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71回国会参議院1973/04/09

予算委員会 第18号

発言数
11
登壇者
5
会派数
2
開催日
1973/04/09

会議録

大竹平八郎自由民主党

○委員長(大竹平八郎君) ただいまから予算委員会を開会いたします。  昭和四十八年度一般会計予算  昭和四十八年度特別会計予算  昭和四十八年度政府関係機関予算  以上三案を一括して議題といたします。  これより各分科会における審査の経過につきまして主査から報告を承ることにいたしたいと存じます。  それでは順次報告をお願いいたします。  第一分科会主査木村睦男君。

木村睦男自由民主党

○木村睦男君 第一分科会における審査の経過を御報告申し上げます。  当分科会の担当は、昭和四十八年度予算三案中、皇室費、国会、裁判所、会計検査院、内閣、総理府(防衛庁、経済企画庁、科学技術庁を除く)及び法務省所管並びに他分科会所管外事項であります。当分科会におきましては、四月五日から本日まで四日間にわたり熱心な質疑が行なわれました。  以下、それらの質疑のうち、おもなものにつきまして、その要旨を簡単に御報告いたします。  国会につきましては、「国会職員は一般政府職員と異なった特殊な性格がある。これに見合った処遇の改善を行なうべきではないか。立法の趣旨から考えると国会図書館の役割りは大きい。わが国の図書館の体系づくりにリーダシップをとるべきではないか。委員会会議録を地方の図書館に配布すべきではないか」などの質疑が行なわれました。  これに対し、国立国会図書館長及び両院の事務総長より、「国会職員と一般の公務員とは別個であり、政府の指示は受けないが、同じ国家公務員であるので、それとかけ離れた処遇の改善には難点がある。そうした現実のもとで可能な限度で改善をはかりたい。国会図書館は立法府に付属する図書館であり、他の図書館に対して命令するような権限はないが、これが有効利用に必要な改善に関し協力援助できるものについては積極的に取り組むつもりである。委員会会議録は現在でも政府委員、報道関係に配付しているが、これをさらに広げて都道府県及び指定都市の議会図書館にまで送付するようにしたい」旨の答弁がありました。  裁判所につきましては、「最近の裁判官の姿勢には問題となるものが多い。このことは裁判に対する国民の不信を招きかねない。指導を徹底するように」との質疑がありました。  これに対し、最高裁判所人事局長から、「裁判官に疑惑を持たれるような言動があったことは残念である。事実を調査して適切な処理をしたい」旨の答弁がありました。  総理府につきましては、「日本学術会議の内外に対する使命は重大であるのに予算額は学術振興会などに比べるときわめて少ない。また、同会議に対する諮問が次第に減っている。これは政府の学術会議軽視のあらわれではないか。旧軍人恩給等については公務員の給与改善率を基礎にして増額が行なわれているが、今後もかかる方針をとるのか。また、旧満洲国軍人に対し恩給を支払う考えはないか。沖繩では復帰後も生命財産に対するもろもろの侵害事件が発生している。その中で、最近起こった米軍港湾労働者の解雇は違法なものではないか。これらに関して政府はいかなる対策をとる考えか」などの質疑が行なわれました。  これに対し、坪川総理府総務長官及び政府委員より、「日本学術会議の予算のおもなものは審議経費であり、その性格上大幅な上昇は見込めないが、昨年を相当上回っている。学術会議の重要性は認識しているので次年度には配慮したい。恩給額の引き上げについては、公務員給与の改善が毎年行なわれる状況にあるので、それとのバランスを考えて、今回二三・四%引き上げる措置をした。今後もこの方針をとる考えである。旧満洲国軍人に対しては現在通算期間としては算入しているが、それにも該当しない人に対する支給は、恩給制度の基本にも触れるので慎重に検討したい。解雇予告を適法にしない場合でも、一定の期間の手当を払えば解雇は有効である。