大蔵委員会 第22号
- 発言数
- 52 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1973/06/19
会議録
○委員長(藤田正明君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について報告いたします。 去る六月十五日、鹿島俊雄君、中村登美君及び二木謙吾君が委員を辞任され、その補欠として徳永正利君、西田信一君及び青木一男君が選任をされました。 —————————————
○委員長(藤田正明君) 次に、中小企業金融制度の整備改善のための相互銀行法、信用金庫法等の一部を改正する法律案を議題といたします。 本日は、本案審査のため、参考人として社団法人全国相互銀行協会会長尾川武夫君、社団法人全国信用金庫協会会長小原鐵五郎君、両君の御出席を願っております。 この際、参考人の方に一言ごあいさつを申し上げます。 先般来、本案審査のため当委員会への御出席をお願いいたしておりましたが、本院の都合により開会日取りの変更を余儀なくされ、多大の御迷惑をおかけしましたにもかかわらず、多忙な日程の中を快く御出席くださいまして、委員会を代表して厚く御礼を申し上げます。ありがとうございます。 本日は、皆さまから忌憚のない御意見を拝聴し、今後、本案の審査の参考といたしたいと存じております。 これより参考人の方々に御意見をお述べ願うのでございますが、議事の進行上、まず、お一人十分程度でそれぞれ御意見をお述べいただいた後、委員の質問にお答えいただくことといたしますので、よろしくお願いを申し上げます。 それでは、まず、尾川参考人にお願いをいたします。
○参考人(尾川武夫君) ただいま御紹介をいただきました全国相互銀行協会会長の尾川でございます。 本日は、相互銀行法の一部改正案の御審議にあたって、参考人としてお招きをいただきまして、意見を申し述べさしていただく機会を得まして、まことにありがとうございます。相互銀行法の一部改正について、相互銀行の立場から、率直に意見を申し述べてみたいと存じます。 話の順序といたしまして、冒頭に、相互銀行の現況について御報告を申し上げます。 相互銀行は、昨年、沖繩の本土復帰とともに、私ども業界に仲間入りをいたしました沖繩相互銀行を加えて、現在、全国に七十二行ございまして、その店舗の総数は、本年五月末で三千六十七店舗となっております。また、保有いたしております資金量は、同じく五月末で、十兆百二十億円、また、融資量は九兆五千六百八十六億円で、今日、金融界に占める預金のシニアは約八%となっております。また、わが国中小企業金融の分野に占めるシェアについてみますと、全体の二割近い部分を占めており、逐次確固たる地位を築いておると申し上げても差しつかえないものだと存じます。 ところで、相互銀行は、御高承のとおり、昭和二十六年に新しい制度による中小企業金融機関として発足してからすでに二十年余を経過いたしました。この間二度の法律改正によって、そのつど、近代的金融機関としての機構を拡充し、わが国経済の高度成長を背景として、着々とその地歩を固めてまいりました。 第一回目の法律改正は、昭和二十八年八月に行なわれ、このときに内国為替業務の取り扱いが認められました。また、昭和四十三年六月に行なわれました二度目の法律改正により、相互銀行は中小企業金融を専門とする金融機関であることが法律上明文化されておる次第でございます。 しかしながら、最近のわが国経済情勢の推移を見ますと、この数年における国際化の著しい進展、労働力不足に対処する中小企業の資本装備率の上昇、さらには、金融サービスに対する社会的要請の多様化などから、中小企業専門金融機関である相互銀行といたしましても、この際制度を改正して、さらに一そう機能の拡充をはかることがぜひ必要となってまいりました。 その具体的内容としては、一つには、同一人に対する融資限度を拡大していただくこと、二つには、相互銀行に対し、外国為替業務の取り扱いをお認めいただくことの二点でございます。 まず、一番目の問題につきましては、相互銀行は現在のところ、相互銀行法第十条によって同一人に対する融資限度を自己資本の一〇%以内ということに規制されております。しかしながら、日本経済の国際化、大型化の進展につれ、取引対象である中小企業の成長発展もまた著しいものがあり、資本装備率の上昇、あるいは運転資金需要ロットが大きくなるなど、その資金需要額が逐年増加しているのが実態でございます。加えて、これら企業の資金調達状況を見ますと、自己資本の割合が低く、また、資本市場からの資金調達も依然困難であり、勢い中小企業金融専門機関等からの借り入れに依存せざるを得ないのが実情でございます。 このような情勢に対処するためにも、相互銀行の融資機能の拡大をはかり、中小企業金融の一そうの円滑化をはかる意味合いから、自己資本に対する比率限度を拡大していただくことが、この際、ぜひ早急に望まれるところでございます。 また、二番目の問題につきましては、現在相互銀行が取り扱い得る為替業務は法制上から内国為替に限られております。しかしながら、最近、経済の国際化進展に伴い、相互銀行の主要取引対象である中小企業においても、外国為替取引の取り扱いの需要が逐年ふえてきているのが現状であります。このような実情から、相互銀行の取引先である中小企業の便宜を考え、ぜひとも実態に即した制度の改正が必要とされるところでございます。 以上簡単に、私どもの考え方を披瀝いたしましたが、私どもとしては、今次の改正法案が皆さまの御審議を経て、一日も早く成立することを心から望んでおる次第でございますので、何ぶんよろしくお願い申し上げます。 次に、最近の金融に関する問題について、相互銀行の立場から、若干意見を申し述べさせていただきます。 御高承のとおり、わが国の経済は昨年に入り、昭和四十五年秋以降続きました長期不況を脱して景気は上昇に向かったのでありますが、景気拡大の速度が急となり物価高騰の現象を招来したため、金融政策は本年に入って引き締め基調に転じております。すなわち、日本銀行は本年一月以降、三次にわたる預金準備率の引き上げ、特定企業の手形買い取り規制、窓口に規制の強化、さらには、公定歩合の引き上げなど一連の措置を相次いで講じられ、総需要の抑制をはかるに至っております。この結果、相互銀行も本年の四月から六月期より初めて貸し出し純増額に対して日本銀行の窓口規制を受けることとなりましたが、さらに最近の情勢からすれば、次の七−九月期には四−六月期よりもきびしい指導を受けることが必須であるというように私どもは考えております。もちろん最近の経済情勢から見まして、規制の趣旨は十分私どもは了解しておりますし、また、相互銀行としても規制ワクの範囲内で、極力中小企業金融ないしは消費者金融の疎通に努力を払う所存でおります。 しかし、現下の不安定な国際通貨情勢、あるいは、金融引き締め政策の浸透に伴う中小企業へのしわ寄せなどを思いますときに、当面、中小企業の経営環境はまことにきびしいものがあると判断されます。 金融の量的調整の必要性は私どもは十分認めておるのでございますが、中小企業金融専門機関の立場からいたしますと、中小企業金融に対する窓口規制については、何らかの弾力的な運営が必要ではなかろうかと考えております。 以上をもって、私の意見を終わらせていただきたいと存じます。御清聴まことにありがとうございます。
○委員長(藤田正明君) ありがとうございました。 次に、小原参考人にお願いをいたします。
○参考人(小原鐵五郎君) ただいま御紹介をいただきました全国信用金庫協会と全国信用金庫連合会の会長を兼務いたしておりまする城南信用金庫理事長の小原でございます。平素、私たち信用金庫は、諸先生方にいろいろお世話に相なっておりますることをこの機会を拝借いたしまして厚く御礼を申し上げます。 本日は、本委員会で御審議中の中小企業金融制度の整備改善のための相互銀行法、信用金庫法等の一部を改正する法律案について意見を申し述べるようにということでございますが、まず最初に、信用金庫を御理解いただくため、現状を簡単に申し上げさせていただきます。 現在、信用金庫の数は、北は北海道の北端から、南は鹿児島から沖繩に至る全国に散在し、四百八十四で、本支店を含めた店舗の数は四千二百を数え、その預金量は、この三月末で十二兆四百四十八億円を突破し、貸し出し額も九兆九千五百三十億円をこえ、政府系金融機関及び民間金融機関を含めた全金融機関の中小企業向け貸し出し額の二二%強を占めております。また、その会員数は三百八十万人に達し、信用金庫との取引関係にあるものは四千八百万口座に達する実情でありまして、わが国中小企業及び国民大衆の金融機関として重要な役割りを果たしているものでありまするが、さらに、国民生活の安定をはかるため、現在躍進三カ年計画を実施し、業界あげてその実現に努力を続けているところであります。このように信用金庫は、わが国金融機構の中で重要な一翼をになうまでに成長してまいりましたが、今後も中小企業金融の円滑化をはかり、わが国経済の均衡ある発展に寄与するため、信用金庫が健全に発展し、その機能が十分に発揮できまするよう一そうの御配慮と御支援をお願いいたす次第であります。この意味におきまして、今回の法律改正案につきましては、経済金融の実態に即応して、中小企業金融の円滑化をはかるためにも、本法案の成立を希望するものでありまするが、さらにそれに関連して幾つかの意見と要望を述べさせていただきます。 第一は、信用金庫の融資対象となる会員資格の問題であります。今回の改正法案では、資本金規模を、現行の一億円から二億円に引き上げていただくことになっております。今後わが国経済の国際化、人手不足の進捗に対応し、中小企業の資本集約化、構造の高度化が急速に進むものと存ぜられまするのでこれらに弾力的に対応し、中小企業金融の円滑化と、その健全な発展をはかるために今後とも適時適切に改正していただくよう御配慮をお願いいたします。 第二は、全国信用金庫連合会の機能に関する法律改正案でございます。法案内のように、信用金庫は地域金融機関であります関係上、連合会が元請となり、単位金庫をその代理店として、全国各地区の信用金庫が地域住民のため公共料金すなわち、納税、ガス、電気料金等の振りかえ払い、山間地の住民でも、有価証券の払込金や元利金の支払いが地元信用金庫で取り扱いができまするよういたしたいためでありまするので、改正していただきたいのであります。 以上が、今回提案されておる問題について意見を申し述べた次第でありまするが、この際、次の点について今後の問題としてお願い申し上げます。 その第一は、信用金庫の一債務者に対する融資限度の問題であります。現在、信用金庫の融資限度は、自己資本の二〇%か二億円以下のいずれかの低い額とされておりますが、信用金庫は、基本的には中零細企業を中心としたすそ野金融に徹していくことはもちろんでありまするが、先ほども申し上げましたように、産業構造の高度化や協業化等の進展による中小企業の規模の拡大とともに、取引量の増大により、中小企業の資金需要額は、年々上昇しており、現行の融資限度額では、地元中小企業である地場産業の要請に十分こたえることができないような状況でありまするので、実態に即して現行の二億円を、中小企業の実情に即した額まで引き上げていただくように御配慮をお願いいたします。 第二は、中小企業向け長期安定資金供給問題であります。中小企業は、資本市場の利用が困難なこともあって、長期安定資金の確保がむずかしく、また、政府系金融機関も、財政資金等の制約があって、その需要を満足するまでには至っておりません。そのため、勢い民間金融機関に依存せざるを得ない実情であります。民間には長期資金を専門に取り扱う銀行もありまするが、これらは御承知のように大企業中心であり、今後ともこれに多く望むことはむずかしいと思われます。