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71回国会参議院1973/07/12

地方行政委員会 第16号

発言数
211
登壇者
20
会派数
2
開催日
1973/07/12

会議録

久次米健太郎自由民主党

○委員長(久次米健太郎君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨十一日、林田悠紀夫君が委員を辞任され、その補欠として玉置猛夫君が選任されました。     —————————————

久次米健太郎自由民主党

○委員長(久次米健太郎君) 地方行政の改革に関する調査のうち、地方公営企業に関する件を議題といたします。  質疑のある方は順次御発言願います。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 まず、公私社会福祉の分離の原則というのがあるそうでありますが、それはどういうようなものですか。

加藤威二厚生省社会局長

○政府委員(加藤威二君) 分離の原則という、はっきりしたあれではございませんけれども、社会福祉施設につきましては、公立でやっておるものと、それから民間でやっておるものとがございます。で、従来はとかく民間の施設が比較的多かったわけでございますが、社会福祉に対しまする国、地方公共団体の責任というものが次第に認識されてまいりまして、最近ではやはり公立の施設の比率が多くなってきている、今後もそういう方向で進むであろう、こういうのが社会福祉施設に対する公立、私立の関係でございます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 地方公共団体が設置した社会福祉施設の社会福祉事業団あるいは社会福祉法人等への経営の移管ですね、この経営の移管というのは、いまの原則に反しませんか。

加藤威二厚生省社会局長

○政府委員(加藤威二君) 社会福祉施設は、地方公共団体がつくったものにつきましては、地方公共団体がみずから経営するというのが一番形としてはすっきりした形だと思います。ただ、地方公共団体におきましては、やはり定数の関係、そういった関係もございまして、社会福祉施設をつくりたいけれども、またそれを全部地方公務員にいたしますと、定数の関係でなかなかむずかしいというようなことから、昭和三十五、六年ごろから、地方自治体におきまして、一応、社会福祉施設の建物は地方公共団体でつくる、しかし、その運営は民間の社会福祉法人、そういうものに委託するという傾向が出てまいったわけでございます。これについては、確かにいろいろ議論もあると思いますが、考えようによっては、社会福祉施設の経営というものが、公務員でやるのがいいのか、あるいは民間の人たちに委託するのがいいのかといいますと、これは見方によって一長一短あろうと思います。そういうことで、民間に委託するのは全くいかぬということも言えない。そういうようなことで、私どもは積極的にそれを進推するということではございませんけれども、地方公共団体からの非常に強い要望がございますし、そういう形が次第に多くなってまいったわけでございます。で、私どもといたしましては、そういうことで、社会福祉事業団というものについて昭和四十六年に通牒を出しまして、いろんな規制を加えながらそういうものの健全な発展をはかっていこうと、こういうぐあいに考えておるところでございます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 いまの答弁にありましたように、自治省、まず定数の問題で引っかかってこういう状態をつくった。それから、地方公共団体から強い要望があったからこうだと、こういう答弁なんです。自治省、それはそのまま受けられますか。

鎌田要人自治省財政局長

○政府委員(鎌田要人君) 直接、財政で所管をしておるわけでございませんので、的確なお答えになるかどうかわかりませんが、私どもの指導方針といたしましては、やはり社会福祉施設というものの円滑な運用をはかってまいると、こういう面から、あえてこういう公営ということにこだわる必要はない。責任の所在を明確にし、運営の適正が期せられるならば、民間委託というものも進められていい、こういう判断をいたしておるわけでございます。その場合に、いま定数の問題というお答えがございました。定数の問題もさることながら、やはり基本的には、どのような形で運営をすることが効率的な運営ができるかということになるのだろうと思います。もちろん、定数の問題も、御案内のとおり、地方財政、非常に楽でない状況のもとでございますから、そういう顧慮が働くということは当然あり得ることだと思います。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 定数問題は、あとからちょっと触れますが、厚生省、いま言われたとおり、昭和四十六年七月十六日付けで「社会福祉事業団等の設立及び運営の基準について」という、社会局長、児童家庭局長通達を出されていますね。この通達を出した趣旨というのをもう一ぺん……。

加藤威二厚生省社会局長

○政府委員(加藤威二君) これは先ほどもちょっと申し上げましたけれども、要するに、地方のほうで、社会福祉施設を地方公共団体がつくりまして、その運営を民間団体に委託するというケースが非常にふえてきたわけでございます。そういうことで、三十何県の県でそういう事態が出てまいりましたので、私どもといたしましては、そういう事態を前提といたしまして、これを野放しにしておいていいかどうかということで、そのためには、やはり地方公共団体がそういう民間に委託するといっても、委託しっ放しではなくして、相当厳重な監督のもとに、実質的に地方公共団体が運営するとあまり変わらないような形で適正な運営がはかられるようにする必要があろう。そういうことで、この通達によりまして、社会福祉事業団等の設立及び運営の基準を定めまして、社会福祉事業団を設置する場合にはこういう基準でやれ、それから運営する場合にはこういう基準でやれという、そういう基準をつくりまして、そして、その社会福祉事業団が円滑に、適正に設立並びに運営されるようにと、こういうことで基準をつくったわけでございます。したがいまして、特にこの通牒によって積極的に社会福祉事業団をつくれということを指示したわけではございませんで、むしろ、つくる場合にはこういう基準によって適正にやれと、こういう趣旨で出したわけでございます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 ところが、この通達によって、地方公共団体が設置した社会福祉施設の社会福祉事業団への経営の委託、あるいは社会福祉事業団以外の社会福祉法人への経営委託、これが、いまあなたが答弁をされた趣旨とは逆に、一そう促進をされている、そういうふうに私たちは思いますが、そうお思いになりませんか。

加藤威二厚生省社会局長

○政府委員(加藤威二君) 確かに、私どもは、この通牒をごらんいただきますと、特にこれを積極的に進推しろということは書いてございません。しかし、従来、非常にあいまいであったものにつきまして、一応、設立運営につきましてはこういう基準でやってもらいたいということで、従来、はっきりしなかったものにつきまして一つの基準をつくりました。そういうことで、確かに、先生おっしゃるように、まあこういう——私どもは、必ずしもこれによって大いにそういうものを積極的につくれという指導は、もちろんいたしておりませんけれども、地方公共団体といたしましては、なるほど、こういう基準で設立をやればいいんだなということで、こういうものが、若干、通達を出すことによってふえたということは、これはあり得ると思います。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 実際問題として促進を——意図のいかんを問わず——されている。で、地方公共団体が設置した社会福祉施設が幾つ、その幾つのうちで、社会福祉事業団への経営委託が幾つで、それから社会福祉事業団以外の社会福祉法人への経営委託が幾つであるか。四十六年四月一日、四十七年四月一日、四十八年四月一日現在で数字を出して、その推移をまず示してもらいたい。同時に、それらの施設職員の総数のうち、地方公共団体からの出向職員、それから事業団等の雇用職員の内訳の推移を同時に示してください。

加藤威二厚生省社会局長

○政府委員(加藤威二君) 先生の御要望の数字については、いま、この席で全部申し上げられないものもございますが、それについては後ほど調査の上、資料として御提出申し上げたいと思います。  わかるだけ申し上げますが、これは四十七年の十月現在でございますが、社会福祉施設総数が二万六千七百六ございます。そのうち、公立施設が一万七千五百八十九ございますが、その公立施設のうち、民間に委託した施設が七百三十八ございます。その七百三十八のうち、事業団に委託しているというのが二百八十九でございます。事業団が二百八十九ございます。したがって、七百三十八から二百八十九を引きました四百数十というのが、その他の、社会福祉事業団以外の、財団法人とか、社団法人とか、あるいは一般の社会福祉法人に委託しておる。その内訳については、まだ詳細に数字がございませんので、調べた上でこれをお届けいたしたいと思います。  それから年次別につきましても、いま申し上げましたように、これは四十七年の十月でございますので、四十六年あるいは四十八年につきましては、調査の上、至急に提出いたしたいと思います。  それから職員でございますが、職員は大体社会施設職員の、事業団の職員が大体六千人でございますが、そのうち、県とかあるいは市から出向しておる職員の割合は三・六%でございます。数字につきましては、さらに詳細に表をつくりまして御提出申し上げたいと思います。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 雇用職員は……。出向以外の雇用職員、事業団等の。

加藤威二厚生省社会局長

○政府委員(加藤威二君) 事業団の職員が六千名でございます。ちょっと端数はございますかもしれませんが、詳細はさらに調べてお出しいたします。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 この通達で「地方公共団体が設置した社会福祉施設は、地方公共団体において自ら経営するほか、施設経営の効率化が図られる場合には、社会福祉法人組織により設立された社会福祉事業団に経営を委託することができるものとし、社会福祉事業団の設立・資産・役員・施設整備・委託料等に関する基準を設けて公的責任の明確を期するとともに経営の合理化に資することとする。」と、まあ言っていますね。ここで言われている「施設経営の効率化」とはどういう内容ですか。

加藤威二厚生省社会局長

○政府委員(加藤威二君) これは一般的なあれとして書いたわけでございますけれども、先ほど申し上げましたように、社会福祉施設の経営につきましては、公務員がやるのがいいのか、あるいは民間でやるのがいいのかという問題がございますが、一長一短がございますけれども、しかし、県なり市で職員がやるという場合には、県、市の人事交流の一環として施設のほうに配置転換をさせられる、そういう場合には、必ずしも社会福祉について非常に熱意を持った人たちが行くとは限らないわけでございます。ところが、これが民間の社会福祉法人ということになりますと、やはり、そういう事業について一応熱意を持った人たちが集中的にやるという場合が多いわけでございます。そういう点からいいますと、そういう民間の施設に経営を委託したほうが、そういった熱心な人たちが自分の一生の仕事としてやるということでございますので、いろんな面で効率化がはかられるという程度の意味でございまして、非常に抽象的な点でございますが、こういう表現を使ったわけでございます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 それでは、地方公共団体が経営する施設において、その「経営の効率化が図られる場合」というのはどういう場合ですか。

加藤威二厚生省社会局長

○政府委員(加藤威二君) いま申し上げました裏のほうのかっこうになりますけれども、地方公共団体が、やはり、そういった社会福祉施設について、地方公共団体の当局者といいますか、責任者が、非常な熱意を持ってそういう施設に向いた人間を積極的に回すというようなこと——要するに、人事の都合上で、とかく社会福祉施設に回される人間というのは、一般の行政事務ではちょっとなまぬるいというような者が回ってくる場合が相当例が多いわけでございます。そういうことではなくして、やはり、社会福祉施設に積極的に取り組みたいというような職員を回していくというようなこと、そのほか、そういう社会福祉施設間の人事の交流を積極的にやるとか、あるいは施設を集団的に一カ所に集めて運営するとか、そういったような、社会福祉施設について県の当局者が非常な熱意を持ってやるというような場合だと思います。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 公務員部長、いまの答弁、黙って聞いておれるかね、これ。この委員会は、そこにも斎藤前知事もいるし、知事経験者や市長経験者がたくさんいるわけですし、副知事の経験者はそちら側に並んでいらっしゃるし、こういうような形で人事の交流をあなた方は全部やっているわけですか。厚生省が言うような答弁——熱意のない人間を社会福祉施設関係職場に配置をする、そういうのが非常に目立つんだそうです、厚生省に言わせりゃ。こんな侮べつ的な答弁、そして、そういうものを前提にしながら委託経営というものがはかられていく。大臣、次官、どうです、これは。

加藤威二厚生省社会局長

○政府委員(加藤威二君) 私は、それは一般的な傾向として申し上げたわけじゃございませんで、中にはそういう例もあり得るということでございますので、特にそれが一般的であるということを申し上げたわけではございません。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 しかし、それは局長、あなたどこか狂っていませんか。いまナショナルミニマムが問題になり、シビルミニマムが問題になり、日本の行政全体がそこに視点を当てて、充実強化がはかられるという状態になっている。そういう視点に立って、自治体というのは、たいへんに力を入れた行政を苦しい中でやっているわけでしょう。財源問題はあとから厚生省に尋ねますけれども。ところが、そういうものを否定する観点に立ってこういう通達がいわゆる創意をされたなどということを、黙ってこの委員会は聞きのがすわけにはいきませんよ。これは次官、そうじゃないですか。

武藤嘉文自由民主党自治政務次官

○政府委員(武藤嘉文君) 私ども——私自身はまだ地方自治体経験がございませんが、私が聞いておる限りにおきましては、地方自治体においてそのような差別をした人事交流というのは実質はやっていないと、こういうふうに私は聞いております。

植弘親民自治省行政局公務員部長

○政府委員(植弘親民君) いま政務次官から御答弁なされましたように、一般的にいいますと、人事交流、人事の配置転換といいますが、これにつきましては、適正な人事、すなわちその職務に適当する者をまず充てるというのが原則でございますから、その意味におきましては、たまたま社会局長の御指摘のような例が見られるかもしれませんが、それは、場合によってはそういう例外はあるかと思いますが、一般的に人事当局者がとっております態度は、それぞれの職場に適切なる職員を配当するというのが本旨でございます。したがいまして、それと、いかなる事務を委託するかという問題は、若干異なる次元の問題ではなかろうかと思っております。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 そうだから、社会局長、まさに例外的なものを一般的な規範としてあなたは述べられたわけだ、前段の答弁では。それは、もう明確にやっぱりこの機会に取り消される必要があると思いますが、いかがですか。

加藤威二厚生省社会局長

○政府委員(加藤威二君) 確かに、私の発言について不穏当な点については取り消すにやぶさかでございませんけれども、私の真意は、やはり県の施設であるという場合には、要するに、県のほうの人事のあれで異動が行なわれるということになりますと、二、三年おってまたほかにかわる、あるいは、たとえばほかの、全然社会福祉に関係のない仕事をやっていた人がぽっと社会福祉施設のほうに転勤を命ぜられるというような、そういうことがこれはあり得るわけでございます。  で、そういうことで、社会福祉施設を中心にして必ずしも人事が行なわれるかどうか。やはり、県全体をながめて人事というものは行なわれるであろう。そういう観点からいいますと、民間の施設になりますと、これはほんとうにその社会福祉施設のために一生をささげようという人たちが集まってくるわけでございますので、そういう点の差異はあるということを申し上げたわけでございます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 それじゃ、逆に、地方公共団体の直営から社会福祉事業団にその経営を委託をされて、そして、いまあなた方が通達で言う「施設経営の効率化」がはかられた具体的な実例をあげてください。   〔委員長退席、理事寺本広作君着席〕

加藤威二厚生省社会局長

○政府委員(加藤威二君) まあこの通達が実施されてからまだ日が浅いわけでございますので、いま先生御指摘のような御質問にお答えするような具体的な事例ということはまだつかんでおりませんけれども、ただ、私どもは、やはり繰り返して申し上げますように、これは厚生省のほうからこうやれという形でできたわけではございませんので、みんな地方公共団体のほうからそういう形をつくってきたわけでございます。それをこっちが認めて、それで一つの基準をつくったということでございますので、相当多くの地方公共団体がそういう形をとるということは、それなりに、地方公共団体が、やはり現状の形ではそういった形をとるのが一応ベターだと判断して、そういう形をとってきているというぐあいに私どもは考えたわけでございます。それを認めて、それで、しかもそれがさらに適正に運営されるように基準をつくったということでございます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 まあ通達が出てまる二年たったけれども、具体的な事例をここであげることはできない、そういう状態にある。そうして、後ほど私が指摘をしていくように、まさに「施設経営の効率化」がはかられたのではなくて、むしろ、阻害をされた例のほうが多い、こういう形に、いまの答弁を引っくり返すとなるように思うんです。  で、そこにいく前に、さらにこの通達には、二で、「地方公共団体が設置した施設の委託先は社会福祉事業団を原則とするが、これによりがたい場合には社会福祉事業団以外の社会福祉法人に経営を委託することができるものとし、この場合における所要の基準を設けることとする」、こういうふうにありますが、この社会福祉法人等への経営委託というのは、どういう観点でこれを認めたわけですか。

加藤威二厚生省社会局長

○政府委員(加藤威二君) まあ、先ほども申し上げましたように、私どもは、社会福祉事業団というものに統一しよう、社会福祉事業団というものが一番いいんだという観点に必ずしも立っているわけではないわけでございます。現在、現実に、地方公共団体におきましても、社会福祉事業団をつくっているところもありますし、それから社会福祉事業団をつくらないで、一般の民間の公益法人あるいは社会福祉法人に委託しているところもございます。東京都なんかはその例でございますが……。だから、そういうことでございますので、私どもがほんとうに、社会福祉事業団が一番いいんだ、そういう形が一番いいんだということであれば、そういう例外を認める必要はないのかもしれませんけれども、必ずしもそうではないということでございますので、全部、社会福祉事業団という形にする必要もないということで、例外的に現実にそういう形をとっている地方公共団体もありますので、それをそのまま認めながら、しかも、やはり基準は社会福祉事業団の運営、設置の基準に準じて適正にやってもらいたいということで、そういう形をとったわけでございます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 私はここに昭和四十六年三月、全国社会福祉協会がまとめた、「社会福祉施設近代化の諸問題」と題するこういうレポートを持っていますが、これを読みますと、社会福祉法人等の中に、法人の名を利用する私営企業体と断ぜられても抗弁の余地のないものがあるということを明確に認めています。そういう実態をどの程度つかんで、いまこの答弁に言われたような形のものをお認めになったわけですか。

加藤威二厚生省社会局長

○政府委員(加藤威二君) 確かに、社会福祉法人の中には、その運営が必ずしも適正でないというようなことで事故を起こすような団体もございます。九千近い民間の社会福祉施設でございますので、なかなか監督の行き届かない点もございますし、事故を起こす例もございますが、少なくとも地方公共団体が建てました施設を運営を委託するという場合には、その責任者にでき得れば知事がなるとか、あるいは民生主管部局長が役員になるとかいうような形をできるだけとるようにしてもらいまして、そして県が、地方公共団体が事実上運営しているというような形になるべく近い形に持っていく、そういうことで、この通達でも書いてあるわけでございます。そういうことで、私どもはいろいろ民間の社会福祉法人には問題があるということは承知いたしておりますけれども、県が、地方公共団体がつくって、そしてそれを民間に委託している、そしてこういった規制を、地方公共団体の責任者が実質的にそっちのほうの責任者になるような形で運営されるということであれば、一般の民間社会福祉施設と違いまして、こういうものについては、そういった事故とか、そういうものは非常に少ないであろう、そういうことで、なるべくそういう形をとらせるようにしたわけでございます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 この前松江で、地方自治体の社会福祉職場で働く人々の集会が行なわれました。朝日その他が大きく報道しましたから、御存じだと思うのですが、戦前から民間で保育園を経営をしている一老婦人がこれに参加をされまして、私にとって保育というのは、奉仕であり犠牲であった、しかし、そうした私の善意が日本の低福祉水準というものをささえてきたことに気づいた、それで、権利を主張する皆さんの集会に参加することにした、こういうふうに——私も出席をしましたが、発言をしていました。私は、確かにこの種の仕事に民間的ボランタリーの精神が必要だとは思うが、政府としてそれを当てにするということは許されないと思うのです。それはいかがですか。

