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71回国会参議院1973/02/09

農林水産委員会 第2号

発言数
140
登壇者
15
会派数
4
開催日
1973/02/09

会議録

亀井善彰自由民主党

○委員長(亀井善彰君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告をいたします。  去る一月二十七日、前川旦君、戸叶武君及び川村清一君が委員を辞任され、その補欠として、足鹿覺君、杉原一雄君及び吉田忠三郎君が選任をされました。  また、一月三十一日、宮崎正義君が委員を辞任され、その補欠として沢田実君が選任をされました。     —————————————

亀井善彰自由民主党

○委員長(亀井善彰君) 理事の辞任及び補欠選任についておはかりをいたします。  佐藤隆君から、文書をもって、都合により理事を辞任いたしたい旨の申し出がございました。これを許可することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

亀井善彰自由民主党

○委員長(亀井善彰君) 御異議ないと認めます。  ただいまの理事辞任及び委員異動に伴い、理事に三名の欠員を生じております。  で、この際、理事の補欠選任を行ないたいと存じます。  理事の選任につきましては、先例により委員長にその指名を御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

亀井善彰自由民主党

○委員長(亀井善彰君) 御異議ないと認めます。  それでは理事に園田清充君、工藤良平君及び沢田実君を指名いたします。     —————————————

亀井善彰自由民主党

○委員長(亀井善彰君) みかん対策に関する件を議題とし、これより質疑を行ないます。  質疑のある方は順次御発言を願います。工藤君。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 私はミカンの問題について、緊急問題と恒久対策について若干の質疑を行ないたいと思います。  本年度三百三十万トンをこすという状態が生まれました。ミカン農家にとりましては、米にかわる重要な作目として選定をして今日まで推進をしてまいっておりますやさきでございますので、生産意欲なりこれからの農業にとりましても、重要な課題だと思うわけでありまして、この点について、農林省として緊急にとってまいりました措置について、まず簡単に御説明をいただきたいと思います。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) お答え申し上げます。ミカンの生産が三百三十万トンをこえるような事態になったわけでございますが、このような事態に対応いたしまして、早急に需給の調整を行なう必要があると考えまして、昨年末でございますが、三十万トンのミカンを市場隔離をするという対策をとったわけでございます。その内容は、二十万トン分をジュースにつぶす、それから十万トンをかん詰めに加工をするというようなことにいたしまして、これを市場から隔離をするという措置をとる。このジュースにいたしましても、かん詰めにいたしましても、昨年のジュースあるいはかん詰めの生産量をさらにそれだけ付加して生産をするというようなことで、これを市場隔離するという措置を講じたのが第一点でございます。  それから昨年末——これはことしに入りましてから、実は通達が出たわけでありますけれども、ミカンの生産者が価格の低落にたいへん困っておられるということでありますから、制度資金をいろいろ借りているわけでございますが、あるいは公庫——農林漁業金融公庫からの借り入れもあるわけでございますが、そういった制度資金あるいは政策金融というようなものにつきまして、融資条件の緩和をしてもらうように、関係金融機関及び都道府県知事に、農蚕園芸局長及び農林経済局長名をもって依頼をいたしておるわけでございます。  この二つの昨年末に決定いたしたことに基づきます緊急対策につきましては、着々といま実施中でございます。  それから本年に入りまして、ミカンの価格がなお低迷をいたしておるというようなことで、一月の月中に、とにかくこのような事態を放置することができないので、でき得る限りの措置を講ずるということから、各都道府県におきまして、いろいろな施策を講ずるであろうから、その施策につきまして、国が援助をするというような措置をとってみたらどうか、ということで、各都道府県からいろいろ話を聞いたわけでありますが、いろいろなことが——あるいは若干でありますけれども、学校給食をする、あるいは養護施設にミカンを配る、あるいは出荷調整をするというような、いろいろな措置を講ずるというような話が出てまいりまして、あるいはまた、生産者に低利の融資をするというような話も出てまいりまして、こういったことを受けまして、私どもといたしましては、関係各省とも相談をいたしまして、まず都道府県がやろうとしておる融資につきまして、ミカンの再生産を確保するために必要な資金、一応集計いたしますと、百五十億程度になるわけでございます。百五十億につきまして、県が末端四分五厘以下で借りられる場合には、国が二%の利子補給をする、これは原資八分五厘と見まして、四%以上県が見る場合に、二%の利子補給をいたしましょうというような措置、利子軽減措置をとることをきめました。  それからさらに県がいろいろなことをやっておりますが、国の補助に直接に乗りにくいような点もたくさんあるわけで、あるいはある県は学校給食を若干やる、ある県は出荷調整をやるというような、いろいろありますが、国の助成に直ぐには乗りにくい点がございますので、そういったものを取りまとめまして、自治省からの特別交付税交付金によって処理をするというようなことを考えて、そういうことを決定して、いまその実行のための手だてを関係各省と相談中であるわけでございます。  以上がミカンにつきましてとりました緊急対策の内容でございます。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 先般もこの説明を若干聞きましたけれども、さっきお話がありました三十万トンの市場凍結について本年度と明年度分あわせて約八億というお話がございました。それから制度資金の返済の緩和について文書を出したということでありますが、この点については、それぞれ国のこれだけの対策では、まあ焼け石に水といいますか、そういうことで、各県独自でかなりのやはり資金を入れまして、緊急対策を講じなければならぬということで、いま一部お話がありましたけれども、自創資金の問題についても、あるいは学校給食とか、そちらのほうに回るというようなことについても、独自ですでに佐賀県あたりでは進めているようであります。あるいはまた、加工原料果実の安定基金の支出についても、来年度分を先食いをしてでもやろうというようなことが行なわれているわけでありまして、これらについて、これは農林省としてより積極的に進めていく必要があるのではないか、このように思うわけでありまして、これらについては、最終的に特別交付金で何とかしたいということで折衝をしておるということでありますけれども、その見通しはまだはっきりしていないわけでございますか。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) 特別交付税の問題につきましては、三億円のワクでめんどうを見てくれるということになっておりまして、いま自治省で計算中でございます。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 これらの問題については、私は、当然行政的な措置として早急に手を打たなければならない事項ではないかと思っているわけでありますが、私はいま当面する緊急な問題については、だれが考えても、何とかしてやりたいという気持ちは同じだと思いますから、その点でぜひ進めてもらいたいと思いますが、ただ、これからの将来の農業ということを考え、緊急の問題をそういう意味でとらえてみると、なぜこのような事態が起こったかということを、この際やはり考えてみなければならぬと思うわけです。ことし三百三十万トンになったということ、先般の説明によりますと、これはミカンの表年と豊作が重なったと、こういうことから三百三十万トンという驚異的な、急速な伸びになったんだと、こういうことでありますが、そうすると、来年度の見通しということは一体どういうことで立てたらいいのか、生産農家にとりましてはたいへん重要な問題であります。気の早い農家は、もう温州ミカンは伐採をして、何かポンカンでも植えようという気の早い農家もあるわけでありますが、そういう意味で、私は一体見通しというものをどういうふうに立てていくかということは、これからの農業にとりまして重要だと思います。ことしの三百三十万トンというものが予測できなかったのか、あるいは来年度一体どういう予測を立てるのか、その点についてまずお聞きをしておきたい。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) ことしの大豊作の要因でございますけれども、四十七年産の温州ミカンの生産量は、前年対比三二%でございます。三百三十一万五千トンでございます。前年が二百五十万トンを若干割った数字でございます。このような、三二%というような大増産になったわけでありますが、これはただいま工藤先生からもお話がありましたように、表年であったことのほかに、生産に適した天候に恵まれた、秋口の天候が非常によかったということが理由のようでございます。まあ、こういうようなことがことしもあるのだろうかというような御心配であろうかと思いますが、ことしのミカンにつきましては、これはまだ実はだれもよくわからないわけでございます。いろいろな説をなす方がいらっしゃるわけでございますけれども、まあ通常でいきますと、昨年の、四十七年産ミカンのように、あれだけなれば、大体樹体もかなり痛むだろうから、それほどにはならないのではないかというのが通説のようでありますけれども、いや、そうではない、という御意見の方もまだいらっしゃるわけであります。  いずれにいたしましても——このミカンが、ことしのような事態が来年も出ると、三百三十万トンというような数字が四十八年度産のものにも出ると、そこまでお考えの方はおられないようでございますけれども、いずれにいたしましても、こういった問題をなくしますためには、やはりミカンの生産というものを、ある程度長期計画のもとにやはり生産というものを秩序立ててつくっていく、やっていくということが必要かと私どもは思っておるわけであります。表年と裏年との格差がたいへんあるわけでございますが、そういうような格差をなくすようなことも必要でございますし、ミカンの植栽ということも、やはり計画的にやっていくということも必要ではないかと私どもは思っておるわけでございます。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 いまの説明によりますと、来年の見通しはあまり問題にしていないような私は印象を受けたのでありますけれども、私、この前農林省からいただきました資料に基づいて計算をしてみました。私が予測しますと、たいへんな事態が起こるというような気がいたします。それは、たとえば、いまあなた表年と豊作型が重なった、したがって三百三十万トン、昨年に比較をして一三二%にふえた。こういうことでありますけれども、それでは裏年をとってみますと、四十四年と四十六年のこの裏年を比較をしてみますと、一二二%の伸びを示しているわけです。逆に表年の四十五年と四十七年を比較をいたしますと、この間に一三〇%伸びているわけであります。もちろん昭和四十年から四十一年、四十二年、四十三年というものを見ますと、これは大体一〇〇%前後で、そのまま推移をして、表年、裏年が大体似通ってきているわけでありますけれども、四十三年、四十四年あたりから急速にふえ始めまして、いま言ったように、裏年だけをとってみても、四十四年と四十六年を比較しても一二二、表年の四十五年と四十七年を比較すると二二〇、そうすると、昨年とことしの二二二%というものは、これは決して驚異的なものじゃないわけであります。そういう推移というようなものがもう出てきている。裏年の四十六年の二百四十八万九千トンを四十八年に引き延ばしてみますと、これは三百十万トン程度をはるかにこすという計算が、これは自然のままで出てくるわけであります。ところが、それにさらに新植が加わってきますから、私は、ことしの三百三十万トンが決してできないということじゃない、むしろこれをオーバーするのではないかというような見方のほうが正しいような気がする。この点については、私は、ことしの三百三十万トンというものがすでに数年前から予測としては出てこなければならなかったはずであります。  話が横道にそれますけれども、私は、四十三年のあの米の大豊作の際に、農林省とずいぶん委員会で論争いたしました。おそらくたいへんな事態が起こりますよ、一兆円をこして余剰米の対策に打ち込まなければならない時代が来ますよと、したがって、作付制限ということについて真剣に考えたらどうかということを——社会党的でないということを私は言われましたけれども、しかしそのことは、三年、四年たつうちに、現実にそういう問題が起こってきたわけであります。ミカンが、私は統計的に拾ってみれば、三百三十万トンというものは当然予測された数字だ。決して表年と豊作というものが重なったものじゃなくて、当然のものなんだと見なければいけない。そういうことのほうが、私は行政的な立場から見るならば、正しいのではないか。こういう気がするわけでありますけれども、いまの局長のお話にありました、来年はたいしたことはないだろうということに立ちますと、また来年になって、緊急にあわてて対策を講じなきゃならなくなる。これは当然予測できるわけでありますから、その予測に基づいて次の対策を講ずるということが必要ではないのか。それに基づいて、やはりことしの緊急対策というものが、当然私は真剣に考えられてしかるべきではないだろうか。いまは、当面何とかしておけば、来年になれば、それは解決できるだろうという考え方のような印象を受けるわけでありますけれども、その点については全く私は不可解でありますから、もう少し、その点、計数的な判断からの正しい見解を示していただきたいと私は思います。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) ミカンの生産につきましては、四十四年と四十六年の御比較をされたわけでございますが、四十四年はたしかこれは裏年で、できが悪かった年ではなかったかと思いますが、いずれにしましても、私どもの四十七年産のミカン三二%の増ということを見ますと、その内訳、結果樹面積、それから反収の増、両方私どもはいろいろの方から聞いておるわけで、また、調べもしておるわけでございますが、結果樹面積の増は約五%ということになっております。したがいまして、三二%の残りの二七%増は、反収の増だということであろうかと思うわけでございます。いろいろな方に伺ってみますと、ことしぐらいミカンのとれた年はないのだというような御意見の方が多いわけでございまして、やはりことしは、先ほども申し上げましたように、表年であったということと、生産に適した天候であった、この二つの要素が一番大きいのじゃないかというように私どもは考えております。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 そんなことを言ってみても、統計的に、これは農林省の統計を、この前説明を聞いたものを、私はその数字をそのまま出して言っているわけですよ。四十五年と四十七年を比較すると、これは間に裏年が入っているわけですけれども、一三〇%なんです。いままでは、表年と裏年というのはかなりの格差が出ている。二〇%くらいの違いがあった。ことしはたくさんとれても来年は落ちるというのが普通だったのですけれども、ここ三、四年の統計を見ると、裏年といえども減っていないわけであります。ほとんど前年度程度の収量は、全体的な収量としてあがっているわけであります。  それは何を意味するかというと、いわゆる未成園が成園に変わりつつあるということなんです。三十九年に、果振法に基づいてパイロット指定をして生産に入っていった、そういうものが四十一年、四十二年とぐんぐん植えつけがふえていって、一〇%ずつ植えつけがふえていって、それがいま三年たち、五年たち、未成園が成園に変わりつつありますから、さらにこれは驚異的にふえていくという判断に立たなければならぬわけであります。そういう統計的な数字がきちんと出ているから、言っているわけであります。私はことしの昨年に対する三二%も、来年度さらに三〇%程度ふえるという、やはり予測をしながら対策を立てるということのほうが正しいのではないか。私は、そのように農林省の計数をはじいてみても予測が立つわけですが、その点については、いまの園芸局長の見解とは全く意見を異にする。それは意見の違いということで済まされない。統計的なこれは数字を私は示してお話をしているわけですから、明らかにしていただきたい。たいへんな問題だと思います。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) 四十八年度の生産がどれだけになるかというようなことにつきましては、ことしの花芽の分化を見ませんとよくわかりませんですけれども、ある説によりますと、二五五%ぐらい減るであろうというようなことを言っている方もいらっしゃいます。これは私どもは確実な数字であると判断するまでにはまだ至っておりませんから、これは正式なものではございませんけれども、学識経験者の話だと、そういう——これは佐賀県の試験場で調べた数字でございますが、そういうことにつきまして、まだ確定的な数字を見きわめますには、やはりこの夏まで待たなければならないというように私どもは考えております。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 もちろんそれは、天候の予測もそれはきわめてむずかしい問題でありましょう。むずかしい問題でありますけれども、そういうものも、歴年の統計をとってみればわかるわけでしょう。私は四十年から四十七年の統計を全部そういう組み合わせをして、前年度対比、それから裏年の対比、表年の対比というものを推算をしてみると、当然三百万トンははるかにこすという数字が、これはほうっておいても出てくるわけであります。しかも、四十一年、四十二年、四十三年と新植が非常にふえているわけでしょう。それがいよいよことし、来年というように成園に転化をしていくわけです。しかも、それが五年から七年、十年と最高の実をつける年代に入っていくわけですから、たいへんなことが起こりますよと、天候だけに左右されない。そういうものを農林省はちゃんとパイロット指定をして植えてきているわけですから、現実に起こるわけなんです。そういう観点に立って対策を立てるということが正しいのではないかと私は言っているのに、いまだに二五%程度ぐらい減るだろうなんということを考えておったら、たいへんな事態が起こりますよ。これはどうですか。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) 私どものほうといたしましては、面積の伸びというようなものを考えてみましても、来年度の面積がことしと同じような面積——生産になるかどうかについて、いま申し上げるような具体的なデータを持ち合わしておりませんので、来年、四十八年度の生産が幾らになるかということは申し上げかねますけれども、しかし私どもは、やはり先ほど先生が御指摘になったように、植栽というものがかなりふえていることは事実でございます。その植栽というものが、私どもの考えております長期の計画に沿った線で植栽が行なわれるように、私どもは指導していかなければならないとは思っておるわけでございます。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 私は、いまから植えることを言っているのじゃないのです。いままで農林省の指導で植えられてきた、それがいま成園として実をつけようという時代に入ったわけですから、量産時代に入っているわけなんですよ。すでに植えつけさしてきたわけです。あなたも農政局長しておって、それぐらいのことはちゃんと知っているだろうと思うのですよ。あなたが指導して、いままで植えつけさしてきたんですよ。それが実をつけるという時代に入ったわけですから、これはほうっておいても——これはしろうとが考えてもわかるでしょう。だから、私は、予測というものを農林省が、あらゆる科学的なデータを使って立てるということが、非常に農業にとっては大切なんですよ。天候に左右されるということはわかりますけれども、それをなお克服して、やはり科学的なデータを求めて予測を立ててあげなければ、たいへんな事態が起こる。米でいい経験をしているわけですからね。パイロットで一生懸命開田をさして、米がふえるのはわかっておりながら、進めてきた。それが一年に二百五十万トンも三百万トンも余るような状態をつくり出して、それ減反ということで、りっぱな美田をつぶさなければならぬという事態をつくってきたわけでしょう。ミカンだって同じ轍をいま踏もうとしているから、私は言っているわけなんです。その予測を正しく、科学的な判断に基づいて統計資料で、びしっと予測を立てるということは、これは当然農林省の仕事じゃないですか。それを立てれば、しろうとが考えてみても、統計をとってみれば、これは出るわけなんですから、そこの判断があなたは立ちませんか。そういう判断の上に立って、こういう調査をやろうじゃないかというようなことが、当然農林省として出てこなければいかぬでしょう。どろぼうを捕えてなわをなう式で、来年は来年の風が吹くだろう、何とかなるだろう、来年になったら、またよけい余ったら、そのときに何とかしましょうでは、これは話にならぬ。農業はつぶれるのですよ。その点を考えてくださいよ。こういうような状態が起こったら、ミカンづくりの農家はもちろんのこと、畜産団地をつくって畜産を米にかわってやろうという人たちも、野菜をやろうという人たちも、農業意欲は全くなくなりますよ。日本はどうなるのですか。私はそのことを真剣に心配して言っているわけなんです。この点、政務次官どうですか。

