十分な生活ができておる。そこへ、こういう観光開発がなされて、貸し別荘が五百戸、ホテルとか総合レジャーセンターのようなものができる。そうして、もう、何十万、何百万という、おそらく百万以上の方々が見込まれておるようでありますが観光客が来る、こういうことになりますと、地元の人たちが、一体、われわれの生活はどうなるのかというたいへんな不安におののくのは当然だろうと、こう思うわけであります。 こういう網地島の方々の状況というものをよくひとつ念頭に置きながら、これからちょっとお聞きいただきたいと思うわけでありますが、こういう話を聞いたために、これからの不安というものも手伝って、ほんとうに血圧が上がって倒れたという人もおるそうでありますけれども、もうわれわれの想像できない、いままで平和な島であっただけに、静かな島であっただけに、たいへんなことなんだと。まあ東京のわれわれがここで云々してもなかなか想像できないような状況だろうと思うのです。その点、ひとつ、大臣、念頭に置いていただきたいと思うのですが、最初に、水産庁の方に、この島には魚つき保安林がずうっと指定されているはずでありますが、この魚つき保安林というのは、どういう目的のもとに保安林の指定がなされておるのか、魚つき保安林のことについてお伺いしたいと思うのですが、林野庁の方ですな、どうぞ。
○説明員(鈴木郁雄君) 網地島の周辺には、特に海岸部に、魚つき保安林が指定されてございます。この保安林は、魚類の生息あるいは繁殖を助けるということを目的に指定したものでございます。全島で約六十ヘクタールの指定がございます。この保案林の目的といたしましては、水面に対します森林が影を落とすというようなことによりまして、魚類の繁殖を助ける、あるいは魚類等に対します養分の供給、あるいはこれに付随いたしますプランクトンの増加、あるいは水質の汚濁の防止と、こういった目的で魚つき保安林を指定したものでございます。
○藤原房雄君 いまお話しのように、漁業保護の上においては大事な、また、自然を守る上から大事だという内容が、いまお話を伺いましてうかがわれたわけでありますが、先ほど私が申し上げましたこれからの網地島の観光開発のために、相当大きな規模の開発が考えられておる、計画があるということになりますと、いま伺いました魚つき保安林というものがやはり破壊されるのではないかという危惧を持つわけでありますが、この魚つき保安林の解除というようなことになりますと、解除にはどういう条件が必要なのか。また、こういう観光開発ということなんかでこういう大事な魚つき保安林の解除なんか考えられないと私は思うのですけれども、この間の問題についてはどうでしょうか。
○説明員(鈴木郁雄君) 民有の保安林の指定解除等につきましては、森林法の規定によりまして、都道府県知事に解除権限というものを委任しております。この保安林は、関係住民にとりまして、特に漁民にとりまして、非常に重要な保安林というぐあいに考えられますので、関係住民の意向というものを十分に尊重いたしまして極力保存につとめるよう宮城県当局を指導してまいりたいと、かように考えております。
○藤原房雄君 水産庁の方はいらしておりますか。太平洋沿岸、特にこれは宮城県の周辺につきましては、相当な好漁場として高く評価されておるわけでありますが、特にこの網地島の周辺にいたしましては、年間の漁獲高、漁獲量、それから漁業種類別、これについては資料をいただきましたが、この島は相当資源が豊富である。御存じのように、松島湾の汚染、また、仙台を中心とします最近の開発、こういうことからいたしまして、牡鹿半島付近の特にこの網地島の漁業というものは相当大事に守らなければならないと、このように私は思うわけでありますが、水産庁として、この周辺の漁場の保護といいますか、評価といいますか、どのようにお考えになっていらっしゃるか、その辺をちょっとお伺いいたします。
○説明員(飛田勇次君) 先ほど、林野庁の方からも御説明がございましたように、また、ただいまの先生の御指摘にもございましたように、地理的に見ましても、三陸は優秀な漁場でございますし、また、その中におかれましても網地島は、私たちの考え方とすれば、好漁場を近くに持っているというふうに考えております。また、ただいま先生も言われましたように、先ほど提出しております資料から見ましても、かなりな漁場としてのウエートを持っております。私たちの立場からいたしますれば、このような自然に恵まれた好漁場というものは、なるべく従来のままに保存していただきたいと、かように考えております。
○藤原房雄君 この小さい島で年間三億近い漁獲高があるようであります。それで、御存じのように、松島湾、それから問題の塩釜の問題等、だんだん養殖漁業も、また沿岸漁業も、水質の汚濁のために漁場が狭められておる。石巻の周辺まではもうほとんど沿岸では水が濁って汚濁しておりまして、沿岸の養殖やいろいろな漁業に携わる方々はいま不安におののいておるというのが現状です。これが観光の開発が進みまして、この牡鹿半島の突端の網地島にまでそれが及ぶということになりますと、ただいま水産庁の方が仰せになりましたように、この好漁場がたちまちのうちに漁場としては不適当なところになってしまうと言っても過言ではないと思います。こういうことを考えますと、この網地島の島のことだけではなくして、この周辺の環境保全ということは、非常に重要なことだと、このように言わざるを得ないと思うのです。 そこで、お伺いするわけでありますが、この網地島は自然公園法の指定を受けておって、県立の自然公園になっていると思うのでありますが、それから普通地域か特別地域か、このいかんについてはどうでしょうか。
○政府委員(首尾木一君) 網地島は、全島が宮城県立の自然公園の区域になっております。この地域は、網地島全島は約六百五十ヘクタールでございまして、人口がそこに約二千人ということでございまして、こういったような人口がそこへかなり張りついているというようなところから、いまだここについては特別地域の指定をいたしておりませんで、普通地域ということになっております。しかし、この地域につきましても、県におきまして、海岸部及び良好な森林の残っている地区等につきましては、目下、特別地域を指定するように準術中ということでございます。
○藤原房雄君 県にいろいろお伺いしましたところ、早々に特別地域に指定したいということのようであります。それからこの地域は、県立自然公園牡鹿半輪、こうなっておりますね。それと、それから南三陸海岸県立自然公園、この二つを合わせまして、県としては去年の暮れあたりから国定公園にしていただきたいという運動をなされているはずでありますけれども、お聞きになっていらっしゃるでしょうか。また、これらのことについての計画をお聞きいたしたいと思います。
○政府委員(首尾木一君) いまだ県から正式にそれについての申し出というものは出ておりません。この地域についてそのような国定公園への申し出がありますれば、十分調査をいたしたい、かように考えております。