加藤威二厚生省社会局長

○政府委員(加藤威二君) この点については先生の御指摘のとおりだと思います。とかく従来のわが国の社会福祉施設、社会福祉というものは、そういった民間の人たちの好意と犠牲の上に寄りかかっていたという面が非常に多いと思います。そういう点は、やはり一応国なり地方公共団体の責任を明確にして、そしてもちろん民間の善意というもの、これは大いに社会福祉制度を伸ばすためには、これは諸外国でも同様でございますけれども、民間の善意というものにたよらなければならぬ点は多々ございますけれども、しかし、いろいろな財政的な負担、そういったものをどんどん民間に押しつけていくということはこれは許されないと思います。そういう意味で、やはりこれは国、地方公共団体が社会福祉の中心的な立場に立って、それに民間の協力を得て社会福祉を伸ばしていくというのが理想的な形だと思います。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 たとえば、この保育という問題が一部細民を対象としたチャリティーであった、そういうような時代というものが、これほどまでに共かせぎが一般化した今日の状態と比較してみればこれは明確でありますが、社会福祉事業をほんのわずかでも民間ボランタリーに期待するという時代は、いまも言ったとおり、終わっている。すでに、民間社会福祉施設においてさえ、公的責任による財政措置の拡大なしにはやっていけなくなっているのではないでしょうか。そもそも厚生省は、社会福祉法人等が経営する施設内部で続発している不祥事件というものを、一体どういうふうにとらえていらっしゃいますか。

加藤威二厚生省社会局長

○政府委員(加藤威二君) 確かに、遺憾ながら社会福祉——先ほど申しましたように、民間の社会福祉施設が九千近くございますので、いろいろな事故があるということは承知いたしております。で、その事故については、一つは全く社会福祉施設を経営するに値しないほどの要するに事故であるというものもございます。しかし、中には、措置費が非常に少ないというようなことから、それの流用と申しますか、いろいろな人件費をほかに回わすというような、あるいは収容者に対する食費を削ってほかに回わすというような、措置費が必ずしも十分でないというような点、それからやりくりの苦しさ、ことに社会福祉施設を経営しておられる方で非常にいま困っておられますのは、設置する場合にある程度自己負担がございます。それを、大体社会福祉事業振興会というような金融機関から金を借りる、その返還に非常に苦労されるわけでございます。その返還の資金というのは、私どものほうから配賦いたします措置費の中に含まれていないわけでございます。そういうことで、非常にやりくりに苦労されるという点で、経理上のそういった苦しさからくる問題が事故として出る場合もございます。  そう言っても、前者の場合は言語同断でございまして、これは社会福祉施設を経営する資格のないというような人たちでございますが、後者の場合には、非常に社会福祉施設に対する運営費等が苦しい場合があるわけでございます。年々非常に改善いたしておりますけれども、それでもまだ必ずしも十分と言えない。そういう点のやりくりの苦しさから出てくる問題、しかも、経理についての知識が乏しいために起こるミス、こういうものもあろうと思います。そういう二つの傾向があるというぐあいに考えておるわけでございます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 何か非常に安易な考え方ですが、それじゃ過去三年間における社会福祉法人等の経営する社会福祉施設内で起こった刑事事件、民事事件のすべてをあげてください。刑事事件は警察庁のほうでしょうけれども。

加藤威二厚生省社会局長

○政府委員(加藤威二君) 非常に施設の数が多く、しかも、なかなか中央に地方公共団体から積極的に報告が出てこないものですから、必ずしも全貌を把握しておらないわけでございますが、中央紙に出たというようなわりあいに大きな不祥事件についてだけ資料があるわけでございますけれども、それは四十六年に三件、四十七年五件という程度で、厚生省で把握しておりますものが非常に数が少ないわけでございますけれども、これはさらに調べますれば、こんな数ではなく、もっと大きな数になろうと思いますが、まだその全体を把握していないという段階でございます。

田村宣明警察庁刑事局長

○政府委員(田村宣明君) ただいま御質問の件につきましては、そういうような形で統計をとってございませんので、正確な数字はちょっと申し上げかねるのでございますけれども、警察庁のほうに報告のあったおもなものを拾ってみましたところ、四十五年から現在までに詐欺事件が二件、六名、業務上横領が四件、三名、贈収賄が一件、三名、それから補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律の違反が二件、四名でございまして、これを合計いたしますと、九件、十六名というのが、私どものところに報告のありました主要な事件の数でございます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 たとえば私はここに北海道の道新、北海道新聞に出ただけの記事を持っていますが、これに出ただけの記事でも、いま両省で述べられた答弁からかけ離れた処分が出ているわけですね、いわゆる不祥事件に伴うところの職員に対する処分。これ、夕張があったり、白石があったり——これは札幌ですが——あるいはこの北見があったり、あるいは札幌の他の福祉事業団があったりというようなこういう形でまあ出ています。  で、どうしてこういう事件が続発するかということについてですが、先ほど社会局長が言われましたけれども、経営の苦しさからくる流用等の問題で、しかも、会計事務処理上知識が十分でなくて、そして事件に結びついていく、そういう、言ってみれば善意のものがあるなどという答弁ですね。一言で言えば。あの後段の部分ですね。しかし、そんなことでしょうか、これは。

加藤威二厚生省社会局長

○政府委員(加藤威二君) 中にはそういうものもあるだろうということを申し上げたのですが、それは刑事事件になってくるというような場合にはやはり相当悪質なもので、単なる経理上の誤りということではないと思います。ただ、私どもが、こういう刑事事件ということじゃなくして、事故としていろいろ考えます場合に、そういうものがまあいろいろ——運営の適正を欠いているというものは相当たくさんあるだろうということを申し上げたわけでございます。刑事事件として出てくるというようなものはまあ相当悪質なものであろうと思います。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 私は実はこういうふうに考えるのですよ。その原因としては、まず第一には、それらの施設の——言われるとおり、財政的基盤が不十分で、経営のやり繰りに追われることが一つあるでしょう。それから第二には、理事会などの責任ある機関の運営が形骸化をして、有名無実であるということであります。それから第三には、この労使関係が非常に前近代的である。加藤社会局長は、熱意のあるものというとらえ方をされますが、それは逆の意味で、そこに便乗をして、奉仕の精神などというような、そういう形のものに便乗をしながら、理事会の側が非常に前近代的な労使関係というものを続けている。こういうことが私は主たる原因だと実は思うのです。で、ここについて、厚生省は、やっぱり改善の措置というものをいま具体的に考究をすべきだと思うのですが、そうお考えになりませんか。

加藤威二厚生省社会局長

○政府委員(加藤威二君) 確かに社会福祉施設で働いておる職員の方々の処遇については、いままで非常に不十分な点が多かったわけでございます。そういうことで、私どももやはりそういう点についてはできるだけ改善をはかっていくということで、四十六年、四十七年、二年計画で、相当大幅な給与の引き上げをいたしました。で、平均的な数値でございますけれども、大体国家公務員に準ずるという給与が支給できるような措置費というものを、一応、四十六年、四十七年、二カ年にわたってつくり上げたわけでございます。もちろん、地方公共団体の給与とはまだ格差はございますけれども、国家公務員並みの給与が支給できるという給与の体系。それからもう一つは、職員の数が非常に少ないということのために、非常にオーバーワークになってるという点がございます。で、今後はやはりそういう人員増という点に全力をあげまして、施設の職員が過重労働にならないようにということで、これは四十八年度にも相当増員いたしましたけれども、四十九年度以降は、やはり人員増ということに重点を置いて、要するに職務の非常な過重になるということを避けるように努力いたしたいと思います。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 まあ結局はなかなかきめ手がないわけでしょう。私は、まあすっきりちゃんと自治体に運営を返してしまえば問題はないと思っているんですけれどもね。こういう形態をとっている以上、いかにあなた方が述べられたって、まだまだこの状態というものは継続する、きめ手になるものはなかなかないんだと、私はこう思っているんです。やっぱり不能率のようであっても、議会の統制なりあるいは住民的な監視を受ける、そういう地方公共団体の直営方式というものが、効率の面からいっても一番いいわけですよ。社会福祉事業団の場合に、たとえば知事、市長を理事長としておりますね。先ほどから何べんも答弁されております。で、民生の主管部局長を理事とすること、そういうことで、形の上では確かに公的責任を明らかにしようとしているようであります。しかし、この場合でも、私は理事会の運営の形骸化は避けられないと思うのです。  そこでお聞きをいたしますが、この通達によりますと、たとえば五に、「役員等」というのがありますね。ここで、「理事長は原則として都道府県知事又は市長とし、」とある。そして引き続いて、「事務局長及び施設の長は、理事長が都道府県知事又は市長の承認を得て任命する」、こうあるわけです。知事や市長が、知事や市長の承認を得て事務局長、施設長を選ぶというのは、まさにこれは無意味じゃありませんか。

加藤威二厚生省社会局長

○政府委員(加藤威二君) 確かにまあ実質的に言いますと無意味ということになりますけれども、要するに、この理事長というのは、事業団の理事長たる知事という形で、知事のうちの事業団の理事長というものが、これは行政庁のトップである都道府県知事の、また市長の承認を得るということで、これは知事が理事長の場合には若干無意味というようなことがあり得ると思いますけれども、ここにも書いてありますように、「原則として都道府県知事又は市長」ということでございますので、やはり例外的に、理事長が都道府県知事や市長でない場合はあるわけでございます。そういった場合には効果が出てくるというようなことで、確かに知事が理事長の場合には、必ずしも必要がないかもしれませんけれども、そういうことでこういう規定を入れたわけでございます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 どうもあなたの答弁というのは、例外のほうが非常に重いのですがね。自治体の直営の場合、施設長といえども、これはご存じのとおり、管理職として適当かどうか、絶えず議会あるいは住民から監視されるということで、絶えず長の任命権以上のものによって制約を受けるわけですよ。で、自治体から離れて事業面ということになりますと、いわゆる猟官制の弊を生む危険性がある。あるいは人事交流という形の処理がむずかしいために、不適当な人物が長く施設長をつとめるという、そういうような事態になることがある。そして、そういう事例をあげることは容易である、今日の実態の中では。こういうふうに考えるのですが、いかがですか。

加藤威二厚生省社会局長

○政府委員(加藤威二君) まあいま先生御指摘のような例が全然ないとは言い切れないと思います。ただ、これにつきましては、地方の議会も、これはみな建物はそういった公費で建てるわけでございますし、そういう議会の一般的な監督権として、こういうものについての運営が適正でないということであれば、当然これは議会で取り上げて議論もできる問題であろうと思います。そういうことで、地方公共団体の施設が直接運営するほど厳重な監督は及ばないかもしれませんけれども、目に余るものがあればこれは議会でも取り上げて議論でき得る問題だと思いますので、そういった点もフルに活用していただきまして、運営の適正をはかっていく必要があろうと思います。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 いまの最後のところ、ちょっともう一ぺん言ってください。

加藤威二厚生省社会局長

○政府委員(加藤威二君) そういった、議会のほうからもこれはチェックのできる問題だと思いますので、そういう面も確保していただいて、その適正な運営をはかっていくべきだと思います。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 行政局長はどうなったのですか。

寺本廣作自由民主党

○理事(寺本広作君) 行政局長は見えておりませんが、公務員部長が見えています。  速記とめてください。   〔速記中止〕

寺本廣作自由民主党

○理事(寺本広作君) 速記起こして。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 別の問題をそれでは……。  公務員部長、いま茨城県の鉾田町で起こっている労使紛争を知っていますか。

植弘親民自治省行政局公務員部長

○政府委員(植弘親民君) 聞いておりますが、まだ具体的にはあまりよく存じておりません。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 私はあした現地に入りますが、四十七年の十月に鉾田の町当局と職員組合との間で一律二号アップ、それから不均衡の是正、それから人事異動の際の事前協議、それから通勤手当つけることを内容とする協定、これが結ばれたわけです。ところが、四十八年の二月に町長が一律二号アップだけをやられてやめられたわけです。そして選挙があった。新しい町長が選ばれたわけです。その町長を、実は選挙の際に職員組合は積極的に押さなかったわけですね、町の職員組合は。そうしたら、報復がきたわけですね。積極的に押さなかったという関係で、石上武という新しい町長は、前町長が成規の手続で職員組合と結んだところのこの協定を破棄して、そして組合の役員十四名中七名を出先に放り出してしまったということです。これは不当労働行為でしょうね。

植弘親民自治省行政局公務員部長

○政府委員(植弘親民君) いま先生の御説明のような内容ですと、非常に問題があると思いますが、私どもも一応具体的に、県を通してなり、実情を調査したいと思います。そして御指摘のような問題があるとすれば、適切な指導をしなければならないだろうと、こういうふうに思います。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 そうすると、それはこの委員会が終わったら早急にやってください、きょう中に。どうせもう一問あなたにしたら、あなたはここで帰ってもらいますから。いいですね。

植弘親民自治省行政局公務員部長

○政府委員(植弘親民君) 御指摘の問題につきましては、できるだけ早く調査したいと思います。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 二つ目は、外国人の採用問題ですがね。あちこちで、たとえば医師不足などが起こっていますから、医師としての外国人を自治体が雇用しているという事例というのがたくさん出てきていると思うのです。そこで、この外国人の地方公務員としての採用の規範とでも申しますか、そういう点についてはどのようにお考えになっていますか。

植弘親民自治省行政局公務員部長

○政府委員(植弘親民君) ちょっと手元に資料ございません。正確なお答えは保留さしていただきますが、この点は、戦後早々に問題が起こりまして、国家公務員の場合にどうするかというようなことで、法制局——当時の法制意見局だったと思いますが、法制意見が出ているはずでございまして、それによりますと、国公法なり地公法上のたてまえからいきまして、外国人を採用してはいけないという禁止規定はございませんが、少なくとも、国家機密だとか、そういったような重要な事務に従事するような採用は適当でないといったような意見が出ておると思います。したがいまして、地方公務員の場合も、多分そういうことで、そういった重要な事務といいますか、そこらの範囲についてはいま明確にお答えできませんが、そういうものについてはちょっと問題じゃないかと思いますが、たとえば医師とかいったような、純粋に民生行政等の場合ですと許されるんじゃないだろうかと思います。これはまた詳細に調べまして、後ほど御報告いたしたいと思います。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 そうしますと、この一定の見解を、自治省としておまとめになって出されますか。いま、いわゆる範囲なり、それぞれの部位で区切るのか、職種で区切るのかどうか知りませんが、原則としては、採用することは別に違法ではない、そういうことになっていますね。

植弘親民自治省行政局公務員部長

○政府委員(植弘親民君) そこらの点も含めまして、早急に検討いたします。   〔理事寺本広作君退席、委員長着席〕

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 去る六月一日の衆議院の地方行政委員会で、なぜ学校教育法二十八条に用務員を明記できないかという、そういうわが党の山口委員の質問に答えて、松浦文部省初等中等教育局財務課長は、「用務員さんの子供に対する影響は非常に大きいものがあると存じます。ただし、現在の法令の規定上は、用務員を置くということは触れていないのであります。ただ、その重要性等は私どもよく認識いたしておるつもりでございまして、自治省等にもお願いしまして、交付税措置におきましては、必要な職員を財源措置していただいておるという現状でございます」、こういうふうに述べられているわけです。そこでお尋ねをしますが、この問題は、金さえつければよいという問題として、文部省、自治省は認識をされていますか。——それじゃまず自治省の財政局長にお尋ねをしますが、学校給食の調理員の関係で、自治省の財政局長として、この基準財政需要額の算定上、標準団体において小中学校それぞれ何人見ておって、そして給与の単位というのは幾らですか。

鎌田要人自治省財政局長

○政府委員(鎌田要人君) ちょっときょうは病院関係だと思いまして、その関係の資料を持ってきておりませんので、資料をちょっと取り寄せます。

澁谷敬三文部省体育局長

○政府委員(澁谷敬三君) 昭和四十八年度の交付税の積算では、学校給食の調理従事者につきまして、小学校が標準規模校につきまして四人の給与費が計上されております。本俸、期末、勤勉手当等、年一人百四万円ということでございます。それから、中学校が、まだこの基準以下になっておりますが、標準規模校につきまして、給与費が一人、その年間は小学校と同じく百四万円でございます。そのほかに、賃金が一人ということで年三十六万五千円、そういうのが四十八年度の交付税の積算になっております。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 それで、標準団体における小学校四人、中学校一・何人というのがありますよね。これはまあずいぶん違うわけですけれども、なぜそんなに違うわけですか。

澁谷敬三文部省体育局長

○政府委員(澁谷敬三君) 先生の標準団体といいますのは……。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 八百十人に対してですよ。

澁谷敬三文部省体育局長

○政府委員(澁谷敬三君) 標準規模校でございますね。これはかつて、給食調理従業員のいわゆる公費以外の負担といいますか、PTA負担などがかなりございましたが、文部省といたしましては、基準を示しまして、公費負担によるちゃんとした調理従事員を置くようにしてもらいたいということで基準をつくりまして、小学校につきましては、自治省のほうでも文部省の基準どおりの積算をしていただいておるわけでございますが、中学校のほうが、実は完全給食の実施率が低かったものでございますから、そういう変則的なかっこうになっております。昭和四十七年度に、学校数にいたしまして中学校の場合は五四・六%、生徒数にいたしまして五〇・四%ということで、五〇%をこえることになります。文部省としては、かねがね、五〇%をこえた場合には、ひとつ小学校並みに文部省の基準どおり積算をしていただきたいということを、自治省にお願いしておったわけでございますが、四十八年度は諸般の事情から実現いたしませんでしたが、四十九年度につきましてはぜひお願いをいたしたい。また自治省のほうも、そういう線で検討をいたしますということになっております。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 そうしますと、いまの答弁を受けて、自治省は中学校の場合もやられると、こう理解をしていいですか。自治省に強く求められているそうです。自治省が、自治体の運営について阻害を与えるというようなことにならぬでしょうから。

鎌田要人自治省財政局長

○政府委員(鎌田要人君) 中学校の場合、たしか、私の記憶によりますと、実施率がまだ低い、そういう実情を反映いたしまして、たしか、この給食員それから賃金職員を見ておるはずでございます。これの考え方は、やはり実施率の動向を見ながら、この基準財政需要の見方というものを実情に即して算定をしてまいる、こういうたてまえでございますので、文部省のほうの詳細な資料をいただいた上で、この点につきましては検討をいたして善処いたしたいというふうに考えておる次第でございます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 いま具体的に四十八年に間に合わなかったと——どうも自治省がルーズだったから間に合わなかったようですね、いまの答弁では。したがって、これ、鎌田財政局長、もうあなたのいまの在任中に一ぺんちゃんと見通し立てて、そうしたら四十九年、あるいは間に合うものなら四十八年にさかのぼってそういう形のことを実施されると、そういうように理解しておいてよろしいですか。早急にですね。