鈴木省吾自由民主党農林政務次官

○政府委員(鈴木省吾君) まず、去る十二月の二十六日に農林政務次官を拝命いたしました。皆さま方の御指導御鞭撻で職責を全うしてまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。(拍手)  ただいまの工藤委員のお話でございますが、まことにごもっともな貴重な御意見だと私も思います。ミカンは裏年、表年があって、しかも昨年はたいへん天候がよいから、こういうふうに増産になったというお話、説明をわれわれも聞いておるわけでございます。そのとおりだと思いますけれども、同時にまた、ただいま工藤委員のお話のように、増植もあるわけでございますし、また、技術の進歩というものも私はあると思っております。したがって、これは西日本の農家の大きな経済の柱でございますから、もう来年は裏年だからいいんじゃないかというような、そういう安易なことではまいらないと思います。したがって、万全の策をとるのがやはり農林省として当然なことだと思いますので、ただいまの御意見を十分尊重しながら、来年度の対策を立ててまいりたい、その基礎調査等も十分やって、対策を立ててまいりたい、かように考えております。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 私は、この問題だけで時間をとっても、あと制限がありますから、この程度にしたいと思いますけれども、やはりこれからの農林省の仕事をして、一つの作目を選定をし、集団的にそれを栽培させようとすれば、それには当然科学的な予測というものを農林省が立てなければ、何をやっても失敗をするということになるわけです。そういうことになると、いまでも少なくなっていっている後継者なりそういうものが、ほとんどいなくなる、日本の農業はつぶれる、壊滅をするということになるわけですから、私はぜひ農林省の主要な任務として、的確な予測を立てる、それに基づいて、天候の状況によって若干のフレはあるでしょうけれども、しかしその柱というものは依然として、趨勢というものを的確につかんでいかなければ、今日まで十年計画というものを三回出してきたけれども、それ、的確に当たっているのは一つもないじゃないですか。みな違っている。長期見通しだって結局ばらばらな長期的計画しか立てられないという状態では、話にならない。こういうように私は思いますから、これはまた大臣がお見えになったとき私、基本的な問題として議論したいと思いますけれども、ぜひひとついまの園芸局長のような考え方は改めていただいて、農林省のすべての機能を集中して、的確なそういう予測を立てる、ミカンだけでなく全体的に。そういうことを私は特にここで要望しておきたいと思うのです。  それから次に、消費の問題についてですが、私ども生産地におりますと、消費のパターンがことしはずいぶん変わりました。いままではやはり一キロとかそういう単位でミカンを買っておったわけですけれども、ほとんどことしあたりは十キロ単位です。あるいは十五キロ単位。ほとんど十キロ三百円とか四百五十円ということで店頭で売られております。東京に参りますと、やはり依然として消費パターンが一キロ単位ですね。せいぜい一キロ単位。一キロ百五十円とか百八十円というのが、買ってみますと、一番安いミカンのように思います。そこでこの神田市場の毎日の日報を見ますと、安値で十五キロ箱が三百円とか三百五十円、もちろん高値のものは三千円というのがありますけれども。それはもちろん、品質なり地域なり銘柄等によって違うということは私も十分承知をしておりますけれども、そのような安値のものが消費者に渡るときに、一キロ百五十円や百八十円あるいは二百円という形になりますと、ことしはたいへんミカンが余って、生産地では捨てているという話まで出ているのに、なぜこんなに依然として高いんだろうか。そうするとやはり、消費者の手というものがなかなかミカンに伸びないのではないかという気がするわけです。非常に消費についてもアンバランスがある。本年度神田市場を中心として、東京に一体どの程度の、昨年に比較してミカンが出荷され、価格の変動はどうなっているか、そういう点についてお伺いをしたいと思う。あまり詳しくじゃなくて趨勢だけでいいです。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) 神田市場等に入りました数量でございますが、十二月の上旬でございますが、四十六年産に比べまして四十七年産は若干多い程度でございますが、一万二千四百九十トンが四十六年産、四十七年産が一万三千二百六十一トン、それから十二月の中旬になりますが、四十六年産が一万四千七百十一トン、四十七年産が一万八千トンばかりでございます。下旬が一万二千三百トンに対して一万四千二百五十トンというようなことになっております。十二月に関しましては、四十六年産と四十七年産はそれほどの差はないわけでございますが、一月に入りましてからの入荷は、一月の上旬が大体昨年の倍程度の入荷で、一月上旬が二千六百トンが五千三百トンばかり、中旬が五千八百トンが八千八百トンぐらい、下旬が七千三百トンが九千八百トンと、かなり入荷量は多くなってきております。それに応じまして一月になりましてからの価格も、かなり低迷をいたしておるわけでございます。  価格につきましては、卸売りの値段では一月が大体神田の市場でM級で六十三円程度、それから中旬が五十七円、下旬が六十一円ということになるわけでございます。小売りの値段はこれに応じましてかなり下がってきておりまして、四十六年産に比べると大体三分の二程度の値段になっているということでございます。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 それはどういう形で調査をしておりますか、農林省として。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) これは統計情報部の調査によっておる数字でございます。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 特に私が予測が大事だと申し上げましたのは、ことしはミカンがたくさんとれる。そうすると、それは計画的にある程度出荷を進めていかなければならないと思うんですね。年末段階でミカンが非常に大量に消費をされる時期に、やはり昨年程度しかミカンの供給ができなかったということ、そこには何か隘路があるんじゃないか。それについて何かお考えになったことはございますか。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) 私どもの考えておりますことでは、四十七年産の年末に価格の低落というようなことがございまして、若干の出荷調整も、生産者段階における出荷調整もあったんではないかというように考えております。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 それはどの程度の価格低落でありますか。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) 一割程度年末に出荷調整をしたと思います。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 昨年と同じような出荷の量で、そして価格が一割程度下落をしたとおっしゃる。もちろん、それは全体的にことしは豊作だということが流れて、私はかなり思惑的な問題があったんではないかという気がするわけであります。これは、私、調べたわけでありますけれども、特にこの消費の段階で非常にアンバランスが出ている。生産地でたいへんたくさんミカンが出回っているけれども、まだまだ東京を中心に大都会ではさほどミカンに対する消費のパターンというのは、さっき申し上げたように、やはり少量しか買えないという状態がある。もちろん値段の問題が非常に大きな問題ですけれどもね。私は一つには輸送関係について問題はなかったのか。米の緊急輸送を年末にやったようでありますけれども、それは計画どおりに行かずに、結局積み残しがかなり出たという話を聞いておりますけれども。そうすると、年末段階では非常に輸送関係がふくそうする。そういう意味から、卸し関係では値段が若干下がったかもわからないけれども、それは豊作という大きな思惑から動いたんで、ほんとうに需要と供給の関係から、それが低落したのかどうか、消費に対して十分こたえ得るだけの品物の供給ができたのかどうか、そういうことをやはり根本的に突き詰めてみなきゃならないのじゃないかと思いますが、それについて農林省は十分な分析というものをやられておりますか。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) 四十七年産のミカンは、先ほどから申し上げましたように、前年より大幅な生産増ということがございましたので、当然市場への入荷量も年末を中心にふえるであろうということで、まあ生産団体等からも国鉄にかなりの申し入れをいたしまして、年末を中心に東京向けだけでも、前年を二割以上上回るような専用列車を編成しているというようなことを聞いております。したがいまして、特に輸送上の問題があったという話は私どもは聞いておらないわけでございます。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 それでは今後、特別に輸送関係についても手だてを打つ必要はなくて、平均的にいまのような状態で、たとえば東京のような大都会のミカンの需要というものは十分満たし得る、輸送関係については心配ないと、このように理解してよろしゅうございますか。私は、これは後ほどまた具体的にある機会をとらえてこの輸送の関係とあわせて質問をしたいと思います。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) 必要に応じ、やはり国鉄等の輸送機関と十分の相談をすべきものと思っておりますが、ことしのミカンに関する限り、私どもは、そういうような話は特に承っておらないということを申し上げたわけであります。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 具体的に調査をした結果、あなたはそういうことを答弁をしているわけですか。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) 生産者団体等からの話で、貨車を二割以上もらっている、よけい回してもらっているというふうな話も聞いておりますので、具体的に個々のケースでは、あるいは問題があるようなこともあるかもしれません。特に、それは一般的に貨車繰りが悪くて、どうにも東京に入らなかったというほどのことは、私どもは聞いておりません。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 そうすると、農林省が長期計画として見通しを立てております一般消費者の果樹、特にミカンに対する需要というものは相当大きな食い違いがあるというふうに私は理解をいたしますが、年々大幅に需要が伸びる、したがって、昭和五十三年度には何百万トンという目標を立てたわけでしょう。そのとおりに消費が進んでいっていないとすれば、生産のストップをかけなければならないわけでしょう。あなたがいまおっしゃるように、昨年も、ことしもあまりたいした違いはなかったということになると、農林省が予測した消費拡大というものが進んでいないと、逆に言うと、そういうことになりますが、その点はどうですか。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) 出荷量は昨年よりふえておりますし、現に三百三十万トンの生産というものを前提にやはり消費がなされておると考え、消費がふえておるはずであります。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 そんな大ざっぱなことを言っているから予測が立たないわけでしょう、誤算が起こるわけでしょう。それがきちんといっていれば、そんなにミカンが暴落して、捨てる必要がないでしょう。偏在しているわけですよ。アンバランスがあるわけですよ。私はそう思っているのですよ。みんなに平均化して食べさしていけば、三百三十万トンというものは消化できないことはないと思います。ただ、それは私は偏在しているのではないか。生産地では十キロ以上全部買って食べているけれども、まだ都会では、そこまでいっていないのではないか、せめて一キロ単位ではないか、私はそういうことを言っているわけです。そういうアンバランスがある。それをどう直していくか、それは輸送の解決をしなければならないだろうし、価格の問題も解決をしなければならない。そういう総合的な判断というものが農林省として当然出てこなければならないんじゃないか。その詳細な調査というものは、こういう機会にやらなければ、また同じような轍を踏むのじゃないかということを私は言いたいわけです。そこまで農林省は踏み込んで調査を徹底的にやりますか、今日までやってまいりましたか。もしやっていないとするならば、これからやりますか。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) 私どものほうといたしましては、今回の増産されたミカンは、東京だけでなくて、地方市場にもかなり流れておるわけであります。消費の形も、東京なんかで私、小売り店舗をよく見て歩いたわけでありますが、売り方なんかも、小さなあれではありますけれども、従来キロ幾らというものが三キロ幾らというような売り方をしてきております。したがいまして、消費の形も若干変わっているような、販売の形も若干変わっているような感じがいたしておるわけでございます。  輸送の問題につきましては、あるいは地域によって貨車繰り等の問題あるいはトラック等の問題について若干の問題があったかもしれませんが、それはなお私どもとして調査をいたしてみたいと思います。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 局長とやり取りをしておっても、さっぱりいい方向が出ないようでありますけれども、あなたはやはりミカンの関係では一応の責任者なんですから、やはりきちんとそういう面について熱意を持って真剣に取り組んでいただかないと困るわけであります。そういうことが大切だと思いますから、これ以上言いませんけれども、ぜひひとつそういうことで全力をあげまして、ねじりはち巻きで取り組んでいただきたいと思う。  それから次に、私は、やはりこれからの対策として、いままでは、ミカンをつくろう、つくろうということでよかったと思うのですけれども、きょうは専門の先生方もいらっしゃるわけですけれども、やはりこれからはいいミカンをつくるということが非常に大切になってくるわけであります。そういうことから考えて、生産技術の対策について農林省は一体どう考えているのか、その点についてお伺いをいたしたいと思います。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) 技術的な問題でございますので、私どもの技術担当の審議官からお答えさせていただきます。

須賀博農林省農蚕園芸局審議官

○説明員(須賀博君) ミカンの生産指導の問題でございますが、これは試験技術と申しますと、やはり試験場で開発されたものを末端におろすと、それはいわゆる普及組織を通じまして、各末端の農協あるいは生産者自身、そういうものの面におきまして指導を十分してまいってきているわけでございまして、そのほか団体におきましても、営農指導員というような組織もございますから、そういうようなものも活用いたしまして、末端における生産指導、そういうものをこれからも十分留意してまいりたいというふうに考えております。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 そういうことはわかるんですけれども、一体農林省としてこれからの、これはまあ全体に言えることですけれども、しかし、ミカンの問題にきょうはしぼりますけれども、いいミカンをつくる、やはりアメリカや、よその国に負けないようなミカンをつくらなきゃならぬわけでしょう。そのためにはミカン技術というものの目標を一体どこに置くのかという焦点がなきゃならぬと思うんです。それは一体何なのか、そのことを聞いているわけです。

須賀博農林省農蚕園芸局審議官

○説明員(須賀博君) 私どもは果樹農業振興法基本方針というものを定めておりまして、これによりますと、将来の、十年先の見通しといたしまして、やはり労働生産性をあげるということから、反当の生産時間——現在約二百四十時間程度でございますが、それをあらゆる技術を活用して時間の短縮をはかるということで、目標あたりは百十六時間を置いているわけでございます。これは機械化あるいはその他活用できるまあ最高の技術を駆使した場合の段階でございますが、そういう目標を定めまして、これはいろいろ外国との競合問題が出てくるわけでございますが、その程度になれば、相当の競争力も出てくるというような目標を立てまして、いま指導をやっている段階でございます。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 りっぱなミカンをつくるということは、いかに適地をさがして、そこにいい品種を、やはり技術を導入して肥えさしていくか、それと同時に、省力化して、いまお話しがあったように、やはり労力をいかに安くするかということが、非常に重要な課題になってくるわけであります。  そこで私は、さらに具体的にお聞きをいたしますが、これは私のほうの果実連が出している雑誌なんですけれども、この中に、やはりミカンの栽培について、特に品質とかん水ということで、これはいまから御質問しますけれども、パイロットの建設とも関連をするわけですが、私はもちろん水の開発というのは非常に大事だとは思っておりますけれども ミカンの品質とかん水ということで、あまり水を多量にやると言うことは窒素過多になって品質がよくない。ミカンはかなりのやはり干害にも耐え得るという議論を、これは農林省の園芸試験場長が明らかに出しているわけでありますけれども、こういう点について園芸局として、ミカンを担当する部局として、その点については、良質なミカンをつくるために一体水はどの程度必要なのか、たくさん要るのか、要らないのか、他の作目に比較して、その点をまずお聞きをしたい。

須賀博農林省農蚕園芸局審議官

○説明員(須賀博君) ミカンにつきましては、相当かん水をするということになりますと、品質をやはりある程度落とすんじゃないかということが従来からいわれております。しかしやはり作物でございますから、水が全然要らないわけでもない。適当なる水はやはり必要とするわけでございますが、他の作物に比較すれば、どちらかといえば水は相当少なくても済むんではないかというふうなことがいわれております。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 それは、水を、適量に水をやれば収穫もふえるし、品質もよくなる部面もあります。しかしミカンの場合は、平たん地のミカンよりもやはり傾斜地のミカンがいい。それは水はけがいいし、水分がやはり適量に土壌によって加減をされるということがあるわけで、そういう意味から、私はいろいろな試験結果というものを見ますと、ミカンと水という関係はなるべく少ないほうがいい、枯れない程度で、少ないほうがいいというのが一般的な専門家の議論のようでありますけれども、しかし水がなくてもいいということはもちろん私は言いません。水の開発というのは基本でありますから、大切でありますけれども、そういう考え方の上に立って、これから私はいろいろとパイロットの問題に入りたいと思います。  そういう基本的な考え方を念頭に置きながら、どう技術を導入をしていくかということを考えなきゃならぬわけですね。そこで、園芸局として、ミカンの開拓パイロットの場合に、専門家をその地域に派遣をして、常時、園の造成等に対して、それなりの専門的な知識を導入しているかどうか、その点をまずお聞きをしたいと思います。

須賀博農林省農蚕園芸局審議官

○説明員(須賀博君) 具体的に、個々の開拓パイロットの現地におきまして、担当官が行ったかどうかということはつまびらかにしておりませんが、そういう計画をつくる際、設計を立てる場合、関係部局と十分話し合いをいたしまして、そういうふうの計画は間違いのないようにいたしているということを聞いております。

小沼勇農林省構造改善局長

○政府委員(小沼勇君) 先生のおくにのほうの国東地区におきましても、営農指導の体制につきましては非常に意を用いてやっておりまして、たとえば町のほうの産業課、農協、それぞれに人が配置されておりますが、そのほか、農業改良普及場におきまして肥培管理等の技術指導もお願いをしております。さらに県のかんきつの指導等におきまして、ここは十五名程度おりますが、植栽の方法なりあるいはいまの水管理等の研究指導等もやっております。もともと私ども昭和四十五年十二月に県の知事にお願いいたしまして、改良普及場、農業協同組合、あるいは市町村におきまして、営農指導を、農地開発事業をやる場合には十分お願いしたいということを、文書を出しておりまして、要請しているところでございまして、関係部局の間におきましても、土地改良事業の連絡の協議会を持ちまして、農地開発事業が的確にやれるようにという配慮をいたしているところでございます。  ただ、いろいろ地域によってむずかしい技術的な問題もあろうかと思いますので、これにつきましては、今後各地区で指導体制についても点検を行なって、それぞれの部局にお願いをしたいというふうに思っている次第でございます。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 あなたはそのように理解をしておるようでありますが、現実に現場に入ってみますと、パイロットを進めている農政局の事業所がございます。そこに入って、現場の造成の状態を見ますと、全くミカンの植えられない造成が、これは私あとで見ていただきますが、こういうような状態が、はたしてミカンの技術屋が入ってやったものだろうかと、私はたいへん疑問を持ちましたので、実は事業所の皆さんとお会いをいたしました。一体どういうようなこの造成の過程の中で技術屋が入っているのかと聞きました。これじゃ全く一本のミカンも植われませんよ。これが国営パイロットの実情——全部とは言いません、かなりの部分があるわけですね。これは専門家が入っていないんです。試験場や県の人たちとどれくらい打ち合わせをいたしますか、常時入っておりますかと、こう聞きましたら、一年に一ぺんか二へん打ち合わせをいたします。青写真をつくる過程の中においては、一つの基本をつくる場合には、もちろん意見は入ったでありましょうけれども、現実の造成の段階になると、全く入っていない。こういうことではたしてミカンができるんだろうか、こういうむだなことをやって、これが結局農家の負担という形で、もちろんそれは二丁五%という負担ではありますけれども、たいへんむだな負担がかかってくる。それが結局ミカンの経費にかさみ、これから支払いの段階になるときに、お金を払えないというところから、農村を、ミカンをあとにする。そこに業者がつけ込んで入ってくるという実情が生まれてくるわけなんであります。まだこれは完成していないわけでありますよ。ミカンの技術屋が一人もいないんです。  少なくとも、こういう五百町歩以上の、何十億という金を使ってやる場合に、なぜ、土木の専門家とミカンの専門家が一体となって、こういう造成というものを進めないのか、私はそれにたいへん大きな疑問を持ちます。私が大分の出身だから、あなたは国東半島のことをお話しになりましたけれども、淡路島だって全く同じことですよ。私、この前行って見ましたけれども、全く同じことを繰り返しているんです。直ちに私は専門家を入れてやっていかなきゃならぬのじゃないか。それはこういうことが言えるわけです。当然いまお話しになりましたように、ミカンのこれからの栽培の方法として、省力化ということが非常に中心的な課題なんです。ところが、四十八年度で完了するという国東、大体同じころ始まりました淡路島も同じように、行って見ますと、このままの状態でスピードスプレーヤーが入って、機械化されるという保証はわずかに一〇%ですよ。これから園を改造して——金を余分にかけて改造して、やっと機械が入るというのが四〇%で、合わせて五〇%。五〇%は全く機械が入らないという造成がいまもなお進められているわけです。一体こういうことでミカン農家が、ほんとうに十分にこれから外国のミカンに対抗してやれるような、引き合うようなミカンづくりができるのかどうか、私は根本的に誤りがあるように思いますが、この点について十分把握をしていらっしゃるかどうか、あとで写真も見ていただきたいと思うんですけれども。

