地方行政委員会 第8号
- 発言数
- 206 件
- 登壇者
- 22 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1973/06/05
会議録
○委員長(久次米健太郎君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。 地方行政の改革に関する調査のうち、昭和四十八年度自治省及び警察庁の施策に関する件を議題といたします。 すでに所信聴取は終わっておりますので、これより質疑を行ないます。 質疑のある方は順次御発言願います。
○和田静夫君 この自治大臣の所信表明を聞きまして、実はこうした所信表明といったものの意味についてあらためて考えさせられたわけであります。で、たいへん時間がたって古ぼけてしまいましたからあれですが、というのは、第一に、大臣がかわっても地方自治行政について何の新味もないということであります。それから第二に、現代の深層にある問題とでもいいますか、そういう深層にある問題に切り込むという切迫感が全く感じられない。何かお役人の書かれた作文をそのまま自治大臣が自分の所信としたようにさえ見受けられる。あなたに対する期待感というのが非常に大きかったがゆえに、実は痛切にそのことを感ずるわけです。そこでまず、自治行政に臨む新しい大臣の基本的姿勢というものについて少し掘り下げてみたいわけであります。 で、所信表明を読んでみますと、大臣は、明年度の地方行財政の重点施策として、都市対策の充実、土地対策の推進、それから過疎地域等の地域振興対策、それから下水道、公園等の生活環境の整備等をうたっています。が、あなたが列挙された問題のよってきたるゆえんというのは、言ってみれば産業優先の政策の中で出てきたことです。したがって、これからは住民サイドでものを考える、そういうことでないかと実は考えるのですが、自治大臣には、住民の立場に立って、住民から希望をされるような住みよいよりよい町づくりをやっていくという基本的立場があるのかどうか、まずその点についてお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(江崎真澄君) 率直な御質問でございまして、もとより私もまだ不敏でありまするが、これは自治省のそれぞれの責任者と話し合いをいたしまして、極力、地方自治体がいい意味において住民中心の政治が行なわれるよう努力をいたしておるつもりであります。 〔委員長退席、理事寺本広作君着席〕 また一方、地方財政のあり方一つを考えてみましても、やはりその自主的な運営を通じて、社会福祉の充実、非常に微弱で今日まで足らない点の多かった社会資本の整備などを通じまして、住民の福祉水準の向上が一歩ずつ着実に行なわれていくことが望ましい。あくまで、住民中心の地方自治というものが推進されることを今後も大いに考えて施策してまいりたいというふうに思っております。
○和田静夫君 東京ではこの例の環七の公害が問題になっているわけですね。で、国家的事業の一環としての東京オリンピックに合わせて急ピッチに環七が進められた。それが今日どういう問題を起こしているかということは御存じのとおりであります。環七騒音に対しては、道路交通の観点から、夜間におけるスピードの制限、大型車の中央寄り交通などといった指導がなされているわけですが、この程度のもので静かな住民生活が確保できるものではありません。大臣は所信表明の中で、いまも言われましたが、地域社会における生活と産業基盤を調整するなど、臨機適切に対処すると、こう述べられているわけです。それは今日ことば以上の意味を持たなくなっていますね。環七問題というのは、象徴的に生活と生産基盤というものの二者択一を迫っています。今日そういう局面に立ち至っているのではないかと私は思うんですが、大臣はどうお考えになり、どう対処されるつもりですか。
○国務大臣(江崎真澄君) これは、環七の問題は一つの顕著な例ということでお取り上げだと思いまするが、交通公害をめぐりましての議論というものは、これは大都市における特に過密地帯の共通した問題であります。しかも、これから派生するいわゆる交通事故の問題、これは経済大国と言われ、文化国家を指向する日本としてはまことに恥ずかしいことで、この事故の数値はここ一、二年間、車の増加に反比例して減っておるとはいいまするが、死傷者の数というものは国際的に見ればたいへんなものがあるということを考えまするとき、これはやはり根本的にこういう問題と取り組むべきときがきておる。時間制限、スピード制限、いろいろやっておりまするが、これは当面を糊塗する域を出ない。それじゃどうするんだ。やらないよりはやったほうがいい。きょうはたまたまノーカーデーというわけで、ノーカーデーですから一日だけやってみたからといって、どの程度の効果が上がるか、きわめて疑問であります。そうかといって、これはわれわれ閣僚はモデル的な立場にもありまするので、歩いて通うとか、地下鉄を利用するとか——しかし、それの永続的な方途は何かということと取り組んでいかなければ、政治が政治になりません。 ちょっと時間が長くなって恐縮ですが、たまたまきのう、私、公営企業の特にバス、地下鉄、こういったものの視察に横浜へ行ったわけです。これは和田さんと同じ政党の飛鳥田さんが市長なわけですが、何とかひとつ、このノーカーデーもあるが、また六車線などでは、通勤時間だけバスのために一レーンを提供したりしてこのバスの効率を上げようとか、いろんな努力はなされておるが、そういうことだけによって都市交通のふくそうというものはなかなか緩和できない。もとより、このバスの専用レーンの問題は、公営企業の、特に路面バスの問題をどうするかということになればたいへん大事な問題ですが、それじゃ六車線の大幅な道路が横浜市にどれだけあるか。バスで利用しておる範囲は四・五キロせいぜいだという報告も聞きました。あとは四車線の場合は優先的にバスが通れるように配慮をしておる——このあたりも苦心の存するところだと思いまするが、やはり根本解決を考えませんというと、道路をどんなに整備しても、あとからあとから車はふえる一方。これではどうにもならないんですね。それじゃ、だまってほうっておいたらいいか。そういうわけにはまいりません。そこで、環七のいま御指摘の点などにおいても、あとう限りの制限を加えまして、そのかいわいに住む住民のために措置をしておるわけでありまするが、もとよりこれが十分とは言えないわけであります。したがって、きのうも一つの案として二人の間で合意を見て、できるだけこれは事務的に調査をして、積極的に一ぺん考えてみようじゃないかというので、一つ合意したんです。それは、通勤にマイカーが用いられ、そしてバスが動かなくなって、パスというものが赤字の道をたどるというこの悪循環ですね、これをどこかで断ち切ろうじゃないかという話から、たとえば、日本と国民所得においては決して劣らないあのデンマークなどにおいては、通勤に、サラリーマンも学生も自転車を用いておる。一体、日本の場合も、この自動車を避けて、ノーカーデーというので、排気ガスを少しでも緩和させようというためのもくろみはわかるが、思い切って自転車で通勤ができる、通学ができるというように安全性が保たれれば、いまや自転車が見直される時代ではないか。横浜でも、通勤の距離というものは平均すると三・五キロぐらいだそうです。そこで、飛鳥田市長も一ひざ乗り出して、あなたも国家公安委員長で、本気でひとつ検討してくれんか、自分もひとつ市の能力であとう限りの調査をする、そして政府は政府で、たとえば道路の利用の面から言うならば、建設省とも横の連絡をとる、国家公安委員会、自治省、こういうものが緊密に連絡を取り合って、そしてもしこれがほんとに、あなたの言うように、自転車時代というものをもう一ペん見直すことが自分もできるように思うから、そうなったら横浜をモデル指定してくれてもいい、協力しようという話でした。やっぱり政治というものは、百の議論をしておりましてもこれはどうもものになりません。いいと思ったら何でもひとつずばずばやるということで、私、けささっそく警察庁の交通局長に会いまして、その趣を話して、北欧のあり方、またそれは一体自転車奨励を国としてやっておるのか、あるいはコぺンハーゲンという都市がやっておるのか、そしてその効用のあり方、安全性の問題、こういうものを至急すみやかに調査するようにという指示をしたわけであります。おそらく飛鳥田君も、きょうから横浜市の能力をあげて十分こういったことを努力してみるという話でしたから、これはいまたまたま和田さんが一例に七環をあげられましたから、私、時間をいただいて、きのうからの話をたとえ話として申し上げたわけですが、やっぱり地方自治体の協力を得ながら、もしそれが可能であり、それがまた住民のために役立つことであるというなら、これはやはり果敢に実行に移していくことが必要じゃないか。すでにこの自転車の話も、県としては岡山県、それから大阪府ですね。特に大阪の市長が熱心で、舗装道路に特別の自転車専用レーンをつくってやっておられるという話なども、いま交通局長から報告を聞いたところでありまするが、一つずつ実行に移して、何かひとつ新機軸を開いていきたいものだというふうに考えております。
○和田静夫君 大体実行されるときは私たちが出した知事や市長のところだけ、こういうことになってくるわけですね。その辺がひとつやっぱりたいへん大切なことですから、十分に目を向けてやってもらいたいと思うんですが、ちょっと時間がありませんから、たいへん縛られてますんで、基本的な問題だけ聞きますが、四十八年度から、新五カ年計画によって、従来十兆円余の事業費が十九兆五千億円にふくれ上がりました。これによって道路公害がますます深刻化しないという保証はどこにもないわけですね。自治大臣は住民の静かな生活環境を守るという立場に立って、市街化区域内の道路の建設にあたっては、幅広い緑地帯を両側に設けるとか、あるいは騒音の拡散を避けるために平面から掘り下げるとか、道路の構造を根本的に変えるように真剣に考える。先ほど言われた便法も便法でしょうが、こういう基本的な問題について閣議でもっともっと主張をされるべきだと、こう思うんです。 で、そのことについて伺いたいんですが、時間がありませんから、次もまた一緒にやりますが、私は、国が道路予算を組んだ、そうしてそれに対応して地方の費用が幾らかかる、さあ特定財源が少ないからふやせ、これがいままでの自治省的対応であった。これがプロとしての私は行政の対応と言えると思っていた。しかし、アマチュアとしての住民というのは、もうそうしたプロの行政には満足しなくなっています。私が冒頭、大臣の所信表明に対して官僚的陳腐さを指摘をしたのは、こうした従来からの行政手法の転換への意欲が見られなかったのであります。公共施設というものをどういう形でつくるのか、また配置するのか。というのは、いままで、そうして現在も、一部の専門家と行政当局者が立案した都市計画によるほかない。そういう公共施設ができることが住民にとって受益になるかどうかの判断というものは、これは立案者側がかってに下すことになっております。しかし、私は専門家の存在を尊重するがゆえに、この専門家たちのたてまえはともあれ、本音の中には、あり得べき町の姿について住民の間で合意を成立させる手続が彼らの立案の中心にすわっていない。それは彼らの立案にとってやっかいごとであるからだと私は思うんです。私は、ここのところにプロによる行政の限界が出始めている、そう考えるのです。昨年の五月一日付の自治省の行政局通達には、「コミュニティ計画の策定に参加することを希望するすべてのコミュニティ組織に参加の機会が与えられるような住民参加の方式について検討すること」、こうあるんです。この自治省による住民参加の方式というのはどういうものであって、どういう観点からこの検討を打ち出してきたものなのか、この二つについて簡単にお聞かせください。
○国務大臣(江崎真澄君) 自治体に対する住民参加というのは、これはもう私今日でも、その首長の選挙、代表の選挙に始まって、相当活発に反映しておるというふうに思います。工場誘致一つを考えてみても、地元の了承、住民の合意なくして、市町村長だけで誘致をしたとか、あるいは一部の住民だけによってそれが誘致完了したなんということはもう不可能になっておりますね。ですから、いい意味で、住民感情、住民の意思、こういったものが地方公共団体の運営に非常に活発に反映されるようになってきた。これは私は、民主政治が何であるかという点がだんだん地方公共団体においても意識され、この民主政治の形が、欠点——いろいろ是正さるべきものもありましょう、また未熟な点もありましょう、しかし、相当前向きにこれが根をおろしつつあるというふうに思っております。 それからコミュニティの問題につきましては、これはただに自治省だけによって全部が完成するわけのものではありませんが、住民の意思というものが小さくまとまりながらいろんなアイディアが生まれてくる、これに自治省が起債などをつけることによって手をかしていく。もともとコミュニティの問題は自主的また独創的になされることが望ましいわけである。従来はそういうものはなかった。たいてい、地方公共団体が指導的立場に立つとか、またその案について自治省が手をかすとかいう——手をかすというより、指導をするというような態度で接したものでありまするが、住民の中から自然発生的な一つの強い要望として、こういうものをつくりたい、こういうものを心がけたい、金がない、何とかならないかというもので、それが地域住民の福祉にも、また生活改善の上にも、あらゆる面で利用される、けっこうなものだということであれば、自治省としてはあとう限りこれに手をかす——まあいまは超債の程度でありまするが、そしてこれらを奨励しておる。これは御指摘の点については今後も活発に努力を続けてまいるつもりでございます。
○和田静夫君 私は田中総理の日本列島改造論を読んで一番驚いたのは、大臣の答弁ではありますが、これだけの住民パワーの時代に、あれだけのことをやろうというのに、住民参加とか、市民参加ということに対する一点の配慮もないのです。それで私はまあ決意して、自分で反日本列島改造論を公にいたしました。この中でも指摘したのはその点なんですよ。アメリカではすでに住民参加というものが制度化されていますよね。ちゃんと都市計画諸法の中にも書かれています。つまり、行政の側が一つのあるいは幾つかの案を提示する、で、この案をめぐって行政の側と市民委員会の側で何十回となくやりとりがなされ、その過程で行政の側の案も変わり、あるいは市民も啓蒙される、この相互作用のルール化なしに今日都市改造は一歩も進まなくなっています。田中総理はこの認識が全くない。土地収用法の思想しかない。だからこそ——これはまあこの委員会に田中さんに来てもらうことになっておるのですが、あのような、昨年十二月十一日の、自治省なんかもうどうでもよろしい、自治なんかめんどうくさいということばになると思うのです。自治省解体、内務省復活といった発言は、私はそういう思想から生まれたと思うのです。あれは、ぼくは田中総理の本音だというふうに実は考えているのです。で、美濃部都知事の日照権の主張に対する田中総理の都市の高層化、立体化構想ですね、この両者の対立について、自治大臣はどのような判断をお持ちですか、これはもう簡単にひとつ。
○国務大臣(江崎真澄君) これはやはり私は話し合えばわかるという感じがしております。したがって、両々そのきわ立った主張のみをマスコミ方面でも取り上げられる傾向があるようでありまするが、場面によっては、私はやっぱり建設省とかあるいは私どもの自治省、関係省のまず事務当局同士が話し合いをすれば、よほどの部分までは解決するという気持ちでながめておるわけでございます。
○和田静夫君 ある神奈川県藤沢市の住民がこういうふうに言っているのですね。「「君たちはなぜこの計画が気に入らないのだ。幹線道路ができれば便利になるではないか」と、そのようなテクノクラートの一人がけげんそうな顔をしたとき、私たちは、きのうまでたがいに孤立していたかに見えた自分たちがじつはどのような共通点によって結ばれていたかをはっきりとさとった。都心から一時間もかかる「不便な」海岸町に私たちが住みついたのは、「便利さ」などを求めたからではなかった。むしろ「不便さ」と引き替えに、「静かで健康的な居住環境」を求めたからであった。その選択が共通していたのである。とすれば、私たちの地区の都市計画は、そうした地域住民の共通の要請を生かす方向で立案し直さなければならないだろう」。美濃部知事の日照権の主張というものは、いわゆる専門家の都市計画論ではありませんが、いま私が示したような住民の意識をある面において代表していると思う。そういうことをやっぱり十分に今日の行政の責任者というのは考えていくべきだというふうに考えているわけです。 で、一九六三年にイギリス政府が発表した、都市の自動車交通と題するあの報告ですね、報告書。いわゆるブキャナンレポートは、それまでの都市設計の基本理念を完全に方向転換させた画期的な報告だったと言われています。いかなる点で画期的だったかといえば、それは道路の便益をはかるのに、それまでのように自動車利用のための利便性だけを基礎とするのではなくて、その道路の周辺の居住者の立場からも、住民環境をも計算の基礎として取り入れたところに私はあると思う。さきにイギリス政府がロンドンの新空港の建設場所を変更しましたが、その変更を強く勧告したのはこのブキャナンであります。私は田中ブルドーザー内閣におけるブキャナンの役割りというのを、実はいままでの論議を通じて私の考え方を述べましたから、ほかならぬ江崎自治大臣に強く期待をこの機会にしておきたいと、こう思うのであります。 去る三月二十六日の参議院予算委員会で、この私の質問に答えて、二階堂官房長官が注目すべき発言を行ないました。私は、国土総合開発庁の設置法四条十二項との関係でこう聞いたわけですきね。「できるだけ行政の細目について、ひものつかない包括的な補助金というのは、自治の発展にとって私はたいへん好ましいものであると思っている。私は、国土総合開発庁の設置に伴って、そうした第二交付税的なものが考えられてよいと思っているのです。ここはしっかり官房長官から答弁をいただきたい」。二階堂官房長官は、「国土総合開発というものは、政府のほうでは、行政主管庁として一つの設置法で役所もつくるというたてまえでございますが、あくまでも地方の自治体、住民の意思というものを尊重して、これから開発をしようというたてまえでございますから、そういう意味から申しますというと、いま先生がおっしゃったようなことが正しい考え方ではないかと、かように私は考えております」。で、自治大臣はこの点についてどうお考えですか。
○国務大臣(江崎真澄君) 今度の国土総合開発法におきましても、やはり土地の利用計画ということを県知事の手にゆだねております。県知事は末端の市町村長の意向を十分取り入れて、そこに開発計画、開発整備の計画をつくるというわけですから、私は筋道として非常にうまくできておる、理想的であるというふうに考えております。いま二階堂官房長官の申しておりまする方向というものは、おおむね正しい方向を示唆しておるというふうに思います。
○和田静夫君 そうしますと、私が指摘したとおり、第二交付税的なものを自治大臣としても強く求め、それを行なっていく、こう理解してよろしいですね。
○国務大臣(江崎真澄君) まあそれが第二交付税的なものになりまするか、どういうことになりまするか。少なくとも、地方の自治財源というものをもう少しやはり豊かにしていくことは、自治省として責任が重いというふうに考えております。
○和田静夫君 私は、今日、政府の官僚の中に、地方団体の財政運営についていろいろの危惧があるのを知っています。そして、この包括補助金についていろいろ危惧はあるけれども、金を出すと口も出したくなる、しかしながら、この際目をつぶって金を出そうではないか、まあそういう議論があるのも知っています。そこで私は、国の役人がここまできたのは実は進歩だと考えているわけです。自治の発展にとって好ましいものだというふうにいま思っています。自治大臣として、この地方団体への開発のための包括補助金的なものですね、こういう実現に、いまの答弁もありましたが、積極的に努力をしてもらいたい、こういうふうに要望を強く申し上げておきます。 そこで、地方自治法の改正に関連して、三点だけ、ちょっときょう所信表明との関係でお聞きをしておきます。 第一に、自治省の関係者の一人である久世さんは、この学陽書房の「地方自治法」の一三二ページの中で、「古くから存在する制度としての一部事務組合制度は、広域行政の主体を新しくつくり、これに議決機関としての組合議会を加えることによって、議会の存在を主張したが、その後あらわれた諸制度は、むしろ議会の介入を省くことによって広域行政の能率的処理をはかろうとする傾向にあるのである。協議会方式や機関の共同設置、事務委託方式等は、議会省略型であり、その後考えられた連合方式なども、おおむね執行機関による体制を強化することにより、議会の介入をできるだけ縮小しようとする傾向にある」、こう明確に指摘をされています。つまり、一部事務組合なりあるいはいわゆる連合というのは、行政効率という観点から浮かび上がってきた制度なのです。一方、今度のもう一つの柱である特別区長公選制の実施というのは、まさにそれとは異なる次元の、自治という観点から出てきているはずであります。この二つの異なる理念のものを、私たちが分離提案をしなさいと強く主張してきたのに反して、なぜ一本にして出してこられたのか。ここのところを自治大臣から一ぺん明確にしておいてもらいたいわけです。
○国務大臣(江崎真澄君) この地方自治法の改正につきましては、御承知のように、その国会において、極力同じ行政面に関することは一括して法改正をする、件別によって法改正を二つにも三つにもすることは、これは従来の慣習から申しましてあり得ないことでございます。やはり一つの法律の改正ならば一括改正をする、こういうしきたりできておるという、きわめて素朴な習慣的な意味もそこにあるわけでございます。 それから、広域行政はその行政能率を高めるためのものである、私そこまではそのとおりだというふうに思います。しかし、いま御指摘のように、議会の権能とか会議というものを無視し、省略して、そして行政能率を高める、この議論にはどうも首肯しがたいわけであります。むしろ、今日のように事務能率の高度化が言われますのは、時間的にも距離的にも、またその事務量においてもだんだん大きな変貌を遂げておる時代にマッチさせるように、広域行政によって、一自治体では負担にたえないものを、お互いの負担によって能率的に処理をしていく、これはやはり時代の要請に沿ったものであるというふうに考えております。もとよりこの運営にあたって、いま、——いずれまたこれはここで御質問を受ける場面もありましょうから、なるべく時間をとらぬようにいたしまするが、議会の権限、会議の重要性といったものが軽んぜられたり、いささかでもその権威をそこなうことのないように十分心がけてまいりたい。また、当然そうなければならぬというふうに私どもは思っておるものでございます。