鎌田要人自治省財政局長

○政府委員(鎌田要人君) 四十八年度は、そういう実情に即して私のほうでは処置をいたしておるはずでございます。でございますから、四十八年度、現在、御案内のとおり、もう七月には本算定をしなければならないということで作業を急いでおりますから、ちょっといまからは資金ワクの関係で入れ込むということは無理であろうと思います。四十九年度の問題といたしまして、この問題をよく文部省と相談をして進めさしていただきたい、私のほうがぐずで入れなかったということではこれはありませんので、これは名誉のためにひとつはきっりさしておいていただきたいと思います。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 それじゃ、中学校の部分について、いま両者の見解が大体一つになりましたから、したがって、文部省の実態というものを正なるものとして把握することができる場合にはそういう改善をする、こういうふうに理解をしておいてよろしいですね。

鎌田要人自治省財政局長

○政府委員(鎌田要人君) 四十九年度以降の問題として処置を検討さしていただきたいと思います。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 これ、次官、済みませんがね、検討させていただきますじゃ困るんですよ。やっぱり次官、責任においてやりますと……。

武藤嘉文自由民主党自治政務次官

○政府委員(武藤嘉文君) 当然、先ほど来の御意見聞いておりまして、それがしかるべくやらなきゃならないという結論が出れば、これは当然やらなきゃならないと、こう考えます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 それから、もう一つこの部分だけですがね。たとえば秋田県における調査ですが、給食の実施校二百五十九校、児童生徒数十四万二千百二十四人、調理員は八百四十九、そのうち正規職員はわずかに二七・五%にすぎません。これは秋田県だけの例外ではないような気がするんです、私は。文部省として基準以下にある実態をどうつかんでおられるのか、また臨時職員で穴うめするという実態をどう考えていらっしゃるのか。いま自治省のほうからちょっとそういう答弁がありましたからね。それを聞かせていただきたいと思います。そしてまだ基準に達しない部面というものを、どういうふうに指導をして基準まで高められるか。

澁谷敬三文部省体育局長

○政府委員(澁谷敬三君) 全国平均にいたしますと、たとえば標準規模の学校は文部省の基準が四人となっておりますが、小学校の場合は実態が四・七人、中学校の場合には三・九人ということになっておりまして、小学校の場合はむしろ基準以上に全国平均では置かれております。中学校の場合はまだ基準より少し下がっております。そういうわけでございますが、いま先生御指摘のように、一部におきまして基準以下のところがございます。全国平均しますと、小学校はむしろ基準以上になっておりますが、一部そういう基準以下のところがございます。  それから正規の職員、それ以外の職員という問題でございますが、全額公費負担、それから一部私費負担、全額私費負担という三つの体型がございますが、年々この公費負担に切りかえられておりまして、現在、昭和四十七年度で給食調理従事員の方々は六万七千人余りおりますが、そのうち六万六千二百三十二人が全額公費負担になっております。一部私費負担が六百四十五人、全額私費負担が二百十八人。この私費負担のものは年々減っております。そういうことで、その基準に満たないところは少なくとも基準までは置いてもらいたい。それから、私費負担の職員は年々公費負担に切りかえられておりますが、もう一歩で全額公費負担になるところまできておりますので、その指導を一そう行なってまいりたいし、またいろんな機会にお願いをいたしておるところでございます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 これもいま前段のところで約束いただいたように、基準以下のところについてはとにかくもう四十九年には解決すると、こういうふうに理解しておいてよろしいですね。

澁谷敬三文部省体育局長

○政府委員(澁谷敬三君) 自治省におかれては、全体的ないろいろな問題がございます。でございますが、文部省といたしましては、中学校は、本年度は完全給食は大体五七%前後、児童数にしてもう六〇%近くなると思います。来年は六〇%をこえると思いますので、四十九年度には、ぜひ中学校につきましては、小学校と同じ積算をしていただきたいということで強く自治省にお願いをするつもりでございます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 そうしたら、次官、いまの文部省の答弁よろしいですね、自治省としても確認できますか。

武藤嘉文自由民主党自治政務次官

○政府委員(武藤嘉文君) 先ほどもお答えいたしましたが、私ども、文部省のほうでそういうことでしっかりした調査の結果を出していただければ、そして実態がそういうことになっていく場合には、もちろんその線に沿ってやりたいと思います。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 この問題で最後ですが、文部省、現行奨励法としての給食法を義務法化する時代にきていると私は考えるのですが、どうですか、これ。

澁谷敬三文部省体育局長

○政府委員(澁谷敬三君) 現在の給食法は、御承知のように、義務教育諸学校の設置者は学校給食の実施につとめなければならないという奨励法のたてまえでできております。これをそろそろ「実施するものとする」と、そういういわゆる義務化といいますか——とすべきではないかという意見があることは事実でございます。実はその問題につきましていろいろな意見がございまして、むしろそういう給食のようなものは、強制的というとおかしいのですが、むしろ、これは学校の設置者、それから父兄の積極的な御協力を得まして、それから国がいろいろな財政援助などをいたしましてやっていくというのがいいのではないかという考えもございますし、ここまできたら、やはりもういわゆる義務化をいたしましてやっていくべきではないかということも考えられますので、現在その問題について検討をいたしておるところでございます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 これ、ちょうど大臣お見えになりまして、すぐで悪いですが、いまの給食法の義務法化、これは自治省としてももう踏み切るべきだと思うのですよ。次国会に提出しましょうよ。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○国務大臣(江崎真澄君) これは地方公共団体に密接な関係はありまするが、直接的には文部省所管ですから、文部省側のやはり意見を十分徴しませんと、私がにわかにここで来年やりましょうと言うわけにもまいりません。十分御趣旨の点を体して調整をしてみたいと思っております。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 文部省、これどうです。次国会に提出しましょうや。もうそこまできているじゃないですか、あなたの答弁を聞いていると。

澁谷敬三文部省体育局長

○政府委員(澁谷敬三君) 学校教育が、とかく一方的といいますか、先生がいろいろ教えまして生徒がそれを受けるという面が現実問題として多いのでございますが、学校給食の場合は、先生と生徒が同じ卓を囲みまして給食をする。そこの間に、つまり教えるというよりも、むしろ、おのずからなる、そこにいろいろ生徒の持ち味、ふだんわからない生徒の持ち味とか、いろいろなことも出てまいるわけでございますが、そういう性格も持っておりますので、やはり学校給食は、学校を含めましての学校の設置者、それから父兄の積極的な協力、それから国のいろいろな財政その他の援助というような考えでやっていくのが一番いいという面もございますので、この問題を踏み切るかどうかということは、なおもう少し検討をさせていただきたい、そういうふうに考えております。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 これはやっぱり私もPTAの会長なんかずっとやってきましたけれども、もう義務法化すべきですよ、これは。たとえばいま福島県の郡山市で、十二月の開設予定の給食センターを下請に出すという、そういう問題が問題になっていますよ。また給食調理員の賃金を見ましても、長いPTAの雇用の問題などを含んでの前歴あるいは臨職期間を持っていながら、三万円そこそこのつかみ金で雇われている人も現実にはたくさんいるわけです。それから、さっき私触れましたように、臨時職員も非常に多いのです、これは自治省も認められているように。もし、学校給食というものの教育的意義がほんとうに理解されているなら、こうした仕出し弁当屋並みの状態というのは起こらぬわけですよ。そういう意味でも義務法化は私は必要だと思います。  文部省が義務法化の考えをいまお持ちになりつつあるようですが、そういうような問題に試行錯誤することなく、もう非常に多くの歴史を経てきたことですから、この辺で義務法化に踏み切る。そうして自治省としてもこれを強力にバックアップをすべきだ、そういうふうに考えます。  同時に、郡山市における給食の下請化についての自治省の見解をちょっと承っておきたいのです。

鎌田要人自治省財政局長

○政府委員(鎌田要人君) 郡山市の実情ということは、私、正確に知悉いたしておりませんので、的確な御答弁にならないかと思います。  一般的な見解といたしましては、これは先ほどの社会福祉施設についてのお話がございましたこととも関連いたしますが、私どもやはり下請ということばがございましたけれども、たとえば給食センターというものに委託をする、そういうことで効率的に運営ができるものならば、あながちこれを否定すべきものではないという見解を終始一貫持っておるわけでございます。ただ、いまの、繰り返して申し上げますように、郡山の具体的な事例を知りませんので、それについての意見ということは差し控えさしていただきたいと思います。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 どうも自治省、下請の問題についてだけは非常に前近代的なんですね。この間うちから、たとえば大牟田の清掃問題がああいう形で起こった。この場合でも、厚生省は明確に、やっぱり直営方式でなければならないと、厚生省の側は言っている。ところが、自治省の側は、かつて下請化を奨励をしたそういう経過があったもんだから、今日でも、あんなにごみ問題の処理などが混乱をしておっても、その下請化という方針について改めようと自治省はしないわけです。言ってみれば、厚生省でさえ踏み切っているのに、自治省が改めないというのは一体どういうことなんだろう。今度の場合もそうなんですね。何かそれによって経費の面その他で合理化が起こり得るなどというような視点に立ってのみこのことを考えるというのは、少なくとも、給食、その問題を義務法化しなければならないという時期にきているときに、それが自治体のつくるところの給食センターではなくて、それがまさに民間業者に下請をされていくという、こんな形のことは、やっぱり私は否定をされるべきだと思うんですよ。したがって、そういう方向については、大臣、ぜひ検討を加えてもらいたいと思いますが、いかがですか。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○国務大臣(江崎真澄君) 和田さんがおっしゃる意味は私もわかるような気がいたします。十分実情に即してよく検討してみたいと思います。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 そこで、先ほどの途中で終わったところに戻りますが、自治省は、地方自治法の二条に規定されている、いわゆる自治体の事務の本体といいますか、固有事務である社会福祉事業が、朝来やってきたような形で、社会福祉事業団であるとかあるいは社会福祉法人とかに移管をされていくことについて、これをどういうふうに行政の側ではお考えですか。

砂子田隆自治省行政局行政課長

○説明員(砂子田隆君) どうもおくれてまいりまして……。  いまお話しの、第二条の公共団体の公共事務が、言うならば社会福祉法人のほうにたいへん事業を移管される可能性が高いと、最近そういう法律もできておる、それで自治省は一体公共事務自身をどう考えるんだという御議論であろうかと思います。私たちは、あとうる限りそういう社会福祉的な問題というのは総合的に行なわれるということのほうが望ましいとは考えております。ただ、社会福祉事業法自身——私、法律の中身を知悉しておりませんのでよくわかりませんが、これも国会でできた一つの法律であろうと思います。そこには、おそらく国民の参加を得てつくられた法律でもあるという考え方もこれはないわけではないと思います。国会自身が、いろんな形からいろんなことをお考えになっておつくりになっている法律でもあり、そういう中で、ある部分の事実的な行為であるとか、そういうものを他のほうに委託をする、あるいはそれぞれにまかせるということが社会福祉法人の中でもし可能であるというお考えに立って法律をおつくりになったのであれば、どうもこれは私たちの論評するところではないのではないかという感じもいたします。一般的には、そういう社会福祉の事務に関しましては、もともと法律上総合的に行なわれることが望ましいというふうにつくってあるわけですから、なるべくそういう趣旨に沿って仕事が行なわれることは望ましいことだとは思います。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 したがって、自治体の本来の事務として仕事が行なわれることが望ましい。これは地方自治法の二条の解釈からいって明確ですね。その限りでいいですよ、よぶんな答弁要りませんから。

砂子田隆自治省行政局行政課長

○説明員(砂子田隆君) その限りにおいてはそうだろうと思います。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 やっぱり林行政局長を代理するだけのことがありました。で、いまのことです。そこで、私は政府関係特殊法人に関する臨調答申の趣旨に照らしても、こうした移管というのはやめるべきだと思うんです。加藤社会局長ね。したがって、全部やめなさいといったって、あなたここで、いやそうはいかぬと、まだ二年しかたってないと——実態もよくわからぬというのがさっきからの論議ですからね。私はやめるべきだと、こう思う。しかし、いまここで全部やめろと言ったところであれでしょうから、ある一定の限界線を引くべきだと思います。これがあなた方は限界線なんだと言われるかもしれない。しかも、地方公共団体が求めてきたものを受けて立っただけだと、こういう論理であなたのほうは一貫をされているんですが、それは仮定がどうあろうとも、地方自治体そのもの、公共団体そのものが持つところの首長の内容などというものもずっと変わってきているわけですからね、この二、三年。大幅に変わってきているんですから、そういうような住民移行の指向性というようなものも十分考えながら、厚生省としてはこの限界線を引くべきだと思うんですが、どうですか。

加藤威二厚生省社会局長

○政府委員(加藤威二君) 私どもも、この問題につきましては、一応原則は地方公共団体が設立したものについては地方公共団体が運営するというのが原則だと思います。それについて地方公共団体のほうから、別の社会福祉事業団というものに社会福祉施設の運営を委託する、これは私どもは条例でやってもらうということにしておりますので、地方公共団体の議会で承認されてそういうかっこうになってきているということでございますので、先生おっしゃるように、何か限界という線が引けるかどうか、これはなかなかむずかしいと思いますけれども、私どもは、一応原則はいま申し上げましたような原則でございます。問題は、私どもはやはり社会福祉施設というものがうまく運営される、的確に運営されるということを中心にしてこの問題を考えてまいりたいと思いますので、そういう観点に立ちまして、なお改めるべきものがあれば私たちも改めてまいりたいというぐあいに考えております。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 ちょっと私はもっと具体的に言いますと、この社会福祉事業法の二条でしたか一では、社会福祉事業をその事業の性格によって一種と二種に分けてますよね。私は、たとえば事業団等への経営の当面移管はせめて第二種だけを対象にする、こういうふうにしてみたらどうですか。

加藤威二厚生省社会局長

○政府委員(加藤威二君) しかし、まあ事実上は、私どものほうとして、社会福祉事業の本体というものは、人を収容して福祉を行なうといういわゆる一種の事業がほんとうの社会福祉施設でございますので、現に社会福祉事業団でも、圧倒的にこの第一種のほうの施設の運営というものを委託しているということがございますので、二種だけに限るということは、先生の御指摘でございますけれども、いまここで、それはけっこうでございますというお返事はいたしかねるわけでございます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 一種というのは、もう本来的には自治体にまかせておきなさいよ。自治体にもう直接やらせる、こういう形のことがやっぱりいいはずですよ。検討を約束されましたから検討してもらいます、これは。憲法の十三条、十四条あるいは二十六条あるいは児童憲章あるいは児童福祉法の一条、二条、あるいは児童教育の公的責任をうたっている、こういうものをずっと一貫して考えてみます。そして、小中学校のこの施設基準には学校教育法の規定が適用されている。公的責任の特に強い教護院等について、事業団等への委託というのはこれはとうてい許されることじゃないと私は考えるんですよ。これ、自治大臣、どうです。

加藤威二厚生省社会局長

○政府委員(加藤威二君) 確かに施設の種類によっては、先生御指摘の点があろうと思います。教護院というのは私ども社会局の所管ではございませんけれども、非常な特殊な施設でございますので、そういったものは確かに地方公共団体が直営したほうがいいというような先生の御指摘、まあ私は所管外でございますけれども、そういうものについては、なるほどそうではないかというような感じがいたします。確かに社会福祉施設にいろいろ種類がございますので、その施設の種類によって考えていくということも一つの方法かと思います。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 そうしますと、いまの部分についてはやっぱり是正をされる、こういうふうに理解をしておいてよいですね。検討をされて……。

加藤威二厚生省社会局長

○政府委員(加藤威二君) 繰り返すようでございますが、私どもは、やはり社会福祉施設が適正に運営されるかどうかという基準によってものごとを判断してまいりたいと思いますので、社会福祉事業団に移すことによって適正に施設の運営が行なわれないというような実態が明らかになりました場合には、これは改めてまいりたいと思います。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 労働省に一言だけ聞いておきますが、時間が非常になくなっていますから、簡単に答弁いただければいいんですが、社会福祉施設に働く、国の最低基準で働く労働者の労働条件の実態をどういうふうに把握されていますか。

渡邊健二労働省労働基準局長

○政府委員(渡邊健二君) 社会福祉施設の労働条件につきましては、いろいろ問題があるところでございます。私ども、そういう意味で、社会福祉施設関係は重点的な業種といたしまして、監督指導につとめておるところでございますが、四十七年度等におきまして監督いたしました結果におきましても、時間外労働、労働時間、特に女子の労働時間、それから休憩あるいは割り増し賃金、就業規則関係等々について、いろいろ、かなりの違反状況が出ておるところでございます。これらにつきましては、発見のつど是正をさせておるわけでございますが、今後とも監督、指導につとめますとともに、なお、これらの施設のそういう労働条件につきましては、財政的な処置その他も原因となっているものもございますので、労務関係面の監督、指導とともに、それらにつきましても関係省庁に配慮方をお願いしているところでございます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 時間がありませんからあれですがね、さっき施設経営の効率化、こういうようなことの内容の論議を前段ちょっとしましたが、必ずしも明確に、御存じのとおり、ならない。明確にならないまま、事業団やあるいは社会福祉法人等に経営委託して効率化をはかる。そうすると、行き着くところ、それでなくても劣悪な職員の労働条件をさらに悪化をさせてくると、こういうものに作用をしていますね。あるいは事業団等の職員のうち、都道府県から出向した職員とこういう職員との給与などについて比較をしてみると——これは実態おわかりになっていますか。

加藤威二厚生省社会局長

○政府委員(加藤威二君) ある程度実態わかっておりますが、大体私の記憶では、半分ぐらいは大体地方公共団体と準じていると思います。しかし、半分ぐらいはやや落ちるというような実態だったと思います。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 そこでね、社会福祉法人に委託された場合に、明確に給与等の切り下げがなされていますよ。これは実態をあげろといえば幾らでも用意していますが、もう時間がありませんから……。こういうところが厚生省のねらいではなかったんでしょうね。

加藤威二厚生省社会局長

○政府委員(加藤威二君) これは私どもそういうねらいではございません。ですから、私どもといたしましては、繰り返して恐縮でございますが、地方公共団体からそういうものが発生してきた。中に、ですからそれを社会福祉施設を地方公共団体が安くやろうということでは困るので、そういうことで、したがってその地方公共団体については、この通牒の中では書いてございませんけれども、国から回します措置費に少なくとも一〇%は上乗せしてくれというようなことを注文をつけているわけでございます。厚生省としては、安上がりの社会福祉をやろうという気持ちは毛頭ございません。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 それじゃ、これ、実態を調査して出してください。実態を調査して、そして調査した結果については、私資料でいただく。で、私のほうも照合いたします。そして、私が指摘をした部分が出ますから、それについては改善への行政指導をなされる、そのことは約束されますか。

