P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
71回国会参議院1973/04/07

予算委員会第一分科会 第3号

発言数
231
登壇者
21
会派数
4
開催日
1973/04/07

会議録

木村睦男自由民主党

○主査(木村睦男君) ただいまから予算委員会第一分科会を開会いたします。  分科担当委員の異動について御報告いたします。  昨六日、田中寿美子君、峯山昭範君及び野末和彦君が委員を辞任され、その補欠として工藤良平君、三木忠雄君及び喜屋武眞榮君が、また本日、鶴園哲夫君が委員を辞任され、その補欠として小林武君が、それぞれ選任されました。     —————————————

木村睦男自由民主党

○主査(木村睦男君) 昭和四十八年度総予算中、内閣及び総理府所管を一括議題といたします。  政府からの説明はこれを省略し、本日の会議録の末尾に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

木村睦男自由民主党

○主査(木村睦男君) 御異議ないと認め、さよう取りはからいます。  それではこれより質疑に入ります。質疑のある方は順次御発言願います。

小林武日本社会党

○小林武君 初めに、大臣の御答弁はいただかないことにいたしまして、お尋ねいたしたいのは、科学技術会議の予算、これはあまり詳細な予算でなくてけっこうですけれども、職員の予算あるいは事業の予算というのを大まかに述べてもらいたいということと、もう一つは、日本学術振興会の予算というのはどういうことになっているか、これは文部省関係ですか。それから、日本学術会議の予算、これらについてそれぞれの関係の方の御説明を願いたい。

木村睦男自由民主党

○主査(木村睦男君) 速記をとめて。   〔速記中止〕

木村睦男自由民主党

○主査(木村睦男君) 速記を起こして。

笠木三郎文部省大学学術局審議官

○説明員(笠木三郎君) 四十八年度日本学術振興会の予算でございますが、全体といたしましては事業費総額が約十億七百万でございますけれども、その中で、国庫補助金の予算額は約九億七千万でございます。

小林武日本社会党

○小林武君 予算総額だけでなく、その予算の内訳の、たとえばどうことに使うかということ。それからもう一つは、事務局の給与その他の経費は幾らになっているか。

笠木三郎文部省大学学術局審議官

○説明員(笠木三郎君) 先ほど申し上げました国庫補助金の総予算額の約九億七千万円の内訳を申し上げますと、一般事務費、これはいわゆる役職員給与、それから管理運営諸費を合わせまして約二億四千五百万でございます。  それから事業費の総額が約七億二千六百万でございまして、この事業費の中には、この振興会のおもな事業でございます、たとえば研究者に対しまして一定の期間、国内の研究機関で研究を継続させますための助成費、それから国際交流関係の事業費等がございますが、そのおもな柱で申し上げますと、研究助成事業費という項目になっておりますのが約一億二千二百万でございます。  それから国際交流関係の事業費を一括いたしまして、約五億九千八百万円でございまして、この中には、いわゆる国際的な共同研究の経費、それから研究者の招致に要する経費などが入っております。  それから次の柱といたしましては、学術情報及び普及事業費というのがございまして、この中には、たとえば人文社会科学に関しましてのいわゆる学術情報の資料を収集あるいは配付するというような事業、ないし学術普及のための公開議座を行なうための経費が含まれておりますが、これの総額が約五百九十六万円でございます。  そのほかに若干の予備費がございまして、以上申し上げました幾つかの柱を総計いたしましたものが、総額といたしまして国庫補助金の九億七千万でございます。以上でございます。

小林武日本社会党

○小林武君 役職員の給与といいますか人件費にかかわるもの、もう少し詳しくやってください。職員と役員と分けて。

笠木三郎文部省大学学術局審議官

○説明員(笠木三郎君) 役員と職員のこまかい区分の資料をいま手元に持っておりませんので、種類別の経費はちょっといまお答えできないのでございますが、よろしければ後刻資料を取り寄せまして、また御説明申し上げます。  この全体といたしましての役職員の内訳の数を申し上げますと、常勤の役員が三名、それから職員の定員が三十六名分ということになっているわけでございます。この三十六名の中には、既定定員の三十四名のほかに二名の増員が予定されておりますので、その分の経費を含んでいるわけでございます。

小林武日本社会党

○小林武君 あとで資料をいただくことにいたしまして、この三十六名の職員というのは、これは全く学術振興会の職員ということになりますね。文部省と兼務とかなんとかということじゃないわけですね。

笠木三郎文部省大学学術局審議官

○説明員(笠木三郎君) おっしゃるとおり、これは振興会プロパーの職員でございます。     —————————————

木村睦男自由民主党

○主査(木村睦男君) 分科担当委員の異動について御報告いたします。  本日、三木忠雄君が委員を辞任され、その補欠として塩出啓典君が選任されました。     —————————————

小林武日本社会党

○小林武君 この職員というのは、文部省とか、あるいは関係のどこかの省庁から出ていった人たちがいるのか、それとも振興会ができてから、振興会として最初にここで採用したという人が何人ぐらいいるのか、その点。それともう一つ、よくある定員外というもの、定員外の職員というのがいるのかどうか。

笠木三郎文部省大学学術局審議官

○説明員(笠木三郎君) ただいまこまかい資料が手元にございませんので、ちょっと正確には……。

小林武日本社会党

○小林武君 しかし、急いでくださいよ。ほかのほうもいま聞くからね。概略でいいんだよ。そんなにもうぴったりでなくてもいいんだ。

笠木三郎文部省大学学術局審議官

○説明員(笠木三郎君) 現在の職員の中には、振興会ができましてから文部省から参りました職員も数名おります。それから、旧財団法人当時からそのままおります者が実は大部分でございまして、あと、特殊法人として成立いたしましてから以後新規採用いたしました者もございます。その正確な数字はちょっと手元にございませんので、お答えできないのでございます。

小林武日本社会党

○小林武君 あと、まだ二つ答弁がないが……。

高富味津雄日本学術会議事務局長

○政府委員(高富味津雄君) お答えいたします。  学術会議の四十八年度の予算は四億百十二万九千円でございます。これが総額でございます。  そのうち、これを七つくらいに分けますと、一つは審議経費、これは会員手当とか委員さんの旅費等でございます。これが五千四十五万八千円でございます。  それから二番目に研究連絡関係費関係でございますが、これは研究連絡委員会というのがありまして、その委員会の委員の手当及び委員先生の旅費でございます。これが三千七百万二千円ということでございます。  それから三番目に国際共同事業協力費。国際共同事業がありまして、それに協力するための旅費、庁費等でございますが、それが四百四十七万一千円でございます。  それから四番目に、国際学術会議の関係費というのがありまして、これは国際交流関係でございますが、これが一億一千三百八十六万七千円でございます。これは国際会議を国内で開催しましたり、外国の国際会議へ代表を派遣したり、国際的学術団体に対する分担金等でございます。  それから五番目に選挙管理費というのがありまして、これは学術会議が三年に一度ずつ会員先生の選挙がございまして、その準備費用でございます。これが千百九十五万六千円でございます。  それから事務局の経費が、これは事務局職員の給料その他一般の事務費でございますが、一億八千百九十万九千円でございます。  それから、その他として七百七十六万六千円ほどございますが、これは学術情報の資料を収集するとか、地方の学会、地方の連絡指導というようなものでございます。  それらを合わせまして四億百十二万九千円と、トータルがそうなります。

小林武日本社会党

○小林武君 職員の給与その他。

高富味津雄日本学術会議事務局長

○政府委員(高富味津雄君) 職員は、定員が私のところは七十九名でございまして、その給与、人件費は一億五千三百五十一万円でございます。

小林武日本社会党

○小林武君 この学術会議で直接採用したという者が、七十九名のうちどのくらいありますか。

高富味津雄日本学術会議事務局長

○政府委員(高富味津雄君) これは学術会議は総理府の所管の役所で、すべて総理府で……。

小林武日本社会党

○小林武君 採用する。それはあれですか、総理府で採用しておいて、おまえは学術会議に行けというような、そういうことになるのですか。

高富味津雄日本学術会議事務局長

○政府委員(高富味津雄君) そうでございます。それも学術会議が非常に昔できましたものですから、そのころの職員が二、三おりますが、いまはもうすべて総理府が一括採用しましていただいておるというわけでございます。

小林武日本社会党

○小林武君 それでは、一つお尋ねいたしますが、その中で、総理府から学術会議に来て、これはのべつに転任とかなんとかあるのですか。長く、学術会議に来たら、もう学術会議から離れないでいるというのが多いのですか。それとも、しょっちゅう交流するというような形になりますか。

高富味津雄日本学術会議事務局長

○政府委員(高富味津雄君) ただいまはなるべく交流するような努力をしておりまして、総理府の人事として、その人事の一環として交流しておる状態でございます。ただし昔からの、学術会議が始まって以来の職員もエキスパートとして残っておるわけでございます。その数は少のうございます。いまはもう総理府の一般職員と同じように交流しているというふうでございます。

小林武日本社会党

○小林武君 もう一つ、総理府関係の科学技術会議の予算というのはどういうことになっていますか。——いないですか。  それじゃ文部省のほうにちょっとお尋ねいたしますが、これも職員はどうなりますか、やっぱり文部省と交流という形になりますか。

笠木三郎文部省大学学術局審議官

○説明員(笠木三郎君) 学術振興会として採用いたしました者は、もちろん学術振興会の職員として進むわけでございますが……。

小林武日本社会党

○小林武君 そこで採用するというやり方をとっているわけですね。

笠木三郎文部省大学学術局審議官

○説明員(笠木三郎君) そういうことでございます。

小林武日本社会党

○小林武君 わかりました。学術会議のほうはこれをやっていない、こういうわけですね。

高富味津雄日本学術会議事務局長

○政府委員(高富味津雄君) 小林先生、先ほど私が申しましたことでちょっと訂正をさせていただきたいと思いますが、研究連絡関係費というのを、私、三千七百万二千円と申したのでございますが、三千七十万二千円でございます。訂正いたします。

木村睦男自由民主党

○主査(木村睦男君) 速記をとめて。   〔速記中止〕

木村睦男自由民主党

○主査(木村睦男君) 速記を起こして。

小林武日本社会党

○小林武君 それでは学術会議の会長さんがおいでになっておりますからお尋ねしますが、これは新聞の記事で見たのですけれども、学術会議の何といいますか、改革の一つの方法として、その中に職員の問題で学術官とか何とか、そういう専門的な一つの職員というようなものがほしいというようなお話がございましたが、いま承るところによると、総理府で採用して交流ということを非常に努力しているということでございますが、その間の関係はどうなんですか。学術会議で採用して、そこで年期を経てといいますか、そして専門的な仕事のできるような職員にしたい、こういう考えはあるのですか、これはどうですか。

越智勇一日本学術会議会長

○説明員(越智勇一君) いまお尋ねの件につきましては、かなり長い間いろいろ議論いたしまして、学術会議も創立以来もう二十四年になっておりまするし、学術に関するような事柄は一般事務とは多少趣を異にして、かなり専門的な知識を必要とすることでございまするので、われわれとしては、名前はともあれ、専門職的な形を学術会議の中に設けてもらいたいということの考えは、前も持っておりましたし現在も持っております。

小林武日本社会党

○小林武君 これはどうですか、文部省のほうに聞きたいのですが、あなたのほうではそういう必要はございませんか。

笠木三郎文部省大学学術局審議官

○説明員(笠木三郎君) 私のほうもやはりそういう職種の職員が必要だと考えております。現在、文部省では大学学術局に科学官という職を置いておりまして、直接の大学学術局長のスタッフとしての機能を果たしてもらっておりますが、ほかに、各課に専門員ないし専門職員という身分の者がおりまして、これはその領域につきましての専門的な素養を持っている職員もおりまして、いろいろ企画立案等につきまして、それらの知識経験を行政上に生かしていくという方式を採用しているわけでございます。

木村睦男自由民主党

○主査(木村睦男君) 速記をとめて。   〔速記中止〕

木村睦男自由民主党

○主査(木村睦男君) 速記を起こして。

小林武日本社会党

○小林武君 ちょっと大臣、この予算でお感じになっているのじゃないかと思うのですが、学術会議は四億百十二万ほどなんですね。それから文部省の学術振興会の予算というのは、これは十億七百万です。国庫から出たのは九億七千万。この総額の開きね。それからその内容をなすところの、たとえば国際学術関係のものを二つ合わせてみても、一方は一億をちょっとこした程度です。片方のほうは国際交流だけで五億九千八百万、六億です。これを見て、どうですかな、総理府総務長官としてお考えになるところはありませんか。

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(坪川信三君) 小林委員御指摘の点、お考えとしては、私もやはり小林委員の指摘されるお気持ちも十分お察しもできるのでございます。しかし、先ほども申しましたように、学術会議の予算は昨年よりは六千万近く上回っておるということで、決して満足はいたしておりませんけれども、御承知のとおりに学術会議の予算というものは、経常費といいますか、いわゆる審議に要する経常ということでございますので、しかし、それもやはり予算が多くあればあるほど、重要なる学術会議の審議の場というものがなお一そうよりよき結論を得られるということから考えますと、私は満足はいたしておりませんけれども、いまのいわゆるこの実行と審議に要する経費と、おのずからやはり主体性というものが異なっておるという観点からくる予算の比較というものも、ひとつ御理解願いたい。しかし、決してこれをもって満足すべきものでもなく、会長さんとも二、三回、私も総務長官になりましてからお会いをいたしまして、学術会議の重要性も十分把握いたしてもおり、またこうした点の要望、言いかえますならば、もっと外国の学術会議などに出向いて数多くの会議に出席して、よりよき日本の学術向上のために十分の研さんをつとめたいという御希望、また、それが当然なことであるということも考えておりますので、今後ともそうした予算の配慮については、私といたしましてもこれらの立場を考えましてひとつ努力いたし、経常の増に専念いたしたい、こう考えております。

小林武日本社会党

○小林武君 大臣ね、大臣は、そう言っちゃ何だけれども、このごろ大臣になりたてというようなあれでもなし、政治経歴を見てもこれはもうりっぱな経歴を持っている。議会の中のかけ出し議員じゃないわけです。しかも、あなたは教育界出身の方だから、そういう意味ではぼくは親近感も持っているし、こういうことについてはおわかりいただけるというような考えを持っている。  そこで申し上げるのだが、この学術会議の目的と、それからここにいま出ておる日本学術振興会の目的というものと、どれほどの一体相違があるか。あなたは何か学術会議というのは演説やる場所で、振興会というのは演説をやる場所でない、何か実行的なことをやると言うが、予算の項目を見ればほとんど同じようなことなんですよ。審議経費というのが一つありますけれども、審議経費はたった五千万ですよ。あとは国際交流が一番金がかかって、これが一億二千万ぐらいになるかと、こういうところです。ほかのものは事務局関係のものが事務費として一億、あとのものは取るに足らない数ですよ。片方のほうだってどうかというと、役員の手当とか、それから事業費として研究助成費というのが一億二千二百万、国際交流が五億九千八百万、これは振興会のほうですよ、これを使っている。  そう考えたときに、大体内容的にはそう大した違いがないんです。原子力発電所を持つとかなんとかという話じゃないですよ。だから私は、同じような性格のものであって、どうしてこんなに開きが大きいかということが一つと、学術会議というものが一体どういう、あとの二つのものと比べて立場にあるのかということをお考えになったら、いまのような答弁はきわめて不満、こう申し上げなければならぬ。これはしかし、大臣が一人できめるわけにはいかないことだろうけれども、どうですか、その点について何かありますか。相談するならよく相談してから答弁してもらいます。

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(坪川信三君) 小林先生御指摘になった点、先ほども申しましたように、私も、ほんとうに日本の学術の振興のために、しかも日本の学術の先達の士としてのそれぞれの権威と、また独自の研さんを積み重ねられた方々ばかりでございます。そう考えますときに、私といたしましては、やはりこれらの方々に学術研究というものに対する意欲を大いに持っていただきまして、わが国の学術振興のためになお一そう数々のものを残していただきたいという考え方とともに、また諸外国との学術の交流をはかるということも非常に重要な使命を持っておられる会議でもあると、こう考えており、その点は、私小林委員と全く感をともにいたしている次第でございます。  ただ、学術会議と学術振興会が、もう別個な形で存在するというような見方でなくして、私はこの二つの団体というものは、一体となって大きい一つの同じ関連性を持った立場で考えたい。そして、この両方が並行して発展をしていただくところに日本の学術界の大きな向上がある、こういうような判断もいたしております。そうしたことで比較されまして、そして、それだけによるところの批判を小林委員は決してしておられると私は解釈いたしません。したがって、両方に対するところの国家的な予算配慮というものは、今後も、私がいま申しましたような考え方からひとつ大いに配慮したい。  ことに、いま申しましたように、世界との平和の学術の交流という考え方からくる、国際学術会議というものの数多くある内容を私も見るときに、こうした場に日本の学術界の権威のある方が出向いて、日本のそれぞれの研さんのあとを十分ひとつ披露もしていただく。また、海外の国々の得られている学究の動向、あるいはその理論的背景、あらゆるものをお互いが話し合うということ、こういうような面にもっと私は予算を計上したいということは十分踏まえておりますので、その点、御理解願いたいと思います。

小林武日本社会党

○小林武君 それで、予算のほうは予算の説明であるが、科学技術会議については、予算以外のことならば、大臣、答弁できるでしょう。「科学技術の振興に資するため、総理府に、付属機関として科学技術会議を置く」と、こうあるからね。付属機関だから。  そうすると、この科学技術会議というものの予算がまだわからないけれども、科学技術会議は一体これはどうなんですか。どういうあれです。これもあれじゃないですか、相談じゃないですか。先ほど、学術会議は会議をやるような性格のものだというお話があったが、科学技術会議ということになったら、これはどうですか。構成を見てもそうですな。大蔵大臣、文部大臣、経済企画庁長官とかいろいろ書いてあります。学術会議の会長もそこへお入りになる。こういう点からいって、これはどういうふうにお考えになっておりますか。   〔主査退席、副主査着席〕

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(坪川信三君) 御案内のごとく、この日本学術会議は一つの独立した職務を行なう、独立権の強い機関であると私は解釈いたしております。したがいまして、総理府の所管大臣としての内閣総理大臣との関係は「所轄」ということばを用いていることも御存じのとおりでございます。いわゆる予算、人事を総理がお持ちになっており、そして総務長官がそれを補佐するという立場である独立機関でもございますので、何といいますか、独立権が非常に強く、大臣との関係はそうした立場では薄い。しかし私といたしましては、さっきも申しましたように、その中にあって一番重要なる予算の問題について、私は私なりの見識から、ひとつ学術会議の持つ目的達成のために予算の配慮を積極的に打ち出したいと、これが私の立場であり私のつとめであるのじゃないかと、こう考えております。

小林武日本社会党

○小林武君 これをいま続けてやる前に、科学技術庁が来られたというから予算の説明をひとつやってもらいたい。あなたに御注文申し上げるのは、あまり詳しい説明は要らない、大体総額が幾らか、おもな支出の項目というのをひとつ言ってもらいたい。それからもう一つは、この事務局の人件費はどうなっているか、そこの職員というのは、科学技術会議独自で採用する者というのがいるのかどうなのか、そういうようなことを概略言ってもらいたい。

長澤榮一科学技術庁計画局長

○政府委員(長澤榮一君) 科学技術会議は、御承知のとおり科学技術の振興に資するために総理府に置かれました付属機関でございまして、内閣総理大臣の諮問機関で、関係行政機関の科学技術に関する総合施策を行なう必要があると認めたときに、総理大臣がこの会議に諮問する、こういう形の諮問機関でございます。  予算でございますけれども、科学技術会議の予算といたしましては、現在科学技術会議の議員は、総理以下関係大臣の五名の方、それから日本学術会議の会長、それから学識経験者の議員が五名ほどございます。この五名の方のうち二人が常勤でございまして、あとの三人が非常勤になっておりますが、こういう方々の人件費、主として人件費が主体でございまして、そのほか旅費関係、それから部会が四つの部会、それから日本学術会議との連絡部会という部会がございまして、おのおの、それぞれの部会の分掌に従いまして、専門委員などを置きまして会議を設けておりますが、この委員の謝金、旅費、こういうふうな経費でございます。  ただいま金額につきましては、突然のことだったものですから手元に持っておりませんので、いま至急調べておるところでございますが、額といたしましては三千万円ぐらいかと思っておりますが、あとで詳しく訂正させていただきたいと思います。