今後の対策としては当分の間つなぎとして直接雇用をはかりながら就職のあっせん等を行なっていきたい」旨の答弁がありました。  総理府のうち、行政管理庁につきましては、「コンピューターに入れる国民に関するデータはプライバシーを侵害する危険はないか。これに対して歯どめ措置をとるべきではないか」などの質疑が行なわれました。  これに対し、福田行政管理庁長官等から、「個人の秘密保護については、刑法、公務員法等の規定があるので特別な立法をする必要はない。将来コンピューターの利用が個人の行動までに及ぶに至ったときは所要の歯どめ措置を検討しなければならない」旨の答弁がありました。  また、環境庁につきましては、「鉛中毒の症状はわかりにくいので発見がおくれる。全国的な調査をするとともに、工場、車等の発生源に対し、きびしい規制を行なうべきではないか。金剛生駒国定公園の土砂採取による自然破壊には憂慮すべきものがある。これに対してもきびしい措置をとるべきではないか。地域開発にあたっては、その地域の自然条件、住宅感情を十分に考慮すべきではないか。沖繩の開発について自然環境の保全などをどのように進めていくのか」などの質疑が行なわれました。  これに対し、三木環境庁長官及び政府委員より、鉛の問題については大気汚染防止法で排出基準を設けて規制をしているが、これについては現在新たな環境基準を検討中である。土砂採取はもろもろの条件をつけて認可しているが、これによって自然破壊を早めるものがあれば問題である。至急実態を調べるとともに、採取の禁止等も考慮して指導していきたい。地域開発については自然環境と開発が両立する方向でなされるよう指導していきたい。特に沖繩の振興開発にあたっては亜熱帯自然の保護に留意したい旨の答弁がありました。  法務省につきましては、「米の価格について物統令の適用を除外した現在、米の買い占めを同法で取り締まるのは無理ではないか。それには食管法を適用してきびしい処置をとるべきである。地方自治体からの刑務所の移転の要請に対し、移転に伴う道路等の施設整備まで要求するのは地方財政を不当に圧迫するものではないか。都の施設で、親権者のいない乳児を人体実験に使ったことは人権を無視するものではないか。軍の統制が乱れた状況の下で行なわれた戦後の軍法会議は無効ではないか。同会議によって刑を受けた者に対し大赦まで行なったのであるから、遺族扶助料等の支給も考慮すべきではないか」などの質疑が行なわれました。  これに対し、田中法務大臣及び政府委員より、「食管法がゆるんできた社会環境を考えると、同法を形式的に適用することはいかがかと思われる場合もあろう。かかる場合には物統令を適用して、その不十分さを補うつもりである。同法の不当は価格の認定はむずかしいが、買い値と売り値の差が著しい場合、これに該当することは明確である。刑務所の移転は地方の要請に差づいて行なうものであるから、その関連施設についてもできるだけ協力を願いたい。移転の条件について自治体にとって無理なものがあれば慎重に検討したい。幼児を人体実験に選んだことは人権擁護の上から問題である。厳重に調査したい。軍法会議は制度の解釈上新憲法制定まで適法に存在しており、その裁判の効力は消せないが、遺族扶助料等の支給については何らかの形で是正する必要があるので、関係当局とも協議して方法を検討したい」旨の答弁がありました。  以上のほか、国会につきましては、技術職員の給与の取り扱い等にあらわれている俸給表間の給与格差の問題、産休などの女子職員の問題、納本制度等の図書館行政の問題、会議録の様式、記載事項の問題、総理府につきましては、青少年問題、沖繩の土地投機の問題、行政監察の問題、新幹線の騒音問題、法務省につきましては、神戸地方法務局管内の土地登記に関する問題、医師の倫理の問題等について、それぞれ質疑が行なわれましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。  以上御報告申し上げます。(拍手)