加藤威二厚生省社会局長

○政府委員(加藤威二君) 私どもの、少なくとも事業団の職員というものは、都道府県なり地方公共団体の職員並みの処遇を受けるということが望ましいわけでございますので、そういう点につきましては、それについて欠けているところがあればそういう線で是正をしてまいりたいと思います。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 学校用務員問題はちょっとあとにしまして、大臣お見えになって、大臣の時間があれですから、いよいよきょうの本題の自治体病院の関係で質問いたしますが、この自治体病院の位置づけについて、厚生省というのは、地域、地域における医療供給体制の中核をなす、そういう重要な役割りを持っていると厚生大臣、答弁をされました、予算委員会で。  そこで、開業医との関係等、その意味をちょっと具体的に説明してくれませんか、あんまり長い説明は要りませんから。

滝沢正厚生省医務局長

○政府委員(滝沢正君) 自治体病院がわが国の病院の機能に占める割合は、病床で約二〇%、施設数では十何%程度だと思いますけれども、しかし、それぞれの地域における役割りとしては、われわれも補助金等で逐次措置してまいりましたように、いわゆる特殊な政策的な医療を担当していただくということについては、公的病院の中枢として、従来もその機能を果たしていただいております。医師会は、まあ病院、診療所、一般をおさしになっていると思いますけれども、特に診療所と病院の機能というのはわが国では必ずしも的確な分離ができておりませんで、病院に一般的な患者もたくさん診療を受けに行くというようなことも含めまして、今後の地域医療における重要な課題は、そのような病院機能というものをほんとうに病院らしく育て、そして診療所の機能と連携させていく。分離ということばは誤解を招くおそれがありますけれども、連携させていくということが今後の課題でございまして、この点につきましては、それぞれの地域ごとに必ずしも的確な措置がなされておらないし、またわれわれの行政措置も必ずしもそういうものを計画的に従来運んできていないということを、私は言えると思います。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 私はたとえば長野県の佐久市では、農民の一人一人が健康手帳を持って佐久病院と密着をする。そしてこの病院を核にコミュニティが形成をされていくという例があります。私は地方都市においては、自治体病院というものが、地域住民の管理を含めて、コミュニティの核ともいえる機能を果たすのが理想的である、こういうふうに思います。私はそういう意味では、この自治体病院を核とするそういうコミュニティ運動というものを提唱した時期もありますがね。この地域における医療供給体制の中核という意味は、その地域において量的にも最も多量に医療を供給するということだけではなくて、地域住民の健康に対する不安を取り除く、そういう精神的支柱であるということも同時に意味しなければならないと考える。したがって、その際、開業医というのは、そうしたコミュニティの一員として自治体病院の機能を補完する、そういう形が一面で非常に望ましいと思うのですよ。少なくとも、地方都市ではそういう姿をとることがまだ私は可能だと思うのです、あなた方の行政指導によっては。いまお認めになったように、まだまだ行政の部分が弱いわけですから、その辺を強化されるおつもりはありますか。

滝沢正厚生省医務局長

○政府委員(滝沢正君) この御提案はしごくごもっともなことでございまして、まあ補完ということばをどういうふうに解釈するかという、その点だけは、多少私もその適切な判断を必要とすると思いますけれども、いずれにいたしましても、個人個人の民間の医療関係者と、その地域における病院という大きな医療を総合的に担当する機関というものを考えましたときに、先生のおっしゃることは当然の方向でございまして、先ほどもお答えいたしましたように、今後われわれが強化していかなければならぬのは、やはり地域ごとに一つの医療計画というものを立案してもらい、それに対しては、場合によっては公私を問わず積極的な資金の投入をすべきである。当然公的なものには、その政策的な医療を担当する目的を明確にしまして資金の投入をすべきであるという考え方に立ちまして、今後の長期計画等を立案したい、こういう気持ちでおるわけでございます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 そういう考え方であるにもかかわらず、実は地方都市で金と力を持つ医師会の圧力で、自治体病院が僻地に追いやられ、あるいは外来患者を取りにくくされる。これは私の出身地といいますか、生まれた金沢市なんていうのはいい例なんですね。あるいは新しくできる病院を精神病院に封じ込めたり、これは越谷なんかで例を見ることができます。そういう事態がひんぱんに起こっていますよね。これはほんとうは厚生大臣にお聞きしたいと思ったのだけれども、こういう事態というのは放置をされておくつもりですか。

滝沢正厚生省医務局長

○政府委員(滝沢正君) 具体的な例示の問題については、確かに、従来、この医療全体の問題を進めていく際、医師会と特に公的病院の規制等の問題の実際的な運営に当たっても、若干の問題なりトラブルがあったことは、私も承知しておるわけでございますが、ただ、公的病院の役割りというものを明確にする、そしてそれに対して積極的な助成策を講ずるということを今後やってまいりますと、やはり民間の医療施設ではできないようなことを公的な病院等でやるという使命になりますから、これは先ほど先生が補完というおことばを使われたことと矛盾してきますけれども、やはり民間の医療機関がやるべきことと、公的病院というものがやるのにふさわしい仕事と、これがやはり今後のわれわれの医療の制度を地域で確立していく基本になると思うわけでございまして、決して民間の医療だから何か特殊な医療であり、公的な医療であるからまた特殊な医療であるというのは、原則としては私は医療に公私の別はないと思うのでございますが、ただ、たまたま患者というものを中心に考えました場合に、先生御指摘のような、やはり医師会の従来の活動が、自分の団体としての何か利益を守るというような感覚で御指摘のような空気というものがあるとするならば、これはやはり医療というものを広く向上させるためにはぜひとも御協力いただく。その具体的な例としては、休日、夜間診療などでは、すでに六〇%近いわが国の人口を医師会の当番医制度等によってカバーしつつございますので、これは内容なり、その実施の状況なりによって、それぞれ、先生御指摘のように地域ごとに問題はあると思いますが、そういう休日、夜間の診療等について積極的に医師会が参加しつつあるいまの空気というものを、やっぱり具体的に地方自治体等においても、先ほど来お話しのような仕事の関連を整理しつつ、医師会というものに協力していただくという方向で、また医師会自体も、このような医療の公共性というものを自覚していただいて御協力いただく、こういう点でわれわれも具体的な施策を打ってまいりたいと、こういうふうに考えております。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 そこのところ、もう少し論議したいところですが、たとえば私は、医師会の横暴、まさにここまできたかという感じがするんですがね。これは自治体病院の看護婦の募集でチェックをされた一番いい例だと思うのです。いまお見せしますがね。越谷市のこれ、広報です。この越谷市の広報で、これがゲラですよ。ゲラでは、この赤い——自治大臣持っていきますがね、漫画が入った部分、この漫画が入った部分というのは、実は越谷市が来年完成予定の市立病院の看護婦の募集のゲラだったんです。もう刷り上がっているのですよ、これ。刷り上がっているのが、広報紙ができたときには漫画になっている、この部分だけが。医師会の圧力ですよ、これ。ちょっとこれ、よく見てください。それだから厚生省の側がどんなにきれいな答弁をされようとも、医師会のやっていることはこういうことです。これはとても許せることではありませんよ。あるいはどたん場でそういう圧力をかける。最後のゲラまででき上がっているやつを全部変えさせられる。あるいは茨城の県立病院では、これは職員組合とタイアップをして看護婦の募集を行ないました。そうしたら、医師会から猛烈な抗議がきました。これは、医師会からの県あるいは職員組合に対する抗議文書です。こういう形でもって、結局は、あれは組合が独自にやったんだといって県は逃げてしまう。そこで、茨城県の医師会会長名で実は新聞に、「一、今回の県立中央病院、県立友部病院の看護婦募集広告は県当局とは無関係に出されたものであります。一、従って、今回の募集に応じても新規採用になる見込みはありません。茨城県医師会長斎藤良三」、これ、警察庁ちょっと手違いで帰ってしまいましたがね。明確に刑法二百三十三条に違反をしませんか、これは。まさに採用になりませんといううそを言っている。しかし、この広告を見て、県の職員組合や県の病院が訴えた広告を見て、たくさんの看護婦が集まりました。実際問題としては、新規採用にならないどころか、一カ月間に七十九名が——これは応募者のすべてですが、採用になっているのです。こういう広告は虚偽の広告です。こういう虚偽の広告を県の医師会がやる。そして自治体立病院の充実のために行なおうとする看護婦の募集に対して中傷非難を加えている。これは厚生省、こんなことは放置できることじゃないでしょう。その広告、その広報の漫画の入れかえのものといい、これらの事態といい、どういうふうに善処をされますか。

滝沢正厚生省医務局長

○政府委員(滝沢正君) たいへん具体的な事例でございまして、われわれが医療を確保する立場から考えますと、たいへん残念なことでございます。しかしながら、それぞれにこのような行動なり具体的な行動に入ったものには、それぞれの理由なりあるいは考え方があろうと思うのでございまして、先生御指摘のこの越谷の問題、あるいは茨城県の県立病院の看護婦募集問題等、具体的な事例がございますので、それぞれ医師会等の当時の考え方、こういうようなものも確かめまして、一般論として、われわれが医療を確保する立場から、このような行動が、お互いに理解されない上に単なる係争、争いのような形で起っておることはたいへん残念なことでございますから、場合によっては、その具体的な事例に基づきまして、それぞれ県医師会等にお話しする、衛生部長等を通じてお話を進めるなり、あるいは必要によっては日本医師会と話し合いたいというふうに考えております。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 自治大臣、実は厚生大臣は一時までどうも衆議院の社労でだめなようですから、大臣も一時までですから、これは、厚生大臣に対して、いまのような事例について医師会に明確に抗議をし、善処を促す、こういう形の取り運びにしていただきたいと思いますが、よろしいですか。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○国務大臣(江崎真澄君) 具体的な問題の御提示ですから、これはいま医務局長から話がありましたように、事情は一体どういうことなのか、やはり実情に触れて十分調査しました上で、これは処置することにいたしたいと思います。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 いま一、二明らかにしましたように、医師会の圧力というのは非常なものであって、これはそうしてたいてい屈してしまっている。いろいろなことがあるんでしょうが、たとえば言うことを聞かなかったら校医を引き上げます、あるいは保健所嘱託医を総引き上げします、そうして、こともあろうに、ゼロ歳児のそういうのだとか、老人無料医療、こういうものは手続がめんどうくさいから扱いを拒否するなどというようなおどしをかけるわけですよ。自治大臣、この辺も十分、いまの御答弁じゃありませんが、調査をされて善処をされませんと、もう自治体病院はたまったものじゃない、こういう状態になっていると思うのです。その点もよろしいですか。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○国務大臣(江崎真澄君) これはやはり重要な問題ですね。そういう校医を引き上げるの、何のということが、ほんとうにあるとするならば、これは道徳上からも議論される問題だと思います。十分実情に即しまして調査を進めます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 私は去る四月六日の予算委員会の第四分科会で、看護料に限って試算を行なって、そしてこれについて何か問題があれば指摘するように求めました。しかるに厚生大臣は、こまかい議論はせずに、いまの診療報酬が不適正であるということを明確にお認めになりました。これはご存じのとおりですね。ところが、六月二十三日の衆議院の社会労働委員会で、公明党の委員の質問に答えて、保険局長、あなたは、和田の試算というのは厚生省として全面的に認めたものじゃないのだ、こういうふうに答弁されたそうであります。私は議事録を読みました。それではどの部分を認め、どの部分は認められないのか、明確にしてください。

北川力夫厚生省保険局長

○政府委員(北川力夫君) 私が四月の六日の予算委員会分科会で和田委員にお答え申し上げました際にも、冒頭にこの問題はお断わり申し上げたつもりなんでございます。と申しますのは、時間も限られておりまして、実は説明が十分に行なえなかった点もございますけれども、あのときに分科会の場で御提示になりました一つの計算の方式というものについては、私どもは三十九年のときの改定の方式をそのままのかっこうで計算をすればそのようなことになるということは私も理解をしたりもりで、お答えを申し上げたつもりであります。ただ、四十七年二月つまり昨年二月の改定の際のものの考え方と申しますのは、その当時とは少し違っておりまして、と申しますか、やはり診療報酬の改定については、それぞれの各医療行為に対する評価をどうしたらよいかと、そういう面からの積み上げと、それから結果的に申しまして、これを別な面からマクロ的に観察をして、いわば医療水準としてどれだけの上げ幅になることが適当であるかというアプローチと、両方の面からの問題として処理をしたわけでございます。このことは、実は四月の六日の前の段階で先生にも御説明を申し上げたつもりでございますが、そういう二つの面から診療報酬の改定を昨年やったわけです。でございますから、私が社会労働委員会で答えましたのは、ものの評価のしかたとして、診療報酬の改定のしかたとして、前段に申し上げました各医療行為に対する評価、たとえば前回の改定では手術料を二倍にしている、あるいは処置料等は、いろんなほかの診療とのバランスを乱さないようにするために五割増しにしておる、あるいはまた、外科系統の技術料の引き上げに関連をいたしまして、内科系統においては是正をしておる、いろいろなことをやっておるわけでありますが、そういう個々の診療行為の積み上げのやり方の結果、出てまいりました上げ幅というものについて、別な面から、いま申し上げましたマクロ的な面から観察をして、物価とか、人件費とか、いろいろなことから見て全体的な評価をしたと、こういうわけでございまして、私は結論から申し上げますと、先生に対してお答えを申し上げた分科会における内容を、社会労働委員会の場で全面的に否定をしたというふうなことはさらさらございません。どちらかと申しますと、分科会における説明が、先ほど申し上げましたように、やや不十分であったという点はございますけれども、そういう気持ちで申し上げたことではございませんが、表現の点で、私よく覚えておりませんけれども、不適切な点がありましたならば、それはそのときの私のことば使いの間違いであったかと思います。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 きょうは残念ながら時間なくなってきましたから、私はこれ、委員長、速記録にとどめてもらうために資料を提出します。だから、私はあなた方にも言いましたように、あなた方自身が試算を行なって、私の試算のどこが間違っているのかということを指摘すべきだということをあのときも言った。適正な診療報酬を示すべきだと思う。おそらく社労と地行の連合審査会が行なわれますから、それまでの間に、私はこれ、きょう提示しますから、これ全部について、どこが違っているか、明確にもし違っていれば。いま言われたとおり、私のとおりだと言うんなら、そのとおりだと、そういう答弁を——全部一覧表にしましたから、実際、予算委員会のあと引き続いた決算委員会でこのことをあなた方と具体的にやり合うはずでしたが、なかなか時間がありませんから、きょうになりました。医師技術料、いわゆる医学管理料の表、それから入院施設利用料、室料の表ですね、それからこの前の看護料、これはこの前私が予算委員会で提示したのと同じ看護料の算定方式の表、それから給食料の表、これ全体をきょう明確にこの委員会で提示をいたします。そしてお渡しをしますので、これに基づいて厚生省の側が、私に誤りがあれば、この部分についてはこうだという形で御返事をいただきたい。きょうここでやり取りをしておりますと時間がありませんので、そういう形で検討を加えて返事をください。これ、速記の側に渡しておきますから。  そこで、自治大臣にお尋ねをいたしますが、地方公営企業法の二十一条によりますと、料金というのは公正妥当なものでなければならないこと、適正な原価を基礎とすること、こういうふうになっているわけです。厚生大臣は、私に明確に現行の医療費の不適正を予算委員会で認められました。自治体病院等では、適正な原価を保障されないことによる赤字、こういう形のものがいま累積をしているわけです。したがって、この責任というのは当然国の責任であります。この部分についても厚生大臣はお認めになっているわけです。そこで、自治大臣としてはこれをいわゆる追認をしておいていただきたいのですが、よろしいですか。

久次米健太郎自由民主党

○委員長(久次米健太郎君) ただいまの和田君の資料掲載の御要望につきましては、理事会で協議の上善処いたします。

鎌田要人自治省財政局長

○政府委員(鎌田要人君) 公営企業法の第二十一条の料金の規定、ただいまお読み上げになりました料金の規定は、公営企業全般を通じまする一般的な料金の基本原則を定めたものでございます。それで、病院の場合におきましては、主たる収入ということになりますというと、社会保険診療報酬がもとよりその大宗をなすものでございますので、この社会保険診療報酬の一日もすみやかな適正な改定というものを私どもは心から待ち望んでおるわけでございます。これのおくれに伴う赤字、現在四十六年度末決算におきまして、自治体病院の累積赤字五百三十六億でございますか——にのぼっておるわけでございますが、この中で、社会保険診療報酬の不適正に基づくもの、その他もろもろの事情があるわけでございますが、これのえり分けというのは、率直に申しましてはなはだ困難でございます。ただその中に、いまの社会保険診療報酬の改定のおくれということに伴う部分があることは事実でございます。これは当該自治体病院のいかんともすべからざるところでございますので、これに対する措置というものにつきましては、厚生あるいは大蔵、関係省庁と、明年度の対策といたしまして、私ども、これから予算編成に向けまして検討を早急に進めたいというふうに考えておるところでございます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 この診療報酬が不適正で、そうして公正な原価が得られない、したがって赤字が出る。少なくともこの部分は国の責任である。医務局長は、他の委員会で、公的医療機関に対する財政再建対策費の中から自治体病院を除いた理由というのは、自治体病院には親元がある、また、公的企業法により一般会計の繰り入れ等の条件が定められている、なお自治省からは特別交付税の積算の基礎として措置されておる、こう答弁されている。医務局長は、四月六日参議院予算委員会における私とのやりとりで、御存じのとおり、私が指摘をしました、交付税は地方の固有の財源であることを認めた答弁、それをよもやひっくり返されたわけではないでしょうね、これは。診療報酬が不適正に推移していることについての厚生省の責任を回避をされてはいけませんよ。適正な診療報酬をきめることは厚生大臣の責任だと、これは私あのとき指摘をしたとおり、そうでしょう。

滝沢正厚生省医務局長

○政府委員(滝沢正君) 確かに、先生の交付税の性格論についていろいろ御議論を拝聴いたしまして、私も交付税の性格というものはよくわかったわけでございまするけれども、一応その後の社労等においてお答えしているのは、公営企業法というものの財政負担の原則とか、あるいは交付税で事実上の積算がなされているという事実を背景にして申し上げたので、基本的に交付税の性格を否定したというものとつながるものではございません。ただ、公的団体の二億八千万という三団体のものは、確かに、率直に言って親元がないというようなことを踏まえて今回予算措置をしたということでございまして、それとの関連においては対比的に申し上げたのであって、基本的には私は交付税の性格論に触れて否定したという気持ちではございません。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 そこで自治大臣、時間ですが、おとといの本委員会で病院の財政問題に全面的にメスを入れたい、こういうような趣旨の発言がございました。そこで、当面考えられている策というのは何ですか。