○和田静夫君 深い議論はきょうのあれじゃありませんから。ただ、答弁の中にありましたように、こういうような慣行であったから出されたという答弁はいただけないのでありまして、同一議会、同一法について、何べんかそれは分離して出されているのは過去の例に幾らでもありますから、それも調べは終わっていますので、このことは申し上げておきます。 いわゆる連合についての法律が、一度これはもう明確に廃案になったわけですよ、六十五国会から論議をして。しかも、六十五国会では政府側から答弁がいただけない部分をたくさん残したまま、そうして六十八国会でいわゆる廃案になった。そのものを、そういう事実というものを江崎自治大臣がどういうふうに判断をされて、同様の法律を再提案をされたのか、これをちょっと簡単に……。
○国務大臣(江崎真澄君) まあ廃案になる、そしてその審議の過程でいろいろ議論がなされ、その議論を参酌しましてある程度の手直しはしたというつもりでございます。したがって、どうも反対意見としてなるほどと耳傾ける点については、これはやはり、私、行政府として考慮することは当然でありまするから、そういう配慮の上に立って今度出し直されたものというふうに考えております。
○和田静夫君 私は自治省が区長公選制に踏み切った、この裏には、準公選という方式を編み出した市民運動の力が大きく働いたと考えています。しかるに、自治省は準公選は違法だと言った。この市民運動に水をぶっかけていたわけですね。ところが、今回の法改正では、大臣、違法だと言っておった準公選を、当分の間認める形をとっているんですよ。自治省は違法だということを改めてないんですよ。それを認める形をとっている。私は法制局長官にまでここに来てもらって、そうして準公選条例が違法かどうかという議論を展開をしましたよ、かって。そして自治省は、準公選は好ましくないといったそんな表現ではないんですよ、はっきりと違法だと言い切ったんです。そういうふうに言い切っている、違法なものを含み込んだ今度の改正案を出すということになるにあたっては、これは自治省が準公選は違法だと言い切ってきた責任というものが明らかにされなければならないと思うんです。その点は、一体どういうふうにはっきりさせたのですか。——これはもう行政局長じゃなくて、大臣ですよ、この辺は。
○政府委員(林忠雄君) かつて自治省が準公選を違法だと言っておったのは、その条例の規定のしかたによって、法律上、議会に与えられている選任権を侵すという疑いがある場合に違法だということを言ってきたわけでございます。そこで、現実に起こった品川区なりその他の準公選の条例の規定の指定いかんによって、議会がただ参考に供するというだけの範囲であれば、違法とは言い切れないというものがあるということでございます。そこで、いま先生の、その違法だと言ったものを認めるという形で今回は提出してはおりませんので、正式の区長公選は五十年に実施するのでございますけれども、それまでに、現在区長が選ばれないところでは、今度は法的に、合法的に住民の意思を問うて選ぶ道を暫定的に設けたということでございますから、前の時代の違法とは全く違う。今度はそれを合法化したということでございまして、違法なものを残したということではございませんので、御了解いただきたいと思います。
○和田静夫君 大臣、そこちょっと答弁してください。これ、論議はあとに残しますから、どうぞ。
○国務大臣(江崎真澄君) もとより合法的なものということで、便宜規定としての準公選を認めたというわけでございます。
○和田静夫君 まあ大体その三つぐらいの、基本だけ聞いておきます。これは問題が非常に多いですから、非常に長い時間をかけなければならないことだけは申し上げておきます。 それから、自治省のコミュニティづくりですね、指定が今年度限りですね。自治省がこれを手がけた過去三年間、どういう総括に基づいて今年度限りにされたのか。あんまり時間をかけずに、ちょっと……。
○政府委員(林忠雄君) これは当初の予定として今年度限りになったわけでございます。非常にうまくいかなかったからとかいうことではございませんので、ある程度のモデルをつくって、そこの実際の動きを見て、さらに新しい対策を立てるという、ひとつの経過でございます。本年度で大体当初予定したぐらいのモデル設定を終わるということでございます。
○和田静夫君 私はこのコミュニティについての自治省関係者のお書きになったものは、まあ大体全部読んだつもりでおります。それから、あっちこっちへ出られてしゃべったことについても、その速記録は読ませてもらったつもりでいます。いろいろ試行錯誤があったようでありますが、少なくとも最近のものについて言えば、ほとんど異論がないのであります。その異論がないというのは、自発的なもので、あとは行政は手を出さない、そういう手助けをするだけだ、そういう意味で私は異論がないのであります。にもかかわらず、私は自治省がコミュニティづくりに乗り出すことについては、前のときにも反対をしていますし、今日も反対であることは間違いありません。というのは、自治省の行政当局者たちがどのような善意でこれを行なわれるにしても、自治省がそれを行なう限り、アメリカの福祉事業面で構成されたコミュニティオーガニゼーションみたいなものにどうしてもなってしまうと私は判断するからなんです。それはいまでは黒人スラム対策だと言ってよいわけでしょう。イギリスにおけるフェビアンの、自発的なコミュニティアクションを行政があと押しをするといった形では決してあれはないわけですね。で、フェビアンのコミュニティアクションというのは、あくまでも住民サイドからのコミュニティ開発が主軸にあって、それに必要なプロフェッショナルズというようなものをこの行政サイドから援助するという形でしょう。たとえばセミ。フロとしての大学院生が実習的にコミュニティに入って、その間、政府がその学生の経済的なめんどうを見てやる、こういう形なんですね。ところが、アメリカのインターグループワークの理論から出てきたコミュニティというのには、行政の側からコミュニティを堀り起こすという思想が濃厚なわけでしょう。自治省の最初のこのコミュニティ対策要綱には、明らかにそういう思想があった。それが四十七年度から見事に直っています。が、それでも私は、行政があらゆることに深入りし過ぎて、自生的な社会運動を結果的に抑制してしまうという明治以来の傾向があるから実は安心ができない、よって反対、こういう論拠であって、あのときも反対しているわけですね。で、コミュニティという自治省のこの西欧的タームとビジョンが、日本的風土に接触するときにきわめて古い町内会的なものに還元されてしまう。そこが私は問題だし、危険だというふうに考えているわけですね。その点、大臣どうです。
○国務大臣(江崎真澄君) いま御指摘のような点を極力排除して、今日までモデルづくりに努力をしてきたというのが自治省の立場であるというふうに私は素直に理解しておるわけでございます。なかなかいいものができておりまして、理想的な集会所、それが立体的に、主婦の教養の場であったり、また町内といいまするか、近隣それぞれのグループの合意の場であったりというふうに集会所がつくられる。あるいは通学道路と併用して、森と社とお寺を結ぶやすらぎの道路なんというようなものをつくる。自転車も通さない、自動車はもとより通れないというような、歩行者専用の花の四季おりおり一ぱいになる道路づくりをする。まことに日本の従来の形になかった、しかも、各省どこにも所属しないような、そういうモデルができたことは非常にいいことだと思っております。自治省としては、金を貸す、その貸し方について関与することはありましょうが、あとについては何ら制約をしない。まあまあ、初めて取り入れたにしては成功をしたのではないかと。むしろ、いま指摘されるようなことにこだわってこの制度をなくしてしまうということは、これは逆ではないか。むしろ、いま御指摘になるような弊害のない姿、これを自治省としても考え、また、どういう形でこれを育てていくか。十分これまでの実験によりまして理想的なものに持っていくことができるのではないかというふうに考えます。
○和田静夫君 そうすると、これはあとはどういうふうにされるわけですか、行政局長。ここはやめる……。 〔理事寺本広作君退席、委員長着席〕
○政府委員(林忠雄君) ただいま御説明したように、一つのモデルづくりということは、そのモデルというものを実験の場に供して、民間に自主的にコミュニティをつくろうという空気が盛り上がることを考えたわけでございます。そこで、三年間かかって一応ある程度の個所のモデルづくりを終ったので、モデルの指定はことしで終わろうかと。で、その動きを見て、自主的に民間に起こってくるもの、そういうものに対して、さらにそれを助ける手段——起債とかその他があれば、それらを通じては今後もそういうつくりを手助けはしていきたい。いま先生の御指摘のように、こちらから指導してつくらせるという形は、初めから考えていなかったつもりでございます。その意味で、モデルも、今回一応大体のところにできて、身近なところでモデルが見られるようになったから、これでひとまずやめようかと考えている次第でございます。
○和田静夫君 これはこの質問戦が、かなり時間がたっちゃったから、いつだったか忘れちゃったんですが、私が関西を歩いているときの新聞ですがね。「道州制の確立を」という見出しで、「関西経済連合会は五月七日、「広域行政と財政制度」と題する研究結果を発表した。それによると、現在の地方財政制度は現状にマッチしていないため、地方財政の硬直化や財政支出の非効率などを招いており、これを是正するには——道州制を確立し、道州に国の出先機関を吸収する2税体系を再編成し、新しい広域行政に適合した税制の確立——などが必要だと指摘している」、これは新聞記事です。そこで、すぐその翌日実はこの大臣質問が予定されていましたから、帰ってきてこれすぐやろうと思って当時用意したものです。そうしたら、けさぼくが会館へ来ましたら、「広域行政と財政制度」という関西経済連合会のこれがたまたま入っていた。それだから、まだ全然読むひまありません。私自身も、内容についてはまだ全部読んで申し上げているのではありませんが、いま新聞記事で読んだ限りにおいて、ここにあらわれた見解ですね、これについて、どのような感想を自治大臣はお持ちになっていますか。
○国務大臣(江崎真澄君) この道州制問題は、早くからいろいろな機関によって議論をされております。日本商工会議所も積極的でございました。私どもも深い関心を持って今日まで接しておるわけであります。私はやっぱり一つの意見を表明したものだというふうに思います。明治のいわゆる廃藩置県以来百年近く経過をし、しかも、時間的、距離的にもこの日本列島そのものが非常に能率的で狭くなったというたてまえから言うと、必ずしもあの百年以前のこれが最良のものである、理想的なものであるということは言い得ないと思うのです。ところが、すでに長い経過を経ますると、おのずとそこには一つの県民意識といいまするか、住民感情ですね、ここで言われる住民感情が根強く固まってきております、これはいい意味、悪い意味を含めて。やはりそれを無視して、政府が、また経済界が、強制的に合併を慫慂したり、あるいは道州制の方向をとるということは簡単な問題ではないというふうに思います。特に、住民感情が中心になって地方公共団体が運営されていくというあり方から申しましても、にわかに政府が指導をして道州制を指向するということは好ましくないというふうに私どもは考えております。今後も、地方制度調査会の意見等々も徴しながら、十分慎重に検討をしていく問題であるという感じ方でございます。
○和田静夫君 ちょっと自治大臣の答弁はたいへん危険なんで、聞きますがね……。
○国務大臣(江崎真澄君) 危険ですかね。
○和田静夫君 この提言というのは、これはあってしかるべきものだ、そしてそういう方向というのはいいことなんだと、しかしながら、政府やあるいは財界が、力でもってそういう方向に持っていくことをにわかにするということは、いまのところは考えません、制度調査会その他に……。
○国務大臣(江崎真澄君) 押しつけるものでない。
○和田静夫君 制度調査会その他を通しながら、道州制が出てきた場合には、それを受けてやっていく、そういう指向をお持ちなわけですか。
○国務大臣(江崎真澄君) 私、いまそういうことを申し上げたんじゃないんです。道州制を検討されておる意見というものは、私はやっぱり傾聴に値する一つの意見である。「一つの意見」と申し上げたつもりであります。しかし、これを実際に推進するかということになると、そう簡単ではない。やはり住民の意識というものが中心でなければならぬ、これは住民の意識が、隣の県と隣の県と合併したほうがいいということが大多数の傾向として顕著になってきた場合には、これはやはり具体的に検討をする、これは自治省として私当然なことだと思う。ただ、いまにわかにそういうレポートが出されたからといって、道州制に政府として踏み切るなどとは考えておりません。道州制の問題は、今後も地方制度調査会などの意見も徴しながら十分検討してまいります、こういうことを申し上げたので、別に地方制度調査会がそういうものを指向したからまたすぐ政府がやるとか、そういうことを具体的に触れておるものじゃございません。これはまた、政府がそれを考えたからといってにわかにでき上がるものじゃないんで、むしろ住民がまたそういうレポート等に刺激を受けて、ぜひひとつ合併に踏み切ろう、こうなってきた場合は当然考えなければならぬわけでありまするが、いま今日の段階で、あなたが言われるような、危険な方向を考えたり、新たに問題を提起しようという姿勢でおることでないことははっきり申し上げておきます。
○和田静夫君 この国会で、過ぎ去ったことについて私は触れようとは思いませんが、たとえば私たちが道州制という場合に敏感に感じ取るのは、この国の道州制の発想の歴史というものに非常に危険なものを実は感じ取っている、知っているからです。いわゆる二・二六事件のあとを受けた廣田弘毅内閣で、しかも提起者が陸軍大臣であったということ、あるいは昭和十七年四月の翼賛議会選挙を経て、その十七年九月二十六日から二十九日の間にわたる大政翼賛会第三回中央協力会議で、時の資本の代表である膳桂之助氏が強く求めた道州制論であったということ、それが万国博覧会を中心としながら、関西財界でもって一回、二回、三回と、こういう形で累積的に決議が行なわれてきているというところ、こういうところに日本の歴史とのてらいにおいてたいへん私たちは危険性を感ずるから、この問題については、歴史を逆行させることがない、そういうことを基本におきながら考えていかなければならないということ、そういうことを実は大切に思っているからなんです。この点はあえて申し上げておきます。 そこで、私はこう思うんですよね。最近、自治省なり、地方制度調査会なりの議論は地方制度の改革についてたいへん慎重になって、そして、自分たちのビジョンを明確にしながら、法解釈のなしくずし的転換とでもいいますか、そういうものを立法操作で何かやろうとしている感じがどうもするんです。で、私たちは、それで非常に議論がある意味ではしにくくなっています。ここらで、自治省として旧態依然たるあんな連合法案なんていうのはここでぱっと下げて、そして分離してしまって、区長公選問題だけをここでさっと満場一致で通していって、そして地方制度の改革についてのビジョンをもっとしっかり打ち出されたらどうですか。それを中心にして、一ぺん地方行政委員会などで根本から、自治大臣、論議をしてみたらどうでしょう。
○国務大臣(江崎真澄君) 私は、この市町村の新たな合併方途と、それから今度法案として御審議に供しようといたしておりまする広域行政の能率化を主目的としたいわゆる市町村連合とは、根本的に違うと思っておるんです。ですから、これはやはり同日の議論ではない。したがって、いまおっしゃるように、市町村の新たな合併を一体どうするべきか、これは行財政の面からも絶えず検討していかなければならぬ問題だと思いますが、それはそれ、同時に広域行政の能率化を主軸とする今度の市町村連合というものは、これは一部事務組合で達し得なかった、もっと広範な、自由な共同事業の推進という点において、きわめて時宜を得たものであるというふうに考えて御提案したというわけでございます。
○和田静夫君 肝心なほうの答弁が抜けています。
○国務大臣(江崎真澄君) 自治体のビジョンと申しまするか、今後どうあるべきかという具体的方途については、これはやはり常に絶えざる努力を続け、検討をし、できるだけ成案を得るようにすることが大事だと思います。しかし、それとても、これは自治省独自の立場で行なうものではなくって、少なくとも関係六団体等の意向を十分徴する、あるいは各省庁の意見を徴しながら、最も理想的な地方自治体のあり方について検討を加える、これはもう自治省としては絶えざる努力を続けてまいらなければならぬものであるというふうに考えます。
○和田静夫君 大阪の千日前デパートビル火災の惨事から一年、先日も新宿で雑居ビルの火災がありました。いわゆる雑居ビルや、雑居ビル的様相のさらに深刻な地下街ですね、これについてこの一年間、防災体制の面で何らかの前進が見られたとお思いになっていますか。
○国務大臣(江崎真澄君) 雑居ビルの問題は、たまたまあのビルに、午前中でありましたために従業員が高層部には比較的少なかった。また、エレベーターが避難用に幸い利用された。これは普通であるならば、エレベーターで逃げるなんていうようなことは一番危険なわけですが、そういうことで被害が比較的少なかった。もっとも死者一名というわけですが、あの千日前ビルとは全然趣を異にしておる。よかったと思っております。したがいまして、私はこのビル——ごく小さな、長い、いわゆるペンシルビルとでもいいまするか、こういうビルの小火災——でしょう、全国的に見れは——ではありましたが、あえて閣議で発言をいたしまして、今後少なくともこの雑居ビル等々、建築基準法には違反していなくても、極力屋外階段をつけて、こういうにわかの災厄の場合にそれをもってカバーできるようにするとか、あるいは病院においては、さかのぼってスプリンクラーを設置するべくその財政措置を講ずるとか、関係各省庁の大臣にも協力を求め、賛同を得たようなわけであります。今日までの成果については、ちょうど消防庁長官もおりまするので、詳細にわたって申し上げさせます。
○和田静夫君 あわせて答弁もらいますから。先般、行管庁の雑居ビルの査察に基づいて勧告が出ていますね。これを消防行政の任にあるものとしてどう受けとめ、どう対処をされるか、同時にちょっと……。
○政府委員(宮澤弘君) 雑居ビル等につきましては、ただいま大臣から御答弁を申し上げたわけでございますが、特に、和田委員の御指摘の地下街の問題でございます。私どもは、やはり今後火災を含めた災害、特に、都市災害の中でいろいろ問題が起きるといたしますと、やはり、そのうちの重大なものの一つは地下街であろうと思っております。これにつきましては、過日の国会でも、建設大臣が、地下街についてまとまった立法措置をすることを検討したいというような答弁をしておられたように仄聞をいたしているわけでございますが、立法措置は立法措置といたしまして、私ども、関係の建設、警察、運輸、私どもで、ただいま、地下街の建設及び管理の問題につきまして協議会を設けましていろいろ検討をいたしておりますが、その方向といたしましては、なるべくひとつ地下街の建設というものは、経済的な意味もございますけれども、抑制的な方向でものを考えていかなければならないんじゃないか、こういうふうなことで研究をいたしている最中でございます。 それから行政管理庁の勧告の問題でございますが、これは主として、ただいまおっしゃいましたような千日前デパートビルの火災にかんがみまして、中高層建物、雑居ビル、地下街というものに対する勧告でございます。勧告されましたいろいろな事項につきましては、なるほど、私どもといたしましても十分今後関心を持っていかなければならないことがございます。ただ、特に目新しいものはございませんけれども、しかし、指摘をされました事項は、たとえば雑居ビルにいたしましても、防火管理者を置け、あるいは共同防火管理を行なえという規定、規制をいたしておりますけれども、これが現実に行なわれていない、そういう指摘がございました。特に目新しいものはないとは申しますものの、やはり私どもの指導なり、あるいは現地の消防機関というものがさらに戒心をしてやっていかなければならない点が指摘をされていると、こういう感じでございます。しかし、私どもさらに、時間もございませんので簡単に付言をさせていただきますならば、現在消防職員は七万全国におりますけれども、消防職員だけの手で予防査察を十分に行なえと申しましても、その限度がございます。やはり、関係施設経営者あるいは市民一人一人が、そういうものについての意識を高めていくような方策を特に考えていかなければいけない、こういう感じを持っております。
○和田静夫君 大阪の梅田の地下街の状況について、五月九日のテレビで専門家が、一元的管理とか、あるいは燃えぐさの規制だとか、あるいはメイン通路の改善だとか、地上にのぼる階段をふやすとか、いろいろ提言をしても、行政の側はほとんど基本的なところには手をつけられないで、結局、商店街の商業主義が勝ってしまうと嘆いていましたよ。ここで何か打つ手はないか、これをどういうふうにお考えになっていますか。
○政府委員(宮澤弘君) 地下街につきましては、先ほども申しましたように、道路の管理の問題あるいは建築基準の問題、防災の問題等、各省にものが分かれております。そこで、建設大臣の御答弁のように、地下街の規制について一つのまとまった制度をつくっていくことの検討をしたいという御答弁になったのであろうと思います。そういうように、各省に権限が分かれておりますこともございまして、地下街自身を総体としてとらえて、この建設管理をやっていくという体制が率直に申してできておりません。私どもの消防防災の立場から申しますならば、消防防災の立場としての規制がございまして、それにつきましては、やはり現地の消防機関はその規制の励行に十分手を尽くしているはずでございますけれども、しかし、御指摘のように、やはり中にはそういう安全性というものの価値観に対しまして一種のコマーシャリズムの力が強い場合には、必ずしもそういう予防、規制の行制が十分にいっていかない点があろうかと思いますが、そういう点は、私ども今後さらに十分指導をしていかなければならないと思っております。
○和田静夫君 大臣、大体この辺の締めくくりのところで、ひとつ、週休二日制の問題で尋ねたいのですが、私は、週休二日制の実施というのはすでに時代の要請だと思うのでありますが、これを全国的に普及させていく上で、官庁が先行してそれを実施していくことの意味は非常に大きいと思います。で、文部省の方針にも何かそういう動きがあるようでありますが、地方自治体の中にも、時代の要請に先がけるという意識で先行してそれを実施していく動き、これが見られますね。そこで、この動きについて大臣はどのようにお考えですか。
○国務大臣(江崎真澄君) 週休二日制というのは、これはもうまさに時代の要請でありまするし、日本の国勢からいいましても、採用可能な、きわめて妥当性のある制度であるというふうにまず思っております。 それから、地方自治体の場合は、これは現在のところ、御承知のとおり部内において勤務のやりくりをいたしまして、そして週休二日制を月のうち何度かやっておる、その深浅の度合いはありまするが。そういう形でありまして、完全な週休二日制ではございません。したがいまして、私ども自治省としては、将来、完全な週休二日制をどういう形で実行に移していくか、目下これについて検討努力をしておる段階というのが実情でございます。