小林武日本社会党

○小林武君 これは人件費はどうなっておりますか。

長澤榮一科学技術庁計画局長

○政府委員(長澤榮一君) 事務局の人件費のお尋ねかと思いますが……

小林武日本社会党

○小林武君 事務局以外でも言ってください、金を出しているなら。

長澤榮一科学技術庁計画局長

○政府委員(長澤榮一君) 人件費は、先ほどお答えいたしましたとおり議員の人件費でございます。学識経験議員の人件費。

小林武日本社会党

○小林武君 だから幾らか。

長澤榮一科学技術庁計画局長

○政府委員(長澤榮一君) これはただいま取り寄せておりますので。

小林武日本社会党

○小林武君 あなたのところに、そういう金に関することを聞きたいと言ってあるのだから。

長澤榮一科学技術庁計画局長

○政府委員(長澤榮一君) あとでお答えいたします。

小林武日本社会党

○小林武君 まあ、これはわかりませんけれども、大体そうだと思いますがね、名前からいってそういうものだと思います。これと、それから総理府の総務長官の関係、付属機関といった考えにはどういう関係になるのですか。金のほうはそっち。公立というのはあまりうそのないものだ——まあ、うそも相当あるけれども、うそのないものだということになっているのだけれども、付属機関として置いた場合に、あなたは大臣としてどういう権限があるわけですか。

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(坪川信三君) こまかい点にわたりますが、小林委員御承知のとおりに、科学技術会議の第四条で、庶務的な一切のものは科学技術庁の計画局がやるということになっておりますので、そうした点、科学技術庁に全部おまかせいたしておる、いわゆる計画局の局長においてこれを行なうということになっておりますので、総務長官といたしましては、それを第三者機関としてお預かりしているという立場であることは御理解願いたいと、こう思っております。

小林武日本社会党

○小林武君 わからぬわけでもないけれども、そこで、科学技術会議のほうも聞きましたし、またこれは科学技術庁の計画局長さんだから、話はこれはできるようになってきましたが、この予算面から見て、どうしてこんなに開くのか、これは私にはよくわからないわけです。  これにはやっぱりときほぐすところは、学術会議は何であるかということからやらなければならぬのですが、学術会議というのは、大臣の考え方からいえば、どんな性格を持ったもので、どういう立場にあるかというようなことを大臣はお持ちにならないわけがないのであって、どうですか、学術会議というものを、一体どういうふうにお考えになっているか。文部省内にあるような機関とか、計画局の中でやるようなものと違うものが何かあるのかどうかですね。

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(坪川信三君) 御承知のとおりに、この学術会議は、あらゆる部門に分れまして、そうしてそれの方策ということ、いわゆる方策を検討する、研究するということが主題になっていることは、設置法をごらんになっている小林委員として御承知のとおりの、方策、すべてが方策、方策と出ております。私はこれで一つの、学術会議の使命はここに一つ重点的にうたわれている。その方策をそれぞれの立場でそれぞれの専門な学術者が検討、研さんをしていただくというところに期待を持っておるということでございます。

小林武日本社会党

○小林武君 事務局長に聞きますけれども、あなたは大臣に対していまの程度のことを、学術会議は方策であるというように、何だかどこかの、いなかの名前みたいなあれだけれども、方策だけで考えていらっしゃるのですか。あなたから聞きたい。学術会議とはどういうものだ、あなたの解釈。

高富味津雄日本学術会議事務局長

○政府委員(高富味津雄君) お答えいたします。第一点は、総務長官が方策と言われましたのですが、科学に関する重要な方策を審議していただくところだというふうに、私総務長官に申し上げたものですから、そのことと存じます。私自身、学術会議はどう思うかというのは、学術会議法に前文及び一章の「設立及び目的」、二章の「職務及び権限」というものがございますが、これのとおりに考えております。

小林武日本社会党

○小林武君 それのとおり言ってみなさい。

高富味津雄日本学術会議事務局長

○政府委員(高富味津雄君) 読みあげてよろしゅうございますか。

小林武日本社会党

○小林武君 読もうと言おうと、そんなことはあなたのかってです。

高富味津雄日本学術会議事務局長

○政府委員(高富味津雄君) 会議法の前文を読みます。「日本学術会議は、科学が文化国家の基礎であるという確信に立って、科学者の総意の下に、わが国の平和的復興、人類社会の福祉に貢献し、世界の学界と提携して学術の進歩に寄与することを使命とし、ここに設立される。」  「第一章設立及び目的」「第一条この法律により日本学術会議を設立し、この法律を日本学術会議法と称する。」その2項としまして「日本学術会議は、内閣総理大臣の所轄とする。」3項としまして「日本学術会議に関する経費は、国庫の負担とする。」「第二条日本学術会議は、わが国の科学者の内外に対する代表機関として、科学の向上発達を図り、行政、産業及び国民生活に科学を反映浸透させることを目的とする。」  「第二章職務及び権限」としまして「第三条 日本学術会議は、独立して左の職務を行なう。」科学に関する重要事項を審議し、その実現を図ること。二 科学に関する研究の連絡を図り、その能率を向上させること。第四条政府は、左の事項について、日本学術会議に諮問することができる。一 科学に関する研究、試験等の助成、その他科学の振興を図るために政府の支出する交付金、補助金等の予算及びその配分 二 政府所管の研究所、試験所及び委託研究費等に関する予算編成の方針 三 特に専門科学者の検討を要する重要施策 四 その他日本学術会議に諮問することを適当と認める事項第五条 日本学術会議は、左の事項について、政府に勧告することができる。一 科学の振興及び技術の発達に関する方策 二 科学に関する研究成果の活用に関する方策 三 科学研究者の養成に関する方策 四 科学を行政に反映させる方策 五 科学を……。

小林武日本社会党

○小林武君 もういいです。  大臣ね、やっぱりぼくはあなたに、よく理解していただいていると思うけれども、もう一ぺん学術会議というものをしっかり認識する必要があると思う。その認識の度合いで予算というものがつけられるわけです。私は、あなたはずっと来年度の予算をつくるときまでやることは間違いない、そのあともおやりになるほどの力量のある大臣だと見ておりますからね。だから本気になって聞いてもらいたいのです、本気になって。  私はこれは何度か質問をしているんです。というのは、学術会議を取り巻くところのいろいろな雑音みたいなものがたくさんあるわけです。私も学術会議は全くいいことばかりで悪いことが、悪いことと言ったら悪いけれども、学術会議の中に欠陥がないかと言ったら、そんな欠陥のないものは世の中にない。欠陥と言ったら悪いけれども、学術会議としても改むべきことはあるとは私も思う。思うけれども、そんなことよりもっと大事なのは、学術会議というものが日本の国の繁栄とか国民の幸福とかというものに、どういうふうに一体深いかかわり合いを持っているかということの理解だと思う。  私は決して科学技術会議とか文部省の振興会がどうこうと言うているのではないんです。しかし、本末というものがおのずからあるのだということを大臣が理解していただきたいのです。先ほど読まれたものの中にも、これは総理大臣の、そのことばが「所轄」と書いてあるから縁が薄いとか濃いとかということじゃないんですよ、その頭に総理大臣がいるということだけは間違いないのです。そうでしょう。「所轄」しているんですよ。その所轄しているこれは機関であって、そして日本国憲法からいえば「文化国家の基礎であるという確信に立って、科学者の創意の下に」平和的な日本の国、人類社会の福祉に献貢して「世界の学界と提携して学術の進歩に寄与する」と、こういう大使命を持っているのです。だから学術会議というのは、わが国の科学者の内外に対する代表機関であるということです。この代表機関であるということ、これはもう新聞の記事一つを取り上げてみても、そう書いているんですよ。「曲がりかどの日本学術会議」というタイトルのついた記事の初めを見ましても、「内外に対して科学者を代表する」ものである、「政府の諮問を審議し、答申する」「自らの判断で審議し、勧告する」、ということは、これは文句をつけるということではないということだと思います。私は、学術会議というものがいまほど国民の側に接近したことはないと思うのです。それはなぜかといったら、自然科学の面から見ても、公害の問題とか、民族のそれこそ滅亡かどうかに通ずるような大きな問題をかかえているということは、少なくとも戦争が終わったときでもわれわれはあまり考えなかったですね。そういうことを考えますというと、ますます学術会議というものは、いわゆる内外に対して学問を代表するところの機関としての使命を果たさせなければいかぬと思うのですよ。  私はそういう立場にあるものと、それから文部省の所管と大体いえるもの、あるいは会議といえるもの——科学技術会議というのは、これは私は速記録をもう何べんも読んだのです。これの出るときにはずいぶん古い学者の方も議論の中に入っているし、それから兼重さんが学術会議の議長であったのかな、兼重さんの御意見も中に入っている。いろんな議論が戦わせられた。それは両者の関係において非常に問題があるから議論されたのです。私はそういう議論もとうといと思う。しかし、その議論があったからこそ、あの中でどういうことをいわれているかというと、今後そういうあやまちのないようにするというお互いの確認もできているわけですね。そういうことを理解して考えた場合、この予算というものは、もう私は絶対承服できない予算です。  しかし、いまごろ言ったってどうにもならぬ。そうでしょう。いまごろ四十八年度予算どうなるなんと言ったところで、あなたに噛みついてみたところで何もならぬことは、私だって予算委員をやっているんだからよくわかっている。しかしながら大臣、いまもう四月ですね。そうすると、やがて来年度の予算にそろそろまた手をかけるというような時期になるわけですから、大臣はそのことをひとつ念頭に置いて、これからの意見の交換というものをひとつ聞いていただきたい。  どうですか。学術会議と、それから先ほど来文部省側から説明されたこの予算を見ても、国際交流費が五億九千八百万というのと、国際と名前ついた項目二つ合わせても二億にならぬという、こういう学術会議と比較になられて、こういうことをやっていいかどうかということです。私は、もうこのぐらい大きく財政をふくらましたことについて多少文句は言いましたけれども、これは国がある程度ふくらまれば、予算もふくらまるということはこれは当然のことですから、そのふくらましの中で学術会議に、あなた、どうですか、今度こそふんばって、おれがひとつ予算をふくらましてやるというお気持ちがあったら、ぼくにちょっと聞かせてください。そうするとぼくの血圧もだいぶ下がりますから。

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(坪川信三君) 非常に高度な立場から御指摘になっております御意見、私も全く同感でございます。わが国の学術の現状を思うときに、有名な湯川博士あり、朝永博士あり、世界の学術界の方々と何ら遜色なきわが国の学術の、大きい顕著なる足跡を思うときに、やはり日本が誇るこうした点につきましては、国の大きな高い、高度にわたっての政策、国策として、私は配慮せなければならない大事な課題だと思います。  そうした意味で、会長先生とも二、三回お会いをいたしまして、これらに対するところの問題点もよく会長さんからも承っており、また局長からもいろいろの面についての具申も受けておるような次第でございますので、やはり世界の平和の交流、また世界の学術の交流をはかりながら、日本の進展に大きく寄与するだけの立場をひとつつくっておくということからいいますと、先立つものは予算であると、こういうような気持ちがいたします。当然でございます。したがいまして、本年度の予算が成立いたし、また予算の編成がもう六月ごろから始まるものですから、私の責任においていま御指摘になりました点も内閣総理大臣にも十分具申もいたしまして、真剣に取り組んで、御期待に沿うよう、最善の積極的なる前向きの姿勢で取り組むことだけは御誓い申し上げておきたいと、こう思っております。

小林武日本社会党

○小林武君 なおひとつお願い申し上げたいのは、いまありますところの学術会議、それと科学技術会議、この学術会議と科学技術会議というものの、どうしてこれは二つなければならぬかという、これは理屈はいろいろありますね。理屈はいろいろありますけれども、これは国会の中でもういままで先輩が十分に議論し尽くした問題で、いまここで蒸し返して速記録を読み上げるようなことは私は必要ないと思います。そんなことよりも、私はこれをやめるとかやめないとかいうことじゃなしに、学術会議、科学技術会議、それから日本学術振興会というような既存のものを、どう調和的に発展させながらも、その中で学術会議というものは、内外の代表としての学術会議というものを認めてもらうことが、そういうやり方が、私は政党としても、特に与党として、それから与党並びに政府としては、そういう立場に立ってもらわなければならぬと思うのです。  あれはけしからぬ、これはけしからぬ、だから勢力をひとつ裂いでやるために、彼らの権限をもぎとるためにこれをつくるのだという考えが、私はあると思っていたのです。あると思う。あった。当初にそういう意図があった。議論の中にもやたら出ているわけです。しかしながら、そんなことはいまさら言うてもしようがない。そのことよりも、あるものをどういうふうにおのおのその特徴を発揮しながら、その中に学術会議というものは内外に対する科学者の代表的な機関であるということを認めて、そうしていかなければならぬと思うが、この点について大臣はどうですか、同意してくださいますか。

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(坪川信三君) 先ほども申しましたように、いわゆる学術会議とそれから科学技術会議との問題、総理府といたしましては、やはりそうした点の調整をはからなければならぬということは十分踏まえております。したがって、しかし専門的な科学的な、いわゆる技術的な立場から科学技術庁の計画局においてこれを指導されまた監督され、また、それらの庶務的なあるいは事務的な点を所掌されておりますので、科学技術庁長官と十分連絡調整をはかりながら、そうした点にひとつそごのないよう指導もいたしてまいりたいと、こう考えております。

小林武日本社会党

○小林武君 科学技術会議には、ここにいらっしゃる学術会議の会長さんがメンバーとして入っておるわけですし、入っておるからいいという、その間の関係はうまくいくだろうという議論もありましたけれども、それについては先輩の学者の方々も非常に憂慮して、いろいろな点を指摘されておる。そういう傾向がちょっと顕著に出てきた。そういう際でありますから、私は、何といっても大臣は、先ほど来おせじで言ったわけではありませんけれども、教育界の出身の方でいらっしゃるから、ものの見方というのは、あるいは将来の教育の関係、科学の発達の問題については非常に冷静な判断をなさる方だと、こう信じておるものですから、そういう点はひとつ大臣の口から——一体、学者、学問、教育というようなものは、元来権力とのかかわり合いでどうこうするということのできない問題ですし、そういう考えを出した国というのは、将来必ずつまづくのです。だから、そういうものでなくて、そういう独立性を与えながらも、国にあるいは世界の国々に大きな貢献をするというような行き方をよくわかって実行してくれる大臣だと思っているわけですから、そういう点で、ひとつその点を党内であるいは政府部内で御努力をいただきたい、こう思うわけです。  それをお願いいたしておきまして、きょうは会長さんがおいでになっておりますから、こまかい点はまた事務局長さんにお願いすることにいたしまして、学術会議として、予算ばかりでなく、これからどうやって国民の期待にこたえていかなければならぬか、内外の科学者の代表機関である学術会議はこうしたいというような御抱負がありましたら、ひとつお述べいただきたい、こう思います。

越智勇一日本学術会議会長

○説明員(越智勇一君) 先ほど事務局長から申しましたとおり、学術会議は非常に大きな二つの使命を持っておると私どもは考えております。その一つは、国の科学政策の基本的な形になるような重要な問題を審議して、そうしてその実現をはかるという事柄と、学問の研究連絡をいたしまして、その能率の向上をはかるという二つの使命があると思うのです。  この審議をするというようなことにつきましては、その基盤であるところの研究者との連絡、そういう人の意見が十分反映せられるようにわれわれはつとめていかなければならないというふうに考えております。それがためには、日本の中でも、研究者は御存じのとおりすべて学会を持っておりますが、学術会議が今日公認している学会も約四百ぐらいございますけれども、それ以外にまだ公認はせられておらぬのを合わせますと、千ぐらいございます。人といたしましては約五十万人ぐらいおるわけですから、その研究者と緊密な連絡をいろいろな形でとって、そういう第一線で働いている研究者の意向を十分に取りまとめて、そうして国の科学政策の根本を立てるという考え方を持っております。  それからもう一つ、研究の連絡というような事柄につきましては、やはり内外の学会との連絡を十分にしなければなりませんから、その一つといたしましては、国際会議が今日大体四百から五百ぐらい、ぜひともやらなければならない国際会議というものがございますが、それに対して学術会議が代表を派遣することができるというのは、ようやく六千万円ぐらいのお金ですから百人ぐらいで、百会議に一人がようやく出るというような事柄でございます。それからまた、国内で国際会議を今日開いておりまするのは、大体年によっても違いますけれども、三十ないし四十ぐらいありますけれども、学術会議が主催をして、そうして国際会議を開くことができる予算的な措置が講じられておるのはようやく三千万円ぐらいでありまして、数にして三つか四つというようなことでございます。これはどうしても、国内で国際会議を開くというような事柄についての世界の要望は非常に高いわけですから、ぜひともわれわれはそれをもっと大きくしたいというような考え方は持っております。  そういうような事柄によって、少なくとも科学政策の基本になるような長期的な、あるいは非常に高度な形というような事柄については、学術会議がその責任を持っておるというふうにも私ども考えておるのですけれども、いままでは科学政策の基本と申しますると、研究者は真理を追求すると申しまするか、科学をやるということで申しましょうか、そういうことそれ自身はいいことである、善である、真理の追求ということはそれ自身でもうすでにいいことであるという考え方と、自然を征服するのは人間の英知であって、これは非常に大事なことである、称賛すべきことであるというような考え方がいままでは基本的にあったのですけれども、それは日本の学術会議だけと申しませんけれども、世界の科学者がそういう二つの信念に基づいていままでやってまいりましたので、いわゆる学問というものが非常に進んでまいりまして今日の文明を築かれたのでございましょうけれども、それが今日になりましては、逆のマイナスの面が非常に大きくなってきている。  一つは公害の問題だとか環境の問題だとか、物価の問題だとか、国土、産業の問題だとかというような事柄にマイナスの面が大いに起こっておりまするが、それはかつて善であり、かつて称賛すべき事柄であるという信念に基づいてやっておった研究者というのが、いまにして考えると間違っておったわけです。それ自身としては間違っておったことであるというようなことの自覚を、今日の学術会議は十分反省いたしておりまして、この九期の初まりには、学術会議はそういう二つの、いままで許されておったというか、そういうような信念に基づいておった事柄が間違っておったというようなことについての反省をいたしまして、学問をしたその結果が、社会的にどういうふうな影響を持つかというようなことを考えて、その行き先まで見届けて勉強しなければならないという自覚に立っております。それはしょせんは人間の幸福につながる。もちろん、物質的に繁栄するということも幸福の一面でありましょうけれども、今日のように環境の問題、公害の問題、物価の問題というようなことが起こってきますると、これはまたマイナスの面もありまするので、そういうことも十分反省し見届けながら勉強するというような決意を新たにいたしておりまするので、第九期の始まりには、総会の申し合わせの決議といたしまして、私がいま申し上げました二つの事柄については固い決議をいたしております。  そうして学術会議といたしましては、たいへん口はばったい言い方になるのですけれども、やはり科学とか教育とか宗教とか芸術とかいうような事柄は、これは政治の揚だけではなくてもっとより共通の場、ことばをかえますると、宗教は宗教の、あるいは芸術は芸術の、学問研究というようなことは、そういうことに携わっておる人たちの意見というものが十分尊重せられ、それが政治に反映して、そして国民全体のしあわせになるというような形になるものであるというふうに私どもは考えておるので、そういうような意識を十分反省し、今日考え方を改めて、そしてやっていこうというふうに考えております。  したがって、今日の学術会議といたしましては、過去にいろいろなことがございましたでしょう。いいこともあり、あるいは欠陥もあったかもわかりませんけれども、これからは二度と再びそういうふうな間違いがないようにしようという決意をあらためておりまするので、しかしそれをやるがためには、やはり予算というようなものがどうしても現実の問題は起こってまいりまするので、去年の予算ということにつきましては私どももまだ十分議論を尽くしておる状態ではありませんでしたから、総理府のほうへ要求いたしましたのも、きわめて事務的なと申しまするか、在来の型でありましたけれども、来年度はぜひそういうようなことも十分お認めいただくようにわれわれのほうで準備をいたしまして、そしてやろうというふうに考えております。

小林武日本社会党

○小林武君 ちょっと文部省のほうにお尋ねいたしますけれども、あなたのほうの国際交流についてと、それから研究助成費の問題、この予算について、どういう事業を行なって、どういう成果を得たのかということについて御報告いただきたい。

笠木三郎文部省大学学術局審議官

○説明員(笠木三郎君) まず研究助成事業の関係でございますが、この中身は二つございまして、これは流動研究員費及び奨励研究員費という二項目になっているわけでございます。  流動研究員費と申しますのは、すでに大学等の教授、助教授などの方が、ある一定の研究テーマに基づきまして、他の大学研究機関等へ行かれてそこで共同研究に参画されるというような場合に、その滞在旅費、研究費等を御援助するというものでございます。それから奨励研究員費のほうは、いわゆるポスト・ドクトラル・フェローシップでございまして、大学院のドクターコースを出て、なお特定の研究テーマについて、しかるべき大学等の研究機関で研究を継続されるという方に対しまして、研究費等を御援助するというものでございます。  それから、国際交流事業費といたしましては幾つかのカテゴリーがあるわけでございますが、たとえば国際協力事業費といたしまして、日本の大学等の研究機関の研究者と外国の大学等の研究機関の研究者の間に共同研究の合意が成り立ちまして、そのために日本の研究者が外国へ出向くような旅費、研究費等の御援助をするというものがございます。それから、たとえば日米科学協力事業費のように、これも考え方なり実際の進め方はいま申し上げた共同研究事業費と同じでございますが、特にアメリカに対しましては、共同研究とかセミナー等の会合につきまして、日本からの研究者の派遣、それからセミナー等の開催費の御援助などをしておるのでございます。  そのほかに研究者の交流事業費というものがございまして、これは先ほども触れましたように、外国の著名な、あるいはすぐれた研究者なり、あるいは比較的若手の研究者を招聘いたしまして、日本で共同研究に参画していただくなり、あるいは日本の研究機関に参りまして、そこでシンポジウム、セミナー等に加わってもらって共同研究の実をあげるというふうな考え方のものがあるわけでございます。それから、たとえば英国ないし西ドイツ等の国との合意に基づきまして、日本から研究者を派遣いたします事業費も入っております。これらはいずれも日本の大学等の研究機関とそれぞれの国々の大学、研究機関との間の話し合いを待ちまして、その成立したものについて振興会が御援助をするという事業でございます。  そのほか海外の地域研究センター事業費というものがございまして、これは現在はイランのテヘランとアフリカのケニアのナイロビでございますが、それらの地域には比較的日本からの研究者の現地調査等のフィールドワークの頻度が高い地域でございますので、ここに研究者に依嘱いたしまして、その駐在をしてもらいまして、御自身の研究をしてもらうと同時に、そこへ参ります日本の研究者に対する一種の便宜供与といったようなこともあっせんしていただくというふうな資金の御援助をしておるわけであります。  なおこまかい点はいろいろございますけれども、大まかなその中の具体的なものを若干あげて御説明いたしました。