したがって、中小企業に深い理解を持ち、その金融を専門に取り扱う中小企業専門金融機関がこれに当たることが最も望ましく、中小企業の実態から考え、信用金庫が短期金融とあわせて現状より一そう長期金融を取り扱うことができますることが、その社会的使命遂行の上からも必要であろうかと存じます。ついては、系統金融機関である全国信用金庫連合会を中心とする長期安定資金の供給対策を検討しておるのでありまするが、その資金源の確保が必要であります。その方法として、資金運用部資金の外部資金の導入、全国信用金庫連合会による信用債券の発行等が考えられまするので、この点についても特別な御配慮をお願いいたします。 第三は、外国為替の問題であります。今回の改正法案では、相互銀行さんが外国為替取引を行なうことができるようになったわけでございますが、信用金庫は、先ほども申し述べましたように、中小企業向け貸し出しが二二%のシェアを持ち、その取引先には、外国貿易を取り扱っておるものが数多くありまするとともに、地域住民の子弟が、外地勉学資金の送金や、外地からの送金等、国際金融を必要とする人々のためにも、早い機会に外国為替取引の取り扱いができまするよう、法律改正について御配慮くださるようお願いいたします。 第四に、現在会員資格の問題でありますが、従業員数三百人以下で、資本金では現行一億円、今回改正案では二億円とされておりまするが、先ほど来いろいろと申し述べましたように、経済金融の面で、変化の激しい時代を迎えておりまするので、現行法は、昭和四十三年六月に制定されたものであり、すでに五年間も経過いたしておりまするが、この間に経済の発展は著しいものがあったのに加えて、貨幣価値の下落もはなはだしく、今後も引き続きかような状態が続くものと考えられまするので、これに即応して、適時法律の改正をお願いいたす次第でございます。 以上をもちまして私の意見を終わらせていただきまするが、今回の法律案はぜひひとつ成立いたしまするようお題いを申し上げます。御清聴ありがとうございました。
○委員長(藤田正明君) ありがとうございました。 それでは、これより質疑を行ないます。 質疑のある方は順次御発言を願います。
○竹田四郎君 参考人のお二方に、いまいろいろ概況説明あるいは御要望いただいたわけでありますが、なお、若干の点についてお開きをしておきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 まず、最近は若干金利が上がってきたという面もあろうと思いますが、全体的に、中小金融機関の資金コストの問題という問題は、かなり経営にとって重要なポイントではないだろうかというふうに、私、日ごろ考えているわけでありますけれども、やはり中小企業相手の機関でありますから、あんまり金利を高くするということになりますと、これまた一方に問題が出るわけであります。その資金コストの引き下げということが、やはり非常に大きな問題の一つになっているんだろうと思います。両参考人にひとつ、資金コストの引き下げという問題は、一体どんな状態になっていらっしゃるのか、これからその点について、どのような措置が必要になってくるのか、その辺の状況についてひとつ御説明いただきたいと思うのですが。
○参考人(尾川武夫君) 資金コストが現在、都市銀行とか、地方銀行に比べて高いということは、現実の姿でございます。これはやはりその高い理由がございます。 これはまあ第一番に申し上げますことは、一件当たりの取り扱い金額が、他の都市銀行、地方銀行等の金融機関に比べて非常に少ない。これを事務処理をするときに、非常に手間がかかる、人件費はかさむということで、これが一番資金コストが引き下げ得られない要因でございます。 そのほかに、資金コストが高いということは、これはまあこれを安くする方法と共通な問題になるのでございますが、やっぱり合理化を徹底していかなきゃならぬ。この合理化の問題が一つ取り上げられると思います。それから、その合理化の中には、機械化ということによってコストダウンをしなくちゃならぬということ。それから、良質でいい預金をたくさんいただきたいということ。それから行員の訓練というようなことも、これはやはり資金コストに関係してまいりますので、行員の訓練というものを徹底的に実行してまいりたい、こういうふうなことでございます。 そこで、そのほかにまだ店舗が比較的少ないということ。この店舗が少ないということは、これは相互銀行の共通の性格——性格と言っては語弊がございますかしれませんが、慣習的になっておりまして、店舗が非常に少なかったから、これを補うためには渉外行員をたくさん使わなければならぬということでございます。まあいまごろ金融機関はたくさんございますので、わざわざ相互銀行のために、遠くまで来ていただけるというようなお客さんは少ないものでございますから、したがって、この店舗の少ない点を補っていくためには渉外行員をたくさん持たなきゃならぬ。また、多少金利が高いということは、やっぱりこれを補うにはサービスによらなければならぬ。このサービスということは、お客さんのところへ私のほうから渉外行員が出向いてお客さんのいろいろの御要望に応ずる態度をとらなきゃならぬ。こういうふうなことが資金が高くなっている要因でございまして、これが実現されれば資金コストは下がっていく。 それから、最も大きな問題は、私どもが常に要望しております、政府のほうから出されます財政投融資の資金を扱わしてもらうことはできないか。これはもう私どもは長年希望しておりますが、歳入のほうは取り扱わしてもらっておりますが、歳出のほうは全然取り扱わしていただいておりません。したがって、大きな金が流れ出ましても、それは回り回った金が私どもに入るということであって、安いコストの金が直接政府のほうから指定されてそこへ預かって、これを支払いに充当するというようなことは全然不可能でございます。さらに、地方におきましても、この地方自治体の指定金融機関になることが非常にむずかしゅうございます。これもどうしても地方財政の金を取り扱わしてもらいたいと思いまして、今日まで努力しておりますが、なかなかこれが許していただけません。そこで私どもは、先年来からこれは積極的に、——まあやっぱり非常に預金が少ないので苦しいのですが、しかしながら、地方債等を積極的に持たしていただいて、そして私どもも地方自治体のほうに御協力を申し上げておるという誠意を認めていただいて、そうしてもうこの指定金融機関にでもしていただきたいというようなことで、せいぜい努力しておる次第でございます。 まあ大体かようなわけで資金コストが高いと。で、これを充実すれば資金コストが安くなるということであろうと考えますことを申し述べます。
○参考人(小原鐵五郎君) お答え申し上げます。 信用金庫は、この法人預金が少なくて、個人預金が非常に多いというのが特色でございます。そういうふうな面からいきまして、先ほども申し述べましたように、口座が四千八百万口座も持ってるということで、非常に小口の個人預金が多いということと、それから、定期性の預金が比較的多い。個人の預金ですから、普通預金であるとか、当座預金であるとかといったような、要求払いの預金がほかの金融機関に比較しまして比率が少ないのであります。そういう関係上、金利負担というものも、ほかの金融機関よりも若干高くなるということと、先ほど申し上げた小口の預金を非常にたくさん預かっておる、また貸すのも、非常に、すそ野金融といいまして、おそらく貸し出しの人数、件数においては、私ども、ほかの金融機関に件数では絶対負けていない。数多くの貸し出しを行なっており、小口でもってたくさん扱っておるということが特色で、どうしても資金コストがその面からは高くなる、こういうふうに思いますけれども、しかし、信用金庫としましても、中小企業、一般大衆に対する貸付金をできるだけ金利負担を低くするというふうなことに努力しなければいかぬということで、一店舗あたりの資金量をできるだけ高めること、それから職員の一人頭の資金量をできるだけ高めるというふうな経営の合理化ということも努力しておるようなわけでございます。そういう意味からしまして、できるだけコストの引き下げに努力いたしておりまして、最近におけるコストにつきましては、かなり信用金庫のコストの引き下がったということについては、これもかなり私どもは努力いたした、こういうふうに思っております。 以上お答え申し上げる次第であります。
○竹田四郎君 いま尾川参考人のほうからもお話しがあったわけですが、公金の問題なんですが、これはいま都道府県、市町村というのも、昔と違って、いまの予算規模というのはたいへん大きくなっているわけです。そういう点で私は、公金というものをもう少し中小金融機関で扱うべきではないか。特に、いま小原参考人からもお話しがありましたように、小口の定期性の預金が多いということになりますと、やはり私は、ただ県や市町村の金を預かるということもありますが、もう一つは、そういう小口の定期性預金ということになりますと、やはりそういう預金が市町村の事業のほうに回っているのだという認識というようなものを与えるということは、これは私は、いまいろいろ地域で問題になっている諸問題と対応しても、もっと中小金融機関というものが国の公金を、先ほどお話しがありましたように、扱うのももちろんでありますが、もう少し地域の公的機関の金というものをもっと扱えるように、皆さんのほうも御努力なさる必要があるのじゃないか。あるいは国のほうの指導も、その点では扱わせるような指導をもう少ししてもいいのじゃないか。そうすることが、やはり中小金融機関のコストの問題にもたいへん響いてくるのじゃないか。それと同時に、地域の政治というものと、地域の金融機関と、それに伴うところの会員の人々との関係というものが、お金を通じて一体化されるという意味では、もう少し相互銀行なり信用金庫なりが、もっとそういうものを扱っていいのじゃないかと思うのですが、その辺はどうなんですか。もう少し扱えるんですか。国のほうの指導、あるいは県や信用金庫なんかは地方の財務局ということになるかもしれません。あるいは県なんかの指導もあるだろうと思いますが、そういうところがあえて扱わせないようなことをしているのですか。どうもあぶないとか、あるいは資金量が少ないから当てにならないとかいうようなことで扱わせないようにしているのですか。その辺の実態をもう少し、どちらからでもけっこうですが、ひとつお話をいただきたいと思います。
○参考人(尾川武夫君) 私どもは、信用が薄いから取り扱わしていただけないというようなことは毛頭考えておりません。今日まで私どもは、使命の達成のためには最善の努力を払っております関係上、相当な信用は得ておると存じておるのでございますが、しかしこれは、私どもほしいということは、現在、都市銀行あるいは地方銀行もそういうふうな指定金融機関として指定されておられますので、放したくないというのは、これはまあ人情だと思うわけでございます。そこで、まあ私どもは、事あるごとに日本銀行に一般代理店を認めてもらいたいということをお願いしておりますが、これはもうとうてい今日までは不可能だというような状況になっておりまして、決してそういうものに熱意が足らぬと、それでもらえないんだとか、あるいは信用が薄いから、それでもらえないのじゃないかというようなことは決してございません。