杉田栄司農林省構造改善局次長

○説明員(杉田栄司君) 造成の若干技術的な問題でございますから、一応私からお答えさしていただきます。  パイロット事業につきましては、先生のおっしゃるような具体的なことが若干現地にあろうかと思います。全体といたしましては、いわゆる建設工事と営農をいかにマッチさせていくかということは、これは単にミカンに限らず、きわめて重要なことでございます。そこで、農林省の機構といたしまして、それぞれの専門家がそれぞれの部局におって、最終的には普及場等を通じて、農家の技術の指導等を行なうわけでございます。建設工事をやる段階におきまして、いまおっしゃいましたような営農に不可欠な、たとえばスピードスプレーヤーを十分に活用できるための道路の計画とか、あるいは造成の形態、その辺は地形条件もございますけれども、やはり、地元のそういう普及場なり、あるいはまたかんきつの指導所、あるいはまた、農林省のそういう専門機関、その辺の専門家の意見を聞いてやっていくというたてまえになっております。御指摘のように、国東につきましては、その辺若干連絡の不十分な点もあったかもしれませんけれども、実は先ほど局長からお答え申し上げましたように、農業改良普及所なり、あるいは町村の産業課、あるいは県の機関、それから国の常緑果樹の研修の機関というようなものが現地にもございます関係で、定例的に会議を開いて、御意見を伺って、その意見を入れてやっていくというようなかまえをとっておるわけでございます。不十分な点につきましては、なお今後さらに手を入れまして、りっぱな造成ができるように進めてまいりたいというふうに思っております。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 私は、まあここで農林省を責めて責め上げようとは思っていないんです。やはり、この造成というものが、農民のためにならなきゃならぬわけであります。ですから、こういうことを言っているわけです。これは事業所が配付をいたしましたパンフレットでありますけれども、これによりますと、魅力ある農業をつくるために農業の機械化による労働生産性の向上をはかる、こういうようにきれいに書かれているんです。あるいは水も「三年間に一度は必要であろう」と。だから、こういうダムをつくって水を供給するんです。りっぱな図面が書かれているわけであります。  しかし、現実にいま進められているものが、目の前で、十町歩をここで開園をしようと思っておったものが、二町歩しかできなかった。これはきわめて効率的には悪い開発になるわけでありますね。なぜ、そのように十町歩の計画が二町しかこの一つの集団でできないのかというと、やはり当初農林省が言っておったようなバラ色の夢というものが、現実に見る限りにおいては、なかなかそこまでいかないということが目の前に出てまいりますから、やはりしり込みをするという形になるわけであります。なぜそういうことが起こっているのか。いま言ったように、省力化をしなければならない緊急な問題があるにもかかわらず、一〇%しか機械が入らないような仕組みになっている。これは国東だけじゃないのです。淡路島に行ってもそのとおりなんです。  最初四十四年、五年に開発した地域については、もうミカンじゃなくて、柿を植えなければ、ミカンじゃだめですから、柿を植えますということで、いま柿に切りかえているんですね。機械が入らないんです。それはどこに問題があるのかというと、私は計画の当初から問題があるように思います。もし、私の言うことに違いがあれば御指摘いただきたいと思うんですけれども、たとえば三十九年から調査に入った、実施が四十四年。調査を始めて実施の段階までにもう五年たっているわけであります。五年の現在の時代の流れというものを、どのように理解をしているのか知りませんけれども、たいへん大きな流れが進むわけであります。やっと四十四年から実施に入った。それは三十九年の調査に基づいて入るわけでありますから、やはり手工業的に手でやるという計画になっているわけです。それをなぜ、実施の段階でもうこれは間に合わないとなったときに、緊急に、やはりそういう計画変更を行なって、機械が入るような形でやるということを考えないのか。私はそのことが、やはり農民の目の前で現実にそういうものを見せつけると、しり込みをしてやめていく。それが全体的な計画を狂わしてしまう。しかし、国営パイロットの場合には、五百ヘクタールという一つの基準があるから、是が非でも五百ヘクタールでしなければ、パイロットを中止されたらたいへんだということで、地方自治体は一生懸命になって、無理をして五百町歩を確保しようとする。したがって、十五度以上の急傾斜地にもそういうものを無理をしなきゃならぬという現実が、こういう事態を私は招いているような気がするわけであります。ですから、そういう意味で、最前線のやはり事業所には、少なくとも農林省のミカンの専門家も、土木の専門家も常時集まってそれを指導していくという体制というものが必要じゃないか。これは淡路島でも全く同じことなんです。改良普及員、町村を担当しておる改良普及員が、二、三カ町村に一人おったところで、その人がそれじゃ事業所に行きまして、このミカン園はこれじゃいけませんから、こうしてくださいと言ったときに、事業所の農林省の出先がそれを変えてやるような仕組みになっているかというと、それはなっていないんです。やはりそこには農林省の専門家を配置してやる。農林省は手が足りなければ県に要請をして、県の専門家を配置してやるということが、やはりある程度義務的に義務づけられていかなければ、私はせっかくつくったものがむだになるのじゃないかという気がするんですが、その点についてどうでしょうか。

小沼勇農林省構造改善局長

○政府委員(小沼勇君) 先生御指摘の趣旨は十分理解をできるわけでございまして、私どもも今後の国際的な経済競争の中で、高位の生産性をあげる、品質においても、また、労働力の面においても十分太刀打ちできるような、そういうものをつくりたいということで、国営の開発事業、あるいは県のパイロット事業についても指導をするということで進めてまいっているわけでございまして、そういう考え方からまいりますと、当然やはり機械化もしなきゃならない。また、干ばつのときには十分水を供給して、安定できるようにしてやらなきゃならないということを考えているわけでございまして、その指導についてやや欠けるところがあるという御指摘でございますが、今後それぞれの地域に応じて十分指導、普及関係の方々と連携を密にして事業を進めていくということを進めてまいりたいと、かように考えておる次第でございます。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 さらにもう一つ、これはさっきのミカンの技術的な問題とも関連をするわけですが、ミカンについては比較的水は要しない、こういうことのようでありますけれども、ところが国営パイロットの状態を見ますと、やはりかなりの部分ですね、水に、いわゆるかん水施設のダムをつくって、本管を引いて、それぞれ配管をしていくわけですけれども、その経費がほとんど、総経費の約半分ですね、それにその他主要な農道ですね、そういうものが約二〇%、実際に開墾に必要な、農家の一番直接関係のある開墾に、農地の造成に必要なものは約一五%程度——その予算の総ワクの中の一五%程度だと私は分析をしているわけでありますけれども、そのような半分近いものが水のために使われる。もちろん水というのは、私は全然なくていいということじゃないですよ。必要なんです。当然これは確保しなきゃならぬわけですけれども、そういう半分近い水の対策というものが、やはり全体の一五%の、開墾に必要なものとの関連の中で見ますと、非常に大きな負担になるような感じをやはり農家の皆さんが受けるわけであります。当初この国東のパイロットの用水確保のためのダムも百三十万トンの水を確保するというようなことで進められたようでありますけれども、これについてはそういう水は必要はないと、こういうことから相当反発が起こってまいりました。相当規模を縮小しようという考え方で何か近ごろでは四十万トン程度ぐらいにずいぶん落としたようですけれども、特に愛媛から見えておりますミカンで命をかけるという人たちが、われわれはこのかん水施設からは除外をしてもらいたいという陳情までも出してきた非常に専門家の人たちなんですね。そういうものをやはり百三十万トンも最初組んだというところに私はたいへん何かさっき言ったミカンの技術との関係でかけ離れたところで進められておるような気がする。言いかえますと、極端に言うと何か土建屋のために開拓パイロットをやっているんじゃないかという感じを極端に受けるわけでありますけれども、そういう点から、私はいま言う、このやはり園芸局のミカンの専門家と土木の専門家というのは徹底的にその段階で突き詰めてみるという必要があるんじゃないかということを言いたいわけであります。ですから、そういう点について問題がなかったのか、今後どう改善をするか。たとえば淡路島に行って見ますと、淡路島も進めておりまして、すでにダムをあそこの場合につくっておりますね、これは必要なんですね。なぜかというと雨量が年間七百ミリしかないから、私のところは必要なんですということを役場の人もみんな言っているわけですね。農家の人も言っているのです。国東の場合には、年間雨量平均いたしまして千六百ミリなんですね。そうすると、淡路島から比べると二倍半以上の雨量がある。そういうところで、同じような規模でダムをつくった場合に、その負担がどうなるのか、ミカンの品質はどうなるのかということを考えてみると、私はそういう当初の出発の段階で、いわゆる年限が長い以前の計画で進められているということ、あるいは水の問題についても、そこまで突き詰めたやはり計画というものがなされていない、そういうふうなことが一つの大きなこのパイロットを阻害をしている原因になっているんではないか、それはこれからのミカンの全体的に増加をしていく趨勢と品質の問題を考え合わせますときに、重要な問題じゃないかと思っているんですが、その点についてはどうでしょうか。

杉田栄司農林省構造改善局次長

○説明員(杉田栄司君) 国東あるいは北淡路、先生ごらんになりました地区は、いずれも四十三年の地区でございますが、御承知のように、たしか四十二年でございますが、大干ばつがございまして、愛媛におきましても、あるいは九州におきましても、かんきつ類が結果時期に至りまして、逆に木のほうに水をとられてしぼむという事態が起きた。そういうような異常事態も経験しながら、実は調査が進められてまいりまして、そこでこれは地形あるいはまあ気象条件にもよるわけでございますけれども、安定的にミカンをつくるということになりますと、異常事態にも対応できるようにということになるわけです。で、一般論といたしまして、農林省のそういったような、かん水施設等は、十年に一回程度の大干ばつでも減収を招かないように、あるいは減収を招いても被害がわずかで済むようにというような基準でやっております。そういう数字ではじきますと、実は百二十万トンになったり、あるいは北淡路等の百万トン近いものになったりしたわけであります。  しかしお説のようにミカンについてはそんなに水が要らないというような意見もあるわけでございます。その辺が実は私どもも多少研究不足な点がございまして、国の試験所の意見等もその後聞いております。したがいまして、現在国東半島における水の確保につきましては再検討すべきであるということで、現地も含めまして再検討いたしております。近く成案を得た上で、技術者各位の御意見も十分聞いた上で、計画変更等で処理してまいりたいというふうに思っております。ただ基本的にはやはり作物に要る水はもとよりでございますが、営農上もいろいろ防除用水等要るわけでございますから、そういうコンスタントに要る水もどう考えるかというようなことで、これは特に試験所等とも相談してまいりたいというふうに考えております。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 私も水が要らないということは申し上げません。ただこれは当然確保しておかなきゃならぬ事項であります。ただ水の施設は一種の保険である、このような理解のしかたをかなりこのパンフレットあたりでも宣伝をしておるわけです、三年に一度は必要だと。したがって、これは保険というような気持ちでやらなきゃいかぬということを書いているわけですけれども、そういうような観点に立つならば、少なくともこういう基幹的な基盤の問題についてはやはり国が全部めんどう見てやる、こういうことが私は必要ではないだろうか。十年に一ぺん、あるいは十五年に一ぺんくるかこないかわからない、その備えのために、いま言う総経費の三十億のうちの十七、八億までも使おうというようなことが十年か十五年に一ぺんくる災害のために必要だということが、農民として受け入れられるかどうかということはやはり考えてみなきゃならぬのじゃないかという気がするわけであります。私は必要ではないということは申し上げません。絶対必要だと思いますけれども、それはやはり国なり地方自治体の中で見ていくという姿勢というものが必要ではないだろうか、こういうことが痛切に感ぜられますので、この点については、ぜひひとつ政務次官、これは私はまた機会があれば大臣にもこの点は本質的にもう少し議論を詰めたいと思いますけれども、ぜひそういう観点で御検討いただきたい。このように思いますから御意見をいただきたいと思います。

鈴木省吾自由民主党農林政務次官

○政府委員(鈴木省吾君) ただいまの工藤委員の御提案、御意見十分省内でも検討させることにいたします。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 時間が参りましたけれども、もうちょっと時間をいただきたいと思いますが、このようなことを繰り返してまいりますと、農村はいま言ったように、やはり採算に合わない、返済もできないということから土地を手離していかなきゃならぬという現実が起こるわけであります。非常に私はこのパイロット事業のむずかしさというのはそこにあると思うのですね。  そこで私は具体的にお聞きしますけれども、すでに大分県の国東の場合も約百六十ヘクタール程度が、五百ヘクタールといたしますと約三二%程度のものが農業外の人たちの手によってすでに買収が行なわれている。もちろんこの人たちも名目はミカンをつくるということで出てきておるようでありますけれども、たとえば大阪の材木屋さんとかそういう人たちが、大分県にわざわざ来て、土地を五十ヘクタールも確保してミカンをつくろう、私は現実に行って見ましたけれども、そういうところにいま写真で見せたようなところが点々とあるわけであります。淡路島の場合にも、やはり先日ある新聞にも出ておりましたけれども、観光業者あたりがすでに買い付けを始めているという現実を知りました。農業にとりましてもたいへん大きな問題だと思うのでありますが、この点について農地法の関連なり、なぜこういうようなことが簡単に行なわれていくのか、それに対する防止の策はないのか、お伺いいたしたい。

小沼勇農林省構造改善局長

○政府委員(小沼勇君) 土地改良事業は御承知のとおり、土地改良法に基づきまして農地を開発していく場合に、もちろん原則として全員の同意がなければ事業がスタートできません。そういう意味で皆さんが同意して始めたということでございますけれども、その経過におきましていま御指摘のような点が出ているところもございます。しかし、造成された農地につきましては、これはその優良な農地でございますから、農地法におきましては転用はできないという形になっております。  また、土地改良法に基づきまして、土地改良事業の負担等は、当然その土地を取得したものに引き継がれるというたてまえになっております。そういう意味では、私ども土地改良事業をやっておりまして、途中で、そういう移転売買が行なわれることは決して望ましいことではございませんけれども、しかし、農地法なり土地改良法に基づきまして、これを事業の目的に合致させるという、そういう配慮をするし、また、制度的に、そういう措置がなし得るというふうに考えておりまして、これはもちろん、制度一点ばりではいきませんで、現地で、町当局等と十分話し合って指導をしていかなければならない問題でございますが、制度的には、そういう裏づけをもちまして、今後それぞれの地域に応じて進めてまいりたい、というふうに考えているわけでございまして、転用等は私どもは認めるつもりはないわけでございます。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 国営パイロットを進める前提条件として、やはりその地域の農家の皆さんが経営規模を拡大をし、農村経営を安定をさせるということが、私はまず前提条件でなければならないと思っておるわけですけれども、そういう意味からいたしますと、五百ヘクタールのうちの百六十ヘクタール、三二%は、他の人たちによって、しかも全然別の材木商とか、あるいは製薬会社とか、土建屋とか、こういうものが確保しているわけなんです。そういうチェックというものは、農林省ではできないのか。もしもそういうものが、確かにミカンは形式的に植えますよ、形式的には植えている部面もありますし、まだ植えていない部面もありますが、もしもこれがほんとうにミカンをやるのか、やらないのかという、十分な判断をした場合に、農林省としてはそれに対して買い取るというようなことができますか、やりますか。

小沼勇農林省構造改善局長

○政府委員(小沼勇君) いろいろの進め方があろうかと思います。一つは、相対で地元の農業経営規模を拡大したい人にあっせんをして、売るという方法があろうかと思います。それからまた、御承知の農地合理化法人でございますけれども、そういう法人を使いまして、法人が買い取って、それでまた経営規模を大きくして、利益を農家に渡していくという形があろうかと思います。また、町があっせんをし、町が買い取ってという方法もあろうかと思います。いろいろのやり方があろうと思いますが、何らかやはり、せっかくこういうふうにしてりっぱな農地を造成するのでございますから、それにふさわしい農業経営をやらせたいということでございまして、その方向に私ども全力をあげて指導していくという考え方で、現在も進めているわけでございます。  工事が完了しない間に、そういう事態が起こることははなはだ残念でございますし、また、完了しましても、そういう転売等ができるだけ、なされないようにというふうに願っておるわけでございます。ただ、農地を農地として農業者に売るということについては、これは阻止はできません。それはその地区内であろうと、地区外であろうと、可能なわけでございまして、その意味で、ほんとうに農業をやりたいということで、地元の地区内の農家から農地として買って、それで経営するという場合には、阻止はできませんが、全体として、その地域の農業経営がうまくいくということでなければなりませんので、そういう点、先ほど御指摘ございましたような営農指導とも合わせて、地区全体としての農業を発展させるやり方にしていきたいというふうに考えているわけでございます。