○藤原房雄君 島に散在します動植物、植物ですね、特に。これは温暖な地方である、それからまた、黒潮の通るところでございますので、特殊な貴重な植物がたくさんあることは、学者によって確認されておるわけであります。そういうことからいたしまして、さらにまた、先ほど申し上げました自然の景観、そしてまた、漁場の保護、こういうあらゆる角度から考え合わせまして、牡鹿半島周辺の、しかもこの網地島の自然保護ということは、非常に重要なことであるというふうに私は思うわけであります。近々国定公園の申請もしたいということでありますし、特別地域にも指定したいという、こういう県の意向のようでございます。こういう非常に大事なところでもございますので、どうか、ひとつ、環境庁といたしましても、二度と破壊されてもとに返ることのできないような愚かなことを繰り返すことのないように、積極的にひとつ先々と対策の手を打つようにしていただきたい。このことを心からお願いするわけでありますが、こういう地元のことにいたしましても大事な、また、日本列島にこのようなりっぱな自然があるというこれをとどめるということにつきまして、環境庁長官も、いまるる申し上げた点から、あらあらおわかりいただいたと思うのでありますが、これらのことにつきましての所見をお伺いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(三木武夫君) 網地島の開発については、町議会の議決が、十九対一ですか、圧倒的に開発の議決をしたようであります。まだ反対の人たちもおるようですか、私は、地域の開発の場合には、やはり、町村長にしても、できるだけ町民の人たちに理解を求めて、そして、皆が進んでそういう開発なら開発をやるというふうにしむけることが必要だと思うのです。全体としてのレベルを上げようというための開発でしょうから、それはもう全然皆の考え方がまとまらぬというものでもないのではないか。また、そうすることによって圧倒的多数の人々の賛成を得るならば、開発の一つのあり方に対してもいろいろな節度というものが生まれてくるような開発に向けていく一つの大きな力にもなるのではないかということで、今後の開発というものに賛成と反対に分かれて開発を強行するというようなそういうような事態がところどころ起こっておりますが、やはり、地方自治体の首長は、自分の地域住民の賛成を得るように持っていく努力をする責任があると、こう思っておるわけでございます。 この網地島地域は、県立自然公園の地域でもありますので、これを開発するについても、自然環境の保全というものと両立をするといいますか、そういうふうな方向で開発が行なわれるように今後宮城県とも連絡をとって指導をしていきたいと考えております。
○藤原房雄君 時間もありませんので、最後になりますが、確かに、大臣のおっしゃることはよくわかるわけでありますが、業者が乱開発するぞと言って開発するわけもありませんし、いままでのケースを見ますと、住民には迷惑をかけないということでありますが、だんだん既成事実をつくって押しまくられてしまう、あとになってから手の施しようのないということを繰り返しておるわけですね。こういうところに私どもが観光そのものについて何から何まで全部否定するということでは決してありませんけれども、私企業が、一つの企業が、こういう観光開発に乗り出すということになると、どうしても大きな危惧を抱かざるを得ない。それだけに、現在の法体系の中で、自然公園法等によりまして、できるだけそういうものが守られる最大の力を尽くさなければならない。もとへ返らないだけに私はそういう危惧を抱いて大臣にもお願いしているわけです。 それから最初自治省の政務次官がおっしゃっておりましたように、地方財政の非常な窮乏といいますか、これもまた一つの大きな問題がございまして、この牡鹿町の予算規模はおよそ五億三千万ぐらいだということです。この町有地の処分においては三億九百万ですか、入るわけですね。この入った三億何がしのお金というものは、国保の病院の改築とか、学校建築とか、教育の充実とか、そういうものに使うのだということなんでして、決してその金をむだに使うということではないだろうと思うのですが、こういうことを大事な町有地を売り払った金でしなきゃならない現在の地方自治のあり方、地方財政の姿にもまた実は問題があるんですね。長官は、これを守るほうの立場ですから、守るんだ守るんだということですけれども、地方自治体にすれば、やらなければならない、しなければならないような窮状に追いやられているという一面もあるわけでして、こういう現状につきましては、ひとつ、長官は、副総理でもございますし、この内閣の中でも責任ある立場でいらっしゃるわけでありますから、よくひとつ各首長と連絡を取り合って、住民の立場に立ってこの問題についてはひとつ積極的に取り組んでいただきたい、こう思うわけであります。 いずれにしましても、大手商社の土地の買い占めが国民の生活を非常に圧迫しておる、こういう姿がいろいろな声に出ておる。そういうわけでありますから、法律をもってそれをある程度防ごうなんといっても、それはもうあとの祭りでありまして、相当なこっちのほうに積極的な姿勢があり、ほんとうにこれだけの景観の地を守っていこうという強い姿勢がない限り、あとに後悔を残すことになるのじゃないかと、こう思うわけであります。どうか、ひとつ、県からも早々にまた国定公園の申請があるかもしれません。また、特別地域の指定ということにつきましても、早くにひとつ網をかぶせていただきまして、たとえ開発があったとしましても、住民の意思とおよそかけ離れた乱開発にならないように、十分な配慮を早急にとっていただきたい、このことを心から要望いたしまして、私の質問を終わりたいと思いますが、大臣、それぞれに対してひとつ決意のほどをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(三木武夫君) われわれも、県立であるといっても、自然公園の地域でもありますので、今後開発をされるにしても、自然環境の保全ということに留意した開発が行なわれるよう、十分な指導を行なっていきたいと思います。
○喜屋武眞榮君 私、初めに、環境庁長官にお伺いしたいと思います。 いま、日本の政治の焦点の一つは、公害の問題、そしてそれをめぐる開発の問題、こういった姿においていま政治の焦点の一つになっておりますが、最近のニュースによりますと、アメリカの科学衛星が撮影した日本列島によりますと、日本の国土は死滅している、こう断定をしておるようであります。私は、もっともだと共鳴をいたしておる次第ですが、長官、いかがこれを受けとめておられるでしょうか。