○竹田四郎君 まあこれは、あとまた当局のほうにひとつその辺の問題は聞きたいと思うのですが、私、かつて関係していた県の立場でいきますと、信用金庫とか、相互銀行なんか、ほとんど金を取り扱いしないのですよね。しかもこれは、かなり大きな額というのが相当期間預けてある場合があるわけですよ。特に、事業をやっている企業局みたいなところの金というのはかなり長期にわたっているわけなんですよ。それが地域のいろいろな工場立地、工場団地をつくるとか、あるいは埋め立てをするとか、あるいは建築関係、住宅関係の仕事をするとか、そういうところの金というのはかなりあるのですね、豊富なんですよ。こういうものというのは、私は、やっぱり大銀行にばかり金を預けておくという必要はどうもなさそうな気がするんですがね。そういうような点を改善すれば、やはり資金量の問題、資金コストの問題というものも、すべてが解決されるとは私思いませんけれども、かなり経営的なコストの面でも楽になるんじゃないか。国とともにそいう地方団体の金というものもぜひ皆さんの手で扱っていただく。特に、市町村段階といえば、もう皆さんの地域と密着しているわけですから、その辺の問題は考慮をしてみなければいけないと思うわけです。 それから何か、私、ある新聞でちらっと見て、その記事を持ってきたわけではないんですが、相互銀行が、どうも最近日銀の貸し出しがきつくなってきたということで、まあ日銀というのは、たいへん相互銀行さんはこわいらしくて、日銀がこわいから、中小企業への融資もかなり引き締めていると、こういうような記事を読んだことがあるんですが、そういう意味で、必要以上に、中小企業への金融を引き締めているというようなことを、ちらっと私見たわけですけれども、それを記憶しているわけですけれども、そういう面はどうなんですか。どうも最近、中小金融に対するあり方というのは、あちこち私の地域で回ってみましても、たいへんきびしくなってきたと、こういう感じを強く受けるわけですけれども、これはひとつ小原参考人にお聞きしたいと思うのですが、何か東京興信所の調査によっても、五月の倒産件数というのはかなりここふえてきております。負債金額というのも、いままでの数倍にのぼっているようでありますけれども、これなども、それ以上の新しい資料というのは、私いろいろさがしてみたのですけれども、大蔵省でも、中小企業庁でも、どこでも、最近の資料はないと、あるのは去年かことし、ぜいぜいことしの三月までだという。金融緩慢の当時の資料はあるのですが、最近の引き締めがかなり強くなってきたときの資料というものはほとんど数字でお示しすることはできないと、まあ勘でのみしか言えないと、何か締まってきたような勘がすると、こういうお話なんですが、特に、小原参考人に、最近の中小企業の、小零細企業の金融環境というものがどんなふうになっているのか、具体的にもしいろいろな数値がございましたら、数値でお示しいただければ幸いだと思います。その辺をお二人の方からお答えをいただきたいと思います。
○参考人(小原鐵五郎君) お答え申し上げます。 最近の引き締め政策によりまして、やはり大企業と、中小企業の中でも、まだ上のほうの部分はさほど引き締めの影響があまりないのじゃないかと、こう思っております。まだ過剰流動性が相当あるんじゃないかと、こういうふうに思っております。ただ、中零細企業になりますと、この引き締めが始まりましてから、だんだんに何か、手元流動性と申しますか、そういうものが少なくなってきつつあると、こういうことで、おそらく六月から七、八月にかけては、かなりそういう面がはっきりと出てくるのじゃないかと、こういうふうな感じを持っているわけでございます。まあいろいろと最近の統計等が、日本銀行から出された統計局の資料の中にも出ておりまするけれども、その中でも、この引き締め後、大きなところはまださほどでないけれどもしかし、大きなところも順次この引き締めがこの秋あたりからはきいてくるのじゃないか。これが現在のいろいろインフレを防ぐという金融の面からの大きな国の政策とは思います。けれども、中零細企業は、かなりここへきて手元流動性が少なくなってきたということはお答え申し上げることができると、こういうふうに思っております。
○竹田四郎君 何か数値でございませんか。
○参考人(小原鐵五郎君) 数字は、これはちょっと——うちの事務局から説明させます。
○委員長(藤田正明君) ちょっと待ってください。参考人以外は発言できませんから。これは委員会の規約ですから。
○参考人(小原鐵五郎君) よろしゅうございますか。
○委員長(藤田正明君) ちょっと待ってください。委員会の規約で、参考人以外の発言はできませんので……、竹田君、あとで数字を……。
○竹田四郎君 あとでひとつお願いします。
○参考人(小原鐵五郎君) あとでその数字を先生のところに差し上げますから……。
○竹田四郎君 はい。
○参考人(尾川武夫君) 引き締めはどういうふうに響いているかということのお尋ねに対してお答えをいたしますが、私どもはマクロ的に見て、これは引き締めには、やっぱり全資金量の八%も占めておるのでございますから、これはもう私どもは、基本的にはやっぱりついていかなければいかぬと、積極的に引き締めに協力するという態度ははっきりとっております。しかし、実情としてはなかなかそう楽でないということを申し述べてみたいと思うのでございますが、本年の一月から金融政策が引き締めに転換され、特に、四月以降公定歩合の引き上げ、窓口規制の強化などで、本格的な引き締めの措置がとられております。当面相互銀行の窓口から見ますと、中小企業の景況は、堅調な内需にささえられ、依然上昇傾向を続けており、現段階では引き締めの影響と見られるような目立った現象はあらわれておりません。このために、資金需要は景気の上昇を背景とした増産、増設、増販等に伴う増加運転資金の需要を中心にかなり旺盛であります。また、これまで低い水準で推移しておりました製造業の設備資金の需要も、一部には台頭しております。このほか、個人の住宅資金需要も一向衰えを見せず、また、最近では、原材料等の物価高騰に伴う増加運転資金、資材不足等に伴う工事遅延のためのつなぎ資金、先き行きの引き締め強化を見越しての資金需要等が目立っております。 このような実情に対して、日本銀行の規制によって、貸し出し増加額を押えられておりますので、各地区の相互銀行といたしましては、次のような方法で切り抜けたいというように考えております。これは個人のローンとか、住宅ローンというものは、これは、ワクは確保していかなければならぬ。ただし、住宅ローン等でも、マンションを建てるとか、あるいは第二ハウスを建てるとかいうようなものは、私どもはお断りを申し上げておりますし、金額のかさむものに対しても、とにかくゆるむまでひとつわずかな金でしんぼうしていただけませんかというような交渉をしております。 それから、大企業向けの融資はむろんいたしませんが、大口融資それから、土地の関連したもの、レジャー関係こういうものに対してはもう融資は遠慮していただきたいということで抑制しております。既住の取引先をどうしても優先していかなきゃならぬ。これはだいぶ都市銀行あたりの締め出しのあおりを食って、私どもに中小企業の方々がおいでになっておりますが、これは、私ども、本来のお客さんをまず大切にしなきゃならぬということで、こういうふうな方を第二次的のような見方で取り扱っていこうじゃないかというようなことを考えております。それからどうしても急に要るんだというような現下のボーナス資金とか、中元の仕入れのもの等に対しては、やっぱりひとつ金を出していこうじゃないかと、そして中小企業にお困りにならぬようにしたいと、こういうふうな考えでやっておりますが、まあ、なだれ込みの状況でございますが、これは数字から見ますと、これは日銀の統計でございますから間違いないと思いますが、金融緩和の最中であった昨年の一月から三月期の都銀の貸し出し増加額のうちで、中小企業向けの、これは個人を含んだもののシェアが大体三八%でありました。これが、金融引き締めに転じました本年の一月から三月期には二九%、約一〇%ダウンしておる。こういうような一〇%に相当するお客さんが私どものほうへおいでになっておるというような現況であろうと考えます。 そこで、五月分の資金量、融資量を見ましても、これはもう引き締めのワクで実行しております関係上、融資量が月中に百十億円を増加いたしておりますが、この増加額は、五月中としては、昭和四十三年以降一番低い金額になっておるということを御報告申し上げておきます。
○竹田四郎君 どうも中小企業に対する金融というのは、いまの尾川さんの御発言でも、何といいますか、たてまえ論のような、私、気がするんですが、たいへん失礼ですが。大蔵大臣に聞いても、日銀総裁に聞いても、中小企業に対する金融というのは、決して締めている指導はしていない、いまもあなたも、本来のお客さんを大切にするんだから、ほかのほうはあまり貸さないと、このようにおっしゃってはいるんですけれども、どうも末端を歩いてみますと、これはどうもたてまえのような感じを私は受けるわけです、悪いですけれども。やっぱり本音のほうは締まってきた。こういうわけですね。特に、人手が足りないということが、非常に中小企業の経営を悪くして、どうしても労働節約的な投資というようなものも、これはしなくちゃならない。また、賃金もこの物価高で上げざるを得ない、それだけ人がこない、運転資金等も全体が少ない。かなり、普通なら、私どものところへ頼みにこないのに、何とかひとつ頼んでくれないかというようなことが最近、かなり多いんですね。実際、一日に一件ぐらいありますよ。そういう点を見ても、かなり私はいま尾川さんがおっしゃったような、なるほど、そういう方向だということはわかる。実際の末端の窓口へ行きますと、どうも押えている。片方では資金コストを下げていこうとしなくちゃならぬということになれば、なるべく大口にやったほうが下がるというのは、先ほどおっしゃったとおり。ということになると、どうも末端というところは、やっぱりつい本音が出てしまう、本音でやっているという感じがするわけですね。で、最近、商社なんかの行動を見てみましても、なるほど、いろんな商売をやっている点もあるんですけれども、その商社が金融面にかなり出ておりますね。まあこういう面なんというのは、むしろ皆さんがもっと手当てをしてやらなきゃいけないんだけれども、皆さんの手当てが十分できないから、そういう、商社のほうがいろんな先のことも考えて、あるいは系列化等々も考えて、むしろ金融をやっているというようなことになっていると思いますが、その辺なんかにも、それはあなた方の能力の範囲外なのかもしれないと私は思いますけれども、やっぱりその辺にも問題があるんじゃないかという感じがするんですが、そういう点で、最近、商社、企業がかなり金融をやっているという面については、あなたはどのようにお考えになりますか。また、それはどうあるべき——、そういうふうにあっていいのかどうなのか、その辺のお考えをお聞きしておきたいと思います。
○参考人(尾川武夫君) 私は、実態がそういうふうなことがあろうとは考えておりませんが、金融は、定められた私どもの金融機関がこれを担当しておりますので、それは邪道だと考えております。引き締めで苦しいということは、これはもう現実の姿ですが、何とかして、これ以上に物価が上がるということじゃ困るんだから、お互いにしんぼうしていくんだという精神は、これはお客さんにもわかってもらわなきゃならぬと思うのでございます。しかし、私どもは、いまそう言いながら、やっぱり末端のほうでは大口へ出して、そしていわゆるコストの安いもので大きな利益をあげたがるというようなお話のようでございますが、そんなことは決してございません。私どもは、中小金融機関でございますから、現在まででも、大体お客さんの八〇%は三百万円以下のお客さんでございます。そういうふうな小さく区切ってお貸ししておるので、あとの二〇%幾らかの、それでもやっぱり一千万円から一千五百万円のところがあとの二〇%、八〇%を除いた二〇%はそういうところへ出しておりまして、もう五億円というような金を出しておるものは、これは件数でゼロでございます。決してそういうところへやっては……、利益をただ追求するために、中小企業のお客さんを犠牲にして大きく出すというような考えは、毛頭、末端まで持っていないと私は信じております。まあ先生のところへおいでになる、私はそうだと思います。それはお困りになりますので、先ほど申し上げましたように、私のほうがもとからのお客さんをどうしても優先的に扱う、第二次的のものは、その余裕資金でというような態度をとっておりますから、だから、他の金融機関で締められた方がおいでになる、先生のところへおいでになって何とかしてくれと、これはもう背に腹はかえられないような中小業者はつらい立場に立っておりますから、当然だと思いますが、先生のおっしゃるように、商社がそういうふうなことをやるとかなんとかいうことは、私は聞いたことはございませんが、あまりにも邪道だと考えております。