○和田静夫君 端的に言って、そうすると自治大臣は週休二日制に踏み切られると。そのためにはどういう便法で行くかという検討と、そういうことですね。
○国務大臣(江崎真澄君) 当然私これはもう実行に移すものでなければならぬ。ただ、いつどの時点からどういうふうにやるか、これはやはり慎重でなければなりませんね。住民に少なくとも迷惑がかかるという形で週休二日制がなされても、これはやはり地方自治体としてはきわめて困ったことになると思います。したがって、住民に迷惑をかけない。それから、できるならば仕事の合理化によって人員を増加させないでできないものか、これも重要な点だと思います。いま御質問のありました消防それから警察官、これなどの問題、二十四時間勤務をいたしておりまする職種——病院ですね、こういったものもございます。われわれ自治省としては、地方公務員としての警察官、それからいまの消防、こういった扱いをどうするか、こういうものとあわせて考えてまいりませんと、これは画竜点睛を欠くというか、円滑な実行に資することはできません。したがって、きわめて問題は複雑多岐でありまするが、極力、この実行を目途として目下その具体策を、しかも、住民に迷惑をかけないという原則のもとにどう実行するかという点に配慮をして検討をしておる、こういう段階でございます。
○和田静夫君 次に、警察庁と国家公安委員長にお尋ねをいたしますが、五月二十五日に、これは神奈川県横須賀市にある住友重機械工業株式会社浦賀造船所長増井二郎、追浜造船所長渡辺武雄、川間製造所長兼橋梁鉄構事業部長佐々木一郎名の「横須賀市長に横山和夫氏を」、こういう調査表の文書が、横須賀エンジニアリング会社の「調査表の記入について」という裏面のガリ版印刷を付して、横須賀エンジニアリング会社の全従業員の給料袋に入れてこの文書がばらまかれました。これは当局としても何かお調べになっているようでありまするが、何か結果が出ていましょうか。
○国務大臣(江崎真澄君) これは私も新聞で承知をいたしまして、その後、関係者から報告を受けて、実情についてはよく承知いたしております。もとより、警察としては、選挙の公正の確保という立場から厳正公正に取り締まりをしていく、これでなければならぬと考えております。それが、厳重な注意勧告等をいたしましてもなお足らざる場合においては、事前といえどもやはり検挙をするということもあり得ましょう。この問題につきましては、具体的に詳しく政府委員から御答弁をさせることにいたします。
○説明員(小林朴君) ただいま御質問の文書の頒布につきましては、警察のほうでも捜査を進めてまいっておるわけでございます。五月の二十一日ごろに、住友重機の機械工業株式会社の中で開催されました下請業者の連合会、これの席上で、同社の総務部長が部下に指示をいたしまして、下請会社約四十社の代表らに対しまして、従業員に許して頒布してくれるように、ただいま和田議員からお話がございました文書を依頼をしたわけでございます。これは、先ほど出ておりますように、三名の連名の三種類の文書でございますが、文面から見まして、事前運動の容疑ということが明らかでもございますので、さっそく警察のほうから厳重に警告をいたしまして、頒布いたしました文書の大半を回収させておるという現状でございます。
○和田静夫君 そこで、いまも言われましたように、下請の何か連合会——横須賀エンジニアリング会社の話だと、この住友重機の下請の会社八十社ですか、この社長でつくる組合で決定した。こういう決定参加者たちの立場というのは一体どういうふうになりますか。
○説明員(小林朴君) この問題は非常にむずかしい選挙法の問題でございまして、候補者を推薦するという白紙の立場で皆さんが集まってやる場合につきましては、公職選挙法のワク外ということになるわけでございますけれども、特定の者が特定の意図のもとに、関連する機関に対しまして、いろいろと特定の候補者を推薦するように働きかけるということになりますと、やはり事前運動の容疑ということになりますので、こういう点につきましては、警察といたしましても、この事件の措置等に関連をいたしまして、今後の捜査とあわせて措置をすることを検討したい、こういうふうに考えております。
○和田静夫君 長官、これ、表を提出しない人——たとえば調査表が渡っているわけでしょう、この調査表が給料袋の中に入って渡ったわけですから。そうすると、表を提出しない人の名前が会社にすぐわかる仕組みですよね、これを返してこないと。これはたいへん強制的なものですね。で、思想、信条の自由を会社機構を通して縛りつける、こういうものであって、憲法十九条に抵触する行為であるというふうに考えられませんか。いかがですか。
○国務大臣(江崎真澄君) いま、これ、私も小林君から見せられて、ここで見ておるわけでありまするが、これは調査表となっておりまするが、いわば何でしょうな、後援会入会の書類というような形になっておりますね。したがって、にわかにこれは政治、信条その他を調査するということになるのか、単なる入会申込書であるか、これは検討を要する点だと思いまするが、この問題全体を通じまして、これはもうすでに厳重警告を発しております。これは公選法百二十九条、百四十二条違反容疑ということでの厳重警告を発して今日に至っておるわけでありまするから、今後十分捜査にまちたい、結論は捜査の結果にまちたい、こう思っておりますので、もうしばらく預からせていただきたいと思います。
○和田静夫君 ちょっと認識の違いがありますから。後援会の入会の書類なら私は問題にするつもりは全然なかったのですが、これは全然後援会の入会のしおりなどというものではないのです。しかも、全員に配付されているということは、未成年者に対しても配付されておるということです。未成年者に対して、いわゆる選挙運動、事前運動というものを強要したという、そういう形でも公職選挙法についてもやはり明らかに抵触する。給料袋の中に入れてあるのですからね。あるいは署名を強要する形のものである。あるいはアンケート、人気投票的なもの、あるいは利益誘導的なもの、公選法の二百二十一条、二百二十二条、二百二十三条とのてらいにおいても、あるいは未成年者の関係でいえば、公選法の百三十七条の二項に関する問題についても、たいへん多くの問題を実は包蔵しております。したがって、いま答弁がありました、その基本的な姿勢について十分に考えますので、これについては適正な措置をされるように望んでおきますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(江崎真澄君) もとより慎重に今後検討をし、捜査の結果に結論はまちたいと思いますが、実はなかなかむずかしいところですね。貴殿におかれましては本趣旨に御賛同いただいて、何がしの後援会に御入会下さるよう切にお願いしますと。「なお、同封の調査表(固苦しい名称で恐縮ですが後援会申込書と推せん者名簿を兼ねておりますので御諒承願います)」というただし書きで、この調査表などという——調査表という名称は私どもちょっと率直に言って適当でないと思いますが、こんなカッコ書きまで書いておるようでございますが、十分これは捜査いたします。
○和田静夫君 本日の新聞によりますと、「魚のPCB汚染進む」ということで、水産庁の調査結果が発表されております。その概要をまず簡単に、時間がありませんから伺いたい。
○説明員(前田優君) お答えいたします。 PCBの調査につきましては、特に魚介類に多く含まれておるということで、昨年概要調査と申しますか、全国的ないわゆるPCB使用工場周辺につきまして、概括的な調査を環境庁と一緒にやったわけでございます。その結果は昨年の十二月に発表したところでございます。その全国百十水域についてやりました概要調査の結果を勘案いたしまして、その際に出てまいりましたガイドライン、沿岸部につきまして3PPM以上出ました水域、及び過去におきます資料から汚れておると思われる水域、十四水域におきまして、精密調査をしたわけです。この精密調査のねらいは、いわゆる概要調査の際には、非常に広い水域につきましてわずかの検体でございましたが、精密調査に当たりましては、その汚染魚が出ました水域を中心にいたしまして、大体二百検体をとりまして調査したわけでございまして、その調査結果がまとまりましたものですから、昨日発表したわけでございます。 その概要を申し上げますと、総検体数が二千七百八十検体、そのうち、水について調査したわけでございますが、水からは出てまいりませんでした。底のどろにつきまして三百一検体調査したわけでございます。そのうち、全然PCBが出てまいりませんでしたものが五十三検体ございます。検出されましたもの二百四十八検体のうち、一〇PPMをこえるものは三検体でございます。なお、一〇〇PPMをこえるものはございませんでした。 魚介類につきましては、十四水域につきまして、二千二百七十三検体を調査いたしました。このうち海の魚介類では、千六百七十七検体中、三PPMをこえるものは九十八検体、淡水の魚につきましては、五百九十六検体のうち、三PPMをこえるものは五十五検体であったわけでございます。 なお、地域を申し上げますと、三PPMをこえる魚が出ました水域を申し上げます。新潟県の関川という川がございます。この関川でございます。それから福井県の敦賀湾、それから滋賀県の瀬田川・琵琶湖、京都府の淀川、兵庫県の、大阪湾北西部と申しておりますが、兵庫県寄りでございます。それから播磨灘の高砂の地先、それから山口県の岩国の地先、それから大分県の別府湾の中で大分川の河口ということで昨日発表したわけです。
○和田静夫君 これは実は地方行政委員会でなぜいまから取り上げるかというと、漁業補償については各地方で自主的にやってもらうしか方法がないという長官発言があるものですから、ちょっと急遽取り上げるわけですが、まず一つその基本になるもので聞いておきたいのは、今回の調査によると、食品衛生調査会の建議に基づく厚生省の指導基準三PPMを上回るものが八水域ということなんですね、いま言われたのは。そうすると、この三PPMというのは、食品衛生法の第七条の規定に基づくものではないと思うが、これはどうか。
○説明員(前田優君) ガイドラインでございますので、食品衛生法の第三条の規定には基づいていないと私どもは思います。
○和田静夫君 そうしますと、汚染されている魚というのは、これを一般に販売しても、公然と売るものではないが、たとえば隠れて売っても別に法律違反ということにはならないんですね。そういうことはないことをもちろん望みたいが、これでは、食品公害から国民の命を守るという観点から見ると、はなはだ不十分な体制と言わなければならないと思います。食品衛生法七条の規格、基準に早くすべきだろうと思うんですが、この辺はどうお考えになっているんですか。
○説明員(前田優君) いまのお話でございますけれども、まあこれは厚生省の範疇に入ることかと思います。食品として、その基準を現在厚生省が出しておりますのはガイドラインという形で出しておりまして、でき得れば、私どもも食品衛生法の正確な基準ができることが望ましいと思いますけれども、いろいろな関係があってガイドラインという形で出ているんだと思います。それ以上のことはちょっと厚生省……。
○和田静夫君 自治大臣。自治大臣としてではなく、田中内閣の閣僚の一員として、いま私が指摘をしたとおりなんですよ。この魚は売られても実は法律違反じゃない、住民は買う危険性がある、食べる危険性がある、したがって、どうしても私は厚生大臣と話し合われて、まさに田中内閣として、この食品衛生法第七条の基準というものを明らかにすべきだと思うんです、しかも早く。いかがです。
○国務大臣(江崎真澄君) やはり社会不安を呼びますから、こういう問題は、見解を明らかにしてすみやかに対処することが必要だと思います。十分、注意を喚起いたしたいと思います。
○和田静夫君 PCBが非常に多く使われだしたのは昭和三十年ごろから、その蓄積はこういうような問題となって今日あらわれておるわけですが、漁業者にとってははなはだ迷惑なことですね、これは。漁業補償、PCBの汚染上の問題については、当然加害者側である企業が責めを負うべきものである、まずこの点の確認をしたいことと、それから、加害企業の不明の場合はだれが補償するのか。また、加害企業がこの責任をとる、あるいは責任の限度額を訴訟等で争った場合、暫定的にだれが費用を負担することになるのか、この辺は環境庁、どうですか。
○説明員(太田耕二君) お答えいたします。 実は、公害に関する健康被害の賠償につきましては、不特定の場合は、ただいま国会に上程しようとしております法律でございますが、公害損害賠償保障に関する法律、それで解決されるべき問題ではございますが、一応特定される問題につきましては、目下のところ個々に話し合われるべきではないかというふうに一般的に考えられております。この件につきましては、実は私以外の課で専門的に担当しておりますので、それ以上のことはちょっと申し上げかねることを御了承いただきたいと思います。
○説明員(前田優君) ただいまの件についてでございますが、水産庁といたしましては、三PPM以上出ました水域につきまして、先生御指摘のとおり、現在漁業法でも、また食品衛生法でも、法律として罰するというような形がとれないものですから、県のほうで漁業協同組合と十分協議をいたしまして、自主的な規制をやるということで、やっているところもございますし、これからやるところもあるわけでございますが、そういう方向で対処しているわけでございます。なお、自主規制をいたしますと、当然漁業者が被害を受けるという形になるわけでございます。これらにつきましては、今度の精密調査の目的の一つが、先ほども申し上げましたように、非常に狭いといいますか、汚染の場所を集約するという一つの目的もあったわけでございます。で、たとえば距岸五百メーターなら五百メーター以内に特に汚れているということになりますと、そこにいわゆる排水口を持つ工場なり何なりがおのずと浮かび上がってまいります。そういうところにつきましては、現在、すでに企業側と、県と、漁業者側との間で種々交渉が持たれておるところでございまして、私どもが聞いております範囲では、工場側も誠意を持って事に当たっておる、そのように聞いておるわけでございます。 ただ、先生最後におっしゃいましたように、複合汚染的な問題についてどうするかということでございますけれども、特に兵庫県の場合、これはもう高砂を除きますと、複合汚染の典型みたいな場があるわけであります。で、ここにつきましては、いわゆる県が指導いたしまして、企業——個々の企業じゃございません。企業群という形で、いろいろ漁業者と、この漁業被害にどう対処していくかということで現在鋭意検討を進めているところでございます。
○和田静夫君 昨年の七月、環境庁の水質保全局長から、知事、指定市長あてに、「PCBの排出等にかかる暫定的指導指針の設定について」、こういう通達を出されてますね。その概要を実は説明してもらいたいんですが、時間がありませんから、それが出されていることだけ——出されていますね。——出されています。 そこで、この保全局長通達ですね。保全局長が通達を出す。これを受けた知事、指定市市長は、区域内の市町村あるいは企業にそれを再度流す。企業は、こういう通達が回ってきたと受け取る。PCBから国民の健康をほんとうに守るためには、単にこのような書類の受け渡しだけではできないわけでしょう、自治大臣。現実に指導を進める県、市町村並びにこの基準を守る企業の姿勢というものが問題になります。県、市町村の指導体制の現状について、自治省からこの機会に説明を願いたいのです。これが一つです。 そして、地方財政計画を策定するときに、公害行政担当職員数の算定、並びにそれに関連する諸費用とでもいいますか、そういうものは、自治省はどういうふうに織り込みをしていらっしゃるか。この二点。
○政府委員(林忠雄君) いまの御指摘の、具体的な公害行政に関する、ああせいこうせいという指導というのは、私どものほうでは特にやっておりません。農林省、厚生省、水産庁、それぞれ所管事項についてやっていただいております。 財政的にどれだけ見るかということは財政局長のほうから。
○政府委員(鎌田要人君) 公害関係におきまして、財政計画並びに地方交付税で見ておるところでございます。 内容といたしましては、公害行政に従事する職員、これを四十七年度で申し上げますと、道府県二千八百五人、市町村分二千四百二十五人、合計五千二百三十人、これを既定経費として積み込んでおります。四十八年度におきましては、一般公害対策、それから衛生研究所関係、保健所関係、都道府県の場合でございますと、そういうものを中心にいたしまして三百二十九人。市町村の場合でございますと、一般公害対策職員、それから人口十万人以上の市につきまして、これを一名、衛生研究所関係で——大都市でごさいますが、二名、保健所関係で二名、都合二百三十五名。合計いたしまして五百六十四人。したがいまして、人員におきまして五千七百九十四人。そのほかに、公害の測定のための器具その他の事務費等を、普通交付税の基準財政需要の算定において見ておる、こういう状況でございます。
○和田静夫君 そこで、この問題を最後にしますが、水質汚濁防止法によるPCBの排水基準、これを正式にきめるには、処理方法、分析方法等がはっきりしなくちゃなりませんよね。環境庁は、科学技術庁の研究の結果を待って基準をきめることになるわけですが、いつごろまでにきまるのか、 これを明らかにしていただきたい。
○説明員(太田耕二君) これは、科学技術庁で現在分析方法の検討——近くレポートが出されるように聞いておりまして、これはごく近くというふうに聞いております。試験方法が確立いたしませんと、それに基づくその排水基準が出てまいりませんものですから、それを受けましてから、中央公害対策審議会の水質部会にはかった上、決定いたすことになる予定でございます。
○和田静夫君 それはいつごろになるのですか、大体。
○説明員(太田耕二君) 科学技術庁から試験方法の報告を受けてあとということになりまして、私たちは、まあ非常に近いうちというだけきり聞いておりませんものですから、ここでいつまでとちょっと申し上げかねます。
○和田静夫君 行政局長、さっき自治省はやっていないと。で、ぼくはちょっと提案があるのです。実は、ほかの問題で、この通産省の公害防止管理者というものをずっといま追っていたんですよ。たまたま追っていたら、けさの新聞になって、通産省当局から来てもらっていろいろ説明を受けたりしておったのですが、たとえば、大臣ね、公害防止管理者という制度ができたのです。そして国家試験が行なわれています。通産省にその名簿を持ってこいと言ったら、ないんですよ。で、全然掌握能力もない。そこで、いま私がこう話しをしやすいような県知事——そこのところに登録があるわけですが、それをずっとこういま集めつつあるのですが、ところが、企業の側は、横断的にずっとこの公害管理者名簿を持っているのです。そうして、公害を出しているところの企業の側が、公害防止管理者組合といいますか、管理者協会といいますか、そんなものを先行的につくろうとしている。つくって、科学の技術振興に対応して、公害を防止するための教育をするのならいいですよ、公害防止のための抜け穴の研究ぐらいされたのでは、せっかくつくった公害防止管理者のための諸制度なんというものは、そんなものは御破算になってしまいますよ。こういうことですね。 そこで、私は、実はきょうのこの水産庁の発表といままでの論議を通じて、ぜひ自治大臣と約束をしたかったのは、さっき行政局長が言われたとおり、自治省としてはその予算は組んでいますけれども、それに対しては具体的な指導というのはないわけです。通産省も、この法律の中では、公害防止管理者たちを年々集めながら、公害防止についての新しい知識についての教育をしなければならなくなっているけれども、そういうことをまだやっていません。また、できる条件にない。それを、先手をとって、公害吐き出し企業のほうが、排出企業のほうが先にやろうとしている。これはたまったものじゃないと思うのです。そこで、自治省として、やっぱり公害防止について、まず、各企業に行っているところの公害防止管理者は県知事などには登録をされているわけですから、それらに対して、やっぱり一定のこの新しい水準での相互交流なり、あるいは教育がなされ得る、そういう形の指導的な方向というようなものを考えてみられたらどうだろう、あるいは閣議で積極的にそういうものの意思統一をされるべく自治大臣が取り組んでみられたらどうだろう、そういうふうに考えるのですが、いかがですか。
○国務大臣(江崎真澄君) いまの御提言は傾聴いたしました。閣議で取り上げるかどうかは別としましても、事務的に関係省庁と十分詰めまして、すみやかに結論を得るようにしたいと思っております。
○和田静夫君 最後に、例の地方自治法附則第八条の問題、事務移管。そこで衆議院の地方行政委員会でですか、江崎自治大臣は、たいへんはっきりされた態度を出されました。それに基づいてか、自治省からは運輸省あるいは厚生省、労働省、三省に対して何か文書を出されたようですね。その文書で幾つかの問題があるのでありますが、まず、自治省と厚生省社会保険庁の間で話し合いが初めて持たれた、こういうふうに報道されている。そうして、厚生省としても、自治省の意向を了解して前向きに検討することになった、こういうふうに報道されているわけです。持たれた話し合いの内容と、この報道は正しいかどうか。
○政府委員(林忠雄君) その、初めてということがあればこれは間違いでございまして、長いこと、この問題については事務的にも詰めております。それぞれ各省でも、この地方事務官問題については真剣に取り組んでいただいておりますし、うしろ向きというところがあるとは私たち思っておりません。まあ問題はとにかく山積しておりまして、全部を解決していくのにまだなかなか、各省との、折衝はこれからも要るのじゃないか。私たちのほうは、ぜひこの問題は早くケリをつけたいということで、積極的な態度で各省にお願いするという態度で今後もやっていくつもりでございます。
○国務大臣(江崎真澄君) この問題は、もうしばしば議論の対象になって、もう長い期間が経過しております。そこで、自治省としては、四十九年度中には結論を出してもらいたいというわけで、今度は時期を切ったわけでございます。また今朝も、先ほど行政管理庁長官と会いまして、これはあなたのひとつ在任中に積極的に処置してもらうべきではないか——運輸省においては、御承知のように大体の方向が固まりつつあります。厚生省関係が医療保険の問題とからみ合って、制度改正の問題とからみ合ってなかなか難色を示しておりまするが、まあこれとても、むずかしい、むずかしいと言っておれば、いつまでたっても解決しない問題ですから、やはり四十九年じゅうには結論を得るということで、われわれとしては、行管庁としめし合いながら、関係省庁とも十分話し合って結論を得るように、今後も政治的に大いに努力してまいりたいと思っております。