鎌田要人自治省財政局長

○政府委員(鎌田要人君) まだ私ども、そういうことで時間的な制約がございまして、幅広い議論をいたしておりません。したがいまして、大臣のところへこういう方針でまいりましょうということを申し上げられるまでの段階に至っておりませんので、私どもが事務的に、一応こういうところにポイントを置いて考えたらどうであろうかという、全くのそういう意味では素案の段階でございますが、まず、この自治体病院会計と一般会計との負担区分の関係におきまして、現在、御案内のとおり、僻地診療、高度医療、こういうもの、あるいは別個の系列といたしまして、いわゆる行政系統に属するものといたしましての看護婦の養成施設、あるいは救急医療、こういった問題がございます。こういった問題につきましては、やはり看護婦養成施設なり、あるいは救急医療なりの医療行政ベースに属するものにつきましては、ある程度国の措置、それから地方財政の一般会計からの措置、こういうものの負担区分というものを明確にしてまいるというようなことを、一つ私どもポイントとして考えておるわけでございます。  それから第二の点といたしましては、やはりこの自治体病院を考えてみます場合に、特に市町村のいわゆる僻地医療——僻地医療という面におきましては、これは医療の、ある意味におきましては絶対需要というものも少ない。それに対しまして、相対的に経費は割り高になっておる。こういう僻地医療の施設なりあるいは運営なりというものに対する公費負担というものを、もっと前進させるべきではないだろうか。それから、なかなか判定基準がむずかしいわけでございますが、いわゆる一般の医療機関でようこなし得ない、いわゆる高度特殊医療、あるいは先駆的な医療、こういった面につきましてのやはり公費負担の道というものを広げてまいる、こういうことが一つであろう。  そこで実は問題になりますのが、この既往の赤字の処理という問題でございます。この既往の赤字の処理の問題につきましては、ただいまお話しになりましたような社会保険診療報酬のおくれの問題もございますれば、あるいは立地条件に伴いまする、医師、看護婦の確保ができない、こういったことに伴います経営の欠損というものもあるわけでございまして、その辺のところの要素をどういうふうに考えながら赤字対策、累積したこの不良債務対策を講ずるか、これに実は率直に申しまして私どもいま一番頭を痛めておるところでございますが、これにつきましても何らか知恵をひとつしぼってみたい、こういうところが、現在、私どもが主として考えておる主要なポイントでございます。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○国務大臣(江崎真澄君) いまの答弁に尽きるわけですが、まだ私ども、委員会審議に追われておりまして、問題点をあげて具体的に折衝する段階にまで入っておりませんが、衆参両院のこの地方行政委員会での論点、予算委員会等の論点、こういったものを中心に何らかの措置をとらなければならぬ。特にこれは厚生省側と緊密な連携を要することでありまするので、私、最初に答弁することを差し控えたわけですが、いま申し上げましたような点を事務的には詰めておるわけですが、政策的にも十分ひとつ配慮をしていきたいというふうに考えております。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 この部分で最後にしますが、最後の問題ですがね。中医協。中医協に病院代表を入れない理由をもう一ぺん聞かせてください。

北川力夫厚生省保険局長

○政府委員(北川力夫君) 中医協は非常にまあむずかしい審議会でございます。これは昔からいろんな経緯がございまして、何と申しましても、いまいろいろ議論にありましたような、診療報酬の適正な額をきめるということがこの審議会の主たる要務でございますから、そういう意味で、中医協の構成は、公益委員四名のほかに、先生御承知のように、診療担当者側の委員が八名と、それから労使並びに保険者を含めた支払い者側の委員が八名とで構成をされているわけでございます。いまの診療担当者側の委員のほうは、これも関係団体の推薦によって入れておるわけでございまして、実態を申し上げますと、その中には、現実に病院を経営をしている診療担当者もあるわけでございますから、そういうことに着目をいたしますれば、病院の声というものは、現在の中医協の場においてそれなりに反映をしているのじゃないか、このように考えておりまして、別なサイドから病院代表をなぜ入れないということに対しましては、現在でも実質上入っておる、こういうことが私の現在の実情に対するお答えだと思います。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 相変わらず変わらないので困るのですがね。時間がなくて恐縮ですが、これ、そういう答弁なら読まざるを得ません。「昭和三十二年十月二十三日厚生省保険局長高田正己」、「右は厚生省に保管されている原本と相違ないことを証明する」という、保険局長高田さんの原本のいわゆる証明です、これは。    神崎委員辞表撤回の経緯について   昭和三十二年十月二十一日午後六時から約四十分間、堀木厚生大臣は、田辺事務次官、太宰官房長、牛丸官房総務課長、高田保険局長、小山保険局次長及び館林保険局医療課長を同席させた上、橋本日本病院協会々長、神崎、荘両同副会長及び平賀同参与と会見した。   その顛末左の通り。   堀木厚生大臣は、神崎三益氏及び同席していた日本病院協会会長橋本寛敏、同副会長荘寛、同参与平賀稔の三氏に対し、先づ十月十九日(土)に神崎委員の辞任願が日本医師会長(武見太郎)を通じ書面によって当局に提出されてからこの時に至るまでの間の経緯を小山保険局次長に説明させた後、大要次のように述べた。   「神崎氏に中央社会保険医療協議会の委員になつて貰つていたのは協議会の審議に病院の立場が十分に反映されるようにするためであつたと思つている。その意味において日本医師会がその推薦する委員の中に日本病院協会の主要な役員の一人であり、病院の立場を十分に代表し得る神崎氏をいれていたことは誠に適切な処置であつたと考えている。そもそも協議会の委員は、その推薦をうけた経緯はいか様であれ、ひとたび任命されて委員となった以上は協議会の使命達成に正しく貢献するということの外に委員としての行動に何等制約の加えられるべき筋合のものではない。従って、若し武見日本医師会長が神崎氏の協議会において主張しようとしている意見が日本医師会の決めた意見と違うから委員を辞めよというのであれば、これは委員の職分についての正当な理解を欠くものといはなければならない。   私は、今日武見氏と会つてこの点について懇談し、その再考を求めた後出来得れば同氏とともに神崎氏の翻意を求めるつもりでいたが、さきほど報告させたような状況で同氏と会うことができなかつた。そこで私が直接申し上げる次第だが、「神崎さん、再考してくれませんか。協議会の委員には日本病院協会の人である貴下がはいるのは当然なんです。むしろ協議会の任務からみて日本病院協会を代表する貴下が欠けることはおかしいんです。貴下の委員としての任期は未だ残っていますから、任期中に辞めることは思い止まって下さい。橋本さんも私の考えを御了解下さるなら、神崎氏に翻意を奨めて下さい。」」。   次いで神崎氏は辞表提出の顛末を語つた後、同席の日本病院協会の諸氏と相談の上、概略次のように答えた。   「大臣の話は協議会には日本病院協会の代表者がいるのはその本質上当然だということを認めた上でのことであることがはつきり分つたのでお言葉に従う。」   これに対し、堀木厚生大臣は概略次のように述べた。   「早速、私の頼みをきいてくれて有難い。今日私がこゝで述べたことは厚生省のこの問題に関する今後の方針として記録に残して置く。」   次いで橋本氏は概略次のように述べた。   「大臣の考えはよく分つた。今回は在期中途であるということでこの措置を採られたことも分る。今後は新しい途を開くという考え方で日本病院協会を見て欲しい。」   これに対し堀木厚生大臣は、概略次のように答えた。   「私どもの考え方はよく分つて貰えたと思う。私は日本医師会が正常な状態にあればこんなことはもつと円滑に行く筈だと思う。然し、そのやり方が余りに狭量であったり間違っていたりすればそれを認める訳にはいかない。日本病院協会の立場は、将来とも十分尊重する。」   次いで高田保険局長から辞表を神崎氏に返却した。   なお、当日の発言の要旨は、当日列席した日本病院協会の人々の希望により覚書として手交することになつた。  そして、私が前提で読み上げたこれは原本であるということを証明する、保険局長、こうなっているわけですね。それから、たとえば昭和三十四年六月二日、厚生省保険局長太宰さんから日本病院協会あてに、中央社会保険医療協議会委員のいわゆる改選にあたっての一名推薦依頼、そしてそれを受けまして、ありがとうございましたという礼状、こういう形のものがずっと出ているわけでしょう。こういう一連の推移から推して、やっぱり医師会が病院を代表しているということにはなりません。明確に病院を代表する者を中医協に入れていく、こういう形のことが今日あなた方にとって一番大切。何でそれをやらないんですか。そんなに医師会からいろいろなことを言われるんですか。何で狭量——ここで堀木厚生大臣が述べているように、医師会が狭量である、そういう形のものにあなた方はがえんじ続けていかなければならぬのですか。

北川力夫厚生省保険局長

○政府委員(北川力夫君) 三十二年のときの問題でございますが、それは現在の診療報酬体系が甲乙二表に分かれましたときの、非常にデリケートな状況下における一つの問題でございます。で、私どもは、決して病院の利害と申しますか、それが診療報酬の改定の際に、診療報酬の適正化の過程で反映をしないような、そんなようなものの仕組みというものを考えているつもりは毛頭ございません。ただ、現在、もうこれは先生も御承知のように、いろいろ経緯はございましても、中医協そのものは現在非常にむずかしい場にかかっておりまして、しかも、先ほどから議論にございますように、自治体病院をはじめ各病院におきまして、また一般の医療機関におきましても、現在のいろんな条件に対応してできるだけ早く診療報酬の改定をしなきゃならぬという状況下にあるわけでございます。その場合には、やはり中医協というものが現在の状態において一日も早く正常化するということが、私どもの現在の願いであり、つとめでございます。そういう意味合いで、いまおっしゃいましたような問題点は多々ございますから、これは今後の問題点といたしまして、従来もそういう経緯があったわけでございます。また、そういう経緯は、その後における中医協の構成とか運営とか、そういった面を通じて絶えず底流としてあることも、私は全く否定することはできないと思います。今後、また、先ほどからございました、病院と診療所の機能の分化とかあるいは自治体病院のあり方とか、いろんな問題があるわけでございますから、そういうことをいろいろ考え合わせますと、そういう問題点は、私としては十分にひとつ銘記をいたしまして、今後どういうふうにやるかは慎重に検討してまいらなきゃならない重要な問題だと思っております。  ただ、いま申し上げましたように、現状における一番緊急な問題は、診療報酬の改定をいかに早期に円滑にやるかということ、そのためには、その前提条件として、現在異常な状態であります中医協というものを一刻も早く正常化すること、これが前提条件でございますので、現在の段階におきまして、私どもはそのことに専念をすることが急務と考えておりますから、いまおっしゃいました問題点は、この際はそれに対して明確に、いま直ちにこうするああするということをお答えすることは差し控えさしていただきたいと、このように考えております。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 くどいようですが、時間がないんであれですがね、端的に言ってください。現状の問題についてはわかりました。現状、あなた方がいま力を入れられる部分については。その事態が回避をされた後においては、いま私が提起をした問題について、過去からの経緯に基づいて善処をされると、こういう形に受け取っておいてよろしいですか。

北川力夫厚生省保険局長

○政府委員(北川力夫君) いま申し上げたように、過去においてもそういうことはございましたし、また絶えずそういう問題は底流としてある。あるいはまた今後の病院のあり方、診療所との関連等を考えますと、そういうふうな考え方も今後もあり得ると考えますが、いま言われたように、この事態が解決すれば直ちにそれじゃその問題と取り組むかと言われますと、これはまたなかなかむずかしい問題でございますから、私はいまのこの場でその段階までのお約束はしかねますけれども、問題の提起がございましたことと、それから問題の重要性ということは、この際十分に銘記をしておきたい、このようにお答えを申し上げておるわけです。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 銘記をされた上に——大臣見えないから、もうしかたがないから、厚生大臣と十分相談をされて、こういう問題について、やはりいつまでも放置をするということにはなりませんから、早急にとにかく善処への努力をする、こういうように理解してよろしいですか。

北川力夫厚生省保険局長

○政府委員(北川力夫君) 先ほど申し上げたとおりでございます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 いいですね。

北川力夫厚生省保険局長

○政府委員(北川力夫君) ただいまお答え申し上げたとおりでございます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 いや、それだから私は……。

久次米健太郎自由民主党

○委員長(久次米健太郎君) 和田君、時間です。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 はい、わかっています。この問題については検討を加えないということにはなりません。検討を加えなければならない。しかも重要な問題として銘記をする、こうあなたは言われているわけでありますから、その銘記をされただけで放置をされたんでは何にもならない。銘記をされた上に立ってこの検討を約される、こういうことですか。

北川力夫厚生省保険局長

○政府委員(北川力夫君) いろいろと詰めてこられますと、それはそういうことになるのかもしれませんが、ただ、私としていま申し上げたいことは、何と申しましても医療の場というのは非常に複雑な場でございます。関係者の利害が錯綜しておる複雑な場でございます。そういう問題を少なくとも円滑に解きほぐして、関係者の利害関係を調整をして、合意を得ながらやっていくのが現在の中医協の場でございます。そういう現況のもとにある中医協が現在のような状態でありますので、そういう状態のもとにおいて、私は銘記はいたしますけれども、それじゃすぐにその問題に入り込んでいくよというようなことは、私はいまちょっと申し上げかねますので、そういう問題点があるということは私もよく承知しておりますと、こういうことを申し上げるにとどめさせていただきたい、これが現在の私の答えでございます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 あなたはそこにとどめられると。しかし、きょうこの論議があったことを厚生大臣に伝えて、あなたが銘記をされたことを厚生大臣に伝えながら検討を約すると、こういう形でいいですね。あなたのところでとまってしまったら何にもならない。

北川力夫厚生省保険局長

○政府委員(北川力夫君) 非常に重要な問題でございますから、そういう御質問があったことは、またこういう論議があったことはよく大臣にお伝えいたします。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 それじゃ、私のほうは、伝えた結果について、後刻別の機会に厚生大臣から、それらのあなたとの協議の内容についてお聞きをする、こういう手続きにいたしますが、よろしいですか。

北川力夫厚生省保険局長

○政府委員(北川力夫君) まあ、いまいろいろお答えを申し上げたところで、ひとつ御了承をいただきたいと思います。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 そんなふざけた答弁ないよ。あなたは大臣にお伝えになる。その結果については厚生大臣に別の機会に私がお聞きをする、そういう形にする、いいですね。

北川力夫厚生省保険局長

○政府委員(北川力夫君) それは私は、和田先生が聞きたいことは、私別にとやかく申し上げるあれはございませんから、それについては何も申しません。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 そんなばかな答弁はないでしょう。あなたのほうは大臣を代理してここに出てきているのでしょう。厚生大臣と、きょうあった論議については十分に相談し合うのは当然のことでしょう。捨てぜりふ的に、そんなこと私の知ったことじゃありませんなどという答弁にはならないでしょう、それは。

北川力夫厚生省保険局長

○政府委員(北川力夫君) 私が申し上げたことで誤解をいただかないようにお願い申し上げたいことがございます。それは、もう繰り返して申し上げておりますが、診療報酬の改定というものをできるだけ早い機会に円滑にやりたいということが、私どもはじめて関係者のこれは強い願望でございます。したがいまして、そのためには、現在の中医協というものを一刻も早く正常化をして、そうして診療報酬の改定について、前に進むような論議も早くやってもらいたい、こういう気持ちが現在あるわけでございます。そういう意味でございますので、私は先生のおっしゃったことでいいんでございますが、現在においてはそのことにとにかく専念をするということを申し上げたわけでございまして、後段の、しからばそれが中医協で今回の問題を処理したあと、いま提起されました問題をどうするかにつきましては、これは私がいま申し上げたように、長い経緯もある問題でございますし、今後のいろいろなファクターがあるわけでございますから、大臣のほうによく伝えろということでございますので、よく伝えまして、これをどうするかについては十分に研究をさせていただきたい、こういうふうに申し上げたつもりでございますから、誤解のないようにお願い申し上げます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 それじゃ最後にまとめましてね。  文部省待たしましたが、先ほどもう質問したんですよ。ところがお見えになっていなかったもんですから——衆議院の山口鶴男委員への答弁を中心にして、いわゆる学校用務員の明記の問題について、学校教育法二十八条に入れられる用意はありませんか。

岩間英太郎文部省初等中等教育局長

○政府委員(岩間英太郎君) 学校用務員につきまして、法的な根拠を置いてほしいという要望は承っております。私ども、それに基づきましていろいろ検討をいたしましたが、母法でございます地方自治法、それからそのほかのいろんな法令におきましても、用務員についての規定はないわけでございます。したがいまして、学校教育法の中だけでこれを処理するということは、いまのところ困難だろうというふうに考えております。  なお、つけ加えて申しますと、いま学校教育法の一部改正で、寮母とか、それから実習助手とか、それから教頭でございますとか、そういう一連の関係の整備をはかろうといたしておりますけれども、これもまた国会で御審議に入れない状態でございまして、そういう関連もございまして、いまのところ困難だと申し上げざるを得ないわけでございます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 これは小使さんと呼ばれていた名称をいわゆる用務員という呼び名に変えた。それはあなた方にとって単に呼び名の問題だけだったのでしょうか。あなた方が呼び名を変えて、小使さんという名前で呼ばれていた人々のいわゆる権利意識の芽ばえを慰撫しようとしただけであって、あなた方自身にほんとうにそういう人たちの人権を重んずるという感覚がないのではないだろうかと。私は、用務員という職業は、まさに正規の職名として法律にそういう意味では明記をすべきだと思う。他の部分について、いま言われるとおり、改正への心がけをお持ちになっているときでしょうから、同時にこの問題を——他の法律との関係で言われますが、それは他の法律の関係もやっぱり直させるぐらいの意気込みでもってこれは日程にのぼすべきだと思うんです。いかがですか。

岩間英太郎文部省初等中等教育局長

○政府委員(岩間英太郎君) 用務員と申しますのは、学校の用語ではもちろん別の名称、小使さんというような名称で呼ばれて親しまれていると、特別の意義があるということも承知しておりますけれども、やはり各官庁におきまして、官署におきまして、こういうような職員がおるわけでございます。したがいまして、そういうものとのやはり均衡もはかる必要があるということで、これは全体としてどこか中心になるようなところで御検討いただくというほうが適当じゃないかというふうに考えます。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 学校教育施設をささえるところの、いわゆる主要な職員でありましょう。この人たちは、あなた方が二十八条で言うように、必要に応じてその他の職員を置くことができるという形でもって片づけておかれる筋合いのものじゃもうないわけでしょう。たとえば法律の問題で、どこか主要なところでと言われますが、文部省なら文部省自身がもっと主体的な役割りをこの問題で果たされる、こういうことがやっぱり必要じゃないですか。子供との関係において、教育との関係において、用務員の皆さんが果たしている役割りというものを、もっと高い認識でもって評価をする必要があるんじゃないですか。

岩間英太郎文部省初等中等教育局長

○政府委員(岩間英太郎君) 御意見に別段反対というわけではございませんけれども、やはり学校教育法というのは、これは地方自治法などの基本法に対する特別法でございます。そういう意味から申しまして、こういう問題は基本的に総合的に御検討いただくというほうが適切じゃないかというふうに考えております。

久次米健太郎自由民主党

○委員長(久次米健太郎君) ちょっと速記とめて。   〔速記中止〕

久次米健太郎自由民主党

○委員長(久次米健太郎君) 速記を起こして。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 これ、どこかで総合的にというと、大臣、こういう答弁にしかならないということになりますと、やっぱり大臣に中心的な役割りを果たしてもらわなきゃならぬということになりますよね。これはどうですか。閣僚として、この問題を総合的に俎上にのせていただく、よろしいでしょうか。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○国務大臣(江崎真澄君) これはやはり文部関係だと思いますが、私どもも無関係じゃありません。十分、ひとつ文部大臣等々とも相談して結論を得たいと思います。