○国務大臣(三木武夫君) 日本の環境は死滅しておるというお話でありましたけれども、私が承知しておるのは、相当にやっぱり環境が破壊されて汚染されているという写真などを通じて指摘をされたことは事実ですが、このままいけば死滅ということに相なるわけでしょうけれども、日本の自然環境が死滅したら、日本人も生きていけるわけはないのですから、この際、われわれとしては、日本の環境、自然の環境を守っていくことについて、われわれが重大な関心を払わなければならぬ時期に来ておるということは事実だと思います。そういう意味において、喜屋武さんがごらんになっても、毎日の新聞紙上などでも、環境問題というものがいかに国民の関心の中心線題になっておるかということは、おわかりのとおりです。われわれとしても、環境の保全ということは、開発をやるといってもこれは大前提である、環境の保全というものを大前提とした開発というものをやらなければいかぬということを強く感ずるわけでございます。
○喜屋武眞榮君 確かに、省みて、日本の乱開発はわれわれは率直にこれを認めなければいけない。この一、二年を振り返って見ましても、それに基因するであろうと思われるいわゆる予期しない山くずれ、がけくずれ、そうして集中豪雨、そこから派生するところのもろもろの災害、もはや災害も天災ではなく人災である。人災であるということは、すなわち政治の貧困である。もしこれに歯どめすることができぬとするならば、もはや日本に政治はない。政府に行政はない、こういう声も国民の中から聞かれてくるわけなんです。こういうことについて、長官、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(三木武夫君) 今日、いかにして環境の保全をはかるかということが七〇年代の最大の課題ではないでしょうか、世界全体からいっても。日本の場合は、相当乱開発が行なわれただけに、その必要性というものはさらに日本の場合には強いと思いますから、したがって、これはもう国民全体、政府はもとよりのこと、環境を保全していくということがこれからの大きな問題であって、そうして、環境を破壊しなければ開発ができぬということでは、これは日本という国はたいした国じゃないということですね。やはり、環境を保全しながら開発する能力を持たぬ国民であるとするならば、七〇年代のこの環境問題が人類の中心題目になっておるときにそれができぬということであっては、これはもう日本人全体の水準にもかかわる問題でありますから、政府は、今後、いままで環境の保全というものに対してその考え方が浅い、その環境の保全に対する認識の浅さがあるとするならば、これを改めてやらなければならぬし、また、それはできるし、しなければならぬと、こういうふうに私は考えておるわけでございます。
○喜屋武眞榮君 そこで、思いますのに、自然の開発の名においてそれが破壊につながる。今度、一方では、国土を保全するという。この開発と保全の調和をどこに求めるかというところに重大な問題があると私は思われてなりません。そして、一方では、自然の開発という名において、たとえば開発庁や通産省や運輸省や建設省を中心とするもろもろの省は、それぞれの立場において、自然の開発だ開発だと言っておる。ところが、一方、環境庁は、国土の保全だと。ところが、そのバランスをどこに持つかということと、さらにそれをチェックするというつながりがないところから、てんでんばらばらの立場でそれをやっていった現実がそのようなことになり果てたのではないかと思いますときに、私は、環境庁のその歯どめ役としての責任が実に重大であると思われてなりませんが、いかがお考えでしょうか。
○国務大臣(三木武夫君) 言われるとおりだと思います。やはり、これはちゃんとものさしがあって、そのものさしではかってどうということではなくして、ある意味において政治の英知ということでしょうね、これは。ちゃんともうはかりにはかってというわけではない。開発と自然環境の保全というものに対してどうしてこれを両立さすかということが政治の英知である。しかし、この英知ということだけでは何かこう根拠がないですから、私は、やろうとしておるのは、日本の全国の自然環境を十分な調査を行なって、これだけの自然環境というものは保全しなければならぬという環境保全の地図をいまつくりたい、一年かかって。それは精密なものでないかもしらぬが、年限をかけてそれを精密なものにしていけばいいのであって、これは何年もかけるというよりかは、とにかく一年でつくってみる。そうして、そういうものをつくれば、国民のいろいろな御批判も受けて、そして国民的な合憲のもとに、これだけの自然環境は守る、開発をするにしても自然環境を守るということを犠牲にせない開発でなけりゃいかぬというような歯どめにするための一つの根拠を持ちたいということで、今年度の予算にも計上してやろうとしておるわけでございます。
○喜屋武眞榮君 私は思うのです。それを歯どめする幾つかの法もないのではない。法はある。さらに、法はありながら、その法に従ってこれを徹底していく行政面からの積極的な前向きの意欲、ここにも先ほど来指摘されておりますが問題があるということを思うとき、さらにもう一つ指摘したいことは、法をたてに責任のなすり合いがあるのではないか、こういうことも思われてなりません。そういったところに今日の盲点があるのではないかと、こう思うのです。 そこで、次にお聞きしたいのですか、外国から帰りまして、美しい国土、祖国と、こう言いたいんですけれども、特に荒れた山河や自然を見詰めながらも、さらに町を中心として見ました場合に、外国と比較して、あまりにも並み木路というものの貧相なことに驚くわけでありますが、その並み木路をほんとうにたくましく、緑豊かな、そうして建物にマッチした街路樹というものがあってしかるべきだと、こう思うのですが、その貧相なことに情けなさを感ずるわけですが、これに対する行政指導がなされないものかどうか、いかがでしょう。
○国務大臣(三木武夫君) 私もその点では同感でして、諸外国を歩いて帰ってきて、緑のない都会というものの殺風景な姿というものはたびたび私も強く印象、つけられておるわけであります。したがって、緑化運動といいますか、緑をふやそうという大きな運動というものは確かにいま必要な国民運動の一つだと。また、その気になれば緑はできるわけです。明治神宮だって、あれは五十年でできたわけですから。もとは、あれはイモ畑でした。それがあれだけのなにになったんですから。だから、自然を保全するばかりでなしに、自然をまた創造するという面もある。まあわれわれの思い出というものは、みなやっぱり大きな自然に結びついたものがある。何か愛郷心という中には、自然と離れて愛郷心はないですからね。地方においてもやっぱり緑というものがだんだん失われていっておる、これは防がなけりゃいかぬ。都会においても、あるいはまた地方においても、もっと緑の多い国土にせなければならぬと、こういう点で、われわれとしても、これは一つの大きな国民運動として、いままでもそういう運動はありますけれども、もう少し大きな国をあげての運動として緑化運動というものは取り上げなければならぬ問題の一つだという感を深くする次第でございます。