○和田静夫君 厚生省の側がこの意向を了とされたその立場について、厚生省からの答弁をひとつ。
○政府委員(江間時彦君) いま、自治大臣及び自治省当局からお答えになったとおりでございますが、われわれのほうといたしましては、目下のところ、鋭意医療保険の改正に取り組んでおる最中でございまして、四十九年度中に間違いなしにということではございませんけれども、できるだけ早くということは了解いたしております。
○和田静夫君 これは四十九年度中に結論を得るというのは、廃止の結論を得るということですか、
○国務大臣(江崎真澄君) そういうことでございます。したがって、関係省庁からいうと、これはなかなかそう簡単に割り切れぬところですが、そういうことで合意を得たいという方向で進めております。
○和田静夫君 そこで、労働省はいまのやりとりについてはどういうふうに考えていらっしゃいますか。
○政府委員(中原晁君) 労働省関係の地方事務官制度の問題につきましては、いわゆる行政管理庁長官それから自治大臣、労働大臣、いわゆる三省庁覚え書きというのが昭和四十三年に取りかわされておりまして、この覚え書きの趣旨によりまして、労働省の地方行政機構改革の一環として検討すると、こういうことになっておるわけでございます。この線に沿いまして検討してきておるところでございますけれども、何ぶんにもこれが地方労働行政機構の基本的な変更を内容とするものでございますので、いろいろな問題がございます。早急に具体的結論を得ることがなかなか容易でないという情勢にあったわけでございますが、いままでのやりとりがありましたように、これは地方事務官制度の問題につきましては、非常に重要な問題でございますので、今後問題点の打開の方途につきまして、さらに早急に検討をいたしたいと、こういうふうに考えております。
○和田静夫君 私はもうここまでくると、大切にしなければならぬのは、四十九年度廃止方針というものについてどうお考えになっているか。たとえば福田行政管理庁長官は予算委員会で私に、運輸省はもう四十八年と答えている。運輸省のことはあとから少し長々と触れますからね。それから労働大臣は、私の任期中にという言い方になっているわけですね。その辺についてはどういうふうになっておりますか。
○政府委員(中原晁君) たしか予算委員会で、和田先生と労働大臣とのやりとりというのを速記録も詳細に読まさせていただきましたけれども、先ほどの厚生省のあれと同じく、時期的にはいろいろな問題があると思います。私どもにも二千二百名をこえる地方事務官がおりまして、この人たちの身分の振りかえの問題等もございますが、先般来から自治省のほうからもいろいろアプローチがありまして、接触、検討を重ねております。したがいまして、そういう点、非常にいろいろの問題がございますので、時期的な面につきましてはいろいろ問題があるかと思いますけれども、私ども労働省といたしましても、この問題につきまして、そういういままでの三省庁覚え書きの線、こういうものにのっとりまして早急に検討いたしたいと、かように存じております。
○和田静夫君 もう時間がないのであれですが、たとえば四十八年五月三十日の「官庁速報」に基づいて、若干のことを今度は運輸省にお尋ねします。 何か運輸省の自動車局を中心としては、自治省から出されたところの文書が気に食わないから振り出しに戻すのだという論議が始まっているそうですが、ほんとうですか。
○説明員(真島健君) ただいまの先生の御質問でございますが、そのようなことは全くございません。
○和田静夫君 そうすると、「官庁速報」の五月三十日の文章というのは、全面的に運輸省としては否定をされる、事実ではないと。
○説明員(真島健君) 私ども記事を読んでおりませんが、否定をいたすということでございます。
○和田静夫君 ちょっと読みます。「今回の自治省の文書がキッカケで懸案の地方事務官廃止問題はより一層“永遠の課題”に追いやられる懸念も出てきた」、これは自動車局がそう言っているんだそうですけれども、とにかくそういうことにもう戻るわけにはいきません。運輸省については、少なくとも私たちの要求ではございません。政府側の中でとにかく運輸省の話が先行したわけです。私たちが二十六年間にわたって問題にしてきているのは厚生、労働の部分であって、運輸の部分については一言も言ったことはないのだけれども、政府の側が都合によって運輸の側を非常に急がれているわけですから、それがいまさらあと戻りするということには私はならぬように思うのですが、そうして大臣答弁もまた、身分移管の方向について強いその方向を示唆をされたし、先ほど福田行管長官の発言を披露しましたが、ああいう答弁もあったわけですから、それに逆行することがなく、それが守られると理解しておいてよろしいですか。
○説明員(真島健君) 私ども運輸省の態度は、前に和田先生に運輸大臣から御答弁を申し上げたとおりでございまして、決して変わっておりませんので、御了承願います。
○和田静夫君 そうすると、自治大臣、総じてこの問題については、衆議院における大臣答弁どおり、ぜひ、これはやはりここまではっきりと何回も言い切られたのですから、大臣の責任において、ひとつもう四十九年などと言わずに解決しようじゃないですか。そういう努力をする約束を願いたい。
○国務大臣(江崎真澄君) 私はもう即刻解決をしてもらいたいという論者でして、たとえば、そういういまお読み上げになったような、役所同士のセクトでいつまでもこんなことがなおざりにされる、そんなことになれば、一体、田中内閣の決断と実行はどういうことになるのか。それから、政治というものはあってなきがごとしということになりますから、これは相当決意をしておりますよ。そうして関係各省庁の大臣にしっかりしてもらわなければいかぬ。言ったことは実行してもらわなければいかぬ。言ったけれどもあれは間違いだったということにならぬように責任を持ってもらいますから、十分努力したいと思っております。
○委員長(久次米健太郎君) 本件に対する午前中の審査はこの程度とし、午後一時四十分まで休憩いたします。 午後零時三十七分休憩 —————・————— 午後二時二十二分開会
○委員長(久次米健太郎君) ただいまから地方行政委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、質疑を行ないます。 質疑のある方は順次御発言願います。
○上林繁次郎君 最初に自治大臣にお伺いしたいと思います。 昭和四十八年度の公共事業の繰り延べでございますが、この繰り延べについて、大臣どういうふうにお考えになっておりますか。いろいろな問題点があろうと思います。大臣としてはどういう考え方を持っておられるか、この問題についてですね。
○国務大臣(江崎真澄君) 年初以来、非常に公共事業関係の基礎資材が異常な値上がりを示してまいりました。特にセメントであるとか木材といったものが一〇%から三〇%程度の値上がりを示しております。まあこういった関係で、すでに四十七年度補正で取りきめをいたしましたもの自体の工事すら、円滑な進捗を見ておりません。まことに遺憾なことに思っております。そこで、政府といたしましては、再三閣議において緊急輸入をはじめとするあらゆる方途を立てまして、そして、この市場のこれら物資の過熱化をどうかして平静に戻したいということで、あらゆる手を打っておるわけでございます。しかし、まだ依然として高いレベルにあるというようなことでございまして、そのために、地方公共団体に対しましては、緊急不可欠のもの以外は、しばらくこういった基礎資材が鎮静するまで延ばし得るものは先に送ってもらいたい、災害復旧をはじめとする緊急性の高いものにつきましては、これはどうも事業を進めなければなりませんので、そういった積算基礎等においても狂いが生じておるわけでありますから、それらの実情については、それぞれの関係各省庁において的確に実情を把握してもらうよう要請をいたしまするとともに、自治体につきましても、遅滞なくその実情について私どものほうに連絡をもらう手配をいたした次第でございます。将来の問題としましては、それらを、まあ事業量を一体削減したままでいくものか、あるいは事業量削減のかなわないものについては予算補正をもって臨むものか、これはまあ今後実態を把握した段階において十分検討の上、地方自治体、たださえ超過負担の傾向がありまするときに、かりそめにもこれ以上重荷にならないよう、十分きめこまかに配慮をしていきたいという態度で接しておるわけでございます。
○上林繁次郎君 大臣のいまのお話によりますと、そうすると、まだはっきりした見通しはつかぬという、こういう結論になりますね、現段階では。
○国務大臣(江崎真澄君) はっきりした見通しという意味は、いずれにいたしましても事業が非常に遅滞しておるわけです。したがって、契約したものでも契約履行ができない。そうしますると、そこで基準単価を見直さなければなりませんですね。いわゆる実勢単価に置き直すというようなことにいたしますると、かねて許可いたしました事業というものをこれはやはり一〇〇%遂行することができないという場面もあるわけです。したがって、それは補正でいくのか、何か特別の財政措置をするものか。これはやはり全国的に実態を把握した上でありませんというと、補正をいたすにいたしましても、これはつかみ金ということになりまするからおくれておるわけでありまするが、ただ、じんぜん物資の高騰という場面で手をこまねいておるというていのものではありません。鎮静さすためのあらゆる手だてを政治的に講ずる、一方では実態を把握する、繰り延べるものは繰り延べてもらう、緊急不可欠のものは進めてもらわなければならぬ、その対策はどうするか、こういうことを申し上げたわけであります。
○上林繁次郎君 そうしますと、大体四十八年度の上期契約率を五九・六%に抑制する、こういったことを発表されておりますね。それから特に、いま大臣がおっしゃったように、緊急を要する生活関連事業、こういうものについては大体七四%ぐらい。総じて平均して五九・六%ということですけれども、特に生活に関係のあるものは、関連事業は七四%、こういうようなことを言われているわけです。実際に、いま大臣おっしゃったように、セメントだとか木材だとか、原材料の値上がり、これはたいへんなものです。そういった面から考えて、実際に生活関連事業、緊急を要するものについては七四%という見通しを、一応そこまでの上期の契約率という、こういったことが認められているということですけれども、実際にそれが実現されるものであるかどうかということが、現実の問題としてぼくは心配になるわけですね。その辺をどう見通しをつけておられるか、大臣として。その点を少し明らかにしておいていただきたい、こう思います。
○国務大臣(江崎真澄君) 非常に深刻な問題でございまして、私どもも憂慮をいたしております。しかし、この単価を見直すということで、やはり緊急を要するものについては事業を進めていただく、これはやはり必要なことだというふうに考えております。したがって、ある程度消化はできるものということからだんだん積み上げてまいりまして、まあ上期において五九・六%程度は可能ではないかという数字が出てきたわけでございまして、極力そういう形に進むことをわれわれとしては期待するわけでございます。
○上林繁次郎君 もう一ぺんその点についてお尋ねをしておきたいんですけれども、たとえばこの事業、七四%なら七四%のものをこれを実施しようとした場合、原材料が上がっておる。で、国の基準単価というものは一向に変わらないということでありますと、これは地方公共団体の持ち出し、いままですでに、その超過負担という問題が地方公共団体の財政を圧迫しておるということで問題になっているわけですね。ですから、当然現時点において、それを消化するためにまたまた赤字が出てくるという可能性が十分あるわけですね。その点をしっかりした手当てをしてあげなければ、地方公共団体はますます苦しくなるばかりです。その辺で大臣が、確かにそういった心配がある、今後この点をこういうふうにしていきたいんだというようなお考えを持っておれば、その点についてひとつお答えをいただきたい、こう思います。
○国務大臣(江崎真澄君) さっきも申し上げまするように、これはやはり実態を十分把握しませんと、いずれにいたしましても具体的な適切な対策をとるというわけにはまいりませんので、いまのところは、関係各省庁と協力をして実態を把握することに努力しておる段階なんです。したがって、先ほども申し上げまするように、地方財政収入の伸びだけにゆだねて、それが地方の負担になるということで一体いいのかどうか、そのあたりに大きな問題が残ると思います。冒頭にも申し上げましたように、超過負担のことなどが重ねてあっていいものではございません。したがって、どう措置するのかということになりますると、方法としては補正予算でいくという手もありましょう、あるいは何か別途交付税方式で見るという手もありましょう、あるいは実勢単価で積算をしてみても、地方の基準財政収入以外に相当な大きな伸びが期待できたという場面もありましょう。しかし、なかなかそう簡単にはまいりますまい。したがって、今後どう対策するかという点については、いわゆる超過負担にならないように、地方の財政を圧迫しないように、十分責任を持って対処しますと、こうお答えしたら一番適切かと思います。
○上林繁次郎君 先般田中総理は、来年度の所得税減税——課税最低限を百五十万と、こういうような話をしておるわけですね。実現の可能性があると私思います。また、大いにこれによって国民は期待を持っておると思います。そこで、いつも問題になることでありますけれども、住民税の問題。住民税はこの場合、もし所得税における課税最低限が百五十万になった場合、住民税としてはどの程度まで軽減をしていくのか。その辺の考え方、もう当然自治大臣としてはお考えのことと思いますので、一応その点を伺っておきたい、こう思います。
○国務大臣(江崎真澄君) くどい説明を差し控えますが、所得税と住民税との税の性格からいいまして、必ずしも、一方が課税最低限百五十万円になったから同じようにしなければならぬものではないというふうに思っております。しかし、零細な所得の住民に負担がかからないようにやはり考えていくことは必要だと思っております。いま、どの程度までという点についてはまだ具体的にいたしておりません。また、この百五十万という話し合いにおきましても、これはほんの初めて——来年の減税をどうするかということからこういう第一回の話し合いが行なわれたという程度のものでありまして、しかし、一つのめどではありましょう、権威のある私は数字だと思っておりますが、もう少しこれが具体的に固まってまいりませんと、地方税としての住民税をどうするか、その課税最低限をどこまで引き上げるかという問題をお示しすることはちょっとむずかしいように思います。もとより、引き上げをしたいということは考えております。
○上林繁次郎君 そこで、突っ込んでお尋ねしてみたいと思うんですが、いま大臣、所得税の課税最低限が引き上げられたと、だから地方税における住民税の軽減をはからなければならない、そういったことは、片方が上がったからすぐこっちもやらなければならないというものでもないと、こういうお話なんですが、そういう考え方の基準ですね。少なくても百五十万円までは税金は取らないと、それは何のためにそういったことを実施するのか、実現しようとしているのか。減税の意義から言うならば、住民税においても私はそれは通用する問題だろうと思うのですね。ですから、大臣がそう言われる、言うなればその真意ですね。課税最低限を、こっちを上げたからといってこっちもすぐ上げなければならないものではないというその考え方、その真意、その点をひとつ聞かしていただきたいと思います。
○国務大臣(江崎真澄君) 税の議論をここでするつもりはさらにございません。ただ、所得税の場合は、御承知のように、累進課税で、相当課税の率も金額の多寡に応じて多くなるわけでございます。これは税の体系としては、やはり所得の再配分といったような思想が背景にある、こういうふうに考えております。それから、住民税の場合は、地域の住民として最も自分が密接につながり、また、サービスを受けるといいまするか、地域社会の一員として地方公共団体の一翼をになっておるというたてまえからいいまするならば、均等割りをはじめとして、住民税の場合は、御承知のように、十四段階に分かれて、しかも税率はきわめて低いわけでございます。したがって、極力、やはり地方公共団体の一員たる政治参加の、自治体参加といいましようか、そういう意味で薄く広く持ってもらうことが望ましい、こういった考え方が、やはり背景といいますか、根底にあることを否定することはできないと思います。しかし、国民の税を軽減する、なるべく零細な人に重い負担にならないようにというたてまえでいきまするならば、これはやはり住民税の課税最低限を引き上げていくこと、これは必要だと思っております。所得税と必ずしも一緒でなければならないものではないと申し上げました理由の一端は、いま申し上げたような理由によるものでございます。
○上林繁次郎君 この問題、それでは大臣そうおっしゃるならば、この点はこうではないかという反論はないわけじゃありませんけれども、なかなかこれは尽きないことで、そこで次に移ります。 ことしの地方税法の改正によって、固定資産税、これがいま問題になっておりますね。これはもう御承知のとおりです。これはやっぱり何とかしなければならぬじゃないかと思います、いろんな意味から言って。それは分類のしかた、いろいろあると思いますね。いずれにしても、たとえばマイホームづくりのためにわずかなわずかなところを買った、それまでがいわゆる高くなってしまうというような、いろいろな弊害もあろうと思います。そういうものを一切がっさい含めて、やはりこれに対する来年度における軽減措置とか、そういったものが考えられるものかどうか、また、大臣としてお考えになっておるのかどうかということ、この点をひとつお聞かせ願いたいと思います。
○国務大臣(江崎真澄君) 固定資産税の問題につきましては、特に住宅用地は二分の一の軽減措置をとって、その負担の過重にならないように対策を講じておるわけでありまするが、たまたま四十八年度が見直しの年度であったということから、非常に地価が高騰いたしました地域においては、固定資産税の負担額も相当高いものになったわけでございます。したがって、この審議の過程におきまして、附帯決議等にも、固定資産税——特に必要不可欠といいまするか、最低の面積に必要最小限の家屋という、おのずと限界というものもあろうかと。したがって、そういうものが、ただ住宅の税率は二分の一に軽減しておるからいいというだけでは済まされない、それもなお引き続いて検討しろ、こういう附帯決議の趣旨と受け取りまして、現在どの程度を一体必要最小限の個人住宅ということで認めるか、また、それを軽減措置をとるとすれば、他の税の全般からいって均衡を失するようなことはないかどうか、事務的にも検討をいたしておる段階でございます。
○上林繁次郎君 地方財政白書によりますと、四十六年度の都道府県の黒字団体が四十四団体、その額は二百六十五億円。赤字団体が東京と大阪、この二つになっているわけですね。これが四百二十億円。全体では差し引きして百五十五億円の赤字になるわけです。都道府県の実質収支が赤字になったというのは十六年ぶりである、こういうことなんです。こういうことなんでありますが、今後大都市に対する財政をどうしていくかということ、これは一つの問題点ではないか、こういうふうに思いますが、この点どういうふうに大臣はお考えになりますか。
○国務大臣(江崎真澄君) これは非常に重要な問題でありまして、特に、道路、生活環境設備の充実、社会資本のおくれを取り戻そうとして次から次へ事業を推進いたしまするが、また人口がふえる。まさに追っかけっこのような形で、なかなか十全の対策がとられない。常に追いかける形になっておる実情は私どもよく承知いたしております。したがって、都市財源の充実ということは、これはよほど今後の重要問題として具体化してまいりませんというと、どこかで破綻がくる。一つのやはり危機感を覚えます。いろいろ財源措置の方途もございましょうが、昨年来言われておりまする事務所・事業所税等々の創設等も具体化いたしまして、何らかひとつ大都市における財源がプラスになるように、目下これも検討をいたしておる段階でございます。
○上林繁次郎君 次に、消防関係でお尋ねしたいと思いますが、昭和四十七年中の出火件数ですね、これを見ますと、四十六年度より減少しているという、こういうはっきりした数字が出ております。それに反して死者数が百八十人ふえている。いわゆる火災件数は減ったけれども、死者の数が百八十人ふえているんだ、こういう結論が出ているわけですね。そこで、消防庁の報告によると、あれですね、この間の大阪の千日デパートの火災、また北陸のトンネル内の列車火災、こういうものがあったからいわゆる百八十人という死者が増加をしておるのだと、こういう考え方を持っているようです。 そこで私は、ただ数だけの問題でなくて、火災件数は減ってきているにもかかわらず、いわゆる人命の損害が逆にふえているということについては、いわゆる千日デパートだとかあるいは北陸のトンネル内の火災であるとかという、それだけの理由でなくて、もっともっと根本的な原因が私はあるんではないか、こういうふうに思うわけです。その点について長官はどういうふうにお考えですか。
○政府委員(宮澤弘君) 四十七年は、ただいまおっしゃいましたように、火災の発生件数は四十六年より減っておりますが、ここ数年を通覧をしてみますと、発生件数も、実は残念なことでございますけれどもふえておりまして、たまたま四十七年が四十六年に比べて減少をしているということではなかろうかと思います。しかし、それにもかかわらず、ただいまお示しのように、火災による犠牲者の数というのは、四十七年と四十六年と比べますと、やはり一割方ふえておりまして、おっしゃいますように、四十七年だけをとりますと、火災の発生件数は減って、逆に死者の数はふえておる、こういうような状況でございます。 そこで、一体まあこれをどういうふうに分析をすべきかということでございます。私どももおそらくこれにつきましてはいろいろ複合的な理由が重なっているのではなかろうかと思いまして、これという決定的な結論を持っているわけではございません。しかし、多少分析をいたしてみますと、火災による死者の数の大部分は建物火災であるということは申し上げられると思うわけでございます。それからさらに最近顕著なことは、火災による死者のほとんど半分近くが六十一歳以上の老人あるいは幼児と、こういう人によって占められているということでございます。さらに、この死者がふえた原因と申しますか、につきましては、ただいま上林委員も御指摘になりましたが、一つはやはり千日前デパートビルのような、不特定多数の人が出入をする施設、あるいは昨年の末の九州の済生会病院の火事も同様でございますけれども、やはりああいう不特定多数の人が出入をし、利用するような施設につきまして、一度事故が発生をいたしますと、多くの犠牲者が出る、こういうことが言えるのではなかろうかと思っております。 それからもう一つは、火災による死者も、火傷でなくなられる方よりも、むしろ、最近は煙に巻かれて死ぬという方のほうが多いわけでございまして、そういう意味では、やはり煙対策というものを強化をしていかなければならない、こういうふうに私ども感じているわけでございます。詳細、御要求があれば御説明申し上げますが、そういうように考えますと、不特定多数の人が出入りをいたします施設につきまして、何にもまして火災を出さない、あるいは出した場合の早期発見、早期通報、早期避難ということが必要でございますので、消防関係設備の設置の法令を改正をいたして、その強化をはかっております。同時に、ただいま申しましたような煙の対策ということになりますと、建物の内部の難燃化の問題というようなことで、建築基準法関係の問題にもなってまいりますので、そういう建物の内装の問題、あるいはいざ火災が発生をいたしました場合、特に中高層ビルにおきましては、屋外の避難階段がきわめて有効でございますので、そういうものについての強化ということを建設省のほうにもお願いをいたしているわけでございます。