○竹田四郎君 時間がもうありませんから、あと二点ばかりお聞きして終わりたいと思うんですが、中期預金制度というのは、最近大蔵省なり、あるいは大銀行あたりでかなり進めているんですが、これは小原さん、あるいは尾川さんの立場から考えて、こういうやり方が、皆さんが先ほどからおっしゃっている、長期の安定資金というものを皆さんのほうに確保できるのかどうか。皆さんのほうから、あるいはほかのほうへ取られてしまうというような、そういう点はこれは関係ないのかあるのか。この辺が一点ですけれども。 それからもう一つは、最近の、これは皆さんのほうでおわかりになるのか、わかんないのか、これは私もわかりませんが、たとえば、受け取り手形の支払い期限というようなものは、一体最近の動向はどうなっておるのか。 それから、あとは要望なんですが、やはりこの金が締まってきますと、借りたいほうに対しては、歩積み両建てというのは明らかなもの、あるいは広義の拘束預金もあるでしょうし、そういうようなものをどうしてもやっていってしまう。こういう傾向は大体あるわけですけれども、歩積み両建てをやってはいけないという規定もあるわけなんですけれども、しかし、実際上は、背に腹はかえられぬというおことばがありましたけれども、そういうような形で、歩積み両建てというものが、また一つそういう傾向が出てくるんではないだろうか。いまのところ現状はどうですか知りませんけれども、こういうことはひとつぜひやめていただきたいというふうに思うわけでありますが、ひとつ中期預金と、最近の受け取り手形の、台風手形とかなんとかいうことばがこの前も出てまいりまして、どうもかなり長い手形が最近出始めているような感じが、これは私ども耳にするわけでありまして、そういう面で、手形の決済期限というのは最近どうなってきているのか、この辺もあわせてお聞かせいただきたい。
○参考人(尾川武夫君) 先生のお尋ねになりました中期預金の問題でございますが、これはいろいろ私どもは考えておって、いいところもあるし、また心配する点もございます。過剰流動性の資金を、高い利息をつけて、そうして吸収するという基本的の立場からいえば、私はこれは当然だと思っておりますが、しかし、はたしてそういうふうなものが、預金が金利を、たとえば、想定されておるような二・五%とか、二年もので上げるというようなことで、流動性の個人預金がそこへ入ってくるかどうかということは、やってみなくちゃわからない。金利が高いから流れてくるだろうということは考えられますが。私ども一番心配しておりますのは、これが、やっぱりそういうふうな過剰流動性の資金が吸収されることでなしに、自分ところで預かっておる三カ月とか六カ月とか一年とかいうような定期預金が、ここへシフトするんじゃないかと、こういう懸念が一番多い。これは、シフトをするんでは、金利がかさむばかりで、何らその中期預金を定められても、これは過剰流動性の吸収には役に立たないということでございますので、金利が多少かさみましても、預金がどんどん入ってくれば、これは私どもはしのいでいけると、こういうふうに考えておりますから、私は、そういうふうな預金の種類がどんどんどんどんふえていくということが、いいのか悪いのかということは疑問を持っておりまして、なるべくなら、単純化されたほうが事務処理にも楽だし、コストダウンにもつながるんだということを考えておりますが、いろいろな点から見て、こういうものが必要だという理由もわからぬことはございませんので、私どもは、その指導方針についていきたいというような考えを持っております。そのためには、自分のところの預金が、右から左ヘシフトするんでなしに、いわゆる町に流れておる、特にボーナスとかなんとかいうようなのが現在まいっております。こういうものに対しては積極的に働きかけて、そして預金を取っていこうというような考えを持っております。 まあ一つ心配なのは、郵便貯金がどういうふうになるかということを私ども心配しております。これは、やっぱりお客さんが、中小企業金融をやっております私どもと、大体郵便局のお客さんとは共通のお客さんでございますので、このほうが金利が高くなるということであれば、同じ流動性のものをどこへ預けようかというその時点では、やっぱり金利の高いほうへ預けたほうがいいじゃないかと、それなら銀行よりも郵便局のほうがいいから、郵便局のほうにいこうということになって、私どものほうにくる金額が非常に少なくて、郵便局のほうにたくさん流れていくということでは、私のほうも非常に苦しくなるし、そういうことは、私は、金融行政の立場からもまずいのではないか、だから、そういうふうなものは、やっぱり郵便貯金というものは、大乗的な見地から、共通のそろばんが出るんだというような、郵便貯金のほうの金利も定めてもらえば、非常にぐあいがいい、それでなきゃ困ると考えております。 それから、受け取り手形のことでございます。これは、よくわかりませんが、受け取り手形——いろんな手形が出るということもございましょうが、手形の期日が延びるということ、これは私は、こういう引き締めになれば、当然だと思っております。これは、大企業から下請へ流れる手形が、普通の場合には三カ月が常識的、あるいは長いのは六カ月期日かもしれませんが、これがやっぱり大企業のほうが金が詰まってまいりますから、そのしわ寄せは中小企業にやってくる。だから、中小企業が非常に長い手形を持っておる。この長い手形を、やっぱりわれわれのところのワクもそんなにないものですから、長い手形は困りますということで、中小企業者がお困りになる。ですから、その手形を割らずに、もう少し短い期間の金を融通しますから、これで御用立てによってまかなってくださいというような形になるものだと考えております。すでに、もう大企業から流れた手形が長期になっておるということははっきりしております。 それから、歩積み両建てでございますが、これは、前から私どもは、大蔵省から非常に厳格にこれを処理するように言われておりますし、それから、検査のときでも、特に、歩積み両建てに対しては、非常な厳格な御検査を受けております。私どもは、もう今日まで積極的にこの歩積み両建てはゼロにしようということで心がけておりまして、現在の時点におきましては、金利措置をほとんどいたしまして、もうほんのわずか残っております。率でいうと二・九%ぐらいの金利措置しかしてない。金利措置をすることになりますと、お客さんは、その歩積み両建てに対して、そこへ寝かしておいて損されるのを、貸し出しの金利のほうで引いておりますから、そうしてお客さんも、そう金が寝ておるからということで、そう負担ばかりかけるということではないわけです。しかも、これは、やっぱり話し合いの上で、御了解をつけておりますので、決してそれがために、お客さんが非常に重荷をかけられたというようなことでは、私どもは、これは検査のときにみんなひっかかってまいりますから、それはできませんから、十分御納得の上で、金利措置によって、この歩積み両建てというものはゼロにするというような態度をとっておるのが現状でございます。
○竹田四郎君 小原さん、何か違った御意見があったら……。
○参考人(小原鐵五郎君) では……。 いま中期預金の問題と、それから手形が長くなっていやしないかという問題と、歩積み両建ての問題と、三つをお尋ねになったと思います。 第一の、中期預金の問題でございますが、先般、私、衆議院の大蔵委員会に出ましても申し上げたんですが、これはどちらかといいますと、一番最初に言い出したのは、都市銀行さんが言い出した。ところが、都市銀行さんが最近、何と申しますか、マンモスの資金量にものをいわせて、いままではわれわれお互いが、専門金融機関がいろいろやっていたわけなんですけれども、何でもかんでもほとんど御自分のほうでやっちまおうと、こういうふうな考えのようですね。むろん中小企業金融もやれば、あるいは証券業もやれば、何もかも全部自分のところでやっちゃおうというふうな姿勢そのものに対して、私は、非常に疑問を持っておるわけなんですね。先ほどいろいろお話がございましたが、貿易商社が最近非常な社会悪を起こしている、こういうことは、八百屋の仕事であろうが、魚屋の仕事であろうが、全部貿易商社が自分のところでもってやって、いままで中小企業やほかの人たちがやっていたものを、全部商売はひとつ貿易商社がやっちまおうということで、いわゆる寡占体制をとることによって、大きな資本にものをいわせてやっている。これが今日の社会悪を起こしている、こういうことなんです。そういう面からいきまして、いまいろいろなことを都市銀行さんが打ち出して、これもやろう、あれもやらせろということでやっておりまするけれども、その態度が——この中期預金もそこから出発したということで、あらゆる金融という面について、都市銀行さんが一手でもって何でもやっちまおうということで、もしそういうことになった場合に、日本の中小企業なり、一般国民大衆の金融はどうなるかということを考えた場合、そういうことをどしどしやらせること自体が、これは将来、いまの貿易商社が社会悪を起こしておりまするけれども、それ以上の社会悪を起こさないとも限らないというところで、私どもはこれに対しての反対をしておるわけです。金利が高いとか安いとかというよりも、その態度自体があまりおもしろくないし、これをやらせることが国民経済的にまずい、こういうふうに考えて私は反対しております。 それから、その次の手形の問題でございますが、最近手形につきましては、現在でも非常に長くなっております。いま尾川さんからお話がございましたが、原則は九十日以内ということになっておる。九十日以内の手形というものは、おそらく私は、手形全体の一割もないんじゃないかということで、大体六カ月から、まあ二百十日というようなこともありますが、二百十日というふうな手形もかなり出回って、九十日以内が少なくて、長期化しておるというのが現状じゃないか、こういうふうに思っております。 それから、歩積み両建ての問題でございますが、歩積み両建ては、信用金庫も大蔵省の御指示に従ってほとんど現在その処置をいたしました。いたしましたが、ただここで、私個人としていろいろ考えておりますることは、中零細企業の立場になりますというと、金も借りている、借りているけれども、幾らかの余裕がないと、これは金融機関のペースでなくして、中零細企業の立場から考えまして、安い商品を売りにきた人がある、また安い材料を売ってきた、ところが、全然金がなければ、どっかから金を手当てをしなければならぬ、その場合に、中零細企業はなかなか金がちょっこら借りられないというところですね、大企業なら右から左へ金ができますけれども。そうすると、勢いもう金融機関から借りちゃっているからということで、やはり高利貸しから金を借りるような場面があったときには、かえってその人の商売が円滑にいかないというふうな場面もございます。そういう意味からいきまして、極端に歩積み両建てをしいるようなことはやっちゃいけませんけれども、御自分が自発的に、自分の商売の円滑をはかるために、まあ金は借りているけれども、預金もしておくというふうにしませんというと商売が円滑にいかない。いわゆる自発的に、まあ歩積み両建てになるような形になっても、そういうものまでいけないということだというと、これは私は、金融機関のペースでなくして、むしろそういう中零細企業のふところぐあいから、商売の円滑化からいって、若干の余裕を持っていたほうがいいんじゃないか、こういうふうに思っておるわけです。 それから、中零細企業ですと、必ずしも全部期日に落ちる手形ばかりございません。もしも不渡りになったときに、つまり手形の買い取りをしなければならない、買い取りをするために資金繰りが困って、やはり高利の金を高利貸しから借りるということになれば、むしろそういうためにその人が破産、倒産を招くということも考えられます。極端な歩積み両建てと申しますか、五百万円の金を貸りるために、一千万円の証書を書かしたというような、極端な歩積み両建てをしいるようなことがあれば、これは厳重な私は、処分をしていただいてもけっこうだと思います。自発的の面は、これはやっぱり若干お考え願うことが、金融機関のペースでなくて、零細企業のためには、こういうことも必要ではなかろうかと思いますので、その点を申し上げたいと思います。 以上でございます。