○喜屋武眞榮君 それで、もう一つ、長官にお尋ねします。 それでは、長官は、沖繩の同然環境保全についてどのように理解しておられるでしょうか。
○国務大臣(三木武夫君) 私は沖繩へ一回しか伺ったことはございませんが、しかし、非常に感銘を受けたですね。あの沖繩の海、サンゴ礁、あの美しい海というものは、旅行者の目には非常に強烈な印象を与える。沖繩というものは、いろいろな産業の面においても開発されなきゃならぬ問題でもありますけれども、沖繩の一番大きな資産というものは、あのすぐれた自然の環境、ことに亜熱帯地帯という特別な一つの地帯でもあるし、美しい海があるし、緑も多いし、そういう点で沖繩の自然というものは日本の国民の共通の大きな資産であるという感を深くしておるものでございます。
○喜屋武眞榮君 まだ一ぺんもいらっしゃらぬけれども……
○国務大臣(三木武夫君) 一回行きました。
○喜屋武眞榮君 それは、復帰前ですか、戦前ですか。
○国務大臣(三木武夫君) いや、復帰の直前でした。直前に一回行きました。
○喜屋武眞榮君 それはどうも失礼しました。 それでは、具体的に開発庁にお聞きしますが、沖繩振興開発計画での自然環境保全、公害防止の位置づけは、一体、どうなっておるか。詳しいことは要りませんから、簡単に基本的な点を答えていただきたい。
○説明員(亀谷礼次君) お答え申し上げます。 国会におきましては私のほうの開発庁長官からしばしば御答弁申し上げていることでございますが、先生御指摘のように、昨年策定いたしました沖繩振興開発計画におきましては、沖繩の持っておりますすぐれた自然環境を積極的に保全することを基本的な限点としておりまして、きびしい自然環境の保全及び公害防止対策によりましてその実効をあげていくこととしております。御案内のように、沖繩の県民所得をあげるためには、一次・二次・三次産業のバランスのある発展をはかる必要がございますが、基地経済から脱却をしましてこれらの産業を振興するためにも、何と申しましても、沖繩の持つ特性に着目しまして、観光に伴う所得の上昇ということも非常に大きな眼目でございます。そういう観点から、ただいま先生お触れになりましたように、沖繩の持っておりますそういった自然環境につきましては、厳密に保存すべき地域と、なお積極的に開発すべき地域というものを明確にいたしました上で、ただいま申し上げましたような精神にのっとって今後計画を実施に移していく、こういうふうに考えているわけであります。
○喜屋武眞榮君 地方自治を尊重するたてまえからも、特に沖繩の開発にあたっては、沖繩県民の側に立って県民の意思を尊重するということが基本姿勢になっておるはずであります。ところが、この沖繩の振興開発を推進していく知事案と政府案を比較検討した場合に、最も大事として最も求めておる県民側からの要求が判り取られておるというこの事実を見た場合に、これは、一体、だれのためのどこのための開発であるのかということを疑わざるを得ない面もあるわけなんです。そういうことを、きょうは時間もありませんので、ここに知事案、いわゆる沖繩側の要望と、それから政府決定案と、こう比較した場合に、大事なところが没にされている。全面削除があるし、修正もあるわけですが、こういうことからしますと、その言うことと、その事実と、うらはらな面がなきにしもあらずであります。これでは、一体、ほんとうに美しい自然と、あの空も陸も海も、沖繩の心を育てていく、そういった開発が可能であるかどうかということに非常に大きな疑問があるわけです。 そこで、次にお聞きしたい。沖繩での公有水面埋め立て造成の計画とその規制はどうなっておるのであるか、それを、これもごく簡単でけっこうです、詳しい説明は要りません。開発庁——環境庁ですか、これは。
○政府委員(首尾木一君) 環境庁ということでございますが、私どもといたしましては、いまだ全島における埋め立ての計画については把握いたしておりません。
○説明員(亀谷礼次君) ただいま先生御指摘の、沖繩の公有水面の埋め立てでございますが、沖繩の振興開発計画におきましては、内陸及び臨海を含めまして約一千ヘクタールの工業用地の造成ということを一応県の想定を入れて現在の計画を考えておりますが、御案内のように、沖繩につきましては、琉球政府時代にかなり琉球政府が市町村の要望をいれまして公有水面の埋め立ての許可をしている節がございます。復帰後におきましては、現行の法律に基づきまして今後規制されるわけでございますけれども、そういった公有水面の埋め立ての具体的な集積としてどの程度になっているかということは、残念ながらわれわれも正確には把握しておりません。しかしながら、先生御指摘のように、公有水面の埋め立てがあまりイージーに行なわれますと、今後、環境の保全上、相当問題もございます。何といいましても、沖繩について最大の問題は、土地の取得その他関連いたしますが、県を通じまして具体的な振興計画のもとになる土地利用計画の策定が急がれており、この県全体を一本にしました土地利用計画に整合性を保った個々の市町村ごとの具体的な土地利用計画というものが必ずしもバランスをとって策定されておりません。極端に言いますと、個々の市町村が独自の構想で公有水面の埋め立ての希望を県に持ち出している、こういうきらいがあるわけでございます。こういった点につきましては、今後、環境庁とも十分協議をいたしまして、当然県とも御相談をしまして、そういった総合的な利用計画の中で適正な水面の埋め立てが行なわれるよう、協議指導してまいりたい、かように考えておるわけであります。
○喜屋武眞榮君 これは要望にしかならぬと思いますが、いまおっしゃるとおり、沖繩の場合には特殊な事情がありまして、あの任命主席時代から公選主席に移るその直前のどさくさの中で、それがかけこみ企業みたいになったり、それから復帰直前と直後のその間隙を縫うていろいろなことがあったり、こういったかけこみ企業その他のことが一ぱいあったわけなんです。それで、最近のニュースによりますと、公有水面埋め立て規制も環境庁長官に協議権が及ぶような形で立法されるという方向にあるということを聞いて、当然そうあるべきだ、こう思うわけですが、どうか、ひとつ、この問題に関しては、あとの祭りという面もなきにしもあらずですが、しかし、これからでも野放しにするわけにはまいりませんので、ひとつ責任をもってそれを十分監視していただきたい、こう思います。 次にお尋ねしたいのは、これは開発庁ですか、沖繩に原子力発電所を建設したいという意見が政府部内にあると聞いておりますが、そのことについてその真相をひとつ明らかにしていただきたい。
○説明員(亀谷礼次君) 沖繩の振興開発計画の中では、沖繩県にとって非常に重要な水資源の開発確保ということが大きなプロジェクトになっておりますが、ただいま先生が端的に御質問になりましたように、現在の時点でどの地点でどういう原子力発電をやるかというふうな問題について、寡聞でございますが、私のほうではまだ県からそういう相談を受けてはおりません。