○上林繁次郎君 いまの長官からのお話にありましたように、たとえば一人暮らしの寝たきり老人であるとか、それからまあそういうケースが非常に最近多くなってきているわけですね。これ、多くなってきているんだと、それが大半を占めているんだということでは、これは対策にはならない。これに対する対策を十分考え、また、実施をしていかなきゃならぬ。で、その面ではどうかと言うんですが、その点についてはお答えなかったんですが、いま長官のお話ですと、不特定多数の人が集まっておる、こういうところにはそういう死者が多いという、確かにそうだと思うんですね。これについて、それではやはりそういったものをなくしていくだけの対策がなけりゃならぬと思う。それがどのようにいままで実施されてきているのかということが私は問題だと思う。その点をひとつ明らかにしていただきたい。
○政府委員(宮澤弘君) 老人対策でございますが、いままで、よく世の中で老人対策あるいは寝たきり老人対策ということで、いろいろ医療の給付その他の問題が出ておりましたけれども、やはり根本は生命を全うするということでございます。そこで、先ほどの統計からもそのことがうかがわれますので、私どもは、春、秋の火災予防運動では、特に寝たきり老人対策というものを重点に各市町村で取り上げるように指導をいたしておりますし、それから現実に、たとえば先進の都市におきましては、寝たきり老人の家庭を——特に最近は婦人消防官というようなものも普及をしてまいりましたので、婦人消防官が定期的に訪問をいたしますとか、あるいは簡単な自動火災警報設備——ビルにあるような複雑なものではございませんで、簡単なものを、市の一種のサービスとして、寝たきり老人のうちに取りつけていくというようなことを私どもも奨励をしておりますし、普及をしてきております。そういう方面の施策というのはさらに進めていきたいと思っております。 それから、不特定多数の人が利用し、出入する施設の問題でございます。これにつきましては、千日前デパートビルの火災の教訓もございましたので、それ以後いろいろ検討をいたしまして、特にスプリンクラー設備、火災が発生をいたしました場合に一番火災を防ぐのに有効な設備でございますスプリンクラー設備、あるいは自動火災報知設備というようなものの設置の義務づけの強化をはかったわけでございます。しかし、施設がございましても、この施設がやはりうまく作動をいたしませんとこれは問題になりませんので、えてして、やはり施設をつくりましても、ビルの管理者等がその管理の面に目を注ぐことが不足がちでございます。消防訓練も、年二回以上はぜひ実施をしてほしいというような法令改正の措置もとったわけでございます。 それから、先ほどもちょっと申し上げましたけれども、やはり人命を救う——特に煙の問題というものが重要でございます。このことにつきましては、最も簡単と申しますか、一番だれが見ましても有効な煙に対して人命を救う施設は、やはり屋外非常階段なりバルコニーの設置でございます。その件につきましては、実は閣議でも大臣から発言をいたしまして、いまその強化について建設省のほうに検討を願っている、こういう段階でございます。
○上林繁次郎君 先般、行政管理庁が大都市の繁華街の防災対策を行政監察したわけですね。それによりますと、雑居ビルだとか地下街の防火体制が非常にずさんである、危険が一ぱいである、こういうふうに指摘されているわけです。これに対していまも、長官、私は消防庁は何もしないでいままですべて放置されてきたとは言いません。しかし、その消防庁が、こういったところは欠陥である、ああいったところは欠陥であると言いながら、また、指導もしてきたんだとこう言いながら、結局、この行政管理庁が視察をした結果は、その防災に対する管理というものは非常にずさんである、危険が一ぱいであるということを指摘しているわけです。その辺の矛盾ですね、これをどうするかという問題、これは私大事な問題だと思うのです。この点、どうお考えになりますか。
○政府委員(宮澤弘君) 行政管理庁の監察はいろいろな点を指摘をしておりまして、たとえば設備面につきましても、私、先ほど御報告をいたしたわけでございますが、たとえばスプリンクラー設備等につきましても、さかのぼって適用すべきではないか。この点は、私どもも法令を改正いたしますときにその主張をいたしたわけでございますが、なかなか私どもの主張が通らなかった経緯もございます。そういう点は、次の改正の機会にはぜひ私ども実現をいたしてみたいと思っております。 行政管理庁の監察でもう一つ重点を置かれて指摘をされておりますのは、そういう施設、建物の管理面でございます。消防法関係では、たとえば特定の施設には防火管理者を置かなければならない。あるいはいわゆる雑居ビル、一定の雑居ビルにつきましては防火の共同管理を行なわなければならないとなっておりますが、その指摘にもございますように、現実にはなかなか行なわれておりません。特に雑居ビルというようなものになりますと、中に入っております経営者自身が非常にひんぱんに交代をいたしますので、その辺、なかなかむずかしい面もあろうかと思いますが、しかし、私どもはその指摘もございましたので、少なくとも、法令に規定をされておりますことは十分守られますように、市町村の当局にも、その監察の結果の報告を添えまして強く指導をすることにいたしておるわけでございますが、何ぶん限られた消防職員でございますので、結局はやはり施設の管理者自身の自覚と申しますか、意識を高めるということをこれは基本的に考えていかなければならない、こういうふうに思っております。
○上林繁次郎君 また勧告の中に、いま長官がおっしゃったように、防火管理者、これを選任してないところがたくさんあるということですね。そこで、消防庁は市町村に対して、市町村消防ですから、市町村に対して、防火管理者を未選任のところについて選任するように、こういうふうに、通達か何か知りませんけれどもやっておりますね。しかし、これは市町村にその責任を持たすようなかっこうにしても、はたしてそれが実施され、実現されるかということに私は疑問があるわけです、市町村。その市町村にまかせたようなかっこうになっているところに私は問題があるんじゃないか、これはちょっとむずかしいんじゃないかと思います。それができるならば、市町村消防、その体制でできるならば、いままで行政管理庁が指摘したような問題については相当私は解決ができているんじゃないかとこう思うのですね。その辺のところをどういうふうにとらえていらっしゃいますか。市町村で十分なんだと、こういうふうに考えていらっしゃるのか。その点、また別の力で何とかこうするんだという考え方を持っておられるのか、その点、ひとつはっきりお答えになってください。
○政府委員(宮澤弘君) 消防は、御承知のように市町村消防がたてまえでございます。やはり地域の問題は地域の人たちが一番よく知っていて、一番目が届く、こういうことでございます。しかし、おそらく御質問の背後には、市町村消防にそれだけの能力があるか、あるいは場合によってはいわゆる行政上の癒着のようなことが起こりはしないか、そういう御心配があっての御質問ではなかろうかという感じもいたします。しかし、御承知のように、たとえば防火管理者を選任をすべき施設というのは全国に何十万とあるわけでございます。やはり私は現在の消防のたてまえから申しまして、市町村消防が責任を持ってそういう法令を守らせるような措置をとってもらう以外にはないのではなかろうかと。もちろんその場合に、広域団体である府県が技術的な協力援助をするということは当然でございますけれども、やはり主体は市町村消防自身の活動にまつ以外にはなかろうではないか、こういうふうに思っております。
○上林繁次郎君 どうもその辺が私はっきりしないと思うのですね。そこで、あとへ戻るようなかっこうになりますけれども、はっきりと指摘をしておるのです。こういう点をこうしろとか、ああいう点をああしろとかというふうにいままで指摘をしておる。それが実施されない。この勧告にも、設備が指摘されておりながら不足しておるとか、もう全く不備であるとかというようなことで、そういう指摘があったわけでございますがね。で、それはやはりいま局長が、地域の問題であるから、地域のことは地域で解決をさしていくという、そういう基本的な考え方。それはそういう考え方も私はあると思うのです。しかし、いままで同じようなことが繰り返され、同じようなことが言われてきて、それが実現されない、そこに問題があるということなんで、その体制をどうしても私は変えていかなければならない時期が来ているのではないか、こういうふうに思うのですね。 そこで、そういう意味から、そういう立場から、私はお尋ねをしたいわけですけれども、事前によく調べてみればよかったのですが、いわゆる消防職員の定数の問題、この定足数がいわゆる充足をしておるかどうかという問題、その辺からひとつお聞かせを願いたいと思います。
○政府委員(宮澤弘君) 消防庁といたしまして、かつて消防力の基準というものを出しておりまして、これはあるべき水準と申しますか、一つの目標値であろうと思うのでございますが、なかなか物的施設、人的施設ともにそこまでは充足をいたしておりません。物的施設自身が、おそらく消防力の基準で定めておりますものの、平均的に申しますと、六割ないし七割程度であろうと思います。その物的施設に対しまして、必要な人員も必ずしも十分充足をされていない、こういうような状況であることは事実でございます。
○上林繁次郎君 そうすると、数についてはいまお答えがなかったのですが、結局、充足されていないということですね。
○政府委員(宮澤弘君) 消防力の基準に定めております目標値に対しては、充足をしておりません。
○上林繁次郎君 そうすると、これはいま私が取り上げている問題ではない。先ほど長官もおっしゃったように、人が足りないとか、いろいろなそういった発言もなさっておるのですね。ならば、法律で認められておるこの定足数というのは、それを満たす努力、これは私必要だと思うのです。それもやらないで、人が足りないのだという言いわけ——これは言いわけになっちゃう、こう私は思うのですね。そこで、定足を満たすだけの努力をどういう形でなさっておるのか。これは長官の発言の中にもあるのですから、重要な問題だろうと私は思うのです、今後の消防について。ですから、その点ひとつお聞かせ願いたい。
○政府委員(宮澤弘君) 消防力の基準は法律で定まっているわけではございませんで、消防庁がかつてきめました行政上の一つの目標ということでございます。それが、法律上で定まっておりませんから、法律上の義務違反になるならないと、そういう問題ではございませんけれども、しかし、やはり消防の主管官庁がかってそういう目標値を定めました以上は、それに漸次近づきますように私ども努力をするのは当然であろうと思います。特に、ただいまいろいろ御発言がありました問題は、消防の仕事を分けますと、警防の仕事と予防の仕事に分かれるわけでございます。警防と申しまして、火事場に出動する仕事。それ以外に、やはり今後の人命安全というようなことを考えますと、予防行政ということを充実をしていくことが一番でございます。そういう意味合いで、本年度も、地方交付税におきまして千数百名の増員をはかっているようなわけでございまして、私どもは私どもなりに、目標値に近づきますように努力はいたしているつもりでございます。
○上林繁次郎君 あまり具体的じゃありませんけれども……。 大臣にお尋ねしたいんですがね。定足数を満たすということは、大切なことであるということは大臣もお認めだと思います。そこで、それじゃなぜそれが定足に満たないかという、いわゆるこの原因究明をやはりしていかなければならぬだろうと思う。私はやはり、いわゆる市町村行政の中に消防関係がある——言うならば、いまの消防の問題を考えたときに、現時点において、非常に経済の発展、社会が大きく変わってきているそういう中で、非常に重要なポイントを占めておる。ですから、これは充実を今後ますますはかっていかなければならぬということなんで、そこでどうしても、充実をはかるということは、いろいろな面から言えると思いますけれども、さしずめ定員の問題、この問題を解決しなければならぬ。その場合、やはり市町村の消防では魅力がない。そのやることは重要な問題であるけれども、そこまでの意識というか自覚というか、それが持てないということは、いわゆる市町村消防では、自分が個人の立場に立ったときに、自分がいわゆるその仕事を自分のものとしてそれだけやっていればいいというものではない。やはり先に進んでいける立場——まあ極端な言い方しますが、平から係長、係長から課長というふうに、自分自身が前進できるいわゆる方向というもの、こういうものが確立されていなければ、これはやっぱり人間の感情として、簡単にはそれには飛びついてこない、私はこう思います。ですから、そういう見地からいえば、やはり体制が市町村という体制では、これはうまくないのではないか、その点を改革をしていかなければならないんじゃないか、こういう感じがするわけですけれども、その点について大臣としてどういうふうにお考えになりますか。
○国務大臣(江崎真澄君) 御指摘の点は、なかなかやっぱり重要な点だと思います。人間の自己拡張本能といいますか、進歩を望む本能からいいまして、何となくどうも人事の交流もないというようなことでは励みにならない、そういう意味ですね。したがって、いま長官に、どうしているのだと言って聞いてみますると、極力人事交流を活発にするように県に要請して、理想的にいっておる県もあります、こう言っております。実情については、詳しく長官からお答えしたら適切かと思います。なお、そういうところにいろいろ議論は存するようでありまするが、やはり市町村連合でこの消防などの施設も持ちまして、そして人材を広く隣接市町村合同で集めて、そしてそこに望みもあり、将来も変化、前進があるというような形になることが望ましいというふうに私ども考えておるような次第でございます。
○政府委員(宮澤弘君) 先ほど御指摘の点は、まさに私どもも問題としている点でございます。やはり、人間プロモーションの機会がございませんと励みにならないことは当然でございますが、いままではやはり市町村消防ということで、小さい市町村の組織の中でしか動けなかったわけでございます。消防組織法にもその規定がございますけれども、県がやはり善意の介入をいたしまして、人事交流をあっせんすることによって、いま御指摘のような事態を解決をしようということで、たとえば兵庫県あたりでございますと、県内の消防職員の人事交流をきわめて活発にやっておりますが、まだ一般の府県はそこまでいっておりません。私どもは、いま申しましたような先進県などの例を見ながら、一般の府県も、市町村消防が少なくとも県内で有望な職員がプロモートしていくような機会が与えられるように、これからもさらに積極的に進めたいと思っております。
○上林繁次郎君 それで、これは結論的な話になりますが、大臣、これ、私前々から申し上げているんですけれども、どうしてもやっぱりこれからの消防は、いま長官がおっしゃっているように、県が善意の介入をしてきているところは非常によくいっていると、スムーズにいっていると、いまこういうお話ですよ。これは財政の問題からいっても、もういろんな面からいって、これからの消防は少なくとも時代が変わってきた。ですから、やはり県消防というふうに移管する時期が来ているのではないか、こういう感じがするんですね。そして、大臣が言うように、地域のために地域から人材を集めると。そのことについては、私は県消防になったからそれができない問題ではないだろうと思うのですね。多角的に考えて、やはり法律的に考えて、どう考えても、段階を一つ上げて県消防という時代が来ているんではないかという感じがするんですが、大臣はこれについてどういうふうなお考えを持っているか、ひとつお答え願いたいと思います。
○国務大臣(江崎真澄君) おっしゃる意味は私どももよくわかりますが、やはり市町村消防という形で従来育ってまいりまして、そのほうが非常に行き届く。訓練にしましても、人間的なつながりのあるところを守るというような感じからいっても、絶えず非常に親近感もあり、そこに相互扶助の責任感もわいてくるわけですね。ですから、消防庁としては現在の形がいまのところは適切妥当であろう、こういう説明を私どもは受けております。ただ、石油コンビナート等の火災に対処する場合とか、広域的な消防活動を要請されるような場面においては、これは御指摘のように県消防ということが望ましい、こんなふうに思います。しかし、その人材の面、それから県内が施設その他が統一されて、だんだん同じような歩調で施設等も整備されていくというような点などを考え合わせますと、私、あなたのおっしゃる意味も十分わかるわけでございます。したがって、そういう御意見等も参酌しながら、今後の消防行政を推進していきたいというふうに考えます。
○上林繁次郎君 まあこの問題については大臣のおっしゃることもわからないわけじゃありません。わからないわけじゃないけれども、大臣が言われるようなことは、県消防に移管されてもこれはできることですよ。やはり地域を守るという精神、何も市町村消防にしておかなければそういう精神が燃えないというものではない、私はこう思います。ですから、これ以上これについてはとやかく申し上げませんけれども、いずれにしても、このいわゆる人事交流もなければ、自分が栄進をしていく道も開けないという体制では、これではいわゆる十分な査察もできない、やったとしてもそれは癒着があるんではないかといういろんな問題が憶測もされるし、問題も発生をしておるということ。じゃそれをどうしたら防げるんだということを考えなきゃならない。その面からは何にも私はお答えをいただいていないわけですよね、実際は。ですから、ほんとうは私はその面から、いま消防についてはいろんな問題が生じてきているわけですから、その問題を解決するためにはどこに欠陥がある、ここにもあるじゃないかということを、それをそれじゃどういうふうに除去していくかという、そのことについては何も答えがないわけです。ですから、私はあえてこれを申し上げるわけですけれどもね。まあこの問題はこれくらいにして、十分効果が上がるような体制を考え、また措置をとっていただきたい。強く要望をいたしておきます。 次に、交通機関の火災がたびたびありますね。これに対して消防庁はどういう対策指導をなさってこられたのか、この点ひとつお答え願いたい。
○政府委員(宮澤弘君) 交通機関、ことに車両の火災——昨年、北陸トンネルの火災がございましたわけでございます。まず非常に形式的でございますが、法律上のたてまえを申し上げますと、車両も消防法上の防火対象物ということにはなっておりますけれども、車両にどういう消火設備をつけるかというような問題は、監督官庁でございまする運輸省関係のほうの法規できめられることになっております。さらに、車両自身の問題も、もちろん運輸省関係のほうの法規の定めるところになっております。そういうことで、行政上の権限といたしましては、運輸省のほうの実質的な所管になっているわけでございますが、しかし、と申しましても、昨年の北陸トンネルの火災のように、現実に事故が発生をいたしまして、多くの人が火災によってなくなられるわけでございます。消防機関としても、もちろん関心を持たざるを得ないわけでございます。特に春季の予防運動期間中におきましては、毎年、車両火災の防止運動というものを重点事項に加えまして、関係機関と一緒に車両の点検というようなものを行なっているわけでございます。それから、昨年、北陸トンネルの火災事故が発生をいたしました。これに対しまして、消防側の意見というようなものも運輸省当局に申し入れをいたしまして、運輸省のほうにおかれましても、みずから委員会等をおつくりになりまして、逐次車両火災の防災対策について措置を進めておられるところであろう、こういうふうに思っております。
○上林繁次郎君 時間もないようですから、あと二点ばかりお尋ねしておきたいのですが、運輸省ですかね、車両の不燃化基準。これはどうですか、現在の状態で足りると、こうお考えですか。今後もっともっと基準については考えていかなきゃならないという姿勢を持っておるのか、その点についてひとつお答え願いたい。
○説明員(小林源治君) 最近におきます列車火災の事故例等を見てみまして、現在のところ、私どもが出しましたところの不燃化基準を抜本的に変えなければならないというような兆候はまだ発見されていないと思います。しかしながら、少しでも燃えないよい基準にするために、基準をよりよいものにするという方向に努力は続けてまいりたいと考えております。
○上林繁次郎君 それじゃ、かいもく先がわからないということですね、現在のところは。
○説明員(小林源治君) 不燃化基準の対象になりました車両の火災状況でございますが、現在不燃化基準が実際に適用されておりますのは、国鉄につきましては新幹線車両あるいは地下鉄乗り入れ車両、このほか、一部の新営車両でございます。それから民鉄につきましては、ほとんど全部が不燃化基準になってございます。これらにつきましての火災の発生状況などから見ますと、現在のところは減っておると、こういうふうに私どもは見ております。
○上林繁次郎君 最後に、消防庁長官にお尋ねしておきたいんですが、これはいかがですか、いま運輸省お答えいただいたんですけれども、消防庁としてはどうですか。これはまた交通機関もいろいろ今後開発され、もっともっと発達してくる。そういう中で、こういう北陸のトンネルの中の事故なんか——まあ最近もありましたね。そういうふうにちょいちょい起きてきている。当然これは多くの人命にかかわる問題ですね。ですから、これは言うならば完ぺきを期さなければならぬと私は思います。ですから、そういう意味で、この現在の基準で足りるのかどうかということをあえてお尋ねしたわけですが、そこで、消防庁としては、長官としてはこれについてはどういうふうにお考えになっておるのか。いわゆる長官としてのお考えをお聞かせ願いたい、こう思います。