足鹿覺日本社会党

○足鹿覺君 ちょっと関連してお伺いします。  国営パイロットの開拓地の問題でございますが、各地でいま大きな事業が進んでおるわけですが、一応候補地を買いつけたと、ところがやはりまあ誤算もあるでしょうし、見込み違いもあるでしょうし、開発に適しないところもあるでしょう。しかし、それらいろいろな理由が混在しておりますが、相当面積を大企業観光資本、その他いろいろな人たちにすでに分売をしておる。これは不適地だという理由のもとに、あるいは地元に——これは、せめて地元の人々にと思ったが、買い手がない。で、そういうような理由を付して、売っておる事実が各地にあるのです。私も的確なその証拠も握っておりますし、実際も知っておりますが、きょうは抽象的に小沼さんに御注意を申し上げておきますが、そういうことがつまり日本列島買い占めの一つのあらわれでないかと、地方住民たちもこれは危惧の念を持って見ております。そういった点について——つまり県の開発審議会がうんと言えばそれでオーケーであります。開発審議会のメンバーはほとんど生産農民を代表する住民の、地域住民の声を、ほんとうに切実な声を代表するメンバーによって構成されておりません。このような構成メンバーにかけられれば、みんな、うん、うんといって、知事の諮問に応じて可決されていく。けっこうですという答申しか出ません。そういう中にあって、あなた方が国費を使って、農業経営の拡大や近代化のために計画をし、推進したものが、末端ではくずれつつある、似ても似つかないものに変わりつつある。こういう実態に対してどう備えていかれるのか。私は、少なくとも開発審議会の構成に対して、重大な検討を加え、これが公正、適正にパイロットの目的にかなうように、あるいは地域の営農に資するように、そういった点を重視していくような、もっと権威のある、そして農業問題についての、営農についての立場を十分わきまえた人たちを加えて、開発審議会を改めていかない限り、私はこの弊風は拡大していく一方であろうと思うのですが、いかがですか。

小沼勇農林省構造改善局長

○政府委員(小沼勇君) 国営のパイロット事業あるいは県営のパイロット事業等をいろいろな地域で進めているわけでございますが、間々その中で、計画の地区の中で計画ができて全員で同意をしてやろうという形になっているその地域の中に、まだ手を着けていない、造成がこれから始まろうという、そういうところについて、その同意をした地元の農家がほかの会社等に土地を売るというふうなことがあるやに聞いておりますし、また、先生がいまそういうお話をなさいましたですが、なかなかこれはむずかしい問題でございますけれども、私どもやはり農家が十分一緒に皆でやろうという、全員同意という、そういう土地改良法上の手続をとりまして進めているにかかわらず、その土地をその農家が売るということは、はなはだこれ望ましくないわけでございまして、何とかそれを売らないでやっていく、全体としての事業を進めていくということができないだろうかということで、それぞれの地域でいろいろくふうをし、地元の町村とも話し合いをしたりしているわけでございます。しかし、現実にはいろいろの事態があるようでございまして、新聞紙上等でも、そういうことがときどき見受けられます。これにつきまして、土地改良法だけで云々ということでございませんけれども、やはり地域の指導と相まって、そういうことができるだけ、ないようにしていきたいというふうに私ども心がけている次第でございます。県の段階は、おそらく県の開拓パイロットについて、開拓の審議会等が開かれてやっているであろうというふうに思いますけれども、これらにつきましても、十分私ども事業を推進する立場といたしまして、この審議会等で、いやしくもこの地域が、計画が策定され、決定され、事業が実施に入るという地域については、これはひとつそこに侵入しないでいただきたいということで、それぞれ現在もそういう指示をしているわけでございますけれども、先生御指摘のようなことが間々あるかもしれません。したがいまして、私ども今後も、この土地改良法に基づいて計画地区を決定して事業に入るという地域については、何とかそういう虫食い状態にならないようにということで十分心がけてまいりたいというふうに思っている次第でございます。

工藤良平日本社会党

○工藤良平君 この問題は、また大臣が来た機会に、ゆっくりやりたいと思いますけれども、いずれにいたしましても、いま私が申し上げましたように、百六十ヘクタールが他の人たちによって占められてきている。しかも、そのうちの三人によって百ヘクタール、これは東京、大阪の方ですけれども、三名で百ヘクタールを確保するというような状態が起こっている。それが、農民のやっぱり経営なり、全体の計画に及ぼす影響というものが実に大きいわけですから、この点については、完全に終わらなければ登記が終わらないようなことではなくて、やはりあらかじめ、いまお話のように、地域を指定をしたならば、そういうことが起こらないような万全の対策ということが講ぜられてしかるべきじゃないか。もしもそういう事実が起これば、やはり農林省としても買い取るくらいの意気込みでやらないと、農業計画というものは、私は失敗するのではないかという気がいたします。先ほどからいろいろ申し上げてまいりましたけれども、時間がすでに経過をいたしておりますから、基本的な問題については、大臣とまた議論もしたいと思いますけれども、これからなお一そうこの基盤の整備は必要になってまいります。やらなきゃならぬという立場でありまして、農林省としても、そういう面においては、大いにひとつ意欲を燃やして私はやっていただきたい。そのことのために、私どもができることは大いにやりたいと思うんです。  ただ、問題は、構造改善局とそれから各部局との連携で、専門家を、必ず技術者を入れて、そこまでやはりこまめな営農指導まで考えた対策というものを講じていかなければ、せっかく大量の金を注ぎ込んだものが、むだになってしまうということでは、私は国家的見地からも、たいへん大きな問題があるように思いますし、農業経営にとりましても重大な問題でありますから、その点強く要望したいと、このように思います。この点についてはぜひひとつ政務次官のほうからも大臣のほうにお伝えいただいて、緊急な対策を講じていただくように……。  なお、私さっき申し上げましたけれども、五百ヘクタールという一つのワクにしばられて、無理をして、無理をして結局不幸な事態が起こってくるんではないかと思いますから、ひとつそういう点については万全の対策を講じていただくように申し上げ、さらにこれらの問題については、機会をあらためて議論をさらに深めたいと思いますけれども、この程度にとどめておきたいと思います。

初村滝一郎自由民主党

○初村滝一郎君 私どもは六十分を三人で質問するように時間の割当をしてもらっております。したがって、質問も個条的になろうかと思います。そこで個条的に私も申し上げますから、答弁のほうもごく簡明に、わかりやすくお願いをいたしたいと思います。  まず、政府は果振法に基づいてミカンの長期的需給の計画について再検討を加えて、今後の果樹農政の確立に役立たせるべきではないか、かように考えるわけなんです。この点について御答弁をお願いいたします。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) 先ほどからも申し上げておるわけでありますが、本年の温州ミカンの大豊作は、隔年結果の表年であったことに加えまして、やはり好天に恵まれたといういわば特殊な要因によるものであると考えております。したがいまして、現在、四十七年産のミカンということだけを見まして、直ちに基本方針の再検討を行なうべき時期にきているとは私ども考えてはおらないわけでございます。ただ、近年ミカンの植栽が基本方針の計画を上回るような傾向が強うございます。これは、第一次の基本方針につきましては、約七千町歩飛び出しておるわけです。第二次の計画では、この七千町歩の飛び出しを踏まえまして第二次の計画を組んだわけでございますが、初年度ですでに手数百町歩飛び出しておるというようなこともございます。そういうような計画を上回る植栽が行なわれる傾向が強いのでございますから、これにつきましては、計画の範囲内にとどまるように指導を強化をしていかなければならぬ、かように考えているような次第でございます。

初村滝一郎自由民主党

○初村滝一郎君 この四十七年度のミカンの需給状況から見ますと、やはりミカンの転作等の生産調整をする必要がありはしないかということをおぼろげながら直感するわけでございます。この点についてお考えを聞きたいと思います。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) ただいまお答え申し上げたこととの関連でございますが、私どもは、やはり隔年結果の表年であったということと、好天という特殊な要因によるものでございますから、いまミカンの木をほかのものに切りかえるというような、いわゆる生産調整と申しますか、転作と申しますか、そこまでの必要はないんではないか、まだ需要がかなりこれからも伸びていくということが期待できますので、いま直ちにミカンの生産調整をしなければならぬというような考え方は持っておりません。

初村滝一郎自由民主党

○初村滝一郎君 そういう政府の考えであればけっこうでありますが、やはりこれは大量貧乏であって、調整をしなければ必ず将来一そうの苦労が増すであろうということを私は予感をするわけで質問したわけでございますが、そういう面については、なるたけ販路その他について格段の消費的な面に力を入れてもらいたいと思います。  次に、各県が現在実施しております加工原料用の果実の価格安定事業は缶詰原料等を加えるなどの拡充をはからなければならないと思うのだが、この点についてお考えを聞きたいと思います。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) 四十八年度の予算でございますが、この加工原料用の果実の価格安定事業を拡充をいたしたいと考えて予算要求をいたしておるわけでございます。すなわち缶詰用の温州ミカン十六万トンを、新たにこの制度の中に加えたいと思っておるわけでございます。それから果汁原料用も新たに入ってくる県、五県ございますが、これも加えたい。両々相まってこの制度の拡充、充実といいますか、ということを期したいと、こういうように考えているような次第でございます。

初村滝一郎自由民主党

○初村滝一郎君 政府はバナナの関税を引き下げるというふうに様子をうかがっておるわけでございますが、国内果樹への影響ははたして大丈夫であろうかというふうに考えるわけでございます。またオレンジとかあるいはグレープフルーツ等の関税はどういうふうな考えをしておるのか、あわせてお聞きしたいと思います。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) 日本のバナナの消費量は、国際的に見ましてもすでにかなりの水準に達しております。一九七一年でございますが、バナナの一人当たりの日本消費量は九・五キロでございます。これに対しましてアメリカが八・二、イギリスが五・七でございます。日本より多いのが西ドイツが一〇という数字になっております。カナダが日本と大体同じくらいということになります。こういうことで、国際的に見ましても、すでに最高の水準に達しておりまして、輸入量の伸びも急速に鈍化しておるような事態でございます。これに対しまして国産の果実の消費というのは、近年急速に増加をいたしておることは皆さま方御存じのとおりでありますが、これは今後なお増大することが期待できますし、また、こういった果実につきまして、生産でありますとか流通、加工の近代化をさらに推進していきたいというように考えておりますので、今回引き下げられようとしている関税率の幅は非常に小さい。つまり年五%、二年間やるということでございます。六〇%が五五、五〇というふうなことになるわけでございますが、そういうような幅も非常に小さいわけでございますので、これによりまして、国産のくだものが著しい悪影響を受けるというようなことはないんじゃないかというように私どもは考えておるわけでございます。なお、オレンジでありますとか、グレープフルーツの関税につきましては、現在十二月から五月までが四〇%、六月から十一月までが二〇%になっておりますが、これは据え置く方針でおるわけでございます。

初村滝一郎自由民主党

○初村滝一郎君 バナナの関税を五%程度下げたから、そう影響はあるまいというような見解でございますが、時期が時期だけに私どもも心配をするわけでございます。したがって、将来どうしても、かんきつについての値下げは絶対しないように配慮してもらいたいものだと思います。  次に、ジュースの生産状況と品質向上のために大型果汁工場や消費地のチルドジュース工場の助成を強化すべきではないか、こういうふうに考えておるんだが、四十八年度に四工場ですか、追加されるようでございまするが、このことについてどのような考え方をしておられるのか。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) 果汁の需要というものが今後伸びてくるわけでございます。そういう需要に対しまして、いい品質の果汁を供給していくというような、ものの考え方から、昭和四十五年度以降近代的な大型の果汁工場を設置するために積極的な助成措置を講じておるわけでございます。現在までに、かんきつ類が七工場、リンゴが一工場できておるわけでございます。四十八年度におきましては、新規にかんきつ四工場、リンゴ一工場の設置を考えておるわけでございます。これは当初かんきつ二工場というようなことでもあったわけでございますが、最近のようなかん類——ミカンの過剰事態がございまして、こういったものを早く整備したほうがいいというような御要望もありますし、また、私どももそう考えますので、特にかんきつ工場二工場ふやしまして、整備をいたしていきたい、かように考えておるわけでございます。さらにまた、四十八年度から大消費地に冷蔵の果汁工場、いわゆるチルドジュースというわけでございますが、チルドジュースの工場を設置をいたしたいということで、これにつきまして、助成を行なう考え方を持っております。このチルドジュースというのは、冷たいジュースで、非常にうまいということで、アメリカあたりでもかなりこういうジュースが飲まれておる。こういうわけでございますので、生産者団体によりまして、こういう冷蔵の果汁工場をつくる場合の助成をはかる、かように考えておる次第でございます。

初村滝一郎自由民主党

○初村滝一郎君 ことしのミカンの豊作によって、非常に農家が心配しちゃって、三百三十万トンの一割を市場隔離をせいというような、いろいろな面からの要望があって、政府もこれに踏み切って、三十万トンに対する隔離をしよう、そういうことで二十万トンをジュース、十万トンをかん詰め、というような手を打ったのでございますが、この手を打ったにかかわらず、ミカンの価格に直ちに影響を及ぼしておらなかったわけです。そこで先ほど来工藤委員の質問について、こういうことについて農家の中に非常に再生産資金の支払い等に困っておるということで、利子補給等を考えておるというようなことであったわけでございますが、これはやはり系統資金の八分五厘ですか、それを国が二分、県が二分、要するに、県が四分やった中の半分を国が二分補助するという意味かと思いまするが、この点をはっきりしたいために、すみませんが、もう一回御答弁をお願いしたいと思います。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) ことしの第一回の緊急対策は、三十万トンの隔離ということであったわけでございます。三十万トンの隔離というのは、これはもっとやったらいいじゃないかという御議論もあったわけでございますが、三十万トンというのは、ぎりぎりの工場の能力の限度でございます。もうジュースは二十万トンもどうかといったわけでありますが、どうしてもこれは二十万トンやらなければだめだと、かん詰のほうにも十万トン引き受けてくれというようなことでやりますと、三十万トンでございます。そういう三十万トンの市場隔離ということをやったわけでございますが、実際には今度三十万トンの隔離というのは、ジュースの工場が逐次ジュースにしていくわけでございます。一ぺんにジュースにしちゃうわけではございませんから、そういう意味で、隔離をきめましたけれども、それが直ちに直接その市況に大きな影響を与えるというかっこうにはならなかっただろうと思います。しかし私は、やっぱり三十万トン市場隔離をしなければ、もっとひどい事態になったんではないかというように考えております。  いずれにしましても、三十万トンという数字はぎりぎりの数字であったというように私どもは考えておるわけでございますが、この三十万トンをやりましても、なおかつ一月に入りまして市況が低迷をいたしておるというようなことでございますので、農家の方々は非常にお困りであるということで、やはり再生産資金の低利な供給ということを、どうしてもはかっていかなければいけないということで、大蔵省とこれもかなりの折衝をしたわけでございますが、末端金利四分五厘以下でございます。原資を八分五厘と見まして、それの四%を県が利子補給する場合に二%やる、国が半分を見る。したがって県が五%やるなら、五%利子補給してくださってもけっこうでありますし、また農業団体がこの原資を八分五厘としないで八分にするということであれば、それだけまた下がるということにも相なるわけであります。要するに末端金利四・五%以内という考え方で、国が二二%利子のめんどうを見る、こういうようなかっこうにいたしたいと考えておる次第でございます。

初村滝一郎自由民主党

○初村滝一郎君 そうしますと、県が四分した場合にその半分をする。県が五分した場合でも、半分じゃなくて二分ということなんですか、もう一回……。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) 国の利子のめんどうを見ますのは、二%を限度といたしております。

初村滝一郎自由民主党

○初村滝一郎君 わかりました。私は、やはり今後ミカンの需給の安定をはかるためには、どうしても計画出荷を行なうことが前提になりはしないか、かように考えるわけでございます。そのためには、やっぱり出荷時期の調整をはかる必要があると思いますが、こういう方面の指導も、やはり農林省において適切な処置がとられるべきであろうと考えますが、この点について御所見を拝見したいと思います。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) 先生の御指摘のように、確かに計画出荷ということが、これからますます必要になってくるのではないかと考えております。で、かねてから生産者団体を指導いたしますほか、農林省といたしましても、毎年出荷時期前に生産、流通の関係者を集めまして、全国の温州ミカンの流通改善協議会というものを開催をいたしておりまして、そういう計画出荷の推進をはかっておるわけでございますけれども、今後も需給規模の拡大に伴いまして、計画出荷の必要性がますます高まってくるというようなことでございますので、そういう努力をさらに積み重ねていきたいと、かように考えております。  それから、出荷時期の調整をはかりますために、従来、ミカンの常温貯蔵庫というようなものについて助成をいたしてまいったわけでございますけれども、四十八年度からは新たに減耗でございますとか、腐敗を防止し、貯蔵効果をあげるための予措施設の助成ということを考えまして、とりあえず四十八年度は、三十八カ所の予措施設の設置ということを考えておるわけでございます。この予措施設は、当然のことながら、ミカンの出荷調整のための貯蔵というような機能も持ち得る施設でございます。

初村滝一郎自由民主党

○初村滝一郎君 最後に、農林省の果樹試験場の口之津という長崎県に支場があるわけなんです。これは従来支所か何かであったと思いますが、最近、格上げして支揚になったと聞いております。ところが、この支場は現在、温州ミカンに限って研究その他をやっておるようでございますが、私はやはり品質の改良とか、あるいはまた、その他内容の充実をすみやかにやるべきであると考えておりますが、この点について、おたくのほうから試験支場に十分注意をしていただいて、もし現在の人員等において、どうしても精一ぱいであるというならば、やはり若干の増員をしていただいて、効果のあらわれるような試験研究支場にしていただきたいと思いますが、この点をお聞きしまして、次の質問者にバトンタッチすることにいたします。