○喜屋武眞榮君 いや、話し合いは出ておるんですか。
○説明員(亀谷礼次君) おりません。
○喜屋武眞榮君 念を押すようでありますが、政府部内で話し合われておるということが相当のところからそれが出ておるんですが、そこで、私は、振興開発審議会の議事録を公表してもらいたいと、こう思うのですが、いかがですか。
○説明員(亀谷礼次君) 予算委員会のほうにおきましても、過般、昨年十二月に策定されました振興開発審議会の議事録につきまして御要求があったのでございますが、御案内のように、私どものほうの振興開発審議会の議事の運営のしかたにつきましては、審議会で決定をしました議事規則がございまして、その中で非公開というたてまえになっております。これは当然議事をフリーに活発な発言を促すためにメンバーの方々の中で合意されてきめられた規則だと思いますが、そういった関係もございますので、議事録につきましてはこれを公表しないというたてまえでいっておりますことを御理解いただきたいと思います。
○喜屋武眞榮君 これがもし事実だとするなら、ぜひひとつ沖繩側の声も十分反映さしてもらうように慎重を期していただきたいということを強く要望しておきます。 次に、通産省にお聞きしますが、CTSの建設について、沖繩における各企業の石油貯蔵量を、これはすでに実現したもの、それからいま計画されておるものを含めて、それを明らかにしてもらいたい。
○説明員(根岸正男君) お答え申し上げます。 ただいまCTSとして設定されておりますものは、沖繩ターミナル、これは共同石油とガルフ石油の共同出資会社でございますが、これが百二十万キロのタンク容量を持っております。それからただいま四十七年五月に県のほうの御理解もいただいていま埋め立てをやっております、これは三菱石油と丸善石油の共同でございますが、これは一応六十四万坪ばかり埋め立てる計画になっておりまして、第一期としましては二百万キロのタンクを設置するという計画になっております。それ以降につきましては、また県のほうと御相談の上容量をきめてまいりたいというふうにわれわれは考えております。 以上でございます。
○喜屋武眞榮君 既設の石油の貯蔵量は幾ら貯蔵されておるかということ。たとえばガルフがあるでしょう。ガルフの貯蔵量は幾らか。それからほかにもあるでしょう。それをお聞きしておるわけです。
○説明員(根岸正男君) 先生の御質問は、ガルフの百二十万キロのタンクの中に幾ら貯蔵されておるか、あるいはそのほか東洋石油精製その他三製油所がございますが、そういう製油所のタンクの貯蔵能力という御賢明でございますか。
○喜屋武眞榮君 いや、ガルフは百二十万キロでしょう。それから三菱石油がありますね。三菱石油は幾ら、それからまだアラビア石油ですか、それから三菱・丸善ですかね、こういうふうに項目をあげて、これが幾らの貯蔵量のものということをよくお聞きしたいということです。
○説明員(根岸正男君) いま申し上げましたガルフは、共同石油という会社と共同出資にしまして沖繩ターミナルというCTSを経営しているわけでございます。それはもう百二十万キロ建設が済んでおりましてということでございます。 それからその次に計画が実施に移されておりますのは、三菱石油と丸善石油の提携になります会社でございまして、これが六十四万坪の埋め立て免許を県からいただきまして、いま埋め立てをしております。それで、その六十四万坪の土地に第一期計画としまして二百万キロリットルのタンクを設置するという計画になっておりまして、まだそれはできていないわけでございます。 それからアラビア、石油につきましては、ただいま地元の御了解を得、かつ、県の御了解を得るべくいろいろ努力しているところでございまして、これはまだ確定しておりませんので、申し上げませんでした。
○喜屋武眞榮君 そうすると、いまおっしゃったことをざっと総計しても、二千万キロリットルをこしますね。こしませんか。幾らになりますか。
○説明員(根岸正男君) ただいま計画されております三菱……
○喜屋武眞榮君 いや、計画じゃなくして、いまあるものも総計してですよ。計画されておるのも、いますでに既存のものも、それぞれのを総計すれば、二千万キロリットルをこすのじゃないですか。
○説明員(根岸正男君) 金武湾以外の製油所のものもですか。
○喜屋武眞榮君 いや、いまガルフが幾ら、三菱が幾ら、アラビアが幾らとおっしゃったでしょう。その総計が幾らになるかということなんです。
○説明員(根岸正男君) いまはっきり計画しておりますものを入れますと、三百二十万キロでございます。
○喜屋武眞榮君 三百二十万ですか。
○説明員(根岸正男君) はい。
○喜屋武眞榮君 どうもこれはおかしいですね。
○説明員(根岸正男君) 三菱石油にいたしましても、それから……
○喜屋武眞榮君 それじゃ、ちょっと待ってください。ガルフは幾らですか。
○説明員(根岸正男君) ガルフは、いま持っておりますのが百二十万キロでございます。
○喜屋武眞榮君 それから三菱は。
○説明員(根岸正男君) 三菱が、ただいま県のほうの御承認を願って工事しておりますその六十四万坪の土地に設置いたします第一期計画としましては、二百万キロでございます。
○喜屋武眞榮君 二百万……。七百万じゃないですか。
○説明員(根岸正男君) これは、それぞれ、ガルフのほうにいたしましても、三菱のほうにいたしましても、いろいろと将来の希望は持っておるわけでございます。しかし、県、地元のほうとお話し合いが済んではっきりきまっておるものは、いま申し上げたような数字でございまして、それ以後については、まだこれから県の御了解を得てから地元の御了解を得てから計画が実施されるということで、まだ公式に認められたものではございません。
○喜屋武眞榮君 わかりました。目標なんですね。 そこで、現地沖繩側で持っておるところの目標のデータは五百万キロリットルですか、これ以上は無理であるということが出ておりますね。ということをひとつここで強く申し上げておきます。現地側では幾つかこうあるけれども、総計五百万キロリットル以上はもう過剰であると、いろいろな面でこれ以上は受け入れられないと、こういう一つの目標を持っておるんですね。ところが、いま、それぞれの会社のめどを総計するというと、たいへんな数になるわけなんです。ここにも問題があるということを私は指摘しておきたい。 次に、通産省の計画による金武湾のCTSの建設、これは日本最大のものだと、こういわれておりますが、この具体的な計画はどうなっておるのか、このことをひとつ知らしてもらいたい。
○説明員(根岸正男君) ただいまの先生の御質問は、沖繩県が五百万キロという考え方を持っておるけれども、その金武湾のCTSとして最終的にどのくらいまで各社が考えておるか……