○戸田菊雄君 お二人にお伺いしたいんですが、いま竹田委員の質問とあわせまして、関連する問題を最初に聞きたいんですが、中期預金制度ですね、これは小原さんのほうからは反対の態度、主として都市銀行の態度がけしからぬということ、それはいずれにしましても、大蔵省の態度としては、私の理解する限り、都市銀行の要請を受けて、田中首相あるいは大蔵大臣、これが提唱して、おそらく七月か八月ごろにそういう預金制度設定に踏み込むのではないか、こう考えるんです。そういうことをやられますと、私も、理解としては、一つは、何といっても、銀行相互間の資金シフトというものが起こるのではないか。もう一つは、何といっても、高金利の預金制度ですから、勢い郵便貯金とか、あるいは財投などの政府貸し付け金利、こういったものの金利総体の改廃がどうしても必要になってくるのではないか、こういうことも考える。一面、都市銀行、ことに上位のそういった銀行の寡占体制というものが進むのではないか。加えて、相互銀行や信用金庫等に対しましては、非常に、何といいますか、ひとつの経営圧迫ですね、そういう状況が必ずくるのではないか。それで大蔵省は、できれば中小企融の統合もあわせて指導強化する考えがあることは間違いない。こういうことを含めて、いろいろの政策がやってくるのではないか、こういうふうに考えるんですけれども、その辺の御理解は、実際やっておられる小原さんや尾川さんはどうお考えになっているかひとつ聞きたい、それが第一点。 それから第二点は、この信用金庫の新聞、これをいつももらっておりますから、克明に読ませていただいているんですが、最近きたものを読んでみましたが、さっきコスト問題で、非常にこれは信用金庫、相互銀行というものは利子が高くなるということはあたりまえですね、さっき言われたとおりです。口座件数を考えても、これは小口ですからね。そういう面でいくんですから、当然のことだと思うんです。そういう問題を考えますと、それを何とか食いとめるために、どうも労働条件、こういう部面で急速にきているような気がするんです。いわゆる経営合理化、機械化導入、その他いろいろありましょう。さっきいろいろ御意見を述べられたように。しかし、これはいつですか、五月二十一日、信用金庫新聞ですね、この中で、常勤役職員の人たちの人件費をちょっと見てみました。そうしますと、四十八年度現在で一人平均十四万六千円、私はもっと高いだろうと思った。少なくともいまの状況からいけば、手当関係を考えても五カ月ぐらい入っておる。それが信用金庫、相互銀行の計算でいくと十四万六千円ですから、そう高いことはない。これは税金その他これから引かれていくわけですから、おそらく見通しでいって、五十年度で十九万にしかならない計算ですよね。いま四十八年で、二年後ですね。少なくとも物価上昇は一一%こえているんですからね。こういう景気過熱状況の中で、今後ともどんどんどんどん上がって経済変動があるということになる。こういう状況じゃ、これ以上内面的に合理化されたら、私はたいへんだと思う。だから、そういう意味においては、合理化にも限度があると思うんですね。それから一面は、週休二日制というものは常識になっているんですから、国内の各種産業においても、これは、製造業、各般の産業計数を見ましても五二%いっているんですから。そういう面から考えれば、金融機関だってこれはもう週休二日制に踏み切らなくちゃいけないということですから、人件費のコストをこれ以上下げるということは、私は不可能だと思う。そういう中で、経営の健全化をはかっていかなくちゃいけないわけだろうと思うのですけれども、こういう週休二日制や人件費の極端に低い計画作成というものは、ちょっと私から見ると誤りじゃないんだろうか。これが第二点です。 それから第三点は、さっき店舗数が少ないということを言われましたね。これは大蔵省の調査なんですけれども、四十七年の九月現在で相互銀行二千九百九十六店、それから信用金庫が四千九十七店、信用組合が二千百七十五店と、こうあります。都市銀行、地方銀行とございますが、具体的にどの程度増殖をしたらいいのか、この辺のお考えがあったら、ずばりひとつ教えていただきたい。 関連の関係で、具体的な問題は以上三点について、まずお伺いしたいと思います。
○参考人(尾川武夫君) 中期預金のお話からだんだんと統合のほうへ向いていくんじゃないかというようなお尋ねでございますが、中期預金——中期預金だけじゃないと思います。そういうこと、いろんなことをやるから、だからしまいには統合のほうへ向いていくんじゃないかというような御質問だと受け取っておるのでございますが、中期預金は、これは、私どもも、小原さんと同じように、積極的に、これ、やるべきだという考えは毛頭持っておらないんです。ただ、そういうことで、理屈はそれによって余剰資金が吸収されるんだということであれば、私ども相互銀行だけが反対してもしょうがない、だからついていこうというような考えでございますが、こういうものを、いろいろなことをやりまして、しまいには統合というようなところまでくるんじゃないかというようなことなんですが、私どもは、統合の問題でございますが、これは、法律案が四十三年にできまして、統合は他の金融機関に移行できるというような規定になっております。統合は合併ですから、もう前からあるんですから、相互銀行というようなものは。中小金融機関は、私はどうしても、現在の日本の産業構造が中小企業が中心なんですから、だから、中小企業が他の都市銀行あたりに全部行ってしまって、そして中小企業金融というものは片手間にやるんだというようなことでは、とても中小企業者は、これはやっていけない、だから、中小企業者を対象とする中小金融機関というものは今後ますます拡大されていかなければならぬものだと、こういうふうに考えておりまして、他の異種の金融機関と合併をするとかなんとかいうことは毛頭私は考えておりません。ただ、相互銀行の中では弱いものもございますから、こういうものがお互いに状況によってこれが合併して、そうして力をつけていこうというようなことは、私はこれは喜ぶべきことだと考えておりますが、御高承のとおりに、合併というものは非常にむずかしいものでございますから、なかなかそういう時期はよほどの時を経ませんとまいらないというふうな考えを持っておりますが、私どもは、異種金融機関に合併されていって、そして中小企業者の金融をないがしろにするというようなことはない。これは行政のほうの指導される立場でもそういうお考えだと思っております。私どもはそういう固い信念を持ってやっていっております。 それから、合理化が労働強化になるじゃないかというようなお話、それから、週休二日制の問題でございますが、私どもは、合理化というものが、労働強化というようなことが合理化ではないという考えを持ってやっております。むだを、回り遠い仕事をやめてしまう、カットしていって、そして一番近い道で、一番効率のあがる仕事をしようじゃないかということがこれ合理化。ただ私は、行員の研修あたりも、協会でも、これは非常に重点を置いてやっておりますが、これは私、一つの合理化だと考えております。 そこで、労働者を犠牲にして何とかかんとか、いま平均賃金のお話ございましたが、これは私どもも決して高いとは考えておりませんが、私どもといたしましても、男子が大体平均で十四万円ぐらい、それから女子が七万二、三千円ということで、決して高いとは考えておりませんが、しかし、現在のような物価高の情勢では、これはやっぱり行員の生活の向上ということには、一番私ども意を注がなければならぬことだと考えておりますので、決してそういうふうな従業員を犠牲にしてでもというような考えを毛頭、全相互銀行に持っておりませんということを御了承願いたいと思います。 それで、週休二日制の問題でございますが、私どもは、七十二行の中で大体六十行ぐらいが何らかの形で週休二日制を実施しております。それで、やりくりをつけまして、しかも、労働の強化ということでなしに、あまりに、時差出勤等によりまして、これがために一日休んだから、そのウエートが今度はあくる日に全部かかるんだというようなことでなしに、いろいろ組合と協議をいたしまして、そして最も納得のいく方法で週休二日制に準ずるような形をとっておりますので、これも決して私ども週休二日制は相互銀行はだめだというようなことでは考えておりませんが、私は、金融機関が一番先、週休二日制に踏み切るんだということじゃお客さんが困られるだろうと、こう思っております。だから、週休二日制というものは、対外的の立場から、全部が同じようなスタートをするのがほんとうだと、こういうように考えております。
○戸田菊雄君 店舗の問題どうですか。
○参考人(尾川武夫君) 店舗は、これは店舗をよけいもらうほどぐあいがいいので、これは固定資産がそこへ重なる、そこへ向けて寝るからというような問題じゃございません、一つ店舗ができると、資金量がうんとふえてまいりますから。しかし、私どもは、大体店舗の周辺一キロ以内のお客さんを全部自分のお客さんにしようという考えは持っております。ですから、店舗は多いほどそういうふうなお客さんがふえてもらえるのでいいのですが、しかし、これは一キロ一店舗なんて、そんなことを考えられる筋でもございませんが、もう少し店舗はたくさんもらいたい。今度、大蔵省のほうの御方針で二年分をいただきました。これは非常にありがたいと思って、これは安い土地をさがして、そして行員の教育をするとかいうようなことでたいへんプラスになると思いますが、今後といえども、店舗はなるべくよけいいただきたいと、こういう考えを持っております。