小林武日本社会党

○小林武君 科学技術庁の計画局長にお尋ねいたしますが、科学技術会議というものが、本年度においてどういう会議としての計画でやるというような、その計画はおありですか。あったら説明してください。

長澤榮一科学技術庁計画局長

○政府委員(長澤榮一君) 科学技術会議は四十六年に、諮問第五号に対しまして、一九七〇年代の科学技術政策という答申をいたしております。この答申は、科学技術を国民福祉のためという目的に指向させる、こういう一つの方向を打ち出したものでございます。ただいま、これの方針に従いまして科学技術会議では作業を進めておりまして、具体的には現在国民生活に密着した研究開発目標というものの作業を進めておりまして、近々これがまとまります。  それから国際協力のための研究開発目標というものもまとめまして、これが近々報告される予定でございます。  今後、科学技術会議といたしましては、ライフサイエンスの振興ということを、これもまたたいへん国民福祉に役立つことでございますので、昨年来、懇談会を設けまして検討を進め、今後これをさらに検討を進めていく、こういうふうなことを考えております。  それから、この機会に先ほどの予算の数字も追加いたしまして御報告させていただきますが、四十八年度予算案に計上されております科学技術会議の予算は千九百三十万円でございます。そのうち人件費は千三百七十万円でございます。

小林武日本社会党

○小林武君 で、科学技術庁並びに文部省のお二人にお伺いいたしますが、どうでしょうか、学術会議というものと科学技術庁並びに文部省に所属する会議あるいは振興会というようなものと、競合するといいますか、そういう立場を強めていくというふうにはお考えになっておらないと私は思うのです、思うのですが、私はやはり、先ほどから言っておるように、学術会議というものをわが国の内外の科学者を代表する機関としての立場に置いて、どういう協力関係をどうするべきかというようなことについて御意見が当然あってしかるべきだと思うのです。この件についてお二人からそれぞれひとつ意見を述べてもらいたいと、こう思うんです。

笠木三郎文部省大学学術局審議官

○説明員(笠木三郎君) 学術会議の御使命につきましては、先ほど御説明があったと思いますが、一般的に申し上げれば、学術会議は、科学者の立場において科学の振興に関する建策をいわばおやりになるという機能が中心というふうに理解しているわけでございます。文部省は、御案内のとおり学術の振興及び普及に関する行政上の責任を持っているものでございますから、したがいまして文部省としては、その責任の範囲において具体的な施策を講ずるという役割を持っていると理解しておるわけでございます。それから日本学術振興会は、この振興会法にございますように、学術の振興に関する事業を行なういわゆる事業実施体でございますから、これは行政上の施策等につきまして、一つの方針ができました問題について具体的な事業を実施するということでございまして、その具体的な事業の中身は、先ほどの御質問につきまして一つの例を申し上げたとおりでございます。したがいまして、そういう意味で文部省、それから振興会、それから学術会議、それぞれの立場で学術振興に関する仕事を進めていくという関係位置になるというふうに理解するわけでございます。

長澤榮一科学技術庁計画局長

○政府委員(長澤榮一君) 科学技術会議は、科学技術に関する基本的政策につきまして、内閣総理大臣が関係行政機関の総合調整をはかる必要がある際に諮問する、こういうふうな諮問機関でございます。したがいまして、学術会議の目的とは違った機能を持っておるわけでございますが、その諮問に答えるということにつきましては、ここにおいでの越智先生には議員として御参画いただいてございますし、また各部会の専門委員等につきましても越智先生と御相談しながら、実際の諮問、答申につきましては、十分学術会議の御意向も入れて作業をしている、こういう状況でございます。科学技術会議も学術会議とおのおの協力をいたしながらやっております現状でございますし、今後も密接な関係、協力をもって仕事を進めていきたいと、こう考えております。

小林武日本社会党

○小林武君 御答弁については全くそうやってもらいたいと思うところがございますけれども、行政面の立場からということでおやりになること、それから学術会議のほうのやることというのは、おのおの領域が全く違うかというと決してそういうものじゃないと私は思うのです。全く違うものだとは考えられないと、私は考えています。その点はあなたたちお二人とも御理解いただいていると思う。  ただ、どうなんですか、科学技術庁の場合においては、自然科学と限定するということで、いわゆる人文科学のほうについては、これはのけて考えるという考え方があるのじゃないですか。そういう立場に立っているように、何か私はそう見ているんですけれどもね。法律にもそう書いてなかったかな。それから、文部省のほうはその点についてはどうなっているのか。何か違っていたら、ひとつ答弁してもらいたい。  そういう、多少の相違点があって行政面からのやることの違いというものが出ておりましても、具体的な問題を、たとえば学術月報などに出た記事などを見ましても、内容的には全く同じ内容、全く両方がお互いに補完し合ってやらなければ実績のあがらないということは明らかなんでありますから、そういう点で一そう今後——いままで何かこう外部から見ていれば、学術会議の切りくずしをやっているやり方のような印象、それが予算面にもあらわれてきて、そして新聞等が公平にこれをながめた。場合においても、そういう見方をはっきり出している。私は新聞の記事、非常に信用しています。そのとおりだなあということを思っているわけであります。今後はひとつそれぞれの、あなたのほうの役所においても責任者によくお話をしていただきたいと思うのであります。  そこで私は事務局長さんにお尋ねするのですけれども、あなたはこの学術会議の中にいて、いろいろな点で会員の方々と接触し、あるいは活動の中にみずから立っておやりになっているわけでありますが、この予算面をお考えになって、学術会議が現状のような予算でいいかどうかという、たとえば国際交流というようなものをやった場合に、学会との関係とか、あるいは人事の、お互いに行ったり来たりするそういう交流の問題とかを考えたり、それから国内において少なくとも政府に対して諮問にこたえる、あるいは勧告をする、それだけの責任を負わされている。政府というけれども、私は国民に負わされていると思っていますよ。そういうたてまえからいって、どうですか、あなたは予算について、言いにくいかもしらぬけれども、いまのような予算でほかの振興会とか何とかに比較していろいろ考えて、あるいは行政官庁のやっている同じような内容のことを考えて、飛躍的な増額をしなければ学術会議というものはその使命を果たすことができないのではないかと、こう理解しませんか、どうですか。あなた、そういうことは言っていけなかったら言わぬでもいいんですよ。そういうことを言うと大臣にしかられるなんというのなら、言わないでいいですよ。

高富味津雄日本学術会議事務局長

○政府委員(高富味津雄君) お答えいたします。  実は越智先生も先ほど言っておられましたが、これは私、役人として言うことばでございまして、越智先生は非常に次元の高い面から理想的な形を言っておられるのだと思います。実際問題、私、行政官として見てみますと、日本学術会議の経費というものは、審議経費、事務経費なんでございます。事業経費というものは少のうございますから、そう飛躍的な増大ということはなかなかむずかしいのじゃないかと思うのでございます。  それで、正直に言わしていただきます。今回の四十八年度の予算も、越智先生に御努力願い、総務長官にもお願いいたしまして、二八%以上の伸びを見たわけでございます。これは学術会議としては、事務経費としては近年にない伸びでございまして、私は四十八年度予算はこれで支障なく運営ができるのじゃないかと思います。これは二十五年間の歴史が学術会議にありますが、大体その予算の発展線上にある予算だと思っております。先ほど申しました国際交流のことにつきましても、学術会議は、大体分担金を払っている国際会議、大きい国際会議へ、その総会とか何かに代表を送るということが主要な任務でございまして、その国際会議に欠席するというようなことはございません。あと、いろいろゼミナールとか研究発表というような国際会議がありますが、それに対してはちょっと出られないという面もございますが、それはそれなりに、文部省なり科学技術庁なりのほうにまたそういう御予算もありますものですから、そちらのほうと一体になって考えていただければ、十二分とは言えないまでも、十分できるのではないかと、そのように思っておりますが……。大体国際会議も、これ、たくさん会議をやらんといかぬと、国内で開催もありますが、これも前には非常に少のうございましたものですから、一つぐらいだったですが、このごろは三つないし四つずつ毎年学術会議では実行しております。そんなところでございます。

小林武日本社会党

○小林武君 あなたにお尋ねしますが、三つ行ったら国際会議はよろしいという根拠はどこにありますか。  それから審議機関と言うが、審議機関ということになると、学術会議の審議というのはどれぐらいやったら一体いいんですか。現在、法律に書いてあるようなことだけやればけっこうだというお考えですか。法律の中に書いていますね。これはやっていますか。  何章だったか、「会議」というところに総会、部会及び連合部会というようなものは書いてある。それから最高決議機関である総会は年二回。必要のあるときは臨時にこれを招集する。そうすると、二回やって、それに必要があったら臨時にやるということなら、その必要感というのはあなたはどの程度に考えているのか。この「必要」というのはあなたがきめることでもないだろうけれども。そういう会議だけ開いても、たとえば委員会をどうするとか、いろいろ部会もあるのでしょう。その部会の会合というのはどうなのか。連合部会というと、二つ以上の部会に関連する事項を審議するというようなこと、これを十分に学術会議はその目的を達するために実施したかどうか。これについてあなたは、どういうところからこれでよろしいというような考えを持たれておるのか。現在の予算に何も不満はないと言うんですが。これは審議のほうですよ。  それからもう一つ、海外との、外国との交流。国内の交流もそうでしょう。それぞれ日本の学術会議の会員に選ばれた方々は、内外に対して代表する機関の構成員ですから、眠ったようなことをやっておっていいわけはないわけだ。研さんの責任は負わされているわけです。大学へ行ってやったらいいじゃないかというのはあるでしょうけれども、大学にそういう縁のない人はどういうことになりますか。おやめになった方もあるだろうし、あるいは私立大学の方もいるだろうし。私立大学の実情というのはどんな状況か御存じだと私は思うけれども、そういういろいろな方々をまじえているこの中で、十分だというその根拠はどういうことになりますか。海外のいわゆる国際的な学会の状況、学問の進歩の状況、それに日本がどう一体交流しなければならないかということについての根拠なしには、いまのような発言はできないと思うのだがね。あなた、それを言ってくださいよ。

高富味津雄日本学術会議事務局長

○政府委員(高富味津雄君) お答えいたしますが、学問の現在の状況とか国際学界のレベルとかいろいろのことを考えてということでは、私先ほど申しましたように行政官としてというのはおしかりを受けるかもしれませんが、過去の二十五年の実績でいままでこのとおりにやってきたのだから、これで、というのが私の判断の基準でございます。で、総会は二回、運営審議会は毎月、部会は年に二回ないし三回、いろいろの委員会もいままでどおりにできる予算案でございますものですから、私の発言はそういうところからきたわけでございます。越智先生が言われるように高次の学問の水準から見てというようなことではございませんものですから、あるいはおしかりをこうむるかもしれませんが、事務当局といたしましては、行政官といたしましては、いままでの二十五年間の予算の線を伸ばしてみますと、むしろ少し上回っているのではないかというふうに存じておるわけでございます。

小林武日本社会党

○小林武君 はなはだあれだけれども、あなた適任でないですな。学問というものがどれほど飛躍的発展を遂げているか、そのためにどれだけ膨大な金を使っているかということは、日本の国の予算を見たってわかるでしょう。何のかの言って、どうですか、各省庁の中にもそれぞれの研究機関を持ち、あるいは企業、金もうけの企業でも膨大な、企業には企業の研究機関を持っている。研究所を持っている。それでなかったら世の中は渡っていかれぬのですよ。国は当然のことでしょう。だから学問に対して金を、投資するなんて言うのは私はあまり好きじゃないですけれども、投資するということは当然のことなんです、必要の上に立って。それの代表的な機関である学術会議が、それに即応して発展しなければならぬ。高次でも何でもないのです。必要に迫られているわけですよ。日本が一体そういう面での進展、発展をやらなかったらどうなるかということは、これは国の重大な問題でしょう。教育の問題では、あなたの調子で言わせれば、一体日本の教育だって、戦前のことを考えたら戦後なんというのは、大学もよけいなものを建てる必要はないし、高校を出るなんというようなこともきわめて限られた人間がやればいいんだというような議論も成り立つじゃないですか。それから見れば飛躍的発展だ、これはちょっと発展し過ぎたなんということを、教育の場合言われますか、そういうことを。  私は、あなたがそんな考え方で学術会議で事務局長をやられているということになると、大臣、ぼくは問題だと思う。どうこうするなんて権限はないけれども、不適当だと私は思う。文部省の関係の振興会が五億九千万円、国際交流に使っている。これは一体、文部省という窓口じゃありませんか、一省庁の。学術会議というのは少なくとも日本の立場でやっている。外国の学界では、これこそ日本の最高の窓口だと思っているでしょう。そのほかに行かぬでもいいなんという発言は、どういうことですか、一体。どういう意味です。そんなことを総理府総務長官は言わしていいのですか。一体。

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(坪川信三君) 高富局長の申しました気持ちは、まあ事務を担当している立場から申しました気持ちであることをひとつ御了承願っておきたいと思いますとともに、私がやはりおあずかりいたしております以上私の責任でございますから、高富局長に対する批判というものは私が率直に受けるべきであり、私が一切責任を負うつもりでおりますから、その点はひとつ御理解願って、私の気持ちを率直に申し上げてひとつ御理解を願いたいと思いますことは、会長とときどき、二、三回でございますが、お会いをいたしておりまして、そうして学術会議の内容のいろいろの問題点をお聞きいたしますときに、御承知のとおりに七つの部会がある。その七つの部会の内容を見ますと、私は科学に非常に弱いのでございますけれども、その部会を分析いたしておりますと、六十七以上の部門にわたってそれぞれの研さんをやっておられる。そうして別個な立場からいわゆる常任委員会また特別委員会という十六の委員会に分かれて、それぞれの日本の誇る学術の責任ある先達の士である方々が、これらの問題に真剣に取り組んでおられる。それを政治は考えなければならぬ。  日本の、今日ある日本の世界に誇る科学の技術の進歩というものは、それに即応した、下でいわゆる下積みとなって研さんを積まれた方々の実りが、今日の日本の科学の地位を占めておる。私はそれを踏まえたときに、いわゆる経済の発展、これも大きな誇りでありますけれども、さっきも申しましたように、日本が世界に置かれている科学技術の非常な進歩、これは私はやはりこれらの各位の真摯な研さんがあったからこそこの現実を迎えておる。それに対して政治はどう与え、どう迎え、どうこれを続けるかというのが政治の姿でございますので、先ほども申しましたように、新しい年度に対して私は私なりに、事務局長としていままで事務にまじめに真剣に取り組んでくれた事務的な立場から考える判断と、高度な責任者としておられる会長先生の意見を十分踏まえまして、そうしてそれを政治にどう具現化するかということが私の責任でございますから、どうか事務局長の言っているのは単なる事務的な判断で言っているのでございますから、まじめにこれに従事しておるというだけでございますから、これはひとつ率直に御理解を願いたい。  さっきもおっしゃったように、私は政治はやはり最高の道徳だと思います。政治は最高の倫理でなければならぬと思います。私はそうした立場に立って、倫理性を持った政治の姿において、これらの学徒の研究の士に対してささげる政治がこれからの日本の政治である、こういうふうな気持ちを持っておりますから、その点ひとつ率直に御理解おき願いたいと、こう思っております。

小林武日本社会党

○小林武君 大臣の話は、ぼくは前にも言ったけれども、よく理解してくれる大臣だと思っています。しかし、いまのぼくは事務局長に対しては、こんな答弁があるとは思わなかった。やたらに、ふやすふやすの防衛庁の人たちのような役人になっても困るけれども、やっぱり学問の進歩に対してどうしなければならぬということを、ひとつあなた、よく考えておきなさいよ。  一体、諮問は幾つあったですか。学術会議に対して諮問が、このごろどうですか、当初たしか十一回か何かが二、三回続いただけ。だんだんだんだん減らされていって、そうしていま一回ぐらいしかない。そういう学術会議の状況というのは、あなたは政治的なことをいろいろ考える必要はない、学術会議に対して政府なり与党なりがどんな考えを持っているかというようなことのあれはやらぬでもよろしいけれども、学術会議というものが、こういう重要な機関でありながら、どう見られているかということだけは見て、これを発展させなければならぬと考えるのが当然でないですか。そのためには予算をふくらますということも、自分の使命だと思わなければいかぬと思うのです。何ですか、いまのものの言い方は。あなたは、ある意味では、私は、学術会議の中において何をやろうか、というような、何か特殊な意図があるんではないかと思うぐらいのことをいま感じた。そういうあれならば私は許されないと思う。そういう考えでやられちゃたいへんだと思う。  私は学問の進歩のことを話した。しかしながら、日本の国が学問についていろいろ、これから発展途上国にどういう一体貢献をしたらいいのかという問題だってあるわけです。またそういう貢献というものは、少なくとも向こうの受け入れる側ではきわめてすなおに受けとめてくれると思うのです。そういうさまざまなことをどこがやるかといったら、これは学術会議がやるというのが至当なんです。あなたが上司から命を受けて、早く学術会議をぶっつぶせというような意向でやっているなら、これはまた別だ。しかし、まさかそうだとは私は思わないけれどもね。あなたのものの言い方というのは僣越ですよ、少し。少しぐらいじゃない、大僣越だ。私は少なくともあなたに、やっぱり自分としても学術会議をよくしたいと思っておりますというような、そういうすなおな意見が出るだろうと期待してやったのに、驚くべき意見である。私はあなたの弁明なんか聞く必要ないから聞かぬでもよろしいが、あなた、ぼくの言ったことを覚えておいてください。  大臣、いま申し上げたように、政府の諮問というのはたった一ぺんというようなことがずっと続いておる。私はこのことは、学術会議というものに対してどうこうするというような意図でなければ、学術会議というものを軽視しているということになる。私はそういうことでなくては、政府は学術会議にうんと働かせるような要求を出すべきだと思う。そして勧告もうんとしてくれと。耳の痛いような勧告だってあるだろう。それはひとつ学者の信念の上に立ってやるあれだから、受けとめてやればいい。できないことはやらぬでもいい。自分の政治的主義主張と違うというなら、それははねつけたってかまわない。しかしながら、政府は少なくともそのことについて、いろいろな勧告を受けたり諮問をしたりするという態度だけは失うべきでないと、こう思っている。この点についてはどうですか。学術会議相手にせずというような態度になるのではないかというような心配を、ここずっと持っておった、諮問一つ見ても。それについて、決してそうでないということ、心得方について非常にその面で私は傾聴に値する御意見を持っている大臣から意見を聞いて、私の質問を終わりたいと思います。

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(坪川信三君) 非常に研究して、また深い関心を持っておられる小林委員も御承知でございますから、私がとやかく申し上げるまでもございませんが、科学技術会議の持つ使命と学術会議の持つ使命というものは、もう目的のところにはっきり出ておりますがごとく、高度な立場で総合的に計画的にその政策を具体化していく、樹立をするということが科学技術庁の会議でございます。これは申し上げるまでもございません。学術会議は、学術のとうとさといいますか使命感を持って、あらゆる立場で、第三者の介入なども得ずして独自の立場で高度に研さんにつとめる。これが世界の平和と日本の科学技術の推進と世界の科学の交流発展につながるという点で私は価値観が違ってきており、価値観のとうとさも私はここにある、こう考えております。  したがって、先ほど冒頭に小林先生もおっしゃったごとく、学術会議に対するところのとやかくの批判のあることも自分は知っておると、こう言われた。私も私なりに、そうした点についての問題のあることも私はみずから胸に持っております。そのいろいろの問題を私は十分正しく踏まえながら、このりっぱな会長さんと十分連絡を密にして、そしてよりよき目的の達成のために、学術会議が何らかのものにも侵犯されず、権威を持った姿で独自の道を進んでいただくというところに大きな期待感を持っておりますから、私はそうした配慮からひとつ予算配慮もいたしたい、こう考えておることを表明申し上げ、重ねまして、事務局長の申し上げておることは、事務担当の責任者としてまじめに取り組んでいる気持ちから、率直に何ら包まずに申し上げたことだけは先生もひとつ御理解おき、また私も、事務局長の足らざるところは私の足らざるところであるという、責任をとりますと言っておるのでございますから、そうした私の気持ちをひとつごそんたく願いたいと、こう思って答弁にかえたいと思います。