○喜屋武眞榮君 二百じゃなく五百。いまこれとは別に、いままでの既成のものでも五百という最高のめどを持っておる。そのワク内ならわかるけれども、すでに既成のものもありますよ。さらにこれから通産省が計画しておるのは日本最大のものを計画しておるというんだが、一体それの内容ですね。内容というのは、たとえば貯蔵の規模とか、その建設予定地とか、あるいは水面埋め立ての面積だとか、それに対する公害防止対策といったことについての、これが私が調査内容を明らかにせよという内容なんです。
○説明員(根岸正男君) お答え申し上げます。 沖繩CTSの調査についての御質問と思いますが、先ほど先生の御指摘にありました沖繩CTSとしては、五百万キロが適当であろうという考え方につきましては、かつて昭和四十四年でございましたか、三年でございましたか、年次はちょっと忘れましたが、そのときにいろいろ調査されましたときに、理想的な工業配置としていろいろなものを考えた場合に、CTSとしては、当時の石油精製の規模等そういういろいろなものを考えますと、五百万キロというような一つの例として案が考えられたわけでございますが、その後非常に石油の需要もふえてまいりまして、いろいろな問題が出てまいりましたために、これはほんとうにどこら辺までにCTSが設置できることが可能であるかということにつきまして、ただいま先生御指摘の沖繩CTSの調査会を設置しまして調査の開始を始めたわけでございます。これにつきましてはただいま検討中でございまして、いろいろ合理的な規模のCTSということで、どういうふうに考えていくかということで、現地調査あるいは水理模型実験等いろいろ調査を実施しておる段階でございまして、われわれとしてはできるだけ早くこれを取りまとめたいと思っておりますが、いまのところ、データその他いろいろ計算結果が集まりましたので、この六月に報告書をまとめたいという段階でございまして、まだ数字その他ははっきりきまっておりません。
○喜屋武眞榮君 六月……。
○説明員(根岸正男君) 実は三月末までにほんとうはまとめたかったわけですけれども、いろいろ実験をいたしますので、その実験のデータの解析その他にやはり時間がかかりまして、まだ全部まとめるには三月では無理でございまして、やはりどうしても六月、まあこれはできるだけ六月も早いところでまとめたいと努力している次第でございます。
○喜屋武眞榮君 このことについては、七十国会でも、通産大臣は、おそくとも三月一ぱいには調査報告をするという言明をしておられたいきさつがあるものですから、私もできたのじゃないかと思ってそれを請求するつもりでおったのですけれども、いまの報告で延びたことがわかったわけですが、早ければ六月の早い日にということなんですね。ぜひひとつそのめどでがんばって提出してもらいたい。また、その時点で、そのつもりだったがまたどうにもならぬと、こうおっしゃらぬように、それはお約束できますか、どうですか。
○説明員(根岸正男君) 何ぶん、これは、先生も御承知のとおり、大ぜいの学識経験者に御参加願いまして委員会組織でやっておりますので、事務局である私がいつまでと言うのは、たいへん失礼になるようなことはあまりなかなか言いにくいので、一生懸命早くまとめていただくようお願いして努力している次第でございまして、できるだけ早く取りまとめまして、県のほうにも御了解を得られるような報告書の形にしたいというふうに考えておる次第でございます。
○喜屋武眞榮君 そこで、環境庁長官に申し上げたいのですが、 〔主査退席、副主査着席〕 この沖繩本島は、ごらんになったように、この一帯が臨海工業地帯の予定地なんですね。ところが、この地域では、先ほど来申し上げたコンビナートはほとんどここを中心として設置されておるし、また、予定地もそこなんですね。そこで、公害防止、それから公有水面の埋め立て規制をきびしくしてもらいませんと、もはや、警告どころか、公害があらわれておるんですね。たとえば、この中城湾と金武湾一帯は、悪臭、ばい煙、それから重油の汚染、タンカー船の廃棄物のたれ流し、こういった被害がもう発生してきておるんです。この金武湾と中城湾、両湾に面する与勝半島は、すでにもう魚類が死滅をしてお手あげだと、こういう状態がもう迫ってきておるわけなんです。これに対して、長官、この事態をどう受けとめてくださるでしょうか、御所見を伺います。
○国務大臣(三木武夫君) 今後、金武湾を中心として石油の基地が建設されるということになるわけですが、 〔副主査退席、主査着席〕 それについては、大気汚染防止法、水質汚濁防止法、こういう規制の法律がありますから、その環境基準、ことに、硫黄酸化物に対しては、これは環境基準を強化していきたいという考え方ですから、こういう一つのきびしい環境基準というもので規制をしていきたい。したがって、その環境基準を守ることによって公害の防止をはかっていきたいという考え方が基本的な考え方でございます。
○喜屋武眞榮君 沖繩県民の開発に対する世論の反映がどのようにあらわれておるかということも参考にしていただきたいんですが、これはかって「毎日新聞」が、十一月の三十日ですか、現地の「琉球新報」とタイアップして調査した世論調査の一項にも、沖繩振興開発について、観光開発を望む四〇%、それから農業の振興を望む三七%、工業の振興を望む一六%、こういう世論のデータが出ておるわけなんです。ところで、政府の沖繩振興開発計画は、先ほど来申し上げましたように、臨海型工業を重点に置かれて、すでに東海岸はもう石油コンビナートのために公害が発生しておる。しかし、県民は、急激な工業化よりも、観光開発と農業の振興を望んでおる声が非常に強い。今後の計画をこの世論にマッチさせるにはどのようにこたえていくかということが重大な問題である。さらに、「経済的には多少豊かでなくても、自然環境が破壊されない県になるべきだ」という意見が六四%もあるんです。当然だと思います。県民は、乏しさの中にも豊かさを、豊かさの中に豊かさをということが、これは名実ともにということでありましょうが、もし二者択一を求めるならば、たとえ乏しくとも人間的な豊かさを求めておるという、ここに人間のしあわせ、生きがいがあるということを県民はだきしめております。このことをひとつお忘れになっていただきたくない。 次に、海洋博事業と環境保全について、結局、海洋博は開発です。ところが、反面、沖繩の先ほど長官がおっしゃった空、陸、海の美しい自然をどう保全していくかという問題があるんです。開発という面からは、もう二ヵ年というそれこそ突貫工事の性格をもって海洋博がいま進められようとしておる。ここに予期以上の連鎖反応が、あるいは土地の買い占め、物価高、それから労働力の問題、農業破壊の問題、いわゆる関連連鎖反応があって、たいへんな問題を引き起こしておることは御承知かと思いますが、ここに環境保全の面からの砂利の採取ですね、あの海洋万博を推進していくためのいわゆる資材の面からの砂利の問題、この砂利の採取と海岸の破壊ですね、これが一大問題となっておりますが、そのことについて環境庁にお聞きしたいのですけれども、私は、かつて、その資材の面からの必要量は幾らなのか、そして沖繩で供給できる最は幾らなのか、不足するならばそれをどこからどのようにして持ってくるのであるか、そういった対策がなされぬ限り、ペーパープランではでき上がり、あるいはしてはいけないしてはいけないということは言いながらも、現実の問題として、日夜海洋万博を遂行していくために砂利は奪われていく、あるいは礫も掘り取られていく、そこからまた公害の問題も、またたいへんな地元民の名護市を中心とするあの礫を生コンを掘り取ることに関連しての公害に、それから自然が、子供たちが毎年臨海学校で楽しんでおった地域ももう水泳もできなくなっている。こういった名護市の海岸に対するところの、これでは許せない、何とかしてもらわなければいけない、こういう世論が、市当局にも、世論の反映があるだけでなく、行動としてこれを取り戻してもらいたいという強い要望もあるわけなんですが、このことについて、一体、どうしてもらうのかということについて私は重ねてお聞きしたいと思います。