○参考人(小原鐵五郎君) お答え申し上げます。 最初に、統合と申しますか、合併問題のお答えを申し上げます。合併問題につきましては、私どもは地域金融機関であるという関係から、信用金庫の資金量が、地域によりまして非常に経済的に恵まれた地域と、また地域によっては恵まれない地域がございますね。たとえてみますと、山陰地区であるとか、あるいは東北であるとか、また中国あたりでも、かなり恵まれない地域——九州であるとか、また四国あたりですね。そういう地域と、太平洋ベルト地帯ですね。非常に経済的に恵まれた地帯は、比較的住民の資金量も、ふところに持っている金もよけい持っているわけなんで、そこには事業会社もいろいろありまして、恵まれている地域と両方ございます。恵まれた地域と恵まれない地域で、恵まれない地域のために、そこの住民が全部そこの信用金庫に預金しましても、金額はたいした金額には達しないというふうなところもございます。ございますけれども、その地域におきまして、その信用金庫が、地域金融機関ですから、地域内の中小企業なり、一般国民大衆が必要とする資金を十分貸せるような状況ならば、あえて私は合併をする必要はないと。ところが、その地域において、その地域住民にこたえることができないようなものは、これはやっぱり合併なり何なりしてもらわなければ困る。 それから合併の相手でございます。われわれのほうは会員組織ですが、株式会社組織の銀行さんと合併することは、その精神においてだいぶ違っております。御案内のように信用金庫は、中小企業を健全に育てることと、一般国民大衆の経済力を豊かにするということと、それから、地域住民のしあわせに奉仕すると、こう三つが信用金庫のビジョンになっております。その意味におきまして、株式組織の銀行さん、大きな銀行さんと合併したときには、信用金庫でもって金を持ってるときには、いま申し上げた中小企業なり国民大衆が利用できる金になっております。けれども大きな銀行さんに合併しますというと、それは大きな銀行さんも中小企業のめんどうは見てるとは言いますけれども、主として大企業中心の金に、つまり一般大衆の金が、それがどっちかといえば、大きな大企業中心の資金に化けてしまいます。そういう意味からいきまして、合併するのには、信用金庫は信用金庫同士の合併がいいんだと、こういうことですね。そうしますれば、精神が同じですからけっこうですが、ほかの株式組織とは違うと。われわれは株式会社のように株の配当を高めたり、それから、株式を時価発行するとかということはわれわれはやるべきじゃない、どこまでも配当も八分以内でもって押えておるというのがわれわれの経営方針でございます。それが全然ほかの金融機関と合併しますというと、同じ金が変わってしまいますから、そういう意味から、信用金庫は信用金庫同士の合併はいいけれども、まあ別に私は、合併転換法を否定するわけじゃありませんが、まあ経営のあり方としてそういうことが必要だと、こういうふうに言ってるわけです。 それからその次の労働過重の問題というふうなことですが、まあ労働過重——信用金庫は先ほど申し上げましたように、北海道の果てから沖繩まで、数多くございます。そういう面からいきまして、まあ地方へ行きますというと、若干給与の低い地域もございます。ですから、都市にばかり店がございませんから平均的に若干安いかもしれませんが、しかし、信用金庫も従業員の勤労意欲も高め、また、その人たちのしあわせということを考えて、かなり働いておる人たちにめんどう見ておるということが事実でございます。 それからもう一つの週休二日制の問題でございますが、週休二日制につきましては、これはまあ時代の要請だと私ども考えておるわけなんです。時代の要請でございますが、これをいつ実行するかということにつきましては、信用金庫にも相手がございます。中小企業なり国民大衆、その地域の住民なりが、われわれが週五日制にしましても、まあ支障がないという時期を見たときに、これはやるべきでして、われわれの、ただ信用金庫のペースだけで週五日制を実行するということはどうかと思いますので、その地域なり中小企業の人が、それでもまあ一応もう週五日制にしてもいいんだというときがきますれば、いつでもこれは実行したいと、こういうふうに考えておる次第です。相手のことも考えずに金融機関のペースのみで考えるべき問題じゃないと、こういうふうに思います。 それから店舗の問題でございますが、店舗問題につきましては、最近は大蔵省も二年計画といいまして、中期計画を立てていただいて、いろいろ御配慮をいただきまして、ことしあたりもかなりいろいろ御配慮をいただいておりますので、今後とも信用金庫の置かれておる立場を御理解願って、役所のほうでもひとつそういうふうにしていただきたいということをお願いをする次第でございます。 以上でございます。
○戸田菊雄君 三点で終わります、時間がありませんから。 一つは、先ほど証言の中で、中小企業の長期安定供給の問題でちょっとお話があったようですけれども、これはぜひ私も必要じゃないかと思うのですけれども、これは日銀の調査でありますけれども、四十七年の三月末ですね、それでいきますと、大体相銀で一七・四%、信金が二〇・三%、信用組合で五・三%ですから、大体四三・一%は、おおむね中小企業の融資体制というものはとられている、こういう状況です。ですから、非常にシェアが、信金と相銀の占める割合というのは大きいことはわかるのです。本来制度、立地がそういう状況になっていますから当然です。これに対してやはり九十四事業所単位もあるのですから、その大部分が中小企業ですから、ぜひ私たちもそういう点は希望しているのです。 問題は、資源の問題ですが、具体的に指摘をされたのは二点言われておりましたけれども、一つは財投の融資体制がとれないかという点、もう一つは、債券発行等の問題をどうするか、こういうことですけれども、これの具体的な信金なり相銀での計画作成というものは進んでおるのでしょうか。その辺の内容をひとつお伺いしたい。 それからもう一つは、信用補完制度の問題ですが、いま国としては、大体百五十万まで無保証、無担保、で、私たちがいろいろな業者と接触をしますけれども、ことに仕立て屋さんなんかやって四人ぐらい使って、全くの担保なしでやっている人が一ぱいいるのですよ、地域には。そういう人たちは四、五十万の金を借りるのに四苦八苦して、最終的に借りられないというのが多いのですよ。だから、こういう人たちのやはり融資体制をできるだけ充足していくということになるとするならば、やはりいまの信用補完制度というものの充実体制はとれないかどうか。考えとしてはあるようでありますけれども、まだ制度では発足してないという状況ですね。こういう問題についてもう少し相銀、信金、信用組合等々を含めまして、私は具体的なそういう内容についての策定というものをやってもらったらいいんじゃないだろうかと、こういうふうに考えまするけれども、その辺の問題が一つです。 それからもう一点は、さっきコストの問題でちょっと出まして、ちょっと失念をしたのですけれども、いまの大蔵省指導の経営基準の問題が障害になってないかどうかということなんです。これは一律でいっているはずですから、七〇%。ですから。こういう問題のあれは、もう少し相銀なり信金に対しましては別途考慮、判断があってもいいんじゃないかと思うのですが、この辺の問題についてはどう一体お考えになっているのかですね、三点ひとつ聞かせてもらいたい。ひとつ率直に聞かせてください。
○参考人(尾川武夫君) 一等初めのお尋ねは、資金源をどういうふうに考えるかと、こういうことでございますか。
○戸田菊雄君 策定計画あるかどうかということ、具体的に。
○参考人(尾川武夫君) これは私どもは綿密な計算を立てまして、そうして大体期初に計画を立てまして、今年はどのぐらいな貸し付けが必要かと、それに対する資金はどうするのかと、この預金をどれだけいただいたらいいかというようなことを計画をいたしまして、大体目的完遂ということで今日までやってまいりました。そういうわけで、やはり私どもは資金計画というものが事業経営の中心になっておりますから、この引き締めになりまして、これが全く狂ってしまったのでございますが、今日までは大体資金計画を立てまして、資金計画ということは、結局どのぐらいのお客さんが今期はふえていくだろうか、その一件当たりのお客さんはどのぐらいな取引になるんだろうかというようなこまかい計算をいたしまして計画を立てておりますから、大きな支障を来たしておりませんが、ただもう少し政府の資金でも使わして、受け入れさしてもらうというようなことになれば、またもっと大きな計画を立てる。やっぱり自分のふところ勘定に似合った計画を立てていくんで、それで金がたくさんあれば、どんどんまたお客さんはふえていって、中小企業者のために貢献ができるんですが、そういうわけにもまいりませんので、健全経営のたてまえをとって、予算、決算というものを十分立てて資金ぐりをしておるのが現状でございます。 それから、信用補完制度でございますが、これはお説のとおりでございますが、私どもも地域によりましては、これは非常にもう利用さしていただいているところもありますし、地域によりましてはさほど利用していないところもございます。これもいろいろな歴史があるのでございまして、私が社長をしておりました十年ぐらい前は、東京都にずいぶん通いましても、なかなか相手にしてもらえなかった。その後だんだん開けまして、今日では東京地区でもずいぶんと利用さしていただいておりますが、まあ、しかしどうもあんまりそれが十分意に満たせない点もございますので、この点につきましても、今後は十分利用さしていただくということにしなきゃならぬと申して、私はこの方針を立てたいと思っておりますが、それでその問題につきましては、中国地区で、これは広島を中心にした五行でございますが、ここで中国総合信用保証会社という会社を別途につくりまして、これは住宅ローンの保証をし合おうということが中心でございますが、それから広げていきまして、やっぱり信用補完のいまの制度に近いようなものをしようじゃないかという、試みにつくりまして、いまスタートしたばかりでございますが、これを私は非常に注目しておりまして、これが成功すれば、相互銀行全地区にこれを拡大していきたいと。それでもう弱体のお客さんをそういうふうなお互いに保証し合って、御便利をはかっていこうというような考えを持っておる次第でございます。 それから、預貸率でございますか、預貸率は、これはやっぱり大体の金融機関が同じでございまして、大体繁閑によらず、こういう引き締めになりますと、非常に融資と、それから資金が詰まってくると思いますが、大体私どもは八〇%——二〇%ぐらいのアローアンスをもって預貸率を堅持しております。まあ、地域によりまして七五%ぐらいのところもございますし、また八五%ぐらいのところもございますが、預貸率は大体八〇%から八二%ぐらいなところを保っていけば、まず間違いないというような経営方針をとっておる次第でございます。
○参考人(小原鐵五郎君) お答え申し上げます。 最初に、長期資金の御質問と思いますが、長期資金は、信用金庫に、だいぶん前でございまするが、資金運用部資金を入れていただいたことがございます。一回でございますが、それ以来全然もう政府のほうから資金運用部資金を入れてもらったことはございませんで、今回私が特に皆さんにお願いして入れていただきたいということをお願いする次第です。 それから、信用金庫は、信用金庫の連合会で信用債券を発行さしていただいて、そうして預かった資金を全国の信用金庫の窓口を通じまして、中小企業なり一般大衆に長期資金を供給したい、こういう計画で、まあきょうもお願いした次第でございますが、これができまするようお願いする次第です。どっちかといいますというと、農業であるとか、漁業であるとかというものは、農林債券を発行しております。私のほうは、やはり中小企業のため債券の発行を、中小企業者のための、つまり信用債券というものを発行させていただきたいということをお願いしておる次第でございます。それも全部連合会で扱って、そうして窓口は、信用金庫の窓口でその資金を貸し出す、こういうことでございます。 それから次に、信用補完の問題でございますが、現在信用金庫としましては、全国組織の信用保証協会をつくりたいというように考えておる次第です。これはまあ一件当たり百万円までは無担保、無保証で、信用保証協会の保証で貸し出しができるようなことをいたしたいと、こういうように思っております。その場合、保証協会のたてまえからいきまして、あれは商工業者でないというと保証を受けられない面もございます。ですから、一般国民大衆に対する資金も、その保証協会でもってやれるようにしたらどうかと、こういうように私ども考えて、これは保証協会の法律をやはり幾らかいじらなければできないのだそうでございますけれども、商工業者に限らず、一般大衆に対する百万円以下の金が貸せるようにということで、現在全国の信用金庫協会の事務局を動員しまして、いま計画を立てております。国でも何か百万円までは無担保、無保証でやれるそうですけれども、信用金庫としましては、全国組織でこれをひとつやりたい、こういうように思っている次第でございますので、これをやりますときにもいろいろと御配慮をいただきたいと思います。 それから最後に、預貸率の問題でございますが、信用金庫もかなり中零細企業の資金需要がふえてまいりましたので、大蔵省のほうにお願いいたしまして、現在では八〇%ちょっとこえるような預貸率になっておるというのが現状でございます。まあ、この面では、預貸率が、少しやかましいことを言われてもいけませんから、いろいろお願いを申し上げて、大蔵省のほうでもいろいろ御理解を示していただいているというのが現状でございます。