大竹平八郎自由民主党

○委員長(大竹平八郎君) ありがとうございました。  次に、第二分科会主査川上為治君。

川上為治自由民主党

○川上為治君 第二分科会が担当いたしました各省庁に関する審議の経過について、その概略を御報告申し上げます。  まず、通商産業省所管につきましては、「国際的通貨不安の中で、今後の通商政策をいかに考えていくか。米国の自由化要求、特に電算機の自由化についての強い態度と業界の財政援助要請にどう対処するつもりか。最近の調査で商社が本業でない有価証券投資で巨利を得ておる実情が明らかにされたがどうか」などについて質疑がありました。  これに対して、中曽根通商産業大臣及び関係政府委員より、「当面としては、日米貿易の不均衡是正に全力を尽くすとともに、長期的には各国と協調してドル不安の解消につとめ、たとえばSDRの育成など、二つの面をよく認識して、今後の通商政策を進めていく考えである。米国の対日自由化要請は強いが、しかし電算機は今後知識集約型産業の育成に重点を置く国策の中枢にあるものであり、ある程度の助成措置は必要と考える。本来、流通業、問屋的性格を持つ商社が株式投資で大きな利益をあげておることは本業を逸脱するもので自粛すべきことは当然であり、先ほど大手商社に対し警告を発したが、今後も調査を続け、厳重に見守っていく」との答弁がありました。  その他、外貨の有効利用と物価安定に資するため、備蓄公団というべきものの設置構想、石油精製事業の再編成の方向、今後のエネルギー政策のあり方、セメント、木材等の需給状況、値上がりの実情と原因及び対策、瀬戸内海における工場排水の取り締まり状況などについて質疑が行なわれましたが、政府側の見解及び対策につき、それぞれ答弁がありました。  次に、経済企画庁所管につきましては、「四十八年度の経済見通しは円の実質的な大幅切り上げで改訂が必要と思うが、その時期はいつか。このところ、政府の財政金融政策は場当たり的で、実情に逆行する放漫政策をとることによって過剰流動性を生み、インフレを進行させておるのではないか。大企業や商社による買い占め、売り惜しみで、物価の異常な高騰を来たし、庶民の生活を圧迫しておるが、どういうような対策を考えておるか」などの質疑がありました。  これに対して、小坂経済企画庁長官その他関係政府委員より、「今後の経済見通しについては、変動相場制の期間と切り上げ幅いかんにもよるが、いま新年度に入ったばかりで見通しの大筋を変えるのは適切ではないと考える。財政金融政策は元来弾力的に運営すべきものであって、場当たり的ということは当たらない。物価の上昇には各種要因が重なり合っておるが、特にいわゆる過剰流動性資金が投機に走り、物価高騰に拍車をかけておるので、金融引き締め政策と同時に、輸入の拡大や需給関係について消費者へ的確な情報を提供するとか、消費者団体に積極的協力をするなどしており、すでに異常物価高は山を越したと考えておる。大企業や商社が本業を離れて買い占め、売り惜しみの投機行為に出ることは許さるべきでないことは明白であり、政府も調査を進め、厳重に見守るとともに、法的規制の準備を進めておる」との答弁がありました。  このほか、新しい長期計画である経済社会基本計画に一般の関心が薄い理由、計画数字における矛盾点、民間設備投資を規制する方策、自家用トラックの野放しが物価騰貴に一役買っておる問題、北海道コンブ共販制度の不当性などについても質疑があり、それぞれ政府側より答弁が述べられました。  次に、防衛庁所管につきましては、「このほど政府と山梨県との間で締結された北富士演習場の自衛隊使用に関する本協定は、入り会い権に関する最高裁の新判例を無視して調印されたもので、非民主的な独断専行であり、法律的にも無効である。