和田静夫日本社会党

○和田静夫君 それで、すぐ法律をいじくるということにならなくても、せめて施行規則の二十二条に一項を設けて、そして、小学校においては、用務員給食調理員その他必要な職員を置くものとするとか、あるいは、用務員は、校長の監督を受けて環境整備等に当たるというような形で明記することも、とにかく私は可能だと思う。それさえ文部省、だめだというふうにはお考えにならないと思うのですがね。

岩間英太郎文部省初等中等教育局長

○政府委員(岩間英太郎君) その点につきましても、他の省のいろんな関係法令を私ども検討いたしまして、やはり用務員とか管理職等に類似するものにつきまして規定がございますのは、人事院規則ぐらいなものでございます。ほかに規定がございません。そういうものとのやはり均衡というものを考えなければいけないということでございます。その点は検討したいと思います。

久次米健太郎自由民主党

○委員長(久次米健太郎君) 本件に対する調査はこの程度にとどめます。     —————————————

久次米健太郎自由民主党

○委員長(久次米健太郎君) 地方公務員災害補償法の一部を改正する法律案及び昭和四十二年度以後における地方公務員等共済組合法の年金の額の改定等に関する法律等の一部を改正する法律案を一括議題とし、順次、政府から趣旨説明を聴取いたします。江崎自治大臣。

江崎真澄自由民主党自治大臣・国家公安委員会委員長・北海道開発庁長官

○国務大臣(江崎真澄君) ただいま議題となりました地方公務員災害補償法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由とその概要を御説明申し上げます。  最近における通勤による災害の発生状況及び通勤と公務との密接な関連性等にかんがみ、職員が受けた通勤による災害に対し、公務上の災害の場合に準じた補償及び福祉施設を行なうとともに、その他の所要の改正を行なおうとするものであります。  このことに関しては、政府は、すでに、通勤による災害をこうむった労働者及びその遺族に対し業務災害の場合に準じた保険給付等を行なうため、労働者災害補償保険法の一部を改正する法律案を今国会に提出し、また、国家公務員の通勤による災害につきましても、人事院から、通勤による災害に対し公務上の災害におけると同程度の保護を行なうよう意見の申し出があり、これを受けて、国家公務員災害補償法の一部を改正する法律案を提出し、御審議を願うこととしておりまするが、地方公務員の通勤による災害につきましても、これらと同様の措置を講ずる必要があります。これが、この法律案を提出した理由であります。  次に、この法律案の概略を御説明申し上げます。  第一は、従来の公務上の災害に加えて、通勤による災害につきましても補償及び福祉施設を行なうことができるように目的を改正することであります。  第二は、補償等の対象とする通勤の範囲でありまするが、通勤とは、職員が、勤務のため、その者の住居と勤務場所との間を、合理的な経路及び方法により往復することをいうものとしておりまするが、職員がその往復の経路を逸脱したり、往復を中断した場合には、その逸脱または中断の間及びその後の往復は、この法律案にいう通勤とはしないものとしております。ただし、その逸脱または中断が、日用品の購入など、日常生活上必要な行為をやむを得ない事由により行なうための最小限度のものである場合には、その逸脱または中断の間を除き、その後の往復は、通勤として認めることとしております。  第三は、通勤による災害にかかわる補償及び福祉施設についてでありまするが、これらの種類、支給事由及び内容については、公務上の災害にかかわるものに準ずるものとすることとしております。  第四は、費用の負担についてでありますが、通勤による災害にかかわる療養補償の支給を受ける職員は、初回の療養に際し、二百円の範囲内で自治省令で定める金額を基金に払い込むものとすることとしております。  第五は、他の法令による給付との調整についてでありますが、通勤による災害に対し、療養補償、休業補償または葬祭補償が行なわれる場合には、地方公務員等共済組合法、健康保険法等によるこれらに相当する給付は行なわないものとし、年金たる補償が行なわれる場合において地方公務員等共済組合法による年金たる給付が行なわれるときは、当該給付との調整を行なうものとする等、他の公的給付との間における必要な調整を行なうものとすることとしております。  第六は、非常勤の地方公務員の取り扱いについてでありますが、非常勤の地方公務員のうち、法律により通勤による災害に対する補償の制度が定められていない者についても、条例で通勤による災害に対する補償の制度を定めなければならないものとすることとしております。  第七は、葬祭補償について、その額を現実に葬祭に要する費用を考慮して政令で定めるものとするほか、所要の規定の整備を行なうこととしております。  なお、施行期日につきましては、通勤による災害に関する規定は、労働者災害補償保険法の一部を改正する法律の施行の日から施行し、同日以後に発生した事故に起因するものについて適用するものとし、その他の規定は、この法律の公布の日から施行するものとすることとしております。  以上がこの法律案の提案理由及びその内容の概要であります。何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決賜わりまするようお願い申し上げます。  次に、ただいま同じく議題となりました昭和四十二年度以後における地方公務員等共済組合法の年金の額の改定等に関する法律等の一部を改正する法律案について、その提案理由とその概要を御説明申し上げます。  政府は、恩給年額の増額をはかるため、恩給法等の一部を改正する法律案を今国会に提出し、御審議を願ったのでありまするが、これに伴い、地方公務員の退職年金制度についても、恩給法等の改正内容に準じて所要の措置を講ずるとともに、地方団体関係団体職員共済組合が支給する年金の額を、地方公務員共済組合が支給する年金の額の改定措置に準じて改定する必要があります。このほか、退職年金等の最低保障額の引き上げ、在職死亡にかかわる遺族年金の受給資格年限の短縮等の措置を講ずる必要があります。これがこの法律案を提出した理由であります。  次にこの法律案の概要を御説明申し上げます。  第一は、恩給制度の改正に伴う地方公務員共済組合制度の改正に関する事項であります。  その一は、恩給年額の増額の措置に準じ、地方公務員共済組合が支給する退職年金等の額について増額することとしております。すなわち、昭和四十五年度以前の退職にかかわるものについては二三・四%、昭和四十六年度の退職にかかわるものについては一〇・五%それぞれ増額し、昭和四十八年十月分から支給することとしております。  その二は、長期実在職した七十歳以上の者が受ける退職年金、減額退職年金及び廃疾年金並びに七十歳以上の者及び七十歳未満の妻、子または孫が受ける遺族年金の額の算定の基礎となった給料について、四号給を限度として加算することとし、その年金額を増額することとしたほか、公務による廃疾年金及び遺族年金について、増加恩給の額の増額措置との均衡を考慮して、その最低保障額を引き上げることとしております。  その三は、これらの措置のほか、外国特殊機関職員の通算要件の緩和、教育公務員の勤続加給及び準文官期間の完全通算等の措置を講ずることとしております。  第二は、厚生年金保険制度の改正等に関連する地方公務員共済組合制度の改正に関する事項であります。  その一は、在職中死亡した者にかかわる遺族年金の受給資格年限について、他の社会保険の取り扱いとの均衡を考慮して、十年から一年に短縮することとしております。  その二は、厚生年金保険の給付の取り扱いを考慮し、退職年金の最低保障額を三十万二千四百円に、遺族年金の最低保障額を二十三万五千二百円に、それぞれ引き上げることとしたほか、掛金及び給付の算定の基礎となる給料の最高限度額を二十二万円に引き上げることとしております。  その三は、公庫等に転出した者にかかわる公庫等職員としての在職期間を組合員期間に通算する場合における通算の条件について緩和することとしております。  第三は、その他の制度の改正に関する事項であります。  その一は、地方団体関係団体職員共済組合が支給する年金について、地方公務員共済組合が支給する年金額の改定措置に準じて、その年金額を増額することとしております。  その二は、旧沖繩県町村吏員恩給組合及び旧樺太市町村吏員恩給組合の恩給条例の規定による退穏料等については、現在まで給付できなかったのでありまするが、他の旧町村吏員恩給組合の退穏料等の取り扱いに準じ、この退隠料等に相当する給付を関係市町村職員共済組合が支給することとし、そのための必要な措置を講ずることとしております。  以上がこの法律案の提案理由及びその概要であります。  何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決賜わりまするようお願い申し上げます。

久次米健太郎自由民主党

○委員長(久次米健太郎君) この際、本案の衆議院における修正部分について、修正案提出者衆議院議員中村弘海君から説明を聴取いたします。中村衆議院議員。

中村弘海自由民主党

○衆議院議員(中村弘海君) ただいま議題となりました昭和四十二年度以後における地方公務員等共済組合法の年金の額の改定等に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、衆議院における修正の趣旨及び内容を御説明申し上げます。  まず、修正の趣旨について申し上げますと、御承知のとおり、別途今国会に提出されております厚生年金保険法等の一部を改正する法律案につきまして、厚生年金の基本年金額のいわゆる定額部分に関し、原案の被保険者期間一月につき九百二十円を千円に引き上げることと修正されたのであります。これに伴いまして、地方公務員等共済組合法に基づく年金の最低保障額等について、所要の引き上げ措置を講じようとするものであります。  その内容について御説明申し上げますと、退職年金の最低保障額につきましては、原案の三十万二千四百円から三十二万千六百円に、また、廃疾年金の最低保障額につきましては、廃疾の程度が一級に該当する者にあっては、原案の三十六万九千六百円から三十九万三千六百円に、二級に該当する者にあっては、同じく三十万二千四百円から三十二万千六百円に、三級に該当する者にあっては、同じく二十二万八百円から二十四万円に、さらに遺族年金の最低保障額につきましては、原案の二十三万五千二百円から二十五万四千四百円にそれぞれ引き上げることとするほか、通算退職年金のいわゆる定額部分につきましては、原案の二十二万八百円から二十四万円に引き上げることとするものであります。  以上が、修正の趣旨及びその内容であります。  何とぞ御賛成くださいますようお願い申し上げます。

久次米健太郎自由民主党

○委員長(久次米健太郎君) 両案に対する審査は後日に譲ります。     —————————————

久次米健太郎自由民主党

○委員長(久次米健太郎君) 次に、地方公務員等共済組合法等の一部を改正する法律案を議題とし、発議者から趣旨説明を聴取いたします。  速記をとめて。   〔速記中止〕

久次米健太郎自由民主党

○委員長(久次米健太郎君) 速記を始めて。

山口鶴男日本社会党

○衆議院議員(山口鶴男君) ただいま議題となりました地方公務員等共済組合法等の一部を改正する法律案につきまして、日本社会党、日本共産党・革新共同、公明党及び民社党の提出者を代表して、その提案の趣旨及び内容の概要を御説明申し上げます。  最近の急速な経済成長の陰で、わが国の社会保障の水準は、西欧先進諸国に比べ、依然として低水準に置かれております。しかも注目すべきことは、すでに政府の昭和四十七年度経済白書も指摘しておりますとおり、経済規模の拡大につれて成長と福祉の乖離が次第に顕著となり、とりわけインフレを背景として、高齢者世帯、母子世帯等の所得格差が拡大し、社会的施設の偏在と不平等化の進展と相まって所得と富の格差を一そう増大させている現状にあります。いまや成長より福祉への転換点に立って、成長の成果を国民生活の充実に振り向けるべき絶好の機会であると言わなければならないのであります。  このような観点から、現在の地方公務員の共済組合の現状を考慮いたします場合、その実態は、きわめて憂慮すべき状況に置かれているのであります。その国の福祉の水準は、その時代の老人の生活がどうなっているかを見ればわかると言われております。地方公務員及びその遺族が、退職後の生活を保障し得る人間らしい年金を受け、病気になっても経済的不安のないようにすることは、共済組合の趣旨に照らして、当然の任務であります。  それだけでなく、最近における医療費の急激な増高は、各種共済組合の短期給付財源の収支を悪化させ、組合員に過重な負担をしいる掛金の引き上げを余儀なくし、また一方、長期給付におきましても、ここ数年来の異常なまでの消費者物価の上昇のもとで、年金受給者の生活は極度に逼迫しているのが実情であります。  このような事態に直面し、地方公務員の共済組合制度を充実強化するため、共済組合による給付の内容を大幅に改善し、年金額を平均給与額の変動に応じて自動的に改定するとともに、その財政については賦課方式を採用し、かつ、国の負担金割合を引き上げ、あわせて地方公務員の共済組合の制度が組合員の福祉の増進のために運用されるよう規定を整備するほか、退職者についての短期給付の特例等の措置を講ずることは、緊急かつ重要な課題となっているのであります。  以上の立場から、共済組合の短期給付及び長期給付の改善充実等をはかるため、本法案を提出いたした次第であります。  次に、法案の内容につきまして、その概要を御説明申し上げます。  まず第一は、共済組合の給付に要する費用につき、短期給付については、国の負担割合を新設し、長期給付については、国の負担割合を引き上げ、組合員の負担の軽減をはかったことであります。すなわち、短期給付に要する費用につきましては、現在、地方公共団体と組合員の負担が百分の五十ずつとなっておりますのを、国の負担割合百分の二十、地方公共団体の負担割合百分の五十、組合員の負担割合百分の三十とし、長期給付に要する費用につきましては、現在地方公共団体の負担割合百分の五十七・五、組合員の負担割合百分の四十二・五となっておりますのを、国の負担割合百分の三十、地方公共団体の負担割合百分の五十、組合員の負担割合百分の二十といたしたのであります。  第二に、従来の積み立て方式による長期給付の財政方式を改め、これを賦課方式に切りかえたことであります。後に申しますように、本法案は長期給付の給付内容を大幅に充実させ、また年金のスライド制を実施することといたしておりますが、このような給付内容の充実のためには、従来からの積み立て方式では限界があるため、新たに賦課方式を採用したものでありまして、三年を一期とする期間を単位としまして、掛け金、国及び地方公共団体の負担金は、その期間内における給付に要する費用と均衡を保つよう定めることといたしたのであります。  第三に、共済給付の内容を大幅に改善することといたしました。  まず、短期給付におきましては、家族療養費の給付率を現行百分の五十を百分の八十といたしました。次に、長期給付におきましては、退職年金は、現在その支給率が組合員期間二十年の場合、俸給年額の百分の四十となっておりますのを百分の六十に引き上げ、最高支給率も百分の七十を百分の八十一とし、さらに最低保障額十五万円を四十八万円に引き上げることといたしました。これに準じまして、退職一時金の額の引き上げ、廃疾年金の支給率及び最低保障額の引き上げをいたし、また、遺族年金の額につきましては、その最低保障額の引き上げとともに、現在退職年金額の半額とされておりますのを八割相当額といたしました。さらに、長期給付の算定の基礎は、従来退職前三カ年の俸給の平均額とされておりましたが、消費者物価の上昇の中で年々ベースアップが行なわれている現状等を考慮して、これを退職時の俸給といたしたのであります。  第四は、年金額の自動スライド制を採用したことであります。右に述べましたように長期給付の額を大幅に改善いたしましても、年々の消費者物価の上昇の中ではその価値は常に低下するのでありますが、これを是正して、年金受給者に一定の生活水準を確保するため、公務員の平均給与額が五%以上上昇しました場合には、政令によって、当然にそれに見合った年金額を引き上げる措置をとることといたしたのであります。  第五は、遺族に対する給付を受けるための要件の緩和と年金者遺族一時金の創設であります。まず、遺族に対する給付を受けるべき遺族の範囲でありますが、年金を受ける遺族は、現在組合員の子、父母、孫、祖父母は、組合員死亡の当時組合員の収入によって主として生計を維持していた者に限られておりますのを拡大しまして、一部でも組合員によって生計を維持しておればよいこととし、年金以外の給付を受ける遺族の範囲はこれを一そう拡大しまして、組合員によって生計を維持していない者等を含めることといたしました。そして、遺族年金の支給要件を満たしていてもそれを受けるべき遺族がないときには、組合員の収入によって生計を維持していなかった者に対して遺族年金の七・五年分の年金者遺族一時金を支給することといたしました。  次に、遺族年金の受給要件につきましては、現在、組合員期間が十年以上二十年未満である者に支給される遺族年金は、六カ月以上の組合員期間があれば支給されることとし、これに伴いまして、従来の遺族一時金は廃止することといたしました。  第六は、退職者についての短期給付の特例の新設についてであります。現行法では、退職の際に療養の給付等を受けている場合には、療養の給付等の支給開始後五年間は継続して療養の給付等を受けることができることになっておりますが、退職後の新たな疾病や事故に対しましては、共済組合員の資格がないため、給付水準の低い国民健康保険によらざるを得ないのであります。しかしながら、長年勤続して退職した者は、退職後二、三年の間に疾病する場合が多いという事情等を考慮いたしますと、退職後も一定期間は医療給付等が行なえるよう改善をはかることが必要であると考えられますので、組合員期間が二十年以上である者が退職した場合または組合員期間が十年以上である者が五十五歳以上で退職した場合には、退職後十年間はなお短期給付を受けることができることといたしたのであります。  第七は、地方公務員共済組合運営審議会委員についてでありますが、共済組合運営の実態及びその特殊性から、現在は非組合員であっても、たとえば労働組合の役員として専従業務に携わっている者等、かって組合員であったものについては、労働組合の推薦により、委員に任命できるようにしたのであります。  第八は、長期給付の支給のための積み立て金の運用についても組合員の意思を反映させるようにはかったことであります。すなわち、現在この積み立て金は、法律上の一定の制約のもとに組合員の意思が直接には反映しない形で組合または連合会が運用いたしておりますが、これがなるべく組合員の福祉のために活用されるよう、その管理、運用については、組合の運営審議会または連合会の評議員会の議決事項としたのであります。  第九は、年金受給者の福祉増進のため、共済組合は、福祉事業として新たに老人福祉施設その他必要な施設の設置、運営の事業を行なうことができることといたしました。これは、現在の共済組合の福祉事業が組合員の福祉増進のためのものに限られておりますのを広げまして、かつて組合員であった者で現在は年金を受けております者のための必要な福祉施設の設置、運営の事業をも行なうことができるようにしたものであります。  第十は、労働組合専従者の共済組合員としての継続についてであります。昭和四十三年十二月十三日において、地方公務員共済組合法に規定する職員であった者で、在職中に地方公務員法の規定により職員団体または労働組合の役員としてその業務にもっぱら従事した者がその後職員を退職した場合において、その退職の日の翌日において、職員団体または労働組合の役員であるときは、その者は、その後における職員団体または労働組合の役員である間、職員である組合員と同様に取り扱うものといたしております。  第十一は、退職一時金からの通算退職年金の原資の控際を受けないことを選択することができる期限の延長についてであります。すなわち、この選択期限は、男子については昭和四十四年十月三十一日に満了しておりますが、その期限を、とりあえず、昭和五十一年五月三十一日まで延長することといたしたのであります。  以上、この法律案の提案の理由及び内容の概略を申し述べました。  何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いする次第であります。