○戸田菊雄君 ありがとうございました。終わります。
○鈴木一弘君 四、五点になるかと思いますが、お伺いをいたしたいと思います。 一つは、政府が、従来から証券会社に限られておりました個人の国債購入の窓口を拡大して、国債の個人消化を促進していく、そのことによって貯蓄の手段を多くするとか、あるいは多様化をはかる、あるいは過剰流動性を吸収する、こういうような考えがあり、また他に、国債の金利を大幅に引き上げて、国債購入者を優遇しようというような考え方があるようであります。この点について、当然証取法を改廃したり、あるいは預金金利との関連等、こういったことが、いろいろ問題になってくるわけですが、その点どういうように御理解なさっていらっしゃるか。また、都銀、地銀以外、郵便局から信託、長銀、信用金庫、信用組合まで拡大すべしという、そういう声もあるということでありますが、その点についての御意見を承りたいと思うわけでございます。それが一つです。 それから……、まあ一つ一つずつやりましょう。
○参考人(尾川武夫君) お話の国債の窓口販売の件でございますが、これは、まあ証券業界がどういうことになりますか、その影響が非常に大きいので、私どもは、はたしてこれが実行できるのかどうか疑問を持っておりますが、かりに証券業界がよろしいと、それじゃ銀行も窓口で販売してもいいということになりますと、まあどういうような資金がそこに流れてくるかということが問題だと思っております。私どもが国債、これは金利にもよりますが、どうも国債を買うと有利だから買いたいのだが、ひとつ預けてある預金を引き出して、そして国債を買ってくれ、買いたいのだということになりますと、過剰流動性の吸い揚げというものは一つも役立たない。結局金が窓口から債券に変わるだけだということでございますから、これはどうなるだろうか。しかし、やっぱり他の金融機関が窓口でおやりになるのに、相互銀行だけが、そんなサービスはできないということはないわけでございますから、他の金融機関がもしおやりになれば、私どもも窓口販売をやらしていただきたいと考えておりますが、一番心配いたしますのは、自分のところの金が国債に変わるのでは、中小企業者に貸す金がなくなっちゃうので、だから、結局資金が足らないというようなことになるから、これをどうするかというようなことを一番心配しております。 それから、短期国債、短期証券の販売でございますが、これは金融機関は取り扱わしてもらえないと思うのですが、これはやっぱり私は、金利との関係がむずかしい問題だと思っておりますが、これは短期証券、まあ国債の窓口にいたしましても、要するに一つは、心配いたしますのは、国債の市場が確立されておるかどうかということで、買ったけれども、さあ必要だから売りたい、しかし、どうやって売ったらいいんだ、売ってから損をするようになったらこれは困るというような、しりを持ってこないように、これはやっぱり証券、国債市場のそういうふうな確立が前提になってくるのじゃないか、こういうふうに考えております。お客さんに迷惑をかけないようなことで売らなきゃならぬ、売るにしても。 それから、短期債券の問題は、私は、金利の問題でちょっとどういうことになりますか、あまり半年で、六ヵ月ものが五分五厘だなんだということになりますと、利回りから言えばいいんですが、これとても私どもはやっぱりそういうことを一番懸念しております。もうあんまりたくさん持ってない資金が、こういうものにどんどん流れていくので、じゃしょうがないので、これもやっぱり過剰流動性の、たとえば、いま流れておりますボーナスがそこに流れ込んでいくんだとか、あるいはみんなふところに持っておって、そして何にもしないが、遊び金があるんだ、これがあるのだから、これを買おうということであれば、これは役立つことでありますが、私どももやっぱり他人さんの預金を預かって商売をしておりますので、自分たちの経営が圧迫されるような非常に不利な条件でやられるというということには、あまり私は賛成しておりません。
○参考人(小原鐵五郎君) それまでは最初に、国債の窓口販売の問題ですが、いま尾川さんからいろいろお話がございましたけれども、何かこれも都市銀行さんがいろいろなことをやる一環というふうに考えておりまして、先ほど申し上げましたように、何もかも自分のところでやってやろうということについては、私どもは若干疑問を持っております。そういう面から、あまり私どもは賛成するものじゃございませんが、しかし、ほかの金融機関が、窓口販売するといえば、私のほうでもやっぱり販売したいと、こういうふうに考えております。 それから、その次の問題の、貯蓄手段としての短期国債の問題でございますが、この面につきましては、いま尾川さんからもいろいろお話がございましたけれども、これをわれわれの窓口で販売したとします、販売したとしますれば、今度はその販売した人たちが、今度は自分のほうで売りたいという場合に、これは全部こちらで引き受けなきゃならぬ。その場合に、売った相場よりも安くは引き取れません。額面で、その売った価格でもって引き取らなきゃならぬ。やっぱり金利情勢なんかに支配されずに、その店で売っておいて、今度は安く、証券会社ならそれはできるかもしれませんが、われわれのほうで、その人に損をさせて引き取るということもできないので、そこらの面でなかなかむずかしいというふうに思っておる次第でございます。 むしろ私は、いろいろ政府のほうでお考えでごさいますが、この機会に——よろしゅうございますか、ほかの意見で——実は、この過剰流動性をなくすためには、いまの金融機関のマル優制度というのが百五十万円ということになっております。百五十万円といいますけども、個人の預金に限っては一千万円までは税金を、利子課税を取らないということが必要じゃないか。かりにその預金をしましても、現在の金融機関に預けておりまする預金のもらった金利の四分の一が税金ということになっておりますね。この税金がどのくらいの金額になるかといえば、たいした金額じゃないから、私は、むしろこれは個人預金に限って一千万円までは全部無税にするということですね。ただ、その場合に、サラリーマンユニオンあたりの御意見がございまして、国民の税負担の公平ということをいわれております。けれども、今度のいろいろお話伺いますというと、まあ百五十万円までの所得の人は、親子で子供が二人の場合には免税ということで、かなりサラリーマンの人たちの減税もできております。そういう意味から、また貯蓄によって生活する人に対しても、若干のやっぱり優遇処置をとったらよくはないか、こういうふうに思いまして、私の考え方でございますが、むしろ過剰流動性をなくなすためには、一千万円といっても、六分の金利の六十万円でございますから、その程度まではいまの税金を免除する、こういうふうなことにすることが、むしろ過剰流動性を私はなくなす手段ではないかというふうに思いますので、一応御参考までに申し上げておきます。
○鈴木一弘君 ようわかりました、いまの御意見は。 いまひとつ、これは多少ダブってくるかと思いますけれども、中期預金のことは先ほど御答弁もあったようですから、ダブるかもしれませんが、お答えいただきたいと思いますが、郵政大臣の構想によると、できるだけ早い機会に、現行の郵便貯金の非課税限度の百五十万を三百万、いまの百五十万を一千万というお話がございましたけれども、三百万円というのがあるわけです。庶民金融の現行貸し出し限度額を十万から五十万に、こういまいわれてきております。中期預金制度が創設された場合には、定期預金の預金者の保護ということと、他面利率の引き上げを検討するということで、現行の郵便貯金制度を根本的に再検討する、こういうことがいわれておるわけでございますが、いまの非課税限度の問題、信金さんのほうのは一千万円ということでございますから、これは問題がないだろうと思うのでございますが、その点についての御意見はいかがなものでございましょうか、伺いたいと思います。
○参考人(尾川武夫君) 私どもが心配しておりますのは、やっぱりお客さんが同じなんですから、郵便局と。一番心配しておりますが。一番郵便局のほうの有利なことは、私どもはもう全部百五十万ですか、百五十万円以上は税金を取られてしまう。そうして、しかも、これは名寄せをされるんですから、あっちの銀行に預けた、こっちの銀行に百五十万ずつ預けて、そうして非課税ですということは絶対できないわけです。ところが郵便局のほうの実情は、そういうふうな名寄せの制度がないんですから、だから、非課税のところまで、どこへでも、何日、どういうような名義で預けても一向かまわないということで、金利の面ではよほど調整をしていただきませんと、そういうふうな面をお考えの上で、やっぱり預金金利をきめていただきませんと、表面上はちょっと郵便局のほうが安いように見えても、実際課税税率を引かれますと、まるで逆になってしまう、しかも、名寄せが片一方はある。名寄せがないということで、非常に大きなギャップができるから、その点は私どもは非常に心配をしておりますから、こういう面を、もし二年中期預金が始まるのであれば、十分御検討の上、どこの金融機関へ預けても、やっぱり手取り利子というものには変わりはないんだというような、取りきめ方をしていただきたいということをお願いいたしたいと思います。
○参考人(小原鐵五郎君) 郵便局の問題ですが、私は、どうも日本のいろいろな面で、官業が民業を圧迫するというふうなシステムですね、これに対して非常に疑問を持っている。そういうことが行なわれておるということですね。かりに例をとりますというと、この間郵便貯金をしている人に貸し出しが認められたわけですね。ところが、あれは郵便貯金の定額貯金担保の貸し付けでございますね。ですから、歩積み両建てなんですよ。郵便貯金にあれ全部歩積み両建ての貸し付けですね。ところが、われわれ信用金庫のようなものがあれをやっておりますというと、歩積み両建てとして役所からおこられる。これはどういうことか、私まことに疑問に思っているようなわけなんで、そういう面からも、いろいろと皆さまにひとつ御心配をお願いしたいということです。 それから、郵便貯金が今度百五十万円から三百万円とか、いろいろ郵便貯金の、郵便局のほうでもお考えのようでございまするけれども、郵便局のいまお話のありました手取り金利と、われわれ金融機関ですと、四分の一税金を差っ引きした後の金利と、そこにだいぶ手取りが違ってきたんでは、先ほどの民業がますます圧迫されるということでございますので、一般国民大衆の手取りが、郵便局へ預けようが、民間の金融機関へ預けようが、手取りは同じようなやっぱりシステムになるような御配慮をお願いしたいというのが私の念願でございます。 以上でございます。