政府はすみやかに統一見解を文書にして提出すべきではないか」との質疑がありました。  これに対し、増原防衛庁長官その他政府委員より、「最高裁判決はすべての入り会い権の存続を認めたものではなく、入り会い権が存続している場合と消滅する場合に触れており、北富士の場合は、これまでの経緯から見て入り会い権は存在していないというのが政府部内の一致した考え方であって、近く文書で統一見解を出す考えである」との答弁がありました。  なお、北富士演習場の使用転換問題に関連しましては、日米の共同使用といっても米軍演習の内容実態が正確につかめず、規制をできないとすれば、日本の自主性がないではないか、民生安定事業費を百三十億円とした理由と積算の根拠、地元に返還を約束してある国有地の払い下げ問題についても、それぞれ質疑応答がありました。その他、自衛隊残留部隊の立川移駐時期、自衛隊員募集の実情、米韓合同演習の内容、目的と隣国の反応等々につきましても、それぞれ活発な質疑及び答弁がありました。  次に、大蔵省所管につきましては、「財政投融資計画は大切な庶民の巨額な資金を運用するわりに、資料も乏しく不備な点が多くてわかりにくい。詳細な内容と実態を国民に知らせるべきであり、資金の配分方法も国民福祉の向上に直接役立つ方面にもっと向けるよう、格段の努力を払うべきである。また、どんぶり勘定的な資金の運営方法も根本的に改善すべきだ」との質疑がありました。  これに対し、愛知大蔵大臣その他政府委員より、「財政投融資計画全体を国会の議決対象にしたのは今年度初めて踏み切った思い切ったやり方であり、資料その他不備な点があれば改善に努力する。しかし、財投計画は歳入歳出と異なり金融的性格が強く、長期の資金を取り扱うものであるから、一本化して弾力的に運用するほうがむしろ効率的であると考える」との答弁がありました。  このほか、北富士演習場のうち、地元に返還を約束している国有地について、払い下げの方法や相手組合の性格、払い下げの価格と時期、太陽銀行と神戸銀行の合併に対する評価、ドル一〇%切り下げの意味と米国の態度、たばこ専売納付金制度と売り上げ増進意識の過剰から生ずる諸弊害、輸入たばこの値下げ問題、国税庁職員人事の差別待遇是正策などについても質疑応答がありました。  最後に、外務省所管につきましては、「いまや三極外交の時代と言われているが、米中ソの谷間にある日本外交はどう進めていくつもりか、中華人民共和国を中国を代表する唯一の政府と認めたことは、従来の国府との関係から見て国際信義に反するものではないか」との質疑がありました。  これに対し、大平外務大臣より、「わが国は、いろいろ国情も考え方も違う諸国と外交関係を持っているが、思想や信条の違いと外交とははっきり区別し、日米安保条約を中軸として平和外交に徹し、日中、日ソとも平和条約締結の方向で努力中である。中華人民共和国を中国を代表する唯一の政府と認めたのは、長い経緯と苦悩の末、日本みずからきめた選択であって、国際信義に反するものでもなければ、外交の原則にもとるものとも思思っていない」との答弁がありました。  このほか、ベトナム停戦後における米国の態度は安保の解釈、南北朝鮮に対する日本の外交態度、北方領土返還交渉を進める具体策、沖繩基地縮小についての具体的スケジュール、旧国民政府大使館あと地の処置、日中、日台航空協会の問題点、在外公館勤務者の待遇改善などについて質疑応答がありました。  第二分科会での審議は、四月五日から本日まで四日間にわたり、以上御報告申し上げた問題以外にも広範多岐にわたる熱心な質疑応答が行なわれましたが、その詳細は会議録によって御承知願いたいと存じます。  以上御報告申し上げます。(拍手)