久次米健太郎自由民主党

○委員長(久次米健太郎君) 和田委員から要求のあった質疑の資料を本日の会議録の末尾に掲載する件は、理事と協議の結果、掲載することにいたします。  これにて午後三時まで休憩いたします。    午後一時四十九分休憩      —————・—————    午後三時二十五分開会

久次米健太郎自由民主党

○委員長(久次米健太郎君) ただいまから地方行政委員会を再開いたします。  公有地の拡大の推進に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、これより質疑に入ります。  質疑のある方は順次御発言願います。

柴立芳文自由民主党

○柴立芳文君 政務次官がたいへん時間がないそうでありますから、それから先にお願いをいたしたいと思います。  ただいま議題になりました公有地の拡大の推進に関する法律の一部改正の議題でありますが、これは昨年の六月に成立をしまして、施行が九月一日、さらに同法の第二章の「市街化区域内の土地の先買い」というふうなものについては十二月一日と、こういうふうなことになっておるわけでありますが、非常に短い期間でさらに一部改正をしなきゃならぬというふうなおもな理由は、提案説明にも書いてございますけれども、よく端的にお話し願いたいということが一つ。  もう一つは、この土地問題については政府間の関係の各省でいろいろ検討されている。さらに、今回提案されております国土総合開発法の中で十分書いてあるわけですね、これは通るか通らぬかわかりませんけれども。いわゆる過密過疎問題は一そう深刻なものになってきているので、同時に土地利用の混乱あるいは地価の異常な高騰、投機的な土地の取引などに土地問題も激しさを加えており、これらの問題の解決は、いまや国土総合開発にとって重要な課題である、こういうふうに記されておりまして、第三番目に土地利用基本計画というのが出ております。これには五つの区域を指定するというふうなことで、適正かつ合理的な土地利用がはかられるようにと、こういうふうに出ておるんですけれども、これによりますと、現在、同法案による一部改正にいたしましても、さらにきつい規制、勧告とか、そういうものが出ておるようであります。したがって、こういうものとの関連におきまして、実は昨年成立したものを一部改正される、それが、この法案が成立するかしないかは別にしまして、政府から出ておるのですから、そういう関連がどういうふうに位置づけられておるのか。たとえば、この土地利用基本計画で「都市地域」というのがあります。その中の一環としてやれる部分もあるか、あるいはそのほかに目的があるかという問題について政務次官にお尋ねいたします。

武藤嘉文自由民主党自治政務次官

○政府委員(武藤嘉文君) まず、第一点の、まだ法律が施行されてから一年もたたないのにまた改正を申し出ているのはなぜか、こういうことでございますけれども、これは、昨年、この法律をお願いをいたしましたときには、とにかく先買い制度をはっきりさせて、そして少なくとも都市環境の整備を急速に進めなければならない市街化区域において公共関係の施設が十分に整備されるようにと、そのためには、思い切って先買いをしていかなければならない。そのためには、できるだけ届け出をしていただくなり、届け出の義務を課するなり、あるいは希望をとって、そしてそこで協議をして、なるべくより多くの公有地を拡大をしていこう、こういうのが去年のお願いをした趣旨だと思います。  そこで、それならばそういうことでことしもそれでいけばいいんじゃないかということでございますが、先生御承知のとおり、昨年来のいわゆる過剰流動資金と申しますか、そういうようなものも影響いたしまして、土地に対しての投資あるいは投機が非常に激しくなったわけでございます。そしてその対象は、必ずしも市街化区域の土地にかかわらず、全国にまたがって相当の土地の買い占めが行なわれるようになったわけでございます。そういう観点から、これはたいへんだと、こんなことをしておったら、せっかく公有地の拡大推進法をつくっていただいても、なかなか将来においては公有地を確保することがむずかしくなるだろう、こういうことで、市街化調整区域を含めて、いわゆる都市計画の区域でございますところは全部ひとつ対象にしていただいたらどうだろうかと、そうしないことには、将来、公有地というものがほんとうに不足をしてきて、ものすごく高い金を出さなければ公有地が確保できなくなるのではないかということがございましたことと、もう一つは、やはり最近の住民の意思を尊重するという点からいたしまして、あるいはごみ処理場あるいは屎尿処理場、こういうようなものも十分整備をしていかなければならないということでございます。がしかし、こういうごみ処理場とか、屎尿処理場とか、いわゆる流末処理の関係の施設というものは、もうすでに市街化されてしまったところでは受け入れが非常にむずかしいと、こういう場合もございまして、そういうものを市街化調整区域なんかに求めるということは案外いいことではないかと。そうなると、そういうところをつくるには、あらかじめまた公有地としてそこをとっていければ、将来その市街化——どんどん人口がふえてまいりましたときに、その流末処理をやる場所をあらかじめ確保していくと、こういうことでもいいんではないかということで、この際、一年足らずでございますけれども、改正をお願いをしたおもなる理由でございます。  それから第二に、先ほど御指摘ございましたように、いわゆる国総法というものも出ておる。そういういろいろの問題、ほかの法案との関連で、一体どうこの法律を位置づけていくのかということでございますが、まあ必ずしも国総法そのものとこの法律そのものが一致はいたしていないと思います。しかしながら、この一月の閣議了解事項にございます土地対策についての中にも一緒にありますように、国総法に盛られておるものと、この公有地の拡大推進法に盛られておるものと両方あるわけでございまして、その点からも御理解がいただけると思いますけれども、やはり、土地対策の一環としては、国総法に盛られておることも、またこの公有地拡大推進法に盛られておることも、これは土地対策としては一貫性のあるものであろうという感じがいたします。  そこで、具体的にはまた後ほど事務的にお答えをいただくといたしまして、しかしながら、それではある一定の地域になると、国総法のほうにもはまるし、公有地のこれにもどうもはまるんじゃないかと——たとえば、協議をする場合に、どっちの法律に基づいて協議をするのかというようなことが起きてくるわけでございますけれども、法案が両方通った場合には、その辺の調整というものはこれはしていかなきゃなりませんし、国総法の中にもその規定はたしか盛り込まれておると、私、たしか承知をいたしております。そういうことで、その辺は十分法律においては調整をしながら、実際に協議を申し出ていただく人にも御迷惑のかからないように、また、協議を受けて届け出をする人の御迷惑にならないように、また、そして届け出を受けて協議をする地方自治体においても困らないように、これは十分法律的な調整はしておるはずでございます。

柴立芳文自由民主党

○柴立芳文君 大体了解いたしましたですけれども、たとえば第一問の場合におきましては、客観情勢が非常に変わってきたというふうなことで、さきに、去年成立した法案だけでは確保がむずかしい情勢も出てきたと、だから、その法を生かすために今度一部改正をするんだと、こういうことですね。  第二点については、理解しましたけれども、もしこの国総法が通りますと、土地売買の許可制というのが出ているんです。だから、この届け出制というふうなことについては、結局は両方通った場合においては、国総法が優先すると理解してよろしゅうございますか。

武藤嘉文自由民主党自治政務次官

○政府委員(武藤嘉文君) いまの許可制というのは、特別の規制区域でございまして、その地域はこの公有地の拡大推進法のほうははずすわけでございます。適用除外になります。

柴立芳文自由民主党

○柴立芳文君 それじゃ、いまから事務当局の審議官のほうにお尋ねをいたしたいと思います。  私は、土地対策につきましては、どうももう少しきついひとつの規制をしていくべきではないかという私の考え方があるもんですからね。したがって、そういう観点から質問をちょっと二、三してみたいと思うんですね。要するに、いまのこの法律ができ、そして一部改正をされる中にも、実際は、日本の国の経済の非常な伸展というものから起こって、まあ福祉国家というものを、福祉第一年という意味もありまして、ことしの予算を見ましても、たとえば、福祉関係の予算とか、あるいは地方財政計画による投資的経費というようなものも非常にふえているわけですよね。それを受け入れる社会資本を蓄積していくというけれども、土地の確保という問題に非常に困難があると、こういうふうに見ておるわけです。そういう意味からいきますと、日本経済の非常な伸展というものに見合わない社会環境が非常に露骨に出ているというのが、私は住宅だと思うんですね。その住宅が、特に土地の高騰というふうなことから、確保しにくいという意味において、昨年一つの公共団体を使って——使ってと言ったらおかしいですけれども、利用して、お互いのことですからやってもらいたいという法律の精神だと、それを確保されない危険が出てきたからさらに今度一部改正する、まあこういうふうにいまの政務次官の説明で理解をいたしたわけです。したがって、いま自治省で、最近発表になりました公共投資の必要上の土地、このものが出ているんですが、昭和四十七年から五十一年までの五カ年間で約三十三万ヘクタールの土地を地方公共団体が取得する必要がある、こういうふうに出ておるわけですね。これを単年度に出しますというと、約六万数千ヘクタールの需要と申しますか、必要性が、まあざっと見ればわかるんですけれども、そういうふうな計算になりますね。したがって一方、土地が、地価の暴騰というふうなものが極端に、年間一五%も上がっているというふうなことから、いわゆる土地ブームという、ブローカーが暗躍する余地が出てくる。これは当然金利体制、そういうものから考えると起こってくるはずなんですね。したがって、こういう結果は、たとえばお互いのサラリーマンにいたしましても、マイホームの夢はいまや消え去ってしまっているというふうな社会情勢である。ここに国民の不満と不平といいますかね、不安と不満が生まれてくるというのは、これは当然だと思うんですよ。そこで、こういうふうな形を早急に除去するために、政府としても国総法をはじめとしていろいろ——建設省あたりでも住宅のための土地確保についていろんな案が出ておる。そういうふうなときに、とりあえず、昨年成立しました自治省のこの親法案というものに対しては私は敬意を表したわけですが、それでは、昭和四十八年度の土地対策として具体的にどういうふうに対策を練っておられるのかというふうなことであります。そういうふうなことについてひとつ伺いたいわけであります。

大塩洋一郎建設省都市局参事官

○政府委員(大塩洋一郎君) 私から、昭和四十八年度の土地対策の具体的な措置の概要につきまして初めに申し上げます。  四十八年度におきましては、いま御質問のありましたように、土地の投機的な売買とかあるいは売り惜しみといったような悪条件のもとに国土の開発が進められなければいけませんので、宅地の大量かつ計画的な供給を強力に進推するということの政策を実施いたしますために、まず第一に、土地利用の基本計画の策定ということ及びそれに基づく土地利用の規制ということに重点を置かなければいけない。で、今国会に提案いたしております国土総合開発法案におきましても、全国土にわたる土地利用計画を策定いたしまして、土地取引について届け出、勧告制といった制度を新設いたしましたり、あるいは特定総合開発地域とか、あるいは特別規制区域というような制度を新しく盛り込んだ次第でございますが、このような制度を進めてまいりたいというのが一つの四十八年度としての第一の土地対策の方向でございます。  第二点としましては、土地税制の改善の問題でありまして、特に土地の騰貴の抑制をいかにするかということが現下の急務になっておりますので、法人の土地譲渡益に対しまする課税を強化する。あるいは特別土地保有税を新設いたしまして、その乱雑な買い占めというようなことに対するセーブをここで考えていく。それから固定資産税の課税の適正化を行なう。こういった一連の土地税制の改善を行なうということが第二点でございます。  それからさらに、第三点としましては、土地の融資を、企業によって土地取得が非常に大規模に行なわれるというような事情にかんがみまして、過当な融資を抑制するための金融機関に対する措置を、これは大蔵省が中心となりまして、こういう指導監督を強化いたしたのでございますが、こういう金融措置の強化ということをはかってまいります。  第四番目は、これはもっと基本的な問題でございますが、四十八年度当初におきまして、大体三十万以上の都市区域におきまして、約五千五百地点の地価公示を行なっておりますが、四十八年度ではこれをさらに調査区域を拡大いたしまして、現在市街化区域だけについて行なわれておりますところの公示制度を、これを市街化区域以外の区域まで都市計画区域に広げたいということで、さしあたり、四十九年の当初におきましては、一万四千五百七十地点について地価調査を行ない、地価公示を行ないたい、こういう姿勢でまいっております。地価公示制度を拡充していきたい。  それから、第五番目といたしましては、宅地開発事業を促進するということでございまして、日本住宅公団とか金融公庫の宅地開発事業の大幅増額、あるいは一番問題になります、団地等ができます場合の関連公共施設等の整備につきまして拡充していきたいというような諸般の措置を講じますとともに、地方公共団体とかあるいは土地区画整理組合が行ないますところの土地区画整理事業に要します地方債とか、あるいは貸し付け金等の金融的な援助をいたしたいという点でございます。  第六番目が、いま法案として提案いたしております公有地の拡大の推進をはかってまいりたい。公有地の拡大を推進いたしますために、地方公共団体による先買いの推進、あるいは公社の活用をはかってまいりたい。以上、いまざっと申し上げましたが、大体六つぐらいの要点にしぼってこういう四十八年度の土地対策の基本的な方向を考えている次第でございます。

柴立芳文自由民主党

○柴立芳文君 四十八年度の進め方、六つの項に分けて説明をいただきましたが、それでは、去年からことしにかけましての実態についてちょっと明らかにさせていただきたいと思うんですが、法施行後の先買いの状況と問題点という問題ですけれども、地方公共団体及びいわゆる土地開発公社の土地取得の状況を、現在までのところお示しいただきたいわけです。これは先買いによる土地ですが、それからあわせて、法第四条による届け出及び法第五条による申し出の状況、これもあわせてお伺いしたい。協議成立の状況等を、パーセンテージがあれば示していただきたいと思います。

大塩洋一郎建設省都市局参事官

○政府委員(大塩洋一郎君) 最近の新しい資料に基づきまして申し上げます。昨年十二月一日から実施されたこの制度によりまして、本年の五月末までの届け出と申し出につきまして、六月六日現存集めました実績を申し上げますと、届け出、申し出の両方合わせました総件数は四千七百七十件、それから、その中で公共団体等が買い取りの協議の通知をいたしましたのが千二百四十三件、約二六%ぐらいに当たります。これを通知いたしました。それからその千二百四十三件の中で、現在協議が成立いたしております件数が二百十件でございます。これは千二百四十三件通知した件数に対しまして、二百十件というのは約一七%ぐらいになります。で、まだそのほかに買い取り協議中の件数が残っておりまして、三百五十八件ございますから、これが成約に至るものもその中に若干含まれていると思いますが、その成約しました件数は二百十件と、まだ少ない状況でございます。買い取った面積は約六十万七千平方メートルでございます。大体、平均価格平米当たり二万六千八百円、こういうことになっております。  大体以上の数字でよろしゅうございましょうか。

柴立芳文自由民主党

○柴立芳文君 それで、いま御報告いただいた件数が、二六%、一七%というふうに非常に少ないわけなんですね。これはどういうふうな原因だというふうに分析をされているのか。それは、せっかく、たくさん件数あるようだけれども、成立していない。そこで、そういうことは十分にこの制度が生かされていないということになるわけなんですね、かいつまんで申し上げますと。そこで、その原因というふうなものをどういうふうに把握しているかというふうなものと……。  建設省おいでですか。——そこで、建設省の、何ですか、四十四年にできました地価公示法ですね、これが、まあ公示価格を規準にして協議されていると思うんですよ。ところが、それが適正なのか。この法律からいいますと、その正常な価格を公示することにより、一般の土地の取引価格に対して指標を与え、及び公共の利益となる事業の用に供する土地に対する適正な補償金の額の算定を行なうものである、こういうふうに出ておるのですけれどもね。そういうようなことを、適切な公示が行なわれているのかどうか。自治省側と建設省側との意見の相違はないかどうか。それによって進まないんじゃないかということを私は懸念するわけですが、どうですか。   〔委員長退席、理事寺本広作君着席〕

大塩洋一郎建設省都市局参事官

○政府委員(大塩洋一郎君) まず最初に二つに分けまして、非常に成約件数の少ない理由と考えられますものにつきまして申し上げますが、協議の成立件数が少ない、その第一の理由といたしましては、届け出とか申し出がありました場合に、相当先でないと、そこのところが、まだ事業の見込みがない、あるいは着手する見込みがない、相当先である、あるいはいつになるかわからないといったような、将来の計画が立たないというものが一つございます。それから、いまの現行法でまいりますと、たとえば道路なんかに引っかかっている土地はいいんですが、代替地に使えませんので、道路をはみ出しているような部分につきましてはなかなか取得しにくいというような点がございまして、遺憾ながら協議に入ろうにも入ることを見合わせるという件数がかなりございます。それから、公共団体等がどうしてもそこがほしいと思うような、そういう適地でないというような点がございます。それから、価格が、もう協議するまでもなく、初めから高過ぎて協議に入れない、こういうようなのが四千七百七十件のうち二六%しか協議に入らなかった理由でありますし、それから、千二百四十三件の協議の件数の中で二百十件しか成約がないというその理由としまして、われわれはこれを地方公共団体等に原因を——アンケートでございますが、調査をいたしましたところによりますと、売り主が主張する価格が、こちらが考えております適正な価格、すなわち公示価格を規準とし、あるいは公示価格がない場合には、こちらが鑑定いたしますその価格をこえて、価格の面で折り合いがつかない、こういう点が一番多い。  それから第二番目として、やはり相手に売ろうとしてから届け出ているわけですから、その相手方に対する信用ということを重んじまして、やはり公共団体よりはあちらさんに売りたいという、こういった信用関係等の重視というようなことが、なかなか協議に入りましても成約できなかったような大きな理由でございます。そのほかにもございますが、これらがとび抜けて大きな件数となっております。  そこで、次に地価公示の問題にからみまして、大体地価公示というものは、安過ぎると申しますか、実勢に合わないのではないか、こういったことかと存じましてお答えいたします。  公示価格は、ただいまおっしゃいましたように、大体これは公共団体等が買います場合はこれを規準としろ、それから、一般の売買につきましては、この公示価格を指標としてやることをこの公示法は期待しておるわけでございまして、   〔理事寺本広作君退席、委員長着席〕 公共用地等につきましてはこれを規準としていままで行なわれてきております。  で、この公示価格というのは、客観的なその土地の妥当な市場価格を計算いたしておるものでございまして、非常に技術的にむずかしい面はございますが、諸種の鑑定士を使い、あるいは近傍の類地の価格等との比較を行なう等々、客観的な市場価格に近づくような評価のいろんな技術を使いまして、これにアプローチしようとしているわけでございます。ですから、標準地点がまだ実際には少ないので、その標準地点から引っぱってきまして、現実の土地を算定いたしますときにこの標準地点を使うわけでございますが、そのもとになっております公示された価格自体が、実勢よりも低過ぎるというふうにはわれわれは感じていないのでございます。