○鈴木一弘君 いま一つは、最近の企業とか、金融機関に対しての、いわゆる社会的責任の問題が非常にいま言われているわけです。特に、国民一般からはきびしい批判があって、御承知のように物価上昇の原因になったということで、商社の買い占めが言われ、その買い占め商社への融資の問題、公害たれ流し企業等への融資の問題、関連不動産企業に対する役員の派遣、こういうことが非常に強く指摘をされていまいるのは御承知のとおりだと思います。そういう点についてどういうふうにお考えになっているか。 この間、衆議院で、信金連の石油備蓄公団への融資がちょっと指摘されておりますが、これは本来の信金の目的から逸脱したんじゃないか。ほんとうは開銀なり、そういうところでやるべき問題、石油公団ですからね。こういうところで、輸銀等でやるべき問題ではないかと、こう言われているわけですが、その点についてのお考えを承りたい。 と一緒に、ここに私は、大蔵省から相互銀行の業種別貸し出しの推移、信用金庫の業種別貸し出しの推移というのをいただきました。これを見ますと、総貸し出し額が昭和四十三年、四十四年あたりに比べると、倍に相銀さんの場合はなっております。しかし、製造業のほうのいわゆる貸し出しの残高というのは、四十四年あたりに比べて一・五倍程度、非製造業は倍をこえるというようになっております。その非製造業の中に、大きいのは不動産業、これは三倍近くに、四十三年あるいは四十四年の九月あたりから調べますと、四十七年九月以降三倍近くにこうなってきております。そうして卸小売り業等は倍いっていないと、こういうように扱っている金額——件数はそうでもありませんけれども、金額についてはかなりの従来の形とは変わったものになってきている。また信用金庫のほうも同じように、貸し出しは四十四年三月に比べれば、四十七年九月は倍になっております、残高が。製造業に対しては倍まではいっておりません。倍よりも少なくなっております。これに対して非製造業の場合は、これはもう倍をこえている。中で、不動産業が四倍ですね。建設業が二倍から三倍の間というふうになって、卸小売り業等は倍いっていないというような形になっております。こういうのを見ますというと、先ほど私が指摘をしたような点が、やはり若干危惧される面があるだろうという感じを受けるわけであります。その点について、姿勢を正すと言うと言い過ぎかもしれませんけれども、これからの方向をしっかりしたガイドラインを持っていかなければいけないだろうと感じられるわけですけれども、その点についての御意見をぜひ伺いたいと思います。
○参考人(尾川武夫君) 私どもの社会的責任の問題でございますが、私どもは、立法に、相互銀行は国民大衆の貯蓄の増強に資すというのが基本精神になっております。私どもは、これは四十三年に中小企業の専門金融機関となっておりますが、しかし、おい立ちがやっぱり中小企業から始まっております。で、私どもは、やっぱり姿勢は、国業種別貸し出しの推移、信用金庫の業種別貸し出しの推移というのをいただきました。これを見ますと、総貸し出し額が昭和四十三年、四十四年あたりに比べると、倍に相銀さんの場合はなっております。しかし、製造業のほうのいわゆる貸し出しの残高というのは、四十四年あたりに比べて一・五倍程度、非製造業は倍をこえるというようになっております。その非製造業の中に、大きいのは不動産業、これは三倍近くに、四十三年あるいは四十四年の九月あたりから調べますと、四十七年九月以降三倍近くにこうなってきております。そうして卸小売り業等は倍いっていないと、こういうように扱っている金額——件数はそうでもありませんけれども、金額についてはかなりの従来の形とは変わったものになってきている。また信用金庫のほうも同じように、貸し出しは四十四年三月に比べれば、四十七年九月は倍になっております、残高が。製造業に対しては倍まではいっておりません。倍よりも少なくなっております。これに対して非製造業の場合は、これはもう倍をこえている。中で、不動産業が四倍ですね。建設業が二倍から三倍の間というふうになって、卸小売り業等は倍いっていないというような形になっております。こういうのを見ますというと、先ほど私が指摘をしたような点が、やはり若干危倶される面があるだろうという感じを受けるわけであります。その点について、姿勢を正すと言うと言い過ぎかもしれませんけれども、これからの方向をしっかりしたガイドラインを持っていかなければいけないだろうと感じられるわけですけれども、その点についての御意見をぜひ伺いたいと思います。
○参考人(尾川武夫君) 私どもの社会的責任の問題でございますが、私どもは、立法に、相互銀行は国民大衆の貯蓄の増強に資すというのが基本精神になっております。私どもは、これは四十三年に中小企業の専門金融機関となっておりますが、しかし、おい立ちがやっぱり中小企業から始まっております。で、私どもは、やっぱり姿勢は、国民大衆の銀行であるという気持ちをくずしておりません。そうして、地元で預かった金は地元に還元していくんだという姿勢をくずしておりません。それから、私どもは、まあ今度四十三年に法律ができましてから、中小企業の専門金融機関であるというその趣旨に徹しまして、大企業等にはもう極力出しておりません。ある程度出しておりますのは、これはその下請業者を私どものお客さんにするためにある程度つき合ったところがございますが、これとても件数でいえばもうゼロでございまして、問題になりません、五億以上のところを見ましても。そういうわけでございますから、やっぱり中小企業の専門金融機関であるということに今後とも徹していきたいと、こういう固い覚悟のほどをお答えいたしておきます。 それから、だいぶ製造業、卸業よりも、不動産業のほうへよけい出しているじゃないかと、こういうことがございましたが、あるいはまあこの四十八年の二月の統計を見ましても、これは先生がお調べになりましたので、それをとやかく申し上げるわけではございませんが、これを見ましても、構成比はこれは不動産業に一〇、それから製造業に二四・八、建設業に九・九、卸小売り業に二八・二と、こういうことになっておりますが、実際は、金額からいえば不動産業に流れているじゃないかということは、これは御指摘のとおりだと思うんですが、これはまあ金融緩慢で、そうして御承知のような土地ブームで、だれもかれも土地だ土地だということで騒がれました時代が、やっぱりここへ反映してくるんだと思っておりますが、先般の準備率の引き上げ、この準備率の引き上げが適用されましたときに、私どもは全国七十二相互銀行が一斉にこれを全部自粛するということで、現在におきましては、そういうふうなものはもう決してかたまった金は出ておらないということをお答えいたしておきます。
○参考人(小原鐵五郎君) ただいまの御質問に対してお答え申し上げますが、御案内のように、昨年の春以来、去年はまあ金融の超緩和時代と申しますかを迎えたわけなんですね。そういう関係から、われわれまあ信用金庫としましても貸し出しは、ほかの都市銀行とか、いろいろな銀行からの攻勢にもあってどんどん減ってきてしまったわけですね、昨年は。それで、余裕金がたくさんできたわけなんですけれども、余裕金運用にもかなり去年は苦労したという年でございました。 そこで、先ほど石油公団のお話、備蓄公団のお話でございますが、これは現在信用金庫の連合会としましては、資金量が現在一兆四千億ばかり金を預かっておるわけなんです。これは、単位信用金庫の余った資金を合同運用と申しますか、するというふうなことも一つの事業になっております。それは、地方地方の信用金庫が、小さな金額を個々に運用しますというと、やはり運用の先がなかったりなんかして効率的な運用ができないというので、単位金庫さんに対して、たとえ一厘でもよけいに運用してあげたいというふうなことから、連合会が資金の集中運用ということをやっておるわけなんです。その集中運用の中に、集まった資金を連合会の代理貸しとして、地方の信用金庫に貸し付けしてもらっている面もございます。それからまた、相当金が、余裕金を持っておりませんというと、やっぱり全国の信用金庫に問題があったときには、連合会が資金を導入して心配しなければならぬというので、余裕金もある程度まで連合会としては持っていなければいかぬという面もございます。そういうことからしまして、現在国債も相当買ってございます。国債も持っておりますし、政府保証債もかなり持っておるわけなんです。それで昨年は資金が余ったものですから、できるだけ国債とか政府保証債に運用したわけです。そこで、ちょうど石油公団の備蓄公団ができるというので、御案内のようにあれは備蓄公団が四十五日きり日本の石油が維持できないのを、十五日分ふやして六十日にしようという計画で、私はかなり国策的の仕事じゃないか、こういうふうに考えたわけですね。そこで、その点については備蓄公団が金を必要とするということについてお話がありましたんですが、これは政府が一体保証してくれるのかと言ったら、これは政府が保証するんだ、こういうことでございます。それからほかの政府保証債を持ちますというと、保証債の発行費ですね、それから、いろいろ証券会社の費用なんかが相当かかるわけなんです。そういうものも全部それじゃ金利に込めてくれるのか、こう言いましたところが、金利に込めてくれる、こういうことでございますので、私どもあれは余裕金運用の一環といたしまして、どちらかといえば、政府保証債を持ったと同じ考え方であれはやったわけなんで、政府保証債よりもむしろいろんな雑費をもう全部金利に入れてもらったものですから、非常にそのほうが信用金庫にとって有利だ、こういうふうに思っております。 それをやりましたために、中小零細企業の資金の借り出しに支障を来たしやしないかという御懸念がおありじゃないかと思いますが、ちょうどその当時でも七千億ばかりの余裕金を持っておりましたし、現在でも相当、六、七千億の資金を持っておりまして、決して中小企業金融に事欠かせないので、あれは余裕金運用の一環として行なった、こういうことにおぼしめしていただきたいということをお願いする次第でございます。 それから、その次の問題でございますが、貸し出しについて建設業であるとか、不動産業に対する貸し出しのシェアが非常にふえたんじゃないかという御懸念でございますが、これも昨年そういったような非常に超緩慢、つまり緩和時代でございまして、信用金庫としても、やはり自分のほうの円満な経営上、勢いそういうところに流れたのではないかと思っておりますが、しかし、これは最近のいろいろな傾向から考えまして、また役所のほうの御指導もありまして、私どもはかなり思い切った指導を行ないまして、現在信用金庫としましては、いまお話のありました建設業にたくさん金を出すとか、それから、あるいは不動産業に出すとかというふうな面は、もう極力締めるようにということで指導しておりまして、現在もうあまりふえないというのが現状であります。 以上お答え申し上げました。
○鈴木一弘君 先ほど信用補完の問題があったのでありますが、信用補完の問題で、中国の信用保証会社の話がありました。私住宅ローンのことをちょっと調べてみますと、住宅リースの会社がございますけれども、普通の住宅公庫よりは倍近いものになりますわね。そういうように、非常に金利としては、こういう保証会社をお通しになるということになると、かなり高くなってくるのじゃないか。そうするとあとは、その点が保証協会よりも金利が高くなる心配はなかったのでしょうかね、それが一つでございます。 それから、そういうことになりますと、八分であるところが九分になり、九分のところが一割になるということになりますので、どうしても原資のほうを考えなければいけないのではないか、それがいまの制度でいくのか、あるいは今後はいわゆる政府からの低利の金というものを考えてもらうようにしていくのか、そういう辺の考え方をちょっと伺いたいと思うのです。
○参考人(尾川武夫君) 手数料とかなんとかいうようなことになりまして、お客さんに不便をかけるということ、不利な条件で金を融通するということは、私どもは好まない。一番困っておられる人ほど安い金利でお貸ししなければならぬ。中国の総合保証信用会社ですか、こういうものができましたのも、そういう意味で、金利をひとつ軽減して、お互いが責任を持ち合って、ひとつ中小企業者に貢献しようじゃないかというような立場に立ってでき上がったものでございまして、決してそれはまた金利をお客さんに転嫁するというようなことは全然考えないで、やはりそれを軽減したいという目的で設立をしたものでございますが、その点御了解願いたいと思います。
○委員長(藤田正明君) 両参考人には、長期間にわたり有意義な御意見をお述べいただきましてありがとうございました。厚く御礼を申し上げます。 次回は、二十一日午前十時開会することとし、本日はこれにて散会をいたします。 午後零時十六分散会 —————・—————