大竹平八郎自由民主党

○委員長(大竹平八郎君) ありがとうございました。  第三分科会副主査山内一郎君。

山内一郎自由民主党

○山内一郎君 第三分科会における審査の経過を御報告申し上げます。  第三分科会の担当は、昭和四十八年度予算三案中、農林、運輸、郵政及び建設の四省所管に属するものでございます。  分科会におきましては、去る五日から本日まで四日間にわたり、これら四省所管予算につきまして質疑を行なってまいりました。以下質疑のおもなものにつきまして、その要旨を簡単に御報告申し上げます。  まず、農林省所管におきましては、「日ソ漁業交渉は毎年期限が迫ってから政治論できめられているが、科学的な調査による資源論の上に立ってきめるのが条約の趣旨ではないか。ことしもまた出漁の期限が迫っているが、どのようにして解決する考えか。商社の投機で大豆の買い占めが問題になっているが、流通過程を実地に当たって調べてみると、中国産の大豆を途中で米国産の袋に入れかえ、米国産の大豆として高く売られている疑いがある。流通の実態を克明に調べて断固たる処置をとらなければ物価問題は解決しないのではないか。林野行政は、木材の需要や環境の保全等の新しい要請に対処しなければならないのに、赤字対策ばかりに重点を置いて人員整理等を行なうのは間違いではないか」などの質疑がありました。  これに対し、農林省当局から、「日ソ漁業交渉については、今回もソ連側はきびしい提案をしているが、科学的調査による資源論を基本とすべきことは条約の鉄則であるので、期限までにぜひ本質論の上に立って解決したい。大豆の流通の実態については具体的な問題の提示で考えさせられる点があるので、国会で問題になった以上、最善の努力をしたい。また、林野行政については、新しい需要に対応するため、機構の改革等を考えているが、それは赤字対策だけのためではない。ことしから独立採算制を改め、一般会計からの繰り入れや造林などについて資金運用部からの借り入れの道を開いたのも新しい要請に対処するためである。人員整理の点については、具体的なことはきめていないが、雇用の安定については十分考えていく」との答弁がありました。  次に、運輸省所管におきましては、まず、日航の事故の問題について、「日航が相次いで大事故を起こしたのは、経営全体を通じて安全に対する配慮が欠けていたからではないか。社内の対立、経営方針等に問題はなかったのか。社長の責任についてどう考えるか」などの質疑がありました。  これに対し、運輸省及び日航当局より、「相次いで事故を起こした点につき心からおわびしたい。事故のあと直ちに社内に総合安全対策推進本部を設け、社長みずから本部長となって安全対策、経営の問題等全般にあたる総合的な対策をきめ、すべて実行に移している。安全対策については、これまでも軽視したことは絶対にないが、原点に立ち返って考えてみると、必ずしも万全とは言えないので、人員の確保、技能の練磨、人間性教育など、あらゆる問題を含めて安全確保に最大の努力を払っている。責任については痛感しているが、そのとり方についてはまかせてほしい」との答弁がありました。  また、国鉄の問題としては、「国鉄の現状は、生産性向上や管理体制の面で欠けている点があるのではないか。再建計画で運賃値上げを十年間に四回も行なうことをあらかじめきめるのは経営努力の点から見ても問題ではないか。新幹線の騒音公害対策は、公害対策審議会の答申の七〇ホン以下にしなければ地域住民への対策にならないのではないか」などの質疑がありました。  これに対し、運輸省及び国鉄当局より、「生産性向上の問題は人と物との両面があるが、人の面については、一人一人の能力が一〇〇%発揮できるような管理体制が必要であり、その基礎となるものは人間関係だと考えている。また、物の面では、物件費のうちの大きな部分を占める動力の近代化が第一であるので、これに一番力を入れている。運賃の問題については、経済情勢を考えて行なうもので、政府として確定したわけではないが、国鉄の財政を再建するには、この程度の値上げを行なわなければ不可能である。新幹線の騒音公害は、申請の出ているのは二六八件であるが、その対策は、環境庁の基準である八〇ホンを守ることを目標にしつつ、それ以下にするよう努力したい」との答弁がありました。  次に、郵政省所管におきましては、まず、郵政事業及び郵便貯金関係の問題として、「週休二日制を実施する場合、郵政事業としてはどのような困難があるか。昨年度発足した住宅貸し付け制度の不振の理由は何か。土地購入費や中高層分譲住宅もその対象にすべきではないか」などの質疑がありましたが、これに対し、郵政省当局より、「週休三日制を郵政事業で実施するには、定員増の問題、財政需要の問題等困難な要素が多いが、大勢は実施の方向に向かっているので、早急に結論を出すべく検討中である。