柴立芳文自由民主党

○柴立芳文君 それはあとほどですね、いわゆる優遇措置との関係においてあとほどもう少し申し上げますけれども。  それでは、次に、今回の改正は、いわゆる市街化区域を広げて、調整区域ないし、あるいは都市計画区域を広げる、こういうふうになっておりますが、そこでこの対象地域の面積なんですけれども、今度広げられた土地の面積、特に市街化区域以外で届け出を要する面積というふうなものがどうなるかというふうなことを二、三お伺いしたいんですけれども、従来よりも広くなったのでございますので、当然面積が相当広がる計算に相なろうと思うんです。土地の面積をどの程度見込まれているかというふうなことなんです。  それから、今度改正される中に、土地の開発公社のこともだいぶ出ているんですけれども、これを資料によりますと、都道府県で設立済みが三十五となっているようですね。未設立が十二、市町村で五百二十二がいま設立されていると。だから、この二点について、いまからまあこれは地方公共団体の自主性ということでやらなければしようがない話でしょうけれども、これはやはり罰則もありますし、そうしていわゆるあめも、優遇措置もあるわけですから、皆さんがPRをされると同時に、まだ設立していない土地開発公社等の問題をどう考えておられるのか。あわせてひとつお伺いいたしたい。

大塩洋一郎建設省都市局参事官

○政府委員(大塩洋一郎君) 最初に私のほうから……。  今回の改正によりまして、従来の市街化区域だけでありましたのが、都市計画区域全体に及んだことによりまして、どれぐらい対象が広がるかということにつきまして、まず面積で申し上げますと、現在市街化区域の面積は百十七万ヘクタールでございます。これが都市計画区域全域に広がりますと、都市計画区域は八百一万ヘクタールでございます。ざっと七倍強ぐらいになりますか、七倍ぐらいの面積に広がるのであります。面積だけでは足りませんから、人口で申し上げますと、市街化区域内の人口は約六千万でございます。これが、市街化区域が今度都市計画区域に広がりますので、八百一万ヘクタール、七倍にふえましたその面積の中の人口は約八千七百三万ということに相なります。そういうふうに、面積では七倍ぐらいふえ、人口におきましてはその約四〇%ぐらいふえると、こういう拡大を今回お願いしておるわけでございます。

近藤隆之自治大臣官房審議官

○政府委員(近藤隆之君) 土地開発公社の関係につきましてお答えいたします。  ただいま御指摘ございましたように、都道府県関係におきましては、現在設立の認可をいたしておりますのが三十五府県でございます。まだ未設置が十二ございますが、このうち三県につきましては、この六月県議会に上程しておるようでございまして、いずれ、われわれのほうへ設立認可の申請がくるものと思っております。それから市町村の場合は、これは都道府県知事の認可になりまして、現在われわれの手もとへ報告がございましたのが設立済みで五百二十二、関係市町村数で一千三十九というような状況になっておるわけでございます。  昨年、公有地拡大進推法をつくりまして、公社というものを公認いたしました背景には、従来九百八十にのぼるいわゆる土地開発公社が各都道府県、市町村にあったわけでございます。これらはすべて民法法人でございまして、公共のコントロールという点から欠ける点があったと。こういう土地問題が大きな問題となっておりますおりから、やはり土地の購入というのはそういった民法法人である開発公社にまかせるよりも、土地開発公社というしっかりした法律の根拠のある公社を設立するほうが望ましいということでこの法律ができたわけでございまして、発足以来、一年足らない間にこれだけのものができたわけでございますが、若干の団体——市町村におきましては、まだ三分の二の市町村において設立を見ていないような状況でございます。  設立を見ていないその原因の一つといたしましては、従来の民法法人であります開発公社というのは、単なる土地の取得、造成のみでなくて、若干付帯的と申しますか、上物までもできるような公社がほとんどでございます。今度公有地拡大推進法によります土地開発公社というのは、現行法ではこれは土地の取得、造成だけしかできないというふうに、非常に限定されておりまして、そこが一つの障害になっておった点も事実でございまして、もう少し弾力的にほかの仕事もできるようにしてほしいという要望が非常に強かったわけでございます。今回の改正におきまして、地方公共団体のコントロールのもとではございますけれども、若干上物もできるようにいたしまして、実態に合わせるように措置いたしました。したがいまして、今後この土地開発公社に切りかえる団体というのが相当ふえてくるだろうと思います。御案内のように、この法律に基づきます公社になりますれば、たとえば土地を売る場合におきましても、税制上の優遇措置があるわけでございまして、それなりのメリットがございますし、また公共のコントロールという面におきましては、当然のことながら、民法法人の場合とは比べものにならないぐらいのコントロールができるわけでございます。したがいまして、われわれといたしましても、従来の民法法人の公社をできる限りこの公社に切りかえるように指導はいたしていきたいと思っております。

柴立芳文自由民主党

○柴立芳文君 いまおっしゃったような、非常に組織がえをしなければいけない点があろうかと思います。それはやはり先ほどの未成立と合わせてPRする必要がある、どういう方法をされているかわからないけれども、これは十分検討していただきまして、よくわかってもらうようにしないと、私どもも勉強して初めてわかるようなことでありますから、その点は少し大きくPRをお願いを申し上げたい。  そこで優遇処置の問題について、これは大蔵省なんですけれども、呼んでおりませんから、皆さんの感触で御返事願いたいと思うのですよ。租税特別措置法第三十四条によりまして、譲渡所得の特別控除、これがいま、従来のものに対して、施行令の第二条の第二項に、規模、これは二千平米、こういうようなのが出ておるのですけれども、優遇措置については、いま申し上げたように、特別控除の制度があると聞いているわけです、あるわけですね。そこで、従来この内容を見てみますというと、二千平米、これは約六百坪強だと思うんですけれども、これの場合、いわゆる優遇処置は、基礎控除的な形で五百万円というふうに優遇処置で免除するというふうなことで、基礎控除的な形でやられるというふうに聞いているのですけれども、今回非常に広げられたでしょう、面積を。広げられて、この優遇処置をそのままにしていく手はないと私は思うんだけれども、これは大蔵省の租税特別措置法に関連がありますが、皆さんがこれを広げた法律を今回出されるのに、どうせ協議をしておられると思うんです。その内容、もう少し広げられるのか、あるいは優遇処置の金額を上げるかどうか、その点をお聞かせ願いたいと思います。

近藤隆之自治大臣官房審議官

○政府委員(近藤隆之君) 譲渡所得の特別控除の関係であろうかと思いますが、これは規模でございませんで、金額でございます。従来、土地収用の対象となるような施設の用地に充てる場合におきましては千二百万円の控除、それからこの公有地拡大推進法によります届け出によって先買い協議いたして買った場合におきましては三百万円というように、金額で控除額がきまっておったわけでございます。われわれといたしましては、この金額をもっと上げてほしいということ。それから、現行法におきまして、申し出によります場合と、届け出によります場合と、同じ売るわけでございますけれども、二つのやり方がありまして、その届け出によりまして、地方団体が介入して買う場合には、この譲渡所得の特別措置が働くわけでございますけれども、個人の申し出によって地方団体等が買う場合には、これが働かないというような点、こういうものを地方公共団体が買う場合には、全部もう譲渡所得の控除の対象にしてほしいというような点につきまして、大蔵当局と相当折衝を重ねたわけでございます。  それで、今国会におきまして成立いたしました租税特別措置法の一部改正法によりまして、従来収用対象の場合千二百万円のものが二千万円。それから先買い協議権に基づく買い取りの場合の控除額が、三百万のものが五百万というように引き上げが行なわれました。ただしかし、一方の地方公共団体が買う場合には、すべて一律に最高二千万の控除をしてほしいというような要望につきましては、租税特別措置の考え方、つまり売買における公権力によるディスターブの度合いによってこの金額を変えておるというようなその考え方を譲るわけにはいかない、租税特別措置の基本に触れる問題であるということで、この点につきましては、現在政府部内で意見が合わず、改正には至っておらないというような状況でございます。

柴立芳文自由民主党

○柴立芳文君 それは、この法律というのは、届け出をさして協議をするわけだ。そして価格が合わなければやめた。二千平米を、実際悪く裏から考えると、千平米ずつ売れば届け出しなくてもいい。そして日をかえるとしなくてもいい。こういうふうに、一般の法律からいくとざる法みたいに——この場合ざる法とは言えない、そういう趣旨でありますからね。だけれども、あめを出して、そうしてこの法律の趣旨からいうと、拡大をする趣旨で出されているわけですから、そういうふうなことからいうと、これが基本ですよ、ここが。いま大蔵との関係をおっしゃっておるのも、租税特別措置法の本旨からいくと、いろんな問題もあるかもしれない。土地問題を解決する一環として、昨年からまあ自治省としては、いまようやく政府が出そうとしているものに対して、都市地域においてはこういうふうな案を出されている。そうして、やはり届け出をして協議がととのわなければそれでいいんですよという法案なんだから、そうしてもらえばこういたしますよという、現実の利益といいますか、優遇を明確にあげないと、一五%ずつ上がっているんでしょう。そうして建設省とされては、どうもこの土地公示法からいくとむずかしい点がありますね、現在の時価からすると。それはその土地公示法の目的を見てみると、そういう売買がされるような形で評価をするんじゃなくて、実際は指導する立場で適正な価格をきめます、こういうことですからね。だから、そこへいくと、自治省のほうから、もう少しこれを、先ほども実績を聞いたんですけれども、実績をあげるためには、優遇処置をはっきりしていくということがより大切であり、あなた方がどうしても可及的すみやかにもう少し公有地を広げたいという趣旨を達成するには、ここが一番ポイントだ、私はこう思うんですよ。だから、いまどういうふうな折衝をされますか。

近藤隆之自治大臣官房審議官

○政府委員(近藤隆之君) この特別控除の問題につきましては、昨年のこの公有地拡大推進法が本委員会におきまして御審議になりました際にも、いろいろ問題になりました。今度の改正案におきましても、衆議院の委員会等では相当これが問題になったわけでございます。公有地を拡大するという見地から見ますならば、当然われわれといたしましても、地方公共団体等に売った場合には、その地方団体に売ったという事実に着目いたしまして、租税特別措置を講じてもいいんじゃないかというのが一つの理屈としては成り立つと思っております。ただ、これが従来の租税特別措置の考え方になじまないということで、現在話し合いがつかないわけでございますけれども、われわれといたしましても、ぜひ何らかの形でこれを実現したいということで、今後とも政府部内で折衝を重ねていきたいと思っております。

柴立芳文自由民主党

○柴立芳文君 それじゃ次にもう一点だけ、この資金の関係についてちょっと明らかにさしていただきたいと思うんですがね。資金の確保の問題、自治省が先般来からまとめておられる地方財政の長期ビジョンによりますというと、四十五年から五十五年までの地方公共団体の投資累積総額は約百十兆円という数字が出ているんですね。このうち、かりに二割が——二割というのは適当かどうかはわかりませんけれども、二割が用地費とするならば、十一年間で二十二兆円、毎年二兆円の土地購入資金が要るという計算になるわけですね、計算だけは。また、自治省で発表しました、昭和四十七年度から五十一年の五カ年間に三十三万ヘクタールの土地を地方公共団体が取得する必要があるということは、さきにも申し上げたとおりであります。これが見込まれるんだというふうに出ておりますが、この購入に要する資金の見込み額は十一兆円、単年度平均は六万六千ヘクタールで、これは割ってみますと、金額二兆二千億見当という数字になりますよね。これはまことに膨大な金額です。そこで、これに対して地方公共団体及び土地開発公社が、土地取得に要する資金の財源処置はどういうふうに考えておられるのか。だから、おたくが出されたいろんな資料から計算しているんですがね。それに対して、特に土地開発公社に対する資金処置がなければ仕事ができないはずです。たとえば、おたくから出されました参考資料によりましても、四十七年度で、起債と土地開発基金、こういうふうなものと、もう一つは公営企業金融公庫の資金ワク、この三つが資金源でしょう。そうですか。——いまそうだとおっしゃいますので、それを見てみまして、四十七年度のその計画が二千五百五十億でしょう。そして四十八年の計画が三千二百三十億というふうになっているようですね、この資料では。しかし、四十七年度にしても、計画に対して許可できる見込み額が三倍ぐらい上がっているでしょう。これは、要するに縁故債とかあるいは民間資本の導入ができるという計画だろうと思うのですが、そうですか。

近藤隆之自治大臣官房審議官

○政府委員(近藤隆之君) ただいま御指摘になりましたように、今後、毎年地方公共団体あるいは地方公社が公共用地等として取得する用地面積が六万ヘクタールないし七万ヘクタールということで、その金額が二兆円にのぼるわけでございます。四十七年度の実績を見てみましても、七万六千ヘクタール購入しておりますけれども、金額といたしまして二兆三千億の金額を要しております。  で、この金額がどういった措置によってまかなわれたかということでございますけれども、このうち、地方公共団体が取得いたしました分、約半分でございますけれども、これは土地開発基金の活用でございますとか、あるいは地方債でございますとか、まあこれが主になっておるわけでございます。それから、土地開発公社が購入いたします分につきましては、これは銀行等からの資金借り入れ及び公営企業金融公庫からの融資という形になっておるわけでございます。土地開発基金も二千六百億ぐらいの規模のものを持っております。しかし、これも必ずしも十分ではございません。ほとんど大部分というものが、地方債あるいは銀行からの融資によりましてこの土地資金がまかなわれておるというような状況でございます。地方債の面につきましては、先ほども御指摘いただきましたように、四十八年度の計画額は一応三千二百三十億というものを予定いたしておりますけれども、これも実情に応じまして弾力的に運用していきたいと思います。昨年の実績を見ましても、三倍近くまでふえておるわけでございますので、必要に応じまして許可をしていきたいと思っております。  それから、土地開発公社の資金でございますけれども、これは縁故資金が当然のことながら中心とならざるを得ないかと思いますが、われわれといたしましては、公営企業金融公庫からの融資の道も開いておりますので、年々、今後ともこれを拡充をしていきたい。昨年は十億、今年度は七十億というわずかな額でございますけれども、もちろん、これで足りるものではございませんので、今後とも公営企業金融公庫資金の拡充については努力していきたいと思っております。

柴立芳文自由民主党

○柴立芳文君 それじゃ審議官ね、まあ四十七年度はこれはあれですけれども、四十八年度の計画が、私の試算によると、三千二百三十億の地方債の問題、それから土地開発基金が二千六百七十億ぐらいでしょう。そして、あなたが最後に言われました公営企業金融公庫の資金ワクをふやしたいということを聞きましたら、大体七十億ということだ。そうすると、これを足しますと約六千億ですよ。で、いま四十七年度の操作からいきましても、この起債関係が約三倍ぐらい、いわゆる縁故債なりあるいは民間資本というふうなものの資金を合わせて一兆五千億ぐらいになるんじゃないかと、四十七年度の推定から考えて私は計算しているんですが、その点は四十八年の資金ワクはその程度で押えていらっしゃるかどうかをお聞きいたしたい。

近藤隆之自治大臣官房審議官

○政府委員(近藤隆之君) それ以外に、土地開発公社関係のものは、地方債という形をとりませんで、銀行からの融資になりますから、別ワクになろうかと思いますが、先ほども御説明いたしましたように、四十七年度の実績でも、地方公共団体が取得いたしましたのが四万ヘクタールで、一兆二千三百四十八億円これに費やしております。それから、地方公社関係は三万六千九百ヘクタールで、一兆一千億という金を土地取得に使っております。こういうような実績によりまして、現在の金融情勢、若干かげりを見せておりますけれども、地方公共団体あるいは土地開発公社等のこういった関係の土地資金につきましては、大蔵当局とも十分話をしておりまして、弾力的に運用していただくようにいたしておりますので、従来の実績から考えましても、相当の土地取得資金というものは一応は確保できるのじゃないかと思っております。

柴立芳文自由民主党

○柴立芳文君 審議官ね、それは四十七年——一部改正をされなければ私はいいと思うんですよ。今度、一部改正をされるので、先ほどもお話がありましたように、面積が大体七倍強でしょう。人口は六千万人から大体八千七百万人にふえていきます。面積は七倍強になるんですよ。そしてどんどん設立さして、いわゆる土地の問題の解決の一環としてこれをやるのだということになると、法の整備はされるけれども、資金の裏づけをしないということになるとこれはできない話なんだ。だから、これは要望にしておきますけれどもね。それで、私はそう思っているので、あなたがそれに対してどう理解されるかということだ。

近藤隆之自治大臣官房審議官

○政府委員(近藤隆之君) 実は、この公有地拡大推進法によりましての従来の買い取り実績によります買い取り額総額が百六十億程度のものでございます。私が先ほど来申しておりますのは、地方公共団体あるいは地方公社が毎年必要とする土地全体でございます。この公有地拡大推進法によって買ったものという意味ではございませんで、全体として二兆という金が要る。だから、その内訳といたしまして、今度の公有地拡大推進法改正によりまして、従来は百六十億でございますけれども、これが相当ふえてくるであろう、こういうふうに思います。

柴立芳文自由民主党

○柴立芳文君 それじゃ最後にちょっと要望申し上げておきますが、少なくともこれのPRを大いにやっていただきたいということと、それから規準価格、標準価格というものを適正にさらに建設省としては適用していただかないといけないということ、このことはやはり土地対策としては一つの進んだ考え方を去年からやられているのだから、その適用区域も広げられてきているのだから、それを大いに、私は冒頭に申し上げましたように、土地対策はもう少し強硬にやられるべきであるという観点から申し上げているので、これはやはりいまから国総法がどうなるかどうかわかりませんが、先がけとしてやっておられると私は理解をするものですから、大いに資金の問題も調達をするような形にして進めてほしいと、こう思うわけです。  それと、要するにどこでも商売——商売というとおかしいですけれども、いわゆる乱開発の防止とか、あるいは従来の土地ブローカーのばっこを防止するとかというふうなことも、私はこの一部改正の中にあると思うのですよ。だから、そういうふうなことを防止するためにも、要するに適正な価格で公共用地を先取りして買うという方向は間違いではない。しかし問題は、地方公共団体がこういう商売をするというふうなことも新しく出るものですから、特に土地等についてはいろいろのうわさも出てきますから、どうしても監督を厳重にしまして、この推進をやると同時に、適正にひとつ指導、監督をするというふうなことについて格段の御協力を願いたい、こういうふうに考えております。  以上で終わります。

久次米健太郎自由民主党

○委員長(久次米健太郎君) 本案に対する本日の審査はこの程度にとどめます。     —————————————

久次米健太郎自由民主党

○委員長(久次米健太郎君) なお、連合審査会に関する件についておはかりいたします。  国有鉄道運賃法及び日本国有鉄道財政再建促進特別措置法の一部を改正する法律案について、運輸委員会に対し連合審査会の開会を申し入れることに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

久次米健太郎自由民主党

○委員長(久次米健太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお、連合審査会開会の日時につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

久次米健太郎自由民主党

○委員長(久次米健太郎君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。  次に、健康保険法等の一部を改正する法律案及び厚生年金保険法等の一部を改正する法律案について、社会労働委員会に対し連合審査会の開会を申し入れることに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

久次米健太郎自由民主党

○委員長(久次米健太郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお、連合審査会の開会の日時につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

久次米健太郎自由民主党

○委員長(久次米健太郎君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。本日はこれにて散会いたします。   午後四時二十一分散会      —————・—————

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