富樫洋農林水産技術会議事務局研究総務官

○説明員(富樫洋君) 果樹試験場を充実するようにという点につきましては、ただいま先生が御指摘のとおりでございまして、ことしの一月一日から——昨年までは園芸試験場の久留米支場の口之津試験地であったわけであります。人間も十人程度の配置をしてやっておりましたんですが、今年の一月一日から口之津支場、こういうことで発足したわけでございます。そこで、従来二研究室しか現地に配置しておりませんでしたが、一月一日からは、育種、栽培、虫害、三つの研究室を配置いたしまして、晩生かんきつ——つまり夏ミカンあるいはサマーオレンジを中心といたしまして、それから温州も加えまして研究を進めてまいる、こういう段取りで進めております。それで、来年度におきましては、さらに病害研究室を追加いたします。それから近い将来におきましては、圃場、栄養生理部門の研究室も追加するようなことを考えております。それから施設等につきましては、本年度もわずかでございますが、二棟ほど建物を建てますが、それから明年におきましては、土地を買いますほか、約四棟ほどの建物を建てて、施設の整備、拡充をはかってまいりたいと思っております。人間等もまだ異動が全部終わっておりませんですが、研究の切れ目がございますので、研究の切れ目を見まして、精一ぱい人間の異動も着々と進めてまいりたいと、こう考えております。  なお、中生かんきつの問題につきましては、広島県の果樹試験場安芸津支揚がございますが、これと連携をとりながら研究を進めてまいる、こういうふうに考えております。

堀本宜実自由民主党

○堀本宜実君 これは大臣がお見えになっておりませんから、いまおいでになるスタッフでお答えをいただきたいと思いますが、なるべくお答えを少なくして、私の意見のほうを多く申し上げるというふうにいたすほうがよかろうかと思うのでありますが、答えられぬような問題もあろうと思います。ともあれ、私はまず第一にお礼を申し上げたいと思いますが、ミカンが本年暴落をいたしました。緊急対策について、いろいろ御苦労をかけました。十分だと私はここでお礼を申し上げるわけではございません。不十分ではありまするけれども、一応あれだけの前進をいたしましたことは、たいへんな御努力であったと思います。なお、今後これで終わったわけではございません。この後遺症も残っておりますので、それらについても、今後農林省はあったかい手で対策を講じられまするようお願いとお礼をあわせて申し上げておきます。  ただ、特に私が問題といたしますのは、農林省ではどうにもならないのかもしれませんが、流通局というような局ができたと聞いております。末端の小売りが——私はいろいろなことでためしてみました。愛媛県のミカンを何種類でも、値段が違えば違った種類を買うてきてくれと言って、秘書にミカンを買わしにやりました。そうすると、一キロ、二百円、一キロ、百八十円、一キロ、百五十円というミカンを買ってきました。これはいいミカンではございますが、千代田区でございます、都心でございます。そういうふうに、少し売ってたくさんの利潤を得ようとする考え方があるのではないかと思うんですよ。それは自由であり、かってでありましょうけれども、小売り段階でそのようなことが行なわれております。生産者の例をとりますと、私の県は、三十円から五十円までぐらいの間で支払いが返ってきます。ところが、ある県は——県の名前は申し上げませんが、十三円なんという県がございます。全く目も当てられないような気の毒でございます。そういうものを受けて小売りが買うたものが、二百円、百八十円、百五十円というようなもので売られておるということ、これがほんとうにキロ百円、あるいはもっと六十円、七十円ということで売られるようでございましたら、もっと消費が伸びておったと私は思います。これは私は、消費を伸ばすという一つの方法には、やはり安ければ安いなりに売れるような考え方をしていかなければならないと思う。これはなかなか困難なことであり、役所がまずいじゃないかという意味ではございません。今年、そういうふうなことでございました。また、安い安いというから、お歳暮の品でもほんとうに出ない。ことしは特異な例でございますが、ずいぶん年末には歳暮品としてミカンが使われておったのでありますが、それが売れない、出ていかない。安いといわれておるものを、現実に安いものを送っては悪いと思われたのか、ともあれ購買が少ない。そういう結果がありますることを、農林省もよそのことのように思わないで、ひとつ頭に入れておいていただきたいと思うんですよ。小売りが高かったこと、これは安ければ、もっとこんな苦労をしないで消費が旺盛に行なわれたであろう。いわゆる流通過程におけるくふうをもう一段と、これは生産者側の組合もそう考えるべきですよ。同じようなことが言えると思う。農林省だけに、このことを申し上げるんではありません。そういう点について一そうの御研究を願いたい。これは研究してくれということでお答えは要りません、研究されるでしょうから。  次に、私は最近の新聞を見ていて、きわめて腹立たしいのは、アメリカからエバリーというえらい人が来ておる。これが農林省の亀長という次官ですか、事務次官と会うたとか、会いに来たとか、呼びつけたとか、ともあれ、どっかで会うたに違いない。そこで、よくもおくめんもなく、この日本のかん類の大暴落に際して、オレンジを買うてくれ、ジュースを自由化してくれ、よくも言えるものだと思う。まあ、あつかましいというのか、ずうずうしいというのか、およそ常識では考えられぬ。これはいままでのごあいさつが、農林省が、なってないから、こういうふうなことを言われる。き然たる態度がないんですよ。  これから、き然たる態度のないことについての、どういうものがないということを若干例を引いて申し上げたいと思いますが、どうしてそういうことを言うてくるのか一ぺんひとつ考えてみちゃどうですか、お互いのことじゃけん。あなたたちは指導者じゃけん。これはね、現状の説明をすべきですよ。お断わりはぴしっと申し上げたらいいんですよ。おそるおそる言う必要はない、当然なことです。私はそういう努力が農林省に欠けておる、こういうふうに思います。それは特になたに申し上げるわけじゃございませんぞ。政務次官もおられるし、これは帰ってひとつそういうことが国会で議論をされたと、そういう主張があったということを、どうぞ大臣はじめその道の人にお伝えを願いたいと思うんですよ。そんなばかげたこと、これね、みんな不思議に思っていますよ。アメリカから人が来て、そういうことをいまだに言っているのかという、その新聞を見ただけで腹立たしくなっちゃって、めしがうまくないようになる。どうぞひとつ良心に立ち返って、この問題の処置をされたいと思うのであります。  鉱工業の品物がアメリカへ出たということで日本は農産物はアメリカからたくさん買うてる。日本の農業とアメリカの農業は農業の形態が違うんです。ことにくだものに至っては、平たん部が耕作面積の一三%しかありません。あとは傾斜地で機械の使えないような地域での生産でございます。同じ土俵で相撲をとるのならアメリカに負けないと思いますが、そうでなくて、非常に不つり合いな、しかも耕地の整備が行き届いておらぬところを生産地に持っております。そういうことでありますから、私はアメリカの品物を買うなんということはおかしいと思うんですよ。  もう少しこれの理由を申し上げます。これは御答弁いただいたほうがいいかと思いますが、時間がございませんので、詳細はもう省略をいたしますが、私の言うことに間違いがあれば、そうじゃないと、あなたのお考えは間違っておりますと、こういう点が間違っておりますということを指摘して、ひとつ御答弁を願いたい。  果樹の自給率でございます。くだものの自給率というものがこれだけ余る。これは一五〇%ぐらいで、自給率は、全部のくだものがたしか八四か九〇までぐらいだと思うんですよ。それはおのおのの品種について、たとえばビワ、ナシ、モモあるいはクリあるいはミカンあるいはリンゴ、それぞれの品種についての自給率をきめておられるのかどうかわかりませんが、くだもの全体についての自給率がある。私は日本のくだものは外国から供給をしてもらわぬでもいけると思う。自給率は一〇〇%持っておる。力は持っておる。構造改善協会というものができて、そして、それには一つの種目を選んで構造を改善しようとした。私はこれに関係しておったからよく知っておるのですが、くだものと畜産が四〇%ぐらいを占めておるのです、構造改善の経費の中で、施設の中で。主産地形成のその率は四〇%、それだけでいわゆる選択的拡大というやつで、火を起こすように、うちわであおいで、ミカンヘミカンヘと誘い込んだのであります。その結果がこういうことになってきて、そして自給率が八〇%、九〇%なんていうことはおかしいんじゃございませんか。これ、そういうこと書いたものがございますが、もう今度お出しになる印刷物には、ああいうことはお書きになってはいけません。わかりますか。そして、そういうことは一〇〇%だというふうに確認をしておけば、アメリカのエバリーが来たときに、買わないかと、買うべきだと言うてきたときに、それは断わりを言うよりも、ことばがわからぬで、ろくなこと言えぬですから、これ見せたらいいです。数字を見せるだけの勇気がなければだめですよ。きちっと割り切った勇気がないから、何回でも来たたびに農林省へ寄って、そしてそういうことを言われる。  ただ一言これについて聞いておきたいのは、自由化並びにワクの拡大というものはする意思はないというふうに言われるであろう、そういう決意をしておられると思うが、これにまつわってもう一度、何回も聞いておるのだけれどもよく変わるのでいけませんから、あらためてひとつ決意を承っておきたい、こういうふうに思うのであります。  次に、先ほど工藤君からお話があり、初村君からお話がございましたが、三十六年に果樹農業振興特別措置法というものができた。これ三十六年にできておるのですよね。そしてそのときの計画によると、まあ四十二年から五十一年まで十カ年間の予測をしておるわけです。その発表があった。それが五十一年には十六万八千ヘクタール、収穫量が三百六十四万トンであろうと、こういうことを書いてあるのですね、違いますか。違うておったらあとで直してください、この問題は数字のことですから。ところが農林統計によりますと、四十七年に十七万一千ヘクタールであると、こういうふうに出ている。そして農林省は三百三十二万トンできるということで、これは上のヘクタールという面積はいわゆる農林統計によるものであります。下の数量は農林省の発表でございます。これは食い違っておりますが、ともあれ十六万八千ヘクタールから、四十七年に——まだ四十八、四十九、五十、五十一とある。四年前に、五十一年になるであろうと示した面積より、すでに四十七年にこの面積がオーバーしている。だからあんたらが持っておるものさしというものが狂うているんだよ。そういうものでものを計算しようとするから、これだけでき過ぎたのがわからない。豊作年に気候がよかったからなんていうことを言わなければ言いわけができぬようなことになっちゃう。これは全く変なんですよ。どうかこのことはすなおに——書いてあることですから、書かなかったと言うても、それは人が書いたんじゃ、わしの時代じゃないと言うても、やっぱりそのあとを継いでやっておられる皆さんですから、これはすなおに考えて、自給率のところも数字をもう消してお直しになるように、それからこのいわゆる予測といいますか、振興特別措置法に基づいて予測をしたものの改正をすべきである、こういうふうに私は思います。これは農林統計ですから少しものが間違っておるかもしれません。こういうことをどうぞ違うておればお答えをいただきたい。これはひとつ一ぺん答えていただきましょう。

鈴木省吾自由民主党農林政務次官

○政府委員(鈴木省吾君) 私のほうから自由化の問題について御答弁をさしていただきます。  お話しのように、昨日、エバリーと農林事務次官の亀長氏が会談を持ちました。その結果の報告を大臣並びに私どもも報告を受けております。農林省としましては態度は変わっておりません。オレンジ並びに果実の自由化、並びにワクの拡大をする考えは持っておらないということを、回答いたしたそうでございます。その点の報告をまた大臣とともども受けましたが、大臣も、まあそのとおりだろうという御意見ですから、堀本先生等の御意見とも一応違っておらないだろうということを、この際申し上げておく次第でございます。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) ただいま果樹農業振興の基本方針につきまして、先生からの御指摘があったわけでございますが、新しい基本方針は四十七年から五十一年まででありますが、旧基本方針に四十二年から四十六年までの五カ年間に三方ヘクタールの植栽ということを予定いたしましたが、実際には三万七千ヘクタールの植栽がございました。そのために、旧基本方針で想定いたしました五十一年の栽培面積十六万八千ヘクタールをすでに越えるような結果になりましたことは、御指摘のとおりでございます。新しい基本方針は、こういうような実態を十分織り込みまして、その上に立って需要に対応した生産が行なわれるように新たに植栽目標を定めた、こういうことでございます。私どもの考え方では、四十七年から五十一年までの五カ年間は毎年三千町歩——三千ヘクタール、合計一万五千ヘクタール、五十二年から五十六年までは毎年二千ヘクタール、合計一万ヘクタールというような植栽を見込んで、五十六年における生産目標を四百十九万二千トン、こういうように押えておるわけでございます。まあ、こういう新基本方針につきましては、こういった新基本方針の目標に即しました植栽が行なわれるならば将来の需給は均衡する、長期的に均衡するというような考え方を持っておるわけでございます。ただ、先ほども私申し上げたわけでありますが、四十七年の植栽実績は新しい基本方針で示しました年平均の三千ヘクタールというものを、すでに手数百ヘクタール超過をいたしておるようであります。そういうことになっておりますので、目標に即した植栽が行なわれるように、ミカン園の造成でありますとか、あるいはミカンの植栽にかかります各種の事業の進度の調整でございますとか、あるいは場合によっては押えていくというようなこと、あるいは自力による植栽というようなものもあるわけでございますけれども、そういったものも指導強化していくようなことをやっていかなければならないというように考えておりまして、現在、関係の部局と具体的な方策を相談をいたしておるところでございます。いずれにいたしましても、やみくもにまあ選択的拡大だからいいんじゃないかというようなことでなくて、やみくもな植栽というようなことでなくて、新しく策定されました計画に沿った植栽が行なわれるように指導強化をしていかなければならぬ。かように考えておるような次第でございます。

堀本宜実自由民主党

○堀本宜実君 けっこうでございますが、もう、すでに五十一年の目標の面積を四十七年度に超過をしておるんですから、もうこれからは植えてはいけませんよ。三千町歩だの二千五百町歩だのと言うたって、そんなものを植える気ですか、私は驚いた。それはいけませんぞ。もうおやめなさい。いま植えようというものも、農家の人ももう植えまいとしておりますよ。それを農林省では、ちいっとは植えにゃおかしいというように思わないように、五カ年計画という、もうパイロットなんかに金を貸して、ミカンを植えなさいなんというようなことは、少しじゃけん、かまわんなんと言わないように。ミカンだって五年すれば五つになるんですよ。十年すれば十歳になる。これはそれだけで余分になる。日本のミカンというもののなる率というものは、三十五年ぐらいまで、三十五年か六年がピークでございます。それから若干、下に向いてくるんでありますから、それまでこれからなり続けるのであります。ですから、これいま、まだふやす考えがありますじゃ、もとの本を見て言うのは、私はよくないと思います。どうかそういう点を十分に御研究をいただくようにお願いを申し上げておきたいと思います。私は、いまこういうことに出会っている。植えた人もだめですが、すでに長い間、永年作物ですから、やっている人の生活、経済まで破壊をするようなことに、その人が踏み入りすることによってなってくるわけですから。決してとめるわけではないが、危険信号を出して、そして指導をすべきであるということを特に申し上げておきたいと思います。  時間がございませんので、私は三十分しかもらっておりませんので、まだ一日でもお話がしたいのでありますが、そうもまいりますまい。  最後に、ジュースのことについてお伺いをいたしたいと思います。  厚生省からどなたか、見えておられるかしれませんが、ジュースの工場を今年増加をされましたことは、まことに私は時宜を得た政策であると思います。これは途中で二カ所おふやしになったかと思いますが、まことにけっこうである。これは自衛手段として、ミカンはすぐに腐敗をいたしますが、腐敗をしないように保存をいたしまするために、アメリカでは生産のオレンジの八〇%がジュースになる。日本は二〇%がジュースになる、生食で八〇%。アメリカとはちょうど逆でございます。そういうような形で、アメリカはジュースの製造につきましてはずいぶん進んでおります。ミカン生産の四大国と言われるスペインにおきましても、あるいは南米におきましても、あるいはアメリカにおきましても、ジュースの製造はいたしておりますが、一番進んでおるのはアメリカのジュースの製造であろうというふうにわれわれ考えておる。  ところが、日本にはジュースの製法について規定をされておらぬと思います。これはすわってお聞きをするのがほんとうですけれども、ジュースというものの製法について規定がないのでありますから、私はお聞きをしませんが、あとで間違うておったら、あるがとおっしゃってください。そして清涼飲料水の製造の過程で、そういうふうに指導をしておるということであろうと思う。ところが、清涼飲料水というても、最近のジュースと称せられるものは——昔はイミテーションで、水の中に黄な色と砂糖を入れただけでミカン水というものがあった。いまはそういうものは売れないんですね。天然ジュース一〇〇%、こういうような呼び名で、とにかくしぼったフレッシュなものを消費者に提供するというのがいまの段階でございます。これはミカンを焼いて一度食べてみてもらったらわかりますが、あまりうまくないようになりますね。いわゆる果汁酸というものを熱に会わせるとうまくなくなるということを私は経験して知っています。ところが、日本にはそういうようなものはないわけですね。それはある程度の加熱をして、そして酵母菌が活動を停止をする形にしておいて、今度、販売をするときに新しいしぼったままの液を七%加汁をしてお売りなさいという——お売りなさいといいますか、売っているのがアメリカですね。それを日本では八十度で三十分でしたか。摂氏八十度で三十分ゆであげたら品物は変わってきますよ。においも味も飛んでしまいます。そういうものがいま現存している。それだけではございますまい。瞬間殺菌という方法によりますと、瞬間は九十三度に上げなければ、そこを通過しなければ清涼飲料水として販売することはできないということになっているわけです。  いずれにしても、九十三度なんという熱度でミカン、ジュースを、いわゆるオレンジジュースというものを殺菌するといいますか、消毒するといいますか、そういうことは品質をこわしてしまう。品質がこわれようがどうしようが、そんなことおれの知ったことじゃないとおっしゃるのかもしれません。けれども、これは農民がつくる産業の中ではいまや相当なものです。そういう段階に立って、いまだに昔つくった清涼飲料水の指導のままを現存していていいかどうか。これね、PH四・五未満のものは水洗をしてそして加熱をして、しぼって、そうして、ろ化して、今度瞬間九十三度に持っていくわけですね。こういうことを繰り返してやっていて、アメリカのジュースのほうがおいしいと言うんです。農林省あたりが言われる。農林省は、この間のことや、まだまだついそこらにある新聞の記事にも出ておると思いますが、アメリカのジュースと日本のジュースとをブレンドして、そしてにおいが違う、味が違う、だからアメリカのを三〇%程度入れてまぜて、そうしてそれを一企業にして、日本とアメリカとの出資で企業を興して売ったらどうかということを農林省はこの間おすすめになった。これは間違いありません。間違うておったら、これもあとから訂正をしてください。これは新聞にちゃんと出ているんだ。どこやらの家に行って飲んだらたいへんジュースがうまかった。家の裏のほうでつくっている温州ミカンのジュースにポンカンのジュースを——ジュースというか、汁をまぜ合わせてお上がりなさいと言われて飲んだ、それがうまかったから、ブレンドして、混合してなにしたら、うまいなという思いつきで、ものをやらないように、そんなものじゃないんで、命がけでやっているんですよ。それがために、モノレールを買うたがよう払わぬようになったと言うて、モノレールのワクへ首をつって死んだじゃありませんか。農薬を飲んで死んだ人はこの暴落で数知れずある。命がけでやっている。それに対して、ほんとうに心あたたまるような指導がない。私が申し上げるまでもないんですが、チルド・ジュース、それからフローズン・ジュースという名前ですが、外国のことばでわしらもよう言わぬ、舌が回らぬのですが、このチルド・ジュースというのは冷凍してつくって、そしてその器に入れる前に冷凍して、器に入れて、そして冷凍自動車で消費地へ運んで、そこに冷蔵庫があって入れておいて、そして家庭の冷蔵庫へ直配をするような形でやっているのがチルド・ジュースというんですよ。生まれてから命が果てる際の人間の腹の中へ入っていくまで冷たいところにおるジュースを、ぬくめなければいけないという過程が、しかも八十度で三十分だの、あるいは九十三度なんというところを通らなければいけないということは少しおかしいのではないか。私らはしろうとですけれどもな、それぐらいの考えはあるんだよ。世の中が進んできた。昔のミカン酒とは違うんです。そういうものに対するあたたかい指導をしてやってはどうかと言うんですよ。どうかひとつ、それについてお答えをいただきたいと思う。