○政府委員(宮澤弘君) 車両の不燃化につきましては、実は昨年、北陸トンネルの火災のあとで、私どものほうは運輸省の関係当局に三つの点の申し入れをいたしました。一つはカーテン、シート等の防炎の処理、それから床材なり車両材等の内装材の不燃化でございます。それから二番目は、食堂車でございますとか、電源車でございますとか、そういうように、出火の危険がありますところに自動火災報知設備をつけていただく。三番目は、車両のモーター、抵抗器等の安全対策を講じていただきたい、こういうことを申し入れをいたしたわけでございます。私も、ただいまも運輸省の課長からもお答えがございましたけれども、あまりこまかい技術上の基準につきましては知識もございませんけれども、少なくとも、いま私どもが申し入れをいたしましたような三つの点は、国鉄であろうと、民間の車両であろうと、ぜひやっていただきたいというのが私どもの立場でございます。で、従前は、必ずしも消防機関と鉄道関係の間のこういう対策につきましての意思疎通が、率直に申しまして十分ではございませんでした。しかし、北陸トンネルを機に、たとえば私どものほうの消防研究所の専門家も、運輸省の関係研究機関のほうに出向して共同的に研究、討議をいたしておりますし、おっしゃいますように、一度事故が発生をいたしますと、取り返しのつかない施設でございますので、私どもは私どもなりに、防火という立場から、これからも多少煙たいことでもものを申し上げていきたい、こういうふうに思っております。
○上林繁次郎君 時間がきたようですから……。
○藤原房雄君 きょうは自治大臣の所信表明に対する質疑ということでございまして、全般的にわたる問題、いろいろなことがあるわけでありますが、自治省の関係といたしましては、地方行政委員会といたしましては、やはり地方財政のことが一番問題だろうと思うのであります。急激に膨張する都市化、これに対応するいろいろな諸問題があることはもちろんでありますが、この地方財政の逼迫というものは非常に緊急を要する。これに対する本国会におけるいろいろな処置につきましても、これからいろいろな議論をしなければならないことだと思うのでありますが、この地方財政の圧迫、逼迫といいますか、この問題につきましてはいろいろな原因があり、いろいろな問題があるわけでありますが、やはり超過負担という問題も、これは一番大きな原因の一つだろうと思います。こういうことから、私は二、三質問をしたいと思うのであります。 時間もあまりありませんので、端的にお聞きしたいと思うのでありますが、超過負担の問題と、それから、当然国がなすべきであろうと思われるものが地方自治体にまかされておるという、こういう問題が意外にも多いということ、戦後二十八年経過しておるにもかかわらず、そういう問題がまだ整理されていないというところに私は大きな問題があると思うのであります。で、沖繩が返らなければ戦後は終わらないという名言を佐藤前総理が吐いたわけでありますけれども、私どもがいろいろなところへ参りましてその現実を見ますと、いまだに戦後は終わらない。いろいろな諸問題が山積しております。きょうはそのいろいろな諸問題の中の一つ、不発爆弾の問題を中心といたしましていろいろお聞きしたいと思うのでありますが、これは当然政府がこの問題処理については当たらなければならないと思うのでありますが、国にはなかなかやってもらえない。そのことのために地方自治体は乏しい財政の中からその処理をしてきたわけであります。そうしなければ地域住民を守れないという必然性のために今日までしてきたわけでありますが、最近諸経費の高騰とともに、国にやってもらえないと、この不発爆弾の処理も市町村だけではできないという、市として、やりたいとしても財政的にでき得ない、国がやるまで待つ以外にないというのが現状であります。こういうことからいたしまして、これを、不発爆弾、さらにまた戦時中のいろいろな施設、それがいろいろな社会問題を起こしている現実とにらみ合わせまして、国として、これは早急に国の財政によって、地方自治体に全部おおいかぶせるようなことではなくして処理をするべきである、私はこのように思うわけであります。こういうことが、これは何も不発爆弾または戦前の施設だけではなくして、いろいろな問題が山積をして地方財政を圧迫しているということも一つの大きな問題である、こう思うわけであります。 で、最初にお聞きしたいのでありますが、この不発爆弾の破壊力ですね。戦後二十八年たっておるわけでありますけれども、二百五十キロ爆弾、これが今日なお威力が変わらないと、 〔委員長退席、理事寺本広作君着席〕 こう言われておりますけれども、どれほどの破壊力があるかということをまず防衛庁にお聞きいたしたいと思います。
○政府委員(久保卓也君) 米軍が投下しました不発爆弾は、信管の安全装置がはずれたままで地中に入っておるということで、依然として不安定な状態で危険性を持っております。そこで、かりに地中に入りました二百五十キロ爆弾が爆発した場合に、どの程度の威力が現在あるかと申しますると、これは土質でありますとか、周囲の状況、それから埋没深度等によって違ってまいりまするけれども、一般的に申し上げれば、深度三メートルぐらいに落ちた場合、埋まった場合には、破片が半径で約二百五十メートルばかりの範囲内に散る。したがって、それだけの範囲内では人身の被害が予想される。また、五メートルの深度に埋没しました場合に破裂するときは、七十メートルくらいの半径で破片が飛散をするということになります。現実には、いままでの実例では、大体六、七メートルぐらいのところに埋没されているのが多いというふうに言われております。 以上です。
○藤原房雄君 一昨年、東久留米で、幸いこれは竹やぶであって、人身には被害はなかったのでありますが、事故のあったことはよく御存じだと思います。それからまた、二百五十キロ爆弾というような大きな爆弾もさることながら、やはり旧軍の使った弾薬、こういうものが原因ではないかという想定のもとで、最近いろんな事故が起きていることが新聞に報じられておりますけれども、最近として一番大きな一昨年の東久留米の事故のあった状況ですね、この模様をちょっとお聞かせ願いたいと思うんですが、これはどこになりますか、総理府。
○政府委員(佐々成美君) 総理府がお答えするかどうか、ちょっと何でございますけれども、私ほんとうに外見、うわべのことしか聞いておらなくてわからないのですが、竹やぶの中で一発爆発したということで、まだその破壊力も衰えてないということで、地域住民等、まだそのほかいろいろ爆弾があちこち埋まっているというふうな不安を感じているというような話を承っております。
○藤原房雄君 いまの問題をちょっと投げかけて、東久留米の状況はどうか、はたして総理府で答えるかどうかとお笑いになって答弁なさったようですけれども、こんな重要な問題が、どこの省が窓口になってこれを掌握するかという、こういうこと自体がまだきまってないんですね。今日まできまっていなかった、お互いに。防衛局長がお話しになったように、二十八年たったといえども、非常な破壊力を持っておる。こういう危険なものが全国には相当あるにもかかわらず、それを二十八年もたって、こんなに高度成長していながら、そういう危険なものと同居していなければならない。早くこれは窓口をつくって処理をしよう、こうでなきゃならぬはずですけれども、お互いにうちの省でないというような、こういう言い方で今日まできたということに大きな問題があると私は思うんです。最近、この問題の処理については、どこにしようということはさまったようにも聞いておりますけれども、とにかく、これだけの大きな地域住民に不安を与える問題を抱えていながら、これほどの大きな問題を抱えていながら、これは今日までどこがやるということがきまっていないというところに一つは大きな問題があると思うんですよ。たまたま、東久留米の問題につきましては、人身に被害がなかったからいいようなものの、久保局長のおっしゃったように、これはたいへんな、地下に三メートルぐらいの大きな空洞ができたという。もしその上に人家があったりしますと、これはえらいことになる。また、なぜ爆発したかというと、自然発火ということは考えられませんよ。いろいろの原因が想定されるわけでありますけれども、いろいろな専門の話を聞きますと、モグラがもぐって信管に触れる、タケノコが成長して触れる、こういうことでも爆発をする危険はある。こういう非常に危険な状況の中にあって、それを国として、人命尊重と口では言いながら、それと積極的に取り組む姿勢が今日まで持たれなかったというところに私は大きな問題がある。これは即自民党の姿勢として、ほんとうに早急に取り組んでいただきたいし、この問題について、はっきりと窓口を一本化して、どこの省でどう取り組むのか。最近いろいろの協議をして、これもいままで二十八年間、ああでもない、こうでもないと言ってきて、ようやくきまったようにも聞いておるわけでありますが、どこが責任を持ってやるようになったのか、この点ひとつ明確にしていただきたいと思います。
○国務大臣(江崎真澄君) いまの不発弾の処理の問題は、これは御指摘のように全く重要な問題だと思います。もう戦後二十八年も経過して、こういう議論をしなければならぬということも、ほんとうは、経済大国と言われる日本としては恥しいような話だというふうに思います。実は私、昨年の予算国会で防衛庁長官をいたしておりまして、しきりにこの質問があったわけです。それで今度はまた、たまたま第二次田中内閣で自治大臣になりました。それから国家公安委員会の委員長になりました。そうすると、この昭和三十三年七月の通達というのが、防衛、警察、それから通産及び自治、四省庁の事務次官共同通達により、自衛隊、地方公共団体、警察等が緊密に協力してその実施に当たる、不発弾及び防空壕の処理に件なって、地方財政負担の問題も生じてくる云々、こういうことで、この四省庁が緊密に連絡せいということになっているわけです。そうすると、四つのうち、私はたまたま現在は二つ関係があり、前は防衛庁長官であった。東久留米の不発弾の爆発というものは、藤原さん御指摘のように、まあたぶんタケノコといいますか、竹の根っこが刺激をしたのであろうという——当時の原因で一番大きな理由はそれでした。モグラよりもタケノコの根っこであろうということでしたが、そういうことで放置されておる地域住民にしてみれば、これはたまらぬことなんですね。そこで私、ことしの予算編成のときに、これは総理大臣にも率直に申し上げましたし、この関係省庁で何とかひとつかっこうをつけようじゃないか、こういうことから、実はいま総理府の副長官出席しておられまするが、一応総理府に窓口になってもらう。この四省庁という意味は、防衛はもっぱら爆弾の処理をする。それから警察は、爆弾処理にあたっての警備治安に当たる。通産省は、これは爆発物を管理しておる省庁というわけでございます。それから自治省は、従来、地方自治体が直接この処理を申し出て、警察がこれを警備し、防衛庁が具体的爆弾の処置に当たる、こういう形できておりましたが、私どものほうは、特別交付税の中に何がしかを見て、その爆弾処理に見合う全額というわけにはまいりませんが、まあめんどうを見てきた、こういうことでございまして、非常に話がややこしい。それから、去年の参議院の決算委員会で、私と当時の渡海自治大臣と並べられて、両方に質問を受けたことがあるのです。これは藤原さんだったか、どなただったか、ちょっといま記憶にありませんですがね。そこで私は予算措置のときに、これは何としても何がしかの予算措置をしなければ無理だ。地方交付税でこれを全部見ろと言われても、特に今度は沖繩の不発弾処理という、不発弾の一番多い大きな地域が戻ってまいりました。それだけに、これは何とかしなければならぬぞということで、予算の最終段階で実は総理府が窓口になり、一応一億の予算計上がなされた、こういうわけでございます。もとより一億で十分だとは思っておりませんので、今後実情に応じて、ようやく窓口がきまり、この協力態勢は一そう密接になっておるわけでありまするので、その分業といいますか、協力態勢を推進いたしまして、地方自治体に何がしかの総理府から交付金がもたらされる。また私どもも、従来どおりの交付税、特別交付税措置によってこれがめんどうをみる、こういうことで処理をし、その責任の所在を明確にしてまいりたいというふうに考え、実行に移しておる次第でございます。
○政府委員(小宮山重四郎君) 四十八年度から総理府が窓口になりまして、総理府といたしましては、実際、御承知のとおり手足がございません。そういうことで、不発弾処理についてはまず全国的に調査をしなければいけない。どのような形で不発弾があるのか。これは都道府県に、あるいは市町村に聞いて調査をしなければならないということで現在調査中でございます。特に沖繩については、多量の不発弾がございますので、プロジェクトチームというか、各省から大ぜいの方に集まっていただいて、現在沖繩で調査中でございます。全国の調査が大体来月初旬あるいは中旬ごろまでに完成する予定でございますが、これもおおよその調査で、今後とも綿密な調査を続けて、住民に不安のないような形に持っていきたいと考えております。
○藤原房雄君 まあようやく二十八年目で窓口が四省庁から総理府になるという——まあほんとうに歩みののろいことでありますが——ことになったようであります。しかし、手足がないという副長官のお話、まあこういう表現のしかたをしておりましたけれども、これはことに人命尊重をうたう田中内閣としまして——田中内閣だけじゃありませんけれども、これはもう当然第一次として、手足がないなんということじゃなくて、鋭意ひとつ総点検、総調査していただかないと、人の命にかかわる重大問題ですからね。しっかりひとつお願いしておきますよ。 それで、沖繩が一番多いだろうということはこれは想像にかたくないわけですが、東京都内ですね。どんどん都市化いたしまして、かつては危険でもなかったところ、先ほどの東久留米のように、竹やぶであった、そういうところでの爆発はよかったでしょうけれども、そういうところもだんだん宅地化されまして、そういうところに建物が建つ、こういうことになりますと、一そう危険が深まるわけでありまして、時がおくれればおくれるほど、人命に対しての危険性というものは増すわけですね。特に、現在地震の周期からいきまして、この四、五年、数年の間に大きな地震があるだろうということも言われております。あれやこれや考え合わせますと、これは早急にしなければならないことだと思います。まあ江崎自治大臣、たいへん御努力なさって一億の予算をつけたというお話でございますけれども、これは実際処理に当たるということになりますと、危険の度合いから、どういう手順でやるかとなりますといろいろな問題があろうかと思いますけれども、ほんとうに相当な力を入れてやらないと、あとになってから問題が起きたんではこれは取り返しがつきません。一たん建物が建ってしまったら、実はこの下にあるんですということではこれはたいへんなことであります。早急に調査をし、対策を講じなければならない。そういうことから、東京都内の問題というのは非常に——東京に限らないわけですけれどもね、都市化が進んでおるところほど早くにしなければ、住民の不安というものが除去されない。私どもの調査によりますと、これは全国的に全部調べるというわけにはいきませんけれども、東京都市部につきまして調べましたところ、東京都の都市部で十市に大体四十五発。これは総理府としても当然調査してることだと思うんですけれども、私が申し上げます。これはもう全部申し上げますと住民にたいへんな不安を巻き起こすことになりますので、どこの市に何発あるというところまでは、これはいままで発表になったこともありますから当然御存じだと思いますけれども、総理府としましても当然今日までお調べになっているだろうと思います。私が申し上げるところでもし訂正するところがあったら訂正をおっしゃっていただきたいと思うんですが、武蔵野市の八幡町、ここに一個、緑町に五個、小平市小川町に一個、天神町に一個、東村山市の恩多町に一個、栄町に一個、国分寺市の西恋ケ窪に一個、東恋ケ窪に一個、それから同じ国分寺市の本多に一個、国立市の谷保町に三個、保谷市の新町に二個、それから同じく保谷市の本町に一個、東伏見に二個、富士町に一個、東大和市の蔵敦に一個、清瀬市の中里に二個、下宿に二個、武蔵村山市大字中藤に一個、東久留米市南町に一個、滝山一個、中央町二個、南沢一個、本町一個、浅間町十一個、こういう状況が掌握されてあるわけなんですけれども、こういう状況についてはおつかみになっていらっしゃいますか。
○政府委員(佐々成美君) 一部については伺っておりますけれども、いま先生おあげになりましたすべてについては、ただいま調査中でございまして、まだ全貌をつかんでいるという段階ではありません。
○藤原房雄君 ことしの四月三日に東久留米——先ほどのこういう事故もあったわけで、東久留米市につきましては総理府の副長官が行くことになっておったのですが、行けませんで、管理室長が行って調査をなさいましたですね。——だから、私が申し上げましたことにつきましては掌握しておりますか。間違いがあったら言っていただきたいと思いますが……。
○政府委員(佐々成美君) 東久留米市に私参りましたが、いま先生おっしゃったことと大きく差異はないと思います。こまかい問題ちょっと私聞き漏らしましたけれども……。
○藤原房雄君 こまかい問題ってのは何ですか。
○政府委員(佐々成美君) 東久留米市についていろいろ町の名前をおあげになりましたけれども、その中で、先生、あさま町とおっしゃいましたが、あれはせんげん町と読むわけでございますが、浅間町十二発といまおっしゃいましたでしょうか。
○藤原房雄君 十一。
○政府委員(佐々成美君) 十一発とおっしゃいましたでしょうか。浅間町十一発、そのとおりであります。
○藤原房雄君 私の調査でさえもこれだけつかんでおるので、政府がまだ一部だけですとか、これからですとか、どうだとかいう、先ほどお話しあったように、非常に緊急を要する重大問題ですから、これはもうほんとうに真剣になってやっていただかぬと、事故が起きてから——いつも国会で問題になることは、ものごとが起きなければ政府は腰を上げない。こんなことじゃなくて、戦後二十八年もたって、いまどんどん都市化されている、こういう段階ですから、それだけに鋭意、総理府が中心になるような形に江崎自治大臣が一生懸命お骨折りをしたようでございますけれども、早急に調査をし、そしてそれに対する対策を講じなければならない。これは当然のことだと私思うのですけれども、どうですか。
○政府委員(小宮山重四郎君) 先生のおっしゃるとおりだと思います。先ほど申しましたように、全国的に不発弾の処理について、現時点でどのような不発弾があるのか、いま全国に問い合わせ中であるし、かつ、沖繩については実地調査をしようということで、先ほど申しましたように、プロジェクトチームをつくりましていまやっておるところでございます。私たちとしても、たいへん緊急を要するもの、特に人命尊重の立場から早急に調査をして、それに対して対応していきたいと考えております。
○藤原房雄君 しかし、以前に七個発掘しましたけれども、わが国の防衛庁さんはたいへん技術的に優秀な——世界有数かどうか知りませんけれども、優秀なそうで、この七個の発掘にあたりまして、一メートルと差がなかったという。推定——大体あるだろうというところと、それを実際掘っていって一メートルと差がなかった。事故もなくそれが発掘されたと、こういう話も聞いておるわけですが、非常に確率の高い、いままで無事に七個が発掘された、そういうことを考え合わせますと、確かにこれはお金のかかることで、一発、場所によりますと、何百万、何千万、何億とかかるところもあるようであります。これは、もう今日田中さんの日本列島改造によりまして、土地の高騰、こういうことから、相当な範囲にわたってこれはやらなきゃなりませんから、それからまた、一発処理するにいたしましても、五百人から動員しなければこの処理に当たれない、こういう非常な財政的な裏づけがなければできない、しかも緊急課題である、こういう問題ですから、確率が高いだけに早くやってもらいたいということと、人命にかかわる重大な問題ですから、住民の不安を除くために早くこの処置を講じなきゃならない。今日までこの費用負担というものが、東京都におきましては、都が七割、市が三割、こういうことで、国は全然——あるいはまあ特交でというお話でございますが、答弁としては特交で見ているのだということですけれども、現実には、特交というのはいろんなものが入っておりまして、そのためにということでは決してございませんので、先ほど冒頭に私申し上げましたように、市としては、是が非でも住民の不安を除くために早くやりたい、しかし、財政がないために国がやるまで待つ以外にない、こういうことになっているという、この現実をこのとおり踏んまえていただかなきゃならぬ。 で、東久留米にいたしましても、状況は御存じになっていらっしゃる。早くこの危険なところについては、危険区域として立ち入り禁止なり何なりの処置をとらないと、いつどんな事件が起こるかわからない。これ、すぐわかったところから、事情を把握したところから緊急な処置をとる考えはありますか。副長官どうですか。
○政府委員(小宮山重四郎君) いま全国調査をやっておりますが、東久留米市については、私のほうでももう一度再調査をさしていただきまして、たとえば滝山町の小学校の運動場などにございますもの、あるいは市道にありますもの、まあそういうものがたいへん重要かと思いますので、再調査さしていただいて、東久留米市の問題については処理さしていただきたいと思います。 確かに、先生のおっしゃいますように、住宅の中の問題は、なかなか住民の意思等々の問題がございますので、その辺も住民の方々とお話しして、事故のないように、また最重点のものを優先して今後ともやらしていただきたいと考えております。
○藤原房雄君 それから費用の問題ですけれども、ことしは江崎大臣の御努力か、一億ということですけれども、これはもう早急に予算化していただかなければなりませんし、これは当然国が全額負担をして、こういう地域住民の不安を取り除くのが当然じゃないですか。いままで全部地方自治体にまかせきりにしておった、こういうことですから、早急にこの予算化に対しても、総理府としまして、各省連絡を取り合って早急にしていただきたい。早急にしなければならないと私は思うのですね。で、東久留米の、いろいろな試算がありますけれども、十一発で、土地の買収から何から、およそ十一億四千万円ですか——ほどかかるという。ですから、たいへんな負担でありますし、それだけに、地方自治体にまかせきりにしておくなどということはできない緊急事態である、十一発で十億をこえるわけですから。この試算にもいろいろ問題あるかもしれませんけれども、物価が騰貴しましたからもっと高いかもしれません。しかし、何にもかえがたい人命を守るためにこれはやらなければならないと思います。そして、世界に誇る防衛庁があり、このために献身することが——愛される自衛隊ということばを使っておりますけれども、やはりそこから生まれるのじゃないかと私は思うのですけれども、とにかく、各省力を合わせてこれを早急にやっていただきたい、やらなければならない、こう思うのですが、このことにつきまして——この予算化の問題。それで、現在、現時点で一億の予算がついたということですけれども、今後この処理にあたってはどういう費用負担区分で考えておるのか。これからはどうするのか。もう全額これは国でやるのは当然の話なんですけれども、現在の考え方を聞いておきたい。