住宅積み立ての貸し付け制度については、一般の認識が薄いのと、土地所有者が条件になっていること等によるものと思われるが、今後は中高層の分譲住宅も貸し付け対象に入れる等、貸し付け条件の改善に努力したい」との答弁がありました。  電電公社に関する問題としては、「電電公社の歳入予算は、百数十億円の増査定になっているが、下期の経済情勢によっては収入欠陥になるのではないか。また、支出予算も地価の高騰等で用地取得に困難を生ずるようなことはないか。データ通信で今年からサービスを開始するものとしては、どういうものが予定されているか」などの質疑がありましたが、公社側から「公社の四十七年度の収入予算は、百二十億円程度の収入減となる見込みであるが、四十八年度については、上半期の経済情勢で相当程度取り戻しているとも考えられるので、増収努力により確保できると考えている。また、支出面の用地取得についてもおおむね所定の坪数は確保できる見込みである。データ通信サービスについては、販売在庫管理サービスや科学技術計算サービスをさらに拡大するほか、専用データ通信システムでも国民福祉や社会開発に役立つ各種のナショナルプロジェクトを進めることにしているので、地域気象観測、医療救急などのシステムも動き出すものと考えている」との答弁がありました。  放送関係の問題としては、「買い占めで批判を浴びている商社がスポンサーとして登場するのは、国民感情から問題があると思うが、何らかの方法で規制すべきではないか」との質疑がありましたが、これに対し、郵政省当局及び民放連杉山理事より、「国民感情から見ると、このままでよいのかという批判もあろうかと思われるが、現状では放送法のたてまえからしても、放送基準から見ても規制は困難である。あくまで放送事業者の自主規制にまつよりほかない。民放連としてもどこまで介入できるか検討してみたい」との答弁がありました。  最後に、建設省所管におきましては、まず、土地問題について、「昨年一年間の地価上昇率は、地価公示価格で三〇%をこえている。日本列島改造論が地価騰貴に影響したのではないか。建設大臣の土地問題に対する基本的な考えを聞きたい。首都移転問題についてどう考えるか。また、ゴルフ場の建設は全国的に広がっているが、環境保全の上から何らかの規制措置を考えるべきではないか」などの質疑がありましたが、これに対し、建設省当局から、「地価上昇の原因は必ずしも日本列島改造論によるものとは考えていないが、心理的な影響はあったと思う。土地問題の解決は今日最大の政治課題であり、これを解決すれば田中内閣の政策課題の相当部分は解決できると考えている。土地は私有が原則であるが、領土は国民全部のものであるので、公益優先の考え方に立って解決に取り組む方針である。遷都については、国民のコンセンサスがなければできないので、アンケート調査の結果をまって考えたい。また、ゴルフ場の開発については限界があってしかるべきものと考えるので、環境保全、優良農地確保等の観点にも配慮し、方針を示す必要があると思う」との答弁がありました。  また、高速道路の救急業務体制の問題について、「高速道路の事故は大事故になりやすいので、救急業務体制の確立は重要な問題であるが、自治体は財政が貧弱なので過重負担になっている。政府において何らかの対策をとるべきではないか」との質疑がありましたが、これに対し、建設省、消防庁及び道路公団当局より、「高速道路の救急業務体制については、交通安全基本計画の一環として、国、自治体、公団がそれぞれの立場から力を合わせて一元的に救急体制をしいているが、自治体の財政負担については、十分理解できるので、今後とも協力方法を詰めて検討したい」との答弁がありました。  また、建設資材の値上がり問題については、「建設資材の値上がりは住宅対策を進める上からも大きな問題になっているが、その原因は何か。セメントについては、特に困っているのは中小業者であるが、行政のあり方にも問題があるのではないか」などの質疑ありましたが、これに対し、建設省当局より、「建設資材値上がりの原因については、昨年来の暖冬、災害復旧工事等が大きな原因であるが、国鉄の順法闘争により輸送がおくれたことも影響していると思う。資材値上がりは、住宅対策ばかりでなく、公共事業全体にとって大きな問題であるので、政府においても積極的に取り組んでいるが、木材については、国有林、民有林の伐採あるいは輸入の促進などの措置をとり、セメントについては中央地方の需給協議会を活用し、生産、輸入の拡大、袋詰めのシェア拡大等の措置を講じている」との答弁がありました。  このほか、本分科担当の各予算につきまして、いろいろな観点から、たくさんの質疑が行なわれたのでございますが、それらは会議録によって御承知願いたいと存じます。  以上をもちまして第三分担当予算全部の審査を終了した次第でございます。  以上御報告申し上げます。(拍手)