長屋茂自由民主党

○副主査(長屋茂君) 午後一時まで休憩いたします。    午前十一時五十一分休憩      —————・—————    午後一時五分開会

木村睦男自由民主党

○主査(木村睦男君) ただいまから予算委員会第一分科会を再開いたします。  分科担当委員の異動について御報告いたします。  本日、熊谷太三郎君が委員を辞任され、その補欠として山本茂一郎君が選任されました。     —————————————

木村睦男自由民主党

○主査(木村睦男君) それでは、午前に引き続き質疑を続行いたします。

山本茂一郎自由民主党

○山本茂一郎君 それでは、旧軍人恩給に関しまして御質問を申し上げたいと思います。  その第一問は、旧軍人恩給におきます仮定俸給の改善をはかっていただきたいということに関連する事項であります。  旧軍人恩給の仮定俸給につきましては、昭和四十七年以後、従前いわゆる長期在職者に特例的に適用されたものを、本則の仮定俸給として軍人中、長期服務者に対する号俸を短期服務の者の六十五歳以上のものにも適用されることになりました。なお、昭和四十六年、四十七年の両年度の公務員給与の改善率、すなわちベアをそのまま適用する画期的な増額を行なわれんとするなど、逐次改善が見られつつあることは感謝をいたしておる次第でございます。  しかしながら、現実の支給額がなお受給者の要望と隔たりのあることはいなめないところであります。とりもなおさず、恩給額の基礎となる仮定俸給の面において、まだ改善すべき点が多く残されておるものと言わざるを得ません。  そこで御質問申し上げたいことは、政府はこの改善についていかに対処せられんとするのか、御所信のほどを承りたいと存じます。

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(坪川信三君) まずもって、私は山本委員に敬意を表し上げたいと思うのでございますが、かつてはわが祖国の興隆に身をささげられました旧軍人、不幸な、取り返しのつかない戦争ではございましたけれども、祖国に殉じられながら、身を挺されました旧軍人に対しまして、私どもは過去の問題は問題として、別にそれぞれの意義をまた感じなければなりません。しかし、そうした過去はきれいに忘れまして、旧軍人の方々がそうした立場で国家に身をささげられながら、その後の旧軍人の生活の問題を考えますときに、やはり旧軍人の処遇といいますか、たよりにしておられます恩給法の制定によって保障されておる恩給というような問題につきましては、国家的な立場から考えてあげなければならぬということは、至上の私は課題だとも考えるのであります。そうしたことに真剣に取り組んでおられます平素の山本委員の御精進と、また、そうした配意に対しまして、御理解に対して、一国民の名において私は深く敬意を表し上げるとともに、担当責任大臣といたしましても、私はそうした立場で山本委員の日ごろの政治的活動に敬意を表し上げておるような次第であります。  いま山本委員が御指摘になりました問題、いわゆる恩給年額の増額については、御承知のとおりに、物価をおもな基準といたしまして、それと、公務員の給与と物価の差の六割相当分を上積みするという方式、いわゆる恩給審議会方式に基づいて、それをとってまいったとおりでございます。しかし、最近の厚生年金その他公的年金について大幅な給付改善が行なわれているような社会経済事情の変化もございますとともに、やはり現職の公務員とのバランス、あるいは退職者公務員とのバランス等ともかんがみまして、今回の年額改定においては、現職公務員の給与改善率そのものを基礎とするとともに、昭和四十六年度と四十七年度の二年度分の給与改善率を一度に反映させることといたしまして、恩給年額の計算の基礎となる仮定俸給をば二三・四%引き上げる措置を、昨年暮れ、この方式をとらせていただいて、おかげさまで皆さまの御協力と非常な御支援でこれが引き上げ得ましたことを、まことに私といたしましては喜んでおるような次第であります。

山本茂一郎自由民主党

○山本茂一郎君 ただいまは非常な御丁寧なおことばをいただきまして、まことに感激をいたしておる次第でございます。また、本年度改正されると予定されております問題につきまして、大臣からおことばをいただきましてよくわかりましたが、それに関連して、もう一つお伺いいたしたいと思うのであります。  本年度の改正をされましたあの思想、すなわち、一般の公務員の方の俸給が上がった内容というものを今後の恩給のベースアップの関係に適用するという、この行き方を今後においても適用されるお気持ちでございましょうか。あるいはまた、これは本年だけの特例と、こういうようなものでありましょうか。おさしつかえなければ承りたいと、こう思います。

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(坪川信三君) 今後の恩給改善につきましても、今回とりました方式を基礎といたしまして、十分この考え方を基礎にいたしまして、積極的に努力してまいりたい考えであります。

山本茂一郎自由民主党

○山本茂一郎君 次に、六十歳以上の老齢者の恩給につきましては、加算年を全部算入していただきたいという問題についてお尋ねを申し上げたいと、こう思います。  昭和四十八年度の恩給改善措置案によりますと、七十歳以上等及び妻子の恩給扶助料につき、旧軍人の加算年を金額計算の基礎在職年に算入することになりましたのは、私どもの喜びにたえないところでございます。以下これにつきまして、三点についてお尋ねいたしたいと思います。  その第一は、この措置は極力その範囲を広めて、特に老齢者優遇の観点から、六十歳以上の者にはすみやかに適用さるべきものであると私は考えるのでございますが、この点に関する政府の御方針を承りたいと存じます。

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(坪川信三君) 今回の改善措置におきましては、七十歳以上の老齢者、妻子または傷病者に給する普通恩給または扶助料について、旧軍人等の加算年を年額計算の基礎にも算入することとしたのは、これら老齢者等の置かれている立場を考慮いたしまして、恩給制度のワク内においてできるだけ優遇するという趣旨のものであり、この措置をさらに下の年齢者の者にまで及ぼすかどうかは、軍人恩給のあり方にかかわる重大な問題でありますので、今後の社会的、経済的な諸条件をば十分推移を見ながら、慎重に検討すべきものと考えておりますが、御指摘の老齢者に対する優遇措置の推進という点については、政府といたしましては、やはり高齢者の方々のお気持ちを思うときに、今後もあらゆる面から積極的に努力してまいりたい所存であります。

山本茂一郎自由民主党

○山本茂一郎君 ありがとうございました。  次に以下事務的の問題でございますが、加算年の金額計算への算入のための請求、この問題でございますが、当面七十歳以上等及び妻子から出されることと思いますが、その請求手続の簡素化等につきまして、政府の具体的なお考えを承りたいと存じます。

平川幸藏総理府恩給局長

○政府委員(平川幸藏君) ただいま先生から御指摘のありましたように、今回の優遇措置が七十歳以上の老齢者と妻子という非常に気の毒な方々に対する措置でございますので、できるだけ早く措置をやりたいと、このように考えております。御承知のように、恩給権の裁定は御本人の請求をもってやるのが原則になっております。まあべース改定のように職権改定でやる場合、別でございますが、請求改定が本筋になっております。今回も本人に請求していただくわけでございますが、ただ、いま申し上げましたように緊急の問題でございますので、できるだけ早くする方法がないかということを目下検討しております。  具体的に申し上げますと、実はこの裁定において一番時間がかかるのは、都道府県の段階におきます履歴書の作成でございます。これをできるだけ省略すれば、それだけ裁定が早くなる、こういうことは疑いがないわけでございまして、この点を何とか省略する方法はないかということを考えております。  これは目下検討の段階でございますが、私が考えておりますのは、昭和三十六年以前の裁定、すなわち戦前におきまして恩給の裁定を受けた人、既裁定者につきましては実は恩給局にすでに履歴書がございますので、これの取り扱いにつきましては、在職年と加算年のカードをつくりまして、これを府県に配付いたしまして、履歴書等の添付をできるだけ省略するということでいたしたい。そういたしますとずいぶんこれは手間がはぶけるということになると思います。なお、三十六年以降の新規の裁定者につきましては、実はこの履歴は府県のほうにしかございませんので、私のほうでは、いかんともしがたいということでございまして、いま申し上げましたような方法で、本来ならば都道府県なり本人の事務の手続によってやっていただくものを恩給局ができる範囲で御援助いたしたい、このように考えておる次第であります。

山本茂一郎自由民主党

○山本茂一郎君 それでは、なるべく促進するような手段をいろいろと御考慮、御指導をいただきたい、こう存じます。  次に、いま一つお伺いいたしたいと思いますが、大東亜戦争の末期におきまして急遽兵力を増強いたしましたために、短期再応召者も多かった次第でございますが、実在職が一年未満でありましても、加算を算入しますというと一年以上となった者につきましては、加算の恩給金額への算入に伴い、その恩給は当然いわゆる再任改定さるべきものと考えておる次第でございますが、これについて御見解をお示しいただきたいと思います。

平川幸藏総理府恩給局長

○政府委員(平川幸藏君) このたびの措置によりまして、加算年が金額計算になる、すなわち法律的には実在職年と同じ価値を、七十歳以上の人あるいは妻子につきましては同じ価値を持つということになったわけであります。御指摘のような、いわゆるかつて応召になって、やめられて、再度応召になった方が、その応召の期間が実在職年で一年未満ではあるが、加算年を入れますと一年以上になるというような場合につきましては、従来までは再任改定の手続がとられなかったわけでございますが、ただいま申し上げましたように、今回におきましては、そういう在職年も実在職年と同じ価値に入れる、したがって恩給法第五十四条におきまして再任改定の適用が働くということでございますから、在職年は当然算入します。なおつか、その一年以上の間におきまして階級が上がっておりましたならば、上がっておる階級で計算をし直すということでわれわれのほうは考えております。

山本茂一郎自由民主党

○山本茂一郎君 それでは次の、六十歳未満の者に対する加算減算率の撤廃という問題についてお尋ねいたしたいと存じます。  昭和四十八年度の恩給改善措置案によりますというと、六十歳以上の者につき旧軍人恩給に関するいわゆる加算減算率を、実在職年が最短恩給年限に不足一年ごとに百五十分の三・五を二・五に緩和する措置をとられました。これは感謝をいたしておる次第でございます。今後におきましては、この緩和措置の範囲を広げる等の中間措置をとるよりも、むしろ今後いわゆる加算減算率なるものを全廃すべき段階に入ったのではないかと私は判断をいたしておる次第でございますが、この点に対する政府の方針を承りたいと存じます。

平川幸藏総理府恩給局長

○政府委員(平川幸藏君) ただいまの御質問は、実は、加算年につきましていかに考えていくかという、恩給制度の基本問題に関する問題でございます。  先生も御承知のように、戦前におきましては、加算年は実在職年と全く同様に取り扱われておりまして、すべて金額計算の基礎になっておったわけであります。ところが軍人恩給が昭和二十八年に復活いたしましたときに、加算年は実は原則として認めないということになったわけであります。それはどういう社会的な背景かと申しますと、御承知のように加算年というのは特殊な勤務に対しての一つの、何と申しますか、上積みの制度でございますが、この制度は文官におきましても、実は昭和二十八年で打ち切られております。そういうことで、軍人恩給が復活しましたときにおいては、先ほども申し上げました戦前においてすでに裁定を受けている者につきましては、資格期間として見るということだけで発足したわけであります。しかしながら、その後客観情勢の変化によりまして、昭和三十六年、七年にかけまして、新しく加算を資格要件として発生さしたわけであります。その後逐年いろいろな措置を講じまして、たとえば職務加算でありますとか、内地におきましても一月の加算をするというような優遇措置を講じてまいりまして、資格期間といたしましては全面的に復活したわけであります。  御指摘の点は、要するに実際に勤務しました在職年に応じて恩給を給しておりますために、最短恩給年限に達しない一年につきまして百五十分の三・五、これは今回の改正案では百五十分の二・五でございますが、こういうやり方を撤廃いたしまして、すべて百五十を給してもらいたいという御意見でございますが、実は先ほど申し上げましたように、この問題につきましては、今回の七十歳以上の加算年を実在職年と同様に見るという措置もからみまして、非常に大きな加算年の問題につきましての基本的ないわゆる考え方をどう考えていくかということでありまして、われわれといたしましては非常に真剣に検討しなければならないと思います。ただ、私の考えておりますのは、やはりこういった問題は、恩給が低額である、低額恩給をいかに処遇しているかという問題とも置きかえられるかとも思いますが、そういう問題として処理する方法もあるわけでございまして、いわゆる総合的な判断によりまして、加算年を頭に入れながらいかに改善していくかという方法を積極的に検討してまいりたい、このように考えておる次第であります。

山本茂一郎自由民主党

○山本茂一郎君 この問題につきまして、ただいまの御答弁は将来積極的な意図のもとに御検討いただくと、こういうように了解をいたしたわけでございますが、現状においては問題があるとは存じますが、私どもの考えておりますことも十分御了察をいただきまして、なるべく早い時期に方針をおきめいただければ幸いと存じておる次第でございます。  次に、一時恩給を兵に対しても支給するとともに、一時恩給ベースを支給時のものに改めるという問題についてお尋ね申し上げたいと思うのであります。  昭和四十六年の改正によりまして、引き続く実在職三年以上七年未満の下士官——しかも在任一年です——以上の者に一時恩給を支給することになりました。そこで、これを下士官以上に限定することは、あらゆる面、たとえていいますと、戦時第一線部隊等で進級事務を適時適正に行なうことの困難であった、すなわち戦争をしながら一方で事務所の仕事をするということができなかったというような、いろいろの実情から考えましても適当でないと思われます。そこで、兵の階級にも一時恩給を支給すべきものであると、こう考えておるわけであります。  次に、兵であるところの旧軍人で、旧軍人としての引き続く実在職が七年以上であり、かつ普通恩給を給せられておらない者、これらのうち失格の原因がなくて退職をし、かつ退職後普通恩給を受ける権利を失うべき事由に該当しなかった者には一時恩給を給するということが、恩給法の復活と同時に決定をされたわけであります。これはある意味におきまして、兵の階級にある者に対しても、すでに一時恩給を支給しておるということを示しておると、こう考えるわけであります。  また、昨年の国会の附帯決議におきまして、兵に対する一時恩給は支給の道を講ずべきであるということが指示をされております。また山中総務長官が、総務長官に御在職のときの恩給審議のときに、兵の階級にあった人のほうが多くの苦労をしておると、こうお述べになったこともございます。私どもの軍恩連盟の会員の中には、同じ条件で働いた者を差別待遇するということは、非民主的な悪政だとさえ言う者が出るような始末でございます。  以上申し上げました一時恩給についての、今後の政府の方針を承りたいと思います。

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(坪川信三君) ただいま山本委員御指摘になりました一時恩給の問題、御案内のごとく衆参両院においての内閣委員会において、しばしば附帯決議が付せられておるところでございますので、政府といたしましても、いろいろの立場、いろいろの角度から鋭意検討もいたしておるのでございますが、そもそも、この一時恩給は、国庫納金の払い戻しという性格のものでもあり、納金の義務がなかった兵については、戦前においては一時恩給の制度はなかったものであることも山本委員御承知のとおりであります。したがって、兵に対しましての一時恩給を給するとすれば、一時恩給の性格を恩給法上どのように理解すべきであるかという問題が、おのずから生じてまいってくるのでございます。そうした恩給法上どう理解すべきか、解釈すべきかという問題もございますので、両院の内閣委員会において附帯決議をされているお気持ち、また、そうした決議をば理解の上に立って、政府といたしましては今後慎重に前向きの姿勢で検討をいたしてまいりたいと、こう考えております。

山本茂一郎自由民主党

○山本茂一郎君 ありがとうございました。  次にもう一問、これに関連いたしましてお尋ねいたしたいと思います。  それは昭和四十六年度に支給されることになりました一時恩給は、昭和二十八年に軍人恩給法が復活当時の仮定俸給に基づいて計算した額としておりますが、昭和四十六年の仮定俸給は、昭和二十八年のものに比しましてほぼ四倍となっておるわけでございます。一時恩給は名のごとく一時金であります、性格上、権利発生当時のベースによって計算した額を支給するのが本然の姿であると私は思うのでございます。これにつきまして御見解をお示しいただきたいと思います。

平川幸藏総理府恩給局長

○政府委員(平川幸藏君) ただいま先生が御指摘になりましたように、昭和四十六年に、三年をこえ七年未満の下士官に対しまして給しました一時恩給のベースは、いわゆる一万円ベースでございます。この考え方といたしましてはどういう考え方に立つかと申し上げますと、四十五年に文官に対しまして、実は追放解除者、これはマッカーサー司令部によって追放された者に対しまして昭和二十六年に追放を解除したわけでありますが、そうしますと、そういう方に対しましても、やはり三年以上七年未満の在職を持っている人に対しましては、昭和四十五年に恩給を給したわけでありますが、その一時金はやはり一万円ベースで給したわけであります。そういう、いわゆる恩給は性格上給与的な性格を持っておりますから、改善すると同時に、均衡ということも非常に考えなければならぬ性格のものでございますから、まあ、いいか悪いかは別といたしまして、給する場合にやはり均衝というものを重視するということでございます。  そういうことで、実は軍人恩給につきましても、いわば軍人恩給の支給が解除された二十八年、すなわち文官の二十六年に相当いたしますが、このときのベースが一万円であったわけであります。その一万円によりまして給したわけでございますが、先ほど申し上げましたように、一時金あるいは年金もそうでございますが、給与の公平、均衡ということを非常に重視いたしますので、この問題につきましては非常にむずかしい問題を含んでおるわけでございまして、今後とも検討はいたしますが、なかなか恩給という、年金あるいは一時金の本来の性格をどう考えるかという問題になってきますので、慎重に検討してまいりたい、このように考えておる次第でございます。

山本茂一郎自由民主党

○山本茂一郎君 ただいまの御当局のお考えは、ある理論においてはごもっとものことと考えるわけでございますが、受ける者と、またこれを国家として支給するという基本精神から考えますというと、そこにまた一つの現在は欠陥を持っていると、こう考えるのでございます。この点において、さらに政府の御好意ある御検討をお願いいたしまして、次にほかの問題に入りたいと思いますが、ようございますか。——では、次のことについて申し上げたいと思います。  昔の旧満州国軍に服務をいたしました日本人軍人の恩給の処遇についてでございます。これは日本が当時とりましたところの満蒙政策について述べるということは、この問題解決のために必要であるとは存じますけれども、この問題はいろいろと関係すること多いと思いますので省略をさせていただきたいと思います。ただ私は、表面上の名分というものと実質の二面のあることをここに申し上げておくにとどめたいと思います。この問題について以下、旧満州国軍に服務しました日本人の軍人の恩給処遇についてだけ申し上げたいと思うのであります。  名分としましては、満州国軍は満州皇帝の統率する独立満州国の国軍であったことであります。しかし、実質には関東軍に属するところの満蒙現地軍であり、現地外人部隊であった。したがって日系軍人は、身分は満州国軍人という名分でありますが、その実際は日本軍人として任務を持ち、関東軍司令官の監督指揮のもとにあった。常時、実質的把制のもとに規定をされておって、用兵作戦はもちろん、編成、装備、教育等の全般にわたる強権支配をして、昭和七年から終戦まで十四年間これが続いた次第であります。  次に昭和十四年十一月二十四日の勅令第七百八十八号の第五条におきまして、帝国臣民の満州国部隊に服務した期間を日本軍部隊に現役または召集服務した期間と同様にみなしまして、一つ、徴兵義務の免除の措置をとり、二つ、日系軍人を戦時不可充要員としたのは、召集同様の戦時勤務と認定したにほかなりません。元関東軍司令官でありました山田乙三大将は、昭和三十七年、日系軍人戦没者の遺族援護の請願にあたりまして次のごとく述べております。「日系軍人は勅令の定めるところに従い日本軍人としての身分を保有し、関東軍司令官の指導監督の下にあって、国防の第一線に日本軍と同様の任務に服したもの」と、こう述べておるわけであります。現在まで日系満州国軍人が旧日本軍人と区別をされ、恩給等国家補償についてなお今日まで一顧だにもされておらないのは、実体に目をおおい、偽装された名分、法規の末端をたてとして、日本国家責任を回避しておる教条主義ではなかろうかと、私は極端に考えるわけでございます。  前述のごとく、不十分ながらも戦没者だけが日本軍人として処遇を受けるということはせめてもの慰めでございます。生存者もまた同様に取り扱わるべきであると私は感じます。事実、日系軍人を必要とし、その登場を仕組み、任務を与えたのは、満州国陸軍ではなく、また満州国政府でもない。日本陸軍であり、日本政府がやった事柄であります。日本が今日の状態に復しました以上、実情を見ていただきまして、改むべきは改め、正すべきは正し、大局的見地から実質に沿うあたたかい処遇を与えられ、また名誉を回復せしめる必要があるのではございませんでしょうか。この適用人員は大体三千人だと思います。つけ加えますが、昭和十年の陸軍大臣林銑十郎大将が陸軍大臣として上奏した文章の中にも、このことがはっきり書かれてあるのでありまして、大ぜいの人を満州国軍の編成に入れ、軍政部の最高顧問の統轄のもとに能力の向上につとめつつあるということを上奏しておるわけでありまして、こういう公的文書にもはっきり出ておるわけであります。  時機はなはだ失した意見のようでございますが、幸い、最近になりまして旧軍人に対する恩給について御理解のある御処置を推進していただきますこの時機に、先ほど申しました、日系の旧満州国日本人をさらに御考慮をいただければと、こういうように私は深く感じておる次第でございます。質問といたしましては、政府は、本件に関しまして今後御検討していただけるお気持ちを持っておいでになりますか、どうでございましょう。このことだけについてお伺いをいたしたいと存じます。