○政府委員(首尾木一君) 海洋博と自然環境の保全という問題でございますが、私ども、海洋博問題につきましては、通産省におきましてその準備を進めておるところでございまして、必要に応じまして私どもから問題点についてはこれに意見を述べてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。 なお、そういったような砂利の採取問題でございますけれども、これはそれぞれその採取につきましては関係の法令に従って許可を受けて行なわれるものでありますが、特に自然環境保全という観点から申しますれば、本島における国定公園二ヵ所がございますが、この地域でありますとか、あるいはまた、今後そういう国定公園に指定をされていない地域につきましても、自然環境の重要なところにつきましては、本年四月から自然環境保全法が施行されることになりますので、そういうような必要な地域につきましては、沖繩県の自然環境保全地域というものを指定をいたしまして、必要な地域についての砂利採取等については自然環境の破壊がありませんように、これに適正に許可をしてこれを規制をしていくというふうな考え方を持っておるわけでございます。
○喜屋武眞榮君 いわゆる砂の問題ですね、海洋万博を遂行していく面からの砂の問題一つとらえても、私の知る限りにおいては二百八十三万一千四百立方メーターこれだけの砂が不足するというデータが出されておるんですよ。この砂にかわるべきものを一体どこからどのように持ってくるか。もしその対策をとらんとするならば、これがどうあろうが、とにかく沖繩のどこかからそれが掘りくずされてくるということにならざるを得ないんですね。ここに問題があるということをぜひひとつ、これは将来の問題でなく、いま起こりつつある問題なんです。これはどう解決するか。それを解決しない限り、惜しみなく沖繩の自然環境が破壊されていくということなんです。これをどうするかということなんですね。だから、海洋万博のテーマも「海——その望ましい未来」というスローガンがあるわけですけれども、現実は、まかり間違うというと、いや、もうまかり間違えつつある、そのような現実の問題として。「海——その醜い未来」だとこう書きかえなければいかぬと、こういうことももう強調されておるくらいであります。 次に、緊急に保護を要すべき地域、それから生物という面から環境庁にお聞きしたいのですが、あの西表の八重山の川平湾を中心とするあの一帯、あれは国立公園、国定公園の候補だということになっておりますが、それは、一体、どこに落ちつくのか、どう落ちつくのであるか、そのことですね。と申しますのは、あの川平湾は世界にも有数の黒真珠の養殖地でもあるわけなんですね。それが手放しでいくというと、もうあの一帯は民間企業者に買い取られておる、こういうこともいわれておるんですが、その国立公園あるいは国定公園の予定は一体どうなっておるのであるか、お聞きしたい。
○政府委員(首尾木一君) 西表島及び八重山海域につきましては、ただいま西表国立公園として地域を指定いたしておりますが、先生のお話のございました石垣島の川平湾の問題につきましては、まだ現地からこの地域についての国立公園の指定ということについての要望と申しますか、そういうふうなものは必ずしも私どものほうに伝わっておらない現状でございます。 なお、川平湾につきましては、実は、たいへん残念なことでございますけれども、私どもといたしまして調査が不十分でございまして、私どもは、国立公園でございますから、これは県の申し出があるといなとにかかわらず、必要な地域につきましては、重要な地域につきましては、ぜひこれを拡張指定をいたしたい、かような考え方でございますが、一方におきまして、西表地区あるいは恩納地区等におきましては、一つの問題もございます。これは復帰当時そうでございましたけれども、国立公園に指定をされることによりまして、地域の規制が非常に強くかかってくるということに対しまする住民の不安といいますか、そういったようなものも現実にはございまして、その地域をとることについて難航をいたしたということもあるわけでございます。しかしながら、これは十分に地域の住民の方にも納得をいただきまして、私どもとしましては、必要なところであればこれをぜひ国立公園の地域に編入をいたしまして十分その保全をはかってまいりたい、今後こういうふうにいたしたいと考えております。
○喜屋武眞榮君 これは現地にもハッパをかけなければいけない面も出てくると思うのですが、それもまた、しりをたたくべきはたたかぬといけませんが、その現地の出方を待つということではなしに、もっと高い次元から先取りをして歯どめをしてもらわぬというといけないと思いますので、どうか、そういった姿勢で、沖繩だけじゃなくて、国全体の自然を守っていくという立場からかまえていただきたい。もうぶっこわされたら、これは手の着けようがない。未然に防いでいく、それだけに、私は、どの省庁よりも環境庁の責任は非常に重大であると、こう思われてなりませんので、そういった点を強く要望いたします。 次に、生物面から、世界で沖繩だけにしかない珍鳥、ノグチゲラの保護の問題です。ところが、基地環境、森林が荒らされ、それからそのノグチゲラがおる森林の近くに基地がある。実弾射撃をする。こういった基地公害の面から、この有名な珍鳥ノグチゲラが、専門家の調査によると、あと百羽ぐらいしか沖繩に残っておらぬ。沖繩にだけしかいないこのノグチゲラの保護は、聞きますと、沖繩特殊鳥類調査団が四月に環境庁から派遣されるということも聞いておりますが、これを速急に手を打ってもらわないというと、もう、死滅の危機に瀕しておる、絶滅寸前にあるという、こういうことも言われておりますので、早く手を打ってもらわなければいけない、こう思いますが、いかがですか。