○政府委員(小宮山重四郎君) 四十八年度予算は一億の交付金でございます。実際、いま先生がおっしゃいました東久留米だけでも、いま見積もりしますと約十一億七千万ほどかかります。一カ所をとりましても、一億以上かかる所が幾つかございます。そういうことで、この交付金の使い方というものも今年度は限りがございますので、今後とも、交付金の配分その他については、自治省あるいは防衛庁と相談の上、いかような配分のしかたをするか、きめさしていただきたいと思っております。
○藤原房雄君 まだきまっていないのですか。
○政府委員(小宮山重四郎君) まだきめておりません。
○藤原房雄君 総理府が中心になってやるということがきまったのは、四十八年の四月になってからですね。もう二カ月たっていますね。だから、最も人命にかかわる重大問題を、調査の段階であるという、それから全国の様子をこれから把握しようというのですから、いままでどこの省でもこの問題については掌握していなかった。それで総理府がこれからやろうという、それにも一つは問題がありますけれどもね。だから、これだけの重大な問題ですから、もうこれは防衛庁のファントム一機でもそちらのほうに振り向ければ十分にできることですから、ほんとうにこれは緊急課題として早急にこの対策を講じ、進めなければならないと、こう思うのです。 それで、同じことを何回も言っているようですけれども、窓口はまず総理府がなってやると、それから予算についても——予算については非常に心細い話だ。それからもう一つ、早急に、どこからでもこれは捻出することはできるわけですから、人命尊重のためにはこうしよう、何にも優先してしようということであればできるはずであります。それからまた、先ほどお話がありました危険区域ですね、現在わかっているところで、すぐしなければならない、そういうところについては立ち入り禁止を至急する。いま私の申し上げたことについては、明確に直ちに実行する、これお約束できますか。
○政府委員(小宮山重四郎君) 現在、先ほどから何度も申し上げましたように、調査中でございます。その中で、緊急必要のところから着手したいと思いますし、今後とも、人命尊重の立場からできるだけのことをさしていただきたいと考えております。
○藤原房雄君 できるだけのことなんというなまやさしいことじゃなくて、真剣にお願いしますよ。 それから、不発弾の処理につきましては、何をさておいても防衛庁としてもそれに取り組んでいただく、そういうお考えはおありですか。
○政府委員(久保卓也君) この問題は、関係各機関が責任をのがれるべきではなくて、市町村、政府機関、各省庁、それぞれの特性に応じて担当分野を明確にして、その上でなし得る限りの最大限のことをなすべきであろうと思います。そして私どもといたしましては、不発弾の処理の技術的な能力というものは持っておるわけでありますので、具体的な場所というものが明確になりますれば、関係機関と協議をしながら技術の提供をし、不発弾の処理をしたいと、現在の山中長官も積極的にこの問題については臨みたいというふうに申しておられます。
○藤原房雄君 時間もありませんので、以上の点確認さしていただきました。 次は、同じように戦時中の遺物というべきものが全国各地にあります。その一つが、北海道千歳に、昔の海軍が使っておりましたものがあるわけですけれども、防空壕、いろんなものに使っておったわけです。しかも、その中で青葉公園、公園の下を掘り抜いたものがあるわけであります。それが十勝沖地震のときに陥没いたしまして、あちこちにくぼみができている。そこに死体が投げられておったり、子供が遊んでおって非常に危険だ。都市公園の四分の一ぐらいがそういう陥没で非常に危険な状態になっておる。この公園には、珍しい植物や鳥がおったり、風致保安林として指定になったことがある、こういうところなんですが、まあかつては公園であり、一応都市公園として現在市としてこれは管理しておるわけでありますけれども、これまた穴を埋めるということはたいへんなお金のかかることで、市としましてもいろんな試算をしまして、およそ三千万くらいかかるんじゃないか。そのほか、柏台とか、あちこちに現在まだ掘られた穴がそのままになっておる。ひどいところは、学校のすぐ裏に穴がありまして、子供が学校の帰りに中へ入って遊んだり何かして、何かふたをしましてもすぐ取り払われて、非常に危険だということは前々から訴えられておったわけです。しかしこれも、どこの省で責任を持ってやるということが明確でないために、いや、あっちだこっちだということで、市として乏しい財政の中からできるだけのことはやっておったわけでありますが、 〔理事寺本広作君退席、委員長着席〕 これももう二十八年ですからね。そろそろどこがやるかということをはっきりきめていただいて、ほんとうに戦後は終わったという感じのするようにきちっとしなければいかぬと思うんですけれども、いつになっても解決のめどが立たない。このことについては、総理府にも、総務長官にも、何度か陳情したことがございますし、現状については写真入りでお渡ししておりますから、よくごらんになったと思いますけれども、木が倒れる、死体の置き場みたいに死体がそこにほうり投げられておったり、穴の中で子供たちがシンナー遊びをしたり、非行化の大きな原因になっていろんな事故が起きていることは御存じのとおりなんですね。これを早くに解決しなければならないと思うのですが、これもどこが責任を持ってやるのかという責任というものを明確にしないと、いつになっても解決しないと思うのです。最近、窓口というか、責任担当がきまったようにも聞いておるわけでありますが、この問題についてはどうなっておりますか。
○説明員(中野三男君) 建設省の都市局の街路課長でございます。こういう防空壕の災害を含めまして、都市災害につきまして私のほうで総括して所掌いたしておりますので、私から概要を申し上げたいと思います。 御承知のように、御指摘ございましたけれども、青葉公園の中の防空壕につきましては、非常に大きな陥没を起こしております。これは陥没の数量が非常に多いわけでございますけれども、今年、幸いに街路事業という費目で国庫補助事業がすぐ近所についておるわけでございますが、その道路を築造する際の残土がかなり出ますので、その残土約二万立方メートルにつきましては、九月ごろまでに青葉公園の中の陥没しておる防空壕に埋め戻すというようなことを早急に実施するというようにいたしたいと思っております。仕事としましては、都市公園の事業としてしていただくということに相なるわけでございます。残土は公共事業の残土をもって充ててもらうというようなことに考えておりますけれども、まだ若干それでも足りないものがございますので、残りの八千立方メートル程度につきましても、逐次、こういうような方法をとりまして埋め戻しを実施いたしたいというふうに考えておるわけでございます。
○藤原房雄君 処置をするということはわかりましたけれども、結局、建設省の所管として、建設省が責任を持ってやるということですか。
○説明員(中野三男君) この防空壕の問題につきましては、農林関係のものにつきましては農林省、それから都市内につきましては、建設省の都市局の私どもが窓口になるというふうにきまってございます。そこで、この公園につきまして、公園管理者というものがはっきりきまっておりますので、管理の責任者というものはきまっておるわけでございます。そこで、公園の管理の責任者であります千歳市が埋め戻すことになるわけでございますが、その際に、いま申し上げましたような公共事業の残土というものを有効に利用しまして埋め立てていただくということを、とりあえずいまのところは考えておるわけでございます。一般論といたしましては、先ほど不発弾の問題がございましたけれども、私のほうでも全国的に調査をすることにいたしておりまして、七月の半ば過ぎくらいまでに全国的な集計ができると思うのです。それがまとまりましたならば、今後の事業のやり方、そういうものにつきまして慎重に検討して対処いたしたいというふうに考えておるわけでございます。
○藤原房雄君 農地については農林省、市街化区域内のものについては建設省と言うのですけれども、これはきまったのは最近でしょう。いつきまったのですか。
○説明員(中野三男君) 私は街路課長になりまして日が浅うございますのでよく承知しておりませんけれども、三月ごろにやはり問題になりまして、その後、総理府の肝いりでそういう調整をしていただきまして、四月になりましてから、都市内は建設省、農林関係は農林省。そして不明なものにつきましては総理府で扱っていただくというような窓口をきめていただいたと思っております。
○藤原房雄君 そしてまた蘭越とか、泉沢とか、真町とか、かつての横穴式素掘りの防空壕あとですね、こういうものについても当然建設省として責任を持ってやるようになりますね、所管して。
○説明員(中野三男君) いま先生御指摘になりましたものにつきましては、都市部に属するものと思いますので、私ども全国の調査対象の中に入ると思います。
○藤原房雄君 時間もありませんので、最後でありますが、自治大臣、いまいろいろな問題はあるわけですけれども、四十分の与えられた時間ですから、端的に二、三点お伺いしたわけでありますけれども、いままで、いまのお話のように、旧軍のつくったもののあと始末も自治体がやっておる、また不発爆弾につきましてもこれは市町村がやっておる、こういうことで、いままで何度か国にお願いしながらも、各省にまたがるためにこれを一本化しなかった、こういうことで、たいへんな負担を市町村におおいかぶせて、財政的な負担がかかっておったわけでありますが、ようやくことしの四月からこれがそれぞれ窓口ができたようです。できたようですじゃなくて、できたんですね。それだけに、今度はこの問題については窓口がきまったわけでありますから、そこで責任を持って処理に当たっていただく、こういうことになるわけでありますが、市町村でこういういろんな現実、現状の中で悪戦苦闘してきた現状というものをよくひとつ認識しなければならないと思いますし、きょう私が申し上げたこれらの一つ一つは、地域住民にたいへんに不安を与える問題ばかりです。穴のことにいたしましても、また不発爆弾はことのほか、自治大臣といたしまして、予算がどうの、何がどうとかいろいろ言っておりますが、ようやく窓口ができた段階です。ほんとうにこの処理についてはこれからです。地方自治体のこの現状というものをほんとうにしっかりと把握、認識された上で、この処理について積極的にひとつ取り組んでいただき、各省とも督促し、予算についてもひとつ大幅な予算をつけて、一日も早く人命尊重のために不安を除去すると、こういうことでお働きをいただきたい。そうするのがもう当然のことだと私は思うんですが、その間につきまして自治大臣の決意のほどをお伺いしたいと思います。
○国務大臣(江崎真澄君) 先ほど来申し上げましたように、ことしから窓口がきまり、予算も一億で決して多いと思っておりませんので、年を追うてこれは責任のあるやはり対策費を予算化してまいらなければならんというふうに思っております。ただ、私どもも防衛長官をいたしておりまして、その当時、しきりにやはりこれが問題になるものですから、いろいろ議論を承ったり、また参考意見を聞いたりしたわけですが、爆弾そのものは、地下に埋没されて何らの刺激がこれにもたらされなければきわめて鈍感なもので安心なものだと、そういうことが非常にこれ、延びてきた理由ですね。たまたま、東久留米市の竹やぶの中において原因不明の大爆発が起こったと。たまたま、これは信管のあたりを竹の根が刺激をしたことに発するであろうと。何せ、これも二十数年経過してからのにわかの爆発ですから、まあそういう想像、推測が大勢ということで今日に至っておるわけでありまするが、爆弾そのものはいかに鈍感であっても、やはりその近くにうちがあったり、そこに道路があったりということになりますと、どんな不測の事態が起こらぬとも限りませんので、なお今後、関係各省庁緊密に連絡をとりまして、十分の対策が講じられるよう配慮をしてまいりたいと思います。
○藤原房雄君 それから副長官も、そこに窓口がきまってこれからということでありますけれども、非常に重大な問題でありますから、各省と連絡をとるのはもちろんでありますけれども、積極的に、ただいま自治大臣お話しあったように、鈍感という言い方がいいのかどうかわかりませんが、地震一つあっても、どんな刺激がこれから起きないとはわかりません。それだけに緊急に——起きてからではおそいのでありますから、あることはわかっておるんですから、わかったことについては積極的にやるという、こういう姿勢でひとつ取り組んでいただきたい、取り組むのが当然である。こう思うのですけれども、決意のほどをひとつお聞かせいただきたいと思います。
○政府委員(小宮山重四郎君) いま先生のおっしゃいましたように、確かに人命にかかわる問題でございます。ことしの予算が一億でございます。たいへん少ないことも私自身感じておりますし、ほかに防空壕の問題あるいは掩体壕の問題等、いろいろな戦後の処理の問題、未処理の問題が相当ございます。各省というようなことではなくて、いま建設省から話しましたように、防空壕については、都市部については建設省、農村部については農林省というようなことで、すべてのものを積極的に処理していきたいと考えております。
○藤原房雄君 時間もありませんのでこれで終わりますが、予算がないとはこれは絶対に言わせません、こんな重大な問題ですから。GNP世界第二位ですから、今日のこの経済発展の日本の現実を踏んまえて、積極的に各関係のところでがんばっていただきたい、処理に当たっていただきたい、解決に当たっていただきたい、こう申し上げまして私の質問を終わります。
○河田賢治君 きょうは大臣の所信に対しての質問ということでしたが、だいぶ今度の国会ではおそくなりましたし、したがいまして、また他の同僚委員からも質問がありましたので、私は、昨年この委員会で可決され、また、本会議でも可決された警備業法並びにモーテル、この問題について、どんなに地方自治体が対応しているとか、またこの問題について、警備業務などについてどのような問題が起こってきておるのか、あったかというような問題について、ひとつ概況をまず警備業法について御報告を願いたいと思います。これは事務当局からでもけっこうです。
○国務大臣(江崎真澄君) 詳しい話は、やはり事務当局から申し上げるほうが時間の節約にもなりますし、正確な御答弁ということで、特に事務的には係の者が来ておりますので、政府委員からお答えすることにしたいと思います。 警備業者及びこれに雇用される警備員の数は毎年増加しております。警備業法施行前の昨年九月末現在では、五百四十八社、三万八千五百人、こう言われておりまして、それが本年の一月末現在では、九百五社、四万三千五百人というふうになっております。警備業法施行後六カ月余りの警備業の運営の実態を見てみまするというと、おおむね、法律で期待いたしましたところの適正な業務運営というものが行なわれておるというふうに私ども報告を聞いておる次第であります。詳しい点につきましては政府委員からお答えを申し上げます。
○政府委員(綾田文義君) ただいま大臣から御説明ございました適正な業務運営ということでございますが、まず第一点は、警備業者につとめております警備員による犯罪でございますが、これは昨年じゅうの件数を申し上げますと、昨年じゅうは二百五十三件、全国でございました。これはちょっとダブリますが、昨年の警備業法が施行になりました十一月から本年の四月までには、四十三件というふうに非常に激減いたしております。人員も百六十六名から三十三名というふうに聞いております。それから、その警備員が警備業についておった勤務中の件数でございますが、これも昨年じゅうに百五十八件ございましたが、警備業法施行後本年の四月までに十九件というふうに、大ざっぱに申し上げまして約四分の一に減少いたしております。 それから、第八条に規定のございます、いわゆる労働争議への干渉事案でございますが、これも法施行後から現在まで、法施行前までには四十五年以降二十一件発生しておりましたけれども、施行後はそういうものは皆無となっております。 なお、この警備業法の制定の趣旨の一つでございました、警察官とまぎらわしい服装の着用という問題でございますが、これも業法の施行によりまして、そういう警備員の服装に基因しております警備員による不祥事案というものもほとんどなくなったというふうな状況でございます。 なおしかし、この法律が施行されまして、いわゆるこれは届け出義務がございますが、届け出をしないで警備業をやっておった、あるいは十八歳未満の少年を雇用して警備業に従事させたというふうな、法律違反の案件が十数件発生しておりまして、こういう事案については、すでにきびしく行政処分を行なったのもございますが、今後ともこの種の事案に対しましては、必要な、所要の取り締まりときびしい行政処分によって、法律の運営がさらに今後適正にされるように努力をいたしたいというふうに考えております。
○河田賢治君 まあこの法の施行は秋だったと思うんですが、あれによりますと三万八千五百人ですか、現在一月で四万三千とずいぶんな人を使っているわけですね。これをしかし警察のほうでは、一応犯罪をかつて犯したかどうか、それから現に犯しても、三年以上たったか、罰金とか軽い刑ですね、そういうことをずうっと一々調べんならぬですね。これはお調べになっているんですか。
○政府委員(綾田文義君) 警察のほうでは、これは御承知のように、届け出の際は警備員については届け出の内容になっておりません。警備業を実施する業者だけでございますので、これは実際に採用する警備業者が、いろいろ面接その他によって、あるいは採用のときの誓約書その他によって担保をするということでございます。警察といたしましては、この法律によって立ち入り権が認められておりまして、そういう場合に、警察で事件を取り扱った犯罪者あるいはそういう者が出た場合には、そのつど改善の指示をするというふうなたてまえになっております。
○河田賢治君 ちょっとそれはおかしいように思うんですがね。警備業者の欠格事項ということには、なるほど「禁錮以上の刑に処せられ、」とか、あるいは「この法律の規定に違反して罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して三年を経過しかい者」と、こういうふうに業者の欠格事項というものがあるわけです。しかしながら、第七条になりますと、「警備員の制限」で、十八歳未満と、「第三条第一号に該当する者は、警備員となってはならない。」と、こうあるわけですね。そうすると、やはりこの警備員も業務に携わるんですから、これはやはりこのことが調べられなければならぬと思うんですが、業者だけでなく。
○説明員(奥秋為公君) 先生が御疑問に思われるのはごもっともなんでありますけれども、一応この法律を制定する際に、ガードマンの前科照会等につきましては、一応警察のほうでもってそういう調査はやって本人に欠格性があるかどうか審査するということはいたしません。これはあくまでもこの警備業というのはいわゆる私的業であります。それで、責任者、警備業者につきましては一応私のほうでもって厳格な前科調査等はいたしますけれども、そこの雇用人になる人につきましては、警備業者がそれぞれ必要な手続を経てよく調べて、それでなおかつ、私のほうは総理府令で、誓約書をとりなさいという義務を一応課しておるわけですが、そういうことで、ガードマン等につきましては警察が前科調査をやるというたてまえにはしておりませんので、その点御理解いただきたいと、こう思います。
○河田賢治君 ちょっとその辺が、条文どおり読みますと、第三条は欠格事項を書いて、それから第七条は、十八歳未満と、それから「第三条第一号に該当する者」としてありますれば、これはやはり業務に携わることはできないということになるわけでしょう。 それから、これはやはり警察官が立ち入るということもありますけど、何か問題がなければ立ち入らぬですわな。ほんとうにその者があれやっているかどうかということは、その名簿で実際に身元も調査し、前科があるかないか、これを調べなければ、ほんとうの意味の業務者になれぬはずなんですね、これだと。この第七条というのはどういうふうにお考えですか、これは。
○説明員(奥秋為公君) その点がちょっと誤解があるようですが、実は、たとえばこれは例なんですけれども、ある警備会社のガードマンが異常に粗暴性がある、それでよく傷害事案等を起こす、そういうことになってきますと、傷害事案に至れば、その点で直ちに欠格に該当してきますけれども、そういうおそれがあるような者は警察の視察の対象の中に入ってきます。その場合に、どうもこの人間は過去において前科があるんではないだろうかということを警察がその調査をするということにつきましては、これは当然やらなければいかぬと思います。ただ、業者のほうからの要請に基づいて、警察がその要請を受けてそれで調査するということはいたしておりません。そういうことを申し上げたわけです。
○河田賢治君 そういうときには、なんですな、やっぱりそういう内容の法律にならぬと、これは原則的にちゃんと書いているんですからな。業者も警備員も同等に扱われているわけでしょう、採用してはならぬということ。それから立ち入りだって、この報告が必ず来るということにはなつていないわけですね。最初のときは設立のときに報告すると。人員を変えたりしたらこれは報告ということはないんですね、あんまり。きちんと定期的に出すとか。これは私たち業法をつくったときの問題だと思いますけれども、そういう不備があるんですが、それで、御承知のように警備業者の中には、この間——いまおっしゃられましたような十八歳未満の者を使っていたと。これは年なんかみんなうそついてあれしているわけですな、履歴書を書かしているわけですね。この間、大阪のほうの業者で何かあったという私は新聞見て、実はきょう持ってこようと思ったんですけれども、あまり質問をやろうと思わなかったものだから。そういう事件があったですね、たくさん相当の人間を使って十八歳未満だと。業者の中にはやっぱりこれは非常に営利的な人間もいるわけで、社会の公正を守って警備をするということより、やっぱり金もうけを一つやっているんですから、その際にはいろんな理屈をつけて、年齢が足らなくても、十八歳になったとかいうふうにして、そうしてガードマンにしているわけですからな。この辺のやはりきちんとした取り締まりができるように、やはりもっと法を充実させるとか——まあ政令なんかでどこまでいくか知りませんけどね、その辺をやりませんと、あまりそれがおろそかになりますと、これは届け出制にはなっておりますけれども、しかし、この警備業というものを認めたということになるんですからな。これは政府の認可と同じなんですよ。下から見れば、これはもう政府が認可したんだということになれば、これはやっぱりそういう不届きな業者をはびこらしておくというのはよくないことなんですからな。そういう問題があります。 それから、最近労働争議に——これができるときはだいぶ争議がありましてね、介入していたわけですね。これができてからはあまりないということで、私たちも、これ、あまり追及はしておりませんけれども、とにかく、中には半ば暴力団に等しいような、あるいは右翼的な傾向を持った者、こういう者がかなりこういう業を営んでいるものもあるわけですね。だから、よほどこの辺の取り締まり、それから警備員に対する問題は、政府は相当きびしく各府県の公安委員会、こういうようなのがやるようにしてもらわぬとね。それから、犯罪を犯して違反した場合には営業の廃止を、あるいは何ですか、これに停止を命ずることができるというようなことがあるわけですね。こういうことを公安委員会がどんどんやるようなことを最初にやりませんとね。最初からあまり甘ったるいものができますと、ますますこれははびこってくるんですよ。世間の問題は、御承知のように、右翼もはびこっておりますし、日教組の問題でも警察があってなきがごときでしょう。そうなんですね、右翼が出てくるからこの町で集会が開けぬとか。これは全く警察の権威がないということになるんですよ。だからそういう点で、私は警備業法だけに限って申しますけれども、やはりこの点は出発点なんですから、よほど地方の公安委員会あるいはあなたのほうの指導、こういうものをうんと強めて、やはり公正な運用をやっていくということを私は望むわけなんですよ。