平川幸藏総理府恩給局長

○政府委員(平川幸藏君) ただいま、るる満州国軍の果たした役割り等につきまして、あるいはその行動等につきまして御説明がありましたが、私も大体のことは承知しているつもりでございます。  ただ問題は、恩給制度としてこれをどう取り入れていくかという問題でございますが御承知のように恩給法は身分法でございまして、官吏に対する年金制度でございます。全く事務が同じでありましても、雇用員に対しましては恩給法が適用なかったということも先生御承知のとおりでございます。したがいまして、恩給法というワクの中へ入ってこない身分を持っている人に対しましては、原則として通算しないというのが恩給法の原則でございますが、ただ、昭和十八年に日本から満州のほうに幾多の優秀な、軍人も含めまして、一般の官吏が行ったわけでございますが、そのときに、恩給を通算するという条件のもとに向こうの強制的に派遣を命じたという事情もございまして、昭和十八年に恩給法で、満州国の政府、そういった人たちに対する通算措置が講ぜられたわけであります。軍人恩給が復活しました昭和二十八年以後、いろいろな改善がなされてまいったわけでありますが、その間におきまして、満州国政府職員のみならず、三公社に相当します電電、満鉄、専売、こういった特殊法人、それからいわゆる特殊機関といいますか、たとえば満州国における開拓義勇団の教員、そういった人たちに対しましても、日本の公務員の期間を持っているということを前提といたしまして、通算措置を講じておるわけであります。  したがいまして、ただいま先生の御指摘の中には、日本の軍人からストレートに満州国の軍人になった人につきましては、当然いまでも通算しておるわけでございますが、おそらく御質問の趣旨は、満州国軍だけの期間で恩給を給されたいという御趣旨だと思います。そうなりますと、先ほど私が前提として申し上げましたように、身分的な法律であり、恩給を適用される公務員の期間を持っておりまして、そのほかにいわゆる恩給法では入らないワクの期間がある、そういう人たちを総合して通算するといういわゆる戦後措置的な措置は可能であり、可能な限りまたわれわれとしては善処してまいったつもりでございますが、いわゆる恩給で入ってこない身分だけの人、こういう人たちをどう考えるかという問題になりますと、非常に大きな問題になるわけであります。端的に申しますと、恩給制度の基本に触れる問題でございます。で、そうしますと、われわれとしても勢い、当然のことでございますが、慎重にいろいろ研究をまずしなければなりませんし、そういった考え方は、われわれといたしましては恩給制度のワクというものをやはり考えなければなりませんから、そういうことを頭の中に十分置きながら、どういう問題点があるかというようなことを慎重にいろいろ研究はいたしたいと、このように考えております。

山本茂一郎自由民主党

○山本茂一郎君 ただいまの恩給局長さんからの御説明は、よくわかりました。  ただ、くどいようでございますが、いろいろ政府の正式な手続によってこの問題を処置することの困難さはよくわかりましたが、一方において、先ほど深く入ることを私は省略いたしましたが、日本国と満州国とのあの関係というものは、今日、恩給問題だけでそのものを議論をするわけにいかぬものですから差し控えたのでございますが、珍しい、内容と実際との違う満州国に入ったというこの特殊の事情がございますことは、もうすでに十分おわかりをいただいておることと存じます。したがって、これは日本の恩給法の範囲だけで議論さるべき問題でないことは私もうすうす感じておるのでございますが、しかし、日本の恩給の改善をされておる、この一つの国家的な積極的な行動を行なわれておるときに、政治的分野を多分に含んでおるところのこの満州国軍の中の日系軍人に関しまして、日本はこれにどういうような態度をとるのがはたしていいかどうかという検討から始まりまして、私はここに、この問題に対しても日本国政府の御考慮をいただくのがほんとうでなかろうかと、こう感ずるということを申し上げたわけでございまして、また、御答弁の中にも、この問題について、困難性はお述べになりましたが、また御検討のいただけるような御意思も推察される次第でございますので、どうぞひとつ積極的な立場においてさらに御検討のほどをお願いいたしまして、私の本日の質問を終わりたいと存じます。  ありがとうございました。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 それでは、まず最初に、青少年対策につきまして。  一九七〇年代に入って、非常に過激な行為たとえば連合赤軍派のリンチ事件、浅間山荘事件、あるいはテルアビブ空港の乱射事件、殺人、あるいは中学や高校生のいわれなき自殺の増加、あるいはまた若年労働者が非常に職を変わりやすい状態、あるいはまた一方においては、自分の遊びのために親が子供を殺したり、子供を捨てたり、こういうような現象が出ておるわけであります。そういう点で、総理府には青少年対策本部ができまして、そういう青少年の問題に取り組んできておるわけでございますが、青少年対策本部としては、こういうような現象を生み出している原因をどのように考えておりますか。それをお聞きしたいと思います。

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(坪川信三君) 塩出委員御指摘の青少年対策という問題、私は総務長官に就任いたしまして以来、国内の重要な問題に真剣に取り組む立場から考えてみますときに、いわゆる老人対策、わが国の、ことに戦争、終戦、いまだかつてない歴史的な大混乱と苦難の中にささえとなって老齢化されたこれらの方々に対する措置、言いかえますならば、いかに安らぎを、いかに生きがいを与えるか、この問題、いわゆる老人対策問題と、いま塩出議員御指摘の、これからの日本の世代をになってくれなければならない青少年対策というこの問題は、非常に私は重要な課題として真剣に、使命感を持って取り組んでまいりたいという覚悟を新たにいたしておるような次第でございますので、青少年対策の本部長が田中総理大臣、副本部長が総務長官の不肖私という職責を思いますときに、そうした点はほんとうに積極的に取り組まなければならぬと深く決意を持ち、また情熱を持たしていただいておるような次第であります。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 総務長官の決意はよくわかるわけでございますが、今年度の予算書を見ましても、青少年対策本部としての予算の内容を見ますと、ほとんど人件費みたいで、実際にやっているのは青年の船をやっておる。そういうようなことで、はたしてこの青少年対策本部というものが今日までどういう効果を示しているのか、また、今後はどういう方針でやっていくのか。ただそういう青少年対策本部ができて、予算を組んで、それが執行されていく、それだけではやはり何となくもの足りない。そこにどういう青少年を育成していくのだという、そういう一つのビジョンというか、理念というか、そういうものはどういうところにあるんですか。

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(坪川信三君) 御承知のとおりに、青少年問題に取り組んでおりまた措置を講じておる仕事は、まことに私としては少し検討を必要とするということを考えておるのでございますが、文部省、あるいは労働省、あるいは通産省、各省庁間にまたがっておりまして、総理府がそれに対する調整をはかっておるという仕事、また、いまお話しになりましたような青年の家とか、あるいはそうした仕事をやっておるというようなことでございますが、私は就任いたしまして以来、この問題に対するビジョンといいますか、熱意といいますか、気持ちは、一つは、こうした青少年の一つの場をつくってやるということ、これが非常に重要なことだと考えるのでございます。いわゆるつどいの場でございます。これがどうも、私みずから市長をやりました経験からいいましても、非常に少ない。グループ、サークル活動が、どうしても積極的に青少年ができないというようなことを考えますときに、私は、こうした場をつくってやるという施設の問題、これが一つの大きな課題になっておる。これに私はひとつ取り組んでまいりたいということ。もう一つは、何と言いますか、これからの——おかげできのう両院で成立いたしまして、祝日が日曜と重なった場合には月曜日に繰り下げることになるといったような、時の流れというものは非常に変わりつつある、週休二日制というものがもう現実化するほどまでに、政府といたしましても本格的にこれに取り組む段階になってきつつあるというようなことになりますと、いわゆるこれらの時間的な、タイムを考えての問題が非常に多くある。レジャーがふえましても、そこでほんとうにそのレジャーをばどう意義深くこれを味わっていくべきかという時間の問題、この二つを考えて進めてまいらなければならぬということが私の基本的な気持ちでございます。  そうしたこととともに、もう少しいまの政治、いまの政党が、やはり青年とともに喜びも悲しみもともにしていくという姿勢が必要ではなかろうか。一方的に青少年をきめつけるだけが能ではない。青年の気持ちになって、政治に深い関心と夢と情熱と期待を持たしていくだけの理解の上に立って、よりよき青年の語り手となっていく姿が実際の具体的な面にあらわれてこなければならぬのではないかと、こういうような気持ちを持ちまして、私は就任以来、予算編成が終わりますと同時に、隣におります対策室のみなとともに相談をいたしながら、二月には川越で、全国の各地から集まってくれました根っ子の会、四万有余を擁している根っ子の会の諸君と半日以上過ごしまして、ともに食事をし、ともに踊りながら、また、ともに語り手となって、いろいろの喜びやら苦しみやら訴えを話し合って、一応そうした諸君の、政治に日本に求めている気持ちがどこにあるかということをいささか理解もし、また、これらの若い者も、政治に対するところの一つの期待感というものが何かどことなくわかってくれたような気持ちがいたしたのであります。  三月に入りますと私は、約五つの団体、背景には約五万近い会員を持っておりますところの、奉仕活動を行なっている、社会に奉仕するという一つの強い信念、清い情熱を持っておるところの、いわゆる全国有志青年社会活動家というグループ、その次は、大きい兄さん姉さんというような立場で若い方々とともどもに話し合って、そしてグループ活動をやっておるというような大兄姉運動従事者いわゆる日本BBSという団体の諸君、また青年の赤十字奉仕団という団体の諸君のグループ、また日本青年奉仕協会、いわゆる身体障害者等の不幸な人々に対する一つの活動を続けている非常に私はいい団体だと思いますが、こういう五つの団体の幹部といいますか、指導的な推進、挺身的に働いてくれる連中三十数名と一晩ゆっくりと話し合って、彼らの気持ち、彼らの苦しみ、悩み、また政治に求めている切な訴え等を聞いたわけでございますが、彼らはみずから働いて得た金をこうした運動に同志的な仕事で投じているということを思いますときに、私は何とも言えぬ一つの気持ちといいますか、彼ら青少年の純真な活動に対する感動を深くいたして、ともどもに励まし合いながら、政治の面においてもこういうところはこうしなければならぬということの指示も各省に私は与えておるような次第でございます。  四月に入りましては、私はいわゆる杉の子会、あるいはあすなろ会といいますか、こういう会員の諸君と十日ほど後に集まりまして、そしてこれらの方々といま言いましたような気持ちでひとつやっていく。  こういうような一つの形態をたどる青少年とともに、もう一つは、私はやっぱり社会を、何といいますか反逆していきそうな方々、社会に大きな不満と大きな反抗、抵抗を持っているようなグループもございます。そうした人とも私はひとつ、つどいをともにしながらこれらの青少年の気持ちを十分聞いて、そして月次ごとにそうした計画を実行に移しまして、そして来年度の予算編成に、また文部省あるいは労働省あるいは通産省というような各青少年対策をしていただいている行政府に対しまして、私は総理府のいま申しました立場での調整の役割りを、責任者になっておる私の立場からひとつ行政指導をいたして、予算配慮も十分いたしてまいりたい。こういうように、一つの私の気持ちをそうした面に生かして青少年問題に取り組んでいくという気持ちを申し上げて、御理解をいただきたいと思うのでございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 それで、これは総理府が青少年の連帯感というような世論調査をした結果がこれに載っておりますが、いまの社会に不満を持っている人が六七%、しかし、そうでありながら社会に関心を持っている人は、地域社会に五%、国に対して四%、国際社会は三%、そういうように、不満がありながら社会には関心がない。そして自分の趣味に合った暮らしをするというのは五四%、その日その日をのんきに暮らしたい、これは一八・四%、これで七二・四%になります。それに反して国際社会のために献身的に生きるというのは三・八%。こういう非常に自分中心、夢も希望もなくて、世の中どうあろうともマイホーム主義と言いますか、こういう状態になっているわけであります。答弁は簡単でいいですけれども、政府が、青少年対策本部が求めている青年のビジョンというものは、やはりそういうのではなしに、社会のためにも貢献していこうと、そういうような点にあるのじゃないかと思うのですけれども、そういう点簡単にひとつお願いしたいと思います。

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(坪川信三君) おっしゃったとおりでございます。あの統計調査を見るにつけましても、ほんとうに憂うるべきものがあると思うのでございます。したがいまして、私どもといたしましては、さっき申しましたような気持ちから、彼らがほんとうに勇気をもって、一つの英知と良識をもって、いかに社会に奉仕すべきであるか、いわゆる自己本位というものを捨てまして、連帯感と使命感に満ちた青年の活動また青年の奉仕、こうした社会連帯意識と意欲の上に立っての青少年をつくってまいりたいということを私の最終目標に置きたいと考えております。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 それで大事なことは百の理論よりも何らかの、百里の道の一歩でもやはり前進をしていかなければいけないと思うのです。確かに青少年問題というのはどうすればいいかということは、これは非常にむずかしい問題で、私もこうすればいいという、そういうような別に名案があるわけではございませんが、たとえば選挙においても若人の投票率が非常に悪い。この調査によりますと、先ほど私申しましたように、いまの社会についてあきたらないというのが非常に多いわけです。その理由は何かということですね。その中でいろいろあるのですが、若者の意見が反映されない、これが三二・四%、それから正しいと思うことが通らない、そういうのが四七・七%。確かに私は若者の意見というものが反映されていないということが大きな問題ではないかと思うのです。  そこで、若者の意見を大いにおとなが尊重していかなければならぬ。お前たちは若者のくせに何を言っているんだ、これではいかぬと思う。そのためにはやはり国がそういう姿勢を示すべきではないかと思うのです。  それで各種の審議会等がございますね。たとえばNHKの番組審議会、あるいは各民間放送にも審議会等もある。その他いろいろの審議会があるわけでございますが、そういうような審議会等を見ますと非常にお年寄りが多いわけです。これは一例としてテレビ、ラジオの番組審議会等は、あまり忙がしくて番組なんかめったに見るひまのないような人がそういう委員になっている。そういうようなところに、非常に新しい感覚を持つ、青年の代表をどんどんどん採用していく。これは番組審議会を一例として私はあげたわけですけれども、ほかのそういういろいろな審議会、もちろん若い者にできない審議会もあるかもしれないですけれども、そういうところに青少年対策本部としても目をつけて、この審議会には二十代くらいの青年を、あるいは三十代くらいの青年をひとつ何人ぐらい入れてはどうか、そういうようなことを私はやっていくのも一つの突破口ではないか。私はそう思うのですが、その点どうですか。

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(坪川信三君) 全く同感でございます。  ほんとうに私はそうした立場で、いまの青少年審議会にも二十代の委員を三名置いております。また三十代の委員も三名置いております。こういうように彼らが連帯感を持ってともどもにいい仕事をやっていくんだという誇りと自覚を持たせたい、こういうような気持ち、もう一つは、私はやっぱり各来年の予算等には少し文部省等にもお願いし、財務当局にもお願いをしまして、この青年の家というような、サークル活動ができる、各いなかのほうにそういうような施設の場をもっとつくらなければならぬ。それからもう一つ、私は、いままでの青年の船というこの問題も、ほんとうにみずからの、われわれがつくった船だという気持ちを持つ意味において、単なる何でなくして、ひとつ七十億ほどかけまして青年の船をみずからつくっていきたい、こういうような予算的な希望もいま持っておりますので、ほんとうに連帯感に満ちた青少年をつくってまいりたい、こう考えております。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 ひとつ、青少年対策は非常にそういう重大なまたむずかしい問題でございますので、関係者の御努力を要望します。  それから、老人本対策部もやはり総理府につくるというように聞いておるわけでございますが、この予算書の中には、まだそういう老人対策本部の予算も入っておりませんが、これは大体いつから発足をして、その予算とか計画等はどうなっているのか、これは担当者の方でもいいと思うのですけれどもね。

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(坪川信三君) さっき申しましたように、二つの柱の今度は老人対策のほうでございますが、おかげさまで予算が成立いたしましたならば、すみやかなる機会に閣議にはかりまして、そして老人対策本部をつくりまして、総理府の中に部屋を設けまして、大体いまのところでは、そうした人員の問題も御理解を行管からもいただいておりますので、そうしたことで、ひとつ総理大臣が本部長、そして私と厚生大臣が副本部長ということで、またいまおっしゃったように、私はその老人問題対策の委員の中にも若い人もひとつ入れて、若い人が老人に対して真剣に取り組んでいくんだというような、若いはつらつとした時代的な英知を持ってくれる委員も、目下私は四、五日前から鋭意勉強いたしておるような次第でございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 それではその次に元号の問題について、ちょっとこれは予算とあまり関係ない問題かもしれませんが、最近、元号の問題が問題になっておりますが、新憲法のもとにおいていまだ制度化あるいは法制化されていないような諸問題を検討するために、公式制度連絡調査会議というものが設置をされたように私聞ておるわけでございますが、これはどういう問題を検討しておるのか、その点をひとつ簡単に御説明願いたいと思います。

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(坪川信三君) 塩出委員御指摘のごとく、公式制度連絡調査会議は、新憲法のもとにおいていまだ制度化されていない、または法制化されていないような、たとえば非常に重大な元号あるいはその他の事項について調査、審議を行なうため、昭和三十六年七月二十八日の閣議決定によって設けられました制度でございまして、総理府の私の主宰のもとにおいて各行政機関の職員をもって構成されており、会議は発足以来二十数次にわたりまして開催されまして、元号、あるいは国旗、国歌、国賓、国事行事等の委任、国葬等についての協議を重ねる制度でございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 いま元号については担当はどこなのか。そして元号をきめるのはどこがきめるのか。そういうような点をはっきりしておかないと、いざきめなければならぬという事態になったときに非常に困るのじゃないかと思うのでございますが、これはいまどこが担当で、だれがきめるようになっているのですかね、それは。

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(坪川信三君) 旧憲法下におきましては元号を制定するのは、御承知のとおり皇室典範令がありまして、そして登極令によって制定されて、閣議で決定するという行き方でございます。  新しい憲法のもとにおいてのこうした問題をきめということは、制度化していく場合のきめ方、また閣議によってきめていくというようなことで、それらに対するところの一つの方向づけを協議、審議するのが公式制度連絡会議であると私は考えておるのでございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 いま言ったようなそういう問題を早急に検討しなければいけないと、そういうことでいまやっておるわけですが、まだその結論は出ていない、そういう何らかの結論を出す方向にいま努力をしておると、そう判断していいわけですね。

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(坪川信三君) 元号の問題というのは私はこう考えておるのでございます。やはり非常に重要な厳粛な問題だと思います。こういうような厳粛な問題につきましては、私は一つの国民の合意といいますか、国民の総意がどうあるかというようなことも踏まえながら、これに取り組むべきではなかろうかと、こういうような気持ちを持っておる次第でございまして、国民の総意がどうあるかというようなことを静かにながめながら、注視しながら、これに厳粛な気持ちで真剣に取り組んでまいりたいと、こう考えておる私の心情だけ申し上げておきたいと思います。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 それでは次にもう時間もございませんので、コンピュータの問題について二、三、考え方をお尋ねしておきたいと思いますが、その前に、行政管理庁長官に今年度の予算の方針と申しますか、そういうものについてお尋ねをしておきたいと思うのでありますが、私たちも行政の合理化というのは、これは非常にますます機構が増大するにつれて、また社会も大きく変化しておりますので、そういう変化に適応する正しい行政のあり方、そういう点で行政管理庁のつとめは非常に重大だと思うのでありますが、今回の予算書をちょっと見せてもらいますと、行政監察力の増加、そういう項目がございます。いままで私たちいろいろ地方の行政監察局なんか行っていろいろ話を聞きますと、なかなか旅費が少ないためにすぐ飛んでいけないと。私は政府にいろいろ役所がございますけれども、行政管理庁というのは非常に庶民の立場に立つ役所である、そういう点でそういう旅費は十分やはり確保しなければいけない、そのように思っておったのでありますが、今回はこういう旅費の増額というのがあるわけですけれども、大体どの程度増額されたのか。これでもう、旅費がないから十分行くところに行けないんだとか、そういうようなことは絶対ないのかどうか。これは皆さんに聞いても、実際は第一線におる人に聞かなければわからぬ問題ですけれども、一応お聞きしておきたいと思います。