大竹平八郎自由民主党

○委員長(大竹平八郎君) ありがとうございました。  第四分科会主査矢追秀彦君。

矢追秀彦公明党

○矢追秀彦君 第四分科会の審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。  本分科会の審査の対象は、科学技術庁、文部省、厚生省、労働省及び自治省所管でありまして、去る五日から本日までの四日間にわたり慎重審査を行ないました。その詳細につきましては会議録によってごらん願うこととし、ここでは質疑のあらましにつき、簡単に御報告いたします。  まず、労働省所管について申しますと、「福祉国家の建設が叫ばれ、厚生年金が、内容はともあれ、二万円から五万円年金に引き上げられるというのに、ひとり労災保険が何ら改善されないままに放置されているのは納得できない。先般の三井砂川の落盤事件で死亡した遺族の補償年金が、三人ないし四人家族で六十万円、妻一人の場合は二十余万円、月にすればわずか一万七、八千円で、厚生年金の半分以下である。労働省が労働者の味方であるなら、この際労災保険の改善について、真剣に考え直す必要はないか」との質疑がありました。  これに対し、加藤労働大臣から、「労災保険の給付が厚生年金などに比べはなはだ低いので、今回も極力改善につとめたが、スライド制の導入だけにとまった。保険制度そのものにも問題があると思うので、労災保険審議会に諮問しているが、労働省としても前向きに検討してみたい」との答弁がありました。  このほか、じん肺病患者の管理区分の問題、日雇い労働者の賃金、産炭地域緊急就労事業の存続、海外進出企業における労働問題、技術研修生の名目で入国する外国人労働者の取り扱い、労災病院における独立採算制の問題等について熱心な質疑がありました。  次に、厚生省所管におきましては、終戦後の軍事裁判で終身禁錮刑を受けた将校の未亡人が、いまだに恩給も遺族扶助料ももらえない実例に対する援護措置、爆発的な人口増加と優生保護法の関係、重症心身障害児と寝たきり老人対策の問題点、難病対策をめぐる研究体制の強化、薬事行政のあり方及び医療機関の整備と要員確保の問題、小児ガン、白血病並びに放射線患者に対する救護措置、精薄児施設における国庫補助率、委託措置費及び就学の問題、診療報酬の適正化と看護料算定方式、乳児医療対策、老人医療の無料化と扶養義務者の所得制限、医療の公費負担、保険医療の負担区分と差額ベッドの問題、離島医療体制の確立、薬品公害とワクチン業者の不正販売事件のほか、民間保育所をめぐる諸問題、父子家庭対策、戦没者遺骨の収集及び広島県大久野島における毒ガス被害者の救済策等々、厚生省所管の多岐にわたって活発な質疑が展開されました。  このうち、「重症心身障害児の施設の問題点として、職員の不足がまず問題である。人手不足の中で一日に六回もおむつを取りかえるなど、苦労の限りを尽くしているが、給与が少ないため退職者が絶えない。不幸な子供たちの能力を引き出し、人間らしい生活を送らすために、職員をふやす考えはないか」との質疑がありましたが、これに対し、齋藤厚生大臣から、「施設の職員不足については、四十九年度から看護婦、保母、指導員などの職員と収容されている児童の比率が一対一になるよう改善する。また、大きくなった子供の世話は女性では無理な場合もあるので、新たに男性の介護人制度を取り入れたいと考えている」旨の答弁がありました。  また、保育所の問題について、「保母の充足策として、無資格保母を使ってみてはどうか。また、保育所のわきにマンションが建って日照が奪われるという問題が各地で起こっている。子供から太陽を守るための対策を聞きたい」などの質疑があったのに対し、齋藤厚生大臣からは、「保育所の保母不足対策の一つとして、今年度から非常勤保母制を採用することにしているが、無資格保母については、目下、中央児童福祉審議会の特別部会で検討中」との答弁がありました。  次に、科学技術庁所管では、「原子力発電の安全性の問題をめぐって、エネルギー危機に備え、原子力の研究開発は重要だが、政府は原子力研究所で進めているガス拡散法と動燃事業団の遠心分離法といずれの研究に重点を置いているのか。また、一年も前から安全性に関する公聴会を開くと言明しているが公聴会のやり方いかんではかえって不安感を助長することにもなりかねないし、安全性をごまかせば地元民の不信をそそるだけである。また、地震地として特に指定されているような土地に原子炉の建設を許しているのは危険ではないか」などの質疑がありました。  