三浦大助厚生省環境衛生局食品衛生課長

○説明員(三浦大助君) ただいま先生から御指摘いただきましたように、アメリカ等におきましては、無殺菌の果汁を添加いたしますいわゆるカットバック方式といっておりますですが、この方式で冷凍果汁が製造されておるわけでございます。日本におきましては、まだ流通過程、また末端におきます冷凍設備の不備ということで、無殺菌果汁に含まれます酵母等が繁殖をいたしますと、また衛生上の危害が想定されるということもございまして、従来までこれを禁止しておったわけでございます。しかし最近になりますと、もう一般の冷凍食品もかなり普及してまいっております。したがって、このジュースにつきましても、時代に即応したように検討してまいりたいということで私どももいま検討を始めておるわけであります。

堀本宜実自由民主党

○堀本宜実君 研究は始めたと言うけれども、役所の研究というものはいつまでかかるかわからないんだな。これはもうほんとうにひどいもので、検討を始めたということはまことにけっこうなことだが、すでにもう市中へ冷凍食品が出回って——ことに宅配ですからね、いま言うチルド・ジュースなんというのは。いわゆる牛乳と同じように家庭へ紙パックに入れて持っていくわけだ。家庭の冷蔵庫の普及率は世界で日本が一番です。そういうところへ持っていくんですからね、もう生まれてから消費の末端まではほんとうに時間が短いわけですよ。それがまだ不行き届きだの言うて、そのようなことを言いおるのであったら、これはできぬ。できるようなふうに思えぬ。いけませんぞ。もっとすみやかに、これわかり切っておることじゃけん、やりますと言いなさいよ。業者があることじゃけん、なかなか出先で、国会でそうは言えぬでしょうけれども。そういうふうに決意を明らかにしなければ農家はたまりませんよ。農家なんというものは農林省でもはなはだ失礼なことを申し上げて恐縮ですけれども、日本の農政なんて一体どうなんです。金を借りて農業をやって払えるめどがありますか。元金も利子も払わなければならぬというのならば、私は何をやっても元金と利子との払える農業はないというふうに思うのであります。それは少なくとも九割までは自分が持っておる、あとの一割だけ借りるんだというなら、ございましょう。そういう非常に不安定な産業でございます。厚生省とはおそらく縁がないでしょう。ないけれども、これぐらいはもう赤子でもわかるものじゃけん、どうかひとつやってください。これは私は公取へ何べんか足を運んで、天然ジュースでなければジュースと称号しない、あとのまぜもののやつはだめだというふうに規定してくれと言ったら、あそこはさっそくやったですよ。天然ジュースでなければジュースとは呼べないという称号をもらったわけです。そういうふうに親切な役所もあるのであります。いつまでも研究しておきますじゃの、そのうちにじゃの、というようなのは、このジュースに関する限りはもう当たりません、現に流通しているんだから。昔のようにガタガタわかしてじゃなきゃ困りますなんという、そんな時代じゃないもの。アメリカはその企業の自由にまかしているんです。アメリカの何を持っていますが、企業がそうしようと思うたらやるわけですね。ですから、ある程度までは、そうがんじがらめにしないで、いままでのお断わりの意味もあって、自由にそういうところはやらすように、それでは無統制になって困るというなら、どっか一ところでチェックをする。二度も三度もぬくめないように、あれはかんして飲むものじゃないんですからね。どうかひとつ十分に冷たいもので飲まそうというものを、うんと熱いところを通らなければいけないという理由はないと私は思うのであります。どうぞよろしく。これでやめます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 それでは、時間もだいぶたちましたので、できるだけいままで出た質問とダブらぬようにしてやりたいと思うのです。いまちょっと堀本先生が言いました果樹農業振興基本方針、これをもとにずっと政府のそういう示された方針に従って全国のミカン農家はミカンの増産に励んできた。それで、こういう結果になってきたわけです。さらに今後もそういう方向でいくわけで、この基本方針というものが非常に大事じゃないかと思うんです。これが間違っていると、とんでもないことになりますからね。そういう点で、これはちょうどもう二年前の四十六年の八月三日にもこの委員会でミカンのことが問題になりまして、結局そのときにいろいろ心配したことが現実に起こってきた、そういうことにならざるを得ない、これを非常に残念に思うわけでございますが、そこで、最初に、いわゆる基本方針の需要の見通しですね。これが昭和五十一年には三百五十四万トン、今度の新しい方針では、昭和五十七年には四百十九万トン、こういうような需要の見通しになっておるわけでございますが、これがどういう根拠で、こういうようにはたしてミカンの需要が伸びるのかどうかということ、この需要の見通しが非常に私は大事じゃないかと思うのですけれどもね。そういう裏づけはどういう、たとえば加工何%にこのときにはしていくんだとか、生食は何%なんだと、そういう根拠はどういう根拠なんですか。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) ミカンの果樹農業振興基本方針における需要の見通しについての根拠のお尋ねでございますが、なまの需要の見通しにつきましては、過去の一人当たりの消費支出とミカンの消費量との関係、消費支出弾性値、それから将来の人口及び消費支出の伸びの見通し等によりまして計測をいたしたものでございます。  また、ミカンの加工品につきましては、過去の趨勢値を基礎といたしまして、特に果汁につきましては、これからかなり伸びるのじゃないかというふうなことも考慮いたしまして、関係業界の方々でありますとか、あるいは学識経験者の方々の御意見も参考としまして、五十六年には加工品の合計で約七十五万トン程度は消費されるであろうというような考え方をとりまして算出された数字でございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 その点につきまして、これは科学技術庁の資源調査会が昭和四十六年に出していますね。これは当然農林省の人たちも一緒になってやっておるわけですけれども、これには農林省の需要の予測が非常に高いということを言っておるわけですね。たとえば総理府の家計調査なんかでは昭和三十二年ごろは一人当たり大体五キロぐらいだった、それが十年たって四十一年には約十キロですね、そうなっておる。ところが五十一年に三百五十四万トンということになりますと、そうすると、これは十年間で十キロが三倍になるわけですね。だからこれ計算しますと、一世帯が、たとえば五人としました場合には、年間の消費量が二百キロぐらいになる。そうすると、十五キログラムのダンボール箱が十三箱になって、これだけの量のミカンを消費月の十一月から三月までの五カ月間に消費しなければならぬわけだから、そうすると、一世帯当たり一カ月平均二・六箱ですね、いわゆる十五キロの箱を二・六箱消費しなければならぬ。まあ、そういうことを考えると、農林省の予測というものは非常に高いということを言っておるわけですね。もちろんこれはいま言ったように、アメリカのようにジュースが八割になるところは別です。まだ日本はジュース加工品は非常に少ないし、今年あわててジュース工場つくったにしても、大体一年間に一万トンぐらいですからね。昭和五十一年になったって、ミカンの加工の比率はそうふえるわけじゃない、いまの状態ではね。そういうことを考えると、実際に五十一年の予測あるいは五十六年の消費の予測というものが過剰じゃないか。将来は伸びるにしてもいまのようなピッチでいったのでは、この報告から見ても非常に需要の見通しが高過ぎるのではないか、まあ、そのように思うわけですけれども、その点、私はもう一回検討してもらいたいと思うのです。いまの目標ができている資料というものを出してもらいたい。いま学識経験者とか、いろいろ言われましたけれどもね、実際どういう根拠に基づいてどのような裏づけがあるのか検討をすべきだということと、それとその資料を出してもらいたい。これはどうですか。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) 私、まだ科学技術庁のほうでの御検討のものをよく承知いたしておりませんので、それはよく検討させていただきたいと思いますが、なお、私どものほうの検討いたしました資料をお出しすることは差しつかえございません。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 これはもう二年前にできまして、二年前のこの委員会でもこの話をしたわけですけれどもね、そのときはあなたまだここの局長じゃなかったわけですけれども、需要見通しが非常に高いということが一つであります。それはそれとしても、じゃ生産の見通しというものが、先ほどから局長は非常に異常な天候だ、天候だというわけですね。まあしかしこの生産の増加についても、もうすでに二年前のこの調査においても、四十七年、四十八年ごろには、三百八十万トンから四百万トンに達する可能性があると、ちゃんとそう言ってるわけですね。そして、先ほど堀本先生言われたように、昭和五十一年のその目標ですね、植栽面積、それがすでに四十七年度においてはオーバーしているわけですからね。だから農林省としては、昭和五十一年度においては、いまさっきありましたように、十七万ヘクタール弱の面積で、そしてそのときに三百五十六万トンを目標に推進してきたわけでしょう。その面積をすでにオーバーしているわけですからね。それで、この三百四十万トンできたからといって、これが異常な天候である、こういうことは今後めったにないことなんだと、そういうことはわれわれとしては納得がいかないわけですけれども、そういう点はどうなんですか。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) 私ども、先ほどから御説明申し上げておりますとおり、ことしの事態はやはり特殊な要因になるものであるという考え方でございます。この辺につきましては、実は過般の果樹農業振興審議会でも議論がございまして、いま、ことしの事態だけを見て判断することは早計であろうというようなことが、学識経験者の方々の支配的な御意見であったと思っておるわけでありますが、そういう意味におきましても、この長期的な需給見通しといいますか、果振法に基づきます果樹農業振興の基本方針、こういったものにつきまして、むしろ、この基本方針に沿った植栽が今後行なわれるようにわれわれとしては努力をしていかなければならないと、かように考えておるわけでございます。先ほどから申し上げておりますように、私どもが予想しております植栽よりも上回った植栽が行なわれておりますから、そういうことがないように、十分指導をしていかなければならないことと思っておる次第でございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 そうしますといま十七万一千ヘクタールでしょう。さらに、あと十年で二万五千ヘクタール植栽をしていく。そうすると、実際面積は約二十万人タタール近くになりますね。しかも同じくこの基本方針によれば、将来の方針としては、十アール当たり三・五トンの生産目標をしているわけですね。もちろん、その全部が三・五トンはいきませんけれども、もう三・五トンということであれば、いまのままでもすでに六百万トン突破するわけですから、それが二十万ヘクタールになりますと、反当たり三トンとしても、これはもう六百万トンになるわけですよ。そういうことを、これはちゃんと、農林省の役人の人も一緒になって、科学技術庁の人がこれだけの報告書を出しているわけですし、それにちゃんとミカンは過剰になるということを、二年前に心配して書いておるわけですよ。それを私は一昨年の委員会でもこのことを申し上げたわけですけれども、そういうことも知らないで、いやしくも日本のミカン農家の総帥たる園芸局長がこういう研究も知らないで言ってるというのは一体どういうことなんですか。やっぱりこういうことは非常に大事で、「みかんの主産地形成と加工問題に関する調査報告」、こういうような報告書を実際に出しているところは、まあ行政監察的なものはありますけれども、そのほかにはないわけなんですよ。これがやっぱり二年前に心配していることがそのとおりになってきておるわけなんですよ。それでもミカンは絶対過剰になる心配はない、それで、これから二万五千ヘクタールまだやっていくのだ、そういう点で、私はこのいまの基本方針というものをもっと検討しなければ、とんでもないことになるんじゃないか、まあ、そういうのを心配しているわけですけれどもね。そういう点で農林省としては——まあそれはことしだけだと言うかもしれないけれども、生産量は先ほど工藤さんが言ったようにどんどん伸びてきている。木はどんどん大きくなれば未成園が成園になり、成園になった木でも一年一年と生産量は上がっていくわけですから、そうなってくれば当然やはり四百万トン、あるいは四百万トン以上になることは非常に心配されるわけですね。そういう点で、十年前にできた方針をそのまま踏襲をして何ら方法的には変わっているところはない。もう少しこれはやはり再検討すべきじゃないかと思うんですね。農林省としてそういう考えはないですか。これは次官のほうにお願いしますよ。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) ただいまのお話しの植栽でございますが、植栽はこんなにやってもよろしいのかということでございますが、私どもはこの植栽というのは、実は新植だけじゃございませんで、改植も含めておるつもりでございます。また同時に、この期間に当然廃園も出てまいるわけでございまして、そういったことを勘案した植栽ということの数字を、四十七年から五十一年が一万五千町歩、こういうように見ておるわけでございます。繰り返して申し上げますが、この植栽の目標は改植と新植というものを両方含んでおる。また廃園というものがございますから、その分だけはネット増からは——ネット増ということを考えますと、その分を植栽から引かなければならない、こういうことになります。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 昭和四十二年から昭和四十六年まで、この間に植栽が三万ヘクタールですね。その間に実際に栽培面積は四万一千二百ふえているわけですね。これは結局、私はこれは農林統計で見たわけです。そうすると、この間にもちろんこれは新植と改植が両方入っているわけですけれども、やめるというのは、この間にミカン畑をやめた量というのはどのくらいあるんですか。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) 廃園の面積は、大体年間一千ヘクタールぐらいあったように承知いたしております。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 そうしますと、四十二年から四十年のいわゆる三万ヘクタールというのは、これは新植、改植であって、そのほかに廃園があるわけですから、実際の面積の増加というのは差になっちゃうわけですね。そうすると、今後昭和五十一年までには一万五千ヘクタールというけれども、これは実際の栽培面積ではどれだけふやすというつもりなんですか。廃園はそれじゃどれだけするつもりなんですか。そういうものは、この計画の中には何も書いていないじゃないか。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) 私どものほうの見積もりでは、大体、昭和四十七年から五十一年ぐらいまでの間に約七千町歩の廃園があると見込んでおるわけでございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 そうすると、まあ結局五十一年までの間に七千町歩ぐらい廃園、そのように指導していくと。かってにやめていくということなんですね。じゃ四十二年から四十六年、四十七年の期間に廃園になったのはどのくらいあるんですか、廃園になったのは。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) 最近、廃園の面積は特にふえているわけでございます。四十六年、四十七年は千町歩程度ふえているわけでございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 四十二年からです。

沢田実公明党

○沢田実君 あなたの言っているのは四十六年。四十二年から四十六年まで何ぼだというのです。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) 最初のころは少ないわけで、四百町歩、二百六十、それから五百、五百七十六でありますが、四十六年から千町歩台になっております。四十六、四十七が千五十、千六十という数字でございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 そうしますと、農林省がわれわれに出している資料というのは非常におかしいことになっちゃうんですよ。というのは、三万ヘクタールだったんでしょう、五年間の新植、改植の面積が。そうしますと、結局今度はやめたところを差し引きますと実際に目標三万ヘクタールという、そういう目標に対して実際には改植、新柄というのは目標よりはるかによけい進んできたわけでしょう。面積がふえたのが、四万ヘクタールふえているわけですからね。それに結局面積のふえた分にやめた分を差し引いて、それだけ改植、新植が進んでいるわけなんですから、それは大体どのぐらいになるんですか。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) 新規の植栽は三万七千でございます。それから四十二年が十三万九千三百で、四十六年が十六万七千百でございますから、栽培面積といたしましては二万七千八百町歩の増加でございます。

塩出啓典公明党

○塩出啓典君 四十一年が十二万六千八百でしょう。それから四十六年が十六万七千百ですね。じゃひとつ私の要望としては、科学技術庁の資源調査会も二年前から生産は非常に過剰になると、そういうことで警告をしているわけです。これは将来の予想の問題になるわけですから、あなた方がそうなる心配はないとそう言われればわれわれも反論のしようがないわけですよ。しかし、農林省のきめた方針というのに従ってやっぱり農民の人が実際にやっていくわけですから、それで一番困るのは農民なんですからね。だからやっぱり自殺をしなければならないような人も出てくるのでしょう。広島県でも、昨年暮れに四十五歳の人が自殺しました。そういうことにならないように慎重に検討してもらいたいと思うんです。それで同じ政府の科学技術庁の資源調査会が農林省の役人の人と一緒になって検討した中でちゃんとこのようにミカンはいまのような植栽の状態でいくならば、もう四十七年、四十八年には三百八十万トンから四百万トンになる心配があるということを二年前から警告をしているわけなんです。さらに、将来このままでいくならば六百万トンをこすんじゃないか、結局そういうことですね。だから農林省は、生産量三・五トンを一応目標にしているわけですから、その目標に向かっていくならば、当然面積から見ても六百万トンになりますよ。そういうことになったんでは、結局は農民はまた米と同じようなことになっていかなきゃいけない。そういう点で、この需要を伸ばすためのいろいろ対策と相まってやっていかなければいけない問題であると思うのでございますが、いずれにしても、この基本方針についてはもう一回私はよく検討をして、やっぱり需要の伸びというものを的確につかんで、それに対してやっぱり見合う生産をしていかなければミカンというのは長持ちできないわけですから、そういう点を検討してもらいたい、そのことを要望したいのですけれども、果樹基本方針の中にも検討するという要項が入っているわけですから、その検討の用意があるかどうか、その点についての農林省の考えを聞きたいと思うんです。その点どうですか、次官にお願いしたいのです。