福田赳夫自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(福田赳夫君) 確かに、お話のような問題がないわけではなかったわけであります。政務次官が地方へ出張します、そういう際に、現地において方々かけ回るというような場合に、自動車がない、とても回りかねるとか、あるいは役所でも地方の出先といろいろ連絡をとる、そういう際の旅費をかなり切り詰めなければならぬとか、あるいは電話までよほど引き締めなければならぬ、そういうような状況があった由であります。  そこで、そういう事態に対しまして、これはもう国の大事な税を使うわけでありますから、行政管理庁のごときは率先してそれに協力をする、そういうかまえはとらなきゃならぬわけでございまするけれども、同時に、これから行政監察、この仕事は非常に大事になってきますので、どうしてもそういう非常に窮屈な点はこの際是正をしておく必要がある。かように存じまして、かなりの是正をいたしております。また、行政管理庁は国民と非常に接触する場面が多い。まあ政府全体の国民に対する苦情の窓口というような立場にもありますので、その窓口としての機能が十分に働くためには、行政相談員制度を充実する必要がある、こういうふうに存じまして、これもかなりの充実、九百十六人の相談員を増員をする、行政管理庁が増員の要求をしたものに対しまして、大蔵省も一人も削減をするということがないというようなことにしていただきまして、今度はかなりそういう面が各方面において実現をいたしておりますので、まず今日の情勢におきましては、行政管理庁の機能、特に監察の機能につきましては、十分自信が持てるのじゃあるまいか、さように考えております。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 それで、行政監察局が月報を出していますね、月報を。毎月出していますよ。あれはなかなか非常にわれわれも参考になるわけですけれども、あれは、行政管理庁の行政監察というのは国全体の問題ですから、全国会議員、あらゆるところへ配るべきじゃないかと思うんですね。ところが、あれは内閣委員のところしかこないわけです。われわれがそれをほしいときには、ちゃんと金を出して申し込めばくるわけです。私たちは別に金がどうのこうのというのじゃなく、それは私も出して買っておりますけれども、しかしやはり必要なものであるならば、われわれのところにはあまり必要のない、こんな厚いものがたくさんくるんですが、こんな薄っぺらな行政監察月報等は全国会議員に、これはたいした予算じゃないんですから、それをどんどんPRする。そうするとやはり行政監察結果というのが、あらゆる部門に私は反映されていくのじゃないかと思うんですけれども、これは私突然の質問でございますけれども、こういう点、どうですか。

福田赳夫自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(福田赳夫君) 行政監察月報に対して高い評価をしていただきまして感謝をいたします。ついては、来年から全議員にこれを配付するということにいたします。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 それから、いわゆる行政監理委員会が、先般全部メンバーを一新して出発をしたわけでございますが、これは専属の手足となって動く人があまりいないということを、私は昨年の予算委員会においてもそのことを要望したわけでありますが、そのときの答弁は、たしか行政管理庁全員が手足になって動く、そういうようなお話であったわけでありますが、確かに、それは行政管理庁の人全部が手足となって動くということ、それはそうかもしれませんが、やっぱり専属で動ける人をふやしていかなきゃいけないのじゃないかと思いますが、今年度の予算書を見ますと、人数があまりふえているようには私は思わないわけですけれども、専属の人というのは、もっとふやすべきじゃないかと思いますが、その点はどういうことになっていますか。

福田赳夫自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(福田赳夫君) 行政監理委員会は、これは政府部内の特殊な存在ではございますが、行政監理委員長は行政管理庁長官がこれに当たっておるわけであります。そういうごく特殊な機構でございますので、これは大事な職務をやっておるわけでございまするけれども、この委員会が独立の手足を持つということは、必ずしも妥当であるかどうか問題であろう、こういうふうに思うのです。行政監理委員会の長は行政管理庁長官でございますので、行政管理庁全体が行政監理委員会の手足である、こういうふうな御理解でしかるべきじゃあるまいか。また、これによって十分行政監理委員会としての能率をあげ得るのじゃあるまいか、さように考えます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 これは、実は私の考えとはちょっと違うところでございまして、これは行政管理庁自体の問題でございますので、そのあたりも行政監察をしていただいて、やはり行政監理委員会が十分な活躍ができるように、私は今後検討していただきたいと思います。これは時間もございませんので要望にとどめます。  それで、長官は特に土地問題とか物価問題について重点的にやっていくと、そのように、この市予算委員会でも答弁をされたわけでありますが、今年度は大体どういう方針でいくのか。今年度特にどういう点を行政監察をしていくのか。現在のところ、いわゆる土地と物価等の問題についてはどの程度進行しているのか。大体概略的なことでもいいですけれども、それだけ伺っておきたいと思います。

福田赳夫自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(福田赳夫君) ただいまお話がありましたように、行政管理庁としては、当面は監察の重点を、一つは土地の問題、一つは物価の問題、一つは環境の保全を含む公害の問題、この三つの点に特に重点を置いていきたい、こういうふうに考えております。  昭和四十八年度が始まっておるわけでございますが、この四十八年度の最初の数ヵ月は土地問題、特に住宅対策から見た土地問題に全庁の機能を総動員して取り組みたい、こういうふうに考えておるわけでありますが、なお物価対策、それから産業廃棄物に関する行政監察、それから国有林野事業に対する行政監察、それから日本国有鉄道監督行政についての監察等もあわせて行ないたいと、かように考えております。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 それでは、次にコンピュータの問題についてでございまするが、非常に各省あるいは地方自治体等におきましても、最近、コンピューターの使用状況またそれに対する予算の出し方、国の予算の比率の中に占める割合等もかなり急上昇しているように思うわけでございますが、そういう点、行政管理庁と自治省から、自治省のほうは地方自治体の使用状況、また行政管理庁としては各省の使用状況、そういうものをちょっと御説明願いたい。

平井廸郎行政管理庁行政管理局長

○政府委員(平井廸郎君) 国の行政機関におけるコンピュータの利用状況につきましては、先生ただいま御指摘のとおり、年々増加を続けておりまして、現在ではほとんどの省庁が導入、利用いたしております。  導入台数を申し上げますと、昭和四十七年度末におきまして二百五台でございまして、昭和四十八年度におきましては、さらに約二十台程度の増加が見込まれているわけでございます。  適用業務について申し上げますと、統計、科学技術計算などの集計計算業務につきましては、これはすでに一般的に行なわれておりまして、次第に各省固有の管理的業務に拡大利用がはかられつつあるという段階でございます。  次に予算について申し上げますと、昭和四十七年度の、いま申し上げました政府部内におけるコンピュータの運営経費の総額は百九十四億八百四十万円でございまして、そのうち、レンタル料が百二十五億九千二百万円となっております。四十六年度実績に比較いたしまして、総額で二九・六%の伸びを示しております。  なお、昭和四十八年度予算案における運用経費の総額は二百五十四億六千三百七十四万円でございまして、うちレンタル料は百四十一億一千三百七十五万円でございまして、運営経費の対四十七年度対比の伸び率は三一・二%ということになるわけでございます。

近藤隆之自治大臣官房審議官

○政府委員(近藤隆之君) 地方団体におきましてもコンピュータの採用は年々ふえてまいっておりまして、この一月一日で調査いたしましたところによりますと、都道府県におきましては、三十三都道府県が導入しておりまして、残る十四府県は民間に委託しております。行なっております業務は、自動車税につきましては全県がこれを行なっております。そのほか、事業税につきまして二十八県、そのほか、多いものといたしまして、人事給与関係あるいは造林、森林計画関係といったようなところでございます。  それから、市町村につきましては、導入しておりますのが二百八十市町村でございまして、それから民間に委託しておりますのが一千三百十四市町村、合計いたしまして、一千五百九十四の市町村がコンピュータを取り扱っておるという形になっております。行なっております業務の多いものといたしましては、税務関係、それから国民健康保険、国民年金の関係、それから住民登録の関係といったようなものが主でございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 それで、コンピュータの非常に効果的な使用、そういうような諸問題もいろいろあるわけでございますが、きょうはそういう問題ではなしに、コンピュータにどういうデータを入れるか、国民の立場から言いますと、どういうデータが一体入っているのか、われわれの知らない間にコンピュータにいろんな記録が入って、そうして、それが私たちの知らい間にいろいろな目的に使われはしないかと、そういう点のやはり心配があるわけでございます。こういうコンピュータができる前でありますと、人間のやることですから心配は少なかったわけでございますが、こういうように、コンピュータができますと、場合によっては、その人の前科、まあ私は前科はございませんけれども、もし犯罪歴なんというのが載ると、それが一生消えないとか、あるいはその人が選挙に行ったか行かないかというようなことをちゃんとコンピュータに入れておいて、投票してない人を全部調べ出して、そして、ある政党が選挙のときにそれを引っぱり出していくとか、それはたとえばの話ですよ、そういういろんな問題が、その気になれば入れることができるわけですね。そういう点の歯どめというのはあるのかどうか。たとえば警察庁においてはいろいろ指紋とか、そういうのをとるかもしれない。それぞれ省によって目的は違うと思うのですけれども、そういうものがある一つのりっぱな行政目的のために必要であるということで集められ、必要以上のものがコンピューターに入れられるということは非常に心配であり、いわゆるプライバシーが侵害されていくという危険もあると思うのですが、現在の法体系の中において、こういうコンピュータに入れるデータについては、こういうデータしか入れてはいけない、そういう歯どめがあるのかどうか、その点はどうなんですか。

平井廸郎行政管理庁行政管理局長

○政府委員(平井廸郎君) 先ほども申し上げましたように、各省庁におきましては、各省庁固有の管理業務についてコンピュータにデータを入れるという作業を行なっておりまして、確かに先生御指摘のような問題が今後発生するということは、おそれとしてはあろうかと思います。ただ、率直に申しますと、たとえば、ただいま御指摘のような犯歴につきましては、法務省においてコンピュータに入れているわけでございますけれども、これはコンピュータに入れるか、あるいはカードシステムにより保管するかという技術的な問題といたしましては、率直に申しますと、いずれにしても管理上の守秘義務という点に関連した問題でございまして、コンピュータに入れること自体が直ちに悪いというようなことでは私はないのじゃないかと思います。  そこで問題はむしろ、そういった形でコンピューターに入れられましたものが、コンピュータに無用の者がタッチしてそれを引き出し得るような形になるということに問題があろうかと思うのでございまして、そういう意味におきましては、コンピュータ関係要員の守秘義務なり、あるいは訓練なり、そういった点について、さらに慎重に検討する必要はあろうかというふうに考えます。さらに進みましては、全体としての個人のプライバシーの保護のための法制なり、あるいはコンピュータの技術的な面での改良なり、そういった問題も今後の問題として進めていかなければならぬのではないかと考えております。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 いま、コンピュータにいままで入れているのは行政的な必要から、いままでコンピュータでなしにいろいろ記録をとったりした、そういうようなものをそのままコンピュータに入れているということですから、コンピュータを使うか使わないかに違いはない。それは一応はそうは言えるわけですけれども、ところが御存じのように、コンピュータというのは非常にそういう事務能力が膨大でございますから、いままではそういうデータがあっても集めるのに非常にたいへんだ、けれども、そういうのがコンピュータに入れれば、そこからある一つの傾向を出すということは非常に容易になってくるわけですね。  そういう点で、私はいままでの方式でいいのかどうか。やはりコンピュータを導入できるような時代になった場合には、たとえば住民基本台帳の問題にしても、住民基本台帳とはこういうものを記録するということが自治省のほうできまっているわけですね、それをコンピューターに置きかえていくだけなんですけれども、しかし、はたしてそれがいまの時代でもいいのかどうか。たとえば基本台帳にいたしましても、こういう項目を基本台帳に記入できる、「その他」という点もあるわけですね、「その他」については何ら規定はない。「その他」も利用して何でも入れることができるということでね、そういう点で、私はいままでと違った新しい、そういうコンピュータに入れるべき項目についての一つの歯どめというものが私は必要ではないか。これは行政管理庁、そしてまた、地方自治体の問題については自治省のほうにおいても、非常に考えていかなければならない問題じゃないかと思うのです。  けれども、それが地方自治に対する中央からの圧力ということになっては困るわけであって、しかし何らかの、地方自治体においてもこういう項目を記入するのが、一部の人たちのかってにきめられるのではなくして、市会なりあるいは住民のやはり了解のもとに行なわれなければいけない、そういう点を私ははっきりさすべきではないかと思うのですが、その点どうですか。簡単にひとつ答弁をお願いいたします。

近藤隆之自治大臣官房審議官

○政府委員(近藤隆之君) 現在、住民記録を行なっておりますところの市町村は百六十五市町村ございまして、住民基本台帳法と施行令に登録事項が書いてあるわけでございますけれども、住民の氏名、生年月日、住所等の市町村の住民としての地位に関する基本的な事項、それから選挙人名簿登録の旨、国民健康保険や国民年金の被保険者の資格に関する事項、こういった住民行政に関する事項である個別事項、住民の福祉の増進に関する事項である民事事項、こういったものを記録しておるわけでございます。ただ、若干の団体におきまして、こういったもの以外に生活保護業務とか、税務事務といったようなほかのものを、便宜上一緒に記録しておるという団体があるわけでございます。こういったものにつきましては、これは個人の秘密と密接な関係にあるわけでございまして、したがいまして、その取り扱いは慎重を要するわけでございます。まあ、われわれコンピューターの関係の会合、講習会等を通じて、その取り扱いにつきまして慎重な配慮を絶えず要請しておるところでございます。  なお一方、御承知のように、地方公務員法あるいは地方税法によりまして、知り得た秘密を漏らしちゃいかぬという法律上の義務も、公務員についてはかかっているわけでございますが、それより一歩進んで、コンピュータに関するいろいろな秘密についての、何らかの立法措置を必要とするかどうかという問題でございますけれども、この問題につきましては、及ぼすところが非常に大きく、一地方団体でどうこうという問題でもございませんので、今後、政府内でも慎重に検討していきたいと考えております。

福田赳夫自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(福田赳夫君) いま、自治省のほうから地方公務員法のお話がありましたが、秘密の保護に関する法令としては、国家公務員法、があり、統計法第十四条の規定もあり、所得税法の第二百四十三条の規定もあり、それからさらに、刑法百三十四条の規定もあるわけです。一応これだけの歯どめがあるわけでございますが、問題はこれから、塩出さんお話のように、だんだんとコンピュータの活用というものが進行してくる。それに伴いまして、いわゆる個人コードという問題も検討される、こういうような時勢になるであろう、こういうふうに思うのです。個人コードまでいくということ、これはなかなかいろいろ問題がありまして、そうにわかに結論は出しがたい問題でありまするが、もし、かりにそこまでコンピュータ活用ということが進むということになれば、私は、これは在来の歯どめの諸立法のほかに、新たなる新しい立法措置、そういうものをよく検討してみなきゃならぬじゃないか、こんなような感じがいたしておるのであります。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 私は、やはりそういうプライバシーを守るための新たなる立法というのは、そういう将来ではなくして、早急にやるべきじゃないか、そのように思っております。  そこで、ちょっとお聞きしたいのでございますが、運輸省でのいわゆる車の登録のデータが、これが地方自治情報センターを通して地方自治体に流れているわけですね。私は、これは地方自治体が税金を集める上に車の登録の記録が必要であると、このこと自体は別に悪いとは思わないわけですけれども、しかし、そういうように一つの省の集まったデータというものが、ほかの省にあるいは地方自治体にかってに流されたのではこれは非常に困る。そういう点で、現在の運輸省の車の登録のデータが、地方自治情報センターを通じて地方自治体へ流れているという、この法律的な根拠というのはあるのですか。

平井廸郎行政管理庁行政管理局長

○政府委員(平井廸郎君) 道路運送車両法第二十二条というのがございまして、「何人も、運輸大臣に対し、登録事項その他の自動車登録ファイルに記録されている事項を証明した書面の交付を請求することができる。」ということになっておりまして、むしろ非常にオープンシステムでこの問題を考えてます。したがいまして、当然、市町村等の御要求があれば、それについて資料を差し出すことは当然のことであると考えます。

木村睦男自由民主党

○主査(木村睦男君) 塩出君、時間がだいぶ過ぎましたから……。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 じゃ、まとめて。  自分のデータがコンピュータに入っておる。そのデータが間違っておればこれは非常に困るわけですね。やはり間違いであるかどうかということをわれわれもチェックをし、間違であるならば、それを訂正をしてもらわなければいかぬ。あるいはまた、そういう点から、これはたしかぼくはイギリスであったと思うのでありますが、イギリスのコンピュータの使用状況というのは、台数等から見れば日本よりも少ないわけでありますが、そのイギリスにおいても、個人データ保護法案という法律が通過されたと聞いております。その法律の内容は、自分の入っておるデータを国民はいつでも請求できる、そうしてそのデータがもし間違っておったならば、それをいつでも訂正することができる、また、私のデータがどこのだれによって利用されたかということも、ちゃんと政府は記録をして、自分のデータがだれに使われたかということをいつでも請求できる、そういうようなことを認めた、それでかってな項目をコンピュータに入れることができない、そういうような個人データ保護法というものができておるわけでございますが、そういうものを早急に検討する必要がある。私はそう思うわけで、それに対する行政管理庁長官の見解を、先ほどもあったわけですけれども、あらためてお聞きしたい。それと、もう一つは、コンピュータの自由化というような問題で、いうなればコンピュータは日本の頭脳でございますので、そういう頭脳が、たとえばアメリカのIBMの機械に押えられる。しかもIBMはほとんど全部レンタルでございますので、どうしてもそういう点から、日本の頭脳をほかの国へとられたのではこれはいかぬわけですから、現在政府が使っておるコンピュータはほとんどが国産で、外国のコンピュータは数台と聞いておるわけですけれども、今後、やはりそういう日本の頭脳をほかにとられないという、そういう点において、コンピューターを自由化しても心配ないのかどうか、この二点について聞いておきたいと思います。

福田赳夫自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(福田赳夫君) まず第一に、コンピュータの活用と、個人の特に秘密、プライバシー、これを守る権利との関係、これはコンピュータをこれからさらに活用しなきゃならぬ、そういう時代になりまして、個人の秘密との競合関係が起こってくるというような時期になり、現行の法律では何とも規制し得ないというような事態になりますれば、当然、コンピュータ活用に伴うところの新たなる立法ということを考えなけりゃならぬ、かように考えます。特に個人コード、そういう時代になりますれば、なおさらそういう必要があるのじゃあるまいか、かように考えております。  なお、コンピュータの自由化の問題は、いま政府部内で検討されておりますが、これが自由化されるとされざるとにかかわらず、コンピュータは、お話しのようにわが国の頭脳である、コンピュータ産業は日本の頭脳産業である、そういう立場は、これは変わらないわけであります。そういう立場を堅持し、そしてわが国のコンピュータ産業、これがかりに自由化という事態になりましても、これが存立を脅かすというようなことのないように、慎重な対策を十分整えた上でこれに臨まなければならぬのじゃないか、さように考えております。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 最後に一つだけ。いわゆる国民総背番号制ですね、統一個人コード、これは私は、そういうようにすれば非常に便利な点もあるかもしれませんけれども、やはり各省統一のような、そういうことはやるべきではない。行政管理庁も国民の反対があるために、このいわゆる国民総背番号制と申しますか、統一個人コードについては、これはもうストップしたと、私はそう判断しているわけですが、その点はどうですか。

福田赳夫自由民主党行政管理庁長官

○国務大臣(福田赳夫君) 統一背番号制度につきましては、北欧四ヵ国が大体そういう制度を使っておる。しかし、その他の国におきましては、検討しておる国もありますが、その行き方というものを部分的に採用しておるという国も出てきているわけであります。つまり、アメリカ、カナダなんかで、社会保険という分野におきまして、統一というか、一部背番号というか、そういうような形のものを使っておりますが、その辺は、あるいはこれはわが国におきましても検討すべき問題でもあるまいかと、そんなふうに考えておりますが、北欧三国がやっておるような広範な、いわゆる統一国民コードというようなものにつきましては、これは問題も多々あるだろうと思うのです。まあ国民のコンセンサスが熟すればということを考えてみるわけでありまするが、そう急ぐ問題じゃない。世界の大勢、国民コンセンサスの流れ、そういうものをよく見た上、結論を得べきものだと、かように考えております。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 開発庁長官にお尋ねします。  復帰後の沖繩は、もうあまりにも問題が多過ぎまして、結論的に申し上げますと、沖繩県民の生命、財産、人権を侵害するような、あるいは抑圧するようなもろもろの問題が続出いたしておる。この問題と対決していくため、もう昼夜を分かたないあわただしさである。このような状況がひんぴんとあるということ自体が非常に不自然であり、いけないことだと思うのですが、それは何に原因するんだと長官お考えでしょうか。