これに対し、前田科学技術庁長官から、「遠心分離法に必要な濃縮ウランはアメリカから供給を受けているが、それにも限度があるので、ガス拡散法の研究もおろそかにはできない。公聴会は原子力発電の安全性に対する国民の意見を反映する場にしたいと考えているが、はたしてどうなるか、参会者の良識にまつほかはない。安全性をごまかす意思はないが、電力会社にまかせっきりではいけないので、やはり国として責任をもって地元民と納得のいく話し合いを進めることにしたい。原子炉と地震の危険性については、目下安全審査委員会で具体的に研究しているが、関東大震災の三倍程度の地震でも原子炉はだいじょうぶと聞いているので建設を許している」旨の答弁がありました。  さらに、自治省所管でありますが、「固定資産の評価の問題に関連し、ゴルフ場の建設が盛んであるが、農地の宅地並み課税が実施されようとしている際に、ゴルフ場の固定資産税評価が安過ぎる。これは税の公平負担の原則からいっても問題で、この際評価がえすべきだと思うが、自治大臣の考えはどうか」との質疑がありました。  これに対し、江崎自治大臣は、「ゴルフ場を特別扱いする理由はどこにもない。市街地区域内農地に宅地並み課税する以上、不公平があれば実情に即して適正な評価がえを行ないたい」旨の答弁がありました。  また、復帰後の沖繩の実情に関する質疑と並んで、奄美群島の振興開発の問題が論議されました。すなわち、島内住民の生活水準の格差是正、主要地方道路の国道への格上げ、港湾、漁港の整備、奄美国立公園構想、みかん対策、石油コンビナート建設をめぐる地元民の反対の問題など、質疑は多岐にわたったのでありますが、その中で、「奄美群島に対する公共事業の投資額は沖繩など他の離島に比べ非常に少ない。投資ワクを拡大すべきではないか」との質疑がありました。  これに対し、江府自治大臣から、「私はまだ現地を見ていないが、直接現地調査もし、既定計画にとらわれず、関係各省庁とも折衝して善処する」旨の答弁がありました。  最後に、文部省所管でありますが、「心身障害児の教育環境をめぐって、不幸な子供たちが勉強したいと願っても、教育の施設が足りない。特に重症心身障害児の場合は、児童福祉法に定める教育費補助の恩典からもはずされている。西別府病院の養護学園では、寝たきりの子供たちのために訪問教育を実施し、効果をあげたが、教員数をふやせないため、せっかくの企ても中止になった。教育機会均等からも見放された子供たちのために、高等部も設けてほしいというのが関係者一同の要望だが、文部当局の所見を伺いたい」との質疑がありました。  これに対し、奥野文部大臣は、「昭和四十七年度から三分の二の国庫補助をもって養護学校七ヵ年計画を実施しているが、まだ期待に沿うまでには進んでいない。重症心身障害児の教育費補助は何としても実施したい。高等部の設置は必要と考えるので達成実現に努力する。訪問教育のための教員の増員についても財源をつけて実現をはかりたい」旨の答弁がありました。  このほか、同和教育のあり方、非常勤公務員の法的根拠、非常勤職員の定員化、公私立幼稚園の格差是正、幼稚園整備計画の進捗状況、医科大学の設置条件、青年教育施設及び児童館の設置状況、社会教育とボランティア活動、大学院及びオーバー・ドクターの実態等につき質疑がありました。  以上御報告いたします。(拍手)

大竹平八郎自由民主党

○委員長(大竹平八郎君) ありがとうございました。  以上をもちまして各分科会主査の報告は全部終了いたしました。     —————————————

大竹平八郎自由民主党

○委員長(大竹平八郎君) この際、締めくくり総括質疑の取り扱いにつきましておはかりいたします。  理事会におきまして、審査期間は明日及び明後日の二日間とし、その質疑総時間は二百七十分とし、各会派への割り当ては、自由民主党及び日本社会党はそれぞれ九十分、公明党四十分、民社党及び日本共産党はそれぞれ二十分、第二院クラブ十分とし、質疑順位はお手元に配付いたしました質疑通告表の順位とすることに協議決定いたしました。そのように取り運ぶことに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

大竹平八郎自由民主党

○委員長(大竹平八郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  明日午前十時開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後五時十分散会

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