鈴木省吾自由民主党農林政務次官

○政府委員(鈴木省吾君) 先ほど来工藤委員、あるいは堀木委員から御同様な御意見が出て、生産過剰が去年だけのことでなく、これから恒常的に出るのではないかという御意見、ただいままた塩出委員からも御同様な御意見でございますから、十分そういう点は、私詳細な数字的なことをまだ勉強いたしておりませんけれども、貴重な御意見でございますから十分検討をいたして今後ミカン対策が誤りのないようにしてまいりたい、かように考えております。

沢田実公明党

○沢田実君 私は静岡県、三重県等のいろいろな状況やら要望等の資料をたくさんいただいておるのでございますが、各委員から大体基本的には同じようなことが出ましたので、その点は省略をいたしまして、時間もわずかしかありませんので、一、二点基本的なことをお伺いをいたしたいわけです。  いま、需給の問題が盛んにいろいろ議論されておりますが、需給のあなた方が示している数量というものは、こんなふうになるであろうという単なる推測であるのか、あるいはまたその数量に向かって、需要の拡大にしても、生産の問題にしても努力をしていく数量なのか、あるいは農林省が若干計画に従うような法的な根拠があるのかないのか。ないとすれば、そういう法律をつくってまでもやろうとするのか。いわゆる自由に放任しようという基本の考え方なのか。一ぺんにはいかなくとも計画的に需給というものを調整をしながら農家が安心して生産に励めるような方向に努力するというのか。これは、基本がはっきりしておりません。いまお聞きしているところですと、農林省の計画よりも農家がよけいつくってしまったからやむを得ません、今後はそうしないように指導します、よけいできた分については、こんなふうにしたいと思います、と言っているだけで、あなた方が計画を立ててそのとおり指導する責任があるとすれば、それ以上つくった分については一体どこが責任をとるのか、それがはっきりしておりません。ですから、基本の農林省の態度はどうなのかということをまず最初に伺いたいと思います。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) 私どもは果樹農業振興特別措置法という法律がございますので、この法律にのっとりまして果樹の振興をはかってまいるというたてまえでおるわけでございます。果樹につきましてはこれは永年作物でございますから、計画的な植栽というようなことも可能でございますし、ある程度生産というものも見通しができるということであるわけでございます。こういうものにつきまして振興の基本方針というものを定めまして、その方針に従って指導をいたしていく、もし出っぱればなるべく出っぱらないように指導をしていくというようなこともしていかなければならない、かように考えておるわけでございます。不幸にして、四十七年は表年とそれから天候と、両方の要素が加わりましてたいへんな豊作ということになったわけでございますが、私どもは今後この基本方針というものに基づきましてさらに指導を強化していかなければならない、かように考えておるような次第でございます。

沢田実公明党

○沢田実君 振興法に基づいてあなた方が振興をはかってきたとおっしゃいますけれども、振興し過ぎちゃったのでしょう。計画よりもよけいつくったでしょう。それに対してはどういう手を打ってきたんですか。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) 各県に対しましても振興の基本方針というものを示しまして各県がそれぞれの段階でやはり果樹の振興の基本方針というものをつくりまして、そうして指導をしてきておるわけでございます。そういうことであまり伸びないように、むやみに伸ばさないようにというようなことについての指導をいたしてきておりましたけれども、やはり若干は飛び出してしまうというようなことが、ことにミカンにおいては出てきておりました。ことしのような好天にも恵まれまして、かなりの何といいますか、生産の過剰というような事態が出てきたわけでございます。

沢田実公明党

○沢田実君 栽培の面積が計画よりも非常に多くなったという問題については、農林省に責任がないみたいな答弁で、はっきりしませんが、それを突っ込んでおりますと時間がなくなりますから、また後ほどにします。ただ、あなたは豊作だからよけいとれた、こういうふうにおっしゃっております。裏と表ということを盛んにおっしゃっておりますが、それは野生のくだものならよけいなり過ぎた年の翌年は少なくなるのは当然でしょう。果樹というものは、これはそうじゃないと思う。きちっと手入れをしてやるべきことをしてやれば、毎年平均してとれるのがほんとうなんだ。ところが、ミカンはつくりっぱなしにして、よけいとれるときにうんとならせるからよけいとれなくなるんですよ。そういうことをあなた方はどういうふうに考えているのですか。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) 果樹、特に常緑果樹であるミカンにつきましては、隔年結果ということが非常に起こりやすいわけでございます。隔年結果を防止いたしますためには、やはりどうしても摘果ということが必要であるわけでございますが、摘果につきましては、摘果の指導を昨年、関係団体とともにやったわけでございますけれども、やはり農家の段階で労働力も足りなかったとか、いろいろな理由もございまして、必ずしも十分な摘果が行なわれなかったうらみもあるわけでございます。

沢田実公明党

○沢田実君 あなた方の答弁を聞いていますと、農林省はある程度指導の通達を出すなり、何かやるかもしれませんけれども、その計画したものをきちっとやらせるだけの指導はいまできないのか、やる気がないのか。私はいまお話を聞いていますと、そこまではいまの法体制ではできないような気もしますし、そんな感じもするんです。だけれども、できないなら、できるようにしませんと、つくりほうだいにつくらしておいて、それをあなた方は大体こういうふうに予想しました、よけいできたらこれはやむを得ません、そんないいかげんなことなら需給の調整なんということは全くできません。ですから、農林省は腹をきめて、これはミカンばっかりじゃありません、農産物全体について需給の調整をはかって、その農家の人たちが安心して生産に励めるという体制に向かわなくちゃならないと思うんだ。わが党が主張しているようなことをあなた方に一ぺんにやれと言ったって、これは無理です。できないと思う。ですから、その方向に向かって私は努力せなければいけないと思うんだ。あなたの答弁をお聞きしていると、その努力がわからない。なり過ぎることは去年の春からわかったのです。いまおっしゃったように、若干花を摘む、実を少なくするような指導をした。ところが、実際はそれはできませんでした、思ったよりよけいなりましたというだけでしょう。努力の結果は何にもあらわれていないわけでしょう。そんなことでは、来年も再来年もまた同じことですよ。ですから、果樹なら果樹らしく、もっと良質のものをつくる指導をしなければいけません。そして、それだけの需要に対してこんなに生産があがるというなら、花を摘むなり何かして数量を減らす努力をする必要があったでしょう。あるいは先ほども出荷調整という話が出ましたが、必要以上のものは市場に出回らないようにするような方法だって必要でしょう。野菜など新聞で非難されながらも畑で野菜をブルトーザーでつぶしている。これは百姓にとっては、自分を守るためにやむを得ない自衛手段としてやっております。そういうことだって最悪の場合には考えられる。そんなことにならないように、私はもう一つ一歩進んで品質をよくする努力をしていらっしゃるかどうか、非常に疑問です。ミカンの皮をつるつるにして、てかてかにして、見たところはいいものを出しています。だけれども、皮をむけば中身は小さいものだから、皮と実の間はえらい間隔がありまして、最近のミカンは私ら小さいときに食べた覚えのあるミカンとは全く違います。だから、もっともっと品質をよくしようという努力をなされば、私は生産量についても裏だ、表だなんてということの差が少なくなりますし、そしてよけいな場合には少なくさしていいものをつくるというような指導をするべきだと思うのですが、その努力はどの程度おやりになったのですか。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) 先ほどから申し上げておりますように、ミカンの表作、裏作というようなことにつきましては、やはり摘果を励行することが第一であると私どもは考えておるわけです。そういう意味で、昨年からもかなり摘果ということを申したわけでございます。また、団体もかなり摘果に努力をしたと私は聞いておりますが、残念ながら、その二年前の表年の価格がかなりよかったこともございまして、また農家の労力の不足というような点もございまして、やはり摘果が必ずしも十分に行なわれなかったという点がはなはだ残念であると思うわけであります。

沢田実公明党

○沢田実君 自由につくらせるなら、価格は自由にしておかなくちゃならないんです。私はやっぱり生産も、需給の関係というところは行政で、あるいは政治の面から指導をしながら、調整をとりながら、価格についても価格補償制度をつくっていくような方向にいかなくちゃ、安心して農家など生産できないじゃないですか。こちらは指導したけれども、全然生産は下がりませんでした、摘果できませんでした。自由におっぱなす、そうすれば、自由の原則に従って価格が下がるのは当然でしょう。出荷調整もしなければ、何にもしない。だから、下がりました。下がったから国に金出せ。それだけだったら、消費者承知しませんぜ、そんなこと。私は農家に生まれておりますから、農家の人たちが、やっぱりいい品質のものをつくって、そして価格が安定して農家が安心して農業に励めるような方向に何とかしたいから、そういうことを申し上げておるわけですが、もう少し本気になってその点やってくれませんと、これはもう日本の農業の将来は壊滅せざるを得ない状態になるのじゃないかということを私は憂えます。ですから、そういう点で、需給の問題にからんで、ただつくりっぱなしじゃなしに、もう少し農業技術研究所あるいは試験場等においても、そういうことはもっともっと研究をして、いい品質のものをつくり、あるいはやむを得ない場合には価格の調整まで考えながら価格を維持させると、それでも相当大幅に価格が変動する分については、これはもう価格の補償は私は必要だと思います。野菜価格安定法みたいな法律がなくても、果樹のほうは何かちょっと農林省の政策として若干おやりになったようですが、もう一歩進めてやっぱり法律もつくって、それできちっとした果樹についての価格を補償する方向に私は前進すべきだと、こう思うんですが、その点についての考えはどうですか。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) 果実につきましては、まだ需要はかなり伸びております。それからまた、果実は野菜と違いまして永年作物でございます。で、もし計画どおりの植栽というもの、あるいは表年、裏年をなくすというような指導、また農家がそれをよく守っていただきますならば、果樹につきましては野菜のような形にはなってこないという考え方を私どもは持っております。果樹農業振興特別措置法というものも、そういう考え方のもとにできておる法律と私どもは理解をいたしておるわけでございまして、今後とも私どもといたしましては、この果樹農業振興基本方針というものをきちっとしまして、そしてこのきちっとした方針のもとに指導していくということが第一のことであるというように考えておる次第でございます。

沢田実公明党

○沢田実君 ちょっともあなた方反省がないんだ。この基本方針があってやってきたんだけれども、こういうふうになったことは一つも反省していないじゃないですかすいままで農林省がやってきたけれども、こういうことになったんでしょう。いままでやってきたことを悪いって、あなたちっとも認めてないんです、いまの答弁で。去年は特別豊作だから、われわれが予想しなかっただけできたからやむを得ないのだとおっしゃるだけで、この基本方針に従ってやってきたことが、基本方針どおりに、あなた方の計画どおりになっていないことは事実なんでしょう。まあ答弁の中では、今後はちゃんとそういう作付をさせますとおっしゃっておりましたけれども、それにも問題がある。それからまた、いまおっしゃる裏、表のことも問題がある。そう申し上げると、裏、表をなくするようにしますといま答弁なさったが、裏、表をなくするようにどうやって努力するのですか、あなた方。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) やはり技術的な指導ということが第一と私どもは考えておるわけでございます。また、施設の面でもかん水というようなことが裏、表の差をなくすと、差を少なくするというようなことに役立つものと私どもは考えておるわけでございます。また同時に、裏表の問題につきましては、最近密植園というものがかなりございますが、密植園につきましては、ことに裏と表の差が大きく出るようなきらいがございます。本来密植園は途中で間伐をしていかなければならないわけでありますが、その間伐が必ずしも十分に行なわれておらないようなうらみもございまして、こういったことがやはり表と裏との差を大きくしているような点がございますので、こういった点につきましても、やはり指導を強めていかなければならないというように考えておる次第でございます。

沢田実公明党

○沢田実君 局長答弁は、いままでちっともやらなかったということを裏づけしているような答弁でございますので、これ以上お聞きをしても並行線ですからやめておきますが、私が申し上げましたような価格補償の方向に、果樹も、政府としては前進をしていくのかどうか、いま一ぺんにはできないと思いますけれども、要するに、需給の調整をはかって、農家の人たちが安心して生産に励めると、こういう方向を——私はどの党が考えたって、政府が考えたって農林省が考えたって、みんな同じことだと思うのですが、そういうことに対する政務次官の考え方を承って、時間もきましたので質問を終わります。

鈴木省吾自由民主党農林政務次官

○政府委員(鈴木省吾君) ミカンの問題を、先ほど来からほんとうに御熱心に御討議いただいて感謝をいたしておりますが、何せ西日本の農業の大きな柱であり、また、国民の食生活に重要な部分を占めておるものでございます。  先ほど来いろいろ御意見がございました需給の問題、さらにはまた、生産に対する今後の十分なる研究、指導、あるいはまた、出荷調整、あるいは流通過程の問題、さらにはただいまお話しの価格の問題、最低保証等、今後必要かどうか、そういう問題を含めて十分今後前向きに検討してまいりたい、かように考えておる次第でございます。

塚田大願日本共産党

○塚田大願君 各委員の熱心な御質問がございまして、大体基本的な問題は出尽くしたように思うわけでございますけれども、しかし、どうも農林省の答弁を聞いておりますと、ひとつも前進はしておらないという感じがするわけであります。何かすれ違い答弁ということで、あまり実りがないように思うので、私はまあ最後に、時間もたいしてございませんけれども、それらの問題を、もうひとつ詰めてみたいと思っているわけでございます。  まず第一にお聞きしたいのは、先ほどから出ました、ことしのこの異常なミカンの豊作という問題、非常に深刻な状態でございますけれども、この原因が、どうも何回お聞きしても、結局は、隔年結果の表年に当たったということ、もう一つは、好天気に恵まれたこと、そのために、予想外の増産になったんだと、こういうふうな御答弁なんですね。で、何か好天気だということが悪いことのように聞こえる。また、表年ということは、これはわかり切ったことでありますし、こういうことを幾ら並べても、私は、今度のこのような深刻な状態の解明にはひとつもならないと思うのです。要するに、こういう表年、そしてまた好天に恵まれた、これはまあ考えてみれば、けっこうなことでございまして、豊作がけしからぬなんという、そんなばかなことは、本来農業を考える場合には、あり得ないことでございますが、ところが、どうも答弁は、結局そういうところに何か理由を求めようとあせっているような気配を受けるわけです。で私は、ですから、問題をもっと率直に出す必要があると思うのですけれども、要するに、豊作というのは非常に喜ぶべきことだけれども、その豊作がもたらしたものが価格の暴落であった、つまり豊作貧乏であった。この認識をまずはっきりさせる必要があるのじゃないかと思うのです。この基本的な認識に立ちませんと、何か言を左右にして責任をのがれようとすることに終わってしまうので、私はまずその点をはっきり認識してもらう必要がある、こういうふうに思いますが、その辺はどうでしょう。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) 先ほどから何回か申し上げているとおり、やはり結果樹面積はもちろん若干の増加がございましたけれども、主として表年であったことに加えまして、暖冬により着果が促進されまして、その後の成長、成熟も最適な天候となりましたために、このような予想を上回る大豊件となったわけでございます。

塚田大願日本共産党

○塚田大願君 まあ相も変わらない答弁ですが、これじゃあもうだれが聞いても私は納得しないと思います。というのは、いままでもずいぶん出ましたけれども、とにかく農民は一生懸命にミカンを増産するために汗水流して努力してきたわけです。ところが、まあこういう結果になった。それは天気が悪かったので、そして表年だったからいけないのだ、で、とどのつまりがおまえたちが一生懸命に働き過ぎたからいけないのだ、こういう理屈に論理的にはなると思うのです。ところが、御承知のとおり、政府はいままでこの選択的拡大ということでとにかくこれを奨励してきたわけですね。米がだめになったから、今度はミカンだ、酪農だということで計画を立って、先ほどから出ましたように、植栽計画を五十六年度まで出して、そしてこれを推進してきた。その結果、とにかく農民が努力をして、そしてこういう現状になった、こういうことだと思うのです。で、いまもいろいろ話が出ましたけれども、こういう状態は決して何か突如として天から降ってきたということではなくて、もう前から見通されたということは、これはもう事実だと思うのです、昨年から、はっきりと。  現に私が昨年の四月二十日のこの農林水産委員会で、当時、農業共済基金法の一部改正法案が審議されましたときに、私は赤城農林大臣、荒勝蚕糸園芸局長を相手にいたしまして質問をいたしました。このとき私は、はっきり言っているのです。私はこのとき、ちょうど西宇和のミカン地帯を視察してまいりましたので、その結果に基づきまして質問いたしました。このときに私はこういうふうに言っているのです。「もしミカンが過剰になった場合、やれ伐採でござるの、やれその実を川に捨ててしまえだの、そういうことが過去においてはあったわけですね。四十三年の大暴落のときにはずいぶん一部の地域でミカンを川に捨てていた、大量に捨てていたというようなことがございまして」と、ですから、いまの状態だったら、こういうことが起きるのだということを、私は当時言いました。そしてその植裁計画や何かにつきましても、ずいぶん質問をしたわけでございますけれども、もうそのときも政府はどういう答弁をしたかといいますと、こういうふうに答弁をされておるのです。——まあこまかく議事録を一々読み上げませんけれども、要するに、そういう心配はないのだ、過剰になる心配はない、そしてとにかく果振法に基づいた基本方針、いま局長がおっしゃったようなまあ作文をたてにして、需要と給供のバランスをとっていくから心配ない、あるいは出荷の安定をやる、あるいは倉庫の助成や低温貯蔵庫の整備をいたします、ですから、まあそういう心配はまずございませんという、そういう答弁を長々としておるんです。幾ら言っても、この危険性について認識しようとしなかった。  ところが、それからどうです。いま十カ月、まあ一年近くたって、ふたを開いてみれば、こういう結果になってしまった。ですから、これは決して偶然にこういう結果が出たんではありません。しかも、私がこういうふうに言ったからといって、私が先見の明があったわけではない。みんな大体こういうことは心配をされた。ほかの委員からもこういった質問がずいぶん出た。しかし、当時はひとつもこれに対して措置をとろうというふうな、特別な対策をとろうというふうなあれはございませんでした。しかし、結果はこういうふうになってしまった。これを見ますと、やはりここに政治の大きな欠陥といいますか、農政の欠陥があり、また、責任というものが私は非常に出てくるんではないか、こういうふうに考えるわけですが、その点はまあ局長もわかられたし、大臣もかわられたんですけれども、しかし、農林省としては、やはりこれは知りませんでしたというわけにはいかないと思うんですが、その辺はどうでしょうか。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) 私どもといたしましては、くどいようでございますけれども、今回の事態はやっぱり特別の事態ではないか、というような感じを強く持っておるわけでございます。で、ミカンにつきましては、過去においても、まあ豊作で価格が落ちたこともございましたけれども、いままで順調に需要が伸びてきて、ここまできたわけでございます。今回の三百三十万トン、あるいはそれ以上という説もあるわけでございますけれども、このように急に伸びたために、今回のような価格の暴落というようなことが生じたと思うわけであります。もしこれほどまでに伸びなければ、問題はこれほどまでに深刻にならなくて済んだのではないかというふうに私どもは考えておるわけでございます。