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(坪川信三君) 喜屋武先生御指摘になりました問題でございますが、やはり二十七年間異民族のもとにおいて施政が行なわれていたことからくる本土との制度の切りかえが、復帰十一ヵ月を経過いたしておりますけれども、そうした点において、やはり二十七年間の、いま申しましたようなお気の毒な時代であって、そして、おかげで復帰いたしましたが、まだ復帰後十一ヵ月というようなことからくる、沖繩開発計画の上においても沖繩県政を執行する場合においても、いろいろの問題点が出てまいってくるということは、まことに遺憾でもございますが、こうした問題点をば早期に解決いたしまして、正常化された、平常化された本土同様の自治行政が、すみやかに円滑のうちに進むということを目標に置きまして、開発長官としては鋭意努力をいたしてまいりたいと考えておりますが、結論を申し上げますならば、沖繩本島の一%以上を占めている基地という問題があらゆる点に大きな影響を与えているのではなかろうか、こういうことを私は痛感いたしておる次第であります。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 早期に解決しなければいけない問題の一つ、しかも、あすではおそい、きょう、いまでも解決しなければいけない、その降りかかっておる問題の一つに、米軍の軍港湾労働者の解雇の問題をめぐって、いま沖繩が非常に大騒ぎをしておる。一千八十四人の軍港湾労働者が三月三十日付で解雇された。路頭に迷うておる。この問題についてひとつお聞きしたいことは、米軍請負業の雇用員、これはもとの旧四種、第四種といっておりましたが、これは当然労働基準法の適用を受けるべきだと思うが、どうでしょうか。

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(坪川信三君) いま御指摘になりました点の重要性も私は十分把握いたしておるような次第でございますので、労働省が中心となっていただきまして、この問題に対する各省連絡会議を開いていただいて、いろいろの面から協議を願っておりますので、そうした具体的な問題については政府委員から答弁させます。

中原晁労働省職業安定局審議官

○政府委員(中原晁君) 御指摘のとおり、労働基準法は適用になっております。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 そうしますと、この問題のいきさつを御存じだと思いますが、この千八十四人の解雇は、その適用のもとにこれが解雇されておるとお思いですか、あるいは違法だと、どちらなんでしょうか。

中原晁労働省職業安定局審議官

○政府委員(中原晁君) 基準法が適用になりますので、当然基準法に定められておりますところの解雇予告、あるいはこれができない場合には、あるいは不足の場合に、解雇予告手当というものの支給が必要になろうかと思います。これにつきましては、三月の十日に解雇予告がされましたので、不足の九日分につきまして、解雇予告手当を出す必要があるということで指示しておるわけでございます。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 いま、三月十日に予告がなされたと、こうおっしゃいましたが、三月十日に予告をして、三月末で解雇するのが正式の手続なんですか。

中原晁労働省職業安定局審議官

○政府委員(中原晁君) 基準法の二十条によりますと、解雇予告をしない場合、あるいはしても日数が足りない場合には、その足りない分につきまして、一ヵ月の給与を日割りにしました分を解雇予告手当として払えばよろしい、こういうことになっております。したがいまして、三月の十日でございますので、九日分日数が足りませんので、これを支払えば違法とはならないわけでございまして、この九日分につきまして支払う必要があるということを指示しておるわけでございます。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 いや、正式の手続は、いわゆる通告は三十日前じゃありませんか。

中原晁労働省職業安定局審議官

○政府委員(中原晁君) 御指摘のとおり、三十日前に予告をしなければならないわけでございますが、三十日前に予告をしない場合には、三十日分以上の平均賃金を支払わなければならない、こういうことになっておるわけでございます。現在、この九日分につきましては銀行に預託してある、こういうふうに聞いております。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 これはどう考えてみましても、成規の手続をとって納得のいく形で処理されたものではない。このことは十分お認めになると思いますが、そこで、この問題をめぐって、第四種雇用問題対策連絡会議ですか、が進められてきた。ところがそれまでは、この第四種雇用者を一体どこが責任を持ってどうするかという、その責任の所在が明確でなかったところにも問題があったわけなんですが、おくればせながら、その問題をめぐって対策連絡会議が進められておる。そうして、その合同会議の中でこの問題が話し合われてきておると思いますが、その進展状況を、労働省、防衛施設庁、外務省、運輸省、開発庁、この順序でひとつその問題をめぐって、いまどのようにその問題と取り組んでおられるのか、また話し合いを進めてこられたか、それをお聞きしたい。

中原晁労働省職業安定局審議官

○政府委員(中原晁君) 各省にまたがる面もございますが、私から労働省の部面と、それから若干各省に共通する面と申し上げたいと思いますが、御指摘のように、二十九日に関係各省の対策連絡会議を設けまして、その日に直ちに第一回の会議を開催したわけでございます。  出席しましたのは、労働省のほかに、防衛施設庁、沖繩開発庁、運輸省、外務省等の局長クラスが出席しておりましたけれども、この会議におきまして、これは非常に緊急な事態だということで、まず第一に、何ぶんにも現地が大事でありますので、第一点としましては、関係労使の間で円満な話し合いが進められますように、沖繩の知事さんに要請、依頼をしましょう、こういうことがきまりました。それから第二点としましては、國場組に対しまして、企業内での配置転換につとめまして、できる限り解雇者を最小限にとどめることを要請しよう、それから第三点としましては、万一離職した場合には、その方々の再就職を強力に進める、こういうこと。それから第四点としましては、現地にも副知事さんを本部長とするところの県、関係省庁の出先機関により構成する港湾離職者問題対策本部を設置する、そういうようなことをきめましたほか、運輸省、外務省におきましても所要の措置を講ずる。こういうようなことに基づきまして、直ちに屋良知事に対しましてもその旨を要請いたしまして御了承を得まして、米軍、國場組との折衝をはじめ、具体化するために努力を続けております。  しかしながら、港湾労働者の解雇は、いまいろいろ問題になっておりますけれども、すでに事実上は離職状態にあるわけでございます。現在、沖繩県関係労組からは、次の受け入れ業者がきまるまでの間、暫定的に米軍の直接雇用、こういうような強力な要請も参っております。  実は、この第二回の会議をきのうの夕方開きまして、先ほど申し上げました関係各省の方に労働省にお集まりいただきまして、その協議、主として情報交換でございましたが、その際に、現地の全軍労の委員長、書記長、それから本土の全港湾の副委員長、書記長、こういう方にもおいでいただきまして、つぶさに御要望、実情等も聞いたわけでございます。こういうことで、きのうは結論を得るまでに至りませんでしたけれども、来週は、さらにこの問題につきまして鋭意詰めまして、この方々の問題に対しまして、さらに問題を煮詰めていきたい、かように思っておるわけであります。

松崎鎮一郎防衛施設庁労務部長

○政府委員(松崎鎮一郎君) お答えいたします。  私ども防衛施設庁としまして、先ほど労働省のほうから御説明がありました対策連絡会議、二十九日に開かれましたときにきまりました、國揚組の港湾支部従業員のうち、このいまの國場組の解雇とは直接関連がないわけでございますが、たまたま沖繩復帰に伴いまして、特別な給付金を支給することになっている分について申請を行なっている者がございます。それに対する支給事務の促進をはかって、まあ若干の生活のつなぎ資金のかてにもなるだろうという意味で促進をはかりまして、直ちに現地の沖繩県庁のほうでいま支払い事務を進めておりますが、その促進をはかりました結果、同日夕方までに國場組のほうに一括支払いを終わりました。

大河原良雄外務省アメリカ局長

○政府委員(大河原良雄君) ただいま労働省から御説明ありましたように、対策連絡会議、これがすでに二回持たれたわけでございますけれども、この問題につきまして国内的な取り組みの方針が固まり次第、外務省といたしまして、必要に応じ米側と接触、連絡をはかるというふうに考えているわけでございます。

高橋全吉運輸省港湾局参事官

○説明員(高橋全吉君) 運輸省といたしましては、二十九日の対策連絡会議の直後、現地沖繩総合事務局の運輸部が担当しております港湾運送事業の申請者として、國場組につきましての指示を与えましたところ、二日に運輸部長が國場組の代表者を招きまして、そして現在申請しております事案についていろいろ聞きただしておりますが、その際に、部長からは、当面の混乱を避ける意味で、同一経営者でございます、たとえば沖繩通運等に関係労働者の配置がえをするように努力をしてくれという一つの要請をいたしました。それと同時に、現在出ておりますこの申請事案につきまして、國場組の今後の経営の見通しはどうなのかというようなことを聞いておりますが、非常に困難である、こういうふうな意向を表明したと、こういうことでございます。

岡田純夫沖繩開発庁総務局長

○政府委員(岡田純夫君) ただいま労働省のほうから御説明がありましたように、現地におきまして、県副知事を長とする港湾労働者離職問題対策本部ができておりますが、それに沖繩の総合事務局長を参加させることにいたしておりまして、具体的には次長、総務部の担当課長、それと、ただいまもお話のありました運輸部長が、いわゆるレギュラーメンバーとして参加し、積極的に解決に向かって協力いたしておるわけでございます。  なお、沖繩開発庁のほうとしましては、総合事務局からの情報を絶えずつかみまして、また、かたがた労働省とも緊密な連絡をとりまして、解決に協力してまいりたい、努力してまいりたいというふうに考えております。  なお、國場組等の最高責任者に対しまして、私からも、特に企業内の配置転換等についてできるだけ進めるように要請をいたしまして、そのような方向で努力するというふうなことばも得ております。  大体そういうことでございます。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 この國場組との契約条件は九月末までとなっておると聞いておりますが、そうすると、九月末までは契約がなされておるのに、途中で一方的に破棄するということは、これは許されていいかどうかということなんですが、労働省、どうですか。

中原晁労働省職業安定局審議官

○政府委員(中原晁君) これにつきましては、確かに御指摘のとおり九月末ということになっておりますが、いま契約状況も洗いますけれども、特定の場合には九月にならない場合でも解約できる、こういうような条項がありまして、それに基づいて解約されたと、こういうように聞いておるわけでございます。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 この問題も、いまおっしゃることを聞きますと、なるほどそういうこともあったかなあと、こう思うわけですが、しかし、この軍港湾労組としましては、全員解雇は無効である、こういう前提に立って提訴を準備しているということも聞いております。そういうことも十分含んでもらって、これが円満に解決されるように、またこの労働者が救われますように、ひとつ誠意をもって当たってもらいたいことを強く要望、希望しておきます。  なお、國場組としは、いまの時点では何か、よりを戻す意思がないようにも聞いておりますが、そこで、よりを戻すことができれば幸いでありますが、それが不可能という場合には、それぞれまた問題はどのような形で進展するかは予測もできませんけれども、新たな業者が選定されるまで軍港湾従業員を米軍の直接雇用とせよと、こういう強い要望がありますが、これは施設庁ですかな、このことに対してどうでしょうか。

松崎鎮一郎防衛施設庁労務部長

○政府委員(松崎鎮一郎君) 防衛施設庁の職分といたしましては、地位協定等の規定によりまして、いわゆる間接雇用の業務を実施しておりますので、ちょっとお答えしにくいかと思います。

中原晁労働省職業安定局審議官

○政府委員(中原晁君) 直接雇用の問題につきましては、各省にまたがる問題が多いわけでございますが、現地の宮里副知事、それから前田部長等も、ともかくつなぎの間は、少なくとも困っているのだから、直接雇用で米軍にお願いしたいということでいっておられるわけでございます。私どもとしましては、いまのところ一応この体制をバックアップすることで進めております。ただし、直接雇用につきましても、いろいろ労働者の保護等につきましても問題もありますので、そういう点につきまして、きのうも夜おそくまで検討いたしまして、現地の労働組合代表の意見も聞いたところでございます。来週また、この第三回目の会合をやることになっておりまして、そういう進め方、それから問題点があるならば問題点、こういうことを検討することになっておりますが、いずれにしましても、先ほどから喜屋武先生のお話が出ましたように、事は千名の労働者の生活にかかわることでございますので、政府としましては各省関係するところ多いのでございますが、一丸となりまして強力に進めたい、かように存じております。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 この問題は、先ほど申し上げましたように、あすではおそいという、きょうの問題、ただいまの問題であるという、もう路頭に迷うておるわけなんでせすから、ひとつ真剣に、一刻も早くこれが解決できますように。現地でもそれなりに非常に心配して取り組んでおるようですが、その代表もおとといですか、委員長も上京しておられるので、その代表とも会って一生懸命に話し合っておられるということをいまお聞きしまして、少しほっとはいたしておりますが、現地の在日米陸軍司令官ですか、メイプルスさんも、前向きでいまの点を検討するということを、宮里副知事に前向きで検討するということを言っておられるようですので、どうかひとつそれを積極的に打解の方向に持っていけるように、一そうの努力を要望したいということを強く私からも要望いたしておきます。  そこで次に、これも労働省に関係すると思いますが、新たな請負業者の選定を急ぐ、こういうことについてはどうなんでしょうか。

中原晁労働省職業安定局審議官

○政府委員(中原晁君) 先ほど先生からも御指摘ありましたように、米軍の直接雇用ということでつなぎはやっていくわけでございますが、これはそういうことで長くやっていくことはいいか悪いかとなりますとかなり問題もございますので、なるべく早い機会に新しい請負業者に橋渡しをするというようなことが必要かと思います。  しかし、これはいろいろ最近の業務量の問題、それから契約条項の問題等もありますので、すぐおいそれと見つかるかどうか、かなり私どもも危惧しておりますけれども、いずれにしましても、米軍の直接雇用ということ、これもかなり問題がある上に、これがつなぎということでありますので、長期的にはやはりいままでの國場組にかわって、こういう労働者の方々の何といいますか、生活、職場、これを確保していただく請負業者の方に話をつけていかねばならないと思いますので、これにつきましても全力をふるって、各省十分協力いたしまして進めてまいりたいと思っております。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 その場合、米軍と業者の契約内容の改善、これをどうしても再点検をして、今後そういったことの起こらぬような、十分なる配慮をする必要があると思うのであります。たとえば港湾運送事業法に基づく一般免許制を採用させる、それから基準料金が定められてはいない最低入札制の廃止、それから軍港荷役、今度の事の起こりも、荷役が少なくなったからもう要らないから解雇するという、こういう一方的な切り捨てでありますが、こういうことも、民間荷役業務を取り扱うという両様のかまえ、軍の荷物が少なくなったら今度は民にも、こういう両様のかまえをしていくということが、私はこの労働者を安定させるゆえんであると、こう思うのですが、いかがでしょうか。

高橋全吉運輸省港湾局参事官

○説明員(高橋全吉君) お答えいたします。  いま先生のおっしゃいました米軍の貨物を扱います港湾運送事業者につきましては、現在港湾運送事業法がございますが、港湾運送事業法の免許を持っている事業者でなければ扱うことはできません。  そこで國揚組のことをちょっと申し上げますと、國揚組は、沖繩法の港湾運送事業法によりまして、その沖繩の法律の第四条に、米国政府と正式の契約をした港湾運送事業者は、これは港湾運送事業法を適用しない、こういう条文がございました。それを、復帰に伴いまして運輸省の政令でそのまま適用することにしましたので、國場組は港湾運送事業法の適用はございませんでした。そのためにこういう問題が起こりまして、今後、復帰後でございますので、沖繩におきましても内地におきましても同じでございますけれども、米軍の貨物の港湾運送を、港湾における貨物の取り扱いをする事業者は、港湾運送事業の免許を受けなければいけない、こういうことになりますので、当然、いま先生御指摘のような御心配はないと思います。  したがいまして料金も、日本の国内の荷物を扱うと同じような一定の料金の認可をしておりますので、その料金が適用されます。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 この第四種雇用員の身分を保障せよ、生活を安定せよというこの要望は、ずっと復帰前からの一貫した要望で、復帰後はそれが早目に解決されると、こういう期待もあったわけですが、このような状態にまで持ち込んでおるわけです。そこで、この駐留軍関係離職者等臨時措置法ですが、このいわゆる離対法を適用して、第四種雇用員の身分、生活をそれこそ完全に保障するという、こういうことについてはどうでしょうか。

中原晁労働省職業安定局審議官

○政府委員(中原晁君) いわゆる沖繩国会のときに、駐留軍離職者の法律でカバーできない沖繩関係の離職者、たとえばたばこの、民営から今度は専売公社に移るというような人、その他の人等含めまして、復帰に伴ってそういう失職する人のために、たとえ駐留軍の離職者の法律の適用を受けなくても、ほぼそれと同じ内容の手厚い援護措置を三年間やる制度を沖繩振興開発法の中に設けまして、いわゆる沖繩手帳と申します、沖繩手帳という有効期間三年の制度をつくりまして、この旧四種労働者の方々につきましては、万一離職した場合にはその法律に基づきまして保護を講じている、こういうことでございます。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 一つお聞きしますが、この離対法の有効期間はいつまでですかね。

中原晁労働省職業安定局審議官

○政府委員(中原晁君) ことしの五月の十七日まででございます。——ちょっと失礼しました。五月十七日でございますが、現在この法案審議中で、衆議院はすでに通っておりまして、それが参議院でこれから審議されますけれども、これが通りますると五年延長、こういうことに相なっております。現在は五月十七日までです。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 そうすると、その一部改正の中で第四種が、この雇用員も離対法を適用されると、こういうことになっておりますか、どうですか。

中原晁労働省職業安定局審議官

○政府委員(中原晁君) 沖繩振興開発特別措置法の中で旧四種労働者の保護規定、援護規定があるわけでございますので、この駐留軍の離対法のほうではなくて、沖繩振興開発法の中に第六章としまして、こういう旧四種労働者を含むところの労働者につきまして、三年間の手厚い職業援護措置が講ぜられると、こういうことになっておるわけであります。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 そうしますと、まあ災いをもって福と転ずるということもありますが、今日までの非常に不安定な身分、みじめな立場に置かれておったこの種労働者が今後は救われていくと、こう見てとっていいのですね。

中原晁労働省職業安定局審議官

○政府委員(中原晁君) 私どもといたしましては、駐留軍の法律の適用を受ける方、それから振興開発法の適用を受ける方、その他受けない方、これを含めまして、職業安定機関、その他関係各省庁、また民間の雇用主の御協力もいただきまして、全力をふるってその就職の再あっせん、あるいは職業訓練等に励んでいるわけでございまして、今後とも一そうそういう点は強化してまいりたいと、かように存じます。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 沖繩に起こるもろもろの問題は、距離的にも遠い、それから施政権者が別であったといういろんな悪条件もありまして、従来非常に不利な立場に、谷間に追いやられる、こういったことがあまりにも多かった。そうして問題解決にあまりにも時をかし過ぎた、こういうことが一貫して言えますので、ひとつ今後は打てば響く、いわゆる先取りして沖繩問題を解決してやるんだと、こういう前向きの姿勢で、しかもただいま質問しているこの問題は、これは深刻な問題の一つでありますが、これを一つの発端として、今後沖繩問題解決には前向きで先取りをしていくんだと、こういう意欲で取り組んでもらいたい。そうして、この関係者も約八千人の数にのぼるようですが、そういう数、そして家族を含めて路頭に迷うということを考えた場合に、これはもうわれわれとしてはじっとしておれない。こういう気持ちを絶えずひとつ吸い上げてもらって問題解決に当たってもらいたい、こう思いますが、長官いかがですか。

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(坪川信三君) 軍港湾労務者の解雇問題、非常に重要な問題でもございます。ほんとうに死活に関する重要な問題でもございますので、政府といたしましては、先ほどからそれぞれの官庁の責任担当行政官が申しましたような立場で、それぞれ真摯に、真剣に取り組んでおるような次第でございます。沖繩開発庁の責任者といたしましても、私はいま御指摘になりましたごとく、こうした重要な問題、またすべての問題を含めまして、積極的に御期待に沿うよう最善の努力をいたしたいと、こう決意を新たにいたしておる次第でございます。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 それでは、次に問題を進めます。  次は、やはり関連のあります基地労働者に対する給料の遅払い問題、軍雇用者の給料遅払いの問題、この遅払いの問題につきましても、この問題につきましてもたびたび取り上げてきたわけですが、もう復帰後十ヵ月にもなっている。通算七十日の遅払いだと訴えておる。そうして、軍警備労組が施設庁と県を相手に提訴をするんだと、全軍労がすわり込みの抗議をやっておる最中であります。さる四日は全軍労の代表が上京しておるので、その実情についてはもう十分御存じだと思いますので申し上げませんが、さらに八日、あしたは県議会代表が議会で全会一致で決議して、この問題をひっさげて上京するという連絡も受けておるわけなんです。  これは、その労働者の立場からして当然の権利の要求であるわけなんですが、一体労働基準法の第二十四条二項は何とうたってありますか。ひとつ、これは労働省ですか。

中原晁労働省職業安定局審議官

○政府委員(中原晁君) 労働基準法第二十四条の二項でございますが、「賃金は、毎月一回以上、一定の期日を定めて支払わなければならない。」こういうように書いてございます。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 そうすると、「一定の期日」は何日になっておりますか。