○説明員(奥秋為公君) いま先生が最後に指摘された、警察が十分な処分を大いにやれと、こういう御指摘なんですが、それはまさにそのとおりだと思います。それで、先般兵庫県で、園田競馬なんですが、そこで年少者を一応雇った形態がありました。なおかつ、この人は兵庫県で、営業届けを出さないで無届けで営業をやっておったということで、結局、百八十日の行政処分をいたしました。要するに営業停止です。それから、先ほど部長からお話がありましたけれども、いまの年少者を使った問題で、大阪に存在する六社につきましても、いま実情等をよく調べておりますので、実態がわかれば、それに応じたきびしい処分で臨みたい、こう思います。
○河田賢治君 一応、警備業法についてはその程度にとどめますが、モーテルですね、これも昨年できたわけなんですが、所によると、ある県では——たしか奈良でしたかな、モーテルなんかは全県的にこれを禁止したとか、認めないとかいうようなところがあるようですね。だから、都道府県で大体条例をつくったかどうか。自治省が出しましてもね、法律ができても、ずいぶん条例つくらぬところもありますからな。それから全体としまして、そういうような地域指定なんかを非常に狭くやっているか、あるいは全部つくらないか、そういう分類ができていましたら、ひとつそれを御報告願いたいと思います。
○政府委員(綾田文義君) 条例は、沖繩県を除きまして全国都道府県で、昨年の、一番早いのは十月でございますが、十月からことしの四月ごろまでに大体全部制定をいたしております。沖繩県も今度の議会で制定をするようでございます。 それから地域指定の問題でございますが、これはいろいろ種類がございまして、都市部の一部を容認するという、あるいは山間の一部を容認するという、あるいは全県というふうな、大体三つの形態があるようでございますけれども、これはその都道府県の実情もありまして、実際に地元の意向なりあるいは県民全体の意向をくんでその都道府県ごとにきめたものでございますので、これはその実情、特にこのモーテル営業の場合には、その府県によって実情が相当異なっておりますので、そういう結果になったというふうに考えております。
○河田賢治君 かなり過当競争にモーテルなんかも場所によってはなったわけですね。千葉あたりへ私たちが昨年行きましたときにも、また当時の新聞を見ましても、非常に過当競争が激しくなると、片っ方では非常にデラックスなものをどんどんつくって、そうしてお客を盛んに誘致する。しかし、つぶれるような中小のモーテルなんかは結局もう営業が不振になる。こうなりますと、やはりいろいろな売春婦をどんどん入れてみたり、そういう暴力団なんかを使ってみたり、そういう問題がずっと起こるわけですね。ですから、これが実施に移りましても、やはり場所によりますとそういう問題が起こるし、それから最近は、ホテルとモーテルと区別をして、いま改築なんかやっているところがずいぶんありますけれども、つまり一方においては、何といいますか、そういう業界の整理が行なわれますと、非常にいわゆる悪徳のほうへ走るものが多いわけですね、特にこういう商売ですから。だから、こういう問題について、傾向としまして、やはり業界の中が非常に——いわゆる片っ方では、何といいますか、どんどんぜいたくなものをつくる、片っ方はおそまつなもので業界から没落するという場合には、やはり相当こういうものの動きを注意してもらって、これはやはりわれわれの社会生活にはモーテルというものは今日までも大きな影響を与えましたし、いまでも与えているわけですね。こういう点で、おたくのほうは、そういう問題について単に業界全般平均で見るのじゃなくて、そういう問題が起こると、そういう場合にはどういうところへ注意するかとか——これはガードマンもそうだと思うのですね。ガードマンの会社でも、最近はどんどん、電子機器ですか、いろいろな機械化をやる。十人前ぐらいの仕事を機械を入れるとやりますですね。そうすると、大企業しかこれはだんだん残らぬ。何億という金がかかりますからね、ずっと。そうすると、やはり中小のガードマン会社なんかはだんだん追いやられるわけですね。追いやられていくと、やはり自分の営業を守るためにいろいろな悪事も働いてくるわけですね、特にああいう仕事になりますと。だから、そういう点で、やはり業界が非常にそういうふうに上下が開いてくるような場合には、よほど、あなた方のほうでこれは追跡をして、できるだけ問題が未然に防げるように、また、いま日本の社会がだんだん、何といいますか、一方では経済成長がある、一方ではそういう、それに伴って社会が紊乱するというような問題があるので、そういう点をどのようにお考えになっているか、ひとつ聞いておきたいと思うのです。
○政府委員(綾田文義君) それは先生のおっしゃるとおりでございまして、モーテルの改造も、結局、売春あるいは犯罪がひそむということが一つの大きなねらいであったわけでございます。したがいまして、そういう企業の競争、過当競争によって当然そういう問題が出てまいりますので、警察といたしましても、動向は絶えず注意をして、特に暴力団関係その他にも目を配って、どこまでも犯罪を未然に防止する、そういうふうな点で今後とも極力努力をしていきたいというふうに考えております。
○河田賢治君 終わります。 —————————————
○委員長(久次米健太郎君) 昭和四十八年度地方財政計画に関する件及び地方交付税法の一部を改正する法律案を一括議題とし、まず、昭和四十八年度地方財政計画に関する件について説明を聴取いたします。江崎自治大臣。
○国務大臣(江崎真澄君) 昭和四十八年度の地方財政計画の概要について御説明申し上げます。 昭和四十八年度の地方財政につきましては、現下の社会経済情勢の推移と地方財政の現状にかんがみ、国と同一の基調により、財源の重点的配分と経費支出の効率化に徹し、適切な行財政運営を行なうことを基本とし、地方財源の確保に配慮を加えつつ、長期的視野のもとに積極的に住民福祉の充実向上をはかるものとしております。 このため、昭和四十八年度におきましては、住民負担の軽減合理化を推進するとともに、計画的に社会福祉の充実、社会資本の整備等、地方行政水準の着実な向上をはかり、あわせて地方公営企業の経営の健全化を積極的に促進することを目途として所要の措置を講ずることといたしております。 次に、昭和四十八年度の地方財政計画の策定方針及びその特徴について申し上げます。 第一は、住民負担の現状にかんがみ、個人の住民税及び事業税、電気ガス税などについてその軽減合理化をはかることであり、減税額は初年度千七百十七億円となる見込みであります。 なお、地方税につきましては、このほか、土地に対する固定資産税の課税の適正化をはかるとともに、特別土地保有税を創設することとしております。 第二は、地方交付税の確保をはかることであります。 このため、地方税及び地方交付税の伸長の状況等を考慮しつつ、昭和四十七年度において講じられた地方交付税の特例措置がなくなることによる影響を緩和するため、交付税特別会計において、資金運用部資金から九百五十億円を借り入れることとするとともに、引き続き臨時沖繩特別交付金三百八十八億円を国の一般会計から交付税特別会計に繰り入れることといたしております。 第三は、福祉優先の基調に立脚し、社会福祉施策等を充実するとともに、住みよい生活環境を整備することであります。このため、国庫補助負担金、地方交付税及び地方債を通じて所要の財源措置を講ずることといたしております。 まず、老人福祉、児童福祉等の社会福祉の充実、教育の振興をはかるとともに、地域住民の生活環境の改善と安全の確保の観点から、公害対策、交通安全対策、消防救急対策を推進することといたしております。 次に、児童生徒急増市町村における義務教育施設に対する国庫負担率の引上げ等により、人口急増地域における公共施設の整備を推進するとともに、過疎及び辺地対策事業債の増額、集落の移転整備等の過疎地域対策を促進し、あわせて広域市町村圏の振興をはかることといたしております。 第四に、各種の長期計画の改定に即応しながら、地域の特性に応じて、地方道、上下水道、廃棄物処理施設、厚生福祉施設等の社会資本の計画的な整備を推進するとともに、公共用地の先行取得の拡充等公有地の拡大を促進することとしております。 第五に、地方公営企業の健全化を積極的に推進し、経営基盤の安定をはかるため、特に公営交通事業の経営悪化に対処し、地下鉄事業に対する助成措置を拡充するとともに、路面交通事業について新たな再建制度を発足させる等の措置を講ずるほか、地方公営企業に対する地方債の拡充、公営企業金融公庫の業務の拡大をはかることとしております。 第六に、地方財政の健全化を促進するとともに、財政秩序の確立をはかる見地から、国庫補助負担事業にかかる地方団体の超過負担及び住民の税外負担の解消、定員管理の合理化、既定経費の節減について所要の措置を講ずることといたしております。 なお、そのほか、年度途中における事情の変化に対処するため、あらかじめ財源を留保することとしております。 以上の方針のもとに昭和四十八年度の地方財政計画を策定いたしました結果、歳入歳出の規模は十四兆五千五百十億円となり、前年度に対し二兆八千十二億円、二三・八%の増加となっております。 以上が昭和四十八年度地方財政計画の概要であります。
○委員長(久次米健太郎君) 次に、地方交付税法の一部を改正する法律案について趣旨説明を聴取いたします。江崎自治大臣。
○国務大臣(江崎真澄君) ただいま議題にしていただきました地方交付税法の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨について御説明申し上げます。 昭和四十八年度分の地方交付税につきましては、地方団体の公共施設の計画的な整備及び社会福祉水準の向上に要する財源の充実をはかるため、普通交付税の額の算定に用いる単位費用を改定するとともに、地方財政の現況にかんがみ、地方交付税の総額について特例を設ける等の必要があります。 以上が、この法律案を提出いたしました理由であります。 次に、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。 まず、昭和四十八年度の普通交付税の算定方法につきましては、市町村道、公園、下水道、清掃施設等、住民の生活に直結する各種の公共施設の計画的な整備を進めるとともに、老人医療費の公費負担制度及び児童手当制度の充実、その他社会福祉水準の向上に要する経費を増額し、また、過密対策、公害対策、交通安全対策及び消防救急対策に要する経費の充実をはかることとするほか、消防費において新たに人口密度補正を適用する等、過疎地域に対する基準財政需要額の算入を強化することといたしております。 次に、昭和四十八年度分の地方交付税の総額につきましては、現行の法定額に交付税及び譲与税配付金特別会計における借り入れ金九百五十億円を加算する特例規定を設けております。この措置は、今年度の地方税及び国の一般会計における地方交付税については、昭和四十七年度に比し順調な伸びが見込まれるのでありまするが、昭和四十七年度に講じられました二千六百五十億円にのぼる特例措置がなくなることによる影響を緩和する必要から、交付税特別会計において九百五十億円を借り入れることといたしたものであります。この借り入れ金による加算額は、全額普通交付税として交付することとしております。なお、この借り入れ金につきましては、昭和四十七年度中に生じます国税三税の自然増収に伴う地方交付税の精算見込み額を引き当てに借り入れるものでありまして、昭和四十九年度におきまして全額償還することとしております。 以上が、地方交付税法の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。 何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決くださいまするようお願い申し上げます。
○委員長(久次米健太郎君) 次に、補足説明を聴取いたします。鎌田財政局長。
○政府委員(鎌田要人君) お手元に、昭和四十八年度地方財政計画についての補足説明要旨をお配りしてございます。要点をかいつまんで御説明申し上げたいと思います。 昭和四十八年度地方財政計画の概要につきましては、ただいま自治大臣から御説明いたしましたとおりでございますが、なお、若干の点につきまして補足いたします。 まず、規模でございますが、今年度の地方財政計画は十四兆五千五百十億円、前年度に比較いたしまして二兆八千十二億円、増加率は二三・八%でございまして、昭和三十六年度の二四・四%以来の高い伸びを示しております。 次に、歳入について御説明申し上げます。 まず、地方税の収入見込み額でございますが、道府県税が二兆九千七百六十億円、市町村税が二兆五千七百十一億円、合わせて五兆五千四百七十一億円でございまして、昨年に比べ、一兆一千八百三億円、二七%の伸びでございます。増加の内訳は、道府県税が六千八百十一億円、二九・七%、市町村税四千九百九十二億円、二四・一%でございます。 なお、減税の関係は、先ほどの大臣の説明要旨にございましたように、合計千七百十七億円の減税でございますが、一方、固定資産税の課税の適正化等によりまして、四百八十五億円の増収を見込みまして、差し引き千二百三十二億円の減収でございます。 次に、地方交付税でございますが、地方交付税は総額二兆九千七十四億円、前年度に比し、四千百三十五億円、二八・六%の増加でございます。その内訳は、国税三税の三二%、二兆七千二百二十二億円に、四十五年度までの、いわゆる交付税の減額繰り延べになっておりまする分の返還分、これを特別措置分とそこで書いてあるわけでございますが、三百億円、それから四十六年度の精算分が二百八十九億円、これを加算いたしまして二兆七千八百十一億円と相なります。この額に、臨時沖繩特別交付金三百八十八億円、特別会計の段階におきまする借り入れ金九百五十億円を加算いたしました。四十六年度及び四十七年度交付税会計で資金運用部から借り入れましたものの返還金七十五億円を差し引きいたしまして、その結果、総額二兆九千七十四億円と相なっております。 次に、国庫支出金でございますが、総額三兆九千六百四十五億円で、前年度に比し、九千百六十五億円、三〇・一%と大幅な伸びを示しております。これは、国の予算の編成の重点が、国民福祉の充実、社会資本の整備の促進ということに置かれておりまするので、老人医療の公費負担の拡充、生活扶助基準の引き上げ等による社会福祉関係経費の増、治山治水、道路等の公共事業関係の増などがおもなものでございます。 次に、地方債でございますが、一般会計分の地方債発行予定額は一兆七百四十億円でございまして、前年度に比べ、千三百六十一億円、一四・五%の増加でございます。 地方債計画全体の規模は二兆二千五百三十億円で、前年度に比し、五千二百五十二億円、三〇・四%の増となっております。 その計画の重点といたしましては、公害対策、都市対策、過疎対策、公営企業健全化対策等に重点を置くことといたしております。 地方債の資金構成といたしましては、政府資金が一兆二千六百億円、前年度に比し、三千億円、三一・三%の伸びになっております。 その次に、使用料及び手数料等でございますが、これは最近における実績の増加率等を勘案して計上いたしております。 その結果、歳入構成におきましては、国庫支出金が前年度二五・九%でございましたが、今年度は一・四%増の二七・三%、地方税が前年度三七・二%に対し〇・九%増の三八・一%とそれぞれ増加し、反面、地方交付税におきまして一・二%、地方債におきまして〇・六%とウエートが低下いたしております。 次に、歳出について御説明申し上げます。 給与関係経費につきましては、総額四兆六百七十九億円で、対前年度比一五・五%の伸びでございます。これに関連いたしまして、四十八年度におきます職員数の増加は、義務教育関係職員で八千二十七人、高等学校等の公立学校教員で二千九百四十九人、警察官四千五百人、消防職員千八百九十九人、一般の職員におきまして、公害対策関係、土地対策関係、老人福祉、児童福祉あるいは清掃施設の職員を中心に三千八百六人、合計二万一千百八十一人の増員をはかりますと同時に、国家公務員の定員削減の方針に準じ、約一万人の定員合理化を行なうこととしております。 なお、義務教育諸学校教員の処遇改善につきましては、国庫負担金の算定の基礎に準拠して総額二百八十億円を計上いたしております。 次に、一般行政経費につきましては、総額三兆一千二百二十一億円、対前年度六千八十六億円、二四・二%の増加となっておりますが、このうち国庫補助負担金等を伴うものが一兆五千八百五十七億円で、対前年度三千五百十五億円、二八・五%の増加となっており、この中には、寝たきり老人対策等の老人福祉費、児童手当の年次進行等の児童福祉費などが含まれております。 国庫補助負担金を伴わないもの、いわゆる単独計上のものは一兆五千三百六十四億円で、対前年度比二千五百七十一億円、二〇・一%の増加となっております。 なお、公害対策関係経費として百九十億円、私学の経常費助成に要する経費として二百九十一億円、給与改定、災害等に対する財源留保として千百億円等を計上いたしております。 また、旅費、物件費について、経費の効率的な使用をはかる見地から、百七十九億円の節約を見込んでおります。 公債費につきましては、総額六千九十一億円で、対前年度比千四百四十四億円、三一・一%の増加となっておりますが、歳出総額に占める構成比は、前年度の四%に対しまして四・二%と、わずかに高まっております。 次に、維持補修費につきましては、各種施設の増加及び補修単価の上昇等の事情を考慮いたしまして、対前年度比三百四十一億円の増加を見込み、二千三百六十八億円を計上しております。また、この中には、三十三億円の節約を見込んでおります。 投資的経費につきましては、総額五兆九千六百三十六億円でございまして、前年度対比一兆三千六百十五億円、二九・六%の増加となっております。 公共事業費のうち三割弱は道路整備でありますが、その増加率が二七%、そのほか、住宅対策三六・二%、下水道、公園等の生活環境施設整備七三・九%、文教施設三七・九%、厚生労働施設四七・七%の増加をはかる等、いわゆる生活関連公共投資におきまして著しい増加をはかっております。 一般事業費及び特別事業費のいわゆる地方単独事業費は、総額二兆四千七百五十億円で、前年度対比四千七百二十三億円、二三・六%の増加でございます。この中で、道路が二〇・四%の増、治山治水が一八・二%の増、港湾が一五・二%の増、清掃が三九・九%の増、都市公園五三・三%の増、人口急増対策二三・七%の増、過疎対策二二・三%の増、交通安全対策二〇・三%の増、広域市町村圏振興三四・三%の増等、住民生活に関連の深い単独事業の増大を見込んでおります。 次に、公営企業繰り出し金につきましては、地下鉄、上水道、病院等、国民生活に不可欠なサービスを供給している事業の増加及び路面交通事業の新再建に伴い、前年度対比六百七十八億円、三五・一%の大幅な伸びを見込み、総額二千六百九億円を計上いたしております。 なお、このほかに、昭和四十七年度に実施いたしました関係各省庁との実態調査の結果に基づき、公立文教施設等につきまして、国費ベースで二百八十三億円の超過負担の解消をはかることといたしております。 以上をもちまして、地方財政計画の補足説明を終わらせていただきます。 引き続きまして、地方交付税法の一部改正法律案についての補足説明を申し上げます。 まず、地方交付税法第十二条第一項の改正でございます。これは、昭和四十七年度限りの特例措置でありますところの昭和四十七年度分の地方交付税の特例等に関する法律第一条第三項において、市町村の基準財政需要額を算定する場合に用いる経費の種類として、新たに公園費の項目を設けることとしたのでありますが、これを昭和四十八年度以降恒久化するための改正であります。 次に、第十三条第五項の改正であります。これは、消防費に密度補正を新たに適用することとし、人口密度の低い過疎市町村において消防費が割り高になっております実情にかんがみ、これに適切に対処するため、需要額の割り増し算入措置を講じようとする改正、及び、さきに御説明いたしました公園費について適用する補正の種類を定めるための関係規定の改正でございます。 次に、地方交付税法附則関係の改正でありますが、附則第十三項は、昭和四十八年度に限り、同年度分の地方交付税の総額を、現行の法定額に交付税及び譲与税配付金特別会計における借り入れ金九百五十億円を加算した額とすること、附則第十四項は、この加算額九百五十億円は、全額普通交付税として交付するものであること、及び附則第十五項は、昭和四十九年度においてこの九百五十億円の借り入れ金は全額返済するものであることを内容とする改正規定であり、その他の附則の改正規定は、これらの改正に伴う関係規定の整理でございます。 次に、別表に定める単位費用を改正し、普通交付税の額の算定に用いる基準財政需要額を増額することといたしております。 なお、改正法附則の規定でございますが、附則第一項は、この改正法は、公布の日から施行し、昭和四十八年度分の地方交付税から適用する旨の規定でございます。 附則第二項は、交付税及び譲与税特別会計法の一部改正でございますが、この改正は、期間の経過に伴い不用となった附則第三項及び第四項並びに附則第十項から第十二項までの規定を削除し、新たに附則第四項に、昭和四十八年度において地方交付税の総額に加算される九百五十億円の借り入れに関する規定を設け、また、この借り入れ金の利子は、一般会計において負担することとするほか、これらの改正に伴う関係規定の整理を行なうこととしております。 附則第三項は、昭和四十七年度分の地方交付税の特例等に関する法律の一部改正でございますが、これは、交付税法附則の改正に伴い、規定の移しかえを行なっているものでございます。 以上でございます。
○委員長(久次米健太郎君) 両案件に対する質疑は後日に譲ります。 本日はこれにて散会いたします。 午後五時一分散会 —————・—————