○政府委員(首尾木一君) ノグチゲラにつきましては、御意見のように、非常に重要な鳥でございまして、これは沖繩のみに生息をいたしておるというふうに聞いております。沖繩本島の与那覇岳の近くと承知をいたしておりますが、こういったような絶滅のおそれのある鳥類につきましては、昨年度から現地調査を実施いたしまして、全国的に調査を進めることにいたしておりますが、ノグチゲラにつきましても、本年度の調査対象といたしまして取り上げ、その生息状況を把握して、今後の保護対策を強力にはかってまいりたい、かように考えております。特に生息環境の保全ということが重要でございますので、その地域の森林をいかにして保護するかということについての具体的な対策を今年内に確定をいたしたい、かように考えております。
○喜屋武眞榮君 じゃ、時間も来たようでありますので、お尋ねしたいことも一ぱいありますが、あまりまた御迷惑をかけたくありませんので、最後にまとめて申し上げたいと思いますが、第一点は、先ほど来一貫して公害の問題と結びつけましたが、さらに、沖繩の特殊事情から、いわゆる基地環境から来る基地公害ですね、この基地公害については、あまり日本全体の問題としては触れられないうらみがありますが、産業公害、企業公害もさることながら、沖繩には基地公害というものがある。このことを抜きにしてはまた沖繩の環境は守れない。この点です。 次に、文化庁に対して、沖繩の文化財、重要文化を守っていくという面からも、私はぜひ要望いたしたかったのですが、その時間がありませんので、まとめて申し上げますと、このことについても、一体、沖繩の文化財をどのように環境庁やあるいは文化庁が理解しておられるかということも実はお尋ねしたかったのですけれども、「忘れられた日本」岡本太郎著によりますと、すでに日本本土で失われた文化が沖繩には脈々と生きておるということをまず大前提にして、いわゆる沖繩は日本の文化のふるさとだということも言っておるぐらいであります。そしてまた、「日本の民窯」——ミンヨウというのは、うたの民謡じゃなくして、民のかまどですが、「日本の民窯」という中に、沖繩を語らねば日本の陶器は語れないと、そのように沖繩の陶器に対しても、その重さ、その厚み、その安定性、こういった立場から、目のある人々は、沖繩のそういった民芸、工芸に対する非常に愛着と信頼を寄せておるんですね。そういったもろもろの文化財が、埋蔵文化財、あるいは天然記念物、工芸、民芸、舞踊、歌といったようなもろもろの文化財が一ぱいあるわけなんです。これを戦争で失われたものを復元をする、そしてあるものは保存をしていく、さらにそれを育成していくという、この面から、特に沖繩に目と心が向けられなければいけないのじゃないか。いわゆる日本の文化のふるさとという立場に立って私は特に強調したい。 ところが、そういう立場からしますというと、沖繩県庁の文化課の職員がわずか五名しかおらない。しかも、その五名は、建造物担当が欠員である。天然記念物担当が美術工芸担当が兼任をしておるという状態です。工芸技術担当も芸能担当が兼任しておる。民俗資料担当も兼任である。埋蔵文化財担当が一人だけです。この一項をとらえても、埋蔵文化財担当が他県では平均的にも四・六人の定員が配置されておる、沖繩にはやっと一人だけという、こういう状態であるわけなんです。そこで、他県の職員の配置状況も実はお聞きしたかったですけれども、もし簡単にでもお聞きできればお聞かせ願いたい。 次に、首里城正殿の久慶門の復元、歓会門の復元は、もう県民からも非常に喜ばれておりますが、そういった点ですね。 まあもろもろの問題が一ぱいあるわけなんですが、そこで、最後に、ぜひひとつ、海洋万博は二千億以上の投資と聞いておりますが、せめてその一%でも、あるいは期間との関係で縮小していくのもやむを得ぬじゃないかという論もあるぐらいですが、ならば、その一%の二十億でもけっこう、あるいはファントム一機が二十四億だというその一機分でもけっこう、沖繩に美術工芸館を設置してもらいたいと強く要望いたします。 そうして、最後に、重大使命をもっておられる席にいられる環境庁長官、沖繩には一度あることは二度、二度あることは三度ということわざもありますとおり、ぜひひとついまの時点で沖繩においでいただきたいということを要望申し上げまして、終わりたいと思います。
○国務大臣(三木武夫君) 喜屋武委員の御指摘になりました沖繩というものに対しての自然環境の保全、あれだけの美しい海、空、緑というものは、日本の本土においては見当たらないわけでありますから、これは将来必ずものをいう時代が私は来ると思います、沖繩の自然というものは。そういう点で、われわれとしては、あの類例のない沖繩の美しい自然というものを保全していくために、これからも一そうの努力を払っていきたいと思います。 また、御指摘になった文化的ないろいろな遺産というものも、これもやはりそれを保全のために金を使って私はいいと思います。それだけの値打ちがあるものだと思いますので、単に自然環境ばかりでなしに、文化的な環境と申しますか、こういうものに対しても、内閣全体として今後保全のために努力をしていきたいと考えております。 また、お触れになった基地の問題でありますが、基地は、施設区域といっても租借地ではないわけですから、日本の一般法令が除外されておる地域ではないのでありますから、環境の保全ということについては、米軍も日本の国内法を尊重するということが地位協定の中にもうたわれておるわけでありますから、米軍に対しても協力を求めるつもりでございます。必要があれば、日米合同委員会等にも問題を持ち出す場合もあると、こういうことで、沖繩というものはいろいろな条件がありますから、その条件のもとにおいて、できる限りの自然の環境、文化的な遺産、この保全に対して努力をしてまいりたいと考える次第でございます。 また、もう一ぺん沖繩へ来いというお話でございましたが、私も、ぜひ行きたい。私は、日本として大切にしなければならぬいろいろな条件を持っておるものは沖繩だと思うわけでありますから、まあいま予定はつけ得ませんけれども、沖繩はぜひたずねたいと思っておる次第でございます。
○主査(木村睦男君) 他に御発言もなければ、環境庁所管の質疑は終了したものと認めます。 —————————————
○主査(木村睦男君) 以上をもちまして、本分科会の担当事項であります昭和四十八年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、皇室費、国会、裁判所、会計検査院、内閣、総理府のうち防衛庁、経済企画庁及び科学技術庁を除く部分、及び法務省の各所管並びに他分科会の所管外事項に対する質疑は終了いたしました。 これをもって本分科会の審査を終了いたします。 なお、審査報告書の作成につきましては、これを主査に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○主査(木村睦男君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 これにて散会いたします。 午後四時十分散会