松崎鎮一郎防衛施設庁労務部長

○政府委員(松崎鎮一郎君) この問題まことに遺憾でございますので、沖繩県庁を中心にいたしまして、関係者総力をあげてこれの改善に現在つとめておる状況でございますが、ただいまの状況を申し上げますと、本土は大体、本土のいわゆる基本労務契約関係の従業員でございますが、それの標準的な支給日は翌月の十日に大体なっております。沖繩の場合、これが若干おくれた日取りになっておりまして、それを何とか本土並みにしたいということを考えておりますが、ただいまのところ、四月支払い分といいますか、三月稼働分は十三日、四月以降の稼働分については毎月十二日にしたいということで、いま新聞公示等の手続が行なわれております。なお、本土並みの毎月十日を支給日とするようには引き続きまして総力をあげて進めるつもりでございます。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 この問題をひっさげて、先般施設庁の鶴崎次長ですか、沖繩へ行かれましたね。きょう見えておりませんので、そこでの話し合いの内容を具体的にお聞きしたかったのですが、よろしいでしょうか。

松崎鎮一郎防衛施設庁労務部長

○政府委員(松崎鎮一郎君) いまおっしゃいました私どもの鶴崎次長と私一緒に同行いたしましたので、そのときの状況を要約して申し上げますと、全軍労という労働組合と警備員の労働組合と現地には二つございますが、それらの二つの組合とそれぞれお話し合いをしました。  それでいま、いわば国側といいますか、施設庁としてどういうことをやっているかという状況につきましては、各神奈川県その他の、他の都道府県から練達の人をいままでに延べ約六百人近く応援に出しておること、それから施設庁はもちろん労務部関係の職員をやはり延べ五百九十人日ぐらい、応援指導と申しますか、そういった形で出しております。それから、なかなかそれでも思うようにまいりませんので、アルバイトと申しますか、賃金支払いの職員を四十人現地の労務管理事務所に投入するような予算を県庁に流しましたこと、それから現地の沖繩県と現地の米軍との、この支払い事務改善のための検討委員会が行なわれているということですね。それで、これには私どもの施設局の出先に労務連絡室というのがございますので、その職員も参加させまして鋭意検討し、関係のコンピュータ会社とか、あるいは関係の支払いの銀行、そういった人たちも含めてやっております。  それで県庁のほうにも、屋良知事にお会いいたしまして、何とかこの支払い事務がもう少し促進といいますか、改善促進ができるように、私どもとしてはできるだけのことは協力いたしますので、県庁においてぜひもう一段の御努力を願いたい旨申し上げまして、屋良知事も十分その努力はしているわけで、これを早急に改善したいという旨の御返事を得ております。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 いまアルバイトを五、六十名ふやすとおっしゃったのですかね。

松崎鎮一郎防衛施設庁労務部長

○政府委員(松崎鎮一郎君) 昨年の十二月から四十人分の予算を組んでおります。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 労務管理事務所の増設についてはどうお考えですか。

松崎鎮一郎防衛施設庁労務部長

○政府委員(松崎鎮一郎君) 先ほど若干はしょりましたが、沖繩県知事とのお話し合いのときにもその話は申し上げまして、いま現在二ヵ所ございます労管の増設について、施設庁側としては予算の用意もございますから、昨年から協議しております具体的な増設先といいますか、場所、機構とか、そういったものについて、いつごろ結論をお出しになるかというようなお話を申し上げまして、県のほうも、それについては早急にこちらに回答を出すようになっております。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 この事務所の増設は、神奈川県と比較した場合に、神奈川県は一万四千に対して四ヵ所というのでしょう。沖繩は一万九千に対して二ヵ所。その割りからするならば、沖繩は五ヵ所置いても数からいうと多くはない。ところが、沖繩は本土にはないコンピュータがあるので、その面で補いがつくわけですが、ところが、それにしても私は二ヵ所ではおっつかない、ふやすべきである、こういう考え方に立っていま要望しておるわけですがね。そうすると、この増設の時期はいつなのか、そのことを教えてください。

松崎鎮一郎防衛施設庁労務部長

○政府委員(松崎鎮一郎君) 先ほど申し上げましたように、県のほうの検討が終わり次第、早急に増設が一ヵ所できると思います。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 この問題は、いろいろ実態を聞くにつれて、そう簡単に、きょうにもあすにもすぐ解決できるというなまやさしい問題ではないと思う、私は。そこで、どうしても今後も起こることが予想されるわけですが、それを思いますときに、どうしても今後の問題をいろいろと話し合っていく場を持つ必要があると、こう思うのです。  そこで私は、四者協議会といいますか、名前は別としまして、施設庁、それから現地米軍、県側、そして労組代表、これを、四者を一緒にした協議体を私は設置する必要があると思いますが、どうでしょうか。

松崎鎮一郎防衛施設庁労務部長

○政府委員(松崎鎮一郎君) 御趣旨のようなことで三月から、従来もやっておりましたが、三月から形をつくりまして、いまの沖繩県、現地米軍、それから私どもの出先の者、それで協議会をつくってやっておるわけでございます。労働組合のほうとは、県庁なり私どものほうがその話し合いをやっておるわけであります。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 その問題も、一日も早く軌道に乗せてもらわなければ、また連鎖反応でいろんな問題が起こってくることも十分予想されますので、この遅払い問題に対しましても、ぜひひとつ全力投球をして、一刻も早く軌道に乗せてもらいたいということを強く要望しておきます。  次に土地問題。本土資本による土地の買い占めの状況、これはもう日本列島改造論をめぐって、本土においてもこの土地の買い占め、地価の暴騰、たいへんなことになっておることはもういまさら申し上げるまでもありませんが、いわば沖繩はその濃縮した、いわゆる海洋博もかてて加えてですね、日本列島改造計画の沖繩は濃縮版だということもいわれているくらいである。そこで、本土資本による沖繩での土地買い占めの実態をどのように把握しておられるか、調査しておられるか、開発庁にお聞きしたい。

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(坪川信三君) たびたびお答え申し上げておる次第でございますが、御指摘のごとく、非常に沖繩の開発の上においての重要なる土地問題の現実というものは、ほんとうに憂慮にたえない事実であります。  過般の予算委員会のときにも申しましたように、売買がされましたもの、また、うわさされたもの、また近い将来にそうした売買が行なわれるもの等を見ますと、大体八十万平米というような大きい土地にまたがっておるような次第でございまして、売買が確実と判断された土地は、その調査対象の地域の面積に対して三・一八%も占めているような次第でありますとともに、沖繩県の総面積から見ますと約二・四八%に及んでおるというような実情でございます。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 基地が占める面積、そして本土資本によってさらに買い占められた面積、全く沖繩の土地は蚕食されつつある状態であるわけなんです。復帰前後、特にそういった土地買い占めの胎動が激しかったわけですが、その背景は一体何であるか、どこにあったと思っておられるわけですか。

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(坪川信三君) たいへん失礼でございますが、さっき八十万平米と言いましたが、八千万平米でございますので訂正申し上げておきたいと思います。  そうした問題のおもに占めている実態を見ますときに、レジャーというような立場からくるゴルフの問題、あるいはホテルの問題、あるいは観光施設というようなものが大部分を占めておるとともに、やはり投機的な土地売買が非常に大きく占めておるということを思いますときに、土地対策に対するところの問題はほんとうに重要な課題として取り組まなければなりませんが、もう一つ重要な問題は、こうした過去の二十七年の不幸な歴史を思いますときに、土地の調査というものが、戦争によって地形が変形いたしましたり、あるいは土地の持ち主、そうしたものの調査のいわゆる帳簿が紛失しておったりというようなこと、地形の変動等からくる所有者の判定が困難になってきておるというような、これが一つの私はやはり隘路になっておると、こう考えております。  御承知のとおりに、政府といたしましては、昨年度から鋭意土地の調査を急いでおりまして、少なくとも本年度中には完了せしめたいと思いますが、とても四十八年度をもって完了するということも困難のような事態も、過般現地へ参りましたとき痛感いたしておりますので、これの帳簿上の作成と整備を急ぐ。たとえば基地が返還になりましても、いわゆる民間の地主の方々の所有地域が判定してないということで、昨今になってもまだ地代が払われていないというような不幸を思いますときに、いろいろな問題点がございますので、こうした点をもっとしっかりとした行政面の指導等、開発庁といたしましてもこの問題と真剣に取り組んでまいりたいと、こう考えております。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 投機的な買い占めが多いとおっしゃったが、具体的な例を持っておられますか。

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(坪川信三君) 具体的な問題でございますので、政府委員から答弁させます。

岡田純夫沖繩開発庁総務局長

○政府委員(岡田純夫君) 具体的なお答えということになるかどうかでございますが、先ほどの、土地の買い占めが大臣の言われたような点もございますのと、それが地価に影響をいたしております。したがいまして、総合事務局あるいは関係の地元銀行あたりから地価の値上がり状況等を聴取いたしておりますが、たとえば、これはたとえばでございますが、沖繩銀行あたりで調査いたしましたところでは、北部で月に七・八%、中部で一七・六%、那覇地域で四・四%、それから南部地域で一八・四%というふうな月当りの伸びの状況を示しておる。その他、琉球銀行でございますとか、あるいは沖繩金融公庫が資本の繰り入れをいたしますために、関係資産について取得時期と最近の地価とを比較いたしましたもの、そういうふうなものを勘案いたしまして、全体に支障を及ぼさないように、先ほど大臣が言われましたように、今後の土地制度等に反映させますように、関係方面とも御相談しながら進めておる、かような状況でございます。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 沖繩の土地買い占めの問題の特異性といいますか、時間もありませんので、かいつまんで申し上げたいのですが、まず、その土地の買い主の名義があいまいであるということですね。ごまかしがある。表面にあらわれておる名前と、金の出し主と別であるといったような、こういった名義があいまいである。第二点は、使用目的が明確でない。何に使うかということが明確でない。第三点は、おっしゃった投機。たいへんなことを最近私聞いております。買い占めた土地が、まだ使用もしないのに次にまた転売をして、三億円の利潤を占めておるという話も聞いております。そうして何とうそぶいておるかというと、沖繩の土地買い占めは終わった、次は北海道だ、こういうことを豪語しておる土地ブローカーがおるんです。そのことをお聞きでしょうか。

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(坪川信三君) いま御指摘になりましたような土地ブローカーといいますか、取引業者のまことに非道徳的な、非経済的な行動があるということも私は十分踏まえております。特に、もう沖繩の本島のみならず、宮古から八重山の土地にまでそうした手が及んでおるというようなことを聞きますときに、ほんとうに憂慮にたえませんが、もう沖繩の土地買収は終わった、次は北海道という、その辺は私は何も聞き及んでおりません。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 なおいろいろ申し上げたいこともありますが、いかに悪質なケースがいまあらわれつつあるかということですが、一例を申し上げますと、さっき八重山の話が出ましたが、三菱商事グループという、これは沖繩日誠總業とも言っておるようですが、石垣市から土地改良組合に払い下げた牧野がある。それを買い占めて、そのために日本政府から一億二千万円の援助金を与えておる。そして、その地域に実施しようとしたモデル機械化農業計画が暗礁に乗り上げてにっちもさっちもいかない、こういうケースがあります。それから防潮、防風林も買い占めて、保安林解除許可まで取りつけておる疑いがある。これで地方自治体でまた大騒動が起こっておるという。それから東急グループが宮古島唯一の景勝地を買い占めたり、その中に県指定の潮害防風林が含まれておる。このような土地の実態を知ってか知らずか知らぬけれども買い占めて、そしていま問題を起こして、長官が胸を張って推進しておられる沖繩振興開発計画、これにも大きな支障がきておるし、また、海洋博をめぐるあの沖繩本島における買い占めの五〇%は、あの本部半島海洋博の敷地をめぐって買い占めであるということも御承知だと思います。  このようにして、沖繩の土地が沖繩の県民の手から奪われつつある、離れつつあるという、こういう状態、まことにこれはおそろしいことであります。これを何とか、まあ後手になるかとも思うのですけれども、しかし、そうだからといってほうっておくわけにはいかない、何とか手を打ってもらわなければいけない、こう思うのですが、長官いかがでしょう。

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(坪川信三君) どこの土地対策も同じではございますけれども、ことに私は沖繩の土地対策の執行をいたす場合には、やはり三つの問題を中心に考えておきたいと思うのであります。  第一は、あくまでも公共優先という立場で考えるということ。次は沖繩のいわゆる勤労者、一般庶民の立場を考えての、市街地の周辺地区の宅地を確保するということ、こうした宅地の優先をはかるということが第二の問題であるとともに、やはり私は沖繩の産業から考えてみましたときに、第一次産業を中心としての土地対策ということ。もう一つは沖繩の持つ特異性、亜熱帯地帯の海岸を中心としたレジャー、保養対策というものを考えるべきであるという点から、ひとつ私は沖繩の土地対策については鋭意配意してまいりたい。それには土地の投機的な売買の抑制をはかること、また土地の利用計画を具体的にいたすこと、また公共用地の先行取得を行なうこと、しかも計画的な宅地開発、土地税制の活用などを、総合的に計画的に企画的にやっていくというのが私の基本方針でございます。  そうした立場から私は、沖繩の屋良知事が強く要請されましたいわゆる公共用地の先行取得という立場から、三十二億の財政措置に対して、昨年度の暮れの予算編成に全精力を使わしていただきまして、沖繩の土地対策の一助にと思いながら、これに対策を講じた私の気持ちもお察し賜わりたいと思いますが、これは当然な仕事であると思います。よって、私といたしましては、土地に関する、国会に御審議を賜わる予定また御審議を賜わりつつありますところの諸法案の成立を見ますれば、直ちにそうした具体的な土地対策の具体化を推進してまいりたいと、こう考えております。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 そこで、長官が提唱されました沖繩土地特別措置法の構想はどうなっておりますか。

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(坪川信三君) 私が過般現地を見てまいりまして、帰りの空港で記者団の各位にも申しましたり、帰りまして記者団の各位にも感想を申し上げましたときにも申し上げました点は、こういうような点を踏まえまして、そうして先ほども申しましたような土地の所有、区画、境界というものがはっきりしていない実情に踏まえながら、いわゆる土地登記法の問題点にも関連いたし、また道路法にも関連いたす問題もございますので、そうした点を総合的に考えながら土地問題に措置を講じてまいりたいと、こういうふうな考えでございます。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 相前後しますが、いまおっしゃった構想でぜひひとつ実らせていただきたい。  それで、先ほどの数字ですが、八千平米ですか。

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(坪川信三君) 八千万平米でございます。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 それと、県の総面積の四・二九%、約五%と押えておりますが、そうして海洋万博を中心とするあの周辺に、本島の土地の買い占めの中の五〇%以上がその周辺であるということですね。

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(坪川信三君) いまの五〇%というのは、私もまた政府委員も、そうした数字は申し上げていないと思うのでございますが、何らかの勘違いではないのでございましょうか。大事な問題でございますから……。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 これは沖繩本島の買い占めの中の五〇%以上が、海洋万博の会場である本部を中心とする買い占めであるということなんで、——いや、これは長官がおっしゃったということじゃなしに、そのようなうわさを私が申し上げたわけです。いわゆる買い占めの状況、沖繩全体、それから沖繩本島、それから那覇市の面積の軍用地を除いた三倍の買い占めの率になる。いろいろな比較がありますがね、そういうことでそこを確認していただきたい。

渥美謙二沖繩開発庁振興局長

○政府委員(渥美謙二君) 先ほどの約八千万平方メートルでございますが、四・三%というのは調査対策になりました市町村の面積に対する比率でございまして、沖繩県の総面積に対しましては二・四八%という数字でございます。  それから八千万平米のうち本島が大体五千二百万平米ぐらい、そのうち、ちょっと海洋博関係ということはわからないのですが、北部と中部と南部を分けますと、国頭のほうまでずっと入っておりますけれども、北部が三千方平方メートルぐらい、こういう数字になっております。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 それじゃ最後にもう一点だけお伺いします。  沖繩開発金融公庫、これが設置された目的は何でしょうか。

岡田純夫沖繩開発庁総務局長

○政府委員(岡田純夫君) これは本土では各官営公庫でございますとか、それぞれございますけれども、一本の総合の開発の公庫といたしまして、沖繩の特殊事情を考えながら、全体の融資ワクも確保するということが主たるねらいでございます、融資ワクを確保しながら。御承知のとおり新年度六百三億の融資ワクを確保いたしましたし、また金利につきましては、本土と比較しましてずっと有利な低金利にいたしております。そういうふうなことも総合開発公庫を設けました一つのねらいでございます。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 いま申された目的で発足した金融公庫でありますが、これまでの貸し出し状況、これをひとつ簡単でいいですから。

岡田純夫沖繩開発庁総務局長

○政府委員(岡田純夫君) 最近の情報でまいりますというと、ピッチが上がってまいりまして、三百二十五億までの貸し付けを決定いたしておりますので、四十七年度の五百三十億のワクに対しまして六割以上というところまでになっております。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 そうしますと、これは率直に申し上げまして、沖繩の社会開発、それから経済振興のために発足したすばらしい制度だが、実際に順調にその目的に沿うて遂行しつつあるかどうかという、ここの判断はどうでしょうか。

岡田純夫沖繩開発庁総務局長

○政府委員(岡田純夫君) この制度は、復帰しましてできた最初の制度なものでございますから、県民の方々が利用される場合の手続その他について、なれておらなかったという面もございましたし、また、ものによりましては、と申しますか、まず復帰直後の中小企業の緊急対策としての八十億というふうなものからまず始めたとかいろいろなことがございまして、本格的に貸し付けが開始されたのは十二月、一月あたりからでございます。そういうふうなことも考えますというと、また発足の当時金融がゆるんでおりまして、したがいまして、各市中銀行その他からも楽に借りられる、かたがた、ふなれな公庫に対する借り入れば県民の人もなれておられなかったという点もございましたが、最近はむしろピッチが上がってきて、非常に活用されておるというのが私どもの印象でございます。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 こういう点から検討されたことがありますか。金利の面、それから償還条件、借り入れ額、このことに対して市中銀行、農協関係の金融機関と比較されたことがありますか。

岡田純夫沖繩開発庁総務局長

○政府委員(岡田純夫君) 市中金融機関、これも非常に波がございまして、沖繩の公庫のように政府の機関のように一定した率でやっておりませんので動いておりますが、やはり八〇%前後が中心になっておるというふうに市中銀行については思われます。農協のほうはいま少し上ではないかというふうに考えますが、その点は把握いたしておりません。しかし、市中銀行等と比べまして、あるいは本土の関係公庫と比較しましては有利な制度になっておるというふうに見ております。

喜屋武眞榮第二院クラブ

○喜屋武眞榮君 時間も参りましたので、最後に要望したいと思いますが、このようにお聞きしますのも、せっかくいい目的ですべり出したけれども、実際、手続がうるさいとか、そのワクが狭いとか、それから償還条件がかえって市中銀行のほうがはるかに有利だと、こういった声もありまして、それを利用するものが少なくなっておる、うるさがってですね。また不利である。こういうことも聞いておりますが、その点ひとつ御検討になって、そこで、この位置が那覇にしかないので沖繩全島的の利用が非常に不便である、そこで市中銀行への委託業務をふやしてもらうわけにいかないか、それから貸し付け対象を拡大していってもらうわけにいかないか、それから住宅資金の貸し付け額をふやしてもらいたいという強い要望があるわけですね。こういった点から御検討を願い、もし私の要望に対する答えができましたならばひとつおっしゃっていただきたい。

坪川信三自由民主党総理府総務長官・沖縄開発庁長官

○国務大臣(坪川信三君) いまの沖繩開発公庫の持つ使命は、私は特異な使命を持っておるという考えを持っておりますので、先般沖繩に参りましたとき、沖繩開発公庫にみずから私が出向きまして、理事長その他役員を呼びまして、貸し付け状況の実態、その他業務のサービスの点などに対しましても私は十分指示もいたして、おかげで六百三億、昨年の四〇%増を占めておるほどまで政府も積極的にこれらに対する熱意を示しておりますので、沖繩には沖繩の特異な立場もございますので、そうした点も配慮しながら、サービスその他の点もきめこまかに考えながら、ひとっこうした点の大きい産業開発の一つの柱になってくれるようにという指示もいたしてまいっておりますので、いま喜屋武先生のおっしゃったこれらの問題については、さらに政府といたしましては具体的に配慮いたしてまいりたい、こう考えております。

岡田純夫沖繩開発庁総務局長

○政府委員(岡田純夫君) いまの喜屋武先生のおっしゃったことにつきまして、具体的には二点から公庫の運営を住民のためになるように考えております。  一つは、生業資金とか住宅資金等についての委託を広げてまいるということ、それから国の監督、あるいはまた公庫の貸し付けのやり方等についてできるだけなれていただくように、簡素にするように、簡素化の方法を努力いたしております。相当やったものもございますし、これからも拡充してまいります。また最近、四十八年度から医療資金等につきましては広げましたし、従来は新築の場合だけでございましたが、土地の購入等についても対象にするということも広げました。また住宅につきましてはさらに金利を下げまして、四・七%でお貸ししたい。いろいろ改良を加えております。したがいまして、今後十分に活用されていくと思いますし、活用していただきたいというふうに考えております。

木村睦男自由民主党

○主査(木村睦男君) 他に御発言もなければ、内閣及び総理府所管に関する質疑は終了したものと認めます。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時七分散会

国会会議録検索システムで原文を見る ↗