塚田大願日本共産党

○塚田大願君 ただいまの答弁ですけれども、急激にそういう状態が生まれた、まあ実際こういうことは、私は、もうしろうとでも通用しないんじゃないかと思うんです。とにかく四十三年、あのときは二百万トンなんですね、そしてまあたいへんな暴落が起きた。そして今度は三百万トン、そしてまた暴落、当時の気候条件なんかも非常によく似てる、大農作であった。ですから、これはもう四年か五年のあれで、こういう状態が起きてるんですから、決してこれが予測されなかったとか、急激な天候の変化であるとか、表年がどうだとか何かという問題じゃないですね。ですから、この考え方が、私はやっぱり農林省の考え方が少し——少しじゃない、相当やっぱり狂っていやしないかと思うんです。で、まあ、しかしこういうことは——まあいろいろもっと言いたいこともあるし、ほかの委員もいろいろまだあるんだと思うんですけれども、数字や何かいま取り上げて話していますと、とにかく時間をとりますから、私は割愛しますが、とにかく植栽計画にしても、もういまさんざん出ましたし、あるいは反当たりの収獲目標ですね、この計画にしたって、ずいぶん農林省の計画というのはずさんといいますかね、たとえば四十七年の果樹基本方針を見ますと、収獲量は反当たり三千五百キログラムというふうな目標を出してるんですね。ところが、実際ことしあたりの平均収量を見ますと、まあ二千二、三百ということなんです。ですから、全然この辺だって狂っておるんですね。数字を一つ一つ取り上げたら、もうずいぶん矛盾だらけですね。ですから、これはほかの委員からもずいぶん指摘されました。全く矛盾だらけなんですね。そしてこの計画であくまでもやるんだと、こう言ってがんばっておるんですから、これは全く手がつけられない。一体それじゃどうなるんだと、全く何というのですか、りつ然とせざるを得ないような感じがします。しかし、これは先ほどから各委員が要望されておりますように、こういう計画につきましては、もっと練り直してみることが、私は、まずひとつどうしても必要だと思います。  そこで、次に進みますが、次に、当面の緊急対策でございますが、これはまあ先ほどからこれもいろいろ出ました。ジュースにするとか、かん詰めにするとか、融資をするとか、利子補給をするとか、あるいは交付金を出すとか、まあいろいろ出ましたが、その中のいわゆる出荷調整という問題です。これについてちょっとお聞きしたいんですが、出荷調整という場合ですね、やはり倉庫に対する助成、あるいは低温貯蔵庫の整備というようなこともさっきお答えになりましたが、じゃ、いま貯蔵庫の、低温を含めました貯蔵庫の収容能力ですね、どのぐらいあるのか。調整すると言っても、貯蔵庫がなければ出荷調整もできないわけです。私ども新聞やその他聞きますと、とにかく畳の部屋にミカンを囲っておると、寝る場所もないと、農家はそういう状態だということがしばしば報道されております。あるいは野囲いというふうな状態もあると聞いておりますけれども、一体貯蔵庫のキャパシティ——能力は一体いまどのくらいあるのか、それをまずお聞きしたいと思います。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) 貯蔵庫でございますが、四十四年度現在の貯蔵庫の数字は八十二万五千六百トンの倉庫収容力でございます。それ以降、さらに四十五、四十六、四十七と能力を高める努力がなされておりまして、四万四千八百九十八トン、約四万四千九百トンの能力の増がその後はかられておるわけでございます。

塚田大願日本共産党

○塚田大願君 まあ、とにかく貯蔵庫もある程度あるけれども、しかし、今年のような場合には、全然役に立たない。で、畳の部屋に入れたり、野囲いをしなければならない、こういうことで、貯蔵庫の問題というのはこれからやはり非常に重要な問題だと思いますが、さしあたって野囲いをしなければならないような状態にあるという、この現実に立ってみました場合に、それならば国としてその分の対策ですね。つまり野囲いをしたと、で、腐らせないように努力したと、しかし結局そういう野囲いでは大したことはないんで、結局は腐ってしまったと、こういうことに、いますでになりつつあると思うんですね、どんどんいま腐ってきておる——それはそうでしょう。ですから、じゃその腐った分に対して何とか補償する措置を考えておられるのかどうかですね。まあ先ほど特別交付税というふうなお話もありましたが、そういう形で措置しようとしておられるのか、どうかよくわかりませんが、その辺のことはどうお考えになりますか。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) 私どもは、腐ったものを買い取るような措置を直接講じることは私どもとしては考えておりません。ただ、県におきましていろいろ出荷調整ということを考えておりまして、その中で、あるいは若干のいたみというようなことを含めての措置を考えてるところもあるように聞いておりますけれども、私どもとしては、直接に腐ったものを買い上げるような措置というものを考えておるわけではございません。

塚田大願日本共産党

○塚田大願君 しかし腐った——とにかくそういう貯蔵庫も不足した、貯蔵庫をつくるつくると言っていて不足した結果、こういうことになってしまったんですから、やはりそういうことに対する救済措置というものは、私は考えていいんじゃないかと思うんです。で、もちろん、それを買い上げるかどうかというふうな、いろんな技術上の問題はございましょうけれども、とにかく私は、国が事ここに至っては、もっと責任をはっきりさせるということが、どうしても必要なんじゃないか、そうしないと、農民もせっかく意欲を燃やしていままでやってきたと、しかし、国がそういう態度では、これはもう国を信頼していることはできないと、こういう政治不信というものもおのずから出てくるわけでございまして、私はこういう点に対しては、もっとあたたかい対策を研究すべきではないか。いますぐここで答弁が出なくとも、私はそういう点をもっとひとつ真剣に考えていただきたい、このことをまず一つ要望しておきます。  それから次に、先ほどの見通しの問題ともなりますけれども、先ほど、対策として昨年、摘果について配慮するように通達も出している、そう指導したと、こうおっしゃったんですが、ここに四十七年度の「農業観測(修正見通し)」、農林省が出されたものがございますが、この農業観測の修正見通しを見ますと、もう当時はっきり、生産は前年度より大幅に増加すると見通される、価格は前年同期をかなり下回ると見通されるというふうなことが書いてございますけれども、一体こういう見通しの上に立って、摘果というふうな指導がされたと思うんですが、大体この時期はいつごろなんですか、時期としましては、摘果の指導された時期。

須賀博農林省農蚕園芸局審議官

○説明員(須賀博君) 昨年春先から、まあ四十七年については非常に花つきが多いというようなことが、現地のほうの試験場あたりからも話が出まして、私どもそのとおりだというふうに感じておりました。それで六月に私ども、摘果を励行するようにというようなことで、地方農政局を通じまして各県に通達を流したわけでございます。で、その指導につきましては、県あるいは農業団体は非常に力を入れてやっていただいたというふうに私どもは聞いてるわけでございますが、まあ結果的には、こういうようなことになってるということで、非常に残念に思ってるわけでございます。で、摘果の時期でございますが、これは五月ごろからあるいは九月まで、幅広い時期がございますものですから、その間いろいろ労力上考えながら生産者の方々にやっていただくと、特に九月における摘果が最も効果があるというふうには聞いております。

塚田大願日本共産党

○塚田大願君 とにかくそういう措置はしたけれども、実際に効果はなかったということだと思うのです。  そこで、先ほど出ましたその貯蔵の問題ももう少し進めますけれども、たとえばああいう野囲いをしなければならない、あるいは居間に貯蔵しなければならないというふうな、そういうやりっぱなしと言いますか、そういうことを見過ごすのではなくて、たとえば貯蔵の態勢にいたしましても、国鉄のコンテナというものがありますね。ああいうものを利用するとか、あるいは、これは九州である地域でやっておられたそうですが、テント式の貯蔵庫、非常に簡易な、しかもなかなか効果のあるものだそうですけれども、九州では盛んにこれが普及しているそうです。こういうものなんかも私は活用しようと思えばすぐにでも、できたんじゃないかと思うのですけれども、それはどうでしょうか、そういう貯蔵の方式については。

須賀博農林省農蚕園芸局審議官

○説明員(須賀博君) ミカンを貯蔵する場合は、やはり温度、湿度というものを非常に気をつけなければならぬ。特に湿度の点につきまして注意する必要があるわけで、風通しのよいところに貯蔵する必要があるわけでございます。いまのコンテナあるいはテントでございますが、これは非常に風通しをよくしないと蒸れる心配が出てくるわけで、そういう点については非常に心配があるわけでございますが、現在のところ風通しがいいようなものにして使用されているというふうに聞いております。

塚田大願日本共産党

○塚田大願君 とにかくこういう技術上の問題は、これからもいろいろ研究もされることだと思うので、話を最後に進めたいと思うのですが、私は、先ほど沢田委員からも出ましたけれども、やはりそういういろいろな緊急な対策というものもございますけれども、要は突き詰めていけば、このミカン対策といたしましては、やはり価格政策、ここに落ちついてくるんじゃないかと思うのです。この点につきましては、先ほど局長からそういう価格補償制度はとれないという答弁がすでにございましたけれども、実はこの間の参議院の本会議におきまして、四十八年一月三十一日でございますが、田中総理がこういう答弁をされましたね。「特にミカンに対して申し上げますと、四十七年産の温州ミカンの価格低落は、前年度を三割以上上回る増産となったためでありますが、今後、長期的な需要の見通しに即した計画的生産の指導、加工対策の拡充などを通じて価格の安定をはからなければならないと考えます。従来から、米麦をはじめ、畜産物、青果物等、主要な農産物を対象として価格政策を実施してまいりましたが、今後も、野菜、果実等、需要の拡大する部門を中心に価格政策について研究を進めてまいります。」と、こういうふうに前向きな答弁をされております。  それから、同じ本会議でありますが、ここで櫻内農林大臣はやはりこういう答弁をしておるわけです。「それから価格支持制度についての御指摘がございました。これは、安永議員御承知のように、現在主要農産物の七割程度は対象になっておるのでございまするが、しかし、不十分な点は私もこれを認めておりまするので、今後価格安定制度、支持制度の拡充には極力つとめてまいりたいと思います。」こういうふうに、大臣や総理は非常に前向きに積極的に答えられておるのですけれども、どうもしかし、先ほどの局長の話を聞くと、依然としてヘビが棒をのんだように、できません、できませんという、一辺倒なんですけれども、この点は、もう一度局長にもお聞きいたしますし、同時に、政務次官にももう一度その辺の総理や大臣の答弁の上に立って、もうひとつ前向きな答弁をいただきたいと思うんですが、いかがでしょう。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) これから伸びていくものにつきましても、価格の安定をはかるということは、当然必要なことと私ども考えていますし、その価格の安定をはかるということの一つの手段として、果樹農業振興法があり、そして果樹農業振興基本方針があるわけだと思っているわけでございます。私どもとしては、やはり果樹は野菜と違うので、毎年毎年つくるものではございません。木を植栽いたしまして、その木が結果をしていくという形になるものでございますから、ある程度の見通しは立つわけであります。そしてこの果樹に適当な管理を行なっていけば、いわゆる豊凶の差というものがかなり縮小できるんではないかというように考えておるわけでございます。私どもといたしましては、したがいまして、やはり果樹農業振興基本方針に盛られた内容をもとにしまして、果樹の振興をはかっていく。そして豊凶の差をなくすための努力をしていくことがまず第一に必要なことであるというように考えております。  なお、ミカンにつきましては、先ほども御答弁申し上げましたが、加工原料用ミカンにつきましては、ある程度の価格安定制度というものがすでにできておりまして、これの整備充実化というようなことに、私どもも意を用いているような次第でございます。

鈴木省吾自由民主党農林政務次官

○政府委員(鈴木省吾君) 先ほど来、再三御答弁を申し上げますとおり、ミカンは西日本の農家の大きな部面を占めておるわけでございますから、ことしの経験を生かしまして、総合的にミカン対策というものを検討してまいるわけでございます。その中には、当然、価格支持制度などはどうだろうというようなことは入ることでございます。そういうことから、もちろん総理、農林大臣の御答弁あるいは御説明、そういう線に沿って農林省もやってまいるつもりでございます。

塚田大願日本共産党

○塚田大願君 もうこれで最後にしましょう。  いまの局長の話なんですけれども——政務次官の話はわかりました。局長の答弁ですが、例によって果樹、ミカンの場合には、永年作物だから、野菜やなんかと違う、こうおっしゃるんですけれども、しかし、農民の立場から見れば、永年性だから、またそれだけに深刻な問題もある。野菜のように簡単にかえられない、そう簡単に木も切れない。そういう意味では非常にまた違った悩みもありますし、また同時に、永年性だからことしは豊作であっても、来年も大体まあ裏どしだし、まあそう減収ということはあっても、そんなに大きな変化はないだろうというふうに言われるんですけれども、ところが私この間ミカン農家へ行ってみましたら、こう言うんです。やはりミカンなんというものは、出かせぎしたら、いいミカンつくれないんだ。結局、なる時期は一定しているけれども、一年じゅう手入れしていなければ収穫はないんだ。だから、私ども出かせぎに行けませんと、こう言っておるんですね。ところが、今度のような状態になりますと、出かせぎもしなければならぬ、あるいは中には、離農もする、こういうことになりますと、私は、今度は来年は極端に減収するという場合だってあり得る、ですから、そういう意味からいうと、その辺——永年作物だから価格補償制度の対象にするわけにいかない、こう言われるのですけれども、私はやはりその辺の考え方をもうちょっと具体的に詰めてみる必要があると思う。いまも政務次官おっしゃいました、価格支持制度というふうなものも私は考えられないことはないと思うのですね。いわゆる農林省が出しましたこの価格政策関係資料を見ましても、いろいろなものがある。いわゆる政府介入型のものと、政府不介入型の政策がある。不介入型の中では——いわゆる不足払い的なものもあるし、あるいは安定基金制度、いま野菜や何かでやられる、ああいう制度があるわけです。いろいろやり方は私はあると思います。ですから、そういうやり方でも、やはり一歩前進して研究してみる必要があるのじゃないか、こう思いますが、このことを最後に御質問をして、私の質問は終わりたいと思います。

伊藤俊三農林省農蚕園芸局長

○政府委員(伊藤俊三君) 政務次官が御答弁になりましたことは、広い意味での御研究のことをおっしゃったのだろうと思います。広い意味で、いろんな角度からやはり価格安定制度を私どもは考えていかなければならぬことと思っておりますが、果樹につきましては、ほかの作物と違う点を私は特に申し上げたわけで、やはりまずは生産を、計画的な見通しに沿った生産をする、これが第一のことであるということを私はお答え申し上げた次第でございます。

堀本宜実自由民主党

○堀本宜実君 この会議で、各委員からいろいろな角度から貴重な御質疑があって、農林省がそれにお答えになりました。かなりな収穫はあったと思いますが、どうぞ、この委員会が済めばいいということでなくて、みなそれぞれ大きな理由を持って発言されておりますので、貴重な御意見として今後やっていただきたい。  そういうふうに考えてみますと、水の問題が決着がつかないうちに——工藤君の御発言であったかと思いますが、パイロットに水を入れる、相当の経費がかかる、こういうことでございます。それについても、わかったような、わからぬような、すぐに返事ができないので、ああいうことになったと思いますが、私の調査によりますと、夏に日でりがきて、ミカンの木がのどがかわくであろう、干天のために。それにやる水のような印象を受けたのですが、そうでなくて、冬分に凍結をする、霜柱になるようなことがなければ、冬の間に水をかん水をするということが、よいミカンをとることである。量目においてもしかり、豊作、いわゆる農家としてもいい所得を迎えるのであろうということが最近明らかになっておりますので、私は、ミカンには水をやってはいかぬのだというようなことが、そのまま通らないように、御研究を願いたい。  それからもう一つは、貯蔵の問題ですが、いま審議官が貯蔵の問題で腐らないようにということですが、それは、今後の政策のこともあろうかと思いますが、野積みでも、いま、なにが言われたように風を通すということですよ。そして、みなモーテルみたいな一部屋ずつをこさえまして、長い部屋をこしらえて、なんというのですか、送風機というのですか、あれをつけているのですよ。一部屋一部屋にあれをつけて、しかも強力なものをつけて風を送っている。そういうものを奨励すればいいわけです。そうすると、とったミカンが、何というのですか、収縮して、それで水分がなくなって腐らなくなる。いわゆるしわが寄ってしまって、そして腐らなくなる。そのままだと腐ってしまう。もう部屋に入りますと、むっと鼻をつくような臭気がある。ところがそれをつけて風を送っていると、臭気は何もございません。そしてその腐敗を防ぐのです。だから、知っておって言うのか、知らずに言うのか知らぬが、あのままできめたらきわめてあぶないことになりますので、一言だけ私の感じを申し上げておきたいと思います。

亀井善彰自由民主党

○委員長(亀井善彰君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめます。  本日はこれにて散会いたします。    午後二時一分散会      —————・—————

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